JP7075770B2 - 文字認識システム、文字鮮明化システム、文字鮮明化プログラム、文字鮮明化方法、及び文字鮮明化画像の表示装置 - Google Patents

文字認識システム、文字鮮明化システム、文字鮮明化プログラム、文字鮮明化方法、及び文字鮮明化画像の表示装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7075770B2
JP7075770B2 JP2018020489A JP2018020489A JP7075770B2 JP 7075770 B2 JP7075770 B2 JP 7075770B2 JP 2018020489 A JP2018020489 A JP 2018020489A JP 2018020489 A JP2018020489 A JP 2018020489A JP 7075770 B2 JP7075770 B2 JP 7075770B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
character
sharpening
unit
image
range
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018020489A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019139384A (ja
Inventor
公佑 松本
勝 和氣
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Glory Ltd
Original Assignee
Glory Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Glory Ltd filed Critical Glory Ltd
Priority to JP2018020489A priority Critical patent/JP7075770B2/ja
Publication of JP2019139384A publication Critical patent/JP2019139384A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7075770B2 publication Critical patent/JP7075770B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、車両のナンバープレートに表示されている文字を認識する文字認識システムに関する。また本発明は、車両のナンバープレートに表示されている文字を鮮明化する文字鮮明化システム、文字鮮明化プログラム、文字鮮明化方法、及び文字鮮明化画像の表示装置に関する。
車両のナンバープレートに表示されている文字を認識する方法として、様々な方法が提案されている。例えば、車両番号を読み取るシステムとして、特許文献1~3の技術が知られている。特許文献1に記載の技術では、ナンバープレート領域の画像である原画像を間引きした低解像度のフレーム画像から低解像度用の文字画像辞書を用いて文字を認識する低解像度認識と、フレーム画像を元の解像度に戻して高解像度用の文字画像辞書を用いて文字を認識する高解像度認識とを併用する。
特許文献2に記載の技術では、文字認識システムは、ナンバープレートの低解像度の文字画像について、特徴量を示す指標を算出し、この指標に基づいて低解像度辞書画像を特定する。そして、低解像度辞書画像に関連付けられた高解像度辞書画像に基づいて、低解像度の文字画像を2値化処理し、2値化処理した画像において輪郭線の方向ヒストグラム特徴を求め、統計的パターン認識により文字認識を行う。
特許文献3に記載の技術では、識別媒体認識装置は、撮像画像から識別媒体(ナンバープレート)の領域(以下、識別媒体領域)の歪み度と、識別媒体領域の領域サイズとを算出し、歪み度及び領域サイズに基づいて、識別媒体領域を、認識処理を実施する領域であるか否かを判定する。さらに、識別媒体領域を、認識処理を実施する領域であると判定するとき、識別媒体認識装置は、識別媒体領域の領域サイズに基づいて超解像処理の実施、不実施を選択し、実施を選択するときは、識別媒体画像の解像度を高める超解像処理(鮮明化処理)を行う。
また、鮮明化処理の技術の一例として、次の技術が知られている。すなわち、当該技術では、低解像度の画像と、当該低解像度の画像に係る対象物と同じ対象物の高解像度の画像とのペアを多数作成し、これらペアから低解像度の画像と高解像度の画像との関係を学習してその関係を示す学習済みモデルを生成する。特に文字画像の鮮明化においては、学習済みモデルの生成を複数の文字について適用し、複数の文字について、低解像度の画像と高解像度の画像との関係を学習する。このように形成された学習モデルを用いて、低解像度の画像の鮮明化処理を行う。
特開2001-273461号公報 特開2008-251029号公報 国際公開第2017/010058号
カメラで撮影された車両の画像からナンバープレートに表示されている文字を認識するシステムにおいて、ナンバープレートが大きく撮影された場合、高解像度の画像を用いて文字認識を行うので、ナンバープレートに表示されている文字の認識は容易である。しかし、ナンバープレートが大きく撮影されていない場合、低解像度の画像を用いて文字認識を行うので、ナンバープレートに表示されている文字の認識は困難になる。
例えば、カメラから遠いところにある車両が撮影された場合、撮影された画像に写っているナンバープレートは小さく、ナンバープレートの画像は低解像度となる。車両がカメラに近づいて来れば、高解像度のナンバープレートの画像を撮影することができる。しかし、車両がカメラに近づいて来なかったり、車両がカメラに近づいてきてもナンバープレートが先行する車両に隠れてしまったりすると、高解像度のナンバープレートの画像を撮影することができない。また、店舗等に設置されている監視カメラで撮影された画像からナンバープレートに表示されている文字を認識する場合も、ナンバープレートの画像は低解像度となることがある。
このような低解像度のナンバープレートの画像からナンバープレートに表示されている文字を認識する技術としては、特許文献1~3の技術が知られている。しかしながら、これらの技術を用いても、正しい文字認識結果を得ることが難しい場合がある。
低解像度の画像で文字認識は、特許文献1で用いられているような、低解像度用の文字画像辞書を用いて行なうことができる。この場合、低解像度用の文字画像辞書は、高解像度用の文字画像辞書に比べて特徴が少ないため、低解像度用の文字画像辞書の作成に用いた画像に近い画像を入力することが、文字認識の精度向上につながる。低解像度の文字画像を学習した学習済みモデルを用いて文字認識を行う場合も同様である。しかしながら、低解像度の画像においては、ナンバープレートや文字の輪郭が不明瞭となりやすいため、文字のある範囲を正しく設定するのが難しい。このため、入力画像に対して文字認識処理の対象範囲を適切に設定することができず、正しい文字認識結果を得ることが難しい場合がある。
また、特許文献2および3のように、低解像度の画像に鮮明化処理を行った画像で文字認識を行う場合も、鮮明化処理の辞書作成や学習モデル作成に用いた画像に近い画像を入力することが、正しい鮮明化処理につながり、文字認識の精度向上につながる。
このような鮮明化処理の技術では、入力される低解像度の画像が適切に鮮明化される場合と、不適切に鮮明化される場合がある。これは、鮮明化処理における辞書作成や学習モデル作成に用いられる低解像度の画像及び高解像度の画像と、鮮明化処理を行うシステムに入力される低解像度の画像との間で、文字と背景との位置や大きさの関係や、文字の歪み具合が相違するためであると考えられる。しかしながら、低解像度の画像においては、ナンバープレートや文字の輪郭が不明瞭となりやすいため、鮮明化処理を行う範囲を正しく設定するのが難しい。このため、入力画像に対して鮮明化処理の対象範囲を適切に設定することができず、不適切な鮮明化処理が行われ、正しい文字認識結果を得ることが難しい場合がある。
このように、特許文献1~3は正しい文字認識結果を得るための技術であるが、低解像度の画像においては、文字認識や鮮明化の処理を行う範囲を適切に設定できなければ、正しい文字認識結果を得ることが難しい場合がある。斜め方向から撮影されたナンバープレートの画像を正面視画像に変換する処理等の文字認識に伴う他の処理でも、処理を行う範囲を適切に設定できなければ同様である。一方で、処理を行う範囲を適切に設定できれば正しい文字認識結果を得ることができる場合もある。そのため、処理を行う範囲の設定が異なる複数の文字認識結果を比較できることが好ましい。
また、文字認識処理や鮮明化処理には様々な方法があり、文字認識の対象が同じでもこれらの処理の方法が異なると、文字認識の結果が異なる場合がある。また、文字認識の対象に同じ方法の処理を行ったとしても、それぞれの処理においてパラメータの設定が異なる場合には、文字認識の結果が異なる場合もある。そのため、処理の方法やパラメータの設定値を異なるなど、文字認識の結果を得るまでの処理の過程が異なる複数の文字認識結果を比較できることが好ましい。
また、システムがナンバープレートに表示されている文字を認識するのではなく、システムがナンバープレートの画像の文字の部分を鮮明化し、操作者が目視で文字を読み取るようにしてもよい。この場合も、鮮明化を行う範囲の設定や鮮明化の方法が異なると、鮮明化の結果が異なる場合がある。そのため、鮮明化の結果を得るまでの処理の過程が異なる複数の鮮明化結果を比較できることが好ましい。
本発明では、複数の結果を容易に比較できる文字認識システム、文字鮮明化システム、文字鮮明化プログラム、文字鮮明化方法、及び文字鮮明化画像の表示装置を提供する。
(1)上記課題を解決する文字認識システムは、ナンバープレートに表示されている文字を認識する文字認識システムであって、前記ナンバープレートを含む入力画像を取得する画像取得部と、前記ナンバープレートに表示されている文字を認識する認識部と、前記認識部が前記文字を認識した結果を画面に表示する表示部と、1つの前記ナンバープレートに対する複数の前記結果を作成し、複数の前記結果を前記表示部に同時に表示させる制御部と、を備える。この構成によれば、複数の結果を容易に比較できる。
(2)上記文字認識システムにおいて、前記認識部は、前記入力画像を取得してから前記文字を認識した結果を得るまでの処理内容において少なくとも一部が異なる複数の処理方法を備え、前記制御部は、1つの前記ナンバープレートに対する前記処理内容が異なる複数の前記結果を前記表示部に同時に表示させる。この構成によれば、1つの入力画像に対して処理内容が異なる複数の結果が表示されるため、処理内容によって、どのように結果が変わるようになるのが分かる。
(3)上記文字認識システムにおいて、前記認識部は、前記入力画像に含まれる文字を認識する文字認識部を備え、前記文字認識部は、複数の文字認識方法を備え、1つの前記文字に対して前記複数の文字認識方法を用いて認識し、前記表示部には、前記複数の文字認識方法を用いて前記文字を認識した複数の結果が同時に表示される。この構成によれば、複数の方法を用いて文字を認識した場合の複数の結果について、操作者は、これら複数の結果を容易に比較できる。
(4)上記文字認識システムにおいて、前記認識部は、前記入力画像において前記文字を認識する範囲である文字範囲を設定する文字範囲設定部と、前記文字範囲内の文字を認識する文字認識部と、を備え、前記文字範囲設定部は、1つの文字に対して互いに異なる複数の文字範囲を設定し、前記文字認識部は、前記複数の文字範囲毎に文字の認識を行い、前記表示部には、前記複数の文字範囲毎に文字を認識した複数の結果が同時に表示される。この構成によれば、複数の文字範囲毎に文字を認識した場合の複数の結果について、操作者は、これら複数の結果を容易に比較できる。
(5)上記文字認識システムにおいて、前記認識部は、少なくとも前記入力画像の文字を含む範囲を鮮明化する鮮明化処理部と、前記鮮明化処理部が鮮明化した前記入力画像に含まれる文字を認識する文字認識部と、を備え、前記鮮明化処理部は、複数の鮮明化方法を備え、1つの前記範囲に対して前記複数の鮮明化方法を用いて鮮明化し、前記文字認識部は、前記複数の鮮明化方法毎に鮮明化された前記入力画像に含まれる文字を認識し、前記表示部には、前記複数の鮮明化方法毎に文字を認識した複数の結果が同時に表示される。この構成によれば、複数の鮮明化方法を用いて鮮明化し入力画像に含まれる文字を認識した場合の複数の結果について、操作者は、これら複数の結果を容易に比較できる。
(6)上記文字認識システムにおいて、前記認識部は、前記入力画像において鮮明化を行なう範囲である鮮明化範囲を設定する鮮明化範囲設定部と、少なくとも前記鮮明化範囲内の画像を鮮明化する鮮明化処理部と、前記鮮明化処理部が鮮明化した前記入力画像に含まれる文字を認識する文字認識部と、を備え、前記鮮明化範囲設定部は、少なくとも1つの前記文字に対して互いに異なる複数の鮮明化範囲を設定し、前記鮮明化処理部は、前記複数の鮮明化範囲毎に前記入力画像を鮮明化して複数の鮮明化された文字画像を作成し、前記文字認識部は、前記複数の前記鮮明化された文字画像毎に文字の認識を行い、前記表示部には、前記複数の前記鮮明化された文字画像毎に文字を認識した複数の結果が同時に表示される。この構成によれば、複数の鮮明化範囲毎に入力画像を鮮明化して複数の鮮明化された文字画像が作成され、複数の鮮明化された文字画像毎に文字の認識が行われ、かつ表示部に、複数の鮮明化された文字画像毎に文字を認識した複数の結果が同時に表示されるため、操作者は、これら複数の結果を容易に比較できる。
(7)上記文字認識システムにおいて、文字を認識した結果の信頼度を算出する信頼度算出部をさらに備え、前記表示部には、前記文字を認識した結果と対応する信頼度とが表示される。この構成によれば、複数の結果に対応する信頼度を参照して、複数の結果を比較できる。
(8)上記文字認識システムにおいて、前記表示部には、前記複数の結果とそれぞれの前記結果に対応する前記入力画像の少なくともナンバープレートの領域とが同時に表示される。この構成によれば、複数の結果と入力画像の少なくともナンバープレートの領域とを同時に確認できる。
(9)上記文字認識システムにおいて、前記表示部には、前記複数の結果とそれぞれの前記結果に対応する鮮明化された文字画像と前記入力画像の少なくともナンバープレートの領域とが同時に表示される。この構成によれば、複数の結果と鮮明化された文字画像と入力画像の少なくともナンバープレートの領域とを同時に確認できる。
(10)上記文字認識システムにおいて、前記表示部には、1つの前記入力画像に対して、車両番号を認識した複数の結果が全て一致しないとき、前記複数の結果が同時に表示される。この構成によれば、複数の結果が全て一致しない場合に、複数の結果が同時に表示されるため、複数の結果が全て一致していないこと(複数の結果のいずれも他のいずれの結果とも一致しないこと)を把握できる。
(11)上記文字認識システムにおいて、さらに、1つの入力画像に対して得られた複数の結果を出力する出力部を備える。
この構成によれば、複数の結果を外部に出力できる。
(12)上記課題を解決する文字認識プログラムは、計算機に、ナンバープレートに表示されている文字を認識させるための文字認識プログラムであって、前記ナンバープレートを含む入力画像を取得させる第1手順と、前記ナンバープレートに表示されている文字を認識する第2手順と、1つの前記ナンバープレートに対する複数の結果を表示部に同時に表示させる第3手順と、を含む。この構成によれば、複数の結果が同時に表示されるため、複数の結果を容易に比較できる。
(13)上記課題を解決する文字認識方法は、ナンバープレートに表示されている文字を認識するために文字認識システムが実行する文字認識方法であって、前記ナンバープレートを含む入力画像を取得させる第1ステップと、前記ナンバープレートに表示されている文字を認識する第2ステップと、1つの前記ナンバープレートに対する複数の結果を表示部に同時に表示させる第3ステップと、を含む。この構成によれば、複数の結果が同時に表示されるため、複数の結果を容易に比較できる。
(14)上記課題を解決する文字認識結果の表示装置は、ナンバープレートに表示されている文字を認識した結果を表示する文字認識結果の表示装置であって、前記文字認識結果を画面に表示する表示部と、1つの前記ナンバープレートに対して前記文字を認識した結果を得るまでの処理内容が異なる複数の前記文字認識結果を得て、複数の前記文字認識結果を前記表示部に同時に表示させる制御部と、を備える。この構成によれば、複数の結果が同時に表示されるため、複数の結果を容易に比較できる。
(15)上記課題を解決する文字鮮明化システムは、ナンバープレートに表示されている文字を鮮明化する文字鮮明化システムであって、前記ナンバープレートを含む入力画像を取得する画像取得部と、前記ナンバープレートに表示されている文字を鮮明化する鮮明化処理部と、前記鮮明化処理部が前記文字を鮮明化した結果を画面に表示する表示部と、1つの前記ナンバープレートに対する複数の前記結果を作成し、複数の前記結果を前記表示部に同時に表示させる制御部と、を備える。この構成によれば、鮮明化された複数の画像が同時に表示されるため、複数の結果を容易に比較できる。
(16)上記課題を解決する文字鮮明化プログラムは、計算機に、ナンバープレートに表示されている文字を鮮明化させる文字鮮明化プログラムであって、前記ナンバープレートを含む入力画像を取得させる第1手順と、前記ナンバープレートに表示されている文字を鮮明化させる第2手順と、前記文字を鮮明化した結果を画面に表示させる第3手順と、1つの前記ナンバープレートに対する複数の前記結果を作成させ、複数の前記結果を表示部に同時に表示させる第4手順と、を含む。この構成によれば、鮮明化された複数の画像が同時に表示されるため、複数の結果を容易に比較できる。
(17)上記課題を解決する文字鮮明化方法は、ナンバープレートに表示されている文字を鮮明化するために文字認識システムが実行する文字鮮明化方法であって、前記ナンバープレートを含む入力画像を取得する第1ステップと、前記ナンバープレートに表示されている文字を鮮明化する第2ステップと、前記文字を鮮明化した結果を画面に表示する第3ステップと、1つの前記ナンバープレートに対する複数の前記結果を作成し、複数の前記結果を表示部に同時に表示させる第4ステップと、を含む。この構成によれば、鮮明化された複数の画像が同時に表示されるため、複数の結果を容易に比較できる。
(18)上記課題を解決する文字鮮明化画像の表示装置は、ナンバープレートに表示されている文字を鮮明化した鮮明化画像を表示する文字鮮明化画像の表示装置であって、前記鮮明化画像を画面に表示する表示部と、1つの前記ナンバープレートに対して前記文字を鮮明化した鮮明化画像を得るまでの処理内容が異なる複数の前記鮮明化画像を得て、複数の前記鮮明化画像を前記表示部に同時に表示させる制御部と、を備える。この構成によれば、鮮明化された複数の画像が同時に表示されるため、複数の結果を容易に比較できる。
上記文字認識システム、文字認識プログラム、文字認識方法、文字認識結果の表示装置、文字鮮明化システム、文字鮮明化プログラム、文字鮮明化方法、及び文字鮮明化画像の表示装置によれば、複数の結果を容易に比較できる。
文字認識システムのブロック図。 文字認識システムの表示部に表示される画面の図。 画像変換にかかる対象範囲の画像と正面視画像との関係を示す模式図。 正面視画像において文字の位置を示す模式図。 1つの文字に対する複数の文字範囲を示す模式図。 文字認識結果を示す図。 文字認識システムが実行する文字認識処理のフローチャート。 文字認識システムを用いて行う、文字認識の手順を示すフローチャート。 文字認識システムに接続される表示部に表示される画面について、他の例の図。 文字認識システムに接続される表示部に表示される画面について、他の例の図。 画像変換にかかる対象範囲の画像と正面視画像との関係について、他の例の模式図。
図1~図8を参照して、文字認識システム1の一実施形態について説明する。なお、以下では、文字とは、アラビア数字、アルファベット、ひらがな、カタカナ、漢字、ギリシャ文字、アラビア文字、ハングル文字、ローマ数字、記号、等の文字を示す。
文字認識システム1は、車両のナンバープレート20に表示される文字を認識する。
文字認識システム1は、コンピュータにプログラムがインストールされたものとして構成される。プログラムがインストールされたコンピュータは、本実施形態にかかる文字認識システム1に相当する。このような文字認識システム1は、次のように構成される。
図1に示されるように、文字認識システム1は、画像取得部2と、表示部3と、記憶部4と、入力部5と、制御部6と、画像変換部7と、画像拡大部8と、認識部10と、を備える。文字認識システム1は、さらに、結果形成部15(後述参照)と、信頼度算出部16(後述参照)とを備える。
画像取得部2は、撮影画像を取得する。画像取得部2により、文字認識の対象となる画像を含む撮影画像が、入力画像IAとして文字認識システム1に取り込まれる。例えば、車両のナンバープレート20が含まれる画像が、入力画像IAとして文字認識システム1に取り込まれる。入力画像IAは、画像取得部2が取得した静止画像または動画像から操作者の操作により選択される。
画像取得部2として、例えば、DVDやUSBメモリ等の記憶媒体から情報を取り込む媒体読取装置、LANまたはインターネットを介して他の情報端末から情報を取得する情報取得装置、無線を介して他の情報端末から情報を取得する無線通信装置等が挙げられる。画像取得部2により取り込まれる情報として、例えば、監視カメラにより撮影された静止画像または動画像、車両搭載のドライブレコーダにより記録された静止画像または動画像、スマートフォンで撮影された静止画像または動画像、ビデオカメラで撮影された動画像、デジタルスチルカメラで撮影された静止画像等が挙げられる。
表示部3は、入力画像IAの少なくとも一部を表示する。表示部3は、図2に示すように、画像取得部2により取り込まれた入力画像IA、入力画像IAにおいて指定された切出範囲AJの正面視画像IF(後述参照)、認識部10により得られた文字認識の結果、等を表示する。
記憶部4は、画像取得部2により取得された静止画像等を記憶する。また、画像変換部7が画像変換に用いる画像変換用情報や、文字範囲設定部11等が処理の対象範囲を設定するために用いる対象位置情報を記憶する(後述参照)。また、記憶部4は、認識部10により得られた文字認識の結果を記憶する。
入力部5は、表示部3に表示された入力画像IAにおいて、入力画像IA上の位置を指定する操作を受け付ける装置である。具体的には、入力部5は、入力画像IAにおいて切出範囲AJ(後述参照)を指定するポインタPTの位置を入力するための操作を受け付ける。入力部5の例として、マウス、タッチパッド、タッチパネル等が挙げられる。
制御部6は、画像取得部2と、表示部3と、記憶部4と、入力部5と、制御部6と、画像変換部7と、画像拡大部8と、認識部10と、結果形成部15と、信頼度算出部16とを制御する。また、制御部6は、表示部3に出力する情報を制御する。例えば、制御部6は、少なくとも入力画像IAと拡大変換画像IC(後述参照)とを表示部3の同じ画面DSに表示させる。同じ画面DSとは、複数の画面DSにおいて同時に表示させる場合を含む。また、制御部6は、文字範囲ACが正面視画像IF上で視認で確認可能であるように文字範囲ACを表示部3に表示する。
図2に示されるように、拡大変換画像ICは、ナンバープレート20の正面に正対した位置から見た正面視画像であって、所定の縦幅及び横幅に拡大された画像である。ナンバープレート20の正面とは、一連指定番号などの文字が表示されている面である。拡大変換画像ICとして表示される正面視画像IFは、入力画像IAにおいてナンバープレート20に対応する部分が画像変換部7の処理により正面視画像に変換された画像である。ここでは、拡大変換画像ICの縦横の比率(縦寸法と横寸法との比率)は、ナンバープレート20の縦横の比率と等しいが、後述の文字範囲AC等が確認できれば、任意に縦横の比率を設定してもよい。
拡大変換画像ICは、後述するように、指定枠IB内の画像(切出範囲AJの画像)が画像変換部7により画像変換がされて、かつ画像拡大部8により拡大されることにより、形成される。
さらに、制御部6は、入力画像IA上に、切出範囲AJを指定するための指定枠IBを表示する。指定枠IBは、入力画像IAに重ねられる。後述のように、指定枠IBの形状は、入力部5を介する操作者の操作により、変更され得る。
さらに、制御部6は、拡大変換画像IC上に文字枠IDを表示する。文字枠IDは、拡大変換画像ICにおいて文字範囲ACを示す画像を含む。具体的には、文字枠IDは、矩形の4つの枠により構成される。枠は、文字範囲ACを示す。4つの枠(文字範囲AC)は、拡大変換画像ICにおいてナンバープレート20に表示される自動車登録番号のうち4桁の一連指定番号が位置するところで、1つの桁に1つの枠が対応するように配置される。操作者は、拡大変換画像ICにおける文字枠IDの位置(各文字枠IDの位置)と、拡大変換画像ICの一連指定番号とを見比べることで、入力画像IAに対して行った切出範囲AJの指定の正確さを確認できる。
制御部6は、入力部5が位置を変更する操作を受け付けると、変更された位置に応じて画像変換部7が変更した正面視画像IFと文字範囲設定部11が変更した文字範囲ACとを、表示部3に表示する。これにより、入力部5が受け付けた位置に応じた正面視画像IFが表示部3に表示されるとともに、正面視画像IFに文字範囲ACが表示される。このため、操作者は、指定の切出範囲AJについて、切出範囲AJの変更した後、直ぐに、切出範囲AJが画像変換されかつ拡大された画像(すなわち正面視画像IF)を視認できる。
さらに、制御部6は、結果形成部15(後述参照)により形成された後述の文字認識結果を表示部3等に出力する。具体的には、図6に示すように、制御部6は、1つのナンバープレート20に対する複数の結果を表示部3の同じ画面DSに同時に表示させる。例えば、1つのナンバープレート20に対する処理内容が異なる場合には、制御部6は、1つのナンバープレート20に対する処理内容が異なる複数の結果を表示部3の同じ画面DSに同時に表示させる。表示部3は、認識部10が文字を認識した結果を画面DSに表示する。
記憶部4は、画像変換用情報として、ナンバープレート20の正面視の形状(以下、「正面視形状」)を記憶する。正面視形状とは、ナンバープレート20の正面に正対した位置から当該ナンバープレート20を見たときの形状を示す。本実施形態では、文字認識の対象となる対象物は、所定の国のナンバープレート20である。記憶部4は、所定の国のナンバープレート20の正面視形状を記憶する。
具体的には、記憶部4は、画像変換用情報として、次のようにナンバープレート20をXY座標系に配置したときの、すなわち、正面からみたときのナンバープレート20の特徴部分の位置座標を記憶する。
図4を参照して、直交座標系における、ナンバープレート20の配置の一例を説明する。ナンバープレート20の左下の隅21が原点に配置され、左下の隅21を通る横辺がX軸に沿い、かつ、左下の隅21を通る縦辺がY軸に沿うように、ナンバープレート20が配置される。特徴部分とは、ナンバープレート20において形状に特徴がある部分を示す。例えばナンバープレート20の特徴部分は、外形の4つの隅21、ナンバープレート20を車両に締結するためのボルト22の位置等である。本実施形態では、記憶部4は、ナンバープレート20の外形の4つの隅21を特徴部分として、4つの隅21の位置座標を記憶する。
また、記憶部4は、対象位置情報として、ナンバープレート20における特徴部分の位置とナンバープレート20に表示されている少なくとも1つの文字の位置との位置関係を記憶する。本実施形態では、文字の位置PCは、一連指定番号の文字の位置である。そして、記憶部4は、特徴部分としての左下の隅21(原点)と、4桁の一連指定番号それぞれの位置PCとの関係を記憶する。具体的には、記憶部4は、上述のXY座標系のおける4桁の一連指定番号の位置PCの位置座標を記憶する。これらの位置PCは、拡大変換画像ICにおいて文字範囲ACを設定するときに用いられる。対象位置情報は、拡大変換画像ICの縦横の比率に応じて設定される。
図3を参照して、画像変換部7について説明する。
画像変換部7は、指定枠IBで指定された切出範囲AJの画像を正面視画像IFに変換する。画像変換部7による画像変換は、後述の文字範囲ACの設定前に行われる。正面視画像IFは、上述したように、ナンバープレート20の正面に正対した位置から見た画像である。具体的には、画像変換部7は、射影変換により、指定枠IBで指定された切出範囲AJの画像を正面視画像IFに変換する。
画像変換部7により変換される対象範囲は、次のように指定される。本実施形態では、変換の対象範囲は、切出範囲AJである。
入力画像IAにおいて切出範囲AJは、指定枠IBの操作により指定される。指定枠IBは、4つのポインタPTにより構成される。本実施形態では、指定枠IBは、4つのポインタPTを有する。ポインタPTは、入力部5での操作に基づいて位置変更可能である。ポインタPTは、操作者が後述の特徴部分を指定するためのツールである。ポインタPTにより指定されるべき特徴部分は、ナンバープレート20の正面視形状で特徴がある部分であってかつ当該部分のうちで予め画像変換部7による変換処理の基準点として設定されている部分である。本実施形態では、ナンバープレート20の外形の4つの隅21が、特徴部分として設定されている。具体的には、指定枠IBは、4つのポインタPTを有し、四角形を呈する。指定枠IBは、入力部5の操作により形状が変更される。具体的には、指定枠IBは、4つのポインタPTと、4つのポインタPTを接続する線分とにより構成される。ポインタPTは、入力部5の操作により画面DS上で移動する。4つのポインタPTの位置関係により、指定枠IBの形状が決まる。
画像変換部7は、設定された対象範囲の画像を次のように射影変換する。本実施形態では、変換の対象範囲は、切出範囲AJである。
4つのポインタPTは、それぞれ、操作者によって、ナンバープレート20の4つの隅21に対応付けする。4つのポインタPTの位置座標と、正面からみたナンバープレート20の4つの特徴部分(本実施形態ではナンバープレート20の4つの隅21の位置)の位置座標とが対応する。画像変換部7は、4つのポインタPTの位置座標とそれぞれに対応する正面からみたナンバープレート20の特徴部分の位置座標とに基づいて、射影変換を表す行列を形成する。そして、画像変換部7は、射影変換を表す行列を用いて、切出範囲AJの画像を正面視画像IFに変換する。このようにして、切出範囲AJの画像が、ナンバープレート20を正面視したときの正面視画像IFに変換される。
さらに、画像拡大部8は、当初の切出範囲AJの面積よりも大きい面積となるように正面視画像IFを拡大する。好ましくは、画像拡大部8は、予め決まった縦幅及び横幅の大きさに拡大される。
認識部10は、ナンバープレート20に表示されている文字を認識する。具体的には、入力画像IAから切り出されたナンバープレート20の画像の少なくとも数字部分を、鮮明化処理した後、文字認識処理を行う。認識部10は、文字範囲設定部11と、範囲生成部12、鮮明化処理部13と、文字認識部14と、を備える。広い意味では、認識部10に上述の画像変換部7と画像拡大部8とを含めてもよい。
認識部10は、入力画像IAを取得してから文字を認識した結果を得るまでの処理内容が少なくとも一部において異なる複数の処理を備える。例えば、鮮明化処理のアルゴリズムが異なる、文字認識処理のアルゴリズムが異なる、等である。また、処理の対象範囲を違えて鮮明化処理や文字認識処理を行う、等である。
文字範囲設定部11は、入力部5を介して指定されたナンバープレート20の特徴部分の位置と記憶部4が記憶する対象位置情報とにもとづいて、文字を認識する対象範囲として入力画像IAに1つの文字範囲ACを設定する。文字範囲ACとは、文字認識処理の対象範囲である。具体的には、文字範囲設定部11は、上述の拡大変換画像ICにおいて、特徴部分の位置と対象位置情報である文字の位置との位置関係に基づき、一連指定番号の各桁の文字それぞれに文字範囲ACを1つずつ設定する。このようにして、複数の文字認識の対象範囲(文字範囲AC)が生成される。
範囲生成部12は、入力部5を介して指定されたナンバープレート20の特徴部分の位置に基づき、あるいは、特徴部分の位置に基づいて文字範囲設定部11によって設定された文字範囲ACに基づき、文字認識の対象となる文字の1つずつに対して、文字認識の対象範囲として互いに異なる複数の対象範囲を生成する。例えば、文字範囲設定部11により設定された1つの文字範囲ACが基準の文字範囲ACとされ、範囲生成部12は基準の文字範囲ACに基づいて、複数の文字範囲ACを設定する。
図5を参照して、基準の文字範囲ACに基づき、複数の文字範囲ACが設定される例を説明する。図5に示されるように、1つの文字に対して、複数の文字範囲ACが設定される。具体的には、一連指定番号の各桁の文字それぞれに複数の文字範囲ACが設定される。複数の文字範囲ACのそれぞれは、基準の文字範囲ACに対して位置や大きさが僅かに相違する(図5参照)。このような複数の文字範囲ACの設定によれば、1つの文字に対する文字認識を、文字範囲ACが異なる処理内容で行うことが可能になる(後述参照)。なお、画面DSにおいて示される文字範囲ACは、所定の1つである(図2参照)。
鮮明化処理部13は、入力画像IAに関して設定された鮮明化範囲の画像の解像度を高める鮮明化処理を行う。ここでは、鮮明化処理部13は、鮮明化処理を行う鮮明化範囲とし文字範囲ACを用い、上述の拡大変換画像ICにおいて、文字範囲AC内の画像の文字の解像度を高める。なお、ここでいう解像度は文字が精細に描写されている程度を表すものである。
本実施形態では、鮮明化処理部13は、鮮明化処理の一つである、ニューラルネットワークを用いた機械学習による鮮明化処理を行う。ニューラルネットワークを用いた機械学習では、低解像度の画像と、低解像度の画像に対応する高解像度の画像のペアを機械学習して学習済みモデルが形成される。そして、学習済みモデルを用いて鮮明化処理を行い、画像を鮮明化する。
なお、鮮明化処理部13は、上記の鮮明化処理に加えて、例えば、ヘイズ除去、ダークチャネル処理、エッジ保存フィルタ、バイラテラルフィルタ、ガイデッドフィルタ等による画像の鮮明化を行ってもよい。また、鮮明化処理部13は、複数の文字範囲AC内あるいは複数の鮮明化範囲の画像を一度に鮮明化してもよく、また、鮮明化の対象範囲の全体を鮮明化してもよい。
文字認識部14は、文字範囲ACそれぞれについて、文字認識を行う。文字認識部14は、所定の文字認識手段を用いて文字範囲ACの画像から文字を認識する。文字認識手段の例として、文字と文字画像との関係を学習した学習済みモデルを利用するもの、文字画像辞書を用いたパターンマッチングにより文字を認識するもの等が挙げられる。
本実施形態では、学習済みモデルに基づいて文字画像から文字を認識する。学習済みモデルは、ニューラルネットワーク型の学習装置が学習用データに基づいて学習することにより学習装置が形成するモデルである。学習用の教師データは、文字画像と文字とのペアの群である。
文字認識部14は、一連指定番号の各桁の文字に設定されている文字範囲ACそれぞれについて、文字範囲ACの画像の文字認識を行う。
なお、範囲生成部12が生成した複数の対象範囲が設定されている場合は、例えば、一連指定番号が4桁であって、各桁の文字に5つの文字範囲ACが設定されている場合は、1つの桁について5つの文字認識結果が得られる。
具体的には、一連指定番号の各桁の文字それぞれについて、第1文字範囲AC1~第5文字範囲AC5について文字認識を行う。一連指定番号の各桁の文字それぞれを第1文字範囲AC1で文字認識を行い、これによって得られた結果は、第1文字範囲AC1での文字認識結果として記憶部4に記憶される。以下、同様に第2文字範囲AC2での文字認識結果、第3文字範囲AC3での文字認識結果、第4文字範囲AC4での文字認識結果、及び第5文字範囲AC5での文字認識結果が記憶部4に記憶される。
結果形成部15は、ナンバープレート20に対して行った文字認識の結果を所定の表示形式にまとめる。
上述のように、文字認識部14が、一連指定番号の各桁の文字それぞれで第1文字範囲AC1~第5文字範囲AC5について文字認識を行っている場合、異なる結果が得られる場合がある。このような場合、例えば、次のように、文字認識の結果をまとめる。
結果形成部15は、第1文字範囲AC1~第5文字範囲AC5での文字認識結果が次のように表示部3の画面DSに表示されるように、データを形成する。
図6を参照して、結果形成部15により形成されたデータの表示例を説明する。画面DSには、1行目には、第1文字範囲AC1での文字認識結果が表示される。具体的には、第1行目第1列目には、画像変換部7で変換され、画像拡大部8で拡大された後の拡大変換画像ICが表示される。第1行目第2列目には、鮮明化後の画像が表示される。第1行目第3列目には、文字認識の結果が示される。さらに、文字認識の結果の下には、文字認識の信頼度(後述参照)が表示される。これと同様に、2行目には、第2文字範囲AC2での文字認識結果が表示される。3行目には、第3文字範囲AC3での文字認識結果が表示される。4行目には、第4文字範囲AC4での文字認識結果が表示される。5行目には、第5文字範囲AC5での文字認識結果が表示される。このように、文字認識システム1は、1つのナンバープレート20に対する複数の結果を表示部3の同じ画面DSに並べて同時に表示する。このような表示により、一目で、処理内容が異なる複数の結果を把握できる。
信頼度算出部16は、文字認識の信頼度を算出する。例えば、信頼度は、文字認識により認識された文字の基準画像と、正面視画像である拡大変換画像IC又は鮮明化後の画像における文字範囲ACとの類似度を求め、この類似度を信頼度としてもよい。この場合、ナンバープレート20を高解像度で撮像して基準画像を作成するとよい。
以上では、鮮明化範囲として文字範囲ACを用いたが、鮮明化範囲設定部が、入力部5を介して指定されたナンバープレート20の特徴部分の位置と記憶部4が記憶する対象位置情報とにもとづいて、入力画像IAにおいて鮮明化を行なう範囲である鮮明化範囲を設定してもよい。具体的には、鮮明化範囲設定部は、上述の拡大変換画像ICにおいて、特徴部分の位置と対象位置情報である文字の位置との位置関係に基づき、一連指定番号の各桁の文字それぞれに鮮明化範囲を1つずつ設定する。このようにして、複数の鮮明化範囲が生成される。
更に、鮮明化範囲設定部は、少なくとも1つの文字に対して互いに異なる複数の鮮明化範囲を設定してもよい。具体的には、範囲生成部12を用いて、入力部5を介して指定されたナンバープレート20の特徴部分の位置に基づき、あるいは、特徴部分の位置に基づいて鮮明化範囲設定部によって設定された鮮明化範囲に基づき、鮮明化の対象となる文字の領域に対して、鮮明化の対象範囲として互いに異なる複数の対象範囲を生成する。例えば、鮮明化範囲設定部により設定された1つの鮮明化範囲が基準の鮮明化範囲とされ、範囲生成部12は基準の鮮明化範囲に基づいて、複数の鮮明化範囲を設定する。
1つの文字に対して複数の対象範囲が設定されている場合は、鮮明化処理部はそれぞれの鮮明化範囲の画像を鮮明化する。そして、文字認識部14は、鮮明化された各画像について文字認識処理を行う。このようにして、複数の文字認識結果が得られる。なお、鮮明化範囲設定部は、一連指定番号の各桁の文字の画像それぞれに鮮明化範囲を設定してもよいし、一連指定番号の全桁を含む画像に鮮明化範囲を設定してもよい。なお、全桁を含む画像に鮮明化範囲を設定した場合は、文字認識処理の必要に応じて、各桁毎に鮮明化された画像を分割してもよい。
図7を参照して、文字認識システム1の動作を説明する。
文字認識システム1は、次の文字認識処理を実行する。文字認識処理は、第1ステップ~第5ステップを有する。
第1ステップS1では、文字認識システム1は、入力画像IAを表示部3に表示した状態で、入力部5の操作に基づくポインタPTの操作を受け付ける。文字認識システム1は、ポインタPTの位置座標を記憶する。そして、ポインタPTの位置座標が変更される都度、文字認識システム1は、入力画像IAにおけるポインタPTの位置座標を更新する。ポインタPTの更新に伴って、入力画像IAに表示される指定枠IBも更新される。
第2ステップS2では、文字認識システム1は、入力部5の操作により入力画像IAに対して切出範囲AJが設定されることに基づいて切出範囲AJの画像を取得し、切出範囲AJの画像を記憶部4に記憶する。具体的には、文字認識システム1は、入力画像IAにおいて、指定枠IBで指定された範囲を切出範囲AJの画像として記憶部4に記憶する。指定枠IBの形状が変更され、切出範囲AJが再設定されると、記憶装置において切出範囲AJの画像が更新される。
第3ステップS3では、文字認識システム1は、切出範囲AJの画像が更新される都度、切出範囲AJを画像変換部7により正面視画像IFに変換する。表示部3の画面DSには、正面視画像IFが拡大変換画像ICとして表示される(図2参照)。
第4ステップS4では、文字認識システム1は、切出範囲AJの画像の正面視画像IFに対して、文字範囲ACを設定する。本実施形態では、範囲生成部12が生成した複数の対象範囲に基いて、文字認識システム1は、1つの文字に対して、位置が異なる複数の文字範囲ACを設定する(図5参照)。
第5ステップS5では、文字認識システム1は、文字範囲ACの画像を個々に鮮明化処理部13で鮮明にし、鮮明にした文字範囲ACの画像から文字を認識する。具体的には、1つの文字に対して設定された複数の文字範囲ACそれぞれについて鮮明化処理を行い文字を認識する。
さらに、文字認識システム1は、操作者の所定操作(以下、「結果表示操作」)に基づいて、文字範囲ACの画像について行った文字認識の結果を表示部3に出力する(図6参照)。具体的には、文字認識システム1は、結果形成部15により文字認識結果を所定の表示形式に纏め、所定の表示形式に纏められた文字認識の結果を表示部3に表示する。
図8を参照して、文字認識の手順について説明する。第1ステップS11において、操作者が文字認識システム1に入力画像IAを入力する。そうすると、第2ステップS12において、文字認識システム1は、入力画像IAを取得し、記憶部4に記憶する。そして、文字認識システム1は、入力画像IAを表示部3に表示する。
第3ステップS13において、操作者は、表示部3に表示される入力画像IAを視認しつつ、入力部5を操作して切出範囲AJを指定する。
具体的には、次のように、ナンバープレート20の位置指定(切り出し位置指定を兼ねる)を行う。指定枠IBを操作することにより、入力画像IAにおいてナンバープレート20の四つの隅21を指定する。
切出範囲AJが指定されると、第4ステップS14において、文字認識システム1は、切出範囲AJの画像を正面視画像IFに変換する。また、文字認識システム1は、正面視画像IFにおける個々の文字に対して複数の文字範囲ACを設定する。所定の文字範囲ACの文字枠IDは、正面視画像IFに重ねられて表示される。
操作者は、正面視画像IFにおける文字枠IDの位置から、切り出し位置(すなわち切出範囲AJの指定)を評価できる。入力画像IAにおいて、ナンバープレート20の形状が歪になっているため、ナンバープレート20を正確に切り出し難い場合がある。この場合において、正確に、切り出しが行われているか否かを確認し難い。この点、正面視画像IFが表示されているため、正確に切り出しているか否かを確認できる。正確に切り出しが行われていない場合、操作者は、切出範囲AJを再度指定できる。なお、切り出し(すなわち、切出範囲AJの指定)が正確に行われているか否かの判定を視認で行うのではなく、自動演算処理によって行ってもよい。
また、切出範囲AJが指定されると、文字認識システム1により、正面視画像IFにおける個々の文字に対して複数の文字範囲ACが設定される。これら文字範囲ACは、切出範囲AJの画像から切り出されて、記憶部4に記憶される。
第5ステップS15において、操作者は、所定操作により、文字認識システム1に「文字認識処理」を実行させる。この実行に基づいて、図7を用いて説明したとおり、文字認識システム1は、鮮明化処理部13の処理により、複数の文字範囲ACの画像それぞれを鮮明化する。そして、文字認識システム1は、鮮明にされた複数の文字範囲ACの画像それぞれについて文字認識する。
第6ステップS16において、操作者は、結果表示操作を行うことにより、文字認識の結果を表示部3に表示する。
次に、操作者によって結果表示操作が行われると、第7ステップS17において、文字認識システム1は、結果形成部15により形成された文字認識結果を表示部3に表示する。
本実施形態では、ナンバープレート20についての1つの入力画像IAについて、処理内容が異なる設定が行われ、鮮明化処理及び文字認識が行われている。ここで、処理内容が異なる設定とは、本実施形態の例では、個々の文字に対して複数の文字範囲ACが設定されていることである。具体的には、ナンバープレート20の各文字について、上述の第1文字範囲AC1~第5文字範囲AC5が設定されている。表示部3には、異なる文字範囲ACの設定毎に、ナンバープレート20の一連指定番号の文字認識の結果が並列表示される(図6参照)。すなわち、表示部3には、異なる設定毎に、複数の結果が並列表示される。
このように、操作者は、表所装置の画面DS上において、切出範囲AJを指定することで、切出範囲AJの文字(ナンバープレート20の文字)について、複数の結果を得ることができる。
次に、文字認識システム1の第1の作用について説明する。
従来の自動の文字認識技術は、入力画像IAに対して自動的に文字を抽出し、その文字に対して自動的に文字範囲ACを設定、その文字範囲ACの画像の文字認識を行う。
しかし、文字認識では、対象となる画像によって認識結果が変わる。例えば、元画像が低解像度であるとき、元画像が同じであっても、文字範囲ACの指定の仕方により、文字認識の結果が相違することがある。特に、文字範囲ACに対して上述のような鮮明化処理を行う場合、文字範囲ACの指定の仕方によって、鮮明化処理による鮮明化の結果が相違する。これは、鮮明化処理において文字範囲ACの画像が異なるからである。そして、鮮明化の結果が相違すると、その後の文字認識の結果も相違することになる。
したがって、信頼度が高い結果を得るためには、文字範囲ACを適切に設定する必要がある。一方、従来のように自動で文字を抽出する場合、適切に文字範囲ACが設定されていない場合がある。さらに、文字範囲ACの設定の状態を操作者が知る手段もない。このように、従来の自動の文字認識技術では、不適切な文字範囲ACの設定で、文字認識が行われている虞がある。
そこで、本実施形態では、ナンバープレート20の一連指定番号に対して適切な文字範囲ACを指定できるように、文字認識システム1は、切出範囲AJを指定するための入力操作を受け付ける入力部5を備える。入力部5の操作により、画面DS上で、切出範囲AJの指定枠IBの形状が任意に可能である。さらに、ナンバープレート20の拡大変換画像IC上には、一連指定番号の各桁に文字枠IDが表示されているため、操作者は、拡大変換画像ICにおいて文字が存在しそうなところと文字枠IDとを比較できる。これにより、文字範囲ACを適切に設定できる。この結果、従来の自動の文字認識技術に比べて、信頼度の高い文字認識結果を得ることができる。
次に、文字認識システム1の第2の作用について説明する。
従来の自動の文字認識技術は、入力画像IAに対して自動的に文字を抽出し、その文字に対して自動的に文字範囲ACを設定、その文字範囲ACの画像の文字認識を行う。
しかし、従来の自動の文字認識技術では、1つの入力画像IAに対して対象範囲は1通りであり、結果も1通りとなる。一方、元の入力画像IAの不鮮明である場合、ナンバープレート20に表示されている文字は事実上、正確に特定できない。このため、そのナンバープレート20から推定される結果は複数であることが好ましい。
そこで、文字認識システム1は、1つのナンバープレート20に対する複数の結果を表示部3の同じ画面DSに表示させる。このため、操作者は、同じ画面DSにおいて、複数の結果を比較できる。
以下に、文字認識システム1の効果を説明する。
(1)文字認識システム1の制御部6は、1つのナンバープレート20に対する複数の結果を作成し、複数の結果を表示部3に同時に表示させる。この構成によれば、複数の結果を容易に比較できる。
(2)上記文字認識システム1において、認識部10は、入力画像IAを取得してから文字を認識した結果を得るまでの処理内容において少なくとも一部が異なる複数(種類)の処理方法を備える。制御部6は、1つのナンバープレート20に対する処理内容が異なる複数の結果を表示部3に同時に表示させる。上記実施形態では、入力画像IAの取得から文字を認識した結果を得るまでにおいて、1つの文字に対して複数の文字範囲ACを設定して、1つ文字に対して処理内容が異なる複数の処理を行っている。制御部6は、1つのナンバープレート20に対する処理内容が異なる複数の結果を表示部3に同時に表示させる。この構成によれば、1つの入力画像IAに対して処理内容が異なる複数の結果が表示されるため、処理内容によって、どのように結果が変わるようになるのが分かる。
(3)上記文字認識システム1において、表示部3には、複数の文字認識方法を用いて文字を認識した複数の結果が同時に表示される。この構成によれば、複数の方法を用いて文字を認識した場合の複数の結果について、操作者は、これら複数の結果を容易に比較できる。
(4)上記文字認識システム1において、文字範囲設定部11は、1つの文字に対して互いに異なる複数の文字範囲ACを設定し、文字認識部14は、複数の文字範囲AC毎に文字の認識を行う。表示部3には、複数の文字範囲AC毎に文字を認識した複数の結果が同時に表示される。この構成によれば、複数の文字範囲AC毎に文字を認識した場合の複数の結果について、操作者は、これら複数の結果を容易に比較できる。
(5)上記文字認識システム1において、鮮明化処理部13は、複数の鮮明化方法を備えてもよい。この場合、鮮明化処理部13は、1つの範囲に対して複数の鮮明化方法を用いて鮮明化する。文字認識部14は、複数の鮮明化方法毎に鮮明化された入力画像IAに含まれる文字を認識する。表示部3には、複数の鮮明化方法毎に文字を認識した複数の結果が同時に表示される。この構成によれば、複数の鮮明化方法を用いて鮮明化し入力画像IAに含まれる文字を認識した場合の複数の結果について、操作者は、これら複数の結果を容易に比較できる。
(6)上記文字認識システム1において、認識部10は、さらに、鮮明化範囲設定部を備えてもよい。鮮明化範囲設定部は、入力画像において鮮明化を行なう範囲である鮮明化範囲を設定する。鮮明化範囲設定部は、少なくとも1つの文字に対して互いに異なる複数の鮮明化範囲を設定する。この場合、鮮明化処理部は、複数の鮮明化範囲毎に入力画像を鮮明化して複数の鮮明化された文字画像を作成する。そして、文字認識部14は、複数の鮮明化された文字画像毎に文字の認識を行う。表示部3には、複数の鮮明化された文字画像毎に文字を認識した複数の結果が同時に表示される。この構成によれば、複数の鮮明化範囲毎に入力画像IAを鮮明化して複数の鮮明化された文字画像が作成され、複数の鮮明化された文字画像毎に文字の認識が行われ、かつ表示部3に、複数の鮮明化された文字画像毎に文字を認識した複数の結果が同時に表示されるため、操作者は、これら複数の結果を容易に比較できる。
(7)上記文字認識システム1は、文字を認識した結果の信頼度を算出する信頼度算出部16をさらに備える。表示部3には、文字を認識した結果と対応する信頼度とが表示される。この構成によれば、複数の結果に対応する信頼度を参照して、複数の結果を比較できる。
(8)上記文字認識システム1において、表示部3には、複数の結果とそれぞれの結果に対応する入力画像IAの少なくともナンバープレート20の領域とが同時に表示される。この構成によれば、複数の結果と入力画像IAの少なくともナンバープレート20の領域とを同時に確認できる。
(9)上記文字認識システム1において、表示部3には、複数の結果とそれぞれの結果に対応する鮮明化された文字画像と入力画像IAの少なくともナンバープレート20の領域とが同時に表示される。この構成によれば、複数の結果と鮮明化された文字画像と入力画像の少なくともナンバープレート20の領域とを同時に確認できる。
(10)上記文字認識システム1において、表示部3には、1つの入力画像IAに対して、車両番号(一連指定番号)を認識した複数の結果が全て一致しないとき、複数の結果が同時に表示される。この構成によれば、複数の結果が全て一致しない場合に、複数の結果が同時に表示されるため、複数の結果が全て一致していないこと(複数の結果のいずれも他のいずれの結果とも一致しないこと)を把握できる。
<その他の実施形態>
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
<複数の結果を得る他の例>
・上記実施形態では、1つの文字に対して複数の文字範囲ACを設定して、それぞれについて鮮明化処理及び文字認識を行う。これによって、対象範囲の画像の文字認識として、複数の結果を得ている。以下には、対象範囲の画像の文字認識において、複数の結果を得る方法として、これに代わる方法を例示する。
・第1の例を挙げる。この例では、文字認識システム1は、対象範囲の1つの文字に対して1つの文字範囲ACを設定する。そして、鮮明化処理部13は、設定された文字範囲ACを複数の方法により鮮明化処理を行う。例えば、鮮明化処理部13は、アルゴリズムが異なる複数の方法により鮮明化処理を行ったり、パラメータ設定が異なる複数の方法で鮮明化処理を行ったりする。
パラメータ設定とは、例えば、学習済みモデルのパラメータを示す。異なる学習データを用いて学習すると異なるパラメータが得られる。異なる複数のパラメータ設定を用いることにより、複数の方法で、鮮明化処理を行うことができる。
また、鮮明化の程度を定めるパラメータ設定があるアルゴリズムでは、パラメータ設定を違えて異なる鮮明化の程度で鮮明化処理を行う。このような異なる複数のパラメータ設定を用いることにより、複数の方法で、鮮明化処理を行うことができる。
すなわち、この例では、文字認識システム1において、鮮明化処理部13は、複数の方法を用いて、複数の鮮明化された文字画像を作成し、文字認識部14は、複数の鮮明化された文字画像毎に文字の認識を行う。表示部3には、複数の鮮明化された文字画像毎に文字を認識した複数の結果が並べて表示される。この構成によれば、複数の方法を用いて鮮明化して文字画像毎に文字を認識した場合の複数の結果について、操作者は、これら複数の結果を容易に比較できる。
・第2の例を挙げる。この例では、文字認識システム1は、対象範囲の1つの文字に対して1つの文字範囲ACを設定し、設定された文字範囲ACの鮮明化処理を行う。そして、鮮明化処理された画像それぞれについて、複数の方法で文字認識を行う。例えば、文字認識部14は、アルゴリズムが異なる複数の方法により文字認識を行ったり、パラメータ設定が異なる複数の方法で文字認識を行ったりする。
パラメータ設定とは、例えば、学習済みモデルのパラメータを示す。異なる学習データを用いて学習すると異なるパラメータが得られる。このような異なる複数のパラメータ設定を用いることにより、複数の方法で、文字認識を行うことができる。
また、文字認識に用いる辞書を、例えば解像度別に、複数用意してもよい。異なる辞書を用いることにより、複数の方法で、文字認識を行うことができる。
すなわち、この例では、文字認識システム1において、文字認識部14は、複数の方法で文字の認識を行う。表示部3には、複数の方法で文字認識された複数の結果が並べて表示される。この構成によれば、1つの文字毎に、複数の方法を用いて認識されるため、操作者は、これら複数の結果を容易に比較できる。
<複数の結果を記憶装置等に出力する例>
・上記実施形態及び上記変形例では、対象範囲の画像に対して得られる複数の結果は、表示部3に表示されるが、次のように、複数の結果はデータとして出力部から出力されてもよい。出力部の例として、例えば、インターネットまたはローカル・エリア・ネットワーク等のネットに接続されるコネクタ、記録装置に接続されるコネクタ等である。この構成によれば、文字認識システム1の設置場所から遠いところにいる人に対象範囲に対する複数の結果を簡単に提供できる。
すなわち、上記実施形態にかかる文字認識システム1において、1つの入力画像IAに対して得られた複数の結果を出力する出力部を設けてもよい。この構成によれば、複数の結果を外部に出力できる。
<複数の結果を複数の表示装置に同時に表示する例>
・上記実施形態及び上記変形例では、表示部3は1つの表示装置からなり1つの画面DSを表示しているが、表示部3は複数の表示装置からなる構成も可能である。例えば、表示部3は複数の表示装置を並べて構成された1つの大きな表示画面を備え、制御部6は複数の結果を表示する1つの画面DSを表示部3の大きな表示画面に表示させてもよい。あるいは、表示部3は複数の表示装置を並べて構成され、制御部6は1つの表示装置に複数の結果のうち少なくとも1つを表示させ、複数の表示装置を用いて複数の結果を全て表示してもよい。
いずれの場合も、文字認識システム1は、1つのナンバープレート20に対する複数の結果を表示部3の並べて同時に表示する。このような表示により、一目で、処理内容が異なる複数の結果を把握できる。
<鮮明化処理の他の例>
・上記実施形態では、鮮明化処理部13は、ニューラルネットワークを用いた機械学習による鮮明化処理を行うのではなく、他の機械学習の方法や、他の方法による鮮明化処理を行ってもよい。
<画像の拡大の例>
・上記実施形態では、入力画像IAにおいて切出範囲AJを指定しているが、入力画像IAの拡大図において切出範囲AJを指定してもよい。
例えば、文字認識システム1の画像拡大部8は、入力部5の指定に基づいて入力画像IAの少なくとも一部を拡大する。以下に、拡大方法の例を2つ挙げる。
図9に示されるように、文字認識システム1は、入力部5で指定された拡大指定範囲AEを所定の大きさに拡大する。拡大指定範囲AEで囲まれる部分の拡大画像IEは、画面DSにおいて、入力画像IA及び拡大変換画像ICの表示エリアとは別のエリアに表示される。拡大指定範囲AEは、矩形の枠IGとして表示される。拡大指定範囲AEは、入力部5の操作により、その大きさ及び縦及び横の比率を変更できる。上述の指定枠IBは、拡大画像IE上に表示される。操作者は、拡大画像IE上で、切出範囲AJを指定できるため、指定したい部分以外の余分な部分が含まれないようにして、切出範囲AJを指定できる。
図10に示されるように、文字認識システム1の画像拡大部8は、入力部5の操作により、入力画像IAの任意の部分を拡大する。例えば、入力部5の操作により、入力画像IAが拡大される。指定枠IBは、実施形態と同様に、入力画像IA上に示される。操作者は、拡大された入力画像IA上で、切出範囲AJを指定できる。このため、指定したい部分以外の余分な部分が含まれないようにして、切出範囲AJを指定できる。
<画像変換の他の例>
・文字認識システム1において、所定条件を満たす場合には、次の方法のより対象範囲の画像を正面視画像IFに変換できる。
図11を参照して、対象範囲が平行四辺形、長方形または正方形のいずれかである場合の、画像変換の例を説明する。入力画像IAにおいて遠くに車両が写っているとき、ナンバープレート20が平行四辺形、長方形または正方形になるため、このような場合に限り、次のような画像変換を行ってもよい。入力画像IAにおける対象範囲(例えば、ナンバープレート20)を矩形に変形する場合であって、変形に係る対象範囲の形状が、平行四辺形、長方形または正方形のいずれかである場合、アフィン変換により、対象範囲を矩形に変形できる。アフィン変換では、対象範囲において3つの点を指定することで、対象範囲(例えば、ナンバープレート20)を矩形(ナンバープレート20を正面視したときの形状)に変換できる。この場合、指定枠IBは、3つのポインタPTに基づいてナンバープレート20を囲む四角形として表示される。例えば、3つのポインタPTは、正面からみたナンバープレート20において2つのボルト22と1つの隅21とに対応付けされる。この対応に基づいてアフィン変換が行われる。
<文字枠の設定の例>
・上記実施形態では、文字枠IDは、正面視画像IFに配置されているが、正面視画像IFが形成される前の画像において文字枠IDが配置されてもよい。この場合、文字枠IDは、矩形ではなく、正面視画像IFが形成される前のナンバープレート20の形状に合わせられる。この場合は、操作部を介して指定された位置に基づき、文字枠IDを含む対象位置情報を射影変換する。
<文字範囲の例>
・文字認識システム1において、対象範囲における文字範囲ACの設定は、限定されない。例えば、日本の場合、ナンバープレート20の地域名と分類番号とを含む部分、または一連指定番号とその前の平仮名等とを含む部分に文字範囲ACを設定してもよい。また、文字範囲ACが4つの例を示したが、ナンバープレート20の仕様に応じた数の文字範囲ACを設定してもよい。
<文字認識プログラム(その1)>
・上記実施形態の文字認識に関する技術は、文字認識システム1として構成されているが、本技術は、文字認識システム1(計算機)にナンバープレート20に表示されている文字を認識させるための文字認識プログラムとして構成され得る。文字認識プログラムは、次のように構成される。
文字認識プログラムは、文字認識システム1(計算機)にナンバープレート20に表示されている文字を認識させるための文字認識プログラムであって、次の第1手順~第5手順を含む。第1手順は、文字を含む入力画像IAを取得させる。第2手順は、入力画像IAの少なくとも一部を表示部3に表示させる。第3手順は、表示部3に表示された入力画像IAにおいて位置を指定する操作を受け付けさせる。第4手順は、指定された位置にもとづいて文字を認識する対象範囲として入力画像IAに文字範囲ACを設定させる。第5手順は、文字範囲AC内の文字を認識させる。
この構成によれば、文字認識プログラムは、計算機に、表示部3に表示された入力画像IAにおいて、文字認識の対象となる対象範囲(切出範囲AJ)を指定するための位置入力を受け付けさせる。これにより、計算機において、文字認識の対象範囲を操作に基づいて任意に設定できるようになるため、対象範囲を適切に設定できる。
<文字認識プログラム(その2)>
・上記実施形態の文字認識に関する技術は、文字認識システム1として構成されているが、本技術は、次のような文字認識プログラムとして構成され得る。文字認識プログラムは、計算機に、ナンバープレート20に表示されている文字を認識させるための文字認識プログラムである。文字認識プログラムは、ナンバープレート20を含む入力画像IAを取得させる第1手順と、ナンバープレート20に表示されている文字を認識する第2手順と、1つのナンバープレート20に対する複数の結果を表示部3に同時に表示させる第3手順と、を含む。この構成によれば、操作者は、複数の結果が同時に表示されるため、複数の結果を容易に比較できる。
<文字認識方法(その1)>
・上記実施形態の文字認識に関する技術は、文字認識システム1として構成されているが、本技術は、文字認識システム1(計算機)が、ナンバープレート20に表示されている文字を認識する方法として構成され得る。すなわち、文字認識方法は、ナンバープレート20に表示されている文字を認識するために文字認識システム1が実行する文字認識方法であり、次の第1ステップ~第5ステップを含む。第1ステップでは、文字認識システム1は、文字を含む入力画像IAを取得する。第2ステップでは、文字認識システム1は、入力画像IAの少なくとも一部を表示する。第3ステップでは、文字認識システム1は、表示部3に表示された入力画像IAにおいて位置を指定する操作を受け付ける。第4ステップでは、文字認識システム1は、指定された位置にもとづいて文字を認識する対象範囲として入力画像IAに文字範囲ACを設定する。第5ステップでは、文字認識システム1は、文字範囲AC内の文字を認識する。
この構成によれば、文字認識システム1は、表示部3に表示された入力画像IAにおいて、文字認識の対象となる対象範囲を指定するための位置の入力を受け付ける。これにより、文字認識システム1において、文字認識の対象範囲を操作に基づいて任意に設定できるようになるため、対象範囲を適切に設定できる。
<文字認識方法(その2)>
・上記実施形態の文字認識に関する技術は、文字認識システム1として構成されているが、本技術は、次のような文字認識方法として構成され得る。文字認識方法は、ナンバープレート20に表示されている文字を認識するために文字認識システム1が実行する文字認識方法である。文字認識方法は、ナンバープレート20を含む入力画像IAを取得させる第1ステップと、ナンバープレート20に表示されている文字を認識する第2ステップと、1つのナンバープレート20に対する複数の結果を表示部3に同時に表示させる第3ステップと、を含む。この構成によれば、複数の結果が同時に表示されるため、複数の結果を容易に比較できる。
<制御部の例>
制御部6は、次のように構成され得る。すなわち、制御部6は、1つのナンバープレート20に対して文字を認識した結果を得るまでの処理内容が異なる複数の文字認識結果を得て、複数の文字認識結果を表示部3の同じ画面DSに表示させる。
具体的には、鮮明化処理を行う処理装置や文字認識処理を行う処理装置は、制御部6とは別のところに設置され得る。例えば、鮮明化処理や文字認識処理それぞれはクラウド上に有る。制御部6は、ナンバープレート20の画像をこれら処理装置に送って、クラウド上で鮮明化や文字認識結果を得て、それを表示部3に表示する。このような構成によれば、文字認識システム1は、別の場所にある処理装置から、処理内容が異なる複数の文字認識結果を得るように構成されているため、文字認識システム1を簡略化できる。
<表示装置の例>
・上記実施形態にかかる文字認識システム1は、表示装置として構成され得る。例えば、文字認識結果の表示装置は、ナンバープレート20に表示されている文字を認識した結果を表示する文字認識結果の表示装置である。文字認識結果の表示装置は、文字認識結果を画面DSに表示する表示部3と、1つのナンバープレート20に対して文字を認識した結果を得るまでの処理内容が異なる複数の文字認識結果を得て、複数の文字認識結果を表示部3に同時に表示させる制御部6と、を備える。この構成によれば、複数の結果が同時に表示されるため、複数の結果を容易に比較できる。例えば、文字認識結果の表示装置は、鮮明化処理や文字認識処理を行う処理装置と別のところに配置され得る。文字認識結果の表示装置は、このように別のところにある鮮明化処理や文字認識処理を行う処理装置から出力された結果を表示する。具体的には、文字認識結果の表示装置は、次のように文字認識結果を得る。鮮明化処理や文字認識処理を行う処理装置またはプログラムがそれぞれクラウド上(インターネット上のサーバ)に有り、これら処理装置またはプログラムは、文字認識結果の表示装置から送られるナンバープレート20の画像の処理を行う。文字認識結果の表示装置は、クラウド上にナンバープレート20の画像を送り、クラウド上で鮮明化や文字認識を行わせて、クラウド上から文字認識結果を得る。このような構成によって、操作者は、実施形態と同様に、ナンバープレート20の画像の比較ができる。
<文字範囲の設定の自動化>
・上記実施形態及びその他の実施形態では、入力部5の操作で、画面DSにおいて対象範囲を設定するが、処理のアルゴリズムやパラメータ設定の違いによる複数の結果を得る目的の場合には、自動により、対象範囲を設定してもよい。例えば、文字認識システム1は、文字抽出部を備える。文字抽出部は、文字を自動的に抽出する文字自動抽出装置により、入力画像IAから文字を抽出し、文字抽出された部分の画像を文字範囲ACに設定する。この場合において、文字認識システム1は、入力画像IAにおいて複数の文字がある場合、各文字について処理内容が異なる複数の処理を行う。表示部3は、複数の結果を並列表示する。これにより、操作者は、複数の結果を容易に比較できる。
<文字鮮明化>
・上記実施形態では、鮮明化の後、文字認識まで行ったが、文字認識を行わずに鮮明化までとし、複数の鮮明化処理の結果を表示部3に同時に表示させてもよい。
上記実施形態は、文字認識に関する技術だけでなく、文字を鮮明化する文字鮮明化システムに関する技術を開示する。
文字鮮明化システムは、ナンバープレート20に表示されている文字を鮮明化する文字鮮明化システムである。文字鮮明化システムは、ナンバープレート20を含む入力画像IAを取得する画像取得部2と、ナンバープレート20に表示されている文字を鮮明化する鮮明化処理部13と、鮮明化処理部13が文字を鮮明化した結果を画面DSに表示する表示部3と、制御部6と、を備える。制御部6は、1つのナンバープレート20に対する複数の結果を作成し、複数の結果を表示部3に同時に表示させる。この構成によれば、鮮明化された複数の画像が同時に表示されるため、複数の結果を容易に比較できる。
・上記実施形態は、文字認識に関する技術だけでなく、文字を鮮明化する文字鮮明化プログラムに関する技術を開示する。
文字鮮明化プログラムは、計算機に、ナンバープレート20に表示されている文字を鮮明化させる。文字鮮明化プログラムは、第1手順から第4手順を含む。第1手順は、計算機に、ナンバープレート20を含む入力画像IAを取得させる。第2手順は、計算機に、ナンバープレート20に表示されている文字を鮮明化させる。第3手順は、計算機に、文字を鮮明化した結果を画面DSに表示させる。第4手順は、計算機に、1つのナンバープレート20に対する複数の結果を作成させ、複数の結果を表示部3に同時に表示させる。この構成によれば、鮮明化された複数の画像が同時に表示されるため、複数の結果を容易に比較できる。
・上記実施形態は、文字認識に関する技術だけでなく、文字を鮮明化する文字鮮明化方法に関する技術開示する。
文字鮮明化方法は、ナンバープレート20に表示されている文字を鮮明化するために文字認識システム1が実行する文字鮮明化方法である。文字鮮明化方法は、第1ステップから第4ステップを含む。第1ステップは、ナンバープレート20を含む入力画像IAを取得する。第2ステップは、ナンバープレート20に表示されている文字を鮮明化する。第3ステップは、文字を鮮明化した結果を画面DSに表示する。第4ステップは、1つのナンバープレート20に対する複数の結果を作成し、複数の結果を表示部3に同時に表示させる。この構成によれば、鮮明化された複数の画像が同時に表示されるため、複数の結果を容易に比較できる。
・上記実施形態は、文字認識に関する技術だけでなく、鮮明化する文字画像を表示する字鮮明化画像の表示装置に関する技術を開示する。
文字鮮明化画像の表示装置は、ナンバープレート20に表示されている文字を鮮明化した鮮明化画像を表示する文字鮮明化画像の表示装置である。文字鮮明化画像の表示装置は、鮮明化画像を画面DSに表示する表示部3と、次の制御部6を備える。制御部6は、1つのナンバープレート20に対して文字を鮮明化した鮮明化画像を得るまでの処理内容が異なる複数の鮮明化画像を得て、複数の鮮明化画像を表示部3に同時に表示させる。この構成によれば、鮮明化された複数の画像が同時に表示されるため、複数の結果を容易に比較できる。
・上記実施形態は、文字の鮮明化技術に関し、次の技術を開示する。
文字鮮明化システムは、車両のナンバープレート20に表示されている文字を鮮明化する文字鮮明化システムである。文字鮮明化システムは、文字を含む入力画像IAを取得する画像取得部2と、入力画像IAの少なくとも一部を表示する表示部3と、入力部5と、鮮明化範囲設定部と、鮮明化処理部13とを備える。入力部5は、表示部3に表示された入力画像IAにおいて位置を指定する操作を受け付ける。鮮明化範囲設定部は、指定された位置にもとづいて文字を鮮明化する対象範囲として入力画像IAに鮮明化範囲を設定する。鮮明化処理部13は、鮮明化範囲内の文字を鮮明化する。この構成によれば、操作者は、鮮明化の範囲を適切に設定できる。
・また、上記実施形態は、文字の鮮明化技術に関し、次の技術を開示する。
文字鮮明化プログラムは、計算機に、車両のナンバープレート20に表示されている文字を鮮明化させる。文字鮮明化プログラムは、次の第1手順~第5手順を含む。第1手順は、文字を含む入力画像IAを取得させる。第2手順は、入力画像IAの少なくとも一部を表示させる。第3手順は、表示部3に表示された入力画像IAにおいて位置を指定する操作を受け付けさせる。第4手順は、指定された位置にもとづいて文字を鮮明化する対象範囲として入力画像IAに鮮明化範囲を設定させる。第5手順は、鮮明化範囲内の文字を鮮明化させる。この構成によれば、操作者は、鮮明化の範囲を適切に設定できる。
・また、上記実施形態は、文字の鮮明化技術に関し、次の技術を開示する。
文字鮮明化方法は、車両のナンバープレート20に表示されている文字を鮮明化する。文字鮮明化方法は、次の第1ステップ~第5ステップを含む。第1ステップは、文字を含む入力画像IAを取得する。第2ステップは、入力画像IAの少なくとも一部を表示する。第3ステップは、表示部3に表示された入力画像IAにおいて位置を指定する操作を受け付ける。第4ステップは、指定された位置にもとづいて文字を鮮明化する対象範囲として入力画像IAに鮮明化範囲を設定する。第5ステップは、鮮明化範囲内の文字を鮮明化する。この構成によれば、操作者は、鮮明化の範囲を適切に設定できる。
<その他の変形例>
・上記実施形態において、表示部3について形態を特定していないが、表示部3は、文字認識システム1の制御部6を有するコンピュータと一体でもよいし、当該コンピュータと別の装置であってもよい。また、文字範囲設定部11、鮮明化処理部13、及び文字認識部14の少なくとも1つは、ネットワークを介して接続された他のコンピュータ上にあってもよい。
・上記実施形態において、特徴部分とは、ナンバープレート20の四つの隅21であるが、他には次のものが挙げられる。例えば、ボルト22の位置、所定桁数のナンバーの文字列の左上隅と右下隅、最初の文字の中心と最後の文字の中心、ハイフンなどの特徴的な文字等である。切出範囲AJにおいて、これらの特徴部分を組み合わせて用いることもできる。例えば、切出範囲AJの指定において、ナンバープレート20の隅21とハイフンを指定してもよい。
・上記実施形態では、上記画像変換部7が画像変換する範囲は、文字認識の対象範囲としての切出範囲AJと一致しているが、画像変換に係る範囲は、これとは別のところを指定してもよい。すなわち、画像変換に係る範囲は、少なくとも、文字認識の対象範囲の画像を含む範囲であればよい。この場合において、画像変換に係る範囲を設定するときに指定するナンバープレート20の特徴部分は、文字認識に係る範囲を設定するに指定する特徴部分とは別の部分であってもよい。
・上記鮮明化処理部13が鮮明化する対象範囲は、上記実施形態では、切出範囲AJと等しいが、これとは別の範囲で鮮明化処理を行ってもよい。なお、「別の範囲」とは、少なくとも文字認識の範囲を含む。この場合において、鮮明化処理に係る範囲を設定するときに指定するナンバープレート20の特徴部分は、文字認識に係る範囲を設定するに指定する特徴部分とは別の部分であってもよい。
上記実施形態では、文字認識処理の文字範囲ACと鮮明化処理の鮮明化範囲とは、同じであるが、文字認識処理の文字範囲ACと鮮明化処理の鮮明化範囲とを異なる範囲に設定してもよい。例えば、文字範囲ACと鮮明化範囲は同じとする場合、文字範囲ACよりも鮮明化範囲が大きい場合、鮮明化範囲が複数の文字範囲ACを含む範囲とされる場合等がある。鮮明化範囲が複数の文字範囲ACを含む範囲とされる場合、複数の文字範囲ACをまとめて鮮明化できる。
・上記実施形態では、文字範囲ACは、枠IGで囲まれた範囲として表示部3に示されているが、表示形態に限定されず、文字範囲ACは、正面視画像IF上で確認可能に表示部3に表示されればよい。確認可能とは、視認できればよい程度に表示されることを示す。例えば、枠IG内の文字範囲ACが、色が反転表示(例えば、元の色の補色が示されること)されたり、半透明となったり、網掛けで示されたりしてもよい。
・上記実施形態において、各処理に用いる入力画像IAは、画像取得部2が取得した入力画像IAに替えて、部分的に切り出された入力画像IA、ナンバープレート20が部分的に切り出された入力画像IA、ナンバープレート20を正面視する正面視画像IFに変換された入力画像IA、鮮明化された入力画像IA、拡大された入力画像IA、等を各処理に応じて用いることができる。
AC1…第1文字範囲、AC2…第2文字範囲、AC3…第3文字範囲、AC4…第4文字範囲、AC5…第5文字範囲、IA…入力画像、IB…指定枠、IC…拡大変換画像、ID…文字枠、IE…拡大画像、IF…正面視画像、IG…枠、AC…文字範囲、AE…拡大指定範囲、AJ…切出範囲、PT…ポインタ、PC…位置、DS…画面、1…文字認識システム、2…画像取得部、3…表示部、4…記憶部、5…入力部、6…制御部、7…画像変換部、8…画像拡大部、10…認識部、11…文字範囲設定部、12…範囲生成部、13…鮮明化処理部、14…文字認識部、15…結果形成部、16…信頼度算出部、20…ナンバープレート、21…隅、22…ボルト。

Claims (13)

  1. ナンバープレートに表示されている文字を認識する文字認識システムであって、
    前記ナンバープレートを含む入力画像を取得する画像取得部と、
    前記ナンバープレートに表示されている文字を認識するものであり、前記入力画像を取得してから前記文字を認識した結果を得るまでの処理内容において少なくとも一部が異なる複数の処理方法を備える、認識部と、
    前記認識部が前記文字を認識した結果を画面に表示する表示部と、
    1つの前記ナンバープレートに対して前記複数の処理方法による結果として複数の前記結果を作成し、複数の前記結果を前記表示部に同時に表示させる制御部と、を備え、
    前記処理内容は、前記入力画像の文字を含む範囲を鮮明化する処理を含み、
    前記表示部には、前記複数の結果とそれぞれの前記結果に対応する鮮明化された文字画像と前記入力画像の少なくとも前記ナンバープレートの領域とが同時に表示される、
    文字認識システム。
  2. ナンバープレートに表示されている文字を認識する文字認識システムであって、
    前記ナンバープレートを含む入力画像を取得する画像取得部と、
    前記ナンバープレートに表示されている文字を認識するものであり、前記入力画像を取得してから前記文字を認識した結果を得るまでの処理内容において少なくとも一部が異なる複数の処理方法を備える、認識部と、
    前記認識部が前記文字を認識した結果を画面に表示する表示部と、
    1つの前記ナンバープレートに対して前記複数の処理方法による結果として複数の前記結果を作成し、複数の前記結果を前記表示部に同時に表示させる制御部と、を備え、
    前記表示部には、1つの前記入力画像に対して、前記ナンバープレートの車両番号を認識した複数の結果が全て一致しないとき、前記複数の結果が同時に表示される
    文字認識システム。
  3. 前記認識部は、前記入力画像に含まれる文字を認識する文字認識部を備え、
    前記文字認識部は、複数の文字認識方法を備え、1つの前記文字に対して前記複数の文字認識方法を用いて認識し、
    前記表示部には、前記複数の文字認識方法を用いて前記文字を認識した複数の結果が同時に表示される
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の文字認識システム。
  4. 前記認識部は、前記入力画像において前記文字を認識する範囲である文字範囲を設定する文字範囲設定部と、前記文字範囲内の文字を認識する文字認識部と、を備え、
    前記文字範囲設定部は、1つの文字に対して互いに異なる複数の文字範囲を設定し、
    前記文字認識部は、前記複数の文字範囲毎に文字の認識を行い、
    前記表示部には、前記複数の文字範囲毎に文字を認識した複数の結果が同時に表示される
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の文字認識システム。
  5. 前記認識部は、少なくとも前記入力画像の文字を含む範囲を鮮明化する鮮明化処理部と、前記鮮明化処理部が鮮明化した前記入力画像に含まれる文字を認識する文字認識部と、を備え、
    前記鮮明化処理部は、複数の鮮明化方法を備え、1つの前記範囲に対して前記複数の鮮明化方法を用いて鮮明化し、
    前記文字認識部は、前記複数の鮮明化方法毎に鮮明化された前記入力画像に含まれる文字を認識し、
    前記表示部には、前記複数の鮮明化方法毎に文字を認識した複数の結果が同時に表示される
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の文字認識システム。
  6. 前記認識部は、前記入力画像において鮮明化を行なう範囲である鮮明化範囲を設定する鮮明化範囲設定部と、少なくとも前記鮮明化範囲内の画像を鮮明化する鮮明化処理部と、前記鮮明化処理部が鮮明化した前記入力画像に含まれる文字を認識する文字認識部と、を備え、
    前記鮮明化範囲設定部は、少なくとも1つの前記文字に対して互いに異なる複数の鮮明化範囲を設定し、
    前記鮮明化処理部は、前記複数の鮮明化範囲毎に前記入力画像を鮮明化して複数の鮮明化された文字画像を作成し、
    前記文字認識部は、前記複数の前記鮮明化された文字画像毎に文字の認識を行い、
    前記表示部には、前記複数の前記鮮明化された文字画像毎に文字を認識した複数の結果が同時に表示される
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の文字認識システム。
  7. 文字を認識した結果の信頼度を算出する信頼度算出部をさらに備え、
    前記表示部には、前記文字を認識した結果と対応する信頼度とが表示される
    ことを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の文字認識システム。
  8. さらに、1つの入力画像に対して得られた複数の結果を出力する出力部を備える
    請求項1~7のいずれか一項に記載の文字認識システム。
  9. ナンバープレートに表示されている文字を認識する文字認識システムであって、
    前記ナンバープレートを含む入力画像を取得する画像取得部と、
    前記ナンバープレートに表示されている文字を認識するものであり、前記入力画像を取得してから前記文字を認識した結果を得るまでの処理内容において少なくとも一部が異なる複数の処理方法を備える、認識部と、
    前記認識部が前記文字を認識した結果を画面に表示する表示部と、
    1つの前記ナンバープレートに対して前記複数の処理方法による結果として複数の前記結果を作成し、複数の前記結果を前記表示部に同時に表示させる制御部と、を備え、
    前記認識部は、前記処理内容として、前記入力画像において鮮明化を行なう範囲である鮮明化範囲を設定する鮮明化範囲設定部と、少なくとも前記鮮明化範囲内の画像を鮮明化する鮮明化処理部と、前記鮮明化処理部が鮮明化した前記入力画像に含まれる文字を認識する文字認識部と、を備え、
    前記鮮明化範囲設定部は、少なくとも1つの前記文字に対して互いに異なる複数の鮮明化範囲を設定し、
    前記鮮明化処理部は、前記複数の鮮明化範囲毎に前記入力画像を鮮明化して複数の鮮明化された文字画像を作成し、
    前記文字認識部は、前記複数の前記鮮明化された文字画像毎に文字の認識を行い、
    前記表示部には、前記複数の前記鮮明化された文字画像毎に文字を認識した複数の結果が同時に表示される、
    文字認識システム。
  10. ナンバープレートに表示されている文字を鮮明化する文字鮮明化システムであって、
    前記ナンバープレートを含む入力画像を取得する画像取得部と、
    画像の解像度が高くなるように鮮明化する異なる複数の鮮明化方法それぞれによって、前記ナンバープレートに表示されている文字を鮮明化する鮮明化処理部と、
    前記鮮明化処理部が前記文字を鮮明化した複数の結果を画面に表示する表示部と、
    1つの前記ナンバープレートに対する複数の前記結果を作成し、複数の前記結果を前記表示部に同時に表示させる制御部と、を備える文字鮮明化システム。
  11. 計算機に、ナンバープレートに表示されている文字を鮮明化させる文字鮮明化プログラムであって、
    前記ナンバープレートを含む入力画像を取得させる第1手順と、
    画像の解像度が高くなるように鮮明化する異なる複数の鮮明化方法それぞれによって、前記ナンバープレートに表示されている文字を鮮明化させる第2手順と、
    前記文字を鮮明化した複数の結果を画面に表示させる第3手順と、
    1つの前記ナンバープレートに対する複数の前記結果を作成させ、複数の前記結果を表示部に同時に表示させる第4手順と、を含む
    文字鮮明化プログラム。
  12. ナンバープレートに表示されている文字を鮮明化するために文字認識システムが実行する文字鮮明化方法であって、
    前記ナンバープレートを含む入力画像を取得する第1ステップと、
    画像の解像度が高くなるように鮮明化する異なる複数の鮮明化方法それぞれによって、前記ナンバープレートに表示されている文字を鮮明化する第2ステップと、
    前記文字を鮮明化した複数の結果を画面に表示する第3ステップと、
    1つの前記ナンバープレートに対する複数の前記結果を作成し、複数の前記結果を表示部に同時に表示させる第4ステップと、を含む
    文字鮮明化方法。
  13. ナンバープレートに表示されている文字を鮮明化した鮮明化画像を表示する文字鮮明化画像の表示装置であって、
    前記鮮明化画像を画面に表示する表示部と、
    1つの前記ナンバープレートに対して前記文字を鮮明化した鮮明化画像を得るまでの処理内容が異なる複数の前記鮮明化画像を得て、複数の前記鮮明化画像を前記表示部に同時に表示させる制御部と、を備える
    文字鮮明化画像の表示装置。
JP2018020489A 2018-02-07 2018-02-07 文字認識システム、文字鮮明化システム、文字鮮明化プログラム、文字鮮明化方法、及び文字鮮明化画像の表示装置 Active JP7075770B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018020489A JP7075770B2 (ja) 2018-02-07 2018-02-07 文字認識システム、文字鮮明化システム、文字鮮明化プログラム、文字鮮明化方法、及び文字鮮明化画像の表示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018020489A JP7075770B2 (ja) 2018-02-07 2018-02-07 文字認識システム、文字鮮明化システム、文字鮮明化プログラム、文字鮮明化方法、及び文字鮮明化画像の表示装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019139384A JP2019139384A (ja) 2019-08-22
JP7075770B2 true JP7075770B2 (ja) 2022-05-26

Family

ID=67695388

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018020489A Active JP7075770B2 (ja) 2018-02-07 2018-02-07 文字認識システム、文字鮮明化システム、文字鮮明化プログラム、文字鮮明化方法、及び文字鮮明化画像の表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7075770B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111178357B (zh) * 2019-12-31 2023-09-29 松立控股集团股份有限公司 车牌识别方法、系统、设备和存储介质

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003044785A (ja) 2001-07-30 2003-02-14 Toshiba Corp 文字認識装置、文字認識方法およびプログラム
JP2004272357A (ja) 2003-03-05 2004-09-30 Seiko Epson Corp 画像認識結果提示装置、画像認識結果表示方法、画像認識結果提示プログラムおよび記録媒体
JP2014164528A (ja) 2013-02-25 2014-09-08 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 文字認識装置、文字認識方法及びプログラム
JP2015064752A (ja) 2013-09-25 2015-04-09 株式会社東芝 車両監視装置、および車両監視方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10187884A (ja) * 1996-12-27 1998-07-21 Brother Ind Ltd 文字認識装置および記録媒体
JP4071328B2 (ja) * 1997-11-18 2008-04-02 富士通株式会社 文書画像処理装置および方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003044785A (ja) 2001-07-30 2003-02-14 Toshiba Corp 文字認識装置、文字認識方法およびプログラム
JP2004272357A (ja) 2003-03-05 2004-09-30 Seiko Epson Corp 画像認識結果提示装置、画像認識結果表示方法、画像認識結果提示プログラムおよび記録媒体
JP2014164528A (ja) 2013-02-25 2014-09-08 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 文字認識装置、文字認識方法及びプログラム
JP2015064752A (ja) 2013-09-25 2015-04-09 株式会社東芝 車両監視装置、および車両監視方法

Non-Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
Bo Lin et al,Character recognition of license plate image based on multiple classifiers,2009 International Conference on Wavelet Analysis and Pattern Recognition,米国,IEEE,2009年07月25日,https://ieeexplore.ieee.org/document/5207413
金子 勝一朗、他2名,複数文字認識エンジンの統合のための重み付き投票法,電子情報通信学会技術研究報告,日本,社団法人電子情報通信学会,2005年12月08日,Vol.105 No.477

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019139384A (ja) 2019-08-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8059868B2 (en) License plate recognition apparatus, license plate recognition method, and computer-readable storage medium
EP2595092B1 (en) Methods and systems for improved license plate signature matching
US8582819B2 (en) Methods and systems for improving yield in wanted vehicle searches
CN105046196B (zh) 基于级联卷积神经网络的前车车辆信息结构化输出方法
CN111914834A (zh) 图像识别方法、装置、计算机设备和存储介质
JP4909311B2 (ja) 文字認識装置
JPH02268388A (ja) 文字認識方法
US20150262030A1 (en) Image processing device, image processing method, and image processing program
TWI751426B (zh) 影像處理系統、影像處理方法及程式產品
CN111553334A (zh) 问卷图像识别方法、电子装置及存储介质
CN112016481A (zh) 基于ocr的财务报表信息检测和识别方法
JP5906788B2 (ja) 文字切り出し方法、およびこの方法を用いた文字認識装置およびプログラム
CN108197624A (zh) 证书图像校正识别方法及装置、计算机存储介质
JP5100688B2 (ja) 対象物検出装置及びプログラム
JPH08508128A (ja) 分布マップを用いる画像の分類方法及び装置
JPH06215293A (ja) 車番認識装置
JP7075770B2 (ja) 文字認識システム、文字鮮明化システム、文字鮮明化プログラム、文字鮮明化方法、及び文字鮮明化画像の表示装置
Fernández-Caballero et al. Display text segmentation after learning best-fitted OCR binarization parameters
Bala et al. Image simulation for automatic license plate recognition
JP2019139383A (ja) 文字認識システム、文字認識プログラム、文字認識方法、文字鮮明化システム、文字鮮明化プログラム、及び文字鮮明化方法
WO2020245889A1 (ja) 点検装置、制御方法、及びプログラム
CN111079749A (zh) 一种带姿态校正的端到端商品价签文字识别方法和系统
CN114926829A (zh) 一种证件检测方法、装置、电子设备及存储介质
CN113657162A (zh) 一种基于深度学习的票据ocr识别方法
US11854185B2 (en) Individual identification apparatus

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201007

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20211006

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211019

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211208

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220510

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220516

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7075770

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150