JP7070222B2 - 塊コークスの形状測定方法及び画像処理装置 - Google Patents

塊コークスの形状測定方法及び画像処理装置 Download PDF

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Description

本発明は、塊コークスの形状測定方法及び塊コークスの形状を測定するための画像処理を行う画像処理装置に関する。
一般に、銑鉄を製造する高炉には、炉頂から装入物として、鉱石及びコークス等が順次装入されて堆積し、炉内に鉱石およびコークスの充填層が形成される。そして、高炉下方にある羽口から吹き込まれる熱風とコークスとの反応によって生じるCOガスにより、鉱石は加熱、還元され、一部はコークスにより直接的に還元されて、軟化融着帯を形成した後、溶滴し、すなわち溶銑となる。
高炉の操業において、生産性は高炉の通気性に大きく依存する。高炉の通気性、特に高炉上部の塊状帯の通気性は、主に充填層の空隙率に依存する。そのため、充填層の空隙率が変動すると、生産性の低下を招く場合がある。つまり、充填層の空隙率が低くなって通気性が低下し、ガスの流れが悪くなると、生産性が低下する。そこで、生産性低下を防止するためには、一定の通気性を維持しなければならず、例えば充填層の空隙率が低くなる塊コークス(サイズの小さいものや形状の丸いもの)に変更する場合には、塊コークス量を増加する必要がある。ところが、塊コークスは高価であるため使用量は最小限に抑えることが望ましい。また、局所的に空隙率が高くなり過ぎても安定した操業を行うことはできないため、高炉の操業においては、塊コークス充填層の空隙率を一定に保つことが望ましい。そのため、高炉に装入する前に、塊コークス充填層の空隙率を支配する因子を正確に把握し、空隙率を推定することが求められている。
非特許文献1には、複数の粒子を充填した充填層の空隙率は、粒子のサイズと形状によって支配されることが報告されており、空隙率を精度よく推定するためには、充填層を構成する粒子(塊状物)のサイズおよび形状を正確に把握することが求められる。
塊コークスのサイズ測定については、例えば特許文献1には、コークスを搬送する搬送設備の上方に設置された粒度測定センサーで、コークス中の短径が5mmから35mmの範囲の任意の短径以下であるコークス粒子の比率を測定し、測定された比率に基づき混合原料中のコークス混合量を設定して、設定されたコークス混合量のコークス混合鉱石層とコークス層とを層状に形成する高炉への原料装入方法が開示されている。
特許文献1に記載の手法では、塊コークスの短径(サイズ)を2次元で測定しているが、粒子の形状を正確に把握するため、近年、粒子の3次元形状を測定することが行われている。塊状物の3次元形状の測定は、例えばCT(Computed Tomography)装置を用いて塊状物を含む測定対象の3次元画像を撮影し、撮影された3次元画像から当該画像に含まれる塊状物を特定することにより行うことが考えられる。例えば特許文献2には、3次元医用画像のうち塊形状の第1物体を示す第1領域の一部である注目領域を指定し、3次元医用画像のうち、第1領域の少なくとも一部を含む第2領域内のボクセルごとに、塊形状度または管形状度を表す特徴量を算出し、注目領域から周囲に向かって延びる経路上に存在するボクセルの各々の特徴量の累積値に基づいて、第1領域を抽出することにより、3次元医用画像に含まれる塊状物を特定することが開示されている。
国際公開第2017/159641号 特開2015-29860号公報
鈴木道隆,"粉体の密充填におよぼす粒子物性の影響",粉体工学会誌,2003年,第40巻,第5号,p.348-354
しかし、特許文献1には、塊コークスの短径(サイズ)を2次元で測定する手法が開示されているが、塊コークスの形状を測定する方法ではない。実機のコークス搬送ラインにおいて代表する塊コークスの3次元形状を計測するためには、複数の塊コークスの形状を短時間で計測する必要がある。例えば、複数の塊コークスを完全に孤立させて1つずつ3次元形状を計測すれば、各塊コークスの正確なデータを計測することできる。しかし、塊コークスを物理的に完全に孤立させるためには、塊コークスが積み重なることなく広げて並べる等の前処理が必要となり、計測に手間がかかる。したがって、塊コークスを物理的に分離することなく、充填層の状態で3次元形状を測定することが求められる。
上記特許文献2には、1つの測定対象から管形状と塊形状の集合体から塊形状の領域を画像解析によって分離する手法が開示されている。しかし、上記特許文献2の手法は、管形状と塊形状という形状の全く異なる対象物を分離する方法である。塊コークスは、似たような形状のものが多いので、この方法では充填層内の塊コークスを分離することができない。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、複数の塊コークスからなるコークス充填層のX線CT像を画像解析することにより、短時間で個々の塊コークスの3次元形状を測定することが可能な、新規かつ改良された塊コークスの形状測定方法及び画像処理装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、塊コークスの3次元形状を測定する塊コークスの形状測定方法であって、複数の塊コークスを層状に充填して充填層とした状態で撮影し取得された3次元のX線CT像を元画像として、元画像から塊コークス像を分離する分離ステップと、分離された塊コークス像の3次元形状を計測する計測ステップと、からなり、分離ステップは、元画像を第1の輝度値に基づいて二値化し、第1の塊コークス領域を特定する第1の二値化ステップと、第1の塊コークス領域に対して収縮処理及び排他的膨張処理を行い作成された各塊コークスをそれぞれ取り囲む3次元空間領域から、3次元空間領域の表面1ボクセルで表される境界を作成する境界作成ステップと、元画像を第1の輝度値よりも小さい第2の輝度値に基づいて二値化し、第2の塊コークス領域を特定する第2の二値化ステップと、第2の塊コークス領域に境界を重畳し、第2の塊コークス領域から境界を除外することにより、元画像から塊コークス像を分離する分離ステップと、を含む、塊コークスの形状測定方法が提供される。
境界作成ステップでは、第1の塊コークス領域に対してボクセル数nの収縮処理を行い、その後、ボクセル数n+αの排他的膨張処理を行うことで、3次元空間領域を作成してもよい。なお、n、αは、自然数である。
また、塊コークスの形状測定方法は、分離ステップにより塊コークス像として分離された領域に対して収縮処理を行い、当該収縮処理による領域数の増加の有無に基づいて、元画像から塊コークス像が正しく分離されたか否かを判定する判定ステップをさらに含んでもよい。
分離ステップにより分離された塊コークス像を元画像から除外した差分画像に未分離の塊コークス像が含まれる場合、差分画像を新たな元画像として、分離ステップを実行してもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、層状に充填された充填層の状態で撮影された複数の塊コークスの3次元のX線CT像から、塊コークスそれぞれに対応する塊コークス像を分離する処理を行う画像処理装置であって、X線CT像を元画像として、元画像を第1の輝度値に基づいて二値化し、第1の塊コークス領域を特定する第1の二値化処理部と、第1の塊コークス領域に対して収縮処理及び排他的膨張処理を行い作成された各塊コークスをそれぞれ取り囲む3次元空間領域から、3次元空間領域の表面1ボクセルで表される境界を作成する境界作成部と、元画像を第1の輝度値よりも小さい第2の輝度値に基づいて二値化し、第2の塊コークス領域を特定する第2の二値化処理部と、第2の塊コークス領域に境界を重畳し、第2の塊コークス領域から境界を除外することにより、元画像から塊コークス像を分離する分離処理部と、を備える、画像処理装置が提供される。
以上説明したように本発明によれば、複数の塊コークスからなるコークス充填層のX線CT像を画像解析することにより、短時間で個々の塊コークスの3次元形状を測定することができる。
塊コークスの3次元形状を表す球形度(平均値)とコークス充填層の空隙率との一関係例を示すグラフである。 本発明の一実施形態に係るコークスの形状測定方法の概要を示す説明図である。 一般的な粒子群の分離方法である収縮処理と排他的膨張処理との組合せにより、コークス充填層から塊コークスを分離する処理を示すフローチャートである。 同実施形態に係る画像処理装置の構成を示す機能ブロック図である。 同実施形態に係る画像処理装置による画像解析処理を示すフローチャートである。 コークス充填層のX線CT像である元画像の一例を示す図である。 籠作成部による籠作成処理を説明する説明図である。 籠作成部により籠が作成された状態を示す説明図である。 塊コークスの分離処理を示す説明図である。 塊コークスの分離処理により分離された塊コークスの分離画像の一例を示す図である。 実施例について、収縮回数と当該収縮処理で作成された籠による塊コークスの分離割合との関係を示すグラフである。 比較例1の球形度と比較例2の球形度との関係を示すグラフである。 比較例1の球形度と実施例の球形度との関係を示すグラフである。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<1.背景>
まず、本発明の一実施形態に係る塊コークスの形状測定方法の概要を説明する。非特許文献1には、複数の粒子を充填した充填層の空隙率は、粒子形状(粒子投影像の輪郭線のフラクタル次元)と相関があることが開示されている。そこで、本発明者らは、高炉に装入する塊コークスについて、充填層の空隙率と相関の高い形状指標を鋭意検討した。
具体的には、A~Eの5種類の銘柄の塊コークスから、篩分けにより粒径50~70mmの塊コークスを採取し、充填層の空隙率を測定するための試料とした。充填層の空隙率の測定方法は、JIS K2151(コークス類の試験方法)に準拠し、見掛け密度および嵩密度を測定した後、式(1)により空隙率ε(%)を算出した。
ε=1-(ρ/ρ)×100 ・・・(1)
ここで、ρ(t/m)は見掛け密度、ρ(t/m)はかさ密度である。
塊コークスの形状測定は、まずX線CT装置を用いて3次元CT像を撮影し、その後画像解析により形状の測定を行った。3次元CT像は、各銘柄につき、約100個の塊コークスを物理的に完全に分離した状態で撮像した。解像度は、0.5mm/ボクセルとした。その後、塊コークスの形状指標(球形度)を画像解析により測定し、各指標の平均値を求めた。各指標の平均値と充填層空隙率の実測値との相関を調べたところ、図1に示すように、式(2)で示す球形度Sp3と極めて相関が高いことを知見した。すなわち、塊コークスの球形度が大きいほど、充填層の空隙率は小さくなる関係があることが分かった。
Figure 0007070222000001
ここで、V:塊コークスの体積(m)、S:塊コークスの表面積(m)である。なお、真球の場合、球形度Sp3は1となる。
このような塊コークスの球形度とコークス充填層の空隙率との関係より、塊コークスの球形度を測定すれば、コークス充填層の空隙率を推定することが可能となる。また、上述したように、実機のコークス搬送ラインにおいて代表する塊コークスの3次元形状を計測するためには、複数の塊コークスの形状を短時間で計測する必要がある。本発明は、高炉に装入されるコークスのコークス充填層の空隙率を高精度に推定するために、塊コークスの3次元形状を迅速に測定するための手法である。
<2.コークスの形状測定方法>
[2-1.概要]
まず、図2に基づいて、本実施形態に係るコークスの形状測定方法の概要を説明する。図2は、本実施形態に係るコークスの形状測定方法の概要を示す説明図である。
本実施形態では、コークス炉にて製造されたコークスを高炉に搬送するコークス搬送ラインから塊コークスをサンプリングして、塊コークスの形状を測定する。例えば、コークス搬送ラインにおいてベルトコンベアにより搬送されている塊コークスを、ギャリーサンプラー等によりカットサンプリングし、所定量(例えば5kg程度)採取する。形状測定対象とする塊コークスは、高炉に装入される塊コークスと略同一サイズであることが好ましい。このため、例えば図2に示すように、篩10によって高炉に装入される粒径の塊コークス(例えば、粒径25mm以上の塊コークス)を篩分けし、サンプリングされた塊コークスから篩下の小粒径のコークスを取り除く。
篩分けされた塊コークス5は、試料箱7内に充填される。試料箱7のサイズは、例えば幅250mm、高さ250mm、長さ500mm程度であってもよい。その後、塊コークス5は、試料箱7に充填された状態で、X線CT装置20のガントリー内を通過する。これにより、X線CT装置20により、試料箱7内の塊コークス充填層の3次元CT像が撮影される。X線CT装置20は、例えば、管電圧120kV、管電流400mAのX線管を備える解像度0.5mm/ボクセルで走査可能な装置を用いてもよい。
X線CT装置20により撮影された塊コークス充填層のX線CT像は、画像処理装置100にて画像解析される。画像処理装置100では、X線CT像に写る複数の塊コークスを1つずつ分離する処理が行われる。複数の塊コークスが充填された状態のX線CT像から個々の塊コークス像に分離した後、各塊コークス像から塊コークスの3次元形状が計測される。
[2-2.画像解析による塊コークスの分離]
(1)粒子群の一般的な分離方法
粒子群の一般的な分離方法として、収縮処理と排他的膨張処理とを組み合わせる方法が知られている(例えば、画像解析ソフト Win Roof ver5.7 リファレンスマニュアルP.4-79参照)。排他的膨張とは、膨張処理を行う際に、隣接する領域と接続されないように膨張させる処理をいう。
図3に、収縮処理と排他的膨張処理との組合せによるコークス充填層から塊コークスを分離する処理フローを示す。当該処理では、X線CT装置により撮影されたコークス充填層の3次元のX線CT像を元画像とする。X線CT像は、測定対象のX線吸収の強弱を白黒の濃淡として画像化したものである。白黒の濃淡は、CT値(Hounsfield unit:HU)の表示範囲により表され、WW(Window width)とWL(Window level)とにより調整することができる。CT値は、下記式(3)で表される。
CT値={(μ-μ)/μ}×1000 ・・・(3)
ここで、μは物質のX線吸収係数、μは水のX線吸収係数である。水のCT値は0となる。塊コークスは空気に比べてX線を吸収するため、塊コークスのCT値は空気のCT値よりも大きい値となる。また、塊コークスによってもその密度が大きいほどX線を吸収するため、その密度に応じてCT値は異なる。例えば、X線CT像をWW=2000、WL=0として256階調で表した画像を元画像とする。
元画像の画像解析では、図3に示すように、まず、元画像の二値化処理が行われる(S10)。例えば、所定の輝度値(例えば輝度値10、密度0.08g/cm程度に相当)を閾値として元画像を二値化する。閾値以上の領域が塊コークスとして認識される。塊コークスとして認識された領域を、以下、「塊コークス領域」ともいう。次いで、塊コークス領域に対して3次元的な収縮処理が行われる(S20)。塊コークス領域を収縮させるボクセル数nは、塊コークスを完全に分離することが可能なボクセル数とする。塊コークス充填層を解像度0.5mm/ボクセルで撮影した場合、通常14ボクセル分の収縮処理を行うことで、すべての塊を分離することができる。そして、ステップS20の収縮処理により分離された塊コークス領域に対して、固有のIDが付与される(S30)。その後、収縮処理後の塊コークス領域に対して、3次元的な排他的膨張処理が行われる(S40)。排他的膨張処理では収縮処理と同一のボクセル数nだけ領域を膨張させる。
このような処理により、コークス充填層の元画像から1個ずつに分離された塊コークスの画像が取得される。1個ずつに分離された塊コークスの画像に基づき、塊コークスの3次元形状(球形度)が計測される。
しかし、図3に示した一般的な収縮処理と排他的膨張処理とを組み合わせた方法では、収縮処理により塊コークスの表面形状が変化する。このため、収縮処理と同一ボクセル数の膨張処理を行った後の塊コークスの表面形状と、元の塊コークスの表面形状との間には、誤差が生じてしまう。したがって、コークス充填層の元画像から塊コークスを分離する際には、元の塊コークスの表面形状に極力影響を与えないようにする必要がある。
そこで、本願発明者は、コークス充填層の元画像から、まず、塊コークスの接点および塊コークス間の空間領域を通るように設定される塊コークスの境界を求め、塊コークスの境界に基づき塊コークス同士の接点のみを除去して塊コークスを分離することで、元の塊コークスの表面形状に極力影響を与えないようにする方法を想到した。以下、本実施形態に係る塊コークスを分離する画像処理を行う画像処理装置の構成と、これを用いた画像解析処理とを説明する。
(2)画像処理装置の機能構成
図4に基づき、本実施形態に係る画像処理装置100の機能構成を説明する。図4は、本実施形態に係る画像処理装置100の構成を示す機能ブロック図である。本実施形態に係る画像処理装置100は、籠作成部110と、第2の二値化処理部120と、分離処理部130と、分離判定部140と、分離画像出力部150と、差分画像出力部160とを備える。
籠作成部110は、元画像から塊コークスの接点および塊コークス間の空間領域を通るように設定される塊コークスの境界を作成する。以下、この塊コークスの境界を「籠」ともいう。籠作成部110は、図4に示すように、第1の二値化処理部111と、収縮処理部113と、ID付与部115と、排他的膨張処理部117とからなる。
第1の二値化処理部111は、X線CT像を元画像として、元画像を第1の輝度値に基づいて二値化し、第1の塊コークス領域を特定する。第1の塊コークス領域は、籠を作成するために特定する塊コークスの領域である。第1の塊コークス領域は、実際の塊コークスの領域(後述する第2の塊コークス領域)を判別するための閾値(第2の輝度値)よりも少し高めの閾値(第1の輝度値)により元画像を二値化して特定される。これは、塊コークス同士の接触部分の幅を極力小さくし、一方で二値化された領域内に塊コークスの低密度部分を極力多く含ませるためである。例えば、塊コークスの表面に角が多い場合、塊コークス同士の接触部分の幅は小さいため、第1の輝度値は低めに設定される。一方、表面に角が少ない(すなわち、表面が滑らかな)場合は、塊コークス同士の接触部分の幅が大きいため、第1の輝度値は高めに設定される。
収縮処理部113、ID付与部115、及び、排他的膨張処理部117は、籠を作成するための境界作成部として機能する。収縮処理部113は、第1の塊コークス領域に対して収縮処理を行う。
収縮処理部113は、例えば、第1の塊コークス領域をnボクセルだけ収縮させる。塊コークス領域を収縮させる収縮ボクセル数nは、塊コークスを完全に分離することが可能なボクセル数とする。
ID付与部115は、収縮処理部113による収縮により分離された第1の塊コークス領域に対して固有のIDを付与する。
排他的膨張処理部117は、収縮処理後の第1の塊コークス領域に対して、3次元的な排他的膨張処理を行う。このとき、膨張ボクセル数は、設定される塊コークスの境界が確実に塊コークス同士の接点または塊コークス間の空間を通過するように、収縮ボクセル数nよりも大きい値、例えばn+10ボクセル以上の値に設定される。仮に、排他的膨張処理の膨張ボクセル数を収縮ボクセル数nと同一に設定すると、籠が接点以外の塊コークスの領域を通る確率が上昇することになり、その後の塊コークス分離処理の精度が低下する。
収縮処理部113、ID付与部115、及び、排他的膨張処理部117は、収縮ボクセル量を1ボクセルずつ増加させながら、収縮処理と排他的膨張処理とを繰り返し行い、すべての第1の塊コークス領域をそれぞれ取り囲む3次元空間領域を特定する。そして、排他的膨張処理部117は、すべての第1の塊コークス領域について3次元空間領域を特定し、3次元空間領域の表面1ボクセルで表される境界を、塊コークスを1つずつ取り囲む籠とする。
第2の二値化処理部120は、元画像を第2の輝度値に基づいて二値化し、第2の塊コークス領域を特定する。第2の塊コークス領域は、実際の塊コークスの領域を表すものとする。そこで、塊コークスの低密度の部分も確実に実際の塊コークス領域として認識されるように、第2の輝度値を設定する。そのため、通常、第2の輝度値は、第1の輝度値よりも通常低い値になる。
分離処理部130は、第2の塊コークス領域に対して籠を重畳し、第2の塊コークス領域から籠を除外することにより、元画像から塊コークス像を分離する。籠は、塊コークス同士の接点または塊コークス間の空間を通過するものであることから、籠を除去することで、塊コークス同士の接点が除去される。塊コークス同士の接点がすべて除去されると、塊コークスが1つずつに分離された状態となる。
分離判定部140は、分離処理部130により分離された塊コークスについて、塊コークス同士の接点で正しく分離されたか否かを判定する。分離が正しく行われたか否かは、例えば、籠により分離された領域を所定ボクセル数だけ収縮させる収縮処理を行うことで判定することができる。当該収縮処理の結果、領域数が増加しない場合、あるいは、領域数が増加しても分離された領域のうち少なくとも1つの領域の体積が所定体積よりも小さい場合には、分離処理部130により分離された塊コークスは正しいと判定する。
分離判定部140による収縮処理によっても領域数が増加しなければ、分離処理部130によって1つの塊コークスが分離されていると考えられる。また、例えば、1つの塊コークスに小さな突起がある場合には、もともと1つの塊コークスであることから分離処理は正しく行われているものの、分離判定部140による収縮処理によって突起が分離され、領域数が増加する可能性がある。このような場合、分離された突起の領域は他の塊コークス領域に対して著しく小さい。そこで、分離判定部140による収縮処理によって領域数が増加しても、分離された領域のうち少なくとも1つの領域の体積が所定体積よりも小さい場合には、当該領域数の増加は無視することができ、分離処理部130による分離処理は正しく行われていると考えることができる。
分離判定部140は、分離処理部130による分離処理が正しく行われていると判定したときには、分離された塊コークス像を分離画像出力部150から出力する。一方、分離処理が正しく行われていないと判定された場合は、分離判定部140は、元画像から分離画像を除いた差分画像を生成し、塊コークス像が残っている場合には、差分画像出力部160へ差分画像を出力する。すなわち、当該塊コークス像の分離は行わず、未分離の塊コークスとして差分画像に残すようにする。
分離画像出力部150は、元画像から分離された1つ1つの塊コークス像の画像(分離画像)を出力する。分離画像出力部150から出力された分離画像に基づき、各塊コークスの形状計測が行われる。
差分画像出力部160は、元画像から分離画像を除いた画像を差分画像として、籠作成部110へ出力する。籠作成部110は、差分画像出力部160から出力された差分画像に含まれる未分離の塊コークス像の分離のため、これらの籠を生成する処理を行う。
(3)画像解析処理
図5~図10に基づいて、本実施形態に係る画像処理装置100による画像解析処理を説明する。図5は、本実施形態に係る画像処理装置100による画像解析処理を示すフローチャートである。図6は、コークス充填層のX線CT像である元画像の一例を示す図である。図7は、籠作成部110による籠作成処理を説明する説明図である。図8は、籠作成部110により籠が作成された状態を示す説明図である。図9は、塊コークスの分離処理を示す説明図である。図10は、塊コークスの分離処理により分離された塊コークスの分離画像の一例を示す図である。
まず、本実施形態に係る画像処理装置100による画像解析処理は、図4および図5に示すように、X線CT像を元画像として、第1の二値化処理部111により、元画像を第1の輝度値に基づいて二値化し、第1の塊コークス領域が特定される(S100:二値化ステップ)。例えば、元画像を、図6に示すような、X線CT像をWW=2000、WL=0として256階調で表した画像としたとき、第1の塊コークス領域を特定するための第1の輝度値は、例えば67(密度0.53g/cm程度に相当)に設定することができる。かかる第1の輝度値は、元画像に含まれる塊コークスを認識し、かつ、塊コークス同士の接触部分の幅を極力小さくするように設定される。第1の二値化処理部111は、第1の輝度値を閾値として、元画像を二値化する。これにより、第1の輝度値以上の部分が第1の塊コークス領域として特定され、第1の輝度値未満の部分が空間として認識される。
次いで、収縮処理部113による第1の塊コークス領域の収縮処理(S110)、ID付与部115による塊コークス領域へのID付与処理(S120)、及び、排他的膨張処理部117による排他的膨張処理(S130)が行われる。すなわち、境界作成ステップであるステップS110~S130の処理により、塊コークスの境界を表す籠が作成される。
収縮処理部113は、まず、第1の塊コークス領域をnボクセルだけ収縮させる。そして、ID付与部115により収縮処理により分離された第1の塊コークス領域に対して固有のIDを付与した後、排他的膨張処理部117により、収縮処理後の第1の塊コークス領域に対して、3次元的な排他的膨張処理が行われる。
図7に、第1の塊コークス領域の収縮処理及び排他的膨張処理による変化を示す。図7左側には、2つの塊コークスについて特定された第1の塊コークス領域50A、50Bの一部が示されている。図7において、第1の塊コークス領域50A、50Bは、第1の塊コークス領域の表面1ボクセル分を含まない、表面よりも内側の領域を示している。なお、後述する収縮処理および排他的膨張処理に伴い、第1の塊コークス領域50A、50Bは縮小および拡大する領域として扱う。第1の塊コークス領域50A、50Bは、その表面51A、51Bの一部が接している。このような第1の塊コークス領域50A、50Bに対し、収縮処理部113は、第1の塊コークス領域50A、50Bを1ボクセルだけ収縮させる。そうすると、図7中央に示すように、収縮処理後の第1の塊コークス領域50A、50Bは、表面52A、52Bが接触しない状態となり、分離される。ID付与部115は、これらの第1の塊コークス領域50A、50Bに対して固有のIDを付与する。
そして、排他的膨張処理部117により、収縮処理後の第1の塊コークス領域50A、50Bに対して3次元的な排他的膨張処理を行うと、図7右側に示すように、表面53A、53Bが一部接するようになる。排他的膨張処理では、第1の塊コークス領域を膨張させる際、隣接する第1の塊コークス領域50A、50Bの表面が接するようになると、1ボクセルを共有するように接触部分を維持し、これらの塊コークス領域が連結されないようにする。かかる処理により、第1の塊コークス領域50A、50Bの表面53A、53Bは、塊コークス同士の接点及び塊コークス間の空間に位置するようになる。
ここで、収縮処理部113による収縮ボクセル数nは、塊コークスを完全に分離することが可能なボクセル数とする。収縮ボクセル数nは、通常、1~14程度に設定される。なお、塊コークス同士の接触状況により、収縮ボクセル数の上限は、20程度が例示される。また、排他的膨張処理部117による膨張ボクセル数は、収縮ボクセル数nよりも大きいボクセル数n+αに設定される。なお、n、αは自然数である。αとしては10ボクセル以上が好ましく、膨張ボクセル数はn+10ボクセル以上の値に設定される。例えば、膨張ボクセル数は40程度に設定してもよい。図7に示す収縮処理及び排他的膨張処理は、1ボクセルずつ収縮ボクセル数を増加させながら繰り返し行われる。すなわち、1回目の処理で、第1の塊コークス領域を膨張処理にて1ボクセル収縮させた後、40ボクセルだけ膨張させる、2回目の処理で、第1の塊コークス領域を膨張処理にて2ボクセル収縮させた後、40ボクセルだけ膨張させる、といったように、収縮処理と排他的膨張処理とを繰り返し実行する。
そして、第1の塊コークス領域がすべて分離されると、排他的膨張処理部117は、第1の塊コークス領域の表面(図7の例では表面53A、53B)1ボクセルにより表される3次元空間領域を、各塊コークスをそれぞれ囲い込む籠とする。籠は塊コークスの境界を表し、例えば図8に示すように、各塊コークスに対して設定される。
図4および図5の説明に戻り、籠が生成されると、第2の二値化処理部120により、第2の輝度値に基づいて元画像を二値化し、第2の塊コークス領域を特定する(S140:第2の二値化ステップ)。第2の塊コークス領域は、実際の塊コークスの領域を表すものとする。そこで、塊コークスの低密度の部分も確実に実際の塊コークス領域として認識されるように、第2の輝度値を設定する。そのため、通常、第2の輝度値は、第1の輝度値よりも低い値になる。例えば、第1の輝度値が67のとき、第2の輝度値は10としてもよい。
次に、分離処理部130により、第2の塊コークス領域の分離処理が行われる(S150:分離ステップ)。分離処理部130は、第2の塊コークス領域に対してステップS130にて生成された籠(すなわち、塊コークスの境界)を重畳し、第2の塊コークス領域から籠を除外することにより、元画像から塊コークス像を分離する。例えば、図9左側に示すように、ステップS140にて特定された第2の塊コークス領域70A、70Bに、ステップS130にて生成された籠(すなわち、塊コークスの境界)を重畳する。図9では、籠を境界Lで表している。第2の塊コークス領域70A、70Bの接点には籠の境界Lが重なり、1ボクセルを共有した状態となっている。その後、分離処理部130により重畳した籠を除去すると、境界Lの輝度値は0となり、空間として取り扱われる。そうすると、図9右側に示すように、第2の塊コークス領域70A、70Bの接点がなくなり、第2の塊コークス領域70A、70Bが分離される。このように、接点のみを除去して分離することで、塊コークスの元の表面形状を全体的に変化させることなく塊コークス領域を分離することができる。図10に、分離された塊コークスの一例を示す。
ステップS150により1つの塊コークスが分離されると、分離判定部140により、分離された塊コークスについて、塊コークス同士の接点で正しく分離されたか否かが判定される(S160:判定ステップ)。塊コークスの分離が正しく行われたか否かは、例えば、籠により分離された領域を所定ボクセル数だけ収縮させる収縮処理を行うことで判定することができる。当該収縮処理の結果、領域数が増加しない場合、あるいは、領域数が増加しても分離された領域のうち少なくとも1つの領域の体積が所定体積よりも小さい場合には、分離処理部130により分離された塊コークスは正しいと判定する。所定体積は、高炉で要求する通気性に応じて決定され、形状測定用の試料として使用した塊コークスの最小粒径での体積、例えば図2中の篩10の篩目に25mmを用い、篩上試料を使用した場合は、直径25mmの球形の体積としてもよい。
分離判定部140は、分離処理部130による分離処理が正しく行われていると判定したときには、分離された塊コークス像を分離画像出力部150から出力する。一方、分離処理が正しく行われていないと判定された場合は、分離判定部140は、元画像から分離画像を除いた差分画像を生成し、塊コークス像が残っている場合には、差分画像出力部160へ差分画像を出力する。すなわち、当該塊コークス像の分離は行わず、未分離の塊コークスとして差分画像に残すようにする。差分画像出力部160は、元画像から分離画像を除いた画像を差分画像として、籠作成部110へ出力する。そして、かかる差分画像を新たな元画像として、元画像からすべての塊コークスが分離されるまで、ステップS100~S160の処理が繰り返し実行される。
ステップS160において分離画像出力部150から出力された、元画像から分離された1つ1つの塊コークス像の画像(分離画像)に基づき、各塊コークスの形状計測が行われる。例えば、塊コークスの分離画像を公知の画像解析ソフト(例えば、Image J/1.48v)を用いて処理することで、体積および表面積を求め、塊コークスの3次元形状を表す指標の1つである球形度を計測することができる。
以上、本実施形態に係る画像処理装置100による画像解析処理について説明した。かかる画像解析により、コークス搬送ラインにて搬送されている塊コークスを採取し、複数の塊コークスからなるコークス充填層のX線CT像を元画像として画像解析することにより、短時間で個々の塊コークス3次元形状(球形度)を測定することができる。例えば、コークス充填層の塊コークスが70個、合計質量5kg程度の場合には、塊コークスを試料箱へ投入する時間が約2分、X線CT装置による撮影時間が約3分、画像処理装置による画像解析が約10分程度で実施可能であり、X線CT像取得から70個の塊コークスの3次元形状を測定するまで15分程度で実施することができる。したがって、本実施形態に係る塊コークスの形状測定方法を用いることで、代表性の高いコークスの3次元形状(球形度)を高頻度に取得することが可能となり、高炉操業のアクションに対して有益な情報を得ることができる。
本発明の画像解析を用いた塊コークスの形状測定方法の効果を調べるため、本発明に基づき塊コークスを分離して塊コークスの球形度を求めた場合(実施例)と、従来の手法に基づき塊コークスの画像を取得して塊コークスの球形度を求めた場合(比較例1、2)とについて、検証した。
実施例では、25mmの篩で篩分けられた篩上の塊コークス70個(約5kg)を試料箱に入れてコークス充填層の状態でX線CT装置により撮影し、コークス充填層のX線CT像を取得した。そして、X線CT像を図5に示した画像処理により塊コークスの分離画像を取得し、各塊コークスの球形度を測定した。なお、実施例では、籠の作成において、収縮ボクセル数を14に設定した。なお、複数のコークス充填層の試料について、収縮回数と当該収縮処理で作成された籠による塊コークスの分離割合(分離済の塊コークス数/全塊コークス数)を調べたところ、図11に示すように、収縮ボクセル数を14とすれば、塊コークスは100%分離された。
比較例1では、塊コークス70個(約5kg)を7回に分けて、1つずつ手で並べて完全に孤立させた状態で、1つずつ塊コークスをX線CT装置により撮影した。そして、各塊コークスのX線CT像を用いて、球形度を測定した。
比較例2では、実施例と同様、塊コークス70個(約5kg)を試料箱に入れてコークス充填層の状態でX線CT装置により撮影し、コークス充填層のX線CT像を取得した。そして、X線CT像を、図3に示した収縮処理及び排他的膨張処理を、前述の画像解析ソフト(Image J/1.48v)により塊コークスに分離し、各塊コークスの球形度を測定した。
(測定時間の比較)
まず、塊コークスの形状測定に必要な測定時間についてみると、比較例1は、塊10個を手で並べる作業に5分、1回のX線CT像撮影に3分、画像処理に5分かかり、塊10個の塊コークス像の球形度を求めるのに13分を要した。すべての塊コークス70個を測定するには91分(13分×7回)が必要であった。一方、実施例では、塊コークスを試料箱へ投入する時間が2分、X線CT装置による撮影時間が3分、画像処理装置による画像解析が10分程度で実施可能であり、X線CT像取得から70個の塊コークスの3次元形状を測定するまで15分程度で実施することができた。比較例2も実施例と同様の測定時間で処理できた。
(球形度の精度比較)
塊コークスの球形度の測定結果を図12及び図13に示す。図12は、比較例1の球形度と比較例2の球形度との関係を示し、図13は、比較例1の球形度と実施例の球形度との関係を示す。比較例1は塊コークスの画像を1つずつ測定していることから球形度の精度は最も高い。そこで、比較例2及び実施例について比較例1と球形度を比較することで、その精度を検証した。
比較例2については、図12に示すように、比較例1の球形度との間にずれがあり、約4割の塊コークスで、0.5%以上の誤差が発生していた。一方、実施例については、図13に示すように、比較例1の球形度と略一致し、高精度に塊コークスの球形度が測定されることがわかる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
5 塊コークス
7 試料箱
10 篩
50A、50B 第1の塊コークス領域
51A、51B 第1の塊コークス領域の表面(収縮処理前)
52A、52B 第1の塊コークス領域の表面(収縮処理後)
53A、53B 第1の塊コークス領域の表面(排他的膨張処理後)
70A、70B 第2の塊コークス領域
100 画像処理装置
110 籠作成部
111 第1の二値化処理部
113 収縮処理部
115 ID付与部
117 排他的膨張処理部
120 第2の二値化処理部
130 分離処理部
140 分離判定部
150 分離画像出力部
160 差分画像出力部

Claims (5)

  1. 塊コークスの3次元形状を測定する塊コークスの形状測定方法であって、
    複数の前記塊コークスを層状に充填して充填層とした状態で撮影し取得された3次元のX線CT像を元画像として、前記元画像から塊コークス像を分離する分離ステップと、
    分離された前記塊コークス像の3次元形状を計測する計測ステップと、
    からなり、
    前記分離ステップは、
    前記元画像を第1の輝度値に基づいて二値化し、第1の塊コークス領域を特定する第1の二値化ステップと、
    前記第1の塊コークス領域に対して収縮処理及び排他的膨張処理を行い作成された各前記塊コークスをそれぞれ取り囲む3次元空間領域から、前記3次元空間領域の表面1ボクセルで表される境界を作成する境界作成ステップと、
    前記元画像を第1の輝度値よりも小さい第2の輝度値に基づいて二値化し、第2の塊コークス領域を特定する第2の二値化ステップと、
    前記第2の塊コークス領域に前記境界を重畳し、前記第2の塊コークス領域から前記境界を除外することにより、前記元画像から塊コークス像を分離する分離ステップと、
    を含む、塊コークスの形状測定方法。
  2. 境界作成ステップでは、
    前記第1の塊コークス領域に対してボクセル数nの収縮処理を行い、
    その後、ボクセル数n+αの排他的膨張処理を行うことで、前記3次元空間領域を作成する、請求項1に記載の塊コークスの形状測定方法。
    なお、n、αは、自然数である。
  3. 前記分離ステップにより前記塊コークス像として分離された領域に対して収縮処理を行い、当該収縮処理による領域数の増加の有無に基づいて、前記元画像から前記塊コークス像が正しく分離されたか否かを判定する判定ステップをさらに含む、請求項1または2に記載の塊コークスの形状測定方法。
  4. 前記分離ステップにより分離された前記塊コークス像を前記元画像から除外した差分画像に未分離の前記塊コークス像が含まれる場合、前記差分画像を新たな元画像として、前記分離ステップを実行する、請求項1~3のいずれか1項に記載の塊コークスの形状測定方法。
  5. 層状に充填された充填層の状態で撮影された複数の塊コークスの3次元のX線CT像から、前記塊コークスそれぞれに対応する塊コークス像を分離する処理を行う画像処理装置であって、
    前記X線CT像を元画像として、前記元画像を第1の輝度値に基づいて二値化し、第1の塊コークス領域を特定する第1の二値化処理部と、
    前記第1の塊コークス領域に対して収縮処理及び排他的膨張処理を行い作成された各前記塊コークスをそれぞれ取り囲む3次元空間領域から、前記3次元空間領域の表面1ボクセルで表される境界を作成する境界作成部と、
    前記元画像を第1の輝度値よりも小さい第2の輝度値に基づいて二値化し、第2の塊コークス領域を特定する第2の二値化処理部と、
    前記第2の塊コークス領域に前記境界を重畳し、前記第2の塊コークス領域から前記境界を除外することにより、前記元画像から前記塊コークス像を分離する分離処理部と、
    を備える、画像処理装置。
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