JP7084068B1 - 統計分析手法による相続診断支援システム及び相続診断支援方法 - Google Patents

統計分析手法による相続診断支援システム及び相続診断支援方法 Download PDF

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Abstract

【課題】統計分析手法を用いて個人財産の相続シナリオを診断する相続支援システム及び相続支援方法を提供する。【解決手段】相続診断支援システムは、入力情報を受け付ける入力部と、個人財産の診断用相続シナリオを設定する診断用シナリオ設定部と、入力情報を保存する記憶部と、相続人の財産取得額及び税額を算出する見込額算出部と、診断用相続シナリオに基づいて、税務調査を受ける確率値を算出する税務調査予測部と、出力部と、制御部と、を備える。診断用シナリオ設定部は、予め性別に導出された平均余命回帰モデルを利用して被相続人の余命を算出し、算出された余命を使用して診断用相続シナリオを設定する。税務調査予測部は、個人財産の内訳情報、被相続人の性別及び設定された診断用相続シナリオに含まれるデータ項目の中から、予め指定されたデータ項目を説明変数とする所定の統計モデルを利用して税務調査を受ける確率を算出する。【選択図】図2

Description

本発明は、統計分析手法による相続診断支援システム及び相続診断支援方法に関し、より詳しくは、統計モデルを利用して税務調査の可能性を予測する相続診断支援システム及び相続診断支援方法に関する。
高齢化社会が進む中、遺産相続が発生した場合の財産の分配を円滑に行うことや、相続税の納付資金を事前に確保しておくこと、また、予め相続税や贈与税の負担を軽減する対策をとっておくことは、親から承継した財産を引き継ぐ上で、極めて重要なことである。
しかしながら、将来の相続に備えた資産運用を効率的に行うためには、専門的な知識が必要となると共に、運用にともなう様々なリスクが存在する。このため、金融機関や資産運用コンサルタント企業などが、相続を対象としたサービスを拡充させてきている。しかし、これらのサービスは、一部の富裕層を主に対象としており、一定程度以上の資産を保有している一般の顧客層に対して、利便性の高いサポートシステムが求められている。
このような状況のもとで、個人資産の管理や相続を支援するための技術が提案されており、例えば、特許文献1には、個人資産の価値の評価を行い、事前贈与や二次相続までを含めた相続計画を策定することができる資産管理システムが提案されている。
しかし、相続税や贈与税は、各相続人への相続割合や、相続人ごとの税率や控除額などのような複数の要素が組み合わさった計算によって、その額が算出されるので、シミュレーション結果の提示を受けてその計画の良し悪しを判断するためには、専門的な知識が必要であり、一般のユーザには直感的に理解し難いという問題があった。
また、相続や贈与にともなう個人資産の移動に対して、移動する資産の内訳や金額によっては、税務調査を受ける可能性がある。税務調査は相続人にとっては大きな負荷となるため、その可能性を予め予測しておくことは、適切な相続プランや税務処理を専門家に相談する上で、有用である。しかし、従来、その可能性は税理士などの専門家が過去の知識と経験に基づいて、大まかに予想されることが多く、統計分析手法を用いて、高い精度で税務調査の可能性を予測する技術はなかった。
特開平11-96217号公報
本発明は、上記従来の問題に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、統計分析手法を用いて個人財産の相続シナリオを診断する相続診断支援システム及び相続診断支援方法を提供することにある。
上記目的を達成するためになされた本発明の一態様による統計分析手法による相続支援システムは、統計分析手法を用いて個人財産の相続シナリオを診断する相続支援システムであって、診断用相続シナリオを設定するための入力情報を受け付ける入力部と、前記受け付けた入力情報に含まれる、個人財産の内訳情報、被相続人の年齢及び性別、並びに相続人の人数及び財産取得割合を含む分割設定情報に基づいて、前記個人財産の診断用相続シナリオを設定する診断用シナリオ設定部と、前記設定された診断用相続シナリオ及び前記受け付けた入力情報を保存する記憶部と、前記設定された診断用相続シナリオに従った前記個人財産の相続及び/又は贈与によって生じる相続人の財産取得額及び税額を算出する見込額算出部と、前記個人財産の内訳情報、前記被相続人の性別、及び前記設定された診断用相続シナリオに基づいて、税務調査を受ける確率値を算出する税務調査予測部と、前記算出された財産取得額、税額、及び税務調査を受ける確率値を所定の表示形式で表示装置に出力する出力部と、前記入力部、前記診断用シナリオ設定部、前記記憶部、前記見込額算出部、前記税務調査予測部、前記出力部、及びシステム全般を制御する制御部と、を備え、前記診断用シナリオ設定部は、前記被相続人の年齢及び性別に基づいて、前記被相続人の余命を予め性別に導出された平均余命回帰モデルを利用して算出し、前記算出された余命を使用して前記診断用相続シナリオを設定し、前記税務調査予測部は、前記個人財産の内訳情報、前記被相続人の性別、及び前記設定された診断用相続シナリオに含まれるデータ項目の中から、予め指定されたデータ項目を説明変数とする所定の統計モデルを利用して前記税務調査を受ける確率値を算出することを特徴とする。
上記目的を達成するためになされた本発明の一態様による統計分析手法による相続診断支援方法は、統計分析手法を用いて個人財産の相続シナリオを診断するする相続支援方法であって、診断用相続シナリオを設定するための入力情報を受け付ける入力部と、前記受け付けた入力情報に基づいて診断用相続シナリオを設定する診断用シナリオ設定部と、前記設定された診断用相続シナリオ及び前記入力情報を保存する記憶部と、前記設定された診断用相続シナリオに従って相続人の財産取得額及び税額を算出する見込額算出部と、前記入力情報及び前記設定された診断用相続シナリオに基づいて、税務調査を受ける確率値を算出する税務調査予測部と、前記算出された財産取得額、税額、及び税務調査を受ける確率値を所定の表示形式で表示装置に出力する出力部と、前記入力部、前記診断用シナリオ設定部、前記記憶部、前記見込額算出部、前記税務調査予測部、前記出力部、及びシステム全般を制御する制御部と、を備える相続支援システムにおいて、前記制御部が、前記入力部で受け付けた入力情報に含まれる、前記個人財産の内訳情報、被相続人の年齢及び性別、並びに相続人の人数及び財産取得割合を含む分割設定情報を前記記憶部に保存させるステップと、前記入力情報に含まれる、前記個人財産の内訳情報、前記被相続人の年齢及び性別、並びに前記分割設定情報に基づいて、前記相続シナリオ設定部に前記個人資産の診断用相続シナリオを設定させるステップと、前記見込額算出部に、前記設定された診断用相続シナリオに従った前記個人財産の相続及び/又は贈与によって生じる前記相続人の財産取得額及び税額を算出させるステップと、前記税務調査予測部に、前記個人資産の内訳情報、前記被相続人の性別、及び前記設定された診断用相続シナリオに含まれるデータ項目の中から、予め指定されたデータ項目を説明変数とする所定の統計モデルを利用して税務調査を受ける確率値を算出させるステップと、前記算出された財産取得額、税額、及び税務調査を受ける確率値を所定の表示形式で表示装置に出力するよう前記出力部を制御するステップと、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、個人財産の相続シナリオの診断を行う際に、過去の相続診断データを利用した統計分析手法を用いて、税務調査を受ける確率を算出することができるため、より現実に即した予測を行うことができる。したがって、心理的負担が軽減された適切な相続プランや税務処理を提案することができる。また、本発明の統計分析手法による相続診断支援システムは、過去の相続診断データを利用した学習によって、統計モデルを自動で最適化することができるため、専門知識や経験が少ない者であっても精度の高い予測を行うことができる。
本発明の一実施形態による相続診断支援システムの構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態による相続診断支援システムの機能的構成を示すブロック図である。 本実施形態による相続診断支援システムの入力部により生成された初期画面の一例を示す図である。 本実施形態による相続診断支援システムの入力部により生成されたユーザ情報の入力用画面の一例を示す図である。 本実施形態による相続診断支援システムの診断用シナリオ設定部により生成された設定入力用画面の一例を示す図である。 本実施形態における相続診断支援システムの制御部により生成されたメンテナンス用画面の一例を示す図である。 税務調査実施の有無を入力するためのデータテーブルが表示された税務調査実施データ登録用画面の一例を示す図である。 本実施形態における学習データ取得部により生成された学習条件を設定するための第1の入力用画面の一例を示す図である。 本実施形態における学習データ取得部により生成された学習用データを選択するための第2の入力用画面の一例を示す図である。 本発明の一実施形態による相続診断支援方法を示すフローチャートである。
以下、本発明を実施するための形態の具体例を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態による統計分析手法による相続診断支援システムの構成を示すブロック図である。
図1に示す本発明の一実施形態による統計分析手法による相続診断支援システム(以下、相続診断支援システムと略記する)10は、汎用のコンピュータシステムで構成され、制御装置11、記憶装置12、入力装置13、表示装置14、及び出力装置15を備える。さらに、外部の端末装置20等とのネットワーク接続を行う通信装置16を備える。
制御装置11は、中央処理装置(CPU)、並びにROM及びRAM(図示せず)等を有し、OS(Operating System)、所定のプログラム及びデータを読み込んで実行することで、後述する本発明の相続診断支援システム10を構成する各部(各機能部)を実現するとともにこれらの各部を制御する。
記憶装置12には、各種のデータ及びプログラムが格納され、後述するデータ内容に応じた記憶領域(以下、記憶部という)を備える。記憶装置12は、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)等の不揮発性の記憶装置であることが望ましい。また、1台の記憶装置である必要はなく、ネットワークで接続されて複数台に分散された記憶装置であってもよい。即ち、記憶装置12は、相続支援システム10に内蔵されるか又はネットワークで接続された外部のデータサーバで構成される。
入力装置13は、ユーザからの指示を含む各種入力を受け付けるための装置であって、キーボードや、マウス等のポインティングデバイス又はタッチパッドなどで構成される。
表示装置14は、制御装置11によって生成された入力用画面や、取得した情報及び演算結果をユーザに対して視覚的に表すディスプレイ装置である。表示装置14は、タッチ入力が可能なタッチパッドと組み合わされたタッチパネルとして、入力装置13と一部機能を分担する構成とすることも可能である。
出力装置15は、紙媒体への書き込みを行うプリンタ又はコンピュータ読み取り可能な記録媒体への書き込みを行うデータ書き込み装置等であり、コンピュータ本体に接続された外部装置として構成されるか又はコンピュータ内に含まれる形態で構成される。
通信装置16は、外部の端末装置20等にネットワーク接続するための通信デバイス等で構成され、通信インタフェースとして機能する。通信装置16は、例えば、有線又は無線LAN(Local Area Network)、Bluetooth(登録商標)、又はWi-Fi(登録商標)用の通信カード等であり、また、光通信用のルータ、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)用のルータ、又は、各種通信用のモデム等であってもよい。
なお、端末装置20は、相続診断支援システム10での税額算出及び税務調査予測に利用する各種データを提供するネットワーク接続された外部のコンピュータ端末又はデータサーバである。
本発明の一実施形態による相続診断支援システム10は、単独のコンピュータで構成される形態に限定されるものではなく、ネットワーク接続されたクラウドコンピューティングによって構成され得る。
以下、本発明の一実施形態による相続診断支援システムの機能構成について、図1及び図2を参照しながら説明する。
図2は、本発明の一実施形態による相続診断支援システムの機能的構成を示すブロック図である。
図2に示すように、本発明の一実施形態による相続診断支援システム10は、制御装置11の制御部(CPU)100で相続診断プログラムを実行させることによって実現される機能部を含む。相続診断支援システム10は、入力部110、診断用シナリオ設定部120、見込額算出部130、税務調査予測部140、学習データ取得部150、統計モデル学習部160、及び出力部170を備え、個人財産情報格納部210、予測データ格納部220、統計モデル格納部230、及び学習データ格納部を含む記憶部200が記憶装置12内に備えられ、これらの機能部を制御部100が制御する(制御部と各機能部を結ぶ連結線は図示せず)。
入力部110は、本システムに実行させる処理を指示する入力を受け付けるための初期画面を生成して表示装置14に表示させ、表示された初期画面に基づくユーザからの指示入力を、入力装置13を介して受信して、所定の出力先(該当する機能部又は制御部)に伝送する。具体的に、入力部110は、相続診断を希望するユーザの個人財産の内訳情報と被相続人の年齢及び性別を入力する段階、後述する診断用相続シナリオの設定情報を入力する段階、及び本システムで使用する統計モデルに対する学習条件等の設定情報を入力する段階へそれぞれ移動(進行)するための指示入力を初期画面で受け付けて、受け付けた指示入力を制御部100に伝送する。制御部100は、指示入力に対応するプログラムを実行することで実現される各機能部を動作させて指定された処理を進行させる。
図3は、本実施形態による相続診断支援システムの入力部により生成された初期画面の一例を示す図である。
入力部110は、初期画面300でユーザから、例えば、個人財産の内訳情報と、被相続人及び相続人の情報を入力する画面に移動する指示入力、即ち、図3に示す「1.ユーザ情報入力」の画像部分(ボタン表示)を指示(クリック)する入力を受け付けると、制御部100にその指示入力を伝送する。
また、入力部110は、ユーザが希望する診断用相続シナリオの設定情報を入力する画面に移動する指示入力、即ち、図3に示す「2.相続シナリオ設定」の画像部分を指示する入力を受け付けると、診断用シナリオ設定部120にその指示入力を伝送する。
同様に、入力部110は、初期画面300でユーザから、本システムのメンテナンスをを行う画面に移動する指示入力、即ち、図3に示す「3.システムメンテナンス」の画像部分を指示する入力を受けると、制御部100及び学習データ取得部140にその指示入力を伝送する。システムメンテナンスを行えるユーザは、予め登録された管理者権限を有する者に限られ、移動した先の画面で個人認証が求められる構成とすることが望ましい。システムメンテナンスには、本システムで利用される統計モデルに学習させるための条件を設定することが含まれる。
入力部110は、初期画面300でユーザから、図3に示す「1.ユーザ情報入力」の画像部分(ボタン表示)を指示(クリック)する入力を受け付けると、相続診断を希望するユーザの個人財産の内訳情報、被相続人と相続人の氏名、年齢、性別、及び続柄を入力するための画面を生成して、表示装置14に表示させる。
図4は、本実施形態による入力部によって生成されたユーザ情報の入力用画面の一例を示す図である。
入力部110は、図4に示す入力用画面400に表示された表形式の入力欄401に、被相続人と相続人の氏名、年齢、性別、及び続柄が入力装置13を介して入力されると、入力欄401に対応したデータ項目からなるデータテーブルAを作成して、記憶部200の個人財産情報格納部210に保存する。また、入力欄402に入力装置13を介して被相続人の個人財産の内訳情報(財産の種類別の評価額)が入力されると、入力部110は、入力欄402に入力されたデータ項目を含んで構成されるデータテーブルBを作成して、記憶部200の個人財産情報格納部210に保存する。入力欄401及び入力欄402は表計算ソフトの入力欄(セル)に対応しており、入力欄401に入力される情報及び入力欄402に入力される情報は、図5を参照して後述する入力用データテーブルCにリンクされて、入力用データテーブルCの該当する項目(被相続人と相続人の氏名など)に、入力欄401及び入力欄402で入力された情報が反映される。
本明細書中の説明において、作成されたデータテーブルAは「個人情報データテーブル」、データテーブルBは「個人財産データテーブル」と呼ぶ。
入力部110は、図4に示す入力用画面400に表示された「登録」ボタン410が指示(クリック)されると、入力が終了したと判断して、作成された個人情報データテーブルA及び個人財産データテーブルBを個人財産情報格納部210に保存する。この際、入力部110は、保存される個人情報データテーブルA及び個人財産データテーブルBに、識別のための「ユーザID」を関連付けて保存する。ユーザIDは、例えば、図4に示す入力用画面400のユーザID表示欄420に表示される。これと同時に、ユーザIDは、出力部170を介して出力装置15や端末装置20に出力されてもよい。
診断用シナリオ設定部120は、入力部110から相続シナリオ設定の指示入力を受信すると、診断用相続シナリオを設定するための設定入力用画面を生成して表示装置14に表示させ、表示された設定入力用画面に基づいて、入力装置13を介して入力されたユーザの指示に応じて、診断用相続シナリオを設定する。
図5は、本実施形態による相続診断支援システムの診断用シナリオ設定部により生成された設定入力用画面の一例を示す図である。
診断用シナリオ設定部120は、図5に示す設定入力用画面500で、ユーザ情報入力時に付与された「ユーザID」が入力されると、ユーザIDに該当する個人情報データテーブルA及び個人財産データテーブルBを記憶部200内の当該ファイル格納先である個人財産情報格納部210から読み込んで、ユーザ確認用に資産状況と被相続人及び相続人の氏名が表示された「入力用データテーブル」Cを表示させる。「入力用データテーブル」Cは、財産の種類に応じた複数のデータ行を含み、各データ行のデータ項目(財産の種類)に対する各相続人の取得金額(又は取得割合)が順に配列されたデータ(即ち、行データ)形式で構成される。
また、診断用シナリオ設定部120は、読み込んだ個人情報データテーブルAの中の被相続人の年齢及び性別のデータから、被相続人の平均余命を予め性別に導出された平均余命回帰モデル(回帰式)を利用して算出する。算出された平均余命は、後述する贈与や二次相続のシナリオを設定する場合に利用される。なお、平均余命とは、ある年齢の人がその後何年生きられるかという期待値のことであり、平均余命回帰モデルは、過去の実績データを利用して導出され、その導出方法は一般的に知られた方法によるので、詳細な説明は省略する。
診断用シナリオ設定部120は、診断用相続シナリオを設定するための入力情報として、相続人の財産取得額(又は財産取得割合)を含む分割設定情報に基づいて、算出する見積額、即ち相続及び/又は贈与に伴う財産取得額と税額を算出する処理の試行条件を選択する欄(選択欄)Dを、図5に示す設定入力用画面500に表示してもよい。この場合、診断用シナリオ設定部120は、図5に示す設定入力用画面500の選択欄Dで指定された試行条件に対応する診断用データテーブル(以下、特定診断用データテーブルという)を別個に自動生成(入力用データテーブルCを流用)して、見積額算出部130に伝送する。これにより、ユーザが試算を希望する相続及び/又は贈与の条件(一次相続、二次相続、生前贈与の有無など)を反映した見積額の算出処理が可能となり、また、条件別の見積額算出処理を行わせるための準備に要する時間が短縮又は削減される。なお、特に試行条件の指定がない場合に使用される診断用データテーブルとして、予め設定された標準診断用データテーブルが準備される。標準診断用データテーブルは、例えば、事前贈与なしの1次相続のケースを想定したものである。
見積額算出部130は、診断用シナリオ設定部120から受信した特定診断用データテーブル又は標準診断用データテーブルを使用して、相続人毎に財産取得額と税額を算出し、算出した財産取得額と税額を個人財産情報格納部210に保存する。
見積額算出部130は、各相続人の財産取得額と税額を算出する方法として、一般的な表計算ソフト(表計算プログラム)に組み込まれたマクロを利用し得る。表計算ソフトのマクロに、国税庁によって開示されている課税方式、税率、税額控除を適用することで、所望のデータ項目に入力された数値に対応した見積額がそれぞれ算出される。
見積額算出部130が、見積額の算出に際して使用する相続及び/又は贈与の形態は、入力された財産内訳データの内容(例えば、財産の種類)やケース分けの数(複数の異なる分割割合の設定に対して算出)に応じて、予めプログラミングされるか、又は別途の試行結果に基づいてユーザが指定できるように構成され得る。
税務調査予測部140は、診断用シナリオ設定部120から診断用相続シナリオ、すなわち、特定診断用データテーブル又は標準診断用データテーブルと、個人情報データテーブル及び個人財産データテーブルとを受け取ると、受け取った診断用相続シナリオに含まれるデータ項目の中から、予め設定された税務調査を受ける確率の計算に関連するデータ項目を判別し、診断用相続シナリオに含まれるデータ項目を説明変数とする所定の統計モデルによる計算式を統計モデル格納部230から読み出して、読み出した統計モデルの計算式の各説明変数に、対応するデータ項目の数値を代入して、目的変数である税務調査を受ける確率を算出する。
一例として、図5に示す設定入力用画面500に表示された選択欄Dから「贈与(暦年)」又は「贈与(相続時精算)」が選択され、診断用シナリオ設定部120で算出された被相続人の平均余命が反映された生前贈与を含む特定診断用データテーブルを受信すると、税務調査予測部140は、個人情報データテーブルの「被相続人の性別」、個人財産データテーブルの「課税価格」及び「相続財産中の金融資産合計額」に対応するデータ項目欄に記録されたそれぞれのデータを読み出す。これと同時に、税務調査予測部140は、統計モデル格納部230に予め格納された、これらのデータ項目を説明変数とする所定の統計モデルに基づく計算式を読み出す。本実施形態では、ロジスティック回帰分析により導出された回帰式を用いるが、本発明はこれに限定されない。統計モデルには、ロジスティック回帰分析の他に、決定木やランダムフォレスト、サポートベクトルマシンによるモデルなどを利用してもよい。
税務調査予測部140は、統計モデル格納部230から予測処理の対象となるデータ項目に対応付けられたロジスティック回帰分析による回帰式を受け取ると、即ち、目的変数及び説明変数に設定するデータ項目及びこれに対応するデータ値の情報を受け取ると、受け取った情報に基づいて、該当するデータ項目のそれぞれを、下記の数式(1)で表す回帰式の目的変数y及び説明変数(X、・・・、X)に対応付ける。そして、数式(1)の説明変数(X、・・・、X)のそれぞれに、対応するデータ値を代入して目的変数yを算出する。なお、各説明変数(X、・・・、X)の係数(a、・・・、a)及び定数bは、後述する統計モデル学習部によって、過去に算出された予測データとその後の税務調査実施有無の結果を学習データに利用して導出及び更新される。
Figure 0007084068000002
税務調査予測部140は、数式(1)により算出された「税務調査を受ける確率値」を出力部170に伝送する。また、これと同時に、算出された税務調査を受ける確率値は、予測データとして、ユーザID及び算出に使用した説明変数に関連付けて、例えば、データテーブル形式(以下、「予測データテーブル」という)で予測データ格納部220に保存する。
また、算出された税務調査を受ける確率値は、見積額算出部130で算出された相続人ごとの財産取得額及び税額とともに、出力部170によって所定の表示形式で表示装置14に出力される。なお、算出された税務調査を受ける確率値と相続人ごとの財産取得額及び税額は、通信装置16を介して、外部の端末装置20に送信されてもよい。
制御部100は、入力部110の初期画面300から、「システムメンテナンス」の指示入力を受信すると、税務調査実施データの登録や学習条件の設定等を行うシステムメンテナンス用画面を生成して表示装置14に出力する。
図6は、本実施形態における相続診断支援システムの制御部により生成されたシステムメンテナンス用画面の一例を示す図である。システムメンテナンス用画面には、作業項目を選択する欄と、管理者IDを入力する欄601が表示され、予め登録された管理者権限を有するユーザのみがログイン可能に構成される。
制御部100は、システムメンテナンス用画面600から、「税務調査実施データ登録」が選択され、実行の指示入力(「決定」ボタン610をクリック)を受信すると、学習データ取得部150に、税務調査実施データ登録用画面を生成させるとともに、予測データ格納部220に保存された過去の予測データがまとめられた予測データテーブルを読み出して、税務調査実施データ登録用画面に表示させる。
図7は、税務調査実施の有無を入力するためのデータテーブルが表示された税務調査実施データ登録用画面の一例を示す図である。
学習データ取得部150は、税務調査実施データ登録用画面700に表示されたデータテーブルEの該当する入力欄701に、税務調査が実施されたか否かの結果が入力され、入力後、「登録」のボタン710が指示(クリック)されると、更新されたデータテーブルEを、学習用データとして、学習用データ格納部240に保存する。税務調査が実施されたか否かの結果を登録する処理は、過去に行われた相続診断に対して、税務申告後、一定期間経過したのち(税務調査の有無が判断できる期間)に実施される。
一方、図6のシステムメンテナンス用画面600から、「学習条件設定」の指示入力を受信すると、学習データ取得部150は、所定の統計モデルに対する学習条件を設定するための入力用画面を生成して表示装置14に出力する。
図8は、本実施形態における学習データ取得部により生成された学習条件を設定するための第1の入力用画面の一例を示す図である。
図8に示す第1の入力用画面800は、目的変数に設定されたデータ項目(本実施形態では、税務調査を受ける確率)に対して、影響を及ぼすデータ項目、すなわち、税務調査を受ける確率の算出に使用する統計モデルの説明変数に設定するデータ項目を選択するための入力用画面である。例えば、ユーザ(管理者)は入力用画面800上に表示されたデータ項目の中から、「被相続人の性別」、「相続税の課税価格」、「相続資産中の金融資産合計額」、「生前贈与加算の有無」の欄にチェックを入れる(ポインティングする)。その後、第1の入力用画面に表示された「決定」ボタン801が指示(クリック)されると、学習データ取得部150は、チェックされたデータ項目に対応した学習用データを取得するための第2の入力画面を生成する。
図9は、本実施形態における学習データ取得部により生成された学習用データを選択するための第2の入力用画面の一例を示す図である。
学習データ取得部150は、第1の入力用画面800で入力パラメータに設定するデータ項目を「決定」する上記入力を受け取ると、学習データ格納部240に保存された過去に算出された予測データと、当該予測データの算出に使用されたデータ項目(説明変数)に代入された数値データが記録されたデータテーブル(以下、「学習用データテーブル」という)を読み出す。読み出された学習用データテーブルFは、第1の入力用画面800で選択されたデータ項目が説明変数に配列されているが、説明変数選択欄Gに表示されたデータ項目を指定することで、変更や追加が可能であり、「更新」ボタン920をクリックすると、再配列された学習用データテーブルFが表示される。
また、第2の入力用画面900には、統計モデルの選択欄Hが表示され、選択欄Hのスクロールボタン910により、使用する統計モデルの選択が可能に構成されてもよい。その後、「決定」ボタン930がクリックされると、学習データ取得部150は、更新された学習用データテーブルと統計モデルを指定する指令を統計モデル学習部160に伝送する。
統計モデル学習部160は、学習データ取得部150から学習用データテーブルと統計モデルを指定する指令を受信すると、統計モデル格納部230から指定された統計モデルの計算式(統計モデル式と略記)を取得し、受信した学習用データテーブルの当該データ項目に含まれるデータを利用して、機械学習またはディープラーニングにより、統計モデル式の各説明変数に対する係数を最適化する。または、統計モデルの説明変数に指定されるデータ項目自体(即ち、データ項目の組み合わせ)を最適化する。そして、学習用データを利用して説明変数の係数又は説明変数に指定されるデータ項目が更新された統計モデル式を統計モデル格納部230に上書き保存する。
第2の入力用画面900を上述の構成で生成することにより、管理者は、影響を評価したいデータ項目に関する予測条件を、適正に設定することができる。なお、ユーザは、第2の入力用画面の「再設定」ボタン940を指示することにより、第1の入力用画面800に戻って、入力パラメータに設定するデータ項目の選択から、やり直すことができる構成とすることも可能である。
以下、本発明の一実施形態による相続診断支援システム及び相続診断支援方法を適用して、相続診断に利用する個人情報及び個人財産データに基づいて各種のデータ処理を実行する段階を図1~3及び図10を参照しながら詳細に説明する。
本実施形態による相続診断支援方法では、相続診断支援システム10が、相続診断プログラムを実行して、後述するステップS100からステップS370までの一連のステップを、ユーザの指示入力に基づいて進行させるため、ユーザによる操作は、上述した相続診断支援システム10が画面表示する選択用アイコン(ボタン)の指示(クリック)及び入力欄への数値入力に簡略化される。したがって、ユーザは、相続や贈与に関する税務調査に関する専門知識やプログラミング技能を必要とせずに、統計分析手法に基づく税額の見積りや税務調査を受ける確率を予測することができる。また、本実施形態による相続診断支援システムは、取得した個人情報及び個人財産データに含まれる全てのデータ項目の中から、統計モデルの学習に有効なデータ項目を選定することも可能である。
図10は、本発明の一実施形態による相続診断支援方法を示すフローチャートである。
図10に示すように、相続診断支援システム10が起動されると、相続診断支援システム10の制御部100は、相続診断プログラムを実行して、入力部110に初期画面(図3を参照)を生成させて、表示装置14に表示させる(ステップS100)。なお、以下の説明では各段階の処理を実行する本システムの個々の機能部の機能及び動作の詳細説明は上述の通りであるので省略する。画面表示に基づく指示等の入力はタッチパッドを備えて入力装置13のポインティング入力機能を兼ねる表示装置14が対応するものとして説明する。
初期画面300に表示された「作業項目」の中の「1.ユーザ情報入力」が選択されると(ステップS110)、入力部110は、ユーザ情報の入力用画面(図4を参照)を生成して表示させる(ステップS120)。入力用画面400に表示された表形式の入力欄(入力セル)に、被相続人と相続人の氏名、年齢、性別、及び続柄、被相続人の個人財産の内訳情報が入力されると、入力部110は、入力欄に対応したデータ項目からなるデータテーブルを作成して記憶部200の個人財産情報格納部210に保存する(ステップS130)。その後、ステップS100に戻り、次の指示入力まで待機する。
なお、ユーザ情報の入力は、ネットワーク接続された端末装置20に表示させた入力用画面を介して実施可能に構成されてもよい。この場合、相続診断支援システム10は、通信装置16を介して端末装置20にネットワーク接続され、端末装置20とデータ通信可能に構成される。
初期画面300に表示された「作業項目」の中の「2.相続シナリオ設定」が選択されると(ステップS110)、入力部110は、診断用シナリオ設定部120に相続シナリオ設定の指示を伝送し、指示入力を受信した診断用シナリオ設定部120は、診断用相続シナリオを設定するための設定入力用画面500(図5を参照)を生成して表示装置14に表示させる(ステップS220)。その後、診断用シナリオ設定部120は、ユーザIDに対応した個人情報及び個人財産データを記憶部200から読み出して、各相続人の財産取得割合等の設定を入力するための入力用テーブルを生成し、入力用テーブルに入力された設定情報に対応した診断用データテーブルを生成する(ステップS230)。
診断用シナリオ設定部120は、生成された診断用データテーブルを見積額算出部130に出力(伝送)し、見積額算出部130は、受信した診断用データテーブルを使用して、相続人毎に財産取得額と税額を算出する(ステップS240)。次に、診断用シナリオ設定部120は、税務調査予測部140に、診断用相続シナリオとして、個人情報データテーブル、個人財産データテーブル、及び特定診断用データテーブルを出力する(ステップS250)。税務調査予測部140は、受け取った診断用相続シナリオに含まれるデータ項目の中から、予め設定された税務調査を受ける確率値を求める計算に使用するデータ項目を判別し、診断用相続シナリオに含まれるデータ項目を説明変数とする所定の統計モデルによる計算式を統計モデル格納部230から読み出して、読み出した統計モデルの計算式の各説明変数に、対応するデータ項目の数値を代入して、目的変数である税務調査を受ける確率(確率値)を算出する(ステップS260)。制御部100は、算出された税務調査を受ける確率値を、見積額算出部130で算出された相続人ごとの財産取得額及び税額とともに、出力部170を介して所定の表示形式(図や表)で表示装置14に出力させる。その後、制御部100は、ステップS100に戻って、初期画面を表示させる。
初期画面300に表示された「作業項目」の中の「3.システムメンテナンス」が指示されると(ステップS110)、入力部110は、メンテナンス用画面(図6を参照)を生成して表示させる(ステップS320)。メンテナンス用画面600に表示された作業項目の中から所望の作業を選択する(ステップS330)。「学習条件設定」を選択する入力を受信すると、学習データ取得部150は、所定の統計モデルに対する学習条件を設定するための入力用画面(図8を参照)を生成して表示させる(ステップS340)。統計モデルの説明変数に設定するデータ項目を選択する入力を受け付けると、学習用データテーブルと統計モデルを指定する指令を統計モデル学習部160に伝送する(ステップS350)。統計モデル学習部160は、学習用データ(学習用データテーブル)を利用して、機械学習またはディープラーニングにより、統計モデル式の各説明変数に対する係数を最適化する(ステップS360)。最適化は、統計モデル学習部160が、統計モデル式に学習用データを適用し、実績値との誤差が最小化されるように係数を調整することで達成される。なお、調整結果の確認用画面の例示は省略する。
その後、制御部100は、制御部100は、ステップS100に戻って、初期画面(図3を参照)を表示させる。作業を終了するか又は別の作業を実行するかが、初期画面300に表示されたボタンにより選択される(ステップS370)。作業を終了する場合は、「終了」ボタン310を指示(クリック)する。また、別の作業が選択されると、制御部100は、引き続き、該当する処理を実行する。
上述したデータ処理や統計分析手法による予測は、アセンブラ、C、C++、C#、Java(登録商標)、R言語などのレガシープログラミング言語やオブジェクト指向プログラミング言語などで記述されたコンピュータによる実行可能なプログラムにより実現でき、ROM、EEPROM、EPROM、フラッシュメモリ、フレキシブルディスク、CD-ROM、CD-RW、DVD、SDカード、MOなど装置可読な記録媒体に格納して頒布することができる。
以上、本発明の相続診断支援システム及び相続診断支援方法によれば、個人財産の相続シナリオの診断を行う際に、過去の相続診断データを利用した統計分析手法を用いて、税務調査を受ける確率を算出することができるため、より現実に即した予測を行うことができる。したがって、心理的負担が軽減された適切な相続プランや税務処理を提案することができる。また、相続診断支援システムは、過去の相続診断データを利用した学習によって、統計モデルを自ら最適化することができるため、専門知識や経験が少ない者であっても精度の高い予測を行うことができる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲から逸脱しない範囲内で多様に変更実施することが可能である。
10 相続診断支援システム
11 制御装置
12 記憶装置
13 入力装置
14 表示装置
15 出力装置
16 通信装置
20 端末装置
100 制御部
110 入力部
120 診断用シナリオ設定部
130 見込額算出部
140 税務調査予測部
150 学習データ取得部
160 統計モデル学習部
170 出力部
200 記憶部
210 個人財産情報格納部
220 予測データ格納部
230 統計モデル格納部
240 学習データ格納部

Claims (8)

  1. 統計分析手法を用いて個人財産の相続シナリオの診断を支援する相続診断支援システムであって、
    診断用相続シナリオを設定するための入力情報を受け付ける入力部と、
    前記受け付けた入力情報に含まれる、個人財産の内訳情報、被相続人の年齢及び性別、並びに相続人の人数及び財産取得割合を含む分割設定情報に基づいて、前記個人財産の診断用相続シナリオを設定する診断用シナリオ設定部と、
    前記設定された診断用相続シナリオ及び前記受け付けた入力情報を保存する記憶部と、
    前記設定された診断用相続シナリオに従った前記個人財産の相続及び/又は贈与によって生じる相続人の財産取得額及び税額を算出する見込額算出部と、
    前記個人財産の内訳情報、前記被相続人の性別、及び前記設定された診断用相続シナリオに基づいて、税務調査を受ける確率値を算出する税務調査予測部と、
    前記算出された財産取得額、税額、及び税務調査を受ける確率値を所定の表示形式で表示装置に出力する出力部と、
    前記入力部、前記診断用シナリオ設定部、前記記憶部、前記見込額算出部、前記税務調査予測部、前記出力部、及びシステム全般を制御する制御部と、を備え、
    前記診断用シナリオ設定部は、前記被相続人の年齢及び性別に基づいて、予め性別に導出された平均余命回帰モデルを利用して前記被相続人の余命を算出し、前記算出された余命を使用して前記診断用相続シナリオを設定し、
    前記税務調査予測部は、前記個人財産の内訳情報、前記被相続人の性別、及び前記設定された診断用相続シナリオに含まれるデータ項目の中から、予め指定されたデータ項目を説明変数とする所定の統計モデルを利用して前記税務調査を受ける確率値を算出することを特徴とする統計分析手法による相続診断支援システム。
  2. 前記診断用シナリオ設定部は、
    前記分割設定情報に前記相続人への生前贈与が含まれる場合、前記算出された余命を使用して贈与実行期間を設定し、
    前記見込額算出部は、前記設定された贈与実行期間と予め設定された年間贈与のモデル額に応じた税負担率を算出することを特徴とする請求項1に記載の統計分析手法による相続診断支援システム。
  3. 前記診断用シナリオ設定部は、前記個人財産の内訳情報から課税価格及び前記個人財産に占める金融資産割合を算出し、
    前記税務調査予測部は、前記所定の統計モデルとして、少なくとも前記被相続人の性別、前記課税価格、前記個人財産に占める金融資産割合、及び生前贈与の有無を前記説明変数とするロジスティック回帰分析又は決定木分析を用いることを特徴とする請求項2に記載の統計分析手法による相続診断支援システム。
  4. 前記相続診断支援システムは、相続税申告時に提出された申告データを学習データに利用して、前記税務調査予測部で使用する統計モデルの説明変数に指定するデータ項目を機械学習又はディープラーニングにより抽出する統計モデル学習部をさらに含むことを特徴とする請求項3に記載の統計分析手法による相続診断支援システム。
  5. 統計分析手法を用いて個人財産の相続シナリオを診断する相続診断支援方法であって、
    診断用相続シナリオを設定するための入力情報を受け付ける入力部と、前記受け付けた入力情報に基づいて診断用相続シナリオを設定する診断用シナリオ設定部と、前記設定された診断用相続シナリオ及び前記入力情報を保存する記憶部と、前記設定された診断用相続シナリオに従って相続人の財産取得額及び税額を算出する見込額算出部と、前記入力情報及び前記設定された診断用相続シナリオに基づいて、税務調査を受ける確率値を算出する税務調査予測部と、前記算出された財産取得額、税額、及び税務調査を受ける確率値を所定の表示形式で表示装置に出力する出力部と、前記入力部、前記診断用シナリオ設定部、前記記憶部、前記見込額算出部、前記税務調査予測部、前記出力部、及びシステム全般を制御する制御部と、を備える相続診断支援システムにおいて、
    前記制御部が、
    前記入力部で受け付けた入力情報に含まれる、前記個人財産の内訳情報、被相続人の年齢及び性別、並びに相続人の人数及び財産取得割合を含む分割設定情報を前記記憶部に保存させるステップと、
    前記入力情報に含まれる、前記個人財産の内訳情報、前記被相続人の年齢及び性別、並びに前記分割設定情報に基づいて、前記診断用シナリオ設定部に前記個人産の診断用相続シナリオを設定させるステップと、
    前記見込額算出部に、前記設定された診断用相続シナリオに従った前記個人財産の相続及び/又は贈与によって生じる前記相続人の財産取得額及び税額を算出させるステップと、
    前記税務調査予測部に、前記個人産の内訳情報、前記被相続人の性別、及び前記設定された診断用相続シナリオに含まれるデータ項目の中から、予め指定されたデータ項目を説明変数とする所定の統計モデルを利用して税務調査を受ける確率値を算出させるステップと、
    前記算出された財産取得額、税額、及び税務調査を受ける確率値を所定の表示形式で表示装置に出力するよう前記出力部を制御するステップと、
    を含むことを特徴とする統計分析手法による相続診断支援方法。
  6. 前記診断用シナリオ設定部に前記個人産の診断用相続シナリオを設定させるステップは、
    前記被相続人の年齢及び性別に基づいて、予め性別に導出された平均余命回帰モデルを利用して前記被相続人の余命を算出するステップを含み、
    前記分割設定情報に前記相続人への生前贈与が含まれる場合、前記算出された余命を使用して贈与実行期間を設定するステップをさらに含み、
    前記相続人の財産取得額及び税額を算出させるステップは、
    前記分割設定情報に前記相続人への生前贈与が含まれる場合、前記見込額算出部に、前記設定された贈与実行期間と予め設定された年間贈与額のモデル額に応じた税負担率を算出させるステップをさらに含むことを特徴とする請求項5に記載の統計分析手法による相続診断支援方法。
  7. 前記税務調査を受ける確率値を算出させるステップは、前記所定の統計モデルとして、少なくとも前記被相続人の性別、前記個人財産の内訳情報から算出された課税価格及び前記個人財産に占める金融資産割合、生前贈与の有無を前記説明変数とするロジスティック回帰分析又は決定木分析を用いて、前記税務調査を受ける確率を算出することを特徴とする請求項5に記載の統計分析手法による相続診断支援方法。
  8. 前記相続診断支援方法は、相続税申告時に提出された申告データを学習データに利用して、前記税務調査を受ける確率値を算出させるステップで使用される前記統計モデルの説明変数に指定するデータ項目を機械学習又はディープラーニングにより抽出するステップをさらに含むことを特徴とする請求項7に記載の統計分析手法による相続診断支援方法。
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