JP7080108B2 - ニオブ素管及び高周波加速空洞管 - Google Patents

ニオブ素管及び高周波加速空洞管 Download PDF

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Description

本発明は、荷電粒子加速器に用いられる高周波加速空洞管に適用されるニオブ素管、及び、このニオブ素管が適用された高周波加速空洞管に関する。
荷電粒子加速器に用いられる高周波加速空洞管は、高周波を発生させると発熱する場合があり、その材料としては熱伝導率が大きく電気抵抗が小さい金属材料が適している。近年、超伝導空洞が提案されたことから、その材料としては、単体金属として最高の絶対温度で超伝導転移を示し、比較的加工しやすいニオブ(Nb)が用いられるに至っている。
最近では、周方向、及び軸方向のいずれにも継ぎ目のないニオブ素管が用いられ、液圧成形による膨らみ加工によって多連セル構造の高周波加速空洞管が提供されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2008-055428号公報
上記の高周波加速空洞管においては、液圧成形加工の後に極力、亀裂が抑えられることが望まれている。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、高周波加速空洞管に適用されるニオブ素管において、液圧成形で製造される高周波加速空洞管の亀裂発生が抑制されるニオブ素管、及び、このニオブ素管によって形成された高周波加速空洞管を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係るニオブ素管は、高周波加速空洞管に適用されるニオブ素管の表面1ミリメートル平方当たりにおいて、上記表面の接平面から上記ニオブ素管の内部に向かって角度15度までにおける上記ニオブの(001)面、(101)面、及び(111)面のそれぞれの目標割合を22.2%とし、上記(001)面の実測割合をA%、上記(101)面の実測割合をB%、及び上記(111)面の実測割合をC%とした場合、
偏差平方和S=(A-22.2)+(B-22.2)+(C-22.2)
で定義される偏差平方和Sが480以下である。
このようなニオブ素管であれば、偏差平方和Sが480以下なので、ニオブ素管から液圧成形で加工された高周波加速空洞管には亀裂が発生しにくくなる。
上記のニオブ素管においては、上記実測割合B%が上記実測割合A%よりも大きくてもよい。
このようなニオブ素管であれば、実測割合B%が上記実測割合A%よりも大きいので、ニオブ素管から液圧成形で加工された高周波加速空洞管には亀裂が発生しにくくなる。
上記のニオブ素管においては、上記ニオブの平均粒径は、150μm以下であってもよい。
このようなニオブ素管であれば、ニオブの平均粒径は、150μm以下なので、ニオブ素管から液圧成形で加工された高周波加速空洞管には亀裂が発生しにくくなる。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る高周波加速空洞管は、ニオブで構成された高周波加速空洞管である。
上記高周波加速空洞管は、複数の膨らみ部が括れ部を介して列状に連結された多連セル部と、上記多連セル部の一端に接合された第1パイプ部と、上記一端とは反対側の上記多連セル部の他端に接合された第2パイプ部とを具備する。
上記括れ部の表面1ミリメートル平方当たりにおいて、
上記表面の接平面から上記パイプ部の内部に向かって角度15度までにおける上記ニオブの(001)面、(101)面、及び(111)面のそれぞれの目標割合を22.2%とし、上記(001)面の実測割合をA%、上記(101)面の実測割合をB%、及び上記(111)面の実測割合をC%とした場合、
偏差平方和S=(A-22.2)+(B-22.2)+(C-22.2)
で定義される偏差平方和Sが480以下である。
このような高周波加速空洞管であれば、偏差平方和Sが480以下なので、ニオブ素管から液圧成形で加工された高周波加速空洞管には亀裂が発生しにくくなる。
以上述べたように、本発明によれば、高周波加速空洞管に適用されるニオブ素管において、液圧成形で製造される高周波加速空洞管の亀裂発生が抑制されるニオブ素管、及び、このニオブ素管によって形成された高周波加速空洞管が提供される。
図(a)は、本実施形態に係る超伝導加速器用ニオブ素管の模式的斜視図である。図(b)は、本実施形態に係る高周波加速空洞管を示す模式的断面図である。 多連セル部を形成する工程を模式的に示す模式図である。 多連セル部を形成する工程を模式的に示す模式図である。 本実施形態に係るニオブ素管の結晶方位を説明する図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。各図面には、XYZ軸座標が導入される場合がある。
図1(a)は、本実施形態に係る超伝導加速器用ニオブ素管の模式的斜視図である。図1(b)は、本実施形態に係る高周波加速空洞管を示す模式的断面図である。本実施形態では、ニオブ素管10Dが延在する方向をX軸方向とし、X軸方向に直交する方向をY軸方向、X軸方向、及びY軸方向に直交する方向をZ軸方向としている。
図1(a)に示すニオブ素管10Dは、超伝導加速器用の高周波加速空洞管100を形成するための金属素管である。ニオブ素管10Dは、例えば、高純度ニオブインゴットが鍛造加工され、該インゴットに穴が空けられた後、細長くパイプ状に伸ばされたものである。鍛造加工は、いわゆる熱間加工で行われ、この加工では高純度ニオブインゴットが800℃~1000℃の温度で加熱される場合がある。
このようなニオブ素管10Dのサイズは、一例として、外径130mm~138mm、厚み、3.5mm、長さ830mmである。また、ニオブ素管10Dの伸び率は、35%以上60%以下である。伸び率が35%より低いとニオブ素管の剛性が高すぎてニオブ素管から液圧成形で形成する高周波加速空洞管の一部に亀裂が発生する場合がある。伸び率が60%より高いとニオブ素管の素材が柔らかすぎて高周波加速空洞管の使用中に高周波加速空洞管に変形がおきやすくなる。
図1(b)に示す高周波加速空洞管100は、大型の超伝導高周波加速器を構成する1ユニットである。高周波加速空洞管100は、多連セル部110と、第1パイプ部121と、第2パイプ部122とを有する。膨らみ部111と、括れ部112とは、X軸方向に交互に配列される。例えば、複数の膨らみ部111のそれぞれは、括れ部112を介してX軸方向に周期的に配列されている。
多連セル部110は、複数の膨らみ部111と、隣り合う膨らみ部111の間に位置する括れ部112とを有する。多連セル部110において、膨らみ部111と、括れ部112とは一体的に構成されている。多連セル部110は、上記のニオブ素管10Dからネッキング工程、及び液圧成形工程によって形成される。このため、多連セル部110は、筒状のシームレス管になっている。
中心軸からの膨らみ部111の半径は、中心軸からの括れ部112の半径よりも大きい。また、膨らみ部111の外表面は、外側に向かって凸になる曲面となり、括れ部112の外表面は、外側に向かって凹になる曲面になっている。このような多連セル部110は、例えば、X軸方向に並ぶ3個~9個の膨らみ部111を有する。
第1パイプ部121は、多連セル部110の一端に接合され、第2パイプ部122は、その一端とは反対側の多連セル部110の他端に接合される。第1パイプ部121、及び第2パイプ部122は、例えば、電子ビーム溶接等で、多連セル部110の両端に接合される。第1パイプ部121には、フランジが付設されている他、少なくとも1つのポート管121pが付設されている。また、第2パイプ部122には、フランジが付設されている他、少なくとも1つのポート管122pが付設されている。ポート管121p、122pは、例えば、ビーム管等として機能する。第1パイプ部121、第2パイプ部122、及びポート管121p、122pもニオブまたはニオブ合金で構成される。
このような高周波加速空洞管100が荷電粒子加速器に適用された場合、高周波加速空洞管100は、真空容器に格納され、液体ヘリウム等を用いて極低温に冷却される。また、高周波加速空洞管100の外周は、磁気シールドによって取り囲まれる。また、ポート管121p、122pには、高周波電力を空洞に供給する入力結合器、周波数調整器等が接続される。
図2(a)~図3(c)は、多連セル部を形成する工程を模式的に示す模式図である。
例えば、図2(a)に示すように、高純度ニオブのインゴット10Aが予め準備される。このインゴット10Aは、図2(b)に示す鍛造プレス装置500に設置され、鍛造プレス装置500によってインゴット10Bとして鍛造される。鍛造では、インゴット10Bが800℃~1000℃に加熱される(熱間鍛造)。
次に、インゴット10Bに孔が開けられる伸管加工が施され、図2(c)に示すニオブパイプ10Cが形成される。この後、ニオブパイプ10Cには、ニオブパイプ10Cを中心軸方向に引き伸ばすスピンニング加工が施され、図1(a)に示すニオブ素管10Dが形成される。
次に、ニオブ素管10Dの一部がネッキング加工される。例えば、ニオブ素管10Dが中心軸を中心に回転しながら、図3(a)に示す対向ローラ501によって、ニオブ素管10Dの一部が押圧される。押圧は、例えば、ニオブ素管10Dの中心軸に対して直交する方向になされる。これにより、括れ部付きのニオブ素管10Eが形成される。
対向ローラ501によって押される部分は、括れ部112が形成される位置に対応している。例えば、ネッキング加工前のニオブ素管10Dの外形をR1としたときに、括れ部112が形成される位置の径は、R2(<R1)となる。なお、ネッキング加工中においては、必要に応じてニオブ素管に加熱処理が施されてもよい。
次に、図3(b)に示すように、括れ部付きのニオブ素管10Eの内部に、数MPa~数10MPa程度の油圧をかけ、X軸方向に隣り合う括れ部112間の素管を外側に変形させる。液圧成形は、一回で行ってもよく、複数回に分けて行ってもよい。これにより、図3(c)に示すように、X軸方向に隣り合う括れ部112間が外側に伸びて、隣り合う括れ部112の間に膨らみ部111が形成される。すなわち、多連セル部110を持つニオブ管10Fが形成される。
なお、液圧成形中、液圧成形を複数回に分けた場合の液圧成形間には、必要に応じてニオブ素管10Eに加熱処理を行ってもよい。また、液圧成形では、膨らみ部111、及び括れ部112の形状に対応した金型をニオブ素管10Eの外側に配置してもよい。
次に、C1線に沿ってニオブ管10Fが切断され、ニオブ管10Fから余剰部分が取り除かれる。この後、多連セル部110の一端に第1パイプ部121が接合されるとともに、多連セル部110の他端に第2パイプ部122が接合される。これにより、図1(b)に示す高周波加速空洞管100が形成される。
次に、高周波加速空洞管100に適用されるニオブ素管10Dの特性について説明する。
図4(a)~図4(c)は、本実施形態に係るニオブ素管の結晶方位を説明する図である。測定は、EBSD装置(TSL製DigiviewIV)、解析ソフトOIM system ver7.0を用いた。加速電圧は15kVである。測定間隔は、2μmである。測定範囲は、800μm×2000μmである。
ニオブ素管10Dを構成するニオブの金属体は、多結晶体であり、単結晶は、体心立方格子構造(bcc)を有する。体心立方格子は、ミラー指数(面指数)で表された(001)面、(101)面、及び(111)面などの結晶面を有する。
本実施形態に係るニオブ素管10Dの表面をEBSD(Electron Back Scattering Diffraction)法によって(001)面、(101)面、及び(111)面の分布を分析した場合、ニオブ素管10Dは、表面1ミリメートル平方当たりにおいて以下に説明する面分布を有する。ここで、ニオブ素管10Dの任意の位置における「表面」とは、ニオブ素管10Dの任意の位置における外表面である。
例えば、ニオブ素管10Dにおいては、図4(a)に示すニオブ素管10Dの外表面の接平面10tからニオブ素管10Dの内部に向かって角度15度(°)までにおいて、(001)面、(101)面、及び(111)面のそれぞれが所定の割合で分散配置されている。このような分散配置がなされたニオブ素管10Dを用いることにより、亀裂が発生しにくい高周波加速空洞管100が形成される。
ここで、「接平面」とは、表面1ミリメートル平方当たりの任意の一点10pを通る接線を全て含む平面である。また、「角度15度まで」とは、角度15度を含み、「表面の接平面からニオブ素管の内部に向かって角度15度まで」とは、表面の接平面に対して、深さ方向に0度以上15度以下の範囲までの角度のことを言う。
図4(b)には、ニオブ素管10Dの逆極点図が示され、図4(c)には、ニオブ素管10Dの2つのサンプルA、Bの結晶方位マップが示されている。ここで、NDは、板厚方向であり、RDは、圧延方向であり、TDは、ND、及びRDに対する垂直方向である。板厚方向とは、ニオブ素管10Dの表面に対しての法線に対応している。すなわち、図4(b)、(c)は、ニオブ素管10Dの表面の法線方向からみた分析結果を意味している。また、圧延方向は、スピニング加工での圧延方向に対応している。
図4(b)には、(001)面が(111)面側及び(101)面側に、または、(101)面が(111)面側及び(001)面側に、または、(111)面が(001)面側及び(101)面側に、所定の角度傾いた範囲がそれぞれ3種の濃さのパターンで色分けされている。所定の角度とは、(001)面と(111)面との間の中心点、(111)面と(101)面との間の中心点、(001)面と(101)面との間の中心点を超えない角度であり、22.5度以内の範囲である。ここで、中心点を22.5度としている理由は、(001)面と(111)面とがなす角度、(001)面と(101)面とがなす角度、及び(101)面と(111)面とがなす角度がそれぞれ45度であることに基づく。
図4(c)に示すように、サンプルA、Bはともに、3種の濃さのパターン中、特定のパターンのみが表面に特異的に現れているのではなく、3種のそれぞれのパターンが適宜分散していることが分かる。また、圧延方向RDにおいて、3種のパターンがランダムな配列で並び、圧延方向RDに特定のパターン(結晶面)のみがストライプ状に伸びていないことが分かる。このような結晶面の分散の程度を数値化した表を次に示す。
表1は、(001)面、(111)面、及び(101)面の分散の程度を数値的に表した表である。また、表2は、サンプルA、B、Cと、比較例に用いられたニオブ金属の不純物濃度である。表2に示す通り本実施形態では、高純度のニオブ金属が用いられている。例えば、ニオブ金属の純度は、4N(99.99)wt%以上である、また、ニオブ金属のRRR(残留抵抗比:Residual Resistance Ratio)は、250以上である。
Figure 0007080108000001
Figure 0007080108000002
ニオブ素管10Dについては、3つのサンプルA、B、Cが準備され、それぞれの接平面10tからニオブ素管10Dの内部に向かって角度15度までにおける、(001)面、(101)面、及び(111)面のそれぞれの実測割合(%)が表1に示されている。なお、表1には、比較例も示されている。
実測は、EBSD法で行われ、(001)面、(101)面、及び(111)面のそれぞれの実測割合を順にA%、B%、及びC%としている。また、加工性の○×は、○がニオブ素管10Dから液圧成形によって形成した高周波加速空洞管100に亀裂がなかったものを示し、×は、亀裂を生じたものを示す。
表1に示すように、比較例では、平均粒径が100μmであったものの、実測割合A%の割合が特異的に40%を超え、(101)面の割合は、極力低くなり5%になっている。比較例では、高周波加速空洞管100の膨らみ部111における表面の一部には亀裂が発生し、良好な結果が得られなかった。
一方、サンプルA、B、Cではいずれも、実測割合A%、B%、C%の中のいずれかが特異的に高くなることはなく、8%以上で適宜分散していることが分かる。特に、実測割合A%の割合が特異的に大きくなることはなく、実測割合B%が実測割合A%よりも大きくなっていることが分かる。なお、サンプルA~C以外にもいくつかのサンプルを準備した。それらのサンプルの結晶面もサンプルA~Cと同様に適宜分散していた。また、各サンプルにおいては、Area Fraction法で測定したニオブの平均粒径が150μm以下であり、サンプルA、B、Cにおいて、順に121μm、89μm、150μmであった。
本実施形態では、このような結晶面の分散の度合いを数値的に表すために、以下の式(1)で表される偏差平方和Sが導入される。
偏差平方和S=(A-22.2)+(B-22.2)+(C-22.2)・・・(1)式
ここで、(1)式中に、数値「22.2(%)」が導入された理由を以下に説明する。
ニオブ素管10Dにおける理想的な分散の程度は、(001)面、(101)面、及び(111)面の各結晶面の接平面から22.5度までの割合が33.3%になっている状態が理想と考えられる。これは、(001)面が33.3%、(101)面が33.3%、(111)面が33.3のときに、逆極点図(図4(b))において、3種のパターンが同じ面積になり、且つ3種のパターンで逆極点図内が埋め尽くされるからである。
本実施形態では、接平面(0°)から15°までの範囲で結晶面の特定を行っているため、測定範囲の最大値を15°にした場合、理想割合は、33.3%×(15°/22.5°)の計算式から22.2%と見積もられる。
従って、この「22.2%」を本実施形態における理想割合として導入し、(1)式のように、実測割合A%、B%、C%のそれぞれと、理想割合との差分の2条値を足し合わせれば、足し合わせた値(偏差平方和S)によって各結晶面の分散の程度が判断できる。すなわち、偏差平方和Sが「0」に近づくほど、分散の程度が理想に近づき、逆に偏差平方和Sが大きくなるほど、分散の程度が理想から離れることになる。
表3に、接平面10tからニオブ素管10Dの内部に向かって角度15度までにおける、(001)面、(101)面、及び(111)面のそれぞれの目標割合を22.2%とした場合の(1)式の各項の2条値と、偏差平方和Sとを示す。
Figure 0007080108000003
表3に示すように、比較例では、偏差平方和Sが900を超えている。この場合、高周波加速空洞管100には亀裂が発生した。これに対し、サンプルA、B、Cでは、偏差平方和Sが480以下になっている。この場合、ニオブ素管10Dから液圧成形によって形成した高周波加速空洞管100に亀裂が発生しなかった。すなわち、ニオブ素管10Dの表面1ミリメートル平方当たりにおいて、表面の接平面10tからニオブ素管10Dの内部に向かって角度15度までにおけるニオブの(001)面、(101)面、及び(111)面のニオブ素管10Dの偏差平方和Sは480以下であることが望ましい。
また、高周波加速空洞管100の括れ部112は、ニオブ素管10Dの中心軸に向かって押圧成形によって形成されることから、括れ部112における結晶面の分布は、ニオブ素管10Dの結晶面の分布に一致する。従って、高周波加速空洞管100の括れ部112の表面の任意の位置における1ミリメートル平方当たりの偏差平方和Sは、480以下であることが望ましい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく種々変更を加え得ることは勿論である。各実施形態は、独立の形態とは限らず、技術的に可能な限り複合することができる。
10A、10B…インゴット
10C…ニオブパイプ
10D、10E…ニオブ素管
10F…ニオブ管
100…高周波加速空洞管
110…多連セル部
111…膨らみ部
112…括れ部
121…第1パイプ部
121p、122p…ポート管
122…第2パイプ部
500…鍛造プレス装置
501…対向ローラ

Claims (3)

  1. 高周波加速空洞管に適用されニオブで構成されたニオブ素管の表面1ミリメートル平方当たりにおいて、
    前記表面の接平面から前記ニオブ素管の内部に向かって角度15度までにおける前記ニオブの(001)面、(101)面、及び(111)面のそれぞれの目標割合を22.2%とし、前記(001)面の実測割合をA%、前記(101)面の実測割合をB%、及び前記(111)面の実測割合をC%とした場合、
    偏差平方和S=(A-22.2)+(B-22.2)+(C-22.2)
    で定義される偏差平方和Sが480以下であり、
    前記B%が前記A%よりも大きい
    ニオブ素管。
  2. 請求項1に記載されたニオブ素管であって、
    前記ニオブの平均粒径は、150μm以下である
    ニオブ素管。
  3. ニオブで構成された高周波加速空洞管であって、
    複数の膨らみ部が括れ部を介して列状に連結された多連セル部と、
    前記多連セル部の一端に接合された第1パイプ部と、
    前記一端とは反対側の前記多連セル部の他端に接合された第2パイプ部と
    を具備し、
    前記括れ部の表面1ミリメートル平方当たりにおいて、
    前記表面の接平面から前記高周波加速空洞管の内部に向かって角度15度までにおける前記ニオブの(001)面、(101)面、及び(111)面のそれぞれの目標割合を22.2%とし、前記(001)面の実測割合をA%、前記(101)面の実測割合をB%、及び前記(111)面の実測割合をC%とした場合、
    偏差平方和S=(A-22.2)+(B-22.2)+(C-22.2)
    で定義される偏差平方和Sが480以下であり、
    前記B%が前記A%よりも大きい
    高周波加速空洞管。
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永田智啓,超伝導加速空洞への応用を目指した高純度ニオブ材の開発,低温工学,2017年,vol. 52, no.2,pp.85-91

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