JP7084120B2 - 医用画像処理装置、医用画像処理方法、及び医用画像処理プログラム - Google Patents

医用画像処理装置、医用画像処理方法、及び医用画像処理プログラム Download PDF

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Description

本開示は、医用画像処理装置、医用画像処理方法、及び医用画像処理プログラムに関する。
従来、ボリュームデータのレンダリングにより得られる画像として、仮想光線上のボクセルのボクセル値が加算され、その合計値により示されるSUM画像が知られている。このSUM画像は、所定の輝度調整がされて、表示装置に表示される。
特開2014-144156号公報
SUM画像では、平面的な1つの断面におけるボクセル値だけでなく、仮想光線上に存在する各ボクセルのボクセル値が、画素値(ピクセル値)に影響する。例えば、仮想光線に沿う方向における長さ(SUM画像上の奥行方向の長さ)が5cmの場合と10cmの場合とでは、SUM画像の画素値が2倍になり得る。よって、仮想光線に沿う方向の長さ(厚さ)が変化することで、SUM画像の表示時の明るさが大きく変化し、表示画像の雰囲気が大きく変化する。例えば、仮想光線に沿う方向の長さが2倍となることで、SUM画像の表示時の明るさが2倍となり、過度に明るくなることがある。
本開示は、上記事情に鑑みてなされたものであり、SUM画像を好適に輝度調整できる医用画像処理装置、医用画像処理方法、及び医用画像処理プログラムを提供する。
本開示の医用画像処理装置は、取得部と処理部とを備える医用画像処理装置であって、前記取得部は、被検体を含む第1のボリュームデータを取得し、前記処理部は、前記第1のボリュームデータに基づく第1のSUM画像の輝度が満たすべき輝度条件が予め定められており、前記輝度条件を満たす前記第1のSUM画像の輝度を与える第1の輝度情報を生成し、前記第1のボリュームデータに対する仮想光線上の各ボクセルのボクセル値の和及び前記第1の輝度情報に基づいて、前記第1のSUM画像を生成し、前記輝度条件は、前記第1のSUM画像の各画素の画素値の分布を示す第1の統計情報と、予め定められた第2の統計情報と、の相違度が閾値以下であるという条件である
また、本開示の医用画像処理装置は、取得部と処理部とユーザインタフェースとを備える医用画像処理装置であって、前記取得部は、被検体を含む第1のボリュームデータを取得し、前記処理部は、前記第1のボリュームデータに基づく第1のSUM画像の輝度が満たすべき輝度条件が予め定められており、前記輝度条件を満たす前記第1のSUM画像の輝度を与える第1の輝度情報を生成し、前記第1のボリュームデータ及び前記第1の輝度情報に基づいて、前記第1のSUM画像を生成し、前記輝度条件は、前記第1のSUM画像の各画素の画素値の分布を示す第1の統計情報と、予め定められた第2の統計情報と、の相違度が閾値以下であるという条件であり、前記取得部は、前記第1のボリュームデータの被検体とは異なる被検体を含む第2のボリュームデータを取得し、前記処理部は、前記ユーザインタフェースにより受け付けられた入力に基づいて、前記第2のボリュームデータに基づく第2のSUM画像の輝度を与える第2の輝度情報を生成し、前記第2のボリュームデータ及び前記第2の輝度情報に基づいて、前記第2のSUM画像を生成し、前記第1の統計情報を生成し、前記第2のSUM画像の各画素の画素値の分布を示す前記第2の統計情報を生成し、前記第1の統計情報と前記第2の統計情報とに基づいて、前記第1の輝度情報を生成する。
本開示の医用画像処理方法は、医用画像処理装置における医用画像処理方法であって、被検体を含む第1のボリュームデータを取得し、前記第1のボリュームデータに基づく第1のSUM画像の輝度が満たすべき輝度条件が予め定められており、前記輝度条件を満たす前記第1のSUM画像の輝度を与える第1の輝度情報を生成し、前記第1のボリュームデータに対する仮想光線上の各ボクセルのボクセル値の和及び前記第1の輝度情報に基づいて、前記第1のSUM画像を生成し、前記輝度条件は、前記第1のSUM画像の各画素の画素値の分布を示す第1の統計情報と、予め定められた第2の統計情報と、の相違度が閾値以下であるという条件である
また、本開示の医用画像処理方法は、医用画像処理装置における医用画像処理方法であって、被検体を含む第1のボリュームデータを取得するステップと、前記第1のボリュームデータに基づく第1のSUM画像の輝度が満たすべき輝度条件が予め定められており、前記輝度条件を満たす前記第1のSUM画像の輝度を与える第1の輝度情報を生成するステップと、前記第1のボリュームデータ及び前記第1の輝度情報に基づいて、前記第1のSUM画像を生成するステップと、を有し、前記輝度条件は、前記第1のSUM画像の各画素の画素値の分布を示す第1の統計情報と、予め定められた第2の統計情報と、の相違度が閾値以下であるという条件であり、前記医用画像処理方法は、更に、前記第1のボリュームデータの被検体とは異なる被検体を含む第2のボリュームデータを取得するステップと、ユーザインタフェースにより受け付けられた入力に基づいて、前記第2のボリュームデータに基づく第2のSUM画像の輝度を与える第2の輝度情報を生成するステップと、前記第2のボリュームデータ及び前記第2の輝度情報に基づいて、前記第2のSUM画像を生成するステップと、前記第1の統計情報を生成するステップと、前記第2のSUM画像の各画素の画素値の分布を示す前記第2の統計情報を生成するステップと、を含み、前記第1の輝度情報を生成するステップは、前記第1の統計情報と前記第2の統計情報とに基づいて、前記第1の輝度情報を生成するステップを含む。
本開示の医用画像処理プログラムは、上記医用画像処理方法の各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラムである。
本開示によれば、SUM画像を好適に輝度調整できる。
第1の実施形態における医用画像処理装置のハードウェア構成例を示すブロック図 医用画像処理装置の機能構成例を示すブロック図 SUM画像のヒストグラムの生成に係る動作例を示すフローチャート 医用画像処理装置100によるヒストグラムを用いた輝度調整に係る動作例を示すフローチャート 第1生成例における元SUM画像を示す図 第1生成例における出力SUM画像を示す図 第1生成例における目標SUM画像を示す図 第1生成例における元SUM画像に係る元ヒストグラムを示す図 第1生成例における出力SUM画像に係る出力ヒストグラムを示す図 第1生成例における目標SUM画像に係る目標ヒストグラムを示す図 第1生成例におけるScale値とDivergence値との関係性を示す図 第2生成例における元SUM画像を示す図 第2生成例における出力SUM画像を示す図 第2生成例における目標SUM画像を示す図 第2生成例における元SUM画像に係る元ヒストグラムを示す図 第2生成例における出力SUM画像に係る出力ヒストグラムを示す図 第2生成例における目標SUM画像に係る目標ヒストグラムを示す図 第2生成例におけるScale値とDivergence値との関係性を示す図 第3生成例における元SUM画像を示す図 第3生成例における出力SUM画像を示す図 第3生成例における目標SUM画像を示す図 第3生成例における元SUM画像に係る元ヒストグラムを示す図 第3生成例における出力SUM画像に係る出力ヒストグラムを示す図 第3生成例における目標SUM画像に係る目標ヒストグラムを示す図 第3生成例におけるScale値及びShift値とDivergence値との関係性を示す図 第4生成例における元SUM画像を示す図 第4生成例における出力SUM画像を示す図 第4生成例における目標SUM画像を示す図 第4生成例における元SUM画像に係る元ヒストグラムを示す図 第4生成例における出力SUM画像に係る出力ヒストグラムを示す図 第4生成例における目標SUM画像に係る目標ヒストグラムを示す図 第4生成例におけるScale値及びShift値とDivergence値との関係性を示す図 第5生成例における元SUM画像を示す図 第5生成例における出力SUM画像を示す図 第5生成例における目標SUM画像を示す図 第5生成例における元SUM画像に係る元ヒストグラムを示す図 第5生成例における出力SUM画像に係る出力ヒストグラムを示す図 第5生成例における目標SUM画像に係る目標ヒストグラムを示す図 第5生成例におけるScale値とDivergence値との関係性を示す図 第6生成例における元SUM画像を示す図 第6生成例における出力SUM画像を示す図 第6生成例における目標SUM画像を示す図 第6生成例における元SUM画像に係る元ヒストグラムを示す図 第6生成例における出力SUM画像に係る出力ヒストグラムを示す図 第6生成例における目標SUM画像に係る目標ヒストグラムを示す図 第6生成例におけるScale値とDivergence値との関係性を示す図 第7生成例における元SUM画像を示す図 第7生成例における出力SUM画像を示す図 第7生成例における目標SUM画像を示す図 第7生成例における元SUM画像に係る元ヒストグラムを示す図 第7生成例における出力SUM画像に係る出力ヒストグラムを示す図 第7生成例における目標SUM画像に係る目標ヒストグラムを示す図 第7生成例におけるScale値及びShift値とDivergence値との関係性を示す図 第8生成例における元SUM画像を示す図 第8生成例における出力SUM画像を示す図 第8生成例における目標SUM画像を示す図 第8生成例における元SUM画像に係る元ヒストグラムを示す図 第8生成例における出力SUM画像に係る出力ヒストグラムを示す図 第8生成例における目標SUM画像に係る目標ヒストグラムを示す図 第8生成例におけるScale値とDivergence値との関係性を示す図 第9生成例における元SUM画像を示す図 第9生成例における出力SUM画像を示す図 第9生成例における目標SUM画像を示す図 第9生成例における元SUM画像に係る元ヒストグラムを示す図 第9生成例における出力SUM画像に係る出力ヒストグラムを示す図 第9生成例における目標SUM画像に係る目標ヒストグラムを示す図 第9生成例におけるScale値及びShift値とDivergence値との関係性を示す図
以下、本開示の実施形態について、図面を用いて説明する。
(本開示の一形態を得るに至った経緯)
被検体を含むMPR(Multi Planar Reconstruction)画像及びMIP(Maximum Intensity Projection)画像の表示では、輝度調整されることがある。例えば、MRP画像及びMIP画像が、プリセットされた値を用いて、輝度調整されることがある。輝度調整は、WW(Window Width)やWL(Window Level)が調整され得る。例えば、肺野領域に用いるプリセット値は、WLが値-716であり、WWが値1492である。縦隔領域に用いるプリセット値は、WLが値231であり、WWが1971である。骨領域に用いるプリセット値は、値231であり、WWが1971である。
また、Auto Windowにより輝度調整されることがある。Auto Widdowは、WWやWLを画像の内容を基に自動設定する処理であり、MPR画像及びMIP画像において使用されていた。AutoWindowでは、MPR画像及びMIP画像に含まれる画素の統計的情報から、輝度情報としてWWやWLが以下のように算出されることがあった。
WW=a(定数)×画像における分散画素値
WL=画像における平均画素値
しかしながら、従来、SUM画像については、WW/WLによる輝度調整、プリセット値による輝度調整、Auto Windowによる輝度調整、がされていない。これは、SUM画像が仮想光線上の各ボクセルのボクセル値の和であるので、この和(合計値)が取りうる値の幅が広く、描画対象の臓器や患者の体格によって適切なWW/WLが大きく異なり、自動処理で設定するには向いていないと考えられてきた。例えば、この和(合計値)の最大値と最小値を画像の白と黒に直接射影するような方法は不適切である。これは、SUM画像については、ユーザの関心の薄い画像上の多くの画素においていわゆる白飛び及び黒飛びが生じることが許容されるからである。
そのため、生成されたSUM画像の画素値が大きく、SUM画像が過度に明るい場合、SUM画像の表示時の明るさを抑制するべく、ユーザ操作により輝度調整されることが必要となる。この場合、SUM画像を輝度調整する場合のユーザの利便性が不十分である。また、ユーザ操作により輝度調整される場合であっても、WW/WLの調整できる範囲が広いので、調整は容易ではない。
以下、SUM画像を好適に輝度調整できる医用画像処理装置、医用画像処理方法、及び医用画像処理プログラムについて説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態における医用画像処理装置100の構成例を示すブロック図である。医用画像処理装置100は、ポート110、ユーザインタフェース(UI:User Interface)120、ディスプレイ130、プロセッサ140、及びメモリ150を備える。
医用画像処理装置100には、CT装置200が接続される。医用画像処理装置100は、CT装置200からボリュームデータを取得し、取得されたボリュームデータに対して処理を行う。医用画像処理装置100は、PC(Personal Computer)とPCに搭載されたソフトウェアにより構成されてもよい。
CT装置200は、生体へX線を照射し、体内の組織によるX線の吸収の違いを利用して、画像(CT画像)を撮像する。生体としては人体等が挙げられる。生体は、被検体の一例である。
CT画像は、時系列に複数撮像されてもよい。CT装置200は、生体内部の任意の箇所の情報を含むボリュームデータを生成する。生体内部の任意の箇所は、各種臓器(例えば心臓、腎臓、大腸、小腸、肺)を含んでもよい。CT画像が撮像されることにより、CT画像における各画素(ボクセル)の画素値(CT値、ボクセル値)が得られる。CT装置200は、CT画像としてのボリュームデータを医用画像処理装置100へ、有線回線又は無線回線を介して送信する。
具体的に、CT装置200は、ガントリ(図示せず)及びコンソール(図示せず)を備える。ガントリは、X線発生器(図示せず)やX線検出器(図示せず)を含み、コンソールにより指示された所定のタイミングで撮像することで、人体を透過したX線を検出し、X線検出データを得る。X線発生器は、X線管(図示せず)を含む。コンソールは、医用画像処理装置100に接続される。コンソールは、ガントリからX線検出データを複数取得し、X線検出データに基づいてボリュームデータを生成する。コンソールは、生成されたボリュームデータを、医用画像処理装置100へ送信する。コンソールは、患者情報、CT撮像に関する撮像条件、造影剤の投与に関する造影条件、その他の情報を入力するための操作部(図示せず)を備えてよい。この操作部は、キーボードやマウスなどの入力デバイスを含んでよい。
CT装置200は、連続的に撮像することで3次元のボリュームデータを複数取得し、動画を生成することも可能である。複数の3次元のボリュームデータによる動画のデータは、4D(4次元)データとも称される。
CT装置200は、複数のタイミングの各々でCT画像を撮像してよい。CT装置200は、被検体が造影された状態で、CT画像を撮像してよい。CT装置200は、被検体が造影されていない状態で、CT画像を撮像してよい。
医用画像処理装置100内のポート110は、通信ポートや外部装置接続ポートを含み、CT画像から得られたボリュームデータを取得する。取得されたボリュームデータは、直ぐにプロセッサ140に送られて各種処理されてもよいし、メモリ150において保管された後、必要時にプロセッサ140へ送られて各種処理されてもよい。また、ボリュームデータは、記録媒体や記録メディアを介して取得されてもよい。
CT装置200により撮像されたボリュームデータは、CT装置200から画像データサーバ(PACS:Picture Archiving and Communication Systems)(不図示)に送られ、保存されてよい。ポート110は、CT装置200から取得する代わりに、この画像データサーバからボリュームデータを取得してよい。このように、ポート110は、ボリュームデータ等の各種データを取得する取得部として機能する。
UI120は、タッチパネル、ポインティングデバイス、キーボード、又はマイクロホンを含んでもよい。UI120は、医用画像処理装置100のユーザから、任意の入力操作を受け付ける。ユーザは、医師、放射線技師、又はその他医療従事者(Paramedic Staff)を含んでもよい。
UI120は、ボリュームデータにおける関心領域(ROI:Region of Interest)の指定や輝度条件の設定等の操作を受け付ける。関心領域は、各種組織(例えば、血管、気管支、臓器、骨、脳、心臓、足、首、血流)の領域を含んでよい。組織は、病変組織、正常組織、臓器、器官、など生体の組織を広く含んでよい。
ディスプレイ130は、LCD(Liquid Crystal Display)を含んでもよく、各種情報を表示する。各種情報は、ボリュームデータから得られる3次元画像を含む。3次元画像は、ボリュームレンダリング画像、サーフェスレンダリング画像、仮想内視鏡画像(VE画像)、MPR画像、CPR(Curved Planar Reconstruction)画像、等を含んでもよい。ボリュームレンダリング画像は、レイサム(RaySum)画像(単に「SUM画像」とも称する)、MIP(Maximum Intensity Projection)画像、MinIP(Minimum Intensity Projection)画像、平均値(Average)画像、又はレイキャスト(Raycast)画像を含んでもよい。
メモリ150は、各種ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)の一次記憶装置を含む。メモリ150は、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)の二次記憶装置を含んでもよい。メモリ150は、USBメモリやSDカードの三次記憶装置を含んでもよい。メモリ150は、各種情報やプログラムを記憶する。各種情報は、ポート110により取得されたボリュームデータ、プロセッサ140により生成された画像、プロセッサ140により設定された設定情報、各種プログラムを含んでもよい。メモリ150は、プログラムが記録される非一過性の記録媒体の一例である。
プロセッサ140は、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、又はGPU(Graphics Processing Unit)を含んでもよい。プロセッサ140は、メモリ150に記憶された医用画像処理プログラムを実行することにより、各種処理や制御を行う処理部160として機能する。
図2は、処理部160の機能構成例を示すブロック図である。
処理部160は、領域抽出部161、画像生成部162、輝度処理部163、ヒストグラム処理部164、記録制御部165、及び表示制御部166を備える。
処理部160は、医用画像処理装置100の各部を統括する。なお、処理部160に含まれる各部は、1つのハードウェアにより異なる機能として実現されてもよいし、複数のハードウェアにより異なる機能として実現されてもよい。また、処理部160に含まれる各部は、専用のハードウェア部品により実現されてもよい。
領域抽出部161は、ボリュームデータにおいて、セグメンテーション処理を行ってよい。この場合、UI120がユーザからの指示を受け付け、指示の情報が領域抽出部161に送られる。領域抽出部161は、指示の情報に基づいて、公知の方法により、ボリュームデータから、セグメンテーション処理を行い、関心領域を抽出(segment)してもよい。また、ユーザからの詳細な指示により、手動で関心領域を設定(set)してもよい。また、観察対象が予め定められている場合、領域抽出部161は、ユーザ指示なしでボリュームデータから、セグメンテーション処理を行い、観察対象を含む関心領域を抽出してもよい。抽出される領域には、各種組織(例えば、血管、気管支、臓器、骨、脳、心臓、足、首、血流)の領域を含んでよい。各種組織は、動脈、静脈、門脈、胆管、等を含んでもよい。
画像生成部162は、ポート110により取得されたボリュームデータに基づいて、3次元画像を生成してよい。画像生成部162は、ポート110により取得されたボリュームデータから、指定された領域や領域抽出部161により抽出された領域に基づいて、3次元画像を生成してよい。画像生成部162は、例えばSUM画像を生成してよい。SUM画像は、レントゲン画像に見た目が近いので、ユーザが見慣れており、ユーザが観察し易い。
画像生成部162は、SUM画像(目標となるSUM画像)の画素値の分布を示すヒストグラムを基に、元となるSUM画像に対して輝度が調整された出力用(表示用)のSUM画像を生成してよい。
輝度処理部163は、3次元画像(例えばSUM画像)が表示される際の輝度を調整する処理を行う。輝度に係る情報(輝度情報)には、WW及びWLの少なくとも1つ(以下、単にWW/WLとも記載する)の情報が含まれてよい。WW及びWLの双方を調整する場合、WW及びWLのいずれか一方を調整する場合よりも、調整の自由度が高くなる。WWは、ディスプレイ130により表示される画像の画素値の幅(範囲)を示す。WLは、ディスプレイ130により表示される画像の画素値の幅の中心値を示す。輝度情報は、例えばSUM画像の輝度を与える。
ヒストグラム処理部164は、ボリュームデータや3次元画像の輝度(画素値)を調整するためのヒストグラムを生成する(例えば図5D、図5E、図5F)。ヒストグラムは、3次元画像(例えばSUM画像)が表示される際の3次元画像(つまり表示画像)における各画素(ピクセル)の画素値(ピクセル値)と、3次元画像における各画素値の頻度と、を示す。ヒストグラムは、元となるSUM画像の輝度を調整するために用いられ、出力用のSUM画像の生成を補助する。
ヒストグラム処理部164は、元となるSUM画像のヒストグラムと目標となるSUM画像のヒストグラムとの相違度を導出(例えば算出)してよい。例えば、ヒストグラム処理部164は、元となるSUM画像のヒストグラムの画素値の方向の拡大率(例えば後述するScale値)や平行移動量(例えば後述するShift値)と、相違度と、の対応関係を示すグラフ(例えば図5G、図7G参照)を生成してよい。
記録制御部165は、各種データや情報をメモリ150へ記録し、各種データや情報をメモリ150に保持させる。記録制御部165は、例えば、3次元画像、輝度情報、ヒストグラムの情報をメモリ150に保持させてよい。
表示制御部166は、各種データ、情報、画像をディスプレイ130に表示させる。表示制御部166は、画像生成部162により生成された画像(例えば3次元画像、SUM画像)を表示させてよい。表示制御部166は、輝度処理部163により輝度調整されたSUM画像を表示させてよい。表示制御部166は、ヒストグラム処理部により生成されたヒストグラムや輝度関係情報を表示させてよい。
次に、本実施形態のSUM画像について説明する。
SUM画像は、仮想光線上のボクセルの加算により算出され得る。そのため、SUM画像は、複雑な演算処理を行う画像と比較して、高速に演算可能である。また、SUM画像は、アンギオグラフィ(Angiography)や単純X線画像(Projectional radiography)に近い画像となる。つまり、SUM画像は、単純X線画像のように肺の診断に用いられてよいし、アンギオグラフィのようにIVR(Interventional Radiology)のシミュレーションや術前準備において用いられてよい。また、SUM画像は、アンギオグラフィ装置から出力されるコーンビームCTボリュームデータに対して用いても良い。
画像生成部162は、SUM画像としての2D画像が生成された後に、2Dフィルタ処理(例えば、ラプラシアンフィルタ、グラジエントフィルタ)を施してよい。SUM画像はボクセル値の加算に基づくために曖昧な画像になり易いが、これにより、医用画像処理装置100は、2Dフィルタ処理によりSUM画像の輪郭を調整できる。
画像生成部162は、空気のCT値を基準にオフセットし、ボクセル値に負の値が無い状態としてから、仮想光線上の各ボクセルの各ボクセル値を加算して、SUM画像を生成してよい。つまり、空気のCT値である-1000の値に+1000を足し、空気のCT値を値0とする。これにより、負の値が無い状態となる。
なお、CT装置200の代わりにMRI(Magnetic Resonance Imaging)やPET(Positron Emission Tomography)装置を用いる場合、ボクセルの値として負の値が存在しないので、ボクセル値に負の値が無い状態とするための上記の準備演算は不要となる。したがって、ボクセル値が単純に加算されて、SUM画像の画素値とされる。
次に、医用画像処理装置100の動作について説明する。
画像生成部162は、過去に(前回以前に)取得されたボリュームデータ(過去ボリュームデータ)に対して設定されたWW/WL(過去WW/WL)を基に、SUM画像(過去SUM画像)を生成する。ヒストグラム処理部164は、過去SUM画像における画素値を分析し、過去SUM画像のヒストグラム(過去ヒストグラム)を生成する。
輝度処理部163は、新しい(今回の)ボリュームデータ(新ボリュームデータ)を基に生成されるSUM画像(新SUM画像)について、新SUM画像に係るヒストグラム(新ヒストグラム)が過去ヒストグラムと近似するように、新SUM画像の輝度情報(新WW/WL)を調整する。
よって、過去SUM画像は、新SUM画像の輝度を規定するための目標の画像となることから、「目標SUM画像(TARGET)」とも称する。同様に、過去ヒストグラムを目標ヒストグラムとも称する。過去WW/WLを目標WW/WLとも称する。
この場合、画像生成部162は、新しい(今回の)ボリュームデータを基に、所定の(元となる、例えば初期の)輝度調整された新SUM画像を「元SUM画像(SOURCE)」として生成する。元となる輝度調整に係るWW/WLを、元WW/WLとも称する。ヒストグラム処理部164は、元SUM画像のヒストグラム(「元ヒストグラム」とも称する)が、目標ヒストグラムに近似するように元ヒストグラムを加工し、新ヒストグラム(「出力ヒストグラム」とも称する)を生成してよい。出力ヒストグラムに基づく輝度調整に係るWW/WLを、出力WW/WLとも称する。
SUM画像の加工は、Scale処理(単にScaleとも称する)及びShift処理(単にShiftとも称する)を含んでよい。Scale処理は、画素値の方向(例えば図5Dの横方向)に、元ヒストグラムを拡大する(引き伸ばす)処理を指し、WW変換に対応する。Shift処理は、画素値の方向に、元ヒストグラムを平行移動させる処理を指し、WL変換に対応する。出力ヒストグラムに係るSUM画像、つまり出力ヒストグラムが示す画素値及びその頻度を基に表現されるSUM画像は、「出力SUM画像(OUTPUT)」とも称される。
図3は医用画像処理装置100によるSUM画像のヒストグラム(目標ヒストグラム)の生成に係る動作例を示すフローチャートである。
まず、ポート110は、CT装置200等から、被検体を含むボリュームデータA_Vol(過去ボリュームデータに相当)を取得する(S11)。
画像生成部162は、ボリュームデータA_volを基に、SUM画像A_sumを生成する(S12)。
操作部の一例としてのUI120は、ユーザ操作を受け付けて、WW/WL(WW及びWLの少なくとも1つ)を入力する。輝度処理部163は、UI120からWW/WLの情報を取得し、WW/WLを調整する(S13)。
画像生成部162は、調整されたWW/WL(A_wwwlとも称する)(目標WW/WLに相当)を用いて、ボリュームデータA_volを基に、新たなSUM画像A_sum2(目標SUM画像に相当)を生成する(S14)。
ヒストグラム処理部164は、SUM画像A_sum2のヒストグラムA_Hist(目標ヒストグラムに相当)を生成する(S15)。記録制御部165は、ヒストグラムA_Hist及び調整されたWW/WLの情報をメモリ150に記録させる(S16)。
図3の動作によれば、医用画像処理装置100は、ユーザ所望の見た目となるように、SUM画像の輝度(例えばWW/WL)を手動で(例えばUI120を介して)調整できる。医用画像処理装置100は、調整された輝度の情報をメモリ150等に保持しておくことができる。これにより、医用画像処理装置100は、過去に調整された輝度の情報をメモリ150から取得し、この輝度の情報を用いて後に生成されるSUM画像を輝度調整でき、過去と同様の見た目となるようにして、SUM画像を生成できる。
図4は医用画像処理装置100によるヒストグラム(目標ヒストグラム)を用いた輝度調整に係る動作例を示すフローチャートである。
まず、ポート110は、CT装置200等から、被検体を含む新たなボリュームデータB_vol(新ボリュームデータに相当)を取得する(S21)。
輝度処理部163は、ボリュームデータA_volの輝度調整に用いられたWW/WL(A_wwwl)を、ボリュームデータB_volの輝度調整に用いるWW/WL(B_wwwl)の初期値に設定する(S22)。なお、B_wwwlの初期値は、他の値が用いられてもよく、例えばプリセットされたWW/WLの値が用いられてもよい。プリセットに係る情報は、メモリ150に保持されていてよい。
画像生成部162は、設定されたB_wwwl(元WW/WLに相当)を用いて、ボリュームデータB_volに基づくSUM画像B_sum(元SUM画像に相当)を生成する(S23)。
ヒストグラム処理部164は、SUM画像B_sumのヒストグラムB_Hist(元ヒストグラムに相当)を生成する(S24)。
ヒストグラム処理部164は、ヒストグラムB_HistとヒストグラムA_Histとの相違が所定基準よりも小さい(例えば、反復計算の終了条件に用いる相違εが所定値より小さい)か否かを判定する(S25)。
ヒストグラムB_HistとヒストグラムA_Histとの相違が所定基準以上である場合、輝度処理部163は、ヒストグラムB_HistとヒストグラムA_Histとの相違に基づいて、B_wwwlを変更して設定する(S26)。そして、S23に進む。輝度処理部163は、例えば、ニュートン法や最急降下法や最小二乗法に従って、B_wwwlを調整してよい。輝度処理部163は、例えば、Scale値を変更する場合には、最小二乗法に従ってB_wwwlを算出し、Scale値及びShift値を変更する場合には、最急降下法に従って、B_wwwlを算出してよい。
一方、ヒストグラムB_Hist(出力ヒストグラムに相当)とヒストグラムA_Histとの相違が所定基準よりも小さい場合、輝度処理部163は、B_wwwl(出力WW/WLに相当)を設定してよい(S27)。画像生成部162は、設定されたWW/WLに従って輝度調整されたSUM画像B_sum(出力SUM画像に相当)を生成してよい。表示制御部166は、SUM画像B_sumをディスプレイ130に表示させる(S28)。
次に、目標SUM画像に基づいて元SUM画像から出力SUM画像を生成する処理について、以下にいくつかの生成例を例示する。この処理は、目標ヒストグラムに基づいて元ヒストグラムから出力ヒストグラムを生成する処理とも言える。
なお、過去ボリュームデータと新ボリュームデータとは、同一の被検体における同一の部位(例えば上半身全体)のボリュームデータであってよい。過去ボリュームデータと新ボリュームデータとは、同一の被検体における異なる部位(例えば上半身全体と肺)のボリュームデータであってよい。過去ボリュームデータと新ボリュームデータとは、異なる被検体における同一の部位のボリュームデータであってよい。過去ボリュームデータと新ボリュームデータとは、異なる被検体における異なる部位のボリュームデータであってよい。いずれの場合であっても、生成されるヒストグラムにあまり差は発生しない。そのため、輝度調整の結果にもあまり差は発生しない。これは、ヒストグラムが、SUM画像の画素値とその画素値の頻度とで示され、被検体の形状、被検体の部位、等の情報を含まないからであると考えられる。
また、各生成例では、元ヒストグラムと目標ヒストグラムとを、例えばHistogram Intersectionに従って、比較する。ヒストグラム処理部164は、元ヒストグラムと目標ヒストグラムとの近似度を判定し、近似度が高くなるように、元ヒストグラムを加工(例えばScale処理、Shift処理)して出力ヒストグラムを生成する。元ヒストグラムと目標ヒストグラムとの近似度を示す指標には、Histogram Intersection値(Histogram Intersectionにより算出された値)やDivergence値が用いられてよい。Histogram Intersection値は0~1の値を取り、完全一致の場合に1となる。一方、Divergence値は、値1からHistogram Intersection値を減算した値である。よって、完全一致の場合には、Divergence値は値0となる。最急降下法や最小二乗法の適用を考慮したためである。よって、Divergenceの値が0に近い程、両ヒストグラムの近似度が高いことを示す。また、Divergenceの値が1に近い程、両ヒストグラムの相違度が高いことを示す。また、近似度が高くなるようにするためのヒストグラムのScale処理、Shift処理の係数の算出は、例えば最急降下法や最小二乗法に従って実施されてよい。
(第1生成例)
第1生成例では、目標SUM画像として、ボリュームデータにおける271枚のスライス画像から1枚のSUM画像が生成されている。また、元SUM画像及び出力SUM画像として、ボリュームデータにおける92枚のスライス画像から1枚のSUM画像を生成することを想定している。また、SUM画像の加工は、Scale処理により行われることを想定している。また、目標SUM画像は、被検体の肺の領域を含む画像であり、元SUM画像及び出力SUM画像は、被検体の上半身全体を含む画像であることを想定している。
なお、スライス画像の枚数が多い方が、SUM画像の生成の元となるボリュームデータの範囲が大きくなる。また、スライス枚数が多い方が画素値が必ず高くなるものではなく、SUM画像の生成対象となるボリュームデータの範囲の状態(正常細胞が存在する、癌細胞が存在する、骨の範囲である、等)に依存する。これは、他の生成例でも同様である。
図5Aは、元SUM画像SR1の一例である。図5Bは、出力SUM画像OT1の一例である。図5Cは、目標SUM画像TG1の一例である。図5Dは、元SUM画像SR1に係る元ヒストグラムH11の一例である。図5Eは、出力SUM画像OT1に係る出力ヒストグラムH12の一例である。図5Fは、目標SUM画像TG1に係る目標ヒストグラムH13の一例である。
なお、図5A~図5Cでは、横軸及び縦軸は、SUM画像が表現された二次元座標上の座標値を示す。また、図5A~図5Cにおける右側の目盛バーは、画素値(―500~200)を示す。図5E~図5Fでは、横軸は、SUM画像の画素値を示し、縦軸は、正規化された頻度を示す。これらは、他の生成例でも同様である。
図5Gは、Scale値とDivergence値との関係性を示す図である。図5Gの横軸はScale値を示し、図5Gの縦軸はDivergence値を示す。Scale値は、Scale処理に係る値であり、元ヒストグラムのx軸方向(例えば図5Dの横方向)における拡大量(引き伸ばし量)を示す。Divergence値は、元ヒストグラムH11(元ヒストグラムがScale値を基に拡大された加工ヒストグラムを含む)と、目標ヒストグラムH13と、の相違度を示す。したがって、Devergence値(相違度)が大きい程、両ヒストグラムが異なることを示す。そのため、相違度が大きいと、両ヒストグラムの近似度が小さく、SUM画像が表示されたときの見た目も異なることになる。これは、他の生成例でも同様である。
第1生成例では、ヒストグラム処理部164は、例えばHistogramIntersectionに従って、元ヒストグラムH11と目標ヒストグラムH13とを比較し、Divergence値を算出する。ヒストグラム処理部164は、元ヒストグラムH11とScale値とを基に、例えば元ヒストグラムH11とScale値とを乗算して、元ヒストグラムH11をx軸方向(例えば図5Dの横方向)に拡大して加工ヒストグラムを生成する。ヒストグラム処理部164は、例えばHistogramIntersectionに従って、加工ヒストグラムと目標ヒストグラムH13とを比較し、Divergence値を算出する。各Scale値に基づく各加工ヒストグラムと目標ヒストグラムH13との相違度が、図5Gにおける各Scale値に対するDivergence値として示されている。
輝度処理部163は、図5GにおけるDivergence値が所定値(例えば値0.3)以下(例えば最小値)となるScale値(例えば値1.8)に対応するWWの値(出力WW/WLの一例)を算出する。なお、Scale値とWWの値とは、1対1で対応している。例えば、Scale値とWWの値とは、比例関係にあり、線形性を有してよい。この場合、輝度処理部163は、Scale値に所定値αを乗算してWWの値を算出してよい。また、Scale値は、元のWWの値を調整するための拡大率を示してもよい。この場合、輝度処理部163は、元のWWの値にScale値を乗算して、WWの値を生成してよい。輝度処理部163は、元SUM画像SR1に、導出されたWWの値に基づく輝度調整を施す。画像生成部162は、輝度処理部163により輝度調整された出力SUM画像OT1を生成する。
なお、図5D~図5Fの各ヒストグラムは、頻度全体で所定値(例えば値1)となるように正規化されている。他の生成例でも同様である。
このような第1生成例によれば、医用画像処理装置100は、元ヒストグラムH11に対して、元ヒストグラムH11と目標ヒストグラムH13とのDivergence値がなるべく小さくなるようにScale処理を施すことで、出力ヒストグラムH12を生成できる。したがって、医用画像処理装置100は、元SUM画像SR1を基に出力SUM画像OT1を生成できる。Divergence値を用いることで、出力SUM画像OT1が表示される場合の見た目が、目標SUM画像TG1が表示される場合の見た目に近くなる。目標SUM画像TG1の輝度は、ユーザ所望となるように調整された実績のある輝度である。したがって、医用画像処理装置100は、出力SUM画像OT1の輝度バランスを目標SUM画像TG1の輝度バランスに近づけることで、ユーザに対して、視認し易い出力SUM画像OT1を提供できる。また、元SUM画像SR1の表示時の明るさを調整するためのユーザ操作による輝度調整が不要であり、元SUM画像SR1を輝度調整する場合のユーザの利便性を向上できる。
なお、先述した空気のCT値である-1000の値に+1000を足し、空気のCT値を値0とし、負の値が無い状態とする代わりに、図5A~図5Gでは、SUM画像において空気の成分のみを示す範囲が画素値の頻度のカウントから除外され、ヒストグラムの生成対象から除外されてもよい。これは、他の生成例でも同様である。例えば、ヒストグラム処理部164は、画素値が-1000の領域が空気の領域であるので、画素値が所定閾値(例えば-800、-500、-300)以下である画素値の領域を、画素値の頻度のカウントから除外してもよい。
(第2生成例)
第2生成例では、目標SUM画像として、ボリュームデータにおける92枚のスライス画像から1枚のSUM画像が生成されている。また、元SUM画像及び出力SUM画像として、ボリュームデータにおける271枚のスライス画像から1枚のSUM画像を生成することを想定している。また、SUM画像の加工は、Scale処理により行われることを想定している。また、目標SUM画像は、被検体の上半身全体を含む画像であり、元SUM画像及び出力SUM画像は、被検体の肺の領域を含む画像であることを想定している。なお、第2生成例において、第1生成例と同様の事項や処理については、その説明を省略又は簡略化する。
図6Aは、元SUM画像SR2の一例である。図6Bは、出力SUM画像OT2の一例である。図6Cは、目標SUM画像TG2の一例である。図6Dは、元SUM画像SR2に係る元ヒストグラムH21の一例である。図6Eは、出力SUM画像OT2に係る出力ヒストグラムH22の一例である。図6Fは、目標SUM画像TG2に係る目標ヒストグラムH23の一例である。図6Gは、Scale値とDivergence値との関係性を示す図である。
第2生成例では、ヒストグラム処理部164は、例えばHistogramIntersectionに従って、元ヒストグラムH21と目標ヒストグラムH23とを比較し、Divergence値を算出する。ヒストグラム処理部164は、元ヒストグラムH21とScale値とを基に、例えば元ヒストグラムH21とScale値とを乗算して、元ヒストグラムH21をx軸方向(例えば図6Dの横方向)に拡大(ここでは縮小)して加工ヒストグラムを生成する。ヒストグラム処理部164は、例えばHistogramIntersectionに従って、加工ヒストグラムと目標ヒストグラムH23とを比較し、Divergence値を算出する。各Scale値に基づく各加工ヒストグラムと目標ヒストグラムH23との相違度が、図6Gにおける各Scale値に対するDivergence値として示されている。
輝度処理部163は、図6GにおけるDivergence値が所定値(例えば値0.3)以下(例えば最小値)となるScale値(例えば値0.7)に対応するWWの値(出力WW/WLの一例)を算出する。輝度処理部163は、元SUM画像SR2に、導出されたWWの値に基づく輝度調整を施す。画像生成部162は、輝度処理部163により輝度調整された出力SUM画像OT2を生成する。
このような第2生成例によれば、医用画像処理装置100は、元ヒストグラムH21に対して、元ヒストグラムH21と目標ヒストグラムH23とのDivergence値がなるべく小さくなるようにScale処理を施すことで、出力ヒストグラムH22を生成できる。したがって、医用画像処理装置100は、元SUM画像SR2を基に出力SUM画像OT2を生成できる。よって、医用画像処理装置100は、第1生成例と同様の効果を得ることができる。
(第3生成例)
第3生成例では、目標SUM画像として、ボリュームデータにおける271枚のスライス画像から1枚のSUM画像が生成されている。また、元SUM画像及び出力SUM画像として、ボリュームデータにおける92枚のスライス画像から1枚のSUM画像を生成することを想定している。また、SUM画像の加工は、Scale処理及びShift処理により行われることを想定している。また、目標SUM画像は、被検体の肺の領域の画像であり、元SUM画像及び出力SUM画像は、被検体の上半身全体を含む画像であることを想定している。なお、第3生成例において、第1生成例又は第2生成例と同様の事項や処理については、その説明を省略又は簡略化する。
図7Aは、元SUM画像SR3の一例である。図7Bは、出力SUM画像OT3の一例である。図7Cは、目標SUM画像TG3の一例である。図7Dは、元SUM画像SR3に係る元ヒストグラムH31の一例である。図7Eは、出力SUM画像OT3に係る出力ヒストグラムH32の一例である。図7Fは、目標SUM画像TG3に係る目標ヒストグラムH33の一例である。
図7Gは、Scale値及びShift値とDivergence値との関係性を示す図である。図7Gの縦軸はScale値を示し、図7Gの横軸はShift値を示す。Shift値は、Shift処理に係る値であり、元ヒストグラムのx軸方向(例えば図7Dの横方向)における平行移動量を示す。図7Gでは、縦軸のScale値と横軸のShift値との交点が、そのScale値及びShift値に対応するDivergence値を示す。Divergence値は、元ヒストグラムH31(元ヒストグラムがScale値及びShift値を基に拡大及び移動された加工ヒストグラムを含む)と、目標ヒストグラムH13と、の相違度を示す。
第3生成例では、ヒストグラム処理部164は、例えばHistogramIntersectionに従って、元ヒストグラムH31と目標ヒストグラムH33とを比較し、Divergence値を算出する。ヒストグラム処理部164は、元ヒストグラムH31とScale値及びShift値とを基に、例えば元ヒストグラムH31とScale値とを乗算し、乗算結果にShift値を加算して、元ヒストグラムH31をx軸方向(例えば図7Dの横方向)に加工した加工ヒストグラムを生成する。ヒストグラム処理部164は、例えばHistogramIntersectionに従って、加工ヒストグラムと目標ヒストグラムH33とを比較し、Divergence値を算出する。各Scale値及び各Shiftに基づく各加工ヒストグラムと目標ヒストグラムH33との相違度が、図7Gにおける各Scale値及び各Shift値に対するDivergence値として、2次元平面上に示されている。
輝度処理部163は、図7GにおけるDivergence値が所定値(例えば値0.3)以下(例えば最小値)となるScale値(例えば値56)に対応するWWの値及びShift値(例えば値25)に対応するWLの値を算出する。このWWの値及びWLの値は、出力WW/WLの一例である。なお、Scale値とWWの値とは1対1で対応し、Shift値とWLの値とは1対1で対応している。WWの値の導出方法は、第1生成例における導出方法と同様でよい。WLの値の導出方法については、例えば、Shift値とWLの値とは、比例関係にあり、線形性を有してよい。この場合、輝度処理部163は、Shift値に所定値βを乗算してWLの値を算出してよい。また、Shift値は、元のWLの値を調整するための拡大率を示してもよい。この場合、輝度処理部163は、元のWLの値にShift値を乗算して、WLの値を生成してよい。輝度処理部163は、元SUM画像SR3に、導出されたWW及びWLの値に基づく輝度調整を施す。画像生成部162は、輝度処理部163により輝度調整された出力SUM画像OT3を生成する。
このような第3生成例によれば、医用画像処理装置100は、元ヒストグラムH31に対して、元ヒストグラムH31と目標ヒストグラムH33とのDivergence値がなるべく小さくなるようにScale処理及びShift処理を施すことで、出力ヒストグラムH32を生成できる。したがって、医用画像処理装置100は、元SUM画像SR3を基に出力SUM画像OT3を生成できる。Divergence値を用いることで、出力SUM画像OT3が表示される場合の見た目が、目標SUM画像TG3が表示される場合の見た目に近くなる。目標SUM画像TG3の輝度は、ユーザ所望となるように調整された実績のある輝度である。したがって、医用画像処理装置100は、出力SUM画像OT3の輝度バランスを目標SUM画像TG3の輝度バランスに近づけることで、ユーザに対して、視認し易い出力SUM画像OT3を提供できる。また、医用画像処理装置100は、元ヒストグラムH31に対してScale処理とともにShift処理も施すことで、WW/WLの細かな輝度調整を実施でき、目標SUM画像TG3に係る輝度調整に一層近づけることができる。
(第4生成例)
第4生成例では、目標SUM画像として、ボリュームデータにおける92枚のスライス画像から1枚のSUM画像が生成されている。また、元SUM画像及び出力SUM画像として、ボリュームデータにおける271枚のスライス画像から1枚のSUM画像を生成することを想定している。また、目標SUM画像は、被検体の上半身全体を含む画像であり、元SUM画像及び出力SUM画像は、被検体の肺の領域を含む画像であることを想定している。また、SUM画像の加工は、Scale処理及びShift処理により行われることを想定している。なお、第4生成例において、第1生成例~第3生成例と同様の事項や処理については、その説明を省略又は簡略化する。
図8Aは、元SUM画像SR4の一例である。図8Bは、出力SUM画像OT4の一例である。図8Cは、目標SUM画像TG4の一例である。図8Dは、元SUM画像SR4に係る元ヒストグラムH41の一例である。図8Eは、出力SUM画像OT4に係る出力ヒストグラムH42の一例である。図8Fは、目標SUM画像TG4に係る目標ヒストグラムH43の一例である。図8Gは、Scale値及びShift値とDivergence値との関係性を示す図である。
第4生成例では、ヒストグラム処理部164は、例えばHistogramIntersectionに従って、元ヒストグラムH41と目標ヒストグラムH43とを比較し、Divergence値を算出する。ヒストグラム処理部164は、元ヒストグラムH41とScale値及びShift値とを基に、例えば元ヒストグラムH41とScale値とを乗算し、乗算結果にShift値を加算して、元ヒストグラムH41をx軸方向(例えば図8Dの横方向)に拡大して移動した加工ヒストグラムを生成する。ヒストグラム処理部164は、例えばHistogramIntersectionに従って、加工ヒストグラムと目標ヒストグラムH43とを比較し、Divergence値を算出する。各Scale値及び各Shift値に基づく各加工ヒストグラムと目標ヒストグラムH43との相違度が、図8Gにおける各Scale値及び各Shift値に対するDivergence値として、二次元平面上に示されている。
輝度処理部163は、図8GにおけるDivergence値が所定値(例えば値0.3)以下(例えば最小値)となるScale値(例えば値43)に対応するWWの値及びShift値(例えば値24)に対応するWLの値を算出する。輝度処理部163は、元SUM画像SR4に、導出されたWW及びWLの値に基づく輝度調整を施す。画像生成部162は、輝度処理部163により輝度調整された出力SUM画像OT4を生成する。
このような第4生成例によれば、医用画像処理装置100は、元ヒストグラムH41に対して、元ヒストグラムH41と目標ヒストグラムH43とのDivergence値がなるべく小さくなるようにScale処理及びShift処理を施すことで、出力ヒストグラムH42を生成できる。したがって、医用画像処理装置100は、元SUM画像SR4を基に出力SUM画像OT4を生成できる。よって、医用画像処理装置100は、第3生成例と同様の効果を得ることができる。
(第5生成例)
第5生成例では、目標SUM画像として、ボリュームデータにおける92枚のスライス画像から1枚のSUM画像が生成されている。また、元SUM画像及び出力SUM画像として、ボリュームデータにおける1枚以上のスライス画像から1枚のSUM画像を生成することを想定している。また、目標SUM画像、元SUM画像及び出力SUM画像は、被検体の上半身全体を含む画像であることを想定している。また、SUM画像の加工は、Scale処理により行われることを想定している。なお、第5生成例において、第1生成例~第4生成例と同様の事項や処理については、その説明を省略又は簡略化する。
図9Aは、元SUM画像SR5の一例である。図9Bは、出力SUM画像OT5の一例である。図9Cは、目標SUM画像TG5の一例である。図9Dは、元SUM画像SR5に係る元ヒストグラムH51の一例である。図9Eは、出力SUM画像OT5に係る出力ヒストグラムH52の一例である。図9Fは、目標SUM画像TG5に係る目標ヒストグラムH53の一例である。図9Gは、Scale値とDivergence値との関係性を示す図である。
第5生成例では、ヒストグラム処理部164は、例えばHistogramIntersectionに従って、元ヒストグラムH51と目標ヒストグラムH53とを比較し、Divergence値を算出する。ヒストグラム処理部164は、元ヒストグラムH51とScale値とを基に、例えば元ヒストグラムH51とScale値とを乗算して、元ヒストグラムH51をx軸方向(例えば図9Dの横方向)に拡大して加工ヒストグラムを生成する。ヒストグラム処理部164は、例えばHistogramIntersectionに従って、加工ヒストグラムと目標ヒストグラムH53とを比較し、Divergence値を算出する。各Scale値に基づく各加工ヒストグラムと目標ヒストグラムH53との相違度が、図9Gにおける各Scale値に対するDivergence値として示されている。
輝度処理部163は、図9GにおけるDivergence値が所定値(例えば値0.3)以下(例えば最小値)となるScale値(例えば値2.1)に対応するWWの値(出力WW/WLの一例)を算出する。輝度処理部163は、元SUM画像SR5に、導出されたWWの値に基づく輝度調整を施す。画像生成部162は、輝度処理部163により輝度調整された出力SUM画像OT5を生成する。
このような第5生成例によれば、医用画像処理装置100は、元ヒストグラムH51に対して、元ヒストグラムH51と目標ヒストグラムH53とのDivergence値がなるべく小さくなるようにScale処理を施すことで、出力ヒストグラムH52を生成できる。したがって、医用画像処理装置100は、元SUM画像SR5を基に出力SUM画像OT5を生成できる。よって、医用画像処理装置100は、第1生成例と同様の効果を得ることができる。
(第6生成例)
第6生成例では、目標SUM画像として、肺の領域のボリュームデータにおける1枚以上のスライス画像から1枚のSUM画像が生成されている。また、元SUM画像及び出力SUM画像として、ボリュームデータにおける1枚以上のスライス画像から1枚のSUM画像を生成することを想定している。また、目標SUM画像は、被検体の肺の領域を含む画像であり、元SUM画像及び出力SUM画像は、被検体の上半身全体を含む画像であることを想定している。また、SUM画像の加工は、Scale処理により行われることを想定している。なお、第6生成例において、第1生成例~第5生成例と同様の事項や処理については、その説明を省略又は簡略化する。
図10Aは、元SUM画像SR6の一例である。図10Bは、出力SUM画像OT6の一例である。図10Cは、目標SUM画像TG6の一例である。図10Dは、元SUM画像SR6に係る元ヒストグラムH61の一例である。図10Eは、出力SUM画像OT6に係る出力ヒストグラムH62の一例である。図10Fは、目標SUM画像TG6に係る目標ヒストグラムH63の一例である。図10Gは、Scale値とDivergence値との関係性を示す図である。
第6生成例では、ヒストグラム処理部164は、例えばHistogramIntersectionに従って、元ヒストグラムH61と目標ヒストグラムH63とを比較し、Divergence値を算出する。ヒストグラム処理部164は、元ヒストグラムH61とScale値とを基に、例えば元ヒストグラムH61とScale値とを乗算して、元ヒストグラムH61をx軸方向(例えば図10Dの横方向)に拡大して加工ヒストグラムを生成する。ヒストグラム処理部164は、例えばHistogramIntersectionに従って、加工ヒストグラムと目標ヒストグラムH63とを比較し、Divergence値を算出する。各Scale値に基づく各加工ヒストグラムと目標ヒストグラムH63との相違度が、図10Gにおける各Scale値に対するDivergence値として示されている。
輝度処理部163は、図10GにおけるDivergence値が所定値(例えば値0.3)以下(例えば最小値)となるScale値(例えば値3.5)に対応するWWの値(出力WW/WLの一例)を算出する。輝度処理部163は、元SUM画像SR6に、導出されたWWの値に基づく輝度調整を施す。画像生成部162は、輝度処理部163により輝度調整された出力SUM画像OT6を生成する。
このような第6生成例によれば、医用画像処理装置100は、元ヒストグラムH61に対して、元ヒストグラムH61と目標ヒストグラムH63とのDivergence値がなるべく小さくなるようにScale処理を施すことで、出力ヒストグラムH62を生成できる。したがって、医用画像処理装置100は、元SUM画像SR6を基に出力SUM画像OT6を生成できる。よって、医用画像処理装置100は、第1生成例と同様の効果を得ることができる。
また、SUM画像に含まれる被検体の部位が元SUM画像と目標SUM画像とで異なっていても、医用画像処理装置100は、目標SUM画像においてユーザの所望の状態となるように行われた輝度調整を、元SUM画像に対して適用し、輝度調整された出力SUM画像OT6を生成できる。これは、前述の第1生成例~第4生成例においても同様である。
(第7生成例)
第7生成例では、目標SUM画像として、肺のボリュームデータにおける1枚以上のスライス画像から1枚のSUM画像が生成されている。また、元SUM画像及び出力SUM画像として、ボリュームデータにおける1枚以上のスライス画像から1枚のSUM画像を生成することを想定している。また、目標SUM画像は、被検体の肺の領域を含む画像であり、元SUM画像及び出力SUM画像は、被検体の上半身全体を含む画像であることを想定している。また、SUM画像の加工は、Scale処理及びShift処理により行われることを想定している。なお、第7生成例において、第1生成例~第6生成例と同様の事項や処理については、その説明を省略又は簡略化する。
図11Aは、元SUM画像SR7の一例である。図11Bは、出力SUM画像OT7の一例である。図11Cは、目標SUM画像TG7の一例である。図11Dは、元SUM画像SR7に係る元ヒストグラムH71の一例である。図11Eは、出力SUM画像OT7に係る出力ヒストグラムH72の一例である。図11Fは、目標SUM画像TG7に係る目標ヒストグラムH73の一例である。図11Gは、Scale値及びShift値とDivergence値との関係性を示す図である。
第7生成例では、ヒストグラム処理部164は、例えばHistogramIntersectionに従って、元ヒストグラムH71と目標ヒストグラムH73とを比較し、Divergence値を算出する。ヒストグラム処理部164は、元ヒストグラムH71とScale値及びShift値とを基に、例えば元ヒストグラムH71とScale値とを乗算し、乗算結果にShift値を加算して、元ヒストグラムH71をx軸方向(例えば図11Dの横方向)に拡大して移動した加工ヒストグラムを生成する。ヒストグラム処理部164は、例えばHistogramIntersectionに従って、加工ヒストグラムと目標ヒストグラムH73とを比較し、Divergence値を算出する。各Scale値及び各Shift値に基づく各加工ヒストグラムと目標ヒストグラムH73との相違度が、図11Gにおける各Scale値及び各Shift値に対するDivergence値として、二次元平面上に示されている。
輝度処理部163は、図11GにおけるDivergence値が所定値(例えば値0.3)以下(例えば最小値)となるScale値(例えば値61)に対応するWWの値及びShift値(例えば値34)に対応するWLの値を算出する。輝度処理部163は、元SUM画像SR7に、導出されたWW及びWLの値に基づく輝度調整を施す。画像生成部162は、輝度処理部163により輝度調整された出力SUM画像OT7を生成する。
このような第7生成例によれば、医用画像処理装置100は、元ヒストグラムH71に対して、元ヒストグラムH71と目標ヒストグラムH73とのDivergence値がなるべく小さくなるようにScale処理及びShift処理を施すことで、出力ヒストグラムH72を生成できる。したがって、医用画像処理装置100は、元SUM画像SR7を基に出力SUM画像OT7を生成できる。よって、医用画像処理装置100は、第3生成例と同様の効果を得ることができる。
また、SUM画像に含まれる被検体の部位が元SUM画像と目標SUM画像とで異なっていても、医用画像処理装置100は、目標SUM画像においてユーザの所望の状態となるように行われた輝度調整を、元SUM画像に対して適用し、輝度調整された出力SUM画像OT7を生成できる。
また、医用画像処理装置100は、元ヒストグラムH71に対してScale処理とともにShift処理も施すことで、WW/WLの細かな輝度調整を実施できる。よって、第6生成例と比較すると、医用画像処理装置100は、元SUM画像SR7に対する輝度調整を、目標SUM画像TG7に係る輝度調整に一層近づけることができる。そのため、医用画像処理装置100は、出力SUM画像OT7では、出力SUM画像OT6のような上半身に含まれる頭部や肺の部分の画素値が過度に高くなり白飛びすることを抑制できる。よって、医用画像処理装置100は、輝度調整後のSUM画像の再現性を高くできる。
(第8生成例)
第8生成例では、目標SUM画像として、肺の領域のボリュームデータにおける1枚以上のスライス画像から1枚のSUM画像が生成されている。また、元SUM画像及び出力SUM画像として、肺の領域のボリュームデータにおける1枚以上のスライス画像から1枚のSUM画像を生成することを想定している。また、目標SUM画像、元SUM画像及び出力SUM画像は、被検体の肺の領域を含む画像であることを想定している。また、SUM画像の加工は、Scale処理により行われることを想定している。なお、第8生成例において、第1生成例~第7生成例と同様の事項や処理については、その説明を省略又は簡略化する。
図12Aは、元SUM画像SR8の一例である。図12Bは、出力SUM画像OT8の一例である。図12Cは、目標SUM画像TG8の一例である。図12Dは、元SUM画像SR8に係る元ヒストグラムH81の一例である。図12Eは、出力SUM画像OT8に係る出力ヒストグラムH82の一例である。図12Fは、目標SUM画像TG8に係る目標ヒストグラムH83の一例である。図12Gは、Scale値とDivergence値との関係性を示す図である。
第8生成例では、ヒストグラム処理部164は、例えばHistogramIntersectionに従って、元ヒストグラムH81と目標ヒストグラムH83とを比較し、Divergence値を算出する。ヒストグラム処理部164は、元ヒストグラムH81とScale値とを基に、例えば元ヒストグラムH81とScale値とを乗算して、元ヒストグラムH81をx軸方向(例えば図12Dの横方向)に拡大して加工ヒストグラムを生成する。ヒストグラム処理部164は、例えばHistogramIntersectionに従って、加工ヒストグラムと目標ヒストグラムH83とを比較し、Divergence値を算出する。各Scale値に基づく各加工ヒストグラムと目標ヒストグラムH83との相違度が、図12Gにおける各Scale値に対するDivergence値として示されている。
輝度処理部163は、図12GにおけるDivergence値が所定値(例えば値0.3)以下(例えば最小値)となるScale値(例えば値4.0)に対応するWWの値(出力WW/WLの一例)を算出する。輝度処理部163は、元SUM画像SR8に、導出されたWWの値に基づく輝度調整を施す。画像生成部162は、輝度処理部163により輝度調整された出力SUM画像OT8を生成する。
このような第8生成例によれば、医用画像処理装置100は、元ヒストグラムH81に対して、元ヒストグラムH81と目標ヒストグラムH83とのDivergence値がなるべく小さくなるようにScale処理を施すことで、出力ヒストグラムH82を生成できる。したがって、医用画像処理装置100は、元SUM画像SR8を基に出力SUM画像OT8を生成できる。よって、医用画像処理装置100は、第1生成例と同様の効果を得ることができる。
(第9生成例)
第9生成例では、目標SUM画像として、肺の領域のボリュームデータにおける1枚以上のスライス画像から1枚のSUM画像が生成されている。また、元SUM画像及び出力SUM画像として、肺の領域のボリュームデータにおける1枚以上のスライス画像から1枚のSUM画像を生成することを想定している。また、目標SUM画像、元SUM画像及び出力SUM画像は、被検体の肺の領域を含む画像であることを想定している。また、SUM画像の加工は、Scale処理及びShift処理により行われることを想定している。なお、第9生成例において、第1生成例~第8生成例と同様の事項や処理については、その説明を省略又は簡略化する。
図13Aは、元SUM画像SR9の一例である。図13Bは、出力SUM画像OT9の一例である。図13Cは、目標SUM画像TG9の一例である。図13Dは、元SUM画像SR9に係る元ヒストグラムH91の一例である。図1Eは、出力SUM画像OT9に係る出力ヒストグラムH92の一例である。図13Fは、目標SUM画像TG9に係る目標ヒストグラムH93の一例である。図13Gは、Scale値及びShift値とDivergence値との関係性を示す図である。
第9生成例では、ヒストグラム処理部164は、例えばHistogramIntersectionに従って、元ヒストグラムH91と目標ヒストグラムH93とを比較し、Divergence値を算出する。ヒストグラム処理部164は、元ヒストグラムH91とScale値及びShift値とを基に、例えば元ヒストグラムH91とScale値とを乗算し、乗算結果にShift値を加算して、元ヒストグラムH91をx軸方向(例えば図13Dの横方向)に拡大して移動した加工ヒストグラムを生成する。ヒストグラム処理部164は、例えばHistogramIntersectionに従って、加工ヒストグラムと目標ヒストグラムH93とを比較し、Divergence値を算出する。各Scale値及び各Shift値に基づく各加工ヒストグラムと目標ヒストグラムH93との相違度が、図13Gにおける各Scale値及び各Shift値に対するDivergence値として、二次元平面上に示されている。
輝度処理部163は、図13GにおけるDivergence値が所定値(例えば値0.3)以下(例えば最小値)となるScale値(例えば値62)に対応するWWの値及びShift値(例えば値30)に対応するWLの値を算出する。輝度処理部163は、元SUM画像SR9に、導出されたWW及びWLの値に基づく輝度調整を施す。画像生成部162は、輝度処理部163により輝度調整された出力SUM画像OT9を生成する。
このような第9生成例によれば、医用画像処理装置100は、元ヒストグラムH91に対して、元ヒストグラムH91と目標ヒストグラムH93とのDivergence値がなるべく小さくなるようにScale処理及びShift処理を施すことで、出力ヒストグラムH92を生成できる。したがって、医用画像処理装置100は、元SUM画像SR9を基に出力SUM画像OT9を生成できる。よって、医用画像処理装置100は、第3生成例と同様の効果を得ることができる。
また、医用画像処理装置100は、元ヒストグラムH91に対してScale処理とともにShift処理も施すことで、WW/WLの細かな輝度調整を実施できる。よって、第8生成例と比較すると、医用画像処理装置100は、元SUM画像SR9に対する輝度調整を、目標SUM画像TG9に係る輝度調整に一層近づけることができる。そのため、医用画像処理装置100は、出力SUM画像OT9では、出力SUM画像OT8のような肺の部分の画素値が過度に高くなり白飛びすることを抑制できる。よって、医用画像処理装置100は、輝度調整後のSUM画像の再現性を高くできる。
このように、医用画像処理装置100は、SUM画像(元SUM画像)に対して、過去に実績のある輝度調整を施し、表示用のSUM画像(出力SUM画像)を生成できる。また、元SUM画像に対する輝度調整に係るユーザ操作を不要とし、SUM画像の輝度調整に係るユーザの利便性を向上できる。
医用画像処理装置100は、ボリュームデータのスライス枚数、スライスピッチ、患者(被検体)の大きさの影響を抑制して、安定した結果を得ることができる。例えば、スライス枚数が多い場合、SUM画像の生成対象となる仮想光線に沿う方向の長さ(厚み)が長くなり、画素値が大きくなり易い。また、スライスピッチが短い場合、スライス枚数が多くなり易く、そのために画素値が大きくなり易い。この場合でも、医用画像処理装置100は、ヒストグラムを用いて、SUM画像の画素値の分布が過去に輝度調整済みのSUM画像と同様となるように調整できるので、スライス枚数やスライスピッチの大きさによる影響を抑制して、SUM画像の表示時の輝度バランスを安定化できる。また、被検体の大きさが大きい場合、特定の部位(例えば肺、骨)の画素値の影響を受け易く、撮像される範囲に依存して画素値が大きく異なることがある。この場合でも、医用画像処理装置100は、ヒストグラムを用いて、SUM画像の画素値の分布が過去に輝度調整済みのSUM画像と同様となるように調整できるので、被検体の大きさの影響を抑制して、SUM画像の表示時の輝度バランスを安定化できる。
また、SUM画像の表示時に表示範囲(厚さ方向)を広くすると、SUM画像は各ボクセルのボクセル値の加算結果に基づく画像であるため、視認性が低下し易い。これに対し、医用画像処理装置100は、厚み方向の長さを変更する場合でも上記の輝度調整を行うことで、SUM画像の視認性の低下を抑制できる。なお、SUM画像の生成対象となる範囲の厚みは、UI120を介してユーザ操作により入力されてよい。
(他の実施形態)
なお、本開示は、上記実施形態の構成に限られるものではなく、特許請求の範囲で示した機能、または本実施形態の構成が持つ機能が達成できる構成であればどのようなものであっても適用可能である。
第1の実施形態では、ポート110は、CT装置200の画像再構成に係る周波数条件が異なるボリュームデータを混在して取得してよい。この周波数条件は、縦隔条件(低周波強調)及び肺野条件(高周波強調)を含んでよい。つまり、ポート110は、縦隔条件のボリュームデータと肺野条件のボリュームデータとを混在して取得してよい。画像生成部162は、取得されたボリュームデータに基づいて、SUM画像(例えば目標SUM画像、元SUM画像、出力SUM画像)を生成してもよい。縦隔条件の場合でも肺野条件の場合でも区別無く、過去の輝度調整の実績を基に、SUM画像の画素値(輝度)が好適に調整されたためである。つまり、医用画像処理装置100は、CT装置200側のCTカーネルの違い(縦隔条件であるか肺野条件であるか)を特別に意識しなくても、好適に輝度調整されたSUM画像を生成できる。
第1の実施形態では、画像生成部162は、生成されたSUM画像に対して、2D(2次元)フィルタ(例えばガウシアンフィルタ)を施し、低周波成分を抑制したSUM画像を生成してよい。これにより、SUM画像に含まれるピクセルの周波数が上がるので、明瞭に画像化される。この場合に、低周波成分を抑制したSUM画像のヒストグラムは、低周波の画素値の頻度が少し減少することになるが、ヒストグラムの特徴が大きく変わる程ではない。したがって、医用画像処理装置100は、2DフィルタをSUM画像に施しても、好適に画質調整でき、更に、輪郭強調や雑音除去されることで、SUM画像に含まれる特徴を鮮明化できる。よって、ユーザは、輝度調整されたSUM画像を更に見易くなる。
画像生成部162は、元SUM画像に対して2Dフィルタを施し、且つ、目標SUM画像に対して2Dフィルタを施してよい。また、画像生成部162は、元SUM画像に対して2Dフィルタを施し、又は、目標SUM画像に対して2Dフィルタを施してよい。また、SUM画像のヒストグラムの生成は、2Dフィルタの適用前後いずれでも良い。2Dフィルタの適用の有無、適用の前後の区別無く、過去の輝度調整の実績を基に、SUM画像の画素値(輝度)が好適に調整されたためである。
第1の実施形態では、CT装置200は、被検体に造影剤が投与された状態(造影状態)で撮像してボリュームデータを得てもよいし、被検体に造影剤が投与されていない状態(非造影状態)で撮像してボリュームデータを得てもよい。つまり、ポート110は、造影状態のボリュームデータと非造影状態のボリュームデータとを混在して取得してよい。画像生成部162は、取得されたボリュームデータに基づいて、SUM画像(例えば目標SUM画像、元SUM画像、出力SUM画像)を生成してもよい。造影状態の場合でも非造影状態の場合でも、過去の輝度調整の実績を基に、SUM画像の画素値(輝度)が好適に調整されるためである。つまり、医用画像処理装置100は、造影状態で撮像されたか非造影状態で撮像されたかを特別に意識しなくても、好適に輝度調整されたSUM画像を生成できる。
第1の実施形態では、ヒストグラム処理部164は、画像生成部162により生成されたSUM画像を、被検体の体軸方向に沿って肺の領域と肺以外の領域とに区分してよい。ヒストグラム処理部164は、SUM画像における区分された肺の領域及び肺以外の領域のそれぞれにおいて、個別にヒストグラムを生成してよい。肺の領域のSUM画像では、画素値が比較的低くなり、肺以外の領域のSUM画像では、画素値が比較的高くなる。よって、医用画像処理装置100は、肺の領域及び肺以外の領域のそれぞれにおいて個別にヒストグラムを生成することで、肺の観察に適した輝度調整と肺以外の観察に適した輝度調整とを個別の実績情報としてメモリ150に記録できる。よって、医用画像処理装置100は、肺の観察に適した輝度調整の実績情報又は肺以外の観察に適した輝度調整の実績情報に基づいて、肺の領域又は肺以外の領域の元SUM画像に対して輝度調整し、出力SUM画像を生成できる。
第1の実施形態では、ヒストグラム処理部164は、SUM画像を生成するための仮想光線に対する被検体の角度に基づいて、例えば被検体の角度毎に又は被検体の角度の範囲毎に、目標ヒストグラムや目標WW/WLを生成してよい。記録制御部165は、目標SUM画像、目標ヒストグラム、及び目標WW/WLの情報の少なくとも1つを、メモリ150に記録させてよい。なお、上記の角度は、被検体の向き(例えば仰向け、うつ伏せ、仰向けやうつ伏せの向きから90度回転した横向き、その他の角度)に基づいて決定される。
被検体の角度が異なると、仮想光線が通過する被検体の長さ、つまり仮想光線に沿う被検体の長さ(厚み)が変化する。仮想光線に沿う被検体の長さが短いと、SUM画像に含まれるスライス画像の枚数が少なくなり易く、画素値が小さくなり易い。一方、仮想光線に沿う被検体の長さが長いと、SUM画像に含まれるスライス画像の枚数が多くなり易く、画素値が大きくなり易い。よって、医用画像処理装置100は、被検体の角度に応じて異なるヒストグラムを用意することで、被検体の角度に応じて過去の実績に基づいて、被検体の厚みに合ったSUM画像の輝度調整が可能となる。
ヒストグラム処理部164は、今回のSUM画像の生成に係る仮想光線に対する被検体の角度に基づいて、メモリ150に保持された目標ヒストグラムを基に、元ヒストグラムから出力ヒストグラムを生成してよい。この場合、ヒストグラム処理部164は、仮想光線に対する被検体の角度が、例えばどの角度の範囲に含まれるかに応じて、メモリ150から取得する目標ヒストグラムを決定してよい。角度毎に目標ヒストグラムが生成され得るためである。ヒストグラム処理部164は、元ヒストグラムと目標ヒストグラムとの相違度に基づいて、元SUM画像を輝度調整するための輝度情報(例えば出力WW/WL)を生成してよい。
また、ヒストグラム処理部164は、今回のSUM画像の生成に係る仮想光線に対する被検体の角度が、角度毎に個別に記録された目標ヒストグラムに係るいずれの角度にも該当しない場合、該当しない角度に係る目標ヒストグラムに対して補完処理(例えば線形補完)して、今回の被検体の角度に係る目標ヒストグラムを生成してよい。これにより、医用画像処理装置100は、全ての角度について目標ヒストグラムがメモリ150に蓄積されていなくても、様々な角度に対応する目標ヒストグラムを導出できる。
第1の実施形態では、SUM画像の輝度調整は、WW/WLによる輝度調整に限らず、その他の輝度調整でもよい。例えば、画像生成部162は、LUT(Look Up Table)関数や区分的関数(Piecewise Function)を用いて仮想光線上のボクセル値の和からSUM画像の画素値を算出してよい。LUT関数及び区分的関数は、例えばメモリ150に保持されてよい。LUT関数では、例えば、1つ1つの元の画素値に対して、1つ1つの出力用の画素値が定められている。区分的関数では、任意の1つ以上の元の画素値に対する出力の画素値が定められており、定められていない元の画素値に対する出力の画素値は、例えば線形補完により補完される。LUT関数及び区分的関数に含まれる各値は、予め定められたプリセット値でもよいし事後的に変更可能な可変値でもよい。また、画像生成部162は、カラーマップ関数としてLUT関数及び区分的関数を用いて、SUM画像に色をつけても良い。また、ヒストグラム処理部164は、仮想光線上のボクセル値の和からSUM画像について、ヒストグラムを作成し、このヒストグラムを比較することによって、LUT関数及び区分的関数を生成しても良い。
よって、医用画像処理装置100は、LUT関数を用いて輝度調整することで、WW/WLを用いなくても、LUT関数の値を事後的に変更して輝度調整できる。よって、輝度処理部163は、プリセットされた値を固定値として輝度調整せずに済み、柔軟な輝度調整が可能である。また、医用画像処理装置100は、区分的関数を用いて輝度調整することで、WW/WLを用いなくても、元SUM画像の画素値と出力SUM画像の何点か対応関係を決定しておくことで、SUM画像を輝度調整できる。
第1の実施形態では、Histogram Intersectionを用いて、画像及びヒストグラムの類似度が求められたが、他の方法(例えばHistogram Correlation, Chi-square, Bhattacharyya distanceなどの方法)を用いても良い。なんらかの方法でSUM画像の統計的特徴を比較出来れば良い。
第1の実施形態では、ヒストグラム処理部164は、SUM画像が造影状態のボリュームデータに基づくSUM画像であるか非造影状態のボリュームデータに基づくSUM画像であるかに基づいて、目標ヒストグラムを区別して生成してよい。つまり、造影剤有りの場合のヒストグラムと造影剤無しの場合の目標ヒストグラムとが生成され、メモリ150に保持されてよい。
ヒストグラム処理部164は、元SUM画像が造影剤有りの場合のSUM画像か造影剤無しの場合のSUM画像かの情報を、例えばUI120を介してユーザ操作により取得してよい。ヒストグラム処理部164は、元SUM画像が造影剤有りの場合のSUM画像か造影剤無しの場合のSUM画像かに基づいて、輝度調整に使用される目標ヒストグラムとして、造影剤有りの場合の目標ヒストグラムか造影剤無しの場合の目標ヒストグラムかを決定してよい。これにより、医用画像処理装置100は、造影剤の有無により場合分けして、目標ヒストグラムを生成して記録し、目標ヒストグラムを用いて元SUM画像を輝度調整し、出力SUM画像を生成できる。
第1の実施形態では、CT撮像の目的(肺目的であるか、IVR目的であるか、等)に基づいて、目標ヒストグラムを区別して生成してよい。ここでは、肺目的とは、主に肺の領域を観察することを目的とすることを指す。IVR目的とは、主に腹部から骨盤付近を観察することを目的とすることを指す。CT撮像の目的の情報は、UI120を介してユーザにより入力され取得されてよい。ヒストグラム処理部164は、取得されたCT撮像の目的に基づいて、輝度調整に使用される目標ヒストグラムとして、複数のCT撮像の目的別のヒストグラムから、取得されたCT撮像の目的に合う目標ヒストグラム(例えば肺目的に係る目標ヒストグラム、IVR目的に係る目標ヒストグラム)を決定してよい。これにより、医用画像処理装置100は、CT撮像の目的により場合分けして、例えば観察したい病変によって場合分けして、目標ヒストグラムを生成して記録し、目標ヒストグラムを用いて元SUM画像を輝度調整し、出力SUM画像を生成できる。
第1の実施形態では、領域抽出部161は、ボリュームデータにおける任意の領域(例えば肺)を抽出してよい。画像生成部162は、抽出された領域をレンダリングし、SUM画像を生成してよい。ヒストグラム処理部164は、生成されたSUM画像のヒストグラムを生成してよい。この場合、ヒストグラム処理部164は、被検体の領域毎に、ヒストグラムを生成し、メモリ150に記録させてよい。よって、医用画像処理装置100は、抽出された領域毎に、目標ヒストグラムを生成してメモリ150に記録し、目標ヒストグラムを用いて元SUM画像を輝度調整し、出力SUM画像を生成できる。
第1の実施形態では、画像生成部162は、SUM画像に用いるスライス画像の枚数を調整して、SUM画像を生成してよい。つまり、画像生成部162は、SUM画像で表現されるボリュームデータの仮想光線の方向の長さ(厚み)を変更して、SUM画像を生成してよい。この厚み(変更後の厚み)の情報は、UI120を介してユーザにより入力され取得されてよい。輝度処理部163は、上記の厚みが変更された際に、目標ヒストグラムを基に元SUM画像を輝度調整し、画像生成部162が、輝度調整された出力SUM画像を生成してよい。これにより、医用画像処理装置100は、観察したいボリュームデータの範囲を変更した場合に、変更された範囲を観察するために適した輝度調整を行うことができる。よって、ユーザは、SUM画像の仮想光線の方向に沿う厚みを変更しながら、好適にSUM画像における被検体を観察できる。
第1の実施形態では、処理部160は、UI120を介してWW/WL(例えば目標WW/WL)を変更する場合、UI120の移動量とWW/WLの変更量との対応関係を調整してよい。例えば、処理部160は、UI120を介して単位長さ移動するドラッグ操作を行った場合に、この単位長さに対応するWW/WLの変更量を設定してよい。また、例えば、処理部160は、UI120を介してスライダーバーを移動するドラッグ操作を行った場合に、対応するWW/WLの変更量を設定してよい。この場合、計算によって求められたWW/WLを基に、UI120の移動量に対するWW/WLの変更量を決定してよい。また、例えば、処理部160は、UI120におけるスピンボタンやSUM画像を介してドラッグ操作を行った場合に、対応するWW/WLの変更量を設定してよい。この場合、計算によって求められたWW/WLを基に、UI120の移動量に対するWW/WLの変更量を決定してよい。また、例えば、処理部160は、UI120における物理デバイスに対して、ホイールやスクロールパッドを介して値の増減操作を行った場合に、対応するWW/WLの変更量を設定してよい。この場合、計算によって求められたWW/WLを基に、UI120の移動量に対するWW/WLの変更量を決定してよい。
例えば、処理部160は、スライダーバーで変更できるWWの変更の範囲を、ヒストグラムに基づく計算によって求められたWWの0.1倍から10倍とすることができる。また、処理部160は、スライダーバーで変更できるWLの変更の範囲を、ヒストグラムに基づく計算によって求められたWW/WLに対しWL±WWの範囲とすることができる。したがって、例えば、ヒストグラムに基づく計算結果が、WW:値100であり、WL:値50である場合、スライダーバーで変更できるWWの変更の範囲は、WW:10~1000の間の値であり、WL:-50~150の間の値である。よって、スライダーバーへSUM画像の輝度を連続的に変化させる操作(輝度操作の一例)を受け付けた場合、処理部160が、スライダーバーで変更できるWW/WLの変更の範囲の情報に基づいて、輝度操作の操作量に応じたWW/WLの変化量を決定し、WW/WLの値を決定する。これにより、医用画像処理装置100は、UI120を介して操作する際のUI120の移動量とWW/WLの変更量とを、ユーザが所望する一定量に維持でき、ユーザによるWW/WLの変更操作を容易化できる。なお、スライダーバーで変更できるWW/WLの変更の範囲の情報は、予め定められていてよく、メモリ150に保持されていてよい。なお、スライダーバーで変更できるWW/WLは、目標WW/WL、元WW/WL、出力WW/WLのいずれであってもよい。
第1の実施形態では、図3において、目標ヒストグラム生成に係る動作例を説明したが、例えば輝度調整するための所定のヒストグラムが予めメモリ150等に保持されている場合、図3の動作を省略してもよい。
第1の実施形態では、画像生成部162は、ボリュームデータから骨の領域(カルシウムの領域)を除外して、SUM画像を生成してよい。輝度処理部163は、骨の領域が除外された元SUM画像に対し、輝度調整し、画像生成部162は、輝度調整された出力SUM画像を生成してよい。これにより、医用画像処理装置100は、観察対象のボクセルのボクセル値と骨の領域のボクセル値とが大きく異なる場合でも、観察対象のボクセルに合わせて輝度調整し易くなり、観察対象をユーザが見易い状態にし易くなる。
第1の実施形態では、撮像されたCT画像としてのボリュームデータは、CT装置200から医用画像処理装置100へ送信されることを例示した。この代わりに、ボリュームデータが一旦蓄積されるように、ネットワーク上のサーバ等へ送信され、サーバ等に保管されてもよい。この場合、必要時に医用画像処理装置100のポート110が、ボリュームデータを、有線回線又は無線回線を介してサーバ等から取得してもよいし、任意の記憶媒体(不図示)を介して取得してもよい。
第1の実施形態では、撮像されたCT画像としてのボリュームデータは、CT装置200から医用画像処理装置100へポート110を経由して送信されることを例示した。これは、実質的にCT装置200と医用画像処理装置100とを併せて一製品として成立している場合も含まれるものとする。また、医用画像処理装置100がCT装置200のコンソールとして扱われている場合も含む。
第1の実施形態では、CT装置200により画像を撮像し、生体内部の情報を含むボリュームデータを生成することを例示したが、ヘリカルCT装置や、エリアディテクターCT装置のようなhounsfield unitを単位とするCT値を出力する狭義のCT装置の他に、いわゆるコーンビーム装置(特にアンギオグラフィ装置を回転させることによってボリュームデータを得るもの)によりボリュームデータを生成してもよい。
第1の実施形態では、CT装置200により画像を撮像し、生体内部の情報を含むボリュームデータを生成することを例示したが、他の装置により画像を撮像し、ボリュームデータを生成してもよい。他の装置は、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置、PET(Positron Emission Tomography)装置、血管造影装置(Angiography装置)、又はその他のモダリティ装置を含む。また、PET装置は、他のモダリティ装置と組み合わせて用いられてもよい。したがって、例えばMRI装置においても、第1の実施形態で説明した輝度調整を実施できる。
第1の実施形態では、被検体として人体を例示したが、動物の体でもよい。
本開示は、第1の実施形態の医用画像処理装置の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は各種記憶媒体を介して医用画像処理装置に供給し、医用画像処理装置内のコンピュータが読み出して実行するプログラムも適用範囲である。
以上のように、上記実施形態の医用画像処理装置100では、取得部(例えばポート110)は、被検体を含む第1のボリュームデータ(例えば図4のS21のボリュームデータB_vol)を取得する。第1のボリュームデータに基づく第1のSUM画像(例えば新SUM画像)の輝度が満たすべき輝度条件が予め定められている。処理部160は、処理部160は、輝度条件を満たす第1のSUM画像の輝度を与える第1の輝度情報(例えば変更後のB_wwwl、出力WW/WL)を生成する。処理部160は、第1のボリュームデータ及び第1の輝度情報に基づいて、第1のSUM画像を生成する。
これにより、医用画像処理装置100は、元SUM画像に対して、輝度条件を満たす第1の輝度情報を用いた輝度調整を施して、出力用の第1のSUM画像を生成できる。また、第1のSUM画像に対する輝度調整に係るユーザ操作を不要とし、第1のSUM画像の輝度調整に係るユーザの利便性を向上できる。よって、医用画像処理装置100は、第1のSUM画像を好適に輝度調整できる。
輝度条件は、第1のSUM画像の各画素の画素値の分布を示す第1の統計情報(例えば元ヒストグラム、出力ヒストグラム)と、予め定められた第2の統計情報と、の相違度(例えばDivergence値)が閾値(例えば値0.3)以下であるという条件でよい。
これにより、医用画像処理装置100は、第1の統計情報と第2の統計情報との相違が小さくなり、つまり第1の統計情報と第2の統計情報とが近似するような第1のSUM画像を生成できる。よって、医用画像処理装置100は、第2の統計情報としての所望の輝度を満たす第1のSUM画像を生成でき、視認性の良い第1のSUM画像をユーザに提供できる。
取得部は、第1のボリュームデータの被検体とは異なる被検体を含む第2のボリュームデータ(例えば図3のS11のボリュームデータA_vol)を取得してよい。処理部160は、UI120により入力された入力情報に基づいて、第2のボリュームデータに基づく第2のSUM画像(例えば目標SUM画像)の輝度を与える第2の輝度情報(例えばA_wwwl)を生成してよい。処理部160は、第2のボリュームデータ及び第2の輝度情報に基づいて、第2のSUM画像を生成してよい。処理部160は、第1の統計情報を生成し、第2のSUM画像の各画素の画素値の分布を示す第2の統計情報(例えば目標ヒストグラム)を生成し、第1の統計情報と第2の統計情報とに基づいて、第1の輝度情報を生成してよい。
これにより、医用画像処理装置100は、過去の実績としての輝度調整を、自装置としての医用画像処理装置100において実施することができる。よって、第2の統計情報を外部装置から取得することが不要である。
輝度条件は、第1の統計情報と、第2のSUM画像の各画素の画素値の分布を示す第2の統計情報と、の相違度(例えばDivergence値)が所定閾値(例えば値0.3)以下であるという条件でよい。
これにより、医用画像処理装置100は、過去の実績のある輝度調整に近い輝度調整を施した第1のSUM画像を生成でき、視認性の良い第1のSUM画像をユーザに提供できる。
第1の輝度情報は、ウィンドウ幅及びウィンドウレベルの少なくとも一方を含んでよい。
これにより、医用画像処理装置100は、医用画像の輝度調整として一般的なWW/WLを利用するので、汎用性の高い輝度調整が行われた第1のSUM画像を生成できる。
輝度条件は、被検体に対する所定の投影方向における第1のSUM画像の輝度が満たすべき輝度条件でよい。
これにより、医用画像処理装置100は、例えば仮想光線に対する被検体の向き(被検体に対する投影方向)に基づいて、輝度調整量を変更することができる。例えば、仮想光線に対して被検体が正面を向いている場合には、SUM画像の生成対象となる被検体は薄く、仮想光線に対して被検体が横を向いている場合には、SUM画像の生成対象となる被検体は厚くなる。そのため、SUM画像の生成に用いるスライス枚数が変化し、SUM画像の画素値として出現し易い画素値の範囲が異なることがある。この場合でも、医用画像処理装置100は、被検体に対する投影方向に応じて輝度条件を用意することができる。よって、輝度条件が変化することで輝度条件を満たす第1の輝度情報も変化するので、医用画像処理装置100は、第1のSUM画像に対して、被検体の向きに応じた好適な輝度調整を施すことができる。
UI120は、前記第1のSUM画像の輝度を連続的に変化させる輝度操作(例えばスライダーバーによるWW/WLの操作)を受け付けてよい。輝度操作に基づく第1のSUM画像の輝度が満たすべき輝度操作条件(例えば、スライダーバーで変更できるWW/WLの変更の範囲、輝度操作による上限値や下限値)が予め定められていてよい。処理部160は、UI120による輝度操作に基づいて、輝度操作条件を満たす第1の輝度情報を生成してよい。
これにより、医用画像処理装置100は、UI120の操作量と第1の輝度情報の変更量とを、輝度操作条件に応じてユーザが所望する一定量に維持でき、ユーザによる第1の輝度情報の変更操作を容易化できる。また、医用画像処理装置100は、ヒストグラムに基づく演算により導出された第1の輝度情報を、UI120を介して手動で、一定の変化量の範囲内で微調整できる。
本開示は、SUM画像を好適に輝度調整できる医用画像処理装置、医用画像処理方法、及び医用画像処理プログラム等に有用である。
100 医用画像処理装置
110 ポート
120 ユーザインタフェース(UI)
130 ディスプレイ
140 プロセッサ
150 メモリ
160 処理部
161 領域抽出部
162 画像生成部
163 輝度処理部
164 ヒストグラム処理部
165 記録制御部
166 表示制御部
200 CT装置
OT1,OT2,OT3,OT4,OT5,OT6,OT7,OT8,OT9 出力SUM画像
SR1,SR2,SR3,SR4,SR5,SR6,SR7,SR8,SR9 元SUM画像
TG1,TG2,TG3,TG4,TG5,TG6,TG7,TG8,TG9 目標SUM画像
H11,H21,H31,H41,H51,H61,H71,H81,H91 元ヒストグラム
H12,H22,H32,H42,H52,H62,H72,H82,H92 出力ヒストグラム
H13,H23,H33,H43,H53,H63,H73,H83,H93 目標ヒストグラム

Claims (12)

  1. 取得部と処理部とを備える医用画像処理装置であって、
    前記取得部は、被検体を含む第1のボリュームデータを取得し、
    前記処理部は、
    前記第1のボリュームデータに基づく第1のSUM画像の輝度が満たすべき輝度条件が予め定められており、
    前記輝度条件を満たす前記第1のSUM画像の輝度を与える第1の輝度情報を生成し、
    前記第1のボリュームデータに対する仮想光線上の各ボクセルのボクセル値の和及び前記第1の輝度情報に基づいて、前記第1のSUM画像を生成し、
    前記輝度条件は、前記第1のSUM画像の各画素の画素値の分布を示す第1の統計情報と、予め定められた第2の統計情報と、の相違度が閾値以下であるという条件である、
    医用画像処理装置。
  2. 請求項1に記載の医用画像処理装置であって、
    前記取得部は、前記第1のボリュームデータの被検体とは異なる被検体の、前記第1のボリュームデータの被検体の対象部位とは異なる対象部位を含む第2のボリュームデータ、又は、前記第1のボリュームデータの撮像条件とは異なる撮像条件で撮像された第2のボリュームデータ、又は、前記第1のボリュームデータの撮像時の造影状態とは異なる造影状態で撮像された第2のボリュームデータ、を取得し、
    前記処理部は、前記第2のボリュームデータに基づき前記輝度条件を満たす第2のSUM画像の輝度を与える第2の輝度情報を生成し、
    前記第2のボリュームデータに対する仮想光線上の各ボクセルのボクセル値の和及び前記第2の輝度情報に基づいて、前記第2のSUM画像を生成する、
    医用画像処理装置。
  3. 請求項に記載の医用画像処理装置であって、更に、
    ユーザインタフェースを備え、
    前記取得部は、前記第1のボリュームデータの被検体とは異なる被検体を含む第3のボリュームデータを取得し、
    前記処理部は、
    前記ユーザインタフェースにより受け付けられた入力に基づいて、前記第3のボリュームデータに基づく第3のSUM画像の輝度を与える第3の輝度情報を生成し、
    前記第3のボリュームデータ及び前記第3の輝度情報に基づいて、前記第3のSUM画像を生成し、
    前記第1の統計情報を生成し、
    前記第3のSUM画像の各画素の画素値の分布を示す前記第2の統計情報を生成し、
    前記第1の統計情報と前記第2の統計情報とに基づいて、前記第1の輝度情報を生成する、
    医用画像処理装置。
  4. 請求項に記載の医用画像処理装置であって、
    前記輝度条件は、前記第1の統計情報と、前記第3のSUM画像の各画素の画素値の分布を示す前記第2の統計情報と、の相違度が閾値以下であるという条件である、
    医用画像処理装置。
  5. 請求項1~のいずれか1項に記載の医用画像処理装置であって、
    前記第1の輝度情報は、ウィンドウ幅及びウィンドウレベルの少なくとも一方を含む、
    医用画像処理装置。
  6. 請求項1~のいずれか1項に記載の医用画像処理装置であって、
    前記輝度条件は、前記被検体に対する所定の投影方向における前記第1のSUM画像の輝度が満たすべき輝度条件である、
    医用画像処理装置。
  7. 請求項1~のいずれか1項に記載の医用画像処理装置であって、更に、
    前記第1のSUM画像の輝度を連続的に変化させる輝度操作を受け付けるユーザインタフェースを備え、
    前記処理部は、
    前記輝度操作に基づく前記第1のSUM画像の輝度が満たすべき輝度操作条件が予め定められており、
    前記ユーザインタフェースによる前記輝度操作に基づいて、前記輝度操作条件を満たす前記第1の輝度情報を生成する、
    医用画像処理装置。
  8. 取得部と処理部とユーザインタフェースとを備える医用画像処理装置であって、
    前記取得部は、被検体を含む第1のボリュームデータを取得し、
    前記処理部は、
    前記第1のボリュームデータに基づく第1のSUM画像の輝度が満たすべき輝度条件が予め定められており、
    前記輝度条件を満たす前記第1のSUM画像の輝度を与える第1の輝度情報を生成し、
    前記第1のボリュームデータ及び前記第1の輝度情報に基づいて、前記第1のSUM画像を生成し、
    前記輝度条件は、前記第1のSUM画像の各画素の画素値の分布を示す第1の統計情報と、予め定められた第2の統計情報と、の相違度が閾値以下であるという条件であり、
    前記取得部は、前記第1のボリュームデータの被検体とは異なる被検体を含む第2のボリュームデータを取得し、
    前記処理部は、
    前記ユーザインタフェースにより受け付けられた入力に基づいて、前記第2のボリュームデータに基づく第2のSUM画像の輝度を与える第2の輝度情報を生成し、
    前記第2のボリュームデータ及び前記第2の輝度情報に基づいて、前記第2のSUM画像を生成し、
    前記第1の統計情報を生成し、
    前記第2のSUM画像の各画素の画素値の分布を示す前記第2の統計情報を生成し、
    前記第1の統計情報と前記第2の統計情報とに基づいて、前記第1の輝度情報を生成する、
    医用画像処理装置。
  9. 医用画像処理装置における医用画像処理方法であって、
    被検体を含む第1のボリュームデータを取得し、
    前記第1のボリュームデータに基づく第1のSUM画像の輝度が満たすべき輝度条件が予め定められており、
    前記輝度条件を満たす前記第1のSUM画像の輝度を与える第1の輝度情報を生成し、
    前記第1のボリュームデータに対する仮想光線上の各ボクセルのボクセル値の和及び前記第1の輝度情報に基づいて、前記第1のSUM画像を生成し、
    前記輝度条件は、前記第1のSUM画像の各画素の画素値の分布を示す第1の統計情報と、予め定められた第2の統計情報と、の相違度が閾値以下であるという条件である、
    医用画像処理方法。
  10. 医用画像処理装置における医用画像処理方法であって、
    被検体を含む第1のボリュームデータを取得するステップと、
    前記第1のボリュームデータに基づく第1のSUM画像の輝度が満たすべき輝度条件が予め定められており、
    前記輝度条件を満たす前記第1のSUM画像の輝度を与える第1の輝度情報を生成するステップと、
    前記第1のボリュームデータ及び前記第1の輝度情報に基づいて、前記第1のSUM画像を生成するステップと、
    を有し、
    前記輝度条件は、前記第1のSUM画像の各画素の画素値の分布を示す第1の統計情報と、予め定められた第2の統計情報と、の相違度が閾値以下であるという条件であり、
    前記医用画像処理方法は、更に、
    前記第1のボリュームデータの被検体とは異なる被検体を含む第2のボリュームデータを取得するステップと、
    ユーザインタフェースにより受け付けられた入力に基づいて、前記第2のボリュームデータに基づく第2のSUM画像の輝度を与える第2の輝度情報を生成するステップと、
    前記第2のボリュームデータ及び前記第2の輝度情報に基づいて、前記第2のSUM画像を生成するステップと、
    前記第1の統計情報を生成するステップと、
    前記第2のSUM画像の各画素の画素値の分布を示す前記第2の統計情報を生成するステップと、を含み、
    前記第1の輝度情報を生成するステップは、前記第1の統計情報と前記第2の統計情報とに基づいて、前記第1の輝度情報を生成するステップを含む、
    医用画像処理方法。
  11. 請求項に記載の医用画像処理方法をコンピュータに実行させるための医用画像処理プログラム。
  12. 請求項10に記載の医用画像処理方法をコンピュータに実行させるための医用画像処理プログラム。
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