JP7069155B2 - ロボットの制御装置、制御方法および制御プログラム - Google Patents

ロボットの制御装置、制御方法および制御プログラム Download PDF

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Description

本発明は、ロボットの制御装置、制御方法および制御プログラムに関する。
ロボットの制御においては、ロボットの状態量を検出するための様々なセンサが用いられる。これらのセンサによって検出された状態量は、例えばロボットの制御装置に入力され、制御装置は状態量に応じてロボットの動作を制御する。
例えば、特許文献1には、駆動用のモータと、モータの回転速度を減速して伝達する減速機構と、減速機構の最終回転軸に結合されている出力軸と、出力軸の回転角度を検出するポテンショメータとを含むロボット用サーボユニットが記載されている。ポテンショメータは、例えばロボットの関節部における回転角度を検出するために一般的に用いられるセンサである。
米国特許出願公開第2006/0028164号明細書
しかしながら、ポテンショメータのようなセンサでは、例えば検出値を示す信号が状態量に線形に対応しないために、キャリブレーションを行い、その結果に基づいて検出値を示す信号を状態量に変換する必要がある。キャリブレーションの仕方、およびキャリブレーションの結果に基づく変換の仕方によっては、検出値を示す信号が正確な状態量に変換されず、ロボットの動作を適切に制御することが困難になる可能性がある。
そこで、本発明は、キャリブレーションを必要とするセンサの検出値をロボットの状態量に変換するにあたり、ロボットの動作に応じた効果的な仕方で検出値を正確な状態量に変換することを可能にする、新規かつ改良されたロボットの制御装置、制御方法および制御プログラムを提供することを目的とする。
本発明のある観点によれば、ロボットの制御装置が提供される。制御装置は、ロボットの状態量を検出するセンサの検出値を示す信号を取得する機能と、センサのキャリブレーションによって得られる変換関数に従って検出値を状態量の推定値に変換するにあたり、ロボットの動作におけるクリティカルな場面における推定値と実際の状態量との差分を補償するオフセット値を適用する機能とを実現するプロセッサを含む。
本発明の別の観点によれば、ロボットの制御方法が提供される。制御方法は、ロボットの状態量を検出するセンサの検出値を示す信号を取得するステップと、ロボットが備えるプロセッサが、センサのキャリブレーションによって得られる変換関数に従って検出値を状態量の推定値に変換するにあたり、ロボットの動作におけるクリティカルな場面における推定値と実際の状態量との差分を補償するオフセット値を適用するステップとを含む。
本発明のさらに別の観点によれば、ロボットの制御プログラムが提供される。制御プログラムは、ロボットの状態量を検出するセンサの検出値を示す信号を取得する機能と、センサのキャリブレーションによって得られる変換関数に従って検出値を状態量の推定値に変換するにあたり、ロボットの動作におけるクリティカルな場面における推定値と実際の状態量との差分を補償するオフセット値を適用する機能とをロボットが有するプロセッサに実現させる。
上記のような本発明の構成によれば、キャリブレーションを必要とするセンサの検出値をロボットの状態量に変換するにあたり、ロボットの動作に応じた効果的な仕方で検出値を正確な状態量に変換することができる。
本発明の一実施形態に係るロボットの関節構成を示す例示的な図である。 本発明の一実施形態に係るロボットのハードウェア構成を示す例示的な図である。 本発明の一実施形態に係るロボットの関節部を駆動するための構成を示す例示的なブロック図である。 一般的なバックラッシュの例について説明するための図である。 ロボットの関節部におけるバックラッシュの例について説明するための図である。 ロボットの関節部におけるバックラッシュの例について説明するための図である。 ロボットの二足歩行におけるバックラッシュの影響の例について説明するための図である。 ロボットの二足歩行におけるバックラッシュの影響の例について説明するための図である。 ロボットの二足歩行におけるバックラッシュの影響の例について説明するための図である。 本発明の一実施形態に係るロボットの関節構造の例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るロボットの脚部における関節構造の適用例について説明するための図である。 本発明の一実施形態に係るロボットの脚部における関節構造の適用例について説明するための図である。 本発明の一実施形態に係るロボットの腕部における関節構造の適用例について説明するための図である。 本発明の一実施形態に係るロボットの腕部における関節構造の適用例について説明するための図である。 本発明の一実施形態に係るロボットの関節構造の変形例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るロボットの関節構造の変形例を示す図である。 ポテンショメータのキャリブレーションの例について説明するためのグラフである。 本発明の一実施形態におけるポテンショメータのキャリブレーション結果に対するオフセット値の適用について説明するためのグラフである。 本発明の一実施形態におけるオフセット値の設定および適用の具体的な手順の例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態においてポテンショメータのキャリブレーション結果に複数のオフセット値を選択的に適用する例について説明するためのグラフである。 本発明の一実施形態において複数のオフセット値を選択的に適用するための具体的な手順の例を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照しながら、本発明のいくつかの実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
(ロボットの関節構成)
図1は、本発明の一実施形態に係るロボットの関節構成を示す例示的な図である。図1を参照すると、本発明の例示的な一実施形態に係るロボット10は、頭部101と、本体部102と、一対の腕部103L,103Rと、一対の手部104L,104Rと、一対の脚部105L,105Rと、一対の足部106L,106Rとを含む。これらの各部分は、関節部と、関節部に連結されたリンクとを含む。リンクが関節部を中心にして相対的に回転することによって、ロボット10の各種の動作が実現される。
図示された例において、左の腕部103Lは、肩の関節部131Lと、肘の関節部132Lと、手首の関節部133Lとを含む。肩の関節部131Lは、本体部102に連結された肩のリンク141Lと、上腕のリンク142Lとの間にあり、リンク142Lのリンク141Lに対する相対的な回転を可能にする。より具体的には、関節部131Lは、ピッチ回転を可能にするピッチ関節部131L_Pと、ロール回転を可能にするロール関節部131L_Rと、ヨー回転を可能にするヨー関節部131L_Yとを含む。なお、本明細書において、回転軸(ピッチ、ロール、およびヨー)は、ロボット10が直立姿勢である場合を基準として定義されている。このような関節部131Lの構造によって、上腕のリンク142Lは、肩のリンク141Lに対して各方向で回転することができる。
同様に、肘の関節部132Lは、上腕のリンク142Lと、前腕のリンク143Lとの間にあり、ピッチ回転を可能にするピッチ関節部132L_Pと、ヨー回転を可能にするヨー関節部132L_Yとを含む。このような関節部132Lの構造によって、前腕のリンク143Lは、上腕のリンク142Lに対してピッチ方向およびヨー方向で回転することができる。また、手首の関節部133Lは、前腕のリンク143Lと、手部104Lに連結された手首のリンク144Lとの間にあり、ロール回転を可能にするロール関節部133L_Rと、ピッチ回転を可能にするピッチ関節部133L_Pとを含む。このような関節部133Lの構造によって、手首のリンク144Lは、前腕のリンク143Lに対してロール方向およびピッチ方向で回転することができる。
また、図示された例において、左の脚部105Lは、股の関節部134Lと、膝の関節部135Lと、足首の関節部136Lとを含む。股の関節部134Lは、本体部102に連結された腰のリンク145と、上腿のリンク146Lとの間にあり、リンク146Lのリンク145に対する相対的な回転を可能にする。より具体的には、関節部134Lは、ヨー回転を可能にするヨー関節部134L_Yと、ロール回転を可能にするロール関節部134L_Rと、ピッチ回転を可能にするピッチ関節部134L_Pとを含む。このような関節部134Lの構造によって、上腿のリンク146Lは、腰のリンク145に対して各方向で回転することができる。
同様に、膝の関節部135Lは、上腿のリンク146Lと、下腿のリンク147Lとの間にあり、ピッチ回転を可能にするピッチ関節部135L_Pを含む。このような関節部135Lの構造によって、下腿のリンク147Lは、上腿のリンク146Lに対してピッチ方向で回転することができる。また、足首の関節部136Lは、下腿のリンク147Lと、足部106Lに連結された足首のリンク148Lとの間にあり、ピッチ回転を可能にするピッチ関節部136L_Pと、ロール関節部を可能にするロール関節部136L_Rとを含む。このような関節部136Lの構造によって、足首のリンク148Lは、下腿のリンク147Lに対してピッチ方向およびロール方向で回転することができる。
なお、図示された例において、右の腕部103Rおよび右の脚部105Rの構成は、上述した左の腕部103Lおよび左の脚部105Lの構成と同様であるため、重複した説明は省略する。すなわち、右の腕部103Rは、肩のリンク141Rに連結された肩の関節部131Rと、肩の関節部131Rに連結された上腕のリンク142Rと、上腕のリンク142Rに連結された肘の関節部132Rと、肘の関節部132Rに連結された前腕のリンク143Rと、前腕のリンク143Rに連結された手首の関節部133Rと、手首の関節部133Rおよび手部104Rに連結された手首のリンク144Rとを含む。右の脚部105Rは、腰のリンク145に連結された股の関節部134Rと、股の関節部134Rに連結された上腿のリンク146Rと、上腿のリンク146Rに連結された膝の関節部135Rと、膝の関節部135Rに連結された下腿のリンク147Rと、下腿のリンク147Rに連結された足首の関節部136Rと、足首の関節部136Rおよび足部106Rに連結された足首のリンク148Rとを含む。
(ロボットのハードウェア構成)
図2は、本発明の一実施形態に係るロボットのハードウェア構成を示す例示的な図である。図2を参照すると、ロボット10は、本体部102に搭載される制御装置110を有する。制御装置110は、演算処理を実行するCPU(Central Processing Unit)111、RAM(Random Access Memory)112、ROM(Read Only Memory)113、および外部メモリ114などを含む。制御装置110は、カメラ121が生成した画像データ、マイクロフォン122が生成した音声データ、または通信インターフェース124が受信したコマンド信号などに応じてロボット10の動作を決定する。カメラ121、マイクロフォン122、および通信インターフェース124は、バスインターフェース115を介して制御装置110に接続される。
ここで、画像入力装置の例であるカメラ121は、撮像素子、レンズ、および画像処理回路を含み、ロボット10の周囲の像をキャプチャした画像データを生成する。音声入力装置の例であるマイクロフォン122は、ロボットの周囲の音をキャプチャした音声データを生成する。通信インターフェース124は、外部装置との間で有線または無線の通信を実行し、各種の信号およびデータを送受信する。具体的には、通信インターフェース124は、ロボット10のリモートコントローラとして機能する端末装置、例えばスマートフォン、タブレット、または専用のコントローラとの間で、Bluetooth(登録商標)、無線LAN(Local Area Network)、または赤外線などを用いた無線通信によって信号を送受信してもよい。また、通信インターフェース124は、外部装置を介してネットワークに接続され、ネットワーク上のサーバとの間で信号を送受信してもよい。
また、制御装置110は、決定された動作が実行されるように、ロボット10の各部を制御する。具体的には、制御装置110は、決定された動作が実行されるように、腕部103L,103R、手部104L,104R、および脚部105L,105Rの関節部を回転駆動するモータ150を制御する。図示されていないが、頭部101、本体部102、および足部106L,106Rにもモータ150によって駆動される関節部が設けられてもよい。このとき、制御装置110は、距離計測センサ(図示せず)、慣性計測装置(IMU:Inertial Measurement Unit)125、接地確認センサ126L,126R、荷重センサ(図示せず)、電源制御装置127の検出値を必要に応じて参照する。また、制御装置110は、決定された動作が実行されるように、スピーカ123に音声データを提供したり、通信インターフェース124から外部装置にコマンド信号を送信させたりしてもよい。スピーカ123、通信インターフェース124、モータ150、距離計測センサ、IMU125、接地確認センサ126L,126R、荷重センサ、および電源制御装置127は、バスインターフェース115を介して制御装置110に接続される。
ここで、距離計測センサは、ロボット10の周囲にある物体までの距離を検出する。IMU125は、本体部102の姿勢および傾斜を検出する。接地確認センサ126L,126Rは、足部106L,106Rの床面への接触を検出する。荷重センサは、足部106L,106Rのそれぞれに作用する荷重を検出する。電源制御装置127は、バッテリーなどの電源を管理するために用いられ、電源の残量を検出する。
例えば、制御装置110のCPU111は、ROM113または外部メモリ114に格納された制御パターンから決定された動作に対応するパターンを選択し、選択されたパターンに従って足部運動、ZMP(Zero Moment Point)軌道、体幹運動、上肢運動、腰部水平位置および高さなどを設定し、これらの設定値に従ってモータ150を制御する。このとき、CPU111は、上記のようなセンサなどの検出値に応じて、モータ150を適応的に制御してもよい。
(関節部を駆動するための構成)
図3は、本発明の一実施形態に係るロボットの関節部を駆動するための構成を示す例示的なブロック図である。図3を参照すると、ロボット10は、関節部130(以下、図1に示したようなロボット10の関節部を総称して関節部130ともいう)を駆動するための構成として、制御装置110およびモータ150に加えて、サーボ回路151と、ドライバ152と、エンコーダ153と、駆動力伝達機構154と、ポテンショメータ155と、A/D変換回路156とを含む。制御装置110は、モータ150の回転角度の目標値をサーボ回路151に入力する。サーボ回路151は、ドライバ152に制御信号を入力することによってモータ150を駆動するとともに、モータ150の回転に伴ってエンコーダ153から出力されるパルス信号に基づいてモータ150の回転角度を検出し、回転角度が目標値に到達するようにドライバ152に入力する制御信号を調節する。
モータ150の回転駆動力は、駆動力伝達機構154によって関節部130に伝達される。これによって、関節部130に連結された2つのリンク(例えば、図1に示された股の関節部134Lの場合、腰のリンク145および上腿のリンク146L)の間に相対的な回転が発生する。ポテンショメータ155は、この相対的な回転を検出するように、関節部130に取り付けられている。従って、上記の相対的な回転が発生した場合、回転角度に応じてポテンショメータ155の出力電圧が変化する。制御装置110は、A/D変換回路156がこの出力電圧に基づいて生成したデジタル信号を取得する。
制御装置110では、CPU111が、A/D変換回路156から入力された信号に基づいて、ポテンショメータ155が検出した回転角度を算出する。このとき、CPU111は、ROM113または外部メモリ114に格納された変換関数116を参照する。さらに、必要に応じて、CPU111は、ROM113または外部メモリ114に変換関数116とは別に格納されたオフセット値117を参照する。なお、変換関数116およびオフセット値117の詳細については後述する。制御装置110がサーボ回路151に入力したモータ150の回転角度の目標値と、ポテンショメータ155が検出した回転角度の算出結果とを比較することによって、関節部130の回転角度の理想値(例えば、ロボット10が所定の動作を実行するために必要とされる回転角度)と実際に発生している回転角度との差分を抽出することができる。例えば、差分が大きい場合、制御装置110は、差分を補償するための追加の目標値をサーボ回路151に入力する。
なお、本実施形態に係るロボット10では、必ずしもすべての関節部130においてポテンショメータ155による回転角度のフィードバックが行われなくてもよく、少なくとも一部の関節部にポテンショメータ155およびA/D変換回路156が取り付けられなくてもよい。また、ポテンショメータ155で実際の回転角度を検出する代わりに、図2に示したIMU125のような他のセンサの検出値からロボット10の姿勢および傾斜を検出することによって、回転角度の理想値と実際に発生している回転角度との差分を推定してもよい。
(関節構造におけるバックラッシュ)
バックラッシュは、歯車などの機械要素の係合部に存在する隙間を意味する。一般的に、機械要素の円滑な運動を可能にするために、適切な大きさのバックラッシュが意図的に設けられている。ただし、部材の摩耗によってバックラッシュが適切な範囲を超えて増大する場合もある。
図4は、一般的なバックラッシュの例について説明するための図である。図4に示されるように、例えば車輪やターンテーブルのように回転軸について対称な対象物OBJを回転させる場合、バックラッシュBLの位置は、回転駆動の向きによって決まる。具体的には、図示されているように、バックラッシュBLは、駆動側要素Eの回転が従動側要素Eの回転に先行するような位置に発生する。回転駆動の向きが反転した時には、駆動側要素E、従動側要素E、およびバックラッシュBLの位置関係が反転するため、バックラッシュBLの大きさに相当する回転駆動の不感帯が生じることになる。
図5Aおよび図5Bは、ロボットの関節部におけるバックラッシュの例について説明するための図である。図5Aおよび図5Bには、ロボット10の本体側リンク140A(以下、図1に示したようなロボット10のリンクのうち、関節部130の本体側に連結されたリンクを総称して本体側リンク140Aともいう)と、関節部130と、末梢側リンク140B(以下、図1に示したようなロボット10のリンクのうち、関節部130の末梢側に連結されたリンクを総称して末梢側リンク140Bともいう)とが示されている。関節部130は、本体側リンク140Aに連結された第1の部分130Aと、末梢側リンク140Bに連結された第2の部分130Bとを含む。なお、第2の部分130Bは、第1の部分130Aに対する相対的な回転が可能である。
ここで、図5Aおよび図5Bに示された例では、駆動力伝達機構154が伝達する回転駆動力によって、第2の部分130Bの第1の部分130Aに対する相対的な回転が発生し、結果として末梢側リンク140Bが本体側リンク140Aに対して相対的に回転する。このとき、回転の対象物である末梢側リンク140Bは、回転軸について対称ではない。従って、バックラッシュBLの位置は、回転駆動の向きよりもむしろ末梢側リンク140Bに作用する力Fの向きによって決まることになる。
具体的には、図5Aの例では、末梢側リンク140Bに回転駆動と逆向きのモーメントを生じさせるような力Fが作用しているため、上記の図4の例と同様に、第1の部分130Aの回転が第2の部分130Bの回転に先行するようなバックラッシュBLが発生する。一方、図5Bの例では、末梢側リンク140Bに回転駆動と同じ向きのモーメントを生じさせるような力Fが作用しているため、図4および図5Aの例とは異なり、第2の部分130Bの回転が第1の部分130Aの回転に先行するようなバックラッシュBLが発生する。
(二足歩行におけるバックラッシュの影響)
図6A~図6Cは、ロボットの二足歩行におけるバックラッシュの影響の例について説明するための図である。これらの図には、ロボット10が二足歩行をするときに股のロール関節部134L_R,134R_Rで発生するバックラッシュBLの変化が示されている。なお、簡単のため、ロール回転が生じないピッチ関節部およびヨー関節部については図示を省略している。また、足首のロール関節部136L_Rおよび136R_Rで発生するバックラッシュについても図示を省略している。
図6Aには、ロボット10が、二足歩行で左の脚部105Lを持ち上げる前の段階で、重心を右側に移動させた状態が示されている。この状態において、ロボット10の自重は、左右の脚部105L,Rの両方で支持されている。従って、左右の上腿のリンク146L,146R(上記の図5Aおよび図5Bの例では末梢側リンク140Bに相当する)には床面からの上向きの反力が作用し、結果としてロール関節部134L_R,134R_Rには図示されるようなバックラッシュが発生する。具体的には、左のロール関節部134L_Rでは内側のバックラッシュBLINが発生し、右のロール関節部134R_Rでは外側のバックラッシュBLOUTが発生する。
図6Bには、図6Aに示された状態の後に、ロボット10が左の脚部105Lを持ち上げた状態が示されている。この状態において、ロボット10の自重は右の脚部105Rで支持される。従って、右の上腿のリンク146Rには引き続き床面からの上向きの反力が作用し、右のロール関節部134R_Rには外側のバックラッシュBLOUTが発生する。その一方で、左の上腿のリンク146Lにはもはや床面からの反力が作用しない。この状態において、リンク146Lは左のロール関節部134L_Rを支点とする(斜めの)カンチレバーを構成する。従って、リンク146Lには、リンク146L自身、およびリンク146Lに連結された脚部105Lの末梢側部分(すなわち、膝の関節部135L、下腿のリンク147L、足首の関節部136L、足首のリンク148L、および足部106L)にかかる下向きの重力が作用する。結果として、左のロール関節部134L_Rで発生するバックラッシュは、図6Aに示された内側のバックラッシュBLINから、外側のバックラッシュBLOUTに切り替わる。
図6Cには、図6Bに示される状態の後に、ロボット10が左の脚部105Lを床面に降ろした状態が示されている。この状態において、左の足部106Lが再び床面に接触すれば、ロボット10の自重は左右の脚部105L,Rの両方で支持されるようになる。しかしながら、この時点において、左のロール関節部134L_Rで発生するバックラッシュが外側のバックラッシュBLOUTから内側のバックラッシュBLINに再び切り替わるため、切り替わりに伴う不感帯が発生する。この間、左のロール関節部134L_Rには不安定なバックラッシュBLUNSTが発生し(つまり、バックラッシュは存在するがその位置が安定しない)、左の上腿のリンク146Lに床面からの反力が作用する状態と作用しない状態とが交互かつ不規則に発生する可能性がある。この結果、脚部105L,105Rを含むロボット10に想定外のモーメントがかかったり、振動が発生したりして、ロボット10が転倒する可能性がある。
(ロボットの関節構造の例)
図7は、本発明の一実施形態に係るロボットの関節構造の例を示す図である。図7を参照すると、ロボット10の関節構造160は、第1の部分130Aおよび第2の部分130Bを含む関節部130と、駆動力伝達機構154と、テンションスプリング161とを含む。ここで、上記で図5Aおよび図5Bを参照して説明したように、関節部130の第1の部分130Aは本体側リンク140Aに連結され、第2の部分130Bは末梢側リンク140Bに連結されている。
ここで、本体側リンク140Aは、関節部130に連結されたリンクのうち、ロボット10の本体部102に近い側のリンクを意味する。同様に、末梢側リンク140Bは、関節部130に連結されたリンクのうち、本体部102から遠い側のリンクを意味する。具体的には、左の脚部105Lの場合、股の関節部134Lについては、腰のリンク145が本体側リンク140Aにあたり、上腿のリンク146Lが末梢側リンク140Bにあたる。膝の関節部135Lについては、上腿のリンク146Lが本体側リンク140Aにあたり、下腿のリンク147Lが末梢側リンク140Bにあたる。足首の関節部136Lについては、下腿のリンク147Lが本体側リンク140Aにあたり、足首のリンク148Lが末梢側リンク140Bにあたる。
上記の例からわかるように、関節部130をロボット10のどの関節部に対応付けるかによって、同じリンクでも本体側リンク140Aになる場合と末梢側リンク140Bになる場合とがある。上記では左の脚部105Lの関節部を例にして説明したが、右の脚部105Rの関節部についても同様である。また、本体側リンク140Aおよび末梢側リンク140Bは、腕部103L,103Rでも同様に定義することができる。具体的には、左の腕部103Lの場合、肩の関節部131Lについては、肩のリンク141Lが本体側リンク140Aにあたり、上腕のリンク142Lが末梢側リンク140Bにあたる。肘の関節部132Lについては、上腕のリンク142Lが本体側リンク140Aにあたり、前腕のリンク143Lが末梢側リンク140Bにあたる。手首の関節部133Lについては、前腕のリンク143Lが本体側リンク140Aにあたり、手首のリンク144Lが末梢側リンク140Bにあたる。右側の腕部103Rでも同様の定義が可能である。
換言すれば、末梢側リンク140Bは、関節部130を支点とするカンチレバーを構成しうるリンクである。例えば、上記で図6Bに示した状態において、左のロール関節部134L_Rを含む股の関節部134Lに対する末梢側リンクである上腿のリンク146Lは、関節部134Lを支点とするカンチレバーを構成する。具体的には、足部106Lが持ち上げられて床面から離れている間、リンク146Lは、第1の端部において関節部134Lに支持される一方で、反対側の第2の端部において膝の関節部135Lを介して下腿のリンク147L、足首の関節部136L、足首のリンク148L、および足部106Lの荷重を受ける。
同様に、下腿のリンク147Lは、膝の関節部135Lを支点とするカンチレバーを構成する。また、足首のリンク148Lは、足首の関節部136Lを支点とするカンチレバーを構成する。上記と同様に、ロボット10の二足歩行の動作において右の脚部105Rが持ち上げられた場合には、右側の上腿のリンク146Rは股の関節部134Rを支点とするカンチレバーを構成し、下腿のリンク147Rが膝の関節部135Rを支点とするカンチレバーを構成し、足首のリンク148Rが足首の関節部136Rを支点とするカンチレバーを構成する。また、腕部103L,103Rでは、上記のように末梢側リンク140Bになりうるそれぞれのリンクが、例えば手部104L,104Rがロボット10以外の物体によって支持されているような場合を除いて、関節部130を支点とするカンチレバーを構成する。
上記のように、関節部130は、本体側リンク140Aに連結される第1の部分130Aと、末梢側リンク140Bに連結される第2の部分130Bとを含む。第1の部分130Aと第2の部分130Bとは、直接的に、または関節部130の他の部分を介して、回転軸Xを中心にして相対的に回転することが可能であるように組み立てられている。これによって、関節部130における末梢側リンク140Bの本体側リンク140Aに対する相対的な回転が可能になる。駆動力伝達機構154は、回転軸Xを中心にした第2の部分130Bの第1の部分130Aに対する相対的な回転を発生させる回転駆動力を、上記で図3を参照して説明したモータ150から関節部130に伝達する。
ここで、駆動力伝達機構154は、チェーンまたはベルトを含むように図示されているが、必ずしもこれらを含まなくてもよい。駆動力伝達機構154は、歯車などの各種の機械要素を含みうる。たとえモータ150が関節部130に組み込まれている場合であっても、モータ150から関節部130までの間には、駆動力伝達機構154を構成する少なくとも1組の機械要素の係合部が存在し、この係合部に設けられたバックラッシュのために、例えば上記で図5Aならびに図5B、および図6A~図6Cを参照して説明したような事象が発生する。
本実施形態において関節構造160に含まれるテンションスプリング161は、関節部130の第2の部分130Bに、回転軸Xを中心にした、すなわち第2の部分130Bの第1の部分130Aに対する相対的な回転と同軸の回転付勢力(rotational biasing force)を与える付勢手段の例である。図示された例において、テンションスプリング161の両端は本体側リンク140Aおよび末梢側リンク140Bにそれぞれ連結される。テンションスプリング161は、本体側リンク140Aと末梢側リンク140Bとの間に予め伸長された状態で取り付けられるため、末梢側リンク140Bを回転させて本体側リンク140Aに近づけるような引張の付勢力が発生する。上記のように、本体側リンク140Aおよび末梢側リンク140Bはそれぞれ関節部130の第1の部分130Aおよび第2の部分130Bに連結されているため、上記のようにテンションスプリング161が本体側リンク140Aおよび末梢側リンク140Bに与える付勢力によって、第2の部分130Bの第1の部分130Aに対する相対的な回転と同軸の回転付勢力が与えられる。
これによって、図示された例では、上記で図5Aを参照して説明した例とは異なり、末梢側リンク140Bに回転駆動と逆向きのモーメントを生じさせるような力Fが作用しているにもかかわらず、第2の部分130Bの回転が第1の部分130Aの回転に先行するようなバックラッシュBLが発生している。ここで、図5Bを参照して説明した例と同様に、末梢側リンク140Bに回転駆動と同じ向きのモーメントを生じさせるような力Fが作用するときにも、第2の部分130Bの回転が第1の部分130Aの回転に先行するようなバックラッシュBLが発生する。つまり、図7に示された例では、末梢側リンク140Bに作用する力の向きに関わらず、バックラッシュBLの位置が変化しない。
(脚部における関節構造の適用例)
図8Aおよび図8Bは、本発明の一実施形態に係るロボット10の脚部105L,105Rにおける、上記で図7を参照して説明した関節構造160の適用例について説明するための図である。図8Aには、上記で図6Bに示されたのと同様の状態、すなわちロボット10が二足歩行で左の脚部105Lを床面から持ち上げた状態が示されている。図6Bの例では、この状態において左のロール関節部134L_Rで発生するバックラッシュが内側のバックラッシュBLINから外側のバックラッシュBLOUTに切り替わったが、図8Aの例では、左の脚部105Lが持ち上げられた後も、ロール関節部134L_Rでは引き続き内側のバックラッシュBLINが発生する。これは、ロール関節部134L_Rを含む関節構造160において、上腿のリンク146Lがロール関節部134L_Rを支点とするカンチレバーを構成するときに、リンク146Lに作用する重力に対抗する回転付勢力を与えるように、テンションスプリング161が取り付けられているためである。
一方、図8Bには、上記で図6Cに示されたのと同様の状態、すなわち、ロボット10が左の脚部105Lを床面に降ろした状態が示されている。図6Cの例では、この状態において左のロール関節部134L_Rで発生するバックラッシュが外側のバックラッシュBLOUTから内側のバックラッシュBLINに再び切り替わることに伴って不安定なバックラッシュBLUNSTが発生した。これに対して、図8Bの例では、上記のように左の脚部105Lが持ち上げられている間もロール関節部134L_Rでは内側のバックラッシュBLINが発生するため、左の脚部105Lが床面に降ろされたときにバックラッシュが再び切り替わることがなく、従って不安定なバックラッシュBLUNSTが発生することによる想定外のモーメントや振動の発生が防止される。
このように、本発明の一実施形態では、図7を参照して説明したような関節構造160において、テンションスプリング161が、関節部130を支点とするカンチレバーを構成する末梢側リンク140Bに作用する重力に対抗する回転付勢力を与える。これによって、末梢側リンク140Bがカンチレバーを構成しない状態(関節部130以外の部分によっても支持されている状態)からカンチレバーを構成する状態(関節部130のみによって支持される状態)に遷移したときに、関節部130におけるバックラッシュが切り替わることによってロボット10の動作が不安定化するのを避けることができる。
なお、上記の図8Aおよび図8Bの例では左の股のロール関節部134L_Rを含む関節構造160について説明したが、左の足首のロール関節部136L_Rについても、同様にテンションスプリング161を含む関節構造160とすることが可能である。右の脚部105Rに含まれるロール関節部134R_R(およびロール関節部136R_R)についても同様の関節構造160とすることで、二足歩行で右の脚部105Rが持ち上げられるときの動作を安定させることができる。また、図8Aおよび図8Bでは脚部105L,105Rにおいてリンク間のロール回転を可能にする関節部を例として説明したが、同様にピッチ回転およびヨー回転を可能にする関節部にも上記の関節構造160を適用することができる。
ここで、ロボット10の脚部105L,105Rのどの関節部に関節構造160を適用するかについては、例えば以下のように決定されてもよい。例えば、上記の例における股のロール関節部134L_R,134R_Rは、ロボット10の二足歩行において片脚支持が両脚支持に(またはその逆に)切り替わるタイミングと関節部においてバックラッシュが切り替わるタイミングとが重なるために、バックラッシュの切り替わりがロボット10の動作を不安定にする可能性がある関節部である。このような関節部では、関節構造160を適用することによってロボット10の動作を安定させられる可能性がある。一方、例えば、末梢側リンク140Bがカンチレバーを構成することによるバックラッシュの切り替わりが発生するものの、それが例えば二足歩行においてロボット10が両脚で支持されている間に発生するために動作の不安定化につながらない関節部、および想定された制御ではバックラッシュの切り替わりが発生しない関節部では、関節構造160を適用しなくてもよい可能性がある。ただし、ロボット10が二足歩行以外の動作をする場合には条件が異なり、また二足歩行をする場合にもどのような関節部の動作をプログラムするかによって条件が異なるため、本体側リンク140Aと末梢側リンク140Bとを連結するすべての関節部130に上記の関節構造160を適用してもよい。
(腕部における関節構造の適用例)
図9Aおよび図9Bは、本発明の一実施形態に係るロボット10の左の腕部103Lにおける、上記で図7を参照して説明した関節構造160の適用例について説明するための図である。図9Aには、ロボット10が左の腕部103Lを横に伸ばし、手部104Lの掌を上に向けた状態が示されている。この状態において、手首のリンク144Lは、手首の関節部133Lによって支持されるカンチレバーを構成する。ただし、この時点では、手首の関節部133Lのピッチ関節部133L_Pを含む関節構造160のテンションスプリング161は、リンク144Lに作用する重力と同じ向きの回転付勢力を与えている。従って、ピッチ関節部133L_Pではリンク144Lに作用する重力に従って掌側(図9Aでは上側)のバックラッシュBLPALMが発生する。
図9Bには、図9Aに示された状態から、肘の関節部132Lのヨー関節部132L_Yが約180度回転した状態が示されている。この状態において、手首のリンク144Lは引き続き手首の関節部133Lに支持されるカンチレバーを構成するが、腕部103Lのヨー関節部132L_Yよりも末端側の部分が180度回転させられた結果、手部104Lの掌は図9Aの状態とは異なり下に向けられている。ここで、手首の関節部133Lのピッチ関節部133L_Pを含む関節構造160も180度回転させられた結果、テンションスプリング161は、リンク144Lに作用する重力に対抗する向きの回転付勢力を与えるようになる。この結果、ピッチ関節部133L_Pで発生するバックラッシュは、掌側(図9Bでは下側)のバックラッシュBLPALMに維持される。
上記の例のように、ロボット10の腕部103L,103Rの関節部に関節構造160を適用した場合、例えば他の関節部の動作によって末梢側リンク140Bにかかる重力の向きが変わった場合にも、関節部130でバックラッシュが切り替わらないようにすることができる。これによって、他の関節部の動作にかかわらず、例えば手部104L,104Rの位置を高い精度で制御することができ、手部104L,104Rで他の物体を把持する、または他の物体を移動させるといったようなロボット10の動作の精度を向上させることができる。
また、上記の例からいえることとして、関節構造160のテンションスプリング161は、末梢側リンク140Bが関節部130を支点とするカンチレバーを構成する間、常に末梢側リンク140Bに作用する重力に対抗する回転付勢力を与えるとは限らない。例えば、上記で図9Aおよび図9Bを参照して説明した例のように末梢側リンク140Bの重力方向に対する向きが変化する場合、テンションスプリング161は、末梢側リンク140Bに作用する特定の方向の重力に対抗する回転付勢力を与えるように構成されてもよい。この場合、末梢側リンク140Bに作用する重力が当該特定の方向ではない間、テンションスプリング161は末梢側リンク140Bに作用する重力と同じ向きの回転付勢力を与えてもよい。
(関節構造の変形例)
図10Aおよび図10Bは、上記で図7を参照して説明した本発明の一実施形態に係るロボットの関節構造の変形例を示す図である。図10Aに示された変形例に係る関節構造160Aは、関節部130の第1の部分130Aに連結された連結部材162Aと、テンションスプリング161Aとを含む。テンションスプリング161Aの両端は、連結部材162Aおよび末梢側リンク140Bにそれぞれ連結される。テンションスプリング161Aは、連結部材162Aと末梢側リンク140Bとの間に予め伸長された状態で取り付けられるため、末梢側リンク140Bを回転させて連結部材162Aに近づけるような引張の付勢力が発生する。上記のように、連結部材162Aおよび末梢側リンク140Bは、それぞれ関節部130の第1の部分130Aおよび第2の部分130Bに連結されているため、上記のようにテンションスプリング161Aが連結部材162Aおよび末梢側リンク140Bに与える付勢力によって、第2の部分130Bの第1の部分130Aに対する相対的な回転と同軸の回転付勢力が与えられる。
ここで、図10Aに示された変形例では、図7に示された例とは異なり、テンションスプリング161Aの一方の端が、本体側リンク140Aではなく、第1の部分130Aに連結された連結部材162Aに連結されている。このように、結果的に第2の部分130Bに回転付勢力が与えられる限りにおいて、テンションスプリング161Aの両端は、本体側リンク140Aおよび末梢側リンク140Bに連結されてもよく、第1の部分130Aまたは第2の部分130Bに連結された連結部材に連結されてもよく、あるいは第1の部分130Aまたは第2の部分130Bに直接的に連結されてもよい。
また、図7に示された変形例ではテンションスプリング161が(例えば図示しないスプリングガイドを用いて)回転軸Xを中心とする円弧に沿って延びているが、図10Aに示された変形例では、テンションスプリング161Aが直線状に延びている。このように、テンションスプリング161Aは、それ自体が回転軸Xを中心とする回転付勢力を発生させるように配置されなくてもよい。具体的には、例えば、テンションスプリング161Aは、関節部130の第1の部分130Aと第2の部分130Bとが回転軸Xを中心にして相対的に回転可能であるように組み立てられていることを利用して、結果的に第2の部分130Bに回転軸Xを中心とする回転付勢力が与えられるように、第2の部分130B、または第2の部分130Bに連結された部分に線形付勢力を与えてもよい。
一方、図10Bに示された変形例に係る関節構造160Bでは、図10Aに示した変形例と比較して、連結部材162Aにソレノイドアクチュエータ163Bが取り付けられ、ソレノイドアクチュエータ163Bにテンションスプリング161Aが連結されている。ソレノイドアクチュエータ163Bは、回転軸Xを中心とする円の接線方向に所定のストロークで動作することによって、付勢手段を構成する弾性体であるテンションスプリング161Aを伸長または収縮させる。テンションスプリング161Aの長さ、および連結部材162Aの位置は、ソレノイドアクチュエータ163Bがテンションスプリング161Aを伸長させたときには末梢側リンク140Bに作用する力Fに対抗できる線形付勢力が与えられ、ソレノイドアクチュエータ163Bがテンションスプリング161Aを収縮させたときには末梢側リンク140Bに作用する力Fに対抗できる線形付勢力が与えられないように設定されている。
つまり、図10Bの例において、ソレノイドアクチュエータ163Bは、テンションスプリング161Aが関節部130の第2の部分130Bに十分な回転付勢力を与える第1の状態と、テンションスプリング161Aが第2の部分130Bに十分な回転付勢力を与えない第2の状態とを切り替える切替手段として機能する。上記の第1の状態において、関節部130におけるバックラッシュBLの位置は、末梢側リンク140Bに作用する力Fの向きに関わらず、テンションスプリング161Aの付勢力によって決まる。一方、上記の第2の状態において、関節部130におけるバックラッシュBLの位置は、末梢側リンク140Bに作用する力Fの向きによって決まる。
なお、関節構造160Bに含まれる切替手段はソレノイドアクチュエータには限られず、テンションスプリング161Aを伸長または収縮させることが可能な他の種類の線形アクチュエータであってもよい。あるいは、切替手段は、テンションスプリング161Aに連結されたワイヤまたはベルトを巻き上げることによってテンションスプリング161Aを伸長または収縮させることが可能な回転アクチュエータであってもよい。後述するように、テンションスプリング161Aに代えて他の付勢手段を用いることもできるが、その場合も、付勢手段が弾性体である場合、上記のソレノイドアクチュエータ163Bのように弾性体を伸長または収縮させる機構を切替手段として用いることができる。
上記のような関節構造160Bを用いて、例えば、上記で図8Aおよび図8Bを参照して説明したような二足歩行の例において、ロボット10が片足で支持されている間(すなわち、脚部105L,105Rのいずれかが持ち上げられている間)にはロール関節部134L_R,134R_Rに回転付勢力を与える一方で、ロボット10が両脚で支持されている間には回転付勢力を与えないようにしてもよい。ロボット10が両脚で支持されている間は、関節部でバックラッシュの切り替わりが発生してもロボット10の動作が不安定になる可能性が比較的低い。このように、切替手段を用いて、ロボット10の動作におけるクリティカルな場面では上記の第1の状態を選択して回転付勢力によってロボット10の動作を安定させる一方で、それ以外の場面では第2の状態を選択して回転付勢力がロボット10の動作に想定外の影響を与えないようにしてもよい。
なお、上記で説明されたロボット10の関節構造において、テンションスプリング161(またはテンションスプリング161A)は、関節部130の第2の部分130Bに回転付勢力を与える付勢手段の例であり、具体的にはコイルばねや渦巻ばねなどの各種のばね、またはラバーバンドなどの弾性体でありうる。上記の例ではテンションスプリング161が発生させる引張の付勢力によって第2の部分130Bに回転付勢力が与えられたが、例えば末梢側リンク140Bに対するテンションスプリング161の位置を逆にすれば、テンションスプリング161が発生させる圧縮の付勢力によって第2の部分130Bに回転付勢力を与えることもできる。
(ポテンショメータのキャリブレーション)
上記で図3を参照して説明したポテンショメータ155は、関節部130に連結された2つのリンクの間に発生した相対的な回転を検出するセンサである。ポテンショメータ155が取り付けられた関節部130の部分(例えば、上記で図5Aおよび図5Bなどを参照して説明した第2の部分130B)の回転角度に応じて、ポテンショメータ155の出力電圧が変化する。ロボット10の制御装置110は、この出力電圧に基づくデジタル信号によって、関節部130における実際の回転角度を認識する。
図11は、ポテンショメータのキャリブレーションの例について説明するためのグラフである。図11のグラフでは、横軸にポテンショメータ155が取り付けられた関節部130の回転角度θが、縦軸にポテンショメータ155の出力電圧Vが示されている。図示された例において、出力電圧Vは、回転角度θに対して関数f(θ)に従って変化する。関数f(θ)はポテンショメータ155の個体差などによって変動するため、出力電圧Vを回転角度θに変換するためにはポテンショメータ155のキャリブレーションが必要になる。
図示された例では、3つの回転角度θ,θ,θについて、当該回転角度における出力電圧V,V,Vを測定し、その結果から、回転角度θと出力電圧Vとの関係を近似した関数f(θ)を得ている。図示された例における関数f(θ)は、点(θ,V)、点(θ,V)、および点(θ,V)を基準にして決定された近似直線である。このような関数f(θ)が定義されることによって、ポテンショメータ155の出力電圧Vが出力電圧V,V,V以外の任意の値である場合にも、θ=f-1(V)とすることで出力電圧Vを回転角度θの推定値に変換することができる。なお、以下の説明では、この関数f-1(V)を、ポテンショメータ155のキャリブレーションによって得られる変換関数ともいう。
しかしながら、図示されているように、回転角度θに対するポテンショメータ155の本来の出力電圧Vを示す関数f(θ)は、必ずしも線形の関数ではない。それゆえ、例えば関数f(θ)を決定する基準になった3つの回転角度θ,θ,θとは異なる回転角度(図11では回転角度θと回転角度θとの間の範囲として例示される)では、本来の関数f(θ)と関数f(θ)との間により大きな差分VDIFFが発生している可能性がある。このような回転角度θの範囲では、変換関数f-1(V)による回転角度θの推定値と実際の回転角度θとの間に差分がある、つまり、ポテンショメータ155の出力電圧Vに基づく回転角度θの推定値が必ずしも正確ではない可能性がある。
ここで、上記で図6A~図6Cなどを参照して説明したように、ロボット10の動作には、例えば二足歩行において両脚支持と片脚支持の切り替わりの場面のように、想定外のモーメントや振動が(たとえ小さなものであっても)ロボット10の転倒などの結果につながる場面が存在する。このような場面を、以下の説明では、ロボット10の動作におけるクリティカルな場面ともいう。例えば、ロボット10の動作におけるクリティカルな場面での回転角度において、図11に示したような差分VDIFFが生じる場合、制御装置110がロボット10の制御に用いる回転角度θの推定値が正確でないことによって、転倒などの結果が生じやすくなる可能性がある。
上記で図3を参照して説明したように、制御装置110は、サーボ回路151に入力したモータ150の回転角度の目標値と、ポテンショメータ155が検出した回転角度θとを比較することによって、関節部130の回転角度の理想値と実際に発生している回転角度θとの差分を抽出している。この差分が大きい場合、制御装置110は、差分を補償するための追加の目標値をサーボ回路151に入力する。このような制御によって、例えばモータ150から関節部130に回転駆動力を伝達する駆動力伝達機構154で発生するバックラッシュによる影響を低減して、ロボット10の動作を適切に制御することができる。しかしながら、既に述べたように、制御装置110がロボット10の制御に用いている回転角度θは、変換関数f-1(V)を用いて出力電圧Vから変換された推定値である。従って、例えば図11に示した差分VDIFFのために回転角度θの推定値が正確ではない場合、本来は必要な追加の目標値が入力されなかったり、本来は必要ではない追加の目標値が入力されたりすることによって、ロボット10の動作が適切に制御されない可能性がある。
一方、制御装置110は、上記で図2を参照して説明したIMU125、および接地確認センサ126L,126Rなどのセンサを介して、ロボット10の姿勢および傾斜、ならびに足部106L,106Rの床面への接触などの状態を認識することも可能である。例えば、上記のようなクリティカルな場面でロボット10の動作を適切に制御するために、これらのセンサの検出値を利用してもよい。例えば、二足歩行における片脚支持の間は、IMU125の検出値を参照してロボット10の姿勢をたえず確認しながら関節部130の回転角度θを制御することによって、図11に示した差分VDIFFの影響を受けずに、ロボット10の動作を適切に制御できる。しかしながら、上記のようにIMU125が検出したロボット10の姿勢をフィードバックする制御は、CPU111に多大な処理負荷を与える。回転角度の差分を補償する比較的単純な制御とは異なり、ロボット10の姿勢を示す物理量(具体的には、加速度および角速度)を制御のためのパラメータに取り込むことによって、処理負荷は大きく増大する。
(キャリブレーション結果に対するオフセット値の適用)
図12は、本発明の一実施形態におけるポテンショメータのキャリブレーション結果に対するオフセット値の適用について説明するためのグラフである。図12のグラフに示された例では、回転角度θと回転角度θとの間の範囲で、ポテンショメータ155の出力電圧Vを回転角度θに変換するために、関数f(θ)の値にオフセット値VOFFSETを加えた関数f(θ)が用いられる。図示された例において、オフセット値VOFFSETは、回転角度θと回転角度θとの間の範囲において関数f(θ)と関数f(θ)との差分を補償する。
例えば、回転角度θと回転角度θとの間の範囲が、ロボット10の動作におけるクリティカルな場面での回転角度θの範囲である場合、オフセット値VOFFSETの適用によって、この範囲において変換関数f-1(V)を用いた場合の回転角度θの推定値と実際の回転角度θとの差分が補償される結果、制御装置110がこの範囲において正確な回転角度θを認識し、ロボット10の動作をより適切に制御することができる。その一方で、図12の例では、オフセット値VOFFSETが回転角度θと回転角度θとの間の範囲において限定的に適用されている。つまり、回転角度θと回転角度θとの間の範囲以外の回転角度θでは、元の関数f(θ)および変換関数f-1(V)が用いられる。ただし、回転角度θおよび回転角度θは必ずしも直接的に検出されなくてもよい。例えば、後述する設定手順の例のようにIMU125などのロボット10が有する他のセンサを利用して動作におけるクリティカルな場面を特定し、当該場面において限定的にオフセット値VOFFSETを適用することによって、結果的に回転角度θと回転角度θとの間の範囲において限定的にオフセット値VOFFSETが適用される。この場合、オフセット値VOFFSETを回転角度θの特定の範囲において限定的に適用することと、オフセット値VOFFSETをロボット10の動作におけるクリティカルな場面において限定的に適用することとは等価である。
なお、以下で説明する本発明の一実施形態では、変換関数f-1(V)によって変換関数f-1(V)を代替するのではなく、変換関数f-1(V)にオフセット値VOFFSETを適用し、変換関数f-1(V)と等価な関数f-1(V+VOFFSETとすることによって、ポテンショメータ155の出力電圧Vに基づく正確な回転角度θの認識を可能にしている。このような構成は、例えば上記のようにロボット10の動作におけるクリティカルな場面において限定的にオフセット値VOFFSETを適用したり、ロボット10の複数の動作におけるクリティカルな場面ごとに異なるオフセット値VOFFSETを適用したり、ポテンショメータ155または周辺環境の経年変化によって関数f(θ)が変化したのに対応してオフセット値VOFFSETを更新したりするために有利である。
図13は、本発明の一実施形態におけるオフセット値の設定および適用の具体的な手順の例を示すフローチャートである。なお、図示された処理において、変換関数f-1(V)は、別途のキャリブレーション処理によって予め決定されているものとする。
まず、CPU111は、ロボット10の二足歩行動作を開始する(ステップS101)。ここで、CPU111は、ROM113または外部メモリ114から読み出した二足歩行の制御パターンに従って、ロボット10の各部の関節部130を回転駆動するモータ150を制御する。この時点において、CPU111は、変換関数f-1(V)に従って、ポテンショメータ155の出力電圧Vを回転角度θの推定値に変換している。
ここで、接地確認センサ126L,126Rが、ロボット10の足部106L,106Rのいずれかが床面に接触していない、すなわちロボット10が片脚支持の状態であることを検出し(ステップS102)、かつ二足歩行のためのオフセット値VOFFSETが未設定である場合(ステップS103)、CPU111は、オフセット値VOFFSETの設定手順を実行する。具体的には、CPU111は、IMU125の検出結果を参照してロボット10の姿勢を認識し(ステップS104)、ロボット10の実際の姿勢と理想的な姿勢との差分(例えば、理想的な姿勢に対する実際の姿勢の傾斜角度)に基づいてオフセット値VOFFSETを決定する(ステップS105)。ここで、二足歩行におけるロボット10の理想的な姿勢は、例えば、本体部102が水平になるような姿勢でありうる。
上記のステップS104の時点で、CPU111は、オフセット値VOFFSETを適用せずに、変換関数f-1(V)を用いて出力電圧Vから変換された回転角度θの推定値に従ってロボット10の二足歩行の動作を制御している。ここで、実際の回転角度θと上記の推定値との間に差分がある場合、制御の結果、すなわちロボット10の実際の姿勢と理想的な姿勢との間にも、回転角度θの差分に対応する差分が生じる。そこで、ステップS105では、CPU111が、ロボット10の実際の姿勢と理想的な姿勢との差分に基づいてオフセット値VOFFSETを決定する。上記の場合において実際に発生している回転角度θと認識結果との差分を補償し、上記のようなCPU111の制御によってロボット10が適切な姿勢を保つことを可能にする。具体的には、例えば、CPU111は、適切な姿勢に対する実際の姿勢の傾きを脚部105L,Rの関節部における回転(ピッチ回転、ロール回転、およびヨー回転)に変換することによって、それぞれの関節部の回転角度θのためのオフセット値VOFFSETを算出する。
上記のステップS105でオフセット値VOFFSETが算出された場合、および上記のステップS103でオフセット値VOFFSETが既に設定されていた場合、CPU111は、出力電圧Vを回転角度θの推定値に変換するにあたり、オフセット値VOFFSETを適用する(ステップS106)。具体的には、CPU111は、変換関数f-1(V)にオフセット値VOFFSETを適用して関数f-1(V+VOFFSETとした上で、出力電圧Vを回転角度θの推定値に変換する。これによって、回転角度θの推定値が実際の回転角度θに近づき、CPU111はロボット10の二足歩行の動作をより適切に制御することができる。
一方、上記のステップS102において、接地確認センサ126L,126Rが、ロボット10が片脚支持の状態ではない、すなわち両脚支持の状態であることを検出した場合、CPU111は、オフセット値VOFFSETを適用することなく、変換関数f-1(V)に従って出力電圧Vを回転角度θに変換する(ステップS107)。以下、CPU111がロボット10の二足歩行動作を終了させるまで(ステップS108)、上記の処理が繰り返される。
以上で説明したような本実施形態の処理では、オフセット値VOFFSETを適用することによって図11に示した差分VDIFFの影響を低減または除去した回転角度θの推定値を得ることが可能になる。また、最初にオフセット値VOFFSETを設定するときにIMU125の検出結果を参照するものの、それ以降はポテンショメータ155の出力電圧Vに基づく回転角度θの推定値と理想値との差分を補償する比較的単純な制御になるため、CPU111の処理負荷が大きく低減される。
また、上記ではオフセット値VOFFSETの設定手順が最初の二足歩行動作のときに実行される例について説明したが、CPU111は、オフセット値VOFFSETの設定手順を定期的に実行することによって、オフセット値VOFFSETを所定の期間ごとに更新してもよい。これによって、例えば、ポテンショメータ155または周辺環境の経年変化によって関数f(θ)が変化した場合にも、そのような変化に対応したオフセット値VOFFSETを設定することができる。オフセット値VOFFSETの設定手順は、例えばポテンショメータ155のキャリブレーションを再実行して関数f(θ)を再定義する手順に比べて容易であり、またロボット10の通常の動作の中で実行できる。従って、例えば、ロボット10がエンドユーザの手元で長期間にわたって使用されるような場合に、メンテナンスの手間を増やすことなくロボット10の正確な動作を維持できる。
(複数のオフセット値の選択的な適用)
図14は、本発明の一実施形態においてポテンショメータのキャリブレーション結果に複数のオフセット値を選択的に適用する例について説明するためのグラフである。図14のグラフには、関数f(θ)の値に第1のオフセット値VOFFSET1を加えた関数f(θ)に加えて、関数f(θ)の値に第2のオフセット値VOFFSET2を加えた関数f(θ)が示されている。ここで、第1のオフセット値VOFFSET1は、上記で図12に示されたオフセット値VOFFSETと同様に、回転角度θと回転角度θとの間の範囲において関数f(θ)と関数f(θ)との差分を補償する。一方、第2のオフセット値VOFFSET2は、上記とは異なる回転角度θと回転角度θとの間の範囲において関数f(θ)と関数f(θ)との差分を補償する。
例えば、回転角度θと回転角度θとの間の範囲が、回転角度θと回転角度θとの間の範囲とは別の、ロボット10の動作におけるクリティカルな場面での回転角度θの範囲である場合、第2のオフセット値VOFFSET2の適用によって、この範囲において変換関数f-1(V)を用いた場合の回転角度θの推定値と実際の回転角度θとの差分が補償される結果、制御装置110がこの範囲において正確な回転角度θを認識し、ロボット10の動作をより適切に制御することができる。
具体的には、例えば、回転角度θと回転角度θとの間の範囲はロボット10の第1の動作におけるクリティカルな場面、例えば二足歩行における片脚支持の場面での回転角度θの範囲であり、回転角度θと回転角度θとの間の範囲はロボット10の第2の動作におけるクリティカルな場面、例えばロボット10が着座または転倒した状態からの起き上がりの場面での回転角度θの範囲でありうる。上述のように、本実施形態において、CPU111は、ROM113または外部メモリ114に格納された制御パターンから決定された動作に対応するパターンを選択し、選択されたパターンに従ってロボット10の制御を実行するため、上記の例において、第1の動作である二足歩行と第2の動作である起き上がりとを選択中の制御パターンに基づいて識別することができる。
ここで、第1のオフセット値VOFFSET1または第2のオフセット値VOFFSET2の適用にあたって、CPU111は、回転角度θの特定の範囲(具体的には、第1のオフセット値VOFFSET1の場合には回転角度θと回転角度θとの間の範囲、第2のオフセット値VOFFSET2の場合には回転角度θと回転角度θとの間の範囲)において限定的にオフセット値を適用してもよいし、あるいは図14に示されるように、特定の制御パターン(上記の具体的な例でいえば、二足歩行のパターンおよび起き上がりのパターン)が選択された場合には回転角度θの全範囲において第1のオフセット値VOFFSET1または第2のオフセット値VOFFSET2を適用してもよい。
図15は、本発明の一実施形態において複数のオフセット値を選択的に適用するための具体的な手順の例を示すフローチャートである。なお、図示された処理において、二足歩行用の第1のオフセット値VOFFSET1、および起き上がり用の第2のオフセット値VOFFSET2は、それぞれについて上記で図13に例示したような設定手順が実行されることによって予め決定され、ROM113または外部メモリ114に格納されているものとする。また、それぞれのオフセット値を適用した上で関節部130の回転角度θを認識する処理も、図13に例にした処理と同様であるものとする。
まず、ロボット10の制御パターンとして二足歩行のパターンが選択されている場合(ステップS111)、CPU111は、第1のオフセット値VOFFSET1を適用する(ステップS112)。これによって、ロボット10の二足歩行の動作の間、CPU111は第1のオフセット値VOFFSET1を適用した関数f(θ)に従ってポテンショメータ155の出力電圧Vから回転角度θを認識する。
一方、ロボット10の制御パターンとして起き上がりのパターンが選択されている場合(ステップS113)、CPU111は、第2のオフセット値VOFFSET2を適用する(ステップS114)。これによって、ロボット10の起き上がりの動作の間、CPU111は第2のオフセット値VOFFSET2を適用した関数f(θ)に従ってポテンショメータ155の出力電圧Vから回転角度θを認識する。
上記のステップS111,S113の判定の結果、ロボット10の制御パターンとして二足歩行のパターンも起き上がりのパターンも選択されていなかった場合、CPU111は、オフセット値を適用しない関数f(θ)に従ってポテンショメータ155の出力電圧Vから回転角度θを認識する。
以上で説明したような処理では、複数のオフセット値を選択的に適用することによって、ロボット10の複数の動作におけるクリティカルな場面において、CPU111が回転角度θを正確に認識し、回転角度の理想値と実際に発生している回転角度θとの差分を補償する比較的単純な制御でロボット10の動作を適切に制御することが可能になる。
なお、ロボット10の動作について、上記の説明では二足歩行の動作と、ロボット10が着座または転倒した状態からの起き上がりの動作とを例示したが、このような例には限られない。また、それぞれの動作におけるクリティカルな場面も、上記の説明における例には限られない。例えば、二足歩行におけるクリティカルな場面は、ZMPが安定領域の境界線上にある場面として定義されてもよい。また、上記の例は主に脚部105L,105Rおよび足部106L,106Rの関節部における回転角度がロボット10の動作の結果に影響を与える例であるが、腕部103L,103Rおよび手部104L,104Rの関節部における回転角度がロボット10の動作の結果に影響を与える場合もありうる。例えば、大きさが既知の物体を把持する動作では、把持する場面で回転角度θが正確に制御されることによって、物体に及ぼす力を必要最低限にして把持することができる。また、ロボット10がプログラムされた任意のモーションを再生するときの動作では、例えば両腕を交差させるなど、ロボット10の部分同士が互いに干渉する可能性がある場面で回転角度θが正確に制御されることによって、干渉を起こさずにモーションを再生することが可能になる。
また、上記で図15を参照して説明された例では、ロボット10の動作が第1の動作(二足歩行)と第2の動作(起き上がり)とを含み、オフセット値が第1の動作におけるクリティカルな場面に対応する第1のオフセット値(VOFFSET1)と第2の動作におけるクリティカルな場面に対応する第2のオフセット値(VOFFSET2)とを含んでいたが、ロボット10の動作および動作におけるクリティカルな場面とオフセット値との関係はこのような例には限られない。例えば、ロボット10の単一の動作において、第1のクリティカルな場面と第2のクリティカルな場面とが存在し、それぞれのクリティカルな場面に対応する第1のオフセット値および第2のオフセット値が設定されてもよい。
また、上記では、ロボット10の関節部130における回転角度θを検出するセンサであるポテンショメータ155のキャリブレーションの結果に対してオフセット値VOFFSETを適用する例について説明したが、同様の構成をロボット10の他の状態量を検出するセンサに適用してもよい。例えば、図11を参照して説明したようにセンサが検出する状態量とセンサの検出値との関係が必ずしも線形ではなく、従って検出値を状態量の推定値に変換するためにキャリブレーションが必要になる各種のセンサについて、例えばロボット10の動作で発生するクリティカルな場面における推定値と実際の値との差分を補償するように設定されたオフセット値を適用することは有用でありうる。
以上、本発明の例示的な実施形態について説明した。なお、上記で説明した実施形態の構成は、互いに独立して、または組み合わせて実施することが可能である。具体的には、例えば、図7を参照して説明したような関節構造は、図12を参照して説明したオフセット値の適用とは独立して実施することが可能である。関節構造の例でも、図8Aおよび図8Bに示したようなロボット10の脚部105L,105Rにおける適用と、図9Aおよび図9Bに示したようなロボット10の腕部103L,103Rにおける適用とは、その両方が実施されてもよいし、いずれか一方が実施されてもよい。
また、上記の説明では、ロボット10の関節部130について総称的に、または一部の関節部(例えば、股のロール関節部134L_R)を例示して説明したが、ロボット10の動作、およびその動作を実現するための制御に応じて、図1を参照して説明したようなロボット10のそれぞれの関節部において、説明されたような構造、または制御を適用することができる。また、図1に示したロボット10の関節構成は一例であり、他にも様々な関節構成が可能である。また、本発明の他の実施形態に係るロボットは図1に示したロボット10のような人型のロボットには限られず、関節部を有し、当該関節部がバックラッシュの影響を受ける、関節部の制御によって実現される動作においてクリティカルな場面が存在するような、様々な種類のロボットでありうる。
以上、添付図面を参照しながら本発明のいくつかの実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
10…ロボット、101…頭部、102…本体部、103L,103R…腕部、104L,104R…手部、105L,105R…脚部、106L,106R…足部、110…制御装置、111…CPU、113…ROM、114…外部メモリ、115…バスインターフェース、116…変換関数、117…オフセット値、130…関節部、130A…第1の部分、130B…第2の部分、140A…本体側リンク、140B…末梢側リンク、150…モータ、151…サーボ回路、152…ドライバ、153…エンコーダ、154…駆動力伝達機構、155…ポテンショメータ、156…A/D変換回路、160…関節構造、161,161A…テンションスプリング、162A…連結部材、163B…ソレノイドアクチュエータ。

Claims (12)

  1. ロボットの制御装置であって、
    前記ロボットの第1の状態量を検出する第1のセンサの検出値を示す信号を取得する機能と、
    前記第1のセンサの検出値を変換関数に従って前記第1の状態量の推定値に変換するにあたり、前記第1の状態量とは異なる前記ロボットの第2の状態量を検出する第2のセンサの検出値、または前記制御装置が選択している前記ロボットの制御パターンに基づいて特定される所定の場面において限定的に、前記推定値が実際の前記第1の状態量に近づくように設定されたオフセット値を前記第1のセンサの検出値加算する機能と
    を実現するプロセッサを備える、制御装置。
  2. 前記ロボットの動作は、第1の動作と第2の動作とを含み、
    前記オフセット値は、前記第1の動作における前記所定の場面において前記第1のセンサの検出値加算される第1のオフセット値と、前記第2の動作における前記所定の場面において前記第1のセンサの検出値加算される第2のオフセット値とを含む、請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記所定の場面は、第1の場面と第2の場面とを含み、
    前記オフセット値は、前記第1の場面において前記第1のセンサの検出値加算される第1のオフセット値と、前記第2の場面において前記第1のセンサの検出値加算される第2のオフセット値とを含む、請求項1に記載の制御装置。
  4. 前記プロセッサは、前記オフセット値の設定手順を実行する機能をさらに実現し、
    前記設定手順は、
    前記第1のセンサの検出値に前記オフセット値を加算せずに変換された前記推定値に従って前記ロボットの動作を制御する第1の手順と、
    前記第2のセンサによって検出される前記第1の手順における制御の結果と、理想的な結果との差分に基づいて前記オフセット値を決定する第2の手順と
    を含む、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の制御装置。
  5. 前記第2のセンサは、前記ロボットが備える慣性計測装置を含み、
    前記制御の結果は、前記慣性計測装置によって検出された前記ロボットの姿勢である、
    請求項4に記載の制御装置。
  6. 前記プロセッサは、前記設定手順を定期的に実行する、請求項4または請求項5に記載の制御装置。
  7. 前記ロボットの動作は、二足歩行を含む、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の制御装置。
  8. 前記所定の場面は、前記二足歩行において前記ロボットが片脚支持される場面を含む、請求項7に記載の制御装置。
  9. 前記第1の状態量は、前記ロボットの関節部の回転角度を含む、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の制御装置。
  10. 前記第1のセンサは、前記関節部に取り付けられたポテンショメータを含む、請求項9に記載の制御装置。
  11. ロボットの制御方法であって、
    前記ロボットの第1の状態量を検出する第1のセンサの検出値を示す信号を取得するステップと、
    前記ロボットが備えるプロセッサが、前記第1のセンサの検出値を変換関数に従って前記第1の状態量の推定値に変換するにあたり、前記第1の状態量とは異なる前記ロボットの第2の状態量を検出する第2のセンサの検出値、または前記制御方法において選択されている前記ロボットの制御パターンに基づいて特定される所定の場面において限定的に、前記推定値が実際の前記第1の状態量に近づくように設定されたオフセット値を前記第1のセンサの検出値加算するステップと
    を含む、制御方法。
  12. ロボットの制御プログラムであって、
    前記ロボットの第1の状態量を検出する第1のセンサの検出値を示す信号を取得する機能と、
    前記第1のセンサの検出値を変換関数に従って前記第1の状態量の推定値に変換するにあたり、前記第1の状態量とは異なる前記ロボットの第2の状態量を検出する第2のセンサの検出値、または前記制御プログラムにおいて選択されている前記ロボットの制御パターンに基づいて特定される所定の場面において限定的に、前記推定値が実際の前記第1の状態量に近づくように設定されたオフセット値を前記第1のセンサの検出値加算する機能と
    を前記ロボットが備えるプロセッサに実現させる、制御プログラム。
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