JP7086417B2 - 体液のリピドミクス解析に基づいて癌を診断する方法 - Google Patents
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Description
(a)試料に内部標準セットを加える工程であって、当該内部標準セットは上記試料に存在する脂質クラスの各々に対して1つ以上の内部標準を含んでいる工程。
(b)工程(a)の後に、上記試料を、液液リピドミクス抽出または固相リピドミクス抽出によって処理する工程。
(c)処理された上記試料を、質量分析法によって測定する工程。
(d)51種類以上の脂質の濃度(より好ましくは、質量分析法の検出閾値を超えるレベルで存在する全ての脂質の濃度)を決定する工程であって、(i)上記脂質クラスに対応する上記内部標準を定量用に用いて、(ii)相対濃度を用いて、または、(iii)濃度比および/または信号強度を用いて、脂質の濃度を決定する工程。
(e)上記脂質の決定された濃度を統計評価する工程であって、上記統計評価は、決定された上記脂質濃度と、癌性パターン(あるいは任意構成で、特定の癌性パターン)および非癌性パターンとの比較に基づいて、上記患者が癌に罹患している確率のレベルを決定する(あるいは任意構成で、上記患者が特定の癌タイプに罹患している確率のレベルを決定する)工程。ここで、上記癌性パターンまたは上記特定の癌性パターンならびに非癌性パターンは、既知の癌試料群および既知の非癌試料群に対する上記脂質濃度の統計解析によって決定される。上記統計評価は、男女を区別して実施する。
(a)試料に内部標準セットを加える工程であって、当該内部標準セットは上記試料に存在する脂質クラスの各々に対して1つ以上の内部標準を含んでいる工程。
(b)工程(a)の後に、液液リピドミクス抽出によって上記試料を処理する工程。
(c)処理された上記試料を、質量分析法によって測定する工程。
(d)31種類以上または51種類以上の脂質の濃度(好ましくは、60種類以上または120種類以上または230種類以上の脂質の濃度、より好ましくは、質量分析法の検出閾値を超えるレベルで存在する全ての脂質の濃度)を決定する工程であって、(i)上記脂質クラスに対応する上記内部標準を定量用に用いて、(ii)脂質の相対濃度を用いて、または、(iii)濃度比および/または信号強度を用いて、脂質の濃度を決定する工程。
(e)上記脂質の決定された濃度を統計評価する工程であって、上記統計評価は、決定された上記脂質濃度と、膵臓癌パターンおよび非癌性パターンとの比較に基づいて、上記患者が膵臓癌に罹患している確率のレベルを決定する工程。ここで、上記癌性パターンおよび非癌性パターンは、既知の膵臓癌試料群および既知の非癌試料群に対する上記脂質濃度の統計解析によって決定される。上記統計評価は、男女を区別して実施する。
(a)同位体補正(deisotoping):ある脂質よりも2質量単位だけ分子量が小さい他の脂質であって、同位体の寄与によってM+2になっている脂質の信号強度の補正(例えば、二重結合が1つだけ多い脂質の、同位体による干渉)。あるいは、ある脂質よりも1質量単位だけ分子量が小さい他の脂質であって、同位体の寄与によってM+1になっている脂質の信号強度の補正(例えば、PCサブグループとSMサブグループとの間の干渉)。この補正は、測定されたスペクトルにおける既知の強度に基づいて、計算されたM+2の相対強度(またはM+1の相対強度)を減算することにより実施する。
(b)特定の試料に関して検出されていない脂質種の信号を、全ての試料において上記脂質種に関して観測された最低濃度の50~100%(好ましくは60~100%、より好ましくは60~70%、80~90%、70~100%、67%または80%)によって置換するゼロフィリング処理。
(a)各クラスにおける脂質種の定量のために、外因性脂質クラスである内部標準を1つ以上使用する。
(b)質量分析(MS)と組合せた脂質クラス分離クロマトグラフィまたはクロマトグラフ分離を全く伴わないMSのいずれかを使用して、脂質(サブ)クラスである内部標準と、同じ脂質クラスに属する被分析物とを共溶出させ、共イオン化する。この同時処理は、試料の処理前に内部標準を添加することにより確実になる。
(c)所定数の試料の後に注入する品質管理試料として、内部標準を加えたプール試料を使用する。
(d)各試料における各内部標準の信号応答を抽出することにより、測定を制御する。また、測定シーケンスの間、内部標準の信号応答を毎日評価すること。
(e)ゼロフィリング処理。
(f)同位体補正。
(a)データの前処理(中心化、スケーリングおよび/または変換など)。中心化は、データセットの平均に比例して変化を相関させる。スケーリングは、モデルにおける種々の濃度範囲の影響を一元化する(単位分散(UV)およびパレートスケーリング)。これによって、低い濃度(恐らく同様に重要)が極めて高い濃度に隠されないようにする。対数変換は、データを正規分布に整理する。適切な前処理は、結果の質に重大な影響を及ぼす。
(b)外れ値、測定不備および他の影響因子の特定に使用されるPCA分析。PCA分析はまた、群間の差異を視覚化してもよいし、他の試料と比較した品質管理(QC)試料をクラスタ化してもよい。
(c)癌患者群と健康なボランティアとを分離するための判別分析(OPLS-DA)。判別分析は、男女を区別して実施する。
(d)統計パラメータの割付けおよび予測力の評価。
癌患者および健康なボランティアのヒト体液試料(通常は血液または尿)は、病院内で採取する。他の種類の試料は、血液から分離する(血漿、血清、オンコソーム、エキソソーム、細胞外小胞など)。ヒト被験体の血液は、病院で使用される標準的かつ充分に確立された方法で、抗凝固剤含有チューブ(EDTA、ヘパリンクエン酸などが入ったチューブ)中に採取する。その後、血清または血漿は、当業者に周知の標準化されたプロトコルで分離する。病院では-80℃にて保存し、ドライアイス(-20℃)入りの生物学的輸送袋を使用して病院から分析実験室へ輸送し、分析まで-80℃にて再度保存する。
一般的に、脂質種の定量には、内部標準混合物が用いられる。各脂質クラスの内部標準は、当該脂質クラスに属する目的化合物と同様に振舞う。試料の処理の前に内部標準を加えると、内部標準も目的化合物と同様に影響を受けるので、例えばピペッティングの誤差による僅かな差異を補償できる。
抽出の前に、全ての試料に適切な内部標準混合物を添加する。用いる内部標準混合物は、どの体液およびどの質量分析法を用いるかによって変わる。
ヘキサン:2-プロパノール:クロロホルム(7:1.5:1.5)の混合物で、濾液を5倍または20倍に稀釈し、HPLCバイアルに移す。UHPSFC/MS分析のために、稀釈された濾液を注入したバイアルをスリットキャップで密封し、オートサンプラーに設置する。
クロロホルム:メタノール:2-プロパノール(1:2:4 v/v/v)の混合物で、試料に応じて濾液を10倍稀釈する。この混合物は、7.5mmol/Lの酢酸アンモニウムおよび1%の酢酸を含んでいる。
MALDIマトリクス9-アミノアクリジン(Sigma-Aldrich, St. Louis, MO, USA)を、メタノール:水混合物(4:1 v/v)に溶解させて、濃度を5mg/mLまたは10mg/mLとする。得られた混合物を、具体的な脂質抽出物(1:1 v/v)と混合する。なお、マトリクスと混合する前に、脂質抽出物をメタノールで稀釈できる(1:1、1:2または1:3 v/v)が、あまり好ましくない。抽出物/マトリクス混合物の堆積量は、1μLとする。dried droplet法を用いた結晶化によって、ターゲットプレート上に試料を堆積させる。液滴の核酸を防止するために、稀釈済抽出物/マトリクス混合物を堆積させる前に、MALDIプレートスポット上に少量のクロロホルムを堆積させる。
リピドミクス定量のための、主にMSに基づく3つの方法を特別に開発した(本明細書において詳細に記載する)。この方法においては、プール試料の使用が有用である。プール試料とは、100人未満の被験体を対象とする小規模な研究用に関しては、全ての試料を同体積ずつ混合した混合物である。本研究では、無作為に選択した癌患者の試料および健康なボランティアの試料を、同体積ずつ混合してプール試料を調製する。このとき、選択する男性と女性との割合が、試料セットにおける男性と女性との割合と同じになるようにする。プール試料を用いて、質量分析方法を開発および最適化する。測定における充分な検証およびQCのために、定量すべき各脂質クラスの内部標準混合物を添加したプール試料を用いる。試料の順序は、試料シーケンスにおいて常にランダム化されている。これにより、シーケンス中の特定の部分のみの非癌性試料および癌性試料を測定することを回避する。
超臨界流体クロマトグラフィとは、吸着剤(カラム固定相)から化合物を取出すための主成分として超臨界二酸化炭素(移動相)を採用し、極性の異なる化合物を分離する手段である。超臨界二酸化炭素へ有機溶媒(通常はメタノール)を加えることにより、UHPSFCの適用範囲が広がり、より極性の高い化合物をカラムから取出せるようになる。一般的に、(i)化合物の溶解性が、極性溶媒よりも水またはアルコールに対するものの方が高い場合、あるは、(ii)化合物の溶解性が、非極性溶媒よりもヘキサンなどに対するものの方が高い場合には、化合物を区別できる。固定相、移動相および目的化合物の性質(極性または非極性など)に応じた相互作用が働く。例えば、極性化合物は極性固定相と相互作用する傾向にあり、極性化合物を固定相から取出すためには、極性移動相を使用すれば化合物を固定相から取出せる。特定の固定相を用いることによる移動相特性の最適化により相互作用を入念に調節すれば、化合物を分離できる。固定相の寸法および特性の最適化(吸着剤の小粒径化および球形粒子化など)により、効率を向上させることができる。そのため、超高性能超臨界流体クロマトグラフィ(UHPSFC)と呼ばれている。
高分解度の精密質量分析計を検出器として使用すれば、脂質を特定および定量できる。これは、各脂質種のm/z値が定義されており、試料中の濃度に依存した信号応答を示すためである。イオン化(それゆえ、目的化合物の信号応答)を改善するために、添加剤(酸および緩衝液など)を試料または移動相に添加する。UHPSFC/MSの場合には、酸性メタノールなどのメイクアップ溶媒の使用により、感度がさらに改善される。
(機器)
・Acquity Ultra Performance Convergence Chromatography (UPC2)システムに、ハイブリッド四重極型トラベリングウェーブイオンモビリティ飛行時間型質量分析計Synapt G2 Siを接続したもの(Waters製)
(クロマトグラフの設定)
・固定相:Acquity BEH UPC2カラム(100×3mm、1.7μm、Waters)
・流量:1.9mL/分
・注入量:1μL
・カラム温度:60℃
・アクティブバックプレッシャーレギュレーター(ABPR):1800psiに設定
・勾配モード:CO2、ならびに、30mMの酢酸アンモニウムおよび1%の水を含有するメタノール
・勾配:開始時の添加剤濃度は1%、5分間で51%に増加、1分間一定の後、開始条件にてフラッシュバック(総作動時間:7.5分間)
・注入針の洗浄:生体試料を注入した後に、ヘキサン:2-プロパノール:水(1:2:0.5 v/v)混合物カラムで洗浄
・高速勾配を用いてブランクを注入。0分(添加剤濃度:1%)、1.4分(添加剤濃度:51%)、1.6分(添加剤濃度:51%)、1.8分(添加剤濃度:1%)、4.8分(添加剤濃度:1%)
・メイクアップ溶出液:HPLC515ポンプ(Waters)、メイクアップ流量:0.25mL/分、1%の水および任意で0.1%のギ酸を含んでいるメタノール。
・キャピラリー電圧:3kV
・サンプリングコーン:20V
・ソースオフセット:90V
・ソース温度:150℃
・乾燥温度:500℃
・コーンガス流量:50Lh-1
・乾燥ガス流量:1000Lh-1
・ネブライザーガス:4bar
・陽イオンモードにおいて、分解度モードまたは感度モード
・質量範囲(m/z):50~1200
・スキャン時間:0.15秒間(連続モード)
・ロックマス:ペプチド(ロイシンエンケファリン)
・スキャン時間:0.1秒間、30秒間隔。
本明細書において後述する実験は、ESIプローブを装備した四重極型リニアイオントラップ質量分析計6500QTRAP(Sciex, Concord, ON, Canada)により実施した。調節パラメータの設定は、下記の通りである。
・イオンスプレー電圧:5200V
・カーテンガス:20psi
・ソース温度:50℃
・イオンソースガス(1):15psi
・イオンソースガス(2)10psi
MS/MSスキャンの測定は、スキャン速度:1000Da/秒、クラスタ分離電位:80V、エントランス電位:10V、および表18に記載の衝突エネルギーとした。Agilent1290バイナリポンプおよびAgilent1260オートサンプラーから構成される液体クロマトグラフAgilent1290シリーズ(Agilent Technologies)を使用して、フローインジェクションにより試料を導入する。流速3μL/分のクロロホルム:メタノール:2-プロパノール(1:2:4 v/v/v、7.5mmol/Lの酢酸アンモニウムおよび1%の酢酸を含有)混合物に、50μLの試料を注入する。分析時間は12分間とし、オートサンプラー温度は20℃とする。分析が終わる度に、メタノール:2-プロパノール:水(2:2:1 v/v/v、7.5mmol/Lの酢酸アンモニウムおよび1%の酢酸を含有)混合物を用いて、LC/MSシステムを洗浄する。LipidViewソフトウェアを用いて測定データ実験を抽出する。条件は、質量許容差:0.3Da、最小S/N:5、最小強度:1%とする。スキャンタイプ、m/z値、およびピーク強度によってキャラクタライズされれている生データを、.txtデータとしてエクスポートする。Microsoft Excelマクロスクリプトを用いて生データをさらに処理し、脂質を検出および定量する。脂質クラスは、スキャンタイプによりキャラクタライズする。プール試料に含まれている特定された脂質から蓄積されたデータベースに基づくm/z値(質量許容差:0.3Da)に従って、選択されたMS/MSスキャン中の個々の脂質種を検出する。その後、イオン強度を同位体補正する。脂質クラス内部標準の強度に関連する較正されたイオン強度に基づいて、脂質種の濃度を計算する。
窒素UVレーザ(337nm、60Hz、ビーム直径:約80μm×100μm)を備えている超高分解度MALDI質量分析計LTQ Orbitrap XL(Thermo Fisher Scientific, Waltham, MA, USA)を用いて、質量スペクトルを測定した。LTQ Orbitrap装置は、陰イオンモードにて標準質量範囲(m/z):400~2000で作動させる。質量分解度は、R=100,000に設定する(m/z=400における半値幅により定義する)。個々のデータ取得中には、ステップサイズ:250μmのジグザグ方向(または外向き螺旋方向)に試料を移動させる。最大値の15%に相当するレーザエネルギーと、2マイクロスキャン/スキャン(36箇所の異なる位置におけるマイクロスキャンのたびに、レーザ照射を2回行う)とを、測定ごとに蓄積させて、再現可能な信号を得る。各試料(スポットマトリクスと体液抽出物との混合物)は、5回スポットする。1つの試料の総捕捉時間には5回の連続したスポットが含まれており、約10分間である。各測定は、1つの平均MALDI-MSスペクトル(数千のm/z値が含まれている)によって表される。次に、自動的にピークの割付けが行われる。特定のm/zピークと、Excelマクロスクリプトを用いた特定工程によって作成されたデータベースに基づく脱プロトン化分子とがマッチングされる。このピーク割付けにより、研究された脂質について存在するm/zのリストと、各試料に関する特定のスペクトルにおける平均強度が生成される。この平均強度は、さらなる統計評価に使用される。
データ処理は、MSベンダーソフトウェア(Waters、SciexまたはThermo Scientificなど)から、データ処理ソフトウェア(Microsoft Excelなど)へと、データをエクスポートすることから始まる。データ処理ソフトウェアは、高度なExcelスクリプトなどを使用してさらなる工程(とりわけ、同位体補正(表19、20)およびゼロフィリング)を半自動的に実行する。品質管理試料(QC試料)を定期的に注入して質量分析計の応答が正確かつ一定であるかを確認する必要がある。QC試料とは、通常は、定量すべき全ての脂質クラスに対する内部標準を含んでいるプール試料である。20回の注入ごとにプール試料を注入し、個々の内部標準の応答を時間に対してプロットする。内部標準の応答が低下し過ぎたときは、装置の不具合の兆候である。試料の注入が多過ぎるために、通常は、質量分析計の洗浄が必要となる。洗浄は、通常、約数百個の試料を処理するごとに行う。しかし、調製された試料抽出物の質、イオンソースの幾何学的形状、およびシステム構成に強く依存することがある。
測定したすべての被験体の個々の脂質の測定濃度を、統計ソフトウェア(例えば、SIMCA from Umetrics, Sweden)にインポートする。適切な変換とスケーリングを選択する。通常は、対数変換ならびにパレートスケーリングまたはUVスケーリングを選択する。スケーリングおよび変換は、PCA分析に基づいている。この分析では、健康な人および膵臓癌患者が正規分布であることが望ましい。また、PCA分析は、潜在的な外れ値を見つけるためにも使用される。この場合、モデルに対する外れ値の影響をテストし(外れ値を除外し、モデルを確認する)、測定方法を問題として取上げる。測定値が外れ値であった場合には、技術的課題が特定されたら、当該測定値をデータセットから除外する。PCA法は、他の影響因子を見出すために使用される(性別または年齢など)。PCA分析において、QC試料は密接にクラスタ化していなければならない。通常は、PCAグラフの中央付近に位置している。
本発明によれば、検査対象の患者が癌に罹患しているか否かを判定できる。すなわち、健康な人と癌患者とを鑑別できる。さらに、本発明によれば、具体的な癌タイプ(本明細書では、癌の局在とも称する)も判定できる。特定の癌タイプ(または局在)の判定は、通常、検査対象の患者が癌に罹患していると判定した後の第2ステップとして行われる。
異なる癌タイプ(腎臓癌、前立腺癌および乳癌)に罹患している様々な患者の体液試料と、健康なボランティアの体液試料とに関して、UHPSFC/MSを使用して脂質プロファイルを分析した。一般的に、脂質種の絶対濃度および相対濃度を使用して、異なる健康状態にある試料の差を決定できる。以下では、試料群の間の差および試料の調製または測定における誤差を視覚化するために、絶対濃度を統計解析に用いた。中心化、変換およびパレートスケーリングを実施した後、外れ値および計測誤差を特定するために、全ての試料のPCAを行った。
この実施例では、様々な腎臓癌患者および健康なボランティアの体液試料(血漿、尿)の脂質プロファイルについて、MALDI-MSを用いて分析した。血漿試料では、試料群の間の差および試料の調製または測定における誤差を視覚化するために、絶対濃度(内部標準に対して正規化したもの)を統計解析に使用した。これに対し尿試料では、この目的のために相対濃度を使用した。血漿試料について示される統計モデルは、以下の74個の変数を含んでいる。
SM32:1、SM33:1、SM34:2、SM34:1、SM34:0、SM35:1、SM36:2、SM36:1、SM36:0、SM37:1、SM38:2、SM38:1、SM39:2、SM39:1、SM40:3、SM40:2、SM40:1、SM41:3、SM41:2、SM41:1、SM42:3、SM42:2、SM42:1、SM43:3、SM43:2、SM43:1、Sul32:1(OH)、Sul34:2、Sul34:1、Sul34:2(OH)、Sul34:1(OH)、Sul34:0(OH)、Sul36:1、Sul36:1(OH)、Sul38:2、Sul38:1、Sul38:2(OH)、Sul38:1(OH)、Sul40:2、Sul40:1、Sul41:2、Sul40:2(OH)、Sul41:1、Sul40:1(OH)、Sul40:0(OH)、Sul42:3、Sul42:2、Sul41:2(OH)、Sul42:1、Sul41:1(OH)、Sul40:0(2OH)、Sul42:3(OH)、Sul42:2(OH)、Sul42:1(OH)、Sul42:2(2OH)、Sul42:1(2OH)、Sul42:0(2OH)、SulfoHex2Cer42:2、PI32:1、PI32:0、PI34:2、PI34:1、PI36:4、PI36:3、PI36:2、PI36:1、PI38:6、PI38:5、PI38:4、PI38:3、PI38:2、PI40:6、PI40:5、PI40:4
尿試料について示される統計モデルは、以下の46個の変数を含んでいる。
ヒドロキシプレグネノロン硫酸、C21H34O7S硫酸、C21H34O8S硫酸、コルチゾール硫酸、リトコール酸硫酸、コレステロール硫酸、グリコケノデオキシコール酸硫酸、タウロリトコール酸、タウロデオキシコール酸、スルホグリコリトコール酸、タウロコール酸、グリコケノデオキシコール酸硫酸、Sul34:1、Sul34:1(OH)、Sul36:1(OH)、Sul38:1、Sul38:1(OH)、Sul40:2、Sul40:1、Sul40:2(OH)、Sul41:1、Sul40:1(OH)、Sul40:0(OH)、Sul42:2、Sul41:2(OH)、Sul42:1、Sul41:1(OH)、Sul41:0(OH)、Sul40:0(2OH)、Sul42:2(OH)、Sul42:1(OH)、Sul42:0(OH)、Sul41:0(2OH)、Sul43:1(OH)、Sul42:1(2OH)、Sul42:0(2OH)、Sul43:0(2OH)、SulfoHex2Cer34:1、SulfoHex2Cer38:1、SulfoHex2Cer40:1、SulfoHex2Cer40:1(OH)、SulfoHex2Cer42:2、SulfoHex2Cer42:1、SulfoHex2Cer40:0(2OH)、SulfoHex2Cer42:1(OH)、SulfoHex2Cer42:0(2OH)。
本発明の目的は、体液の中から非癌性試料と癌性試料とを鑑別することだけでなく、体内における癌の局在を予測することにもある。生物の体液中で判定可能な癌タイプによって、脂質プロファイルに差異があることが見出された。ここでもまた、OPLS-DAは、脂質プロファイルの最も軽微な差異を視覚化するツールとなりうる。
膵臓癌患者および健康なボランティアについて、男性(M)および女性(F)のヒト血清中において定量化した全ての脂質を、比、p値およびT値と併せて要約する。ショットガン測定の結果は表28に記載する。UHPSFC/MS測定の結果は表29に記載する。MALDI-MS測定の結果はは表30に記載する。
ショットガンおよびUHPSFC/MSのデータセットのいずれも、292個の既知の血清試料に基づいて統計モデルを構築する。これらの統計解析には、絶対濃度(内部標準に対して正規化したもの)を使用する。まず、教師なしPCA法によって、データが正常に分布しているかどうかを確認する。この分布により、癌患者クラスと健康なボランティア(コントロール)クラスとが部分的に分離されていることが、既に示される。次に、教師ありOPLS-DAモデルを作成して、非癌性血清試料クラスと癌性血清試料クラスとの分離を向上させる(図22)。この実施例は、UHPSFC/MSおよびショットガンMSを使用して得られたデータを組み合わせたものであるが、特異度は98.7%であり、感度は98.6%であった(確度は98.6%)。これらのモデルには、使用される全ての脂質(完全なリピドーム)が含まれており、SIMCAソフトウェアによって自動的に計算されるものである。次に、図23(男性)および図24(女性)について、性別ごとに分離した後のOPLS-DA統計モデルを示す。これらのモデルによって、非癌性試料と癌性試料との鑑別がさらに向上する。このモデルにおいて、男性の場合は感度:100%、特異度:100%(確度:100%)であり、女性の場合は感度:100%、特異度:95.9%(確度:98.7%)であった。両群の間に差異が存在しており、膵臓癌分類のためのモデルの信頼性が視覚的に明らかになっている点が注目に値する。
次の工程は、分類を隠した未知の試料のために、既知の分類を有する試料に基づいて作成したOPLS-DAモデルの質を検証することである。癌患者である確率を、4つの最終モデル(1.ショットガンMSのOPLS-DA、2.UHPSFC/MSのOPLS-DA、3.全データのOPLS-DA、4.全データのサポートベクターマシン(SVM))と、最終的な全モデルの平均(最終割付けに使用される)とを使用して推定する。推定値が0.5超である場合に観察結果を腫瘍と分類し、確率が0.5未満である場合に観察結果を健康なボランティアと分類する(図25、26)。三角形のマークは観察結果「確実に健康」を示し、四角形のマークは観察結果「健康」を示し、星形のマークは観察結果「癌」を示し、菱形のマークは観察結果「確実に癌」を示す。期待通り、モデルの予測能は非常に良好であった(73個の未知の試料のうち、誤って分類されたのは4個であった)。表31、32に、結果として得られた試料の割付けを示す。
100個のヒト血清(血漿、尿または他の種類の体液)試料に関する計算
(器具類)
・1台のMSシステム(ショットガンMS、UHPSFC/MSまたはMALDI-MS)
・バイオセーフティレベル(BSL)2体制にある試料調製用の実験室
7×10=70労働日-幾分かの多重化と可能な週末自動運転による削減=約3箇月。
1000(3箇月あたり)×4=約4000試料/年。
Claims (12)
- 患者の身体から採取された体液のリピドミクス解析に基づいて癌を診断するための方法であって、
上記体液は、血清、血漿、血液および尿から選択され、
上記癌は、膵臓癌または腎臓癌であり、
下記の工程を含む方法:
(a)試料に内部標準セットを加える工程であって、当該内部標準セットは上記試料に存在する脂質クラスの各々に対して1つ以上の内部標準を含んでいる工程;
(b)工程(a)の後に、上記試料を、液液リピドミクス抽出または固相リピドミクス抽出によって処理する工程;
(c)処理された上記試料を、質量分析法によって測定する工程;
(d)51種類以上の脂質の濃度を決定する工程であって、(i)上記脂質クラスに対応する上記内部標準を定量用に用いて、(ii)相対濃度を用いて、または、(iii)濃度比および/または信号強度を用いて、脂質の濃度を決定する工程;
(e)上記脂質の決定された濃度を統計評価する工程であって、上記統計評価は、決定された上記脂質濃度と、特定の癌性パターンおよび非癌性パターンとの比較に基づいて、上記患者が腎臓癌または膵臓癌に罹患している確率のレベルを示す工程;
ここで、上記特定の癌性パターンおよび非癌性パターンは、既知の癌試料群および既知の非癌試料群に対する上記脂質濃度の統計解析によって決定され、
上記統計評価は、男女を区別して実施し、
上記51種類以上の脂質は、以下の脂質の全てを含んでいる。
- 上記工程(d)では、質量分析法の検出閾値を超えるレベルで存在する全ての脂質の濃度を決定する、請求項1に記載の方法。
- 患者の身体から採取された体液のリピドミクス解析に基づいて膵臓癌を診断するための方法であって、
上記体液は、血清、血漿、血液および尿から選択され、
下記工程を含む方法:
(a)試料に内部標準セットを加える工程であって、当該内部標準セットは上記試料に存在する脂質クラスの各々に対して1つ以上の内部標準を含んでいる工程;
(b)工程(a)の後に、液液リピドミクス抽出によって上記試料を処理する工程;
(c)処理された上記試料を、質量分析法によって測定する工程;
(d)31種類以上の脂質の濃度を決定する工程であって、(i)上記脂質クラスに対応する上記内部標準を定量用に用いて、(ii)相対濃度を用いて、または、(iii)濃度比および/または信号強度を用いて、脂質の濃度を決定する工程;
(e)上記脂質の決定された濃度を統計評価する工程であって、上記統計評価は、決定された上記脂質濃度と、膵臓癌パターンおよび非癌性パターンとの比較に基づいて、上記患者が膵臓癌に罹患している確率のレベルを示す工程;
ここで、上記膵臓癌パターンおよび非癌性パターンは、既知の膵臓癌試料群および既知の非癌試料群に対する上記脂質濃度の統計解析によって決定され、
上記統計評価は、男女を区別して実施し、
上記31種類以上の脂質は、以下の脂質の全てを含んでいる。
- 上記工程(d)では、質量分析法の検出閾値を超えるレベルで存在する全ての脂質の濃度を決定する、請求項3に記載の方法。
- 上記患者は、哺乳動物である、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
- (i)上記内部標準は、外因性脂質化合物であり、上記外因性脂質化合物は、
関連する脂質クラスに典型的な極性頭部構造と、
天然に存在する脂質よりも鎖が短い脂肪酸アシル、または、炭素原子数が奇数個である脂肪酸アシルと、を有している、
あるいは、
(ii)上記内部標準は、同位体で標識されている、関連する脂質クラスの脂質のアナログである、
請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。 - 上記質量分析法は、ショットガン質量分析、超高性能液体クロマトグラフィ-質量分析、超高性能超臨界流体クロマトグラフィ-質量分析、および、マトリクス支援レーザ脱離イオン化質量分析から選択される、請求項1~7のいずれか1項に記載の方法。
- 同体積の試料を複数個混合して調製したプール試料を、請求項1~8のいずれか1項に記載の方法により処理し、
上記プール試料は、膵臓癌患者由来の試料および健康なボランティア由来の試料を含んでおり、
上記プール試料を、(i)日内確度および日内精度の監視用、および/または、(ii)日間確度および日間精度の監視用、および/または、(iii)定量の下限および上限の決定用、および/または、(iv)試料セットの測定中の品質管理用に用いる、
請求項1~8のいずれか1項に記載の方法。 - 上記工程(c)では、複数の試料を測定し、
試料の測定シーケンスにおいて、試料の順序はランダム化されている、
請求項1~9のいずれか1項に記載の方法。 - 上記工程(d)では、脂質クラスに対応する上記内部標準を定量に用いて、質量分析法の定量下限を超えるレベルで存在する全ての脂質の濃度を決定し、
上記工程(d)は、下記の処理および補正のうちの1つ以上を含む、請求項1~10のいずれか1項に記載の方法:
(a)同位体補正;
(b)特定の試料に関して検出されていない脂質種の信号を、全ての試料において上記脂質種に関して観測された最低濃度の50~100%によって置換するゼロフィリング処理。 - 上記統計評価は、下記のいずれか1つ以上を含む、請求項1~11のいずれか1項に記載の方法:
(a)データの前処理;
(b)影響因子の特定のためのPCA分析;
(c)膵臓癌患者群と健康なボランティア群とを分離するための、男女を区別して実施するOPLS-DAによる判別分析;
(d)統計パラメータの割付けおよび予測力の評価。
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