JP7070791B2 - ダム堆積物推定システム、及びダム堆積物推定方法 - Google Patents
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Description
本発明はダム堆積物推定システム、及びダム堆積物推定方法に関し、特にミュオグラフィーを用いたダム堆積物推定システム、及びダム堆積物推定方法に関する。
大雨が降ることで山腹から河川に土砂が流れ込み、この土砂がダム湖に堆積する場合がある。ダムの管理上、このようにダム湖に流入した土砂(堆積物)を把握することが重要である。
特許文献1には、ダム湖等の水底面に堆積される土砂の厚さや、浸食されて減少した土砂の厚さを天候に左右されることなく常時計測することができる水底土砂厚計測装置に関する技術が開示されている。特許文献1に開示されている技術では、水底面から所定の深さの位置に埋設された細粒分圧力計と土質材料圧力計とを用いて、水底面に堆積した土砂の厚さを求めている。
特許文献1には、ダム湖等の水底面に堆積される土砂の厚さを測定する技術が開示されている。しかしながら、特許文献1に開示されている技術では、水底面から所定の深さの位置に細粒分圧力計と土質材料圧力計とを埋設して水底面に堆積した土砂の厚さを求めているので、水底面の狭い範囲の堆積物の量しか測定することができない。このため、特許文献1に開示されている技術では、ダム湖の堆積物を広範囲に測定することができないという問題がある。
上記課題に鑑み本発明の目的は、ダム湖の堆積物を広範囲に推定することが可能なダム堆積物推定システム、及びダム堆積物推定方法を提供することである。
本発明の一態様にかかるダム堆積物推定システムは、ダムで水を堰き止めることで形成されたダム湖の水位情報を取得する水位情報取得部と、前記ダムに設けられ、前記ダム湖を通過したミューオンを検出可能な検出器と、前記ダムの構造情報と、前記水位情報取得部で取得した水位情報と、前記検出器で検出された前記ミューオンのフラックスに関する情報と、を用いて、前記ダム湖に堆積している堆積物を推定する解析部と、を備える。
本発明の一態様にかかるダム堆積物推定方法は、ダムで水を堰き止めることで形成されたダム湖の水位情報を取得し、前記ダムに設けられた検出器を用いて、前記ダム湖を通過したミューオンを検出し、前記ダムの構造情報と、前記取得した水位情報と、前記検出されたミューオンのフラックスに関する情報と、を用いて、前記ダム湖に堆積している堆積物を推定する。
本発明により、ダム湖の堆積物を広範囲に推定することが可能なダム堆積物推定システム、及びダム堆積物推定方法を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
本実施の形態にかかるダム堆積物推定システムでは、ミュオグラフィー技術を用いている。ミュオグラフィーは、天空から降り注ぐ宇宙線ミューオンを線源としており、ミューオンの高い透過性を利用することで、観察対象物の内部を非破壊で観察・可視化することができる技術である。
本実施の形態にかかるダム堆積物推定システムでは、ミュオグラフィー技術を用いている。ミュオグラフィーは、天空から降り注ぐ宇宙線ミューオンを線源としており、ミューオンの高い透過性を利用することで、観察対象物の内部を非破壊で観察・可視化することができる技術である。
ミュオグラフィーでは、観察対象物を通過したミューオンの数を、検出器を用いて測定する必要がある。検出器に入射するミューオンの経路は、検出器の天頂方向を基準軸とした場合の天頂角θと地平面における方位角φとを用いて表すことができる。観察対象物を通過したミューオンは、その飛行経路に存在する物質の密度に応じてエネルギー損失量が変化する。エネルギー損失が大きくなると、観察対象物の原子核との散乱が大きくなり、検出器から外れた飛行経路を辿ることになる。これはミューオン数の減少として観測される。
したがってミュオグラフィーでは、観察対象物を通過したミューオンの数を観測することで、観察対象物の内部を非破壊で調べることができる。具体的には、ミューオンのフラックス(すなわち、単位時間、単位面積、単位立体角当たりの方向別飛来数)を観測することで、観察対象物の内部を調べることができる。以下、本実施の形態にかかるダム堆積物推定システムについて詳細に説明する。
図1は、本実施の形態にかかるダム堆積物推定システムの構成例を説明するためのブロック図である。図1に示すように、本実施の形態にかかるダム堆積物推定システム1は、水位情報取得部11、検出器12、及び解析部13を備える。図2は、本実施の形態にかかるダム堆積物推定システムを説明するための断面図であり、ダム堆積物推定システム1が配置されるダムの断面図を示している。図2に示すように、ダム21は水を堰き止めており、これによりダム湖22が形成されている。ダム21の内部には管理用の通路25が形成されている。
図1に示す水位情報取得部11は、ダム湖22の水位情報を取得する。例えば、水位情報取得部11は、ダム21を管理している管理システムからダム湖22の水位情報を取得してもよい。また、図5に示すように、水位情報取得部11は、ダム湖22の水位を示す目盛41を撮影しているカメラ42で取得された画像に対して画像処理を施すことで、ダム湖22の水位情報を取得してもよい。水位情報取得部11で取得されたダム湖22の水位情報は、解析部13に供給される。
検出器12は、ダム湖22を通過したミューオンを検出可能に構成されている。例えば、検出器12は、ダム21の内部に形成された管理用の通路25に設けられている。検出器12で検出されたミューオンに関する情報は解析部13に供給される。なお、本実施の形態にかかるダム堆積物推定システム1では、水位情報取得部11、検出器12、及び解析部13を各々離間して配置(つまり別々の場所に配置)してもよい。
検出器12には、例えば、原子核乾板、シンチレータ、ガスタイプの検出器などを用いることができる。原子核乾板は、フィルム形状の検出器である。一例を挙げると、原子核乾板は、プラスチックのベースの上にAgBrの結晶とゼラチンで構成されるジェルを塗布した構造を持つ。このAgの結晶部分にミューオン(荷電粒子)の軌跡が残るように構成されている。また、原子核乾板を焦点深度を変えつつスキャニングし、各焦点深さで点として観測されるミューオンの痕跡を線として復元することで、ミューオンの入射方向を特定することができる。
シンチレータは、ミューオン(荷電粒子)がプラスチックなどの半透明な物質中を通過する際に発するシンチレーション光を利用する検出器である。シンチレーション光は、光電子増倍管を用いて増幅されて信号として取り出される。
ガスタイプの検出器は、気体中をミューオンが飛行するときに、気体を構成する分子が持つ電子がミューオンとのクーロン力相互作用によって分子から叩き出され、分子がイオン化する現象を利用して、ミューオンを検出する検出器である。叩き出された電子を強い外部電場で加速することで、増幅した電気信号を作り出すことができる。ガスタイプの検出器として、例えば、多線比例式検出器(MWPC:Multi-Wire Proportional Chamber)を用いることができる。また、ガスタイプの検出器は、検出器内部を通過したミューオンの空間的な位置情報を取得することができる。ミューオンの空間的な位置情報をリアルタイムで取得できる点を考慮すると、ガスタイプの検出器を用いることが好ましい。なお、本実施の形態において使用する検出器12は上述の検出器に限定されることはなく、これら以外の検出器を用いてもよい。
図1に示す解析部13は、ダム21の構造情報と、水位情報取得部11で取得した水位情報と、検出器12で検出されたミューオンのフラックスに関する情報と、を用いて、ダム湖22に堆積している堆積物24(図3参照)を推定する。具体的には、解析部13は、ダム湖22に堆積している堆積物24の量や位置を推定する。ここで、ダム21の構造情報とは、ダム21の形状とダム21を構成している材料の密度に関する情報である。
このように本実施の形態では、ダム21の構造情報と、水位情報と、検出されたミューオンのフラックスに関する情報と、を用いて(解析して)、ダム湖22に堆積している堆積物を推定している。ミューオンは天空のあらゆる方向から飛来するので、ミューオンを用いることで、ダム湖22に堆積している堆積物24を広範囲に推定することができる。
例えば解析部13は、ダム湖22に堆積物が堆積していないと仮定した場合に検出器12で検出されると想定されるミューオンのフラックスの期待値と、検出器12で検出されたミューオンのフラックスの実測値との違いに基づいて、堆積物24を推定してもよい。
具体的に説明すると、解析部13は、まず、検出器12において検出されると想定されるミューオンのフラックスの期待値を求める。つまり、図2に示すように、地面(底面)23の上に堆積物がない状態でダム湖22が形成されていると仮定した際に、検出器12で検出されると想定される各天頂角θおよび各方位角φにおけるミューオンのフラックスの期待値を求める。
このとき解析部13は、ダム21の構造情報と水位情報取得部11で取得した水位情報とを用いてミューオンのフラックスの期待値を算出することができる。すなわち、観測されるミューオンの数は、ミューオンが通過する経路の密度と長さに依存する。具体的には、ミューオンが通過する経路の密度が高い場合は、ミューオンが経路上で散乱される確率が高くなるため、観測されるミューオンの数が少なくなる。この場合は、ミューオンが通過する経路(密度の高い経路)が長いほど、ミューオンが経路上で散乱される確率が高くなるため、観測されるミューオンの数が少なくなる。逆に、ミューオンが通過する経路の密度が低い場合は、ミューオンが経路上で散乱される確率が低くなるため、観測されるミューオンの数が多くなる。
解析部13は、ダム21の構造情報を用いることで、特定の天頂角θおよび特定の方位角φから飛来したミューオンがダム21を通過する際の、ダム21内部における経路の長さと経路の密度(ダム21の密度)を求めることができる。例えば、ダム21の構造情報には、ダム21を構成している鉄筋コンクリートの情報も含まれており、ダム21の密度は、ダム21を構成している鉄筋の割合とコンクリートの割合を用いて算出することができる。
また、解析部13は、水位情報取得部11で取得した水位情報を用いることで、特定の天頂角θおよび特定の方位角φから飛来したミューオンがダム湖22の水中を通過する際の、水中における経路の長さを求めることができる。なお、水中の経路の密度については、水の密度を用いることができる。
解析部13は、上述のようにして求めたミューオンが通過する経路の密度と長さを用いることで、検出器12で検出されると想定される各天頂角θおよび各方位角φにおけるミューオンのフラックスの期待値を求めることができる。
そして解析部13は、検出器12で実際に検出されたミューオンのフラックスの実測値と、上述のようにして求めたミューオンのフラックスの期待値との違いに基づいて、堆積物24(図3参照)を推定する。具体的には、解析部13は、特定の経路(特定の天頂角θおよび特定の方位角φ)において実際に検出されたミューオンのフラックスの実測値が、特定の経路でのミューオンのフラックスの期待値よりも少ない場合、その経路上に堆積物24が存在すると推定する。
図3に示すように、ミューオンの経路34には堆積物24が存在しないので、ミューオンの経路34のフラックスの実測値は、図2に示したミューオンの経路31のフラックス(想定されるフラックスの期待値)と同程度となる。
一方、図3に示すミューオンの経路35には堆積物24が存在するので、ミューオンの経路35のフラックスの実測値は、図2に示したミューオンの経路32のフラックス(想定されるフラックスの期待値)よりも少なくなる。つまり、図3に示すミューオンの経路35では、水よりも密度の高い堆積物24の内部をミューオンが通過するため、図2に示したミューオンの経路32のフラックス(想定されるフラックスの期待値)よりもフラックスが少なくなる。
同様に、図3に示すミューオンの経路36には堆積物24が存在するので、ミューオンの経路36のフラックスの実測値は、図2に示したミューオンの経路33のフラックス(想定されるフラックスの期待値)よりも少なくなる。つまり、図3に示すミューオンの経路36では、水よりも密度の高い堆積物24の内部をミューオンが通過するため、図2に示したミューオンの経路33のフラックス(想定されるフラックスの期待値)よりもフラックスが少なくなる。なお、図3のミューオンの経路35とミューオンの経路36とを比較すると、経路36の方が経路35よりも堆積物24の内部を通過する距離が長い。したがって、ミューオンの経路36のフラックスの実測値は、ミューオンの経路35のフラックスの実測値よりも少なくなる。
解析部13は、このように各天頂角θおよび各方位角φにおけるミューオンのフラックスの実測値と期待値との差分を求めることで、ダム湖22に堆積している堆積物24の量や位置を推定することができる。例えば、解析部13は、各天頂角θおよび各方位角φにおけるミューオンのフラックスの実測値と期待値との差分をマッピングしてもよい。このようにマッピングすることで、ダム湖22に堆積している堆積物24の状態を視覚的に認識しやすくすることができる。
次に、ダム湖22の水位が変動した場合について説明する。ダム湖22の水位はダムの放流量や天候などにより変動する。このため解析部13は、ダム湖22に堆積物が堆積していないと仮定した場合に検出器12で検出されると想定されるミューオンのフラックスの期待値を、水位情報取得部11で取得した水位の変動に応じて、更新する必要がある。
例えば、図4に示すように、ダム湖22の水位が図3と比べて低くなった場合、ミューオンがダム湖22の水中を通過する経路37~39は、図3に示した経路34~36よりも短くなるので、これに応じて検出器12で検出されると想定されるミューオンのフラックスの期待値も変化する。したがって、解析部13は、水位情報取得部11で取得した水位の変動に応じて、ミューオンのフラックスの期待値を更新する必要がある。この場合は、ミューオンがダム湖22の水中を通過する経路が短くなり、また空気よりも水のほうが密度が低いので、フラックスの期待値が増加するように更新する。
図6は、本実施の形態にかかるダム堆積物推定システムの配置例を説明するための上面図である。図6に示すように、本実施の形態にかかるダム堆積物推定システムでは、ダム21に複数の検出器12_1~12_3を配置してもよい。例えば、複数の検出器12_1~12_3は、ダム湖22に沿ったダム21の水平方向に配置することができる。例えば、複数の検出器12_1~12_3は、ダム21の内部に形成された管理用の通路25(図3参照)に設けることができる。
図6に示すように、複数の検出器12_1~12_3をダム21に配置することで、ダム21全体に渡って堆積物している堆積物を推定することができる。具体的には、検出器12_1はダム21の中央部付近における堆積物を、検出器12_2はダム21の紙面左側付近における堆積物を、検出器12_3はダム21の紙面右側付近における堆積物を、それぞれ推定することができる。なお、図6では、各々の検出器12_1~12_3の検出範囲を符号50_1~50_3で示している。
更に、本実施の形態にかかるダム堆積物推定システムでは、ダム湖22の底に検出器12_4を沈めてもよい。この場合は、検出器12_4を耐水容器に入れて、ダム湖22の底に沈めてもよい。例えば、山腹付近のダム湖22の底に検出器12_4を沈めることで、山腹からダム湖に流入した土砂を測定することができる。
例えば、各々の検出器12_1~12_4の測定結果は、解析部13(図1)に供給される。解析部13は、これらの検出器12_1~12_4の測定結果を用いて、ダム湖22に堆積している堆積物を一括して推定することができる。
また、本実施の形態にかかるダム堆積物推定システムでは、ダム21の垂直方向に複数の検出器12を設けてもよい。複数の検出器12をダム21の垂直方向に設けることで、ダム21の垂直方向における堆積物の量を精度よく求めることができる。
また、本実施の形態にかかるダム堆積物推定システムでは、複数の検出器12の検出範囲が重なるように検出器を配置し、複数の検出器の検出結果を用いて堆積物を推定してもよい。このように、複数の検出器12の検出範囲が重なるようにすることで、測定に要する時間を短縮することができる。また、検出精度を向上させることができる。
図7は、本実施の形態にかかるダム堆積物推定方法を説明するためのフローチャートである。本実施の形態にかかるダム堆積物推定方法は、上述のダム堆積物推定システム1を用いることで実施することができる。
本実施の形態にかかるダム堆積物推定方法では、まず、ダム21で水を堰き止めることで形成されたダム湖22の水位情報を取得する(ステップS1)。また、ダム21に設けられた検出器12を用いて、ダム湖22を通過したミューオンを検出する(ステップS2)。そして、ダム21の構造情報と、ステップS1で取得した水位情報と、ステップS2で検出されたミューオンのフラックスに関する情報と、を用いて、ダム湖22に堆積している堆積物24を推定する(ステップS3)。なお、ダム湖22に堆積している堆積物24を推定する方法については、上述の解析部13の動作において説明したので重複した説明は省略する。
以上、本発明を上記実施の形態に即して説明したが、本発明は上記実施の形態の構成にのみ限定されるものではなく、本願特許請求の範囲の請求項の発明の範囲内で当業者であればなし得る各種変形、修正、組み合わせを含むことは勿論である。
1 ダム堆積物推定システム
11 水位情報取得部
12 検出器
13 解析部
21 ダム
22 ダム湖
23 地面(底面)
24 堆積物
25 通路
41 目盛
42 カメラ
11 水位情報取得部
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22 ダム湖
23 地面(底面)
24 堆積物
25 通路
41 目盛
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Claims (9)
- ダムで水を堰き止めることで形成されたダム湖の水位情報を取得する水位情報取得部と、
前記ダムに設けられ、前記ダム湖を通過したミューオンを検出可能な検出器と、
前記ダムの構造情報と、前記水位情報取得部で取得した水位情報と、前記検出器で検出された前記ミューオンのフラックスに関する情報と、を用いて、前記ダム湖に堆積している堆積物を推定する解析部と、を備える、
ダム堆積物推定システム。 - 前記ダムの構造情報は、前記ダムの形状と当該ダムを構成している材料の密度に関する情報である、請求項1に記載のダム堆積物推定システム。
- 前記解析部は、前記ダム湖に堆積物が堆積していないと仮定した場合に前記検出器で検出されると想定されるミューオンのフラックスの期待値と、前記検出器で検出されたミューオンのフラックスの実測値と、の違いに基づいて、前記堆積物を推定する、請求項1または2に記載のダム堆積物推定システム。
- 前記解析部は、特定の経路において実際に検出されたミューオンのフラックスの実測値が、前記特定の経路におけるミューオンのフラックスの期待値よりも少ない場合、前記特定の経路上に堆積物が存在すると推定する、請求項3に記載のダム堆積物推定システム。
- 前記解析部は、前記ダム湖に堆積物が堆積していないと仮定した場合に前記検出器で検出されると想定されるミューオンのフラックスの期待値を、前記水位情報取得部で取得した水位の変動に応じて更新する、請求項3または4に記載のダム堆積物推定システム。
- 前記水位情報取得部は、前記ダム湖の水位を示す目盛を撮影しているカメラで取得された画像に対して画像処理を施すことで、前記ダム湖の水位情報を取得する、請求項1~5のいずれか一項に記載のダム堆積物推定システム。
- 前記検出器は、前記ダムの内部に形成されている通路に設けられている、請求項1~6のいずれか一項に記載のダム堆積物推定システム。
- 前記検出器は、前記ダム湖に沿った前記ダムの水平方向に複数配置されている、請求項1~7のいずれか一項に記載のダム堆積物推定システム。
- ダムで水を堰き止めることで形成されたダム湖の水位情報を取得し、
前記ダムに設けられた検出器を用いて、前記ダム湖を通過したミューオンを検出し、
前記ダムの構造情報と、前記取得した水位情報と、前記検出されたミューオンのフラックスに関する情報と、を用いて、前記ダム湖に堆積している堆積物を推定する、
ダム堆積物推定方法。
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