JP7059990B2 - 形状予測モデルの生成方法、圧延形状予測方法、金属板の圧延方法、金属板の製造方法、及び金属板の圧延設備 - Google Patents

形状予測モデルの生成方法、圧延形状予測方法、金属板の圧延方法、金属板の製造方法、及び金属板の圧延設備 Download PDF

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Description

本発明は、金属板の圧延技術に関する。具体的には、室温付近にて低い延性挙動を示し、破断し易い金属板に対する圧延に効果的な技術に関する。
冷間圧延では、多種多様な素材が圧延され、圧延後の形状を良好に保つために形状制御が行われる。冷間圧延では、例えば、圧延機の出側に設置された形状測定装置にて圧延後の鋼板の形状を測定し、その測定された鋼板の形状が予め設定された目標形状と一致するよう形状制御アクチュエータを操作するフィードバック制御が行われる。しかしながらフィードバック制御では、実際の形状と目標形状との不一致が特定されてから制御が行われるため、制御遅れが発生する。
そこでフィードフォワード制御により形状制御を行う技術として、例えば特許文献1に記載の形状制御方法が知られている。特許文献1には、ニューラルネットワークを用いて被圧延材の形状パターンを認識し、認識したパターンに基づいてアクチュエータの操作量を設定することが開示されている。
特開平4-127908号公報
特許文献1に記載の形状制御方法では、被圧延材の形状パターンを特定して、特定した形状パターンに基づきアクチュエータの操作量を設定している。しかし、被圧延材を目標形状とするための形状制御は一律定まるものではなく、状況によって適切な形状制御は異なるから、形状パターンを特定するだけでは不十分である。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、圧延後の金属板の形状をより高精度に制御できる圧延技術の提供を目的としている。
課題を解決するために、本発明の一態様の形状予測モデルの生成方法は、圧延後の金属板の形状に寄与する複数の因子を有する画像情報を含む圧延条件実績と、圧延条件実績に対応する金属板の圧延後の形状実績とを少なくとも入力し、金属板の圧延後の形状を予測する形状予測モデルを、圧延条件実績及び圧延条件実績で機械学習させて得ることを要旨とする。
また、本発明の一態様の圧延形状予測方法は、上記記載の形状予測モデルの生成方法により生成された形状予測モデルの内、圧延対象の金属板の要求特性に対応する形状予測モデルに対して、圧延対象の金属板に設定された圧延条件を入力し、圧延後における圧延対象の金属板の形状を予測させて出力させることを要旨とする。
また、本発明の一態様の金属板の圧延設備は、圧延対象の金属板を設定した圧延条件で圧延する圧延機と、圧延機の上流側で金属板の特徴を測定する測定部と、圧延機による圧延後の金属板の形状を制御する制御部と、を備え、制御部は、圧延後の金属板の形状を予測する形状予測モデルの出力結果に基づく圧延条件の変更指令に応じて圧延条件を変更し、金属板の形状を金属板に対して予め設定された目標形状に制御するものであって、変更指令には、形状予測モデルに対して、圧延後の金属板の形状に寄与する複数の因子を有する画像情報、測定部の測定結果及び圧延条件を入力した結果得られる圧延後における圧延対象の金属板の予測形状と、目標形状との差に基づいて特定される変更後の圧延条件を示す情報が含まれることを要旨とする。
本発明の態様によれば、圧延後の金属板の形状に寄与する複数の因子を有する画像情報を説明変数に含めて形状予測モデルを生成するので、当該形状予測モデルにより、圧延後の金属板の形状をより適切に予測でき、被圧延材の形状を高精度に目標形状に形状制御することが可能となる。その結果、耳割れや板破断を防止できる。
本発明に基づく実施形態に係る金属板の冷間圧延設備の概略構成図である。 本発明に基づく実施形態に係る圧延機のロール構成を説明する図である。 冷間圧延設備による冷間圧延の流れを示す模式図である。 制御装置の概略構成ブロック図である。 運転画面の一例を示す概略構成図である。 予測モデルとしてのニューラルネットワークモデルの処理フロー図である。 予測モデルとしての畳み込みニューラルネットワークモデルの処理フロー図である。 形状予測モデル生成部の流れを説明するためのフローチャートである。 実施例における、冷間圧延後の幅方向位置と鋼板形状の関係を示す図である。 実施例における破断に関する図である。
以下、本発明について図面を参照して説明する。
以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記の実施形態に特定するものではない。また、図面は模式的なものである。そのため、厚みと平面寸法との関係、比率等は現実のものとは異なることに留意すべきであり、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている。
図1は、本発明の技術を適用することができる冷間圧延設備の概要を示したものである。冷間圧延設備1は、一対のコイラー3と、圧延対象である金属板2を冷間圧延する圧延機4と、形状測定装置51と、板厚測定装置52と、速度測定装置53と、制御装置6とを備える。一対のコイラー3は、冷間圧延設備1の入側及び出側に配置され、夫々が金属板2を巻き戻す機能及び金属板2を巻き取る機能を有する。「入側」は各パスにおける圧延機4の搬送上流側を意味し、「出側」は各パスにおける圧延機4の搬送下流側を意味する。以下の説明では、各パスの入側に配置されて金属板2を巻き戻すコイラー3をコイラー3Aと記載し、出側に配置されて金属板2を巻き取るコイラー3をコイラー3Bと記載することがある。入側、出側を区別しない場合は、単にコイラー3と記載する。なお、本明細書において「冷間圧延」を単に「圧延」と記載することがあり、本明細書において「冷間圧延」と「圧延」は同義である。
<圧延機4>
圧延機4は、図1及び図2に示すように、6段式(6Hi)の単スタンド圧延機であり、金属板2に対してリバース圧延(可逆式圧延)を実行する。圧延機4は、金属板2を上下から挟んで圧延する上下一対のワークロール4aと、上下一対のワークロール4aのそれぞれを支持する上下一対の中間ロール4bと、上下一対の中間ロール4bのそれぞれを支持する上下一対のバックアップロール4cとを備えている。圧延機4の中間ロール4bが、板形状の制御のために、軸方向の片側端部にテーパーを付与されていると共に、軸方向に移動可能となっている。
<形状測定装置51、板厚測定装置52、速度測定装置53>
形状測定装置51、板厚測定装置52、速度測定装置53は夫々、冷間圧延設備1の入側及び出側に一対で配置される。形状測定装置51及び板厚測定装置52は、金属板2の形状特徴を測定する測定装置(測定部)であり、詳細は後述する。
以下の説明では、入側に配置された形状測定装置51、板厚測定装置52、速度測定装置53を夫々、形状測定装置51A、板厚測定装置52A、速度測定装置53Aと記載し、出側に配置された形状測定装置51、板厚測定装置52、速度測定装置53を夫々、形状測定装置51B、板厚測定装置52B、速度測定装置53Bと記載することがある。入側、出側を区別しない場合は、単に形状測定装置51、板厚測定装置52、速度測定装置53と記載する。
形状測定装置51は、冷間圧延前後の金属板2の板幅方向に沿った鋼板形状を測定する。形状測定装置51としては、例えば、分割ロールを用いた接触式の形状測定装置を例示できるが、これに限定されない。形状測定装置51は、圧延機入側及び出側の鋼板の板幅方向の張力分布をリアルタイムに測定できるものであればよく、非接触式の振動式や透磁率式、たわみ式などの装置も用いることができる。
板厚測定装置52は、金属板2の板厚を測定する。板厚測定装置52としては、例えば、X線方式のものを例示できるが、これに限定されない。板厚測定装置52は、圧延機入側及び出側の鋼板の板厚をリアルタイムに測定できるものであればよい。
速度測定装置53は、金属板2の板速度を測定する。速度測定装置53Bの測定値は、速度測定装置53Bの回転速度に対応し、本明細書において速度測定装置53Bの回転速度を圧延機4の圧延速度として扱う。
<制御装置6>
制御装置6は、形状制御アクチュエータ8を制御して、圧延機4の中間ロール4bの軸方向移動量を調整(制御)し、中間ロール4bの軸方向位置を変位させる。また、制御装置6は、圧延機4の圧延速度に応じて、コイラー3Aの巻出速度及びコイラー3Bの巻取速度を制御する。
まず、冷間圧延の流れを簡潔に説明する。1パス目で、図1の紙面左手側から供給された金属板2は、一方のコイラー3Aによって巻き戻され、他方のコイラー3Bによって巻き取られながら、圧延機4により一方向(正方向)に圧延される。コイラー3Bによって金属板2が巻き取られると、2パス目で、金属板2を逆方向に搬送し、コイラー3Bによって金属板2が巻き戻され、コイラー3Aによって巻き取られながら、圧延機4により他方向(逆方向)に圧延される。このような正逆方向の圧延工程が複数パス繰り返されることを上述したリバース圧延と呼ぶ。
本発明者は、このような冷間圧延設備1において、難圧延材からなる金属板(鋼板)を冷間圧延した際に、耳割れや板破断が生じない冷間圧延方法及び冷間圧延設備について検討を重ねた。なお、金属板2の鋼種は特に限定はないが。本発明は特に、冷間圧延時の板破断を抑止する技術に有効である。そこで以下の説明において、「金属板」は、加工硬化による延性低下が大きく、圧延時に板破断を起こしやすい難圧延材であるものとする。難圧延材として具体的には、常温での引張強さが0.2%耐力よりも低い、高張力鋼板や高炭素鋼板、電磁鋼板、ステンレス鋼板等が例示できる。
本発明者は、冷間圧延後の金属板の形状を高精度に予測し、耳割れや板破断に至る可能性が高い形状が予測された場合に、冷間圧延後の金属板の形状が適切な形状(耳割れや板破断が発生する可能性が低い形状)となるように冷間圧延条件を変更することで、冷間圧延時における金属板の耳割れや板破断を防止することができると考えた。そして、冷間圧延後の金属板の形状を高精度に予測するためには、形状予測モデルを用いることが有効であると考えた。
ここで本発明の概要を図3に示す冷間圧延の流れを示す模式図を参照して説明する。図3に示すように、リバース圧延は、各パスにおいて予めオペレータによって設定された定常圧延段階の圧延条件(圧延速度等)に向かって加速する初期非定常圧延段階と、設定された圧延条件で圧延を行う定常圧延段階と、定常圧延後に圧延停止に向かって減速する終期非定常圧延段階を含む。オペレータはパス毎に金属板2の圧延条件及び目標形状を設定することが可能である。
各パスにおいて、鋼種、板厚及び板幅等の要求特性を示す基本情報、圧延前の板厚等の測定情報(例えば、入側の形状測定装置51A及び板厚測定装置52Aの測定結果)及び圧延条件(例えば、圧延荷重や圧延速度(出側の速度測定装置53Bの測定結果)等)が形状予測モデルに入力される。各装置51A、52A、53Bによる測定は所定周期で同期して実行され、同一タイミングで取得された測定結果が形状予測モデルに入力される。但し、初期非定常圧延段階は目標の圧延条件に向かって圧延条件が刻々と変化、終期非定常圧延段階は目標の圧延条件から停止に向かって圧延条件が刻々と変化する段階であることから、測定された圧延条件と、目標とする圧延条件に基づいて、板厚等の測定箇所が圧延機4の直下に至った際の圧延条件を推定し、推定した圧延条件を入力することとしてもよい。
各情報の入力に対して形状予測モデルは、圧延後の金属板2の形状を予測する。そして予測した形状が、目標形状に対して許容できるレベルでない場合(例えば耳割れや板破断が発生する場合)は、予測した形状が目標形状に対して許容できるレベルとなるよう圧延条件を変更する。これにより、入側の各測定装置51A、52Aにて測定された金属板2の測定箇所が、実際に圧延機4の直下に至ったときに適切な圧延条件にて圧延を実行することができる。
次に当該測定箇所が出側の形状測定装置51B及び板厚測定装置52Bに至った際に測定された形状が、目標形状に対して許容できるレベルであるか否かを判定する。許容できるレベルであれば引き続き、形状予測モデルによって特定された圧延条件で圧延を継続する。許容できるレベルでなければ、フィードバック制御にて圧延条件を変更する。このような制御を各パスにおいて逐次実行することで、圧延後の金属板2の形状を目標形状に対して適切な形状とすることが可能となる。
つまり本発明は形状予測モデルにより圧延条件を事前に変更し、補完的にフィードバック制御により圧延条件を変更するものである。フィードバック制御による圧延条件を極力実行させないようにするには、形状予測モデルを高精度に圧延後の形状を予測できる形状予測モデルとする必要がある。そこで、本発明者は、圧延後の金属板の形状を高精度に予測するための形状予測モデルの作成に着手した。具体的には、金属板に対する過去の圧延条件実績と当該過去の圧延条件実績に対応する冷間圧延後の金属板の形状実績とを結び付ける機械学習手法による形状予測モデルを作成した。つまり、圧延条件実績を説明変数とし、形状実績を目的変数として、機械学習を実行して、説明変数から目的変数を導く形状予測モデルを作成するものであるが、説明変数として如何なる情報を入力すべきかについて更に検討を重ねた。
圧延条件実績としては、金属板2の鋼種・サイズ、金属板2の圧延速度、金属板2の母材厚、金属板2の板幅、冷間圧延前の板厚等の形状(入側の測定装置51A、52Aの測定結果)、金属板2の変形抵抗、冷間圧延時の圧延荷重、前方及び後方張力、ワークロール4aの寸法、中間ロール4bの軸方向位置、ワークロール4aのベンダー量、中間ロール4bのベンダー量等の冷間圧延の操業状態(操業実績データ)を示す文字情報が考えられる。これら文字情報は、形状予測モデルを作成するにあたり必要な説明変数であるが、発明者は、文字情報(数値情報を含む)のみでは、冷間圧延後の金属板の形状を高精度に予測できないと考えた。その理由は、単なる文字情報では、その説明変数間の相関関係(各説明変数の重要度)を特定することができないからである。重要度が高い説明変数は、圧延後の金属板の形状に与える影響が大きいと考えられる。そのような重要度について機械学習にてゼロから学習させるよりも、一定の指標となる情報を入力することで、早期、且つ、高精度に圧延後の金属板の形状を予測することが可能になる。そこで本発明者は、文字情報に加えて、操業画面等の画像情報も説明変数として入力することとした。これにより自動的に、且つ、早期に重要度が特定され、形状予測モデルにより、高精度に冷間圧延後の金属板の形状を予測できると考えたためである。
オペレータが監視している操業画面(運転画面)は、単に、金属板の圧延条件実績が表示されているだけでない。操業画面には、例えば圧延後の形状に寄与する圧延条件が見やすいように大きく表示され、ほとんど影響のない圧延条件は画面隅に表示される等、各圧延条件の重要度が視覚的に把握しやすいように設計されている。つまり操業画面には、圧延条件の各項目(因子)の相関関係(重要度)を示す説明変数が予め含まれており、当該説明変数を利用して形状予測モデルを構築することで、形状予測モデルによる予測の精度をより高めることができるとの知見を得た。
なお、各項目の重要度はユーザにより手入力することも可能である。しかしながら操業実績データには説明変数として多量な文字情報が含まれる中、その説明変数間の重要度を設定することは非常に煩雑である。その結果、適切に重要度を設定することができず、設定ミスが発生する可能性がある。設定ミスが多いと、機械学習による重要度の修正に時間を要し、その結果、信頼できる形状予測モデルとなるまで時間を要してしまう。一方、操業画面は、長年の操業経験に基づいて作られており、その画像情報は比較的信頼性の高い客観的な情報であるといえる。このような画像情報に基づいて各項目の重要度を自動的に判別させることで、重要度の設定ミスが抑制でき、信頼できる形状予測モデルを早期に作成することができる。なお、ここでは画像情報としてオペレータが監視している操業画面(運転画面)を用いることを説明したが、本発明では、圧延後の金属板2の形状に寄与する2以上の因子を含む他の画像情報を用いることも可能である。例えば、圧延前の金属板の形状の監視画像等の圧延前の状況を示すその他の画像情報を用いることが可能である。また、金属板(コイル)通板の監視画像や圧延機の外観画像(後述)等の圧延の状況を示すその他の画像情報を用いることも可能である。圧延前及び圧延の状況を示す画像情報は、圧延後の形状との相関性が内在されており、いわゆる「圧延条件」という数値的な情報に加えてこれらの画像情報を用いることで予測精度の向上に寄与すると考えられる。なお、これら圧延の状況を示す画像の中で、運転画面は圧延条件の重要度を視覚的に表す画像であるともいえる。
形状実績としては、冷間圧延後の金属板2の板厚等の形状特徴(出側の測定装置51B、52Bの測定結果)等の操業実績データを示す文字情報が考えられる。
このようにして得られた形状予測モデルに基づいて、冷間圧延前に、冷間圧延後の金属板の形状を予測し、その予測された冷間圧延後の金属板の形状が、要求される製品形状である目標形状に漸近するまで圧延条件を繰り返し変更した。その後、形状予測モデルにより決定された圧延条件にて冷間圧延を実行することで耳割れや板破断が生じない圧延後の鋼板形状を得ることができることを見出した。
以下、形状予測モデルの作成方法及び形状予測モデルによる圧延条件の決定方法について詳細を説明する。本実施形態において形状予測モデルに関連する機能は、演算ユニット7により実現される。制御装置6は、演算ユニット7からの制御信号に基づいて、形状制御アクチュエータ8を制御し、中間ロール4bの軸方向移動量を調整することが可能である。
<演算ユニット7>
演算ユニット7は、図4に示すように、演算装置71と、入力装置88と、記憶装置89と、出力装置90とを備える。演算装置71は、入力装置88、記憶装置89、及び出力装置90と、バス87を介して有線により接続されている。演算装置71、入力装置88、記憶装置89、及び出力装置90は、この接続の態様に限らず、無線により接続されてもよく、あるいは有線と無線とを組み合わせた態様で接続されてもよい。
<入力装置88>
入力装置88は、形状測定装置5による測定情報、制御装置6による制御情報や操業監視装置91からの情報が入力される入力ポートとして機能する。操業監視装置91からの情報としては、形状予測モデルの実行指令情報、冷間圧延対象に関する情報(鋼種、サイズ)及び冷間圧延前にオペレータにより設定された冷間圧延条件情報(文字情報及び画像情報)が含まれる。
<記憶装置89>
記憶装置89は、例えばハードディスクドライブ、半導体ドライブ、光学ドライブ等で構成され、本システムにおいて必要な情報(後述する形状予測モデル生成部77及び形状制御決定部78による機能の実現に必要な情報)を記憶する装置である。
<形状予測モデル生成部77の機能の実現に必要な情報>
形状予測モデル生成部77の機能の実現に必要な情報としては、例えば、金属板の要求特性(鋼種、板厚、板幅等)毎の上述した説明変数及び目的変数(圧延条件実績及び形状実績)を示す情報が含まれる。当該説明変数及び目的変数は、初期非定常圧延段階~終期非定常圧延段階(図3参照)にかけて所定時間毎に取得される。
<形状制御決定部78の機能の実現に必要な情報>
形状制御決定部78の機能の実現に必要な情報としては、例えば、形状予測モデル生成部77によって作成された金属板の要求特性毎の形状予測モデル及び形状予測モデルに入力される各種情報が挙げられる。
<出力装置90>
出力装置90は、演算装置71からの制御信号を制御装置6に対して出力する出力ポートとして機能する。
<操業監視装置91>
操業監視装置91は、例えば、液晶ディスプレイや有機ディスプレイ等の任意のディスプレイを備えている。操業監視装置91は、制御装置6から操業状態を示す各種情報を受信し、これら情報をオペレータが操業状態を監視するための運転画面(操業画面)に表示する。操業監視装置91での表示画面は逐次、保存されて画像データとなり、その画像データは、入力装置88を経由して演算装置71へ伝達され、記憶装置89に逐次記憶される。また、オペレータは操業監視装置91を操作して、形状予測モデルの生成及び実行指示することが可能であり、当該実行指示情報は入力装置88を経由して演算装置71へ伝達される。
<演算装置71>
演算装置71は、図4に示すように、RAM72と、ROM73と、演算処理部76とを備えている。ROM73は、形状予測モデル作成プログラム74と、形状制御決定プログラム75とを記憶している。また、演算処理部76は、演算処理機能を有し、RAM72及びROM73とバス87により接続されている。また、RAM72、ROM73、及び演算処理部76は、バス87を介して入力装置88、記憶装置89、及び出力装置90に接続されている。
演算処理部76は、機能ブロックとして、形状予測モデル生成部77と、形状制御決定部78とを備えている。
<形状予測モデル生成部77>
演算処理部76の形状予測モデル生成部77は、対象とする冷間圧延設備における、金属板2の過去の圧延条件実績と当該過去の圧延条件実績に対応する冷間圧延後の金属板2の形状実績とを結び付ける機械学習手法による形状予測モデルを作成する処理部である。
機械学習手法による形状予測モデルとして、本実施形態では、ニューラルネットワークモデルを用いる。機械学習の手法は、ニューラルネットワークに限定されず、他の公知の機械学習の手法を採用しても構わない。
形状予測モデル生成部77は、学習用データ取得部77A、前処理部77B、第1画像データ変換部77C、モデル作成部77D、及び結果保存部77Eを備えている。そして、形状予測モデル生成部77は、操業監視装置91から形状予測モデルの作成の指示を受けた際に、ROM73に記憶されている形状予測モデル作成プログラム74を実行し、学習用データ取得部77A、前処理部77B、第1画像データ変換部77C、モデル作成部77D、及び結果保存部77Eの各機能を実行する。形状予測モデル生成部77が実行する度に、形状予測モデルは更新される。
<学習用データ取得部77A>
学習用データ取得部77Aは、冷間圧延する際の圧延条件の操業実績データを入力実績データとし、その入力実績データを用いた冷間圧延後の金属板2の形状実績データを出力実績データとした、複数の学習用データを取得する処理を行う。入力実績データには、圧延後の金属板2の形状に寄与する2以上の因子を含む画像情報が含まれる。本実施形態では、圧延条件実績情報に関する2以上の因子を含む画像情報として、図5に示すような運転画面200の画像情報を採用する場合を例示する。用いる画像情報は2以上の画像情報であっても良い。
運転画面200の画像情報は、冷間圧延する際における操業監視画面のスクリーンショット情報のデータが、対応する冷間圧延の操業実績データに紐付けて記憶装置89に記憶されたものであり、そのスクリーンショット情報からなる画面情報である。本実施形態の冷間圧延操業においては、圧延条件実績のデータ(操業条件のデータ)の記憶と共に、そのときの操業監視画面のスクリーンショット情報からなる画面情報も記憶装置89に記憶されている。
図5に示すように運転画面200は、鋼板形状グラフ201と、アクチュエータ状態202と、アクチュエータ情報203と、状態色204と、プロセス情報205と、コイル情報206の各項目を表示する表示領域を備えて構成される。
圧延条件の重み付け(重要度)の学習に用いる因子の状態が表示されている画面であれば表示内容は限定されない。つまり、画像データ内の各因子は、操業実績データに含まれる文字情報と一致していてもよいし、これらとは異なる圧延条件を示すものであってもよい。一致している場合には、当該画像データを、各文字情報間の相関関係を特定する説明変数として使用することができる。一致していない場合には、当該画像データを、文字情報が示す圧延条件とは異なる複数の圧延条件間の相関関係を特定する説明変数として使用することができる。
運転画面200の画像データからの学習においては、後述する畳み込みニューラルネットワークが用いられるため、例えば、画面上で他の情報と比べて、相対的に大きい領域に表示されている情報や、相対的に輝度値が大きく表示されている情報が他の情報に比べて重要度の高い圧延条件として抽出される。一般的に運転画面では、より重要度が高い情報ほど大きくあるいは高輝度で表示される。このような運転画面の画像データに対して後述するような所定の画像処理を行うことで、画像データに含まれる各因子の相関関係(重要度の高低)を特定することができる。そしてその相関関係の情報を説明変数として利用して後述するように形状予測モデルを作成することで、高精度に圧延後の金属板2の形状を予測することができる。なお、情報の重要度の高低を判断する基準としては、「大きさ」及び「輝度値」に限られるものではなく、「彩色」(例えばRGBでR値が高いほど重要度が高い)、「配置位置」(例えば画面内で中央に位置するほど重要度が高い)など、他の基準を採用してもよい。
学習用データ取得部77Aは、モデル生成のための事前処理として、複数の学習用データ(例えば、1万件程度の過去の金属板2の圧延条件実績のデータ)の取得を行う。
学習用データ取得部77Aは、記憶装置89から上記の入力実績データ及び出力実績データを取得して学習用データを作成する。各学習用データは、入力実績データと出力実績データの組からなる。学習用データは、記憶装置89に記憶する。学習用データは、記憶装置89に記憶することなく、前処理部77Bやモデル作成部77Dに供給する構成としても良い。
なお、記憶装置89に過去の金属板2の圧延条件実績(学習用データ)が記憶されていない場合(例えば、過去に圧延機4を使用したことがない場合)やサンプル量が少ない場合には、学習用データ取得部77Aは、オペレータに対して1回又は複数回、形状予測モデルを使用せずに冷間圧延を実行するよう要求を行う。また、記憶装置89に記憶された過去の金属板2の圧延条件実績のデータ数が多いほど形状予測モデルによる予測精度が高まることから、学習用データの数が予め設定した閾値未満である場合、学習用データ取得部77Aは、当該データ数が閾値に至るまでオペレータに対して、形状予測モデルを使用せずに冷間圧延を実行するよう要求を行うこととしてもよい。
<前処理部77B>
前処理部77Bは、学習用データ取得部77Aが取得した学習用データを、形状予測モデル作成用に加工する。具体的には、前処理部77Bは、学習用データを構成する圧延条件実績情報(操業実績パラメータ)を、ニューラルネットワークモデルに読み込ませるために、0~1の間で標準化(正規化)の処理を行う。
<第1画像データ変換部77C>
画像情報は2次元情報である。このため、第1画像データ変換部77Cは、学習用データを構成する画像情報を、畳み込みニューラルネットワーク300を用いて特徴量を残した状態で画像圧縮し、一次元の情報とする(図6参照)。この一次元の情報となった状態で、画像情報の情報は、入力層101に結合される。なお、この画像情報を一次元の情報に変換する処理は、取得した画像情報を記憶装置89に記憶する際に実行しても良いし、学習用データを取得する際に実行してもよい。
次に、第1画像データ変換部77Cの処理例を、図7を参照して説明する。
画像情報を一次元の情報に変換する画像変換処理、すなわちスクリーンショットの格納方法は、図6に示すように、複数のフィルターの入出力が多段に繋がれた構造を有する。
第1画像データ変換部77Cでの画像変換処理は、図7に示すように、入力側から順番に、第1畳み込みステップS10と、第1プーリングステップS11と、第2畳み込みステップS12と、第2プーリングステップS13と、第3畳み込みステップS14と、第3プーリングステップS15と、第4畳み込みステップS16と、第4プーリングステップS17と、第5畳み込みステップS18と、第5プーリングステップS19と、全結合ステップS20とを含む。
第1畳み込みステップS10は、横512×縦512ピクセルの画像を入力とし、畳み込み演算によって512×512ピクセルの第1特徴マップを出力する。第1特徴マップは、入力画像のどの箇所でどのような局所的な特徴があるのかを示す。畳み込み演算においては、例えば横3×縦3ピクセル、32チャンネルのフィルターとし、フィルターの適用間隔を1、周辺を0で埋める(パッディング)長さを1とすることができる。
第1プーリングステップS11は、第1畳み込みステップS10が出力した第1特徴マップを入力とし、第1特徴マップの横3×縦3ピクセル内での最大値を新たな1ピクセルとする。係る操作を、ピクセルをずらしながらマップ全体にわたり実施する。これにより第1プーリングステップS11は、第1特徴マップを圧縮した、第2特徴マップを出力する。
第2畳み込みステップS12は、第2特徴マップを入力とし、畳み込み演算によって第3特徴マップを出力する。畳み込み演算においては、例えば横3×縦3ピクセル、32チャンネルのフィルターとし、フィルターの適用間隔を1、周辺を0で埋める(パッディング)長さを1とすることができる。
第2プーリングステップS13は、第2畳み込みステップS12が出力した第3特徴マップを入力とし、第3特徴マップの横3×縦3ピクセル内での最大値を新たな1ピクセルとする。係る操作を、ピクセルをずらしながらマップ全体にわたり実施する。これにより第2プーリングステップS13は、第3特徴マップを圧縮した、第4特徴マップを出力する。
第3畳み込みステップS14は、第4特徴マップを入力とし、畳み込み演算によって第5特徴マップを出力する。畳み込み演算においては、例えば横3×縦3ピクセル、32チャンネルのフィルターとし、フィルターの適用間隔を1、周辺を0で埋める(パッディング)長さを1とすることができる。
第3プーリングステップS15は、第3畳み込みステップS14が出力した第5特徴マップを入力とし、第5特徴マップの横3×縦3ピクセル内での最大値を新たな1ピクセルとする。係る操作を、ピクセルをずらしながらマップ全体にわたり実施する。これにより第3プーリングステップS15は、第5特徴マップを圧縮した、第6特徴マップを出力する。
第4畳み込みステップS16は、第6特徴マップを入力とし、畳み込み演算によって第7特徴マップを出力する。畳み込み演算においては、例えば横3×縦3ピクセル、16チャンネルのフィルターとし、フィルターの適用間隔を1、周辺を0で埋める(パッディング)長さを1とすることができる。
第4プーリングステップS17は、第4畳み込みステップS16が出力した第7特徴マップを入力とし、第7特徴マップの横3×縦3ピクセル内での最大値を新たな1ピクセルとする。係る操作を、ピクセルをずらしながらマップ全体にわたり実施する。これにより第4プーリングステップS17は、第7特徴マップを圧縮した、第8特徴マップを出力する。
第5畳み込みステップS18は、第8特徴マップを入力とし、畳み込み演算によって第9特徴マップを出力する。畳み込み演算においては、例えば横3×縦3ピクセル、16チャンネルのフィルターとし、フィルターの適用間隔を1、周辺を0で埋める(パッディング)長さを1とすることができる。
第5プーリングステップS19は、第5畳み込みステップS18が出力した第9特徴マップを入力とし、第9特徴マップの横3×縦3ピクセル内での最大値を新たな1ピクセルとする。係る操作を、ピクセルをずらしながらマップ全体にわたり実施する。これにより第5プーリングステップS19は、第9特徴マップを圧縮した、第10特徴マップを出力する。
全結合ステップS20は、第5プーリングステップS19が出力した第10特徴マップの画素を、一列に配列し、所定のニューロンと結合する。
そして、全結合ステップS20から出力された100個のニューロンは圧延実績となる文字情報と結合されて入力層101となる。
<モデル作成部77D>
モデル作成部77Dは、前処理部77Bが取得した複数の学習用データを用いた機械学習(第1画像データ変換部77Cで変換された情報も含む)によって、操業データを入力データとして含み、冷間圧延後の金属板2の形状情報を出力データとする形状予測モデルを生成する処理を行う。
本実施形態では、機械学習の手法としてはニューラルネットワークを採用するため、形状予測モデルとしてニューラルネットワークモデルを作成する。すなわち、モデル作成部77Dは、形状予測モデル作成用に加工された学習用データにおける、入力実績データ(圧延条件実績データ)と出力実績データ(形状実績データ)とを結び付ける形状予測モデルとしてのニューラルネットワークモデルを作成する。ニューラルネットワークモデルは、例えば関数式で表現される。
具体的には、モデル作成部77Dは、ニューラルネットワークモデルに用いられるハイパーパラメータの設定を行うと共に、それらハイパーパラメータを用いたニューラルネットワークモデルによる学習を行う。
ハイパーパラメータの最適化計算として、モデル作成部77Dは、まず学習用データ(例えば数万件程度の圧延条件実績データ)に対して、ハイパーパラメータ内のいくつかを段階的に変更したニューラルネットワークモデルを作成し、検証用データに対する予測精度が最も高くなるようなハイパーパラメータが選択される。
ハイパーパラメータとして通常、隠れ層の数、各々の隠れ層におけるニューロン数、各々の隠れ層におけるドロップアウト率(ニューロンの伝達をある一定の確率で遮断する)、各々の隠れ層における活性化関数が設定されるがこれに限定されない。
ハイパーパラメータの最適化手法は特に限定されないが、パラメータを段階的に変更するグリッドサーチや、パラメータをランダムに選択するランダムサーチ、あるいはベイズ最適化による探索を用いることができる。
また、本構成において、モデル作成部77Dは演算装置71の一部として組み込まれているが、構成はこれに限定されない。例えば、形状予測モデルを予め作成して保存しておき、それら適宜読み出しても構わない。
図6には、本システムにおけるニューラルネットワークモデルの処理フローが示されている。本実施形態における形状予測モデルとしてのニューラルネットワークモデルは、入力側から順に、入力層101と、中間層102と、出力層103とを含んでいる。
ハイパーパラメータを用いたニューラルネットワークモデルによる学習に際し、入力層101には、前処理部77Bで加工された過去の金属板2の圧延条件実績情報、即ち、0~1の間で標準化された過去の金属板2の圧延条件実績情報が格納される。格納される圧延条件実績情報の説明変数は金属板2の変形に関わる変数が選択されることが望ましいが、その数と変形との相関の高さには限定されない。
また、本システムには、操業監視装置91上の運転画面200の画像情報(スクリーンショット)が入力層101に格納される。画像情報は、第1画像データ変換部77Cによって、畳み込みニューラルネットワークを用いて特徴量を残した状態で画像圧縮され、一次元の情報となった状態で入力層101に結合される。
中間層102は複数の隠れ層で構成され、各々の隠れ層には複数のニューロンが配置されている。中間層102内に構成される隠れ層の数は特に限定されないが、経験的に隠れ層の数が多すぎると予測精度が低下することから、5層以下であることが好ましい。また、各隠れ層に配置されるニューロンの数は、好ましくは入力される説明変数の1倍~10倍の範囲の数とすることが好ましい。
中間層102において、あるニューロンから続く隠れ層へのニューロンの伝達は、重み係数による変数の重み付けと共に、活性化関数を介して行われる。活性化関数にはシグモイト関数やハイパボリックタンジェント関数、あるいはランプ関数を用いることができる。
出力層103は、中間層102により伝達されたニューロンの情報が結合され、最終的な冷間圧延後の形状の値として出力される。この出力された結果と、ステップS22で読み込まれた過去の金属板2の冷間圧延後の形状実績とに基づき、ニューラルネットワークモデル内の重み係数が徐々に最適化されることで学習が行われる。
ニューラルネットワークモデルの重み係数が学習された後、モデル作成部77Dは、評価用データ(形状予測モデルを用いた形状予測実施までの圧延対象となる金属板2の圧延条件実績)を、この重み係数が学習されたニューラルネットワークモデルに入力して、評価用データに対する推定結果を得る。
<結果保存部77E>
結果保存部77Eは、学習用データ、評価用データ、ニューラルネットワークモデルのパラメータ(重み係数)、学習用データに対するニューラルネットワークモデルの出力結果、及び評価用データに対するニューラルネットワークモデルの出力結果を、記憶装置89に記憶させる。
<形状制御決定部78>
形状制御決定部78は、金属板2の冷間圧延中に、形状予測モデル生成部77で作成された形状予測モデルを用いて圧延対象の金属板2の圧延条件に対応する冷間圧延後の金属板2の形状を予測する処理を行う。そして、形状制御決定部78は、予測された冷間圧延後の金属板2の形状が、要求される目標形状に漸近するように、圧延対象の金属板2における圧延条件を逐次変更して、冷間圧延後の鋼板を目標形状に整えるための形状制御アクチュエータ8の制御量を決定する。
上記処理を行うため、形状制御決定部78は、図4に示すように、情報読取部78A、第2画像データ変換部78B、形状予測部78C、圧延条件決定部78D、及び結果出力部78Eを備えている。
<情報読取部78A>
情報読取部78Aは、記憶装置89から操業監視装置91にてオペレータにより設定された圧延条件(操業パラメータ)を読み込む処理を行う。
情報読取部78Aは、圧延機入側に位置する板厚測定装置52A及び速度測定装置53Aからの測定情報も、上記の圧延情報の一部として読み込む処理を行う。
<第2画像データ変換部78B>
第2画像データ変換部78Bは、形状予測モデルへの入力データの一つとなる画像情報を一次元情報のデータに変換する処理を行う。本実施形態の第2画像データ変換部78Bでは、運転画面のデータとして、運転画面のスクリーン画面を入力して画像変換を行う。第2画像データ変換部78Bの処理は、上述の第1画像データ変換部77Cの処理と同じであるため、処理の詳細を省略する。第1画像データ変換部77C及び第2画像データ変換部78Bを一つの処理部としてサブルーチン化しても良い。
<形状予測部78C>
形状予測部78Cは、情報読取部78Aが読み込んだ圧延対象の金属板2の圧延条件と、第2画像データ変換部78Bで変換された後の画像情報とを、圧延対象の金属板2の要求特性に対応付けられた形状予測モデルに入力して、圧延後の板幅方向形状の予測情報を求める。
<圧延条件決定部78D>
圧延条件決定部78Dは、形状予測部78Cが予測した形状予測情報と設定された目標形状との差が予め設定した閾値以下となるまで、圧延条件を設定変更(操業パラメータの設定変更)して、上記の情報読取部78A、第2画像データ変換部78B、形状予測部78Cの処理の実行に、繰り返し戻す処理を行う。圧延条件の設定変更は、予測された冷間圧延後の金属板2の形状が、要求される目標形状に漸近する方向に、公知の方法にて実施する。なお、圧延条件を設定変更することで、運転画面の表示は変更される。このため、圧延条件の設定変更の度に、第2画像データ変換部78Bで運転画面の画像変換を行う。
結果出力部78Eは、形状予測部78Cが予測した形状予測情報と設定された目標形状との差が予め設定した閾値以下となると作動し、決定した圧延条件の出力を行う。
ここで、形状制御決定部78は、制御装置6から入力装置88を介して冷間圧延での形状制御が実施されていることを知らせる信号を受けたときに、ROM73に記憶されている形状制御決定プログラム75を実行し、情報読取部78A、形状予測部78C、圧延条件決定部78D、及び結果出力部78Eの各機能を実行する。
<形状制御決定部78の処理>
次に、形状制御決定部78の処理の一例について、図8を参照して説明する。
先ず、形状制御決定部78の情報読取部78Aは、ステップS41において、圧延対象の金属板の要求特性に対応する形状予測モデルとしてのニューラルネットワークモデルを記憶装置89から読み込む。
次いで、情報読取部78Aは、ステップS42において、上位計算機から入力装置88を介して記憶装置89に記憶されている要求される製品形状である目標形状を読み込む。
次いで、情報読取部78Aは、ステップS43において、上位計算機から入力装置88を介して記憶装置89に記憶されている圧延対象の金属板2の圧延条件を読み込む。
形状予測モデルによる形状の予測形状予測モデルの作成の際に運転画面の画像情報を使用したことから、形状予測モデルに入力するデータとして同様の運転画面の画像情報が必要になる。そこで、情報読取部78Aは、ステップS43において、形状制御決定部78の第2画像データ変換部78Bが、運転画面の画面情報を読み込み、読み込んだ画面情報を一次元情報に変換する。
その後、形状制御決定部78の形状予測部78Cは、ステップS44において、ステップS41で読み込まれた形状予測モデルとしてのニューラルネットワークモデルを用い、ステップS43で読み込まれた圧延対象の金属板2の圧延条件と画像情報(正確には、ステップS43にて一次元情報に変換された画像情報)を入力データとして、対応する冷間圧延後の金属板2の形状を予測する。なお、ニューラルネットワークモデルによる予測結果は、出力層103に出力される。本ステップは、出願当初の請求項でいう形状予測モデルに対して、圧延対象の金属板に設定された圧延条件を入力し、冷間圧延後における圧延対象の金属板の形状を予測させて出力させる予測形状取得工程を構成するといえる。
続いて、形状制御決定部78の圧延条件決定部78Dは、ステップS45において、ステップS44で予測された冷間圧延後の金属板2の形状と、ステップS42で読み込まれた要求される目標形状との差異(差)が所定の閾値以内か否かを判定する。
閾値以内か否かの判定は、具体的には、冷間圧延後の金属板2の形状と目標形状との誤差面積で差異を評価する。誤差面積に基づく変更量は特に限定されないが、誤差と説明変数との影響係数などに基づいて変更しても良いし、予め設定された説明変数の上下限範囲内において乱数で振ってもよい。閾値の設定方法は特に限定されないが、実績形状と目標形状との誤差面積を基準にするのであれば、両者の差が1%未満であることが好ましい。また、計算の収束が十分でない場合は、実際にステップS45で実行可能な計算時間の範囲内で収束の繰り返し回数に上限を設けてもよい。本ステップは、出願当初の請求項でいう圧延対象の金属板の目標形状と上記予測形状取得工程で取得した圧延対象の金属板の予測形状との差を評価する形状評価工程を構成するといえる。
そして、予測形状と目標形状との差異が所定の閾値以内と判定した場合(ステップS45における判定結果がYESの場合)は、ステップS46に移行する。一方、予測形状と目標形状との差異が所定の閾値以内でないと判定した場合(ステップS45における判定結果がNoの場合)はステップS48に移行する。
ステップS48では、圧延条件決定部78Dは、ステップS43で読み込まれた圧延対象の金属板2の圧延条件の一部を変更し、ステップS43に戻す。本ステップは出願当初の請求項でいう、形状評価工程において特定された上記差が閾値を超えている場合に、圧延条件を変更する圧延条件決定工程を構成するといえる。
ステップS43に戻ってくると、形状予測部78Cは、圧延条件の一部が変更された圧延対象の金属板2の圧延条件及び設定変更後での運転画面(圧延条件の変更に伴い表示が更新された運転画面」)の変換後の情報を読み込む。また、ステップS44において、形状予測部78Cは、形状予測モデルとしてのニューラルネットワークモデルにより、ステップS43で読み込まれた圧延条件の一部が変更された圧延対象の金属板2の圧延条件に対応する冷間圧延後の金属板2の形状を予測する。そして、ステップS45において、圧延条件決定部78Dは、ステップS44で予測された冷間圧延後の金属板2の形状と、ステップS42で読み込まれた要求される製品形状である目標形状との差異が所定の閾値以内か否かを判定する。そして、その判定結果がYESになるまでステップS48、ステップS43、ステップS44、ステップS45の一連のステップ(一連の工程)を繰り返し実行する。
一方、ステップS45における判定結果がYESとされた場合にはステップS46に移行する。ステップS46では、ステップS48で圧延条件の一部が変更されていない場合は、圧延条件決定部78Dは、ステップS43で読み込まれた圧延対象の金属板2の圧延条件を、最適化された金属板2の圧延条件として決定する。そして、圧延条件決定部78Dは、そのときの圧延条件に基づいて、金属板2の冷間圧延後の鋼板形状を決定する。
一方、ステップS48で圧延条件の一部が変更されているときは、ステップS46では、圧延条件決定部78Dは、ステップS48で圧延条件の一部、具体的には形状制御アクチュエータ8の操作量が変更された圧延対象の金属板2の圧延条件を、最適化された金属板2の圧延条件として決定する。そして、圧延条件決定部78Dは、そのときの圧延条件に基づいて、金属板2の冷間圧延で形状制御アクチュエータ8の操作量を決定する。
形状制御アクチュエータ8の操作量の変更量の算出方法としては、ステップS44で予測された冷間圧延後の金属板2の形状と、ステップS42で読み込まれた要求される目標形状との差異に基づいて形状予測モデルを利用して、圧延対象の金属板2の適切な圧延条件を算出する。そして算出した圧延条件とステップS43で読み込まれた圧延対象の金属板2の圧延条件とを比較してステップS48において圧延条件を変更する。
次いで、ステップS47において、形状制御決定部78の結果出力部78Eは、決定された形状に関する情報を、出力装置90を介して制御装置6へ伝送する。
これにより、形状制御決定部78による処理(形状制御決定ステップ)が終了する。
そして、制御装置6は、冷間圧延段階において結果出力部78Eから伝送された形状に関する情報に基づき、形状制御アクチュエータ8の移動量を制御し、これに基づいて制御装置6は中間ロール4bの軸方向位置を制御する。
(動作その他)
本実施形態では、形状予測モデル生成部77が、過去の金属板2の圧延条件実績と当該過去の金属板2の圧延条件実績に対応する過去の金属板2の冷間圧延後の形状実績とを結び付ける機械学習手法による形状予測モデルを作成する。
次に、本実施形態では、金属板2の冷間圧延中に(冷間圧延初期段階で)、作成された形状予測モデルにより圧延対象の金属板2の圧延条件に対応する冷間圧延後の金属板2の形状を予測する。そして、予測された冷間圧延後の金属板2の形状が、要求される目標形状に漸近するように、圧延対象の金属板2の圧延条件を逐次変更して形状制御アクチュエータ8の操作量を決定する。
これにより、金属板2の圧延後の形状を適切に予測し、その予測された形状が要求される目標形状に漸近するように圧延条件を逐次変更して形状制御アクチュエータ8の操作量を決定することで、外乱等により鋼板両端部に過大な張力が付与されたとしても、瞬時に張力を適正範囲に修正することができ、冷間圧延時の耳割れや破断を防止することができる。
また、本実施形態では、機械学習手法による形状予測モデルを、ニューラルネットワークモデルとしてあるので、金属板2の冷間圧延後の形状をより的確に予測することができる。
更に、本実施形態によれば、冷間圧延後の金属板2の形状の予測に用いる説明変数は、圧延の操業実績データより採取される文字情報のみならず、オペレータの監視画面等の画像情報を使用する。アナログ的な情報である圧延条件に関する情報を含む画像情報も入力データとして使用することで、冷間圧延後の鋼板形状に寄与の大きい因子をニューラルネットワークモデル上で識別することができる。
(変形例)
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明はこれに限定されずに種々の変更、改良を行うことができる。
例えば、本実施形態では、形状予測モデルによる金属板2の形状予測の反復及び圧延条件の決定を初期非定常圧延段階~終期非定常圧延段階を通して所定周期で行うこととしたが、一部の段階で行うこととしてもよい。冷間圧延の定常圧延段階(図3参照)では圧延条件が比較的安定しており、圧延後の金属板の形状は安定する傾向にある。一方、初期及び終期の非定常圧延段階では圧延条件が変動しており、圧延後の金属板の形状が不安定となる傾向にある。そこで形状予測モデルによる本発明の制御を、初期及び終期の非定常圧延段階にて実行することとしてもよい。
圧延機4としては、6段式に限定されず、2段式(2Hi)や4段式(4Hi)等の多重圧延機であってもよい。圧延機4が2段式(2Hi)や4段式(4Hi)の圧延機の場合、ワークロール4aを軸方向に移動可能とし、6段式(6Hi)圧延機の場合、板形状の制御のために、ワークロールを軸方向に移動可能としてもよいし、中間ロールを軸方向に移動可能としてもよい。
上記説明した圧延機4は、単圧延機のリバース式圧延機であるが、圧延機4は、タンデム圧延機であってもよいし、クラスター圧延機やゼンジミア圧延機であってもよい。また、タンデム圧延機の場合、圧延スタンドの数に特に限定はない。
上記実施形態では形状予測モデルの作成に使用する画像情報として操業監視装置91の運転画面200のスクリーンショットを採用した例で説明したが、使用可能な画像はこれに限られない。代わりに他の画像情報を使用してもよく、例えば、冷間圧延中の金属板2の外観画像が挙げられる。具体的には、コイル通板を監視しているカメラの画像又はその画像が表示されている監視モニタの画像である。当該画像には、金属板2の板厚、板幅など文字情報として形状予測モデルに入力される形状情報に加え、耳割れの有無など文字情報では形状予測モデルに入力されない形状情報が含まれている。また、別の例としては、圧延機4の外観画像が挙げられる。具体的には、圧延機4のワークロール4aの動作を監視しているカメラの画像又はその画像が表示されている監視モニタの画像である。当該画像には、ワークロール4aの軸心位置、径など文字情報として形状予測モデルに入力される圧延機4の情報に加え、ワークロール4aの振動や回転数情報など文字情報では形状予測モデルに入力されない形状情報が含まれている。このような画像情報を使用することで、より高精度な形状予測モデルの作成に寄与する。
(補足)
演算ユニット7により、形状制御アクチュエータ8の駆動上下限界値を超える異常な制御量が算出される場合や、制御量が算出できない場合に、制御装置6は、演算ユニット7からの指令に基づく形状制御を実行できない。そこで制御装置6は、演算ユニット7からの制御量が異常と判定したり、演算ユニット7から制御量が供給されなかったりした場合などには、形状測定装置5における鋼板幅方向の形状測定結果に応じ、圧延機4の中間ロール4bの軸方向移動量を調整し、調整した軸方向移動量で中間ロール4bを軸方向に移動させる計測データに基づく形状制御を実行する。
図4では、出力装置90と操業監視装置91が接続されていないが、両者90,91は通信可能に接続されていてもよい。これにより、形状制御決定部78の処理結果(特に形状予測部78Cによる圧延後の金属板2の形状予測情報、及び、圧延条件決定部78Dにより決定された変更後の圧延条件)を操業監視装置91の運転画面に表示することができる。
画像情報の中に形状予測モデルの作成に使用すべきでない項目が存在する場合には、当該箇所をマスキング処理することにより、画像情報の中の特定箇所について、形状予測モデルの作成に際し、因子として取り扱わないようにしてもよい。例えば、運転画面に、圧延後の金属板2の目標とする目標形状情報と、形状予測部78Cによる圧延後の金属板2の形状予測情報が共に表示されている場合、後者の情報は、次の形状予測に使用すべき情報ではないことから、形状予測情報が表示されている箇所をマスキングする。
なお、本実施形態では金属板として、薄鋼板(一般に金属帯、鋼帯ともいわれる)を例に説明したが、厚鋼板であってもよい。また、圧延として、金属板を冷間圧延する場合を例に説明したが、金属板を熱延する場合に適用することができるものである。
(効果)
本実施形態は、次のような効果を奏する。
(1)本実施形態の形状予測モデルの生成方法は、圧延後の金属板の形状に寄与する複数の因子を有する画像情報を含む圧延条件実績と、圧延条件実績に対応する金属板の圧延後の形状実績とを少なくとも入力し、金属板の圧延後の形状を予測する形状予測モデルを、圧延条件実績及び圧延条件実績で機械学習させて得る。
この構成によれば、圧延後の金属板の形状をより適切に予測するための学習モデルを提供することができる。
(2)本実施形態の形状予測モデルの生成方法は、更に、金属板の要求特性毎に、圧延条件実績を説明変数とし、形状実績を目的変数として説明変数から目的変数を導く形状予測モデルを作成するものであって、圧延条件実績には画像情報に加え、圧延の操業状態を示す文字情報が含まれていてもよい。
この構成によれば、複合的な圧延条件実績を用いることで、圧延後の金属板の形状をより精度良く予測することが可能な学習モデルを提供することができる。
(3)本実施形態の形状予測モデルの生成方法は、更に、画像情報に対して画像処理を行って、画像情報に含まれる各因子の相関関係を特定し、相関関係に基づいて形状予測モデルを構築することであっても良い。
この構成によれば、圧延後の金属板の形状をより精度良く予測することが可能な学習モデルを提供することができる。
(4)上記の画像情報は、オペレータが監視している操業画面、金属板の監視画像及び圧延機の外観画像から選択した1以上の画像情報であることが好ましい。
この構成によれば、学習モデルにおける、圧延後の金属板の形状の予測精度をより確実に高めことができる。
(5)本実施形態の圧延形状予測方法は、上記記載の形状予測モデルの生成方法により生成された形状予測モデルの内、圧延対象の金属板の要求特性に対応する形状予測モデルに対して、圧延対象の金属板に設定された圧延条件を入力し、圧延後における圧延対象の金属板の形状を予測させて出力させる。
この構成によれば、圧延後の金属板の形状をより適切に予測することができる。
(6)本実施形態の金属板の圧延方法は、上記記載の形状予測モデルの生成方法により生成された形状予測モデルの内、圧延対象の金属板の要求特性に対応する形状予測モデルに対して、圧延対象の金属板に設定された圧延条件を入力し、圧延後における圧延対象の金属板の形状を予測させて出力させる予測形状取得工程と、圧延対象の金属板の目標形状と予測形状取得工程で取得した圧延対象の金属板の予測形状との差を評価する形状評価工程と、差が閾値を超えている場合に、圧延条件を変更する圧延条件決定工程と、を備える。
本実施形態の冷間圧延設備は、例えば、圧延対象の金属板を所定の圧延条件で圧延する圧延機と、圧延機の上流側で金属板の特徴を測定する測定部と、圧延機による圧延後の金属板の形状を制御する制御部と、を備え、制御部は、圧延後の金属板の形状を予測する形状予測モデルの出力結果に基づく圧延条件の変更指令に応じて圧延条件を変更し、金属板の形状を金属板に対して予め設定された目標形状に制御するものであって、変更指令には、形状予測モデルに対して、圧延後の金属板の形状に寄与する複数の因子を有する画像情報、測定部の測定結果、及び圧延条件を入力した結果得られる圧延後における圧延対象の金属板の予測形状と、目標形状との差に基づいて特定される変更後の圧延条件を示す情報が含まれることで構成する。
この構成によれば、圧延後の金属板の形状をより適切に予測でき、被圧延材の形状を目標形状により漸近するように形状制御することが可能となる。その結果、本実施形態によれば、圧延後の金属板の形状を高精度に制御できて、耳割れや板破断を防止できる。更に本実施形態によれば、冷間圧延時の外乱に対するロバスト性の高い金属板の冷間圧延方法及び冷間圧延設備の提供も可能となる。
(7)本実施形態の金属板の圧延方法は、更に、差が閾値以下となるまで予測形状取得工程と、形状評価工程と、圧延条件決定工程の一連の工程を繰り返し実行するように構成しても良い。
この構成によれば、目的とする形状の金属板をより精度良く製造することが可能となる。
(8)形状予測モデルは、例えば、ニューラルネットワークで構成された予測モデルである。
この構成によれば、確実に学習モデルを生成することができる。
(9)本実施形態の金属板の圧延方法は、更に、圧延条件決定工程で決定された圧延条件に基づき、圧延対象の金属板の圧延を実行する構成としても良い。
この構成によれば、圧延後の金属板の形状を高精度に制御できて、耳割れや板破断を防止でき、更に、冷間圧延時の外乱に対するロバスト性の高い金属板の冷間圧延方法及び冷間圧延設備の提供も可能となる。
(10)本実施形態は、上記の金属板の圧延方法を用いて金属板を製造する。
この構成によれば、難圧延材からなる金属板であっても、耳割れや板破断を防止でき、更に、冷間圧延時の外乱に対するロバスト性の高い状態で冷間圧延した金属板を提供することができる。
(実施例)
本発明の効果を検証すべく、図1に示す冷間圧延機4を有する冷間圧延設備1を用い、母材厚2.0mm、板幅1000mmの3mass%Siを含有する電磁鋼板用の素材鋼板(圧延対象)を板厚0.3mmまで合計6パスで冷間圧延する実験を行った。
冷間圧延設備1の冷間圧延機4には、片側端部にテーパーを付与した中間ロール4bを配設し、軸方向(板幅方向)に制御装置6によりシフトさせる機構とした。
事前学習として、まず、学習用データ(1万件程度の過去の金属板2の圧延条件実績のデータ)に対して、ニューラルネットワークモデルによる学習を実施し、過去の金属板2の圧延条件実績と過去の金属板2の形状実績とを結び付け、形状の予測に用いるニューラルネットワークモデルを作成した。
過去の金属板2の圧延条件実績として、金属板2の母材厚、冷間圧延前後の板厚、板幅、金属板2の変形抵抗、冷間圧延時の圧延荷重、前方及び後方張力、ワークロール4aの寸法、中間ロール4bの軸方向位置、ワークロール4aのベンダー量、中間ロール4bのベンダー量及び当該圧延条件における操業監視画面のスクリーンショット情報からなる画像情報を用いた。過去の金属板2の形状実績として、冷間圧延後の金属板2の幅方向形状実績が学習された。
実施例では、冷間圧延機4にてロールGAPの調整を行った後に加速を行い、制御装置6がONとなった段階で、作成されたニューラルネットワークモデルによる冷間圧延後の金属板2の形状の予測が行われる。そして、予測された形状が目標形状に漸近するように、中間ロール4bの軸方向移動量、中間ロール4bのベンダー量、及びワークロール4aのベンダー量を逐次変更して、冷間圧延後の鋼板形状を決定し、その決定された圧延後形状に基づき中間ロール4bの軸方向移動量、及び各ロールのベンダー量を設定した。この際の繰り返しは、予測形状と目標形状との差異が1%未満あるいは、繰り返し回数が10000回のいずれか一方を満足した場合とした。
(比較例1)
比較例1でも実施例と同様に、母材厚2.0mm、板幅1000mmの3mass%Siを含有する電磁鋼板用の素材鋼板(圧延対象)を板厚0.3mmまで合計6パスで冷間圧延する実験を行った。
比較例1では、ニューラルネットワークモデルを用いずに形状制御アクチュエータ8と冷間圧延後鋼板形状との影響係数に基づく従来の形状予測モデルを用いて、冷間圧延後の鋼板形状を予測し、その決定された圧延後形状に基づき中間ロール4bの軸方向移動量、及び各ロールのベンダー量を設定した。それ以外は実施例と同様にして圧延を行った。
(比較例2)
また、比較例2でも実施例と同様に、母材厚2.0mm、板幅1000mmの3mass%Siを含有する電磁鋼板用の素材鋼板(圧延対象)を板厚0.3mmまで合計6パスで冷間圧延する実験を行った。
比較例2では、過去圧延条件における操業監視画面のスクリーンショット情報が考慮せずに、過去圧延条件の文字情報のみを用いて作成されたニューラルネットワークモデルによる冷間圧延後の金属板2の形状の予測を行った。そして、予測された形状が目標形状に漸近するように、中間ロール4bの軸方向移動量、中間ロール4bのベンダー量、及びワークロール4aのベンダー量を逐次変更して、冷間圧延後の鋼板形状を決定し、その決定された圧延後形状に基づき中間ロール4bの軸方向移動量、及び各ロールのベンダー量を設定した。それ以外は実施例と同様にして圧延を行った。
(評価)
実施例及び比較例1,2の各圧延の結果である金属板2の幅方向位置と鋼板形状との関係を図9に示す。また、500コイル圧延後の金属板2の破断回数を図10に示す。
図9に示すように、実施例は、冷間圧延後の幅方向鋼板形状は比較例1、2と比較して目標形状に漸近しており、生産性を悪化させることなく圧延を行うことができた。
これに対して、比較例1の場合、形状制御アクチュエータ8と冷間圧延後鋼板形状との影響係数に基づく従来の形状予測モデルに基づいて中間ロール4bの軸方向操作量を設定しているため、影響係数では考慮できない、非定常な外乱要素が考慮できず、冷間圧延後の鋼板形状を目標形状に近づけることが困難であった。
比較例2の場合、ニューラルネットワークモデルによる冷間圧延後の金属板2の形状の予測を行ったものの、機械学習に使用した各因子の重要度を評価できないため、目標形状への漸近はわずかに留まっている。
また、図10に示したように、比較例1及び比較例2の圧延条件では破断が発生したが、実施例の圧延条件では0回であり、本発明の適用が有効であることが確認された。
以上のように、本発明に係る金属板2の冷間圧延方法、金属板2の製造方法及び冷間圧延設備1を用いて、金属板2の圧延後の鋼板形状を適切に予測し、その予測された形状が目標形状に漸近するように圧延条件を逐次変更して形状制御アクチュエータ8の操作量を決定することが好ましいことが分かる。これにより、本発明を適用することで、冷間圧延後の鋼板形状を目標形状に近づけ、耳割れや破断を防止できるだけでなく、良好な形状の金属板2を得ることができ、ひいては、次工程以降の生産性の向上や品質の向上に大いに寄与することができることが分かる。
1 冷間圧延設備
2 金属板
3 コイラー
4 冷間圧延機
51 形状測定装置
52 板厚測定装置(測定部)
53 速度測定装置(測定部)
6 制御装置(制御部)
7 演算ユニット
8 形状制御アクチュエータ
71 演算装置
74 形状予測モデル作成プログラム
75 形状制御決定プログラム
76 演算処理部
77 形状予測モデル生成部
77A 学習用データ取得部
77B 前処理部
77C 第1画像データ変換部
77D モデル作成部
77E 結果保存部
78 形状制御決定部
78A 情報読取部78A
78B 第2画像データ変換部
78C 形状予測部(予測形状取得工程)
78D 圧延条件決定部(形状評価工程、圧延条件決定工程)
78E 結果出力部
88 入力装置
89 記憶装置
90 出力装置
91 操業監視装置
200 運転画面

Claims (12)

  1. 圧延後の金属板の形状に寄与する複数の因子を有する画像情報を含む圧延条件実績と、前記圧延条件実績に対応する金属板の圧延後の形状実績とを少なくとも入力し、金属板の圧延後の形状を予測する形状予測モデルを、前記圧延条件実績及び前記圧延条件実績で機械学習させて得ることを特徴とする形状予測モデルの生成方法。
  2. 金属板の要求特性毎に、前記圧延条件実績を説明変数とし、前記形状実績を目的変数として前記説明変数から前記目的変数を導く前記形状予測モデルを作成するものであって、
    前記圧延条件実績には前記画像情報に加え、圧延の操業状態を示す文字情報が含まれることを特徴とする請求項1に記載の形状予測モデルの生成方法。
  3. 前記画像情報に対して画像処理を行って、前記画像情報に含まれる各因子の相関関係を特定し、前記相関関係に基づいて前記形状予測モデルを構築することを特徴とする請求項2に記載の形状予測モデルの生成方法。
  4. 前記画像情報は、オペレータが監視している操業画面、前記金属板の監視画像及び圧延機の外観画像から選択した1以上の画像情報であることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の形状予測モデルの生成方法。
  5. 請求項2~4のいずれか1項に記載の形状予測モデルの生成方法により生成された形状予測モデルの内、圧延対象の金属板の要求特性に対応する形状予測モデルに対して、圧延対象の金属板に設定された圧延条件を入力し、圧延後における圧延対象の金属板の形状を予測させて出力させることを特徴とする圧延形状予測方法。
  6. 請求項2~4のいずれか1項に記載の形状予測モデルの生成方法により生成された形状予測モデルの内、圧延対象の金属板の要求特性に対応する形状予測モデルに対して、圧延対象の金属板に設定された圧延条件を入力し、圧延後における圧延対象の金属板の形状を予測させて出力させる予測形状取得工程と、
    圧延対象の金属板の目標形状と前記予測形状取得工程で取得した圧延対象の金属板の予測形状との差を評価する形状評価工程と、
    前記差が閾値を超えている場合に、前記圧延条件を変更する圧延条件決定工程と、を備えることを特徴とする金属板の圧延方法。
  7. 前記差が前記閾値以下となるまで前記予測形状取得工程と、前記形状評価工程と、前記圧延条件決定工程の一連の工程を繰り返し実行することを特徴とする請求項6に記載の金属板の圧延方法。
  8. 前記形状予測モデルは、ニューラルネットワークで構成された予測モデルであることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の金属板の圧延方法。
  9. 前記圧延条件決定工程で決定された圧延条件に基づき、圧延対象の金属板の圧延を実行することを特徴とする請求項6~請求項8のいずれか1項に記載の金属板の圧延方法。
  10. 請求項6~請求項9のいずれか1項に記載の金属板の圧延方法を用いて、金属板を製造することを特徴とする金属板の製造方法。
  11. 圧延対象の金属板を設定した圧延条件で圧延する圧延機と、
    前記圧延機の上流側で金属板の特徴を測定する測定部と、
    前記圧延機による圧延後の金属板の形状を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、圧延後の金属板の形状を予測する形状予測モデルの出力結果に基づく前記圧延条件の変更指令に応じて前記圧延条件を変更し、金属板の形状を金属板に対して予め設定された目標形状に制御するものであって、
    前記変更指令には、前記形状予測モデルに対して、圧延後の金属板の形状に寄与する複数の因子を有する画像情報、前記測定部の測定結果及び前記圧延条件を入力した結果得られる圧延後における圧延対象の金属板の予測形状と、前記目標形状との差に基づいて特定される変更後の圧延条件を示す情報が含まれることを特徴とする金属板の圧延設備。
  12. 上記形状予測モデルは、ニューラルネットワークで構成された予測モデルであることを特徴とする請求項11に記載の金属板の圧延設備。
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