JP7088371B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技機に関するものである。
遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。また、当該内部抽選の結果を遊技者に予測させたり、認識させたりするための演出が行われる構成が一般的である。
パチンコ機について具体的には、抽選にて当選結果となった場合又は所定領域を遊技球が通過した場合、所定の遊技状態に移行する構成が知られている。そして、所定の遊技状態に移行した場合には、例えば遊技領域に設けられた入球装置の開閉が開始されるようになっている(例えば特許文献1参照)。
特開2009-261415号公報
ここで、上記例示等のような遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
本発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、遊技の興趣向上を図ることが可能な遊技機を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決すべく請求項1記載の発明は、開放状態と閉鎖状態とに切り換わり可能な可変入球手段と、
当該可変入球手段を前記開放状態とした後に前記閉鎖状態に切り換える可変入球制御を実行する可変入球制御手段と、
前記可変入球手段に入球した遊技球により特典付与契機が発生したことに基づいて、遊技者に特典を付与する特典付与手段と、
所定入球部に遊技球が入球したことに基づいて所定抽選処理を実行する所定抽選手段と、
前記所定抽選処理の結果が特定結果である場合に前記可変入球制御が実行される状態に設定する第1状態設定手段と、
前記所定抽選処理の結果が非特定結果である場合に前記可変入球制御が実行される状態に設定する第2状態設定手段と、
を備え、
前記所定抽選処理の結果が前記特定結果となった場合に前記特典付与契機が発生し得る、又は前記所定抽選処理の結果が前記特定結果となった場合の方が前記所定抽選処理の結果が前記非特定結果となった場合よりも前記特典付与契機が発生し易い構成であり、
所定有効期間において前記所定入球部に遊技球が入球した場合に前記所定抽選処理が実行され、前記所定有効期間とは異なる期間において前記所定入球部に遊技球が入球したとしても前記所定抽選処理が実行されない構成であり、
前記第1状態設定手段により前記可変入球制御が実行される状態に設定されている場合、及び前記第2状態設定手段により前記可変入球制御が実行される状態に設定されている場合のいずれであっても、前記可変入球手段に1個の遊技球が入球した場合に同一の遊技価値が遊技者に付与される構成であり、
前記第1状態設定手段により設定された前記可変入球制御が実行される状態と前記第2状態設定手段により設定された前記可変入球制御が実行される状態とで、前記可変入球手段が前記開放状態となる回数が相違している構成であることを特徴とする。
本発明によれば、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
第1の実施形態におけるパチンコ機を示す斜視図である。 パチンコ機の主要な構成を分解して示す斜視図である。 遊技盤の構成を示す正面図である。 (a)非誘導状態である場合における第2作動部の縦断面図であり、(b)誘導状態である場合における第2作動部の縦断面図である。 振分入賞装置の内部構成を説明するための縦断面図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 当否抽選などに用いられる各種カウンタの内容を説明するための説明図である。 (A)第1振分実行モードにおける振分入賞装置の動作態様を示すタイムチャートであり、(B)第2振分実行モードにおける振分入賞装置の動作態様を示すタイムチャートである。 本パチンコ機における遊技の流れと図柄表示装置における表示内容との関係を説明するための説明図である。 (a),(b)遊技回、振分用スルー入賞部の入賞有効期間及び振分実行モードにおける図柄表示装置の表示内容を説明するための説明図である。 (A)第1振分実行モードから発生した開閉実行モードの実行態様を示すタイムチャートであり、(B)第2振分実行モードから発生した開閉実行モードの実行態様を示すタイムチャートである。 主側MPUにおけるメイン処理を示すフローチャートである。 主側MPUにおけるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 主側MPUにおける特図特電制御処理を示すフローチャートである。 主側MPUにおける特図変動開始処理を示すフローチャートである。 音光側MPUにおけるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 音光側MPUにおけるテーブル設定処理を示すフローチャートである。 表示側MPUにおけるV割込み処理を示すフローチャートである。 主側MPUにおける特図変動中処理を示すフローチャートである。 主側MPUにおける特図確定中処理を示すフローチャートである。 主側MPUにおける振分待機用処理を示すフローチャートである。 主側MPUにおける振分開始用処理を示すフローチャートである。 主側MPUにおける振分用処理を示すフローチャートである。 主側MPUにおける振分終了処理を示すフローチャートである。 主側MPUにおける特電開始処理を示すフローチャートである。 主側MPUにおける特電開放中処理を示すフローチャートである。 主側MPUにおける特電閉鎖中処理を示すフローチャートである。 主側MPUにおける特電終了処理を示すフローチャートである。 (a)~(j)遊技が進行していく様子を示すタイムチャートである。 (A),(B)第2の実施形態における振分入賞装置の動作態様を示すタイムチャートである。 第3の実施形態における主側MPUにて実行される振分待機用処理を示すフローチャートである。 (a)第4の実施形態における主側ROMの構成を説明するための説明図であり、(b)種別テーブルの内容を説明するための説明図であり、(c)各当たり結果に対応するテーブル群の内容を説明するための説明図である。 主側MPUにおける特図変動開始処理を示すフローチャートである。 主側MPUにおける振分待機用処理を示すフローチャートである。 振分テーブルの内容を説明するための説明図である。 主側MPUにおける振分終了処理を示すフローチャートである。 主側MPUにおける遊技状態移行処理を示すフローチャートである。 (a)第2高確用テーブル群を利用して当否判定処理及び振分判定処理が実行される遊技状態に対応する図柄表示装置の表示内容を説明するための説明図であり、(b)低確用テーブル群又は第5高確用テーブル群を利用して当否判定処理及び振分判定処理が実行される遊技状態に対応する図柄表示装置の表示内容を説明するための説明図である。 第5の実施形態における主側MPUにて実行される遊技状態移行処理を示すフローチャートである。 (a)当否判定の確率抽選処理にて選択され得る当否判定処理の当選確率を説明するための説明図であり、(b)振分判定の確率抽選処理にて選択され得る振分判定処理の当選確率を説明するための説明図である。 第6の実施形態における主側MPUにて実行される特図確定中処理を示すフローチャートである。 主側MPUにおける第1遊技状態移行処理を示すフローチャートである。 主側MPUにおける第2遊技状態移行処理を示すフローチャートである。 第7の実施形態における主側MPUにて実行される第1遊技状態移行処理を示すフローチャートである。 主側MPUにおける第2遊技状態移行処理を示すフローチャートである。 第8の実施形態における当たり結果の種類を説明するための説明図である。 主側MPUにおける振分用処理を示すフローチャートである。 (a)第9の実施形態における遊技盤の正面図であり、(b)遊技盤に設けられた可変入賞装置を説明するための縦断面図である。 各種入賞検知センサを説明するための背面図である。 (a)~(j)図柄表示装置の表示画面における表示内容を説明するための説明図である。 (a),(b)図柄表示装置の表示画面における表示内容を説明するための説明図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 当否抽選などに用いられる各種カウンタの内容を説明するための説明図である。 (a)低確率モード用の当否テーブルを説明するための説明図であり、(b)高確率モード用の当否テーブルを説明するための説明図であり、(c)振分テーブルを説明するための説明図である。 各種遊技結果の内容を説明するための説明図である。 主制御装置のMPUにて実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 主制御装置のMPUにて実行される通常処理を示すフローチャートである。 主制御装置のMPUにて実行される遊技回制御処理を示すフローチャートである。 主制御装置のMPUにて実行される変動開始処理を示すフローチャートである。 音声発光制御装置のMPUにて実行される主側コマンド対応処理を示すフローチャートである。 主制御装置のMPUにて実行される遊技状態移行処理を示すフローチャートである。 各種カウント数振分テーブルについて説明するための説明図である。 主制御装置のMPUにて実行される大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。 第10の実施形態における遊技盤の構成を示す正面図である。 (a)クルーン上の孔について説明するための説明図であり、(b)クルーン上に設けられた3個の孔が断面となるようにクルーンを縦方向に切断した縦断面図である。 主制御装置のMPUにて実行される遊技状態移行処理を示すフローチャートである。 主制御装置のMPUにて実行されるカウント数特定処理を示すフローチャートである。 主制御装置のMPUにて実行される大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。 第11の実施形態における主制御装置のMPUにて実行される遊技状態移行処理を示すフローチャートである。 主制御装置のMPUにおける払出総数抽選テーブル特定処理を示すフローチャートである。 各種払出総数抽選テーブルについて説明するための説明図である。 第12の実施形態における主制御装置のMPUにて実行される遊技状態移行処理を示すフローチャートである。 主制御装置のMPUにて実行される大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。 主制御装置のMPUにて実行される読み込み処理を示すフローチャートである。 主制御装置のMPUにて実行される大入賞口開放継続抽選処理を示すフローチャートである。 各種開放継続抽選テーブルについて説明するための説明図である。 第13の実施形態における主制御装置のMPUにて実行される遊技状態移行処理を示すフローチャートである。 (a)第14の実施形態におけるカウント孔及びカウント用通路部が断面となるように可変入賞装置を縦方向に切断した縦断面図であり、(b)継続孔及び継続用通路部が断面となるように可変入賞装置を縦方向に切断した縦断面図であり、(c)開閉扉及び前壁部を取り除いた状態において継続孔側に可動部材が傾いた状況を説明するための縦断面図であり、(d)開閉扉及び前壁部を取り除いた状態においてカウント孔側に可動部材が傾いた状況を説明するための縦断面図である。 主制御装置のMPUにて実行される遊技状態移行処理を示すフローチャートである。 主制御装置のMPUにて実行される大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。 主制御装置のMPUにて実行される読み込み処理を示すフローチャートである。 各種継続抽選用テーブルについて説明するための説明図である。 第15の実施形態における主制御装置のMPUにて実行される遊技状態移行処理を示すフローチャートである。 主制御装置のMPUにて実行される大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。 主制御装置のMPUにて実行される大入賞口制御処理を示すフローチャートである。 ラウンド数及びカウント数に応じた可動部材の傾斜方向について説明するための説明図である。 主制御装置のMPUにて実行される読み込み処理を示すフローチャートである。 第16の実施形態における主制御装置のMPUにて実行される遊技状態移行処理を示すフローチャートである。 主制御装置のMPUにて実行される大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。 主制御装置のMPUにて実行される読み込み処理を示すフローチャートである。 第17の実施形態における主制御装置のMPUにて実行される大入賞口開放処理を示すフローチャートである。 開放継続時間テーブルについて説明するための説明図である。 (a)第17の実施形態における低確率モード用の当否テーブルを説明するための説明図であり、(b)高確率モード用の当否テーブルAを説明するための説明図であり、(c)高確率モード用の当否テーブルBを説明するための説明図であり、(d)高確率モード用の当否テーブルCを説明するための説明図であり、(e)振分テーブルを説明するための説明図である。 主制御装置のMPUにて実行される変動開始処理を示すフローチャートである。 (a)遊技回の回数であり、(b)高確率モード用の当否テーブルBを参照して当否判定処理が行われる期間であり、(c)RAMに第2確変モードフラグがセットされている状況において、高確率モード用の当否テーブルCを参照して当否判定処理が行われる期間であり、(d)高確率モード用の当否テーブルAを参照して当否判定処理が行われる期間であり、(e)RAMに第1確変モードフラグがセットされている状況において、高確率モード用の当否テーブルCを参照して当否判定処理が行われる期間であり、(f)低確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定処理が行われる期間である。 第19の実施形態における主制御装置のMPUにて実行される変動開始処理を示すフローチャートである。 第20の実施形態における主制御装置のMPUにて実行される変動開始処理を示すフローチャートである。
<第1の実施形態>
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の第1の実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の斜視図、図2はパチンコ機10の主要な構成を分解して示す斜視図である。なお、図2では便宜上パチンコ機10の遊技領域内の構成を省略している。
パチンコ機10は、図1に示すように、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に対して前方に回動可能に取り付けられた遊技機本体12とを有する。外枠11は木製の板材を四辺に連結し構成されるものであって矩形枠状をなしている。パチンコ機10は、外枠11を島設備に取り付け固定することにより、遊技ホールに設置される。なお、パチンコ機10において外枠11は必須の構成ではなく、遊技ホールの島設備に外枠11が備え付けられた構成としてもよい。
遊技機本体12は、図2に示すように、内枠13と、その内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15とを備えている。遊技機本体12のうち内枠13が外枠11に対して回動可能に支持されている。詳細には、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として内枠13が前方へ回動可能とされている。
内枠13には、前扉枠14が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として前方へ回動可能とされている。また、内枠13には、裏パックユニット15が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として後方へ回動可能とされている。
なお、遊技機本体12には、その回動先端部に施錠装置が設けられており、遊技機本体12を外枠11に対して開放不能に施錠状態とする機能を有しているとともに、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠状態とする機能を有している。これらの各施錠状態は、パチンコ機10前面にて露出させて設けられたシリンダ錠16に対して解錠キーを用いて解錠操作を行うことにより、それぞれ解除される。
次に、遊技機本体12の前面側の構成について説明する。
内枠13は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす樹脂ベース21を主体に構成されている。樹脂ベース21の中央部には略楕円形状の窓孔22が形成されている。樹脂ベース21には遊技盤23が着脱可能に取り付けられている。遊技盤23は合板よりなり、遊技盤23の前面に形成された遊技領域PAが樹脂ベース21の窓孔22を通じて内枠13の前面側に露出した状態となっている。
遊技盤23の構成を図3に基づいて説明する。図3は遊技盤23の正面図である。
遊技盤23には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部25と外レール部26とが取り付けられており、これら内レール部25と外レール部26とにより誘導手段としての誘導レールが構成されている。樹脂ベース21において窓孔22の下方に取り付けられた遊技球発射機構27(図2参照)から発射された遊技球は誘導レールにより遊技領域PAの上部に案内されるようになっている。
ちなみに、遊技球発射機構27は、誘導レールに向けて延びる発射レール27aと、後述する上皿75aに貯留されている遊技球を発射レール27a上に供給する球送り装置27bと、発射レール27a上に供給された遊技球を誘導レールに向けて発射させる電動アクチュエータであるソレノイド27cと、を備えている。前扉枠14に設けられた発射操作装置(又は発射ハンドル)28が回動操作されることによりソレノイド27cが駆動制御され、遊技球が発射される。
遊技盤23には、前後方向に貫通する大小複数の開口部が形成されている。各開口部には一般入賞部31、第1作動部32、第2作動部33、特図用スルー入賞部34、振分用スルー入賞部35、振分入賞装置36、特電入賞装置37、可変表示ユニット41、特図ユニット42及び普図ユニット43などがそれぞれ設けられている。
特図用スルー入賞部34及び振分用スルー入賞部35への入球が発生したとしても遊技球の払い出しは実行されない。一方、一般入賞部31、第1作動部32、第2作動部33、振分入賞装置36及び特電入賞装置37のいずれかへの入球が発生した場合、遊技者が使用可能な遊技媒体数を増加させるべく所定数の遊技球の払い出しが実行される。当該賞球個数について具体的には、一般入賞部31への入球が発生した場合には10個の遊技球の払い出しが実行され、第1作動部32への入球が発生した場合には3個の遊技球の払い出しが実行され、第2作動部33への入球が発生した場合には1個の遊技球の払い出しが実行され、振分入賞装置36への入球が発生した場合には15個の遊技球の払い出しが実行され、特電入賞装置37への入球が発生した場合には振分入賞装置36への入球が発生した場合と同一の15個の遊技球の払い出しが実行される。
なお、振分入賞装置36には後述するように排出通路領域65bとV入賞通路領域65cとが設けられており、振分入賞装置36に入球した遊技球は排出通路領域65b及びV入賞通路領域65cのいずれかを通過することとなるが、排出通路領域65b及びV入賞通路領域65cのいずれを遊技球が通過したとしても同一個数(具体的には15個)の遊技球の払い出しが実行される。また、上記賞球個数は任意であり、例えば第1作動部32及び第2作動部33の賞球個数が同一である構成としてもよく、振分入賞装置36の賞球個数の方が特電入賞装置37の賞球個数よりも多い構成としてもよく少ない構成としてもよい。
その他に、遊技盤23の最下部にはアウト口23aが設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口23aを通って遊技領域PAから排出される。また、遊技盤23には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘23bが植設されているとともに、風車等の各種部材が配設されている。
ここで、入球とは所定の開口部を遊技球が通過することを意味し、開口部を通過した後に遊技領域PAから排出される態様だけでなく、開口部を通過した後に遊技領域PAから排出されることなく遊技領域PAの流下を継続する態様も含まれる。但し、以下の説明では、アウト口23aへの遊技球の入球と明確に区別するために、一般入賞部31、第1作動部32、第2作動部33、特図用スルー入賞部34、振分用スルー入賞部35、振分入賞装置36及び特電入賞装置37への遊技球の入球を入賞とも表現する。
遊技領域PAの中央部を含むようにして可変表示ユニット41が設けられている。当該可変表示ユニット41の周縁部が遊技盤23の表面よりもパチンコ機10前方に突出していることに起因して、遊技領域PAに発射された遊技球が流下可能な領域が区画されている。具体的には、遊技領域PAにおいて可変表示ユニット41の所定の高さ位置よりも上方の領域である上側領域PA1と、当該上側領域PA1に対してその下方にて連続し可変表示ユニット41よりも左方の領域である左側領域PA2と、上側領域PA1に対してその下方にて連続し可変表示ユニット41よりも右方の領域である右側領域PA3と、左側領域PA2及び右側領域PA3のそれぞれに対してその下方にて連続し可変表示ユニット41よりも下方の領域である下側領域PA4と、に区画されている。
遊技者が第1発射操作として基準回動量未満である第1範囲の回動量で発射操作装置28の操作を行うことで、上側領域PA1において横方向の中央位置よりも左方にて遊技球が流下し出す。この場合、上側領域PA1→左側領域PA2→下側領域PA4の順で遊技球が流下することとなる。その一方、遊技者が第2発射操作として基準回動量以上である第2範囲の回動量で発射操作装置28の操作を行うことで、上側領域PA1において横方向の中央位置よりも右方にて遊技球が流下し出す。この場合、上側領域PA1→右側領域PA3→下側領域PA4の順で遊技球が流下することとなる。つまり、遊技者は発射操作装置28の回動操作量を調整することで、左側領域PA2及び右側領域PA3のうち左側領域PA2を遊技球が流下するように遊技を行うことができるとともに、右側領域PA3を遊技球が流下するように遊技を行うことができる。ちなみに、最大回動量で発射操作装置28の操作が行われた場合、上側領域PA1→右側領域PA3→下側領域PA4の順で遊技球が流下することとなる。
第1作動部32は、下側領域PA4に設置されている。第1作動部32は上向きに開放されており、第1作動部32への遊技球の入球を阻止するための開閉部材といった部材は設けられていない。そして、同一の態様で遊技球が発射されている状況では遊技状態に依存することなく第1作動部32への入賞確率は一定となっている。換言すれば、第1作動部32は、遊技領域PAを当該第1作動部32に向けて流下する遊技球が常時入球可能となっている。また、第1作動部32は可変表示ユニット41に形成されたステージ41aの真下に配置されており、可変表示ユニット41に形成された誘導通路を介してステージ41a上に流入した遊技球であってステージ41aの中央から可変表示ユニット41外に排出される遊技球は第1作動部32に入賞し易くなっている。第1作動部32には検知センサ32aが設けられており、当該検知センサ32aにより第1作動部32に入賞した遊技球が検知される。
ここで、上記のように第1作動部32は下側領域PA4に設けられているが、第1作動部32に対して右側領域PA3に向けた上流側には当該右側領域PA3を流下した遊技球が第1作動部32に到達することを不可とするように規制釘23cが設けられている。また、ステージ41aへの誘導通路の入口が左側領域PA2に対して設けられており、右側領域PA3に対して設けられていない。これらの構成により、左側領域PA2を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合には第1作動部32への入賞は可能であるが、右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合には第1作動部32への入賞が不可となる。但し、これに限定されることはなく、規制釘23cが設けられていない又はステージ41aへの誘導通路の入口が右側領域PA3に対して設けられていることにより、右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合であっても第1作動部32への入賞が可能である構成としてもよい。
第2作動部33は、右側領域PA3に設置されている。つまり、第2作動部33は左側領域PA2を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合には入賞が不可であり、右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合には入賞が可能である。
第2作動部33の構成について図4(a)を参照しながら説明する。図4(a)は非受入状態である場合における第2作動部33の縦断面図である。第2作動部33は、遊技領域PAから流入した遊技球を遊技盤23の後方に排出するための排出通路53が形成されたベースユニット51と、遊技領域PAを流下する遊技球を排出通路53に誘導するための誘導ユニット52と、を備えている。排出通路53の入口部53aは、遊技球1個分以上の開口面積を有しており、パチンコ機10前方に向けて開放されている。排出通路53の出口部53b側には検知センサ54が設けられており、当該検知センサ54により第2作動部33に入賞した遊技球が検知される。
誘導ユニット52は、遊技領域PAにおける入口部53aの前方領域を流下する遊技球を下方から受け、その受けた遊技球を排出通路53内に誘導するためのガイド部材55と、排出通路53内への遊技球の誘導を不可とする初期位置と当該誘導を可能とする誘導位置との間でガイド部材55を変位させるためのガイド駆動部56と、ガイド部材55が初期位置に配置されている状況において排出通路53への遊技球の流入を阻止する阻止位置に配置されガイド部材55が誘導位置に配置されている状況において排出通路53への遊技球の流入を阻止しない非阻止位置に配置される阻止部材57と、を備えている。ガイド部材55及び阻止部材57は、ガイド部材55が下方となるようにして縦方向に所定の間隔を置いて対向配置されている。これらガイド部材55及び阻止部材57にガイド駆動部56の駆動力を伝達するように伝達ユニット58が設けられている。
ガイド駆動部56が非駆動状態である場合には図示しないバネなどといった付勢手段の付勢力によってガイド部材55は初期位置に配置され、阻止部材57は阻止位置に配置される。この場合、ガイド部材55及び阻止部材57はその全体が排出通路53内に埋没しており遊技領域PA内に突出していない。これにより、遊技領域PAにおける排出通路53の入口部53aの前方領域を流下する遊技球がガイド部材55及び阻止部材57によって排出通路53内に誘導されることはなく、つまり当該遊技球が第2作動部33に入球することなく遊技領域PAを下方へと流下する。また、阻止部材57が阻止位置に配置されていることにより、排出通路53の入口部53aの実質的な開口面積が遊技球1個分未満となる。これにより、ガイド部材55が初期位置に配置されている状況においては第2作動部33への遊技球の入球を確実に阻止することが可能となる。
ガイド駆動部56が駆動状態となることにより、ガイド部材55及び阻止部材57が上記付勢手段の付勢力に抗して変位し、ガイド部材55が誘導位置に配置されるとともに阻止部材57が非阻止位置に配置される。図4(b)は誘導状態である場合における第2作動部33の縦断面図である。
ガイド部材55が誘導位置に配置されている場合、当該ガイド部材55の先端側が排出通路53の入口部53aから遊技領域PA側に突出する。この突出量は遊技領域PAにおける入口部53aの前方領域を流下する遊技球を下方から受けることが可能な程度となっている。そして、このガイド部材55の先端側は上面が排出通路53の入口部53aに向けて下り傾斜となっていることにより、ガイド部材55の先端側において下方から受けた遊技球はガイド部材55の上面を転がって排出通路53内に誘導されることとなる。また、阻止部材57が非阻止位置に配置されている場合、当該阻止部材57はその先端部が阻止位置よりも上方の位置となるように変位されているため、ガイド部材55の上面を転がる遊技球は阻止部材57に干渉することなく排出通路53内に流入する。これにより、ガイド駆動部56が駆動状態となることにより、遊技領域PAにおける入口部53aの前方領域を流下する遊技球が第2作動部33に入球することとなる。以下、説明の便宜上、ガイド駆動部56が非駆動状態でありガイド部材55が初期位置に配置され阻止部材57が阻止位置に配置されている状態を誘導ユニット52の非誘導状態(又は第2作動部33の閉鎖状態、第2作動部33の非受入状態、第2作動部33の非誘導状態)といい、ガイド駆動部56が駆動状態でありガイド部材55が誘導位置に配置され阻止部材57が非阻止位置に配置されている状態を誘導ユニット52の誘導状態(又は第2作動部33の開放状態、第2作動部33の受入状態、第2作動部33の誘導状態)という。
第2作動部33は、排出通路53の入口部53aに対してパチンコ機10前方から対向するようにして設けられたカバー部材59を備えている。カバー部材59は、遊技領域PAにおける入口部53aの前方領域において鉛直方向の通路部59aを形成するようにゲート状に形成されており、当該入口部53aの前方領域を同時に通過する遊技球を1個に制限するとともに当該遊技球のパチンコ機10前方への移動及び横方向への移動を規制するように設けられている。これにより、第2作動部33の誘導ユニット52が誘導状態となった場合に複数の遊技球が同時に第2作動部33の排出通路53内に誘導されてしまうことが阻止されているとともに、当該誘導状態において入口部53aの前方領域を通過する遊技球を排出通路53内に確実に誘導することが可能となる。
図3に示すように、右側領域PA3において第2作動部33の上方には特図用スルー入賞部34及び振分用スルー入賞部35が縦方向に並設されている。つまり、特図用スルー入賞部34及び振分用スルー入賞部35は左側領域PA2を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合には入賞が不可であり、右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合には入賞が可能である。特図用スルー入賞部34及び振分用スルー入賞部35は縦方向に貫通した貫通孔を有しており、これら貫通孔が同一軸線上となるようにして特図用スルー入賞部34の鉛直下方の位置に振分用スルー入賞部35が設けられている。そして、これら特図用スルー入賞部34と振分用スルー入賞部35との間の距離は遊技球1個分程度であるとともに、特図用スルー入賞部34の貫通孔と振分用スルー入賞部35の貫通孔との間に釘23bなどの障害部材は設けられていない。これにより、特図用スルー入賞部34を鉛直方向に通過した遊技球は、振分用スルー入賞部35を確実に通過する。また、振分用スルー入賞部35の鉛直下方の位置には第2作動部33が設けられており、さらには右側領域PA3において第2作動部33よりも下流側には特電入賞装置37及び振分入賞装置36が設けられている。したがって、特図用スルー入賞部34又は振分用スルー入賞部35に入賞した遊技球が、第2作動部33、特電入賞装置37又は振分入賞装置36へ入賞することが可能となっている。
第2作動部33、特図用スルー入賞部34及び振分用スルー入賞部35が集約配置された右側領域PA3は、左方が可変表示ユニット41において遊技盤23の盤面よりもパチンコ機10前方に膨出している側壁部41bにより規定されているとともに、右方が内枠13の樹脂ベース21に設けられ遊技盤23の盤面よりもパチンコ機10前方に突出した規制壁により規定されている。当該右側領域PA3は、下側領域PA4よりも横方向の寸法が狭く設定されており、その横方向の寸法は遊技球の入球装置を同じ高さ位置において横方向に並べることが不可な程度となっている。これにより、右側領域PA3を流下する遊技球の流下軌道を所定の範囲に制限することが可能となり、第2作動部33、特図用スルー入賞部34及び振分用スルー入賞部35への遊技球の入球が発生し易くなっている。
右側領域PA3において特図用スルー入賞部34よりも上流側における複数の釘23bの配列態様が、右側領域PA3を流下する遊技球を特図用スルー入賞部34に誘導するように設定されている。これにより、右側領域PA3を流下する遊技球が特図用スルー入賞部34に入球し易くなっており、特図用スルー入賞部34に入球し易いことに伴って第2作動部33及び振分用スルー入賞部35に入球し易くなっている。
特図用スルー入賞部34には検知センサ34aが設けられており、当該検知センサ34aにより特図用スルー入賞部34に入賞した遊技球が検知される。また、振分用スルー入賞部35には検知センサ35aが設けられており、当該検知センサ35aにより振分用スルー入賞部35に入賞した遊技球が検知される。
特図用スルー入賞部34への入賞に基づき第2作動部33の誘導ユニット52が非誘導状態から誘導状態に切り換えられる。具体的には特図用スルー入賞部34への入賞をトリガとして内部抽選が行われるとともに、遊技領域PAにおいて遊技球が通過しない領域である左下の隅部に設けられた普図ユニット43の普図表示部43aにて絵柄の変動表示が行われる。そして、内部抽選の結果が誘導実行状態の当選であり当該結果に対応した停止結果が表示されて普図表示部43aにおける絵柄の変動表示が終了された場合に誘導実行状態へ移行する。誘導実行状態では、誘導ユニット52が所定の態様で誘導状態となる。
普図表示部43aは、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されてなるセグメント表示器により構成されている。この場合、普図表示部43aにおいて後述する図柄表示装置44のような複雑な表示を行うことは不可であるが、普図表示部43aを表示制御するための処理負荷を軽減することが可能となる。但し、これに限定されることはなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器等その他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、普図表示部43aにて表示される絵柄としては、複数種の文字が表示される構成、複数種の記号が表示される構成、複数種のキャラクタが表示される構成又は複数種の色が表示される構成などが考えられる。
普図ユニット43において、普図表示部43aに隣接した位置には、普図保留表示部43bが設けられている。遊技球が特図用スルー入賞部34に入賞した個数は最大4個まで保留され、普図保留表示部43bの点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。
ちなみに、普図表示部43aの表示範囲は後述する図柄表示装置44の表示面よりも狭い範囲となっている。さらには、普図表示部43aと普図保留表示部43bとの両方分の表示範囲も、図柄表示装置44の表示面よりも狭い範囲となっている。これにより、普図表示部43a及び普図保留表示部43bよりも図柄表示装置44への遊技者の注目度を高めることが可能となる。
第1作動部32又は第2作動部33への入賞が発生したことに基づいて当たり抽選が行われる。当たり抽選が行われた場合には特図ユニット42において絵柄の変動表示が行われ、最終的にその当たり抽選の結果に対応した結果が表示される。
特図ユニット42について詳細には、特図ユニット42には、特図表示部42aが設けられている。特図表示部42aでは、第1作動部32又は第2作動部33への入賞が発生したことに基づいて当たり抽選が行われることで絵柄の変動表示が行われる。そして、抽選結果に対応した結果が表示される。特図表示部42aにて絵柄の変動表示が開始され、その絵柄の変動表示が所定の結果を表示して終了されるまでが遊技回の1回に相当する。
特図表示部42aは、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されてなるセグメント表示器により構成されている。この場合、特図表示部42aにおいて後述する図柄表示装置44のような複雑な表示を行うことは不可であるが、特図表示部42aを表示制御するための処理負荷を軽減することが可能となる。但し、これに限定されることはなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器等その他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、特図表示部42aにて表示される絵柄としては、複数種の文字が表示される構成、複数種の記号が表示される構成、複数種のキャラクタが表示される構成又は複数種の色が表示される構成などが考えられる。
特図ユニット42において、特図表示部42aに隣接した位置には特図保留表示部42bが設けられている。遊技球が第1作動部32又は第2作動部33に入賞した個数は最大4個まで保留され、特図保留表示部42bの点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。特図表示部42aの表示範囲は後述する図柄表示装置44の表示面よりも狭い範囲となっている。また、特図表示部42a及び特図保留表示部42bの全体分の表示範囲も、図柄表示装置44の表示面よりも狭い範囲となっている。これにより、特図表示部42a及び特図保留表示部42bよりも図柄表示装置44への遊技者の注目度を高めることが可能となる。
特図表示部42aにおいて絵柄の変動表示が行われる場合には、可変表示ユニット41に設けられた図柄表示装置44においてそれに合わせて表示演出が行われる。図柄表示装置44は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置により表示内容が制御される。図柄表示装置44における表示内容については、後に詳細に説明する。なお、図柄表示装置44は、液晶表示装置に限定されることはなく、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTといった表示面を有する他の表示装置であってもよく、ドットマトリクス表示器であってもよい。
第1作動部32又は第2作動部33への入賞に基づく当たり抽選にて当たり結果となり、その当たり結果に対応する遊技回が終了した場合、振分用スルー入賞部35への入賞が有効となる。そして、その入賞有効期間において振分用スルー入賞部35への入賞が発生することにより、振分入賞装置36への入賞が可能となる振分実行モードへ移行する。なお、入賞有効期間において振分用スルー入賞部35への入賞が発生して振分実行モードへの移行が発生した場合、振分用スルー入賞部35への入賞が再び無効となる。
振分入賞装置36は、図3に示すように、右側領域PA3において第2作動部33よりも下方の位置に設けられている。つまり、振分入賞装置36は左側領域PA2を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合には入賞が不可であり、右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合には入賞が可能である。
振分入賞装置36の構成について図3に加えて図5を参照しながら説明する。図5は振分入賞装置36の内部構成を説明するための縦断面図である。
振分入賞装置36は、図3に示すように、遊技球が通過可能な大きさの振分入口61を備えているとともに、当該振分入口61を遊技球が通過不可である閉鎖状態と遊技球が通過可能である開放状態とに切り換える振分側開閉部材62を備えている。振分側開閉部材62は振分入口用の駆動部63により図示しないリンク機構を通じて駆動されることで開放状態となる。
振分入口61に入賞した遊技球は、図5に示すように、振分入賞装置36のベース体64に形成された分岐通路65に導出される。分岐通路65は、分岐通路65の入口部分から当該分岐通路65の途中位置に亘って通路方向が横方向に下り傾斜となるように設定された上流通路領域65aと、当該上流通路領域65aの下流側端部に連続し通路方向が鉛直下方となるように設定された排出通路領域65bと、当該排出通路領域65bの途中位置から分岐させて設けられ排出通路領域65bとは異なる側に遊技球を導くためのV入賞通路領域65cとを備えている。この場合、上流通路領域65aは通路方向に対して直交する方向の寸法が遊技球1個分以上であって遊技球2個分未満となっているため、通路方向に対して直交する方向に複数の遊技球が並んだ状態で上流通路領域65aを遊技球が通過することが阻止される。よって、排出通路領域65bにおけるV入賞通路領域65cへの分岐位置に複数の遊技球が同時に到達することが阻止される。
排出通路領域65bにおけるV入賞通路領域65cへの分岐箇所には、排出通路領域65bに流入した遊技球をV入賞通路領域65cに誘導するための切換片66が設けられている。切換片66は、ベース体64における排出通路領域65bを基準としてV入賞通路領域65c側とは逆側の領域に回動可能に支持されており、排出通路領域65bの外部に全体が退避した退避位置と、排出通路領域65b内に突出したV誘導位置との間で変位可能となっている。切換片66には図示しない伝達ユニットを通じて切換用駆動部67の駆動力が伝達される。切換片66は、切換用駆動部67が非駆動状態である場合には図示しないバネなどの付勢手段の付勢力によって退避位置に配置され、切換用駆動部67が駆動状態となることでその付勢力に抗して切換片66が変位してV誘導位置に配置される。
切換片66が退避位置に配置されている場合には、分岐通路65に流入した遊技球はV入賞通路領域65cに誘導されることなく排出通路領域65bを流下する。そして、その遊技球は、排出通路領域65bにおいて切換片66による分岐位置よりも下流に設けられたカウント検知センサ68により検知された後に遊技盤23の後方に排出される。一方、切換片66がV誘導位置に配置されている場合には、分岐通路65に流入した遊技球は切換片66により下方から受けられる。V誘導位置に配置されている状態における切換片66の上面は、V入賞通路領域65cに向けて下り傾斜となっている。これにより、切換片66により下方から受けられた遊技球は自重により、V入賞通路領域65cに流入し、当該V入賞通路領域65cを流下する。そして、その遊技球は、V入賞通路領域65cに設けられたV入賞検知センサ69により検知された後に、遊技盤23の後方に排出される。
カウント検知センサ68により遊技球が検知された場合及びV入賞検知センサ69により遊技球が検知された場合のいずれであっても、振分入賞装置36に対応する同一個数の賞球の払い出しが実行される。また、振分実行モードにおいてV入賞検知センサ69にて遊技球が検知された場合には、当該振分実行モード後に開閉実行モードが発生する。一方、V入賞検知センサ69にて遊技球が検知されることなく振分実行モードが終了した場合には開閉実行モードが発生しない。
振分実行モードである期間においては特図ユニット42に設けられた振分表示部42cにて絵柄の変動表示が行われる。振分表示部42cにて絵柄の変動表示が行われる期間について詳細には、特図表示部42aにおいて当たり結果が表示されて振分用スルー入賞部35への入賞が有効となる入賞有効期間が開始される場合に振分表示部42cにおいて絵柄の変動表示が開始される。そして、振分実行モードが終了する場合にその絵柄の変動表示が終了される。この場合、振分実行モードにおいてV入賞検知センサ69における遊技球の検知が発生している場合にはV入賞時の停止結果が表示された状態で振分表示部42cにおける絵柄の変動表示が終了され、振分実行モードにおいてV入賞検知センサ69における遊技球の検知が発生していない場合には非V入賞時の停止結果が表示された状態で振分表示部42cにおける絵柄の変動表示が終了される。V入賞時の停止結果が表示された場合にはその後に開閉実行モードが発生し、非V入賞時の停止結果が表示された場合には今回の振分実行モードの実行を契機とした開閉実行モードへの移行は発生しない。
振分表示部42cは、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されてなるセグメント表示器により構成されている。この場合、振分表示部42cにおいて図柄表示装置44のような複雑な表示を行うことは不可であるが、振分表示部42cを表示制御するための処理負荷を軽減することが可能となる。但し、これに限定されることはなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器等その他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、振分表示部42cにて表示される絵柄としては、複数種の文字が表示される構成、複数種の記号が表示される構成、複数種のキャラクタが表示される構成又は複数種の色が表示される構成などが考えられる。
振分表示部42cの表示範囲は図柄表示装置44の表示面よりも狭い範囲となっている。これにより、振分表示部42cよりも図柄表示装置44への遊技者の注目度を高めることが可能となる。
開閉実行モードにおいては特電入賞装置37への入賞が可能となる。図3に示すように、特電入賞装置37は、右側領域PA3において第2作動部33の下方であって振分入賞装置36よりも上方の位置に設けられている。つまり、特電入賞装置37は左側領域PA2を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合には入賞が不可であり、右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合には入賞が可能である。
特電入賞装置37は、図3に示すように、遊技球が通過可能な大きさの大入賞口37aを備えているとともに、当該大入賞口37aを遊技球が通過不可である閉鎖状態と遊技球が通過可能である開放状態とに切り換える特電側開閉部材37bを備えている。特電側開閉部材37bは特電用の駆動部37cにより図示しないリンク機構を通じて駆動されることで開放状態となる。特電入賞装置37は大入賞口37aが入口部分となるようにして遊技球通路を備えており、大入賞口37aを通じて遊技球通路に流入した遊技球は遊技球通路に設けられた特電入賞検知センサ37dにより検知された後に、遊技盤23の後方に排出される。
上記構成の遊技盤23が樹脂ベース21に取り付けられてなる内枠13の前面側全体を覆うようにして前扉枠14が設けられている。前扉枠14には、図1に示すように、遊技領域PAのほぼ全域を前方から視認することができるようにした窓部71が形成されている。窓部71は、略楕円形状をなし、窓パネル72が嵌め込まれている。窓パネル72は、ガラスによって無色透明に形成されているが、これに限定されることはなく合成樹脂によって無色透明に形成されていてもよく、パチンコ機10前方から窓パネル72を通じて遊技領域PAを視認可能であれば有色透明に形成されていてもよい。
窓部71の上方には表示発光部73が設けられている。また、遊技状態に応じた効果音などが出力される左右一対のスピーカ部74が設けられている。また、窓部71の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部75と下側膨出部76とが上下に並設されている。上側膨出部75内側には上方に開口した上皿75aが設けられており、下側膨出部76内側には同じく上方に開口した下皿76aが設けられている。上皿75aは、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射機構27側へ導くための機能を有する。また、下皿76aは、上皿75a内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。
次に、遊技機本体12の背面側の構成について説明する。
図2に示すように、内枠13(具体的には、遊技盤23)の背面には、遊技の主たる制御を司る主制御装置81が搭載されている。主制御装置81は主制御基板が基板ボックスに収容されてなる。なお、基板ボックスに、その開放の痕跡を残すための痕跡手段を付与する又はその開放の痕跡を残すための痕跡構造を設けてもよい。当該痕跡手段としては、基板ボックスを構成する複数のケース体を分離不能に結合するとともにその分離に際して所定部位の破壊を要する結合部の構成や、引き剥がしに際して粘着層が接着対象に残ることで剥がされたことの痕跡を残す封印シールを複数のケース体間の境界を跨ぐようにして貼り付ける構成が考えられる。また、痕跡構造としては、基板ボックスを構成する複数のケース体間の境界に対して接着剤を塗布する構成が考えられる。
主制御装置81を含めて内枠13の背面側を覆うようにして裏パックユニット15が設置されている。裏パックユニット15は、透明性を有する合成樹脂により形成された裏パック82を備えており、当該裏パック82に対して、払出機構部83及び制御装置集合ユニット84が取り付けられている。
払出機構部83は、遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク85と、当該タンク85に貯留された遊技球を払い出すための払出装置86と、を備えている。払出装置86より払い出された遊技球は、当該払出装置86の下流側に設けられた払出通路を通じて、上皿75a又は下皿76aに排出される。なお、払出機構部83には、例えば交流24ボルトの主電源が供給されるとともに、電源のON操作及びOFF操作を行うための電源スイッチを有する裏パック基板が搭載されている。
制御装置集合ユニット84は、払出装置86を制御する機能を有する払出制御装置87と、各種制御装置等で要する所定の電力が生成されて出力されるとともに遊技者による発射操作装置28の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる電源・発射制御装置88と、を備えている。これら払出制御装置87と電源・発射制御装置88とは、払出制御装置87がパチンコ機10後方となるように前後に重ねて配置されている。
<パチンコ機10の電気的構成>
図6は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。
主制御装置81は、遊技の主たる制御を司る主制御基板91を具備している。主制御基板91には、MPU92が搭載されている。MPU92には、当該MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM93と、そのROM93内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM94と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、乱数発生器としての各種カウンタ回路などが内蔵されている。なお、MPU92に対してROM93及びRAM94が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。これは主制御装置81以外の制御装置のMPUについても同様である。
MPU92には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU92の入力側には、主制御装置81に設けられた停電監視基板95が接続されているとともに、払出制御装置87が接続されている。停電監視基板95には、動作電力を供給する機能を有する電源・発射制御装置88が接続されており、MPU92には停電監視基板95を介して電力が供給される。
MPU92の入力側には、各種入賞検知センサ32a,34a,35a,37d,54,68,69(以下、各種入賞検知センサ32a~69)といった各種センサが接続されている。各種入賞検知センサ32a~69には、第1作動部32に設けられた検知センサ32a、第2作動部33に設けられた検知センサ54、特図用スルー入賞部34に設けられた検知センサ34a、振分用スルー入賞部35に設けられた検知センサ35a、振分入賞装置36に設けられたカウント検知センサ68及びV入賞検知センサ69、並びに特電入賞装置37に設けられた特電入賞検知センサ37dが含まれる。また、それ以外にも一般入賞部31に設けられた検知センサが含まれる。これら各種入賞検知センサ32a~69の検知結果に基づいて、MPU92において各入賞対応入球部への入賞判定が行われる。また、MPU92では第1作動部32及び第2作動部33への入賞に基づいて各種抽選が実行される。
MPU92の出力側には、停電監視基板95、払出制御装置87及び音声発光制御装置101が接続されている。払出制御装置87には、例えば、上記入賞対応入球部への入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが出力される。払出制御装置87は賞球コマンドを受信した場合、払出装置86を駆動制御することにより、その賞球コマンドにより指定されている個数の遊技球が払い出されるようにする。音声発光制御装置101には、変動用コマンド、種別コマンド及びオープニングコマンドなどの各種コマンドが出力される。
MPU92の出力側には、第2作動部33の誘導ユニット52を非誘導状態と誘導状態との間で切り換える(換言すれば第2作動部33の入口部53aを開閉動作させる)ガイド駆動部56、振分入賞装置36の振分側開閉部材62を開閉動作させる振分入口用の駆動部63、振分入賞装置36の切換片66を退避位置とV誘導位置との間で変位させる切換用駆動部67、特電入賞装置37の特電側開閉部材37bを開閉動作させる特電用の駆動部37c、特図ユニット42及び普図ユニット43が接続されている。ちなみに、特図ユニット42には、特図表示部42a、、特図保留表示部42b及び振分表示部42cが設けられているが、これらの全てがMPU92の出力側に接続されている。同様に、普図ユニット43には、普図表示部43a及び普図保留表示部43bが設けられているが、これらの全てがMPU92の出力側に接続されている。主制御基板91には各種ドライバ回路が設けられており、当該ドライバ回路を通じてMPU92は各種駆動部の駆動制御を実行する。
つまり、誘導ユニット52の誘導状態当選となった場合には、誘導ユニット52が誘導状態となるようにMPU92はガイド駆動部56に駆動信号を出力し、非誘導状態への復帰条件が成立した場合に当該駆動信号の出力を停止させて誘導ユニット52を非誘導状態に復帰させる。また、振分実行モードにおいて振分入口61の開放開始条件が成立した場合には、振分入口61が開放状態となるようにMPU92は振分入口用の駆動部63に駆動信号を出力し、振分入口61の閉鎖条件が成立した場合には当該駆動信号の出力を停止させて振分入口61を閉鎖状態とさせる。また、振分実行モードにおいてV入賞通路領域65cへの誘導開始条件が成立した場合には、切換片66がV誘導位置に配置されるようにMPU92は切換用駆動部67に駆動信号を出力し、退避位置への復帰条件が成立した場合に当該駆動信号の出力を停止させて切換片66を退避位置に復帰させる。また、開閉実行モードにおいて大入賞口37aの開放開始条件が成立した場合には、大入賞口37aが遊技球の入賞可能な開放状態となるようにMPU92は特電用の駆動部37cに駆動信号を出力し、大入賞口37aの閉鎖条件が成立した場合には当該駆動信号の出力を停止させて大入賞口37aを遊技球の入賞が不可な閉鎖状態とさせる。また、各遊技回、振分用スルー入賞部35の入賞有効期間及び振分実行モードにおいては、MPU92において特図ユニット42の表示制御が実行される。また、誘導ユニット52を誘導状態とするか否かの抽選結果を明示する場合に、MPU92において普図ユニット43の表示制御が実行される。
停電監視基板95は、主制御基板91と電源・発射制御装置88とを中継し、また電源・発射制御装置88から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する。払出制御装置87は、主制御装置81のMPU92から入力した賞球コマンドに基づいて、払出装置86により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。
電源・発射制御装置88は、例えば、遊技ホール等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御装置81や払出制御装置87等に対して各々に必要な動作電力を生成し、その生成した動作電力を供給する。
当該動作電力を供給するための構成について具体的には、電源・発射制御装置88には、電入中用電源部88aと電断中用電源部88bとが設けられている。電入中用電源部88aは、例えば、遊技ホール等における商用電源に接続されており、商用電源から外部電力が供給されている状況において、動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を供給する機能を有する。電断中用電源部88bは、コンデンサからなり、パチンコ機10の電源がON状態の場合(外部電源からの電力供給が行われている場合)に電入中用電源部88aから供給される電力により充電される。また、パチンコ機10の電源がOFF状態の場合や商用電源における停電発生時といった電源遮断状態(外部電源からの電力供給が遮断されている場合)では、電断中用電源部88bから放電され主制御装置81のRAM94及び払出制御装置87の図示しないRAMに対してバックアップ電力が供給される。よって、当該状況であっても、電断中用電源部88bからバックアップ電力が供給されている間は主制御装置81のRAM94及び払出制御装置87のRAMに記憶された情報が消去されることなく記憶保持される。
ここで、主制御装置81のRAM94には現状の遊技状態及び遊技の進行内容の情報が一時的に記憶されるとともに、払出制御装置87のRAMには未払出の賞球個数の情報が一時記憶される。この場合に、これらRAMに上記のように電断中用電源部88bからバックアップ電力が供給されることにより、電入中用電源部88aからの電力供給がない状況であっても、現状の遊技状態、遊技の進行内容及び未払出の賞球情報を所定期間に亘って記憶保持することが可能となる。その一方、音声発光制御装置101及び表示制御装置111には、電断中用電源部88bからバックアップ電力は供給されない。したがって、音声発光制御装置101のRAM105及び表示制御装置111のRAM115に記憶された情報は、バックアップされることはなく、電入中用電源部88aからの電力供給が停止された場合には破壊又は消去される。
電断中用電源部88bの容量は比較的大きく確保されており、電源遮断前に主制御装置81のRAM94に記憶されていた情報は所定の期間内(例えば、1日や2日)保持される。電断中用電源部88bは、コンデンサに限定されることはなく、バッテリや非充電式電池などであってもよい。
なお、電源・発射制御装置88には、上記電断中用電源部88bとは異なる図示しない停電時用電源部が設けられている。電源・発射制御装置88では、直流安定24ボルトの電源が22ボルト未満になった後においても、停電時用電源部から放電することにより、後述する停電時処理の実行に十分な時間の間、制御系の駆動電源である5ボルトの出力を正常値に維持するように構成されている。これにより、主制御装置81などは、停電時処理を正常に実行し完了することができる。
電源・発射制御装置88には、各種電源部88a,88bの他に、発射制御部88cが設けられている。発射制御部88cには、発射操作装置28に内蔵されたタッチセンサ28a、プッシュセンサ28b及び可変抵抗器28cが電気的に接続されている。
タッチセンサ28aにはコンデンサが内蔵されており、遊技者の手が操作ハンドルの外表面に接触してコンデンサの静電容量が変化すると、ハンドル操作検知に対応した所定の電気信号を発射制御部88cに出力する。発射制御部88cでは当該所定の電気信号の受信により、遊技者の手が操作ハンドルの外表面に接触していると認識する。また、発射制御部88cでは、プッシュセンサ28bから受信した電気信号に応じて発射操作装置28の発射止めスイッチの操作の有無を把握するとともに、可変抵抗器28cを通じて受信した電気信号に応じて操作ハンドルの回動操作量を把握する。
発射制御部88cは、予め定められた遊技球の発射条件が成立している場合に主制御装置81のMPU92に所定の信号形態の条件成立信号を送信する。具体的には、発射制御部88cは、タッチセンサ28aから操作ハンドルが遊技者により触れられていることを示す信号を受信するとともに、発射止めスイッチが遊技者により手動操作されていないことを示す信号をプッシュセンサ28bから受信していることを条件に、MPU92に対してHIレベルの条件成立信号(条件成立に対応した信号)を継続して送信する。なお、上記各信号のいずれかを受信していない場合には、MPU92に対してLOWレベルの条件成立信号(条件成立に対応していない信号)を送信する。但し、LOWレベルとHIレベルとの関係が逆であってもよい。また、条件成立に対応した条件成立信号を送信する条件として、上記条件に加えて、球貸装置がパチンコ機10に接続されていることという条件を付加してもよい。
MPU92では、HIレベルの条件成立信号を受信している状況であって、遊技球の発射を許可できる状況であれば、発射制御部88cにHIレベルの発射許可信号(発射許可に対応した信号)を継続して送信する。なお、MPU92は、発射制御部88cからHIレベルの条件成立信号を受信していない場合にはLOWレベルの発射許可信号(発射許可に対応していない信号)を送信するが、発射許可信号のLOWレベルとHIレベルとの関係が逆であってもよい。
発射制御部88cは、遊技球発射機構27が電気的に接続されており、MPU92からHIレベルの発射許可信号を受信している場合、遊技球発射機構27を定期的に駆動制御する。この場合、遊技球発射機構27に継続して遊技球が供給されている状況であれば、特定発射周期(具体的には0.6sec)に1個の遊技球が遊技領域PAに発射される。また、この発射に際しては可変抵抗器28cから受信した信号に基づき発射強度が調整されるため、操作ハンドルの回動操作量に応じた強度で遊技球が発射される。
音声発光制御装置101は、MPU103が搭載された音声発光制御基板102を備えている。MPU103には、当該MPU103により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM104と、そのROM104内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM105と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵されている。MPU103は、主制御装置81から受信したコマンドに基づき、表示発光部73及びスピーカ部74を駆動制御するとともに、表示制御装置111にコマンドを送信する。
表示制御装置111は、MPU113が搭載された表示制御基板112を備えている。MPU113には、当該MPU113により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM114と、そのROM114内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM115と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵されている。MPU113は、音声発光制御装置101から受信したコマンドに基づき、図柄表示装置44の制御を実施する。
また、表示制御基板112には、図示は省略するが、MPU113の他に、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)、キャラクタROM、及びビデオRAM等が搭載されている。VDPは、図柄表示装置44に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する一種の描画回路である。VDPは、ビデオRAMのデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAMに記憶させる画像データを、キャラクタROMから所定のタイミングで読み出して図柄表示装置44に表示させる。キャラクタROMは、図柄表示装置44に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROMには、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照する色パレットテーブル等が保持されている。ビデオRAMは、図柄表示装置44に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAMの内容を書き替えることに基づき図柄表示装置44の表示内容が変更される。
なお、以下の説明では、説明の便宜上、主制御装置81のMPU92、ROM93及びRAM94を主側MPU92、主側ROM93及び主側RAM94といい、音声発光制御装置101のMPU103、ROM104及びRAM105を音光側MPU103、音光側ROM104及び音光側RAM105といい、表示制御装置111のMPU113、ROM114及びRAM115を表示側MPU113、表示側ROM114及び表示側RAM115という。
<主側MPU92にて各種抽選を行うための電気的構成>
次に、主側MPU92にて各種抽選を行うための電気的な構成について図7を用いて説明する。
主側MPU92は遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、当たり抽選、特図表示部42aの表示の設定、振分実行モードの実行態様の抽選、図柄表示装置44の図柄表示の設定、普図表示部43aの表示の設定などを行うこととしており、具体的には、図7に示すように、当たり発生の抽選に使用する当たり乱数カウンタC1と、当たり種別を判定する際に使用する種別カウンタC2と、振分実行モードの実行態様の抽選に使用する振分用カウンタC3と、当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、特図表示部42a及び図柄表示装置44における遊技回の変動表示期間を決定する場合に使用する変動種別カウンタCSと、を用いることとしている。さらに、第2作動部33の誘導ユニット52を誘導状態とするか否かの抽選に使用する普電乱数カウンタC4を用いることとしている。なお、上記各カウンタC1~C3,CINI,CS,C4は主側RAM94の抽選用カウンタエリア121に設けられている。
各カウンタC1~C3,CINI,CS,C4は、その更新の都度前回値に「1」が加算され、最大値に達した後「0」に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新される。当たり乱数カウンタC1及び種別カウンタC2の各数値情報は、第1作動部32又は第2作動部33への入賞が発生した場合に、主側RAM94に設けられた特図保留エリア122に格納される。特図保留エリア122は、第1エリア123a、第2エリア123b、第3エリア123c及び第4エリア123dを備えており、第1作動部32又は第2作動部33への入賞履歴に合わせて、当たり乱数カウンタC1及び種別カウンタC2の各数値情報が第1特図側の保留情報として、いずれかのエリア123a~123dに格納される。
この場合、第1エリア123a~第4エリア123dには、第1作動部32又は第2作動部33への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1エリア123a→第2エリア123b→第3エリア123c→第4エリア123dの順に各数値情報が時系列的に格納されていく。このように4つのエリア123a~123dが設けられていることにより、第1作動部32又は第2作動部33への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。
なお、第1特図保留エリア123において保留記憶可能な数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個又は5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
特図保留エリア122には第1エリア123a~第4エリア123d以外にも特図用の実行エリア124が設けられている。特図用の実行エリア124は、特図表示部42aにて絵柄の変動表示を開始する際に、特図用の当否判定や種別判定などを行う対象の保留情報が格納されるエリアである。特図用の実行エリア124には、特図表示部42aの変動表示を開始する際に、第1エリア123aに格納された保留情報がシフトされる。
振分用カウンタC3に対応した情報は、振分用スルー入賞部35への入賞が発生した場合に、主側RAM94に設けられた振分用の実行エリア125に格納される。振分用の実行エリア125は、振分入賞装置36における振分実行モードを開始する場合に、その振分実行モードの実行態様を決定するための数値情報が格納されるエリアである。振分用の実行エリア125には、振分用スルー入賞部35への入賞が有効となる入賞有効期間において当該振分用スルー入賞部35への入賞が発生した場合に、振分用カウンタC3の数値情報が格納される。
普電乱数カウンタC4に対応した情報は、特図用スルー入賞部34への入賞が発生した場合に、主側RAM94に設けられた普図保留エリア126に格納される。普図保留エリア126は、第1エリア127a、第2エリア127b、第3エリア127c及び第4エリア127dを備えており、特図用スルー入賞部34への入賞履歴に合わせて、普電乱数カウンタC4の数値情報が普図側の保留情報として、いずれかのエリア127a~127dに格納される。
この場合、第1エリア127a~第4エリア127dには、特図用スルー入賞部34への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1エリア127a→第2エリア127b→第3エリア127c→第4エリア127dの順に数値情報が時系列的に格納されていく。このように4つのエリア127a~127dが設けられていることにより、特図用スルー入賞部34への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。
なお、普図保留エリア126において保留記憶可能な数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個又は5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
普図保留エリア126には、普図用の実行エリア128が設けられている。普図用の実行エリア128は、普図表示部43aにて変動表示を開始する際に、誘導用の当否判定を行う対象の保留情報が格納されるエリアである。具体的には、普図表示部43aの変動表示を開始する際には、普図保留エリア126の第1エリア127aに格納された保留情報が普図用の実行エリア128にシフトされる。
上記各カウンタについて詳細に説明する。
まず、普電乱数カウンタC4について説明する。普電乱数カウンタC4は、「0~250」の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後に「0」に戻る構成となっている。普電乱数カウンタC4は定期的に更新され、特図用スルー入賞部34に遊技球が入賞したタイミングでその時点における普電乱数カウンタC4の値が普図保留エリア126に格納される。そして、所定のタイミングにおいて、その格納された普電乱数カウンタC4の値によって誘導ユニット52を誘導状態に制御するか否かの抽選が行われる。
本パチンコ機10では、誘導ユニット52のサポート態様が相違するようにサポートモードとして複数種類のモードが設定されている。詳細には、サポートモードには、遊技領域PAに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、誘導ユニット52が単位時間当たりに誘導状態となる頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとが設定されている。
高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとは、普電乱数カウンタC4を用いた誘導状態抽選における誘導状態当選となる確率は同一(例えば、共に4/5)となっているが、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、誘導状態当選となった際に誘導ユニット52が誘導状態となる回数が多く設定されており、さらに1回の誘導制御の実行回において誘導ユニット52が誘導状態に維持される上限誘導期間が長く設定されている。この場合、高頻度サポートモードにて誘導状態当選となり誘導ユニット52の誘導状態が複数回発生する場合において、1回の誘導状態が終了してから次の誘導状態が開始されるまでの閉鎖期間は、1回の上限誘導期間よりも短く設定されている。さらにまた、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の誘導状態抽選が行われてから次の誘導状態抽選が行われる上で最低限確保される確保時間(すなわち、普図表示部43aにおける1回の表示継続時間)が短く設定されている。
上記のとおり、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも第2作動部33への入賞が発生する確率が高くなる。換言すれば、低頻度サポートモードでは、第2作動部33よりも第1作動部32への入賞が発生する確率が高くなるが、高頻度サポートモードでは、第1作動部32よりも第2作動部33への入賞が発生する確率が高くなる。そして、第2作動部33への入賞が発生した場合には、所定個数の遊技球の払出が実行されるため、高頻度サポートモードでは、遊技者は持ち球をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる。
なお、高頻度サポートモードを低頻度サポートモードよりも単位時間当たりに誘導状態となる頻度を高くする上での構成は、上記のものに限定されることはなく、例えば誘導状態抽選における誘導状態当選となる確率を高くする構成としてもよい。また、1回の誘導状態抽選が行われてから次の誘導状態抽選が行われる上で確保される確保時間(例えば、特図用スルー入賞部34への入賞に基づき普図表示部43aにて実行される変動表示の時間)が複数種類用意されている構成においては、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、短い確保時間が選択され易い又は平均の確保時間が短くなるように設定されていてもよい。さらには、誘導状態の実行回数を多くする、上限誘導期間を長くする、1回の誘導状態抽選が行われてから次の誘導状態抽選が行われる上で確保される確保時間を短くする、この確保時間の平均時間を短くする及び当選確率を高くするのうち、いずれか1条件又は任意の組合せの条件を適用することで、低頻度サポートモードに対する高頻度サポートモードの有利性を高めてもよい。
次に、当たり乱数カウンタC1について説明する。当たり乱数カウンタC1は、「0~399」の範囲内で順に「1」ずつ加算され、最大値に達した後に「0」に戻る構成となっている。特に当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0~399)。当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が第1作動部32又は第2作動部33に入賞したタイミングでその時点における当たり乱数カウンタC1の値が特図保留エリア122に格納される。そして、この格納された当たり乱数カウンタC1の値を利用して当否判定が行われる。
当否判定に際して当選となる乱数の値は、主側ROM93に当否テーブルとして記憶されている。当否テーブルとしては、低確率モード用の当否テーブルと、高確率モード用の当否テーブルとが設定されている。つまり、本パチンコ機10は、当否抽選手段における当否抽選モードとして、低確率モードと高確率モードとが設定されている。
上記抽選に際して低確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、当たり結果となる乱数の数は10個である。一方、上記抽選に際して高確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、当たり結果となる乱数の数は20個である。なお、低確率モードよりも高確率モードの当選確率が高くなるのであれば、上記当選となる乱数の数は任意である。当たり結果となった場合には、振分用スルー入賞部35への入賞が有効となる入賞有効期間が発生し、振分用スルー入賞部35への入賞が発生したことを契機として振分実行モードに移行することとなる。
種別カウンタC2は、「0~29」の範囲内で順に「1」ずつ加算され、最大値に達した後に「0」に戻る構成となっている。種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が第1作動部32又は第2作動部33に入賞したタイミングでその時点における種別カウンタC2の値が特図保留エリア122に格納される。
本パチンコ機10では、複数の当たり結果が設定されている。これら複数の当たり結果は、(1)開閉実行モードへの移行を伴わない分岐実行モード終了後又は開閉実行モード終了後の当たり抽選における当否抽選モード、(2)開閉実行モードへの移行を伴わない分岐実行モード終了後又は開閉実行モード終了後の第2作動部33の誘導ユニット52におけるサポートモード、という2つの条件に差異を設けることにより設定されている。
種別カウンタC2に対する当たり結果の振分先は、主側ROM93に種別テーブルとして記憶されている。そして、かかる振分先として、低確大当たり結果と、高確大当たり結果とが設定されている。具体的には、種別テーブルでは、「0~29」の種別カウンタC2の値のうち、「0~15」が低確当たり結果に対応しており、「16~29」が高確当たり結果に対応している。
低確当たり結果は、開閉実行モードへの移行を伴わない分岐実行モードの終了後又は開閉実行モードの終了後に、当否抽選モードが低確率モードとなるとともに、サポートモードが高頻度サポートモードとなる当たり結果である。但し、この高頻度サポートモードは、移行後において遊技回数が終了基準回数(具体的には、100回)に達した場合に低頻度サポートモードに移行する。
高確当たり結果は、開閉実行モードへの移行を伴わない分岐実行モードの終了後又は開閉実行モードの終了後に、当否抽選モードが高確率モードとなるとともに、サポートモードが高頻度サポートモードとなる当たり結果である。これら高確率モード及び高頻度サポートモードは、当たり抽選における抽選結果が当たり結果となり、それによる振分用スルー入賞部35の入賞有効期間に移行するまで継続する。
なお、上記各遊技状態との関係で通常遊技状態とは、振分用スルー入賞部35の入賞有効期間、振分実行モード及び開閉実行モードではなく、さらに当否抽選モードが低確率モードであり、サポートモードが低頻度サポートモードである状態のことをいう。
振分用カウンタC3は、「0~29」の範囲内で順に「1」ずつ加算され、最大値に達した後に「0」に戻る構成となっている。振分用カウンタC3は定期的に更新され、振分用スルー入賞部35の入賞有効期間において振分用スルー入賞部35への入賞が発生したタイミングでその時点における振分用カウンタC3の値が振分用の実行エリア125に格納される。そして、振分用の実行エリア125に格納された数値情報に対応する実行態様で振分実行モードが実行される。
ここで、振分実行モードは、予め定められた振分開放期間を上限として振分入口61が開放される開放回が予め定められた回数実行されること、及び予め定められた振分側上限個数の遊技球が振分入賞装置36に入賞することのいずれか一方の条件が満たされるまで継続する。また、振分入賞装置36の1回の開放態様は振分入口61が開放されてから閉鎖されるまでの振分開放期間を相違させて複数種類設定されている。詳細には、振分開放期間が長時間である29secに設定された振分側長期間態様と、振分開放期間が上記長時間よりも短い中時間である15secに設定された振分側中期間態様と、振分開放期間が上記中時間よりも短い短時間である0.5secに設定された短期間態様とが設定されている。本パチンコ機10では、発射操作装置28が遊技者により操作されている状況では、0.6secに1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構27が駆動制御される。また、振分実行モードにおける振分側上限個数が10個に設定されている。そうすると、上記開放態様のうち振分側長期間態様及び振分側中期間態様では、遊技球の発射周期と振分側上限個数との積よりも長い時間の振分開放期間が設定されていることとなる。一方、振分側短期間態様では、遊技球の発射周期と振分側上限個数との積よりも短い時間、より詳細には、遊技球の発射周期よりも短い時間の振分開放期間が設定されている。したがって、振分側長期間態様又は振分側中期間態様で振分入賞装置36の1回の開放が行われた場合には、振分入口61に振分側上限個数分の入賞が発生することが期待され、振分側短期間態様で振分入賞装置36の1回の開放が行われた場合には振分入口61への入賞が発生しないことが期待される。
本パチンコ機10では、振分実行モードの実行態様が複数種類設定されている。具体的には、振分側長期間態様による振分入口61の開放が1回のみ行われる第1振分実行モードと、振分側短期間態様による振分入口61の開放が1回行われた後に振分側中期間態様による振分入口61の開放が1回行われる第2振分実行モードとが存在している。
これら第1振分実行モード及び第2振分実行モードのそれぞれにおける振分入賞装置36の動作態様について図8のタイムチャートを参照しながら説明する。図8(a1)及び図8(a2)は振分実行モードの実行期間を示し、図8(b1)及び図8(b2)は振分入賞装置36の振分開放期間を示し、図8(c1)及び図8(c2)は振分入賞装置36の切換片66がV誘導位置に配置されている期間を示す。
まず第1振分実行モードについて図8(A)を参照しながら説明する。t1のタイミングで図8(a1)に示すように第1振分実行モードが開始され、図8(b1)に示すように振分入口61の開放が開始される。この場合、第1振分実行モードでは振分側長期間態様による開放が行われる。
その後、t2のタイミングで、最初に振分入口61の開放が開始されてから所定期間(例えば3sec)が経過することで、図8(c1)に示すように切換片66が退避位置からV誘導位置に切り換えられる。その後、t3のタイミングで、t2のタイミングからV誘導継続期間(例えば3sec)が経過することにより、図8(c1)に示すように切換片66がV誘導位置から退避位置に切り換えられる。
この場合、第1振分実行モードにおいては振分側長期間態様による振分入口61の開放が実行され、さらに遊技球の発射周期との関係で切換片66がV誘導位置に切り換えられるタイミングは、第1振分実行モードの開始前から振分入賞装置36への入賞を狙って発射操作を継続させていたとしても振分入賞装置36への入賞個数が振分側上限個数に確実に達しないタイミングである。したがって、第1振分実行モードにおいて振分入賞装置36への入賞を狙って発射操作を継続させていれば、振分入口61に入賞した遊技球のいずれかが振分入賞装置36のV入賞通路領域65cに確実に誘導されてV入賞検知センサ69にて遊技球が検知されることとなる。そして、V入賞検知センサ69にて遊技球が検知されることにより、第1振分実行モードの終了後に開閉実行モードが開始される。
その後、t4のタイミングで振分側長期間態様に対応する振分開放期間が経過することで、図8(b1)に示すように振分入口61が閉鎖されて、図8(a1)に示すように第1振分実行モードが終了する。なお、振分開放期間が経過する前に振分入賞装置36への入賞個数が振分側上限個数に達した場合にはt4のタイミングよりも早いタイミングで振分入口61が閉鎖されて第1振分実行モードが終了する。但し、この場合であっても既に説明したとおりV入賞通路領域65cに遊技球が誘導される機会が生じた後に第1振分実行モードが終了することとなる。
次に、第2振分実行モードについて図8(B)を参照しながら説明する。t11のタイミングで図8(a2)に示すように第2振分実行モードが開始され、図8(b2)に示すように振分入口61の開放が開始される。この場合、第2振分実行モードでは当該振分入口61の開放回は振分側短期間態様に対応している。そして、振分側短期間態様による振分開放期間は、最初に振分入口61の開放が開始されてから切換片66のV誘導位置への切換が行われるまでに要する期間よりも短い。したがって、図8(b2)及び図8(c2)に示すように、切換片66がV誘導位置に切り換えられるタイミングであるt13のタイミングよりも前のタイミングであるt12のタイミングにおいて振分入口61が閉鎖される。但し、振分入口61が閉鎖されたとしても第2振分実行モードが終了することはなく継続される。
その後、第2振分実行モードが継続されている状況であって振分入口61の閉鎖が継続されている状況であるt13のタイミングで、最初に振分入口61の開放が開始されてから所定時間(例えば3sec)が経過することで、図8(c2)に示すように切換片66が退避位置からV誘導位置に切り換えられる。その後、第2振分実行モードが継続されている状況であって振分入口61の閉鎖が継続されている状況であるt14のタイミングで、t13のタイミングからV誘導継続期間(例えば3sec)が経過することにより、図8(c2)に示すように切換片66がV誘導位置から退避位置に切り換えられる。
この場合、第2振分実行モードにおける最初の開放回は振分入口61の開放態様が振分側短期間態様であるため、当該最初の開放回において振分入賞装置36への入賞が発生しない可能性が高い。また、仮に振分入賞装置36への入賞が発生するとしても、当該最初の開放回が終了するタイミングで振分入賞装置36に入賞して正規に流下する遊技球が振分入賞装置36における分岐通路65においてV入賞通路領域65cへの分岐位置よりも下流側に到達するまでに要する最長期間は、当該最初の開放回が終了してから切換片66がV誘導位置に切り換えられるタイミングまでの期間(t12のタイミング~t13のタイミング)よりも短い。したがって、第2振分実行モードにおいて振分入賞装置36への入賞を狙って発射操作を継続させていたとしても、振分入賞装置36のV入賞検知センサ69にて遊技球が検知される可能性は低い。そして、V入賞検知センサ69にて遊技球が検知されないことにより第2振分実行モードの終了後に開閉実行モードが開始されない。
切換片66がV誘導位置から退避位置に切り換えられたタイミングであるt14のタイミングよりも後のタイミングであるt15のタイミングで、図8(b2)に示すように振分入口61が再度開放される。当該振分入口61の開放回は振分側中期間態様に対応している。その後、t16のタイミングで振分側中期間態様に対応する振分開放期間が経過することで、図8(b2)に示すように振分入口61が閉鎖されて、図8(a2)に示すように第2振分実行モードが終了する。なお、振分入口61の開放態様が振分側中期間態様である場合、当該振分側中期間態様による振分開放期間において振分入賞装置36への入賞個数が振分側上限個数に達し得る。そして、振分側中期間態様に対応する振分開放期間が経過する前に振分入賞装置36への入賞個数が振分側上限個数に達した場合には、t16のタイミングよりも早いタイミングで振分入口61が閉鎖されて第2振分実行モードが終了する。
以上のとおり、第1振分実行モードにおいては振分入賞装置36への入賞を狙った遊技球の発射が正常に行われるのであればV入賞検知センサ69における遊技球の検知が発生し、第1振分実行モードの終了後に開閉実行モードが発生する。一方、第2振分実行モードにおいては振分入賞装置36への入賞を狙った遊技球の発射が正常に行われたとしてもV入賞検知センサ69における遊技球の検知は基本的に発生することはなく、第2振分実行モードの終了後に開閉実行モードが発生しない。これにより、遊技者は第1振分実行モードが発生することを期待することとなり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
ちなみに、開閉実行モードでは、ラウンド遊技が予め定められた回数実行される。ラウンド遊技とは、予め定められた特電開放期間を上限として大入賞口37aが開放される開放回が予め定められた回数実行されること、及び予め定められた上限個数の遊技球が大入賞口37aに入賞することのいずれか一方の条件が満たされるまで継続する遊技のことである。具体的には、開閉実行モードにおけるラウンド遊技の上限回数は15回に設定されており、各ラウンド遊技では特電開放期間が29secであって上限個数が10個である大入賞口37aの開放が1回のみ実行される。この場合に、既に説明したとおり発射操作装置28が遊技者により操作されている状況では0.6secに1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構27が駆動制御されるため、各ラウンド遊技における特電開放期間は遊技球の発射周期と1回のラウンド遊技の上限個数との積よりも長い時間となる。したがって、特電入賞装置37への入賞を狙った遊技球の発射が正常に行われるのであれば、各ラウンド遊技においては上限個数以上の数の遊技球が大入賞口37aに入賞することとなる。そして、大入賞口37aへの入賞が発生する度に特電入賞装置37に対応する個数の遊技球の払い出しが実行される。よって、開閉実行モードへの移行が発生した場合には、遊技者が使用可能な遊技球数の増加という利益が遊技者に付与されることとなる。
また、第1振分実行モード及び第2振分実行モードのいずれが発生した場合であっても対応する振分実行モードにおいて振分入賞装置36への振分側上限個数の遊技球の入賞が発生し得る。したがって、振分実行モードにおける振分入賞装置36への合計入賞個数を、第1振分実行モードと第2振分実行モードとで同一又は略同一とすることが可能となり、振分実行モードにおいて払い出される遊技球の合計個数をそれら分岐実行モードにおいて同一又は略同一とすることが可能となる。これにより、開閉実行モードへの移行を基本的に伴わない第2振分実行モードであったとしても、遊技者が使用可能な遊技球数の増加に関して第1振分実行モードの場合と同等の利益を得ることが可能となり、第2振分実行モードが発生したことに対する遊技者の不利益感を低減させることが可能となる。
振分用カウンタC3に対する振分実行モードの選択態様は、主側ROM93に振分テーブルとして記憶されている。具体的には、振分テーブルでは、「0~29」の振分用カウンタC3の値のうち、「0~2」が第1振分実行モードに対応しており、「3~29」が第2振分実行モードに対応している。つまり、第1振分実行モードの方が第2振分実行モードよりも選択確率が低く設定されている。但し、これに限定されることはなく、第1振分実行モードと第2振分実行モードとで選択確率が同一又は略同一である構成としてもよく、第2振分実行モードの方が第1振分実行モードよりも選択確率が低く設定されている構成としてもよい。
次に、変動種別カウンタCSについて説明する。変動種別カウンタCSは、「0~198」の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後に「0」に戻る構成となっている。変動種別カウンタCSは、特図表示部42aにおける変動表示期間を主側MPU92にて決定する上で用いられる。具体的には、変動種別カウンタCSの値は、特図表示部42aにおける変動表示の開始時における変動パターン決定に際して取得される。
<遊技の流れと図柄表示装置44における表示内容との関係について>
次に、本パチンコ機10における遊技の流れと図柄表示装置44における表示内容との関係について説明する。図9は本パチンコ機10における遊技の流れと図柄表示装置44における表示内容との関係を説明するための説明図である。
遊技回、振分用スルー入賞部35の入賞有効期間、振分実行モード及び開閉実行モードのいずれも実行されていない状況において、第1作動部32及び第2作動部33のいずれかに遊技球が入賞した場合、又は特図保留エリア122に保留情報が保留記憶されている場合、図9(a)に示すように主側MPU92にて特図側の保留情報に対して当否判定処理が実行される。この場合、特図表示部42aにおいて絵柄の変動表示が開始される。また、図9(A)に示すように図柄表示装置44においても遊技回用の演出が開始される。
図10(a)及び図10(b)は、遊技回、振分用スルー入賞部35の入賞有効期間及び振分実行モードにおける図柄表示装置44の表示内容を説明するための説明図である。なお、以下の説明では、遊技回、振分用スルー入賞部35の入賞有効期間及び振分実行モードが実行されている期間を単位変動実行期間ともいう。
図10(a)に示すように、単位変動実行期間においては図柄表示装置44には第1変動表示領域131、第2変動表示領域132及び第3変動表示領域133の3個の変動表示領域131~133が設定される。これら3個の変動表示領域131~133のそれぞれにおいては複数種の図柄が変動表示される。これら複数種の図柄として、「1」~「9」の数字が各々付された9種類の図柄が設定されている。各変動表示領域131~133において図柄の変動表示が行われる場合には、いずれの変動表示領域131~133においても数字の昇順となるようにして9種類の図柄が順次表示される。なお、「9」の図柄が表示された後は表示対象が「1」の図柄に戻ることとなる。第1変動表示領域131及び第2変動表示領域132は図柄表示装置44の表示面における上側領域において横方向に並べて設定され、図柄表示装置44の表示面における第3変動表示領域133は第1変動表示領域131及び第2変動表示領域132よりも下方の領域において横方向の中央位置を含むように設定される。
主側MPU92にて特図側の保留情報に対して当否判定処理が実行されて遊技回用の演出が開始された場合、すなわち単位変動実行期間が開始された場合、図9(A)に示すように、図柄表示装置44における第1変動表示領域131、第2変動表示領域132及び第3変動表示領域133の全てにおいて図柄の変動表示が開始される。その後、第1変動表示領域131→第2変動表示領域132→第3変動表示領域133の順序で図柄の変動表示が順次停止される。この場合、振分用スルー入賞部35の入賞有効期間が発生しない場合には、図9(b)に示すように図柄表示装置44にてリーチ変動表示が発生することなく、図9(B)に示すようにリーチ図柄の組合せ及び当たり図柄の組合せが停止表示されることなく各変動表示領域131~133における図柄の変動表示が終了される。
一方、振分用スルー入賞部35の入賞有効期間が発生する場合、すなわち特図側の保留情報に対する当否判定処理の結果が当たり結果であった場合、遊技回が終了するタイミングにおいて、図9(c)及び図9(C)に示すように、第1変動表示領域131及び第2変動表示領域132における停止図柄が同一図柄となることによりリーチ図柄の組合せが表示され、その状況において第3変動表示領域133において図柄の変動表示が行われるリーチ変動表示が行われる。つまり、第1変動表示領域131及び第2変動表示領域132は図柄の変動表示後における停止結果が特図側の保留情報に対する当否判定処理の結果に対応しており、当否判定処理の結果が当たり結果ではない場合には第1変動表示領域131及び第2変動表示領域132において同一の図柄が停止表示されることはなく、当否判定処理の結果が当たり結果である場合には第1変動表示領域131及び第2変動表示領域132において同一の図柄が停止表示される。
図柄表示装置44においてリーチ変動表示が開始されるタイミングは遊技回用の演出の終了タイミングに対応しており、このタイミングで振分用スルー入賞部35の入賞有効期間が開始される。振分用スルー入賞部35の入賞有効期間が開始された場合、図10(b)に示すように、図柄表示装置44においてはリーチ変動表示を行いながら、さらに振分用スルー入賞部35の入賞を狙うべきことを報知する入賞狙い報知画像134が表示される。当該入賞狙い報知画像134では、遊技領域PAの右側領域PA3において縦方向に並設された特図用スルー入賞部34、振分用スルー入賞部35、第2作動部33、特電入賞装置37及び振分入賞装置36に1対1で対応する画像が特図用スルー入賞部34、振分用スルー入賞部35、第2作動部33、特電入賞装置37及び振分入賞装置36の実際の設置態様に対応させた態様で表示され、さらにそれらのうち振分用スルー入賞部35への入賞を狙うべきことを示す画像が表示される。これにより、遊技者は振分用スルー入賞部35の入賞有効期間であることを認識し易くなる。よって、振分用スルー入賞部35への入賞を狙った発射操作が行われ易くなる。
振分用スルー入賞部35への入賞を狙った発射操作が行われ、図9(d)に示すように振分用スルー入賞部35への入賞が発生することにより、主側MPU92において振分判定処理が実行される。振分判定処理において選択された対象が第1振分実行モードである場合、図9(e)に示すように振分入賞装置36において第1振分実行モードが開始される。この場合であっても図柄表示装置44におけるリーチ変動表示は継続されている。また、第1振分実行モードが開始された場合であっても、リーチ変動表示とともに入賞狙い報知画像134の表示が継続されている。入賞狙い報知画像134においては、遊技領域PAの右側領域PA3において縦方向に並設された特図用スルー入賞部34、振分用スルー入賞部35、第2作動部33、特電入賞装置37及び振分入賞装置36に1対1で対応する画像が特図用スルー入賞部34、振分用スルー入賞部35、第2作動部33、特電入賞装置37及び振分入賞装置36の実際の設置態様に対応させた態様で表示される表示内容は維持される。但し、入賞狙い報知画像134の内容が、振分用スルー入賞部35への入賞を狙うべきことを示す画像から振分入賞装置36への入賞を狙うべきことを示す画像に変更される。この入賞狙い報知画像134の内容は、第2振分実行モードが開始された場合も同様である。
既に説明したとおり第1振分実行モードにおいては基本的にV入賞検知センサ69にて遊技球が検知される。図9(f)に示すようにV入賞検知センサ69にて遊技球が検知された場合、第1振分実行モードの途中であったとしても第3変動表示領域133における絵柄の変動表示が終了する。この場合、図9(D)に示すように、第3変動表示領域133の停止図柄は、第1変動表示領域131及び第2変動表示領域132にてリーチ図柄の組合せを形成している図柄である。つまり、V入賞検知センサ69における遊技球の検知が発生した場合、振分実行モードの途中であったとしても当たり図柄の組合せが停止表示された状態で図柄表示装置44におけるリーチ変動表示が終了することとなる。これにより、開閉実行モードへの移行が発生することを遊技者に明示することが可能となる。
その後、第1振分実行モードが終了することにより、図9(g)に示すように開閉実行モードが発生する。開閉実行モードが発生した場合には、図柄表示装置44においては入賞狙い報知画像134が表示された状態で開閉実行モードの開始に対応した表示演出が開始される。入賞狙い報知画像134においては、遊技領域PAの右側領域PA3において縦方向に並設された特図用スルー入賞部34、振分用スルー入賞部35、第2作動部33、特電入賞装置37及び振分入賞装置36に1対1で対応する画像が特図用スルー入賞部34、振分用スルー入賞部35、第2作動部33、特電入賞装置37及び振分入賞装置36の実際の設置態様に対応させた態様で表示される表示内容は維持される。但し、入賞狙い報知画像134の内容が、振分入賞装置36への入賞を狙うべきことを示す画像から特電入賞装置37への入賞を狙うべきことを示す画像に変更される。この入賞狙い報知画像134の内容は、第2振分実行モードにおいてV入賞検知センサ69における遊技球の検知が発生して開閉実行モードが発生した場合も同様である。
一方、主側MPU92の振分判定処理において選択された対象が第2振分実行モードであった場合、図9(h)に示すように振分入賞装置36において第2振分実行モードが開始される。なお、この場合であっても図柄表示装置44におけるリーチ変動表示は継続されている。既に説明したとおり第2振分実行モードにおいては基本的にV入賞検知センサ69にて遊技球が検知されないため、第2振分実行モードの終了後に開閉実行モードは基本的に発生しない。また、第2振分実行モードが終了するタイミングにおいて第3変動表示領域133における絵柄の変動表示が終了する。この場合、図9(E)に示すように、第3変動表示領域133の停止図柄は、第1変動表示領域131及び第2変動表示領域132にてリーチ図柄の組合せを形成している図柄とは異なる図柄である。つまり、V入賞検知センサ69における遊技球の検知が発生することなく振分実行モードが終了する場合、当たり図柄の組合せが停止表示されることなく図柄表示装置44におけるリーチ変動表示が終了することとなる。これにより、開閉実行モードへの移行が発生しないことを遊技者に明示することが可能となる。なお、第1振分実行モードが発生した場合であってもV入賞検知センサ69における遊技球の検知が発生しなかった場合には、開閉実行モードは発生しないため、当たり図柄の組合せが停止表示されることなく図柄表示装置44におけるリーチ変動表示が終了することとなる。
ここで、図9(i)に示すように振分入賞装置36において第2振分実行モードが実行されたとしても、図9(j)に示すようにV入賞検知センサ69にて遊技球が検知されることが起こり得る。例えば、第2振分実行モードにおいては最初に振分側短期間態様による振分入賞装置36の開放が1回発生することとなるが、この振分側短期間態様による振分開放期間において振分入賞装置36への入賞が発生し、さらにその入賞した遊技球が何らかの原因によって排出通路領域65bにおけるV入賞通路領域65cへの分岐位置よりも上流側において留まり、切換片66がV誘導位置に配置された後にその分岐位置に到達することによりV入賞通路領域65cへと導かれることが考えられる。このような事象は、正規に遊技を行っている場合においても球詰まりなどが原因で起こり得るとともに、不正行為によっても起こり得る。
図9(j)に示すようにV入賞検知センサ69にて遊技球が検知された場合、第2振分実行モードの途中であったとしても図柄表示装置44の第3変動表示領域133における絵柄の変動表示が終了する。この場合、図9(F)に示すように、第3変動表示領域133の停止図柄は、第1変動表示領域131及び第2変動表示領域132にてリーチ図柄の組合せを形成している図柄とは異なる図柄である。つまり、第2振分実行モードにおいてV入賞検知センサ69における遊技球の検知が発生した場合、図柄表示装置44において当たり図柄の組合せは停止表示されない。さらにまた、第3変動表示領域133の停止図柄は、当該第3変動表示領域133において図柄の変動表示が行われる場合に表示対象となる図柄に含まれていない図柄であり、具体的には「E」という図柄である。この図柄は第2振分実行モードにおいてV入賞検知センサ69における遊技球の検知が発生した場合にのみ停止表示される図柄である。これにより、第2振分実行モードであるにも関わらずV入賞検知センサ69における遊技球の検知が発生したことを、遊技者や遊技ホールの管理者に明確に報知することが可能となる。
その後、第2振分実行モードが終了することにより、図9(k)に示すように開閉実行モードが発生する。当該開閉実行モードでは、図柄表示装置44にて既に説明したような開閉実行モードに対応した入賞狙い報知画像134が表示されるものの、開閉実行モードの開始に対応した表示演出は開始されることはなく図9(E)に示す停止図柄の表示態様が維持される。これにより、第2分岐実行モードから発生した開閉実行モードであることを、当該開閉実行モードの実行中であっても明確に報知することが可能となる。また、第2振分実行モードから発生した開閉実行モードの実行態様は、第1振分実行モードから発生した開閉実行モードの実行態様と相違している。
以下、第1振分実行モードから発生した開閉実行モードの実行態様、及び第2振分実行モードから発生した開閉実行モードの実行態様について、図11のタイムチャートを参照しながら説明する。図11(A)は第1振分実行モードから発生した開閉実行モードの実行態様を示し、図11(B)は第2振分実行モードから発生した開閉実行モードの実行態様を示す。また、図11(a)は開閉実行モードが実行されている期間を示し、図11(b)は特電入賞装置37の開閉状況を示す。なお、図11(A)及び図11(B)では、各ラウンド遊技において特電入賞装置37への上限個数の入賞が発生しない場合を示している。
まず図11(A)を参照しながら第1振分実行モードから発生した開閉実行モードの実行態様について説明する。
t1のタイミングで開閉実行モードに移行し、特電用オープニング期間T1が経過したタイミングであるt2のタイミングで1回目のラウンド遊技における特電入賞装置37の開放が開始される。また、特電開放期間T2が経過したタイミングであるt3のタイミングで特電入賞装置37が閉鎖される。その後、第1特電閉鎖期間T3(具体的には2sec)が経過したタイミングであるt4のタイミングで2回目のラウンド遊技における特電入賞装置37の開放が開始される。そして、t5のタイミング~t10のタイミングで、特電開放期間T2の経過に伴う特電入賞装置37の閉鎖と、第1特電閉鎖期間T3の経過に伴う特電入賞装置37の開放とが繰り返される。
その後、最後のラウンド遊技における特電開放期間T2が経過したタイミングであるt11のタイミングとなることで、特電入賞装置37が閉鎖されるとともにエンディング用の演出が開始される。そして、エンディング期間T4が経過したタイミングであるt12のタイミングで、今回の開閉実行モードが終了する。
次に図11(B)を参照しながら第2振分実行モードから発生した開閉実行モードの実行態様について説明する。
t21のタイミングで開閉実行モードに移行し、第1振分実行モードを契機とした状況と同じ特電用オープニング期間T1が経過したタイミングであるt22のタイミングで1回目のラウンド遊技における特電入賞装置37の開放が開始される。また、第1振分実行モードを契機とした状況と同じ特電開放期間T2が経過したタイミングであるt23のタイミングで特電入賞装置37が閉鎖される。
その後、第1特電閉鎖期間T3よりも長い第2特電閉鎖期間T5(具体的には60sec)が経過したタイミングであるt24のタイミングで2回目のラウンド遊技における特電入賞装置37の開放が開始される。そして、t25~t30のタイミングで、特電開放期間T2の経過に伴う特電入賞装置37の閉鎖と、第2特電閉鎖期間T5の経過に伴う特電入賞装置37の開放とが繰り返される。
その後、最後のラウンド遊技における特電開放期間T2が経過したタイミングであるt31のタイミングとなることで、特電入賞装置37が閉鎖されるとともにエンディング用の演出が開始される。そして、第1振分実行モードを契機とした状況と同じエンディング期間T4が経過したタイミングであるt32のタイミングで、今回の開閉実行モードが終了する。
以上のとおり、第2振分実行モードを契機として発生した開閉実行モードでは、各ラウンド間の特電閉鎖期間が第1振分実行モードを契機として発生した開閉実行モードよりも長時間となる。そして、第2振分実行モードを契機として発生した開閉実行モードでは、パチンコ機10自身にて、すなわち図柄表示装置44、表示発光部73及びスピーカ部74にて、その旨の報知が行われる。これにより、当該事実をその開閉実行モード中に遊技ホールの管理者に認識させることが可能となるとともに、それに対処する十分な時間を当該管理者に与えることが可能となる。さらには、不正行為に起因して第2振分実行モードを契機とした開閉実行モードが発生した場合には、その開閉実行モードの消化率を低下させることが可能となり、当該不正行為による単位時間当たりに得られる利益の量を低下させることが可能となる。
また、第2振分実行モードを契機とした開閉実行モードにおける特電入賞装置37の閉鎖中の期間が、第1振分実行モードを契機とした開閉実行モードよりも長くなる構成である。閉鎖中の期間は遊技球が発射されている状況などに依存することなく一定であるため、このような閉鎖中の期間を長時間化させることで、第2振分実行モードを契機とした開閉実行モードの長時間化を確実に行わせることが可能となる。
また、エンディング期間のみが長時間化されて開閉実行モードの長時間化が図られるのではなく、最後のラウンド遊技よりも前のタイミングの特電閉鎖期間が長時間化されて開閉実行モードの長時間化が図られている。これにより、第2振分実行モードを契機とした開閉実行モードの発生が不正行為に起因している場合に、当該開閉実行モードにおける遊技球の払い出しが完了する前の段階で当該不正行為に対処することが可能となる。
また、各ラウンド遊技の上限個数及び特電開放期間は、第1振分実行モードを契機とした開閉実行モードと第2振分実行モードを契機とした開閉実行モードとで同一である。これにより、不正行為ではなく正規に遊技が行われた結果として第2振分実行モードを契機とした開閉実行モードが発生した場合に対して、第1振分実行モードを契機とした開閉実行モードと同等の遊技球の払い出しが行われるようにすることが可能となる。
<主側MPU92にて実行される各種処理について>
次に、主側MPU92にて遊技を進行させるために実行される各種処理を説明する。かかる主側MPU92の処理としては大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施の形態では4msec周期で)起動されるタイマ割込み処理とがある。
<メイン処理>
まず、図12のフローチャートを参照しながらメイン処理を説明する。
メイン処理ではまず、電源投入ウェイト処理を実行する(ステップS101)。当該電源投入ウェイト処理では、例えばメイン処理が起動されてから1secが経過するまで次の処理に進行することなく待機する。その後、主側RAM94のアクセスを許可するとともに(ステップS102)、主側MPU92の内部機能レジスタの設定を行う(ステップS103)。
その後、電源・発射制御装置88に設けられたRAM消去ボタンが手動操作されているか否かを判定し(ステップS104)、主側RAM94の停電フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS105)。また、チェックサムを算出するチェックサム算出処理を実行し(ステップS106)、そのチェックサムが電源遮断時に保存したチェックサムと一致するか否か、すなわち記憶保持されたデータの有効性を判定する(ステップS107)。
本パチンコ機10では、例えば遊技ホールの営業開始時など、電源投入時にRAMデータを初期化する場合にはRAM消去ボタンを押しながら電源が投入される。したがって、RAM消去ボタンが押されていれば、ステップS108の処理に移行する。また、電源遮断の発生情報が設定されていない場合や、チェックサムにより記憶保持されたデータの異常が確認された場合も同様にステップS108の処理に移行する。ステップS108では、主側RAM94の初期化として当該主側RAM94をクリアする。その後、ステップS109に進む。
一方、RAM消去ボタンが押されていない場合には、停電フラグに「1」がセットされていること、及びチェックサムが正常であることを条件に、ステップS108の処理を実行することなくステップS109に進む。ステップS109では、電源投入設定処理を実行する。電源投入設定処理では、停電フラグの初期化といった主側RAM94の所定のエリアを初期値に設定する。また、払出制御装置87のRAMの初期化を実行すべきことを示す払出初期化コマンドを払出制御装置87に送信する。
その後、ステップS110~ステップS113の残余処理に進む。つまり、主側MPU92はタイマ割込み処理を定期的に実行する構成であるが、1のタイマ割込み処理と次のタイマ割込み処理との間に残余時間が生じることとなる。この残余時間は各タイマ割込み処理の処理完了時間に応じて変動することとなるが、かかる不規則な時間を利用してステップS110~ステップS113の残余処理を繰り返し実行する。この点、当該ステップS110~ステップS113の残余処理は非定期的に実行される非定期処理であると言える。
残余処理では、タイマ割込み処理の発生を禁止するために割込み禁止の設定を行う(ステップS110)。また、乱数初期値カウンタCINIの更新を行う乱数初期値更新処理を実行するとともに(ステップS111)、変動種別カウンタCSの更新を行う変動用カウンタ更新処理を実行する(ステップS112)。これらの更新処理では、主側RAM94の対応するカウンタから現状の数値情報を読み出し、その読み出した数値情報を1加算する処理を実行した後に、読み出し元のカウンタに上書きする処理を実行する。この場合、カウンタ値が最大値に達した際それぞれ「0」にクリアする。その後、タイマ割込み処理の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換える割込み許可の設定を行う(ステップS113)。ステップS113の処理を実行したら、ステップS110に戻り、ステップS110~ステップS113の処理を繰り返す。
<タイマ割込み処理>
次に、図13のフローチャートを参照しながらタイマ割込み処理を説明する。タイマ割込み処理は4msecの周期で繰り返し起動される。
まず停電情報記憶処理を実行する(ステップS201)。停電情報記憶処理では、停電監視基板95から電源遮断の発生に対応した停電信号を受信しているか否かを監視し、停電の発生を特定した場合には停電時処理を実行する。
その後、抽選用乱数更新処理を実行する(ステップS202)。抽選用乱数更新処理では、当たり乱数カウンタC1、種別カウンタC2、振分用カウンタC3及び普電乱数カウンタC4の更新を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、種別カウンタC2、振分用カウンタC3及び普電乱数カウンタC4から現状の数値情報を順次読み出し、それら読み出した数値情報をそれぞれ1加算する処理を実行した後に、読み出し元のカウンタに上書きする処理を実行する。この場合、カウンタ値が最大値に達した際それぞれ「0」にクリアする。
その後、ステップS111と同様に乱数初期値更新処理を実行するとともに(ステップS203)、ステップS112と同様に変動用カウンタ更新処理を実行する(ステップS204)。その後、遊技停止判定処理を実行する(ステップS205)。遊技停止判定処理では、遊技の進行を停止すべき状況であるか否かを監視し、遊技の進行を停止すべき状況であれば遊技を進行させるための処理の実行を停止する。その後、遊技の進行を停止していない状態であることを条件に(ステップS206:NO)、ステップS207以降の処理を実行する。
ステップS207では、ポート出力処理を実行する。ポート出力処理では、前回のタイマ割込み処理において出力情報の設定が行われている場合に、その出力情報に対応した出力を各種駆動部37c,56,63,67に行うための処理を実行する。例えば、振分入賞装置36の振分入口61を開放状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には振分入口用の駆動部63への駆動信号の出力を開始させ、閉鎖状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には当該駆動信号の出力を停止させる。また、振分入賞装置36の切換片66をV誘導位置に切り換えるべき情報が設定されている場合には切換用駆動部67への駆動信号の出力を開始させ、退避位置に切り換えるべき情報が設定されている場合には当該駆動信号の出力を停止させる。また、特電入賞装置37の大入賞口37aを開放状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には特電用の駆動部37cへの駆動信号の出力を開始させ、閉鎖状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には当該駆動信号の出力を停止させる。また、第2作動部33の誘導ユニット52を誘導状態に切り換えるべき情報が設定されている場合にはガイド駆動部56への駆動信号の出力を開始させ、非誘導状態に切り換えるべき情報が設定されている場合にはガイド駆動部56への駆動信号の出力を停止させる。
その後、読み込み処理を実行する(ステップS208)。読み込み処理では、停電信号及び入賞信号以外の信号の読み込みを実行し、その読み込んだ情報を今後の処理にて利用するために記憶する。
その後、入賞検知処理を実行する(ステップS209)。当該入賞検知処理では、各種入賞検知センサ32a~69から受信している信号を読み込むとともに、一般入賞部31、第1作動部32、第2作動部33、特図用スルー入賞部34、振分用スルー入賞部35、振分入賞装置36及び特電入賞装置37への入賞の有無を特定する処理を実行する。
その後、主側RAM94に設けられている複数種類のタイマカウンタの数値情報をまとめて更新するためのタイマ更新処理を実行する(ステップS210)。この場合、記憶されている数値情報が減算されて更新されるタイマカウンタを集約して扱う構成であるが、減算式のタイマカウンタの更新及び加算式のタイマカウンタの更新の両方を集約して行う構成としてもよい。
その後、不正用の監視対象として設定されている所定の事象が発生しているか否かを監視する不正検知処理を実行する(ステップS211)。当該不正検知処理では、複数種類の事象の発生を監視し、所定の事象が発生していることを確認することで、次回のタイマ割込み処理における上記ステップS205にて遊技停止用の設定を行い、ステップS206にて肯定判定するようになる。
その後、遊技球の発射制御を行うための発射制御処理を実行する(ステップS212)。発射操作装置28に対して発射操作が継続されている状況では、既に説明したとおり、所定の発射周期となるように0.6secに1個の遊技球が発射される。
その後、入力状態監視処理として、ステップS208の読み込み処理にて読み込んだ情報に基づいて、各入賞検知センサ33a~59bの断線確認や、遊技機本体12及び前扉枠14の開放確認を行う(ステップS213)。
その後、特図表示部42aにおける遊技回の実行制御、振分表示部42cの表示制御、振分実行モードの実行制御及び開閉実行モードの実行制御を行うための特図特電制御処理を実行する(ステップS214)。また、第2作動部33の誘導ユニット52を誘導状態とするか否かを決定するための誘導用の当否判定及び誘導ユニット52を誘導状態と非誘導状態との間で切り換えるための普図普電制御処理を実行する(ステップS215)。普図普電制御処理では、振分用スルー入賞部35の入賞有効期間、振分実行モード及び開閉実行モードではない場合、サポートモードが低頻度サポートモードであれば当該低頻度サポートモードに対応する内容で普図表示部43aの表示制御及び誘導ユニット52の駆動制御を行い、サポートモードが高頻度サポートモードであれば当該高頻度サポートモードに対応する内容で普図表示部43aの表示制御及び誘導ユニット52の駆動制御を行う。また、普図普電制御処理では、振分用スルー入賞部35の入賞有効期間、振分実行モード及び開閉実行モードのいずれかである場合、その直前まで誘導ユニット52のサポートモードが高頻度サポートモードに設定されていたか否かに関係なく、サポートモードを低頻度サポートモードに設定する。これにより、振分実行モードにおける振分入賞装置36に向けた遊技球の流れ、又は開閉実行モードにおける特電入賞装置37に向けた遊技球の流れが誘導ユニット52により阻害されてしまわないようにすることが可能となる。
その後、直前のステップS214~ステップS215の処理結果に基づいて、特図側の保留情報の増減個数を特図保留表示部42bに反映させるための出力情報の設定、及び普図側の保留情報の増減個数を普図保留表示部43bに反映させるための出力情報の設定を行う(ステップS216)。また、直前のステップS214~ステップS215の処理結果に基づいて、特図表示部42aの表示内容を更新させるための出力情報の設定、振分表示部42cの表示内容を更新させるための出力情報の設定、及び普図表示部43aの表示内容を更新させるための出力情報の設定を行う(ステップS216)。
その後、払出制御装置87から受信したコマンド及び信号の内容を確認し、その確認結果に対応した処理を行うための払出状態受信処理を実行する(ステップS217)。また、賞球コマンドを出力対象として設定するための払出出力処理を実行する(ステップS218)。また、今回のタイマ割込み処理にて実行された各種処理の処理結果に応じた外部信号の出力の開始及び終了を制御するための外部情報設定処理を実行する(ステップS219)。
ステップS206にて肯定判定をした場合、又はステップS207~ステップS219の処理を実行した後に、本タイマ割込み処理を終了する。
<特図特電制御処理>
次に、タイマ割込み処理(図13)のステップS214にて実行される特図特電制御処理について、図14のフローチャートを参照しながら詳細に説明する。
特図特電制御処理では、第1作動部32又は第2作動部33への入賞が発生している場合に特図側の保留情報を取得するための処理を実行するとともに、特図側の保留情報が記憶されている場合にその保留情報について当否判定を行い、さらにその当否判定を契機として遊技回用の演出を行うための処理を実行する。また、当否判定の結果が当たり結果であった場合、遊技回用の演出を実行した後に振分用スルー入賞部35の入賞有効期間を発生させ、当該入賞有効期間において振分用スルー入賞部35への入賞が発生した場合には振分実行モードに移行させる処理を実行する。そして、振分実行モードにおいてV入賞検知センサ69にて遊技球が検知された場合、振分実行モードの終了後に開閉実行モードに移行させる処理を実行する。
具体的には、特図特電制御処理ではまず特図側の保留情報の取得処理を実行する(ステップS301)。特図側の保留情報の取得処理では、特図保留エリア122に記憶されている特図側の保留情報の数が上限記憶数未満である状況において第1作動部32又は第2作動部33への入賞が発生した場合、当たり乱数カウンタC1の値及び種別カウンタC2の値を特図側の保留情報として、第1特図保留エリア123の第1エリア123a~第4エリア123dにおける特図側の保留情報が記憶されていないエリアのうち消化順序が早い側のエリアに格納する。また、特図側の保留情報を取得した場合には、特図側の保留情報の個数が今回増加したことに合わせて特図保留表示部42bの表示内容が更新されるようにするためのデータ設定を行う。また、特図側の保留情報を取得した場合には、保留増加コマンドを音光側MPU103に送信する。これにより、図柄表示装置44における特図側の保留情報の保留記憶数を報知するための画像が特図側の保留情報の新たな取得に対応させて更新される。
その後、主側ROM93に記憶されている特図特電アドレステーブルを読み出す(ステップS302)。特図特電アドレステーブルには、特図特電カウンタの数値情報に対応する処理を実行するためのプログラムの開始アドレスが設定されている。特図特電カウンタは、特図特電制御処理にて実行すべき処理内容を主側MPU92にて特定するためのカウンタである。
特図特電制御処理には、遊技回用の演出を制御するための処理と、振分用スルー入賞部35の入賞有効期間を制御するための処理と、振分実行モードを制御するための処理と、開閉実行モードを制御するための処理とが含まれている。この場合に、遊技回用の演出を制御するための処理として、遊技回用の演出を開始させるための処理である特図変動開始処理(ステップS305)と、遊技回用の演出を進行させるための処理である特図変動中処理(ステップS306)と、遊技回用の演出を終了させるための処理である特図確定中処理(ステップS307)とが設定されている。また、振分用スルー入賞部35の入賞有効期間を制御するための処理として振分待機用処理(ステップS308)が設定されている。また、振分実行モードを制御するための処理として、振分実行モードのオープニングを制御するための処理である振分開始用処理(ステップS309)と、振分実行モードのオープニング後の期間を制御するための処理である振分用処理(ステップS310)とが設定されている。また、開閉実行モードを制御するための処理として、開閉実行モードのオープニングを制御するための処理である特電開始処理(ステップS311)と、特電入賞装置37の開放中の状態を制御するための処理である特電開放中処理(ステップS312)と、特電入賞装置37の閉鎖中の状態を制御するための処理である特電閉鎖中処理(ステップS313)と、開閉実行モードのエンディング及び開閉実行モード終了時の遊技状態の移行を制御するための処理である特電終了処理(ステップS314)とが設定されている。
特図特電カウンタは「0」~「9」の値を取り得るものであり、「0」~「9」の各値は各処理(ステップS305~ステップS314)の開始アドレスSA0~SA9に対応している。具体的には、特図特電カウンタの値が「0」である場合には特図変動開始処理(ステップS305)が実行対象となり、特図特電カウンタの値が「1」である場合には特図変動中処理(ステップS306)が実行対象となり、特図特電カウンタの値が「2」である場合には特図確定中処理(ステップS307)が実行対象となり、特図特電カウンタの値が「3」である場合には振分待機用処理(ステップS308)が実行対象となり、特図特電カウンタの値が「4」である場合には振分開始用処理(ステップS309)が実行対象となり、特図特電カウンタの値が「5」である場合には振分用処理(ステップS310)が実行対象となり、特図特電カウンタの値が「6」である場合には特電開始処理(ステップS311)が実行対象となり、特図特電カウンタの値が「7」である場合には特電開放中処理(ステップS312)が実行対象となり、特図特電カウンタの値が「8」である場合には特電閉鎖中処理(ステップS313)が実行対象となり、特図特電カウンタの値が「9」である場合には特電終了処理(ステップS314)が実行対象となる。
特図特電制御処理では、特図特電アドレステーブルを読み出した後は(ステップS302)、特図特電カウンタの情報に対応した開始アドレスを特図特電アドレステーブルから取得し(ステップS303)、その取得した開始アドレスの示す処理にジャンプする(ステップS304)。以下、特図変動開始処理(ステップS305)、特図変動中処理(ステップS306)、特図確定中処理(ステップS307)、振分待機用処理(ステップS308)、振分開始用処理(ステップS309)、振分用処理(ステップS310)、特電開始処理(ステップS311)、特電開放中処理(ステップS312)、特電閉鎖中処理(ステップS313)及び特電終了処理(ステップS314)について個別に説明する。
<特図変動開始処理>
まずステップS305の特図変動開始処理について、図15のフローチャートを参照しながら説明する。
特図変動開始処理では、特図側の保留情報の個数が1個以上であることを条件として(ステップS401:YES)、データ設定処理を実行する(ステップS402)。データ設定処理では、特図保留エリア122の第1エリア123aに格納されたデータを特図用の実行エリア124に移動する。その後、特図保留エリア122の記憶エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリア123a~123dに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1エリア123aのデータをクリアするとともに、第2エリア123b→第1エリア123a、第3エリア123c→第2エリア123b、第4エリア123d→第3エリア123cといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。また、データ設定処理では、特図側の保留情報の個数が今回減少したことに合わせて特図保留表示部42bの表示内容が更新されるようにするためのデータ設定を行う。また、データ設定処理では、保留減少コマンドを音光側MPU103に送信する。これにより、図柄表示装置44における特図側の保留情報の保留記憶数を報知するための画像が特図側の保留情報の減少に対応させて更新される。
データ設定処理を実行した後は当否判定処理を実行する(ステップS403)。当否判定処理では、当否抽選モードが低確率モードであれば低確率モード用の当否テーブルを主側ROM93から読み出し、当否抽選モードが高確率モードであれば高確率モード用の当否テーブルを主側ROM93から読み出す。当否テーブルを読み出した後は、特図用の実行エリア124に格納された保留情報から、当否判定用の情報すなわち当たり乱数カウンタC1から取得した数値情報を読み出し、その読み出した数値情報が上記当否テーブルにおいて当たり結果として設定されている数値情報のいずれかと一致しているか否かを判定する。
当否判定処理の結果が当たり結果である場合(ステップS404:YES)、種別判定処理を実行する(ステップS405)。種別判定処理では、種別テーブルを主側ROM93から読み出し、特図用の実行エリア124に格納された保留情報から、種別判定用の情報すなわち種別カウンタC2から取得した数値情報を読み出し、その読み出した数値情報が上記種別テーブルに設定されている低確当たり結果及び高確当たり結果のうちいずれに対応しているのかを判定する。
種別判定処理を実行した後は、当該種別判定処理にて特定した当たり結果の種類に対応する主側RAM94のフラグに「1」をセットする(ステップS406)。具体的には、低確当たり結果に対応している場合には低確フラグに「1」をセットし、高確当たり結果に対応している場合には高確フラグに「1」をセットする。なお、以下の説明においては、各種当たり結果であるか否かの判定処理は、主側RAM94の対応するフラグに「1」がセットされているか否かを判定することにより行われる。また、ステップS406にて「1」がセットされた状態は、開閉実行モードへの移行を伴わない振分実行モードが終了する場合又は開閉実行モードが終了する場合に遊技状態の移行処理が実行された場合に「0」クリアされる。
当たり結果用のフラグセット処理を実行した後は、当たり結果用の停止結果設定処理を実行する(ステップS407)。具体的には、今回の遊技回において特図表示部42aに最終的に停止表示させる絵柄の停止態様の情報を、主側ROM93に予め記憶されている当たり結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報を主側RAM94に記憶する。この当たり結果用の停止結果テーブルには、特図表示部42aに停止表示される絵柄の停止態様の種類が、当たり結果の種類毎に相違させて設定されており、ステップS407では、ステップS405にて特定した当たり結果の種類に応じた絵柄の停止態様の情報を主側RAM94に記憶する。なお、各当たり結果に1対1で対応させて絵柄の停止態様が設定されていてもよく、少なくとも一部の当たり結果に対して複数種類の絵柄の停止態様が設定されていてもよい。複数種類の絵柄の停止態様が設定されている当たり結果について停止結果を選択する方法は任意であるが、例えば種別カウンタC2の値に応じて停止結果が選択される構成としてもよい。
当否判定処理の結果が当たり結果ではない場合(ステップS404:NO)、外れ結果用の停止結果設定処理を実行する(ステップS408)。具体的には、今回の遊技回において特図表示部42aに最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、主側ROM93に予め記憶されている外れ結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報を主側RAM94に記憶する。この場合に選択される絵柄の態様の情報は、当たり結果の場合に選択される絵柄の態様の情報とは異なっている。
いずれかの停止結果設定処理を実行した後は、変動表示期間の特定処理を実行する(ステップS409)。当該変動表示期間の特定処理では、遊技回の変動表示期間を特定するための処理を実行する。具体的には、まず今回の遊技回におけるサポートモードに対応するとともに、当否判定処理及び種別判定処理の結果に対応する変動表示期間用のテーブルを主側ROM93から読み出す。これら変動表示時間用のテーブルは、当否判定処理の結果が当たり結果である場合の方が外れ結果である場合よりも長い変動表示期間が選択され易く設定されており、種別判定処理の結果が高確当たり結果である場合の方が低確当たり結果である場合よりも長い変動表示期間が選択され易く設定されており、当否判定処理の結果が外れ結果であれば特図側の保留情報の数が少ない方が多い場合よりも長い変動表示期間が選択され易く設定されており、当否判定処理の結果が当たり結果である場合には高頻度サポートモードである場合の方が低頻度サポートモードである場合よりも長い変動表示期間が選択され易く設定されており、当否判定処理の結果が外れ結果である場合には低頻度サポートモードである場合の方が高頻度サポートモードである場合よりも長い変動表示期間が選択され易く設定されている。そして、このように変動表示期間用のテーブルが設定されていることにより、当否判定処理の結果が当たり結果である場合の方が外れ結果である場合よりも変動表示期間の平均値が長くなり、種別判定処理の結果が高確当たり結果である場合の方が低確当たり結果である場合よりも変動表示期間の平均値が長くなり、当否判定処理の結果が外れ結果であれば特図側の保留情報の数が少ない方が多い場合よりも変動表示期間の平均値が長くなり、当否判定処理の結果が当たり結果である場合には高頻度サポートモードである場合の方が低頻度サポートモードである場合よりも変動表示期間の平均値が長くなり、当否判定処理の結果が外れ結果である場合には低頻度サポートモードである場合の方が高頻度サポートモードである場合よりも変動表示期間の平均値が長くなる。なお、全体としての変動表示期間の平均値は、低頻度サポートモードである場合の方が高頻度サポートモードである場合よりも長くなる。詳細な説明は省略するが、図柄表示装置44における遊技回用の演出は変動表示期間が長い遊技回の方が遊技者の期待感を高めるような演出が実行される。例えば、変動表示期間が長い遊技回の方が、出現する演出用のキャラクタの数が多くなる。
変動表示期間の特定処理にて特定された変動表示期間の情報は、主側RAM94に設けられたタイマカウンタにセットされる。タイマカウンタに変動表示期間の情報がセットされた場合、当該タイマカウンタの値が「0」となるまでタイマ割込み処理(図13)におけるステップS210のタイマ更新処理(ステップS210)が実行される度に減算される。
その後、変動用コマンド及び種別コマンドを音光側MPU103に送信する(ステップS410)。変動用コマンドには、ステップS409にて特定された変動表示期間の情報が含まれる。種別コマンドには、遊技結果(当否判定処理の結果及び種別判定処理の結果)の情報が含まれる。
その後、特図表示部42a用の変動表示テーブルを主側ROM93から主側RAM94に読み出した後に(ステップS411)、特図表示部42aにおいて絵柄の変動表示を開始させる(ステップS412)。特図表示部42a用の変動表示テーブルは、特図表示部42aにおいて絵柄の変動表示を行わせる場合における絵柄の変動表示パターンが予め定められたテーブルである。特図表示部42aにおいて絵柄の変動表示が実行される場合には、当否判定処理の結果及び種別判定処理の結果に関係なく同一の変動表示テーブルが使用される。特図表示部42aにおいて絵柄の変動表示が行われる場合、所定のパターンによる絵柄の変動表示が繰り返されることとなるが、特図表示部42a用の変動表示テーブルにはその所定のパターンによる絵柄の変動表示における1周分の制御データが設定されている。したがって、特図表示部42aにおいて絵柄の変動表示が行われる場合、ステップS409にて決定した変動表示期間が経過するまで特図表示部42a用の変動表示テーブルが繰り返し使用されることとなる。
その後、特図特電カウンタの値を1加算する(ステップS413)。特図変動開始処理が実行される場合における特図特電カウンタの値は「0」であるため、1加算されることでその加算対象となった特図特電カウンタの値は特図変動中処理(ステップS306)に対応する「1」となる。
<音光側MPU103の処理内容>
上記のように読み出された変動表示期間の情報は既に説明したとおり、変動用コマンドにセットされて音光側MPU103に送信される。以下に、音光側MPU103にて遊技回用の演出の実行制御を行うための処理構成について説明する。図16は音光側MPU103にて比較的短い周期(例えば4msec)で繰り返し実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。
まず主側MPU92から受信したコマンドに対応した処理を行うためのテーブル設定処理を実行する(ステップS501)。図17は、テーブル設定処理を示すフローチャートである。主側MPU92から変動用コマンド及び種別コマンドを受信している場合(ステップS601:YES)、遊技結果の記憶処理を実行する(ステップS602)。具体的には、種別コマンドに含まれている情報から、今回の遊技回の開始に際して主側MPU92にて決定された当否判定処理及び種別判定処理の結果を特定し、その特定した情報を音光側RAM105に書き込む。
その後、遊技回用の演出の内容を決定するための演出抽選処理を実行する(ステップS603)。演出抽選処理では、今回の遊技回において図柄表示装置44にて予告表示を行わせるか否かを抽選により決定する。予告表示とは、図柄表示装置44における第1変動表示領域131、第2変動表示領域132及び第3変動表示領域133の全てにおいて図柄の変動表示が行われている状況、又は第1変動表示領域131においては図柄の変動表示が停止されているが第2変動表示領域132及び第3変動表示領域133の両方において図柄の変動表示が行われている状況において、図柄表示装置44の態様を予告表示用の態様とすることにより、今回の遊技回において当たり結果が発生する期待度、換言すれば、今回の遊技回においてリーチ変動表示が実行される期待度を示唆する表示演出である。予告表示用の態様としては、図柄表示装置44の背景画像を予告表示用の背景画像とする態様、予告表示用のキャラクタ画像を表示する態様及び変動表示されている図柄の種類を予告表示用の種類とする態様などが挙げられる。
演出抽選処理では、今回受信した変動用コマンド及び種別コマンドに対応する演出抽選テーブルを主側ROM93から読み出すとともに、主側RAM94において定期的に値が更新される抽選用カウンタの値を読み出す。そして、抽選用カウンタの値を今回の演出抽選テーブルに対して照合し、予告表示の実行の有無及び実行する予告表示の種類を決定する。この場合、当たり結果に対応する遊技回の方が外れ結果に対応する遊技回よりも、予告表示が発生する確率が高く設定されている。また、当たり結果に対応する遊技回の方が外れ結果に対応する遊技回よりも、リーチ変動表示が実行される期待度が高い種類の予告表示が選択され易い。また、高確当たり結果に対応する遊技回の方が低確当たり結果に対応する遊技回よりも、リーチ変動表示が実行される期待度が高い種類の予告表示が選択され易い。また、遊技回の変動表示期間が長い方が、予告表示が発生する確率が高く設定されているとともに、リーチ変動表示が実行される期待度が高い種類の予告表示が選択され易い。
演出抽選処理を実行した後は停止図柄決定処理を実行する(ステップS604)。停止図柄決定処理では、今回の遊技回の遊技結果が外れ結果であれば、図柄表示装置44における第1変動表示領域131及び第2変動表示領域132に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果に対応した情報を今回の遊技回の停止結果の情報として決定する。この場合、遊技回の終了後に振分用スルー入賞部35の入賞有効期間が発生しないため、遊技回が終了する場合に第1変動表示領域131及び第2変動表示領域132だけではなく第3変動表示領域133においても図柄の変動表示が終了される。したがって、この場合の停止結果の情報としては、第1変動表示領域131及び第2変動表示領域132だけではなく第3変動表示領域133についても停止対象となる図柄の種類が決定される。外れ結果である場合における第1変動表示領域131、第2変動表示領域132及び第3変動表示領域133の停止図柄の組合せは、リーチ図柄の組合せ及び同一図柄の組合せとならないようにしながら抽選により決定される。
また、停止図柄決定処理では、今回の遊技回の遊技結果が低確当たり結果であれば、図柄表示装置44における第1変動表示領域131及び第2変動表示領域132に同一の偶数の図柄による組合せが成立する停止結果に対応した情報を今回の遊技回の停止結果の情報として決定する。この場合、遊技回が終了して振分用スルー入賞部35の入賞有効期間が開始された以降は、同一の偶数図柄によりリーチ図柄の組合せが形成された状態で第3変動表示領域133において図柄の変動表示が行われることとなる。この偶数の図柄によるリーチ図柄の組合せの種類は抽選により決定される。また、今回の遊技回の停止結果が高確当たり結果であれば、図柄表示装置44における第1変動表示領域131及び第2変動表示領域132に同一の奇数の図柄による組合せが成立する停止結果に対応した情報を今回の遊技回の停止結果の情報として決定する。この場合、遊技回が終了して振分用スルー入賞部35の入賞有効期間が開始された以降は、同一の奇数図柄によりリーチ図柄の組合せが形成された状態で第3変動表示領域133において図柄の変動表示が行われることとなる。この奇数の図柄によるリーチ図柄の組合せの種類は抽選により決定される。
なお、低確当たり結果である場合であっても同一の奇数の図柄によるリーチ図柄の組合せが形成され得るとともに、高確当たり結果である場合であっても同一の偶数の図柄によるリーチ図柄の組合せが形成され得る構成としてもよい。この場合、高確当たり結果である場合の方が低確当たり結果である場合よりも、リーチ図柄の組合せとして奇数の図柄が選択され易い構成とすることで、リーチ図柄の組合せを利用して高確当たり結果であることの期待度を報知することが可能となる。また、低確当たり結果である場合にはリーチ図柄の組合せとして奇数の図柄が選択されない一方、高確当たり結果である場合にはリーチ図柄の組合せとして偶数の図柄又は奇数の図柄が選択される構成としてもよい。また、奇数の図柄によるリーチ図柄の組合せが高確当たり結果に対応し偶数の図柄によるリーチ図柄の組合せが低確当たり結果に対応する構成に代えて、「3」の図柄又は「7」の図柄といった一部の図柄によるリーチ図柄の組合せが高確当たり結果に対応し、その他の図柄によるリーチ図柄の組合せが低確当たり結果に対応する構成としてもよい。
その後、今回の遊技回における演出の実行内容に対応する制御テーブルの読み出し処理を実行する(ステップS605)。当該処理では、今回受信している変動用コマンドの内容から変動表示期間の情報を特定するとともに、当該変動表示期間の情報、上記ステップS602にて特定した遊技結果の情報、上記ステップS603における演出抽選処理の抽選結果の情報、及び上記ステップS604にて決定した停止結果の情報の組合せに対応した制御テーブルを音光側ROM104から読み出して音光側RAM105に書き込む。当該制御テーブルには、今回の遊技回用の演出に対応する表示発光部73の発光制御の内容、及び今回の遊技回用の演出に対応するスピーカ部74の音出力制御の内容が設定されており、当該制御テーブルに従って表示発光部73の発光制御及びスピーカ部74の音出力制御が行われる。
その後、変動パターンコマンドを表示側MPU113に送信する(ステップS606)。変動パターンコマンドには、開始対象となっている遊技回の変動表示期間の情報と、停止図柄の組合せの情報と、予告表示の実行有無の情報と、予告表示が実行される場合には実行対象である予告表示の種類の情報とが含まれる。表示側MPU113は変動パターンコマンドを受信することにより、図柄表示装置44において遊技回用の演出を実行するための表示制御を開始する。
タイマ割込み処理(図16)の説明に戻り、テーブル設定処理を実行した後はコマンド送信処理を実行する(ステップS502)。コマンド送信処理では、音光側RAM105に上記制御テーブルが読み出されている状況において、当該制御テーブルに設定されているコマンドの送信タイミングとなった場合に当該制御テーブルに設定されている種類のコマンドを表示側MPU113に送信するための処理を実行する。
その後、発光制御処理を実行するとともに(ステップS503)、音出力制御処理を実行する(ステップS504)。発光制御処理では、上記ステップS501のテーブル設定処理にて音光側RAM105に読み出されたテーブルに従って表示発光部73の発光制御を行う。また、音出力制御処理では、上記ステップS501のテーブル設定処理にて音光側RAM105に読み出されたテーブルに従ってスピーカ部74の音出力制御を行う。その後、ポインタ更新処理を実行する(ステップS505)。ポインタ更新処理では、上記ステップS501のテーブル設定処理にて読み出されたテーブルにおいて参照すべきデータを次回の制御処理回に対応するデータに更新するための情報設定を行う。
<表示側MPU113の処理内容>
次に、表示側MPU113にて遊技回用の演出の実行制御を行うための処理構成について説明する。図18は表示側MPU113にて予め定められた周期、具体的には20msec周期で繰り返し起動されるV割込み処理を示すフローチャートである。
V割込み処理では、音光側MPU103からコマンドを受信している場合(ステップS701:YES)、その受信したコマンドに対応する表示パターンテーブルを表示側ROM114から読み出して表示側RAM115に書き込む(ステップS702)。例えば、音光側MPU103から変動パターンコマンドを受信している場合、その変動パターンコマンドに対応する種類の表示パターンテーブルを表示側ROM114から読み出して表示側RAM115に書き込む。この表示パターンテーブルは、今回の遊技回における変動表示期間と、停止図柄の組合せの種類と、予告表示の実行有無と、予告表示が実行される場合には実行対象である予告表示の種類との組合せに対応している。したがって、当該表示パターンテーブルに従って表示側MPU113により表示制御が実行されることにより、主側MPU92にて決定された変動表示期間に亘って図柄表示装置44にて遊技回用の演出が実行されるとともに、音光側MPU103において予告表示を実行することが決定されている場合には当該音光側MPU103にて決定された種類の予告表示が遊技回用の演出の途中で図柄表示装置44にて実行される。また、遊技回用の演出が終了する場合には、音光側MPU103にて決定された停止図柄の組合せが図柄表示装置44にて表示される。
ステップS701にて否定判定をした場合、又はステップS702の処理を実行した場合、ポインタ更新処理を実行する(ステップS703)。ポインタ更新処理では、上記ステップS702にて読み出された表示パターンテーブルにおいて参照すべきデータを今回の制御処理回に対応するデータに更新するための情報設定を行う。その後、タスク処理を実行する(ステップS704)。タスク処理では、今回の更新タイミングに対応した1フレーム分の画像を図柄表示装置44に表示させるために必要なパラメータの演算を行う。その後、描画リスト出力処理を実行する(ステップS705)。描画リスト出力処理では、今回の処理回の更新タイミングに対応した1フレーム分の画像を図柄表示装置44に表示させるための描画リストを作成し、その作成した描画リストを表示制御基板112に設けられた図示しないVDPに送信する。この場合、当該描画リストでは、直前のタスク処理にて把握された画像が描画対象となり、さらに当該タスク処理にて更新したパラメータの情報が合わせて設定される。VDPは、この描画リストに従って図示しないVRAMのフレーム領域に描画データを作成することにより、図柄表示装置44にて1フレーム分の画像を表示させる。
<特図変動中処理>
次に、特図特電制御処理(図14)のステップS306にて実行される特図変動中処理について、図19のフローチャートを参照しながら説明する。
特図表示部42aにおける今回の遊技回の変動表示期間が経過していない場合であって(ステップS801:NO)、特図表示部42aの表示内容の更新タイミングである場合(ステップS802:YES)、特図変動開始処理(図15)におけるステップS411にて読み出した特図表示部42a用の変動表示テーブルを参照することにより特図表示部42aの表示内容を更新するためのデータ設定を行う(ステップS803)。これにより、特図表示部42aにおける絵柄の表示内容が次の順番の表示内容に更新される。
特図表示部42aにおける絵柄の変動表示の開始時の態様、及び絵柄の変動表示の更新態様は、当否判定処理の処理結果及び種別判定処理の処理結果に関係なく一定の態様で行われるとともに、図柄表示装置44における遊技回用の演出の内容に関係なく一定の態様で行われる。例えば、所定の複数回の更新タイミングが発生することで絵柄の表示内容が1周するとともに表示順序が一定の順序である表示パターンが繰り返し行われ、変動表示期間が経過した場合には当該表示パターンのいずれの順序の表示が行われている状況であっても、その遊技回の開始時に決定された停止結果が表示される。これにより、特図表示部42aを表示制御するための処理構成の簡素化を図ることが可能となる。
一方、変動表示期間が経過している場合(ステップS801:YES)、遊技回の開始時に主側RAM94に記憶された特図表示部42aの絵柄の停止態様の情報を読み出す(ステップS804)。これにより、特図表示部42aにおいて今回の遊技回の遊技結果に対応する絵柄が表示された状態で絵柄の変動表示が停止される。特図表示部42aにおいて停止表示された絵柄の態様は、振分用スルー入賞部35の入賞有効期間、振分実行モード及び開閉実行モードであるか否かに関係なく、特図表示部42aにおける次回の絵柄の変動表示が開始されるまで維持される。また、主側RAM94のタイマカウンタに最終停止期間(例えば0.5sec)の情報をセットする(ステップS805)。これにより、最終停止期間の計測が開始される。
その後、最終停止コマンドを音光側MPU103に送信する(ステップS806)。音光側MPU103は、主側MPU92から最終停止コマンドを受信した場合、テーブル設定処理(図17)におけるステップS628のその他の処理にて、表示側MPU113に最終停止コマンドを送信する。表示側MPU113は、音光側MPU103から最終停止コマンドを受信した場合、V割込み処理(図18)におけるステップS702にて、今回の遊技回における停止図柄の組合せを最終停止期間に亘って停止表示させるための表示パターンテーブルを読み出す。これにより、図柄表示装置44において今回の遊技回に対応する停止図柄の組合せが最終停止期間に亘って停止表示されることとなる。
その後、特図特電カウンタの値を1加算する(ステップS807)。特図変動中処理が実行される場合における特図特電カウンタの値は「1」であるため、1加算されることで特図特電カウンタの値は特図確定中処理(ステップS307)に対応する「2」となる。
<特図確定中処理>
次に、特図特電制御処理(図14)のステップS307にて実行される特図確定中処理について、図20のフローチャートを参照しながら説明する。
最終停止期間が経過している場合であって(ステップS901:YES)、今回の遊技回の遊技結果が外れ結果である場合(ステップS902:NO)、特図特電カウンタの値を「0」クリアする(ステップS903)。これにより、特図特電カウンタの値が特図変動開始処理(ステップS305)に対応する「0」となる。
最終停止期間が経過している場合であって(ステップS901:YES)、今回の遊技回の遊技結果が当たり結果である場合(ステップS902:YES)、振分表示部42c用の変動表示テーブルを主側ROM93から主側RAM94に読み出した後に(ステップS904)、振分表示部42cにおいて絵柄の変動表示を開始させる(ステップS905)。振分表示部42c用の変動表示テーブルは、振分表示部42cにおいて絵柄の変動表示を行わせる場合における絵柄の変動表示パターンが予め定められたテーブルである。振分表示部42cにおいて絵柄の変動表示が実行される場合には、同一の変動表示テーブルが使用される。振分表示部42cにおいて絵柄の変動表示が行われる場合、所定のパターンによる絵柄の変動表示が繰り返されることとなるが、振分表示部42c用の変動表示テーブルにはその所定のパターンによる絵柄の変動表示における1周分の制御データが設定されている。したがって、振分表示部42cにおいて絵柄の変動表示が行われる場合、振分実行モードが終了するまで振分表示部42c用の変動表示テーブルが繰り返し使用されることとなる。
その後、特図特電カウンタの値を1加算する(ステップS906)。特図確定中処理が実行される場合における特図特電カウンタの値は「2」であるため、1加算されることでその加算対象となった特図特電カウンタの値は振分待機用処理(ステップS308)に対応する「3」となる。
その後、振分表示開始コマンドを音光側MPU103に送信する(ステップS907)。音光側MPU103は、主側MPU92から振分表示開始コマンドを受信した場合、テーブル設定処理(図17)におけるステップS607にて肯定判定をし、当該振分表示開始コマンドに対応する制御テーブルを音光側ROM104から音光側RAM105に読み出す(ステップS608)。当該制御テーブルには、振分用スルー入賞部35の入賞有効期間における表示発光部73の発光制御のデータ及びスピーカ部74の音出力制御のデータが設定されている。当該制御テーブルが参照されることにより、表示発光部73において入賞有効期間に対応する発光演出が実行されるとともに、スピーカ部74において入賞有効期間に対応する音出力演出が実行される。また、表示側MPU113に振分表示開始コマンドを送信する(ステップS609)。表示側MPU113は、音光側MPU103から振分表示開始コマンドを受信した場合、V割込み処理(図18)におけるステップS702にて、入賞有効期間においてリーチ変動表示を継続させるための表示パターンテーブルを読み出す。これにより、図柄表示装置44では、遊技回用の演出が終了した場合に停止表示されたリーチ図柄の組合せが停止表示された状態において第3変動表示領域133にて図柄の変動表示が継続される。また、図柄表示装置44では、既に説明したように、振分用スルー入賞部35の入賞を狙うべきことを報知する入賞狙い報知画像134が表示される。
<振分待機用処理>
次に、特図特電制御処理(図14)のステップS308にて実行される振分待機用処理について、図21のフローチャートを参照しながら説明する。
振分待機用処理では、まず振分表示部42cの更新処理を実行する(ステップS1001)。当該更新処理では、振分表示部42cの表示内容の更新タイミングである場合、特図確定中処理(図20)におけるステップS904にて読み出した振分表示部42c用の変動表示テーブルを参照することにより振分表示部42cの表示内容を更新するためのデータ設定を行う。これにより、振分表示部42cにおける絵柄の表示内容が次の順番の表示内容に更新される。
振分表示部42cにおける絵柄の変動表示の開始時の態様、及び絵柄の変動表示の更新態様は、直前の遊技回における当たり結果の種類、及び振分表示部42cにおける絵柄の変動表示の継続期間に関係なく一定の態様で行われるとともに、図柄表示装置44における演出の内容に関係なく一定の態様で行われる。例えば、所定の複数回の更新タイミングが発生することで絵柄の表示内容が1周するとともに表示順序が一定の順序である表示パターンが繰り返し行われ、振分実行モードが終了する場合には当該表示パターンのいずれの順序の表示が行われている状況であっても、振分実行モードにおける遊技結果に対応する停止結果が表示される。これにより、振分表示部42cを表示制御するための処理構成の簡素化を図ることが可能となる。
その後、振分用スルー入賞部35への入賞が発生しているか否かを判定する(ステップS1002)。ここで、振分用スルー入賞部35への入賞が発生しているか否かの判定はステップS1002においてのみ発生する。これにより、振分用スルー入賞部35への入賞有効期間は、当たり結果に対応する遊技回が終了した場合にのみ発生することとなる。
振分用スルー入賞部35への入賞が発生している場合(ステップS1002:YES)、振分用カウンタC3の値を振分用の実行エリア125に格納する(ステップS1003)。そして、振分用の実行エリア125に格納した数値情報を利用して振分判定処理を実行する(ステップS1004)。振分判定処理では、振分テーブルを主側ROM93から主側RAM94に読み出し、振分用の実行エリア125に格納した数値情報が振分テーブルにおいて第1振分実行モードとして設定されている数値情報のいずれかと一致しているか否かを判定する。
振分判定処理の結果が第1振分実行モードである場合(ステップS1005:YES)、主側RAM94に設けられた第1振分実行フラグに「1」をセットする(ステップS1006)。第1振分実行フラグは、振分実行モードとして第1振分実行モード及び第2振分実行モードのうちいずれを実行すべきであるのかを主側MPU92にて特定するためのフラグであり、第1振分実行フラグの値が「1」である場合には第1振分実行モードを実行すべきであることを特定し、第1振分実行フラグの値が「0」である場合には第2振分実行モードを実行すべきであることを特定する。なお、第1振分実行フラグの値は、開閉実行モードへの移行を伴わない振分実行モードが終了した場合、又は開閉実行モードが終了した場合に「0」クリアされる。
その後、第1振分コマンドを音光側MPU103に送信する(ステップS1007)。音光側MPU103は、主側MPU92から第1振分コマンドを受信した場合、テーブル設定処理(図17)におけるステップS610にて肯定判定をし、当該第1振分コマンドに対応する制御テーブルを音光側ROM104から音光側RAM105に読み出す(ステップS611)。当該制御テーブルは、第1振分実行モードにおける表示発光部73の発光制御のデータ及びスピーカ部74の音出力制御のデータが設定されている。当該制御テーブルが参照されることにより、表示発光部73において第1振分実行モードに対応する発光演出が実行されるとともに、スピーカ部74において第1振分実行モードに対応する音出力演出が実行される。なお、これら第1振分実行モードに対応する発光演出及び音出力演出は、第2振分実行モードに対応する発光演出及び音出力演出と相違する。また、表示側MPU113に第1振分コマンドを送信する(ステップS612)。表示側MPU113は、音光側MPU103から第1振分コマンドを受信した場合、V割込み処理(図18)におけるステップS702にて、第1振分実行モードにおいてリーチ変動表示を継続させるための表示パターンテーブルを読み出す。これにより、図柄表示装置44では、遊技回用の演出が終了した場合に停止表示されたリーチ図柄の組合せが停止表示された状態において第3変動表示領域133にて図柄の変動表示が継続される。また、図柄表示装置44では、既に説明したように、振分入賞装置36の入賞を狙うべきことを報知する入賞狙い報知画像134が表示される。また、図柄表示装置44では、第1振分実行モード及び第2振分実行モードのうち第1振分実行モードが今回の実行対象であることを遊技者に認識可能とさせるための画像が表示される。
一方、振分判定処理の結果が第2振分実行モードである場合(ステップS1005:NO)、第2振分コマンドを音光側MPU103に送信する(ステップS1008)。音光側MPU103は、主側MPU92から第2振分コマンドを受信した場合、テーブル設定処理(図17)におけるステップS613にて肯定判定をし、当該第2振分コマンドに対応する制御テーブルを音光側ROM104から音光側RAM105に読み出す(ステップS614)。当該制御テーブルは、第2振分実行モードにおける表示発光部73の発光制御のデータ及びスピーカ部74の音出力制御のデータが設定されている。当該制御テーブルが参照されることにより、表示発光部73において第2振分実行モードに対応する発光演出が実行されるとともに、スピーカ部74において第2振分実行モードに対応する音出力演出が実行される。なお、これら第2振分実行モードに対応する発光演出及び音出力演出は、第1振分実行モードに対応する発光演出及び音出力演出と相違する。また、表示側MPU113に第2振分コマンドを送信する(ステップS615)。表示側MPU113は、音光側MPU103から第2振分コマンドを受信した場合、V割込み処理(図18)におけるステップS702にて、第2振分実行モードにおいてリーチ変動表示を継続させるための表示パターンテーブルを読み出す。これにより、図柄表示装置44では、遊技回用の演出が終了した場合に停止表示されたリーチ図柄の組合せが停止表示された状態において第3変動表示領域133にて図柄の変動表示が継続される。また、図柄表示装置44では、既に説明したように、振分入賞装置36の入賞を狙うべきことを報知する入賞狙い報知画像134が表示される。また、図柄表示装置44では、第1振分実行モード及び第2振分実行モードのうち第2振分実行モードが今回の実行対象であることを遊技者に認識可能とさせるための画像が表示される。
その後、主側RAM94のタイマカウンタに振分用オープニング期間(例えば3sec)の情報をセットする(ステップS1009)。これにより、振分用オープニング期間の計測が開始される。そして、特図特電カウンタの値を1加算する(ステップS1010)。振分待機用処理が実行される場合における特図特電カウンタの値は「3」であるため、1加算されることで特図特電カウンタの値は振分開始用処理(ステップS309)に対応する「4」となる。
<振分開始用処理>
次に、特図特電制御処理(図14)のステップS309にて実行される振分開始用処理について、図22のフローチャートを参照しながら説明する。
振分開始用処理では、まず振分表示部42cの更新処理を実行する(ステップS1101)。当該更新処理の処理内容は、振分待機用処理(図21)におけるステップS1001の処理内容と同一である。
振分開始用処理では、振分用オープニング期間が経過している場合であって(ステップS1102:YES)、主側RAM94の第1振分実行フラグに「1」がセットされている場合(ステップS1103:YES)、主側RAM94に設けられた開閉回数カウンタSOCに「1」をセットするとともに、主側RAM94に設けられた入賞カウンタPCに「10」をセットする(ステップS1104)。開閉回数カウンタSOCは、今回の振分実行モードにおいて振分入賞装置36の振分入口61を開閉させる回数を主側MPU92にて特定するためのカウンタである。入賞カウンタPCは、今回の振分実行モードにおける振分側上限個数の残り個数を主側MPU92にて特定するためのカウンタである。また、第1振分開放期間(具体的には29sec)を主側RAM94のタイマカウンタにセットする(ステップS1105)。
一方、振分用オープニング期間が経過している場合であって(ステップS1102:YES)、主側RAM94の第1振分実行フラグの値が「0」である場合(ステップS1103:NO)、主側RAM94の開閉回数カウンタSOCに「2」をセットするとともに、主側RAM94の入賞カウンタPCに「10」をセットする(ステップS1106)。また、第2振分開放期間(具体的には0.5sec)を主側RAM94のタイマカウンタにセットする(ステップS1107)。
ステップS1105又はステップS1107の処理を実行した場合、振分用の開放設定処理を実行する(ステップS1108)。当該開放設定処理では、主側MPU92における振分入口用の駆動部63に対応したレジスタに「1」をセットする。これにより、次回のタイマ割込み処理(図13)におけるステップS207のポート出力処理にて、振分入口61を開放状態に切り換えるべく振分入口用の駆動部63への駆動信号の出力が開始される。この場合、ステップS1105の処理が実行された後であれば振分側長期間態様で振分入口61が開放状態となり、ステップS1107の処理が実行された後であれば振分側短期間態様で振分入口61が開放状態となる。
その後、振分開放コマンドを音光側MPU103に送信する(ステップS1109)。音光側MPU103は、主側MPU92から振分開放コマンドを受信した場合、テーブル設定処理(図17)におけるステップS616にて肯定判定をし、当該振分開放コマンドに対応する制御テーブルを音光側ROM104から音光側RAM105に読み出す(ステップS617)。当該制御テーブルは、振分実行モードにおいて振分用オープニング期間が経過した後における表示発光部73の発光制御のデータ及びスピーカ部74の音出力制御のデータが設定されている。当該制御テーブルが参照されることにより、表示発光部73において振分実行モードにおける振分用オープニング期間が経過した後に対応する発光演出が実行されるとともに、スピーカ部74において振分実行モードにおける振分用オープニング期間が経過した後に対応する音出力演出が実行される。なお、これら発光演出及び音出力演出は、第1振分実行モードである場合と第2振分実行モードである場合とで相違する。また、表示側MPU113に振分開放コマンドを送信する(ステップS618)。表示側MPU113は、音光側MPU103から振分開放コマンドを受信した場合、V割込み処理(図18)におけるステップS702にて、振分実行モードにおいてリーチ変動表示を継続させるための表示パターンテーブルを読み出す。これにより、図柄表示装置44では、遊技回用の演出が終了した場合に停止表示されたリーチ図柄の組合せが停止表示された状態において第3変動表示領域133にて図柄の変動表示が継続される。また、図柄表示装置44では、既に説明したように、振分入賞装置36の入賞を狙うべきことを報知する入賞狙い報知画像134が表示される。また、図柄表示装置44では、第1振分実行モード及び第2振分実行モードのうち今回の実行対象を遊技者に認識可能とさせるための画像が表示される。また、図柄表示装置44では、振分入口61が開放状態となっていることを遊技者に認識可能とさせるための画像が表示される。
その後、特図特電カウンタの値を1加算する(ステップS1110)。振分開始用処理が実行される場合における特図特電カウンタの値は「4」であるため、1加算されることで特図特電カウンタの値は振分用処理(ステップS310)に対応する「5」となる。
<振分用処理>
次に、特図特電制御処理(図14)のステップS310にて実行される振分用処理について、図23のフローチャートを参照しながら説明する。
振分用処理では、まず振分表示部42cの更新処理を実行する(ステップS1201)。当該更新処理の処理内容は、振分待機用処理(図21)におけるステップS1001の処理内容と同一である。
振分用処理では、振分入賞装置36の切換片66を退避位置からV誘導位置に切り換えるタイミングであることを条件として(ステップS1202:YES)、主側MPU92における切換片66に対応したレジスタに「1」をセットする(ステップS1203)。これにより、次回のタイマ割込み処理(図13)におけるステップS207のポート出力処理にて、切換片66をV誘導位置に切り換えるべく切換用駆動部67への駆動信号の出力が開始される。切換片66をV誘導位置に切り換えるタイミングは、既に説明したとおり、振分実行モードであって最初に振分入口61の開放が開始されてから所定期間(例えば3sec)が経過したタイミングである。
振分用処理では、振分入賞装置36の切換片66をV誘導位置から退避位置に復帰させるタイミングであることを条件として(ステップS1204:YES)、主側MPU92における切換片66に対応したレジスタを「0」クリアする(ステップS1205)。これにより、次回のタイマ割込み処理(図13)におけるステップS207のポート出力処理にて、切換片66を退避位置に切り換えるべく切換用駆動部67への駆動信号の出力が停止される。切換片66を退避位置に復帰させるタイミングは、既に説明したとおり、切換片66をV誘導位置に切り換えてからV誘導継続期間(例えば3sec)が経過したタイミングである。
振分用処理では、振分入賞装置36のV入賞検知センサ69にて遊技球が検知されていることを条件として(ステップS1206:YES)、主側RAM94に設けられたV入賞フラグに「1」をセットする(ステップS1207)。V入賞フラグは、V入賞検知センサ69にて遊技球が検知されたことを主側MPU92にて特定するためのフラグであり、既に「1」がセットされている状況でV入賞検知センサ69にて遊技球が検知された場合にはその「1」がセットされた状態が維持される。
その後、V入賞コマンドを音光側MPU103に送信する(ステップS1208)。音光側MPU103は、主側MPU92からV入賞コマンドを受信した場合、テーブル設定処理(図17)におけるステップS619にて肯定判定をし、当該V入賞コマンドに対応する制御テーブルを音光側ROM104から音光側RAM105に読み出す(ステップS620)。当該制御テーブルは、V入賞検知センサ69にて遊技球が検知された後における表示発光部73の発光制御のデータ及びスピーカ部74の音出力制御のデータが設定されている。当該制御テーブルが参照されることにより、表示発光部73においてV入賞の発生に対応する発光演出が実行されるとともに、スピーカ部74においてV入賞の発生に対応する音出力演出が実行される。
また、表示側MPU113にV入賞コマンドを送信する(ステップS621)。表示側MPU113は、音光側MPU103からV入賞コマンドを受信した場合、V割込み処理(図18)におけるステップS702にて、V入賞検知センサ69に遊技球が検知されたことの報知を実行するための表示パターンテーブルを読み出す。この場合、当該表示パターンテーブルとして、第1振分実行モードにおいてV入賞が発生したことに対応する第1表示パターンテーブルと、第2振分実行モードにおいてV入賞が発生したことに対応する第2表示パターンテーブルとが設けられている。第1表示パターンテーブルが読み出された場合、図9(D)に示すように、第1変動表示領域131及び第2変動表示領域132にてリーチ図柄の組合せを形成している図柄と同一の図柄が第3変動表示領域133にて停止表示されるように図柄表示装置44が表示制御される。また、V入賞が発生したことを報知する画像が各変動表示領域131~133における図柄とは別に図柄表示装置44に表示される。
一方、第2表示パターンテーブルが読み出された場合、図9(F)に示すように、第1変動表示領域131及び第2変動表示領域132にてリーチ図柄の組合せを形成している図柄とは異なる図柄であって第3変動表示領域133において図柄の変動表示が行われる場合に表示対象となる図柄に含まれていない図柄が第3変動表示領域133にて停止表示されるように図柄表示装置44が表示制御される。また、V入賞が発生したことを報知する画像が各変動表示領域131~133における図柄とは別に図柄表示装置44に表示される。
振分用処理では、ステップS1209にて振分閉鎖期間中であるか否かを判定する。振分閉鎖期間とは、第2振分実行モードにおいて1回目の振分入口61の開放が終了してから2回目の振分入口61の開放が開始されるまでの期間である。振分閉鎖期間中ではない場合(ステップS1209:NO)、主側RAM94のタイマカウンタにセットされた振分開放期間(第1振分開放期間、第2振分開放期間及び第3振分開放期間のいずれか)が経過したか否かを判定する(ステップS1213)。振分開放期間が経過している場合、振分用の閉鎖設定処理を実行する(ステップS1214)。当該閉鎖設定処理では、主側MPU92における振分入口用の駆動部63に対応したレジスタを「0」クリアする。これにより、次回のタイマ割込み処理(図13)におけるステップS207のポート出力処理にて、振分入口61を閉鎖状態に切り換えるべく振分入口用の駆動部63への駆動信号の出力が停止される。その後、主側RAM94の開閉回数カウンタSOCの値を1減算し(ステップS1215)、その1減算後における開閉回数カウンタSOCの値が「1」であることを条件として(ステップS1216:YES)、主側RAM94のタイマカウンタに振分閉鎖期間(具体的には6sec)をセットする(ステップS1217)。これにより、振分閉鎖期間の計測が開始される。
振分閉鎖期間がセットされた場合、ステップS1209にて肯定判定をすることとなる。そして、振分閉鎖期間が経過した場合(ステップS1210:YES)、第3振分開放期間(具体的には15sec)を主側RAM94のタイマカウンタにセットする(ステップS1211)。そして、振分用の開放設定処理を実行する(ステップS1212)。当該開放設定処理では、主側MPU92における振分入口用の駆動部63に対応したレジスタに「1」をセットする。これにより、次回のタイマ割込み処理(図13)におけるステップS207のポート出力処理にて、振分入口61を開放状態に切り換えるべく振分入口用の駆動部63への駆動信号の出力が開始される。この場合、振分側中期間態様で振分入口61が開放状態となる。
ステップS1215にて主側RAM94の開閉回数カウンタSOCの値を1減算した結果、当該開閉回数カウンタSOCの値が「0」となった場合(ステップS1216:NO)、ステップS1222の振分終了処理を実行する。また、ステップS1213にて振分開放期間が経過していないと判定した場合、振分入賞装置36のカウント検知センサ68及びV入賞検知センサ69のいずれかにて遊技球が検知されていることを条件として(ステップS1218:YES)、主側RAM94の入賞カウンタPCの値を1減算し(ステップS1219)、入賞カウンタPCの値が「0」であることを条件として(ステップS1220:YES)、ステップS1214と同様に振分用の閉鎖設定処理を実行する(ステップS1221)。その後、ステップS1222にて振分終了処理を実行する。
図24は、ステップS1222の振分終了処理を示すフローチャートである。主側RAM94のV入賞フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS1301:NO)、V入賞非発生時の停止結果設定処理を実行する(ステップS1302)。当該停止結果設定処理では、V入賞検知センサ69にて遊技球が検知されなかったことに対応する振分表示部42cの絵柄の停止態様の情報を読み出す。これにより、振分表示部42cにおいて今回の振分実行モードにてV入賞が発生しなかったことに対応する絵柄が表示された状態で絵柄の変動表示が停止される。振分表示部42cにおいて停止表示された絵柄の態様は、遊技回の実行期間及び開閉実行モードであるか否かに関係なく、振分表示部42cにおける次回の絵柄の変動表示が開始されるまで維持される。なお、これに限定されることはなく、開閉実行モードへの移行を伴わない振分実行モードが終了した場合、又は開閉実行モードが終了した場合に、振分表示部42cにおけるそれまでの表示が消去される構成としてもよい。この場合、振分表示部42cには何も表示されない状態となる構成としてもよく、非変動中であることを示す表示が継続される構成としてもよい。
その後、遊技状態移行処理を実行する(ステップS1303)。遊技状態移行処理では、今回の振分実行モードの契機となった当たり結果が低確当たり結果であれば、当否抽選モードが低確率モードであってサポートモードが高頻度サポートモードである状態に設定する。但し、この高頻度サポートモードは遊技回数が終了基準回数(具体的には100回)に達した場合に低頻度サポートモードに移行する。一方、今回の振分実行モードの契機となった当たり結果が高確当たり結果であれば、当否抽選モードが高確率モードであってサポートモードが高頻度サポートモードである状態に設定する。これら高確率モード及び高頻度サポートモードは、当否判定処理の結果が当たり結果となり、それによる振分用スルー入賞部35の入賞有効期間に移行するまで継続する。
その後、フラグクリア処理を実行する(ステップS1304)。フラグクリア処理では、今回の振分実行モードの実行契機となった遊技回において使用された各種フラグ、及び今回の振分実行モードにおいて使用された各種フラグを「0」クリアする。また、特図特電カウンタの値を「0」クリアする(ステップS1305)。これにより、特図特電カウンタの値が特図変動開始処理(ステップS305)に対応する「0」となる。
一方、主側RAM94のV入賞フラグに「1」がセットされている場合(ステップS1301:YES)、V入賞発生時の停止結果設定処理を実行する(ステップS1306)。当該停止結果設定処理では、V入賞検知センサ69にて遊技球が検知されたことに対応する振分表示部42cの絵柄の停止態様の情報を読み出す。この絵柄の停止態様の情報は、ステップS1302におけるV入賞非発生時の停止結果設定処理にて選択されない停止態様の情報である。これにより、振分表示部42cにおいて今回の振分実行モードにてV入賞が発生したことに対応する絵柄が表示された状態で絵柄の変動表示が停止される。また、ステップS1306では、今回の振分実行モードが第1振分実行モードである場合と第2振分実行モードである場合とで、異なる停止態様の情報を読み出す。つまり、第1振分実行モードにおいてV入賞検知センサ69にて遊技球が検知された場合と、第2振分実行モードにおいてV入賞検知センサ69にて遊技球が検知された場合とで、振分表示部42cにおける絵柄の変動表示が終了する場合の絵柄の停止態様が相違している。これにより、その後に発生する開閉実行モードがいずれの振分実行モードにおいてV入賞が発生したことを契機としたものであるのかを、振分表示部42cの表示態様から把握することが可能となる。また、既に説明したとおり、振分表示部42cにおいて停止表示された絵柄の態様は、振分表示部42cにおける次回の絵柄の変動表示が開始されるまで維持されるため、その後の開閉実行モードにおいても表示が継続される。これにより、開閉実行モード中における任意のタイミングで振分表示部42cを確認することで、当該開閉実行モードがいずれの振分実行モードにおいてV入賞が発生したことを契機としたものであるかを確認することが可能となる。
その後、主側RAM94のタイマカウンタに特電用オープニング期間(例えば3sec)の情報をセットする(ステップS1307)。これにより、特電用オープニング期間の計測が開始される。また、ステップS1308では主側RAM94の第1振分実行フラグに「1」がセットされているか否かを判定することで、今回の振分実行モードが第1振分実行モード及び第2振分実行モードのいずれであるのかを判定する。第1振分実行モードである場合には(ステップS1308:YES)、第1オープニングコマンドを音光側MPU103に送信する(ステップS1309)。第2振分実行モードである場合には(ステップS1308:NO)、第2オープニングコマンドを音光側MPU103に送信する(ステップS1310)。
音光側MPU103は、主側MPU92から第1オープニングコマンドを受信した場合、テーブル設定処理(図17)におけるステップS622にて肯定判定をし、当該第1オープニングコマンドに対応する制御テーブルを音光側ROM104から音光側RAM105に読み出す(ステップS623)。当該制御テーブルは、第1振分実行モードを契機とした開閉実行モードにおける表示発光部73の発光制御のデータ及びスピーカ部74の音出力制御のデータが設定されている。当該制御テーブルが参照されることにより、表示発光部73において第1振分実行モードを契機とした開閉実行モードに対応する発光演出が実行されるとともに、スピーカ部74において第1振分実行モードを契機とした開閉実行モードに対応する音出力演出が実行される。また、表示側MPU113に第1オープニングコマンドを送信する(ステップS624)。表示側MPU113は、音光側MPU103から第1オープニングコマンドを受信した場合、V割込み処理(図18)におけるステップS702にて、第1振分実行モードを契機とした開閉実行モードに対応する表示演出を実行するための表示パターンテーブルを読み出す。これにより、図柄表示装置44において第1振分実行モードを契機とした開閉実行モードに対応する表示演出が実行される。当該表示演出の内容は、第2振分実行モードを契機とした開閉実行モードに対応する表示演出の内容と異なっている。
音光側MPU103は、主側MPU92から第2オープニングコマンドを受信した場合、テーブル設定処理(図17)におけるステップS625にて肯定判定をし、当該第2オープニングコマンドに対応する制御テーブルを音光側ROM104から音光側RAM105に読み出す(ステップS626)。当該制御テーブルは、第2振分実行モードを契機とした開閉実行モードにおける表示発光部73の発光制御のデータ及びスピーカ部74の音出力制御のデータが設定されている。当該制御テーブルが参照されることにより、表示発光部73において第2振分実行モードを契機とした開閉実行モードに対応する発光演出が実行されるとともに、スピーカ部74において第2振分実行モードを契機とした開閉実行モードに対応する音出力演出が実行される。また、表示側MPU113に第2オープニングコマンドを送信する(ステップS627)。表示側MPU113は、音光側MPU103から第2オープニングコマンドを受信した場合、V割込み処理(図18)におけるステップS702にて、第2振分実行モードを契機とした開閉実行モードに対応する表示演出を実行するための表示パターンテーブルを読み出す。これにより、図柄表示装置44において第2振分実行モードを契機とした開閉実行モードに対応する表示演出が実行される。当該表示演出の内容は、第1振分実行モードを契機とした開閉実行モードに対応する表示演出の内容と異なっている。
ステップS1309又はステップS1310の処理を実行した場合、特図特電カウンタの値を1加算する(ステップS1311)。振分用処理が実行される場合における特図特電カウンタの値は「5」であるため、1加算されることで特図特電カウンタの値は特電開始処理(ステップS311)に対応する「6」となる。
<特電開始処理>
次に、特図特電制御処理(図14)のステップS311にて実行される特電開始処理について、図25のフローチャートを参照しながら説明する。
特電開始処理では、特電用オープニング期間が経過している場合(ステップS1401:YES)、主側RAM94に設けられたラウンドカウンタRCに「15」をセットするとともに(ステップS1402)、主側RAM94の入賞カウンタPCに「10」をセットする。ラウンドカウンタRCは、開閉実行モードにおける残りのラウンド遊技の回数を主側MPU92にて特定するためのカウンタである。開閉実行モードにおいて入賞カウンタPCは、各ラウンドにおける特電入賞装置37に入賞可能な上限個数の残り個数を主側MPU92にて特定するためのカウンタである。
その後、ラウンド遊技の特電開放期間(具体的には29sec)を主側RAM94のタイマカウンタにセットする(ステップS1404)。そして、特電用の開放設定処理を実行する(ステップS1405)。当該開放設定処理では、主側MPU92における特電用の駆動部37cに対応したレジスタに「1」をセットする。これにより、次回のタイマ割込み処理(図13)におけるステップS207のポート出力処理にて、大入賞口37aを開放状態に切り換えるべく特電用の駆動部37cへの駆動信号の出力が開始される。
その後、開放コマンドを音光側MPU103に送信する(ステップS1406)。音光側MPU103は、主側MPU92から開放コマンドを受信した場合、テーブル設定処理(図17)におけるステップS628のその他の処理にて、表示側MPU113に開放コマンドを送信する。表示側MPU113は、音光側MPU103から開放コマンドを受信した場合、V割込み処理(図18)におけるステップS702にて、大入賞口37aが開放中であることに対応する表示演出を実行するための表示パターンテーブルを読み出す。これにより、図柄表示装置44において大入賞口37aが開放中であることに対応する表示演出が実行される。
その後、特図特電カウンタの値を1加算する(ステップS1407)。特電開始処理が実行される場合における特図特電カウンタの値は「6」であるため、1加算されることで特図特電カウンタの値は特電開放中処理(ステップS312)に対応する「7」となる。
<特電開放中処理>
次に、特図特電制御処理(図14)のステップS312にて実行される特電開放中処理について、図26のフローチャートを参照しながら説明する。
特電開放期間が経過していない場合(ステップS1501:NO)、特電入賞装置37への入賞が発生していることを条件として(ステップS1502:YES)、入賞カウンタPCの値を1減算する(ステップS1503)。そして、その1減算後における入賞カウンタPCの値が「0」である場合(ステップS1504:YES)、ラウンドカウンタRCの値を1減算する(ステップS1505)。また、特電開放期間が経過している場合も(ステップS1501:YES)、ラウンドカウンタRCの値を1減算する(ステップS1505)。
その後、主側RAM94の第1振分実行フラグに「1」がセットされているか否かを判定することで、今回の開閉実行モードが第1振分実行モードを契機としているか否かを判定する(ステップS1506)。第1振分実行フラグに「1」がセットされている場合(ステップS1506:YES)、第1特電閉鎖期間を主側RAM94のタイマカウンタにセットし(ステップS1507)、第1振分実行フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS1506:NO)、第2特電閉鎖期間を主側RAM94のタイマカウンタにセットする(ステップS1508)。
第2特電閉鎖期間は、既に説明したとおり第1特電閉鎖期間よりも長い時間に設定されており、さらには特電開放期間よりも長い時間に設定されている。具体的には第1特電閉鎖期間は2secに設定されているのに対して、第2特電閉鎖期間は特電開放期間の2倍以上の時間である60secに設定されている。また、当該第2特電閉鎖期間の設定は、当該開閉実行モードのラウンド遊技間において常に行われる。これにより、第2振分実行モードにおいてV入賞検知センサ69にて遊技球が検知されたことを契機として開閉実行モードに移行した場合には、第1振分実行モードにおいてV入賞検知センサ69にて遊技球が検知されたことを契機として開閉実行モードに移行した場合に比べて、終了するまでに最低限要する時間が長くなる。
ステップS1507又はステップS1508の処理を実行した場合、特電用の閉鎖設定処理を実行する(ステップS1509)。閉鎖設定処理では、主側MPU92における特電用の駆動部37cに対応したレジスタを「0」クリアする。これにより、次回のタイマ割込み処理(図13)におけるステップS207のポート出力処理にて、大入賞口37aを閉鎖状態に切り換えるべく特電用の駆動部37cへの駆動信号の出力が停止される。
その後、閉鎖コマンドを音光側MPU103に送信する(ステップS1510)。音光側MPU103は、主側MPU92から閉鎖コマンドを受信した場合、テーブル設定処理(図17)におけるステップS628のその他の処理にて、表示側MPU113に閉鎖コマンドを送信する。表示側MPU113は、音光側MPU103から閉鎖コマンドを受信した場合、V割込み処理(図18)におけるステップS702にて、大入賞口37aが閉鎖中であることに対応する表示演出を実行するための表示パターンテーブルを読み出す。これにより、図柄表示装置44において大入賞口37aが閉鎖中であることに対応する表示演出が実行される。
その後、特図特電カウンタの値を1加算する(ステップS1511)。特電開放中処理が実行される場合における特図特電カウンタの値は「7」であるため1加算されることで特図特電カウンタの値は特電閉鎖中処理(ステップS313)に対応する「8」となる。
<特電閉鎖中処理>
次に、特図特電制御処理(図14)のステップS313にて実行される特電閉鎖中処理について、図27のフローチャートを参照しながら説明する。
ラウンドカウンタRCの値が「0」ではない場合(ステップS1601:NO)、主側RAM94のタイマカウンタの値が「0」となっているか否かを確認することで特電閉鎖期間(第1特電閉鎖期間又は第2特電閉鎖期間)が経過しているか否かを判定する(ステップS1602)。特電閉鎖期間が経過している場合(ステップS1602:YES)、主側RAM94の入賞カウンタPCに「10」をセットするとともに(ステップS1603)、ラウンド遊技の特電開放期間(具体的には29sec)を主側RAM94のタイマカウンタにセットする(ステップS1604)。その後、特電開始処理(図25)におけるステップS1405と同様に特電用の開放設定処理を実行するとともに(ステップS1605)、特電開始処理(図25)におけるステップS1406と同様に開放コマンドを音光側MPU103に送信する(ステップS1606)。そして、特図特電カウンタの値を1減算する(ステップS1607)。特電閉鎖中処理が実行される場合における特図特電カウンタの値は「8」であるため、1減算されることで特図特電カウンタの値は特電開放中処理(ステップS312)に対応する「7」となる。
一方、ラウンドカウンタRCの値が「0」である場合(ステップS1601:YES)、エンディングコマンドを音光側MPU103に送信する(ステップS1608)。音光側MPU103は、主側MPU92からエンディングコマンドを受信した場合、テーブル設定処理(図17)におけるステップS628のその他の処理にて、当該エンディングコマンドに対応した制御テーブルを音光側ROM104から音光側RAM105に読み出す。当該制御テーブルは、エンディング期間における表示発光部73の発光制御のデータ及びスピーカ部74の音出力制御のデータが設定されている。当該制御テーブルが参照されることにより、表示発光部73においてエンディング期間に対応する発光演出が実行されるとともに、スピーカ部74においてエンディング期間に対応する音出力演出が実行される。また、音光側MPU103はエンディングコマンドを表示側MPU113に送信する。表示側MPU113は、音光側MPU103からエンディングコマンドを受信した場合、V割込み処理(図18)におけるステップS702にて、エンディング期間に対応する表示演出を実行するための表示パターンテーブルを読み出す。これにより、図柄表示装置44においてエンディング期間に対応する表示演出が実行される。
その後、主側RAM94のタイマカウンタにエンディング期間(例えば5sec)の情報をセットする(ステップS1609)。これにより、エンディング期間の計測が開始される。そして、特図特電カウンタの値を1加算する(ステップS1610)。特電閉鎖中処理が実行される場合における特図特電カウンタの値は「8」であるため、1加算されることで特図特電カウンタの値は特電終了処理(ステップS314)に対応する「9」となる。
<特電終了処理>
次に、特図特電制御処理(図14)のステップS314にて実行される特電終了処理について、図28のフローチャートを参照しながら説明する。
特電終了処理では、エンディング期間が経過している場合(ステップS1701:YES)、遊技状態移行処理を実行する(ステップS1702)。遊技状態移行処理では、今回の開閉実行モードの契機となった当たり結果が低確当たり結果であれば、当否抽選モードが低確率モードであってサポートモードが高頻度サポートモードである状態に設定する。但し、この高頻度サポートモードは遊技回数が終了基準回数(具体的には100回)に達した場合に低頻度サポートモードに移行する。一方、今回の開閉実行モードの契機となった当たり結果が高確当たり結果であれば、当否抽選モードが高確率モードであってサポートモードが高頻度サポートモードである状態に設定する。これら高確率モード及び高頻度サポートモードは、当否判定処理の結果が当たり結果となり、それによる振分用スルー入賞部35の入賞有効期間に移行するまで継続する。
その後、フラグクリア処理を実行する(ステップS1703)。フラグクリア処理では、今回の振分実行モードの実行契機となった遊技回において使用された各種フラグ、今回の振分実行モードにおいて使用された各種フラグ、及び今回の開閉実行モードにおいて使用された各種フラグを「0」クリアする。また、特図特電カウンタの値を「0」クリアする(ステップS1704)。これにより、特図特電カウンタの値が特図変動開始処理(ステップS305)に対応する「0」となる。
<遊技が進行していく様子>
次に、本パチンコ機10において遊技が進行していく様子について、図29のタイムチャートを参照しながら説明する。図29(a)は遊技回の実行期間を示し、図29(b)は振分用スルー入賞部35への入賞が発生したタイミングを示し、図29(c)は振分実行モードの実行期間を示し、図29(d)は振分入賞装置36のV入賞検知センサ69にて遊技球が検知されたタイミングを示し、図29(e)は開閉実行モードの実行期間を示し、図29(f)は特図表示部42aにおいて絵柄の変動表示が実行されている期間を示し、図29(g)は振分表示部42cにおいて絵柄の変動表示が実行されている期間を示し、図29(h)は図柄表示装置44において遊技回用の演出が実行されている期間であってリーチ変動表示が実行されていない期間を示し、図29(i)は図柄表示装置44においてリーチ変動表示が実行されている期間を示し、図29(j)は図柄表示装置44において3個の同一の図柄の組合せが停止表示されている期間を示す。
まず当否判定処理にて外れ結果となる場合について説明する。
t1のタイミングで、図29(a)に示すように遊技回が開始されることで、図29(f)に示すように特図表示部42aにて絵柄の変動表示が開始されるとともに、図29(h)に示すように図柄表示装置44の各変動表示領域131~133にて図柄の変動表示が開始される。その後、t2のタイミングで、遊技回の変動表示期間が経過することで、図29(f)に示すように特図表示部42aにおける絵柄の変動表示が終了されるとともに、図29(h)に示すように図柄表示装置44の各変動表示領域131~133における図柄の変動表示が終了されて、図29(a)に示すように今回の遊技回が終了することとなる。この場合、特図表示部42aでは当否判定処理の結果が外れ結果に対応する絵柄が停止表示される。また、図柄表示装置44の各変動表示領域131~133では、リーチ図柄の組合せ及び同一図柄の組合せとは異なる図柄の組合せが停止表示される。
次に、当否判定処理にて当たり結果となり振分実行モードに移行するものの開閉実行モードへの移行は発生しない場合について説明する。
t3のタイミングで、図29(a)に示すように遊技回が開始されることで、図29(f)に示すように特図表示部42aにて絵柄の変動表示が開始されるとともに、図29(h)に示すように図柄表示装置44の各変動表示領域131~133にて図柄の変動表示が開始される。その後、t4のタイミングで、遊技回の変動表示期間が経過することで、図29(a)に示すように今回の遊技回が終了する。したがって、図29(f)に示すように特図表示部42aにおける絵柄の変動表示が終了される。この場合、特図表示部42aでは当否判定処理の結果が当たり結果(低確当たり結果又は高確当たり結果)に対応する絵柄が停止表示される。また、図29(h)及び図29(i)に示すように、図柄表示装置44では、各変動表示領域131~133において図柄の変動表示が行われている状況から、第1変動表示領域131及び第2変動表示領域132においてリーチ図柄の組合せが停止表示されるとともに第3変動表示領域133において図柄の変動表示が継続されるリーチ変動表示が行われる状況に切り換わる。当該リーチ変動表示が開始されたことを確認することで、遊技者は振分用スルー入賞部35の入賞有効期間が開始されたことを明確に認識することが可能となる。
また、遊技回が終了したタイミングであるt4のタイミングで、図29(g)に示すように振分表示部42cにおいて絵柄の変動表示が開始される。遊技ホールの管理者は、図柄表示装置44にてリーチ変動表示が行われている状況において振分表示部42cにて絵柄の変動表示が行われているか否かを確認することで、そのリーチ変動表示が正規のものであるか否かを把握することが可能となる。
その後、t5のタイミングで図29(b)に示すように振分用スルー入賞部35への入賞が発生することで、図29(c)に示すように振分実行モードが開始される。なお、振分実行モードが開始された場合であっても、図29(g)に示すように振分表示部42cにおける絵柄の変動表示は継続されるとともに、図29(i)に示すように図柄表示装置44におけるリーチ変動表示は継続される。
その後、図29(d)に示すように振分入賞装置36のV入賞検知センサ69における遊技球の検知が発生しないまま、t6のタイミングで図29(c)に示すように振分実行モードが終了する。この場合、当該t6のタイミングで図29(g)に示すように振分表示部42cにおける絵柄の変動表示が終了される。変動表示が終了される場合には、振分表示部42cにおいてV入賞非発生時の停止結果に対応する絵柄が停止表示される。また、当該t6のタイミングで図29(i)に示すように図柄表示装置44におけるリーチ変動表示が終了される。変動表示が終了される場合には、図柄表示装置44の第3変動表示領域133においてリーチ図柄の組合せを構成している図柄とは異なる図柄が停止表示される。これにより、振分実行モードの後に開閉実行モードが発生しないことが遊技者に報知される。
次に、当否判定処理にて当たり結果となり振分実行モードに移行し、さらに振分実行モードの終了後に開閉実行モードに移行する場合について説明する。
t7のタイミングで、図29(a)に示すように遊技回が開始されることで、図29(f)に示すように特図表示部42aにて絵柄の変動表示が開始されるとともに、図29(h)に示すように図柄表示装置44の各変動表示領域131~133にて図柄の変動表示が開始される。その後、t8のタイミングで、遊技回の変動表示期間が経過することで、図29(a)に示すように今回の遊技回が終了する。したがって、図29(f)に示すように特図表示部42aにおける絵柄の変動表示が終了される。この場合、特図表示部42aでは当否判定処理の結果が当たり結果(低確当たり結果又は高確当たり結果)に対応する絵柄が停止表示される。また、図29(h)及び図29(i)に示すように、図柄表示装置44では、各変動表示領域131~133において図柄の変動表示が行われている状況から、第1変動表示領域131及び第2変動表示領域132においてリーチ図柄の組合せが停止表示されるとともに第3変動表示領域133において図柄の変動表示が継続されるリーチ変動表示が行われる状況に切り換わる。当該リーチ変動表示が開始されたことを確認することで、遊技者は振分用スルー入賞部35の入賞有効期間が開始されたことを明確に認識することが可能となる。
また、遊技回が終了したタイミングであるt8のタイミングで、図29(g)に示すように振分表示部42cにおいて絵柄の変動表示が開始される。遊技ホールの管理者は、図柄表示装置44にてリーチ変動表示が行われている状況において振分表示部42cにて絵柄の変動表示が行われているか否かを確認することで、そのリーチ変動表示が正規のものであるか否かを把握することが可能となる。
その後、t9のタイミングで図29(b)に示すように振分用スルー入賞部35への入賞が発生することで、図29(c)に示すように振分実行モードが開始される。なお、振分実行モードが開始された場合であっても、図29(g)に示すように振分表示部42cにおける絵柄の変動表示は継続されるとともに、図29(i)に示すように図柄表示装置44におけるリーチ変動表示は継続される。
その後、t10のタイミングで図29(d)に示すようにV入賞検知センサ69にて遊技球が検知される。この場合、当該t10のタイミングで、図29(i)及び図29(j)に示すように図柄表示装置44の第3変動表示領域133ではリーチ図柄の組合せを形成している図柄と同一の図柄が停止表示される。これにより、図柄表示装置44では各変動表示領域131~133において同一の図柄の組合せが停止表示された状態となる。なお、V入賞が発生したとしても図29(c)に示すように振分実行モードは継続されるとともに、図29(g)に示すように振分表示部42cにおける絵柄の変動表示が継続される。
その後、t11のタイミングで図29(c)に示すように振分実行モードが終了する。この場合、当該t11のタイミングで図29(g)に示すように振分表示部42cにおける絵柄の変動表示が終了される。変動表示が終了される場合には、振分表示部42cにおいてV入賞発生時の停止結果に対応する絵柄が停止表示される。そして、当該t11のタイミングで図29(e)に示すように開閉実行モードが開始される。
以上詳述した実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
振分実行モードとなった場合、振分入賞装置36に遊技球が入球したとしても、その遊技球がV入賞検知センサ69により検知されないと開閉実行モードへの移行が発生しない。これにより、振分実行モードにおいて遊技者は振分入賞装置36に遊技球が入球することだけではなく、振分入賞装置36に入球した遊技球がV入賞検知センサ69にて検知されることを期待することとなる。よって、遊技者の期待感が段階的なものとなり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。また、振分実行モードとして第1振分実行モードと第2振分実行モードとが設定されており、基本的には、第1振分実行モードにおいてはV入賞検知センサ69における遊技球の検知が発生し得る一方、第2振分実行モードにおいてはV入賞検知センサ69における遊技球の検知が発生しない。これにより、遊技者は第1振分実行モードが実行されることを期待することとなる。よって、遊技者が期待する対象が多くなり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。さらにまた、振分判定処理において第1振分実行モードが選択されなかったとしても、第2振分実行モードが実行される。これにより、振分用スルー入賞部35への入賞が発生して振分判定処理が実行された場合には、その振分判定処理の結果がいずれであったとしても振分実行モードが実行されることとなる。よって、振分実行モードが実行される機会を多く付与することが可能となり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
振分実行モードにおいてV入賞検知センサ69にて遊技球が検知された場合、特電入賞装置37が開閉される開閉実行モードが発生する。これにより、V入賞検知センサ69にて遊技球が検知されたことを契機として、開放状態となっている振分入賞装置36に遊技球を入球させる状況から、開放状態となっている特電入賞装置37に遊技球を入球させる状況へと移行することとなり、開放状態となっている装置に遊技球を入球させる状況が延長されることとなる。よって、開放状態となっている装置に遊技球を入球させるという遊技の実行期間を長く確保することが可能となる。
振分実行モードでは振分入賞装置36が開放状態となり、開閉実行モードでは特電入賞装置37が開放状態となるため、各モードに応じて入球の発生を狙う対象が変化することとなる。よって、振分実行モード及び開閉実行モードのいずれであっても開放状態となっている装置に遊技球を入球させるという遊技が行われる構成において、各モードの違いを明確なものとすることが可能となる。
第1振分実行モード及び第2振分実行モードのいずれであっても振分入賞装置36に遊技球が入球した場合には所定個数の遊技球が払い出される。これにより、第2振分実行モードが発生した場合であっても遊技への注目度が極端に低下してしまわないようにすることが可能となる。
第1振分実行モード及び第2振分実行モードのいずれであっても振分入賞装置36が開放状態となる合計期間は、遊技球の発射周期との関係で振分入賞装置36への振分側上限個数の遊技球の入球を可能とする期間に設定されている。これにより、第2振分実行モードが発生したことに対する遊技者の不利益感を低減させることが可能となる。
振分実行モードではない状況においてV入賞検知センサ69にて遊技球が検知されたとしても開閉実行モードは発生しない。振分実行モードではない状況においてV入賞検知センサ69にて遊技球が検知されることは不正行為に起因している可能性が高く、この場合には開閉実行モードが発生しないようにすることにより、そのような不正行為に対して利益が付与されてしまわないようにすることが可能となる。
振分用スルー入賞部35に遊技球を入球させることにより振分実行モードが発生する。つまり、開閉実行モードを発生させるためには、まず振分用スルー入賞部35に遊技球を入球させることで振分実行モードを開始させて、その振分実行モードにおいて振分入賞装置36に遊技球を入球させてV入賞を発生させる必要が生じる。これにより、遊技球の入球を狙う対象が段階的に変化することとなり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。この場合に、振分用スルー入賞部35の入賞有効期間において振分用スルー入賞部35への遊技球の入球が発生した場合に振分実行モードへの移行が発生し、当該入賞有効期間とは異なる期間において振分用スルー入賞部35への遊技球の入球が発生したとしても振分実行モードへの移行は発生しない。これにより、振分用スルー入賞部35への遊技球の入球に基づき振分実行モードが実行される状況を制限することが可能となる。
第1振分実行モードにおいてV入賞が発生した場合と第2振分実行モードにおいてV入賞が発生した場合とで、図柄表示装置44において異なる報知が実行される。同様に、第1振分実行モードにおいてV入賞が発生した場合と第2振分実行モードにおいてV入賞が発生した場合とで、振分表示部42cにおいて異なる報知が実行される。これにより、いずれの振分実行モードにおいてV入賞が発生したのかを明確に把握することが可能となる。
当否判定処理が実行された場合に図柄表示装置44の各変動表示領域131~133にて図柄の変動表示が開始され、振分用スルー入賞部35の入賞有効期間が発生する場合には第1変動表示領域131及び第2変動表示領域132にリーチ図柄の組合せが停止表示された状態で第3変動表示領域133においてリーチ変動表示が行われ、そのリーチ変動表示は振分用スルー入賞部35の入賞有効期間及び振分実行モードにおいても継続される。そして、振分実行モードにおいてV入賞が発生した場合にはリーチ図柄の組合せを形成している図柄と同一の図柄が停止表示された状態で第3変動表示領域133におけるリーチ変動表示が停止され、V入賞が発生することなく振分実行モードが終了した場合には当該同一の図柄の組合せが停止表示されないように第3変動表示領域133におけるリーチ変動表示が停止される。これにより、各変動表示領域131~133における図柄の変動表示を利用して遊技回の実行中であること及び当否判定処理の結果が報知されるだけではなく、振分用スルー入賞部35の入賞有効期間であること、振分実行モードであること、及び当該振分実行モードにおけるV入賞の発生の有無が報知される。よって、各変動表示領域131~133における図柄の変動表示を利用して各種情報を報知することが可能となる。
遊技回の実行中には特図表示部42aにて絵柄の変動表示が行われ、その絵柄の変動表示が終了する場合に当否判定処理の結果に対応する絵柄が停止表示される。また、振分用スルー入賞部35の入賞有効期間及び振分実行モードにおいては振分表示部42cにて絵柄の変動表示が行われ、その絵柄の変動表示が終了する場合に振分実行モードにおけるV入賞の発生の有無に対応する絵柄が停止表示される。これにより、図柄表示装置44の各変動表示領域131~133にて遊技回、振分用スルー入賞部35の入賞有効期間及び振分実行モードにおいて一連の演出が実行される構成において、特図表示部42a及び振分表示部42cを確認することで各期間の監視を個別に行うことが可能となる。
振分用スルー入賞部35の入賞有効期間が開始される場合に、振分表示部42cにおける絵柄の変動表示が開始される。これにより、遊技ホールの管理者などは振分表示部42cにおいて絵柄の変動表示が開始されたか否かを確認することで、振分用スルー入賞部35の入賞有効期間が開始されたか否かを明確に把握することが可能となる。
特図表示部42aにおける絵柄の変動表示は振分用スルー入賞部35の入賞有効期間が開始される前に終了される。これにより、遊技ホールの管理者は特図表示部42aを確認することで、その後に発生する振分用スルー入賞部35の入賞有効期間が正規のものであるか否かを把握することが可能となる。
特図表示部42a及び振分表示部42cは共に主側MPU92により直接的に制御される。これにより、特図表示部42a及び振分表示部42cに表示される内容の信頼性を高めることが可能となる。
第2振分実行モードを契機として発生した開閉実行モードでは、各ラウンド間の特電閉鎖期間が第1振分実行モードを契機として発生した開閉実行モードよりも長時間となる。そして、第2振分実行モードを契機として発生した開閉実行モードでは、パチンコ機10自身にて、すなわち図柄表示装置44、表示発光部73及びスピーカ部74にて、その旨の報知が行われる。これにより、当該事実をその開閉実行モード中に遊技ホールの管理者に認識させることが可能となるとともに、それに対処する十分な時間を当該管理者に与えることが可能となる。さらには、不正行為に起因して第2振分実行モードを契機とした開閉実行モードが発生した場合には、その開閉実行モードの消化率を低下させることが可能となり、当該不正行為による単位時間当たりに得られる利益の量を低下させることが可能となる。
また、第2振分実行モードを契機とした開閉実行モードにおける特電入賞装置37の閉鎖中の期間が、第1振分実行モードを契機とした開閉実行モードよりも長くなる構成である。閉鎖中の期間は遊技球が発射されている状況などに依存することなく一定であるため、このような閉鎖中の期間を長時間化させることで、第2振分実行モードを契機とした開閉実行モードの長時間化を確実に行わせることが可能となる。
また、エンディング期間のみが長時間化されて開閉実行モードの長時間化が図られるのではなく、最後のラウンド遊技よりも前のタイミングの特電閉鎖期間が長時間されて開閉実行モードの長時間化が図られている。これにより、第2振分実行モードを契機とした開閉実行モードの発生が不正行為に起因している場合に、当該開閉実行モードにおける遊技球の払い出しが完了する前の段階で当該不正行為に対処することが可能となる。
また、各ラウンド遊技の上限個数及び特電開放期間は、第1振分実行モードを契機とした開閉実行モードと第2振分実行モードを契機とした開閉実行モードとで同一である。これにより、不正行為ではなく正規に遊技が行われた結果として第2振分実行モードを契機とした開閉実行モードが発生した場合に対して、第1振分実行モードを契機とした開閉実行モードと同等の遊技球の払い出しが行われるようにすることが可能となる。
当否判定処理の結果が当たり結果となった場合、当否判定処理又は種別判定処理の結果に対応する種類の振分実行モードが実行されるのではなく、遊技回が終了した後に実行される振分用スルー入賞部35の入賞有効期間において当該振分用スルー入賞部35に遊技球が入球したことを契機として実行された振分判定処理の結果に対応する種類の振分実行モードが実行される。これにより、振分実行モードが発生することが確定している上記入賞有効期間において遊技者は振分実行モードの種類が遊技者にとって有利な種類となることを期待しながら発射操作を行うこととなる。よって、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
振分用スルー入賞部35に遊技球が入球したことに基づいて振分判定処理が実行されるため、振分判定処理の実行契機を明確なものとすることが可能となる。また、上記入賞有効期間において振分用スルー入賞部35に遊技球が入球した場合、振分判定処理が実行されるだけではなく振分実行モードが開始される。これにより、各契機が異なる構成に比べて、遊技内容の理解の容易化を図ることが可能となる。
振分実行モードにおいて振分表示部42cにて絵柄の変動表示が行われることにより、振分表示部42cを確認することで振分実行モードの実行中であるか否かを把握することが可能となる。また、振分実行モードにおいてV入賞が発生するか否かに応じて開閉実行モードへの移行が発生する場合と開閉実行モードへの移行が発生しない場合とが生じる構成において、振分実行モードにおいてV入賞が発生したか否かに応じて振分表示部42cの停止結果が変化する。これにより、振分表示部42cを振分実行モードの実行中であることを報知するための表示部としてだけではなく、振分実行モードにおいてV入賞が発生したか否かを報知するための表示部として機能させることが可能となる。
振分表示部42cにおける絵柄の変動表示が終了する場合における停止結果の内容が振分実行モードにおけるV入賞の有無に対応している。これにより、振分表示部42cにおける絵柄の変動表示が終了する場合における停止結果を確認することで振分実行モードにおいてV入賞が発生したか否かを把握することができる。よって、V入賞が発生したか否かを振分表示部42cの内容により確認する場合の確認タイミングを分かり易いタイミングとすることが可能となる。
<第2の実施形態>
本実施形態では振分実行モードの実行態様が上記第1の実施形態と相違している。以下、当該相違する構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図30は第1振分実行モード及び第2振分実行モードのそれぞれにおける振分入賞装置36の動作態様を示すタイムチャートである。図30(a1)及び図30(a2)は振分実行モードの実行期間を示し、図30(b1)及び図30(b2)は振分入賞装置36の振分開放期間を示し、図30(c1)及び図30(c2)は振分入賞装置36の切換片66がV誘導位置に配置されている期間を示す。
まず第1振分実行モードについて図30(A)を参照しながら説明する。t1のタイミングで図30(a1)に示すように第1振分実行モードが開始され、図30(b1)に示すように振分入口61の開放が開始される。この場合、振分側長期間態様による開放が行われる。
その後、t2のタイミングで、最初に振分入口61の開放が開始されてから所定期間(例えば3sec)が経過することで、図30(c1)に示すように切換片66が退避位置からV誘導位置に切り換えられる。その後、t3のタイミングで、t2のタイミングからV誘導継続期間(例えば3sec)が経過することにより、図30(c1)に示すように切換片66がV誘導位置から退避位置に切り換えられる。
この場合、第1振分実行モードにおいては振分側長期間態様による振分入口61の開放が最初に実行され、さらに遊技球の発射周期との関係で切換片66がV誘導位置に切り換えられるタイミングは、第1振分実行モードの開始前から振分入賞装置36への入賞を狙って発射操作を継続させていたとしても振分入賞装置36への入賞個数が振分側上限個数に確実に達しないタイミングである。したがって、第1振分実行モードにおいて振分入賞装置36への入賞を狙って発射操作を継続させていれば、振分入口61に入賞した遊技球のいずれかが振分入賞装置36のV入賞通路領域65cに確実に誘導されてV入賞検知センサ69にて遊技球が検知されることとなる。そして、V入賞検知センサ69にて遊技球が検知されることにより、第1振分実行モードの終了後に開閉実行モードが開始される。
その後、t4のタイミングで振分側長期間態様に対応する振分開放期間が経過することで、図30(b1)に示すように振分入口61が閉鎖される。そして、その後のt5のタイミングで、図30(b1)に示すように振分入口61が再度開放される。この場合、振分側短期間態様による開放が行われる。
その後、t6のタイミングで振分側短期間態様に対応する振分開放期間が経過することで、図30(b1)に示すように振分入口61が閉鎖され、図30(a1)に示すように第1振分実行モードが終了する。なお、振分開放期間が経過する前に振分入賞装置36への入賞個数が振分側上限個数に達した場合にはt6のタイミングよりも早いタイミングで振分入口61が閉鎖されて第1振分実行モードが終了する。例えば、t4のタイミングよりも早いタイミングで振分入賞装置36への入賞個数が振分側上限個数に達した場合にはその時点で第1振分実行モードが終了し、振分側短期間態様による振分入口61の再度の開放は発生しない。但し、この場合であっても既に説明したとおりV入賞通路領域65cに遊技球が誘導される機会が生じた後に第1振分実行モードが終了することとなる。
次に、第2振分実行モードについて図30(B)を参照しながら説明する。t11のタイミングで図30(a2)に示すように第2振分実行モードが開始され、図30(b2)に示すように振分入口61の開放が開始される。この場合、第2振分実行モードでは当該振分入口61の開放回は振分側短期間態様に対応している。そして、振分側短期間態様による振分開放期間は、最初に振分入口61の開放が開始されてから切換片66のV誘導位置への切換が行われるまでに要する期間よりも短い。したがって、図30(b2)及び図30(c2)に示すように、切換片66がV誘導位置に切り換えられるタイミングであるt13のタイミングよりも前のタイミングであるt12のタイミングにおいて振分入口61が閉鎖される。但し、振分入口61が閉鎖されたとしても第2振分実行モードが終了することはなく継続される。
その後、第2振分実行モードが継続されている状況であって振分入口61の閉鎖が継続されている状況であるt13のタイミングで、最初に振分入口61の開放が開始されてから所定時間(例えば3sec)が経過することで、図30(c2)に示すように切換片66が退避位置からV誘導位置に切り換えられる。その後、第2振分実行モードが継続されている状況であって振分入口61の閉鎖が継続されている状況であるt14のタイミングで、t13のタイミングからV誘導継続期間(例えば3sec)が経過することにより、図30(c2)に示すように切換片66がV誘導位置から退避位置に切り換えられる。
この場合、第2振分実行モードにおける最初の開放回は振分入口61の開放態様が振分側短期間態様であるため、当該最初の開放回において振分入賞装置36への入賞が発生しない可能性が高い。また、仮に振分入賞装置36への入賞が発生するとしても、当該最初の開放回が終了するタイミングで振分入賞装置36に入賞して正規に流下する遊技球が振分入賞装置36における分岐通路65においてV入賞通路領域65cへの分岐位置よりも下流側に到達するまでに要する最長期間は、当該最初の開放回が終了してから切換片66がV誘導位置に切り換えられるタイミングまでの期間(t12のタイミング~t13のタイミング)よりも短い。したがって、第2振分実行モードにおいて振分入賞装置36への入賞を狙って発射操作を継続させていたとしても振分入賞装置36のV入賞検知センサ69にて遊技球が検知される可能性は低い。そして、V入賞検知センサ69にて遊技球が検知されないことにより、第2振分実行モードの終了後に開閉実行モードが開始されない。
切換片66がV誘導位置から退避位置に切り換えられたタイミングであるt14のタイミングよりも後のタイミングであるt15のタイミングで、図30(b2)に示すように振分入口61が再度開放される。当該振分入口61の開放回も振分側短期間態様に対応している。その後、t16のタイミングで振分側短期間態様に対応する振分開放期間が経過することで、図30(b2)に示すように振分入口61が閉鎖されて、図30(a2)に示すように第2振分実行モードが終了する。
以上のとおり、第1振分実行モードにおいては振分入賞装置36への入賞を狙った遊技球の発射が正常に行われるのであればV入賞検知センサ69における遊技球の検知が発生し、第1振分実行モードの終了後に開閉実行モードが発生する。一方、第2振分実行モードにおいては振分入賞装置36への入賞を狙った遊技球の発射が正常に行われたとしてもV入賞検知センサ69における遊技球の検知は基本的に発生することはなく、第2振分実行モードの終了後に開閉実行モードが発生しない。これにより、遊技者は第1振分実行モードが発生することを期待することとなり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
また、第1振分実行モードにおいては振分入賞装置36への振分側上限個数以上の遊技球の入賞が発生し得るのに対して、第2振分実行モードにおいては振分入賞装置36への振分側上限個数以上の遊技球の入賞を期待することができない。さらに言うと、第2振分実行モードにおいては振分入賞装置36への入賞が発生しない可能性が高い。これにより、第2振分実行モードに対する第1振分実行モードの有利度を高めることが可能となる。
<第3の実施形態>
本実施形態では、主側MPU92にて実行される振分待機用処理の処理構成が上記第1の実施形態と相違している。以下、当該相違する構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
振分待機用処理では、振分用スルー入賞部35への入賞が発生している場合(ステップS1801:YES)、振分用カウンタC3の値を振分用の実行エリア125に格納する(ステップS1802)。そして、振分用の実行エリア125に格納した数値情報を利用して振分判定処理を実行する(ステップS1803)。振分判定処理では、振分テーブルを主側ROM93から主側RAM94に読み出し、振分用の実行エリア125に格納した数値情報が振分テーブルにおいて第1振分実行モードとして設定されている数値情報のいずれかと一致しているか否かを判定する。
その後、振分表示部42c用の表示テーブルを主側ROM93から主側RAM94に読み出す(ステップS1804)。振分表示部42c用の表示テーブルには、振分判定処理の結果に対応する振分表示部42cの表示内容を特定するためのデータが設定されている。つまり、当該表示テーブルには、第1振分実行モードに対応する振分表示部42cの表示内容を特定するためのデータと、第2振分実行モードに対応する振分表示部42cの表示内容を特定するためのデータとが設定されている。例えば、振分表示部42cが所謂7セグメント表示器である場合、第1振分実行モードに対応する振分表示部42cの表示内容として「1」を振分表示部42cに表示させるためのデータが設定されているとともに、第2振分実行モードに対応する振分表示部42cの表示内容として「2」を振分表示部42cに表示させるためのデータが設定されている。
その後、振分表示部42c用の表示テーブルから今回の振分判定処理の結果に対応するデータを特定し、その特定したデータを振分表示部42cの表示制御用のデータとして設定する(ステップS1805)。これにより、振分表示部42cにおいて振分判定処理の結果が表示される。つまり、本実施形態では、振分判定処理が実行された場合に、その振分判定処理の結果に対応する表示が振分表示部42cにて行われ、当該振分表示部42cでは絵柄の変動表示が実行されない。このように振分表示部42cにて振分判定処理の結果が表示されることにより、振分実行モードが開始される場合にはその振分実行モードが第1振分実行モード及び第2振分実行モードのいずれに対応しているのかを振分表示部42cにて報知することが可能となる。
また、振分実行モードが開始される場合に振分表示部42cにおいて表示された振分判定処理の結果に対応する表示は、開閉実行モードへの移行を伴わない振分実行モードである場合には当該振分実行モードが終了する場合に終了され、開閉実行モードが発生する場合には開閉実行モードが終了する場合に終了される。これにより、振分実行モードが実行されている状況における任意のタイミングで振分表示部42cを確認することでその振分実行モードが第1振分実行モード及び第2振分実行モードのいずれに対応しているのかを把握することができるとともに、開閉実行モードが実行されている状況における任意のタイミングで振分表示部42cを確認することでその開閉実行モードが第1振分実行モード及び第2振分実行モードのいずれを契機としているのかを把握することができる。
なお、振分表示部42cにおける表示が開閉実行モードへの移行を伴わない振分実行モードの終了時又は開閉実行モードの終了時に消去される構成に代えて、開閉実行モードへの移行が発生するか否かに関係なく振分実行モードの終了時に消去される構成としてもよく、新たな遊技回が開始される場合に消去される構成としてもよい。また、振分表示部42cは前回の振分判定処理の結果に対応する絵柄が表示され続け、振分判定処理が実行された場合に当該振分判定処理の結果に対応させてその絵柄の表示内容が変更され得る構成としてもよい。
その後、ステップS1803における振分判定処理において第1振分実行モードが選択されたか否かを判定する(ステップS1806)。第1振分実行モードが選択された場合(ステップS1806:YES)、主側RAM94に設けられた第1振分実行フラグに「1」をセットする(ステップS1807)。第1振分実行フラグは、振分実行モードとして第1振分実行モード及び第2振分実行モードのうちいずれを実行すべきであるのかを主側MPU92にて特定するためのフラグであり、第1振分実行フラグの値が「1」である場合には第1振分実行モードを実行すべきであることを特定し、第1振分実行フラグの値が「0」である場合には第2振分実行モードを実行すべきであることを特定する。その後、第1振分コマンドを音光側MPU103に送信する(ステップS1808)。主側MPU92から第1振分コマンドが送信された場合における音光側MPU103及び表示側MPU113の処理内容は上記第1の実施形態と同一である。
一方、第2振分実行モードが選択された場合(ステップS1806:NO)、第2振分コマンドを音光側MPU103に送信する(ステップS1809)。主側MPU92から第2振分コマンドが送信された場合における音光側MPU103及び表示側MPU113の処理内容は上記第1の実施形態と同一である。
ステップS1808又はステップS1809の処理を実行した場合、主側RAM94のタイマカウンタに振分用オープニング期間(例えば3sec)の情報をセットする(ステップS1810)。これにより、振分用オープニング期間の計測が開始される。そして、特図特電カウンタの値を1加算する(ステップS1811)。振分待機用処理が実行される場合における特図特電カウンタの値は「3」であるため、1加算されることで特図特電カウンタの値は振分開始用処理(ステップS309)に対応する「4」となる。
なお、本実施形態では振分開始用処理(図22)及び振分用処理(図23)において振分表示部42cにおける表示内容を更新させるための処理は実行されない。
以上のとおり、振分判定処理が実行された場合、その振分判定処理の結果に対応する表示が振分表示部42cにて行われる。このように振分表示部42cにて振分判定処理の結果が表示されることにより、振分実行モードが開始される場合にはその振分実行モードが第1振分実行モード及び第2振分実行モードのいずれに対応しているのかを振分表示部42cにて報知することが可能となる。
振分実行モードが開始される場合に振分表示部42cにおいて表示された振分判定処理の結果に対応する表示は、開閉実行モードへの移行を伴わない振分実行モードである場合には当該振分実行モードが終了する場合に終了され、開閉実行モードが発生する場合には開閉実行モードが終了する場合に終了される。これにより、振分実行モードが実行されている状況における任意のタイミングで振分表示部42cを確認することでその振分実行モードが第1振分実行モード及び第2振分実行モードのいずれに対応しているのかを把握することができるとともに、開閉実行モードが実行されている状況における任意のタイミングで振分表示部42cを確認することでその開閉実行モードが第1振分実行モード及び第2振分実行モードのいずれを契機としているのかを把握することができる。
振分表示部42cは主側MPU92により直接的に制御される。これにより、振分表示部42cに表示される情報の信頼度を高めることが可能となる。
振分表示部42cとは別に特図表示部42aが設けられており、遊技回中における絵柄の変動表示は特図表示部42aにて行われる。これにより、遊技回が実行されていること及び当否判定処理の結果を報知するための表示部と、振分判定処理の結果を報知するための表示部とが、特図表示部42a及び振分表示部42cとして個別に設けられることとなる。よって、特図表示部42a及び振分表示部42cを確認することで各内容の監視を個別に行うことが可能となる。
なお、本実施形態において振分用スルー入賞部35への入賞有効期間が開始される場合に振分表示部42cにて絵柄の変動表示が開始され、振分用スルー入賞部35への入賞が発生して振分判定処理が実行された場合にその振分判定処理の結果に対応する絵柄を停止表示させた状態で振分表示部42cにおける絵柄の変動表示が終了される構成としてもよい。この場合、振分表示部42cにて絵柄の変動表示が実行されているか否かを確認することで、振分用スルー入賞部35への入賞有効期間であるか否かを把握することが可能となる。
また、本実施形態において特図表示部42a及び振分表示部42cとは別に主側MPU92により直接的に制御される表示部を設け、振分実行モードにおいては当該表示部にて絵柄の変動表示を行う構成としてもよい。この場合、当該表示部では、上記第1の実施形態における振分表示部42cと同様に、振分実行モードにおいてV入賞が発生したか否かに応じて、絵柄の変動表示を終了させる場合に停止させる絵柄の種類を異ならせる構成としてもよい。
<第4の実施形態>
上記各実施形態では振分用スルー入賞部35の入賞有効期間において当該振分用スルー入賞部35への入賞が発生した場合、振分実行モードへの移行が確実に発生する構成としたが、本実施形態では当該入賞有効期間において振分用スルー入賞部35への入賞が発生したとしても振分実行モードへの移行が発生しないことが起こり得る。また、振分用スルー入賞部35への入賞が発生した場合に振分実行モードへの移行当選となる確率が遊技状態に応じて変動する構成となっている。以下、当該相違する構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
まず本実施形態における当たり結果の種類を説明する。当たり結果は、上記第1の実施形態と同様に、主側MPU92における当否判定処理(ステップS403)において当選結果となることで、主側MPU92における種別判定処理(ステップS405)にて選択される。複数種類存在している当たり結果は振分用スルー入賞部35の入賞有効期間の開始契機となる点で共通しているものの、当否判定処理の当選確率及び振分判定処理の当選確率の組合せの種類を相互に異なる種類に変更させる契機となる。但し、種別判定処理にて当たり結果の種類が選択されたとしても、当該種別判定処理が実行された遊技回を契機として開閉実行モードへの移行が発生しない限り、その選択された当たり結果に対応する各当選確率の設定は行われない。
当たり結果の種類を種別判定処理において抽選により選択するためのデータとして、図32(a)の説明図に示すように主側ROM93には種別テーブル93aが設けられている。図32(b)は種別テーブル93aの内容を説明するための説明図である。種別テーブル93aには種別カウンタC2に対する当たり結果の振分先として、低確当たり結果と、第1高確当たり結果と、第2高確当たり結果と、第3高確当たり結果と、第4高確当たり結果と、第5高確当たり結果とが存在している。具体的には、種別テーブル93aでは、「0~29」の種別カウンタC2のうち、「0~9」が低確当たり結果に対応しており、「10~13」が第1高確当たり結果に対応しており、「14~17」が第2高確当たり結果に対応しており、「18~21」が第3高確当たり結果に対応しており、「22~25」が第4高確当たり結果に対応しており、「26~29」が第5高確当たり結果に対応している。
これら各当たり結果のそれぞれに対応させて、図32(a)に示すように主側ROM93には低確用テーブル群93b、第1高確用テーブル群93c、第2高確用テーブル群93d、第3高確用テーブル群93e、第4高確用テーブル群93f及び第5高確用テーブル群93gが設けられている。所定の遊技回においていずれかの当たり結果が種別判定処理において選択され、その所定の遊技回を契機として開閉実行モードへの移行が発生した場合には、当該開閉実行モードが終了する場合に種別判定処理において選択された当たり結果に対応する遊技状態の設定が行われる。そして、その遊技状態において遊技回が行われる場合には当該遊技状態に対応するテーブル群93b~93gに含まれる当否テーブルを利用して当否判定処理が実行されるとともに、当該遊技回に続けて振分用スルー入賞部35の入賞有効期間が発生した場合には当該遊技状態に対応するテーブル群93b~93gに含まれる振分テーブルを利用して振分判定処理が実行される。なお、当否テーブルには当否判定処理において当選結果となる当たり乱数カウンタC1の数値範囲が設定されている。また、振分テーブルには振分判定処理において当選結果となる振分用カウンタC3の数値範囲が設定されているとともに、当該当選結果となる数値範囲には第1振分実行モードの実行当選となる振分用カウンタC3の数値範囲及び第2振分実行モードの実行当選となる振分用カウンタC3の数値範囲が設定されている。
図32(c)は各当たり結果に対応するテーブル群93b~93gの内容を説明するための説明図である。低確当たり結果となった場合には、当否判定処理の当選確率は1/40となり、振分判定処理の当選確率は1/5となる。この場合、当否判定処理において当選結果となるとともに振分判定処理においていずれかの振分実行モードへの当選結果となる合成確率は1/200となる。第1高確当たり結果となった場合には、当否判定処理の当選確率は低確当たり結果の場合よりも高い1/4となるとともに振分判定処理の当選確率は低確当たり結果の場合と同一の1/5となり、上記合成確率は低確当たり結果の場合よりも高い1/20となる。第2高確当たり結果となった場合には、当否判定処理の当選確率は低確当たり結果の場合よりも高い1/8となるとともに振分判定処理の当選確率は低確当たり結果の場合よりも高い2/5となり、上記合成確率は第1高確当たり結果の場合と同一の1/20となる。第3高確当たり結果となった場合には、当否判定処理の当選確率は低確当たり結果の場合よりも高い1/10となるとともに振分判定処理の当選確率は低確当たり結果の場合よりも高い2/5となり、上記合成確率は第1~第2高確当たり結果の場合よりも低く低確当たり結果の場合よりも高い1/25となる。第4高確当たり結果となった場合には、当否判定処理の当選確率は低確当たり結果の場合よりも高い1/20となるとともに振分判定処理の当選確率は低確当たり結果の場合よりも高い4/5となり、上記合成確率は第3高確当たり結果の場合と同一の1/25となる。第5高確当たり結果となった場合には、当否判定処理の当選確率は低確当たり結果の場合と同一の1/40となるとともに振分判定処理の当選確率は低確当たり結果の場合よりも高い1/1(すなわち100%)となり、上記合成確率は第1~第4高確当たり結果の場合よりも低く低確当たり結果の場合よりも高い1/40となる。
上記のようにいずれかの高確当たり結果に対応する態様で当否判定処理及び振分判定処理が実行される場合には、低確当たり結果に対応する態様で当否判定処理及び振分判定処理が実行される場合よりも上記合成確率が高くなる。これにより、いずれかの高確当たり結果となることの有利性を高めることが可能となる。
高確当たり結果の種類に応じて、当否判定処理の当選確率及び振分判定処理の当選確率の組合せの種類が相違している。これにより、当否判定処理の当選確率及び振分判定処理の当選確率の設定態様を多様化させることが可能となり、それに伴って遊技の多様化を図ることが可能となる。
高確当たり結果の種類に応じて上記合成確率が相違している。これにより、高確当たり結果の中においても有利及び不利を生じさせることが可能となる。また、いずれの高確当たり結果を契機とした場合であっても上記合成確率は上限基準確率である1/20以下となる。これにより、有利度が過剰に高くなってしまわないようにすることが可能となる。
当否判定処理の当選確率が他の高確当たり結果よりも低くくなる代わりに振分判定処理の当選確率が他の高確当たり結果よりも高くなる高確当たり結果が存在しているとともに、当否判定処理の当選確率が他の高確当たり結果よりも高くなる代わりに振分判定処理の当選確率が他の高確当たり結果よりも低くなる高確当たり結果が存在している。これにより、当否判定処理の当選確率が高くなる状況と、振分判定処理の当選確率が高くなる状況とを個別に発生させることが可能となり、有利度が高まる対象を多様化させることが可能となる。
高確当たり結果の種類に応じて、当否判定処理の当選確率及び振分判定処理の当選確率のうち一方は低確当たり結果の場合よりも高くなり他方は低確当たり結果の場合と同一である状況が発生する。これにより、当否判定処理及び振分判定処理のうち一方は低確当たり結果の場合よりも有利度を極端に高めながら、他方は低確当たり結果の場合と有利度を同一とすることが可能となり、当否判定処理と振分判定処理とでメリハリをつけることが可能となる。
第5高確当たり結果は、当否判定処理の当選確率は低確当たり結果の場合と同一であるものの振分判定処理の当選確率は100%となる。この場合、当否判定処理において当選結果となれば、振分用スルー入賞部35の入賞有効期間において当該振分用スルー入賞部35への入賞が発生した場合、振分実行モードへの移行が確実に発生することとなる。この状況においては当否判定処理にて当選結果となりさえすれば振分実行モードへの移行が確定することとなるため、当否判定処理にて当選結果となることに対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
なお、いずれのテーブル群93b~93gが選択されている場合であっても振分判定処理において第1振分実行モードが選択される確率は振分判定処理において当選結果となった場合の1/2で一定となっている。
以下、上記のような当たり結果に対応する当否判定処理及び振分判定処理の実行を可能とするための処理構成について説明する。図33は本実施形態における特図変動開始処理を示すフローチャートである。なお、特図変動開始処理は特図特電制御処理(図14)におけるステップS305にて実行される。
特図変動開始処理では、特図側の保留情報の個数が1個以上であることを条件として(ステップS1901:YES)、データ設定処理を実行する(ステップS1902)。データ設定処理では、上記第1の実施形態におけるデータ設定処理(ステップS402)と同一の処理を実行する。その後、現状の遊技状態に対応する当否テーブルを主側ROM93から主側RAM94に読み出す(ステップS1903)。具体的には、主側RAM94には遊技状態を主側MPU92にて特定するためのフラグとして、第1高確状態フラグ、第2高確状態フラグ、第3高確状態フラグ、第4高確状態フラグ及び第5高確状態フラグが設けられている。第1高確状態フラグに「1」がセットされている状態は第1高確当たり結果となりその後に開閉実行モードが発生した後の遊技状態であることを意味し、第2高確状態フラグに「1」がセットされている状態は第2高確当たり結果となりその後に開閉実行モードが発生した後の遊技状態であることを意味し、第3高確状態フラグに「1」がセットされている状態は第3高確当たり結果となりその後に開閉実行モードが発生した後の遊技状態であることを意味し、第4高確状態フラグに「1」がセットされている状態は第4高確当たり結果となりその後に開閉実行モードが発生した後の遊技状態であることを意味し、第5高確状態フラグに「1」がセットされている状態は第5高確当たり結果となりその後に開閉実行モードが発生した後の遊技状態であることを意味し、全ての高確状態フラグに「1」がセットされていない状態は低確当たり結果となりその後に開閉実行モードが発生した後の遊技状態であることを意味する。
ステップS1903では、主側RAM94の第1~第5高確状態フラグの状態を特定し、主側ROM93のテーブル群93b~93gのうちその特定結果に対応するテーブル群から当否テーブルを読み出す。その後、特図用の実行エリア124に格納された保留情報において当たり乱数カウンタC1から取得した数値情報を読み出し、その読み出した数値情報を上記読み出した当否テーブルにおいて当たり結果として設定されている数値情報のいずれかと一致しているか否かを判定する(ステップS1904)。
この当否判定処理の結果が当たり結果である場合(ステップS1905:YES)、主側ROM93から主側RAM94に種別テーブル93aを読み出す(ステップS1906)。種別テーブル93aは1種類のみ設けられているので、その1種類の種別テーブル93aを読み出す。その後、特図用の実行エリア124に格納された保留情報において種別カウンタC2から取得した数値情報を読み出し、その読み出した数値情報が種別テーブル93aに設定されている低確当たり結果、第1高確当たり結果、第2高確当たり結果、第3高確当たり結果、第4高確当たり結果及び第5高確当たり結果のうちいずれに対応しているのかを判定する(ステップS1907)。
種別判定処理を実行した後は、当該種別判定処理にて特定した当たり結果の種類に対応する主側RAM94のフラグに「1」をセットする(ステップS1908)。具体的には、主側RAM94には低確当選フラグ、第1高確当選フラグ、第2高確当選フラグ、第3高確当選フラグ、第4高確当選フラグ及び第5高確当選フラグが設けられており、ステップS1908ではそれら当選フラグのうち種別判定処理の結果に対応する当選フラグのみに「1」がセットされた状態とする。
その後、当たり結果用の停止結果設定処理を実行する(ステップS1909)。具体的には、今回の遊技回において特図表示部42aに最終的に停止表示させる絵柄の停止態様の情報を、主側ROM93に予め記憶されている当たり結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報を主側RAM94に記憶する。この当たり結果用の停止結果テーブルには、特図表示部42aに停止表示される絵柄の停止態様の種類が、当たり結果の種類毎に相違させて設定されており、ステップS1909では、ステップS1907にて特定した当たり結果の種類に応じた絵柄の停止態様の情報を主側RAM94に記憶する。なお、各当たり結果に1対1で対応させて絵柄の停止態様が設定されていてもよく、少なくとも一部の当たり結果に対して複数種類の絵柄の停止態様が設定されていてもよい。複数種類の絵柄の停止態様が設定されている当たり結果について停止結果を選択する方法は任意であるが、例えば種別カウンタC2の値に応じて停止結果が選択される構成としてもよい。
ステップS1910~ステップS1915の処理内容は、上記第1の実施形態における特図変動開始処理(図15)のステップS408~ステップS413の処理内容と同一である。
図34は本実施形態における振分待機用処理を示すフローチャートである。なお、振分待機用処理は特図特電制御処理(図14)におけるステップS308にて実行される。
振分待機用処理では、まず振分表示部42cの更新処理を実行する(ステップS2001)。なお、振分表示部42cにおける絵柄の変動表示は、上記第1の実施形態と同様に特図確定中処理(図20)におけるステップS905にて開始されている。また、当該更新処理の処理内容は上記第1の実施形態における振分待機用処理(図21)のステップS1001と同一である。
その後、振分用スルー入賞部35への入賞が発生しているか否かを判定する(ステップS2002)。ここで、振分用スルー入賞部35への入賞が発生しているか否かの判定はステップS2002においてのみ発生する。これにより、振分用スルー入賞部35への入賞有効期間は、当たり結果に対応する遊技回が終了した場合にのみ発生することとなる。
振分用スルー入賞部35への入賞が発生している場合(ステップS2002:YES)、振分用カウンタC3の値を振分用の実行エリア125に格納する(ステップS2003)。その後、主側RAM94の第1~第5高確状態フラグの状態を特定し、主側ROM93のテーブル群93b~93gのうちその特定結果に対応するテーブル群から主側RAM94に振分テーブルを読み出すことにより、現状の遊技状態に対応する振分テーブルを読み出す(ステップS2004)。図35は低確用テーブル群93b及び第1高確用テーブル群93cに含まれている振分テーブルを説明するための説明図である。振分テーブルでは「0~29」の振分用カウンタC3のうち、「0~23」が外れ結果に対応しており、「24~26」が第1振分実行モードへの移行に対応しており、「27~29」が第2振分実行モードへの移行に対応している。この場合、1/5の確率で当選結果となり、さらにその当選結果となったうちの1/2の確率で第1振分実行モードへの移行が発生するとともに当選結果となったうちの1/2の確率で第2振分実行モードへの移行が発生する。
その後、ステップS2005にて、振分用の実行エリア125に格納された数値情報を上記読み出した振分テーブルにおいて当選結果として設定されている数値情報のいずれかと一致しているか否かを判定する。また、ステップS2005の振分判定処理では、振分用の実行エリア125に格納された数値情報が当選結果の数値情報と一致している場合には、第1振分実行モード及び第2振分実行モードのいずれの数値情報と一致しているか否かを判定する。
振分判定処理の結果が当選結果である場合(ステップS2006:YES)、振分当選時の停止結果設定処理を実行する(ステップS2007)。具体的には、振分表示部42cに停止表示させる絵柄の停止態様の情報を主側ROM93から読み出す。この絵柄の停止態様の情報は、第1振分実行モードが発生する場合、第2振分実行モードが発生する場合、及びいずれの振分実行モードも発生しない場合とで異なる停止態様の情報として設定されている。ステップS2007では、振分判定処理において第1振分実行モードが選択された場合には第1振分実行モードに対応する絵柄の停止態様の情報を読み出すとともにその情報に対応する態様による絵柄が停止表示されるように振分表示部42cを表示制御し、振分判定処理において第2振分実行モードが選択された場合には第2振分実行モードに対応する絵柄の停止態様の情報を読み出すとともにその情報に対応する態様による絵柄が停止表示されるように振分表示部42cを表示制御する。
その後、振分実行モード用の設定処理を実行する(ステップS2008)。当該設定処理では、上記第1の実施形態における振分待機用処理(図21)のステップS1005~ステップS1010の処理と同一の処理を実行する。これにより、第1振分実行モード又は第2振分実行モードへの移行設定が行われる。
その後、V入賞判定表示部用の変動表示テーブルを主側ROM93から主側RAM94に読み出した後に(ステップS2009)、V入賞判定表示部において絵柄の変動表示を開始させる(ステップS2010)。本実施形態では、振分判定処理の結果が振分表示部42cにおいて表示されるため、振分実行モードであること及び振分実行モードにおいてV入賞が発生したか否かを報知するための表示部としてV入賞判定表示部が別に設けられている。V入賞判定表示部は、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されてなるセグメント表示器により構成されている。この場合、V入賞判定表示部において図柄表示装置44のような複雑な表示を行うことは不可であるが、V入賞判定表示部を表示制御するための処理負荷を軽減することが可能となる。但し、これに限定されることはなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器等その他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、V入賞判定表示部にて表示される絵柄としては、複数種の文字が表示される構成、複数種の記号が表示される構成、複数種のキャラクタが表示される構成又は複数種の色が表示される構成などが考えられる。V入賞判定表示部の表示範囲は図柄表示装置44の表示面よりも狭い範囲となっている。これにより、V入賞判定表示部よりも図柄表示装置44への遊技者の注目度を高めることが可能となる。
V入賞判定表示部用の変動表示テーブルは、V入賞判定表示部において絵柄の変動表示を行わせる場合における絵柄の変動表示パターンが予め定められたテーブルである。V入賞判定表示部において絵柄の変動表示が実行される場合には、同一の変動表示テーブルが使用される。V入賞判定表示部において絵柄の変動表示が行われる場合、所定のパターンによる絵柄の変動表示が繰り返されることとなるが、V入賞判定表示部用の変動表示テーブルにはその所定のパターンによる絵柄の変動表示における1周分の制御データが設定されている。したがって、V入賞判定表示部において絵柄の変動表示が行われる場合、振分実行モードが終了するまでV入賞判定表示部用の変動表示テーブルが繰り返し使用されることとなる。なお、本実施形態における振分開始用処理(図22)のステップS1101及び振分用処理(図23)のステップS1201では、振分表示部42cの更新処理ではなくV入賞判定表示部の更新処理を上記変動表示テーブルに基づいて実行する。
振分判定処理の結果が外れ結果である場合(ステップS2006:NO)、振分外れ結果の停止結果設定処理を実行する(ステップS2011)。具体的には、振分判定処理の結果が外れ結果であることに対応する絵柄の停止態様の情報を主側ROM93から読み出す。この絵柄の停止態様の情報は振分当選時の停止結果設定処理(ステップS2007)にて選択されない絵柄の停止態様の情報である。ステップS2011では、振分判定処理の結果が外れ結果であることに対応する絵柄の停止態様の情報を読み出すとともにその情報に対応する態様による絵柄が停止表示されるように振分表示部42cを表示制御する。
その後、フラグクリア処理を実行する(ステップS2012)。フラグクリア処理では、今回の遊技回及び今回の入賞有効期間において使用された各種フラグを「0」クリアする。また、特図特電カウンタの値を「0」クリアする(ステップS2013)。これにより、特図特電カウンタの値が特図変動開始処理(ステップS305)に対応する「0」となる。
ここで、振分判定処理において外れ結果となった場合、振分実行モードに移行することなく特図変動開始処理が実行される状態となるが遊技状態移行処理は実行されない。したがって、振分判定処理において外れ結果となった場合には、今回の振分用スルー入賞部35の入賞有効期間への移行契機となった遊技回において発生した当たり結果に対応する遊技状態の移行、すなわち当否判定処理の当選確率及び振分判定処理の当選確率の組合せの変更は発生しない。
図36は本実施形態における振分終了処理を示すフローチャートである。なお、振分終了処理は振分用処理(図23)におけるステップS1222にて実行される。
振分終了処理では、主側RAM94のV入賞フラグに「1」がセットされている場合(ステップS2101:YES)、V入賞発生時の停止結果設定処理を実行する(ステップS2102)。当該停止結果設定処理では、V入賞検知センサ69にて遊技球が検知されたことに対応するV入賞判定表示部の絵柄の停止態様の情報を読み出す。この絵柄の停止態様の情報は、ステップS2108におけるV入賞非発生時の停止結果設定処理にて選択されない停止態様の情報である。これにより、V入賞判定表示部において今回の振分実行モードにてV入賞が発生したことに対応する絵柄が表示された状態で絵柄の変動表示が停止される。また、ステップS2102では、今回の振分実行モードが第1振分実行モードである場合と第2振分実行モードである場合とで、異なる停止態様の情報を読み出す。つまり、第1振分実行モードにおいてV入賞検知センサ69にて遊技球が検知された場合と、第2振分実行モードにおいてV入賞検知センサ69にて遊技球が検知された場合とで、V入賞判定表示部における絵柄の変動表示が終了する場合の絵柄の停止態様が相違している。これにより、その後に発生する開閉実行モードがいずれの振分実行モードにおいてV入賞が発生したことを契機としたものであるのかを、V入賞判定表示部の表示態様から把握することが可能となる。また、V入賞判定表示部において停止表示された絵柄の態様は、V入賞判定表示部における次回の絵柄の変動表示が開始されるまで維持されるため、その後の開閉実行モードにおいても表示が継続される。これにより、開閉実行モード中における任意のタイミングでV入賞判定表示部を確認することで、当該開閉実行モードがいずれの振分実行モードにおいてV入賞が発生したことを契機としたものであるかを確認することが可能となる。
その後、ステップS2103~ステップS2107では、上記第1の実施形態における振分終了処理(図24)のステップS1307~ステップS1311と同一の処理を実行する。これにより、開閉実行モードに移行することとなる。
一方、主側RAM94のV入賞フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS2101:NO)、V入賞非発生時の停止結果設定処理を実行する(ステップS2108)。当該停止結果設定処理では、V入賞検知センサ69にて遊技球が検知されなかったことに対応するV入賞判定表示部の絵柄の停止態様の情報を読み出す。これにより、V入賞判定表示部において今回の振分実行モードにてV入賞が発生しなかったことに対応する絵柄が表示された状態で絵柄の変動表示が停止される。V入賞判定表示部において停止表示された絵柄の態様は、遊技回の実行期間及び開閉実行モードであるか否かに関係なく、V入賞判定表示部における次回の絵柄の変動表示が開始されるまで維持される。なお、これに限定されることはなく、開閉実行モードへの移行を伴わない振分実行モードが終了した場合、又は開閉実行モードが終了した場合に、V入賞判定表示部におけるそれまでの表示が消去される構成としてもよい。この場合、V入賞判定表示部には何も表示されない状態となる構成としてもよく、非変動中であることを示す表示が継続される構成としてもよい。
その後、フラグクリア処理を実行する(ステップS2109)。フラグクリア処理では、今回の遊技回、今回の入賞有効期間及び今回の振分実行モードにおいて使用された各種フラグを「0」クリアする。また、特図特電カウンタの値を「0」クリアする(ステップS2110)。これにより、特図特電カウンタの値が特図変動開始処理(ステップS305)に対応する「0」となる。
ここで、振分実行モードにおいてV入賞が発生しなかった場合、開閉実行モードに移行することなく特図変動開始処理が実行される状態となるが遊技状態移行処理は実行されない。したがって、振分実行モードにおいてV入賞が発生しなかった場合には、今回の振分実行モードへの移行契機となった遊技回において発生した当たり結果に対応する遊技状態の移行、すなわち当否判定処理の当選確率及び振分判定処理の当選確率の組合せの変更は発生しない。
図37は本実施形態における遊技状態移行処理を示すフローチャートである。なお、遊技状態移行処理は特電終了処理(図28)におけるステップS1702にて実行される。
遊技状態移行処理では、主側RAM94の第1高確当選フラグ、第2高確当選フラグ、第3高確当選フラグ及び第4高確当選フラグのいずれかに「1」がセットされている場合(ステップS2201:YES)、主側RAM94の第1高確状態フラグ、第2高確状態フラグ、第3高確状態フラグ及び第4高確状態フラグのうち、「1」がセットされている高確当選フラグに対応する高確状態フラグに「1」をセットする(ステップS2202)。これにより、今回の高確当たり結果に対応する高確用テーブル群93c~93fが当否判定処理及び振分判定処理において参照される状態となる。ここで設定された高確状態フラグの状態は、遊技状態移行処理(図37)が次回実行されるまで保持される。
その後、主側RAM94の第1高頻度サポートフラグに「1」をセットする(ステップS2203)。これにより、誘導ユニット52のサポートモードが高頻度サポートモードとなる。なお、第1高頻度サポートフラグに「1」がセットされた状態は、遊技状態移行処理(図37)が次回実行されるまで保持される。但し、上記第1の実施形態と同様に、振分用スルー入賞部35の入賞有効期間、振分実行モード及び開閉実行モードのいずれかである場合、その直前までサポートモードが高頻度サポートモードに設定されていたか否かに関係なく、サポートモードが低頻度サポートモードに設定される。
その後、今回「1」が設定された高確状態フラグに対応する状態移行コマンドを音光側MPU103に送信する(ステップS2204)。音光側MPU103は、主側MPU92から状態移行コマンドを受信した場合、タイマ割込み処理(図16)のテーブル設定処理(ステップS501)にて今回の状態移行コマンドに対応する制御テーブルを音光側ROM104から音光側RAM105に読み出す。これにより、今回の高確当たり結果に対応する態様で表示発光部73の発光制御が実行されるとともに今回の高確当たり結果に対応する態様でスピーカ部74の音出力制御が実行される。また、音光側MPU103は今回受信した状態移行コマンドに対応するコマンドを表示側MPU113に送信する。表示側MPU113は当該コマンドを受信した場合、V割込み処理(図18)におけるステップS702にてそのコマンドに対応する表示パターンテーブルを読み出し、当該テーブルに基づいて図柄表示装置44の表示制御を実行する。
第2高確用テーブル群93dを利用して当否判定処理及び振分判定処理が実行される遊技状態に対応する図柄表示装置44の表示内容を図38(a)の説明図を参照しながら説明する。図38(a)に示すように当否判定処理及び振分判定処理が実行される状況においては図柄表示装置44に確率表示領域151が表示される。確率表示領域151では、現状の当否判定処理の当選確率に対応する確率対応画像が表示される。この場合、低確用テーブル群93bを利用して当否判定処理及び振分判定処理が実行される遊技状態における当否判定処理の当選確率を基準として確率対応画像が表示される。具体的には、第2高確用テーブル群93dが参照される場合には当否判定処理の当選確率が1/4であり、低確用テーブル群93bが参照される場合における当否判定処理の当選確率である1/40の10倍である。したがって、第2高確用テーブル群93dが参照される遊技状態においては確率表示領域151に確率対応画像として「10倍」の画像が表示される。一方、図柄表示装置44を含めて振分判定処理の当選確率は報知されない。これにより、当否判定処理の当選確率は遊技者に明示しながらも、振分判定処理の当選確率については遊技者に予測させることが可能となる。
遊技状態移行処理(図37)の説明に戻り、主側RAM94の第5高確当選フラグに「1」がセットされている場合(ステップS2205:YES)、主側RAM94の第5高確状態フラグに「1」をセットする(ステップS2206)。これにより、第5高確用テーブル群93gが当否判定処理及び振分判定処理において参照される状態となる。また、ステップS2203と同様に主側RAM94の第1高頻度サポートフラグに「1」をセットする(ステップS2207)。これにより、誘導ユニット52のサポートモードが高頻度サポートモードとなる。その後、共通移行コマンドを音光側MPU103に送信する(ステップS2208)。共通移行コマンドを受信した場合に音光側MPU103にて実行される処理については後に説明する。
遊技状態移行処理では、主側RAM94の第1~第5当選フラグのいずれにも「1」がセットされていない場合(ステップS2205:NO)、主側RAM94の第1~第5高確状態フラグを「0」クリアする(ステップS2209)。これにより、低確用テーブル群93bが当否判定処理及び振分判定処理において参照される状態となる。また、主側RAM94に設けられた第2高頻度サポートフラグに「1」をセットするとともに、主側RAM94に設けられた終了基準カウンタに「100」をセットする(ステップS2210)。これにより、誘導ユニット52のサポートモードが高頻度サポートモードとなる。また、終了基準カウンタの値は1遊技回が消化される度に1減算され、終了基準カウンタの値が「0」となった場合には第2高頻度サポートフラグが「0」クリアされる。これにより、100回の遊技回が消化された場合にはサポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行することとなる。その後、ステップS2208と同様に、共通移行コマンドを音光側MPU103に送信する(ステップS2211)。
音光側MPU103は、主側MPU92から共通移行コマンドを受信した場合、タイマ割込み処理(図16)のテーブル設定処理(ステップS501)にて共通移行コマンドに対応する制御テーブルを音光側ROM104から音光側RAM105に読み出す。これにより、低確用テーブル群93b及び第5高確用テーブル群93gのうちいずれが利用対象となっているのかを遊技者が識別不可な態様で表示発光部73の発光制御が実行されるとともにスピーカ部74の音出力制御が実行される。また、音光側MPU103は共通移行コマンドに対応するコマンドを表示側MPU113に送信する。表示側MPU113は当該コマンドを受信した場合、V割込み処理(図18)におけるステップS702にてそのコマンドに対応する表示パターンテーブルを読み出し、当該テーブルに基づいて図柄表示装置44の表示制御を実行する。
低確用テーブル群93b又は第5高確用テーブル群93gを利用して当否判定処理及び振分判定処理が実行される遊技状態に対応する図柄表示装置44の表示内容を図38(b)の説明図を参照しながら説明する。図38(b)に示すように図柄表示装置44の確率表示領域151では確率対応画像として「通常」の画像が表示される。また、低確当たり結果となった場合及び第5高確当たり結果となった場合のいずれであっても誘導ユニット52のサポートモードが高頻度サポートモードに設定されるため、誘導ユニット52の動作態様からは低確用テーブル群93b及び第5高確用テーブル群93gのうちいずれが利用対象となっているのかを遊技者は把握することができない。これにより、遊技者は低確用テーブル群93b及び第5高確用テーブル群93gのいずれが利用対象となっているのかを予測しながら遊技を行うこととなる。
特に、第5高確用テーブル群93gが利用対象となっている場合、当否判定処理の当選確率は低確用テーブル群93bの場合と同一であるものの、振分判定処理の当選確率は100%となっている。つまり、当否判定処理にて当たり結果となれば振分実行モードが確実に発生することとなる。そうすると、図柄表示装置44の確率表示領域151に確率対応画像として「通常」が表示されている場合、遊技者は第5高確用テーブル群93gが設定されていることを期待しながら遊技を行うこととなる。
その一方、低確当たり結果となった場合には100回の遊技回が消化された場合には誘導ユニット52のサポートモードが低頻度サポートモードとなる一方、第5高確当たり結果となった場合には100回の遊技回が消化されたとしても誘導ユニット52のサポートモードは高頻度サポートモードに保持される。これにより、開閉実行モードの終了直後には低確用テーブル群93b及び第5高確用テーブル群93gのうちいずれが利用対象となっているのかを遊技者に予測させるようにしながら、開閉実行モードへの移行が発生することなく遊技回が繰り返し実行された場合にはいずれのテーブル群が利用対象となっているのかを遊技者に認識させることが可能となる。
以上詳述した本実施形態によれば、当否判定処理にて当たり結果が選択される確率が変動し得るとともに、振分判定処理にて振分実行モードへの移行当選となる確率が変動し得る。これにより、各判定処理の実行態様を多様化させることが可能となる。また、当否判定処理にて当たり結果が選択される確率と振分判定処理にて振分実行モードへの移行当選となる確率との両方が、低確用テーブル群93bが利用される状況とは異なる確率となり得る。これにより、当否判定処理及び振分判定処理の両方の実行態様が同時に変動している状況を生じさせることが可能となり、これら当否判定処理及び振分判定処理の結果を通じて進行する遊技の内容を大きく異ならせることが可能となる。よって、遊技の画一化が抑制され、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
本実施形態の場合、開閉実行モードへの移行が発生するためには、少なくとも当否判定処理にて当たり結果が選択されるとともに振分判定処理にて振分実行モードへの移行当選となる必要がある。したがって、開閉実行モードへの移行が発生することを期待する遊技者が注目する対象の抽選処理が複数となり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。また、当否判定処理にて当たり結果となる確率と振分判定処理にて振分実行モードへの移行当選となる確率とを積算した確率が開閉実行モードへの移行確率に影響を与えることとなる。この場合に、上記のとおり当否判定処理にて当たり結果となる確率と振分判定処理にて振分実行モードへの移行当選となる確率との両方が、低確用テーブル群93bが利用される状況とは異なる確率となり得る。これにより、当否判定処理の確率及び振分判定処理の確率のうち一方のみが変動する構成に比べ、開閉実行モードへの移行確率を多様化させることが可能となる。また、当否判定処理にて当たり結果が選択される確率及び振分判定処理にて振分実行モードへの移行当選となる確率を大きく変動させなくても、開閉実行モードへの移行確率を大きく変動させることが可能となる。
当否判定処理にて当たり結果が選択される確率、及び振分判定処理にて振分実行モードへの移行当選となる確率のそれぞれが3種類以上存在している。これにより、各判定処理において当選結果となる確率を多様化させることができるとともに、それら判定処理の合成確率も多様化させることができる。
いずれかの高確当たり結果に対応する態様で当否判定処理及び振分判定処理が実行される場合には、低確当たり結果に対応する態様で当否判定処理及び振分判定処理が実行される場合よりも上記合成確率が高くなる。これにより、いずれかの高確当たり結果となることの有利性を高めることが可能となる。
高確当たり結果の種類に応じて、当否判定処理の当選確率及び振分判定処理の当選確率の組合せの種類が相違している。これにより、当否判定処理の当選確率及び振分判定処理の当選確率の設定態様を多様化させることが可能となり、それに伴って遊技の多様化を図ることが可能となる。
高確当たり結果の種類に応じて上記合成確率が相違している。これにより、高確当たり結果の中においても有利及び不利を生じさせることが可能となる。また、いずれの高確当たり結果を契機とした場合であっても上記合成確率は上限基準確率である1/20以下となる。これにより、有利度が過剰に高くなってしまわないようにすることが可能となる。
当否判定処理の当選確率が他の高確当たり結果よりも低くくなる代わりに振分判定処理の当選確率が他の高確当たり結果よりも高くなる高確当たり結果が存在しているとともに、当否判定処理の当選確率が他の高確当たり結果よりも高くなる代わりに振分判定処理の当選確率が他の高確当たり結果よりも低くなる高確当たり結果が存在している。これにより、当否判定処理の当選確率が高くなる状況と、振分判定処理の当選確率が高くなる状況とを個別に発生させることが可能となり、有利度が高まる対象を多様化させることが可能となる。
高確当たり結果の種類に応じて、当否判定処理の当選確率及び振分判定処理の当選確率のうち一方は低確当たり結果の場合よりも高くなり他方は低確当たり結果の場合と同一である状況が発生する。これにより当否判定処理及び振分判定処理のうち一方は低確当たり結果の場合よりも有利度を極端に高めながら、他方は低確当たり結果の場合と有利度を同一とすることが可能となり、当否判定処理と振分判定処理とでメリハリをつけることが可能となる。
第5高確当たり結果は、当否判定処理の当選確率は低確当たり結果の場合と同一であるものの振分判定処理の当選確率は100%となる。この場合、当否判定処理において当選結果となれば、振分用スルー入賞部35の入賞有効期間において当該振分用スルー入賞部35への入賞が発生した場合、振分実行モードへの移行が確実に発生することとなる。この状況においては当否判定処理にて当選結果となりさえすれば振分実行モードへの移行が確定することとなるため、当否判定処理にて当選結果となることに対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
V入賞が発生することにより、当否判定処理にて当たり結果が選択される確率及び振分判定処理にて振分実行モードへの移行当選となる確率とがまとめて変動し得る。これにより、各確率が変動するタイミングを遊技者にとって分かり易くすることが可能となる。
<第5の実施形態>
本実施形態では当否判定処理の当選確率及び振分判定処理の当選確率を設定するための処理構成が上記第4の実施形態と異なっている。以下、当該相違する構成について説明する。なお、上記第4の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図39は本実施形態における遊技状態移行処理を示すフローチャートである。なお、遊技状態移行処理は特電終了処理(図28)におけるステップS1702にて実行される。
遊技状態移行処理では、今回の開閉実行モードの前に発生した遊技回の遊技結果が高確当たり結果である場合(ステップS2301:YES)、当否判定の確率抽選処理を実行する(ステップS2302)。なお、本実施形態では高確当たり結果は1種類のみとなっている。当否判定の確率抽選処理では、当否判定処理の当選確率を抽選により決定する。図40(a)は当否判定の確率抽選処理にて選択され得る当否判定処理の当選確率を説明するための説明図である。
当否判定処理の選択対象当選確率として、低確率時の当選確率よりも高い1/4、1/5、1/8、1/10及び1/20が設定されている。当否判定の確率抽選処理における各選択対象当選確率の抽選確率は全て同一となっており、具体的には各選択対象当選確率が選択される確率はいずれも20%となっている。当否判定の確率抽選処理では、まず主側ROM93から当否判定用の確率抽選テーブルを読み出し、その後に主側RAM94において定期的に更新される当否用抽選カウンタから数値情報を取得する。そして、その取得した数値情報を当否判定用の確率抽選テーブルに対して照合する。
当否判定の確率抽選処理(ステップS2302)を実行した後は、当該確率抽選処理において選択された当選確率に対応する主側RAM94のフラグに「1」をセットすることで、この選択された当選確率を当否判定処理の当選確率として設定する(ステップS2303)。これにより、ステップS2303が次回実行されるまでは、特図変動開始処理(図33)のステップS1904では、「1」がセットされたフラグに対応する当選確率で当否判定処理が実行される。
その後、振分判定の確率抽選処理を実行する(ステップS2304)。振分判定の確率抽選処理では振分判定処理の当選確率を抽選により決定する。図40(b)は振分判定の確率抽選処理にて選択され得る振分判定処理の当選確率を説明するための説明図である。
振分判定処理の選択対象当選確率として、1/5、2/5、3/5、4/5及び1/1が設定されている。振分判定の確率抽選処理における各選択対象当選確率の抽選確率は全て同一となっており、具体的には各選択対象当選確率が選択される確率はいずれも20%となっている。振分判定の確率抽選処理では、まず主側ROM93から振分判定用の確率抽選テーブルを読み出し、その後に主側RAM94において定期的に更新される振分用抽選カウンタから数値情報を取得する。そして、その取得した数値情報を振分判定用の確率抽選テーブルに対して照合する。
振分判定の確率抽選処理(ステップS2304)を実行した後は、ステップS2303にて設定された当否判定処理の当選確率と、ステップS2304にて選択された振分判定処理の当選確率との積を計算する(ステップS2305)。そして、その積算結果の合成確率が所定値以下であるか否かを判定する(ステップS2306)。当該所定値は1/10に設定されている。したがって、例えば当否判定処理の当選確率として1/4が選択されている場合には、振分判定処理の当選確率として1/5又は2/5が選択されている場合には上記積算結果が所定値以下となり、振分判定処理の当選確率として3/5、4/5又は1/1が選択されている場合には上記積算結果が所定値以下とならない。また、例えば当否判定処理の当選確率として1/10又は1/20が選択されている場合には、振分判定処理の当選確率としていずれの当選確率が選択されていたとしても上記積算結果が所定値以下となる。
積算結果が所定値以下ではない場合(ステップS2306:NO)、振分判定の確率修正処理を実行する(ステップS2307)。当該確率修正処理では、現状選択されている振分判定処理の当選確率よりも低く且つ当該当選確率の次に大きい値の当選確率を選択対象として設定する。そして、その当選確率について再度、ステップS2305及びステップS2306の処理を実行し、上記積算結果の合成確率が所定値以下となるまでステップS2305~ステップS2307の処理を繰り返す。
上記積算結果が所定値以下である場合(ステップS2306:YES)、現状選択されている振分判定処理の当選確率に対応する主側RAM94のフラグに「1」をセットすることで、現状選択されている当選確率を振分判定処理の当選確率として設定する(ステップS2308)。その後、上記第4の実施形態における遊技状態移行処理(図37)のステップS2203及びステップS2207と同様に、主側RAM94の第1高頻度サポートフラグに「1」をセットする(ステップS2309)。これにより、誘導ユニット52のサポートモードが高頻度サポートモードとなる。また、状態移行コマンドを音光側MPU103に送信する(ステップS2310)。これにより、表示発光部73、スピーカ部74及び図柄表示装置44において今回選択された当否判定処理の当選確率及び振分判定処理の当選確率が報知される。
遊技状態移行処理では、今回の開閉実行モードの前に発生した遊技回の遊技結果が低確当たり結果である場合(ステップS2301:NO)、当否判定の初期確率の設定処理を実行する(ステップS2311)。当該設定処理では、当否判定処理の当選確率が、高確当たり結果となった場合に選択され得る全ての選択対象当選確率よりも低い当選確率である1/40となるように、主側RAM94のフラグの設定処理を実行する。また、振分判定の初期確率の設定処理を実行する(ステップS2312)。当該設定処理では、振分判定処理の当選確率が、高確当たり結果となった場合に選択され得る選択対象当選確率において最低の当選確率である1/5となるように、主側RAM94のフラグの設定処理を実行する。
その後、上記第4の実施形態における遊技状態移行処理(図37)のステップS2210と同様に、主側RAM94の第2高頻度サポートフラグに「1」をセットするとともに主側RAM94の終了基準カウンタに「100」をセットする(ステップS2313)。これにより、100回の遊技回を上限とした高頻度サポートモードとなる。また、低確移行コマンドを音光側MPU103に送信する(ステップS2314)。これにより、表示発光部73、スピーカ部74及び図柄表示装置44において当否判定処理の当選確率及び振分判定処理の当選確率の両方が最低確率であることが報知される。
以上詳述した本実施形態によれば、当否判定処理にて当たり結果が選択される確率及び振分判定処理にて振分実行モードへの移行当選となる確率のそれぞれが個別の抽選処理にて選択される。これにより、各確率の組合せの態様を多様化させることが可能となる。
当否判定処理にて当たり結果が選択される確率と振分判定処理にて振分実行モードへの移行当選となる確率とを積算した合成確率が所定値よりも大きい場合、当該合成確率が所定値以下となるように振分判定処理にて振分実行モードへの移行当選となる確率が修正される。これにより、当否判定処理にて当たり結果が選択される確率及び振分判定処理にて振分実行モードへの移行当選となる確率のそれぞれが個別の抽選処理にて選択されるようにした構成においてそれらの合成確率を所定の確率の範囲内に収めることが可能となる。
<第6の実施形態>
本実施形態では当否判定処理の当選確率及び振分判定処理の当選確率を設定するための処理構成が上記第4の実施形態と異なっている。以下、当該相違する構成について説明する。なお、上記第4の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図41は本実施形態における特図確定中処理を示すフローチャートである。なお、特図確定中処理は特図特電制御処理(図14)におけるステップS307にて実行される。
最終停止期間が経過している場合であって(ステップS2401:YES)、今回の遊技回の遊技結果が外れ結果である場合(ステップS2402:NO)、特図特電カウンタの値を「0」クリアする(ステップS2403)。これにより、特図特電カウンタの値が特図変動開始処理(ステップS305)に対応する「0」となる。
最終停止期間が経過している場合であって(ステップS2401:YES)、今回の遊技回の遊技結果が当たり結果である場合(ステップS2402:YES)、振分表示部42c用の変動表示テーブルを主側ROM93から主側RAM94に読み出した後に(ステップS2404)、振分表示部42cにおいて絵柄の変動表示を開始させる(ステップS2405)。その後、特図特電カウンタの値を1加算する(ステップS2406)。その後、振分表示開始コマンドを音光側MPU103に送信する(ステップS2407)。これらステップS2404~ステップS2407の処理内容は、上記第1の実施形態における特図確定中処理(図20)のステップS904~ステップS907の処理内容と同一である。
その後、第1遊技状態移行処理を実行する(ステップS2408)。つまり、第1遊技状態移行処理は、当たり結果となった遊技回が終了した場合に実行される。換言すれば、第1遊技状態移行処理は、振分用スルー入賞部35の入賞有効期間及び振分実行モードの遊技内容とは無関係に実行される。第1遊技状態移行処理では後述するように当否判定処理の当選確率を変動させるための処理が実行されるが、第1遊技状態移行処理が上記入賞有効期間及び振分実行モードの遊技内容とは無関係に実行されることにより、当否判定処理の当選確率は振分実行モードへの移行が発生しなくても変動し得るとともに、開閉実行モードへの移行が発生しなくても変動し得る。
図42は第1遊技状態移行処理を示すフローチャートである。まず当否判定処理の高確当たり結果であるか否かを判定する(ステップS2501)。本実施形態では、上記第1実施形態と同様に当否判定処理にて当たり結果となった場合に実行される種別判定処理にて高確当たり結果及び低確当たり結果のいずれかが選択されるとともに、振分判定処理にて当選結果となった場合にも上記種別判定処理とは別の抽選用カウンタ及び抽選テーブルを利用して高確当たり結果及び低確当たり結果のいずれかが選択される。つまり、当否判定処理の高確当たり結果及び低確当たり結果が存在しているとともに、それとは別に振分判定処理の高確当たり結果及び低確当たり結果が存在している。
当否判定処理の高確当たり結果である場合(ステップS2501:YES)、当否判定の確率抽選処理を実行する(ステップS2502)。当否判定の確率抽選処理では、上記第5の実施形態における遊技状態移行処理(図39)のステップS2302と同様に、当否判定処理の選択対象当選確率として設定されている1/4、1/5、1/8、1/10及び1/20の中から一の当選確率を選択する。
その後、ステップS2502にて選択された当否判定処理の当選確率と、振分判定処理の現状の当選確率との積を計算する(ステップS2503)。そして、その積算結果が所定値以下であるか否かを判定する(ステップS2504)。当該所定値は1/10に設定されている。したがって、例えば振分判定処理の当選確率として1/1が選択されている場合には、当否判定処理の当選確率として1/10又は1/20が選択されている場合に上記積算結果が所定値以下となり、当否判定処理の当選確率として1/4、1/5又は1/8が選択されている場合には上記積算結果が所定値以下とならない。
積算結果の合成確率が所定値以下ではない場合(ステップS2504:NO)、当否判定の確率修正処理を実行する(ステップS2505)。当該確率修正処理では、現状選択されている当否判定処理の当選確率よりも低い当選確率であってその次に大きい値の当選確率を選択対象として設定する。そして、その当選確率について再度、ステップS2503及びステップS2504の処理を実行し、上記積算結果の合成確率が所定値以下となるまでステップS2503~ステップS2505の処理を繰り返す。上記積算結果の合成確率が所定値以下である場合(ステップS2504:YES)、現状選択されている当否判定処理の当選確率に対応する主側RAM94のフラグに「1」をセットすることで、現状選択されている当選確率を当否判定処理の当選確率として設定する(ステップS2506)。
当否判定処理の高確当たり結果ではない場合(ステップS2501:NO)、当否判定の初期確率の設定処理を実行する(ステップS2507)。当該設定処理では、当否判定処理の当選確率が、高確当たり結果となった場合に選択され得る全ての選択対象当選確率よりも低い当選確率である1/40となるように、主側RAM94のフラグの設定処理を実行する。
図43は第2遊技状態移行処理を示すフローチャートである。なお、第2遊技状態移行処理は、特電終了処理(図28)におけるステップS1702にて、遊技状態移行処理の代わりに実行される。
振分判定処理の高確当たり結果である場合(ステップS2601:YES)、振分判定の確率抽選処理を実行する(ステップS2602)。振分判定の確率抽選処理では、上記第5の実施形態における遊技状態移行処理(図39)のステップS2304と同様に、振分判定処理の選択対象当選確率として設定されている1/5、2/5、3/5、4/5及び1/1の中から一の当選確率を選択する。
その後、当否判定処理の現状の当選確率と、ステップS2602にて選択された振分判定処理の当選確率との積を計算する(ステップS2603)。そして、その積算結果の合成確率が所定値以下であるか否かを判定する(ステップS2604)。当該所定値は既に説明したとおり1/10に設定されている。したがって、例えば当否判定処理の当選確率として1/4が選択されている場合には、振分判定処理の当選確率として1/5又は2/5が選択されている場合に上記積算結果が所定値以下となり、振分判定処理の当選確率として3/5、4/5又は1/1が選択されている場合は上記積算結果が所定値以下とならない。
積算結果の合成確率が所定値以下ではない場合(ステップS2604:NO)、振分判定の確率修正処理を実行する(ステップS2605)。当該確率修正処理では、現状選択されている振分判定処理の当選確率よりも低い当選確率であってその次に大きい値の当選確率を選択対象として設定する。そして、その当選確率について再度、ステップS2603及びステップS2604の処理を実行し、上記積算結果の合成確率が所定値以下となるまでステップS2603~ステップS2605の処理を繰り返す。
上記積算結果の合成確率が所定値以下である場合(ステップS2604:YES)、現状選択されている振分判定処理の当選確率に対応する主側RAM94のフラグに「1」をセットすることで、現状選択されている当選確率を振分判定処理の当選確率として設定する(ステップS2606)。その後、上記第4の実施形態における遊技状態移行処理(図37)のステップS2203及びステップS2207と同様に、主側RAM94の第1高頻度サポートフラグに「1」をセットする(ステップS2607)。これにより、誘導ユニット52のサポートモードが高頻度サポートモードとなる。また、状態移行コマンドを音光側MPU103に送信する(ステップS2608)。これにより、表示発光部73、スピーカ部74及び図柄表示装置44において今回選択された当否判定処理の当選確率及び振分判定処理の当選確率が報知される。
振分判定処理の高確当たり結果ではない場合(ステップS2601:NO)、振分判定の初期確率の設定処理を実行する(ステップS2609)。当該設定処理では、振分判定処理の当選確率が、高確当たり結果となった場合に選択され得る選択対象当選確率において最低の当選確率である1/5となるように、主側RAM94のフラグの設定処理を実行する。
その後、上記第4の実施形態における遊技状態移行処理(図37)のステップS2210と同様に、主側RAM94の第2高頻度サポートフラグに「1」をセットするとともに主側RAM94の終了基準カウンタに「100」をセットする(ステップS2610)。これにより、100回の遊技回を上限とした高頻度サポートモードとなる。また、低確移行コマンドを音光側MPU103に送信する(ステップS2611)。これにより、表示発光部73、スピーカ部74及び図柄表示装置44において当否判定処理の当選確率及び振分判定処理の当選確率の両方が最低確率であることが報知される。
以上詳述した本実施形態によれば、当否判定処理にて当たり結果が選択される確率の変更は、当該当否判定処理にて当たり結果となった遊技回が終了した場合に振分実行モードの実行有無及びV入賞の発生有無に関係なく実行され得る。一方、振分判定処理にて振分実行モードへの移行当選となる確率の変更は、V入賞となることで発生した開閉実行モードが終了した場合に実行され得る。つまり、当否判定処理にて当たり結果が選択される確率が変動する状況と、振分判定処理にて振分実行モードへの移行当選となる確率が変動する状況とが個別に生じることとなる。これにより、各確率の設定態様を多様化させることが可能となる。
また、当否判定処理にて当たり結果が選択される確率と振分判定処理にて振分実行モードへの移行当選となる確率とを積算した合成確率が所定値よりも大きい場合、当該合成確率が所定値以下となるように当否判定処理にて当たり結果が選択される確率又は振分判定処理にて振分実行モードへの移行当選となる確率が修正される。これにより、当否判定処理にて当たり結果が選択される確率が変動する状況と振分判定処理にて振分実行モードへの移行当選となる確率が変動する状況とが個別に生じる構成であったとしても、それらの合成確率を所定の確率の範囲内に収めることが可能となる。
<第7の実施形態>
本実施形態では第1遊技状態移行処理及び第2遊技状態移行処理の処理構成が上記第6の実施形態と異なっている。以下、当該相違する構成について説明する。なお、上記第6の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図44は本実施形態における第1遊技状態移行処理を示すフローチャートである。なお、第1遊技状態移行処理は上記第6の実施形態における特図確定中処理(図41)のステップS2408にて実行される。
まず主側RAM94に設けられた当否判定の高確継続回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS2701)。本実施形態では上記第6の実施形態と異なり、当否判定処理にて当選結果となり種別判定処理にて高確当たり結果が選択された場合、当否判定処理の当選確率が通常遊技状態よりも高くなる状況が、その後に第1遊技状態移行処理が所定の継続回数分発生するまで継続する。この継続回数として1回、2回及び3回が設定されており、いずれの継続回数とするかは抽選により決定される。継続回数が1回以上である状況で種別判定処理により低確当たり結果が選択されたとしても、当否判定処理の当選確率は低確当たり結果に対応する当選確率に設定されない。当否判定の高確継続回数カウンタは、上記継続回数を主側MPU92にて特定するためのカウンタである。
当否判定の高確継続回数カウンタの値が「0」である場合(ステップS2701:YES)、今回の遊技回における種別判定処理において高確当たり結果が選択されていることを条件として(ステップS2702:YES)、当否判定の継続回数抽選処理を実行する(ステップS2703)。既に説明したとおり、当否判定処理の当選確率が通常遊技状態よりも高くなる状況の継続回数として、1回、2回及び3回が設定されている。当否判定の継続回数抽選処理では、当該抽選処理に対応する抽選テーブルを主側ROM93から読み出すとともに、主側RAM94における定期的に更新される抽選カウンタから数値情報を取得し、その取得した数値情報を上記抽選テーブルに対して照合することで、当否判定の継続回数を1回、2回及び3回の中から選択する。そして、その選択した当否判定の継続回数を当否判定の高確継続回数カウンタにセットする(ステップS2704)。
その後、当否判定の確率抽選処理を実行する(ステップS2705)。当否判定の確率抽選処理では、上記第5の実施形態における遊技状態移行処理(図39)のステップS2302と同様に、当否判定処理の選択対象当選確率として設定されている1/4、1/5、1/8、1/10及び1/20の中から一の当選確率を選択する。これら選択対象当選確率は低確当たり結果となった場合に設定される当選確率よりも高い確率となっている。
その後、ステップS2705にて選択された当否判定処理の当選確率と、振分判定処理の現状の当選確率との積を計算する(ステップS2706)。そして、その積算結果の合成確率が所定値以下であるか否かを判定する(ステップS2707)。当該所定値は1/10に設定されている。したがって、例えば振分判定処理の当選確率として1/1が選択されている場合には、当否判定処理の当選確率として1/10又は1/20が選択されている場合に上記積算結果が所定値以下となり、当否判定処理の当選確率として1/4、1/5又は1/8が選択されている場合は上記積算結果が所定値以下とならない。
積算結果の合成確率が所定値以下ではない場合(ステップS2707:NO)、当否判定の確率修正処理を実行する(ステップS2708)。当該確率修正処理では、現状選択されている当否判定処理の当選確率よりも低い当選確率であってその次に大きい値の当選確率を選択対象として設定する。そして、その当選確率について再度、ステップS2706及びステップS2707の処理を実行し、上記積算結果の合成確率が所定値以下となるまでステップS2706~ステップS2708の処理を繰り返す。上記積算結果の合成確率が所定値以下である場合(ステップS2707:YES)、現状選択されている当否判定処理の当選確率に対応する主側RAM94のフラグに「1」をセットすることで、現状選択されている当選確率を当否判定処理の当選確率として設定する(ステップS2709)。
当否判定の高確継続回数カウンタの値が「0」ではない場合(ステップS2701:NO)、当該当否判定の高確率継続回数カウンタの値を1減算する(ステップS2710)。そして、その1減算後における高確率継続回数カウンタの値が「0」ではない場合(ステップS2711:NO)、既に説明したステップS2705~ステップS2709の処理を実行する。これにより、上記継続回数が1以上である状況では当否判定処理の当選確率が固定されるのではなく、当否判定処理において当選結果となる度に通常遊技状態よりも当選確率が高い範囲内において当否判定処理の当選確率が変動し得ることとなる。
一方、1減算後における当否判定の高確継続回数カウンタの値が「0」である場合(ステップS2711:YES)、当否判定の初期確率の設定処理を実行する(ステップS2712)。当該設定処理では、当否判定処理の当選確率が、高確当たり結果となった場合に選択され得る全ての選択対象当選確率よりも低い当選確率である1/40となるように、主側RAM94のフラグの設定処理を実行する。
図45は本実施形態における第2遊技状態移行処理を示すフローチャートである。なお、第2遊技状態移行処理は、特電終了処理(図28)におけるステップS1702にて、遊技状態移行処理の代わりに実行される。
まず主側RAM94に設けられた振分判定の高確継続回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS2801)。本実施形態では上記第6の実施形態と異なり、振分判定処理にて当選結果となるとともに高確当たり結果が選択された場合、振分判定処理の当選確率が通常遊技状態よりも高くなる状況が、その後に第2遊技状態移行処理が所定の継続回数分発生するまで継続する。この継続回数として1回、2回、3回、4回及び5回が設定されており、いずれの継続回数とするかは抽選により決定される。継続回数が1回以上である状況で振分判定処理により低確当たり結果が選択されたとしても、振分判定処理の当選確率は低確当たり結果に対応する当選確率に設定されない。振分判定の高確継続回数カウンタは、上記継続回数を主側MPU92にて特定するためのカウンタである。
振分判定の高確継続回数カウンタの値が「0」である場合(ステップS2801:YES)、今回の振分判定処理において高確当たり結果が選択されていることを条件として(ステップS2802:YES)、振分判定の継続回数抽選処理を実行する(ステップS2803)。既に説明したとおり、振分判定処理の当選確率が通常遊技状態よりも高くなる状況の継続回数として、1回、2回、3回、4回及び5回が設定されている。振分判定の継続回数抽選処理では、当該抽選処理に対応する抽選テーブルを主側ROM93から読み出すとともに、主側RAM94における定期的に更新される抽選カウンタから数値情報を取得し、その取得した数値情報を上記抽選テーブルに対して照合することで、振分判定の継続回数を1回、2回、3回、4回及び5回の中から選択する。そして、その選択した振分判定の継続回数を振分判定の高確継続回数カウンタにセットする(ステップS2804)。
その後、振分判定の確率抽選処理を実行する(ステップS2805)。振分判定の確率抽選処理では、上記第5の実施形態における遊技状態移行処理(図39)のステップS2304と同様に、振分判定処理の選択対象当選確率として設定されている1/5、2/5、3/5、4/5及び1/1の中から一の当選確率を選択する。
その後、当否判定処理の現状の当選確率と、ステップS2805にて選択された振分判定処理の当選確率との積を計算する(ステップS2806)。そして、その積算結果の合成確率が所定値以下であるか否かを判定する(ステップS2807)。当該所定値は既に説明したとおり1/10に設定されている。したがって、例えば当否判定処理の当選確率として1/4が選択されている場合には、振分判定処理の当選確率として1/5又は2/5が選択されている場合に上記積算結果の合成確率が所定値以下となり、振分判定処理の当選確率として3/5、4/5又は1/1が選択されている場合は上記積算結果の合成確率が所定値以下とならない。
積算結果の合成確率が所定値以下ではない場合(ステップS2807:NO)、振分判定の確率修正処理を実行する(ステップS2808)。当該確率修正処理では、現状選択されている振分判定処理の当選確率よりも低い当選確率であってその次に大きい値の当選確率を選択対象として設定する。そして、その当選確率について再度、ステップS2806及びステップS2808の処理を実行し、上記積算結果の合成確率が所定値以下となるまでステップS2806~ステップS2808の処理を繰り返す。
上記積算結果の合成確率が所定値以下である場合(ステップS2807:YES)、現状選択されている振分判定処理の当選確率に対応する主側RAM94のフラグに「1」をセットすることで、現状選択されている当選確率を振分判定処理の当選確率として設定する(ステップS2809)。
振分判定の高確継続回数カウンタの値が「0」ではない場合(ステップS2801:NO)、当該振分判定の高確率継続回数カウンタの値を1減算する(ステップS2810)。そして、その1減算後における高確率継続回数カウンタの値が「0」ではない場合(ステップS2811:NO)、既に説明したステップS2805~ステップS2809の処理を実行する。これにより、上記継続回数が1以上である状況では振分判定処理の当選確率が固定されるのではなく、開閉実行モードへの移行が発生する度に振分判定処理の当選確率が変動し得ることとなる。
一方、1減算後における振分判定の高確継続回数カウンタの値が「0」である場合(ステップS2811:YES)、振分判定の初期確率の設定処理を実行する(ステップS2812)。当該設定処理では、振分判定処理の当選確率が、高確当たり結果となった場合に選択され得る選択対象当選確率において最低の当選確率である1/5となるように、主側RAM94のフラグの設定処理を実行する。
以上詳述した本実施形態によれば、当否判定処理にて当たり結果が選択される確率が低確率時よりも高くなった場合、当該状況は当否判定処理にて当たり結果が継続回数分発生するまで継続する。これにより、当否判定処理の高確当たり結果が発生することの利益を高めることが可能となる。また、上記継続回数は複数種類存在しているとともに、上記継続回数は抽選により選択される。これにより、当否判定処理において当たり結果が選択される確率が低確率時よりも高くなった状況が継続する態様を多様化させることが可能となる。
当否判定処理にて当たり結果が選択される確率が低確率時よりも高くなった状況が継続している状況であっても、当該確率は変動し得る。これにより、当該確率の設定態様を多様化させることが可能となる。
振分判定処理にて振分実行モードへの移行当選となる確率が低確率時よりも高くなり得る状況となった場合、当該状況は開閉実行モードが継続回数分発生するまで継続する。これにより、振分判定処理の高確当たり結果が発生することの利益を高めることが可能となる。また、上記継続回数は複数種類存在しているとともに、上記継続回数は抽選により選択される。これにより、振分判定処理にて振分実行モードへの移行当選となる確率が低確率時よりも高くなり得る状況が継続する態様を多様化させることが可能となる。
振分判定処理にて振分実行モードへの移行当選となる確率が低確率時よりも高くなり得る状況が継続している状況であっても、当該確率は変動し得る。これにより、当該確率の設定態様を多様化させることが可能となる。
当否判定処理についての上記継続回数と振分判定処理についての上記継続回数とがそれぞれ個別に決定されるとともに、選択され得る継続回数の種類も相違している。これにより、各確率の設定態様を多様化させることが可能となる。
また、当否判定処理にて当たり結果が選択される確率と振分判定処理にて振分実行モードへの移行当選となる確率とを積算した合成確率が所定値よりも大きい場合、当該合成確率が所定値以下となるように当否判定処理にて当たり結果が選択される確率又は振分判定処理にて振分実行モードへの移行当選となる確率が修正される。これにより、当否判定処理についての上記継続回数と振分判定処理についての上記継続回数とがそれぞれ個別に決定されるとともに選択され得る継続回数の種類も相違している構成であったとしても、それらの合成確率を所定の確率の範囲内に収めることが可能となる。
<第8の実施形態>
上記各実施形態では振分入賞装置36のV入賞検知センサ69にて遊技球が検知された場合、開閉実行モードへの移行が確実に発生する構成としたが、本実施形態ではV入賞検知センサ69にて遊技球が検知されたとしても開閉実行モードへの移行が発生しないことが起こり得る。また、本実施形態では、上記第4の実施形態と同様に、振分用スルー入賞部35の入賞有効期間において当該振分用スルー入賞部35への入賞が発生したとしても振分実行モードへの移行が発生しないことが起こり得る。また、振分用スルー入賞部35への入賞が発生した場合に振分実行モードへの移行当選となる確率が遊技状態に応じて変動する構成となっている。以下、上記第4の実施形態と相違する構成について説明する。なお、上記第4の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
まず本実施形態における当たり結果の種類を説明する。図46は本実施形態における当たり結果の種類を説明するための説明図である。当たり結果は、上記第1の実施形態と同様に、主側MPU92における当否判定処理(ステップS403)において当選結果となることで、主側MPU92における種別判定処理(ステップS405)にて選択される。複数種類存在している当たり結果は振分用スルー入賞部35の入賞有効期間の開始契機となる点で共通しているものの、当否判定処理の当選確率、振分判定処理の当選確率及びV入賞が発生した場合に実行されるV入賞抽選処理の当選確率の組合せの種類を相互に異なる種類に変更させる契機となる。但し、種別判定処理にて当たり結果の種類が選択されたとしても、当該種別判定処理が実行された遊技回を契機として開閉実行モードへの移行が発生しない限り、その選択された当たり結果に対応する各当選確率の設定は行われない。
当たり結果の振分先としては、上記第4の実施形態と同様に、低確当たり結果と、第1高確当たり結果と、第2高確当たり結果と、第3高確当たり結果と、第4高確当たり結果と、第5高確当たり結果とが存在している。低確当たり結果となった場合には、当否判定処理の当選確率は1/20となり、振分判定処理の当選確率は1/5となり、V入賞抽選処理の当選確率は1/4となる。この場合、これら当選確率を積算した合成確率の値は1/400となる。第1高確当たり結果となった場合には、当否判定処理の当選確率は1/4となり、振分判定処理の当選確率は1/5となり、V入賞抽選処理の当選確率は1/2となる。この場合、これら当選確率を積算した合成確率の値は1/40となる。第2高確当たり結果となった場合には、当否判定処理の当選確率は1/8となり、振分判定処理の当選確率は2/5となり、V入賞抽選処理の当選確率は1/2となる。この場合、これら当選確率を積算した合成確率の値は1/40となる。第3高確当たり結果となった場合には、当否判定処理の当選確率は1/10となり、振分判定処理の当選確率は2/5となり、V入賞抽選処理の当選確率は1/3となる。この場合、これら当選確率を積算した合成確率の値は1/65となる。第4高確当たり結果となった場合には、当否判定処理の当選確率は1/20となり、振分判定処理の当選確率は4/5となり、V入賞抽選処理の当選確率は1/3となる。この場合、これら当選確率を積算した合成確率の値は1/65となる。第5高確当たり結果となった場合には、当否判定処理の当選確率は低確当たり結果となった場合よりも低い確率である1/40となり、振分判定処理の当選確率は1/1となり、V入賞抽選処理の当選確率は1/1となる。この場合、これら当選確率を積算した合成確率の値は1/40となる。
なお、いずれの当たり結果が選択された場合であっても振分判定処理において第1振分実行モードが選択される確率は振分判定処理において当選結果となった場合の1/2で一定となっている。
図47は本実施形態における振分用処理を示すフローチャートである。なお、振分用処理は特図特電制御処理(図14)におけるステップS310にて実行される。
振分用処理では、V入賞検知センサ69にて遊技球が検知されている場合(ステップS2901:YES)、V入賞抽選処理を実行する(ステップS2902)。V入賞抽選処理では、現状の抽選状態に対応するV入賞用の抽選テーブルを主側ROM93から読み出すとともに、主側RAM94において定期的に更新される抽選カウンタの数値情報を読み出し、その読み出した数値情報を上記読み出したV入賞用の抽選テーブルに照合する。そして、そのV入賞抽選処理の結果がV入賞当選である場合(ステップS2903:YES)、主側RAM94のV入賞フラグに「1」をセットする(ステップS2904)。これにより、上記第1の実施形態と同様に、今回の振分実行モードが終了した場合に開閉実行モードに移行することとなる。また、ステップS2905にて、V入賞コマンドを音光側MPU103に送信する。
ステップS2901にて否定判定をした場合、ステップS2903にて否定判定をした場合、又はステップS2905の処理を実行した場合、その他の処理を実行する(ステップS2906)。その他の処理では、上記第1の実施形態における振分用処理(図23)のステップS1201~ステップS1205、ステップS1209~ステップS1222の処理を実行する。
以上詳述した本実施形態によれば、いずれかの高確当たり結果に対応する態様で当否判定処理、振分判定処理及びV入賞抽選処理が実行される場合には、低確当たり結果に対応する態様で当否判定処理、振分判定処理及びV入賞抽選処理が実行される場合よりも上記合成確率が高くなる。これにより、いずれかの高確当たり結果となることの有利性を高めることが可能となる。
高確当たり結果の種類に応じて、当否判定処理の当選確率、振分判定処理の当選確率及びV入賞抽選処理の当選確率の組合せの種類が相違している。これにより、当否判定処理の当選確率、振分判定処理の当選確率及びV入賞抽選処理の当選確率の設定態様を多様化させることが可能となり、それに伴って遊技の多様化を図ることが可能となる。
高確当たり結果の種類に応じて上記合成確率が相違している。これにより、高確当たり結果の中においても有利及び不利を生じさせることが可能となる。また、いずれの高確当たり結果を契機とした場合であっても上記合成確率は上限基準確率である1/40以下となる。これにより、有利度が過剰に高くなってしまわないようにすることが可能となる。
第5高確当たり結果は、当否判定処理の当選確率は低確当たり結果の場合よりも低くなるものの振分判定処理の当選確率及びV入賞抽選処理の当選確率は100%となる。この場合、当否判定処理において当選結果となれば、振分用スルー入賞部35の入賞有効期間において当該振分用スルー入賞部35への入賞が発生した場合には振分実行モードへの移行が確実に発生するとともに、振分実行モードにおいてV入賞が発生した場合には開閉実行モードへの移行が確実に発生する。この状況においては当否判定処理にて当選結果となりさえすれば開閉実行モードへの移行が高い確率で発生することとなるため、当否判定処理にて当選結果となることに対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
<第9の実施形態>
本実施形態では、大当たり結果の種類毎に各ラウンド遊技のカウント数が相違している。以下、当該構成について詳細に説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
<遊技盤210の構成>
まず、本実施形態における遊技盤210の構成について図48を参照しながら説明する。図48(a)は第9の実施形態における遊技盤210の正面図であり、図48(b)は遊技盤210に設けられた可変入賞装置222を説明するための縦断面図である。
図48(a)に示すように、遊技盤210には、ルータ加工が施されることによって前後方向に貫通する大小複数の開口部が形成されている。各開口部には一般入賞口221,可変入賞装置222,上作動口(第1始動入球部)223,下作動口(第2始動入球部)224,スルーゲート225、可変表示ユニット226、メイン表示部233及び役物用表示部234等がそれぞれ設けられている。
一般入賞口221、可変入賞装置222、上作動口223及び下作動口224への入球が発生すると、それが遊技盤210の背面側に配設された各種入賞検知センサ221a,222d,223a,224cにより検知され、その検知結果に基づいて所定数の賞球の払い出しが実行される。その他に、遊技盤210の最下部にはアウト口227が設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口227を通って遊技領域PAから排出される。また、遊技盤210には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘228が植設されていると共に、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
ここで、入球とは、所定の開口部を遊技球が通過することを意味し、開口部を通過した後に遊技領域PAから排出される態様だけでなく、開口部を通過した後に遊技領域PAから排出されない態様も含まれる。但し、以下の説明では、アウト口227への遊技球の入球と明確に区別するために、可変入賞装置222、上作動口223、下作動口224又はスルーゲート225への遊技球の入球を、入賞とも表現する。
上作動口223及び下作動口224は、作動口装置としてユニット化されて遊技盤210に設置されている。上作動口223及び下作動口224は共に上向きに開放されている。また、上作動口223が上方となるようにして両作動口223,224は鉛直方向に並んでいる。下作動口224には、左右一対の可動片よりなるガイド片(サポート片)としての電動役物224aが設けられている。
電動役物224aは遊技盤210の背面側に搭載された電動役物駆動部224bに連結されており、当該電動役物駆動部224bにより駆動されて閉鎖状態(非サポート状態又は非ガイド状態)及び開放状態(サポート状態又はガイド状態)のいずれかに配置される。電動役物224aの閉鎖状態では遊技球が下作動口224に入賞できず、電動役物224aが開放状態となることで下作動口224への入賞が可能となる。
なお、これに限定されず、下作動口224への遊技球の入賞が発生し易い状態と、入賞が不可ではないが上記入賞が発生し易い状態よりも入賞が発生しづらい状態とに、電動役物224aが切り換えられる構成としてもよい。また、電動役物224aを不具備とし、入賞が発生し易い状態とそれよりも入賞が発生しづらい状態との間の切り換えが、下作動口224自身の変位により行われる構成としてもよい。
可変入賞装置222は、図48(b)に示すように、遊技盤210の背面側へと通じる大入賞口222aを備えているとともに、当該大入賞口222aを開閉する開閉扉222bを備えている。開閉扉222bは可変入賞装置222として一体的に設けられた可変入賞駆動部222cに連結されており(連結箇所については図示略)、当該可変入賞駆動部222cにより駆動されて、閉鎖状態及び開放状態のいずれかに配置される。具体的には、通常は遊技球が入賞できない閉鎖状態になっており、内部抽選において開閉実行モードへの移行に当選した場合に遊技球が入賞しやすい開放状態に切り換えられるようになっている。当該開閉実行モードについては、後に詳細に説明する。
ここで、各種入賞検知センサ221a,222d,223a,224c,225aについて図49に基づいて説明する。図49は各種入賞検知センサ221a,222d,223a,224c,225aを説明するための背面図である。
遊技盤210の背面には、図49に示すように、可変表示ユニット226の下方に集合板ユニット229が設けられている。集合板ユニット229には、各種入賞口に入賞した遊技球を回収するための遊技球回収機構や、各種入賞口等への遊技球の入賞を検知するための入賞検知機構などが設けられている。
遊技球回収機構について説明すると、集合板ユニット229には、一般入賞口221、可変入賞装置222、上作動口223及び下作動口224の遊技盤開口部に対応して且つ下流側で1カ所に集合する回収通路229aが形成されている。したがって、一般入賞口221等に入賞した遊技球は何れも回収通路229aを介して遊技盤210の下方に集合する。遊技盤210の下方には排出通路があり、回収通路229aにより遊技盤210の下方に集合した遊技球は排出通路内に導出される。なお、アウト口227も同様に排出通路に通じており、何れの入賞口221,222,223,224にも入賞しなかった遊技球もアウト口227を介して排出通路内に導出される。
入賞検知機構について説明すると、集合板ユニット229には、遊技盤210表側の各一般入賞口221と対応する位置にそれぞれ入賞口センサ221aが設けられている。また、可変入賞装置222と対応する位置にカウントセンサ222dが設けられ、上作動口223と対応する位置に上作動口センサ223aが設けられ、下作動口224と対応する位置に下作動口センサ224cが設けられている。また、集合板ユニット229外における可変表示ユニット226の右側には、スルーゲート225を通過する遊技球を検知するゲートセンサ225aが設けられている。これら球検知センサ(遊技媒体検知手段)としてのセンサ221a,222d,223a,224c,225aにより遊技球の入賞がそれぞれ検知される。これらセンサ221a,222d,223a,224c,225aは後述する主制御装置260に対して電気信号を出力する。具体的には、遊技球を検知していない状態ではHIレベル信号を出力し、遊技球を検知している状態ではLOWレベル信号を出力する。なお、これに限定されることはなく、遊技球を検知していない状態ではLOWレベル信号を出力し、遊技球を検知している状態ではHIレベル信号を出力する構成としてもよく、また遊技球を検知している状態においてのみ電気信号を出力する構成としてもよい。
図48(a)に示すメイン表示部233では、上作動口223又は下作動口224への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、上作動口223又は下作動口224への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が表示によって明示される。つまり、本パチンコ機10では、上作動口223への入賞と下作動口224への入賞とが内部抽選において区別されておらず、上作動口223又は下作動口224への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が共通の表示領域であるメイン表示部233にて明示される。そして、上作動口223又は下作動口224への入賞に基づく内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した当選結果であった場合には、メイン表示部233にて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、開閉実行モードへ移行する。
なお、メイン表示部233は、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されてなるセグメント表示器により構成されているが、これに限定されることはなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器等その他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、メイン表示部233にて変動表示される絵柄としては、複数種の文字が変動表示される構成、複数種の記号が変動表示される構成、複数種のキャラクタが変動表示される構成又は複数種の色が切り換え表示される構成などが考えられる。
役物用表示部234では、スルーゲート225への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、スルーゲート225への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が表示によって明示される。スルーゲート225への入賞に基づく内部抽選の結果が電役開放状態への移行に対応した当選結果であった場合には、役物用表示部234にて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、電役開放状態へ移行する。電役開放状態では、下作動口224に設けられた電動役物224aが所定の態様で開放状態となる。
可変表示ユニット226には、絵柄の一種である図柄を変動表示(又は、可変表示若しくは切換表示)する図柄表示装置231が設けられているとともに、図柄表示装置231を囲むようにしてセンターフレーム232が配設されている。図柄表示装置231は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置300により表示内容が制御される。なお、図柄表示装置231は、液晶表示装置であることに限定されることはなく、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTといった表示画面Gを有する他の表示装置であってもよく、ドットマトリクス表示器であってもよい。
図柄表示装置231では、上作動口223又は下作動口224への入賞に基づいて図柄の変動表示が開始される。すなわち、メイン表示部233において変動表示が行われる場合には、それに合わせて図柄表示装置231において変動表示が行われる。
図柄表示装置231の表示内容について、図50及び図51を参照して詳細に説明する。図50は図柄表示装置231にて変動表示される図柄を個々に示す図であり、図51は図柄表示装置231の表示画面Gを示す図である。
図50(a)~(j)に示すように、絵柄の一種である図柄は、「1」~「9」の数字が各々付された9種類の主図柄と、貝形状の絵図柄からなる副図柄とにより構成されている。より詳しくは、タコ等の9種類のキャラクタ図柄に「1」~「9」の数字がそれぞれ付されて主図柄が構成されている。
図51(a)に示すように、図柄表示装置231の表示画面Gには、複数の表示領域として、上段・中段・下段の3つの図柄列Z1,Z2,Z3が設定されている。各図柄列Z1~Z3は、主図柄と副図柄が所定の順序で配列されて構成されている。詳細には、上図柄列Z1には、「1」~「9」の9種類の主図柄が数字の降順に配列されると共に、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。下図柄列Z3には、「1」~「9」の9種類の主図柄が数字の昇順に配列されると共に、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。
つまり、上図柄列Z1と下図柄列Z3は18個の図柄により構成されている。これに対し、中図柄列Z2には、数字の昇順に「1」~「9」の9種類の主図柄が配列された上で「9」の主図柄と「1」の主図柄との間に「4」の主図柄が付加的に配列され、これら各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、中図柄列Z2に限っては、10個の主図柄が配されて20個の図柄により構成されている。
図51(b)に示すように、表示画面Gは、図柄列毎に3個の図柄が停止表示されるようになっており、結果として3×3の計9個の図柄が停止表示されるようになっている。また、表示画面Gには、5つの有効ライン、すなわち左ラインL1、中ラインL2、右ラインL3、右下がりラインL4、右上がりラインL5が設定されている。
上作動口223又は下作動口224への入賞に基づいて表示画面Gにおいて遊技回用の演出が行われる場合には、各図柄列Z1~Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールするように変動表示が開始される。そして、上図柄列Z1→下図柄列Z3→中図柄列Z2の順に変動表示から待機表示に切り換えられ、最終的に各図柄列Z1~Z3にて所定の図柄を静止表示した状態で遊技回用の演出が終了される。
また、遊技回用の演出が終了する場合、後述する確変大当たり結果A,Bの発生に対応した遊技回であれば、いずれかの有効ラインに同一の奇数の数字又はいずれかの有効ラインに同一の偶数の数字が付された図柄の組み合わせが形成される。また、後述する通常大当たり結果A,Bの発生に対応した遊技回であれば、いずれかの有効ラインに同一の偶数の数字が付された図柄の組み合わせが形成される。
なお、図柄表示装置231における図柄の変動表示の態様は上記のものに限定されることはなく任意であり、図柄列の数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数などは適宜変更可能である。また、図柄表示装置231にて変動表示される絵柄は上記のような図柄に限定されることはなく、例えば絵柄として数字のみが変動表示される構成としてもよい。
センターフレーム232の前面側における左上部分には、図48(a)に示すように、メイン表示部233及び図柄表示装置231に対応した第1保留ランプ部235が設けられている。遊技球が上作動口223又は下作動口224に入賞した個数は最大4個まで保留され、第1保留ランプ部235の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。
センターフレーム232の右上部分には、役物用表示部234に対応した第2保留ランプ部236が設けられている。遊技球がスルーゲート225を通過した回数は最大4回まで保留され、第2保留ランプ部236の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。
遊技盤210には、内レール部241と外レール部242とが取り付けられており、これら内レール部241と外レール部242とにより誘導レールが構成され、遊技盤210の下方に搭載された遊技球発射機構(図示略)から発射された遊技球160が遊技領域PAの上部に案内されるようになっている。
<パチンコ機10の電気的構成>
図52は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。
主制御装置260は、遊技の主たる制御を司る主制御基板261と、電源を監視する停電監視基板265と、を具備している。なお、主制御装置260において主制御基板261などを収容する基板ボックスに対して、その開放の痕跡を残すための痕跡手段を付与する又はその開放の痕跡を残すための痕跡構造を設けてもよい。当該痕跡手段としては、基板ボックスを構成する複数のケース体を分離不能に結合するとともにその分離に際して所定部位の破壊を要する結合部(カシメ部)の構成や、引き剥がしに際して粘着層が接着対象に残ることで剥がされたことの痕跡を残す封印シールを複数のケース体間の境界を跨ぐようにして貼り付ける構成が考えられる。また、痕跡構造としては、基板ボックスを構成する複数のケース体間の境界に対して接着剤を塗布する構成が考えられる。
主制御基板261には、MPU262が搭載されている。MPU262には、当該MPU262により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM263と、そのROM263内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM264と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、乱数発生器としての各種カウンタ回路などが内蔵されている。なお、MPU262に対してROM263及びRAM264が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。これは主制御装置260以外の制御装置のMPUについても同様である。
MPU262には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU262の入力側には、主制御装置260に設けられた停電監視基板265及び払出制御装置270が接続されている。この場合に、停電監視基板265には動作電力を供給する機能を有する電源及び発射制御装置280が接続されており、MPU262には停電監視基板265を介して電力が供給される。
また、MPU262の入力側には、各種入賞検知センサ221a,222d,223a,224c,225aが接続されている。MPU262において各入球部への入賞判定(入球判定)が行われる。また、MPU262では上作動口223及び下作動口224への入賞に基づいて各種抽選が実行される。
MPU262の出力側には、停電監視基板265、払出制御装置270及び音声発光制御装置290が接続されている。払出制御装置270には、例えば、上記入賞対応入球部への入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが出力される。
音声発光制御装置290には、変動用コマンド及び種別コマンドなどの各種コマンドが出力される。これら各種コマンドの詳細については、後に説明する。ちなみに、音声発光制御装置290は、信号線の両端にコネクタが設けられたコネクタユニット(接続ユニット)を介して主制御装置260と電気的に接続されている。
また、MPU262の出力側には、可変入賞装置222の開閉扉222bを開閉動作させる可変入賞駆動部222c、下作動口224の電動役物224aを開閉動作させる電動役物駆動部224b、メイン表示部233、役物用表示部234及び各種保留ランプ部235,236が接続されている。主制御基板261には各種ドライバ回路が設けられており、当該ドライバ回路を通じてMPU262は各種駆動部の駆動制御を実行する。
つまり、開閉実行モードにおいては大入賞口222aが開閉されるように、MPU262において可変入賞駆動部222cの駆動制御が実行される。また、電動役物224aの開放状態当選となった場合には、電動役物224aが開閉されるように、MPU262において電動役物駆動部224bの駆動制御が実行される。また、各遊技回に際しては、MPU262においてメイン表示部233の表示制御が実行される。また、電動役物224aを開放状態とするか否かの抽選結果を明示する場合に、MPU262において役物用表示部234の表示制御が実行される。また、上作動口223及び下作動口224に遊技球が入賞した場合に、MPU262において各種保留ランプ部235,236の表示制御が実行される。
停電監視基板265は、主制御基板261と電源及び発射制御装置280とを中継し、また電源及び発射制御装置280から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する。払出制御装置270は、主制御装置260から入力した賞球コマンドに基づいて、払出装置271により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。
電源及び発射制御装置280は、例えば、遊技場等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板261や払出制御装置270等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を供給する。ちなみに、電源及び発射制御装置280にはバックアップ用コンデンサなどの電断時用電源部が設けられており、パチンコ機10の電源がOFF状態の場合であっても当該電断時用電源部から主制御装置260のRAM264に記憶保持用の電力が供給される。また、電源及び発射制御装置280は遊技球発射機構281の発射制御を担うものであり、遊技球発射機構281は所定の発射条件が整っている場合に駆動される。
音声発光制御装置290は、MPU292が搭載された音声発光制御基板291を備えている。MPU292には、当該MPU292により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM293と、そのROM293内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM294と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵されている。
MPU292では、主制御装置260から受信したコマンドに基づき、表示発光部73やスピーカ部74を駆動制御する。また、これらコマンドをそのまま又は解析後の対応するコマンドを表示制御装置300に送信する。ちなみに、音声発光制御装置290は、信号線の両端にコネクタが設けられたコネクタユニット(接続ユニット)を介して表示制御装置300と電気的に接続されている。
表示制御装置300は、プログラムROM303及びワークRAM304が複合的にチップ化された素子であるMPU302と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)305と、キャラクタROM306と、ビデオRAM307とがそれぞれ搭載された表示制御基板301を備えている。
MPU302は、音声発光制御装置290から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づき所定の演算処理を行ってVDP305の制御(具体的にはVDP305に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM303は、MPU302により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を要さない不揮発性記憶手段である。ワークRAM304は、MPU302による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を要する揮発性記憶手段である。
VDP305は、図柄表示装置231に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する一種の描画回路である。VDP305はICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画処理専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。VDP305は、MPU302、ビデオRAM307等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM307に記憶させる画像データを、キャラクタROM306から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置231に表示させる。
キャラクタROM306は、図柄表示装置231に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM306には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照する色パレットテーブル等が保持されている。
ビデオRAM307は、図柄表示装置231に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM307の内容を書き替えることに基づき図柄表示装置231の表示内容が変更される。
<主制御装置260のMPU262にて各種抽選を行うための電気的構成>
次に、主制御装置260のMPU262にて各種抽選を行うための電気的な構成について図53を用いて説明する。
MPU262は遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、大当たり発生抽選、メイン表示部233の表示の設定、図柄表示装置231の図柄表示の設定、役物用表示部234の表示の設定などを行うこととしており、具体的には、図53に示すように、大当たり発生の抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、大当たり種別を判定する際に使用する大当たり種別カウンタC2と、図柄表示装置231が外れ変動する際のリーチ発生抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、メイン表示部233及び図柄表示装置231における表示継続時間を決定する変動種別カウンタCSと、を用いることとしている。さらに、下作動口224の電動役物224aを電役開放状態とするか否かの抽選に使用する電動役物開放カウンタC4を用いることとしている。なお、上記各カウンタC1~C3,CINI,CS,C4は、RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられている。
各カウンタC1~C3,CINI,CS,C4は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新される。大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、及びリーチ乱数カウンタC3に対応した情報は、上作動口223又は下作動口224への入賞が発生した場合に、RAM264に取得情報記憶手段として設けられた保留球格納エリア264aに格納される。
保留球格納エリア264aは、保留用エリアREと、実行エリアAEとを備えている。保留用エリアREは、第1保留エリアRE1、第2保留エリアRE2、第3保留エリアRE3及び第4保留エリアRE4を備えており、上作動口223又は下作動口224への入賞履歴に合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報の組合せが保留情報として、いずれかの保留エリアRE1~RE4に格納される。
この場合、第1保留エリアRE1~第4保留エリアRE4には、上作動口223又は下作動口224への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1保留エリアRE1→第2保留エリアRE2→第3保留エリアRE3→第4保留エリアRE4の順に各数値情報が時系列的に格納されていく。このように4つの保留エリアRE1~RE4が設けられていることにより、上作動口223又は下作動口224への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。また、保留用エリアREは、保留数記憶エリアNAを備えており、当該保留数記憶エリアNAには上作動口223又は下作動口224への入賞履歴を保留記憶している数を特定するための情報が格納される。
なお、保留記憶可能な数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個又は5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
実行エリアAEは、メイン表示部233の変動表示を開始する際に、保留用エリアREの第1保留エリアRE1に格納された各数値情報を移動させるためのエリアであり、1遊技回の開始に際しては実行エリアAEに記憶されている各種数値情報に基づいて、当否判定などが行われる。
上記各カウンタについて詳細に説明する。
先ず、電動役物開放カウンタC4について説明する。電動役物開放カウンタC4は、例えば、0~250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート225に遊技球160が入賞したタイミングでRAM264の電役保留エリア264cに格納される。そして、所定のタイミングにおいて、その格納された電動役物開放カウンタC4の値によって電動役物224aを開放状態に制御するか否かの抽選が行われる。
ここで、本パチンコ機10では、電動役物224aによるサポートの態様が相互に異なるように複数種類のサポートモードが設定されている。詳細には、サポートモードには、遊技領域PAに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、下作動口224の電動役物224aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、低頻度サポートモード(又は低頻度ガイド状態)と高頻度サポートモード(又は高頻度ガイド状態)とが設定されている。
低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放状態当選となる確率は同一(例えば、共に4/5)となっているが、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、電役開放状態当選となった際に電動役物224aが開放状態となる回数が多く設定されており、さらに1回の開放時間が長く設定されている。この場合、高頻度サポートモードにおいて電役開放状態当選となり電動役物224aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されている。さらにまた、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われる上で最低限確保される確保時間(すなわち、役物用表示部234における1回の表示継続時間)が短く設定されている。
上記のとおり、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも下作動口224への入賞が発生する確率が高くなる。換言すれば、低頻度サポートモードでは、下作動口224よりも上作動口223への入賞が発生する確率が高くなるが、高頻度サポートモードでは、上作動口223よりも下作動口224への入賞が発生する確率が高くなる。そして、下作動口224への入賞が発生した場合には、所定個数の遊技球の払出が実行されるため、高頻度サポートモードでは、遊技者は持ち球をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる。
なお、高頻度サポートモードを低頻度サポートモードよりも単位時間当たりに電役開放状態となる頻度を高くする上での構成は、上記のものに限定されることはなく、例えば電動役物開放抽選における電役開放状態当選となる確率を高くする構成としてもよい。また、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われる上で確保される確保時間(例えば、スルーゲート225への入賞に基づき役物用表示部234にて実行される変動表示の時間)が複数種類用意されている構成においては、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、短い確保時間が選択され易い又は平均の確保時間が短くなるように設定されていてもよい。さらには、開放回数を多くする、開放時間を長くする、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われる上で確保される確保時間を短くする、係る確保時間の平均時間を短くする及び当選確率を高くするのうち、いずれか1条件又は任意の組み合わせの条件を適用することで、低頻度サポートモードに対する高頻度サポートモードの有利性を高めてもよい。
次に、大当たり乱数カウンタC1について説明する。大当たり乱数カウンタC1は、例えば0~599の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。特に大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0~599)。大当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が上作動口223又は下作動口224に入賞したタイミングでRAM264の保留球格納エリア264aに格納される。
大当たり当選となる乱数の値は、ROM263における当否情報群記憶手段としての当否テーブル記憶エリアに当否テーブル(当否情報群)として記憶されている。ここで、当否テーブルの内容について図54を用いて説明する。図54に示すように、当否テーブルとしては、図54(a)の低確率モード用の当否テーブル(低確率用当否情報群)と、図54(b)の高確率モード用の当否テーブル(高確率用当否情報群)とが設定されている。つまり、本パチンコ機10は、当否抽選手段における抽選モードとして、低確率モード(低確率状態)と高確率モード(高確率状態)とが設定されている。
上記抽選に際して低確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、図54(a)に示すように、大当たり結果となる乱数の値は2個である。一方、上記抽選に際して高確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、図54(b)に示すように、大当たり結果となる乱数の値は21個である。この場合、低確率モードである状況において大当たり結果となる大当たり乱数カウンタC1の値群は、高確率モードである状況において大当たり結果となる大当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。なお、低確率モードよりも高確率モードの方の当選確率が高くなるのであれば、上記大当たり結果となる乱数の数及び値は任意であり、また低確率モードである状況において大当たり結果となる大当たり乱数カウンタC1の値群が、高確率モードである状況において大当たり結果となる大当たり乱数カウンタC1の値群に一部のみが含まれている構成としてもよく、含まれていない構成としてもよい。
また、各抽選モードにおいて、大当たり結果となる乱数の値以外は、抽選結果が外れ結果となり、当該外れ結果においては当否抽選モードやサポートモードの移行契機とはならない。
次に、大当たり種別カウンタC2について説明する。大当たり種別カウンタC2は、0~29の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が上作動口223又は下作動口224に入賞したタイミングでRAM264の保留球格納エリア264aに格納される。
大当たり種別カウンタC2に対する遊技結果の振分先は、ROM263における振分情報群記憶手段としての振分テーブル記憶エリアに振分テーブル(振分情報群)として記憶されている。ここで、振分テーブルの内容について図54(c)を用いて説明する。
図54(c)に示すように、大当たり結果の振分先として、通常大当たり結果A、通常大当たり結果B、確変大当たり結果A及び確変大当たり結果Bが設定されている。これら各大当たり結果には、大当たり種別カウンタC2が相互に重複しないように割り当てられている。
上記各種遊技結果の内容について、図55を参照しながら説明する。図55は各種遊技結果の内容を説明するための説明図である。
本パチンコ機10において設定されている遊技結果は、図55に示すように、通常大当たり結果A、通常大当たり結果B、確変大当たり結果A、確変大当たり結果B及び外れ結果である。
これら遊技結果のうち、各種大当たり結果は当否抽選において当選となった場合に選択される遊技結果であり、外れ結果は当否抽選において当選とならなかった場合に選択される遊技結果である。また、各種大当たり結果は、外れ結果と異なり、当否抽選モード及びサポートモードの移行契機となる遊技結果であるが、その移行態様は、図55に示すように、通常大当たり結果A,Bの場合と確変大当たり結果A,Bの場合とで相違している。
ここで、本パチンコ機10に設定されている開閉実行モードについて説明する。本パチンコ機10では、開閉実行モードとして、予め定められた回数のラウンド遊技を上限として実行されるラウンド数規定モードが設定されている。
上記ラウンド遊技とは、予め定められた上限継続時間(上限継続期間)が経過すること、及び予め定められた上限個数の遊技球が大入賞口222aに入賞することのいずれか一方の条件が満たされるまで大入賞口222aが開放された状態が継続する遊技のことである。
通常大当たり結果A及び確変大当たり結果Aでは、10回を上限回数としてラウンド遊技が行われるラウンド数規定モードに移行し、各ラウンド遊技では大入賞口222aの開閉が1回行われる。
通常大当たり結果B及び確変大当たり結果Bでは、5回を上限回数としてラウンド遊技が行われるラウンド数規定モードに移行し、各ラウンド遊技では大入賞口222aの開閉が1回行われる。
また、通常大当たり結果A,Bとなる遊技回では図柄表示装置231において偶数図柄の組み合わせが停止表示され、確変大当たり結果A,Bとなる遊技回では図柄表示装置231において偶数図柄又は奇数図柄の組み合わせが停止表示される。つまり、図柄表示装置231に偶数図柄の組み合わせが停止表示された場合、図柄表示装置231において停止表示された図柄の組み合わせから、大当たり結果の種類を特定することはできない。
通常大当たり結果A,Bでは、ラウンド数規定モードが終了した後、100回を上限回数とした高頻度サポートモードに移行する。これにより、終了基準回数である100回の遊技回に亘って高頻度サポートモードが継続され、100回の遊技回が消化された場合には低頻度サポートモードに移行する。また、当否抽選モードは低確率モードに設定される。
確変大当たり結果A,Bでは、ラウンド数規定モードが終了した後、当否抽選モードが高確率モードであってリミット無しの高頻度サポートモードに移行する。これら高確率モード及び高頻度サポートモードは、遊技回の遊技結果が通常大当たり結果A,Bとなるまで継続される。
次に、リーチ乱数カウンタC3について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0~238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、遊技球が上作動口223又は下作動口224に入賞したタイミングで保留球格納エリア264aに格納される。
リーチ表示には、図柄表示装置231の表示画面Gに表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について図柄を停止表示させることで、リーチ図柄の組み合わせを表示し、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態が含まれる。また、上記のようにリーチ図柄の組み合わせを表示した状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチ図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示画面Gの略全体において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。
リーチ表示は、最終的に同一の図柄の組み合わせが停止表示される遊技回では、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なく実行される。また、外れ結果に対応した遊技回では、ROM263のリーチ判定用テーブル記憶エリアに記憶されたリーチ判別用テーブルを参照して所定のタイミングで取得したリーチ乱数カウンタC3がリーチ表示の発生に対応している場合に実行される。
次に、変動種別カウンタCSについて説明する。変動種別カウンタCSは、例えば0~198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCSは、メイン表示部233における変動表示時間と、図柄表示装置231における図柄の変動表示時間とをMPU262において決定する上で用いられる。変動種別カウンタCSは、後述するタイマ割込み処理のそれぞれにて更新され、メイン表示部233における変動表示の開始時及び図柄表示装置231による図柄の変動開始時における変動パターン決定に際して変動種別カウンタCSの値が取得される。
<主制御装置260にて実行される各種処理について>
次に、主制御装置260内のMPU262にて遊技を進行させるために実行されるタイマ割込み処理及び通常処理を説明する。なお、MPU262では、タイマ割込み処理及び通常処理の他に、電源投入に伴い起動されるメイン処理及びNMI端子(ノンマスカブル端子)への停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理が実行されるが、これらの処理については説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
先ず、タイマ割込み処理について、図56のフローチャートを参照しながら説明する。本処理はMPU262により定期的に(例えば2msec周期で)起動される。
ステップS3001では、各種入賞検知センサ221a,222d,223a,224cの読み込み処理を実行する。具体的には、上作動口223又は下作動口224への入賞が発生している場合、RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた3個賞球用カウンタを1加算する。当該3個賞球用カウンタは、3個の遊技球の払出を払出制御装置270に指示する3個賞球コマンドを出力すべき回数をカウントするためのものである。なお、タイマ割込み処理の1回の処理回の範囲内で上作動口223への入賞と下作動口224への入賞とが同時に発生し得るため、3個賞球用カウンタを1加算する処理が2回行われることがあり得る。
また、一般入賞口221への入賞が発生している場合には、RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた10個賞球用カウンタを1加算する。当該10個賞球用カウンタは、10個の遊技球の払出を払出制御装置270に指示する10個賞球コマンドを出力すべき回数をカウントするためのものである。
また、大入賞口222aへの入賞が発生している場合には、RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた15個賞球用カウンタを1加算する。当該15個賞球用カウンタは、15個の遊技球の払出を払出制御装置270に指示する15個賞球コマンドを出力すべき回数をカウントするためのものである。
ステップS3001の処理を実行した後は、ステップS3002にて乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。
続くステップS3003では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び電動役物開放カウンタC4の更新を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び電動役物開放カウンタC4をそれぞれ1加算すると共に、それらのカウンタ値が最大値に達した際それぞれ0にクリアする。
続くステップS3004ではスルーゲート225への入賞に伴うスルー用の入賞処理を実行する。スルー用の入賞処理では、スルーゲート225への入賞が発生していた場合には、電役保留エリア264cに記憶されている役物保留記憶数が上限数(例えば、「4」)未満であることを条件として、前記ステップS3003にて更新した電動役物開放カウンタC4の値を電役保留エリア264cに格納する。また、役物保留記憶数と対応する第2保留ランプ部236を点灯させるために当該第2保留ランプ部236の表示制御を行う。
その後、ステップS3005~ステップS3008にて、作動口用の入賞処理を実行する。作動口用の入賞処理では、先ずステップS3005にて、上作動口223又は下作動口224への入賞が発生しているか否かを判定する。入賞が発生していない場合には、そのまま本タイマ割込み処理を終了する。
入賞が発生している場合には、ステップS3006にて、保留球格納エリア264aの保留数記憶エリアNAに記憶されている始動保留記憶数NAが上限値(例えば、「4」)未満であるか否かを判定する。始動保留記憶数NAが上限値である場合にはそのまま本タイマ割込み処理を終了し、始動保留記憶数NAが上限値未満である場合にはステップS3007に進む。
ステップS3007では、始動保留記憶数NAを1加算する。続くステップS3008では、前記ステップS3003にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報を保留情報として保留球格納エリア264aの保留用エリアREに格納する。この場合、保留用エリアREの空き保留エリアRE1~RE4のうち最初の保留エリア、すなわち現状の始動保留記憶数NAと対応する保留エリアに格納する。また、始動保留記憶数NAと対応する第1保留ランプ部235を点灯させるために当該第1保留ランプ部235の表示制御を行う。ステップS3008の処理を実行した後に、本タイマ割込み処理を終了する。
<通常処理>
次に、通常処理の流れを図57のフローチャートを参照しながら説明する。通常処理は電源投入に伴い起動されるメイン処理が実行された後に開始される処理であり、通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、ステップS3101~S3107の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS3109,S3110のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
通常処理において、ステップS3101では、タイマ割込み処理又は前回の通常処理で設定したコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置270に送信する。また、遊技回用の演出に対応したコマンドや開閉実行モード用の演出に対応したコマンドといった演出用のコマンドが設定されている場合にはそれを音声発光制御装置290に送信する。
続くステップS3102では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSを1加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。
続くステップS3103では、各遊技回の遊技を進行させるための遊技回制御処理を実行する。遊技回制御処理では、当否判定及び振分判定を行うとともに、図柄表示装置231による図柄の変動表示の設定及びメイン表示部233の表示制御などを行う。遊技回制御処理の詳細は後述する。
その後、ステップS3104では、遊技状態移行処理を実行する。詳細は後述するが、この遊技状態移行処理により、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。
続くステップS3105では、下作動口224に設けられた電動役物224aを駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。この電役サポート用処理では、RAM264の電役保留エリア264cに格納されている電動役物開放カウンタC4から取得した数値情報を用いて電動役物224aを開放状態とするか否かの電役開放抽選を行うとともに、電役開放状態当選となった場合には電動役物224aの開閉処理を実行する。また、電役開放抽選の抽選結果を教示するように、役物用表示部234の表示制御を行う。
ここで、既に説明したとおり、電動役物224aによるサポートの態様として、低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとが設定されており、遊技状態移行処理にていずれかのサポートモードへの移行が行われる。この場合、RAM264に高頻度サポートフラグがセットされている場合は高頻度サポートモードとなり、当該フラグがセットされていない場合には低頻度サポートモードとなる。
電役サポート用処理では、RAM264に高頻度サポートフラグがセットされているか否かを判定することで、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。そして、高頻度サポートモードである場合には低頻度サポートモードの場合よりも、電役開放状態当選となった際に、電動役物224aが開放状態となる回数を多く設定するとともに、1回の開放時間を長く設定する。また、高頻度サポートモードである場合は、電役開放状態当選となり電動役物224aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間が、1回の開放時間よりも短くなるように設定する。
ちなみに、開閉実行モードに移行した場合には、RAM264に高頻度サポートフラグがセットされていたとしても、サポートモードは強制的に低頻度サポートモードに設定される。
続くステップS3106では、遊技球発射制御処理を実行する。遊技球発射制御処理では、発射操作が行われていることに基づき電源及び発射制御装置280から出力される発射許可信号を入力していることを条件として、所定の発射期間(例えば、0.6sec)に1回、遊技球発射機構281のソレノイドを励磁する。これにより、遊技球が遊技領域PAに向けて打ち出される。
続くステップS3107では、RAM264に停電フラグがセットされているか否かを判定する。停電フラグは、停電監視基板265において停電の発生が確認され当該停電監視基板265からMPU262のNMI端子に停電信号が入力されることによりセットされ、次回のメイン処理にて消去されるフラグである。
停電フラグがセットされていない場合は、繰り返し実行される複数の処理の最後の処理が終了したこととなるので、ステップS3108にて次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。そして、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。つまり、ステップS3109では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行するとともに、ステップS3110では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。
一方、ステップ3107にて、停電フラグがセットされていると判定した場合は、電源遮断が発生したことになるので、ステップS3111以降の電断時処理を実行する。つまり、ステップS3111では、タイマ割込み処理の発生を禁止し、その後、ステップS3112にてRAM判定値を算出、保存し、ステップS3113にてRAM264のアクセスを禁止した後に、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。
<遊技回制御処理>
次に、MPU262の通常処理(図57)におけるステップS3103にて実行される遊技回制御処理について図58を参照しながら説明する。
遊技回制御処理では、先ずステップS3201にて、開閉実行モード中か否かを判定する。開閉実行モード中である場合には、ステップS3202以降の処理、すなわちステップS3203~ステップS3205の遊技回開始用処理及びステップS3206~ステップS3209の遊技回進行用処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。つまり、開閉実行モード中である場合には、作動口223,224への入賞が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。
開閉実行モード中でない場合には、ステップS3202にて、メイン表示部233が変動表示中であるか否か、すなわち1遊技回分の遊技の実行中であるか否かを判定する。メイン表示部233が変動表示中でない場合には、ステップS3203~ステップS3205の遊技回開始用処理に進む。遊技回開始用処理では、先ずステップS3203にて、保留球格納エリア264aの保留数記憶エリアNAを参照し、保留記憶されている保留情報の数である始動保留記憶数NAが「0」か否かを判定する。始動保留記憶数NAが「0」である場合とは、保留球格納エリア264aに保留情報が記憶されていないことを意味する。したがって、そのまま本遊技回制御処理を終了する。始動保留記憶数NAが「0」でない場合には、ステップS3204にてデータ設定処理を実行する。
データ設定処理では先ず始動保留記憶数NAを1減算する。また、保留球格納エリア264aにおける保留用エリアREの第1保留エリアRE1に格納されているデータを実行エリアAEに移動する。その後、保留用エリアREの各保留エリアRE1~RE4に格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。
このデータシフト処理は、第1保留エリアRE1~第4保留エリアRE4に格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1保留エリアRE1のデータをクリアするとともに、第2保留エリアRE2→第1保留エリアRE1、第3保留エリアRE3→第2保留エリアRE2、第4保留エリアRE4→第3保留エリアRE3といった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
また、データ設定処理では、第1保留ランプ部235における表示を保留個数の減少に対応させて変更させるための処理を実行する。
データ設定処理を実行した後は、ステップS3205にて変動開始処理を実行した後に、本遊技回制御処理を終了する。ここで、変動開始処理について、図59のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS3301では当否判定処理を実行する。当否判定処理では、先ず当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。高確率モードである場合には当否テーブル記憶エリアに記憶されているテーブルのうち高確率モード用の当否テーブルを参照して、実行エリアAEに格納された情報のうち当否判定用の情報、すなわち大当たり乱数カウンタC1に係る数値情報が高確率用の大当たり数値情報と一致しているか否かを判定する。また、低確率モードである場合には当否テーブル記憶エリアに記憶されているテーブルのうち低確率モード用の当否テーブルを参照して、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1に係る数値情報が低確率用の大当たり数値情報と一致しているか否かを判定する。
続くステップS3302では、ステップS3301における当否判定処理の結果が大当たり当選結果であるか否かを判定する。大当たり当選結果である場合には、ステップS3303にて種別判定処理を実行する。
種別判定処理では、実行エリアAEに格納された情報のうち種別判定用の情報、すなわち大当たり種別カウンタC2に係る数値情報を把握する。そして、ROM263の振分テーブルを参照して、上記把握した大当たり種別カウンタC2に係る数値情報がいずれの大当たり結果に対応しているのかを特定する。具体的には、通常大当たり結果A、通常大当たり結果B、確変大当たり結果A、及び確変大当たり結果Bのうちいずれの大当たり結果に対応しているのかを特定する。
続くステップS3304では、大当たり結果用の停止結果設定処理を実行する。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回においてメイン表示部233に最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、ROM263に予め記憶されている大当たり結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRAM264に記憶する。この大当たり結果用の停止結果テーブルには、メイン表示部233に停止表示される絵柄の態様の種類が、大当たり結果の種類毎に相違させて設定されており、ステップS3304では、ステップS3303にて特定した大当たり結果の種類に応じた絵柄の態様の情報をRAM264に記憶する。
続くステップS3305では、ステップS3303にて特定した大当たり結果の種類に応じたフラグをRAM264にセットする処理を実行する。具体的には、通常大当たり結果Aであることを特定した場合には第1通常大当たりフラグをセットし、通常大当たり結果Bであることを特定した場合には第2通常大当たりフラグをセットし、確変大当たり結果Aであることを特定した場合には第1確変大当たりフラグをセットし、確変大当たり結果Bであることを特定した場合には第2確変大当たりフラグをセットする。なお、以下の説明において、各種大当たり結果であるか否かの判定は、RAM264に対応するフラグがセットされているか否かを判定することにより行われる。
ステップS3302にて否定判定した場合、ステップS3306にて外れ結果用の停止結果設定処理を実行する。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回においてメイン表示部233に最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、ROM263に予め記憶されている外れ結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRAM264に記憶する。この場合に選択される絵柄の態様の情報は、大当たり結果の場合に選択される絵柄の態様の情報とは異なっている。
ステップS3305の処理を実行した場合、又はステップS3306の処理を実行した場合、ステップS3307にて変動表示時間(変動表示期間)の設定処理を実行する。
かかる処理では、変動種別カウンタCSの値を取得する。また、今回の遊技回において図柄表示装置231にてリーチ表示が発生するか否かを判定する。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回が大当たり結果である場合には、リーチ表示が発生すると判定する。また、大当たり結果ではない場合であっても、実行エリアAEに格納されているリーチ乱数カウンタC3に係る数値情報がリーチ発生に対応した数値情報である場合には、リーチ表示が発生すると判定する。
リーチ表示が発生すると判定した場合には、ROM263に記憶されているリーチ発生用変動表示時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動表示時間情報を取得し、その変動表示時間情報をRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた表示継続期間カウンタにセットする。一方、リーチ表示が発生しないと判定した場合には、ROM263に記憶されているリーチ非発生用変動表示時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動表示時間情報を取得し、その変動表示時間情報を上記表示継続期間カウンタにセットする。ちなみに、リーチ非発生用変動表示時間テーブルを参照して取得され得る変動表示時間は、リーチ発生用変動表示時間テーブルを参照して取得され得る変動表示時間と異なっている。
なお、リーチ非発生時における変動表示時間情報は、始動保留記憶数NAの数が多いほど、変動表示時間が短くなるように設定されている。また、サポートモードが高頻度サポートモードである状況においては低頻度サポートモードである状況よりも、保留情報の数が同一である場合で比較して、短い変動表示時間が選択されるようにリーチ非発生用変動表示時間テーブルが設定されている。但し、これに限定されることはなく、始動保留記憶数NAやサポートモードに応じて変動表示時間が変動しない構成としてもよく、上記の関係とは逆であってもよい。さらには、リーチ発生時における変動表示時間に対して、上記構成を適用してもよい。また、各種大当たり結果の場合、外れリーチ時の場合及びリーチ非発生の外れ結果の場合のそれぞれに対して個別に変動表示時間テーブルが設定されていてもよい。この場合、各遊技結果に応じた変動表示時間の振分が行われることとなる。
ステップS3307にて、変動表示時間の設定処理を実行した後は、ステップS3308にて、変動用コマンド及び種別コマンドを設定する。変動用コマンドには、変動表示時間の情報が含まれる。ここで、上記のとおりリーチ非発生用変動表示時間テーブルを参照して取得される変動表示時間は、リーチ発生用変動表示時間テーブルを参照して取得される変動表示時間と異なっているため、変動用コマンドにリーチ発生の有無の情報が含まれていなかったとしても、サブ側の制御装置である音声発光制御装置290では変動表示時間の情報からリーチ発生の有無を特定することは可能である。この点、変動用コマンドには、リーチ発生の有無を示す情報が含まれているとも言える。なお、変動用コマンドにリーチ発生の有無を直接示す情報が含まれていてもよい。
また、種別コマンドには、遊技結果の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、遊技結果の情報として、通常大当たり結果Aの情報、通常大当たり結果Bの情報、確変大当たり結果Aの情報、確変大当たり結果Bの情報、及び外れ結果の情報が含まれる。
ステップS3308にて設定された変動用コマンド及び種別コマンドは、通常処理(図57)におけるステップS3101にて、音声発光制御装置290に送信される。
図60に示すように、音声発光制御装置290は主制御装置260のMPU262から変動用コマンド及び種別コマンドを受信している場合(ステップS3401:YES)、ステップS3402にて種別コマンドの内容に基づき、今回開始される遊技回の遊技結果が確変大当たり結果A、確変大当たり結果B、通常大当たり結果A、及び通常大当たり結果Bのいずれであるかを判定する。
確変大当たり結果A、確変大当たり結果B、通常大当たり結果A、及び通常大当たり結果Bのいずれかである場合には、ステップS3403にて、大当たり結果の種類に対応した図柄決定処理を実行する。具体的には、まず今回開始される遊技回の遊技結果が確変大当たり結果A,Bであるか否かを判定し、今回開始される遊技回の遊技結果が確変大当たり結果A,Bである場合には、奇数図柄の組み合わせ及び偶数図柄の組み合わせのうちいずれを停止させるのかを抽選によって決定する。
今回開始される遊技回の遊技結果が確変大当たり結果A,B且つ停止結果が奇数図柄である場合、一の有効ラインL1~L5上に同一の奇数図柄の組み合わせが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。この場合、奇数図柄の種類や有効ラインL1~L5は抽選などによってランダムに決定される。
また、今回開始される遊技回の遊技結果が通常大当たり結果A,Bである場合、又は今回開始される遊技回の遊技結果が確変大当たり結果A,B且つ停止結果が偶数図柄である場合、一の有効ラインL1~L5上に同一の偶数図柄の組み合わせが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。この場合、偶数図柄の種類や有効ラインL1~L5は抽選などによってランダムに決定される。
ステップS3402にて否定判定をした場合には、ステップS3404にて、外れ用の図柄決定処理を実行する。当該図柄決定処理では、変動用コマンドの内容に基づき、外れリーチ表示の発生に係る遊技回であるか否かを判定し、外れリーチ表示の発生に係る遊技回である場合には、一の有効ラインL1~L5上に外れリーチ図柄の組み合わせが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。この場合、外れリーチ図柄の組み合わせの種類や有効ラインL1~L5は抽選などによってランダムに決定される。また、この決定に際しては、いずれの有効ラインL1~L5上にも、同一の図柄の組み合わせが停止表示されない停止結果が決定される。
また、外れリーチ表示の発生に係る遊技回ではない場合には、いずれの有効ラインL1~L5上にも、同一の図柄の組み合わせが停止表示されることなく、さらには外れリーチ図柄の組み合わせも停止表示されない停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。
ステップS3403及びステップS3404のいずれかの処理を実行した後は、ステップS3405に進む。ステップS3405では、今回の遊技回の演出パターンを決定するための処理を実行する。この場合、ROM263に予め記憶されている演出用のテーブルを参照することで、今回受信している変動用コマンド及び種別コマンドに対応した演出継続時間(演出継続期間)を選択するとともに、演出の内容を選択する。MPU262では、ステップS3405にて決定した演出パターンに従って、今回の遊技回における表示発光部73の発光制御を実行するとともに、スピーカ部74の出力制御を実行する。
続くステップS3406では、ステップS3403又はステップS3404の処理結果に対応した停止結果コマンドと、ステップS3405の処理結果に対応したパターンコマンドを表示制御装置300に送信する。表示制御装置300のMPU302では、その受信した停止結果コマンド及びパターンコマンドに基づいて、今回の遊技回用の演出を図柄表示装置231にて行うためのデータテーブルをプログラムROM303から読み出し、そのデータテーブルに従って予め定められた画像更新タイミングとなる度に(例えば、20msec周期で)、VDP305に対して描画リストを出力する。これにより、図柄表示装置231では音声発光制御装置290のMPU292にて決定された演出パターンに従って遊技回用の演出が実行されるとともに、当該MPU292にて決定された停止結果が最終的に停止表示される。
変動開始処理(図59)の説明に戻り、ステップS3308の処理を実行した後は、ステップS3309にてメイン表示部233において絵柄の変動表示を開始させる。その後、本変動開始処理を終了する。
遊技回制御処理(図58)の説明に戻り、メイン表示部233が変動表示中である場合には、ステップS3206~ステップS3209の遊技回進行用処理を実行する。
遊技回進行用処理では、先ずステップS3206にて、今回の遊技回の変動表示時間が経過したか否かを判定する。具体的には、RAM264の表示継続時間カウンタに格納されている変動表示時間情報の値が「0」となったか否かを判定する。当該変動表示時間情報の値は、上述したように、変動表示時間の設定処理(ステップS3307)においてセットされる。また、このセットされた変動表示時間情報の値は、タイマ割込み処理(図56)が起動される度に1減算されるように更新される。
変動表示時間が経過していない場合には、ステップS3207にて変動表示用処理を実行する。変動表示用処理では、メイン表示部233における表示態様を変更する。その後、本遊技回制御処理を終了する。
変動表示時間が経過している場合には、ステップS3208にて変動終了処理を実行する。変動終了処理では、現状実行されている遊技回を開始させる場合に実行された変動開始処理(図59)のステップS3304及びステップS3306のいずれかの処理においてRAM264に記憶した情報を特定し、その情報に対応した絵柄の態様がメイン表示部233にて表示されるように当該メイン表示部233を表示制御する。
ここで、メイン表示部233にて停止表示される絵柄の態様は、遊技結果毎に異なっている。これにより、遊技ホールの管理者などは遊技回の終了に際してメイン表示部233を目視することで、当該遊技回の遊技結果を目視確認することができ、例えば大当たり結果と同様の挙動をパチンコ機10に行わせようとする不正行為が行われているか否かの確認を簡易的に行うことが可能となる。その一方、メイン表示部233は図柄表示装置231の表示画面Gに比べて表示範囲が狭く、さらにはメイン表示部233に停止表示される絵柄の態様は、遊技者が認識しづらいものとなっている。したがって、遊技者が遊技回の遊技結果をメイン表示部233からではなく図柄表示装置231の表示画面Gから確認することが期待され、表示画面Gへの注目度が高められる。
その後、ステップS3209にて変動終了コマンドを設定した後に、本遊技回制御処理を終了する。ステップS3209にて設定された変動終了コマンドは、通常処理(図57)におけるステップS3101にて、音声発光制御装置290に送信される。音声発光制御装置290では、変動終了コマンドを受信することに基づいて、その遊技回における演出を終了させるための処理を実行する。なお、変動終了コマンドが送信されずに、音声発光制御装置290や表示制御装置300にて独自に遊技回用の演出を終了させる構成としてもよい。
<遊技状態移行処理>
次に、MPU262の通常処理(図57)におけるステップS3104にて実行される遊技状態移行処理を図61のフローチャートを参照して説明する。
先ず、ステップS3501では、開閉実行モード中か否かを判定する。開閉実行モード中ではない場合にはステップS3502に進み、1の遊技回のメイン表示部233における絵柄の変動表示が終了したタイミングか否かを判定する。変動表示が終了したタイミングでない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
変動表示が終了したタイミングである場合には、ステップS3503にて、今回終了した遊技回の遊技結果が開閉実行モードへの移行に対応したものであるか否かを判定する。具体的には、今回の遊技結果がいずれかの大当たり結果であるか否かを判定する。開閉実行モードへの移行に対応したものではない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
開閉実行モードへの移行に対応したものである場合には、ステップS3504にて、今回の大当たり結果が確変大当たり結果Aであるか否かを判定する。具体的には、RAM264に第1確変大当たりフラグがセットされているか否かを判定する。当該第1確変大当たりフラグとは、MPU262にて大当たり結果の種類が確変大当たり結果Aであることを特定するためのフラグである。当該第1確変大当たりフラグは、上述したように、種別判定処理において今回の大当たり結果の種類が確変大当たり結果Aとなった場合にセットされる。
ステップS3504にて肯定判定した場合、ステップS3505にて確変大当たり結果Aに対応するカウント数振分テーブルAをROM263からRAM264に読み出す。当該カウント数振分テーブルAについては後述する。
続くステップS3506にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられたラウンドカウンタRCに「10」をセットするとともに、上記カウント数振分テーブルAを参照して上記ラウンドカウンタRCの値に対応したカウント数をRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた入賞上限カウンタPCにセットする。具体的には、当該入賞上限カウンタPCに「5」をセットする。上記ラウンドカウンタRCとは、1回の開閉実行モードの範囲内で実行するラウンド遊技の回数をMPU262にて特定するためのカウンタである。また、上記入賞上限カウンタPCとは、ラウンド遊技の一の終了条件である大入賞口222aへの入賞個数の上限値をMPU262にて特定するためのカウンタである。
ステップS3504にて否定判定した場合、ステップS3507にて今回の大当たり結果が確変大当たり結果Bであるか否かを判定する。具体的には、RAM264に第2確変大当たりフラグがセットされているか否かを判定する。当該第2確変大当たりフラグとは、MPU262にて大当たり結果の種類が確変大当たり結果Bであることを特定するためのフラグである。当該第2確変大当たりフラグは、上述したように、種別判定処理において今回の大当たり結果の種類が確変大当たり結果Bとなった場合にセットされる。
ステップS3507にて肯定判定した場合、ステップS3508にて確変大当たり結果Bに対応するカウント数振分テーブルBをROM263からRAM264に読み出す。当該カウント数振分テーブルBについては後述する。
続くステップS3509にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられたラウンドカウンタRCに「5」をセットするとともに、上記カウント数振分テーブルBを参照して上記ラウンドカウンタRCの値に対応したカウント数をRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた入賞上限カウンタPCにセットする。具体的には、当該入賞上限カウンタPCに「5」をセットする。
ステップS3507にて否定判定した場合、ステップS3510にて今回の大当たり結果が通常大当たり結果Aであるか否かを判定する。具体的には、RAM264に第1通常大当たりフラグがセットされているか否かを判定する。当該第1通常大当たりフラグとは、MPU262にて大当たり結果の種類が通常大当たり結果Aであることを特定するためのフラグである。当該第1通常大当たりフラグは、上述したように、種別判定処理において今回の大当たり結果の種類が通常大当たり結果Aとなった場合にセットされる。
ステップS3510にて肯定判定した場合、ステップS3511にて通常大当たり結果Aに対応するカウント数振分テーブルCをROM263からRAM264に読み出す。当該カウント数振分テーブルCについては後述する。
続くステップS3512にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられたラウンドカウンタRCに「10」をセットするとともに、上記カウント数振分テーブルCを参照して上記ラウンドカウンタRCの値に対応したカウント数をRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた入賞上限カウンタPCにセットする。具体的には、当該入賞上限カウンタPCに「5」をセットする。
ステップS3510にて否定判定した場合、ステップS3513にて通常大当たり結果Bに対応するカウント数振分テーブルDをROM263からRAM264に読み出す。当該カウント数振分テーブルDについては後述する。
続くステップS3514にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられたラウンドカウンタRCに「5」をセットするとともに、上記カウント数振分テーブルDを参照して上記ラウンドカウンタRCの値に対応したカウント数をRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた入賞上限カウンタPCにセットする。具体的には、当該入賞上限カウンタPCに「5」をセットする。
ここで、上記各種カウント数振分テーブルA,B,C,Dについて図62を参照しながら説明する。各種カウント数振分テーブルA,B,C,Dは、ラウンド遊技のラウンド数と、カウント数とが1対1に対応させて設けられている。当該カウント数とは、大入賞口222aへの入賞個数の上限値のことである。図62は各種カウント数振分テーブルA,B,C,Dについて説明するための説明図である。
図62に示すように、各種カウント数振分テーブルA,B,C,Dに応じてカウント数の振分が相違している。具体的には、カウント数振分テーブルAの場合、1R、2R及び9Rでは入賞上限カウンタPCに「5」がセットされ、3R~8Rでは入賞上限カウンタPCに「10」がセットされ、10Rでは入賞上限カウンタPCに「25」がセットされる。
カウント数振分テーブルBの場合、1R~2Rでは入賞上限カウンタPCに「5」がセットされ、3R及び5Rでは入賞上限カウンタPCに「15」がセットされ、4Rでは入賞上限カウンタPCに「10」がセットされる。
カウント数振分テーブルCの場合、1R~2Rでは入賞上限カウンタPCに「5」がセットされ、3R~9Rでは入賞上限カウンタPCに「10」がセットされ、10Rでは入賞上限カウンタPCに「20」がセットされる。また、各ラウンド遊技のカウント数の合計は上記カウント数振分テーブルAと同一となっている。
カウント数振分テーブルDの場合、1R~2Rでは入賞上限カウンタPCに「5」がセットされ、3R~4Rでは入賞上限カウンタPCに「15」がセットされ、5Rでは入賞上限カウンタPCに「10」がセットされる。また、各ラウンド遊技のカウント数の合計は上記カウント数振分テーブルBと同一となっている。
各種カウント数振分テーブルA,B,C,Dを比較した場合、1R~2Rの開始時における入賞上限カウンタPCの値が同一となっている。上述したように、本実施形態では、確変大当たり結果A,Bであっても最終停止図柄として偶数図柄が停止する可能性がある。メイン表示部233にて表示される絵柄から大当たり結果の種類を特定することは可能であるが、当該メイン表示部233にて表示される絵柄は分かりづらいため、当該メイン表示部233にて表示される絵柄から大当たり結果の種類を特定しづらい。ここで、各種カウント数振分テーブルA,B,C,Dにおける1R目の入賞上限カウンタPCの値が相違している構成とすると、1R目のカウント数を把握することで、大当たり結果の種類を特定できてしまう。この場合、最終停止図柄として偶数図柄が停止した際に、確変大当たり結果A,Bとなることに期待させながらラウンド遊技を行わせることができなくなってしまう。その点、本構成によれば、各種カウント数振分テーブルA,B,C,Dにおいて、1R~2Rの開始時における入賞上限カウンタPCの値が同一となっている。これにより、最終停止図柄として偶数図柄が停止した際にも、確変大当たり結果A,Bとなることに期待させながらラウンド遊技を行わせることが可能となる。
また、確変大当たり結果Aに対応したカウント数振分テーブルAと、通常大当たり結果Aに対応したカウント数振分テーブルCとを比較した場合、1R~8Rの開始時における入賞上限カウンタPCの値が同一となっている。したがって、最終停止図柄として偶数図柄が停止した場合、9R目を消化するまでは大当たり結果の種類が確変大当たり結果A及び通常大当たり結果Aのうちいずれであるかを特定することができない。これにより、最終停止図柄として偶数図柄が停止した際に、長期間確変大当たり結果Aとなることに期待させながらラウンド遊技を行わせることが可能となる。
また、9R目のカウント数は上記カウント数振分テーブルAよりも上記カウント数振分テーブルCの方が多く設定されている。ここで、9R目のカウント数が上記カウント数振分テーブルCよりも上記カウント数振分テーブルAの方が多く設定されている構成とした場合、今回の大当たり結果が通常大当たり結果Aであることが決定したことに対しての失望感と、ラウンド遊技のカウント数が少ないことに対しての失望感とを遊技者に与えてしまうことになる。この場合、遊技者の苛立ちが蓄積されてしまう恐れがある。その点、本実施形態によれば、9R目のカウント数が上記カウント数振分テーブルAよりも上記カウント数振分テーブルCの方が多く設定されている。これにより、今回の大当たり結果が通常大当たり結果Aであることが遊技者に報知されたとしても、ラウンド遊技のカウント数が多くなるため遊技者の苛立ちを抑制させることが可能となる。
また、遊技者は大当たり結果の種類が通常大当たり結果Aとなるよりも確変大当たり結果Aとなることを望んでいるため、9R目のカウント数が「10」ではなく「5」となることに期待する。当該構成とすることにより、ラウンド遊技のカウント数が多くなることだけではなく、当該ラウンド遊技のカウント数が少なくなることにも期待させることが可能となる。
また、本実施形態によればラウンド遊技のカウント数を特定することで大当たり結果の種類を特定することが可能となるため、遊技者をラウンド遊技のカウント数に注目させることが可能となる。
また、ラウンド遊技の上限回数が同一であるもの同士で比較した場合、各ラウンド遊技のカウント数の合計は同一となっている。具体的には、確変大当たり結果Aと、通常大当たり結果Aとにおいて各ラウンド遊技のカウント数の合計は同一となっており、確変大当たり結果Bと、通常大当たり結果Bとにおいて各ラウンド遊技のカウント数の合計は同一となっている。当該構成とすることにより、遊技者に付与する利益を変化させないようにしながら、大当たり結果の種類が何であるかに遊技者の意識を向けさせることが可能となる。
遊技状態移行処理(図61)の説明に戻り、ステップS3506の処理を実行した場合、ステップS3509の処理を実行した場合、ステップS3512の処理を実行した場合、又はステップS3514の処理を実行した場合、ステップS3515にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられたタイマカウンタTにオープニング用の待機時間(待機期間)として「1000」をセットする。タイマカウンタTにセットされた数値情報は、タイマ割込み処理(図56)が起動される度に1減算されるように更新される。したがって、オープニング用の待機時間は2secとなっている。但し、当該待機時間が任意である。
また、開閉実行モードに移行した場合にはその契機となった遊技結果の種類がいずれであっても、ステップS3515にてオープニング用の待機時間がセットされる。したがって、契機となった遊技結果の種類がいずれであっても開閉実行モードのオープニング用の待機時間は同一となっている。但し、これに限定されることはなく、オープニング用の待機時間が微妙に相違しているものの、遊技者には同様と認識される程度である構成としてもよい。
ステップS3515の処理を実行した後は、ステップS3516にてオープニングコマンドを設定した後に、本遊技状態移行処理を終了する。当該オープニングコマンドには、今回の開閉実行モードの移行の契機となった遊技結果の情報が含まれている。また、ここで設定されたオープニングコマンドは、通常処理(図57)におけるステップS3101にて、音声発光制御装置290に送信される。
図60に示すように、音声発光制御装置290は主制御装置260のMPU262からオープニングコマンドを受信している場合(ステップS3407:YES)、ステップS3408にて開閉実行モード用の演出の設定処理を実行する。
開閉実行モード用の演出の設定処理では、まずオープニングコマンドに含まれている情報に基づいて、当該コマンドの送信の契機となった遊技結果の種類及び最終停止図柄の種類を特定し、その大当たり結果の種類及び最終停止図柄の種類に対応した開閉実行モード中の演出内容を決定するための処理を実行する。具体的には、通常大当たり結果A,Bである場合、及び確変大当たり結果A,B且つ最終停止図柄が偶数図柄である場合、開閉実行モード用の演出として演出Aを選択する。また、確変大当たり結果A,B且つ最終停止図柄が奇数図柄である場合、開閉実行モード用の演出として演出Bを選択する。上記演出Aと、上記演出Bとでは開閉実行モード用の演出が相違している。
上述したように、通常大当たり結果A,Bである場合、及び確変大当たり結果A,B且つ最終停止図柄が偶数図柄である場合、開閉実行モード中の演出が共通している。つまり、上記演出Aから大当たり結果の種類が確変大当たり結果A,B及び通常大当たり結果A,Bのうちいずれであるかを特定することはできない。したがって、当該演出Aが行われた場合には、遊技者は大当たり結果の種類が確変大当たり結果A,Bであることに期待しながら遊技を行うことができる。
音声発光制御装置290のMPU292は、ステップS3408にて決定した演出パターンに従って、今回の開閉実行モードにおける表示発光部73の発光制御を実行するとともに、スピーカ部74の出力制御を実行する。
続くステップS3409では、ステップS3408の処理結果に対応した開閉実行モード用コマンドを表示制御装置300に送信する。表示制御装置300のMPU302では、その受信した開閉実行モード用コマンドに基づいて、今回の開閉実行モード用の演出を図柄表示装置231にて行うためのデータテーブルをプログラムROM303から読み出し、そのデータテーブルに従って予め定められた画像更新タイミングとなる度に(例えば、20msec周期で)、VDP305に対して描画リストを出力する。これにより、音声発光制御装置290のMPU292にて決定された演出パターンに従って開閉実行モード用の演出が実行される。
遊技状態移行処理(図61)の説明に戻り、ステップS3501にて、開閉実行モード中であると判定した場合にはステップS3517に進む。ステップS3517では、大入賞口開閉処理を実行する。当該大入賞口開閉処理について、図63のフローチャートを参照しながら説明する。図63は主制御装置260のMPU262にて実行される大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS3601にて、大入賞口222aが開放中であるか否かを判定する。大入賞口222aが開放中ではない場合には、ステップS3602にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられたラウンドカウンタRCが「0」であるか否かを判定する。当該処理を設けることにより、大入賞口222aを開放させる契機が発生していない状況において、後述する大入賞口222aを開放させる処理が行われてしまうことを阻止することが可能となる。ステップS3602にて肯定判定した場合、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
ステップS3602にて否定判定した場合、ステップS3603にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられたタイマカウンタTが「0」であるか否かを判定する。当該処理を設けることにより、当該タイマカウンタTが「0」でない状況において、後述する大入賞口222aを開放させる処理が行われてしまうことを阻止することが可能となる。ステップS3603にて否定判定した場合、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
ラウンドカウンタRCが「0」ではなく、且つタイマカウンタTが「0」である場合には、ステップS3604にて、大入賞口開放処理を実行する。当該大入賞口開放処理では、タイマカウンタTに「15000」がセットされるとともに、大入賞口222aが開放状態となるように可変入賞駆動部222cが駆動制御される。上記タイマカウンタTにセットされた数値情報は、タイマ割込み処理(図56)が起動される度に1減算されるように更新される。したがって、所定時間(2msec)毎に1ずつ減算処理され、当該タイマカウンタTに「15000」がセットされてから約30sec後に「0」となる。
上述したように、本パチンコ機10では発射ハンドル28が遊技者により操作されている状況では、0.6secに1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構281が駆動制御される。また、大入賞口222aと、当該大入賞口222aの周辺に植設された釘228との位置関係において、大入賞口222aの周辺を転がってきた遊技球が当該大入賞口222aに入賞する割合は概ね50%である。つまり、大入賞口222aの開放継続時間である30sec間において、大入賞口222aへ約25個の遊技球が入賞することが期待される。上述したように、本実施形態において最も多いカウント数は「25」である。したがって、大入賞口222aの開放継続時間として30secが設定されていることにより、各ラウンド遊技に設定されたカウント数の上限に到達させることが可能となる。
ここで、カウント数に応じて大入賞口222aの開放継続時間が相違している構成とした場合、当該大入賞口222aの開放継続時間を把握することで大当たり結果の種類を特定されてしまう恐れがある。その点、本構成によれば、大入賞口222aの開放継続時間が同一に設定されている。これにより、当該大入賞口222aの開放継続時間によって大当たり結果の種類が特定されてしまうことを阻止することが可能となる。
続くステップS3605では開放コマンドを設定する。ここで設定された開放コマンドは、通常処理(図57)におけるステップS3101にて音声発光制御装置290に送信される。
図60に示すように、音声発光制御装置290は主制御装置260のMPU262から開放コマンドを受信している場合(ステップS3410:YES)、ステップS3411にて大入賞口222aの開放時に対応した表示発光部73の発光制御を実行するとともに、スピーカ部74の出力制御を実行する。
続くステップS3412にて大入賞口222aの開放が開始されたことを表示制御装置300に認識させるために当該表示制御装置300に開放コマンドを送信する。表示制御装置300のMPU302では、受信した開放コマンドに基づいて、データテーブルにて参照すべきポインタ情報の範囲を切り換える。これにより、表示画面Gにおいて大入賞口222aの開放時に対応した演出が表示される。
大入賞口開閉処理(図63)の説明に戻り、ステップS3601にて大入賞口222aが開放中であると判定した場合には、ステップS3606に進む。ステップS3606では、RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられたタイマカウンタTが「0」であるか否かを判定することにより、現状の大入賞口222aの開放について開放継続時間(約30sec)が経過したか否かを判定する。当該タイマカウンタTが「0」ではない場合には、ステップS3607に進む。
ステップS3607では、大入賞口222aに遊技球が入賞したか否かを判定する。大入賞口222aに遊技球が入賞していない場合、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
ステップS3607にて肯定判定した場合、ステップS3608にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた入賞上限カウンタPCを1減算する。続くステップS3609にて当該入賞上限カウンタPCが「0」であるか否かを判定する。
ステップS3606にて肯定判定した場合、又はステップS3609にて肯定判定した場合、ステップS3610にて閉鎖実行処理を実行する。閉鎖実行処理では、大入賞口222aが閉鎖状態となるように可変入賞駆動部222cの駆動制御を終了する。続くステップS3611では閉鎖コマンドを設定する。ここで設定された閉鎖コマンドは、通常処理(図57)におけるステップS3101にて音声発光制御装置290に送信される。
図60に示すように、音声発光制御装置290は主制御装置260のMPU262から閉鎖コマンドを受信している場合(ステップS3413:YES)、ステップS3414にて大入賞口222aの閉鎖時に対応した表示発光部73の発光制御を実行するとともに、スピーカ部74の出力制御を実行する。
続くステップS3415にて、大入賞口222aの閉鎖が開始されたことを表示制御装置300に認識させるために当該表示制御装置300に閉鎖コマンドを送信する。表示制御装置300のMPU302では、受信した閉鎖コマンドに基づいて、データテーブルにて参照すべきポインタ情報の範囲を切り換える。これにより、表示画面Gにおいて大入賞口222aの閉鎖時に対応した演出が表示される。
大入賞口開閉処理(図63)の説明に戻り、ステップS3611の処理を実行した後は、ステップS3612にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられたラウンドカウンタRCを1減算する。続くステップS3613にて当該ラウンドカウンタRCが「0」であるか否かを判定する。
ステップS3613にて否定判定した場合、ステップS3614にてRAM264に読み出されたカウント数振分テーブルA,B,C,Dを参照して、ステップS3615にて上記ラウンドカウンタRCの値に対応したカウント数をRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた入賞上限カウンタPCにセットする。
続くステップS3616にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられたタイマカウンタTに「500」をセットして、本大入賞口開閉処理を終了する。当該タイマカウンタTにセットされた数値情報は、可変入賞装置222が開放状態から閉鎖状態となり、それに続けて再度開放状態となるまでの開放待機時間用の数値情報であり、本パチンコ機10では1secがセットされる。但し、当該待機時間は任意である。
一方、ステップS3613にて肯定判定した場合、ステップS3617にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられたタイマカウンタTにエンディング用の待機時間(待機期間)として「2000」をセットする。つまり、本パチンコ機10では、エンディング用の待機時間は4secとなっている。但し、当該待機時間は任意である。
続くステップS3618にてエンディングコマンドを設定する。当該処理にて設定されたエンディングコマンドは、通常処理(図57)におけるステップS3101にて、音声発光制御装置90に送信される。
図60に示すように、音声発光制御装置290は主制御装置260のMPU262からエンディングコマンドを受信している場合(ステップS3416:YES)、ステップS3417にてエンディング対応処理を実行する。エンディング対応処理では、まず開閉実行モードの終了時における表示発光部73の発光制御を実行するとともに、スピーカ部74の出力制御を実行する。
次に、今回受信したエンディングコマンドに含まれている当否抽選結果の内容を特定し、当該当否抽選結果の内容に対応したエンディング演出の内容を決定するための処理を実行する。具体的には、今回の遊技結果が通常大当たり結果A,Bである場合には、開閉実行モード後に低確率モードとなることを遊技者に認識させるための内容が含まれる演出を今回のエンディング演出として決定する。また、今回の遊技結果が確変大当たり結果A,Bである場合には、開閉実行モード後に高確率モードとなることを遊技者に認識させるための内容が含まれる演出を今回のエンディング演出として決定する。
エンディング対応処理を実行した後は、ステップS3418にてエンディング対応処理の処理結果に対応したエンディングコマンドを表示制御装置300に送信する。表示制御装置300は上記エンディングコマンドを受信した場合、当該エンディングコマンドに含まれている当否抽選結果の内容を特定し、当該当否抽選結果の内容に対応したエンディング演出を表示画面Gにて表示させる。
遊技状態移行処理(図61)の説明に戻り、ステップS3517の処理を実行した後は、ステップS3518にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられたラウンドカウンタRCの値が「0」か否かを判定する。当該ラウンドカウンタRCの値が「0」でない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ラウンドカウンタRCの値が「0」である場合、ステップS3519にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられたタイマカウンタTが「0」か否かを判定する。当該タイマカウンタTが「0」でない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
タイマカウンタTが「0」である場合、ステップS3520にて開閉実行モード終了時の移行処理を実行する。開閉実行モード終了時の移行処理では、RAM264に第1確変大当たりフラグ又は第2確変大当たりフラグが格納されている場合には、当否抽選モードを高確率モードに設定するとともに、サポートモードを高頻度サポートモードに設定する。なお、これら高確率モード及び高頻度サポートモードは少なくとも大当たり当選が次回発生するまで維持される。また、RAM264に第1通常大当たりフラグ又は第2通常大当たりフラグが格納されている場合には、当否抽選モードを低確率モードに設定するとともに、サポートモードを高頻度サポートモードに設定する。但し、高頻度サポートモードは遊技回が100回継続した場合に終了され、その後、当否抽選モードが低確率モードであり且つサポートモードが低頻度サポートモードである通常遊技状態に移行する。
その後、ステップS3521にて、開閉実行モードの終了処理を実行した後に、本遊技状態移行処理を終了する。開閉実行モードの終了処理では、第1通常大当たりフラグ、第2通常大当たりフラグ、第1確変大当たりフラグ、及び第2確変大当たりフラグのうち格納されているフラグを消去する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
本実施形態によれば、大当たり結果の種類に応じて各ラウンド遊技のカウント数の振分が相違している。したがって、ラウンド遊技のカウント数を特定することで大当たり結果の種類を特定することが可能となる。当該構成とすることにより、遊技者を各ラウンド遊技のカウント数に注目させることが可能となる。
また、各種カウント数振分テーブルA,B,C,Dを比較した場合、1R~2Rの開始時における入賞上限カウンタPCの値が同一となっている。上述したように、本実施形態では、確変大当たり結果A,Bであっても最終停止図柄として偶数図柄が停止する可能性がある。メイン表示部233にて表示される絵柄から大当たり結果の種類を特定することは可能であるが、当該メイン表示部233にて表示される絵柄は分かりづらいため、当該メイン表示部233にて表示される絵柄から大当たり結果の種類を特定しづらい。ここで、各種カウント数振分テーブルA,B,C,Dにおける1R目の入賞上限カウンタPCの値が相違している構成とすると、1R目のカウント数を把握することで、大当たり結果の種類を特定できてしまう。この場合、最終停止図柄として偶数図柄が停止した際に、確変大当たり結果A,Bとなることに期待させながらラウンド遊技を行わせることができなくなってしまう。その点、本構成によれば、各種カウント数振分テーブルA,B,C,Dにおいて、1R~2Rの開始時における入賞上限カウンタPCの値が同一となっている。これにより、最終停止図柄として偶数図柄が停止した際にも、確変大当たり結果A,Bとなることに期待させながらラウンド遊技を行わせることが可能となる。
また、確変大当たり結果Aに対応したカウント数振分テーブルAと、通常大当たり結果Aに対応したカウント数振分テーブルCとを比較した場合、1R~8Rの開始時における入賞上限カウンタPCの値が同一となっている。したがって、最終停止図柄として偶数図柄が停止した場合、9R目を消化するまでは大当たり結果の種類が確変大当たり結果A及び通常大当たり結果Aのうちいずれであるかを特定することができない。これにより、最終停止図柄として偶数図柄が停止した際に、長期間確変大当たり結果Aとなることに期待させながらラウンド遊技を行わせることが可能となる。
また、9R目のカウント数は上記カウント数振分テーブルAよりも上記カウント数振分テーブルCの方が多く設定されている。ここで、9R目のカウント数が上記カウント数振分テーブルCよりも上記カウント数振分テーブルAの方が多く設定されている構成とした場合、今回の大当たり結果が通常大当たり結果Aであることが決定したことに対しての失望感と、ラウンド遊技のカウント数が少ないことに対しての失望感とを遊技者に与えてしまうことになる。この場合、遊技者の苛立ちが蓄積されてしまう恐れがある。その点、本実施形態によれば、9R目のカウント数が上記カウント数振分テーブルAよりも上記カウント数振分テーブルCの方が多く設定されている。これにより、今回の大当たり結果が通常大当たり結果Aであることが遊技者に報知されたとしても、ラウンド遊技のカウント数が多くなるため遊技者の苛立ちを抑制させることが可能となる。
また、遊技者は大当たり結果の種類が通常大当たり結果Aとなるよりも確変大当たり結果Aとなることを望んでいるため、9R目のカウント数が「10」ではなく「5」となることに期待する。当該構成とすることにより、ラウンド遊技のカウント数が多くなることだけではなく、当該ラウンド遊技のカウント数が少なくなることにも期待させることが可能となる。
また、ラウンド遊技の上限回数が同一であるもの同士で比較した場合、各ラウンド遊技のカウント数の合計は同一となっている。具体的には、確変大当たり結果Aと、通常大当たり結果Aとにおいて各ラウンド遊技のカウント数の合計は同一となっており、確変大当たり結果Bと、通常大当たり結果Bとにおいて各ラウンド遊技のカウント数の合計は同一となっている。当該構成とすることにより、遊技者に付与する利益を変化させないようにしながら、大当たり結果の種類が何であるかに遊技者の意識を向けさせることが可能となる。
また、大入賞口222aの開放継続時間として30secが設定されている。上述したように、本パチンコ機10では発射ハンドル28が遊技者により操作されている状況では、0.6secに1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構281が駆動制御される。また、大入賞口222aと、当該大入賞口222aの周辺に植設された釘228との位置関係において、大入賞口222aの周辺を転がってきた遊技球が当該大入賞口222aに入賞する割合は概ね50%である。つまり、大入賞口222aの開放継続時間である30sec間において、大入賞口222aへ約25個の遊技球が入賞することが期待される。上述したように、本実施形態において最も多いカウント数は「25」である。したがって、大入賞口222aの開放継続時間として30secが設定されていることにより、各ラウンド遊技に設定されたカウント数の上限に到達させることが可能となる。
また、大当たり結果の種類に関系なく、大入賞口222aの開放継続時間は同一に設定されている。ここで、カウント数に応じて大入賞口222aの開放継続時間が相違している構成とした場合、当該大入賞口222aの開放継続時間を把握することで大当たり結果の種類を特定されてしまう恐れがある。その点、本構成によれば、大入賞口222aの開放継続時間が同一に設定されているため、当該大入賞口222aの開放継続時間によって大当たり結果の種類が特定されてしまうことを阻止することが可能となる。
<第9の実施形態の別例>
(1)ラウンド遊技の途中でカウント数振分テーブルを変更する構成としてもよい。この場合、ラウンド遊技中にラウンド数を延長させるか否かを決定するためのラウンド数延長抽選処理が行われる構成としてもよい。当該ラウンド数延長抽選処理において延長当選となった場合、カウント数振分テーブルが変更される。具体的には、確変大当たり結果Bである場合に上記ラウンド数延長抽選処理において延長当選となった場合、カウント数振分テーブルBからカウント数振分テーブルAに変更される。また、通常大当たり結果Bである場合に、上記カウント数延長抽選処理において延長当選となった場合、カウント数振分テーブルDからカウント数振分テーブルCに変更される。当該構成によれば、ラウンド数が延長したとしても、予め設定されているカウント数振分テーブルを用いて延長した分のカウント数をセットすることが可能となる。
(2)いずれの大当たり結果においてもラウンド数として5R及び10Rのいずれかが選択される構成としてもよい。この場合、各大当たり結果とも5Rに対応したカウント数振分テーブルと、10Rに対応したカウント数振分テーブルとが設けられている構成としてもよい。また、5Rに対応したカウント数振分テーブルのカウント数の振分は、10Rに対応したカウント数振分テーブルにおける1R~5Rのカウント数の振分と同一である構成としてもよい。当該構成によれば、ラウンド数の上限が5Rと、10Rとにおいて1R~5Rのカウント数が同一となるため、5R目を消化するまでラウンド数の上限を特定することができない。これにより、ラウンド数が多くなることに期待させながら遊技を行わせることが可能となる。
(3)各カウント数振分テーブルA,B,C,Dにおいて1R~2Rの開始時における入賞上限カウンタPCの値が同一である構成に限定されることはなく、例えば各カウント数振分テーブルA,B,C,Dにおいて1R~2Rの開始時における入賞上限カウンタPCの値が相違している構成としてもよい。当該構成によれば、大当たり結果の種類を直ぐに把握したい遊技者のニーズに合わせることが可能となる。
(4)各ラウンド遊技のカウント数が表示画面G上に表示される構成としてもよい。具体的には、表示画面Gの中央下部に各ラウンド遊技のカウント数を表示させる表示領域を設け、各ラウンド遊技の開始時に当該ラウンド遊技のカウント数を表示させる。当該構成によれば、上記表示領域を視認することで各ラウンド遊技のカウント数を把握することが可能となるため、各ラウンド遊技のカウント数を記憶する必要がない。したがって、遊技者の負担を軽減させることが可能となる。
(5)大入賞口222aの開放継続時間がカウント数に応じて相違していない構成に限定されることはなく、例えば大入賞口222aの開放継続時間がカウント数に応じて相違している構成としてもよい。この場合、大入賞口222aの開放継続時間に亘って発射ハンドル28を操作し続けることで、大入賞口222aへの遊技球の入賞個数が各カウント数に到達するように上記大入賞口222aの開放継続時間が設定されている構成としてもよい。具体的には、RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた入賞上限カウンタPCが「5」の場合、大入賞口222aの開放継続時間として6secが設定され、上記入賞上限カウンタPCが「10」の場合、大入賞口222aの開放継続時間として12secが設定され、上記入賞上限カウンタPCが「15」の場合、大入賞口222aの開放継続時間として18secが設定され、上記入賞上限カウンタPCが「20」の場合、大入賞口222aの開放継続時間として24secが設定され、上記入賞上限カウンタPCが「25」の場合、大入賞口222aの開放継続時間として30secが設定される。当該構成によれば、遊技者を大入賞口222aの開放継続時間が経過するまで大入賞口222aへ遊技球を入賞させたいという気持ちにさせることが可能となる。
<第10の実施形態>
各ラウンド遊技のカウント数を決定するための構成が第9の実施形態と相違している。以下、当該構成について詳細に説明する。なお、上記第9の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
<カウント数を決定するための構成>
本実施形態では、各ラウンド遊技のカウント数をクルーン350を用いて決定する。当該クルーン350について図64及び図65を参照しながら説明する。図64は第10の実施形態における遊技盤210の構成を示す正面図であり、図65(a)はクルーン350上の孔351,352,353について説明するための説明図であり、図65(b)はクルーン350上に設けられた3個の孔351,352,353が断面となるようにクルーン350を縦方向に切断した縦断面図である。
図64に示すように、センターフレーム232の下枠には表示画面Gよりも遊技者側に膨出させてクルーン領域340が設けられている。当該クルーン領域340には各ラウンド遊技のカウント数を決定するためのクルーン350が設けられている。当該クルーン350は肉厚を持った円盤状である。当該クルーン350は図示しない回転モータの出力軸に固定されており、当該回転モータが駆動状態となっている間は軸線を中心として一定方向に一定速度で回転している。例えば、時計回りに10secで1周するように回転している。なお、回転モータはパチンコ機10に動作電力が供給されている間は駆動状態となっている。当該クルーン350を回転させる理由については後述する。
また、図65(a)に示すように、上記クルーン350は第1孔351と、第2孔352と、第3孔353とを備えている。各々の孔351,352,353はクルーン350を縦方向に貫通している。本実施形態では、遊技球160が各々の孔351,352,353のいずれかに落下することによって、当該落下した孔351,352,353に対応したカウント数がRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた入賞上限カウンタPCにセットされる。上記第1孔351はカウント数が「5」に対応しており、上記第2孔352はカウント数が「10」に対応しており、上記第3孔353はカウント数が「20」に対応している。つまり、遊技球160が上記第1孔351に落下した場合、カウント数が「5」となり、遊技球160が上記第2孔352に落下した場合、カウント数が「10」となり、遊技球160が上記第3孔353に落下した場合、カウント数が「20」となる。当該カウント数は、大入賞口222aに入賞可能な遊技球160の個数を表している。
各々の孔351,352,353に隣接させて、遊技者にカウント数を容易に理解させるための数字が印されている。具体的には第1孔351に隣接させて「5」が印されており、第2孔352に隣接させて「10」が印されており、第3孔353に隣接させて「20」が印されている。また、各々の孔351,352,353の形は同一であり、各々の孔351,352,353の大きさは均等であり、各々の孔351,352,353は等間隔に設けられている。但し、各々の孔351,352,353の数は任意であり、例えば各々の孔351,352,353の合計数を4以上にすることや、第1孔351の数を第2孔352及び第3孔353よりも多くする構成としてもよい。
各々の孔351,352,353が設けられた場所は、クルーン350の上面において最も低位となっている。また、クルーン350の上面は各々の孔351,352,353に向かって、同角度の下り傾斜が設けられている。したがって、クルーン350に放出された遊技球160は、確実にいずれかの孔351,352,353に落下する。また、上述したように、各々の孔351,352,353の形は同一であり、各々の孔351,352,353の大きさは均等であり、各々の孔351,352,353に向かって設けられた下り傾斜の角度も同一なので、いずれかの孔351,352,353に落下する確率は等確率となる。したがって、第1孔351に落下する確率、第2孔352に落下する確率、及び第3孔353に落下する確率はいずれも約33%である。また、各々の孔351,352,353に遊技球160が入っても遊技球160の払出は行われない。
図65(b)に示すように、各々の孔351,352,353の途中には略平板状をしたセンサ351a,352a,353aが設けられている。具体的には、第1孔351の途中には第1孔対応センサ351aが設けられており、第2孔352の途中には第2孔対応センサ352aが設けられており、第3孔353の途中には第3孔対応センサ353aが設けられている。
各々のセンサ351a,352a,353aは、周知の磁気検知タイプの近接センサにて構成されており、検知部351b,352b,353bの貫通孔351c,352c,353cを遊技球160が通過したことによる磁界の変化を電気信号に変換して出力する。なお、センサ351a,352a,353aは磁気検知タイプの近接センサに限定されることはなく、遊技球160を検知することができるのであれば任意であり、例えば、フォトセンサやリミットセンサなどを用いてもよい。センサ351a,352a,353aは主制御装置260に電気信号を出力する。具体的には、遊技球160を検知していない状態ではLOWレベル信号を出力し、遊技球160を検知している状態ではHIレベル信号を出力する。なお、当該出力レベルの関係が逆であってもよい。主制御装置260のMPU262はHIレベル信号が出力されたセンサ351a,352a,353aを特定することで、遊技球160が落下した孔351,352,353を特定することが可能となる。
次に、上記クルーン350上に遊技球160を放出させるための構成について説明する。
図64に示すように、図柄表示装置231を囲むようにして配設されたセンターフレーム232の前面側における右上部分には、クルーン入賞装置360が設けられている。当該クルーン入賞装置360は後述する輸送通路370へと通ずるクルーン入賞口360aを備えているとともに、当該クルーン入賞口360aを開閉するクルーン入賞口開閉扉360bを備えている。当該クルーン入賞口開閉扉360bは遊技盤210の背面側に搭載されたクルーン入賞口駆動部360cに連結されており、当該クルーン入賞口駆動部360cに駆動されて、閉鎖状態及び開放状態のいずれかに配置される。クルーン入賞口開閉扉360bの閉鎖状態では遊技球160がクルーン入賞口360aに入ることができず、上記クルーン入賞口開閉扉360bの開放状態では遊技球160がクルーン入賞口360aに入ることが可能となる。また、当該クルーン入賞口360aに遊技球160が入っても遊技球160の払出は行われない。
上記クルーン入賞口360aに入った遊技球160は、クルーン350へ遊技球160を放出させるための輸送通路370に到達する。当該輸送通路370は、上記クルーン入賞口360aからクルーン350の上面に向かって設けられており、当該輸送通路370の幅は、遊技球160の直径よりも僅かに大きい。図65(a)に示すように、当該輸送通路370の左右には遊技球160が落下するのを防ぐためのガイドレール371が設けられている。当該ガイドレール371の高さは遊技球160の直径と同程度である。したがって、遊技球160が上記輸送通路370を通過する際に当該輸送通路370から途中で落下してしまうのを防ぐことが可能となる。また、当該輸送通路370の最下流部には遊技球160をクルーン350上に放出させるための放出口372が形成されている。当該放出口372はクルーン350上の上面よりも高い位置及びクルーン350の外周側に遊技球160が落下する位置に設けられている。したがって、クルーン350上に放出された遊技球160が直接クルーン350上に設けられた各々の孔351,352,353に落下することはない。
ここで、クルーン350を回転させる理由について説明する。本実施形態では、上述したように、クルーン350上に設けられたいずれかの孔351,352,353に遊技球160が落下することによって、当該落下した孔351,352,353に対応したカウント数が設定される。この場合、クルーン350が回転していない構成とすると、クルーン350上に放出される遊技球160の位置が毎回同じになるため、毎回同じ孔351,352,353に遊技球160が落下してしまう。その点、本構成によれば、クルーン350が回転しているため、クルーン350に放出される遊技球160の位置が毎回同じになる可能性が低い。したがって、クルーン350上に放出された遊技球160が毎回同じ孔351,352,353に落下してしまうことを阻止することが可能となる。
各々の孔351,352,353に落下した遊技球160は図49に示す回収通路229aを介して遊技盤210の下方に集合する。上述したように、遊技盤210の下方には排出通路があり、回収通路229aを介して遊技盤210の下方に集合した遊技球160は排出通路内に導出される。
次に、クルーン350の周辺の構成について説明する。
まず、クルーン領域340には上記クルーン350と、上記輸送通路370の最下流部に設けられた放出口372とが設けられている。上記クルーン領域340は、当該クルーン領域340に設けられた上記クルーン350及び上記放出口372の上方から図示しないクルーン領域カバーによって密閉されている。当該クルーン領域カバーは下方に開放された箱状であり、上記クルーン領域340を密閉するのに十分な大きさを有する。本構成によれば、クルーン領域340が図示しないクルーン領域カバーによって密閉されているため、遊技領域PAを流下する遊技球160が上記クルーン領域340に放出されることはない。上記クルーン領域340が図示しないクルーン領域カバーによって密閉されている構成としたが、これに限定されることはなく、例えば遊技球160が上記クルーン領域340に入らない程度の隙間が上記クルーン領域カバーに開いている構成としてもよい。
上記クルーン領域カバーは、上記クルーン領域340に対してパチンコ機10の上方からネジ止めされている。かかるネジ止めは、固定具を利用して着脱自在となるように行われている。図64は上記クルーン領域カバーを取り払った状態を示している。
また、図柄表示装置231を囲むように配設されたセンターフレーム232は、上記クルーン入賞口360a以外に上記クルーン350に遊技球160を放出させるための入口が設けられていない。したがって、遊技領域PAを流下する遊技球160が上記クルーン入賞口360a以外から上記クルーン350上に放出されることはない。
また、クルーン領域340の中央にクルーン350が設けられており、当該クルーン領域340の中央右側に輸送通路370の放出口372が設けられている。ここで、上記クルーン領域カバーは透明又は半透明な材質により形成されている。したがって、当該クルーン領域カバーを通じて上記放出口372から遊技球160がクルーン350上へ放出される様子や、クルーン350上に設けられた孔351,352,353に遊技球160が落下する様子を視認することが可能となる。
本実施形態によれば、パチンコ機10はクルーン350を備えており、当該クルーン350を用いて各ラウンド遊技のカウント数の抽選を行うことで、各ラウンド遊技のカウント数の抽選を物理的に行うことを可能としている。また、遊技者は当該クルーン350を直視することが可能であるため、当該抽選が意図的ではなく公平に行われていることを遊技者に把握させることが可能となる。
また、ラウンド遊技のカウント数が物理的な抽選によって決定される構成であるため、最も多いカウント数が選択された場合には、自らの実力によって最も多いカウント数を掴み取ったことに対する満足感を遊技者に付与することが可能となる。また、最も少ないカウント数が選択されたとしても、当該最も少ないカウント数が選択された原因が遊技者自身にあると思わせることができるため、最も少ないカウント数が選択されたとしても納得させることが可能となる。
<遊技状態移行処理>
MPU262における通常処理(図57)のステップS3104にて実行される遊技状態移行処理について図66を参照しながら説明する。図66は主制御装置260のMPU262にて実行される遊技状態移行処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS3701にてRAM264にクルーン入賞口閉鎖フラグがセットされているか否かを判定する。当該クルーン入賞口閉鎖フラグとは、詳細については後述するが、ラウンド遊技のカウント数を決定するための処理の実行期間において、クルーン入賞口360aが閉鎖状態であることをMPU262にて特定するためのフラグである。
ステップS3701にて否定判定した場合、ステップS3702にてRAM264にクルーン入賞口開放フラグがセットされているか否かを判定する。当該クルーン入賞口開放フラグとは、クルーン入賞口360aが開放状態であることをMPU262にて特定するためのフラグである。
ステップS3702にて否定判定した場合、ステップS3703にて開閉実行モード中であるか否かを判定する。開閉実行モード中ではない場合にはステップS3704に進み、1の遊技回のメイン表示部233における絵柄の変動表示が終了したタイミングか否かを判定する。変動表示が終了したタイミングでない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
変動表示が終了したタイミングである場合には、ステップS3705にて、今回終了した遊技回の遊技結果が開閉実行モードへの移行に対応したものであるか否かを判定する。本実施形態において設定されている遊技結果は、通常大当たり結果及び確変大当たり結果である。各種大当たり結果は当否抽選において当選となった場合に選択される遊技結果である。
通常大当たり結果及び確変大当たり結果では、10回を上限回数としてラウンド遊技が行われるラウンド数規定モードに移行し、各ラウンド遊技では大入賞口222aの開閉が1回行われる。また、通常大当たり結果となる遊技回では図柄表示装置231において偶数図柄の組み合わせが停止表示され、確変大当たり結果となる遊技回では図柄表示装置231において奇数図柄の組み合わせが停止表示される。
変動開始処理(図59)の種別判定処理において大当たり結果の種類が通常大当たり結果である場合にRAM264に通常大当たりフラグがセットされる。当該通常大当たりフラグとは、主制御装置260のMPU262にて今回の大当たり結果が通常大当たり結果であることを特定するためのフラグである。
変動開始処理(図59)の種別判定処理において大当たり結果の種類が確変大当たり結果である場合にRAM264に確変大当たりフラグがセットされる。当該確変大当たりフラグとは、主制御装置260のMPU262にて今回の大当たり結果が確変大当たり結果であることを特定するためのフラグである。
ステップS3705では、RAM264に通常大当たりフラグ、及び確変大当たりフラグのうちいずれかがセットされているか否かを判定する。ステップS3705にて否定判定した場合、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップS3705にて肯定判定した場合、ステップS3706にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられたタイマカウンタTに「1000」をセットするとともに、RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられたラウンドカウンタRCに「10」をセットする。上記タイマカウンタTにセットされた数値情報は、タイマ割込み処理(図56)が起動される度に1減算されるように更新される。したがって、所定時間(2msec)毎に1ずつ減算処理され、当該タイマカウンタTに「1000」がセットされてから約2sec後に「0」となる。
続くステップS3707にてクルーン入賞口開放処理を実行する。当該クルーン入賞口開放処理では、クルーン入賞口360aが開放状態となるようにクルーン入賞口駆動部360cを駆動制御する。これにより、クルーン入賞口360aが閉鎖状態から開放状態へ移行する。ステップS3708にてRAM264にクルーン入賞口開放フラグをセットする。当該クルーン入賞口開放フラグとは、上述したように、クルーン入賞口360aが開放状態であることをMPU262にて特定するためのフラグである。
ステップS3709にてクルーン入賞口開放コマンドを設定する。ここで設定されたクルーン入賞口開放コマンドは通常処理(図57)におけるステップS3101にて音声発光制御装置290に送信される。音声発光制御装置290はクルーン入賞口開放コマンドを受信した場合、クルーン入賞口360aの開放時に対応した表示発光部73の発光制御を実行するとともに、スピーカ部74の出力制御を実行する。また、音声発光制御装置290は、上記クルーン入賞口開放コマンドをそのまま表示制御装置300に送信する。表示制御装置300は上記クルーン入賞口開放コマンドを受信した場合、クルーン入賞口360aを狙うことを遊技者に報知させる演出(例えば、「クルーン入賞口360aを狙え!」など)を表示画面Gにて表示させる。
ステップS3702にて肯定判定した場合、又はステップS3709の処理を実行した場合、ステップS3710にて上記タイマカウンタTが「0」であるか否かを判定する。
ステップS3710にて肯定判定した場合、ステップS3711にて上記タイマカウンタTに「3000」をセットする。上記タイマカウンタTにセットされた数値情報は、タイマ割込み処理(図56)が起動される度に1減算されるように更新される。したがって、所定時間(2msec)毎に1ずつ減算処理され、当該タイマカウンタTに「3000」がセットされてから約6sec後に「0」となる。当該タイマカウンタTの値は、遊技球160がクルーン入賞口360aに入ってからクルーン350上に設けられたいずれかの孔351,352,353に落下するまでの最長時間を想定して設定されたものである。よって、クルーン入賞口360aに入った遊技球160は6sec以内に必ずクルーン350上に設けられたいずれかの孔351,352,353に落下する。
続くステップS3712にてクルーン入賞口閉鎖処理を実行する。当該クルーン入賞口閉鎖処理では、クルーン入賞口360aが閉鎖状態となるようにクルーン入賞口駆動部360cの駆動制御を終了する。本構成によれば、上記ステップS3706の処理にてセットされたタイマカウンタTの値が「0」になることで、上記クルーン入賞口360aが開放状態から閉鎖状態となる。つまり、当該クルーン入賞口360aの開放継続時間は2secに設定されている。
ここで、本パチンコ機10では、発射ハンドル28が遊技者により操作されている状況では、0.6secに1個の遊技球160が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構281が駆動制御される。また、クルーン入賞口360aと、当該クルーン入賞口360aの周辺に植設された釘228との位置関係において、クルーン入賞口360aの周辺を転がってきた遊技球160が当該クルーン入賞口360aに入る割合は概ね50%である。つまり、クルーン入賞口360aが開放される2sec間において、当該クルーン入賞口360aへ約1個の遊技球160が入ることが期待される。ここで、クルーン入賞口360aの開放継続時間が2secよりも短く設定されているとすると、当該クルーン入賞口360aに遊技球160が1個も入らない確率が高くなってしまう。この場合、遊技球160が当該クルーン入賞口360aに入らないことに対する苛立ちが蓄積されてしまう。また、クルーン入賞口360aの開放継続時間が2secよりも長く設定されている構成とすると、当該クルーン入賞口360aに入る遊技球160の個数が多くなりすぎてしまう可能性がある。本実施形態は、最初に落下した孔351,352,353に対応するカウント数が設定される構成であるため、クルーン入賞口360aに遊技球160が複数個入ったとしても意味がない。クルーン入賞口360aに遊技球160が複数個入った状況において、カウント数が「5」に対応した第1孔351に遊技球160が落下した後に、その他の遊技球160がカウント数が「20」に対応した第3孔353に落下したとしても、RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた入賞上限カウンタPCに「5」がセットされる。この場合、遊技者は悔しい思いをすることとなる。その点、本構成によれば、クルーン入賞口360aの開放継続時間が2secに設定されているため、クルーン入賞口360aに遊技球160が入りすぎたり、又は入らなかったりすることを阻止することが可能となる。これにより、遊技者の苛立ちが蓄積されることを阻止することが可能となる。
ステップS3712の処理を実行した場合、ステップS3713にてRAM264にセットされたクルーン入賞口開放フラグを消去する。続くステップS3714にてRAM264にクルーン入賞口閉鎖フラグをセットする。当該クルーン入賞口閉鎖フラグとは、上述したように、ラウンド遊技のカウント数を決定するための処理の実行期間において、クルーン入賞口360aが閉鎖状態であることをMPU262にて特定するためのフラグである。
ステップS3715にてクルーン入賞口閉鎖コマンドを設定する。ここで設定されたクルーン入賞口閉鎖コマンドは通常処理(図57)におけるステップS3101にて音声発光制御装置290に送信される。音声発光制御装置290はクルーン入賞口閉鎖コマンドを受信した場合、クルーン入賞口360aの閉鎖時に対応した表示発光部73の発光制御を実行するとともに、スピーカ部74の出力制御を実行する。また、音声発光制御装置290は、上記クルーン入賞口閉鎖コマンドをそのまま表示制御装置300に送信する。表示制御装置300は上記クルーン入賞口閉鎖コマンドを受信した場合、クルーン350を凝視させる演出(例えば、「クルーン350に注目!」など)を表示画面Gにて表示させる。
ステップS3701にて肯定判定した場合、又はステップS3715の処理を実行した場合、ステップS3716にてカウント数特定処理を実行する。当該カウント数特定処理について図67を参照しながら説明する。カウント数特定処理とは、クルーン350を用いて各ラウンド遊技のカウント数を特定するために行われる処理である。図67は主制御装置260のMPU262にて実行されるカウント数特定処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS3801にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられたタイマカウンタTが「0」であるか否かを判定する。ステップS3801にて否定判定した場合、ステップS3802にて入賞上限カウンタPCの値が「5」に対応した第1孔対応センサ351aからHIレベル信号を受信しているか否かを判定する。ステップS3802にて肯定判定した場合、ステップS3803にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた入賞上限カウンタPCに「5」をセットする。これにより、ラウンド遊技のカウント数が「5」となる。
ステップS3802にて否定判定した場合、ステップS3804にて入賞上限カウンタPCの値が「10」に対応した第2孔対応センサ352aからHIレベル信号を受信しているか否かを判定する。ステップS3804にて肯定判定した場合、ステップS3805にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた入賞上限カウンタPCに「10」をセットする。これにより、ラウンド遊技のカウント数が「10」となる。
ステップS3804にて否定判定した場合、ステップS3806にて入賞上限カウンタPCの値が「20」に対応した第3孔対応センサ353aからHIレベル信号を受信しているか否かを判定する。ステップS3806にて肯定判定した場合、ステップS3807にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた入賞上限カウンタPCに「20」をセットする。これにより、ラウンド遊技のカウント数が「20」となる。
一方、タイマカウンタTが「0」である場合(ステップS3801:YES)、ステップS3808にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた入賞上限カウンタPCに「2」をセットする。これにより、ラウンド遊技のカウント数が「2」となる。ステップ3801にて肯定判定する状況とは、クルーン入賞口360aが閉鎖状態になってから約6secが経過した状況である。上述したように、クルーン入賞口360aに入った遊技球160は6sec以内に確実にクルーン350上に設けられたいずれかの孔351,352,353に落下する構成である。つまり、クルーン入賞口360aに遊技球160が入らなかった場合に上記入賞上限カウンタPCに「2」がセットされる。ステップS3808にてセットされるカウント数は遊技球160がクルーン350上に設けられたいずれかの孔351,352,353に落下した場合に設定されるカウント数よりも少ない。本構成とすることにより、遊技者に何としても遊技球160をクルーン350上に設けられたいずれかの孔351,352,353に落下させたいと思わせることが可能となる。これにより、クルーン350を用いたカウント数を決定するための抽選に遊技者を引き付けることが可能となる。
ステップS3803の処理を実行した場合、ステップS3805の処理を実行した場合、ステップS3807の処理を実行した場合、又はステップS3808の処理を実行した場合、ステップS3809にてカウント数特定コマンドを設定する。ここで設定されたカウント数特定コマンドは通常処理(図57)におけるステップS3101にて音声発光制御装置290に送信される。音声発光制御装置290はカウント数特定コマンドを受信した場合、カウント数が決定した場合に対応した表示発光部73の発光制御を実行するとともに、スピーカ部74の出力制御を実行する。また、音声発光制御装置290は、上記カウント数特定コマンドをそのまま表示制御装置300に送信する。表示制御装置300は上記カウント数特定コマンドを受信した場合、決定したカウント数を表示画面Gにて表示させる。
続くステップS3810にて、RAM264に設けられたクルーン入賞口閉鎖フラグを消去して、本カウント数特定処理を終了する。当該処理が実行されることによって、遊技状態移行処理(図66)のステップS3701にて否定判定が行われる。これにより、上記入賞上限カウンタPCに対応するカウント数がセットされた場合に、再度カウント数特定処理が行われてしまうことを阻止することが可能となる。
遊技状態移行処理(図66)の説明に戻り、ステップS3703にて肯定判定した場合、ステップS3717にて大入賞口開閉処理を実行する。当該大入賞口開閉処理について図68を参照しながら説明する。図68は主制御装置260のMPU262にて実行される大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS3901~ステップS3911の処理は、ステップS3601~ステップS3611の処理と同様である。
ステップS3911の処理を実行した後は、ステップS3912にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられたラウンドカウンタRCを1減算する。続くステップS3913にて当該ラウンドカウンタRCが「0」であるか否かを判定する。
ステップS3913にて否定判定した場合、ステップS3914にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられたタイマカウンタTに「1000」をセットする。上記タイマカウンタTにセットされた数値情報は、タイマ割込み処理(図56)が起動される度に1減算されるように更新される。したがって、所定時間(2msec)毎に1ずつ減算処理され、当該タイマカウンタTに「1000」がセットされてから約2sec後に「0」となる。
続くステップS3915にてクルーン入賞口開放処理を実行する。当該クルーン入賞口開放処理では、クルーン入賞口360aが開放状態となるようにクルーン入賞口駆動部360cを駆動制御する。
ステップS3916にてRAM264にクルーン入賞口開放フラグをセットする。当該クルーン入賞口開放フラグとは、上述したように、クルーン入賞口360aが開放状態であることをMPU262にて特定するためのフラグである。当該処理が実行されることにより、遊技状態移行処理(図66)のステップS3702にて肯定判定するため、再度カウント数特定処理を実行することが可能となる。本実施形態によれば、各ラウンド遊技が終了する度に次のラウンド遊技のカウント数を特定するためのカウント数特定処理が行われる。当該カウント数特定処理において設定されるカウント数は、大入賞口222aに入賞可能な遊技球160の個数である。ここで、例えば1Rが開始する前のカウント数特定処理において、各ラウンド遊技のカウント数を全て決定する構成とした場合、遊技者の意識を上記カウント数特定処理に向けさせる期間が短くなってしまう。さらに、上記1Rが開始する前のカウント数特定処理において、少ないカウント数が選択された場合、遊技者のやる気が低下してしまう恐れがある。その点、本構成によれば、各ラウンド遊技が終了する度にカウント数特定処理が行われる構成であるため、遊技者の意識を上記カウント数特定処理に向けさせる期間を長くすることが可能となる。さらに、一のカウント数特定処理において少ないカウント数が選択されたとしても、次に行われるカウント数特定処理において多いカウント数が選択されることに期待させることが可能となる。
ステップS3916の処理を実行した後は、ステップS3917にてクルーン入賞口開放コマンドを設定する。ここで設定されたクルーン入賞口開放コマンドは通常処理(図57)におけるステップS3101にて音声発光制御装置290に送信される。音声発光制御装置290はクルーン入賞口開放コマンドを受信した場合、クルーン入賞口360aの開放時に対応した表示発光部73の発光制御を実行するとともに、スピーカ部74の出力制御を実行する。また、音声発光制御装置290は、上記クルーン入賞口開放コマンドをそのまま表示制御装置300に送信する。表示制御装置300は上記クルーン入賞口開放コマンドを受信した場合、クルーン入賞口360aを狙うことを遊技者に報知させる演出(例えば、「クルーン入賞口360aを狙え!」など)を表示画面Gにて表示させる。
一方、ステップS3913にて肯定判定した場合、ステップS3918~ステップS3919の処理を実行する。当該ステップS3918~ステップS3919の処理はステップS3617~ステップS3618の処理と同様である。
遊技状態移行処理(図66)の説明に戻り、ステップS3717の処理を実行した後は、ステップS3718~ステップS3721の処理を実行する。当該ステップS3718~ステップS3721の処理はステップS3518~ステップS3521の処理と同様である。なお、本実施形態では大当たり結果の種類が通常大当たり結果と、確変大当たり結果の2種類しか設けられていないため、ステップS3721にて実行される開閉実行モードの終了処理では、RAM264にセットされた通常大当たりフラグ又は確変大当たりフラグのうち格納されているフラグが消去される。上記通常大当たりフラグとは、MPU262にて今回の開閉実行モードへの移行契機となる大当たり結果が通常大当たり結果であることを特定するためのフラグである。また、上記確変大当たりフラグとは、MPU262にて今回の開閉実行モードへの移行契機となる大当たり結果が確変大当たり結果であることを特定するためのフラグである。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
本実施形態によれば、パチンコ機10はクルーン350を備えており、当該クルーン350を用いて各ラウンド遊技のカウント数の抽選を行うことで、各ラウンド遊技のカウント数の抽選を物理的に行うことを可能としている。また、遊技者は当該クルーン350を直視することが可能であるため、当該抽選が意図的ではなく公平に行われていることを遊技者に把握させることが可能となる。
また、ラウンド遊技のカウント数が物理的な抽選によって決定される構成であるため、最も多いカウント数が選択された場合には、自らの実力によって最も多いカウント数を掴み取ったことに対する満足感を遊技者に付与することが可能となる。また、最も少ないカウント数が選択されたとしても、当該最も少ないカウント数が選択された原因が遊技者自身にあると思わせることができるため、最も少ないカウント数が選択されたとしても納得させることが可能となる。
また、クルーン入賞口360aの開放継続時間が2secに設定されている。本パチンコ機10では、発射ハンドル28が遊技者により操作されている状況では、0.6secに1個の遊技球160が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構281が駆動制御される。また、クルーン入賞口360aと、当該クルーン入賞口360aの周辺に植設された釘228との位置関係において、クルーン入賞口360aの周辺を転がってきた遊技球160が当該クルーン入賞口360aに入る割合は概ね50%である。つまり、クルーン入賞口360aが開放される2sec間において、当該クルーン入賞口360aへ約1個の遊技球160が入ることが期待される。ここで、クルーン入賞口360aの開放継続時間が2secよりも短く設定されているとすると、当該クルーン入賞口360aに遊技球160が1個も入らない確率が高くなってしまう。この場合、遊技球160が当該クルーン入賞口360aに入らないことに対する苛立ちが蓄積されてしまう。また、クルーン入賞口360aの開放継続時間が2secよりも長く設定されている構成とすると、当該クルーン入賞口360aに入る遊技球160の個数が多くなりすぎてしまう可能性がある。本実施形態は、最初に落下した孔351,352,353に対応するカウント数が設定される構成であるため、クルーン入賞口360aに遊技球160が複数個入ったとしても意味がない。クルーン入賞口360aに遊技球160が複数個入った状況において、カウント数が「5」に対応した第1孔351に遊技球160が落下した後に、その他の遊技球160がカウント数が「20」に対応した第3孔353に落下したとしても、RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた入賞上限カウンタPCに「5」がセットされる。この場合、遊技者は悔しい思いをすることとなる。その点、本構成によれば、クルーン入賞口360aの開放継続時間が2secに設定されているため、クルーン入賞口360aに遊技球160が入りすぎたり、又は入らなかったりすることを阻止することが可能となる。これにより、遊技者の苛立ちが蓄積されることを阻止することが可能となる。
また、クルーン入賞口360aの開放継続時間が経過した場合、RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられたタイマカウンタTに「3000」がセットされる。当該タイマカウンタTの値は遊技球160がクルーン入賞口360aに入ってから、クルーン350上に設けられた孔351,352,353に落下するまでの最長時間を想定して設定されたものである。したがって、クルーン入賞口360aに入ってから6sec以内に遊技球160をクルーン350上に設けられた孔351,352,353に確実に落下させることが可能となる。
また、各ラウンド遊技が終了する度に次のラウンド遊技のカウント数を特定するためのカウント数特定処理が行われる。当該カウント数特定処理において設定されるカウント数は、大入賞口222aに入賞可能な遊技球160の個数である。ここで、例えば1Rが開始する前のカウント数特定処理において、各ラウンド遊技のカウント数を全て決定する構成とした場合、遊技者の意識を上記カウント数特定処理に向けさせる期間が短くなってしまう。さらに、上記1Rが開始する前のカウント数特定処理において、少ないカウント数が選択された場合、遊技者のやる気が低下してしまう恐れがある。その点、本構成によれば、各ラウンド遊技が終了する度にカウント数特定処理が行われる構成であるため、遊技者の意識を上記カウント数特定処理に向けさせる期間を長くすることが可能となる。さらに、一のカウント数特定処理において少ないカウント数が選択されたとしても、次に行われるカウント数特定処理において多いカウント数が選択されることに期待させることが可能となる。
また、クルーン入賞口360aに遊技球160が入らなかった場合、RAM264に設けられた入賞上限カウンタPCに「2」がセットされる。当該カウント数は遊技球160がクルーン350上に設けられたいずれかの孔351,352,353に落下した場合に設定されるカウント数よりも少ない。本構成とすることにより、遊技者に何としても遊技球160をクルーン350上に設けられたいずれかの孔351,352,353に落下させたいと思わせることが可能となる。これにより、クルーン350を用いたカウント数を決定するための抽選に遊技者を引き付けることが可能となる。
<第10の実施形態の別例>
(1)大入賞口222aが閉鎖状態である状況においてクルーン350上に遊技球160が複数放出され、当該複数の遊技球160がそれぞれ別の孔351,352,353に落下した場合、当該落下した孔351,352,353の中で最も多いカウント数が設定される構成としてもよい。具体的には、大入賞口222aが閉鎖状態である状況において、複数のセンサからHIレベル信号を受信した場合、当該センサに対応したカウント数の情報をMPU262のレジスタに記憶する。そして、大入賞口222aが閉鎖状態である状況が終了した場合、当該レジスタに記憶されている中で最も多いカウント数を上記入賞上限カウンタPCにセットする。当該レジスタにカウント数の情報が記憶されていない場合、上記入賞上限カウンタPCに最も少ないカウント数をセットする。当該入賞上限カウンタPCにカウント数がセットされたタイミングでRAM264にセットされたクルーン閉鎖後フラグを消去する。当該構成とすることにより、クルーン350上に設けられた孔351,352,353の中で最も多いカウント数に対応した孔353に遊技球160が落下したこことが無意味なものになってしまうことを阻止することが可能となる。
(2)ラウンド遊技のカウント数を決定する構成がクルーン350に限定されることはなく、例えば可変表示ユニット226の右側に設けられたスルーゲート225を通過することでラウンド遊技のカウント数を決定するための抽選処理が行われる構成としてもよい。また、本構成において上記スルーゲート225を通過した遊技球160の総数と、ラウンド遊技のカウント数とが1対1に対応したカウント数テーブルがROM263に設けられている構成としてもよい。具体的には、大入賞口222aが閉鎖状態である状況において、スルーゲート225を通過した遊技球160の総数を把握する。上記カウント数テーブルを参照して当該遊技球160の総数に対応したラウンド遊技のカウント数を特定する。当該構成によれば、大入賞口222aが閉鎖状態である状況において、遊技球160がスルーゲート225を通過することに期待させることが可能となる。また、当該構成において、スルーゲート225を通過した遊技球160の個数が多い程、ラウンド遊技のカウント数が多くなる構成としてもよい。
また、一の待機期間中において、スルーゲート225を通過する度にラウンド遊技のカウント数を決定するための抽選処理が行われる構成としてもよい。当該構成によれば、当該スルーゲート225を通過する度に当該抽選処理においてラウンド遊技のカウント数が多いものが選択されることに期待させることが可能となる。また、当該構成において、複数回実行された抽選処理において取得されたカウント数の中で最も多いカウント数が選択される構成としてもよい。
また、上記スルーゲート225を遊技者に狙わせるタイミングが大入賞口222aが閉鎖状態であることに限定されることはなく、例えばラウンド遊技中である構成としてもよい。当該構成によれば、ラウンド遊技中において大入賞口222aに遊技球160が入賞することだけではなく、遊技球160がスルーゲート225を通過することにも期待させることが可能となる。
(3)クルーン入賞口360aが設けられている構成に限定されることはなく、例えば当該クルーン入賞口360aが設けられておらず、クルーン350上に遊技球160を放出して当該遊技球160を回収して再度クルーン350上に遊技球160を放出するための装置がクルーン領域340に設けられている構成としてもよい。当該構成によれば、確実にクルーン350上に遊技球160が放出されるため、ラウンド遊技のカウント数として少ないカウント数が選択される回数を減少させることが可能となる。また、クルーン350上に放出されるのが、遊技領域PAを流下する遊技球160とは別の抽選用球である構成としてもよい。
(4)1段のクルーン350を用いたが、これに限定されることはなく、例えば複数のクルーンを組み合わせることや複数のクルーンが各々異なった数の孔を備えていてもよい。具体的には、輸送通路370の最下流部に設けられた放出口372から放出された遊技球160は、3段目のクルーンの外周側に放出される。当該3段目のクルーンは5つの孔を備えており、いずれかの孔に落下することによって、落下した孔に対応したカウント数が選択される。上記3段目のクルーンに設けられたいずれかの孔に落下した遊技球160は、2段目のクルーン上に放出される。当該2段目のクルーンは4つの孔を備えており、いずれかの孔に落下することによって落下した孔に対応したカウント数が選択される。上記2段目のクルーンに設けられたいずれかの孔に落下した遊技球160は、1段目のクルーン上に放出される。当該1段目のクルーンは3つの孔を備えており、いずれかの孔に落下することによって、落下した孔に対応したカウント数が選択される。そして、選択された3つのカウント数の合計がRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた入賞上限カウンタPCにセットされる構成としてもよい。当該構成とすることにより、遊技者に対して1段のクルーン350の時よりも高揚感を高めることが可能となる。
(5)クルーン350上に設けられた孔351,352,353に対応するカウント数を遊技者自身が設定する構成としてもよい。具体的には、上側膨出部75に選択ボタンを設け、当該選択ボタンを用いて「5」、「10」、及び「20」のカウント数と対応する孔351,352,353を決定する。また、選択ボタンではなく、タッチパネルが設けられた構成としてもよい。当該タッチパネル上に表示された孔351,352,353を遊技者が直接選択する構成としてもよい。当該構成によれば、クルーン350上に設けられた孔351,352,353に対応するカウント数を遊技者自身が設定することができるため、各ラウンド遊技のカウント数を特定する処理に注目させることが可能となる。
(6)各ラウンド遊技のカウント数を抽選処理において決定するか、又は各ラウンド遊技のカウント数をクルーン350を使用して決定するかを遊技者が選択することが可能である構成としてもよい。具体的には、各ラウンド遊技のカウント数を抽選処理において決定するか、又は各ラウンド遊技のカウント数をクルーン350を使用して決定するかを選択する選択ボタンが上側膨出部75に設けられている。1回目のラウンド遊技が開始される前に、各ラウンド遊技のカウント数を抽選処理において決定するか、又は各ラウンド遊技のカウント数をクルーン350を使用して決定するかを選択する画面が表示画面G上にて表示される。遊技者は上記選択ボタンを用いて、各ラウンド遊技のカウント数を決定するための方法を選択する。ここで、上記クルーン350上の孔351,352,353に落下することにより各ラウンド遊技のカウント数を決定する方法の場合、遊技者が発射操作を行ってからクルーン350上の孔351,352,353に落下するまでに時間がかかってしまう。この場合、ラウンド遊技を早く消化したいと考えている遊技者に苛立ちを与えてしまう可能性がある。その点、当該構成によれば、各ラウンド遊技のカウント数を抽選処理において決定することも可能となるため、ラウンド遊技を早く消化したいと考えている遊技者の苛立ちが蓄積されることを阻止することが可能となる。
(7)クルーン350上に設けられた孔351,352,353の中で最もカウント数が小さい孔351に落下した場合、次ラウンド遊技においてはクルーン350上に設けられた当該最もカウント数が小さい孔351が閉鎖される構成としてもよい。ここで、連続して最もカウント数が小さい孔351に遊技球160が入った場合、遊技者の苛立ちが蓄積されてしまう可能性が高い。その点、本構成によれば、連続して最もカウント数が小さい孔351に遊技球160が入ることがないため、遊技者の苛立ちが蓄積されることを抑制することが可能となる。また、本構成とすることにより、ラウンド遊技中の払出総数が少なくなる頻度を低くすることが可能となる。
(8)クルーン350を用いた1回の抽選処理において、全てのラウンド遊技のカウント数が決定される構成としてもよい。当該構成によれば、クルーン350を用いた1回の抽選処理において全てのラウンド遊技のカウント数が決定するため、クルーン350を用いた抽選処理への注目度を高めることが可能となる。
また、特定のラウンド遊技に1回の割合でクルーン350を用いてカウント数を決定する構成としてもよい。具体的には、ラウンド遊技を3回消化する毎に次の3回分のラウンド遊技のカウント数をクルーン350を用いた1回の抽選処理によって決定する構成としてもよい。当該構成によれば、クルーン350を用いて各ラウンド遊技が開始される前に毎回各ラウンド遊技のカウント数を決定する構成に比べて、クルーン350を用いた抽選処理が行われる回数を減らすことが可能となる。これにより、クルーン350を用いた抽選処理の時間を短縮することが可能となる。
(9)大当たり結果となった場合の遊技状態や大当たり結果の種類に応じて、各ラウンド遊技のカウント数を決定するために行われる抽選処理の実行態様が相違している構成としてもよい。具体的には、当否抽選モードが低確率モードである状況において大当たり当選となった場合、クルーン350上に設けられた最もカウント数が小さい孔351が閉鎖されないのに対して、当否抽選モードが高確率モードである状況において大当たり当選となった場合には、クルーン350上に設けられた最もカウント数が小さい孔351が閉鎖される構成としてもよい。当該構成によれば、当否抽選モードが高確率モードである状況において大当たり当選となったことに対する恩恵を遊技者に付与することが可能となる。また、通常大当たり結果及び確変大当たり結果が設定されている構成において、通常大当たり結果となった場合、クルーン350上に設けられた最もカウント数が小さい孔351が閉鎖されないのに対して、確変大当たり結果となった場合には、クルーン350上に設けられた最もカウント数が小さい孔351が閉鎖される構成としてもよい。当該構成によれば、確変大当たり結果となったことに対する恩恵を遊技者に付与することが可能となる。
<第11の実施形態>
各ラウンド遊技のカウント数を決定するための構成が第9の実施形態と相違している。以下、当該構成について詳細に説明する。なお、上記第9の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
<遊技状態移行処理>
MPU262の通常処理(図57)におけるステップS3104にて実行される遊技状態移行処理について図69のフローチャートを参照して説明する。図69は第11の実施形態における主制御装置260のMPU262にて実行される遊技状態移行処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS4001では、開閉実行モード中か否かを判定する。開閉実行モード中ではない場合にはステップS4002に進み、1の遊技回のメイン表示部233における絵柄の変動表示が終了したタイミングか否かを判定する。変動表示が終了したタイミングでない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
変動表示が終了したタイミングである場合には、ステップS4003にて、今回終了した遊技回の遊技結果が開閉実行モードへの移行に対応したものであるか否かを判定する。具体的には、今回の遊技結果がいずれかの大当たり結果であるか否かを判定する。開閉実行モードへの移行に対応したものではない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップS4003にて肯定判定した場合、ステップS4004にて払出総数抽選テーブル特定処理を実行する。当該払出総数抽選テーブル特定処理について図70を参照しながら説明する。払出総数抽選テーブル特定処理とは、大当たり結果の種類に応じた後述する払出総数抽選テーブルA,B,C,DをROM263からRAM264に読み出すための処理である。図70は主制御装置260のMPU262における払出総数抽選テーブル特定処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS4101にて今回の大当たり結果が確変大当たり結果Aであるか否かを判定する。具体的には、RAM264に第1確変大当たりフラグがセットされているか否かを判定する。
ステップS4101にて肯定判定した場合、ステップS4102にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられたラウンドカウンタRCに「10」をセットする。続くステップS4103にて確変大当たり結果Aに対応する払出総数抽選テーブルAをROM263からRAM264に読み出す。当該払出総数抽選テーブルAについては後述する。
ステップS4101にて否定判定した場合、ステップS4104にて今回の大当たり結果が確変大当たり結果Bであるか否かを判定する。具体的には、RAM264に第2確変大当たりフラグがセットされているか否かを判定する。
ステップS4104にて肯定判定した場合、ステップS4105にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられたラウンドカウンタRCに「5」をセットする。続くステップS4106にて確変大当たり結果Bに対応する払出総数抽選テーブルBをROM263からRAM264に読み出す。当該払出総数抽選テーブルBについては後述する。
ステップS4104にて否定判定した場合、ステップS4107にて今回の大当たり結果が通常大当たり結果Aであるか否かを判定する。具体的には、RAM264に第1通常大当たりフラグがセットされているか否かを判定する。
ステップS4107にて肯定判定した場合、ステップS4108にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられたラウンドカウンタRCに「10」をセットする。続くステップS4109にて通常大当たり結果Aに対応する払出総数抽選テーブルCをROM263からRAM264に読み出す。当該払出総数抽選テーブルCについては後述する。
ステップS4107にて否定判定した場合、ステップS4110にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられたラウンドカウンタRCに「5」をセットする。続くステップS4111にて通常大当たり結果Bに対応する払出総数抽選テーブルDをROM263からRAM264に読み出す。
ここで、上記各種払出総数抽選テーブルA,B,C,Dについて図71を参照しながら説明する。各種払出総数抽選テーブルA,B,C,Dは払出総数と、RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた抽選用カウンタの数値範囲とが1対1に対応させて設けられている。上記払出総数とは、大入賞口222aへの入賞により払い出される遊技球の総数のことである。図71は各種払出総数抽選テーブルA,B,C,Dについて説明するための説明図である。
図71に示すように、払出総数抽選テーブルAの場合、払出総数が1200個となる確率は5%であり、払出総数が1500個となる確率は10%であり、払出総数が1800個となる確率は15%であり、払出総数が2100個となる確率は30%であり、払出総数が2400個となる確率は40%である。払出総数抽選テーブルAは、払出個数が2400個となる確率が最も高くなるよう設定されており、払出個数が1200個となる確率が最も低くなるよう設定されている。
払出総数抽選テーブルBの場合、払出総数が1200個となる確率は30%であり、払出総数が1500個となる確率は65%であり、払出総数が1800個となる確率は2%であり、払出総数が2100個となる確率は2%であり、払出総数が2400個となる確率は1%である。払出総数抽選テーブルBは、払出個数が1500個となる確率が最も高くなるよう設定されており、払出個数が2400個となる確率が最も低くなるよう設定されている。
払出総数抽選テーブルCの場合、払出総数が1200個となる確率は10%であり、払出総数が1500個となる確率は20%であり、払出総数が1800個となる確率は30%であり、払出総数が2100個となる確率は20%であり、払出総数が2400個となる確率は20%である。払出総数抽選テーブルCは、払出個数が1800個となる確率が最も高くなるよう設定されており、払出個数が1200個となる確率が最も低くなるよう設定されている。
払出総数抽選テーブルDの場合、払出総数が1200個となる確率は50%であり、払出総数が1500個となる確率は45%であり、払出総数が1800個となる確率は2%であり、払出総数が2100個となる確率は2%であり、払出総数が2400個となる確率は1%である。払出総数抽選テーブルDは、払出個数が1200個となる確率が最も高くなるよう設定されており、払出個数が2400個となる確率が最も低くなるよう設定されている。
各種払出総数抽選テーブルA,B,C,Dを比較した場合、払出総数が2400個となる振分が最も大きいのは払出総数抽選テーブルAである。当該払出総数抽選テーブルAが参照されるのは、RAM264に第1確変大当たりフラグがセットされている場合だけである。本構成とすることにより、今回の遊技結果が確変大当たり結果Aであることの有利性を担保することが可能となる。
払出総数抽選テーブルBと、払出総数抽選テーブルDとを比較した場合、払出総数が1800個以上となる振分は同一であるが、上記払出総数抽選テーブルBの方が上記払出総数抽選テーブルDよりも払出総数が1500個となる振分が大きくなっている。これにより、通常大当たり結果Bよりも確変大当たり結果Aであることの有利性を担保することが可能となる。
遊技状態移行処理(図69)の説明に戻り、ステップS4004の処理を実行した場合、ステップS4005にて抽選処理を実行する。具体的には、RAM264において定期的(例えば2msec)に更新される抽選用カウンタの値を読み出し、当該抽選用カウンタの値をRAM264に読み出された各種払出総数抽選テーブルA,B,C,Dに対して照合する。
ステップS4006にて、ステップS4005にて選択された払出総数の情報をMPU262のレジスタに記憶する。続くステップS4007にて上記ステップS4006にて特定した払出総数と、今回の大当たり結果に対応したラウンド数と、大入賞口222aに入賞した際に払い出される遊技球の払出個数(15個)とで各ラウンド遊技におけるカウント数を特定する。
ステップS4007では、具体的に上記ステップS4006にて特定した払出総数をRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられたラウンドカウンタRCの値と、大入賞口222aに入賞した際に払い出される遊技球の払出個数(15個)とで割ることによって各ラウンド遊技のカウント数を特定する。
ステップS4008にて、RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた入賞上限カウンタPCにステップS4007にて特定したカウント数をセットする。続くステップS4009にてRAM264に設けられたカウント数記憶エリアにステップS4008にてセットした上記入賞上限カウンタPCの数値情報を記憶する。上記カウント数記憶エリアは、MPU262においてステップS4007にて特定したカウント数を把握するために設けられている。これにより、次ラウンド遊技が開始される度にステップS4007にて特定したカウント数をRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた入賞上限カウンタPCにセットすることが可能となる。
ステップS4009の処理を実行した場合、ステップS4010~ステップS4011の処理を実行する。当該ステップS4010~ステップS4011の処理は、ステップS3515~ステップS3516の処理と同様である。
一方、開放実行モード中である場合(ステップS4001:YES)、ステップS4012にて大入賞口開閉処理を実行する。大入賞口開閉処理では、大入賞口222aが閉鎖中である場合には、ラウンドカウンタRCが「1」以上且つRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられたタイマカウンタTが「0」であることを条件として、可変入賞装置222を駆動状態とすることで大入賞口222aを開放させる。当該タイマカウンタTには、大入賞口222aの開放時間用の数値情報や可変入賞装置222が開放状態から閉鎖状態となり、それに続けて再度開放状態となるまでの開放待機時間用の数値情報などがセットされる。上記タイマカウンタTにセットされた数値情報は、タイマ割込み処理(図56)が起動される度に1減算されるように更新される。
ここで、本実施形態では大入賞口222aの開放継続時間が40secに設定されている。上述したように、本パチンコ機10では発射ハンドル28が遊技者により操作されている状況では、0.6secに1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構281が駆動制御される。また、大入賞口222aと、当該大入賞口222aの周辺に植設された釘228との位置関係において、大入賞口222aの周辺を転がってきた遊技球が当該大入賞口222aに入賞する割合は概ね50%である。つまり、大入賞口222aの開放継続時間である40sec間において、大入賞口222aへ約33個の遊技球が入賞することが期待される。本実施形態において最もカウント数が多くなる状況とは、ラウンド遊技のラウンド数が5R且つ払出総数が2400個である状況である。この場合、各ラウンド遊技のカウント数が「32」となる。したがって、大入賞口222aの開放継続時間として40secが設定されていることにより、各ラウンド遊技に設定されたカウント数に到達させることが可能となる。
また、大入賞口222aが開放中である場合には、当該大入賞口222aの開放から所定時間が経過していること(上記タイマカウンタTが「0」)又は所定個数の遊技球が入賞していること(入賞上限カウンタPCが「0」)を条件として、可変入賞装置222の駆動状態を停止し、大入賞口222aを閉鎖させる。当該大入賞口222aを閉鎖させる処理を実行した後に、RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられたラウンドカウンタRCを1減算する。1減算されたラウンドカウンタRCが「0」よりも大きい場合、RAM264のカウント数記憶エリアに格納された数値情報をRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた入賞上限カウンタPCにセットする。当該入賞上限カウンタPCは遊技球が大入賞口222aに入賞する度に1減算される。
ステップS4012の処理を実行した場合、ステップS4013~ステップS4016の処理を実行する。当該ステップS4013~ステップS4016の処理はステップS3518~ステップS3521の処理と同様である。また、本実施形態ではステップS4016にて実行される開閉実行モードの終了処理において、RAM264に設けられたカウント数記憶エリアが「0」クリアされる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
本実施形態によれば、抽選によってラウンド遊技における払出総数が決定され、当該払出総数に対して所定の演算処理を実行することによって、各ラウンド遊技のカウント数が決定される。ここで、払出総数及びラウンド数に対応した各ラウンド遊技のカウント数が予め設定されている構成とした場合、ROM263に払出総数及びラウンド数に対応した各ラウンド遊技のカウント数を全て記憶させないといけない。この場合、ROM263の容量が大きくなってしまう。その点、本構成によれば、上記所定の演算処理を実行することによって、払出総数及びラウンド数に対応した各ラウンド遊技のカウント数を設定することができるため、ROM263の容量を大きくする必要がない。したがって、パチンコ機10を製造する際のコストを削減することが可能となる。
また、ラウンド遊技における払出総数が予め設定されている構成ではなく、ラウンド遊技における払出総数が抽選によって決定される。当該構成によれば、所定の大当たり結果であっても払出総数を多様化させることが可能となる。さらに、当該構成によれば、払出総数が多くなることに期待させて遊技者に遊技を行わせることが可能となる。
また、ラウンド遊技における払出総数が抽選によって決定される構成であるため、通常大当たり結果A,Bの方が確変大当たり結果A,Bよりも払出総数が多くなる可能性がある。したがって、通常大当たり結果A,Bとなった際に遊技者のやる気が低下してしまうのを阻止することが可能となる。
また、ラウンド数が少ない方がラウンド数が多い場合よりも払出総数が多くなる可能性がある。これにより、ラウンド数が少ない場合においても払出総数が多くなることに期待させながら遊技者に遊技を行わせることが可能となる。
また、払出総数から各ラウンド遊技のカウント数が特定される構成であるため、同一のラウンド数となる大当たり結果であっても、各ラウンド遊技のカウント数を多様化させることが可能となる。
また、払出総数は各ラウンド遊技のカウント数に比例しない。ここで、各ラウンド遊技のカウント数に比例して払出総数が多くなる構成とすると、各ラウンド遊技のカウント数が少ない場合において払出総数が多くなることに期待することができなくなってしまう。その点、本構成によれば、払出総数が各ラウンド遊技のカウント数に比例しない構成であるため、各ラウンド遊技のカウント数が少ない場合において払出総数が多くなることに期待することが可能となる。
また、各種払出総数抽選テーブルA,B,C,Dを比較した場合、払出総数が2400個となる振分が最も大きいのは払出総数抽選テーブルAである。当該払出総数抽選テーブルAが参照されるのは、RAM264に第1確変大当たりフラグがセットされている場合だけである。本構成とすることにより、今回の遊技結果が確変大当たり結果Aであることの有利性を担保することが可能となる。
また、払出総数抽選テーブルBと、払出総数抽選テーブルDとを比較した場合、払出総数が1800個以上となる振分は同一であるが、上記払出総数抽選テーブルBの方が上記払出総数抽選テーブルDよりも払出総数が1500個となる振分が大きくなっている。これにより、通常大当たり結果Bよりも確変大当たり結果Aであることの有利性を担保することが可能となる。
<第11の実施形態の別例>
(1)各ラウンド遊技のカウント数が同一であることに限定されることはなく、例えば各ラウンド遊技のカウント数が相違している構成としてもよい。具体的には、払出総数と、大入賞口222aに入賞した際に払い出される遊技球の払出個数(15個)と、各ラウンド遊技に設定されたカウント数の割合とを用いて各ラウンド遊技のカウント数を特定する。払出総数を大入賞口222aに入賞した際に払い出される遊技球の払出個数で割り、各ラウンド遊技に設定されたカウント数の割合を掛けることにより、各ラウンド遊技のカウント数が特定される。当該構成によれば、上記演算処理を行うことにより各ラウンド遊技のカウント数を相違させることが可能となる。
(2)演算処理によって各ラウンド遊技のカウント数を決定する構成に限定されることはなく、演算処理によってラウンド数を決定する構成としてもよい。抽選処理において特定した払出総数を各ラウンド遊技のカウント数及び大入賞口222aに入賞した際に払い出される遊技球の払出個数(15個)で割ることによって、ラウンド数が特定される。ここで、払出総数及びカウント数に対応したラウンド数が予め設定されている構成とした場合、ROM263に払出総数及びカウント数に対応したラウンド数を全て記憶させないといけない。この場合、ROM263の容量が大きくなってしまう。その点、本構成によれば、上記所定の演算処理を実行することによって、払出総数及びカウント数に対応したラウンド数を設定することができるため、ROM263の容量を大きくする必要がない。したがって、パチンコ機10を製造する際のコストを削減することが可能となる。
(3)各ラウンド遊技のカウント数が「32」となる場合でしか、払出総数が2400個とはならない構成としてもよい。上述したように、各ラウンド遊技のカウント数が「32」である場合が、最もカウント数が多くなる状況である。当該構成によれば、各ラウンド遊技のカウント数が「32」となった場合に、ラウンド遊技のカウント数が最も多いことに対する喜びと、払出総数が最も多くなることに対する喜びを同時に遊技者に付与することが可能となる。これにより、遊技者の高揚感を高めることが可能となる。
(4)大当たり結果の種類に応じてラウンド数が相違している構成に限定されることはなく、例えば大当たり結果の種類が相違していてもラウンド数が同一である構成としてもよい。当該構成によれば、各ラウンド遊技のカウント数を把握することで確実に払出総数を特定することが可能となる。
(5)決定されたカウント数に応じて大入賞口222aの開放継続時間が変動する構成としてもよい。この場合、カウント数が多くなる程、上記大入賞口222aの開放継続時間が多くなる構成としてもよい。また、当該大入賞口222aの開放継続時間に亘って発射ハンドル28を操作し続けることで、決定されたカウント数に到達するように上記大入賞口222aの開放継続時間が設定されている構成としてもよい。当該構成によれば、遊技者を大入賞口222aの開放継続時間が経過するまで大入賞口222aへ遊技球を入賞させたいという気持ちにさせることが可能となる。
(6)払出総数を抽選により決定した場合、ラウンド数及びカウント数の両方を当該払出総数から決定する構成としてもよい。この場合、カウント数の総数に対応したラウンド数及びカウント数の組み合わせが予め複数種類設定されている構成としてもよい。具体的には、抽選において特定した払出総数を大入賞口222aに入賞した際に払い出される遊技球の払出個数(15個)で割ることで、カウント数の総数を特定する。そして、当該カウント数の総数に対応したラウンド数及びカウント数の組み合わせを抽選によって特定する。当該構成によれば、払出総数に対応したラウンド数及びカウント数の組み合わせの種類を増加させることが可能となる。
(7)払出総数が抽選により決定されるのではなく、カウント数の総数が抽選により決定される構成としてもよい。具体的には、開閉実行モードへの移行が発生した場合、カウント数の総数を決定するための抽選が行われ、当該抽選において選択されたカウント数の総数をラウンド数で割ることにより、各ラウンド遊技のカウント数が特定される。当該構成によれば、払出総数を特定しなくても各ラウンド遊技のカウント数を設定することが可能となる。
<第12の実施形態>
ラウンド遊技が継続する条件が第9の実施形態とは相違している。以下、当該構成について詳細に説明する。なお、上記第9の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
<遊技状態移行処理>
MPU262の通常処理(図57)におけるステップS3104にて実行される遊技状態移行処理について図72のフローチャートを参照して説明する。図72は第12の実施形態における主制御装置260のMPU262にて実行される遊技状態移行処理を示すフローチャートである。
先ず、ステップS4201では、開閉実行モード中か否かを判定する。開閉実行モード中ではない場合にはステップS4202に進み、1の遊技回のメイン表示部233における絵柄の変動表示が終了したタイミングか否かを判定する。変動表示が終了したタイミングでない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
変動表示が終了したタイミングである場合には、ステップS4203にて、今回終了した遊技回の遊技結果が開閉実行モードへの移行に対応したものであるか否かを判定する。具体的には、今回の遊技結果がいずれかの大当たり結果であるか否かを判定する。開閉実行モードへの移行に対応したものではない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップS4203にて肯定判定した場合、ステップS4204~ステップS4205の処理を実行する。当該ステップS4204~ステップS4205の処理はステップS3515~ステップS3516の処理と同様である。
本実施形態では、ラウンド遊技のラウンド数の上限及びラウンド遊技のカウント数の上限が設けられていないため、RAM264の各種カウンタエリア264bにラウンドカウンタRC及び入賞上限カウンタPCが設けられていない。したがって、開閉実行モードへの移行開始時に上記ラウンドカウンタRC及び上記入賞上限カウンタPCに値がセットされない。
開閉実行モード中である場合(ステップS4201:YES)、ステップS4206にて大入賞口開閉処理を実行する。当該大入賞口開閉処理について図73を参照しながら説明する。図73は主制御装置260のMPU262にて実行される大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。
先ずステップS4301にて、大入賞口222aが開放中であるか否かを判定する。大入賞口222aが開放中ではない場合には、ステップS4302にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられたタイマカウンタTが「0」であるか否かを判定する。当該処理を設けることにより、当該タイマカウンタTが「0」でない状況において、大入賞口開放処理が行われてしまうことを阻止することが可能となる。ステップS4302にて否定判定した場合、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
ステップS4302にて肯定判定した場合、ステップS4303にてRAM264にエンディングフラグがセットされているか否かを判定する。当該エンディングフラグとは、MPU262にてエンディングコマンドを送信したことを特定するためのフラグである。当該処理を設けることにより、エンディングに対応した演出が図柄表示装置231の表示画面G上にて表示されている状況において、大入賞口開放処理が行われてしまうことを阻止することが可能となる。
ステップS4303にて否定判定した場合、ステップS4304にて大入賞口開放処理を実行する。具体的には、大入賞口222aが開放状態となるように可変入賞駆動部222cが駆動制御される。本実施形態では、後述する抽選処理において開放継続非当選となった状況においてのみ大入賞口222aを閉鎖する処理が行われる。つまり、大入賞口222aの開放継続時間を設定する必要がない。したがって、上記大入賞口開放処理において大入賞口222aの開放継続時間はセットされない。
ステップS4304の処理を実行した後は、ステップS4305の処理を実行する。当該ステップS4305の処理はステップS3605の処理と同様である。
一方、大入賞口222aが開放中である場合(ステップS4301:YES)、ステップS4306にてRAM264に閉鎖フラグがセットされているか否かを判定する。ここで、当該閉鎖フラグについて説明する前に、MPU262のタイマ割込み処理(図56)におけるステップS3001にて実行される読み込み処理について図74を参照しながら説明する。図74は主制御装置260のMPU262にて実行される読み込み処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS4401にていずれかの作動口223,224への入賞が発生しているか否かを判定する。いずれかの作動口223,224への入賞が発生している場合には、ステップS4402にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた3個賞球用カウンタを1加算する。当該3個賞球用カウンタは、3個の遊技球の払出を払出制御装置270に指示する3個賞球コマンドを出力すべき回数をカウントするためのものである。なお、通常処理の1回の処理回の範囲内で上作動口223への入賞と下作動口224への入賞とが同時に発生し得るため、ステップS4401~ステップS4402の処理では、3個賞球用カウンタを1加算する処理が2回行われることがあり得る。
ステップS4401にて否定判定をした場合、又はステップS4402の処理を実行した後は、ステップS4403にて一般入賞口221への入賞が発生しているか否かを判定する。一般入賞口221への入賞が発生している場合には、ステップS4404にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた10個賞球用カウンタを1加算する。当該10個賞球用カウンタは、10個の遊技球の払出を払出制御装置270に指示する10個賞球コマンドを出力すべき回数をカウントするためのものである。
ステップS4403にて否定判定をした場合、又はステップS4404の処理を実行した後は、ステップS4405にて可変入賞装置222への入賞が発生しているか否かを判定する。ステップS4405にて否定判定した場合、そのまま本読み込み処理を終了する。したがって、可変入賞装置222への入賞が発生していない場合、後述するステップS4406~ステップS4412の処理は実行されない。
可変入賞装置222への入賞が発生している場合には、ステップS4406にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた15個賞球用カウンタを1加算する。当該15個賞球用カウンタは、15個の遊技球の払出を払出制御装置270に指示する15個賞球コマンドを出力すべき回数をカウントするためのものである。
ステップS4406の処理を実行した場合、続くステップS4407にてRAM264に開放継続抽選フラグがセットされているか否かを判定する。当該開放継続抽選フラグとは、MPU262にて後述する大入賞口222aを閉鎖するか否かを特定する処理を行う状況であることを特定するためのフラグである。
ステップS4407にて否定判定した場合、ステップS4408にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた抽選契機カウンタを1加算する。当該抽選契機カウンタとは、MPU262にて上記開放継続抽選フラグをRAM264にセットするタイミングを特定するためのカウントである。
ステップS4409にて上記抽選契機カウンタが所定値であるか否かを判定する。具体的には、上記抽選契機カウンタが「20」であるか否かを判定する。当該抽選契機カウンタは大入賞口222aへの入賞が発生する度に1加算されるため、大入賞口222aへの入賞個数が20個になることで、上記抽選契機カウンタが「20」となる。
ステップS4409にて否定判定した場合、そのまま本読み込み処理を終了する。したがって、上記抽選契機カウンタが所定値となるまでは後述する大入賞口222aを閉鎖するか否かを特定する処理が実行されない。ここで、上記抽選契機カウンタの値が所定値となる前に後述する大入賞口222aを閉鎖するか否かを特定する処理が実行されてしまうと、大入賞口222aへの入賞が少ない状況において大入賞口222aが閉鎖されてしまう可能性がある。大入賞口222aへの入賞が少ない状況において大入賞口222aが閉鎖されてしまうと、払出総数が少なくなるため遊技者の苛立ちが蓄積されてしまう。その点、本構成によれば、上記抽選契機カウンタが予め設定された所定値となるまでは、後述する大入賞口222aを閉鎖するか否かを特定する処理が実行されない。したがって、実際の払出総数が予め設定された払出総数を下回ることはない。これにより、払出総数が少ないことに対する苛立ちが蓄積されることを阻止することが可能となる。ステップS4409にて肯定判定した場合、ステップS4410にてRAM264に開放継続抽選フラグをセットする。
ステップS4407にて肯定判定した場合、又はステップS4410の処理を実行した場合、ステップS4411にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた所定時間経過カウンタに「600」をセットする。当該所定時間経過カウンタとは、RAM264に開放継続抽選フラグがセットされている状況において、今回の大入賞口222aへの入賞から次に発生する大入賞口222aへの入賞までの時間が所定時間経過したか否かをMPU262にて特定するためのカウンタである。当該所定時間経過カウンタにセットされた数値情報は、タイマ割込み処理(図56)が起動される度に1減算されるように更新される。したがって、2msec毎に1ずつ減算処理され、当該所定時間経過カウンタに「600」がセットされてから約1.2sec後に「0」となる。
ここで、上記所定時間が設定されている理由について説明する。詳細については後述するが、本実施形態では今回の大入賞口222aへの入賞から次の大入賞口222aへの入賞が発生するまでの時間が所定時間以下である場合と、所定時間よりも長い場合とで後述する大入賞口222aを閉鎖するか否かを特定する処理において開放継続当選となる確率が相違している。また、前者の方が後者よりも開放継続当選となる確率が高くなるよう設定されている。ここで、上記所定時間が設けられていない構成とすると、大入賞口222aが開放状態となる期間が長期間発生してしまう可能性がある。この場合、ラウンド遊技が無駄に長くなってしまう可能性がある。その点、本構成によれば、今回の大入賞口222aへの入賞から次の大入賞口222aへの入賞が発生するまでの時間が所定時間以下である方が、今回の大入賞口222aへの入賞から次の大入賞口222aへの入賞が発生するまでの時間が所定時間よりも長い場合よりも後述する大入賞口222aを閉鎖するか否かを特定する処理において開放継続当選となる確率が高くなるよう設定されている。したがって、遊技者は所定時間が経過するまでに次の大入賞口222aへの入賞が発生するように発射操作を行うこととなる。これにより、大入賞口222aが開放状態となる期間が長期間発生することを阻止することで、ラウンド遊技が無駄に長くなってしまうことを阻止することが可能となる。
次に、本実施形態において上記所定時間が1.2secに設定されている理由について説明する。上述したように、発射ハンドル28が遊技者により操作されている状況では、0.6secに1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構281が駆動制御される。また、上記大入賞口222aと、当該大入賞口222aの周辺に植設された釘228との位置関係において、大入賞口222aの周辺を転がってきた遊技球が当該大入賞口222aに入賞する割合は概ね50%である。つまり、発射操作を継続して行った場合、概ね今回の大入賞口222aへの入賞が発生してから約1.2sec後に次の大入賞口222aへの入賞が発生する。したがって、発射操作を継続して行わないと、今回の大入賞口222aへの入賞から上記所定時間以内に次の大入賞口222aへの入賞が発生する可能性が低くなる。今回の大入賞口222aへの入賞から上記所定時間以内に次の大入賞口222aへの入賞が発生しないと、後述する大入賞口222aを閉鎖するか否かを特定する処理において開放継続非当選となる確率が高くなってしまう。本構成によれば、上記所定時間が1.2secに設定されていることで、遊技者に発射操作を継続して行わせることが可能となる。
また、所定時間が1.2secよりも大きい構成とすると、発射操作を一時的に中断しても所定時間内に次の大入賞口222aへの入賞が発生する可能性が高い。この場合、遊技者を発射操作に集中させることができなくなってしまう。その点、本構成によれば、所定時間が1.2secに設定されているため、発射操作を一時的に中断する可能性が低い。これにより、遊技者を発射操作に集中させることが可能となる。
また、所定時間が1.2secよりも小さい構成とすると、今回の大入賞口222aへの入賞から所定時間内に次の大入賞口222aへの入賞が発生する可能性が低くなってしまう。この場合、後述する大入賞口222aを閉鎖するか否かを特定する処理において開放継続非当選となる状況が発生する頻度が高くなってしまうため、遊技者をラウンド遊技が継続することに期待させることができなくなってしまう。その点、本構成によれば、所定時間が1.2secに設定されているため、今回の大入賞口222aへの入賞から所定時間内に次の大入賞口222aへの入賞が発生する可能性が高い。これにより、後述する大入賞口222aを閉鎖するか否かを特定する処理において、開放継続非当選となる状況が発生する頻度が高くなることにより、遊技者がラウンド遊技が継続することに期待できなくなってしまうことを阻止することが可能となる。
ステップS4411の処理を実行した場合、ステップS4412にて大入賞口開放継続抽選処理を実行する。当該大入賞口開放継続抽選処理について図75を参照しながら説明する。当該大入賞口開放継続抽選処理は、大入賞口222aを閉鎖させるか否かを特定するために行われる。図75は主制御装置260のMPU262における大入賞口開放継続抽選処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS4501にて今回の開閉実行モードへの移行契機となる大当たり結果が確変大当たり結果であるか否かを判定する。本実施形態では、大当たり結果の種類が通常大当たり結果と、確変大当たり結果との2種類設定されている。ステップS4501の具体的な処理としては、RAM264に確変大当たりフラグがセットされているか否かを判定する。当該確変大当たりフラグは、種別判定処理において確変大当たり結果となった場合にRAM264にセットされる。
ステップS4501にて肯定判定した場合、ステップS4502にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた所定時間経過カウンタが「0」であるか否かを判定する。上述したように、当該所定時間経過カウンタとは、RAM264に開放継続抽選フラグがセットされている状況において、今回の大入賞口222aへの入賞から次に発生する大入賞口222aへの入賞までの時間が所定時間経過したか否かをMPU262にて特定するためのカウンタである。
ステップS4502にて否定判定した場合、ステップS4503にて今回の開閉実行モードへの移行契機となる大当たり結果が確変大当たり結果且つ上記所定時間経過カウンタが「0」ではない状況に対応した開放継続抽選テーブルAをROM263からRAM264に読み出す。当該開放継続抽選テーブルAについては後述する。
ステップS4502にて肯定判定した場合、ステップS4504にて今回の開閉実行モードへの移行契機となる大当たり結果が確変大当たり結果且つ上記所定時間経過カウンタが「0」である状況に対応した開放継続抽選テーブルBをROM263からRAM264に読み出す。当該開放継続抽選テーブルBについては後述する。
一方、今回の開閉実行モードへの移行契機となる大当たり結果が通常大当たり結果である場合(ステップS4501:NO)、ステップS4505にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた所定時間経過カウンタが「0」であるか否かを判定する。
ステップS4505にて否定判定した場合、ステップS4506にて今回の開閉実行モードへの移行契機となる大当たり結果が通常大当たり結果且つ上記所定時間経過カウンタが「0」ではない状況に対応した開放継続抽選テーブルCをROM263からRAM264に読み出す。当該開放継続抽選テーブルCについては後述する。
ステップS4505にて肯定判定した場合、ステップS4507にて今回の開閉実行モードへの移行契機となる大当たり結果が通常大当たり結果且つ上記所定時間経過カウンタが「0」である状況に対応した開放継続抽選テーブルDをROM263からRAM264に読み出す。
ここで、各種開放継続抽選テーブルA,B,C,Dについて図76を参照しながら説明する。各種開放継続抽選テーブルA,B,C,Dは、開放継続当選又は開放継続非当選となる結果と、RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた抽選用カウンタの数値範囲とが1対1に対応させて設けられている。当該抽選用カウンタは、例えば0~99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後に0に戻る構成となっている。当該抽選用カウンタは抽選結果を特定する上で用いられる。図76は各種開放継続抽選テーブルを説明するための説明図である。
図76に示すように、開放継続抽選テーブルAの場合、開放継続当選となる確率が99%であり、開放継続抽選テーブルBの場合、開放継続当選となる確率が10%であり、開放継続抽選テーブルCの場合、開放継続当選となる確率が95%であり、開放継続抽選テーブルDの場合、開放継続当選となる確率が5%である。
開放継続抽選テーブルA,B,C,Dを比較した場合、開放継続抽選テーブルAが最も開放継続当選となる確率が高く設定されている。ここで、開放継続抽選テーブルAが選択されるのは、今回の開閉実行モードへの移行契機となる大当たり結果が確変大当たり結果且つ上記所定時間経過カウンタが「0」ではない状況である。これにより、今回の開閉実行モードへの移行契機となる大当たり結果が確変大当たり結果且つ上記所定時間経過カウンタが「0」ではない状況の有利性を担保することが可能となる。
また、開放継続抽選テーブルA及び開放継続抽選テーブルCが選択されるのは、RAM264に開放継続抽選フラグがセットされた状況且つRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた所定時間経過カウンタが「0」ではない状況である。一方、開放継続抽選テーブルB及び開放継続抽選テーブルDが選択されるのは、RAM264に開放継続抽選フラグがセットされた状況且つRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた所定時間経過カウンタが「0」である状況である。開放継続抽選テーブルA及び開放継続抽選テーブルCと、開放継続抽選テーブルB及び開放継続抽選テーブルDとを比較した場合、前者の方が後者よりも開放継続当選となる確率が高く設定されている。したがって、遊技者は上記所定時間経過カウンタが「0」となる前に大入賞口222aへ遊技球を入賞させたいという気持ちになる。これにより、ラウンド遊技中において発射操作を継続して行わせることが可能となる。
また、開放継続抽選テーブルAと、開放継続抽選テーブルCとを比較した場合、開放継続抽選テーブルAの方が開放継続抽選テーブルCよりも開放継続当選となる確率が高くなるよう設定されている。また、開放継続抽選テーブルBと、開放継続抽選テーブルDとを比較した場合、開放継続抽選テーブルBの方が開放継続抽選テーブルDよりも開放継続当選となる確率が高くなるよう設定されている。ここで、上記開放継続抽選テーブルA,Bが選択される大当たり結果は確変大当たり結果である。当該構成とすることにより、今回の開閉実行モードへの移行契機となる大当たり結果が確変大当たり結果である状況の有利性を担保することが可能となる。
また、大入賞口222aに遊技球が入賞する度に大入賞口開放継続抽選処理が行われる。当該構成とすることにより、大入賞口222aに遊技球が入賞する度にラウンド遊技が継続するか否かに遊技者をドキドキさせることが可能となる。
大入賞口開放継続抽選処理(図75)の説明に戻り、ステップS4503の処理を実行した場合、ステップS4504の処理を実行した場合、ステップS4506の処理を実行した場合、又はステップS4507の処理を実行した場合、ステップS4508にて抽選処理を実行する。具体的には、RAM264において定期的(例えば2msec)に更新される抽選用カウンタの値を読み出し、当該抽選用カウンタの値をRAM264に読み出された各種開放継続抽選テーブルA,B,C,Dに対して照合する。
開放継続当選となった場合(ステップS4509:YES)、そのまま本大入賞口開放継続抽選処理を終了する。一方、開放継続当選とならなかった場合(ステップS4509:NO)、ステップS4510にてRAM264に閉鎖フラグをセットする。当該閉鎖フラグとは、MPU262にて開放継続非当選となったことを特定するためのフラグである。当該閉鎖フラグが設けられていることにより、MPU262にて大入賞口222aを開放状態から閉鎖状態に切り換えるタイミングを特定することが可能となる。
本実施形態ではラウンド数が1Rに設定されている。この場合、一旦、大入賞口222aを閉鎖状態とした後に、大入賞口222aを再度開放状態とするか否かが抽選により決定されるのではなく、開放状態を継続させるか否かが抽選により決定され継続当選となった場合には、そのまま開放状態が継続される。これにより、開放状態を継続させるか否かの抽選が行われる構成において、開放状態が再開されるまでの待ち時間が生じない。
続くステップS4511にてRAM264にセットされた開放継続抽選フラグを「0」クリアして、本大入賞口開放継続抽選処理を終了する。当該処理において、上記開放継続抽選フラグが「0」クリアされることにより、読み込み処理(図74)のステップS4407にて否定判定する。これにより、次回の開閉実行モードにおいてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた抽選契機カウンタが所定値となってから大入賞口開放継続抽選処理を行うことが可能となる。
大入賞口開閉処理(図73)の説明に戻り、RAM264に閉鎖フラグがセットされていない場合(ステップS4306:NO)、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。RAM264に閉鎖フラグがセットされている場合(ステップS4306:YES)、ステップS4307にて閉鎖実行処理を実行する。閉鎖実行処理では、大入賞口222aが閉鎖状態となるように可変入賞駆動部222cの駆動制御を終了する。続くステップS4308では閉鎖コマンドを設定する。ここで、設定された閉鎖コマンドは、通常処理(図57)におけるステップS3101にて音声発光制御装置290に送信される。
ステップS4308の処理を実行した後は、ステップS4309~ステップS4310の処理を実行する。当該ステップS4309~ステップS4310の処理はステップS3617~ステップS3618の処理と同様である。
続くステップS4311にてRAM264にエンディングフラグをセットする。当該エンディングフラグとは、上述したように、MPU262にてエンディングコマンドを送信したことを特定するためのフラグである。
ステップS4312にて、RAM264にセットされた閉鎖フラグを「0」クリアするとともに、RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた抽選契機カウンタを「0」クリアして、本大入賞口開閉処理を終了する。当該処理において、上記抽選契機カウンタが「0」クリアされることにより、次回の開閉実行モードにおいてステップS4409にて肯定判定しなくなることを阻止することが可能となる。
遊技状態移行処理(図72)の説明に戻り、ステップS4206の処理を実行した後は、ステップS4207にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられたタイマカウンタTが「0」であるか否かを判定する。当該タイマカウンタTが「0」ではない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。当該処理を設けることにより、大入賞口222aが開放状態である状況において、ステップS4209~ステップS4210の処理が実行されてしまうことを阻止することが可能となる。
続くステップS4208にてRAM264にエンディングフラグがセットされているか否かを判定する。ステップS4208にて否定判定した場合、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。当該処理を設けることにより、表示画面Gにて開閉実行モードが終了することが報知されていないにもかかわらず、ステップS4209~ステップS4210の処理が実行されてしまうことを阻止することが可能となる。
ステップS4208にて肯定判定した場合、ステップS4209~ステップS4210の処理を実行する。当該ステップS4209~ステップS4210の処理はステップS3520~ステップS3521の処理と同様である。なお、本実施形態では大当たり結果の種類が通常大当たり結果と、確変大当たり結果の2種類しか設けられていないため、ステップS4210にて実行される開閉実行モードの終了処理では、RAM264にセットされた通常大当たりフラグ又は確変大当たりフラグのうち格納されているフラグが消去される。上記通常大当たりフラグとは、MPU262にて今回の開閉実行モードへの移行契機となる大当たり結果が通常大当たり結果であることを特定するためのフラグである。また、上記確変大当たりフラグとは、MPU262にて今回の開閉実行モードへの移行契機となる大当たり結果が確変大当たり結果であることを特定するためのフラグである。また、ステップS4210にて実行される開閉実行モードの終了処理にて、RAM264にセットされたエンディングフラグが消去される。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
本実施形態によれば、大入賞口222aに遊技球が入賞する度に大入賞口開放継続抽選処理が行われる。当該構成とすることにより、大入賞口222aに遊技球が入賞する度にラウンド遊技が継続するか否かに遊技者をドキドキさせることが可能となる。
また、今回の大入賞口222aへの入賞から次の大入賞口222aへの入賞が発生するまでの時間が所定時間以下である場合と、所定時間よりも長い場合とで上記大入賞口開放継続抽選処理において開放継続当選となる確率が相違している。また、前者の方が後者よりも開放継続当選となる確率が高くなるよう設定されている。ここで、上記所定時間が設けられていない構成とすると、大入賞口222aが開放状態となる期間が長期間発生してしまう可能性がある。この場合、ラウンド遊技が無駄に長くなってしまう可能性がある。その点、本構成によれば、今回の大入賞口222aへの入賞から次の大入賞口222aへの入賞が発生するまでの時間が所定時間以下である方が、今回の大入賞口222aへの入賞から次の大入賞口222aへの入賞が発生するまでの時間が所定時間よりも長い場合よりも上記大入賞口開放継続抽選処理において開放継続当選となる確率が高くなるよう設定されている。したがって、遊技者は所定時間が経過するまでに次の大入賞口222aへの入賞が発生するように発射操作を行うこととなる。これにより、大入賞口222aが開放状態となる期間が長期間発生することを阻止することで、ラウンド遊技が無駄に長くなってしまうことを阻止することが可能となる。
また、上記所定時間は1.2secに設定されている。上述したように、発射ハンドル28が遊技者により操作されている状況では、0.6secに1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構281が駆動制御される。また、上記大入賞口222aと、当該大入賞口222aの周辺に植設された釘228との位置関係において、大入賞口222aの周辺を転がってきた遊技球が当該大入賞口222aに入賞する割合は概ね50%である。つまり、発射操作を継続して行った場合、概ね今回の大入賞口222aへの入賞が発生してから約1.2sec後に次の大入賞口222aへの入賞が発生する。したがって、発射操作を継続して行わないと、今回の大入賞口222aへの入賞から上記所定時間以内に次の大入賞口222aへの入賞が発生する可能性が低くなる。今回の大入賞口222aへの入賞から上記所定時間以内に次の大入賞口222aへの入賞が発生しないと、大入賞口開放継続抽選処理において開放継続非当選となる確率が高くなってしまう。本構成によれば、上記所定時間が1.2secに設定されていることで、遊技者に発射操作を継続して行わせることが可能となる。
また、RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた抽選契機カウンタが予め設定された所定値となるまでは、大入賞口開放継続抽選処理が実行されない。ここで、上記抽選契機カウンタの値が所定値となる前に上記大入賞口開放継続抽選処理が実行されてしまうと、大入賞口222aへの入賞が少ない状況において大入賞口222aが閉鎖されてしまう可能性がある。大入賞口222aへの入賞が少ない状況において大入賞口222aが閉鎖されてしまうと、払出総数が少なくなるため遊技者の苛立ちが蓄積されてしまう。その点、本構成によれば、上記抽選契機カウンタが予め設定された所定値となるまでは、上記大入賞口開放継続抽選処理が実行されない。したがって、実際の払出総数が予め設定された払出総数を下回ることはない。これにより、払出総数が少ないことに対する苛立ちが蓄積されることを阻止することが可能となる。
また、ラウンド遊技のラウンド数が1Rに設定されている。この場合、一旦、大入賞口222aを閉鎖状態とした後に、大入賞口222aを再度開放状態とするか否かが抽選により決定されるのではなく、開放状態を継続させるか否かが抽選により決定され継続当選となった場合には、そのまま開放状態が継続される。これにより、開放状態を継続させるか否かの抽選が行われる構成において、開放状態が再開されるまでの待ち時間が生じない。
また、開放継続抽選テーブルAと、開放継続抽選テーブルCとを比較した場合、開放継続抽選テーブルAの方が開放継続抽選テーブルCよりも開放継続当選となる確率が高くなるよう設定されている。また、開放継続抽選テーブルBと、開放継続抽選テーブルDとを比較した場合、開放継続抽選テーブルBの方が開放継続抽選テーブルDよりも開放継続当選となる確率が高くなるよう設定されている。ここで、上記開放継続抽選テーブルA,Bが選択される大当たり結果は確変大当たり結果である。当該構成とすることにより、今回の開閉実行モードへの移行契機となる大当たり結果が確変大当たり結果である状況の有利性を担保することが可能となる。
<第12の実施形態の別例>
(1)開放継続当選確率が一定である構成に限定されることはなく、例えば大入賞口222aへの遊技球の入賞総数に応じて上記開放継続当選確率が相違する構成としてもよい。具体的には、大入賞口222aへの遊技球の入賞総数に対応した開放継続抽選テーブルが設定されている。大入賞口開放継続抽選処理において、大入賞口222aへの遊技球の入賞総数に対応した開放継続抽選テーブルを参照して抽選処理を行う。この場合、大入賞口222aへの遊技球の入賞総数が多い程、上記開放継続当選確率が高くなる構成としてもよい。当該構成によれば、大入賞口222aへの遊技球の入賞個数が多い状況の有利性を担保することが可能となる。
(2)今回の大入賞口222aへの入賞から次の大入賞口222aへの入賞が発生するまでの時間が所定時間よりも長くなった場合、大入賞口開放継続抽選処理において開放継続当選となる確率が低下してしまうことを報知する画面がラウンド遊技が開始される直前に表示画面G上にて表示される構成としてもよい。当該構成によれば、今回の大入賞口222aへの入賞から次の大入賞口222aへの入賞が発生するまでの時間が所定時間よりも長くなった場合に、大入賞口開放継続抽選処理において開放継続当選となる確率が低下することを把握していなかった遊技者にその旨を解り易く報知することが可能となる。これにより、今回の大入賞口222aへの入賞から次の大入賞口222aへの入賞が発生するまでの時間が所定時間よりも長くなった場合に、大入賞口開放継続抽選処理において開放継続当選となる確率が低下することを把握していなかった遊技者が不利になってしまうことを阻止することが可能となる。
(3)RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた抽選契機カウンタが所定値に到達してから大入賞口開放継続抽選処理を行う構成に限定されることはなく、例えば上記抽選契機カウンタが所定値に到達していない状況においても大入賞口開放継続抽選処理が行われる構成としてもよい。当該構成において、上記抽選契機カウンタが所定値に到達する前に行われる大入賞口開放継続抽選処理において開放継続非当選となった場合、上記抽選契機カウンタが所定値に到達した際に大入賞口222aが閉鎖される構成としてもよい。当該構成によれば、遊技者に予め設定された最低保証分の遊技球の払出を行うとともに、上記抽選契機カウンタが所定値に到達するまでの期間にて大入賞口開放継続抽選処理において開放継続当選となることに期待させることが可能となる。
(4)所定時間が1.2secに設定されている構成に限定されることはなく、例えば当該所定時間が1.2secよりも長い構成としてもよい。ここで、発射操作が継続して行われている状況において、所定時間が1.2secに設定されている構成と、所定時間が1.2secよりも長い構成とを比較した場合、後者の方が所定時間内での大入賞口222aへの入賞が発生する頻度が高くなる可能性が高い。発射操作を継続して行った状況において、大入賞口開放継続抽選処理において開放継続非当選となる頻度が高くなってしまうと遊技者の苛立ちが蓄積されてしまう。その点、本構成によれば、所定時間が1.2secよりも長い構成とすることで、所定時間が1.2secである構成よりも所定時間内での大入賞口222aへの入賞が発生する頻度が高くなる可能性が高い。これにより、発射操作を継続して行ったにもかかわらず、大入賞口開放継続抽選処理において開放継続非当選となることに対する苛立ちが蓄積されるのを阻止することが可能となる。
(5)次の大入賞口222aへの入賞が発生しない状況において所定時間が経過した場合、大入賞口開放継続抽選処理が行われず上記所定時間が経過したタイミングで大入賞口222aが開放状態から閉鎖状態となる構成としてもよい。当該構成によれば、遊技者は何としても所定時間内に大入賞口222aへの入賞が発生するよう発射操作を行う。よって、遊技者を遊技に集中させることが可能となる。
(6)今回の大入賞口222aへの入賞から次の大入賞口222aへの入賞が発生するまでの時間に応じて、大入賞口開放継続抽選処理において開放継続当選となる確率が相違する構成としてもよい。具体的には、例えば今回の大入賞口222aへの入賞から次の大入賞口222aへの入賞が発生するまでの時間が0sec~2sec未満である場合、開放継続当選となる確率が99%であり、2sec~4sec未満である場合、開放継続当選となる確率が95%であり、4sec~6sec未満である場合、開放継続当選となる確率が90%であり、6sec~8sec未満である場合、開放継続当選となる確率が80%であり、8sec~10sec未満である場合、開放継続当選となる確率が50%であり、10sec以上である場合、開放継続当選となる確率が10%となる構成としてもよい。当該構成によれば、発射操作を継続して行わせるとともに、今回の大入賞口222aへの入賞から次の大入賞口222aへの入賞が発生するまでの時間に対する注目度を高めることが可能となる。
(7)大入賞口開放継続抽選処理において開放継続非当選となった場合、大入賞口222aを閉鎖状態から開放状態とするか否かを決定するための開放復帰抽選処理を行い、当該開放復帰抽選処理において復帰当選となった場合、大入賞口222aが閉鎖状態から開放状態となる構成としてもよい。具体的には、大入賞口開放継続抽選処理において開放継続非当選となった場合、開放復帰抽選処理を行う。当該開放復帰抽選処理において復帰当選となった場合、RAM264に復帰フラグがセットされる。また、当該開放復帰抽選処理において復帰当選となった場合においても閉鎖実行処理が行われる構成としてもよい。RAM264に復帰フラグがセットされている場合、大入賞口開放処理が行われ、大入賞口222aが閉鎖状態から開放状態となる。当該構成によれば、大入賞口222aが開放状態から閉鎖状態となったとしても、再度大入賞口222aが閉鎖状態から開放状態となることに期待させることが可能となる。
(8)ラウンド数が複数設定されており、一部のラウンド数において大入賞口開放継続抽選処理が実行される構成としてもよい。当該構成によれば、大入賞口開放継続抽選処理が実行されないラウンド遊技においては、ラウンド遊技が確実に継続することに対する安心感を与えることができ、大入賞口開放継続抽選処理が実行されるラウンド遊技においては、ラウンド遊技が継続するか否かに対するドキドキ感を与えることが可能となる。
また、ラウンド数が複数設定されており、一部のラウンド数において大入賞口開放継続抽選処理が実行される構成において、上記大入賞口開放継続抽選処理が実行されるラウンド数及び当該大入賞口開放継続抽選処理が実行される回数が予め設定されている構成としてもよい。当該構成によれば、遊技者に大入賞口開放継続抽選処理が実行されるラウンド数及び当該大入賞口開放継続抽選処理が実行される回数を把握させた状態でラウンド遊技を行わせることが可能となる。したがって、ラウンド遊技の途中で急に大入賞口222aが閉鎖されたとしても、パチンコ機10の故障が原因ではなく、上記大入賞口開放継続抽選処理において開放継続非当選となったから大入賞口222aが閉鎖されたことを理解させることが可能となる。
また、ラウンド数が複数設定されており、一部のラウンド数において大入賞口開放継続抽選処理が実行される構成において、上記大入賞口開放継続抽選処理が実行されるラウンド数及び当該大入賞口開放継続抽選処理が実行される回数を抽選によって決定する構成としてもよい。当該構成によれば、上記大入賞口開放継続抽選処理が実行されるラウンド数及び当該大入賞口開放継続抽選処理が実行される回数への注目度を高めることが可能となる。
(9)大入賞口222aへの入賞が発生する度に大入賞口開放継続抽選処理が行われる構成に限定されることはなく、例えば大入賞口222aへ複数個の入賞が発生する度に上記大入賞口開放継続抽選処理が行われる構成としてもよい。当該構成によれば、大入賞口222aへの入賞個数に対する関心を高めることが可能となる。また、当該構成において、大入賞口222aへ複数個の入賞が発生した回数が多い程、大入賞口開放継続抽選処理において開放継続当選となる確率が高くなる構成としてもよい。当該構成によれば、大入賞口へ複数個の入賞が発生した回数が多い状況の有利性を担保することが可能となる。
(10)発射操作が一定期間行われていない場合、大入賞口222aを一時的に閉鎖し、再度発射操作が行われた場合、当該大入賞口222aを開放してラウンド遊技を再開させる構成としてもよい。当該構成によれば、ラウンド遊技が行われていない状況において大入賞口222aが開放された状態が長期間発生してしまうことを阻止することが可能となる。
(11)大入賞口222aへの入賞が発生する度に、大入賞口222aへの入賞個数の上限値を決定するための上限値抽選を行うか否かの契機抽選が行われ、当該契機抽選において当選となった場合、上記上限値抽選が行われる構成としてもよい。この場合、大入賞口222への入賞個数が上記上限値抽選において決定された上限値に到達した場合、大入賞口222aが閉鎖される。具体的には、上記上限値抽選において決定された上限値がRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた入賞上限カウンタPCにセットされる。大入賞口222aへの入賞が発生する度に、上記入賞上限カウンタPCが「1」減算される。当該入賞上限カウンタPCが「0」となった場合、大入賞口222aが閉鎖される。大入賞口222aへの入賞が発生する度に、上記契機抽選が行われ当該契機抽選において当選となった場合、上記上限値抽選が行われる構成によれば、ラウンド遊技が継続するか否かだけでなく、大入賞口222aへの入賞個数に対する注目度も高めることが可能となる。また、大入賞口222への入賞個数の上限値が決定されるため、大入賞口222aへの入賞個数が予め想定された入賞個数よりも多くなり過ぎてしまうことを阻止することが可能となる。
また、大入賞口222aへの入賞が発生する度に、上記契機抽選が行われ当該契機抽選において当選となった場合、上記上限値抽選が行われる構成において、大入賞口222aへの入賞個数の上限値が複数設定されており、上記上限値抽選において大入賞口222aへの入賞個数の上限値が決定されたとしても、大入賞口222aへの入賞が発生する度に、上記契機抽選が行われ、当該契機抽選において当選となった場合、上記上限値抽選が行われる構成としてもよい。この場合、現状の大入賞口222aへの入賞個数の上限値が再度行われた上限値抽選において決定された上限値に変更される。具体的には、現状の上記入賞上限カウンタPCに再度上限値抽選において決定された上限値がセットされる。また、現状の大入賞口222aへの入賞個数の上限値が再度行われた上限値抽選において決定された上限値に変更される構成において、表示画面G上に大入賞口222aへの入賞個数の上限値が表示される構成としてもよい。当該構成によれば、上記契機抽選において当選となるまでは、上記契機抽選において当選となりたくないと遊技者に思わせ、表示画面G上にて大入賞口222aへの入賞個数の上限値が表示された場合(上記上限値抽選によって大入賞口222aへの入賞個数の上限値が決定された場合)においては、上記契機抽選において当選となって欲しいと遊技者に思わせることが可能となる。したがって、状況に応じて遊技者の感情を変化させることが可能となる。
<第13の実施形態>
ラウンド遊技のカウント数を決定する構成が第9の実施形態とは相違している。以下、当該構成について詳細に説明する。なお、上記第9の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
<遊技状態移行処理>
MPU262の通常処理(図57)におけるステップS3104にて実行される遊技状態移行処理について図77のフローチャートを参照して説明する。図77は第13の実施形態における主制御装置260のMPU262にて実行される遊技状態移行処理を示すフローチャートである。
先ず、ステップS4601では、開閉実行モード中か否かを判定する。開閉実行モード中ではない場合にはステップS4602に進み、1の遊技回のメイン表示部233における絵柄の変動表示が終了したタイミングか否かを判定する。変動表示が終了したタイミングでない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
変動表示が終了したタイミングである場合には、ステップS4603にて、今回終了した遊技回の遊技結果が開閉実行モードへの移行に対応したものであるか否かを判定する。具体的には、今回の遊技結果がいずれかの大当たり結果であるか否かを判定する。開閉実行モードへの移行に対応したものではない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
開閉実行モードへの移行に対応したものである場合には、ステップS4604にて今回の開閉実行モードへの移行契機となる大当たり結果が確変大当たり結果Aであるか否かを判定する。具体的には、RAM264に第1確変大当たりフラグがセットされているか否かを判定する。当該第1確変大当たりフラグとは、MPU262にて今回の開閉実行モードへの移行契機となる大当たり結果が確変大当たり結果Aであることを特定するためのフラグである。
ステップS4604にて肯定判定した場合、ステップS4605にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられたラウンドカウンタRCに「1」をセットするとともに、RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた入賞上限カウンタPCに「160」をセットする。これにより、ラウンド遊技のカウント数が「160」となる。
ステップS4604にて否定判定した場合、ステップS4606にて今回の開閉実行モードへの移行契機となる大当たり結果が確変大当たり結果Bであるか否かを判定する。具体的には、RAM264に第2確変大当たりフラグがセットされているか否かを判定する。当該第2確変大当たりフラグとは、MPU262にて今回の開閉実行モードへの移行契機となる大当たり結果が確変大当たり結果Bであることを特定するためのフラグである。
ステップS4606にて肯定判定した場合、ステップS4607にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられたラウンドカウンタRCに「1」をセットするとともに、RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた入賞上限カウンタPCに「50」をセットする。これにより、ラウンド遊技のカウント数が「50」となる。
ステップS4606にて否定判定した場合、ステップS4608にて今回の開閉実行モードへの移行契機となる大当たり結果が通常大当たり結果Aであるか否かを判定する。具体的には、RAM264に第1通常大当たりフラグがセットされているか否かを判定する。当該第1通常大当たりフラグとは、MPU262にて今回の開閉実行モードへの移行契機となる大当たり結果が通常大当たり結果Aであることを特定するためのフラグである。
ステップS4608にて肯定判定した場合、ステップS4609にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられたラウンドカウンタRCに「1」をセットするとともに、RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた入賞上限カウンタPCに「120」をセットする。これにより、ラウンド遊技のカウント数が「120」となる。
ステップS4608にて否定判定した場合、ステップS4610にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられたラウンドカウンタRCに「1」をセットするとともに、RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた入賞上限カウンタPCに「80」をセットする。これにより、ラウンド遊技のカウント数が「80」となる。上記ステップS4605、ステップS4607、ステップS4609、及びステップS4610にてセットされるカウント数は、大入賞口222aの入賞可能な遊技球の個数を表している。
大当たり結果の種類に応じたカウント数を比較した場合、大当たり結果の種類が確変大当たり結果Aである場合に、最も多いカウント数が設定される。これにより、大当たり結果の種類が確変大当たり結果Aである状況の有利性を担保することが可能となる。
また、大当たり結果の種類に応じたカウント数を比較した場合、大当たり結果の種類が確変大当たり結果Bである場合に、最も少ないカウント数が設定される。ここで、大当たり結果の種類が通常大当たり結果Bである場合に、最も少ないカウント数が設定される構成とすると、今回の大当たり結果が通常大当たり結果であることが決定したことに対しての失望感と、ラウンド遊技のラウンド数が最も少ないことに対しての失望感とを遊技者に与えてしまう恐れがある。その点、本構成によれば、大当たり結果の種類が確変大当たり結果Bである場合に、最も少ないカウント数が設定される。したがって、最も少ないカウント数であっても大当たり結果の種類が確変大当たり結果Bであるため、最も少ないカウント数であることに対しての失望感を抑制することが可能となる。
また、本実施形態では、大当たり結果の種類に関係なくラウンド遊技のラウンド数の上限が1Rに設定されている。したがって、大入賞口222aが閉鎖状態から開放状態となるまでの待機期間を設けなくてもすむ。これにより、遊技者にラウンド遊技をスムーズに行わせることが可能となる。また、ラウンド遊技のラウンド数の上限によって、大当たり結果の種類を特定することができない。上述したように、大当たり結果の種類に応じてラウンド遊技のカウント数が相違しているため、ラウンド遊技のカウント数から大当たり結果の種類を特定することが可能となる。したがって、遊技者をラウンド遊技のカウント数に引き付けることが可能となる。
ステップS4605の処理を実行した場合、ステップS4607の処理を実行した場合、ステップS4609の処理を実行した場合、又はステップS4610の処理を実行した場合、ステップS4611~ステップS4612の処理を実行する。当該ステップS4611~ステップS4612の処理は、ステップS3515~ステップS3516の処理と同様である。
一方、開閉実行モード中である場合(ステップS4601:YES)、ステップS4613にて大入賞口開閉処理を実行する。大入賞口開閉処理では、大入賞口222aが閉鎖中である場合には、ラウンドカウンタRCが「1」以上且つRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられたタイマカウンタTが「0」であることを条件として、可変入賞装置222を駆動状態とすることで大入賞口222aを開放させる。当該タイマカウンタTには、オープニング用の待機期間の数値情報や大入賞口222aの開放時間用の数値情報がセットされる。上記タイマカウンタTにセットされた数値情報は、タイマ割込み処理(図56)が起動される度に1減算されるように更新される。
また、上記大入賞口222aの開放時間用の数値情報として、上記タイマカウンタTに「96000」がセットされる。上述したように、タイマカウンタTにセットされた数値情報は、タイマ割込み処理(図56)が起動される度に1減算されるように更新されるため、大入賞口222aの開放継続時間は192secとなっている。
ここで、開閉実行モードへ移行した際にRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた入賞上限カウンタPCにセットされる中で最も多いカウント数は「160」である。上述したように、本パチンコ機10では発射ハンドル28が遊技者により操作されている状況では、0.6secに1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構281が駆動制御される。また、大入賞口222aと、当該大入賞口222aの周辺に植設された釘228との位置関係において、大入賞口222aの周辺を転がってきた遊技球が当該大入賞口222aに入賞する割合は概ね50%である。つまり、大入賞口222aの開放継続時間である192sec間において、大入賞口222aへ約160個の遊技球が入賞することが期待される。本実施形態では、大当たり結果の種類が確変大当たり結果Aである場合、RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた入賞上限カウンタPCに「160」がセットされる。上述したように、確変大当たり結果の種類が確変大当たり結果Aである場合、最も多いカウント数がセットされる。したがって、大入賞口222aの開放継続時間として192secが設定されていることにより、各ラウンド遊技に設定されたカウント数の上限に到達させることが可能となる。
また、大入賞口222aが開放中である場合には、当該大入賞口222aの開放から所定時間が経過していること(上記タイマカウンタTが「0」)又は所定個数の遊技球が入賞していること(入賞上限カウンタPCが「0」)を条件として、可変入賞装置222の駆動状態を停止し、大入賞口222aを閉鎖させる。当該大入賞口222aを閉鎖させる処理を実行した後に、RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられたラウンドカウンタRCを1減算する。また、上記入賞上限カウンタPCは遊技球が大入賞口222aに入賞する度に1減算される。本実施形態では、ラウンド遊技のラウンド数の上限が1Rであるため、上記ラウンドカウンタRCが1減算された場合、当該ラウンドカウンタRCは「0」となる。したがって、本実施形態では上記ラウンドカウンタRCを1減算する処理が1回しか行われない。
ステップS4613の処理を実行した場合、ステップS4614~ステップS4617の処理を実行する。当該ステップS4614~ステップS4617の処理は、ステップS3518~ステップS3521の処理と同様である。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
本実施形態によれば、大当たり結果の種類によってRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた入賞上限カウンタPCにセットされる値が相違している。したがって、ラウンド遊技のカウント数を把握することによって、大当たり結果の種類を特定することが可能となる。これにより、遊技者をラウンド遊技のカウント数に注目させることが可能となる。
また、大当たり結果の種類に応じたカウント数を比較した場合、大当たり結果の種類が確変大当たり結果Aである場合に、最も多いカウント数が設定される。これにより、大当たり結果の種類が確変大当たり結果Aである状況の有利性を担保することが可能となる。
また、大当たり結果の種類に応じたカウント数を比較した場合、大当たり結果の種類が確変大当たり結果Bである場合に、最も少ないカウント数が設定される。ここで、大当たり結果の種類が通常大当たり結果Bである場合に、最も少ないカウント数が設定される構成とすると、今回の大当たり結果が通常大当たり結果であることが決定したことに対しての失望感と、ラウンド遊技のラウンド数が最も少ないことに対しての失望感とを遊技者に与えてしまう恐れがある。その点、本構成によれば、大当たり結果の種類が確変大当たり結果Bである場合に、最も少ないカウント数が設定される。したがって、最も少ないカウント数であっても大当たり結果の種類が確変大当たり結果Bであるため、最も少ないカウント数であることに対しての失望感を抑制することが可能となる。
また、大当たり結果の種類に関係なくラウンド遊技のラウンド数の上限が1Rに設定されている。したがって、大入賞口222aが閉鎖状態から開放状態となるまでの待機期間を設けなくてもすむ。これにより、遊技者にラウンド遊技をスムーズに行わせることが可能となる。また、ラウンド遊技のラウンド数の上限によって、大当たり結果の種類を特定することができない。上述したように、大当たり結果の種類に応じてラウンド遊技のカウント数が相違しているため、ラウンド遊技のカウント数から大当たり結果の種類を特定することが可能となる。したがって、遊技者をラウンド遊技のカウント数に引き付けることが可能となる。
<第13の実施形態の別例>
(1)大当たり当選となった際の遊技状態に応じてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた入賞上限カウンタPCにセットされる値が相違する構成としてもよい。この場合、抽選モードが高確率モードである状況において、確変大当たり結果A,Bとなった場合、抽選モードが低確率モードである状況において、確変大当たり結果A,Bとなった場合よりも上記入賞上限カウンタPCにセットされる値が大きくなる構成としてもよい。具体的には、RAM264に高確率モードフラグがセットされている状況において、確変大当たり結果Aとなった場合、上記入賞上限カウンタPCに「200」がセットされ、RAM264に高確率モードフラグがセットされていない状況において、確変大当たり結果Aとなった場合、上記入賞上限カウンタPCに「160」がセットされる。また、RAM264に高確率モードフラグがセットされている状況において、確変大当たり結果Bとなった場合、上記入賞上限カウンタPCに「80」がセットされ、RAM264に高確率モードフラグがセットされていない状況において、確変大当たり結果Bとなった場合、上記入賞上限カウンタPCに「50」がセットされる。当該構成によれば、抽選モードが高確率モードである状況において、確変大当たり結果A,Bとなった状況の有利性を担保することが可能となる。
また、抽選モードが高確率モードである状況において、通常大当たり結果A,Bとなった場合、抽選モードが低確率モードである状況において、通常大当たり結果A,Bとなった場合よりも上記に入賞上限カウンタPCにセットされる値が大きくなる構成としてもよい。具体的には、RAM264に高確率モードフラグがセットされている状況において、通常大当たり結果Aとなった場合、上記入賞上限カウンタPCに「150」がセットされ、RAM264に高確率モードフラグがセットされていない状況において、通常大当たり結果Aとなった場合、上記入賞上限カウンタPCに「120」がセットされる。また、RAM264に高確率モードフラグがセットされている状況において、通常大当たり結果Bとなった場合、上記入賞上限カウンタPCに「100」がセットされ、RAM264に高確率モードフラグがセットされていない状況において、通常大当たり結果Bとなった場合、上記入賞上限カウンタPCに「80」がセットされる。ここで、抽選モードが高確率モードである状況において、通常大当たり結果A,Bとなった場合、抽選モードが高確率モードから低確率モードへ移行してしまう。この場合、遊技者のやる気が低下してしまう可能性がある。その点、本構成によれば、抽選モードが高確率モードである状況において、通常大当たり結果A,Bとなった場合、抽選モードが低確率モードである状況において通常大当たり結果A,Bとなるよりも、上記入賞上限カウンタPCにセットされる値が大きくなる。これにより、抽選モードが高確率モードから低確率モードになってしまうことに対するストレスを抑制することが可能となる。
(2)大当たり結果の種類に応じてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた入賞上限カウンタPCにセットされる値が決定するのではなく、例えば大当たり当選となった際の遊技状態に応じてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた入賞上限カウンタPCにセットされる値が相違する構成としてもよい。具体的には、抽選モードが高確率モードである状況において大当たり当選となった場合、上記入賞上限カウンタPCに「160」がセットされ、抽選モードが低確率モードである状況において大当たり当選となった場合、上記入賞上限カウンタPCに「120」がセットされる構成としてもよい。当該構成によれば、カウント数の種類が少なくなるため遊技者に今回のラウンド遊技のカウント数を容易に把握させることが可能となる。当該構成においては、大当たり結果がいずれの種類であってもラウンド遊技のカウント数が同一であるものとする。また、抽選モードが高確率モードである状況において大当たり当選となる方が、抽選モードが低確率モードである状況において大当たり当選となるよりも上記入賞上限カウンタPCにセットされる値が大きい構成としてもよい。これにより、抽選モードが高確率モードである状況において大当たり当選となった状況の有利性を担保することが可能となる。
また、抽選モードの種類に関係なく高頻度サポートモードである状況において大当たり当選となった場合、上記入賞上限カウンタPCに「160」がセットされ、低頻度サポートモードである状況において大当たり当選となった場合、上記入賞上限カウンタPCに「120」がセットされる構成としてもよい。当該構成においては、大当たり結果がいずれの種類であってもラウンド遊技のカウント数が同一であるものとする。
(3)大当たり結果がいずれの種類であっても大入賞口222aの開放継続時間が同一である構成に限定されることはなく、例えば大入賞口222aの開放継続時間が大当たり結果毎に相違している構成としてもよい。この場合、大入賞口222aの開放継続時間に亘って発射ハンドル28を操作し続けることで、大入賞口222aへの遊技球の入賞個数が各カウント数に到達するように上記大入賞口222aの開放継続時間が設定されている構成としてもよい。当該構成によれば、遊技者を大入賞口222aの開放継続時間が経過するまで大入賞口222aへ遊技球を入賞させたいという気持ちにさせることが可能となる。
(4)ラウンド遊技の途中でカウント数が変更される構成としてもよい。この場合、ラウンド遊技中にカウント数を増加させるか否かを決定するためのカウント数増加抽選処理が行われる構成としてもよい。当該カウント数増加抽選処理において増加当選となった場合、カウント数が変更される。当該構成によれば、カウント数が途中で増加する可能性があるため、ラウンド遊技中においてカウント数が増加することに期待させながら遊技者に遊技を行わせることが可能となる。
(5)ラウンド遊技のカウント数が表示画面G上に表示される構成としてもよい。具体的には、表示画面Gの中央上部にカウント数を表示させる表示領域を設け、ラウンド遊技の開始時に当該ラウンド遊技のカウント数を上記表示領域に表示させる。また、大入賞口222aへの入賞が発生する度に上記表示領域にて残りのカウント数を表示させる。当該構成によれば、上記表示領域を視認することで残りのカウント数を把握することが可能となる。これにより、ラウド遊技のカウント数が多い状況において残りのカウント数を遊技者に容易に把握させることが可能となる。
<第14の実施形態>
ラウンド遊技を継続させるか否かの構成が第9の実施形態とは相違している。以下、当該構成について詳細に説明する。なお、上記第9の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
<可変入賞装置222の構成>
まず、本実施形態における可変入賞装置222の構成について図78を参照しながら説明する。図78(a)は第14の実施形態におけるカウント孔222l及びカウント用通路部400が断面となるように可変入賞装置222を縦方向に切断した縦断面図であり、図78(b)は継続孔222m及び継続用通路部401が断面となるように可変入賞装置222を縦方向に切断した縦断面図であり、図78(c)は開閉扉222b及び前壁部222hを取り除いた状態において継続孔222m側に可動部材392が傾いた状況を説明するための縦断面図であり、図78(d)は開閉扉222b及び前壁部222hを取り除いた状態においてカウント孔222l側に可動部材392が傾いた状況を説明するための縦断面図である。
図78(a)、(b)に示すように、可変入賞装置222は箱状に形成され、底板部222eと、奥壁部222fと、天井板部222gと、前壁部222hと、仕切り板部222iと、左側壁部222jと、右側壁部222kが一体形成されている。
可変入賞装置222は上記底板部222eと、上記奥壁部222fと、上記天井板部222gと、上記前壁部222hと、上記仕切り板部222iと、上記左側壁部222jと、上記右側壁部222kと、によって囲まれた所定の内部空間を有しており、上記仕切り板部222iによりその内部空間が前後2分割されている。
仕切り板部222iには当該仕切り板部222iを前後方向に貫通する2つの孔222l,222mが設けられている。詳細には、図78(c)、(d)に示すように、前方から見て上記仕切り板部222iの左側にカウント孔222lが設けられており、上記仕切り板部222iの右側に継続孔222mが設けられている。上記カウント孔222l及び上記継続孔222mの形状及び大きさは同一である。上記カウント孔222l及び上記継続孔222mの幅及び高さは遊技球160の直径よりも大きいため、上記カウント孔222l及び上記継続孔222mに遊技球160が入賞することが可能となる。
図78(a)、(b)に示すように、仕切り板部222iの前方に設けられた内部空間には、大入賞口222aに入賞した遊技球160を上記カウント孔222lと、上記継続孔222mとに振分けるためのシーソー390が設けられている。
図78(c)、(d)に示すように、シーソー390は支柱391と、可動部材392とを備えている。上記支柱391は略直方形状であり、上記底板部222eの上面に設けられている。
上記支柱391の中央上部には可動部材392が設けられている。当該可動部材392は、大入賞口222aの横幅方向に長い部材により形成されている。また、当該可動部材392の上面は上記大入賞口222aの奥行き方向に対してカウント孔2221l及び継続孔222mに向けて下り傾斜となっている。
上記可動部材392の横幅は上記大入賞口222aの横幅よりも短い。また、上記可動部材392の長手方向の両端と、左側壁部222j及び右側壁部222kとの間に生じる隙間の幅は遊技球160の半径よりも短い。したがって、上記可動部材392の長手方向の両端と、左側壁部222j及び右側壁部222kとの間に生じる隙間から遊技球160が落下することはない。
また、上記可動部材392の奥行きは上記前壁部222hから上記仕切り板部222iまでの長さよりも短い。また、上記可動部材392の幅方向の両端と、上記前壁部222h及び上記仕切り板部222iとの間に生じる隙間の幅は遊技球160の半径よりも短い。したがって、上記可動部材392の幅方向の両端と、上記前壁部222h及び上記仕切り板部222iとの間に生じる隙間から遊技球160が落下することはない。
上述したように、上記可動部材392の上面はカウント孔222l及び継続孔222mに向けて下り傾斜となっている。また、上述したように、上記可動部材392の長手方向の両端と、左側壁部222j及び右側壁部222kとの間に生じる隙間から遊技球160が落下することや上記可動部材392の幅方向の両端と、上記前壁部222h及び上記仕切り板部222iとの間に生じる隙間から遊技球160が落下することはない。これにより、可動部材392上に放出された遊技球160をカウント孔222l及び継続孔222mのいずれかに入賞させることが可能となる。
上記可動部材392の縦幅の中央付近には当該可動部材392を回転させるための回転軸393が設けられている。当該回転軸393は大入賞口222aの奥行き方向に亘って設けられている。当該回転軸393は上記支柱391の中央上部に設けられた軸受394によって回転可能に支持されている。
上記回転軸393の隣接した位置には、当該回転軸393を回転させる駆動源としての回転モータ395が設けられている。当該回転モータ395に主制御装置260から駆動信号が送信されることで、当該回転モータ395の回転力が上記回転軸393に伝達される。
上記可動部材392は上記回転軸393に結合された回転モータ395により駆動され、図78(c)のような右傾斜となった後に図78(d)のような左傾斜に制御される。その後、図78(c)→図78(d)→図78(c)→図78(d)のように交互に傾くように動作する。また、上記可動部材392の傾斜角度は水平状態からおよそ5度である。
ここで、上記可動部材392が右傾斜である状況における当該可動部材392の左端から上記底板部222eまでの高さは上記前壁部222hの高さよりも低い。また、上記可動部材392が左傾斜である状況における当該可動部材392の右端から上記底板部222eまでの高さは上記前壁部222hの高さよりも低い。当該前壁部222hの上方に大入賞口222aが設けられている。したがって、上記可動部材392上に放出された遊技球160が大入賞口222aよりも前方へと転がっていってしまうことを阻止することが可能となる。
また、図78(c)に示すように、可動部材392が右傾斜である場合、継続孔222mに遊技球160が入賞しやすい構成となっている。また、上記可動部材392が右傾斜である場合でも、当該可動部材392によってカウント孔222lが完全に塞がれることはないため、上記可動部材392が右傾斜である状況においても、上記カウント孔222lへ遊技球160が入賞する可能性はある。具体的には、大入賞口222aに入賞した遊技球160が上記カウント孔222lに向かって右傾斜の影響を受けない速度で転がっていく場合、上記可動部材392が右傾斜である状況においても、上記カウント孔222lへ遊技球160が入賞する可能性がある。
また、図78(d)に示すように、可動部材392が左傾斜である場合、カウント孔222lに遊技球160が入賞しやすい構成となっている。また、上記可動部材392が左傾斜である場合でも、当該可動部材392によって継続孔222mが完全に塞がれることはないため、上記可動部材392が左傾斜である状況においても、上記継続孔222mへ遊技球160が入賞する可能性はある。具体的には、大入賞口222aに入賞した遊技球160が上記継続孔222mに向かって左傾斜の影響を受けない速度で転がっていく場合、上記可動部材392が左傾斜である状況においても、上記継続孔222mへ遊技球160が入賞する可能性がある。
上記仕切り板部222iに設けられたいずれかの孔222l,222mに入賞した遊技球160は、当該仕切り板部222iの後方に設けられた内部空間に放出される。当該内部空間に放出された遊技球160は、底板部222eを縦方向に貫通するカウント用通路部400又は継続用通路部401に落下する。具体的には、カウント孔222lに入賞した遊技球160はカウント用通路部400に落下し、継続孔222mに入賞した遊技球160は継続用通路部401に落下する。
図78(a)、(b)に示すように、上記カウント用通路部400及び上記継続用通路部401の途中には遊技球160が通過したことを検知するための略平板状をしたセンサ400a,401aが設けられている。具体的には、カウント用通路部400の途中にはカウント用センサ400aが設けられており、継続用通路部401の途中には継続用センサ401aが設けられている。
各々のセンサ400a,401aは、周知の磁気検知タイプの近接センサにて構成されており、検知部400b,401bの貫通孔400c,401cを遊技球160が通過したことによる磁界の変化を電気信号に変換して出力する。なお、センサ400a,401aは磁気検知タイプの近接センサに限定されることはなく、遊技球160を検知することができるのであれば任意であり、例えば、フォトセンサやリミットセンサなどを用いてもよい。センサ400a,401aは主制御装置260に電気信号を出力する。具体的には、遊技球160を検知していない状態ではLOWレベル信号を出力し、遊技球160を検知している状態ではHIレベル信号を出力する。なお、当該出力レベルの関係が逆であってもよい。主制御装置260のMPU262はHIレベル信号が出力されたセンサ400a,401aを特定することで、遊技球160が入賞した孔222l,222mを特定することが可能となる。
上記いずれかの通路部400,401に落下した遊技球160は図49に示す回収通路229aを介して遊技盤210の下方に集合する。上述したように、遊技盤210の下方には排出通路があり、回収通路229aを介して遊技盤210の下方に集合した遊技球160は排出通路内に導出される。
詳細については後述するが、本実施形態ではラウンド遊技を継続させるか否かの抽選処理が行われ、可変入賞装置222に設けられた継続用通路部401に入賞した遊技球160の入賞個数が多い程、上記抽選処理において継続当選となる確率が高くなる。本構成によれば、遊技球160が大入賞口222aに入賞した喜びと、遊技球160が上記継続用通路部401に入賞することを期待する期待感とを遊技者に付与することが可能となる。
また、遊技者自らが発射した遊技球160が可変入賞装置222に設けられた継続用通路部401に入賞する程、ラウンド遊技を継続させるか否かの抽選処理において継続当選となる確率が高くなる。当該構成によれば、ラウンド遊技が継続した際に遊技者に自分の実力で継続当選となったことに対する喜びを付与することが可能となる。
また、遊技球160が上記仕切り板部222iに設けられた継続孔222mに入賞することで、上記継続用通路部401に落下する。ここで、可変入賞装置222に設けられた継続孔222mは遊技者から視認可能となっている。つまり、遊技者は当該継続孔222mに入賞する遊技球160の個数を把握することで、継続当選となる確率を把握することが可能となる。継続当選となる確率を把握することが可能であるため、当該継続当選となる確率に遊技者を一喜一憂させることが可能となる。具体的には、遊技者に継続当選となる確率が高い場合は当該継続当選となる確率が高いことに対しての安心感を、継続当選となる確率が低い場合は当該継続当選となるか否かのドキドキ感を遊技者に付与することが可能となる。
また、上述したように、可動部材392の傾斜の向きに関係なくいずれかの孔222l,222mに遊技球160が入賞する可能性がある。ここで、上記可動部材392が左傾斜である場合(上記可動部材392がカウント孔222l側に傾いている場合)に、遊技球160がカウント孔222lにしか入賞しない構成とすると、上記可動部材392が左傾斜である場合に遊技球160が継続孔222mに入賞することに期待させることができなくなってしまう。その点、本構成によれば、上記可動部材392が左傾斜である場合でも遊技球160が継続孔222mに入賞する可能性があるため、どの状況においても遊技球160が継続孔222mに入賞することに期待させることが可能となる。
<遊技状態移行処理>
MPU262の通常処理(図57)におけるステップS3104にて実行される遊技状態移行処理について図79のフローチャートを参照して説明する。図79は主制御装置260のMPU262にて実行される遊技状態移行処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS4701では開閉実行モード中か否かを判定する。開閉実行モード中ではない場合にはステップS4702に進み、1の遊技回のメイン表示部233における絵柄の変動表示が終了したタイミングか否かを判定する。変動表示が終了したタイミングでない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
変動表示が終了したタイミングである場合には、ステップS4703にて、今回終了した遊技回の遊技結果が開閉実行モードへの移行に対応したものであるか否かを判定する。具体的には、今回の遊技結果がいずれかの大当たり結果であるか否かを判定する。開閉実行モードへの移行に対応したものではない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
開閉実行モードへの移行に対応したものである場合には、ステップS4704にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた入賞上限カウンタPCに「10」をセットする。続くステップS4705にてシーソー駆動開始処理を実行する。具体的には、可動部材392が動作するように回転モータ395へ駆動信号の出力を開始する。これにより、回転軸393が回転し、図78(c)、(d)に示すように上記可動部材392が左右に動作する。
ステップS4705の処理を実行した後は、ステップS4706~ステップS4707の処理を実行する。当該ステップS4706~ステップS4707の処理はステップS3515~ステップS3516の処理と同様である。
一方、開閉実行モード中である場合(ステップS4701:YES)、ステップS4608にて大入賞口開閉処理を実行する。当該大入賞口開閉処理について図80を参照しながら説明する。図80は主制御装置260のMPU262にて実行される大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS4801にて大入賞口222aが開放中であるか否かを判定する。大入賞口222aが開放中ではない場合には、ステップS4802にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられたタイマカウンタTが「0」であるか否かを判定する。当該処理を設けることにより、当該タイマカウンタTが「0」でない状況において、大入賞口開放処理が行われてしまうことを阻止することが可能となる。ステップS4802にて否定判定した場合、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
ステップS4802にて肯定判定した場合、ステップS4803にてRAM264にラウンド非継続フラグがセットされているか否かを判定する。当該ラウンド非継続フラグとは、MPU262にて後述するラウンド遊技を継続させるか否かの抽選処理において継続非当選となったことを特定するためのフラグである。当該処理を設けることにより、エンディングに対応した演出が図柄表示装置231の表示画面G上にて表示されている状況において大入賞口開放処理が行われてしまうことを阻止することが可能となる。ステップS4803にて肯定判定した場合、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
ステップS4803にて否定判定した場合、ステップS4804にて大入賞口開放処理を実行する。当該大入賞口開放処理では、タイマカウンタTに「6000」がセットされるとともに、大入賞口222aが開放状態となるように可変入賞駆動部222cが駆動制御される。上記タイマカウンタTにセットされた数値情報は、タイマ割込み処理(図56)が起動される度に1減算されるように更新される。したがって、所定時間(2msec)毎に1ずつ減算処理され、当該タイマカウンタTに「6000」がセットされてから約12sec後に「0」となる。
ステップS4804の処理を実行した後は、ステップS4805の処理を実行する。当該ステップS4805の処理はステップS3605の処理と同様である。
一方、大入賞口222aが開放中である場合(ステップS4801:YES)、ステップS4806にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられたタイマカウンタTが「0」であるか否かを判定する。
ステップS4806にて否定判定した場合、ステップS4807にて大入賞口222aに遊技球160が入賞したか否かを判定する。具体的には、カウント用センサ400a又は継続用センサ401aからHIレベル信号を受信しているか否かを判定する。大入賞口222aに遊技球160が入賞していない場合、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
ここで、MPU262のタイマ割込み処理(図56)のステップS3001にて実行される読み込み処理について図81を参照しながら説明する。図81は主制御装置260のMPU262にて実行される読み込み処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS4901~ステップS4904の処理はステップS4401~ステップS4404の処理と同様である。
ステップS4903にて否定判定した場合、又はステップS4904の処理を実行した場合、ステップS4905にてカウント用センサ400aからHIレベル信号を受信しているか否かを判定する。ステップS4905にて肯定判定した場合、ステップS4906にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた15個賞球用カウンタを1加算する。
ステップS4905にて否定判定した場合、又はステップS4906の処理を実行した場合、ステップS4907にて継続用センサ401aからHIレベル信号を受信しているか否かを判定する。ステップS4907にて肯定判定した場合、ステップS4908にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた15個賞球用カウンタを1加算するとともに、RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた継続抽選用カウンタを1加算する。当該継続抽選用カウンタとは、継続孔222mに入賞した遊技球160の個数をMPU262にて特定するためのカウンタである。
大入賞口開閉処理(図80)の説明に戻り、ステップS4807にて肯定判定した場合、ステップS4808にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた入賞上限カウンタPCを1減算する。続くステップS4809にて当該入賞上限カウンタPCが「0」であるか否かを判定する。
ステップS4806にて肯定判定した場合、又はステップS4809にて肯定判定した場合、ステップS4810~ステップS4811の処理を実行する。当該ステップS4810~ステップS4811の処理はステップS3610~ステップS3611の処理と同様である。
ステップS4811の処理を実行した後は、ステップS4812にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた継続抽選用カウンタの値を把握する。続くステップS4813にて当該継続抽選用カウンタの値に対応した継続抽選用テーブルをROM263からRAM264に読み出す。当該継続抽選用テーブルについて図82を参照しながら説明する。当該継続抽選用テーブルは、継続当選又は継続非当選となる結果と、RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた抽選用カウンタの数値範囲とが1対1に対応させて設定されている。当該抽選用カウンタは、例えば0~99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。当該抽選用カウンタは抽選結果を特定する上で用いられる。図82は各種継続抽選用テーブルについて説明するための説明図である。
図82に示すように、上記継続抽選用カウンタが「0」の場合、継続当選となる確率は1%であり、上記継続抽選用カウンタが「1」の場合、継続当選となる確率は10%であり、上記継続抽選用カウンタが「2」の場合、継続当選となる確率は20%であり、上記継続抽選用カウンタが「3」の場合、継続当選となる確率は30%であり、上記継続抽選用カウンタが「4」の場合、継続当選となる確率は40%であり、上記継続抽選用カウンタが「5」の場合、継続当選となる確率は50%であり、上記継続抽選用カウンタが「6」の場合、継続当選となる確率は60%であり、上記継続抽選用カウンタが「7」の場合、継続当選となる確率は70%であり、上記継続抽選用カウンタが「8」の場合、継続当選となる確率は80%であり、上記継続抽選用カウンタが「9」の場合、継続当選となる確率は90%であり、上記継続抽選用カウンタが「10」以上の場合、継続当選となる確率は99%である。
上記継続抽選用カウンタの値が大きい程、継続当選となる確率が高くなるよう設定されている。これにより、可変入賞装置222に設けられた継続用通路部401に入賞した遊技球160の個数が多い状況の有利性を担保することが可能となる。
また、上記継続抽選用カウンタが「0」である場合、継続当選となる確率が1%に設定されている。ここで、上記継続抽選用カウンタが「0」である場合に継続当選となる確率が0%に設定されている構成とした場合、遊技球160が継続孔222mに1個も入賞しなかったことを遊技者が特定した場合、ラウンド遊技が継続しないことが遊技者に把握されてしまう。この場合、ラウンド遊技が継続するか否かに遊技者を引き付けることができなくなってしまう。その点、本構成によれば、上記継続抽選カウンタが「0」である場合でも継続当選となる可能性がある。当該構成とすることにより、上記継続抽選カウンタが「0」である状況においても、ラウンド遊技が継続するか否かに遊技者を引き付けることが可能となる。
また、上記継続抽選カウンタが「10」以上である場合、継続当選となる確率が99%に設定されている。ここで、上記継続抽選用カウンタが「10」以上である場合に継続当選となる確率が100%に設定されている構成とした場合、10個の遊技球160が継続孔222mに入賞したことを遊技者が特定した段階で、ラウンド遊技が継続することが遊技者に把握されてしまう。この場合、ラウンド遊技が継続するか否かに遊技者を引き付けることができなくなってしまう。その点、本構成によれば、上記継続抽選用カウンタが「10」以上である場合でも継続非当選となる可能性がある。当該構成とすることにより、上記継続抽選カウンタが「10」以上である状況においても、ラウンド遊技が継続するか否かに遊技者を引き付けることが可能となる。
また、上述したように、本実施形態によれば大入賞口222aの開放継続時間は12secに設定されている。上述したように、発射ハンドル28が遊技者により操作されている状況では、0.6secに1個の遊技球160が遊技領域PAに向けて発射される。また、大入賞口222aと、当該大入賞口222aの周辺に植設された釘228との位置関係において、大入賞口222aの周辺を転がってきた遊技球160が当該大入賞口222aに入賞する割合は概ね50%である。つまり、大入賞口222aの開放継続時間である12sec間に亘って、発射ハンドル28を操作し続けないと上記継続抽選用カウンタが「10」以上となる可能性は低い。遊技者は継続当選となる確率が最も高い抽選テーブルが参照されることを望んでいるため、大入賞口222aの開放継続時間が経過するまで発射ハンドル28を操作し続ける可能性が高い。本構成によれば、大入賞口222aの開放継続時間が12secに設定されていることにより、遊技者を大入賞口222aの開放継続時間が経過するまで大入賞口222aへ遊技球160を入賞させたいという気持ちにさせることが可能となる。
大入賞口開閉処理(図80)の説明に戻り、ステップS4813の処理を実行した後は、ステップS4814にて抽選処理を実行する。具体的には、RAM264において定期的(例えば2msec)に更新される抽選用カウンタの値を読み出し、当該抽選用カウンタの値をRAM264に読み出された継続抽選用テーブルに対して照合する。
ラウンド継続当選となった場合(ステップS4815:YES)、ステップS4816にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた入賞上限カウンタPCに「10」をセットするとともに、RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられたタイマカウンタTに「500」をセットし、RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた継続抽選用カウンタを「0」クリアする。
一方、ステップS4815にて否定判定した場合、ステップS4817にてRAM264にラウンド非継続フラグをセットする。当該ラウンド非継続フラグとは、上記ステップS4814にて実行された抽選処理においてラウンド非継続となったことをMPU262にて特定するためのフラグである。
ステップS4817の処理を実行した後は、ステップS4818~ステップS4819の処理を実行する。当該ステップS4818~ステップS4819の処理はステップS3617~ステップS3618の処理と同様である。
ステップS4819の処理を実行した後は、ステップS4820にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた継続抽選用カウンタを「0」クリアする。その後、ステップS4821にてシーソー駆動終了処理を実行する。具体的には、可動部材392の動作を停止させるために回転モータ395への駆動信号の出力を停止する。
遊技状態移行処理(図79)の説明に戻り、ステップS4708の処理を実行した後はステップS4709にて上記タイマカウンタTが「0」であるか否かを判定する。当該タイマカウンタTが「0」ではない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。当該処理を設けることにより、大入賞口222aが開放状態である状況において、ステップS4711~ステップS4712までの処理が実行されてしまうことを阻止することが可能となる。
ステップS4709にて肯定判定した場合、ステップS4710にてRAM264にラウンド非継続フラグがセットされているか否かを判定する。当該処理を設けることにより、当該ラウンド非継続フラグがRAM264にセットされていない状況において、ステップS4711~ステップS4712までの処理が行われてしまうことを阻止することが可能となる。
ステップS4710にて肯定判定した場合、ステップS4711~ステップS4712の処理を実行する。当該ステップS4711~ステップS4712の処理は、ステップS3520~ステップS3521の処理と同様である。なお、本実施形態では大当たり結果の種類が通常大当たり結果と、確変大当たり結果の2種類しか設けられていないため、ステップS4712にて実行される開閉実行モードの終了処理では、RAM264にセットされた通常大当たりフラグ又は確変大当たりフラグのうち格納されているフラグが消去される。上記通常大当たりフラグとは、MPU262にて今回の開閉実行モードへの移行契機となる大当たり結果が通常大当たり結果であることを特定するためのフラグである。また、上記確変大当たりフラグとは、MPU262にて今回の開閉実行モードへの移行契機となる大当たり結果が確変大当たり結果であることを特定するためのフラグである。また、ステップS4712にて実行される開閉実行モードの終了処理にて、RAM264にセットされたラウンド非継続フラグが消去される。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
本実施形態によれば、ラウンド遊技を継続させるか否かを決定するための抽選処理が行われ、可変入賞装置222に設けられた継続用通路部401に入賞した遊技球160の入賞個数が多い程、上記抽選処理において継続当選となる確率が高くなる。本構成によれば、遊技球160が大入賞口222aに入賞した喜びと、遊技球160が上記継続用通路部401に入賞することを期待する期待感とを遊技者に付与することが可能となる。
また、遊技者自らが発射した遊技球160が可変入賞装置222に設けられた継続用通路部401に入賞する程、ラウンド遊技を継続させるか否かの抽選処理において継続当選となる確率が高くなる。当該構成によれば、ラウンド遊技が継続した際に遊技者に自分の実力で継続当選となったことに対する喜びを付与することが可能となる。
また、遊技球160が上記仕切り板部222iに設けられた継続孔222mに入賞することで、上記継続用通路部401に落下する。ここで、可変入賞装置222に設けられた継続孔222mは遊技者から視認可能となっている。つまり、遊技者は当該継続孔222mに入賞する遊技球160の個数を把握することで、継続当選となる確率を把握することが可能となる。継続当選となる確率を把握することが可能であるため、当該継続当選となる確率に遊技者を一喜一憂させることが可能となる。具体的には、遊技者に継続当選となる確率が高い場合は当該継続当選となる確率が高いことに対しての安心感を、継続当選となる確率が低い場合は当該継続当選となるか否かのドキドキ感を遊技者に付与することが可能となる。
また、可動部材392の傾斜の向きに関係なくいずれかの孔222l,222mに遊技球160が入賞する可能性がある。ここで、上記可動部材392が左傾斜である場合(上記可動部材392がカウント孔222l側に傾いている場合)に、遊技球160がカウント孔222lにしか入賞しない構成とすると、上記可動部材392が左傾斜である場合に遊技球160が継続孔222mに入賞することに期待させることができなくなってしまう。その点、本構成によれば、上記可動部材392が左傾斜である場合でも遊技球160が継続孔222mに入賞する可能性があるため、どの状況においても遊技球160が継続孔222mに入賞することに期待させることが可能となる。
また、可変入賞装置222に設けられた継続用通路部401への入賞個数がない場合(RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた継続抽選用カウンタが「0」である場合)においても、ラウンド遊技を継続させるか否かの抽選処理が行われる。ここで、上記継続抽選用カウンタが「0」である場合に継続当選となる確率が0%に設定されている構成とした場合、遊技球160が継続孔222mに1個も入賞しなかったことを遊技者が特定した場合、ラウンド遊技が継続しないことが遊技者に把握されてしまう。この場合、ラウンド遊技が継続するか否かに遊技者を引き付けることができなくなってしまう。その点、本構成によれば、上記継続抽選カウンタが「0」である場合でもラウンド遊技が継続する可能性がある。これにより、上記継続抽選カウンタが「0」である状況においても、ラウンド遊技が継続するか否かに遊技者を引き付けることが可能となる。
また、上記継続抽選カウンタが「10」以上である場合、継続当選となる確率が99%に設定されている。ここで、上記継続抽選用カウンタが「10」以上である場合に継続当選となる確率が100%に設定されている構成とした場合、10個の遊技球160が継続孔222mに入賞したことを遊技者が特定した段階で、ラウンド遊技が継続することが遊技者に把握されてしまう。この場合、ラウンド遊技が継続するか否かに遊技者を引き付けることができなくなってしまう。その点、本構成によれば、上記継続抽選用カウンタが「10」以上である場合でも継続非当選となる可能性がある。当該構成とすることにより、上記継続抽選カウンタが「10」以上である状況においても、ラウンド遊技が継続するか否かに遊技者を引き付けることが可能となる。
<第14の実施形態の別例>
(1)可動部材392が一定の動作をすることに限定されることはなく、例えば当該可動部材392が不規則に動作する構成としてもよい。これにより、当該可動部材392が一定の動作をする場合に比べて当該可動部材392への注目度を高めることが可能となる。
(2)継続当選確率がRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた継続抽選用カウンタの値で変化する構成に限定されることはなく、例えば大入賞口222aに入賞した遊技球160の総数(カウント用通路部400に入賞した遊技球160の個数と、継続用通路部401に入賞した遊技球160の個数との合計)に対する上記継続用通路部401に入賞した遊技球160の個数の割合によって継続当選確率が変化する構成としてもよい。この場合、当該割合が大きい程、継続当選確率が高くなる構成としてもよい。ここで、継続して発射ハンドル28を操作し続けたとしても、大入賞口222aと、当該大入賞口222aの周辺に植設された釘228との位置関係によって、大入賞口222aへの入賞個数が少なくなってしまう可能性がある。その点、本構成によれば、大入賞口222aへの入賞総数と、継続用通路部401への入賞個数との割合によって継続当選確率が変化する構成であるため、大入賞口222aへの入賞総数が少ない状況においても継続当選となることに期待させることが可能となる。
(3)継続用通路部401への入賞個数が10個を超えた場合、必ずラウンド遊技が継続する構成としてもよい。ラウンド遊技が継続することが確定する入賞個数が設定されていることにより、遊技者は継続用通路部401への入賞個数が10個を超えた時点でラウンド遊技が継続することを特定することが可能となる。これにより、ラウンド遊技が継続することに対しての安心感を遊技者に付与することが可能となる。
(4)継続用通路部401への入賞個数が10個を超えた場合においても、当該継続用通路部401への入賞個数が多い程、継続当選確率が高くなる構成としてもよい。この場合、大入賞口222aが閉鎖状態である状況においてラウンド遊技を継続させるか否かの抽選処理を行う。当該構成によれば、上記継続用通路部401への入賞個数が多い程、継続当選確率が高くなるため、当該継続用通路部401への入賞個数が多い状況の有利性を担保することが可能となる。
(5)継続用通路部401に遊技球160が入賞しなくてもラウンド遊技を継続させるか否かの抽選処理が行われる構成に限定されることはなく、例えば継続用通路部401に遊技球160が入賞しない場合はラウンド遊技を継続させるか否かの抽選処理が行われない構成としてもよい。当該構成によれば、継続用通路部401に遊技球160が入賞した際の高揚感を高めることが可能となる。
(6)継続用通路部401に遊技球160が入賞したとしてもRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた入賞上限カウンタPCが減算されない構成としてもよい。また、当該構成において、継続用通路部401に遊技球160が入賞した場合、遊技球160の払出が行われる構成としてもよい。当該構成によれば、上記継続用通路部401に遊技球160が入賞した状況の有利性を高めることが可能となる。
(7)継続用通路部401への入賞が発生する度にラウンド遊技を継続させるか否かの抽選処理が行われる構成としてもよい。当該抽選処理において継続非当選となった場合、ラウンド遊技が終了となる。当該構成によれば、継続用通路部401への入賞が発生する度にラウンド遊技が継続するか否かに遊技者をドキドキさせることが可能となる。また、当該構成において、継続用通路部401への入賞が連続して発生する程、ラウンド遊技を継続させるか否かの抽選処理において継続当選となる確率が高くなる構成としてもよい。当該構成によれば、継続用通路部401への入賞が連続して発生した状況の有利性を担保することが可能となる。
また、継続用通路部401への入賞が発生する度にラウンド遊技を継続させるか否かの抽選処理が行われる構成において、継続用通路部401への入賞総数が多くなる程、上記抽選処理において継続当選となる確率が高くなる構成としてもよい。具体的には、継続用通路部401への入賞総数が1個である場合、上記抽選処理において継続当選となる確率が10%であり、継続用通路部401への入賞総数が2個である場合、上記抽選処理において継続当選となる確率が20%であり、継続用通路部401への入賞総数が3個以上である場合、上記抽選処理において継続当選となる確率が30%である構成としてもよい。当該構成によれば、継続用通路部401への入賞総数が多い状況の有利性を担保することが可能となる。
また、継続用通路部401へ複数個の入賞が発生する度にラウンド遊技を継続させるか否かの抽選処理が行われる構成としてもよい。当該構成によれば、継続用通路部401への入賞個数に対する関心を高めることが可能となる。また、当該構成において、継続用通路部401へ複数個の入賞が発生した回数が多い程、ラウンド遊技を継続させるか否かの抽選処理において継続当選となる確率が高くなる構成としてもよい。当該構成によれば、継続用通路部401へ複数個の入賞が発生した回数が多い状況の有利性を担保することが可能となる。
(8)ラウンド遊技が開始される前に継続用通路部401への入賞個数でラウンド遊技を継続させるか否かの抽選処理を行うのか、又はカウント用通路部400への入賞個数で上記抽選処理を行うのかを遊技者が選択する構成としてもよい。具体的には、ラウンド遊技が開始される前に継続用通路部401への入賞個数でラウンド遊技を継続させるか否かの抽選処理を行うのか、又はカウント用通路部400への入賞個数でラウンド遊技を継続させるか否かの抽選処理を行うのかを選択する画面が表示画面G上に表示される。遊技者は、上側膨出部75に設けられた選択ボタンを用いて上記抽選処理の対象を選択する。当該構成によれば、ラウンド遊技を継続させるか否かの抽選処理の対象を遊技者自らが選択することが可能となるため、ラウンド遊技が継続した場合は遊技者自らの力でラウンド遊技が継続したことに対する喜びを付与することが可能となる。また、ラウンド遊技が継続しなかった場合はラウンド遊技が継続しなかったことに対して納得させることが可能となる。
(9)大入賞口222aへ入賞した遊技球をカウント孔222l及び継続孔222mのいずれかに振分ける構成がシーソー390に限定されることはなく、大入賞口222aへ入賞した遊技球をカウント孔222l及び継続孔222mのいずれかに振分けることが可能な構成であればよい。具体的には、例えば可変入賞装置222にクルーンが設けられている構成としてもよい。当該クルーンは、継続孔と、カウント孔とを備えており、当該継続孔への入賞が発生することでラウンド遊技を継続させるか否かの抽選処理が行われる構成としてもよい。また、この場合、当該継続孔への入賞個数が多い程、ラウンド遊技を継続させるか否かの抽選処理において、継続当選となる確率が高くなる構成としてもよい。当該構成によれば、上記継続孔への入賞個数が多い状況の有利性を担保することが可能となる。
(10)可変入賞装置222に継続孔222m及び継続用通路部401が設けられておらず、大入賞口222aに入賞した遊技球160の個数に応じてラウンド遊技を継続させるか否かの抽選処理において継続当選となる確率が相違する構成としてもよい。ここで、上記継続用通路部401への入賞個数に応じてラウンド遊技を継続させるか否かの抽選処理において継続当選となる確率を相違させる構成とすると、継続孔222mが設けられた場所を正確に把握していないと、上記抽選処理において継続当選となる確率を正確に把握することができない。その点、本構成によれば、大入賞口222aへの入賞個数を特定するだけで、ラウンド遊技を継続させるか否かの抽選処理において継続当選となる確率を特定することが可能となる。これにより、上記抽選処理において継続当選となる確率を遊技者に把握させやすくすることが可能となる。
また、可変入賞装置222に継続孔222m及び継続用通路部401が設けられておらず、大入賞口222aに入賞した遊技球160の個数に応じてラウンド遊技を継続させるか否かの抽選処理において継続当選となる確率が相違する構成において、大入賞口222aへの入賞個数が多い程、上記抽選処理において継続当選となる確率が高くなる構成としてもよい。当該構成によれば、大入賞口222aへの入賞個数が多い状況の有利性を担保することが可能となる。
(11)複数のラウンド遊技における継続用通路部401の入賞個数の総数に応じてラウンド遊技を継続させるか否かの抽選処理において継続当選となる確率が相違する構成としてもよい。この場合、継続用通路部401への入賞個数の総数を絶えず把握していないと、上記抽選処理において継続当選となる確率を特定することができない。したがって、当該構成とすることにより、継続用通路部401への入賞個数の総数に対する注目度を高めることが可能となる。また、複数のラウンド遊技における継続用通路部401の入賞個数の総数に応じてラウンド遊技を継続させるか否かの抽選処理において継続当選となる確率が相違する構成において、継続用通路部401の入賞個数の総数が多い程、上記抽選処理において継続当選となる確率が高くなる構成としてもよい。当該構成によれば、上記継続用通路部401への入賞個数の総数が多い状況の有利性を担保することが可能となる。
<第15の実施形態>
ラウンド遊技を継続させるか否かの構成が第14の実施形態とは相違している。以下、当該構成について詳細に説明する。なお、上記第14の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
<遊技状態移行処理>
MPU262の通常処理(図57)におけるステップS3104にて実行される遊技状態移行処理について図83のフローチャートを参照して説明する。図83は第15の実施形態における主制御装置260のMPU262にて実行される遊技状態移行処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS5001では、開閉実行モード中か否かを判定する。開閉実行モード中ではない場合にはステップS5002に進み、1の遊技回のメイン表示部233における絵柄の変動表示が終了したタイミングか否かを判定する。変動表示が終了したタイミングでない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
変動表示が終了したタイミングである場合には、ステップS5003にて今回終了した遊技回の遊技結果が開閉実行モードへの移行に対応したものであるか否かを判定する。具体的には、今回の遊技結果がいずれかの大当たり結果であるか否かを判定する。開閉実行モードへの移行に対応したものではない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
開閉実行モードへの移行に対応したものである場合には、ステップS5004にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられたラウンドカウンタRCに「10」をセットするとともに、RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた入賞上限カウンタPCに「10」をセットする。
ステップS5005にてRAM264にカウント孔制御フラグがセットされている場合は、当該カウント孔制御フラグを「0」クリアする。当該カウント孔制御フラグとは、MPU262にて可動部材392が左傾斜であることを特定するためのフラグである。
続くステップS5006にて可変入賞装置222に設けられた継続孔222mに入賞し易いようにシーソー390を駆動制御する。具体的には、可動部材392が右傾斜となるように回転モータ395へ第1駆動信号の出力を開始する。本実施形態において、上記可動部材392が右傾斜から左傾斜となるまでの時間、及び上記可動部材392が左傾斜から右傾斜となるまでの時間は約0.5secに設定されている。また、発射ハンドル28が遊技者により操作されている状況では、0.6secに1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射される。つまり、今回の大入賞口222aへの入賞から0.6sec後に次の大入賞口222aへの入賞が発生する可能性がある。ここで、上記可動部材392が右傾斜から左傾斜となるまでの時間、及び上記可動部材392が左傾斜から右傾斜となるまでの時間が0.5secよりも長く設定されている構成とすると、発射ハンドル28が遊技者により操作されている状況において、大入賞口222aへの入賞個数に対応した傾斜方向に可動部材392が傾いている途中で大入賞口222aへの入賞が発生してしまう可能性がある。その点、本構成によれば、上記可動部材392が右傾斜から左傾斜となるまでの時間、及び上記可動部材392が左傾斜から右傾斜となるまでの時間が0.5secに設定されている。したがって、大入賞口222aへの入賞個数に対応した傾斜方向に可動部材392が傾いている途中で大入賞口222aへの入賞が発生してしまうことを阻止することが可能となる。また、上記可動部材392が右傾斜であっても、カウント孔222lに遊技球が入賞する可能性はある。
ステップS5007にてRAM264に継続孔制御フラグをセットする。当該継続孔制御フラグとは、MPU262にて可動部材392が右傾斜であることを特定するためのフラグである。
続くステップS5008~ステップS5009の処理は、ステップS4706~ステップS4707の処理と同様である。
一方、開閉実行モード中であると判定した場合(ステップS5001:YES)には、ステップS5010に進む。ステップS5010では大入賞口開閉処理を実行する。当該大入賞口開閉処理について図84を参照しながら説明する。図84は主制御装置260のMPU262にて実行される大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS5101~ステップS5102の処理はステップS4801~ステップS4802の処理と同様である。
ステップS5102にて肯定判定した場合、ステップS5103にてRAM264にエンディングフラグがセットされているか否かを判定する。当該エンディングフラグとは、MPU262にてエンディングコマンドを送信したことを特定するためのフラグである。当該処理を設けることにより、エンディングに対応した演出が図柄表示装置231の表示画面G上にて表示されている状況において、大入賞口開放処理が行われてしまうことを阻止することが可能となる。
ステップS5103の処理を実行した後は、ステップS5104~ステップS5105の処理を実行する。当該ステップS5104~ステップS5105の処理はステップS4804~ステップS4805の処理と同様である。
大入賞口222aが開放中であると判定した場合(ステップS5101:YES)、ステップS5106にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられたタイマカウンタTが「0」であるか否かを判定する。
ステップS5106にて否定判定した場合、ステップS5107にて大入賞口222aに遊技球が入賞したか否かを判定する。具体的には、カウント用センサ400a又は継続用センサ401aからHIレベル信号を受信しているか否かを判定する。大入賞口222aに遊技球が入賞していない場合、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
ステップS5107にて肯定判定した場合、ステップS5108にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた入賞上限カウンタPCを1減算する。続くステップS5109にて当該入賞上限カウンタPCが「0」であるか否かを判定する。
ステップS5109にて否定判定した場合、ステップS5110にて大入賞口制御処理を実行する。当該大入賞口制御処理について図85を参照しながら説明する。大入賞口制御処理は、可変入賞装置222に設けられたシーソー390を制御させるための処理である。図85は主制御装置260のMPU262にて実行される大入賞口制御処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS5201にて上記ラウンドカウンタRCが「10」且つ上記入賞上限カウンタPCが「9」以下、上記ラウンドカウンタRCが「9」且つ上記入賞上限カウンタPCが「8」以下、上記ラウンドカウンタRCが「8」且つ上記入賞上限カウンタPCが「7」以下、上記ラウンドカウンタRCが「7」且つ上記入賞上限カウンタPCが「6」以下、上記ラウンドカウンタRCが「6」且つ上記入賞上限カウンタPCが「5」以下、上記ラウンドカウンタRCが「5」且つ上記入賞上限カウンタPCが「4」以下、上記ラウンドカウンタRCが「4」且つ上記入賞上限カウンタPCが「3」以下、上記ラウンドカウンタRCが「3」且つ上記入賞上限カウンタPCが「2」以下、上記ラウンドカウンタRCが「2」且つ上記入賞上限カウンタPCが「1」、又は上記ラウンドカウンタRCが「1」であるか否かを判定する。
本実施形態では、ラウンド数及びカウント数に応じて可動部材392の傾斜方向が相違している。可動部材392の傾斜方向について図86を参照しながら説明する。図86はラウンド数及びカウント数に応じた可動部材392の傾斜方向について説明するための説明図である。
まず、ラウンド数が1R(ラウンドカウンタRCが「10」)において、大入賞口222aへの入賞個数が0個(入賞上限カウンタPCが「10」)である場合、可動部材392が右傾斜(可動部材392が継続孔222m側に傾いた状態)となり、大入賞口222aへの入賞個数が1個以上(入賞上限カウンタPCが「9」以下)である場合、可動部材392が左傾斜(可動部材392がカウント孔222l側に傾いた状態)となる。ラウンド数が1Rである場合、可動部材392が右傾斜となる回数は1回である。
また、ラウンド数が2R(ラウンドカウンタRCが「9」)において、大入賞口222aへの入賞個数が1個以下(入賞上限カウンタPCが「9」以上)である場合、可動部材392が右傾斜(可動部材392が継続孔222m側に傾いた状態)となり、大入賞口222aへの入賞個数が2個以上(入賞上限カウンタPCが「8」以下)である場合、可動部材392が左傾斜(可動部材392がカウント孔222l側に傾いた状態)となる。ラウンド数が2Rである場合、可動部材392が右傾斜となる回数は2回である。
また、ラウンド数が3R(ラウンドカウンタRCが「8」)において、大入賞口222aへの入賞個数が2個以下(入賞上限カウンタPCが「8」以上)である場合、可動部材392が右傾斜(可動部材392が継続孔222m側に傾いた状態)となり、大入賞口222aへの入賞個数が3個以上(入賞上限カウンタPCが「7」以下)である場合、可動部材392が左傾斜(可動部材392がカウント孔222l側に傾いた状態)となる。ラウンド数が3Rである場合、可動部材392が右傾斜となる回数は3回である。
また、ラウンド数が4R(ラウンドカウンタRCが「7」)において、大入賞口222aへの入賞個数が3個以下(入賞上限カウンタPCが「7」以上)である場合、可動部材392が右傾斜(可動部材392が継続孔222m側に傾いた状態)となり、大入賞口222aへの入賞個数が4個以上(入賞上限カウンタPCが「6」以下)である場合、可動部材392が左傾斜(可動部材392がカウント孔222l側に傾いた状態)となる。ラウンド数が4Rである場合、可動部材392が右傾斜となる回数は4回である。
また、ラウンド数が5R(ラウンドカウンタRCが「6」)において、大入賞口222aへの入賞個数が4個以下(入賞上限カウンタPCが「6」以上)である場合、可動部材392が右傾斜(可動部材392が継続孔222m側に傾いた状態)となり、大入賞口222aへの入賞個数が5個以上(入賞上限カウンタPCが「5」以下)である場合、可動部材392が左傾斜(可動部材392がカウント孔222l側に傾いた状態)となる。ラウンド数が5Rである場合、可動部材392が右傾斜となる回数は5回である。
また、ラウンド数が6R(ラウンドカウンタRCが「5」)において、大入賞口222aへの入賞個数が5個以下(入賞上限カウンタPCが「5」以上)である場合、可動部材392が右傾斜(可動部材392が継続孔222m側に傾いた状態)となり、大入賞口222aへの入賞個数が6個以上(入賞上限カウンタPCが「4」以下)である場合、可動部材392が左傾斜(可動部材392がカウント孔222l側に傾いた状態)となる。ラウンド数が6Rである場合、可動部材392が右傾斜となる回数は6回である。
また、ラウンド数が7R(ラウンドカウンタRCが「4」)において、大入賞口222aへの入賞個数が6個以下(入賞上限カウンタPCが「4」以上)である場合、可動部材392が右傾斜(可動部材392が継続孔222m側に傾いた状態)となり、大入賞口222aへの入賞個数が7個以上(入賞上限カウンタPCが「3」以下)である場合、可動部材392が左傾斜(可動部材392がカウント孔222l側に傾いた状態)となる。ラウンド数が7Rである場合、可動部材392が右傾斜となる回数は7回である。
また、ラウンド数が8R(ラウンドカウンタRCが「3」)において、大入賞口222aへの入賞個数が7個以下(入賞上限カウンタPCが「3」以上)である場合、可動部材392が右傾斜(可動部材392が継続孔222m側に傾いた状態)となり、大入賞口222aへの入賞個数が8個以上(入賞上限カウンタPCが「2」以下)である場合、可動部材392が左傾斜(可動部材392がカウント孔222l側に傾いた状態)となる。ラウンド数が8Rである場合、可動部材392が右傾斜となる回数は8回である。
また、ラウンド数が9R(ラウンドカウンタRCが「2」)において、大入賞口222aへの入賞個数が8個以下(入賞上限カウンタPCが「2」以上)である場合、可動部材392が右傾斜(可動部材392が継続孔222m側に傾いた状態)となり、大入賞口222aへの入賞個数が9個(入賞上限カウンタPCが「1」)である場合、可動部材392が左傾斜(可動部材392がカウント孔222l側に傾いた状態)となる。ラウンド数が9Rである場合、可動部材392が右傾斜となる回数は9回である。また、ラウンド数が10R(ラウンドカウンタRCが「1」)である場合、ラウンド遊技が次ラウンド遊技に継続することがないため、常に可動部材392が左傾斜となる。
本構成によれば、ラウンド数が進むにつれて可動部材392が右傾斜となる回数が多くなる。したがって、ラウンド遊技が進むに連れて継続孔222mに遊技球が入賞する可能性が高くなる。よって、ラウンド遊技が進むに連れてラウンド遊技が継続しやすくなる。当該構成とすることにより、ラウンド遊技が継続した回数が多い状況の有利性を担保することが可能となる。
また、可動部材392が右傾斜となる期間を当該可動部材392が左傾斜となる期間を挟んで複数回発生させるのではなく、当該可動部材392が右傾斜となる期間を集約して発生させる。ここで、可動部材392が右傾斜である場合の方が当該可動部材392が左傾斜である場合よりも遊技球が継続孔222mへ入賞することに期待できるため、可動部材392が右傾斜から左傾斜となった場合、遊技者は苛立ちを感じてしまう。本構成では、可動部材392が右傾斜から左傾斜となる回数が1回であるため、可動部材392が右傾斜となる期間を当該可動部材392が左傾斜となる期間を挟んで複数回発生させる構成に比べて当該可動部材392が右傾斜から左傾斜となる回数が少ない。したがって、遊技者の苛立ちが大きくなってしまうことを阻止することが可能となる。
また、可動部材392が右傾斜となる期間を当該可動部材392が左傾斜となる期間を挟んで複数回発生させるのではなく、当該可動部材392が右傾斜となる期間を集約して発生させる構成であるため、継続孔222mに遊技球が入賞しやすい状態が連続して発生することとなる。ここで、可動部材392が左傾斜である場合、遊技球が継続孔222mに入賞することに期待することができない。したがって、可動部材392が右傾斜から左傾斜になる度に遊技球が継続孔222mに入賞することを期待する気持ちが弱くなってしまう。その点、本構成によれば、可動部材392が右傾斜となる期間が集約しているため、継続孔222mへの入賞に対する期待感を高めた状態を長期間維持することが可能となる。これにより、遊技者の高揚感を高めることが可能となる。
また、大入賞口222aへの入賞個数が0個である状態から可動部材392が右傾斜となる状態が連続して発生する。ここで、遊技者は早い段階でラウンド遊技が継続することが決定し、安心して残りのラウンド遊技を行うことを望んでいる。本構成によれば、大入賞口222aへの入賞個数が0個である状態から可動部材392が右傾斜となる状態が連続して発生する。したがって、大入賞口222aへの入賞個数が少ない状況において、継続孔222mへの入賞が発生する可能性が高い。よって、遊技者のニーズに対応させることが可能となる。
また、ラウンド数が10Rである場合、可動部材392の向きが全て左傾斜に設定されている。本実施形態ではラウンド数の上限が10Rに設定されているため、ラウンド数が10Rである場合、ラウンド遊技が継続することはない。ラウンド数が1R~9Rまでは少なくとも1回は可動部材392が右傾斜となるよう設定されており、ラウンド数が1R~9Rである場合、ラウンド遊技が継続する可能性がある。ここで、ラウンド数が10Rである状況において可動部材392が右傾斜となった場合、遊技者はラウンド遊技がまだ継続する可能性があると勘違いしてしまう可能性がある。その点、本構成によれば、ラウンド数が10Rである場合、可動部材392の向きが全て左傾斜に設定されているため、右傾斜となることはない。これにより、ラウンド数が10Rである状況においてラウンド遊技がこれ以上継続しないということを遊技者に認識させやすくすることが可能となる。
ステップS5201にて否定判定した場合、ステップS5202にてRAM264に継続孔制御フラグがセットされているか否かを判定する。当該継続孔制御フラグとは、上述したように、MPU262にて可動部材392が右傾斜であることを特定するためのフラグである。ステップS5202にて肯定判定した場合、そのまま本大入賞口制御処理を終了する。
ステップS5202にて否定判定した場合、ステップS5203にてRAM264にセットされたカウント孔制御フラグを「0」クリアする。続くステップS5204にて遊技球が可変入賞装置222に設けられた継続孔222mに入賞し易いようにシーソー390を駆動制御する。具体的には、上述したように、可動部材392が右傾斜となるように回転モータ395へ第1駆動信号の出力を開始する。続くステップS5205にてRAM264に継続孔制御フラグをセットして、本大入賞口制御処理を終了する。
一方、ステップS5201にて肯定判定した場合、ステップS5206にてRAM264にカウント孔制御フラグがセットされているか否かを判定する。ステップS5206にて肯定判定した場合、そのまま本大入賞口制御処理を終了する。
ステップS5206にて否定判定した場合、ステップS5207にてRAM264にセットされた継続孔制御フラグを「0」クリアし、ステップS5208にて遊技球が可変入賞装置222に設けられたカウント孔222lに入賞し易いようにシーソー390を駆動制御する。具体的には、可動部材392が左傾斜となるように回転モータ395へ第2駆動信号の出力を開始する。また、可動部材392が左傾斜であっても、継続孔222mに遊技球が入賞する可能性はある。続くステップS5209にてRAM264に上記カウント孔制御フラグをセットして、本大入賞口制御処理を終了する。
ここで、MPU262のタイマ割込み処理(図56)におけるステップS3001にて実行される読み込み処理について図87のフローチャートを参照して説明する。図87は主制御装置260のMPU262にて実行される読み込み処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS5301~ステップS5304の処理はステップS4401~ステップS4404の処理と同様である。
ステップS5303にて否定判定した場合、又はステップS5304の処理を実行した場合、ステップS5305にてカウント用センサ400aからHIレベル信号を受信しているか否かを判定する。ステップS5305にて肯定判定した場合、ステップS5306にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた15個賞球用カウンタを1加算する。
ステップS5305にて否定判定した場合、又はステップS5306の処理を実行した場合、ステップS5307にて継続用センサ401aからHIレベル信号を受信しているか否かを判定する。ステップS5307にて否定判定した場合、そのまま本読み込み処理を終了する。
ステップS5307にて肯定判定した場合、ステップS5308にてRAM264に継続当選フラグがセットされているか否かを判定する。当該継続当選フラグとは、MPU262にて今回のラウンド遊技において継続孔222mに遊技球が入ったことを特定するためのフラグである。ステップS5308にて否定判定した場合、ステップS5309にてRAM264に継続当選フラグをセットするとともに、RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた15個賞球用カウンタを1加算する。本実施形態では、上記継続孔222mへの入賞が発生することにより継続用通路部401への入賞が発生し、ラウンド遊技が継続することが確定する。当該継続孔222mは遊技者から視認可能となっている。当該構成によれば、ラウンド遊技が継続することが確定する瞬間を遊技者に視認させることで、遊技者の高揚感を高めることが可能となる。
ステップS5308にて肯定判定した場合、ステップS5310にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた15個賞球用カウンタを1加算する。ステップS5308にて肯定判定した場合、ステップS5310にてRAM264に継続当選フラグがセットされない。したがって、ステップS5308を設けることにより、RAM264に継続当選フラグがセットされている状況において再度継続当選フラグがセットされてしまうことを阻止することが可能となる。
大入賞口開閉処理(図84)の説明に戻り、ステップS5110の処理を実行した場合、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
ステップS5106にて肯定判定した場合、又はステップS5109にて肯定判定した場合、ステップS5111~ステップS5112の処理を実行する。当該ステップS5111~ステップS5112の処理はステップS4810~ステップS4811の処理と同様である。
ステップS5112の処理を実行した後は、ステップS5113にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられたラウンドカウンタRCを1減算する。ステップS5114にて当該ラウンドカウンタRCが「0」であるか否かを判定する。
ステップS5114にて否定判定した場合、ステップS5115にて今回のラウンド遊技において継続当選となったか否かを判定する。具体的には、RAM264に継続当選フラグがセットされているか否かを判定する。
ステップS5115にて肯定判定した場合、ステップS5116にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられたタイマカウンタTに「500」をセットするとともに、RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた入賞上限カウンタPCに「10」をセットし、RAM264にセットされた継続当選フラグを消去する。
ステップS5114にて肯定判定した場合、又はステップS5115にて否定判定した場合、ステップS5117~ステップS5118の処理を実行する。当該ステップS5117~ステップS5118の処理はステップS4818~ステップS4819の処理と同様である。
ステップS5118の処理を実行した場合、ステップS5119にてRAM264にエンディングフラグをセットして、本大入賞口開閉処理を終了する。当該エンディングフラグとは、上述したように、MPU262にてエンディングコマンドを送信したことを特定するためのフラグである。
遊技状態移行処理(図83)の説明に戻り、ステップS5010の処理を実行した場合、ステップS5011にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられたタイマカウンタTが「0」であるか否かを判定する。当該タイマカウンタTが「0」ではない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。当該処理を設けることにより、大入賞口222aが開放状態である状況において、ステップS5013~ステップS5014の処理が実行されてしまうことを阻止することが可能となる。
ステップS5011にて肯定判定した場合、ステップS5012にてRAM264にエンディングフラグがセットされているか否かを判定する。RAM264にエンディングフラグがセットされていない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。当該処理を設けることにより、表示画面Gにて開閉実行モードが終了することが報知されていないにもかかわらず、ステップS5013~ステップS5014の処理が実行されてしまうことを阻止することが可能となる。
ステップS5012にて肯定判定した場合、ステップS5013~ステップS5014の処理を実行する。当該ステップS5013~ステップS5014の処理はステップS4711~ステップS4712の処理と同様である。なお、本実施形態では、ステップS5014にて実行される開閉実行モードの終了処理において、RAM264にセットされたエンディングフラグが消去される。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
本実施形態によれば、ラウンド数が進むにつれて可動部材392が右傾斜となる回数が多くなる。したがって、ラウンド遊技が進むに連れて継続孔222mに遊技球が入賞する可能性が高くなる。よって、ラウンド遊技が進むに連れてラウンド遊技が継続しやすくなる。当該構成とすることにより、ラウンド遊技が継続した回数が多い状況の有利性を担保することが可能となる。
また、可動部材392が右傾斜となる期間を当該可動部材392が左傾斜となる期間を挟んで複数回発生させるのではなく、当該可動部材392が右傾斜となる期間を集約して発生させる。ここで、可動部材392が右傾斜である場合の方が当該可動部材392が左傾斜である場合よりも遊技球が継続孔222mへ入賞することに期待できるため、可動部材392が右傾斜から左傾斜となった場合、遊技者は苛立ちを感じてしまう。本構成では、可動部材392が右傾斜から左傾斜となる回数が1回であるため、可動部材392が右傾斜となる期間を当該可動部材392が左傾斜となる期間を挟んで複数回発生させる構成に比べて当該可動部材392が右傾斜から左傾斜となる回数が少ない。したがって、遊技者の苛立ちが大きくなってしまうことを阻止することが可能となる。
また、可動部材392が右傾斜となる期間を当該可動部材392が左傾斜となる期間を挟んで複数回発生させるのではなく、当該可動部材392が右傾斜となる期間を集約して発生させる構成であるため、継続孔222mに遊技球が入賞しやすい状態が連続して発生することとなる。ここで、可動部材392が左傾斜である場合、遊技球が継続孔222mに入賞することに期待することができない。したがって、可動部材392が右傾斜から左傾斜になる度に遊技球が継続孔222mに入賞することを期待する気持ちが弱くなってしまう。その点、本構成によれば、可動部材392が右傾斜となる期間が集約しているため、継続孔222mへの入賞に対する期待感を高めた状態を長期間維持することが可能となる。これにより、遊技者の高揚感を高めることが可能となる。
また、大入賞口222aへの入賞個数が0個である状態から可動部材392が右傾斜となる状態が連続して発生する。ここで、遊技者は早い段階でラウンド遊技が継続することが決定し、安心して残りのラウンド遊技を行うことを望んでいる。本構成によれば、大入賞口222aへの入賞個数が0個である状態から可動部材392が右傾斜となる状態が連続して発生する。したがって、大入賞口222aへの入賞個数が少ない状況において、継続孔222mへの入賞が発生する可能性が高い。よって、遊技者のニーズに対応させることが可能となる。
また、ラウンド数が10Rである場合、可動部材392の向きが全て左傾斜に設定されている。本実施形態ではラウンド数の上限が10Rに設定されているため、ラウンド数が10Rである場合、ラウンド遊技が継続することはない。ラウンド数が1R~9Rまでは少なくとも1回は可動部材392が右傾斜となるよう設定されており、ラウンド数が1R~9Rである場合、ラウンド遊技が継続する可能性がある。ここで、ラウンド数が10Rである状況において可動部材392が右傾斜となった場合、遊技者はラウンド遊技がまだ継続する可能性があると勘違いしてしまう可能性がある。その点、本構成によれば、ラウンド数が10Rである場合、可動部材392の向きが全て左傾斜に設定されているため、右傾斜となることはない。これにより、ラウンド数が10Rである状況においてラウンド遊技がこれ以上継続しないということを遊技者に認識させやすくすることが可能となる。
また、可動部材392が右傾斜から左傾斜となるまでの時間、及び上記可動部材392が左傾斜から右傾斜となるまでの時間は約0.5secに設定されている。また、発射ハンドル28が遊技者により操作されている状況では、0.6secに1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射される。つまり、今回の大入賞口222aへの入賞から0.6sec後に次の大入賞口222aへの入賞が発生する可能性がある。ここで、上記可動部材392が右傾斜から左傾斜となるまでの時間、及び上記可動部材392が左傾斜から右傾斜となるまでの時間が0.5secよりも長く設定されている構成とすると、発射ハンドル28が遊技者により操作されている状況において、大入賞口222aへの入賞個数に対応した傾斜方向に可動部材392が傾いている途中で大入賞口222aへの入賞が発生してしまう可能性がある。その点、本構成によれば、上記可動部材392が右傾斜から左傾斜となるまでの時間、及び上記可動部材392が左傾斜から右傾斜となるまでの時間が0.5secに設定されている。したがって、大入賞口222aへの入賞個数に対応した傾斜方向に可動部材392が傾いている途中で大入賞口222aへの入賞が発生してしまうことを阻止することが可能となる。
また、可変入賞装置222にはカウント孔222lと、継続孔222mとが設けられており、当該継続孔222mへの入賞が発生することにより継続用通路部401への入賞が発生し、ラウンド遊技が継続することが確定する。当該継続孔222mは遊技者から視認可能となっている。当該構成によれば、ラウンド遊技が継続することが確定する瞬間を遊技者に視認させることで、遊技者の高揚感を高めることが可能となる。
<第15の実施形態の別例>
(1)可動部材392の傾斜角度が一定ではない構成としてもよい。具体的には、ラウンド遊技が進むにつれて上記可動部材392の傾斜角度が継続孔222mに対して急になっている構成としてもよい。当該構成とすることにより、ラウンド遊技が進むにつれて継続孔222mに遊技球が入賞する確率が高くなる。よって、ラウンド遊技が継続する度に当該ラウンド遊技が継続することに期待させることが可能となる。
(2)大当たり結果の種類に応じて、各ラウンド遊技における可動部材392を右傾斜から左傾斜に変更させる契機となる大入賞口222aへの入賞個数が相違している構成としてもよい。この場合、確変大当たり結果の方が通常大当たり結果よりも可動部材392を右傾斜から左傾斜に変更させる契機となる大入賞口222aへの入賞個数が多い構成としてもよい。当該構成によれば、確変大当たり結果であることの有利性を担保することが可能となる。
(3)可変入賞装置222に設けられた継続用通路部401に複数個の遊技球が入賞した場合、ラウンド遊技が継続するだけではなく、さらに別の特定が付与される構成としてもよい。具体的には、例えば次のラウンド遊技において可動部材392が右傾斜から左傾斜となる入賞個数が多くなる構成としてもよい。当該構成によれば、上記継続用通路部401に複数個の遊技球が入賞した状況の有利性を担保することが可能となる。
(4)実際の大入賞口222aへの入賞個数が可動部材392を右傾斜から左傾斜に変更させる契機となる大入賞口222aへの入賞個数に到達していない状況において、可変入賞装置222に設けられた継続用通路部401への入賞が発生した場合、可動部材392を右傾斜から左傾斜に変更させる構成としてもよい。当該構成によれば、実際の大入賞口222aへの入賞個数が可動部材392を右傾斜から左傾斜に変更させる契機となる大入賞口222aへの入賞個数に到達していない状況において、可動部材392が左傾斜である場合、ラウンド遊技が継続することになる。これにより、継続孔222mへの入賞が発生することだけでなく、可動部材392の傾斜方向を特定することでもラウンド遊技が継続するか否かを特定することが可能となる。
(5)可変入賞装置222に設けられた継続用通路部401に遊技球が入賞することでラウンド遊技が継続する構成に限定されることはなく、例えば可変入賞装置222に設けられた継続用通路部401に遊技球が入賞する度に、次ラウンド遊技を行うか否かの抽選処理が行われる構成としてもよい。当該構成によれば、上記継続用通路部401への入賞が発生してもラウンド遊技が継続するとは限らないため、上記継続用通路部401への入賞が発生した際に上記抽選処理において継続当選となるか否かに遊技者をドキドキさせることが可能となる。また、当該構成において、上記抽選処理において継続当選となった状況において上記継続用通路部401への入賞が発生した場合、遊技者に特典が付与される構成としてもよい。具体的には、例えば次のラウンド遊技において可動部材392を右傾斜から左傾斜へと変更させる契機となる大入賞口222aへの入賞個数が多くなる構成としてもよい。当該構成によれば、上記抽選処理にて継続当選となった状況において上記継続用通路部401に遊技球160が入賞した状況の有利性を担保することが可能となる。
また、可変入賞装置222に設けられた継続用通路部401に遊技球が入賞する度に、次ラウンド遊技を行うか否かの抽選処理が行われる構成において、継続用通路部401への入賞総数が多くなる程、上記抽選処理において継続当選となる確率が高くなる構成としてもよい。具体的には、一のラウンド遊技における継続用通路部401への入賞総数が1個である場合、上記抽選処理において継続当選となる確率が10%であり、大入賞口222aへの入賞総数が2個である場合、上記抽選処理において継続当選となる確率が20%であり、大入賞口222aへの入賞総数が3個以上である場合、上記抽選処理において継続当選となる確率が30%である構成としてもよい。当該構成によれば、継続用通路部401への入賞総数が多い状況の有利性を担保することが可能となる。
(6)大入賞口222aへの入賞個数が0個よりも多い状況において、可動部材392が右傾斜となる状態が連続して発生する構成としてもよい。具体的には、1Rにおいては大入賞口222aへの入賞個数が9個になることで可動部材392が右傾斜となり、2Rにおいては大入賞口222aへの入賞個数が8個以上となることで可動部材392が右傾斜となり、3Rにおいては大入賞口222aへの入賞個数が7個以上となることで可動部材392が右傾斜となり、4Rにおいては大入賞口222aへの入賞個数が6個以上となることで可動部材392が右傾斜となり、5Rにおいては大入賞口222aへの入賞個数が5個以上となることで可動部材392が右傾斜となり、6Rにおいては大入賞口222aへの入賞個数が4個以上となることで可動部材392が右傾斜となり、7Rにおいては大入賞口222aへの入賞個数が3個以上となることで可動部材392が右傾斜となり、8Rにおいては大入賞口222aへの入賞個数が2個以上となることで可動部材392が右傾斜となり、9Rにおいては大入賞口222aへの入賞個数が1個以上となることで可動部材392が右傾斜となる構成としてもよい。当該構成によれば、大入賞口222aへの入賞個数が0個である状態から可動部材392が右傾斜となる状態が連続して発生する構成に比べて、継続孔222mへの入賞が遅くなる可能性が高い。これにより、ラウンド遊技が継続するか否かに遊技者を長期間ドキドキさせることが可能となる。
(7)遊技球がカウント用通路部400及び継続用通路部401に入賞する度に、可動部材392が傾斜する向きを決定するための抽選処理が行われる構成としてもよい。当該構成によれば、大入賞口222aへの入賞個数に応じて上記可動部材392が傾斜する向きが決まっている構成に比べて、当該可動部材392が傾斜する向きへの注目度を高めることが可能となる。また、当該構成においてラウンド遊技が進むにつれて、可動部材392が傾斜する向きを決定するための抽選処理において、上記可動部材392が右傾斜となる確率が高くなる構成としてもよい。
(8)継続用通路部401に遊技球が入賞したとしてもRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた入賞上限カウンタPCが減算されない構成としてもよい。また、当該構成において、継続用通路部401に遊技球が入賞した場合、遊技球の払出が行われる構成としてもよい。当該構成によれば、上記継続用通路部401に遊技球が入賞した状況の有利性を担保することが可能となる。
(9)ラウンド数が10Rである場合でも、可動部材392が右傾斜となる構成としてもよい。当該構成において、継続用通路部401への入賞が発生した場合、表示画面G上にて特別画像が表示される構成としてもよい。当該特別画像は、ラウンド数が10Rである状況において、継続用通路部401への入賞が発生した場合にしか表示画面G上に表示されない。当該構成によれば、ラウンド数が10Rである状況においても、継続用通路部401への入賞が発生することに期待させることが可能となる。
(10)可動部材392が右傾斜となる期間を集約して発生させる構成に限定されることはなく、可動部材392が右傾斜となる期間を当該可動部材392が左傾斜となる期間を挟んで複数回発生させる構成としてもよい。具体的には、以下のような構成としてもよい。1Rにおいては大入賞口222aへの入賞個数が0個である場合、可動部材392が右傾斜となり、それ以外の入賞個数である場合、可動部材392が左傾斜となる。2Rにおいては大入賞口222aへの入賞個数が0個及び2個である場合、可動部材392が右傾斜となり、それ以外の入賞個数である場合、可動部材392が左傾斜となる。3Rにおいては大入賞口222aへの入賞個数が0個、2個、及び4個である場合、可動部材392が右傾斜となり、それ以外の入賞個数である場合、可動部材392が左傾斜となる。4Rにおいては大入賞口222aへの入賞個数が0個、2個、4個、及び6個である場合、可動部材392が右傾斜となり、それ以外の入賞個数である場合、可動部材392が左傾斜となる。5Rにおいては大入賞口222aへの入賞個数が0個、2個、4個、6個、及び8個である場合、可動部材392が右傾斜となり、それ以外の入賞個数である場合、可動部材392が左傾斜となる。6Rにおいては大入賞口222aへの入賞個数が0個~2個、4個、6個、及び8個である場合、可動部材392が右傾斜となり、それ以外の入賞個数である場合、可動部材392が左傾斜となる。7Rにおいては大入賞口222aへの入賞個数が0個~4個、6個、及び8個である場合、可動部材392が右傾斜となり、それ以外の入賞個数である場合、可動部材392が左傾斜となる。8Rにおいては大入賞口222aへの入賞個数が0個~6個、及び8個である場合、可動部材392が右傾斜となり、それ以外の入賞個数である場合、可動部材392が左傾斜となる。9Rにおいては大入賞口222aへの入賞個数が0個~7個、及び9個である場合、可動部材392が右傾斜となり、それ以外の入賞個数である場合、可動部材392が左傾斜となる。当該構成によれば、ラウンド遊技が継続するか否かにだけ注目させるのではなく、可動部材392の動作に対する注目度も高めることが可能となる。
(11)各ラウンド遊技の開始時は可動部材392が左傾斜に設定されており、大入賞口222aへの入賞個数が所定個数になると、上記可動部材392が右傾斜となる構成としてもよい。当該構成によれば、大入賞口222aへの入賞個数が所定個数となることに期待させながら遊技を行わせることが可能となる。
(12)ラウンド数毎に可動部材392が右傾斜となる確率が相違している構成としてもよい。具体的には、ラウンド数毎に可動部材392が右傾斜となる確率が相違した抽選テーブルが設けられており、当該抽選テーブルを参照して上記抽選処理を行うことによって、上記可動部材392を傾斜させる方向を特定する構成としてもよい。当該構成によれば、現状の抽選テーブルの種類を遊技者に予測させながら遊技者に遊技を行わせることが可能となる。
(13)大入賞口222aへ入賞した遊技球をカウント孔222l及び継続孔222mのいずれかに振分ける構成がシーソー390に限定されることはなく、大入賞口222aへ入賞した遊技球をカウント孔222l及び継続孔222mのいずれかに振分けることが可能な構成であればよい。具体的には、例えば可変入賞装置222にクルーンが設けられている構成としてもよい。当該クルーンは、継続孔と、カウント孔とを備えており、当該継続孔に遊技球が入賞することでラウンド遊技が継続する構成としてもよい。また、当該構成において、大入賞口222aへの入賞個数に応じて上記継続孔への入賞のしやすさが相違している構成としてもよい。この場合、上記クルーンは回転していない構成とする。具体的には、1Rにおいては大入賞口222aへの入賞個数が0個である場合、継続孔に遊技球が入賞しやすいように上記クルーンが傾き、2Rにおいては大入賞口222aへの入賞個数が1個以下である場合、継続孔に遊技球が入賞しやすいように上記クルーンが傾き、3Rにおいては大入賞口222aへの入賞個数が2個以下である場合、継続孔に遊技球が入賞しやすいように上記クルーンが傾き、4Rにおいては大入賞口222aへの入賞個数が3個以下である場合、継続孔に遊技球が入賞しやすいように上記クルーンが傾き、5Rにおいては大入賞口222aへの入賞個数が4個以下である場合、継続孔に遊技球が入賞しやすいように上記クルーンが傾き、6Rにおいては大入賞口222aへの入賞個数が5個以下である場合、継続孔に遊技球が入賞しやすいように上記クルーンが傾き、7Rにおいては大入賞口222aへの入賞個数が6個以下である場合、継続孔に遊技球が入賞しやすいように上記クルーンが傾き、8Rにおいては大入賞口222aへの入賞個数が7個以下である場合、継続孔に遊技球が入賞しやすいように上記クルーンが傾き、9Rにおいては大入賞口222aへの入賞個数が8個以下である場合、継続孔に遊技球が入賞しやすいように上記クルーンが傾き、10Rにおいては常にカウント孔に遊技球が入賞しやすいように上記クルーンが傾く構成としてもよい。
(14)可変入賞装置222に設けられた継続用通路部401に遊技球が入賞することでラウンド遊技が継続する構成に限定されることはなく、例えば各ラウンド遊技において次ラウンド遊技を行うか否かの抽選処理が行われ、可変入賞装置222に設けられた継続用通路部401への入賞個数が多い程、ラウンド遊技が継続しやすくなる構成としてもよい。当該構成によれば、可変入賞装置222に設けられた継続用通路部401への入賞個数が多くなることに期待させながら遊技を行わせることが可能となる。また、上記継続用通路部401への入賞が発生しなかった場合においても、次ラウンド遊技を行うか否かの抽選処理が行われる構成としてもよい。ここで、上記継続用通路部401への入賞が発生しなかった場合に次ラウンド遊技を行うか否かの抽選処理が行われない構成とすると、遊技球が継続孔222mに1個も入賞しなかったことを遊技者が特定した場合、ラウンド遊技が継続しないことが遊技者に把握されてしまう。この場合、ラウンド遊技が継続するか否かに遊技者を引き付けることができなくなってしまう。その点、本構成によれば、上記継続用通路部401への入賞が発生しなかった場合においても、次ラウンド遊技を行うか否かの抽選処理が行われるため、上記継続用通路部401への入賞が発生しなかった場合においてもラウンド遊技が継続するか否かに遊技者を引き付けることが可能となる。
また、各ラウンド遊技において次ラウンド遊技を行うか否かの抽選処理が行われる構成において、複数のラウンド遊技における継続用通路部401の入賞個数の総数に応じて、上記抽選処理において継続当選となる確率が相違する構成としてもよい。この場合、継続用通路部401への入賞個数の総数を絶えず把握していないと、上記抽選処理において継続当選となる確率を特定することができない。したがって、当該構成とすることにより、継続用通路部401への入賞個数の総数に対する注目度を高めることが可能となる。また、複数のラウンド遊技における継続用通路部401の入賞個数の総数に応じてラウンド遊技を継続させるか否かの抽選処理において継続当選となる確率が相違する構成において、継続用通路部401の入賞個数の総数が多い程、上記抽選処理において継続当選となる確率が高くなる構成としてもよい。当該構成によれば、上記継続用通路部401への入賞個数の総数が多い状況の有利性を担保することが可能となる。
(15)可変入賞装置222に所定領域を設け、当該所定領域に遊技球が入球した場合、各ラウンド遊技において設定された上限個数の入賞及び大入賞口222aの開放継続時間の経過のいずれも発生していない状況であっても、今回のラウンド遊技を終了させる構成としてもよい。
<第16の実施形態>
ラウンド遊技を継続させるか否かの構成が第9の実施形態とは相違している。以下、当該構成について詳細に説明する。なお、上記第9の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
<遊技状態移行処理>
MPU262の通常処理(図57)におけるステップS3104にて実行される遊技状態移行処理について図88のフローチャートを参照して説明する。図88は第16の実施形態における主制御装置260のMPU262にて実行される遊技状態移行処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS5401~ステップS5403の処理はステップS3501~ステップS3503の処理と同様である。
ステップS5403にて肯定判定した場合、ステップS5404にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた入賞上限カウンタPCに「10」をセットする。ステップS5404の処理を実行した後は、ステップS5405~ステップS5406の処理を実行する。当該ステップS5405~ステップS5406の処理はステップS3515~ステップS3516の処理と同様である。
開閉実行モード中である場合(ステップS5401:YES)、ステップS5407にて大入賞口開閉処理を実行する。当該大入賞口開閉処理について図89を参照しながら説明する。図89は主制御装置260のMPU262にて実行される大入賞口開閉処理を実行する。
まず、ステップS5501にて大入賞口222aが開放中であるか否かを判定する。大入賞口222aが開放中ではない場合には、ステップS5502にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられたタイマカウンタTが「0」であるか否かを判定する。当該処理を設けることにより、当該タイマカウンタTが「0」でない状況において、大入賞口開放処理が行われてしまうことを阻止することが可能となる。ステップS5502にて否定判定した場合、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
ステップS5502にて肯定判定した場合、ステップS5503にてRAM264にエンディングフラグがセットされているか否かを判定する。当該エンディングフラグとは、MPU262にてエンディングコマンドを送信したことを特定するためのフラグである。当該処理を設けることにより、エンディングに対応した演出が図柄表示装置231の表示画面G上にて表示されている状況において、大入賞口開放処理が行われてしまうことを阻止することが可能となる。ステップS5503にて肯定判定した場合、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
ステップS5503にて否定判定した場合、ステップS5504にて大入賞口開放処理を実行する。当該大入賞口開放処理では、RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられたタイマカウンタTに「6000」がセットされるとともに、大入賞口222aが開放状態となるように可変入賞駆動部222cが駆動制御される。上記タイマカウンタTにセットされた数値情報は、タイマ割込み処理(図56)が起動される度に1減算されるように更新される。したがって、所定時間(2msec)毎に1ずつ減算処理され、当該タイマカウンタTに「6000」がセットされてから約12sec後に「0」となる。
ここで、発射ハンドル28が遊技者により操作されている状況では、0.6secに1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射される。また、上記大入賞口222aと、当該大入賞口222aの周辺に植設された釘228との位置関係において、大入賞口222aの周辺を転がってきた遊技球が当該大入賞口222aに入賞する割合は概ね50%である。つまり、大入賞口222aの開放継続時間である12sec間において、大入賞口222aへ約10個の遊技球が入賞することが期待される。本実施形態では、詳細については後述するが、今回のラウンド遊技における大入賞口222aへの入賞個数が直前のラウンド遊技における大入賞口222aへの入賞個数よりも多い場合、ラウンド遊技が継続する構成となっている。また、大入賞口222aへの入賞個数が10個となった場合、ラウンド遊技が継続することが確定する。当該構成とすることにより、大入賞口222aの開放継続時間である12sec間に亘って、遊技者に発射操作を継続して行わせることが可能となる。
また、上記大入賞口222aの開放継続時間が12secよりも長く設定されている構成とした場合、当該大入賞口222aへの遊技球の入賞個数が高確率で10個となってしまう。この場合、高確率でラウンド遊技が継続するため、ラウンド遊技が継続するか否かに遊技者をドキドキさせることができなくなってしまう。その点、本構成によれば、上記大入賞口222aの開放継続時間が12secに設定されているため、当該大入賞口222aの開放継続時間である12sec間に亘って発射操作が行われたとしても、大入賞口222aへの入賞個数が10個となる確率が高くなり過ぎない。したがって、ラウンド遊技が継続するか否かに遊技者をドキドキさせることが可能となる。
ステップS5504の処理を実行した後は、ステップS5505の処理を実行する。当該ステップS5505の処理はステップS3605の処理と同様である。
一方、ステップS5501にて大入賞口222aが開放中であると判定した場合には、ステップS5506に進む。ステップS5506では、RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられたタイマカウンタTが「0」であるか否かを判定することにより、現状の大入賞口222aの開放について開放継続時間(約12sec)が経過したか否かを判定する。当該タイマカウンタTが「0」ではない場合には、ステップS5507に進む。
ステップS5507では、大入賞口222aに遊技球が入賞したか否かを判定する。大入賞口222aに遊技球が入賞していない場合、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
ここで、MPU262のタイマ割込み処理(図56)におけるステップS3001にて実行される読み込み処理について図90のフローチャートを参照して説明する。図90は主制御装置260のMPU262にて実行される読み込み処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS5601~ステップS5604の処理はステップS4401~ステップS4404の処理と同様である。
ステップS5603にて否定判定した場合、又はステップS5604の処理を実行した場合、ステップS5605にて可変入賞装置222への入賞が発生したか否かを判定する。ステップS5605にて肯定判定した場合、ステップS5606にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた15個賞球用カウンタを1加算する。当該15個賞球用カウンタは、15個の遊技球の払出を払出制御装置270に指示する15個賞球コマンドを出力すべき回数をカウントするためのものである。当該15個賞球コマンドを払出制御装置270に出力する度に、当該15個賞球用カウンタが1減算される。
続くステップS5607にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた入賞数カウンタを1加算する。当該入賞数カウンタは、各ラウンド遊技における大入賞口222aへの入賞数をカウントするためのものである。
大入賞口開閉処理(図89)の説明に戻り、ステップS5507にて肯定判定した場合、ステップS5508にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた入賞上限カウンタPCを1減算する。続くステップS5509にて当該入賞上限カウンタPCが「0」であるか否かを判定する。
ステップS5506にて肯定判定した場合、又はステップS5509にて肯定判定した場合、ステップS5510~ステップS5511の処理を実行する。当該ステップS5510~ステップS5511の処理はステップS3610~ステップS3611の処理と同様である。
ステップS5511の処理を実行した後は、ステップS5512にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた入賞数カウンタが「10」以上であるか否かを判定する。
ステップS5512にて否定判定した場合、ステップS5513にて上記入賞数カウンタの数値情報がRAM264の入賞数記憶エリアに格納されている数値情報よりも大きいか否かを判定する。当該RAM264の入賞数記憶エリアに格納されている数値情報とは、前のラウンド遊技における上記入賞数カウンタの数値情報のことである。
本実施形態によれば、RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた入賞数カウンタの数値情報がRAM264に設けられた入賞数記憶エリアに格納された数値情報よりも大きい場合にラウンド遊技が継続する。これにより、今回のラウンド遊技における大入賞口222aへの入賞個数が前回のラウンド遊技における大入賞口222aへの入賞個数よりも多くなったことに対する恩恵を遊技者に付与することが可能となる。
ステップS5512にて肯定判定した場合、又はステップS5513にて肯定判定した場合、ステップS5514にてRAM264の入賞数記憶エリアに数値情報を格納する。具体的には、RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた入賞数カウンタが「10」未満且つ当該入賞数カウンタの数値情報がRAM264に設けられた入賞数記憶エリアに格納された数値情報よりも大きい場合、又は上記入賞数カウンタが「10」以上である場合、RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた入賞数カウンタの数値情報をRAM264に設けられた入賞数記憶エリアに格納する。
ここで、詳細については後述するが、本実施形態では今回実行されている開閉実行モードが終了する際に上記入賞数記憶エリアが「0」クリアされる。したがって、初回のラウンド遊技の場合、大入賞口222aに遊技球が1個以上入賞することでラウンド遊技が継続することとなる。また、ステップS5514の処理を実行することにより、今回のラウンド遊技における大入賞口222aへの遊技球の入賞個数を基準とした判定を行うことが可能となる。
また、本実施形態によれば、各ラウンド遊技における入賞個数が10個以上である場合、ラウンド遊技が継続することが確定する。したがって、ラウンド遊技が継続することが確定する入賞個数が設定されていることにより、遊技者は各ラウンド遊技における入賞個数が10個になった時点でラウンド遊技が継続することを特定することが可能となる。これにより、ラウンド遊技が継続することに対しての安心感を遊技者に付与することが可能となる。
続くステップS5515にて、RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられたタイマカウンタTに「500」をセットするとともに、RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた入賞上限カウンタPCに「10」をセットし、RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた入賞数カウンタを「0」クリアする。
ステップS5513にて否定判定した場合、ステップS5516~ステップS5517の処理を実行する。当該ステップS5516~ステップS5517の処理はステップS3617~ステップS3618の処理と同様である。
ステップS5517の処理を実行した後は、ステップS5518にてRAM264にエンディングフラグをセットする。当該エンディングフラグとは、MPU262にてエンディングコマンドを送信したことを特定するためのフラグである。
続くステップS5519にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた入賞数カウンタを「0」クリアするとともに、RAM264に設けられた入賞数記憶エリアを「0」クリアする。
遊技状態移行処理(図88)の説明に戻り、ステップS5407の処理を実行した後は、ステップS5408にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられたタイマカウンタTが「0」であるか否かを判定する。当該タイマカウンタTが「0」ではない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。当該処理を設けることにより、大入賞口222aが開放状態である状況において、ステップS5410~ステップS5411の処理が実行されてしまうことを阻止することが可能となる。
ステップS5408にて肯定判定した場合、ステップS5409にてRAM264にエンディングフラグがセットされているか否かを判定する。RAM264にエンディングフラグがセットされていない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。当該処理を設けることにより、表示画面Gにて開閉実行モードが終了することが報知されていないにもかかわらず、ステップS5410~ステップS5411の処理が実行されてしまうことを阻止することが可能となる。
ステップS5409にて肯定判定した場合、ステップS5410~ステップS5411の処理を実行する。当該ステップS5410~ステップS5411の処理はステップS3520~ステップS3521の処理と同様である。なお、本実施形態では大当たり結果の種類が通常大当たり結果と、確変大当たり結果の2種類しか設けられていないため、ステップS5411にて実行される開閉実行モードの終了処理では、RAM264にセットされた通常大当たりフラグ又は確変大当たりフラグのうちセットされているフラグが消去される。上記通常大当たりフラグとは、MPU262にて今回の開閉実行モードへの移行契機となる大当たり結果が通常大当たり結果であることを特定するためのフラグである。上記確変大当たりフラグとは、MPU262にて今回の開閉実行モードへの移行契機となる大当たり結果が確変大当たり結果であることを特定するためのフラグである。また、ステップS5411にて実行される開閉実行モードの終了処理にて、RAM264にセットされたエンディングフラグが消去される。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
本実施形態によれば、RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた入賞数カウンタの数値情報がRAM264に設けられた入賞数記憶エリアに格納された数値情報よりも大きい場合にラウンド遊技が継続する。これにより、前回のラウンド遊技における大入賞口222aへの入賞個数よりも今回のラウンド遊技における大入賞口222aへの入賞個数が多くなることに期待させながら遊技を行わせることが可能となる。
また、大入賞口222aの開放継続時間が12secに設定されている。ここで、上記大入賞口222aの開放継続時間が12secよりも長く設定されている構成とした場合、当該大入賞口222aへの遊技球の入賞個数が高確率で10個となってしまう。この場合、高確率でラウンド遊技が継続するため、ラウンド遊技が継続するか否かに遊技者をドキドキさせることができなくなってしまう。その点、本構成によれば、上記大入賞口222aの開放継続時間が12secに設定されているため、当該大入賞口222aの開放継続時間である12sec間に亘って発射操作が行われたとしても、大入賞口222aへの入賞個数が10個となる確率が高くなり過ぎない。したがって、ラウンド遊技が継続するか否かに遊技者をドキドキさせることが可能となる。
また、各ラウンド遊技における入賞個数が10個以上である場合、ラウンド遊技が継続することが確定する。したがって、ラウンド遊技が継続することが確定する入賞個数が設定されていることにより、遊技者は各ラウンド遊技における入賞個数が10個になった時点でラウンド遊技が継続することを特定することが可能となる。これにより、ラウンド遊技が継続することに対しての安心感を遊技者に付与することが可能となる。
<第16の実施形態の別例>
(1)今回のラウンド遊技における大入賞口222aへの入賞個数が前回のラウンド遊技における大入賞口222aへの入賞個数と同一である場合、又は今回のラウンド遊技における大入賞口222aへの入賞個数が前回のラウンド遊技における大入賞口222aへの入賞個数よりも少ない場合、ラウンド遊技を継続させるか否かの抽選処理が行われる構成としてもよい。この場合、今回のラウンド遊技における大入賞口222aへの入賞個数が前回のラウンド遊技における大入賞口222aへの入賞個数と同一である方が、今回のラウンド遊技における大入賞口222aへの入賞個数が前回のラウンド遊技における大入賞口222aへの入賞個数よりも少ない状況よりもラウンド遊技を継続させるか否かの抽選処理において継続当選となる確率が高くなる構成としてもよい。本構成によれば、今回のラウンド遊技における大入賞口222aへの入賞個数が前回のラウンド遊技における大入賞口222aへの入賞個数と同一である場合、又は今回のラウンド遊技における大入賞口222aへの入賞個数が前回のラウンド遊技における大入賞口222aへの入賞個数よりも少ない場合においても、ラウンド遊技が継続するか否かに遊技者をドキドキさせることが可能となる。
(2)各ラウンド遊技のカウント数の上限が同一である場合において、今回のラウンド遊技のカウント数の上限に到達するまでの時間が前回のラウンド遊技のカウント数の上限に到達するまでの時間よりも短い又は同一となる場合にラウンド遊技が継続する構成としてもよい。当該構成によれば、大入賞口222aへの入賞個数ではなく、当該大入賞口222aへの入賞個数がカウント数の上限に到達するまでの時間に遊技者を注目させることが可能となる。
(3)大入賞口222aの開放継続時間が一定である構成に限定されることはなく、例えばラウンド遊技が継続するに連れて大入賞口222aの開放継続時間が短くなる構成としてもよい。ラウンド遊技が継続するに連れて大入賞口222aの開放継続時間が短くなるということは、ラウンド遊技が進むに連れて大入賞口222aへの入賞個数が少なくなる可能性が高い。当該構成によれば、ラウンド遊技が長期間継続してしまうことを阻止することが可能となる。
また、ラウンド遊技が継続するに連れて大入賞口222aの開放継続時間が長くなる構成としてもよい。大入賞口222aの開放継続時間が長くなるということは、ラウンド遊技が進むに連れて大入賞口222aへの入賞個数が多くなる可能性が高い。当該構成によれば、ラウンド遊技が直ぐに終了してしまうのを阻止することが可能となる。
(4)前回のラウンド遊技における大入賞口222aへの入賞個数よりも今回のラウンド遊技における大入賞口222aへの入賞個数が少ない場合でも、基準個数の遊技球が大入賞口222aに入賞した場合、ラウンド遊技が継続する構成としてもよい。上記基準個数は抽選処理によって決定される構成としてもよい。当該構成によれば、大入賞口222aへの入賞個数が上記基準個数となった場合、前回のラウンド遊技における大入賞口222aへの入賞個数よりも今回のラウンド遊技における大入賞口222aへの入賞個数が少なかったとしても、ラウンド遊技が継続する構成であるため、大入賞口222aへの入賞個数の注目度を高めることが可能となる。
(5)大入賞口222aへの入賞個数が10個以上である場合、ラウンド遊技が継続することが確定する構成に限定されることはなく、例えば大入賞口222aへの入賞個数が10個以上であってもラウンド遊技を継続させるか否かの抽選処理が行われる構成としてもよい。当該構成によれば、ラウンド遊技が継続することが確定する条件が設定されていないため、ラウンド遊技が継続するか否かに遊技者をドキドキさせることが可能となる。
(6)大当たり結果の種類に応じて、ラウンド遊技が継続するための条件が相違している構成としてもよい。具体的には、通常大当たり結果の場合、前回のラウンド遊技における大入賞口222aへの入賞個数よりも今回のラウンド遊技における大入賞口222aへの入賞個数の方が多くないとラウンド遊技が継続しない構成とし、確変大当たり結果の場合、今回のラウンド遊技における大入賞口222aへの入賞個数が前回のラウンド遊技における大入賞口222aへの入賞個数と同一以上であれば、ラウンド遊技が継続する構成としてもよい。当該構成によれば、大当たり結果が確変大当たり結果であることの有利性を担保することが可能となる。
<第17の実施形態>
大入賞口222aの開放継続時間が第16の実施形態と相違している。以下、当該構成について詳細に説明する。なお、上記第16の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
<大入賞口開放処理>
MPU262の大入賞口開閉処理(図89)におけるステップS5504にて実行される大入賞口開放処理について図91のフローチャートを参照して説明する。図91は第17の実施形態における主制御装置260のMPU262にて実行される大入賞口開放処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS5701にてラウンド数を把握する。具体的には、RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられたラウンドカウンタRCの値を把握する。続くステップS5702にてROM263からRAM264に読み出した開放継続時間テーブルを参照して、ステップS5701にて把握したラウンドカウンタRCに対応した大入賞口222aの開放継続時間を特定する。当該開放継続時間テーブルについて図92を参照しながら説明する。当該開放継続時間テーブルは、ラウンド数と、RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられたタイマカウンタTの数値情報とが1対1に対応させて設けられている。図92は開放継続時間テーブルについて説明するための説明図である。
図92に示すように、1R目の場合、RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられたタイマカウンタTに「3000」がセットされる。上述したように、当該タイマカウンタTにセットされた数値情報は、タイマ割込み処理(図56)が起動される度に1減算されるように更新される。したがって、所定時間(2msec)毎に1ずつ減算処理され、当該タイマカウンタTに「3000」がセットされてから約6sec後に「0」となる。大入賞口222aと、当該大入賞口222aの周辺に植設された釘228との位置関係において、当該大入賞口222aの周辺を転がってきた遊技球が当該大入賞口222aに入賞する割合は概ね50%である。つまり、大入賞口222aの開放継続時間である6sec間において、大入賞口222aへ5.0個の遊技球が入賞することが期待される。
2R目の場合、RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられたタイマカウンタTに「3500」がセットされる。当該タイマカウンタTに「3500」がセットされてから約7sec後に「0」となる。つまり、大入賞口222aの開放継続時間である7sec間において大入賞口222aへ約5.8個の遊技球が入賞することが期待される。
3R目の場合、RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられたタイマカウンタTに「4000」がセットされる。当該タイマカウンタTに「4000」がセットされてから約8sec後に「0」となる。つまり、大入賞口222aの開放継続時間である8sec間において大入賞口222aへ約6.7個の遊技球が入賞することが期待される。
4R目の場合、RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられたタイマカウンタTに「4500」がセットされる。当該タイマカウンタTに「4500」がセットされてから約9sec後に「0」となる。つまり、大入賞口222aの開放継続時間である9sec間において大入賞口222aへ7.5個の遊技球が入賞することが期待される。
5R目の場合、RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられたタイマカウンタTに「5000」がセットされる。当該タイマカウンタTに「5000」がセットされてから約10sec後に「0」となる。つまり、大入賞口222aの開放継続時間である10sec間において大入賞口222aへ約8.3個の遊技球が入賞することが期待される。
6R目の場合、RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられたタイマカウンタTに「5500」がセットされる。当該タイマカウンタTに「5500」がセットされてから約11sec後に「0」となる。つまり、大入賞口222aの開放継続時間である11sec間において大入賞口222aへ約9.2個の遊技球が入賞することが期待される。
7R目以降は、RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられたタイマカウンタTに「6000」がセットされる。当該タイマカウンタTに「6000」がセットされてから約12sec後に「0」となる。つまり、大入賞口222aの開放継続時間である12sec間において大入賞口222aへ10.0個の遊技球が入賞することが期待される。
本実施形態は第16の実施形態を前提としているため、今回のラウンド遊技における大入賞口222aへの遊技球の入賞個数が前回のラウンド遊技における大入賞口222aへの遊技球の入賞個数よりも多い場合、ラウンド遊技が継続する構成である。当該構成において、本実施形態ではラウンド遊技が進むにつれて大入賞口222aの開放継続時間が長くなるよう設定されている。
また、本実施形態では1R目のラウンド遊技の入賞の上限個数が5個に設定されており、2R目のラウンド遊技の入賞の上限個数が6個に設定されており、3R目のラウンド遊技の入賞の上限個数が7個に設定されており、4R目のラウンド遊技の入賞の上限個数が8個に設定されており、5R目のラウンド遊技の入賞の上限個数が9個に設定されており、6R目以降のラウンド遊技の入賞の上限個数が10個に設定されている。上述したように、1R目における大入賞口222aへの入賞期待個数は5.0個であり、2R目における大入賞口222aへの入賞期待個数は約5.8個であり、3R目における大入賞口222aへの入賞期待個数は約6.7個であり、4R目における大入賞口222aへの入賞期待個数は7.5個であり、5R目における大入賞口222aへの入賞期待個数は約8.3個であり、6R目における大入賞口222aへの入賞期待個数は約9.2個であり、7R目以降における大入賞口222aへの入賞期待個数は10.0個である。ここで、ラウンド数毎に大入賞口222aへの入賞の上限個数と、入賞期待個数とを比較した場合、両者とも略同一となるよう設定されている。
大入賞口開放処理(図91)の説明に戻り、ステップS5702の処理を実行した場合、ステップS5703にて上記ステップS5702にて特定した開放継続時間をRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられたタイマカウンタTにセットする。
続くステップS5704にて開放実行処理を実行する。具体的には、大入賞口222aが開放状態となるように可変入賞駆動部222cを駆動制御する。その後、本大入賞口開放処理を終了する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
本実施形態によれば、ラウンド数が進むにつれて大入賞口222aの開放継続時間が長くなる傾向にある。当該大入賞口222aの開放継続時間が長くなった分、大入賞口222aへの遊技球の入賞個数が多くなる可能性が高い。つまり、ラウンド遊技が進むに連れて大入賞口222aへの遊技球の入賞個数が前回のラウンド遊技における大入賞口222aへの遊技球の入賞個数よりも多くなる可能性が高い。当該構成によれば、ラウンド遊技が継続した回数が多いことに対する恩恵を遊技者に付与することが可能となる。
また、ラウンド数が7R目以降は大入賞口222aの開放継続時間が同一に設定されている。ここで、ラウンド数が7R目以降もラウンド数に比例して大入賞口222aの開放継続時間が長くなる構成とした場合、ラウンド遊技が終了しなくなる恐れがある。また、ラウンド数が7R目以降からラウンド数に比例して大入賞口222aの開放継続時間が短くなる構成とした場合、ラウンド遊技が7Rを過ぎた段階で終了してしまう頻度が増加してしまう。その点、本構成によれば、ラウンド数が7R目以降は大入賞口222aの開放継続時間が同一となっているため、ラウンド遊技が7Rを過ぎた段階で終了してしまう頻度が増加してしまうことやラウンド遊技が継続し続けてしまうことを阻止することが可能となる。
また、各ラウンド遊技の入賞の上限個数が各ラウンド遊技の入賞期待個数と略同一に設定されている。したがって、各ラウンド遊技において設定された大入賞口222aの開放継続時間に亘って発射操作を継続して行うことで、大入賞口222aへの遊技球の入賞個数が各ラウンド遊技の入賞の上限個数に到達する可能性が高い。これにより、遊技者を大入賞口222aの開放継続時間が経過するまで大入賞口222aへ遊技球を入賞させたいという気持ちにさせることが可能となる。
<第17の実施形態の別例>
(1)大入賞口222aが閉鎖状態である状況において、次のラウンド遊技における大入賞口222aの開放継続時間を抽選によって決定する構成としてもよい。この場合、ラウンド遊技が進むにつれて当該抽選において長い開放継続時間が選択されやすい構成としてもよい。当該構成によれば、大入賞口222aの開放継続時間が予め設定されていないため、遊技者は大入賞口222aの開放継続時間を把握することができない。つまり、遊技者は大入賞口222aが開放状態から閉鎖状態となるタイミングを特定することができない。これにより、大入賞口222aが開放状態から閉鎖状態となるか否かに遊技者をドキドキさせることが可能となる。
(2)今回のラウンド遊技における大入賞口222aへの入賞個数が前回のラウンド遊技における大入賞口222aへの入賞個数と同一である場合、又は今回のラウンド遊技における大入賞口222aへの入賞個数が前回のラウンド遊技における大入賞口222aへの入賞個数よりも少ない場合において、ラウンド遊技を継続させるか否かの抽選処理が行われる構成としてもよい。この場合、今回のラウンド遊技における大入賞口222aへの入賞個数が前回のラウンド遊技における大入賞口222aへの入賞個数と同一である方が、今回のラウンド遊技における大入賞口222aへの入賞個数が前回のラウンド遊技における大入賞口222aへの入賞個数よりも少ない状況よりもラウンド遊技を継続させるか否かの抽選処理において継続当選となる確率が高くなる構成としてもよい。本構成によれば、今回のラウンド遊技における大入賞口222aへの入賞個数が前回のラウンド遊技における大入賞口222aへの入賞個数と同一である場合、又は今回のラウンド遊技における大入賞口222aへの入賞個数が前回のラウンド遊技における大入賞口222aへの入賞個数よりも少ない場合においても、ラウンド遊技が継続するか否かに遊技者をドキドキさせることが可能となる。
(3)ラウンド遊技が進むに連れて大入賞口222aの開放継続時間が一定の時間ずつ増加していく構成に限定されることはなく、例えばラウンド遊技が進むに連れて大入賞口222aの開放継続時間が増加する割合が大きくなる構成としてもよい。当該構成によれば、大入賞口222aの開放継続時間が一定の時間ずつ増加していく構成に比べて、前回のラウンド遊技における大入賞口222aへの入賞個数よりも今回のラウンド遊技における大入賞口222aへの入賞個数を多くさせることが可能となる。
また、大当たり結果の種類に応じてラウンド遊技が進むに連れて大入賞口222aの開放継続時間が増加する割合が相違している構成としてもよい。この場合、確変大当たり結果の方が通常大当たり結果よりも大入賞口222aの開放継続時間が増加する割合が大きい構成としてもよい。当該構成によれば、大当たり結果が確変大当たり結果であることの有利性を担保することが可能となる。
(4)ラウンド数が7R以降において大入賞口222aの開放継続時間が同一である構成に限定されることはなく、例えばラウンド数が7R以降においてもラウンド数が多くなるに連れて大入賞口222aの開放継続時間が長くなる構成としてもよい。当該構成によれば、ラウンド遊技が進むに連れて実際の大入賞口222aへの入賞個数がラウンド遊技の入賞の上限個数に到達する可能性が高くなる。これにより、ラウンド遊技が継続した回数が多い状況の有利性を担保することが可能となる。
(5)各ラウンド遊技における大入賞口222aへの入賞期待個数よりも実際の大入賞口222aへの入賞個数の方が多い場合、次ラウンド遊技における大入賞口222aの開放継続時間が予め設定された時間よりも長くなる構成としてもよい。当該構成によれば、実際の大入賞口222aへの入賞個数が各ラウンド遊技における大入賞口222aへの入賞期待個数よりも多い状況の有利性を担保することが可能となる。
(6)ラウンド数が所定数に到達するまでは大入賞口222aの開放継続時間が同一であり、当該ラウンド数が当該所定数よりも多くなることで大入賞口222aの開放継続時間が増加していく構成としてもよい。当該構成によれば、何としてもラウンド数を所定数まで到達させたいと思わせることで、遊技者を遊技に引き付けることが可能となる。
(7)大当たり結果の種類に応じて各ラウンド遊技における大入賞口222aの開放継続時間が相違している構成としてもよい。具体的には、大当たり結果の種類毎に開放継続時間テーブルが設けられている。当該開放継続時間テーブルは、ラウンド数と上記タイマカウンタTにセットする値とが1対1に対応させて設けられている。大当たり結果毎に設けられた開放継続時間テーブルを参照して今回のラウンド数に対応した値を上記タイマカウンタTにセットする。当該構成において、同一のラウンド遊技毎に比較した場合、確変大当たり結果の方が通常大当たり結果よりも大入賞口222aの開放継続時間が長い構成としてもよい。当該構成によれば、大当たり結果が確変大当たり結果であることの有利性を担保することが可能となる。
(8)各ラウンド遊技における大入賞口222aへの入賞個数が各ラウンド遊技において予め設定された上限個数に到達した場合にラウンド遊技が継続する構成としてもよい。当該構成において、大入賞口222aの開放継続期間を一定としながら、各ラウンド遊技の上限個数を抽選により決定するとともに、当該抽選によって決定される上限個数の中には大入賞口222aの開放継続期間に亘って発射操作を継続させたとしてもラウンド遊技の上限個数の入賞が発生しない上限個数が設定されている構成としてもよい。当該構成によれば、各ラウンド遊技の上限個数を決定する抽選において、大入賞口222aの開放継続期間に亘って発射操作を継続させたとしてもラウンド遊技の上限個数の入賞が発生しない上限個数が選択されないことを期待しながら遊技を行わせることが可能となる。
また、ラウンド遊技の上限個数に到達した場合にラウンド遊技が継続する構成において、ラウンド遊技の上限個数を一定としながら大入賞口222aの開放継続時間を抽選により決定する構成としてもよい。当該構成によれば、大入賞口222aの開放継続時間を決定する抽選において、ラウンド遊技の上限個数の入賞が発生する大入賞口222aの開放継続時間が選択されることに期待しながら遊技を行わせることが可能となる。
また、ラウンド遊技の上限個数に到達した場合にラウンド遊技が継続する構成において、ラウンド遊技の上限個数及び大入賞口222aの開放継続時間を抽選によって決定する構成としてもよい。当該構成によれば、大入賞口222aの開放継続時間を決定する抽選において決定された大入賞口222aの開放継続時間に亘って発射操作を継続させた場合、ラウンド遊技の上限個数を決定する抽選において決定されたラウンド遊技の上限個数の入賞が発生することが可能となることに期待しながら遊技を行わせることが可能となる。また、ラウンド遊技の上限個数及び大入賞口222aの開放継続時間を抽選によって決定する構成とすることにより、ラウンド遊技の上限個数と、大入賞口222aの開放継続時間との組み合わせを多様化することが可能となる。
<第18の実施形態>
当否判定処理の際に参照される当否テーブルの種類が第9の実施形態と相違している。以下、当該構成について詳細に説明する。なお、上記第9の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
<当否テーブル>
まず、当否テーブルについて図93を参照しながら説明する。図93(a)は第18の実施形態における低確率モード用の当否テーブルを説明するための説明図であり、図93(b)は高確率モード用の当否テーブルAを説明するための説明図であり、図93(c)は高確率モード用の当否テーブルBを説明するための説明図であり、図93(d)は高確率モード用の当否テーブルCを説明するための説明図である。
図93(a)に示すように、低確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、大当たり結果となる乱数の値が2個である。また、図93(b)に示すように、高確率モード用の当否テーブルAが参照されることとなる遊技状態下では、大当たり結果となる乱数の値が60個である。上記高確率モード用の当否テーブルAが参照されることとなる遊技状態下とは、RAM264に第1確変モードフラグがセットされており、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が20回以下である状態である。上記第1確変モードフラグとは、MPU262にて前回の大当たり結果が確変大当たり結果Aであることを特定するためのフラグである。開閉実行モードの移行処理において、開閉実行モードへの移行契機となる大当たり結果の種類が確変大当たり結果Aである場合、上記第1確変モードフラグがRAM264にセットされる。
また、図93(c)に示すように、高確率モード用の当否テーブルBが参照されることとなる遊技状態下では、大当たり結果となる乱数の値が40個である。上記高確率モード用の当否テーブルBが参照されることとなる遊技状態下とは、RAM264に第2確変モードフラグがセットされており、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が10回以下である状態である。上記第2確変モードフラグとは、MPU262にて前回の大当たり結果が確変大当たり結果Bであることを特定するためのフラグである。開閉実行モードの移行処理において、開閉実行モードへの移行契機となる大当たり結果の種類が確変大当たり結果Bである場合、上記第2確変モードフラグがRAM264にセットされる。
ここで、高確率モード用の当否テーブルAと、高確率モード用の当否テーブルBとを比較した場合、高確率モード用の当否テーブルAの方が高確率モード用の当否テーブルBよりも大当たり結果となる乱数の値が多い。また、上記高確率モード用の当否テーブルAを参照して当否判定処理を行う期間の方が、上記高確率モード用の当否テーブルBを参照して当否判定処理を行う期間よりも長い。上記高確率モード用の当否テーブルAが参照されるのは、大当たり結果が確変大当たり結果Aの場合だけである。当該構成によれば、大当たり結果が確変大当たり結果Aであることの有利性を担保することが可能となる。
また、図93(d)に示すように、高確率モード用の当否テーブルCが参照されることとなる遊技状態下では、大当たり結果となる乱数の値が20個である。当該高確率モード用の当否テーブルCが参照されることとなる遊技状態下とは、RAM264に第1確変モードフラグがセットされており、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が21回以上である状態、又はRAM264に第2確変モードフラグがセットされており、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が11回以上である状態である。
本実施形態によれば、大当たり当選確率が相違した高確率モード用の当否テーブルA,B,Cが複数設定されており、確変大当たり結果A,Bの種類に応じて、当否判定処理において参照される高確率モード用の当否テーブルA,B,Cが相違している。これにより、確変大当たり結果A,Bとなった際における現状の大当たり当選確率への注目度を高めることが可能となる。
また、高確率モード用の当否テーブルA及び高確率モード用の当否テーブルBよりも大当たり結果となる乱数の値が少ない高確率モード用の当否テーブルCが設けられている。これにより、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が所定回数に到達するまでに大当たり当選を何としても勝ち取りたいと思わせることで、遊技に対する集中力を高めることが可能となる。
また、上記高確率モード用の当否テーブルCは、低確率モード用の当否テーブルよりも大当たり結果となる乱数の値が多い。したがって、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が所定回数に到達するまでに大当たり当選とならなくても、低確率モード用の当否テーブルよりも大当たり当選確率が高い高確率モード用の当否テーブルCを参照して当否判定処理が行われるため、上記所定回数に到達するまでに大当たり当選とならなかったことに対する苛立ちを抑制することが可能となる。
低確率モード用の当否テーブルにおける大当たり乱数カウンタC1の値群は、高確率モード用の当否テーブルA,B,Cにおける大当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。また、高確率モード用の当否テーブルCにおける大当たり乱数カウンタC1の値群は、高確率モード用の当否テーブルA,Bにおける大当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。また、高確率モード用の当否テーブルBにおける大当たり乱数カウンタC1の値群は、高確率モード用の当否テーブルAにおける大当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。
なお、低確率モード用の当否テーブルA、高確率モード用の当否テーブルC、高確率モード用の当否テーブルB、高確率モード用の当否テーブルAの順に当選確率が高くなるのであれば、上記大当たり結果となる乱数の数及び値は任意であり、低確率モード用の当否テーブルにおける大当たり乱数カウンタC1の値群が高確率モード用の当否テーブルA,B,Cにおける大当たり乱数カウンタC1の値群に一部のみが含まれている構成としてもよく、含まれていない構成としてもよい。また、高確率モード用の当否テーブルCにおける大当たり乱数カウンタC1の値群は、高確率モード用の当否テーブルA,Bにおける大当たり乱数カウンタC1の一部のみが含まれている構成としてもよく、含まれていない構成としてもよい。また、高確率モード用の当否テーブルBにおける大当たり乱数カウンタC1の値群は、高確率モード用の当否テーブルAにおける大当たり乱数カウンタC1の値群に一部のみが含まれている構成としてもよく、含まれていない構成としてもよい。
次に、図93(e)を参照しながら振分テーブルについて説明する。図93(e)は振分テーブルを説明するための説明図である。
図93(e)に示しように、大当たり結果の振分先として、通常大当たり結果、確変大当たり結果A、及び確変大当たり結果Bが設定されている。これら各大当たり結果には、大当たり種別カウンタC2が相互に重複しないように割り当てられている。具体的には、大当たり種別カウンタC2が「0~9」である場合、通常大当たり結果となり、大当たり種別カウンタC2が「10~11」である場合、確変大当たり結果Aとなり、大当たり種別カウンタC2が「12~29」である場合、確変大当たり結果Bとなる。
当否判定処理において通常大当たり結果となった場合、次回大当たり当選となるまで低確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定処理が行われ、上記確変大当たり結果Aとなった場合、次回大当たり当選となるまで高確率モード用の当否テーブルAを参照して当否判定処理が行われ、上記確変大当たり結果Bとなった場合、次回大当たり当選となるまで高確率モード用の当否テーブルBを参照して当否判定処理が行われる。
上記振分テーブルによれば、確変大当たり結果Aの方が確変大当たり結果Bよりも大当たり種別カウンタC2の数値範囲が小さく設定されている。つまり、確変大当たり結果Aの方が確変大当たり結果Bよりも選択される確率が低い。ここで、上述したように、高確率モード用の当否テーブルAと、高確率モード用の当否テーブルBとを比較した場合、高確率モード用の当否テーブルAの方が高確率モード用の当否テーブルBよりも大当たり当選確率が高く設定されている。これにより、選択される確率が低い確変大当たり結果Aが選択されたことに対しての恩恵を遊技者に付与することが可能となる。
<変動開始処理>
MPU262の遊技回制御処理(図58)におけるステップS3205にて実行される変動開始処理について図94のフローチャートを参照して説明する。図94は主制御装置260のMPU262にて実行される変動開始処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS5801にて実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値を把握する。続くステップS5802にてRAM264に第1確変モードフラグがセットされている状況且つ開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回転数が20回以下であるか否かを判定する。上記第1確変モードフラグとは、上述したように、MPU262にて前回の大当たり結果が確変大当たり結果Aであることを特定するためのフラグである。
ステップS5802にて肯定判定した場合、ステップS5803にて高確率モード用の当否テーブルAを参照して、ステップS5801にて把握した大当たり乱数カウンタC1の値が大当たり当選に対応した値であるか否かを判定する。ステップS5802にて否定判定した場合、ステップS5804にてRAM264に第2確変モードフラグがセットされている状況且つ開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が10回以下であるか否かを判定する。上記第2確変モードフラグとは、上述したように、MPU262にて前回の大当たり結果が確変大当たり結果Bであることを特定するためのフラグである。
ステップS5804にて肯定判定した場合、ステップS5805にて高確率モード用の当否テーブルBを参照して、ステップS5801にて把握した大当たり乱数カウンタC1の値が大当たり当選に対応した値であるか否かを判定する。ステップS5804にて否定判定した場合、ステップS5806にてRAM264に第1確変モードフラグ又は第2確変モードフラグがセットされているか否かを判定する。
ステップS5806にて肯定判定した場合、ステップS5807にて高確率モード用の当否テーブルCを参照して、ステップS5801にて把握した大当たり乱数カウンタC1の値が大当たり当選に対応した値であるか否かを判定する。上記ステップS5806の処理を設けることにより、RAM264に第1確変モードフラグがセットされている状況且つ開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が21回以上である場合と、RAM264に第2確変モードフラグがセットされている状況且つ開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が11回以上である場合とにおいて共通の高確率モード用の当否テーブルCを参照して当否判定処理を行うことが可能となる。
ステップS5806にて否定判定した場合、ステップS5808にて低確率モード用の当否テーブルを参照して、ステップS5801にて把握した大当たり乱数カウンタC1の値が大当たり当選に対応した値であるか否かを判定する。
また、本実施形態では、RAM264に第1確変モードフラグ又は第2確変モードフラグがセットされている場合、次回大当たり当選となるまで現状の大当たり当選確率が表示画面Gの左下に表示される。具体的には、RAM264に第1確変モードフラグがセットされている場合、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が20回までは表示画面Gの左下に「1/10」が表示され、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が21回以上である場合、表示画面Gの左下に「1/30」が表示される。また、RAM264に第2確変モードフラグがセットされている場合、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が10回までは表示画面Gの左下に「1/15」が表示され、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が11回以上である場合、表示画面Gの左下に「1/30」が表示される。当該構成によれば、複数の大当たり当選確率が設定されている状況において現状の大当たり当選確率を遊技者に容易に把握させることが可能となる。但し、大当たり当選確率が表示画面Gの左下に表示される構成に限定されることはなく、遊技者が視認することができる場所であればどこでもよい。また、大当たり当選確率が表示画面Gの左下に表示される構成ではなく、現段階において設定されている大当たり当選確率に対応する画像が表示画面G上に表示される構成としてもよい。
また、RAM264に第1確変モードフラグ又は第2確変モードフラグがセットされていない場合は、現状の大当たり当選確率が表示画面Gの左下に表示されない。ここで、現状の大当たり当選確率が低い状況において、当該大当たり当選確率を表示画面Gの左下に表示させた場合、大当たり当選確率が低い状況であることが強調されてしまうため、遊技を行うやる気が低下してしまう。その点、本構成によれば、現状の大当たり当選確率が低い状況においては、表示画面Gの左下に大当たり当選確率が表示されない。これにより、遊技者のやる気が低下してしまうことを阻止することが可能となる。
ステップS5803の処理を実行した場合、ステップS5805処理を実行した場合、ステップS5807の処理を実行した場合、又はステップS5808の処理を実行した場合、ステップS5809~ステップS5816の処理を実行する。当該ステップS5809~ステップS5816の処理はステップS3302~ステップS3309の処理と同様である。
ここで、本実施形態における大入賞口開閉処理は第9の実施形態と同様であるが、開閉実行モード終了時の移行処理は第9の実施形態と相違している。本実施形態における開閉実行モード終了時の移行処理では、RAM264に第1確変大当たりフラグがセットされている場合、RAM264に第1確変モードフラグをセットする。上記第1確変大当たりフラグとは、MPU262にて今回の開閉実行モードへの移行契機となる大当たり結果の種類が確変大当たり結果Aであることを特定するためのフラグである。上記第1確変大当たりフラグは、変動開始処理(図59)のステップS3305にて実行される種別判定処理に対応したフラグセット処理において、今回の大当たり結果の種類が確変大当たり結果Aであることを特定した場合にRAM264にセットされる。RAM264に第2確変モードフラグがセットされている場合は、当該第2確変モードフラグを「0」クリアし、既にRAM264に第1確変モードフラグがセットされている場合は、その状態を維持する。
また、RAM264に第2確変大当たりフラグがセットされている場合、RAM264に第2確変モードフラグをセットする。上記第2確変大当たりフラグとは、MPU262にて今回の開閉実行モードへの移行契機となる大当たり結果の種類が確変大当たり結果Bであることを特定するためのフラグである。上記第2確変大当たりフラグは、変動開始処理(図59)のステップS3305にて実行される種別判定処理に対応したフラグセット処理において、今回の大当たり結果の種類が確変大当たり結果Bであることを特定した場合にRAM264にセットされる。RAM264に第1確変モードフラグがセットされている場合は、当該第1確変モードフラグを「0」クリアし、既にRAM264に第2確変モードフラグがセットされている場合は、その状態を維持する。
また、RAM264に通常大当たりフラグがセットされている状況において、RAM264に第1確変モードフラグ、又は第2確変モードフラグがセットされている場合は、当該セットされているフラグを「0」クリアする。上記通常大当たりフラグとは、MPU262にて今回の開閉実行モードへの移行契機となる大当たり結果の種類が通常大当たり結果であることを特定するためのフラグである。上記通常大当たりフラグは、変動開始処理(図59)のステップS3305にて実行される種別判定処理に対応したフラグセット処理において、今回の大当たり結果の種類が通常大当たり結果であることを特定した場合にRAM264にセットされる。
また、RAM264にセットされている第1確変大当たりフラグ、第2確変大当たりフラグ、又は通常大当たりフラグは、開閉実行モードの終了処理において「0」クリアされる。
<各種当否テーブルが参照される期間を示すタイムチャート>
図95を参照しながら各種当否テーブルが参照される期間について説明する。
図95は各種当否テーブルが参照される期間を示すタイムチャートであり、図95(a)は遊技回の回数であり、図95(b)は高確率モード用の当否テーブルBを参照して当否判定処理が行われる期間であり、図95(c)はRAM264に第2確変モードフラグがセットされている状況において、高確率モード用の当否テーブルCを参照して当否判定処理が行われる期間であり、図95(d)は高確率モード用の当否テーブルAを参照して当否判定処理が行われる期間であり、図95(e)はRAM264に第1確変モードフラグがセットされている状況において、高確率モード用の当否テーブルCを参照して当否判定処理が行われる期間であり、図95(f)は低確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定処理が行われる期間である。
t1のタイミングで図95(a)に示すように開閉実行モードが終了してから1回目の遊技回が開始される。t1のタイミングからt2のタイミングに亘って図95(b)に示すように、高確率モード用の当否テーブルBを参照して当否判定処理が行われる。具体的には前回の開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が10回まで、上記高確率モード用の当否テーブルBを参照して当否判定処理が行われる。
RAM264に第2確変モードフラグがセットされている場合、t3のタイミングから次回大当たり当選となるまで、図95(c)に示すように、高確率モード用の当否テーブルCを参照して当否判定処理が行われる。上記t3のタイミングとは、前回の開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が11回となるタイミングである。
また、RAM264に第1確変モードフラグがセットされている場合、t1のタイミングからt4のタイミングに亘って図95(d)に示すように、高確率モード用の当否テーブルAを参照して当否判定処理が行われる。具体的には、前回の開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が20回まで、上記高確率モード用の当否テーブルAを参照して当否判定処理が行われる。
RAM264に第1確変モードフラグがセットされている場合、t5のタイミングから次回大当たり当選となるまで、図95(e)に示すように、高確率モード用の当否テーブルCを参照して当否判定処理が行われる。上記t5のタイミングとは、前回の開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が21回となるタイミングである。
本構成によれば、高確率モード用の当否テーブルAを参照して当否判定処理が行われる期間の方が高確率モード用の当否テーブルBを参照して当否判定処理が行われる期間よりも長い。上記高確率モード用の当否テーブルAと、上記高確率モード用の当否テーブルBとを比較した場合、前者の方が大当たり当選確率が高くなるよう設定されている。また、上記高確率モード用の当否テーブルAを参照した当否判定処理が行われるのは、大当たり結果の種類が確変大当たり結果Aである場合だけである。これにより、大当たり結果の種類が確変大当たり結果Aであることの有利性を担保することが可能となる。
また、RAM264に第1確変モードフラグ及び第2確変モードフラグがセットされていない場合、図95(f)に示すように、t1のタイミングから確変大当たり結果A,Bとなるまで、低確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定処理が行われる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
本実施形態によれば、大当たり当選確率が相違した高確率モード用の当否テーブルA,B,Cが複数設定されており、確変大当たり結果A,Bの種類に応じて、当否判定処理において参照される高確率モード用の当否テーブルA,B,Cが相違している。これにより、確変大当たり結果A,Bとなった際における現状の大当たり当選確率への注目度を高めることが可能となる。
また、確変大当たり結果Aの方が確変大当たり結果Bよりも大当たり当選確率が高い高確率モード用の当否テーブルAを参照して当否判定処理が行われる。さらに、確変大当たり結果Aの方が確変大当たり結果Bよりも高確率モード用の当否テーブルCを参照した当否判定処理が開始されるまでの遊技回の回数が多い。これにより、大当たり結果の種類が確変大当たり結果Aであることの有利性を担保することが可能となる。
また、RAM264に第1確変モードフラグがセットされた状況且つ開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が21回転以上である場合、又はRAM264に第2確変モードフラグがセットされた状況且つ開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が11回転以上である場合、高確率モード用の当否テーブルCを参照して当否判定処理が行われる。当該高確率モード用の当否テーブルCは上記高確率モード用の当否テーブルA及び上記高確率モード用の当否テーブルBよりも大当たり当選確率が低く設定されているため、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が所定回数に到達するまでに大当たり当選を何としても勝ち取りたいと思わせることが可能となる。これにより、遊技者の遊技に対する集中力を高めることが可能となる。
また、上記高確率モード用の当否テーブルCは、低確率モード用の当否テーブルよりも大当たり当選確率が高くなるよう設定されている。したがった、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が所定回数に到達するまでに大当たり当選とならなくても、低確率モード用の当否テーブルよりも大当たり当選確率が高い高確率モード用の当否テーブルCを参照して当否判定処理が行われるため、上記所定回数に到達するまでに大当たり当選とならなかったことに対する苛立ちを抑制することが可能となる。
また、RAM264に第1確変モードフラグ又は第2確変モードフラグがセットされている場合、次回大当たり当選となるまで現状の大当たり当選確率が表示画面Gの左下に表示される。当該構成によれば、複数の大当たり当選確率が設定されている状況において現状の大当たり当選確率を遊技者に容易に把握させることが可能となる。
また、RAM264に第1確変モードフラグ又は第2確変モードフラグがセットされていない場合は、現状の大当たり当選確率が表示画面Gの左下に表示されない。ここで、現状の大当たり当選確率が低い状況において、当該大当たり当選確率を表示画面Gの左下に表示させた場合、大当たり当選確率が低い状況であることが強調されてしまうため、遊技を行うやる気が低下してしまう。その点、本構成によれば、現状の大当たり当選確率が低い状況においては、表示画面Gの左下に大当たり当選確率が表示されない。これにより、遊技者のやる気が低下してしまうことを阻止することが可能となる。
<第18の実施形態の別例>
(1)開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が所定回数となるまでは低確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定処理が行われ、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が所定回数を超えた場合、高確率モード用の当否テーブルA又は高確率モード用の当否テーブルBを参照して当否判定処理が行われる構成としてもよい。当該構成によれば、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が所定回数となるまでの期間において、当該遊技回の回数が所定回数を超えた場合に高確率モード用の当否テーブルA又は高確率モード用の当否テーブルBを参照して当否判定処理が行われることに期待させながら遊技を行わせることが可能となる。
(2)高確率モード用の当否テーブルAと、高確率モード用の当否テーブルBとが参照される遊技回の回数が同一である構成としてもよい。また、高確率モード用の当否テーブルBの方が高確率モード用の当否テーブルAよりも参照される遊技回の回数が多い構成としてもよい。ここで、高確率モード用の当否テーブルAの方が高確率モード用の当否テーブルBよりも参照される遊技回の回数が多い且つ確変大当たり結果Aの方が大当たり当選確率が高い構成とすると、大当たり結果の種類が確変大当たり結果Bとなった場合に、遊技者はあまり喜ぶことができない。その点、本構成によれば、確変大当たり結果Aよりも確変大当たり結果Bの方が、高確率モード用の当否テーブルBを参照して当否判定処理が行われる遊技回の回数が多い。したがって、大当たり結果の種類が確変大当たり結果Bとなった状況の有利性を担保することで、大当たり結果の種類が確変大当たり結果Bとなった際に遊技者ががっかりしてしまうことを阻止することが可能となる。
(3)開閉実行モードの終了時に高確率モード用の当否テーブルA,Bを参照して当否判定処理が行われる遊技回の回数を抽選によって決定する構成としてもよい。当該構成によれば、高確率モード用の当否テーブルA,Bを参照した当否判定処理が行われる期間が長くなることに期待させることが可能となる。
また、遊技回が終了する度に高確率モード用の当否テーブルA,Bを参照した当否判定処理から高確率モード用の当否テーブルCを参照した当否判定処理へ切り換える抽選が行われる構成としてもよい。高確率モード用の当否テーブルA,Bを参照した当否判定処理から高確率モード用の当否テーブルCを参照した当否判定処理へ切り換わる場合、表示画面G上にて表示されている大当たり当選確率も切り換わる。当該構成によれば、遊技回が開始される度に表示画面G上にて表示される大当たり当選確率への注目度を高めることが可能となる。
(4)各種当否テーブルが変更される段階数が3段階以上である構成としてもよい。この場合、高確率モード用の当否テーブルCよりも大当たり当選確率が低い高確率モード用の当否テーブルDが設定されている構成としてもよい。具体的には、RAM264に第1確変モードフラグがセットされている場合、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が20回までは高確率モード用の当否テーブルAを参照して当否判定処理が行われ、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が21回~50回までは高確率モード用の当否テーブルCを参照して当否判定処理が行われ、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が51回を超えた場合、高確率モード用の当否テーブルDを参照して当否判定処理が行われる構成としてもよい。また、RAM264に第2確変モードフラグがセットされている場合、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が10回までは高確率モード用の当否テーブルBを参照して当否判定処理が行われ、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が11回~40回までは高確率モード用の当否テーブルCを参照して当否判定処理が行われ、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が41回を超えた場合、高確率モード用の当否テーブルDを参照して当否判定処理が行われる構成としてもよい。当該構成によれば、各種テーブルが変更される段階数が2段階である場合よりも、大当たり当選確率が異なった状況を多く作り出すことが可能となる。
(5)大当たり結果の種類に応じて、大当たり当選確率が変更される段階数が相違する構成としてもよい。具体的には、RAM264に第1確変モードフラグがセットされている場合、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が20回までは高確率モード用の当否テーブルAを参照して当否判定処理が行われ、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が21回~40回までは高確率モード用の当否テーブルBを参照して当否判定処理が行われ、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が41回以上である場合、高確率モード用の当否テーブルCを参照して当否判定処理が行われる構成としてもよい。また、RAM264に第2確変モードフラグがセットされている場合は、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が10回までは高確率モード用の当否テーブルBを参照して当否判定処理が行われ、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が11回以上である場合、高確率モード用の当否テーブルCを参照して当否判定処理が行われる構成としてもよい。当該構成によれば、大当たり結果が確変大当たり結果Aであることの恩恵を遊技者に付与することが可能となる。
(6)大当たり当選確率が表示画面Gの左下に表示される場合、当該大当たり当選確率が1つだけ表示されるのではなく、複数の大当たり当選確率が表示される構成としてもよい。具体的には、例えばRAM264に第1確変モードフラグがセットされている場合、表示画面Gの左下に「1/10又は1/30」が表示される構成としてもよい。また、RAM264に第2確変モードフラグがセットされている場合、表示画面Gの左下に「1/15又は1/30」が表示される構成としてもよい。当該構成によれば、設定されている大当たり当選確率を予測させながら遊技を行わせることが可能となる。
(7)現状の大当たり当選確率が低い状況においても、表示画面Gの左下に大当たり当選確率を表示させる構成としてもよい。当該構成によれば、表示画面Gの左下を見ることで確実に現状の大当たり当選確率を把握することが可能となる。
(8)RAM264に第1確変モードフラグがセットされている状況且つ開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が20回以下である場合、又は第2確変モードフラグがセットされている状況且つ開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が10回以下である場合、高頻度サポートモードとなり、RAM264に第1確変モードフラグがセットされている状況且つ開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が20回よりも多い場合、又は第2確変モードフラグがセットされている状況且つ開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が10回よりも多い場合、低頻度サポートモードとなる構成としてもよい。当該構成によれば、大当たり当選確率が表示画面Gの左下に表示されているかではなく、高頻度サポートモードが終了することによって超高確率モード用の当否テーブルA,Bを参照した当否判定処理が行われる期間が終了したことを把握することが可能となる。
また、RAM264に第1確変モードフラグがセットされている状況且つ開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が20回以下である場合、又は第2確変モードフラグがセットされている状況且つ開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が10回以下である場合、確実に高頻度サポートモードとなり、RAM264に第1確変モードフラグがセットされている状況且つ開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が20回よりも多い場合、又は第2確変モードフラグがセットされている状況且つ開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が10回よりも多い場合、抽選によって高頻度サポートモード及び低頻度サポートモードのうちいずれかのサポートモードを設定する構成としてもよい。当該構成によれば、RAM264に第1確変モードフラグがセットされている状況且つ開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が20回よりも多い場合、又は第2確変モードフラグがセットされている状況且つ開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が10回よりも多い場合において、低頻度サポートモードではなく高頻度サポートモードになることに期待させながら遊技者に遊技を行わせることが可能となる。
<第19の実施形態>
当否判定処理において各高確率モード用の当否テーブルA,B,Cが参照される条件が第18の実施形態と相違している。以下、当該構成について詳細に説明する。なお、上記第18の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
<変動開始処理>
MPU262の遊技回制御処理(図58)におけるステップS3205にて実行される変動開始処理について図96のフローチャートを参照して説明する。図96は第19の実施形態における主制御装置260のMPU262にて実行される変動開始処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS5901にて実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値を把握する。続くステップS5902にてRAM264に第1確変モードフラグ又は第2確変モードフラグがセットされているか否かを判定する。上述したように、上記第1確変モードフラグとは、MPU262にて前回の大当たり結果が確変大当たり結果Aであることを特定するためのフラグであり、上記第2確変モードフラグとは、MPU262にて前回の大当たり結果が確変大当たり結果Bであることを特定するためのフラグである。
ステップS5902にて否定判定した場合、ステップS5903にて低確率モード用の当否テーブルを参照して、ステップS5901にて把握した大当たり乱数カウンタC1の値が大当たり当選に対応した値であるか否かを判定する。
ステップS5902にて肯定判定した場合、ステップS5904にてRAM264に第1確変モードフラグがセットされている状況且つ開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が20回よりも多い状況、又はRAM264に第2確変モードフラグがセットされている状況且つ開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が30回よりも多い状況であるか否かを判定する。
ステップS5904にて否定判定した場合、ステップS5905にて高確率モード用の当否テーブルCを参照して、ステップS5901にて把握した大当たり乱数カウンタC1の値が大当たり当選に対応した値であるか否かを判定する。本実施形態は第18の実施形態を前提としているため、高確率モード用の当否テーブルA、高確率モード用の当否テーブルB、及び高確率モード用の当否テーブルCが設けられている。上述したように、上記高確率モード用の当否テーブルAが参照されることとなる遊技状態下では、大当たり結果となる乱数の値が60個であり、上記高確率モード用の当否テーブルBが参照されることとなる遊技状態下では、大当たり結果となる乱数の値が40個であり、上記高確率モード用の当否テーブルCが参照されることとなる遊技状態下では、大当たり結果となる乱数の値が20個である。つまり、上記高確率モード用の当否テーブルCは高確率モード用の当否テーブルA,B,Cの中で最も大当たり当選確率が低い。本構成によれば、RAM264に第1確変モードフラグがセットされている状況且つ開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が20回以下である状況、又はRAM264に第2確変モードフラグがセットされている状況且つ開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が30回以下である状況において、高確率モード用の当否テーブルA,B,Cの中で最も大当たり当選確率が低い高確率モード用の当否テーブルCを参照して当否判定処理が行われる。
ステップS5904にて肯定判定した場合、ステップS5906にてRAM264に第1確変モードフラグがセットされている状況且つ開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が40回よりも多い状況、又はRAM264に第2確変モードフラグがセットされている状況且つ開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が60回よりも多い状況であるか否かを判定する。
ステップS5906にて否定判定した場合、ステップS5907にて高確率モード用の当否テーブルBを参照して、ステップS5901にて把握した大当たり乱数カウンタC1の値が大当たり当選に対応した値であるか否かを判定する。上記高確率モード用の当否テーブルBは高確率モード用の当否テーブルA,B,Cの中で2番目に大当たり当選確率が高い。本構成によれば、RAM264に第1確変モードフラグがセットされている状況且つ開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が21回~40回である状況、又はRAM264に第2確変モードフラグがセットされている状況且つ開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が31回~60回である状況において、高確率モード用の当否テーブルA,B,Cの中で2番目に大当たり当選確率が高い高確率モード用の当否テーブルBを参照して当否判定処理が行われる。
ステップS5906にて肯定判定した場合、ステップS5908にて開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が100回よりも多いか否かを判定する。ステップS5908にて否定判定した場合、ステップS5909にて高確率モード用の当否テーブルAを参照して、ステップS5901にて把握した大当たり乱数カウンタC1の値が大当たり当選に対応した値であるか否かを判定する。上記高確率モード用の当否テーブルAは高確率モード用の当否テーブルA,B,Cの中で最も大当たり当選確率が高い。本構成によれば、RAM264に第1確変モードフラグがセットされている状況且つ開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が41回~100回である状況、又はRAM264に第2確変モードフラグがセットされている状況且つ開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が61回~100回である状況において、高確率モード用の当否テーブルA,B,Cの中で最も大当たり当選確率が高い高確率モード用の当否テーブルAを参照して当否判定処理が行われる。
ステップS5908にて肯定判定した場合、ステップS5910の処理を実行する。当該ステップS5910の処理はステップS5903の処理と同様である。本実施形態では、大当たり結果の種類が確変大当たり結果A及び確変大当たり結果Bである場合、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が100回よりも多くなることで、最も大当たり当選確率が高い高確率モード用の当否テーブルAから最も大当たり当選確率が低い低確率モード用の当否テーブルに切り換わる。但し、上記終了基準回数が100回に限定されることはなく、例えば当該終了基準回数が100回よりも少ない構成としたり、100回よりも多い構成としてもよい。
また、RAM264に第1確変モードフラグ又は第2確変モードフラグがセットされている場合、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が100回に到達するまで、現状の大当たり当選確率が表示画面Gの左下に表示される。具体的には、RAM264に第1確変モードフラグがセットされている場合、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が20回までは表示画面Gの左下に「1/30」が表示され、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が21回~40回までは表示画面Gの左下に「1/15」が表示され、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が41回~100回までは表示画面Gの左下に「1/10」が表示される。また、RAM264に第2確変モードフラグがセットされている場合、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が30回までは表示画面Gの左下に「1/30」が表示され、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が31回~60回までは表示画面Gの左下に「1/15」が表示され、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が61回~100回までは表示画面Gの左下に「1/10」が表示される。但し、大当たり当選確率が表示画面Gの左下に表示される構成に限定されることはなく、遊技者が視認することができる場所であればどこでもよい。また、大当たり当選確率が表示画面Gの左下に表示される構成ではなく、現段階において設定されている大当たり当選確率に対応する画像が表示画面G上に表示される構成としてもよい。また、RAM264に第1確変モードフラグ又は第2確変モードフラグがセットされている状況において、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が100回を超えた場合、表示画面Gの左下に表示されている現状の大当たり当選確率が表示されなくなる。
ステップS5903の処理を実行した場合、ステップS5905の処理を実行した場合、ステップS5907の処理を実行した場合、ステップS5909、又はステップS5910の処理を実行した場合、ステップS5911~ステップS5918の処理を実行する。当該ステップS5911~ステップS5918の処理はステップS5809~ステップS5816の処理と同様である。
ここで、本実施形態における大入賞口開閉処理、及び開閉実行モードの終了処理は第18の実施形態と同様であるが、開閉実行モード終了時の移行処理は第18の実施形態と相違している。本実施形態における開閉実行モード終了時の移行処理では、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が100回を超えた場合、RAM264にセットされた高頻度サポートフラグが「0」クリアされるように、RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた遊技回数カウンタに「100」がセットされる。当該遊技回数カウンタが「0」となった場合、RAM264にセットされた高頻度サポートフラグが「0」クリアされる。
また、本実施形態においても第18の実施形態と同様に、RAM264に第1確変大当たりフラグがセットされている場合、RAM264に第1確変モードフラグをセットする。上記第1確変大当たりフラグとは、MPU262にて今回の開閉実行モードへの移行契機となる大当たり結果の種類が確変大当たり結果Aであることを特定するためのフラグである。RAM264に第2確変モードフラグがセットされている場合は、当該第2確変モードフラグを「0」クリアし、既にRAM264に第1確変モードフラグがセットされている場合は、その状態を維持する。
また、RAM264に第2確変大当たりフラグがセットされている場合、RAM264に第2確変モードフラグをセットする。上記第2確変大当たりフラグとは、MPU262にて今回の開閉実行モードへの移行契機となる大当たり結果の種類が確変大当たり結果Bであることを特定するためのフラグである。RAM264に第1確変モードフラグがセットされている場合は、当該第1確変モードフラグを「0」クリアし、既にRAM264に第2確変モードフラグがセットされている場合は、その状態を維持する。
また、RAM264に通常大当たりフラグがセットされている状況において、RAM264に第1確変モードフラグ、又は第2確変モードフラグがセットされている場合は、当該セットされているフラグを「0」クリアする。上記通常大当たりフラグとは、MPU262にて今回の開閉実行モードへの移行契機となる大当たり結果の種類が通常大当たり結果であることを特定するためのフラグである。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
本実施形態によれば、高確率モード用の当否テーブルA,B,Cを参照した当否判定処理が行われる遊技回の上限回数が設定されており、当該遊技回の上限回数に近い程、大当たり当選確率が高い高確率モード用の当否テーブルA,B,Cを参照して当否判定処理が行われる。この場合、大当たり当選となる遊技回の回数が上記上限回数に近くなる可能性が高い。よって、高確率モード用の当否テーブルA,B,Cを参照した当否判定処理が終了してしまうか否かに遊技者をドキドキさせることが可能となる。
また、確変大当たり結果Aの方が確変大当たり結果Bよりも高確率モード用の当否テーブルCから高確率モード用の当否テーブルBに変更される遊技回の回数、及び高確率モード用の当否テーブルBから高確率モード用の当否テーブルAに変更される遊技回の回数が少ない。ここで、高確率モード用の当否テーブルC、高確率モード用の当否テーブルB、高確率モード用の当否テーブルAの順に大当たり当選確率が高くなる。したがって、確変大当たり結果Aの方が確変大当たり結果Bよりも開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が少ない状況において大当たり当選となる可能性が高くなる。これにより、大当たり結果が確変大当たり結果Aであることの有利性を担保することが可能となる。
また、RAM264に第1確変モードフラグ又は第2確変モードフラグがセットされている状況において、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が100回を超えた場合、表示画面Gの左下に表示されている現状の大当たり当選確率が表示されなくなる。これにより、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数を把握しなくても、高確率モード用の当否テーブルAから低確率モード用の当否テーブルに切り換わったことを特定することが可能となる。
<第19の実施形態の別例>
(1)開閉実行モードの終了時に高確率モード用の当否テーブルA,B,Cを参照して当否判定処理が行われる遊技回の回数を抽選によって決定する構成としてもよい。当該構成によれば、高確率モード用の当否テーブルA,B,Cを参照した当否判定処理が行われる期間が長くなることに期待させることが可能となる。
また、遊技回が終了する度に高確率モード用の当否テーブルCを参照した当否判定処理から高確率モード用の当否テーブルBを参照した当否判定処理へ切り換える抽選、又は高確率モード用の当否テーブルBを参照した当否判定処理から高確率モード用の当否テーブルAを参照した当否判定処理へ切り換える抽選が行われる構成としてもよい。高確率モード用の当否テーブルA,B,Cが切り換わる場合、表示画面G上にて表示されている大当たり当選確率も切り換わる。当該構成によれば、遊技回が開始される度に表示画面G上にて表示される大当たり当選確率への注目度を高めることが可能となる。
(2)RAM264に第1確変モードフラグがセットされている状況且つ開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が40回よりも多い状況、又はRAM264に第2確変モードフラグがセットされている状況且つ開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が60回よりも多い状況において、大当たり当選となる場合が連続して発生した場合、高確率モード用の当否テーブルCから高確率モード用の当否テーブルBに変更する遊技回の回数、及び高確率モード用の当否テーブルBから高確率モード用の当否テーブルAに変更する遊技回の回数が少なくなる構成としてもよい。当該構成によれば、大当たり当選となった際の遊技回の回数が多い状況が連続して発生することを阻止することで、直ぐに大当たり当選とならないことに対する苛立ちが蓄積されてしまうことを阻止することが可能となる。
(3)開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が100回を超えた場合、低確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定処理が行われる構成に限定されることはなく、例えば高確率モード用の当否テーブルAを参照して当否判定処理が行われる終了基準回数が設定されておらず、大当たり当選となるまで高確率モード用の当否テーブルAを参照して当否判定処理が行われる構成としてもよい。当該構成によれば、大当たり結果が確変大当たり結果A,Bとなった際に、次回大当たり当選となるまで大当たり当選確率が高い状況が継続することに対する安心感を付与することが可能となる。
(4)各種当否テーブルが変更される段階数が4段階以上である構成としてもよい。この場合、高確率モード用の当否テーブルCよりも大当たり当選確率が低い高確率モード用の当否テーブルDが設定されている構成としてもよい。具体的には、RAM264に第1確変モードフラグがセットされている場合、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が20回までは高確率モード用の当否テーブルDを参照して当否判定処理が行われ、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が21回~40回までは高確率モード用の当否テーブルCを参照して当否判定処理が行われ、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が41回~60回までは高確率モード用の当否テーブルBを参照して当否判定処理が行われ、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が61回~100回までは高確率モード用の当否テーブルAを参照して当否判定処理が行われる構成としてもよい。また、RAM264に第2確変モードフラグがセットされている場合、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が30回までは高確率モード用の当否テーブルDを参照して当否判定処理が行われ、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が31回~50回までは高確率モード用の当否テーブルCを参照して当否判定処理が行われ、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が51回~70回までは高確率モード用の当否テーブルBを参照して当否判定処理が行われ、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が71回~100回までは高確率モード用の当否テーブルAを参照して当否判定処理が行われる構成としてもよい。当該構成によれば、各種テーブルが変更される段階数が3段階である場合よりも、大当たり当選確率が異なった状況を多く作り出すことが可能となる。
(5)開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が予め設定された上限回数に到達した場合、低確率モード用の当否テーブルを参照した当否判定処理から高確率モード用の当否テーブルA,B,Cを参照した当否判定処理に切り換わる構成としてもよい。また、この場合、高確率モード用の当否テーブルC、高確率モード用の当否テーブルB、高確率モード用の当否テーブルAの順に大当たり当選確率が高く設定されており、上記上限回数が大きくなる程、大当たり当選確率が高い高確率モード用の当否テーブルA,B,Cを参照して当否判定処理が行われる構成としてもよい。ここで、大当たり当選とならない期間が長期間発生してしまうと、大当たり当選とならないことに対して苛立ちを感じてしまう。その点、本構成によれば、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が上限回数に到達した場合、低確率モード用の当否テーブルを参照した当否判定処理から高確率モード用の当否テーブルA,B,Cを参照した当否判定処理に切り換わるため大当たり当選確率が高くなる。したがって、大当たり当選とならない期間が長期間発生したことに対して大当たり当選確率が高くなるという恩恵を付与することで、遊技者の苛立ちを抑制することが可能となる。
(6)大当たり当選確率が表示画面Gの左下に表示される場合、当該大当たり当選確率が1つだけ表示されるのではなく、複数の大当たり当選確率が表示される構成としてもよい。具体的には、例えばRAM264に第1確変モードフラグがセットされている場合、表示画面Gの左下に「1/10又は1/30」が表示される構成としてもよい。また、RAM264に第2確変モードフラグがセットされている場合、表示画面Gの左下に「1/15又は1/30」が表示される構成としてもよい。当該構成によれば、設定されている大当たり当選確率を予測させながら遊技を行わせることが可能となる。
(7)現状の大当たり当選確率が低い状況においても、表示画面Gの左下に大当たり当選確率を表示させる構成としてもよい。当該構成によれば、表示画面Gの左下を見ることで確実に現状の大当たり当選確率を把握することが可能となる。
<第20の実施形態>
当否判定処理において各高確率モード用の当否テーブルA,Bが参照される条件が第18の実施形態と相違している。以下、当該構成について詳細に説明する。なお、上記第18の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
<変動開始処理>
MPU262の遊技回制御処理(図58)におけるステップS3205にて実行される変動開始処理について図97のフローチャートを参照して説明する。図97は第20の実施形態における主制御装置260のMPU262にて実行される変動開始処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS6001にて実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値を把握する。続くステップS6002にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた大当たり継続カウンタが「0」であるか否かを判定する。当該大当たり継続カウンタとは、MPU262にて高確率モード用の当否テーブルA,Bを参照して当否判定処理を行う状況であるか否かを特定するためのカウンタである。
ここで、本実施形態は低確率モード用の当否テーブル、高確率モード用の当否テーブルA、及び高確率モード用の当否テーブルBが設定されている。また、大当たり結果の種類は複数設定されていない。本実施形態では、大当たり結果の種類に応じた当否テーブルを参照して当否判定処理が行われるのではなく、上記大当たり継続カウンタの値に応じた当否テーブルを参照して当否判定処理が行われる。
ステップS6002にて肯定判定した場合、ステップS6003にて低確率モード用の当否テーブルを参照して、ステップS6001にて把握した大当たり乱数カウンタC1の値が大当たり当選に対応した値であるか否かを判定する。
ステップS6002にて否定判定した場合、ステップS6004にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた大当たり継続カウンタが「1」であるか否かを判定する。当該大当たり継続カウンタが「1」である状況とは、当該大当たり継続カウンタが「0」である場合において大当たり当選となった状況である。
ステップS6004にて肯定判定した場合、ステップS6005にて高確率モード用の当否テーブルBを参照して、ステップS6001にて把握した大当たり乱数カウンタC1の値が大当たり当選に対応した値であるか否かを判定する。
ステップS6004にて否定判定した場合、ステップS6006にて高確率モード用の当否テーブルAを参照して、ステップS6001にて把握した大当たり乱数カウンタC1の値が大当たり当選に対応した値であるか否かを判定する。上記ステップS6004にて否定判定する場合とは、RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた大当たり継続カウンタが「2」である場合である。当該大当たり継続カウンタが「2」である状況とは、当該大当たり継続カウンタが「1」である場合において大当たり当選となった状況である。
上記高確率モード用の当否テーブルAと、上記高確率モード用の当否テーブルBとを比較した場合、上記高確率モード用の当否テーブルAの方が上記高確率モード用の当否テーブルBよりも大当たり当選確率が高くなるよう設定されている。本構成によれば、RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた大当たり継続カウンタが「2」である場合の方が当該大当たり継続カウンタが「1」である場合よりも大当たり当選確率が高くなる。
また、本実施形態では上記大当たり継続カウンタが「1」又は上記大当たり継続カウンタが「2」である場合、次回大当たり当選となるまでサポートモードが高頻度サポートモードに設定された状態が継続する。また、上記大当たり継続カウンタが「0」である場合、次回大当たり当選となるまでサポートモードが低頻度サポートモードに設定された状態が継続する。
また、RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた大当たり継続カウンタが「1」又は「2」である場合、次回大当たり当選となるまで現状の大当たり当選確率が表示画面Gの左下に表示される。具体的には、上記大当たり継続カウンタが「1」である場合、次回大当たり当選となるまで表示画面Gの左下に「1/15」が表示され、上記大当たり継続カウンタが「2」である場合、次回大当たり当選となるまで表示画面Gの左下に「1/10」が表示される。但し、大当たり当選確率が表示画面Gの左下に表示される構成に限定されることはなく、遊技者が視認することができる場所であればどこでもよい。また、大当たり当選確率が表示画面Gの左下に表示される構成ではなく、現段階において設定されている大当たり当選確率に対応する画像が表示画面G上に表示される構成としてもよい。
ステップS6003の処理を実行した場合、ステップS6005の処理を実行した場合、又はステップS6006の処理を実行した場合において、大当たり当選となった際(ステップS6007:YES)には、ステップS6008にて大当たり結果用の停止結果設定処理を実行する。当該処理では、大当たり結果である場合にメイン表示部233に最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報をRAM264に記憶する。
ここで、上述したように、本実施形態では大当たり結果の種類が複数設定されていないため、変動開始処理(図94)のステップS5810にて実行される種別判定処理及びステップS5812にて実行される種別判定処理に対応したフラグセット処理は実行されない。
ステップS6008の処理を実行した場合、ステップS6009にてRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた大当たり継続カウンタを1加算する。続くステップS6010にて上記大当たり継続カウンタが「3」であるか否かを判定する。
ステップS6010にて肯定判定した場合、ステップS6011にて上記大当たり継続カウンタを「0」クリアする。当該処理において、上記大当たり継続カウンタが「0」クリアされるため、ステップS6002にて肯定判定される。つまり、上記大当たり継続カウンタが「2」である状況において大当たり当選となった場合、次回の当否判定処理では低確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定処理が行われる。
一方、ステップS6007にて否定判定した場合、ステップS6012の処理を実行する。当該ステップS6012の処理はステップS5813の処理と同様である。
ステップS6010にて否定判定した場合、ステップS6011の処理を実行した場合、又はステップS6012の処理を実行した場合、ステップS6013の処理を実行する。当該ステップS6013の処理はステップS5814の処理と同様である。
続くステップS6014にて変動用コマンド及び大当たり当選コマンドを設定する。当該大当たり当選コマンドは、音声発光制御装置290に当否結果が大当たり当選となったことを特定させるためのコマンドである。
ステップS6014にて設定された変動用コマンド及び大当たり当選コマンドは、通常処理(図57)におけるステップS3101にて、音声発光制御装置290に送信される。当該音声発光制御装置290は主制御装置260のMPU262から大当たり当選コマンドを受信した場合、一の有効ラインL1~L5上に同一の偶数図柄又は同一の奇数図柄の組み合わせが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。この場合、図柄の種類(偶数図柄の種類及び奇数図柄の種類)や有効ラインL1~L5は抽選などによってランダムに決定される。
ステップS6014の処理を実行した後は、ステップS6015の処理を実行する。当該ステップS6015の処理はステップS5816の処理と同様である。
ここで、本実施形態における大入賞口開閉処理は第18の実施形態と同様であるが、開閉実行モード終了時の移行処理は第18の実施形態と相違している。本実施形態における開閉実行モード終了時の移行処理では、RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた大当たり継続カウンタが「1」又は「2」である場合、RAM264に高頻度サポートフラグがセットされる。また、上記大当たり継続カウンタが「0」である場合、RAM264にセットされた高頻度サポートフラグが「0」クリアされる。また、本実施形態ではRAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた大当たり継続カウンタの値に対応した当否テーブル参照して当否判定処理が行われるため開閉実行モードの終了処理は行われない。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
本実施形態によれば、低確率モード用の当否モードを参照して当否判定処理を行い、大当たり当選となった場合、RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた大当たり継続カウンタが「2」となるまで、高確率モード用の当否テーブルA,Bを参照して当否判定処理が行われる。本構成によれば、複数回大当たり当選となるまで上記高確率モード用の当否テーブルA,Bを参照して当否判定処理が行われる。ここで、低確率モード用の当否テーブルと、高確率モード用の当否テーブルA,Bとを比較した場合、前者の方が大当たり当選確率が低く設定されている。本構成によれば、大当たり当選確率が低い状況において大当たり当選となったことに対する恩恵を遊技者に付与することが可能となる。
また、RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた大当たり継続カウンタが「1」である場合、高確率モード用の当否テーブルBを参照して当否判定処理が行われ、上記大当たり継続カウンタが「2」である場合、上記高確率モード用の当否テーブルBよりも大当たり当選確率が高い高確率モード用の当否テーブルAを参照して当否判定処理が行われる。ここで、上記高確率モード用の当否テーブルAの方が上記高確率モード用の当否テーブルBよりも大当たり当選確率が高いため、上記高確率モード用の当否テーブルAを参照して当否判定処理が行われる方が上記高確率モード用の当否テーブルBを参照して当否判定処理が行われる場合よりも、大当たり当選となるまで実行される遊技回の回数が少なくなる可能性が高い。上記大当たり継続カウンタが「2」である状況において大当たり当選となるまで実行された遊技回の回数が、上記大当たり継続カウンタが「1」である状況において大当たり当選となるまで実行された遊技回の回数よりも少なくなれば、上記大当たり継続カウンタが「1」である状況において大当たり当選となるまで実行された遊技回の回数が多くなってしまっても、当該大当たり当選となるまで実行された遊技回の回数が多いことに対する苛立ちを抑制することが可能となる。
<第20の実施形態の別例>
(1)RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた大当たり継続カウンタが「1」である場合に、高確率モード用の当否テーブルAを参照して当否判定処理を行い、上記大当たり継続カウンタが「2」である場合に、高確率モード用の当否テーブルBを参照して当否判定処理を行う構成としてもよい。ここで、低確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定処理が行われる場合の方が、高確率モード用の当否テーブルA,Bを参照して当否判定処理が行われる場合よりも大当たり当選となるまで実行された遊技回の回数が多くなる可能性が高い。当該状況において、次回の大当たり当選となるまで実行された遊技回の回数が多くなると、大当たり当選となるまで実行された遊技回の回数が多くなることに対して苛立ちを感じてしまう可能性が高い。したがって、大当たり当選となるまで実行された遊技回の回数が多くなる可能性が高い状況の後は、なるべく次回大当たり当選となるまで実行された遊技回の回数が少なくなる方がよい。その点、本構成によれば、低確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定処理を行い大当たり当選となった後は、最も大当たり当選確率が高い高確率モード用の当否テーブルAを参照して当否判定処理が行われる。これにより、大当たり当選となるまで実行された遊技回の回数が多くなる可能性が高い状況の後は、大当たり当選となるまでに実行される遊技回の回数が少なくなりやすい状況とすることで、大当たり当選となるまでに実行された遊技回の回数が多かったことに対する苛立ちを抑制することが可能となる。
(2)RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた大当たり継続カウンタが「0」である状況において大当たり当選となった場合、一の有効ラインL1~L5上に同一の奇数図柄の組み合わせが成立した場合と、一の有効ラインL1~L5上に同一の偶数図柄の組み合わせが成立した場合とにおいて、高確率モード用の当否テーブルA,Bを参照して当否判定処理が行われる期間が相違している構成としてもよい。具体的には、一の有効ラインL1~L5上に同一の偶数図柄の組み合わせが成立した場合、上記大当たり継続カウンタが「3」になるまで高確率モード用の当否テーブルA,Bを参照して当否判定処理が行われ、一の有効ラインL1~L5上に同一の奇数図柄の組み合わせが成立した場合、上記大当たり継続カウンタが「5」になるまで高確率モード用の当否テーブルA,Bを参照して当否判定処理が行われる構成としてもよい。当該構成によれば、一の有効ラインL1~L5上に成立した図柄の組み合わせへの注目度を高めることが可能となる。
(3)RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた大当たり継続カウンタが「1」又は「2」である場合、次回大当たり当選となるまでサポートモードが高頻度サポートモードに設定された状態が継続する構成に限定されることはなく、例えば次回大当たり当選となるまで高頻度サポートモードが継続するパターンと、予め設定された上限回数となるまで高頻度サポートモードが継続するパターンと、高頻度サポートモードとはならないパターンとが設定されている構成としてもよい。この場合、抽選処理によって上記3種類のパターンの中からいずれかのパターンを決定する構成としてもよい。当該抽選処理は、抽選モードが低確率モードである状態における大当たり当選時、及び抽選モードが低確率モードである状態で大当たり当選となった場合から数えて2回目の大当たり当選時に行われる構成としてもよい。当該構成によれば、次回大当たり当選となるまで高頻度サポーンモードが継続することに期待しながら遊技を行わせることが可能となる。
また、サポートモードのパターンを抽選処理によって決定する構成において、抽選モードが低確率モードである状態における大当たり当選時と、抽選モードが高確率モードである状態における大当たり当選時とで、上記サポートモードのパターンを決定する抽選処理において選択されるサポートモードのパターンの振分が相違している構成としてもよい。具体的には、例えば抽選モードが低確率モードである状態で大当たり当選となった場合、予め設定された上限回数となるまで高頻度サポートモードが継続するパターンが選択される可能性が最も高く、抽選モードが高確率モードである状態で大当たり当選となった場合、高頻度サポートモードとはならないパターンが選択される可能性が最も高い構成としてもよい。当該構成によれば、状況に応じて遊技者が受けられる恩恵を相違させることが可能となる。
また、サポートモードのパターンを抽選処理によって決定する構成において、RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた大当たり継続カウンタが「1」又は「2」である状況且つ高頻度サポートモードではない状況にて大当たり当選となった場合、上記大当たり継続カウンタが1加算されない構成としてもよい。当該大当たり継続カウンタが1加算されないため、次回大当たり当選となるまで再度高確率モード用の当否テーブルA,Bを参照して当否判定処理が行われる。当該構成によれば、高頻度サポートモードではない状況において大当たり当選となった恩恵を遊技者に付与することが可能となる。また、RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた大当たり継続カウンタが「「2」である状況且つ高頻度サポートモードではない状況にて大当たり当選となった場合、上記大当たり継続カウンタが1減算される構成としてもよい。
(4)大当たり当選確率が表示画面Gの左下に表示される場合、当該大当たり当選確率が1つだけ表示されるのではなく、複数の大当たり当選確率が表示される構成としてもよい。具体的には、表示画面Gの左下に「1/10又は1/15」が表示される構成としてもよい。当該構成によれば、設定されている大当たり当選確率を予測させながら遊技を行わせることが可能となる。
(5)RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた大当たり継続カウンタが「1」又は「2」である場合、高確率モード用の当否テーブルAと、高確率モード用の当否テーブルBとを参照して当否判定処理が行われる構成としてもよい。具体的には、上記大当たり継続カウンタが「1」である場合、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が50回までは高確率モード用の当否テーブルBを参照して当否判定処理が行われ、上記大当たり継続カウンタが「2」である場合、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が51回以上においては高確率モード用の当否テーブルAを参照して当否判定処理が行われる構成としてもよい。また、上記大当たり継続カウンタが「2」である場合、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が30回までは高確率モード用の当否テーブルBを参照して当否判定処理が行われ、上記大当たり継続カウンタが「2」である場合、開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が31回以上においては高確率モード用の当否テーブルAを参照して当否判定処理が行われる構成としてもよい。当該構成によれば、途中で大当たり当選確率が変更される構成であるため、途中で大当たり当選確率が変更されない構成に比べて、遊技者を遊技に引き付けることが可能となる。
(6)各種当否テーブルが参照される段階数が3段階以上である構成としてもよい。この場合、高確率モード用の当否テーブルBよりも大当たり当選確率が低い高確率モード用の当否テーブルCが設定されている構成としてもよい。具体的には、RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた大当たり継続カウンタが「0」である場合、低確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定処理が行われ、上記大当たり継続カウンタが「1」である場合、高確率モード用の当否テーブルCを参照して当否判定処理が行われ、上記大当たり継続カウンタが「2」である場合、高確率モード用の当否テーブルBを参照して当否判定処理が行われ、上記大当たり継続カウンタが「3」である場合、高確率モード用の当否テーブルAを参照して当否判定処理が行われる構成としてもよい。当該構成によれば、抽選モードが低確率モードである状況において大当たり当選となった場合の恩恵が大きくなるため、抽選モードが低確率モードである状況において遊技に対してのやる気を高めることが可能となる。また、上記構成においては上記大当たり継続カウンタが「4」になることで当該大当たり継続カウンタが「0」クリアされる構成とする。
(7)大当たり結果の種類として確変大当たり結果と、通常大当たり結果とが設定されており、確変大当たり結果となった場合は、当該確変大当たり結果となった場合から数えて2回大当たり当選となるまで、高確率モード用の当否テーブルA,Bを参照して当否判定処理が行われる構成としてもよい。当該構成によれば、大当たり結果の種類が確変大当たり結果であることの有利性を担保することが可能となる。また、当該構成において、連続して大当たり当選となった回数に応じて、大当たり当選確率が異なる高確率モード用の当否テーブルA,Bを参照して当否判定処理が行われる構成としてもよい。具体的には、上記大当たり継続カウンタが「1」である場合、高確率モード用の当否テーブルBを参照して当否判定処理が行われ、上記大当たり継続カウンタが「2」である場合、高確率モード用の当否テーブルAを参照して当否判定処理が行われ、上記大当たり継続カウンタが「0」である場合、低確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定処理が行われる構成としてもよい。
<他の実施形態>
なお、上述した実施形態の記載内容に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能である。例えば以下のように変更してもよい。ちなみに、以下の別形態の構成を、上記各実施形態の構成に対して、個別に適用してもよく、組合せて適用してもよい。また、上記各実施形態の構成を相互に組合せてもよく、それら組合せた構成に対して、以下の別形態の構成を個別に適用してもよく、組合せて適用してもよい。
(1)振分用スルー入賞部35への入賞が発生した場合、所定個数の遊技球が払い出される構成としてもよい。当該所定個数としては、1個であってもよく2個以上であってもよい。また、振分用スルー入賞部35への入賞が発生した場合には、振分用スルー入賞部35の入賞有効期間であるか否かに関係なく所定個数の遊技球の払い出しが実行される構成としてもよく、振分用スルー入賞部35の入賞有効期間とは異なる期間において振分用スルー入賞部35への入賞が発生した場合にのみ所定個数の遊技球の払い出しが実行される構成としてもよい。これらの場合、振分用スルー入賞部35の入賞有効期間とは異なる期間において振分用スルー入賞部35への入賞が発生したことに対して遊技球の払い出しという利益が付与されることとなる。また、当該構成に代えて、振分用スルー入賞部35の入賞有効期間において振分用スルー入賞部35への入賞が発生した場合にのみ所定個数の遊技球の払い出しが実行される構成としてもよい。この場合、入賞有効期間の有利度を高めることが可能となる。
(2)振分用スルー入賞部35への入賞が発生した場合には確実に振分実行モードが発生する構成に代えて、振分用スルー入賞部35への入賞が発生した場合には振分実行モードを発生させるか否かを決定するための抽選処理(例えば10%の確率で発生当選となる)が実行されて、当該抽選処理にて発生当選となった場合に振分実行モードが発生する構成としてもよい。この場合、振分実行モードが発生するまで振分用スルー入賞部35の入賞有効期間が継続される構成としてもよく、振分実行モードが発生しなくても振分用スルー入賞部35への入賞個数が特定個数(例えば10個)となった場合又は上記抽選処理の発生回数が特定回数(例えば10回)となった場合に振分用スルー入賞部35の入賞有効期間が終了する構成としてもよい。
(3)第1の実施形態において、振分用スルー入賞部35の入賞有効期間が開始された場合に振分表示部42cにおける絵柄の変動表示が開始される構成に代えて、振分用スルー入賞部35の入賞有効期間において当該振分用スルー入賞部35への入賞が発生したタイミング又は振分実行モードが開始されたタイミングで振分表示部42cにおける絵柄の変動表示が開始される構成としてもよい。
(4)第2振分実行モードにおいては基本的にV入賞が発生しない構成に代えて、第2振分実行モードであっても第1振分実行モードよりもV入賞が発生しにくいもののV入賞が発生し得る構成としてもよい。例えば、振分入賞装置36の開放態様は第1振分実行モードと第2振分実行モードとで同一又は略同一としながら、切換片66がV誘導位置に配置されている期間が第1振分実行モードよりも第2振分実行モードの方が短い期間となる構成としてもよい。また、例えば第2振分実行モードにおいては振分入賞装置36が閉鎖状態となった後に切換片66がV誘導位置に配置されることとなるが、振分入賞装置36が閉鎖状態となる直前で当該振分入賞装置36に入賞した遊技球であればV誘導位置に配置された後に切換片66の位置に到達することとなる構成としてもよい。これらの場合、第2振分実行モードであっても正規の遊技でV入賞が発生し得るため、当該第2振分実行モードに対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
当該構成においては、第1振分実行モードにてV入賞が発生した場合と第2振分実行モードにてV入賞が発生した場合とで同一の開閉実行モードが発生する構成としてもよい。また、当該構成に代えて、第2振分実行モードにおいてV入賞が発生した方が、第1振分実行モードにおいてV入賞が発生した場合よりも、遊技者にとって有利な開閉実行モードに移行する構成としてもよい。例えば、第2振分実行モードにおいてV入賞が発生した方が、第1振分実行モードにおいてV入賞が発生した場合よりも、特電入賞装置37への入賞が可能となるラウンド遊技の実行回数が多くなることで、結果的に開閉実行モード中における特電入賞装置37への入賞の発生回数が多くなる構成としてもよい。また、例えば第2振分実行モードにおいてV入賞が発生した方が、第1振分実行モードにおいてV入賞が発生した場合よりも、各ラウンド遊技における特電入賞装置37への入賞の上限個数が多くなることで、結果的に開閉実行モード中における遊技球の払い出し個数が多くなる構成としてもよい。これらの場合、V入賞の発生の期待度が相対的に低い第2振分実行モードにおいてV入賞が発生したことの遊技者の満足感を高めることが可能となる。
(5)上記各実施形態における第2振分実行モードにおいてV入賞が発生した場合には、開閉実行モードが発生しない構成としてもよい。
(6)上記各実施形態における第2振分実行モードにおいてV入賞が発生した場合には、パチンコ機10から遊技ホールの管理コンピュータに外部信号が出力される構成としてもよい。
(7)振分実行モードではない状況においてV入賞検知センサ69にて遊技球が検知された場合には、表示発光部73、スピーカ部74及び図柄表示装置44のいずれか又は所定の組合せで異常報知が実行される構成としてもよい。また、振分実行モードではない状況においてV入賞検知センサ69にて遊技球が検知された場合、パチンコ機10から遊技ホールの管理コンピュータに外部信号が出力される構成としてもよい。
(8)上記各実施形態において、第1振分実行モードにてV入賞が発生した場合と、第2振分実行モードにてV入賞が発生した場合とで同一の開閉実行モードが発生する構成としてもよい。これにより、開閉実行モードを制御するための処理構成を簡素化することが可能となる。
(9)上記各実施形態における第1振分実行モード及び第2振分実行モード以外に第3振分実行モードが設定されている構成としてもよい。例えば、振分入賞装置36の開放態様は第1振分実行モードと第3振分実行モードとで同一又は略同一としながら、切換片66がV誘導位置に配置されている期間が第1振分実行モードよりも第3振分実行モードの方が短い期間となる構成としてもよい。また、例えば第3振分実行モードにおいては振分入賞装置36が閉鎖状態となった後に切換片66がV誘導位置に配置されることとなるが、振分入賞装置36が閉鎖状態となる直前で当該振分入賞装置36に入賞した遊技球であればV誘導位置に配置された後に切換片66の位置に到達することとなる構成としてもよい。
(10)振分入賞装置36の構成は上記各実施形態における構成に限定されることはなく、例えば振分入賞装置36の内部に遊技球の転動領域が形成された転動部が設けられているとともに、当該転動部に遊技球の落下孔が複数設けられており、振分入賞装置36に入賞した遊技球は転動領域において転動した後にいずれかの落下孔に落下する構成としてもよい。そして、V入賞対応の落下孔に遊技球が落下した場合にはV入賞の発生として開閉実行モードへの移行が発生する構成としてもよい。この場合、第1振分実行モードにおいてはV入賞対応の落下孔に遊技球が落下し得るように転動領域への遊技球の導出が行われるのに対して、第2振分実行モードにおいてはV入賞対応の落下孔に遊技球が落下しないように転動領域への遊技球の導出が行われる構成としてもよい。
(11)特電入賞装置37が設けられておらず、開閉実行モードにおいては各ラウンド遊技が振分入賞装置36の開放により行われる構成としてもよい。
(12)振分実行モードにおいてV入賞が発生した場合の特典として開閉実行モードが発生する構成に代えて、振分実行モード後における当否抽選モードが高確率モードとなる構成としてもよく、振分実行モード後におけるサポートモードが高頻度サポートモードとなる構成としてもよく、多量の遊技球の払い出しが発生する構成としてもよい。
(13)第1作動部32への入賞が発生した場合に取得された保留情報(以下、第1保留情報という)と第2作動部33への入賞が発生した場合に取得された保留情報(以下、第2保留情報という)とが、区別して記憶される構成としてもよい。この場合、第1保留情報と第2保留情報とで当否判定処理が実行された場合の遊技者の有利度が相違する構成としてもよい。例えば、第2保留情報に対して当否判定処理が実行された場合の方が、第1保留情報に対して当否判定処理が実行された場合よりも遊技者に有利となる構成としてもよい。具体的には、第2保留情報に対して当否判定処理が実行されて当たり結果となった場合の方が、第1保留情報に対して当否判定処理が実行されて当たり結果となった場合よりも、振分判定処理において第1振分実行モードが選択される確率が高くなる構成としてもよい。
また、上記のように第1保留情報と第2保留情報とが区別して記憶される構成においては、第1保留情報及び第2保留情報のいずれであるかに関係なく取得された順序で当否判定処理の実行対象となる構成としてもよく、取得された順序に関係なく第2保留情報の方が第1保留情報よりも優先して当否判定処理の実行対象となる構成としてもよい。
(14)第2振分実行モードにおいては切換片66がV誘導位置に配置されないことによりV入賞が確実に発生しない構成としてもよい。
(15)上記各実施形態において第1振分実行モードにてV入賞が発生したことを契機とした開閉実行モードの方が、第2振分実行モードにてV入賞が発生したことを契機とした開閉実行モードよりも、特電入賞装置37への入賞が可能となるラウンド遊技の実行回数が多くなることで、結果的に開閉実行モード中における特電入賞装置37への入賞の発生回数が多くなる構成としてもよい。また、第1振分実行モードにてV入賞が発生したことを契機とした開閉実行モードの方が、第2振分実行モードにてV入賞が発生したことを契機とした開閉実行モードよりも、各ラウンド遊技における特電入賞装置37への入賞の上限個数が多くなることで、結果的に開閉実行モード中における遊技球の払い出し個数が多くなる構成としてもよい。
(16)当否判定処理の結果が当たり結果となった場合には振分用スルー入賞部35の入賞有効期間が発生するのではなく、振分実行モードが発生し、当該振分実行モードにおいてV入賞が発生した場合には開閉実行モードが発生する構成としてもよい。この場合、振分実行モードでは振分入賞装置36に入賞した遊技球は0%よりも大きく且つ100%未満の所定の確率でV入賞が発生する構成としてもよい。また、当否判定処理の結果が当たり結果となった場合に振分実行モードが発生する構成に代えて、第1入球部に遊技球が入球した場合に第2入球部への入球が可能となり当該第2入球部に遊技球が入球した場合に振分実行モードが発生し、当該振分実行モードにおいてV入賞が発生した場合には開閉実行モードが発生する構成としてもよい。
(17)振分実行モードにおいては第2作動部33の誘導ユニット52が駆動状態とならない構成としてもよく、第2振分実行モードにおいては誘導ユニット52が駆動状態となり得るのに対して第1振分実行モードにおいては誘導ユニット52が駆動状態とならない構成としてもよく、第1振分実行モードにおいては誘導ユニット52が駆動状態となり得るのに対して第2振分実行モードにおいては誘導ユニット52が駆動状態とならない構成としてもよい。また、開閉実行モードにおいては第2作動部33の誘導ユニット52が駆動状態とならない構成としてもよく、第2振分実行モードを契機とした開閉実行モードにおいては誘導ユニット52が駆動状態となり得るのに対して第1振分実行モードを契機とした開閉実行モードにおいては誘導ユニット52が駆動状態とならない構成としてもよく、第1振分実行モードを契機とした開閉実行モードにおいては誘導ユニット52が駆動状態となり得るのに対して第2振分実行モードを契機とした開閉実行モードにおいては誘導ユニット52が駆動状態とならない構成としてもよい。
(18)振分用スルー入賞部35が第2作動部33の下方に設けられている構成としてもよい。この場合、振分用スルー入賞部35の入賞有効期間においては第2作動部33の誘導ユニット52が駆動状態とならずに、当該入賞有効期間とは異なる期間においては第2作動部33の誘導ユニット52が駆動状態となり得る構成としてもよい。
(19)当否判定処理及び振分判定処理の結果が高確当たり結果となったとしても、開閉実行モードが発生しない場合には振分実行モードの終了後の当否抽選モードが低確率モードに設定される構成としてもよい。この場合、サポートモードが低頻度サポートモードに設定される構成としてもよく、当たり結果が次回発生するまで継続する高頻度サポートモードに設定される構成としてもよく、終了基準回数(例えば100回)の遊技回が消化されるまで継続する高頻度サポートモードに設定される構成としてもよい。
また、当否判定処理及び振分判定処理の結果が低確当たり結果となったとしても、開閉実行モードが発生しない場合には振分実行モードの終了後のサポートモードが低頻度サポートモードに設定される構成としてもよい。
(20)振分実行モードとなった場合にはその種類に関係なくV入賞検知センサ69における遊技球の検知が確実に発生する構成としてもよい。例えば、振分入賞装置36に入賞した遊技球が通過する通路は排出通路領域65bとV入賞通路領域65cとで分岐しているのではなくV入賞通路領域65cのみを備えており、振分入賞装置36に入賞した遊技球は確実にV入賞通路領域65cを通過してV入賞検知センサ69にて確実に検知される構成としてもよい。また、当該構成に代えて、振分入賞装置36に入賞した遊技球が通過する通路は上記各実施形態と同様に排出通路領域65bとV入賞通路領域65cとに分岐しているものの、いずれの振分実行モードであったとしても振分入賞装置36に入賞した遊技球の少なくとも1個はV入賞通路領域65cを通過してV入賞検知センサ69にて確実に検知されるように切換片66の駆動制御が行われる構成としてもよい。
(21)振分実行モードにおいて振分入賞装置36に入賞した遊技球がV入賞検知センサ69にて検知された場合には確実に開閉実行モードが発生する構成に代えて、V入賞検知センサ69にて遊技球が検知された場合の所定確率(0%よりも大きく100%未満の確率)で開閉実行モードが発生する構成としてもよい。例えば、V入賞検知センサ69にて遊技球が検知された場合には主側MPU92にて抽選処理が実行され当該抽選処理にて発生当選となった場合に開閉実行モードが発生する構成としてもよい。これにより、遊技者はV入賞が発生することだけではなく、さらに抽選処理にて発生当選となることを期待することとなる。
(22)主制御装置81から出力されるコマンドに基づいて、音声発光制御装置101により表示制御装置111が制御される構成に代えて、主制御装置81から出力されるコマンドに基づいて、表示制御装置111が音声発光制御装置101を制御する構成としてもよい。また、音声発光制御装置101と表示制御装置111とが別々に設けられた構成に代えて、両制御装置が一の制御装置として設けられた構成としてもよく、それら両制御装置のうち一方の機能が主制御装置81に集約されていてもよく、それら両制御装置の両機能が主制御装置81に集約されていてもよい。また、主制御装置81から音声発光制御装置101に出力されるコマンドの構成や、音声発光制御装置101から表示制御装置111に出力されるコマンドの構成も任意である。
(23)遊技回用の演出が実行される装置は、図柄表示装置44に限定されることはなく、可動式に設けられた装飾部材が動作することで遊技回用の演出が実行される構成としてもよく、所定の発光部を点灯させることで遊技回用の演出が実行される構成としてもよく、上記各態様の全部又は一部の組合せによって遊技回用の演出が実行される構成としてもよい。
(24)上記実施形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組合せが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。
また、外枠に開閉可能に支持された遊技機本体に貯留部及び取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも、本発明を適用できる。
また、遊技球が島設備に排出されることなく循環使用されるパチンコ機に本発明を適用してもよい。また、遊技者によるパチンコ機への遊技球の補充が不可であり、遊技者が使用可能な遊技球数がデータとして管理され、使用可能な遊技球数が1個以上である状況で発射操作が行われた場合に遊技球の発射が行われるとともにその使用可能な遊技球数が減算される構成に本発明を適用してもよい。この場合、振分用スルー入賞部35、振分入賞装置36又は特電入賞装置37などへの入賞が発生して賞球が発生する場合には使用可能な遊技球数がデータ上で増加することとなる。
(25)上記各実施形態において振分実行モードは第1振分実行モードのみが存在している構成としてもよい。この場合、振分実行モードが発生した場合に振分入賞装置36への入賞を狙って遊技球の発射を継続させることでV入賞が発生することとなる。当該構成を第4~第8の実施形態に適用した場合、振分判定処理において振分実行モードへの移行当選となった場合には第1振分実行モードが確実に発生することとなる。
(26)上記第4~第8の実施形態において、振分用スルー入賞部35への入賞有効期間において当該振分用スルー入賞部35への入賞が発生した場合には振分実行モードへの移行が確実に発生するものの、第1振分実行モードと第2振分実行モードとの振分確率が遊技状態に応じて変動する構成としてもよい。例えば、上記第4の実施形態及び上記第8の実施形態であれば、第1~第5高確当たり結果のいずれかとなった場合には低確当たり結果となった場合よりも第1振分実行モードへの振分確率が高くなるとともに、第1~第5高確当たり結果のそれぞれにおいて第1振分実行モードへの振分確率が相違する構成としてもよい。また、例えば上記第5の実施形態~第7の実施形態であれば、振分判定の確率抽選処理において第1振分実行モードへの振分確率を変動させる構成とするとともに、当否判定処理にて当たり結果が選択される確率と振分判定処理にて第1振分実行モードが選択される確率とを積算した合成確率が所定値以下となるように少なくとも一方の確率が修正される構成としてもよい。
(27)上記第4の実施形態~上記第7の実施形態において高確当たり結果となったことを契機として振分判定処理において振分実行モードへの移行当選となる確率が変更される場合、低確当たり結果となったことを契機として設定される当該確率よりも高い確率に変更される構成としてもよい。これにより、高確当たり結果となったことの有利性を高めることが可能となる。
(28)上記第4の実施形態~上記第7の実施形態において高確当たり結果となったことを契機として当否判定処理にて当たり結果が選択される確率が変更される場合、低確当たり結果となったことを契機として設定される当該確率よりも低い確率に変更され得る構成としてもよい。但し、高確当たり結果となったことの有利性を担保すべく、この場合には当否判定処理にて当たり結果が選択される確率と振分判定処理にて振分実行モードへの移行当選となる確率とを積算した合成確率が低確当たり結果となったことを契機として設定される各確率の合成確率よりも高い確率となるように、振分判定処理にて振分実行モードへの移行当選となる確率が設定されることが好ましい。
(29)上記第5の実施形態~上記第7の実施形態では、当否判定処理にて当たり結果が選択される確率と振分判定処理にて振分実行モードへの移行当選となる確率とを積算した合成確率が所定値以下となるように当否判定処理にて当たり結果が選択される確率及び振分判定処理にて振分実行モードへの移行当選となる確率のうち少なくとも一方が修正される構成としたが、これに加えて又は代えて、上記合成確率が特定値以上となるように当否判定処理にて当たり結果が選択される確率及び振分判定処理にて振分実行モードへの移行当選となる確率のうち少なくとも一方が修正される構成としてもよい。これにより、上記合成確率が想定以上に低くなってしまうことを阻止することが可能となる。
(30)上記第5の実施形態~上記第7の実施形態では、当否判定処理にて当たり結果が選択される確率及び振分判定処理にて振分実行モードへの移行当選となる確率が高確当たり結果となったことを契機として低確率時よりも高く設定される場合、それら確率を積算した合成確率が常に所定確率となるようにそれら確率が修正される構成としてもよい。例えば上記第5の実施形態であれば振分判定の確率修正処理(ステップS2307)では上記合成確率が所定確率となるように振分判定処理にて振分実行モードへの移行当選となる確率が修正される。
また、例えば上記第6の実施形態及び上記第7の実施形態であれば、当否判定処理にて当たり結果が選択される確率及び振分判定処理にて振分実行モードへの移行当選となる確率のうち一方が低確率時の確率に設定されている状況で他方が高確当たり結果を契機とした確率に設定される状況が発生し得る。このような場合には、その低確率時の確率に設定されている一方の確率をそのままとしながら、上記合成確率が所定確率となるように他方の確率を設定する。これにより、当否判定処理及び振分判定処理のうち少なくとも一方に関して高確当たり結果が発生した場合には、上記合成確率が確実に所定確率となる。
また、例えば上記第7の実施形態であれば当否判定処理にて当たり結果が選択される確率及び振分判定処理にて振分実行モードへの移行当選となる確率のうち一方の方が先に継続回数が「0」となり低確率時の確率に設定されるのに対して、他方は継続回数が1以上であり高確率時の確率が保持される状況が発生し得る。このような場合には一方の継続回数が「0」となり低確率の確率に設定されたタイミングで、上記合成確率が所定確率となるように継続回数が1以上である側の確率がそれまでよりも高い確率に変更されることとなる。これにより、確率の変更契機が多様化される。
(31)上記第4の実施形態~上記第8の実施形態において、当否判定処理にて当たり結果が選択される確率がそのまま報知される構成としてもよく、当該確率に応じて報知態様の選択確率が相違している構成としてもよく、当該確率が一切報知されない構成としてもよく、所定確率以上であるか否かを示す報知が実行される構成としてもよい。
(32)上記第4の実施形態~上記第8の実施形態において、振分判定処理にて振分実行モードへの移行当選となる確率がそのまま報知される構成としてもよく、当該確率に応じて報知態様の選択確率が相違している構成としてもよく、当該確率が一切報知されない構成としてもよく、所定確率以上であるか否かを示す報知が実行される構成としてもよい。
(33)上記第8の実施形態において、V入賞抽選処理にてV入賞当選となる確率がそのまま報知される構成としてもよく、当該確率に応じて報知態様の選択確率が相違している構成としてもよく、当該確率が一切報知されない構成としてもよく、所定確率以上であるか否かを示す報知が実行される構成としてもよい。
(34)上記第4の実施形態では、V入賞が発生することで移行した開閉実行モードが終了しない限り遊技状態移行処理(図37)が実行されない構成としたが、これに代えて、V入賞が発生しなかったとしても振分実行モードへの移行が発生した場合には遊技状態移行処理(図37)が実行される構成としてもよく、振分実行モードへの移行が発生しなくても当否判定処理において当たり結果となった遊技回が終了した場合に遊技状態移行処理(図37)が実行される構成としてもよい。これにより、当否判定処理にて当たり結果が選択される確率及び振分判定処理にて振分実行モードへの移行当選となる確率が変動する機会を多く生じさせることが可能となる。
(35)上記第5の実施形態において遊技状態移行処理(図39)では当否判定の確率抽選処理よりも先に振分判定の確率抽選処理が実行される構成としてもよい。この場合、当否判定処理にて当たり結果が選択される確率と振分判定処理にて振分実行モードへの移行当選となる確率とを積算した合成確率が所定値よりも大きい場合には当否判定処理にて当たり結果が選択される確率が修正されることとなる。
(36)上記第7の実施形態のように低確率時よりも高い確率が設定される又は設定され得る状況が継続回数分に亘って継続する構成を、上記第7の実施形態以外の実施形態に適用してもよい。
(37)上記第7の実施形態において、高確当たり結果となったことを契機として確率が設定されるとともに継続回数が設定された場合、その設定された確率が継続回数の値が「0」となるまで保持される構成としてもよい。これにより、確率の設定状況を遊技者が理解し易くなる。
(38)上記第8の実施形態において、当否判定処理にて当たり結果が選択される確率が変動しない構成としてもよい。この場合、振分判定処理にて振分実行モードへの移行当選となる確率及びV入賞抽選処理にてV入賞当選となる確率が変動することとなる。当該構成に対して、上記第5の実施形態のように合成確率が所定値以下となるように確率の修正処理が実行される構成を適用してもよく、上記第6の実施形態のように各確率が変更される契機が異なる構成を適用してもよく、上記第7の実施形態のように低確率時よりも確率が高くなる又は高くなり得る状況が継続回数に亘って継続する構成を適用してもよい。
(39)上記第8の実施形態において、振分判定処理にて振分実行モードへの移行当選となる確率が変動しない構成としてもよい。この場合、当否判定処理にて当たり結果が選択される確率及びV入賞抽選処理にてV入賞当選となる確率が変動することとなる。当該構成に対して、上記第5の実施形態のように合成確率が所定値以下となるように確率の修正処理が実行される構成を適用してもよく、上記第6の実施形態のように各確率が変更される契機が異なる構成を適用してもよく、上記第7の実施形態のように低確率時よりも確率が高くなる又は高くなり得る状況が継続回数に亘って継続する構成を適用してもよい。
(40)当否判定処理において当たり結果となった遊技回が終了した場合に確実に開閉実行モードが発生する構成に対して、当否判定処理にて当たり結果となる確率が低確率時よりも高くなった状況が所定回数の開閉実行モードが発生するまで継続するとともにその所定回数が複数種類存在している構成を適用してもよい。この場合、第1作動部32への入賞に基づき取得された保留情報と第2作動部33への入賞に基づき取得された保留情報とが区別して記憶されるとともに、いずれの保留情報であるかに応じて上記所定回数の選択率、上記所定回数の種類数及び上記所定回数の選択期待値が異なる構成としてもよい。これにより、上記所定回数の選択態様を保留情報の取得の契機となった作動部32,33の種類との関係で異ならせることが可能となり、遊技の多様化が図られる。
(41)当否判定処理において当たり結果となった遊技回が終了した場合に確実に開閉実行モードが発生する構成に対して、当否判定処理にて当たり結果となる確率が3種類以上存在している構成を適用してもよい。
(42)ラウンド遊技中において一般入賞口221、上作動口223、又は下作動口224へ遊技球が入賞することでカウント数を決定するための抽選処理又はラウンド遊技が継続するか否かを決定するための抽選処理が行われる構成としてもよい。具体的には、各ラウンド遊技において一般入賞口221、上作動口223、又は下作動口224への入賞が発生した場合、カウント数を決定するための抽選処理又はラウンド遊技が継続するか否かを決定するための抽選処理が行われる構成としてもよい。また、一般入賞口221、上作動口223、又は下作動口224への入賞個数に応じて、カウント数又はラウンド遊技の継続率が変化する構成としてもよい。当該構成とすることにより、ラウンド遊技中において大入賞口222aへ遊技球が入賞することだけではなく、一般入賞口221、上作動口223、又は下作動口224にも遊技球が入賞することに期待させることが可能となる。
(43)主制御装置260から出力されるコマンドに基づいて、音声発光制御装置290により表示制御装置300が制御される構成に代えて、主制御装置260から出力されるコマンドに基づいて、表示制御装置300が音声発光制御装置290を制御する構成としてもよい。また、音声発光制御装置290と表示制御装置300とが別々に設けられた構成に代えて、両制御装置が一の制御装置として設けられた構成としてもよく、それら両制御装置のうち一方の機能が主制御装置260に集約されていてもよく、それら両制御装置の両機能が主制御装置260に集約されていてもよい。また、主制御装置260から音声発光制御装置290に出力されるコマンドの構成や、音声発光制御装置290から表示制御装置300に出力されるコマンドの構成も任意である。
(44)遊技回用の演出が実行される装置は、図柄表示装置231に限定されることはなく、可動式に設けられた装飾部材が動作することで遊技回用の演出が実行される構成としてもよく、所定の発光部を点灯させることで遊技回用の演出が実行される構成としてもよく、上記各態様の全部又は一部の組合せによって遊技回用の演出が実行される構成としてもよい。
(45)作動口23,24への入賞に応じて当否判定処理が行われ、当該当否判定処理において大当たり結果となった場合、遊技状態が開閉実行モードへと移行する構成と、遊技球が所定領域に入賞し、当該所定領域に設けられた大当たり領域に遊技球が入賞することで大当たりとなり、遊技状態が開閉実行モードへと移行する構成とが設定されている遊技機においても、本発明を適用できる。
(46)上記実施形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組合せが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。
また、外枠に開閉可能に支持された遊技機本体に貯留部及び取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも、本発明を適用できる。
また、遊技球が島設備に排出されることなく循環使用されるパチンコ機に本発明を適用してもよい。また、遊技者によるパチンコ機への遊技球の補充が不可であり、遊技者が使用可能な遊技球数がデータとして管理され、使用可能な遊技球数が1個以上である状況で発射操作が行われた場合に遊技球の発射が行われるとともにその使用可能な遊技球数が減算される構成に本発明を適用してもよい。この場合、上作動口223、下作動口224又は大入賞口222aなどへの入賞が発生して賞球が発生する場合には使用可能な遊技球数がデータ上で増加することとなる。
<上記実施形態から抽出される発明群について>
以下、上述した実施形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴A群>
特徴A1.開放状態と閉鎖状態とに切り換わり可能な可変入球手段(振分入賞装置36)と、
当該可変入球手段を前記開放状態とした後に前記閉鎖状態に切り換える可変入球制御を実行する可変入球制御手段(主側MPU92における振分開始用処理及び振分用処理を実行する機能)と、
前記可変入球制御が実行される状態(振分実行モード)に設定する状態設定手段(主側MPU92における振分待機用処理を実行する機能)と、
前記可変入球手段に入球した遊技球により特典付与契機(V入賞検知センサ69における遊技球の検知)が発生したことに基づいて、遊技者に特典(開閉実行モードへの移行)を付与する特典付与手段(主側MPU92におけるステップS1311の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A1によれば、可変入球手段に遊技球が入球したとしても、その遊技球によって特典付与契機が発生しないと遊技者に特典が付与されない。これにより、可変入球手段の可変入球制御が実行される状態となった場合、遊技者は可変入球手段に遊技球が入球することだけではなく、可変入球手段に入球した遊技球によって特典付与契機が発生することを期待することとなる。よって、遊技者の期待感が段階的なものとなり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴A2.開放状態と閉鎖状態とに切り換わり可能な可変入球手段(振分入賞装置36)と、
当該可変入球手段を前記開放状態とした後に前記閉鎖状態に切り換える可変入球制御を実行する可変入球制御手段(主側MPU92における振分開始用処理及び振分用処理を実行する機能)と、
前記可変入球手段に入球した遊技球により特典付与契機(V入賞検知センサ69における遊技球の検知)が発生したことに基づいて、遊技者に特典(開閉実行モードへの移行)を付与する特典付与手段(主側MPU92におけるステップS1311の処理を実行する機能)と、
所定抽選契機(振分用スルー入賞部35の入賞)が発生したことに基づいて所定抽選処理を実行する所定抽選手段(第1の実施形態では主側MPU92におけるステップS1003及びステップS1004の処理を実行する機能、第3の実施形態では主側MPU92におけるステップS1802及びステップS1803の処理を実行する機能)と、
前記所定抽選処理の結果が特定結果である場合に前記可変入球制御が実行される状態に設定する第1状態設定手段(主側MPU92におけるステップS1104及びステップS1105の処理を実行する機能)と、
前記所定抽選処理の結果が非特定結果である場合に前記可変入球制御が実行される状態に設定する第2状態設定手段(主側MPU92におけるステップS1106及びステップS1107の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記所定抽選処理の結果が前記特定結果となった場合に前記特典付与契機が発生し得る、又は前記所定抽選処理の結果が前記特定結果となった場合の方が前記所定抽選処理の結果が前記非特定結果となった場合よりも前記特典付与契機が発生し易いことを特徴とする遊技機。
特徴A2によれば、可変入球手段に遊技球が入球したとしても、その遊技球によって特典付与契機が発生しないと遊技者に特典が付与されない。これにより、可変入球手段の可変入球制御が実行される状態となった場合、遊技者は可変入球手段に遊技球が入球することだけではなく、可変入球手段に入球した遊技球によって特典付与契機が発生することを期待することとなる。よって、遊技者の期待感が段階的なものとなり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
また、所定抽選契機が発生したことに基づき実行された所定抽選処理の結果が特定結果となった場合の方が非特定結果となった場合よりも特典付与契機が発生し易い。これにより、遊技者は可変入球手段の可変入球制御が実行されることを期待するだけでなく、所定抽選処理の結果が特定結果となることも期待することとなる。よって、遊技者が期待する対象が多くなり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
さらにまた、所定抽選処理の結果が特定結果となった場合だけではなく、所定抽選処理の結果が非特定結果となった場合にも、可変入球手段の可変入球制御が実行される。これにより、所定抽選契機が発生した場合には所定抽選処理の抽選結果がいずれの結果であったとしても可変入球手段の可変入球制御が実行されることとなる。よって、可変入球手段の可変入球制御が実行される機会を多く付与することが可能となり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴A3.前記特典付与契機が発生したことに基づいて、前記特典の付与として、その後に前記可変入球手段又はそれとは異なる可変入球手段(特電入賞装置37)が開放状態となることを特徴とする特徴A2に記載の遊技機。
特徴A3によれば、特典付与契機が発生した場合には、所定抽選契機の発生に対する可変入球手段の可変入球制御とは別に、当該可変入球手段又はそれとは異なる可変入球手段が開放状態となる。これにより、特典付与契機を発生させることで可変入球手段が開放状態となる状況を延長させることが可能となる。
特徴A4.前記可変入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、遊技球及び使用可能な遊技球数情報のいずれかである付与対象を遊技者に付与する手段(払出装置86、払出制御装置87)を備えていることを特徴とする特徴A2又はA3に記載の遊技機。
特徴A4によれば、可変入球手段への遊技球の入球が発生することで遊技者が使用可能な遊技球数が増加するため、可変入球手段の可変入球制御が実行されることへの注目度を高めることが可能となる。そして、上記特徴A2の構成を備え、所定抽選契機が発生した場合、所定抽選処理の結果が非特定結果であったとしても可変入球手段の可変入球制御が実行されるため、所定抽選処理の結果が非特定結果となった場合であっても遊技への注目度が極端に低下してしまわないようにすることが可能となる。
特徴A5.前記所定抽選処理の結果が前記特定結果である場合に前記可変入球制御が実行される状態では前記可変入球手段における前記開放状態の合計期間は、遊技球の発射周期との関係で前記可変入球手段への特定個数の遊技球の入球を可能とする期間に設定されており、
前記所定抽選処理の結果が前記非特定結果である場合に前記可変入球制御が実行される状態では前記可変入球手段における前記開放状態の合計期間は、遊技球の発射周期との関係で前記可変入球手段への前記特定個数の遊技球の入球を可能とする期間に設定されていることを特徴とする特徴A2乃至A4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A5によれば、所定抽選処理の結果が非特定結果となったとしても、可変入球手段の可変入球制御が実行される状態において所定抽選処理の結果が特定結果となった場合と同等の数の遊技球を可変入球手段に入球させることが可能となる。これにより、所定抽選処理の結果が非特定結果となったことに対する遊技者の不利益感を低減させることが可能となる。
特徴A6.前記所定抽選処理の結果が前記特定結果である場合に前記可変入球制御が実行される状態と、前記所定抽選処理の結果が前記非特定結果である場合に前記可変入球制御が実行される状態とで、前記可変入球手段に入球する遊技球の期待個数が相違することを特徴とする特徴A2乃至A5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A6によれば、可変入球手段の可変入球制御が実行される状態において可変入球手段に入球する遊技球の期待個数との関係で、所定抽選処理の結果が特定結果となった場合と非特定結果となった場合とで有利度に差を生じさせることが可能となる。
特徴A7.前記特典付与手段は、前記所定抽選処理が実行されていないにも関わらず前記特典付与契機が発生した場合、前記特典を付与しないことを特徴とする特徴A2乃至A6のいずれか1に記載の遊技機。
所定抽選処理が実行されていないにも関わらず特典付与契機が発生する場合、その特典付与契機の発生が不正行為に起因している可能性が高い。このような事情において、特徴A7によれば、所定抽選処理が実行されていないにも関わらず特典付与契機が発生した場合、特典が付与されないため、そのような不正行為に対して特典が付与されないようにすることが可能となる。
特徴A8.所定入球部(振分用スルー入賞部35)に遊技球が入球したことに基づいて前記所定抽選契機が発生する構成であり、
所定有効期間において前記所定入球部に遊技球が入球した場合に前記所定抽選処理が実行され、前記所定有効期間とは異なる期間において前記所定入球部に遊技球が入球したとしても前記所定抽選処理が実行されないことを特徴とする特徴A2乃至A7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A8によれば、所定入球部に遊技球が入球したことに基づいて所定抽選契機が発生するため、特典付与契機を発生させるためにはまず所定入球部に遊技球を入球させてその後に可変入球手段に遊技球を入球させる必要が生じる。これにより、遊技球の入球を狙う対象が段階的に変化することとなり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
この場合に、所定有効期間において所定入球部に遊技球が入球した場合に所定抽選処理が実行され、所定有効期間とは異なる期間において所定入球部に遊技球が入球したとしても所定抽選処理が実行されない。これにより、所定入球部への遊技球の入球が所定抽選処理の実行契機となる状況を制限することが可能となり、所定抽選処理の実行頻度を適切な頻度とすることが可能となる。
特徴A9.前記所定抽選処理の結果が前記非特定結果となることを契機とした前記可変入球制御が実行される状態において前記特典付与契機が発生した場合と、前記所定抽選処理の結果が前記特定結果となることを契機とした前記可変入球制御が実行される状態において前記特典付与契機が発生した場合とで、前記特典付与契機が発生したことの報知として異なる報知が実行されるようにする手段(主側MPU92におけるステップS1302及びステップS1306の処理を実行する機能、表示側MPU113)を備えていることを特徴とする特徴A2乃至A8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A9によれば、所定抽選処理の結果が非特定結果となったことを契機として可変入球制御が実行されている状態において特典付与契機が発生したのか、それとも所定抽選処理の結果が特定結果となったことを契機として可変入球制御が実行されている状態において特典付与契機が発生したのかを明確に把握することが可能となる。
特徴A10.前記所定抽選処理の結果に対応する情報を報知する結果報知手段(振分表示部42c)を備えていることを特徴とする特徴A2乃至A9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A10によれば、所定抽選処理により決定された特定期間の内容を報知することが可能となる。
特徴A11.前記特典付与手段、前記所定抽選手段、前記第1状態設定手段及び前記第2状態設定手段を有する第1制御手段(主側MPU92)と、
当該第1制御手段が送信する情報に基づいて特定演出手段における演出の実行を制御するための処理を実行する第2制御手段(音光側MPU103、表示側MPU113)と、を備え、
前記第1制御手段により前記結果報知手段が制御されることを特徴とする特徴A10に記載の遊技機。
特徴A11によれば、結果報知手段に表示される情報の信頼度を高めることが可能となる。
特徴A12.特定抽選契機(第1作動部32又は第2作動部33への入賞)が発生した場合に、前記所定抽選契機が発生し得る所定有効期間(振分用スルー入賞部35の入賞有効期間)を生じさせるか否かを決定する特定抽選処理を実行する特定抽選手段(主側MPU92におけるステップS301及びステップS403の処理を実行する機能)と、
特定単位動作を開始させ、当該特定単位動作を終了させる場合に前記特定抽選処理の抽選結果に対応する動作内容となるように特定動作手段(特図表示部42a)を制御する特定動作制御手段(主側MPU92におけるステップS412、ステップS803及びステップS804の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A10又はA11に記載の遊技機。
特徴A12によれば、特定抽選処理が実行されたこと及び特定抽選処理の抽選結果を報知するための手段と、所定抽選処理の結果を報知するための手段とが、特定動作手段及び結果報知手段として個別に設けられる。これにより、特定動作手段及び結果報知手段を確認することで各内容の監視を個別に行うことが可能となる。
特徴A13.前記特定抽選処理が実行された場合に特定単位演出が開始され、その後に前記所定有効期間が実行される場合には当該所定有効期間において前記特定単位演出が継続されるように特定演出手段(図柄表示装置44)を制御する手段(表示側MPU113)を備えていることを特徴とする特徴A12に記載の遊技機。
特徴A13によれば、特定演出手段にて所定有効期間の開始前及び所定有効期間を含めて一連の演出が実行されることにより、これら期間における演出効果を高めることが可能となる。また、このように特定演出手段にて所定有効期間の開始前及び所定有効期間を含めて一連の演出が実行される構成において、特定動作手段及び結果報知手段を確認することで各内容の監視を個別に行うことが可能となる。
特徴A14.前記結果報知手段における前記所定抽選処理の結果に対応する情報の報知は、前記可変入球制御が実行される状態が開始される場合に開始されることを特徴とする特徴A10乃至A13のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A14によれば、所定抽選処理の抽選結果を可変入球制御が実行される状態の開始時において報知することが可能となる。
特徴A15.前記結果報知手段における前記所定抽選処理の結果に対応する情報の報知は、前記可変入球制御が実行される状態において継続されることを特徴とする特徴A10乃至A14のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A15によれば、可変入球制御が実行される状態の任意のタイミングにおいて結果報知手段を確認することで、所定抽選処理の抽選結果を把握することが可能となる。
特徴A16.特定抽選契機(第1作動部32又は第2作動部33への入賞)が発生した場合に、前記所定抽選契機が発生し得る所定有効期間(振分用スルー入賞部35の入賞有効期間)を生じさせるか否かを決定する特定抽選処理を実行する特定抽選手段(主側MPU92におけるステップS301及びステップS403の処理を実行する機能)と、
特定演出手段(図柄表示装置44)にて特定単位演出を開始させ、所定期間経過後に当該特定単位演出の実行態様を前記特定抽選処理の抽選結果に対応する態様とさせる単位演出制御手段(表示側MPU113)と、
を備え、
前記特定単位演出の実行態様が前記特定抽選処理の抽選結果が当選結果であることに対応する実行態様となり当該特定単位演出が継続されている状況において前記所定有効期間が発生することを特徴とする特徴A2乃至A15のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A16によれば、特定抽選処理の抽選結果に対応する実行態様となる特定単位演出が実行されることにより、特定抽選処理の抽選結果に対応する演出を提供することが可能となる。この場合に、特定単位演出はその実行態様が特定抽選処理の抽選結果が当選結果であることに対応する実行態様となった後であっても、所定有効期間において継続される。これにより、所定有効期間が開始される前から実行されている特定単位演出を利用して所定有効期間であることを遊技者に報知することが可能となる。
特徴A17.前記単位演出制御手段は、前記可変入球制御が実行される状態においても前記特定単位演出を継続させることを特徴とする特徴A16に記載の遊技機。
特徴A17によれば、可変入球制御が実行される状態も含めて特定単位演出が実行されることにより、所定有効期間が開始される前の期間、所定有効期間、及び可変入球制御が実行される期間を利用して一連の特定単位演出を提供することが可能となる。
特徴A18.前記単位演出制御手段は、前記特典付与契機が発生した場合、前記特定単位演出の実行態様を前記特典付与契機の発生に対応する態様とすることを特徴とする特徴A17に記載の遊技機。
特徴A18によれば、可変入球制御が実行される状態において特典付与契機が発生した場合には特定単位演出の実行態様が特典付与契機の発生に対応する態様となることにより、特定単位演出を利用して特典付与契機の発生を報知することが可能となる。
特徴A19.前記単位演出制御手段は、前記特定単位演出として、複数の変動表示領域において絵柄の変動表示を行わせ、前記特定抽選処理の抽選結果が当選結果である場合には前記所定期間が経過した場合、前記複数の変動表示領域における一部の変動表示領域に同一種類の絵柄が停止表示されてリーチ絵柄の組合せが形成されている状況において残りの変動表示領域にて絵柄の変動表示を継続させ、前記特典付与契機が発生した場合、前記残りの変動表示領域に前記リーチ絵柄の組合せを形成している絵柄と同一種類の絵柄が停止表示されるようにすることを特徴とする特徴A18に記載の遊技機。
特徴A19によれば、所定有効期間が開始される前の期間、所定有効期間、及び可変入球制御が実行される期間において絵柄の変動表示を利用した一連の演出を実行することが可能となる。また、所定有効期間が開始される場合にはリーチ変動表示が開始されるとともに、特典付与契機が発生した場合には同一種類の絵柄の組合せが停止表示されるため、各状況を絵柄の変動表示の態様を利用して報知することが可能となる。
特徴A20.特定単位動作を開始させ、当該特定単位動作を終了させる場合に前記特定抽選処理の抽選結果に対応する動作内容となるように特定動作手段(特図表示部42a)を制御する特定動作制御手段(主側MPU92におけるステップS412、ステップS803及びステップS804の処理を実行する機能)と、
所定単位動作を開始させ、当該所定単位動作を終了させる場合に、前記可変入球制御が実行される状態において前記特典付与契機の発生の有無に対応する動作内容となるように所定動作手段(振分表示部42c)を制御する所定動作制御手段(主側MPU92におけるステップS905、ステップS1001、ステップS1101、ステップS1201、ステップS1302及びステップS1306の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴A16乃至A19のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A20によれば、特定抽選処理が実行されたこと及び特定抽選処理の抽選結果を報知するための動作手段と、可変入球制御が実行される状態であること及び特典付与契機の発生の有無を報知するための動作手段とが、特定動作手段及び所定動作手段として個別に設けられている。これにより、特定演出手段にて所定有効期間の開始前及び所定有効期間を含めて一連の演出が実行される構成において、特定動作手段及び所定動作手段を確認することで各期間の監視を個別に行うことが可能となる。
特徴A21.前記所定動作制御手段は、前記所定有効期間が開始される場合に前記所定単位動作を開始させることを特徴とする特徴A20に記載の遊技機。
特徴A21によれば、遊技ホールの管理者は所定動作手段において所定単位動作が開始されたか否かを確認することで、所定有効期間が開始されたか否かを明確に把握することが可能となる。
特徴A22.前記特定動作制御手段は、前記特定単位動作を前記所定有効期間が開始される前に終了させることを特徴とする特徴A21に記載の遊技機。
特徴A22によれば、所定有効期間が開始される前に特定動作手段において特定抽選処理の結果が報知される。これにより、遊技ホールの管理者は特定動作手段を確認することで、その後に発生する所定有効期間が正規のものであるか否かを把握することが可能となる。
特徴A23.前記所定抽選手段、前記特定抽選手段及び前記特典付与手段を有する第1制御手段(主側MPU92)と、
当該第1制御手段が送信する情報に基づい前記特定演出手段を制御するための処理を実行する第2制御手段(音光側MPU103、表示側MPU113)と、
を備え、
前記第1制御手段は、前記特定動作制御手段及び前記所定動作制御手段を有することを特徴とする特徴A20乃至A22のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A23によれば、特定動作手段及び所定動作手段は第1制御手段により直接的に制御されるため、特定動作手段及び所定動作手段における内容の信頼性を高めることが可能となる。その一方、特定演出手段は第2制御手段により制御されるため、第1制御手段の処理負荷を軽減することが可能となる。
特徴A24.前記特典付与手段は、前記所定抽選処理の結果が前記非特定結果となることを契機とした前記可変入球制御が実行される状態において前記特典付与契機が発生した場合と、前記所定抽選処理の結果が前記特定結果となることを契機とした前記可変入球制御が実行される状態において前記特典付与契機が発生した場合とで、前記特典の付与態様を相違させることを特徴とする特徴A2乃至A23のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A24によれば、所定抽選処理の結果が非特定結果となった場合と特定結果となった場合とで特典付与契機が発生した場合の特典の付与態様が相違することとなるため、所定抽選処理の結果が非特定結果となったとしても可変入球手段の可変入球制御が実行されるとともに、その可変入球制御が実行される状態にて特典付与契機が発生した場合には特典が付与される構成において所定抽選処理の結果に対応する差異をその特典の内容に関しても生じさせることが可能となる。
特徴A25.前記特典付与契機が発生したことに基づいて、前記特典の付与として、その後に前記可変入球手段又はそれとは異なる可変入球手段が開放状態となる特定遊技状態が発生する構成であり、
前記特典付与手段は、前記所定抽選処理の結果が前記非特定結果となり前記特典付与契機が発生した場合と、前記所定抽選処理の結果が前記特定結果となり前記特典付与契機が発生した場合とで、前記特定遊技状態が終了するまでに最低限要する時間を相違させることを特徴とする特徴A24に記載の遊技機。
特徴A25によれば、所定抽選処理の結果が非特定結果となり特典付与契機が発生した場合と、所定抽選処理の結果が特定結果となり特典付与契機が発生した場合とで、特定遊技状態が終了するまでに最低限要する時間が相違することにより、遊技の動作内容の見た目において両者を明確に区別することが可能となる。
特徴A26.前記特定遊技状態において前記開放状態となった可変入球手段に遊技球が入球した場合、遊技球及び使用可能な遊技球数情報のいずれかである付与対象を遊技者に付与する手段(払出装置86、払出制御装置87)を備え、
前記特典付与手段は、前記所定抽選処理の結果が前記非特定結果となり前記特典付与契機が発生したことによる前記特定遊技状態と、前記所定抽選処理の結果が前記特定結果となり前記特典付与契機が発生したことによる前記特定遊技状態とで、発射操作が同一の態様で行われた場合で比較して、前記特定遊技状態において期待される前記付与対象の付与数が同程度となるようにするものであることを特徴とする特徴A25に記載の遊技機。
特徴A26によれば、特定遊技状態が発生した場合には当該特定遊技状態における付与対象の付与数に関して、所定抽選処理の結果に応じた有利又は不利が生じないようにすることが可能となる。
特徴A27.前記特典付与手段は、前記所定抽選処理の結果が前記非特定結果となり前記特典付与契機が発生したことによる前記特定遊技状態の方が、前記所定抽選処理の結果が前記特定結果となり前記特典付与契機が発生したことによる前記特定遊技状態よりも、終了するまでに最低限要する時間を長くさせることを特徴とする特徴A26に記載の遊技機。
特徴A27によれば、所定抽選処理の結果が非特定結果となったにも関わらず特典付与契機が発生した場合には、特定遊技状態が終了するまでに最低限要する時間が長くなるため、その特典付与契機の発生が正規のものであるか否かを遊技ホールの管理者が確認し易くなる。
特徴A28.前記特典付与手段は、前記所定抽選処理の結果が前記非特定結果となり前記特典付与契機が発生したことによる前記特定遊技状態の方が、前記所定抽選処理の結果が前記特定結果となり前記特典付与契機が発生したことによる前記特定遊技状態よりも、当該特定遊技状態において開放対象となる可変入球手段が閉鎖状態に維持される期間を長くさせることを特徴とする特徴A27に記載の遊技機。
特徴A28によれば、特定遊技状態において開放対象となる可変入球手段への遊技球の入球個数に影響を与えないようにしながら、特定遊技状態が終了するまでに最低限要する時間を長くすることが可能となる。
なお、特徴A1~A28の構成に対して、特徴A1~A28、特徴B1~B12、特徴C1~C9、特徴D1~D6、特徴E1~E12、特徴F1~F3、特徴G1、特徴H1~H19、特徴I1~I10、特徴J1~J17、特徴K1~K12のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴B群>
特徴B1.特定抽選契機(第1作動部32又は第2作動部33への入賞)が発生した場合に、特定期間(振分実行モード)又は当該特定期間を開始させることを可能とする期間(振分用スルー入賞部35の入賞有効期間)を生じさせるか否かを決定する特定抽選処理を実行する特定抽選手段(主側MPU92におけるステップS301及びステップS403の処理を実行する機能)と、
前記特定抽選処理の抽選結果が当選結果となった後に、遊技者の遊技操作に基づき所定抽選契機(振分用スルー入賞部35への入賞)が発生した場合に所定抽選処理を実行する所定抽選手段(第1の実施形態では主側MPU92におけるステップS1003及びステップS1004の処理を実行する機能、第3の実施形態では主側MPU92におけるステップS1802及びステップS1803の処理を実行する機能)と、
前記所定抽選処理の結果に対応する前記特定期間が行われるようにする特定期間設定手段(主側MPU92におけるステップS1104~ステップS1107の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴B1によれば、特定抽選処理の抽選結果が当選結果となった場合、その特定抽選処理の抽選結果に対応する特定期間が行われるのではなく、特定抽選処理の抽選結果が当選結果となった後に遊技者の遊技操作に基づき所定抽選契機が発生したことにより実行される所定抽選処理の結果に対応する特定期間が行われる。これにより、特定期間が発生することが確定している状況において遊技者はその特定期間の内容が遊技者にとって有利な内容となることを期待しながら遊技操作を行うこととなる。よって、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴B2.所定入球部(振分用スルー入賞部35)に遊技球が入球したことに基づいて前記所定抽選契機が発生することを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
特徴B2によれば、所定入球部に遊技球が入球したことに基づいて所定抽選契機が発生するため、遊技者の遊技操作に基づき所定抽選契機を発生させる構成において、当該所定抽選契機の発生条件を明確なものとすることが可能となる。
特徴B3.前記特定抽選処理の抽選結果が前記当選結果となった後に所定有効期間(振分用スルー入賞部35への入賞有効期間)が発生する構成であり、
所定有効期間において前記所定入球部に遊技球が入球した場合に前記所定抽選処理が実行され、前記所定有効期間とは異なる期間において前記所定入球部に遊技球が入球したとしても前記所定抽選処理が実行されないことを特徴とする特徴B2に記載の遊技機。
特徴B3によれば、所定入球部への遊技球の入球が所定抽選処理の実行契機となる状況を制限することが可能となり、特定抽選処理の結果が当選結果となっていないにも関わらず所定抽選処理が実行されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴B4.前記所定入球部に遊技球が入球した場合、前記所定有効期間及び前記所定有効期間とは異なる期間のいずれであっても、遊技球及び使用可能な遊技球数情報のいずれかである付与対象を遊技者に付与する手段(払出装置86、払出制御装置87)を備えていることを特徴とする特徴B3に記載の遊技機。
特徴B4によれば、所定入球部に遊技球が入球した場合には所定有効期間とは異なる期間であっても付与態様が遊技者に付与されるため、所定入球部への遊技球の入球が発生したことに対して遊技者に利益を付与することが可能となる。
特徴B5.前記特定期間設定手段は、前記所定抽選処理が実行された場合に前記特定期間を開始させることを特徴とする特徴B1乃至B4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B5によれば、所定抽選契機を所定抽選処理の実行契機だけではなく特定期間の開始契機とすることが可能となる。これにより、各契機が異なる構成に比べて、遊技内容の理解の容易化を図ることが可能となる。
特徴B6.前記所定抽選処理の結果に対応する情報を報知する結果報知手段(振分表示部42c)を備えていることを特徴とする特徴B1乃至B5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B6によれば、所定抽選処理により決定された特定期間の内容を報知することが可能となる。
特徴B7.前記特定抽選手段、前記所定抽選手段及び前記特定期間設定手段を有する第1制御手段(主側MPU92)と、
当該第1制御手段が送信する情報に基づいて特定演出手段における演出の実行を制御するための処理を実行する第2制御手段(音光側MPU103、表示側MPU113)と、を備え、
前記第1制御手段により前記結果報知手段が制御されることを特徴とする特徴B6に記載の遊技機。
特徴B7によれば、結果報知手段に表示される情報の信頼度を高めることが可能となる。
特徴B8.特定単位動作を開始させ、当該特定単位動作を終了させる場合に前記特定抽選処理の抽選結果に対応する動作内容となるように特定動作手段(特図表示部42a)を制御する特定動作制御手段(主側MPU92におけるステップS412、ステップS803及びステップS804の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B6又はB7に記載の遊技機。
特徴B8によれば、特定抽選処理が実行されたこと及び特定抽選処理の抽選結果を報知するための手段と、所定抽選処理の結果を報知するための手段とが、特定動作手段及び結果報知手段として個別に設けられる。これにより、特定動作手段及び結果報知手段を確認することで各内容の監視を個別に行うことが可能となる。
特徴B9.前記特定抽選処理が実行された場合に特定単位演出が開始され、その後に前記特定期間が実行される場合には当該特定期間において前記特定単位演出が継続されるように特定演出手段(図柄表示装置44)を制御する手段(表示側MPU113)を備えていることを特徴とする特徴B8に記載の遊技機。
特徴B9によれば、特定演出手段にて特定期間の開始前及び特定期間を含めて一連の演出が実行されることにより、これら期間における演出効果を高めることが可能となる。また、このように特定演出手段にて特定期間の開始前及び特定期間を含めて一連の演出が実行される構成において、特定動作手段及び結果報知手段を確認することで各内容の監視を個別に行うことが可能となる。
特徴B10.前記結果報知手段における前記所定抽選処理の結果に対応する情報の報知は、前記特定期間が開始される場合に開始されることを特徴とする特徴B6乃至B9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B10によれば、所定抽選処理により決定された特定期間の内容を当該特定期間の開始時において報知することが可能となる。
特徴B11.前記結果報知手段における前記所定抽選処理の結果に対応する情報の報知は、前記特定期間において継続されることを特徴とする特徴B6乃至B10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B11によれば、特定期間の任意のタイミングにおいて結果報知手段を確認することで、所定抽選処理により決定された特定期間の内容を把握することが可能となる。
特徴B12.開放状態と閉鎖状態とに切り換わり可能な可変入球手段(振分入賞装置36)と、
当該可変入球手段を前記開放状態とした後に前記閉鎖状態に切り換える可変入球制御を実行する可変入球制御手段(主側MPU92における振分開始用処理及び振分用処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特定期間は、前記可変入球制御が実行される期間であり、
前記可変入球手段に入球した遊技球により前記特典付与契機が発生することを特徴とする特徴B1乃至B11のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B12によれば、可変入球手段に遊技球が入球したとしても、その遊技球によって特典付与契機が発生しないと遊技者に特典が付与されない。これにより、可変入球手段の可変入球制御が実行される状態となった場合、遊技者は可変入球手段に遊技球が入球することだけではなく、可変入球手段に入球した遊技球によって特典付与契機が発生することを期待することとなる。よって、遊技者の期待感が段階的なものとなり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
なお、特徴B1~B12の構成に対して、特徴A1~A28、特徴B1~B12、特徴C1~C9、特徴D1~D6、特徴E1~E12、特徴F1~F3、特徴G1、特徴H1~H19、特徴I1~I10、特徴J1~J17、特徴K1~K12のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴C群>
特徴C1.特定期間(振分実行モード)において遊技者の遊技操作により特典付与契機(V入賞検知センサ69における遊技球の検知)が発生したことに基づいて、遊技者に特典(開閉実行モードへの移行)を付与する特典付与手段(主側MPU92におけるステップS1311の処理を実行する機能)と、
前記特定期間において所定単位動作が実行されるように所定動作手段(振分表示部42c)を制御する所定動作制御手段(主側MPU92におけるステップS905、ステップS1001、ステップS1101、ステップS1201、ステップS1302及びステップS1306の処理を実行する機能)と、
を備え、
当該所定動作制御手段は、前記特定期間において前記特典付与契機が発生したか否かに応じて、前記所定単位動作の実行態様を異ならせる態様決定手段(主側MPU92におけるステップS1302及びステップS1306の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴C1によれば、特定期間において特典付与契機が発生したことに基づいて特典が付与されることにより、遊技者は特定期間において特典付与契機が発生することを期待しながら遊技操作を行うこととなる。よって、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
この場合に、特定期間において所定動作手段にて所定単位動作が行われることにより、所定動作手段を確認することで特定期間であるか否かを把握することが可能となる。また、特定期間にて特典付与契機が発生するか否かに応じて特典が付与される場合と付与されない場合とが生じる構成において、特定期間において特典付与契機が発生したか否かに応じて所定単位動作の実行態様が変化する。これにより、所定単位動作を特定期間を報知するための動作としてだけではなく、特定期間において特典付与契機が発生したか否かを報知するための動作として機能させることが可能となる。
特徴C2.遊技の進行を制御する第1制御手段(主側MPU92)と、
当該第1制御手段が送信する情報に基づいて特定演出手段における演出の実行を制御するための処理を実行する第2制御手段(音光側MPU103、表示側MPU113)と、を備え、
前記第1制御手段は、
特定期間(振分実行モード)において遊技者の遊技操作により特典付与契機(V入賞検知センサ69における遊技球の検知)が発生したことに基づいて、遊技者に特典(開閉実行モードへの移行)を付与する特典付与手段(主側MPU92におけるステップS1311の処理を実行する機能)と、
前記特定期間において所定単位動作が実行されるように所定動作手段(振分表示部42c)を制御する所定動作制御手段(主側MPU92におけるステップS905、ステップS1001、ステップS1101、ステップS1201、ステップS1302及びステップS1306の処理を実行する機能)と、
を備え、
当該所定動作制御手段は、前記特定期間において前記特典付与契機が発生したか否かに応じて、前記所定単位動作の実行態様を異ならせる態様決定手段(主側MPU92におけるステップS1302及びステップS1306の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴C2によれば、特定期間において特典付与契機が発生したことに基づいて特典が付与されることにより、遊技者は特定期間において特典付与契機が発生することを期待しながら遊技操作を行うこととなる。よって、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
この場合に、特定期間において所定動作手段にて所定単位動作が行われることにより、所定動作手段を確認することで特定期間であるか否かを把握することが可能となる。また、特定期間にて特典付与契機が発生するか否かに応じて特典が付与される場合と付与されない場合とが生じる構成において、特定期間において特典付与契機が発生したか否かに応じて所定単位動作の実行態様が変化する。これにより、所定単位動作を、特定期間を報知するための動作としてだけではなく、特定期間において特典付与契機が発生したか否かを報知するための動作として機能させることが可能となる。
また、第1制御手段だけではなく演出の実行を制御するための処理を実行する第2制御手段を設けることで第1制御手段の処理負荷を軽減した構成において、所定動作手段は第2制御手段ではなく第1制御手段により直接的に制御される。これにより、所定動作手段における内容の信頼性を高めることが可能となる。
特徴C3.前記態様決定手段は、前記所定単位動作を終了させる場合における報知結果の内容を、前記特定期間において前記特典付与契機の発生の有無に対応させることを特徴とする特徴C1又はC2に記載の遊技機。
特徴C3によれば、所定単位動作が終了する場合における報知結果を確認することで特定期間において特典付与契機が発生したか否かを把握することができる。よって、特典付与契機が発生したか否かを所定動作手段の内容により確認する場合の確認タイミングを分かり易いタイミングとすることが可能となる。
特徴C4.前記特定期間は前記特典付与契機が発生したとしても終了条件が成立するまでは継続される構成であり、
前記所定動作制御手段は、前記特定期間が終了する場合に前記所定単位動作を終了させることを特徴とする特徴C1乃至C3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C4によれば、特典付与契機が発生したとしても特定期間は継続されるため、特定期間が実行されている期間が特典付与契機の発生タイミングに応じて変動してしまわないようにすることが可能となる。また、特定期間が終了する場合に所定単位動作が終了することとなるため、所定動作手段を確認することで特定期間の終了タイミングを把握することが可能となる。
特徴C5.前記態様決定手段は、前記所定単位動作を終了させる場合における報知結果の内容を、前記特定期間において前記特典付与契機の発生の有無に対応させ、
当該遊技機は、前記特定期間において前記特典付与契機が発生した場合に当該特典付与契機が発生したことに対応する報知が実行されるようにする報知実行手段(表示側MPU113)を備えていることを特徴とする特徴C4に記載の遊技機。
特徴C5によれば、所定単位動作が終了する場合における報知結果を確認することで特定期間において特典付与契機が発生したか否かを把握することができる。よって、特典付与契機が発生したか否かを所定動作手段の内容により確認する場合の確認タイミングを分かり易いタイミングとすることが可能となる。その一方、特定期間において特典付与契機が発生した場合にはそれに対応する報知が実行されるため、特典付与契機が発生したことを遊技者が把握し易くなる。
特徴C6.所定有効期間(振分用スルー入賞部35の入賞有効期間)において所定契機(振分用スルー入賞部35への入賞)が発生した場合に前記特定期間を開始させる手段(主側MPU92におけるステップS1104~ステップS1107の処理を実行する機能)を備え、
前記所定動作制御手段は、前記所定有効期間が開始される場合に前記所定単位動作を開始させることを特徴とする特徴C1乃至C5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C6によれば、所定単位動作を利用して所定有効期間であることも報知することが可能となる。
特徴C7.特定抽選契機(第1作動部32又は第2作動部33への入賞)が発生した場合に、前記特定期間又は当該特定期間を開始させることを可能とする期間(振分用スルー入賞部35の入賞有効期間)を生じさせるか否かを決定する特定抽選処理を実行する特定抽選手段(主側MPU92におけるステップS301及びステップS403の処理を実行する機能)と、
特定単位動作を開始させ、当該特定単位動作を終了させる場合に前記特定抽選処理の抽選結果に対応する動作内容となるように特定動作手段(特図表示部42a)を制御する特定動作制御手段(主側MPU92におけるステップS412、ステップS803及びステップS804の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴C1乃至C6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C7によれば、特定抽選処理が実行されたこと及び特定抽選処理の抽選結果を報知するための動作手段と、特定期間であること及び特典付与契機の発生の有無を報知するための動作手段とが、特定動作手段及び所定動作手段として個別に設けられている。これにより、特定動作手段及び所定動作手段を確認することで各期間の監視を個別に行うことが可能となる。
特徴C8.前記特定抽選処理が実行された場合に特定単位演出が開始され、その後に前記特定期間が実行される場合には当該特定期間において前記特定単位演出が継続されるように特定演出手段(図柄表示装置44)を制御する手段(表示側MPU113)を備えていることを特徴とする特徴C7に記載の遊技機。
特徴C8によれば、特定演出手段にて特定期間の開始前及び特定期間を含めて一連の演出が実行されることにより、これら期間における演出効果を高めることが可能となる。また、このように特定演出手段にて特定期間の開始前及び特定期間を含めて一連の演出が実行される構成において、特定動作手段及び所定動作手段を確認することで各期間の監視を個別に行うことが可能となる。
特徴C9.開放状態と閉鎖状態とに切り換わり可能な可変入球手段(振分入賞装置36)と、
当該可変入球手段を前記開放状態とした後に前記閉鎖状態に切り換える可変入球制御を実行する可変入球制御手段(主側MPU92における振分開始用処理及び振分用処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特定期間は、前記可変入球制御が実行される期間であり、
前記可変入球手段に入球した遊技球により前記特典付与契機が発生することを特徴とする特徴C1乃至C8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C9によれば、可変入球手段に遊技球が入球したとしても、その遊技球によって特典付与契機が発生しないと遊技者に特典が付与されない。これにより、可変入球手段の可変入球制御が実行される状態となった場合、遊技者は可変入球手段に遊技球が入球することだけではなく、可変入球手段に入球した遊技球によって特典付与契機が発生することを期待することとなる。よって、遊技者の期待感が段階的なものとなり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。この場合に、上記特徴C1又は上記特徴C2の構成を備え、特定期間においては特定動作手段にて特定単位動作が実行されることにより、特定期間であること及び特典付与契機が発生したことを明確に把握することが可能となる。
なお、特徴C1~C9の構成に対して、特徴A1~A28、特徴B1~B12、特徴C1~C9、特徴D1~D6、特徴E1~E12、特徴F1~F3、特徴G1、特徴H1~H19、特徴I1~I10、特徴J1~J17、特徴K1~K12のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴D群>
特徴D1.特定期間(振分実行モード)において遊技者の遊技操作により特典付与契機(V入賞検知センサ69における遊技球の検知)が発生したことに基づいて、遊技者に特典(開閉実行モードへの移行)を付与する特典付与手段(主側MPU92におけるステップS1311の処理を実行する機能)を備え、
前記特定期間として、前記特典付与契機が発生する期待度が相違するように第1特定期間(第1振分実行モード)と第2特定期間(第2振分実行モード)とが少なくとも設定されており、
前記特典付与手段は、前記第1特定期間において前記特典付与契機が発生した場合と前記第2特定期間において前記特典付与契機が発生した場合とで前記特典の付与態様を異ならせることを特徴とする遊技機。
特徴D1によれば、特定期間において特典付与契機が発生したことに基づいて特典が付与されることにより、遊技者は特定期間において特典付与契機が発生することを期待しながら遊技操作を行うこととなる。よって、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。また、特定期間として、特典付与契機が発生する期待度が相違するように第1特定期間と第2特定期間とが存在している。これにより、特定期間が特典付与契機の発生期待度との関係で多様化され、この点からも遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
この場合に、第1特定期間において特典付与契機が発生した場合と第2特定期間において特典付与契機が発生した場合とで特典の付与態様が相違することとなる。これにより、第1特定期間と第2特定期間とで特典付与契機の発生期待度が相違するだけではなく、特典付与契機が発生した場合に付与される特典の付与態様も異ならせることが可能となり、第1特定期間と第2特定期間との差異を明確にすることが可能となる。
特徴D2.前記特典付与契機が発生したことに基づいて、前記特典の付与として、その後に所定可変入球手段(特電入賞装置37)が開放状態となる特定遊技状態(開閉実行モード)が発生する構成であり、
前記特典付与手段は、前記第1特定期間において前記特典付与契機が発生した場合と、前記第2特定期間において前記特典付与契機が発生した場合とで、前記特定遊技状態が終了するまでに最低限要する時間を相違させることを特徴とする特徴D1に記載の遊技機。
特徴D2によれば、第1特定期間において特典付与契機が発生した場合と、第2特定期間において特典付与契機が発生した場合とで、特定遊技状態が終了するまでに最低限要する時間が相違することにより、遊技の動作内容の見た目において両者を明確に区別することが可能となる。
特徴D3.前記所定可変入球手段に遊技球が入球した場合、遊技球及び使用可能な遊技球数情報のいずれかである付与対象を遊技者に付与する手段(払出装置86、払出制御装置87)を備え、
前記特典付与手段は、前記第1特定期間において前記特典付与契機が発生したことによる前記特定遊技状態と、前記第2特定期間において前記特典付与契機が発生したことによる前記特定遊技状態とで、発射操作が同一の態様で行われた場合で比較して、前記特定遊技状態において期待される前記付与対象の付与数が同程度となるようにするものであることを特徴とする特徴D2に記載の遊技機。
特徴D3によれば、特定遊技状態が発生した場合には当該特定遊技状態における付与対象の付与数に関して、特定遊技状態の発生の契機となった特定期間の種類に応じた有利又は不利が生じないようにすることが可能となる。
特徴D4.前記第2特定期間の方が前記第1特定期間よりも前記特典付与契機が発生する期待度が低い構成であり、
前記特典付与手段は、前記第2特定期間において前記特典付与契機が発生したことによる前記特定遊技状態の方が、前記第1特定期間において前記特典付与契機が発生したことによる前記特定遊技状態よりも、終了するまでに最低限要する時間を長くさせることを特徴とする特徴D3に記載の遊技機。
特徴D4によれば、第2特定期間が発生したにも関わらず特典付与契機が発生した場合には、特定遊技状態が終了するまでに最低限要する時間が長くなるため、その特典付与契機の発生が正規のものであるか否かを遊技ホールの管理者が確認し易くなる。
特徴D5.前記特典付与手段は、前記第2特定期間において前記特典付与契機が発生したことによる前記特定遊技状態の方が、前記第1特定期間において前記特典付与契機が発生したことによる前記特定遊技状態よりも、当該特定遊技状態において開放対象となる可変入球手段が閉鎖状態に維持される期間を長くさせることを特徴とする特徴D4に記載の遊技機。
特徴D5によれば、特定遊技状態において開放対象となる可変入球手段への遊技球の入球個数に影響を与えないようにしながら、特定遊技状態が終了するまでに最低限要する時間を長くすることが可能となる。
特徴D6.開放状態と閉鎖状態とに切り換わり可能な可変入球手段(振分入賞装置36)と、
当該可変入球手段を前記開放状態とした後に前記閉鎖状態に切り換える可変入球制御を実行する可変入球制御手段(主側MPU92における振分開始用処理及び振分用処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特定期間は、前記可変入球制御が実行される期間であり、
前記可変入球手段に入球した遊技球により前記特典付与契機が発生することを特徴とする特徴D1乃至D5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D6によれば、可変入球手段に遊技球が入球したとしても、その遊技球によって特典付与契機が発生しないと遊技者に特典が付与されない。これにより、可変入球手段の可変入球制御が実行される状態となった場合、遊技者は可変入球手段に遊技球が入球することだけではなく、可変入球手段に入球した遊技球によって特典付与契機が発生することを期待することとなる。よって、遊技者の期待感が段階的なものとなり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
なお、特徴D1~D6の構成に対して、特徴A1~A28、特徴B1~B12、特徴C1~C9、特徴D1~D6、特徴E1~E12、特徴F1~F3、特徴G1、特徴H1~H19、特徴I1~I10、特徴J1~J17、特徴K1~K12のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴E群>
特徴E1.第1抽選処理を実行する第1抽選手段(主側MPU92におけるステップS1904の処理を実行する機能)と、
第2抽選処理を実行する第2抽選手段(主側MPU92におけるステップS1803の処理を実行する機能、主側MPU92におけるステップS2902の処理を実行する機能)と、
前記第1抽選処理において所定抽選結果となる確率、及び前記第2抽選処理において特定抽選結果となる確率の両方が所定状況(低確当たり結果に対応する確率が設定された状況)におけるそれらの確率とは異なる確率となる状況を生じさせることが可能な確率変動手段(第4の実施形態、第5の実施形態及び第8の実施形態では主側MPU92における遊技状態移行処理を実行する機能、第6の実施形態及び第7の実施形態では主側MPU92における第1遊技状態移行処理及び第2遊技状態移行処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴E1によれば、第1抽選処理において所定抽選結果となる確率が変動し得るとともに、第2抽選処理において特定抽選結果となる確率が変動し得る。これにより、各抽選処理の実行態様を多様化させることが可能となる。また、第1抽選処理において所定抽選結果となる確率と第2抽選処理において特定抽選結果となる確率の両方が所定状況の場合とは異なる確率となり得る。これにより、第1抽選処理及び第2抽選処理の両方の実行態様が同時に変動している状況を生じさせることが可能となり、これら第1抽選処理及び第2抽選処理の結果を通じて進行する遊技の内容を大きく異ならせることが可能となる。よって、遊技の画一化が抑制され、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴E2.前記第1抽選処理において前記所定抽選結果となった後に前記第2抽選処理において前記特定抽選結果となることに基づき遊技者に所定特典を付与する所定特典付与手段(主側MPU92におけるステップS2008の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴E1に記載の遊技機。
特徴E2によれば、所定特典が付与されるためには、少なくとも第1抽選処理において所定抽選結果となるとともに第2抽選処理において特定抽選結果となる必要がある。したがって、所定特典が付与されることを期待する遊技者が注目する対象の抽選処理が複数となり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。また、第1抽選処理において所定抽選結果となる確率と第2抽選処理において特定抽選結果となる確率とを積算した確率が所定特典の付与確率に影響を与えることとなる。この場合に、特徴E1の構成を備え、第1抽選処理において所定抽選結果となる確率と第2抽選処理において特定抽選結果となる確率との両方が所定状況の場合とは異なる確率となり得る。これにより、第1抽選処理の確率及び第2抽選処理の確率のうち一方のみが変動する構成に比べ、所定特典の付与確率を多様化させることが可能となる。また、第1抽選処理において所定抽選結果となる確率及び第2抽選処理において特定抽選結果となる確率を大きく変動させなくても、所定特典の付与確率を大きく変動させることが可能となる。
なお、上記特徴E2の構成において、前記第1抽選処理において前記所定抽選結果となった場合にのみ前記第2抽選処理の実行契機が発生する構成としてもよい。この場合、所定特典が付与されるためには第2抽選処理において特定抽選結果となる必要があり、第2抽選処理が実行されるためには第1抽選処理において所定抽選結果となる必要があるため、第1抽選処理への遊技者の注目度を高めることが可能となる。
特徴E3.前記第1抽選処理において前記所定抽選結果となる確率及び前記第2抽選処理において前記特定抽選結果となる確率のうち少なくとも一方は3種類以上存在していることを特徴とする特徴E1又はE2に記載の遊技機。
特徴E3によれば、第1抽選処理において所定抽選結果となる確率及び第2抽選処理において特定抽選結果となる確率のうち少なくとも一方が3種類以上存在していることにより、各抽選処理の確率を多様化させることができるとともに、それら抽選処理の合成確率も多様化させることができる。
特徴E4.前記確率変動手段は、前記第1抽選処理にて前記所定抽選結果となる確率及び前記第2抽選処理にて前記特定抽選結果となる確率を含めて複数種類の抽選処理にて所定の抽選結果となる確率の合成確率における前記所定状況での当該合成確率に対する上昇分が所定上昇分までとなるように確率を変動させることを特徴とする特徴E1乃至E3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E4によれば、第1抽選処理において所定抽選結果となる確率、及び第2抽選処理において特定抽選結果となる確率の両方が変動する構成において、それらを含む複数種類の抽選処理にて所定の抽選結果となる確率の合成確率が所定状況の場合よりも極端に高くなってしまわないようにすることが可能となる。
特徴E5.前記確率変動手段は、前記第1抽選処理において前記所定抽選結果となる確率及び前記第2抽選処理において前記特定抽選結果となる確率のうち一方である対象確率を、前記複数種類の抽選処理における他の抽選処理の確率に応じて修正する修正手段(第5の実施形態では主側MPU92におけるステップS2307の処理を実行する機能、第6の実施形態では主側MPU92におけるステップS2505及びステップS2605の処理を実行する機能、第7の実施形態では主側MPU92におけるステップS2708及びステップS2808の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴E4に記載の遊技機。
特徴E5によれば、対象確率が他の抽選処理の確率に応じて修正されることにより、第1抽選処理において所定抽選結果となる確率と第2抽選処理において特定抽選結果となる確率とが個別に変動する構成であったとしても、上記合成確率の所定状況における合成確率に対する上昇分を所定上昇分までとすることが可能となる。
特徴E6.前記確率変動手段は、所定変動条件が成立した場合に前記第1抽選処理において前記所定抽選結果となる確率及び前記第2抽選処理において前記特定抽選結果となる確率の両方を変動させることを特徴とする特徴E1乃至E5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E6によれば、第1抽選処理において所定抽選結果となる確率と第2抽選処理において特定抽選結果となる確率とがまとめて変動する状況を生じさせることが可能となる。
特徴E7.前記確率変動手段は、
第1契機が発生したことに基づいて前記第1抽選処理において前記所定抽選結果となる確率を変動させる第1変動手段(主側MPU92における第1遊技状態移行処理を実行する機能)と、
第2契機が発生したことに基づいて前記第2抽選処理において前記特定抽選結果となる確率を変動させる第2変動手段(主側MPU92における第2遊技状態移行処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴E1乃至E6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E7によれば、第1抽選処理において所定抽選結果となる確率が変動する状況と、第2抽選処理において特定抽選結果となる確率が変動する状況とが個別に生じることとなる。これにより、各確率の設定態様を多様化させることが可能となる。
特徴E8.以下の(1)の構成及び以下の(2)の構成のうち少なくとも一方を備えていることを特徴とする特徴E7に記載の遊技機。
(1)前記第1変動手段は、前記第1抽選処理において前記所定抽選結果となる確率が前記所定状況における確率とは異なる確率となる又はなり得る状況が、前記第1契機が所定回数発生するまで継続させる手段(主側MPU92におけるステップS2701及びステップS2711の処理を実行する機能)を備えている。
(2)前記第2変動手段は、前記第2抽選処理において前記特定抽選結果となる確率が前記所定状況における確率とは異なる確率となる又はなり得る状況が、前記第2契機が特定回数発生するまで継続させる手段(主側MPU92におけるステップS2801及びステップS2811の処理を実行する機能)を備えている。
特徴E8によれば、第1抽選処理において所定抽選結果となる確率及び第2抽選処理において特定抽選結果となる確率のうち少なくとも一方が所定状況における確率とは異なる確率となる状況をある程度継続させることが可能となる。これにより、確率が変動している状況をある程度継続させたりすることが可能となる。
なお、上記特徴E8において、前記所定回数を変動させる手段、又は前記特定回数を変動させる手段を備えている構成としてもよい。この場合、確率が変動している状況の継続態様を多様化させることが可能となる。
特徴E9.前記第1変動手段は、前記第1抽選処理において前記所定抽選結果となる確率が前記所定状況における確率とは異なる確率となる又はなり得る状況が、前記第1契機が所定回数発生するまで継続させる手段(主側MPU92におけるステップS2701及びステップS2711の処理を実行する機能)を備えており、
前記第2変動手段は、前記第2抽選処理において前記特定抽選結果となる確率が前記所定状況における確率とは異なる確率となる又はなり得る状況が、前記第2契機が特定回数発生するまで継続させる手段(主側MPU92におけるステップS2801及びステップS2811の処理を実行する機能)を備えており、
前記所定回数と前記特定回数とは異なる回数である又は異なる回数となり得ることを特徴とする特徴E7に記載の遊技機。
特徴E9によれば、第1抽選処理において所定抽選結果となる確率及び第2抽選処理において特定抽選結果となる確率が所定状況における確率とは異なる確率となる状況をある程度継続させることが可能となる。これにより、確率が変動している状況をある程度継続させたりすることが可能となる。また、所定回数と特定回数とが異なる回数である又は異なる回数となり得ることにより、第1抽選処理及び第2抽選処理のうち一方については確率が変動している状況の継続期間が終了したにも関わらず他方については確率が変動している状況が継続されるようにすることが可能となる。よって、各確率の変動態様を多様化させることが可能となり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴E10.前記確率変動手段は、前記第1抽選処理において前記所定抽選結果となる確率及び前記第2抽選処理において前記特定抽選結果となる確率のうち一方については前記所定状況における対応する抽選処理の確率よりも高くなり、他方については前記所定状況における対応する抽選処理の確率よりも低くなる状況を生じさせ得ることを特徴とする特徴E1乃至E9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E10によれば、第1抽選処理において所定抽選結果となる確率及び第2抽選処理において特定抽選結果となる確率のうち一方は所定状況よりも有利となり他方は所定状況よりも不利となる状況を生じさせることが可能となる。これにより、各確率の設定態様を多様化させることが可能となる。
特徴E11.前記第1抽選処理において前記所定抽選結果となる確率及び前記第2抽選処理において前記特定抽選結果となる確率のうち一方に対応する報知が実行され、他方に対応する報知が実行されないようにする報知手段(主側MPU92におけるステップS2204、ステップS2208及びステップS2211の処理を実行する機能、音光側MPU103)を備えていることを特徴とする特徴E1乃至E10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E11によれば、各確率のうち一方に対応する報知が実行される一方、他方に対応する報知が実行されないことにより、報知内容を確認することである一部の抽選確率を把握しながら一部の抽選確率を予測する状況を生じさせることが可能となる。これにより、各抽選確率との関係での遊技への注目の仕方を多様化させることが可能となり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴E12.第1抽選処理を実行する第1抽選手段(主側MPU92におけるステップS1904の処理を実行する機能)と、
第2抽選処理を実行する第2抽選手段(主側MPU92におけるステップS1803の処理を実行する機能、主側MPU92におけるステップS2902の処理を実行する機能)と、
前記第1抽選処理において所定抽選結果となる確率、及び前記第2抽選処理において特定抽選結果となる確率の両方が所定状況(低確当たり結果に対応する確率が設定された状況)におけるそれらの確率とは異なる確率となる状況を生じさせることが可能な確率変動手段(第4の実施形態、第5の実施形態及び第8の実施形態では主側MPU92における遊技状態移行処理を実行する機能、第6の実施形態及び第7の実施形態では主側MPU92における第1遊技状態移行処理及び第2遊技状態移行処理を実行する機能)と、
前記第1抽選処理において前記所定抽選結果となった後に前記第2抽選処理において前記特定抽選結果となることに基づき遊技者に所定特典を付与する所定特典付与手段(主側MPU92におけるステップS2008の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴E12によれば、第1抽選処理において所定抽選結果となる確率が変動し得るとともに、第2抽選処理において特定抽選結果となる確率が変動し得る。これにより、各抽選処理の実行態様を多様化させることが可能となる。また、第1抽選処理において所定抽選結果となる確率と第2抽選処理において特定抽選結果となる確率の両方が所定状況の場合とは異なる確率となり得る。これにより、第1抽選処理及び第2抽選処理の両方の実行態様が同時に変動している状況を生じさせることが可能となり、これら第1抽選処理及び第2抽選処理の結果を通じて進行する遊技の内容を大きく異ならせることが可能となる。よって、遊技の画一化が抑制され、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
また、所定特典が付与されるためには、少なくとも第1抽選処理において所定抽選結果となるとともに第2抽選処理において特定抽選結果となる必要がある。したがって、所定特典が付与されることを期待する遊技者が注目する対象の抽選処理が複数となり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。また、第1抽選処理において所定抽選結果となる確率と第2抽選処理において特定抽選結果となる確率とを積算した確率が所定特典の付与確率に影響を与えることとなる。この場合に、第1抽選処理において所定抽選結果となる確率と第2抽選処理において特定抽選結果となる確率との両方が所定状況の場合とは異なる確率となり得る。これにより、第1抽選処理の確率及び第2抽選処理の確率のうち一方のみが変動する構成に比べ、所定特典の付与確率を多様化させることが可能となる。また、第1抽選処理において所定抽選結果となる確率及び第2抽選処理において特定抽選結果となる確率を大きく変動させなくても、所定特典の付与確率を大きく変動させることが可能となる。
なお、上記特徴E12の構成において、前記第1抽選処理において前記所定抽選結果となった場合にのみ前記第2抽選処理の実行契機が発生する構成としてもよい。この場合、所定特典が付与されるためには第2抽選処理において特定抽選結果となる必要があり、第2抽選処理が実行されるためには第1抽選処理において所定抽選結果となる必要があるため、第1抽選処理への遊技者の注目度を高めることが可能となる。
なお、特徴E1~E12の構成に対して、特徴A1~A28、特徴B1~B12、特徴C1~C9、特徴D1~D6、特徴E1~E12、特徴F1~F3、特徴G1、特徴H1~H19、特徴I1~I10、特徴J1~J17、特徴K1~K12のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴F群>
特徴F1.特別抽選処理を実行する特別抽選手段(主側MPU92における当否判定処理又は振分判定処理を実行する機能)と、
当該特別抽選処理において特別抽選結果となる確率を所定状況とは異なる確率となる状況を生じさせることが可能な確率変動手段(主側MPU92におけるステップS2705~ステップS2708又はステップS2805~ステップS2808の処理を実行する機能)と、
復帰条件が成立した場合に、前記特別抽選処理において前記特別抽選結果となる確率を前記所定状況における確率に復帰させる復帰手段(主側MPU92におけるステップS2712又はステップS2812の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記復帰条件が複数種類存在していることを特徴とする遊技機。
特徴F1によれば、特別抽選処理において特別抽選結果となる確率が所定状況における確率に復帰する態様を多様化させることが可能となる。これにより、例えば特別抽選結果となる確率が所定状況よりも有利な確率である状況であれば所定状況に復帰しづらい復帰条件であることを遊技者は期待し、例えば特別抽選結果となる確率が所定状況よりも不利な確率である状況であれば所定状況に復帰し易い復帰条件であることを遊技者は期待することとなる。よって、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴F2.前記確率変動手段は、前記特別抽選処理において前記特別抽選結果となる確率を前記所定状況とは異なる確率とした後に、前記復帰条件が成立していない状況で特別契機が発生した場合、当該特別抽選結果となる確率を変動させ得ることを特徴とする特徴F1に記載の遊技機。
特徴F2によれば、特別抽選結果となる確率が所定状況における確率に復帰する復帰条件が成立していない状況であっても当該確率が変動し得るため、当該確率の設定態様が多様化され、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴F3.前記確率変動手段は、特別契機が発生した場合に前記特別抽選処理において特別抽選結果となる確率を所定状況とは異なる確率となる状況を生じさせることが可能であって、前記特別抽選処理において前記特別抽選結果となる確率が前記所定状況における確率とは異なる確率となる又はなり得る状況が、前記特別契機が特別回数発生するまで継続させるものであり、
前記復帰条件は前記特別契機が前記特別回数発生したことを少なくとも一の条件として成立するものであり、
前記特別回数が複数種類存在していることを特徴とする特徴F1又はF2に記載の遊技機。
特徴F3によれば、特別抽選結果となる確率が所定状況における確率から変動している状況の継続態様を多様化させることが可能となる。この場合、例えば特別抽選結果となる確率が所定状況よりも有利となるのであれば確率が変動している状況が長く継続する継続回数が選択されることを遊技者は期待することとなり、例えば特別抽選結果となる確率が所定状況よりも不利となるのであれば確率が変動している状況があまり継続しない継続回数が選択されることを遊技者は期待することとなる。よって、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
なお、特徴F1~F3の構成に対して、特徴A1~A28、特徴B1~B12、特徴C1~C9、特徴D1~D6、特徴E1~E12、特徴F1~F3、特徴G1、特徴H1~H19、特徴I1~I10、特徴J1~J17、特徴K1~K12のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴G群>
特徴G1.特別抽選処理を実行する特別抽選手段(主側MPU92における当否判定処理又は振分判定処理を実行する機能)と、
当該特別抽選処理において特別抽選結果となる確率を3種類以上の確率の中から選択する選択手段(第4の実施形態、第5の実施形態及び第8の実施形態では主側MPU92における遊技状態移行処理を実行する機能、第6の実施形態及び第7の実施形態では主側MPU92における第1遊技状態移行処理及び第2遊技状態移行処理を実行する機能)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴G1によれば、特別抽選結果となる確率が3種類以上存在していることにより、当該確率の設定態様を多様化させることが可能となり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
なお、特徴G1の構成に対して、特徴A1~A28、特徴B1~B12、特徴C1~C9、特徴D1~D6、特徴E1~E12、特徴F1~F3、特徴G1、特徴H1~H19、特徴I1~I10、特徴J1~J17、特徴K1~K12のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴H群>
特徴H1.開状態と閉状態とのそれぞれに切り換え可能に設けられた可変入球手段(可変入賞装置222)と、
当該可変入球手段が前記開状態となる所定遊技状態(ラウンド遊技)に遊技状態を移行させる所定移行手段(主制御装置260のMPU262における大入賞口開閉処理を実行する機能)と、
前記所定遊技状態において終了条件が成立した場合に前記可変入球手段を前記閉状態として当該所定遊技状態を終了させる終了実行手段(主制御装置260のMPU262における閉鎖実行処理を実行する機能)と、
前記終了条件を変化させる手段(第9の実施形態では主制御装置260のMPU262におけるステップS3504~ステップS3514の処理を実行する機能、第10の実施形態では主制御装置260のMPU262におけるステップS3716の処理を実行する機能、第11の実施形態では主制御装置260のMPU262におけるステップS4004~ステップS4008の処理を実行する機能、第12の実施形態では主制御装置260のMPU262におけるステップS4412の処理を実行する機能、第13の実施形態では主制御装置260のMPU262におけるステップS4603~ステップS4610の処理を実行する機能、第14の実施形態では主制御装置260のMPU262におけるステップS4812~ステップS4817の処理を実行する機能、第15の実施形態では主制御装置260のMPU262におけるステップS5113~ステップS5116の処理を実行する機能、第16の実施形態では主制御装置260のMPU262におけるステップS5510~ステップS5515の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴H1によれば、所定遊技状態を終了させる契機となる終了条件が変化するため、当該終了条件が成立するか否かだけでなく、当該終了条件への注目度も高めることが可能となる。
特徴H2.開状態と閉状態とのそれぞれに切り換え可能に設けられた可変入球手段(可変入賞装置222)と、
当該可変入球手段が前記開状態となる所定遊技状態(ラウンド遊技)に遊技状態を移行させる所定移行手段(主制御装置260のMPU262における大入賞口開閉処理を実行する機能)と、
前記所定遊技状態において前記可変入球手段に終了契機個数(カウント数)の遊技球が入球した場合に前記可変入球手段を前記閉状態として当該所定遊技状態を終了させる終了実行手段(主制御装置260のMPU262における閉鎖実行処理を実行する機能)と、
所定のタイミングで実行される前記所定遊技状態とそれとは異なるタイミングで実行される前記所定遊技状態とで前記終了契機個数が相違し得るようにする個数相違手段(第9の実施形態では主制御装置260のMPU262におけるステップS3504~ステップS3514の処理を実行する機能、第10の実施形態では主制御装置260のMPU262におけるステップS3716の処理を実行する機能、第11の実施形態では主制御装置260のMPU262におけるステップS4004~ステップS4008の処理を実行する機能、第13の実施形態では主制御装置260のMPU262におけるステップS4603~ステップS4610の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴H2によれば、所定のタイミングで実行される所定遊技状態とそれとは異なるタイミングで実行される所定遊技状態とで終了契機個数が相違し得る。これにより、終了契機個数への注目度を高めることが可能となる。
特徴H3.所定抽選処理(当否判定処理)の結果が所定当選結果となった場合に遊技状態を特定遊技状態(開閉実行モード)に移行させる手段(主制御装置260のMPU262における遊技状態移行処理を実行する機能)を備え、
当該特定遊技状態において前記所定遊技状態が複数回発生し得る構成であり、
前記個数相違手段は、1回の前記特定遊技状態に含まれる複数の前記所定遊技状態間において前記終了契機個数が相違し得るようにすることを特徴とする特徴H2に記載の遊技機。
ここで、1回の特定遊技状態に含まれる複数の所定遊技状態間において終了契機個数が同一である構成とすると、少ない終了契機個数が設定された場合、終了契機個数が多い所定遊技状態が発生することに期待しながら所定遊技状態を実行させることができなくなってしまう。その点、特徴H3によれば、1回の特定遊技状態に含まれる複数の所定遊技状態間において終了契機個数が相違し得る。したがって、少ない終了契機個数が設定されたとしても、終了契機個数が多い所定遊技状態が発生することに期待させながら所定遊技状態を実行させることが可能となる。
特徴H4.前記個数相違手段は、1回の前記特定遊技状態に含まれる複数の前記所定遊技状態のそれぞれに対して設定される前記終了契機個数の情報が設定された個数情報群(カウント数振分テーブルA,B,C,D)を利用して、それら所定遊技状態のそれぞれの前記終了契機個数を設定することを特徴とする特徴H3に記載の遊技機。
特徴H4によれば、個数情報群を参照することで1回の特定遊技状態に含まれる複数の所定遊技状態のそれぞれに対して設定される終了契機個数の情報を設定することが可能となる。これにより、1回の特定遊技状態に含まれる複数の所定遊技状態のそれぞれに対して設定される終了契機個数の情報を設定する処理の簡素化を図ることが可能となる。
特徴H5.前記所定当選結果は複数種類設定されており、
前記個数相違手段は、前記特定遊技状態に含まれる前記所定遊技状態に対する前記終了契機個数の設定態様を前記所定当選結果の種類に応じて相違させることを特徴とする特徴H4に記載の遊技機。
特徴H5によれば、所定当選結果の種類に応じて終了契機個数の設定態様が相違している。これにより、所定当選結果の種類への注目度を高めることが可能となる。
特徴H6.前記所定当選結果として第1所定当選結果(通常大当たり結果)と第2所定当選結果(確変大当たり結果)とが存在しており、
前記個数相違手段は、前記第1所定当選結果となったことを契機として実行される前記特定遊技状態及び前記第2所定当選結果となったことを契機として実行される前記特定遊技状態のそれぞれにおける最初の実行回を少なくとも含む所定実行回の前記所定遊技状態の前記終了契機個数を、前記第1所定当選結果及び前記第2所定当選結果のうちいずれを契機として実行されている前記特定遊技状態であるかを遊技者が識別しづらい態様となるように設定することを特徴とする特徴H5に記載の遊技機。
特徴H6によれば、最初の実行回を少なくとも含む所定実行回の所定遊技状態の終了契機個数が、第1所定当選結果及び第2所定当選結果のうちいずれを契機として実行されている特定遊技状態であるかを遊技者が識別しづらい態様となるように設定される。これにより、遊技者が望んでいる所定当選結果を契機として特定遊技状態が実行されていることに期待させながら所定遊技状態を実行させることが可能となる。
特徴H7.前記個数相違手段は、1回の前記特定遊技状態と他の前記特定遊技状態との間で各特定遊技状態における複数の前記所定遊技状態のそれぞれに設定される前記終了契機個数の総数を同一としながら、これら特定遊技状態に含まれる少なくとも一部の前記所定遊技状態の前記終了契機個数を相違させることを特徴とする特徴H3乃至H6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴H7によれば、複数の特定遊技状態間において所定遊技状態の終了契機個数の設定態様が相違し得ることにより、特定遊技状態の態様を多様化させることが可能となる。また、このように所定遊技状態の終了契機個数の設定態様が相違し得る構成であったとしても、複数の特定遊技状態間の終了契機個数の総数が同一であることにより、特定遊技状態の有利度に差を与えないようにしながら上記のような効果を奏することが可能となる。
特徴H8.前記個数相違手段は、前記終了契機個数を抽選により決定することを特徴とする特徴H2乃至H7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴H8によれば、終了契機個数が抽選により決定されるため、当該終了契機個数が多くなることに期待させることが可能となる。
特徴H9.所定抽選処理(当否判定処理)の結果が所定当選結果となった場合に遊技状態を特定遊技状態(開閉実行モード)に移行させる手段(主制御装置260のMPU262における遊技状態移行処理を実行する機能)を備え、
当該特定遊技状態において前記所定遊技状態(ラウンド遊技)が複数回発生し得る構成であり、
前記個数相違手段は、前記特定遊技状態に含まれる複数の前記所定遊技状態のそれぞれについての前記終了契機個数を抽選により決定することを特徴とする特徴H8に記載の遊技機。
特徴H9によれば、特定遊技状態に含まれる複数の所定遊技状態のそれぞれについての終了契機個数が抽選により決定される。したがって、一の所定遊技状態の終了契機個数が少なくなったとしても、次に実行される所定遊技状態の終了契機個数が多くなることに期待させることが可能となる。
特徴H10.前記個数相違手段は、
遊技球及び投入手段により投入された投入対象物のうちいずれかである抽選用物体を複数種類の対象領域(第1孔351、第2孔352、第3孔353)のいずれかに振り分ける振分手段(クルーン350)と、
前記抽選用物体が振り分けられた前記対象領域の種類に対応する個数を前記終了契機個数として設定する個数設定手段(主制御装置260のMPU262におけるステップS3716の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴H8又はH9に記載の遊技機。
特徴H10によれば、振分手段を利用して物理的な抽選を行うことが可能となる。この場合、内部抽選によらずに抽選結果が導出されるため、抽選用物体を利用した抽選動作への関心を高めることが可能となる。
特徴H11.振分可能条件が成立した場合に前記振分手段に前記抽選用物体が供給される構成であり、
前記個数設定手段は、前記終了契機個数を設定する状況である場合において前記振分可能条件が成立しなかった場合、前記対象領域の種類に対応する個数のうち最も少ない個数以下の個数を前記終了契機個数として設定することを特徴とする特徴H10に記載の遊技機。
特徴H11によれば、終了契機個数を設定する状況において振分可能条件が成立しなかった場合、対象領域の種類に対応する個数のうち最も少ない個数以下の個数が終了契機個数として設定されるため、遊技者に何としても振分可能条件を成立させたいと思わせることが可能となる。これにより、遊技者を遊技に引き付けることが可能となる。
特徴H12.所定抽選処理(当否判定処理)の結果が所定当選結果となった場合に遊技状態を特定遊技状態(開閉実行モード)に移行させる手段(主制御装置260のMPU262における遊技状態移行処理を実行する機能)を備え、
当該特定遊技状態において前記所定遊技状態が複数回発生し得る構成であり、
前記個数相違手段は、
1回の前記特定遊技状態における複数の前記所定遊技状態のそれぞれに設定される前記終了契機個数の総数及び当該総数を導出可能とする数のうちいずれかである導出契機数を、当該導出契機数が複数の前記特定遊技状態間において相違し得るように決定する導出契機決定手段(主制御装置260のMPU262におけるステップS4004の処理を実行する機能)と、
当該導出契機決定手段により決定された前記導出契機数から前記特定遊技状態に含まれる複数の前記所定遊技状態のそれぞれの前記終了契機個数を導出する個数導出手段(主制御装置260のMPU262におけるステップS4007の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴H2乃至H11のいずれか1に記載の遊技機。
特徴H12によれば、導出契機手段により決定された導出契機数から特定遊技状態に含まれる所定遊技状態のそれぞれの終了契機個数が導出される。これにより、遊技機に所定遊技状態のそれぞれに設定される終了契機個数を全て記憶させなくてもすむため、遊技機を製造する際のコストを削減することが可能となる。
特徴H13.前記個数導出手段は、1回の前記特定遊技状態に含まれる複数の前記所定遊技状態間において前記終了契機個数が同一となるようにすることを特徴とする特徴H12に記載の遊技機。
ここで、1回の特定遊技状態に含まれる複数の所定遊技状態間において終了契機個数が相違している構成とすると、遊技者は導出契機決定手段により決定された導出契機数を把握しづらくなる。その点、特徴H13によれば、1回の特定遊技状態に含まれる複数の所定遊技状態間において終了契機個数が同一となるため、導出契機決定手段により決定された導出契機数を遊技者に把握させやすくすることが可能となる。
特徴H14.前記可変入球手段に1個の遊技球が入球した場合に遊技者が使用可能な遊技球の個数を所定個数増加させるための増加用処理を実行する手段(主制御装置260のMPU262におけるステップS4405~ステップS4406の処理を実行する機能)を備え、
前記導出契機数は、1回の前記特定遊技状態における前記増加用処理による前記使用可能な遊技球の個数の総増加分を想定した数であることを特徴とする特徴H12又はH13に記載の遊技機。
特徴H14によれば、導出契機決定手段によっていずれかの導出契機数が選択されたとしても、1回の特定遊技状態における増加用処理による使用可能な遊技球の個数の総増加分を想定した終了契機個数を導出することが可能となる。
特徴H15.前記特定遊技状態として、前記所定遊技状態の実行回数が第1回数である第1特定遊技状態(ラウンド数の上限が1R)と、前記所定遊技状態の実行回数が第2回数である第2特定遊技状態(ラウンド数の上限が10R)とが設定されており、
前記導出契機決定手段は、前記第1特定遊技状態及び前記第2特定遊技状態のいずれであっても所定数を前記導出契機数として決定し得ることを特徴とする特徴H12乃至H14のいずれか1に記載の遊技機。
特徴H15によれば、所定遊技状態の実行回数が異なる特定遊技状態間においても同一の導出契機数が選択され得る。これにより、所定遊技状態の実行回数が相違する特定遊技状態間においても実質的な利益を同一とすることが可能となる。また、所定遊技状態の実行回数が少ない特定遊技状態では所定遊技状態の終了契機個数が多くなるため、意外性を与えることが可能となる。
特徴H16.前記導出契機決定手段は、抽選により前記導出契機数を決定することを特徴とする特徴H12乃至H15のいずれか1に記載の遊技機。
特徴H16によれば、抽選によって導出契機数が決定されるため、導出契機数が多くなることに期待させることが可能となる。
特徴H17.前記所定当選結果として第1所定当選結果(通常大当たり結果)と第2所定当選結果(確変大当たり結果)とが存在しており、
前記導出契機決定手段は、前記第1所定当選結果となったことを契機として実行される前記特定遊技状態と前記第2所定当選結果となったことを契機として実行される前記特定遊技状態とで異なる抽選態様となるように前記導出契機数の抽選を行うことを特徴とする特徴H16に記載の遊技機。
特徴H17によれば、所定当選結果の種類に応じて導出契機数の抽選態様が相違している。これにより、所定当選結果の種類への注目度を高めることが可能となる。
特徴H18.所定抽選処理(当否判定処理)の結果が所定当選結果となった場合に遊技状態を特定遊技状態(開閉実行モード)に移行させる手段(主制御装置260のMPU262における遊技状態移行処理を実行する機能)を備え、
当該特定遊技状態において前記所定遊技状態が発生する構成であり、
前記所定当選結果として第1所定当選結果(通常大当たり結果)と第2所定当選結果(確変大当たり結果)とが存在しており、
前記個数相違手段は、前記第1所定当選結果となったことを契機として実行される前記特定遊技状態と前記第2所定当選結果となったことを契機として実行される前記特定遊技状態とで異なる決定態様となるように前記終了契機個数を決定することを特徴とする特徴H2乃至H17のいずれか1に記載の遊技機。
特徴H18によれば、所定当選結果の種類に応じて終了契機個数を決定する際の決定態様が相違している。これにより、所定当選結果の種類への注目度を高めることが可能となる。
特徴H19.前記特定遊技状態において前記所定遊技状態が1回のみ発生する構成であることを特徴とする特徴H18に記載の遊技機。
特徴H19によれば、特定遊技状態にて所定遊技状態が1回のみ発生する構成において、その所定遊技状態の終了契機個数が変動することにより、終了契機個数の変動量を大きくすることが可能となり、意外性を与えることが可能となる。
なお、特徴H1~H19の構成に対して、特徴A1~A28、特徴B1~B12、特徴C1~C9、特徴D1~D6、特徴E1~E12、特徴F1~F3、特徴G1、特徴H1~H19、特徴I1~I10、特徴J1~J17、特徴K1~K12のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴I群>
特徴I1.開状態と閉状態とのそれぞれに切り換え可能に設けられた可変入球手段(可変入賞装置222)と、
当該可変入球手段が前記開状態となる所定遊技状態(ラウンド遊技)に遊技状態を移行させる所定移行手段(主制御装置260のMPU262における大入賞口開閉処理を実行する機能)と、
前記所定遊技状態において終了条件が成立した場合に前記可変入球手段を前記閉状態として当該所定遊技状態を終了させる終了実行手段(主制御装置260のMPU262における閉鎖実行処理を実行する機能)と、
前記終了条件が成立するタイミングが変動し得るようにする手段(第9の実施形態では主制御装置260のMPU262におけるステップS3504~ステップS3514の処理を実行する機能、第10の実施形態では主制御装置260のMPU262におけるステップS3716の処理を実行する機能、第11の実施形態では主制御装置260のMPU262におけるステップS4004~ステップS4008の処理を実行する機能、第12の実施形態では主制御装置260のMPU262におけるステップS4412の処理を実行する機能、第14の実施形態では主制御装置260のMPU262におけるステップS4812~ステップS4814の処理を実行する機能、第15の実施形態では主制御装置260のMPU262におけるステップS5113~ステップS5116の処理を実行する機能、第16の実施形態では主制御装置260のMPU262におけるステップS5510~ステップS5515の処理を実行する機能、第17の実施形態では主制御装置260のMPU262におけるステップS5701~ステップS5704の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴I1によれば、終了条件が成立するタイミングが変動し得る。これにより、終了条件が成立するまでの期間が長くなることに期待させながら所定遊技状態を実行させることが可能となる。
特徴I2.開状態と閉状態とのそれぞれに切り換え可能に設けられた可変入球手段(可変入賞装置222)と、
当該可変入球手段が前記開状態となる所定遊技状態(ラウンド遊技)に遊技状態を移行させる所定移行手段(主制御装置260のMPU262における大入賞口開閉処理を実行する機能)と、
前記所定遊技状態において終了条件が成立した場合に前記可変入球手段を前記閉状態として当該所定遊技状態を終了させる終了実行手段(主制御装置260のMPU262における閉鎖実行処理を実行する機能)と、
前記終了条件の成立の有無又は前記終了条件の内容を終了抽選により決定する終了抽選手段(第11の実施形態では主制御装置260のMPU262におけるステップS4004~ステップS4008の処理を実行する機能、第12の実施形態では主制御装置260のMPU262におけるステップS4412の処理を実行する機能、第14の実施形態では主制御装置260のMPU262におけるステップS4812~ステップS4814の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴I2によれば、終了条件の成立の有無又は終了条件の内容が終了抽選により決定される。この場合、遊技者は所定遊技状態が終了するタイミング又は終了条件の内容を把握することができない。これにより、終了条件の成立の有無を終了抽選により決定する場合は、所定遊技状態が継続するか否かに遊技者を長期間ドキドキさせることが可能となり、終了条件の内容を終了抽選により決定する場合は、終了条件の内容に対する注目度を高めることが可能となる。
特徴I3.開状態と閉状態とのそれぞれに切り換え可能に設けられた可変入球手段(可変入賞装置222)と、
当該可変入球手段が前記開状態となる所定遊技状態(ラウンド遊技)に遊技状態を移行させる所定移行手段(主制御装置260のMPU262における大入賞口開閉処理を実行する機能)と、
前記所定遊技状態において終了条件が成立した場合に前記可変入球手段を前記閉状態として当該所定遊技状態を終了させる終了実行手段(主制御装置260のMPU262における閉鎖実行処理を実行する機能)と、
前記終了条件の成立の有無を終了抽選により決定する終了抽選手段(第12の実施形態では主制御装置260のMPU262におけるステップS4412の処理を実行する機能、第14の実施形態では主制御装置260のMPU262におけるステップS4812~ステップS4814の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴I3によれば、終了条件の成立の有無が終了抽選により決定される。この場合、遊技者は所定遊技状態が終了するタイミングを把握することができない。これにより、所定遊技状態が継続するか否かに遊技者を長期間ドキドキさせることが可能となる。
特徴I4.前記終了抽選手段は、前記可変入球手段に遊技球が入球したことを契機として前記終了抽選を実行することを特徴とする特徴I3に記載の遊技機。
特徴I4によれば、可変入球手段に遊技球が入球したことを契機として終了抽選が実行される。これにより、可変入球手段へ遊技球が入球した際に終了条件の成立の有無が決定されるという緊張感と終了条件の成立とはならないことに期待する期待感とを遊技者に付与することが可能となる。
特徴I5.前記終了抽選手段は、前記可変入球手段に遊技球が入球する度に前記終了抽選を実行することを特徴とする特徴I3又はI4に記載の遊技機。
特徴I5によれば、可変入球手段に遊技球が入球する度に終了抽選が実行される。これにより、可変入球手段に遊技球が入球する度に所定遊技状態が継続するか否かに遊技者をドキドキさせることが可能となる。
特徴I6.前記終了抽選手段は、前記終了条件の成立となる確率が、前記可変入球手段に1個の遊技球が入球してから次の遊技球が入球するまでに要した時間に対応するように、前記終了抽選を実行することを特徴とする特徴I3乃至I5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴I6によれば、終了条件の成立となる確率が可変入球手段に1個の遊技球が入球してから次の遊技球が入球するまでに要した時間に対応している。遊技者は終了条件の成立となる確率を把握したいため、可変入球手段に1個の遊技球が入球してから次の遊技球が入球するまでに要した時間を絶えず把握する可能性が高い。遊技者に可変入球手段に1個の遊技球が入球してから次の遊技球が入球するまでに要した時間を絶えず把握させることで、遊技者を所定遊技状態に長期間集中させることが可能となる。
特徴I7.前記終了抽選手段は、前記可変入球手段に1個の遊技球が入球してから次の遊技球が入球するまでに要した時間が長いほど前記終了条件の成立となる確率が高くなるように前記終了抽選を実行することを特徴とする特徴I3乃至I6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴I7によれば、可変入球手段に1個の遊技球が入球してから次の遊技球が入球するまでに要した時間が長いほど終了条件の成立となる確率が高くなる。この場合、遊技者は可変入球手段に1個の遊技球が入球してから次の遊技球が入球するまでに要する時間が短くなるよう遊技を行う可能性が高い。これにより、可変入球手段が開状態となる期間が長時間発生することを阻止することで、所定遊技状態が無駄に長くなってしまうことを阻止することが可能となる。
特徴I8.前記所定遊技状態が開始されてからの前記可変入球手段への遊技球の入球個数が抽選契機個数となるまでは前記終了条件が成立しないようにする手段(主制御装置260のMPU262におけるステップS4409の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴I3乃至I7のいずれか1に記載の遊技機。
ここで、所定遊技状態が開始されてからの可変入球手段への遊技球の入球個数が抽選契機個数に到達しなくても、終了条件が成立する可能性がある構成とすると、所定遊技状態がすぐに終了してしまう可能性がある。この場合、遊技者は所定遊技状態がすぐに終了してしまったことに対して苛立ちを感じてしまう。その点、特徴I8によれば、所定遊技状態が開始されてからの可変入球手段への遊技球の入球個数が抽選契機個数となるまでは終了条件が成立しない。したがって、所定遊技状態がすぐに終了してしまう状況が発生することを阻止することが可能となる。これにより、所定遊技状態がすぐに終了したことに対する苛立ちが蓄積されてしまうことを阻止することが可能となる。
特徴I9.所定抽選処理(当否判定処理)の結果が所定当選結果となった場合に遊技状態を特定遊技状態(開閉実行モード)に移行させる手段(主制御装置260のMPU262における遊技状態移行処理を実行する機能)を備え、
当該特定遊技状態において前記所定遊技状態が発生する構成であり、
前記所定当選結果として第1所定当選結果(通常大当たり結果)と第2所定当選結果(確変大当たり結果)とが存在しており、
前記終了抽選手段は、前記第1所定当選結果となったことを契機として実行される前記特定遊技状態と前記第2所定当選結果となったことを契機として実行される前記特定遊技状態とで異なる抽選態様となるように前記終了抽選を実行することを特徴とする特徴I3乃至I8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴I9によれば、所定当選結果の種類に応じて終了抽選の抽選態様が相違している。これにより、所定当選結果の種類への注目度を高めることが可能となる。
特徴I10.所定抽選処理(当否判定処理)の結果が所定当選結果となった場合に遊技状態を特定遊技状態(開閉実行モード)に移行させる手段(主制御装置260のMPU262における遊技状態移行処理を実行する機能)を備え、
当該特定遊技状態において前記所定遊技状態が1回のみ発生する構成であることを特徴とする特徴I3乃至I9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴I10によれば、一旦、可変入球手段を閉状態とした後に再度可変入球手段を開状態とするかが抽選により決定されるのではなく、開状態を継続させるか否かが抽選により決定され継続当選となった場合にはそのまま開状態が継続される構成であるため、開状態を継続させるか否かが抽選により決定される構成において開状態が再開されるまでの待ち時間を生じさせないようにすることが可能となる。
なお、特徴I1~I10の構成に対して、特徴A1~A28、特徴B1~B12、特徴C1~C9、特徴D1~D6、特徴E1~E12、特徴F1~F3、特徴G1、特徴H1~H19、特徴I1~I10、特徴J1~J17、特徴K1~K12のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴J群>
特徴J1.開状態と閉状態とのそれぞれに切り換え可能に設けられた可変入球手段(可変入賞装置222)と、
遊技状態を特定遊技状態(開閉実行モード)に移行させる特定移行手段(主制御装置260のMPU262における遊技状態移行処理を実行する機能)と、
を備え、
前記可変入球手段が前記開状態となる遊技状態であって、終了条件が成立した場合に前記可変入球手段が前記閉状態となり終了する遊技状態である所定遊技状態(ラウンド遊技)が前記特定遊技状態において複数回発生し得る構成であり、
当該遊技機は、継続条件が成立している場合に、前記特定遊技状態における所定の実行回の前記所定遊技状態が終了した後においてその次の実行回の前記所定遊技状態を開始させる継続手段(第14の実施形態では主制御装置260のMPU262におけるステップS4810~ステップS4816の処理を実行する機能、第15の実施形態では主制御装置260のMPU262におけるステップS5111~ステップS5116の処理を実行する機能)を備え、
前記継続条件が成立する確率が変動し得ることを特徴とする遊技機。
特徴J1によれば、継続条件が成立する確率が変動し得る構成となっているため、継続条件が成立する確率が最も高くなることに期待させることが可能となる。
特徴J2.前記継続手段は、
前記所定の実行回の前記所定遊技状態が終了した後に前記継続条件が成立しているか否かを判定する継続判定手段(第14の実施形態では主制御装置260のMPU262におけるステップS4810~ステップS4815の処理を実行する機能、第15の実施形態では主制御装置260のMPU262におけるステップS5111~ステップS5115の処理を実行する機能)と、
当該継続判定手段により前記継続条件が成立していると判定された場合に次の実行回の前記所定遊技状態を開始させる手段(第14の実施形態では主制御装置260のMPU262におけるステップS4816の処理を実行する機能、第15の実施形態では主制御装置260のMPU262におけるステップS5116の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴J1に記載の遊技機。
特徴J2によれば、所定の実行回の所定遊技状態が終了するまで、継続条件が成立しているか否かが遊技者に報知されないため、所定の実行回の所定遊技状態が終了するまで継続条件が成立するか否かに遊技者をドキドキさせることが可能となる。
特徴J3.前記特定遊技状態は前記所定遊技状態の実行回数の上限が設定されていないことを特徴とする特徴J1又はJ2に記載の遊技機。
特徴J3によれば、特定遊技状態において所定遊技状態の実行回数の上限が設定されていない。この場合、継続条件が成立しなくなるまで特定遊技状態が継続することになる。これにより、継続条件が成立し続けることに期待させることが可能となる。
特徴J4.前記継続条件が成立する確率を前記可変入球手段への遊技球の入球結果に対応する確率に設定する継続確率設定手段(主制御装置260のMPU262におけるステップS4907~ステップS4908の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴J1乃至J3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴J4によれば、継続条件が成立する確率が可変入球手段への遊技球の入球結果に対応する確率に設定される。これにより、可変入球手段への遊技球の入球結果に対する注目度を高めることが可能となる。
特徴J5.前記継続確率設定手段は、前記所定の実行回に対して次の実行回の前記所定遊技状態についての前記継続条件が成立する確率を、前記所定の実行回の前記所定遊技状態における前記可変入球手段への遊技球の入球結果に対応する確率に設定することを特徴とする特徴J4に記載の遊技機。
特徴J5によれば、所定の実行回に対して次の実行回の所定遊技状態についての継続条件が成立する確率が、所定の実行回の所定遊技状態における可変入球手段への遊技球の入球結果に対応する確率に設定されている。これにより、所定遊技状態が開始される度に継続条件が成立する確率が高くなるか否かに遊技者をドキドキさせることが可能となる。
特徴J6.前記継続率設定手段は、前記可変入球手段への遊技球の入球個数が多いほど前記継続条件が成立する確率が高くなり易くなるようにすることを特徴とする特徴J4又はJ5に記載の遊技機。
特徴J6によれば、可変入球手段への遊技球の入球個数が多いほど、継続条件が成立する確率が高くなり易い。これにより、可変入球手段への遊技球の入球個数が多いことに対する有利性を担保することが可能となる。
特徴J7.前記可変入球手段は、当該可変入球手段に入球した遊技球が特定領域(継続用通路部401)及び当該特定領域以外の領域(カウント用通路部400)のうちいずれかに流入する構成であり、
前記継続率設定手段は、前記特定領域への遊技球の入球個数が多いほど前記継続条件が成立する確率が高くなり易くなるようにすることを特徴とする特徴J4乃至J6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴J7によれば、遊技球が可変入球手段に入賞したことに対する喜びと、遊技球が特定領域に入賞することを期待する期待感とを遊技者に付与することが可能となる。
特徴J8.前記可変入球手段は、当該可変入球手段に入球した遊技球が前記特定領域及び当該特定領域以外の領域のうちいずれかに流入し易くなるように当該遊技球を誘導する誘導手段(シーソー390)を備えていることを特徴とする特徴J7に記載の遊技機。
特徴J8によれば、遊技球が特定領域に入球するか否かだけでなく、誘導手段にも注目させることが可能となる。また、可変入球手段が誘導手段を備えていない構成に比べて、遊技球が特定領域に入賞するまでの過程を楽しませることが可能となる。
特徴J9.前記継続条件は、前記可変入球手段への遊技球の入球結果に基づき成立することを特徴とする特徴J1乃至J8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴J9によれば、可変入球手段への遊技球の入球結果に対する注目度を高めることが可能となる。
特徴J10.前記可変入球手段は、当該可変入球手段に入球した遊技球が特定領域(継続用通路部401)及び当該特定領域以外の領域(カウント用通路部400)のうちいずれかに流入し易くなるように当該遊技球を誘導する誘導手段(シーソー390)を備え、
前記特定領域に遊技球が流入することにより前記継続条件が成立する構成であり、
当該遊技機は、前記誘導手段が前記特定領域に流入し易くなるように遊技球を誘導する特定誘導状態(可動部材392が継続孔222m側に傾いた状態)となる期間を変動させる変動手段(主制御装置260のMPU262におけるステップS5110の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴J1乃至J9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴J10によれば、誘導手段が特定領域に流入し易くなるように遊技球を誘導する特定誘導状態となる期間が変動する。これにより、特定誘導状態となる期間が長くなることに期待させることが可能となる。また、特徴J10によれば、各所定遊技状態に応じて特定誘導状態となる期間を相違させることが可能となるため、所定遊技状態毎に継続条件が成立する確率を相違させることが可能となる。
特徴J11.前記変動手段は、1回の前記所定遊技状態において発生した前記可変入球手段への遊技球の入球個数に応じて、その所定遊技状態の途中で前記誘導手段の誘導状態を切り換えることを特徴とする特徴J10に記載の遊技機。
特徴J11によれば、1回の所定遊技状態において発生した可変入球手段への遊技球の入球個数に応じて、その所定遊技状態の途中で誘導手段の誘導状態が切り換わる。したがって、1回の所定遊技状態における可変入球手段への遊技球の入賞個数だけでなく、1回の所定遊技状態において誘導手段の誘導状態が切り換わる動作や当該切り換わる動作が発生した回数にも注目させることが可能となる。
特徴J12.前記変動手段は、後側の実行回となる前記所定遊技状態の方が先側の実行回となる前記所定遊技状態よりも、前記誘導手段が前記特定誘導状態となっている期間が長くなるようにすることを特徴とする特徴J10又はJ11に記載の遊技機。
特徴J12によれば、後側の実行回となる所定遊技状態の方が先側の実行回となる所定遊技状態よりも、誘導手段が特定誘導状態となっている期間が長くなる。この場合、所定遊技状態を実行した回数が多くなるに連れて所定遊技状態が継続しやすくなる。これにより、所定遊技状態が継続した回数が多い状況の有利性を担保することが可能となる。
特徴J13.前記変動手段は、1回の前記所定遊技状態において前記誘導手段を前記特定誘導状態とする場合、当該所定遊技状態において前記特定誘導状態となる期間を他の誘導状態となる期間を挟んで複数回発生させるのではなく、前記特定誘導状態となる期間を一の期間として集約して発生させることを特徴とする特徴J10乃至J12のいずれか1に記載の遊技機。
特徴J13によれば、1回の所定遊技状態において誘導手段を特定誘導状態とする場合、所定遊技状態において特定誘導状態となる期間を他の誘導状態となる期間を挟んで複数回発生させるのではなく、特定誘導状態となる期間を一の期間として集約して発生させる。ここで、誘導手段が特定誘導状態である方が誘導手段が他の誘導状態である場合よりも特定領域に遊技球が入り易いため、誘導手段が特定誘導状態から他の誘導状態に切り換わった場合、遊技者は苛立ちを感じてしまう。特徴J13では、特定誘導状態となる期間が一の期間として集約して発生するため、誘導手段が特定誘導状態から他の誘導状態となる回数を最小限に保つことが可能となる。これにより、遊技者の苛立ちが大きくなってしまうことを阻止することが可能となる。
特徴J14.前記継続条件は、前記所定の実行回の前記所定遊技状態における前記可変入球手段への遊技球の入球個数が継続基準個数以上となった場合に成立することを特徴とする特徴J1乃至J13のいずれか1に記載の遊技機。
特徴J14によれば、所定の実行回の所定遊技状態における可変入球手段への遊技球の入球個数が継続基準個数以上となった場合に継続条件が成立する。この場合、遊技者は所定の実行回の所定遊技状態における可変入球手段への遊技球の入球個数が継続基準個数以上となった時点で所定遊技状態が継続することを特定することが可能となる。したがって、継続条件が成立することが確定する可変入球手段への遊技球の入球個数が設定されていることにより、所定遊技状態が継続することに対しての安心感を遊技者に付与することが可能となる。
特徴J15.前記継続基準個数は、前記所定の実行回よりも前の実行回の前記所定遊技状態における前記可変入球手段への遊技球の入球個数以上となる個数であることを特徴とする特徴J14に記載の遊技機。
特徴J15によれば、継続基準個数が所定の実行回よりも前の実行回の所定遊技状態における可変入球手段への遊技球の入球個数以上となる個数に設定されている。これにより、前回の実行回の所定遊技状態における可変入球手段への遊技球の入球個数よりも今回の実行回の所定遊技状態における可変入球手段への遊技球の入球個数が多くなることに期待させながら遊技者に所定遊技状態を実行させることが可能となる。
特徴J16.前記所定遊技状態において終了基準期間が経過した場合に当該所定遊技状態を終了させる手段(主制御装置260のMPU262におけるステップS5506及びステップS5510の処理を実行する機能)を備え、
後側の実行回となる前記所定遊技状態の方が先側の実行回となる前記所定遊技状態よりも、前記終了基準期間が長くなるようにすることを特徴とする特徴J15に記載の遊技機。
特徴J16によれば、後側の実行回となる所定遊技状態の方が先側の実行回となる所定遊技状態よりも、終了基準期間が長くなる。この場合、所定の実行回の所定遊技状態における可変入球手段への遊技球の入球個数が継続基準個数以上となる可能性が高い。これにより、実行された所定遊技状態の回数が多いことに対する恩恵を遊技者に付与することが可能となる。
特徴J17.前記所定遊技状態において前記可変入球手段に終了契機個数の遊技球が入球した場合に当該所定遊技状態を終了させる手段(第14の実施形態では主制御装置260のMPU262におけるステップS4809~ステップS4810の処理を実行する機能、第15の実施形態では主制御装置260のMPU262におけるステップS5109、及びステップS5111の処理を実行する機能)を備え、
前記継続条件は、前記所定の実行回の前記所定遊技状態における前記可変入球手段への遊技球の入球個数が前記終了契機個数を越えた場合に成立することを特徴とする特徴J1乃至J16のいずれか1に記載の遊技機。
特徴J17によれば、所定の実行回の所定遊技状態における可変入球手段への遊技球の入球個数が終了契機個数を越えた場合は、確実に次の実行回の所定遊技状態が開始される。これにより、所定の実行回の所定遊技状態における可変入球手段への遊技球の入球個数が終了契機個数を超えることに対する恩恵を遊技者に付与することが可能となる。
なお、特徴J1~J17の構成に対して、特徴A1~A28、特徴B1~B12、特徴C1~C9、特徴D1~D6、特徴E1~E12、特徴F1~F3、特徴G1、特徴H1~H19、特徴I1~I10、特徴J1~J17、特徴K1~K12のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴K群>
特徴K1.遊技領域(遊技領域PA)を流下する遊技球が入球可能な所定入球部(上作動口223、下作動口224)と、
当該所定入球部に遊技球が入球したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置260のMPU262におけるステップS3005~ステップS3008の処理を実行する機能)と、
当該情報取得手段が取得した前記特別情報が付与対応情報に対応しているか否かの付与判定を行う付与判定手段(第18の実施形態では主制御装置260のMPU262におけるステップS5801~ステップS5809の処理を実行する機能、第19の実施形態では主制御装置260のMPU262におけるステップS5901~ステップS5911の処理を実行する機能、第20の実施形態では主制御装置260のMPU262におけるステップS6001~ステップS6007の処理を実行する機能)と、
前記付与判定の結果が、前記特別情報が前記付与対応情報に対応している付与対応結果となったことに基づいて遊技者に有利な特定遊技状態(開閉実行モード)に遊技状態を移行させる状態移行手段(主制御装置260のMPU262における遊技状態移行処理を実行する機能)と、
を備え、
前記付与判定のモードとして、前記付与対応結果となる確率が相対的に低い低確率モードと、前記付与対応結果となる確率が前記低確率モードよりも高い第1高確率モードと、前記付与対応結果となる確率が前記第1高確率モードよりも高い第2高確率モードと、が存在していることを特徴とする遊技機。
特徴K1によれば、高確率モードが複数設定されている。これにより、現状の付与判定のモードが第1高確率モード及び第2高確率モードのいずれであるかに注目させることが可能となる。
特徴K2.前記付与判定の結果が前記付与対応結果のうち所定付与対応結果(確変大当たり結果B)となった場合、前記特定遊技状態の終了後における前記付与判定の実行対象モードを前記第1高確率モードとする手段(主制御装置260のMPU262におけるステップS5804~ステップS5805の処理を実行する機能)と、
前記付与判定の結果が前記付与対応結果のうち特定付与対応結果(確変大当たり結果A)となった場合、前記特定遊技状態の終了後における前記付与判定の実行対象モードを前記第2高確率モードとする手段(主制御装置260のMPU262におけるステップS5802~ステップS5803の処理を実行する機能)と、
前記付与判定の実行対象モードが前記第1高確率モードである状況で所定切換条件(開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が10回以上)が成立した場合に前記付与判定の実行対象モードを前記第1高確率モード及び前記第2高確率モード以外の高確率モードとし、前記付与判定の実行対象モードが前記第2高確率モードである状況で特定切換条件(開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が20回以上)が成立した場合に前記付与判定の実行対象モードを前記第1高確率モード及び前記第2高確率モード以外の高確率モードとする手段(主制御装置260のMPU262におけるステップS5806~ステップS5807の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴K1に記載の遊技機。
ここで、所定切換条件又は特定切換条件が成立した場合に、第1高確率モード又は第2高確率モードから低確率モードに切り換わる構成とすると、所定切換条件又は特定切換条件が成立する前に付与対応結果とならなかったことに対して苛立ちを感じてしまう。その点、特徴K2によれば、所定切換条件又は特定切換条件が成立した場合、第1高確率モード及び第2高確率モード以外の高確率モードに変更される。これにより、所定切換条件又は特定切換条件が成立する前に付与対応結果とならなかったことに対する苛立ちを抑制することが可能となる。
また、第1高確率モードである状況と、第2高確率モードである状況とにおいて上記第1高確率モード及び上記第2高確率モード以外の高確率モードに変更される切換条件が相違している。これにより、付与対応結果の種類への注目度を高めることが可能となる。
特徴K3.遊技回用動作が開始され、前記付与判定の結果に対応する動作結果となった状態で当該遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記付与判定の実行に対応させて前記遊技回用動作が実行されるように遊技回実行手段を制御する遊技回制御手段(主制御装置260のMPU262における遊技回制御処理を実行する機能)を備え、
前記特定切換条件の方が前記所定切換条件よりも、対応する高確率モードが継続する前記遊技回の回数が多くなる又は多くなり易いようにそれら切換条件が設定されていることを特徴とする特徴K2に記載の遊技機。
特徴K3によれば、特定切換条件の方が所定切換条件よりも、対応する高確率モードが継続する遊技回の回数が多くなる又は多くなり易いように切換条件が設定されている。これにより、付与判定の結果が特定付与対応結果となったことに対する有利性を担保することが可能となる。
特徴K4.前記第1高確率モード及び前記第2高確率モードのうち一方が前記付与判定の実行対象モードとなっている状況で切換条件(RAM264の各種カウンタエリア264bに設けられた大当たり継続カウンタが「1」から「2」となった場合)が成立した場合に、前記第1高確率モード及び前記第2高確率モードのうち他方を前記付与判定の実行対象モードとする切換手段(主制御装置260のMPU262におけるステップS6004~ステップS6006の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴K1乃至K3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴K4によれば、付与判定の実行対象モードが切り換わったとしても高確率モードが維持される。これにより、高確率モードが継続することの安心感を遊技者に与えながら、付与判定の実行対象モードの設定状況に変化を与えることが可能となる。
特徴K5.遊技回用動作が開始され、前記付与判定の結果に対応する動作結果となった状態で当該遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記付与判定の実行に対応させて前記遊技回用動作が実行されるように遊技回実行手段を制御する遊技回制御手段(主制御装置260のMPU262における遊技回制御処理を実行する機能)を備え、
前記切換手段は、前記第1高確率モード及び前記第2高確率モードのうち一方が前記付与判定の実行対象モードとなっている状況で切換基準回数の前記遊技回が実行された場合に、前記切換条件の成立として、前記第1高確率モード及び前記第2高確率モードのうち他方を前記付与判定の実行対象モードとすることを特徴とする特徴K4に記載の遊技機。
特徴K5によれば、高確率モードである状況を維持しながら付与判定の実行対象モードが切り換わる契機を遊技者にとって分かり易いものとすることが可能となる。
特徴K6.前記切換手段は、
前記特定遊技状態の終了後における前記付与判定の実行対象モードを前記第2高確率モードとする手段(主制御装置260のMPU262におけるRAM264に第1確変モードフラグをセットする処理)と、
前記第2高確率モードが前記付与判定の実行対象モードとなっている状況で前記切換条件が成立した場合に前記付与判定の実行対象モードを前記第1高確率モードとする手段(主制御装置260のMPU262におけるRAM264に第2確変モードフラグをセットする処理)と、
を備えていることを特徴とする特徴K4又はK5に記載の遊技機。
特徴K6によれば、特定遊技状態の終了後における付与判定の実行対象モードが付与判定の実行対象モードの中で最も付与対応結果となる確率が高い第2高確率モードとなる。ここで、遊技者はできる限り早く付与判定結果となることを望んでいる。そこで、特定遊技状態の終了後における付与判定の実行対象モードを付与判定の実行対象モードの中で最も付与対応結果となる確率が高い第2高確率モードとすることにより、付与対応結果となるまでに実行した遊技回の回数が多くなり過ぎてしまうことを阻止することが可能となる。これにより、遊技者のニーズに合わせることが可能となる。
また、第2高確率モードが付与判定の実行対象モードとなっている状況で切換条件が成立した場合、付与判定の実行対象モードが第2高確率モードから第1高確率モードに切り換わる。第1高確率モードの方が第2高確率モードよりも大当たり当選確率が低く設定されているため、切換条件が成立するまでに何としても付与対応結果となりたいと遊技者に思わせることが可能となる。これにより、遊技者の遊技に対する集中力を高めることが可能となる。
特徴K7.前記特定遊技状態の終了後に前記付与判定の実行対象モードが前記第1高確率モード及び前記第2高確率モードのうち一方のモードとなった場合、前記切換条件が成立した場合には前記付与判定の実行対象モードが前記第1高確率モード及び前記第2高確率モードのうち他方のモードとなり、その切り換え後における当該他方のモードは前記付与判定の結果が前記付与対応結果となるまで継続されることを特徴とする特徴K4乃至K6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴K7によれば、付与判定の結果が付与対応結果となるまで高確率モードが継続することの安心感を与えながら、付与判定の実行対象モードの設定状況に変化を与えることが可能となる。
特徴K8.前記付与判定のモードとして、前記付与対応結果となる確率が前記第2高確率モードよりも高い第3高確率モードが存在しており、
当該遊技機は、
前記付与判定の結果が前記付与対応結果のうち第1付与対応結果(確変大当たり結果A)となった場合、前記特定遊技状態の終了後における前記付与判定の実行対象モードを前記第1高確率モード、前記第2高確率モード及び前記第3高確率モードのうちいずれかである所定高確率モードとする手段(主制御装置260のMPU262におけるステップS5802~ステップS5803の処理を実行する機能)と、
前記付与判定の結果が前記付与対応結果のうち第2付与対応結果(確変大当たり結果B)となった場合、前記特定遊技状態の終了後における前記付与判定の実行対象モードを前記第1高確率モード、前記第2高確率モード及び前記第3高確率モードのうち前記所定高確率モード以外の一の高確率モードである特定高確率モードとする手段(主制御装置260のMPU262におけるステップS5804~ステップS5805の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記切換手段は、前記付与判定の実行対象モードが前記所定高確率モードである状況で第1の切換条件(開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が20回以上)が成立した場合に前記付与判定の実行対象モードを前記第1高確率モード、前記第2高確率モード及び前記第3高確率モードのうち前記所定高確率モード及び前記特定高確率モード以外の高確率モードである特別高確率モードとし、前記付与判定の実行対象モードが前記特定高確率モードである状況で第2の切換条件(開閉実行モードが終了してから実行された遊技回の回数が10回以上)が成立した場合に前記付与判定の実行対象モードを前記特別高確率モードとすることを特徴とする特徴K4乃至K7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴K8によれば、付与対応結果の種類に応じて特定遊技状態の終了後における付与判定の実行対象モードが相違しているが、それぞれに対応した切換条件が成立した後における付与判定の実行対象モードは同一となっている。これにより、付与対応結果の種類に応じて受けられる恩恵の差が大きくなり過ぎてしまうことを阻止することが可能となる。
特徴K9.遊技回用動作が開始され、前記付与判定の結果に対応する動作結果となった状態で当該遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記付与判定の実行に対応させて前記遊技回用動作が実行されるように遊技回実行手段を制御する遊技回制御手段(主制御装置260のMPU262における遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記付与判定の実行対象モードが前記低確率モードよりも前記付与対応結果となる確率が高いモードとなる特定状態に設定する手段(主制御装置260のMPU262におけるRAM264に第1確変フラグ又は第2確変フラグをセットする処理)と、
前記特定状態において終了契機回数の遊技回が実行された場合に前記付与判定の実行態様モードが前記低確率モードとなる所定状態に設定する手段(主制御装置260のMPU262におけるステップS5908、及びステップS5910の処理を実行する処理)と、
前記特定状態において、前記第1高確率モード及び前記第2高確率モードのうち一方のモードに設定する手段(主制御装置260のMPU262におけるステップS5905、ステップS5907、及びステップS5909の処理を実行する機能)と、
前記特定状態であって前記付与判定の実行対象モードが前記一方のモードである状況で切換条件が成立した場合に、前記付与判定の実行対象モードを前記第1高確率モード及び前記第2高確率モードのうち他方のモードに設定するモード切換手段(主制御装置260のMPU262におけるステップS5904~ステップS5909の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴K1乃至K8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴K9によれば、特定状態において付与判定の実行対象モードが一方のモードである状況で切換条件が成立した場合、付与判定の実行対象モードが第1高確率モード及び第2高確率モードのうち他方のモードに切り換わり、特定状態において終了契機回数の遊技回が実行された場合、付与判定の実行対象モードが低確率モードとなる所定状態に設定される。これにより、上記切換条件への注目度を高めることが可能となる。
特徴K10.前記一方のモードは前記第1高確率モードであり、前記他方のモードは前記第2高確率モードであることを特徴とする特徴K9に記載の遊技機。
特徴K10によれば、特定状態において付与対応結果となるまでに実行された遊技回の回数が終了契機回数に近くなる可能性が高い。これにより、特定状態が終了してしまうか否かに遊技者をドキドキさせることが可能となる。
特徴K11.前記モード切換手段は、前記特定状態であって前記付与判定の実行対象モードが前記一方のモードである状況で所定の切換基準回数の遊技回が実行された場合に、前記切換条件の成立として、前記付与判定の実行対象モードを前記他方のモードに設定することを特徴とする特徴K9又はK10に記載の遊技機。
特徴K11によれば、高確率モードである状況を維持しながら付与判定の実行対象モードが切り換わる契機を遊技者にとって分かり易いものとすることが可能となる。
特徴K12.前記特定遊技状態が終了した後の前記付与判定の実行対象モードが前記第1高確率モード及び前記第2高確率モードのうち一方のモードとなるようにする手段(主制御装置260のMPU262におけるステップS6004~ステップS6005の処理を実行する機能)と、
前記付与判定の実行対象モードが前記一方のモードである状況で前記特定遊技状態に遊技状態が移行した場合に、当該特定遊技状態が終了した後の前記付与判定の実行対象モードが前記第1高確率モード及び前記第2高確率モードのうち他方のモードとなるようにする手段(主制御装置260のMPU262におけるステップS6004、及びステップS6006の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴K1乃至K11のいずれか1に記載の遊技機。
特徴K12によれば、付与判定の実行対象モードが一方のモードである状況で特定遊技状態に遊技状態が移行した場合に、当該特定遊技状態が終了した後の付与判定の実行対象モードが第1高確率モード及び第2高確率モードのうち他方のモードとなる。したがって、付与判定の実行対象モードが第1高確率モードである状況と、付与判定の実行対象モードが第2高確率モードである状況との両方の状況を遊技者に確実に体験させることが可能となる。
なお、特徴K1~K12の構成に対して、特徴A1~A28、特徴B1~B12、特徴C1~C9、特徴D1~D6、特徴E1~E12、特徴F1~F3、特徴G1、特徴H1~H19、特徴I1~I10、特徴J1~J17、特徴K1~K12のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴A群、上記特徴B群、上記特徴C群、上記特徴D群、上記特徴E群、上記特徴F群、上記特徴G群、上記特徴H群、上記特徴I群、上記特徴J群及び上記特徴K群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。また、当該内部抽選の結果を遊技者に予測させたり、認識させたりするための演出が行われる構成が一般的である。
パチンコ機について具体的には、抽選にて当選結果となった場合又は所定領域を遊技球が通過した場合、所定の遊技状態に移行する構成が知られている。そして、所定の遊技状態に移行した場合には、例えば遊技領域に設けられた入球装置の開閉が開始されるようになっている。
ここで、上記例示等のような遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
以下に、以上の各特徴を適用し得る又は各特徴に適用される遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の絵柄を可変表示させる絵柄表示装置を備え、始動操作手段の操作に起因して前記複数の絵柄の可変表示が開始され、停止操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより前記複数の絵柄の可変表示が停止され、その停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する遊技機。
10…パチンコ機、32…第1作動部、33…第2作動部、35…振分用スルー入賞部、36…振分入賞装置、37…特電入賞装置、42a…特図表示部、42c…振分表示部、44…図柄表示装置、69…V入賞検知センサ、86…払出装置、87…払出制御装置、92…主側MPU、103…音光側MPU、113…表示側MPU、222…可変入賞装置、222m…継続孔、223…上作動口、224…下作動口、260…主制御装置、262…MPU、264…RAM、264b…各種カウンタエリア、350…クルーン、351…第1孔、352…第2孔、353…第3孔、390…シーソー、392…可動部材、400…カウント用通路部、401…継続用通路部、PA…遊技領域。

Claims (1)

  1. 開放状態と閉鎖状態とに切り換わり可能な可変入球手段と、
    当該可変入球手段を前記開放状態とした後に前記閉鎖状態に切り換える可変入球制御を実行する可変入球制御手段と、
    前記可変入球手段に入球した遊技球により特典付与契機が発生したことに基づいて、遊技者に特典を付与する特典付与手段と、
    所定入球部に遊技球が入球したことに基づいて所定抽選処理を実行する所定抽選手段と、
    前記所定抽選処理の結果が特定結果である場合に前記可変入球制御が実行される状態に設定する第1状態設定手段と、
    前記所定抽選処理の結果が非特定結果である場合に前記可変入球制御が実行される状態に設定する第2状態設定手段と、
    を備え、
    前記所定抽選処理の結果が前記特定結果となった場合に前記特典付与契機が発生し得る、又は前記所定抽選処理の結果が前記特定結果となった場合の方が前記所定抽選処理の結果が前記非特定結果となった場合よりも前記特典付与契機が発生し易い構成であり、
    所定有効期間において前記所定入球部に遊技球が入球した場合に前記所定抽選処理が実行され、前記所定有効期間とは異なる期間において前記所定入球部に遊技球が入球したとしても前記所定抽選処理が実行されない構成であり、
    前記第1状態設定手段により前記可変入球制御が実行される状態に設定されている場合、及び前記第2状態設定手段により前記可変入球制御が実行される状態に設定されている場合のいずれであっても、前記可変入球手段に1個の遊技球が入球した場合に同一の遊技価値が遊技者に付与される構成であり、
    前記第1状態設定手段により設定された前記可変入球制御が実行される状態と前記第2状態設定手段により設定された前記可変入球制御が実行される状態とで、前記可変入球手段が前記開放状態となる回数が相違している構成であることを特徴とする遊技機。
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