JP7072604B2 - 環状ジヌクレオチドを含むウイルス粒子を調製する方法及びがんを治療するための前記粒子の使用 - Google Patents
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Description
コード配列:「コード配列」という用語は、ポリペプチドのアミノ酸配列を直接指定するポリヌクレオチドを意味する。コード配列の境界は、一般的に、ATG、GTG又はTTG等の開始コドンで始まり、TAA、TAG又はTGA等の終止コドンで終わるオープンリーディングフレームによって決定される。コード配列はゲノムDNA、cDNA、合成DNA又はこれらの組み合わせであり得る。
本発明は、ウイルス膜融合性糖タンパク質を含むリポタンパク質エンベロープを含むウイルス様粒子(VLP)であって、前記ウイルス様粒子にパッケージングされた環状ジヌクレオチドを含有するウイルス様粒子に関する。
本発明者等は、驚くべきことに、対応する環状ジヌクレオチドシンターゼ、例えばcGAS、ジグアニル酸シクラーゼ又はジアデニル酸シクラーゼをVLPの成分と共に細胞内で同時発現させると、環状ジヌクレオチド、特にcGAMPを含有するVLPを調製することができることを認めた。しかしながら、本発明者等は、VLPがエンベロープVLPである必要があると定義した。そのため、本発明は、環状ジヌクレオチド、特にc-ジ-GMP、c-ジ-AMP又はcGAMPを含有するエンベロープウイルス様粒子を調製する方法であって、環状ジヌクレオチドシンターゼ、例えばcGAS、ジグアニル酸シクラーゼ又はジアデニル酸シクラーゼとエンベロープウイルス様粒子のタンパク質の細胞内での同時発現を含む方法に関する。
MQPWHGKAMQRASEAGATAPKASARNARGAPMDPTESPAAPEAALPKAGKFGPARKSGSR
QKKSAPDTQERPPVRATGARAKKAPQRAQDTQPSDATSAPGAEGLEPPAAREPALSRAGS
CRQRGARCSTKPRPPPGPWDVPSPGLPVSAPILVRRDAAPGASKLRAVLEKLKLSRDDIS
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EYSNTRAYYFVKFKRNPKENPLSQFLEGEILSASKMLSKFRKIIKEEINDIKDTDVIMKR
KRGGSPAVTLLISEKISVDITLALESKSSWPASTQEGLRIQNWLSAKVRKQLRLKPFYLV
PKHAKEGNGFQEETWRLSFSHIEKEILNNHGKSKTCCENKEEKCCRKDCLKLMKYLLEQL
KERFKDKKHLDKFSSYHVKTAFFHVCTQNPQDSQWDRKDLGLCFDNCVTYFLQCLRTEKL
ENYFIPEFNLFSSNLIDKRSKEFLTKQIEYERNNEFPVFDEF(配列番号1)
MEDPRRRTTAPRAKKPSAKRAPTQPSRTRAHAESCGPQRGARSRRAERDGDTTEKPRAPG
PRVHPARATELTKDAQPSAMDAAGATARPAVRVPQQQAILDPELPAVREPQPPADPEARK
VVRGPSHRRGARSTGQPRAPRGSRKEPDKLKKVLDKLRLKRKDISEAAETVNKVVERLLR
RMQKRESEFKGVEQLNTGSYYEHVKISAPNEFDVMFKLEVPRIELQEYYETGAFYLVKFK
RIPRGNPLSHFLEGEVLSATKMLSKFRKIIKEEVKEIKDIDVSVEKEKPGSPAVTLLIRN
PEEISVDIILALESKGSWPISTKEGLPIQGWLGTKVRTNLRREPFYLVPKNAKDGNSFQG
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YHVKTAIFHMWTQDPQDSQWDPRNLSSCFDKLLAFFLECLRTEKLDHYFIPKFNLFSQEL
IDRKSKEFLSKKIEYERNNGFPIFDKL(配列番号2)
真核宿主細胞中での環状ジヌクレオチド及びウイルス膜融合性糖タンパク質の合成及び活性を可能にする条件下で、前記細胞内で環状ジヌクレオチドシンターゼ及びウイルス膜融合性糖タンパク質を同時発現させる工程と;
前記細胞によって産生されたウイルス様粒子を回収する工程と
を含む方法に関する。
本発明者等は、cGAMPを、cGAS発現細胞内で産生する場合、レンチウイルス粒子に組み込むことができることを示した。cGAMPを感染細胞に移し、STING依存性I型インターフェロン(IFN)誘導を誘因する。
感染細胞でcGAS依存性IFN応答を誘因するウイルスの中には、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)を含むレトロウイルスがある。HIVに対する応答は、逆転写で生成されたウイルスcDNAのcGASによる検出を含み、cDNA検出が行われた同じ細胞内のIFN遺伝子転写をもたらすと考えられる。しかしながら、レトロウイルス感染でのIFN誘導はまた、感染ウイルスがその中にcGAMP二次メッセンジャーを有するとしたら、逆転写又はcGASと独立に起こり得ると考えられる。本発明者等は、cGAMPが、後者によりcGAS発現と独立に、HIV-1粒子にパッケージングされ、新たな感染細胞でIFN応答を誘発することができ、自然抗ウイルス免疫の増強を可能にし得ると仮定した。
プラスミド
FLAG-m-cGAS、FLAG-m-cGAS-G198A/S199A及びm-Sting-HA pcDNA構築物は他で(Sun等、2013、Science、339、786~791ページ;Burdette等、2011、Nature、478、515~518ページ)記載されている。pNL4-3-デルタE-EGFPはNIH AIDS試薬プログラム製であった。pCAAGS-THOV-GはG. Kochs社製であった。pGreenFire-ISREはSystem Biosciences社から購入した。pSIV4+、pVSV-G、p125-F-Luc及びpRL-TKは以前記載されている(Rehwinkel等、2013、EMBO J、32、2454~2462ページ;Rehwinkel等、2010、Cell、140、397~408ページ)。
BMDMは、記載されるように(Rehwinkel等、2013、EMBO J、32、2454~2462ページ)、20%L929上清を用いて新鮮な骨髄から得た。ヒト樹状細胞は、5日間、40ng/mlのGM-CSF及び40ng/mlのIL-4(Peprotech社)を用いてCD14+単球から誘導した。樹状細胞の純度は、DC-SIGN染色によると95%超であった。CD14+単球は、MACS分離カラム及びCD14マイクロビーズ(Miltenyi社)を用いてPBMCから単離した。PBMCは、lymphoprep(Alere社、英国)を用いて、CD白血球コーン(NHS Blood & Transplant社、Bristol、英国)から収穫した。HEK293細胞及び293T細胞はDMEM培地で増殖させた。THP1細胞、BMDM及びヒト樹状細胞はRPMI 1640培地で増殖させた。全ての培地が10%FCS及び2mMグルタミンを含有していた。100単位/mlのペニシリン、100mg/mlのストレプトマイシン及び50μMの2-メルカプトエタノールを、BMDM及びヒト樹状細胞に使用されるRPMI培地に更に添加した。
α-hSTING抗体はCell Signaling社(カタログ番号3337s;1:1000)製であり、二次HRP結合抗体(GE Healthcare Life Science社;カタログ番号NA934;1:5000)を用いるウエスタンブロットに使用した。α-FLAG及びα-アクチンHRPコンジュゲート抗体はSigma社製(カタログ番号A8592、1:5000及びA3854、1:10,000)であった。α-CD86 PE(クローンIT2.2)及びα-CD209(DC-SIGN)APC(クローンeB-h209)はeBioscience社製であった。1μg/mlのDAPI(Sigma Aldrich社)を使用して死細胞を排除した。FACSデータはBeckmann Coulter CyAn又はBD Biosciences LSRFortessa細胞分析装置で取得した。
STING欠損(Mpys-/-)動物は以前記載されており(Jin等、2011、The Journal of Immunology、187、2595~2601ページ)、C57BL/6バックグラウンドにある。大腿骨及び脛骨は、2~3月齢の人道的に殺された動物、並びに月齢及び性別が一致するC57BL/6野生型対照動物から得た。この研究はUK Animals(Scientific Procedures)Act 1986及び動物飼育についての施設ガイドラインに従って行った。この研究は、UK Home Officeによって付与されたプロジェクトライセンスによって承認され(PPL番号40/3583)、オックスフォード大学の施設内動物倫理委員会審査委員会によっても承認された。
HEK293細胞をpGreenFire-ISRE由来レンチウイルスで形質導入することによって、ヒトIFNレポーター細胞を生成した。単一クローンを限界希釈によって確立し、クローン3C11をIFNに対するその応答性に基づいて選択した。バイオアッセイのために、細胞を細胞培養上清で覆い、24時間後、製造業者の指示に従って、One-Gloルシフェラーゼアッセイシステム(Promega社)を用いてルシフェラーゼ発現を定量化した。バイオアッセイの検出限界は、図2Cに示されるように1.6U/ml hIFNα2(R&D systems社)である。
細胞からのRNA抽出、逆転写及び定量的PCRは記載されている(Rehwinkel等、2013、EMBO J、32、2454~2462ページ)。プライマー及び蛍光プローブ、ヒトについては18S rRNA、IFNβ、IFI-44及びIFIT1、マウスについてはGAPDH、IFIT1及びIFI-44を含有する以前開発されたTaqmanアッセイ試薬はApplied Biosystems社製であった。
FuGene HD(Promega社、カタログ番号E2311)を用いて、2:1:2の比のpNL4-3-デルタE-EGFP、pVSV-G及びm-cGAS(又はm-cGAS-AA)でトランスフェクトした293T細胞で、VSV-Gシュードタイプ化HIV-1-GFPを作製した。VSV-Gの代わりにpCAAGS-THOV-Gを用いて、1:1:1のプラスミド比を用いて、THOV-Gシュードタイプ化ウイルスを作製した。翌日、培地を交換した。いくつかの実験では、この時点で、DEVD(60μM;A0835、Sigma社)及びGW4869(20μM;D1692、Sigma社)を添加した。更に48時間後、上清を濾過し(0.22μm)、必要であれば、20%スクロースクッション上での遠心分離(64,000g、2.5時間、4℃)によって濃縮した。ウイルス力価を、ウイルスストックの希釈系列による293T細胞の感染によって感染単位/mlとして決定し、引き続いてGFP発現のFACS分析を行った。
105個のHEK293を24ウェルに播種した。24時間後、ウイルスストックをポリブレン(8μg/ml)の存在下で添加した。18時間後、培地を交換した。更に48~72時間後、上清及び細胞を、それぞれIFNバイオアッセイ及びFACS分析又はRT Q-PCR分析のために収穫した。
Fugene HDを用いてm-cGAS若しくはm-cGAS-AAをトランスフェクトしたHEK293細胞又は非トランスフェクト細胞中でアデノウイルスを産生した。トランスフェクション2時間後、細胞を、MOI1でAdenoCreGfpウイルス(カタログ番号1700、Vector Biolabs社)で感染させた。ウイルスを3サイクルの凍結、解凍及び超音波処理によって、細胞から48時間後に収穫した。
センダイウイルスはLGC standards(カタログ番号VR-907)製であった。センダイウイルスを培養培地に添加することによって、細胞を感染させた。
ビリオンから低分子抽出する方法は、(Ablasser等、2013、Nature、498、380~384ページ)から適合させた。ペレット化ビリオンを溶解緩衝液(1%Triton X-100、100mMトリスHcl pH7.4、1mM NaCl、1mM EDTA及び3mM MgCl2)に再懸濁し、氷上に20分間放置した。溶解物を、4℃で10分間、1000gの遠心分離によって清澄化した。核酸を除去するために、試料を氷上、50U/mlベンゾナーゼ(Sigma社)で45分間処理した。次に、タンパク質を2回の連続フェノール-クロロホルム抽出によって除去し、引き続いてクロロホルム洗浄して微量のフェノールを除去した。Amicon Ultra 3kDa遠心濾過器(Millipore社、カタログ番号UFC500396)を用いて抽出物を濾過し、濾液を真空下、遠心分離によって濃縮した。試料を水20μlに再懸濁し、更に使用するまで-80℃で保管した。
ウイルス調製物を溶解緩衝液(1%Triton X-100、10mMトリスHCl pH7.4、1mM NaCl、1mM EDTA及び3mM MgCl2)に再懸濁し、ナイロン膜(ゼータプローブGT膜、カタログ番号162-0197、Biorad社)にブロットし、これを乾燥及びUV架橋させた(UV Stratalinker 2400;2×Autocross link、120,000μJ/cm2)。ビオチン-cGAMPをストレプトアビジン-HRP(カタログ番号3310-9、Mabtech社、1:1000)で検出した。HRPを0.2%アジ化ナトリウムで不活性化し、膜を1時間曝露することによって残留シグナルの非存在を検証した。次いで、膜をマウスαp24(カタログ番号4313、Advance Bioscience Laboratory社、1:5000)、引き続いてα-マウスHRP(カタログ番号NA931VS、GE Healthcare Life Sciences社、1:3000)で再プローブした。
結果
cGAS機能を試験するために、本発明者等は、ヒト単球由来DC(樹状細胞)におけるその発現を操作しようとした。本発明者等は、cGASを発現するレンチウイルスベクターを作製し、無細胞ウイルス上清を用いてレンチウイルス粒子及び感染単球を産生した後、これらをDCに分化させた。分化の4日目に、cGASウイルスに曝露した分化DCの大部分がCD86を発現し、そのためこれらが活性化されたが、レポーター蛍光タンパク質BFPの発現によって示される形質導入の効率は低かった(図6A)。対照的に、BFPのみをコードするレンチウイルスによる感染は、非ウイルス曝露細胞と比較して、単球を効率的に形質導入したが、活性化DCの割合を増加させなかった(図6A)。これにより、レンチウイルスベクター感染の一般的な過程が、単球及びDCによって感知されないこと、及びこれがcGASレンチウイルスベクターの場合に観察される活性化を誘導する原因になり得ないことが確認された。重要なことに、DCは、DC-SIGNの発現及びCD14の下方制御によって示されるように、完全に分化した(図7A)。cGASレンチウイルスベクターは、感染の前に完全に分化したDCも活性化した(図7B、図7C)。このことは、活性化先天性免疫シグナルが存在し、cGAS発現レンチウイルスベクターによるDCの感染の明らかな過程に関連することを示している。
細胞
293FT及びHL-116細胞を前に記載されたように(Lahaye等、2013、Immunity、39、1132~1142ページ)培養した。単球を前に記載されたように(Lahaye等、上記)末梢成人ヒト血液から単離した。単球を、10ng/mlの組換えヒトGM-CSF(Miltenyi社)及び50ng/mlのIL-4(Miltenyi社)の存在下で、Glutamax、10%FBS(Biowest社又はGIBCO社)、ペニシリン-ストレプトマイシン(GIBCO社)、ゲンタマイシン(50mg/ml、GIBCO社)及びHEPES(GIBCO社)を含むRPMI培地中で培養し、樹状細胞に分化させた。THP-1をGlutamax、10%FBS(GIBCO社)、ペニシリン-ストレプトマイシン(GIBCO社)を含むRPMI培地で培養した。
ヒトcGAS WTオープンリーディングフレームを、単球由来樹状細胞から調製したcDNAからPCRによって増幅した。マウスcGAS WTオープンリーディングフレームを、C57BL6マウス骨髄由来樹状細胞から調製したcDNAからPCRによって増幅した。ヒトcGAS E225A/D227A突然変異体を、オーバーラップPCR突然変異誘発によって得た。以前記載された(Lahaya等、上記)shRNAによって標的不可能なcGAS変異体を作製するために、ntcGASをオーバーラップPCR突然変異誘発によって得た。mTagBFP2(Subach等、2011、PLoS One、6、e28674)配列を合成的に作製した(Invitrogen社)。プラスミドpSIV3+、psPAX2、pCMV-VSV-G及びpTRIP-CMVは以前記載された(Satoh等、2013、Methods Mol Biol、960、401~409ページ)。BFP-2A、BFP-2A-FLAG-ntcGAS、BFP2AFLAG-cGAS E225A/D227A、Puro-2AをpTRIP-CMVにクローニングした。非レンチウイルスベクターは哺乳動物発現プラスミドpcDNA3.1-Hygro(+)(Invitrogen社)に基づいていた。マウスWT、ヒトWT cGAS、ヒトcGAS E225A/D227A、PSTCD-cGAS及びPSTCD-cGAS ΔDBDをPCRによってpcDNA3.1-Hygro(+)にクローニングした。プロピオニバクテリウム・シェルマニ(Propionibacterium shermanii)トランスカルボキシラーゼドメイン(PSTCD)は、ストレプトアビジン結合タンパク質である(Fukata等、2013、J Cell Biol、202、145~161ページ)。PSTCD-cGAS ΔDBDを、オーバーラップRCRによってアミノ酸領域K173~I220及びH390~C405を欠失させることによって作製した。特に注記しない限り、cGASのヒトアイソフォームを全ての実験で使用した。ヒトSTINGオープンリーディングフレームを、IMAGEクローン5762441からPCRによってクローニングした。このクローンは、232位のヒスチジン残基をコードし、これをオーバーラップPCR突然変異誘発によってアルギニン残基に突然変異させた(Diner等、2013、Cell reports、3、355~1361ページ)。STING R232をPCRによってpMSCVhygro(Addgene社)にクローニングした。全ての最終構築物で、PCRに起因し、クローニングに使用される制限部位を包含するDNAフラグメント全体を配列決定によって完全に検証した。IFNβ-pGL3プラスミドをOliver Schwartz、パスツール研究所の実験室から得た。H1、H5及びN1をコードするインフルエンザエンベローププラスミドは、Adolfo Garcia-Sastre、Mount Sinai Medical Centerの実験室から得た。MLV Gag/PolはpCL-10A1から発現させた(Naviaux等、1996、J Virol、70、5701~5705ページ)。複製コンピテントCCR5向性R5GFP構築物は、以前記載された(Lahaye等、上記)、nefにおいてGFPをコードするNL4-3/BaL env、Δnefであった。
ウイルス粒子は以前記載されたように293FT細胞から産生された(Lahaye等、上記)。6ウェルプレートの1ウェル当たり1.6μgの哺乳動物発現プラスミド又はレンチウイルスベクタープラスミドと一緒に、1μgのpsPAX2及び0.4μgのpCMV-VSV-Gをトランスフェクトすることによって、レンチウイルスウイルス粒子及びウイルス様粒子を産生した。
50,000個の新たに単離した単球又は4日目の分化DCを96ウェルU底プレートに播種し、10ng/mlのヒト組換えGM-CSF(Miltenyi社)及び50ng/mlのIL-4(Miltenyi社)の存在下、8μg/mlのプロタミン(Sigma社)を用いて最終体積200μlで感染させた。インフルエンザエンベロープシュートタイプ化VLP及びHIV1 NL4-3/Bal envウイルスによる感染を、1200g、25℃で2時間、追加のスピノキュレーション(spinoculation)工程によって行った。示される場合、以前記載されたように(Lahaye等、上記)、産生されたSIVmac VLP 50μlを添加することによって、Vpxを送達した。AZT(Sigma社)を25μMで添加した。ルシフェラーゼアッセイのために、pcDNA3.1-Hygro(+)-mc cGASの存在下又は非存在下で産生されたVLPを使用して、8μg/mlのプロタミンを用いて2.5mlの最終体積で293FTを感染させた。
293FT細胞をPBSでストリップし、細胞ペレットを試料緩衝液(2%SDS、10%グリセロール、0.05Mトリス-HCl pH6.8、0.025%ブロモフェノールブルー、0.05M DTT)に溶解した。ウイルス上清を0.45μmで濾過し、4℃で2時間、16,000gで遠心分離した。特に注記しない限り、ウイルスペレットを65μlの試料緩衝液に溶解した。細胞及びウイルスタンパク質溶解物を4%~20%SDS-PAGEゲル(Biorad社)上で分離し、ニトロセルロース膜(Biorad社)上に転写した。タンパク質を以下の通り抗体を用いてブロットした:マウスモノクローナル抗Gag(クローン183-H12-5C-インハウスで作製)、マウスモノクローナル抗VSVタグ(クローンP5D4-インハウスで作製)、ウサギポリクローナル抗MB21D1(Sigma社)、マウスモノクローナル抗アクチン(クローンC4-Millipore社)、MLV GagについてのR187ハイブリドーマ由来の上清(Chesebro等、1983、Virology、127、134~148ページ)(Marc Sitbon及びJean-Luc Battiniによって提供)、マウスモノクローナル抗CD9(クローンMM2/57-Millipore社)、マウスモノクローナル抗CD81(クローンB-11-Santa Cruz Biotechnology社)、マウスモノクローナル抗CD63(クローンH5C6-BD Bioscience社)、ウサギポリクローナル抗シンテニン-1(Pascale Zimmermanによって親切にも提供された)(Zimmermann等、2001、Molecular Biology of the cell、12、339~350ページ)及びPSTCD-cGASタンパク質の場合にはストレプトアビジン-HRP(Pierce社)。ECLシグナルをChemiDoc XRS Biorad Imagerで記録した。データをImage Lab(Biorad社)で分析した。
293FT細胞を24ウェルプレートに蒔いた。翌日、細胞を、300ngのIFNβ-pGL3を含む全DNA及び空ベクターpTRIP-CMV-Puro-2A又はTransIT-293(Mirus社)を含むpMSCVhygro-STING R232でトランスフェクトした。翌日、培地を除去し、2.5mlの293FTプロデューサー細胞由来の粗上清で置き換えた。3'3'cGAMP(InvivoGen社)を、最終体積500μlでリポフェクタミン2000(Invitrogen社)トランスフェクション(1μg 3'3'cGAMP:1μlリポフェクタミン2000)で送達した。24時間後、細胞をPBSで洗浄し、Passive Lysis Buffer(Promega社)で溶解し、10μlの溶解物を使用してルシフェラーゼアッセイを行った。ルシフェラーゼアッセイ試薬(Promega社)を使用してルシフェラーゼ活性を測定した。発光をFLUOstar OPTIMAマイクロプレートリーダー(BMG labtech社)で取得した。
アッセイを以前記載されたプロトコール(Woodward等、2010、Science、328、1703~1705ページ;Ablasser等、2013、Nature、497、380~384ページ;Wu等、2012、Science、339、826~830ページ)から適合させた。293FT細胞及び上清をウエスタンブロット法について記載されるように回収した。遠心分離後、細胞及びウイルスペレットを、4℃で20分間、溶解緩衝液(1mM NaCl、3mM MgCl2、1mM EDTA、10mMトリス-HCl pH7.4、1%Triton X-100)に溶解した。細胞及びウイルス溶解物を1000gで10分間遠心分離し、上清を、4℃で45分間、50U/mlのベンゾナーゼ(Sigma社)で処理した。次いで、懸濁液を、2ラウンド、フェノール:クロロホルム:イソアミルアルコール(25:24:1、v/v-Sigma社)を用いて抽出し、次いで、回収した水相をクロロホルム(VWR Chemicals社)で洗浄した。残っている水相をAmicon 3KDaカットオフカラム(Millipore社)にロードし、14000gで30分間遠心分離した。次いで、溶出した溶液を、43℃で2時間、Savant DNA Speed Vac DNA 110でスピード真空に供した。図14で使用されるcGAMP OVA VLP及びcGAMP VLPについては、50μlのアリコートに、50μlのDNAse/RNase Free Water(GIBCO社)を添加した。次いで、得られた100μlを400μlのメタノール(VWR Chemicals社)で溶解して、MeOH/H2Oの80/20(v/v)ミックスを得た。溶解物を5サイクルの凍結及び解凍に供し、4℃で20分間、16,000gで遠心分離した。次いで、回収した上清を、43℃で2.5時間又は65℃で2.5時間、Savant DNA Speed Vac DNA 110でスピード真空に供した。抽出過程のための内部対照として、既知量の2'3'-cGAMPをMeOH/H2Oの80/20(v/v)ミックスに添加し、凍結及び解凍工程を省略して、ウイルス調製物として抽出した。ペレットを25μlの(フェノール:クロロホルム:イソアミルアルコール抽出)又は30μlの(メタノール/水抽出)のRNAse-DNase free water(GIBCO社)に再懸濁し、THP-1で使用した。アッセイの24時間前、100,000個のTHP-1細胞を30ng/mlでPMA(Sigma社)を含む新鮮な培地に再懸濁し、96ウェルプレート平底に播種した。次いで、PMAを洗浄し、THP-1細胞を、37℃、5%CO2雰囲気で30分間、50mM HEPES(GIBCO社)、100mM KCl、3mM MgCl2、0.1mM DTT、85mMスクロース(Sigma社)、1mM ATP(Sigma社)、1mM GTP(Sigma社)、0.2%BSA(Euromedex社)、0.001%ジギトニン(Calbiochem社)を含む緩衝液による透過処理中、再懸濁試料で処理した。同時に、透過処理THP-1細胞を合成2'3'cGAMP(InvivoGen社)で処理した。次いで、緩衝液を洗浄し、新鮮な培地を細胞に添加し、一晩インキュベートした。MeOH/H2Oで抽出した試料については、50U/mlのベンゾナーゼを初期刺激段階中に添加した。次いで、上清をHL-116細胞上に移して、記載されるように(Lahaye等、上記)インターフェロン活性を測定した。
293FT細胞を1.6μgのpTRIP-CMV-BFP-2A-FLAG-ntcGAS、1μgのpsPAX2及び0.4μgのpCMV-VSV-Gでトランスフェクトし、ウイルス産生について以前記載されたように処理した。次いで、上清を回収し、4℃で30分間、4,000gでAmicon 10KDaカットオフチューブ(Millipore社)で遠心分離した。保持液を以前記載されたDC培地に再懸濁した。次いで、再懸濁した保持液及び濾過分画を使用して、以前記載されたように単球を処理した。
10%FBS及びペニシリン-ストレプトマイシンを含有するGlutamax培地を含むRPMIを、100000gでの一晩の遠心分離によりウシEVから枯渇させ、次いで、0.22μmで濾過した。293FTをウイルスについて記載されるようにトランスフェクトした。トランスフェクション12時間後、培地を新鮮なEV枯渇培地で置き換えた。30時間後、上清を回収し、0.45μmで濾過した。連続超遠心分離工程:2,000gで20分間(ベンチトップ遠心分離);9,000rpmで25分間(SW55Tiローターによる超遠心分離XL-100K Beckman、k_因子=1,759.27、10,0000g分画);30,000rpmで1時間(SW55Tiローターによる超遠心分離XL-100K Beckman、k_因子=169.44、100,000g分画)によって、小胞を条件培地から単離した。各ペレットを50μlのPBS(ウエスタンブロット法)又は600μlのEV枯渇培地(単球の感染)に懸濁した。100,000g分画の残っている上清は単球の感染のためにのみ使用した。
細胞表面染色をPBS、1%BSA(Euromedex社)、1mM EDTA(GIBCO社)で行った。使用した抗体は、抗ヒトCD86 PE(クローンIT2.2-eBioscience社)、抗ヒトCD14 FITC(クローン61D3-eBioscience社)及び抗ヒトDC SIGN PE(クローン120507-R&D Systems社)であった。細胞を4℃で15分間染色し、2回洗浄し、1%パラホルムアルデヒド(Electron Microscopy Sciences社)に固定した。データをFACSVerse(BD)又はAccuri C6(BD)で取得し、FlowJoで分析した。
純粋な又は10倍希釈(100,000g分画、インフルエンザシュードタイプ化ウイルス粒子、NL4-3/BaL envウイルス)の処理単球由来上清で、IP-10濃度を測定した。IP-10濃度を、製造業者のプロトコールに従って、ヒトIP-10サイトメトリックアッセイ(BD)で測定した。データをBD FACSVerse(BD)で取得し、FCAP Array(BD)で分析した。
統計解析はPrism(GraphPad)で行った。
cGAMP抽出手順後に得られた抽出物を溶液A(2%(v/v)アセトニトリル/水、0.1%(v/v)ギ酸)に希釈し(1/1000、1/100又は1/10)、QSTAR Elite四重極飛行時間型(Q-TOF)質量分析装置(Applied Biosystems社/MDS SCIEX)と接続した活性分割キャピラリーHPLCシステム(Ultimate 3000、Dionex、Germering、ドイツ)を用いて分析した(1μL)。試料分離を、200nL/分での30分間のイソクラティック溶出(5%(v/v)B、95%(v/v)A、移動相B使用、80%(v/v)アセトニトリル/水、0.085%(v/v)ギ酸)を用いて、分析用C18カラム(75μm内径×150mm長、100Å孔径の3μm粒子を充填、C18 PreMapTM、Dionex S.A.)で達成した。エレクトロスプレー(ESI)電圧2.2kVで、陽イオンモードに設定したAnalyst QS Software(2.0)を用いて、データ取得を行った。TOF-MSサーベイスキャンを300~800m/zの質量範囲にわたって1秒間取得した。次いで、生成物取得方法を使用して、50~680m/zの質量範囲にわたって2秒のサイクル当たり40eVの衝突エネルギー(CE)でイオンm/z675.1の生成物イオンスキャン、並びに質量範囲520~530m/zにわたって1秒のサイクル当たり30eV CE、質量範囲120~170m/zにわたって1秒のサイクル当たり60eV CE及び質量範囲460~490m/zにわたって1秒のサイクル当たり40eV CEで、イオンm/z675.1の偽選択反応モニタリング(偽-SRM)モードにおける3つの生成物イオンスキャンを取得した。
結果
本発明者等は、ウイルス粒子によるcGAMPの伝達が生理学的に関連するレベルのcGAS発現で起こるかどうかを決定しようとした。HeLa細胞はcGASタンパク質を発現する。HeLa細胞は定常状態では検出可能な量の細胞内cGAMPを含有しなかったが、DNA刺激後にはこれが検出された。HeLaにおけるCRISPR/Cas9によるcGAS遺伝子の破壊は、DNA刺激後にcGAMP産生を消滅させた。次に、本発明者等は、対照HeLa、DNA刺激HeLa又はVLPコードプラスミドでトランスフェクトしたHeLa(DNA刺激も提供する)のペレット化可能な細胞外物質を収穫した。cGAMPは全てのDNA刺激HeLaの物質で検出され、細胞外小胞(EV)及びウイルス粒子にパッケージングされていることと一致する(図13A)。しかしながら、HeLa由来VLPのみがPMA処理THP-1細胞でIP-10産生を誘導し、対照HeLa又はDNA刺激HeLa由来のEVではしなかった(図13B)。cGAMPが伝達されたことを確認するために、本発明者等は、STINGルシフェラーゼレポーターアッセイで物質を試験した。HeLa由来VLPはSTING依存性様式でインターフェロンプロモーターを活性化したが、DNA刺激HeLa由来のEVはしなかった(図13C)。全体的に、これらのデータは、ウイルス粒子及びEVが内因性cGASによって産生されたcGAMPをパッケージングするが、ウイルス物質のみが二次メッセンジャーcGAMPを効率的に伝達することができることを実証している。
HeLaトランスフェクション
1ウェル当たり80万個のHeLa細胞を6ウェルプレートに播種し、同日にトランスフェクトした。トランスフェクションは、7.5μlのリポフェクタミン2000(Invitrogen社)及び4μgのDNA合計を用いて行った。空ベクタートランスフェクションの場合、4μgのpcDNA3.1-Hygro(+)を送達した。VLPの場合、3.5μgのpsPAX2及び0.5μgのpCMV-VSV-Gをトランスフェクトした。HIVGFPの場合、3.5μgのHIVGFP env-nef-及び0.5μgのpCMV-VSV-Gをトランスフェクトした。14~16時間後に培地を交換した。次いで、上清を28~30時間後に収穫し、0.45μmで系統的に濾過した。cGAMP抽出及びTHP-1刺激については、上清を最初に4℃で20分間、2000gで遠心分離し、次いで、30mlをUltra-Clear遠心管(Beckman Coulter社)にロードし、SW32ローター(Beckman coulter社)で、100000gで超遠心分離した。IFN-βルシフェラーゼレポーターアッセイについては、2000g遠心分離をとばした。得られた超遠心分離ペレットをRPMI 10%FBS(GIBCO社)、Penstrapに再懸濁してTHP-1を処理し、IFN-βルシフェラーゼレポーターアッセイについてはDMEM10%FBS(GIBCO社)、Penstrepに再懸濁し、cGAMP抽出については500μlの溶解緩衝液(1mM NaCl、3mM MgCl2、1mM EDTA、10mMトリス-HCl pH7.4、1%Triton X-100)に再懸濁した。細胞をトリプシン処理によって回収し、ペレット化し、PBSで洗浄し、cGAMP抽出のために溶解緩衝液に再懸濁し、次いで、-80℃で凍結した。
100,000個のTHP-1細胞を、刺激前日に、30ng/mlでPMA(SIGMA社)を含有する新鮮な培地中96ウェルプレート平底に播種した。刺激前、培地を新鮮な培地で置き換え、次いで、細胞を8μl/mlのプロタミン(SIGMA社)の存在下、再懸濁した超遠心分離物質で処理した。刺激48時間後、上清を回収し、IP-10定量化まで4℃で保管した。
純粋な又は10倍希釈の処理THP-1由来上清でIP-10濃度を測定した。IP-10濃度は、製造業者のプロトコールに従って、ヒトIP-10サイトメトリックアッセイ(BD)で測定した。データをBD FACSVerse(BD)で取得し、FCAP Array(BD)で分析した。
45,000個の293FT細胞を24ウェルプレートに蒔いた。翌日、細胞を、200ngのIFNβ-pGL3及び300ngの空ベクターpMSCV-hygro又はTransIT-293(Mirus社)を含むpMSCV-hygro-STING R232を含む500ngの全DNAでトランスフェクトした。RIG-I N228トランスフェクションについては、150ngのpCAGGS-FlagRIGIN228を150ngの空又はSTING発現ベクターとコトランスフェクトした。翌日、培地を除去し、8μg/mlのプロタミン(SIGMA社)の存在下380μlの再懸濁したペレット化物質で置き換えた。HIVGFP env-nef-(G)ペレットの場合、293T細胞を25μMのAZT(SIGMA社)及び10μMのネビラピン(SIGMA社)で処理した。2'3'cGAMP(InvivoGen社)を最終体積380μlでリポフェクタミン2000(Invitrogen社)トランスフェクション(1μg 2'3'cGAMP:1μlリポフェクタミン2000)を用いて送達した。24時間後、細胞をPBSで洗浄し、Passive Lysis Buffer(Promega社)に溶解した。10μlの溶解物を使用してルシフェラーゼアッセイを行った。ルシフェラーゼアッセイ試薬(Promega社)を用いてルシフェラーゼ活性を測定した。蛍光をFLUOstar OPTIMAマイクロプレートリーダー(BMG labtech)で取得した。
細胞及び上清を記載されるように回収した。溶解物を5サイクルの凍結及び解凍に供した。次いで、溶解物を95℃で沸騰させ、氷中で冷却させ、4℃で20分間、16000gで、ベンチトップ遠心分離機で遠心分離した。次いで、上清を回収し、4℃で45分間、50U/mlのベンゾナーゼ(Sigma社)で処理した。次いで、懸濁液を2ラウンド、フェノール:クロロホルム:イソアミルアルコール(25:24:1、v/v-Sigma社)を用いて抽出し、次いで、回収した水相をクロロホルム(VWR Chemicals社)で洗浄した。残っている水相をAmicon 3kDaカットオフカラム(Millipore社)にロードし、14000gで30分間遠心分離した。次いで、溶出した溶液を、65℃で2時間、Savant DNA Speed Vac DNA 110でスピード真空に供した。ペレットをRNAse-DNAse free water(GIBCO社)に再懸濁し、THP-1で使用した。アッセイの24時間前に、100,000個のTHP-1細胞を、30ng/mlでPMA(Sigma社)を含む新鮮な培地に再懸濁し、96ウェルプレート平底に播種した。次いで、PMAを洗浄し、THP-1細胞を、37℃、5%CO2雰囲気で30分間、50mM HEPES(GIBCO社)、100mM KCl、3mM MgCl2、0.1mM DTT、85mMスクロース(Sigma社)、1mM ATP(Sigma社)、1mM GTP(Sigma社)、0.2%BSA(Euromedex社)、0.001%ジギトニン(Calbiochem社)を含有する緩衝液による透過処理中、再懸濁試料で処理した。同時に、透過処理THP-1細胞を合成2'3'cGAMP(InvivoGen社)で処理した。次いで、緩衝液を洗浄し、新鮮な培地を細胞に添加し、一晩インキュベートした。次いで、上清をHL-116細胞上に移して、記載されるようにインターフェロン活性を測定した。
THP-1刺激細胞由来の上清を、以前記載されたように(Uze'等、1994)、IFN誘導性6-16プロモーターによって制御されるルシフェラーゼレポーターを有するHL116細胞株を用いてIFN活性についてアッセイした。手短に言えば、レポーター細胞を細胞培養上清に5時間曝露し、ルシフェラーゼ活性についてアッセイし(Promega社)、次いで、ヒトIFNα-2a(ImmunoTools社)の系列希釈から作成された標準曲線を用いることによって、これをIFN活性に変換した。
結果
予防的ワクチン接種設定でcGAMP-VLPが腫瘍成長を制御する活性を試験するために、本発明者等は、マウスをOva-cGAMP-VLP、対照cGAMP-VLP、Ovaタンパク質+cGAMP又はOvaタンパク質+CpGで処理した(図15A、図15B)。免疫化11日後、Ova特異的CD8+T細胞がOva-cGAMP-VLPで検出されたが、対照VLPでは検出されなかった(図15C)。Ova発現腫瘍を14日目に移植した。25日目、Ova特異的CD8+T細胞応答の存在が確認され、増加した(図15D)。未処理マウス及び対照cGAMP-VLP又はOvaタンパク質+cGAMPでワクチン接種されたマウスでは、腫瘍成長が観察された(図15E)。対照的に、Ova-cGAMP-VLP及びOvaタンパク質+CpG処理マウスは腫瘍成長から完全に保護された。よって、これは、Ova-cGAMP-VLPがCD8+T細胞応答を誘導し、腫瘍成長を予防するための予防的ワクチンとしてインビボで機能性であることを確立している。
マウス及びワクチン接種
5/6週齢の雌C57BL/6JマウスをCharles River社 フランスから購入した。ここで使用される動物の飼育及び使用は、有効な実験及び他の科学的目的のために使用される脊椎動物を保護するための欧州及び国内規制を厳格に適用していた(施設ライセンス番号C75-05-18)。これはまた、実験動物の飼育及び使用に関するガイド(NRC 2011)による代替、削減及び改善の国際的に確立された原則にも準拠する。マウスの足蹠に皮下(s.c.)又は腫瘍内(i.t.)のいずれかで注射した。
VLPの注射10日後、血液試料を後眼窩穿刺によって回収し、四量体分析及びELISPROTによるIFN-g産生細胞の定量化を用いて、CD8+Ova特異的T細胞応答を測定した。全血球をPEコンジュゲートH-2Kb/SIINFEKL四量体(Beckman Coulter社)、抗CD8及び抗TCR抗体(BD Biosciences社)で染色し、引き続いて赤血球溶解を行ってOVA特異的CD8+T細胞を定量化した。標準的LSR-IIフローサイトメーター(BD Biosciences社)を用いて細胞を分析し、FlowJoソフトウェアを用いてFACSデータを分析した。四量体+細胞をTCR+CD8+細胞にゲーティングした。同時に、IFNγ産生OVA特異的CD4+又はCD8+T細胞を、赤血球溶解後にPBMCでELISPOTによって測定した。手短に言えば、マイクロプレート(Multiscreen HTS IP、Millipore社)を抗マウスIFNγ抗体(Diaclone社)でコーティングした。PBMC(0.2×106個/ウェル)を、対照培地又は完全培地(RPMI-Glutamax、10%ウシ胎児血清、抗生物質、β-メルカプトエタノール)中257~264(SIINFEKL)クラスI制限OVAペプチド(10μM)(Polypeptide Goup社、Strasbourg、フランス)の存在下で一晩培養した。ビオチン化抗IFN?(一致ペア、Diacolone社)、引き続いてストレプトアビジン-アルカリホスファターゼ(Mabtech社)によって検出を行い、適切な基質(Biorad)を用いて明らかにした。ELISPOTリーダーシステムELP02(AID、ドイツ)を用いてスポットを数え、結果を0.2×106個PBMC当たりのサイトカイン産生細胞の数として表した。
免疫化12日後、血清を後眼窩穿刺によって回収し、OVA特異的免疫グロブリンを標準的ELISAによって測定した。手短に言えば、Maxisorp 96ウェルプレートを、4℃で、炭酸塩/重炭酸塩緩衝液中OVA(10μg/ml)でコーティングした。PBS-5%ミルクで2時間ブロッキングした後、系列希釈血清を室温で2時間添加した。大規模な洗浄後、アルカリホスファターゼコンジュゲート抗マウスIgG、IgG1又はIgG2b(Jackson ImmunoResearch社)を各ウェルに添加し、プレートを室温で1時間インキュベートした。大規模な洗浄後、CDP-star(登録商標)使用準備済基質(Applied Biosystems社)を添加して、アルカリホスファターゼ活性を測定した。Centro LB 960ルミノメーター(Berthold社)を用いてマイクロプレートを読み取り、試料血清を陽性標準曲線と比較して、結果を任意単位(AU)で表した。
0.5×106個のB16F10-OVA細胞をマウスの剪毛した側腹部に皮下投与した。キャリパーを用いて腫瘍成長を1週間に2回測定して、(長さ×幅2)/2)として計算される腫瘍サイズを決定した。腫瘍が2cm3に達したら、マウスを屠殺した。
cGAMPはSTING受容体を通してシグナル伝達してIFN-β産生をもたらすことが知られている。cGAMP-VLPがインビボでIFN-β応答を活性化するかどうかを試験するために、本発明者等は、Ova-cGAMP-VLP、cGAMP-VLP、Ovaタンパク質+cGAMP、Ovaタンパク質+CpG又はPBSの皮下注射3時間後にマウスの血清中のIFN-β濃度を測定した。実際、本発明者等は、cGAMP含有VLP及び合成cGAMPがIFN-βの産生を誘導するが、CpG又はPBSはしないことを観察した(図16A)。同様に、本発明者等は、cGAMP-VLPの腫瘍内注射3時間後に血清中でIFN-βを検出したが、PBSではしなかった。よって、cGAMP-VLPはインビボでIFN-β誘導をもたらす。
血清中のIFN-β濃度のアッセイ
種々のワクチンによる免疫化の3時間後にマウスの血清を回収した。次いで、製造業者の指示に従って、VeriKine-HSキット(PBL laboratories社)を用いて、ELISAによってIFN-βを測定した。
(実施例4の方法を参照されたい)。
Claims (13)
- ヒト対象においてがんを治療するために使用するためのウイルス様粒子組成物であって、前記ウイルス様粒子が、ウイルス膜融合性糖タンパク質を含むリポタンパク質エンベロープを含み、及び、前記ウイルス様粒子が、前記ウイルス様粒子にパッケージングされた環状ジヌクレオチドを含有する、組成物。
- ウイルス様粒子が、レトロウイルス科由来のカプシドを更に含む、請求項1に記載の使用のためのウイルス様粒子組成物。
- ウイルス膜融合性糖タンパク質がレトロウイルス科(レンチウイルス及びレトロウイルスを含む)、ヘルペスウイルス科、ポックスウイルス科、ヘパドナウイルス科、フラビウイルス科、トガウイルス科、コロナウイルス科、D型肝炎ウイルス、オルトミクソウイルス科、パラミクソウイルス科、フィロウイルス科、ラブドウイルス科、ブニヤウイルス科又はオルソポックスウイルス科(例えば、痘瘡)由来の、好ましくはオルトミクソウイルス、レトロウイルス、ラブドウイルス由来の糖タンパク質である、請求項1又は2に記載の使用のためのウイルス様粒子組成物。
- ウイルス膜融合性糖タンパク質がHIV-1及びHIV-2を含むHIV(ヒト免疫不全ウイルス)、A型インフルエンザ(例えば、亜型H5N1及びH1N1)及びB型インフルエンザを含むインフルエンザ、ソゴトウイルス又はVSV(水疱性口内炎ウイルス)由来の糖タンパク質である、請求項1から3のいずれか一項に記載の使用のためのウイルス様粒子組成物。
- レトロウイルスカプシドがレトロウイルス科、好ましくはレンチウイルス及びレトロウイルス由来である、請求項2から4のいずれか一項に記載の使用のためのウイルス様粒子組成物。
- レトロウイルスカプシドがHIV又はMLV(マウス白血病ウイルス)由来である、請求項2から4のいずれか一項に記載の使用のためのウイルス様粒子組成物。
- 環状ジヌクレオチドが、環状ジアデノシン一リン酸(c-ジ-AMP) 、環状ジグアノシン一リン酸(c-ジ-GMP)、または、環状グアノシン一リン酸-アデノシン一リン酸(cGAMP)である、請求項1から6のいずれか一項に記載のウイルス様粒子組成物。
- ウイルス様粒子が、目的の抗原又は任意の他のタンパク質又は核酸、好ましくは腫瘍関連抗原又はその組合せを更に含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の使用のためのウイルス様粒子組成物。
- ウイルス様粒子が、抗原又は治療活性剤と組み合わせて使用される、請求項1から8のいずれか一項に記載の使用のためのウイルス様粒子組成物。
- 前記ウイルス様粒子組成物が、静脈内、皮下又は腫瘍内経路によって投与される、請求項1から9のいずれか一項に記載の使用のためのウイルス様粒子組成物。
- 前記ウイルス様粒子組成物が、腫瘍内経路によって投与される、請求項10に記載の使用のためのウイルス様粒子組成物。
- 請求項1から9のいずれか一項に記載のウイルス様粒子組成物と、少なくとも1種の腫瘍関連抗原とを含む、医薬、ワクチン又は獣医用組成物。
- 少なくとも1つの腫瘍関連抗原を前記ウイルス様粒子内に含む、請求項12に記載の医薬、ワクチン又は獣医用組成物。
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