JP7084418B2 - sRAGEを分泌する幹細胞を含む神経疾患または心血管疾患の予防または治療用薬学組成物 - Google Patents
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Description
前記患者は、退行性神経疾患および/または心血管疾患を患っているヒト、猿などの霊長類、ラット、マウスなどのげっ歯類を含む哺乳動物または前記哺乳動物から分離された細胞(脳細胞または、心筋または心血管細胞)または組織(脳組織または心臓組織)またはこれらの培養物のうちから選択でき、例えば、退行性神経疾患および/または心血管疾患を患っているヒトまたはこれから分離された脳細胞、脳組織、心筋または心血管細胞、心臓組織、またはこれらの培養物のうちから選択できる。
ゲノム上の特定標的配列を認識するドメインである植物病原性遺伝子に由来したTALエフェクター(transcription activator-like effector)ドメインと切断ドメインが融合されたTALEN(transcription activator-like effector nuclease);
ジンクフィンガーヌクレアーゼ(zinc-finger nuclease);
メガヌクレアーゼ(meganuclease);
微生物免疫機構であるCRISPRに由来したRGEN(RNA-guided engineered nuclease;例えば、Casタンパク質(例えば、Cas9など)、Cpf1、など);
AGOホモログ(Ago homolog、DNA-guided endonuclease)
などからなる群より選択された1種以上であってもよいが、これに制限されるのではない。
(1)RNAガイドヌクレアーゼ(またはそのコーディングDNA、または前記コーディングDNAを含む組換えベクター)、および
(2)標的遺伝子(例えば、AAVS1のようなセーフハーバー(safe harbor)位置)の標的部位(例えば、AAVS1のようなセーフハーバー(safe harbor)遺伝子内の連続する15~30、17~23、または18~22個のヌクレオチド長さの核酸部位)とハイブリダイズ可能な(または相補的核酸配列を有する)ガイドRNAまたはそのコーディングDNA(またはコーディングDNAを含む組換えベクター)
を含むものであってもよい。
ストレプトコッカスsp.(Streptococcus sp.)、例えば、ストレプトコッカス・ピオゲネス(Streptococcus pyogenes)由来のCasタンパク質、例えば、Cas9タンパク質(例えば、SwissProt Accession number Q99ZW2(NP_269215.1));
カンピロバクター属、例えば、カンピロバクター・ジェジュニ(Campylobacter jejuni)由来のCasタンパク質、例えば、Cas9タンパク質;
ストレプトコッカス属、例えば、ストレプトコッカス・サーモフィルス(Streptococcus thermophiles)またはストレプトコッカス・アウレウス(Streptocuccus aureus)由来のCasタンパク質、例えば、Cas9タンパク質;
ナイセリア・メニンギチジス(Neisseria meningitidis)由来のCasタンパク質、例えば、Cas9タンパク質;
パスツレラ(Pasteurella)属、例えば、パスツレラ・ムルトシダ(Pasteurella multocida)由来のCasタンパク質、例えばCas9タンパク質;
フランシセラ(Francisella)属、例えば、フランシセラ・ノビシダ(Francisella novicida)由来のCasタンパク質、例えばCas9タンパク質
などからなる群より選択された一つ以上であってもよいが、これに制限されるのではない。
(1)D10、H840、またはD10+H840;
(2)D1135、R1335、T1337、またはD1135+R1335+T1337;または
(3)(1)と(2)残基全て
でアミノ酸置換が起こったものであってもよい。
標的配列とハイブリダイズ可能な部位(標的化配列)を含むCRISPR RNA(crRNA);
Casタンパク質、Cpf1などのようなヌクレアーゼと相互作用する部位を含むtrans-activating crRNA(tracrRNA);および
前記crRNAおよびtracrRNAの主要部位(例えば、標的化配列を含むcrRNA部位およびヌクレアーゼと相互作用するtracrRNAの部位)が融合された形態の単一ガイドRNA(single guide RNA;sgRNA)
からなる群より選択された1種以上であってもよく、
具体的に、CRISPR RNA(crRNA)およびtrans-activating crRNA(tracrRNA)を含む二重RNA(dual RNA)、またはcrRNAおよびtracrRNAの主要部位を含む単一ガイドRNA(sgRNA)であってもよい。
5’-(Ncas9)l-(GUUUUAGAGCUA)-(Xcas9)m-3’(一般式1)
上記一般式1で、
Ncas9は標的化配列、即ち、標的遺伝子(target gene)の標的部位(target site)の配列によって決定される部位(標的部位の標的配列とハイブリダイズ可能)であり、lは前記標的化配列に含まれているヌクレオチド数を示すものであって、15~30、17~23、または18~22の整数、例えば20であってもよく、
前記標的化配列の3’方向に隣接して位置する連続する12個のヌクレオチド(GUUUUAGAGCUA)(配列番号1)を含む部位はcrRNAの必須的部分であり、
Xcas9はcrRNAの3’末端側に位置する(即ち、前記crRNAの必須的部分の3’方向に隣接して位置する)m個のヌクレオチドを含む部位であって、mは8~12の整数、例えば、11であってもよく、前記m個のヌクレオチドは互いに同一であるか異なってもよく、それぞれ独立してA、U、CおよびGからなる群より選択できる。
5’-(Ycas9)p-(UAGCAAGUUAAAAUAAGGCUAGUCCGUUAUCAACUUGAAAAAGUGGCACCGAGUCGGUGC)-3’(一般式2)
上記一般式2で、
60個のヌクレオチド(UAGCAAGUUAAAAUAAGGCUAGUCCGUUAUCAACUUGAAAAAGUGGCACCGAGUCGGUGC)(配列番号3)で表された部位は、tracrRNAの必須的部分であり、
Ycas9は前記tracrRNAの必須的部分の5’末端に隣接して位置するp個のヌクレオチドを含む部位であって、pは6~20の整数、例えば、8~19の整数であってもよく、前記p個のヌクレオチドは互いに同一であるか異なってもよく、A、U、CおよびGからなる群よりそれぞれ独立して選択できる。
5’-(Ncas9)l-(GUUUUAGAGCUA)-(オリゴヌクレオチドリンカー)-(UAGCAAGUUAAAAUAAGGCUAGUCCGUUAUCAACUUGAAAAAGUGGCACCGAGUCGGUGC)-3’(一般式3)
上記一般式3で、(Ncas9)lは標的化配列であって、先に一般式1で説明したとおりである。
5’-n1-n2-A-U-n3-U-C-U-A-C-U-n4-n5-n6-n7-G-U-A-G-A-U-(Ncpf1)q-3’(一般式4)。
n1は存在しないか、U、A、またはGであり、n2はAまたはGであり、n3はU、A、またはCであり、n4は存在しないかG、C、またはAであり、n5はA、U、C、G、または存在せず、n6はU、GまたはCであり、n7はUまたはGであり、
Ncpf1は遺伝子標的部位とハイブリダイズ可能なヌクレオチド配列を含むターゲッティング配列であって標的遺伝子の標的配列によって決定され、qは含まれているヌクレオチド数を示すものであって、15~30の整数であってもよい。前記標的遺伝子の標的配列(crRNAとハイブリダイズする配列)はPAM配列(5’-TTN-3’または5’-TTTN-3’;Nは任意のヌクレオチドであって、A、T、G、またはCの塩基を有するヌクレオチドである)の3’方向に隣接して位置する(例えば、連続する)15~30個の標的遺伝子の標的部位のヌクレオチド配列である。
多くの文献で、RAGEのリガンドが標的細胞のRAGEに結合すればapoptosis状態になって細胞死滅が行われるという報告がある。AGE-アルブミンがRAGEと結合すればRAGEが活性化され細胞死滅に関連する遺伝子発現が増加する。これは脳だけでなく他の臓器でも起こる。AGE-RAGE結合は、多様な細胞類型で細胞死滅に決定的原因になる。したがって、AGE-RAGE結合を防止して細胞を細胞死滅から保護することができる。
sRAGEを分泌する幹細胞(例えば、UCB-MSC、iPSCなど)は、多くの長所を有する。sRAGEタンパク質が細胞で分泌される場合、その分泌水準が持続的に維持され、注入部位の正常組換えタンパク質と比較して持続期間が長くなる。また、このようにsRAGEタンパク質を分泌する細胞として幹細胞を採用する場合、分泌されたsRAGEは注入部の周辺部位で幹細胞と共に上昇効果を発揮してより多い利点を示すことができる。したがって、幹細胞はsRAGE分泌細胞に適用するに最も適した候補細胞の一つである。
PD動物モデルはCS領域で高いAGE形成水準を示し、このような高いAGE形成はAGE-RAGE結合による細胞死滅を誘発することができる。本明細書では、sRAGEまたはsRAGE分泌UCB-MSC(またはsRAGE分泌iPSC)を処理した動物モデルの行動試験(rotarodおよびthe pole tests)で回復結果を確認した。特に、sRAGEまたはsRAGE分泌UCB-MSC投与群でAGE-RAGE結合遮断効果が優れ、これによってsRAGEまたはsRAGE分泌UCB-MSCは細胞自殺死から神経細胞を保護する効果を有すると確認された。特に、sRAGEまたはsRAGE分泌UCB-MSCを投与したPD動物モデルのCSおよびSN領域での神経細胞の数が対照群PD動物モデル(sRAGEまたはsRAGE分泌UCB-MSC非投与群)より多いのを確認して、神経細胞自殺死に対する保護効果を確認した。
マイトジェン-活性化タンパク質キナーゼ(Mitogen-Activated Protein Kinase)
マイトジェン-活性タンパク質キナーゼ(Mitogen-Activated Protein Kinase、MAPK)は真核生物のみで発見されるタンパク質キナーゼであって、基本状態である不活性状態に維持されていて、活性化する必要がある時、活性化ループでリン酸化される。PD背後の主要信号経路を確認するために次のような典型的なMAPKを観察した:ERK1/2、JNK、p38およびこれらのリン酸化された形態。観察の結果、p38、Erk1/2およびJNKタンパク質は細胞死滅メカニズムに寄与すると確認され、したがって、これらタンパク質はPD進行経路に関与すると推定することができる。
AGE-RAGE依存経路に対するsRAGEの効果を試験するために、Baxを観察した。細胞にAGE-アルブミンを処理時、Baxの発現が増加した。しかし、sRAGEがAGE-アルブミンと共に処理された場合、Baxの発現水準は若干減少し、これはsRAGEがAGE-RAGE結合を遮断することによって細胞を細胞死滅(アポトーシス)から保護するのを意味する。
以下、本発明の実施形態を示す。
(1)可溶性(soluble)の最終糖化産物受容体(Receptor for Advanced Glycation End products;RAGE)(sRAGE)を分泌する幹細胞を含むAGE(advanced glycation end-product;最終糖化産物)-アルブミンの分泌抑制またはAGE-アルブミンによる細胞死(アポトーシス)抑制用薬学組成物。
(2)可溶性(soluble)の最終糖化産物受容体(Receptor for Advanced Glycation End products;RAGE)(sRAGE)を分泌する幹細胞を含む神経疾患の予防または治療用薬学組成物。
(3)可溶性(soluble)の最終糖化産物受容体(Receptor for Advanced Glycation End products;RAGE)(sRAGE)を分泌する幹細胞を含む心血管疾患の予防または治療用薬学組成物。
(4)前記幹細胞は、胚性幹細胞(embryonic stem cells)、成体幹細胞(adult stem cells)、人工多能性幹細胞(induced pluripotent stem cells;iPS cells)、および前駆細胞(progenitor cells)からなる群より選択された1種以上である、(1)~(3)のうちのいずれか一に記載の薬学組成物。
(5)前記幹細胞は、人工多能性幹細胞または間葉系幹細胞である、(4)に記載の薬学組成物。
(6)前記神経疾患は、パーキンソン病(Parkinson’s disease;PD)、筋萎縮性側索硬化症(amyotrophic lateral sclerosis;ALS、ルーゲーリック病)、前頭側頭型認知症(frontotemporal dementia;FTD)、レビー小体認知症(dementia with Lewy bodies;DLB)、皮質基底核変性症(corticobasal degeneration)、多系統萎縮症(multiple system atrophy;MSA)、進行性核上性麻痺(progressive supranuclear palsy;PSP)、ハンチントン病(Huntington’s disease;HD)、または脊髄損傷(spinal cord injury)である、(2)に記載の薬学組成物。
(7)前記心血管疾患は、脳卒中、心筋梗塞、狭心症、下肢虚血、高血圧、または不整脈である、(3)に記載の薬学組成物。
(8)可溶性(soluble)の最終糖化産物受容体(Receptor for Advanced Glycation End products;RAGE)(sRAGE)を分泌する幹細胞を含む、幹細胞保護用組成物。
(9)分離された可溶性(soluble)の最終糖化産物受容体(Receptor for Advanced Glycation End products;RAGE)(sRAGE)を分泌する幹細胞と分離された幹細胞を共培養する工程を含む、幹細胞保護方法。
参考例
1.PDマウスモデルの製作
動物実験は、C57BL/6Nマウス(20~22gm)を使用して行った。8週齢の雄マウスを無作為に分けて食べ物と水を自由に摂取することができるようにして12時間の明周期/暗周期の温度-調節環境下で各ケージ当り5匹ずつ飼育した。本明細書で行われた全ての動物実験は、CACU動物センター倫理委員会の承認を受けて行った。適したPDモデルを確立するために、二カ月間0.5%(w/v)CMC(carboxymethyl cellulose)に懸濁させたrotenone(Sigma-Aldrich)を30mg/kgの量で1日1回経口投与した。マウスの体重は毎週モニタリングした。
PD動物モデルに処理される幹細胞として臍帯血由来間葉系幹細胞(UCB-MSC、Medi-post)を選択した。UCB-MSCを10%(w/v)牛胎児血清(FBS、Gibco(R) Life Technologies Corp.)および1%(w/v)ペニシリンおよびストレプトマイシン(Sigma-Aldrich)が補充されたアルファ-MEM培地(DMEM、Gibco(R) Life Technologies Corp.)で育てた。この細胞を5% CO2、および加湿大気条件下の37℃に維持させた。UCB-MSC培養のために100mm2ディッシュを使用し、細胞を80%のconfluenceに移した。細胞をTrypsin ETDA(Typsin ETDA、Gibco(R) Life Technologies Corp)と共に37℃で5分間培養して分離(detachment)した。
sRAGEを分泌するUCB-MSCを製作するために、AAVS1のsafe harbor部位を標的にするように設計されたmRNA Zinc Finger Nuclease(Sigma-Aldrich)を使用してUCB-MSCのトランスフェクションを行った。UCB-MSCのトランスフェクションは、次の条件でnucleofectionを使用して行った:two consecutive shock of 1000V、30ms pulse width。細胞を6個のウェルプレートに各プレート当り8×105個ずつ含むようにシーディングした。トランスフェクションされた細胞を37℃で7日間培養してこれら細胞を安定化させた。培地は7日間毎日交替した。
Rotenoneの経口投与後30日目に、動物を無作為に5個群に分けた:対照群(正常マウス未投与群)、PDマウスアルファ-MEM投与群、PDマウスsRAGE投与群、PDマウスUCB-MSC投与群、およびPDマウスsRAGE分泌UCB-MSC投与群。動物の手術前にZoletil 50(Virbac)とRompun(Bayer Korea)が3:1比率で混合された混合物を1ml/kg量で腹腔内投与して麻酔させた。マウスを定位装置(stereotaxic apparatus;Stoelting Co)の上に置いた。薬物をatlas of Paxinos and Watson(Atlas)によって、右側CS(anterior and posterior 0.4、medial and lateral 1.8、dorsal and ventral from Bregma 3.5mm)内に一方注入した。薬物注入は、自動化microinjector(kd Scientic)に付着された26ゲージHamilton注射器を使用して行った。10uM(マイクロモル)sRAGE3μlを自動化microinjectorを使用して分当り1uLの速度で徐々に注入した。その後、注射器を徐々に除去し手術傷口を縫合した後、抗生剤を局所的に処理した。FBSおよび抗生剤を含まないalpha-MEM培地3μlで1×106細胞を製作した。神経細胞に対する薬物投与効果を確認するために、50ml 1xPBSで心臓を通じて麻酔した後、4%(w/v)パラホルムアルデヒド(PFA)を含む冷却固定液50mlで灌流した。灌流後、脳を除去し、4%PFAで5時間固定させた後、20%(w/v)スクロース溶液で一晩保存した。凍害防止された(Cryoprotected)脳ブロックを低温維持装置(cryostat)で10μmスライスに切断した。
マウス脳の冷凍切片を1xPBSで5回洗浄し、タンパク質特異的抗体と共に培養した。正常ヤギ、ウサギまたは馬血清(Vector laboratories)を使用して抗体の非特異的結合を遮断した。4℃で一次抗体と一晩培養後、試料を1xPBSで洗浄し、室温で1時間二次抗体培養を行った。核の対照染色のために、試料をDAPI(4’6-diamino-2-phenilindole、1μg/ml、Sigma-Aldrich)と共に20秒間培養した。1xPBSで洗浄した後、Vectashield mounting media(Vector laboratories)を使用してcoverslipsをガラススライドの上にマウンティングし、LSM 710共焦点顕微鏡(Carl Zeiss)で分析した。
マウス脳の冷凍切片を室温で5分間乾燥させ、1xPBSで10分間5回洗浄した後、多段階エタノールで培養した(95%エタノール15分、70%エタノール1分、および50%エタノール1分)。蒸留水で洗浄した後、脳組織を0.5% Cresyl violet acetate(Sigma-Aldrich)溶液で12分間染色し、蒸留水(1分)、50%エタノール(1分)、70%エタノール(2分)、95%エタノール(2回2分)、100%エタノール(1分)および最後にxylene(5分)で洗浄した。染色されたスライドを組織学的分析のためのDPX mounting medium(Sigma-Aldrich)でマウンティングした。
脳組織をRIPA溶解緩衝液(AMRESCO)で準備し、1x protease inhibitor(ROCHE)を添加した後、超音波処理した。このように準備された組織を4℃で20分間14,000xgで遠心分離した。総タンパク質濃度は、BCA(Life technologies)を使用して製造会社の方法によって測定した。10%(w/v)ポリアクリルアミドゲル(Life technologies)で同量(20μg)のタンパク質を分離してPVDFメンブレン(Millipore Corp.)に移した。タンパク質特異的抗体でタンパク質を検出した。ECL(Animal Genetics Corp.)検出試薬を使用してメンブレン上の免疫反応性タンパク質を可視化させた。
HT22細胞(ATCC)を2×103個の量で各96ウェルプレートにシーディングした。シーディング後、細胞をAGE-アルブミン(Sigma-Aldrich)(50nM)で12時間処理した。前記細胞をAGE-アルブミン処理前に1時間sRAGE(cat.RD172116100、Biovendor;配列番号6)(50nM)と共に培養した後、12時間培養した。MTT分析(3-2,5-dipheniltetrazolium、Sigma-Aldrich)によって細胞死滅を評価した。黄色MTT化合物は、生きている細胞によってジメチルスルホキシド(Me2SO)に溶解される青色formazenに変換される。0.5mg/ml MTTを各ウェルに添加して2時間培養し、DMSO(Sigma-Aldrich)を添加した。培養培地での青色染色強度は分光光度計で540および570nmで測定し、生存細胞の比例量(proportional amount)で示した。
9.1.ロータロッド試験(Rotarod test)
加速化ロータロッド(UGO Basile Accelerating Rotarod)を使用するロータロッドテストは、マウスを回転ドラム(直径3cm)に置き、各動物がロッド上で均衡を維持することができる持続時間を測定して行った。ロータロッドの速度は15~16rpmにした。
ポールテストはFleming et al(Neuroscience.2006 November 3;142(4):1245~1253)を参照して行った。スティックを地面に垂直に付着した(直径1cm、高さ35cm)。マウスを床に面するスティック上端に置いて、フロアに到達した時に時間を測定した。時間測定前に二回のtraining trial施行後、3番目trial時の時間を測定した。
全ての実験データは、平均±標準偏差(SD)で示した。統計的有意性はStudent’s t-testを使用して評価し、P≦0.05を有意であると見なした。
1-1.donor sRAGE vectorの構築
sRAGE(cat.RD172116100、Biovendor;配列番号6)コーディング配列(GenBank Accession No.NM_001206940.1)を準備し、AAVS1 pZDonorベクター(Sigma Aldrich;図1のA)内に統合させた。前記ベクターの長さは5637bpであり、HA-LおよびHA-Rは相同組換えのために準備された。これらはAAVS1部位と正確に同一な配列であるので、二重鎖切断発生後自然復旧システム(相同組換え)を促進する。Homologous sequence insertは特定遺伝子配列(sRAGEコーディング配列)をknocking inするためにUCB-MSCの染色体に統合できる。Multiple Cloning Sites(MCS)は、sRAGEコーディング配列をAAVS1-pZDonorベクターに挿入するための多様な制限酵素部位を有する。
sRAGEを分泌するUCB-MSC(sRAGE分泌UCB-MSCs)を製作するためのinsertは、ヒトEF1-alphaプロモーター、sRAGE(配列番号6;sRAGEの分析を容易にするためにFlag標識された形態で使用される)コーディング配列、およびpolyA信号から構成した(図1のBおよび図15a参照)。ヒトEF1-alphaプロモーターとpolyA信号はそれぞれEF1-alpha-AcGFP-C1(Clontech)およびpcDNA3.1ベクター(Invitrogen)から増幅させた。前記insertは、制限酵素(EcoRIおよびNotI)を使用してAAVS1-pZDonorプラスミド内のEcoRIおよびNotI制限部位に挿入した。
AAS1遺伝子を標的とするmRNA CRISPR/Cas9 RNP(ToolGen,Inc;Cas9:Streptococcus pyogenes由来(配列番号4)、およびsgRNAのAAVS1標的部位:5’-gtcaccaatcctgtccctag-3’(配列番号7))をelectroporatorを使用してヒトUCB-MSCs細胞(CEFObio、Seoul、Korea)内に導入した。細胞内に導入されたmRNA CRISPR/Cas9 RNPはCRISPR/Cas9 RNPタンパク質になる。CRISPR/Cas9 RNPによる遺伝子編集技術を図2に模式的に示した。前記sgRNAは、次のヌクレオチド配列を有する:
5’-(標的配列)-(GUUUUAGAGCUA;配列番号1)-(ヌクレオチドリンカー)-(UAGCAAGUUAAAAUAAGGCUAGUCCGUUAUCAACUUGAAAAAGUGGCACCGAGUCGGUGC;配列番号3)-3’
(上記標的配列は配列番号7のAAVS1標的部位配列で“T”を“U”に変換した配列であり、上記ヌクレオチドリンカーはGAAAのヌクレオチド配列を有する)。
sRAGEタンパク質がsRAGE分泌UCB-MSC外に分泌されるため、sRAGE分泌水準を細胞を培養したconditioned mediumに対してウェスタンブロッティング(参考例7)を行って測定した。前記細胞から分泌されたsRAGEタンパク質はFlag抗体を使用して測定した。
2-1.ロータロッドテスト(Rotarod test)
PDマウスの運動能力の変化を調査するためにロータロッドテストを行った(参考例9.1)。その結果を図4に示した。対照群(正常マウス)、PDマウス(未処理群)、sRAGE処理PDマウス、およびsRAGE分泌UCB-MSC処理PDマウスでの平均維持時間はそれぞれ65.54±10.73、29.30±13.48、47.65±17.68および58.19±18.70秒であった。図4で確認されるように、運動能力はsRAGE分泌UCB-MSCおよびsRAGE処理マウスで顕著に増加し、特にsRAGE分泌UCB-MSCを処理した場合、正常マウスと類似の程度までの運動能力回復を示した。
動物行動回復をポールテストで検査して(参考例9.2)、その結果を図5に示した。対照群(正常マウス)、PDマウス(未処理群)、sRAGE処理PDマウス、およびsRAGE分泌UCB-MSC処理PDマウス(各グループ当り10匹)での平均維持時間はそれぞれ5.00±1.20、6.06±1.40、4.52±1.79および3.56±0.44と示された。図5で確認されるように、行動能力回復はsRAGE分泌UCB-MSCおよびsRAGE処理マウスで顕著に増加し、特にこれらグループは対照群より上昇した行動能力を示した。
脳の多様な領域での細胞死滅を調査するために、次の3個グループのマウスのSN領域およびCS領域に対してCresyl violet staining(参考例6)を行って得られた染色イメージおよび神経細胞をImage J softwareで計数した結果を図6(SN領域)および図7(CS領域)に示した:対照群(正常マウス)、PDマウス(未処理群)、およびsRAGE分泌UCB-MSC処理PDマウス。
AGE形成と小膠細胞(microglial cells)活性化を確認するために次の3個グループのマウス脳のCS(Corpus striatum)領域に免疫組織化学染色を行った(参考例5):対照群(正常マウス)、PDマウス(未処理群)、およびsRAGE分泌UCB-MSC処理PDマウス。前記得られた結果を図8に示した。図8に示されているように、対照群のマウス脳ではAGE(緑色)がほとんど発見されなかったが、PD脳ではAGE信号が主にCS領域(線条体領域)で観察され、Iba1(赤色、活性化された小膠細胞マーカー)もPDマウスの脳で主に観察され、PDマウスの脳は線状体(striatum)の全体領域で対照群マウスの脳より高い信号を示した。このような結果は、PD条件でさらに多くのAGEが形成され多くの小膠細胞が活性化されているのを示すと言える。図8の併合されたイメージは、Iba1がPDマウス脳の線状体(striatum)領域でAGEと共に共局在化するのを示す。
神経細胞死滅に対するsRAGEおよびsRAGE分泌UCB-MSCの保護効果を示すためにMTT分析を行った(参考例8)。CS領域は主に神経細胞から構成されるため海馬の神経細胞(HT22)を次の3個の群に準備して神経細胞保護効果を試験した:対照群(未処理群)、AGE-アルブミン(50nM)処理群(AA)、およびAGE-アルブミン(50nM)+sRAGE(50nM)処理群(AA+sRAGE)。前記得られたMTT分析結果を図9に示した。図9に示されているように、AGE-アルブミンが処理されたHT22細胞(AA)では細胞死滅が誘発され細胞の生存率が顕著に減少した反面、AGE-アルブミンをsRAGEと共に処理した場合(AA+sRAGE)、細胞生存率(100.96%)が対照群(100%)と同等以上であると示された。このような結果は、sRAGEタンパク質がAGE-アルブミンによる損傷から神経細胞を保護するのを示す。
3-1.MAPK pathway試験-p38、Erk1/2およびJNKタンパク質がMAPK pathwayで細胞死滅に寄与する主要タンパク質である
PD動物モデルで起こった全般的な機構をタンパク質発現水準の変化によって調査した。PDマウスのCS領域から脳組織を分離しAGE-アルブミン(50nM)(AA)またはAGE-アルブミン(50nM)+sRAGE(50nM)を処理した後、ウェスタンブロッティングでMAPK pathway関与タンパク質発現を試験した(参考例7)。得られた結果を図10に示した。図10に示されているように、JNK、p38、ERK1/2およびこれらのリン酸化形態が検出され、p38、ErkおよびJNKの発現水準で変化を確認した。このような結果は、PDマウスでのこれら三つのタンパク質(p38、ErkおよびJNK)が神経細胞死滅に寄与して神経退行を誘導するのを示す。
AGE-RAGE依存経路に対するsRAGEの効果を試験するために、ウェスタンブロッティングを行って(参考例7)、その結果を図10に示した。図10に確認されるように、Bax(apoptotic cell marker protein)が観察され、AGE-アルブミンが処理された細胞でBaxの発現が増加した。しかし、sRAGEを共に処理した場合、Baxの発現水準が減少した。
実施例4:心臓疾患患者の大食細胞でAGE-アルブミンの合成および分泌
心筋梗塞または下肢虚血モデルの大食細胞でAGE-アルブミンの合成および分泌量を確認するためにELISAを用いてAGE-アルブミンの発現量を測定した。
in vitro研究のために、不滅化ヒトmacrophage cell(RAW264.7、Sigma-Aldrich)を使用した。大食細胞を10%熱-不活性化されたFBS(fetal bovine serum、Gibco)および20mg/mlのゲンタマイシン(Sigma-Aldrich)が添加された高濃度のグルコースを含有したDMEM(Dulbecco’s modified Eagle’s medium、Gibco)で成長させ、大食細胞を5%CO2、37℃に維持させた。その後、大食細胞をhypoxia状態で培養した。
既に合成されたアルブミンをアルブミン抗体で除去した後、細胞内と培養培地に分泌されたAGE-アルブミンの発現量をELISAを用いて測定した。具体的には、ヒト大食細胞にhypoxia処理した後、細胞溶解物(0.5μgタンパク質)および培養培地(0.1mgタンパク質)を用いて測定した。AGE-アルブミンの量は、ウサギ抗-AGE抗体(1:1000、Abcam)およびマウス抗-ヒトアルブミン抗体(1:800、Abcam)で測定した。HRP結合された抗-マウス二次抗体(1:1000、Vector Laboratories)を各ウェルに添加した。各ウェルにTMB(3,3’,5,5’-テトラメチルベンジジン)を加えて発色させ、同じ体積の2M H2SO4で停止させた。その後、ELISAプレートリーダー(VERSA Max、Molecular Devices)を用いて450nmで吸光度を測定した。
心筋梗塞は長期間の酸化的ストレスによって蓄積されると知られている。したがって、本実験ではヒト大食細胞でAGE-アルブミンの合成と分泌が酸化的ストレスによるものか確認するために、ヒト大食細胞に酸化的ストレス誘導物質である0~1000μMの過酸化水素(H2O2)を処理した後、細胞溶解物を用いて免疫ブロッティング分析を行った。また、ヒト大食細胞に抗酸化剤を処理してAGE-アルブミンの発現量が減少するかをELISA分析を通じて確認した。
6-1.動物モデル
重量が250~300gの白ネズミ(Sprague Dawley)を準備してKetamine(50mg/kg)、xylazine(4mg/kg)を混合して麻酔した。実験動物の気管に16gaugeのcatheterを挿入して人工呼吸器と連結し、平らな板に横たえてテープで腕と脚と尾を固定した後に胸骨の左側で1~1.5cm程度皮膚を縦に切開し大胸筋(pectoralis major muscle)と小胸筋の間を広げて五番目肋骨間空間を確認し、注意して肋間筋を横に1cm程度切開した。五番目、六番目肋骨の間にretractorを入れて上下に広げた後、通常白ネズミで胸腺(thymus)が心臓上部を覆って視野を遮るのでangle hookなどを用いて頭側に胸腺を引いた。左心臓動脈(left coronary artery)の形態を観察してどの範囲の血管枝を縛るか決定した後に肺動脈円錐(pulmonary conus)と左心耳(left atrial appendage)の尖った部分が交差する線の2~3mmの下に位置するLAD(Left Anterior Descending artery)を6-0 silkで縛った。広げられた五番目、六番目肋骨を再び集め、切開した肋間筋をMAXON 4-0 filamentで縛った後、胸腔に残っている空気を23 Gauge needle注射器で抜いて肺が完全に広がるようにした。皮膚をMAXON 4-0 filamentを用いて縫合し、気管挿管したチューブを取り出して咽頭についている粘液を除去した。手術後に鎮痛剤((Buprenorphine 0.025mg/kg)を12時間ごとに皮膚注射した。
正常(normal)または心筋梗塞(Acute Myocardial Infarction;AMI)ラットの心臓組織で免疫組織化学を行った[S.M.Ahn et al.、PLoS ONE 3、e2829(2008)]。正常または心筋梗塞ラットの心臓組織を0.1M中性リン酸塩緩衝溶液内4%パラホルムアルデヒドで固定させ、30%スクロース溶液で一晩冷凍保管した後、低温維持装置(cryostat、Leica CM 1900)で10μm切片を準備した。パラフィン包埋組織を10μm厚さの切片に切断し、キシレンで脱パラフィンさせた後、一連の等級エタノールで再水和した。正常ヤギ血清(10%)を使用して非特異的タンパク質結合を遮断した。組織切片を下記抗体のうちの一つと共に4℃で一晩培養した:ウサギ抗-AGE抗体(Abcam)、マウス抗-ヒトアルブミン抗体(1:200、R&D System)、ヤギ抗-Iba1抗体(1:500、Abcam)。前記培養された組織切片をPBSで3回洗浄し、Alexa flour 633 anti-mouse IgG(1:500、Invitrogen)、Alexa flour 488 anti-rabbit IgG(1:500、Invitrogen)、またはAlexa flour 555 anti-goat IgG(1:500、Invitrogen)と共に室温で1時間培養した。二次抗体をPBSで3回洗浄した後、カバースリップをVectashield mounting medium(Vector Laboratories)を使用してガラススライドの上に設置し、レーザー共焦点蛍光顕微鏡(LSM-710、Carl Zeiss)で観察した。
心筋梗塞細胞モデルでRAGEの増加とsRAGEによるRAGE減少効果を確認するために、RAGE(赤色)およびDAPI(青色)染色して、これらの分布および発現位置をレーザー共焦点蛍光顕微鏡で観察した。
ストレスによって活性化されたMAPK(Mitogen-Activated Protein Kinase)が神経細胞死を誘導すると報告されている。したがって、本実験では一次ヒト神経細胞でAGE-アルブミンが直接的に細胞死を誘導するかを確認するために、下記のような実験を行った。
心筋細胞を5%FBS、5%HS(horse serum)、20μg/mlのゲンタマイシンおよび2.5μg/mlのアムホテリシンBが添加されたDMEM(培養培地)に懸濁させ、10cm培養皿に1×106cells/ml(10ml)でプレートした後、5%CO2/95%大気下の培養器で37℃に維持した。in vitro培養2~3週後、AGE-アルブミンで処理した後にアポトーシス-関連特性のために使用した。
ヒト心筋細胞を96-ウェル培養プレートにウェル当り2×103細胞で接種した。80%融合(confluence)に到達した後、一次ヒト神経細胞を様々な濃度(0、0.01、0.1、1、10、20μg/ml)のAGE-アルブミンまたは様々な濃度(0、0.5、1、5、10mg/ml)のアルブミンで処理した。処理24時間後、細胞をPBSで洗浄した後、細胞生存率をMTT[3-(4,5-dimethylthiazol-2-yl)-2,5-diphenyl tetrazolium bromide]assayを用いて測定した。各ウェルの吸光度は96-ウェルプレートリーダー(VERSA Max、Molecular Devices)を用いて540nmで測定した。
CRISPR/Cas9 RNPを用いたsRAGE分泌細胞製作技術確立
-sRAGE分泌細胞製作
まず、pZDonor vector(Sigma Aldrich)にsRAGEの遺伝子(GenBank Accession No.NM_001206940.1)が挿入されたsRAGE遺伝子を含むpZDonorベクターを製作した(図15a参照)。また、AAVS1を標的にするCRISPR/Cas9 RNP((株)ToolGen)を準備した(Cas9:Streptococcus pyogenes由来のCas9タンパク質;AAVS1を標的とするsgRNAのターゲッティング配列:gucaccaauccugucccuag;全体配列は先に記載された一般式3参照)。
前記図15および16に示された結果は下記の方法で得た:
幹細胞および特定物質分泌細胞の標準化分析
-RT-PCR分析
Trizol溶液を用いてRNAを抽出した後、olig-dT primerと逆転写酵素を用いてcDNAを合成した。cDNA合成は42℃で1時間行い、95℃で10分間反応して酵素活性を停止させた。確認しようとする遺伝子のprimerを製作した後、PCRを行った(プライマー:Fwd:5’-cggaactctgccctctaacg-3’;Rev:5’-tgaggaagagttcttgcagct-3’)。
分離されたタンパク質溶液のタンパク質濃度をBCA法で確認した後、一定量のタンパク質溶液を10%SDS-PAGE gelを用いて電気泳動した後、PVDF membraneでtransferした。1次抗体(Sigma Aldrich)と共に4℃で12時間反応させ、反応が終わると1次抗体を洗浄した後、HRPが結合された2次抗体(vector laboratories)と常温で1時間反応させた。反応が終わるとECL(Amersham)でタンパク質発現有無を分析した。
固定された細胞を4℃で12時間1次抗体と反応させた後に洗浄し常温で1時間fluorescein-conjugated goat anti-rabbit IgGと反応させた。このように染色された細胞はglass slideの上に置いた後、Zeiss confocal microscopeで観察した。
-製作された血管成長因子分泌機能性幹細胞を培養した後、幹細胞特性分析法で増殖能と細胞標識マーカー(免疫表現型)および多分化能力、そして移動能および分泌能などに対する検証を経た後、所定の基準によって優れた高効能sRAGE分泌幹細胞を選定した。前記選定されたsRAGE分泌幹細胞をsRAGE-UC-MSCと称した。
in vivo実験
心筋梗塞モデルで心筋細胞死に対するsRAGEの保護効果を確認するために、ラットの心筋梗塞モデルを製作し組織に前記実施例6で選定されたsRAGE-UC-MSCを注入した後(注入量:10ul*3回 総30ul、30ul内の総細胞数は1×106個である)、心筋細胞の数をクレシルバイオレット(Cresyl violet)で染色した後に顕微鏡で観察した。
in vivo実験:動物モデル製作(Rat lower limb ischemia model)
動物は、male Balb/c-nuマウスを使用した。動物モデル製作時、全ての環境は清潔で滅菌された場所で施行し、N2O:O2=1:1(v:v)、フォラン痲酔剤吸入によって麻酔させて行った。
sRAGEを分泌するiPSCを生成するために、pZDonorベクター(Sigma-Aldrich)にヒトEF1-αプロモーター、sRAGEコーディング配列、およびpoly A tailをクローニング方法で挿入して製作したsRAGEドナーベクター(図1のAおよび19a参照)およびCRISPR/CAS9 RNPシステムを使用してiPSCのトランスフェクション(Transfection)を行った。ガイドRNAは19番染色体でAAVS1と知られたsafe harbor siteを標的にするように設計した(Cas9:Streptococcus pyogenes由来(配列番号4)、sgRNAの標的部位:gtcaccaatcctgtccctag(配列番号7))。トランスフェクションは4D nucleofector system((Lonza)を使用して行った。トランスフェクション条件はウェブサイト上のLonzaプロトコル(cell type ‘hES/H9’)に提供されている条件に従った。P3 primary cell 4D nucleofector X kit L(Lonza、V4XP-3024)を使用してelectroporationを行った。2×10^5個のヒトiPSC(Korean National Stem Cell Bank)をcas9タンパク質15ug、gRNA20ugおよびsRAGEドナーベクター1ugでトランスフェクションさせて、sRAGEを分泌するiPSCを製造した。
体重290~330g(8~9週齢)のSprague-Dawley雄ラットに対してMIおよび再灌流過程を行って心筋梗塞を誘導した。簡単に説明すれば、ラットに挿管(intubated)およびvolume-cycled small-animal ventilatorを使用して換気(ventilated)を行った。手術の間に5% isofluraneで麻酔を維持させた。left anterior descending coronary artery(LAD)を確認した後、40分間6~0ポリプロピレンで血管を連結させた。再灌流後、ハミルトン注射器を使用してPBS10ul(microliter)をGFP-iPSCまたはsRAGE-iPSC細胞(1×106)と共にまたは単独で梗塞周囲および梗塞領域に注入した。筋肉層と皮膚を縫合した後、回復するように置いた。虚偽手術群(sham-operated group)は前記と同一な実験手順を経たが、ligationおよび細胞移植は行わなかった。移植拒否反応を予防するために、細胞移植を受けたラットにcyclosporine A(10mg/kg/day)を投与した。全ての動物実験はGachon UniversityのLee Gil Ya Cancer and Diabetes InstituteのInstitute Animal Care and Use Committeeから承認を受けて行った(#LCDI-2014-0020)。
% infarct size=(infarct areas/total left ventricle(LV area))X100
% infarct thickness=(anterior wall(infarct wall thickness)/septal wall thickness)X100
Viable LV area=total LV myocardial area-infarct myocardial area
前記得られた結果を図20a~20cに示し、これら結果はsRAGE分泌iPSC処理によってラットの虚血性再灌流損傷された心臓(ischemic reperfusion injured heart)の心筋細胞(cardiomyocyte)死滅が抑制されるのを確認することができる。より具体的に、図20aは心筋梗塞部位の大きさを評価するために、手術およびGFP-iPSCまたはsRAGE-iPSC移植後28日目にMasson’ trichrome染色した結果を示す。図20aで青色はinfarction damageによる線維化部位を示し、赤色は心筋細胞を示す。前記図20aの結果をImage J softwareを使用して定量してLV断面積での線維化領域およびinfarcted壁厚さの百分率を計算して、図20bに示した。iPSC、VEGF-iPSCまたはANG1-iPSC投与群と比較して、sRAGE-iPSC投与群で線維化部位が有意に減少した。また、図20cに示されているように、組織RAGEはまたVEGFまたはANG1処理群と比較してsRAGE-iPSC処理群で有意に減少した。
免疫組織化学試験によってAGE-albumin(AA)処理iPSCでTUNELが増加するが、sRAGE分泌iPSC(sRAGE-iPSC)と共に培養した後には強度が減少するのを確認した(図21a参照)。また、PBS、AAまたはsRAGE-iPSCでRAGEのウェスタンブロッティング結果を図21bに示し、AA処理後のsRAGE-iPSC同時培養がiPSCsでのRAGE発現を減少させる結果を確認することができる。このような結果はsRAGE分泌iPSCが他のiPSCを含む幹細胞を保護する効果を有し(特に、AGE-albuminが蓄積される心筋梗塞のような環境で幹細胞保護効果を有する)、これを通じて幹細胞治療剤と共に併用されることによって前記幹細胞治療剤の効果を増進させることができるのとsRAGE分泌iPSCの他の幹細胞治療剤との併用用途を提案する。
Claims (2)
- 可溶性(soluble)の最終糖化産物受容体(Receptor for Advanced Glycation End products;RAGE)(sRAGE)を分泌する幹細胞を含む神経疾患の予防または治療用薬学組成物であって、
前記sRAGE分泌幹細胞は、リボ核タンパク質(Ribonucleoprotein)を用いて、幹細胞のゲノム中のセーフハーバー(safe harbor)部位に挿入されたsRAGEコード遺伝子を含み、該リボ核タンパク質では、RNAガイド人工エンドヌクレアーゼ(RNA-guided engineered endonuclease)タンパク質がガイドRNAと結合して複合体を形成しており、
前記RNAガイド人工エンドヌクレアーゼタンパク質が、Cas9であり、
前記幹細胞が、臍帯血由来間葉系幹細胞(mesenchymal stem cell derived from umbilical cord blood;UCB-MSC)であり、
前記神経疾患が、パーキンソン病(Parkinson’s disease;PD)である、
前記薬学組成物。 - 可溶性(soluble)の最終糖化産物受容体(Receptor for Advanced Glycation End products;RAGE)(sRAGE)を分泌する幹細胞を含む心血管疾患の予防または治療用薬学組成物であって、
前記sRAGE分泌幹細胞は、リボ核タンパク質(Ribonucleoprotein)を用いて、幹細胞のゲノム中のセーフハーバー(safe harbor)部位に挿入されたsRAGEコード遺伝子を含み、該リボ核タンパク質では、RNAガイド人工エンドヌクレアーゼ(RNA-guided engineered endonuclease)タンパク質がガイドRNAと結合して複合体を形成しており、
前記RNAガイド人工エンドヌクレアーゼタンパク質が、Cas9であり、
前記幹細胞が、臍帯血由来間葉系幹細胞(mesenchymal stem cell derived from umbilical cord blood;UCB-MSC)または人工多能性幹細胞(induced pluripotent stem cells;iPS cells)であり、
前記心血管疾患が、心筋梗塞である、
前記薬学組成物。
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