JP7089098B2 - 行動特定装置、行動特定方法、及びプログラム - Google Patents

行動特定装置、行動特定方法、及びプログラム Download PDF

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本発明は、行動特定装置、行動特定方法、及びプログラムに関する。
乳用牛の搾乳期間は、乳用牛を交配(人工授精)させて子牛を生ませた後(分娩後)であり、この期間は泌乳期と呼ばれている。泌乳期は約305日程度であることが知られている。また、次の出産に備えて、次回の分娩予定日の約60日前で搾乳を止めるのが一般的である。この60日の期間は乾乳期と呼ばれている。乳用牛は、分娩、泌乳期、乾乳期を毎年繰り返している。
乳用牛を飼育する酪農家等は、乳用牛から継続的に搾乳するため、毎年乾乳期に乳用牛を交配(人工授精)させる必要がある。乳用牛の交配(人工授精)にあたっては、乳用牛の発情を発見する必要がある。乳用牛の発情を発見するには、乳用牛の外部的兆候を確認したり、発情時に多く見られる行動を確認したりすることが行われている。また、台帳を用いた繁殖記録による発情時期の管理等も行われている。
阿部 亮著、「農学基礎セミナー 家畜飼育の基礎 」、新版、社団法人 農産漁村文化協会、2008 年 4 月, p.109, p.122-124.
ここで、例えば、飼養頭数が数千頭以上にも及ぶ大規模な酪農場では、1頭1頭の乳用牛の外部的兆候や行動を確認することは酪農家の大きな負担となっていた。これに対して、例えば、飼養している乳用牛の行動を特定することで、発情時に多く見られる行動の確認を容易することができれば、酪農家の負担を軽減することができる。
また、乳用牛の行動を特定することで、発情の発見のみならず、病気やケガ等による異常行動の発見にも繋がり、乳用牛の健康管理にも資することができる。
本発明の一実施形態は、上記の点に鑑みてなされたもので、家畜の行動を特定することを目的とする。
上記課題を解決するため、一実施形態に係る行動特定装置は、家畜の行動を特定する行動特定装置であって、前記家畜に装着された加速度センサが測定した加速度データと、前記家畜に装着された電波センサが測定した電波強度データとを記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶されている1以上の加速度データに基づいて、前記家畜の行動が、前記家畜が立っている状態を表す起立と、前記家畜が横たわっている状態を表す横臥と、前記家畜が一度飲み込んだ食物を口に戻して咀嚼し直す動作を行っている状態を表す反芻と、前記家畜が採食、歩行又は飲水のいずれかを行っている状態を表す活動とのいずれであるかを特定する第1の特定部と、前記家畜の行動が活動であると特定された場合、前記記憶部に記憶されている1以上の電波強度データに基づいて、前記家畜が採食、歩行又は飲水のいずれを行っているかを特定する第2の特定部と、前記家畜の行動が起立、横臥、反芻又は活動のいずれであるか、前記家畜の行動が活動である場合は更に採食、歩行又は飲水のいずれであるかを、前記行動特定装置に接続される他の装置に出力する出力部と、を有する。
家畜の行動を特定することができる。
第一の実施形態に係る行動特定システムの全体構成の一例を示す図である。 牛の行動特定の一例を説明する図である。 第一の実施形態に係る測定データ記憶部に記憶されている測定データの一例を示す図である。 行動特定モデルの一例を示す図である。 第一の実施形態に係る行動特定処理部の機能構成の一例を示す図である。 第一の実施形態に係る行動特定処理の一例を示すフローチャートである。 第二の実施形態に係る行動特定システムの全体構成の一例を示す図である。 気圧分析により起立又は横臥を特定する場合の一例を示す図である。 第二の実施形態に係る測定データ記憶部に記憶されている測定データの一例を示す図である。 第二の実施形態に係る行動特定処理部の機能構成の一例を示す図である。 第二の実施形態に係る行動(起立又は横臥)特定処理の一例を示すフローチャートである。 第三の実施形態に係る測定データ及び基準気圧データの取得範囲の一例を説明する図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。以降では、家畜の一例として牛の行動を特定する場合について説明する。ただし、家畜は、牛に限られない。
[第一の実施形態]
<全体構成>
まず、本実施形態に係る行動特定システム1の全体構成について、図1を参照しながら説明する。図1は、第一の実施形態に係る行動特定システム1の全体構成の一例を示す図である。
図1に示すように、本実施形態に係る行動特定システム1は、牛の行動を特定する行動特定装置10と、牛に装着された1以上のタグ20と、所定の電波を周囲に発信する1以上の漏洩同軸アンテナ30とが含まれる。なお、タグ20は、牛の首部分に固定して装着されることが好ましい。
タグ20は、牛に装着される機器である。1頭の牛に対して1つのタグ20が装着されている。タグ20には、当該タグ20を装着した牛の加速度(X軸、Y軸、及びZ軸の3軸の加速度)を測定する加速度センサと、漏洩同軸アンテナ30から受信する電波の受信強度(RSSI:Received Signal Strength Indicator)を測定する電波センサとが含まれる。
タグ20は、所定の時間毎(例えば2秒毎)に、加速度センサにより測定した加速度センサ値と、電波センサにより測定したRSSI値とを含む測定データを行動特定装置10に送信する。行動特定装置10に送信された測定データは、後述する測定データ記憶部200に蓄積(記憶)される。
漏洩同軸アンテナ30は、牛舎内の餌場や水場等の所定の場所に設置されるアンテナである。漏洩同軸アンテナ30は、漏洩同軸ケーブルにより周囲に所定の電波を発信する。なお、以降では、餌場に設置されている漏洩同軸アンテナ30と、水場に設置されている漏洩同軸アンテナ30とを区別する場合には、それぞれ「漏洩同軸アンテナ30」と「漏洩同軸アンテナ30」と表す。
行動特定装置10は、牛の行動を特定する1以上のコンピュータである。行動特定装置10は、行動特定処理部100と、測定データ記憶部200と、行動特定モデル300とを有する。
行動特定処理部100は、測定データ記憶部200に記憶されている測定データと、行動特定モデル300とに基づいて、牛の行動を特定する。行動特定処理部100は、行動特定装置10にインストールされた1以上のプログラムが、CPU(Central Processing Unit)等に実行させる処理により実現される。
測定データ記憶部200は、タグ20から受信した測定データを記憶する。測定データ記憶部200は、例えばHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の補助記憶装置等を用いて実現可能である。
行動特定モデル300は、測定データに含まれる加速度センサ値から行動を特定するためのモデルである。行動特定モデル300は、例えば、家畜の種類や特定したい行動の種類に応じて、SVM(Support Vector Machine)等の機械学習の手法により予め作成される。行動特定モデル300は、例えばHDDやSSD等の補助記憶装置等に記憶されている。
なお、図1に示す行動特定システム1の構成は一例であって、他の構成であっても良い。例えば、行動特定装置10は、複数台のコンピュータで構成されていても良い。また、例えば、行動特定処理部100が有する機能の一部を、行動特定装置10とネットワークを介して接続される装置(クラウドサーバ等)が有していても良い。更に、例えば、牛には、タグ20の代わりに、加速度センサと、電波センサとがそれぞれ装着されていても良い。
<牛の行動の特定>
ここで、本実施形態に係る行動特定システム1により特定される牛の行動と、特定方法の概要とについて、図2を参照しながら説明する。図2は、牛の行動特定の一例を説明する図である。
まず、本実施形態に係る行動特定システム1が特定する牛の行動には、動作が小さい順に、「起立」、「横臥」、「反芻」、及び「活動」の4つがあるものとする。また、このうち「活動」は、更に、「採食」、「歩行」、及び「飲水」の3つに詳細化されるものとする。したがって、本実施形態では、「起立」、「横臥」、「反芻」、「採食」、「歩行」、及び「飲水」の6つの行動のうち、いずれの行動を牛が行っているかを特定するものとする。
「起立」とは、牛が立っている状態のことである。「横臥」とは、牛が横たわっている状態のことである。「反芻」とは、牛が反芻(一度飲み込んだ食物を口に戻して咀嚼し直す動作)を行っている状態のことである。「活動」とは、「採食」、「歩行」、又は「飲水」のいずれかを牛が行っている状態のことである。「採食」とは、牛が食物を食べている状態のことである。「歩行」とは、牛が歩いている状態のことである。「飲水」とは、牛が水を飲んでいる状態のことである。
「起立」、「横臥」、「反芻」、及び「活動」のいずれの行動を牛が行っているかは、動作強度分析により特定される。動作強度分析では、測定データに含まれる加速度センサ値と、行動特定モデル300とに基づいて、牛の行動が、「起立」、「横臥」、「反芻」、及び「活動」のいずれであるかを特定する。より具体的には、動作強度分析では、所定の時間(例えば10分)の間における加速度センサ値から所定の指標値(所定の時間の間における加速度センサ値のL2ノルムの振れ幅の最大値及び加速度センサ値のL2ノルムの標準偏差)を算出する。なお、L2ノルムの振れ幅の最大値とは、所定の時間の間における加速度センサ値のL2ノルムの平均値と、当該所定の時間の間における各速度センサ値のL2ノルムの値との差の絶対値が最大となる値である。
そして、「起立」、「横臥」、「反芻」、及び「活動」の4つの領域に分類される行動特定モデル300において、算出した指標値を示す点がこれら4つの領域のいずれに含まれるかにより行動を特定する。
また、動作強度分析により「活動」と特定された場合に、「採食」、「歩行」、及び「飲水」のいずれの行動を牛が行っているかは、位置分析により特定される。位置分析では、測定データに含まれるRSSI値と、所定の閾値とに基づいて、牛の行動が、「採食」、「歩行」、及び「飲水」のいずれの行動であるかを特定する。より具体的には、位置分析では、餌場に設置された漏洩同軸アンテナ30から受信した電波のRSSI値が、所定の閾値を超えている場合(すなわち、牛が餌場にいる場合)、「採食」と特定する。同様に、水場に設置された漏洩同軸アンテナ30から受信した電波のRSSI値が、所定の閾値を超えている場合(すなわち、牛が水場にいる場合)、「飲水」と特定する。一方で、これらのいずれでも無い場合(すなわち、餌場にも水場にもいない場合)、「歩行」と特定する。
なお、例えば、GPS(Global Positioning System)受信機等がタグ20に含まれている場合は、位置分析は、GPS受信機から取得した位置情報を用いて行われても良い。この場合、タグ20から取得される位置情報から、牛が餌場にいるのか、水場にいるのか、又は餌場にも水場にもいないのかを特定すれば良い。
以上のように、本実施形態に係る行動特定システム1は、牛に装着されたタグ20から受信した加速度センサ値から、「起立」、「横臥」、「反芻」、及び「活動」の4つの行動を特定する。また、本実施形態に係る行動特定システム1は、牛の行動が「活動」であると特定された場合に、牛に装着されたタグ20から受信したRSSI値から、更に、「採食」、「歩行」、及び「飲水」の3つの行動に詳細化する。これにより、牛の行動が、「起立」、「横臥」、「反芻」、「採食」、「歩行」、及び「飲水」のいずれであるかを特定することができる。
したがって、これら特定した牛の行動を、例えば、行動特定装置10の表示装置(ディスプレイ等)に表示することで、発情時に多く見られる行動の確認を容易に行うことができるようになる。また、病気やケガ等による異常行動の早期発見にも繋がり、牛の健康管理も容易に行うことができるようになる。
<測定データ記憶部200に記憶されている測定データ>
ここで、本実施形態に係る測定データ記憶部200に記憶されている測定データについて、図3を参照しながら説明する。図3は、第一の実施形態に係る測定データ記憶部200に記憶されている測定データの一例を示す図である。なお、行動特定装置10は、タグ20から測定データを受信した場合、行動特定処理部100により、受信した測定データを測定データ記憶部200に記憶(蓄積)させれば良い。
図3に示すように、測定データ記憶部200には、タグを識別するタグID毎に、1以上の測定データが記憶されている。なお、1頭の牛に対して1つのタグ20が装着されていることから、タグIDは、牛を識別する情報(牛の個体識別情報)であっても良い。
測定データには、日時と、加速度センサ値と、RSSI値とが含まれる。日時は、例えば、タグ20が測定データを送信した日時である。なお、日時は、行動特定装置10が測定データを受信した日時であっても良い。
加速度センサ値は、タグ20に含まれる加速度センサにより測定された加速度の値である。加速度センサ値には、X軸方向の加速度成分を示すX成分と、Y軸方向の加速度成分を示すY成分と、Z軸方向の加速度成分を示すZ成分とが含まれる。例えば、日時「t1」の測定データには、加速度センサ値のX成分「X1」と、Y成分「Y1」と、Z成分「Z1」とが含まれる。
RSSI値は、タグ20に含まれる電波センサにより測定されたRSSIの値である。RSSI値には、例えば、餌場に設置されている漏洩同軸アンテナ30から受信した電波のRSSI値と、水場に設置されている漏洩同軸アンテナ30から受信した電波のRSSI値とが含まれる。例えば、日時「t1」の測定データには、餌場に設置されている漏洩同軸アンテナ30から受信したRSSI値「r11」と、水場に設置されている漏洩同軸アンテナ30から受信したRSSI値「r12」とが含まれる。
このように、本実施形態に係る測定データ記憶部200に記憶されている測定データには、タグID毎に、日時と、加速度センサ値と、RSSI値とが含まれる測定データが蓄積(記憶)されている。
<行動特定モデル300>
ここで、測定データに含まれる加速度センサ値から行動を特定するための行動特定モデル300について、図4を参照しながら説明する。図4は、行動特定モデル300の一例を示す図である。
図4に示すように、行動特定モデル300は、所定の時間(例えば10分)の間における加速度センサ値のL2ノルムの振れ幅の最大値を横軸、当該L2ノルムの標準偏差を縦軸とした場合に、これら振れ幅の最大値及び標準偏差の値と、行動との関係を示す関係グラフとして表される。
例えば、ある10分間における加速度センサ値のL2ノルムの振れ幅の最大値と標準偏差とが領域D1に含まれる場合、当該10分間における牛の行動は「起立」と特定される。また、例えば、ある10分間における加速度センサ値のL2ノルムの振れ幅の最大値と標準偏差とが領域D2に含まれる場合、当該10分間における牛の行動は「横臥」と特定される。
同様に、例えば、ある10分間における加速度センサ値のL2ノルムの振れ幅の最大値と標準偏差とが領域D3に含まれる場合、当該10分間における牛の行動は「反芻」と特定される。なお、「反芻」と特定される領域D3は、更に、起立した状態で反芻を行う「反芻(起立)」と、横臥した状態で反芻を行う「反芻(横臥)」とに分けられても良い。
また、同様に、例えば、ある10分間における加速度センサ値のL2ノルムの振れ幅の最大値と標準偏差とが領域D4に含まれる場合、当該10分間における牛の行動は「活動」と特定される。
なお、図4に示す例では、行動特定モデル300の各領域D1~D4が互いに重なっていない場合を示しているが、各領域D1~D4のうちの2以上の領域が互いに重なっている部分が存在しても良い。
このように、行動特定モデル300は、所定の時間(例えば10分)の間における加速度センサ値のL2ノルムの最大値及び標準偏差と、牛の行動との関係を表す領域が定義されたモデルである。このような行動特定モデル300は、SVM等の機械学習の手法により予め作成される。なお、SVMは一例であって、例えば、ニューラルネットワーク等の種々の機械学習の手法により作成されても良い。また、例えば、牛が同一の動作を行った場合であっても、加速度センサの種類等によって、具体的な加速度センサ値は異なる。ただし、各行動をそれぞれ示す領域D1~D4の位置関係は、略一定に定まっている。
なお、以降では、L2ノルムの振れ幅の最大値を、単に、「L2ノルムの最大値」又は「最大値」とも表す。
<行動特定処理部100の機能構成>
次に、本実施形態に係る行動特定処理部100の機能構成について、図5を参照しながら説明する。図5は、第一の実施形態に係る行動特定処理部100の機能構成の一例を示す図である。
図5に示すように、行動特定処理部100は、取得部101と、前処理部102と、指標値算出部103と、行動特定部104とを有する。
取得部101は、測定データ記憶部200から測定データを取得する。このとき、取得部101は、例えば、タグID毎に、所定の時間(例えば10分)の間の測定データを測定データ記憶部200から取得する。
前処理部102は、取得部101により取得された測定データに対して前処理を行う。前処理とは、例えば、測定データの欠損補完(リサンプリング)処理やノイズ除去処理等である。前処理部102は、欠損補完後の測定データに含まれる加速度センサ値のL2ノルムを算出して、算出したL2ノルムを用いてノイズ除去処理を行う。
指標値算出部103は、前処理部102による前処理後のL2ノルムから指標値を算出する。例えば、指標値算出部103は、指標値として、前処理後のL2ノルムから最大値及び標準偏差を算出する。
行動特定部104は、指標値算出部103により算出された最大値及び標準偏差と、行動特定モデル300とから4つの行動(「起立」、「横臥」、「反芻」、及び「活動」)を特定する。また、行動特定部104は、更に、上記で「活動」が特定された場合に、測定データに含まれるRSSI値から詳細な行動(「採食」、「歩行」、又は「飲水」)を特定する。なお、行動特定部104は、当該最大値及び標準偏差と、行動特定モデル300と同等のデータを生成するプログラム等の処理結果とから上記4つの行動を特定しても良い。
なお、行動特定部104により特定された行動を示す情報は、例えば、HDDやSSD等の補助記憶装置等で実現されるDB(データベース)やファイル等に格納されても良いし、ディスプレイ等の表示装置に表示されても良い。また、行動特定装置10に接続される他の装置(例えば、PCやスマートフォン、タブレット端末等)に出力されても良い。
<行動特定処理>
次に、本実施形態に係る行動特定処理について、図6を参照しながら説明する。図6は、第一の実施形態に係る行動特定処理の一例を示すフローチャートである。なお、図6に示す行動特定処理は、例えば、予め設定された日時に実行されても良いし、所定の時間(例えば24時間)毎に繰り返し実行されても良い。
まず、取得部101は、タグID毎に、所定の時間(例えば10分)の間の測定データを測定データ記憶部200から取得する(ステップS11)。このように、取得部101は、牛(タグID)毎に、所定の時間単位(例えば10分単位)の測定データを測定データ記憶部200から取得する。なお、このような所定の時間は、10分に限られず、例えば行動特定装置10のユーザが任意の時間に設定することができる。
以降では、タグID「Tag1」の10分間の測定データ1,測定データ2,・・・,測定データNが取得部101により取得された場合について説明を続ける。
次に、前処理部102は、取得部101により取得された測定データに対して前処理を行う(ステップS12)。すなわち、前処理部102は、測定データの欠損補完(リサンプリング)処理やノイズ除去処理等を行う。なお、欠損補完処理は、収集データの精度を上げるため、データが取得できなかった場合の欠損を補完する処理である。また、ノイズ除去処理は、牛の瞬間的な動作(例えば、瞬間的に身体を震わせる動作や瞬間的に大きく身体をびくつかせる動作等)を示すデータを除去する処理である。
次に、指標値算出部103は、前処理部102による前処理後のL2ノルムから指標値(L2ノルムの最大値及び標準偏差)を算出する(ステップS13)。すなわち、前処理後のL2ノルムa1,a2,・・・aNの標準偏差σ及び最大値mを算出する。なお、最大値mは、L2ノルムa1,a2,・・・aNの平均値と、各L2ノルムai(i=1,・・・,N)との差の最大値である。
次に、行動特定部104は、指標値算出部103により算出された標準偏差σ及び最大値mと、行動特定モデル300とから4つの行動(「起立」、「横臥」、「反芻」、及び「活動」)を特定する(ステップS14)。すなわち、行動特定部104は、指標値算出部103により算出された標準偏差σ及び最大値mが、行動特定モデル300上の領域D1~D4のいずれの領域に含まれるかを特定することで、行動を特定する。
次に、行動特定部104は、上記のステップS14で特定した行動が「活動」であるか否かを判定する(ステップS15)。
ステップS15において、特定した行動が「活動」でないと判定された場合(すなわち、特定した行動が「起立」、「横臥」、又は「反芻」である場合)、行動特定処理部100は、処理を終了させる。
一方、ステップS15において、特定した行動が「活動」であると判定された場合、行動特定部104は、上記のステップS12の欠損補完後の測定データ1,測定データ2,・・・,測定データNに含まれるRSSI値から詳細な行動(「採食」、「歩行」、又は「飲水」)を特定する(ステップS16)。
すなわち、例えば、測定データ1,測定データ2,・・・,測定データNにそれぞれ含まれるRSSI値のうち、漏洩同軸アンテナ30や漏洩同軸アンテナ30から受信した電波のRSSI値が所定の閾値を超えている場合、行動特定部104は、詳細な行動を「採食」や「飲水」と特定する。一方で、漏洩同軸アンテナ30から受信した電波のRSSI値と、漏洩同軸アンテナ30から受信した電波のRSSI値とがいずれも所定の閾値を超えていない場合、行動特定部104は、詳細な行動を「歩行」と特定する。
以上により、本実施形態に係る行動特定システム1は、牛が装着するタグ20から受信した測定データから当該牛の行動を特定することができる。このとき、本実施形態に係る行動特定システム1では、測定データに含まれる加速度センサ値から算出された指標値と、機械学習の手法により予め作成された行動特定モデル300とを用いることで、牛の行動を特定する。特に、指標値として、L2ノルムの標準偏差と最大値とを用いることで、牛に特有の行動である「反芻」を高い精度で特定することができる。言い換えれば、牛に特有の行動である「反芻」を、「起立」や「横臥」等の行動と高い精度で区別することができるようになる。
このように特定された牛の行動を、例えば行動特定装置10の表示装置(ディスプレイ等)に表示して、酪農家等に提供することで、牛の発情時に多く見られる行動の確認を容易に行うことができるようになる。また、病気やケガ等による異常行動の早期発見にも繋がり、牛の健康管理も容易に行うことができるようになる。
[第二の実施形態]
次に、第二の実施形態について説明する。第一の実施形態では、加速度センサ値を用いて牛の4つの行動(「起立」、「横臥」、「反芻」、及び「活動」)を特定したが、これらのうち「起立」と「横臥」とは区別が難しい場合がある。すなわち、例えば、牛が「起立」している場合でも小刻みに身体を動かしている場合がある一方で、牛が「横臥」している場合でも大きく身体を動かしている場合がある。このような場合には、上記の動作強度分析では、「起立」と「横臥」との区別が難しい場合がある(言い換えれば、「起立と「横臥」とが誤って特定される場合がある。)。
同様に、例えば、牛が「反芻」している場合でも、起立した状態で反芻を行っている場合もあれば、横臥した状態で反芻を行っている場合もある。このような場合に、上記の動作強度分析では、同様に、「起立」と「横臥」との区別が難しい場合もある。
そこで、第二の実施形態では、気圧センサを用いることで、「起立」と「横臥」とをより高い精度で特定する場合について説明する。
なお、第二の実施形態では、主に、第一の実施形態との相違点について説明し、第一の実施形態と同様の機能を有する箇所や同様の処理を行う箇所については、適宜、その説明を省略するものとする。
<全体構成>
まず、本実施形態に係る行動特定システム1の全体構成について、図7を参照しながら説明する。図7は、第二の実施形態に係る行動特定システム1の全体構成の一例を示す図である。
図7に示すように、本実施形態に係る行動特定システム1は、基準となる気圧を測定する基準気圧センサ40が含まれる。
基準気圧センサ40は、牛舎内の所定の位置(例えば、牛舎内の地面上)に設置され、基準となる気圧を測定する。基準気圧センサ40は、所定の時間毎(例えば2秒毎)に、測定した気圧を示す基準気圧センサ値を含む基準気圧データを行動特定装置10に送信する。行動特定装置10に送信された基準気圧データは、後述する基準気圧データ記憶部400に蓄積(記憶)される。
また、本実施形態に係るタグ20には、更に、気圧を測定する気圧センサが含まれる。タグ20は、所定の時間毎(例えば2秒毎)に、更に、気圧センサ値を含む測定データを行動特定装置10に送信する。なお、タグ20には気圧センサが必ずしも含まれている必要はなく、例えば、気圧センサがタグ20とは別体で牛に装着されていても良い。
更に、本実施形態に係る行動特定装置10は、基準気圧データ記憶部400を有する。基準気圧データ記憶部400は、基準気圧センサ40から受信した基準気圧データを記憶する。基準気圧データ記憶部400は、例えばHDDやSSD等の補助記憶装置等を用いて実現可能である。
本実施形態に係る行動特定処理部100は、更に、測定データ記憶部200に記憶されている測定データに含まれる気圧センサ値と、基準気圧データ記憶部400に記憶されている基準気圧データに含まれる基準気圧センサ値とに基づいて、牛の行動(「起立」及び「横臥」)を特定する。
<気圧センサによる「起立」及び「横臥」の特定>
ここで、本実施形態に係る行動特定システムにより特定される牛の行動のうち、気圧センサによる「起立」及び「横臥」の特定方法の概要について、図8を参照しながら説明する。図8は、気圧分析により起立又は横臥を特定する場合の一例を示す図である。
「起立」及び「横臥」のいずれの行動を牛が行っているかは、第一の実施形態で説明した動作強度分析に加えて、気圧分析でも特定される。気圧分析では、測定データに含まれる気圧センサ値と、基準気圧データに含まれる基準気圧センサ値とに基づいて、牛の行動が、「起立」又は「横臥」のいずれであるかを特定する。より具体的には、気圧分析では、所定の時間(例えば24時間)の間における各気圧センサ値と各基準センサ値との差分を算出する。そして、算出した差分(この差分を「差分気圧センサ値」と表す。)が、所定の閾値を超えている場合、「横臥」と特定する。一方で、差分気圧センサ値が、所定の閾値を超えていない場合、「起立」と特定する。基準気圧センサ40により測定された差分気圧センサ値を用いることで、例えば、天候(低気圧の接近等)に依らずに、牛に装着されたタグ20に含まれる気圧センサの測定値が相対的に上がったのか又は下がったのかを判定することができるようになる。
このように気圧センサにより測定された気圧センサ値を用いて、差分気圧センサ値が閾値を超えた場合に「横臥」、閾値を超えていない場合に「起立」と特定することで、牛の行動のうち、「起立」と「横臥」とを高い精度で特定することができる。
<測定データ記憶部200に記憶されている測定データ>
ここで、本実施形態に係る測定データ記憶部200に記憶されている測定データについて、図9を参照しながら説明する。図9は、第二の実施形態に係る測定データ記憶部200に記憶されている測定データの一例を示す図である。なお、行動特定装置10は、タグ20から測定データを受信した場合、行動特定処理部100により、受信した測定データを測定データ記憶部200に記憶(蓄積)させれば良い。
図9に示すように、測定データ記憶部200には、タグを識別するタグID毎に、1以上の測定データが記憶されている。本実施形態に係る測定データには、更に、気圧センサ値が含まれる。気圧センサ値は、タグ20に含まれる気圧センサにより測定された気圧の値である。
このように、本実施形態に係る測定データ記憶部200に記憶されている測定データには、タグID毎に、日時と、加速度センサ値と、RSSI値と、気圧センサ値とが含まれる測定データが蓄積(記憶)されている。
<行動特定処理部100の機能構成>
次に、本実施形態に係る行動特定処理部100の機能構成について、図10を参照しながら説明する。図10は、第二の実施形態に係る行動特定処理部100の機能構成の一例を示す図である。
図10に示すように、本実施形態に係る行動特定処理部100は、更に、差分値算出部105を有する。また、本実施形態に係る取得部101及び行動特定部104は、第一の実施形態と機能が異なる。
本実施形態に係る取得部101は、位置分析による行動特定が行われる場合、タグID毎に、所定の時間(例えば24時間)の間の測定データを測定データ記憶部200から取得すると共に、所定の時間の間の基準気圧データを基準気圧データ記憶部400から取得する。
差分値算出部105は、取得部101により取得された測定データに含まれる気圧センサ値と、基準気圧データに含まれる基準気圧センサ値との差分を示す差分気圧センサ値を算出する。
なお、前処理部102は、取得部101により取得された測定データに対して前処理を行っても良い。この場合、前処理部102は、測定データの欠損補完処理やノイズ除去処理(すなわち、気圧センサ値のノイズ除去)等を行えば良い。そして、この場合、差分値算出部105は、前処理部102による前処理後の測定データに含まれる気圧センサ値と、基準気圧データに含まれる基準気圧センサ値とから差分気圧センサ値を算出すれば良い。
行動特定部104は、差分値算出部105により算出された差分気圧センサ値が所定の閾値を超えているか否かを判定することで、牛の行動が「起立」又は「横臥」のいずれであるかを特定する。なお、所定の閾値としては、例えば、取得部101により取得された測定データに含まれる気圧センサ値から算出される差分気圧センサ値の最大値と最小値との中間値とすれば良い。これは、例えば、24時間の間に、牛は、少なくとも1度は「起立」と「横臥」とを行うと考えられるためである。
なお、例えば、タグ20が牛の首輪等に装着されている場合、牛の「採食」行動や「飲水」行動により気圧センサ値が上がることがある。これは、牛が起立した状態から首を下げて採食や飲水を行うためである。牛の首輪等にタグ20が装着されている場合、「採食」又は「飲水」行動を行った場合におけるタグ20の地面からの高さは、牛が「横臥」した場合におけるタグ20の地面からとほぼ同じである場合が多い。したがって、取得部101は、動作強度分析及び位置分析により「採食」又は「飲水」行動が特定された前後の時間帯を含む測定データを取得して、取得した測定データに含まれる気圧センサ値から算出される差分気圧センサ値の最大値と最小値との中間値を閾値とすることもできる。
<行動(起立又は横臥)特定処理>
次に、本実施形態に係る行動特定処理について、図11を参照しながら説明する。図11は、第二の実施形態に係る行動(起立又は横臥)特定処理の一例を示すフローチャートである。なお、図11に示す行動特定処理は、例えば、予め設定された日時に実行されても良いし、所定の時間(例えば24時間)毎に繰り返し実行されても良い。
まず、取得部101は、タグID毎に、所定の時間(例えば24時間)の間の測定データを測定データ記憶部200から取得すると共に、所定の時間の間の基準気圧データを基準気圧データ記憶部400から取得する(ステップS21)。
以降では、タグID「Tag1」の24時間の間の測定データ1,測定データ2,・・・,測定データNと、24時間の間の基準気圧データ1,基準気圧データ2,・・・,基準気圧データNが取得部101により取得された場合について説明を続ける。なお、簡単のため、測定データi及び基準気圧データi(i=1,2,・・・,N)は、同一日時におけるデータであるものとして説明する。
次に、差分値算出部105は、取得部101により取得された測定データに含まれる気圧センサ値と、基準気圧データに含まれる基準気圧センサ値との差分を示す差分気圧センサ値を算出する(ステップS22)。
すなわち、差分値算出部105は、測定データ1に含まれる気圧センサ値と、基準気圧データ1に含まれる基準気圧センサ値との差分気圧センサ値1を算出する。また、差分値算出部105は、測定データ2に含まれる気圧センサ値と、基準気圧データ2に含まれる基準気圧センサ値との差分気圧センサ値2を算出する。以降も同様に、差分値算出部105は、測定データNに含まれる気圧センサ値と、基準気圧データNに含まれる基準気圧センサ値との差分気圧センサ値Nを算出する。
次に、行動特定部104は、差分値算出部105により算出された差分気圧センサ値が所定の閾値を超えているか否かを判定することで、牛の行動が「起立」又は「横臥」のいずれであるかを特定する(ステップS23)。すなわち、行動特定部104は、差分気圧センサ値1,差分気圧センサ値2,・・・,差分気圧センサ値Nが所定の閾値を超えているか否かを判定することで、牛の行動が「起立」又は「横臥」のいずれであるかを特定する。
例えば、ある差分気圧センサ値が所定の閾値を超えている場合、行動特定部104は、当該差分気圧センサ値が算出された日時における牛の行動を「横臥」と特定する。一方で、ある差分気圧センサ値が所定の閾値を超えていない場合、行動特定部104は、当該差分気圧センサ値が算出された日時おける牛の行動を「起立」と特定する。
行動特定部104は、動作強度分析の結果を考慮して、牛の行動が「起立」又は「横臥」のいずれであるかを考慮しても良い。より具体的には、動作強度分析により「反芻」又は「活動」と行動が特定された日時においては、気圧分析は行わないようにしても良い。一方で、動作強度分析により「起立」又は「横臥」と行動が特定された場合、当該特定された日時を含む所定の範囲の測定データ及び基準気圧データを取得して、気圧分析を行うようにすれば良い。
すなわち、動作強度分析により「反芻」又は「活動」が特定された場合には、気圧分析を行わない一方で、動作強度分析により「起立」又は「横臥」が特定された場合には、気圧分析を行うようにしても良い。これにより、動作強度分析により「起立」又は「横臥」が特定された場合に、より高い精度で「起立」又は「横臥」を特定するための気圧分析が行われる。このように、気圧分析は、動作強度分析の結果に応じて行われるようにしても良い。
以上により、本実施形態に係る行動特定システム1は、気圧センサを用いた気圧分析により、牛の「起立」及び「横臥」行動を特定することができる。しかも、本実施形態に係る行動特定システム1は、気圧分析単独で、又は動作強度分析と併用することで、動作強度分析単独による場合と比較して、高い精度で「起立」及び「横臥」行動を特定することができる。
[第三の実施形態]
次に、第三の実施形態について説明する。第三の実施形態では、牛舎がフリーバーン式である場合について説明する。
牛舎には、一般に、フリーストール式牛舎と、フリーバーン式牛舎とが知られている。フリーバーン式牛舎では、フリーストール式牛舎と異なり、牛舎内に丘が存在する場合が多い。このため、フリーバーン式牛舎では、気圧分析による行動特定が誤る場合がある。
例えば、牛が丘の下の平面上で「起立」している場合における気圧センサ値と、丘の上で「横臥」している場合における気圧センサ値とが同程度であったとする。この場合、丘の上での「横臥」が、「起立」と誤って特定される場合がある。
そこで、第三の実施形態では、測定データ及び基準気圧データの取得範囲を工夫することで、「起立」と「横臥」とをフリーバーン式牛舎においても高い精度で特定する場合について説明する。
なお、第三の実施形態では、主に、第二の実施形態との相違点について説明し、第二の実施形態と同様の機能を有する箇所や同様の処理を行う箇所については、適宜、その説明を省略するものとする。
<フリーバーン牛舎における測定データの取得>
牛舎がフリーバーン式である場合には、図11のステップS21で、取得部101により取得される測定データと基準気圧データとの範囲を工夫する。これについて、図12を参照しながら説明する。図12は、フリーバーン式牛舎における測定データ及び基準気圧データの取得範囲の一例を説明する図である。
図12に示すように、時間T1~T2の間は牛が平面(丘の下)上におり、時間T2~T3の間に丘を登って、時間T3~T4の間は牛が丘上にいるものとする。この場合、平面上における牛の行動特定には、牛が平面上にいる時間T1~T2の間の測定データ及び基準気圧データを用いて、気圧分析を行う。一方で、丘上にいる牛の行動特定には、牛が丘上にいる時間T3~T4の間の測定データ及び基準気圧データを用いて、気圧分析を行う。
平面上にいるか、丘を登っている最中か、又は丘上にいるかは、加速度センサ値と気圧センサ値とを用いて特定することができる。すなわち、例えば、ある時間の間、気圧センサ値が殆ど変化しない一方で、加速度センサ値が変化する場合、牛は、平面上にいると特定することができる。また、例えば、ある時間の間、気圧センサ値と加速度センサ値とが共に変化する場合、牛は、丘を登っている最中と特定することができる。更に、例えば、牛が丘を登っている最中であると特定された後、牛が平面上にいると特定された場合、牛は、丘上にいると特定することができる。なお、丘を下っている最中については、丘を登っている最中と同様に特定することができる。
なお、牛が丘を登っている最中(又は丘を下っている最中)に「横臥」する場合も有り得る。また、牛が丘を登っている最中(又は丘を下っている最中)に「横臥」した後、その後、「起立」する場合も有り得る。この場合、例えば、丘を登っている最中(又は丘を下っている最中)における加速度センサ値の変化パターン又は気圧センサ値の変化パターンから特定すれば良い。
以上により、本実施形態に係る行動特定システム1は、フリーバーン式牛舎においても気圧センサを用いた気圧分析により、牛の「起立」及び「横臥」行動を特定することができる。
本発明は、具体的に開示された上記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。
1 行動特定システム
10 行動特定装置
20 タグ
30 漏洩同軸アンテナ
100 行動特定処理部
101 取得部
102 前処理部
103 指標値算出部
104 行動特定部
200 測定データ記憶部
300 行動特定モデル

Claims (6)

  1. 家畜の行動を特定する行動特定装置であって、
    前記家畜に装着された加速度センサが測定した加速度データと、前記家畜に装着された電波センサが測定した電波強度データとを記憶する記憶部と、
    前記記憶部に記憶されている1以上の加速度データに基づいて、前記家畜の行動が、前記家畜が立っている状態を表す起立と、前記家畜が横たわっている状態を表す横臥と、前記家畜が一度飲み込んだ食物を口に戻して咀嚼し直す動作を行っている状態を表す反芻と、前記家畜が採食、歩行又は飲水のいずれかを行っている状態を表す活動とのいずれであるかを特定する第1の特定部と、
    前記家畜の行動が活動であると特定された場合、前記記憶部に記憶されている1以上の電波強度データに基づいて、前記家畜が採食、歩行又は飲水のいずれを行っているかを特定する第2の特定部と、
    前記家畜の行動が起立、横臥、反芻又は活動のいずれであるか、前記家畜の行動が活動である場合は更に採食、歩行又は飲水のいずれであるかを、前記行動特定装置に接続される他の装置に出力する出力部と、
    を有する行動特定装置。
  2. 前記記憶部は、
    更に、前記家畜に装着された気圧センサが測定した気圧データを記憶し、
    前記第1の特定部は、
    前記1以上の加速度データに基づいて、前記家畜の行動が、前記起立又は前記横臥であると特定された場合、更に、前記記憶部に記憶されている1以上の気圧データに基づいて、前記家畜の行動が、前記起立又は前記横臥のいずれであるかを特定する、請求項1に記載の行動特定装置。
  3. 前記第1の特定部は、
    前記1以上の加速度データの変化パターンに基づいて、前記家畜の行動が、前記起立又は前記横臥であることを特定し、
    前記1以上の気圧データの変化パターンに基づいて、前記家畜の行動が、前記起立又は前記横臥のいずれであるかを特定する、請求項2に記載の行動特定装置。
  4. 前記家畜は、牛である、請求項1乃至3の何れか一項に記載の行動特定装置。
  5. 家畜の行動を特定する行動特定装置が、
    前記家畜に装着された加速度センサが測定した加速度データと、前記家畜に装着された電波センサが測定した電波強度データとを記憶部に記憶する記憶手順と、
    前記記憶部に記憶されている1以上の加速度データに基づいて、前記家畜の行動が、前記家畜が立っている状態を表す起立と、前記家畜が横たわっている状態を表す横臥と、前記家畜が一度飲み込んだ食物を口に戻して咀嚼し直す動作を行っている状態を表す反芻と、前記家畜が採食、歩行又は飲水のいずれかを行っている状態を表す活動とのいずれであるかを特定する第1の特定手順と、
    前記家畜の行動が活動であると特定された場合、前記記憶部に記憶されている1以上の電波強度データに基づいて、前記家畜が採食、歩行又は飲水のいずれを行っているかを特定する第2の特定手順と、
    前記家畜の行動が起立、横臥、反芻又は活動のいずれであるか、前記家畜の行動が活動である場合は更に採食、歩行又は飲水のいずれであるかを、前記行動特定装置に接続される他の装置に出力する出力手順と、
    を実行する行動特定方法。
  6. コンピュータを、請求項1乃至4の何れか一項に記載の行動特定装置として機能させるためのプログラム。
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