JP7092932B2 - クランク角速度測定装置および失火判定装置 - Google Patents

クランク角速度測定装置および失火判定装置 Download PDF

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Description

本発明は、エンジン車両のクランク角速度測定装置および失火判定装置に係り、特に、エンジンのクランクシャフトと同期回転する交流回転電機の磁気センサ出力を用いてクランク角速度を測定するクランク角速度測定装置および失火判定装置に関する。
四輪車両において、クランクパルスの発生時間間隔(クランクパルス間時間)から測定されるクランク角速度に基づいてエンジンの失火を判定する技術が知られている。ここで、失火判定のパラメータ(失火パラメータ)にはクランクパルサロータの歯間誤差が含まれることから、正確な失火判定のためにはクランクパルサロータの歯間誤差を除去する必要がある。
特許文献1には、等間隔爆発エンジンにおいて慣性トルクに起因するクランク角速度成分がTDCパルスの発生周期で変化することに着目したクランクパルサロータの歯間誤差除去方法が開示されている。特許文献2には、クランク角速度の相対値を求め、その積算値に基づいてクランクパルサロータの歯間誤差を除去する技術が開示されている。
特開2008-111354号公報 WO2018-179340号公報
近年、修理性の向上や環境保護の観点から、自動二輪車においても失火判定技術の採用が検討されている。特許文献1のクランクパルサロータの歯間誤差除去方法は、等間隔爆発エンジンであること、およびクランクパルサロータシステムを装備することを前提としており、クランクパルサロータシステムを採用しない車両や単気筒エンジンおよび不等間隔爆発の多気筒エンジンには適用できない。
特許文献2では、エンジンが等間隔爆発および不等間隔爆発のいずれであるかを問わず、クランクパルサロータの歯間誤差のように固定的な誤差成分は除去できる。一方、クランク角速度は、クランクパルサロータを用いることなく、例えばACGスタータモータに設けられてクランクシャフトと同期回転する磁石の回転速度を磁気センサで検知することによっても測定できる。
ここで、磁気センサは温度、湿度、気圧等の環境変化や経年変化により機能や感度が変化、劣化することから、磁気センサを用いた測定では、その取付精度に依存する固定的な誤差成分に加えて、環境変化や経年変化に依存する変動的な誤差成分を考慮しなければならない。しかしながら、特許文献2では固定的な誤差成分は排除できるものの変動的な誤差成分は排除できない。
本発明の目的は、上記の技術課題を解決し、クランクパルサロータシステムを装備することなく、クランク角速度の測定誤差に含まれる、環境変化や経年変化によって変動する誤差成分を排除することでクランク角速度を正確に測定し、クランク角速度の測定結果に基づいて正確な失火判定を可能にするクランク角速度測定装置および失火判定装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明は、エンジン(E)のクランク角速度を測定するクランク角速度測定装置において、以下の構成(1),(2),(3)を具備した点に特徴がある。
(1) S極およびN極の各永久磁石(60)が交互に等間隔で円周状に設けられたロータ、ならびにクランクシャフトの回転方向に沿った所定の範囲内で一端および他端を含む少なくとも2か所に配置されて前記永久磁石(60)の着磁境界を検知する複数の磁気センサ(61)を具備し、クランクシャフトと同期回転する交流回転電機(M)と、着磁境界ごとに、一端の磁気センサが検知してから他端の磁気センサが検知するまでの経過時間および他端の磁気センサが検知してから次の着磁境界を一端の磁気センサが検知するまでの経過時間を含む複数の経過時間を計時する計時手段と、前記複数の経過時間の移動平均を計算することを繰り返す移動平均計算手段(52)とを具備し、前記移動平均に基づいてクランク角速度を計算し、前記着磁境界の間隔を前記一端の磁気センサと他端の磁気センサとの間隔よりも広くした。
(2) 前記所定の範囲内に第1、第2および第3磁気センサを当該順序で配置し、前記計時手段は、着磁境界ごとに、第1磁気センサ(61a)が検知してから第2磁気センサ(61b)が検知するまでの第1経過時間、第2磁気センサ(61b)が検知してから第3磁気センサ(61c)が検知するまでの第2経過時間および第3磁気センサ(61c)が検知してから次の着磁境界を第1磁気センサ(61a)が検知するまでの第3経過時間を計時し、前記移動平均計算手段(52)は、第1、第2および第3経過時間の移動平均を計算し、前記着磁境界の間隔を前記第1磁気センサと第3磁気センサとの間隔よりも広くした。
(3) 前記複数の磁気センサ(61)をクランクシャフトの回転方向60度の範囲内に配置した。
また、上記の目的を達成するために、本発明は、エンジン(E)の圧縮上死点近傍で検知された基準角速度に対する各クランク角における相対角速度を計測し、所定のクランク角範囲内で前記相対角速度を積算して得た積算角速度が正負のいずれであるかに基づいて失火を判定する失火判定装置において、以下の構成(4),(5),(6)を具備した点に特徴がある。
(4) S極およびN極の各永久磁石(60)が交互に等間隔で円周状に設けられたロータ、ならびにクランクシャフトの回転方向に沿った所定の範囲内で一端および他端を含む少なくとも2か所に配置されて前記永久磁石(60)の着磁境界を検知する複数の磁気センサ(61)を具備し、クランクシャフトと同期回転する交流回転電機(M)と、着磁境界ごとに、一端の磁気センサが検知してから他端の磁気センサが検知するまでの経過時間および他端の磁気センサが検知してから次の着磁境界を一端の磁気センサが検知するまでの経過時間を含む複数の経過時間を計時する計時手段と、前記複数の経過時間の移動平均を計算することを繰り返す移動平均計算手段(52)と、前記移動平均に基づいて計算したクランク角速度の前記積算角速度に基づいてエンジンの失火を判定する失火判定手段とを具備し、前記着磁境界の間隔を前記一端の磁気センサと他端の磁気センサとの間隔よりも広くした。
(5) 前記所定の範囲内に第1、第2および第3磁気センサを当該順序で配置し、前記計時手段は、着磁境界ごとに、第1磁気センサ(61a)が検知してから第2磁気センサ(61b)が検知するまでの第1経過時間、第2磁気センサ(61b)が検知してから第3磁気センサ(61c)が検知するまでの第2経過時間および第3磁気センサ(61c)が検知してから次の着磁境界を第1磁気センサ(61a)が検知するまでの第3経過時間を繰り返し計時し、前記移動平均計算手段(52)は、第1、第2および第3経過時間の移動平均を計算し、前記着磁境界の間隔を前記第1磁気センサと第3磁気センサとの間隔よりも広くした。
(6) 前記複数の磁気センサ(61)をクランクシャフトの回転方向60度の範囲内に配置した。
(1) 本発明のクランク角速度測定装置によれば、クランクシャフトと同期回転する交流回転電機のUVW相を検知する磁気センサの出力を用いてクランク角速度を測定する場合に、環境や経時的な影響で磁気センサの相互間隔や機能が変化することにより、クランク角速度の測定値に誤差が生じても、本発明の計算過程により当該誤差が相殺されてクランク角速度から排除できるため、正確なクランク角速度測定が可能になる。
(2) 本発明の失火判定装置によれば、クランクシャフトと同期回転する交流回転電機のUVW相を検知する磁気センサの出力を用いて測定したクランク角速度に基づいて失火判定を行う場合に、環境や経時的な影響で磁気センサの相互間隔や機能が変化することにより、クランク角速度の測定値に誤差が生じても、本発明の計算過程により当該誤差が相殺されてクランク角速度から排除できるため、正確なクランク角速度測定が可能となり、その結果、高精度な失火判定が可能となる。
本発明を適用した失火判定装置の構成を示した機能ブロック図ある。 本発明を適用したクランク角速度測定部の構成を示した機能ブロック図である。 クランク角度と各磁気センサ出力との関係を示したタイムチャートである。 磁気センサの相互間隔の誤差が相殺される原理を説明するための図である。 経過時間Δtの移動平均の算出方法を示した図である。 720度フィルタ処理部の機能を説明するための図である。 相対角速度計算部の機能を説明するための図である。 積算角速度計算部の機能を説明するための図である。 慣性トルクの机上計算結果の例を示した図である。 慣性トルクによるクランク角速度変化量dωの圧縮上死点を基準とした相対値の例を示した図である。 ポンピングトルク成分の例を示した図である。 クランク角速度測定誤差除去部の機能を説明するための図である。 クランク角速度から相対角速度を求め、その積算値を失火パラメータとする失火判定手法の例(失火無し)を示した図である。 クランク角速度から相対角速度を求め、その積算値を失火パラメータとする失火判定手法の例(失火有り)を示した図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。ここでは初めに、本発明のクランク角速度測定方法により測定されたクランク角速度を用いた失火判定手法の概要について説明し、次いで、その実施形態について詳細に説明する。
図13,14は、クランク角速度の測定値[各図(a)]からその相対角速度[各図(b)]を求め、更にその積算値(積算角速度)[各図(c)]を求めて失火パラメータとする失火判定手法の例を示した図であり、各図(a)は横軸を圧縮上死点を原点としたクランク角度として縦軸にクランク角速度を示した図である。クランク角速度の相対角速度は、エンジンの各気筒の圧縮上死点近傍で検出される基準角速度を各クランク角度におけるクランク角速度の測定結果から減じることで算出される。図13は正常に燃焼が行われている場合を示し、図14は失火が発生している場合を示している。
相対角速度は、エンジンの圧縮上死点後の燃焼行程において正常に燃焼が行われれば増速するが失火が発生すると減速する[各図(b)]。したがって、相対角速度を所定のクランク角範囲内で積算することにより得られる積算角速度は、正常に燃焼が行われていれば正の値となり、失火が発生していれば負の値となるので、失火気筒を判定するパラメータとして利用できる[各図(c)]。
しかしながら、前記積算角速度には燃焼トルク以外にクランク角速度の測定誤差、センサギャップの動的変化などにより生じるノイズ、負荷トルク、フリクション、慣性トルクおよびポンピングトルク等に起因して変動する角速度成分が含まれる。したがって、失火判定を正確に行うためには、前記積算角速度からこれらの変動成分を全て除去する必要がある。
これらの変動成分のうち、ノイズ、負荷トルク、フリクションおよび慣性トルクついては、統計処理やエンジン制御あるいは机上計算等により除去する手法が知られている。ポンピングトルクについては、特許文献2に開示された技術で除去できる。また、クランク角速度の測定誤差のうち、固定的な誤差については特許文献2で開示された技術で除去できるが、環境や経時的な影響で変化する誤差については、その有効な除去手法が確立されていない。
ここで、クランク角速度の測定誤差に含まれる、環境や経時的な影響で変化する誤差とは、たとえば磁気センサの温度特性バラつきや磁気センサ保持部材の変形により生じる磁気センサの位置ずれ、および経時劣化による磁気センサの応答性変化などに起因する誤差のことである。
次いで、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。図1は、本発明を適用した失火判定装置の構成を示した機能ブロック図である。ここでは、4サイクル単気筒エンジンEおよびACGスタータモータ(3相交流回転電機)Mを搭載した自動二輪車を例にして説明する。
失火判定装置100において、クランク角速度測定部5はエンジンEのクランクシャフトの角速度を測定する。図2は、本発明を適用したクランク角速度測定に係る構成を示した機能ブロック図であり、本実施形態では、エンジンEのクランクシャフトと同期回転するACGスタータモータMのアウターロータの角速度に基づいてクランク角速度が測定される。
ACGスタータモータMは、S極およびN極の各永久磁石60を交互に等間隔で円周状に配置して構成されるアウターロータ(図示省略)、ならびに各永久磁石60の着磁境界を検知する第1、第2および第3磁気センサ61(61a,61b,61c)を具備する。本実施形態ではS極からN極に切り替わる着磁境界が検知されるが、N極からS極に切り替わる着磁境界が検知されるようにしても良い。前記第1、第2および第3磁気センサ61a,61b,61cは、ACGスタータモータMのU相,V相およびW相を検知するためのセンサとしても機能する。
クランク角速度測定部5は、第1、第2および第3計時部51a,51b,51cおよび移動平均計算部52を含み、失火判定に用いるクランク角速度をエンジン制御のステージごとに計算する。前記移動平均計算部52は、磁気センサ61間あるいは永久磁石60間のギャップが動的に変化することによるノイズ、センサギャップの動的変化によるノイズおよび経時変化によって変動する誤差を除去する。ここで、センサギャップの動的な変化とは、磁気センサ61と永久磁石60との間隔が運転時に変化すること(磁気センサ61間のギャップの変化はセンサ保持部材が熱により変形して起こる経時変化)を言う。
図3は、エンジンEのクランク角度と各磁気センサ61の出力信号との関係を示したタイムチャートである。
前記第1計時部51aは、n番目の着磁境界Bnを第1磁気センサ61aが検知してから第2磁気センサ61bが検知するまでの第1経過時間Δt1を計時する。第2計時部51bは、着磁境界Bnを第2磁気センサ61bが検知してから第3磁気センサ61cが検知するまでの第2経過時間Δt2を計時する。第3計時部51cは、着磁境界Bnを第3磁気センサ61cが検知してから次(n+1番目)の着磁境界Bn+1を第1磁気センサ61aが検知するまでの第3経過時間Δt3を計時する。
移動平均計算部52は、連続する3つの経過時間Δt1,Δt2,Δt3の移動平均を計算する。すなわち、第1経過時間Δt1,第2経過時間Δt2および第3経過時間Δt3が求まると、その移動平均(Δt1+Δt2+Δt3)/3を計算する。
次いで、着磁境界Bn+1を第1磁気センサ61aが検知してから第2磁気センサ61bが検知するまでの第2の第1経過時間Δt1_2が計時されると、前記移動平均計算部22は、前記第2経過時間Δt2,前記第3経過時間Δt3および第2の第1経過時間Δt1_2の移動平均(Δt2+Δt3+Δt1_2)/3を計算する。
次いで、着磁境界Bn+1を第2磁気センサ61bが検知してから第3磁気センサ61cが検知するまでの第2の第2経過時間Δt2_2が計時されると、前記移動平均計算部22は、前記第3経過時間Δt3,前記第2の第1経過時間Δt1_2および第2の第2経過時間Δt2_2の移動平均(Δt3+Δt1_2 +Δt2_2)/3を計算する。
ここで、図4に示したように各磁気センサ61a/61b,61b/61cの間隔をAとし、着磁境界Bnと着磁境界Bn+1との間隔(着磁間隔)を2Aよりもαだけ長いB(=2A+α)とすれば、第1経過時間Δt1の計測距離はA、第2経過時間Δt2の計測距離はA、第3経過時間Δt3の計測距離はB-2Aとなる。
そして、本実施形態ではクランク角速度の測定対象となる距離Lが、第1,第2,第3経過時間Δt1,Δt2,Δt3の各計測距離の総和であるから、A+A+(B-2A)=BとなってAに依存しない。また、着磁間隔Bの誤差は固定的であって環境変化あるいは経年劣化を考慮する必要が無いので、特許文献2の方法で較正できる。
したがって、各磁気センサ61a/61b,61b/61cの間隔が設計間隔Aに加えて、加工精度や組付精度といった製造時の誤差と環境変化や経時的な影響による変動的な誤差の両方を合わせた誤差Δd1,Δd2を含んでいても、図5に示したように、クランク角度に関わらず各磁気センサ61の出力に含まれる誤差成分に影響されないクランク角速度ωの測定が可能になる。
図1へ戻り、720度フィルタ処理部6は、以上のようにして測定したクランク角速度ωの計算結果(移動平均)を対象に1サイクル期間における線形変化分をキャンセルし、比較的周期の長い変動成分を抽出する。これにより、エンジンにより駆動される車両のタイヤや補機から加わる負荷トルクあるいはエンジンの摺動部品のフリクションによる角速度変動成分を除去できる。図6は、燃焼トルクが発生しているが負荷トルクにより減速したサイクルに720度フィルタを適用した例を示している。
相対角速度計算部7は、図7に示したように、圧縮上死点(TDC:クランク角0度)近傍で測定されたクランク角速度ωを基準角速度ω1refとして[同図(a)]、当該TDCから180度のクランク角範囲内の各クランク角iで測定された角速度ω1_iと基準角速度ω1refとの差分を相対角速度ωω1_i(=ω1_i-ω1ref)として求める[同図(b)]。
積算角速度計算部8は、図8に示したように、前記相対角速度ωω1_iを180度のクランク角範囲内で積算して積算角速度Σωω1_iを算出する。
慣性トルク成分除去部9は、前記積算角速度Σωω1_iから慣性トルク成分を除去することで除去後積算角速度Σωω1'_iを算出する。慣性トルク成分は、たとえば特許文献2で開示された手法で机上計算することができる。単気筒エンジンの慣性トルクTqは、例えば図9に示したようになり、慣性トルクによるクランク角速度変化量dωの圧縮上死点の値を基準とした相対値dω'は図10に示したようになる。
本実施形態では、単位エンジン回転数で求めた相対値dωに前記移動平均計算部52と同じ移動平均計算を行い、積算角速度計算部8と同じ区間で積算した値を計算してECUに設定する。この値にエンジン回転数を乗じることで任意のエンジン回転数における慣性トルク成分を算出することができる。また、この値を使って除去後積算角速度Σωω1'_iを算出できる。
ポンピングトルク成分除去部10は、エンジンEのポンプ動作により生じるトルクによるクランク角速度成分を除去することで除去後積算角速度Σωω1'_iを算出する。上記誤差除去は、特許文献2で開示された手法(誤差のない標準車両にて燃料カット状態で積算角速度を測定し、前記慣性トルク成分を除去する手法)でポンピングトルク成分を求めたECUに設定することにより実施できる。
ポンピングトルク成分は、エンジン回転数およびインテークマニホールド圧力に依存する。単気筒エンジンのポンピングトルク成分は、例えば図11に例示したようにエンジン回転数とインテークマニホールド圧力によるマップ形式で求められる。本実施形態では、このマップをECUにデータ設定して失火パラメータの補正に用いる。
クランク角速度測定誤差成分除去部11は、パルサロータの歯間誤差や本実施形態における着磁位置ずれのような固定的な誤差による積算角速度誤差を除去する。上記誤差除去は、特許文献2に開示されている歯間誤差除去手法(燃料カット状態で算出した積算角速度から、事前にECUに設定した前記慣性トルク成分およびポンピングトルク成分を減じ、基準角速度ωref1で割ることで単位回転数当たりの歯間誤差によるクランク角速度測定誤差算出用の係数Kpul1を算出し、その係数をECUに記憶させたのち、基準角速度ωref1に乗じることで任意のエンジン回転数における誤差成分を求め、積算角速度から除去)を適用することで実施できる。
図12は、相対角速度の積算値(1)から慣性トルク成分(2)およびポンピングトルク成分(3)を除去してクランク角速度測定誤差成分(4)を抽出する例を示している。
本実施形態では、除去後積算角速度Σωω1'_iから前記クランク角速度測定誤差成分を除去した値が失火パラメータとされる。失火判定部12は、失火パラメータに基づいて失火の有無を判定する。
本実施形態によれば、クランクシャフトと同期回転する交流回転電機のUVW相を検知する磁気センサの出力を用いて測定したクランク角速度に基づいて失火判定を行う場合に、環境や経時的な影響で磁気センサの相互間隔や機能が変化することにより、クランク角速度の測定値に誤差が生じても、本発明の計算過程により当該誤差が相殺されてクランク角速度から排除できるため、正確なクランク角速度測定が可能になり、その結果、高精度な失火判定が可能となる。
上記の実施形態では単気筒エンジンへの適用を例にして説明したが、本発明はこれのみに限定されず、多気筒エンジンにも同様に適用できる。その場合、等間隔爆発エンジンであるか不等間隔爆発エンジンであるかを問わない。
5…クランク角速度測定部,6…720度フィルタ処理部,7…相対角速度計算部,8…積算角速度計算部,9…慣性トルク成分除去部,10…ポンピングトルク成分除去部,11…クランク角速度測定誤差成分除去部,12…失火判定部,100…失火判定装置

Claims (6)

  1. エンジン(E)のクランク角速度を測定するクランク角速度測定装置において、
    S極およびN極の各永久磁石(60)が交互に等間隔で円周状に設けられたロータ、ならびにクランクシャフトの回転方向に沿った所定の範囲内で一端および他端を含む少なくとも2か所に配置されて前記永久磁石(60)の着磁境界を検知する複数の磁気センサ(61)を具備し、クランクシャフトと同期回転する交流回転電機(M)と、
    着磁境界ごとに、一端の磁気センサが検知してから他端の磁気センサが検知するまでの経過時間および他端の磁気センサが検知してから次の着磁境界を一端の磁気センサが検知するまでの経過時間を含む複数の経過時間を計時する計時手段と、
    前記複数の経過時間の移動平均を計算することを繰り返す移動平均計算手段(52)とを具備し、
    前記移動平均に基づいてクランク角速度を計算し、
    前記着磁境界の間隔が前記一端の磁気センサと他端の磁気センサとの間隔よりも広いことを特徴とするクランク角速度測定装置。
  2. 前記所定の範囲内に第1、第2および第3磁気センサを当該順序で配置し、
    前記計時手段は、着磁境界ごとに、第1磁気センサ(61a)が検知してから第2磁気センサ(61b)が検知するまでの第1経過時間、第2磁気センサ(61b)が検知してから第3磁気センサ(61c)が検知するまでの第2経過時間および第3磁気センサ(61c)が検知してから次の着磁境界を第1磁気センサ(61a)が検知するまでの第3経過時間を繰り返し計時し、
    前記移動平均計算手段(52)は、第1、第2および第3経過時間の移動平均を計算し、
    前記着磁境界の間隔が前記第1磁気センサと第3磁気センサとの間隔よりも広いことを特徴とする請求項1に記載のクランク角速度測定装置。
  3. 前記複数の磁気センサ(61)がクランクシャフトの回転方向60度の範囲内に配置されたことを特徴とする請求項1または2に記載のクランク角速度測定装置。
  4. エンジン(E)の圧縮上死点近傍で検知された基準角速度に対する各クランク角における相対角速度を計測し、所定のクランク角範囲内で前記相対角速度を積算して得た積算角速度が正負のいずれであるかに基づいて失火を判定する失火判定装置において、
    S極およびN極の各永久磁石(60)が交互に等間隔で円周状に設けられたロータ、ならびにクランクシャフトの回転方向に沿った所定の範囲内で一端および他端を含む少なくとも2か所に配置されて前記永久磁石(60)の着磁境界を検知する複数の磁気センサ(61)を具備し、クランクシャフトと同期回転する交流回転電機(M)と、
    着磁境界ごとに、一端の磁気センサが検知してから他端の磁気センサが検知するまでの経過時間および他端の磁気センサが検知してから次の着磁境界を一端の磁気センサが検知するまでの経過時間を含む複数の経過時間を計時する計時手段と、
    前記複数の経過時間の移動平均を計算することを繰り返す移動平均計算手段(52)と、
    前記移動平均に基づいて計算したクランク角速度の前記積算角速度に基づいてエンジンの失火を判定する失火判定手段とを具備し、
    前記着磁境界の間隔が前記一端の磁気センサと他端の磁気センサとの間隔よりも広いことを特徴とする失火判定装置。
  5. 前記所定の範囲内に第1、第2および第3磁気センサを当該順序で配置し、
    前記計時手段は、着磁境界ごとに、第1磁気センサ(61a)が検知してから第2磁気センサ(61b)が検知するまでの第1経過時間、第2磁気センサ(61b)が検知してから第3磁気センサ(61c)が検知するまでの第2経過時間および第3磁気センサ(61c)が検知してから次の着磁境界を第1磁気センサ(61a)が検知するまでの第3経過時間を繰り返し計時し、
    前記移動平均計算手段(52)は、第1、第2および第3経過時間の移動平均を計算し、
    前記着磁境界の間隔が前記第1磁気センサと第3磁気センサとの間隔よりも広いことを特徴とする請求項4に記載の失火判定装置。
  6. 前記複数の磁気センサ(61)がクランクシャフトの回転方向60度の範囲内に配置されたことを特徴とする請求項4または5に記載の失火判定装置。
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