JP7072858B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技機に関し、特に、本発明を「弾球遊技機」に対して好適に適用することができる。
従来から、遊技領域に始動口と、内部に特定領域(Vゾーン)が設けられた大入賞口(大入賞装置)と、を具備し、始動口への入球に起因して当否判定を行い、当否判定の結果が小当りであれば、当該大入賞口を開放制御する小当り遊技を実行する遊技機が用いられている。
かかる遊技機では、小当り遊技によって大入賞口に入球した遊技球が特定領域を通過するとことに基づいて、小当り遊技よりも遊技者にとって有利な大当り遊技を実行可能とされている(特許文献1を参照)。
特開2008-067800号公報
この種の遊技機では、遊技の連続性を高め、大当り遊技の実行に関する期待感を十分に持たせることが遊技興趣を高める上で望ましい。
つまり、この種の遊技機では、(1)当否判定の結果が小当りとなり、特別図柄表示装置で、特別図柄の変動表示を経て確定表示されるまでの遊技(以下、図柄変動遊技という)と、(2)特別図柄が確定表示され、小当りを発生した後において、開放制御された大入賞口に遊技球を入球させ、この遊技球を特定領域に通過させる遊技(以下、役物遊技という。)とを、この順に2段階で行うことが必要となる。
このため、この種の遊技機では、大当りを獲得(発生)するまでの遊技が前半の「図柄変動遊技」と、後半の「役物遊技」とに分かれた遊技性となっており、遊技の連続性が乏しくなっている。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、図柄変動遊技の段階から大当り発生の期待度が異なる小当り遊技の内容(役物遊技の内容)に興味を持たせることで、図柄変動から特定領域誘導までを一連の遊技とすることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
請求項1に記載の遊技機は、
始動口への入球に起因して当否判定が実行されると、特別図柄の変動表示を実行した後、前記当否判定の結果を示す結果図柄を確定表示する特別図柄表示手段と、
前記結果図柄として、前記当否判定の結果が小当りであることを示す小当り図柄が確定表示されることに基づいて、所定の大入賞口を開放制御する小当り遊技を実行する小当り遊技実行手段と、を備え、
前記小当り遊技によって開放制御された大入賞口に入球した遊技球が、特定領域に誘導されることに基づいて、前記小当り遊技よりも有利な大当り遊技を実行する遊技機であ
前記当否判定の結果が小当りとなると、確定表示される小当り図柄の種類を複数の種類から選択する選択手段と、
前記大入賞口の内部に設けられると共に、周期的に駆動する振り分け部材によって、投入された遊技球の行き先が所定の確率で前記特定領域となるように振り分け、該投入された遊技球を前記特定領域に誘導する振分装置と、
前記大入賞口に入球した遊技球を前記振分装置に投入不可能な投入不可能状態、若しくは、該遊技球を前記振分装置に投入可能な投入可能状態に変化可能であると共に、該大入賞口に入球した遊技球に関し、振分装置に投入可能とされる遊技球の球数を調整する調整手段と、を備え、
前記調整手段は、前記小当り図柄の種類に応じて、前記小当り遊技によって開放制御された大入賞口に入球した遊技球が、前記振分装置に投入可能とされる遊技球の球数を調整する遊技機であって、
該調整手段は、
前記振分装置に遊技球が投入されると、該投入された遊技球を検出する検出手段を備え、前記投入可能状態で該検出手段が検出した遊技球の検出個数が前記小当り図柄の種類に応じて設定される球数となると、前記投入可能状態から前記投入不可能状態に変化することで、前記振分装置に投入可能とされる遊技球の球数を調整し
前記始動口への入球に起因して抽出された抽出情報を記憶する抽出情報記憶手段と、
前記当否判定が行われる前に前記抽出情報の内容を先読判定する先読判定手段とを備え、
前記先読判定の結果に基づいて、前記小当り遊技を実行した場合に前記振分装置に投入可能とされる遊技球の球数を示唆する先読演出を行う
ことを特徴とする。
請求項1の発明によると、変動演出の実施時(図柄変動遊技の実行時)から、振分装置に投入可能となる遊技球の個数(遊技球数)を予測できるので、図柄変動遊技と、その後、実行されるかもしれない役物遊技(遊技球振分遊技)とが関連付けられ、一連の遊技とすることができる。
つまり、通常、「小当り遊技の実行中で遊技球が特定領域に誘導されることで、小当り遊技よりも有利な大当り遊技を実行可能な遊技機」においては、小当り図柄が確定表示され、小当りを発生した時点以降に遊技者が遊技を注視する傾向にある。これに対して、請求項1の発明によると、小当り図柄が確定表示される前の段階(図柄変動遊技の段階)から、後に実行される可能性がある「小当り遊技の内容(遊技球振分遊技の内容)」が示唆されるため、遊技者は、図柄変動遊技の段階から遊技の進行を、期待感を抱きつつ注視することになる。従って、図柄変動遊技と、後に実行される可能性がある小当り遊技(役物遊技)と、を連続性が高められた状態で実行可能であり、図柄変動遊技の段階から遊技者の気分が盛り上がる。特に、請求項1の発明の遊技機では、振分装置に投入可能とされる遊技球の球数の多少に応じて、小当り遊技を経由した大当り遊技の実行可能性が異なり、その可能性が図柄変動遊技の段階から示唆されるため、遊技興趣を高めることができる。
ここで、請求項1の発明は、(1)所謂「羽根物と称する遊技機(2種遊技機)」であってもよいし、(2)所謂「1種2種混合機と称する遊技機」であってもよい。
1種2種混合機では、大当り遊技として、(1)当否判定の結果が大当りとなることに基づいて実行される大当り遊技(以下、図柄大当り遊技という)と、(2)小当り遊技によって開放制御される大入賞口に入球した遊技球が、特定領域に誘導されることに基づいて実行される大当り遊技(以下、役物大当り遊技という)と、を実行可能である。そして、1種2種混合機では、通常、小当り確率が高くされるため(例えば、大当り確率よりも高くされるため)、役物大当り遊技を高頻度且つスピーディに実行することができる。
特に、始動口として、常時入球可能な第1始動口と、開閉可能な第2始動口と、を備える場合には、第1始動口に基づく当否判定で小当りと判定される確率よりも、第2始動口に基づく当否判定で小当りと判定される確率が高くされるため、第2始動口への遊技球の入球を狙う遊技を行うこととすれば、振分装置に投入可能とされる遊技球の球数が多くなる可能性があることと相まって、役物大当り遊技の実行頻度をより高くすることができる。
また、図柄大当り遊技と、役物大当り遊技は、同一の大入賞口で実行されてもよいし、異なる大入賞口で実行されてもよい。更に、小当り遊技と大当り遊技とが同一の大入賞口で実行されてもよいし、異なる大入賞口で実行されてもよい。
ここで、本発明の「演出装置」として、例えば、「視覚的な演出を行う演出図柄表示装置」と、「音による演出を行う発声装置(スピーカ)」、「電飾的な演出を行う電飾装置(ランプ)」、「可動物(役物等)の作動や出現で演出を行う可動装置」、「振動(バイブレーション)によって演出を行う振動装置」とのうちの少なくとも何れかを例示できる。例えば、投入球数示唆演出を演出図柄表示装置での演出表示を行ったり、発声装置の音声(1球投入りますよ、2球投入りすよ、3球投入りすよ等)によって行ったり、電飾装置の発光色(例えば、1球投入示唆は「白」、2球投入示唆は「青」、2球投入示唆は「赤」)で行ったりしてもよい。
また、請求項1に記載の遊技機において
前記変動演出は、前記特別図柄の変動表示に対応して、複数の演出図柄の変動表示を開始した後、該複数の演出図柄を所定の停止順序で停止表示して終了すると共に、該停止表示された複数の演出図柄の組み合わせ態様によって前記当否判定の結果を報知するものであり、
前記投入球数示唆演出は、
前記変動演出を開始した複数の演出図柄のうちで、前記停止順序が最終の演出図柄が停止表示される前において、前記停止順序が到来した演出図柄を停止表示して構成される中間演出表示の表示態様によって、前記小当り遊技を実行した場合に前記振分装置に投入可能とされる遊技球の球数を示唆することとしてもよい
これによると、中間演出表示の態様(例えば、リーチ表示を構成する図柄が示す数字等)によって、小当りを発生した場合における「振分装置への投入可能球数」を示唆することができる。つまり、複数の演出図柄の幾つかが停止表示された瞬間は遊技者が注視するタイミングであり、そのタイミングで、投入可能球数の示唆がされることとしている。従って、前半の「図柄変動遊技」と後半の「役物遊技(遊技球振分遊技)」とがより強く関連付けられ、前後半を一連の遊技とすることができる。
「中間演出表示」としては、例えば、リーチ表示を例示できる。このリーチ表示としては、演出表示装置に表示(変動表示及び確定表示)される演出図柄が複数個である場合において、変動表示の途中で行われる「中間演出表示」である。より具体的には、複数の演出図柄の停止順序が定められている場合において、最終に停止表示される以外の演出図柄を停止表示し、最終的に停止表示される演出図柄が何れであるかによって、停止表示された全ての演出図柄によって特定結果(小当り、大当り)を表示する可能性があることを示す演出的な表示である。
この場合、例えば、所謂「テンパイ」となった態様(例えば、リーチ表示を構成する演出図柄(構成図柄)が示す数字等)や、所謂「テンパイ」となった態様で出現するキャラクタの種類や数等によって、小当り遊技が実行された場合における「振分装置」への投入可能球数を示唆することができる。
なお、本明細書においては、演出表示装置でリーチ表示を契機として開始される演出をリーチ演出と称することとする。
更に、「中間演出表示」としては、リーチ表示以外の表示を例示することができる。例えば、変動演出が、複数の演出図柄の変動表示を実行して構成される場合に、最初に停止表示される演出図柄(演出図柄が示す数字、色、数字を示すキャラクタ等)によって、小当り遊技が実行された場合における「振分装置」への投入可能球数を示唆することもできる。
また、前記投入球数示唆演出は、
前記変動演出を終了するまでの間に実行されると共に、前記小当り遊技を実行した場合に前記振分装置に投入可能とされる遊技球の球数を示唆する予告演出態様で実行されることとしてもよい
これによると、変動演出を実行中において、当該変動演出において実行される予告演出によって、振分装置に投入可能とされる遊技球の球数を示唆することとしている。つまり、実行を開始した変動演出中(つまり、当該変動演出中)に予告演出態様(例えば、キャラクタのセリフ、出現するキャラクタの種類、出現するキャラクタの数等)によって振分装置への投入可能球数が示唆できるので、前半の図柄変動遊技と、後半に実行される可能性がある役物遊技(遊技球振分遊技)とがより明確に関連付けられ、前後半を一連の遊技とすることができる。
特に、予告演出態様によって投入可能球数をより明確に示唆することができるため、遊技興趣を一層高めることができる。
さらに、予告演出態様の出現時を種々選択でき、例えば、前述の中間演出表示(リーチの表示)の実行前と、中間演出表示(リーチの表示)の実行中と、中間演出表示(リーチの表示)の実行後とのうちの少なくとも何れかを例示できる。
また、前記中間演出表示の表示態様によって、前記小当り遊技を実行した場合に前記振分装置に投入可能とされる遊技球の球数を示唆する場合、前記投入球数示唆演出では、前記中間演出表示を契機に開始される演出の態様によって、前記小当り遊技を実行した場合に前記振分装置に投入可能とされる遊技球の球数を示唆することとしてもよい
これによると、中間演出表示を契機として開始される演出態様によって、小当り遊技を開始した場合において振分装置に投入可能とされる遊技球の球数を示唆することとしている。この場合、遊技者の注目が特に集まり易い演出(中間演出表示を契機に開始される演出)を通じて、前半の図柄変動遊技と、後半に実行される可能性がある役物遊技(遊技球振分遊技)とが強く関連付けられ、前後半を一連の遊技とすることができる。
また、「中間演出表示を契機に実行される演出」として、「リーチ表示を契機として実行されるリーチ演出」を例示できる。この場合、遊技者が特に注目する「リーチ演出」の態様によって振分装置への投入球数を予測可能とすることができる。例えば、リーチ演出を出現する背景の種類、背景として表示される数字等、キャラクタの種類、数等によって、振分装置への投入可能球数を予測可能とすることができる。
読判定結果に基づいた先読演出によって、先読の対象となる変動表示(変動演出)を開始する前から、「対象となる変動表示(変動演出)が実行された場合における振分装置への投入可能球数」を先読し、この先読の結果を示唆することができる。従って、実際に先読の対象となる変動表示を実行した際に、振分装置への投入可能球数が判明するため、先読の対象となる変動表示を開始する前から、前半の図柄変動遊技と、後半の役物遊技(遊技球振分遊技)との関連性、関連度を予告することができる。よって、遊技者は、先読の対象となる変動表示の開始を、期待感を持って待つことになり、遊技興趣を更に一層、高めることができる。
以上のように、本発明の遊技機によると、図柄変動遊技の段階から大当り発生の期待度が異なる小当り遊技の内容に興味を持たせることで、図柄変動遊技の段階から特定領域への誘導の可否を決定する役物遊技を実行するまでを一連の遊技とし、遊技興趣を向上することができる。
遊技機の正面図。 遊技盤1の正面図。 第2大入賞口(センターケース)等を示す説明図。 (a)及び(b)は調整装置の概要を示す縦断面図。 (a)及び(b)は調整装置の概要を示す横断面図。 振分装置の概要を示す平面図。 (a)は振分装置を構成するベース体の平面図、(b)及び(c)は振分装置を構成する回転体等を示す平面図。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図。 実施例1のパチンコ機の作動内容を示す図表。 各実施例のパチンコ機において小当り図柄の種類と、振分装置への投入球数等の関係を示す図表。 (a)~(c)は振分装置の特徴を示す平面図。 主制御装置80が実行するメインルーチンを示すフローチャート。 主制御装置80が実行する始動入賞処理を示すフローチャート。 各実施例において主制御装置80が実行する当否判定処理を示すフローチャート1。 各実施例において主制御装置80が実行する当否判定処理を示すフローチャート2。 各実施例において主制御装置80が実行する当否判定処理を示すフローチャート3。 各実施例において主制御装置80が実行する特別遊技処理を示すフローチャート1。 各実施例において主制御装置80が実行する特別遊技処理を示すフローチャート2。 各実施例において主制御装置80が実行する特別遊技処理を示すフローチャート3。 各実施例において主制御装置80が実行する特別遊技処理を示すフローチャート4。 各実施例において主制御装置80が実行する特別遊技処理を示すフローチャート5。 各実施例において主制御装置80が実行する特別遊技処理を示すフローチャート6。 各実施例において主制御装置80が実行する特別遊技処理を示すフローチャート7。 (a)は各実施例において主制御装置80が実行する駆動開始技処理を示すフローチャート、(b)は各実施例において主制御装置80が実行する駆動停止処理を示すフローチャート。 (a)は各実施例において遊技状態が通常遊技状態にあるときの演出表示装置の基本画面を示す説明図、(b)は各実施例において遊技状態が開放延長状態にあるときの演出表示装置の基本画面を示す説明図。 (a)はサブ統合制御装置83が実行する保留数指示コマンド受信処理を示すフローチャート、(b)はサブ統合制御装置83が実行する保留数情報受信処理を示すフローチャート。 (a)はサブ統合制御装置83が実行する変動指示コマンド受信処理を示すフローチャート、(b)はサブ統合制御装置83が実行する変動演出停止処理を示すフローチャート。 (a)は単純ハズレを示す説明図、(b)はリーチハズレを示す説明図、(c)は特別図柄と擬似図柄の対応を示す図表(大当り図柄)。 特別図柄と擬似図柄の対応を示す図表(小当り図柄)。 (a)から(f)は演出図柄決定テーブル(小当り用)を示す図表。 変動演出の具体例を示す説明図1。 変動演出の具体例を示す説明図2。 変動演出の具体例を示す説明図3。 サブ統合制御装置83が実行する先読判定コマンド受信処理を示すフローチャート。 (a)及び(b)は先読演出の具体例を示す説明図。 サブ統合制御装置83が実行する保留数指示コマンド受信処理を示すフローチャート。 変動演出の具体例を示す説明図4。 変動演出の具体例を示す説明図5。 (a)及び(b)は変動演出の具体例を示す説明図6。 (a)及び(b)は保留図柄の変化態様を例示する図表。 主制御装置80が実行する一般入賞確認処理を示すフローチャート。 サブ統合制御装置83が実行する遊技実行状態設定処理を示すフローチャート。 サブ統合制御装置83が実行する保留数情報受信処理を示すフローチャート。 (a)は保留図柄変更処理を示すフローチャート、(b)は各実施例の変形例を説明するための図表。 (a)は各実施例の他の変形例を説明するための図表、(b)は各実施例の更に他の変形例を説明するためのタイミングチャート、
本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。尚、本発明にかかる実施の形態は、下記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうる。
(1)実施例1
図1に示すように、本実施形態のパチンコ機50は、縦長の固定外郭保持枠をなす外枠5Aにて各構成を保持する構造を有している。外枠5Aの左側上下にはヒンジ5B設けられており、ヒンジ5Bにより、板ガラス6Aが嵌め込まれた前枠(ガラス枠)5C及び内枠が、外枠5Aに対し開閉可能に保持される。また、前枠5Cの板ガラス6Aの奥には、内枠に保持された遊技盤1(図2)が設けられている。
前枠5Cの下部には、上皿5Dと下皿6Bとが一体に形成されている。また、下皿6Bの右側には発射ハンドル6Eが設けられており、該発射ハンドル6Eを時計回りに操作することにより発射装置が作動し、上皿5Dから供給された遊技球が遊技盤1に向けて発射される。また、上皿5Dの中央には、演出ボタン3A及びジョグダイヤル3Bが設けられている。
このパチンコ機50は、いわゆるCR機であり、プリペイドカードの読み書きを行うプリペイドカードユニット(CRユニット)8Aが付属されていると共に、上皿5Dの右側には球貸ボタン8B,精算ボタン8C,精算表示装置8Dが設けられている。
図2は、遊技盤1の正面図である。図2に示すように遊技盤1には、公知のガイドレール2a、2bによって囲まれた略円形の遊技領域3が設けられている。この遊技領域3を、便宜上、ほぼ中央部に配置されたセンターケース5を境に第1遊技領域3a(左打ち領域)と第2遊技領域3b(右打ち領域)とに分けることができる。
そして、前述の発射装置で発射された遊技球の発射威力が所定力未満であると、当該遊技球は第1遊技領域(左打ち領域)3aを流下する可能性が高くされ、発射威力が所定力以上であると、当該遊技球は第2遊技領域(右打ち領域)3bを流下する可能性が高くなっている。なお、遊技領域3には、多数の遊技釘が植設されているが図2においては図示を省略する。
センターケース5は演出図柄表示装置6を内蔵すると共に第2大入賞口(第2大入賞装置)15を構成している。このセンターケース5の詳細に関しては後述する。
また、センターケース5の直下には、常時遊技球が入球可能な第1始動口11が配設されている。
更に、センターケース5の右側(第2遊技領域3b)には普通図柄作動ゲート17が配設され、普通図柄作動ゲート17の下方には可変式の第2始動口12が配設されている。そして、普通図柄作動ゲート17を遊技球が通過すると、普通図柄の当否抽選用の複数種類の乱数が抽出され、抽出された乱数に基づいて普通図柄の当否判定(普通図柄抽選)が行なわれる。また、普通電動役物として構成された第2始動口12は、普通図柄の当否判定(普通図柄抽選)での当選時に、所定時間、開放状態となる。
なお、第2始動口12は、第1始動口11の右斜め上方に配設され、開放状態となると入球可能となり、閉鎖状態となると入球不可能となる。但し、開放状態でないとき(閉鎖状態であるとき)にも入球可能であるが、開放状態であるときは閉鎖状態であるときよりも入球容易とされてもよい。
本実施例のパチンコ機50は、特別図柄として第1始動口11への入球に基づいて変動する第1特別図柄(以下、第1特図ともいう)と、第2始動口12への入球に基づいて変動する第2特別図柄(以下、第2特図ともいう)とを備える。そして、第1始動口11に遊技球が入球すると、第1特図に対応する複数種類の乱数が抽出され、第1保留記憶(抽出情報)として記憶され、第2始動口12に遊技球が入球すると、第2特図に対応する複数種類の乱数が抽出され、第2保留記憶(抽出情報)として記憶される。
なお、第1始動口11は、遊技盤1に植設された遊技釘及びセンターケース5の成型形状により、第2遊技領域3bを流下した遊技球が入球困難な構成となっている。このため、第1始動口11は、第1遊技領域3aを流下した遊技球が入球する確率が高くなっている。また、普通図柄作動ゲート17、第1大入賞口14、第2始動口12、第2大入賞口15には、遊技盤1に植設された遊技釘及びセンターケース5の成型形状により、第2遊技領域3bを流下した遊技球のみが入球可能となっている。
センターケース5の右側(第2遊技領域3b)であって、第2始動口12の下方には、第1大入賞口(第1大入賞装置)14が配設されている。この第1大入賞口(第1大入賞装置)14は、大当り遊技を実行していないときには、閉鎖状態とされ、遊技球の入球を許容しない状態とされている。また、大当り遊技時(役物大当り生起後の大当り遊技も含む)に大当り用の開放パターンで開放され、遊技球の入球を許容する状態とされる。
また、前述の第2大入賞口15は小当り遊技時に小当り用の開放パターンで開放される。
更に、遊技領域3における向かって左下方側(第1遊技領域3aの下方側)には、複数の一般入賞口31、32、33が配設されている。
第1遊技領域3aの下部には、複数個のLEDからなる普通図柄表示装置7、普通図柄保留数表示装置8と、7セグメント表示装置からなる第1特別図柄表示装置9と、7セグメント表示装置からなる第2特別図柄表示装置10と、複数個のLEDからなる第1特別図柄保留数表示装置18、複数個のLEDからなる第2特別図柄保留数表示装置19とが配置されている。この位置に配置した各種表示装置の表示内容を遊技者が確実に認識することは困難となり、遊技中の遊技者は遊技盤中央に配置された演出図柄表示装置6の表示内容に注目して遊技を行うことになる。
上記のように遊技盤1を構成することによって、第1始動口11に遊技球が入球(第1始動口スイッチ11a(図8参照)が遊技球を検出)すると、第1特別図柄表示装置9において第1特別図柄(第1特柄)が変動を開始し、所定時間後に停止する。
また、遊技球を第2遊技領域3bに遊技球を流下させ(所謂、右打ちを行い)、普通図柄作動ゲート17に遊技球が入球(普通図柄作動スイッチ17a(図8参照)が遊技球を検出)すると、普通図柄表示装置7で普通図柄(以下、普図とも記載)が変動表示を開始し、所定時間後に停止した普図の態様に応じて、後述する普通電役ソレノイド12b(図8参照)を駆動させる。
普通電役ソレノイド12bが駆動すると、ほぼ同期して普通電動役物16の扉部が開放して、第2始動口12への入球(第2始動口スイッチ12a(図8参照)の検出)が可能となるように構成されている。そして、第2始動口12に遊技球が入球すると、第2特別図柄表示装置10において第2特別図柄が変動表示を開始し、所定時間後に停止する。
第1特別図柄(第1特図)及び第2特別図柄(第2特図)の変動中は、演出図柄表示装置6において各々の特別図柄(以降、特図ともいう)の変動に連動した演出態様(変動演出)を表示する。また、第1特別図柄と第2特別図柄は、同時に変動することはなく、第1始動口と第2始動口への入球順に関係なく、第2特別図柄の変動(当否判定)を優先して実施する。具体的には、第1特別図柄の保留記憶がある場合、第2特別図柄の変動が停止し、且つ、第2特別図柄保留記憶が無い状態となって、第1特別図柄保留記憶分の変動を開始する。
第1特別図柄及び第2特別図柄の確定表示した態様に応じて、後述する第1大入賞口ソレノイド14b(図8参照)、又は第2大入賞口ソレノイド15b(図8参照)が駆動する。第1大入賞口ソレノイド14bが駆動(大当り遊技時)すると、ほぼ同期して第1大入賞口14の扉部材が開放し、第1大入賞口14への遊技球の入球(第1カウントスイッチ14a(図8参照)が遊技球を検出)が可能となり、第2大入賞口ソレノイド15bが駆動(小当り遊技時)すると、ほぼ同期して第2大入賞口15を開閉する開閉部材92(後述する取入口90aを開閉する開閉部材92)が開放状態となり、第2大入賞口15への遊技球の入球(第2カウントスイッチ15a(図8参照)が遊技球を検出)が可能となるように構成されている。
第2始動口12、第1大入賞口14、第2大入賞口15は、第2遊技領域3b(センターケース5の右側)に配置されているため、遊技状態が開放延長遊技状態に移行した場合、大当り遊技に移行した場合、小当り遊技に移行した場合は、発射した遊技球の全てが第2遊技領域3bに到達するように発射ハンドル6Eの回動操作量を調整することになる。
次に、図2~図7を用いて、センターケース5の構造等に関し、詳細に説明する。
図2に示すように、センターケース5は、パチンコ機50の前方に開口する窓5aを備え、この窓5aを通じて、内蔵する演出図柄表示装置6の画面6aを遊技者から視認可能としている。また、センターケース5の内部(第2大入賞口(第2大入賞装置)15の内部)には、振分装置93と調整装置91とが設けられている。
センターケース5は、図3に示すように、右斜め上部に開閉可能な取入口90aを備えている。この取入口90aは、下端側の回動支点92bを基準に揺動可能な開閉部材92によって開閉可能とされており、第2遊技領域3bを流下する遊技球が取入口90aを通じて、センターケース5(第2大入賞口15)の内部に進入可能とされている。
つまり、第2大入賞口ソレノイド15bの駆動を停止すると、図3の破線に示すように、開閉部材92が回動支点92bを基準に左上がり姿勢(以下、閉鎖姿勢という)になり、取入口90aが閉鎖される。このため、第2遊技領域3bを取入口90aの周囲に流下する遊技球Y1が、センターケース5(第2大入賞口15)の内部に進入できない状態となる。
一方、第2大入賞口ソレノイド15bを駆動すると、図3の実線に示すように、開閉部材92が回動支点92bを基準に右上がり姿勢(以下、開放姿勢という)になり、取入口90aが開放される。このとき、第2遊技領域3bを取入口90aの周囲に流下する遊技球Y1が、開閉部材92の右上がり傾斜となる左側面に案内され、センターケース5(第2大入賞口15)の内部に円滑に進入することができる。
また、センターケース5の内部であって、取入口90aの近傍には、センターケース5への入球を検知する第2カウントスイッチ15aが設けられている。
取入口90aを通じてセンターケース5に取り入れた遊技球は、先ず、取入室90bに進入する。また、図3の破線に示すように、取入室90bの内底面90cは、左右幅方向に沿った中央部90dに向かい下り傾斜面とされ、取入口90aを通じてセンターケース5に取り入れた遊技球は、当該中央部90d方向に移動する。また、図4(a)に示すように、当該中央部90dは、若干後方(遊技者から遠ざかる方向)に向かって下り傾斜を有しており、取入室90bの後壁90eであって、当該中央部90dの後方の位置には1球の遊技球が通過可能な通過口90jを開口させている。
図4(a)に示すように、通過口90jの後方には、後方に向かって配置された管状若しくは樋状の誘導路形成部材90fが配置されている。この誘導路形成部材90fは後方に向かう傾斜経路及び下方に向かう下り経路を組み合わせた遊技球経路(通過口90jを通過した遊技球を転動させる通路)を構成する部材である。そして、経路方向に沿った中間位置には可動片91aによって開閉可能な切換口90mが設けられている。
誘導路形成部材90fは切換口90mを境に、第1誘導路形成部90gと第2誘導路形成部90hとに分岐している。このうち、第1誘導路形成部90gは、そのままパチンコ機50の機外に通ずる第1誘導路90Aを構成し、第2誘導路形成部90hは振分装置93に通ずる第2誘導路90Bを構成する。
ここで、切換口90mは誘導路形成部材90eの内側の底面(進入した遊技球が転動する底面)で開口してあり、切換口90mを可動片91aで閉鎖することで、第1誘導路90A及び第2誘導路90Bのうち、第1誘導路90Aのみが通過口90jと連通するため、通過口90j方向に通過した遊技球は、第1誘導路形成部90gに進入する。一方、切換口90mを開放することで、通過口90j方向に通過した遊技球は、第2誘導路90Bに進入可能な状態(以下、投入状態という)になる。
調整装置91は、センターケース5に流入(第2大入賞口15に入球)した遊技球が振分装置93に投入される球数を調整するための装置である。この調整装置91は、図5(a)及び(b)に示すように、前述の可動片91aと、調整用ソレノイド91bと、投入球数検出スイッチ91k(調整用センサともいう。図3及び8を参照)とを備えている。
調整用ソレノイド91bは、略円筒状の外郭体91cと、外郭体91cの内部に設けた軸受(図示を省略)によって移動可能に支持されたプランジャ91dと、外郭体91cの内部においてプランジャ91dの外周位置に配置されたソレノイドコイル(図示を省略)と、プランジャ91dの外郭体91cからの突出量が多くなるように付勢するコイルバネ(図示を省略)とを備える。また、可動片91aは、プランジャ91dの突端部と一体化されている。
そして、ソレノイドコイルへの通電を行わないときに、図4(a)及び図5(a)に示すように、プランジャ91dはコイルバネの付勢力によって、その突出量が最大となり、その突端部に一体化された可動片91aが、切換口90mを閉鎖する。このため、通過口90jを通過した遊技球は、第1誘導路90Aに向かって誘導される。
一方、ソレノイドコイルへの通電を行うと、図4(b)及び図5(b)に示すように、プランジャ91dは、ソレノイドコイルからプランジャ91dに対して、プランジャ91dの突出量を少なくするような牽引力が加わり、プランジャ91dはコイルバネの付勢力に対抗して、その突出量が最小となる。このため、プランジャ91dの突端部に一体化された可動片91aも、外郭体91cの方向に移動し、切換口90mを開放する。このため、通過口90jを通過した遊技球は、第2誘導路90Bに向かって誘導される。
また、前述の投入球数検出スイッチ(調整用センサ)91kは、第2誘導路形成部90Bにおいて切換口90mの近傍に配置されている。この投入球数検出スイッチ91kは、切換口90mから遊技球が進入したことを検出するためのものであり、投入球数検出スイッチ91kが検出した遊技球の球数(検出回数)によって、第2誘導路形成部90Bに進入した遊技球数をカウントすることができる。
振分装置93は投入された遊技球の行き先を、振り分けるための装置である。具体的には、第2誘導路形成部90Bを通過した遊技球を受け取り、(1)特定領域92Vに誘導した後、パチンコ機50の機外に排出するか、(2)そのまま(特定領域92Vに誘導せずに)、パチンコ機50の機外に排出するかを選択するための装置である。
図6に示すように、振分装置93は、ベース体93aと、ベース体93aの凹所93b(図7(a)を参照)上で回転する回転体94と、回転体94に伝達機構を介して回転力を与える回転モータ94b(図8を参照)とを備える。なお、凹所93bの平面形状は略円形とされている。
回転体94は略円板形状に形成され、軸心94Jを上下に向けて、凹所93b上に回転可能な状態で配置されている。なお、本パチンコ機50において、回転体94は常時、右方向に回転することとされている。また、回転体94の上面部は軸心94Jを中心に上方に向かって若干膨らんでいる。
回転体94は軸心94Jを中心として、当該回転体94の周方向に沿って4等分される位置には、4個の振分穴94c、94d、94e、94fが設けられている。何れの振分穴94c~94fも、回転体94の外周面と、上下面とで開口している。このうち、1個の振分穴(以下、特定振分穴という)94cが、他の振分穴(以下、通常振分穴という)94d~94fよりも、回転体94の半径内側方向に向かうサイズが大きくされ、軸心94Jにより近接する位置まで到達している。
図7(a)に示すように、凹所93bは、その上面で2つの連通穴93c、93dを開口させている。これらの連通穴93c、93dは、回転体94の軸心94Jが通過する回転中心位置からの距離が異なる位置で開口している。そして、回転体94は軸心94Jを中心に回転すると、その回転量が所定量なると、回転軸心94Jに近い位置で開口する連通穴(以下、特定連通穴という)93cと、特定振分穴94cとが上下に連通する。そして、回転体94の軸心94J周りの回転量を45度(右回転方向)増加させる度に、通常振分穴94d~95fが、軸心94Jから遠い位置で開口する連通穴(以下、通常連通穴という)93dと連通する。
そして、常時、右回転方向に回転する回転体94は回転する度に、1回の「特定連通穴93cと特定振分穴94cとの連通」と、3回の「通常振分穴94d~94fと通常連通93cとの連通」とを行うことになる。
図6に示すように、ベース体93aにおいて凹所93bを周回する位置には、樋状の移動経路93Kが設けられている。この移動経路93Kは、凹所93bを左回転方向に半周回する左移動経路93Lと、右回転方向に半周回する右移動経路93Rとを備え、何れも、パチンコ機50の前方に向かって若干の下り傾斜を有している(つまり、前方に遊技球を転動させ、誘導する傾斜を有している)。また、左移動経路93Lと右移動経路93Rは、凹所93bの前方及び後方の合流部93S、93Tで合流している。
そして、凹所93bの後方に位置する合流部(以下、受取部)93Tで、第2誘導路90Bの終端部より排出される遊技球を受け取る。そして、パチンコ機50においては、受取部93Tで受け取った遊技球を左移動経路93L若しくは右移動経路93Rに進入させる。
また、前方に合流部(以下、受渡部という)93Sは、左移動経路93L若しくは右移動経路93を通過した遊技球を、特定振分穴94c若しくは何れかの通常振分穴94d~94fに受け渡す部分である。この受渡部93Sの高さ位置が、左移動経路93L及び右移動経路93Rの高さ位置よりも低くされ、左移動経路93L若しくは右移動経路93Rを通過した遊技球が受渡部93Sに円滑に進入するようにされている。また、受渡部93Sは後方に向かう下り傾斜を有するため、受渡部93Sに到達した遊技球は、回転体94の軸心94J方向に向かう挙動を示す。
また、受渡部93Sの高さ位置は、回転体94の外周部のうち、特定振分穴94c及び通常振分穴94d~94fが形成されていない部分(以下、穴非形成部という)94Sの高さ位置よりも低く、特定振分穴94c及び通常振分穴94d~94fの穴底部よりも高くされている。このため、図7(b)に示すように、受渡部93Sに遊技球が到達したとき、受渡部93Sの後方に穴非形成部94Sが位置すると、当該遊技球Y1は穴非形成部94Sに当接する。この状態から回転体94が右回転方向への回転量が多くなり、図7(c)に示すように、特定振分穴94c若しくは通常振分穴94d~94fが、受渡部93Sの後方に到達すると、当該遊技球が、到達した振分穴94c~94fに進入する。
なお、受渡部93Sに遊技球が到達したタイミングで、 受渡部93Sの後方に特定振分穴94c若しくは通常振分穴94d~94fが到達している場合には、当該遊技球は、そのまま到達した振分穴94c~94fに進入する。
振分装置93は投入された遊技球が、受渡部93Sで通常振分穴94d~94fに受け渡された場合には、回転体94の右回転方向への回転量が多くなると、パチンコ機50の機外に排出される。つまり、受け渡された通常振分穴94d~94fと、通常連通穴93dとが上下方向に連通したところで、遊技球が、当該受け渡された通常振分穴94d~94fから、通常連通穴93dに移行した後、パチンコ機50の機外に排出される。
また、振分装置93は投入された遊技球が、受渡部93Sで特定振分穴94cに受け渡された場合には、回転体94の右回転方向への回転量が多くなると、パチンコ機50の機外に排出される。つまり、特定振分穴94cと、特定連通穴93bとが上下方向に連通したところで、遊技球が、当該受け渡された通常振分穴94d~94fから特定連通穴93cに移行し、特定領域92Vを通過した後、パチンコ機50の機外に排出される。
本パチンコ機50では、回転体94が常時、同一の回転方向への回転に継続し、特定振分穴94cの形成数が、全振分穴94c~94fの数の「1/4」であり、しかも、左移動経路93Lと右移動経路93Rとの経路長と傾斜が等しくなっているため、第2誘導路90Bから受取部93Tに遊技球が排出される度に、当該遊技球は略「1/4」の確率で特定領域92Vに向かって誘導される。
次に、図8のブロック図を用いて、本実施例のパチンコ機50の電気的構成を説明する。この電気的構成は、主制御装置80を中心にして構成されている。なお、このブロック図には、単に信号を中継するだけのためのいわゆる中継基板及び電源回路等は記載していない。また、詳細な図示は省略するが、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83のいずれもCPU、ROM、RAM、入力ポート、出力ポート等を備えているが、本実施例では発射制御装置84にはCPU、ROM、RAMは設けられていない。しかし、これに限るわけではなく、発射制御装置84にCPU、ROM、RAM等を設けてもよい。
主制御装置80には、第1始動口11に入球した遊技球を検出する第1始動口スイッチ11a、第2始動口12に入球した遊技球を検出する第2始動口スイッチ12a、普通電動役物を作動させる普通図柄作動ゲート17に進入した遊技球を検出する普通図柄作動スイッチ17a、第1大入賞口14に入球した遊技球を計数するための第1カウントスイッチ14a、第2大入賞口15に入球した遊技球を計数するための第2カウントスイッチ15a、普通入賞口31~33に入球した遊技球を検出する普通入賞口スイッチ31a~33a、特定領域92Vに入球した遊技球を検出する特定領域スイッチ92a等の検出信号が入力され、裏配線中継端子板75を介して、前枠(ガラス枠)および内枠が閉鎖しているか否か検出するガラス枠開放スイッチ35、内枠開放スイッチ36の検出信号が入力される。
更に、主制御装置80には、投入球数検出スイッチ91kの検出信号も入力されるため、振分装置93に投入された遊技球の数を検出(カウント)することができる。
主制御装置80は搭載しているプログラムに従って動作して、上述の検出信号などに基づいて遊技の進行に関わる各種のコマンドを生成して払出制御装置81及びサブ統合制御装置83に出力する。また主制御装置80は、図柄表示装置中継端子板90を介して接続されている第1特別図柄表示装置9、第2特別図柄表示装置10及び普通図柄表示装置7の表示、第1特別図柄保留数表示装置18、第2特別図柄保留数表示装置19、普通図柄保留数表示装置8の点灯を制御する。
更に、主制御装置80は、第1大入賞口ソレノイド14bを制御することで第1大入賞口14の開閉を制御し、第2大入賞口ソレノイド15bを制御することで第2大入賞口15の開閉を制御し、普通電動役物ソレノイド(図8では普電役物ソレノイドと表記)12bを制御することで普通電動役物16の開閉を制御する。また、調整用ソレノイド91bを制御することで、切換口90iの開閉(可動片91aによる切換口90mの開閉)を制御する。主制御装置80からの出力信号は試験信号端子にも出力される他、図柄変動や大当り(特別遊技ともいう)等の管理用の信号が外部接続端子78に出力されてホールコンピュータ87に送られる。さらに、主制御装置80は、回転モータ94bを制御し、回転体94を回転させる。
主制御装置80と払出制御装置81とは双方向通信が行われ、払出制御装置81は、主制御装置80から送られてくるコマンドに応じて払出モータ20を制御して賞球を払い出す。本実施例においては、賞球として払い出される遊技球を計数するための払出スイッチ21の検出信号は払出制御装置81に入力され、払出制御装置81で賞球の計数が行われる構成を用いる。この他にも主制御装置80と払出制御装置81に払出スイッチ21の検出信号が入力され、主制御装置80と払出制御装置81の双方で賞球の計数を行う構成を用いることも考えられる。
なお、払出制御装置81はガラス枠開放スイッチ35、内枠開放スイッチ36、満杯スイッチ22、球切れスイッチ23からの信号が入力され、満杯スイッチ22により下皿63が満タンであることを示す信号が入力された場合及び球切れスイッチ23により球タンクに遊技球が少ないあるいは無いことを示す信号が入力されると払出モータ20を停止させ、賞球の払出動作を停止させる。なお、満杯スイッチ22、球切れスイッチ23も、その状態が解消されるまで信号を出力し続ける構成になっており、払出制御装置81は、その信号が出力されなくなることに起因して払出モータ20の駆動を再開させる。
また、払出制御装置81はCRユニット端子板24を介してプリペイドカードユニットと交信することで払出モータ20を作動させ、貸し球を排出する。払出された貸し球は払出スイッチ21に検出され、検出信号は払出制御装置81に入力される。なお、CRユニット端子板24は精算表示基板25とも双方向通信可能に接続されており、精算表示基板25には、遊技球の貸出しを要求するための球貸ボタン、精算を要求するための返却ボタン、残高表示器が接続されている。
また、払出制御装置81は、外部接続端子78を介して賞球に関する情報、枠(内枠、前枠)の開閉状態を示す情報などをホールコンピュータに送信するほか、発射制御装置84に対して発射停止信号を送信する。なお本実施例では遊技球を払い出す構成であるが、入賞等に応じて発生した遊技球を払い出さずに記憶する封入式の構成にしても良い。
発射制御装置84は発射モータ30を制御して遊技球を発射させる。なお、発射制御装置84には払出制御装置81以外に発射ハンドルからの回動量信号、タッチスイッチ28からのタッチ信号、発射停止スイッチ29から発射停止信号が入力される。回動量信号は、遊技者が発射ハンドルを操作することで出力され、タッチ信号は遊技者が発射ハンドルを触ることで出力され、発射停止スイッチ信号は、遊技者が発射停止スイッチ29を押すことで出力される。なお、タッチ信号が発射制御装置84に入力されていなければ、遊技球は発射できないほか、発射停止スイッチ信号が入力されているときには、遊技者が発射ハンドルを触っていても遊技球は発射できないようになっている。
サブ統合制御装置83はCPU、ROM、RAM等の電気部品を備えており、搭載するROMに記憶されたプログラムに従ってCPUにて処理を実行し、入力される遊技スイッチの入力ならびに主制御装置80から入力されるコマンドに基づいて演出に関わる各種コマンド等を生成し、演出図柄制御装置82に出力する。
また、サブ統合制御装置83には、音量を調節する音量調節スイッチ83aが備えられ、音量調節スイッチ83aの状態(位置)を検出し、その検出結果とスピーカ66へ送信する内容とを判断し、スピーカ66から出力する音量をソフト的に制御するように構成されている。
演出図柄制御装置82は、サブ統合制御装置83から受信したデータ及びコマンド(共に主制御装置80から送信されてきたものとサブ統合制御装置83が生成したものとがある)に基づいて演出図柄表示装置6を制御して擬似図柄等の演出画像を表示する。尚、サブ統合制御装置83と主制御装置80とは間に演出中継端子板65を介した主制御装置80からサブ統合制御装置83への一方向通信回路として構成され、サブ統合制御装置83と演出図柄制御装置82とはサブ統合制御装置83から演出図柄制御装置82への一方向通信回路として構成されている。
次に、図9に示した図表を用いて、本実施例のパチンコ機50の作動内容について説明する。本実施例におけるパチンコ機50は、遊技状態として、開放延長機能が作動しない通常状態(通常遊技状態若しくは非開放延長状態ともいう)と、開放延長機能が作動する開放延長状態を備える。
開放延長機能未作動時(非開放延長状態)において、普通図柄の1回の当りに対して普通電動役物(第2始動口12)は、0.2秒の開放動作を1回行うよう設定されている。
一方、開放延長機能作動時(開放延長状態)において、普通図柄の1回の当りに対して、普通電動役物(第2始動口12)は1.0秒の開放動作を3回行うよう設定されている。
なお、開放延長機能が作動する遊技状態(開放延長状態)での第1及び第2特別図柄の変動パターン(変動時間)は、開放延長機能が未作動時の遊技状態で使用する変動パターン選択テーブルよりも平均変動時間が短くなるように設定された変動パターン選択テーブルを用いて選択される構成となっている。これにより、開放延長機能作動時の単位時間あたりの特別図柄の変動回数が、開放延長機能未作動時よりも増加する構成(時短状態)となっており、この時短機能は、開放延長機能の作動開始と終了の契機と同じくして作動する。
本実施例のパチンコ機50の大当り確率は、第1特図(第1特別図柄)と第2特図(第2特別図柄)とで共通の1/300で、特別図柄の当否判定に係る確率変動機能は備えない。
そして、大当りに当選すると(特別図柄に関する当否判定の結果が大当りとなると)、第1大入賞口14が30.0秒の開放動作を、所定のインターバルを挟み、計10回行うことを内容とする大当り遊技を実行する。
なお、以下の説明において、特別図柄に関する当否判定の結果が大当りとなることに基づいて実行される大当り遊技を「図柄大当り遊技」と称することがある。
また、本実施例のパチンコ機50の小当り確率は、第1特図(第1特別図柄)が1/80とされ、第2特図(第2特別図柄)が1/2とされている。このため、第2特図が変動(第2特別図柄の当否判定を実施)すると、第1特図が変動(第1特別図柄の当否判定を実施)する場合によりも、高い確率で小当りに当選する(特別図柄に関する当否判定の結果が小当りとなる)。
そして、小当りに当選すると(特別図柄に関する当否判定の結果が小当りとなると)、第2大入賞口15が5.0秒の開放動作を1回行うことを内容とする小当り遊技を実行する。
小当り遊技を行っている際に(第2大入賞口15が5.0秒の開放動作を1回行う際に)、第2大入賞口15に入球した遊技球が有効期間内に特定領域92Vを通過すると大当り遊技を実行する。
なお、以下の説明において、特別図柄に関する当否判定の結果が小当りとなることに基づいて実行される小当り遊技を実行中において、遊技球が特定領域92Vを通過することに基づいて実行される大当り遊技を「役物大当り遊技」と称することがある。また、「第2大入賞口15に入球した遊技球が有効期間内に特定領域92Vを通過すること」を「V入賞」と称することがある。
また、「役物大当り遊技」も、第1大入賞口14が30.0秒の開放動作を、所定のインターバルを挟み、複数回(計10回、7回、若しくは5回)行うことを内容とする大当り遊技である。
なお、「図柄大当り遊技」と「役物大当り遊技」とで開放動作を行う大入賞口が異なっていてもよい。
本実施例のパチンコ機50では、「図柄大当り遊技」を実行した後の遊技状態と、「役物大当り遊技」を実行した後の遊技状態は以下のように異なっている。
つまり、「図柄大当り遊技」を実行した後においては、開放延長機能が作動せず、遊技状態は通常状態(非開放延長状態)となる。このため、「図柄大当り遊技」は専ら、所定数の賞球を獲得する遊技となり、「1/300」の大当り確率で大当りの発生をめざしたり、「1/80」の小当り確率で小当りの発生をめざしたりする遊技となり易い。
一方、「役物大当り遊技」を実行した後においては、「50%」の割合で開放延長機能が作動し、遊技状態は開放延長状態(時短状態)となり、「50%」の割合で開放延長機能が作動せず、遊技状態は開放延長状態(時短状態)とならない。そして、開放延長状態(時短状態)は、大当り遊技終了後(役物大当り遊技終了)、特別図柄の変動表示が100回行われるか、特別図柄に関する当否判定の結果が大当りになるまで継続する。
小当り遊技においては、5.0秒の開放動作が1回行われるが、この開放動作において上限数(本実施例では、10球)の遊技球が第2大入賞口15に入球するか、開放限度時間が終了すると開放動作を終了する。なお、実際に、5.0秒の開放動作で第2大入賞口15に入球可能な遊技球数は、上限数(規定入球数)よりも少ない数(例えば、8球以下)とされる。
また、大当り遊技(図柄大当り遊技、役物大当り遊技)においては、第1大入賞口14が30.0秒の開放動作を複数回行う。そして、大当り遊技における各開放動作(以下、大当りラウンドということがある)においては、上限数(本実施例では、10球)の遊技球が第1大入賞口14に入球するか、開放限度時間が終了すると開放動作を終了する。この場合、30.0秒の開放動作で第1大入賞口14に上限数(規定入球数;10球)の遊技球、若しくは、上限数(規定入球数)に近い数(8球若しくは7球)の遊技球が入球する可能性が高く、しかも、大当り遊技において実行される開放動作の回数が複数回とされている。
このため、仮に、第1大入賞口14に1球の遊技球が入球した場合の賞球数と、第2大入賞口15に1球の遊技球が入球した場合の賞球数が等しくされても(両者とも15球とされても)、大当り遊技は小当り遊技よりも遊技者によってより有利な当り遊技となる。
特別図柄に関する当否判定の結果が大当りとなると、大当り図柄(大当りの種類)を決定するための乱数抽選が実行され、特別図柄表示手段(第1特別図柄表示装置9、第2特別図柄表示装置10)で確定表示する大当り図柄(大当りの種類)が決定される。但し、本実施例のパチンコ機50では、何れの大当り図柄が確定表示されても、実行される「図柄大当り遊技」の内容は同一である。具体的には、第1始動口11への入球に基づく当否判定(以下、特図1当否判定)の結果が大当りとなる場合と、第2始動口12への入球に基づく当否判定(以下、特図2当否判定)の結果が大当りとなる場合は、何れの場合も、大当り図柄を10種の大当り図柄のうちの何れかに決定する。
なお、確定表示する大当り図柄(大当りの種類)によって、実行される「図柄大当り遊技」の内容が異なってもよい(例えば、大当りラウンドが、5回、7回、10回と異なってもよい)。
また、特別図柄に関する当否判定の結果が小当りとなる場合も、小当り図柄(小当りの種類)を決定するための乱数抽選が実行され、特別図柄表示手段(第1特別図柄表示装置9、第2特別図柄表示装置10)に確定表示する小当り図柄(小当りの種類)が決定される。
この場合、本実施例のパチンコ機50では、図10に示すように、小当り図柄(小当りの種類)が、第1小当り図柄(選択率;25%)、第2小当り図柄(選択率;15%)、第3小当り図柄(選択率;10%)、第4小当り図柄(選択率;25%)、第5小当り図柄(選択率;15%)若しくは第6小当り図柄(選択率;10%)に決定される。
本実施例では、特図1当否判定の結果が小当りとなる場合と、特図2当否判定の結果が小当りとなる場合には、何れの場合も、同一の小当り図柄が同一の選択率(振分率)で選択される。
本実施例のパチンコ機50では、何れの小当り図柄が確定表示されても、実行される「小当り遊技」において第2大入賞口15が5.0秒の開放動作を1回行う。但し、第1小当り図柄若しくは第4小当り図柄が確定表示されることに基づいて実行される小当り遊技(以下、小当り遊技Aという)では、第2大入賞口15に入球した遊技球のうち、1球の遊技球が振分装置93に投入可能とされる(図11(a)を参照)。また、第2小当り図柄若しくは第5小当り図柄が確定表示されることに基づいて実行される小当り遊技(以下、小当り遊技Bという)では、第2大入賞口15に入球した遊技球のうち、2球の遊技球が振分装置93に投入可能とされる(図11(b)を参照)。更に、第3小当り図柄若しくは第6小当り図柄が確定表示されることに基づいて実行される小当り遊技(以下、小当り遊技Cという)では、第2大入賞口15に入球した遊技球のうち、3球の遊技球が振分装置93に投入可能とされる(図11(c)を参照)。
このため、小当り遊技中にV入賞することに基づいて「役物大当り遊技」を実行する確率は、振分装置93に投入される遊技球の多少に応じて変化する。つまり、「役物大当り遊技」を実行する確率は、小当り遊技Aを実行する場合が最も低く、小当り遊技Cを実行する場合が最も高くなっている。従って、本実施例のパチンコ機50では、確定表示される小当り図柄によって役物大当り遊技の実行確率が異なるため、変化に富み、意外性の高い遊技を行うこともできる。
また、「役物大当り遊技」の内容と、「役物大当り遊技」後の遊技状態が、確定表示される小当り図柄によって異なっている。
つまり、小当り遊技Aを行っている際に「V入賞」することに基づいて実行される「役物大当り遊技」では、第1大入賞口14が30.0秒の開放動作を計10回行う。但し、第1小当り図柄を確定表示されることに起因する役物大当り遊技の終了後には開放延長機能が作動し、第4小当り図柄を確定表示されることに起因する役物大当り遊技の終了後には開放延長機能が作動しない。
また、小当り遊技Bを行っている際に、「V入賞」することに基づいて実行される「役物大当り遊技」では、第1大入賞口14が30.0秒の開放動作を計7回行う。但し、第2小当り図柄を確定表示されることに起因する役物大当り遊技の終了後には開放延長機能が作動し、第5小当り図柄を確定表示されることに起因する役物大当り遊技の終了後には開放延長機能が作動しない。
更に、小当り遊技Cを行っている際に、「V入賞」することに基づいて実行される「役物大当り遊技」では、第1大入賞口14が30.0秒の開放動作を計5回行う。但し、第3小当り図柄を確定表示されることに起因する役物大当り遊技の終了後には開放延長機能が作動し、第6小当り図柄を確定表示されることに起因する役物大当り遊技の終了後には開放延長機能が作動しない。
つまり、第1小当り図柄、第2小当り図柄若しくは第3小当り図柄を確定表示されることに起因する役物大当り遊技の終了後には、遊技状態が開放延長状態となり、小当り確率が高くなるため、役物大当り遊技をスピーディ且つ高頻度に実行することができる。
なお、本実施例と異なり、特図1当否判定の結果が小当り(以下、「第1特図小当り」という)となる場合と、特図2当否判定の結果が小当り(以下、「第2特図小当り」という)となる場合とで、小当り図柄の選択率(小当り図柄の振分率)が異なってもよい。例えば、第1特図小当りを生じた場合の方が、第2特図小当りを生じた場合よりも、「確定表示されると役物大当り遊技を実行した後に開放延長状態となる小当り図柄(以下、時短図柄という)」が選択される確率を高くしたり、逆に低くしたりしてもよい。
つまり、時短図柄が選択される確率が、第1特図小当りを生じた場合の方が第2特図小当りを生じた場合よりも高くすることで、第1特図小当りの発生に基づいて役物大当り遊技を実行した後に遊技状態が開放延長状態に突入する割合を高くして、第2特図小当りの発生時に役物大当り遊技を実行した後に遊技状態として開放延長状態を継続する率(第2特図小当りに基づいて開放延長状態となる割合)を低くしてもよい。
また、時短図柄が選択される確率を、第2特図小当りを生じた場合の方が第1特図小当り生じた場合よりも高くすることで、第1特図小当りの発生に基づいて役物大当り遊技を実行した後に遊技状態が開放延長状態に突入する割合を低くして、第2特図小当りの発生時に役物大当り遊技を実行した後に遊技状態として開放延長状態を継続する率(第2特図小当りに基づいて開放延長状態となる割合)を高くしてもよい。つまり、第2特図小当りを生じた場合の方が第1特図小当り生じた場合よりも高くすると、一旦、開放延長状態になると(突入すると)、以後、開放延長状態を継続し易くなる。
また、第1特図小当りを発生した場合の方が、第2特図小当りを発生した場合よりも、小当り遊技を実行すると、振分装置93に投入可能となる球数が多くなる小当り図柄が選択される確率が高くされたり、逆に低くされたりしてもよい。
次に、図12を用いて、主制御装置80が実行するメインルーチンを説明する。メインルーチンは、約2ms毎のハード割り込みにより定期的に実行される。本実施形態では、S10~S75までの1回だけ実行される処理を「本処理」と称し、この本処理を実行して余った時間内に時間の許す限り繰り返し実行されるS80の処理を「残余処理」と称する。「本処理」は上記割り込みにより定期的に実行されることになる。
マイコンによるハード割り込みが実行されると、まず正常割り込みであるか否かが判断される(S10)。この判断処理は、メモリとしてのRAMの所定領域の値が所定値であるか否かを判断することにより行われ、マイコンにより実行される処理が本処理に移行したとき、通常の処理を実行して良いのか否かを判断するためのものである。正常割り込みでない場合としては、電源投入時又はノイズ等によるマイコンの暴走等が考えられるが、マイコンの暴走は近年の技術の向上によりほとんど無いものと考えて良いので、ほとんどが電源投入時である。電源投入時にはRAMの所定領域の値が所定値と異なる値となっている。
S10が否定判定、即ち、正常割り込みでないと判断されると(S10:no)、初期設定(例えば前記メモリの所定領域への所定値を書き込み、特別図柄及び普通図柄を初期図柄とする等のメモリの作業領域への各初期値の書き込み等)が為され(S15)、残余処理(初期乱数更新処理(S80))に移行する。
正常割り込みとの肯定判断がなされると(S10:yes)、初期値乱数更新処理(S20)、大当り決定用乱数更新処理(S25)、大当り図柄決定用乱数1更新処理(S30)、大当り図柄決定用乱数2更新処理(S35)、小当り図柄決定用乱数更新処理(S40)、当り決定用乱数更新処理(S45)、リーチ判定用乱数更新処理(S50)、変動パターン決定用乱数更新処理(S55)が行われる。
続く入賞確認処理(S60)では、第1始動口11、第2始動口12への入賞、第1大入賞口14、第2大入賞口15への入賞、一般入賞口31~33への入賞及び普通図柄作動ゲート17、特定領域92Vの入球の確認、及びパチンコ機50に設けられ主制御装置80に接続された各スイッチ類の入力処理が実行される。各始動口及び作動口への入賞(入球)確認処理(始動入賞処理)については、図13を用いて後述する。
続いて、当否判定処理(S65)、画像出力処理等の各出力処理(S70)、不正監視処理(S75)を行って、次に割り込み信号が入力されるまでの残余時間内には初期乱数更新処理(S80)をループ処理する。
次に、図13を用いて、主制御装置80が実行する始動入賞処理を説明する。本処理は、図12に示した入賞確認処理(S60)のサブルーチンの一つとなる(保留記憶手段、先読判定手段、保留記憶数送信手段、入賞信号送信手段を含む)。
以後、第1始動口11に遊技球が入球したときに格納される保留記憶を第1保留記憶、第2始動口12に遊技球が入球したときに格納される保留記憶を第2保留記憶、普通図柄始動ゲート17を遊技球が通過したときに格納される保留記憶を普図保留記憶として説明する。なお、本実施例では第1保留記憶の上限数を4個、第2保留記憶の上限数を4個、普図保留記憶の上限数を4個とする。
本処理を開始すると、第1始動口スイッチ11aが遊技球を検出したか否か判定する(S100)。肯定判定であれば(S100:yes)、主制御装置80に既に格納されている第1保留記憶数が上限数(本実施例では4個)未満であるか否か判定する(S105)。肯定判定であれば(S105:yes)、当否乱数等の各種乱数値(大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数1,2、小当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数等)を抽出し、第1保留記憶として主制御装置80の保留記憶数に応じた記憶領域に格納し、第1保留記憶の数を示す第1保留記憶カウンタに1を加算する(S110)。
S110に続いては、記憶した第1保留記憶の先読判定を行う(S115)。具体的には、大当り決定用乱数の値が大当りを生起させる値か否かを確認し、大当り値なら大当り図柄の種類を確認する。大当り判定がハズレなら、小当りを生起する値か否かを確認し、小当り値なら小当り図柄の種類を確認する。大当りでも小当りでもないハズレなら、ハズレ図柄の種類を確認する(先読判定手段)。
続いて、S115の先読判定結果に基づいて第1先読判定コマンドを生成してサブ統合制御装置83に送信し(S120)、S110で加算した第1保留記憶カウンタの値を示す第1保留数指示コマンドをサブ統合制御装置83に送信する(S125)。本実施例では、第1先読判定コマンドと第1保留数指示コマンドとを個別のコマンドとしてサブ統合制御装置83に送信しているが、この二つのコマンド内容を一つのコマンドに生成してサブ統合制御装置83に送信する構成も考えられる。
S125の処理、又はS100、S105の否定判定(S100:no、S105:no)に続いては、第2始動口スイッチ12aが遊技球を検出したか否か判定する(S130)。否定判定なら(S130:no)S160に進み、肯定判定なら(S130:yes)、主制御装置80に格納されている第2保留記憶の数が上限数(本実施例では4個)未満か否か判定する(S135)。否定判定なら(S135:no)リターンし、肯定判定であれば(S135:yes)、当否乱数等の各種乱数値(大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数1,2、小当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数等)を抽出し、第2保留記憶として主制御装置80の保留記憶数に応じた記憶領域に格納し、第2保留記憶の数を示す第2保留記憶カウンタに1を加算し(S140)、S115と同様に記憶した第2保留記憶の先読判定を行う(S145)。
続いて、S145の判定結果に基づいて第2先読判定コマンドを生成しサブ統合制御装置83に送信し(S150)、S140で加算した第2保留記憶カウンタの値を示す第2保留数指示コマンドをサブ統合制御装置83に送信して(S155)、リターンする。
サブ統合制御装置83は第1保留記憶数指示コマンド若しくは第2保留記憶数指示コマンドを受信すると、受信したコマンドが示す保留記憶数に応じて演出図柄表示装置6上で表示する各保留記憶数を変化させる指示信号を演出図柄制御装置82に送信する。また、本実施例では、演出図柄表示装置6上では普通図柄の保留記憶数表示は行わないが、普図保留記憶数指示コマンドの受信に応じて表示する構成としてもよい。
なお、図13に示すように、本実施例では、抽出乱数記憶処理(S110、140)を先読判定処理(S115、S145)よりも前に行う。つまり、第1始動口スイッチ11a若しくは第2始動口スイッチ12aが遊技球を検出し、保留記憶を行う場合において、保留記憶した乱数(記憶済みの乱数)を先読判定する構成を採用するが、本実施例と異なり、先読判定処理(S115、S145)を行ってから、保留記憶処理(S110、S140)を行うこととしてもよい。その場合、例えば、図13に示すS115の処理の肯定判定の後、抽出した乱数を一時的に記憶して先読判定を行い、その後、一時記憶していた乱数を第1保留記憶として保留記憶する。同様に、図13に示すS135の処理の肯定判定の後、抽出した乱数を一時的に記憶して先読判定を行い、その後、一時記憶していた乱数を第2保留記憶として保留記憶することとしてもよい。
次に、図14~図16に示したフローチャートを用いて、主制御装置80が実行する当否判定処理(特別図柄の当否判定処理)を説明する。本処理は、第1保留記憶と第2保留記憶の当否判定及び該当否判定の結果に応じた第1特別図柄又は第2特別図柄の変動表示時間選択、確定図柄選択、大当り遊技の内容設定、大当り遊技終了後の遊技状態設定を行う処理となり、当否判定の結果が小当りであるかい否かを判定する小当り判定手段を含む。
本処理を開始すると、条件装置が作動中、即ち大入賞口が作動中か否かを判定し(S200)、肯定判定なら(S200:yes)、リターンし、否定判定なら(S200:no)、第1又は第2特図が変動中か否かを判定する(S205)。そして、変動中でなければ(205:no)、第1又は第2特図の確定図柄表示中であるか否か判定し(S210)、確定表示中でなければ(S210:no)、第2保留記憶が有るか否か判定する(S215)。
そして、S215の処理で否定判定されると(S215:no)、第1保留記憶が有るか否か判定し(S220)、否定判定なら(S220:no)リターンする。
S215又はS220の処理で肯定判定されると(S215:yes,S220:yes)、S230の処理に移行する。この「S215とS220の判定順序」は、本パチンコ機50において第1保留記憶と第2保留記憶が記憶されている場合、第2保留記憶を優先的に処理(当否判定)することを示している。
S230の処理では保留記憶のシフト処理を行う(S230)。これにより最も古い(保留記憶されてから最も時間が経過している)第1又は第2保留記憶を当否判定の対象とするとともに、該当する保留記憶を示す保留記憶カウンタから1を減算する。
S230の処理に続いて、S245の大当り判定用乱数比較処理を実行する。この大当り判定用乱数比較処理では、特図当否判定の対象とした保留記憶の大当り判定用乱数と予め設定された当否判定テーブルとを比較して、大当り判定用乱数の値が当否判定テーブル内の判定値と一致するか比較する(S245)。
S245の処理に続くS250の処理では、S245の結果が大当り(大当り判定値と同一)であるか否か判定する。S250の処理で肯定判定なら(S250:yes)、図柄モード設定処理を行う(S255)。このS255の図柄モード設定処理では、判定対象となる第1又は第2保留記憶の大当り図柄決定用乱数1に基づいて、大当り遊技の内容と大当り遊技終了後の遊技状態を決定する図柄モードを設定する。つまり、図柄大当り遊技の内容(大当りラウンド数)と図柄大当り遊技後の遊技状態を決定する図柄モードを設定する。
S255の処理に続くS260の処理では、設定した図柄モードの種類と大当り図柄決定用乱数2に基づいて大当り図柄選択処理を行う(S260)。これは、図柄モードの設定によって決定した大当り遊技の種類を大当り図柄によって報知するために、図柄モードの種類毎に設定された図柄郡の中から確定表示する大当り図柄を決定する処理となる。
本実施例のパチンコ機50では、当否判定の結果が大当りとなると(S250:yes)、乱数抽選によって大当り図柄が決定されるが、第1~10の何れの大当り図柄に決定されても、図柄大当り遊技における大当りラウンド数は一律に10ラウンド(開放動作の回数が10回)、図柄大当り遊技終了後の遊技状態は一律に通常状態とされている。但し、本発明においては、図柄大当り遊技の内容(大当りラウンド数)として、大当りの種類(大当り図柄)に対応する異なる内容(大当りラウンド数)を設定してもよいし、図柄大当り遊技終了後の遊技状態として、大当りの種類(大当り図柄)に対応する異なる内容(通常状態、開放延長状態等)を設定してもよい。
なお、本実施例の「S255の処理及びS260の処理」を統合してもよい。つまり、S250の処理で肯定判定される場合には、大当り図柄決定用乱数を用いた乱数抽選で、確定表示させる大当り図柄を決定する。そして、決定された大当り図柄に応じて、実行する図柄大当り遊技の内容と、図柄大当り遊技後の遊技状態を決定(設定)してもよい。
次にS255で設定した図柄モードに基づいてモードバッファ設定処理を行う(S265)。モードバッファは当否判定時に確定した大当り遊技終了後の遊技状態の内容を、該遊技状態を設定する大当り遊技終了時まで記憶する装置である(大当り遊技中は遊技状態を設定する時短フラグをクリアする必要があるため)。モードバッファとしては、具体的な遊技内容は記憶せず、具体的な遊技内容に対応した値を記憶する構成となっている。
次に、S265の処理を経て移行するS280の処理では、S255の処理で設定した図柄モードに基づいて大当り遊技(図柄大当り遊技)の内容となる第1大入賞口14の開放パターン設定処理を行う。このS280の処理では、第1大入賞口14を30秒間、開放させる開放動作を、所定のインターバルを挟み、計10回行う開放パターンが設定される。
S250の処理の肯定判定、S255~S265、S280の処理を経ると、S290の処理に移行し、当否判定の対象とした第1又は第2保留記憶のリーチ決定用乱数および変動パターン決定用乱数に基づいて、第1特別図柄表示装置9又は第2特別図柄表示装置10、及び演出図柄表示装置6に表示する図柄の変動時間を特定する変動パターンを選択する変動パターン選択処理を行う(S290)。
S250の処理の肯定判定、S255~S265、S280、S290の処理を行うと、S292の処理に移行し、当否判定後の保留記憶の情報(例えば当否判定実行後の保留記憶の減少を示す情報など)をサブ統合制御装置83に送信する処理を行った後(S292)、S296の処理に移行する。このS250の処理の肯定判定を経たS296の処理では、選択した大当り図柄および変動パターンの情報を、変動指示コマンドとしてサブ統合制御装置83へ送信する(S296)。
この情報を受信したサブ統合制御装置83からの指示に基づいて、演出図柄制御装置82は演出図柄表示装置6を制御し、第1又は第2特別図柄の大当り図柄及び変動パターンの情報に基づいた演出図柄の演出変動表示を開始する。サブ統合制御装置83への送信とほぼ同時に、主制御装置80は、第1特別図柄表示装置9又は第2特別図柄表示装置10を直接制御して特別図柄の変動を開始する。
S250の処理で否定判定される場合には(S250:no)、S245の比較処理の結果が小当りであるか否か判定する(S270)。つまり、特別図柄に関する当否判定の結果が、小当りであるか否かを判定する(S270)。
ここで、本実施例では、第1特別図柄の小当り確率は1/80に設定され、第2特別図柄は1/2と高確率に設定されている(当否判定の結果が、大当りでない場合には略50%の割合で、当否判定の結果が小当りとなる)。但し、当否判定の結果が小当りとなる確率を更に高く(例えば、198/199、略小当りに当選)としてもよい。
S270の処理で肯定判定されると(S270:yes)、S275の処理に移行する。このS275の処理では、S110若しくはS140の処理で取得(記憶)した小当り図柄決定用乱数に基づいて小当り図柄を選択する処理を行う(S275)。このS275の処理を経ると、S280の処理に移行し、S275の処理で選択された小当り図柄の種類に基づいて、小当り遊技における第2大入賞口15の開放パターンを設定する処理を行う(S280)。
ここで、本実施例では、小当り遊技の開放パターンとして、S275の処理で選択された小当り図柄が何れであっても、第2大入賞口15を5秒に亘って、1回開放するパターンが設定される(図9及び図10を参照)。また、本実施例では、このS280の処理において、S275の処理で選択された小当り図柄に応じて、振分装置93に投入可能な球数を設定する処理が行われる。
具体的には、S275の処理で選択された小当り図柄に基づいて、調整用ソレノイド91bの駆動態様を設定する処理も行われる。つまり、本実施例では、小当り図柄が確定表示されると、調整用ソレノイド91bの駆動を開始し、投入球数検出スイッチ(調整用センサ)91kが予定数の遊技球を検出するか、第2大入賞口15が閉鎖されると調整用ソレノイド91bの駆動を停止する駆動パターンが設定される。
ここで、予定数は、確定表示される小当り図柄が第1小当り図柄若しくは第4小当り図柄である場合に「1」、第2小当り図柄若しくは第5小当り図柄である場合に「2」、第3小当り図柄若しくは第6小当り図柄である場合に「3」、とされる(図10を参照)。
S270の処理の肯定判定、S275及びS280の処理を経ると、S290の処理に移行し、当否判定の対象とした第1又は第2保留記憶のリーチ決定用乱数および変動パターン決定用乱数に基づいて、第1特別図柄表示装置9又は第2特別図柄表示装置10、及び演出図柄表示装置6に表示する図柄の変動時間を特定する変動パターンを選択する変動パターン選択処理を行う(S290)。
そして、S270の処理の肯定判定、S275、S280、S290の処理を経ると、S292の処理に移行し、当否判定後の保留記憶の情報をサブ統合制御装置83に送信する処理を行った後(S292)、S296の処理に移行する。 このS270の処理の肯定判定を経たS296の処理の処理では、選択した小当り図柄および変動パターンの情報を、変動指示コマンドとしてサブ統合制御装置83へ送信する(S296)。
この情報を受信したサブ統合制御装置83からの指示に基づき演出図柄制御装置82は演出図柄表示装置6を制御し、小当り図柄および変動パターンの情報に基づいた第1又は第2特図に対応した演出図柄の変動表示を開始する。サブ統合制御装置83への送信とほぼ同時に、主制御装置80は、第1特別図柄表示装置9又は、第2特別図柄表示装置10を直接制御して特別図柄の変動を開始する。
S270の処理で否定判定される場合(S270:no)、ハズレ図柄を選択し(S285)、続いてS290の処理に移行し、ハズレ図柄に対応する変動パターン設定処理を行う(S290)。この後、S292の処理に移行し、当否判定後の保留記憶の情報をサブ統合制御装置83に送信する処理を行った後(S292)、S296の処理に移行する。このS270の処理の否定判定を経たS296の処理の処理では、外れ図柄および変動パターンの情報を、変動指示コマンドとしてサブ統合制御装置83へ送信する(S296)。
この情報を受信したサブ統合制御装置83からの指示に基づき演出図柄制御装置82は演出図柄表示装置6を制御し、ハズレ図柄および変動パターンの情報に基づいた第1又は第2特図に対応した演出図柄の変動表示を開始する。サブ統合制御装置83への送信とほぼ同時に、主制御装置80は、第1特別図柄表示装置9又は、第2特別図柄表示装置10を直接制御して特別図柄の変動を開始する。
なお、本実施例では、S250若しくは270の処理の肯定判定を行う場合には、演出図柄の変動演出(演出変動表示)において、一律にリ-チ表示及びその後のリーチ演出を実行する。
一方、当否判定の結果が、大当りでなく、小当りでもない場合には、(1)リ-チ表示及びその後のリーチ演出を実行しないケース(以下、単純ハズレのケースという)と、(2)リ-チ表示及びその後のリーチ演出を実行するケース(以下、リーチハズレのケースという)がある。このため、S270の否定判定を経て移行するS290においては、先ず、S110若しくはS145で取得したリーチ判定用乱数に基づく乱数抽選でリーチの実行判定を行い、「リ-チ表示及びリーチ演出」の可否を決定する。そして、リーチの実行判定で否定判定されると、非リーチ用(リ-チ表示及びリーチ演出を行わないとき)の変動パターンテーブルと、S110若しくはS145を取得した変動パターン決定用乱数を用いて、非リーチ用の変動パターンを決定する。これに対して、リーチの実行判定で肯定判定されると、リーチ用(リ-チ表示及びリーチ演出を行うとき)の変動パターンテーブルと、S110若しくはS145を取得した変動パターン決定用乱数を用いて、リーチ用の変動パターンを決定する。
このため、サブ統合制御装置83は、当否判定の結果が大当りでなく、小当りでもない場合には、変動指示コマンド(変動パターンを指定するコマンドを含む)を受信することに基づき(単純ハズレ用の変動パターンを受信したか、リーチハズレ用の変動パターンを受信したかによって)、単純ハズレのケースの演出パターンを設定するか、リーチハズレ用の演出パターンを設定するかを判定することができる。
次に、S205が肯定判定、即ち、特別図柄の変動中であれば(S205:yes)、図15のフローチャートに進み、特別図柄の変動時間(S290の処理で選択された変動パターンに基づく)が経過したか否か判定する(S300)。
このS300の処理で否定判定されると(S300:no)リターンし、肯定判断されると(S300:yes)、確定コマンドをサブ統合制御装置83に送信し、第1特別図柄表示装置9又は第2特別図柄表示装置10を制御してS260,S275又はS285で選択した図柄(当否判定の結果を示す結果図柄)を確定表示させる(S305)。
そして、確定コマンドを受信したサブ統合制御装置83は演出図柄制御装置82に予め選択されていた擬似図柄を確定表示させる指示信号を送信し、演出図柄制御装置82は、その信号に応じて演出図柄表示装置6を制御して演出図柄を確定表示させる。これにより、第1又は第2特別図柄と擬似図柄の変動の開始と終了とが同じタイミングになる(同期する)。
S305に続いては、第1特別図柄表示装置9又は第2特別図柄表示装置10で確定表示させた第1又は第2特別図柄が大当り図柄か否か判定し(S310)、肯定判定なら(S310:yes)、確定図柄の表示設定処理(確定図柄で表示させておく時間の設定)を行う(S315)。そして、時短フラグが1か否か判定し(S320)、肯定判定なら(320:yes)、時短フラグに0をセットする(S325)。つまり、時短フラグを解除する。
そして、S325の処理を行うか、S320の処理で否定判定されると(S320:no)、条件装置作動開始処理(S330)と、役物連続作動装置作動開始処理(335)と、大当りフラグに1をセットする処理(S340)を行うことで大当り遊技を開始する。そして、大当り開始演出指示コマンドをサブ統合制御装置83に送信した後(S345)、S390の処理に移行する。
一方、S310が否定判定、即ち、確定図柄が大当りでなければ(S310:no)、確定図柄の表示設定処理(確定図柄で表示させておく時間の設定)を行い(S350)、時短フラグが1か否か判定する(S355)。そして、S355の処理で肯定判定されると(S350:yes)、時短カウンタからデクリメントし(S360)、時短カウンタが0か否か判定する(S365)。
S365の処理で肯定判定されると(S365:yes)、時短フラグに0をセットする(S370)。S355からS370によって、特別図柄が当否判定に応じたハズレ確定表示を行うごとに、時短(開放延長)状態を規制する時短カウンタが計数され、これらのカウンタが所定値に至ることで遊技状態が変化(時短(開放延長)状態が終了し通常状態(通常開放状態)に移行)する。
続いて、S370の処理を実行するか、S355,S365が否定判定されると(S355:no,S365:no)、確定表示された特別図柄が小当り図柄か否かを判定する(S375)。
S375の処理で否定判定される場合には(S375:no)、そのままリターンし、肯定判定される場合には(S375:yes)、小当り遊技の作動を開始する小当り遊技設定処理(S380)と、小当りフラグに1をセットする処理(S385)を行い、リターンする。
S345若しくはS385の処理を行うか、S375の否定判定を得ると(S375:no)、上記処理の結果に基づく遊技状態を示す状態指定コマンドをサブ統合制御装置83に送信し(S390)リターンする。
図14に戻り、S210が肯定判定、即ち、確定図柄の表示中なら(S210:yes)、図16のフローチャートに進み、確定図柄表示時間が経過したか否か判定する(S400)。そして、否定判定なら(S400:no)リターンし、肯定判定なら(S400:yes)、確定図柄表示終了処理(S410)を行い、第1特別図柄表示装置9又は第2特別図柄表示装置10を制御して特別図柄の確定表示を終了させ、サブ統合制御装置83に演出図柄(擬似図柄)の確定表示を終了させる指示を行う。
次に、図17から図24を用いて、本実施例において主制御装置80が実行する特別遊技処理を説明する。
特別遊技処理を開始すると、大当りフラグの値が0か否か判定する(S500)。肯定判定されると(S500:yes)、小当りフラグの値が0か否か判定する(S505)。
そして、S505の処理で肯定判定されると(S505:yes)、特別遊技処理をリターンする。一方、S505の処理で否定判定されると(S505:no)、即ち小当り遊技中である場合には(S505:no)、図18のS510の処理に進む。
S510の処理では、小当り開始インターバル中であるか否か判定する(S510)。そして、S510の処理で否定判定されると(S510:no)、第2大入賞口15が開放中か否か判定する(S515)。
そして、S515の処理で否定判定されると(S515:no)、S525の処理に移行し、特定領域92Vが有効か(遊技球を検出すると役物連続作動装置が作動する期間か)否か判定する(S525)。
S525の処理で否定判定される場合には(S525:no)、小当り終了演出中か否か判定する(S530)。そして、肯定判定されると(S530:yes)、小当り終了演出終了時間が経過したか否か判定する(S535)。
このS535の処理で肯定判定されると(S535:yes)、条件装置の作動終了処理を行い、小当りフラグに0をセッする処理(S540)と、特定領域有効フラグ0をセッする処理(S545)と、を行いリターンする。また、S535の処理で否定判定される場合(S535:no)も、同様にリターンする。
S530の処理で否定判定されると(S530:no)、小当り開始インターバル開始処理を行い(S580)、サブ統合制御装置83へ小当り開始コマンドを送信し、リターンする。なお、S525の処理で肯定判定される場合には(S525:yes)には、そのまま図20のS600の処理に移行する。
S510の処理で肯定判定される場合(S510:yes)、S560の処理に移行し、小当り開始インターバル時間が終了した否か判定する(S560)。そして、S560の処理で肯定判定されると(S560:yes)、第2大入賞口15を開放する処理(第2大入賞口開放処理)を行い(S565)、続いて特定領域92Vを有効化する処理(有効化処理)を行う(S570)。S570の処理を行うか、S560の処理で否定判定されると(S560:no)、リターンする。
なお、本実施例のパチンコ機50では、第2大入賞口15を開放するタイミングで、特定領域92Vを有効化するが、特定領域92Vを有効化する時期はこれに限定されない。
また、後述するように、本実施例のパチンコ機50では、第2大入賞口15を開放するタイミングで、調整用ソレノイド91bの駆動を開始することとしているが、本発明では調整用ソレノイド91bの駆動開始時期は、これに限定されず、第2大入賞口15を開放し、所定時間後(例えば、0.5秒経過後)に調整用ソレノイド91bの駆動を開始してもよい。
S515の処理で肯定判定される場合、即ち第2大入賞口15が開放中であると(S515:yes)、図19のS585に進み、第2大入賞口15への入賞数(入球数)が上限数(規定入球数の10個)未満か否か判定する(S585)。そして、肯定判定されると(S585:yes)、小当り遊技における第2大入賞口15の開放限度時間(本実施例では、5秒)が終了したか否か判定する(S590)。
S590の処理で肯定判定される場合(S590:yes)と、S585の処理で否定判定される場合(S585:no)、第2大入賞口15の閉鎖処理を行い(S595)、リターンする。
S590の処理で否定判定される場合には(S590:no)、図20のS600に進み、特定領域スイッチ92aが遊技球を検出したか否か判定する(S600)。
S600の処理で否定判定されると(S600:no)、特定領域有効化期間が終了したか否か判定し(S660)、肯定判定される場合には(S660:yes)、小当り終了演出処理を行う(S665)。この小当り終了演出処理では、サブ統合制御装置83へ小当り終了コマンドを送信する。小当り終了コマンドを受信したサブ統合制御装置83側では演出図柄制御装置82の制御により演出図柄表示装置6に演出(例えば、役物大当りが生起せずに小当り遊技が終了したことを報知する内容)が表示される。
なお、特定領域有効化期間の終了時期として、小当り遊技における第2大入賞口15の開放限度時間を終了した後、所定時間(例えば、2秒経過後)を例示することができる。
S600の処理で肯定判定される場合(S600:yes)、即ち、遊技球が特定領域92Vに入球すると(S600:yes)、役物連続作動装置の作動開始処理を行う(S610)。そして、第2大入賞口15が開放中か否か判定し(S615)、肯定判定されると(S615:yes)、第2大入賞口15を閉鎖する処理(第2大入賞口閉鎖処理)を行う(S620)。
S620の処理を実行するか、S615の処理で否定判定されると(S615:no)、図14のS275の処理で設定した小当り図柄を参照し、参照した小当り図柄の種類に基づいて、大当り遊技(役物大当り遊技)の内容と、大当り遊技終了後の遊技状態(通常状態、開放延長状態)を決定する図柄モードを設定する(S630)。そして、S630の処理で設定した図柄モードに基づいてモードバッファ設定処理(図14のS265と同様の内容)を行い(S635)、S630の処理で設定した図柄モードに基づいて大当り遊技(役物大当り遊技)の内容となる第1大入賞口14の開放パターンを設定する処理を行う(S640)。
S640の処理に続いて、特定領域無効化処理を行った後(S645)、大当り開始演出指示コマンドをサブ統合制御装置83に送信する(S650)。そして、大当りフラグに1をセットし(S655)、役物大当り遊技(特別遊技)に移行する。
S655の処理若しくはS665の処理を実行するか、S660の処理で否定判定(S660:no)されると、小当りフラグに0をセットし(S670)、リターンする。以上が小当り遊技に係る処理構成となる。
図17のフローチャートに戻り、S500の処理で否定判定、即ち、大当りフラグの値が「1」であると(S500:no)、図21のフローチャートに進み、第1大入賞口14が開放中か否か判定する(S700)。そして、否定判定されると(S700:no)、開放間インターバル中か否か判定する(S705)。
S705の処理で否定判定されると(S705:no)、大当り終了演出中か否か判定し(S710)、否定判定されると(S710:no)、大当り開始演出中か否か判定する(S715)。
S715の処理で肯定判定されると(S715:yes)、大当り開始演出時間が経過したか否か判定し(S720)、否定判定されると(S720:no)リターンし、肯定判定されると(S720:yes)、第1大入賞口14の開放処理を行い(S725)、リターンする。
S705の処理で肯定判定されると(S705:yes)、インターバル時間が終了したか否か判定する(S730)。そして、S730の処理で否定判定されると(S730:no)リターンし、肯定判定されると(S730:yes)、第1大入賞口14の開放処理を行い(S735)、リターンする。
S715の処理で否定判定されると(S715:no)、大当り開始演出処理を行ない(S740)、リターンする。大当り開始演出処理(S740)ではサブ統合制御装置83へ大当り開始コマンドを送信する。
S700の処理で肯定判定されると(S700:yes)、図22のフローチャートに進み、第1大入賞口14への入賞が規定数である10個を満たしたか否か判定する(S750)。そして、否定判定されると(S750:no)、第1大入賞口14の開放時間が終了したか否か判定する(S755)。
S755の処理で否定判定されると(S755:no)、リターンする。また、肯定判定されるか(S755:yes)、S750の処理で肯定判定されると(S750:yes)、第1大入賞口14の閉鎖処理を行う(S760)。
そして、S760の処理を実行すると、S765の処理に移行し、大当り遊技の最終ラウンドが終了したか否か判定する(S765)。
S765の処理で肯定判定されると(S765:yes)、大当り終了演出処理を行い(S770)、リターンする。一方、否定判定されると(S765:no)、開放間インターバル処理を行い(S775)、リターンする。
大当り終了演出処理(S770)ではサブ統合制御装置83へ大当り終了演出指示コマンドを送信し、開放間インターバル処理(S775)では、同様にインターバルコマンドをサブ統合制御装置83に送信する。大当り終了演出指示コマンド又はインターバルコマンドを受信したサブ統合制御装置83側では演出図柄制御装置82の制御により演出図柄表示装置6に演出が表示される。
図21に戻り、S710の処理で肯定判定されると(S710:yes)、即ち大当り終了演出中であれば(S710:yes)、図23のフローチャートに進み、大当り終了演出の終了時間を経過したか否か判定し(S800)、否定判定されると(S800:no)、リターンする。
一方、S800の処理で肯定判定されると(S800:yes)、役物連続作動装置停止処理(S805)と、条件装置作動停止処理(S810)を行い、設定されているモードバッファを参照する(S815)。そして、参照したモードバッファの内容に基づいて時短フラグと時短カウンタを設定し(S820、S825)、モードバッファをクリアし(S830)、終了コマンドと、大当り遊技終了後の遊技状態を指示する状態指定コマンドとをサブ統合制御装置83に送信する(S835、S840)。更に、大当りフラグに0をセットして(S845)、リターンする。
次に図24(a)を用いて、調整用ソレノイド91bの駆動開始処理について説明し、図24(b)を用いて、調整用ソレノイド91bの駆動停止処理について説明する。ここで、調整用ソレノイド91bの駆動開始処理と、調整用ソレノイド91bの駆動停止処理は、特別図柄遊技処理(図17等)のサブルーチンとして、主制御装置80のCPUが行う処理である。
図24(a)の駆動開始処理を起動すると、調整用ソレノイド91bが駆動を停止しているか否かを判定する(S900)。
そして、既に作動している場合には(S900:no)、そのまま駆動開始処理を終了する。
調整用ソレノイド91bが駆動を停止している場合には(S900:yes)、駆動開始タイミングであるか否かを判定する(S905)。ここで、本実施例では、第2大入賞口15が開放を開始すると駆動開始タイミングとなる。
そして、S905の処理で肯定判定されると(S905:yes)、調整用ソレノイド91bが駆動を開始し(S910)、リターンする。一方、S905の処理で否定判定されると(S905:no)、そのままリターンする。
図24(b)の駆動停止処理を起動すると、調整用ソレノイド91bが駆動中か否かを判定する(S950)。
そして、既に駆動を停止している場合には(S950:no)、そのまま駆動停止処理を終了する。
調整用ソレノイド91bが駆動中である場合には(S950:yes)、駆動停止タイミングであるか否かを判定する(S955)。ここで、本実施例において、小当り遊技を実行する契機となった小当り図柄が、(1)第1小当り図柄若しくは第4小当り図柄である場合には投入球数検出スイッチ91kが1球の検出を検出するか、第2大入賞口15を閉鎖した後、所定時間(例えば、2秒)を経過すると停止タイミングが到来する。また、(2)第2小当り図柄若しくは第5小当り図柄である場合には投入球数検出スイッチ91kが2球の検出を検出するか、第2大入賞口15を閉鎖した後、所定時間(例えば、2秒)を経過すると停止タイミングが到来する。更に、(3)第3小当り図柄若しくは第6小当り図柄である場合には投入球数検出スイッチ91kが3球の検出を検出するか、第2大入賞口15を閉鎖した後、所定時間(例えば、2秒)を経過すると停止タイミングが到来する。
そして、S955の処理で肯定判定されると(S955:yes)、調整用ソレノイド91bが駆動を停止し(S960)、リターンする。一方、S955の処理で否定判定されると(S955:no)、そのままリターンする。
次に、本実施例のパチンコ機50で実行される変動演出について説明する。
本実施例のパチンコ機50においてサブ統合制御装置83は、主制御装置80から送信される各コマンドに基づいて、演出図柄制御装置82等を制御し、演出図柄表示装置6の画面6aで行う表示演出を行ったり、スピーカ66から発声される効果音を制御したり、電飾用のLED・ランプ6Fの発光態様を制御したりする。
先ず、図25(a)及び(b)を用いて、本実施例のパチンコ機50で実行される変動演出の一例として、演出図柄表示装置6の画面6aで実行される表示演出について説明する。
演出図柄表示装置6の画面6aでは、演出図柄(擬似図柄)等を用いた表示演出が実行される。
演出図柄表示装置6の画面6aには、図25(a)及び(b)に示すように、演出図柄(擬似図柄)の変動表示領域6Hと、第1保留記憶数表示領域6Aと、第2保留記憶数表示領域6Bが出現する。
そして、特別図柄の変動開始に呼応して、変動表示領域6Hにおいて左右中の演出図柄(擬似図柄)が縦方向にスクロール変動(変動)を開始し、前述の変動パターンで特定される変動時間(特別図柄の変動時間)が経過すると、当否判定の結果を示す組み合わせで停止する。
ここで、本実施例では、演出図柄(擬似図柄)のスクロール変動(変動)を変動表示領域6Hに3桁の構成図柄を表示して行うが、構成図柄の数は特に問わず、1個であってもよいし、3以外の複数であってもよい。以下、左側に表示され構成図柄を左演出図柄6L、右側に表示される構成図柄を右演出図柄6R、中央に表示される構成図柄を中演出図柄6Cという。
なお、本実施例では、構成図柄として、アウトライン(外縁)の内側を白抜きした白抜きの装飾数字で構成される「白抜き数字」と、アウトライン(外縁)の内側が白抜きされていない装飾数字で構成される「一般数字」とを備える(図28及び図29を参照)。そして、変動演出の結果は、3桁の「白抜き数字」若しくは3桁の「一般数字」で示される。
ところで、25(a)は、本実施例のパチンコ機50の遊技状態が、通常状態(通常遊技状態、つまり、非開放延長状態)であるときの画面6aを示している。また、図25(b)は、本パチンコ機50の遊技状態が、開放延長状態であるときの画面6aを示している。なお、通常状態(非開放延長状態)での画面6aと、開放延長状態での画面6aは、異なる地色(例えば、一方が「白色」で他方が「黄色」)とされ、遊技者にとって遊技状態の変更(非開放延長状態と開放延長状態との間の変更)が判り易くなっている。
また、第1保留記憶数表示領域6Aは、画面6aの左側縁側に出現し、第1保留記の記憶数を表示される保留図柄(赤色)a1の個数で表示する。また、第2保留記憶数表示領域6Bは、画面6aの右側縁側に出現し、第2保留記憶の記憶数を表示される保留図柄(青色)b1の個数で表示する。
図25では、保留記憶数表示領域6A、6Bに保留図柄が表示されていることを「黒丸」で示し、表示されていないことを「白丸」で示している。
また、演出図柄表示装置6の画面6aには、キャラクタやコメント6F等が表示され、現在、スクロール変動中(変動表示中)の表示結果(当否判定の結果)を示唆したり(当該変動演出の結果を示唆したり)、先のスクロール変動の結果(保留記憶数に関する先読結果)を示唆したり(先読演出を実行したり)する。
また、通常状態(通常遊技状態)では、第2始動口12の開放頻度が低いため、遊技者が第1遊技領域3a(左打ち領域)を狙って遊技球を発射する傾向が高く、25(a)に示すように、第1保留記憶は貯まるが、第2保留記憶は貯まり難くなっている。
また、開放延長状態(時短状態)では、第2始動口12の開放頻度が通常状態よりも高いため、遊技者が第2遊技領域3b(右打ち領域)を狙って遊技球を発射する傾向が高く、25(b)に示すように、第2保留記憶が貯まり易くなっている。しかも、第2始動口12への入賞に起因して当否判定の結果が小当りとなる確率は、第1始動口11への入賞に起因して当否判定の結果が小当りとなる確率よりも遙かに高くなっている。このため、パチンコ機50の遊技状態が開放延長状態(時短状態)に移行すると(所謂右打ちを行い、第2始動口12への入球を目指す状態に移行すると)、役物大当り遊技を実行する毎に略「1/2」の確率で開放延長状態(時短状態)が継続する。
このように、第2始動口12への入賞に起因して当否判定の結果が小当りとなる確率が当否判定の結果が大当りとなる確率よりも遙かに高いため、遊技者は、遊技状態が開放延長状態に突入すると、第2遊技領域3b(右打ち領域)を狙って遊技球を発射し、スピーディ且つ高頻度に役物大当り遊技を実行することを期待することになる。
しかも、本パチンコ機50では、小当り遊技を実行する際に、小当り遊技の種類(小当り遊技A~C)に応じて、役物大当り遊技を実行確率が変動するため、変化に富んだ遊技を実行することができる。
次に、図26(a)のフローチャートを用いて、サブ統合制御装置83が実行する保留数指示コマンド受信処理を説明する。なお、本処理は、サブ統合制御装置83において定期的(例えば、2ms周期)に実行される処理である。
本処理を開始すると、保留数指示コマンドを受信したか否か判定する(S1000)。このS1000の処理で否定判定されると(S1000:no)、リターンし、肯定判定されると(S1000:yes)、サブ統合制御装置83が備える保留数カウンタに+1し(S1005)、演出図柄制御装置82に保留数表示指示信号を送信し(S1030)、リターンする。なお、この保留数カウンタの値は、後述する保留情報受信処理において、保留情報コマンドを受信する毎にデクリメントされる。これにより、絶えず主制御装置80が記憶する保留記憶の数と同一数が管理される。
ここで、サブ統合制御装置83がS1000の処理で受信する指示保留数コマンドは、図13のS125の「第1特図保留数指示コマンド送信処理」若しくは図13のS155の「第2保留数指示コマンド送信処理」によって、主制御装置80から送信される。そして、サブ統合制御装置83が「保留数コマンド送信処理」で送信された保留数コマンドを受信した場合には、演出図柄表示装置6の画面6aに出現する第1保留記憶表示領域6Aで、保留図柄a1がインクリメントされる。また、サブ統合制御装置83が「保留数指示コマンド指示送信処理」で送信された保留数コマンドを受信した場合には、演出図柄表示装置6の画面6aに出現する第2保留記憶表示領域6Bで、保留図柄b1がインクリメントされる。
次に、図26(b)を用いて、サブ統合制御装置83が実行する保留数情報受信処理を説明する。なお、本処理は、サブ統合制御装置83において定期的(例えば、2ms周期)に実行される処理である。
本処理を開始すると、保留情報(保留情報コマンド)を受信したか否か判定する(S1100)。このS1100の処理で否定判定されると(S1100:no)、リターンし、肯定判定されると(S1100:yes)、サブ統合制御装置83が備える保留数カウンタから-1する処理を行った後(S1110)、演出図柄制御装置82に保留数表示指示信号を送信し(S1150)、リターンする。
ここで、S1150の処理で演出図柄制御装置82に送信される保留数表示指示信号は、演出図柄表示装置6の画面6aから保留図柄a1を1個減らす旨を指示する信号である。また、サブ統合制御装置83がS1100の処理で受信する保留情報コマンドは、図14のS292の「保留情報送信処理」で主制御装置80から送信される。そして、主制御装置80から送信された「保留情報」が、第1保留数をデクリメントする際(特図1を変動開始する際)に送信されたものである場合には、演出図柄表示装置6の画面6aに出現する第1保留記憶表示領域6Aで、保留図柄a1が1デクリメントされる。また、主制御装置80から送信された「保留情報」が、第2保留数をデクリメントする際(特図2を変動開始する際)に送信されたものである場合には、演出図柄表示装置6の画面6aに出現する第2保留記憶表示領域6Bで、保留図柄b1が1デクリメントされる。
次に、図27(a)のフローチャートを用いて、サブ統合制御装置83が実行する変動指示コマンド受信処理について説明する。なお、本処理は、サブ統合制御装置83において定期的(例えば、2ms周期)に実行される処理である。 この変動指示コマンド受信処理は、変動演出の態様を決定し、変動演出を開始させる処理である。
変動指示コマンド受信処理を開始すると、サブ統合制御装置83が変動開始コマンドを受信したか否かを判定する(S1210)。ここで、変動開始コマンドは、特別図柄の変動を開始する際に主制御装置80から送信されるコマンドである(図14のS296の処理を参照)。そして、この変動開始コマンドには、特別図柄の当否判定(特図当否判定)の結果を示すデータが含まれる。具体的には大当り、小当り、外れのいずれかを示すデータと、変動時間を指定する変動パターンのデータが含まれる。また、特別図柄の当否判定の結果が大当りの場合、変動開始コマンドには、大当り図柄を指定する図柄指定コマンド(大当り種類を示すデータ)も送信される。更に、特別図柄の当否判定の結果が小当りの場合、変動開始コマンドには、小当り図柄を指定する図柄指定コマンド(小当り種類を示すデータ)も送信される。
そして、S1210の処理で否定判定の場合(S1210:no)、変動指示コマンド受信処理をそのまま終了し、肯定判定の場合(S1210:yes)、振分用の乱数(以下、振分乱数1という)を抽出する処理を行った後(S1215)、S1220の処理に移行する。
S1220の処理では、S1215の処理で抽出した振分乱数と、演出パターンテーブル(大当り用、小当り用若しくは外れ用)を用いて、変動演出の演出パターン(演出態様)を決定する(S1220)。
そして、S1225の処理に移行し、「演出パターンに基づく変動演出」を開始(演出図柄の変動を開始)し(S1225)、変動指示コマンド受信処理を終了する。
ここで、S1220の処理で大当り用若しくは小当り用の演出パターンを設定する際に、リーチ表示の実行タイミングや、リーチ表示後に実行されるリーチ演出の内容等も特定される。
また、当該変動演出中に当該変動演出の結果を示唆(予告)する場合(変動中示唆を行う場合)には、S1220の処理において、当該示唆(予告)を含む演出パターンが設定される。
例えば、当該変動演出が開始した後であって、当該変動演出を終了するよりも前に小当りの発生を示唆する場合には、S1220の処理において、当該示唆を含む演出パターンが設定される。より具体的には、変動演出を開始した後、所定時間を経過した後に「小当りの発生を示唆する演出(例えば、画面6aで「小当りかも?」というコメントを表示)」を行ったり、「発生する小当りの種類を示唆する演出(例えば、画面6aで「3個の遊技球を振分装置に投入可能な小当りかも?」というコメントを表示)」を行ったりする場合には、これらの演出を含む内容の演出パターンが設定される。
次に、図27(b)のフローチャートを用いて、サブ統合制御装置83が実行する変動演出停止処理について説明する。なお、本処理は、サブ統合制御装置83において定期的(例えば、2ms周期)に実行される処理である。
変動演出停止処理が開始されると、サブ統合制御装置83が変動停止コマンドを受信したか否かを判定する(S1300)。そして、否定判定される場合には(S1300:no)、変動演出停止処理をそのまま終了し、肯定判定される場合には(S1300:yes)、演出図柄(擬似図柄)を確定表示し(S1315)、変動演出停止処理を終了する。ここで、変動停止コマンドは、特別図柄の変動を停止して確定図柄を表示する際に主制御装置40から送信されるコマンドである(図16のS410の処理を参照)。
ここで、図28(a)~(c)、図29を用いて、S1315で確定表示される演出図柄(擬似図柄)の態様について説明する。
サブ統合制御装置83は、S1210で受信した変動指示コマンドによって、当否判定の結果が大当りでなく、小当りでもないと判定すると、変動表示領域6Hに確定表示される演出図柄(擬似図柄)として、S1220の処理において「ハズレ演出図柄」を選択する。
この「ハズレ演出図柄」とは、停止表示される構成図柄(左演出図柄6L、右演出図柄6R、中演出図柄6C)によって、「3桁のバラケ目」を示す停止図柄である。なお、「バラケ目」としては、停止表示される構成図柄(左演出図柄6L、右演出図柄6R、中右演出図柄6C)の全てが異なる場合の他に、停止表示される構成図柄のうち2つのが同一で、残りが異なる場合を例示できる。
より具体的には、S1315の処理で停止表示されるハズレ演出図柄の態様が、図28(a)に示すように、異なる3桁の数字を示す「白抜き数字」若しくは「一般数字」で構成される態様(以下、単純ハズレといい、例えば、「9.2.6」等)、図28(b)に示すように、2桁が同一数字を示し、1桁が異なる数字を示す「白抜き数字」若しくは「一般数字」で構成される態様(以下、リーチハズレといい、「9.2.9」、「1.6.1」等)に決定される。
なお、サブ統合制御装置83は、S1210で受信した変動指示コマンド(変動パターン)によって、リ-チハズレに対応する演出を実行すると判定すると、左演出図柄6Lと、右演出図柄6Rを同一数字で停止させ、リーチ表示を行った後、中演出図柄6Cとして左右の演出図柄と異なる数字を示す演出図柄を停止させ、「ハズレ演出図柄」の確定表示を完了する。以下、この「ハズレ演出図柄」を「リーチハズレ演出図柄」といい、リーチ表示を経て確定表示される「ハズレ演出図柄」を示している。
サブ統合制御装置83は、S1210で受信した変動指示コマンドによって、当否判定の結果が大当りであると判定すると、S1220の処理において、変動表示領域6Hに確定表示される演出図柄(擬似図柄)として大当り図柄(以下、大当り演出図柄という)を選択する。
この「大当り演出図柄」としては、図28(c)に示すように、「7」の数字を示す「白抜き数字」を3個並べで構成される「大当り演出図柄1」と、「7」の数字を示す「一般数字」を3個並べで構成される「大当り演出図柄2」とがある。
そして、サブ統合制御装置83は、S1210で受信した変動指示コマンドによって、図14のS260の大当り図柄選択処理で決定された大当り図柄(以下、特図大当り図柄という)が何れであるかを判定することができる。そして、S1220の処理においては、図28(c)に示すように、決定された特図大当り図柄が「大当り図柄1~5」の何れかであると「大当り演出図柄1」が設定され、決定された特図大当り図柄が「大当り図柄6~10」の何れかであると「大当り演出図柄2」が設定される。なお、以下の説明において、演出図柄(擬似図柄)の大当り図柄を「大当り演出図柄」と称する。
本実施例では、大当り演出図柄を決定する際に参照する演出図柄決定テーブル(大当り用)として、第1演出図柄決定テーブル(大当り用)と、第2演出図柄決定テーブル(大当り用)とを備える。そして、変動指示コマンドによって当否判定の結果が大当り1(特別図柄を大当り図柄1~5を確定表示させる大当り)と判定されると、第1演出図柄決定テーブル(大当り用)とS1215で抽出した振分乱数1とを用いた乱数抽選によって、演出図柄の大当り図柄が大当り演出図柄1に決定される。つまり、振分乱数1が何れであっても、一律に大当り演出図柄1に決定される。
また、変動指示コマンドによって当否判定の結果が大当り2(特別図柄を大当り図柄6~10を確定表示させる大当り)と判定されると、第2演出図柄決定テーブル(大当り用)とS1215で抽出した振分乱数1とを用いた乱数抽選によって、演出図柄の大当り図柄が大当り演出図柄2に決定される。つまり、振分乱数1が何れであっても、一律に大当り演出図柄2に決定される。
なお、本実施例では、特図大当り図柄が何れに決定されても、図柄大当り遊技の内容(ラウンド数は何れも10回)、図柄大当り遊技後の遊技状態が同一(何れも非開放延長状態)であるが、図柄大当り遊技の内容、図柄大当り遊技後の遊技状態の少なくとも、一方が相違する場合には、当該相違に応じて異なる大当り演出図柄が決定されてもよい。
S1315の処理で何れの大当り演出図柄が停止表示される場合においても、演出図柄の変動を開始する際に、S1220の変動演出態様選択処理において、大当り用の演出パターンが決定される。このため、演出パターンに従う変動演出(演出図柄変動)では、S1225の処理で演出図柄の変動を開始した後、演出パターンで示すリーチタイミングとなるとリーチ表示を行う。そして、リーチ表示を契機にリーチ演出(発展演出等)を行い、特図大当り図柄の確定表示に同期して、大当り演出図柄を確定表示(停止表示)する。
サブ統合制御装置83は、S1210で受信した変動指示コマンドによって、当否判定の結果が小当りであると判定すると、変動表示領域6Hに確定表示される演出図柄(擬似図柄)として、S1220の処理において「小当り演出図柄」を選択する。なお、図14のS275の小当り図柄選択処理で決定された小当り図柄(特別図柄の当否判定の結果が、小当りの場合に選択される「特別図柄の結果図柄」)を以下、「特図小当り図柄」といい、演出図柄の小当り図柄を「小当り演出図柄」という。
この「小当り演出図柄」としては、図29に示すように、(a)「0」~「6」、「8」若しくは「9」の数字を示す「白抜き数字」を3個並べで構成される「小当り図柄」と、(b)「0」~「6」、「8」若しくは「9」の数字を示す「一般数字」を3個並べで構成される「小当り図柄」と、がある。
つまり、特別図柄の小当り図柄が、第1小当り図柄である場合のみに選択される専用の小当り演出図柄として、「1」の数字を示す「白抜き数字」を3個並べで構成される「小当り演出図柄A1」と、「4」の数字を示す「白抜き数字」を3個並べで構成される「小当り演出図柄A2」が設けられている。
演出図柄表示装置6の画面6aに「小当り演出図柄A1、A2」が確定表示されることで、遊技者は、小当り遊技Aが実行されることと、小当り遊技A中に振分装置93に投入可能な遊技球数が1個であること、役物大当り遊技Aを実行した後、遊技状態は開放延長状態となることを認識することができる。
また、「小当り演出図柄A1、A2」が確定表示される以前のリーチが成立した時点(図柄の変動中)から、振分装置93に1個の遊技球が投入される小当り遊技Aを遊技者に期待させながら図柄変動遊技を進行させることができる。蓋し、リーチが成立すると、左演出図柄6L及び右演出図柄6Rとして、「1」若しくは「4」の数字を示す「白抜き数字」が停止表示され、以後、停止表示される中演出図柄6Cの態様によって、小当り遊技Aを実行することとなるか、それとも「リーチ外れ」で終わってしまうのか、ということに関し、遊技者は注目しつつ図柄変動遊技を見守ることになる。そして、「小当り演出図柄A1、A2」が確定表示される場合には、図柄変動遊技で十分に盛り上がった気分で小当り遊技Aに突入することとなり、遊技者は、図柄変動遊技と小当り遊技Aの一体感を味わうことになる。
また、特図小当り図柄が第2小当り図柄である場合のみに選択される専用の小当り演出図柄として、「2」の数字を示す「白抜き数字」を3個並べで構成される「小当り演出図柄B1」と、「5」の数字を示す「白抜き数字」を3個並べで構成される「小当り演出図柄B2」が設けられている。
演出図柄表示装置6の画面6aに「小当り演出図柄B1、B2」が確定表示されることで、遊技者は、小当り遊技Bが実行されることと、小当り遊技B中に振分装置93に投入可能な遊技球数が2個であること、役物大当りを実行した後、遊技状態は開放延長状態となることを認識することができる。
また、「小当り演出図柄B1、B2」が確定表示される以前のリーチが成立した時点(図柄の変動中)から、振分装置93に2個の遊技球が投入される小当り遊技Bを遊技者に期待させながら図柄変動遊技を進行させることができる。蓋し、リーチが成立すると、左演出図柄6L及び右演出図柄6Rとして、「2」若しくは「5」の数字を示す「白抜き数字」が停止表示され、以後、停止表示される中演出図柄6Cの態様によって、小当り遊技B(小当り遊技Aよりも役物大当り遊技の実行可能性が高い小当り遊技B)を実行することとなるか、それとも「リーチ外れ」に終わってしまうのか、ということに関し、遊技者は注目しつつ図柄変動遊技を見守ることになる。
そして、「小当り演出図柄B1、B2」が確定表示される場合には、図柄変動遊技で十分に盛り上がった気分で、しかも役物大当り遊技の実行可能性が高いこと(小当り遊技Aよりも役物大当り遊技の実行可能性が高いこと)を自覚しつつ小当り遊技Bに突入することとなるため、遊技興趣が高まるばかりか、遊技者は図柄変動遊技と小当り遊技Bの一体感を強く味わうことになる。
更に、特図小当り図柄が、第3小当り図柄である場合のみに選択される専用の小当り演出図柄として、「3」の数字を示す「白抜き数字」を3個並べで構成される「小当り演出図柄C1」と、「6」の数字を示す「白抜き数字」を3個並べで構成される「小当り演出図柄C2」が設けられている。
演出図柄表示装置6の画面6aに「小当り図柄C1、C2」が確定表示されることで、遊技者は、小当り遊技Cが実行されることと、小当り遊技C中に振分装置93に投入可能な遊技球数が3個であること、役物大当りを実行した後、遊技状態は開放延長状態となることを認識することができる。
また、「小当り演出図柄C1、C2」が確定表示される以前のリーチが成立した時点(図柄の変動中)から、振分装置93に3個の遊技球が投入される小当り遊技Cを遊技者に期待させながら図柄変動遊技を進行させることができる。蓋し、リーチが成立すると、左演出図柄6L及び右演出図柄6Rとして、「3」若しくは「6」の数字を示す「白抜き数字」が停止表示され、以後、停止表示される中演出図柄6Cの態様によって、小当り遊技C(小当り遊技Bよりも役物大当り遊技の実行可能性が高い小当り遊技C)を実行することとなるか、それとも「リーチ外れ」に終わってしまうのか、ということに関し、遊技者は注目しつつ図柄変動遊技を見守ることになる。
そして、「小当り演出図柄C1、C2」が確定表示される場合には、図柄変動遊技で十分に盛り上がった気分で、しかも役物大当り遊技の実行可能性が特に高いこと(小当り遊技Bよりも役物大当り遊技の実行可能性が高いこと)を自覚しつつ小当り遊技Cに突入することとなるため、遊技興趣が最高潮となるばかりか、遊技者は図柄変動遊技と小当り遊技Bの一体感を一層強く味わうことになる。
特図小当り図柄が、第4小当り図柄である場合のみに選択される専用の小当り演出図柄として、「1」の数字を示す「一般数字」を3個並べで構成される「小当り演出図柄a1」と、「4」の数字を示す「一般数字」を3個並べで構成される「小当り演出図柄a2」が設けられている。
演出図柄表示装置6の画面6aに「小当り演出図柄a1、a2」が確定表示されることで、遊技者は、小当り遊技Aが実行されることと、小当り遊技A中に振分装置93に投入可能な遊技球数が1個であること、役物大当りを実行した後、遊技状態は非開放延長状態となることを認識することができる。
また、「小当り演出図柄a1、a2」が確定表示される以前のリーチが成立した時点(図柄の変動中)から、振分装置93に1個の遊技球が投入される小当り遊技Aを遊技者に期待させながら図柄変動遊技を進行させることができる。蓋し、リーチが成立すると、左演出図柄6L及び右演出図柄6Rとして、「1」若しくは「3」の数字を示す「一般数字」が停止表示され、以後、停止表示される中演出図柄6Cの態様によって、振分装置93に小当り遊技Aを実行することとなるか、それとも「リーチ外れ」に終わってしまうのか、ということに関し、遊技者は期待しつつ図柄変動遊技を見守ることになる。この場合、小当り遊技Aを実行でき、更に役物大当り遊技を実行できても、役物大当り実行後の遊技状態は非開放延長状態となることが判明するため、遊技者は、遊技の仕切り直し(非開放延長状態で再び、小当り若しくは大当りを狙い直すこと)や、遊技終了を意識することになる。
更に、特図小当り図柄が、第5小当り図柄である場合のみに選択される専用の小当り演出図柄として、「2」の数字を示す「一般数字」を3個並べで構成される「小当り演出図柄b1」と、「5」の数字を示す「一般数字」を3個並べで構成される「小当り演出図柄b2」が設けられている。
演出図柄表示装置6の画面6aに「小当り演出図柄b1、b2」が確定表示されることで、遊技者は、小当り遊技Bが実行されることと、小当り遊技B中に振分装置93に投入可能な遊技球数が2個であること、役物大当りを実行した後、遊技状態は非開放延長状態となることを認識することができる。
また、「小当り演出図柄b1、b2」が確定表示される以前のリーチが成立した時点(図柄の変動中)から、振分装置93に2個の遊技球が投入される小当り遊技Bを遊技者に期待させながら図柄変動遊技を進行させることができる。蓋し、リーチが成立すると、左演出図柄6L及び右演出図柄6Rが、「2」若しくは「4」の数字を示す「一般数字」が停止表示され、以後、停止表示される中演出図柄6Cの態様によって、小当り遊技B(小当り遊技Aよりも役物大当り遊技の実行可能性が高い小当り遊技B)を実行することとなるか、それとも「リーチ外れ」に終わってしまうのか、ということに関し、遊技者は注目しつつ図柄変動遊技を見守ることになる。この場合も、小当り遊技Bを実行でき、更に役物大当り遊技を実行できても、役物大当り実行後の遊技状態は非開放延長状態となることが判明するため、遊技者は、遊技の仕切り直しや、遊技終了を意識することになる。
更に、特図小当り図柄が、第6小当り図柄である場合のみに選択される専用の小当り演出図柄として、「3」の数字を示す「一般数字」を3個並べで構成される「小当り演出図柄c1」と、「6」の数字を示す「一般数字」を3個並べで構成される「小当り演出図柄c2」が設けられている。
演出図柄表示装置6の画面6aに「小当り図柄c1、c2」が確定表示されることで、遊技者は、小当り遊技Cが実行されることと、小当り遊技C中に振分装置93に投入可能な遊技球数が3個であること、役物大当りを実行した後、遊技状態は非開放延長状態となることを認識することができる。
また、「小当り演出図柄c1、c2」が確定表示される以前のリーチが成立した時点(図柄の変動中)から、振分装置93に3個の遊技球が投入される小当り遊技Cを遊技者に期待させながら図柄変動遊技を進行させることができる。蓋し、リーチが成立すると、左演出図柄6L及び右演出図柄6Rとして、「3」若しくは「6」の数字を示す「一般数字」が停止表示され、以後、停止表示される中演出図柄6Cの態様によって、小当り遊技C(小当り遊技Bよりも役物大当り遊技の実行可能性が高い小当り遊技C)を実行することとなるか、それとも「リーチ外れ」に終わってしまうのか、ということに関し、遊技者は注目しつつ図柄変動遊技を見守ることになる。この場合も、小当り遊技Cを実行でき、更に役物大当り遊技を実行できても、役物大当り実行後の遊技状態は非開放延長状態となることが判明するため、遊技者は、遊技の仕切り直しや、遊技終了を意識することになる。
また、本実施例では、小当りの種類(特別図柄の小当り種類)を判り難くした非報知タイプの小当り演出図柄も備えている。
特別図柄の小当り図柄が、第1~第3の何れかであるとき表示される汎用の小当り演出図柄として、「8」、「9」若しくは「0」の数字を示す「白抜き数字」を3個並べで構成される「小当り演出図柄D~F」が設けられている。
演出図柄表示装置6の画面6aに「小当り演出図柄D~F」の何れかが確定表示されることで、遊技者は、役物大当りを実行した後に遊技状態は開放延長状態となることを認識することができるが、実行される小当り遊技の種類(A~C)と、振分装置93に投入可能な遊技球数を認識することができない。
しかしながら、小当りに当選した場合は最高3個の遊技球が振分装置93に投入可能となるため、「小当り演出図柄D~F」が確定表示される以前のリーチが成立した時点(図柄の変動中)から、振分装置93に3個の遊技球が投入される小当り遊技Cを遊技者に期待させながら図柄変動遊技を進行させることができる。しかも、リーチが成立し、左演出図柄6L及び右演出図柄6Rとして、「8」、「9」若しくは「0」の数字を示す「白抜き数字」が停止表示されると、(a)小当り遊技A~Cの何れかを実行できる可能性があることや、(b)小当り遊技A~Cを経て役物大当り遊技を実行すると、遊技状態が「高確率で小当りを発生可能な開放延長状態」に移行できる可能性があることを認識することができる。
特別図柄の小当り図柄が、第4~第6の何れかであるとき表示される汎用の小当り図柄2として、「8」、「9」若しくは「0」の数字を示す「一般数字」を3個並べで構成される「小当り図柄d~f」が設けられている。
演出図柄表示装置6の画面6aに「小当り図柄d~f」の何れかが確定表示されることで、遊技者は、役物大当りを実行した後に遊技状態は非開放延長状態となることを認識することができるが、実行される小当り遊技の種類(A~C)と、振分装置93に投入可能な遊技球数を認識することができない。
しかしながら、この場合も、小当りに当選した場合は最高3個の遊技球が振分装置93に投入可能となるため、「小当り演出図柄d~f」が確定表示される前のリーチが成立した時点(図柄の変動中)から、振分装置93に3個の遊技球が投入される小当り遊技Cを遊技者に期待させながら図柄変動遊技を進行させることができる。しかも、リーチが成立し、左演出図柄6L及び右演出図柄6Rとして、「8」、「9」若しくは「0」の数字を示す「一般数字」が停止表示されると、小当り遊技A~Cの何れかを実行できる可能性があることを認識できる。
そして、サブ統合制御装置83は、S1210で受信した変動指示コマンドによって、図14のS275の小当り図柄選択処理で決定された小当り図柄が、第1小当り図柄であると判定すると、図30(a)に示す第1演出図柄決定テーブル(小当り用)と、1215で抽出した振分乱数1とを用いた乱数抽選によって、S1315の処理で停止表示されることになる小当り演出図柄が、小当り演出図柄A1~A2、D~Fの何れかに決定される。
同様に、図14のS275の小当り図柄選択処理で決定された小当り図柄が第2小当り図柄であると判定すると、図30(b)に示す第2演出図柄決定テーブル(小当り用)を参照し、小当り図柄が第3小当り図柄であると判定すると、図30(c)に示す第3演出図柄決定テーブル(小当り用)を参照し、小当り演出図柄が、小当り演出図柄B1~B2、D~Fの何れかに決定される。
また、サブ統合制御装置83は、S1210で受信した変動指示コマンドによって、図14のS275の小当り図柄選択処理で決定された小当り図柄が、第4小当り図柄であると判定すると、図30(d)に示す第4演出図柄決定テーブル(小当り用)と、S1215で抽出した振分乱数1とを用いた乱数抽選によって、S1315の処理で停止表示されることになる小当り演出図柄が、小当り演出図柄a1~a2、d~fの何れかに決定される。
同様に、図14のS275の小当り図柄選択処理で決定された小当り図柄が第5小当り図柄であると判定すると、図30(e)に示す第5演出図柄決定テーブル(小当り用)を参照し、小当り演出図柄が、小当り演出図柄b1~b2、d~fの何れかに決定される。
更に、図14のS275の小当り図柄選択処理で決定された小当り図柄が第6小当り図柄であると判定すると、第6演出図柄決定テーブル(小当り用)を参照し、小当り演出図柄が、小当り演出図柄c1~c2、d~fの何れかに決定される。
ここで、本実施例では、第1演出図柄決定テーブル(小当り用)、第2演出図柄決定テーブル(小当り用)、第3演出図柄決定テーブル(小当り用)の順に、非報知タイプの小当り演出図柄が選択される確率が低くなっている。同様に、第4演出図柄決定テーブル(小当り用)、第5演出図柄決定テーブル(小当り用)、第6演出図柄決定テーブル(小当り用)の順に、非報知タイプの小当り演出図柄が選択される確率が低くなっている。
つまり、振分装置93に投入可能な遊技球数がより多くなり、役物大当り遊技に移行する可能性がある場合には、遊技者によってより有利な小当り演出図柄が確定表示されることを確実に報知する趣旨である。
また、本実施例では、図柄変動遊技の時から多くの遊技球が振分装置93に入球する期待感を強く印象づけることで遊技者に役物振分ゲーム(第2大入賞口15に入球した遊技球が特定領域92Vに入球するか否かを振り分けるゲーム)自体を強く印象づけることができる。
S1315の処理で何れの小当り演出図柄が停止表示される場合においても、演出図柄の変動を開始する際に、S1220の変動演出態様選択処理において、小当り用の演出パターンが決定されている。このため、演出パターンに従う変動演出(演出図柄変動)では、S1225の処理で演出図柄の変動を開始した後、演出パターンで示すリーチタイミングとなるとリーチ表示を行う。そして、リーチ表示を契機にリーチ演出(発展演出等)を行い、特図小当り図柄の確定表示に同期して、小当り演出図柄を確定表示(停止表示)する(図27(b)のS1315の処理を参照)。
次に、演出図柄表示装置6の表示例(変動演出例)として、具体例1について説明する。
この具体例1では、図31(a)に示すように、演出図柄表示装置6の変動表示領域6Hにおいて、演出図柄(擬似図柄)の変動表示を開始した後(左演出図柄6Lが停止表示される前)に、画面6aに「投入予定数」を示唆するコメント6Kが表示される。ここで、「投入予定数」は、仮に「今回の変動演出の結果を示す演出図柄として、小当り演出図柄が確定表示され、小当り遊技が実行されたとすると、振分装置93に投入可能な予定数」を指す。
ここで、「投入予定数を示唆するコメント6K」としては、「3個入るかも」、「2個入るかも」、「1個入るかも」という、「予定数」を具体的に示唆するコメントを例示できる。
この後、図31(c)に示すように、リーチ表示を行った後、特別図柄の変動時間終了に合わせ、図31(d)に示す小当り演出図柄、若しくは、図31(e)に示すハズレ演出図柄を確定表示し、「図柄変動遊技」を終了する。
なお、図示を省略するが、当否判定の結果が大当りの場合には、大当り演出図柄が確定表示される。
図31(d)に示すように、小当り演出図柄が確定表示されると、小当り遊技を実行する。そして、この小当り遊技において、開放制御された大入賞口に遊技球を入球させ、この遊技球を特定領域に有効期間内に通過させる遊技(役物遊技)が開始される。また、図31(e)に示すように、ハズレ演出図柄が確定表示されると、大当り遊技及び小当り遊技を実行しない。
実施例1のパチンコ機50によると、変動演出の実施時(図柄変動遊技の実行時)から、振分装置93に投入可能となる遊技球の個数が示唆されるため、図柄変動遊技と、その後、実行されるかもしれない役物遊技(遊技球振分遊技)とが関連付けられ、一連の遊技とすることができる。
つまり、変動演出を開始すると、役物大当り遊技の実行可能性を意識しつつ(役物大当り遊技の実行を期待しつつ)、「図柄変動遊技」を楽しむ。この「図柄変動遊技」の際に適宜、「投入予定数」が示唆され、遊技者の気分が盛り上がる。そして、「図柄変動遊技」の結果を確認し、小当りの発生を認識すると、開放制御された第2大入賞口15に遊技球を入球させ、この遊技球を特定領域92Aに有効期間内に通過させる遊技(役物遊技)が開始され、遊技興趣は盛り上がる。
特に、本実施例では、第2大入賞口(役物)内の振分装置93に投入される遊技球数が、小当り遊技時において小当りの態様(小当り図柄の態様)に応じて変更され、小当り遊技時に毎回1個の遊技球ではないため、役物大当り遊技の実行可能性が変動する。このため、遊技者はより変化に富んだ遊技を行うことができる。
従って、遊技者は、実施例1のパチンコ機50によると、図柄変動遊技の段階から大当り発生の期待度が異なる小当り遊技の内容に興味を持たせることで、図柄変動から特定領域入球までを一連の遊技として楽しむことができる。
次に、図31(b)を用いて、演出図柄表示装置6の表示例(変動演出例)の他の具体例(以下、具体例2という)について説明する。なお、この具体例2では、画面6aに「投入予定数」を示す数値を表示し、「投入予定数」を示唆することとしている。
ここで、具体例2においては、小当り演出図柄として専用の小当り演出図柄のみを備え、非報知タイプの小当り演出図柄を備えないこととする。そして、具体例2では、演出図柄(擬似図柄)の変動表示を開始した後に、リーチ表示前に「リーチ表示を構成することなる構成図柄」を表示すること等を通じて「投入予定数」を示唆することとしている。
つまり、画面6aに「1」若しくは「4」数字を示す「白抜き数字」、「一般数字」を表示することで、「投入予定数」は「1」であることを示唆することができる。また、画面6aに「2」若しくは「5」数字を示す「白抜き数字」、「一般数字」を表示することで、「投入予定数」は「2」であることを示唆することができる。更に、画面6aに「3」若しくは「6」数字を示す「白抜き数字」、「一般数字」を表示することで、「投入予定数」は「3」であることを示唆することができる。
この具体例2によっても、図柄変動遊技の段階から大当り発生の期待度が異なる小当り遊技の内容に興味を持たせることで、図柄変動から特定領域入球までを一連の遊技とすることが可能なパチンコ機50を得ることができる。
次に、図32を用いて、演出図柄表示装置6の表示例(変動演出例)の更に他の具体例(以下、具体例3という)について説明する。ここで、具体例3においても、小当り演出図柄として専用の小当り演出図柄のみを備え、非報知タイプの小当り演出図柄を備えないこととする。
具体例3では、リーチ表示時(リーチ成立時)、リーチ表示を構成する構成図柄(左演出図柄6Lと、右演出図柄6R)が示す数値(テンパイ態様を示す数値)に基づいて、「投入予定数」を報知することとしている。例えば、図32(a)に示すように、リーチ表示を構成する構成図柄が「1」若しくは「4」(白抜き数字でも、一般数字でも同様)であることに基づいて、仮に、小当り遊技が実行されると、振分装置93に「1」球の遊技球が投入されるかもしれないことが報知される。
同様に、リーチ表示を構成する構成図柄が「2」若しくは「5」(白抜き数字でも、一般数字でも同様)であることに基づいて、仮に、小当り遊技が実行されると、振分装置93に「2」球の遊技球が投入されるかもしれないことが報知される。
更に、リーチ表示を構成する構成図柄が「3」若しくは「6」(白抜き数字でも、一般数字でも同様)であることに基づいて、仮に、小当り遊技が実行されると、振分装置93に「3」球の遊技球が投入されるかもしれないことが報知される。
そして、具体例3では、リーチ表示の後、特別図柄の変動時間終了に合わせて、図32(b)に示す小当り演出図柄、若しくは、図32(c)に示すハズレ演出図柄を確定表示し、「図柄変動遊技」を終了する。
この具体例3によっても、図柄変動遊技の段階から大当り発生の期待度が異なる小当り遊技の内容に興味を持たせることで、図柄変動から特定領域入球までを一連の遊技とすることが可能なパチンコ機50を得ることができる。
なお、図32(d)に示すように、具体例3では、左演出図柄6Lと右演出図柄6Rとを一定時間(例えば、0.6秒間)に亘り仮停止し、リーチ表示が完成したと見せかけた後、左演出図柄6Lと右演出図柄6Rを再度、変動させた後、リーチ表示が完成されること(所謂「再抽選演出」)としてもよい。この場合、「投入予定数」を一旦、所定数と見せかけておいて、その後、再抽選演出によってリーチ表示が完成されると、「投入予定数」を増減することとすれば(所定数よりも増やしたり、減らしたりすることとすれば)、遊技興趣を更に高めることができる。
なお、リーチ表示が完成する前の他の表示(つまり、最初に停止される左演出図柄6Lの停止表示)を通じて「投入予定数」を示唆してもよい。
次に、図33を用いて、演出図柄表示装置6の表示例(変動演出例)の更に他の具体例(以下、具体例4という)について説明する。
なお、具体例4においては、具体例1と同様に、小当り演出図柄として、専用の小当り演出図柄と、非報知タイプの小当り演出図柄とを備えることとするが、非報知タイプの小当り演出図柄を備えないこととしてもよい。
この具体例4では、図33(a)に示すように、リーチ表示が実行すると(リーチが成立すると)、リーチ演出を開始し、このリーチ演出中によって「投入予定数」を示唆する。
具体例4では、リーチ演出として、リーチ表示後に開始される所謂「ルーレット演出6」を例示している。この「ルーレット演出6」は、画面6aに出現する演出領域6Mに表示され、「1、2、3の数字で示す構成図柄(以下、ルーレット図柄という)を縦方向(矢印方向)に循環表示(スクロール表示)することを内容とする演出」であり、中演出図柄6Cで停止表示される前(擬似図柄の確定表示前)にルーレット図柄を停止表示させるものである。
そして、図33(b)に示すように、停止表示したルーレット図柄の表示態様(ルーレット図柄が示す数値)により、振分装置93への「投入予定数」が示唆される。
特に、確定表示され得る小当り演出図柄に、非報知タイプの小当り演出図柄を含む場合には、リーチ表示を非報知タイプの小当り演出図柄で構成する変動演出中においては、リーチ表示の態様(テンパイの態様)を示す数値によって、第1~6の何れを生じたかを特定できないため、振分装置93への「投入予定数」が示唆できない。このため、具体例4は、演出図柄表示装置6の変動表示領域6Hに停止表示される演出図柄ではなく、この演出図柄とは別の識別図柄(ルーレット図柄)によって「投入予定数」を示唆することとしている。なお、具体例4では、中演出図柄6Cで停止表示され、小当り演出図柄が確定表示すると(小当り判定で当たれば)、「投入予定数」がルーレット図柄で示す数値になる旨のコメント6Kが表示される。
具体例4においては、図33(c)に示すように、中演出図柄6C停止表示され、小当りを発生すると小当り遊技を実行し、小当りを発生しないと小当り遊技を実行しない。
この具体例4によっても、図柄変動遊技の段階から大当り発生の期待度が異なる小当り遊技の内容に興味を持たせることで、図柄変動から特定領域入球までを一連の遊技とすることが可能なパチンコ機50を得ることができる。特に、リーチ表示がされると、その後、展開するリーチ演出を通じて振分装置93への「投入予定数」が幾つかになるかを、固唾を飲んで見守ることで、遊技興趣が一気に盛り上がる。そして、中演出図柄6Cで停止表示される前(例えば、2秒前)に「投入予定数」がなされるため、その後、小当り遊技に移行する場合には、十分に盛り上がった状態で役物遊技に臨むことができる。
なお、「投入予定数」を示唆するリーチ演出は具体例4に示す「ルーレット演出」に限定されない。例えば、リーチ表示が成立すると画面6aに味方キャラクタと敵キャラクタとが登場し、バトルを行う。そして、中演出図柄6Cで停止表示される前に表示される「味方キャラクタが勝利する回数」や「勝利した敵キャラクタの数」によって「投入予定数」を示唆してもよい。
(2)実施例2
次に実施例2のパチンコ機50について説明する。
前述の実施例1では、当該変動中の変動演出において「投入予定数」を示唆したが、実施例2では、所謂「先読判定」によって当該変動に後続して実行される変動演出の結果が何れの小当りになるかを示唆(予告)する。そして、実施例2は図34に示す「先読判定コマンド受信処理」が追加されていることを除いて実施例1と同様である。
つまり、実施例2のパチンコ機50では、サブ統合制御装置83が、図34に示す「先読判定コマンド受信処理」を実行する。なお、本処理は、サブ統合制御装置83において定期的(例えば、2ms周期)に実行される処理である。
この先読判定コマンド受信処理を開始すると、サブ統合制御装置83が先読判定コマンドを受信したか否かを判定する(S1050)。
この先読判定コマンドは、図13のS120若しくはS150の処理において、主制御装置80からサブ統合制御装置83に送信されるコマンドである。そして、当該コマンドには、S110若しくはS140の処理で記憶した保留記憶(保留情報)が、小当りが発生させる値(小当り値)であるか否かに関する情報と、小当り値であれば小当り図柄の種類を示す情報が含まれている。
S1050の処理で否定判定される場合には(S1050:no)、先読判定コマンド受信処理をリターンする。一方、肯定判定される場合には(S1050:yes)、S1052の処理に移行し、既に先読演出を実行中か否かを判定する(S1052)。そして、実行中である場合(S1052:yes)には、先読判定コマンド受信処理をリターンする。これに対して、実行中でない場合(S1052:no)、S1055の処理に移行し、振分用の乱数(以下、振分乱数2という)を抽出する処理を行った後(S1055)、S1060の処理に移行し、先読演出実行判定処理を行う。
ここで、S1060の先読演出実行判定処理では、S1050の処理で受信した先読判定コマンドの内容(S110若しくはS140の処理で記憶した保留記憶が、小当り値であることと、小当り図柄の種類を示す情報を示すコマンド)と、S1055の処理で抽出した振分乱数2と、当該処理時の保留記憶数等の情報に基づいて、先読演出(例えば、保留先読演出)を実行するか否かを決定する。加えて、先読演出実行判定処理では先読演出を実行すると決定する場合、先読演出の演出内容も選択する。
先読演出実行判定処理で先読演出を実行しないと決定される場合には(S1065:no)、先読判定コマンド受信処理をリターンする。一方、先読演出を実行すると決定される場合には(S1065:yes)、演出図柄制御装置82に先読演出の実行を指示するコマンド(先読演出実行指示コマンド)を送信し(S1070)、先読判定コマンド受信処理をリターンする。
実施例2では、以下に示すように、先読演出として、保留図柄の表示態様(表示内容)に基づき「投入予定数」を予告表示する演出(保留図柄先読演出)を実行するが、先読演出の内容はこれに限定されない。例えば、予告コメント(例えば、もう直ぐ、3球入るかもという、コメント)を表示画面6aに表示すること等によって先読演出を実行してもよい。
例えば、先読判定コマンド(S1050)及び保留数指示コマンド(図26のS1000の処理)の受信に応じて追加表示される保留図柄を、特別態様の保留図柄(投入予定数を予告表示する保留図柄)とする。この特別態様の保留図柄は予告表示を伴わない通常態様の保留図柄(以下、通常保留図柄という)とは異なる態様の保留図柄(以下、特別保留図柄という)であり、特別保留図柄の種類(図35(b)の特別保留図柄A~Cの何れであるか)によって「投入予定数」を予告表示する。
図35(a)の具体例5は、第1保留記憶の数が「2」であり、第2保留記憶の数が「0」である場合において、第1始動口11に遊技球が入球し、第1保留記憶の数が「3」に追加されるケースを示している。このケースは、第1保留記憶数表示領域6Aに2個の「予告に伴わない通常態様の保留図柄(通常保留図柄)Nが表示され、第2保留記憶数表示領域6Bに保留図柄が表示されていない状態で、第1始動口11に遊技球が入球し、「予告に伴う特別態様の保留図柄(特別保留図柄)B」が追加表示されたケースを示している。
この追加される特別保留図柄Bは、サブ統合制御装置83がS1060の処理で、S1050の処理で受信した先読判定コマンドの内容を確認すると共に先読演出を実行するか否かの乱数抽選に当選することに基づいて表示される。その際、特別保留図柄Bの表示位置(3番目に処理される位置)は、第1保留数指示コマンド(図13のS125)を受信したことと、保留数カウンタ(第1保留数をカウントするカウンタ)の値が「3」になったことに基づいて決定される。
なお、具体例5は、先読判定コマンドが、特別図柄の結果図柄として「第2小当り図柄若しくは第5小当り図柄が確定表示される小当り(以下、第2小当りという)の発生を示す情報」を含む場合の例であり、図35(b)に示すように、「第1小当り図柄若しくは第4小当り図柄が確定表示される小当り(以下、第1小当りという)の発生を示す情報」を含む場合には、「1」の数字を示す特別保留図柄Aが追加表示され、「第3小当り図柄若しくは第6小当り図柄が確定表示される小当り(以下、第3小当りという)の発生を示す情報」を含む場合には、「3」の数字を示す特別保留図柄Cが追加表示される。
また、S1050の処理で受信した先読判定コマンドが、第2先読判定コマンド(図13のS150の処理を参照)であり、S1060の処理で、先読演出を実行すると決定される場合には、確定表示される小当りの発生を示す情報の内容を示唆する特別保留図柄(A乃至C)が、第2保留記憶数表示領域6Bに表示される。
実施例2のパチンコ機50においては、実施例1の効果に加えて以下の効果を得ることができる。
実施例2のパチンコ機50によると、先読判定結果に基づいた先読演出によって、先読の対象となる変動演出を開始する前から、対象となる変動演出が実行された場合の「投入予定数」を「先読判定する」ことができる。従って、先読対象となる変動演出において、図柄変動遊技と、その後、実行される可能性がある役物遊技との関連性、関連度を予告することができる。このため、より一層、遊技興趣を高めることができる。
なお、前述のように、図13に示す始動入賞処理において、先読判定コマンドの内容と保留数指示コマンドの内容を含む一つのコマンドを、主制御装置80からサブ統合制御装置83に送信してもよい(以下、変形例1という。)。この変形例1においては、図26(a)の保留数指示コマンド受信処理の代わりに図36の保留数指示コマンド受信処理を実行し、図34の「先読判定コマンド受信処理」を実行しないこととする。
変形例1においては、図36に示すように、S1005の処理の後、「S1000の処理で受信した保留数指示コマンドに「先読判定の結果を特定する情報」が含まれているか否かを判定する(S1007)。そして、否定判定される場合(S1007:no)には、そのままS1032の処理に移行し、通常態様の保留数表示コマンドを演出図柄制御装置82に送信し(S1032)、リターンする。この結果、演出図柄表示装置6の画面6aの第1保留記憶表示領域6A若しくは第2保留記憶表示領域6Bで、通常保留図柄(保留予告を伴わない保留)Nが追加表示される。
一方、S1007の処理において「先読判定の結果を特定する情報」が含まれていると判定される場合(S1007:yes)、S1011に移行し、既に、保留予告演出を行っているか否かを判定し(S1011)、肯定判定される場合(S1011:yes)には、そのままS1032処理に移行し、否定判定される場合(S1011:no)には、振分乱数を抽出する処理を行う(S1012)。ここで、保留予告演出を行っている場合とは、第1保留記憶数表示領域6A若しくは第2保留記憶数表示領域6Bで特別保留図柄(A乃至B)を既に表示中であることを示す。
S1012の処理を行うと、S1014の処理に移行し、当該振分乱数を用いて、保留予告演出(保留図柄による予告)を実行するか否かの予告抽選を行う(S1014)。そして、予告抽選に落選すると(S1016:no)、そのままS1032の処理を経てリターンする。これに対して 、予告抽選に当選すると(S1016:yes)、特別態様の保留数表示コマンドを演出図柄制御装置82に送信し、リターンする。この結果、演出図柄表示装置6の画面6aの第1保留記憶表示領域6A若しくは第2保留記憶表示領域6Bで、特別保留図柄(保留予告を伴わ保留図柄A乃至C)が追加表示される。
この変形例1によっても、実施例2と同様の効果を得ることができる。なお、後述する実施例3においても変形例1を適用することができる。
(3)実施例3
次に、実施例3のパチンコ機50について説明する。実施例3は、実施例2の変形例であり、図37~図42が追加されている点と、保留情報処理受信処理を図44に従い実行する点が実施例2と異なる。
この実施例3のパチンコ機50は、所謂「止め打ち」を抑制し、パチンコ機50の稼働効率の低下を抑制するものである。
以下、実施例3に関し、実施例2との相違点を中心に説明する。
先ず、図37及び38を用いて、演出図柄表示装置6の表示例(以下、具体例6という)について説明する。
実施例3のパチンコ機50では、図37(a)に示すように、先読判定コマンド及び保留数指示コマンドの受信に応じて第1保留記憶数表示領域6A若しくは第2保留記憶数表示領域6Bに追加表示される保留図柄として、不確定保留図柄f1が用いられる。
この不確定保留図柄f1は表示態様が変化可能な保留図柄であり、例えば、「投入予定数」を示唆しない「星型」の図柄で構成される。また、不確定保留図柄が追加表示される際に演出図柄表示装置6の画面6aには、「遊技者に遊技球の継続発射を促すコメント(例えば、打ち続ければ、いいことあるかもという、セリフ)」6Lが表示される。
ここで、先読判定コマンドの受信時に直ちに「投入予定数」が表示されると、遊技球の継続発射に消極的になる遊技者も存在し、パチンコ機50の稼働率が低下する可能性がある。つまり、図37(a)に示すように、最先に処理されない保留記憶に対応する保留図柄によって、小当りの発生と投入予定数が示唆されてしまうと、当該示唆された保留記憶よりも記憶順が先の保留記憶が処理されるまで、遊技球の発射が意図的に中断される可能性がある。特に、当該示唆が、第1保留記憶数表示領域6Aに表示される保留図柄でされる場合には、遊技球の発射が意図的に中断される可能性が高い。この場合、パチンコ機50の稼働率が低下する可能性がある。
なお、当該示唆が、第2保留記憶数表示領域6Bに表示される保留図柄によってされる場合には、遊技球の発射が意図的に中断される可能性が低くなる。蓋し、第2始動口12に向かって遊技球を発射する場合は、一般に遊技状態が開放延長状態のときであり、第2始動口12が高頻度で開放状態となる。従って、遊技者は第2始動口12への入球により高頻度に賞球を得ることができるため、当該示唆が第2保留記憶数表示領域6Bでなされても、遊技球の発射が意図的に中断される可能性が低くなり、パチンコ機50の稼働率が低下しないと考えられる。
このため、実施例3に示すように、「投入予定数を直ちに示唆せず、一旦、予告対象となる保留図柄として不確定保留図柄f1を表示し、遊技が継続されている場合には不確定保留図柄f1を変化させ、投入予定数を示唆する構成」を、第1保留記憶数表示領域6Aに表示される保留図柄に適用することが特に有効である。ここで、不確定保留図柄f1とは、保留図柄として表示を開始した時点では「投入予定数」が示唆しないが、その後(変動開始後)の遊技球の発射に伴って表示態様の変化し、「投入予定数」を示唆する可能性がある保留図柄を指す。
サブ統合制御装置83が、図37(a)の状態(以下、第1状態という)から所定期間に遊技球の発射を継続していると判定すると、保留図柄の表示態様が「不確定保留図柄f1」を示す表示態様から、図37(b1)の状態(以下、第2状態という)に変化する。例えば、「不確定保留図柄f1」が、「投入予定数」が「1個」であることを示唆する「算用数字の1」で構成される保留図柄(以下、保留予告図柄g1という)に変化する。しかも、画面6aのキャラクタ6Cのセリフも、「遊技者に更なる遊技球の継続発射を促すコメント(例えば、打ち続ければ、投入予定数が増えるかもという、セリフ6L)」に変化する。
ここで、所定期間を種々の期間を例示できるが、実施例3では、次回の変動演出(変動表示)を開始するまでの期間を例示する。そして、図37(b1)の状態(第2状態)は、当該次回の変動演出(変動表示)の開始に伴い、「不確定保留図柄c1」が保留記憶数表示領域6A(6A)において、下位の表示位置(消化される順位が先の表示位置)にシフトすると共に「保留予告図柄g1」に変化する場合を示している。
一方、サブ統合制御装置83が、図37(a)の状態(第1状態)から所定期間に遊技球の発射を継続していないと判定すると(遊技を中断したと判定すると)、保留図柄の表示態様が「不確定保留図柄f1」を示す表示態様から、図37(b2)に示す通常の保留図柄e1の表示態様に変化する(戻る)。つまり、遊技中断を牽制するため、「不確定保留図柄f1」が通常態様の保留図柄e1に変化させる。しかも、画面6aのキャラクタ6Cのセリフも、「残念というコメント(例えば、保留図柄が通常の保留図柄e1に変化して残念であるという、セリフ)6L」に変化する。
サブ統合制御装置83が、図37(b1)の状態(第2状態)から所定期間(次回の変動を開始するまで)、遊技球の発射を継続していると判定すると、保留図柄が、図38(c1)に示すように、第2状態の保留予告図柄g1から他の保留予告図柄g2に変化する。つまり、「投入予定数」が「1個」であることを示唆する「数字の1」で構成される態様(保留予告図柄g1)から、「投入予定数」が「2個」であることを示唆する「数字の2」で構成される態様(保留予告図柄g2)に変化する。しかも、画面6aのキャラクタ6Cのセリフも、「遊技者に更に一層の遊技球の継続発射を促すコメント(例えば、打ち続ければ、投入予定数がもっと増えるかもという、セリフ)6Lに変化する。ここで、具体例6では、保留図柄が2段階に変化する態様(保留予告図柄g1、保留予告図柄g2の2段階)を例示するが、保留図柄が1段階に変化するだけであっても、3段階以上に変化するものであってもよい。
一方、サブ統合制御装置83が、図37(b1)の状態(第2状態)から所定期間に(次回の変動を開始するまでに)、遊技球の発射を継続していないと判定すると(遊技球の発射を中断したと判定すると)、図38(c2)に示すように、保留図柄が「数字の1」で構成される態様(保留予告図柄g1)から、不確定保留図柄f1に戻される。しかも、画面6aのキャラクタ6Cのセリフも、「残念というコメント(例えば、保留図柄が不確定保留図柄f1に戻り残念であるという、セリフ)6L」に変化する。
図38(c1)及び図38(c2)の状態では、第1保留記憶として1個の保留記憶を記憶していることを示している。当該保留記憶を処理し、変動演出を開始し、変動時間を経過すると、演出図柄表示装置6の画面6a(変動表示領域6H)に当否判定の結果が表示される。このとき、図38(d)に示すように、小当り演出図柄が確定表示されると小当りを発生し、小当り遊技を開始する。その際、画面6に「投入予定数」を示唆するコメント6Lが表示される。
また、図38(e)に示すように、「ハズレ演出図柄」が確定表示されると、小当りを発生しない。この場合、画面6に「残念(ハズレて残念)」というコメント6Lが表示される。なお、図38(c1)に示すように、保留図柄を用いて「投入予定数」を示唆(予告)された場合においても、当該保留図柄に対応する保留記憶が処理されて実行される変動表示の結果が小当りである場合(真実の予告である場合)と、外れである場合(所謂、ガセ予告であり、小当り自体が発生しない場合)がある。
なお、図38においては図示しないが、当否判定の結果が大当りである場合には、演出図柄表示装置6の画面6a(変動表示領域6H)に当否判定の結果として、大当り演出図柄が確定表示され、その後、図柄大当り遊技を実行する。
なお、サブ統合制御装置83が、図37(b1)の状態(第2状態)から所定期間に(次回の変動を開始するまでに)、遊技球を中断したと判定すると、保留図柄が、図39の(c3)に示すように、第2状態の保留予告図柄g1から通常態様の保留図柄e1に変化してもよい。しかも、画面6aのキャラクタ6Cのセリフも、「残念というコメント(例えば、保留予告図柄g1が通常態様の保留図柄e1に戻り残念であるという、セリフ)6L」が表示されてもよい。
図38(c2)に示すように、遊技球の発射中断に基づいて「保留予告図柄g1」が「不確定保留図柄f1」に戻された場合においても、遊技球の発射を再開した場合には、図39の(c4)に示すように、「不確定保留図柄f1」を再度、変化させてもよい。例えば、「不確定保留図柄f1」を投入予定数が「1」であることを示す保留予告図柄g1、投入予定数が「2」であることを示す保留予告図柄g2に再度変化させてもよい。
かかる場合、遊技が再開によって「不確定保留図柄f1が保留予告図柄に戻った旨のセリフ」6Lが表示されてもよい。
なお、遊技が再開によって「保留予告図柄」に再度変化した場合においても、再度、遊技が中断すると「不確定保留図柄f1」や「通常態様の保留図柄e1」に再度、変化してもよい。
次に、図40(a)を用いて、投入予定数と、対象保留の発生位置と、保留図柄の変化態様との関係を投入予定数(小当り図柄)毎に記載した図表(予告演出パターンテーブル)について説明する。なお、この予告演出パターンテーブルは、前述の図34の先読演出実行処理(S1060)において参照される。
ここで、図40(a)においては「対象保留図柄(つまり、不確定保留図柄f1)」とは保留変化を行う保留図柄を指し、「対象保留の表示開始位置」とは、保留変化の対象となる保留図柄が最初に表示される位置(不確定保留図柄f1として最初に表示される位置)を示している。
ここで、図40(b)に示すように、第1保留記憶数表示領域6A若しくは第2保留記憶数表示領域6Bにおいて、保留記憶数を上限数(4)とする保留記憶が取得された際に保留図柄を表示する位置を「第4位置S4」とする。そして、保留記憶数がデクリメントされる毎に順次シフトして表示される位置を、シフトされる順に「第3位置S3」、「第2位置S2」、「第1位置S1」とする。例えば、所定の保留記憶が取得されることに基づいて、「第4位置S4」に表示された保留図柄は、先行して取得された他の保留記憶が処理される度に、「第3位置S3」、「第2位置S2」、「第1位置S1」の順にシフトして表示され、当該所定の保留記憶が処理されると(当否判定が実行されると)、保留記憶数表示領域6A(6B)から消去される。
図40(a)の図表(予告演出パターンテーブル)は、遊技球の発射が中断されないと仮定した場合に「対象保留図柄」の表示の変化態様を「投入予定数」との関連で示している。
投入予定数「3」の欄の演出パターンは、保留記憶(第1保留記憶若しくは第2保留記憶))として、「投入予定数を3個とする小当り(つまり、第3小当り)を生起する値と確認される情報」を記憶した場合に実行される演出パターン(保留図柄の変化態様)を示している。
このうち、不確定保留図柄f1が表示開始位置が「第4位置S4」である場合の演出パターンとして、演出パターン31(図中「PT31」と表示)と演出パターン32(図中「PT32」と表示)を備える。
演出パターン31は、保留記憶の取得に伴い「第4位置S4」に表示された不確定保留図柄f1(対象保留図柄)が、先行する保留記憶の処理に伴い、表示位置を「第3位置S3」、「第2位置S2」、「第1位置S1」に順次変化させ、「投入予定数1を示唆する保留予告図柄」、「投入予定数2を示唆する保留予告図柄」、「投入予定数3を示唆する保留予告図柄」に変化する演出パターンを示している。
また、演出パターン32は、保留記憶の取得に伴い「第4位置S4」に表示された不確定保留図柄f1(対象保留図柄)が、先行する保留記憶の処理に伴い、表示位置を「第3位置S3」にシフトすることに伴い、「投入予定数1を示唆する保留予告図柄」に変化した後、「第2位置S2」にシフトしても、「投入予定数1を示唆する保留予告図柄」を維持し、「第1位置S1」にシフトされると「投入予定数3を示唆する保留予告図柄」に変化するパターンである。
そして、投入予定数「3」、表示開始位置が「第4位置S4」である場合には、乱数抽選(振分乱数2)を用いた抽選によって、演出パターンが31、演出パターンが32のうちの一方に決定される。
同様に、「投入予定数」が「3」、「対象保留図柄」の「表示開始位置」が「第3位置S3」である演出パターンとしては、演出パターン33(図中「PT33」と表示)を備える。この演出パターン33は、「第3位置S3」に表示された不確定保留図柄f1が「第2位置S1」にシフトすると、「投入予定数1を示唆する保留予告図柄」に変化し、「第1位置S1」にシフトすると「投入予定数3を示唆する保留予告図柄」に変化するパターンである。
投入予定数」が「3」で、「対象保留図柄」の「表示開始位置」が「第2位置S1」である演出パターンとしては、演出パターン34(図中「PT34」と表示)を備える。この演出パターン34は、「第2位置S2」に表示された不確定保留図柄f1(対象保留図柄)が、先行して記憶された保留記憶の処理に伴い、「第1位置S1」にシフトされると、「投入予定数3を示唆する保留予告図柄」に変化するパターンである。
投入予定数「2」の欄の演出パターンは、保留記憶として「投入予定数を2個とする小当り(つまり、第2小当り)を生起する値と確認される情報」を記憶した場合に実行される演出パターンを示している。
このうち、「対象保留図柄」の「表示開始位置」が「第4位置S4」である演出パターンとしては、演出パターン21(図中「PT21」と表示)と演出パターン22(図中「PT22」と表示)を備える。
演出パターン21は、「第4位置S4」に表示された不確定保留図柄f1が、「第3位置S3」シフトすると、「投入予定数1を示唆する保留予告図柄」に変化し、次いで「第2位置S2」シフトすると「投入予定数2を示唆する保留予告図柄」を変化するが、「第1位置S1」にシフトしても「投入予定数2を示唆する保留予告図柄」を維持するパターンである。
また、演出パターン22は、「第4位置S4」に表示された不確定保留図柄f1が「第3位置S3」シフトすると、「投入予定数1を示唆する保留予告図柄」に変化するが、「第2位置S2」シフトしても「投入予定数1を示唆する保留予告図柄」を維持し、「第1位置S1」にシフトすると「投入予定数2を示唆する保留予告図柄」に変化するパターンである。
そして、投入予定数「2」、表示開始位置が「第4位置S4」である場合には、乱数抽選(振分乱数2)を用いた抽選によって、演出パターンが21、演出パターンが22のうちの一方に決定される。
また、投入予定数「2」の欄の演出パターンうち、「対象保留図柄」の「表示開始位置」が「第3位置S3」である演出パターンとしては、演出パターン23(図中「PT23」と表示)を備える。この演出パターン23は、「第3位置S3」に表示された不確定保留図柄f1が「第2位置S1」にシフトすると、「投入予定数1を示唆する保留予告図柄」に変化し、「第1位置S1」にシフトすると「投入予定数2を示唆する保留予告図柄」に変化するパターンである。
更に、投入予定数「2」であり、「対象保留図柄」の「表示開始位置」が「第2位置S2」である演出パターンとしては、演出パターン24(図中「PT24」と表示)を備える。この演出パターン24は、「第2位置S2」に表示された不確定保留図柄f1(対象保留図柄)が、先行して記憶された保留記憶の処理に伴い、「第1位置S1」にシフトすると、「投入予定数2を示唆する保留予告図柄」に変化するパターンである。
投入予定数は「3」で、「表示開始位置」が「第3位置S3」若しくは「第2位置S2」である場合の演出パターンとして単一の演出パターンのみを備え、「振分乱数2」に拘わらず、一律に同一の演出パターンが選択されるが、複数の演出パターンを複数備え、乱数抽選(振分乱数2)を用いた抽選によって何れかの演出パターンが選択されてもよい。同様に、投入予定数「2」であり、「対象保留図柄」の「表示開始位置」が「第3位置S3」若しくは「第2位置S2」である場合の演出パターンとして単一の演出パターンのみを備え、「振分乱数2」に拘わらず、一律に同一の演出パターンが選択されるが、複数の演出パターンを複数備え、乱数抽選(振分乱数2)を用いた抽選によって何れかの演出パターンが選択されてもよい。
投入予定数「1」の欄の演出パターンは、保留記憶として「投入予定数を1個とする小当り(つまり、第1小当り)を生起する値と確認される情報」を記憶した場合に実行される演出パターンを示している。
また、投入予定数「1」である場合の演出パターンとして、演出パターン11(図中「PT11」と表示)と、演出パターン12(図中「PT12」と表示)と、演出パターン13(図中「PT13」と表示)を備える。これらの演出パターンでは、「対象保留図柄」の「表示開始位置」が「第4位置S4」、「第3位置S3」、「第2位置S2」の何れであっても、「投入予定数1を示唆する保留図柄」に変化した後、表示位置がシフトしても「投入予定数1を示唆する保留図柄」を維持する演出パターンのみを備える。
以上のように、「保留図柄」を用いた予告演出パターンは、不確定保留図柄f1が表示開始位置(対象となる保留数)と、「投入予定数(第1小当り~第3小当りのうちの何れの小当りの発生させる保留記憶が記憶されたか)」等に基づいて決定される。そして、遊技が継続されている場合には、当該決定された予告演出パターンに基づき、予告演出が実行される。
また、予告演出パターンとして、(1)「対象保留図柄」の「表示位置」がシフトする毎に投入予定数をステップアップするパターン(順次段階的パターン)の他に、(2)所定の表示位置から他の位置シフトすると、投入予定数を一気にアップするパターン(投入予定数「1」を示唆する保留図柄から、いきなり、投入予定数「3」を示唆する保留図柄に変化する「段階飛ばしパターン」)と、(3)所定の表示位置から他の位置シフトしても保留図柄が変化しないが、更に他の位置シフトすると保留図柄が変化するパターン(途中停止パターン)と、を備える。
つまり、種々の予告演出の態様を特定する演出パターンが、演出対象となる保留記憶の取得時の保留数、乱数抽選等に基づいて決定され、意表を付いた保留図柄が変化を行ったり、予想に反して保留図柄が変化したり、しなかったりするため、遊技者に対して、複数の変動表示を跨いで投入予定数を効果的に示唆することができる。そして、遊技が中断したと判定されると、後述するように、実行中の予告演出の内容が変更されるため、予告演出を継続させたい遊技者は遊技の再開を試みると考えられるため、遊技中断を効果的に抑制できる。
次に、図41を用いて、実施例3において、図11に示した入賞確認処理(S60)のサブルーチンとして追加されている「一般入賞確認処理」について説明する。
この一般入賞確認処理は、一般入賞口31、32、33への入賞が一定期間途切れると、主制御装置80が「遊技が中断された」と判定し、中断コマンドをサブ統合制御装置83に送信し、一般入賞口31、32、33への入賞を確認すると開始コマンドをサブ統合制御装置83に送信することを内容とする処理である。
なお、本実施例では、前述のように、第1保留記憶数表示領域6Aに保留予告が表示されたときに遊技者が止め打ちをする可能性が高いため、左打ち領域(第1遊技領域3a)に設けた一般入賞口31、32、33への入賞の有無で遊技が中断を検出している。但し、左打ち領域(第1遊技領域3a)に設けた遊技球の検出手段(例えば、普通図柄作動ゲート)によって(一定期間、通過が途切れること)で、遊技中断を検出してもよい。
一般入賞確認処理を起動すると、主制御装置80のCPUは、一般入賞口31、32、33に遊技球が入球(入賞)したか否かを判定する(S160)。そして、肯定判定されると(S160:yes)、S162の処理に移行し、中断フラグがセットされているか否かを判定する(S162)。ここで、中断フラグは、一定期間(例えば、15秒間)、一般入賞口31、32、33への入賞を確認できないと、遊技が中断された判定し、セット(値を「1」)されるフラグである。この中断フラグは、その後、一般入賞口31、32、33への入賞を確認すると解除(値を「0」)される。
S162の処理で否定判定されると(S162:no)、そのまま「一般入賞確認処理」をリターンし、肯定判定されると(S162:yes)、S164の処理に移行する。
主制御装置80のCPUは、このS164において遊技開始コマンドをサブ統合制御装置83に送信する。この後、S166の処理において中断フラグを解除し(値を「0」とし)、「一般入賞確認処理」をリターンする。なお、S166の処理の実行時に後述する中断時間計測カウンタ(C)を初期化する。
前述のS160で否定判定されると(S160:no)、中断フラグがセットされている(値が「1」である)か否かを判定し(S168)、肯定判定される場合(S168:yes)には、「一般入賞確認処理」をリターンする。
S168の処理で否定判定される場合(S168:no)、中断時間計測カウンタ(C)を「+1」する(S170)。
ここで、中断時間計測カウンタ(C)は、遊技を中断している時間を計測するための手段であり、この計測によって「一般入賞確認処理」の実行周期(起動周期)」×「カウント値」=「許容限界中断時間(Cmax)」になると、「遊技を中断している」と判定される。また、許容限界中断時間(Cmax)とは遊技中断を許容きる限界時間であり、「一般入賞確認処理の実行周期(起動周期或いは割込周期)」が「2msec」であれば、中断時間計測カウンタ(C)のカウント値「7500」になると「許容限界中断時間」に到達したと判定される。
中断時間計測カウンタ(C)を「+1」する処理(S170)を行うと、S172の処理に移行する。そして、中断時間計測カウンタ(C)がカウント値が、「許容限界中断時間」に到達を示す値(Cmax)になったか否か判定し(S172)、否定判定されると(S172:no)と、一旦、「一般入賞確認処理」をリターンする。そして、「一般入賞確認処理」を繰り返し実行するうちに、S172の処理で肯定判定されると(S172:yes)と、中断コマンドをサブ統合制御装置83に送信する処理(S174)と、中断フラグをセットする(値を「1」にする)処理(S176)を実行し、「一般入賞確認処理」をリターンする。
次に、図42を用いて、一般入賞確認処理に対応してサブ統合制御装置83で実行される「遊技実行状態設定処理」について説明する。なお、本処理は、実施例3のパチンコ機50において、サブ統合制御装置83において定期的(例えば、2ms周期)に実行される処理である。
遊技実行状態設定処理が起動すると、サブ統合制御装置83は、主制御装置80から送信された中断コマンドを受信したか否かを判定する(S980)。S980の処理で肯定判定される場合には(S980:yes)、遊技中断フラグをセットし(値を「1」にし)、遊技実行状態設定処理をリターンする。この遊技中断フラグは、サブ統合制御装置83において遊技が中断していることを確認するためのフラグである。
S980の処理で否定判定される場合には(S980:no)には、遊技中断フラグがセットされているか否かを判定し(S984)、S984の処理で否定判定されると(S984:no)、遊技実行状態設定処理をリターンする。また、S984の処理で肯定判定されると(S984:yes)、S986の処理に移行し、主制御装置80から送信された遊技開始コマンドを受信したか否かを判定する(S986)。否定判定されると(S986:no)、遊技実行状態設定処理をリターンし、肯定判定されると(S986:yes)、遊技中断フラグを解除した後(S988)、遊技実行状態設定処理をリターンする。
次に、図43を用いて、サブ統合制御装置83が実行する保留数情報受信処理を説明する。なお、本処理も、サブ統合制御装置83において定期的(例えば、2ms周期)に実行される処理である。
なお、実施例3においても、保留数指示コマンド受信処理を前述の図26(a)のフローチャートに従い実行する。但し、実施例3においても、保留数指示コマンド受信処理を前述の図36に従い実行すると共に、図34の先読判定コマンドを適用しないこととしてもよい。
実施例3の保留数情報信処理を開始すると、保留情報(保留情報コマンド)を受信したか否か判定する(S1100)。このS1100の処理で否定判定されると(S1100:no)、リターンし、肯定判定されると(S1100:yes)、サブ統合制御装置83が備える保留数カウンタから-1する処理を行った後(S1110)、保留予告演出図柄を表示中か否かを判定する(S1112)。ここで、保留予告演出図柄とは、不確定保留図柄f1、保留予告図柄g1、g2等のように、保留予告演出の演出パターンに従い変化可能な保留図柄である。
保留予告演出図柄を表示中でない場合には(S1112:no)、S1118の処理に移行し、演出図柄制御装置82に保留数表示指示信号を送信し(S1118)、リターンする。
保留予告演出図柄を表示中である場合には(S1112:yes)、遊技中断フラグがセットされている(値が「1」であるか)否かを判定する(S1114)。そして、遊技中断フラグが解除されている(値が「0」であるか)場合には(S1114:no)、S1118の処理に移行し、演出図柄制御装置82に保留数表示指示信号を送信し(S1118)、リターンする。
一方、遊技中断フラグがセットされている(値が「1」である)場合には(S1114:yes)、S1116の処理に移行し、演出図柄制御装置82に保留数表示指示信号を送信する処理と、保留予告演出図柄の表示態様を演出パターンに従う内容から変更させる信号(以下、予告変更信号という。)を送信する処理とを行い(S1116)、リターンする。
ここで、S1118の処理で演出図柄制御装置82に送信される保留数表示指示信号は、演出図柄表示装置6の画面6aから保留図柄を、1個減らす旨(シフトさせる旨)を指示する信号である。
そして、演出図柄表示装置6の画面6aで、シフトする保留図柄が通常態様の保留図柄e1である場合は、通常態様の保留図柄e1のままシフトさせる。
また、シフトする保留図柄が保留予告演出図柄である場合には、予告演出パターンに従うよに保留図柄をシフトして表示させる。例えば、前述の図40(a)に示す演出パターンに示す保留予告演出を実行可能なように、保留図柄をシフトさせる。具体的には、演出パターン31が選択される場合であって、不確定保留図柄f1が第4位置S4に表示されていた場合には、「投入予定数1を示唆する保留予告図柄」に変化させて「投入予定数1を示唆する保留予告図柄」を表示する。
また、S1116の処理で演出図柄制御装置82に送信される保留数表示指示信号は、演出図柄表示装置6の画面6aから保留図柄を1個減らす旨を指示する信号であり、予告変更信号とは表示中の保留予告演出図柄を、演出パターンに従う態様とは異なる態様を変更させる信号(例えば、保留予告図柄g1から不確定保留図柄f1に変化させたり、通常態様の保留図柄e1させたりする信号)である。
なお、サブ統合制御装置83がS1100の処理で受信する保留情報コマンドは、図14のS292の「保留情報送信処理」で主制御装置80から送信される。そして、主制御装置80から送信された「保留情報」が、第1保留数をデクリメントする際(特図1を変動開始する際)に送信されたものである場合には、演出図柄表示装置6の画面6aに出現する第1保留記憶表示領域6Aで、保留図柄が1デクリメントされる。また、主制御装置80から送信された「保留数情報」が、第2保留数をデクリメントする際(特図2を変動開始する際)に送信されたものである場合には、演出図柄表示装置6の画面6aに出現する第2保留記憶表示領域6Bで、保留図柄が1デクリメントされる。
実施例3によると、実施例2の効果に加え、以下の効果を得ることができる。すなわち、先読判定コマンドの受信時に「投入予定数」が表示されると、遊技者が遊技球の継続発射に消極的になり、パチンコ機50の稼働率が低下するおそれがある。一方、実施例3では、「先読判定コマンドの受信時に投入予定数を表示しないこととするが、遊技球の発射に伴い、投入予定数が明らかになる構成を採用することで、遊技者が遊技球の継続発射に消極的になることを抑制でき、パチンコ機50の稼働率を維持することができる。特に、非開放延長状態においても、遊技球の発射が意図的に中断される可能性が低くでき、パチンコ機50の稼働率を維持することができる点で大きな意義を有する。
なお、実施例3では、保留予告演出の変更するタイミングは、保留数カウンタから-1する処理を実行するタイミングとしているが、遊技中断と判定されると直ちに変更させてもよい(以下、実施例3の変形例という。)。例えば、実施例3の変形例においても、実施例1の保留数情報受信処理(図26(b))に基づき実行し、図44(a)に示す保留図柄変更処理を実行してもよい。
つまり、サブ統合制御装置83は、保留図柄変更処理が開始されると、保留予告演出図柄を表示中か否かを判定する(S1280)。そして、S1280で否定判定されると(S1280:no)、リターンし、肯定判定されると(S1280:yes)、遊技中断フラグがセットされた(値が「1」とされた)か否かを判定する(S1282)。
そして、S1282処理で否定判定されると(S1282:no)、一旦、保留予告演出変更処理を終了する。そして、保留予告演出変更処理を繰り返し実行するうちに、S1282処理で肯定判定されると(S1282:yes)、保留予告演出の態様を変更するための信号を演出図柄制御装置82に送信し(S1284)、保留予告演出変更処理を終了する。
つまり、S1284で保留予告演出の態様を変更するための信号が演出図柄制御装置82に送信されると、表示中の保留演出図柄の表示態様が、演出パターンに従う態様と異なる態様に変更(例えば、保留予告図柄g1から不確定保留図柄f1に変更、通常態様の保留図柄e1に変更等)される。
この実施例3の変形例によると、保留予告図柄の表示態様を素早く、変更するため、遊技が中断した場合にも、遊技者が直ちに遊技を再開することが期待できる。
なお、実施例3では、予告演出として保留図柄を用いた予告演出を例示したが、予告演出の態様はこれに限定されない。例えば、「複数の保留記憶を跨いで実行する演出(連続する複数回の図柄変動遊技に伴い実行される表示演出)」としてバトル演出を行い、当該バトル演出において「味方キャラクタが勝利する回数」や「勝利した敵キャラクタの数」によって「投入予定数」を示唆してもよい。そして、遊技が中断されると、バトル演出が他の演出に変更され、遊技が再開されるとバトル演出が再開されるようにしてもよい。
以上のように本発明の実施例を説明したが、本発明の範囲は前述の実施例や変形例に示す範囲に限定されず、本発明の範囲内で種々の変形例を例示することができる。
即ち、各実施例では振分装置を周期的に駆動し、投入された遊技球の行き先を振り分ける部材(例えば、回転体92)で例示したが、投入された遊技球自体の動作によって遊技球の行き先を振り分ける部材(所謂クルーン、特に、複数の穴が設けられたクルーン)によって振分装置を構成してもよい。
また、各実施例では、小当り図柄の種類に応じて振分装置92への投入個数(球数)を調整したが、各実施例と異なり、(1)第2大入賞口15から調整装置91を排除し、第2大入賞口15に入球した遊技球を全て振分装置92に投入する。そして、確定表示する小当り図柄の種類に応じて第2大入賞口15の規定入賞数が異なるようにしてもよい。
つまり、第2大入賞口15に入球した遊技球の行き先を調整するためのアクチュエータ(ソレノイド、モータ等)を用いることなく、小当り図柄の種類に応じた第2大入賞口15への規定入賞数を設定し、第2大入賞口15に入球した遊技球を全て振分装置92に投入することとしてもよい。
例えば、図44(b)に示す変形例のように、第1小当り図柄、第2小当り図柄、第3小当り図柄、第4小当り図柄、第5小当り図柄、第6小当り図柄の順に規定入賞数が増え、振分率が低くなる具体例を例示している。
また、各実施例では、図柄大当り遊技としては、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の種類、大当り図柄の種類に関係なく、同一態様の開放動作、つまり、第1大入賞口14に所定のインターバルを挟み、10回(10ラウンド)の開放動作を行う。そして、図柄大当り遊技の後の遊技状態は、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の種類、大当り図柄の種類に拘わらず通常状態(非開放延長状態)になる。従って、図柄大当り遊技は所定数の遊技球を獲得するのみの遊技(毎回単発)であるが、本実施例と異なり、特別図柄の種類、大当り図柄の種類に基づいて、図柄大当り遊技の内容や図柄大当り遊技後の遊技状態が異なってもよい。
また、各実施例では、振分装置92への投入される遊技球の球数が異なる場合があるため、特定領域92Vに誘導される球数に応じて、役物大当り遊技の内容が変更されてもよい。例えば、図45(a)示す変形例のように、特定領域92Vに誘導される球数が「1球」である場合、第1大入賞口14に所定のインターバルを挟み、3回(3ラウンド)の開放動作を行う役物大当り遊技を行う。また、特定領域92V「に誘導される球数が「2球」である場合、第1大入賞口14に所定のインターバルを挟み、6回(6ラウンド)の開放動作を行う役物大当り遊技を行い、特定領域92Vに誘導される球数が「3球」である場合、第1大入賞口14に所定のインターバルを挟み、10回(10ラウンド)の開放動作を行う役物大当り遊技を行うこととしてもよい。
また、本発明の遊技機は、所謂「封入式の遊技機」であっても、「非封入式の遊技機」であってもよい。そして、各実施例では、遊技が中断されていること(発射が継続されていないこと)を所定の入賞口への入賞の有無で判断したが、封入式の遊技機では、発射状況(例えば、発射位置への球送りがなされたか否かを検出することで)で判断してもよい。つまり、発射位置への球送りが一定時間なされていなかったり、アウト球が一定時間生じていない場合、遊技が中断されていると判定してもよい。
更に、各実施例では、小当り図柄の種類に基づいて、振分装置92に投入する遊技球を、ほぼ確実に所定の数に特定する態様(「1」球、「2球」若しくは「3球」に略確実に特定する態様)を例示したが、小当り図柄の種類に基づいて、所定数の遊技球が振分装置92に投入可能な態様(所定数の遊技球を投入できない場合もある)としてもよい。
例えば、図45(b)に示すように、小当り図柄の種類に応じて切換口90mの開放パターンを選択し、振分装置92への投入される遊技球を調整してもよい。例えば、第1小当り図柄若しくは第4小当り図柄が選択されると、切換口90の開放時間が短く、振分装置92に投入可能な遊技球数が「1球」である可能性が高い第1開放パターンが選択される。また、第2小当り図柄若しくは第5小当り図柄が選択されると、切換口90の開放時間が第1開放パターンよりも長い第2開放パターンが選択され、振分装置92に投入可能な遊技球数が「2球」である可能性が高くなる。更に、第3小当り図柄若しくは第6小当り図柄が選択されると、切換口90の開放時間が第2開放パターンよりも長い第3開放パターンが選択され、振分装置92に投入可能な遊技球数が「3球」である可能性が高くなってもよい。
また、本パチンコ機50では、左移動経路93Lと右移動経路93Rとの経路長と傾斜が等しくなっているが、経路長と傾斜若とのうちの少なくも一方を相違させ、第2誘導路形成部90Bから投入される遊技球が、左移動経路93L若しくは右移動経路93Rの何れに進入するかによって、当該遊技球が特定領域92aに向かって誘導される確率が異なることとしてもよい。
また、各実施例では、第1特図の当否判定及び第2特図の当否判定で小当りを発生することとしたが、何れか一方(特に、第2特図の当否判定)のみで小当りを発生することとしてもよい。
更に、変動時間を特定するための乱数や、図柄(大当り図柄、小当り図柄)の種類を決定するための乱数の抽出は、当否判定処理開始時に行ってもよい。
1;遊技盤、3;遊技領域、3a;第1遊技領域、3b;第2遊技領域、6;演出図柄表示装置、11;第1始動口、12;第2始動口、14;第1大入賞口、15;第2大入賞口、17;普通図柄作動ゲート、80;主制御装置、82;演出図柄制御装置、83;サブ統合制御装置、91;調整装置、93;振分装置。

Claims (1)

  1. 始動口への入球に起因して当否判定が実行されると、特別図柄の変動表示を実行した後、前記当否判定の結果を示す結果図柄を確定表示する特別図柄表示手段と、
    前記結果図柄として、前記当否判定の結果が小当りであることを示す小当り図柄が確定表示されることに基づいて、所定の大入賞口を開放制御する小当り遊技を実行する小当り遊技実行手段と、を備え、
    前記小当り遊技によって開放制御された大入賞口に入球した遊技球が、特定領域に誘導されることに基づいて、前記小当り遊技よりも有利な大当り遊技を実行する遊技機であ
    前記当否判定の結果が小当りとなると、確定表示される小当り図柄の種類を複数の種類から選択する選択手段と、
    前記大入賞口の内部に設けられると共に、周期的に駆動する振り分け部材によって、投入された遊技球の行き先が所定の確率で前記特定領域となるように振り分け、該投入された遊技球を前記特定領域に誘導する振分装置と、
    前記大入賞口に入球した遊技球を前記振分装置に投入不可能な投入不可能状態、若しくは、該遊技球を前記振分装置に投入可能な投入可能状態に変化可能であると共に、該大入賞口に入球した遊技球に関し、振分装置に投入可能とされる遊技球の球数を調整する調整手段と、を備え、
    前記調整手段は、前記小当り図柄の種類に応じて、前記小当り遊技によって開放制御された大入賞口に入球した遊技球が、前記振分装置に投入可能とされる遊技球の球数を調整する遊技機であって、
    該調整手段は、
    前記振分装置に遊技球が投入されると、該投入された遊技球を検出する検出手段を備え、前記投入可能状態で該検出手段が検出した遊技球の検出個数が前記小当り図柄の種類に応じて設定される球数となると、前記投入可能状態から前記投入不可能状態に変化することで、前記振分装置に投入可能とされる遊技球の球数を調整し
    前記始動口への入球に起因して抽出された抽出情報を記憶する抽出情報記憶手段と、
    前記当否判定が行われる前に前記抽出情報の内容を先読判定する先読判定手段とを備え、
    前記先読判定の結果に基づいて、前記小当り遊技を実行した場合に前記振分装置に投入可能とされる遊技球の球数を示唆する先読演出を行う
    ことを特徴とする遊技機。
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