JP7065249B1 - 空間ダイバーシティアンテナ、及び空間ダイバーシティ方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】送信アンテナから受信アンテナに至る電波伝搬路の条件に関わらず、干渉性フェージングによる受信品質の劣化を抑制する技術を提供する。【解決手段】アンテナ部は、垂直離隔距離を開けて上下に配置された下段アンテナ及び上段アンテナを有する。合成部は、下段アンテナの受信信号及び上段アンテナの受信信号を合成する合成器、並びに下段アンテナ及び上段アンテナのそれぞれと合成器とを接続する一対の給電線を有する。垂直離隔距離は、下段直接波に対する下段反射波の位相差を、上段直接波に対する上段反射波の位相差とは180°異ならせる長さに設定される。一対の給電線の線路長は、下段直接波と、上段直接波が、合成器にて同相合成される長さに設定される。【選択図】図1

Description

本開示は、電波伝搬路で生じる干渉性フェージングによる受信品質の劣化を抑制する技術に関する。
電波が複数の伝搬路を経由するマルチパス波では、到来電波の位相差による干渉性フェージングが生じる。干渉性フェージングを抑制する方法として、空間ダイバーシティが知られている。空間ダイバーシティは、空間的に数波長程度以上離れた無相関となる2つ以上のアンテナによる受信波を、合成又は選択して用いる方法である。受信波を合成する方法には、等利得合成法と最大比合成法とが知られている。最大比合成方式が干渉性フェージングによる受信品質の劣化に対して最も良好な改善を図ることができる。例えば、特許文献1~3には、最大比合成方式において、合成する利得や位相を適応的に制御する具体的な方法が提案されている。
また、受信波を合成する別の例として、受信アンテナを2基又はそれ以上のアンテナを用いて受信アンテナ出力を固定的に合成するスタックアンテナが知られている。
スタックアンテナは、例えば、地上デジタル放送の難視対策等に使用されるテレビ共同受信施設やギャップフィラーの受信点等、送信点から電波の見通し状況が良い場所に設置される。このような受信点では、受信ハイトパターンの影響により高さに応じて受信レベルが周期的に変化する。スタックアンテナの構成によって不要波の到来方向をヌルとし、ハイトパターンの影響による受信レベル低下を軽減することができる。
ハイトパターンは、送信点から受信点に直接到達する直接波と、地面や海面等の大地に反射して到達する大地反射波とが干渉することによって生じる。このため、降雪や潮汐等により電波を反射する反射面、ひいては大地反射波の到来方向と経路長が変化すると、これに伴ってハイトパターンの周期が変化するため、受信レベルを安定させることが難しいという問題がある。
特許文献4には、このような反射面の変動に基づく受信ハイトパターンの変動に関わらず、スタックアンテナによる安定した受信を実現する技術が提案されている。
特開平7-307724 特開平10-4376 特開平10-322320 特開2016-208304
合成する利得を適応的に制御する特許文献1~3の手法では、受信される直接波及び反射波の位相を検出し、検出結果に従って位相調整するための回路が必要となり、装置構成が複雑化するという問題があった。また、いずれの手法も、直接波及び反射波の位相に応じて、合成後の直接波又は反射波のうち少なくとも一方の信号強度が大きく変化し、その結果、DU比(Desired to Undesired signal ratio)が変動するため、安定した受信を行うことができないという問題もあった。
特許文献4に記載のスタックアンテナでは、直接波と反射波を含む面に配置した2基のアンテナの離隔距離と、2基のアンテナから合成器へ至る位相を調整する移相量を、電波伝搬路のパラメータから一意に定まる計算値に設定する。
しかしながら、特許文献4に記載のスタックアンテナの離隔距離と移相量の計算式は、受信点の高さHが送信点の高さHt及び送信点から受信点までの水平距離Dと比べて十分に小さい場合に成り立つ近似式となっている。このため、この近似式が成立しない状況では、干渉性フェージングによる受信品質の劣化を十分に取り除くことができないという問題があった。
また、特に、マイクロ波帯の電波を用いる回線では、大地面だけでなく、屈折率の異なる大気層の境界でも反射が生じる。ところが、特許文献4では、大気層の境界で反射した反射波による干渉性フェージングは、考慮されていないという問題もあった。
本開示は、送信アンテナから受信アンテナに至る電波伝搬路の条件に関わらず、干渉性フェージングによる受信品質の劣化を抑制する技術を提供することを目的とする。
本開示の一態様は、空間ダイバーシティアンテナであって、アンテナ部と、合成部と、を備える。アンテナ部は、垂直離隔距離を開けて上下に配置された下段アンテナ及び上段アンテナを有する。合成部は、下段アンテナの受信信号及び上段アンテナの受信信号を合成する合成器、並びに下段アンテナ及び上段アンテナのそれぞれと合成器とを接続する一対の給電線を有する。垂直離隔距離は、下段直接波に対する下段反射波の位相差を、上段直接波に対する上段反射波の位相差とは180°異ならせる長さに設定される。一対の給電線の線路長は、下段直接波と、上段直接波が、合成器にて同相合成される長さに設定される。送信点からアンテナ部に直接到達する受信対象電波を直接波、送信点から反射面を介してアンテナ部に到達する受信対象電波を反射波として、下段直接波は、下段アンテナが受信する直接波である。下段反射波は、下段アンテナが受信する反射波である。上段直接波は、上段アンテナが受信する直接波である。上段反射波は、上段アンテナが受信する反射波である。
このような構成によれば、下段直接波と上段直接波は、合成器にて同相合成され、下段反射波と上段反射波は、合成器にて逆相合成される。つまり、直接波は単基で受信する場合と比較して受信レベルが電力比で2倍となるだけでなく、反射波は打ち消されるため、安定したDU比が得られ、直接波と反射波との干渉による受信品質の劣化を抑制できる。
本開示の一態様は、垂直離隔距離を開けて上下に配置される下段アンテナ及び上段アンテナを備えるアンテナ部を用いた空間ダイバーシティ方法である。空間ダイバーシティ方法では、下段直接波に対する下段反射波の位相差が、上段直接波に対する上段反射波の位相差とは180°異なるように垂直離隔距離を設定する。下段直接波と上段直接波とが同相合成されるように下段アンテナの受信信号と上段アンテナの受信信号とを合成する。送信点からアンテナ部に直接到達する受信対象電波を直接波、送信点から反射面を介してアンテナ部に到達する受信対象電波を反射波として、下段直接波は、下段アンテナが受信する直接波である。下段反射波は、下段アンテナが受信する反射波である。上段直接波は、上段アンテナが受信する直接波である。上段反射波は、上段アンテナが受信する反射波である。
このような方法で対象受信電波を受信することにより、直接波と反射波との干渉による受信品質の劣化を抑制できる。
空間ダイバーシティアンテナの構成を示すブロック図である。 理論値の算出に用いた電波伝搬モデルを示す説明図である。 アンテナ調整手順を示すフローチャートである。 給電線にて位相調整された下段反射波と上段反射波とが合成器にて打ち消し合うための条件を示す説明図である。 空間ダイバーシティアンテナの作用を表すベクトル図である。 比較例のアンテナの作用を表すベクトル図である。 空間ダイバーシティアンテナ及び単基アンテナについて、反射面の海抜高さが変動した場合の受信レベルの変動を、シミュレーションした結果を示すグラフである。 図7において、最適値付近を拡大したグラフである。 送信点と受信点(空間ダイバーシティアンテナの設置位置)との間の実際の地形、及び反射点の位置等を示す説明図である。 受信点の高さを変化させた場合における、比較例との干渉フェージングの改善効果の差を示す一覧表である。
以下、図面を参照しながら、本開示の実施形態を説明する。
[1.構成]
図1に示す空間ダイバーシティアンテナ1は、受信対象電波の受信に用いられる。受信対象電波は、例えば、マイクロ波中継回線で使用する周波数帯の電波である。但し、受信対象電波は、マイクロ波中継回線で使用する周波数帯の電波に限定されるものではなく、任意の周波数帯の電波に適用可能である。
空間ダイバーシティアンテナ1は、アンテナ部2と合成部3とを備える。
アンテナ部2は、一対の受信アンテナ21,22を備える。一対の受信アンテナ21,22は、いずれも、受信対象電波にて使用される受信対象周波数帯の一部又は全部を受信可能に構成される。以下では、受信対象周波数帯の中心周波数を基準周波数、この基準周波数の波長を基準波長λという。但し、基準周波数は、受信対象周波数帯に含まれていればよく、必ずしも中心周波数である必要はない。
一対の受信アンテナ21,22は、上下方向に間隔をあけて配置される。以下では、上側に配置される受信アンテナ(以下、下段アンテナ)21と、下側に配置される受信アンテナ(以下、上段アンテナ22)との配置間隔を、垂直離隔距離δと呼ぶ。
合成部3は、一対の給電線31,32と、合成器33とを備える。給電線31,32は、例えば、同軸ケーブルが用いられるが、導波管やストリップライン等が用いられてもよい。下段アンテナ21と合成器33を接続する給電線(以下、下段給電線)31の線路長はLに設定され、上段アンテナ22と合成器33を接続する給電線32(以下、上段給電線)の線路長はLに設定される。
合成器33は、下段給電線31を介して供給される下段アンテナ21の出力、及び上段給電線32を介して供給される上段アンテナ22の出力を加算合成することで受信信号を生成する。
すなわち、空間ダイバーシティアンテナ1は、複数の受信アンテナからの出力を固定的に合成する、いわゆるスタックアンテナとして構成される。
[2.電波伝搬モデル]
ここで、垂直離隔距離δ及び線路長L,Lの算出に用いる電波伝搬モデルについて説明する。電波伝搬モデルは、受信対象電波の送信点(すなわち、送信アンテナ)から送信される電波が、受信点(すなわち、空間ダイバーシティアンテナ1)に至る経路をモデル化する。
図2に示すように、Htは、受信対象電波の送信点の設置位置の高さである。Hrは、受信点に設置された空間ダイバーシティアンテナ1における下段アンテナ21の設置位置の高さである。Ht,Hrは、大地面からの距離によって表される。Dは、送信点から受信点までの水平距離である。
d1は、送信点から下段アンテナ21に直接到達する直接波(以下、下段直接波)の経路長であり、(1)式から算出される。Rd2は、送信点から上段アンテナ22に直接到達する直接波(以下、上段直接波)の経路長であり、(2)式から算出される。Rr1は、送信点から反射面を経由して下段アンテナ21に到達する反射波(以下、下段反射波)の経路長であり、(3)式から算出される。Rr2は、送信点から反射面を経由して上段アンテナ22に到達する反射波(上段反射波)の経路長であり、(4)式から算出される。
Figure 0007065249000002
[3.アンテナの調整方法]
次に、空間ダイバーシティアンテナ1を設置する際に実施する垂直離隔距離δ及び給電線31,32の線路長L,Lの調整方法について、図3のフローチャートを用いて説明する。
本手順では、まず、アンテナ部2を、下段アンテナ21が高さHに位置するように設置する(S110)。
次に、上段アンテナ22を、下段アンテナ21との配置間隔が、(5)式を用いて算出される垂直離隔距離δとなるように調整する(S120)。なお、(5)式中のMは、(6)式を用いて算出される値である。mは、任意の整数である。
Figure 0007065249000003
次に、給電線31,32の線路長L,Lを、(7)式を用いて算出される移相量φを用いて、L―L=φとなるように調整して、給電線31,32を設置する(S130)。但し、給電線31,32の線路長L,Lは、給電線31,32の材質に応じて生じる波長短縮の影響を考慮した長さとする。
Figure 0007065249000004
つまり、給電線31,32の線路長L,Lは、下段直接波と上段直接波とが合成器33にて同相で合成されるように調整する。なお、給電線31,32の線路長L,Lは、(8)式を満たすように調整してもよい。nは任意の整数である。(7)式は、(8)式においてn=0の場合を示す式である。
Figure 0007065249000005
なお、反射点の高さが海抜Δ[m]である場合、垂直離隔距離δ、及び移相量φは、(1)~(5)式において、H→H-Δ、H→H-Δ、に置き換えて算出する。 [4.垂直離隔距離の算出式の導出]
垂直離隔距離δを算出する式(5)は、以下のようにして導出される。
まず、(9)式に示すように、上段直接波と上段反射波の経路差をMと定義し、計算の便宜上、(10)(11)式を定義する。(10)(11)式を用いて(8)式を変形すると(12)式が得られる。
Figure 0007065249000006
(12)式のルート記号を消すように式を変形すると、(13)式が得られる。
Figure 0007065249000007
(13)式に含まれる(A-a)、(A+a)を、(10)(11)式を用いて変形すると、(14)(15)式が得られる。
Figure 0007065249000008
(13)式に(14)(15)式を代入して、(H+δ)について解くと(16)式が得られ、更に変形すると、垂直離隔距離δを求める(5)式が得られる。
Figure 0007065249000009
つまり、(5)式は、Ht,H,D,λが既知であるときに、上段直接波と上段反射波の経路差Rr2-Rd2がMとなる垂直離隔距離δを算出する式である。
ここで、Ht<Hである場合、下段直接波、上段直接波、下段反射波、上段反射波の各経路長Rd1,Rd2,Rr1,Rr2は、図4に示す関係を有する。経路長を波長で除した余りが位相に対応するため、以下では、経路長及び経路長差を、移相量及び位相差という。ここで、位相を変化させる量を移相量という。(9)式で定義されているように、Mは上段直接波と上段反射波の位相差である。また、(7)式で定義されているように、φは下段直接波と上段直接波の位相差である。給電線31,32によって、直接波の位相が一致するように調整された後の上段反射波の位相は、下段反射波の位相を基準として見ると、図中点線で示すように変化する。給電線31,32による位相調整後の下段反射波と上段反射波の位相差ψが(2n+1)λ/2になっていれば、上段反射波及び下段反射波は、合成器33で合成されたときに打ち消し合う。
つまり、(6)式は、給電線31,32を通過後の下段反射波と上段反射波とが、合成器33にて打ち消し合うための条件を示す式である。
[5.上段及び下段アンテナ出力の合成]
空間ダイバーシティアンテナ1の作用を、ベクトル図を用いて説明する。
但し、図1に示すように、下段アンテナ21と給電線31の接続点をA地点とする。上段アンテナ22と給電線32の接続点をB地点とする。給電線31が接続される合成器33の入力端をC地点とする。給電線32が接続される合成器33の入力端をD地点とする。合成器33の出力端をE地点とする。
図5には、A地点にて、下段直接波と上段反射波の位相差が180°である場合、及び90°である場合について示すが、これら以外の場合も同様である。
B地点では、上段直接波の位相は(2)式から定まり、上段間接波の位相は、(6)(9)式によって定まる。すなわち、A地点での下段直接波と下段反射波の位相差Rr1-Rd1に対して、B地点での上段直接波と上段反射波の位相差Rr2-Rd2が180°異なるように、上段間接波の位相は定まる。
C地点及びD地点では、給電線31,32により下段直接波の位相と、上段直接波の位相が一致するように調整される。下段直接波に対する下段反射波の位相差、及び上段直接波に対する上段反射波の位相差は、いずれも、A地点及びB地点での位相差が保持される。従って、C地点での下段反射波の位相と、D地点での上段反射波の位相は180°異なったものとなる。
E地点では、C地点及びD地点で示したベクトルが合成されるため、直接波は加算されて2倍の大きさとなり、反射波は打ち消し合う。
[5.従来技術との比較]
図6は、従来文献1~3に代表される従来技術にて用いられる手法である、等利得合成方式、最大比合成方式1、最大比合成方式2について、各方式の作用を示すベクトル図である。等利得合成方式は、2つの直接波を同相合成する手法である。最大比合成方式1は、2つの直接波を、強度が等しくなるように調整した上で、2つの直接波を同相合成する手法である。最大比合成方式2は、2つの反射波を、強度が等しくなるように調整した上で、2つの反射波を逆相合成する手法である。
これら従来技術の方式では、いずれも、直接波の位相と反射波の位相とが特定の関係を有するようには設定されていない。
等利得合成方式では、合成された直接波の強度は確実に大きくなる。但し、合成された直接波の強度及び合成された反射波の強度は、いずれも受信状態の変化に応じて増減する。受信状態の変化は、反射面が変化すること等によって生じる直接波と反射波との間の位相差や強度比の変化をいう。
最大比合成方式1では、受信状態の変化に関わらず、合成された直接波の強度は2倍になる。但し、下段反射波と上段反射波の位相差に特別な関係は存在しないため、合成された反射波は、受信状態の変化に応じて増減する。
最大比合成方式2では、受信状態の変化に関わらず、合成された反射波は打ち消し合う。但し、下段直接波と上段直接波の位相差に特別な関係は存在しないため、合成された直接波は、受信状態の変化に応じて増減する。
つまり、従来技術の方式では、いずれも、単基アンテナより受信信号のDU比が向上するものの、受信状態の変化に応じてDU比が変動する。
これに対して、空間ダイバーシティアンテナ1では、受信状態の変化に関わらず、下段直接波と上段直接波とは同相で合成され、かつ、下段反射波と上段反射波とは逆相で合成される。従って、受信状態によらず安定したDU比が得られる。
[6.反射面の海抜高変化の影響]
図7は、実施例(空間ダイバーシティアンテナ1)及び比較例(単基アンテナ)における受信レベルの変動を、シミュレーションによって算出した結果を示す。実施例については、変動レベルの最悪値も示す。
但し、Ht=962[m],H=638[m]、D=74130[m]、λ=0.051[m]である。また、反射面の海抜高がΔ=600[m]のときに最適値となる垂直離隔距離δと移相量φに設定し、反射面の海抜高Δを550~630[m](すなわち、数百~千波長分程度)の範囲で変化させた。
比較例の単基アンテナでは、ハイトパターンと呼ばれるピッチの高さの周期で、受信信号のレベルが、直接波のレベルとの電力の実数相対比で2倍とゼロとの間でレベルが変化する。すなわち、直接波と反射波が同相の場合は加算し合って2倍となり、逆相の場合はキャンセルしてゼロとなる。
空間ダイバーシティアンテナ1では、レベル変動の最悪値を見ると、垂直離隔距離δ及び移相量φを最適化したΔ=600[m]のときにはレベル低下はないが、Δ=600[m]から外れるに従ってレベル低下が大きくなる。しかし、最適値から50[m](すなわち、数百波長分程度)変動しても、受信電力は、実数相対比で、2から1.5への低下にとどまる。つまり、反射面の高さの変動が数百~千波長分以下であれば、空間ダイバーシティアンテナ1の受信電力は、最悪の場合でも、単基アンテナで受信される直接波の信号レベルの1.5倍となり、単基アンテナと比較して大幅に改善されていることがわかる。
図8は、図7において反射面の海抜高Δが595~605[m]の範囲のグラフを拡大したものである。すなわち、反射面の海抜高Δの変動が数波長から数十波長程度であれば、出力レベルがほとんど変化しないことがわかる。
また、固定局回線の設計では、フェージングマージンと呼ばれる受信レベルの余裕が設けられており、10[dB]程度のレベル低下は十分に許容される。つまり、空間ダイバーシティアンテナ1は、この条件も十分に満たしている。
ところで、下段アンテナ21に到達する反射波の反射点(すなわち、反射面上の点)は、入射角と反射角とが等しくなる1点である。従って、反射面の高さに応じて変化する反射点の軌跡は、図9に示すような曲線となる。空間ダイバーシティアンテナ1が山岳地に設置された場合、山岳による遮蔽の影響で、対応すべき反射面の高さの変動範囲は、限られたものとなる。このように限られた範囲では、反射面の高さが変化しても、反射条件が大きく変化することはないため、図7及び図8に示したような効果が得られる。
[7.効果]
以上詳述した実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1)空間ダイバーシティアンテナ1は、給電線31,32の線路長L,Lが下段直接波と上段直接波とが、合成器33にて同相合成される長さに設定される。また、下段アンテナ21と上段アンテナ22の垂直離隔距離δが、下段アンテナ21で受信される直接波と反射波の位相差と、上段アンテナ22で受信される直接波と反射波の位相差とが、180°異なるように設定される。従って、下段直接波と上段直接波は、合成器33にて同相合成され、下段反射波と上段反射波は、合成器33にて逆相合成される。つまり、直接波は単基で受信する場合と比較して受信レベルが電力比で2倍となるだけでなく、反射波は打ち消されるため、安定したDU比が得られ、直接波と反射波との干渉による受信品質の劣化を抑制できる。
(2)空間ダイバーシティアンテナ1は、反射面の高さが数波長から数十波長程度変化して、到来電波の位相差が変化しても、反射波がキャンセルされ、直接波が加え合う条件は殆ど変化しないため、安定的に干渉性フェージングによる影響を防ぐことができる。また、空間ダイバーシティアンテナ1は、反射面の高さが数百波長から千波長程度変化しても、単基アンテナより優れた受信特性を得ることができる。その結果、空間ダイバーシティアンテナ1は、大地や海面での反射だけでなく、マイクロ波帯の伝送において発生する屈折率の異なる大気の層の境界からの反射波による干渉フェージングにも対処できる。
(3)本実施形態において、垂直離隔距離δ及び移相量φを算出する式には、近似条件が含まれないため、送信点の高さHt及び受信点の高さHが伝搬距離Dと比較して無視できないほど大きい条件の元でも上述した効果を得ることができる。
例えば、送信点の高さHtを、400[m]、送信点と受信点との間の水平距離Dを10[km]に固定して、受信点の高さHを10[m]~800[m]まで変化させた場合を考える。図10に示すように、特許文献4に記載された従来技術では、H≧Htになると、直接波より反射波のレベルが大きくなってしまい、干渉フェージングの対策ができなくなる。これに対して、本実施形態の空間ダイバーシティアンテナ1では、受信点の高さHによらず、直接波が同相合成され、反射波が逆相合成されるため、干渉性フェージングの改善効果を安定して得ることができる。
(4)本実施形態において、垂直離隔距離δ及び移相量φを算出する式には、パラメータとして受信対象電波の波長λが含まれているため、マイクロ波(SHF帯)だけでなく、UHF帯やEHF帯など、他の周波数帯の電波にも適用できる。
[8.他の実施形態]
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は、上記実施形態に限定されることなく、種々の形態を採り得る。
(1)上記実施形態の構成の少なくとも一部を、同様の機能を有する公知の構成に置き換えてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。
(2)本開示は上述した空間ダイバーシティアンテナの他、当該空間ダイバーシティアンテナを構成要素とするシステム、空間ダイバーシティ方法などの形態で実現することもできる。
1…空間ダイバーシティアンテナ、2…アンテナ部、3…合成部、21,22…受信アンテナ、31,32…給電線、33…合成器。

Claims (5)

  1. 垂直離隔距離を開けて上下に配置された下段アンテナ及び上段アンテナを有するアンテナ部と、
    前記下段アンテナの受信信号及び前記上段アンテナの受信信号を合成する合成器、並びに前記下段アンテナ及び前記上段アンテナのそれぞれと前記合成器とを接続する一対の給電線を有する合成部と、
    を備え、
    前記垂直離隔距離は、下段直接波に対する下段反射波の位相差を、上段直接波に対する上段反射波の位相差とは180°異ならせる長さに設定され
    前記一対の給電線の線路長は、前記下段直接波と、前記上段直接波が、前記合成器にて同相合成される長さに設定され、
    送信点から前記アンテナ部に直接到達する受信対象電波を直接波、前記送信点から反射面を介して前記アンテナ部に到達する前記受信対象電波を反射波として、
    前記下段直接波は、前記下段アンテナが受信する前記直接波であり、
    前記下段反射波は、前記下段アンテナが受信する前記反射波であり、
    前記上段直接波は、前記上段アンテナが受信する前記直接波であり、
    前記上段反射波は、前記上段アンテナが受信する前記反射波である
    空間ダイバーシティアンテナ。
  2. 請求項1に記載の空間ダイバーシティアンテナであって、
    前記受信対象電波の波長をλとし、
    前記送信点から前記下段アンテナに至る前記下段直接波の経路長をRd1とし、
    前記送信点から前記上段アンテナに至る前記上段直接波の経路長をRd2とし、
    前記下段アンテナから前記合成器に至る給電線の線路長をLとし、
    前記上段アンテナから前記合成器に至る給電線の線路長をLとし、
    nを任意の整数として、
    前記一対の給電線の線路長L,Lが、
    (Rd1+L)-(Rd2+L)=n×λ
    を満たす長さに設定された
    空間ダイバーシティアンテナ。
  3. 請求項2に記載の空間ダイバーシティアンテナであって、
    前記送信点から前記アンテナ部までの水平距離をDとし、
    前記送信点の設置位置の高さをHtとし、
    前記下段アンテナの設置位置の高さをHとし、
    前記送信点から前記反射面を経由して前記下段アンテナに至る前記下段反射波の経路長をRr1とし
    mを任意の整数として、
    前記垂直離隔距離を表すδが、
    Figure 0007065249000010
    を満たすように設定された
    空間ダイバーシティアンテナ。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の空間ダイバーシティアンテナであって、
    前記受信対象電波は、マイクロ波帯の電波である
    空間ダイバーシティアンテナ。
  5. 垂直離隔距離を開けて上下に配置される下段アンテナ及び上段アンテナを備えるアンテナ部を用いた空間ダイバーシティ方法であって、
    下段直接波に対する下段反射波の位相差が、上段直接波に対する上段反射波の位相差とは180°異なるように前記垂直離隔距離を設定し、
    前記下段直接波と前記上段直接波とが同相合成されるように前記下段アンテナの受信信号と前記上段アンテナの受信信号とを合成し、
    送信点から前記アンテナ部に直接到達する受信対象電波を直接波、前記送信点から反射面を介して前記アンテナ部に到達する前記受信対象電波を反射波として、
    前記下段直接波は、前記下段アンテナが受信する前記直接波であり、
    前記下段反射波は、前記下段アンテナが受信する前記反射波であり、
    前記上段直接波は、前記上段アンテナが受信する前記直接波であり、
    前記上段反射波は、前記上段アンテナが受信する前記反射波である
    空間ダイバーシティ方法。
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