JP7057808B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に関する。
従来から、遊技領域に設けられた始動領域に遊技媒体が進入したことに基づく始動条件が成立した後に、開始条件が成立したことに基づいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報の可変表示を行い、表示結果として予め定められた特定表示結果が導出されたときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機が知られている。
このような遊技機として、保留表示の表示態様に通常態様と特殊態様と第1特別態様と第2特別態様とがあり、保留表示が特殊態様で表示されたときは、該保留表示に対応する保留記憶に基づく可変表示が開始されるまでに該保留表示を該特殊態様から第1特別態様又は第2特別態様に変化させて表示する遊技機がある(例えば特許文献1)。
特開2014-168556号公報
しかしながら、特許文献1に記載の遊技機では、保留表示が通常態様で表示されている場合、遊技者の期待感を維持することができず、遊技の興趣を十分に向上させることができない可能性がある。
この発明は、上記の実情に鑑みて成されたものであり、遊技の興趣を向上させた遊技機の提供を目的とする。
(A)上記目的を達成するため、本願発明に係る遊技機は、
可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
未だ開始されていない可変表示に関する情報を保留情報として記憶する保留記憶手段と、
前記保留記憶手段に記憶されている前記保留情報に対応した保留表示を表示する保留表示手段と、を備え、
前記保留表示の表示態様には、通常態様と、前記有利状態になる割合を複数段階の態様で予告する予告態様と、があり、
前記保留表示の表示態様を、前記通常態様から複数段階の前記予告態様のいずれかに変化可能な態様変化手段をさらに備え、
複数段階の前記予告態様には、前記有利状態に制御されることが確定する有利状態確定段階が含まれ、
前記態様変化手段は、前記保留表示の表示態様を前記予告態様からより高い段階の前記予告態様に変化可能であり、
前記保留表示の表示態様が変化するか否かを示唆する特定演出を実行する特定演出実行手段をさらに備え、
前記特定演出の演出態様には、少なくとも、前記予告態様の前記保留表示がより高い段階の前記予告態様に変化することを示す第1態様と、前記保留表示の表示態様が変化しないことを示す第2態様と、があり、
前記特定演出実行手段は、
所定段階以上前記有利状態確定段階未満の前記予告態様の前記保留表示を対象として前記特定演出を実行する場合には、前記第2態様の前記特定演出を実行せず、
前記所定段階未満の前記予告態様の前記保留表示を対象として前記特定演出を実行する場合に、前記第2態様の前記特定演出を実行可能であり、
対象となる前記保留表示の表示態様がいずれの表示態様であるかに応じて、異なる割合により前記第2態様の前記特定演出を実行する、
ことを特徴とする。
(1)また、他の遊技機は、可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって(例えば、可変表示を行い、遊技者にとって有利な大当り遊技状態に制御可能であること等)、未だ開始されていない可変表示について、保留情報として記憶する保留記憶手段と(例えば、第1特図保留記憶部及び第2特図保留記憶部は、未だ開始されていない可変表示について、保留データとして記憶し、第1始動入賞時コマンドバッファ及び第2始動入賞時コマンドバッファは、未だ開始されていない可変表示について、始動入賞時コマンドとして記憶すること等)、前記保留記憶手段に記憶されている保留情報に対応した保留表示を行う保留表示手段と(例えば、演出制御用CPU120は、第1特図保留記憶部、第2特図保留記憶部、第1始動入賞時コマンドバッファ及び第2始動入賞時コマンドバッファに記憶されている保留記憶に対応した保留表示を行うこと等)、前記保留記憶手段に記憶されている保留情報に基づく可変表示に対応して前記有利状態に制御される可能性を、該保留情報に対応する保留表示の態様を変化させることにより示唆する保留表示変化演出を実行可能な保留表示変化演出実行手段と(例えば、演出制御用CPU120は、第1始動入賞時コマンドバッファ及び第2始動入賞時コマンドバッファに記憶されている保留記憶に基づく可変表示に対応して大当り遊技状態に制御される可能性を、該保留記憶に対応する保留表示の色を変化させることにより示唆する特定演出を実行可能であること等)を備え、前記保留表示手段は、前記保留表示を所定のアニメーションで表示することが可能であり、前記保留表示変化演出の対象となっている保留表示を所定のアニメーションで表示することを制限し(例えば、演出制御用CPU120は、保留表示をぷるぷる震えるアニメーションで表示することが可能であり、特定演出の対象となっている保留表示をぷるぷる震えるアニメーションで表示することを制限すること等)、前記保留表示手段は、前記保留表示を、通常態様と、前記通常態様とは異なる特殊態様と、前記通常態様及び前記特殊態様とは異なる態様であって前記有利状態になる割合を予告する複数段階ある予告態様とのいずれかの態様で表示可能であり(例えば、演出制御用CPU120は、保留表示の表示色を、「通常態様」と、「通常態様」とは異なる「白」と、通常態様及び「白」とは異なる態様であって大当り遊技状態になる割合を予告する「青」、「緑」、「赤」のいずれかの態様で表示可能であること等)、前記保留表示変化演出実行手段は、前記保留表示の態様を前記予告態様に変化させるにあたり、前記特殊態様から変化させるときよりも前記通常態様から変化させるときの方が高い割合で、高い段階の前記予告態様に変化させる(例えば、演出制御用CPU120は、保留表示の色を「青」、「緑」又は「赤」に変化させるにあたり、「白」から変化させるときよりも「通常態様」から変化させるときの方が高い割合で、「青」よりも「緑」や「赤」に、「緑」よりも「赤」に変化させること等)ことを特徴とする。
このような構成によれば、意外性のある演出が可能となり、遊技の興趣を向上させることができる。
(2)上記(1)の遊技機において、前記保留表示手段は、前記保留表示変化演出の対象となっている保留表示を、前記所定のアニメーションとは異なる態様のアニメーションで表示可能である(例えば、演出制御用CPU120は、特定演出の対象となっている保留表示を、ぷるぷる震えるアニメーションとは異なる、伸縮するアニメーション、跳ねるアニメーション、又は回転するアニメーションで表示可能であること等)ことを特徴とする。
このような構成によれば、遊技の興趣を向上させることができる。
(3)上記(1)又は(2)の遊技機において、前記対応表示手段は、前記対応表示をアニメーションで表示することが可能であり、前記所定のアニメーションとは異なる態様のアニメーションで表示する(例えば、演出制御用CPU120は、アクティブ表示をアニメーションで表示することが可能であり、ぷるぷる震えるアニメーションとは異なる、キラキラ光るアニメーションで表示すること等)ことを特徴とする。
このような構成によれば、保留表示が対応表示になったことを容易に理解させることができる。
(4)上記(1)から(3)のいずれかの遊技機において、前記保留表示手段は、前記保留表示変化演出により表示態様が変化した保留表示を、変化後の保留表示の態様に応じて異なる態様のアニメーションで表示する(例えば、演出制御用CPU120は、特定演出により色が変化した保留表示を、変化後の保留表示の色に応じて異なる態様のアニメーションで表示すること等)ことを特徴とする。
このような構成によれば、遊技の興趣を向上させることができる。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板等を示す構成図である。 主な演出制御コマンドの一例を示す図である。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。 乱数値MR1~3を示す図である。 特図保留記憶部の構成例を示す図である。 入賞時乱数値判定処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。 特図表示結果決定テーブルおよび大当り種別決定テーブルの構成例を示す図である。 変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。 変動パターンの構成例を示す説明図である。 可変表示結果に応じた変動パターン決定テーブルの構成例を示す図である。 コマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。 始動入賞時コマンドバッファの構成例を示す図である。 演出制御基板側で受信する演出制御コマンドと、受信した演出制御コマンドに応じてコマンド解析処理にて実行される処理内容との一例を説明する説明図である。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 保留表示設定処理の一例を示すフローチャートである。 アクティブ表示態様決定テーブルの構成例を示す図である。 保留数4のときの表示態様変化パターン決定テーブルの構成例を示す図である。 可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。 特定演出設定処理の一例を示すフローチャートである。 特定演出設定処理における決定割合の一例を示す図である。 成功態様の特定演出パターン決定テーブルの構成例を示す図である。 失敗態様の特定演出パターン決定テーブルの構成例を示す図である。 成功態様の特定演出の実行中におけるアニメーション演出パターン決定テーブルの構成例を示す図である。 失敗態様の特定演出の実行中におけるアニメーション演出パターン決定テーブルの構成例を示す図である。 保留表示動作制御処理の一例を示すフローチャートである。 可変表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。 保留予告演出が実行される場合の演出画像例を示す図である。 保留予告演出が実行される場合の演出画像例を示す図である。 特定演出および保留予告演出が実行される場合の演出画像例を示す図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、略円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報である特別図柄が、変動可能に表示される。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」~「9」を示す数字や「-」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。
なお、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて表示される特別図柄は、「0」~「9」を示す数字や「-」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組み合わせを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えば、LCD等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の画面上では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報である飾り図柄が可変表示される。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の画面上には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が停止表示される。なお、確定飾り図柄は、可変表示中に表示される飾り図柄とは異なるものであってもよい。例えば、スクロール表示される飾り図柄以外の飾り図柄が確定飾り図柄となってもよい。
画像表示装置5の画面上では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、又は第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示する。なお、例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示して可変表示を終了させることである。これに対して、飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」となって、飾り図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮等を生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、可変表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮等も生じさせず、所定時間よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示すること等が含まれてもよい。
画像表示装置5の画面上には、第1保留表示部5HLと、第2保留表示部5HRと、アクティブ表示部AHAとが配置されている。第1保留表示部5HL及び第2保留表示部5HRでは、特図ゲームに対応した可変表示の保留数を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。ここで、特図ゲームに対応した可変表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に、遊技球が進入することによる始動入賞に基づいて発生する。即ち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていること等により、可変表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。この実施の形態では、保留記憶表示を、保留されている可変表示と同じ個数の図柄を表示することによって行う。1つの保留表示図柄は、保留されている1つの可変表示に対応している。第1特図を用いた特図ゲームに対応した、保留されている可変表示は、第1保留表示部5HLに表示される保留表示図柄によって表される。第2特図を用いた特図ゲームに対応した、保留されている可変表示は、第2保留表示部5HRに表示される保留表示図柄によって表される。
例えば、第1始動入賞口に遊技球が進入する第1始動入賞の発生により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの始動条件が成立したときに、当該第1始動条件の成立に基づく第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立しなければ、第1特図保留記憶数が1加算され、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。また、第2始動入賞口を遊技球が進入する第2始動入賞の発生により、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの始動条件が成立したときに、当該第2始動条件の成立に基づく第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立しなければ、第2特図保留記憶数が1加算され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。これに対して、第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第1特図保留記憶数が1減算され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第2特図保留記憶数が1減算される。
第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部を指すこともあるものとする。
第1保留表示部5HLでは、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶に対応する保留表示が行われる。第1保留表示部5HLは、例えば、右詰めで第1保留表示が行われるように構成されていればよい。第1保留表示部5HLには、第1特図保留記憶数の上限値である「4」に合わせた4つの表示部位が設けられ、右端から順に保留番号「1」、「2」、「3」、「4」と対応付けられていればよい。第1始動条件の成立により第1特図を用いた特図ゲームの保留数が増加したときには、第1保留表示部5HLに他の第1保留表示がなければ、第1保留表示部5HLにおいて保留番号「1」に対応した右端の表示部位にて、増加分の第1特図保留記憶数に対応する保留表示として、新たな第1保留表示を追加する。第1保留表示部5HLに他の第1保留表示があれば、新たな第1保留表示を、他の第1保留表示が行われている表示部位の左隣にて非表示となっている表示部位に追加する。第1保留表示部5HLに複数の第1保留表示がある場合に、新たな第1開始条件の成立により第1特図を用いた特図ゲームが開始されるときには、第1保留表示部5HLにおいて保留番号「1」に対応した右端の表示部位における第1保留表示を消去すると共に、他の保留番号「2」~「4」に対応した表示部位における第1保留表示のそれぞれを、消去した表示部位の方向に移動させる。
第2保留表示部5HRでは、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶に対応する保留表示が行われる。第2保留表示部5HRは、例えば、左詰めで第2保留表示が行われるように構成されていればよい。第2保留表示部5HRには、第2特図保留記憶数の上限値である「4」に合わせた4つの表示部位が設けられ、左端から順に保留番号「1」、「2」、「3」、「4」と対応付けられていればよい。第2始動条件の成立により第2特図を用いた特図ゲームの保留数が増加したときには、第2保留表示部5HRに他の第2保留表示がなければ、第2保留表示部5HRにおいて保留番号「1」に対応した左端の表示部位にて、増加分の第2特図保留記憶数に対応する保留表示として、新たな第2保留表示を追加する。第2保留表示部5HRに他の第2保留表示があれば、新たな第2保留表示を、他の第2保留表示が行われている表示部位の右隣にて非表示となっている表示部位に追加する。第2保留表示部5HRに複数の第2保留表示がある場合に、新たな第2開始条件の成立により第2特図を用いた特図ゲームが開始されるときには、第2保留表示部5HRにおいて保留番号「1」に対応した左端の表示部位における第2保留表示を消去すると共に、他の保留番号「2」~「4」に対応した表示部位における第2保留表示のそれぞれを、消去した表示部位の方向に移動させる。
アクティブ表示部AHAは、実行中の可変表示に対応して、保留表示と同一の演出画像または異なる演出画像を表示する。アクティブ表示部AHAにおける表示は、アクティブ表示と称する。アクティブ表示部AHAでは、例えば、第1開始条件の成立により第1特図を用いた特図ゲームが開始されることに対応して、第1保留表示部5HLにて消去された第1保留表示に応じたアクティブ表示が行われる。また、アクティブ表示部AHAでは、例えば第2開始条件の成立により第2特図を用いた特図ゲームが開始されることに対応して、第2保留表示部5HRにて消去された第2保留表示に応じたアクティブ表示が行われる。なお、第1保留表示や第2保留表示とアクティブ表示とでは、色彩や模様が共通するものであればよく、例えば、アクティブ表示は第1保留表示や第2保留表示よりも大きく表示されるものであってもよい。
図1に示す画像表示装置5の表示領域には、第1保留表示部5HLと第2保留表示部5HRとの間にアクティブ表示部AHAが配置されている。これに対し、アクティブ表示部AHAは、第1保留表示部5HLと第2保留表示部5HRとの間に配置されるものに限定されず、画像表示装置5の表示領域における任意の位置に配置されていればよい。また、第1保留表示部5HLや第2保留表示部5HRの配置も任意に変更可能であり、例えば、第1保留表示部5HLと第2保留表示部5HRとを入れ替えて配置したものでもよい。
第1保留表示部5HLや第2保留表示部5HRと共に、あるいは第1保留表示部5HLや第2保留表示部5HRに代えて、特図保留記憶数を表示する表示器を設けるようにしてもよい。図1に示す例では、第1保留表示部5HLや第2保留表示部5HRと共に、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bはそれぞれ、例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のそれぞれにおける上限値に対応した個数のLEDを含んで構成されている。ここでは、LEDの点灯個数によって、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを表示している。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用のソレノイド81によって垂直位置となる閉鎖状態と傾動位置となる開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態にする。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態にする。なお、普通可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオフ状態であるときに通常開放状態となり、第2始動入賞口に遊技球が進入できる一方、ソレノイド81がオン状態であるときの拡大開放状態よりも遊技球が進入し難いように構成してもよい。このように、普通可変入賞球装置6Bは、第2始動入賞口を遊技球が進入可能な開放状態又は拡大開放状態といった第1可変状態と、遊技球が進入不可能な閉鎖状態又は進入困難な通常開放状態といった第2可変状態とに、変化できるように構成されている。第1可変状態は、第2可変状態よりも遊技球が第2始動入賞口に進入し易い状態であればよい。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第2始動条件が成立する。
なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。パチンコ遊技機1は、賞球となる遊技球を直接に払い出すものであってもよいし、賞球となる遊技球の個数に対応した得点を付与するものであってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入し易くなる。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が進入し易く遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が進入できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が大入賞口に進入できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口に進入し難い一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を進入させて賞球を得ることが不可能又は困難になり、遊技者にとって不利な状態となる。
遊技盤2の所定位置には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、例えば、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄を変動可能に表示する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームと称される。普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車、及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一又は複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、更に遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドルが設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量に応じて遊技球の弾発力を調整する。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持する上皿が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球等を、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば、下皿本体の上面における手前側の所定位置等に、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置には、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ31Aの操作桿を操作手で把持した状態において、所定の操作指で押引操作すること等により所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作等による所定の指示操作を検知するトリガセンサが内蔵されていればよい。
スティックコントローラ31Aの下部における下皿の本体内部等には、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニットを含むコントローラセンサユニット35Aが設けられていればよい。例えば、傾倒方向センサユニットは、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側から見て操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサと、この遊技者の側から見て操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサとを組み合わせた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置等に、遊技者が押下操作等により所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下操作等による所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部等には、プッシュボタン31Bに対して成された遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ35Bが設けられていればよい。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15等も搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤等の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板、タッチセンサ基板等といった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12等から成るサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能等を備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED等の点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御等を行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100やスイッチ回路110、ソレノイド回路111等が搭載されている。スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R、及び遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。即ち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部又は一部、遊技効果ランプ9や装飾用LED等における点灯/消灯動作の全部又は一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定し、決定した制御内容の制御を行う機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データ等に基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路等が搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データ等に基づき、遊技効果ランプ9や装飾用LED等における点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路等が搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、始動口スイッチ、カウントスイッチ23といった、各種スイッチからの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、各種スイッチは、例えばセンサと称されるもの等のように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20等の表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作等を制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれてもよい。これらの演出制御コマンドはいずれも、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODEを示し、2バイト目はEXTを表す。MODEデータの先頭ビットは必ず「1」となり、EXTデータの先頭ビットは「0」となるように、予め設定されていればよい。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O105とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100を構成する1チップのマイクロコンピュータは、少なくともCPU103の他にRAM102が内蔵されていればよく、ROM101や乱数回路104、I/O105等は外付けされてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、例えば乱数回路104等により、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。遊技用乱数は、乱数回路104等のハードウェアによって更新されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することでソフトウェアによって更新されるものであってもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるRAM102の所定領域に設けられたランダムカウンタや、RAM102とは別個の内部レジスタに設けられたランダムカウンタに、所定の乱数値を示す数値データを格納し、CPU103が定期的又は不定期的に格納値を更新することで、乱数値の更新が行われるようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータ等が格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブル等を構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンド送信テーブルを構成するテーブルデータや、変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータ等が、記憶されている。遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行等を制御するために用いられる各種データが書換可能に一時記憶される。
I/O105は、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号が入力される入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理等を実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御する処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線等が接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124等により、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブル等が格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータ等が記憶されている。演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた演出制御実行データや終了コード等を含んだプロセスデータから構成されている。演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データが記憶される。
演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令等に基づき、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定して実行する。例えば、表示制御部123は、画像表示装置5の表示画面内に表示させる演出画像の切換タイミングを決定すること等により、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示を実行させるための制御を行う。一例として、表示制御部123には、VDP、CGROM、VRAM、LCD駆動回路等が搭載されていればよい。なお、VDPは、GPU、GCL、あるいは、より一般的にDSPと称される画像処理用のマイクロプロセッサであってもよい。CGROMは、例えば書換不能な半導体メモリであってもよいし、フラッシュメモリ等の書換可能な半導体メモリであってもよく、あるいは、磁気メモリ、光学メモリといった、不揮発性記録媒体のいずれかを用いて構成されたものであればよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11等から伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、演出制御基板12の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O125の出力ポートからは、画像表示装置5へと伝送される映像信号や、音声制御基板13へと伝送される指令、ランプ制御基板14へと伝送される指令等が出力される。
上記のような構成によって、演出制御用CPU120は、音声制御基板13を介してスピーカ8L、8Rを制御して音声を出力させたり、ランプ制御基板14を介して遊技効果ランプ9や装飾用LED等における点灯/消灯駆動を行わせたり、表示制御部123を介して画像表示装置5の表示領域に演出画像を表示させたりして、各種の演出を実行する。
パチンコ遊技機1においては、遊技媒体としての遊技球を用いた所定の遊技が行われ、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値が付与可能となる。遊技機において付与される遊技価値は、直接的には、賞球となる遊技球の払出しや、これに相当する得点の付与である。こうした遊技球や、その個数に対応する得点の記録情報は、例えば数量に応じて特殊景品や一般景品に交換可能な有価価値を有するものであればよい。あるいは、これらの遊技球や得点の記録情報は、特殊景品や一般景品には交換できないものの、遊技機で再度の遊技に使用可能な有価価値を有するものであってもよい。
また、遊技機において付与可能となる遊技価値は、賞球となる遊技球の払出しや得点の付与に限定されず、例えば、大当り遊技状態に制御することや、確変状態等の特別遊技状態に制御すること、大当り遊技状態にて実行可能なラウンドの上限回数が第2ラウンド数よりも多い第1ラウンド数となること、時短状態にて実行可能な可変表示の上限回数が第2回数よりも多い第1回数となること、確変状態における大当り確率が第2確率よりも高い第1確率となること、通常状態に制御されることなく大当り遊技状態に繰り返し制御される回数である連チャン回数が第2連チャン数よりも多い第1連チャン数となることの一部又は全部といった、遊技者にとってより有利な遊技状況となることが含まれていてもよい。
遊技球を用いた遊技の一例として、パチンコ遊技機1における筐体前面の右下方に設置された打球操作ハンドルが遊技者によって所定操作されたことに基づいて、所定の打球発射装置が備える発射モータ等により、遊技媒体としての遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技領域を流下した遊技球が、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入すると、図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたこと等により第1始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したこと等により第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始される。
また、遊技球が普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入すると、図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたこと等により第2始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したこと等により第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始される。但し、普通可変入賞球装置6Bが第2可変状態としての通常開放状態や閉鎖状態であるときには、第2始動入賞口に遊技球が進入困難又は進入不可能である。
通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことに基づいて、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立する。その後、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示する。このとき、確定普通図柄として特定の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる開放制御や拡大開放制御が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る閉鎖制御や通常開放制御が行われる。普通図柄の可変表示結果を、予め定められた特定表示結果としての「普図当り」にするか否かは、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始されるときに等、その可変表示結果を導出表示する以前に決定される。
第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始されるときや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始されるときには、特別図柄の可変表示結果を、予め定められた特定表示結果としての「大当り」にするか否かが、その可変表示結果を導出表示する以前に決定される。そして、可変表示結果の決定に基づく所定割合で、変動パターンの決定等が行われ、可変表示結果や変動パターンを指定する演出制御コマンドが、図2に示す主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から演出制御基板12に向けて伝送される。
こうした可変表示結果や変動パターンの決定に基づいて特図ゲームが開始された後、例えば変動パターンに対応して予め定められた可変表示時間が経過したときには、可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される。第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示に対応して、画像表示装置5の画面上に配置された「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、特別図柄とは異なる飾り図柄の可変表示が行われる。第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるときには、画像表示装置5において飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示される。
特別図柄の可変表示結果として予め定められた大当り図柄が導出表示されたときには、可変表示結果が「大当り」となり、遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。即ち、大当り遊技状態に制御されるか否かは、可変表示結果が「大当り」となるか否かに対応しており、その可変表示結果を導出表示する以前に決定される。特別図柄の可変表示結果として、大当り図柄が導出表示されず、ハズレ図柄が導出表示されたときには、可変表示結果が「ハズレ」となる。
一例として、「1」、「3」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「-」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄とする。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄やハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄やハズレ図柄となるようにしてもよい。
大当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となって特別可変入賞球装置7が遊技者にとって有利な状態となる。そして、所定期間あるいは所定個数の遊技球が大入賞口に進入して入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を継続して開放状態とするラウンド遊技が実行される。こうしたラウンド遊技の実行期間以外の期間では、大入賞口が閉鎖状態となり、入賞球が発生困難又は発生不可能となる。大入賞口に遊技球が進入したときには、カウントスイッチ23により入賞球が検出され、その検出毎に所定個数の遊技球が賞球として払い出される。大当り遊技状態におけるラウンド遊技は、所定の上限回数に達するまで繰り返し実行される。
特図表示結果が「大当り」となる場合には、大当り種別が「非確変」、「確変」、「突確」のいずれかとなる場合が含まれている。例えば、特別図柄の可変表示結果として、「3」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「非確変」となり、「7」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「確変」となる。また、「1」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「突確」となる。大当り種別が「確変」又は「非確変」となった場合には、大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な状態とする上限時間が所定時間となる通常開放ラウンドが、16ラウンド等の所定回数分実行される。また、大当り種別が「突確」となった場合には、大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な状態とする上限時間が比較的に短い時間となる短期開放ラウンドが実行される。なお、通常開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、第1特定遊技状態ともいう。短期開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、第2特定遊技状態ともいう。
大当り遊技状態が終了した後には、所定の確変制御条件が成立したことに基づいて、可変表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変状態に制御されることがある。確変状態は、次回の大当り遊技状態が開始されることといった、所定の確変終了条件が成立するまで、継続するように制御される。また、大当り遊技状態が終了した後には、平均的な可変表示時間が通常状態よりも短くなる時短状態に制御されることがある。時短状態は、所定回数の可変表示が実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたことのうち、いずれか一方の時短終了条件が先に成立するまで、継続するように制御される。なお、確変状態は、所定回数の可変表示が実行されることと、次回の大当り遊技状態が開始されたことのうち、いずれか一方の確変終了条件が先に成立するまで、継続するように制御されるようにしてもよい。
特別図柄の可変表示結果として予め定められた小当り図柄が導出表示されたときには、可変表示結果が「小当り」となり、大当り遊技状態後に大当りになる確率が変更されない小当りとなる。小当りとなったときには、突確大当りとなったときと実質的に同じ開放態様で大入賞口が2回開放状態になる小当り遊技状態に制御される。これにより、遊技者は、大当り遊技の開放態様から、小当りであったのか突確大当りであったのかを特定することができない。また、小当りとなったときには、遊技状態は時短状態には制御されない。その結果、小当りとなって大入賞口が2回開放状態に制御されたときには、遊技者に対して突確大当りが発生したかのような印象を抱かせることができる。即ち、小当りを突確大当りの所謂偽の大当りとして用いることができる。
本実施の形態では、大当り種別が「非確変」である場合に大当り遊技状態が終了した後には、遊技状態が時短状態となる。一方、大当り種別が「確変」である場合に大当り遊技状態が終了した後には、遊技状態が時短状態及び確変状態となる。
なお、通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態や、時短状態や、確変状態等の遊技者にとって有利な状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける可変表示結果が「普図当り」となる確率、及び特図ゲームにおける可変表示結果が「大当り」となる確率が、パチンコ遊技機1の初期設定状態と同一に制御される状態である。
時短状態では、通常状態よりも第2始動入賞口に遊技球が進入し易い有利変化態様で、普通可変入賞球装置6Bを第1可変状態と第2可変状態とに変化させる。例えば、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の可変表示時間を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御により、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で第1可変状態と第2可変状態とに変化させればよい。なお、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。このように、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で第1可変状態と第2可変状態とに変化させる制御は、高開放制御と称される。こうした時短状態に制御されることにより、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの所要時間が短縮され、通常状態よりも遊技者にとって有利な特別遊技状態となる。
なお、高開放制御が行われる時短状態は、「高ベース状態」、「高ベース」等ともいわれ、時短状態でない遊技状態は、「低ベース状態」、「低ベース」等ともいわれる。確変制御が行われる確変状態は、「高確状態」、「高確」等ともいわれ、確変状態でない遊技状態は、「低確状態」、「低確」等ともいわれる。確変状態及び時短状態になっているときの遊技状態は、「高確高ベース状態」、「高確高ベース」等ともいわれる。確変状態とはならずに時短状態になっているときの遊技状態は、「低確高ベース状態」、「低確高ベース」等ともいわれる。時短状態とはならずに確変状態になっているときの遊技状態は、「高確低ベース状態」、「高確低ベース」等ともいわれる。時短状態及び確変状態のいずれかにならない通常状態は、「低確低ベース状態」、「低確低ベース」等ともいわれる。
画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。そして、飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示態様が所定のリーチ態様となることがある。
ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が大当り組み合わせの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については変動が継続している表示態様、あるいは、全部又は一部の飾り図柄が大当り組み合わせの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示態様のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部では予め定められた大当り組み合わせを構成する飾り図柄が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリアでは飾り図柄が変動している表示態様、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部又は一部で飾り図柄が大当り組み合わせの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示態様である。
また、リーチ態様となったことに対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置5の画面上に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ態様となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクター画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、飾り図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示という。なお、リーチ演出には、画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9等の発光体における点灯動作等を、リーチ態様となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様が異なる複数種類の演出パターンが、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ演出における演出態様に応じて、「大当り」となる可能性が異なる。即ち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。この実施の形態では、一例として、ノーマル、スーパーA、スーパーB、突確/小当り専用といったリーチ演出が予め設定されている。そして、スーパーAやスーパーBといったスーパーリーチのリーチ演出が実行された場合には、ノーマルのリーチ演出が実行された場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高くなる。また、スーパーリーチのリーチ演出のうちでも、スーパーBといった特定のリーチ演出が実行された場合には、スーパーAのリーチ演出が実行された場合に比べて、大当り期待度が高くなる。
大当り期待度は、例えば、(大当り時にその演出が実行される確率)×(大当りになる確率)/{(大当り時にその演出が実行される確率)×(大当りになる確率)+(大当り時以外にその演出が実行される確率)×(大当りにならない確率)}によって算出される。
また、飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性や、可変表示結果が「大当り」となる可能性を、飾り図柄の可変表示態様等により遊技者に報知するための可変表示演出が実行されることがある。一例として、飾り図柄の可変表示中には「擬似連」の可変表示演出が実行可能であればよい。「擬似連」の可変表示演出は、主基板11の側で変動パターンが決定されること等に対応して実行するか否かが決定されればよい。
一例として、飾り図柄の可変表示中には「擬似連」の可変表示演出が実行可能であればよい。「擬似連」の可変表示演出は、主基板11の側で変動パターンが決定されること等に対応して実行するか否かが決定されればよい。
「擬似連」の可変表示演出では、特図ゲームの第1開始条件と第2開始条件のいずれか一方が1回成立したことに対応して、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を再び変動させる演出表示を、所定回行うことができる。擬似連変動の回数は、飾り図柄の可変表示が開始されてから全部の飾り図柄が最初に一旦仮停止するまでの初回変動を除く、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄が再変動する回数である。一例として、「擬似連」の可変表示演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、特殊組み合わせの擬似連チャンス目として予め定められた複数種類のハズレ組み合わせのいずれかとなる飾り図柄が仮停止表示される。なお、仮停止表示では、飾り図柄が停留して表示される一方で、例えば揺れ変動表示を行うことや短時間の停留だけで直ちに飾り図柄を再変動させること等によって、遊技者に表示されている飾り図柄が確定しない旨を報知すればよい。あるいは、仮停止表示でも、一旦表示された飾り図柄が確定したと遊技者が認識する程度に飾り図柄を停留させてから、飾り図柄を再変動させるようにしてもよい。
「擬似連」の可変表示演出では、例えば、擬似連変動の回数が多くなるに従って、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高くなるように設定されている。これにより、遊技者は、擬似連チャンス目が仮停止表示されることにより、「擬似連」の可変表示演出が行われることを認識でき、擬似連変動の回数が多くなるに従って、可変表示結果が「大当り」となる期待感が高められる。本実施の形態では、「擬似連」の可変表示演出において、擬似連変動(再変動)が1回~2回行われることにより、第1開始条件あるいは第2開始条件が1回成立したことに基づき、飾り図柄の可変表示があたかも2回~3回続けて開始されたかのように見せることができる。なお、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動の回数は、例えば、4回や5回としてもよい。
「擬似連」の可変表示演出が実行される際には、初回変動を含む複数回の変動表示に伴って、関連する表示演出等による再変動演出が実行されるようにしてもよい。一例として、「擬似連」の可変表示演出による各変動表示の期間中に、画像表示装置5において特定のキャラクタ画像といった所定の演出画像を表示するようにしてもよい。また、例えばスピーカ8L、8Rからの音声出力や、遊技効果ランプ9といった他の発光体の点灯動作といった、任意の演出動作を行って最変動演出を実行してもよい。
なお、飾り図柄の可変表示動作を利用した可変表示演出としては、「擬似連」の他にも、例えば、「滑り」や「発展チャンス目」、「発展チャンス目終了」、「チャンス目停止後滑り」といった、各種の演出動作が実行されてもよい。ここで、「滑り」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、単一又は複数の飾り図柄表示エリアにて飾り図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した飾り図柄表示エリアのうち所定数の飾り図柄表示エリアにて飾り図柄を再び変動させた後に停止表示させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
「発展チャンス目」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて、予め定められた特殊組み合わせに含まれる発展チャンス目を構成する飾り図柄を仮停止表示させた後、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態として所定のリーチ演出が開始される。一方、「発展チャンス目終了」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始された後に、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて、発展チャンス目として予め定められた組み合わせの飾り図柄を、確定飾り図柄として導出表示させる演出表示が行われる。「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出では、「擬似連」の可変表示演出と同様に、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて擬似連チャンス目となるハズレ組み合わせの飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄を再び変動させる「擬似連」の可変表示演出とは異なり、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの一部にて飾り図柄を再び変動させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作、あるいは演出用模型の所定動作等のように、飾り図柄の可変表示動作とは異なる演出動作により、例えば飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があること等といった、パチンコ遊技機1において実行される遊技の有利度を、遊技者に予め告知するための予告演出が実行されることがある。
予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となるより前に実行されるものであればよい。また、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に実行されるものが含まれていてもよい。このように、予告演出は、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定特別図柄や確定飾り図柄が導出されるまでの所定タイミングにて、大当り遊技状態となる可能性を予告できるものであればよい。こうした予告演出を実行する場合における演出動作の内容に対応して、複数の予告パターンが予め用意されている。
予告演出のうちには、先読み予告演出となるものが含まれている。先読み予告演出は、可変表示結果が「大当り」となる可能性等が予告される対象となる可変表示が実行されるより前に、演出態様に応じて可変表示結果が「大当り」となる可能性を予告可能な予告演出である。特に、複数回の特図ゲームに対応して複数回実行される飾り図柄の可変表示にわたり連続して予告する先読み予告演出は、連続予告演出ともいう。先読み予告演出では、予告対象となる可変表示が開始されるより前に、例えば、始動入賞の発生による特図ゲームの保留記憶等に基づいて可変表示結果が「大当り」となる可能性等を予告するための演出動作が開始される。この実施の形態では、そのような先読み予告演出として、予告対象の保留表示やアクティブ表示の表示態様を異ならせることで、可変表示結果が「大当り」となる可能性を予告可能な保留予告演出を実行可能になっている。
先読み予告演出との対比において、予告対象となる可変表示が開始された後に実行が開始される予告演出は、単独予告演出と称される。
また、保留表示の表示態様を変化させるときに、表示態様が変化することを示唆する作用演出が実行されることがある。作用演出が実行されると、作用演出の結果として、保留表示の表示態様が変化する。なお、作用演出は、例えば、スピーカ8L、8Rからの音声出力や、遊技効果ランプ9といった他の発光体の点灯動作といった、任意の演出動作を含んでもよい。
特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果である特図表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、予め定められた大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が導出表示される。一例として、大当り種別が「非確変」又は「確変」となる場合には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄が揃って停止表示されることにより、大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が導出表示されればよい。
大当り種別が「非確変」となる場合には、非確変大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が導出されてもよい。非確変大当り組み合わせとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」~「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであり、大当り組み合わせとなる確定飾り図柄の一類型であればよい。このように非確変大当り組み合わせを構成する図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄は、非確変図柄と称される。
大当り種別が「確変」となる場合には、非確変大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が導出されることもあれば、確変大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が導出されることがあってもよい。確変大当り組み合わせとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」~「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであり、大当り組み合わせとなる確定飾り図柄の一類型であればよい。このように確変大当り組み合わせを構成する図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄は、確変図柄と称される。
特図表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様とならずに、所定の非リーチ組み合わせを構成する飾り図柄が停止表示されることにより、非特定表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されることがある。また、特図表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に、所定のリーチ組み合わせを構成する飾り図柄が停止表示されることにより、非特定表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されることもある。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の主要な動作を説明する。
主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えば、RAM102がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTCのレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間毎にCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
このような遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、割込み禁止状態に設定して、所定の遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。遊技制御用タイマ割込み処理には、例えばスイッチ処理やメイン側エラー処理、情報出力処理、遊技用乱数更新処理、特別図柄プロセス処理、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理といった、パチンコ遊技機1における遊技の進行等を制御するための処理が含まれている。なお、遊技制御用タイマ割込み処理の終了時には、割込み許可状態に設定される。これによって、遊技制御用タイマ割込み処理は、タイマ割り込みが発生する毎、つまり、割込み要求信号の供給間隔である所定時間毎に実行されることになる。
スイッチ処理は、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する処理である。メイン側エラー処理は、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする処理である。情報出力処理は、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報等のデータを出力する処理である。遊技用乱数更新処理は、主基板11の側で用いられる複数種類の遊技用乱数のうち、少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための処理である。
一例として、主基板11の側で用いられる遊技用乱数には、特図表示結果決定用の乱数値MR1と、大当り種別決定用の乱数値MR2と、変動パターン決定用の乱数値MR3とが含まれていればよい(図6参照)。特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄等の可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定に用いられる乱数値であり、「1」~「65535」のいずれかの値を取り得る。大当り種別決定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合に、大当り種別を「非確変」、「確変」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、「1」~「100」のいずれかの値を取り得る。変動パターン決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数の変動パターンのいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、「1」~「900」のいずれかの値を取り得る。
遊技制御用タイマ割込み処理に含まれる特別図柄プロセス処理では、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、特別図柄表示装置4A、4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定等を、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。特別図柄プロセス処理の詳細は後述するが、タイマ割り込みの発生毎に特別図柄プロセス処理が実行されることによって、可変表示結果や変動パターンの決定、当該決定に基づく特図ゲームの実行、大当り遊技状態等が実現される。
普通図柄プロセス処理では、例えば、通過ゲート41を遊技球が通過した場合に保留数が上限数に達していなければ普図ゲームの保留記憶を行ったり、保留記憶を用いて普図ゲームの可変表示結果を決定したり、普図ゲームの変動パターンを決定したり、変動パターンに従って普通図柄表示器20における表示動作を制御して普通図柄の可変表示を実行して普図ゲームの可変表示結果を導出表示したり、可変表示結果が普図当りの場合に普通可変入賞球装置6Bを開放状態にする処理を行ったりする。タイマ割り込みの発生毎に普通図柄プロセス処理が実行されることによって、普図ゲームの実行や、普図当りのときの普通可変入賞球装置6Bの所定期間の開放状態等が実現される。
コマンド制御処理は、主基板11から演出制御基板12等のサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる処理である。一例として、特別図柄プロセス処理や普通図柄プロセス処理等では、制御コマンドの送信設定が、送信する演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのROM101における記憶アドレスを指定すること等によって行われ、コマンド制御処理では、RAM102に設けられた送信コマンドバッファの値等によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすること等により、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
ここで、コマンド制御処理により主基板11から演出制御基板12に送信される主な演出制御コマンドについて図3を参照して説明する。なお、「(H)」は16進数であることを示す。
コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5において可変表示される飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンドである。本実施の形態では、変動パターンのそれぞれに対応する変動パターン指定コマンドが設定されている。例えば、各変動パターンには、一意の番号が割り振られ、その番号がコマンド中の「XX」に設定される。また、変動パターン指定コマンドは、飾り図柄の変動開始を指定するためのコマンドでもある。
コマンド8A01(H)は、第1始動入賞口に遊技媒体が進入したことによる第1始動入賞が発生したことを指定する演出制御コマンドである。コマンド8A02(H)は、第2始動入賞口に遊技媒体が進入したことによる第2始動入賞が発生したことを指定する演出制御コマンドである。第1始動口入賞指定コマンドと第2始動口入賞指定コマンドとを始動口入賞指定コマンドと総称することがある。
コマンド8CXX(H)は、大当りとするか否か及び大当り種別を指定する、即ち、可変表示結果を指定する演出制御コマンドである。本実施の形態では、表示結果それぞれに対応する表示結果指定コマンドが設定されている。例えば、各表示結果には、一意の番号が割り振られ、その番号がコマンド中の「XX」に設定される。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示を開始することを指定する演出制御コマンドである。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示を開始することを指定する演出制御コマンドである。第1変動開始指定コマンドと第2変動開始指定コマンドとを変動開始指定コマンドと総称することがある。なお、第1特別図柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、後述する変動パターン判定結果指定コマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、飾り図柄の可変表示を終了して表示結果を導出表示することを指定する演出制御コマンドである。
コマンド95XX(H)は、遊技状態を指定する演出制御コマンドである。本実施の形態では、遊技状態それぞれに対応する遊技状態指定コマンドが設定されている。例えば、遊技状態が通常状態であれば、「XX」は、「00」に設定される。例えば、遊技状態が高確低ベース状態であれば、「XX」は、「01」に設定される。例えば、遊技状態が高確高ベース状態であれば、「XX」は、「02」に設定される。
コマンドA000(H)は、大当り遊技状態の開始を指定する演出制御コマンドである。なお、ファンファーレとは、大当り遊技状態の開始時に実行される、大当り遊技状態になったことを報知する演出である。コマンドA100(H)は、小当り遊技状態の開始を指定する演出制御コマンドである。
コマンドA2XX(H)は、XXで示す回数目の特別可変入賞球装置7の開放を指定する演出制御コマンドである。A3XX(H)は、XXで示す回数目の特別可変入賞球装置7の閉鎖を指定する演出制御コマンドである。
コマンドA601(H)は、大当り遊技状態の終了を指定する演出制御コマンドである。なお、エンディングとは、大当り遊技状態の終了時に実行される、大当り遊技状態が終了することを報知する演出である。コマンドA602(H)は、小当り遊技状態の終了を指定する演出制御コマンドである。
コマンドC1XX(H)は、第1特図保留記憶数を指定する演出制御コマンドである。「XX」は、第1特図保留記憶数を示す。コマンドC2XX(H)は、第2特図保留記憶数を指定する演出制御コマンドである。「XX」は、第2特図保留記憶数を示す。第1特図保留記憶数指定コマンドと第2特図保留記憶数指定コマンドとを総称して、特図保留記憶数指定コマンドということがある。
コマンドC4XX(H)は、始動入賞時の判定結果のうち表示結果を指定する演出制御コマンドである。コマンドC5XX(H)は、始動入賞時の判定結果のうち変動パターンを指定する演出制御コマンドである。本実施の形態では、後述するステップS101の処理において、第1始動入賞又は第2始動入賞が発生したときに、乱数値MR1~3が抽出される。抽出された乱数値MR1~3に対応する可変表示について、可変表示の開始条件の成立前に、この抽出された乱数値MR1~3のうちの乱数値MR1及びMR3に基づいて、可変表示の可変表示結果が「大当り」になるか否か、及び可変表示の変動パターンが判定される。始動入賞時の判定は、これらの判定のことをいい、ステップS213の入賞時乱数値判定処理において実行される。なお、所定の場合には、この判定が行われないことがある。表示結果についての判定結果には、一意の番号が割り振られ、その番号が図柄指定コマンド中の「XX」に設定される。変動パターンについての判定結果には、一意の番号が割り振られ、その番号が変動パターン指定コマンド中の「XX」に設定される。
図4は、特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。図5は、ステップS101にて実行される始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。
始動入賞判定処理を開始すると、CPU103は、まず、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(ステップS201)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンであれば(ステップS201;Yes)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値となっているか否かを判定する(ステップS202)。このとき、CPU103は、RAM102の所定領域に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS202;No)、RAM102の所定領域に設けられた始動口バッファの格納値である始動口バッファ値を、「1」に設定する(ステップS203)。
ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(ステップS201;No)、ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップS202;Yes)、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(ステップS204)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオンであれば(ステップS204;Yes)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値となっているか否かを判定する(ステップS205)。このとき、CPU103は、RAM102の所定領域に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS205にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS205;No)、始動口バッファ値を「2」に設定する(ステップS206)。第2始動口スイッチ22Bがオンでなかったり(ステップS204;No)、第2特図保留記憶数が上限値であったりした場合には(ステップS205;Yes)、始動入賞判定処理を終了する。
ステップS203、S206の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファ値に応じた保留記憶数カウント値を1加算するように更新する(ステップS207)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口に遊技球が進入して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口に遊技球が進入して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。このときには、RAM102の所定領域に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新する(ステップS208)。
ステップS208の処理を実行した後に、CPU103は、始動入賞の発生時に対応した所定の遊技用乱数を抽出する(ステップS209)。一例として、ステップS209の処理では、乱数回路104やRAM102の所定領域に設けられたランダムカウンタ等によって更新される数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データが抽出される。こうして抽出された各乱数値を示す数値データが保留データとして、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭にセットされることで記憶される(ステップS210)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、保留データが図7(A)に示すような第1特図保留記憶部にセットされる。一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、保留データが図7(B)に示すような第2特図保留記憶部にセットされる。
図7(A)に示す第1特図保留記憶部は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が進入して第1始動入賞が発生したものの、未だ開始されていない特図ゲームの保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部は、第1始動入賞口への入賞順に保留番号と関連付けて、その遊技球の進入による第1始動条件の成立に基づいてCPU103が乱数回路104等から抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データ等を保留データとして、その記憶数が所定の上限値に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部に記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果に基づき大当り遊技状態に制御すると決定されるか否かや、飾り図柄の可変表示態様が特定態様となるか否か等を判定可能にする保留記憶情報となる。
なお、第1特図保留記憶部の保留番号と保留表示図柄の表示位置とは、互いに対応している。このため、第1特図保留記憶部に保留データが記憶されると、この保留データに関連付けられた保留番号に対応する表示位置に保留表示図柄が表示される。例えば、保留番号「1」に関連付けて保留データが新たに格納された場合には、第1保留表示部5HLの一番右側の第1の表示位置に保留表示図柄を表示する。例えば、保留番号「2」に関連付けて保留データが新たに格納された場合には、第1保留表示部5HLの第1の表示位置の左側に位置する第2の表示位置に保留表示図柄を表示する。
図7(B)に示す第2特図保留記憶部は、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が進入して第2始動入賞が発生したものの、未だ開始されていない特図ゲームの保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部は、第2始動入賞口への入賞順に保留番号と関連付けて、その遊技球の進入による第2始動条件の成立に基づいてCPU103が乱数回路104等から抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データ等を保留データとして、その数が所定の上限値に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部に記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果に基づき大当り遊技状態に制御すると決定されるか否かや、飾り図柄の可変表示態様が特定態様となるか否か等を判定可能にする保留記憶情報となる。
なお、第2特図保留記憶部の保留番号と保留表示図柄の表示位置とは、互いに対応している。このため、第2特図保留記憶部に保留データが記憶されると、この保留データに関連付けられた保留番号に対応する表示位置に保留表示図柄が表示される。例えば、保留番号「1」に関連付けて保留データが新たに格納された場合には、第2保留表示部5HRの一番左側の第1の表示位置に保留表示図柄を表示する。例えば、保留番号「2」に関連付けて保留データが新たに格納された場合には、第2保留表示部5HRの第1の表示位置の右側に位置する第2の表示位置に保留表示図柄を表示する。
ステップS210の処理に続いて、予め用意された始動口入賞指定コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS211)。その後、予め用意された保留記憶数通知コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS212)。続いて、入賞時乱数値判定処理を実行する(ステップS213)。入賞時乱数値判定処理は、始動入賞時の判定を行う処理であり、ステップS209で抽出した乱数値に基づいて、当該乱数値の実行対象の可変表示の可変表示結果が「大当り」や「小当り」になるか否か等を判定する処理である。入賞時乱数値判定処理は、後で詳述する。更に、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS214)。このとき、始動口バッファ値が「2」であれば(ステップS214;「2」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS215)、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、始動口バッファ値が「1」であるときには(ステップS214;「1」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS216)、ステップS204に処理を進む。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図8は、入賞時乱数値判定処理として、図5のステップS213にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この実施の形態において、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるときには、後述する特別図柄通常処理において、特図表示結果を「大当り」や「小当り」として大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御するか否かの決定が行われる。また、後述する変動パターン設定処理において、飾り図柄の可変表示態様に対応した変動パターンの決定等が行われる。他方、これらの決定とは別に、遊技球が始動入賞口にて検出された始動入賞タイミングで、CPU103がステップS213の入賞時乱数値判定処理を実行することにより、乱数値MR1が特図表示結果として大当り図柄や小当り図柄を導出すると決定される乱数値MR1の範囲内であるか否かの判定等を行う。これにより、始動入賞口に進入した遊技球の検出に基づく特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるより前に、特図表示結果が「大当り」や「小当り」となることや、特図表示結果が「ハズレ」となることを予測し、この予測結果に基づいて、演出制御基板12の側で演出制御用CPU120等により、保留表示の表示態様等を決定することができる。
図8に示す入賞時乱数値判定処理において、CPU103は、まず、例えばRAM102の所定領域に設けられた時短フラグや確変フラグの状態を確認すること等により、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を特定する(ステップS301)。より具体的には、確変フラグがオンで時短フラグがオフであるときには遊技状態が確変状態であること、確変フラグがオフで時短フラグがオンであるときには遊技状態が時短状態であること、確変フラグと時短フラグが共にオフであるときには遊技状態が通常状態であること、確変フラグと時短フラグが共にオンであるときには遊技状態が時短状態及び確変状態であることを、それぞれ特定すればよい。また、ステップS301では、RAM102の所定領域に設けられた特図プロセスフラグの値を確認すること等により、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態が大当り遊技状態であるか否かを特定できればよい。特図プロセスフラグの値が、例えば、「4」~「7」である場合には、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態が大当り遊技状態であると特定すればよい。
CPU103は、こうして特定された遊技状態が大当り遊技状態となっている大当り中であるか否かを判定する(ステップS302)。このとき、大当り中でないと判定された場合には(ステップS302;No)、更に時短制御中であるか否かを判定する(ステップS303)。ステップS302にて大当り中であると判定されたときや(ステップS302;YES)、ステップS303にて時短制御中であると判定されたときには(ステップS303;Yes)、始動口バッファ値が「2」であるか否かを判定する(ステップS304)。
ステップS303にて時短制御中ではないと判定されたときや(ステップS303;NO)、ステップS304にて始動口バッファ値が「2」であると判定したときには(ステップS304;Yes)、例えば、予めROM101の所定領域に記憶する等して用意された後述の特図表示結果決定テーブルを構成するテーブルデータから、現在の遊技状態に対応して特図表示結果の決定に用いられるデータを選択する(ステップS305)。この特図表示結果決定用テーブルデータにおいて、特図表示結果が「大当り」に割り当てられた決定値の範囲が、大当り決定範囲として設定されればよい。また、この特図表示結果決定用テーブルデータにおいて、特図表示結果が「小当り」に割り当てられた決定値の範囲が、小当り決定範囲として設定されればよい。例えば、現在の遊技状態が確変状態であれば、「8000」~「9900」が大当り決定範囲として設定され、現在の遊技状態が非確変状態であれば、「8000」~「8190」が大当り決定範囲として設定される。また、現在の遊技状態が確変状態であるか否かにかかわらず、「30001」~「30100」が小当り決定範囲として設定される。
その後、図5に示すステップS209の処理により抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データと、ステップS305の処理により設定された大当り決定範囲とを比較する。これにより、乱数値MR1が大当り決定範囲内であるか否かを判定する(ステップS307)。一例として、CPU103は、大当り決定範囲に含まれる個々の決定値と、図5に示すステップS209の処理により抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1とを、逐一比較することにより、乱数値MR1と合致する決定値の有無を判定してもよい。あるいは、大当り決定範囲に含まれる決定値の最小値と最大値とを示す数値を設定して、CPU103が乱数値MR1と大当り決定範囲の最小値や最大値とを比較することにより、乱数値MR1が大当り決定範囲の範囲内であるか否かを判定してもよい。
ステップS307の処理において大当り決定範囲内であると判定した場合(ステップS307;Yes)、CPU103は、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づいて、大当り種別を判定する(ステップS308)。このとき、CPU103は、始動口バッファ値に対応して特定される変動特図に応じて、図10(C)に示す大当り種別決定テーブルから大当り種別決定用テーブルデータを選択する。CPU103は、選択した大当り種別決定用テーブルデータを参照することにより、大当り種別が複数種別のいずれに決定されるかを判定する。
ステップS308の処理に続いて、CPU103は、予めROM101の所定領域に記憶する等して用意された後述する大当り変動パターン決定テーブルを選択して使用テーブルに設定する(ステップS309)。大当り変動パターン決定テーブルは、可変表示結果が「大当り」になる可変表示の変動パターンを決定するためのテーブルであり、各変動パターンに乱数値MR3と比較される決定値が割り当てられている。
図13に示す変動パターン決定テーブルでは、決定値の範囲の代わりに決定割合が記載されている。実際のテーブルでは、図13の決定割合に応じた範囲の決定値が各変動パターンに対して割り当てられていればよい。決定割合は、乱数値MR3が取り得る値の全範囲を100とした割合である。例えば、図13(A)に示すように、大当り種別が確変/非確変の場合、変動パターンPB1-1の決定割合は5で、変動パターンPB1-2の決定割合は25で、変動パターンPB1-3の決定割合は70であるため、変動パターンPB1-1には乱数値MR3と比較される決定値1~45が割り当てられ、変動パターンPB1-2には乱数値MR3と比較される決定値46~270が割り当てられ、変動パターンPB1-3には乱数値MR3と比較される決定値271~900が割り当てられる。このような決定値の割り当ては、決定割合を記載した他のテーブルについても同様である。
ステップS307の処理において大当り決定範囲内でないと判定した場合(ステップS307;No)、CPU103は、その乱数値MR1を示す数値データが所定の小当り決定範囲内であるか否かを判定する(ステップS310)。CPU103は、ステップS305の処理により選択された特図表示結果決定用テーブルにおいて「小当り」の特図表示結果に割り当てられた決定値について、大当り決定範囲の場合と同様の処理を実行することにより、乱数値MR1が小当り決定範囲の範囲内であるか否かを判定できればよい。
小当り決定範囲の範囲内であると判定した場合(ステップS307;Yes)、予めROM101の所定領域に記憶する等して用意された小当り変動パターン決定テーブルを選択して使用テーブルに設定する(ステップS311)。小当り変動パターン決定テーブルは、可変表示結果が「小当り」になる可変表示の変動パターンを決定するためのテーブルであり、各変動パターンに乱数値MR3と比較される決定値が割り当てられている。
一方、小当り決定範囲の範囲内ではないと判定した場合(ステップS310;No)、予めROM101の所定領域に記憶する等して用意されたハズレ変動パターン決定テーブルを選択して使用テーブルに設定する(ステップS311)。具体的には、ステップS301で特定した現在の遊技状態が非時短状態である場合には、図13(C)のハズレ変動パターン決定テーブルを使用テーブルに設定し、ステップS301で特定した現在の遊技状態が時短状態である場合には、図13(D)のハズレ変動パターン決定テーブルを使用テーブルに設定する。ハズレ変動パターン決定テーブルは、可変表示結果が「ハズレ」になる可変表示の変動パターンを決定するためのテーブルであり、各変動パターンに乱数値MR3と比較される決定値が割り当てられている。
ステップS309、S311、S312のいずれかを実行した後、CPU103は、ステップS209で抽出された変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、使用テーブルに設定されている大当り変動パターン決定テーブル、小当り変動パターン決定テーブル、ハズレ変動パターン決定テーブルのいずれかを参照し、乱数値MR3と合致する決定値に割り当てられている変動パターンを判定する(ステップS313)。CPU103は、例えば、各変動パターンに割り当てられた個々の決定値と、乱数値MR3とを、逐一比較することにより、乱数値MR3と合致する決定値の有無を判定することで変動パターンを判定してもよいし、あるいは、各変動パターンに割り当てられた決定値の最小値と最大値とを示す数値を設定して、CPU103が乱数値MR3と決定値の最小値や最大値とを比較することにより変動パターンを判定してもよい。
また、ステップS304にて始動口バッファ値が「2」ではなく「1」であると判定されたときには(ステップS304;NO)、CPU103は、入賞時判定制限中とする通知内容を設定する(ステップS306)。なお、ステップS304にて始動口バッファ値が「1」であると判定されたとき(ステップS304;NO)、ステップS306の処理を実行せずに入賞時判定制限中とする通知内容を設定しなくてもよい。こうして、時短制御に伴う高開放制御が行われるときや、大当り遊技状態であるときには、第1始動入賞口を遊技球が通過したことによる始動入賞の発生に基づく可変表示内容の判定が行われないように制限する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行される場合に、高開放制御中や大当り遊技状態であるときには、第1始動入賞に基づく先読み予告が実行されないように制限して、遊技の健全性を確保することができる。
ステップS306、S313の処理のいずれかを実行した後、ステップS308やステップS313にて判定された内容に応じて、予め用意された入賞時判定結果コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップS314)、入賞時乱数値判定処理を終了する。
始動入賞時コマンドは、始動口入賞指定コマンドと、特図保留記憶数指定コマンドと、図柄判定結果指定コマンドと、変動パターン判定結果指定コマンドと、から構成される。始動口バッファ値が「1」のときは、始動入賞時コマンドとして、第1始動口入賞指定コマンドと、第1特図保留記憶数指定コマンドと、図柄判定結果指定コマンドと、変動パターン判定結果指定コマンドと、の送信設定を行う。始動口バッファ値が「2」のときは、始動入賞時コマンドとして、第2始動口入賞指定コマンドと、第2特図保留記憶数指定コマンドと、図柄判定結果指定コマンドと、変動パターン判定結果指定コマンドと、の送信設定を行う。送信設定されたコマンドは、コマンド制御処理において送信される。
送信設定する第1特図保留記憶数指定コマンドや第2特図保留記憶数指定コマンドは、現在の第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数を指定するコマンドとし、指定する特図保留記憶数は、第1特図保留記憶数カウンタや第2特図保留記憶数カウンタのカウント値によって特定すればよい。送信設定する図柄指定コマンドは、ステップS307の判定結果が大当り決定範囲内であるときには(ステップS307;Yes)、可変表示結果の判定結果が「大当り」であることを指定するコマンドとし、ステップS307の判定結果が小当り決定範囲であるときには(ステップS310;Yes)、可変表示結果の判定結果が「小当り」であることを指定するコマンドとし、ステップS310の判定結果が小当り決定範囲でないときには(ステップS310;No)、可変表示結果の判定結果が「ハズレ」であることを指定するコマンドとし、ステップS303の判定結果が始動口バッファ値=1であるときには(ステップS304;No)、始動入賞時の判定を行っていない「判定なし」であることを指定するコマンドとすればよい。送信設定する変動パターン判定結果指定コマンドは、ステップS313で変動パターンを判定した場合には判定結果となる変動パターンを指定するコマンドとし、ステップS304の判定結果が始動口バッファ値=1(ステップS304;No)であるときには始動入賞時の判定を行っていない「判定なし」であることを指定するコマンドとすればよい。
入賞時乱数値判定処理では、上記のように、今回ステップS209で抽出した乱数値MR1~3に対応する可変表示について、当該可変表示の可変表示結果が「大当り」や「小当り」になるか否か、及び当該可変表示の変動パターンが判定され、所謂先読みが行われる。なお、この処理では現在の遊技状態に基づいて判定を行い、可変表示が実際に実行されるときの遊技状態に基づいて判定を行っていないため、当該判定は必ずしも正確なものでないが、ある程度の精度で可変表示結果や変動パターンを予測することができる。
図4に示すステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102の所定領域に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110~S117の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部といった、RAM102の所定領域に記憶されている保留データの有無等に基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」とするか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定する。このとき、可変表示結果が「大当り」に決定された場合には、大当り種別を「非確変」、「確変」、「突確」といった複数種別のいずれかに決定する。大当り種別の決定結果を示すデータがRAM102の所定領域に設けられた大当り種別バッファに格納されることにより、大当り種別が記憶される。更に、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄が設定される。特別図柄通常処理では、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
図9は、特別図柄通常処理として、図4のステップS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図9に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。CPU103は、第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS231;No)、例えば第2特図保留記憶部の先頭領域といった、RAM102の所定領域に記憶されている保留データとして、所定の乱数値を示す数値データを読み出す(ステップS232)。これにより、図5に示すステップS209の処理で第2始動入賞口における始動入賞の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファ等に格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば第2保留記憶数カウント値を1減算して更新すること等により、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新すると共に、第2特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS233)。例えば、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。また、ステップS233の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新してもよい。そして、RAM102の所定領域に設けられた変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を、「2」に更新する(ステップS234)。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップS231;Yes)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS235)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。CPU103は、第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップS235の処理は、ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
なお、第1始動入賞口であるか第2始動入賞口であるかにかかわらず、遊技球が始動入賞口に進入した順番で、特図ゲームが実行される場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれに遊技球が進入したかを示す始動口データを、保留データと共に、あるいは保留データとは別個に、保留番号と対応付けてRAM102の所定領域に記憶させておき、それぞれの保留データに対応する特図ゲームについて、始動条件が成立した順番を特定可能にすればよい。
ステップS235にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS235;No)、例えば第1特図保留記憶部の先頭領域といった、RAM102の所定領域に記憶されている保留データとして、所定の乱数値を示す数値データを読み出す(ステップS236)。これにより、ステップS209の処理で第1始動入賞口における始動入賞の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファ等に格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS236の処理に続いて、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算して更新すること等により、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新すると共に、第1特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS237)。例えば、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。また、ステップS237の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新してもよい。そして、変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップS238)。
ステップS234、S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を、「大当り」と「小当り」と「ハズレ」とのいずれかに決定する(ステップS239)。一例として、ステップS239の処理では、予めROM101の所定領域に記憶する等して用意された特図表示結果決定テーブルを選択し、特図表示結果を決定するための使用テーブルに設定する。例えば、CPU103は、図10(A)、(B)に示す特図表示結果決定テーブルを使用テーブルとしてセットする。特図表示結果決定テーブルでは、例えば、図10(A)、(B)に示すように、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値が、特図表示結果を「大当り」と「小当り」と「ハズレ」とのいずれとするかの決定結果に、遊技状態が確変状態であるか否かに応じて割り当てられていればよい。乱数値MR1と特図表示結果決定テーブルの決定値との比較は、逐一比較、又は最小値や最大値との比較によって行えばよい。
CPU103は、ステップS232又はS236で変動用乱数バッファに一時格納した遊技用乱数に含まれる特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データを変動用乱数バッファから読み出し、遊技状態が確変状態であるか否かと、乱数値MR1を示す数値データと、に基づいて、使用テーブルに設定された特図表示結果決定テーブルを参照することにより、遊技状態が確変状態であるか否かに応じて乱数値MR1に該当する決定値に割り当てられた「大当り」と「小当り」と「ハズレ」とのいずれかの決定結果を特図表示結果として決定すればよい。CPU103は、確変フラグがオン状態である場合に、確変状態であると判定すればよい。
この実施の形態では、特図表示結果決定テーブルとして、図10(A)に示す第1特図表示結果決定テーブルと、図10(B)に示す第2特図表示結果決定テーブルとが、予め用意されている。第1特図表示結果決定テーブルは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。第2特図表示結果決定テーブル130Bは、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
図10(A)に示す第1特図表示結果決定テーブルでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態又は時短状態であるか、確変状態であるかに応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値が、「大当り」や「小当り」、「ハズレ」の特図表示結果に割り当てられている。図10(B)に示す第2特図表示結果決定テーブルでは、遊技状態が通常状態または時短状態であるか、確変状態であるかに応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値が、「大当り」や「ハズレ」の特図表示結果に割り当てられている。
第1特図表示結果決定テーブルや第2特図表示結果決定テーブルにおいて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される決定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられる決定用データとなっている。第1特図表示結果決定テーブルと第2特図表示結果決定テーブルのそれぞれでは、遊技状態が確変状態であるときに、通常状態又は時短状態であるときよりも多くの決定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態では、通常状態または時短状態であるときに比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる。即ち、第1特図表示結果決定テーブルと第2特図表示結果決定テーブルのそれぞれでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、決定用データが大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
第1特図表示結果決定テーブルの設定例では、所定範囲の決定値が「小当り」の特図表示結果に割り当てられている。その一方で、第2特図表示結果決定テーブルの設定例では、「小当り」の特図表示結果に決定値が割り当てられていない。このような設定により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて可変表示結果の判定を行う場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて可変表示結果の判定を行う場合とで、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される割合を、異ならせることができる。
特に、第2特図を用いた特図ゲームでは特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定されることがないので、例えば、時短状態や確変状態といった、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入し易い遊技状態において、賞球を得ることが困難な小当り遊技状態の頻発を回避して、遊技の間延びによる遊技興趣の低下を防止できる。なお、第2特図表示結果決定テーブルにおいても、第1特図表示結果決定テーブルにおける設定とは異なる所定範囲の決定値が、「小当り」の特図表示結果に割り当てられるようにしてもよい。例えば、第2特図表示結果決定テーブルでは、第1特図表示結果決定テーブルに比べて少ない決定値が、「小当り」の特図表示結果に割り当てられてもよい。こうして、時短状態や確変状態といった高ベース状態であるときには、通常状態や時短なし確変状態といった低ベース状態であるときよりも、小当り遊技状態に制御すると決定される割合が低くなるようにしてもよい。あるいは、第1開始条件と第2開始条件のいずれが成立したかにかかわらず、共通の特図表示結果決定テーブルを参照して、特図表示結果の決定を行うようにして特図表示結果の決定を行うようにしてもよい。
その後、CPU103は、ステップS239の処理により決定された特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS240)。特図表示結果が「大当り」に決定された場合には(ステップS240;Yes)、RAM102の所定領域に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS241)。
また、大当り種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS242)。一例として、ステップS242の処理では、予めROM101の所定領域に記憶する等して用意された大当り種別決定テーブルを選択し、大当り種別を決定するための使用テーブルに設定する。CPU103は、例えば、図10(C)に示す大当り種別決定テーブルを使用テーブルとしてセットする。大当り種別決定テーブルでは、例えば、図10(C)に示すように、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値が、大当り種別の「確変」と「非確変」と「突確」とのいずれとするかの決定結果に割り当てられていればよい。
CPU103は、ステップS232又はS236で変動用乱数バッファに一時格納した遊技用乱数に含まれる大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データを変動用乱数バッファから読み出し、変動用乱数バッファから読み出した大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データに基づいて、使用テーブルに設定された大当り種別決定テーブルを参照することにより、乱数値MR2に合致する決定値が割り当てられた大当り種別のいずれかを選択すればよい。
図10(C)は、ROM101に記憶される大当り種別決定テーブルの構成例を示している。大当り種別決定テーブルは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づき、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別決定テーブル131では、特図ゲームにおいて可変表示が行われた特別図柄が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値が、「非確変」や「確変」、「突確」といった複数種類の大当り種別に割り当てられている。
大当り種別決定テーブルの設定例では、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、「突確」の大当り種別に対する決定値の割当てが異なっている。即ち、変動特図が第1特図である場合には、所定範囲の決定値が「突確」の大当り種別に割り当てられる一方で、変動特図が第2特図である場合には、「突確」の大当り種別に対して決定値が割り当てられていない。このような設定により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合とで、大当り種別を「突確」に決定する割合を、異ならせることができる。特に、第2特図を用いた特図ゲームでは大当り種別を「突確」として短期開放大当り状態に制御すると決定されることがないので、例えば、時短制御に伴う高開放制御により、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入し易い遊技状態において、賞球を得ることが困難な短期開放大当り状態の頻発を回避して、遊技の間延びによる遊技興趣の低下を防止できる。
なお、変動特図が第2特図である場合にも、変動特図が第1特図である場合とは異なる所定範囲の決定値が、「突確」の大当り種別に割り当てられるようにしてもよい。例えば、変動特図が第2特図である場合には、変動特図が第1特図である場合に比べて少ない決定値が、「突確」の大当り種別に割り当てられてもよい。あるいは、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかにかかわらず、共通のテーブルデータを参照して、大当り種別の決定を行うようにしてもよい。
ステップS242の処理を実行した後には、大当り種別を記憶させる(ステップS243)。CPU103は、RAM102の所定領域に設けられた大当り種別バッファに、大当り種別の決定結果を示す大当り種別バッファ設定値を格納することにより、大当り種別を記憶させればよい。
ステップS240にて特図表示結果が「大当り」ではない場合には(ステップS240;No)、特図表示結果が「小当り」であるか否かを判定する(ステップS244)。特図表示結果が「小当り」であると判定した場合(ステップS244;Yes)、CPU103は、RAM102の所定領域に設けられた小当りフラグをオン状態にセットする(ステップS245)。
ステップS244にて特図表示結果が「小当り」ではない場合や(ステップS244;NO)、ステップS243の処理を実行した後や、ステップS245の処理を実行した後には、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を決定する(ステップS246)。一例として、ステップS244にて特図表示結果が「小当り」ではないと判定された場合には、ハズレ図柄として予め定められた特別図柄を確定特別図柄に決定する。一方、ステップS240にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS242における大当り種別の決定結果に応じて、複数種類の大当り図柄として予め定められた特別図柄のいずれかを確定特別図柄に決定すればよい。また、ステップS244にて特図表示結果が「小当り」であると判定された場合には、小当り図柄として予め定められた特別図柄のいずれかを確定特別図柄に決定すればよい。
ステップS246の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“1”に更新してから(ステップS247)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS247にて特図プロセスフラグの値が“1”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、図4に示すステップS111の変動パターン設定処理が実行される。
ステップS235にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップS235;Yes)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS248)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示すること等によるデモンストレーション表示を指定する演出制御コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。演出制御基板12では、客待ちデモ指定コマンドが送信されると、デモ画面表示を行う。
図4のステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、可変表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果等に基づいて、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理等が含まれている。特別図柄や飾り図柄の可変表示時間は、変動パターンに対応して予め設定されている。したがって、変動パターン設定処理にて変動パターンを決定することにより、特別図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定特別図柄を導出するまでの可変表示時間が決定される。更に、変動パターン設定処理は、特別図柄表示装置4において特別図柄の変動を開始させるための設定を行う処理を含んでもよい。変動パターン設定処理が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
図11は、変動パターン設定処理として、図4のステップS111にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図11に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。そして、大当りフラグがオンである場合には(ステップS261;Yes)、特図表示結果が「大当り」となる大当り時に対応した変動パターンを決定する(ステップS262)。ステップS261にて大当りフラグがオフである場合には(ステップS261;No)、CPU103は、小当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS263)。そして、小当りフラグがオンである場合には(ステップS263;Yes)、特図表示結果が「小当り」となる小当り時に対応した変動パターンを決定する(ステップS264)。ステップS263にて小当りフラグがオフである場合には(ステップS263;No)、特図表示結果が「ハズレ」となるハズレ時に対応した変動パターンを決定する(ステップS265)。
図12は、この実施の形態における変動パターンを示している。
変動パターンPA1-1は、可変表示結果が「ハズレ」のときに選択されるものであり、非リーチを指定し、且つ、特図変動時間が通常の長さの非リーチ変動パターンである。
変動パターンPA1-2は、可変表示結果が「ハズレ」のときに選択されるものであり、非リーチを指定し、且つ、特図変動時間が通常よりも短い時短用の非リーチ変動パターンである。
変動パターンPA2-1は、可変表示結果が「ハズレ」のときに選択されるものであり、ノーマルリーチの実行を指定するリーチ変動パターンである。変動パターンPA2-2は、可変表示結果が「ハズレ」のときに選択されるものであり、スーパーリーチAの実行を指定するリーチ変動パターンである。変動パターンPA2-3は、可変表示結果が「ハズレ」のときに選択されるものであり、スーパーリーチBの実行を指定するリーチ変動パターンである。
変動パターンPB1-1は、可変表示結果が「大当り」のときに選択されるものであり、ノーマルリーチの実行を指定するリーチ変動パターンである。変動パターンPB1-2は、可変表示結果が「大当り」のときに選択されるものであり、スーパーリーチAの実行を指定するリーチ変動パターンである。変動パターンPB1-3は、可変表示結果が「大当り」のときに選択されるものであり、スーパーリーチBの実行を指定するリーチ変動パターンである。
変動パターンPC1-1は、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」のときと、可変表示結果が「小当り」のときと、に選択されるものであり、非リーチを指定する非リーチ変動パターンである。変動パターンPC1-2は、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」のときと、可変表示結果が「小当り」のときと、に選択されるものであり、突確/小当り専用リーチの実行を指定するリーチ変動パターンである。ここで、突確/小当り専用リーチとは、可変表示結果が突確大当りまたは小当りであるときのみ選択決定可能なリーチである。突確大当り用の飾り図柄は、左・中・右の飾り図柄の組み合わせが「3」・「5」・「7」で停止表示された状態の図柄である。また、小当り用の飾り図柄は、左・中・右の飾り図柄の組み合わせが「2」・「4」・「6」で停止表示された状態の図柄である。
図11に示すステップS262の処理では、例えば図13(A)に示す大当り変動パターン決定テーブルを用いて、大当り時の変動パターンが決定される。一例として、大当り変動パターン決定テーブルでは、大当り種別が「確変」又は「非確変」であるか、「突確」であるかに応じて、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値が、変動パターンの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データと、大当り種別と、に基づいて、大当り変動パターン決定テーブルを参照することにより、大当り種別が「確変」又は「非確変」であるか、「突確」であるかに応じて乱数値MR3に該当する決定値に割り当てられた変動パターンを今回の変動パターンとして決定すればよい。
図11に示すステップS264の処理では、例えば図13(B)に示す小当り変動パターン決定テーブルを用いて、小当り時の変動パターンが決定される。一例として、小当り変動パターン決定テーブルでは、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値が、変動パターンの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、小当り変動パターン決定テーブルを参照することにより、乱数値MR3に合致する決定値に割り当てられた変動パターンを今回の変動パターンとして決定すればよい。
図11に示すステップS265の処理では、遊技状態が時短状態を含まない状態である時短中以外の場合と、遊技状態が時短状態を含んで時短制御が行われる時短中の場合とに対応して、予め用意したハズレ変動パターン決定テーブルを用いて、ハズレ時の変動パターンが決定される。例えば、時短中であるかは、時短フラグがオン状態であるか否か等によって特定されればよく、時短中以外である場合には、図13(C)に示すハズレ変動パターン決定テーブルを用いて、ハズレ時の変動パターンが決定される。一方、時短中には、図13(D)に示すハズレ変動パターン決定テーブルを用いて、ハズレ時の変動パターンが決定される。ハズレ変動パターン決定テーブルでは、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値が、変動パターンの決定結果に割り当てられていればよい。
図13(C),(D)に示すハズレ変動パターン決定テーブルでは、時短状態のときには、特図変動時間の短い変動パターンPA1-1が選択されやすくなっており、非時短状態のときよりも平均的な可変表示時間を短縮して、無効な始動入賞の発生を抑制することや、遊技者による遊技球の発射停止を低減することができる。また、可変表示の実行頻度を高めることができる。
図13に示すように、大当り(確変/非確変)時には、スーパーリーチBを実行する変動パターンPB1-3の決定割合が最も高くなっており、スーパーリーチAの変動パターンPB1-2、ノーマルリーチの変動パターンPB1-1の順に決定割合が徐々に低くなっている。ハズレ時には、非リーチの変動パターンPA1-1の決定割合が最も高くなっており、ノーマルリーチの変動パターンPA2-1、スーパーリーチAの変動パターンPA2-2、スーパーリーチBの変動パターンPA2-3の順に決定割合が徐々に低くなっている。このことから、スーパーリーチBが実行されたときが、最も高い割合で可変表示結果が「大当り」となる。そして、スーパーリーチA、ノーマルリーチの順で、可変表示結果が「大当り」となる割合が下がっていく。
また、図13に示すように、大当り(突確)時には、突確/小当りリーチの変動パターンPC1-2の決定割合が非リーチの変動パターンPC1-1の決定割合よりも高くなっている。一方、小当り時には、非リーチの変動パターンPC1-1の決定割合が突確/小当りリーチの変動パターンPC1-2の決定割合よりも高くなっている。このことから、突確/小当りリーチの変動パターンPC1-2が実行されたときは、可変表示結果が「大当り(突確)」になりやすく、非リーチの変動パターンPC1-1が実行されたときには、可変表示結果が「小当り」になりやすい。
図11に示すステップS262、S264、S265の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示時間である特図変動時間を設定する(ステップS266)。特別図柄の可変表示時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の変動を開始してから可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの所要時間である。特図変動時間は、図12に示すように、予め用意された複数の変動パターンに対応して、予め定められている。CPU103は、ステップS262、S264、S265の処理で決定した変動パターンに対応した特図変動時間を設定することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が導出されるタイミングを設定できる。
ステップS266の処理に続いて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのうち、開始条件が成立したいずれかの特図ゲームを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS267)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。なお、CPU103は、第1特図を用いた可変表示を開始するときには、第1保留表示器25Aを制御して、1つ減算された第1特図保留記憶数を特定可能な表示を第1保留表示器25Aに行わせるようにしてもよい。なお、CPU103は、第2特図を用いた可変表示を開始するときには、第2保留表示器25Bを制御して、1つ減算された第2特図保留記憶数を特定可能な表示を第2保留表示器25Bに行わせるようにしてもよい。
ステップS267の処理を実行した後には、特別図柄の変動開始時におけるコマンドの送信設定が行われる(ステップS268)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第1変動開始指定コマンド、変動パターン指定コマンド、表示結果指定コマンド、第1特図保留記憶数指定コマンドを順次に送信するための送信設定を行う。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第2変動開始指定コマンド、変動パターン指定コマンド、表示結果指定コマンド、第2特図保留記憶数指定コマンドを順次に送信するための送信設定を行う。設定されたコマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、上述のコマンド制御処理が実行されること等により、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
第1変動開始指定コマンドや第2変動開始指定コマンドは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を、指定する演出制御コマンドである。変動パターン指定コマンドは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄等の変動パターンを指定する演出制御コマンドである。表示結果指定コマンドは、ステップS246において決定された確定特別図柄に基づいて、特別図柄の可変表示結果を指定する演出制御コマンドである。第1特図保留記憶数指定コマンドや第2特図保留記憶数指定コマンドは、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数を通知する演出制御コマンドである。
ステップS268の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“2”に更新してから(ステップS269)、変動パターン設定処理を終了する。ステップS269にて特図プロセスフラグの値が“2”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、図4に示すステップS112の特別図柄変動処理が実行される。
図4のステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理等が含まれている。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示させるための設定を行う処理が含まれている。そして、RAM102の所定領域に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定等が行われる。大当りフラグがオンである場合には、特図表示結果が「大当り」であることに基づく大当り遊技状態の開始を指定する当り開始指定コマンドの送信設定を行うと共に、特図プロセスフラグの値を“4”に更新する。大当りフラグがオフである場合には、RAM102の所定領域に設けられた小当りフラグがオンとなっているか否かの判定が行われる。小当りフラグがオンである場合には、特図表示結果が「小当り」であることに基づく小当り遊技状態の開始を指定する小当り開始指定コマンドの送信設定を行うと共に、特図プロセスフラグの値を“8”に更新する。小当りフラグがオフである場合には、特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。
続いて、CPU103は、確変状態や時短状態といった特別遊技状態を終了させるか否かの判定を行う。例えば、CPU103は、時短フラグがオン状態であるか否かを判定し、時短フラグがオン状態である場合には、時短回数カウンタのカウント値を「1」減算する。「1」減算したあとのカウント値が「0」であるか否かを判定し、カウント値が「0」である場合には、時短状態が終了する時短終了条件が成立したので(つまり、時短状態において実行可能な所定回数の可変表示が実行されたので)、時短状態を終了させるために、時短フラグをオフ状態とする。その後、現在の遊技状態に基づいて遊技状態指定コマンド(ここでは、高確低ベース状態を指定するコマンド)を送信する送信設定を行い、特別図柄停止処理を終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が「4」のときに実行される。この大当り開放前処理では、例えば、遊技制御プロセスタイマのタイマ値を1減算する。減算後のタイマ値が「0」でない場合には、ファンファーレ待ち時間がまだ経過していないことになるので、大当り開放前処理は終了する。減算後のタイマ値が「0」である場合には、ファンファーレ待ち時間が経過し、ラウンド遊技の開始タイミングになったことになる。この場合には、大当り遊技状態においてラウンド遊技の実行を開始して大入賞口を開放状態とする処理(例えば、ソレノイド駆動信号を大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する処理)、大入賞口を開放状態とする期間の上限(ここでは、29秒)に対応するタイマ値を遊技制御プロセスタイマに設定する処理などが実行される。大入賞口を開放状態とする処理などが実行されたときには、特図プロセスフラグの値が「5」に更新される。タイマ割り込みの発生毎にステップS114が繰り返し行われることによって、ラウンド遊技の開始タイミングまでの待機(ファンファーレの終了までの待機)および大入賞口の開放などが実現される。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が「5」のときに実行される。この大当り開放中処理には、遊技制御プロセスタイマのタイマ値を1減算する処理や、1減算したあとのタイマ値や、1回のラウンド遊技においてカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数(スイッチ処理でカウントスイッチ23がオン状態と判定される毎に1カウントするカウンタ(RAM102に設けられる)などによってカウントされればよい)などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態(または、一部開放状態であってもよい)に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれる。
1減算したあとのタイマ値が0になった、または、検出された遊技球の個数(前記カウンタのカウント値)が所定個数(例えば、9個)に達したと判定したときには、大入賞口を閉鎖するタイミングになったので、大入賞口を閉鎖状態に戻す処理(例えば、ソレノイド駆動信号を大入賞口扉用のソレノイド82に伝送することを停止してソレノイド82をオフとする処理)や、大入賞口の閉鎖期間(ラウンド遊技のインターバル期間であり、予め設定されている期間)に対応するタイマ値を遊技制御プロセスタイマに設定する処理や、ラウンド数カウンタのカウント値を1減じる処理などが実行される。1減算したあとのタイマ値が0になってもなく、検出された遊技球の個数も所定個数に達していない場合には、大入賞口の開放状態に維持する処理(例えば、ソレノイド駆動信号の供給を継続する処理)などを行って、大当り開放中処理を終了する。大入賞口を閉鎖状態に戻したときには、特図プロセスフラグの値が「6」に更新される。タイマ割り込みの発生毎にステップS115が繰り返し行われることによって、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングまで大入賞口の開放状態が維持されることになる。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が「6」のときに実行される。この大当り開放後処理では、ラウンド数カウンタのカウント値が「0」になったか否かを判定する処理や、「0」になっていない場合に遊技制御プロセスタイマのタイマ値を1減じる処理などが行われる。
ラウンド数カウンタのカウント値が「0」であると判定された場合には、ラウンド遊技が上限回数に達したことになるので、遊技制御プロセスタイマにエンディング待ち時間(大当り遊技状態のおけるエンディングの開始から終了するまでの待ち時間であり、予め定められた時間である)に対応したタイマ値を遊技制御プロセスタイマに設定する。また、当り終了指定コマンドを送信する設定を行い、特図プロセスフラグを「7」に更新する処理なども行う。
遊技制御プロセスタイマのタイマ値を1減じる処理を行った場合には、1減じたあとのタイマ値が0であるかを判定し、0でない場合には、ラウンド遊技の開始タイミングでないので、閉鎖状態が維持され、大当り開放後処理は終了する。0である場合には、ラウンド遊技の開始タイミングになったので、大入賞口を開放状態とする処理、大入賞口を開放状態とする期間の上限(ここでは、29秒)に対応するタイマ値を遊技制御プロセスタイマに設定する処理などが実行される。大入賞口を開放状態とする処理などが実行されたときには、特図プロセスフラグの値が「5」に更新される。
タイマ割り込みの発生ごとにステップS114で大入賞口が開放されてからS115、S116が繰り返し実行されることによって、各ラウンド遊技が実現される。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が「7」のときに実行される。大当り終了処理では、遊技制御プロセスタイマのタイマ値を1減じる処理などが行われる。1減じたタイマ値が0でなっていない場合には、エンディングが終了していないので、そのまま大当り終了処理を終了する。1減じたタイマ値が0になった場合には、エンディングが終了するので、大当り種別バッファに格納された大当り種別(大当り種別バッファ設定値)に応じて、時短フラグ、時短回数カウンタ、確変フラグなどの状態を設定する。
例えば、大当り種別が「確変」であれば、時短フラグおよび確変フラグをオン状態とするとともに、RAM102の所定領域に設けられた時短回数カウンタにカウント初期値として「100」を設定する。大当り種別が「非確変」であれば、時短フラグのみをオン状態とするとともに、時短回数カウンタにカウント初期値として「100」を設定する。また、大当り種別が「突確」であれば、確変フラグのみをオン状態とする。大当り終了処理では、このような設定のあと、設定に応じた遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドを送信する送信設定を行い、遊技制御プロセスタイマや、大当り種別バッファ設定値などの各種データ(次の可変表示に持ち越したくないもの)を適宜リセットして特図プロセスフラグの値を「0」に更新する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が「8」のときに実行される。この小当り開放前処理には、可変表示結果が「小当り」となったこと、大入賞口を開放状態にするタイミングになったこと(例えば、上記で設定された小当り開始時演出待ち時間が経過したことを含む)などに基づき、大入賞口を開放状態とする処理、開放状態としてからの経過時間の計測を開始する処理などが含まれている。また、小当り開放前処理では、例えば、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となったときと同様に、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.5秒」などに設定することにより、小当り遊技状態とする設定が行われる。大入賞口を開放状態とする処理などが実行されると、特図プロセスフラグの値が「9」に更新される。ステップS118が繰り返し実行されることによって、大入賞口を開放状態にするまで待機状態に制御される。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が「9」のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態(または、一部開放状態であってもよい)に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理や、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミング(遊技球の個数が所定個数(例えば、9個)に達するか、ステップS118で設定した上限期間に経過時間が達するか、のいずれかがあったタイミング)と判定した場合に大入賞口を閉鎖状態に戻す処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻したときには、開放回数が所定の上限回数に達したか否かを判定する処理や、上限回数に達していない場合に大入賞口を閉鎖状態に戻したタイミングからの経過時間を計測する処理、計測した経過時間が予め設定された時間になった場合に再び大入賞口を開放状態とする処理などが実行される。大入賞口の開放回数が上限回数に達したときには、小当り遊技状態が終了したことを通知する制御コマンドである小当り終了指定コマンドを送信する設定を行い、特図プロセスフラグの値が「10」に更新される。送信設定されたコマンドは、例えば、特別図柄プロセス処理が終了した後、上述のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。ステップS118が繰り返し実行され、ステップS119が繰り返し実行されることによって、小当り遊技状態が実現される。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が「10」のときに実行される。この小当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9などといった演出装置により、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理(待ち時間が経過するまで小当り終了処理を終了する)などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、確変フラグや時短フラグの状態を変更しないようにして、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が「0」に更新される。
次に、演出制御基板12における主な動作を説明する。
演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、所定の演出制御メイン処理を実行する。演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。その後、RAM122の所定領域(例えば、演出制御フラグ設定部)に設けられたタイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う。タイマ割込みフラグは、例えば、CTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば、2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば、待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば、主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば、所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えば、RAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
タイマ割込みフラグがオンである場合には、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに、コマンド解析処理を実行する。コマンド解析処理では、例えば、主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。
コマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する。演出制御プロセス処理では、例えば、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9および装飾用LEDといった発光体における点灯動作などといった各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され、演出制御に用いる各種の乱数値として、RAM122のランダムカウンタによってカウントされる演出用乱数を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定が再度実行される。
図14は、コマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。コマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から始動入賞時コマンド(始動口入賞指定コマンド、特図保留記憶数指定コマンド、図柄判定結果指定コマンド、変動パターン判定結果指定コマンド)の受信があったか否かを判定する(ステップS401)。
始動入賞時コマンドを受信したと判定した場合(ステップS401;Yes)、始動入賞時コマンドバッファに受信コマンドを格納する(ステップS402)。始動入賞時コマンドとして、第1始動口入賞指定コマンドや第1特図保留記憶数指定コマンドを受信した場合、始動入賞時コマンド(第1始動口入賞指定コマンド、第1特図保留記憶数指定コマンド、図柄判定結果指定コマンド、変動パターン判定結果指定コマンド)を、RAM122の所定領域に設けられた第1始動入賞時コマンドバッファに格納する。始動入賞時コマンドとして、第2始動口入賞指定コマンドや第2特図保留記憶数指定コマンドを受信した場合、始動入賞時コマンド(第2始動口入賞指定コマンド、第2特図保留記憶数指定コマンド、図柄判定結果指定コマンド、変動パターン判定結果指定コマンド)を、RAM122の所定領域に設けられた第2始動入賞時コマンドバッファに格納する。
図15(A)は、第1始動入賞時コマンドバッファの構成例である。第1始動入賞時コマンドバッファには、第1始動入賞時に受信した始動入賞時受信コマンドを構成する各種コマンドデータが記憶される。第1始動入賞時コマンドバッファには、第1特図保留記憶数の最大値(例えば、4)に対応する個数分の各種データを格納可能な格納領域(保留表示番号1~4のそれぞれに対応する領域)が設けられている。
第1始動入賞口への始動入賞があったときは、第1始動口入賞指定コマンド、第1特図保留記憶指定コマンド、図柄判定結果指定コマンド、変動パターン判定結果指定コマンドという4つのコマンドを1セットとした演出制御コマンド(始動入賞時コマンド)が、主基板11から演出制御基板12へと送信される。第1始動入賞時コマンドバッファには、これらの第1始動口入賞指定コマンド、第1特図保留記憶指定コマンド、図柄判定結果指定コマンド、変動パターン判定結果指定コマンドに加え、その他の情報を各保留記憶情報に対応付けて格納できるように格納領域が確保されている。
演出制御用CPU120は、始動入賞時コマンドを特定するデータを、受信順序に従って、第1始動入賞時コマンドバッファの空き領域の先頭から格納する。第1始動入賞時コマンドバッファの空き領域、すなわち、データが格納されていない領域のデータは、「0000(H)」となっている。したがって、始動入賞時コマンドを受信した場合、演出制御用CPU120は、第1始動入賞時コマンドバッファにおいて、始動入賞時コマンドの格納領域がすべて「0000(H)」である最小の保留表示番号に対応する格納領域に、第1始動口入賞指定コマンド、第1特図保留記憶指定コマンド、図柄判定結果指定コマンド、変動パターン判定結果指定コマンドの順に各演出制御コマンドデータを格納する。
また、第1始動入賞時コマンドバッファには、保留表示番号のそれぞれに対応するその他の情報を格納する格納領域をして、後述する表示態様変化パターンを格納するための格納領域が設けられている。表示態様変化パターンとは、保留表示およびアクティブ表示の表示態様(表示色)の変化(遷移)を示す型である。図15(A)に示すように、表示態様変化パターンが「0」の場合には、表示態様変化パターンが設定されておらず、保留予告演出が実行されないため、保留表示およびアクティブ表示の表示態様(表示色)は、通常態様のまま変化することはない。
また、図15(B)は、第2始動入賞時コマンドバッファの構成例である。第2始動入賞時コマンドバッファには、第2始動入賞時に受信した始動入賞時受信コマンドを構成する各種コマンドデータが記憶される。第2始動入賞時コマンドバッファには、第2特図保留記憶数の最大値(例えば、4)に対応する個数分の各種データを格納可能な格納領域(保留表示番号1~4のそれぞれに対応する領域)が設けられている。
第2始動入賞口への始動入賞があったときは、第2始動口入賞指定コマンド、第2特図保留記憶指定コマンド、図柄判定結果指定コマンド、変動パターン判定結果指定コマンドという4つのコマンドを1セットとした演出制御コマンド(始動入賞時コマンド)が、主基板11から演出制御基板12へと送信される。第2始動入賞時コマンドバッファには、これらの第2始動口入賞指定コマンド、第2特図保留記憶指定コマンド、図柄判定結果指定コマンド、変動パターン判定結果指定コマンドに加え、その他の情報を各保留記憶情報に対応付けて格納できるように格納領域が確保されている。
演出制御用CPU120は、始動入賞時コマンドを特定するデータを、受信順序に従って、第2始動入賞時コマンドバッファの空き領域の先頭から格納する。第2始動入賞時コマンドバッファの空き領域、すなわち、データが格納されていない領域のデータは、「0000(H)」となっている。したがって、始動入賞時コマンドを受信した場合、演出制御用CPU120は、第2始動入賞時コマンドバッファにおいて、始動入賞時コマンドの格納領域がすべて「0000(H)」である最小の保留表示番号に対応する格納領域に、第2始動口入賞指定コマンド、第1特図保留記憶指定コマンド、図柄判定結果指定コマンド、変動パターン判定結果指定コマンドの順に各演出制御コマンドデータを格納する。
また、第2始動入賞時コマンドバッファには、第1始動入賞時コマンドバッファと同様に、保留表示番号のそれぞれに対応するその他の情報を格納する格納領域をして、後述する表示態様変化パターンを格納するための格納領域が設けられている。図15(B)に示す保留表示番号「2」および「4」に対応する表示変化パターンには、それぞれ、「PT4-3-06」、「PT4-4-29」が格納されており、保留表示番号「2」および「4」に対応する保留表示について保留予告演出が実行されることを示している。
図14に示すコマンド解析処理のフローチャートの説明に戻り、ステップS402を実行した後、または、始動入賞時コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS401;No)、演出制御用CPU120は、遊技状態指定コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS403)。遊技状態指定コマンドを受信したと判定した場合(ステップS403;Yes)、演出制御用CPU120は、受信した遊技状態指定コマンドの内容に基づいて、高確フラグおよび高ベースフラグのオン/オフ状態を切り替える(ステップS404)。
高確フラグは、例えば、RAM122の所定領域(例えば、演出制御フラグ設定部)に設けられ、確変状態になったことに対応してオン状態になるものであり、主基板11側の確変フラグのオン状態/オフ状態の切り替えに対応して、オン状態/オフ状態が切り替わる。高ベースフラグは、例えば、RAM122の所定領域(例えば、演出制御フラグ設定部)に設けられ、時短状態になったことに対応してオン状態になるものであり、主基板11側の時短フラグのオン状態/オフ状態の切り替えに対応して、オン状態/オフ状態が切り替わる。例えば、演出制御用CPU120は、遊技状態指定コマンドが高確高ベース状態を指定するものである場合(例えば、確変フラグおよび時短フラグがオン状態であることを指定する場合)、高確フラグおよび高ベースフラグの両者をオン状態にする(すでにオン状態である場合には、オン状態を維持する。以下、両フラグについてのオン状態/オフ状態について同じ)。遊技状態指定コマンドが高確低ベース状態を指定するものである場合(例えば、確変フラグがオン状態で時短フラグがオフ状態であることを指定する場合)、高確フラグをオン状態とし、高ベースフラグをオフ状態にする。遊技状態指定コマンドが低確低ベース状態(通常状態)を指定するものである場合(例えば、確変フラグおよび時短フラグがオフ状態であることを指定する場合)、高確フラグおよび高ベースフラグをともにオフ状態にする。
ステップS404を実行した後、または、始動入賞時コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS403;No)、演出制御用CPU120は、その他の解析処理を実行し(ステップS405)、コマンド解析処理を終了する。
ここで、図16を参照して、コマンド解析処理において各演出制御コマンドの受信に応じて実行される処理について説明する。図16に示す「処理内容」の項目に示された内容は、例えば、ステップS405において実行される処理である。また、「処理内容」の項目に示されたステップ番号は、図14に示すフローチャート中のステップ番号を示し、該当するステップ処理が実行されることを意味する。また、「処理内容」の項目に示された各受信フラグや、各格納領域は、RAM122の所定領域に設けられる。また、受信フラグをセットとは、オン状態にすることを意味する。
例えば、受信した演出制御コマンドが変動パターン指定コマンドの場合には、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドを、RAM122に形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する。そして、演出制御用CPU120は、変動パターンコマンド受信フラグをセットする。
また、例えば、受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドの場合には、演出制御用CPU120は、受信した表示結果指定コマンドを、RAM122に形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する。
図17は、演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図17に示す演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU120は、まず、保留表示設定処理を実行する(ステップS161)。
図18は、保留表示設定処理の一例を示すフローチャートである。図18に示す保留表示設定処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、始動入賞時コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS501)。
ステップS501の処理において、始動入賞時コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS501;NO)、演出制御用CPU120は、保留表示設定処理を終了する。
ステップS501にて始動入賞時コマンドを受信したと判定した場合(ステップS501;Yes)、演出制御用CPU120は、受信した始動入賞時コマンドが、低ベース状態で受信した第1保留記憶数加算指定コマンド、または、高ベース状態で受信した第2保留記憶数加算指定コマンド、のいずれかであるか否かを判定する(ステップS502)。本実施の形態では、ステップS502の処理が実行されることによって、低ベース状態では第1始動入賞口への入賞に基づいて保留記憶が増加したときに保留予告演出が実行可能となり、高ベース状態では第2始動入賞口への入賞に基づいて保留記憶が増加したときに保留予告演出が実行可能になる。
低ベース状態で受信した第1始動入賞口指定コマンド、または、高ベース状態で受信した第2始動入賞口指定コマンド、のいずれかであると判定した場合(ステップS502;Yes)、演出制御用CPU120は、保留表示の表示態様を決定する(ステップS503)。演出制御用CPU120は、例えば、可変表示の可変表示結果および変動パターンに応じて、ROM101の所定領域に予め記憶されている図19に示すアクティブ表示態様決定テーブルを参照してアクティブ表示の表示態様(最終的な表示態様)を決定する。そして、決定されたアクティブ表示の表示態様に基づいて、図20に示す表示態様変化パターン決定テーブル等を参照して、第1保留表示または第2保留表示の表示態様(保留予告演出の演出態様)を決定する。なお、演出制御用CPU120は、始動入賞時コマンドに含まれる図柄判定結果指定コマンドおよび変動パターン判定結果指定コマンドを参照して、可変表示の可変表示結果および変動パターンを取得すればよい。
次に、保留表示およびアクティブ表示の表示態様の決定について説明する。本実施の形態では、未だ開始されていない可変表示に対応する保留表示および実行中の可変表示に対応するアクティブ表示のそれぞれの表示態様を段階的に変化させる保留予告演出が実行される。図19に示すアクティブ表示態様決定テーブルは、この表示態様の変化(遷移)の最終段階であるアクティブ表示の表示態様(「最終表示態様」ともいう)をあらかじめ決定するためのテーブルである。アクティブ表示態様決定テーブルは、図19に示すように、可変表示結果(大当り種別および変動パターンを含む)ごとに、最終表示態様としていずれの表示色(表示態様)とするかを決定するための決定割合が割り当てられている。より具体的には、可変表示結果は、「大当り(16R)」、「大当り(突確)」、「ハズレ(スーパーリーチ)/小当り」、「上記以外」に区分され、それぞれに、アクティブ表示の表示色として用意された「白」、「青」、「緑」、「赤」や着色なしの円の表示態様である通常態様に異なる決定割合が割り当てられている。
図19に示すように、可変表示結果が、16ラウンド遊技が実行される「大当り(16R)」である場合には、最終表示態様であるアクティブ表示態様(表示色)として、「緑」の決定割合が最も高く、「青」、「赤」、「白」、「通常態様」の順に決定割合が低くなるように設定されている。一方、可変表示結果が、2ラウンド遊技が実行される「大当り(突確)」の場合には、アクティブ表示態様(表示色)として、「緑」の決定割合が最も高く、次に「青」、「赤」、「白」、「通常態様」の順に決定割合が低くなるように設定されている。また、可変表示結果が、変動パターンにスーパーリーチ演出を含む「ハズレ(スーパーリーチ)」または「小当り」である場合には、アクティブ表示態様(表示色)として、「白」の決定割合が最も高く、「青」、「緑」、「通常態様」、「赤」の順に決定割合が低くなるように設定されている。可変表示結果が、「大当り(16R)」、「大当り(突確)」、「ハズレ(スーパーリーチ)」、「小当り」のいずれにも該当しない場合には、アクティブ表示態様(表示色)は「通常態様」の決定割合が最も高く、次に「白」、「青」の順に決定割合が低くなるように設定されている。
このような設定により、最終表示態様であるアクティブ表示態様(表示色)が、「赤」である場合には可変表示結果が必ず「大当り」となることを報知することができる。最終表示態様であるアクティブ表示態様(表示色)が「緑」である場合には可変表示結果が「大当り」(確変/非確変/突確)となる可能性が高いことを示唆することができる。また、最終表示態様であるアクティブ表示態様(表示色)が「青」または「白」である場合には、可変表示結果が「ハズレ(スーパーリーチ)」または「小当り」となる可能性が高いことを示唆することができる。最終表示態様であるアクティブ表示態様(表示色)が「青」である場合には、少なくともスーパーリーチとなるか、いずれかの当り(小当り、大当り)となることを報知することができる。可変表示結果が大当りとなる可能性(大当り信頼度)は、「赤」、「緑」、「青」、「白」、「通常態様」の順に高くなっている。また、可変表示結果が「大当り」(突確)である場合には、アクティブ表示の表示色が「緑」に決定される割合が高くなるように設定されており、大当り信頼度が最も高い段階である「赤」よりも一つ低い段階である表示色「緑」に対する期待感の低下を防止することができる。
保留予告演出において、可変表示結果が必ず「大当り」となる「赤」の表示態様を大当り確定段階ともいう。なお、「赤」の表示態様は、大当り確定段階であるもの、図19に示すように、可変表示結果が「大当り」となる場合に10%しか選択されないため、希少価値が高くなっている。
図20に示す表示態様変化パターン決定テーブルは、保留予告演出の予告対象となる保留表示およびアクティブ表示の表示態様の変化を示す表示態様変化パターンを決定するために参照されるテーブルである。表示態様変化パターン決定テーブルは、保留数(保留予告演出の予告対象である保留記憶の保留表示番号)およびアクティブ表示態様(最終表示態様)に応じて区分されている。具体的には、「4」~「2」の保留数の別、および、「通常態様」、「白」、「青」、「緑」、「赤」のアクティブ表示の表示色の別に応じて表示態様変化パターン決定テーブルは区分されている。また、保留数およびアクティブ表示態様により区分された各表示態様変化パターン決定テーブルでは、「大当り」(確変/非確変/突確)、「ハズレ」/「小当り」といった可変表示結果ごとに、アクティブ表示態様(最終表示態様)に応じて設定された表示態様変化パターンに異なる決定割合が割り当てられている。
保留表示は、始動入賞に伴う保留表示開始時に、「通常態様」または「白」のいずれかの表示色で表示される。保留表示は、保留記憶の消化に伴ってシフト表示されるごとに異なる表示色に変化可能であり、「通常態様」→「青」→「緑」→「赤」または「白」→「青」→「緑」→「赤」の順に段階的に変化する。また、アクティブ表示は、保留表示番号「1」に対応する保留表示からその表示色が変化して表示されることもある。なお、表示色の変化にあたり、上位の段階の表示色への変化のみ許容される。また、「通常」→「緑」や「白」→「緑」のように途中の段階を飛ばして表示色が1回の変化で2段階変化することもある。この実施の形態では、表示色「白」の表示態様を特殊態様、表示色「青」、「緑」、「赤」の表示態様を予告態様ともいう。
図20は、最終表示態様に対して、入賞時の表示態様及び表示態様の変化タイミングが定められた表示態様変化パターンを決定するための表示態様変化パターン決定テーブルの一例を示す図である。図20は、アクティブ表示態様(最終表示態様)が「緑」であって、保留数「4」のとき(保留予告演出の予告対象の保留記憶が保留表示番号「4」のとき)に参照される表示態様変化パターン決定テーブルである。図20に示すように、入賞時(保留番号「4」)の表示態様、保留表示番号「3」~「1」に対応する保留表示の表示態様)及びアクティブ表示の表示態様(変化タイミング)を示す表示態様変化パターンが設定されている。図20に示すように、入賞時の表示態様が「通常態様」である場合には、「白」(特殊態様)である場合よりも、2段階変化する割合が高くなっている。具体的には、「通常態様」から「緑」に変化する表示態様変化パターンPT4-3-4~PT4-3-7の決定割合が大当り時でそれぞれ10/100である一方、「白」から「緑」に変化する表示態様変化パターンPT4-3-11~PT4-3-14の決定割合は大当り時でそれぞれ1/100となっている。
また、入賞時の表示態様が「白」である場合には、「通常態様」である場合よりも、1段階ずつ変化する割合が高くなっている。
このように、最終表示態様となった場合に最も大当り信頼度の低い「通常態様」である場合には、「白」である場合よりも2段階変化する割合が高くなっており、「通常態様」である場合の遊技者の期待度を高めることができる。また、意外性のある演出を実行することができる。一方、「白」である場合には、段階的に変化する割合が高いので、変化の過程を楽しませることができる。また、「白」である場合には、最終的にどの段階まで変化するか等に遊技者が期待するので、期待感を維持しやすい。
また、「通常態様」である場合は、1段階ずつ変化する(表示態様変化パターンPT4-3-1~PT4-3-3)割合よりも、2段階変化する(表示態様変化パターンPT4-3-4~PT4-3-7)割合が高くなっている。このようにすることで、2段階変化の割合を好適に確保できる。
さらに、最終表示態様が同じ場合であっても、1段階ずつ変化する場合と2段階変化する場合とにおける決定割合が異なっており、大当り信頼度も異なっている。
また、図20に示す決定割合では、「通常態様」から1段階ずつ変化する場合、「通常態様」から2段階変化する場合、「白」から1段階ずつ変化する場合、「白」から2段階変化する場合、それぞれにおいて、「大当り」時は略同一割合で変化タイミングが決定される。一方、「ハズレ/小当り」時は、遅い変化タイミング(保留番号1やアクティブ表示時)に決定されやすくなっている。このような設定により、変化タイミングに応じて大当り信頼度を異ならせることができる。図20に示す例では、変化タイミングが早いほど大当り信頼度が高くなっている。このようにすることで、早い段階で変化することで遊技者を安心させることができる。なお、これに限定されず変化タイミングが遅い方が大当り信頼度が高くなるようにしてもよい。
この実施の形態では、図20に示すように、保留表示の表示態様の変化タイミングとして、各保留番号になったとき(保留表示のシフト時)及びアクティブ表示時が設けられているが、これら以外の変化タイミングが設けられていてもよい。例えば、変化タイミングとして、飾り図柄の可変表示が実行されている最中や、リーチとなったときや、スーパーリーチへの発展時等があってもよい。
なお、図20に示す決定割合は一例であり、通常態様時に2段階変化する割合が高ければよく、図20に示す決定割合に限定されない。また、ここではアクティブ表示態様(最終表示態様)が「緑」であって、保留数「4」のときに参照される表示態様変化パターン決定テーブルを例示したが、最終表示態様(「通常態様」、「白」、「青」、「緑」、「赤」)及び保留数(0~4)に応じた複数(5×5=25種)の表示態様変化パターン決定テーブルが用意される。
他の表示態様変化パターン決定テーブルにおいても、通常態様時に2段階変化する割合が高ければよい(「白」である場合より2段階変化する割合が高いもの、及び/または、1段階変化より2段階変化しやすいものを含む)。また、最終的な保留表示の表示態様が「赤」である場合には、「通常態様」→「赤」や「白」→「赤」というように、1回の変化で3段階変化する場合があるようにしてもよい。この場合においても、保留表示の表示態様が「通常態様」である場合に「白」(特殊態様)である場合よりも、3段階変化する割合が高くなっていればよい。
なお、最終的な表示態様が「青」以上である場合には、入賞時の表示態様として「通常態様」よりも「白」に決定されやすくしてもよい。このようすることで、入賞時に「白」で保留表示が表示された場合には、遊技者は保留予告演出が実行されることを期待するようになる。また、上述のように入賞時に「通常態様」で保留表示が表示された場合には、2段階変化することを遊技者が期待するので、入賞時にいずれの表示態様となった場合でも、遊技者に異なる期待感を与えることができる。
図18に示す保留表示設定処理の説明に戻り、ステップS503の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、ステップS503において決定した表示態様(表示色)で、受信した始動入賞時コマンドに応じて、画像表示装置5の表示画面の第1保留表示部5HLまたは第2保留表示部5HRに、第1保留表示または第2保留表示を追加表示させる(ステップS504)。
ステップS502の処理において、低ベース状態で受信した第1始動入賞口指定コマンド、および、高ベース状態で受信した第2始動入賞口指定コマンド、のいずれでもないと判定した場合(ステップS502;No)、演出制御用CPU120は、通常態様、すなわち、表示色「白」で、受信した始動入賞時コマンドに応じて、画像表示装置5の表示画面の第1保留表示部5HLまたは第2保留表示部5HRに、第1保留表示または第2保留表示を追加表示させて(ステップS505)、保留表示設定処理を終了する。
図17に示す演出制御プロセス処理のフローチャートの説明に戻り、ステップS161の保留表示設定処理を実行した後、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域(例えば演出制御フラグ設定部)に設けられた演出プロセスフラグの値(最初は、「0」である)に応じて、以下のようなステップS170~S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11からの第1図柄変動開始指定コマンドあるいは第2図柄変動開始指定コマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。第1図柄変動開始指定コマンドあるいは第2図柄変動開始指定コマンドなどを受信し、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定した場合には、演出プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示や、その他の各種演出動作を行うために、特別図柄の変動パターンや表示結果の種類などに応じた確定飾り図柄や各種の演出制御パターンを決定する処理などを含んでいる。可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“2”に更新されて終了する。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域(例えば演出制御タイマ設定部)に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、ステップS171で決定された演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行う。
ステップS173の可変表示停止処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。可変表示停止処理は、表示結果指定コマンドにより通知された可変表示結果が「大当り」、「小当り」または「ハズレ」のいずれとなるかを判定する処理を含んでいる。そして、可変表示結果が「大当り」または「小当たり」である場合には、演出プロセスフラグの値が“4”に更新される一方で、可変表示結果が「ハズレ」である場合には、演出プロセスフラグがクリアされて、その値が“0”に初期化される。
ステップS174の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、当り開始指定コマンドを受信したきに、その当り開始指定コマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであって、その前に受信した表示結果指定コマンドによって特定される大当り種別が「確変」又は「非確変」であれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。その当り開始指定コマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、又は、その当り開始指定コマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであって、その前に受信した表示結果指定コマンドによって特定される大当り種別が「突確」であれば、演出プロセスフラグの値を“5”に更新する。また、当り開始指定コマンドを受信せずに、演出制御プロセスタイマがタイムアウトしたときには(当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過したときには)、特図ゲームにおける特図表示結果が「ハズレ」であったと判断して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS175の大入賞口短期開放時処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この大入賞口短期開放時処理において、演出制御用CPU120は、例えば「突確」の大当り遊技状態又は小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、「突確」の大当り遊技状態又は小当り遊技状態における各種の演出制御(大当りや小当りが発生したことを、例えば、画像表示装置5において報知する演出制御も含む。)を実行する。また、大入賞口短期開放時処理は、例えば主基板11からの大当り終了指定コマンド又は小当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新する。
ステップS176の大入賞口通常開放時処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大入賞口通常開放時処理において、演出制御用CPU120は、例えば「確変」又は「非確変」の大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、「確変」又は「非確変」の大当り遊技状態における各種の演出制御(大当りが発生したことを、例えば、画像表示装置5において報知する演出制御も含む。)を実行する。また、大入賞口通常開放時処理は、例えば主基板11からの大当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態や小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
図21は、図17のステップS171において実行される可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、例えば、主基板11から伝送された表示結果指定コマンド(表示結果指定コマンド格納領域に格納されているコマンド)などに基づいて、特図表示結果が「ハズレ」となるか否かを判定する(ステップS551)。特図表示結果が「ハズレ」となると判定した場合(ステップS551;Yes)、演出制御用CPU120は、例えば、主基板11から伝送された変動パターン指定コマンド(変動パターン指定コマンド格納領域に格納されているコマンド)により指定された変動パターンが、飾り図柄の可変表示態様をリーチ態様としない「非リーチ」の場合に対応した非リーチ変動パターン(PA1-1、PA1-2、PC1-1)であるか否かを判定する(ステップS552)。
ステップS552の処理において非リーチ変動パターンであると判定した場合(ステップS552;Yes)、演出制御用CPU120は、非リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS553)。演出制御用CPU120は、例えば、乱数回路124またはRAM122の所定領域に設けられた演出用ランダムカウンタ等により更新される非リーチ組合せの飾り図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された非リーチ組合せの飾り図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄(非リーチ組合せの飾り図柄)を決定する。
ステップS552の処理において非リーチ変動パターンではないと判定された場合(ステップS552;No)、演出制御用CPU120は、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS554)。演出制御用CPU120は、例えば、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新されるリーチ組合せの飾り図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意されたリーチ組合せの飾り図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄(リーチ組合せの飾り図柄)を決定する。
ステップS551の処理において特図表示結果が「ハズレ」ではないと判定した場合(ステップS551;No)、演出制御用CPU120は、特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」であるか、または、特図表示結果が「小当り」であるか否かを判定する(ステップS555)。特図表示結果が「突確」または「小当り」であると判定した場合(ステップS555;Yes)、演出制御用CPU120は、例えば、開放チャンス目といった、「突確」の場合や「小当り」の場合に対応する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS556)。演出制御用CPU120は、例えば、変動パターン指定コマンドにより変動パターンPC1-1またはPC1-2のいずれかが指定されたことに対応して、複数種類の開放チャンス目のうち、いずれかを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する。この場合には、演出制御カウンタ設定部に設けられたランダムカウンタ等により更新されるチャンス目決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定のチャンス目決定テーブルを参照することなどにより、開放チャンス目のいずれかを構成する確定飾り図柄の組合せを決定すればよい。チャンス目決定テーブルには、例えば、突確大当り用のチャンス目として奇数で構成される「3」・「5」・「7」や「1」・「3」・「5」、小当り用のチャンス目として偶数で構成される「2」・「4」・「6」や「4」・「6」・「8」が設定されていればよい。
ステップS555の処理において特図表示結果が「突確」および「小当り」のいずれでもない判定した場合(ステップS555;No)、演出制御用CPU120は、大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS557)。演出制御用CPU120は、例えば、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。続いて、主基板11から伝送された表示結果指定コマンドによって特定される大当り種別に応じて、ROM121に予め記憶されて用意された大当り確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、画像表示装置5の表示領域における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。
ステップS553、S554、S556、S557の処理のいずれかを実行した後、演出制御用CPU120は、特定演出設定処理を実行する(ステップS559)。本実施の形態では、第1保留表示や第2保留表示の表示態様が変化することを示唆する(または煽る)作用演出として、特定演出が実行されることがある。特定演出設定処理には、特定演出を実行するか否かを決定する処理や特定演出を実行するための処理が含まれる。
この実施の形態では、可変表示が終了して保留表示がシフトするときに、当該保留表示が変化することを示唆する特定演出を実行するようになっている。具体的には、可変表示が終了するときに、画像表示装置5において、保留表示に向かって流れ星又は隕石の演出画像を表示する特定演出が実行される。そして、保留表示の表示態様が変化する場合には、流れ星又は隕石の演出画像がその保留表示にぶつかる成功態様(第1態様ともいう)の特定演出が実行され、保留表示の表示態様が変化しない場合には、流れ星又は隕石の演出画像がその保留表示にぶつからずに、例えば、消滅したり逸れたりする失敗態様(第2態様ともいう)の特定演出が実行される。なお、成功態様の特定演出が実行された場合には保留表示の表示態様が変化し、失敗態様の特定演出が実行された場合には保留表示の表示態様が変化しないともいえる。
図22は、図21のステップS559において実行される特定演出設定処理の一例を示すフローチャートである。特定演出設定処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、主基板11から伝送された表示結果指定コマンド(表示結果指定コマンド格納領域に格納されているコマンド)などに基づいて、特図表示結果が「ハズレ」となるか否かを判定する(ステップS751)。
なお、この実施の形態では、特図表示結果が「大当り」または「小当り」である場合には、可変表示の終了後に大当り遊技状態や小当り遊技状態に移行するので、特定演出を実行しないようになっている。なお、大当り遊技状態や小当り遊技状態に移行する前の可変表示中や、大当り遊技状態や小当り遊技状態において特定演出を実行するようにしてもよい。
ステップS751にて特図表示結果が「ハズレ」である場合(ステップS751;Yes)、特定演出を実行するか否かを決定する(ステップS752)。ステップS752においては、図23に示すように、保留表示の表示態様がどのように変化するかあるいは維持されるか(保留表示の表示態様変化パターン)に基づいて、特定演出を実行するか否かを決定すればよい。
また、この実施の形態では、低ベース状態では第1保留表示において保留予告演出が実行可能であり、高ベース状態では第2保留表示において保留予告演出が実行可能である。従って、低ベース状態においては、第1保留表示それぞれに対して特定演出を実行するか否かを決定し、高ベース状態においては、第2保留表示それぞれに対して特定演出を実行するか否かを決定する。即ち、複数の保留表示に対して特定演出が同時に実行される場合があるようになっている。これに対して特定演出の対象を明確にしたい場合などには、1つの保留表示に対して特定演出を実行するようにしてもよい。この場合、例えば、表示態様が変化する保留表示に対して優先的に特定演出を実行するようにしてもよい。そのようにすることで、一の保留表示に対して失敗態様の特定演出が実行されたにも関わらず、特定演出の対象ではない他の保留表示の表示態様が変化して、演出がかみ合わずに遊技者が戸惑ってしまうことを防止できる。
なお、保留表示の表示態様が変化するタイミングであるかについては、図15に示す入賞時コマンドバッファに記憶される表示態様変化パターン及びその保留表示番号から特定すればよい。例えば、図15(B)に示すように、保留表示番号2に表示態様変化パターンPT4-3-06(図20(C)参照)が記憶されている場合には、保留表示の表示態様(表示色)は「青」が維持される(青→青)ことが特定され、保留表示番号4に表示態様変化パターンPT4-4-29(図21参照)が記憶されている場合には、保留表示の表示態様(表示色)は「白」から「青」に変化する(白→青)ことが特定される。それ以外の保留表示番号については、保留表示の表示態様(表示色)は「白」が維持される(白→白)ことが特定される。
図23に示すように、保留表示の表示態様(表示色)が維持される場合(例えば、「白→白」等)には、失敗態様の特定演出を実行することが決定され、保留表示の表示態様(表示色)が変化する場合(例えば、「白→青」等)には、成功態様の特定演出を実行することが決定される。なお、保留表示の表示態様(表示色)が変化する場合、変化する段階数に応じて特定演出の成功態様の演出態様を変化させてもよい。このようにすることで、遊技者が特定演出が実行されることに、より期待するようになる。
また、図23に示すように、保留表示の表示態様(表示色)が変化する場合の方が、変化しない場合よりも特定演出が実行されやすくなっている。例えば、表示態様が「白」のまま維持される場合には、特定演出の実行割合は3%であるのに対して、「白」から「青」に変化する場合には、特定演出の実行割合は30%となっている。また、表示態様が「青」のまま維持される場合には、特定演出の実行割合は5%であるのに対して、「青」から「緑」に変化する場合には、特定演出の実行割合は50%となっている。そして、表示態様が「緑」のまま維持される場合には、特定演出の実行割合は0%であるのに対して、「緑」から「赤」に変化する場合には、特定演出の実行割合は70%となっている。このような設定により、特定演出が実行されることによって、保留表示の表示態様が変化することを遊技者に示唆することができる。
また、保留表示の表示態様が3段階変化する場合には2段階変化する場合よりも特定演出が実行される割合が高く、保留表示の表示態様が2段階変化する場合には1段階変化する場合よりも特定演出が実行される割合が高くなっている。
この実施の形態では、「白」→「青」→「緑」→「赤」の順に段階的に大当り信頼度が高くなっている。特に、「赤」の表示態様は可変表示結果が「大当り」となることが確定する大当り確定段階となっている。そして、その大当り確定段階の一個手前の段階である「緑」の表示態様であって、表示態様が「緑」のまま維持される場合には、特定演出は実行されないようになっている。即ち、表示態様が「緑」であるときに特定演出が実行された場合には、必ず「赤」に変化するようになっている。言い換えると、大当り確定段階の一個手前の段階である「緑」の表示態様である場合には、失敗態様の特定演出が実行されないようになっている。大当り確定段階である「赤」の表示態様は、図19に示すように、「大当り」時の10%しか出現しない希少価値が高い(最も出現しづらい)表示態様となっている。また、その一個手前の段階は、「大当り」時に最も選択されやすくなっている(「大当り(16R)」時の50%、「大当り(突確)」時の60%、)ため、既に遊技者がある程度大当りとなることを期待している。それにも関わらず、失敗態様の特定演出が実行されると、特定演出が実行されたにも関わらず遊技者の期待感を損なうおそれがある。そこで、この実施の形態では、保留表示(保留予告演出)の段階が所定段階(ここでは大当り確定段階の一個手前の「緑」)以上であって大当り確定段階(「赤」)未満である場合には、失敗態様の特定演出が実行されない(成功態様の特定演出をのみ実行可能である)ようにして、遊技者の期待感を損ない、遊技の興趣が低下してしまうことを防止している。
また、保留予告演出(所定演出)が大当り確定段階未満の遊技者にとって有利な所定段階である場合に、失敗態様の特定演出を実行すると、遊技者にさらに上の段階があることを示してしまう。これにより、遊技者は所定段階に期待を持てなくなるおそれがある。さらに、大当り確定段階といった大当りとなることを報知する演出は、一般的に希少価値の高い演出となっており、そのような段階に発展する演出の実行頻度を高めようとするあまり、そのような演出の多くは失敗となり、遊技者の興趣の低下を招くおそれがあった。それに対して、本発明では、保留表示(保留予告演出)の段階が所定段階(ここでは大当り確定段階の一個手前の「緑」)以上であって大当り確定段階(「赤」)未満である場合には、失敗態様の特定演出が実行されないようにして、遊技者の期待感を損ない、遊技の興趣が低下してしまうことを防止している。
なお、この実施の形態では、所定段階は、保留予告演出における大当り確定段階の一個手前の「緑」であったが、少なくともスーパーリーチとなるか、いずれかの当り(小当り、大当り)となることが確定する「青」の段階であってもよい。即ち、所定段階は、大当り確定段階未満であって、何らかの有利なことを示す(遊技者が期待感を持つ)段階であればよい。例えば、この実施の形態では設けられていないが、保留予告演出等の遊技者にとって有利な状態に制御されることを段階的に示す所定演出の段階が、例えば、(1)リーチ確定段階(2)スーパーリーチ確定段階(3)特定のスーパーリーチが発生しやすい等の大当り高期待度段階(4)大当り確定段階というようになっている場合には、(1)~(3)のいずれかの段階が所定段階となり得る。例えば、(1)~(3)のいずれかの所定段階において、所定演出の段階が次以上の段階に移行することを示唆する(煽る)特定演出を実行した場合に、必ず成功態様となり次以上の段階に移行するようにすればよい。これにより、失敗態様の特定演出が実行されることによって遊技者の期待感を損ない、遊技の興趣が低下することを防止できる。また、所定段階は、上記(1)~(3)以外の遊技者にとって何らかの有利な段階であってもよい。
なお、変化する段階数に応じて特定演出の演出態様を変化させる場合、所定段階から大当り確定段階(例えば「青」→「赤」)に変化することを示唆する演出態様の特定演出は失敗態様とならないようにすればよい。
ステップS752の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、ステップS752の決定結果に基づいて、特定演出の実行があるか否かを判定する(ステップS753)。
ステップS753にて特定演出の実行があると判定された場合(ステップS753;Yes)、演出制御用CPU120は、特定演出パターンを決定する(ステップS754)。ステップS754の処理では、成功態様の特定演出の実行がある場合、演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される特定演出パターン決定用の乱数値を示す数値データを読み出し、ROM121に予め記憶されて用意された成功態様の特定演出パターン決定テーブルを参照すること等により、変化後の保留表示図柄の色に応じて、複数種類の特定演出パターンのうちのいずれかに決定すればよい。一方、失敗態様の特定演出の実行がある場合、演出制御用CPU120は、同じように乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された失敗態様の特定演出パターン決定テーブルを参照すること等により、複数種類の特定演出パターンのうちのいずれかに決定すればよい。
図24は、成功態様の特定演出パターン決定テーブルの構成例を示している。図24に示すように、成功態様の特定演出パターン決定テーブルでは、例えば、乱数値と比較される数値が、変化後の保留表示図柄の色が「赤」であるか、「青」又は「緑」であるかに応じて、特定演出パターン「SPT1-A1」~「SPT1-B2」又は「SPT2-A1」~「SPT2-B2」に、割り当てられている。特定演出パターン「SPT1-A1」と「SPT2-A1」とは、保留表示に向かって2つの流れ星の演出画像を表示する成功態様の特定演出の演出パターンである。特定演出パターン「SPT1-A2」と「SPT2-A2」とは、保留表示に向かって1つの流れ星の演出画像を表示する成功態様の特定演出の演出パターンである。特定演出パターン「SPT1-B1」と「SPT2-B1」とは、保留表示に向かって2つの隕石の演出画像を表示する成功態様の特定演出の演出パターンである。特定演出パターン「SPT1-B2」と「SPT2-B2」とは、保留表示に向かって1つの隕石の演出画像を表示する成功態様の特定演出の演出パターンである。成功態様の特定演出パターンの決定割合については後述する。
図25は、失敗態様の特定演出パターン決定テーブルの構成例を示している。図25に示すように失敗態様の特定演出パターン決定テーブルでは、例えば、乱数値と比較される数値が、特定演出パターン「SPT3-A1」~「SPT3-B2」に、割り当てられている。特定演出パターン「SPT3-A1」は、保留表示に向かって2つの流れ星の演出画像を表示する失敗態様の特定演出の演出パターンである。特定演出パターン「SPT3-A2」は、保留表示に向かって1つの流れ星の演出画像を表示する失敗態様の特定演出の演出パターンである。特定演出パターン「SPT3-B1」は、保留表示に向かって2つの隕石の演出画像を表示する失敗態様の特定演出の演出パターンである。特定演出パターン「SPT3-B2」は、保留表示に向かって1つの隕石の演出画像を表示する失敗態様の特定演出の演出パターンである。なお、特定演出パターン「SPT3-A1」~「SPT3-B2」は失敗態様の特定演出パターンであるため、これらの特定演出パターンに基づいて特定演出が実行された場合には、保留表示図柄の色は変化しない。失敗態様の特定演出パターンの決定割合については後述する。
ステップS754の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、保留表示がシフトするときに特定演出を実行するための設定を行う(ステップS755)。ステップS755では、例えば、特定演出を実行すると判定された保留表示に対応付けて、特定演出を実行することを示す特定演出実行フラグをオン状態にセットする。また、実行する特定演出の演出態様を記憶すればよい。
ステップS755の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、特定演出の対象の保留表示図柄をアニメーションで表示するか否かと、アニメーションで表示する場合のアニメーション演出パターンを決定する(ステップS756)。
ここで、この実施の形態では、演出制御用CPU120は、保留表示図柄及びアクティブ表示図柄をアニメーションで表示することが可能である。具体的には、演出制御用CPU120は、特定演出の実行中でなければ、全ての保留表示図柄を、例えば、ぷるぷる震えるアニメーションといった所定のアニメーションで表示する。また、特定演出の実行中であっても、特定演出の対象の保留表示図柄以外の保留表示図柄については、特定演出の実行中ではない場合と同様に、例えば、ぷるぷる震えるアニメーションといった所定のアニメーションで表示する。一方、特定演出の実行中における特定演出の対象の保留表示図柄については、所定のアニメーションで表示することを制限する。ここで、所定のアニメーションで表示することを制限するとは、所定のアニメーションで表示しなければよく、所定のアニメーションとは異なる態様のアニメーションで表示すること、所定のアニメーションで表示されていても演出画像や可動部材により隠蔽することにより所定のアニメーションで表示されていることを認識不可能又は認識困難とすること、そもそもアニメーションで表示しないこと等を含む。また、この実施の形態では、演出制御用CPU120は、特定演出により色が変化した保留表示図柄を、変化後の色に応じて異なる態様のアニメーションで表示する。更に、演出制御用CPU120は、アクティブ表示図柄については、例えば、キラキラ光るといった特定のアニメーションで表示する。
ステップS756では、演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新されるアニメーション演出パターン決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意されたアニメーション演出パターン決定テーブルを参照すること等により、特定演出の実行中における特定演出の対象の保留表示図柄をアニメーションで表示するか否かと、アニメーションで表示する場合のアニメーション演出パターンを決定すればよい。アニメーション演出パターン決定テーブルでは、例えば、乱数値と比較される数値が、アニメーション表示の有無、及びアニメーションで表示する場合のアニメーション演出パターンの決定結果に、ステップS754にて決定された特定演出パターンにより特定される特定演出の種類に応じて割り当てられていればよい。この実施の形態では、例えば、アニメーションで表示する場合のアニメーション演出パターンとして「APT1」~「APT3」が設定されている。
この実施の形態では、演出制御用CPU120は、ステップS754にて特定演出パターンを、流れ星の演出画像が表示される特定演出パターン「SPT1-A1」、「SPT1-A2」、「SPT2-A1」、「SPT2-A2」のいずれかに決定した場合には、特定演出の種類が「特定演出A」であると特定する。一方、ステップS754にて特定演出パターンを、隕石の演出画像が表示される特定演出パターン「SPT1-B1」、「SPT1-B2」、「SPT2-B1」、「SPT2-B2」のいずれかに決定した場合には、特定演出の種類が「特定演出B」であると特定する。
演出制御用CPU120は、アニメーション演出パターン決定テーブルを使用テーブルとしてセットし、乱数値と、ステップS754にて決定された特定演出パターンにより特定される特定演出の種類と、に基づいて、アニメーション演出パターン決定テーブルを参照することにより、特定演出の種類に応じて乱数値に該当する決定値に割り当てられた「アニメーション演出なし(静止)」、アニメーション演出パターンAPT1「伸縮する」、アニメーション演出パターンAPT2「跳ねる」又はアニメーション演出パターン「回転する」を決定結果とすればよい。
図26は、成功態様の特定演出の実行中におけるアニメーション演出パターン決定テーブルの構成例を示している。図26に示すアニメーション演出パターン決定テーブルでは、例えば、特定演出の種類が「特定演出A」であるか「特定演出B」であるかに応じて、アニメーション演出パターン決定用の乱数値と比較される数値が、アニメーションで表示しない「アニメーション演出なし(静止)」、アニメーションで表示する場合の保留表示図柄のアニメーション表示態様であるアニメーション演出パターンAPT1「伸縮する」、アニメーション演出パターンAPT2「跳ねる」又はアニメーション演出パターンAPT3「回転する」の決定結果に割り当てられている。アニメーション演出パターン「APT1」は、特定演出Aの実行中におけるターゲットの保留表示図柄が伸縮するアニメーションで表示されるアニメーション演出の演出パターンである。アニメーション演出パターン「APT2」は、特定演出A又は特定演出Bの実行中におけるターゲットの保留表示図柄が跳ねるアニメーションで表示されるアニメーション演出の演出パターンである。アニメーション演出パターン「APT3」は、特定演出Bの実行中におけるターゲットの保留表示図柄が回転するアニメーションで表示されるアニメーション演出の演出パターンである。成功態様の特定演出の実行中におけるアニメーション演出パターンの決定割合については後述する。
図27は、失敗態様の特定演出の実行中におけるアニメーション演出パターン決定テーブルの構成例を示している。図27に示すアニメーション演出パターン決定テーブルでは、例えば、特定演出の種類が「特定演出A」であるか「特定演出B」であるかに応じて、アニメーション演出パターン決定用の乱数値と比較される数値が、アニメーションで表示しない「アニメーション演出なし(静止)」、アニメーションで表示する場合の保留表示図柄のアニメーション表示態様であるアニメーション演出パターンAPT1「伸縮する」、アニメーション演出パターンAPT2「跳ねる」又はアニメーション演出パターンAPT3「回転する」の決定結果に割り当てられている。アニメーション演出パターン「APT1」は、特定演出Aの実行中におけるターゲットの保留表示図柄が伸縮するアニメーションで表示されるアニメーション演出の演出パターンである。アニメーション演出パターン「APT2」は、特定演出A又は特定演出Bの実行中におけるターゲットの保留表示図柄が跳ねるアニメーションで表示されるアニメーション演出の演出パターンである。アニメーション演出パターン「APT3」は、特定演出Bの実行中におけるターゲットの保留表示図柄が回転するアニメーションで表示されるアニメーション演出の演出パターンである。失敗態様の特定演出の実行中におけるアニメーション演出パターンの決定割合については後述する。
ステップS756の処理の後や、ステップS751にて特図表示結果が「ハズレ」ではないと判定された場合(ステップS751;NO)、又はステップS753にて特定演出の実行がないと判定された場合(ステップS753;NO)、演出制御用CPU120は、保留表示の色が変化するか否かを判定する(ステップS757)。なお、保留表示の色が変化するかについては、図15に示す入賞時コマンドバッファに記憶される表示態様変化パターン、及びその保留表示番号から特定すればよい。例えば、図15(B)に示すように、保留表示番号2に表示態様変化パターンPT4-3-06が記憶されている場合には、保留表示の色は「青」が維持されることが特定され、保留表示番号4に表示態様変化パターンPT4-4-29が記憶されている場合には、保留表示の色は「白」から「青」に変化することが特定される。それ以外の保留表示番号については、保留表示の色は「白」が維持されることが特定される。
ステップS757にて保留表示の色が変化しないと判定された場合(ステップS757;NO)、演出制御用CPU120は、特定演出設定処理を終了する。
一方、ステップS757にて保留表示の色が変化すると判定された場合(ステップS757;YES)、演出制御用CPU120は、色が変化した保留表示図柄をアニメーションで表示する場合のアニメーション演出パターンを決定し(ステップS758)、特定演出設定処理を終了する。
ステップS758では、演出制御用CPU120は、図18のステップS503にて決定された保留表示図柄の変化後の色が「青」であるか「緑」であるか「赤」であるかに応じて、色が変化した保留表示図柄をアニメーションで表示する場合のアニメーション演出パターンを決定する。この実施の形態では、演出制御用CPU120は、図18のステップS503にて決定された保留表示図柄の変化後の色が「青」である場合、色が変化した保留表示図柄を、「波」のアニメーションで表示するアニメーション演出の演出パターンに決定する。また、図18のステップS503にて決定された保留表示図柄の変化後の色が「緑」である場合、色が変化した保留表示図柄を、「木の葉」のアニメーションで表示するアニメーション演出の演出パターンに決定する。また、図18のステップS503にて決定された保留表示図柄の変化後の色が「赤」である場合、変化した保留表示図柄を、「炎」のアニメーションで表示するアニメーション演出の演出パターンに決定する。
ここで、図24に示す成功態様の特定演出パターン、及び図25に示す失敗態様の特定演出パターンの決定割合について説明する。
図24の成功態様の特定演出パターン決定テーブルに示すように、変化後の保留表示図柄の色が「赤」である場合、保留表示に向かって2つの流れ星の演出画像を表示する特定演出の特定演出パターン「SPT1-A1」の決定割合と、保留表示に向かって2つの隕石の演出画像を表示する特定演出の特定演出パターン「SPT1-B1」の決定割合と、を比較すると、「SPT1-A1」の決定割合の方が高くなっている。一方、保留表示に向かって1つの流れ星の演出画像を表示する特定演出の特定演出パターン「SPT1-A2」の決定割合と、保留表示に向かって1つの隕石の演出画像を表示する特定演出の特定演出パターン「SPT1-B2」の決定割合と、を比較すると、「SPT1-B2」の決定割合の方が高くなっている。
また、変化後の保留表示図柄の色が「青」である場合、保留表示に向かって2つの流れ星の演出画像を表示する特定演出の特定演出パターン「SPT2-A1」の決定割合と、保留表示に向かって2つの隕石の演出画像を表示する特定演出の特定演出パターン「SPT2-B1」の決定割合と、を比較すると、「SPT2-A1」の決定割合の方が高くなっている。一方、保留表示に向かって1つの流れ星の演出画像を表示する特定演出の特定演出パターン「SPT2-A2」の決定割合と、保留表示に向かって1つの隕石の演出画像を表示する特定演出の特定演出パターン「SPT2-B2」の決定割合と、を比較すると、「SPT2-B2」の決定割合の方が高くなっている。
図25の失敗態様の特定演出パターン決定テーブルに示すように、保留表示に向かって2つの流れ星の演出画像を表示する特定演出の特定演出パターン「SPT3-A1」の決定割合と、保留表示に向かって2つの隕石の演出画像を表示する特定演出の特定演出パターン「SPT3-B1」の決定割合と、を比較すると、「SPT3-B1」の決定割合の方が高くなっている。一方、保留表示に向かって1つの流れ星の演出画像を表示する特定演出の特定演出パターン「SPT3-A2」の決定割合と、保留表示に向かって1つの隕石の演出画像を表示する特定演出の特定演出パターン「SPT3-B2」と、を比較すると、「SPT3-A2」の決定割合の方が高くなっている。
このような決定割合により、特定演出において保留表示に向かって2つの演出画像を表示する態様の場合には、表示した演出画像が隕石であるときよりも流れ星であるときに、保留表示図柄が変化する期待度が高くなる。一方、特定演出において保留表示に向かって1つの演出画像を表示する場合には、表示した演出画像が流れ星であるときよりも隕石であるときに、保留表示図柄の色が変化する期待度が高くなる。
例えば、保留表示に向かって2つの流れ星の演出画像を表示する特定演出が実行されたときに、保留表示図柄の色が変化する割合が70%である場合、変化期待度は70%ということになる。保留表示に向かって2つの隕石の演出画像を表示する特定演出が実行されたときに、保留表示図柄の色が変化する割合が30%である場合、変化期待度は30%ということになる。また、保留表示に向かって1つの流れ星の演出画像を表示する特定演出が実行されたときに、保留表示図柄の色が変化する割合が30%である場合、変化期待度は30%ということになる。保留表示に向かって1つの隕石の演出画像を表示する特定演出が実行されたときに、保留表示図柄の色が変化する割合が70%である場合、変化期待度は70%ということになる。このように特定演出は、流れ星や隕石といった演出画像と、2つや1つといった数と、の組み合わせによっては、保留表示図柄の色が変化する期待度が逆転する演出となっている。即ち、流れ星により特定演出を実行するときと隕石により特定演出を実行するときとで、2つの演出画像を表示する態様による保留表示図柄の色が変化する期待度と1つの演出画像を表示する態様による保留表示図柄の色が変化する期待度とが逆転している。
なお、保留表示図柄の色が変化する期待度が逆転するのは、上記した組み合わせの関係に限定されない。例えば、特定演出において2つの演出画像を表示する態様の場合には、表示した演出画像が流れ星であるときよりも隕石であるときに、保留表示図柄の色が変化する期待度が高くなる一方、特定演出において1つの演出画像を表示する態様の場合には、表示した演出画像が隕石であるときよりも流れ星であるときに、保留表示図柄の色が変化する期待度が高くなってもよい。また、特定演出において流れ星を表示した場合には、1つの流れ星を表示する態様よりも2つの流れ星を表示する態様のときに、保留表示図柄の色が変化する期待度が高くなる一方、特定演出において隕石が登場した場合には、2つの隕石を表示する態様よりも1つの隕石を表示する態様のときに、保留表示図柄の色が変化する期待度が高くなってもよい。
また、図24の成功態様の特定演出パターン決定テーブルに示すように、変化後の保留表示図柄の色が「赤」である場合、「流れ星」を含む特定演出(種類A)の特定演出パターンの決定割合と、「隕石」を含む特定演出(種類B)の特定演出パターンの決定割合と、を比較すると、種類Aの特定演出パターンの決定割合の方が高くなっている。一方、変化後の保留表示図柄の色が「青」である場合、「流れ星」を含む特定演出(種類A)の特定演出パターンの決定割合と、「隕石」を含む特定演出(種類B)の特定演出パターンの決定割合と、を比較すると、種類Bの特定演出パターンの決定割合の方が高くなっている。
このような決定割合により、特定演出において流れ星を表示した場合には、隕石を表示した場合よりも、保留表示図柄の色が「赤」へ変化する割合が高くなる。一方、特定演出において隕石を表示した場合には、流れ星を表示した場合よりも、保留表示図柄の色が「青」へ変化する割合が高くなる。このように特定演出として、演出画像の種類に応じて異なる割合で、保留表示図柄の色を、「青」や「赤」といった大当り期待度を報知する色へ変化させればよい。なお、「演出画像の種類に応じて異なる割合」には、流れ星を表示した場合に保留表示図柄の色が「赤」へ変化する割合と、隕石を表示した場合に保留表示図柄の色が「赤」へ変化する割合とを、7割と3割とにする場合や8割と2割とにする場合の他、10割と0割とにする場合等を含む。これらは、テーブルの決定割合等で実現すればよい。
なお、例えば、特定演出において流れ星を表示した場合には、隕石を表示した場合よりも、保留表示図柄の色が「青」へ変化する割合が高くなる一方、特定演出において隕石を表示した場合には、流れ星を表示した場合よりも、保留表示図柄の色が「赤」へ変化する割合が高くなってもよい。また、特定演出において2つの演出画像を表示する態様の場合には、1つの演出画像を表示する態様の場合よりも、保留表示図柄の色が「赤」へ変化する割合が高くなる一方、特定演出において1つの演出画像を表示する態様の場合には、2つの演出画像を表示する態様の場合よりも、保留表示図柄の色が「青」へ変化する割合が高くなってもよい。
また、図24の成功態様の特定演出パターン決定テーブルに示す、例えば、変化後の保留表示図柄の色が「赤」である場合のような決定割合により、特定演出において2つの演出画像を表示する態様の場合には、表示した演出画像が隕石であるときよりも流れ星であるときに、保留表示図柄の色が「赤」へ変化する期待度が高くなる。一方、特定演出において1つの演出画像を表示する態様の場合には、表示した演出画像が流れ星であるときよりも隕石であるときに、保留表示図柄の色が「赤」へ変化する期待度が高くなる。
例えば、保留表示に向かって2つの流れ星の演出画像を表示する特定演出が実行されたときに、保留表示図柄の色が「赤」へ変化する割合が70%である場合、表示結果期待度は70%ということになる。保留表示に向かって2つの隕石の演出画像を表示する特定演出が実行されたときに、保留表示図柄の色が「赤」へ変化する割合が30%である場合、表示結果期待度は30%ということになる。また、保留表示に向かって1つの流れ星の演出画像を表示する特定演出が実行されたときに、保留表示図柄の色が「赤」へ変化する割合が30%である場合、表示結果期待度は30%ということになる。保留表示に向かって1つの隕石の演出画像を表示する特定演出が実行されたときに、保留表示図柄の色が「赤」へ変化する割合が70%である場合、表示結果期待度は70%ということになる。このように特定演出は、流れ星や隕石といった演出画像と、2つや1つといった数と、の組み合わせによっては、表示結果期待度が逆転する演出となっている。即ち、流れ星により特定演出を実行するときと隕石により特定演出を実行するときとで、2つの演出画像を表示する態様による保留表示図柄の色の変化後における大当り期待度と1つの演出画像を表示する態様による保留表示図柄の色の変化後における大当り期待度とが逆転している。
なお、大当り期待度が逆転するのは、上記した組み合わせの関係に限定されない。例えば、特定演出において2つの演出画像を表示する態様の場合には、表示した演出画像が流れ星であるときよりも隕石であるときに、保留表示図柄の色が「赤」へ変化する期待度が高くなる一方、特定演出において1つの演出画像を表示する態様の場合には、表示した演出画像が隕石であるときよりも流れ星であるときに、保留表示図柄の色が「赤」へ変化する期待度が高くなってもよい。また、特定演出において流れ星を表示した場合には、1つの流れ星を表示する態様よりも2つの流れ星を表示する態様のときに、保留表示図柄の色が「赤」へ変化する期待度が高くなる一方、特定演出において隕石を表示した場合には、2つの隕石を表示する態様よりも1つの隕石を表示する態様のときに、保留表示図柄の色が「赤」へ変化する期待度が高くなってもよい。
また、図25の失敗態様の特定演出パターン決定テーブルに示すように、「流れ星」を含む特定演出(種類A)の特定演出パターンの決定割合と、「隕石」を含む特定演出(種類B)の特定演出パターンの決定割合と、を比較すると、種類Bの特定演出パターンの決定割合の方が高くなっている。したがって、失敗態様の特定演出を実行する場合には、種類Bの特定演出が実行される割合が高くなっており、種類Aの特定演出が実行される割合が低くなっている。このような決定割合により、特定演出において流れ星を表示した場合には、隕石を表示した場合よりも、失敗態様とならずに保留表示図柄の色が変化する割合が高くなる。このように特定演出として、演出画像の種類に応じて異なる割合で、保留表示図柄の色を変化させればよい。なお、「演出画像の種類に応じて異なる割合」には、流れ星を表示した場合に保留表示図柄の色が変化する割合と、隕石を表示した場合に保留表示図柄の色が変化する割合とを、7割と3割とにする場合や8割と2割とにする場合の他、10割と0割とにする場合等を含む。これらは、テーブルの決定割合等で実現すればよい。
なお、例えば、特定演出において隕石を表示した場合には、流れ星を表示した場合よりも、失敗態様とならずに保留表示図柄の色が変化する割合が高くなってもよい。また、特定演出において2つの演出画像を表示する態様の場合には、1つの演出画像を表示する態様の場合よりも、失敗態様とならずに保留表示図柄の色が変化する割合が高くなってもよい。
次に、図26に示す成功態様の特定演出の実行中におけるアニメーション演出パターン、図27に示す失敗態様の特定演出の実行中におけるアニメーション演出パターンの決定割合について説明する。
図26の成功態様の特定演出の実行中におけるアニメーション演出パターン決定テーブルに示すように、成功態様の特定演出の種類が「特定演出A」である場合、成功態様の特定演出Aの実行中におけるターゲットの保留表示図柄をアニメーションで表示しない「アニメーション演出なし(静止)」の決定割合と、成功態様の特定演出Aの実行中におけるターゲットの保留表示図柄をアニメーションで表示するアニメーション演出パターンAPT1「伸縮する」及びアニメーション演出パターンAPT2「跳ねる」のいずれかに決定される決定割合とを比較すると、アニメーション演出パターンAPT1「伸縮する」及びアニメーション演出パターンAPT2「跳ねる」のいずれかに決定される決定割合の方が高くなっている。
また、成功態様の特定演出の種類が「特定演出B」である場合、成功態様の特定演出Bの実行中におけるターゲットの保留表示図柄をアニメーションで表示しない「アニメーション演出なし(静止)」の決定割合と、成功態様の特定演出Bの実行中におけるターゲットの保留表示図柄をアニメーションで表示するアニメーション演出パターンAPT3「回転する」及びアニメーション演出パターンAPT2「跳ねる」のいずれかに決定される決定割合とを比較すると、アニメーション演出パターンAPT3「回転する」及びアニメーション演出パターンAPT2「跳ねる」のいずれかに決定される決定割合の方が高くなっている。
図27の失敗態様の特定演出の実行中におけるアニメーション演出パターン決定テーブルに示すように、失敗態様の特定演出の種類が「特定演出A」である場合、失敗態様の特定演出Aの実行中におけるターゲットの保留表示図柄をアニメーションで表示しない「アニメーション演出なし(静止)」の決定割合と、失敗態様の特定演出Aの実行中におけるターゲットの保留表示図柄をアニメーションで表示するアニメーション演出パターンAPT1「伸縮する」及びアニメーション演出パターンAPT2「跳ねる」のいずれかに決定される決定割合とを比較すると、「アニメーション演出なし(静止)」に決定される決定割合の方が高くなっている。
また、失敗態様の特定演出の種類が「特定演出B」である場合、失敗態様の特定演出Bの実行中におけるターゲットの保留表示図柄をアニメーションで表示しない「アニメーション演出なし(静止)」の決定割合と、失敗態様の特定演出Bの実行中におけるターゲットの保留表示図柄をアニメーションで表示するアニメーション演出パターンAPT3「回転する」及びアニメーション演出パターンAPT2「跳ねる」のいずれかに決定される決定割合とを比較すると、「アニメーション演出なし(静止)」に決定される決定割合の方が高くなっている。
このような決定割合により、特定演出が実行された場合には、ターゲットの保留表示図柄がアニメーションで表示されないときよりもアニメーションで表示されるときの方が、保留表示図柄の色が変化する期待度が高くなる。
また、図26の成功態様の特定演出の実行中におけるアニメーション演出パターン決定テーブルに示すように、成功態様の特定演出の種類が「特定演出A」である場合成功態様の、特定演出Aの実行中におけるターゲットの保留表示図柄をアニメーションで表示するアニメーション演出パターンとして、アニメーション演出パターンAPT1「伸縮する」に決定される決定割合と、アニメーション演出パターンAPT2「跳ねる」に決定される決定割合とを比較すると、アニメーション演出パターンAPT1「伸縮する」に決定される決定割合の方が高くなっている。
また、成功態様の特定演出の種類が「特定演出B」である場合、成功態様の特定演出Bの実行中におけるターゲットの保留表示図柄をアニメーションで表示するアニメーション演出パターンとして、アニメーション演出パターンAPT3「回転する」に決定される決定割合と、アニメーション演出パターンAPT2「跳ねる」に決定される決定割合とを比較すると、アニメーション演出パターンAPT3「回転する」に決定される決定割合の方が高くなっている。
図27の失敗態様の特定演出の実行中におけるアニメーション演出パターン決定テーブルに示すように、失敗態様の特定演出の種類が「特定演出A」である場合、失敗態様の特定演出Aの実行中におけるターゲットの保留表示図柄をアニメーションで表示するアニメーション演出パターンとして、アニメーション演出パターンAPT1「伸縮する」に決定される決定割合と、アニメーション演出パターンAPT2「跳ねる」に決定される決定割合とを比較すると、アニメーション演出パターンAPT2「跳ねる」に決定される決定割合の方が高くなっている。
また、失敗態様の特定演出の種類が「特定演出B」である場合、失敗態様の特定演出Bの実行中におけるターゲットの保留表示図柄をアニメーションで表示するアニメーション演出パターンとして、アニメーション演出パターンAPT3「回転する」に決定される決定割合と、アニメーション演出パターンAPT2「跳ねる」に決定される決定割合とを比較すると、アニメーション演出パターンAPT2「跳ねる」に決定される決定割合の方が高くなっている。
ここで、アニメーション演出パターンAPT1「伸縮する」は、特定演出の種類が「特定演出A」である場合にのみ決定され得るアニメーション演出パターンであり、特定演出の種類が「特定演出B」である場合には選択されない。即ち、アニメーション演出パターンAPT1「伸縮する」は、特定演出A専用のアニメーション演出パターンである。同様に、アニメーション演出パターンAPT3「回転する」は、特定演出の種類が「特定演出B」である場合にのみ決定され得るアニメーション演出パターンであり、特定演出の種類が「特定演出A」である場合には選択されない。即ち、アニメーション演出パターンAPT3「回転する」は、特定演出B専用のアニメーション演出パターンである。一方、アニメーション演出パターンAPT2「跳ねる」は、特定演出の種類にかかわらず決定され得るアニメーション演出パターンである。即ち、アニメーション演出パターンAPT2「跳ねる」は、特定演出A、B共通のアニメーション演出パターンである。
このような決定割合により、特定演出が実行された場合には、ターゲットの保留表示図柄が特定演出共通のアニメーションで表示されるときよりも、ターゲットの保留表示図柄が特定演出専用のアニメーションで表示されるときの方が、保留表示図柄の色が変化する期待度が高くなる。
また、図26の成功態様の特定演出の実行中におけるアニメーション演出パターン決定テーブルに示すように、成功態様の特定演出の種類が「特定演出A」である場合に成功態様の特定演出Aの実行中におけるターゲットの保留表示図柄をアニメーションで表示するアニメーション演出パターンとして、アニメーション演出パターンAPT1「伸縮する」に決定される決定割合と、成功態様の特定演出の種類が「特定演出B」である場合に成功態様の特定演出Bの実行中におけるターゲットの保留表示図柄をアニメーションで表示するアニメーション演出パターンとして、アニメーション演出パターンAPT3「回転する」に決定される決定割合とを比較すると、アニメーション演出パターンAPT1「伸縮する」に決定される決定割合の方が高くなっている。
図27の失敗態様の特定演出の実行中におけるアニメーション演出パターン決定テーブルに示すように、失敗態様の特定演出の種類が「特定演出A」である場合に失敗態様の特定演出Aの実行中におけるターゲットの保留表示図柄をアニメーションで表示するアニメーション演出パターンとして、アニメーション演出パターンAPT1「伸縮する」に決定される決定割合と、失敗態様の特定演出の種類が「特定演出B」である場合に失敗態様の特定演出Bの実行中におけるターゲットの保留表示図柄をアニメーションで表示するアニメーション演出パターンとして、アニメーション演出パターンAPT3「回転する」に決定される決定割合とを比較すると、アニメーション演出パターンAPT3「回転する」に決定される決定割合の方が高くなっている。
このような決定割合により、ターゲットの保留表示図柄が特定演出専用のアニメーションで表示される場合には、ターゲットの保留表示図柄が特定演出B専用のアニメーションで表示されるときよりも、ターゲットの保留表示図柄が特定演出A専用のアニメーションで表示されるときの方が、保留表示図柄の色が変化する期待度が高くなる。
また、図26の成功態様の特定演出の実行中におけるアニメーション演出パターン決定テーブルに示すように、成功態様の特定演出の種類が「特定演出A」である場合に成功態様の特定演出Aの実行中におけるターゲットの保留表示図柄をアニメーションで表示するアニメーション演出パターンとして、アニメーション演出パターンAPT2「跳ねる」に決定される決定割合と、成功態様の特定演出の種類が「特定演出B」である場合に成功態様の特定演出Bの実行中におけるターゲットの保留表示図柄をアニメーションで表示するアニメーション演出パターンとして、アニメーション演出パターンAPT2「跳ねる」に決定される決定割合とを比較すると、成功態様の特定演出の種類が「特定演出A」である場合にアニメーション演出パターンAPT2「跳ねる」に決定される決定割合の方が高くなっている。
図27の失敗態様の特定演出の実行中におけるアニメーション演出パターン決定テーブルに示すように、失敗態様の特定演出の種類が「特定演出A」である場合に失敗態様の特定演出Aの実行中におけるターゲットの保留表示図柄をアニメーションで表示するアニメーション演出パターンとして、アニメーション演出パターンAPT2「跳ねる」に決定される決定割合と、失敗態様の特定演出の種類が「特定演出B」である場合に失敗態様の特定演出Bの実行中におけるターゲットの保留表示図柄をアニメーションで表示するアニメーション演出パターンとして、アニメーション演出パターンAPT2「跳ねる」に決定される決定割合とを比較すると、失敗態様の特定演出の種類が「特定演出B」である場合にアニメーション演出パターンAPT2「跳ねる」に決定される決定割合の方が高くなっている。
このような決定割合により、ターゲットの保留表示図柄が特定演出共通のアニメーションで表示される場合には、特定演出の種類が「特定演出B」であるときよりも、特定演出の種類が「特定演出A」であるときの方が、保留表示図柄の色が変化する期待度が高くなる。
なお、この実施の形態では、図21に示す可変表示開始設定処理内(可変表示を開始するとき)において、特定演出設定処理(ステップS559)を実行することで、保留表示の変化パターンに基づいて、特定演出を実行するか否かを決定し、実行する場合に実行するために設定を行っていた。しかしながら、図18に示すステップS503において保留表示の表示態様を決定した後の任意のタイミングにおいて、各保留表示について特定演出を実行するか否か、実行する場合の実行タイミング(成功態様とするか失敗態様とするか)、実行する場合の演出態様等の少なくとも一部を決定するようにしてもよい。この場合、その決定結果に基づいて、図21のステップS559やS560において実際に特定演出を実行するための処理(演出制御パターンの選択等)を実行すればよい。なお、この場合でも、保留予告演出(所定演出)が大当り確定段階未満の遊技者にとって有利な所定段階である場合に、失敗態様の特定演出は実行されないように制御する。
例えば、図18に示すステップS503において保留表示の表示態様を決定した後、決定された表示態様変化パターンに基づいて、特定演出の実行の有無や実行タイミングを決定するようにしてもよい。そして、図21のステップS559では、その決定結果を参照して、成功態様とするか失敗態様とするかを選択するようにしてもよい。
図21に示す可変表示開始設定処理の説明に戻り、ステップS559を実行した後、演出制御用CPU120は、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップS560)。演出制御用CPU120は、例えば、変動パターン判定結果指定コマンドで示された変動パターンなどに対応して、複数用意された演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)のいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。また、演出制御用CPU120は、ステップS161の保留表示設定処理による保留表示変化演出の実行設定に対応して、複数用意された演出制御パターン(保留表示変化パターン)のいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。また、ステップS559にて特定演出を実行すると判定された場合には、特定演出を実行することに対応した演出制御パターン(特定演出制御パターン)のいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。
ステップS560の処理に続いて、演出制御用CPU120は、例えば、変動パターン判定結果指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、RAM122の所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS561)。そして、画像表示装置5の表示画面上において飾り図柄などの変動を開始させるための設定を行う(ステップS562)。このとき、演出制御用CPU120は、例えば、ステップS559の処理において決定された演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)に含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDPに対して伝送させることなどにより、画像表示装置5の表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動を開始させればよい。
ステップS562の処理の後、演出制御用CPU120は、保留表示動作制御処理を実行する(ステップS563)。
図28は、図21のステップS563において実行される保留表示動作制御処理の一例を示すフローチャートである。保留表示動作制御処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、図22のステップS752の決定結果に基づいて、特定演出の実行があるか否かを判定する(ステップS121)。
ステップS121にて特定演出の実行があると判定された場合(ステップS121;YES)、演出制御用CPU120は、特定演出を実行するための特定演出動作制御処理を実行する(ステップS122)。
ステップS122の処理を実行した後や、ステップS121にて特定演出の実行がないと判定された場合(ステップS121;NO)、演出制御用CPU120は、受信した変動指定コマンドが第2変動開始指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS123)。演出制御用CPU120は、例えば、第1変動開始指定コマンド受信フラグ又は第2変動開始指定コマンド受信フラグのいずれがセットされているかを参照することにより、第2変動開始指定コマンドを受信したか否かを判定すればよい。
ステップS123にて変動開始指定コマンドが第2変動開始指定コマンドではない、即ち、変動開始指定コマンドが第1変動開始指定コマンドであると判定した場合(ステップS123;NO)、演出制御用CPU120は、第1始動入賞時コマンドバッファ内に格納された保留表示番号「1」の表示態様変化パターンに従って、画像表示装置5の第1保留表示部5HLにおける保留表示番号「1」に対応する第1保留表示を、その表示色に変化させて、又はその表示色を維持させて、可変表示対応表示部AHAにアクティブ表示として表示させる(ステップS124)。演出制御用CPU120は、図15(A)に示す第1始動入賞時コマンドバッファ内の表示態様変化パターンの格納領域に格納された表示態様変化パターンを参照し、保留表示番号「1」に対応する第1保留表示とアクティブ表示とが異なる表示色に設定されている場合には、保留表示番号「1」に対応する第1保留表示の表示色を変化させてアクティブ表示として表示させる。
ステップS124の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の第1保留表示部5HLにおいて、保留表示番号「1」以外の保留表示番号「2」~「4」に対応する各第1保留表示を、表示態様変化パターンに従って、表示色を変化させて、又は表示色を維持させて、表示位置を1つずつ右方向に移動させる(ステップS125)。演出制御用CPU120は、図15(A)に示す第1始動入賞時コマンドバッファ内の表示態様変化パターンの格納領域に格納された表示態様変化パターンを参照して、各第1保留表示の表示色を各々に対応付けられた表示態様変動パターンに従って変化又は維持させればよい。
続いて、第1始動入賞時コマンドバッファ内の保留表示番号「0」の記憶内容を消去し、保留表示番号「1」~「4」に対応する記憶内容を1つずつシフトさせる(ステップS126)。ステップS126の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、保留表示動作制御処理を終了する。
ステップS123において、変動指定コマンドが第2変動指定コマンドであると判定した場合(ステップS123;YES)、演出制御用CPU120は、第2始動入賞時コマンドバッファ内に格納された保留表示番号「1」の表示態様変化パターンに従って、画像表示装置5の第2保留表示部5HRにおける保留表示番号「1」に対応する第2保留表示を、その表示色を変化させて、又はその表示色を維持させて、可変表示対応表示部AHAにアクティブ表示として表示させる(ステップS127)。演出制御用CPU120は、図15(B)に示す第2始動入賞時コマンドバッファ内の変動態様変化パターンの格納領域に格納された表示態様変化パターンを参照し、保留表示番号「1」に対応する第2保留表示とアクティブ表示とが異なる表示色に設定されている場合には、保留表示番号「1」に対応する第2保留表示の色を変化させてアクティブ表示として表示させる。
次に、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の第2保留表示部5HRにおいて、保留表示番号「1」以外の保留表示番号「2」~「4」に対応する第2保留表示を、表示態様変化パターンに従って、表示色を変化させて、又は表示色を維持させて、表示位置を1つずつ左方向に移動させる(ステップS128)。演出制御用CPU120は、図15(B)に示す第2始動入賞時コマンドバッファ内の表示態様変化パターンの格納領域に格納された表示態様変化パターンを参照して、各第2保留表示の表示色をそれぞれに対応付けられた表示態様変化パターンに従って変化させればよい。
続いて、第2始動入賞時コマンドバッファ内の保留表示番号「0」の記憶内容を消去し、保留表示番号「1」~「4」に対応する記憶内容を1つずつシフトさせる(ステップS129)。ステップS129の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、保留表示動作制御処理を終了する。
ステップS563の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である「2」に更新してから(ステップS564)、可変表示開始設定処理を終了する。
図29は、図17のステップS172において実行される可変表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。図29に示す可変表示中演出処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、演出制御プロセスタイマのタイマ値などに基づいて、変動パターンに対応した可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS801)。演出制御用CPU120は、例えば、演出制御プロセスタイマのタイマ値を更新(例えば、1減算)し、更新後の演出制御プロセスタイマ値に対応して演出制御パターンから終了コードが読み出されたときなどに、可変表示時間が経過したと判定すればよい。
ステップS801の処理において可変表示時間が経過していないと判定した場合(ステップS801;No)、演出制御用CPU120は、リーチ演出を実行するためのリーチ演出期間であるか否かを判定する(ステップS806)。リーチ演出期間は、例えば、変動パターンに応じて決定された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。リーチ演出期間であると判定した場合(ステップS806;Yes)、演出制御用CPU120は、リーチ演出を実行するための制御を行う(ステップS807)。
ステップS807の処理を実行した後、または、ステップS806の処理においてリーチ演出期間ではないと判定した場合(ステップS806;No)、演出制御用CPU120は、例えば、変動パターンに対応して決定された演出制御パターンにおける設定などに基づいて、その他、飾り図柄の可変表示動作を含めた可変表示中における演出を実行するための制御を行う(ステップ808)。
ステップS801の処理において可変表示時間が経過したと判定した場合(ステップS801;Yes)、演出制御用CPU120は、例えば、表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった、飾り図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄(確定飾り図柄)を導出表示させる制御を行う(ステップS809)。続いて、演出制御用CPU120は、大当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS811)。次に、演出制御用CPU120は、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理に対応した値である「3」に更新する(ステップS812)。
ステップS808、S812のいずれかの処理を実行した後、または、ステップS809の処理において図柄確定コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS809;No)、演出制御用CPU120は、可変表示中演出処理を終了する。
次に、図30および図31を参照して、保留予告演出が実行される場合の演出画像例を説明する。
図30(A)に示すように、画像表示装置5の表示画面における飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、可変表示が実行中であり、この実行中の可変表示に対応する可変表示対応表示としてアクティブ表示AHがアクティブ表示エリアAHAに表示されている。また、第1保留表示部5HLには、保留表示番号「1」~「4」に対応する保留表示H1~H4が表示されている。これらの保留表示H1~H4のうち、保留表示H2は「青」で表示され、保留表示H1、H3、H4は通常態様で表示されている。なお、保留表示H2は、変動パターン判定結果がPA2-2(スーパーリーチA(ハズレ))である保留記憶に基づく保留表示であり、保留表示H4は、変動パターン判定結果がPB1-3(スーパーリーチB(大当り))である保留記憶に基づく保留表示であるものとする。また、保留表示H2および保留表示H4は、保留予告演出の予告対象とされ、各々、表示態様変化パターンPT4-3-06、PT4-4-29が設定されているものとする。また、第2保留記憶数は「0」であり、第2保留表示の表示はないものとする。このとき、保留表示H1、H3、H4は、表示色が「白」であることに対応して、ぷるぷる震えるアニメーションで表示されている。一方、保留表示H2は、表示色が「青」であることに対応して、波のアニメーションで表示されている。また、アクティブ表示AHは、キラキラ光るアニメーションで表示されている。
続いて、図30(B)に示すように、図30(A)において実行中であった可変表示が終了し、画像表示装置5の表示画面では、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいてハズレ図柄が可変表示結果として導出表示されている。この可変表示結果の導出表示に伴って、アクティブ表示エリアAHAに表示されていたアクティブ表示AHが消去されている。このとき、保留表示H1、H3、H4は、表示色が「白」であることに対応して、引き続き、ぷるぷる震えるアニメーションで表示されている。一方、保留表示H2は、表示色が「青」であることに対応して、引き続き、波のアニメーションで表示されている。
次に、図30(C)に示すように、図30(A)および(B)において第1保留表示部5HLに表示されていた保留表示H1に対応する可変表示が開始され、これに伴ってアクティブ表示エリアAHAには保留表示H1に対応するアクティブ表示AHが新たに表示されている。また、第1保留表示部5HLにおいて、保留表示H1が消去(消化)されるとともに、その他の保留表示H2~H4のそれぞれが、消去された保留表示H1の方向(右側)に移動(シフト)されている。保留表示H2~H4の移動(シフト)の際、保留表示H2、H3の表示色は変化していないが、保留表示H4は表示態様変化パターンPT4-4-29に従ってその表示色が「白」から「青」に変化している。このとき、保留表示H3は、表示色が「白」であることに対応して、引き続き、ぷるぷる震えるアニメーションで表示されている。一方、保留表示H2は、表示色が「青」であることに対応して、引き続き、波のアニメーションで表示されている。また、保留表示H4は、表示色が「白」から「青」に変化したことに対応して、波のアニメーションで表示されている。また、ぷるぷる震えるアニメーションで表示されていた保留表示H1に対応するアクティブ表示AHは、アクティブ表示となったことに対応して、キラキラ光るアニメーションで表示されている。
続いて、図30(D)に示すように、図30(C)において実行中であった保留表示H1に対応する可変表示が終了し、画像表示装置5の表示画面では、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいてハズレ図柄が可変表示結果として導出表示されている。また、可変表示結果の導出表示に伴って、アクティブ表示エリアAHAに表示されていた保留表示H1に対応するアクティブ表示AHが消去されている。このとき、保留表示H3は、表示色が「白」であることに対応して、引き続き、ぷるぷる震えるアニメーションで表示されている。一方、保留表示H2、H4は、表示色が「青」であることに対応して、引き続き、波のアニメーションで表示されている。
次に、図30(E)に示すように、第1保留表示部5HLに表示されていた保留表示H2に対応する可変表示が開始され、これに伴ってアクティブ表示エリアAHAには保留表示H2に対応するアクティブ表示AHが新たに表示されている。保留表示H2に対応するアクティブ表示AHが表示されるにあたり、表示態様変化パターンPT4-3-06に従って、その表示色が「青」から「緑」に変化している。また、第1保留表示部5HLにおいて、保留表示H2が消去(消化)されるとともに、その他の保留表示H3、H4のそれぞれが、消去された保留表示H2の方向(右側)に移動(シフト)されている。保留表示H3、H4の移動(シフト)の際、保留表示H4は表示態様変化パターンPT4-4-29に従ってその表示色が「青」から「緑」に変化している。このとき、保留表示H3は、表示色が「白」であることに対応して、引き続き、ぷるぷる震えるアニメーションで表示されている。一方、波のアニメーションで表示されていた保留表示H4は、表示色が「青」から「緑」に変化したことに対応して、木の葉のアニメーションで表示されている。また、波のアニメーションで表示されていた保留表示H2に対応するアクティブ表示AHは、アクティブ表示となったことに対応して、キラキラ光るアニメーションで表示されている。
続いて、図30(F)に示すように、画像表示装置5の表示画面では、飾り図柄表示エリア5Lおよび5Rに「1」が停止表示され、スーパーリーチA演出が実行されている。このとき、保留表示H3は、表示色が「白」であることに対応して、引き続き、ぷるぷる震えるアニメーションで表示されている。一方、保留表示H4は、表示色が「緑」であることに対応して、引き続き、木の葉のアニメーションで表示されている。また、アクティブ表示AHは、引き続き、キラキラ光るアニメーションで表示されている。
さらに、図30(G)に示すように、飾り図柄表示エリア5Cにおける可変表示が終了して「2」が停止表示され、可変表示結果としてハズレ図柄が導出表示されている。これに伴って、アクティブ表示エリアAHAに表示されていた保留表示H2に対応するアクティブ表示AHが消去されている。このとき、保留表示H3は、表示色が「白」であることに対応して、引き続き、ぷるぷる震えるアニメーションで表示されている。一方、保留表示H4は、表示色が「緑」であることに対応して、引き続き、木の葉のアニメーションで表示されている。
次に、図30(H)に示すように、第1保留表示部5HLに表示されていた保留表示H3に対応する可変表示が開始され、これに伴ってアクティブ表示エリアAHAには保留表示H3に対応するアクティブ表示AHが新たに表示されている。なお、保留表示H3に対応するアクティブ表示AHの表示色には変化はない。第1保留表示部5HLにおいては、保留表示H3が消去(消化)されるとともに、保留表示H4が、消去された保留表示H3の方向(右側)に移動(シフト)されている。保留表示H4の移動(シフト)の際、保留表示H4は表示態様変化パターンPT4-4-29に従ってその表示色が「緑」から「赤」に変化している。このとき、木の葉のアニメーションで表示されていた保留表示H4は、表示色が「緑」から「赤」に変化したことに対応して、炎のアニメーションで表示されている。また、ぷるぷる震えるアニメーションで表示されていた保留表示H3に対応するアクティブ表示AHは、アクティブ表示となったことに対応して、キラキラ光るアニメーションで表示されている。
続いて、図31(I)に示すように、図30(H)において実行中であった保留表示H3に対応する可変表示が終了し、画像表示装置5の表示画面では、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいてハズレ図柄が可変表示結果として導出表示されている。また、可変表示結果の導出表示に伴って、アクティブ表示エリアAHAに表示されていた保留表示H3に対応するアクティブ表示AHが消去されている。このとき、保留表示H4は、表示色が「赤」であることに対応して、引き続き、炎のアニメーションで表示されている。
次に、図31(J)に示すように、保留表示H4に対応する可変表示が開始され、これに伴ってアクティブ表示エリアAHAには保留表示H4に対応するアクティブ表示AHが新たに表示されている。保留表示H4に対応するアクティブ表示AHの表示色は、表示態様変化パターンPT4-4-29に従い、「赤」のまま変化していない。一方、第1保留表示部5HLにおいては、すべての保留表示が消去(消化)されている。このとき、炎のアニメーションで表示されていた保留表示H4に対応するアクティブ表示AHは、アクティブ表示となったことに対応して、キラキラ光るアニメーションで表示されている。
続いて、図31(K)に示すように、画像表示装置5の表示画面では、飾り図柄表示エリア5Lおよび5Rに「7」が停止表示され、スーパーリーチB演出が実行されている。このとき、アクティブ表示AHは、引き続き、キラキラ光るアニメーションで表示されている。
さらに、図31(L)に示すように、飾り図柄表示エリア5Cにおける可変表示が終了し、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rすべてにおいて「7」の数字を示す大当り図柄が可変表示結果として導出表示されている。また、可変表示結果の導出表示に伴って、アクティブ表示エリアAHAに表示されていた保留表示H4に対応するアクティブ表示AHが消去されている。可変表示結果として大当り図柄が導出表示されたことに応じて、パチンコ遊技機1の遊技状態は、遊技者にとって有利な有利状態である大当り遊技状態に制御される。
次に、図32を参照して、特定演出および保留予告演出が実行される場合の演出画像例を説明する。
なお、図32に示す演出画像例は、特定演出が実行される点、図32(C)において保留表示H4の表示色が「白」から「青」に変化していない点以外については、図30に示した演出画像例と同じである。
図32(A)の保留表示H2に対して、特定演出パターンSPT3-B2「隕石×1」の特定演出を実行することが決定された場合には、図32(B)に示すように、表示色が「青」の保留表示H2に向かって1つの隕石の演出画像SS1が飛んで行く特定演出が実行される。ここでは、1つの隕石の演出画像SS1が保留表示H2にぶつかる前に消滅する失敗態様の特定演出が実行された例を示している。このとき、波のアニメーションで表示されていた保留表示H2は、特定演出の対象であることに対応して、ぷるぷる震えるアニメーションで表示することが制限されている。ここでは、保留表示H2が回転するアニメーションで表示されている例を示している。一方、ぷるぷる震えるアニメーションで表示されていた保留表示H1、H3、H4は、特定演出の対象ではないことに対応して、引き続き、ぷるぷる震えるアニメーションで表示されている。
そして、図32(C)に示すように、保留表示H2は右側にシフトするがその表示色は「青」のままとなる。このとき、特定演出の実行中に回転するアニメーションで表示されていた保留表示H2は、特定演出が終了しても表示色が変化しなかったことに対応して、再び、波のアニメーションで表示されている。一方、保留表示H3、H4は、引き続き、ぷるぷる震えるアニメーションで表示されている。また、ぷるぷる震えるアニメーションで表示されていた保留表示H1に対応するアクティブ表示AHは、アクティブ表示となったことに対応して、キラキラ光るアニメーションで表示されている。
その後、図32(E)に示すように、保留表示H4は表示態様変化パターンPT2-4-07に従ってその表示色が「白」から「緑」に変化している。このとき、保留表示H3は、引き続き、ぷるぷる震えるアニメーションで表示されている。一方、ぷるぷる震えるアニメーションで表示されていた保留表示H4は、表示色が「白」から「緑」に変化したことに対応して、木の葉のアニメーションで表示されている。また、波のアニメーションで表示されていた保留表示H2に対応するアクティブ表示AHは、アクティブ表示となったことに対応して、キラキラ光るアニメーションで表示されている。
そして、図32(F)の保留表示H4に対して、特定演出パターンSPT1-A1「流れ星×2」の特定演出を実行することが決定された場合には、図32(G)に示すように、表示色が「緑」の保留表示H4に向かって2つの流れ星の演出画像SS2が飛んで行く特定演出が実行される。ここでは、2つの流れ星の演出画像SS2が保留表示H4にぶつかって保留表示の表示態様を変化させる成功態様の特定演出が実行された例を示している。このとき、木の葉のアニメーションで表示されていた保留表示H4は、特定演出の対象であることに対応して、ぷるぷる震えるアニメーションで表示することが制限されている。ここでは、保留表示H4が伸縮するアニメーションで表示されている例を示している。一方、ぷるぷる震えるアニメーションで表示されていた保留表示H3は、特定演出の対象ではないことに対応して、引き続き、ぷるぷる震えるアニメーションで表示されている。
そして、図32(H)に示すように、保留表示H4は右側にシフトして表示色が「赤」に変化している。なお、上述したように、表示色が「緑」である保留表示に対して特定演出が実行された場合には、必ず成功態様の特定演出が実行されて表示色が「赤」に変化するようになっている。このとき、特定演出の実行中に伸縮するアニメーションで表示されていた保留表示H4は、特定演出が終了して表示色が「緑」から「赤」に変化したことに対応して、炎のアニメーションで表示されている。また、ぷるぷる震えるアニメーションで表示されていた保留表示H3に対応するアクティブ表示AHは、アクティブ表示となったことに対応して、キラキラ光るアニメーションで表示されている。
以上説明したように、上記実施の形態に係るパチンコ遊技機1によれば、可変表示を行い、遊技者にとって有利な大当り遊技状態に制御可能である。そして、第1特図保留記憶部及び第2特図保留記憶部は、未だ開始されていない可変表示について、保留データとして記憶する。また、第1始動入賞時コマンドバッファ及び第2始動入賞時コマンドバッファは、未だ開始されていない可変表示について、始動入賞時コマンドとして記憶する。また、演出制御用CPU120は、第1特図保留記憶部、第2特図保留記憶部、第1始動入賞時コマンドバッファ及び第2始動入賞時コマンドバッファに記憶されている保留記憶に対応した保留表示を行う。また、演出制御用CPU120は、第1始動入賞時コマンドバッファ及び第2始動入賞時コマンドバッファに記憶されている保留記憶に基づく可変表示に対応して大当り遊技状態に制御される可能性を、該保留記憶に対応する保留表示の色を変化させることにより示唆する特定演出を実行可能である。そして、演出制御用CPU120は、保留表示をぷるぷる震えるアニメーションで表示することが可能であり、特定演出の対象となっている保留表示をぷるぷる震えるアニメーションで表示することを制限する。また、演出制御用CPU120は、保留表示の表示色を、「通常態様」と、「通常態様」とは異なる「白」と、通常態様及び「白」とは異なる態様であって大当り遊技状態になる割合を予告する「青」、「緑」、「赤」のいずれかの態様で表示可能である。そして、演出制御用CPU120は、保留表示の色を「青」、「緑」又は「赤」に変化させるにあたり、「白」から変化させるときよりも「通常態様」から変化させるときの方が高い割合で、「青」よりも「緑」や「赤」に、「緑」よりも「赤」に変化させる。したがって、意外性のある演出が可能となり、遊技の興趣を向上させることができる。
上記実施の形態に係るパチンコ遊技機1によれば、演出制御用CPU120は、特定演出の対象となっている保留表示を、ぷるぷる震えるアニメーションとは異なる、伸縮するアニメーション、跳ねるアニメーション、又は回転するアニメーションで表示可能である。したがって、遊技の興趣を向上させることができる。
上記実施の形態に係るパチンコ遊技機1によれば、演出制御用CPU120は、アクティブ表示をアニメーションで表示することが可能であり、ぷるぷる震えるアニメーションとは異なる、キラキラ光るアニメーションで表示する。したがって、保留表示がアクティブ表示になったことを容易に理解させることができる。
上記実施の形態に係るパチンコ遊技機1によれば、演出制御用CPU120は、特定演出により色が変化した保留表示を、変化後の保留表示の色に応じて異なる態様のアニメーションで表示する。したがって、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。例えばパチンコ遊技機1は、上記実施の形態で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。
上記実施の形態において、特定演出は、第1保留表示や第2保留表示の表示態様が変化することを示唆する作用演出として実行されていた。これに対し、特定演出は、アクティブ表示が変化することを示唆する作用演出として実行されるものであってもよい。その場合、特定演出が実行されているときには、アクティブ表示を特定のアニメーションで表示することを制限してもよい。例えば、特定演出が実行されているときには、キラキラ光るアニメーションといった特定のアニメーションとは異なるアニメーションで表示すればよい。もしくは、所定のアニメーションで表示していても演出画像や可動部材により隠蔽することにより所定のアニメーションで表示していることを認識不可能又は認識困難とすればよい。もしくは、そもそもアニメーションで表示しないようにすればよい。このようにして、特定演出の実行に伴う遊技の興趣を向上させることができる。
上記実施の形態においては、アクティブ表示の色が「青」や「緑」や「赤」に変化していたとしても、アクティブ表示はキラキラ光るといった特定のアニメーションで表示されていた。これに対し、色が変化したアクティブ表示を、変化後のアクティブ表示の色に応じて異なる態様のアニメーションで表示するようにしてもよい。このようにして、遊技の興趣を向上させることができる。
上記実施の形態においては、特定演出の実行中でなければ、全ての保留表示を、例えば、ぷるぷる震えるアニメーションといった所定のアニメーションで表示した。また、特定演出の実行中であっても、特定演出の対象の保留表示以外の保留表示については、特定演出の実行中ではない場合と同様に、例えば、ぷるぷる震えるアニメーションといった所定のアニメーションで表示した。これに対し、所定のアニメーションとして、複数態様のアニメーションが用意されていてもよく、例えば、現在の遊技状態が確変状態であるか否かや演出モードに応じて、所定のアニメーションとして、複数態様のアニメーションのうちのいずれかが選択されるようにしてもよい。その場合にも、特定演出の実行中でなければ、全ての保留表示を、選択された所定のアニメーションで表示するようにすればよい。また、特定演出の実行中であっても、特定演出の対象の保留表示以外の保留表示については、特定演出の実行中ではない場合と同様に、選択された所定のアニメーションで表示するようにすればよい。このようにして、遊技の興趣を向上させることができる。
上記実施の形態においては、特定演出の実行中でなければ、全ての保留表示を、例えば、ぷるぷる震えるアニメーションといった所定のアニメーションで表示した。また、特定演出の実行中であっても、特定演出の対象の保留表示以外の保留表示については、特定演出の実行中ではない場合と同様に、例えば、ぷるぷる震えるアニメーションといった所定のアニメーションで表示した。これに対し、例えば、保留表示が人型であるものにおいて、特定演出の実行中でなければ、全ての人型の保留表示が同じダンスを踊っているアニメーションであるものの、踊っているダンスの振りのタイミングが異なっているもの等のように、所定のアニメーションとしての演出の内容が一見して同じであれば、その動作が異なっていてもよい。このようにして、遊技の興趣を向上させることができる。
上記実施の形態においては、特定演出の対象の保留表示の色が、赤色へ変化したことに応じて「炎」のアニメーションで表示され、緑色に変化したことに応じて「木の葉」のアニメーションで表示され、青色へ変化したことに応じて「波」のアニメーションで表示された。これに対し、変化後の保留表示の色に応じてそれぞれ実行され得るアニメーションの態様が複数あってもよい。このようにして、遊技の興趣を向上させることができる。
上記実施の形態においては、アクティブ表示はキラキラ光るといった特定のアニメーションで表示されていた。これに対し、アクティブ表示は、1つ前の可変表示において保留表示として最終的に表示されていたアニメーションの態様に応じて、異なるアニメーションで表示されるようにしてもよい。このようにして、遊技の興趣を向上させることができる。
上記実施の形態において、特定演出の実行中における特定演出の対象の保留表示が、どのような態様で所定のアニメーションで表示することが制限されているかによって、特定演出の対象の保留表示の変化後の色を示唆するようにしてもよい。具体的には、所定のアニメーションとは異なる態様のアニメーションで表示する場合には、その態様に応じて示唆するようにすればよい。また、所定のアニメーションで表示されていても演出画像や可動部材により隠蔽することにより所定のアニメーションで表示されていることを認識不可能又は認識困難とする場合には、演出画像や可動部材の種類や動作態様、隠蔽された保留表示の認識が困難となっている度合いに応じて示唆するようにすればよい。また、そもそもアニメーションで表示しない場合には、特定の色に変化することを示唆するようにしてもよい。このようにして、特定演出の実行中における特定演出の対象の保留表示に、より注目させることができる。
上記実施の形態においては、特定演出が実行されることに応じて、特定演出の対象の保留表示を所定のアニメーションで表示することが制限されるようにした。これに対し、特定演出が実行されて、例えば、流れ星や隕石が保留表示に当たったタイミング等、特定演出の中で、保留表示に対する明確な作用が成されたタイミングに、特定演出の対象の保留表示を所定のアニメーションで表示することが制限されるようにしてもよい。このようにして、特定演出において保留表示に対する明確な作用が成されるタイミングに、より注目を集めることができる。
上記実施の形態において、失敗態様の特定演出が実行されて、特定演出の対象の保留表示の色が変化しなかった場合には、所定のタイミングにおいて、特定演出の対象となった保留表示を再び所定のアニメーションで表示すればよい。その場合、所定のタイミングとしては、例えば、特定演出が終了するタイミング、可変表示が終了するタイミング、特定演出の対象となった保留表示がシフトするタイミング、特定演出と同じ期間に実行されていた他の演出が終了するタイミング等であればよい。そして、いずれのタイミングで特定演出の対象となった保留表示を再び所定のアニメーションで表示するかに応じて、遊技者にとって有利な有利状態となる期待度が異なるようにしてもよい。このようにして、失敗態様の特定演出が実行されたとしても、直ちに遊技者を落胆させることなく、失敗態様の特定演出の終了後にも特定演出の対象となった保留表示に注目を集めることができる。
上記実施の形態では、入賞時の保留表示態様は「通常態様」または「白」になるものとして説明したが、「青」、「緑」または「赤」となるようにしてもよい。
また、「通常態様」から「白」に変化する場合があるようにしてもよい。この場合、「通常態様」→「白」→「青」→「緑」→「赤」または「白」(入賞時)→「青」→「緑」→「赤」の順に段階的に変化することになる。この場合においても、表示態様が「通常態様」である場合には、「白」(特殊態様)である場合よりも、複数段階変化する割合が高くなっていればよい。例えば、「白」から「緑」に変化する割合よりも「通常態様」から「青」に変化する割合や、「通常態様」から「緑」に変化する割合が高くなっていればよい。
また、上記実施の形態では、保留表示の表示態様は、「通常態様」、「白」、「青」、「緑」、「赤」の4種類であったが、これら以外の表示態様があってもよい。例えば、「虹色」や「星型」といった態様があってもよい。また、保留予告演出において「通常態様」のみから変化可能な特別態様を設けてもよい。このような特別態様は、大当り信頼度が最も高い表示態様であってもよい。このようにすることで、通常態様からの変化にさらに注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
上記実施の形態では、有利状態(大当り遊技状態)に制御されることを示唆する複数段階の演出態様がある所定演出は、先読み予告演出(連続予告演出)としての保留予告演出であったが、本発明の所定演出は、他の先読み予告演出(連続予告演出)であってもよい。例えば、本発明の所定演出は、予告画像を段階的に変化させる先読み予告演出(連続予告演出)であってもよい。また、所定演出は、先読み予告演出(連続予告演出)に限定されず、ステップアップ予告演出といった当該変動予告(可変表示中予告演出)であってもよい。いずれの場合であっても、特定演出は、所定演出が実行されているときに、次の段階の演出態様に移行するか否かを示唆する(煽る)演出であればよい。
また、所定演出は、「擬似連」の可変表示演出であってもよく、特定演出は、擬似連が次の段階に移行するか否か(次の再変動が実行されるか否か)を示唆する(煽る)演出であってもよい。この場合、例えば擬似連における再変動回数が所定回(例えば4回)である段階を有利状態確定段階とすればよい。「擬似連」の可変表示演出では、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、特殊組合せの擬似連チャンス目が仮停止表示されるが、特定演出は、このような擬似連チャンス目が仮停止表示されることを示唆する演出(例えば「滑り」演出や停止図柄を予告する演出)であればよい。この場合、特定演出の第1態様は、特定演出を実行した結果、擬似連チャンス目が仮停止表示される態様であって、第2態様は、特定演出を実行した結果、擬似連チャンス目が仮停止表示されることなく、非リーチハズレまたはリーチ(ハズレまたは大当り)となる態様である。そして、所定段階(例えば3回)以上有利状態確定段階未満の擬似連(再変動)が実行されているときに特定演出を実行する場合には、第2態様の特定演出が実行されないように制御すればよい。
上記実施の形態では、アクティブ表示部AHAが設けられていたが、アクティブ表示部AHAが設けずに、アクティブ表示を表示しないようにしてもよい。この場合、図18のステップS503では、入賞時から保留表示番号1となるまでの保留表示の表示態様を決定すればよい。この場合においても、入賞時に通常態様である場合の方が入賞時に特殊態様である場合よりも、高い段階の予告態様に変化しやすくなるように保留表示の表示態様を決定すればよい。
通常態様から予告態様に変化するときの方が、特殊態様(「白」)から予告態様に変化するときよりも、高い段階の前記予告態様に変化しやすくする方法は、上記実施の形態のように、図18のステップS503の処理において、保留表示の表示態様(表示態様変化パターン)を決定するときに選択割合により調整してもよいし、予め表示態様変化パターンを決定しないような場合には、実際に保留表示をシフトするときの変化割合により調整してもよい。
以上、本発明の実施形態を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
上記の実施の形態では、例えば、保留予告演出において、「白」、「青」、「緑」、「赤」といった4つの表示色で保留表示およびアクティブ表示を表示したが、表示色の数はこれに限られず、さらに多くの表示色または少ない表示色で保留表示およびアクティブ表示を表示するようにしてもよい。また、例えば、予告態様の第3段階に「赤」、第2段階に「緑」、第1段階に「青」など、一の段階に一の表示色を割り当てたが、一の段階に複数の表示色を割り当ててもよい。また、保留表示およびアクティブ表示の形状も丸に限らず、任意である。
上記の実施の形態では、例えば、第1特図を用いた特図ゲームでは、図10(A)の第1特図表示結果決定テーブルに示すように、「大当り」、「小当り」、「ハズレ」を特図表示結果とし、第2特図を用いた特図ゲームでは、図10(B)の第2特図表示結果決定テーブルに示すように、「大当り」、「ハズレ」を特図表示結果とし、特図表示結果の各々に特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)を割り当てた。しかし、第1特図を用いた特図ゲームの特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のみとし、「小当り」を含めないようにしてもよい。また、第2特図を用いた特図ゲームの特図表示結果に「小当り」を含むようにしてもよい。
上記の実施の形態では、例えば、図18に示すステップ502の処理において、低ベース状態で第1始動入賞口指定コマンドを受信した場合、または、高ベース状態で第2始動入賞口指定コマンドを受信した場合に、保留予告演出による先読み予告を実行するようにした。しかし、受信した始動入賞口指定コマンドの別に関わらず、遊技状態が低ベース状態または高ベース状態のいずれかである場合にのみ保留予告演出による先読み予告を実行するようにしてもよい。
上記の実施の形態では、例えば、2次元コード読み取り機能およびインターネット網への接続機能を備える携帯端末等を介して、パチンコ遊技機1および管理サーバとデータのやり取りを行なうようにしてもよい。遊技者は、携帯端末等を用いて管理サーバに接続し、予め遊技者自身のID等の発行を受け、自己の選択により、遊技中の自己の成績に関する報知を受信したり、過去の遊技履歴を反映させた遊技モードで遊技を行なうことが可能である。
上記実施の形態では、主基板11において実行される始動入賞判定処理において入賞時乱数値判定処理を実行することにより、可変表示の可変表示結果が「大当り」となるか否かなどの判定を行う。主基板11は、判定結果を指定する判定結果指定コマンドを演出制御基板12に送信する。演出制御基板12は、主基板11から受信した判定結果指定コマンドに基づいて、先読み予告の内容などを決定する。しかし、主基板11が「大当り」となるか否かなどの判定を行うものに限られない。例えば、主基板11が、入賞時に抽出した乱数値を示すコマンドを演出制御基板12に送信し、演出制御基板12が、主基板11から受信した乱数値を示すコマンドに基づいて、「大当り」となるか否かなどを判定し、この判定結果に基づいて先読み予告の内容などを決定してもよい。すなわち、先読み予告の内容を決定するために必要となる「大当り」となるか否かなどの判定処理は、主基板11または演出制御基板12のいずれかによって実行されればよい。
上記の実施の形態では、例えば、「0」~「9」を示す数字や「-」を示す記号、あるいは数字や記号に限定されない各セグメントの点灯パターン等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する例を示した。しかし、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて表示される可変表示結果や可変表示される特別図柄は、「0」~「9」を示す数字や「-」を示す記号等から構成されるものに限定されない。例えば、特別図柄の可変表示中の点灯パターンには、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよく、全て消灯したパターンと少なくとも一部のLEDを点灯させた1つのパターン(例えば、ハズレ図柄)とを交互に繰り返すものも特別図柄の可変表示に含まれる(この場合、前記1つのパターン(例えば、ハズレ図柄)が点滅して見える)。また、可変表示中に表示される特別図柄と、可変表示結果として表示される特別図柄とは、異なるものであってもよい。特別図柄の可変表示として、例えば、「-」を点滅させる表示を行ない、可変表示結果として、それ以外の特別図柄(「大当り」であれば「7」、「ハズレ」であれば「1」など)を表示することも特別図柄の可変表示に含まれる。また、一種類の飾り図柄を点滅表示またはスクロール表示することなども飾り図柄の可変表示に含まれる。普通図柄の可変表示中の点灯パターンには、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよく、全て消灯したパターンと少なくとも一部のLEDを点灯させた1つのパターン(例えば、ハズレ図柄)とを交互に繰り返すことなども普通図柄の可変表示に含まれる。また、可変表示中に表示される飾り図柄や普通図柄と、可変表示結果として表示される飾り図柄や普通図柄とは、異なるものであってもよい。
なお、上記の実施の形態では、割合(決定割合等を含む。確率についても同じ)などは、0割を含むものであってもよい。つまり、割合や確率は0~10割の間であればよい。例えば、一方の割合と他方の割合とを異ならせるとは、一方の割合を例えば3割として、他方の割合を7割とする他、一方の割合を例えば0割として、他方の割合を10割とすることも含む。また、一方の割合と他方の割合との合算が10割とならなくてもよい(一方と他方とのいずれにも含まれないものが存在して、所定割合を有してもよい)。また、一方の割合よりも他方の割合の方が高い割合とする場合には、一方の割合を0割とし、他方の割合を10割とすることを含む。例えば、上記において、有利状態のあとの特定期間における可変表示パターンの決定割合と、特定期間以外における可変表示パターンの決定割合とを異ならせるとは、一方で選ばれる可変表示パターンが他方では選ばれないようなことや一方で選ばれる可変表示パターンと他方で選ばれる可変表示パターンとが一部重複するか完全に重複しない場合も含む。これらは、割合を規定するテーブルの内容などによって規定されればよい。
また、上記の実施の形態では、パチンコ遊技機1は、特別図柄の可変表示結果として、所定の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「確変」となる確変制御を行うが、例えば、遊技領域に設けられたアタッカ内の特定領域を遊技球が通過したことに基づいて確変制御が行われる、確変判定装置型のパチンコ遊技機でもよい。
上記の実施の形態では、変動時間およびリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御基板12に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例を示したが、2つ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御基板12に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信する様にしてもよい。この場合、演出制御基板12は2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間にもとづいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御基板12の方で選択を行う様にしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば、次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信する様にしてもよい。なお、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知する様にすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
また、上記の実施の形態では、遊技機としてパチンコ機を例にしたが、本発明を、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるスロット機に適用することも可能である。例えば、スロット機に適用する場合、小役や再遊技役(リプレイ)などの入賞役の発生数の総数をカウントし、カウントした入賞役の発生数の総数に基づいて入賞率を算出し特定演出を実行するように構成してもよい。
その他にも、遊技機の装置構成やデータ構成、フローチャートで示した処理、などを実行するための画像表示装置における画像表示動作やスピーカにおける音声出力動作さらには遊技効果ランプや装飾用LEDにおける点灯動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更および修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、例えばパチンコ遊技機1といった、遊技機に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラムおよびデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
1 … パチンコ遊技機
2 … 遊技盤
3 … 遊技機用枠
4A、4B … 特別図柄表示装置
5 … 画像表示装置
6A … 普通入賞球装置
6B … 普通可変入賞球装置
7 … 特別可変入賞球装置
8L、8R … スピーカ
9 … 遊技効果ランプ
11 … 主基板
12 … 演出制御基板
100 … 遊技制御用マイクロコンピュータ
101、121 … ROM
102、122 … RAM
103 … CPU
104、124 … 乱数回路
105、125 … I/O
120 … 演出制御用CPU
123 … 表示制御部

Claims (1)

  1. 可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
    未だ開始されていない可変表示に関する情報を保留情報として記憶する保留記憶手段と、
    前記保留記憶手段に記憶されている前記保留情報に対応した保留表示を表示する保留表示手段と、を備え、
    前記保留表示の表示態様には、通常態様と、前記有利状態になる割合を複数段階の態様で予告する予告態様と、があり、
    前記保留表示の表示態様を、前記通常態様から複数段階の前記予告態様のいずれかに変化可能な態様変化手段をさらに備え、
    複数段階の前記予告態様には、前記有利状態に制御されることが確定する有利状態確定段階が含まれ、
    前記態様変化手段は、前記保留表示の表示態様を前記予告態様からより高い段階の前記予告態様に変化可能であり、
    前記保留表示の表示態様が変化するか否かを示唆する特定演出を実行する特定演出実行手段をさらに備え、
    前記特定演出の演出態様には、少なくとも、前記予告態様の前記保留表示がより高い段階の前記予告態様に変化することを示す第1態様と、前記保留表示の表示態様が変化しないことを示す第2態様と、があり、
    前記特定演出実行手段は、
    所定段階以上前記有利状態確定段階未満の前記予告態様の前記保留表示を対象として前記特定演出を実行する場合に、前記第2態様の前記特定演出を実行せず、
    前記所定段階未満の前記予告態様の前記保留表示を対象として前記特定演出を実行する場合に、前記第2態様の前記特定演出を実行可能であり、
    対象となる前記保留表示の表示態様がいずれの表示態様であるかに応じて、異なる割合により前記第2態様の前記特定演出を実行する、
    ことを特徴とする遊技機。
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