JP7091859B2 - 照度算出装置、照度算出方法、該方法を実行するためのプログラム及び記憶媒体 - Google Patents

照度算出装置、照度算出方法、該方法を実行するためのプログラム及び記憶媒体 Download PDF

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Description

本発明は、照度算出装置、照度算出方法、該方法を実行するためのプログラム及び記憶媒体に関し、特に、オフィスビルなどの建物に設けられる室内の照度を算出する照度算出装置に関する。
従来、建物の室における面の輝度、特に床面以外の天井面や壁面の輝度を求める場合、「Radiance」と呼ばれる光環境シミュレーションプログラムや、「DIA-Lux」と呼ばれる照明シミュレーションソフトウエア等が用いられている。「Radiance」では、視点位置から光線を逆方向に追跡していく光線追跡法(Backwards Raytracing)を用いて光環境シミュレーションモデルを作成することができ、また、光の鏡面反射や屈折を含めた物理的な測光量を算出することが可能となっている。また、「DIA-Lux」では、照明メーカなどから提供される照明器具の配向データを取り込むことで、当該照明器具が配置される室における面の輝度を算出することが可能となっている。
しかし、上記従来の方法では、輝度を算出するために上記のような特殊なシミュレーションソフトウエアを用いなければならず、当該シミュレーションソフトウエアの使用経験が少ないか或いは無い設備設計者にとっては、先ずシミュレーションソフトウエアの使い方を習得する必要があり、輝度算出結果を得るまでに時間や労力が掛かる。特に「DIA-Lux」では、先ず照明器具の配向データを入手して取り込む必要があるため、室内空間に設けられる照明器具が数多くある場合、全ての照明器具の配向データを入手して取り込まなければならず、照明シミュレーションを行うまでに時間や労力が掛かってしまう。
算出処理の負荷を軽減するための構成としては、例えば、コンピュータを用いて構築された仮想の三次元空間を記憶する空間記憶手段と、当該三次元空間に存在する面を小領域である多数個の面要素に分割する面分割手段と、面分割手段により分割された面要素をそれぞれ光源面として面要素ごとに光の放射エネルギーを算出する光エネルギー分布算出手段と、三次元空間を観測する仮想の光観測面を規定する光観測面規定手段と、光エネルギー分布算出手段により算出した面要素ごとの光の放射エネルギーを面要素ごとに関係付けて記憶する光エネルギー分布記憶手段と、光エネルギー分布記憶手段に記憶された面要素ごとの光の放射エネルギーを用い上記三次元空間における面要素を光観測面から見込んだときの光観測面に入射する光のエネルギーを求める視知覚模擬手段と、を備える光分布シミュレータが提案されている(特許文献1)。
この光分布シミュレータによれば、光エネルギー分布記憶手段に記憶された面要素ごとの光の放射エネルギーを用いて面要素を光観測面から見込んだときの光観測面に入射する光のエネルギーを求めるので、異なる光観測面に入射する光のエネルギーを求める際に、面要素ごとの光の放射エネルギーをあらためて算出する必要がなく、少ない処理負荷で様々な光観測面について入射する光のエネルギーを評価することが可能になるとされている。
特開2010-097423号公報
近年、白熱灯や蛍光灯に加えてLEDなどの新たな光源が普及してきたことに伴い、オフィスビルや商業施設などの建物において、複数室のそれぞれの用途に適した様々な照明環境や照明演出のニーズが増大している。しかしながら、上記特許文献1の技術では、複数室のうちの室毎に必要項目や条件等を入力してシミュレーションを行わなければならず、全ての室についての輝度算出結果を得るまでに依然として時間と労力が掛かり、照明設計が煩雑であるという問題がある。
また、複数室についての入力情報及び出力情報を一括で表示する手段が無いため、輝度算出対象の室数が多い場合、必要項目や条件等の入力のみならず、入力情報及び出力情報の一覧表示や整理にも時間と労力が掛かる。
殊に近年、建築学会環境基準「照明環境規準AIJES-L0002-2016」の制定や、照明学会「オフィス照明設計技術指針」の改訂により、室の床面(作業面)の照度のみならず、天井面及び壁面の照度や輝度についての基準が制定されており、これらの新しい基準に対応した照明計画を容易に行う方法が求められている。
本発明の目的は、特殊なシミュレーションソフトウエアの使い方を習得する必要が無く、複数室が設けられる建物の照明設計を行う場合に、簡単な入力のみで複数室の照度や輝度を容易に且つ短時間で算出することができ、また、入力情報及び出力情報の閲覧や整理を容易に行うことができ、更には、天井面及び壁面の輝度についての新基準にも対応した照度算出装置、照度算出方法、該方法を実行するためのプログラム及び記憶媒体を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の照度算出装置は、建物に設けられる少なくとも1つの室の照度を表計算ソフトウエアで算出する照度算出装置であって、ユーザの指示入力に基づいて、前記室に対応する複数の室情報、並びに前記室に設けられる照明器具の照明器具効率ηのうちの上方光束分η、下方光束分η、前記室の天井面の固有直射照明率u10及び作業面の固有直射照明率u40を、入力情報として取得する情報取得部と、前記上方光束分η、前記下方光束分η、前記固有直射照明率u10及び前記固有直射照明率u40に基づいて、前記室の前記天井面の天井面固有照明率u、壁面の壁面固有照明率u及び前記作業面の作業面固有照明率uを算出する固有照明率算出部と、前記天井面固有照明率u、前記壁面固有照明率u及び前記作業面固有照明率uに基づいて、前記室の前記天井面の天井面照明率U、前記壁面の壁面照明率U及び前記作業面の作業面照明率Uを算出する照明率算出部と、前記天井面照明率U、前記壁面照明率U及び前記作業面照明率Uに基づいて、前記室の前記天井面の照度E、前記壁面の照度E及び前記作業面の照度Eを算出する照度算出部とを備えることを特徴とする。
前記照度算出装置は、前記照度E、前記照度E及び前記照度Eに基づいて、前記室の前記天井面の輝度L、前記壁面の輝度L及び前記作業面の輝度Lを算出する輝度算出部を更に備えるのが好ましい。
また、前記照度算出装置は、前記室に対応する室情報と、前記室に設けられる照明器具の前記照明器具効率η、前記上方光束分η、前記下方光束分η及び前記作業面の前記固有直射照明率u40と、前記室の前記照度E、前記照度E及び前記照度Eとを紐付けて室情報群とし、且つ複数の前記室に対応する複数の前記室情報群が室毎に分類された照度算出表を作成する照度算出表作成部と、前記照度算出表を出力情報として表示するための表示処理を実行する表示処理部とを更に備えていてもよい。
前記固有照明率算出部は、下記(1)式を用いて、前記室の天井面固有照明率u、前記壁面固有照明率u及び作業面固有照明率uを算出する。

Figure 0007091859000001
前記照明率算出部は、下記(2)式を用いて、前記天井面照明率U、前記壁面照明率U及び前記作業面照明率Uを算出する。

Figure 0007091859000002
前記照度算出部は、下記(3)を用いて、前記照度E、前記照度E及び前記照度Eを算出する。

Figure 0007091859000003
上記目的を達成するために、本発明に係る照度算出方法は、コンピュータによって実行され、建物に設けられる少なくとも1つの室の照度を表計算ソフトウエアで算出する照度算出方法であって、ユーザの指示入力に基づいて、前記室に対応する複数の室情報、並びに前記室の各室に設けられる照明器具の照明器具効率ηのうちの上方光束分η、下方光束分η、前記室の天井面の固有直射照明率u10及び作業面の固有直射照明率u40を、入力情報として取得する情報取得ステップと、前記上方光束分η、前記下方光束分η、前記固有直射照明率u10及び前記固有直射照明率u40に基づいて、前記室の前記天井面の天井面固有照明率u、壁面の壁面固有照明率u及び前記作業面の作業面固有照明率uを算出する固有照明率算出ステップと、前記天井面固有照明率u、前記壁面固有照明率u及び前記作業面固有照明率uに基づいて、前記室の前記天井面の天井面照明率U、前記壁面の壁面照明率U及び前記作業面の作業面照明率Uを算出する照明率算出ステップと、前記天井面照明率U、前記壁面照明率U及び前記作業面照明率Uに基づいて、前記室の前記天井面の照度E、前記壁面の照度E及び前記作業面の照度Eを算出する照度算出ステップと、を有することを特徴とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るプログラムは、建物に設けられる少なくとも1つの室の照度を表計算ソフトウエアで算出する照度算出方法をコンピュータに実行させるプログラムであって、前記照度算出方法が、ユーザの指示入力に基づいて、前記室の各室に対応する複数の室情報、並びに前記室に設けられる照明器具の照明器具効率ηのうちの上方光束分η、下方光束分η、前記室の天井面の固有直射照明率u10及び作業面の固有直射照明率u40を、入力情報として取得する情報取得ステップと、前記上方光束分η、前記下方光束分η、前記固有直射照明率u10及び前記固有直射照明率u40に基づいて、前記室の前記天井面の天井面固有照明率u、壁面の壁面固有照明率u及び前記作業面の作業面固有照明率uを算出する固有照明率算出ステップと、前記天井面固有照明率u、前記壁面固有照明率u及び前記作業面固有照明率uに基づいて、前記室の前記天井面の天井面照明率U、前記壁面の壁面照明率U及び前記作業面の作業面照明率Uを算出する照明率算出ステップと、前記天井面照明率U、前記壁面照明率U及び前記作業面照明率Uに基づいて、前記室の前記天井面の照度E、前記壁面の照度E及び前記作業面の照度Eを算出する照度算出ステップと、を有することを特徴とする。
また、上記プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体が提供される。
本発明によれば、複数室の各室に対応する複数の室情報、並びに複数室の各室に設けられる照明器具の照明器具効率ηのうちの上方光束分η、下方光束分η、各室の天井面の固有直射照明率u10及び作業面の固有直射照明率u40を取得し、照明器具の上方光束分η及び下方光束分η、固有直射照明率u10及び固有直射照明率u40に基づいて、各室の天井面の天井面固有照明率u、壁面の壁面固有照明率u及び作業面の作業面固有照明率uが算出される。また、天井面固有照明率u、壁面固有照明率u及び作業面固有照明率uに基づいて、天井面の天井面照明率U、壁面の壁面照明率U及び作業面の作業面照明率Uが算出され、更に、天井面照明率U、壁面照明率U及び作業面照明率Uに基づいて、天井面の照度E、壁面の照度E及び作業面の照度Eが算出される。そして、これらの照度E、照度E及び照度Eが出力情報として室毎に表示される。すなわち、照明器具効率ηのうちの上方光束分η、下方光束分η、各室の天井面の固有直射照明率u10及び作業面の固有直射照明率u40を入力するだけで、建物に設けられる複数室の照度を算出することが可能となり、簡単な入力のみで複数室の照度を容易に且つ短時間で算出することができる。
また、上記のような照度算出を表計算ソフトウエアを用いて行うので、特殊なシミュレーションソフトウエアの使用経験や照度算出経験が少ない設備設計者であっても、特殊なシミュレーションソフトウエアの使い方を習得する必要が無く、容易に且つ短時間で複数室の照度の算出結果を得ることができる。
また、照明器具の照明器具効率η、上方光束分η及び下方光束分η、並びに各室の作業面の固有直射照明率u40を含む入力情報と、天井面の照度E、壁面の照度E及び作業面の照度Eを含む出力情報とが表計算ソフトウエアによって表示されるので、これら入力情報及び出力情報の閲覧や整理を容易に行うことができる。
更には、各室の作業面の照度のみならず、天井面及び壁面の照度を算出することができるので、新基準に対応した照明設計を簡単に行うことが可能となる。例えば、従来は壁面や天井面の照度が考慮されなかったが、本願発明では、壁面や天井面の照度が算出されるので、壁面や天井面に反射率の高い材料を用いることで、照明器具の仕様をできる限り抑えつつ、新基準を満たす輝度やユーザの明るさ感を得ることができる。よって、建物の消費電力を低減して省エネルギー化を図ることができ、また、照明器具導入時のコストアップを抑制することが可能となる。
本発明の実施形態に係る照度算出装置のハードウエア構成を概略的に示すブロック図である。 図1の照度算出装置の機能を説明するための機能ブロック図である。 屋内照明器具特性表の一例を示す図である。 本実施形態に係る照度算出方法を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
[照度算出装置の構成]
図1は、本発明の実施形態に係る照度算出装置のハードウエア構成を概略的に示すブロック図である。図1の構成はその一例を示すものであり、本発明に係る照度算出装置の構成は、図1のものに限られない。
同図に示す如く、本実施形態に係る照度算出装置1は、ビルなどの建物に設けられる少なくとも1つの室の照度及び輝度を算出するためのコンピュータであり、制御部2、記憶部3、入力部4、出力部5、表示部6及び通信I/F(インタフェース)7を備え、それぞれがバス8を介して接続されている。
制御部2は、CPU(Central Processing Unit)又はMPU(Micro Processing Unit)のプロセッサによって構成されており、照度算出装置1の動作および各種処理を統括的に制御する。制御部2は、記憶部3に予め記憶された照度算出プログラム或いは輝度算出プログラムを適宜読み出して実行することで、照度算出や輝度算出を実現可能に構成されている。照度算出装置1の詳細な動作及び各種処理については後述する。
記憶部3は、例えばROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及び/又はハードディスクドライブ等からなり、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体で構成されている。記憶部3には、制御部2が照度算出や輝度算出を行う処理を実行するためのプログラムが格納されると共に、各種処理に用いられる種々の情報が格納される。記憶部3は、非一過性であり、かつ、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体で構成されるのが好ましい。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、例えば、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM、フラッシュメモリ等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置である。また、この記憶部3は、照度算出処理や輝度算出処理に用いられる各種計算パラメータや、後述する照度算出表を格納することができる。
入力部4は、マウス、キーボード又はマイクロフォンを含んで構成される。出力部5は、スピーカ等を含んで構成され、表示部6は、ディスプレイを含んで構成される。入力部4による入力機能、出力部5による出力機能及び表示部6による表示機能を組み合わせることで、グラフィカル・ユーザ・インターフェース(GUI)を構築してもよい。
照度算出装置1は、通信I/F7を介して通信網9に接続されており、有線又は無線で外部のシステム等と通信可能に構成されている。通信網9は、例えばLAN、インターネット等のネットワークである。
照度算出装置1は、通信網9を介してサーバ10に通信可能に接続されていてもよい。サーバ10は、例えばBIMを実現するための建物の属性情報(以下、BIM情報ともいう)を格納しており、建物の属性情報を当該照度算出装置1との間で送受信可能に構成されている。BIM(Building Information Modeling)とは、コンピュータ上に作成された建物の仮想3次元(3D)モデルであり、建物を構成する各要素の集合体のモデルである。BIM情報は、建物を構成する壁などの各要素の形態(形状・位置)に関する情報、各要素から算出される体積などの数量、仕様などの属性情報、各要素の個数情報を含む。図1では、サーバ10がBIM情報を格納しているが、これに限らず、記憶部3がBIM情報を格納していてもよいし、サーバ10及び記憶部3が、それぞれBIM情報の一部を格納していてもよい。
図2は、図1の照度算出装置1の機能を説明するための機能ブロック図である。照度算出装置1の制御部2は、図2の各機能ブロックの機能に従って後述の照度算出方法及び輝度算出方法を実行する。
図2に示すように、制御部2は、情報取得部21、算出部22、照度算出表作成部23、表示処理部24、表示情報変更部25及び記憶処理部26を含んでいる。
情報取得部21は、室情報取得部21a、設計照度取得部21b、照明器具情報取得部21c、光束情報取得部21d及び固有直射照明率取得部21eを有する。この情報取得部21は、入力部4からのユーザの指示入力に基づいて、照度算出及び輝度算出で用いられる後述の各種情報を入力情報として取得する。
具体的には、室情報取得部21aは、建物の室に対応する複数の室情報を取得する。この室情報には、例えば以下の表1に示すように、建物の階数(例えば「1F」)、室名(例えば「事務室」)、室の大きさ(例えば、「間口X[m]」)、作業面高さ(例えば「h[m]」)、室指数、反射率(天井、壁、床[%])等を含む情報群から選択された複数の情報が含まれる。室情報取得部21aは、入力部4からのユーザの指示入力に基づいて、室に対応する複数の室情報を直接取得するか、或いはサーバ10に格納されているBIM情報から上記複数の室情報を取得することができる。
設計照度取得部21bは、室に対応する複数の設計照度(例えば「E[lx]」)を取得する。設計照度は、例えばJIS Z 9110「照明基準総則」に基づく計算によって設定される値である。
照明器具情報取得部21cは、室に設けられる複数の照明器具情報を取得する。この照明器具情報には、例えば以下の表1に示すように、照明器具形式、器具光束又はランプ光束(例えば「F[lm]」)、照明器具の下り(例えば「h[m]」)、光源の高さ(例えば「H[m]」)、保守率(例えば、M[-](M=0~1))、器具数又はランプ数(例えばN「台」)等を含む情報群から選択された複数の情報が含まれる。
光束情報取得部21dは、室に設けられる照明器具の「上方光束分η」及び「下方光束分η」を取得する。上方光束分η下方光束分ηは、例えば図3に示すように、照明器具の製造元が公表している屋内照明器具特性表30のうちの器具効率記載欄31に記載された「上方光束[%]」及び「下方光束[%]」に相当する値である。上方光束とは、後述する同図の器具効率のうち、上方光束分の効率を示し、下方光束とは、器具効率のうち、下方光束分の効率を示す。後述の図3の一例では、上方光束は44%、下方光束は33%であり、この場合、上方光束分ηは44%、下方光束分ηは33%となる。
固有直射照明率取得部21eは、室の天井面及び作業面に対応する2つの固有直射照明率u10,u40を取得する。室の天井面の固有直射照明率u10は、上半球光束比juそのものであり、例えば上記で取得した上方光束分ηを、図3の器具効率記載欄31に記載された「器具効率[%]」に相当する値である「照明器具効率η」で除した値(u10=η/η)である。図3の一例では、器具効率は77%であり、この場合、天井面の固有直射照明率u10は0.57(=44%/77%)となる。
室の作業面の固有直射照明率u40は、例えば図3の屋内照明器具特性表30のうちの照明率表32において、室の天井面、壁面及び床面の反射率をいずれも0%とした場合の照明率を用いる。すなわち、照明率記載欄33に記載された複数の上記照明率のうち、各室指数に対応した一の照明率を選択し、当該照明率を0~1の範囲内の値に換算したものを、室の作業面の固有直射照明率u40とする。図3の一例では、室指数が1.0のとき、室の天井面、壁面及び床面の反射率をいずれも0%とした場合の照明率は0.17であり、この場合、作業面の固有直射照明率u40は0.17となる。
算出部22は、固有照明率算出部22a、照明率算出部22b、照度算出部22c及び輝度算出部22dを有する。この算出部22は、例えば記憶部3に記憶された表計算ソフトウエアを読み出して実行することで、固有照明率、照明率、照度、輝度などの各種値を算出する。
固有照明率算出部22aは、室における上記照明器具の上方光束分η、下方光束分η、室の天井面の固有直射照明率u10及び作業面の固有直射照明率u40に基づいて、室の天井面の天井面固有照明率u、壁面の壁面固有照明率u及び作業面の作業面固有照明率uを算出する。
具体的には、固有照明率算出部22aは、下記(1)式を用いて、室の天井面固有照明率u、壁面固有照明率u及び作業面固有照明率uを算出する。固有照明率算出部22a、照明率算出部22b、照度算出部22c及び輝度算出部22dで行われる算出の原理については、後述する。

Figure 0007091859000004
照明率算出部22bは、固有照明率算出部22aで算出された天井面固有照明率u、壁面固有照明率u及び作業面固有照明率uに基づいて、室の天井面の天井面照明率U、壁面の壁面照明率U及び作業面の作業面照明率Uを算出する。
具体的には、照明率算出部は、下記(2)式を用いて、天井面照明率U、壁面照明率U及び作業面照明率Uを算出する。

Figure 0007091859000005
照度算出部22cは、照明率算出部22bで算出された天井面照明率U、壁面照明率U及び作業面照明率Uに基づいて、室の天井面の照度E、壁面の照度E及び作業面の照度Eを算出する。
具体的には、照度算出部22cは、下記(3)式を用いて、室の天井面の照度E、壁面の照度E及び作業面の照度Eを算出する。

Figure 0007091859000006
輝度算出部22dは、照度算出部22cで算出された天井面の照度E、壁面の照度E及び作業面の照度Eに基づいて、室の天井面の輝度L、壁面の輝度L及び作業面の輝度Lを算出する。
具体的には、輝度算出部22dは、下記(4)式を用いて、室の天井面の輝度L、壁面の輝度L及び作業面の輝度Lを算出する。

Figure 0007091859000007
本実施形態では、算出部22は、固有照明率算出部22a、照明率算出部22b、照度算出部22c及び輝度算出部22dを有するが、これに限らず、固有照明率算出部22a、照明率算出部22b及び照度算出部22cを有し、輝度算出部22dを有していなくてもよい。
照度算出表作成部23は、室に対応する上記室情報と、室に設けられる照明器具の照明器具効率η、上方光束分η、下方光束分η及び作業面の固有直射照明率u40と、上記室の天井面の照度E、壁面の照度E及び作業面の照度Eとを紐付けて室情報群とし、且つ複数の室に対応する複数の室情報群が室毎に分類された照度算出表を作成する(表1)。
Figure 0007091859000008
表1の照度算出表は、例えばExcel(エクセル)などの表計算ソフトウエアによって提供される表作成機能を用いて作成される。また、国土交通省の様式である「照度計算書」に、入力情報として「照明器具効率η」、「上方光束分η」、「下方光束分η」及び「固有直射照明率u40」の欄を追加し、更に出力情報として「照度(壁面及び天井面)」の欄を追加することで、照度算出表を容易に作成することができる。尚、説明の便宜上、表1に示す照明器具効率ηはいずれも100%、上方光束分ηはいずれも0、下方光束分ηはいずれも100%であるが、実際には、図3に示すように、各照明器具の特性に対応した値が入力される。
また、照度算出表作成部23は、表1に示すように、上記室の天井面の照度E、壁面の照度E及び作業面の照度Eと、上記室の天井面の輝度L、壁面の輝度L及び作業面の輝度Lとを紐付けて室情報群とし、複数の室に対応する複数の室情報群が室毎に分類された照度算出表を作成してもよい。すなわち、上記の「照度計算書」に、出力情報として「輝度(作業面、壁面及び天井面)」の欄を更に追加することで、輝度を含む照度算出表を容易に作成することができる。
表示処理部24は、照度算出表作成部23で作成された照度算出表を出力情報としてモニターなどの表示部6に表示するための表示処理を実行する。
表示情報変更部25は、表示処理部24によって表示された照度算出表内の建物の複数室に対応する上記複数の室情報群を編集することができる。例えば、表示情報変更部25は、「事務室」に対応する室情報群の表示位置と、「便所」に対応する室情報群との表示位置を変更することができ、また、室名毎にソートして表示することができる。
記憶処理部26は、照度算出表作成部23によって作成された照度算出表、或いは表示情報変更部25によって編集された照度算出表を、記憶部3に記憶する。記憶処理部26は、照度算出表をサーバ10などの外部に記憶させるために、照度算出表を外部に送信してもよい。
[照度算出方法の原理]
作業面の固有照明率の算出は、一般に、室内の各面間の相互反射論の基礎方程式を解いて導出することができる。天井、壁及び作業面からなる三面系の基礎方程式を(1’)式に示す。尚、以下に示す(1’)式、(2’)式、(1)式、(2)式、(3)式、(4)式は、「JIS C 8030:2014」に基づくものである。また、「作業面」とは、屋内照明の場合、床上0.8mの高さで壁面まで続く、床面に平行な仮想的水平面をいう。
(面の照度の定義式)

Figure 0007091859000009
ここで、照度は、固有照明率と定数によって決まる値であり、直射照度もまた同様に、固有直射照明率と定数によって決まる値であるため、上記(1’)式において、照度Eを固有照明率u、直射照度Ei0を固有直射照明率ui0にそれぞれ置き換えることができる。これにより、(2’)式が得られる。

Figure 0007091859000010
ここで、(2’)式の両辺に、

Figure 0007091859000011
本実施形態では、図3の屋内照明器具特性表における器具効率に対応する照明器具効率ηと、同表における上方光束に対応する上方光束分ηとから得られる天井面の固有直射照明率u10を用いる。また、同表において、天井、壁及び床のいずれの反射率も0%である場合(最右欄)の各室指数に対応する照明率から得られる作業面の固有直射照明率u40を用いる。
これらの値を上記(1)式に代入することにより、天井面、壁面及び作業面の固有照明率ui(i=1,3,4)を得ることができる。
そして、上記(1)式で算出された固有照明率ui(i=1,3,4)を用いて、下記(2)式により、照明率Ui(i=1,3,4)が得られる。

Figure 0007091859000012
また、上記(2)式により算出された照明率Uiを用いて、下記(3)式により、照度E(lm)が得られる。

Figure 0007091859000013
そして、上記(3)式により算出された照度Eを用いて、及び輝度L(cd/m)が得られる。

Figure 0007091859000014
このように、本実施形態では、行列式である上記(1)式と、天井面及び作業面の固有直射照明率ui0(i=1,4)とを用いて、天井面、壁面及び作業面の固有照明率ui(i=1,3,4)を算出し、得られた固有照明率ui(i=1,3,4)と上記(2)~(4)式とを用いて、各室の天井面、壁面及び作業面の照度E(i=1,3,4)、及び輝度L(i=1,3,4)を得ることができる。
[照度算出方法の構成]
次に、照度算出装置1で実行される照度算出方法について、図4のフローチャートを主に参照しながら説明する。図4のフローチャートで示される照度算出方法は、制御部2、すなわちコンピュータによって実行され、建物に設けられる複数室の照度を表計算ソフトウエアで算出する。尚、本実施形態では、制御部2は以下の照度算出方法を実行するが、照度算出方法を実行した後、上記原理に基づいて輝度算出処理を更に行ってもよい。
先ず、ユーザの指示入力に基づいて、複数室の各室に対応する複数の室情報、並びに複数室の各室に設けられる照明器具の照明器具効率ηのうちの上方光束分η、下方光束分η、各室の天井面の固有直射照明率u10及び作業面の固有直射照明率u40を、入力情報として取得する(情報取得ステップ)(ステップS1)。
複数室の各室に対応する複数の室情報は、ユーザの指示入力に基づいて、入力部4を介して取得してもよいし、サーバ10のBIM情報から取得してもよい。また、照明器具の上方光束η、下方光束分η及び各室の作業面の固有直射照明率は、ユーザの指示入力に基づいて、入力部4を介して取得してもよいし、照明器具の上方光束分η、下方光束分η、各室の天井面の固有直射照明率u10及び作業面の固有直射照明率u40を予め記憶部3に記憶しておき、ユーザの指示入力に基づいて、これらの値を記憶部3から取得してもよい。
次に、ステップS1で取得した各室における照明器具の上方光束分η、下方光束分η、各室の天井面の固有直射照明率u10及び作業面の固有直射照明率u40に基づいて、各室の天井面の天井面固有照明率u、壁面の壁面固有照明率u及び作業面の作業面固有照明率uを算出する(固有照明率算出ステップ)(ステップS2)。例えば、表計算ソフトウエアで作成された図1の表に、上述の(1)式をTranspose関数として入力し、計算を実行することで、天井面固有照明率u、壁面固有照明率u及び作業面固有照明率uを算出することができる。
次いで、ステップS2で算出された天井面固有照明率u、壁面固有照明率u及び作業面固有照明率uに基づいて、各室の天井面の天井面照明率U、壁面の壁面照明率U及び作業面の作業面照明率Uを算出する(照明率算出ステップ)(ステップS3)。例えば、図1の表に上述の(2)式を入力し、計算を実行することで、天井面照明率U、壁面照明率U及び作業面照明率Uを算出することができる。
次いで、ステップS3で算出された天井面照明率U、壁面照明率U及び作業面照明率Uに基づいて、各室の天井面の照度E、壁面の照度E及び作業面の照度Eを算出する(照度算出ステップ)(ステップS4)。例えば、図1の表に上述の(3)式を入力し、計算を実行することで、天天井面の照度E、壁面の照度E及び作業面の照度Eを算出することができる。
その後、室に対応する室情報と、室に設けられる照明器具の上方光束分η、下方光束分η、及び作業面の固有直射照明率u40と、上記ステップS4によって算出された室の天井面の照度E、壁面の照度E及び作業面の照度Eとを紐付けて室情報群とすることができる。照度算出方法の後に輝度算出処理が行われた場合には、天井面の照度E、壁面の照度E及び作業面の照度Eと、当該室の天井面の輝度L、壁面の輝度L及び作業面の輝度Lとを紐付けて室情報群とすることもできる。
また、建物の複数室について上記処理を繰り返した後、複数の室に対応する複数の室情報群が室毎に分類された照度算出表を作成することができる。照度算出方法の後に輝度算出処理が行われた場合には、輝度を含む照度算出表を作成してもよい(表1参照)。そして、上記で作成された照度算出表を出力情報として表示部6に表示することができる。
また、ユーザの指示入力に基づいて、表示部6に表示された照度算出表内の建物の複数室に対応する上記複数の室情報群を編集することができる。また、上記ステップによって作成された照度算出表或いは編集後の照度算出表を、記憶部3に記憶することができる。更には、ユーザの指示入力に基づいて、記憶部3に記憶された照度算出部を、必要に応じて記憶部3から読み出すことができる。
上述したように、本実施形態によれば、複数室の各室に対応する複数の室情報、並びに複数室の各室に設けられる照明器具の照明器具効率ηのうちの上方光束分η、下方光束分η、各室の天井面の固有直射照明率u10及び作業面の固有直射照明率u40を取得し、照明器具の上方光束分η、下方光束分η、天井面の固有直射照明率u10及び作業面の固有直射照明率u40に基づいて、各室の天井面の天井面固有照明率u、壁面の壁面固有照明率u及び作業面の作業面固有照明率uが算出される。また、天井面固有照明率u、壁面固有照明率u及び作業面固有照明率uに基づいて、天井面の天井面照明率U、壁面の壁面照明率U及び作業面の作業面照明率Uが算出され、更に、天井面照明率U、壁面照明率U及び作業面照明率Uに基づいて、天井面の照度E、壁面の照度E及び作業面の照度Eが算出される。そして、これらの照度E、照度E及び照度Eが出力情報として室毎に表示される。すなわち、照明器具効率ηのうちの上方光束分η、及び下方光束分η、並びに各室の天井面の固有直射照明率u10及び作業面の固有直射照明率u40を入力するだけで、建物に設けられる複数室の照度を算出することが可能となり、簡単な入力のみで複数室の照度或いは輝度を容易に且つ短時間で算出することができる。
また、上記のような照度算出を表計算ソフトウエアを用いて行うので、特殊なシミュレーションソフトウエアの使用経験や照度算出経験が少ない設備設計者であっても、特殊なシミュレーションソフトウエアの使い方を習得する必要が無く、容易に且つ短時間で複数室の照度或いは輝度の算出結果を得ることができる。
また、照明器具の照明器具効率η、上方光束分η及び下方光束分η、並びに各室の作業面の固有直射照明率u40を含む入力情報と、天井面の照度E、壁面の照度E及び作業面の照度Eを含む出力情報とが表計算ソフトウエアによって表示されるので、これら入力情報及び出力情報の閲覧や整理を容易に行うことができる。
更に、各室の作業面の照度Eのみならず、天井面の照度E及び壁面の照度Eを算出することができ、更には各室の天井面の輝度L、壁面の輝度L及び作業面の輝度Lを算出することができるので、新基準に対応した照明設計を簡単に行うことが可能となる。例えば、従来法では壁面や天井面の照度が考慮されなかったが、本願発明では、壁面や天井面の照度が算出されるので、壁面や天井面に反射率の高い材料を用いることで、照明器具の仕様をできる限り抑えつつ、新基準を満たす輝度やユーザの明るさ感を得ることができる。よって、建物の消費電力を低減して省エネルギー化を図ることができ、また、照明器具導入時のコストアップを抑制することが可能となる。
以上、本発明の実施形態に係る照度算出装置及び輝度算出方法について述べたが、本発明は記述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想に基づいて各種の変形および変更が可能である。
1 照度算出装置
2 制御部
3 記憶部
4 入力部
5 出力部
6 表示部
7 通信I/F
8 バス
9 通信網
10 サーバ
21 情報取得部
21a 室情報取得部
21b 設計照度取得部
21c 照明器具情報取得部
21d 光束情報取得部
21e 固有直射照明率取得部
22 算出部
22a 固有照明率算出部
22b 照明率算出部
22c 照度算出部
22d 輝度算出部
23 照度算出表作成部
24 表示処理部
25 表示情報変更部
26 記憶処理部
30 屋内照明器具特性表
31 器具効率記載欄
32 照明率表
33 照明率記載欄

Claims (9)

  1. 建物に設けられる少なくとも1つの室の照度を表計算ソフトウエアで算出する照度算出装置であって、
    ユーザの指示入力に基づいて、前記室に対応する複数の室情報、並びに前記室に設けられる照明器具の照明器具効率ηのうちの上方光束分η、下方光束分η、前記室の天井面の固有直射照明率u10及び作業面の固有直射照明率u40を、入力情報として取得する情報取得部と、
    前記上方光束分η、前記下方光束分η、前記固有直射照明率u10及び前記固有直射照明率u40に基づいて、前記室の前記天井面の天井面固有照明率u、壁面の壁面固有照明率u及び前記作業面の作業面固有照明率uを算出する固有照明率算出部と、
    前記天井面固有照明率u、前記壁面固有照明率u及び前記作業面固有照明率uに基づいて、前記室の前記天井面の天井面照明率U、前記壁面の壁面照明率U及び前記作業面の作業面照明率Uを算出する照明率算出部と、
    前記天井面照明率U、前記壁面照明率U及び前記作業面照明率Uに基づいて、前記室の前記天井面の照度E、前記壁面の照度E及び前記作業面の照度Eを算出する照度算出部と、を備えることを特徴とする照度算出装置。
  2. 前記照度E、前記照度E及び前記照度Eに基づいて、前記室の前記天井面の輝度L、前記壁面の輝度L及び前記作業面の輝度Lを算出する輝度算出部を更に備える、請求項1記載の照度算出装置。
  3. 前記室に対応する室情報と、前記室に設けられる照明器具の前記照明器具効率η、前記上方光束分η、前記下方光束分η及び前記作業面の前記固有直射照明率u40と、前記室の前記照度E、前記照度E及び前記照度Eとを紐付けて室情報群とし、且つ複数の前記室に対応する複数の前記室情報群が室毎に分類された照度算出表を作成する照度算出表作成部と、
    前記照度算出表を出力情報として表示するための表示処理を実行する表示処理部と、
    を更に備える、請求項2記載の照度算出装置。
  4. 前記固有照明率算出部は、下記(1)式を用いて、前記室の天井面固有照明率u、前記壁面固有照明率u及び作業面固有照明率uを算出する、請求項1記載の照度算出装置。

    Figure 0007091859000015
  5. 前記照明率算出部は、下記(2)式を用いて、前記天井面照明率U、前記壁面照明率U及び前記作業面照明率Uを算出する、請求項4記載の照度算出装置。

    Figure 0007091859000016
  6. 前記照度算出部は、下記(3)を用いて、前記照度E、前記照度E及び前記照度Eを算出する、請求項5記載の照度算出装置。

    Figure 0007091859000017
  7. コンピュータによって実行され、建物に設けられる少なくとも1つの室の照度を表計算ソフトウエアで算出する照度算出方法であって、
    ユーザの指示入力に基づいて、前記室に対応する複数の室情報、並びに前記室の各室に設けられる照明器具の照明器具効率ηのうちの上方光束分η、下方光束分η、前記室の天井面の固有直射照明率u10及び作業面の固有直射照明率u40を、入力情報として取得する情報取得ステップと、
    前記上方光束分η、前記下方光束分η、前記固有直射照明率u10及び前記固有直射照明率u40に基づいて、前記室の前記天井面の天井面固有照明率u、壁面の壁面固有照明率u及び前記作業面の作業面固有照明率uを算出する固有照明率算出ステップと、
    前記天井面固有照明率u、前記壁面固有照明率u及び前記作業面固有照明率uに基づいて、前記室の前記天井面の天井面照明率U、前記壁面の壁面照明率U及び前記作業面の作業面照明率Uを算出する照明率算出ステップと、
    前記天井面照明率U、前記壁面照明率U及び前記作業面照明率Uに基づいて、前記室の前記天井面の照度E、前記壁面の照度E及び前記作業面の照度Eを算出する照度算出ステップと、
    を有することを特徴とする照度算出方法。
  8. 建物に設けられる少なくとも1つの室の照度を表計算ソフトウエアで算出する照度算出方法をコンピュータに実行させるプログラムであって、
    前記照度算出方法が、
    ユーザの指示入力に基づいて、前記室の各室に対応する複数の室情報、並びに前記室に設けられる照明器具の照明器具効率ηのうちの上方光束分η、下方光束分η、前記室の天井面の固有直射照明率u10及び作業面の固有直射照明率u40を、入力情報として取得する情報取得ステップと、
    前記上方光束分η、前記下方光束分η、前記固有直射照明率u10及び前記固有直射照明率u40に基づいて、前記室の前記天井面の天井面固有照明率u、壁面の壁面固有照明率u及び前記作業面の作業面固有照明率uを算出する固有照明率算出ステップと、
    前記天井面固有照明率u、前記壁面固有照明率u及び前記作業面固有照明率uに基づいて、前記室の前記天井面の天井面照明率U、前記壁面の壁面照明率U及び前記作業面の作業面照明率Uを算出する照明率算出ステップと、
    前記天井面照明率U、前記壁面照明率U及び前記作業面照明率Uに基づいて、前記室の前記天井面の照度E、前記壁面の照度E及び前記作業面の照度Eを算出する照度算出ステップと、
    を有することを特徴とする、コンピュータに読み取り可能な記憶媒体に記憶されたプログラム。
  9. 請求項8記載のプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
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