以下、本発明の実施形態の例を、図面を参照して具体的に説明する。参照される各図において、同一の部分には同一の符号を付し、同一の部分に関する重複する説明を原則として省略する。尚、本明細書では、記述の簡略化上、情報、信号、物理量又は部材等を参照する記号又は符号を記すことによって、該記号又は符号に対応する情報、信号、物理量又は部材等の名称を省略又は略記することがある。また、後述の任意のフローチャートにおいて、任意の複数のステップにおける複数の処理は、処理内容に矛盾が生じない範囲で、任意に実行順序を変更できる又は並列に実行できる。また、本明細書において、スイッチを“SW”と表記することがある。
/////////第1実施形態/////////
本発明に係る第1実施形態を説明する。本実施形態では、本発明に係る遊技機を、旧第一種に属する遊技機(所謂デジパチ)に適用している。
<<遊技機の基本構成>>
図1~図3を参照して遊技機100の基本構成を説明する。遊技機100は、遊技盤101を含む他、図1~図3に示された各構成部材を備える。尚、上下左右とは、特に記述無き限り、遊技機100及び遊技盤101に正対する遊技者から見た上下左右を指す。上下方向も左右方向も遊技盤101の盤面に平行である。上下方向は鉛直方向に平行であり、左右方向は水平方向に平行である。また特に記述無き限り、前方とは、遊技機100及び遊技盤101に正対する遊技者に対して近い方を指し、後方は、特に記述無き限り、遊技機100及び遊技盤101に正対する遊技者に対して遠い方を指す。
図1及び図2は、本実施形態に係る遊技機100の正面図である。但し、図2は、盤ギミック130及び枠ギミック131が夫々の進出位置に配置されている状態での遊技機100の正面図であり、図1は、盤ギミック130及び枠ギミック131が夫々の原点位置に配置されている状態での遊技機100の正面図である。枠ギミック131が原点位置に配置されているとき、枠ギミック131は収納部132内に配置されている。図3は、外枠10に対して内枠11が開放されており且つ内枠11に対してガラス枠12が開放されている状態における、遊技機100の斜視図である。
遊技機100は、パチンコ遊技機であって、遊技場に配置された島設備に取り付けられる外枠10と、外枠10に対して開閉自在に取り付けられる内枠11と、内枠11に対して開閉自在に取り付けられるガラス枠12と、を備える。ガラス枠12には、後述する遊技領域103のほぼ全域を前方(遊技者側)から視認することができるように、透明性を有するガラス板が嵌め込まれて成る窓部12aが形成されている。遊技盤101は内枠11に対して着脱可能に取り付けられる。遊技盤101の下部位置には、遊技球を発射するための発射部530(図6参照)が配置されている(発射部の詳細構造は図示せず)。
発射部530の駆動により上方に発射された遊技球は、レール102a及び102b間を上昇して遊技盤101の上部位置に達した後、遊技盤101に形成された遊技領域103内を落下(流下)するようになっている。遊技領域103には、複数の釘(不図示)が設けられており、この釘によって遊技球は不特定な方向に移動方向を変化させながら落下する。また、遊技盤101において、遊技領域103における遊技球の落下経路には、遊技球の落下方向を変化させる風車(不図示)や、第1始動口105、第2始動口106、電動チューリップ107、ゲート108、大入賞口111及び普通入賞口112が設置される。遊技盤101の略中央部分には、装飾図柄を含む各種の演出画像を表示可能な、液晶ディスプレイパネル等から成る画像表示部104が配置される。
始動口105及び106は、画像表示部104の下方に設置され、夫々に遊技球が通過可能(入賞可能)な始動領域を形成する。所定の第1始動条件又は第2始動条件が成立することによって特図判定(大当たり遊技を行うか否か等の判定)を受けるための権利が取得される。第1、第2始動条件は、夫々、始動口105、106に遊技球が入賞することによって成立する。また、遊技機100は、始動口105又は106に入賞した遊技球を検出すると、所定個数(例えば3個)の遊技球を払い出す。始動口105、106、大入賞口111又は普通入賞口112に対する遊技球の入賞に起因して払い出される遊技球を賞球とも呼ぶ。尚、入賞を入球と読み替えても良い。また、入賞装置(始動口105、106、大入賞口111又は普通入賞口112)への遊技球の入賞は、単に、入賞装置への入賞と表現されることがある。
第2始動口106の近傍に、電動チューリップ107が設けられる。電動チューリップ107は、遊技球を第2始動口106へ入賞し難くさせる閉状態(閉口した状態)と、閉状態よりも遊技球を第2始動口106へ入賞しやすくさせる開状態(開放した状態)の内の、どちらかの状態をとる。実質的には、電動チューリップ107が閉状態であるとき、遊技球の第2始動口106への入賞は不可能であり、電動チューリップ107が開状態であるときにのみ、遊技球の第2始動口106への入賞が可能となる。電動チューリップ107が開状態となることを、電動チューリップ107の開放とも言う。電動チューリップ107は、画像表示部104の右側に配置されたゲート108を遊技球が通過したことにより行われる普図判定の結果に基づいて開放される。
第1始動口105及び第2始動口106の右側には大入賞口111が設けられる。大入賞口111も、電動チューリップ107のように開閉動作が可能となっており、遊技球を大入賞口111へ入賞し難くさせる閉状態(閉口した状態)と、閉状態よりも遊技球を大入賞口111へ入賞しやすくさせる開状態(開放した状態)の内の、どちらかの状態をとる。実質的には、大入賞口111が閉状態であるとき、遊技球の大入賞口111への入賞は不可能であり、大入賞口111が開状態であるときにのみ、遊技球の大入賞口111への入賞が可能となる。大入賞口111が開状態となることを、大入賞口111の開放とも言う。大入賞口111は、通常、閉鎖されており、大当たりに当選した場合に、所定条件(例えば、30秒経過又は遊技球10個の入賞)を満たすまで開状態となるラウンド遊技を所定回数(例えば16回)だけ繰り返す。遊技機100は、大入賞口111に入賞した遊技球を検出すると、所定個数(例えば14個)の賞球を払い出す。
画像表示部104の側方や下方などには、1以上の普通入賞口112が設置される。遊技機100は、普通入賞口112への入賞を検出した場合には所定個数(例えば5個)の賞球を払い出す。遊技領域103の最下部には、第1始動口105、第2始動口106、大入賞口111及び普通入賞口112の何れにも入賞しなかった遊技球を回収する回収口113が設けられている。遊技盤101の右下部分であって遊技者が視認可能な位置に情報表示部114が設けられている。尚、遊技盤101上の各構成部品の設置位置を任意に変更可能である。
ガラス枠12において、その外周部分には、任意の演出に用いられるスピーカ115(スピーカ115a~115cを含む)、枠ランプ116(枠ランプ116a~116dを含む)が組み込まれている。また、ガラス枠12の上方側中央部には、概略箱状の収納部132と、可動役物である枠ギミック131が設けられている。図1に示す如く、枠ギミック131が原点位置に配置されているときには収納部132内に枠ギミック131が収納されていて枠ギミック131の全体又は一部が遊技者から視認不能となる。図2に示す如く、演出において枠ギミック131を駆動させて進出位置に配置させたとき、枠ギミック131は収納部132の上方に突出し、枠ギミック131の全体が遊技者に視認可能となる。
演出に用いられる可動役物は、遊技盤101上にも設けられている。本実施形態において遊技盤101上には、可動役物として盤ギミック130が設けられる。また、ガラス枠12において、右下位置には操作ハンドル119が配置されている。操作ハンドル119は遊技者側に突出するような形状を有しており、その外周部には発射指示部材120が設けられている。発射指示部材120は、操作ハンドル119により回転可能に支持されている。遊技者は遊技球を発射させる場合、発射指示部材120を時計回りに回転させる。このとき、発射指示部材120を回転させる角度により、遊技者は遊技球の発射強度を調整できるようになっている。ガラス枠12において遊技領域103の下方には、演出ボタン121及び十字キー122の他、遊技球の収容及び送出に利用される上皿123、上皿レバー124、下皿125及び下皿レバー126などが設けられている。演出ボタン121及び十字キー122は、遊技者からの操作の入力を受ける操作入力部(操作受付部又は操作部と呼んでも良い)を構成している。
上皿123は、遊技球を遊技領域103に発射させるために、発射部530に送る遊技球を貯留する球貯留皿である。上皿レバー124は、遊技者の操作に応じて、上皿123に貯留する遊技球を下皿125に流下させる。下皿125は、上皿123の下方に配置され、上皿123に貯留しきれない遊技球を貯留するための球貯留皿である。下皿レバー126は、遊技者の操作に応じて、下皿125に貯留された遊技球を遊技機100外に排出するために設けられている。この下皿レバー126を操作することにより、遊技者は、大当りなどで下皿125が満タンになって貯留しきれなくなった遊技球を、下皿125から落下させて図示しない玉箱等に排出することが可能となる。
図4に示す如く、情報表示部114は、特図判定の結果を示す特別図柄を表示する特別図柄表示部201、普図判定の結果を示す普通図柄を表示する普通図柄表示部202、保留表示部203、ラウンド数表示部204及び右打ち表示部205を備えている。各表示部201~205をLED(Light Emitting Diode)表示器にて形成することができる。特別図柄として第1及び第2特別図柄が存在する。第1始動条件の成立に基づく特図判定の権利は所定数(ここでは4とする)を上限として保留され、その保留された権利の個数を保留情報数U1と呼ぶ。第2始動条件の成立に基づく特図判定の権利は所定数(ここでは4とする)を上限として保留され、その保留された権利の個数を保留情報数U2と呼ぶ。遊技球がゲート108を通過したことによる普図判定の権利は、所定数(ここでは4とする)を上限として保留され、その保留された権利の個数を保留情報数U3と呼ぶ。
特別図柄表示部201は、第1特別図柄を表示する第1特別図柄表示部201a及び第2特別図柄を表示する第2特別図柄表示部201bを有する。保留表示部203は、保留情報数U1を表示する表示部203a、保留情報数U2を表示する表示部203b及び保留情報数U3を表示する表示部203cを有する。
図5を参照して、遊技機100の背面構成を説明する。図5は、遊技機100の背面構成を示す、遊技機100の背面斜視図である。遊技機100の裏面には、主制御基板301、払出制御基板302、演出制御基板303、電源基板304及び外部端子基板305等の、電子部品が実装された基板が設けられている。それらの各基板(特に演出制御基板303)は複数のプリント基板から形成されていても良い。また、遊技機100の裏面には、貯留タンク321、誘導路322及び払出ユニット323を含む各種の構造部品が設けられている。
貯留タンク321は、払い出される前の遊技球を予め貯留しておくための容器である。貯留タンク321の遊技球数が不足したときには、島設備のシュートと呼ばれる機器から貯留タンク321に対して遊技球が補給される。貯留タンク321内の遊技球は誘導路322により誘導され、後述の払出モータ323M(図6参照)を内蔵する払出ユニット323によって上皿123又は下皿125に排出される(即ち払い出される)。払出ユニット323から払い出される遊技球は、原則として上皿123に向けて払い出され、上皿123が満タンとなっているときに限り下皿125に向けて払い出される。払出ユニット323は、例えば払出モータ323Mの回転量に応じた個数の遊技球を排出可能であり、払出ユニット323によって上皿123又は下皿125に向けて払い出される遊技球は、後述の払出球検出SW531(図6参照)によって検出される。尚、上述したように“SW”はスイッチを意味する。
電源基板304は、電源プラグ315を介して供給される商用交流電力に対し所定の電力変換を行うことで所定の直流電圧を生成し、生成した直流電圧を電源電圧として、主制御基板301、払出制御基板302及び演出制御基板303を含む、遊技機100の構成基板に供給する。主制御基板301、払出制御基板302及び演出制御基板303の機能は後述の説明から明らかとなる。
<<遊技機の基本動作>>
次に、遊技機100の基本動作について説明する。遊技機100は、第1又は第2始動条件の成立により特図判定用情報を取得し、特図判定用情報に基づいて特図判定を行う。特図判定用情報の取得は、特図判定の権利の取得に相当する。特図判定は、大当たりに当選したか否か(大当たりに当選したか、或いはハズレであるか)の判定を含む。尚、大当たりの当選を大当たりの発生と表現することがある(後述の小当たりについても同様)。また、或る特図判定用情報が大当たりに当選していることを、当該特図判定用情報が大当たりであるなどと表現することもある(後述の小当たりについても同様)。第1、第2始動条件の成立により取得された特図判定用情報に基づく特図判定を行うと、遊技機100は、夫々、第1、第2特別図柄を所定時間だけ変動表示させた後、特図判定の結果を示す態様で第1、第2特別図柄を停止表示させる。
遊技機100は、特別図柄(第1又は第2特別図柄)を変動表示させると、それに合わせて画像表示部104上で装飾図柄を変動表示させ、特別図柄の停止表示に合わせて装飾図柄を停止表示させる。画像表示部104に表示される装飾図柄は、第1~第3装飾図柄を含み、各装飾図柄には数値又は記号等が対応付けられている。例えば、大当たりが発生して大当たりを示す態様で特別図柄を停止表示させた場合には、大当たりを示す態様で(例えば「7・7・7」といった所謂ゾロ目)で第1~第3装飾図柄を停止表示させる。この際、発生した大当たりの種類に応じ、停止表示される第1~第3装飾図柄の組み合わせが異なっていて良い。特図判定の結果がハズレの場合(即ち、大当たりに当選していない場合)、第1~第3装飾図柄を、例えば、ハズレを示す所謂バラケ目で停止させる。バラケ目とは、第1~第3装飾図柄の内の2つ又は3つが、互いに非共通の図柄とされている状態を指す。
大当たりを示す態様で特別図柄を停止表示させると、遊技機100は、大当たり遊技状態となる。大当たり遊技状態では、大入賞口111を開放させるラウンド遊技を、当選した大当たりの種類に応じたラウンド分(例えば16ラウンド分)実行する大当たり遊技が行われる。大入賞口111の開放中に遊技球が大入賞口111へ入賞すると、遊技機100は所定個数の賞球を払い出す。大当たり遊技状態は、大当たり遊技が終了することによって終了する。大入賞口111の開放を伴う遊技(大当たり遊技を含み、後述の小当たり遊技を含みうる)は、大入賞口111への遊技球の入賞によって賞球を得られる機会が与えられるため、大入賞口111の開放を伴わない遊技(例えば通常遊技状態における遊技)よりも遊技者にとって有利である、と言える。ここにおける有利とは、大入賞口111の開放に伴い、遊技者がより多くの賞球を得やすい(得られる賞球の期待値が大きい)ことを意味する。
大当たり遊技中において特図判定は行われず、特別図柄は大当たりを示す態様にて停止表示されている。大当たり遊技状態では、右打ちによって遊技が行われる。右打ちとは、遊技領域103の内、遊技領域103を左右に分断する中心線の右側の遊技領域に遊技球が打ち出されることを指す。これに対し、左打ちとは、遊技領域103の内、上記中心線の左側の遊技領域に遊技球が打ち出されることを指す。左打ちでは、第1始動口105に対して遊技球を入賞させることができるが、第2始動口106及び大入賞口111に対して遊技球を入賞させることができないように遊技盤101が形成されている。右打ちでは、第2始動口106及び大入賞口111に対して遊技球を入賞させることができるが、第1始動口105に対して遊技球を入賞させることができないように遊技盤101が形成されている。また、ゲート108は、遊技領域103における右側領域であって、且つ、大入賞口111の上方に配置されている。故に、左打ちでは、ゲート108に対して遊技球を通過させることができず、右打ちによる遊技球のみがゲート108を通過しうる。
大当たり遊技の終了後、遊技機100は特図判定を行う状態へ復帰する。この際、遊技機100の遊技状態が変更されうる(詳細は後述)。
<<遊技機の遊技状態>>
遊技機100は、大入賞口111の開放を伴う遊技状態(大当たり遊技状態を含む)を除いて、低確率非電サポ遊技状態(通常遊技状態)、低確率電サポ遊技状態、高確率非電サポ遊技状態、及び、高確率電サポ遊技状態の内の何れかの遊技状態をとり得て良い。遊技機100の初期状態における遊技状態は、低確率非電サポ遊技状態である。遊技盤101の背面に設けられたRAMクリアSW415又は設定操作部416(図6参照)を用いて遊技機100の遊技情報を初期化することで、遊技機100は初期状態となる。
低確率非電サポ遊技状態及び低確率電サポ遊技状態は低確率遊技状態に属する。高確率非電サポ遊技状態及び高確率電サポ遊技状態は高確率遊技状態に属する。特図判定にて大当たりに当選したと判定される確率は、低確率遊技状態においてよりも高確率遊技状態においての方が高い。故に、大当たりの当選し易さ(大当たり遊技の行われ易さ)に関して高確率遊技状態は低確率遊技状態よりも遊技者に有利である。
低確率電サポ遊技状態及び高確率電サポ遊技状態は、電サポ遊技状態に属する。電サポ遊技状態において、遊技機100は、電動チューリップ107の開閉を伴う遊技サポート機能(以下「電サポ」という)を付与する(即ち電サポを発動させる)。電サポが付与されたとき、そうでない時と比べて、普通図柄の変動時間の短縮、普図判定における普図当たりの当選確率の増加(従って、電動チューリップ107の開放頻度の増加)、及び、電動チューリップ107の開放時間の増加が図られ、結果、電サポ遊技状態では、電サポが付与されない非電サポ遊技状態に比べて、第2始動口106へ遊技球が入賞しやすくなる。電サポ遊技状態では、上述した右打ちによって遊技が行われ、特図判定の契機は主として第2始動口106への入賞となる。
低確率非電サポ遊技状態及び高確率非電サポ遊技状態は、電サポが付与されない非電サポ遊技状態に属する。非電サポ遊技状態では、上述した左打ちによって遊技が行われ、特図判定の契機は主として第1始動口105への入賞となる。上述の説明からも理解されるように、電サポ遊技状態は非電サポ遊技状態よりも相対的に始動条件(第2始動条件)が成立しやすい遊技状態である。従って、始動条件の成立しやすさに関して電サポ遊技状態は非電サポ遊技状態よりも遊技者に有利である。
<<遊技機の電気的構成>>
図6は、遊技機100のブロック図である。遊技機100は、図6に示される各要素の内、外部装置610及びカードユニット620以外の要素を備える。図6に示す如く、遊技機100は、遊技の進行を制御する主制御部401と、遊技球の払い出しを制御する払出制御部402と、演出内容を制御する演出制御部403と、を備えている。
主制御部401は、主制御基板301に実装されたメインCPU(Central Processing Unit)411、メインROM(Read Only Memory)412及びメインRAM(Random Access Memory)413により実現される。メインROM412には、メインCPU411にて実行されるプログラムや各種データが記憶されている。メインRAM413は、メインCPU411の作業用メモリ等として用いられる。
払出制御部402は、払出制御基板302に実装された払出CPU421、払出ROM422及び払出RAM423により実現される。払出ROM422には、払出CPU421にて実行されるプログラムや各種データが記憶されている。払出RAM423は、払出CPU421の作業用メモリ等として用いられる。払出制御基板302には、発射制御部425を構成する電子部品も実装されている。
演出制御部403は、演出制御基板303に実装されたサブCPU431、サブROM432及びサブRAM433により実現される。サブROM432には、サブCPU431にて実行されるプログラムや各種データが記憶されている。サブRAM433は、サブCPU431の作業用メモリ等として用いられる。
尚、遊技機100には、コンデンサ等から成るバックアップ電源(不図示)が設けられており、遊技機100に対する電力供給が停止しているとき(即ち電源基板304からの電源電圧の供給が途絶えているとき)、バックアップ電源からバックアップ対象に対し電力が供給される。バックアップ対象には、少なくともメインRAM413が含まれ、払出RAM423及びサブRAM433の少なくとも一方も含まれ得る。バックアップ対象に含まれるRAMは、遊技機100に対する電力供給が停止していても、バックアップ電源の蓄電量に応じた期間分、バックアップ電源からの供給電力に基づき、自身の記憶内容を保持できる。
また、主制御基板301の背面には、RAMクリアSW415、設定操作部416及び設定表示LED(light emitting diode)417が設けられている。演出制御基板301の背面には、音量切替SW435が設けられている。電源基板304の背面には、電源SW445が設けられている。
主制御基板301及び払出制御基板302(換言すれば主制御部401及び払出制御部402)は、双方向通信が可能な形態で互いに接続されている。主制御基板301及び演出制御基板303(換言すれば主制御部401及び演出制御部403)は、主制御基板301から演出制御基板303への一方向通信のみ(換言すれば主制御部401から演出制御部403への一方向通信のみ)が可能となる形態で互いに接続されている。払出制御基板302及び演出制御基板303(換言すれば払出制御部402及び演出制御部403)は、直接的には互いに接続されていない。
電源SW445は、シーソータイプのSWであって、外力に応答してオン状態又はオフ状態となる。電源SW445がオン状態であるとき、電源基板304は、電源プラグ315を介して供給される商用交流電力に対し所定の電力変換を行って所定の直流電圧を生成し、生成した直流電圧を電源電圧として、主制御基板301、払出制御基板302及び演出制御基板303を含む、遊技機100の構成基板に供給する。これにより遊技機100は所定の動作を実現する。電源SW445がオフ状態であるとき、上記直流電圧の生成は行われず、遊技機100は非動作となる。尚、当然であるが、停電等の影響により電源SW445がオン状態であっても、必要な電源電圧が生成されずに遊技機100が非動作となることもある。
[主制御基板に関わる電気的構成]
主制御基板301には、遊技球を検出する各種SWが接続されている。具体的には、
第1始動105へ入球した遊技球を検出するための第1始動口SW511と、
第2始動106へ入球した遊技球を検出するための第2始動口SW512と、
大入賞口111へ入球した遊技球を検出するための大入賞口SW513と、
普通入賞口112へ入球した遊技球を検出するための普通入賞口SW514と、
ゲート108を通過した遊技球を検出するためのゲートSW515と、が主制御基板301に接続されており、それらSW511~515の検出結果が主制御部401に伝達される。普通入賞口112が複数あるとき、普通入賞口112の個数だけ普通入賞口SW514が設けられる。大入賞口等についても同様である。尚、或る任意の部品が主制御基板301に接続されているとき、当該部品は主制御部401に接続されていると考えて良い。
また、主制御基板301には、遊技盤101上の電動役物を駆動させる各種ソレノイドが接続されている。具体的には図6に示すように、主制御基板301には、電動チューリップ107を開閉動作させる電動チューリップソレノイド518と、大入賞口111を開閉動作させる大入賞口ソレノイド519が接続されている。主制御部401は、普図判定の結果に基づき電動チューリップソレノイド518を用いて電動チューリップ107の開閉動作を実現し、特図判定の結果に基づき大入賞口ソレノイド519を用いて大入賞口111の開閉動作を実現する。また、主制御基板301には、情報表示部114が接続される。主制御部401は、特図判定の結果、普図判定の結果並びに保留情報数U1、U2及びU3に基づき情報表示部114の表示制御を行う。
更に、主制御基板301には、遊技機100に加わる磁気を検出するための磁気センサ521、遊技機100に加わる電波を検出するための電波センサ522、及び、遊技機100に加わる衝撃及び振動を検出するための衝撃センサ523が接続されており、センサ521~523の検出結果は主制御部401に伝達される。
更に、主制御基板301から外部端子基板305に対してのみ信号及び情報が送信可能な形態で、主制御基板301に対し外部端子基板305が接続されている。外部端子基板305は、配線を介して遊技機100の外部に設けられた装置である外部装置610に接続される。主制御部401は、遊技機100の遊技に関わる情報や、遊技機100で発生したエラーに関わる情報を、電気信号の形態で、外部端子基板305から外部装置610に対し送出することができる。尚、外部端子基板305は払出制御基板302に接続されるものであっても良い。この場合、外部端子基板305を介して外部装置610に伝達されるべき情報は、払出制御基板302から外部端子基板305を通じ外部装置610に送出されることとなる。
図7及び図8に示す如く、メインROM412には、テーブルTAt、TZt、THt及びDKtを含むテーブル群などが格納され、メインRAM413には、記憶領域413a、413b及び413cを含む記憶領域群などが設けられている。遊技条件設定値記憶領域413cには、大当たり確率に影響を与える遊技条件設定値が記憶されるが、それについては、設定操作部416及び設定表示LED417の機能と共に後述するものとする。
[払出制御基板に関わる電気的構成]
払出制御基板302にて実現される払出制御部402は、主制御部401からの払い出し指示(払出コマンド)に基づき、払出モータ323Mを内蔵する払出ユニット323を用いて、遊技球の払い出しを行う。
払出制御基板302には、払出ユニット323から上皿123又は下皿125に向けて払い出される遊技球(賞球又は貸球)を検出するための払出球検出SW531と、貯留タンク321に遊技球を供給するシュートに遊技球が無いことを検出するためのシュート球切れ検出SW532と、払出モータ323Mにおけるロータの回転の有無及び回転量を検出するためのロータ回転SW533と、が接続されている。尚、或る任意の部品が払出制御基板302に接続されているとき、当該部品は払出制御部402に接続されていると考えて良い。
払出制御基板302には、皿満タン検出SW534も接続されている。皿満タン検出SW534は、上皿123における遊技球の貯留状態を検出可能であって上皿123が満タン状態であることを検出するための上皿満タン検出SW534a、及び、下皿125における遊技球の貯留状態を検出可能であって下皿125が満タン状態であることを検出するための下皿満タン検出SW534bから成る。下皿125の満タン状態とは、下皿125における、遊技球を貯留するための空間が遊技球で満たされていて、払出ユニット323から下皿125に向けて遊技球を払い出すことができない状態を指す。上皿123の満タン状態についても同様である。以下では、下皿125が満タン状態であることを単に下皿125が満タンであると表現することもある(上皿123の満タン状態についても同様)。
払出ユニット323から払い出される遊技球は、原則として上皿123に向けて払い出され、上皿満タン検出SW534aにて上皿123が満タンとなっていることが検出されたときに限り下皿125に向けて払い出される。但し、上皿123と下皿125を繋げる誘導路を設けておき、上皿123が満タンである時に払い出される遊技球が当該誘導路を通じて下皿125に向かうように遊技機100を構成しておいても良い。この場合、上皿満タン検出SW534aを省略することが可能である。
払出制御基板302には扉開放SW535も接続されている。扉開放SW535は、内枠11に対してガラス枠12が開放されていることを検出するためのガラス枠開放SW535a、及び、外枠10に対して内枠11が開放されていることを検出するための内枠開放SW535bから成る。
SW531~533、534a、534b、535a及び535bの各検出結果は払出制御部402に伝達される。払出制御部402は、SW531~533、534a、534b、535a及び535bの検出結果を主制御部401に伝達しても良い。
払出制御基板302には発射部530も接続されている。発射部530は、遊技のための遊技球を遊技領域103に向けて発射するためのものであり、操作ハンドル119及び発射指示部材120に対する遊技者の遊技操作を検出するセンサと、遊技球を発射させるソレノイドなどを備える。払出制御基板302にて実現される発射制御部425は、発射部530のセンサにより遊技操作を検出すると、検出された遊技操作に応じてソレノイド等を駆動させることで、周期的又は間欠的に遊技球を遊技領域103に打ち出す。
また、払出制御基板302にはカードユニット620が接続されている。カードユニット620は遊技機100の構成要素ではなく、一般にサンドとも称される装置である。払出制御部402は、カードユニット620と接続確認を行った後、ガラス枠12に設けられた球貸SW(不図示)から玉貸信号が入力されると、カードユニット620と情報のやり取りを行いながら払出ユニット323を用いて規定個数の遊技球を貸玉として払い出す玉貸制御を行う。
[演出制御基板に関わる電気的構成]
演出制御基板303にて実現される演出制御部403は、画像表示部104の表示制御及びスピーカ115の音声出力制御を行う画像/音声制御部(不図示)と、枠ランプ116及び遊技盤101上の盤ランプ135の点灯制御並びにギミック130及び131の駆動制御を行うランプ制御部(不図示)などを備える。枠ランプ116及び盤ランプ135の夫々は複数のランプから成る。枠ランプ116又は盤ランプ135を形成する複数のランプは、各々に任意の発光装置であって良く、例えば、白熱電球、蛍光ランプ若しくはLED(発光ダイオード)又はそれらの組み合わせにて構成される。演出ボタン121の輝度を高めるべく演出ボタン121に組み込まれた発光装置も枠ランプ116に含まれる。また、演出制御基板303には遊技者からの操作を受け付ける演出ボタン121及び十字キー122が接続されており、演出ボタン121及び十字キー122の操作有無及び操作内容を表す信号が演出制御部403に伝達される。演出制御部403は、演出ボタン121及び十字キー122に対する遊技者からの入力操作内容に応じた演出を行うことができる。
また、演出制御基板303には、演出ボタン121を振動させるための振動モータ551が接続されている。演出制御部403における上記ランプ制御部は、モータ551を用い、所望のタイミングにて演出ボタン121を振動させることができる。
更に、演出制御基板303には、盤ギミックセンサ552及び枠ギミックセンサ553が接続されている。盤ギミックセンサ552は、盤ギミック130の位置を検出するためのセンサであり、盤ギミック130が所定の原点位置に配置されているか及び盤ギミック130が所定の進出位置に配置されているかを検出することができる。枠ギミックセンサ553は、枠ギミック131の位置を検出するためのセンサであり、枠ギミック131が所定の原点位置に配置されているか及び枠ギミック131が所定の進出位置に配置されているかを検出することができる。センサ552及び553の検出結果は演出制御部403に伝達される。
[1.主制御部による基本的な処理]
図9を参照し、主制御部401が行う基本的な処理を説明する。
[1-1.メイン処理]
遊技機100に電力が供給されているとき、主制御部401によりメイン処理が実行される。遊技機100に対する電源投入時には、メイン処理において電源投入時処理が行われ、遊技機100に対する電源断時には、メイン処理において電源断時処理が行われる。
電源断時処理では、メインRAM413内のデータのチェックサムを算出して当該チェックサムをメインRAM413のチェックサム記憶領域に保存した後、メインRAM413へのアクセスを禁止して待機する。電源投入時処理では、電源断時処理にて保存したチェックサムが正常であるか否かのチェックや、主制御部401内の各種デバイスの初期設定処理(タイマ割込処理の実行周期の設定を含む)が行われる。電源投入時処理では、RAMクリア等に関わる幾つかの重要な処理が行われうるが、これの詳細については後述する(図18参照)。
尚、遊技機100を正常動作させるための電源電圧が電源基板304から主制御基板301、払出制御基板302及び演出制御基板303を含む遊技機100全体に対して供給されていて、遊技機100が所定の動作を行うことができる状態を、電源オン状態と称する。遊技機100を正常動作させるための電源電圧が電源基板304から主制御基板301、払出制御基板302及び演出制御基板303を含む遊技機100全体に対して供給されておらず、遊技機100が非動作となっている状態を、電源オフ状態と称する。故に当然であるが、本実施形態にて説明する遊技機100の各動作は、特に記述無き限り、電源オン状態であることを前提としている。電源投入とは電源オフ状態から電源オン状態への切り替わりを指し、電断、電源断又は電源の遮断とは電源オン状態から電源オフ状態への切り替わりを指す。また、電源オン状態にすることを電源のオンと表現することもあるし、電源オフ状態にすることを電源のオフと表現することもある。尚、本実施形態における電源投入は、電源SW445への操作による操作者の意図的な電力の投入だけでなく、電源SW445がオン状態とされたままで発生した停電等からの電力の復旧も含む。以下では、特に必要のない限り、それらを区別せずに、遊技機100の電源オフ状態から電源オン状態への切り替わりを電源投入又は電源復旧と表現する。
[1-2.タイマ割込処理]
主制御部401は、メイン処理にて設定された周期(例えば数ミリ秒又はそれ以下の周期)で、メイン処理に対しタイマ割込処理を割り込み実行する(図9参照)。タイマ割込処理において、主制御部401は、乱数更新処理、スイッチ処理、特別図柄処理、普通図柄処理、電動役物制御処理、賞球処理及び出力処理を順次実行する。
[1-2-1.乱数更新処理]
主制御部401には、特図当たり乱数をカウントする特図当たり乱数カウンタC1、特図図柄乱数をカウントする特図図柄乱数カウンタC2、特図変動パターン乱数をカウントする特図変動パターン乱数カウンタC3、普図当たり乱数をカウントする普図当たり乱数カウンタC4及び普図図柄乱数をカウントする普図図柄乱数カウンタC5が設けられており、乱数更新処理においては、各乱数カウンタのカウント値に「1」を加算することで各乱数カウンタのカウント値を更新する。乱数カウンタC1~C5の夫々において、カウンタのカウント値が所定の上限値を超えたときには、当該カウンタのカウント値を「0」に戻し、その後、同様のカウントアップを行う。尚、本実施形態における任意の乱数は、特に記述無き限り、整数値のみをとる。
[1-2-2.スイッチ処理]
スイッチ処理を説明する(図9参照)。スイッチ処理において、主制御部401は、始動口スイッチ処理、ゲートスイッチ処理、大入賞口スイッチ処理及び普通入賞口スイッチ処理を順次実行する。
始動口スイッチ処理において、主制御部401は、始動口SW511及びSW512を用い、始動口105又は106への遊技球の入賞が検出されたタイミング(即ち、第1又は第2始動条件の成立タイミング)でカウンタC1~C3のカウント値を取得し、取得したカウンタC1~C3のカウント値を特図当たり乱数、特図図柄乱数及び特図変動パターン乱数として含んだ特図判定用情報を特図判定用情報記憶領域413aに記憶させる。記憶領域413aは、第1始動条件の成立に基づく特図判定用情報及び第2始動条件の成立に基づく特図判定用情報の夫々を、所定数を上限として記憶することができる。ここでは、その所定数が4であるとする。従って、記憶領域413aは、最大8つまでの特図判定用情報を記憶することができる。記憶領域413a内における、第1、第2始動条件の成立を契機とした特図判定用情報の個数が、夫々、上記の保留情報数U1、U2に相当する。また、記憶領域413aに記憶された各特図判定用情報に対し、特図判定を受けるための優先順位が設定されている。基本的に、時間的に先に取得された特図判定用情報に対しより高い優先順位が設定される。但し、第1始動条件の成立によって取得された特図判定用情報と比べ、第2始動条件の成立によって取得された特図判定用情報に対し、より高い優先順位が設定されるものとする。始動口スイッチ処理の中で実行される事前判定処理については後述する。
ゲートスイッチ処理において、主制御部401は、ゲートSW515を用い、ゲート108への遊技球の通過が検出されたタイミングでカウンタC4及びC5のカウント値を取得し、取得したカウンタC4及びC5のカウント値を普図当たり乱数及び普図図柄乱数として含んだ普図判定用情報を普図判定用情報記憶領域413bに記憶させる。記憶領域413bは、普図判定用情報を所定数を上限として記憶することができる。ここでは、その所定数が4であるとする。記憶領域413b内における普図判定用情報の個数が上記の保留情報数U3に相当する。記憶領域413bに記憶された各普図判定用情報に対し普図判定を受けるための優先順位が設定されている。時間的に先に取得された普図判定用情報に対しより高い優先順位が設定される。
大入賞口スイッチ処理において、主制御部401は、大入賞口111に入賞した遊技球を大入賞口SW513により検出する。普通入賞口スイッチ処理において、主制御部401は、普通入賞口112に入賞した遊技球を普通入賞口SW514により検出する。
[1-2-3.特別図柄処理]
特別図柄処理において、主制御部401は、特図判定用情報記憶領域413aに記憶されている特図判定用情報の内、優先順位が最も高く設定された特図判定用情報を判定対象TTとして取得し、判定対象TTに対して特図判定を実行する。この際、判定対象TTとなった特図判定用情報は記憶領域413aから消去される。特図判定は特図当たり判定、特図図柄判定及び特図変動パターン判定から成る。そして、特別図柄処理では、特図変動パターン判定により選択された特図変動パターンが示す変動時間だけ特別図柄の変動表示を行った後、特図当たり判定及び特図図柄判定の判定結果を示す態様で特別図柄を停止させる。特図判定の結果をメインRAM413に記憶させることができる。尚、特別図柄処理において、記憶領域413aに特図判定用情報が記憶されていない場合には、特図判定が行われることなく特別図柄処理を終える。また、特別図柄の変動表示が行われているとき及び大入賞口111の開放を伴う遊技が行われているときにも、特図判定は行われない。
主制御部401は、特別図柄の変動表示を開始する際、特図判定の結果を含む変動開始コマンドをメインRAM413に設定することを通じて演出制御部403に対し変動演出の実行開始を指示し、特別図柄の変動を停止する際、変動停止コマンドをメインRAM413に設定することを通じて演出制御部403に対し変動演出の実行終了を指示する。RAM413に設定されたこれらのコマンドは、後述の出力処理(図9参照)において演出制御部403に出力される。
図10を参照し、低確率特図当たり判定テーブルTAt1及び高確率特図当たり判定テーブルTAt2を含む特図当たり判定テーブルTAtを用いて、特図当たり判定が行われる。テーブルTAt1及びTAt2の夫々は、大当たりに対応付けられた所定の判定値を有して構成される。主制御部401は、特図当たり判定時に、高確率遊技フラグがOFFに設定されていた場合にはテーブルTAt1を用いて特図当たり判定を行い、高確率遊技フラグがONに設定されていた場合にはテーブルTAt2を用いて特図当たり判定を行う。そして、主制御部401は、判定対象TTの特図当たり乱数が大当たりに対応づけられた判定値と一致した場合には大当たりに当選したと判定し、そうでない場合にはハズレである(即ち大当たりに当選していない)と判定する。遊技機100の遊技状態は、高確率遊技フラグがONであるときに高確率遊技状態であり、高確率遊技フラグがOFFであるときに低確率遊技状態である。ここでは、大当たりの当選確率(即ち大当たり遊技を行うと判定される確率)が、低確率遊技状態、高確率遊技状態において、夫々、1/300、1/30となるように、特図当たり判定テーブルTAtが形成されているものとする。但し、図10に示すテーブルTAt1及びTAt2は、遊技条件設定値が“1”に設定されているときに用いられる特図当たり判定テーブルであるものとする。詳細は後述されるが、遊技条件設定値が“1”以外の値に設定されているときには、大当たりの当選確率が図10に示すものとは異なる特図当たり判定テーブルが用いられる。
また、小当たりが発生し得るように遊技機100が形成されていても良く、この場合、主制御部401は特図当たり判定において小当たりの当落も判定する。小当たりは、大当たりではなく、通常のハズレ(小当たり以外のハズレ)とは異なる態様の特別図柄で表される特定のハズレである。主制御部401は、判定対象TTの特図当たり乱数が小当たりに対応づけられた判定値と一致した場合に小当たりに当選したと判定する。例えば、高確率遊技フラグのON/OFFに依存せず、小当たりの当選確率を1/300とすることができる。
特図図柄判定において、主制御部401は、特図図柄判定テーブルTZt(図7参照)と判定対象TTの特図図柄乱数とを比較し、比較結果に基づいて、特別図柄をどのような図柄で停止させるかを判定する。大当たりには複数の種類が存在し、大当たりの当選時においては、当該比較結果に基づいて大当たりの種類が判定されることになる。
特図変動パターン判定において、特図変動パターンテーブルTHt(図7参照)と判定対象TTの特図当たり乱数、特図図柄乱数及び特図変動パターン乱数とに基づき、判定対象TTに対する特図変動パターンを判定する。特図変動パターンの判定は特図変動パターンの選択又は設定と同義である。特図変動パターンテーブルTHtには複数の特図変動パターンが含まれており、特図変動パターン判定において判定対象TTに対する1つの特図変動パターンが選択される。各特図変動パターンは、特別図柄の変動態様を定義したものであり、例えば、特別図柄の変動時間(特別図柄の変動表示が行われる時間の長さ)を定義している。
[始動口スイッチ処理の中の事前判定処理]
また、始動口スイッチ処理の中で主制御部401は事前判定処理を実行する(図9参照)。事前判定処理において、主制御部401は、特図判定用情報記憶領域413aに記憶されて保留されることとなる特図判定用情報を事前判定対象として設定し、事前判定対象に対して特図当たり判定、特図図柄判定及び特図変動パターン判定を順次実行する。事前判定対象に対する特図当たり判定、特図図柄判定及び特図変動パターン判定(これらの判定を総称して事前判定とも称する)の方法は、判定対象TTに対するそれらの方法と同じである。事前判定の結果はメインRAM413に記憶される。事前判定の結果は保留増加コマンド(事前判定コマンドとも称される)に含められ、保留増加コマンドがメインRAM413に設定されて、後述の出力処理にて演出制御部403に送信される。保留増加コマンドには、事前判定の結果の他、保留情報数U1及びU2のどちらが増加したのかを示す情報が含まれる。或る特図判定用情報に対する事前判定処理は、その特図判定用情報が取得された時に、それが記憶領域413aに記憶される前に始動口スイッチ処理の中で実行される。故に、任意の特図判定用情報に対する事前判定は、その特図判定用情報に対して特図判定が実行される前に実行される。
[1-2-4.普通図柄処理]
普通図柄処理(図9参照)を説明する。普通図柄処理において、主制御部401は、普図判定用情報記憶領域413b内で最も優先順位を高く設定された普図判定用情報を普図判定対象FFとして取得して、メインROM412内の普図判定用テーブルと普図判定対象FFなどに基づき、普図当たり判定、普図図柄判定及び普図変動パターン判定から成る普図判定を実行し、普図判定の結果に基づいて普通図柄の変動表示及び停止表示を行わせる。普図判定対象FFとなった普図判定用情報は記憶領域413bから消去される。尚、普通図柄処理において、記憶領域413bに普図判定用情報が記憶されていない場合には、普図判定が行われることなく普通図柄処理を終える。また、普通図柄の変動表示が行われているとき及び電動チューリップ107を開放させる遊技(補助遊技)が行われているときにも、普図判定は行われない。普図当たり判定では、普図当たりに当選したか否かが判定される。普図当たりに当選した場合、普図図柄判定により普図当たりの種類が判定される。普図当たりには、長開放当たりと短開放当たりとがある。電動チューリップ107が開状態とされる時間は、長開放当たりの方が短開放当たりよりも長い。主制御部401は、普図変動パターン判定の結果に基づく変動時間だけ普通図柄の変動表示を行った後、普図当たり判定及び普図図柄判定の結果を示す態様で普通図柄を停止表示させる。
[1-2-5.電動役物制御処理]
電動役物制御処理(図9参照)では、大入賞口処理及び電チュー処理が順次実行される。大入賞口処理では、特図判定の結果が大当たりの当選を示しているときに、大当たりの種類に応じた大入賞口開放パターンを用いて大入賞口111が開閉動作される。大入賞開放パターンテーブルDKt(図7参照)には、大入賞口111の開放態様を定義した大入賞口開放パターンが大当たりの種類ごとに格納されている。小当たりが発生し得るように遊技機100が形成されている場合、小当たり用の大入賞口開放パターンも大入賞開放パターンテーブルDKtに格納され、特図判定の結果が小当たりの当選を示しているときには小当たり用の大入賞口開放パターンを用いて大入賞口111が開閉動作される。主制御部401は、テーブルDKtを参照して大入賞口処理を実現する。
大入賞口111の開放を伴う大当たり遊技は、大当たりを示す態様で特別図柄が停止表示された後に開始される。大当たり遊技では、大入賞口111の開放時間が規定最大開放時間(所定時間;例えば30秒)に達するまで又は大入賞口111への遊技球の入賞数が規定カウント値(例えば10個)に達するまで大入賞口111を開放させるラウンド遊技が、所定のインターバル期間(換言すればインターバル時間)を隔ててRmax回実行される。従って、大当たり遊技はRmax分のラウンド遊技を含んで構成されると考えることができる。Rmaxは、大当たりの種類に応じたラウンド数を表す。そして、最後のラウンド遊技が終了してから所定のエンディング期間(換言すればエンディング時間;例えば5秒)が経過すると、特図判定が実行可能な遊技状態に復帰する。
また、大当たり遊技の実行中又は大当たり遊技の後、大入賞口処理の中で遊技状態設定処理(図9参照)が実行される。遊技状態設定処理において、主制御部401は、メインRAM413に記憶された、高確率遊技フラグ及び電サポ遊技フラグを含む各種遊技フラグの状態を設定する。上述したように、遊技機100の遊技状態は、高確率遊技フラグがONであるときに高確率遊技状態であり、高確率遊技フラグがOFFであるときに低確率遊技状態である。遊技機100の遊技状態は、電サポ遊技フラグがONであるときに電サポ遊技状態であり、電サポ遊技フラグがOFFであるときに非電サポ遊技状態である。大当たりの発生に応答して実行される大入賞口処理中の遊技状態設定処理では、大当たり発生時の遊技状態や発生した大当たりの種類などに応じて、高確率遊技フラグ及び電サポ遊技フラグのON/OFFが設定される他、高確率遊技状態が維持される特別図柄の残りの変動回数を示す高確率遊技残回数X及び電サポ遊技状態が維持される特別図柄の残りの変動回数を示す電サポ遊技残回数JがメインRAM413に設定される。
遊技状態設定処理にて設定された高確率遊技残回数Xは、“X≧1”であるとき特図判定が1回実行されるごとに“1”だけ減算され、“X=0”となると高確率遊技フラグにOFFが設定されて遊技機100の遊技状態は低確率遊技状態となる。遊技状態設定処理にて設定された電サポ遊技残回数Jは、“J≧1”であるとき特図判定が1回実行されるごとに“1”だけ減算され、“J=0”となると電サポ遊技フラグにOFFが設定されて遊技機100の遊技状態は非電サポ遊技状態となる。但し、特図判定の実行によりJ=1からJ=0となった後、当該特図判定の結果を示す態様で特別図柄が停止表示されるまでは電サポ遊技状態を維持し、該停止表示後に非電サポ遊技状態とすることができる。遊技機100の初期状態において、高確率遊技フラグ及び電サポ遊技フラグはOFFであり且つ回数X及びJには“0”が設定されている。
尚、小当たりに当選した場合も、大入賞口111の開放を伴う遊技(これを小当たり遊技という)が実行されるが、主制御部401は、小当たりの当選を契機として遊技機100の遊技状態(大当たりの当選確率及び電サポ付与の有無)を変化させない。つまり、小当たりの当選の前後間で遊技機100の遊技状態(大当たりの当選確率及び電サポ付与の有無)は変化しない。小当たり遊技では、例えば、大入賞口111のショート開放時間(例えば1.8秒又は0.2秒)による開放が1回又は複数回繰り返される。ショート開放時間は、大当たり遊技の各ラウンド遊技における大入賞口111の開放時間(ロング開放時間)よりも短い。
電チュー処理において、主制御部401は、普図判定の結果に基づき電動チューリップ107を開閉動作させる。普図当たりに当選した場合に、所定時間、電動チューリップ107が開状態とされる。
[1-2-6.賞球処理]
賞球処理において、主制御部401は、第1始動口105、第2始動口106、大入賞口111、普通入賞口112の各入賞口への入賞に対して所定個数の賞球を払い出させるための払い出し指示を払出コマンドとしてメインRAM413に設定する。
[1-2-7.出力処理]
出力処理において、主制御部401は、メインRAM413に記憶又は設定された情報(上述の各コマンドを含む)などを、主制御部401に接続された各制御部(払出制御部402及び演出制御部403を含む)に対して出力する。賞球に関するコマンドは払出制御部402に出力され、演出に関するコマンドは演出制御部403に出力される。出力処理において、主制御部401は自身が認識又は保持している任意の情報(例えば、電サポ遊技フラグ及び高確率遊技フラグの状態を示す情報)を払出制御部402及び演出制御部403に伝達できて良い。出力処理の終了によってタイマ割込処理も終了し、タイマ割込処理の終了によって主制御部401が実行する処理はメイン処理に戻る(図9参照)。
[2.払出制御部]
払出制御部402は、上述の如く、主制御部401からの払い出し指示(即ち払出コマンド)に基づき払出ユニット323を用いて遊技球の払い出しを行う他、払出制御基板302に接続された各SWの検出結果に基づく必要な処理を行う。
[3.演出制御部]
演出制御部403は、変動演出を含む任意の演出を、演出実現要素(演出手段)を用いて実現する。即ち、演出制御部403は、演出実現要素を制御することで演出実現要素に所望の演出を行わせる(この表現における演出の主体は演出実現要素であるが、本実施形態の説明では、主として、演出制御部403が演出の主体であると捉える)。演出実現要素は、画像表示部104、スピーカ115、枠ランプ116、盤ランプ135、盤ギミック130、枠ギミック131、演出ボタン121、十字キー122及び振動モータ551の全部又は一部を含む。変動演出は、特別図柄の変動表示中において演出制御部403により実行される演出を指し、特図判定の判定結果を示唆する演出を含む。特別図柄の変動開始時又は特別図柄の変動終了時において演出制御部403により実行される演出も変動演出に含まれると解することも可能である。尚、演出による示唆、報知、告知又は通知等は、特に記述無き限り、遊技者に対するものと考えて良い。また、特に記述無き限り、演出制御部403の制御による任意の画像及び図柄(装飾図柄等)の表示は、画像表示部104におけるそれらの表示を指し、音、音声の出力とはスピーカ115からの音、音声の出力を指す。
図11に、演出制御部403が行う基本的な処理を列記する。演出制御部403へ電力が供給されると、演出制御部403により演出メイン処理が実行される。演出メイン処理では、演出制御部403内の各種デバイスの初期設定などを行って設定結果をサブRAM433に記憶させる。演出制御部403は、演出メイン処理にて設定された周期で、演出メイン処理に対し演出タイマ割込処理を割り込み実行する。演出タイマ割込処理において、演出制御部403は、演出用乱数更新処理、コマンド受信処理及び操作受付処理を順次実行する。
演出制御部403には、演出用乱数をカウントする演出用乱数カウンタが設けられており、演出用乱数更新処理においては、演出用乱数カウンタのカウント値に「1」を加算することで演出用乱数カウンタのカウント値を更新する。演出用乱数カウンタにおいて、カウント値が所定の上限値を超えたときには、当該カウント値を「0」に戻し、その後、同様のカウントアップを行う。演出用乱数カウンタのカウント値を、各種演出で利用される演出用乱数の値として参照することができる。
コマンド受信処理において、演出制御部403は、特図演出処理、普図演出処理及び当たり演出処理を実行する。
特図演出処理は、演出開始処理及び演出終了処理を含む。演出制御部403は、主制御部401からの変動開始コマンドの受信に応答して演出開始処理を実行することで変動演出を開始した後、主制御部401からの変動停止コマンドの受信に応答して演出終了処理を実行することで変動演出を終了する。演出開始処理には変動演出内容決定処理が内包される。変動演出内容決定処理において、演出制御部403は、演出用乱数や主制御部401より受信したコマンド等に基づき変動演出の内容を決定する。具体的には例えば、各々に変動演出の内容を定義した複数の変動演出パターン(特図変動演出パターン)を含む変動演出パターンテーブル(特図変動演出パターンテーブル)が予めサブROM432に格納されており、変動演出内容決定処理において、変動開始コマンド等に基づき、当該変動演出パターンテーブルから1つの変動演出パターンを選択及び判定することで変動演出の内容を決定する。
また、演出制御部403は、主制御部401から保留増加コマンドを受信したとき、コマンド受信処理において、保留増加コマンドに基づく情報をサブRAM433に記憶すると共に保留増加処理を行う。保留増加処理では、事前判定対象に対応する保留画像を画像表示部104に追加表示する。事前判定対象に対応する保留画像は、後に、その事前判定対象が判定対象TTとなって変動開始コマンドが受信された際に、画像表示部104から消去される又は特定の表示位置にシフトされる。演出制御部403は、保留増加コマンドに基づき、事前判定対象についての先読み予告演出を行うこともできる。
普図演出処理(図11参照)は、主制御部401から普通図柄に関するコマンドが受信された場合に、演出制御部403により実行される。普通図柄の変動開始時及び終了時において主制御部401から普通図柄に関するコマンドが演出制御部403に送信される。普図演出処理では、普通図柄の変動時における普図演出が実行される。
当たり演出処理(図11参照)は、主制御部401から当たり演出に関するコマンドが受信された場合に演出制御部403により実行される。即ち例えば、判定対象TTが大当たり又は小当たりに当選していて大当たり又は小当たりを示す態様で特別図柄及び装飾図柄の停止表示が行われると、当たり演出に関するコマンドが主制御部401から演出制御部403に送信され、演出制御部403は該コマンドの受信結果に基づき大当たり遊技中又は小当たり遊技中に行われるべき当たり演出を実行する。
操作受付処理(図11参照)において、演出制御部403は、演出ボタン121又は十字キー122からの信号に基づき、遊技者による演出ボタン121又は十字キー122への操作状態(操作の入力有無及び操作の内容)を認識する。演出制御部403は、認識された操作状態に応じた演出を行うことができる。
<<大当たりの種類>>
図12は、本実施形態で想定される大当たりの種類を示す図である。本実施形態では、大当たりの種類として通A、通B、特A~特Dがある。通A、通B、特A及び特Cのラウンド数は4であり、特B及び特Dのラウンド数は16である。大当たりにおける“R”はラウンドを示す。ラウンド数が大きいほど、大当たり遊技において大入賞口111への入賞により得ることのできる賞球数が多いため、遊技者により有利である。故に、特B及び特Dの大当たり遊技は、通A、通B、特A及び特Cの大当たり遊技よりも、遊技者に有利である。第1特別図柄についての特図当たり判定において(第1始動条件の成立に基づく特図当たり判定において)、大当たりに当選したとき、その大当たりが、通A、特A、特Bとなる割合は、夫々、35%、60%、5%であり、通B、特C及び特Dの何れかとなることは無い。第2特別図柄についての特図当たり判定において(第2始動条件の成立に基づく特図当たり判定において)、大当たりに当選したとき、その大当たりが、通B、特C、特Dとなる割合は、夫々、35%、30%、35%であり、通A、特A及び特Bの何れかとなることは無い。第1、第2特別図柄についての大当たりの種類が上述した割合で定まるように、特図図柄判定テーブルTZtが形成される。
通A、通B、特A~特Dの何れの大当たり遊技においても、大当たり遊技中に含まれる全てのラウンド遊技では、所定のロング開放時間(例えば30秒)だけ大入賞口111が開放される。但し、各ラウンド遊技において、大入賞口111への遊技球の入賞数が所定値(規定カウント値;例えば10個)に達した時点で大入賞口111が閉鎖されて当該ラウンド遊技は終了せしめられる。
特A~特Dの大当たりは確変大当たりに属する。“確変”とは、遊技機100の遊技状態が高確率遊技状態となること又は高確率遊技状態であることを意味する。特A~特Dの何れかの大当たり遊技の終了後、主制御部401は、遊技機100の遊技状態を高確率遊技状態且つ電サポ遊技状態に設定する。高確率遊技状態への設定後、次回の大当たり(即ち、直前に発生した大当たりから見て次の大当たり)が発生することなく、特別図柄の変動回数(即ち特別図柄が変動表示を介して変動停止した回数)が高確率付与回数以上になると、遊技機100の遊技状態を低確率遊技状態に設定する。電サポ遊技状態への設定後、次回の大当たりが発生することなく、特別図柄の変動回数が電サポ付与回数以上になると、遊技機100の遊技状態を非電サポ遊技状態に設定する。
高確率付与回数とは、高確率遊技状態が維持される特別図柄の変動回数を指す。つまり、或る大当たりに関し、大当たり遊技の終了後において、特別図柄がik回分だけ変動する間、遊技状態が高確率遊技状態とされ且つ特別図柄がik回分だけ変動した後は低確率遊技状態とされるとき、当該大当たりに対応する高確率付与回数はik回である(ikは整数)。低確率遊技状態と比べて高確率遊技状態では大当たりが発生しやすくなるため、高確率付与回数が多いほど遊技者にとって有利である。
電サポ付与回数とは、電サポ遊技状態が維持される特別図柄の変動回数を指す。つまり、或る大当たりに関し、大当たり遊技の終了後において、特別図柄がid回分だけ変動する間、遊技状態が電サポ遊技状態とされ且つ特別図柄がid回分だけ変動した後は非電サポ遊技状態とされるとき、当該大当たりに対応する電サポ付与回数はid回である(idは整数)。非電サポ遊技状態と比べて電サポ遊技状態では始動条件が成立し易くなるため、電サポ付与回数が多いほど遊技者にとって有利である。
特A~特Dの大当たりの夫々に対する高確率付与回数、電サポ付与回数は、夫々、10000回、10000回である(図12参照)。故に、特A~特Dの何れかの大当たり遊技の終了後、他の大当たりが発生することなく、特別図柄の変動回数が10000回に達すると(換言すれば特図判定が10000回行われると)、遊技機100の遊技状態は高確率電サポ遊技状態から低確率非電サポ遊技状態に移行せしめられる。但し、高確率遊技状態における大当たりの当選確率は “1/30”であるため(ここでは遊技条件設定値が“1”であるとする)、特A~特Dの何れかの大当たり遊技の終了後は、実質的に、次回の大当たりの当選まで高確率電サポ遊技状態が維持されると言える。
通A及び通Bの大当たりは通常大当たりに属する。通A及び通Bの何れかの大当たり遊技の終了後、主制御部401は、特別図柄が所定の電サポ付与回数分だけ変動するまで、遊技機100の遊技状態を低確率電サポ遊技状態に設定し、特別図柄が所定の電サポ付与回数分だけ変動した後は、遊技機100の遊技状態を低確率非電サポ遊技状態(即ち通常遊技状態)に設定する。通A及び通Bの大当たりに対する電サポ付与回数は、50回である。また、通A又は通Bの大当たり遊技後は高確率遊技状態とならずに低確率電サポ遊技状態とされるのであるから、通A及び通Bの大当たりに対する高確率付与回数は0回である。
特A~特Dの何れかの大当たりに伴う遊技状態設定処理では、高確率遊技フラグ及び電サポ遊技フラグが共にONとされ、且つ、高確率遊技残回数X及び電サポ遊技残回数Jに、夫々、「10000」、「10000」が設定される。通A及び通Bの何れかの大当たりに伴う遊技状態設定処理では、高確率遊技フラグがOFFとされる一方で電サポ遊技フラグがONとされ且つ高確率遊技残回数Xに「0」が設定される一方で電サポ遊技残回数Jに「50」が設定される。つまり、或る大当たりに伴って実行される遊技状態設定処理にて設定される高確率遊技残回数X及び電サポ遊技残回数Jは、夫々、当該大当たりに対応する高確率付与回数及び電サポ付与回数(図12参照)と一致している。
図12から分かるように、第2始動条件の成立による特図図柄判定は、第1始動条件の成立による特図図柄判定よりも遊技者にとって相対的に有利なものとなっている(即ち、より多くの賞球を得やすい)。ここにおける相対的に有利とは、第2始動条件の成立に基づき実行される大当たり遊技において大入賞口111への入賞により得られる賞球数の期待値が、第1始動条件の成立に基づき実行される大当たり遊技において大入賞口111への入賞により得られる賞球数の期待値よりも大きいことを意味する。“大当たり遊技において大入賞口111への入賞により得られる賞球数の期待値”を、大当たり遊技におけるラウンド数の期待値、又は、大当たり遊技における大入賞口111の総開放時間の最大値の期待値に読み替えても良い。
図13を参照し、主制御部401による、遊技状態の設定及び特別図柄の変動に関わる動作の流れを説明する。図13に示す動作の内、ステップS112~S129から成る動作は、タイマ割込処理(図9参照)の繰り返しの中で実現される。
まず、ステップS111において、遊技機100は初期状態とされ、初期状態において、高確率遊技フラグ及び電サポ遊技フラグはOFFに設定されると共に高確率遊技残回数X及び電サポ遊技残回数Jにゼロが設定される。但し、図13は、遊技機100の起動の際に電源投入時処理にて後述のRAMクリア処理が行われることを想定している。遊技機100の起動の際に電源投入時処理にてRAMクリア処理が行われなかった場合においては、高確率遊技フラグ及び電サポ遊技フラグ並びに残回数X及びJが、前回の電源断時の状態に戻される。
ステップS111の後、ステップS112において、記憶領域413aに特図判定用情報が記憶されているか否かが確認される。記憶領域413aに特図判定用情報が記憶されていない場合にはステップS112の処理が繰り返されるが、記憶領域413aに1以上の特図判定用情報が記憶されている場合には、最も高い優先順位が設定された1つの特図判定用情報が判定対象TTとして取得され、ステップS113にて判定対象TTに対し特図判定が行われる。
ステップS113にて特図判定を行った後、高確率遊技残回数Xが1以上であれば回数Xから1を減算する処理を行い(ステップS114のY、S115)、減算により“X=0”となれば高確率遊技フラグをOFFに設定してから(ステップS116のY、S117)ステップS118に進み、減算後も“X≧1”であれば(ステップS116のN)高確率遊技フラグを変更せずにステップS118に進む。ステップS113にて特図判定を行った後、回数Xが1以上でなければ(ステップS114のN)、回数X及び高確率遊技フラグを変更することなくステップS118に進む。
ステップS118において、電サポ遊技残回数Jが1以上であれば回数Jから1を減算する処理を行い(ステップS118のY、S119)、減算により“J=0”となれば電サポ遊技フラグをOFFに設定してから(ステップS120のY、S121)ステップS122に進み、減算後も“J≧1”であれば(ステップS120のN)電サポ遊技フラグを変更せずにステップS122に進む。ステップS118において、回数Jが1以上でなければ(ステップS118のN)、回数J及び電サポ遊技フラグを変更することなくステップS122に進む。
ステップS122に移行すると、特別図柄の変動表示が開始され、特別図柄の変動表示の開始後、特図判定に含まれる特図変動パターン判定の結果に応じた変動時間が経過すると(ステップS123のY)、特図判定に含まれる特図当たり判定及び特図図柄判定の結果に応じた態様で特別図柄が停止表示される(ステップS124)。そして、今回の判定対象TTが大当たりであったならば(ステップS125のY)、ステップS126に進んで大当たりの種類に応じた大当たり遊技が実行され、今回の判定対象TTがハズレであったならば(ステップS125のN)、ステップS112に戻る。
ステップS126による大当たり遊技の後、今回発生した大当たりが確変大当たりであるか否かが確認される。確変大当たりであるならば(ステップS127のY)、ステップS128の遊技状態設定処理を行ってからステップS112に戻る一方で、通常大当たりであるならば(ステップS127のN)ステップS129の遊技状態設定処理を行ってからステップS112に戻る。
ステップS128の遊技状態設定処理では、高確率遊技フラグ及び電サポ遊技フラグにONが設定され、且つ、高確率遊技残回数X、電サポ遊技残回数Jに夫々「10000」、「10000」が設定される。ステップS129の遊技状態設定処理では、高確率遊技フラグにOFFが設定される一方で電サポ遊技フラグにONが設定され、且つ、高確率遊技残回数X、電サポ遊技残回数Jに、夫々、「0」、「50」が設定される。
<<各種演出の内容及び流れの説明>>
次に、演出制御部403が行うことのできる幾つかの演出について説明する。演出制御部403は、変動演出において、特別図柄の変動表示の開始に同期して第1~第n装飾図柄の変動表示を開始した後、特別図柄の変動表示の停止に同期して判定対象TTの特図判定の結果に応じた態様で第1~第n装飾図柄の変動表示を停止させる。ここでnは、通常、2以上の任意の整数であるが、“n=1”でありうる。以下では、特に記述無き限り、n=3であるとする。
図14(a)において、SZL、SZR、SZCが、夫々、第1装飾図柄、第2装飾図柄、第3装飾図柄を表す。第1~第3装飾図柄は、夫々、左図柄、右図柄、中図柄とも称される。画像表示部104には、左図柄が表示される左図柄表示領域、右図柄が表示される右図柄表示領域及び中図柄が表示される中図柄表示領域が設定される。左、右及び中図柄表示領域の内、画像表示部104に正対する遊技者から見て、左図柄表示領域が最も左に位置し、右図柄表示領域が最も右に位置する。
図14(b)を参照し、演出制御部403は、特図判定の結果等に応じて、第1~第3装飾図柄の夫々を、数字“1”、“2”、“3”、“4”、“5”、“6”、“7”が付された7種類の数字図柄、及び、数字図柄とは異なる特殊図柄の何れかにて停止表示させることができる。尚、数字図柄の代わりに、アルファベット等が付与された文字図柄などを用いても良い。特殊図柄としては、いわゆる擬似連演出の実行を示唆する図柄、或る演出モードへの移行を示唆する図柄などがある。以下では、数字“1”、“2”、“3”、“4”、“5”、“6”、“7”が付された数字図柄を、夫々、1図柄、2図柄、3図柄、4図柄、5図柄、6図柄、7図柄と称することがある。
尚、本実施形態において、第i装飾図柄を或る態様で停止させるとは、第i装飾図柄を当該態様に対応する所定図柄にて停止させることを意味する。また、第i装飾図柄と第j装飾図柄を共通の態様にて停止表示させるとは、第i装飾図柄及び第j装飾図柄を共通の数字図柄又は共通の特殊図柄にて停止表示させることを意味する(i及びjは互いに異なる整数)。
演出制御部403は、特図判定の結果等に応じて、第1~第3装飾図柄をゾロ目又は非ゾロ目の態様にて停止表示させることができる。ゾロ目とは、所定の有効ライン上において第1~第3装飾図柄が共通の数字図柄で揃えられている状態を指す。ゾロ目による第1~第3装飾図柄の停止表示は、任意の大当たり又は特定の大当たりの告知(大当たり遊技が行われることの確定的な示唆)に相当する。非ゾロ目とは、所定の有効ライン上において第1~第3装飾図柄が共通の数字図柄で揃えられていない状態を指す。非ゾロ目による第1~第3装飾図柄の停止表示は、原則として、ハズレの告知(大当たり遊技が行われないことの確定的な示唆)に相当する。
[リーチ演出]
演出制御部403は、変動演出において、判定対象TTに対する特図判定の結果に基づき、第1~第3装飾図柄の内、第1及び第2装飾図柄の変動表示を共通の図柄(共通の態様)にて仮停止させる演出(テンパイ成功演出)を行った後、リーチ演出を行うことができる。ここでは、説明の具体化のため、第1及び第2装飾図柄が左図柄及び右図柄であると考える。そうすると、演出制御部403は、左図柄及び右図柄の変動表示を共通の図柄(共通の態様)にて仮停止させた後、リーチ演出を行うことができる。
尚、装飾図柄の仮停止とは、厳密には装飾図柄を停止させていないが、遊技者に対しては、装飾図柄が停止したと認識させることが可能な態様で装飾図柄を画像表示部104上で微変動させる装飾図柄の変動表示態様である。具体的には例えば、第i装飾図柄を数字“2”が記された図柄にて仮停止させるとは、第i装飾図柄が数字“2”が記された図柄であることを遊技者が認識できるように、数字“2”が記された図柄を第i装飾図柄として画像表示部104における所定表示領域内で振動させつつ所定時間以上継続表示させることを意味する(iは整数)。尚、仮停止との混同を避けるために、変動停止コマンドの受信に応答した装飾図柄の停止表示(微変動を伴わない完全なる停止表示)を本停止と称することがある。特別図柄の変動表示中(従って変動演出の実行中)における装飾図柄の停止表示とは、仮停止を指すと解される。
リーチ演出は、判定対象TTに対する特図判定の結果に基づく演出であって、判定対象TTに対する大当たり遊技の実行の期待度が所定期待度KTREFよりも高いことを示唆する演出である。大当たり遊技の実行の期待度(以下、大当たりの期待度とも言う)とは、注目した1つの特図判定用情報(ここでは判定対象TT)が大当たりに当選している確率(統計上の確率)を表す。注目した1つの特図判定用情報に対して特定の演出が行われるのであれば、当該特図判定用情報に対する大当たりの期待度は、その特定の演出に対する大当たりの期待度(その特定の演出が割り当てられた特図判定用情報が大当たりに当選している確率)とも言える。所定期待度KTREFは、予め定められた0以上且つ1未満の期待度であれば良く、例えば、大当たりの当選確率として予め定められた確率OTKを示す、又は、その確率OTKよりも大きな所定値(例えば、確率OTKの5倍)を示す。確率OTKは、特図判定が低確率遊技状態で行われたならば“1/300”であり、特図判定が高確率遊技状態で行われたならば“1/30”である(但し、遊技条件設定値が“1”であると仮定;図10参照)。変動演出において、リーチ演出の実行はリーチ演出の非実行よりも(換言すればリーチ演出を含む変動演出はリーチ演出を含まない変動演出よりも)、判定対象TTの大当たりの期待度が高いことを示唆している、と考えても良い。
或る1つの特図判定用情報Q1に対して実行される演出Q2は、大当たりの期待度を示唆しうる。任意の1つの特図判定用情報Q1に関して、特図当たり判定の結果が“ハズレ”であって且つ特図判定用情報Q1に対して演出Q2が実行される確率を“r”で表し、特図当たり判定の結果が“大当たり”であって且つ特図判定用情報Q1に対して演出Q2が実行される確率を“v”で表す。そうすると、特図判定用情報Q1の大当たりの期待度及び演出Q2が示唆する大当たりの期待度は、期待度算出式“(100×v/(r+v))[%]”にて表される。
図15を参照し、リーチ演出を含む変動演出では、第1~第3装飾図柄(図15のSZL、SZR、SZCに相当)の変動表示の開始後、任意の演出を経て、第1及び第2装飾図柄を共通の図柄(図15では数字「2」の図柄)にて揃えた状態で仮停止させ、その後、所定のリーチ演出を行う。リーチ演出では、例えば、遊技上の課題(主人公キャラクタが遊技上の敵キャラクタを倒す課題など)が発生し、その課題が達成されるか否かを示す演出が実行される。リーチ演出が行われる前において、第1及び第2装飾図柄を共通の図柄にて仮停止させる際、遊技者が第1及び第2装飾図柄を視認しやすいように第1及び第2装飾図柄が所定の大サイズで仮停止される。リーチ演出の実行中には、例えば、リーチ演出を見やするするために共通の図柄にて揃えられた小サイズの第1及び第2装飾図柄が、画像表示部104の隅部(図15では左上隅)で仮停止せしめられる(小サイズは上記大サイズよりも小さい)。リーチ演出の実行中、画像表示部104内の任意の表示領域で第3装飾図柄を小サイズで変動表示(第1及び第2装飾図柄よりも高速な変動表示)させるようにしても良い。尚、小サイズの第1~第3装飾図柄は、リーチ演出の実行中であるか否かに関係なく表示され続けるものであっても良い。
判定対象TTが何れかの種類の大当たりに当選している場合、遊技上の課題が達成される様子を表す演出(例えば主人公キャラクタが敵キャラクタに勝利する様子を表す動画像の表示)が行われると共に大サイズの第1~第3装飾図柄がゾロ目の態様にて画像表示部104の中央付近に仮停止表示され、変動停止コマンドを受信すると大サイズの第1~第3装飾図柄がゾロ目の態様にて停止表示される。これに対し、判定対象TTがハズレである場合、遊技上の課題が達成されない様子を表す演出(例えば主人公キャラクタが敵キャラクタに敗北する様子を表す動画像の表示)が行われると共に大サイズの第1~第3装飾図柄が非ゾロ目の態様にて画像表示部104の中央付近に仮停止表示され、変動停止コマンドを受信すると大サイズの第1~第3装飾図柄が非ゾロ目の態様にて停止表示される。尚、図15に示すリーチ演出はリーチ演出の一例に過ぎない。遊技機100では、互いに内容が異なる複数のリーチ演出を実行することができる。
[ギミック演出]
図16(a)及び(b)に、演出制御部403が、変動演出中や大当たり遊技中に行うことができる盤ギミック演出及び枠ギミック演出を示す。盤ギミック演出及び枠ギミック演出の夫々は可動演出の一種であり、可動演出では可動部材(盤ギミック130、枠ギミック131)を駆動させることによって可動部材の位置及び形態の少なくとも一方が変化する。
盤ギミック130について、盤ギミック130が所定の原点位置に配置されている状態(即ち、盤ギミック130の位置が原点位置と一致している状態)を基準配置状態と称し、盤ギミック130が原点位置と異なる所定の進出位置に配置されている状態(即ち、盤ギミック130の位置が進出位置と一致している状態)を進出状態と称する。同様に、枠ギミック131について、枠ギミック131が所定の原点位置に配置されている状態(即ち、枠ギミック131の位置が原点位置と一致している状態)を基準配置状態と称し、枠ギミック131が原点位置と異なる所定の進出位置に配置されている状態(即ち、枠ギミック131の位置が進出位置と一致している状態)を進出状態と称する。
盤ギミック130の状態は原則として基準配置状態とされており、必要なタイミングにおいてのみ盤ギミック130が進出位置に配置される。同様に、枠ギミック131の状態は原則として基準配置状態とされており、必要なタイミングにおいてのみ枠ギミック131が進出位置に配置される。尚、盤ギミック130に対する原点位置と枠ギミック131に対する原点位置は互いに異なり、盤ギミック130に対する進出位置と枠ギミック131に対する進出位置も互いに異なる。盤ギミック130の位置とは、盤ギミック130の所定部分の位置を指し、ここでは、盤ギミック130の中心又は重心位置であるとする。枠ギミック131の位置とは、枠ギミック131の所定部分の位置を指し、ここでは、枠ギミック131の中心又は重心位置であるとする。
盤ギミック演出では、盤ギミック130を進出移動させることにより盤ギミック130の状態を基準配置状態から進出状態に移行させ、盤ギミック130の進出状態を所定時間だけ維持した後に、盤ギミック130の状態を基準配置状態に戻す。
枠ギミック演出では、枠ギミック131を進出移動させることにより枠ギミック131の状態を基準配置状態から進出状態に移行させ、枠ギミック131の進出状態を所定時間だけ維持した後に、枠ギミック131の状態を基準配置状態に戻す。
[ボタン演出]
演出制御部403は、特図判定又は事前判定の結果に基づき、任意のタイミングにおいてボタン演出を実行可能である。ボタン演出は、演出ボタン121を利用して行われる演出である。
図17(a)及び(b)を参照し、特別図柄及び装飾図柄の変動表示中に実行されるボタン演出について説明する。演出制御部403は、ボタン演出において、変動演出の実行期間中(換言すれば、特別図柄及び装飾図柄の変動表示の実行期間中)に所定の時間長さを有する操作有効期間を設定する。操作有効期間とは、演出ボタン121の押下による操作が有効な期間を指す。操作有効期間中であって演出ボタン121が未だ押下されていないとき、演出制御部403は、遊技者に演出ボタン121に対する操作の入力を促すための画像を画像表示部104に表示する。
遊技者に演出ボタン121に対する操作の入力を促すための画像は、例えば、図17(b)に示す如く、演出ボタン121を模したボタン画像1120と、演出ボタン121の操作有効期間を示す有効期間画像1121を含む。そして、演出制御部403は、操作有効期間中において演出ボタン121が押下されたか否かを監視し、操作有効期間中に演出ボタン121が押下された場合(より詳細には演出ボタン121の押下が検出された場合)には、その押下に応答して所定の操作対応演出を行う。通常、操作対応演出は演出ボタン121が押下された直後に実行される。ボタン演出は、ボタン画像1120及び有効期間画像1121の表示によるボタン促し演出と、演出ボタン121の押下に応じた操作対応演出とを少なくとも含む。尚、ボタン演出において、操作有効期間内に演出ボタン121が押下されなかった場合、演出制御部403は、操作有効期間の満了後に操作対応演出を行って良い。
操作対応演出は、特図判定の結果に基づく演出であって良い。即ち例えば、操作対応演出は、当該特図判定の結果についての大当たりの期待度を示唆する予告演出であって良い。予告演出としては、カットイン画像の表示、会話予告演出など様々な形態をとりうる。操作対応演出は、当該特図判定の結果が大当たりであるか否かを最終的に告知(明示)する当落演出であっても良い。但し、操作対応演出は、事前判定の結果に基づく演出であっても良い。尚、図17(b)の例では、ボタン演出が行われている期間(ボタン促し演出が行われている期間及び操作対応演出が行われている期間を含む)において、小サイズの第1~第3装飾図柄(図17(b)のKZに相当)の変動表示が行われている。
<<電源投入時処理>>
図18を参照し、電源投入時に主制御部401にて実行される電源投入時処理を詳説する。図18は、電源投入時処理のフローチャートである。電源投入時処理を形成する、図18に示された各ステップの処理は主制御部401にて実行される。
電源投入時処理では、まずステップS151において、今回の電源投入が、設定変更モード起動操作を伴う電源投入であるか否かが確認される。遊技機100の動作モードは、初期モード、設定変更モード及び遊技モードの何れかとされる。電源投入直後において遊技機100の動作モードは初期モードであり、その後、初期モードより設定変更モードを経てから遊技モードに移行するときと(即ちステップS152を経由するときと)、初期モードより設定変更モードを経ずに遊技モードに移行するときと(即ちステップS152を経由しないときと)、がある。設定変更モードにおいてのみ、遊技条件設定値の変更が可能となる。
上述したように(図6参照)、主制御基板301の背面には設定操作部416及び設定表示LED417が設けられており、設定操作部416及び設定表示LED417を用いて設定変更モードの起動及び遊技条件設定値の設定操作が行われる。
設定操作部416は、遊技者には操作不能な操作手段であって、遊技機100の管理者(遊技場の店員等)のみが操作可能な操作手段である。設定操作部416は、遊技機100の管理者から複数種類の操作(上述の設定変更モード起動操作、並びに、後述の設定OK操作、設定値変更指示操作及び確定操作を含む)を受けることが可能な操作手段であれば任意であり、例えば、1以上の押しボタンスイッチから成る。
設定表示LED417は、遊技機100にて遊技を行う遊技者には視認不能な位置に配置されている。外枠10に対して内枠11を開放した状態において、遊技機100の管理者が視認可能な位置に設定表示LED417が配置されている。
設定操作部416に対して設定変更モード起動操作を行いながら(例えば、設定操作部416に設けられた設定変更モード起動ボタンを押下しながら)電源SW445をオフ状態からオン状態に切り替えると、ステップS151からステップS152に移行する。一方、設定操作部416への設定変更モード起動操作を伴うことなく電源SW445をオフ状態からオン状態に切り替えると、或いは、不測の電断等からの復旧により設定操作部416への設定変更モード起動操作を伴うことなく遊技機100が電源オフ状態から電源オン状態に切り換わると、ステップS151からステップS171に移行する。
ステップS152に移行すると、ステップS152~S155の処理が順次実行される。ステップS152において、遊技機100の動作モードが設定変更モードに設定され、メインRAM413へのアクセスが許可される。ステップS153において、メインCPU411は、遊技条件設定値記憶領域413c(図8参照)の記憶内容を除き、メインRAM413の記憶内容を破棄して初期化するRAMクリア処理を行う。RAMクリア処理により、記憶領域413cの記憶内容を除いて、遊技機100の遊技情報が初期化され、遊技機100は初期状態となる。ステップS154において、メインCPU411は、遊技条件設定値記憶領域413cに記憶された遊技条件設定値を読み出す。尚、遊技機100の工場出荷時には、記憶領域413cの遊技条件設定値に所定値(例えば1)が代入されている。
ステップS155において、メインCPU411は、読み出した遊技条件設定値が所定の正常範囲内の整数であるかを確認する。遊技条件設定値は、1以上6以下の整数をとるものとして設計されている。故に、正常範囲は、1以上且つ6以下の範囲である。読み出した遊技条件設定値が正常範囲内の整数でない場合には(ステップS155のN)、ステップS156にて遊技条件設定値に初期値“1”を代入してからステップS157に移行するが、読み出した遊技条件設定値が正常範囲内の整数である場合には(ステップS155のY)、ステップS155からステップS157に直接移行する。
ステップS157において、メインCPU411は、現在の遊技条件設定値を示す設定値情報を設定表示LED417に表示する。例えば、設定表示LED417を7セグメントLEDディスプレイにて構成していても良く、この場合、現在の遊技条件設定値を示す設定値情報が数値として7セグメントLEDディスプレイに表示される。但し、設定値情報を視覚的に示すことができる限り、設定表示LED417は任意の表示装置であって良い。
ステップS157に続くステップS158において、メインCPU411は、設定操作部416に所定の設定OK操作が入力されているかを確認する。ステップS158において、設定操作部416に所定の設定OK操作が入力されている場合には(例えば、設定操作部416に設けられた決定ボタンが押下されている場合には)ステップS163に移行し、そうでない場合にはステップS159に移行する。
ステップS159において、メインCPU411は、設定操作部416に所定の設定値変更指示操作が入力されているかを確認し、設定操作部416に設定値変更指示操作が入力されている場合には(例えば、設定操作部416に設けられた変更ボタンが押下されている場合には)ステップS160に移行する一方、そうでない場合にはステップS157に戻る。
ステップS160において、メインCPU411は、現在の遊技条件設定値が所定範囲内の整数であるかを確認する。ここにおける所定範囲は1以上且つ5以下の範囲である。現在の遊技条件設定値が上記所定範囲内の整数でない場合には(ステップS160のN)、ステップS161にて遊技条件設定値に“0”を代入してからステップS162に移行するが、現在の遊技条件設定値が上記所定範囲内の整数である場合には(ステップS160のY)、ステップS160からステップS162に直接移行する。ステップS162において、メインCPU411は現在の遊技条件設定値に“1”を加算し、その後、ステップS157に戻る。
ステップS158にて確定OK操作があった場合に移行するステップS163において、メインCPU411は、設定操作部416に所定の確定操作が入力されているかを確認し、確定操作の入力があるとステップS164に進む。例えば、設定変更モードにおいて、設定操作部416に設けられた決定ボタンが連続して2回押下されたとき、設定OK操作と確定操作が入力されたと判断されてステップS164に移行する。但し、設定操作部416に互いに異なる決定ボタンと確定ボタンを設けておき、決定ボタン、確定ボタンにて夫々設定OK操作、確定操作を受けるようにしても良い。
ステップS164において、メインCPU411は、確定操作を受けたタイミングにおける遊技条件設定値を遊技条件設定値記憶領域413cに書き込み(即ち保存し)、その後、ステップS165~S168の処理を順次実行する。メインCPU411は、ステップS165において、演出制御部403に対し第3電源復旧コマンドを送信し、ステップS166において初期化処理を行う。ステップS166の初期化処理は、遊技条件設定値記憶領域413cの記憶内容を除き、メインRAM413の記憶内容を破棄して初期化するRAMクリア処理を含む他、必要な各種処理を含む。
初期モード及び設定変更モードにおいては、タイマ割込処理(図9参照)の割り込み実行が禁止されている。ステップS167において、メインCPU411は、タイマ割込処理(図9参照)の割り込み実行を許可すると共に遊技機100の動作モードを設定変更モードから遊技モードに切り替え、その後は、ステップS168における電源断判定処理を継続実行しながらタイマ割込処理を周期的に割込み実行する。
主制御基板301又は電源基板304には、電源基板304から主制御基板301に供給される電源電圧の電圧値を検出する電圧検出部(不図示)が設けられている。当該電圧検出部は、検出電圧値が所定の電源断閾値以下であるときには主制御部401にローレベルの電圧検出信号を出力し、そうでないときには主制御部401にローレベルよりも高い電位を有するハイレベルの電圧検出信号を出力する。遊技機100の安定動作中において、電源基板304から主制御基板301に供給される電源電圧の電圧値は、電源断閾値よりも大きい。電源断判定処理では、電圧検出部からの電圧検出信号のレベルが常時監視されており、該電圧検出信号のレベルがローレベルなると、上述の電源断時処理(図9参照)が行われる。
次に、ステップS151からステップS171に移行した場合の動作の流れを説明する。ステップS171では、今回の電源投入が、RAMクリア操作を伴う電源投入であるか否かが確認される。RAMクリア操作とは、押しボタンスイッチ等にて構成されたRAMクリアSW415を押下する操作である。RAMクリアSW415は、主制御基板301の背面に設けられた遊技者には操作不能な操作手段であって、遊技機100の管理者(遊技場の店員等)のみが操作可能な操作手段である。
設定変更モード起動操作を行うことなく且つRAMクリア操作を行いながら電源SW445をオフ状態からオン状態に切り替えると、ステップS151及びステップS171を経てステップS172に移行する。一方、設定変更モード起動操作及びRAMクリア操作を伴わずに電源SW445をオフ状態からオン状態に切り替えると、或いは、不測の電断等からの復旧により設定変更モード起動操作及びRAMクリア操作を伴うことなく遊技機100が電源オフ状態から電源オン状態に切り換わると、ステップS151及びステップS171を経てステップS174に移行する。
ステップS172に移行した場合には、ステップS172及びS173の処理を行ってからステップS176に移行し、ステップS174に移行した場合には、ステップS174及びS175の処理を行ってからステップS176に移行する。
メインCPU411は、ステップS172において、演出制御部403に対し第2電源復旧コマンドを送信し、ステップS173において、メインRAM413へのアクセスを許可してステップS166と同様の初期化処理を行う。即ち、ステップS173の初期化処理は、遊技条件設定値記憶領域413cの記憶内容を除き、メインRAM413の記憶内容を破棄して初期化するRAMクリア処理を含む他、必要な各種処理を含む。
メインCPU411は、ステップS174において、演出制御部403に対し第1電源復旧コマンドを送信し、ステップS175において電源復旧処理を行う。ステップS175の電源復旧処理では、メインRAM413へのアクセスを許可状態とし、メインRAM413のチェックサム記憶領域のデータチェック(例えば、電源断時処理にて保存されたチェックサムを用いたデータチェック)等を行う。ステップS175の処理が終了すると、遊技機100の状態は、メインRAM413の記憶内容を含め、不測の電源断時の状態に戻ることになる。
ステップS173又はS175の処理の後、ステップS176において、メインCPU411は、タイマ割込処理(図9参照)の割り込み実行を許可すると共に遊技機100の動作モードを初期モードから遊技モードに切り替え、その後は、ステップS177における電源断判定処理を継続実行しながらタイマ割込処理を周期的に割込み実行する。ステップS177の電源断判定処理は、ステップS168のそれと同じものである。
尚、ステップS151からステップS152に移行するケースにおける第3電源復旧コマンドの送信タイミングは、上述したものに限られない。即ち、ステップS151からステップS152に移行するケースにおいて、主制御部401から演出制御部403への第3電源復旧コマンドの送信タイミングは、ステップS152へ移行してからステップS167に至るまでの任意のタイミングで良い。
また、メインRAM413は、遊技条件設定値記憶領域413c以外の記憶領域を有する第1メインRAMと、遊技条件設定値記憶領域413cを有する第2メインRAMとで構成されると考えても良い。このとき、第1メインRAMと第2メインRAMは、物理的に分離した2つのRAMであっても良い。
ステップS167又はS176にてタイマ割込処理の割込み実行が許可された後においてのみ、図9に示した特別図柄処理等が実行されるため、遊技者による遊技は、初期モード、設定変更モード及び遊技モードの内、遊技モードにおいてのみ実行可能であり(換言すれば、初期モード及び設定変更モードは遊技が不能なモードであり)、例えば、遊技領域103に向けた遊技球の発射も遊技モードにおいてのみ実行可能なものとしても良い。
遊技モードにおいて、主制御部401は、設定表示LED417での設定値情報を非表示とすると良い。球切れ等の解消のために内枠11が開放されたときに、遊技者に設定値情報が視認される可能性を排除するためである。これを実現するために、遊技モードにおいては、設定表示LED417を消灯しても良いし、設定表示LED417にて設定値情報を表さない表示(例えば7セグメントLEDディスプレイにおける「-」の表示)を行うようにしても良い。但し、設定表示LED417の設置位置等によっては、遊技モードにおいても設定値情報を設定表示LED417に表示することがありえて良い。
<<遊技条件設定値に基づく大当たり確率>>
遊技モードにおいて、低確率遊技状態及び高確率遊技状態における大当たりの当選確率は、遊技条件設定値記憶領域413cに記憶された遊技条件設定値に依存して変化する。遊技条件設定値に依存して変化するのは大当たりの当選確率のみであり、それ以外の点において、遊技機100の動作は、実行される演出も含めて遊技条件設定値に依存しない。ここでは、低確率遊技状態及び高確率遊技状態において、遊技条件設定値が大きいほど大当たりの当選確率が高くなるものとする。但し、低確率遊技状態での大当たりの当選確率に対する、高確率遊技状態での大当たりの当選確率の比RTは、遊技条件設定値に依らず一定とされる。
図19に、本実施形態で想定される、遊技条件設定値と大当たりの当選確率との関係を示す。即ち、低確率遊技状態における大当たりの当選確率は、遊技条件設定値が1、2、3、4、5、6であるときにおいて、夫々、1/300、1/290、1/280、1/275、1/260、1/250とされ、高確率遊技状態における大当たりの当選確率は、遊技条件設定値が1、2、3、4、5、6であるときにおいて、夫々、1/30、1/29、1/28、1/27.5、1/26、1/25とされる。この場合、上記比RTは、遊技条件設定値に依らず、一定の“10”となる。
本願実施形態では、遊技条件設定値が6段階に可変設定されるが、遊技条件設定値の可変設定の段階数は2以上であれば幾つでも良い。
また、遊技条件設定値の概念が無く、低確率遊技状態及び高確率遊技状態での大当たりの当選確率が変更不可の遊技機100を構成するようにしても良い。この場合、上述又は後述の設定変更モード起動操作に関わる説明は無視され、主制御基板301から設定操作部416及び設定表示LED417を省略でき、電源投入時には、電源投入時処理(図18参照)にて常にステップS171を経てステップS172又はS174に進むことになる。
以下に示される遊技機100の各動作は、特に記述無き限り、遊技モードにおけるものであると解して良い(但し、電源投入時処理が行われているときには、遊技機100の動作モードは上述の如く初期モード又は設定変更モードとなっている)。
<<電源復旧に伴う演出制御部の動作>>
図20を参照し、演出制御部403は、電力の供給を受けて起動した後、主制御部401から電源復旧コマンドを受信すると、電源復旧演出処理を実行する。尚、本実施形態において、単に電源復旧コマンドと称した場合、それは、第1、第2及び第3電源復旧コマンドの内の任意の何れかを指すものとする。電源復旧演出処理は、画像表示部104に所定の復旧表示を行わせる復旧表示処理と、複数の演出手段を予め定められた動作パターンで動作させる演出手段初期動作処理と、を含む。復旧表示は、電源復旧又は電源投入に関わる情報の表示を含んでいると良い。
図21(a)に復旧表示の例を示す。図21(a)の復旧表示では、文字「電源復旧中」を含む所定の画像1151が画像表示部104に表示されている。尚、本実施形態において、単に復旧表示及び復旧表示処理と称した場合、それらは、第1、第2及び第3電源復旧コマンドの内の任意の何れかの受信に基づく復旧表示及び復旧表示処理を指すものとする。第1、第2、第3電源復旧コマンドの受信に基づく復旧表示を互いに区別する場合には、第1、第2、第3電源復旧コマンドの受信に基づく復旧表示を、夫々、第1、第2、第3復旧表示と称し、同様に、第1、第2、第3電源復旧コマンドの受信に基づく復旧表示処理を互いに区別する場合には、第1、第2、第3電源復旧コマンドの受信に基づく復旧表示処理を、夫々、第1、第2、第3復旧表示処理と称する。
復旧表示における画像表示部104の表示内容は、第1、第2及び第3復旧表示間で互いに共通であっても良く、この場合例えば、第1、第2及び第3復旧表示の何れにおいても図21(a)に示すような画像1151を表示すれば良い。
復旧表示における画像表示部104の表示内容は、第1及び第2復旧表示間で互いに相違し、且つ、第2及び第3復旧表示間で互いに共通であっても良い。この場合例えば、第1復旧表示において図21(a)に示す画像1151を画像表示部104に表示し、第2及び第3復旧表示において図21(b)に示す如く文字「RAMクリア+電源復旧中」を含む所定の画像1152を画像表示部104に表示する。
復旧表示における画像表示部104の表示内容は、第1及び第2復旧表示間で互いに共通し、且つ、第2及び第3復旧表示間で互いに相違するものであっても良い。この場合例えば、第1及び第2復旧表示において図21(a)に示す画像1151を画像表示部104に表示し、第3復旧表示において図21(c)に示す如く文字「設定変更+電源復旧中」を含む所定の画像1153を画像表示部104に表示する。
復旧表示における画像表示部104の表示内容は、第1、第2及び第3復旧表示間で互いに相違していても良い。この場合例えば、第1、第2及び第3復旧表示において、夫々、図21(a)の画像1151、図21(b)の画像1152、図21(c)の画像1153を画像表示部104に表示する。
画像1151~1153は互いに異なる画像である。
画像1151は、電源復旧又は電源投入に関わる第1情報を含む。第1情報は、遊技機100への駆動電力の供給により遊技機100が起動したことを示し、該起動に際して行われるべき所定の処理(演出手段初期動作処理を含む)が実行中であることを示す。
画像1152は、上記の第1情報と、RAMクリア処理が行われたことを示す第2情報と、を含んでいるが、第2情報を含み第1情報を含まないものであっても良い。
画像1153は、上記の第1情報と、遊技条件設定値の設定(変更を含み得る)が行われたことを示す第3情報と、を含んでいるが、第3情報を含み第1情報を含まないものであっても良いし、第2情報を更に含むものであっても良い。
尚、第1~第3復旧表示において、画像1151、1152又は1153を表示する前に、一定期間だけ、所定のカラーテストパターン画像が表示されても良い。また、復旧表示における画像表示部104の表示内容は、第1及び第3復旧表示間で互いに共通し、且つ、第1及び第2復旧表示間で互いに相違するものであっても良い。
図21(d)を参照し、第2電源復旧コマンドの受信に基づく電源復旧演出処理では、復旧表示(第2復旧表示)と共に、所定音をスピーカ115から出力させる復旧音出力(例えば、第2情報を表す音声の出力)が行われる。第3電源復旧コマンドの受信に基づく電源復旧演出処理では、復旧表示(第3復旧表示)と共に、所定音をスピーカ115から出力させる復旧音出力(例えば、第3情報を表す音声の出力)が行われる。第1電源復旧コマンドの受信に基づく電源復旧演出処理では、所定音をスピーカ115から出力させる復旧音出力が行われない。但し、第1電源復旧コマンドの受信に基づく電源復旧演出処理において、復旧表示(第1復旧表示)と共に、所定音をスピーカ115から出力させる復旧音出力(例えば、第1情報を表す音声の出力)が行うようにしても構わない。行われ得る復旧音出力の内容は、第1、第2及び第3電源復旧コマンドの受信に基づく電源復旧演出処理間において、互いに相違していても良いし、互いに共通であっても良いし、互いに部分的に相違しつつ部分的に共通であっても良い。第1電源復旧コマンドの受信に基づく電源復旧演出処理、第2電源復旧コマンドの受信に基づく電源復旧演出処理、及び、第3電源復旧コマンドの受信に基づく電源復旧演出処理の内、任意の1以上の電源復旧演出処理では、復旧音出力が行われなくても良い。
演出手段初期動作処理では、枠ランプ116、盤ランプ135、盤ギミック130及び枠ギミック131を含む複数の演出手段が、予め定められたパターンで動作せしめられる。即ち例えば、演出手段初期動作処理では、枠ランプ116及び盤ランプ135が所定パターンに沿って発光されると共に、盤ギミック130が盤ギミック演出(図16(a))と同じ態様で駆動され且つ枠ギミック131が枠ギミック演出(図16(b))と同じ態様で駆動され、この他、演出で用いられうる各種の動作(例えば演出ボタン121の突出駆動やエアーの吐出)がテスト的に行われる。
演出手段初期動作処理は、一定時間分だけ実行され、演出手段初期動作処理が行われている期間中には、復旧表示が実行されていると良い。演出手段初期動作処理の内容は、第1、第2又は第3電源復旧コマンドの受信に基づく電源復旧演出処理間で互いに共通である。但し、演出手段初期動作処理の内容は、第1、第2及び第3電源復旧コマンドの受信に基づく電源復旧演出処理間において、互いに相違していても良いし、互いに部分的に相違しつつ部分的に共通であっても良い。
図22を参照して、復旧表示の実行期間を説明する。演出制御部403が電源復旧コマンドを受信したタイミングをTaにて表す。演出制御部403は、タイミングTaから復旧表示を開始し、原則として、タイミングTaから所定時間tHKだけ経過したタイミングTbにおいて復旧表示を終了して、タイミングTbからは画像表示部104にて後述の客待ち表示を行う。即ち、原則として、タイミングTa及びTb間では復旧表示が継続実行される。ここでは、説明の具体化のため、時間tHKは20秒であるとするが、その具体的な数値は様々に変更され得る。復旧表示が行われている期間において、装飾図柄は画像表示部104に表示されない。
不測の停電等の発生により、特別図柄の変動表示中や保留情報数U1又はU2が1以上である状態で電源オフ状態から電源オン状態に移行し、その後、電源復旧する(即ち電源オン状態に戻る)ケースがある。このようなケースを含む、電源復旧ケースDH1~DH3での遊技機100の挙動について説明する。
図23には、電源復旧ケースDH1での遊技機100の挙動が示されている。電源復旧ケースDH1では、或る1つの特図判定用情報1210に対して特図判定が実行され(当該特図判定中の特図当たり判定の結果はハズレであるとする)、当該特図判定中の特図変動パターン判定により特別図柄の変動時間が50秒であることを規定する特図変動パターンが選択され、当該特図変動パターンによる特別図柄の変動表示がタイミング1212にて開始され、タイミング1212から40秒経過後のタイミング1213において停電の発生により遊技機100の状態が電源オン状態から電源オフ状態になり、その後のタイミング1214において、電力が復旧して遊技機100が電源オン状態に戻ると共に電源投入時処理の実行により第1電源復旧コマンドが主制御部401から演出制御部403に送信される。また、タイミング1213において“U1=U2=0”であるものとし、タイイング1214以降において、始動口105及び106への遊技球の入球は無かったものとする。タイミング1212及び1213間では、特図判定用情報1210への特図判定の結果に基づく変動演出(装飾図柄の変動表示を含む)が行われる。
タイミング1213にて(厳密にはタイミング1213の直前にて)実行される電源断時処理により、特図判定用情報1210に対する特図判定の結果に加えて、“U1=U2=0”であること、及び、特図判定用情報1210に対する特別図柄の変動時間が50秒であって、その内の40秒分の変動表示のみが行われていること(即ち、10秒分の特別図柄の変動表示が未実行であること)等が、メインRAM413に保存及び保護される。
タイミング1214での電源投入時処理中の電源復旧処理(図18のS175)において、メインCPU411よりメインRAM413の保存内容が読み出され、遊技機100は停電発生時の状態に戻る。このため、主制御部401は、特図判定用情報1210に対する特別図柄の変動表示の内、残りの10秒分の変動表示を再開する。当該変動表示の再開タイミングは、タイミング1214よりも若干後のタイミング(例えば1秒後)でありうるが、電源投入時処理にかかる時間は無視できる程度に小さいと仮定し、ここでは説明の簡単化のため、タイミング1214と同じであるとする。そうすると、タイミング1214から10秒だけ後のタイミング1215において、特図判定用情報1210に対する特別図柄の変動表示が終了し、特図判定の結果を表す態様にて特別図柄が停止表示される。
一方、タイミング1214での電源投入時処理を通じて主制御部401から第1電源復旧コマンドを受信した演出制御部403は、上述の如く、復旧表示処理及び演出手段初期動作処理を含む電源復旧演出処理を実行する。復旧表示の実行開始タイミングは、タイミング1214よりも若干後のタイミング(例えば1秒後)でありうるが、ここでは説明の簡単化のため、タイミング1214と同じであるとする。そうすると、タイミング1214から時間tHK(ここでは20秒)だけ復旧表示を行う。即ち、タイミング1214及び1215間では、特図判定用情報1210への特図判定の結果に基づく変動演出(装飾図柄の変動表示を含む)を行わずに、復旧表示を行う。そして、タイミング1214から時間tHKが経過したタイミング1216の後には、客待ち表示を行う。
電源復旧ケースDH1において、以下のような変形が可能である(尚、当該変形の説明にて示す数値は説明の具体化のものであって、任意に変更され得る)。
電源復旧ケースDH1に対する第1の変形に関し、演出制御部403は、タイミング1215にて変動停止コマンドを主制御部401から受信することになるが、当該変動停止コマンドを受信した時点で復旧表示を終了しても良い。この場合、演出制御部403は、変動停止コマンドを受信すると、遅滞なく、特図判定用情報1210への特図判定の結果を示す態様による装飾図柄の停止表示を行って良い。
電源復旧ケースDH1に対する第2の変形に関し、主制御部401は、タイミング1214から準備時間に相当する3秒が経過したタイミングから、特図判定用情報1210に対する特別図柄の変動表示の内、残りの10秒分の変動表示を再開しても良い。当該再開を行うとき、主制御部401は、特別図柄の変動再開を示す変動再開コマンドを演出制御部403に送信しても良く、この場合、演出制御部403は、タイミング1214にて電源復旧コマンドを受信してから変動再開コマンドを受信するまでの間は復旧表示を行い、変動再開コマンドを受信すると復旧表示を終了して、その後に変動停止コマンドを受信するまで、特図判定用情報1210への特図判定の結果に基づく変動演出(装飾図柄の変動表示を含む)を行うようにしても良い。
図24には、電源復旧ケースDH2での遊技機100の挙動が示されている。電源復旧ケースDH2では、或る1つの特図判定用情報1220に対して特図判定が実行され(当該特図判定中の特図当たり判定の結果はハズレであるとする)、当該特図判定中の特図変動パターン判定により特別図柄の変動時間が50秒であることを規定する特図変動パターンが選択され、当該特図変動パターンによる特別図柄の変動表示がタイミング1222にて開始され、タイミング1222から40秒経過後のタイミング1223において停電の発生により遊技機100の状態が電源オン状態から電源オフ状態になり、その後のタイミング1224において、電力が復旧して遊技機100が電源オン状態に戻ると共に電源投入時処理の実行により第1電源復旧コマンドが主制御部401から演出制御部403に送信される。また、タイミング1223において“U1=1”且つ“U2=0”であるものとし、タイイング1224以降において、始動口105及び106への遊技球の入球は無かったものとする。タイミング1222及び1223間では、特図判定用情報1220への特図判定の結果に基づく変動演出(装飾図柄の変動表示を含む)が行われる。
タイミング1223にて(厳密にはタイミング1223の直前にて)実行される電源断時処理により、特図判定用情報1220に対する特図判定の結果に加えて、“U1=1”且つ“U2=0”であること、及び、特図判定用情報1220に対する特別図柄の変動時間が50秒であって、その内の40秒分の変動表示のみが行われていること(即ち、10秒分の特別図柄の変動表示が未実行であること)等が、メインRAM413に保存及び保護される。
タイミング1224での電源投入時処理中の電源復旧処理(図18のS175)において、メインCPU411よりメインRAM413の保存内容が読み出され、遊技機100は停電発生時の状態に戻る。このため、主制御部401は、特図判定用情報1220に対する特別図柄の変動表示の内、残りの10秒分の変動表示を再開する。当該変動表示の再開タイミングは、タイミング1224よりも若干後のタイミング(例えば1秒後)でありうるが、電源投入時処理にかかる時間は無視できる程度に小さいと仮定し、ここでは説明の簡単化のため、タイミング1224と同じであるとする。そうすると、タイミング1224から10秒だけ後のタイミング1225において、特図判定用情報1220に対する特別図柄の変動表示が終了し、特図判定の結果を表す態様にて特別図柄が停止表示される。その後、所定の確定表示期間(ここでは0.5秒であるとする)が経過したタイミング1226において、特図判定用情報記憶領域413aに記憶されていた特図判定用情報1230への特図判定の結果に基づく特別図柄の次変動表示が開始される。ここでは、特図判定用情報1230に対し、特別図柄の変動時間が40秒であることを規定する特図変動パターンが選択されたものとする。そうすると、タイミング1226から40秒だけ経過したタイミングにて、特図判定用情報1230に対する特図判定の結果を示す態様で特別図柄が停止表示されることになる。
一方、タイミング1224での電源投入時処理を通じて主制御部401から第1電源復旧コマンドを受信した演出制御部403は、上述の如く、復旧表示処理及び演出手段初期動作処理を含む電源復旧演出処理を実行する。復旧表示の実行開始タイミングは、タイミング1224よりも若干後のタイミング(例えば1秒後)でありうるが、ここでは説明の簡単化のため、タイミング1224と同じであるとする。そうすると、タイミング1224から復旧表示を行う。より具体的には、タイミング1224及び1225間では、特図判定用情報1220への特図判定の結果に基づく変動演出(装飾図柄の変動表示を含む)を行わずに、復旧表示を行う。
但し、タイミング1226において、特図判定用情報1230についての変動開始コマンドを主制御部401から受信すると、演出制御部403は、復旧表示を終了して、特図判定用情報1230への特図判定の結果に基づく変動演出(装飾図柄の変動表示を含む)を開始する。即ち、タイミング1224から所定時間tHK(ここでは20秒)が経過するのを待つことなく復旧表示を終了する。
電源復旧ケースDH2において、以下のような変形が可能である(尚、当該変形の説明にて示す数値は説明の具体化のものであって、任意に変更され得る)。
電源復旧ケースDH2に対する第1の変形に関し、演出制御部403は、タイミング1225にて変動停止コマンドを主制御部401から受信することになるが、当該変動停止コマンドを受信した時点で復旧表示を終了しても良い。この場合、演出制御部403は、変動停止コマンドを受信すると、遅滞なく、特図判定用情報1220への特図判定の結果を示す態様による装飾図柄の停止表示を行って良い。
電源復旧ケースDH2に対する第2の変形に関し、主制御部401は、タイミング1224から準備時間に相当する3秒が経過したタイミングから、特図判定用情報1220に対する特別図柄の変動表示の内、残りの10秒分の変動表示を再開しても良い。当該再開を行うとき、主制御部401は、特別図柄の変動再開を示す変動再開コマンドを演出制御部403に送信しても良く、この場合、演出制御部403は、タイミング1224にて電源復旧コマンドを受信してから変動再開コマンドを受信するまでの間は復旧表示を行い、変動再開コマンドを受信すると復旧表示を終了して、その後に変動停止コマンドを受信するまで、特図判定用情報1220への特図判定の結果に基づく変動演出(装飾図柄の変動表示を含む)を行うようにしても良い。
図25には、電源復旧ケースDH3での遊技機100の挙動が示されている。電源復旧ケースDH3では、“U1=0”及び“U2=0”であり、特別図柄が停止表示されており且つ大当たり遊技中ではないタイミング1241において停電の発生により遊技機100の状態が電源オン状態から電源オフ状態になり、その後のタイミング1242において、電力が復旧して遊技機100が電源オン状態に戻ると共に電源投入時処理の実行により第1電源復旧コマンドが主制御部401から演出制御部403に送信される。
タイミング1241(厳密にはタイミング1241の直前にて)にて実行される電源断時処理により、“U1=0”且つ“U2=0”であること等を含む、停電発生時の各情報がメインRAM413に保存及び保護される。
タイミング1242での電源投入時処理中の電源復旧処理(図18のS175)において、メインCPU411よりメインRAM413の保存内容が読み出され、遊技機100は停電発生時の状態に戻る。電源復旧ケースDH3では、タイミング1242から所定時間tHK(20秒)が経過する前に始動口105又は106に遊技球が入球して特図判定用情報1240が取得され、タイミング1242から所定時間tHK(20秒)が経過する前のタイミング1243にて、特図判定用情報1240に対する特別図柄の変動表示が開始されると共に、特図判定用情報1240についての変動開始コマンドが演出制御部403にて受信される。ここでは、特図判定用情報1240に対し、特別図柄の変動時間が40秒であることを規定する特図変動パターンが選択されたものとする。そうすると、特別図柄の変動開始から40秒だけ経過したタイミングにて、特図判定用情報1240に対する特図判定の結果を示す態様で特別図柄が停止表示されることになる。
タイミング1242での電源投入時処理を通じて主制御部401から第1電源復旧コマンドを受信した演出制御部403は、上述の如く、復旧表示処理及び演出手段初期動作処理を含む電源復旧演出処理を実行する。復旧表示の実行開始タイミングは、タイミング1242よりも若干後のタイミング(例えば1秒後)でありうるが、ここでは説明の簡単化のため、タイミング1242と同じであるとする(電源投入時処理にかかる時間も無視できる程度に小さいと仮定する)。そうすると、タイミング1242から復旧表示を行う。
タイミング1243において、特図判定用情報1240についての変動開始コマンドを主制御部401から受信すると、演出制御部403は、復旧表示を終了して、特図判定用情報1240に対する特図判定の結果に基づく変動演出(装飾図柄の変動表示を含む)を開始する。即ち、タイミング1242から所定時間tHK(ここでは20秒)が経過するのを待つことなく復旧表示を終了する。
但し、或いは、タイミング1243での変動開始コマンドの受信に関わらず、タイミング1242から所定時間tHK分だけ復旧表示を継続実行するようにしても良い。この場合において、タイミング1242から所定時間tHKが経過したタイミングにおいて特別図柄の変動表示が継続中であるならば、当該タイミングから装飾図柄の変動表示を行うようにしても良いし、次の変動開始コマンドを受信するまで装飾図柄の変動表示を行わないようにしても良い。
尚、停電による電力遮断ではなくタイミング1241にて電源SW445の操作により遊技機100が電源オフ状態とされた後、タイミング1242にて電源SW445の操作により遊技機100が電源オン状態に戻ると共に第1、第2又は第3電源復旧コマンドが演出制御部403にて受信された場合にも、タイミング1242を含むタイミング1242以降の動作は、上述したものと同様であって良い。
<<遊技モードにおける各状態の表示について>>
図26(a)~(d)を参照し、画像表示部104の表示内容例を説明する。図26(a)~(d)は、夫々、特別図柄及び装飾図柄の変動表示が行われている状態、特別図柄及び装飾図柄の停止表示が行われている状態(但し、大当たり遊技状態及び客待ち状態を除く)、大当たり遊技状態、客待ち状態での画像表示部104の表示内容例を表している。特図判定用情報が記憶領域413aに記憶されているとき、演出制御部403は、記憶されている特図判定用情報ごとに、特図判定用情報が記憶領域413aに記憶されていることを示す保留画像を画像表示部104の所定の保留画像表示領域に表示することができる。図26(a)及び(b)では、記憶領域413aに2つの特図判定用情報が記憶されていることが想定されており、2つの保留画像1311及び1312が表示されている。
図26(c)に示す如く、大当たり遊技状態では、当該大当たりの種類に応じた態様にて装飾図柄が停止表示されると共に、ラウンド番号(現在実行されているラウンド遊技の番号)、及び、右打ちを行うべきことを指示する右打ち表示が表示され、且つ、当たり演出を構成する所定の当たり演出画像が画像表示部104に表示される。
図26(d)に示す如く、客待ち状態では、客待ち演出を構成する所定の客待ち演出画像が画像表示部104に表示される。上述の客待ち表示(図22等参照)とは、客待ち状態における画像表示部104での表示を指し(逆に言えば客待ち表示が行われている状態は客待ち状態であり)、従って客待ち演出画像の表示を含む。
客待ち状態について説明する。まず、図22及び図23に示すような電源復旧に関わるケースにおいて、復旧表示を経て客待ち表示が行われている状態は客待ち状態である。この他、遊技機100の起動後の任意のタイミングにおいて、大当たり遊技及び小当たり遊技が行われておらず且つ特別図柄が停止表示中であって且つ“U1=U2=0”である状態が所定時間(例えば5秒)以上継続すると、演出制御部403にて客待ちフラグがオンに設定される。客待ちフラグがオンとされた後、変動開始コマンドが受信されると演出制御部403は客待ちフラグをオフとする。客待ちフラグがオンであるとき客待ち状態であり、客待ちフラグがオフであるとき客待ち状態ではない。
<<音量・光量設定機能>>
遊技機100は、遊技機100のスピーカ115の音量及び発光装置の光量を調整する機能を有している。音量の調整手段には、ハードウェア音量調整手段とソフトウェア音量調整手段とがあり、光量の調整手段にも、ハードウェア光量調整手段とソフトウェア光量調整手段とがある。
音量とは、例えば、人間の可聴帯域に含まれる所定周波数帯域での音の大きさ(ラウドネス)、音圧レベル又は音の強さ(音響パワー)である。光量とは、輝度又は照度により表される光の明るさを表す。
ハードウェア音量調整手段及びハードウェア光量調整手段は、音量切替SW435(図6)にて実現される。音量切替SW435は、演出制御基板301の背面に設けられた、遊技者が操作不能であって且つ遊技機100の管理者(遊技場の店員等)のみが操作可能なスイッチである。これに対し、ソフトウェア音量調整手段及びソフトウェア光量調整手段は、遊技者が操作内容な操作手段にて構成され、ここでは十字キー122を用いて(必要に応じて演出ボタン121を更に用いて)実現される。
即ち、遊技機100の音量及び光量は、音量切替SW435の設定内容(換言すれば音量切替SW435に対する操作内容)と、遊技者による十字キー122への操作内容とに基づいて、調整及び設定される。
図27(a)に、音量切替SW435を示す。音量切替SW435は、スライド式スイッチであり、摘み435aを有する。音量切替SW435において、操作者は摘み435aの位置をスライドさせることが可能となっており、スライド操作により、摘み435aを位置1331~1334の何れかの位置に配置させることができる。音量切替SW435に正対する操作者から見て位置1334が左端にあり、左端から右端に向けて、位置1334、1331、1332、1333の順に並んでいる。演出制御部403は、摘み435aの位置によりH/W音量値(ハードウェア音量値)を設定する。具体的には、図27(b)に示す如く、摘み435aが、位置1334、1331、1332、1333に配置されているとき、H/W音量値を、夫々、10、1、5、10に設定する。
遊技機100では、電力消費モードをエコモード又は非エコモードに設定することができる。摘み435aが位置1331~1333の何れかに配置されているとき、電力消費モードは非エコモードに設定され、摘み435aが位置1334に配置されているときにのみ、電力消費モードはエコモードに設定される。
電力消費モードがエコモードに設定されるとき、非エコモードと比べて、調整対象発光装置の発光による光量(輝度又は照度)が低くなる。遊技機100に含まれる、光を出射可能な発光装置は、調整対象発光装置及び非調整対象発光装置の何れかに分類される。調整対象発光装置の発光による光量は、電力消費モードがエコモード及び非エコモードの何れに設定されているかに依存して変化するのに対し、非調整対象発光装置の発光による光量は、電力消費モードがエコモード及び非エコモードの何れに設定されているかに依存しない。或いは、電力消費モードがエコモードに設定されるとき、非エコモードと比べて、調整対象発光装置の発光による光量がVECO1%だけ低くなるとした場合、非調整対象発光装置の発光による光量はVECO2%だけ低くなる。VECO1及びVECO2は0より大きく且つ100より小さな、%を単位とする数値であり、“VECO1>VECO2”が成立する。
調整対象発光装置は、少なくとも枠ランプ116及び盤ランプ135を含む。画像表示部104を構成する液晶表示装置のバックライトは、調整対象発光装置及び非調整対象発光装置のどちらに属していても良い。情報表示部114に設けられた特別図柄表示部201、普通図柄表示部202、保留表示部203、ラウンド数表示部204及び右打ち表示部205(図4)は非調整対象発光装置に属する。設定表示LED417(図6参照)及び後述のエラー報知用LEDも非調整対象発光装置に属する。但し、設定表示LED417及び後述のエラー報知用LEDを調整対象発光装置に属するものとする変形も可能である。
遊技者は、音量及び光量の調整可能期間において、十字キー122を操作することでS/W音量値(ソフトウェア音量値)及びS/W光量値(ソフトウェア光量値)を調整及び設定することができる。
スピーカ115の出力音の音量はS/W音量値に応じたものとされ、当該音量はS/W音量値が大きいほど大きい。ここでは、S/W音量値は1以上10以下の整数をとるものとする。即ち、音量が10段階で調整可能とされるが音量の調整段階数はこれに限定されない。S/W音量値の初期値はH/W音量値である。電源復旧演出処理(図20参照)において、又は、客待ち状態にて遊技者の操作(演出ボタン121又は十字キー122への押下操作)が一定時間(例えば120秒)行われない場合などにおいて、S/W音量値はH/W音量値にリセットされる。
調整対象発光装置の光量はS/W光量値に応じたものとされ、当該光量はS/W光量値が大きいほど大きい。ここでは、S/W光量値は1以上3以下の整数をとるものとする。即ち、光量が3段階で調整可能とされるが光量の調整段階数はこれに限定されない。S/W光量値の初期値は所定のデフォルト光量値(例えば3)である。電源復旧演出処理(図20参照)において、又は、客待ち状態にて遊技者の操作(演出ボタン121又は十字キー122への押下操作)が一定時間(例えば120秒)行われない場合などにおいて、S/W光量値は所定のデフォルト光量値にリセットされる。特別図柄表示部201などの非調整対象発光装置の光量は、S/W光量値に依存せず、一定とされる。
非エコモードにてS/W光量値が“3”であるときの調整対象発光装置の光量を100%とした場合、エコモードにてS/W光量値が“3”であるときの調整対象発光装置の光量は例えば85%とされ、S/W光量値が“2”、“1”であるときの調整対象発光装置の光量は、非エコモード及びエコモードの何れに設定されているかに関係なく、例えば、夫々、50%、15%とされる。
尚、演出制御部403は、音量切替SW435への操作の有無(即ち摘み435の位置変化の有無)を常に監視しており、摘み435aの位置変化が検知された場合には、即時に、H/W音量値をS/W音量値に設定し且つ所定のデフォルト光量値をS/W光量値に設定する。
図28を参照して、音量及び光量の調整可能期間(以下単に調整可能期間と称する)を説明する。調整可能期間とは、十字キー122の操作によりS/W音量値及びS/W光量値の変更を通じて音量及び光量を調整することが可能な期間である。調整可能期間と異なる期間を調整不能期間と称する。調整不能期間では、十字キー122を操作しても、該操作によってはS/W音量値及びS/W光量値が変更されず、結果、音量及び光量が調整されない。
客待ち状態となっている期間は基本的に調整可能期間1351に属する。但し、客待ち状態において、所定画像IPLが表示されている期間は調整不能期間とされる。所定画像IPLは、例えば、所謂ぱちログ画面を構成する画像やメニュー画面を構成する画像であり、所定画像IPLが表示されている期間では、十字キー122にて他の操作を受け付けるため、当該期間は調整不能期間となっている。
特別図柄及び装飾図柄の変動表示が行われている期間(以下、変動表示期間と称する)は基本的に調整可能期間1352に属する。但し、変動表示期間の一部は調整不能期間とされても良い。例えば、特別図柄の変動開始に同期して演出制御部403にて変動開始コマンドが受信されると、演出制御部403は装飾図柄の変動表示を開始するが、変動開始コマンドの受信タイミング(装飾図柄の変動表示の開始タイミング)から所定の変動開始動作認識時間(例えば0.5秒)が経過するまでは調整不能期間とされる。また例えば、演出制御部403は、変動表示期間において、特図判定又は事前判定の結果に応じ十字キー122を用いた操作演出を行うことがあり、このような操作演出が行われる操作演出期間も調整不能期間とされる。
また、特別図柄の変動停止に同期して演出制御部403にて変動停止コマンドを受信すると、演出制御部403は、変動表示させていた装飾図柄を特図判定の結果に応じた態様で停止表示させるが、変動停止コマンドの受信タイミング(装飾図柄を停止表示させたタイミング)から所定の確定表示時間(例えば0.5秒)が経過するまでは調整不能期間とされる。ハズレに対応する変動停止コマンドの受信から確定表示時間が経過した後、新たな変動開始コマンドが受信されるまでの期間であって且つ客待ち状態となっていない期間は調整可能期間1353に属する。また、図28には示していないが、大当たり遊技の終了後、新たな変動開始コマンドが受信されるまでの期間であって且つ客待ち状態となっていない期間も調整可能期間1353に属する。
大当たり遊技中は基本的に調整可能期間1354に属する。より具体的には例えば、大当たり遊技を構成する第1ラウンド遊技の開始タイミングから最終ラウンド遊技の終了タイミングまでのラウンド期間は調整可能期間1354に属していると良い。大当たりに対応する変動停止コマンドの送受信後、第1ラウンド遊技が開始されるまでには所定のオープニング期間が設けられ、最終ラウンド遊技の終了後には所定のエンディング期間が設けられるが、オープニング期間及びエンディング期間の少なくとも一方も調整可能期間1354に属していると解しても良い。但し、オープニング期間、ラウンド期間及びエンディング期間の中に、部分的に調整不能期間が存在していても良い。例えば、ラウンド期間中に再生出力されるべき楽曲を選択するための操作を第1ラウンド遊技の実行中に十字キー122にて受け付ける場合、第1ラウンド遊技の実行期間は調整不能期間とされる。
図29(a)~(d)を参照し、上キー、下キー、左キー及び右キーから成る十字キー122を用いて、音量又は光量が調整される際の表示内容を説明する。尚、ここにおいて、図29(a)~(d)、図30及び図31を参照して説明される表示内容及び動作等は、後述のエラー報知が一切行われていない状況下での表示内容及び動作等であるものとする。調整可能期間において、所定の調整用画像表示操作が入力されると、演出制御部403は、画像表示部104の調整用表示領域1410に調整用画像1420を表示する。調整用画像表示操作は、例えば、上キー、下キー、左キー及び右キーの何れかを押下する操作であるが、遊技者が操作可能な操作手段に対する任意の操作であって良い。尚、特に例えば客待ち状態においては、調整用画像表示操作が入力されていなくても、調整用表示領域1410に調整用画像1420が表示されていることがあっても良い。
客待ち状態において、調整用表示領域1410は、図29(c)に示す如く客待ち演出を構成する画像の表示領域と重なることがあり、この場合、客待ち演出を構成する画像の上方に調整用画像1420が重畳表示される。装飾図柄の変動及び停止表示中において、調整用表示領域1410は、図29(d)に示す如く変動表示又は変動停止されている装飾図柄の表示領域と重なることがあり、この場合、変動表示又は変動停止されている装飾図柄の上方に調整用画像1420が重畳表示される。調整用画像1420の全部又は一部は透過性を有していると良い。
図29(d)に示す如く、調整用画像1420は、カーソル1421と、音量ゲージ1422及び音量値数値画像1423と、光量ゲージ1424及び光量値数値画像1425と、を含む。カーソル1421は、項目「音量」及び項目「光量」の何れが選択されているかを示すものであり、十字キー122の上キー又は下キーへの操作に応答して、カーソル1421が上下方向に移動することで項目「音量」又は項目「光量」が選択される。音量ゲージ1422、音量値数値画像1423は、夫々、現在のS/W音量値を図形、数値として表示する画像である。光量ゲージ1424、光量値数値画像1425は、夫々、現在のS/W光量値を図形、数値として表示する画像である。
図30を参照し、客待ち状態での調整可能期間1351又は大当たり遊技中ではなく且つ特別図柄及び装飾図柄の変動停止中の調整可能期間1353(図28参照)において、十字キー122により音量又は光量が調整される動作を説明する。調整可能期間1351及び1353は、特別図柄及び装飾図柄の変動表示が行われていない期間であるという点で共通している。尚、図30では、図面の煩雑化上、画像表示部104に調整用画像1420のみが表示されているかのようになっているが、他の画像(例えば客待ち演出を構成する画像)も調整用画像1420と共に表示され得る。
調整用画像1420が表示されているとき、十字キー122の上キー又は下キーを必要に応じて操作してカーソル1421を項目「音量」に合わせると項目「音量」が選択された状態となり、当該状態で、十字キー122の左キーを1回押下するごとにS/W音量値が1ずつ減少する一方、十字キー122の右キーを1回押下するごとにS/W音量値が1ずつ増大する。但し、S/W音量値がS/W音量値の下限値“1”を下回ることがないように且つS/W音量値の上限値“10”を上回ることがないようにS/W音量値の変化に制限が加えられる。カーソル1421を項目「音量」に合わせた状態で入力されうる、S/W音量値を減少又は増大させるための操作(ここでは、左キー又は右キーの押下操作)を、以下では、音量値変更指示操作と称する。音量ゲージ1422、音量値数値画像1423は、夫々、現在のS/W音量値を図形、数値として表示する画像であるため、音量値変更指示操作の入力に応答して、音量ゲージ1422及び音量値数値画像1423の内容は変化する(但し、上記制限が加わる場合を除く)。
演出制御部403は、調整可能期間1351及び1353において、音量値変更指示操作にてS/W音量値が変更される度に、変更後のS/W音量値に応じた音量にて所定の目安音(例えばピロンと聞こえるような音)をスピーカ115から出力させる。目安音の音量は変更後のS/W音量値が大きいほど大きい。
調整用画像1420が表示されているとき、十字キー122の上キー又は下キーを必要に応じて操作してカーソル1421を項目「光量」に合わせると項目「光量」が選択された状態となり、当該状態で、十字キー122の左キーを1回押下するごとにS/W光量値が1ずつ減少する一方、十字キー122の右キーを1回押下するごとにS/W光量値が1ずつ増大する。但し、S/W光量値がS/W光量値の下限値“1”を下回ることがないように且つS/W光量値の上限値“3”を上回ることがないようにS/W光量値の変化に制限が加えられる。カーソル1421を項目「光量」に合わせた状態で入力されうる、S/W光量値を減少又は増大させるための操作(ここでは、左キー又は右キーの押下操作)を、以下では、光量値変更指示操作と称する。光量ゲージ1424、光量値数値画像1425は、夫々、現在のS/W光量値を図形、数値として表示する画像であるため、光量値変更指示操作の入力に応答して、光量ゲージ1424及び光量値数値画像1425の内容は変化する(但し、上記制限が加わる場合を除く)。
演出制御部403は、調整可能期間1351及び1353において、光量値変更指示操作にてS/W光量値が変更されると、直ちに、調整対象発光装置の光量(輝度又は照度)を変更後のS/W光量値に応じたものとする。
調整可能期間1351又は1353において、調整用画像1420は常に表示されているものでは無い。例えば、調整可能期間1351又は1353において、調整用画像1420は原則として非表示とされ、上述の調整用画像表示操作の入力があったときに調整用画像1420が表示されるようにする(図29(a)参照)。そして、調整用画像1420が表示されているときに、継続して所定時間(例えば3秒)以上、十字キー122に対して何ら操作が入力されないとき、調整用画像1420を非表示とすると良い。但し、調整可能期間1351又は1353において調整用画像1420を常に表示しておくようにしても良い。
図31を参照し、特別図柄及び装飾図柄の変動表示中の調整可能期間1352又は大当たり遊技中の調整可能期間1354(図28参照)において、十字キー122により音量又は光量が調整される動作を説明する。尚、図31では、図面の煩雑化上、画像表示部104に調整用画像1420のみが表示されているかのようになっているが、他の画像(例えば変動表示されている装飾図柄の画像)も調整用画像1420と共に表示され得る。
調整可能期間1352及び1354において、項目「音量」が選択された状態での右キー又は左キーの押下操作(即ち音量値変更指示操作)に基づくS/W音量値の変更動作は、上述の調整可能期間1351及び1353におけるものと同様である。但し、調整可能期間1352及び1354においては、変動演出又は当たり演出を構成する音の出力を優先すべく、音量値変更指示操作の入力を通じてS/W音量値が変更されても上述の目安音は出力されない(但し出力するようにしても良い)。
調整可能期間1352及び1354において、項目「光量」が選択された状態での右キー又は左キーの押下操作(即ち光量値変更指示操作)に基づくS/W光量値の変更動作は、上述の調整可能期間1351及び1353におけるものと同様である。演出制御部403は、調整可能期間1352及び1354において、左キー又は右キーの押下操作にてS/W光量値が変更されると、直ちに、調整対象発光装置の光量(輝度又は照度)を変更後のS/W光量値に応じたものとする。
調整可能期間1352又は1354において、調整用画像1420は常に表示されているものでは無い。例えば、調整可能期間1352又は1354において、調整用画像1420は原則として非表示とされ、上述の調整用画像表示操作の入力があったときに調整用画像1420が表示されるようにする(図29(a)参照)。そして、調整用画像1420が表示されているときに、継続して所定時間(例えば1.5秒)以上、十字キー122に対して何ら操作が入力されないとき、調整用画像1420を非表示とすると良い。尚、調整用画像1420の表示中において、新たな変動開始コマンドを受信した場合など調整可能期間から調整不能期間に突入した場合には、直ちに調整用画像1420を非表示とする。但し、調整可能期間1352又は1354において調整用画像1420を常に表示しておくようにしても良い。
尚、装飾図柄の変動表示が開始されたことを遊技者に明確に知らしめるべく、上述の如く(図28参照)、変動開始コマンドの受信タイミング(装飾図柄の変動表示の開始タイミング)から所定の変動開始動作認識時間(例えば0.5秒)が経過するまでは調整不能期間としている。これに類似して、装飾図柄の停止表示態様を遊技者に明確に知らしめるべく、上述の如く(図28参照)、変動停止コマンドの受信タイミング(装飾図柄を停止表示させたタイミング)から所定の確定表示時間(例えば0.5秒)が経過するまでは調整不能期間としている。しかしながら、特に例えば、調整用画像1420の表示が変動表示又は停止表示される装飾図柄の視認性を妨げないのであれば、変動開始動作認識時間に対応する期間は調整可能期間1352に含められても良いし、確定表示時間に対応する期間は調整可能期間1353に含められても良い。
また、S/W音量値を調整及び変更するためだけに利用される音量調整用専用スイッチ及びS/W光量値を調整及び変更するためだけに利用される光量調整用専用スイッチを、遊技者が操作可能なスイッチとして、ガラス枠12の演出ボタン121の近辺に設けておいても良い。この場合、音量調整用専用スイッチへの操作が音量値変更指示操作として機能し、光量調整用専用スイッチへの操作が光量値変更指示操作として機能することになる。そして、この場合には、上述の説明において、調整不能期間とすると定められた任意の期間を調整可能期間に含めることが可能となる。
<<外部端子基板>>
図32は、主制御基板301と外部端子基板305と外部装置610との電気的な接続関係を示す図である。外部装置610は、遊技場に設けられたホールコンピュータを含み、遊技機100に対応付けられたデータ表示器等を更に含み得る。
外部端子基板305には、出力回路OC[1]~OC[m]と、出力端子部TM[1]~TM[m]と、接続用コネクタCNOと、が実装されている。ここで、mは2以上の任意の整数であり、例えばm=10である。1つの出力回路OC[i]に対して1つの出力端子部TM[i]が対応付けられている(iは整数)。即ち、外部端子基板305には、出力回路OC[i]及び出力端子部TM[i]から成る回路ブロックが計m組分実装されている。m組の回路ブロックの構成は互いに同じである。
各出力端子部TM[i]は一対の端子から成る。各出力端子部TM[i]について、一対の端子が一対の配線(電線)を介して外部装置610に接続されている。出力端子部TM[1]~TM[m]の一部又は全部は、データ表示器を介してホールコンピュータに接続される場合もあるし、データ表示器を介さずにホールコンピュータに接続される場合もある。
主制御基板301には、主制御部401等を構成する部品に加えて接続用コネクタCNMも実装されており、接続用コネクタCNMと接続用コネクタCNOとがハーネスを介して接続されている。主制御部401は、外部装置610に出力すべき外部出力信号を、コネクタCNM、ハーネス及びコネクタCNOを介して外部端子基板305に出力する。尚、上記ハーネスを介して出力回路OC[1]~OC[m]の駆動電圧も主制御基板301から外部端子基板305に供給されて良い。
主制御部401から外部端子基板305に出力される外部出力信号として、m種類の外部出力信号があり、m種類の外部出力信号を記号AOUT[1]~AOUT[m]にて表す。1以上m以下の各整数iについて、外部出力信号AOUT[i]は、外部端子基板305に設けられた配線パターンを介して出力回路OC[i]に伝達され、出力回路OC[i]にて電気的に絶縁された形態で出力端子部TM[i]から出力される。接続用コネクタCNOと出力端子部TM[1]~TM[m]との間の電気的な絶縁を実現すべく、出力回路OC[1]~[m]の夫々はフォトカプラ及び抵抗素子を含んで構成される。
1以上m以下の各整数iについて、外部出力信号AOUT[i]は、互いに電位が異なる第1レベル及び第2レベルの何れかをとる電圧信号であり、外部出力信号AOUT[i]の信号レベルが第1レベルのときには出力回路OC[i]により出力端子部TM[i]の一対の端子間が非導通となり、外部出力信号AOUT[i]の信号レベルが第2レベルのときには出力回路OC[i]により出力端子部TM[i]の一対の端子間が導通する。即ち、外部出力信号AOUT[i]が、一対の端子間を導通又は非導通とする態様の信号に変換され、変換後の信号が外部出力信号BOUT[i]として出力端子部TM[i]から出力されると言える。より具体的には例えば、出力回路OC[i]のフォトカプラの出力側はオープンコレクタ状態のフォトトランジスタとなっていて、フォトトランジスタのコレクタ及びエミッタが出力端子部TM[i]における一対の端子の一方の端子及び他方の端子に接続される。そして、当該フォトトランジスタのコレクタ及びエミッタ間に抵抗素子を介して直流電圧を印加しておくことで、一対の端子間の導通又は非導通による信号を外部出力信号BOUT[i]として取り出すことができる。
以下では、任意の出力端子部TM[i]について、出力端子部TM[i]における一対の端子間を導通させること又は出力端子部TM[i]における一対の端子間が導通している状態を出力端子部TM[i]のオンと表現し、出力端子部TM[i]における一対の端子間を非導通にすること又は出力端子部TM[i]における一対の端子間が非導通となっている状態を出力端子部TM[i]のオフと表現する。主制御部401が各出力端子部のオン、オフを制御することになる。出力端子部TM[1]~TM[m]は、原則としてオフに維持されており、必要なタイミングにおいてのみオンとされる。
外部出力信号AOUT[i]と外部出力信号BOUT[i]は、信号の出力主体が異なるだけであって、互いに同じ外部出力情報IOUT[i]を表している。主制御基板301(主制御部401)からの外部出力信号AOUT[i]の出力と、外部端子基板305からの外部出力信号BOUT[i]の出力と、主制御基板301(主制御部401)からの外部出力情報IOUT[i]の出力と、外部端子基板305からの外部出力情報IOUT[i]の出力とは、互いに同じものを指すと考えて良い。
尚、上述したように、外部端子基板305を払出制御基板302に接続する構成が採用されても良く、この場合には、接続用コネクタCNMを払出制御基板302に実装して、払出制御部402がコネクタCNM、ハーネス及びコネクタCNOを介して外部端子基板305に外部出力信号AOUT[1]~AOUT[m](換言すれば外部出力情報IOUT[1]~IOUT[m])を出力すれば良い。この場合、払出制御部402が各出力端子部のオン、オフを制御することになる。
外部端子基板305から出力される外部出力信号BOUT[1]~BOUT[m](換言すれば外部出力情報IOUT[1]~IOUT[m])には、例えば、変動表示されていた特別図柄が停止表示されたことを示すスタート信号(換言すればスタート情報)、大当たり遊技の実行中であることを示す大当たり信号(換言すれば大当たり情報)、遊技機100の遊技状態が高確率電サポ遊技状態となっていることを示す確変信号(換言すれば確変情報)、所定数(例えば10個)の賞球の払い出しが行われたことを示す賞球信号(換言すれば賞球情報)、遊技機100にて何らかのエラーが検出されたことを示すエラー検出信号(換言すればエラー検出情報)など、様々な信号(換言すれば情報)が含まれる。
<<エラーの種類について>>
図33に、遊技機100にて発生し得る複数種類のエラー(換言すれば異常)を列記する。図33に示すエラーは、発生し得るエラー及び検出可能なエラーの一部に過ぎず、他にも様々なエラーが存在する。複数種類のエラーを互いに区別すべく、複数種類のエラーに対して互いに異なるエラーコードが割り当てられる。遊技機100に設けられたエラー検出部710(後述の図34等参照)は、図33に示したエラーコードEC01~EC33のエラーを含む、遊技機100で発生し得る各エラーの発生有無を検出することができる。尚、本明細書において、エラーの検出とは、厳密には、エラーの発生の検出を意味すると解して良い。
任意のエラーに関し、当該エラーが発生している状態から当該エラーが発生していない状態に移行することを、当該エラーの解消と表現する。エラー検出部710は、或るエラーを検出した後、当該エラーが解消したのかを判断及び検出できても良い。例えば、或るエラーが発生しているのかをエラー検出部710にて周期的に判定するようにすれば、当該エラーが検出された後、当該エラーが検出されなくなった時点で当該エラーが解消したと判断することができる。以下、図33に列記された各エラーの内容及び検出方法等を説明する。
エラーコードEC01のエラーは、主・払出接続エラーである。主制御基板301及び払出制御基板302間の接続が不良(全くの未接続を含む)であるとき、主・払出接続エラーの発生が検出される。
主制御基板301及び払出制御基板302は所定の主・払出接続ハーネスにて接続されることになるが、当該主・払出接続ハーネスに断線又は短絡が存在しているか否かを検出する回路がエラー検出部710に設けられ又はエラー検出部710に接続され、当該回路から、主・払出接続ハーネスに断線又は短絡が存在しているとの検出結果を受けたとき、エラー検出部710は、主・払出接続エラーが発生していると判断及び検出する。尚、主制御基板301及び払出制御基板302を主・払出接続ハーネスにて接続していない状況も、主・払出接続ハーネスの断線に属すると解される。
エラーコードEC02のエラーは、主・サブ接続エラーである。主制御基板301及び演出制御基板303間の接続が不良(全くの未接続を含む)であるとき、主・サブ接続エラーの発生が検出される。
主制御基板301及び演出制御基板303は所定の主・サブ接続ハーネスにて接続されることになるが、当該主・サブ接続ハーネスに断線又は短絡が存在しているか否かを検出する回路がエラー検出部710に設けられ又はエラー検出部710に接続され、当該回路から、主・サブ接続ハーネスに断線又は短絡が存在しているとの検出結果を受けたとき、エラー検出部710は、主・サブ接続エラーが発生していると判断及び検出する。尚、主制御基板301及び演出制御基板303を主・サブ接続ハーネスにて接続していない状況も、主・サブ接続ハーネスの断線に属すると解される。
エラーコードEC03のエラーは、主・払出通信エラーである。主制御基板301及び払出制御基板302間の通信が不良であるとき、主・払出通信エラーの発生が検出される。
主制御基板301及び払出制御基板302は所定の主・払出接続ハーネスを介して双方向通信を行うことになるが、当該双方向通信を正しく行える状況にないとき、エラー検出部710は、主・払出通信エラーが発生したと判断及び検出する。例えば、主制御部401から所定の払出コマンドが払出制御部402に送信されたときに、払出制御部402が所定の応答信号を主制御部401に返信するという通信プロトコルが形成されている場合において、払出コマンドの送信から所定時間が経過しても応答信号が返信されないとき、主・払出通信エラーが発生していると判断及び検出される。
エラーコードEC04のエラーは、主・サブ通信エラーである。主制御基板301及び演出制御基板303間の通信が不良であるとき、主・サブ通信エラーの発生が検出される。
主制御基板301及び演出制御基板303は所定の主・サブ接続ハーネスを介して主制御基板301から演出制御基板303への一方向通信を行うことになるが、当該一方向通信が正しく行われる状況にないと判断されるとき、エラー検出部710は、主・サブ通信エラーが発生していると検出する。例えば、主制御基板301及び演出制御基板303が主・サブ接続ハーネスにて正常に接続されたときと、そうでないときとで、互いに異なるレベルの電圧信号を出力する回路がエラー検出部710に設けられ又はエラー検出部710に接続され、当該回路から、主制御基板301及び演出制御基板303が主・サブ接続ハーネスにて正常に接続されていることを表す電圧信号が出力されていないとき、主・サブ通信エラーが発生していると判断及び検出される。尚、主・サブ接続エラーと主・サブ通信エラーとを区別せずに、それらを1つのエラーにまとめても良い。
エラーコードEC05のエラーは、主制御基板エラーである。主制御基板301に実装された部品の動作に異常があるとき、主制御基板エラーの発生が検出される。
例えば、メインCPU411の動作に異常が認められるとき、エラー検出部710は、主制御基板エラーが発生していると検出する。より具体的には例えば、メインCPU411にて所定のプログラムが実行される際、ハードウェア又はソフトウェアにて構成されるウォッチドッグタイマを利用して当該プログラムが不正な状態に陥っていないかを継続監視し、当該プログラムが不正な状態に陥っている(所謂ハングアップしている)と判断されるとき、エラー検出部710は、主制御基板エラーが発生していると検出する。
エラーコードEC06のエラーは、SW接続エラーである。主制御基板301に接続されるべきSWの実際の接続が不良(全くの未接続を含む)であるときにおいて、SW接続エラーの発生が検出される。
主制御基板301に接続されるべきSWとしてSW511~SW515がある(図6参照)。SW511~515は、図示されない入力インターフェースICを介して主制御基板301に接続されている。この入力インターフェースICには、主制御基板301及びSW511~515間の配線における断線や短絡等の異常の有無を検出する接続異常検出回路が設けられており、異常が検出された場合には、接続異常検出回路から主制御部401等に対しスイッチ異常検出信号が出力されるようになっている。エラー検出部710は、接続異常検出回路からスイッチ異常検出信号が出力されているとき、SW接続エラーが発生していると検出する。
エラーコードEC07のエラーは、サブ接続エラーである。図示されていないが、演出制御基板303は互いに接続されるべき複数の基板から構成されており、それら複数の基板間の接続が不良(全くの未接続を含む)であるとき、サブ接続エラーの発生が検出される。
具体的には、演出制御基板303は、上記画像/音声制御部を形成する部品が実装された画像/音声制御基板と、上記ランプ制御部を形成する部品が実装されたランプ制御基板と、画像/音声制御部及びランプ制御部の統括制御を行う統括演出制御部を形成する部品が実装された統括演出制御基板と、を有し、それら基板を、サブ・サブ接続ハーネスを介して互いに接続して構成される。サブ・サブ接続ハーネスに断線又は短絡が存在しているか否かを検出する回路がエラー検出部710に設けられ又はエラー検出部710に接続され、当該回路から、サブ・サブ接続ハーネスに断線又は短絡が存在しているとの検出結果を受けたとき、エラー検出部710は、サブ接続エラーが発生していると判断及び検出する。尚、演出制御基板303を構成する複数の基板間をサブ・サブ接続ハーネスにて接続していない状況も、サブ・サブ接続ハーネスの断線に属すると解される。
エラーコードEC08のエラーは、サブインターフェースエラーである。演出制御基板303を構成する複数の基板には、サブROM432が実装された演出インターフェース基板が含まれ、演出インターフェース基板の動作に不良があるとき、サブインターフェースエラーの発生が検出される。
例えば、サブCPU431はメモリコントローラを介してサブROM432内のデータをサブROM432から読み出すが、サブROM432内のデータをサブROM432から正しく読み出すことができないとの判断がメモリコントローラにて成されたとき、エラー検出部710は、サブインターフェースエラーが発生していると判断及び検出する。
エラーコードEC09のエラーは、カードユニット接続エラーである。払出制御基板302及びカードユニット620間の接続が不良(全くの未接続を含む)であるとき、カードユニット接続エラーの発生が検出される。
遊技機100の起動後、払出制御部402はカードユニット620との双方向通信を実現すべく、まず、通信を確立させる処理を実行するが、当該処理において払出制御部402及びカードユニット620間の通信を確立できない場合、エラー検出部710は、カードユニット接続エラーが発生していると判断及び検出する。
エラーコードEC10のエラーは、AT不正入賞エラーである。大入賞口111に不正な入賞がある場合に、AT不正入賞エラーの発生が検出される。
具体的には例えば、大入賞口111が閉状態とされている大入賞口閉鎖期間において(但し、大入賞口111が開状態から閉状態に切り換わってから所定時間(例えば3秒)が経過するまでの除外期間を除く)遊技球の大入賞口111への入賞が大入賞口SW513にて所定数以上(例えば3以上;1以上でも良い)検出されたとき、その入賞は主制御部401により不正入賞と判断されると共に、エラー検出部710は、AT不正入賞エラーが発生したと判断及び検出する。尚、主制御部401又はエラー検出部710は、大入賞口111の状態を直接に観測している訳ではなく、大入賞口111を開状態、閉状態にするための信号を大入賞口ソレノイド519に与えているとき、夫々、大入賞口111が開状態、閉状態にあると判断する。
また例えば、大入賞口111は、当たり遊技(大当たり遊技又は小当たり遊技)の中で、閉状態から開状態を経て閉状態に戻るAT単位動作(大当たり遊技においてはラウンド遊技に相当)を繰り返すが、1つのAT単位動作において、所定の上限数(例えば14個)を超える遊技球の大入賞口111への入賞が大入賞口SW513にて検出されたとき、その入賞は主制御部401により不正入賞と判断されると共に、エラー検出部710は、AT不正入賞エラーが発生したと判断及び検出する。ここにおける上限数は、各ラウンド遊技における大入賞口111への入賞上限数を示す規定カウント値より大きい。大当たり遊技における各ラウンド遊技では、大入賞口111の開放時間が規定最大開放時間(所定時間;例えば30秒)に達するまで又は大入賞口111への遊技球の入賞数が規定カウント値(例えば10)に達するまで大入賞口111が開放され、大入賞口SW513を用いて大入賞口111への遊技球の入賞数が規定カウント値に達したことが検出された時点で、主制御部401は大入賞口111が閉状態となるように大入賞口ソレノイド519を制御する。
尚、不正入賞と判断された大入賞口111への入賞は無効とされる。即ち不正入賞による入賞は無かったものとして取り扱われ、従って不正入賞に基づく遊技球の払い出しは行われない。但し、既に払い出された遊技球を払出ユニット323に戻すことはできないため、AT不正入賞エラーがあるとの判断及び検出が成された後、未だ遊技球の払い出しが行われていない不正入賞分の入賞についてのみ無効として遊技球の払い出しを非実行とする。
エラーコードEC11のエラーは、DT不正入賞エラーである。始動口106に不正な入賞がある場合に、DT不正入賞エラーの発生が検出される。
具体的には例えば、電動チューリップ107が閉状態とされている電チュー閉鎖期間において(但し、電動チューリップ107が開状態から閉状態に切り換わってから所定時間(例えば3秒)が経過するまでの除外期間を除く)遊技球の第2始動口106への入賞が第2始動口SW512にて所定数以上(例えば3以上;1以上でも良い)検出されたとき、その入賞は主制御部401により不正入賞と判断されると共に、エラー検出部710は、DT不正入賞エラーが発生したと判断及び検出する。尚、主制御部401又はエラー検出部710は、電動チューリップ107の状態を直接に観測している訳ではなく、電動チューリップ107を開状態、閉状態にするための信号を電動チューリップソレノイド518に与えているとき、夫々、電動チューリップ107が開状態、閉状態にあると判断する。
また例えば、電動チューリップ107は、遊技の中で、閉状態から開状態を経て閉状態に戻るDT単位動作を繰り返すが、1つのDT単位動作において、所定の上限数(例えば15個)を超える遊技球の第2始動口106への入賞が第2始動口SW512にて検出されたとき、その入賞は主制御部401により不正入賞と判断されると共に、エラー検出部710は、DT不正入賞エラーが発生したと判断及び検出する。
尚、不正入賞と判断された第2始動口106への入賞は無効とされる。即ち不正入賞による入賞は無かったものとして取り扱われ、従って不正入賞に基づく遊技球の払い出しは行われない。但し、既に払い出された遊技球を払出ユニット323に戻すことはできないため、DT不正入賞エラーがあるとの判断及び検出が成された後、未だ遊技球の払い出しが行われていない不正入賞分の入賞についてのみ無効として遊技球の払い出しを非実行とする。
エラーコードEC12のエラーは、FN不正入賞エラーである。普通入賞口112に不正な入賞がある場合に、FN不正入賞エラーの発生が検出される。
遊技領域103には複数の普通入賞口112が設けられるが、1つの普通入賞口112に注目してFN不正入賞エラーの検出方法を説明する。遊技機100の起動後、主制御部401又はエラー検出部710は、所定の単位時間(例えば10分)当たりにおける普通入賞口112への遊技球の入賞数をFN入賞カウント値として計数する処理を継続的に実行する。そして、FN入賞カウント値が所定のFN入賞異常閾値(例えば200)以上であるとき、エラー検出部710は、FN不正入賞エラーが発生したと判断及び検出する。
FN不正入賞エラーがあるとの判断及び検出が成された後、普通入賞口112への新たな入賞は不正入賞として無効とされる(即ち当該入賞に対して遊技球の払い出しは行われない)。尚、上述のFN入賞カウント値は、所定の単位時間(例えば10分)当たりにおける複数の普通入賞口112への遊技球の入賞数の合算値であっても良い。
エラーコードEC13のエラーは、振動エラーである。遊技機100に異常な振動又は衝撃が加えられた場合に、振動エラーの発生が検出される。
衝撃センサ523は、遊技機100の所定箇所に配置され、遊技機100に加わる衝撃の大きさ(厳密には例えば、衝撃センサ523に加わる衝撃の大きさであって、例えば、遊技機100に加わる加速度の内、所定周波数帯域内における加速度の大きさ)を継続的に監視及び検出し、検出した衝撃の大きさに応じてオン又はオフの信号を出力する。所定の衝撃閾値以上の大きさを有する衝撃が衝撃センサ523にて検出されたときには、衝撃センサ523からオンの信号が出力され、そうでないときには、衝撃センサ523からオフの信号が出力されるものとする。エラー検出部710は、ガラス枠開放SW535a及び内枠開放SW535bの双方からオフの信号が出力されている状態で(即ちガラス枠12及び内枠11の双方が開放されていない状態で)、衝撃センサ523から所定時間(例えば5秒)以上継続してオンの信号が出力されているとき、振動エラーが発生したと判断及び検出する。
エラーコードEC14のエラーは、磁気エラーである。遊技機100に異常な磁気(磁場)が加えられた場合に、磁気エラーの発生が検出される。
遊技球は鉄などの強磁性体を含んで構成されるため、遊技者が磁石を用いることで遊技球を不正に例えば始動口105に入賞させ易くすることができる。
磁気センサ521は、遊技機100の所定箇所(特に例えば、始動口105の近傍)に配置され、遊技機100に加わる磁気の大きさ(厳密には例えば、磁気センサ521に加わる磁気の大きさ)を継続的に監視及び検出し、検出した磁気の大きさに応じてオン又はオフの信号を出力する。磁気の大きさとは、磁束密度若しくは磁場の強さ、又は、それらに比例する物理量である。所定の磁気閾値以上の大きさを有する磁気が磁気センサ521にて検出されたときには、磁気センサ521からオンの信号が出力され、そうでないときには、磁気センサ521からオフの信号が出力されるものとする。エラー検出部710は、磁気センサ521からオンの信号が出力されていることを検知したとき、又は、磁気センサ521から所定時間(例えば3秒)以上継続してオンの信号が出力されているとき、磁気エラーが発生したと判断及び検出する。
エラーコードEC15のエラーは、電波エラーである。遊技機100に異常な電波が加えられた場合に、磁気エラーの発生が検出される。
第1始動口SW511は、始動口105への遊技球の入球が検出される毎に、当該入球があったことを示す信号として1つの入賞パルス信号を出力し、主制御部401は当該入賞パルス信号の受信に基づき始動口105への遊技球の入球があったと判断する。仮に、SW511を誤動作させるような異常な電波が外部からSW511に与えられると、始動口105への遊技球の入球が無いのにもかかわらず、SW511から入賞パルス信号が出力されることがある。SW512~S515についても同様である。
電波センサ522は、遊技機100の所定箇所に配置され、遊技機100に加わる電波を継続的に監視及び検出して、SW511~515の何れかを誤動作させるような異常な電波が遊技機100に加わっているとき、オンの信号を出力し、そうでないときにはオフの信号を出力する。エラー検出部710は、電波センサ522からオンの信号が出力されていることを検知したとき、又は、電波センサ522から所定時間(例えば3秒)以上継続してオンの信号が出力されているとき、電波エラーが発生したと判断及び検出する。
エラーコードEC16のエラーは、ガラス枠開放エラーである。内枠11に対してガラス枠12が開放されているとき、ガラス枠開放エラーの発生が検出される。
上述したように、ガラス枠12は内枠11に対して開閉自在に取り付けられており、内枠11に対して閉鎖されている閉鎖状態(図1参照)と、内枠11に対して開放されている開放状態(図3参照)の何れかをとなる。ガラス枠開放SW535aは、ガラス枠12が閉鎖状態及び開放状態の何れにあるかを検出するスイッチであり、ガラス枠12が閉鎖状態にあるときにはオフの信号を出力し、ガラス枠12が開放状態にあるときにはオンの信号を出力する。エラー検出部710は、ガラス枠開放SW535aからオンの信号が出力されているとき、ガラス枠開放エラーが発生していると判断及び検出する。
エラーコードEC17のエラーは、内枠開放エラーである。外枠10に対して内枠11が開放されているとき、内枠開放エラーの発生が検出される。
上述したように、内枠11は外枠10に対して開閉自在に取り付けられており、外枠10に対して閉鎖されている閉鎖状態(図1参照)と、外枠10に対して開放されている開放状態(図3参照)の何れかをとなる。内枠開放SW535bは、内枠11が閉鎖状態及び開放状態の何れにあるかを検出するスイッチであり、内枠11が閉鎖状態にあるときにはオフの信号を出力し、内枠11が開放状態にあるときにはオンの信号を出力する。エラー検出部710は、内枠開放SW535bからオンの信号が出力されているとき、内枠開放エラーが発生していると判断及び検出する。
エラーコードEC18のエラーは、盤ギミックエラーである。盤ギミック130の位置又は駆動が不良であるとき、盤ギミックエラーの発生が検出される。
上述したように、盤ギミックセンサ552は、盤ギミック130の位置を検出するためのセンサであり、盤ギミック130が所定の原点位置に配置されているか及び盤ギミック130が所定の進出位置に配置されているかを検出することができる。盤ギミック演出(図16(a)参照)や演出手段初期動作処理(図20参照)などにおいて、演出制御部403により盤ギミック130が原点位置に配置されるように駆動制御されているのにも関わらず盤ギミック130が原点位置に配置されていることがセンサ552にて検出されないとき、又は、演出制御部403により盤ギミック130が進出位置に配置されるように駆動制御されているのにも関わらず盤ギミック130が進出位置に配置されていることがセンサ552にて検出されないとき、エラー検出部710は、盤ギミックエラーが発生していると判断及び検出する。
盤ギミック130が原点位置に配置されるように駆動制御されているのにも関わらず盤ギミック130が原点位置に配置されていることがセンサ552にて検出されないとき、上記駆動制御を更に1回以上繰り返し実行する第1盤ギミックリトライ処理を行い、それでも、盤ギミック130が原点位置に配置されていることがセンサ552にて検出されないときに、初めて、盤ギミックエラーが発生していると判断及び検出するようにしても良い。同様に、盤ギミック130が進出位置に配置されるように駆動制御されているのにも関わらず盤ギミック130が進出位置に配置されていることがセンサ552にて検出されないとき、上記駆動制御を更に1回以上繰り返し実行する第2盤ギミックリトライ処理を行い、それでも、盤ギミック130が進出位置に配置されていることがセンサ552にて検出されないときに、初めて、盤ギミックエラーが発生していると判断及び検出するようにしても良い。
第1盤ギミックリトライ処理を行っても盤ギミック130が原点位置に配置されていることがセンサ552にて検出されないときには、その時点で、盤ギミック130の駆動制御を終了する(この後、修理等が必要となる)。第2盤ギミックリトライ処理についても同様である。
エラーコードEC19のエラーは、枠ギミックエラーである。枠ギミック131の位置又は駆動が不良であるとき、枠ギミックエラーの発生が検出される。
上述したように、枠ギミックセンサ553は、枠ギミック131の位置を検出するためのセンサであり、枠ギミック131が所定の原点位置に配置されているか及び枠ギミック131が所定の進出位置に配置されているかを検出することができる。枠ギミック演出(図16(b)参照)や演出手段初期動作処理(図20参照)などにおいて、演出制御部403により枠ギミック131が原点位置に配置されるように駆動制御されているのにも関わらず枠ギミック131が原点位置に配置されていることがセンサ553にて検出されないとき、又は、演出制御部403により枠ギミック131が進出位置に配置されるように駆動制御されているのにも関わらず枠ギミック131が進出位置に配置されていることがセンサ553にて検出されないとき、エラー検出部710は、枠ギミックエラーが発生していると判断及び検出する。
枠ギミック131が原点位置に配置されるように駆動制御されているのにも関わらず枠ギミック131が原点位置に配置されていることがセンサ553にて検出されないとき、上記駆動制御を更に1回以上繰り返し実行する第1枠ギミックリトライ処理を行い、それでも、枠ギミック131が原点位置に配置されていることがセンサ553にて検出されないときに、初めて、枠ギミックエラーが発生していると判断及び検出するようにしても良い。同様に、枠ギミック131が進出位置に配置されるように駆動制御されているのにも関わらず枠ギミック131が進出位置に配置されていることがセンサ553にて検出されないとき、上記駆動制御を更に1回以上繰り返し実行する第2枠ギミックリトライ処理を行い、それでも、枠ギミック131が進出位置に配置されていることがセンサ553にて検出されないときに、初めて、枠ギミックエラーが発生していると判断及び検出するようにしても良い。
第1枠ギミックリトライ処理を行っても枠ギミック131が原点位置に配置されていることがセンサ553にて検出されないときには、その時点で、枠ギミック131の駆動制御を終了する(この後、修理等が必要となる)。第2枠ギミックリトライ処理についても同様である。
エラーコードEC20のエラーは、操作手段エラーである。遊技者が操作可能な操作手段の動作が不良であるとき、操作手段エラーの発生が検出される。
遊技者が操作可能な操作手段は演出ボタン121及び十字キー122を含む。演出ボタン121が押下されたとき、演出ボタン121からオンの信号が出力され、そうでないときには演出ボタン121からオフの信号が出力されるが、例えば、演出ボタン121が押下されるべきではない演出手段初期動作処理の実行中において、演出ボタン121からオンの信号が出力されているとき、エラー検出部710は、操作手段エラーが発生していると判断及び検出する。演出ボタン121以外の操作手段(十字キー122)についても同様である。
また、演出ボタン121を回転、振動、突出させる等のボタン駆動が可能とされている場合においては、ボタン駆動が正常に実行できないときに、エラー検出部710は、操作手段エラーが発生していると判断及び検出しても良い。上記のボタン駆動は、演出手段初期動作処理において行われ、且つ、特図判定又は事前判定の結果に基づく演出として行われる。
演出ボタン121の回転、振動又は突出が正常に行われているか否かを検知可能なボタン駆動センサ(不図示)を設けていても良い。そして、演出ボタン121の回転、振動又は突出が行われるように駆動制御されているのにも関わらず、演出ボタン121の回転、振動又は突出が正常に行われていることがボタン駆動センサにて検出されないとき、上記駆動制御を更に1回以上繰り返し実行するボタン駆動リトライ処理を行い、それでも、出ボタン121の回転、振動又は突出が正常に行われていることがボタン駆動センサにて検出されないときに、初めて、操作手段エラーが発生していると判断及び検出するようにしても良い。ボタン駆動リトライ処理を行っても演出ボタン121の回転、振動又は突出が正常に行われていることがボタン駆動センサにて検出されないときには、その時点で、演出ボタン121の駆動制御を終了する(この後、修理等が必要となる)。
エラーコードEC21のエラーは、振動モータエラーである。振動モータ551の動作が不良であるとき、振動モータエラーの発生が検出される。
振動モータ551が正常であるときにおいて、振動モータ551を動作させて演出ボタン121を振動させるとき、振動モータ551に駆動電力を供給するモータ駆動回路から振動モータ551に対し、所定の正常範囲内の大きさを有する電流が流れる。当該電流の大きさを検出する電流センサをエラー検出部710に設けておき又はエラー検出部710に接続しておく。そして、振動モータ551を動作させているときに電流センサにて検出される電流の大きさが上記正常範囲を逸脱しているとき、エラー検出部710は、振動モータエラーが発生していると判断及び検出する。
エラーコードEC22のエラーは、ファン駆動エラーである。遊技機100には、空冷ファン(不図示)が設けられており、当該空冷ファンの動作が不良であるとき、ファン駆動エラーの発生が検出される。
遊技機100の動作中には常に空冷ファンの回転動作が行われるように遊技機100が構成されている。一方で、空冷ファンの回転動作が行われているか否かを検出するための回転検出センサ(不図示)が遊技機100に設けられており、空冷ファンの回転動作の停止が検出されたとき、エラー検出部710は、ファン駆動エラーが発生していると判断及び検出する。
エラーコードEC23のエラーは、皿満タンエラーである。下皿125が満タンであるとき、皿満タンエラーの発生が検出される。
下皿満タン検出SW534bは、下皿125が満タン状態であるか否かを検出することができ、下皿125が満タン状態であるときにはオンの信号を出力する一方で、そうでないときにはオフの信号を出力する。エラー検出部710は、下皿満タン検出SW534bからオンの信号が出力されているとき、皿満タンエラーが発生していると判断及び検出する。
エラー検出部710は、下皿満タン検出SW534bからオンの信号が出力されていても払出制御部402が遊技球(賞球又は貸球)の払い出しを行おうとしていないときには、皿満タンエラーが発生していると判断及び検出しないようにしても良い。この場合、払出制御部402が遊技球(賞球又は貸球)の払い出しを行おうとしているときに下皿満タン検出SW534bからオンの信号が出力されているときに限り、皿満タンエラーが発生していると判断及び検出すると良い。
皿満タンエラーの発生及び検出があったときには、遊技者は、下皿レバー126を操作するなどして下皿125に貯留された遊技球を玉箱等に排出することで、皿満タンエラーを解消させることができる。
尚、本実施形態では、遊技球の貯留皿として上皿123及び下皿125が設けられることが想定されているが、遊技機100に設けられた貯留皿は1つであっても良い。この場合、当該1つの貯留皿が下皿125に相当すると考えれば良い。
エラーコードEC24のエラーは、シュート球切れエラーである。貯留タンク321に遊技球を供給するシュート(不図示)に遊技球が無いとき、シュート球切れエラーの発生が検出される。
シュート球切れ検出SW532は、シュートに遊技球が無いときにオンの信号を出力し、そうでないときにオフの信号を出力する。エラー検出部710は、シュート球切れ検出SW532からオンの信号が出力されているとき、シュート球切れエラーが発生していると判断及び検出する。
エラーコードEC25のエラーは、払出SW接続エラーである。払出制御基板302に接続されるべきSWの実際の接続が不良(全くの未接続を含む)であるときにおいて、払出SW接続エラーの発生が検出される。
払出制御基板302に接続されるべきSWとしてSW531~SW535がある(図6参照)。SW531~SW535は、図示されない払出入力インターフェースICを介して払出制御基板302に接続されている。この払出入力インターフェースICには、払出制御基板302及びSW531~SW535間の配線における断線や短絡等の異常の有無を検出する払出接続異常検出回路が設けられており、異常が検出された場合には、払出接続異常検出回路から払出制御部402等に対しスイッチ異常検出信号が出力されるようになっている。エラー検出部710は、払出接続異常検出回路からスイッチ異常検出信号が出力されているとき、払出SW接続エラーが発生していると判断及び検出する。
エラーコードEC26のエラーは、払出不足エラーである。払出制御基板302が払い出した遊技球に不足があるときにおいて、払出不足エラーの発生が検出される。
払出球検出SW531は、払出ユニット323から上皿123又は下皿125に向けて払い出された遊技球(賞球又は貸球)を検出するごとに、1つの払出球検出パルス信号を出力する。払出制御部402は、払出球検出SW531からの払出球検出パルス信号をカウントすることで、上皿123又は下皿125に向けて実際に払い出された遊技球の個数を払出カウント値として計数できる。エラー検出部710は、払出コマンドに従って払い出すべき賞球の個数又は玉貸制御により払い出すべき貸球の個数から、払出カウント値を減算し、減算結果が所定数(正の値であって例えば200)以上となったとき、払出不足エラーが発生したと判断及び検出する。
エラーコードEC27のエラーは、払出過剰エラーである。払出制御基板302が払い出した遊技球が過剰であるときにおいて、払出過剰エラーの発生が検出される。
エラー検出部710は、上記払出カウント値から、払出コマンドに従って払い出すべき賞球の個数又は玉貸制御により払い出すべき貸球の個数を減算し、減算結果が所定数(正の値であって例えば10)以上となったとき、払出過剰エラーが発生したと判断及び検出する。
エラーコードEC28のエラーは、払出ユニットエラーである。払出ユニット323の動作に異常があるときにおいて、払出ユニットエラーの発生が検出される。
例えば、払出コマンドに従って又は玉貸制御により遊技球が払い出されるように払出制御部402が払出ユニット323及び払出モータ323Mを駆動制御しているのにも関わらず、球詰まり等により、所定時間(例えば3秒)以上継続して払出球検出SW531から払出球検出パルス信号が出力されていないとき、エラー検出部710は、払出ユニットエラーが発生していると検出する(但し、当該検出は、シュート球切れエラーの発生が検出されているときには、行われないようにしても良い)。
或いは例えば、払出コマンドに従って又は玉貸制御により遊技球が払い出されるように払出制御部402が払出ユニット323及び払出モータ323Mを駆動制御しているのにも関わらず、球噛み等により、払出モータ323Mのロータが回転していないことがロータ回転SW533により検出された場合にも、エラー検出部710は、払出ユニットエラーが発生していると検出しても良い。
エラーコードEC29のエラーは、排出球エラーである。大入賞口111の内部領域に遊技球が停留したときなどにおいて、排出球エラーの発生が検出される。
大入賞口111における遊技球の排出過剰又は排出不足について説明する。大入賞口111に入賞した遊技球は、大入賞口111の内部領域に設けられた構造部品上を転がりながら移動した後、排出口から排出される。大入賞口SW513は、大入賞口111の内部領域に入球した遊技球を検出する入球スイッチと、大入賞口111の排出口から排出される遊技球を検出する排出スイッチとを含んでいて良い。そして、大入賞口111に入球した遊技球が大入賞口111内で玉詰まりを起こしたときは、入球スイッチにより検出した大入賞口111への遊技球の入球数よりも、排出スイッチにより検出した大入賞口111からの遊技球の排出球数の方が少なくなる排出不足エラーが生じ、一方、大入賞口111内の玉詰まりが解消したときは、入球スイッチにより検出した大入賞口111への入球数よりも、排出スイッチにより検出した大入賞口111からの排出球数の方が多くなる排出過剰エラーが生じる。エラー検出部710は、排出不足エラー又は排出過剰エラーが生じたとき、排出球エラーが発生したと判断及び検出する。エラー検出部710は、排出不足エラーと排出過剰エラーを区別して検出しても良い。
エラーコードEC30のエラーは、確変SW異常通過エラーである。上述の想定による遊技機100では確変SW異常通過エラーという概念は存在しないが、遊技機100を以下のように変形してVループ機として構成すれば、確変SW異常通過エラーが発生し得る。これについて説明する。
Vループ機として遊技機100を構成する場合、大入賞口111の内部に、確率変動作動領域(ここではV領域と称する)及び羽根部材を設けておくことができる。この羽根部材は、大入賞口111に入球した遊技球のV領域への入球を許容するV入賞許容状態と、大入賞口111に入球した遊技球のV領域への入球を阻害するV入賞阻害状態の何れかをとる。当該羽根部材がV入賞許容状態にあるとき、大入賞口111に入球した遊技球は殆ど又は全てV領域に入球する一方、当該羽根部材がV入賞阻害状態にあるとき、大入賞口111に入球した遊技球がV領域に入球することは実質的に無い。
そして、V領域への遊技球の入球を検出するV領域検出SW(不図示)を主制御基板301に接続しておき、大当たり遊技中に、遊技球のV領域への入球がV領域検出SWにて検出された場合においてのみ、主制御部401は、大当たり遊技後の遊技状態を高確率電サポ遊技状態とし、大当たり遊技中に、遊技球のV領域への入球がV領域検出SWにて検出されなかった場合には、大当たり遊技後の遊技状態を低確率電サポ遊技状態とする。
確変大当たりによる大当たり遊技は、通常大当たりによる大当たり遊技よりも、V領域への遊技球の入球が容易な大当たり遊技とされている。
即ち、Vループ機として遊技機100を構成する場合、主制御部401は、原則として羽根部材をV入賞阻害状態に維持し、確変大当たりによる大当たり遊技の特定のラウンド遊技(例えば第2番目のラウンド遊技)においてのみ、羽根部材を所定のロング許容時間(例えば20秒)分、V入賞許容状態とする。これにより、確変大当たりによる大当たり遊技中の特定のラウンド遊技において、遊技球のV領域への入球が容易に発生する。
これに対し、主制御部401は、通常大当たりによる大当たり遊技の特定のラウンド遊技(例えば第2番目のラウンド遊技)においても、羽根部材をV入賞許容状態とするが、V入賞許容状態とする時間は上記ロング許容時間よりも短いショート許容時間(例えば0.1秒)とされ、且つ、通常大当たりによる大当たり遊技の特定のラウンド遊技にて、仮に大入賞口111に遊技球が入球しても、実質的に当該遊技球がV領域に入球することが無いように、大入賞口111の内部構造が設計されている。このため、通常大当たりによる大当たり遊技中の特定のラウンド遊技において遊技球をV領域に入球させることは、不正が無い限り、実質的に不可能である。
このようなVループ機において、通常大当たりによる大当たり遊技中に遊技球のV領域への入球がV領域検出SWにて検出されたとき、又は、確変大当たりによる大当たり遊技中であっても上記特定のラウンド遊技以外のラウンド遊技中に遊技球のV領域への入球がV領域検出SWにて検出されたとき、エラー検出部710は、確変SW異常通過エラーが発生したと判断及び検出する。羽根部材のV入賞阻害状態からV入賞許容状態への変化タイミングを始期とし、羽根部材のV入賞許容状態からV入賞阻害状態への変化タイミングより所定時間(例えば1秒)だけ遅いタイミングを終期とする期間を、V領域有効期間とし、V領域有効期間外に遊技球のV領域への入球がV領域検出SWにて検出されたとき、エラー検出部710は、確変SW異常通過エラーが発生したと判断及び検出しても良い。
エラーコードEC31、EC32、EC33のエラーは、夫々、第1電源エラー、第2電源エラー、第3電源エラーである。遊技者の遊技に供されるべく遊技機100に電源が供給されている状態が通常の状態(換言すれば正常な状態)であるとの視点にたった場合、遊技機100の電源オフ状態から電源オン状態に切り換わりは、一種の異常であるとも言える。この観点から電源投入に関連して、以下のように第1、第2又は第3電源エラーを定義する(図18参照)。
不測の電断等からの復旧により設定変更モード起動操作及びRAMクリア操作を伴うことなく遊技機100が電源オフ状態から電源オン状態に切り換わったとき(遊技条件設定値の概念が無く低確率遊技状態及び高確率遊技状態での大当たりの当選確率が変更不可の遊技機100を構成する場合にあっては、RAMクリア操作を伴うことなく遊技機100が電源オフ状態から電源オン状態に切り換わったとき)、エラー検出部710は、第1電源エラーが発生したと判断及び検出する。第1電源エラーが発生したとの判断及び検出は、例えば、図18のステップS174又はS175において、或いは、ステップS174及びS175を経由したステップS176において、行われる。
設定変更モード起動操作を伴わずに且つRAMクリア操作を伴いながら遊技機100が電源オフ状態から電源オン状態に切り換わったとき(遊技条件設定値の概念が無く低確率遊技状態及び高確率遊技状態での大当たりの当選確率が変更不可の遊技機100を構成する場合にあっては、RAMクリア操作を伴いながら遊技機100が電源オフ状態から電源オン状態に切り換わったとき)、エラー検出部710は、第2電源エラーが発生したと判断及び検出する。第2電源エラーが発生したとの判断及び検出は、例えば、図18のステップS172又はS173において、或いは、ステップS172及びS173を経由したステップS176において、行われる。
設定変更モード起動操作を伴いながら遊技機100が電源オフ状態から電源オン状態に切り換わったとき、エラー検出部710は、第3電源エラーが発生したと判断及び検出する。第3電源エラーが発生したとの判断及び検出は、例えば、図18のステップS152~S167の内の任意の何れかのステップにおいて、行われる。
<<外端エラーと非外端エラー>>
エラーコードEC01~EC33に対応付けられた計33種のエラーを含む、遊技機100で発生し得る複数のエラーの夫々は、外端エラーと非外端エラーの何れかに属する。エラーコードEC01~EC33のエラーを含む上記複数のエラーの夫々を、外端エラー及び非外端エラーの何れに属するものとするのかは任意である。
或るエラーが検出されたときにおいて、所定のエラー検出信号が外部出力信号(当該エラーに関わる外部出力信号)として外部端子基板305から出力されるならば、当該エラーは外端エラーに属する。逆に、或るエラーが検出されたときにおいて、所定のエラー検出信号が外部出力信号として外部端子基板305から出力されないならば、当該エラーは非外端エラーに属する。
エラー検出信号をエラー検出情報(エラーに関わる外部出力情報)と読み替えても良い。或るエラーに関し、エラー検出信号、エラー検出情報は、当該エラーが検出されたこと又は当該エラーが発生していること又は当該エラーが発生したことを示す信号、情報である。以下の記載では、エラー検出信号、エラー検出情報が何れから出力されるのかが省略されることがあるが、エラー検出信号、エラー検出情報は、外部端子基板305から外部装置610に向けて出力される信号、情報である。
つまり、外端エラーは、当該エラーが検出された際に外部端子基板305から当該エラー(外端エラー)の検出に基づく所定のエラー検出信号(エラー検出情報)が出力されるエラーであり、非外端エラーは、当該エラーが検出された際に外部端子基板305から当該エラー(非外端エラー)の検出に基づく所定のエラー検出信号(エラー検出情報)が出力されないエラーである、と言える。故に、外端エラーの検出は外部端子基板305から外部装置610に対する出力信号に影響を与えるが、非外端エラーの検出は外部端子基板305から外部装置610に対する出力(出力信号)に影響を与えない。即ち例えば、出力端子部TM[1]~TM[m]の全てがオフとなっているときにおいて、何らかの外端エラーが検出されると、出力端子部TM[1]~TM[m]の内、外端エラーの情報出力に対応付けられた出力端子部TM[i]はオフからオンに切り替わるが、非外端エラーが検出されても出力端子部TM[1]~TM[m]は全てオフに維持されたままとなる。
図34を参照し、遊技機100にはエラー検出部710及びエラー報知部720が設けられる。
エラー検出部710は、例えば、主制御部401、払出制御部402及び演出制御部403の内の、任意の1つの制御部、任意の2つの制御部の組み合わせ、又は、それら3つの制御部の組み合わせにより構成される。或いは例えば、エラー検出部710は、主制御部401、払出制御部402及び演出制御部403とは別に遊技機100に設けられていると考えても構わない。
例えば、エラー検出部710が主制御部401、払出制御部402及び演出制御部403の組み合わせにより実現される場合、エラー検出部710は、主制御部401に含まれる主制御系エラー検出部(換言すれば、主制御基板301に実装された主制御系エラー検出部)、払出制御部402に含まれる払出制御系エラー検出部(換言すれば、払出制御基板302に実装された払出制御系エラー検出部)、及び、演出制御部403に含まれる演出制御系エラー検出部(換言すれば、演出制御基板303に実装された演出制御系エラー検出部)を含んで構成されると考えることができ、エラーコードEC01~EC33の計33種のエラーについては、計33種のエラーの内、一部のエラーは主制御系エラー検出部により検出され、残りの一部のエラーは払出制御系エラー検出部により検出され、それ以外のエラーは演出制御系エラー検出部により検出されることになる。
エラー報知部720は、エラー検出部710により何らかのエラーが検出されたときに、当該エラーに関するエラー報知を行う。以下の記載において、任意のエラーに関し、“エラーに関するエラー報知”は“エラーのエラー報知”又は単に“エラー報知”と表現されることもある。エラー報知は、遊技者若しくは遊技機100の管理者、又は、それらの両者に対する報知であり、外部端子基板305からのエラー検出信号(エラー検出情報)の出力はエラー報知に含まれない。エラー報知は、人間の五感に訴える任意の報知であって良いが、特に例えば、視覚的若しくは聴覚的又はそれらの双方による報知とされる。検出時にエラー報知が行われるエラーは、エラーコードEC01~EC33に対応付けられた計33種のエラーを含む、遊技機100で発生し得る複数のエラーの何れであっても良い。検出時にエラー報知が行われないエラーが存在していても良いが、特に記述無き限り、以下で述べる任意のエラーは、全て、検出時にエラー報知が行われるエラーであると解される。
後述のエラーERx、ERy、X、Xa、Xb、Y及びYaを含む任意のエラーに関するエラー報知は、基本的には、当該エラーが検出されたことを示す報知、当該エラーが発生したことを示す報知、当該エラーが発生していることを示す報知、及び、当該エラーに対応して行うべき行動を示す報知の内の一部又は全部を含むが、検出されたエラーが、発生及び検出されうる複数のエラーの内の何れであるのかを全く又は容易には区別できないような態様の報知(例えば、意味のある言葉を形成しないサイレン音)も含み得る。
エラー報知部720は、報知を行う報知部品(報知手段)そのものであると考えても良いし、報知部品にてエラー報知を行わせるべく報知部品を制御するエラー報知制御部を含んでいると考えても良いし、報知部品及びエラー報知制御部の双方を含むと考えても良い。報知部品(報知手段)には、画像表示によりエラー報知を実現する画像表示部104、発光によりエラー報知を実現する枠ランプ116及び盤ランプ135、音の出力によりエラー報知を実現するスピーカ115の内、少なくとも1つが含まれ、それ以外の部品も含まれ得るが、詳細は後述される。
エラー報知部720がエラー報知制御部を含むと考えた場合、エラー報知部720は、例えば、主制御部401、払出制御部402及び演出制御部403の内の、任意の1つの制御部、任意の2つの制御部の組み合わせ、又は、それら3つの制御部の組み合わせにより構成される。或いは例えば、エラー報知部720は、主制御部401、払出制御部402及び演出制御部403とは別に遊技機100に設けられていると考えても構わない。
例えば、エラー報知制御部を含むエラー報知部720が主制御部401、払出制御部402及び演出制御部403の組み合わせにより実現される場合、エラー報知部720は、主制御部401に含まれる主制御系エラー報知部(換言すれば、主制御基板301に実装された主制御系エラー報知部)、払出制御部402に含まれる払出制御系エラー報知部(換言すれば、払出制御基板302に実装された払出制御系エラー報知部)、及び、演出制御部403に含まれる演出制御系エラー報知部(換言すれば、演出制御基板303に実装された演出制御系エラー報知部)を含んで構成されると考えることができ、この場合、エラーコードEC01~EC33の計33種のエラーについては、計33種のエラーの内、一部のエラーに関するエラー報知は主制御系エラー報知部により行われ、残りの一部のエラーに関するエラー報知は払出制御系エラー報知部により行われ、それ以外のエラーに関するエラー報知は演出制御系エラー報知部により行われることになる。
<<エラー重複検出時の報知について>>
エラー検出部710において複数種類のエラーが重複して検出されることがある。重複して検出される2種類のエラーをエラーERx及びERyと称して、エラーERx及びERyが重複して検出された場合の取り扱いについて説明する。エラーERx及びERyの夫々は、検出時にエラー報知が行われるエラーの一種である。エラーERx及びERyは、互いに異なる2種類のエラーであって、エラーコードEC01~EC33に対応付けられた計33種のエラーを含む、遊技機100で発生し得る複数のエラーの内の、任意の2種類のエラーである。従って、エラーERx及びERyについて説明された事項は、対応して実行されるエラー報知を含め、遊技機100で発生し得る複数のエラーの内の、任意の2種類のエラーに対して当てはまると考えて良い。
エラーERx及びERyが重複して検出されるとは、エラーERx及びERyが同時に検出されることを含み、エラーERxが検出されてからエラーERyが検出されること、及び、エラーERyが検出されてからエラーERxが検出されることも含む。尚、エラーの検出漏れが無いと仮定すれば、或るエラー(例えばERx、ERy)が発生したときに当該エラーが検出(検知)されるのであるから、当該エラーが発生することと当該エラーが検出(検知)されることは等価であると言え、同様に、エラーERx及びERyが重複して発生したときにエラーERx及びERyが重複して検出(検知)されるのであるから、エラーERx及びERyが重複して発生することとエラーERx及びERyが重複して検出(検知)されることは等価であると言える。
エラー報知部720は、エラー検出部710においてエラーERx及びERyが重複して検出されたとき、何れか一方のエラーを他方のエラーよりも優先して報知することができる。遊技機100では、発生し得る複数種類のエラーに対して優先順位(報知の優先順位)が予め設定されており、相対的に上位の優先順位が定められたエラーの方が、相対的に下位の優先順位が設定されたエラーよりも優先して報知される。ここでは、エラーERxの優先順位の方がエラーERyの優先順位も上位であるとする。そうすると、エラー検出部710においてエラーERx及びERyが重複して検出されたとき、エラー報知部720は、エラーERxをエラーERyよりも優先して報知することができる。尚、優先順位の設定は、以下において優先順位の付与、割り当て、対応付けと表現されることもあるが、それらは互いに同じ意味を持つ。
図35(a)等を参照し、“エラーERxをエラーERyよりも優先して報知する”とは、“エラーERxに関するエラー報知をエラーERyに関するエラー報知よりも優先して実行する”ことを意味する。
説明の具体化のため、エラーERxのみが検出された場合に実行されるエラーERxに関するエラー報知を記号“Hx”にて参照し、エラーERyのみが検出された場合に実行されるエラーERyに関するエラー報知を記号“Hy”にて参照する。
そうすると例えば、エラーERxとエラーERyが重複して検出された場合に、
エラー報知Hxの全部を実行する一方でエラー報知Hyの全部を非実行とすること、及び、
エラー報知Hxの全部を実行する一方でエラー報知Hyの一部を非実行とし且つエラー報知Hyの残部を実行することは、“エラーERxをエラーERyよりも優先して報知する”ことに属する。
図35(b)及び(c)を参照し、検出された或るエラーに関するエラー報知は、画像表示部104での所定のエラー報知画像の表示による表示報知と、スピーカ115からの音の出力による音響報知と、を含んでいる。検出された或るエラーに関するエラー報知において、表示報知及び音響報知は、夫々に、当該エラーが検出されたことを示す報知、当該エラーが発生したことを示す報知、当該エラーが発生していることを示す報知、及び、当該エラーに対応して行うべき行動を示す報知の内の一部又は全部を含み、これは、検出されたエラーがエラーERx、ERyであっても、後述のエラーX、Xa、Xb、Y及びYaを含む他のエラーであっても同様である。
故に、エラー報知Hxは、画像表示部104での所定のエラー報知画像の表示による表示報知と、スピーカ115からの音の出力による音響報知とを含んでいて、エラー報知Hxの表示報知及び音響報知は、夫々に、エラーERxが検出されたことを示す報知、エラーERxが発生したことを示す報知、エラーERxが発生していることを示す報知、及び、エラーERxに対応して行うべき行動を示す報知の内の一部又は全部を含む。
同様に、エラー報知Hyは、画像表示部104での所定のエラー報知画像の表示による表示報知と、スピーカ115からの音の出力による音響報知と、を含んでいて、エラー報知Hyの表示報知及び音響報知は、夫々に、エラーERyが検出されたことを示す報知、エラーERyが発生したことを示す報知、エラーERyが発生していることを示す報知、及び、エラーERyに対応して行うべき行動を示す報知の内の一部又は全部を含む。
そうすると、エラーERxとエラーERyが重複して検出された場合に“エラーERxをエラーERyよりも優先して報知する”態様には、以下の第1~第3優先報知態様がある。
第1優先報知態様は、図35(d)に示す如く、エラー報知Hxにおける表示報知及び音響報知を実行し且つエラー報知Hyにおける表示報知及び音響報知を非実行とする態様である。
第2優先報知態様は、図35(e)に示す如く、エラー報知Hxにおける表示報知及び音響報知並びにエラー報知Hyにおける表示報知は実行するがエラー報知Hyにおける音響報知は非実行とするとする態様である。この際、エラー報知Hx及びHyにおける表示報知は同時に行われても良いし、時分割で交互に行われても良い。
第3優先報知態様は、図35(f)に示す如く、エラー報知Hxにおける表示報知及び音響報知並びにエラー報知Hyにおける音響報知は実行するがエラー報知Hyにおける表示報知は非実行とする態様である。この際、エラー報知Hx及びHyにおける音響報知は同時に行われても良いし、時分割で交互に行われても良い(但し、同時に行うと、それらの音響報知による音声が混合して各音響報知の音声内容が聞き取り難くなるため、交互に行う方が望ましい)。
表示報知及び音響報知に注目して第1~第3優先報知態様を説明したが、枠ランプ116又は盤ランプ135を発光させることによるランプ報知がエラー報知に含まれる場合も同様である。即ち例えば、エラーERxのみが検出された場合に実行されるエラー報知Hx及びエラーERyのみが検出された場合に実行されるエラー報知Hyが、夫々に、表示報知、音響報知及びランプ報知を含んでいる場合にあっては、図35-1に示す如く、
第1優先報知態様は、エラー報知Hxにおける表示報知、音響報知及びランプ報知を実行し且つエラー報知Hyにおける表示報知、音響報知及びランプ報知を非実行とする態様であり、
第2又は第3優先報知態様は、エラー報知Hxにおける表示報知、音響報知及びランプ報知を実行し、且つ、エラー報知Hyにおける表示報知、音響報知及びランプ報知の内の任意の1つ又は2つのみを実行しつつ残りを非実行とする態様である。この場合において、第2又は第3優先報知態様は、エラー報知Hyを形成する表示報知、音響報知及びランプ報知の内、表示報知を実行して音響報知及びランプ報知を非実行とする優先報知態様YHT23Aと、音響報知を実行して表示報知及びランプ報知を非実行とする優先報知態様YHT23Bと、ランプ報知を実行して表示報知及び音響報知を非実行とする優先報知態様YHT23Cと、表示報知及び音響報知を実行してランプ報知を非実行とする優先報知態様YHT23Dと、音響報知及びランプ報知を実行して表示報知を非実行とする優先報知態様YHT23Eと、表示報知及びランプ報知を実行して音響報知を非実行とする優先報知態様YHT23Fと、を含む。
エラー報知が4以上の報知から成る場合も同様である。図35-1に示された第4優先報知態様については後述される。
図36(a)~(c)を参照し、エラーERx及びERyの検出タイミングとの関係において優先報知の態様を説明する。図36(a)~(c)では、エラーとしてエラーERx及びERyのみが注目されている(他のエラーは考慮しないものとする)。
図36(a)に示すケースでは、タイミング1811まではエラーERx及びERyが検出されておらず、タイミング1811においてエラーERx及びERyが同時に検出されている。このケースでは、タイミング1811まではエラー報知Hx及びエラー報知Hyが実行されておらず、タイミング1811から第1優先報知態様にてエラー報知Hxのみが実行される、或いは、タイミング1811から第2又は第3優先報知態様にてエラー報知Hxを実行しつつエラー報知Hyの一部のみが実行される。
図36(b)に示すケースでは、タイミング1821まではエラーERx及びERyが検出されておらず、タイミング1821においてエラーERxが検出された後にタイミング1822においてエラーERyが検出される(エラー報知Hxの実行時間は十分に長いと仮定)。このケースでは、タイミング1821まではエラー報知Hx及びエラー報知Hyが実行されておらず、タイミング1821からエラー報知Hxが実行され、タイミング1822からは第1優先報知態様にてエラー報知Hxのみが実行される、或いは、タイミング1822からは第2又は第3優先報知態様にてエラー報知Hxを実行しつつエラー報知Hyの一部のみが実行される。
図36(c)に示すケースでは、タイミング1831まではエラーERx及びERyが検出されておらず、タイミング1831においてエラーERyが検出された後にタイミング1832においてエラーERxが検出される。このケースでは、タイミング1831まではエラー報知Hx及びエラー報知Hyが実行されておらず、タイミング1831からエラー報知Hyが実行され、タイミング1832からは第1優先報知態様にてエラー報知Hxのみが実行される、或いは、タイミング1832からは第2又は第3優先報知態様にてエラー報知Hxを実行しつつエラー報知Hyの一部のみが実行される。尚、ここでは、エラーERxが検出されなかったならば、タイミング1832以降もエラー報知Hyが継続実行されると仮定している。
また、以下のような優先報知の態様もある。
即ち例えば、エラーERxのみが検出された場合に実行されるエラー報知Hxが第1~第3報知部品を用いた報知から成ると共に、エラーERyのみが検出された場合に実行されるエラー報知Hyが第1~第3報知部品を用いた報知から成る場合において、エラーERx及びERyが重複して検出されたとき、第1~第3報知部品の内、第1及び第2報知部品のみを用いて“エラーERxが検出されたこと”、“エラーERxが発生したこと”、“エラーERxが発生していること”及び“エラーERxに対応して行うべき行動”の一部又は全部を報知する一方で、第3報知部品のみを用いて“エラーERyが検出されたこと”、“エラーERyが発生したこと”、“エラーERyが発生していること”及び“エラーERyに対応して行うべき行動”の一部又は全部を報知する態様(以下、第4優先報知態様と称する)も、“エラーERxをエラーERyよりも優先して報知する”態様に属すると解して良い。
ここで、第1及び第2報知部品は例えば、画像表示部104及びスピーカ115であって、第3報知部品は例えば枠ランプ116又は盤ランプ135であり、この場合、第1~第3報知部品を用いた報知とは、画像表示部104による表示報知、スピーカ115による音響報知、及び、枠ランプ116又は盤ランプ135を発光させることによるランプ報知を意味する。
表示報知、音響報知及びランプ報知に注目した場合、第4優先報知態様は、図35-1に示す如く、エラー報知Hxを形成する表示報知及び音響報知並びにエラー報知Hyを形成するランプ報知を実行する一方でエラー報知Hxを形成するランプ報知並びにエラー報知Hyを形成する表示報知及び音響報知を非実行とする優先報知態様YHT4Aと、エラー報知Hxを形成する表示報知及びランプ報知並びにエラー報知Hyを形成する音響報知を実行する一方でエラー報知Hxを形成する音響報知並びにエラー報知Hyを形成する表示報知及びランプ報知を非実行とする優先報知態様YHT4Bと、エラー報知Hxを形成する音響報知及びランプ報知並びにエラー報知Hyを形成する表示報知を実行する一方でエラー報知Hxを形成する表示報知並びにエラー報知Hyを形成する音響報知及びランプ報知を非実行とする優先報知態様YHT4Cと、を含む。
第4優先報知態様は、エラーERx及びERyが重複して検出されたとき、エラーERxについては2つの報知部品にて報知を行う一方で、エラーERyについては、エラーERxよりも少ない1つの報知部品にて報知を行う点で、エラーERxがエラーERyよりも優先して報知されていると言える。拡張して考えると、第4優先報知態様は、エラーERx及びERyが重複して検出されたとき、kA個の報知部品を用いて“エラーERxが検出されたこと”、“エラーERxが発生したこと”、“エラーERxが発生していること”及び“エラーERxに対応して行うべき行動”の一部又は全部を報知する一方で、kA個よりも少ないkB個の報知部品を用いて“エラーERyが検出されたこと”、“エラーERyが発生したこと”、“エラーERyが発生していること”及び“エラーERyに対応して行うべき行動”の一部又は全部を報知する態様であると言え、“エラーERxをエラーERyよりも優先して報知する”態様に属すると解して良い。
また、エラーERx及びERyを含む任意のエラーが検出された際、エラー報知部720は、現在の遊技状態が何れの遊技状態であっても(即ち例えば、低確率非電サポ遊技状態、低確率電サポ遊技状態、高確率非電サポ遊技状態及び高確率電サポ遊技状態の何れであっても)、検出されたエラーに関するエラー報知を行うことができて良い。
また、エラーERx及びERyを含む任意のエラーが検出された際、エラー報知部720は、現在が特別図柄及び装飾図柄の変動表示中であっても、特別図柄及び装飾図柄の停止表示中(当然ながら客待ち表示が行われているときを含む)であっても、検出されたエラーに関するエラー報知を行うことができて良い。
第1実施形態は、以下の実施例EX1_1~EX1_10を含む。第1実施形態における上述した事項を、便宜上、基本実施例と称する。基本実施例にて述べた事項は、特に記述無き限り且つ矛盾無き限り、以下の実施例EX1_1~EX1_10に適用され、各実施例において、基本実施例で述べた事項と矛盾する事項については各実施例での記載が優先される。また矛盾無き限り、実施例EX1_1~EX1_10の内、任意の実施例に記載した事項を、他の任意の実施例に適用することもできる(即ち複数の実施例の内の任意の2以上の実施例を組み合わせることも可能である)。
―――実施例EX1_1―――
実施例EX1_1を説明する。外端エラーの1つである外端エラーX(以下エラーXと略記することがある)と、非外端エラーの1つである非外端エラーY(以下エラーYと略記することがある)に注目する。図33に示したエラーコードEC01~EC33のエラーの内、エラーXは外端エラーに属する任意の1つのエラーであって良く、エラーYは非外端エラーに属するに任意の1つであって良い。
図37(a)を参照し、外端エラーに属する全エラーの内、一部のエラーのみが外端エラーXに該当しうる(但し、外端エラーに属する全エラーが外端エラーXに該当しうると考えても良い)。例えば、図33に示したエラーコードEC01~EC33のエラーの内、エラーコードEC01~EC20のエラーを外端エラーとすることができ、この場合、エラーコードEC01~EC20のエラーの内、任意の一部を外端エラーXに該当させ、残りを外端エラーXに該当させない、とったことが可能である(但し、エラーコードEC01~EC20のエラーが全て外端エラーXに該当しうると考えるようにしても良い)。
図37(b)を参照し、非外端エラーに属する全エラーの内、一部のエラーのみが非外端エラーYに該当しうる(但し、非外端エラーに属する全エラーが非外端エラーYに該当すると考えても良い)。例えば、図33に示したエラーコードEC01~EC33のエラーの内、エラーコードEC21~EC33のエラーを非外端エラーとすることができ、この場合、エラーコードEC21~EC33のエラーの内、任意の一部を非外端エラーYに該当させ、残りを非外端エラーYに該当させない、とったことが可能である(但し、エラーコードEC21~EC33のエラーが全て非外端エラーYに該当しうると考えるようにしても良い)。
図33及び図34等を参照しつつ上述したように、外端エラーXが検出された際には外部端子基板305から所定のエラー検出信号(エラー検出情報)が出力される一方で、非外端エラーYの検出は外部端子基板305から外部装置610に対する出力(出力信号)に影響を与えない。即ち、外端エラーXは、外部端子基板305によってエラー検出信号(エラー検出情報)が出力されるエラーであって、非外端エラーYは、外部端子基板305によってエラー検出信号(エラー検出情報)が出力されないエラーである。
一方で、エラーX及びYの夫々は、検出時にエラー報知が行われるエラーの一種であるので、エラー報知部720は、エラーXが検出されたときにはエラーXに関するエラー報知を行い、エラーYが検出されたときにはエラーYに関するエラー報知を行う。
エラーXに関するエラー報知は、エラーXが検出されたことを示す報知、エラーXが発生したことを示す報知、エラーXが発生していることを示す報知、及び、エラーXに対応して行うべき行動を示す報知の内の一部又は全部を含むが、検出されたエラーが、発生及び検出されうる複数のエラーの内の何れであるのかを全く又は容易には区別できないような態様の報知(例えば、意味のある言葉を形成しないサイレン音)も含み得る。同様に、
エラーYに関するエラー報知は、エラーYが検出されたことを示す報知、エラーYが発生したことを示す報知、エラーYが発生していることを示す報知、及び、エラーYに対応して行うべき行動を示す報知の内の一部又は全部を含むが、検出されたエラーが、発生及び検出されうる複数のエラーの内の何れであるのかを全く又は容易には区別できないような態様の報知(例えば、意味のある言葉を形成しないサイレン音)も含み得る。
外部装置610に対してエラー検出情報が出力されるべき外端エラーXは、そうでない非外端エラーYよりも、対応の必要性が高いエラーであると言え、より優先して報知された方が好ましい。
故に、エラー検出部710において外端エラーX及び非外端エラーYが重複して検出されたとき、エラー報知部720は、外端エラーXを非外端エラーYよりも優先して報知する。
優先報知の意義は基本実施例で述べた通りである(図35(a)~(e)等参照)。即ち、実施例EX1_1では、上述のエラーERx、ERyが、夫々、外端エラーX、非外端エラーYであると考えれば良く、故に、上述のエラー報知Hx、エラー報知Hyが、夫々、外端エラーXに関するエラー報知、非外端エラーYに関するエラー報知であると考えれば良い。
このため例えば、図36(c)を参照し、非外端エラーYが検出されたことに伴って非外端エラーYに関するエラー報知(エラー報知Hyに相当)を行っているときに、外端エラーXが検出された場合には外端エラーXに関するエラー報知(エラー報知Hxに相当)を行うことが可能である一方で、図36(b)を参照し、外端エラーXが検出されたことに伴って外端エラーXに関するエラー報知(エラー報知Hxに相当)を行っているときに非外端エラーYが検出された場合には非外端エラーYに関するエラー報知(エラー報知Hyに相当)の一部又は全部を非実行とすると良い。外端エラーXの発生を優先して知らしめるためである。
図38(a)及び(b)を参照し、外端エラーXに関するエラー報知の報知態様と非外端エラーYに関するエラー報知の報知態様は互いに異なる。但し、これは、前者の報知態様と後者の報知態様があらゆる面で互いに相違していることを意味するだけでなく、前者の報知態様と後者の報知態様とが部分的に相違していることをも含む概念である。
例えば、エラーXのエラー報知における表示報知では、画像表示部104の第1表示領域に、大サイズにて文字「エラーXを検出しました」を表示する一方で、エラーYのエラー報知における表示報知では、第1表示領域と異なる、画像表示部104の第2表示領域に、大サイズより小さな小サイズにて文字「エラーYを検出しました」を表示する。この場合、エラーXのエラー報知とエラーYのエラー報知とで、表示報知における表示態様(表示位置、表示サイズ)が異なる。尚、第1表示領域は第2表示領域よりも画像表示部104の全表示領域の中心に近い。
また例えば、エラーXのエラー報知における音響報知では、音声「エラーXを検出しました」と所定のサイレン音(例えば“ファンファン”と聞こえるような音)とが交互に繰り返しスピーカ115から出力される一方、エラーYのエラー報知における音響報知では、音声「エラーYを検出しました」という音声だけが間隔を空けつつ繰り返しスピーカ115から出力される。この場合、エラーXのエラー報知とエラーYのエラー報知とで、音響報知の態様が異なる。尚、エラーXのエラー報知中の音響報知におけるスピーカ115の音量と、エラーYのエラー報知中の音響報知におけるスピーカ115の音量は互いに異なっていても良い(例えば前者の方が大きくても良いし、後者の方が大きくても良い)。
表示報知及び音響報知以外の報知についても同様である。即ち例えば、エラーX及びYのエラー報知が、枠ランプ116及び盤ランプ135によるランプ報知を含んでいる場合あっては、ランプ報知の態様に関しても、エラーX及びY間で互いに異なっていても良い。
また、エラー報知部720は、現在の遊技状態が何れの遊技状態であっても(即ち例えば、低確率非電サポ遊技状態、低確率電サポ遊技状態、高確率非電サポ遊技状態及び高確率電サポ遊技状態の何れであっても)、外端エラーXが検出されたならば外端エラーXに関するエラー報知を実行可能であり、非外端エラーYが検出されたならば非外端エラーYに関するエラー報知を実行可能であって良い。この場合においても、エラーX及びYが重複して検出されたならば、エラーXがエラーYよりも優先して報知されることに変わりは無い。
また、エラー報知部720は、現在が特別図柄及び装飾図柄の変動表示中であっても、特別図柄及び装飾図柄の停止表示中(当然ながら客待ち表示が行われているときを含む)であっても、外端エラーXが検出されたならば外端エラーXに関するエラー報知を実行可能であり、非外端エラーYが検出されたならば非外端エラーYに関するエラー報知を実行可能であって良い。この場合においても、エラーX及びYが重複して検出されたならば、エラーXがエラーYよりも優先して報知されることに変わりは無い。
また、外端エラーX及び非外端エラーYの内、外端エラーXに関するエラー報知が行われているときのみ、特定の演出の実行が制限される(即ち特定の演出が非実行とされる)ようにしても良い(この場合、外端エラーXは、エラーコードEC01~EC33のエラーの内、エラーコードEC18~EC21のエラー以外の任意の何れかのエラーであって、特定の演出を実現する演出部品の動作不良を要因とするエラーではないものとする)。これにより、外部装置610に対してエラー検出情報が出力されるような、対応の必要度の高い外端エラーXの報知が、遊技機100の管理者等に気づかれ易くなる。
図39(a)~(c)を参照し、これを具体的に説明する。今、図39(a)に示す如く、エラーXに関するエラー報知及びエラーYに関するエラー報知が行われていない状態で、タイミング2141からタイミング2144まで演出2152が行われ、タイミング2142からタイミング2143まで演出2151が行われるケースを想定する。尚、ここでは、時間の経過に伴って、タイミング2141、2142、2143、2144がこの順番で訪れるものとする。従って、演出2151の実行期間の全体が演出2152の実行期間中に収まっている。但し、演出2151の実行期間と演出2152の実行期間は完全に一致していても良いし、部分的に重複していても良いし、完全に分離していても良い。演出2151及び2152は演出制御部403により実行制御される演出であり、演出2151及び2152の夫々は、特図判定又は事前判定の結果に基づく演出であって良い。
上記ケースにおいて、図39(b)に示す如く、タイミング2141より前のタイミング2140からタイミング2144より後のタイミング2145まで外端エラーXに関するエラー報知が実行されるとしたならば、演出制御部403は、タイミング2142及び2143間における演出2151の実行を制限する(即ち演出2151を非実行とする)。但し、タイミング2141及び2144間における演出2152の実行は制限されない(即ち演出2152は実行される)。仮に、タイミング2142及び2143間の中間タイミングから外端エラーXのエラー報知が実行開始されるとしたならば、当該中間タイミングまでは演出2151を実行し、当該中間タイミングから演出2151を非実行とすることができる。
一方、上記ケースにおいて、図39(c)に示す如く、タイミング2140及びタイミング2145間で非外端エラーYに関するエラー報知が実行される場合(但し、外端エラーXに関するエラー報知が一切行われないと仮定)、演出制御部403は、上記のような制限を行わず、タイミング2141及び2144間において演出2152を実行し、タイミング2142及びタイミング2143において演出2151を実行する。
図39(a)~(c)の例では、外端エラーX及び非外端エラーYの内、外端エラーXに関するエラー報知が行われているときのみ、特定の演出としての演出2151の実行が制限されている(即ち演出2151が非実行とされている)。
ここで、特定の演出としての演出2151の非実行とは、遊技者が視認可能な態様で演出2151が実行されないという意味をも含む。演出2151が実際には実行されていても演出2151が遊技者から視認不能であるとき、遊技者が視認可能な態様で演出2151が実行されていないと言える。また、演出2151が実際に行われていない場合にも、当然に、遊技者が視認可能な態様で演出2151が実行されていないと言える。このように考えた場合、演出2151の実行とは、遊技者が視認可能な態様で演出2151が実行されることを指し、演出2152の実行とは、遊技者が視認可能な態様で演出2152が実行されることを指すと解して良く、更に、演出2152の非実行とは、遊技者が視認可能な態様で演出2152が実行されないことを指すと解して良い。
また、画像2151は画像表示部104を用いた表示による演出でも良く、この場合、画像2151の実行とは、画像2151を形成する画像を表示することを指し、画像2151の非実行とは、当該画像を非表示することを指す。同様に、画像2152は画像表示部104を用いた表示による演出でも良く、この場合、画像2152の実行とは、画像2152を形成する画像を表示することを指し、画像2152の非実行とは、当該画像を非表示することを指す。
例えば、演出2151及び2152は、リーチ演出、ボタン演出、操作対応演出、枠ギミック演出、盤ギミック演出、保留画像を表示する演出、保留画像の表示態様を変化させる演出などを含む、特図判定又は事前判定に基づき演出制御部403が実行しうる複数の演出の内の任意の2つの演出であって良い。特に例えば、演出2151は、可動部材(盤ギミック130、枠ギミック131)を駆動させる可動演出である、盤ギミック演出又は枠ギミック演出であって良い(この場合、外端エラーXは、エラーコードEC01~EC33のエラーの内、エラーコードEC18及びEC19のエラー以外の任意の何れかのエラーであるものとする)。これにより、外部装置610に対してエラー検出情報が出力されるような、対応の必要度の高い外端エラーXの報知が、特に派手なギミック演出に埋もれて気づかれにくくなることを抑制できる。
尚、タイミング2140及び2145間において外端エラーXに関するエラー報知が実行される場合、演出2151及び2152の内、演出2152は実行されると述べたが、演出2151に加えて演出2152も非実行とするようにしても良い。この場合、演出2151及び2152の双方が上記特定の演出として機能することになる。この場合において例えば、演出2151は盤ギミック演出又は枠ギミック演出であって良く、演出2152は特図判定又は事前判定の結果に基づく画像(リーチ演出を構成する画像等)を画像表示部104に表示する演出であって良い。
―――実施例EX1_2―――
実施例EX1_2を説明する。実施例EX1_2は実施例EX1_1を基礎とする実施例であり、実施例EX1_1の記載事項は、特に記述無き限り且つ矛盾無き限り、実施例EX1_2にも適用される。
実施例EX1_2では、外端エラーX及び非外端エラーYに加えて、外端エラーXa(以下エラーXaと略記することがある)にも注目する。図33に示したエラーコードEC01~EC33のエラーの内、エラーXaは外端エラーに属する任意の1つのエラーであって良い。外端エラーに属する全エラーの内、任意のエラーが外端エラーXaに該当しうる。但し、エラーXaはエラーXと異なる種類の外端エラーであるとする。
外端エラーXと同様、外端エラーXaが検出された際には外部端子基板305から所定のエラー検出信号(エラー検出情報)が出力される。即ち、外端エラーXaは、外部端子基板305によってエラー検出信号(エラー検出情報)が出力されるエラーである。
但し、外端エラーXが検出された際に外部端子基板305から出力されるエラー検出信号(エラー検出情報)と、外端エラーXaが検出された際に外部端子基板305から出力されるエラー検出信号(エラー検出情報)は、外部端子基板305における共通の出力端子部から出力される。即ち、この共通の出力端子部が出力端子部TM[1]であるとすると、外端エラーXが検出された時には外端エラーXについてのエラー検出信号が出力端子部TM[1]から出力され、外端エラーXaが検出された時には外端エラーXaについてのエラー検出信号が出力端子部TM[1]から出力される。
外端エラーXについてのエラー検出信号と外端エラーXaについてのエラー検出信号は、外部装置610において区別できる態様の2つの信号であっても良い。即ち例えば、共通の出力端子部としての出力端子部TM[1]のオン/オフにより、出力端子部TM[1]から8ビットのデジタル信号を出力するようにしておき、外端エラーXについてのエラー検出信号と外端エラーXaについてのエラー検出信号とで異なるデジタル値を割り当てておけば、外部装置610において外端エラーXについてのエラー検出信号と外端エラーXaについてのエラー検出信号とを区別して認識できる。
上記区別が不能な態様の信号を共通の出力端子部から出力するようにしても良い。即ち例えば、外端エラーX及びXaにのみ注目し且つ共通の出力端子部が出力端子部TM[1]であるとした場合、外端エラーX及びXaの非検出時には出力端子部TM[1]をオフに維持し、外端エラーXの検出時には出力端子部TM[1]を所定時間だけオンすることで外端エラーXについてのエラー検出信号を出力し、外端エラーXaの検出時にも出力端子部TM[1]を所定時間だけオンすることで外端エラーXaについてのエラー検出信号を出力する。この場合、エラー検出信号が受信した外部装置610は、外端エラーX及びXaの何れかが検出されたと認識できるものの、外端エラーX及びXaのどちらが検出されたのかまでは認識できない(即ち、出力端子部TM[1]からのエラー検出信号は、外端エラーX及びXaのどちらかが発生して検出されたことを示す信号として機能する)。
但し例えば、外端エラーXの検出時における出力端子部TM[1]のオン時間(出力端子部TM[1]をオンに維持する時間の長さ)と、外端エラーXaの検出時における出力端子部TM[1]のオン時間とを互いに異ならせておくことも可能であり、この場合には、オン時間の相違から、外部装置610は外端エラーXについてのエラー検出信号と外端エラーXaについてのエラー検出信号とを区別して認識できるようになる(この場合、外端エラーXの検出時の出力端子部TM[1]からのエラー検出信号は、外端エラーXが発生して検出されたことを示す信号として機能し、外端エラーXaの検出時の出力端子部TM[1]からのエラー検出信号は、外端エラーXaが発生して検出されたことを示す信号として機能する)。
エラーX又はYの検出時と同様、エラー報知部720は、エラーXaが検出されたときにはエラーXaに関するエラー報知を行う。エラーXaに関するエラー報知は、エラーXaが検出されたことを示す報知、エラーXaが発生したことを示す報知、エラーXaが発生していることを示す報知、及び、エラーXaに対応して行うべき行動を示す報知の内の一部又は全部を含むが、検出されたエラーが、発生及び検出されうる複数のエラーの内の何れであるのかを全く又は容易には区別できないような態様の報知(例えば、意味のある言葉を形成しないサイレン音)も含み得る。
実施例EX1_1で述べたように、エラー検出部710において外端エラーX及び非外端エラーYが重複して検出されたとき、エラー報知部720は、外端エラーXを非外端エラーYよりも優先して報知する。これに加えて、エラー検出部710において外端エラーXa及び非外端エラーYが重複して検出されたとき、エラー報知部720は、外端エラーXaを非外端エラーYよりも優先して報知して良い。更に、実施例EX1_2では、外端エラーXaよりも外端エラーXに対して上位の優先順位(報知の優先順位)が付与されており、結果、エラー検出部710において外端エラーX及びXaが重複して検出されたとき、エラー報知部720は、外端エラーXを外端エラーXaよりも優先して報知する。外端エラーの中でも対応の必要性の高低が存在し、対応の必要性がより高い外端エラーXの方を優先的に報知することで、エラー対応の良質化を図る。
優先報知の意義は基本実施例で述べた通りである(図35(a)~(e)等参照)。即ち、
エラーX及びYの重複検出時のエラー報知に注目した場合には、
上述のエラーERx及びERyが夫々エラーX及びYであって、且つ、エラーERxに関するエラー報知Hx及びエラーERyに関するエラー報知Hyが夫々エラーXに関するエラー報知及びエラーYに関するエラー報知に相当すると考えれば良く、
エラーXa及びYの重複検出時のエラー報知に注目した場合には、
上述のエラーERx及びERyが夫々エラーXa及びYであって、且つ、エラーERxに関するエラー報知Hx及びエラーERyに関するエラー報知Hyが夫々エラーXaに関するエラー報知及びエラーYに関するエラー報知に相当すると考えれば良く、
エラーX及びXaの重複検出時のエラー報知に注目した場合には、
上述のエラーERx及びERyが夫々エラーX及びXaであって、且つ、エラーERxに関するエラー報知Hx及びエラーERyに関するエラー報知Hyが夫々エラーXに関するエラー報知及びエラーXaに関するエラー報知に相当すると考えれば良い。
エラーX及びYの重複検出時における優先報知の態様と、エラーXa及びYの重複検出時における優先報知の態様と、エラーX及びXaの重複検出時における優先報知の態様とは、互いに同じであっても良いし、互いに異なっていても良い。
例として、エラーX及びXaの重複検出時とエラーX及びYの重複検出時に注目して、これに説明を加える。エラーXのみが検出されたとき、エラーXaのみが検出されたとき及びエラーYのみが検出されたときの夫々において、エラー報知として表示報知、音響報知及びランプ報知が行われると仮定する。そうすると、エラーX及びXaの重複検出時には、上述(図35-1参照)の第1優先報知態様、第2又は第3優先報知態様に属する優先報知態様YHT23A~YHT23F、及び、第4優先報知態様に属する優先報知態様YHT4A~YHT4Cの何れか1つを用いてエラーXをエラーXaよりも優先して報知し、一方で、エラーX及びYの重複検出時には、上述の第1優先報知態様、第2又は第3優先報知態様に属する優先報知態様YHT23A~YHT23F、及び、第4優先報知態様に属する優先報知態様YHT4A~YHT4Cの何れか1つを用いてエラーXをエラーYよりも優先して報知する。この際、エラーX及びXaの重複検出時に用いられる優先報知態様とエラーX及びYの重複検出時に用いられる優先報知態様は、互いに一致していても良いし、互いに異なっていても良い。
特にエラーXa及びYの重複検出時に注目した場合には、実施例EX1_1の記載における“X”を“Xa”に読み替えた後の実施例EX1_1の記載が、実施例EX1_2に含まれる。また、エラーX及びXaの重複検出時に注目した場合には、実施例EX1_1の記載における“非外端エラーY”を“外端エラーXa”に且つ“Y”を“Xa”に読み替えた後の実施例EX1_1の記載が、実施例EX1_2に含まれていて良い。
即ち、エラーX及びXaの重複検出時に注目した場合、図36(c)と同様、エラーXaが検出されたことに伴ってエラーXaに関するエラー報知を行っているときに、エラーXが検出された場合にはエラーXに関するエラー報知を行うことが可能である一方で、図36(b)と同様、エラーXが検出されたことに伴ってエラーXに関するエラー報知(エラー報知Hxに相当)を行っているときにエラーXaが検出された場合にはエラーXaに関するエラー報知(エラー報知Hyに相当)の一部又は全部を非実行としても良い。エラーXの発生を優先して知らしめるためである。
エラーX及びXaの重複検出時に注目した場合、図38(a)及び(b)を参照して述べたものと同様、エラーXに関するエラー報知の報知態様とエラーXaに関するエラー報知の報知態様は互いに異なる。但し、これは、前者の報知態様と後者の報知態様があらゆる面で互いに相違していることを意味するだけではなく、前者の報知態様と後者の報知態様とが部分的に相違していることをも含む概念である。エラー報知の報知態様を異ならせる具体的な方法は実施例EX1_1で示した通りである。
また、エラー報知部720は、現在の遊技状態が何れの遊技状態であっても(即ち例えば、低確率非電サポ遊技状態、低確率電サポ遊技状態、高確率非電サポ遊技状態及び高確率電サポ遊技状態の何れであっても)、外端エラーXが検出されたならば外端エラーXに関するエラー報知を実行可能であり、外端エラーXaが検出されたならば外端エラーXaに関するエラー報知を実行可能であり、非外端エラーYが検出されたならば非外端エラーYに関するエラー報知を実行可能であって良い。この場合においても、エラーX、Xa及びYの内の少なくとも2つのエラーが重複して検出されたときの、優先報知のあり方は上述した上述した通りである。
また、エラー報知部720は、現在が特別図柄及び装飾図柄の変動表示中であっても、特別図柄及び装飾図柄の停止表示中(当然ながら客待ち表示が行われているときを含む)であっても、外端エラーXが検出されたならば外端エラーXに関するエラー報知を実行可能であり、外端エラーXaが検出されたならば外端エラーXaに関するエラー報知を実行可能であり、非外端エラーYが検出されたならば非外端エラーYに関するエラー報知を実行可能であって良い。この場合においても、エラーX、Xa及びYの内の少なくとも2つのエラーが重複して検出されたときの、優先報知のあり方は上述した上述した通りである。
また、エラーX、Xa及びYの内、エラーXに関するエラー報知が行われているときとエラーXaに関するエラー報知が行われているときにおいてのみ、特定の演出の実行が制限される(即ち特定の演出が非実行とされる)ようにしても良い。或るエラー報知が行われているときに、特定の演出の実行を制限する方法(特定の演出を非実行とする方法)は、実施例EX1_1にて述べた通りである。
図39(a)~(c)に示した特定の演出の例としての演出2151は、枠ギミック演出又は盤ギミック演出であって良い。
尚、外端エラーXaよりも外端エラーXに対して上位の優先順位(報知の優先順位)が付与されていることを想定したが、逆に、外端エラーXよりも外端エラーXaに対して上位の優先順位を付与するようにしても良く、この場合、外端エラーX及びXaが重複して検出されたとき、外端エラーXaが外端エラーXよりも優先して報知されることになる。
―――実施例EX1_3―――
実施例EX1_3を説明する。実施例EX1_3は実施例EX1_1及びEX1_2を基礎とする実施例であり、実施例EX1_1及びEX1_2の記載事項は、特に記述無き限り且つ矛盾無き限り、実施例EX1_3に適用される。
図40(a)を参照し、遊技機100には、エラー検出部710及びエラー報知部720に加えて、報知用エラー情報送信部730が備えられていると考えることができる。エラー検出部710によるエラーの種類ごとのエラーの発生有無の検出結果は報知用エラー情報送信部730に伝達され、何らかのエラーが検出された場合、報知用エラー情報送信部730は、エラーが検出されたこと又はエラーが発生していること又はエラーが発生したことを示す報知用エラー情報をエラー報知部720に送信する。この報知用エラー情報は、外部出力情報とは異なり、外部端子基板305から出力される情報ではない。報知用エラー情報は、検出されたエラーが何れの種類のエラーであるのか(エラーコードEC01~EC33のエラーの内の何れの種類のエラーであるのか)を特定する情報も含んでいる。
エラー報知部720は、報知用エラー情報送信部730から報知用エラー情報を受信したことに応答して上述のエラー報知を行う。即ち例えば、エラー報知部720は、報知用エラー情報送信部730から、エラーXが検出されたことを示す報知用エラー情報HIXを受信するとエラーXに関するエラー報知を行い、エラーYが検出されたことを示す報知用エラー情報HIYを受信するとエラーYに関するエラー報知を行い、エラーXaが検出されたことを示す報知用エラー情報HIXaを受信するとエラーXaに関するエラー報知を行う。他のエラーについても同様である。
図40(b)に示す如く、報知用エラー情報送信部730には、エラーXの検出時に報知用エラー情報HIXを送信する第1の報知用エラー情報送信部731と、エラーYの検出時に報知用エラー情報HIYを送信する第2の報知用エラー情報送信部732と、エラーXaの検出時に報知用エラー情報HIXaを送信する第3の報知用エラー情報送信部733と、が含まれていると言える。但し、エラーXaが存在しえない遊技機100であれば、第3の報知用エラー情報送信部733は存在しない。
報知用エラー情報送信部730は、エラー報知部720が何らかのエラー報知を行っている最中であるか否かに関係なく、エラー検出部710にて何らかのエラーが検出された場合には、検出されたエラーについての報知用エラー情報をエラー報知部720に送信する。
即ち例えば、第1の報知用エラー情報送信部731は、エラー報知部720がエラーY又はXaに関するエラー報知を行っている最中であるか否かに関係なく、エラー検出部710にてエラーXが検出された場合には報知用エラー情報HIXを送信し、先に受信した報知用エラー情報HIXに基づきエラー報知部720がエラーXに関するエラー報知を行っている最中であっても、エラー検出部710にて新たにエラーXが検出された場合には新たに報知用エラー情報HIXを送信して良い。
同様に例えば、第2の報知用エラー情報送信部732は、エラー報知部720がエラーX又はXaに関するエラー報知を行っている最中であるか否かに関係なく、エラー検出部710にてエラーYが検出された場合には報知用エラー情報HIYを送信し、先に受信した報知用エラー情報HIYに基づきエラー報知部720がエラーYに関するエラー報知を行っている最中であっても、エラー検出部710にて新たにエラーYが検出された場合には新たに報知用エラー情報HIYを送信して良い。
同様に例えば、第3の報知用エラー情報送信部733は、エラー報知部720がエラーX又はYに関するエラー報知を行っている最中であるか否かに関係なく、エラー検出部710にてエラーXaが検出された場合には報知用エラー情報HIXaを送信し、先に受信した報知用エラー情報HIXaに基づきエラー報知部720がエラーXaに関するエラー報知を行っている最中であっても、エラー検出部710にて新たにエラーXaが検出された場合には新たに報知用エラー情報HIXaを送信して良い。
エラーの検出系及びエラー検出に応じた情報出力系と、エラー報知を実際に行う系と、を切り分けて、何らかのエラー報知を行っている最中であるか否かを考慮することなく、エラー検出時には報知用エラー情報を送信するという構成を採用することにより、情報送信に関わる処理が簡素化される。
―――実施例EX1_4―――
実施例EX1_4を説明する。
外端エラーには、上述の外端エラーX及びXaの他にも外端エラーXb(以下エラーXbと略記することがある)がある。外端エラーXbは、外端エラーX及びXaとは異なる種類の外端エラーであるが、実施例EX1_2及びEX1_3に示した外端エラーXaに関する説明は、対応するエラー報知の内容を含め、以下の1つの相違点を除き、外端エラーXbにも当てはまる又は当てはまっても良い(即ち、実施例EX1_2及びEX1_3の記載における“Xa”を“Xb”に読み替えた後の実施例EX1_2及びEX1_3の記載が、実施例EX1_4に含まれる又は含まれて良い)。
外端エラーXa及びXb間の相違点は、以下の通りである。
外端エラーXが検出された際に外部端子基板305から出力されるエラー検出信号(エラー検出情報)と、外端エラーXaが検出された際に外部端子基板305から出力されるエラー検出信号(エラー検出情報)は、外部端子基板305における共通の出力端子部から出力されるのに対して、外端エラーXが検出された際に外部端子基板305から出力されるエラー検出信号(エラー検出情報)と、外端エラーXbが検出された際に外部端子基板305から出力されるエラー検出信号(エラー検出情報)は、外部端子基板305における別々の出力端子部から出力される。即ち、上記共通の出力端子部が出力端子部TM[1]であるとすると、外端エラーX又はXaが検出された時には外端エラーX又はXaについてのエラー検出信号が出力端子部TM[1]から出力され、外端エラーXbが検出された時には外端エラーXbについてのエラー検出信号が出力端子部TM[2]から出力される。
従って例えば、外端エラーXa及びXbの何れかである外端エラーを外端エラーXabと称した場合、エラー検出部710により外端エラーXabが検出されたとき、外端エラーXabの種類に応じて(即ち、検出された外端エラーXabがエラーXa及びXbの何れであるかに応じて)、外端エラーXabについてのエラー検出信号が、外端エラーXについてのエラー検出信号と共通の出力端子部(例えばTM[1])から出力される場合と、該共通の出力端子部と異なる出力端子部(例えばTM[2])から出力される場合と、があることになる。
非外端エラーには、上述の非外端エラーYの他にも非外端エラーYa(以下エラーYaと略記することがある)がある。非外端エラーYaは、非外端エラーYとは異なる種類の非外端エラーであるが、実施例EX1_1~EX1_3に示した非外端エラーYに関する説明は、対応するエラー報知の内容を含め、非外端エラーYaにも当てはまる又は当てはまっても良い(即ち、実施例EX1_1~EX1_3の記載における“Y”を“Ya”に読み替えた後の実施例EX1_1~EX1_3の記載が、実施例EX1_4に含まれる又は含まれて良い)。
図41を参照し、ここでエラーP及びQも定義する。エラーPは、外端エラーXb及び非外端エラーYの何れかであり、エラーQは、外端エラーX及び非外端エラーYaの何れかである。エラーP及びQについては後述の実施例の中で参照される。
図42(a)を参照する。エラー検出及びエラー報知に関して、遊技機100の機能ブロック図を図42(a)のように示すこともできる。即ち、遊技機100は、制御部810A及び810Bと、エラー報知部720とを備えて構成されると考えることができる。制御部810Aはエラー検出部812A及び報知用エラー情報送信部814Aを備え、制御部810Bはエラー検出部812B及び報知用エラー情報送信部814Bを備える。
図42(b)に示す如く、エラーコードEC01~EC33に対応付けられた計33種のエラーを含む遊技機100で発生し得る複数のエラーは、第1エラー群と第2エラー群を含む複数のエラー群に分類される。第1エラー群には、当該複数のエラーの内の1以上のエラーが含まれ、第2エラー群には、当該複数のエラーの内の1以上の他のエラーが含まれる。遊技機100で発生し得る複数のエラーの何れを第1、第2エラー群に分類するのかは任意であって良い。
第1エラー群に属する各エラーはエラー検出部812Aにて検出され、第2エラー群に属する各エラーはエラー検出部812Bにて検出される。即ち、エラー検出部812A及び812Bは上述してきたエラー検出部710の構成要素であると言え、エラー検出部710の機能の一部がエラー検出部812Aにて実現され、エラー検出部710の機能の他の一部がエラー検出部812Bにて実現される。
エラー検出部812Aは、第1エラー群に属する各エラーの発生有無を検知及び判定するための第1エラー判定処理を行い、エラー検出部812Bは、第2エラー群に属する各エラーの発生有無を検知及び判定するための第2エラー判定処理を行う。制御部810Aはエラー検出部812Aを含んでいるのであるから、第1エラー判定処理は制御部810Aにて行われているとも言え、制御部810Bはエラー検出部812Bを含んでいるのであるから、第2エラー判定処理は制御部810Bにて行われているとも言える。第1及び第2エラー判定処理では、基本実施例で示した方法にて(図33を参照しつつ説明した、エラーコードEC01~33の各エラーの発生有無判断方法を参照)、各エラーが発生しているのか否かを検知及び判定すれば良い。
制御部810Aにおいて、エラー検出部812Aにより第1エラー群に属する各エラーの発生有無が検出されて当該検出結果は報知用エラー情報送信部814Aに伝達され、第1エラー群に属する何らかのエラーが検出された場合、報知用エラー情報送信部814Aは、エラーが検出されたこと又はエラーが発生していること又はエラーが発生したことを示す第1報知用エラー情報に送信する。第1報知用エラー情報は、送信部814(換言すれば制御部810A)からエラー報知部720に対して直接送信される。尚、第1報知用エラー情報は、外部出力情報とは異なり、外部端子基板305から出力される情報ではない。第1報知用エラー情報は、検出されたエラーが何れの種類のエラーであるのか(エラーコードEC01~EC33のエラーの内の何れの種類のエラーであるのか)を特定する情報も含んでいる。
制御部810Bにおいて、エラー検出部812Bにより第2エラー群に属する各エラーの発生有無が検出されて当該検出結果は報知用エラー情報送信部814Bに伝達され、第2エラー群に属する何らかのエラーが検出された場合、報知用エラー情報送信部814Bは、エラーが検出されたこと又はエラーが発生していること又はエラーが発生したことを示す第2報知用エラー情報に送信する。第2報知用エラー情報は、送信部814B(換言すれば制御部810B)から制御部810Aを介してエラー報知部720に送信される。つまり、第2報知用エラー情報は、まず制御部810Bから制御部810Aに送信され、制御部810Aは第2報知用エラー情報を受信すると、受信した第2報知用エラー情報をエラー報知部720に向けて送信する。尚、第2報知用エラー情報は、外部出力情報とは異なり、外部端子基板305から出力される情報ではない。第2報知用エラー情報は、検出されたエラーが何れの種類のエラーであるのか(エラーコードEC01~EC33のエラーの内の何れの種類のエラーであるのか)を特定する情報も含んでいる。
第1エラー群に属する各エラーについての報知用エラー情報(第1報知用エラー情報)は送信部814Aから送信され、第2エラー群に属する各エラーについての報知用エラー情報(第2報知用エラー情報)は送信部814Bから送信される。即ち、送信部814A及び814Bは図40の報知用エラー情報送信部730の構成要素であると言え、送信部730の機能の一部が送信部814Aにて実現され、送信部730の機能の他の一部が送信部814Bにて実現される。
エラー報知部720は、報知用エラー情報を受信したことに応答して上述のエラー報知を行う。上述したように、本実施例において、第1報知用エラー情報は制御部810Aからエラー報知部720に送信されてエラー報知部720にて受信され、第2報知用エラー情報は制御部810Bから制御部810Aを介してエラー報知部720に送信されてエラー報知部720にて受信される。
エラー報知部720は、或るエラーが検出されたことを示す報知用エラー情報を受信すると当該エラーに関するエラー報知を行う。即ち例えば、エラー報知部720は、エラーX、Xa、Xb、Y、Yaが検出されたことを示す報知用エラー情報を受信すると、夫々、エラーX、Xa、Xb、Y、Yaに関するエラー報知を行う。
―――実施例EX1_5―――
実施例EX1_5を説明する。実施例EX1_5は実施例EX1_1~EX1_4を基礎とする実施例であり、実施例EX1_1~EX1_4の記載事項は、特に記述無き限り且つ矛盾無き限り、実施例EX1_5に適用される。
図42(a)に示した構成に関し(図42(b)も参照)、実施例EX1_5において、第1エラー群は外端エラーXを含み且つ第2エラー群は非外端エラーYを含むものとする。
そうすると、エラーX及びYに注目した場合、制御部810Aにて外端エラーXの発生有無を検知及び判定するための第1エラー判定処理が行われ、制御部810Bにて非外端エラーYの発生有無を検知及び判定するための第2エラー判定処理が行われる。
そして、エラーXが検出された場合には、エラーXが検出されたことを示す第1報知用エラー情報が制御部810Aからエラー報知部720に送信され、エラーYが検出された場合には、エラーYが検出されたことを示す第2報知用エラー情報が制御部810Bから制御部810Aを介してエラー報知部720に送信される。
エラー報知部720は、エラーXが検出されたことを示す第1報知用エラー情報を受信するとエラーXに関するエラー報知を行い、エラーYが検出されたことを示す第2報知用エラー情報を受信するとエラーYに関するエラー報知を行う。
―――実施例EX1_6―――
実施例EX1_6を説明する。実施例EX1_6は実施例EX1_1~EX1_4を基礎とする実施例であり、実施例EX1_1~EX1_4の記載事項は、特に記述無き限り且つ矛盾無き限り、実施例EX1_6に適用される。
図42(a)に示した構成に関し(図42(b)も参照)、実施例EX1_6において、第1エラー群は外端エラーXを含み且つ第2エラー群はエラーP(従ってエラーXb及びY;図41参照)を含むものとする。
そうすると、エラーX及びPに注目した場合、制御部810Aにて外端エラーXの発生有無を検知及び判定するための第1エラー判定処理が行われ、制御部810BにてエラーP(従ってエラーXb及びY)の発生有無を検知及び判定するための第2エラー判定処理が行われる。
そして、エラーXが検出された場合には、エラーXが検出されたことを示す第1報知用エラー情報が制御部810Aからエラー報知部720に送信される。エラーPが検出された場合には、エラーPが検出されたことを示す第2報知用エラー情報が制御部810Bから制御部810Aを介してエラー報知部720に送信される。エラーPはエラーXb及びYの何れかであるから、詳細には、エラーPとして外端エラーXbが検出された場合には、エラーXbが検出されたことを示す第2報知用エラー情報が制御部810Bから制御部810Aを介してエラー報知部720に送信され、エラーPとして非外端エラーYが検出された場合には、エラーYが検出されたことを示す第2報知用エラー情報が制御部810Bから制御部810Aを介してエラー報知部720に送信される。
エラー報知部720は、エラーXが検出されたことを示す第1報知用エラー情報を受信するとエラーXに関するエラー報知を行う。同様に、エラー報知部720は、エラーPが検出されたことを示す第2報知用エラー情報を受信するとエラーPに関するエラー報知を行う。エラーPはエラーXb及びYの何れかであるから、詳細には、エラー報知部720は、エラーPとしてエラーXbが検出されたことを示す第2報知用エラー情報を受信するとエラーXbに関するエラー報知を行い、エラーPとしてエラーYが検出されたことを示す第2報知用エラー情報を受信するとエラーYに関するエラー報知を行う。
エラーPとして外端エラーXbが検出された場合には、外端エラーXbについてのエラー検出信号が外部端子基板305から出力されるが、エラーPとして非外端エラーYが検出された場合には、エラー検出信号の外部端子基板305からの出力は行われない。即ち、制御部810BによりエラーPが検出されたときにおいて、外部端子基板305は、検出されたエラーPの種類に応じ(検出されたエラーPがエラーXb及びYの何れであるのかに応じ)、エラーPの検出に対応した信号及び情報(エラーPについてのエラー検出信号及びエラー検出情報)を出力するときと出力しないときがある。換言すれば、エラーPには、外部端子基板305によって、エラー検出情報が外部出力されるエラー(ここでは外端エラーXb)と、エラー検出情報が外部出力されないエラー(ここでは非外端エラーY)とがある。
―――実施例EX1_7―――
実施例EX1_7を説明する。実施例EX1_7は実施例EX1_1~EX1_4を基礎とする実施例であり、実施例EX1_1~EX1_4の記載事項は、特に記述無き限り且つ矛盾無き限り、実施例EX1_7に適用される。
図42(a)に示した構成に関し(図42(b)も参照)、実施例EX1_7において、第1エラー群はエラーQ(従ってエラーX及びYa;図41参照)を含み且つ第2エラー群はエラーYを含むものとする。
そうすると、エラーQ及びYに注目した場合、制御部810AにてエラーQ(従ってエラーX及びYa)の発生有無を検知及び判定するための第1エラー判定処理が行われ、制御部810BにてエラーYの発生有無を検知及び判定するための第2エラー判定処理が行われる。
そして、エラーQが検出された場合には、エラーQが検出されたことを示す第1報知用エラー情報が制御部810Aからエラー報知部720に送信される。エラーQはエラーX及びYaの何れかであるから、詳細には、エラーQとしてエラーXが検出された場合には、エラーXが検出されたことを示す第1報知用エラー情報が制御部810Aからエラー報知部720に送信され、エラーQとしてエラーYaが検出された場合には、エラーYaが検出されたことを示す第1報知用エラー情報が制御部810Aからエラー報知部720に送信される。エラーYが検出された場合には、エラーYが検出されたことを示す第2報知用エラー情報が制御部810Bから制御部810Aを介してエラー報知部720に送信される。
エラー報知部720は、エラーQが検出されたことを示す第1報知用エラー情報を受信するとエラーQに関するエラー報知を行う。エラーQはエラーX及びYaの何れかであるから、詳細には、エラー報知部720は、エラーQとしてエラーXが検出されたことを示す第1報知用エラー情報を受信するとエラーXに関するエラー報知を行い、エラーQとしてエラーYaが検出されたことを示す第1報知用エラー情報を受信するとエラーYaに関するエラー報知を行う。エラー報知部720は、エラーYが検出されたことを示す第2報知用エラー情報を受信するとエラーYに関するエラー報知を行う。
エラーQとして外端エラーXが検出された場合には、エラーXについてのエラー検出信号が外部端子基板305から出力されるが、エラーQとして非外端エラーYaが検出された場合には、エラー検出信号の外部端子基板305からの出力は行われない。即ち、制御部810AによりエラーQが検出されたときにおいて、外部端子基板305は、検出されたエラーQの種類に応じ(検出されたエラーQがエラーX及びYaの何れであるのかに応じ)、エラーQの検出に対応した信号及び情報(エラーQについてのエラー検出信号及びエラー検出情報)を出力するときと出力しないときがある。換言すれば、エラーQには、外部端子基板305によって、エラー検出情報が外部出力されるエラー(ここでは外端エラーX)と、エラー検出情報が外部出力されないエラー(ここでは非外端エラーYa)とがある。
―――実施例EX1_8―――
実施例EX1_8を説明する。実施例EX1_8では、上述の実施例EX1_1~EX1_7に適用可能な応用技術を説明する。尚、実施例EX1_8の説明及びそれ以降の任意の説明において、エラー検出部710とは、図42(a)の構成が採用された場合には、エラー検出部812A及び812Bを含んで構成される部位を指すものとする。実施例EX1_8では、特に記述無き限り、エラーX及びYのみに注目し、他のエラーの存在を無視する。
図43を参照する。今、外端エラーX及び非外端エラーYが同時に発生していてエラー検出部710により外端エラーX及び非外端エラーYの双方が検出されている状況において、停電等により、タイミング2111にて遊技機100が電源オン状態から電源オフ状態に切り換わり、その後、タイミング2112にて電源オン状態に戻った場合を想定する。タイミング2111及び2112間において外端エラーXの原因が解消されて、以後は、外端エラーXが発生していない状態に維持されているものとする。一方で、非外端エラーYの原因はタイミング2111及び2112間で解消されておらず、タイミング2112以降も非外端エラーYが発生している状態が維持されているものとする。
エラー検出部710により外端エラーX及び非外端エラーYの双方が検出されている状況で遊技機100の電源が遮断され、その後、電源が復旧したとき(即ち電源オン状態に戻ったとき)、電源復旧後にエラー検出部710にて外端エラーXが再度検出されない限りは、電源復旧後に外端エラーXのエラー報知は行われず、同様に、電源復旧後にエラー検出部710にて非外端エラーYが再度検出されない限りは、電源復旧後に非外端エラーYのエラー報知は行われない。即ち、外端エラーXや非外端エラーYが検出されたという情報が電源の遮断及び復旧を通じて保存されるということはなく、そのような情報は電源の遮断にてリセットされる。
上記の想定の下、タイミング2112での電源復旧により遊技機100の各部位の動作が可能となると、エラー検出部710にてエラーYが検出されるため(詳細にはエラーYが発生していることが検出されるため)、エラー報知部720は、その検出結果に基づく情報(実施例EX1_3~EX1_7では報知用エラー情報)を受信することで、タイミング2113からエラーYに関するエラー報知を実行する(実行開始する)。タイミング2113は、タイミング2112よりも後のタイミングである。図43に示されるタイミング2114については後述される。
電源復旧により電源復旧コマンド(第1、第2又は第3電源復旧コマンド)が演出制御部403にて受信されると、上述の如く復旧表示が行われるが(図21(a)等参照)、電源復旧後にエラーYに関するエラー報知を行う場合には、復旧表示を行ってからエラーYに関するエラー報知の実行を開始すると良い。即ち、復旧表示は基本的には所定時間tHKだけ行われるため(図22参照)、電源復旧後、所定時間tHK分の復旧表示を行ってから、エラーYに関するエラー報知を実行開始すると良い。非外端エラーYは、検出時にエラー検出情報が出力される外端エラーXと比べ、エラー報知の緊急性が低いことから、復旧表示の終了を待つこととしている。尚、仮にタイミング2111の後、タイミング2113に至る前にエラーYが解消した場合にあっては、タイミング2113においてエラー検出部710がエラーYを検出しなくなるので、タイミング2113からのエラーYのエラー報知は実行されない。
例えば、図23に示す電源復旧ケースDH1においては、図23のタイミング1214及び1216が、夫々、図43のタイミング2112及び2113に相当することになる。
また例えば、図24に示す電源復旧ケースDH2においては、図24のタイミング1224及び1226が、夫々、図43のタイミング2112及び2113に相当することになる。
また例えば、図25に示す電源復旧ケースDH3においては、図25のタイミング1242及び1243が、夫々、図43のタイミング2112及び2113に相当することになる。
また、上述の想定とは異なるが、仮に電源復旧後に復旧表示を行っている最中に、エラー検出部710によりエラーXが検出された場合には、復旧表示に加えて又は復旧表示を終了して、エラーXに関するエラー報知を行うようにしても良い。即ち例えば、タイミング2112以降もエラーYが発生している状況の下、電源復旧後にエラーXが検出されなかったならば、図43のタイミング2112及び2113間において復旧表示が行われてタイミング2113からエラーYに関するエラー報知が行われるが、タイミング2112より後であってタイミング2113よりも前のタイミング2114(図43参照)でエラーXが検出されたとしたならば、タイミング2114からエラーXに関するエラー報知を復旧表示と共に行うと良い、又は、タイミング2114までで復旧表示を終了させてタイミング2114からエラーXに関するエラー報知を行うと良い。タイミング2112及び2114間の時間差は、上記の所定時間tHK(図22参照)より小さい。尚、タイミング2114はタイミング2112と一致していても良い。
エラーXが検出されなかったならば、図43のタイミング2112及び2113間において復旧表示が行われるという想定の下、タイミング2114でエラーXが検出されたときのエラー報知の行い方のパターンとして、以下のパターンPTNA1~PTNA3の何れかが採用されても良い。
図44(a)~(c)を参照し、パターンPTNA1~PTNA3の何れにおいても、タイミング2112からタイミング2114の直前までにおいて、復旧表示が行われ、この際、上述の復旧音出力(図21(d)参照)も行われることがある。
図44(a)に示す如く、パターンPTNA1では、タイミング2114にてエラーXが検出されると、タイミング2114からは、画像表示部104にて復旧表示とエラーXのエラー報知における表示報知とを同時に行う一方、スピーカ115を用いてエラーXのエラー報知における音響報知を行う。この際、仮に、タイミング2114まで復旧音出力が行われていたならば、タイミング2114からは復旧音出力を停止すると良い。パターンPTNA1において、タイミング2112から所定時間tHK(復旧表示が行われるべき時間として定められた時間;図22参照)が経過すると復旧表示が終了するが、エラーXのエラー報知における表示報知は、エラーXのエラー報知における音響報知と共に継続実行されて良い。
エラー報知における表示報知及び音響報知の意義は、図35(b)等を参照しつつ上述した通りである。
図44(b)に示す如く、パターンPTNA2では、タイミング2114にてエラーXが検出されると、タイミング2114から、スピーカ115を用いてエラーXのエラー報知における音響報知を行う。この際、仮に、タイミング2114まで復旧音出力が行われていたならば、タイミング2114からは復旧音出力を停止すると良い。パターンPTNA2では、タイミング2114を境に復旧表示を終了してタイミング2114から画像表示部104にてエラーXのエラー報知における表示報知を開始する。パターンPTNA2において、タイミング2112から所定時間tHKが経過した後も、エラーXのエラー報知における表示報知及び音響報知は継続実行されて良い。
図44(c)に示す如く、パターンPTNA3では、タイミング2114にてエラーXが検出されると、タイミング2114から、スピーカ115を用いてエラーXのエラー報知における音響報知を行う。この際、仮に、タイミング2114まで復旧音出力が行われていたならば、タイミング2114からは復旧音出力を停止すると良い。パターンPTNA3では、タイミング2114以降も復旧表示が継続実行される。より具体的には、タイミング2112から所定時間tHKが経過するまでは、復旧表示が実行される一方でエラーXのエラー報知における表示報知が非実行とされる。パターンPTNA3において、タイミング2112から所定時間tHKが経過すると復旧表示が終了する。パターンPTNA3において、タイミング2112から所定時間tHKが経過した後には、エラーXのエラー報知における表示報知及び音響報知の双方が実行されて良い。
尚、実施例EX1_8において、上述の“エラーX”を“エラーXa”又は“エラーXb”に読み替えても良く、“エラーY”を“エラーYa”に読み替えても良い。
また、電源投入時処理の後、遊技機100が電源オン状態に維持されているときに、誤動作により電源復旧コマンド(第1、第2又は第3電源復旧コマンド)が演出制御部403にて受信されることも考えられるが、そのような受信があった場合にも、正規の電源復旧コマンド(第1、第2又は第3電源復旧コマンド)が演出制御部403にて受信されたときと同一の動作(実施例EX1_8にて上述した動作を含む)が行われて良い。正規の電源復旧コマンドとは、遊技機100の状態が電源オフ状態から電源オン状態へ切り替わった直後に実行される電源投入時処理にて(図18のステップS174、S172又はS165にて)、主制御部401から演出制御部403に送信される電源復旧コマンドを指す。
―――実施例EX1_9―――
実施例EX1_9を説明する。実施例EX1_9でも、上述の実施例EX1_1~EX1_7に適用可能な応用技術を説明する。実施例EX1_9では、遊技者による音量又は光量の調整と、エラーX及びYとの関係を説明する。実施例EX1_9では、特に記述無き限り、エラーX及びYのみに注目し、他のエラーの存在を無視する。
まず、一切のエラー報知が行われていない状況(以下、便宜上、状況SITOと称する)下では、調整可能期間(図28)において、調整用画像表示操作の入力に応じ、又は、場合によっては調整用画像表示操作が入力されていなくとも、調整用画像1420を表示可能である(図29(a)及び(b)参照)。
また、外端エラーXに関するエラー報知が行われおらず且つ非外端エラーYに関するエラー報知が行われている状況(以下、便宜上、状況SITYと称する)下においても、一切のエラー報知が行われていないときと同様、調整可能期間において、調整用画像表示操作の入力に応じ、又は、場合によっては調整用画像表示操作が入力されていなくとも、調整用画像1420を表示可能である。状況SITY下における音量値変更指示操作、光量値変更指示操作の入力に応じた遊技機100の動作(S/W音量値及びS/W光量値の変更動作、目安音の出力)は、状況SITO下でのそれと同じであって良く、即ち、基本実施例で示したものと同じであって良い。
図45を参照し、これについて説明を補足する。即ち状況SITYでは、調整可能期間中に調整用画像表示操作が入力されると音量ゲージ1422及び音量値数値画像1423を含む調整用画像1420を表示する。客待ち状態など、調整用画像表示操作の入力が無くとも調整用画像1420が表示されるようなタイミングにおいては、調整用画像表示操作の入力が無くとも調整用画像1420が表示されるようにしても良い。そして、状況SITYにおいて、調整用画像1420が表示されているときに音量値変更指示操作が入力されると、S/W音量値の変更と共に音量ゲージ1422及び音量値数値画像1423の内容は変化し、この際、上述の目安音が出力される。但し、上述したように、S/W音量値の変更には上下限の制限があり、また調整可能期間によっては目安音の出力が行われないこともある(図31参照)。
調整用画像1420が表示されるとき、光量ゲージ1424及び光量値数値画像1425も表示されることになる。このため、状況SITYにおいて、調整用画像1420が表示されているときに光量値変更指示操作が入力されると、S/W光量値の変更と共に光量ゲージ1424及び光量値数値画像1425の内容が変化することになる。但し、上述したように、S/W光量値の変更には上下限の制限がある。
これに対し、外端エラーXに関するエラー報知が行われている状況(以下、便宜上、状況SITXと称する)下においては、音量値変更指示操作、光量値変更指示操作によって、夫々、S/W音量値、S/W光量値が変更されることが無いようにして良い(即ち、音量値変更指示操作の入力によるS/W音量値の変更及び光量値変更指示操作の入力によるS/W光量値の変更を不可にして良い)。
状況SITX下では、以下のパターンPTNB1~PTNB3の何れかによる動作が行われて良い。
図46(a)を参照し、状況SITXに関わるパターンPTNB1では、状況SITO又は状況SITYならば調整用画像1420が表示されるべきタイミングにおいて音量ゲージ1422及び音量値数値画像1423を含む調整用画像1420が表示されず、音量値変更指示操作を入力しても目安音が出力されることも無い。つまり例えば、パターンPTNB1が採用される際には、状況SITXにおいて、如何なるタイミングで調整用画像表示操作を入力しても音量ゲージ1422及び音量値数値画像1423を含む調整用画像1420が表示されず、如何なるタイミングで音量値変更指示操作を入力しても目安音が出力されることは無い。
調整用画像1420が表示されないとき、光量ゲージ1424及び光量値数値画像1425も表示されない。
パターンPTNB1が採用される際、状況SITXにおいて、音量値変更指示操作を入力してもS/W音量値が変更されることは無く且つ光量値変更指示操作を入力してもS/W光量値が変更されることは無い。
図46(b)を参照し、状況SITXに関わるパターンPTNB2では、状況SITO又は状況SITYならば調整用画像1420が表示されるべきタイミングにおいて音量ゲージ1422及び音量値数値画像1423を含む調整用画像1420が表示される。つまり例えば、パターンPTNB2が採用される際には、状況SITXにおいて、調整可能期間中に調整用画像表示操作が入力されると音量ゲージ1422及び音量値数値画像1423を含む調整用画像1420が表示される。客待ち状態など、状況SITO又は状況SITYならば調整用画像表示操作の入力が無くとも調整用画像1420が表示されるようなタイミングにおいて状況SITXに至った場合には、調整用画像表示操作の入力が無くとも調整用画像1420が表示されるようにしても良い。
そして、パターンPTNB2が採用される際、状況SITXにおいて、調整用画像1420が表示されているときに音量値変更指示操作が入力されると、状況SITO又は状況SITYと同様に、音量ゲージ1422及び音量値数値画像1423の表示内容は上下限の制限を受けない限りは変化するが(この際、音量ゲージ1422及び音量値数値画像1423の変化と共にS/W音量値が変更されても良いし、音量ゲージ1422及び音量値数値画像1423が変化したとしてもS/W音量値は不変であっても良いし)、状況SITO又は状況SITYと異なり、目安音が出力されることは無い。
即ち例えば、パターンPTNB2が採用される際、状況SITXにおいて、S/W音量値が“7”であることを示す音量ゲージ1422及び音量値数値画像1423を含んだ調整用画像1420が表示された後、S/W音量値を増加させるための音量値変更指示操作が入力されたとき、図46(b)に示す如く、音量ゲージ1422及び音量値数値画像1423の表示内容はS/W音量値が“8”であることを示すものへと変更されるが、この際、目安音が出力されることは無い。そして、この際、音量ゲージ1422及び音量値数値画像1423の表示内容の変化に連動してS/W音量値が実際に“8”に変更されるようにしても良いが、S/W音量値は“7”のままとされても良い(S/W音量値が“7”のままとされる場合にあっては、本来、S/W音量値を示すべき音量ゲージ1422及び音量値数値画像1423の表示内容と、実際のS/W音量値との間に、エラーXの検出に起因する齟齬が生じることになる)。
調整用画像1420が表示されるとき、光量ゲージ1424及び光量値数値画像1425も表示されることになる。このため、パターンPTNB2が採用される際、状況SITXにおいて、調整用画像1420が表示されているときに光量値変更指示操作が入力されると、状況SITO又は状況SITYと同様に、光量ゲージ1424及び光量値数値画像1425の表示内容を上下限の制限を受けない限りにおいて変化させても良い(この際、光量ゲージ1424及び光量値数値画像1425の表示内容の変化と共にS/W光量値が変更されても良いし、光量ゲージ1424及び光量値数値画像1425の表示内容が変化したとしてもS/W光量値は不変であっても良いし)。
図46(c)を参照し、状況SITXに関わるパターンPTNB3では、状況SITO又は状況SITYならば調整用画像1420が表示されるべきタイミングにおいて音量ゲージ1422及び音量値数値画像1423を含む調整用画像1420が表示される。つまり例えば、パターンPTNB3が採用される際には、状況SITXにおいて、調整可能期間中に調整用画像表示操作が入力されると音量ゲージ1422及び音量値数値画像1423を含む調整用画像1420が表示される。客待ち状態など、状況SITO又は状況SITYならば調整用画像表示操作の入力が無くとも調整用画像1420が表示されるようなタイミングにおいて状況SITXに至った場合には、調整用画像表示操作の入力が無くとも調整用画像1420が表示されるようにしても良い。
但し、パターンPTNB3が採用される際、状況SITXにおいて、調整用画像1420が表示されているときに音量値変更指示操作が入力されても、状況SITO又は状況SITYと異なり、音量ゲージ1422及び音量値数値画像1423の表示内容が変化することは無く、目安音が出力されることも無い。
調整用画像1420が表示されるとき、光量ゲージ1424及び光量値数値画像1425も表示されることになる。しかしながら、パターンPTNB3が採用される際、状況SITXにおいて、調整用画像1420が表示されているときに光量値変更指示操作が入力されても、光量ゲージ1424及び光量値数値画像1425の表示内容は変化しない。
パターンPTNB3が採用される際、状況SITXにおいて、音量値変更指示操作を入力してもS/W音量値が変更されることは無く且つ光量値変更指示操作を入力してもS/W光量値が変更されることは無い。
尚、実施例EX1_9において、上述の“エラーX”を“エラーXa”又は“エラーXb”に読み替えても良く、“エラーY”を“エラーYa”に読み替えても良い。
―――実施例EX1_10―――
実施例EX1_10を説明する。実施例EX1_10では、設定変更モードでのエラーの取り扱いについて説明する。図18を参照して説明したように、電源投入時処理においてステップS152へ移行した後、ステップS152からステップS167に至るまでは、遊技機100の動作モードが設定変更モードに設定されている。
遊技機100の動作モードが設定変更モードに設定されているとき、特定のエラーの検出又は報知に関連して、以下のパターンPTNC1~PTNC3の何れかによる動作が行われる。ここにおける特定のエラーとして、主としてエラーXが想定されているが、特定のエラーは、エラーXa、Xb、Y及びYaであっても良いし、それ以外の任意のエラーであっても良い。
パターンPTNC1が採用される場合、設定変更モードにおいて(即ち、遊技機100の動作モードが設定変更モードに設定されているときにおいて)、エラー検出部710は、特定のエラーの発生有無を検知するためのエラー判定処理を実行可能となっており、従って、特定のエラーが発生しているときには、エラー検出部710にて特定のエラーが検出される。そして、パターンPTNC1が採用されたときの設定変更モードにおいて、特定のエラーが検出された場合には、その旨を示す報知用エラー情報がエラー検出部710又は報知用エラー情報送信部(730、814A又は814B)からエラー報知部720に送信され、報知用エラー情報を受信したエラー報知部720は、特定のエラーに関するエラー報知を実行する。
但し、この際、特定のエラーに関するエラー報知の一部は非実行とされても良い。即ち例えば、遊技モードにおいて特定のエラーが検出されたときに実行される特定のエラーに関するエラー報知が表示報知と音響報知を含んでいるとした場合(図35(b)等参照)、設定変更モードにおいて特定のエラーが検出された場合には、それら表示報知及び音響報知の内、任意の一方のみが実行され他方は非実行とされても良い。
パターンPTNC2が採用される場合、パターンPTNC1の採用時と同様、設定変更モードにおいて(即ち、遊技機100の動作モードが設定変更モードに設定されているときにおいて)、エラー検出部710は、特定のエラーの発生有無を検知するためのエラー判定処理を実行可能となっており、従って、特定のエラーが発生しているときには、エラー検出部710にて特定のエラーが検出される。
但し、パターンPTNC2が採用されたときの設定変更モードにおいて、特定のエラーが検出された場合には、その旨を示す報知用エラー情報がエラー検出部710又は報知用エラー情報送信部(730、814A又は814B)からエラー報知部720に送信されるものの、エラー報知部720は、特定のエラーに関するエラー報知を実行しない。この場合、遊技機100の動作モードが設定変更モードから遊技モードに切り換わってから、既に受信した報知用エラー情報に基づき、特定のエラーに関するエラー報知を開始するようにしても良いし、設定変更モードにて受信した報知用エラー情報は破棄されても良い(当該破棄を行う場合にあっては、遊技モードへの移行後において特定のエラーが検出されない限りは、特定のエラーに関するエラー報知は実行されない)。
或いは、パターンPTNC2が採用されたときの設定変更モードにおいて、特定のエラーが検出されたとしても、その旨を示す報知用エラー情報がエラー報知部720に伝達されず(例えば実施例EX1_3又はEX1_4に示す方法にて伝達されず)、結果、エラー報知部720にて、特定のエラーに関するエラー報知が行われないようにしても良い。
パターンPTNC3が採用される場合、設定変更モードにおいて(即ち、遊技機100の動作モードが設定変更モードに設定されているときにおいて)、エラー検出部710は、特定のエラーの発生有無を検知するためのエラー判定処理を実行せず、結果、特定のエラーが発生していたとしても、エラー検出部710にて特定のエラーが検出されることは無い。結果、当然ながら、エラー報知部720にて特定のエラーに関するエラー報知が実行されることも無い。
パターンPTNC3では、例えば、図9のタイマ割込処理の中でエラー検出部710によるエラー判定処理が実行されることが想定されており、結果、タイマ割込処理の割り込み実行が許可されていない設定変更モードにおいては、エラー判定処理が非実行となる。これに対し、パターンPTNC1又はPTNC2では、タイマ割込処理とは別にエラー検出部710によるエラー判定処理が実行可能とされることが想定されている。
また、パターンPTNC1又はPTNC2が採用される場合において、エラー検出部710にて特定のエラーが検出されたときには、設定変更モードの動作を中断又は中止するようにしても良い。設定変更モードの動作は、図18のステップS153~S164の処理による動作を含む。
設定変更モードの動作の中断とは、例えば、設定変更モードにおいて特定のエラーが検出されたときには、所定時間だけ、設定変更モードの動作を非実行とし、所定時間の経過を待ってから設定変更モードの動作を再開することを指す。即ち例えば、図18のステップS154の処理の実行後であって且つステップS155の処理の実行前に特定のエラーが検出されたときには、所定時間の経過を待った後に、ステップS155の処理から設定変更モードの動作を再開する。従って、設定変更モードの動作が中断されているときには、設定値変更指示操作又は確定操作に応答した遊技条件設定値の変更及び書き込みは行われない。
或いは、設定変更モードの動作の中断とは、例えば、設定変更モードにおいて特定のエラーが検出されたときには、エラー検出部710にて特定のエラーが検出されなくなるまで、設定変更モードの動作を非実行とし、エラー検出部710にて特定のエラーが検出されなくなってから、設定変更モードの動作を再開することを指す。本方法は、エラー検出部710にて実行されるエラー判定処理が、特定のエラーの発生を検知及び判定するエラー発生判定処理と、特定のエラーの発生を検知した後に特定のエラーが解消したかを検知及び判定するエラー解消判定処理と、を含むことを想定している。故に例えば、図18のステップS154の処理の実行後であって且つステップS155の処理の実行前に特定のエラーが検出されたときには、その時点で設定変更モードの動作を停止し、特定のエラーが解消したことが検知されることを条件にステップS155の処理から設定変更モードの動作を再開する。従って、設定変更モードの動作が中断されているときには、設定値変更指示操作又は確定操作に応答した遊技条件設定値の変更及び書き込みは行われない。
設定変更モードの動作の中止とは、図18のステップS153~S164の処理を含む設定変更モードの動作を取り止めることを指す。故に例えば、図18のステップS154の処理の実行後であって且つステップS155の処理の実行前に特定のエラーが検出されたときには、その時点で、設定変更モードの動作を取り止めて、ステップS165に進む、或いは、ステップS172又はS174に進んでも良い。
/////////第2実施形態/////////
本発明に係る第2実施形態を説明する。第2実施形態は第1実施形態と組み合わせて実施される。第2実施形態では、第1実施形態にて述べた幾つかのエラーに関わる検出又は報知等の詳細を説明する。
[エラーXについて]
エラーXについて詳細な説明を設けておく。
エラーXに関するエラー報知は、画像表示部104による表示報知と、スピーカ115による音響報知と、枠ランプ116によるランプ報知(詳細には、枠ランプ116を発光させることによるランプ報知)と、枠ランプ116及び盤ランプ135とは異なるエラー報知用LEDを発光させることによるLED報知と、を含む(但し、それら4つの報知の内、一部の報知のみを含むものであっても良い)。ランプ報知は、盤ランプ135の発光によるものであっても良い。エラー報知用LEDは、遊技機100の何れの箇所に設置されるLED(発光ダイオード)であっても良く、例えば、主制御基板301、払出制御基板302及び演出制御基板303の何れかの裏面に設けられていても良いし、主制御基板301に接続された情報表示部114に設けられていても良い。エラー報知用LEDは、7セグメントLEDディスプレイであっても良い(後述の他のエラー報知用LEDについても同様)。
エラーXに関するエラー報知は、一旦開始されると、遊技機100の電源が遮断されるまで(即ち遊技機100が電源オフ状態となるまで)停止されないものであっても良いし、エラーXに関するエラー報知の開始後、所定時間(例えば30秒)が経過すれば、当該エラー報知が終了するものであっても良い。
エラーXに関するエラー報知が実行されている状態で遊技機100の電源が遮断され、その後、電源が復旧したとき(即ち電源オン状態に戻ったとき)、再度、エラー検出部710にてエラーXが検出されない限りは、エラーXに関するエラー報知は行われない。即ち、エラーXが検出されたという情報が電源の遮断及び復旧を通じて保存されるということはなく、そのような情報は電源の遮断にてリセットされる。これは、他の任意の外端エラー(Xa及びXbを含む)についても同様であって良い。
エラーXに関するエラー報知を形成するランプ報知は、枠ランプ116に含まれる複数のランプの一部であって且つエラーXに対応付けられたランプの発光によるものであって良く、当該ランプ報知において、枠ランプ116における他のランプは消灯されていて良い。ランプ報知が盤ランプ135を用いて行われる場合も同様である。
演出制御部403は、エラーXが検出されていないときの様々な状況下において様々な所定の基本演出音をスピーカ115から出力させることができる。但し、エラーXに関するエラー報知が行われる際には、エラーXのエラー報知を構成する音響報知による音のみをスピーカ115から出力し、基本演出音を含む他の音を非出力とするようにしても良い。基本演出音は、特別図柄の変動表示中に特図判定の結果に応じて出力される音及び特図判定の結果に依存せずに出力されるバックグラウンド音、大当たり遊技中に出力される当たり演出音、並びに、入賞装置(始動口105、106、大入賞口111又は普通入賞口112)へ遊技球が入球した時に出力される入賞音を含む他、上述の目安音も含む。
エラー検出部710にてエラーXが検出されたとき、遊技機100は遊技を異常対応停止させても良い。遊技が異常対応停止されると、上述のタイマ割込処理及び演出タイマ割込処理が実行されず(従って特別図柄処理等が実行されず)、操作ハンドル119及び発射指示部材120に対する遊技者の操作に関わらず遊技領域103への遊技球の発射は非実行とされる。また、遊技の異常対応停止にて特別図柄が非表示とされる。特別図柄の変動表示中に遊技が異常対応停止されたとき、その時点で特別図柄の変動表示が中断されて特別図柄が非表示となる。この場合には、遊技機100の電源オフを経た電源復旧後に特別図柄の変動表示が再開される。大当たり遊技中に遊技が異常対応停止されたとき、その時点で大当たり遊技が中断される。この場合には、遊技機100の電源オフを経た電源復旧後に当該大当たり遊技が再開される。
遊技の異常対応停止は、エラーXbが検出されたことに応答して行わることは無く、エラーYが検出されたことに応答して行わることも無い。エラーXa又はYaが検出されたことに応答して、遊技の異常対応停止が行われるようにしても良いし、行われないようにしても良い。
また、エラー検出部710にてエラーXが検出されたとき、或いは、エラーXに関するエラー報知が行われているときには、払出ユニット323を用いた遊技球(賞球又は貸球)の払い出し動作を停止しても良い。
[エラーXaについて]
エラーXaについて詳細な説明を設けておく。
エラーXaに関するエラー報知は、画像表示部104による表示報知と、スピーカ115による音響報知と、枠ランプ116によるランプ報知(詳細には、枠ランプ116を発光させることによる報知)と、を含む(但し、それら3つの報知の内、一部の報知のみを含むものであっても良い)。ランプ報知は、盤ランプ135の発光によるものであっても良い。更に、枠ランプ116及び盤ランプ135とは異なるエラー報知用LEDの発光によるLED報知も、エラーXaに関するエラー報知に含まれていても良い。この場合、共通のエラー報知用LEDがエラーXaについてのエラー報知用LED及び他のエラー(例えばエラーX)についてのエラー報知用LEDとして共用されても良いし、エラーXaについてのエラー報知用LED及び他のエラー(例えばエラーX)についてのエラー報知用LEDを別々に設けておいても良い。
エラーXaに関するエラー報知は、一旦開始されると、遊技機100の電源が遮断されるまで(即ち遊技機100が電源オフ状態となるまで)停止されないものであっても良いし、エラーXaに関するエラー報知の開始後、所定時間(例えば30秒)が経過すれば、当該エラー報知が終了するものであっても良い。
エラーXaに関するエラー報知が、エラー報知の開始後、所定時間(例えば30秒)の経過をもって終了するものである場合、以下のようにしても良い。即ち、エラーXaの検出に応答してエラーXaに関するエラー報知が開始された後、上記所定時間が経過する前に、エラーXaが新たに検出された場合には、新たな検出時点から上記所定時間分、エラーXaに関するエラー報知を改めて実行するようにしても良い。
エラーXaに関するエラー報知の開始後、時間経過によって当該エラー報知を終了させる方法を採用する場合、エラーXaに関するエラー報知の内、音響報知を終了させた後に表示報知を終了させるようにしても良い。
エラーXaに関するエラー報知が行われる際には、エラーXに関するエラー報知が行われる際と同様に、エラーXaのエラー報知を構成する音響報知による音のみをスピーカ115から出力し、他の音を非出力とするようにしても良い。
尚、本実施形態を含む各実施形態では、エラーXaが検出されたときには対応するエラー報知が行われることを前提としているが、エラーXaが検出されたとしても、エラー報知が行われることが無いように遊技機100を変形しても良い。
[エラーXbについて]
エラーXbについて詳細な説明を設けておく。
エラーXbに関するエラー報知は、画像表示部104による表示報知と、スピーカ115による音響報知と、枠ランプ116によるランプ報知(詳細には、枠ランプ116を発光させることによる報知)と、枠ランプ116及び盤ランプ135とは異なるエラー報知用LEDを発光させることによるLED報知と、を含む(但し、それら4つの報知の内、一部の報知のみを含むものであっても良い)。ランプ報知は、盤ランプ135の発光によるものであっても良い。エラー報知用LEDは、遊技機100の何れの箇所に設置されるLED(発光ダイオード)であっても良く、例えば、主制御基板301、払出制御基板302及び演出制御基板303の何れかの裏面に設けられていても良いし、主制御基板301に接続された情報表示部114に設けられていても良い。共通のエラー報知用LEDがエラーXbについてのエラー報知用LED及び他のエラー(例えばエラーX又はXa)についてのエラー報知用LEDとして共用されても良いし、エラーXbについてのエラー報知用LED及び他のエラー(例えばエラーX又はXa)についてのエラー報知用LEDを別々に設けておいても良い。
エラー検出部710は、エラーXbが発生しているのか否かを常時監視及び検出し、その検出結果を示す情報をエラー報知部720に送信することができる(当該情報は、図40又は図42(a)に示す報知用エラー情報送信部(730、814A又は814B)からエラー報知部720に送信されても良い)。このため、エラー報知部720は、エラーXbに関するエラー報知の開始後、上記検出結果を示す情報を用いて、現在もエラーXbが継続して発生しているのか、エラーXbが解消したのかを認識することができる。
或いは、エラー検出部710が実行するエラーXbに対するエラー判定処理は、エラーXbの発生を検知及び判定するエラー発生判定処理に加えて、エラーXbの発生を検知した後にエラーXbが解消したかを検知及び判定するエラー解消判定処理を含んでいて良い。この場合、エラー解消判定処理にてエラーXbの解消が検知されると、その旨を示すエラー解消情報がエラー報知部720に送信されて良く(当該エラー解消情報は、図40又は図42(a)に示す報知用エラー情報送信部(730、814A又は814B)からエラー報知部720に送信されても良く)、エラー報知部720は、エラー解消情報を受信することで、エラーXbの解消を認識することができる。
エラーXbのエラー報知を構成する上記4つの報知の内、音響報知に関しては、音響報知の開始後、所定時間の経過を以って終了すると良く、この際、他の3つの報知(表示報知、ランプ報知及びLED報知)は、エラーXbの解消が検知、認識されるまで継続されて良い。
エラーXbのエラー報知が音響報知を含めて実行されているときにおいて、エラーXbの解消が検知、認識されたとき、エラー報知部720は、まずエラーXbのエラー報知中の音響報知を即時停止し、その後、所定時間(例えば1秒)が経過してからエラーXbのエラー報知中のランプ報知を終了するようにしても良い。
エラーXbのエラー報知が実行されているときにおいて、エラーXbの解消が検知、認識されたとき、即時にエラー報知を停止しても良いし、一定時間だけエラー報知を継続実行してから当該エラー報知を停止するようにしても良い。
また、エラー検出部710にてエラーXbが検出されたとき、或いは、エラーXbに関するエラー報知が行われているときには、払出ユニット323を用いた遊技球(賞球又は貸球)の払い出し動作を停止しても良い。
エラーXbに関するエラー報知を形成するランプ報知は、枠ランプ116に含まれる複数のランプの一部であって且つエラーXbに対応付けられたランプの発光によるものであって良く、当該ランプ報知において、枠ランプ116における他のランプは消灯されていて良い。ランプ報知が盤ランプ135を用いて行われる場合も同様である。
[エラーYについて]
エラーYについて詳細な説明を設けておく。
エラーYに関するエラー報知は、画像表示部104による表示報知と、スピーカ115による音響報知と、枠ランプ116によるランプ報知(詳細には、枠ランプ116を発光させることによる報知)と、枠ランプ116及び盤ランプ135とは異なるエラー報知用LEDを発光させることによるLED報知と、を含む(但し、それら4つの報知の内、一部の報知のみを含むものであっても良い)。ランプ報知は、盤ランプ135の発光によるものであっても良い。エラー報知用LEDは、遊技機100の何れの箇所に設置されるLED(発光ダイオード)であっても良く、例えば、主制御基板301、払出制御基板302及び演出制御基板303の何れかの裏面に設けられていても良いし、主制御基板301に接続された情報表示部114に設けられていても良い。共通のエラー報知用LEDが、エラーYについてのエラー報知用LED及び他のエラー(例えばエラーX、Xa又はXb)についてのエラー報知用LEDとして共用されても良いし、エラーYについてのエラー報知用LED及び他のエラー(例えばエラーX、Xa又はXb)についてのエラー報知用LEDを別々に設けておいても良い。
エラー検出部710は、エラーYが発生しているのか否かを常時監視及び検出し、その検出結果を示す情報をエラー報知部720に送信することができる(当該情報は、図40又は図42(a)に示す報知用エラー情報送信部(730、814A又は814B)からエラー報知部720に送信されても良い)。このため、エラー報知部720は、エラーYに関するエラー報知の開始後、上記検出結果を示す情報を用いて、現在もエラーYが継続して発生しているのか、エラーYが解消したのかを認識することができる。
或いは、エラー検出部710が実行するエラーYに対するエラー判定処理は、エラーYの発生を検知及び判定するエラー発生判定処理に加えて、エラーYの発生を検知した後にエラーYが解消したかを検知及び判定するエラー解消判定処理を含んでいて良い。この場合、エラー解消判定処理にてエラーYの解消が検知されると、その旨を示すエラー解消情報がエラー報知部720に送信されて良く(当該エラー解消情報は、図40又は図42(a)に示す報知用エラー情報送信部(730、814A又は814B)からエラー報知部720に送信されても良く)、エラー報知部720は、エラー解消情報を受信することで、エラーYの解消を認識することができる。
エラー報知部720は、エラーYの発生が検出されて、その旨を示す情報(報知用エラー情報)を受信すると、即時、エラーYに関するエラー報知を実行して良い、或いは、当該受信の後、所定時間が経過してからエラーYに関するエラー報知を実行しても良い、或いは、当該受信の後、エラーYのエラー報知を構成する表示報知、ランプ報知及びLED報知のみを先に実行開始し、所定時間が経過してからエラーYのエラー報知を構成する音響報知を開始するようにしても良い。
エラー報知部720は、エラーYのエラー報知を開始した後、エラーYの解消が検知、認識されるまで当該エラー報知を継続実行することができ、エラーYの解消が検知、認識された時点で当該エラー報知を終了させることができる。
エラー検出部710にてエラーYが検出されたとき、或いは、エラーYに関するエラー報知が行われているときには、払出ユニット323を用いた遊技球(賞球又は貸球)の払い出し動作を停止しても良い。
演出制御部403は、エラーYが検出されていないときの様々な状況下において上述の基本演出音をスピーカ115から出力させることができる。但し、エラーYに関するエラー報知が行われているときには(詳細には例えば当該エラー報知中の音響報知が行われているときには)、基本演出音の一部又は全部の出力を停止させても良いし、当該エラー報知が行われていない時との比較において基本演出音の一部又は全部の音量(出力音量)を低下させても良いし、当該エラー報知の非実行時と同じ音量で基本演出音を出力するようにしても良い。
エラーYに関するエラー報知が実行されている状態で遊技機100の電源が遮断され、その後、電源が復旧したとき(即ち電源オン状態に戻ったとき)、再度、エラー検出部710にてエラーYが検出されない限りは、エラーYに関するエラー報知は行われない。即ち、エラーYが検出されたという情報が電源の遮断及び復旧を通じて保存されるということはなく、そのような情報は電源の遮断にてリセットされる。これは、他の任意の非外端エラー(Yaを含む)についても同様であって良い。
[エラーYaについて]
エラーYaについて詳細な説明を設けておく。
エラーYaに関するエラー報知は、画像表示部104による表示報知と、スピーカ115による音響報知と、枠ランプ116によるランプ報知(詳細には、枠ランプ116を発光させることによる報知)と、枠ランプ116及び盤ランプ135とは異なるエラー報知用LEDを発光させることによるLED報知と、を含む(但し、それら4つの報知の内、一部の報知のみを含むものであっても良い)。ランプ報知は、盤ランプ135の発光によるものであっても良い。エラー報知用LEDは、遊技機100の何れの箇所に設置されるLED(発光ダイオード)であっても良く、例えば、主制御基板301、払出制御基板302及び演出制御基板303の何れかの裏面に設けられていても良いし、主制御基板301に接続された情報表示部114に設けられていても良い。共通のエラー報知用LEDが、エラーYaについてのエラー報知用LED及び他のエラー(例えばエラーX、Xa、Xb又はY)についてのエラー報知用LEDとして共用されても良いし、エラーYaについてのエラー報知用LED及び他のエラー(例えばエラーX、Xa、Xb又はY)についてのエラー報知用LEDを別々に設けておいても良い。
エラーYaに関するエラー報知は、一旦開始されると、遊技機100の電源が遮断されるまで(即ち遊技機100が電源オフ状態となるまで)停止されないものであっても良いし、エラーYaに関するエラー報知の開始後、所定時間(例えば5分)が経過すれば、当該エラー報知が終了するものであっても良い。
エラーYaに関するエラー報知を形成するランプ報知は、枠ランプ116に含まれる複数のランプの一部であって且つエラーYaに対応付けられたランプの発光によるものであって良く、当該ランプ報知において、枠ランプ116における他のランプは消灯されていて良い。ランプ報知が盤ランプ135を用いて行われる場合も同様である。
演出制御部403は、エラーYaが検出されていないときの様々な状況下において上述の基本演出音をスピーカ115から出力させることができる。但し、エラーYaに関するエラー報知が行われているときには(詳細には例えば当該エラー報知中の音響報知が行われているときには)、基本演出音の一部又は全部の出力を停止させても良いし、当該エラー報知が行われていない時との比較において基本演出音の一部又は全部の音量(出力音量)を低下させても良いし、当該エラー報知の非実行時と同じ音量で基本演出音を出力するようにしても良い。
尚、共通のエラー報知用LEDを複数のエラーについての報知用LEDとして共用する場合、当該共通のエラー報知用LEDを複数のLEDにて構成しておき、エラー報知が行われるエラーの種類に応じて該複数のLEDの点灯/非点灯の態様を制御すると良い。これにより、複数のLEDを視認した人物(例えば遊技機100の管理者)は、複数のLEDの点灯/非点灯の態様で、何れのエラーが検出されたのか(何れのエラーについてのエラー報知が行われているのか)を認識することができる。複数のLEDは7セグメントLEDディスプレイを構成するものであっても良いし、所定方向に配列設置されたものでも良い。
[外部端子基板の出力について]
外部端子基板305の出力について詳説する。尚、以下において、エラー検出信号との関係において“外部端子基板305”の記載が省略されることがあるが、既に述べてきたように、エラー検出信号は外部端子基板305から出力されるものである。
エラーXが検出された場合には、エラーXが検出されたことを示すエラー検出信号EDSXが外部端子基板305から所定時間tAXだけ出力されて良い。
同様に、エラーXaが検出された場合にも、エラーXaが検出されたことを示すエラー検出信号EDSXaが外部端子基板305から所定時間tAXaだけ出力されて良い。
エラー検出信号EDSXが出力されている期間において、エラーXが再度検出された場合には、再度の検出タイミングから起算して所定時間tAX分、エラー検出信号EDSXが出力されて良い。
同様に、エラー検出信号EDSXaが出力されている期間において、エラーXaが再度検出された場合には、再度の検出タイミングから起算して所定時間tAXa分、エラー検出信号EDSXaが出力されて良い。
但し、エラーXについて、エラー検出信号EDSXの出力開始後、所定時間tAX(例えば0.2秒)より長い所定時間(例えば1秒)内に、エラーXが再度検出された場合には、その再度の検出に対してはエラー検出信号EDSXが出力されないようにしても良い。
エラーXbが検出された場合には、エラーXbが検出されたことを示すエラー検出信号EDSXbが外部端子基板305から出力されることになるが、エラー検出信号EDSXbは、エラー検出部710にてエラーXbが検出されてからエラー検出部710にてエラーXbが検出されなくなるまで(換言すれば、エラーXbの解消が検知されるまで)継続して出力され、エラー検出部710にてエラーXbが検出されなくなると(換言すれば、エラーXbの解消が検知されると)非出力とされる。
エラーX、Xa及びXbを含む外端エラーについては、外端エラーが検出された時点で、即、対応するエラー検出信号が出力されても良いし、外端エラーが検出されてから一定時間の経過の後に対応するエラー検出信号が出力されても良い。
エラーXbに関しては、エラーXbが検出された時点から第1所定時間の経過後にエラー検出信号EDSXbの出力を開始し、その後、エラーXbが検出されなくなると(換言すればエラーXbの解消が検知されると)、エラーXbが検出されなくなった時点から第2所定時間の経過後にエラー検出信号EDSXbの出力を終了するようにしても良い。
エラーX、Xa及びXbを含む外端エラーについて、対応するエラー検出信号の出力、非出力、出力が、この順番で行われる場合、1回目の出力の開始時点又は終了時点と2回目の出力の開始時点との間の時間差が所定の最小オフ時間以上となるように、エラー検出信号の出力/非出力が制御されて良い。つまり、続けてエラー検出信号が出力される場合には、最小オフ時間分、エラー検出信号が非出力となる期間が確保されるようにしても良い。
尚、エラーXが検出された場合には、遊技機100の電源が遮断されるまで(電源オフ状態となるまで)、エラー検出信号EDSXが出力され続けるようにすることも可能である。同様に、エラーXaが検出された場合には、遊技機100の電源が遮断されるまで(電源オフ状態となるまで)、エラー検出信号EDSXaが出力され続けるようにすることも可能である。
[解消検知タイプ/解消非検知タイプ]
外端エラーの一部と非外端エラーの一部は解消検知タイプに属し、外端エラーの残りの一部と非外端エラーの残りの一部は解消非検知タイプに属する。
エラー検出部710が実行する解消検知タイプのエラーに対するエラー判定処理は、当該エラーの発生を検知及び判定するエラー発生判定処理に加えて、当該エラーの発生を検知した後に当該エラーが解消したかを検知及び判定するエラー解消判定処理を含んでいる。この場合、エラー解消判定処理にて解消検知タイプのエラーの解消が検知されると、その旨を示すエラー解消情報がエラー検出部710又は報知用エラー情報送信部(730、814A又は814B)からエラー報知部720に送信されて良く、エラー報知部720は、エラー解消情報を受信することで、解消検知タイプのエラーの解消を認識することができる。
エラー検出部710が実行する解消非検知タイプのエラーに対するエラー判定処理は、当該エラーの発生を検知及び判定するエラー発生判定処理のみを含み、当該エラーの発生を検知した後に当該エラーが解消したかを検知及び判定するエラー解消判定処理を含んでいない。即ち、エラー検出部710は、解消非検知タイプのエラーを検出した後、当該エラーが解消したかどうかまでは検知及び判断しない。このため、解消検知タイプのエラーの発生及び検知の後、当該エラーが解消したとしても、その旨はエラー報知部720に伝達されず、故に、エラー報知部720は当該エラーの解消を認識することはできない。
少なくともエラーXb及びYは解消検知タイプに属している。エラーX及びXaは解消非検知タイプに属している(但し、エラーX及びXaが解消非検知タイプに属するように変形しても良い)。エラーYaについては、解消検知タイプに属していても良いし、解消非検知タイプに属していても良い。
[エラー報知についての補足・変形]
エラー報知について幾つかの補足説明と変形例を説明する。
或るエラーに関するエラー報知中の表示報知では、上述したように所定のエラー報知画像が画像表示部104に表示される。エラー報知が行われていないとき、画像表示部104では所定の演出画像が表示されているが、エラー報知画像が表示される場合には、エラー報知画像が演出画像上に重畳表示される態様でエラー報知画像が演出画像と共に表示される、或いは、演出画像を非表示としてエラー報知画像のみが表示される。エラー報知画像は、基本的に、画像表示部104の全表示領域の一部で表示されるが、画像表示部104の全表示領域に亘って表示される画像であっても良い。
エラー報知画像が演出画像上に重畳表示される場合、エラー報知画像は透過性を有する画像であっても良い。この場合、遊技者はエラー報知画像を通してエラー報知画像の後方の演出画像を視認することができるが、その視認性は、エラー報知画像の非表示時よりも低い。或いは、エラー報知画像が演出画像上に重畳表示される場合、エラー報知画像は透過性を有さない画像であっても良い。この場合、エラー報知画像の後方の演出画像は視認不能となる。
上記演出画像は、装飾図柄(詳細には装飾図柄を表す装飾図柄画像)、当たり演出を構成する当たり演出画像、及び、客待ち演出を構成する客待ち演出画像などを含む。
任意の第1エラーが検出されて第1エラーに関するエラー報知のみが行われる場合には、当該第1エラーについての第1エラー報知画像が画像表示部104に表示される。同様に、第1エラーとは異なる任意の第2エラーが検出されて第2エラーに関するエラー報知のみが行われる場合には、当該第2エラーについての第2エラー報知画像が画像表示部104に表示される。
遊技機100は、第1及び第2エラー報知画像を同時に表示できないタイプの遊技機(例えば、画像表示部104の全表示領域を使って第1又は第2エラー報知画像を表示するようなタイプの遊技機)であっても良い。この場合、第1エラー及び第2エラーが重複して検出された際には、第1及び第2エラー報知画像の内、より高い優先順位が対応付けられたエラーについてのエラー報知画像のみが、優先して表示される。3つ以上のエラーが重複して検出された場合も同様である。
遊技機100は、第1及び第2エラー報知画像を同時に表示可能なタイプの遊技機であっても良い。例えば、画像表示部104の全画像領域の中に互いに重複しない第1及び第2画像領域を設定しておき、第1エラーが検出された際には第1表示領域に第1エラー報知画像を表示する一方で第2エラーが検出された際には第2表示領域に第2エラー報知画像を表示し、且つ、第1及び第2エラーが重複して検出された際には第1及び第2表示領域に第1及び第2エラー報知画像を同時表示する。3つ以上のエラーが重複して検出された場合も同様である。何れのエラー報知画像も、仮停止又は本停止されている装飾図柄の表示領域に重ならない位置に表示されると良い。
複数のエラーが重複して検出された際、エラー報知における音響報知については、最も高い優先順位が対応付けられたエラーについての音響報知が実行され、他のエラーについての音響報知は非実行とされて良い。或いは、複数のエラーが重複して検出された際、複数のエラーについての複数の音響報知を時分割で順番に行うようにしても良い。
任意の第1エラーの優先順位が任意の第2エラーの優先順位よりも高いことを“第1エラー>第2エラー”と表記する場合、エラーX、Xa、Xb、Y及びYaについては、
例えば、“X>Xa>Xb>Ya>Y”、
或いは、“Xa>X>Xb>Ya>Y”であって良い。
また、画像表示部104において、外端エラー(例えばエラーX、Xa又はXb)についてのエラー報知画像の表示領域は、非外端エラー(例えばエラーY又はYa)についてのエラー報知画像の表示領域よりも大きいと良い(但し、その大小関係を逆にすることも可能)。エラー報知画像は文字を表す文字画像を含むが、外端エラー(例えばエラーX、Xa又はXb)についてのエラー報知画像中の文字の大きさも、非外端エラー(例えばエラーY又はYa)についてのエラー報知画像中の文字の大きさよりも大きいと良い(但し、その大小関係を逆にすることも可能)。外端エラー(例えばエラーX、Xa又はXb)についてのエラー報知画像は、非外端エラー(例えばエラーY又はYa)についてのエラー報知画像よりも、画像表示部104の全表示領域中の中心に近い位置に表示されると良い(但し、その逆も可能)。
また、非外端エラー(例えばエラーY)に関するエラー報知の実行時間は、外端エラー(例えばエラーX又はXa)に関するエラー報知の実行時間よりも長いことがあっても良い。より具体的には例えば、エラーX又はXaに関するエラー報知中の表示報知及び音響報知の少なくとも1つは一定の報知時間が経過すると終了するようにしても良く、且つ、エラーYに関するエラー報知中の表示報知、音響報知及びLED報知の少なくとも1つはエラーYの解消が検知されるまで継続実行されるようにしても良い。この場合、エラーYのエラー報知における表示報知、音響報知又はLED報知が開始された後、上記一定の報知時間を超える時間が経過しても、エラーYが解消しない場合においては、エラーYのエラー報知中の表示報知、音響報知及びLED報知の少なくとも1つの実行時間は、エラーX又はXaのエラー報知中の表示報知及び音響報知の少なくとも1つの実行時間よりも長くなることになる。
/////////第3実施形態/////////
本発明に係る第3実施形態を説明する。第3実施形態は第1又は第2実施形態と組み合わせて実施される。各エラーに関して詳説する。
第3実施形態において、エラーコードEC01~EC033のエラーの内、エラーコードEC10~EC12、EC14~EC17及びEC31~EC33(即ち、AT不正入賞エラー、DT不正入賞エラー、FN不正入賞エラー、磁気エラー、電波エラー、ガラス枠開放エラー、内枠開放エラー、第1~第3電源エラー)のみが外端エラーであって、他のエラー(即ち、エラーコードEC01~EC09、EC13及びEC18~EC30のエラー)は全て非外端エラーであるとする。但し、振動エラーを外端エラーに分類するようにしても構わない。また、確変SW異常通過エラーを外端エラーに分類するようにしても構わない。また、第1電源エラーを非外端エラーに分類するようにしても構わない。
エラーコードEC01、EC02、EC04~EC06、EC10~EC15及びEC29~EC33のエラー(即ち、主・払出接続エラー、主・サブ接続エラー、主・サブ通信エラー、主制御基板エラー、SW接続エラー、AT不正入賞エラー、DT不正入賞エラー、FN不正入賞エラー、振動エラー、磁気エラー、電波エラー、排出球エラー、確変SW異常通過エラー及び第1~第3電源エラー)により主制御系エラー群が形成され、
エラーコードEC03、EC09、EC16、EC17、EC23~EC28のエラー(即ち、主・払出通信エラー、カードユニット接続エラー、ガラス枠開放エラー、内枠開放エラー、皿満タンエラー、シュート球切れエラー、払出SW接続エラー、払出不足エラー、払出過剰エラー及び払出ユニットエラー)により払出制御系エラー群が形成され、
エラーコードEC07、EC08及びEC18~EC22のエラー(即ち、サブ接続エラー、サブインターフェースエラー、盤ギミックエラー、枠ギミックエラー、操作手段エラー、振動モータエラー及びファン駆動エラー)により演出制御系エラー群が形成される。
主制御部401は、主制御系エラー群に属する各エラーの発生有無を検知及び判定するためのエラー判定処理(エラー発生判定処理を含み、解消検知タイプのエラーについてはエラー解消判定処理を含む)を行う。同様に、払出制御部402は、払出制御系エラー群に属する各エラーの発生有無を検知及び判定するためのエラー判定処理(エラー発生判定処理を含み、解消検知タイプのエラーについてはエラー解消判定処理を含む)を行う。同様に、演出制御部403は、演出制御系エラー群に属する各エラーの発生有無を検知及び判定するためのエラー判定処理(エラー発生判定処理を含み、解消検知タイプのエラーについてはエラー解消判定処理を含む)を行う。
故に、上述のエラー検出部710は、主制御部401に内包され且つ主制御系エラー群に属する各エラーに対するエラー判定処理を実行する主制御系エラー検出部と、払出制御部402に内包され且つ払出制御系エラー群に属する各エラーに対するエラー判定処理を実行する払出制御系エラー検出部と、演出制御部403に内包され且つ演出制御系エラー群に属する各エラーに対するエラー判定処理を実行する演出制御系エラー検出部と、を有して構成されていると考えることができる。そして例えば、図42(a)のエラー検出部812A及びエラー検出部812Bは、夫々、主制御系エラー検出部及び払出制御系エラー検出部に相当し、図42(a)の報知用エラー情報検出部814A及び報知用エラー情報検出部814Bは、夫々、主制御部401及び払出制御部402に内包されると考えることができる。つまり、図42(a)の制御部810A及び制御部810Bは、夫々、主制御部401及び払出制御部402に相当すると考えることができる。
エラー報知部720は、主として、演出制御部403にて構成される、又は、エラー報知を実現する報知部品(報知手段)と報知部品の動作を制御する演出制御部403とで構成されると考えることができるが、エラー報知の一部は、主制御部401又は払出制御部402の制御の下で実行されることがある。即ち例えば、エラー報知用LEDが主制御基板301の裏面や情報表示部114に設けられる場合にあっては、当該エラー報知用LEDを用いたLED報知は主制御基板301の制御の下で実行され、エラー報知用LEDが払出制御基板302の裏面に設けられる場合にあっては、当該エラー報知用LEDを用いたLED報知は払出制御基板302の制御の下で実行される。
[ガラス枠開放/内枠開放エラー]
ガラス枠開放エラー及び内枠開放エラーの報知等について詳説する。ガラス枠開放エラー及び内枠開放エラーの夫々は、解消検知タイプのエラーである。
図47(a)に示す如く、エラー検出部710は、ガラス枠開放SW535aの出力信号がオフであるとき、ガラス枠開放エラーは発生していないと判断し、ガラス枠開放SW535aの出力信号がオンであるとき、ガラス枠開放エラーが発生していると判断及び検出する。従って、ガラス枠開放SW535aの出力信号がオンからオフに切り替わったとき、ガラス枠開放エラーが解消したと判断する。基本的に、ガラス開放エラーを検出してからガラス枠開放エラーが解消したと判断されるまで、ガラス枠開放エラーに関するエラー報知が実行されて良い(故に、上記解消が判断されるとエラー報知が終了されて良い)。
図47(b)に示す如く、エラー検出部710は、内枠開放SW535bの出力信号がオフであるとき、内枠開放エラーは発生していないと判断し、内枠開放SW535bの出力信号がオンであるとき、内枠開放エラーは発生していると判断及び検出する。従って、内枠開放SW535bの出力信号がオンからオフに切り替わったとき、内枠開放エラーが解消したと判断する。基本的に、内枠開放エラーを検出してから内枠開放エラーが解消したと判断されるまで、内枠開放エラーに関するエラー報知が実行されて良い(故に、上記解消が判断されるとエラー報知が終了されて良い)。
ガラス枠開放エラー及び内枠開放エラーに対しては出力端子部TM[2]が割り当てられており、ガラス枠開放SW535a又は内枠開放SW535bの出力信号がオンであるとき、出力端子部TM[2]はオンとなり、ガラス枠開放SW535a及び内枠開放SW535bの出力信号が共にオフであるとき、出力端子部TM[2]はオフとなる。出力端子部TM[2]がオンとなることによる出力端子部TM[2]からの信号は、ガラス枠開放エラー又は内枠開放エラーについてのエラー検出信号として機能する。但し、当該エラー検出信号はガラス枠開放エラー及び内枠開放エラー間で共通となっており、外部端子基板305の出力からは、検出されたエラーがガラス枠開放エラーであるのか内枠開放エラーであるのかを区別できない。
ガラス枠開放エラーに関するエラー報知及び内枠開放エラーに関するエラー報知は、夫々に、画像表示部104による表示報知と、スピーカ115による音響報知と、枠ランプ116によるランプ報知(詳細には、枠ランプ116を発光させることによる報知)と、枠ランプ116及び盤ランプ135とは異なるエラー報知用LED66A(不図示)を発光させることによるLED報知と、を含む(但し、それら4つの報知の内、一部の報知のみを含むものであっても良い)。ランプ報知は、盤ランプ135の発光によるものであっても良い。エラー報知用LED66Aは、遊技機100の何れの箇所に設置されるLED(発光ダイオード)であっても良いが、ここでは、払出制御基板302の裏面に設けられているものとする。この場合、ガラス枠開放エラー又は内枠開放エラーに関するエラー報知の構成要素の内、LED報知のみは払出制御部402により実行が制御され、表示報知、音響報知及びランプ報知は演出制御部403により実行が制御される。尚、エラー報知用LED66Aは、7セグメントLEDディスプレイであっても良い(後述の他のエラー報知用LEDについても同様)。
ガラス枠開放エラーに関するエラー報知と、内枠開放エラーに関するエラー報知は、互いに同じものであっても良い(詳細に述べると、ガラス枠開放エラーに関するエラー報知の報知態様と、内枠開放エラーに関するエラー報知の報知態様は、互いに同じものであっても良い)。
或いは、ガラス枠開放エラーに関するエラー報知と内枠開放エラーに関するエラー報知は、互いに相違していても良い(詳細に述べると、ガラス枠開放エラーに関するエラー報知の報知態様と、内枠開放エラーに関するエラー報知の報知態様は、互いに相違していても良い)。ここにおける相違とは、全体の相違又は部分的な相違であって良い。例えば、ガラス枠開放エラーのエラー報知の表示報知における画像表示部104の表示内容(例;「ガラス枠が開いています」という文字の表示)と、内枠開放エラーのエラー報知の表示報知における画像表示部104の表示内容(例;「内枠が開いています」という文字の表示)とは互いに異なっていても良い。音響報知等についても同様である。
ガラス枠開放エラー又は内枠開放エラーのエラー報知を構成する上記4つの報知の内、音響報知に関しては、音響報知の開始後、所定時間の経過を以って終了すると良く、この際、他の3つの報知(表示報知、ランプ報知及びLED報知)は、ガラス枠開放エラー又は内枠開放エラーの解消が検知、認識されるまで継続されて良い。
ガラス枠開放エラー又は内枠開放エラーのエラー報知が音響報知を含めて実行されているときにおいて、ガラス枠開放エラー又は内枠開放エラーの解消が検知、認識されたとき、エラー報知部720は、まずガラス枠開放エラー又は内枠開放エラーのエラー報知中の音響報知を即時停止し、その後、所定時間(例えば1秒)が経過してからガラス枠開放エラー又は内枠開放エラーのエラー報知中のランプ報知を終了するようにしても良い。
ガラス枠開放エラー又は内枠開放エラーのエラー報知が実行されているときにおいて、ガラス枠開放エラー又は内枠開放エラーの解消が検知、認識されたとき、即時にエラー報知を停止しても良いし、一定時間だけエラー報知を継続実行してから当該エラー報知を停止するようにしても良い。
また、エラー検出部710にてガラス枠開放エラー又は内枠開放エラーが検出されたとき、或いは、ガラス枠開放エラー又は内枠開放エラーに関するエラー報知が行われているときには、払出ユニット323を用いた遊技球(賞球又は貸球)の払い出し動作を停止しても良い。
ガラス枠開放エラー又は内枠開放エラーに関するエラー報知を形成するランプ報知は、枠ランプ116に含まれる複数のランプの一部であって且つガラス枠開放エラー又は内枠開放エラーに対応付けられたランプの発光によるものであって良く、当該ランプ報知において、枠ランプ116における他のランプは消灯されていて良い。ランプ報知が盤ランプ135を用いて行われる場合も同様である。
[磁気エラー/電波エラー]
磁気エラー及び電波エラーの報知等について詳説する。磁気エラー及び電波エラーの夫々は、解消非検知タイプのエラーであるものとする(但し、解消検知タイプのエラーとすることも可能である)。
図48(a)に示す如く、エラー検出部710は、磁気センサ521からオンの信号が出力されていることを検知したとき、又は、磁気センサ521から所定時間(例えば3秒)以上継続してオンの信号が出力されているとき、磁気エラーが発生したと判断及び検出する。
図48(b)に示す如く、エラー検出部710は、電波センサ522からオンの信号が出力されていることを検知したとき、又は、電波センサ522から所定時間(例えば3秒)以上継続してオンの信号が出力されているとき、電波エラーが発生したと判断及び検出する。
磁気エラー及び電波エラーに対しては共通の出力端子部TM[1]が割り当てられている。出力端子部TM[1]は原則としてオフとされており、磁気エラー又は電波エラーが発生したと検出されると、即時、出力端子部TM[1]がオンに切り替えられる。磁気エラー又は電波エラーに基づく出力端子部TM[1]のオンの状態は、遊技機100の電源が遮断されるまで継続されて良いし、所定時間だけ維持されるものあっても良い。出力端子部TM[1]がオンとなることによる出力端子部TM[1]からの信号は、磁気エラー又は電波エラーについてのエラー検出信号として機能する。但し、当該エラー検出信号は磁気エラー及び電波エラー間で共通であり、外部端子基板305の出力からは、検出されたエラーが磁気エラーであるのか電波エラーであるのかを区別できない。
磁気エラー又は電波エラーに関するエラー報知は、画像表示部104による表示報知と、スピーカ115による音響報知と、枠ランプ116によるランプ報知(詳細には、枠ランプ116を発光させることによるランプ報知)と、枠ランプ116及び盤ランプ135とは異なるエラー報知用LED66B(不図示)を発光させることによるLED報知と、を含む(但し、それら4つの報知の内、一部の報知のみを含むものであっても良い)。ランプ報知は、盤ランプ135の発光によるものであっても良い。エラー報知用LEDは、遊技機100の何れの箇所に設置されるLED(発光ダイオード)であっても良く、例えば、主制御基板301、払出制御基板302及び演出制御基板303の何れかの裏面に設けられていても良いし、主制御基板301に接続された情報表示部114に設けられていても良い。
磁気エラー又は電波エラーに関するエラー報知は、一旦開始されると、遊技機100の電源が遮断されるまで(即ち遊技機100が電源オフ状態となるまで)停止されないものであっても良いし、磁気エラー又は電波エラーに関するエラー報知の開始後、所定時間(例えば30秒)が経過すれば、当該エラー報知が終了するものであっても良い。
磁気エラー又は電波エラーに関するエラー報知が実行されている状態で遊技機100の電源が遮断され、その後、電源が復旧したとき(即ち電源オン状態に戻ったとき)、再度、エラー検出部710にて磁気エラー又は電波エラーが検出されない限りは、磁気エラー又は電波エラーに関するエラー報知は行われない。即ち、磁気エラー又は電波エラーが検出されたという情報が電源の遮断及び復旧を通じて保存されるということはなく、そのような情報は電源の遮断にてリセットされる。これは、磁気エラー及び電波エラー以外の他の外端エラーについても同様であって良い。
磁気エラー又は電波エラーに関するエラー報知を形成するランプ報知は、枠ランプ116に含まれる複数のランプの一部であって且つ磁気エラー又は電波エラーに対応付けられたランプの発光によるものであって良く、当該ランプ報知において、枠ランプ116における他のランプは消灯されていて良い。ランプ報知が盤ランプ135を用いて行われる場合も同様である。
演出制御部403は、磁気エラー又は電波エラーが検出されていないときの様々な状況下において様々な所定の基本演出音をスピーカ115から出力させることができる。但し、磁気エラー又は電波エラーに関するエラー報知が行われる際には、磁気エラー又は電波エラーのエラー報知を構成する音響報知による音のみをスピーカ115から出力し、基本演出音を含む他の音を非出力とするようにしても良い。基本演出音の意義は上述した通りである。
エラー検出部710にて磁気エラー又は電波エラーが検出されたとき、遊技機100は遊技を異常対応停止させても良い。異常対応停止の意義は上述した通りである。
また、エラー検出部710にて磁気エラー又は電波エラーが検出されたとき、或いは、磁気エラー又は電波エラーに関するエラー報知が行われているときには、払出ユニット323を用いた遊技球(賞球又は貸球)の払い出し動作を停止しても良い。
[AT/DT/FN不正入賞エラー]
AT不正入賞エラー、DT不正入賞エラー及びFN不正入賞エラーの報知等について詳説する。AT、DT及びFN不正入賞エラーの夫々は、解消非検知タイプのエラーである。
AT、DT及びFN不正入賞エラーが発生したとの判断及び検出方法は第1実施形態で述べた通りである。
図49を参照し、AT、DT及びFN不正入賞エラーに対しては共通の出力端子部TM[1]が割り当てられている。出力端子部TM[1]は原則としてオフとされており、AT、DT又はFN不正入賞エラーが発生したと判断されると、即時、出力端子部TM[1]がオンに切り替えられる。AT、DT又はFN不正入賞エラーに基づく出力端子部TM[1]のオンの状態は、遊技機100の電源が遮断されるまで継続されても良いし、所定時間だけ維持されるものあっても良い。出力端子部TM[1]がオンとなることによる出力端子部TM[1]からの信号は、AT、DT又はFN不正入賞エラーについてのエラー検出信号として機能する。但し、当該エラー検出信号はAT、DT及びFN不正入賞エラー間で共通であり、外部端子基板305の出力からは、検出されたエラーがAT、DT及びFN不正入賞エラーの何れであるのかを区別できない。
AT、DT又はFN不正入賞エラーに関するエラー報知は、画像表示部104による表示報知と、スピーカ115による音響報知と、枠ランプ116によるランプ報知(詳細には、枠ランプ116を発光させることによる報知)と、を含む。ランプ報知は、盤ランプ135の発光によるものであっても良い(但し、それら3つの報知の内、一部の報知のみを含むものであっても良い)。更に、枠ランプ116及び盤ランプ135とは異なるエラー報知用LED66C(不図示)の発光によるLED報知も、AT、DT又はFN不正入賞エラーに関するエラー報知に含まれていても良い。
AT、DT又はFN不正入賞エラーに関するエラー報知は、一旦開始されると、遊技機100の電源が遮断されるまで(即ち遊技機100が電源オフ状態となるまで)停止されないものであっても良いし、AT、DT又はFN不正入賞エラーに関するエラー報知の開始後、所定時間(例えば30秒)が経過すれば、当該エラー報知が終了するものであっても良い。
AT、DT又はFN不正入賞エラーに関するエラー報知が、エラー報知の開始後、所定時間(例えば30秒)の経過をもって終了するものである場合、以下のようにしても良い。即ち、AT、DT又はFN不正入賞エラーの検出に応答してAT、DT又はFN不正入賞エラーに関するエラー報知が開始された後、所定時間が経過する前に、AT、DT又はFN不正入賞エラーが新たに検出された場合には、新たな検出時点から所定時間分、AT、DT又はFN不正入賞エラーに関するエラー報知を改めて実行するようにしても良い。
AT、DT又はFN不正入賞エラーに関するエラー報知の開始後、時間経過によって当該エラー報知を終了させる方法を採用する場合、AT、DT又はFN不正入賞エラーに関するエラー報知の内、音響報知を終了させた後に表示報知を終了させるようにしても良い。
AT、DT又はFN不正入賞エラーに関するエラー報知が行われる際には、AT、DT又はFN不正入賞エラーのエラー報知を構成する音響報知による音のみをスピーカ115から出力し、他の音を非出力とするようにしても良い。
尚、本実施形態を含む各実施形態では、AT、DT又はFN不正入賞エラーが検出されたときには対応するエラー報知が行われることを前提としているが、AT、DT又はFN不正入賞エラーが検出されたとしても、エラー報知が行われることが無いように遊技機100を変形しても良い。
[皿満タンエラー]
皿満タンエラーの報知等について詳説する。皿満タンエラーは解消検知タイプのエラーである。
皿満タンエラーが発生しているとの判断及び検出方法は第1実施形態で述べた通りであり、下皿満タン検出SW534bの出力信号に基づき(又は、上皿満タン検出SW534a及び下皿満タン検出SW534bの出力信号に基づき)当該判断及び検出を行う。皿満タンエラーが発生していると判断及び検出した後、下皿満タン検出SW534bの出力信号がオフとなると(又は上皿満タン検出SW534aの出力信号がオフとなると)、エラー検出部710は皿満タンエラーが解消したと判断する。基本的に、皿満タンエラーを検出してから皿満タンエラーが解消したと判断されるまで、皿満タンエラーに関するエラー報知が継続実行されて良い。
皿満タンエラーに関するエラー報知は、画像表示部104による表示報知と、スピーカ115による音響報知と、枠ランプ116によるランプ報知(詳細には、枠ランプ116を発光させることによる報知)と、枠ランプ116及び盤ランプ135とは異なるエラー報知用LED66D(不図示)を発光させることによるLED報知と、を含む(但し、それら4つの報知の内、一部の報知のみを含むものであっても良い)。ランプ報知は、盤ランプ135の発光によるものであっても良い。エラー報知用LED66Dは、遊技機100の何れの箇所に設置されるLED(発光ダイオード)であっても良いが、ここでは、払出制御基板302の裏面に設けられているものとする。この場合、皿満タンエラーに関するエラー報知の構成要素の内、LED報知のみは払出制御部402により実行が制御され、表示報知、音響報知及びランプ報知は演出制御部403により実行が制御される。
エラー報知部720は、皿満タンエラーの発生が検出されて、その旨を示す情報(報知用エラー情報)を受信すると、即時、皿満タンエラーに関するエラー報知を実行して良い、或いは、当該受信の後、所定時間が経過してから皿満タンエラーに関するエラー報知を実行しても良い、或いは、当該受信の後、皿満タンエラーのエラー報知を構成する表示報知、ランプ報知及びLED報知のみを先に実行開始し、所定時間が経過してから皿満タンエラーのエラー報知を構成する音響報知を開始するようにしても良い。
エラー報知部720は、皿満タンエラーのエラー報知を開始した後、皿満タンエラーの解消が検知、認識されるまで当該エラー報知を継続実行することができ、皿満タンエラーの解消が検知、認識された時点で当該エラー報知を終了させることができる。
エラー検出部710にて皿満タンエラーが検出されたとき、或いは、皿満タンエラーに関するエラー報知が行われているときには、払出ユニット323を用いた遊技球(賞球又は貸球)の払い出し動作を停止しても良い。
演出制御部403は、皿満タンエラーが検出されていないときの様々な状況下において上述の基本演出音をスピーカ115から出力させることができる。但し、皿満タンエラーに関するエラー報知が行われているときには(詳細には例えば当該エラー報知中の音響報知が行われているときには)、基本演出音の一部又は全部の出力を停止させても良いし、当該エラー報知が行われていない時との比較において基本演出音の一部又は全部の音量(出力音量)を低下させても良いし、当該エラー報知の非実行時と同じ音量で基本演出音を出力するようにしても良い。
皿満タンエラーに関するエラー報知が実行されている状態で遊技機100の電源が遮断され、その後、電源が復旧したとき(即ち電源オン状態に戻ったとき)、再度、エラー検出部710にて皿満タンエラーが検出されない限りは、皿満タンエラーに関するエラー報知は行われない。即ち、皿満タンエラーが検出されたという情報が電源の遮断及び復旧を通じて保存されるということはなく、そのような情報は電源の遮断にてリセットされる。これは、皿満タンエラー以外の他の非外端エラーについても同様であって良い。
[SW接続エラー]
SW接続エラーの報知等について詳説する。SW接続エラーは、解消非検知タイプのエラーであるものとする(但し、解消検知タイプのエラーとすることも可能である)。
SW接続エラーが発生しているとの判断及び検出方法は第1実施形態で述べた通りである。SW接続エラーが検出されると、遊技機100の管理者は、遊技機100の電源をオフとし、SW接続エラーの要因を取り除く作業(主制御基板301にSW511~515を正しく接続する作業等)を行ってから遊技機100の電源を再投入する(当該再投入は、設定変更モード起動操作又はRAMクリア操作を伴うものであっても良い)。この再投入の後、再度、SW接続エラーが検出されないのであれば、SW接続エラーが解消したことになるが、この場合、SW接続エラーが解消した旨を示す情報がエラー報知部720に伝達されることは無い。上述の如く、遊技機100の電源をオフとした段階でSW接続エラーが検出されたという情報は遊技機100から失われるためであり、電源復旧後、再度、SW接続エラーが検出されない限りは、SW接続エラーに関するエラー報知は行われない。
遊技機100の管理者は、遊技機100の電源をオンに維持したまま、SW接続エラーの要因を取り除く作業を行うようにしても良い。この場合、当該作業を経て、主制御基板301及びSW511~515間の入力インターフェースICにおける接続異常検出回路からスイッチ異常検出信号が検出されなくなったことがエラー検出部710にて確認されると、エラー検出部710はSW接続エラーが解消したと判断及び検出するようにしても良く、この際、解消の旨がエラー報知部720に伝達されるようにしても良い。
SW接続エラーに関するエラー報知は、画像表示部104による表示報知と、スピーカ115による音響報知と、枠ランプ116によるランプ報知(詳細には、枠ランプ116を発光させることによる報知)と、枠ランプ116及び盤ランプ135とは異なるエラー報知用LED66E(不図示)を発光させることによるLED報知と、を含む(但し、それら4つの報知の内、一部の報知のみを含むものであっても良い)。ランプ報知は、盤ランプ135の発光によるものであっても良い。エラー報知用LED66Eは、遊技機100の何れの箇所に設置されるLED(発光ダイオード)であっても良く、例えば、主制御基板301、払出制御基板302及び演出制御基板303の何れかの裏面に設けられていても良いし、主制御基板301に接続された情報表示部114に設けられていても良い。
SW接続エラーに関するエラー報知は、一旦開始されると、遊技機100の電源が遮断されるまで(即ち遊技機100が電源オフ状態となるまで)停止されないものであっても良いし、SW接続エラーに関するエラー報知の開始後、所定時間(例えば5分)が経過すれば、当該エラー報知が終了するものであっても良い。但し、上述の如く、エラー検出部710にてSW接続エラーが解消したと判断及び検出されることがあって、その解消の旨がエラー報知部720に伝達される場合にあっては、当該伝達を受けたことに応答してSW接続エラーに関するエラー報知を終了させても良い。
SW接続エラーに関するエラー報知を形成するランプ報知は、枠ランプ116に含まれる複数のランプの一部であって且つSW接続エラーに対応付けられたランプの発光によるものであって良く、当該ランプ報知において、枠ランプ116における他のランプは消灯されていて良い。ランプ報知が盤ランプ135を用いて行われる場合も同様である。
演出制御部403は、SW接続エラーが検出されていないときの様々な状況下において上述の基本演出音をスピーカ115から出力させることができる。但し、SW接続エラーに関するエラー報知が行われているときには(詳細には例えば当該エラー報知中の音響報知が行われているときには)、基本演出音の一部又は全部の出力を停止させても良いし、当該エラー報知が行われていない時との比較において基本演出音の一部又は全部の音量(出力音量)を低下させても良いし、当該エラー報知の非実行時と同じ音量で基本演出音を出力するようにしても良い。
[シュート球切れ/払出不足/払出過剰エラー]
シュート球切れエラー、払出不足エラー及び払出過剰エラーの報知等について詳説する。シュート球切れエラー、払出不足エラー又は払出過剰エラーは解消検知タイプのエラーである。但し、払出過剰エラーを解消非検知タイプのエラーとすることも可能である。
シュート球切れエラーが発生しているとの判断及び検出方法は第1実施形態で述べた通りであり、シュート球切れ検出SW532の出力信号に基づき当該判断及び検出を行う。シュート球切れエラーが発生していると判断及び検出した後、シュート球切れ検出SW532の出力信号がオフとなると、エラー検出部710はシュート球切れエラーが解消したと判断する。
払出不足エラー及び払出過剰エラーが発生しているとの判断及び検出方法は第1実施形態で述べた通りである。払出制御基板302の裏面に、遊技機100の管理者のみが操作可能なエラークリアSW(不図示)を設けておくことができる。払出不足エラーが検出されると、遊技機100の管理者は、払出不足エラーの要因を取り除く作業(払出ユニット323の球詰まりを解消する作業等)を行ってからエラークリアSWを押下する操作を行う。これにより、払出不足エラーが解消したとみなされ、その旨がエラー報知部720に伝達される。払出過剰エラーについても同様である。上記作業の後、遊技機100の電源を再投入する(電源オフ状態を経て再度電源オン状態とする)ことによってのみ、払出不足エラー又は払出過剰エラーが解消されるものとしても良い(この場合、電源が遮断されるまでは払出不足エラー又は払出過剰エラーは解消したと判断されない)。尚、ここにおける遊技機100の電源の再投入は、設定変更モード起動操作又はRAMクリア操作を伴うものであっても良い。また、エラークリアSWを省略することも可能である。この場合、遊技機100の電源を再投入により、払出不足エラー又は払出過剰エラーが解消されたものとみなされる(それらのエラーが検出されたという情報は電源のオフによりリセットされるため)。
基本的に、シュート球切れエラー、払出不足エラー又は払出過剰エラーを検出してからシュート球切れエラー、払出不足エラー又は払出過剰エラーが解消したと判断されるまで、シュート球切れエラー、払出不足エラー又は払出過剰エラーに関するエラー報知が継続実行されて良い(故に、上記解消が判断されるとエラー報知が終了されて良い)。
シュート球切れエラー、払出不足エラー又は払出過剰エラーに関するエラー報知は、画像表示部104による表示報知と、スピーカ115による音響報知と、枠ランプ116によるランプ報知(詳細には、枠ランプ116を発光させることによる報知)と、枠ランプ116及び盤ランプ135とは異なるエラー報知用LED66F(不図示)を発光させることによるLED報知と、を含む(但し、それら4つの報知の内、一部の報知のみを含むものであっても良い)。ランプ報知は、盤ランプ135の発光によるものであっても良い。エラー報知用LED66Fは、遊技機100の何れの箇所に設置されるLED(発光ダイオード)であっても良いが、ここでは、払出制御基板302の裏面に設けられているものとする。この場合、シュート球切れエラー、払出不足エラー又は払出過剰エラーに関するエラー報知の構成要素の内、LED報知のみは払出制御部402により実行が制御され、表示報知、音響報知及びランプ報知は演出制御部403により実行が制御される。
シュート球切れエラー、払出不足エラー又は払出過剰エラーに関するエラー報知は、音響報知を含まないものであっても良い。
エラー検出部710にてシュート球切れエラー、払出不足エラー又は払出過剰エラーが検出されたとき、或いは、シュート球切れエラー、払出不足エラー又は払出過剰エラーに関するエラー報知が行われているときには、払出ユニット323を用いた遊技球(賞球又は貸球)の払い出し動作を停止しても良い。
[カードユニット接続エラー]
カードユニット接続エラーの報知等について詳説する。カードユニット接続エラーは解消検知タイプのエラーである。但し、カードユニット接続エラーを解消非検知タイプのエラーとすることも可能である。
カードユニット接続エラーが発生しているとの判断及び検出方法は第1実施形態で述べた通りである。カードユニット接続エラーが検出されると、遊技機100の管理者は、遊技機100の電源をオフとし、カードユニット接続エラーの要因を取り除く作業(払出制御基板302にカードユニット620を正しく接続する作業)を行ってから遊技機100の電源を再投入する(当該再投入は、設定変更モード起動操作又はRAMクリア操作を伴うものであっても良い)。この再投入の後、再度、カードユニット接続エラーが検出されないのであるならば、カードユニット接続エラーが解消したことになるが、この場合、カードユニット接続エラーが解消した旨を示す情報がエラー報知部720に伝達されることは無い。上述の如く、遊技機100の電源をオフとした段階でカードユニット接続エラーが検出されたという情報は遊技機100から失われるためであり、電源の復旧後、再度、カードユニット接続エラーが検出されない限りは、カードユニット接続エラーに関するエラー報知は行われない。
遊技機100の管理者は、遊技機100の電源をオンに維持したまま、カードユニット接続エラーの要因を取り除く作業を行うようにしても良い。この場合、当該作業を経て、払出制御部402及びカードユニット620間の通信が確立されると、エラー検出部710はカードユニット接続エラーが解消したと判断及び検出するようにしても良く、この際、解消の旨がエラー報知部720に伝達されるようにしても良い。
基本的に、カードユニット接続エラーを検出してからカードユニット接続エラーが解消したと判断されるまで、カードユニット接続エラーに関するエラー報知が継続実行されて良い(故に、上記解消が判断されるとエラー報知が終了されて良い)。
カードユニット接続エラーに関するエラー報知は、画像表示部104による表示報知と、スピーカ115による音響報知と、枠ランプ116によるランプ報知(詳細には、枠ランプ116を発光させることによる報知)と、枠ランプ116及び盤ランプ135とは異なるエラー報知用LED66G(不図示)を発光させることによるLED報知と、を含む(但し、それら4つの報知の内、一部の報知のみを含むものであっても良い)。ランプ報知は、盤ランプ135の発光によるものであっても良い。エラー報知用LED66Gは、遊技機100の何れの箇所に設置されるLED(発光ダイオード)であっても良いが、ここでは、払出制御基板302の裏面に設けられているものとする。この場合、カードユニット接続エラーに関するエラー報知の構成要素の内、LED報知のみは払出制御部402により実行が制御され、表示報知、音響報知及びランプ報知は演出制御部403により実行が制御される。
カードユニット接続エラーに関するエラー報知は、音響報知を含まないものであっても良い。
エラー検出部710にてカードユニット接続エラーが検出されたとき、或いは、カードユニット接続エラーに関するエラー報知が行われているときには、払出ユニット323を用いた遊技球(賞球又は貸球)の払い出し動作を停止しても良い。
[盤ギミック/枠ギミック/操作手段エラー]
盤ギミックエラー、枠ギミックエラー及び操作手段エラーの報知等について詳説する。盤ギミックエラー、枠ギミックエラー及び操作手段エラーは解消非検知タイプのエラーである。
盤ギミックエラー、枠ギミックエラー及び操作手段エラーが発生しているとの判断及び検出方法は第1実施形態で述べた通りである。
盤ギミックエラー、枠ギミックエラー又は操作手段エラーに関するエラー報知は、画像表示部104による表示報知と、スピーカ115による音響報知と、枠ランプ116によるランプ報知(詳細には、枠ランプ116を発光させることによる報知)と、を含む(但し、それら3つの報知の内、一部の報知のみを含むものであっても良い)。ランプ報知は、盤ランプ135の発光によるものであっても良い。
電源復旧コマンドの受信に応答して実行される演出手段初期動作処理では、盤ギミック130が盤ギミック演出(図16(a))と同じ態様で駆動され且つ枠ギミック131が枠ギミック演出(図16(b))と同じ態様で駆動される。演出手段初期動作処理において、盤ギミック130、枠ギミック131を駆動制御した際に、盤ギミックエラー、枠ギミックエラーが発生していると検出された場合には、夫々、盤ギミックエラーに関するエラー報知、枠ギミックエラーに関するエラー報知が行われる。同様に、演出手段初期動作処理において、操作手段エラーが発生していると検出された場合には、操作手段エラーに関するエラー報知が行われる。
一方、演出手段初期動作処理で盤ギミックエラーが検出されなかった後に、盤ギミックエラーが検出された場合にあっては、盤ギミックエラーに関するエラー報知を非実行とするようにしても良い(枠ギミックエラー及び操作手段エラーについても同様)。即ち例えば、特図判定又は事前判定の結果に基づく演出として盤ギミック演出、枠ギミック演出、ボタン駆動(演出ボタン121が回転、振動、突出など)による演出を行うべく、盤ギミック130、枠ギミック131、演出ボタン121を駆動制御しようとした際に、盤ギミックエラー、枠ギミックエラー、操作手段エラーが検出された場合においては、夫々、盤ギミックエラーに関するエラー報知、枠ギミックエラーに関するエラー報知、操作手段エラーに関するエラー報知を実行しないようにしても良い。これらのエラー報知が、遊技者の遊技の妨げになるのを抑制するためである。
或いは、演出手段初期動作処理にて盤ギミックエラーが検出された場合にも、演出手段初期動作処理で盤ギミックエラーが検出されなかった後に盤ギミックエラーが検出された場合にも、盤ギミックエラーに関するエラー報知を行うようにするが、前者の場合と後者の場合とで当該エラー報知の報知態様を互いに異ならせるようにしても良い(枠ギミックエラーに関するエラー報知及び操作手段エラーに関するエラー報知についても同様)。即ち例えば、前者の場合には、盤ギミックエラーに関するエラー報知において表示報知とランプ報知と音響報知とを実行するが、後者の場合には、盤ギミックエラーに関するエラー報知において表示報知とランプ報知を実行しつつも音響報知を非実行とする(枠ギミックエラーに関するエラー報知及び操作手段エラーに関するエラー報知についても同様)。
盤ギミックエラー、枠ギミックエラー又は操作手段エラーに関するエラー報知は、一旦開始されると、遊技機100の電源がオフとされるまで継続実行されても良いし、所定時間だけ実行された後に終了するものであっても良い。
盤ギミックエラー、枠ギミックエラー又は操作手段エラーに関するエラー報知に限らず、任意のエラー報知は、遊技機100の電源がオフとされている期間では、当然に実行されない。盤ギミックエラーのエラー報知が行われているときに遊技機100の電源がオフとされた後、再度オンとされたときに実行される演出手段初期動作処理において、盤ギミックエラーが検出されなかった場合には盤ギミックエラーに関するエラー報知は非実行とされ、盤ギミックエラーが検出された場合には盤ギミックエラーに関するエラー報知が改めて実行される。
[外部端子基板の出力について]
外部端子基板305の出力について詳説する。既に述べた事項と部分的に重複する事項が以下の記載に含まれるが、外部端子基板305の出力に関して、以下のようにしても良い。
磁気エラー又は電波エラーが検出された場合には、磁気エラー又は電波エラーが検出されたことを示すエラー検出信号EDSZKが外部端子基板305から所定時間tZKだけ出力されて良い。
同様に、AT、DT又はFN不正入賞エラーが検出された場合にも、AT、DT又はFN不正入賞エラーが検出されたことを示すエラー検出信号EDSFNが外部端子基板305から所定時間tFNだけ出力されて良い。
エラー検出信号EDSZKが出力されている期間において、磁気エラー又は電波エラーが再度検出された場合には、再度の検出タイミングから起算して所定時間tZK分、エラー検出信号EDSZKが出力されて良い。
同様に、エラー検出信号EDSFNが出力されている期間において、AT、DT又はFN不正入賞エラーが再度検出された場合には、再度の検出タイミングから起算して所定時間tFN分、エラー検出信号EDSFNが出力されて良い。
但し、磁気エラー又は電波エラーについて、エラー検出信号EDSZKの出力開始後、所定時間tZK(例えば0.2秒)より長い所定時間(例えば1秒)内に、磁気エラー又は電波エラーが再度検出された場合には、その再度の検出に対してはエラー検出信号EDSZKが出力されないようにしても良い。
ガラス枠又は内枠開放エラーが検出された場合には、ガラス枠又は内枠開放エラーが検出されたことを示すエラー検出信号EDSKHが外部端子基板305から出力されることになるが、エラー検出信号EDSKHは、エラー検出部710にてガラス枠又は内枠開放エラーが検出されてからエラー検出部710にてガラス枠又は内枠開放エラーが検出されなくなるまで(換言すれば、ガラス枠又は内枠開放エラーの解消が検知されるまで)継続して出力され、エラー検出部710にてガラス枠又は内枠開放エラーが検出されなくなると(換言すれば、ガラス枠又は内枠開放エラーの解消が検知されると)非出力とされる。
RAMクリア操作及び設定変更モード起動操作を伴わない電源投入が行われたとき、RAMクリア操作を伴う電源投入が行われたとき、設定変更モード起動操作を伴う電源投入が行われたときには、夫々、第1、第2、第3電源エラーが検出されたことを示すエラー検出信号EDSDENが外部端子基板305から所定時間tDEN(例えば30秒)だけ出力されて良い。例えば、エラー検出信号EDSDENは、遊技機100の動作モードが初期モード又は設定変更モードに設定されているときの任意のタイミングにおいて出力開始されても良いし、初期モード又は設定変更モードから遊技モードに切り換わるタイミングにおいて出力開始されても良い。より具体的には例えば、図18のステップS175、S173又はS166にて、或いは、ステップS176又はS167にて、エラー検出信号EDSDENが出力開始されて良い。第1電源エラーが外端エラーに属さない場合にあっては、RAMクリア操作及び設定変更モード起動操作を伴わない電源投入が行われたときにおいて、エラー検出信号EDSDENは出力されない。
磁気エラー、電波エラー、AT、DT及びFN不正入賞エラー、ガラス枠及び内枠開放エラーの何れかが外端エラーとして検出された場合には、外端エラーが検出された時点で、即、対応するエラー検出信号が出力されても良いし、外端エラーが検出されてから一定時間の経過の後に対応するエラー検出信号が出力されても良い。
ガラス枠又は内枠開放エラーに関しては、ガラス枠又は内枠開放エラーが検出された時点から第1所定時間の経過後にエラー検出信号EDSKHの出力を開始し、その後、ガラス枠又は内枠開放エラーが検出されなくなると(換言すればガラス枠又は内枠開放エラーの解消が検知されると)、ガラス枠又は内枠開放エラーが検出されなくなった時点(換言すればガラス枠又は内枠開放エラーの解消が検知された時点)から第2所定時間の経過後にエラー検出信号EDSKHの出力を終了するようにしても良い。
磁気エラー、電波エラー、AT、DT及びFN不正入賞エラー、並びに、ガラス枠及び内枠開放エラーの何れかについて、対応するエラー検出信号の出力、非出力、出力が、この順番で行われる場合、1回目の出力の開始時点又は終了時点と2回目の出力の開始時点との間の時間差が所定の最小オフ時間以上となるように、エラー検出信号の出力/非出力が制御されて良い。つまり、続けてエラー検出信号が出力される場合には、最小オフ時間分、エラー検出信号が非出力となる期間が確保されるようにしても良い。
尚、磁気エラー又は電波エラーが検出された場合には、遊技機100の電源が遮断されるまで(電源オフ状態となるまで)、エラー検出信号EDSZKが出力され続けるようにすることも可能である。同様に、AT、DT又はFN不正入賞エラーが検出された場合には、遊技機100の電源が遮断されるまで(電源オフ状態となるまで)、エラー検出信号EDSFNが出力され続けるようにすることも可能である。
外端エラーに属するエラーの内、ガラス枠開放エラー及び内枠開放エラー以外のエラー(磁気エラー、電波エラー、AT、DT及びFN不正入賞エラー並びに第1~第3電源エラーを含む)については、対応するエラー検出信号がセキュリティ信号として共通の出力端子部TM[1]から出力される。このため、外部装置610は、出力端子部TM[1]からエラー検出信号をセキュリティ信号として受信したとき、出力端子部TM[1]がオンになっているのを認知できるのみで、磁気エラー、電波エラー、AT、DT及びFN不正入賞エラー並びに第1~第3電源エラーの内の何れのエラーが発生及び検出されたのかを区別できない。
但し、当該区別が可能な態様でエラー検出信号が出力端子部TM[1]から出力されるようにしても良い。即ち例えば、出力端子部TM[1]のオン/オフにより、出力端子部TM[1]から8ビットのデジタル信号を出力するようにしておき、磁気エラーについてのエラー検出信号とAT不正入賞エラーについてのエラー検出信号とで異なるデジタル値を割り当てておけば、外部装置610において磁気エラーについてのエラー検出信号とAT不正入賞エラーについてのエラー検出信号とを区別して認識できる。或いは、磁気エラーの検出時における出力端子部TM[1]のオン時間(出力端子部TM[1]をオンに維持する時間の長さ)と、AT不正入賞エラーの検出時における出力端子部TM[1]のオン時間とを互いに異ならせておくことも可能であり、この場合は、オン時間の相違から、外部装置610は磁気エラーについてのエラー検出信号とAT不正入賞エラーについてのエラー検出信号とを区別して認識できるようになる。他の外端エラー同士の区別も同様である。
ガラス枠開放エラー及び内枠開放エラーについてのエラー検出信号は、専用端子である出力端子部TM[2]から出力される。故に、外部装置610は、出力端子部TM[2]からの信号(出力端子部TM[2]のオン/オフ状態)を監視することで、ガラス枠開放エラー又は内枠開放エラーが発生しているのかを正しく認識することができる。
球づまりの解消等を目的として遊技機100の管理者(遊技場の店員等)がガラス枠12又は内枠11の開放を行うことも多い。仮に、ガラス枠開放エラー及び内枠開放エラーについてのエラー検出信号もセキュリティ信号として出力端子部TM[1]から出力するようにした場合、セキュリティ信号の出力があったときに、それが、磁気エラー等の不正行為によるものであるのか、遊技機100の管理者(遊技場の店員等)が行ったガラス枠12又は内枠11の開放によるものであるのかを、セキュリティ信号のみでは区別し難く、それらを区別するには、実際の遊技機100を見に行く確認作業が必要となる。ガラス枠開放エラー及び内枠開放エラーについてのエラー検出信号を、専用端子から出力するようにしておくことで、このような確認作業の煩わしさが解消される。
[エラー報知についての補足・変形]
エラー報知について幾つかの補足説明と変形例を説明する。第2実施形態で述べたように、遊技機100は、複数のエラーが重複して検出されたときに、より高い優先順位が対応付けられたエラーについてのエラー報知画像を優先的に表示するタイプの遊技機(例えば、検出された複数のエラーの内、最も高い優先順位が対応付けられたエラーについてのエラー報知画像のみを表示するタイプの遊技機)であっても良いし、複数のエラーについての複数のエラー報知画像を同時に表示可能なタイプの遊技機であっても良い。
図50に、遊技機100が後者のタイプの遊技機として形成されたときのエラー報知の例を示す。即ち例えば、画像表示部104の全画像領域の中に互いに重複しない画像領域3121~3124が設定されており、払出不足エラー、排出球エラー、カードユニット接続エラー及びファン駆動エラーが重複して検出された場合には、払出不足エラーのエラー報知を構成する表示報知として画像領域3121に文字「払出不足エラー」を含むエラー報知画像を表示し、排出球エラーのエラー報知を構成する表示報知として画像領域3122に文字「排出球エラー」を含むエラー報知画像を表示し、カードユニット接続エラーのエラー報知を構成する表示報知として画像領域3123に文字「カードユニット接続エラー」を含むエラー報知画像を表示し、且つ、ファン駆動エラーのエラー報知を構成する表示報知として画像領域3124に文字「ファン駆動エラー」を含むエラー報知画像を表示するようにしても良い。他のエラーについても同様である。何れのエラー報知画像も、仮停止又は本停止されている装飾図柄の表示領域に重ならない位置に表示されると良い。
尚、皿満タンエラーが検出されて皿満タンエラーに関するエラー報知が行われた際には、遊技者は、下皿レバー126を操作するなどして下皿125に貯留された遊技球を玉箱等に排出することにより、皿満タンエラーを解消させることができ、これによって皿満タンエラーに関するエラー報知が停止することになる。つまり、皿満タンエラーに関するエラー報知に関しては、遊技者の操作によりエラー報知を停止させることができる。磁気エラー等を含む外端エラーのエラー報知や一部の非外端エラー(SW接続エラー等)のエラー報知に関しては、遊技者の操作によりエラー報知を停止させることができない。
また、既に述べた事項であるが、複数のエラーが重複して検出された際、エラー報知における音響報知については、最も高い優先順位が対応付けられたエラーについての音響報知が実行され、他のエラーについての音響報知は非実行とされて良い。或いは、複数のエラーが重複して検出された際、複数のエラーについての複数の音響報知を時分割で順番に行うようにしても良い。
任意の第1エラーの優先順位が任意の第2エラーの優先順位よりも高いことを“第1エラー>第2エラー”と表記する場合、例えば、“第1、第2又は第3電源エラー>磁気エラー又は電波エラー>AT、DT又はFN不正入賞エラー>ガラス枠又は内枠開放エラー>SW接続エラー>皿満タンエラー”であって良い。但し、磁気エラー又は電波エラーよりも、AT、DT又はFN不正入賞エラーに対して、より高い優先順位を対応付けておくようにしても良い。磁気エラー及び電波エラーの内、任意の何れか一方に対して他方よりも高い優先順位を対応付けておいても良い。AT、DT及びFN不正入賞エラー間で、互いに異なる優先順位を対応付けておいても良い。ガラス枠又は内枠開放エラー間で、互いに異なる優先順位を対応付けておいても良い。
エラーコードEC01~EC33のエラーにて構成される計33種のエラーの中から、任意の5種類のエラーを抽出し且つ抽出した5種のエラーをエラーX、Xa、Xb、Y及びYaに割り当てるときの、抽出及び割り当て方は、33個から5個をとった順列(33種のエラーから5種のエラーをとった順列)に相当し、数学記号で表すと“33P5”通りある。本発明は“33P5”通りの抽出及び割り当て方の全てを含む。
特に例えば、エラーコードEC01~EC33のエラーの内、第3実施形態において外端エラーに属する又は属し得ると述べた複数のエラー(例えば、AT不正入賞エラー、DT不正入賞エラー、FN不正入賞エラー、磁気エラー、電波エラー、ガラス枠開放エラー、内枠開放エラー及び第1~第3電源エラー)の中から任意に抽出した3つのエラーがエラーX、Xa及びXbに相当すると考えても良いし、エラーコードEC01~EC33のエラーの内、第3実施形態において非外端エラーに属する又は属し得ると述べた複数のエラー(例えば、エラーコードEC01~EC09、EC13及びEC18~EC30のエラー)の中から任意に抽出した2つのエラーがエラーY及びYaに相当すると考えても良い。
第1実施形態等におけるエラーX等に関し、例えば、エラーXは磁気エラー又は電波エラーであって良く、且つ、エラーXaはAT、DT又はFN不正入賞エラーであって良く、且つ、エラーXbは、ガラス枠又は内枠開放エラーであって良く、且つ、エラーYは皿満タンエラーであって良く、且つ、エラーYaはSW接続エラーであって良い。但し、エラーYは、払出制御系エラー群に属する任意の非外端エラー(例えばシュート球切れエラー、払出SW接続エラー)であっても良く、エラーYaは、主制御系エラー群に属する任意の非外端エラー(例えば振動エラー、排出球エラー)であっても良い。また、エラーXがAT、DT又はFN不正入賞エラーであって且つエラーXaが磁気エラー又は電波エラーであっても良い。
幾つかのエラー報知のLED報知を実現する上述のエラー報知用LED66A~66Gは、全て共通のLEDを兼用することで構成されても良いし、全て互いに異なるLEDにて実現されても良い。或いは、エラー報知用LED66A~66Gの内、一部は共通のLEDを兼用することで構成され、残部は専用のLEDにて実現されても良い。但し、幾つかのエラーについてのエラー報知用LED(特に例えば払出制御部402にてエラー判定処理が行われる払出制御系エラー群に属する各エラーについてのエラー報知用LED)は、払出制御基板302の裏面に設けられたエラー報知LEDブロック(不図示)にて構成されて良い。但し、エラー報知LEDブロックを、主制御基板301の裏面に設けておくことも可能である。エラー報知LEDブロックは、複数のLEDから成り、当該複数のLEDの点灯/消灯の態様により、何れのエラーが検出及び報知されているのかを遊技機100の管理者に視認させる。エラー報知LEDブロックは、配列設置された複数のLEDにて構成されていても良いが、ここでは、7セグメントLEDディスプレイであると考える。
図51に示す如く、エラー報知LEDブロックとしての7セグメントLEDディスプレイ3200(以下、7セグ3200と称する)は、0~9までの何れか1桁の数値、又は、如何なる数値も表さないバー「-」を表示可能である。7セグ3200は、2桁以上の数値を表示可能なものであっても良い。
遊技機100で発生及び検出されうる全エラーの内、一部の複数のエラーが7セグ表示対象エラーとなる。少なくとも、払出制御部402にてエラー判定処理が行われる払出制御系エラー群に属するエラーの全部又は一部は7セグ表示対象エラーに属する。更に、主制御部401にてエラー判定処理が行われる主制御系エラー群に属するエラーの全部又は一部も7セグ表示対象エラーに属していても良い。ここでは、説明の具体化のため、皿満タンエラー、シュート球切れエラー、払出SW接続エラー、払出不足エラー、払出過剰エラー、カードユニット接続エラー、払出ユニットエラー及び主・払出通信エラーが7セグ表示対象エラーに含まれると考えるが、他のエラー(特に例えばガラス枠又は内枠開放エラー)も7セグ表示対象エラーに含まれていて良い。
7セグ表示対象エラーが一切発生及び検出されていない状況下において、7セグ3200は、バー「-」を表示する、又は、消灯されている。何れかの7セグ表示対象エラーが検出されたとき、検出された7セグ表示対象エラーのエラー報知の一部(LED報知)として、エラー報知部720(ここでは払出制御部402又は主制御部401)は、7セグ3200に、検出された7セグ表示対象エラーに対応付けられた数値を表示させる。例えば、皿満タンエラー、シュート球切れエラー、払出SW接続エラー、払出不足エラー、払出過剰エラー、カードユニット接続エラー、払出ユニットエラー、主・払出通信エラーに、夫々、数値「1」、「2」、「3」、「4」、「5」、「6」、「7」、「8」を対応付けておけば良い。尚、ここにおける数値の割り当て方は例に過ぎず、任意に変形可能である。
複数の7セグ表示対象エラーが重複して検出された場合、予め定められた規則に従い、検出された複数の7セグ表示対象エラーの内の1つを優先7セグ表示対象エラーとして特定し、優先7セグ表示対象エラーに対応付けられた数値を7セグ3200に表示させる。
例えば、重複して検出された複数の7セグ表示対象エラーの内、時間的に最も先に又は最も後に検出された7セグ表示対象エラーを優先7セグ表示対象エラーとして特定しても良いし、最も小さな数値又は最も大きな数値が対応付けられた7セグ表示対象エラーを優先7セグ表示対象エラーとして特定しても良い。
或いは例えば、7セグ表示対象エラーに属する複数のエラーに対して互いに異なる優先順位を予め設定しておき、重複して検出された複数の7セグ表示対象エラーの内、最も高い優先順位が設定された7セグ表示対象エラーを優先7セグ表示対象エラーとして特定しても良い。ここにおける優先順位の設定の仕方は任意であり、優先順位の設定の組み合わせとして存在する全ての組み合わせが本発明に含まれるが、特に例えば、7セグ表示対象エラーとしての皿満タンエラーは、他の7セグ表示対象エラーよりも遊技への影響が少ないため、皿満タンエラーに対する優先順位は、他の7セグ表示対象エラーの優先順位よりも低く設定されると良い。また、7セグ表示対象エラーとしてのシュート球切れエラーも、他の7セグ表示対象エラー(但し皿満タンエラーを除く)と比べればエラーの対応緊急性・重要性が相対的に低い。故に例えば、複数の7セグ表示対象エラーの内、皿満タンエラーの優先順位を最も低く設定し、シュート球切れエラーの優先順位を2番目に低く設定すると良い。
検出された或る7セグ表示対象エラーについての数値の7セグ3200での表示は、当該7セグ表示対象エラーの解消が検知されるまで継続されても良いし、所定時間の経過を以って終了するものであっても良い。検出された或る7セグ表示対象エラーについての数値が7セグ3200にて表示されているときに、より高い優先順位が設定された7セグ表示対象エラーが検出されたときには、7セグ3200に表示される数値を、より高い優先順位が設定された7セグ表示対象エラーに対応する数値へと変更することができる。
遊技機100で発生及び検出されうる任意の複数種類のエラーについて、エラー報知の具体的内容は、複数種類のエラー間で完全に相違していても良いし、複数種類のエラー間で部分的に一致し且つ部分的に相違していても良いし、複数種類のエラー間で完全に一致することも有り得て良い。これを、エラー報知中の表示報知に注目して具体例を挙げる。
即ち例えば、ガラス枠開放エラーのエラー報知における表示報知及び内枠開放エラーのエラー報知における表示報知において、共通の第1文字「扉が開いています」が画像表示部104に表示されるようにしても良いし、ガラス枠開放エラーのエラー報知における表示報知では第2文字「ガラス枠が開いています」が画像表示部104に表示されるようにしておき且つ内枠開放エラーのエラー報知における表示報知では第3文字「内枠が開いています」が画像表示部104に表示されるようにしても良い。但し何れにせよ例えば、磁気エラーのエラー報知における表示報知では、第1~第3文字と異なる第4文字「磁気エラー」が画像表示部104に表示される。
また例えば、シュート球切れエラー、払出不足エラー及び払出過剰エラーのエラー報知における表示報知では、共通の文字「係員をお呼びください」が画像表示部104に表示されるようにしても良いし、それら3つのエラーのエラー報知間で互いに異なる文字が画像表示部104に表示されるようにしても良い。
/////////第4実施形態/////////
本発明に係る第4実施形態を説明する。第4実施形態は第1、第2又は第3実施形態と組み合わせて実施される。第4実施形態において、第1、第2又は第3実施形態と矛盾する事項に関しては、第4実施形態の記載が優先される。第4実施形態は、以下の実施例EX4_1~EX4_7を含む。尚、実施例EX4_1~EX4_7の中で、時間についての具体的数値が挙げられているが、それは例示に過ぎず、当該具体的数値を様々に変更できる。
―――実施例EX4_1―――
実施例EX4_1を説明する。
図52を参照し、実施例EX4_1に係る遊技機100では、RAMクリア操作又は設定変更モード起動操作を伴う電源投入が行われた際に第2又は第3電源エラーが検出され、結果、出力端子部TM[1]が所定時間tA1(ここでは0.2秒)だけオンとされる。当該オンは、電源投入後、即時行われても良いし、一定時間の経過後に行われても良い。例えば図18のステップS173又はS166において、出力端子部TM[1]が所定時間tA1だけオンとされても良い。
図53は、実施例EX4_1に係り、AT不正入賞エラーに関わるエラー検出信号の出力の行い方を示している。実施例EX4_1に係る遊技機100では、大入賞口111が閉鎖されている大入賞口閉鎖期間において(但し、大入賞口111が開状態から閉状態に切り換わってから所定時間tA2(ここでは10秒)が経過するまでの除外期間を除く)、大入賞口SW513から入賞パルス信号を出力されたことを検知する度に、出力端子部TM[1]を所定時間tA3(ここでは0.2秒)だけオンとする。但し、除外期間を除く大入賞口閉鎖期間において、連続して大入賞口SW513から入賞パルス信号が出力された場合には、出力端子部TM[1]を所定時間tA3だけオンとする期間と、次に出力端子部TM[1]を所定時間tA3だけオンとする期間との間に、所定時間tA4(ここでは0.2秒)だけ出力端子部TM[1]をオフとする期間を確保する。
大入賞口SW513からの入賞パルス信号に基づいて出力端子部TM[1]がオンとされる状況は、エラー検出部710によりAT不正入賞エラーが発生したと検出される状況に相当すると考えて良い。
尚、大入賞口SW513は、大入賞口111への遊技球の入球を検出する度に1つの入賞パルス信号を出力するものとする。
図54(a)は、実施例EX4_1に係り、磁気エラーに関わるエラー検出信号の出力の行い方を示している。実施例EX4_1に係る遊技機100では、磁気センサ521からオンの信号が出力されたとき、出力端子部TM[1]を所定時間tA5(ここでは0.2秒)だけオンとする。ここでは、所定の磁気閾値以上の大きさを有する磁気が磁気センサ521にて検出される度に、微小時間だけオンとなる磁気検出パルス信号が磁気センサ521から出力されることを想定している(当該微小時間は所定時間tA5よりも十分に短い)。但し、磁気センサ521の出力信号がオンとなってから、所定時間tA5よりも長い所定のマスク時間(ここでは1秒)以内に、再度、磁気センサ521の出力信号がオンとなった場合(即ち、磁気検出パルス信号が再度出力された場合)には、出力端子部TM[1]の再度のオンを非実行とするマスク処理が適用される。
磁気センサ521からの磁気検出パルス信号に基づいて出力端子部TM[1]がオンとされる状況は、エラー検出部710により磁気エラーが発生したと検出される状況に相当すると考えて良い。
図54(b)は、実施例EX4_1に係り、電波エラーに関わるエラー検出信号の出力の行い方を示している。実施例EX4_1に係るエラー検出部710は、電波センサ522からオンの信号が出力されたとき、出力端子部TM[1]を所定時間tA6(ここでは0.2秒)だけオンとする。ここでは、SW511~515の何れかを誤動作させるような異常な電波が遊技機100に加わっていることが検知される度に、微小時間だけオンとなる電波検出パルス信号が電波センサ522から出力されることを想定している(当該微小時間は所定時間tA6よりも十分に短い)。但し、電波センサ522の出力信号がオンとなってから、所定時間tA6よりも長い所定のマスク時間(ここでは1秒)以内に、再度、電波センサ522の出力信号がオンとなった場合(即ち、電波検出パルス信号が再度出力された場合)には、出力端子部TM[1]の再度のオンを非実行とするマスク処理が適用される。
電波センサ522からの電波検出パルス信号に基づいて出力端子部TM[1]がオンとされる状況は、エラー検出部710により電波エラーが発生したと検出される状況に相当すると考えて良い。
ところで、上述の各実施形態では述べていなかったが、電波センサ522とは別に、遊技機100に対して払出電波センサ(不図示)を設けておくようにしても良い。払出電波センサは払出制御基板302に接続され、オン又はオフの信号を払出制御基板302に出力する。払出ユニット323を誤動作させるような異常な電波が外部から払出ユニット323に与えられると、遊技球(賞球又は貸球)の払い出し動作を行うべき状況ではないのに払出ユニット323から遊技球が払い出されることがある。払出電波センサは、払出ユニット323を誤動作させるような異常な電波が遊技機100に加わっているか否かを継続的に監視及び検出し、払出ユニット323を誤動作させるような異常な電波が遊技機100に加わっているとき、オンの信号を出力し、そうでないときにはオフの信号を出力する。エラー検出部710は、払出電波センサからオンの信号が出力されていることを検知したとき、又は、払出電波センサから所定時間(ここでは3秒)以上継続してオンの信号が出力されているとき、払出電波エラーが発生したと判断及び検出することができる。
実施例EX4_1において、払出電波エラーは、外端エラーに属すると共に、払出制御部402にてエラー判定処理が行われる払出制御系エラー群に属する。上述のエラーXは払出電波エラーであっても良い。
図54(c)は、実施例EX4_1に係り、払出電波エラーに関わるエラー検出信号の出力の行い方を示している。実施例EX4_1に係るエラー検出部710は、払出電波センサからオンの信号が出力されたとき、出力端子部TM[1]を所定時間tA7(ここでは0.2秒)だけオンとする。ここでは、払出ユニット323を誤動作させるような異常な電波が遊技機100に加わっていることが検知される度に、微小時間だけオンとなる払出電波検出パルス信号が払出電波センサから出力されることを想定している(当該微小時間は所定時間tA7よりも十分に短い)。但し、払出電波センサの出力信号がオンとなってから、所定時間tA7よりも長い所定のマスク時間(ここでは1秒)以内に、再度、払出電波センサの出力信号がオンとなった場合(即ち、払出電波検出パルス信号が再度出力された場合)には、出力端子部TM[1]の再度のオンを非実行とするマスク処理が適用されても良いし、されなくても良い。
払出電波センサからの払出電波検出パルス信号に基づいて出力端子部TM[1]がオンとされる状況は、エラー検出部710により払出電波エラーが発生したと検出される状況に相当すると考えて良い。
図55(a)~(c)は、実施例EX4_1に係り、入賞異常エラーに関わるエラー検出信号の出力の行い方を示している(入賞異常エラーの意義について後述される)。図55(a)等に示される入賞検出SWとは、第1始動口SW511、第2始動口SW512、大入賞口SW513及び普通入賞口SW514の何れかを指す。入賞検出SWは、入賞装置への遊技球の入球を検出する度に1つの入賞パルス信号を出力するものとする。入賞検出SWの出力信号はオン又はオフの状態をとり、入賞パルス信号は微小時間だけオンとなるパルス信号である。入賞検出SWがSW511、512、513、514であるときの入賞装置は、夫々、第1始動口105、第2始動口106、大入賞口111、普通入賞口112に相当する。
エラー検出部710は、入賞検出SWごとに、入賞検出SWからの入賞パルス信号に基づいて、以下の第1入賞異常判定条件が成立するか否かを監視及び検出する。
図55(a)を参照し、第1入賞異常判定条件は、入賞検出SWから1つの入賞パルス信号が出力されたタイミングを起点として所定時間tA11内に規定数以上の入賞パルス信号の出力が検知されるという条件である。ここにおける所定時間tA11及び規定数は入賞検出SWごとに予め定められる。
図55(a)に示す如く、実施例EX4_1に係る遊技機100では、何れか入賞検出SWに関して、第1入賞異常判定条件が成立したとき、出力端子部TM[1]を所定時間tA12(ここでは0.2秒)だけオンとする。
エラー検出部710は、入賞検出SWごとに、入賞検出SWからの入賞パルス信号に基づいて、以下の第2入賞異常判定条件が成立するか否かを監視及び検出する。
図55(b)を参照し、第2入賞異常判定条件は、入賞検出SWの出力信号が一定時間tA13、オンに維持される条件である(不正が行われない限り、第2入賞異常判定条件が成立することは有り得ない)。ここにおける一定時間tA13は入賞検出SWごとに予め定められていても良いし、SW511~514に対して共通の時間であっても良い。
図55(b)に示す如く、実施例EX4_1に係る遊技機100では、何れか入賞検出SWに関して、第2入賞異常判定条件が成立したとき、出力端子部TM[1]を所定時間tA14(ここでは0.2秒)だけオンとする。出力端子部TM[1]をオフからオンに切り替えたタイミングから起算して、入賞検出SWの出力信号が更に一定時間tA13分オンに維持されていることが検知された場合には、当該検知のタイミングから、再度、出力端子部TM[1]を所定時間tA14だけオンとする。
エラー検出部710は、大入賞口SW513からの入賞パルス信号に基づいて、以下の第3入賞異常判定条件が成立するか否かを監視及び検出する。
図55(c)を参照し、第3入賞異常判定条件は、上述の1つのAT単位動作(大当たり遊技においてはラウンド遊技に相当)において、大入賞口SW513から所定の上限数(例えば14)を超える入賞パルス信号が出力されるという条件である。
図55(c)に示す如く、実施例EX4_1に係る遊技機100では、第3入賞異常判定条件が成立したとき、出力端子部TM[1]を所定時間tA15(ここでは0.2秒)だけオンとする。出力端子部TM[1]を所定時間tA15だけオンとした後にも、第3入賞異常判定条件の成否の判定を継続実行してよく、新たに第3入賞異常判定条件が成立したならば、再度、出力端子部TM[1]を所定時間tA15だけオンとして良い。
入賞検出SWからの入賞パルス信号に基づいて出力端子部TM[1]がオンとされる状況は、エラー検出部710により入賞異常エラーが発生したと検出される状況に相当すると考えて良い。ここにおける入賞異常エラーは、AT不正入賞エラーの一部、DT不正入賞エラーの一部及びFN不正入賞エラーをあわせたものであると解することもできるし、上述のAT不正入賞エラー、DT不正入賞エラー及びFN不正入賞エラーを含むエラーであると解しても良い。入賞異常エラーは上述のエラーXaに相当していても良く、外端エラーに属すると共に、主制御部401にてエラー判定処理が行われる主制御系エラー群に属する。
実施例EX4_1の中で挙げた複数の時間についての具体的数値(例えば0.2秒や10秒)は様々に変更可能であるが、実施例EX4_1において、それらの複数の時間の長短関係及び同一性は、上述の具体的数値の長短関係及び同一性に従うものとする。即ち例えば、“tA1<tA2”が維持される限り、時間tA1及びtA2の具体的数値を変更することができる。但し、実施例EX4_1の中で挙げた複数の時間の長短関係を逆にすることも可能であるし(即ち例えば“tA1>tA2”とすることも可能であるし)、互いに異なる時間量を持つと述べられた複数の時間を一致させることも可能であるし(即ち例えば“tA1=tA2”とすることも可能であるし)、同一の時間量を持つと述べられた複数の時間(即ち例えばtA3とtA4)を互いに異ならせることも可能である。
―――実施例EX4_2―――
実施例EX4_2を説明する。
図56を参照し、実施例EX4_2に係る遊技機100では、ガラス枠開放エラー及び内枠開放エラー以外の外端エラーが検出された際に、出力端子部TM[1]を所定時間tB1(ここでは30秒)だけオンとする。但し、出力端子部TM[1]を所定時間tB1だけオンとしている最中に、ガラス枠開放エラー及び内枠開放エラー以外の外端エラーが再度検出されたときには、出力端子部TM[1]をオンとする時間を延長して、その再度の検出タイミングから所定時間tB1分、出力端子部TM[1]をオンとする。
―――実施例EX4_3―――
実施例EX4_3を説明する。
図57を参照し、実施例EX4_3では、振動エラー、入賞異常エラー及び確変SW異常通過エラーが外端エラーに属するものとされている。入賞異常エラーの意義は、実施例EX4_1で述べた通りである。実施例EX4_3において以下に述べる入賞異常エラーを、AT不正入賞エラー、DT不正入賞エラー又はFN不正入賞エラーに読み替えても良い。更に、実施例EX4_3では、主・払出通信エラー及び主・サブ通信エラーも外端エラーに属するものとされているとする。主制御基板301及び払出制御基板302間の接続並びに主制御基板301及び演出制御基板303間の接続が正常であったとしても、遊技機100に電源が投入されて遊技機100を起動した直後においては、短時間であるが、主制御基板301及び払出制御基板302間の通信並びに主制御基板301及び演出制御基板303間の通信が確立しておらず、それらの通信は不良となり、結果、上記短時間分の期間においてのみ主・払出通信エラー及び主・サブ通信エラーが発生する。
実施例EX4_3に係る遊技機100では、RAMクリア操作又は設定変更モード起動操作を伴う電源投入が行われた際に(例えば図18のステップS173又はS166において)、第2又は第3電源エラーが検出され、結果、出力端子部TM[1]が所定時間tC1(ここでは30秒)だけオンとされる。また、遊技機100の起動直後において主・払出通信エラー及び主・サブ通信エラーが発生している間、出力端子部TM[1]がオンとされる。
実施例EX4_3に係る遊技機100では、磁気エラー又は電波エラーが検出されると出力端子部TM[1]をオンとし、出力端子部TM[1]のオンは、遊技機100の電源がオフとなるまで維持される。
実施例EX4_3に係る遊技機100では、振動エラーが検出されると出力端子部TM[1]をオンとし、その後、振動エラーが検出されなくなった時点から所定時間tC2(ここでは30秒)が経過するまで出力端子部TM[1]のオンを維持した後、出力端子部TM[1]をオフとする。
実施例EX4_3に係る遊技機100では、入賞異常エラー又は確変SW異常通過エラーが検出される度に、出力端子部TM[1]を所定時間tC3(ここでは0.128秒)だけオンとする。但し、出力端子部TM[1]を所定時間tC3だけオンとすることによるエラー検出信号を連続的に出力する際には、隣接するエラー検出信号の間隔を所定時間tC4(ここでは0.128秒)以上、確保するものとする。
実施例EX4_3の中で挙げた複数の時間についての具体的数値(例えば30秒や0.128秒)は様々に変更可能であるが、実施例EX4_3において、それらの複数の時間の長短関係及び同一性は、上述の具体的数値の長短関係及び同一性に従うものとする。即ち例えば、“tC1>tC3”が維持される限り、時間tC1及びtC3の具体的数値を変更することができる。但し、実施例EX4_3の中で挙げた複数の時間の長短関係を逆にすることも可能であるし(即ち例えば“tC1<tC3”とすることも可能であるし)、互いに異なる時間量を持つと述べられた複数の時間を一致させることも可能であるし(即ち例えば“tC1=tC3”とすることも可能であるし)、同一の時間量を持つと述べられた複数の時間(即ち例えばtC3とtC4)を互いに異ならせることも可能である。
―――実施例EX4_4―――
実施例EX4_4を説明する。実施例EX4_4において、入賞異常エラー、振動エラー及び確変SW異常通過エラーが外端エラーに属するものとされているとする。入賞異常エラーの意義は、実施例EX4_1で述べた通りである。
図58(a)に示す如く、実施例EX4_4に係る遊技機100では、磁気エラー又は電波エラーが検出されると、当該検出から所定時間tD1(ここでは4ミリ秒)が経過した後に出力端子部TM[1]をオフからオンに切り替え、その後、出力端子部TM[1]のオンは、遊技機100の電源がオフとなるまで維持される。
図58(b)に示す如く、実施例EX4_4に係る遊技機100では、特定不正行為エラーが検出されると、当該検出から所定時間tD1(ここでは4ミリ秒)が経過した後に出力端子部TM[1]をオフからオンに切り替え、その後、出力端子部TM[1]のオンを所定時間tD2(ここでは240秒)だけ維持してから出力端子部TM[1]をオフとする。但し、特定不正行為エラーが検出されたことに基づき出力端子部TM[1]をオンとしている最中に、特定不正行為エラーが再度検出されたときには、その再度の検出タイミングから所定時間tD1が経過した時点より改めて所定時間tD2分だけ出力端子部TM[1]をオンとする。
ここで、特定不正行為エラーは、実施例EX4_1で述べた入賞異常エラーを含み、振動エラー及び確変SW異常通過エラーも含む。実施例EX4_4において、入賞異常エラーを、AT不正入賞エラー、DT不正入賞エラー又はFN不正入賞エラーに読み替えても良い。尚、振動エラーは、大入賞口111が開放されているときにのみ、発生の有無が検出されるものとしても良い。
図58(c)に示す如く、実施例EX4_4に係る遊技機100では、電源投入により遊技機100が電源オフ状態から電源オン状態に切り換わってから所定時間tD3(ここでは1.5秒)が経過した後に出力端子部TM[1]をオフからオンに切り替え、その後、出力端子部TM[1]のオンを所定時間tD4(ここでは30秒)だけ維持してから出力端子部TM[1]をオフとする。但し、電源投入を契機として出力端子部TM[1]をオンとしている最中に、特定不正行為エラーが検出されたときには、その検出タイミングから所定時間tD1が経過した時点より改めて所定時間tD2分だけ出力端子部TM[1]をオンとする。
実施例EX4_4の中で挙げた複数の時間についての具体的数値(例えば240秒や30秒)は様々に変更可能であるが、実施例EX4_4において、それらの複数の時間の長短関係及び同一性は、上述の具体的数値の長短関係及び同一性に従うものとする。即ち例えば、“tD2>tD4”が維持される限り、時間tD2及びtD4の具体的数値を変更することができる。但し、実施例EX4_4の中で挙げた複数の時間の長短関係を逆にすることも可能であるし(即ち例えば“tD2<tD4”とすることも可能であるし)、互いに異なる時間量を持つと述べられた複数の時間を一致させることも可能である(即ち例えば“tD2=tD4”とすることも可能である)。
―――実施例EX4_5―――
実施例EX4_5を説明する。実施例EX4_5において、入賞異常エラーが外端エラーに属するものとされているとする。入賞異常エラーの意義は、実施例EX4_1で述べた通りである。
図59に示す如く、実施例EX4_5に係る遊技機100では、RAMクリア操作又は設定変更モード起動操作を伴う電源投入が行われた際に(例えば図18のステップS173又はS166において)、第2又は第3電源エラーが検出され、結果、出力端子部TM[1]が所定時間tE1(ここでは30秒)だけオンとされる。
また、実施例EX4_5に係る遊技機100では、入賞異常エラー又は電波エラーが検出されると、当該検出時点から所定時間tE2(ここでは30秒)だけ出力端子部TM[1]をオンとする。ここにおける入賞異常エラーは、実施例EX4_1で述べた通りのエラーであるが、実施例EX4_5において、入賞異常エラーを、AT不正入賞エラー、DT不正入賞エラー又はFN不正入賞エラーに読み替えても良い。ここでは、“tE1=tE2”が想定されているが、“tE1>tE2”又は“tE1<tE2”であっても良い。
また、実施例EX4_5に係る遊技機100では、磁気エラーが検出されると出力端子部TM[1]をオンとし、出力端子部TM[1]のオンは磁気エラーが解消されるまで継続される(即ち磁気エラーの検出が継続されている限り継続される)。磁気エラーが検出された後における磁気エラーの解消は、遊技機100の電源のオフによって実現されても良いし、又は、磁気センサ521の出力信号がオンからオフに切り替わることで実現されても良い。
尚、出力端子部TM[1]をオンとする条件が複数発生している場合においては、それら複数の条件が全て非成立となるまで、出力端子部TM[1]のオンは継続される。これは、第4実施形態に属する、実施例EX4_5以外の全実施例においても同様であるし、第4実施形態以外の任意の実施形態においても同様であって良い。
―――実施例EX4_6―――
実施例EX4_6を説明する。実施例EX4_6において、入賞異常エラーが外端エラーに属するものとされているとする。
図60に示す如く、実施例EX4_6に係る遊技機100では、内枠開放エラー及びガラス枠開放エラーが発生していない状態を起点として、内枠開放エラー及びガラス枠開放エラーの少なくとも一方が発生して検出されている第1状態(即ち、内枠開放SW535b及びガラス枠開放SW535aの少なくとも一方がオンとなっている状態)が、所定時間tF1(ここでは0.096秒)継続したとき、出力端子部TM[2]をオフからオンに切り替える。その後は、内枠開放エラー及びガラス枠開放エラーの双方が検出されない第2状態(即ち、内枠開放SW535b及びガラス枠開放SW535aが共にオフとなっている状態)が、所定時間tF2(ここでは0.096秒)継続するまで、出力端子部TM[2]のオンが維持され、所定時間tF2分の第2状態の継続が検知された時点で出力端子部TM[2]をオンからオフに切り替える。
図61に示す如く、実施例EX4_6に係る遊技機100では、RAMクリア操作又は設定変更モード起動操作を伴っているかに関係なく電源投入が行われた際に(例えば図18の電源投入時処理の開始後、ステップS151に至った時点で)、第1、第2又は第3電源エラーが検出され、結果、出力端子部TM[1]が所定時間tF3(ここでは0.256秒)だけオンとされる。
その後は、入賞異常エラー、磁気エラー又は電波エラーが検出されている期間において、出力端子部TM[1]がオンとされる。入賞異常エラー、磁気エラー及び電波エラーの内、複数のエラーが重複して検出されている場合には、その複数のエラーが全て解消されるまで、出力端子部TM[1]がオンとされ続ける。ここにおける入賞異常エラーは、実施例EX4_1で述べた通りのエラーであるが、実施例EX4_6において、入賞異常エラーを、AT不正入賞エラー、DT不正入賞エラー又はFN不正入賞エラーに読み替えても良い。
実施例EX4_6の中で挙げた複数の時間についての具体的数値(例えば0.096秒や0.256秒)は様々に変更可能であるが、実施例EX4_6において、それらの複数の時間の長短関係及び同一性は、上述の具体的数値の長短関係及び同一性に従うものとする。即ち例えば、“tF1<tF3”が維持される限り、時間tF1及びtF3の具体的数値を変更することができる。但し、実施例EX4_6の中で挙げた複数の時間の長短関係を逆にすることも可能であるし(即ち例えば“tF1>tF3”とすることも可能であるし)、互いに異なる時間量を持つと述べられた複数の時間を一致させることも可能であるし(即ち例えば“tF1=tF3”とすることも可能であるし)、同一の時間量を持つと述べられた複数の時間(即ち例えばtF1とtF2)を互いに異ならせることも可能である。
―――実施例EX4_7―――
実施例EX4_7を説明する。実施例EX4_7において、入賞異常エラー、振動エラー及び確変SW異常通過エラーが外端エラーに属するものとされているとする。
図62を参照し、実施例EX4_7に係る遊技機100では、RAMクリア操作又は設定変更モード起動操作を伴う電源投入が行われた際に(例えば図18のステップS173又はS166において)、第2又は第3電源エラーが検出され、結果、出力端子部TM[1]が所定時間tG1(ここでは0.056秒)だけオンとされる。また、入賞異常エラー、振動エラー、磁気エラー、電波エラー、確変SW異常通過エラーが検出されたときにも、夫々、出力端子部TM[1]が所定時間tG1だけオンとされる。但し、出力端子部TM[1]を所定時間tG1だけオンとすることによるエラー検出信号を連続的に出力する際には、隣接するエラー検出信号の間隔を所定時間tG2(ここでは0.056秒)以上、確保するものとする。
ここにおける入賞異常エラーは、実施例EX4_1で述べた通りのエラーであるが、実施例EX4_7において、入賞異常エラーを、AT不正入賞エラー、DT不正入賞エラー又はFN不正入賞エラーに読み替えても良い。また、ここでは、“tG1=tG2”が想定されているが、“tG1>tG2”又は“tG1<tG2”であっても良い。
また、磁気エラーに関しては、磁気エラーの検出後、磁気エラーの解消が検知されたタイミング(即ち、磁気センサ521の出力信号がオンとなってからオフになったタイミング)から、出力端子部TM[1]を所定時間tG1だけオンとするようにしても良い。電波エラーについても同様であって良い。
/////////第5実施形態/////////
本発明に係る第5実施形態を説明する。第5実施形態において上述の外部端子基板305の構造等を説明する。第5実施形態は第1~第4実施形態と組み合わせて実施される。
図63及び図64に、外部端子基板305の斜視図及び平面図を示す。上述したように、外部端子基板305には、出力回路OC[1]~OC[m]、出力端子部TM[1]~TM[m]及び接続用コネクタCNOが実装されており(ここではm=10)、出力回路OC[1]~[m]の夫々はフォトカプラPC及び抵抗素子Rを含んで構成される。尚、図63及び図64では、図面の煩雑化防止のため、出力回路OC[1]~[m]の内、出力回路OC[1]のフォトカプラ及び抵抗素子に対してのみ符号“PC”及び“R”を図示しており、また外部端子基板305上に形成された配線パターンの図示を省略している。各出力端子部において、フォトカプラの出力側に設けられたフォトトランジスタに逆電圧が加わるのを防止するためのダイオードDIも外部端子基板305に実装されている。
ここでは、出力端子部TM[1]~TM[10]の内、出力端子部TM[1]が接続用コネクタCNOに最も近く且つ出力端子部TM[10]が接続用コネクタCNOから最も遠くなるように、外部端子基板305の長手方向に沿って、出力端子部TM[1]~TM[10]がこの順番で並んでいるものとする。但し、出力端子部TM[1]~TM[10]の並び方は任意である。即ち例えば、磁気エラー等についてのエラー検出信号の出力を担う出力端子部TM[1]と、ガラス枠開放エラー等についてのエラー検出信号の出力を担う出力端子部TM[2]とは、互いに隣接していても良いし、出力端子部TM[1]及びTM[2]間に他の1以上の出力端子部が配置されていても良い。
出力端子部の構造は、出力端子部TM[1]~TM[10]間で互いに同一であるので、出力端子部TM[1]~TM[10]の内、代表して、出力端子部TM[1]の構造を説明する。
図65(a)及び(b)は、出力端子部TM[1]の斜視図及び平面図である。出力端子部TM[1]は、樹脂材料にて形成された端子台筐体4100と、端子台筐体4100に固定された一対の金属端子である端子4110A及び4110B(図65(a)及び(b)において斜線領域に相当)と、を備える。出力端子部TM[1]における端子4110A及び4110Bが導通しているとき、出力端子部TM[1]はオンであり、出力端子部TM[1]における端子4110A及び4110Bが非導通であるとき、出力端子部TM[1]はオフである。
図65(c)には、端子4110Aと外部装置610とを電気的に接続するための(換言すれば、端子4110Aに加わる電気信号を外部装置610に伝搬するための)配線4200Aと、端子4110Bと外部装置610とを電気的に接続するための(換言すれば、端子4110Bに加わる電気信号を外部装置610に伝搬するための)配線4200Bと、が示されている。配線4200Aの一端において導線が露出している部分(以下、露出導線部4210Aと称する)を端子4110Aと圧着により接合させると共に、配線4200Bの一端において導線が露出している部分(以下、露出導線部4210Bと称する)を端子4110Bと圧着により接合させ、配線4200A及び4200Bの各他端を外部装置610に接続することで、一対の端子4110A及び4110Bからの外部出力信号BOUT[1](図32参照)を外部装置610に伝達することができる。
配線4200A及び4200Bを端子4110A及び4110Bに導通させるために遊技機100の管理者が行う作業を、導通確保作業と称する。端子台筐体4100には、導通確保作業において遊技機100の管理者が操作するための端子圧着操作レバー4120A及び4120Bが取り付けられている。端子圧着操作レバー4120A及び4120Bは樹脂材料にて構成される。端子圧着操作レバー4120A及び4120Bの形状は互いに相違しており、レバー4120Aは概略的にZ字形状を有している一方でレバー4120Bは概略的にI字形状(棒状の形状;但し多少の折れ曲がり部分がある)を有している。
レバー4120Aの一部及びレバー4120Bの一部は端子台筐体4100から突出している。レバー4120Aにおける2つの端部の内、端子台筐体4100から突出している方の端部を端部4122Aと称し、レバー4120Bにおける2つの端部の内、端子台筐体4100から突出している方の端部を端部4122Bと称する。レバー4120Aにおける2つの端部の内、端部4122Aとは反対側の端部を端子圧着部4130Aと称し、レバー4120Bにおける2つの端部の内、端部4122Bとは反対側の端部を端子圧着部4130Bと称する。図65(a)及び(b)において、ドット領域が端子圧着部4130A及び4130Bに相当する。端子圧着部4130A及び4130Bは端子台筐体4100内部に収容されている。
レバー4120Aの端部4122Aに外力が付与されていない状況では、端子台筐体4100内に設けられた第1バネ(不図示)の復元力により、端部4122Aが上方に押し上げられ、これに連動して端子圧着部4130Aが端子4110Aに押しつけられる。導通確保作業において、遊技機100の管理者がレバー4120Aの端部4122Aを下方に押し下げる外力を付与したとき、第1バネが縮みつつ端部4122Aが下方に押し下げられ、これに連動して端子圧着部4130A及び端子4110A間に圧着用空間4140Aが形成される。導通確保作業において、この圧着用空間4140Aに配線4200Aの露出導線部4210Aを挿入した後、レバー4120Aの端部4122Aへの外力付与をとりやめれば、第1バネの復元力により、端子圧着部4130Aを介して露出導線部4210Aが端子4110Aに押しつけられ(圧着され)、結果、露出導線部4210Aと端子4110Aとの導通が確保される。
同様に、レバー4120Bの端部4122Bに外力が付与されていない状況では、端子台筐体4100内に設けられた第2バネ(不図示)の復元力により、端部4122Bが上方に押し上げられ、これに連動して端子圧着部4130Bが端子4110Bに押しつけられる。導通確保作業において、遊技機100の管理者がレバー4120Bの端部4122Bを下方に押し下げる外力を付与したとき、第2バネが縮みつつ端部4122Bが下方に押し下げられ、これに連動して端子圧着部4130B及び端子4110B間に圧着用空間4140Bが形成される。導通確保作業において、この圧着用空間4140Bに配線4200Bの露出導線部4210Bを挿入した後、レバー4120Bの端部4122Bへの外力付与をとりやめれば、第2バネの復元力により、端子圧着部4130Bを介して露出導線部4210Bが端子4110Bに押しつけられ(圧着され)、結果、露出導線部4210Bと端子4110Bとの導通が確保される。
尚、図65(a)及び(b)では、圧着用空間4140Aが示されているが、端子4110A及び端子圧着部4130A間に露出導線部4210A等の物体を挿入することなく且つレバー4120Aの端部4122Aに下方への外力を付与していない状況下では、第1バネの復元力により、露出導線部4210Aを挿入できる程度の圧着用空間4140Aは形成されない。圧着用空間4140Bについての同様である。
図66は、出力端子部TM[1]が外部端子基板305に実装された状態における、出力端子部TM[1]の概略的な側面図である。出力端子部TM[1]の構造説明の明確化のため、実空間上に、互いに直交するX軸、Y軸及びZ軸を定義する。X軸及びY軸は外部端子基板305の部品実装面305S(端子台筐体4100が実装される面)に平行であり、Z軸は部品実装面305Sに直交している。Y軸方向に沿って出力端子部TM[1]~TM[10](出力端子部TM[1]~TM[10]の端子台筐体4100)が配列されている。第5実施形態の説明において、上方とは、Z軸に平行であって、且つ、外部端子基板305の部品実装面305Sから端部4122A及び4122Bに向かう向きであるとし、下方は、その逆の向きである。下方から上方に向かう向きが、Z軸の原点から正側に向かう向きと一致するものとする。
レバー4120Aの端部4122Aに外力を付与していない状況下における端部4122A(厳密には、レバー4120Aにおける最もX軸の正側に位置する部分の下端)と部品実装面305Sとの距離(Z軸方向に沿った距離)を、レバー4120Aの高さと称し、記号“L1A”にて表す。レバー4120Bの端部4122Bに外力を付与していない状況下における端部4122B(厳密には、レバー4120Bにおける最もX軸の正側に位置する部分の下端)と部品実装面305Sとの距離(Z軸方向に沿った距離)を、レバー4120Bの高さと称し、記号“L1B”にて表す。レバー4120Aの高さL1Aは、レバー4120Bの高さL1Bよりも高くなっている(即ち、L1A>L1B)。
また、端子台筐体4100における、Y軸及びZ軸に平行な2つ面の内、端部1422A及び1422Bに近い方の面を面SF1と称し、他方の面を面SF2と称する。面SF2から面SF1に向かう向きが、X軸の原点から正側に向かう向きと一致するものとする。レバー4120A及びレバー4120Bの各一部が端子台筐体4100から突出している向きが、X軸の原点から正側に向かう向きと一致することになる。
図65(b)に示す如く、Z軸の正側からZ軸方向に沿って部品実装面305Sを見たとき、面SF1からX軸の正の向きへのレバー4120Bの突出量L2Bは、面SF1からX軸の正の向きへのレバー4120Aの突出量L2Aよりも大きい。尚、“L2A=0”であり得ても良い。
更に、互いに隣接して配置される2つの出力端子部TM[i]及びTM[i+1]に注目した場合、出力端子部TM[i]の端子圧着レバー4120Aと出力端子部TM[i+1]の端子圧着レバー4120Aとの間に出力端子部TM[i+1]の端子圧着レバー4120Bが配置されるように、且つ、互いに隣接して配置される2つの出力端子部TM[i-1]及びTM[i]に注目した場合、出力端子部TM[i]の端子圧着レバー4120Bと出力端子部TM[i-1]の端子圧着レバー4120Bとの間に出力端子部TM[i-1]の端子圧着レバー4120Aが配置されるように、出力端子部TM[1]~TM[10]の端子台筐体4100が外部端子基板305に配列実装されている。
このような構造及び配列により、導通確保作業が容易となっている。
また、X軸及びZ軸に平行な面内におけるレバー4120Aの全長と、X軸及びZ軸に平行な面内におけるレバー4120Bの全長とを比べた場合、前者の全長の方が後者の全長よりも長い、若しくは、その逆である、又は、前者の全長と後者の全長は一致している。
尚、1つの出力端子部TM[i]内におけるレバー4120A及び4120Bの色は共通であるが、レバー4120A及び4120Bの色は、出力端子部TM[1]~TM[10]間で互いに異なるものとなっている。
外部端子基板305は、図示されない外部端子基板用ケース内に収容及び固定された状態で、遊技機100に取り付けられる。外部端子基板用ケースは、例えば、ポリカーボネイト等の透明な樹脂材料にて形成される。
図67を参照し、外部端子基板用ケースにはシール4300が貼り付けられる。シール4300は、黄色を下地としたシールであり、黄色を下地として赤色の四角枠4320が印刷されている。更に、その四角枠4320の内側に、黒色で文字4340が印刷されている。文字4340は、外部端子基板用ケースに収容及び固定された基板が外部端子基板305であることを示す文字であり、例えば「外部端子」又は「外部端子基板」という文字である。尚、シール4300を外部端子基板305に直接貼り付けるようにすることも可能である。
/////////第6実施形態/////////
本発明に係る第6実施形態を説明する。第6実施形態は第1~第5実施形態と組み合わせて実施される。第6実施形態では、遊技条件設定値に関わる補足事項を説明する。
今、始動口105又は106への遊技球の入賞に基づき取得された1つの特図判定用情報JJに注目すると共に、特図判定用情報JJについて行われ得る特定演出EEについて注目する。
演出制御部403は、特図判定用情報JJに対する特図判定又は事前判定の結果に基づき、特図判定用情報JJに対して特定演出EEを実行又は非実行とする。特定演出EEは、特図判定用情報JJへの特図判定の結果に基づき、特図判定用情報JJに対する特別図柄の変動表示中で実行され得る当該予告演出でありうるし、特図判定用情報JJへの事前判定の結果に基づき、特図判定用情報JJに対する特別図柄の変動表示前に実行される先読み予告演出でありうる。
特定演出EEは、特図判定用情報JJに対する特図判定又は事前判定の結果に基づき実行/非実行が決定及び制御される演出であれば任意である。例えば、特定演出EEは、リーチ演出であっても良いし、特図判定用情報JJが記憶領域413aに記憶されていることを示す保留画像の表示態様を大当たり期待度の高い表示態様とする保留予告演出であっても良いし、所謂ゾーン演出や、カットイン画像の表示演出でも良い。ここでは、特定演出EEが、大当たりの期待度(大当たりの実行の期待度)が高いことを示唆する演出であることを想定する。表現“大当たりの期待度(大当たりの実行の期待度)が高い” の意義は、リーチ演出に関連付けて第1実施形態で述べた通りであるが、少なくとも、特定演出EEの実行は特定演出EEの非実行よりも、特図判定用情報JJの大当たりの期待度(詳細は、特図判定用情報JJに対する特図判定の結果に基づき大当たり遊技が実行される期待度)が高いことを示唆している、と考えて良い。
図68は、低確率遊技状態における特定演出EEの出現率等を示したものである。図68では、遊技条件設定値の候補である1、2、3、4、5及び6の内、1、4及び6における特定演出EEの出現率等を示している。低確率遊技状態において、遊技条件設定値が“i”であるときの大当たりの当選確率、ハズレの確率(即ち大当たりに当選しない確率)を、夫々、KAi、KDiで表す(iは整数)。
また、低確率遊技状態であり且つ遊技条件設定値が“i”であり且つ特図判定用情報JJが大当たりに当選している条件の下で、特図判定用情報JJに対して特定演出EEが実行される確率をKBiで表すと共に、低確率遊技状態であり且つ遊技条件設定値が“i”であり且つ特図判定用情報JJがハズレである条件の下で、特図判定用情報JJに対して特定演出EEが実行される確率をKEiで表す。
そうすると、低確率遊技状態であり且つ遊技条件設定値が“i”であるときにおいて、特図判定用情報JJが大当たりに当選して且つ特図判定用情報JJに対して特定演出EEが実行される確率KCiは、“KCi=KAi×KBi”にて表される。同様に、低確率遊技状態であり且つ遊技条件設定値が“i”であるときにおいて、特図判定用情報JJがハズレとなって且つ特図判定用情報JJに対して特定演出EEが実行される確率KFiは、“KFi=KDi×KEi”にて表される。
また、低確率遊技状態であり且つ遊技条件設定値が“i”であるときにおいて、大当たり又はハズレである特図判定用情報JJに対し特定演出EEが実行される確率(特定演出EEの総合的な出現確率)KGiは “KGi=KCi+KFi”で表される。
そして、低確率遊技状態であり且つ遊技条件設定値が“i”であるときにおいて、特定演出EEの実行による大当たりの期待度KHiは“KHi=KCi/(KCi+KFi)”で表される。特定演出EEの実行による大当たりの期待度とは、特定演出EEが示唆する大当たりの期待度(信頼度)に相当し、期待度KHiは、低確率遊技状態であり且つ遊技条件設定値が“i”である場合において、特定演出EEが実行されたときに、特図判定用情報JJに対する特図判定の結果に基づき大当たり遊技が実行される確率を示す。
具体的な数値例を挙げる。まず、図19を参照して説明したように、ここでは、“(KA1,KA4,KA6)=(1/300,1/275,1/250)”且つ“(KD1,KD4,KD6)=(299/300,274/275,249/250)”である。確率KB1~KB6は全て互いに同じ確率とされ、ここでは“KB1=KB2=KB3=KB4=KB5=KB6=1/2”である。同様に、確率KE1~KE6も全て互いに同じ確率とされ、ここでは“KE1=KE2=KE3=KE4=KE5=KE6=1/600”である。そうすると、必然的に、“KG1<KG2<KG3<KG4<KG5<KG6”且つ“KH1<KH2<KH3<KH4<KH5<KH6”となる。上記数値例の下では、確率KG1、KG4及びKG6は、夫々、約0.333%、約0.348%、約0366%となり、期待度(確率)KH1、KH4及びKH6は、夫々、約50.08%、約52.26%、約54.64%となる。
遊技条件設定値を変更可能としておくことで、遊技機100の管理者は大当たりの当選確率を調整することが可能となるが、この際、遊技条件設定値が幾つに設定されているのかを、遊技の中で遊技者が推測できないようにする配慮が必要となる。
これを考慮して、確率KB1~KB6を全て互いに同じ確率とし、且つ、確率KE1~KE6を全て互いに同じ確率としている。即ち、低確率遊技状態であり且つ特図判定用情報JJが大当たりに当選している条件の下で、特図判定用情報JJに対して特定演出EEが実行される確率を遊技条件設定値に依存せず固定し、同様に、低確率遊技状態であり且つ特図判定用情報JJがハズレである条件の下で、特図判定用情報JJに対して特定演出EEが実行される確率を遊技条件設定値に依存せず固定している。これにより例えば、遊技条件設定値が高いほど又は低いほど(換言すれば大きいほど又は小さいほど)、大当たり時に特定演出EEが実行され易くなる/実行されにくくなるといったことや、ハズレ時に特定演出EEが実行され易くなる/実行されにくくなるといったことや回避され、特定演出EEの出現具合から遊技条件設定値が遊技者に推測され易くなるといったことを防止できる。
但し、結果として、遊技条件設定値を高いほど(大当たり当選確率が高いほど)、確率(特定演出EEの総合的な出現確率)KGiは高くなり且つ特定演出EEに関わる期待度KHiも高くなる。
低確率遊技状態であることを想定して各種確率の設定方法等を説明したが、これは高確率遊技状態においても同様とされて良い。即ち、高確率遊技状態であり且つ特図判定用情報JJが大当たりに当選している条件の下で、特図判定用情報JJに対して特定演出EEが実行される確率を遊技条件設定値に依存せず固定し、同様に、高確率遊技状態であり且つ特図判定用情報JJがハズレである条件の下で、特図判定用情報JJに対して特定演出EEが実行される確率を遊技条件設定値に依存せず固定すると良い。
/////////第7実施形態/////////
本発明に係る第7実施形態を説明する。第7実施形態は第1~第6実施形態と組み合わせて実施されるが、第7実施形態では、遊技条件設定値に応じた大当たりの当選確率の設定方法の変形例を説明する。
第7実施形態では、低確率遊技状態での大当たりの当選確率に対する、高確率遊技状態での大当たりの当選確率の比を、遊技条件設定値に依存して変化させる。
図69に、第7実施形態で想定される、遊技条件設定値と大当たりの当選確率との関係を示す。即ち、低確率遊技状態における大当たりの当選確率は、遊技条件設定値が1、2、3、4、5、6であるときにおいて、夫々、1/300、1/290、1/280、1/275、1/260、1/250とされ、高確率遊技状態における大当たりの当選確率は、遊技条件設定値が1、2、3、4、5、6であるときにおいて、全て、1/30とされる。結果、低確率遊技状態での大当たりの当選確率に対する、高確率遊技状態での大当たりの当選確率の比RTは、遊技条件設定値に依存して変化し、当該比RTは、遊技条件設定値が高くなるほど(大きくなるほど)小さくなる。
このような大当たりの当選確率の設定方法が特に有益に機能すると考えらえる遊技機100を、以下の実施例EX7_1及びEX7_2にて示す。尚、第7実施形態には、以下の実施例EX7_3も含まれる。
―――実施例EX7_1―――
実施例EX7_1を説明する。実施例EX7_1では、遊技機100を所謂ST機として構成することを想定する。即ち具体的には、実施例EX7_1では、図12に示したものを変形して、特A~特Dの大当たりの夫々に対する高確率付与回数、電サポ付与回数を、夫々、30回、30回とし、通A及び通Bの大当たりの夫々に対する高確率付与回数、電サポ付与回数を、夫々、0回、30回とする。この場合、図13のフローチャートにおいて、ステップS128でX及びJに共に“30”を設定し、且つ、ステップS129でX及びJに夫々“0”及び“30”を設定すれば良い。或いは、全ての種類の大当たり(即ち特A~特D、通A及び通B)に対する高確率付与回数、電サポ付与回数を、夫々、30回、30回としても良い。この場合、図13のステップS128及びS129の夫々において、高確率遊技フラグ及び電サポ遊技フラグに共にONを設定し且つX及びJに共に“30”を設定すれば良い。
このようなST機において、仮に、高確率遊技状態での大当たりの当選確率を遊技条件設定値に応じて変化させると、いわゆる継続確率が遊技条件設定値に依存して変化することになる。図69に示すように、高確率遊技状態における大当たりの当選確率を遊技条件設定値に依存させずに一定としておけば、継続確率が遊技条件設定値に依存して変化することが回避される。
尚、ここにおける継続確率とは、大当たり遊技を経て高確率電サポ遊技状態に移行したタイミングを起点として、大当たり遊技が再度実行され、再度の大当たり遊技を経て高確率電サポ遊技状態に戻る確率を指す、或いは、大当たり遊技を経て高確率電サポ遊技状態に移行したタイミングを起点として、大当たり遊技が再度実行され、再度の大当たり遊技を経て高確率電サポ遊技状態に戻る又は低確率電サポ遊技状態に移行する確率を指す。
―――実施例EX7_2―――
実施例EX7_2を説明する。実施例EX7_2では、遊技機100を所謂小当たりRUSH搭載機として構成することを想定する。これについて説明する。
非電サポ遊技状態においては左打ちにて遊技が行われ、特図判定用情報の取得の契機は主として第1始動口105への入賞となる。第1始動口105への入賞に基づき取得された特図判定用情報に対する特図判定においては、小当たりが発生することは無い、又は、微小な第1小当たり確率(例えば1%)にて小当たりが発生する。一方、電サポ遊技状態においては右打ちにて遊技が行われ、特図判定用情報の取得の契機は主として第2始動口106への入賞となる。そして、第2始動口106への入賞に基づき取得された特図判定用情報に対する特図判定においては、非常に高い第2小当たり確率(例えば80%)で小当たりが発生する(第2小当たり確率は上記第1小当たり確率よりも高い)。
そして、高確率電サポ遊技状態においては、右打ちを継続して行ったとき、大当たり遊技が行われないときの出玉率(“払い出された賞球の数”を“遊技領域103に打ち出された遊技球の個数”で割ったもの)が、100%より高くなるように、且つ、高確率電サポ遊技状態以外の遊技状態(低確率電サポ遊技状態を含む)においては、右打ちを継続して行ったとき、大当たり遊技が行われないときの出玉率が100%以下となるように、小当たりRUSH搭載機は構成されている。
例えば、小当たりRUSH搭載機において、高確率電サポ遊技状態にて小当たりに当選したとき、小当たり遊技での大入賞口111の開放期間における大入賞口111への遊技球の入球数期待値が“KAT1”となるように、且つ、低確率電サポ遊技状態にて小当たりに当選したとき、小当たり遊技での大入賞口111の開放期間における大入賞口111への遊技球の入球数期待値が“KAT2”となるように、第2始動口106及び大入賞口111の配置位置並びに電動チューリップ107の開放パターン及び小当たり遊技における大入賞口111の開放パターンが設計されている(但し、右打ちが継続実行されていると仮定)。ここで、“KAT1>KAT2”である(例えば、KAT1=2且つKAT2=0.05)。
このように、小当たりRUSH搭載機として構成された遊技機100では、高確率電サポ遊技状態においてのみ、右打ちを継続しておれば、大当たりが発生しなくても、複数回の小当たりの発生により実質獲得賞球が増加してゆくことになる。実質獲得賞球とは、払い出された賞球の数から、遊技領域103に打ち出された遊技球の個数を引いたものである。
故に、小当たりRUSH搭載機として構成された遊技機100において、仮に、第1実施形態(図19)の如く高確率遊技状態での大当たり当選確率を遊技条件設定値の増大に伴って増大させれば、遊技条件設定値が高いほど(大きいほど)、高確率電サポ遊技状態にて小当たり遊技が実行される機会が減少する方向に向かい、これは遊技者に不利となる(高確率電サポ遊技状態において通Bの大当たりに当選すれば高確率電サポ遊技状態が終了することになるが、当該終了が発生する確率は、高確率遊技状態での大当たり当選確率が高いほど大きくなるからである)。
図69に示すように、高確率遊技状態における大当たりの当選確率を遊技条件設定値に依存させずに一定としておけば、高確率電サポ遊技状態にて小当たり遊技が実行される回数の期待値が遊技条件設定値に依存せずに一定となる。
尚、高確率電サポ遊技状態を特定の高確率電サポ遊技状態と非特定の高確率電サポ遊技状態に分類しておき、右打ちを継続して行ったとき、大当たり遊技が行われないときの出玉率が100%より高くなるのは、特定の高確率電サポ遊技状態のみに限られるようにしても良い。ここで、特定の高確率電サポ遊技状態は、特B又は特Dの大当たり遊技後に移行する高確率電サポ遊技状態であり、非特定の高確率電サポ遊技状態は、特A又は特Cの大当たり遊技後に移行する高確率電サポ遊技状態である(図12参照)。
―――実施例EX7_3―――
実施例EX7_3を説明する。第7実施形態の中で、図69を参照し、遊技条件設定値の増大に伴って(即ち低確率遊技状態での大当たりの当選確率の増大に伴って)比RTを減少させていく方法を説明したが、遊技条件設定値の増大に伴って比RTを増大させていくことも可能である。
/////////第8実施形態/////////
本発明に係る第8実施形態を説明する。第8実施形態では、遊技条件設定値の設定に関わる変形技術を説明する。
図70を参照する。第8実施形態では、設定操作部416(図6参照)が設定キー受部416a及び設定キー状態検出部416bにて構成されているものとする。設定キー受部416aは、金属製の鍵である設定キー416cを挿入するための穴を有する。遊技機100の管理者は、当該穴に、自身が保持及び管理する設定キー416cを挿入した状態で設定キー416cを軸周りに回転させることで、設定キー受部416aの状態をオフ又はオンの状態に切り替えることができる。設定キー状態検出部416bは、設定キー受部416aの状態がオフであるときにオフの設定キー状態信号を出力し、設定キー受部416aの状態がオンであるときにオンの設定キー状態信号を出力する。
図71は、第8実施形態に係る電源投入時処理のフローチャートである。第1~第7実施形態において、図18に示す電源投入時処理の代わりに、第8実施形態に係る電源投入時処理を実行するようにしても良い。第8実施形態に係る電源投入時処理を形成する、図71及び後述の図72に示された各ステップの処理は主制御部401にて実行される。
第8実施形態では、遊技機100の動作モードが、初期モード、設定確認モード及び設定変更モード及び遊技モードの何れかとされるものとする。電源投入直後において遊技機100の動作モードは初期モードである。
第8実施形態に係る電源投入時処理では、まずステップS211において、内枠開放SW535bからオンの信号が出力されているか否かが確認され、内枠開放SW535bからオンの信号が出力されているときには(即ち内枠11が開放状態にあるときには)ステップS212に進む一方で、オフの信号が出力されているときには(即ち内枠11が閉鎖状態にあるときには)ステップS174に進む。ステップS211の処理を行う段階において、内枠開放SW535bの出力信号がオンとなっているか否かを示す情報が払出制御部402から主制御部401に伝達されているものとする。
ステップS212において、設定キー状態信号の状態が確認され、設定キー状態信号がオンとなっている場合(即ち設定キー受部416aがオンの場合)にはステップS213に進む一方で、オフとなっている場合にはステップS171aに進む。
ステップS213において、所定のRAMクリア操作が入力されているかが確認される。上述したように、RAMクリア操作は、押しボタンスイッチ等にて構成されたRAMクリアSW415を押下する操作である。ステップS213においてRAMクリア操作が入力されている場合には、ステップS214に進んで遊技機100の動作モードが設定変更モードに設定され、メインRAM413へのアクセスが許可された後にステップS215の設定変更モード処理が実行される。一方、ステップS213において、RAMクリア操作が入力されていない場合にはステップS216に進む。
ステップS216に進んだ場合には、ステップS216の処理に続いてステップS217及びS218の処理が実行される。ステップS216では、遊技機100の動作モードが設定確認モードに設定され、メインRAM413へのアクセスが許可される。ステップS217及びS218の処理は、夫々、図18のステップS154及びS157の処理と同じである。即ち、ステップS217において、メインCPU411は、遊技条件設定値記憶領域413cに記憶された遊技条件設定値を読み出す。ステップS218において、メインCPU411は、現在の遊技条件設定値を示す設定値情報を、主制御基板301に設けられた又は主制御基板301に接続された設定表示LED417(図6参照)に表示する。例えば、設定表示LED417を7セグメントLEDディスプレイにて構成していても良く、この場合、現在の遊技条件設定値を示す設定値情報が数値として7セグメントLEDディスプレイに表示される。但し、設定値情報を視覚的に示すことができる限り、設定表示LED417は任意の表示装置であって良い。
設定確認モードは、遊技機100の管理者が設定値情報を確認するためだけのモードであり、設定確認モードに設定されると、電源がオフとされない限り、他の動作モードに移行することは無い。ステップS218に続くステップS219では電源断判定処理が継続実行され、電源がオフとされるのを待機する。
ステップS171aは、図18のステップS171に相当するものである。ステップS171aにおいて、所定のRAMクリア操作が入力されているかが確認される。ステップS171aにおいてRAMクリア操作が入力されている場合には、ステップS172に進んでステップS172及びS173の処理を順次実行した後、ステップS176の処理を経てステップS177の処理を実行する。ステップS171aにおいてRAMクリア操作が入力されていない場合には、ステップS174に進む。ステップS171aを経由して又はステップS171aを経由することなくステップS174に進んだ場合には、ステップS174及びS175の処理を順次実行した後、ステップS176の処理を経てステップS177の処理を実行する。ここにおけるステップS172~S177の処理は、図18を参照しつつ第1実施形態で述べたステップS172~S177の処理と同じである。
このように、第8実施形態では、内枠11を開放状態とししつRAMクリア操作を伴わずに設定キー受部416aの状態をオンにして遊技機100の電源をオンとすれば設定確認モードが起動し、内枠11を開放状態とししつRAMクリア操作を伴いながら設定キー受部416aの状態をオンにして遊技機100の電源をオンとすれば設定変更モードが起動する。従って、第8実施形態では“内枠11を開放状態とししつRAMクリア操作を伴いながら設定キー受部416aの状態をオンとする”ことが、上述の設定変更モード起動操作(図18のステップS151参照)に相当する。
遊技機100の管理者が保持する専用キーを用いなければ内枠11を開放することができないため、治具等を用いて不正に設定確認モード又は設定変更モードが起動されることを防止すべく、設定確認モード又は設定変更モードの起動条件に、内枠11の開放を含めている。また、設定確認モード又は設定変更モードを意図的に起動させる場合以外には設定キー受部416aの状態はオフとされるものであるが、誤って設定キー受部416aの状態がオンとなっている状態で、内枠11の閉鎖中に電断を経て電源復旧したとときに設定確認モード又は設定変更モードが起動することは好ましくない。設定確認モード又は設定変更モードの起動条件に内枠11の開放を含めることで、そのようなケースにおける意図しない設定確認モード又は設定変更モードの起動も回避される。
図72に、図71のステップS215にて実行される設定変更モード処理のフローチャートを示す。図72の設定変更モード処理はステップS153~S168の処理から成る。図72の設定変更モード処理を構成するステップS153~S168の処理は、図18を参照しつつ第1実施形態で述べたステップS153~S168の処理と同じである。但し、第8実施形態では、設定OK操作(ステップS158参照)は、設定キー416cの回転操作を通じて設定キー受部416aの状態をオンからオフに切り替える操作であり、設定値変更指示操作及び確定操作(ステップS159及びS163参照)はRAMクリアSW415を押下する操作であるとする。設定値変更指示操作及び確定操作がRAMクリアSW415の押下操作である場合、設定変更モードにおいて、RAMクリアSW415は、遊技条件設定値の設定操作を担う設定操作部416(図6参照)の一部として機能することになる。
尚、設定変更モードにおける各処理は内枠11が開放状態であることが条件に実行されると良い。即ち例えば、ステップS159にて設定値変更指示操作の入力があったとしても、その時に、内枠11が開放状態でなければ設定値変更指示操作は入力されなかったものとみなされると良い。確定操作等も同様である。
第1実施形態にて述べた事項の繰り返しを多く含むが、図72の設定変更モード処理の詳細を説明する。図72の設定変更モード処理では、まずステップS153~S155の処理が順次実行される。
ステップS153において、メインCPU411は、遊技条件設定値記憶領域413c(図8参照)の記憶内容を除き、メインRAM413の記憶内容を破棄して初期化するRAMクリア処理を行う。ステップS154において、メインCPU411は、遊技条件設定値記憶領域413cに記憶された遊技条件設定値を読み出す。読み出された遊技条件設定値は、メインCPU411が有するレジスタ内に一時データとして格納される。尚、遊技機100の工場出荷時には、記憶領域413cの遊技条件設定値に所定値(例えば1)が代入されている。
ステップS155において、メインCPU411は、読み出した遊技条件設定値が所定の正常範囲内の整数であるかを確認する。遊技条件設定値は、1以上6以下の整数をとるものとして設計されている。故に、正常範囲は、1以上且つ6以下の範囲である。読み出した遊技条件設定値が正常範囲内の整数でない場合には(ステップS155のN)、ステップS156にて遊技条件設定値に初期値“1”を代入してからステップS157に移行するが、読み出した遊技条件設定値が正常範囲内の整数である場合には(ステップS155のY)、ステップS155からステップS157に直接移行する。
ステップS157において、メインCPU411は、現在の遊技条件設定値を示す設定値情報を、7セグメントLEDディスプレイ等にて構成された設定表示LED417に表示する。ステップS157に続くステップS158において、メインCPU411は、設定操作部416に所定の設定OK操作が入力されているかを確認する(即ち、設定キー状態信号がオフとなっているかが確認される)。ステップS158において、設定操作部416に所定の設定OK操作が入力されている場合には(即ち設定キー状態信号がオフとなっている場合には)ステップS163に移行し、そうでない場合にはステップS159に移行する。
ステップS159において、メインCPU411は、設定操作部416に所定の設定値変更指示操作(即ちRAMクリアSW415の押下操作)が入力されているかを確認し、設定操作部416に設定値変更指示操作が入力されている場合にはステップS160に移行する一方、そうでない場合にはステップS157に戻る。
ステップS160において、メインCPU411は、現在の遊技条件設定値が所定範囲内の整数であるかを確認する。ここにおける所定範囲は1以上且つ5以下の範囲である。現在の遊技条件設定値が上記所定範囲内の整数でない場合には(ステップS160のN)、ステップS161にて遊技条件設定値に“0”を代入してからステップS162に移行するが、現在の遊技条件設定値が上記所定範囲内の整数である場合には(ステップS160のY)、ステップS160からステップS162に直接移行する。ステップS162において、メインCPU411は現在の遊技条件設定値に“1”を加算し、その後、ステップS157に戻る。
ステップS158にて確定OK操作があった場合(即ち設定キー状態信号がオフとなっている場合)に移行するステップS163において、メインCPU411は、設定操作部416に所定の確定操作(即ちRAMクリアSW415の押下操作)が入力されているかを確認し、確定操作の入力があるとステップS164に進む。ステップS164において、メインCPU411は、確定操作を受けたタイミングにおける遊技条件設定値を遊技条件設定値記憶領域413cに書き込み(即ち保存し)、その後、ステップS165~S168の処理を順次実行する。メインCPU411は、ステップS165において、演出制御部403に対し第3電源復旧コマンドを送信し、ステップS166において初期化処理を行う。ステップS166の初期化処理は、遊技条件設定値記憶領域413cの記憶内容を除き、メインRAM413の記憶内容を破棄して初期化するRAMクリア処理を含む他、必要な各種処理を含む。
初期モード及び設定変更モードにおいては、タイマ割込処理(図9参照)の割り込み実行が禁止されている。ステップS167において、メインCPU411は、タイマ割込処理(図9参照)の割り込み実行を許可すると共に遊技機100の動作モードを設定変更モードから遊技モードに切り替え、その後は、ステップS168における電源断判定処理を継続実行しながらタイマ割込処理を周期的に割込み実行する。
上述の設定変更モード処理では、遊技条件設定値の確定等に関して以下の第1設定確定方法が採用されている。即ち、第1設定確定方法では、設定変更モードにおいて設定キー受部416aの状態をオンからオフに切り替えた後(ステップS158のY)、RAMクリアSW415を押下することで(ステップS163のY)遊技条件設定値を確定及び保存し(ステップS164)、その後、遊技機100の電源オフを経ることなく、そのまま遊技モードに移行している。
第1設定確定方法に代えて、以下の第2設定確定方法又は第3設定確定方法を採用するようにしても良い。
第2設定確定方法では、設定変更モード処理において、図72のステップS153~S164の処理が上述の通りに実行されるが、ステップS164の処理の後は、ステップS165~S167の処理を行うことなくステップS168に移行して電源断判定処理を繰り返す。即ち、第2設定確定方法では、設定変更モードにおいて設定キー受部416aの状態をオンからオフに切り替えた後(ステップS158のY)、RAMクリアSW415を押下することで(ステップS163のY)遊技条件設定値を確定及び保存するが(ステップS164)、そのままでは遊技モードに移行せず、一旦、電源をオフとしてから電源を再投入することで遊技モードに移行する(図71のS176)。
第3設定確定方法では、設定変更モード処理において、図72のステップS153~S162の処理が上述の通りに実行されるが、ステップS158において、設定操作部416に所定の設定OK操作が入力されている場合には(即ち設定キー状態信号がオフとなっている場合には)ステップS163に移行せずにステップS168に移行して電源断判定処理を繰り返す(従ってステップS163~S167の処理は実行されない)。また、第3設定確定方法では、ステップS162において遊技条件設定値に「1」を加算する度に加算後の遊技条件設定値を遊技条件設定値記憶領域413cに書き込む(即ち保存する)ものとする。尚、第1実施形態並びに第8実施形態の第1及び第2設定確定方法では、ステップS162において遊技条件設定値に「1」が加算された際、メインCPU411が有するレジスタ中の、遊技条件設定値に対応するデータに「1」が加算されるのみであり、記憶領域413cの記憶内容に変化は生じない(ステップS156及びS161における代入についても同様)。
第3設定確定方法では、設定変更モードにおいて設定キー受部416aの状態をオンからオフに切り替えた後(ステップS158のY)、そのままでは遊技モードに移行せず、一旦電源をオフとしてから電源を再投入することで、設定変更モードでの遊技条件設定値の設定内容が確定すると共に遊技モードに移行することになる(図71のS176)。実際には、設定変更モードに移行後、電源をオフすることで、電源オフのタイミングにおける遊技条件設定値が、遊技モードで利用される遊技条件設定値として確定することになる。
/////////第9実施形態/////////
本発明に係る第9実施形態を説明する。第9実施形態では、電源復旧後の表示に関わる変形技術を説明する。第9実施形態で述べる方法を第1~第8実施形態に適用しても良い。
電源断後に電源復旧したとき、客待ち表示や変動演出を行う前に、所定時間tHK分、又は、所定時間tHK未満の時間分、復旧表示を行うと上述したが(図22~図25参照)、第9実施形態に係る遊技機100では、電源断時(厳密には電源断の直前)における遊技の状態に応じて、電源復旧後に復旧表示を行う場合と行わない場合とがある。これについて説明する。
図73は、電源復旧ケースDH3aでの遊技機100の挙動が示されている。電源断時(厳密には電源断の直前)における遊技の状態は、電源復旧ケースDH3aと図25の電源復旧ケースDH3とで共通である。第9実施形態では、電源復旧ケースDH3の代わりに電源復旧ケースDH3aにおける動作が実行される。
電源復旧ケースDH3aでは、“U1=0”及び“U2=0”であり、特別図柄が停止表示されており且つ大当たり遊技中ではないタイミング1261において停電の発生により遊技機100の状態が電源オン状態から電源オフ状態になり、その後のタイミング1262において、電力が復旧して遊技機100が電源オン状態に戻ると共に電源投入時処理の実行により第1電源復旧コマンドが主制御部401から演出制御部403に送信される。
電源復旧ケースDH3aに限らず、電源断時処理では、現時点の保留情報数U1及びU2を示す第1保護情報と、現時点において特別図柄の変動表示が行われているか否かを示す第2保護情報と、現時点において特別図柄の変動表示が行われている場合にあっては特別図柄の残りの変動時間を示す第3保護情報と、現時点において大当たり遊技が行われているか否かを示す第4保護情報と、現時点において大当たり遊技が行われている場合にあっては現時点において何ラウンド目のラウンド遊技が行われているのかなど、大当たり遊技の進行状況を示す第5保護情報と、現時点における高確率遊技フラグ及び電サポ遊技フラグの状態並びに高確率遊技残回数X及び電サポ遊技残回数Jを示す第6保護情報とを含む、停電発生時の各情報がメインRAM413に保存及び保護される。尚、ここにおける現時点とは、電源断時処理の実行時点を指し、従って遊技機100の電源断時(厳密には電源断の直前)を指す。
故に、電源復旧ケースDH3aにおいては、タイミング1261(厳密にはタイミング1261の直前にて)にて実行される電源断時処理により、“U1=0”且つ“U2=0”であること、及び、現時点において大当たり遊技が実行されておらずに特別図柄が変動停止していること等を含む、停電発生時の各情報がメインRAM413に保存及び保護される。
タイミング1262での電源投入時処理中の電源復旧処理において、メインCPU411よりメインRAM413の保存内容が読み出され、遊技機100は停電発生時の状態に戻る。電源復旧ケースDH3aに限らず、主制御部401から演出制御部403に送信される第1~第3電源復旧コマンドには、上記第1~第6保護情報が含まれているものとする。
タイミング1262での電源投入時処理を通じて主制御部401から第1電源復旧コマンドを受信した演出制御部403は電源復旧演出処理(図20参照)を実行する。但し、演出制御部403は、第1電源復旧コマンドに含まれる情報に基づき、遊技機100の電源断時(厳密には電源断の直前)において特別図柄が変動停止していて且つ大当たり遊技の実行中ではなかったと判断されるとき、復旧表示を行うことなく客待ち表示を行う。客待ち表示の開始タイミングはタイミング1262より若干後のタイミングでありうるが、ここでは、説明の簡略化のため、タイミング1262から客待ち表示が行われるものとする。タイミング1262から行われる客待ち表示は、初期出目表示を含む客待ち表示である。
図74を参照し、初期出目表示では、画像表示部104において、所定の背景画像が表示されると共に所定の初期出目態様にて装飾図柄が停止表示される。初期出目態様に限らず、装飾図柄は背景画像上に重畳表示される。装飾図柄は、上述したように、左図柄、中図柄及び右図柄を含む(図14(a)参照)。遊技の中で、左図柄、中図柄及び右図柄は、様々な配列で停止表示されることになるが、初期出目態様は、予め定められた1つの配列である。初期出目態様の具体的な配列は任意であるが、ここでは、左図柄、中図柄、右図柄が、夫々、1図柄、2図柄、3図柄となる配列が初期出目態様であるとする(図14(a)及び(b)参照)。即ち、左図柄、中図柄、右図柄が、夫々、1図柄、2図柄、3図柄にて停止表示されることが、初期出目態様にて装飾図柄が停止表示されることに相当する。
初期出目表示は、変動開始コマンドの受信に応答して変動演出が開始されるまで継続実行される。但し、初期出目表示は、一定時間の経過を以って終了されるものであっても良い。電源復旧ケースDH3aでは、タイミング1262の後、始動口105への遊技球の入球に基づき、タイミング1263にて特別図柄の変動表示が開始されると共に変動開始コマンドが演出制御部403にて受信されて変動演出が開始されている。このため、初期出目表示を含む客待ち表示はタイミング1263にて終了する。
尚、停電による電力遮断ではなくタイミング1261にて電源SW445の操作により遊技機100が電源オフ状態とされた後、タイミング1262にて電源SW445の操作により遊技機100が電源オン状態に戻ると共に第1、第2又は第3電源復旧コマンドが演出制御部403にて受信された場合にも、タイミング1262を含むタイミング1262以降の動作は、上述したものと同様であって良い。
第9実施形態においても、特別図柄の変動表示中に電源断が発生した場合には図23及び図24に示したような動作が行われる。故に、第9実施形態に係る遊技機100では、電源断時(厳密には電源断の直前)における遊技の状態に応じて、電源復旧後に復旧表示を行う場合と行わない場合とがあることになる。より具体的には、特別図柄の変動表示中に電源断が生じた場合にあっては電源復旧後に復旧表示を行うが(図23及び図24)、大当たり遊技中ではなく且つ特別図柄の停止表示中に電源断が生じた場合にあっては電源復旧後に復旧表示を行わない(図73)。また、特に図示しないが、特別図柄の停止表示中であっても大当たり遊技中に電源断が生じた場合にあっては電源復旧後に復旧表示を行う。この場合における復旧表示は、大当たり遊技の終了時に主制御部401から送信される所定コマンドを演出制御部403が受信することで終了する、又は、大当たり遊技を経て次の変動開始コマンドを演出制御部403が受信することで終了する、又は、所定時間tHKの経過を以って終了する(所定時間tHKの経過を以って終了する場合にあっては、当該終了の後、初期出目表示を含む客待ち表示を行っても良い)。
演出制御部403は、何らかの遊技(特別図柄の変動表示による特図変動遊技又は大当たり遊技)の途中で電源断が発生して電源復旧後、遊技が途中から再開される場合、どのような表示を行うべきかを正しく認識できない状態にあり、電源復旧コマンド以降のコマンドを受信することで、本来行うべき正式な表示を行うことができる。このため、電源復旧後、遊技が途中から再開される場合においては、電源復旧コマンド以降のコマンドを受信するまで復旧表示を行うことを可能にしている。
尚、図23の電源復旧ケースDH1において、タイミング1216から行われる客待ち表示も、初期出目表示を含む客待ち表示であって良い。
/////////第10実施形態/////////
本発明に係る第10実施形態を説明する。第10実施形態では、上述の各実施形態に対する変形技術や応用技術を説明する。
図43を参照して説明したように、遊技機100は、外端エラーX及び非外端エラーYが重複して検出されている状態で電源断が発生し、その後、電源復旧すると、非外端エラーYのエラー報知を行うことができる。
他方、遊技機100では、上述の如く、外端エラーX及び非外端エラーYが重複して検出されたときには外端エラーXが非外端エラーYよりも優先して報知されるため、遊技者(又は遊技機100の管理者)は、優先報知されているエラーに着目することになり、非優先のエラーは着目されない可能性がある。しかし、一旦、電源断を経て電源復旧されたときに、非優先のエラー(ここではエラーY)を報知することで、遊技者(又は遊技機100の管理者)が非優先のエラーに着目し易くなるという効果がある。
また、遊技機100で発生し得るエラーは、“不正の可能性が高いエラー”と“故障の可能性が高いエラー”とに大別される。
“不正の可能性が高いエラー”とは、不正行為が行われた可能性(確率)が“故障の可能性が高いエラー”よりも相対的に高いと判断されるエラーである。
“故障の可能性が高いエラー”とは、遊技機100に故障が生じている可能性(確率)が“不正の可能性が高いエラー”よりも相対的に高いと判断されるエラーである。“故障の可能性が高いエラー”は“不正の可能性が低いエラー”であると考えても良い。“不正の可能性が低いエラー”は、不正行為が行われた可能性(確率)が“不正の可能性が高いエラー”よりも相対的に低いと判断されるエラーである。
不正行為とは、不正に賞球を得ること等を目的として遊技機100を誤動作させる行為(遊技者の行為)を指す。典型的には例えば、磁気エラー、電波エラー、AT不正入賞エラー、DT不正入賞エラー、FN不正入賞エラー及び入賞異常エラーは、“不正の可能性が高いエラー”に属すると解される。
遊技機100の故障とは、不正行為を受けていない状態で遊技機100が正常な動作を行えない状態を指し、広く動作不良を含む。例えば、SW接続エラー、枠ギミックエラー及びシュート玉切れエラーは、“故障の可能性が高いエラー”又は“不正の可能性が低いエラー”に属すると解される。
遊技機100では、基本的に、“不正の可能性が高いエラー”が外端エラー(特に例えばエラーX及びXa)となるように、且つ、“故障の可能性が高いエラー”又は“不正の可能性が低いエラー”が非外端エラー(特に例えばエラーY及びYa)となるように、外端エラー及び非外端エラーの分類を行っている(但し例外もあり)。
“不正の可能性が高いエラー”も“故障の可能性が高いエラー”も、発生時には、その旨を遊技機100の管理者(遊技場の店員等)に知らせる必要があるが、“不正の可能性が高いエラー”は、遊技場を運営する店に不利益等が生じないように素早く知らせる必要がある。このため、“不正の可能性が高いエラー”を外端エラーに割りあててエラー発生時に外部端子基板305から情報出力を行うようにしている。“故障の可能性が高いエラー”については、発生時に遊技機100が正しく動作しなくなることから、遊技者が、その旨を遊技機100の管理者に伝えることが期待される。このため、外部端子基板305から情報出力を行う必要性は低い。
また、設定変更モードは、遊技機100の運用上において重要なモードであるため、設定変更モードに関わる様々なタイミングで外部端子基板305から外部装置610に対して信号出力が行われても良い。この際、設定変更モードに関わる信号は、外部端子基板305における特定の出力端子部から出力されるものとする。特定の出力端子部は、設定変更モードに関わる信号を送信するための専用端子であっても良い。この場合、特定の出力端子部は、第3実施形態で示した事項を前提とし、磁気エラー等に関するエラー検出信号の出力に用いられる出力端子部TM[1]と異なり且つガラス枠又は内枠開放エラーに関するエラー検出信号の出力に用いられる出力端子部TM[2]とも異なる出力端子部TM[3]であるとする。専用端子が用いられない場合にあっては、特定の出力端子部は、出力端子部TM[1]又はTM[2]とされる。
特定の出力端子部は原則としてオフとされている。そして例えば、設定変更モード起動操作を伴って電源投入されると、その旨を示す信号を、特定の出力端子部を所定時間だけオンとすることで外部装置610に出力する。また例えば、設定変更モードにおいて、設定値変更指示操作、設定OK操作又は確定操作が設定操作部416に入力されたときに、その旨を示す信号を、特定の出力端子部を所定時間だけオンとすることで外部装置610に出力しても良い。
また、出力端子部TM[i]の導通/非導通(オン/オフ)によって、外部端子基板305から外部装置610に対し信号及び情報を出力する方法を上述したが、それら信号及び情報の出力の行い方はこれに限定されず、任意であり、例えば、SPI(Serial Peripheral Interface)等のシリアル通信や任意のパラレル通信によって、外部端子基板305から外部装置610への信号及び情報の出力を実現しても良い。
尚、上述の各実施形態の説明においては、始動口105又は106へ遊技球が入球(入賞)することが第1始動条件又は第2始動条件の成立と捉えられていることがあるが、厳密には以下のように考えても良い。即ち、始動口105又は106へ遊技球が入球すること(詳細には当該入球が始動口SW511又は512により検知されること)が所定の取得条件の成立に相当し、取得条件の成立によって特図判定用情報が取得される。その後、取得された特図判定用情報が特別図柄処理にて特図判定用情報記憶領域413aから判定対象TTとして読み出される状態に至ることが始動条件の成立に相当し、始動条件が成立したとき当該特図判定用情報に対し特図判定が行われる。特図判定用情報に対し特図判定が行われること自体が始動条件の成立に相当すると考えるようにしても良い。
また、本発明を、パチンコ遊技機に分類されない、スロットマシンなどの他の遊技機に適用しても良い。パチンコ遊技機では、遊技媒体(実空間における3次元の遊技媒体)として遊技球が用いられるが、スロットマシンではコインが遊技媒体として用いられる。
本発明の実施形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。以上の実施形態は、あくまでも、本発明の実施形態の例であって、本発明ないし各構成要件の用語の意義は、以上の実施形態に記載されたものに制限されるものではない。上述の説明文中に示した具体的な数値は、単なる例示であって、当然の如く、それらを様々な数値に変更することができる。