JP7064436B2 - ナノファイバーウェブを用いる活性剤の送達 - Google Patents

ナノファイバーウェブを用いる活性剤の送達 Download PDF

Info

Publication number
JP7064436B2
JP7064436B2 JP2018530664A JP2018530664A JP7064436B2 JP 7064436 B2 JP7064436 B2 JP 7064436B2 JP 2018530664 A JP2018530664 A JP 2018530664A JP 2018530664 A JP2018530664 A JP 2018530664A JP 7064436 B2 JP7064436 B2 JP 7064436B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
activator
delivery system
poly
nanofiber web
nanofiber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018530664A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018526446A (ja
Inventor
ディルッチオ,ロバート
ミルビー,ランディ
Original Assignee
コーメディクス・インコーポレーテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by コーメディクス・インコーポレーテッド filed Critical コーメディクス・インコーポレーテッド
Publication of JP2018526446A publication Critical patent/JP2018526446A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7064436B2 publication Critical patent/JP7064436B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/33Heterocyclic compounds
    • A61K31/395Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins
    • A61K31/54Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins having six-membered rings with at least one nitrogen and one sulfur as the ring hetero atoms, e.g. sulthiame
    • A61K31/549Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins having six-membered rings with at least one nitrogen and one sulfur as the ring hetero atoms, e.g. sulthiame having two or more nitrogen atoms in the same ring, e.g. hydrochlorothiazide
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K9/00Medicinal preparations characterised by special physical form
    • A61K9/70Web, sheet or filament bases ; Films; Fibres of the matrix type containing drug
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K47/00Medicinal preparations characterised by the non-active ingredients used, e.g. carriers or inert additives; Targeting or modifying agents chemically bound to the active ingredient
    • A61K47/30Macromolecular organic or inorganic compounds, e.g. inorganic polyphosphates
    • A61K47/34Macromolecular compounds obtained otherwise than by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds, e.g. polyesters, polyamino acids, polysiloxanes, polyphosphazines, copolymers of polyalkylene glycol or poloxamers
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P17/00Drugs for dermatological disorders
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P27/00Drugs for disorders of the senses
    • A61P27/02Ophthalmic agents
    • A61P27/06Antiglaucoma agents or miotics
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P29/00Non-central analgesic, antipyretic or antiinflammatory agents, e.g. antirheumatic agents; Non-steroidal antiinflammatory drugs [NSAID]
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • A61P31/04Antibacterial agents

Description

係属中の先行特許出願への参照
本特許出願は、CorMedix Inc.社及びRobert DiLuccioによる係属中の先行米国仮特許出願第62/211,912号(2015年8月31日出願)「抗菌性組成物及びナノファイバーウェブを用いる方法(ANTIMICROBIAL COMPOSITIONS AND METHODS USING NANOFIBER WEBS)」(代理人整理番号CORMEDIX-11 PROV)に基づく利益を主張し、上記特許出願は引用によって本明細書に援用する。
技術分野
本発明は、一般的に、患者への活性剤の送達に関し、さらに詳しくは、患者へのナノファイバーウェブを用いる活性剤の送達に関する。
生分解性の徐放性薬物送達デバイス(DDD)は、(1)活性剤(例えば薬物)を、必要とされる場所に正確に送達することにより、身体の残り部分に対する望まざる副作用が制限される、(2)体内の所望部位に、より高濃度の活性剤が提供される、(3)活性剤を所望部位に留めておくことにより、より長い治療間隔が提供される、(4)活性剤送達デバイスが高効率であるため、再治療を減らすことができる、そして(5)活性剤送達デバイスが高効率であるため、“使用済み”活性剤送達デバイスの除去及び交換の必要性が低減されるという利益を有する。
医療及びその他の様々な用途において有用なポリマー性ナノファイバーが開発されている。例えば、ろ過装置、医療用人工装具、組織工学用足場(scaffold)、創傷包帯、制御された薬物送達システム、美容用スキンマスク、保護衣などの用途である。これらのポリマー性ナノファイバーは、様々に異なるポリマー(生分解性でも非生分解性でも、合成由来でも天然由来でも)のいずれからでも形成できる。
本発明は、(1)ファイバー製品の組成物、及び(2)これらのファイバー製品を活性剤(例えば薬物)の送達に使用するための方法を開示する。ファイバー製品は、好ましくは、生分解性の、繊維化可能な(fiberizable)材料のポリマー溶液を薬剤及び生物活性材料などの活性剤(本発明の一つの好適な形態においてタウロリジンなどの抗菌性材料)と共に、又は併せて、電界紡糸(エレクトロスピニング)することによって形成される。従って、本発明は、活性剤(“活性物質(actives)”と呼ばれることもある)を保持した(carrying)ナノファイバーの複合材料を提供する。そのようなナノファイバー複合材料は、制御された薬物送達デバイス、緑内障インプラント、組織工学用足場、創傷包帯、補強移植片、角膜シールド(corneal shields)、眼窩吹き抜け再建材料(orbital blowout reconstructive materials)、洞再建材料(sinus reconstructive materials)などとしての使用を含む様々な目的に使用できる。本発明は、薬剤などの活性剤を制御送達し、炎症、感染、外傷、緑内障、変性疾患などの治療を提供するための新規ナノファイバー複合材料の提供及び使用も含む。本発明の組成物及び方法は、身体の標的領域への活性剤(例えば薬物)の送達の改良に向けられる。これらの送達用組成物は、患者体内への送達とその後の体液との接触のために活性成分、好ましくは抗菌剤(例えばタウロリジン)を組み込んだナノファイバーウェブ、マット、ひげ結晶(whiskers)などを含む。活性剤(例えば抗菌性タウロリジン)は、そのナノファイバーウェブを解剖学的部位に配置することにより、制御された様式で送達される。そこで体液と接触すると、ナノファイバーに保持されている活性剤は、制御様式及び長期持続様式で放出される。
本発明の一つの特別な側面は、体液との接触のために組織の上部又は内部に導入される活性成分(好ましくはタウロリジンなどの抗菌剤)を含浸させたナノファイバーウェブを含む新規組成物の提供及び使用である。
本発明の別の特別な側面は、活性剤(好ましくはタウロリジンなどの抗菌剤)を含有するナノファイバーウェブを体液との接触のために組織の上部又は内部に設置又は配置することによる解剖学的部位への活性剤の送達の提供である。
本発明の一つの好適な形態において、本発明は、(i)ポリマー性ナノファイバー(生分解性又は非生分解性)から形成された不織布構造、及び(ii)(ポリマー性ナノファイバーの)不織布構造によって保持され、患者の身体に送達されて放出されることになる活性剤を含む活性剤送達システムの提供及び使用を含む。本発明の一つの好適な形態において、不織布構造は、体液によって湿らせるとゲルになるように構成されたポリマー性ナノファイバーを含む。そして本発明の一つの好適な形態において、活性剤は抗菌剤を含む。そして本発明の特別に好適な形態において、活性剤はタウロリジンを含む。活性剤は、(ポリマー性ナノファイバーの)不織布構造中に包埋(すなわち“含浸”)されているか、又は不織布構造の開口部に配置されている、もしくはポリマー性ナノファイバーの表面に配置されている、もしくはポリマー性ナノファイバーの側壁に組み込まれている、のいずれかその他の方法で不織布構造に保持されている。このようにして、活性剤は、ポリマー性ナノファイバーの不織布構造を解剖学的部位に送達すると解剖学的部位に送達され、そして活性剤は、不織布構造が体液によって湿らされるとポリマー性ナノファイバーの不織布構造から放出される。
本発明の一つの好適な形態において、ナノファイバーウェブと、そのナノファイバーウェブに保持された活性剤とを含む活性剤送達システムを提供する。
本発明の別の好適な形態において、活性剤を患者に送達する方法を提供し、該方法は、
ナノファイバーウェブと、そのナノファイバーウェブに保持された活性剤とを含む活性剤送達システムを用意し;そして
該活性剤送達システムを患者の体内又は体表面に配置する
ことを含む。
本発明のこれら及びその他の目的及び特徴は、以下の本発明の好適な態様の詳細な説明によってより十分に開示されるか又は明らかとなるであろう。詳細な説明は添付の図面と合わせて考慮されるものとし、図面中の同様の数字は同様の部品を指す。
図1は、電界紡糸法の概略図を示す。 図2は、ポリ(乳酸-コ-グリコール酸)(PLGA)ナノファイバーの走査型電子顕微鏡写真を示す。 図3は、タウロリジンを注入した試験サンプルの阻害域を示す。
本発明の活性剤送達組成物は、好ましくは、活性剤又は成分(一つ又は複数)(好ましくはタウロリジンなどの抗菌剤)を含む不織布ナノファイバーウェブ又はマットを含む。前記活性剤又は成分は前記不織布ナノファイバーウェブに保持されている。好ましくは、活性剤又は成分(例えばタウロリジン)は、ナノファイバーウェブを含むマトリックス全体に分散されているが、本発明は、活性成分が、ナノファイバーウェブを組み込んでいる製品(例えば、ナノファイバーウェブを組み込んでいる留置カテーテル、ナノファイバーウェブを組み込んでいる皮下薬物注入ポートなど)に充填されている、又は吸着されているナノ複合材料も提供する。
さらに詳しくは、本発明の一つの好適な形態において、本発明は、(i)ポリマー性ナノファイバー(生分解性又は非生分解性)から形成された不織布構造、及び(ii)(ポリマー性ナノファイバーの)不織布構造によって保持され、患者の身体に送達されて放出されることになる活性剤を含む活性剤送達システムの提供及び使用を含む。本発明の一つの好適な形態において、不織布構造は、体液によって湿らせるとゲルになるように構成されたポリマー性ナノファイバーを含む。そして本発明の一つの好適な形態において、活性剤は抗菌剤を含む。そして本発明の特別に好適な形態において、活性剤はタウロリジンを含む。活性剤は、不織布構造中に包埋(“含浸”)されているか、又は不織布構造の開口部に配置されている、もしくはポリマー性ナノファイバーの表面に配置されている、もしくはポリマー性ナノファイバーの側壁に組み込まれている、のいずれかその他の方法で不織布構造に保持されている。このようにして、活性剤は、ポリマー性ナノファイバーの不織布構造を解剖学的部位に送達すると解剖学的部位に送達され、そして活性剤は、不織布構造が体液によって湿らされるとポリマー性ナノファイバーの不織布構造から放出される。
ナノファイバーウェブ又はマット
本発明の目的のためのナノファイバーウェブ又はマットは、好ましくは、不織布の、ランダム配列又は整列したナノファイバーの集合体を含む。これらのナノファイバーウェブ又はマットは、典型的には、目の粗い織物(open texture)又は多孔性を特徴とする厚手の絡み合った塊(tangled mass)の形態である。本発明の目的のために、“ナノファイバーウェブ”、“ナノファイバーマット”、“ナノファイバーメッシュ”及び“ナノファイバー膜”という用語は、すべて互換的に使用できる(ナノファイバーウェブ又はマットは膜のようなものと見なすこともできる - 巨視的には膜はナノファイバー構造のネットワークである)。
ナノファイバーウェブ又はマットを形成するために使用されるナノファイバーは、様々な無機、有機、又は生物(バイオ)ポリマーから形成できる。好ましくは、これらのナノファイバーは電界紡糸によって形成される。しかしながら、他の技術(例えば、延伸(drawing)、鋳型合成(template synthesis)、相分離又は自己集合)もナノファイバーの製造に使用できる。これらの技術はすべて、“An Introduction to Electrospinning and Nanofibers(電界紡糸及びナノファイバー入門)”,Ramakrishnaら,World Scientific,2005に記載されており、当該文献は引用によって本明細書に援用する。ナノファイバーマット又はウェブは、ペレットに圧縮することにより;均一又は不均一層に折り曲げることにより;ディスク又はリングに切断することにより;担体ポリマー、フィルム、ファブリック(織布又は不織布)、紙、又は生体膜上に積層することにより;又はひげ結晶として知られる短セグメントに細断することにより、修正することもできる。
ナノファイバーは、好ましくは直径が3マイクロメートル未満、さらに好ましくは直径が500nm未満、最も好ましくは直径が500nmより小さく2ナノメートルより大きい。
ナノファイバーウェブの厚さは好ましくは10mm未満、さらに好ましくは5mm未満の厚さ、最も好ましくは1mm未満の厚さである。
本発明のナノファイバーの製造に使用されるポリマーは生体適合性である。本発明の目的のために、生体適合性とは、有毒でも、有害でも、又は生理的に反応性でもなく、そして免疫学的拒絶も起こさないことにより、害を及ぼすことなく生組織又は生体との共存が可能なことを意味する。本発明のナノファイバーの製造に使用されるポリマーは、生分解性でも非生分解性でも、合成でも天然でもよい。
本発明で使用できる生体適合性、生分解性合成ポリマーの例は、ポリエステルウレタン(DegrapolTM)、ポリ(ε-カプロラクトン)、ポリジオキサノン、ポリ(エチレンオキシド)、ポリグリコリド、ポリ(乳酸)(PLA)、ポリ(L-ラクチド-コ-ε-カプロラクトン)、及びポリ(ラクチド-コ-グリコリド)(PLGA)などであるが、これらに限定されない。
本発明で使用できる生体適合性、非生分解性合成ポリマーの例は、ナイロン4,6;ナイロン6;ナイロン6,6;ナイロン12;ポリアクリル酸;ポリアクリロニトリル;ポリ(ベンズイミダゾール)(PBI);ポリカーボネート;ポリ(エーテルイミド)(PEI);ポリ(エチレンテレフタレート);ポリメチルメタクリレート;ポリスチレン;ポリスルホン;ポリ(ウレタン);ポリ(ウレタン尿素);ポリ(ビニルアルコール);ポリ(N-ビニルカラゾール)(poly(N-vinylcarazole));ポリ(塩化ビニル);ポリ(ビニルピロリドン);ポリ(フッ化ビニリデン)(PVDF);及びガリフィルコン(galyfilcon)及びシリコーンヒドロゲルのようなヒドロゲルなどであるが、これらに限定されない。
本発明で使用できる生体適合性天然ポリマーの例は、タンパク質(コラーゲン、ゼラチン、フィブリノゲン、絹、カゼイン、キトサンなど)及び多糖類(セルロース、ヒアルロン酸など)などであるが、これらに限定されない。
これらのポリマーは、単独で又は他の生分解性もしくは非生分解性ポリマーとのコポリマーもしくはラミネートとして使用できる。そのような非生分解性ポリマー又はコポリマーブレンドは、例えば、薬物送達用担体として、緑内障の外科的付加物、眼窩/副鼻腔の外科的修復、摘出後の眼窩修復、又は組織工学目的のために使用できる。二つの異なるホモポリマーを重合してコポリマー(ランダム又はブロック)を形成したり、又は二つ以上のポリマーを物理的に混合してポリマーブレンドを形成することが必要になることもある。
一例として、好適な態様において、PLGAがナノファイバーウェブ又はマットを製造するために使用されるポリマーである。なぜならば、PLGAはインビボで乳酸とグリコール酸に無害に分解され、次いで細胞によって代謝されるからである。
活性剤
前述のように、本発明は、患者の体内で制御放出される活性剤を保持するナノファイバーウェブの提供及び使用を含む。
本発明の目的のために、“活性剤”又は“活性成分”は、有益な効果のために体内に導入できる任意の材料と定義される。
本発明で使用できる活性剤又は成分は、生物学的製剤及び薬剤を含む。
国立がん研究所(National Cancer Institute)によって定義されている通り、“生物学的製剤(biological drug)は、生体又はその産物から製造され、がん及びその他の疾患の予防、診断、又は治療に使用される物質である。そのような生物学的製剤は、抗体、インターロイキン、成長因子、ワクチンなどである。生物学的製剤は、生物剤(biologic agent又はbiological agent)と呼ばれることもある。
本発明の目的のために、“薬剤(medicinal agent)”という用語は、医学において何らかの臨床用途を有しうる任意の物質、又は物質の混合物を意味するものとする。従って、薬剤には、薬物、酵素、タンパク質、ペプチド、糖タンパク質、免疫グロブリン、ヌクレオチド、RNA、siRNA、DNA、ホルモン、及び放出可能色素などの診断薬又はそれ自体生物活性はないかもしれないが診断検査(例えばMRIなど)に有用なトレーサーなどが含まれる。
本発明に従って使用できる薬剤のクラスの例は、抗菌剤、鎮痛剤、解熱剤、麻酔薬、抗てんかん薬、抗ヒスタミン剤、抗炎症薬、心臓血管薬、診断薬、交感神経様作用薬、コリン様作用薬、抗ムスカリン様作用薬、鎮痙剤、ホルモン、成長因子、筋弛緩薬、アドレナリン作動性ニューロン遮断薬、抗新生物薬、免疫抑制剤、胃腸薬、利尿薬、コルチコステロイド及び酵素などである。
本発明に従って薬剤の組合せも使用できるものとする。
本発明を用いて送達できる薬物は、抗感染薬、抗生物質、抗結核薬、抗真菌薬、抗ウィルス薬、抗寄生虫薬、抗リウマチ薬、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、コルチコステロイド、免疫調節剤、生物学的製剤、抗新生物薬などの多数の異なるクラスの薬物を含むが、これらに限定されない。
本発明を用いて送達できる抗生物質の例は、アミノグリコシド、ベータ-ラクタム系抗生物質、クリンダマイシン、バンコマイシン、オキサゾラジノン(oxazoladinone)を含むが、これらに限定されない。本発明を用いて送達できる抗真菌薬の例は、とりわけ、アンホテリシンB及びフルコナゾールを含むが、これらに限定されない。本発明を用いて送達できる抗ウィルス薬の例は、抗HIV薬及びその他の抗ウィルス薬を含むが、これらに限定されない。本発明を用いて送達できる抗寄生虫薬の例は、抗アメーバ薬及び抗蠕虫薬を含むが、これらに限定されない。本発明を用いて送達できる抗リウマチ薬の例は、サリチレート、例えばアセチルサリチレートを含むが、これらに限定されない。
本発明を用いて送達できる非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)の例は、アセチルサリチル酸、ナプロキセンナトリウム(naproxyn sodium)、イブプロフェン、ジクロフェナク、インドメタシン、シクロオキシゲナーゼ-2(COX-2)阻害薬(例えばロフェコキシブ)及びその他を含むが、これらに限定されない。本発明を用いて送達できるコルチコステロイド(グルココルチコイド)の例は、ベタメタゾン、ブデソニド、コルチゾン、デカドロン、デキサメタゾン、フルオシノロン、フルチカゾン、ロテプレドノール・エタボネート、メチルプレドニゾン、プレドニゾン、プレドニゾン・アセテート、プレドニゾン・ホスフェート、リメキソロン、トリアムシノロン・アセトニド、免疫調節剤、アザチオプリン、ミコフェニレート・モフェチル(mycophenylate mofetil)、シクロホスファミド、シクロスポリンA、ラパマイシン、タクロリムス、メトトレキサート及びその他を含むが、これらに限定されない。本発明を用いて送達できる生物学的製剤の例は、抗体、例えば腫瘍壊死因子(TNF)遮断薬(例えば、アダリムマブ、インフリキシマブ及びエタネルセプト)、ダクリズマブ、アプタマー、成長因子、ペプチド、ヌクレオチド、例えばDNA、RNA、siRNA及びその他を含むが、これらに限定されない。本発明を用いて送達できるその他の化合物の例は、治癒及び再内皮化を促進する化合物、例えば、VEGF、エストラジオール、抗体、NO供与体、及びBCP671などであるが、これらに限定されない。抗新生物薬(原発性中枢神経系リンパ腫、眼メラノーマ及び網膜芽腫の治療に使用される薬物)も本発明を用いて送達できる。
その他の好適な薬剤は、コルチコステロイド、免疫調節剤、及び生物学的製剤、例えばアプタマー、モノクローナル抗体、及びヌクレオチドなどであるが、これらに限定されない。好適なコルチコステロイドは、ブデソニド、デカドロン、デキサメタゾン、フルオシノロン、フルチカゾン、ロテプレドノール・エタボネート、メチルプレドニゾン、プレドニゾン、プレドニゾン・アセテート、プレドニゾン・ホスフェート、リメキソロン及びトリアムシノロン・アセトニドである。好適な免疫調節剤は、アザチオプリン、ミコフェニレート・モフェチル、シクロホスファミド、シクロスポリンA、ラパマイシン、タクロリムス、及びメトトレキサートである。好適なモノクローナル抗体は、TNF遮断薬、例えばアダリムマブ、インフリキシマブ、エタネルセプト、ダクリズマブ、及び抗VEGF薬、例えばラニビズマブ、ベバシズマブ、及びアプタマーである。
タウロリジン
本発明の一つの好適な形態において、ナノファイバーウェブによって送達される活性剤はタウロリジンである。
タウロリジン(ビス(1,1-ジオキソペルヒドロ-1,2,4-チアジアジニル-4)-メタン)は、抗菌性及び抗リポ多糖性を有することが知られている。タウロリジンはアミノ酸のタウリンから誘導される。タウロリジンの免疫調節作用は、マクロファージ及び多核形白血球のプライミング及び活性化によって媒介されると報告されている。
タウロリジンは、腹膜炎の患者の治療及び全身性炎症反応症候群の患者への抗内毒素剤(antiendoxic agent)として使用されている。タウロリジンは、重症の腹部敗血症及び腹膜炎のための救命抗菌剤である。重症の手術感染及び外科腫瘍学における使用の場合、タウロリジンは、グラム陽性菌、グラム陰性菌、真菌及びマイコバクテリウムのほか、様々な抗生物質に対して耐性を有するメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)、バンコマイシン中間耐性黄色ブドウ球菌(VISA)、バンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌(VRSA)、オキサシリン耐性黄色ブドウ球菌(ORSA)、バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)などの細菌も含む広範囲の微生物に対して活性である。さらに、タウロリジンは、多少の抗腫瘍性も示し、胃腸悪性腫瘍及び中枢神経系の腫瘍を治療するための薬物を用いた初期臨床試験で肯定的な結果が得られている。
タウロリジンは、カテーテル関連血流感染(CRBSIs)の予防及び治療のための抗菌性カテーテルロック溶液の活性成分であり、あらゆるカテーテルベースの血管アクセス器具への使用に適している。タウロリジンに対する細菌耐性は各種試験で観察されたことがない。
タウロリジンは、非選択的化学的反応によって作用する。水溶液中では、親分子のタウロリジンは、タウルルタム及びN-ヒドロキシメチルタウルルタムと平衡を形成し、タウリンアミドは下流誘導体である。
タウロリジンの活性部分はタウルルタム及びタウリンアミドのN-メチロール誘導体で、これは細菌の細胞壁、細胞膜、及び細胞膜のタンパク質と反応するほか、内毒素及び外毒素の第一アミノ基とも反応する。微生物は殺滅され、結果として生ずる毒素は不活化される。インビトロにおける破壊時間は30分である。
炎症性サイトカイン及び増強されたTNF-αレベルは、カテーテルロック溶液として使用されると低減する。
タウロリジンは、線毛及び鞭毛を破壊することによって細菌及び真菌の宿主細胞への接着を低減するので、バイオフィルムの形成を防止する。
2時間かけ、4時間毎、少なくとも48時間にわたる5g用量のタウロリジンを様々な敗血症状態の治療のために静脈内投与したところ、有益な結果が観察された。
ナノファイバーウェブへの活性剤の組込み
活性剤は、(ポリマー性ナノファイバーの)不織布構造中に包埋(すなわち“含浸”)されるか、又は不織布構造の開口部に配置される、もしくはポリマー性ナノファイバーの表面に配置される、もしくはポリマー性ナノファイバーの側壁に組み込まれる、のいずれかその他の方法で不織布構造に保持される。こうすることにより、不織布構造が解剖学的部位に送達されて体液に暴露されると、活性剤は不織布構造から放出される。
本発明に従って、ポリマー性ナノファイバーウェブから薬物の持続放出を提供するために、電界紡糸(エレクトロスピニング)又はカプセル化技術(encapsulation technique)が使用できる。
歴史的には、PLGAポリ(ラクチド-コ-グリコリド)が、テトラサイクリン及びイブプロフェンを含むいくつかの薬物と電界紡糸されて、吸収性縫合糸の形成に成功している。しかしながら、それらは、専ら50:50のポリ(ラクチド-コ-グリコリド)コポリマーの組成であるPLGAに依存している。これは、その組成のコポリマーが薬物送達システムを創製するのに最も容易なコポリマーであるためで、その最大の理由はそれらの非晶質構造である。本発明の場合、その組成以外のPLGA組成物もここでは想定している(例えば、14/86又は10/90のPLGAで、傾向的にはより結晶性のコポリマーである)。さらに、本発明の場合、PLGA以外のポリマーも想定している。意義深いことに、本発明の場合、その他の活性剤(例えばタウロリジン)も想定している。そして、本発明では、吸収性縫合糸ではなくナノファイバーウェブが形成されるので、はるかに多量の活性剤の送達能力が提供され、また縫合糸特有の課題(例えば、フィラメントの長さ、フィラメントの伸縮性など)を考慮することなく、その活性剤送達能力が最適化されたナノファイバーウェブを形成する能力も提供される。
活性剤/ポリマー複合材料の配合組成及び特徴は、ナノファイバーウェブ又はマットの製造に使用されるポリマーだけでなく、ナノファイバーウェブとの結合に選択される薬物の種類にも影響される。例えば、50:50のポリ(ラクチド-コ-グリコリド)中20%濃度のイブプロフェンは、同じポリマーナノファイバーウェブ中20%濃度のコルチコステロンとは異なる放出プロフィールを有する。
ナノファイバーウェブ中の活性成分(好ましくはタウロリジンなどの抗菌剤)の重量は、好ましくは活性成分とナノファイバーウェブの総重量の80重量パーセント未満、さらに好ましくは活性成分とナノファイバーウェブの総重量の50重量パーセント未満、最も好ましくは活性成分とナノファイバーウェブの総重量の20重量パーセント未満である。
ナノファイバーウェブを用いた活性剤の送達
本発明の活性剤送達組成物は、いくつかの方法で投与できる。一般に、活性成分を含有しているナノファイバーウェブは、ナノファイバーウェブが体液と接触し、活性成分が体液中に一定期間にわたって制御された様式で放出されるように、組織の内部又は上部に導入される。組織又は体液の場合、ナノファイバーウェブは、治療される組織の機能をなるべく損なわないような様式で配置又は設置される必要がある。
本発明の一態様において、薬剤の組織への局所送達及び適用が達成される。局所適用は、局所腫瘍のための化学療法など、多くの場合、全身適用よりも望ましいであろう。なぜならば、そのほうが遠位の組織又は器官への副作用がより少ないだけでなく、目的部位での治療に集中できるからである。本発明の膜による成長因子、抗炎症薬、免疫系抑制剤及び/又は抗菌剤の局所適用は、創傷又は切開の治癒を促進する理想的な薬物送達システムである。
本発明の目的のための体液は、細胞内液及び細胞外液を含むヒト及び動物の体内に見出される任意の流体である。これらの細胞外液の例は、皮下液、腸液、非経口液、腹水、血液、脳脊髄液、腺液(例えば、膵臓、肝臓、胆嚢など)、血漿、組織、及びその他の体液である。
タウロリジン保持ポリ(d,l LGA)電界紡糸マット。電界紡糸システムのタウロリジン被包化能力を調べるため、及び抗菌剤送達システムとしてのその有効性を阻害域(ZOI)を用いてモデル化するために、タウロリジンをポリ(ラクチド-コ-グリコリド)14/86(ポリd,1 LGA,Sigma,MW 66-107kDa)に組み込んだ。
電界紡糸法。タウロリジンとポリマーを含有する溶液を、電界紡糸に先立ち、60℃で一晩溶解させた。タウロリジン保持サンプルは、薬物を1:1の比率のDMF/THF溶媒系と共に14/86ポリ(d,1 LGA)に溶解することによって製造した。電界紡糸ファイバー中の2種類の薬物製剤は0.5%及び1.0%(wt/vol)のタウロリジン濃度になるようにした。非保持対照(タウロリジンなし)もポリd,1 LGA(14/86)を用いて製造した。ポリ(d,1 LGA)は、1:1のDMF/THF溶媒系を用いて製造した。ポリマーを室温で一晩溶解させ、すべての溶液が完全に溶解した。
電界紡糸するために、全溶液を3mLのルアーロックシリンジ(luer lock syringe)に入れ、16kV、分離距離10cm、及び流量0.5mL/時間で電界紡糸した。合計0.2mLの溶液が電解紡糸され、パーチメント紙に収集された。阻害域サンプルは、これらのマットから6mmの生検パンチを用いて作製された。この試験の結果を以下に示す。
ナノファイバーマットの抗菌耐性の特徴付け。ナノファイバーマットの抗菌挙動をKirby-Bauerディスク拡散法を用いて黄色ブドウ球菌で試験した。黄色ブドウ球菌は、トリプチックソイブロス中で一晩、およそ1.5×10CFU/mL(マクファーランド標準の0.5、又はOD625の0.08~0.13に相当)の濃度にまで増殖させた。翌朝、一夜培養物(overnight inoculum)をインキュベーターから取り出し、室温に維持した。水浴を48℃に予熱し、予め製造されたトップアガーをそれに入れて溶解させた。トップアガーの溶解中、300μLの一夜培養物をピペットで試験管に移した(試験されるサンプルのそれぞれにつき3本ずつ)。トップアガーの溶解後、3mLを各試験管に移した。溶液を含有する試験管を渦撹拌し、内容物をTSAプレートに注いだ(黄色ブドウ球菌)。プレートを室温に放置して乾燥させた後、ナノファイバーサンプル及び対照のディスクをそれぞれのプレートに入れた(三重に)。次いで、プレートを5%COインキュベーター中に37℃で24時間保管した。各実験の結果を以下に解説する。
タウロリジン保持ナノファイバー。ポリ(d,1 LGA)ナノファイバーマット中2種類の異なるタウロリジン保持量を用いた第一の実験で、1.0%タウロリジンを含有するプレートには目につく阻害域が認められた(図3、緑の円)。0.5%タウロリジンサンプルは目につく阻害域は認められなかった。
好適な態様の変更
本発明の性質を説明するために本明細書中に記載及び例示されている詳細、材料、工程
及び部品の配列には、多数の追加の変更が当業者によって可能であるが、それらもなお本
発明の原理及び範囲に含まれることは理解されるはずである。
以下に、出願時の特許請求の範囲の記載を示す。
[請求項1]
ナノファイバーウェブと、そのナノファイバーウェブに保持された活性剤とを含む活性
剤送達システム。
[請求項2]
ナノファイバーウェブが不織布構造を含む、請求項1に記載の活性剤送達システム。
[請求項3]
不織布構造が10mm未満の厚さを有する、請求項2に記載の活性剤送達システム。
[請求項4]
不織布構造が5mm未満の厚さを有する、請求項2に記載の活性剤送達システム。
[請求項5]
不織布構造が1mm未満の厚さを有する、請求項2に記載の活性剤送達システム。
[請求項6]
ナノファイバーウェブがポリマー性ナノファイバーを含む、請求項2に記載の活性剤送
達システム。
[請求項7]
ポリマー性ナノファイバーが生分解性である、請求項6に記載の活性剤送達システム。
[請求項8]
ポリマー性ナノファイバーが非生分解性である、請求項6に記載の活性剤送達システム

[請求項9]
ポリマー性ナノファイバーが体液によって湿らせるとゲルになるように構成されている
、請求項6に記載の活性剤送達システム。
[請求項10]
ポリマー性ナノファイバーが、ポリ-(ラクチド)(PLA)、ポリカプロラクトン、
ポリ-(ビニルアルコール)、生分解性ポリエステル、キトサン、ポリ-(プロピレンカ
ーボネート)、及びポリ-(ラクチド-グリコリド)、ポリ-e-カプロラクトン、ポリ
-トリメチレンカーボネート、ポリ-グリコリド、ポリ-p-ジオキサノンからなる群か
ら選ばれるポリマーから形成される、請求項6に記載の活性剤送達システム。
[請求項11]
ポリマーが、ホモポリマー、コポリマー又はマルチマーでありうる、請求項10に記載
の活性剤送達システム。
[請求項12]
ポリマー性ナノファイバーが3マイクロメートル未満の直径を有する、請求項6に記載
の活性剤送達システム。
[請求項13]
ポリマー性ナノファイバーが500ナノメートル未満の直径を有する、請求項6に記載
の活性剤送達システム。
[請求項14]
ポリマー性ナノファイバーが2ナノメートルより大きく500ナノメートルより小さい
直径を有する、請求項6に記載の活性剤送達システム。
[請求項15]
活性剤が不織布構造の開口部に配置されている、請求項2に記載の活性剤送達システム

[請求項16]
活性剤がポリマー性ナノファイバーの表面に配置されている、請求項6に記載の活性剤
送達システム。
[請求項17]
活性剤がポリマー性ナノファイバーの側壁に組み込まれている、請求項6に記載の活性
剤送達システム。
[請求項18]
活性剤が抗菌剤を含む、請求項1に記載の活性剤送達システム。
[請求項19]
抗菌剤がタウロリジンを含む、請求項18に記載の活性剤送達システム。
[請求項20]
活性剤を患者に送達する方法であって、該方法は、
ナノファイバーウェブと、そのナノファイバーウェブに保持された活性剤とを含む活性
剤送達システムを用意し;そして
該活性剤送達システムを患者の体内又は体表面に配置する
ことを含む方法。

Claims (11)

  1. ナノファイバーウェブと、そのナノファイバーウェブに保持された活性剤とを含む活性剤送達システムであって、当該ナノファイバーウェブが、ポリ-(ラクチド)(PLA)、ポリ-(ラクチド-グリコリド)、及びポリ-グリコリドからなる群から選ばれるポリマーから形成されるポリマー性ナノファイバーを含み、当該活性剤がタウロリジンを含み、前記活性剤が前記ポリマー性ナノファイバーの側壁に組み込まれている、前記システム。
  2. ナノファイバーウェブが不織布構造を含む、請求項1に記載の活性剤送達システム。
  3. 不織布構造が10mm未満の厚さを有する、請求項2に記載の活性剤送達システム。
  4. 不織布構造が5mm未満の厚さを有する、請求項2に記載の活性剤送達システム。
  5. 不織布構造が1mm未満の厚さを有する、請求項2に記載の活性剤送達システム。
  6. ポリマー性ナノファイバーが生分解性である、請求項1に記載の活性剤送達システム。
  7. ポリマー性ナノファイバーが体液によって湿らせるとゲルになるように構成されている、請求項1に記載の活性剤送達システム。
  8. ポリマーが、ホモポリマー、コポリマー又はマルチマーでありうる、請求項1に記載の活性剤送達システム。
  9. ポリマー性ナノファイバーが3マイクロメートル未満の直径を有する、請求項1に記載の活性剤送達システム。
  10. ポリマー性ナノファイバーが500ナノメートル未満の直径を有する、請求項1に記載の活性剤送達システム。
  11. ポリマー性ナノファイバーが2ナノメートルより大きく500ナノメートルより小さい直径を有する、請求項1に記載の活性剤送達システム。
JP2018530664A 2015-08-31 2016-08-31 ナノファイバーウェブを用いる活性剤の送達 Active JP7064436B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201562211912P 2015-08-31 2015-08-31
US62/211,912 2015-08-31
PCT/US2016/049691 WO2017040655A1 (en) 2015-08-31 2016-08-31 Delivery of active agents using nanofiber webs

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018526446A JP2018526446A (ja) 2018-09-13
JP7064436B2 true JP7064436B2 (ja) 2022-05-10

Family

ID=58103460

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018530664A Active JP7064436B2 (ja) 2015-08-31 2016-08-31 ナノファイバーウェブを用いる活性剤の送達

Country Status (8)

Country Link
US (2) US20170056333A1 (ja)
EP (1) EP3344236A4 (ja)
JP (1) JP7064436B2 (ja)
KR (1) KR20180105112A (ja)
CN (1) CN108697654A (ja)
AU (2) AU2016315779B2 (ja)
CA (1) CA2999973A1 (ja)
WO (1) WO2017040655A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7121944B2 (ja) * 2018-05-07 2022-08-19 国立大学法人信州大学 ナノ繊維及びその製造方法
CN113491700B (zh) * 2020-07-06 2023-03-28 军事科学院军事医学研究院军事兽医研究所 牛磺罗定在抗病毒中的应用

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007063820A1 (ja) 2005-12-02 2007-06-07 Sunstar Suisse Sa エレクトロスピニング法により形成された生体適合性のナノ又はマイクロファイバー不織布を有する生体適合材、及びその製造方法
JP2007537200A (ja) 2004-05-14 2007-12-20 ハンス−ディートリヒ・ポラシェグ タウロリジン製剤及び投与:細菌マイクロフィルム形成に対する治療処置及び抗菌保護
JP2009536842A (ja) 2006-05-12 2009-10-22 スミス アンド ネフュー ピーエルシー 足場
US20110229551A1 (en) 2010-03-17 2011-09-22 Notus Laboratories, Inc. Drug delivery compositions and methods using nanofiber webs
US20140343580A1 (en) 2013-05-14 2014-11-20 Johnson & Johnson Medical Gmbh Surgical Implant Comprising a Layer Having Openings
US20150072008A1 (en) 2012-03-30 2015-03-12 Universitat Politecnica De Catalunya Nonwoven membrane as a drug delivery system

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB8827986D0 (en) * 1988-11-30 1989-01-05 Geistlich Soehne Ag Chemical product
US20030027818A1 (en) * 2001-04-03 2003-02-06 Redmond H. Paul Treatment of cancers
FI123988B (fi) * 2010-10-27 2014-01-31 Upm Kymmene Corp Soluviljelymateriaali
BR102012031955A2 (pt) * 2012-12-14 2014-10-07 Instituto De Pesquisas Tecnológicas Do Est S. Paulo S/A Ipt Nanofibras contendo substância ativa com liberação controlada para aplicação odontológica e processo
GB2536169B (en) * 2013-12-02 2020-07-08 Vladimirovich Bovin Nicolai Functionalizing nanofibres

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007537200A (ja) 2004-05-14 2007-12-20 ハンス−ディートリヒ・ポラシェグ タウロリジン製剤及び投与:細菌マイクロフィルム形成に対する治療処置及び抗菌保護
WO2007063820A1 (ja) 2005-12-02 2007-06-07 Sunstar Suisse Sa エレクトロスピニング法により形成された生体適合性のナノ又はマイクロファイバー不織布を有する生体適合材、及びその製造方法
JP2009536842A (ja) 2006-05-12 2009-10-22 スミス アンド ネフュー ピーエルシー 足場
US20110229551A1 (en) 2010-03-17 2011-09-22 Notus Laboratories, Inc. Drug delivery compositions and methods using nanofiber webs
US20150072008A1 (en) 2012-03-30 2015-03-12 Universitat Politecnica De Catalunya Nonwoven membrane as a drug delivery system
US20140343580A1 (en) 2013-05-14 2014-11-20 Johnson & Johnson Medical Gmbh Surgical Implant Comprising a Layer Having Openings

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018526446A (ja) 2018-09-13
AU2022206768A1 (en) 2022-08-25
WO2017040655A1 (en) 2017-03-09
EP3344236A1 (en) 2018-07-11
US20170056333A1 (en) 2017-03-02
AU2016315779A1 (en) 2018-04-19
KR20180105112A (ko) 2018-09-27
US20200030337A1 (en) 2020-01-30
CN108697654A (zh) 2018-10-23
CA2999973A1 (en) 2017-03-09
AU2016315779B2 (en) 2022-04-21
EP3344236A4 (en) 2019-05-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Joseph et al. Polymer sutures for simultaneous wound healing and drug delivery–a review
Ulubayram et al. Nanofibers based antibacterial drug design, delivery and applications
Dennis et al. Suture materials—Current and emerging trends
US10441550B2 (en) Nanofibrous materials as drug, protein, or genetic release vehicles
AU2022206768A1 (en) Delivery of active agents using nanofiber webs
Deng et al. Engineering and polymeric composition of drug‐eluting suture: a review
Champeau et al. Current manufacturing processes of drug-eluting sutures
Wang et al. Multiple targeted drugs carrying biodegradable membrane barrier: anti-adhesion, hemostasis, and anti-infection
US8263105B2 (en) Biomaterial drug delivery and surface modification compositions
EP1768602A2 (en) Combination drug therapy for reducing scar tissue formation
TR201815577T4 (tr) Bir ilaç iletim sistemi olarak dokumasız membran.
US20060286063A1 (en) Combination drug therapy for reducing scar tissue formation
Joshi et al. Advances in topical drug delivery system: Micro to nanofibrous structures
Kiaee et al. Multilayered controlled released topical patch containing tetracycline for wound dressing
US20080039362A1 (en) Combination drug therapy for reducing scar tissue formation
US20220096706A1 (en) Electrospun nanofiber-based dressings and methods of manufacture and use thereof
US20210085686A1 (en) Delivery of active agents using nanofiber webs
WO2015187555A1 (en) Nanofibrous materials as drug, protein, or genetic release vehicles
Dabney The use of electrospinning technology to produce wound dressings
AU2018289509A1 (en) Hemostatic products
e Silva et al. Antibiotics-loaded nanofibers fabricated by electrospinning for the treatment of bone infections
Zahedi et al. ANtimicrobial electrospun membranes
WO2017143199A1 (en) Nanofibrous materials as drug, protein, or genetic release vehicles
Deng Development of Drug-Eluting Surgical Sutures for the Wound-Healing Process Using Melt Extrusion Technology
Parikh Nano-structured, drug-eluting medical devices for improved clinical outcomes

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190829

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200721

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200717

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20201020

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20201021

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210121

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210615

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20210909

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211215

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220331

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220422

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7064436

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150