JP7065404B2 - 識別装置及び識別方法 - Google Patents

識別装置及び識別方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7065404B2
JP7065404B2 JP2018105032A JP2018105032A JP7065404B2 JP 7065404 B2 JP7065404 B2 JP 7065404B2 JP 2018105032 A JP2018105032 A JP 2018105032A JP 2018105032 A JP2018105032 A JP 2018105032A JP 7065404 B2 JP7065404 B2 JP 7065404B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
living body
signal
receiving
identification device
received
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018105032A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019093104A (ja
Inventor
武司 中山
翔一 飯塚
尚樹 本間
大 笹川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Original Assignee
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd filed Critical Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority to EP18206538.3A priority Critical patent/EP3489851B1/en
Priority to CN201811364184.4A priority patent/CN109814096B/zh
Priority to US16/196,853 priority patent/US10880301B2/en
Publication of JP2019093104A publication Critical patent/JP2019093104A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7065404B2 publication Critical patent/JP7065404B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本開示は、生体に無線信号を照射し、その反射信号を受信して生体の識別を行う識別装置及び識別方法に関する。
生体に無線信号を照射し、その反射信号を受信して生体の識別を行う技術が知られている(例えば特許文献1、2)。特許文献1には、自動車の運転者に対して電磁波を照射し、その反射波を用いて心拍及び心音信号を抽出することで、運転者個人を識別する装置が開示されている。また、特許文献2には、自動車の運転者に対し複数の送受信機を用い、被験者の心拍数を測定する方法が開示されている。
また、例えば特許文献3には、被験者に対し複数アンテナによる360度放射パターン測定装置が開示されている。
特開2015-042293号公報 特開2009-055997号公報 特開2007-325621号公報
ところで、電磁波を利用した生体識別では、教師データと被測定者を測定した測定データとを比較して生体識別を行う場合が多い。
しかしながら、教師データに被測定者のデータが含まれない場合、当該被測定者のデータに最も近い教師データを本人として認識し、他人を誤って受け入れてしまうという問題がある。
本開示は、上述の事情を鑑みてなされたもので、他人受入率(FAR:False Acceptance Rate)及び本人拒否率(FRR:False Rejection Rate)のバランスポイントである等価エラー率(EER:Equal Error Rate)を小さくすることができる識別装置及び識別方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本開示の一形態に係る識別装置は、第1生体を含む所定範囲に第1送信信号を送信するM個(Mは1以上の整数)の送信アンテナ素子と、それぞれ受信アンテナ素子を有し、前記所定範囲の周囲を囲んで配置されるN個(Nは3以上の整数)の受信部であって、前記第1生体によって前記第1送信信号が反射された反射信号を含む第1受信信号を、それぞれが当該受信アンテナ素子を用いて所定期間受信するN個の受信部と、第2生体に対して前記M個の送信アンテナ素子より送信された第2送信信号が前記第2生体によって反射された反射信号を含む第2受信信号を前記N個の受信部に予め受信させることにより得られたM×N個の第2受信信号である教師信号を記憶しているメモリと、前記教師信号と、前記N個の受信部それぞれが前記第1受信信号を受信することにより得られたM×N個の前記第1受信信号とから複数の相関係数を算出し、算出した前記複数の相関係数の最大値が閾値を上回ったか否かに応じて前記第1生体の生体認証を行い、前記第1生体の生体認証を行う場合、所定の方法で、前記第1生体と前記第2生体とが同一であると識別する回路と、を備える。
なお、これらの全般的または具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータで読み取り可能なCD-ROMなどの記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
本開示に係る識別装置によれば、生体識別の等価エラー率を小さくすることができる。
図1は、実施の形態における識別装置の構成の一例を示す構成図である。 図2は、図1に示す教師信号の一例を示す図である。 図3は、図1に示す回路の詳細構成の一例を示す構成図である。 図4は、実施の形態における識別装置の動作の一例を示すフローチャートである。 図5は、図4に示すステップS14の詳細動作を示すフローチャートである。 図6は、図4に示すステップS15の詳細動作を示すフローチャートである。 図7は、実施の形態における識別装置による認識試験に用いた環境を示す図である。 図8は、図7に示す環境において受信した受信信号より算出した伝搬チャネルの一例を示す図である。 図9は、図8に示す伝搬チャネルからDC成分を除去したDC除去チャネルの一例を示す図である。 図10は、相関係数の最大値を複数記載したグラフの一例を示す図である。 図11は、実施の形態における閾値を変更したときのFAR及びFRRをプロットした図である。
(本開示の基礎となった知見)
特許文献1及び2では、自動車の運転席に座っている人物に電磁波を照射して、その人物からの反射波を測定する。そして、測定した結果に対して演算処理を行うことにより心拍または心音の測定を行い、測定した心拍または心音の時間相関を取得することにより生体識別を実現している。しかしながら、上述したように、教師データに被測定者のデータが含まれない場合、当該被測定者のデータに最も近い教師データを本人として認識し、他人を誤って受け入れてしまうという問題がある。
ところで、このような生体識別の判定に用いる閾値をゆるくすれば、本人拒否率(FRR)は減り、他人受入率(FAR)が増えるという関係がある。一方で、当該閾値をきつくすれば、本人拒否率が増え、他人受入率は減るという関係がある。つまり、他人受入率(FAR)だけ低下させても意味がなく、本人拒否率(FRR)の低下と、他人受入率(FAR)の低下とを両立させることが必要である。換言すると、他人受入率(FAR)及び本人拒否率(FRR)が等しくなる(バランスポイントである)エラー率である等価エラー率を小さくすることが求められている。
発明者らは、この課題に対して研究を重ねた結果、生体を識別する識別装置の等価エラー率(EER)を低下させるには、次のようなことを見出した。すなわち、識別対象の生体の周囲にアンテナ素子を設置し様々な方向から送信波を送信し、かつ、様々な方向にて反射波、散乱波を受信することで生体の特徴をより多く補足した受信信号を取得する。そして、受信信号と教師データとの間の複数の相関係数を算出することで、教師データ中に測定対象の生体が有るか否かを精度よく識別できることを見出した。
より具体的には、上記目的を達成するために、本開示の一態様に係る識別装置は、第1生体を含む所定範囲に第1送信信号を送信するM個(Mは1以上の整数)の送信アンテナ素子と、それぞれ受信アンテナ素子を有し、前記所定範囲の周囲を囲んで配置されるN個(Nは3以上の整数)の受信部であって、前記第1生体によって前記第1送信信号が反射された反射信号を含む第1受信信号を、それぞれが当該受信アンテナ素子を用いて所定期間受信するN個の受信部と、第2生体に対して前記M個の送信アンテナ素子より送信された第2送信信号が前記第2生体によって反射された反射信号を含む第2受信信号を前記N個の受信部に予め受信させることにより得られたM×N個の第2受信信号である教師信号を記憶しているメモリと、前記教師信号と、前記N個の受信部それぞれが前記第1受信信号を受信することにより得られたM×N個の前記第1受信信号とから複数の相関係数を算出し、算出した前記複数の相関係数の最大値が閾値を上回ったか否かに応じて前記第1生体の生体認証を行い、前記第1生体の生体認証を行う場合、所定の方法で、前記第1生体と前記第2生体とが同一であると識別する回路と、を備える。
これによれば、第1生体の周囲に設置した受信アンテナ素子から得た測定信号である第1受信信号と教師信号とから複数の相関係数を算出することができる。そして、複数の相関係数のうちの最大値が閾値を上回ったかどうかに応じて、第1生体と教師データに含まれる第2生体とが同一であることを識別することで生体認証を行うことができる。それにより、第1生体が教師データに含まれない時に他人を本人と受け入れてしまう誤りを抑制できるので、等価エラー率(EER)を小さくすることができる。
ここで、例えば、前記回路は、算出した前記複数の相関係数の最大値が閾値を上回った場合に前記第1生体の生体認証を行い、前記複数の相関係数の最大値が前記閾値を下回った場合、前記第1生体の生体認証を行わない。
また、例えば、前記回路は、前記最大値を有する相関係数に対応する前記第1生体と前記第2生体とが同一であると識別する。
また、例えば、前記回路は、前記第1受信信号及び前記第2受信信号のうちの少なくとも前記第1受信信号は、所定の方法でDC(Direct Current)成分が除去されるとしてもよい。
これにより、受信信号から、生体の識別には不要なノイズ成分であるDC成分を抑制することができ、生体識別を効率よく行うことができる。
また、例えば、前記回路は、前記複数の相関係数として、スライディング相関演算により、前記教師信号と前記M×N個の前記第1受信信号のそれぞれとの間の複数の相関係数を算出するとしてもよい。
これによれば、スライディング相関の時間相関係数の最大値を用い生体認証を行うか判定することができる。それにより、第1生体が教師データに含まれない時に他人を本人と受け入れてしまう誤りを抑制できるので、等価エラー率(EER)を小さくすることができる。
また、例えば、前記回路は、前記複数の相関係数として、スライディング相関演算により、前記教師信号と前記M×N個の前記第1受信信号のそれぞれとの間の複数の相関係数を算出するとしてもよい。
なお、これらの全般的または具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータで読み取り可能なCD-ROMなどの記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
以下、本開示の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本開示の好ましい一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、本開示の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、より好ましい形態を構成する任意の構成要素として説明される。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
(実施の形態)
[識別装置10の構成]
図1は、実施の形態における識別装置10の構成の一例を示す構成図である。図2は、図1に示す教師信号42の一例を示す図である。図3は、図1に示す回路40の詳細構成の一例を示す構成図である。
本開示における識別装置10は、M個(Mは1以上の整数)の送信アンテナ素子と、それぞれ受信アンテナ素子を有するN個(Nは3以上の整数)の受信部と、回路40と、メモリ41とを備える。
M個の送信アンテナ素子は、生体50を含む所定範囲A1に送信信号を送信する。送信信号は、送信機等により生成されたマイクロ波などの高周波の信号である。生体50は、ヒト等である。生体50は、識別装置10の識別対象であり、生体認証が行われる生体である。所定範囲A1とは、予め定められた範囲の空間であり生体50を含む空間である。換言すると、所定範囲A1は、識別装置10が生体50を識別するために用いられる空間である。
M個の送信アンテナ素子は、例えば、測定対象の生体50である第1生体を含む所定範囲A1に第1送信信号を送信する。また、M個の送信アンテナ素子は、教師データとしての既知の生体50である第2生体を含む所定範囲A1に第2送信信号を送信する。
N個の受信部は、それぞれ受信アンテナ素子を有し、所定範囲A1の周囲を囲んで配置される。N個の受信部はそれぞれ、当該受信アンテナ素子を用いて、生体50によって送信信号が反射された反射信号を含む受信信号を所定期間受信する。例えば、N個の受信部はそれぞれ、当該受信アンテナ素子を用いて、第1生体によって第1送信信号が反射された反射信号を含む第1受信信号を所定期間受信する。また、例えば、N個の受信部はそれぞれ、当該受信アンテナ素子を用いて、第2生体によって第2送信信号が反射された反射信号を含む第2受信信号である教師信号を所定期間のK倍(Kは2以上)の期間、受信する。
本実施の形態では、識別装置10は、図1に示すように、例えば8個の送受信部30A~30Hと、回路40と、メモリ41とを備える。つまり、M個の送信アンテナ素子及びN個の受信部は、8個の送受信部30A~30Hで構成されてもよい。なお、送受信部は、8個に限らない。
[送受信部30A~30H]
本実施の形態では、8個の送受信部30A~30Hは、所定範囲A1の周囲の位置に配置され、ヒト等の生体50を含む所定範囲A1に対して送信信号を送信することで、生体50で反射された反射信号を含む受信信号を受信する。例えば、8個の送受信部30A~30Hは、それぞれが等間隔に円形に配置されてもよく、所定範囲A1の外側の位置に配置されてもよい。
図1に示すように、送受信部30A~30Hはそれぞれ、1個のアンテナ素子31A~31Hを有している。送受信部30A~30Hは、アンテナ素子31A~31Hを用いて、所定範囲A1に送信信号を送信する。より具体的には、送受信部30A~30Hは、アンテナ素子31A~31Hを用いて、ヒトなどの生体50に対して、マイクロ波を送信信号として発射する。なお、送受信部30A~30Hは、アンテナ素子31A~31Hを用いて、無変調の送信信号を送信してもよいし、変調処理が行われた送信信号を送信してもよい。変調処理が行われた送信信号を送信する場合、送受信部30A~30Hは、変調処理を行うための回路をさらに含むとしてもよい。
また、送受信部30A~30Hは、アンテナ素子31A~31Hを用いて、生体50によって送信信号が反射された信号である反射信号を含む受信信号を所定期間受信する。送受信部30A~30Hは、受信した受信信号を回路40に出力する。なお、送受信部30A~30Hのそれぞれは、受信信号を処理するための回路を含んでいてもよい。この場合、送受信部30A~30Hのそれぞれは、受信した受信信号を周波数変換し、低周波信号に変換してもよい。また、送受信部30A~30Hのそれぞれは、受信信号に復調処理を行ってもよい。そして、送受信部30A~30Hのそれぞれは、周波数変換および/または復調処理することにより得られた信号を回路40に出力する。
なお、図1に示す例では、送信部と受信部とを、それぞれ送信用と受信用とで共通の1個のアンテナ素子を持つ8個の送受信部30A~30Hで構成されるとして表現したが、これに限らない。8個の送受信部30A~30Hは、8個に限らず、N個(Nは3以上の整数)の送受信部で構成されてもよい。また、M個(Mは1以上の整数)の送信アンテナ素子を有する送信部とN個の受信アンテナ素子とを有する受信部とが別々に設けられるとしてもよい。
[メモリ41]
メモリ41は、不揮発性の記憶領域を有する補助記憶装置であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)などである。メモリ41は、例えば、識別装置10を動作させる各種処理に利用される情報を記憶している。
メモリ41は、図1に示すように、教師信号42を記憶している。この教師信号42は、所定範囲A1に居る既知の生体50である第2生体に対して予め取得された信号波形である。より具体的には、教師信号42は、第2生体に対してM個の送信アンテナ素子より送信された第2送信信号が第2生体によって反射された反射信号を含む第2受信信号をN個の受信部に予め受信させることにより得られたM×N個の第2受信信号である。ここで、教師信号42は、所定期間のK倍(Kは2以上)の期間、N個の受信部が予め第2受信信号を受信することにより得られたM×N個の第2受信信号であってもよい。
本実施の形態では、M個の送信アンテナ素子及びN個の受信部は、図1に示すように8個の送受信部30A~30Hで構成されている。この場合における教師信号42の一例について図2を用いて説明する。図2に示す教師信号42は、1個の受信部が測定期間において受信した受信信号の一例である。
図2に示す教師信号42は、所定範囲A1にいる既知の生体50(第2生体)に対して、アンテナ素子31A~31Hから送信された送信信号が当該生体50の表面によって反射された反射信号を含む受信信号を、送受信部30A~30Hが予め受信することにより得られた複数の受信信号の時間応答波形である。つまり、図2に示す教師信号42は、送受信部30A~30Hが反射信号を含む受信信号を、測定期間において、予め受信することにより得られた複数の受信信号である。ここで、測定期間は、上記の所定期間のK倍(Kは2以上)の期間である。測定期間は、例えば120〔s〕であるが、これに限らない。ヒトの心拍の周期以上であればよいので、3〔s〕でもよいし、10〔s〕でもよいし、30〔s〕でもよい。
なお、教師信号42は、複数の既知の第2生体のそれぞれについて予め取得されるとしてもよい。この場合、複数の既知の第2生体にそれぞれに対応する複数の教師信号42は、対応する第2生体を識別する識別情報と対応付けられた状態でメモリ41に記憶されればよい。
[回路40]
回路40は、識別装置10を動作させる各種処理を実行する。回路40は、例えば、制御プログラムを実行するプロセッサと、当該制御プログラムを実行するときに使用するワークエリアとして用いられる揮発性の記憶領域(主記憶装置)とにより構成される。この記憶領域は、例えば、RAM(Randdom Access Memory)である。
回路40は、N個の受信部のそれぞれから取得した第1受信信号を、記憶領域に所定期間、一時的に記憶する。回路40は、第1受信信号の位相及び振幅を当該記憶領域に所定期間、一時的に記憶してもよい。本実施の形態では、回路40は、送受信部30A~30Hのそれぞれから取得した受信信号を記憶領域に所定期間、一時的に記憶する。
なお、回路40は、識別装置10を動作させる各種処理を行うための専用回路により構成されていてもよい。つまり、回路40は、ソフトウェア処理を行う回路であってもよいし、ハードウェア処理を行う回路であってもよい。また、回路40は、不揮発性の記憶領域を有していてもよい。
続いて、回路40の機能的な構成について説明する。
回路40は、図3に示すように、DC除去部401と、相関係数算出部402と、識別判定部403と、識別部404とを有する。なお、DC除去部401は必須でない。
<DC除去部401>
DC除去部401は、所定の方法により、第1受信信号及び第2受信信号のうちの少なくとも第1受信信号のDC(Direct Current)成分を除去する。
より具体的には、まず、DC除去部401は、回路40の記憶領域に記憶している受信信号とメモリ41に記憶されている教師信号とを用いて、それぞれの伝搬チャネルH(t)を算出する。
ここで、M個の受信アンテナ素子とM個の送信アンテナ素子とで構成されるMIMO(Multiple-Input and Multiple-Output)アレーアンテナを生体50の周囲に配置した場合に得られる伝搬チャネルH(t)は、以下の(式1)で表される。
Figure 0007065404000001
(式1)において、hijはj番目の送信機からi番目の受信機の複素チャネル応答を示し、tは観測時間を示す。
次に、DC除去部401は、以下の(式2)で表される、受信信号と教師信号との伝搬チャネルから、生体50の識別に不要なノイズ成分であるDC成分を除去したDC除去チャネルを算出する。DC除去部401は、算出したDC除去チャネルをメモリ41に記憶してもよいし、回路40の記憶領域に記憶してもよい。
ここで、受信信号と教師信号とのDC除去チャネルHw/o DC(t)は、以下の(式3)及び(式4)に示されるように、伝搬チャネルの各成分から、各成分の測定時間平均で算出されるDC成分が減算されることで算出される。
Figure 0007065404000002
Figure 0007065404000003
Figure 0007065404000004
ここで、Nはスナップショット数を示し、Fはサンプリング周波数を示し、Tは測定時間を示す。
なお、DC成分の除去方法は、(式3)の右辺で表される方法に限らない。例えば、生体50の居ない無人の所定範囲A1において得た伝搬チャネルを減算することでDC成分を除去してもよい。
<相関係数算出部402>
相関係数算出部402は、メモリ41に記憶されている教師信号42と、回路40の記憶領域に記憶している複数の受信信号とを比較することで、複数の相関係数を算出する。より具体的には、相関係数算出部402は、教師信号と、N個の受信部それぞれが第1受信信号を受信することにより得られたM×N個の第1受信信号とから、複数の相関係数を算出する。
ここで、複数の相関係数は、スライディング相関演算により算出されてもよい。すなわち、相関係数算出部402は、複数の相関係数として、スライディング相関演算により、教師信号とM×N個の第1受信信号のそれぞれとの間の複数の相関係数を算出してもよい。なお、スライディング相関演算とは、観測した受信信号をスライドさせながら教師信号と比較することで、2つの信号の相関が一番高くなる時間関係を見つけることができる演算である。
また、相関係数算出部402は、DC除去部401が複数の受信信号及び教師信号のDC除去チャネルを算出し、メモリ41または回路40の記憶領域に記憶している場合、複数の受信信号及び教師信号42のDC除去チャネルを用いて複数の相関係数を算出すればよい。そして、複数の相関係数は、スライディング相関演算により算出されてもよい。換言すると、相関係数算出部402は、教師信号42及び複数の受信信号のDC除去チャネルを用いて、スライディング相関演算により、それぞれとの間の複数の相関係数を算出してもよい。
ここで、複数の相関係数を算出する方法の一例について説明する。
(式1)を用い、スナップショット数をNとしたときに、第1生体を含む所定範囲A1に対して得られる測定チャネルを識別用チャネルH(t)とする。また、登録者数をS、スナップショット数をNとして、同様に(式1)を用いて予め測定されたq番目の登録者のデータベースチャネルをH(t、q)と定義する。なお、H(t、q)は、教師信号に含まれるq番目の第2生体を含む所定範囲A1に対して得られる測定チャネルに該当する。
このとき、識別用チャネルを得るための測定時間を短くするため、スナップショット数NとNの関係が、(式5)に示す関係となるように設定する。そして、スライディング相関の時間窓の長さをNとする。
Figure 0007065404000005
また、時間窓を合わせた識別用チャネル及びデータベースチャネルに関して、(式2)を用いてDC成分を除外したものを、HTW/o DC(t)及びHDW/oDC(t、q)とする。これらを用いて、スライディング相関を用いた評価関数ρ(p、q)は、(式6)及び(式7)で表される相関係数を求める演算により算出される。(式6)及び(式7)において、pはスライディング相関を計算するためのループ数を示す。
Figure 0007065404000006
Figure 0007065404000007
なお、スライディング相関を用いた評価関数ρ(p、q)は、上記(式6)及び(式7)で表される場合に限らず、例えば、(式8)で表されてもよい。また、スライディング相関を用いた評価関数ρ(p、q)は、(式8)からトライアル数rを除外した(式9)または(式10)で表されてもよい。(式9)では、時間相関の期待値で相関が演算される。(式10)では、最も大きな時間相関をもつアンテナの組み合わせで相関が演算、すなわち、MIMOの組み合わせの中から相関の高い組み合わせを選択して相関が演算される。
Figure 0007065404000008
Figure 0007065404000009
Figure 0007065404000010
<識別判定部403>
識別判定部403は、算出した複数の相関係数の最大値が閾値を上回ったか否かに応じて第1生体の生体認証を行う。例えば、識別判定部403は、算出した複数の相関係数の最大値が閾値を上回った場合に第1生体の生体認証を行い、複数の相関係数の最大値が閾値を下回った場合、第1生体の生体認証を行わないとすればよい。
本実施の形態では、識別判定部403は、相関係数算出部402により算出された複数の相関係数の最大値と、所定の方法で入力された例えば0.6などの閾値と比較する。例えば識別判定部403は、当該相関係数の最大値が閾値以上の場合、第1生体の生体認証として識別部404にて第1生体の識別を行う。一方で、識別判定部403は、当該相関係数の最大値が閾値未満の場合、第1生体は教師信号において該当者無しとし、第1生体の生体認証を行わずに識別処理を終了する。なお、識別判定部403は、例えば(式6)に示される評価関数ρ(p、q)から抽出した最大評価関数ρmax(p、q)と閾値とを比較し、閾値を上回ったか否かに応じて第1生体の生体認証を行う。
<識別部404>
識別部404は、第1生体の生体認証を行う場合、所定の方法で、第1生体と第2生体とが同一であると識別する。より具体的には、識別部404は、最大値を有する相関係数に対応する第1生体と第2生体とが同一であると識別する。
本実施の形態では、識別部404は、識別判定部403により、当該相関係数の最大値が閾値以上であると判定された場合、当該相関係数の最大値を得た生体50を教師データに含まれる既知の生体50と同一であると識別する。つまり、識別部404は、抽出した最大評価関数ρmax(p、q)をとった登録者q(第2生体)が、生体認証の対象であった第1生体であると分類することで、登録者qと第1生体とが同一であると識別する。
このようにして、図1に示す識別装置10は、送受信部30A~30Hで受信された受信信号を、回路40で処理することで、生体50を識別することができる。
[識別装置10の動作]
次に、以上のように構成された識別装置10の動作について説明する。図4は、実施の形態における識別装置10の動作の一例を示すフローチャートである。図5は、図4に示すステップS14の詳細動作を示すフローチャートである。図6は、図4に示すステップS15の詳細動作を示すフローチャートである。
まず、識別装置10は、M個の送信信号を送信し、N個の受信信号を受信する(S11)。より具体的には、識別装置10は、M個の送信アンテナ素子を用いて、第1生体を含む所定範囲A1に第1送信信号を送信する。そして、識別装置10は、N個の受信部のそれぞれが、当該受信アンテナ素子を用いて、第1生体によって第1送信信号が反射された反射信号を含む第1受信信号を所定期間受信する。本実施の形態では、送受信部30A~30Hは、アンテナ素子31A~31Hに、識別対象の生体50である第1生体を所定範囲A1内に配置した状態で、所定範囲A1へ送信信号を送信させる。そして、送受信部30A~30Hは、アンテナ素子31A~31Hを用いて、第1生体によって第1送信信号が反射された反射信号を含む第1受信信号を所定期間受信する。
ここで、図7は、実施の形態における識別装置10による識別試験に用いた環境を示す図である。図8は、図7に示す環境において受信した受信信号より算出した伝搬チャネルの一例を示す図である。
図7に示すように、本識別試験では、送受信部30A~30Hに相当する8台の送受信機を用いている。8台の送受信機は、被験者50aを中心として0.5mの半径で、かつ、45度間隔で円形に並べて配置されている。被験者50aは、識別試験において識別対象の生体50すなわち第1生体に相当する。また、アンテナ素子31A~31Hに相当する受信アンテナ素子及び送信アンテナ素子として1素子の方形パッチアンテナを用いている。より具体的には、8台の送受信機が有する8個の受信アンテナ素子は、それぞれ方形パッチアンテナであり、床面から0.9mの高さに設置されている。8台の送受信機が有する8個の送信アンテナ素子は、対応する受信アンテナ素子のマイクロ波の1波長真上に配置されている。
なお、図8に示すように、伝搬チャネルの成分h11および成分h88が他の成分に比べて周期的で大きな変動を示しており、同様の波形となっていることが分かる。成分h11は被験者50aの正面にある受信アンテナ素子のチャネル応答であり、成分h88は被験者50aから見て右前方にある受信アンテナ素子のチャネル応答である。
その他の成分は、被験者50aの背面または側面にある受信アンテナ素子のチャネル応答である。つまり、生体の背面及び側面の変動は小さいことが分かる。これは生体活動による変動は生体の胸部及び/または腹部で起こるためと考えられる。
次に、識別装置10は、ステップS11で取得した複数の受信信号と、メモリ41に記憶されている教師信号42からDC成分を除去する(S12)。より具体的には、まず、識別装置10は、既知の生体50である第2生体に対してM個の送信アンテナ素子より送信された第2送信信号が第2生体によって反射された反射信号をN個の受信部が予め受信することにより得られたM×N個の第2受信信号である教師信号42をメモリ41から読み出す。そして、識別装置10は、ステップS11で取得した第1受信信号と、メモリ41から読み出した教師信号からDC成分を除去する。本実施の形態では、回路40は、教師信号42をメモリ41から読み出し、教師信号42とステップS11で取得した受信信号を用いて、それぞれのDC除去チャネルを算出する。
図9は、図8に示す伝搬チャネルからDC成分を除去したDC除去チャネルの一例を示す図である。図9には、一例として伝搬チャネルの成分h11、成分h88および成分h77からDC成分を除去したDC除去チャネルの成分h11、成分h88および成分h77が示されている。図8に示されるように、被験者50aの位置により伝搬チャネルのDC成分が異なっているので、伝搬チャネルの成分波形の縦軸(つまり強度)方向の位置が異なっている。このようにDC成分が異なっている伝搬チャネルの成分を用いて識別処理を行うと、識別精度が劣化する。一方、図9では、伝搬チャネルのDC成分が除去されており、伝搬チャネルの成分波形の縦軸(つまり強度)方向の位置がそろっている。つまり、DC成分が除去された伝搬チャネルの成分を用いて識別処理を行った場合、識別精度が向上する。
次に、識別装置10は、ステップS12でDC成分を除去した複数の受信信号と、教師信号42とを用いて、複数の相関係数を算出する(S13)。より具体的には、識別装置10は、所定の方法でDC成分が除去された教師信号と、N個の受信部それぞれにおいて受信され、かつ所定の方法でDC成分が除去されたM×N個の第1受信信号とから複数の相関係数を算出する。本実施の形態では、回路40は、ステップS12で算出したそれぞれのDC除去チャネルから複数の相関係数を算出する。なお、複数の相関係数の算出方法の詳細は、(式1)~(式10)を用いて説明した通りであるので説明を省略する。
次に、識別装置10は、第1生体の生体認証を行うか否かを判定する(S14)。より具体的には、識別装置10は、複数の相関係数の最大値が閾値を上回ったか否かに応じて第1生体の生体認証を行うか否かを判定する。
より詳細には、図5に示すように、まず、回路40は、ステップS13で算出した複数の相関係数の最大値を算出する(S141)。次いで、回路40は、当該相関係数の最大値と、例えば0.6などの閾値とを比較し、当該相関係数の最大値が閾値以上であるかを判定する(S142)。ステップS142において、当該相関係数の最大値が閾値以上である場合(S142でYes)、回路40は、該当者有と判定し(S143)、ステップS15に進む。一方、ステップS142において、当該相関係数の最大値が閾値より小さい場合(S142でNo)、回路40は、該当者無と判定し(S144)、識別装置10の動作を終了する。なお、識別装置10は、該当者無と判定した場合、識別対象の生体50すなわち第1生体は、教師信号に含まれる既知の生体50ではないと判定し、生体認証を拒否する応答を返してもよい。
図10は、相関係数の最大値を複数記載したグラフの一例を示す図である。図10は、例えば(式6)に示されるスライディング相関を用いた評価関数ρ(p、q)の最大評価関数ρmax(p、q)を示す図の一例である。図10では、教師データに含まれる複数の第2生体と、識別対象の生体50である第1生体とのスライディング相関が示されている。図10において、最もピークの高い実線で示される相関係数は第1生体と一致する第2生体があることを示している。2番目にピークの高い破線で示される相関係数は第1生体とよく似た特徴を持つ他人を示す第2生体があることを示している。3番目以降のピークをもつ相関係数は第1生体と異なる特徴を持つ他人を示す第2生体があることを示している。
図11は、実施の形態における閾値を変更したときのFAR及びFRRをプロットした図である。図11には、識別装置10により算出した複数の相関係数と、変更した閾値とを用いて生体認証した場合の他人受入率(FAR)及び本人拒絶率(FRR:False Rejection Rate)が示されている。図11に示すように、閾値が大きくなるにつれて他人受入率(FAR)が低下するのと同時に、本人拒絶率(FRR)が上がるのがわかる。つまり、図11に示すように、閾値を0.6ではなく0.7などと大きくすると、他人受入率(FAR)はさらに低下するが、本人拒絶率(FRR)も上がってしまうのがわかる。なお、本実施の形態では閾値を0.6として説明したが、この閾値は適用先の要件に合わせて適宜変更すればよい。
次に、識別装置10は、第1生体が教師データに含まれる第2生体と同一であるか否かを識別する(S15)。より具体的には、識別装置10は、第1生体の生体認証を行う場合、所定の方法で、第1生体と第2生体とが同一であると識別する。
より詳細には、図6に示すように、まず、回路40は、第1生体と同一であるかを識別するために用いられる第2生体が、教師データに含まれる第2生体のうち当該相関係数の最大値に対応する第2生体であるかを判定する(S151)。ステップS151において、回路40は、当該第2生体が当該相関係数の最大値に対応する第2生体であると判定した場合(S151でYes)、当該第2生体が、生体認証を行うための識別対象である第1生体と同一であると識別し(S152)、第1生体の生体認証を終了する。一方、ステップS151において、回路40は、当該第2生体が当該相関係数の最大値に対応する第2生体ではないと判定した場合(S151でNo)、当該第2生体と、生体認証を行うための識別対象である第1生体とは異なると識別し(S153)、ステップS151に戻る。
[効果等]
図7に示す認識試験に用いた環境では、識別装置10は、生体50の周囲の例えば8カ所に設置したアンテナ素子のそれぞれから送信波を送信して、受信信号を受信する。そして、識別装置10は、メモリ41に記憶されている教師信号と、生体認証の対象である生体50である被験者50aからの受信信号との間の複数の時間的な相関関係を、スライディング相関演算により算出する。ここで、被験者50aと教師信号に含まれる既知の生体50と一致するすなわち、既知の生体50と被験者50aが同一人である場合、スライディング相関の相関係数の最大値が大きくなる。一方、被験者50aと教師信号に含まれる既知の生体50と一致するすなわち、既知の生体50と被験者50aが異なる人である場合、スライディング相関の相関係数の最大値が小さくなる。これにより、識別装置10は、スライディング相関演算により算出した相関係数の最大値を用いて、被験者50aが教師信号に含まれる既知の生体50に有るか否かを判定することができる。
なお、この傾向は設置するアンテナ素子の本数が多いほど、顕著になり、これにより等価エラー率(EER)の改善に、より貢献可能なこともわかった。
また、識別装置10の各アンテナ素子が取得する受信信号にDCバイアスがかかっており、このDCバイアスは、識別装置10の個体差及び生体50の微妙な位置の違いによる影響を受けやすく、識別率に影響を与える。このため、本実施の形態に係る識別装置10は、DC成分を除去した受信信号を用いて複数の相関係数を算出する。これにより、識別率を改善することができる。
以上のように、本実施の形態に係る識別装置10によれば、第1生体の周囲に設置した受信アンテナ素子から得た測定信号である第1受信信号と教師信号とから複数の相関係数を算出することができる。そして、複数の相関係数のうちの最大値が閾値を上回ったかに応じて、第1生体と教師データに含まれる第2生体とが同一であることを識別することで生体認証を行うことができる。それにより、第1生体が教師データに含まれない時に他人を本人と受け入れてしまう誤りを抑制できるので、等価エラー率(EER)を小さくすることができる。
図1に示す例で説明すると、識別装置10は、所定範囲A1の周囲を囲んで配置されるN個の送受信部30A~30Hによって受信された受信信号を用いて生体識別を行う。生体識別を行う前に算出した相関係数の最大値が閾値を上回るか比較し、相関係数の最大値が閾値以下のときには、該当者無しと判定する。これにより、生体認証の対象である生体50すなわち第1生体が教師データに含まれる既知の生体50すなわち第2生体として存在しないときに該当者無とすることができるので、等価エラー率(EER)を小さくすることができる。
また、本実施の形態に係る識別装置10では、第1受信信号及び第2受信信号のDC成分を所定の方法で除去した上で、相関係数を算出する。これにより、受信信号から、生体識別に不要なノイズ成分であるDC成分を抑制することができるので、生体識別を短時間で効率よく行うことができる。
また、本実施の形態に係る識別装置10では、複数の相関係数を、スライディング相関演算を用いて算出してもよい。これによれば、スライディング相関の時間相関係数の最大値を用い生体認証を行うか判定することができる。それにより、第1生体が教師データに含まれない時に他人を本人と受け入れてしまう誤りを抑制できるので、等価エラー率(EER)を小さくすることができる。
また、本実施の形態に係る識別装置10は、マイクロ波などの無線信号を用いて、ヒト等の生体50を識別することができる。つまり、本実施の形態に係る識別装置10は、カメラ等で撮像した画像に対して画像解析することなくヒト等の生体50を識別できる。したがって、ヒトのプライバシーを保護した状態で、ヒトの識別を行うことができる。
本開示は、無線信号を利用して生体を識別する識別装置及び識別方法に利用でき、特に、生体に応じた制御を行う家電機器、生体の侵入を検知する監視装置などに搭載される識別装置及び識別方法に利用できる。
10 識別装置
30A~30H 送受信部
31A~31H アンテナ素子
40 回路
41 メモリ
42 教師信号
50 生体
50a 被験者
401 DC除去部
402 相関係数算出部
403 識別判定部
404 識別部

Claims (7)

  1. 第1生体を含む所定範囲に第1送信信号を送信するM個(Mは1以上の整数)の送信アンテナ素子と、
    それぞれ受信アンテナ素子を有し、前記所定範囲の周囲を囲んで配置されるN個(Nは3以上の整数)の受信部であって、前記第1生体によって前記第1送信信号が反射された反射信号を含む第1受信信号を、それぞれが当該受信アンテナ素子を用いて所定期間受信するN個の受信部と、
    第2生体に対して前記M個の送信アンテナ素子より送信された第2送信信号が前記第2生体によって反射された反射信号を含む第2受信信号を前記N個の受信部に予め受信させることにより得られたM×N個の第2受信信号である教師信号を記憶しているメモリと、
    前記教師信号と、前記N個の受信部それぞれが前記第1受信信号を受信することにより得られたM×N個の前記第1受信信号とから複数の相関係数を算出し、
    算出した前記複数の相関係数の最大値が閾値を上回ったか否かに応じて前記第1生体の生体認証を行い、
    前記第1生体の生体認証を行う場合、所定の方法で、前記第1生体と前記第2生体とが同一であると識別する回路と、を備える、
    識別装置。
  2. 前記回路は、
    算出した前記複数の相関係数の最大値が閾値を上回った場合に前記第1生体の生体認証を行い、前記複数の相関係数の最大値が前記閾値を下回った場合、前記第1生体の生体認証を行わない、
    請求項1に記載の識別装置。
  3. 前記回路は、
    前記最大値を有する相関係数に対応する前記第1生体と前記第2生体とが同一であると識別する、
    請求項1または2に記載の識別装置。
  4. 前記回路は、
    前記第1受信信号及び前記第2受信信号のうちの少なくとも前記第1受信信号は、所定の方法でDC(Direct Current)成分が除去される、
    請求項1~3のいずれか1項に記載の識別装置。
  5. 前記回路は、
    前記複数の相関係数として、スライディング相関演算により、前記教師信号と前記M×N個の前記第1受信信号のそれぞれとの間の複数の相関係数を算出する、
    請求項1~4のいずれか1項に記載の識別装置。
  6. 前記教師信号は、前記所定期間のK倍(Kは2以上)の期間、前記N個の受信部が予め前記第2受信信号を受信することにより得られた前記M×N個の前記第2受信信号である、
    請求項1~5のいずれか1項に記載の識別装置。
  7. M個(Mは1以上の整数)の送信アンテナ素子と、それぞれ受信アンテナ素子を有し、所定範囲の周囲を囲んで配置されるN個(Nは3以上の整数)の受信部と、メモリと、回路とを備える識別装置の識別方法であって、
    前記M個の送信アンテナ素子を用いて、第1生体を含む所定範囲に第1送信信号を送信し、
    前記N個の受信部のそれぞれが、当該受信アンテナ素子を用いて、前記第1生体によって前記第1送信信号が反射された反射信号を含む第1受信信号を所定期間受信し、
    第2生体に対して前記M個の送信アンテナ素子より送信された第2送信信号が前記第2生体によって反射された反射信号を前記N個の受信部が予め受信することにより得られたM×N個の第2受信信号である教師信号を前記メモリから読み出し、
    読み出した前記教師信号と、前記N個の受信部それぞれにおいて受信されたM×N個の前記第1受信信号とから複数の相関係数を算出し、
    算出した前記複数の相関係数の最大値が閾値を上回ったか否かに応じて前記第1生体の生体認証を行い、
    前記第1生体の生体認証を行う場合、所定の方法で、前記第1生体と前記第2生体とが同一であると識別する、
    識別方法。
JP2018105032A 2017-11-21 2018-05-31 識別装置及び識別方法 Active JP7065404B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP18206538.3A EP3489851B1 (en) 2017-11-21 2018-11-15 Identification device and identification method
CN201811364184.4A CN109814096B (zh) 2017-11-21 2018-11-16 识别装置及识别方法
US16/196,853 US10880301B2 (en) 2017-11-21 2018-11-20 Identification device and identification method

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017223430 2017-11-21
JP2017223430 2017-11-21

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019093104A JP2019093104A (ja) 2019-06-20
JP7065404B2 true JP7065404B2 (ja) 2022-05-12

Family

ID=66972424

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018105032A Active JP7065404B2 (ja) 2017-11-21 2018-05-31 識別装置及び識別方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7065404B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2021140988A1 (ja) 2020-01-07 2021-07-15
WO2023276945A1 (ja) 2021-06-29 2023-01-05 パナソニックIpマネジメント株式会社 推定装置、および、推定方法

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009534971A (ja) 2006-04-27 2009-09-24 ノキア コーポレイション マルチキャリア通信システムにおける信号検出
JP2011203822A (ja) 2010-03-24 2011-10-13 Sony Corp 生体認証装置、生体認証方法及びプログラム
JP2012176106A (ja) 2011-02-25 2012-09-13 Sony Corp 認証装置及び認証方法、電子機器、並びにコンピューター・プロクラム
JP2013510379A (ja) 2009-11-10 2013-03-21 インジェニア・ホールディングス・(ユー・ケイ)・リミテッド 最適化
US20160042169A1 (en) 2014-08-07 2016-02-11 Verizon Patent And Licensing Inc. Methods and Systems for Determining a User Identity by Analysis of Reflected Radio Frequency Signals Received by an Antenna Array
JP2016049449A (ja) 2014-09-01 2016-04-11 三星電子株式会社Samsung Electronics Co.,Ltd. 心電図信号を用いたユーザ認証方法及び装置並びにユーザ登録方法及び装置
JP2016077359A (ja) 2014-10-10 2016-05-16 日本電信電話株式会社 測定情報記録システム及び測定情報記録方法
WO2017156487A1 (en) 2016-03-11 2017-09-14 Origin Wireless, Inc. Methods, apparatus, servers, and systems for human identification based on human radio biometric information

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08221384A (ja) * 1995-02-17 1996-08-30 Kao Corp 販売量予測方法および装置

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009534971A (ja) 2006-04-27 2009-09-24 ノキア コーポレイション マルチキャリア通信システムにおける信号検出
JP2013510379A (ja) 2009-11-10 2013-03-21 インジェニア・ホールディングス・(ユー・ケイ)・リミテッド 最適化
JP2011203822A (ja) 2010-03-24 2011-10-13 Sony Corp 生体認証装置、生体認証方法及びプログラム
JP2012176106A (ja) 2011-02-25 2012-09-13 Sony Corp 認証装置及び認証方法、電子機器、並びにコンピューター・プロクラム
US20160042169A1 (en) 2014-08-07 2016-02-11 Verizon Patent And Licensing Inc. Methods and Systems for Determining a User Identity by Analysis of Reflected Radio Frequency Signals Received by an Antenna Array
JP2016049449A (ja) 2014-09-01 2016-04-11 三星電子株式会社Samsung Electronics Co.,Ltd. 心電図信号を用いたユーザ認証方法及び装置並びにユーザ登録方法及び装置
JP2016077359A (ja) 2014-10-10 2016-05-16 日本電信電話株式会社 測定情報記録システム及び測定情報記録方法
WO2017156487A1 (en) 2016-03-11 2017-09-14 Origin Wireless, Inc. Methods, apparatus, servers, and systems for human identification based on human radio biometric information

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019093104A (ja) 2019-06-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN109814096B (zh) 识别装置及识别方法
US20230329581A1 (en) Method and device for automatic identification of measurement item and ultrasound imaging apparatus
US20190050622A1 (en) Biometric liveness detection through biocompatible capacitive sensor
US9898819B2 (en) System and method for detecting region of interest
CN107788992B (zh) 识别生物体的装置以及识别生物体的方法
US11226408B2 (en) Sensor, estimating device, estimating method, and recording medium
JP2019515703A (ja) 人間無線生体情報に基づく人間識別のための方法、装置、サーバ及びシステム
JP7065404B2 (ja) 識別装置及び識別方法
WO2021172126A1 (ja) 推定装置、推定方法、および、プログラム
CN111759305A (zh) 活体检测方法与活体检测系统
JP5708294B2 (ja) 信号検出装置、信号検出方法及び信号検出プログラム
JP6887089B2 (ja) 識別装置及び識別方法
JP6871718B2 (ja) 音源探査装置、音源探査方法およびそのプログラム
KR101902760B1 (ko) 레이더를 이용한 생체 신호 측정 방법 및 장치
CN108226851B (zh) 用于测向的方法和测向器
JP2021178165A (ja) 画像処理装置、画像処理方法、磁気共鳴イメージング装置、および医用画像処理プログラム
JP2019211458A (ja) 推定装置及び推定方法
CN111381228A (zh) 推测方法以及推测装置
JP7313018B2 (ja) センサ
JP2020513886A (ja) 医用画像処理システムおよび方法
JP2010127833A (ja) 電波源識別装置
EP4103062A1 (en) High-sensitivity and real-time ultrasound blood flow imaging based on adaptive and localized spatiotemporal clutter filtering
CN113841067A (zh) 估计装置以及估计方法
WO2020216753A1 (en) Fetal ultrasound processing unit
WO2023276945A1 (ja) 推定装置、および、推定方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201210

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210922

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210928

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220315

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220331

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7065404

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151