JP7078146B1 - 自動車用衝突エネルギー吸収部品、該自動車用衝突エネルギー吸収部品の製造方法 - Google Patents

自動車用衝突エネルギー吸収部品、該自動車用衝突エネルギー吸収部品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】車体の前方又は後方から衝突荷重が入力して軸圧壊する際に、確実に一端側から他端側に向かって座屈変形させることができ、安定した衝突エネルギー吸収効果を得ることができる自動車用衝突エネルギー吸収部品、該自動車用衝突エネルギー吸収部品の製造方法を提供する。【解決手段】本発明に係る自動車用衝突エネルギー吸収部品1は、車体の前部又は後部に設けられ、該車体の前方又は後方から衝突荷重が入力した際に衝突エネルギーを吸収するものであって、天板部5aと、天板部5aにパンチ肩R部5bを介して連続する縦壁部5cを有する筒状部材3と、筒状部材3の少なくともパンチ肩R部5bの内面に塗布又は貼付された樹脂9とを有し、樹脂9は、一端側から他端側に向かって軸方向に漸次変化する厚みを有し、該厚みの最も厚い部分が8mm以下で、かつ10MPa以上の接着強度で前記内面に接着され、前記衝突荷重が入力した際に軸圧壊することを特徴とする。【選択図】 図1

Description

本発明は、自動車用衝突エネルギー吸収部品、該自動車用衝突エネルギー吸収部品の製造方法に関し、特に、車体の前方又は後方から衝突荷重が入力した際に、軸圧壊して衝突エネルギーを吸収する自動車用衝突エネルギー吸収部品、該自動車用衝突エネルギー吸収部品の製造方法に関する。
自動車の衝突エネルギー吸収性能を向上させる技術として、自動車部品の形状・構造・材料等の最適化など多くの技術が存在する。例えばフロントサイドメンバやクラッシュボックスのような自動車部品は、閉断面構造を有する筒状部材を有しており、車体の前方又は後方から衝突荷重が入力した際に該筒状部材が蛇腹状に座屈変形を繰り返して軸圧壊することで衝突エネルギーを吸収する。
しかし、この筒状部材の座屈変形に伴う蛇腹状の曲がり部分は金属板固有の小さな曲げ半径となるため、曲がり部分の外面側に応力が集中して割れが発生しやすく、軸圧壊する過程で曲がり部分に割れが発生してしまうと、衝突エネルギーの吸収効果が著しく低減する。
さらに近年、衝突特性と軽量化の両立を目的として、高強度の鋼板が自動車部品に採用されている。高強度鋼板は従来の鋼板に比べて延性が小さいので、特に割れが発生しやすい。
上述した割れの発生を防止して衝突エネルギーの吸収性能を向上させる自動車用衝突エネルギー吸収部品が特許文献1に開示されている。特許文献1によれば、筒状部材の内面に厚みが8mm以下の樹脂を10MPa以上の接着強度で接着させることで、衝突時に筒状部材が蛇腹形状に座屈変形する際、蛇腹形状の曲がり部分における金属板と金属板との間に樹脂を介在させて曲げ半径を大きくし、破断限界曲げ半径以下とすることで曲がり部分の割れを防止できるとしている。
特開2020-100183号公報
上述したような自動車用衝突エネルギー吸収部品は、筒状部材が軸圧壊することによって衝突エネルギーを吸収するので、安定した衝撃吸収効果を得るためには、軸方向に適切な座屈変形を生じさせる必要がある。
この点、特許文献1の自動車用衝突エネルギー吸収部品は、軸方向に亘って一定の強度を有しているので、衝突時に最初に座屈変形を開始する位置を特定することができない。例えば軸方向の中間あたりから座屈変形を開始して自動車用衝突エネルギー吸収部品が折れ曲がるなどすると、潰れ残りが生じて軸圧壊が十分に行われず所定の衝突エネルギー吸収効果が得られない場合がある。
したがって、自動車用衝突エネルギー吸収部品の端部から確実に座屈変形を生じさせることができて、安定した衝突エネルギー吸収効果を得ることができる自動車用衝突エネルギー吸収部品が求められていた。
本発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、車体の前方又は後方から衝突荷重が入力して軸圧壊する際に、確実に一端側から他端側に向かって座屈変形させることができ、安定した衝突エネルギー吸収効果を得ることができる自動車用衝突エネルギー吸収部品、該自動車用衝突エネルギー吸収部品の製造方法を提供することを目的とする。
(1)本発明に係る自動車用衝突エネルギー吸収部品は、車体の前部又は後部に設けられ、該車体の前方又は後方から衝突荷重が入力した際に衝突エネルギーを吸収するものであって、天板部と、該天板部にパンチ肩R部を介して連続する縦壁部を有する筒状部材と、該筒状部材の少なくとも前記パンチ肩R部の内面に塗布又は貼付された樹脂とを有し、該樹脂は、一端側から他端側に向かって軸方向に漸次変化する厚みを有し、該厚みの最も厚い部分が8mm以下で、かつ10MPa以上の接着強度で前記内面に接着され、前記衝突荷重が入力した際に軸圧壊することを特徴とするものである。
(2)また、上記(1)に記載のものにおいて、前記樹脂が前記内面から離脱するのを防止するために該樹脂の表面を覆うとともに前記筒状部材の内面に接合された離脱防止部材を有し、前記樹脂は10MPa以上の接着強度で前記離脱防止部材とも接着されていることを特徴とするものである。
(3)また、上記(1)又は(2)に記載のものにおいて、前記樹脂の厚みは、衝突荷重が入力する側から漸次薄くなっていることを特徴とするものである。
(4)また、上記(1)又は(2)に記載のものにおいて、前記樹脂の厚みは、衝突荷重が入力する側から漸次厚くなっていることを特徴とするものである。
(5)また、本発明に係る自動車用衝突エネルギー吸収部品の製造方法は、上記(1)に記載の自動車用衝突エネルギー吸収部品を製造するものであって、前記筒状部材の少なくとも前記パンチ肩R部の内面に、一端側から他端側に向かって軸方向に漸次厚みが変化し該厚みの最も厚い部分が8mm以下となるように樹脂を塗布又は貼付する工程と、該樹脂を塗布又は貼付した前記筒状部材を所定の条件で加熱処理して前記樹脂を前記筒状部材の内面に10MPa以上の接着強度で接着する工程と、を備えたことを特徴とするものである。
(6)また、上記(2)に記載の自動車用衝突エネルギー吸収部品を製造するものであって、前記筒状部材の少なくとも前記パンチ肩R部の内面に、一端側から他端側に向かって軸方向に漸次厚みが変化し該厚みの最も厚い部分が8mm以下となるように樹脂を塗布又は貼付する工程と、前記内面に塗布又は貼付した前記樹脂が該内面から離脱するのを防止する離脱防止部材を前記樹脂の表面を覆うように配置して前記筒状部材の内面に接合する工程と、前記樹脂を塗布又は貼付した前記筒状部材を所定の条件で加熱処理し、前記樹脂を前記筒状部材の内面及び前記離脱防止部材のそれぞれに10MPa以上の接着強度で接着する工程と、を備えたことを特徴とするものである。
(7)また、上記(2)に記載の自動車用衝突エネルギー吸収部品を製造するものであって、前記離脱防止部材における前記筒状部材と接合したときに少なくとも前記パンチ肩R部の内面と対向することになる部分に、一端側から他端側に向かって軸方向に漸次厚みが変化し該厚みの最も厚い部分が8mm以下となるように樹脂を塗布又は貼付する工程と、該離脱防止部材に塗布又は貼付した樹脂が前記筒状部材の内面に当接するように配置して該離脱防止部材を前記筒状部材の内面に接合する工程と、該離脱防止部材を内面に接合した前記筒状部材を所定の条件で加熱処理し、前記樹脂を前記筒状部材の内面及び前記離脱防止部材のそれぞれに10MPa以上の接着強度で接着する工程と、を備えたことを特徴とするものである。
(8)また、上記(2)に記載の自動車用衝突エネルギー吸収部品を製造するものであって、前記筒状部材の少なくとも前記パンチ肩R部の内面との間に一端側から他端側に向かって軸方向に漸次変化する隙間であって最も大きい部分が8mm以下となる隙間が形成されるように前記離脱防止部材を前記筒状部材の内面に接合する工程と、前記隙間に樹脂を塗布又は貼付する工程と、前記隙間に樹脂を塗布又は貼付した前記筒状部材を所定の条件で加熱処理し、前記樹脂を前記筒状部材の内面及び前記離脱防止部材のそれぞれに10MPa以上の接着強度で接着する工程と、を備えたことを特徴とするものである。
(9)また、上記(5)乃至(7)のいずれかに記載のものにおいて、前記樹脂の厚みを、衝突荷重が入力する側から漸次薄くすることを特徴とするものである。
(10)また、上記(5)乃至(7)のいずれかに記載のものにおいて、前記樹脂の厚みを、衝突荷重が入力する側から漸次厚くすることを特徴とするものである。
(11)また、上記(8)に記載のものにおいて、前記隙間の大きさを、衝突荷重が入力する側から漸次小さくすることを特徴とするものである。
(12)また、上記(8)に記載のものにおいて、前記隙間の大きさを、衝突荷重が入力する側から漸次大きくすることを特徴とするものである。
本発明においては、筒状部材の少なくとも前記パンチ肩R部の内面に塗布又は貼付された樹脂を有し、該樹脂の厚みが、一端側から他端側に向かって軸方向に漸次変化するようにしたので、樹脂の厚みが薄い方の端部側から確実に座屈変形を生じさせることができ、安定した衝突エネルギー吸収効果を得ることができる。
本発明の実施の形態1に係る自動車用衝突エネルギー吸収部品を示す図であり、図1(a)は斜視図、図1(b)は図1(a)の破線に示す切断面における端面図である。 本発明の実施の形態1に係る自動車用衝突エネルギー吸収部品を示す断面図である。 本発明の実施の形態1に係る自動車用衝突エネルギー吸収部品の他の態様を示す断面図である(その1)。 本発明の実施の形態1に係る自動車用衝突エネルギー吸収部品の他の態様を示す断面図である(その2)。 本発明の実施の形態2に係る自動車用衝突エネルギー吸収部品を示す図であり、図5(a)は斜視図、図5(b)は図5(a)の破線に示す切断面における端面図である。 本発明の実施の形態2に係る自動車用衝突エネルギー吸収部品を示す断面図である。 実施例において発明例1として用いた試験体の構造を示す図である。 実施例において発明例1に係る試験体の軸圧壊解析の、ストロークが10mmの時の筒状部材のひずみ分布を示す図である。 実施例において発明例1に係る試験体の軸圧壊解析の、ストロークが50mm時の筒状部材の外観を示す図である。 実施例において発明例1に係る荷重-ストローク曲線を示す図である。 実施例において発明例2に係る試験体の軸圧壊解析の、ストロークが10mmの時の筒状部材のひずみ分布を示す図である。 実施例において発明例2に係る試験体の軸圧壊解析の、ストロークが50mm時の筒状部材の外観を示す図である。 実施例において発明例2に係る荷重-ストローク曲線を示す図である。 実施例において比較例1に係る試験体の軸圧壊解析の、ストロークが10mmの時の筒状部材のひずみ分布を示す図である。 実施例において比較例1に係る試験体の軸圧壊解析の、ストロークが50mm時の筒状部材の外観を示す図である。 実施例において比較例1に係る荷重-ストローク曲線を示す図である。 実施例における発明例1、2及び比較例1の吸収エネルギーを示すグラフである。 実施例における発明例1、2及び比較例1の速度9.28m/sec到達時のストローク量を示すグラフである。 実施例における発明例3、4及び比較例2の吸収エネルギーを示すグラフである。 実施例における発明例3、4及び比較例2の速度9.28m/sec到達時のストローク量を示すグラフである。
本発明の実施の形態1及び2に係る自動車用衝突エネルギー吸収部品、該自動車用衝突エネルギー吸収部品の製造方法について、図1~図6に基づいて以下に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
[実施の形態1]
<自動車用衝突エネルギー吸収部品>
本発明の実施の形態1に係る自動車用衝突エネルギー吸収部品1は、図1及び図2に例示するように、車体の前部又は後部に設けられ、該車体の前方又は後方から衝突荷重が入力した際に筒状部材3の長手方向に軸圧壊して衝突エネルギーを吸収するものであって、アウタ部品5とインナ部品7とが接合して筒状に形成された筒状部材3と、筒状部材3の内面に塗布された樹脂9と、を備えたものである。
なお、図1、図2に示した例は、図中の白抜き矢印に示す方向から衝突荷重が入力することを想定したものである。
筒状部材3は、例えば図1(a)に示すように、天板部5aと、天板部5aにパンチ肩R部5bを介して連続する縦壁部5cを有し、金属板からなるハット断面形状のアウタ部品5と、金属板からなる平板状のインナ部品7とが接合して筒状に形成され、その内部に閉断面空間を有し、軸圧壊して衝突エネルギーを吸収するものである。
ここで、閉断面空間とは、筒状部材3の軸方向に交差する方向における筒状部材3の周壁部の断面形状が閉断面であり、図1(a)に示す筒状部材3においては、その軸方向に沿って連続する閉断面により形成された空間のことをいう。このような閉断面空間は、ハット断面形状のアウタ部品5と平板状のインナ部品7とを接合することにより形成され、アウタ部品5とインナ部品7との接合は、例えばスポット溶接を適用することができる。
このような閉断面空間を有する筒状部材3は、車体前部の左右位置において車体前後方向に延びて車体骨格の一部を構成するフロントサイドメンバーや、該車体骨格の前端又は後端に設けられるクラッシュボックスといった閉断面構造を有する自動車部品に用いられ、該自動車部品は、筒状部材3の軸方向(長手方向)が車体の前後方向と一致するように該車体に配設される。
また、自動車部品として用いられる筒状部材3に用いられる金属板の種類としては、冷延鋼板、熱延鋼板、ステンレス鋼板、亜鉛系めっき鋼板、亜鉛合金系めっき鋼板、アルミ合金系めっき鋼板、アルミニウム合金板、が例示できる。
樹脂9は、図1及び図2に示すように、筒状部材3を構成するアウタ部品5の少なくともパンチ肩R部5bの内面に塗布されたものであり、筒状部材3の閉断面空間の一部を形成し、アウタ部品5と10MPa以上の接着強度で接着されている。
また、樹脂9は、一端側から他端側に向かって軸方向に漸次変化する厚みを有するものであり、本実施の形態においては、図1(b)に示すように、衝突荷重が入力する側から樹脂の厚みが漸次薄くなっている。樹脂9の厚みは、最も厚い部分(図1の場合は衝突荷重が入力する側の端部)において8mm以下である。
なお、樹脂9は、衝突荷重が入力する側から厚みが漸次厚くなっていてもよく、その場合においても樹脂9の厚みは、最も厚い部分(衝突荷重が入力する側と反対側の端部)において8mm以下である。
本実施の形態1に係る自動車用衝突エネルギー吸収部品1における樹脂9の種類については、熱可塑系、熱硬化系又はエラストマー系のものが挙げられる。
熱可塑系の樹脂としては、ビニル系(酢酸ビニル、塩化ビニル等)、アクリス系、ポリアミド系、ポリスチレン系、シアノアクリレート系のものが例示できる。
熱硬化系の樹脂としては、エポキシ系、ウレタン系、エステル系、フェノール系、メラミン系、ユリア系のものが例示できる。
エラストマー系の樹脂としては、ニトロゴム系、スチレンブタジエンゴム系、変性シリコン系、ブチルゴム系、ウレタンゴム系、アクリルゴム系のものが例示できる。
自動車用衝突エネルギー吸収部品1の軽量化の観点からは、樹脂9としては発泡樹脂が好ましい。なお、樹脂9として発泡樹脂を用いた場合、その発泡倍率は特に制限はない。
なお、樹脂9と筒状部材3の接着強度は、金属板と樹脂との界面に作用する最大せん断応力又は平均せん断応力とすることができ、該最大せん断応力又は平均せん断応力は、例えば、金属板(鋼板など)と樹脂とを接着した2層角柱の衝突解析により求めることができる。
また、樹脂9と筒状部材3の接着強度は、接着後の樹脂9と筒状部材3の一部を切り出し、該切り出した樹脂9と筒状部材3とを引張試験機に設置して、一方は樹脂9を、他方は筒状部材3を挟んで、引っ張って求めたものとしてもよい。
あるいは、接着後の筒状部材3と樹脂9の一部を切り出して引張試験機に設置し、一方は樹脂9を挟み、他方は金属板製の筒状部材3を折り曲げて形成した掴み部(図示なし)を掴んで引っ張る、若しくは、筒状部材3に掴み部品を接合して、該掴み部品を引張試験機で掴んで引っ張る方法により測定したものを、樹脂9と筒状部材3の接着強度としてもよい。
上記のとおり、本実施の形態1に係る自動車用衝突エネルギー吸収部品1は、筒状部材3の内面に樹脂9が塗布されたものであるが、本発明は、厚みの最も厚い部分が8mm以下で、一端側から他端側に向かって軸方向に厚みが漸次変化する板状の樹脂が筒状部材3の内面に接着剤を用いて貼付されたものであってもよい。
上記の場合においても、板状の樹脂と筒状部材3の内面との接着強度が10MPa以上必要である。
本実施の形態1に係る自動車用衝突エネルギー吸収部品1においては、樹脂9が筒状部材3の一端側から他端側に向かって軸方向に漸次厚みが変化しているので、例えば図1の白抜き矢印に示す方向から衝突荷重が入力した際には樹脂9の厚みが薄い側(衝突荷重が入力した側と反対側)の端部から座屈変形を開始する。その後軸方向に樹脂9の厚みが厚い側の端部へむけて順次座屈変形が生じ、安定した衝突エネルギー吸収効果を得ることができる。この点に関しては、後述する実施例にて実証する。
もっとも、衝突荷重が入力する側から樹脂9の厚みが漸次厚くなっている場合には、衝突荷重が入力した側の端部から座屈変形を開始し、その後軸方向に樹脂9の厚みが厚い側の端部へむけて座屈変形する。この場合にも、図1に例示の自動車用衝突エネルギー吸収部品1と同様の衝突エネルギー吸収効果を奏する。この点に関しては、後述する実施例にて実証する。
また、樹脂9は、筒状部材3の内面に塗布又は貼付されて10MPa以上の接着強度で接着されているので、軸圧壊の過程において筒状部材3の内面から剥離して脱離することなく筒状部材3とともに圧縮変形する。
これにより、筒状部材3の座屈耐力を向上させるとともに、筒状部材3の変形抵抗を低下させることなく筒状部材3に蛇腹状に繰り返し座屈変形を発生させることでき、その結果、衝突エネルギーの吸収性能を向上させることができる。
さらに、樹脂9の最も厚い部分の厚みを8mm以下にすることで、筒状部材3が座屈変形した際に、凸状に変形した曲げ部においては金属板と金属板との間に樹脂9が挟まれるので、凸状の曲げ部の曲げRが金属板固有の破断限界曲げ半径を超えて小さくなることを防止でき、金属板に破断が発生することを防止できる。
なお、アウタ部品5の少なくともパンチ肩R部5bの内面に樹脂9を接着する理由は以下の通りである。
筒状部材3において衝突エネルギーを吸収する能力が高い部位は、天板部5aと縦壁部5cをつなぐパンチ肩R部5bである。一方で、パンチ肩R部5bはアウタ部品5をプレス成形する際に、最も加工を受けやすく加工硬化する部位でもあり、加工硬化によって延性がさらに低下している。よって筒状部材3が座屈変形した際に、パンチ肩R部5bにおける蛇腹形状の凸状の曲げ部には特に金属板の破断が発生しやすい。
したがって、少なくともパンチ肩R部5bの内面に樹脂9が接着していることが必須である。
例えば本実施の形態の他の態様として、図3に示す自動車用衝突エネルギー吸収部品11のように、アウタ部品5のパンチ肩R部5bと縦壁部5cの内面に樹脂9を塗布又は貼付したものや、図4に示す自動車用衝突エネルギー吸収部品13のように、パンチ肩R部5bの内面のみに樹脂9を塗布又は貼付したものであっても、軸方向に衝突荷重が入力した際の衝突エネルギーの吸収性能が低下することを抑止し、かつ座屈耐力を向上させることができる。
なお、上記の説明において、筒状部材3は、ハット断面形状のアウタ部品5と平板状のインナ部品7とをスポット溶接等により接合して形成されたものである。もっとも、筒状部材3はこれに限定するものではなく、例えば、ハット断面形状やコ字断面形状の部材同士を接合して筒状に形成したものであってもよいし、円筒部材または円筒部材の断面を多角形に成形したものや、複数の部材をフランジ面を合わせて多角形としたものであってもよい。
<自動車用衝突エネルギー吸収部品の製造方法>
次に、本実施の形態1に係る自動車用衝突エネルギー吸収部品の製造方法について、説明する。
本実施の形態1に係る自動車用衝突エネルギー吸収部品の製造方法は、図1及び図2に例示した自動車用衝突エネルギー吸収部品1を製造する方法であって、筒状部材3の内面に樹脂9を塗布する工程と、樹脂9を塗布した筒状部材3を加熱処理して接着強度を向上する工程と、を含むものである。
筒状部材3の内面に樹脂9を塗布する工程においては、筒状部材3におけるアウタ部品5の少なくともパンチ肩R部5bの内面に、一端側から他端側に向かって軸方向に漸次厚みが変化し該厚みの最も厚い部分が8mm以下となるように樹脂9を塗布する。
即ち、衝突荷重が入力する側から樹脂9の厚みが漸次薄くなるように樹脂9を塗布する、あるいは、衝突荷重が入力する側から樹脂9の厚みが漸次厚くなるように樹脂9を塗布する。
この際、アウタ部品5とインナ部品7とを接合して筒状部材3を形成した後に樹脂9を塗布してもよいし、アウタ部品5に樹脂を塗布した後にアウタ部品5とインナ部品7とを接合して筒状部材3を形成してもよい。
樹脂9を塗布する具体的な方法としては、スプレーノズルを用いて樹脂9を噴霧して筒状部材3の内面に塗布する方法や、ハケなどを用いて筒状部材3の内面に樹脂9を塗布する方法がある。
前述したように、アウタ部品5の少なくともパンチ肩R部5bの内面に樹脂9を塗布すれば良いので、樹脂による重量増を考慮する場合には、パンチ肩R部5bの内面にのみ樹脂9を塗布してもよい。
加熱処理する工程においては、樹脂9を塗布した筒状部材3を所定の条件で加熱処理して樹脂9を筒状部材3の内面に10MPa以上の接着強度で接着する。このとき、樹脂9と筒状部材3とは、樹脂9自体の接着能、あるいは、接着剤により接着することができる。
樹脂9自体の接着能により接着する場合においては、筒状部材3の内面に樹脂9を塗布した後に加熱処理を行い、塗布した樹脂9の種類に応じて、10MPa以上の接着強度となるように加熱処理の温度及び時間を適宜調整すればよい。
これに対し、接着剤を用いて接着する場合においては、樹脂9と筒状部材3の内面とを接着剤を介して接着した後に加熱処理を行い、当該接着剤の接着強度が10MPa以上となるように加熱処理の温度及び時間を適宜調整すればよい。また、本発明において加熱処理を行う工程は、例えば、筒状部材3の外面に塗料を塗装して焼付処理をする工程を兼ねたものであってもよい。
なお、樹脂9と筒状部材3の内面との接着強度は、前述のとおり、金属板(鋼板など)と樹脂とを接着した2層角柱の衝突実験や、引張試験機を用いた測定により求めることができる。
上記のとおり、本実施の形態1に係る自動車用衝突エネルギー吸収部品の製造方法は、樹脂9を筒状部材3の内面に塗布するものであったが、本発明は、厚みの最も厚い部分が8mm以下で、一端側から他端側に向かって軸方向に厚みが漸次変化する板状の樹脂を筒状部材3の内面に接着剤を用いて貼付するものであってもよい。
そして、加熱処理する工程において、板状の樹脂と筒状部材3の内面との接着強度が10MPa以上となるようにすればよい。
また、筒状部材3に樹脂9を塗布又は貼付した後の加熱処理で樹脂9に熱収縮等が発生する場合には、加熱処理後において樹脂9の最も厚い部分が8mm以下であれば良い。そのような場合には、加熱処理前の状態において樹脂9の最も厚い部分が8mmを超えていても構わない。
[実施の形態2]
<自動車用衝突エネルギー吸収部品>
前述の実施の形態1に係る自動車用衝突エネルギー吸収部品1においては、筒状部材3の内面と樹脂9との接着強度を10MPa以上とすることで、軸圧壊時に樹脂9が筒状部材3の内面から離脱することを抑止するものであったが、本実施の形態では、更に確実に樹脂9の離脱を防止する手段を検討した。
本実施の形態2に係る自動車用衝突エネルギー吸収部品15は、図5及び図6に示すように、実施の形態1で説明した自動車用衝突エネルギー吸収部品1の構成に加えて樹脂9が筒状部材3の内面から離脱することを防止するための離脱防止部材17を備えたものである。筒状部材3及び樹脂9に関しては実施の形態1と同様であるため説明を省略し、以下離脱防止部材17について詳しく説明する。
離脱防止部材17は、金属板製(例えば、鋼板製)であり、図5、図6に示すように、アウタ部品5に塗布された樹脂9の表面を覆うとともに、アウタ部品5の縦壁部5cの内面に、例えばスポット溶接等により接合されている。
なお、樹脂9は少なくともパンチ肩R部5bの内面に必要とされ、しかも、できるだけ軽量化したいので、樹脂9の縦壁高さを短くしたいことから、離脱防止部材17はアウタ部品5の縦壁部5cに接合させるようにした。
実施の形態1と同様に本実施の形態における樹脂9も衝突荷重が入力する側から樹脂の厚みが漸次薄くなっている(図5(b)参照)。
もっとも、本実施の形態においても実施の形態1と同様に、樹脂9は、衝突荷重が入力する側から厚みが漸次厚くなっていてもよい。
図5(b)に示すように離脱防止部材17は樹脂9の表面に沿うように配設され、樹脂9と10MPa以上の接着強度で接着されている。
上記のように本実施の形態の自動車用衝突エネルギー吸収部品15の樹脂9は10MPa以上の接着強度で筒状部材3の内面に接着しているとともに、離脱防止部材17とも10MPa以上の接着強度で接着されている。
樹脂9と筒状部材3及び離脱防止部材17との接着強度は、前述の実施の形態1と同様に、金属板(鋼板など)と樹脂とを接着した2層角柱の衝突解析により求めてもよいし、接着後の樹脂と筒状部材3及び離脱防止部材17の一部を切り出して引張試験機により測定して求めてもよい。
上記のとおり、本実施の形態2に係る自動車用衝突エネルギー吸収部品15は、筒状部材3の内面に樹脂9が塗布されたものであるが、本発明は、厚みの最も厚い部分が8mm以下で、一端側から他端側に向かって軸方向に厚みが漸次変化する板状の樹脂が筒状部材3の内面に接着剤を用いて貼付されたものであってもよい。
そして、板状の樹脂と筒状部材3の内面及び離脱防止部材17との接着強度が10MPa以上であればよい。
なお、上記で説明した図5、図6の自動車用衝突エネルギー吸収部品15は、実施の形態1で説明した図1、図2の自動車用衝突エネルギー吸収部品1に離脱防止部材17を設けたものであるが、本実施の形態は図3、図4の自動車用衝突エネルギー吸収部品11、13のような態様にも適用できる。
図3、図4のように、樹脂9が2箇所に分かれて塗布又は貼付されている場合には、図5、図6と同様に1枚の離脱防止部材17を用いてもよいし、あるいは、離脱防止部材17を2枚用いて、それぞれを樹脂9の表面に沿うように配設してもよい。この場合には、2枚の離脱防止部材17を筒状部材3の天板部5aと縦壁部5cに接合する。
<自動車用衝突エネルギー吸収部品の製造方法>
次に、本実施の形態2に係る自動車用衝突エネルギー吸収部品の製造方法について、説明する。
本実施の形態2に係る自動車用衝突エネルギー吸収部品の製造方法は、図5及び図6に例示した自動車用衝突エネルギー吸収部品15を製造する方法であって、筒状部材3の内面に樹脂9を塗布する工程と、離脱防止部材17を筒状部材3の縦壁部5cの内面に接合する工程と、樹脂9を塗布した筒状部材3を所定の条件で加熱処理し、樹脂9を筒状部材3の内面及び離脱防止部材17のそれぞれに10MPa以上の接着強度で接着する工程と、を備えたものである。
筒状部材3の内面に樹脂9を塗布する工程においては、筒状部材3におけるアウタ部品5の少なくともパンチ肩R部5bの内面に、一端側から他端側に向かって軸方向に漸次厚みが変化し厚みの最も厚い部分が8mm以下となるように樹脂9を塗布する。
即ち、衝突荷重が入力する側から樹脂9の厚みが漸次薄くなるように樹脂9を塗布する、あるいは、衝突荷重が入力する側から樹脂9の厚みが漸次厚くなるように樹脂9を塗布する。
また、上記のように液体状の樹脂9を筒状部材3の内面に塗布する他、厚みの最も厚い部分が8mm以下で、一端側から他端側に向かって軸方向に厚みが漸次変化する板状の樹脂9を筒状部材3の内面に接着剤を用いて貼付するようにしてもよい。
筒状部材3の内面に塗布又は貼付した樹脂9が筒状部材3の内面から離脱するのを防止する離脱防止部材17を筒状部材3の内面に接合する工程においては、離脱防止部材17を樹脂9の表面を覆うように配置して樹脂9に貼付または接着剤を用いて接着し、アウタ部品5の縦壁部5cの内面にスポット溶接等により接合する。
この際、アウタ部品5とインナ部品7とを接合して筒状部材3を形成した後に樹脂9を塗布又は貼付けてから離脱防止部材17を筒状部材3の内面に接合してもよいし、アウタ部品5に樹脂を塗布してから、離脱防止部材17をアウタ部品5の縦壁部5cの内面に接合した後にアウタ部品5とインナ部品7とを接合して筒状部材3を形成してもよい。
そして、加熱処理する工程においては、樹脂9を塗布又は貼付するとともに離脱防止部材17を配設した筒状部材3を所定の条件で加熱処理し、樹脂9を筒状部材3の内面及び離脱防止部材17のそれぞれに10MPa以上の接着強度で接着する。このとき、樹脂9と筒状部材3、樹脂9と離脱防止部材17は、実施の形態1で説明したように樹脂9自体の接着能、あるいは、接着剤により接着することができる。
樹脂9自体の接着能により接着する場合においては、塗布した樹脂9の種類に応じて、10MPa以上の接着強度となるように加熱処理の温度及び時間を適宜調整すればよい。
これに対し、接着剤を用いて接着する場合においては、当該接着剤の接着強度が10MPa以上となるように加熱処理の温度及び時間を適宜調整すればよい。また、本発明において加熱処理を行う工程は、例えば、筒状部材3の外面に塗料を塗装して焼付処理をする工程を兼ねたものであってもよい。
なお、樹脂9と筒状部材3の内面及び離脱防止部材17との接着強度は、前述のとおり、金属板(鋼板など)と樹脂9とを接着した2層角柱の衝突解析や、引張試験機を用いた測定により求めることができる。
上記の説明において、本実施の形態2に係る自動車用衝突エネルギー吸収部品15の製造方法は、筒状部材3の内面に樹脂9を塗布した後に、離脱防止部材17を筒状部材3の内面に接合するものであったが、樹脂9の塗布と離脱防止部材17の配設は上記の順番に限定されるものではなく、以下に説明するような態様でもよい。
例えば、離脱防止部材17における筒状部材3と接合したときに少なくともパンチ肩R部5bの内面と対向することになる部分に、一端側から他端側に向かって軸方向に漸次厚みが変化し該厚みの最も厚い部分が8mm以下となるように樹脂9を塗布又は貼付する工程と、離脱防止部材17に塗布又は貼付した樹脂9が筒状部材3の内面に当接するように配置して離脱防止部材17を筒状部材3の縦壁部5cの内面に接合する工程と、離脱防止部材17を内面に接合した筒状部材3を所定の条件で加熱処理し、樹脂9を筒状部材3の内面及び離脱防止部材17のそれぞれに10MPa以上の接着強度で接着する工程と、を備えたものであってもよい。
上記製造方法においても、離脱防止部材17に樹脂9を塗布又は貼付する際には、衝突荷重が入力する側から樹脂9の厚みが漸次薄くなるように樹脂9を塗布又は貼付する、あるいは、衝突荷重が入力する側から樹脂9の厚みが漸次厚くなるように樹脂9を塗布又は貼付する。
また、筒状部材3の少なくともパンチ肩R部5bの内面との間に一端側から他端側に向かって軸方向に漸次変化する隙間であって最も大きい部分が8mm以下となる隙間が形成されるように離脱防止部材17を筒状部材3の内面に接合する工程と、前記隙間に樹脂9を塗布又は貼付する工程と、前記隙間に樹脂9を塗布又は貼付した筒状部材3を所定の条件で加熱処理し、樹脂9を筒状部材3の内面及び離脱防止部材17のそれぞれに10MPa以上の接着強度で接着する工程と、を備えたものであってもよい。
上記製造方法において、衝突荷重が入力する側から厚みが漸次薄くなるような樹脂9を塗布又は貼付したい場合には、筒状部材3と離脱防止部材17との隙間の大きさを、衝突荷重が入力する側から漸次小さくする。
また、衝突荷重が入力する側から厚みが漸次厚くなるような樹脂9を塗布又は貼付したい場合には、筒状部材3と離脱防止部材17との隙間の大きさを、衝突荷重が入力する側から漸次大きくする。
筒状部材3の内面と離脱防止部材17の隙間に樹脂9を塗布する方法としては、スプレーノズルを用いて樹脂9を噴霧して隙間内に樹脂9を充填する方法や、樹脂9を含んだ塗料が貯留された貯槽に筒状部材3を浸漬させて隙間内に樹脂9を流し入れる方法なども含まれる。
また、筒状部材3の内面と離脱防止部材17の隙間に樹脂9を貼付する方法としては、隙間に対応するようにあらかじめ加工した樹脂板に接着剤を塗布したものを隙間に差し込む方法が挙げられる。なお、接着剤は当該隙間にスプレーノズルを用いて噴霧して塗布してもよい。
本実施の形態2に係る自動車用衝突エネルギー吸収部品15においては、実施の形態1と同様に、樹脂9が筒状部材3の一端側から他端側に向かって軸方向に漸次厚みが変化しているので、例えば図5の白抜き矢印に示す方向から衝突荷重が入力した際には樹脂9の厚みが薄い側の端部から座屈変形を開始する。その後軸方向に樹脂9の厚みが厚い側の端部へむけて順次座屈変形が生じ、安定した衝突エネルギー吸収効果を得ることができる。
この点に関しては、後述する実施例にて実証する。
また、離脱防止部材17を設けたことにより筒状部材3が蛇腹状に座屈変形して軸圧壊する過程において樹脂9が筒状部材3の内面から離脱することを確実に防止しているので、軸圧壊の過程において樹脂9が筒状部材3の内面から剥離して脱離することなく筒状部材3とともに圧縮変形する。
これによって筒状部材3が座屈変形した際に、凸状に変形した曲げ部においては金属板と金属板との間に樹脂9が挟まれて筒状部材3の破断を防止し衝突エネルギー吸収性能を向上させることができる。
本発明に係る自動車用衝突エネルギー吸収部品の効果を確認するための実験を行ったので、その結果について以下に説明する。
本実施例では、本発明に係る自動車用衝突エネルギー吸収部品を試験体とし、軸圧壊試験による変形形態と衝突エネルギーの吸収特性の評価を行った。
発明例1、2として、前述した本発明の実施の形態2に係る自動車用衝突エネルギー吸収部品を試験体19、21とした。また、発明例3、4として、前述した本発明の実施の形態1に係る自動車用衝突エネルギー吸収部品を試験体23、25とした。
試験体19、21は、アウタ部品5とインナ部品7とがスポット溶接により接合された筒状部材3を有し、アウタ部品5における天板部5a、パンチ肩R部5b及び縦壁部5cの内面に塗布又は貼付された樹脂9を覆うように離脱防止部材17が配置されてアウタ部品5の縦壁部5cの内面に接合されている。
発明例1である試験体19は、衝突側先端が座屈開始点となり先端から順次変形する構造として、衝突荷重が入力する側から樹脂の厚みが漸次厚くなるものであり、衝突側の樹脂厚を1mm、固定側の樹脂厚を8mmとした。試験体19の樹脂重量は0.22kgであった。
発明例3である試験体23は、離脱防止部材17が配置されていない他は試験体19と同一であった。
発明例2である試験体21は、衝突端と反対側の固定端が座屈開始点となり後端から順次変形する構造として、衝突荷重が入力する側から樹脂の厚みが漸次薄くなるものであり、衝突側の樹脂厚を8mm、固定側の樹脂厚を1mmとした。試験体21の樹脂重量は0.22kgであった。
発明例4である試験体25は、離脱防止部材17が配置されていない他は試験体21と同一であった。
また、比較例1として、筒状部材3、樹脂9、離脱防止部材17を有し、樹脂9の厚みが前端から後端まで一定であるものを試験体27とした。
試験体27の樹脂厚は4.5mmとし、樹脂重量は0.22kgであった。
さらに比較例2として、離脱防止部材17が配置されていない他は試験体27と同一であるものを試験体29とした。
本実施例における軸圧壊試験の試験方法について、試験体21を例にあげて図7を用いて説明する。図7に示すように、試験体21の一端側を固定し、他端側から軸方向に衝突体(図示なし)を試験速度17.8m/secで衝突させて荷重を入力し、試験体長(試験体の軸方向長さL0)を200mmから80mmまで120mm軸圧壊変形させたときの荷重とストローク(軸圧壊変形量)の関係を示す荷重-ストローク曲線を測定するとともに、ストロークが0~120mmまでの吸収エネルギーを求めた。また、試験体19及び試験体23~29についても同様に試験を行った。以降、衝突荷重が入力する側を「衝突側」、固定する側を「固定側」という。
図8にストロークが10mmの時の試験体19(発明例1)のひずみ分布を示す。図8に示すように、試験体19の衝突側先端から約20mmの範囲にひずみが集中しており、衝突側先端が座屈開始点であることがわかる。
図9にストロークが50mmの時の試験体19の外観を示す。図9に示すように、衝突初期において、衝突側先端から順次蛇腹状に変形している。試験体19においては、樹脂厚が最も薄い衝突側先端が座屈開始点となり、衝突側先端から固定側にかけて順次座屈変形した。
図10に試験体19の荷重-ストローク曲線を示す。図10に示すように、試験体19における荷重入力開始直後の最大荷重は620kNであり、ストローク0~120mmにおける吸収エネルギーは33.4kJであった。
図11にストロークが10mmの時の試験体21(発明例2)のひずみ分布を示す。図11に示すように、試験体21の固定側にひずみが集中しており、固定側が座屈開始点であることがわかる。
図12にストロークが50mmの時の試験体21の外観を示す。図12に示すように、衝突初期において、固定側から順次蛇腹状に変形している。試験体21においては、固定側の固定部分を除く樹脂厚が最も薄い部位が座屈開始点となり、固定側から衝突側にかけて順次座屈変形した。
図13に試験体21の荷重-ストローク曲線を示す。図13に示すように、試験体21における荷重入力開始直後の最大荷重は633kNであり、ストローク0~120mmにおける吸収エネルギーは34.2kJであった。
図14にストロークが10mmの時の試験体27(比較例1)のひずみ分布を示す。図14に示すように、試験体27は前述の試験体19(図8参照)、試験体21(図11参照)と比較してひずみが広範囲に分布しており、座屈開始点のロバスト性が低下していることがわかる。
図15にストロークが50mmの時の試験体27の外観を示す。図15に示すように、衝突初期において、試験体27の中央から座屈変形が始まっている。
図16に試験体27の荷重-ストローク曲線を示す。図16に示すように、試験体27における荷重入力開始直後の最大荷重は633kNであり、ストローク0~120mmにおける吸収エネルギーは32.9kJであった。
上述した本実施例における発明例1、2及び比較例1の衝突性能を比較したグラフを図17、図18に示す。
図17は、各例のストローク0~120mmにおける吸収エネルギーを比較したものである。図17に示すように、発明例1、2共に、同じ樹脂重量である比較例1に対して吸収エネルギーは同等以上になっており、本発明の実施の形態2に係る発明例における高い衝突性能を示した。
次に、各例において試験速度17.8m/secで衝突した衝突体が、ある速度まで低下するのに必要としたストロークを比較した。比較例1においてストロークが120mmの時の衝突体の速度は9.28m/secであったので、衝突体の速度が9.28m/secまで低下した時の各例におけるストローク量を比較した。図18にその結果を示す。
衝突体の速度が9.28m/secまで低下した時のストローク量が、比較例1では120mmだったのに対し、発明例1、2では、それぞれ118mmおよび116mmであった。これは、比較例1が120mm軸圧壊して吸収したエネルギーを、発明例1、2が比較例1よりも短いストローク量で吸収したことを示すものであり、図18においても本発明の実施の形態2に係る発明例における衝突性能の向上が示された。
発明例3である試験体23(図示なし)についても、試験体19(発明例1)と同様に、樹脂厚が最も薄い衝突側先端が座屈開始点となり、衝突側先端から固定側にかけて順次蛇腹状に座屈変形した。また、軸圧壊試験中に樹脂9が筒状部材3の内面から離脱することもなかった。試験体23の荷重-ストローク曲線(図示なし)から、試験体23における荷重入力開始直後の最大荷重は576kNであり、ストローク0~120mmにおける吸収エネルギーは27.4kJであった。
発明例4である試験体25(図示なし)についても、試験体21(発明例2)と同様に、固定側の固定部分を除く樹脂厚が最も薄い部位が座屈開始点となり、固定側から衝突側にかけて順次蛇腹状に座屈変形した。また、軸圧壊試験中に樹脂9が筒状部材3の内面から離脱することもなかった。試験体25の荷重-ストローク曲線(図示なし)から、試験体25における荷重入力開始直後の最大荷重は587kNであり、ストローク0~120mmにおける吸収エネルギーは31.9kJであった。
比較例2である試験体29(図示なし)についても、試験体27(比較例1)と同様に、試験体29の中央から座屈変形が始まっていた。また、軸圧壊試験中に樹脂9が筒状部材3の内面から離脱することもなかった。試験体29の荷重-ストローク曲線(図示なし)から、試験体29における荷重入力開始直後の最大荷重は613kNであり、ストローク0~120mmにおける吸収エネルギーは27.1kJであった。
上述した本実施例における発明例3、4及び比較例2の衝突性能を比較したグラフを図19、図20に示す。
図19は、各例のストローク0~120mmにおける吸収エネルギーを比較したものである。図19に示すように、発明例3、4共に、同じ樹脂重量である比較例2に対して吸収エネルギーが同等以上になっており、本発明の実施の形態1に係る発明例における高い衝突性能を示した。
次に、各例において試験速度17.8m/secで衝突した衝突体が、速度が9.28m/secまで低下した時のストローク量を比較した。図20にその結果を示す。
衝突体の速度が9.28m/secまで低下した時のストローク量が、比較例2では134mmだったのに対し、発明例3、4では、それぞれ132mmおよび、122mmであった。これは、比較例2が134mm軸圧壊して吸収したエネルギーを、発明例3、4が比較例2よりも短いストローク量で吸収したことを示すものであり、図20においても本発明の実施の形態1に係る発明例における衝突性能の向上が示された。
1 自動車用衝突エネルギー吸収部品(実施の形態1)
3 筒状部材
5 アウタ部品
5a 天板部
5b パンチ肩R部
5c 縦壁部
7 インナ部品
9 樹脂
11 自動車用衝突エネルギー吸収部品(実施の形態1の他の態様)
13 自動車用衝突エネルギー吸収部品(実施の形態1の他の態様)
15 自動車用衝突エネルギー吸収部品(実施の形態2)
17 離脱防止部材
19 試験体(発明例1)
21 試験体(発明例2)
23 試験体(発明例3)
25 試験体(発明例4)
27 試験体(比較例1)
29 試験体(比較例2)

Claims (12)

  1. 車体の前部又は後部に設けられ、該車体の前方又は後方から衝突荷重が入力した際に衝突エネルギーを吸収する自動車用衝突エネルギー吸収部品であって、
    天板部と、該天板部にパンチ肩R部を介して連続する縦壁部を有する筒状部材と、該筒状部材の少なくとも前記パンチ肩R部の内面に塗布又は貼付された樹脂とを有し、
    該樹脂は、安定した衝突エネルギー吸収効果を得て衝突性能を向上させるために一端側から他端側に向かって軸方向に漸次連続的に変化する厚みを有し、該厚みの最も厚い部分が8mm以下で、かつ10MPa以上の接着強度で前記内面に接着され、前記衝突荷重が入力した際に前記樹脂の厚みの薄い方の端部側から確実に座屈変形を生じて軸圧壊することを特徴とする自動車用衝突エネルギー吸収部品。
  2. 前記樹脂が前記内面から離脱するのを防止するために該樹脂の表面を覆うとともに前記筒状部材の内面に接合された離脱防止部材を有し、前記樹脂は10MPa以上の接着強度で前記離脱防止部材とも接着されていることを特徴とする請求項1記載の自動車用衝突エネルギー吸収部品。
  3. 前記樹脂の厚みは、衝突荷重が入力する側から漸次連続的に薄くなっていることを特徴とする請求項1又は2記載の自動車用衝突エネルギー吸収部品。
  4. 前記樹脂の厚みは、衝突荷重が入力する側から漸次連続的に厚くなっていることを特徴とする請求項1又は2記載の自動車用衝突エネルギー吸収部品。
  5. 請求項1に記載の自動車用衝突エネルギー吸収部品を製造する自動車用衝突エネルギー吸収部品の製造方法であって、
    前記筒状部材の少なくとも前記パンチ肩R部の内面に、安定した衝突エネルギー吸収効果を得て衝突性能を向上させるために一端側から他端側に向かって軸方向に厚みが漸次連続的に変化し該厚みの最も厚い部分が8mm以下となるように樹脂を塗布又は貼付する工程と、該樹脂を塗布又は貼付した前記筒状部材を所定の条件で加熱処理して前記樹脂を前記筒状部材の内面に10MPa以上の接着強度で接着する工程と、を備えたことを特徴とする自動車用衝突エネルギー吸収部品の製造方法。
  6. 請求項2に記載の自動車用衝突エネルギー吸収部品を製造する自動車用衝突エネルギー吸収部品の製造方法であって、前記筒状部材の少なくとも前記パンチ肩R部の内面に、安定した衝突エネルギー吸収効果を得て衝突性能を向上させるために一端側から他端側に向かって軸方向に厚みが漸次連続的に変化し該厚みの最も厚い部分が8mm以下となるように樹脂を塗布又は貼付する工程と、前記内面に塗布又は貼付した前記樹脂が該内面から離脱するのを防止する離脱防止部材を前記樹脂の表面を覆うように配置して前記筒状部材の内面に接合する工程と、前記樹脂を塗布又は貼付した前記筒状部材を所定の条件で加熱処理し、前記樹脂を前記筒状部材の内面及び前記離脱防止部材のそれぞれに10MPa以上の接着強度で接着する工程と、を備えたことを特徴とする自動車用衝突吸収部品の製造方法。
  7. 請求項2に記載の自動車用衝突エネルギー吸収部品を製造する自動車用衝突エネルギー吸収部品の製造方法であって、前記離脱防止部材における前記筒状部材と接合したときに少なくとも前記パンチ肩R部の内面と対向することになる部分に、安定した衝突エネルギー吸収効果を得て衝突性能を向上させるために一端側から他端側に向かって軸方向に厚みが漸次連続的に変化し該厚みの最も厚い部分が8mm以下となるように樹脂を塗布又は貼付する工程と、該離脱防止部材に塗布又は貼付した樹脂が前記筒状部材の内面に当接するように配置して該離脱防止部材を前記筒状部材の内面に接合する工程と、該離脱防止部材を内面に接合した前記筒状部材を所定の条件で加熱処理し、前記樹脂を前記筒状部材の内面及び前記離脱防止部材のそれぞれに10MPa以上の接着強度で接着する工程と、を備えたことを特徴とする自動車用衝突エネルギー吸収部品の製造方法。
  8. 請求項2に記載の自動車用衝突エネルギー吸収部品を製造する自動車用衝突エネルギー吸収部品の製造方法であって、前記筒状部材の少なくとも前記パンチ肩R部の内面との間に、安定した衝突エネルギー吸収効果を得て衝突性能を向上させるために一端側から他端側に向かって軸方向に漸次連続的に変化する隙間であって最も大きい部分が8mm以下となる隙間が形成されるように前記離脱防止部材を前記筒状部材の内面に接合する工程と、前記隙間に樹脂を塗布又は貼付する工程と、前記隙間に樹脂を塗布又は貼付した前記筒状部材を所定の条件で加熱処理し、前記樹脂を前記筒状部材の内面及び前記離脱防止部材のそれぞれに10MPa以上の接着強度で接着する工程と、を備えたことを特徴とする自動車用衝突エネルギー吸収部品の製造方法。
  9. 前記樹脂の厚みを、衝突荷重が入力する側から漸次連続的に薄くすることを特徴とする請求項5乃至請求項7のいずれか一項に記載の自動車用衝突エネルギー吸収部品の製造方法。
  10. 前記樹脂の厚みを、衝突荷重が入力する側から漸次連続的に厚くすることを特徴とする請求項5乃至請求項7のいずれか一項に記載の自動車用衝突エネルギー吸収部品の製造方法。
  11. 前記隙間の大きさを、衝突荷重が入力する側から漸次連続的に小さくすることを特徴とする請求項8記載の自動車用衝突エネルギー吸収部品の製造方法。
  12. 前記隙間の大きさを、衝突荷重が入力する側から漸次連続的に大きくすることを特徴とする請求項8記載の自動車用衝突エネルギー吸収部品の製造方法。
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