JP7058836B1 - 侵入検知システム、侵入検知方法及び侵入検知プログラム - Google Patents

侵入検知システム、侵入検知方法及び侵入検知プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】通信抑制装置を使用した侵入者の侵入検知システム、侵入検知方法及び侵入検知プログラムを提供する。【解決手段】侵入検知システム1は、電波を送信及び受信する複数の無線通信機100と、無線通信機とネットワークNWにより接続された中央装置200と、を備える。無線通信機は、他の無線通信機から電波を受信し、その信号強度を算出して中央装置へ送信する。中央装置は、無線通信機から信号強度を受信するデータ受信部と、データ受信部により受信した信号強度により、信号強度の減衰を検出して侵入を検知する検知部と、を備える。【選択図】図1

Description

本開示は、侵入検知システム、侵入検知方法及び侵入検知プログラムに関する。
立入禁止場所への人の立ち入りや、盗難などを防止するため、カメラ、温度センサ、電波を用いたセンサなど、様々な方法を用いて侵入を検知する方法が考えられている。
例えば、特許文献1では、センサにより侵入者を感知し、侵入者を撮影して、遠隔地のサーバへ録画データを送信するシステムが開示されている。
特開2020-188305号公報
特許文献1は、センサを用いて侵入者を検知し、カメラを用いて侵入者を撮影し、動画データを遠隔地の監視室に送信するものである。
特許文献1では、侵入者が防犯システムを破壊するリスクを考慮し、短時間で遠隔地のサーバに侵入者を撮影した動画データを送信する方法を開示する。一方で、ネットワークカメラが安価に設置できるようになったことにより、侵入者を撮影した動画データが送信できないよう、通信抑制装置(ジャマー)を用いて不審者が侵入するケースなどが増えている。したがって、侵入者が通信抑制装置を使用していることを検知することも侵入検知システムとして重要である。
本開示は、このような課題を解決するためになされたもので、通信抑制装置を用いて侵入を試みようとする侵入者を検知する侵入検知装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本開示に係る侵入検知システムは、電波を送信及び受信する複数の無線通信機と、無線通信機とネットワークにより接続された中央装置とを備え、無線通信機は、他の無線通信機から電波を受信し、その信号強度を算出して中央装置へ送信し、中央装置は、無線通信機から信号強度を受信するデータ受信部と、データ受信部により受信した信号強度により、信号強度の減衰を検出して侵入を検知する検知部とを備える。
また、上記目的を達成するため、本開示に係る侵入検知方法は、電波を送信及び受信する複数の無線通信機と、無線通信機とネットワークにより接続された中央装置とを備え、無線通信機が他の無線通信機から電波を受信し、その信号強度を算出して中央装置へ送信するステップと、中央装置は、無線通信機から信号強度を受信するデータ受信ステップと、データ受信ステップにより受信した信号強度により、信号強度の減衰を検出して侵入を検知する検知ステップとを備える。
また、上記目的を達成するため、本開示に係る侵入検知プログラムは、電波を送信及び受信する複数の無線通信機と、無線通信機とネットワークにより接続された中央装置とを備え、無線通信機が他の無線通信機から電波を受信し、その信号強度を算出して中央装置へ送信するステップと、中央装置は、無線通信機から信号強度を受信するデータ受信ステップと、データ受信ステップにより受信した信号強度により、信号強度の減衰を検出して侵入を検知する検知ステップとを備える。
本開示によれば、通信抑制装置を用いて不正に侵入を試みようとする侵入者を検知し、犯罪被害の抑止に資することが可能となる。
第1実施形態に係る侵入検知システム1の全体的構成を示すブロック図である。 無線通信機100のシステム構成の具体例を示す図である。 中央装置200のシステム構成の具体例を示す図である。 第1実施形態に係る中央装置200の機能を示すブロック図である。 無線通信機100の位置関係の具体例を示す図である。 無線通信機DB221のデータ構造の具体例を示す図である。 信号強度DB222のデータ構造の具体例を示す図である。 無線通信機100と侵入者の具体的位置関係を示す図である。 第1実施形態に係る中央装置200の制御処理の一例を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る侵入検知システム2の全体的構成を示すブロック図である。 第2実施形態に係る中央装置400のシステム構成の具体例を示す図である。 第2実施形態に係る中央装置400の制御処理の一例を示すフローチャートである。 第3実施形態に係る侵入検知システム3の全体的構成を示すブロック図である。 第3実施形態に係る中央装置600のシステム構成の具体例を示す図である。 第3実施形態に係る中央装置600の制御処理の一例を示すフローチャートである。
以下、本開示の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本開示の内容を不当に限定するものではない。また、実施形態に示される構成要素のすべてが、本開示の必須の構成要素であるとは限らない。
(第1実施形態)
本実施形態において、中央装置は、一又は複数の無線通信機とネットワークを介して接続され、中央装置は、無線通信機から、当該無線通信機が他の無線通信機から受信した電波から測定した信号強度を受信し、信号強度の減衰を検出し、信号強度が減衰した無線通信機の位置から、侵入者の位置を推定する。以下、本実施形態における侵入検知システム1について説明する。
図1は、本実施形態における侵入検知システム1の基本的な機能を説明するためのブロック図である。侵入検知システム1は、複数の無線通信機100-1~100-N(以下まとめて無線通信機100とする)と、中央装置200とを備える。複数の無線通信機100と中央装置200はネットワークNWにより接続される。なお、ネットワークNWへの接続に際しては、通信抑制装置の影響を受けないよう、有線により接続することが望ましいが、無線により接続されてもよい。以下、各機器の具体的構成について説明する。
(無線通信機100の構成)
図2は、無線通信機100の構成を示す図である。無線通信機100は、プロセッサ11、メモリ12、通信IF13とを備える。
プロセッサ11は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路などにより構成される。メモリ12は、プログラム、および、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリにより実現される。通信IF13は、無線通信機100が外部の装置と通信するため、信号を送受信するためのインタフェースである。これには、無線通信機100が他の無線通信機100と無線通信を行うためのインタフェースと、無線通信機100が中央装置200とネットワークを介して通信を行うためのインタフェースが含まれる。
無線通信機100は、他の無線通信機100から送信された電波を受信し、その信号強度を計測する。例えば、受信電力を、一般的な方法により、デシベルミリワット(dBmW)の単位で計測する。ただし、これに限られるものではなく、例えば、信号対雑音比(SN比)のデシベル(dB)の単位で計測してもよい。この信号強度の計測に際しては、一般的に知られている方法を用いてよい。
例えば、無線通信機100が4台設置され、無線通信機100-1から100-4まで存在するとき、無線通信機100-1は、無線通信機100-2から送信された電波の信号強度、無線通信機100-3から送信された電波の信号強度、無線通信機100-4から送信された電波の信号強度をそれぞれ計測する。また、同様に、無線通信機100-2、100-3、100-4においても、他の無線通信機100-1~100-4から送信された電波の信号強度を計測する。
無線通信機100は、計測した信号強度について、ネットワークを介して中央装置200へ送信する。例えば、無線通信機100-1から100-4まで存在するとき、無線通信機100-1から100-4までのそれぞれが、計測した信号強度を中央装置200へ送信し、中央装置200はこれを受信する。
無線通信機100は、予め、無線通信機100の間で定めておいた周波数の電波を送受信することで信号強度の測定を行う。このとき、送受信及び測定を行う電波の周波数帯域は一つでもよいし、複数でもよい。
無線通信機100が他の無線通信機100から電波を受信して信号強度の測定を行うに際して、電波の周波数帯域は、携帯電話の周波数帯域であったり、無線LAN(Local Area Network)の周波数帯域として規定されているIEEE802.11に沿った周波数帯域としておくことが望ましい。すなわち、侵入者が通信抑制装置をもって妨害を試みる場面においては、侵入者を撮影した動画が外部に転送されないよう、携帯電話の周波数帯域及び一般的な無線LANの周波数帯域の妨害を狙うからである。
また、無線通信機100の構成のしやすさという観点では、汎用の無線LANルーターを流用し得ること、電波の使用に際して法令の制限があることも考慮すると、無線通信機100は、無線LANの規格に沿った周波数帯域を用いて無線通信機100同士の電波の送受信を行うことが望ましい。
無線通信機100は、自らを除く他の全ての無線通信機100の送信する電波の信号強度を計測することが望ましいが、予め定めた一部の無線通信機100の送信する電波の信号強度のみを受信して信号強度を計測してもよい。
無線通信機100は、例えば、2台設置する場合、侵入検知の対象とする敷地の両端に設置することが望ましい。また、例えば、4台設置する場合、侵入検知の対象とする敷地の四隅に設置することが望ましい。このように、無線通信機100は、少ない機器で構成するためには、侵入検知の対象とする敷地に対して、その外周にできるだけ等間隔で設置した方がよい。また、多くの機器で構成できる場合には、メッシュ状に等間隔で無線通信機100を設置してもよい。
(中央装置200の構成)
図3は、中央装置200の構成を示す図である。中央装置200は、プロセッサ21、メモリ22、ストレージ23、通信IF24、入出力IF25とを備える。中央装置200は、汎用のコンピュータである。中央装置200は、例えば、据え置き型のPC(Personal Computer)、ラップトップPC等により実現されてもよいし、スマートフォン、又はタブレット端末などの携行性を備えたコンピュータであってもよい。また、マイコンにより構成してもよい。
プロセッサ21は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路などにより構成される。メモリ22は、プログラム、および、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリにより実現される。ストレージ23は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)により実現される。通信IF24は、中央装置200が無線通信機100など外部の装置と通信するため、信号を送受信するためのインタフェースである。入出力IF25は、ユーザからの入力を受け付けるための入力装置、および、ユーザに対し情報を提示するための出力装置とのインタフェースとして機能する。
図4は、中央装置200の機能的構成を示す図である。中央装置200は、通信部210と、記憶部220と、制御部230とを備える。
通信部210は、中央装置200が他の装置と通信するための処理を行う。ここでいう他の装置とは、ネットワークで接続された無線通信機100の他、ネットワークで接続されたカメラやセンサなどの機器であってもよい。また、PC、スマートフォン、タブレットなどの端末であってもよい。さらに、他の入出力装置、例えば、フラッシュメモリやHDDなどによりデータの入出力を行う装置であってもよい。
記憶部220は、例えば、RAM等の揮発性のメモリ、フラッシュメモリ、HDD等により構成され、中央装置200が使用するデータ、及びプログラムを記憶する。また、記憶部220は、無線通信機100の位置情報を記憶する無線通信機DB221と、無線通信機100の間の電波の信号強度を記憶する信号強度DB222とを含む。
無線通信機DB221は、無線通信機100-1から100-Nまでのそれぞれの無線通信機の位置情報を記憶するデータベースである。位置情報は、例えば、GPS(Grobal Positioning System)の座標を用いて示してもよいし、侵入検知の対象とする敷地内を独自の座標系を用いて示してもよい。
信号強度DB222は、ある無線通信機100が、他のある無線通信機100から受信した電波による信号強度を時刻とともに記憶する。例えば、一定の時間ごと、無線通信機ごとに、電波の送信元の無線通信機、電波強度を記憶する。本発明では、電波強度の減衰を検出して侵入検知を行うため、一定の時間ごととは、例えば、30秒ごと、1分ごと、3分ごとなど、侵入を検知するために適切な時間を設定してよい。
制御部230は、中央装置200のプロセッサが記憶部220に記憶されるプログラムを読み込み、プログラムに含まれる命令を実行することにより実現される。制御部230は、中央装置200の動作を制御する。制御部230は、データ受信部231、検知部232、位置推定部233としての機能を発揮する。
データ受信部231は、無線通信機100から、当該無線通信機100が他の無線通信機100から受信した電波から測定した信号強度を受信する。
また、中央装置200は、無線通信機100が信号強度を計測した時間を信号強度とともに受信するか、もしくは、データ受信部231が無線通信機100から信号強度を受信した時間を、無線通信機100が他の無線通信機100から電波を受信し信号強度を計測した時間とみなしてもよい。
データ受信部231は、無線通信機100が、他の無線通信機100から電波を受信した信号強度を受信し、信号強度の計測時刻、信号強度の計測を行った無線通信機100、信号強度がいかなる無線通信機100から受信した電波に基づくものか、信号強度の値、に関する情報を信号強度DB222に記憶する。
例えば、無線通信機100が4台設置され、無線通信機100-1~100-4が存在するとき、データ受信部231は、無線通信機100-1~100-4のそれぞれから、他の無線通信機100-1~100-4との間の信号強度を受信する。例えば、無線通信機100-1は、他の無線通信機100-2~100-4から受信する電波の信号強度を計測する。2021年5月1日10:00amに、無線通信機100-1から、無線通信機100-2との信号強度30dB、無線通信機100-3との信号強度29dB、無線通信機100-4との信号強度31dB、といった情報を受信し、信号強度DB222に記憶する。
検知部232は、データ受信部231が受信する無線通信機100が計測した信号強度の減衰を検出して侵入を検知する。
検知部232は、例えば、無線通信機100を設置した後、侵入者がいない状態で、無線通信機100-1~100-Nが相互に電波を受信した際の信号強度を予め記憶しておく。そして、第1の閾値を、信号強度に関する閾値Tとして、データ受信部231が受信した無線通信機100からの信号強度が、T以上減衰したときに、侵入があったものとみなして検知を行ってもよい。
すなわち、無線通信機100の相互間の侵入者がいないときの信号強度について、無線通信機100-1が100-2から電波を受信する際の信号強度をSP12,無線通信機100-1が100-3から電波を受信する際の信号強度をSP13、・・・、無線通信機100-1が無線通信機100-Nから電波を受信する際の信号強度をSP1N、無線通信機100-2が100-1から電波を受信する際の信号強度をSP21、・・・、無線通信機100-Nが100-N-1から電波を受信する際の信号強度をSPNN-1とする。一般形として、無線通信機kが無線通信機lから受信した電波の侵入者がいないときの信号強度SPklを式(1)として示す。
Figure 0007058836000002
また、無線通信機100の相互間の観測した現在又は直近の信号強度について、無線通信機100-1が100-2から電波を受信する際の信号強度をSC12,無線通信機100-1が100-3から電波を受信する際の信号強度をSC13、・・・、無線通信機100-1が無線通信機100-Nから電波を受信する際の信号強度をSC1N、無線通信機100-2が100-1から電波を受信する際の信号強度をSC21、・・・、無線通信機100-Nが100-N-1から電波を受信する際の信号強度をSCNN-1とする。一般形として、無線通信機kが無線通信機lから受信した観測した電波の信号強度SCklを式(2)とする。
Figure 0007058836000003
検知部232は、無線通信機100相互間の侵入者がいないときの信号強度に対して、観測した信号強度のうち1台以上の無線通信機において、第1の閾値をTとして、T以上の信号強度の減衰したときに、侵入を検知してもよい。信号強度の単位をdBmと考えたとき、Tは、例えば、10,15,20など、侵入者が通信抑制装置を用いて侵入を試みたときに減衰が生じる割合に合わせて適宜設定してよい。すなわち、例えば、侵入者がいないときのSP12が60(dBm)であり、閾値T=10としたとき、観測したSP12が45(dBm)であれば、信号強度の差において、閾値以上の信号強度の減衰があるため、侵入を検知する。また、1つの無線通信機が受信した電波の信号強度の減衰のみならず、2つ又は3つなど、予め定めたU台の無線通信機が受信した電波の信号強度がT以上減衰したときに侵入ありと検知してもよい。
検知部232は、例えば、データ受信部231が受信する信号強度に対して、過去一定期間の平均値を侵入者がいないときの信号強度とみなし、観測した信号強度がT以上減衰したときに、侵入があったものとみなして検知を行ってもよい。すなわち、無線通信機100の相互間の過去一定数の信号強度について、無線通信機100-1が100-2から電波を受信する際の信号強度をSA12、無線通信機100-1が100-3から電波を受信する際の信号強度をSA13、・・・、無線通信機100-1が100-Nから電波を受信する際の信号強度をSA1N、無線通信機100-2が100-1から電波を受信する際の信号強度をSA21、・・・、無線通信機100-Nが100-N-1から電波を受信する際の信号強度をSANN-1とする。一般形として、無線通信機kが無線通信機lから受信した電波の過去一定期間の信号強度SAklを式(3)とする。このように、式(3)を式(1)の代わりに侵入者がいないときの信号強度として用いてもよい。
Figure 0007058836000004
検知部232は、無線通信機100が他の無線通信機から受信した電波の過去一定期間の信号強度の平均値に対して、観測した信号強度が、T以上減衰したときに、侵入を検知してもよい。Tは、例えば、10,15,20など、侵入者が通信抑制装置を用いて侵入を試みたときに生じる減衰量に合わせて適宜設定してよい。すなわち、例えば、過去の一定範囲の信号強度であるSA14が60(dBm)であり、閾値T=20としたとき、観測したSA14が30(dBm)であれば、信号強度の差において、閾値以上の信号強度の減衰があるため、侵入を検知する。また、1つの無線通信機が受信した電波の信号強度の減衰のみならず、2つ又は3つなど、第2の閾値をUとして、予め定めた複数のU台の無線通信機が受信した信号強度がT以上減衰したときに侵入を検知してもよい。過去一定期間の信号強度とは、例えば、過去1時間の信号強度、過去1日間の信号強度など、適宜設定してよい。
検知部232は、例えば、データ受信部231が受信する信号強度に対して、侵入者がいないときと、通信抑制装置を使用した侵入者がいるときとで、それぞれ信号強度を入力値とした機械学習を行い、モデルを構築した上で、データ受信部231が受信した信号強度を当該モデルに入力して侵入の検知を行ってもよい。かかる機械学習には、NN(Neural Network)やSVN(Support Vector Machine)など既存の方法を用いてよい。
位置推定部233は、検知部232が侵入者を検知したとき、データ受信部231が受信した無線通信機100が計測した信号強度と、信号強度が減衰した無線通信機100の位置情報を用いて、侵入者の位置を推定する。
位置推定部233は、例えば、データ受信部231が受信した、無線通信機100の計測した信号強度から、侵入者がいないときに無線通信機100が計測した信号強度との差により信号強度の減衰量を算出し、無線通信機100が計測した信号強度の減衰量と無線通信機100の位置情報を用いて侵入者の位置を推定してよい。より具体的に、位置推定部233は、例えば、データ受信部231が受信した、無線通信機100の計測した信号強度から、平時または、過去一定期間の平均の信号強度と比較して、受信した信号強度の減衰量が最も大きい無線通信機を特定し、当該無線通信機の近くに侵入者がいるとして位置推定を行ってもよい。すなわち、無線通信機100-1~100-Nが、他の無線通信機100-1~100-Nから発せられる電波の信号強度を計測するとき、100-1が他の無線通信機100-2~100-Nから受信する電波の信号強度が、侵入者がいないときの信号強度と比較してD1だけ減衰したとする。同様に、無線通信機100-2についてD2、無線通信機100-3についてD3、・・・無線通信機100-NについてDN減衰したとする。無線通信機100-kが受信した信号強度の減衰量Dkの一般式を式(4)に示す。なお、式(4)において、SPklの代わりにSAklを用いてもよい。
Figure 0007058836000005
位置推定部233は、式(4)に対して、k=1~Nまでのうち、最も減衰量の大きなDkを特定し、無線通信機100-kの近くに侵入者がいると検知してもよい。ここで、平時または過去一定期間の信号強度と比較するとしたが、具体的には、検知部232で述べたように、無線通信機100を設置した後に、侵入者がいない状態で、無線通信機100-1~100-Nが相互に電波を受信した際の信号強度を予め記憶しておいてもよい。また、過去の一定期間の平均値を用いてこれを侵入者がいないときの信号強度とし、減衰量Dkを算出してもよい。
位置推定部233は、例えば、データ受信部231が受信した、無線通信機100の計測した信号強度から、その信号強度の減衰量に応じて侵入者の位置推定を行ってもよい。すなわち、無線通信機100-1~100-Nが、他の無線通信機100-1~100-Nから発せられる電波の信号強度を計測するとき、100-1が他の無線通信機100-2~100-Nから受信する電波の信号強度が、侵入者がいないときの信号強度と比較してD1だけ減衰、同様に、無線通信機100-2はD2、無線通信機100-3はD3、・・・無線通信機100-NはDN減衰したとする。すなわち、式(4)のように示す。無線通信機100が計測する信号強度をdBmないしDBと考えたとき、式(4)のDkは、ログスケールでの測定結果を示す。したがって、リニアスケールに変換した信号強度の減衰量は、Dkを用いて式(5)のように表される。
Figure 0007058836000006
また、侵入者が通信抑制装置を使用したと仮定した場合、無線通信機100が受信する信号強度は、理論上、侵入者と無線通信機100との間の距離が短いほど信号強度の減衰量は増え、距離の2乗に比例する。したがって、無線通信機100-1~100-Nと侵入者との間の位置関係は、式(6)の式によって示される値の割合に従う。これにより、位置推定部233は、無線通信機100-1~100-Nと侵入者との位置関係について、式(6)の割合に従う、すなわち、無線通信機100-kと侵入者との位置関係は、式(6)に示す値の割合に従うものとして侵入者の位置を推定してもよい。
Figure 0007058836000007
上記述べたことをより具体的に示す。無線通信機100-1の設置された座標をA1=(ax1,ay1)、無線通信機100-2の設置された座標をA2=(ax2,ay2)・・・無線通信機100-Nの設置された座標をAN=(axN,ayN)とし、侵入者の座標をX=(x,y)とする。侵入者の位置(座標)である(x,y)を推定するのに、例えば、以下のような方法を用いる。
まず、便宜的に、式(6)をD’kとして置き換え、式(7)のように示す。
Figure 0007058836000008
次に、式(7)を正規化したものをD’’kとして式(8)のように示す。
Figure 0007058836000009
侵入者の位置は、無線通信機100-1~100-Nとの位置関係において、式(6)の式によって示される電波の減衰量の割合にしたがうから、D’’kと無線通信機の座標を用いて、式(9)のように割合的に加算すれば、侵入者の位置Xを推定することができる。
Figure 0007058836000010
式(9)は、式(7)及び式(8)を適用して、もとのDkを用いると、式(10)のように示すことができる。この方法により、計算量が少なく、無線通信機100相互間の電波の減衰量を用いて侵入者の位置を推定することができる。
Figure 0007058836000011
(無線通信機100の設置及び無線通信機DB221の具体例)
図5に無線通信機100の具体的な設置方法を示す。本実施形態では、無線通信機100を複数設置するが、例えば、図5の例のように、侵入検知の対象とする敷地の四つ角に設置してもよい。そのほか、敷地の外周又は端に複数の無線通信機100を設置してもよい。また、無線通信機100を多く設置することが可能であれば、メッシュ状(碁盤の目のように)無線通信機100を設置してもよい。
図5のように、無線通信機100-1~100-4を設置した場合、無線通信機DB221には、無線通信機の位置情報を記憶する。無線通信機DB221に記憶する位置情報は、例えばGPSの座標を記憶してもよいし、独自の座標により記憶してもよい。
図6は、無線通信機DB221の具体例を示す図である。図6には、無線通信機100の番号と、その座標が記憶されている。図5で示すように、例えば、敷地の端に設置してある無線通信機100-4の座標を原点として、X軸及びY軸を決定し、独自の座標により位置情報を記憶してもよい。図6に示す例では、単位をm(メートル)として、無線通信機100-1は、X軸方向に200m、Y軸方向に100mの位置に設置されていることを示している。
(信号強度DB222の具体例)
図7に信号強度DB222の具体例を示す。図7では、図5に示す具体例のように、無線通信機100-1~100-4の4台を設置した際の具体例を示す。信号強度DB222には、無線通信機100が計測した他の無線通信機100から受信した電波の信号強度を計測する。例えば、無線通信機100-1は、他の無線通信機である100-2、100-3、100-4の3台から発せられた電波の信号強度をそれぞれ計測する。そして、具体例では、2021年5月1日の午前10時に、無線通信機100-1が計測した信号強度が記憶される。同様に、無線通信機100-2~100-4が他の無線通信機100-1~100-4から受信した電波について計測した信号強度が記憶される。また、無線通信機100は、一定の時間を置いて定期的に信号強度を計測する。図7の具体例では、午前10時0分の5分後である午前10時5分に再度計測が行われ、同様に、無線通信機100-1~100-4が他の無線通信機から発せられた電波の信号強度を計測したものを記憶する。
(侵入者の検知及び位置推定の具体例)
図8に、無線通信機100の配置及び侵入者の配置の具体例を示す。丸印で示しているものは、無線通信機100-1~100-4であり、星印で示しているものが侵入者である。このとき、例えば、無線通信機100-1が無線通信機100-2~100-4から受信する電波の信号強度が平均で-20dBm減衰したとする。同様に、無線通信機100-2が無線通信機100-1,100-3,100-4から受信する電波の信号強度が平均で-10dBm減衰、無線通信機100-3が無線通信機100-1,100-2,100-4から受信する電波の信号強度が平均で-20dB減衰、無線通信機100-4が無線通信機100-1~100-3から受信する電波の信号強度が平均で-10dB減衰したとする。
検知部232は、信号強度の減衰量に関する閾値Tを定めておき、この具体例ではTを-10dBmとする。そうすると、無線通信機100-1~100-4のいずれもがTを上回る減衰を検知することになるから、検知部232は、侵入者ありと検知する。この具体例では、無線通信機100-1~100-4のいずれもがTを上回る減衰を検知しているが、実際には、信号強度の減衰量に関する閾値Tと、無線通信機の信号強度の減衰台数に関する閾値Uを設定しておき、U台以上の無線通信機が閾値Tを超える信号強度の減衰を検知したときに侵入者を検知してもよい。
位置推定部233は、信号強度の減衰量から、侵入者の位置を推定する。この例では、無線通信機100-1及び100-3の減衰量が最も大きいため、無線通信機100-1又は無線通信機100-3の近くに侵入者がいると推定してもよい。
また、位置推定部233は、さらに詳細に侵入者の位置推定を行ってもよい。例えば、信号強度がdBmの単位で計測されるとき、かかる単位は、ログスケールで計測されるため、減衰量をDkとして、式(5)の式に当てはめてリニアスケールに換算すると、無線通信機100-1及び100-3の減衰量は0.1、無線通信機100-2及び100-4の減衰量は0.01となる。侵入者が通信抑制装置を使用していた場合、通信抑制装置による電波減衰の効果は、距離の2乗に比例して弱まることから、式(6)に示すように、信号強度の減衰量に対して平方根をとると、無線通信機100-1及び100-3は約0.3(≒0.1の平方根)、無線通信機100-2及び100-4は0.1となる。さらに式(8)を用いて正規化すると、D’’1及びD’’3は0.375、D’’2及びD’’4は0.125となる。無線通信機100-1~100-4までの座標をそれぞれ、(200,100)、(0,100)、(200,0)、(0,0)とすると、それぞれの無線通信機からの侵入者の距離の割合を使用し、式(9)を用いて、各無線通信機100の座標とD’’kを割合的に掛け合わせることで、侵入者の位置を特定することができる。この場合、侵入者の座標を(150,50)として算出することができる。
信号強度の減衰は、通信抑制装置の影響のみならず、侵入者自身が存在することによる影響や、その他の干渉電波等の影響もあり得るため、上記の方法は、侵入者のおよその位置を特定するのに役立つ。
<処理の流れ>
以下、図9を参照しながら、中央装置200が実行する制御処理の一例を説明する。
無線通信機100から、他の無線通信機100から受信した電波の信号強度を受信する(ステップS101)。
受信した信号強度から、電波の減衰量を検知し、予め定めたU台以上の無線通信機100において、閾値T以上の信号強度の減衰が検出されたときは、侵入者ありと検知する。そして、侵入者ありと検知したときは、次のステップとして、位置推定を行い、侵入者を検知しない時は、再びデータの受信を待つ(ステップS102)。
侵入者ありと検知したとき、各無線通信機100が受信した信号強度の減衰量から、侵入者の位置を推定する。その後は、ユーザの設定により、終了してもよいし、再び侵入検知のためデータの受信を待ってもよい(ステップS103)。
<効果の説明>
本実施形態に係る侵入検知システム1により、通信抑制装置を持った侵入者を検知することが可能となる。例えば、防犯カメラとしてネットワークカメラを利用し、ネットワークカメラが無線通信により録画データをサーバに転送していると、通信抑制装置を持った侵入者が現れたときに、録画データをサーバに転送することができず、録画データにより侵入の検知又は犯人の特定ができず、犯罪抑止につながらないことがある。しかし、本実施形態に係る侵入検知システム1は、通信抑制装置を持った侵入者を検知することで、犯罪抑止につなげることが可能となる。
侵入検知システム1は、通信抑制装置を持った侵入者を検知することを目的とするため、検知部232が侵入者を検知する際の信号強度の減衰は一般的に大きい。通信抑制装置を使用せず単に侵入者の検知に対して無線通信機の信号強度の減衰を用いて検知しようとすると、雑音などの影響を大きく受けて正しく検知ができないおそれが大きい。しかし、侵入検知システム1のように通信抑制装置を持った侵入者の検知を対象とすることで、正しく侵入者の検知を行うことが可能となる。
また、侵入検知システム1の位置推定についても同様であり、信号強度の減衰が大きいことから、雑音の影響をある程度無視することが可能となり、侵入者の位置を推定することが可能となる。
加えて、侵入検知システム1は、侵入者のいないときの信号強度を、予め侵入者がいない状態で信号強度を計測してもよいし、過去一定期間の信号強度を侵入者のいないときの信号強度とみなしてもよい。このように、過去一定期間の信号強度を侵入者のいないときの信号強度とみなすことで、雑音の変化など環境変化にも対応することが可能となる。
さらに、本実施形態に係る侵入検知システム1では、無線通信機が受信する信号強度の減衰量から、侵入者のおおよその位置を推定することが可能となる。これにより、例えば、撮影方向の調整可能な防犯カメラを設置した上で、当該方向に防犯カメラを向けることも可能であるし、また、警備員の注意をそちらに向けるなど、よりセキュリティの高い侵入検知システムを実現することが可能となる。
(第2実施形態)
本実施形態では、複数の無線通信機と中央装置とがネットワークで接続され、中央装置は、無線通信機から、他の無線通信機から送出された電波の信号強度を受信した上で、その減衰を検出し、信号強度が減衰した無線通信機の位置から、侵入者の位置を推定するとともに、他のセンサも用いて侵入検知を行う侵入検知システム2について説明する。
図10は、本実施形態における侵入検知システム2の基本的な機能を説明するためのブロック図である。侵入検知システム2は、複数の無線通信機100-1~100-Nと、センサ300-1~300-M(まとめてセンサ300とする)と、中央装置200とを備える。以下、各機器の具体的構成について説明する。
(センサ300の構成)
センサ300は、ネットワークに接続された一般的に侵入検知のために用いるセンサである。例えば、人感センサであってもよいし、赤外線センサであってもよい。センサは、1台だけ設置してもよいし、複数台設置してもよい。センサ300は、侵入を検知した際には、ネットワークを介して中央装置400に侵入検知の信号を送信する。また、センサ300は、無線又は有線により、ネットワークに接続されるが、侵入検知システム2が通信抑制装置を使用した侵入者の検知を目的としていることから、有線によりネットワークに接続されることが望ましい。
(中央装置400の構成)
図11は、中央装置400の機能的構成を示す図である。中央装置400は、通信部210と、記憶部220と、制御部430とを備えるが、中央装置200と基本的に同一である。以下、中央装置200と異なる点を示す。
中央装置400の制御部430は、データ受信部431、検知部432、位置推定部233としての機能を発揮する。以下、中央装置200と異なるデータ受信部431、検知部432について示す。
データ受信部431は、無線通信機100から、当該無線通信機100が他の無線通信機100から受信した電波の信号強度を受信し、センサ300から、侵入者の検知信号を受信する。データ受信部431は、センサ300から侵入者の検知信号を受信する点を除いては、データ受信部231と同様である。
検知部432は、データ受信部431が受信する無線通信機100が計測した信号強度の減衰と、センサ300からの侵入者の検知信号を検出して侵入を検知する。
検知部432は、検知部232と同様に、無線通信機100が計測した信号強度の減衰により侵入者の検知を行う。加えて、検知部432は、センサ300からの侵入者の検知信号を検出し、信号強度の減衰による侵入者の検知とセンサ300からの侵入者の検知信号の検出と両方が行われたときに侵入者が検知されたと判定する。
具体的に、検知部432は、無線通信機100が計測した信号強度を定期的にデータ受信部431が受信し、かかる情報をもとに侵入者の検知を行う。そして、信号強度の減衰により侵入者の検知を行ってから、前後I1の時間内にセンサ300から侵入者の検知信号を検出したときに侵入者の検知を判定してもよい。例えば、信号強度がI2の間隔で受信されているとき、I1をI2とし、信号強度の減衰により侵入者の検知を行ってから前後I2の時間内にセンサ300から侵入者の検知を行ったときに、侵入者ありと判定してもよい。
このように検知部432を構成することにより、信号強度の減衰と、従来から用いられているセンサの両方を用いて侵入検知を行うことで、信号強度の減衰による誤検知を抑制することが可能となる。
<処理の流れ>
以下、図12を参照しながら、中央装置400が実行する制御処理の一例を説明する。
無線通信機100から、他の無線通信機100から受信した電波の信号強度と、センサ300から侵入検知信号を受信する(ステップS201)。
受信した信号強度から、電波の減衰量を検知し、予め定めたU台以上の無線通信機100において、閾値T以上の信号強度の減衰が検出されたとき、及び、信号強度の減衰が検出された前後I2時間内にセンサ300から侵入検知信号を受信したときは、侵入者ありと検知する。そして、侵入者ありと検知したときは、次のステップとして、位置推定を行い、侵入者を検知しない時は、再びデータの受信を待つ(ステップS202)。
侵入者ありと検知したとき、各無線通信機100が受信した信号強度の減衰量から、侵入者の位置を推定する。その後は、ユーザの設定により、終了してもよいし、再び侵入検知のためデータの受信を待ってもよい(ステップS203)。
<効果の説明>
本実施形態に係る侵入検知システム2により、無線通信機100が受信する他の無線通信機100からの信号強度の減衰だけでなく、従来から用いられている人感センサや赤外線センサなどのセンサの情報を用いて侵入者の検知を行うことで、誤検知を抑制することが可能となる。
(第3実施形態)
本実施形態では、複数の無線通信機と中央装置とが有線ネットワークで接続され、中央装置は、無線通信機から、他の無線通信機から送出された電波の信号強度を受信した上で、その減衰を検出し、信号強度が減衰した無線通信機の位置から、侵入者の位置を推定するとともに、カメラも用いて侵入検知を行う侵入検知システム3について説明する。
図13は、本実施形態における侵入検知システム3の基本的な機能を説明するためのブロック図である。侵入検知システム3は、複数の無線通信機100-1~100-N(以下まとめて無線通信機100とする)と、カメラ500-1~500-Lと、中央装置600とを備える。以下、各機器の具体的構成について説明する。
(カメラ500の構成)
カメラ500は、ネットワークに接続された一般的なカメラである。カメラ500は、動画を撮影するものでもよいし、一定時間ごとに静止画を撮影するものでもよい。カメラは、1台だけ設置してもよいし、複数台設置してもよい。また、カメラ500は、無線又は有線により、ネットワークに接続されるが、侵入検知システム3が通信抑制装置を使用した侵入者の検知を目的としていることから、有線によりネットワークに接続されることが望ましい。
(中央装置600の構成)
図14は、中央装置600の機能的構成を示す図である。中央装置600は、通信部210と、記憶部220と、制御部630とを備えるが、中央装置200と基本的に同一である。以下、中央装置200と異なる点を示す。
中央装置600の制御部630は、データ受信部631、検知部632、位置推定部233としての機能を発揮する。以下、中央装置200と異なるデータ受信部631、検知部632について示す。
データ受信部631は、無線通信機100から、当該無線通信機100が他の無線通信機100から受信した電波の信号強度を受信し、カメラ500から、動画及び/又は静止画を記録した記録データを受信する。データ受信部631は、カメラ500から侵入者の検知信号を受信する点を除いては、データ受信部231と同様である。
検知部632は、データ受信部631が受信する無線通信機100が計測した信号強度の減衰と、カメラ500からの映像を用いて侵入を検知する。
検知部632は、検知部232と同様に、無線通信機100が計測した信号強度の減衰により侵入者の検知を行う。加えて、検知部632は、カメラ500からの記録データを用いて、侵入者の検出を行う。そして、信号強度の減衰による侵入者の検知とカメラ500の映像からの侵入者の検知と両方が行われたときに侵入者が検知されたと判定する。
具体的に、検知部632は、無線通信機100が計測した信号強度を定期的にデータ受信部631が受信し、かかる情報をもとに侵入者の検知を行う。また、カメラ500からも、定期的に動画及び/又は静止画の記録データを受信する。そして、信号強度の減衰により侵入者を検知した際に、予め定めた一定期間内に受信した記録データから侵入者の検出ができるときは、侵入者を検知したとして判定してよい。記録データからの侵入者の検知に際しては、既存のアルゴリズムを用いて人の検出を行い、侵入者の検知を行ってよい。
このように検知部632を構成することにより、信号強度の減衰と、カメラの映像の両方を用いて侵入検知を行うことで、信号強度の減衰による誤検知を抑制することが可能となる。
<処理の流れ>
以下、図15を参照しながら、中央装置600が実行する制御処理の一例を説明する。
無線通信機100から、他の無線通信機100から受信した電波の信号強度と、センサ300から侵入検知信号を受信する(ステップS101)。
受信した信号強度から、電波の減衰量を検出し、予め定めたU台以上の無線通信機100において、閾値T以上の信号強度の減衰が検出されたとき、及び、カメラ500からの映像により侵入者を検知したときは、侵入者ありと検知する。そして、侵入者ありと検知したときは、次のステップとして、位置推定を行い、侵入者を検知しない時は、再びデータの受信を待つ(ステップS302)。
侵入者ありと検知したとき、各無線通信機100が受信した信号強度の減衰量から、侵入者の位置を推定する。その後は、ユーザの設定により、終了してもよいし、再び侵入検知のためデータの受信を待ってもよい(ステップS303)。
<効果の説明>
本実施形態に係る侵入検知システム3により、無線通信機100が受信する他の無線通信機100からの信号強度の減衰だけでなく、カメラの映像を用いて侵入者の検知を行うことで、誤検知を抑制することが可能となる。
以上で実施形態の説明を終了するが、上記実施形態は一例に過ぎない。そのため、侵入検知システム1,2,3、無線通信機100、センサ300、カメラ500、中央装置200,400,600の具体的な構成、処理内容等は上記実施形態で説明したものに限られない。
また、本開示に係る中央装置200,400,600は、上記装置によらず、例えば、コンピュータがプログラムを実行することで、その機能を実現してもよい。情報提供システムの機能を実現するためのプログラムは、USB(Universal Serial Bus)メモリ、CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory)、DVD(Digital Vesatile Disc)、HDD(Hard Disc Drive)等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されてもよいし、ネットワークを介してコンピュータにダウンロードされてもよい。
以上、本開示の好ましい実施形態について説明したが、本開示は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、本開示には、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲が含まれる。また、上記実施形態及び変形例で説明した装置の構成は、技術的な矛盾が生じない限り、適宜組み合わせ可能である。
1,2,3…侵入検知システム、100-1~100-N…無線通信機、200,400,600…中央装置、210…通信部、220…記憶部、221…無線通信機DB、222…信号強度DB、230,430,630…制御部、231,431,631…データ受信部、232,432,632…検知部、233…位置推定部、300…センサ、500…カメラ、NW…ネットワーク

Claims (7)

  1. 電波を送信及び受信する複数の無線通信機と、
    前記無線通信機とネットワークにより接続された中央装置とを備え、
    前記無線通信機は、他の前記無線通信機から電波を受信し、その信号強度を算出して中央装置へ送信し、
    前記中央装置は、
    前記無線通信機から前記信号強度を受信するデータ受信部と、
    前記データ受信部により受信した前記信号強度により、前記信号強度の減衰を検出して侵入を検知する検知部と
    前記データ受信部により受信した前記信号強度と、前記信号強度を算出した前記無線通信機の位置情報を用いて、侵入者の位置を推定する位置推定部を備え、
    前記位置推定部は、前記データ受信部により受信した前記信号強度について、k番目の前記無線通信機が、l番目の前記無線通信機から受信した電波の信号強度の減衰量Dkは、無線通信機の数をNとして、
    Figure 0007058836000012
    で定義され、
    SPklはk番目の前記無線通信機が侵入者のいないときにl番目の無線通信機から受信した電波の信号強度として定義され、SCklはk番目の前記無線通信機がl番目の前記無線通信機から受信した電波の信号強度として定義され、
    k番目の前記無線通信機の座標をAkとしたときに、侵入者の位置の座標Xは、
    Figure 0007058836000013
    で定義され、侵入者の位置を推定する侵入検知システム。
  2. 前記無線通信機は、無線LAN(Local Area Network)通信のための電波を送受信する請求項1に記載の侵入検知システム。
  3. 前記検知部は、前記信号強度の減衰量に関する第1の閾値と、前記信号強度の減衰台数に関する第2の閾値を用いて、第1の閾値以上の信号強度の減衰を観測した前記無線通信機が第2の閾値の台数以上あるときに侵入を検知する請求項1又は請求項2に記載の侵入検知システム。
  4. 前記中央装置とネットワークにより接続され、人を検知したときに前記中央装置に感知信号を送信するセンサをさらに備え、
    前記データ受信部は、前記無線通信機から前記信号強度を受信し、及び、前記センサから感知信号を受信し、
    前記検知部は、前記データ受信部により受信した前記信号強度と感知信号により侵入を検知する請求項1から請求項のいずれか一項に記載の侵入検知システム。
  5. 前記中央装置とネットワークにより接続され、動画及び/又は静止画を記録して当該記録したデータを前記中央装置に送信するカメラをさらに備え、
    前記データ受信部は、前記無線通信機から前記信号強度を受信し、及び、前記カメラから記録したデータを受信し、
    前記検知部は、前記データ受信部により受信した前記信号強度とカメラから記録したデータにより侵入を検知する請求項1から請求項のいずれか一項に記載の侵入検知システム。
  6. 電波を送信及び受信する複数の無線通信機と、
    前記無線通信機とネットワークにより接続された中央装置とを備え、
    前記無線通信機が他の前記無線通信機から電波を受信し、その信号強度を算出して中央装置へ送信するステップと、
    前記中央装置は、前記無線通信機から前記信号強度を受信するデータ受信ステップと、
    前記データ受信ステップにより受信した前記信号強度により、前記信号強度の減衰を検出して侵入を検知する検知ステップと
    前記データ受信ステップにより受信した前記信号強度と、前記信号強度を算出した前記無線通信機の位置情報を用いて、侵入者の位置を推定する位置推定ステップを備え、
    前記位置推定ステップは、前記データ受信ステップにより受信した前記信号強度について、k番目の前記無線通信機が、l番目の前記無線通信機から受信した電波の信号強度の減衰量Dkは、無線通信機の数をNとして、
    Figure 0007058836000014
    で定義され、
    SPklはk番目の前記無線通信機が侵入者のいないときにl番目の無線通信機から受信した電波の信号強度として定義され、SCklはk番目の前記無線通信機がl番目の前記無線通信機から受信した電波の信号強度として定義され、
    k番目の前記無線通信機の座標をAkとしたときに、侵入者の位置の座標Xは、
    Figure 0007058836000015
    で定義され、侵入者の位置を推定することをコンピュータにより実行するための方法。
  7. 電波を送信及び受信する複数の無線通信機と、
    前記無線通信機とネットワークにより接続された中央装置とを備え、
    前記無線通信機が他の前記無線通信機から電波を受信し、その信号強度を算出して中央装置へ送信するステップと、
    前記中央装置は、前記無線通信機から前記信号強度を受信するデータ受信ステップと、
    前記データ受信ステップにより受信した前記信号強度により、前記信号強度の減衰を検出して侵入を検知する検知ステップと
    前記データ受信ステップにより受信した前記信号強度と、前記信号強度を算出した前記無線通信機の位置情報を用いて、侵入者の位置を推定する位置推定ステップを備え、
    前記位置推定ステップは、前記データ受信ステップにより受信した前記信号強度について、k番目の前記無線通信機が、l番目の前記無線通信機から受信した電波の信号強度の減衰量Dkは、無線通信機の数をNとして、
    Figure 0007058836000016
    で定義され、
    SPklはk番目の前記無線通信機が侵入者のいないときにl番目の無線通信機から受信した電波の信号強度として定義され、SCklはk番目の前記無線通信機がl番目の前記無線通信機から受信した電波の信号強度として定義され、
    k番目の前記無線通信機の座標をAkとしたときに、侵入者の位置の座標Xは、
    Figure 0007058836000017
    で定義され、侵入者の位置を推定することをコンピュータにより実行するためのプログラム。

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