JP7065773B2 - デジタルフィードバック抑制回路の初期化を改良した聴覚機器 - Google Patents

デジタルフィードバック抑制回路の初期化を改良した聴覚機器 Download PDF

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Description

本発明は、例えば、特定のユーザに対する聴覚機器のフィッティング中に初期化されるパラメータを有するデジタルフィードバック抑制回路を備えた補聴器等の聴覚機器に関する。
フィードバックは、聴覚機器における周知の問題であり、フィードバックを抑制およびキャンセルするシステムが、当該技術分野において周知である(例えば、米国特許第5,619,580号明細書、米国特許第5,680,467号明細書および米国特許第6,498,858号明細書を参照されたい)。
従来より、レシーバ出力部からのフィードバック信号を抑制するために、デジタルフィードバック抑制回路が聴覚機器において用いられている。使用時に、デジタルフィードバック抑制回路は、例えばフィードバック経路をモデリングする1つ以上のデジタル適応フィルタを用いて、フィードバック信号を推定する。デジタルフィードバック抑制回路からの推定フィードバックを、マイクロホン出力信号から差し引くことで、フィードバック信号を抑制する。
フィードバック信号は、聴覚機器ハウジング外の外部信号経路に沿って、さらに、聴覚機器ハウジング内の内部信号経路に沿って、レシーバからマイクロホンに戻って伝播する可能性がある。
外部フィードバック(すなわち、聴覚機器外の経路に沿った、聴覚機器のレシーバからマイクロホンへの音の伝播)は、音響フィードバックとも称される。音響フィードバックは、例えば、聴覚機器のイヤモールドが装着者の耳に完全に適合していない場合や、例えば、換気目的でカナル(canal)もしくは開口部を含むイヤモールドの場合に発生する。いずれの例においても、音がレシーバからマイクロホンへ「漏れ」、これにより、フィードバックを引き起こす可能性がある。
内部フィードバックは、聴覚機器ハウジング内の空気を通して伝播する音によって、または、聴覚機器ハウジングおよび聴覚機器ハウジング内の構成要素の機械的振動によって引き起こされる可能性がある。機械的振動は、レシーバにより生じ、例えば(1つ以上の)レシーバ取り付け台を介して聴覚機器の他の部品に伝達される。聴覚機器によっては、レシーバは、ハウジングに柔軟性をもって取り付けられ、これにより、聴覚機器のレシーバから他の部品への振動の伝達は低減される。
国際公開第2005/081584号は、内部機械および音響フィードバック補償用と外部フィードバック補償用との、2つの個別のデジタルフィードバック抑制回路を有する聴覚機器を開示している。
外部フィードバック経路は、聴覚機器の「周囲」に延在し、それゆえ、通常は内部フィードバック経路より長く、すなわち、レシーバからマイクロホンに達する音は、内部フィードバック経路に沿って伝播するよりも、外部フィードバック経路に沿って伝播する方が、長い距離を移動しなければならない。そのため、音がレシーバから発せられると、外部フィードバック経路に沿って伝播する分の音は、内部フィードバック経路に沿って伝播する分と比較して、遅れてマイクロホンに達する。したがって、個別のデジタルフィードバック抑制回路が、第1および第2の時間窓でそれぞれ動作し、第1の時間窓の少なくとも一部が、第2の時間窓に先行することが好ましい。第1および第2の時間窓が重複するか否かは、内部フィードバック経路のインパルス応答の長さに依存する。
外部フィードバックは使用中に大きく変動する可能性があるのに対し、内部フィードバックはより安定しており、通常は製造プロセス中に対処される。
デジタルフィードバック抑制回路の正確な初期化が、聴覚機器におけるフィードバックの効果的な抑制にとって不可欠であることが知られている。そもそも適応フィルタは、フィードバック経路の変化に自動的に適応するが、適応フィルタにより対処可能なフィードバック経路変化の程度およびそれに対する正確さには限界がある。一方、デジタルフィードバック抑制回路の正確な初期化を行えば、所望の効果に近づくための適応の始点が提供されて、初期化後の動作中におけるフィードバック経路応答の高速かつ正確なモデリングおよび効果的なフィードバック抑制につながる。初期化はフィッティング時や、場合によってはユーザが聴覚機器のスイッチを入れる毎に行うことができる。
典型的には、デジタルフィードバック抑制回路は、特定のユーザに対する聴覚機器のフィッティング中に初期化される。聴覚機器はPCに接続され、プローブ信号がレシーバに送信され、プローブ信号に対する応答を含むマイクロホン出力信号に基づいて、フィードバック経路のインパルス応答が推定される。通常、プローブ信号は10秒の長さであり、信号レベルはユーザが不快に感じるほど高い。ユーザがプローブ信号に適応できるようにするために、プローブ信号は、10秒の一定の信号レベルのプローブ信号に先立って、1秒間、ゼロから対数尺度で直線的に立ち上がる。受信されたマイクロホン出力信号は、PCに送信され、各インパルス応答が計算される。次に、PCは、フィードバック経路をモデリングできるように、デジタルフィードバック抑制回路によって必要とされるパラメータ、例えば固定デジタルフィルタのフィルタ係数、および適応デジタルフィルタの初期フィルタ係数を特定する。
例えば方向性マイクロホンシステム等の、2つ以上のマイクロホンを有する聴覚機器は、同じプローブ信号を利用して別々に初期化されるマイクロホン毎に、個別のデジタルフィードバック抑制回路を含んでもよい。
聴覚機器のユーザから、初期化プロセス中の不快感や痛みについて不満の声が上がっている。
これに対し、近年では、オープンソリューション(open solution)が提供されている。「オープンソリューション」とは、聴覚機器の専門用語によると、ハウジングが外耳道における所期の動作位置に配置された場合に、外耳道を塞がないハウジングを備えた聴覚機器を指す。用語「オープンソリューション」は、外耳道壁の一部とハウジングの一部との間の通路によって、音波がハウジングの背後の鼓膜とハウジングとの間からこの通路を通ってユーザの周辺へと逃げることができるようにすることに起因して使用される。オープンソリューションを用いれば、閉塞感が低減され、好ましくはほぼなくなる。
オープンソリューションの典型例として、装着感に優れ、多数のユーザに適合する標準サイズの聴覚機器ハウジングが挙げられる。
レシーバ出力部が、外耳道の密閉によってマイクロホン入力部から分離されないことから、オープンソリューションは、長いインパルス応答を備えたフィードバック経路を伴う可能性がある。これにより、比較的開いたフィードバック経路が、長いインパルス応答を引き起こし、これにより、フィードバック経路の推定のために必要なプローブ信号期間がさらに長くなる可能性がある。
したがって、初期化プロセス中におけるユーザの不快感を低減する、デジタルフィードバック抑制回路の初期化方法を提供することが望ましい。
欧州特許第2,205,005A1号は、例えば特定のユーザに対する聴覚機具のフィッティング中に初期化されるパラメータを有するデジタルフィードバック抑制回路を備えた聴覚機具を開示する。初期化は、聴覚機具のレシーバからマイクロホンへのフィードバック経路をモデリングする方法に基づく。方法は、初期化ステップを含む。初期化ステップは、マイクロホン出力信号を記録しながら、レシーバによって出力される音響プローブ信号に変換するために、電子プローブ信号をレシーバに送るステップと、記録されたマイクロホン出力信号に基づいて、フィードバック経路の少なくとも1つのパラメータを特定するステップとを含む。プローブ信号をレシーバに送るステップは、記録されたマイクロホン出力信号に基づいて計算された第1品質パラメータの値を監視しながらプローブ信号のレベルを上昇させるステップと、特定された第1品質パラメータが所定の第1閾値に達すると、プローブ信号のレベルの上昇を止めるステップとを含む。
上記に鑑みて、新規の初期化プロセスが提供される。このプロセスでは、時間の関数としての信号レベルおよびプローブ信号の長さが、デジタルフィードバック抑制回路の適切な初期化のために必要に応じて設定される。初期化プロセスは、プローブ信号の信号レベルが低減される期間を経て完了する。すなわち、初期化プロセスは、任意でプローブ信号をオフにする、または信号レベルを不可聴レベルまで低減する前に、プローブ信号のピーク信号レベル、平均信号レベル、rms信号レベル等の元の信号レベルよりも、プローブ信号の信号レベルを低くして終了する。
プローブ信号を聴覚感知したユーザが感じる不快感は、プローブ信号の信号レベルを初期化プロセスの終盤で低減することにより軽くなる。これはノーベル経済学賞受賞者ダニエル・カーネマンにより発見されたいわゆる「ピーク・エンドの法則(peak/end rule)」、「持続期間の無視(duration neglect)」によるものである。ダニエル・カーネマン,リチャード・H.セイラー,「Anomalies:Utility Maximization and Experienced Utility」,Journal of Economic Perspectives,Vol.20,No.1(2006年冬),pp.221-234,アメリカ経済学会を参照のこと。
「持続期間の無視」とは、エピソードに対する過去の評価は、期間の長さに根本的に影響されないことである。
「ピーク・エンドの法則」とは、ピークを変えないで、苦痛の期間を延長しても、より苦痛が少ない形で期間が終われば、元の期間の場合よりも楽な経験として記憶に残ることである。
すなわち、激しい痛みを伴う第1期間の後に痛みが軽減された第2期間が続く場合の方が、第1期間のみを経験した場合、すなわち当該期間が唐突に終了した場合よりも、痛みが少ないと評価された。
この概念が、プローブ信号により引き起こされるユーザの不快感を低減する新規の初期化プロセスに利用される。
例えば、初期化プロセスは、プローブ信号の信号レベルが、元の信号レベルよりも低くなるように、現在の値から、例えば1%超、2%超、5%超、10%超、20%超、50%超等、直線的に低減する期間を経て完了してもよい。元の信号レベルとは、プローブ信号のピーク信号レベル、平均信号レベル、rms信号レベル等である。
例えば、初期化プロセスは、プローブ信号の信号レベルが、元の信号レベルよりも低くなるように、現在の値から、例えば1%超、2%超、5%超、10%超、20%超、50%超等、1回または同様の大きさで複数回段階的に低減する期間を経て完了してもよい。元の信号レベルとは、プローブ信号のピーク信号レベル、平均信号レベル、rms信号レベル等である。
例えば、初期化プロセスは、プローブ信号の信号レベルが、元の信号レベルよりも低くなるように、現在の値から、例えば1db超、2db超、3db超、4db超、5db超、6db超等、対数尺度で直線的に低減する期間を経て完了してもよい。元の信号レベルとは、プローブ信号のピーク信号レベル、平均信号レベル、rms信号レベル等である。
プローブ信号の信号レベルが低減される初期化プロセス完了期間は、デジタルフィードバック抑制回路を適切に初期化するために必要な期間の10%超、20%超、30%超、40%超、50%超、60%超であってもよい。
プローブ信号の信号レベルが低減される期間を含む初期化プロセスを終了させる前に、初期化プロセスは、デジタルフィードバック抑制回路のパラメータの初期化を完了してもよい。
プローブ信号の信号レベルが低減される期間を含む初期化プロセスを終了させる間、初期化プロセスは、デジタルフィードバック抑制回路のパラメータの初期化を継続してもよい。
初期化プロセスは、第1品質パラメータの値を監視しながら、プローブ信号を例えば対数尺度で直線的に、聞き取れないレベル、例えばゼロレベル等の低レベルから立ち上げることから始まってもよい。第1品質パラメータの値が所定の第1閾値に達すると、プローブ信号を対応する信号レベルに保ちながら第2品質パラメータの値を監視する。第2品質パラメータの値が所定の第2閾値に達すると、再びプローブ信号レベルを、例えば不可聴レベルまで低減して、例えばオフにする。
このように、新しい初期化プロセスが提供される。このプロセスでは、時間の関数としての信号レベルおよびプローブ信号の長さが、デジタルフィードバック抑制回路の適切な初期化のために必要に応じて設定される。初期化プロセスは、プローブ信号の信号レベルが低減される期間を経て完了する。すなわち、初期化プロセスは、任意でプローブ信号をオフにする、または信号レベルを不可聴レベルまで低減する前に、プローブ信号の元のピーク信号レベルよりも、プローブ信号の信号レベルを低くして終了する。
プローブ信号のレベルおよび長さは、デジタルフィードバック抑制回路の適切な初期化に必要な最低限の値に維持されてもよい。初めに、プローブ信号は、聞き取れないレベル、例えばゼロ等の低いレベルから、例えば対数尺度で直線的に立ち上がり、この間に第1品質パラメータ値が監視される。第1品質パラメータ値が所定の第1閾値に達すると、プローブ信号は、対応する信号レベルで一定に維持され、この間に第2品質パラメータ値が監視される。第2品質パラメータの値が所定の第2閾値に達すると、上述のようにプローブ信号の信号レベルを低減して初期化プロセスを完了する。
信号レベルは、例えば鼓膜の前、または、聴覚機器のマイクロホンもしくは聴覚機器の一部でない個別のマイクロホンの音響入力部において、聴覚機器が発生する音圧レベル(SPL)として定義してもよい。
音圧レベルは、基準値に対する、音のrms音圧の対数尺度であり、デシベル(dB)を単位として測定される。一般に用いられる空気中の基準音圧は20μPa(rms)であり、これは、通常、人間の可聴域の閾値と考えられている。
音圧レベルは、聴覚機器のレシーバへの電子入力信号の信号レベル、例えばrms値によって制御される。
結果として得られる音圧レベルを特定する必要はない。結果として到達した最大音圧レベルは、それぞれ第1および第2品質パラメータの第1および第2閾値の関数となる。
音圧レベルは、選択された周波数、選択された周波数の範囲、あるいは周波数の関数によって判断してもよい。あるいは、音圧レベルは、実質的にプローブ信号の周波数範囲全体によって判断してもよい。
品質パラメータの監視中に、該当する品質パラメータは、マイクロホン出力信号に基づいて繰り返し計算され、これらの品質パラメータの連続値は、関連する第1または第2閾値と比較される。
第1または第2品質パラメータの増加値は、マイクロホン出力信号における品質の向上を示してもよい。この種の品質パラメータは、低値で始まり、徐々に増加する。それぞれの第1または第2閾値は、該当する品質パラメータがそれぞれの閾値以上になったときにそれぞれ到達されるものである。
別の種の品質パラメータとして、その減少する値が、マイクロホン出力信号における品質の向上を示すものであってもよい。この種の品質パラメータは、高値で始まり、徐々に減少する。それぞれの閾値は、該当する品質パラメータが閾値以下となったときに、それぞれ到達されるものである。
例えば、第1品質パラメータは、フィードバック経路の特定されたインパルス応答における差に関連してもよい。プローブ信号の立ち上げは、特定されたインパルス応答が十分に安定したとき、すなわち、連続的に特定されたインパルス応答における差の尺度である第1品質パラメータが第1閾値以下となったときに停止してもよい。
別の例として、第1品質パラメータは、聴覚機器のマイクロホン、または、聴覚機器の一部でない外部マイクロホンにおける信号レベルに関連してもよい。例えば、第1品質パラメータは、問題のマイクロホンの電子出力信号のrms値と等しくてもよいし、またはその関数であってもよい。
したがって、聴覚機器においてレシーバからマイクロホンへのフィードバック経路をモデリングする新規の方法であって、
マイクロホン出力信号を記録しながら、レシーバによって出力される音響プローブ信号に変換するために、レシーバへ許容できる最大の信号レベルおよび長さを有する電子プローブ信号を送信するステップと、
記録されたマイクロホン出力信号に基づいて、フィードバック経路の少なくとも1つのパラメータを特定するステップと、
プローブ信号の元の信号レベルよりもプローブ信号の信号レベルを低くして送信が終了するように、プローブ信号の信号レベルを低減して送信を終了させるステップと、を備える方法が提供される。
フィードバック経路の少なくとも1つのパラメータを特定するステップは、プローブ信号の信号レベルの低減を伴う送信を終了させる前に完了させてもよい。
フィードバック経路の少なくとも1つのパラメータを特定するステップは、プローブ信号の信号レベルの低減を伴う送信を終了させる間、継続していてもよい。
プローブ信号を送信するステップは、
記録されたマイクロホン出力信号に基づいて計算される第2品質パラメータの値を監視するステップと、
特定された第2品質パラメータが所定の第2閾値に達したとき、プローブ信号のレシーバへの送信を終了させるステップと、をさらに備えていてもよい。
第1品質パラメータと第2品質パラメータとは同一であってもよい。
方法は、フィードバック経路のインパルス応答を推定するステップをさらに備えていてもよい。
第1品質パラメータおよび第2品質パラメータの少なくとも一方は、インパルス応答のパラメータであってもよい。
インパルス応答のパラメータは、
インパルス応答のヘッド部およびテール部のピーク対ピーク比と、
インパルス応答のヘッド部およびテール部の雑音対雑音比と、
インパルス応答のピーク対信号対雑音比と、からなる群から選択してもよい。
一実施形態では、デジタルフィードバック抑制回路には、固定IIRフィルタおよび適応FIRフィルタが含まれる。適応FIRフィルタ係数は、最小平均二乗誤差の最小化に基づいて更新されてもよい。また、初期化プロセス中に適応可能な適応フィルタを利用してもよい。初期化後、フィルタは、固定されたフィルタ係数で動作を継続することで、静的フィルタとして動作する。
プローブ信号は、最大周期シーケンス、例えば、反復される255サンプルの最大周期シーケンス、広帯域ノイズ信号等であってもよい。最大周期シーケンスを用いれば、定在波の発生が回避される。
プローブ信号に対する応答を含む記録されたマイクロホン出力信号は、外部コンピュータにアップロードされてもよい。この外部コンピュータは、フィードバック信号経路を推定するように構成されるとともに、例えば、固定デジタルフィルタおよび適応デジタルフィルタのフィルタ係数等の特定されたパラメータをデジタルフィードバック抑制回路に転送することによって、推定をデジタルフィードバック抑制回路に転送するように構成されている。
一実施形態では、デジタルフィードバック抑制回路には、レシーバへのプローブ信号の送信中に適応可能な適応フィルタが含まれる。一適応サイクルから次の適応サイクルへのフィルタ係数の変化が第2品質パラメータ値を構成する場合、初期化は、フィルタ係数の変化が、第2閾値を構成する所定の閾値より小さくなったときに終了してもよい。
提供される方法によれば、フィードバック経路の推定を容易にするのに十分な大きさを有するが、必要以上の大きさを有さない信号レベルまたは振幅を備えたプローブ信号を用いることによって、ユーザの不快感が低減されるか、またはなくなる。
必要なプローブ信号レベルの特定は、レシーバへのプローブ信号の送信を、低いレベル、例えば0dBSPL等の聞き取れないレベルから開始し、フィードバック経路のインパルス応答が、必要なパラメータの特定のために十分な品質と見なされるまで、プローブ信号のレベルを徐々に増加することによって実行してもよい。これは、例えば、第1品質パラメータを構成するインパルス応答の特定されたパラメータにおける変化を監視すること、および、当該変化が第1閾値より小さいときにプローブ信号のレベルの増加を停止することによって行われる。
例えば、従来の初期化プロセスおいて用いられるような標準的な初期化信号レベルおよび長さと同等の、プローブ信号の最大許容可能な信号レベルおよび長さを適用してもよい。
同様に、特定された一定レベルにおけるプローブ信号の送信を、インパルス応答判定が十分な品質であると見なされた場合に停止し、プローブ信号の長さをできるだけ短くしてもよい。
プローブ信号の特定された必要レベルは、聴覚機器のタイプおよびモデルならびにフィッティングのタイプ(オープン型/クローズ型)に応じて変化してもよい。
プローブ信号レベルの増加率および/または減衰率は、予想される必須の信号レベルと、その予想される必須の信号レベルに達するために設定される所定期間とに依存して変化してもよい。予想される信号レベルは、例えば、聴力障害のないユーザ用には85dBSPLであってもよい。85dBSPLのレベルでは、概して、正常な聴力の人は不快感を経験しない。一般的に、聴力障害を有するユーザは、102dBSPL等のはるかに高い初期化レベルを用いていることに注意されたい。レベルは、装置の出力レベルの最大値(例えば120dBSPL)に達することもあるが、レシーバのオーバードライブに起因する歪みを制限するレベルに限定される。
第1および第2品質パラメータならびにデジタルフィードバック抑制回路のパラメータの計算は、聴覚機器外部のコンピュータで実行してもよく、したがって、当該技術分野において周知のように、聴覚機器と外部コンピュータとの間に双方向データ通信リンクを確立してもよい。外部コンピュータは、マイクロホン出力信号を受信してもよく、かつ、第1品質パラメータの計算、および、恐らくは第2品質パラメータの計算に従って、例えばプローブ信号生成器による信号生成の開始および停止、プローブ信号生成器出力の電流信号レベル等の、プローブ信号生成器の制御を行ってもよい。
初期化プロセスを実行するのに必要な計算および制御は、様々な方法で外部コンピュータと聴覚機器との間で共有してもよい。例えば、初期化プロセスの全ての必要なタスクは、信号プロセッサが、対応するプログラムを実行するための十分な計算能力およびメモリを有する場合には、聴覚機器において実行してもよい。
したがって、
入力音をオーディオ信号に変換するマイクロホンと、
聴覚機器のフィードバック経路をモデリングするデジタルフィードバック抑制回路と、
オーディオ信号を処理済オーディオ信号へと処理する信号プロセッサと、
処理済オーディオ信号を音声信号に変換するために、信号プロセッサの出力部に接続されるレシーバと、
レシーバによって出力される音響プローブ信号に変換するために、レシーバへプローブ信号を生成するプローブ信号生成器と、を備える聴覚機器が提供され、
信号プロセッサは、レシーバからマイクロホンへのフィードバック経路をモデリングする方法に従って動作するようにさらに構成される。
信号プロセッサは、
マイクロホン出力信号を記録し、
記録されたマイクロホン出力信号に基づいて、デジタルフィードバック抑制回路のパラメータを特定し、
プローブ信号の信号レベルを低減して送信を完了するように構成されていてもよい。
信号プロセッサは、
記録されたマイクロホン出力信号に基づいて計算された第2品質パラメータの値を監視し、
特定された第2品質パラメータが所定の第2閾値に達すると、レシーバへのプローブ信号の送信を終了するようにさらに構成されていてもよい。
信号プロセッサは、フィードバック経路のインパルス応答を推定するようにさらに構成されていてもよい。
デジタルフィードバック抑制回路は、フィードフォワード制御回路を形成してもよい。
デジタルフィードバック抑制回路は、フィードバック制御回路を形成してもよく、したがって、
入力音をオーディオ信号に変換するマイクロホンと、
聴覚機器の外部フィードバック経路をモデリングすることによって、フィードバック補償信号を生成するデジタルフィードバック抑制回路と、
オーディオ信号からフィードバック補償信号を減算して、フィードバック補償オーディオ信号を作成する減算器と、
フィードバック補償オーディオ信号を受信するために接続され、かつ、当該補償オーディオ信号を処理するように構成される信号プロセッサと、
処理された信号を音声信号に変換するために、信号プロセッサの出力部に接続されるレシーバと、
レシーバによって出力される音響プローブ信号に変換するために、レシーバへプローブ信号を生成するプローブ信号生成器と、を備え、
信号プロセッサは、
マイクロホン出力信号を記録し、
記録されたマイクロホン出力信号に基づいて、デジタルフィードバック抑制回路のパラメータを特定するようにさらに構成された聴覚機器であって、
信号プロセッサが、
プローブ信号のレベルを増加させ、これとともに、
記録されたマイクロホン出力信号に基づいて計算された第1品質パラメータの値を監視し、
特定された第1品質パラメータが所定の第1閾値に達すると、プローブ信号のレベルを一定レベルに維持するようにさらに構成されることを特徴とする聴覚機器が提供される。
デジタルフィードバック抑制回路は、信号プロセッサに備えられていてもよい。
聴覚機器は、両耳用補聴器を含む、BTE補聴器、RIE補聴器、ITE補聴器、ITC補聴器、またはCIC補聴器等の補聴器であってもよい。
聴覚機器は、例えば、イヤハンガー、インイヤ、オンイヤ、オーバーイヤ、ビハインドネック、ヘルメット、またはヘッドガード等のヘッドセット、ヘッドホン、イヤホン、イヤディフェンダ、またはイヤマフ等であってもよい。
例えば、新たな聴覚機器は、聴力損失プロセッサを備える新たな補聴器である。当該プロセッサは、ユーザの聴力損失を補償する聴力損失補償オーディオ信号を生成するため、所定の信号処理アルゴリズムに従ってオーディオ信号を処理するように構成される。
新たな聴覚機器における信号処理を含む処理は、専用ハードウェアによって実行されてもよいし、1つの信号プロセッサで実行されてもよいし、または専用ハードウェアと1つ以上の信号プロセッサとの組合せで実行されてもよい。
本明細書で使用される場合、「プロセッサ」、「中央処理装置」、「メッセージプロセッサ」、「信号プロセッサ」、「コントローラ」、「システム」等の用語は、CPUに関連するエンティティ、ハードウェア、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせ、ソフトウェア、実行時のソフトウェアのいずれかを指すことを意図している。
例えば、「プロセッサ」、「信号プロセッサ」、「コントローラ」、「システム」等は、限定されないが、プロセッサで実行するプロセス、プロセッサ、オブジェクト、実行可能なファイル、実行のスレッドおよび/またはプログラムであってもよい。
実例として、「プロセッサ」、「中央処理装置」、「メッセージプロセッサ」、「信号プロセッサ」、「コントローラ」、「システム」等の用語は、プロセッサで動くアプリケーションおよびハードウェアプロセッサの両方を示す。1つ以上の「プロセッサ」、「中央処理装置」、「メッセージプロセッサ」、「信号プロセッサ」、「コントローラ」、「システム」等、またはこれらの任意の組み合わせは、プロセスおよび/または実行のスレッドの中に存在していてもよく、1つ以上の「プロセッサ」、「中央処理装置」、「メッセージプロセッサ」、「信号プロセッサ」、「コントローラ」、「システム」等、またはこれらの任意の組み合わせは、可能ならば他のハードウェア回路と組み合わせて、1つのハードウェアプロセッサに集中していてもよく、および/または可能ならば他のハードウェア回路と組み合わせて、2つ以上のハードウェアプロセッサに分配されていてもよい。
他の態様および特徴と、さらなる態様および特徴は、以下の実施形態の詳細な記載を読めば明らかであろう。
図面は、実施形態の設計および有用性を示し、ここで、同様の構成要素は、共通の参照番号によって称される。これらの図面は、必ずしも縮尺通りに描かれているわけではない。上に引用した利点および目的と、他の利点および目的がどのように得られるかをより良く理解するために、実施形態のさらに特定的な記載がなされ、添付の図面に示される。これらの図面は、単に典型的な実施形態を示すものであり、したがって、その範囲を限定するものと考えるべきではない。
1つのフィードバック補償フィルタを備えた典型的な聴覚機器システムを表すブロック図である。 内部および外部フィードバック補償フィルタの両方を備えた聴覚機器システムのブロック図である。 時間の関数としての先行技術のプローブ信号レベルのプロットである。 新規の方法によるプローブ信号と先行技術のプローブ信号のプロットを表す図である。 新規の方法によるプローブ信号と先行技術のプローブ信号のプロットを表す図である。 本方法の動作原理を概略的に示すブロック図である。
添付の特許請求の範囲に係る新規な聴覚機器の種々の具体例を、新規な聴覚機器および方法の種々の実施形態が示された添付の図面を参照しつつ、本明細書で以下にさらに完全に記載する。しかし、添付の特許請求の範囲に係る新規な聴覚機器は、異なる形態で具現化されてもよく、本明細書に示す実施形態に限定するものと解釈すべきではない。これに加え、図示されている実施形態は、示されている全ての態様または利点を有する必要はない。特定の実施形態と関連して記載される態様または利点は、必ずしもその実施形態に限定されず、図示されていない場合であっても、またはそのように明確に記載されていない場合であっても、任意の他の実施形態で実施することができる。添付の図面は、模式図であり、明確さのために単純化されていることも注記しておくべきであり、これらは、単に、新規な聴覚機器の理解に必須な詳細を示すものであるが、他の詳細は省かれている。
本明細書で使用される場合、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」、「その(the)」は、本文中で他の意味であると明確に示されていない限り、1つまたはそれ以上を指す。
図1は、フィードバック補償フィルタ106を備えた従来の(先行技術の)聴覚機器100のブロック図である。聴覚機器100は、入力音を受信し、それをオーディオ信号に変換するためのマイクロホン101を備える。聴覚機器100が補聴器の場合、レシーバ102は、例えばユーザの聴力損失を補償するように修正された、聴覚機器プロセッサ103からの出力を、出力音に変換する。したがって、聴覚機器プロセッサ103は、増幅器、コンプレッサおよび雑音低減システム等の要素を含んでいてもよい。
レシーバ102とマイクロホン101との間の破線は、フィードバック経路104を示す。レシーバ102からの音は、マイクロホン101へのフィードバック経路に沿って伝播し得る。これは、ホイッスリング等の周知のフィードバック問題につながる可能性がある。
(フィードバック補償のない)聴覚機器100の(周波数依存)利得応答(または伝達関数)H(ω)は、以下の式によって求められる。式中、ωは、(角)周波数を表し、F(ω)は、フィードバック経路104の利得関数であり、A(ω)は、聴覚機器プロセッサ103によって提供される利得関数である。
Figure 0007065773000001
フィードバック補償フィルタ106が有効化されると、フィードバック補償フィルタ106は減算ユニット105に補償信号を供給する。したがって、聴覚機器プロセッサ103による処理の前に、補償信号は、マイクロホン101によって供給されるオーディオ信号から減算される。これにより、伝達関数は、以下のようになる。式中、F’(ω)は、補償フィルタ106の利得関数である。したがって、F’(ω)が、フィードバック経路の真の利得関数F(ω)をより正確に評価するほど、H(ω)は、所望の利得関数A(ω)に近くなる。
Figure 0007065773000002
前述のように、フィードバック経路104は、通常、内部および外部フィードバック経路の組み合わせである。
図2は、聴覚機器ハウジング内の内部機械および音響フィードバックを補償するとともに、外部フィードバックを補償するために、それぞれ個別のデジタルフィードバック抑制回路を備えた聴覚機器を示す。
ここでも、聴覚機器200は、マイクロホン201、レシーバ202および聴覚機器プロセッサ203を備えている。レシーバ202とマイクロホン201との間の破線は、内部フィードバック経路204aを示す。さらに、レシーバ202とマイクロホン201との間の外部フィードバック経路204bが(同様に破線で)示されている。内部フィードバック経路204aには、レシーバ202とマイクロホン201との間の音響接続、機械接続、または音響接続と機械接続の両方の組み合わせが含まれる。外部フィードバック経路204bは、(主として)レシーバ202とマイクロホン201との間の音響接続である。第1補償フィルタ206は、内部フィードバック経路204aをモデリングするように構成され、第2補償フィルタ207は、外部フィードバック経路204bをモデリングするように構成される。第1補償フィルタ206および第2補償フィルタ207は、それぞれ個別の補償信号を減算ユニット205に供給し、それによって、内部フィードバック経路204aおよび外部フィードバック経路204bの両方に沿ったフィードバックが、聴覚機器プロセッサ203において処理が行われる前に打ち消される。
聴覚機器の内部の構成要素は、経時的な音および/または振動の伝達に関する特性を実質的に変化させないため、内部補償フィルタ206は、通常は静的またはほぼ静的である内部フィードバック経路204aをモデリングする。したがって、内部補償フィルタ206は、開ループ利得測定から引き出されたフィルタ係数に基づく静的フィルタであってもよい。当該係数は、聴覚機器の製造中に得られることが好ましい。しかしながら、例えば、レシーバが固定されず、それゆえ聴覚機器ハウジング内で可動な場合等、聴覚機器によっては、内部フィードバック経路204aが、経時的に変化することがある。この場合には、内部補償フィルタは、内部フィードバック経路における変化に適応する適応フィルタを備えることが好ましい。
外部補償フィルタ207は、外部フィードバック経路204bにおける変化に適応する適応フィルタであることが好ましい。当該変化は、通常、内部フィードバック経路204aにおいて起きうる前述の変化よりはるかに頻繁に生じるため、補償フィルタ207は、内部補償フィルタ206より迅速に適応すべきである。
内部フィードバック経路204aの長さは外部フィードバック経路204bの長さより短いため、外部フィードバック経路204bのインパルス応答は、両方のフィードバック経路のインパルス応答が別々に測定される場合には、内部フィードバック経路204aのインパルス応答と比較して遅延する。外部フィードバック信号の遅延は、聴覚機器のサイズおよび形状に依存するが、通常、0.25ms(ミリ秒)以下である。典型的な遅延は、例えば、0.01ms、0.02ms、0.03ms、0.04ms、0.05ms、0.06ms、0.07ms、0.08ms、0.09ms、0.1ms、0.11ms、0.12ms、0.13ms、0.14ms、0.15ms、0.16ms、0.17ms、0.18ms、0.19ms、0.2ms、0.21ms、0.22ms、0.23ms、0.24ms等である。
内部フィードバック経路204aおよび外部フィードバック経路204bのそれぞれのインパルス応答は、信号レベルも異なる。内部フィードバック経路204aに沿った減衰は、通常、外部フィードバック経路204bに沿った減衰に達しているためである。したがって、外部フィードバック信号は、通常、内部フィードバック信号よりも強い。
要するに、内部フィードバック補償フィルタ206および外部フィードバック補償フィルタ207は、互いに少なくとも次の3つの点で異なる。
1.必要とされる適応の頻度
2.時間領域におけるインパルス応答の位置
3.インパルス応答のダイナミックレンジ
したがって、2つの補償フィルタ206、207を設けることによって、単一の適応フィルタを設ける場合と比較して、処理能力が節約される。単一フィルタの場合、より多くのフィルタ係数を必要とするからである。さらに、ダイナミックレンジにおける差異によって、精度を改善することができる。
さらに、同様の理由で、内部フィードバック補償および外部フィードバック補償のために個別の回路を設けることで改良された新規の初期化プロセスが実現される。
内部補償フィルタ206のプログラミングは、聴覚機器の製造中に行われることが好ましい。これにより、聴覚機器が組み立てられたときに、内部フィードバック経路のモデルが推定される。内部フィードバック経路204を正確に推定するために、外部フィードバック経路をブロックした聴覚機器のシステム同定を行うことが必要である。これを行う方法の一つとして、適切な音響インピーダンス、すなわち装着者の耳のインピーダンスにほぼ等しいインピーダンスをレシーバに提供するカプラ(擬似耳)に聴覚機器を配置することが挙げられる。耳あな型(ITE)聴覚機器におけるベント等、あらゆる漏洩路を塞がなくてはならない。これにより、外部フィードバック経路が全てなくなる。聴覚機器(およびカプラ)は、さらに、無響テストボックスに配置して、周囲からの音波反射および雑音を除去してもよい。次に、開ループ利得測定等のシステム同定手順を実行して、F(w)を測定する(上記数式(1)および(2)を参照されたい)。これを実行する方法の一つとして、出力部202において装置にMLSシーケンス(最大周期シーケンス)を再生させ、それを入力部201において記録することが挙げられる。記録されたフィードバック信号から、内部フィードバック経路を推定することができる。得られたモデル用のフィルタ係数は、装置に記憶され、聴覚機器の動作中に用いられる。
図3は、前部マイクロホンおよび後部マイクロホンを含む方向性マイクロホンシステムを備えた補聴器において、2つの個別のデジタルフィードバック抑制回路の初期化用に用いられる、時間の関数としての先行技術のプローブ信号レベルのプロットである。フィッティング中に、補聴器はPCに接続され、図示のプローブ信号が、補聴器のレシーバに送信される。プローブ信号に対する応答を含むマイクロホン出力信号に基づいて、前部マイクロホンおよび後部マイクロホンのフィードバック経路のインパルス応答が推定される。図示のプローブ信号は、ユーザがプローブ信号に適応できるようにするために、例えば、1秒間、ゼロレベルから一定レベルまで、対数尺度で直線的に立ち上がる。その後、プローブ信号は、10秒間一定レベルに保たれる。通常、この一定レベルは、ユーザに不快感を与える程大きい。得られた前部および後部マイクロホン出力信号はPCに送信され、それぞれのインパルス応答が計算される。次に、PCは、それぞれのデジタルフィードバック抑制回路の必要なパラメータ、例えば適応デジタルフィルタの初期フィルタ係数を特定し、これらの回路がそれぞれのフィードバック経路をモデリングできるようにする。
図4Aは、図3に示された先行技術のプローブ信号と比較された新規の方法の実施形態に従って生成されたプローブ信号のプロットを示す。
図3に示す公知の方法によると、ユーザがプローブ信号に適応可能とするため、プローブ信号は、例えばゼロレベル等の不可聴レベルのような低レベルから一定の信号レベル(b)まで、対数尺度で直線的に最初に一秒間立ち上げられる(a)。その後、信号レベルを一定の信号レベル(b)に10秒間維持し、その間に、デジタルフィードバック抑制回路の初期化が実行される。その後、プローブ信号レベルを例えば不可聴レベルまで再び低減して(c)、例えばプローブ信号をオフにする。
図示の新規の方法の実施形態でも、プローブ信号は、最初に一秒間、例えばゼロレベル等の不可聴レベルのような低レベルから一定の信号レベル(b)まで、対数尺度で直線的に立ち上げられる(a)。その後、信号レベルを一定の信号レベル(b)に10秒間維持し、その間に、デジタルフィードバック抑制回路の初期化が実行される。しかしながら、プローブ信号レベルを例えば不可聴レベルまで低減して(c)、例えばプローブ信号をオフにするのではなく、信号レベルが一定に維持されていた(b)状態のプローブ信号の信号レベルの70%と同じ信号レベルまで、5秒間プローブ信号を対数尺度で直線的に低減する(d)。最後に、プローブ信号をオフにする(e)。
このようにユーザにプローブ信号の聴覚的認識を強いる期間を延長しても、驚くべきことに、ユーザが感じる初期化プロセスの不快感が低減される。これは上述の「ピーク・エンドの法則」と「持続期間の無視」によるものであると考えられる。すなわち、ピークを変えないで、苦痛の期間を延長しても、より苦痛が少ない形で期間が終われば、元の期間の場合よりも楽な経験として記憶に残るのである。
図4Bは、欧州特許第2,205,005A1号の図4に開示される先行技術のプローブ信号と比較された新規の方法の実施形態に従って生成されたプローブ信号のプロットを示す。
欧州特許第2,205,005A1号に開示の公知の方法によると、プローブ信号は、最初に、例えばゼロレベル等の不可聴レベルのような低レベルから、対数尺度で直線的に立ち上げられる(a)。この間、第1品質パラメータの値が監視される。第1品質パラメータの値が所定の第1閾値に達すると、プローブ信号を対応する信号レベル(b)で一定に維持する。この間、第2品質パラメータの値が監視される。第2品質パラメータの値が所定の第2閾値に達すると、デジタルフィードバック抑制回路の初期化が所望の精度で実行されており、プローブ信号レベルを再度、例えば不可聴レベルまで低減して(c)、例えばプローブ信号をオフにする。
図示の新規の方法の実施形態でも、プローブ信号は、最初に、例えばゼロレベル等の不可聴レベルのような低レベルから、対数尺度で直線的に立ち上げられる(a)。この間、第1品質パラメータの値が監視される。第1品質パラメータの値が所定の第1閾値に達すると、プローブ信号を対応する信号レベル(b)で一定に維持する。この間、第2品質パラメータの値が監視される。第2品質パラメータの値が所定の第2閾値に達すると、デジタルフィードバック抑制回路の初期化が所望の精度で実行されているが、プローブ信号レベルを例えば不可聴レベルまで低減して(c)、例えばプローブ信号をオフにするのではなく、信号レベルが一定に維持されていた(b)状態のプローブ信号の信号レベルの70%と同じ信号レベルまで、プローブ信号の信号レベルが一定に維持されていた(b)時間の50%と同じ期間、プローブ信号を対数尺度で直線的に低減する(d)。最後に、プローブ信号をオフにする(e)。
このようにユーザにプローブ信号の聴覚的認識を強いる期間を延長しても、驚くべきことに、ユーザが感じる初期化プロセスの不快感が低減される。これは上述の「ピーク・エンドの法則」と「持続期間の無視」によるものであると考えられる。すなわち、ピークを変えないで、苦痛の期間を延長しても、より苦痛が少ない形で期間が終われば、元の期間の場合よりも楽な経験として記憶に残るのである。
図5は、新規の方法に従って初期化されるデジタルフィードバック抑制回路を備えた補聴器を概略的に示す。プローブ信号は、MLS信号生成器において生成され、かつ図4A、図4Bに示すような時間の関数として制御される被制御利得を備えた増幅器(ランプスケール)に出力される最大周期シーケンス(MLS)信号である。フィードバック信号は、マイクロホンによって受信されてデジタル化され、信号サンプルのブロックは、フレームアキュムレータに蓄積される。図示の例において、データブロックは、インパルス応答を抽出する処理のために、PCに転送される。PCは、受信信号とプローブ信号の相互相関を実行し、インパルス応答を特定する。あるいは、インパルス応答を、補聴器自体の信号プロセッサによって計算してもよい。次に、インパルス応答の品質が図示の例ではPCによって評価される。あるいは、補聴器の信号プロセッサによって評価される。第1品質パラメータの値が計算され、第1閾値と比較される。第1品質パラメータの値が、第1閾値に達しなかった場合には、プローブ信号レベルを増加し、第1閾値に達すると、信号レベルは一定レベルで維持され、定常状態測定段階に入る。第2品質パラメータの値が計算され、第2閾値と比較される。第2品質パラメータの値が、第2閾値に達しなかった場合には、新しいデータブロックが収集され、新しい第2品質パラメータの値が計算される。第2閾値に達すると、初期化シーケンスは終了される。図示の補聴器では、PCは、デジタルフィードバック抑制回路の対応するパラメータ値を計算し、その値を補聴器に転送する。
プローブ信号の許容できる最大の信号レベルおよび長さは、従来の初期化プロセスによる標準的な初期化信号のレベルおよび長さと等しいものとされる。
フィードバック経路のインパルス応答に基づいた品質パラメータとしては、以下のものが挙げられる。
・インパルス応答のヘッド部およびテール部のピーク対ピーク比(PPR)
・インパルス応答のヘッド部およびテール部の雑音対雑音比(NNR)
・インパルス応答のピーク対信号雑音比(PSNR)
インパルス応答は、補聴器のデジタル信号プロセッサによって抽出されてもよい。インパルス応答は、MLSシーケンスを受信応答と相互相関させることによって得てもよい。DSPは、ブロック単位で動作するが、インパルス応答を抽出することは、計算負荷の高いプロセスであり、相互相関は、単一のブロック内で完了することはできない。インパルス応答の抽出は、多数のブロックで実行される必要がある。
PPRは、インパルス応答のヘッド部におけるピークに対するテール部におけるピークの振幅の比率として定義され、dBで表される。本出願では、ヘッド部およびテール部は、それぞれ、インパルス応答の前半および後半として定義される。
NNRは、インパルス応答のヘッド部における雑音レベルに対するテール部における雑音レベルの比率として定義され、dBで表される。本出願では、ヘッド部およびテール部は、それぞれ、インパルス応答の前半および後半として定義される。雑音のレベルは、RMS値を用いて計算される。DC除去フィルタのない構成では、分散を用いて同じ結果を得ることができる。
PSNRは、信号ピークに対する二乗平均平方根(RMS)雑音の比率として定義され、dBで表される。本出願では、抽出されたインパルス応答のピーク振幅に対する、当該応答の最後の64サンプルのRMS値の比率として推定される。
図示の例において、新規の初期化プロセスは、PPRおよびNNRの両方が特定の閾値を超えたときに終了する。PSNRもまた、強固で信頼性の高い品質測定の実現に寄与し得る。
特定の特徴を示し、記載してきたが、これらの特徴は、特許請求の範囲に記載された発明を限定することを意図していないことが理解され、特許請求の範囲に記載された発明の精神および範囲から逸脱することなく種々の変更および改変が行われてもよいことが当業者には明らかであろう。したがって、明細書および図面は、限定するという観点ではなく、実例であると考えるべきである。特許請求の範囲に記載された発明は、代替例、改変および均等物を包含することを意図している。

Claims (13)

  1. 聴覚機器においてレシーバからマイクロホンへのフィードバック経路をモデリングする方法であって、
    マイクロホン出力信号を記録しながら、前記レシーバによって出力される音響プローブ信号に変換するために、前記レシーバへ許容できる最大の信号レベルおよび長さを有する電子プローブ信号を送信するステップと、
    記録された前記マイクロホン出力信号に基づいて、前記フィードバック経路の少なくとも1つのパラメータを特定するステップと、を備え、
    前記レシーバへプローブ信号を送信するステップは、前記プローブ信号の元の信号レベルよりも前記プローブ信号の信号レベルを低くして送信が終了するように、前記プローブ信号の前記信号レベルを低減して前記送信を終了させるステップを備え
    前記プローブ信号の前記信号レベルの低減を伴う前記送信を終了させる間、前記フィードバック経路の少なくとも1つのパラメータを特定するステップは継続する、方法。
  2. 前記元の信号レベルは、前記フィードバック経路の少なくとも1つのパラメータを特定するステップを実行する期間の少なくとも一部の間のプローブ信号のピーク信号レベル、平均信号レベルおよびrms信号レベルからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記プローブ信号の前記信号レベルは、前記元の信号レベルよりも低くなるように、前記信号レベルの現在の値から、1%超、2%超、5%超、10%超、20%超、および50超%からなる群から選択される値だけ、直線的に低減する、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記プローブ信号の前記信号レベルは、前記元の信号レベルよりも低くなるように、前記信号レベルの現在の値から、1%超、2%超、5%超、10%超、20%超、および50超%からなる群から選択される値だけ、1回または同様の大きさで複数回段階的に低減する、請求項1または2に記載の方法。
  5. 前記プローブ信号の前記信号レベルは、前記元の信号レベルよりも低くなるように、前記信号レベルの現在の値から、1db超、2db超、3db超、4db超、5db超、および6db超からなる群から選択される値だけ、対数尺度で直線的に低減する、請求項1または2に記載の方法。
  6. 前記プローブ信号の前記信号レベルの低減を伴う前記送信を終了させる期間は、デジタルフィードバック抑制回路を適切に初期化するために必要な期間の10%超、20%超、30%超、40%超、50%超、60%超からなる群から選択される値である、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記記録されたマイクロホン出力信号に基づいて計算される第1品質パラメータの値を監視しながら、前記プローブ信号のレベルを低レベルから上昇させるステップと、
    特定された前記第1品質パラメータが所定の第1閾値に達したとき、前記プローブ信号の前記レベルのさらなる上昇を止めるステップと、を備える、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記プローブ信号を送信するステップは、
    前記記録されたマイクロホン出力信号に基づいて計算される第2品質パラメータの値を監視するステップと、
    特定された前記第2品質パラメータが所定の第2閾値に達したとき、前記プローブ信号の前記レシーバへの送信を終了させるステップと、をさらに備える、請求項に記載の方法。
  9. 前記第1品質パラメータと前記第2品質パラメータとは同一である、請求項に記載の方法。
  10. 前記第1品質パラメータおよび前記第2品質パラメータの少なくとも一方は、前記聴覚機器の前記マイクロホンの電子出力信号の関数である、請求項又はに記載の方法。
  11. 前記フィードバック経路のインパルス応答を推定するステップをさらに備える、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 入力音をオーディオ信号に変換するマイクロホンと、
    前記聴覚機器のフィードバック経路をモデリングし、初期化されたパラメータを有するデジタルフィードバック抑制回路と、
    前記オーディオ信号を処理する信号プロセッサと、
    処理された信号を音声信号に変換するために、前記信号プロセッサの出力部に接続されるレシーバと、
    前記レシーバによって出力される音響プローブ信号に変換するために、許容できる最大の信号レベルおよび長さを有するプローブ信号を前記レシーバへ生成するプローブ信号生成器と、を備え、
    前記信号プロセッサは、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法を実行するようにさらに構成される、聴覚機器。
  13. 前記聴覚機器は、補聴器であり、
    前記補聴器は、前記補聴器のユーザの聴力損失を補償するために、前記オーディオ信号を聴力損失補償オーディオ信号へと処理する聴力損失プロセッサを備える、請求項12に記載の聴覚機器。
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