以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、略円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報である特別図柄が、変動可能に表示される。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。
なお、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組み合わせを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の画面上では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報である飾り図柄が可変表示される。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の画面上には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が停止表示される。なお、確定飾り図柄は、可変表示中に表示される飾り図柄とは異なるものであってもよい。例えば、スクロール表示される飾り図柄以外の飾り図柄が確定飾り図柄となってもよい。
画像表示装置5の画面上では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、又は第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示する。なお、例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示して可変表示を終了させることである。これに対して、飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」となって、飾り図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮等を生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、可変表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮等も生じさせず、所定時間よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示すること等が含まれてもよい。
画像表示装置5の画面上には、第1保留表示領域5Ha及び第2保留表示領域5Hbが配置されている。第1保留表示領域5Ha及び第2保留表示領域5Hbでは、特図ゲームに対応した可変表示の保留数を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。ここで、特図ゲームに対応した可変表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に、遊技球が進入することによる始動入賞に基づいて発生する。即ち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていること等により、可変表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。この実施の形態では、保留記憶表示を、保留されている可変表示と同じ個数の図柄を表示することによって行う。1つの保留表示図柄は、保留されている1つの可変表示に対応している。第1特図を用いた特図ゲームに対応した、保留されている可変表示は、第1保留表示領域5Haに表示される保留表示図柄によって表される。第2特図を用いた特図ゲームに対応した、保留されている可変表示は、第2保留表示領域5Hbに表示される保留表示図柄によって表される。
例えば、第1始動入賞口に遊技球が進入する第1始動入賞の発生により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの始動条件が成立したときに、当該第1始動条件の成立に基づく第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立しなければ、第1特図保留記憶数が1加算され、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。また、第2始動入賞口を遊技球が進入する第2始動入賞の発生により、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの始動条件が成立したときに、当該第2始動条件の成立に基づく第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立しなければ、第2特図保留記憶数が1加算され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。これに対して、第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第1特図保留記憶数が1減算され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第2特図保留記憶数が1減算される。
第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部を指すこともあるものとする。
第1保留表示領域5Ha及び第2保留表示領域5Hbと共に、あるいは第1保留表示領域5Ha及び第2保留表示領域5Hbに代えて、特図保留記憶数を表示する表示器を設けるようにしてもよい。図1に示す例では、第1保留表示領域5Ha及び第2保留表示領域5Hbと共に、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bはそれぞれ、例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のそれぞれにおける上限値に対応した個数のLEDを含んで構成されている。ここでは、LEDの点灯個数によって、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを表示している。
画像表示装置5の画面上には、第1保留表示領域5Ha及び第2保留表示領域5Hbに近接してアクティブ表示エリア5Iが配置されている。アクティブ表示エリア5Iは、実行中の可変表示に対応する表示が行われる。アクティブ表示エリア5Iにおける表示は、アクティブ表示と称する。アクティブ表示エリア5Iでは、例えば第1開始条件の成立により第1特図を用いた特図ゲームが開始されることに対応して、第1保留表示領域5Haにて消去された第1保留表示に応じたアクティブ表示が行われる。また、アクティブ表示エリア5Iでは、例えば第2開始条件の成立により第2特図を用いた特図ゲームが開始されることに対応して、第2保留表示領域5Hbにて消去された第2保留表示に応じたアクティブ表示が行われる。
画像表示装置5の表示領域における所定縁部の近傍には、可動演出部材60が設けられている。可動演出部材60は、図2に示す可動演出部材用モータ61の回転駆動により、画像表示装置5側に下端部を支点として図1の左側に向かって傾動し、上端部が画像表示装置5における表示領域の前面に進出する演出用模型を構成する。即ち、可動演出部材60は、図2に示す可動演出部材用モータ61の回転駆動により、上下方向に延在する非傾動状態と、上記した傾動状態とに、変化可能である。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用のソレノイド81によって垂直位置となる閉鎖状態と傾動位置となる開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態にする。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態にする。なお、普通可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオフ状態であるときに通常開放状態となり、第2始動入賞口に遊技球が進入できる一方、ソレノイド81がオン状態であるときの拡大開放状態よりも遊技球が進入し難いように構成してもよい。このように、普通可変入賞球装置6Bは、第2始動入賞口を遊技球が進入可能な開放状態又は拡大開放状態といった第1可変状態と、遊技球が進入不可能な閉鎖状態又は進入困難な通常開放状態といった第2可変状態とに、変化できるように構成されている。第1可変状態は、第2可変状態よりも遊技球が第2始動入賞口に進入し易い状態であればよい。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第2始動条件が成立する。
なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。パチンコ遊技機1は、賞球となる遊技球を直接に払い出すものであってもよいし、賞球となる遊技球の個数に対応した得点を付与するものであってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入し易くなる。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が進入し易く遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が進入できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が大入賞口に進入できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口に進入し難い一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を進入させて賞球を得ることが不可能又は困難になり、遊技者にとって不利な状態となる。
遊技盤2の所定位置には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、例えば、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄を変動可能に表示する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームと称される。普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車、及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一又は複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、更に遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドルが設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量に応じて遊技球の弾発力を調整する。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持する上皿が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球等を、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置等に、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置には、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ31Aの操作桿を操作手で把持した状態において、所定の操作指で押引操作すること等により所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作等による所定の指示操作を検知するトリガセンサが内蔵されていればよい。
スティックコントローラ31Aの下部における下皿の本体内部等には、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニットを含むコントローラセンサユニット35Aが設けられていればよい。例えば、傾倒方向センサユニットは、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側から見て操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサと、この遊技者の側から見て操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサとを組み合わせた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置等に、遊技者が押下操作等により所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下操作等による所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部等には、プッシュボタン31Bに対して成された遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ35Bが設けられていればよい。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15等も搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤等の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板、タッチセンサ基板等といった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12等から成るサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能等を備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED等の点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御等を行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100やスイッチ回路110、ソレノイド回路111等が搭載されている。スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R、及び遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。即ち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部又は一部、遊技効果ランプ9や装飾用LED等における点灯/消灯動作の全部又は一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定し、決定した制御内容の制御を行う機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データ等に基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路等が搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データ等に基づき、遊技効果ランプ9や装飾用LED等における点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路等が搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、始動口スイッチ、カウントスイッチ23といった、各種スイッチからの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、各種スイッチは、例えばセンサと称されるもの等のように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20等の表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作等を制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれてもよい。これらの演出制御コマンドはいずれも、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODEを示し、2バイト目はEXTを表す。MODEデータの先頭ビットは必ず「1」となり、EXTデータの先頭ビットは「0」となるように、予め設定されていればよい。
図3は、遊技制御用マイクロコンピュータ100が送信する演出制御コマンドの一例を示す図である。コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5において可変表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンドである。つまり、後述する使用され得る変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動コマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。したがって、演出制御用マイクロコンピュータ120は、コマンド80XX(H)を受信すると、画像表示装置5において演出図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8A01(H)は、第1始動入賞口へ遊技球が進入したときに、その旨を通知するための演出制御コマンドである。コマンド8A02(H)は、第2始動入賞口へ遊技球が進入したときに、その旨を通知するための演出制御コマンドである。
コマンド8C01(H)〜8C04(H)は、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンドであり、入賞時判定結果として、大当りとするか否か、及び大当り種別を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ120は、コマンド8C01(H)〜8C04(H)の受信に応じて演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C04(H)を表示結果指定コマンドという。コマンド8C01(H)は、ハズレを指定する。コマンド8C02(H)は、15R大当り且つ確変を指定する。コマンド8C03(H)は、15R大当り且つ非確変を指定する。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示を開始することを示す演出制御コマンドである。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示を開始することを示す演出制御コマンドである。第1図柄変動開始指定コマンドと第2図柄変動開始指定コマンドとを特別図柄特定コマンドと総称することがある。
コマンド8F00(H)は、演出図柄の可変表示を終了して表示結果を導出表示することを示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ120は、図柄確定指定コマンドを受信すると、演出図柄の可変表示を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンドである。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンドである。遊技制御用マイクロコンピュータ100は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンドである。
コマンドA001(H)は、15ラウンド大当りの場合のファンファーレの開始を指定する演出制御コマンドである。
大当り遊技状態は、最初にファンファーレが実行され、その後に大入賞口である特別可変入賞球装置7の開放等が行われる大当り遊技状態のメインとなる大当り遊技が実行され、大当り遊技のあとにエンディングが実行される。ファンファーレは、大当り遊技状態が開始されたこと、即ち、大当り遊技がこれから開始されることを報知又は示唆する演出である。エンディングは、大当り遊技状態が終了すること、即ち、大当り遊技が終了したことを報知する演出である。
コマンドA2XX(H)は、XXで示す回数目の特別可変入賞球装置7の開放を指定する演出制御コマンドである。A3XX(H)は、XXで示す回数目の特別可変入賞球装置7の閉鎖を指定する演出制御コマンドである。
コマンドA601(H)は、エンディングの開始を指定する演出制御コマンドである。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態であることを指定する演出制御コマンドである。コマンドB001(H)は、遊技状態が時短状態であることを指定する演出制御コマンドである。コマンドB1XX(H)は、時短状態の残り回数を指定する演出制御コマンドである。コマンドB1XX(H)における「XX」が、時短状態の残り回数を示す。
コマンドC0XX(H)は、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した合計保留記憶数を指定する演出制御コマンドである。コマンドC0XX(H)における「XX」が、合計保留記憶数を示す。コマンドC1XX(H)は、第1特図保留記憶数を指定する演出制御コマンドである。コマンドC1XX(H)における「XX」が、第1特図保留記憶数を示す。コマンドC2XX(H)は、第2特図保留記憶数を指定する演出制御コマンドである。コマンドC2XX(H)における「XX」が、第2特図保留記憶数を示す。
コマンドC6XXHは、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンドであり、入賞時判定結果として、変動パターン種別決定用の乱数値MR3が何れの決定値の範囲となるかの判定結果を示す変動カテゴリコマンドである。つまり、変動パターンコマンドと同様、後述する使用され得る変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応するコマンドがある。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O105とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100を構成する1チップのマイクロコンピュータは、少なくともCPU103の他にRAM102が内蔵されていればよく、ROM101や乱数回路104、I/O105等は外付けされてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、例えば乱数回路104等により、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。遊技用乱数は、乱数回路104等のハードウェアによって更新されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することでソフトウェアによって更新されるものであってもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるRAM102の所定領域に設けられたランダムカウンタや、RAM102とは別個の内部レジスタに設けられたランダムカウンタに、所定の乱数値を示す数値データを格納し、CPU103が定期的又は不定期的に格納値を更新することで、乱数値の更新が行われるようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータ等が格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブル等を構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンド送信テーブルを構成するテーブルデータや、変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータ等が、記憶されている。遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行等を制御するために用いられる各種データが書換可能に一時記憶される。
I/O105は、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号が入力される入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理等を実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御する処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線等が接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124等により、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブル等が格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータ等が記憶されている。演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた演出制御実行データや終了コード等を含んだプロセスデータから構成されている。演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データが記憶される。
演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令等に基づき、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定する。例えば、表示制御部123は、画像表示装置5の表示画面内に表示させる演出画像の切換タイミングを決定すること等により、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示を実行させるための制御を行う。一例として、表示制御部123には、VDP、CGROM、VRAM、LCD駆動回路等が搭載されていればよい。なお、VDPは、GPU、GCL、あるいは、より一般的にDSPと称される画像処理用のマイクロプロセッサであってもよい。CGROMは、例えば書換不能な半導体メモリであってもよいし、フラッシュメモリ等の書換可能な半導体メモリであってもよく、あるいは、磁気メモリ、光学メモリといった、不揮発性記録媒体のいずれかを用いて構成されたものであればよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11等から伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、演出制御基板12の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O125の出力ポートからは、画像表示装置5へと伝送される映像信号や、音声制御基板13へと伝送される指令、ランプ制御基板14へと伝送される指令等が出力される。
上記のような構成によって、演出制御用CPU120は、音声制御基板13を介してスピーカ8L、8Rを制御して音声を出力させたり、ランプ制御基板14を介して遊技効果ランプ9や装飾用LED等における点灯/消灯駆動を行わせたり、表示制御部123を介して画像表示装置5の表示領域に演出画像を表示させたりして、各種の演出を実行する。
パチンコ遊技機1においては、遊技媒体としての遊技球を用いた所定の遊技が行われ、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値が付与可能となる。遊技機において付与される遊技価値は、直接的には、賞球となる遊技球の払い出しや、これに相当する得点の付与である。こうした遊技球や、その個数に対応する得点の記録情報は、例えば数量に応じて特殊景品や一般景品に交換可能な有価価値を有するものであればよい。あるいは、これらの遊技球や得点の記録情報は、特殊景品や一般景品には交換できないものの、遊技機で再度の遊技に使用可能な有価価値を有するものであってもよい。
また、遊技機において付与可能となる遊技価値は、賞球となる遊技球の払い出しや得点の付与に限定されず、例えば大当り遊技状態に制御することや、確変状態等の特別遊技状態に制御すること、大当り遊技状態にて実行可能なラウンドの上限回数が第2ラウンド数よりも多い第1ラウンド数となること、時短状態にて実行可能な可変表示の上限回数が第2回数よりも多い第1回数となること、確変状態における大当り確率が第2確率よりも高い第1確率となること、通常状態に制御されることなく大当り遊技状態に繰り返し制御される回数である連チャン回数が第2連チャン数よりも多い第1連チャン数となることの一部又は全部といった、遊技者にとって有利な遊技状況となることが含まれていてもよい。
遊技球を用いた遊技の一例として、パチンコ遊技機1における筐体前面の右下方に設置された打球操作ハンドルが遊技者によって所定操作されたことに基づいて、所定の打球発射装置が備える発射モータ等により、遊技媒体としての遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技領域を流下した遊技球が、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入すると、図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたこと等により第1始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したこと等により第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始される。
また、遊技球が普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入すると、図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたこと等により第2始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したこと等により第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始される。但し、普通可変入賞球装置6Bが第2可変状態としての通常開放状態や閉鎖状態であるときには、第2始動入賞口に遊技球が進入困難又は進入不可能である。
通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことに基づいて、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立する。その後、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示する。このとき、確定普通図柄として特定の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる開放制御や拡大開放制御が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る閉鎖制御や通常開放制御が行われる。普通図柄の可変表示結果を、予め定められた特定表示結果としての「普図当り」にするか否かは、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始されるときに等、その可変表示結果を導出表示する以前に決定される。
第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始されるときや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始されるときには、特別図柄の可変表示結果を、予め定められた特定表示結果としての「大当り」にするか否かが、その可変表示結果を導出表示する以前に決定される。そして、可変表示結果の決定に基づく所定割合で、変動パターンの決定等が行われ、可変表示結果や変動パターンを指定する演出制御コマンドが、図2に示す主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から演出制御基板12に向けて伝送される。
こうした可変表示結果や変動パターンの決定に基づいて特図ゲームが開始された後、例えば変動パターンに対応して予め定められた可変表示時間が経過したときには、可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される。第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示に対応して、画像表示装置5の画面上に配置された「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、特別図柄とは異なる飾り図柄の可変表示が行われる。第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるときには、画像表示装置5において飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示される。
特別図柄の可変表示結果として予め定められた大当り図柄が導出表示されたときには、可変表示結果が「大当り」となり、遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。即ち、大当り遊技状態に制御されるか否かは、可変表示結果が「大当り」となるか否かに対応しており、その可変表示結果を導出表示する以前に決定される。特別図柄の可変表示結果として、大当り図柄が導出表示されず、ハズレ図柄が導出表示されたときには、可変表示結果が「ハズレ」となる。
一例として、「3」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄とする。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄やハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄やハズレ図柄となるようにしてもよい。
大当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となって特別可変入賞球装置7が遊技者にとって有利な状態となる。そして、所定期間、あるいは所定個数の遊技球が大入賞口に進入して入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を継続して開放状態とするラウンド遊技が実行される。こうしたラウンド遊技の実行期間以外の期間では、大入賞口が閉鎖状態となり、入賞球が発生困難又は発生不可能となる。大入賞口に遊技球が進入したときには、カウントスイッチ23により入賞球が検出され、その検出毎に所定個数の遊技球が賞球として払い出される。大当り遊技状態におけるラウンド遊技は、所定の上限回数に達するまで繰り返し実行される。
特図表示結果が「大当り」となる場合には、大当り種別が「非確変」、「確変」のいずれかとなる場合が含まれている。例えば、特別図柄の可変表示結果として、「3」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「非確変」となり、「7」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「確変」となる。大当り種別が「確変」又は「非確変」となった場合には、大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な状態とする上限時間が所定時間となる通常開放ラウンドが、15ラウンド等の所定回数分実行される。通常開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、通常開放大当り状態ともいう。なお、大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な状態とする上限時間が比較的に短い時間となる短期開放ラウンドが実行される大当り種別を設けてもよい。通常開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、第1特定遊技状態ともいう。短期開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、第2特定遊技状態ともいう。
大当り遊技状態が終了した後には、所定の確変制御条件が成立したことに基づいて、可変表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変状態に制御されることがある。確変状態は、次回の大当り遊技状態が開始されることといった、所定の確変終了条件が成立するまで、継続するように制御される。また、大当り遊技状態が終了した後には、平均的な可変表示時間が通常状態よりも短くなる時短状態に制御されることがある。時短状態は、所定回数の可変表示が実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたことのうち、いずれか一方の時短終了条件が先に成立するまで、継続するように制御される。なお、確変状態は、所定回数の可変表示が実行されることと、次回の大当り遊技状態が開始されたことのうち、いずれか一方の確変終了条件が先に成立するまで、継続するように制御されるようにしてもよい。
一例として、大当り種別が「非確変」である場合に大当り遊技状態が終了した後には、遊技状態が時短状態となる。一方、大当り種別が「確変」である場合に大当り遊技状態が終了した後には、遊技状態が時短状態及び確変状態となる。
なお、通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態や、時短状態や、確変状態等の遊技者にとって有利な状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける可変表示結果が「普図当り」となる確率、及び特図ゲームにおける可変表示結果が「大当り」となる確率が、パチンコ遊技機1の初期設定状態と同一に制御される状態である。
時短状態では、通常状態よりも第2始動入賞口に遊技球が進入し易い有利変化態様で、普通可変入賞球装置6Bを第1可変状態と第2可変状態とに変化させる。例えば、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の可変表示時間を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御により、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で第1可変状態と第2可変状態とに変化させればよい。なお、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。このように、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で第1可変状態と第2可変状態とに変化させる制御は、高開放制御と称される。こうした時短状態に制御されることにより、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの所要時間が短縮され、通常状態よりも遊技者にとって有利な特別遊技状態となる。
なお、高開放制御が行われる時短状態は、「高ベース状態」、「高ベース」等ともいわれ、時短状態でない遊技状態は、「低ベース状態」、「低ベース」等ともいわれる。確変制御が行われる確変状態は、「高確状態」、「高確」等ともいわれ、確変状態でない遊技状態は、「低確状態」、「低確」等ともいわれる。確変状態及び時短状態になっているときの遊技状態は、「高確高ベース状態」、「高確高ベース」等ともいわれる。確変状態とはならずに時短状態になっているときの遊技状態は、「低確高ベース状態」、「低確高ベース」等ともいわれる。時短状態とはならずに確変状態になっているときの遊技状態は、「高確低ベース状態」、「高確低ベース」等ともいわれる。時短状態及び確変状態のいずれかにならない通常状態は、「低確低ベース状態」、「低確低ベース」等ともいわれる。
画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。そして、飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示態様が所定のリーチ態様となることがある。
ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が大当り組み合わせの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については変動が継続している表示態様、あるいは、全部又は一部の飾り図柄が大当り組み合わせの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示態様のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部では予め定められた大当り組み合わせを構成する飾り図柄が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリアでは飾り図柄が変動している表示態様、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部又は一部で飾り図柄が大当り組み合わせの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示態様である。
また、リーチ態様となったことに対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置5の画面上に飾り図柄とは異なるキャラクター画像を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ態様となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクター画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、飾り図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示という。なお、リーチ演出には、画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9等の発光体における点灯動作等を、リーチ態様となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様が異なる複数種類の演出パターンが、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ演出における演出態様に応じて、「大当り」となる可能性が異なる。即ち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。この実施の形態では、一例として、ノーマル、スーパーA、スーパーB、スーパーCといったリーチ演出が予め設定されている。そして、スーパーAやスーパーBやスーパーCといったスーパーリーチのリーチ演出が実行された場合には、ノーマルのリーチ演出が実行された場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高くなる。また、スーパーリーチのリーチ演出のうちでも、スーパーAといった特定のリーチ演出が実行された場合には、スーパーBのリーチ演出が実行された場合に比べて、大当り期待度が高くなる。
大当り期待度は、例えば、(大当り時にその演出が実行される確率)×(大当りになる確率)/{(大当り時にその演出が実行される確率)×(大当りになる確率)+(大当り時以外にその演出が実行される確率)×(大当りにならない確率)}によって算出される。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作、あるいは演出用模型の所定動作等のように、飾り図柄の可変表示動作とは異なる演出動作により、例えば飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があること等といった、パチンコ遊技機1において実行される遊技の有利度を、遊技者に予め告知するための予告演出が実行されることがある。
この実施の形態では、予告演出として、特定演出が実行可能に設定されている。特定演出は、保留表示図柄に演出画像を作用させて、保留表示図柄の色を変化させる先読み予告である。また、この実施の形態では、演出画像が保留表示図柄に作用するが、保留表示図柄の色が変化しないガセとなる特定演出も実行可能に設定されている。保留変化演出は、予告対象の可変表示に対応する保留表示図柄の色を、例えば通常の色から特別の色へ変化させることによって、予告対象の可変表示において可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを予告する演出である。
この実施の形態では、一例として、通常の保留表示図柄の色は、白色である。また、変化後の保留表示図柄の色は、青色、緑色又は赤色である。この実施の形態では、一例として、変化後の保留表示図柄の色のうち、青色は、大当り期待度が低くなるように設定されている。緑色は、青色の大当り期待度よりも大当り期待度が高くなるように設定されている。赤色は、緑色の大当り期待度よりも大当り期待度が高くなるように設定されている。したがって、保留表示図柄の色が緑色へ変化した場合、保留表示図柄の色が青色へ変化した場合と比べて、当該保留表示図柄に対応する可変表示において可変表示結果が「大当り」となる可能性が高いことが報知される。また、保留表示図柄の色が赤色へ変化した場合、保留表示図柄の色が緑色へ変化した場合と比べて、当該保留表示図柄に対応する可変表示において可変表示結果が「大当り」となる可能性が高いことが報知される。
この実施の形態では、特定演出は、一例として、演出図柄と演出図柄の数との組み合わせで構成される。演出図柄には、「流れ星」と「隕石」とがある。また、演出図柄の数には、「2つ」と「1つ」とがある。したがって、特定演出の構成としては4つの組み合わせがある。例えば、「流れ星」と「2つ」との組み合わせから成る特定演出は、図36に示すように保留表示図柄に向かって2つの流れ星の演出画像を表示する演出となっている。「流れ星」と「1つ」との組み合わせから成る特定演出は、図37に示すように保留表示図柄に向かって1つの流れ星の演出画像を表示する演出となっている。「隕石」と「2つ」との組み合わせから成る特定演出は、図38に示すように保留表示図柄に向かって2つの隕石の演出画像を表示する演出となっている。「隕石」と「1つ」との組み合わせから成る特定演出は、図39に示すように保留表示図柄に向かって1つの隕石の演出画像を表示する演出となっている。
このように、演出画像の数が「2つ」である場合には、「保留表示図柄に向かって2つの演出画像を表示する」という演出態様で演出画像が保留表示図柄に作用し、演出画像の数が「1つ」である場合には、「保留表示図柄に向かって1つの演出画像を表示する」という演出態様で演出画像が保留表示図柄に作用する。こうした特定演出を実行する場合における演出動作の内容に対応して、複数の予告パターンが予め用意されている。特定演出となる演出動作は、それが実行されるか否かによっては特別図柄の可変表示時間に変化が生じないものであればよい。
なお、特定演出は、演出としての演出画像と、演出態様としての演出画像の数と、の組み合わせで構成されるものに限定されない。例えば、特定演出は、キャラクターと動作との組み合わせや、アイテムと動作との組み合わせ等で構成されてもよい。あるいは、キャラクターの動作の種類は1種類しかないが、演出態様としてキャラクターが「赤いオーラ」をまとった態様と、キャラクターが「青いオーラ」をまとった態様と、が設定されていてもよい。演出態様としてキャラクターの表示サイズが「大きい」と「小さい」とが設定されていてもよいし、キャラクターの透過度が「低い」と「高い」とが設定されていてもよい。また、特定演出は、キャラクター等を表示するものに限定されない。例えば、画像表示装置5の左側から画像表示装置5の前面へ進出する役物と、画像表示装置5の右側から画像表示装置5の前面へ進出する役物と、を備え、特定演出は、役物と動作との組み合わせで構成されてもよい。また、特定演出は、遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった発光体の点灯動作を含んで構成されてもよい。このような特定演出は、同じ種類の演出や同じ種類の演出態様で実行可能であれば、どのような組み合わせで構成されてもよい。
特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果である特図表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、予め定められた大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が導出表示される。一例として、大当り種別が「非確変」又は「確変」となる場合には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄が揃って停止表示されることにより、大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が導出表示されればよい。
大当り種別が「非確変」となる場合には、非確変大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が導出されてもよい。非確変大当り組み合わせとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであり、大当り組み合わせとなる確定飾り図柄の一類型であればよい。このように非確変大当り組み合わせを構成する図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄は、非確変図柄と称される。
大当り種別が「確変」となる場合には、非確変大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が導出されることもあれば、確変大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が導出されることがあってもよい。確変大当り組み合わせとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであり、大当り組み合わせとなる確定飾り図柄の一類型であればよい。このように確変大当り組み合わせを構成する図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄は、確変図柄と称される。
特図表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様とならずに、所定の非リーチ組み合わせを構成する飾り図柄が停止表示されることにより、非特定表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されることがある。また、特図表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に、所定のリーチ組み合わせを構成する飾り図柄が停止表示されることにより、非特定表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されることもある。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作を説明する。
主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM102がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTCのレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間毎にCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
このような遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、割込み禁止状態に設定して、所定の遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。遊技制御用タイマ割込処理には、例えばスイッチ処理やメイン側エラー処理、情報出力処理、遊技用乱数更新処理、特別図柄プロセス処理、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理といった、パチンコ遊技機1における遊技の進行等を制御するための処理が含まれている。なお、遊技制御用タイマ割込み処理の終了時には、割込み許可状態に設定される。これによって、遊技制御用タイマ割込み処理は、タイマ割込みが発生する毎、つまり、割込み要求信号の供給間隔である所定時間毎に実行されることになる。
スイッチ処理は、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する処理である。メイン側エラー処理は、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする処理である。情報出力処理は、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報等のデータを出力する処理である。遊技用乱数更新処理は、主基板11の側で用いられる複数種類の遊技用乱数のうち、少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための処理である。
一例として、主基板11の側で用いられる遊技用乱数には、特図表示結果決定用の乱数値MR1と、大当り種別決定用の乱数値MR2と、変動パターン決定用の乱数値MR3とが含まれていればよい(図6参照)。特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄等の可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定に用いられる乱数値であり、「1」〜「65535」のいずれかの値を取り得る。大当り種別決定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合に、大当り種別を「非確変」、「確変」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「100」のいずれかの値を取り得る。変動パターン決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数パターンのいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「251」のいずれかの値を取り得る。
遊技制御用タイマ割込処理に含まれる特別図柄プロセス処理では、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、特別図柄表示装置4A、4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定等を、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。特別図柄プロセス処理の詳細は後述するが、タイマ割込みの発生毎に特別図柄プロセス処理が実行されることによって、可変表示結果や変動パターンの決定、当該決定に基づく特図ゲームの実行、大当り遊技状態等が実現される。
普通図柄プロセス処理では、例えば、通過ゲート41を遊技球が通過した場合に保留数が上限数に達していなければ普図ゲームの保留記憶を行ったり、保留記憶を用いて普図ゲームの可変表示結果を決定したり、普図ゲームの変動パターンを決定したり、変動パターンに従って普通図柄表示器20における表示動作を制御して普通図柄の可変表示を実行して普図ゲームの可変表示結果を導出表示したり、可変表示結果が普図当りの場合に普通可変入賞球装置6Bを開放状態にする処理を行ったりする。タイマ割込みの発生毎に普通図柄プロセス処理が実行されることによって、普図ゲームの実行や、普図当りのときの普通可変入賞球装置6Bの所定期間の開放状態等が実現される。
コマンド制御処理は、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる処理である。一例として、特別図柄プロセス処理や普通図柄プロセス処理等では、制御コマンドの送信設定が、送信する演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのROM101における記憶アドレスを指定すること等によって行われ、コマンド制御処理では、RAM102に設けられた送信コマンドバッファの値等によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすること等により、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図4は、特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。図5は、ステップS101にて実行される始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。
始動入賞判定処理を開始すると、CPU103は、まず、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(ステップS201)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンであれば(ステップS201;Yes)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値となっているか否かを判定する(ステップS202)。このとき、CPU103は、RAM102の所定領域に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS202;No)、RAM102の所定領域に設けられた始動口バッファの格納値である始動口バッファ値を、「1」に設定する(ステップS203)。
ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(ステップS201;No)、ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップS202;Yes)、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(ステップS204)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオンであれば(ステップS204;Yes)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値となっているか否かを判定する(ステップS205)。このとき、CPU103は、RAM102の所定領域に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS205にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS205;No)、始動口バッファ値を「2」に設定する(ステップS206)。第2始動口スイッチ22Bがオンでなかったり(ステップS204;No)、第2特図保留記憶数が上限値であったりした場合には(ステップS205;Yes)、始動入賞判定処理を終了する。
ステップS203、S206の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファ値に応じた保留記憶数カウント値を1加算するように更新する(ステップS207)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口に遊技球が進入して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口に遊技球が進入して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。このときには、RAM102の所定領域に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新する(ステップS208)。
ステップS208の処理を実行した後に、CPU103は、始動入賞の発生時に対応した所定の遊技用乱数を抽出する(ステップS209)。一例として、ステップS209の処理では、乱数回路104やRAM102の所定領域に設けられたランダムカウンタ等によって更新される数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データが抽出される。こうして抽出された各乱数値を示す数値データが保留データとして、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭にセットされることで記憶される(ステップS210)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、保留データが図7(A)に示すような第1特図保留記憶部にセットされる。一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、保留データが図7(B)に示すような第2特図保留記憶部にセットされる。
図7(A)に示す第1特図保留記憶部は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が進入して第1始動入賞が発生したものの、未だ開始されていない特図ゲームの保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部は、第1始動入賞口への入賞順に保留番号と関連付けて、その遊技球の進入による第1始動条件の成立に基づいてCPU103が乱数回路104等から抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データ等を保留データとして、その記憶数が所定の上限値に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部に記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果に基づき大当り遊技状態に制御すると決定されるか否かや、飾り図柄の可変表示態様が特定態様となるか否か等を判定可能にする保留記憶情報となる。
なお、第1特図保留記憶部の保留番号と保留表示図柄の表示位置とは、互いに対応している。このため、第1特図保留記憶部に保留データが記憶されると、この保留データに関連付けられた保留番号に対応する表示位置に保留表示図柄が表示される。例えば、保留番号「1」に関連付けて保留データが新たに格納された場合には、第1保留表示領域5Haの一番右側の第1の表示位置に保留表示図柄を表示する。例えば、保留番号「2」に関連付けて保留データが新たに格納された場合には、第1保留表示領域5Haの第1の表示位置の左側に位置する第2の表示位置に保留表示図柄を表示する。
図7(B)に示す第2特図保留記憶部は、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が進入して第2始動入賞が発生したものの、未だ開始されていない特図ゲームの保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部は、第2始動入賞口への入賞順に保留番号と関連付けて、その遊技球の進入による第2始動条件の成立に基づいてCPU103が乱数回路104等から抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データ等を保留データとして、その数が所定の上限値に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部に記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果に基づき大当り遊技状態に制御すると決定されるか否かや、飾り図柄の可変表示態様が特定態様となるか否か等を判定可能にする保留記憶情報となる。
なお、第2特図保留記憶部の保留番号と保留表示図柄の表示位置とは、互いに対応している。このため、第2特図保留記憶部に保留データが記憶されると、この保留データに関連付けられた保留番号に対応する表示位置に保留表示図柄が表示される。例えば、保留番号「1」に関連付けて保留データが新たに格納された場合には、第2保留表示領域5Hbの一番左側の第1の表示位置に保留表示図柄を表示する。例えば、保留番号「2」に関連付けて保留データが新たに格納された場合には、第2保留表示領域5Hbの第1の表示位置の右側に位置する第2の表示位置に保留表示図柄を表示する。
ステップS210の処理に続いて、CPU103は、始動入賞時判定処理を行う(ステップS211)。始動入賞時判定処理は、始動入賞時の判定を行う処理であり、ステップS209で抽出した乱数値に基づいて、当該乱数値の実行対象の可変表示の可変表示結果が「大当り」になるか否か等を判定する処理である。始動入賞時判定処理は、後で詳述する。その後、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS212)。このとき、始動口バッファ値が「2」であれば(ステップS212;「2」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS213)、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、始動口バッファ値が「1」であるときには(ステップS212;「1」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS214)、ステップS204の処理に進む。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図8は、始動入賞時判定処理として、図5のステップS211にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この実施の形態において、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるときには、後述する特別図柄通常処理において、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定が行われる。また、後述する変動パターン設定処理において、飾り図柄の可変表示態様に対応した変動パターンの決定等が行われる。他方、これらの決定とは別に、遊技球が始動入賞口にて検出されたタイミングで、CPU103がステップS211の始動入賞時判定処理を実行することにより、乱数値MR1が特図表示結果として大当り図柄を導出すると決定される乱数値MR1の範囲内であるか否かの判定等を行う。これにより、始動入賞口に進入した遊技球の検出に基づく特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるより前に、特図表示結果が「大当り」となることや、特図表示結果が「ハズレ」となることを予測し、この予測結果に基づいて、演出制御基板12の側で演出制御用CPU120等により、保留変化演出を実行するか否かや、保留変化演出を実行する場合における変化後の保留表示の表示態様を決定することができる。
図8に示す始動入賞時判定処理において、CPU103は、まず、例えばRAM102の所定領域に設けられた時短フラグや確変フラグの状態を確認すること等により、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を特定する(ステップS401)。より具体的には、確変フラグがオンで時短フラグがオフであるときには遊技状態が確変状態であること、確変フラグがオフで時短フラグがオンであるときには遊技状態が時短状態であること、確変フラグと時短フラグが共にオフであるときには遊技状態が通常状態であること、確変フラグと時短フラグが共にオンであるときには遊技状態が時短状態及び確変状態であることを、それぞれ特定すればよい。
ステップS401の処理に続いて、例えば、予めROM101の所定領域に記憶する等して用意された後述の特図表示結果決定テーブルを構成するテーブルデータから、現在の遊技状態に対応して特図表示結果の決定に用いられるデータを選択する(ステップS402)。この特図表示結果決定用テーブルデータにおいて、特図表示結果が「大当り」に割り当てられた決定値の範囲が、大当り決定範囲として設定されればよい。例えば、現在の遊技状態が確変状態であれば、「8001」〜「9900」が大当り決定範囲として設定され、現在の遊技状態が非確変状態であれば、「8001」〜「8190」が大当り決定範囲として設定される。
その後、図5に示すステップS209の処理により抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データと、ステップS402の処理により設定された大当り決定範囲とを比較する。これにより、乱数値MR1が大当り判定範囲内であるか否かを判定する(ステップS403)。一例として、CPU103は、大当り判定範囲に含まれる個々の決定値と、図5に示すステップS209の処理により抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1とを、逐一比較することにより、乱数値MR1と合致する決定値の有無を判定してもよい。あるいは、大当り判定範囲に含まれる決定値の最小値と最大値とを示す数値を設定して、CPU103が乱数値MR1と大当り判定範囲の最小値や最大値とを比較することにより、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であるか否かを判定してもよい。
ステップS403にて大当り判定範囲内ではないと判定された場合には(ステップS403;No)、CPU103は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に応じた表示結果指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための送信設定を行う(ステップS405)。
ステップS403にて大当り判定範囲内であると判定された場合には(ステップS403;Yes)、CPU103は、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づいて、大当り種別を判定する(ステップS409)。このとき、CPU103は、予めROM101の所定領域に記憶する等して用意された大当り種別決定テーブルを参照する。大当り種別決定テーブルでは、例えば、図10(B)に示すように、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値が、大当り種別を「非確変」と「確変」とのいずれとするかの決定結果に割り当てられていればよい。CPU103は、乱数値MR2に合致する決定値に割り当てられている大当り種別を今回の判定結果とする。こうしたステップS409の処理による判定結果に応じた表示結果指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための送信設定が行われる(ステップS410)。
ステップS405、S410の処理のいずれかを実行した後には、CPU103は、変動カテゴリコマンドを、演出制御基板12に対して送信するための送信設定を行う(ステップS413)。
ステップS413の後、CPU103は、始動入賞口指定コマンドの送信設定を行う(ステップS414)。ここでの第1始動入賞口指定コマンドは、第1始動入賞の発生により第1始動条件が成立したときに、第1特図保留記憶数の増加を通知する演出制御情報として、演出制御基板12の側へと送信される。また、第2始動入賞口指定コマンドは、第2始動入賞の発生により第2始動条件が成立したときに、第2特図保留記憶数の増加を通知する演出制御情報として、演出制御基板12の側へと送信される。ステップS414の後、入賞時判定処理は終了する。
図4に示すステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102の所定領域に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S117の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部といった、RAM102の所定領域に記憶されている保留データの有無等に基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」とするか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定する。このとき、可変表示結果が「大当り」に決定された場合には、大当り種別を「非確変」、「確変」といった複数種別のいずれかに決定する。大当り種別の決定結果を示すデータがRAM102の所定領域に設けられた大当り種別バッファに格納されることにより、大当り種別が記憶される。更に、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄が設定される。特別図柄通常処理では、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
図9は、特別図柄通常処理として、図4のステップS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図9に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。CPU103は、第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS231;No)、例えば第2特図保留記憶部の先頭領域といった、RAM102の所定領域に記憶されている保留データとして、所定の乱数値を示す数値データを読み出す(ステップS232)。これにより、図5に示すステップS209の処理で第2始動入賞口における始動入賞の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファ等に格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば第2保留記憶数カウント値を1減算して更新すること等により、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新すると共に、第2特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS233)。例えば、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。また、ステップS233の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新してもよい。そして、RAM102の所定領域に設けられた変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を、「2」に更新する(ステップS234)。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップS231;Yes)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS235)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。CPU103は、第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップS235の処理は、ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
なお、第1始動入賞口であるか第2始動入賞口であるかにかかわらず、遊技球が始動入賞口に進入した順番で、特図ゲームが実行される場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれに遊技球が進入したかを示す始動口データを、保留データと共に、あるいは保留データとは別個に、保留番号と対応付けてRAM102の所定領域に記憶させておき、それぞれの保留データに対応する特図ゲームについて、始動条件が成立した順番を特定可能にすればよい。
ステップS235にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS235;NO)、例えば第1特図保留記憶部の先頭領域といった、RAM102の所定領域に記憶されている保留データとして、所定の乱数値を示す数値データを読み出す(ステップS236)。これにより、ステップS209の処理で第1始動入賞口における始動入賞の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファ等に格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS236の処理に続いて、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算して更新すること等により、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新すると共に、第1特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS237)。例えば、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。また、ステップS237の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新してもよい。そして、変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップS238)。
ステップS234、S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を、「大当り」と「ハズレ」とのいずれかに決定する(ステップS239)。一例として、ステップS239の処理では、予めROM101の所定領域に記憶する等して用意された特図表示結果決定テーブルを選択し、特図表示結果を決定するための使用テーブルに設定する。例えば、CPU103は、図10(A)に示す特図表示結果決定テーブルを使用テーブルとしてセットする。特図表示結果決定テーブルでは、例えば、図10(A)に示すように、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値が、特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」とのいずれとするかの決定結果に、遊技状態が確変状態であるか否かに応じて割り当てられていればよい。乱数値MR1と特図表示結果決定テーブルの決定値との比較は、逐一比較、又は最小値や最大値との比較によって行えばよい。
CPU103は、ステップS232又はS236で変動用乱数バッファに一時格納した遊技用乱数に含まれる特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データを変動用乱数バッファから読み出し、遊技状態が確変状態であるか否かと、乱数値MR1を示す数値データと、に基づいて、使用テーブルに設定された特図表示結果決定テーブルを参照することにより、遊技状態が確変状態であるか否かに応じて乱数値MR1に該当する決定値に割り当てられた「大当り」と「ハズレ」とのいずれかの決定結果を特図表示結果として決定すればよい。CPU103は、確変フラグがオン状態である場合に、確変状態であると判定すればよい。例えば、乱数値MR1が「9000」であるとき、CPU103は、確変フラグがオン状態である場合には、特図表示結果を「大当り」にすると決定し、確変フラグがオフ状態である場合には、特図表示結果を「ハズレ」にすると決定する。
図10(A)に示すように、確変状態のときには、非確変状態のときよりも高い割合で、特図表示結果が「大当り」に決定される。したがって、例えば図4に示すステップS117の大当り終了処理により、大当り種別が「確変」であった場合に対応して確変フラグがオン状態にセットされたこと等に基づいて、現在が確変状態であるときには、非確変状態のときよりも、特図表示結果が「大当り」になり易く、大当り遊技状態になり易い。
その後、CPU103は、ステップS239の処理により決定された特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS240)。特図表示結果が「大当り」に決定された場合には(ステップS240;Yes)、RAM102の所定領域に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS241)。
また、大当り種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS242)。一例として、ステップS242の処理では、予めROM101の所定領域に記憶する等して用意されたに示す大当り種別決定テーブルを選択し、大当り種別を決定するための使用テーブルに設定する。CPU103は、例えば、図10(B)に示す大当り種別決定テーブルを使用テーブルとしてセットする。大当り種別決定テーブルでは、例えば、図10(B)に示すように、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値が、大当り種別を「確変」と「非確変」とのいずれとするかの決定結果に割り当てられていればよい。
CPU103は、ステップS232又はS236で変動用乱数バッファに一時格納した遊技用乱数に含まれる大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データを変動用乱数バッファから読み出し、変動用乱数バッファから読み出した大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データに基づいて、使用テーブルに設定された大当り種別の決定テーブルを参照することにより、乱数値MR2に合致する決定値に割り当てられた大当り種別のいずれかを選択すればよい。
ステップS242の処理を実行した後には、大当り種別を記憶させる(ステップS243)。CPU103は、RAM102の所定領域に設けられた大当り種別バッファに、大当り種別の決定結果を示す大当り種別バッファ設定値を格納することにより、大当り種別を記憶させればよい。
ステップS240にて特図表示結果が「大当り」ではない場合や(ステップS240;No)、ステップS243の処理を実行した後には、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を決定する(ステップS246)。一例として、ステップS240にて特図表示結果が「大当り」ではないと判定された場合には、ハズレ図柄として予め定められた特別図柄を確定特別図柄に決定する。一方、ステップS240にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS242における大当り種別の決定結果に応じて、複数種類の大当り図柄として予め定められた特別図柄のいずれかを確定特別図柄に決定すればよい。
ステップS246の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“1”に更新してから(ステップS247)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS247にて特図プロセスフラグの値が“1”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、図4に示すステップS111の変動パターン設定処理が実行される。
ステップS235にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップS235;Yes)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS248)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示すること等によるデモンストレーション表示を指定する演出制御コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。演出制御基板12では、客待ちデモ指定コマンドが送信されると、デモ画面表示を行う。
図4のステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、可変表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果等に基づいて、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理等が含まれている。特別図柄や飾り図柄の可変表示時間は、変動パターンに対応して予め設定されている。したがって、変動パターン設定処理にて変動パターンを決定することにより、特別図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定特別図柄を導出するまでの可変表示時間が決定される。更に、変動パターン設定処理は、特別図柄表示装置4において特別図柄の変動を開始させるための設定を行う処理を含んでもよい。変動パターン設定処理が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
図11は、変動パターン設定処理として、図4のステップS111にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図11に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。そして、大当りフラグがオンである場合には(ステップS261;Yes)、特図表示結果が「大当り」となる大当り時に対応した変動パターンを決定する(ステップS262)。ステップS261にて大当りフラグがオフである場合には、CPU103は、特図表示結果が「ハズレ」となるハズレ時に対応した変動パターンを決定する(ステップS265)。
図12は、この実施の形態における変動パターンを示している。この実施の形態では、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様にはならない「非リーチ」である場合とリーチ態様になる「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」となる場合等に対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。
図11に示すステップS262の処理では、例えば図13に示す大当り変動パターン決定テーブルを用いて、大当り時の変動パターンが決定される。一例として、大当り変動パターン決定テーブルでは、大当り種別が「非確変」、「確変」のいずれの場合も共通して、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値が、変動パターンの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、大当り変動パターン決定テーブルを参照することにより、乱数値MR3に該当する決定値に割り当てられた変動パターンを今回使用される変動パターンとして決定すればよい。例えば、乱数値MR3が「140」である場合、CPU103は、変動パターンPA3−3を選択する。
図11に示すステップS265の処理では、遊技状態が時短状態を含まない状態である時短中以外の場合と、遊技状態が時短状態を含んで時短制御が行われる時短中の場合とに対応して、予め用意したハズレ変動パターン決定テーブルを用いて、ハズレ時の変動パターンが決定される。例えば、時短中であるかは、時短フラグがオン状態であるか否か等によって特定されればよく、時短中以外である場合には、図14(A)に示すハズレ変動パターン決定テーブルを用いて、ハズレ時の変動パターンが決定される。一方、時短中には、図14(B)に示すハズレ変動パターン決定テーブルを用いて、ハズレ時の変動パターンが決定される。ハズレ変動パターン決定テーブルでは、合計保留記憶数に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値が、変動パターンの決定結果に割り当てられていればよい。合計保留記憶数は、例えば、合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値から特定すればよい。CPU103は、時短中であるか否かと、合計保留記憶数カウント値と、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データと、に基づいて、通常時と時短中とに応じたハズレ変動パターン決定テーブルのいずれかを参照することにより、合計保留記憶数が、時短中以外であるときには「0」〜「1」、「2」〜「4」、「5」〜「8」のいずれに該当するか、時短中のときには「0」、「1」、「2」〜「8」のいずれに該当するか、に応じて乱数値MR3に該当する決定値に割り当てられた変動パターンを今回使用される変動パターンとして決定すればよい。例えば、時短フラグがオン状態のときで乱数値MR3が「229」である場合、CPU103は、合計保留記憶数カウント値が「0」のときには変動パターンPA2−1を選択し、合計保留記憶数カウント値が「1」のときには変動パターンPB1−1を選択し、合計保留記憶数カウント値が「3」〜「8」のいずれかのときには変動パターンPB1−2を選択する。
図14(A)に示すハズレ変動パターン決定テーブルでは、合計保留記憶数が所定数以上であるときに、所定数未満であるときよりも高い割合で、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」に決定されるように、決定値が割り当てられている。図14(B)に示すハズレ変動パターン決定テーブルでも、合計保留記憶数が所定数以上であるときに、所定数未満であるときよりも高い割合で、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」に決定されるように、決定値が割り当てられている。このように、特図保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときよりも飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様に決定され難いように設定されていればよい。これにより、特図保留記憶数が比較的に多いときには、比較的に少ないときよりも平均的な可変表示時間を短縮して、無効な始動入賞の発生を抑制することや、遊技者による遊技球の発射停止を低減することができる。
図11に示すステップS262、S265の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示時間である特図変動時間を設定する(ステップS266)。特別図柄の可変表示時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の変動を開始してから可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの所要時間である。特図変動時間は、図12に示すように、予め用意された複数の変動パターンに対応して、予め定められている。CPU103は、ステップS262、S265の処理で選択した変動パターンに対応した特図変動時間を設定することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が導出されるタイミングを設定できる。
ステップS266の処理に続いて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのうち、開始条件が成立したいずれかの特図ゲームを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS267)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。なお、CPU103は、第1特図を用いた可変表示を開始するときには、第1保留表示器25Aを制御して、1つ減算された第1特図保留記憶数を特定可能な表示を第1保留表示器25Aに行わせるようにしてもよい。なお、CPU103は、第2特図を用いた可変表示を開始するときには、第2保留表示器25Bを制御して、1つ減算された第2特図保留記憶数を特定可能な表示を第2保留表示器25Bに行わせるようにしてもよい。
ステップS267の処理を実行した後には、特別図柄の変動開始時におけるコマンドの送信設定が行われる(ステップS268)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第1図柄変動開始指定コマンド、変動パターンコマンド、表示結果指定コマンド、第1保留記憶数指定コマンドを順次に送信するための送信設定を行う。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第2図柄変動開始指定コマンド、変動パターンコマンド、表示結果指定コマンド、第2保留記憶数指定コマンドを順次に送信するための送信設定を行う。設定されたコマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、上述のコマンド制御処理が実行されること等により、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS268の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“2”に更新してから(ステップS269)、変動パターン設定処理を終了する。ステップS269にて特図プロセスフラグの値が“2”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、図4に示すステップS112の特別図柄変動処理が実行される。
図4のステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理等が含まれている。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示させるための設定を行う処理が含まれている。そして、RAM102の所定領域に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定等が行われる。大当りフラグがオンである場合には、特図表示結果が「大当り」であることに基づく大当り遊技状態の開始を指定する当り開始指定コマンドの送信設定を行うと共に、特図プロセスフラグの値を“4”に更新する。大当りフラグがオフである場合には、特図プロセスフラグの値を「0」に更新する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったこと等に基づき、大当り遊技状態においてラウンド遊技の実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理等が含まれている。この処理では、例えば大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定することにより、通常開放ラウンドが実行されるようにすればよい。なお、大当り種別に「突確」を設けた場合には、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.1秒」に設定することにより、短期開放ラウンドが実行されるようにすればよい。大当り開放前処理が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数等に基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理等が含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻したときには、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンド遊技の実行回数が所定の上限回数に達したか否かを判定する処理や、上限回数に達していない場合に次回のラウンド遊技が開始されるまで待機する処理等が含まれている。そして、次回のラウンド遊技が開始されるときには、特図プロセスフラグの値が“4”に更新される一方、ラウンド遊技の実行回数が上限回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
ステップS114からS116までが繰り返し実行されることによって、大当り遊技状態が実現される。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9等といった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、確変制御条件の成否に対応して確変状態や時短状態に制御するための各種の設定を行う処理等が含まれている。例えば、大当り種別が「確変」であるか「非確変」であるかに応じて、確変状態や時短状態に制御するための設定が行われる。その後、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。
演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、所定の演出制御メイン処理を実行する。演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTCのレジスタ設定等を行う。その後、RAM122の所定領域に設けられたタイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間が経過する毎にオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば、待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過する毎に発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
タイマ割込みフラグがオンである場合には、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にすると共に、コマンド解析処理を実行する。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御等が行われる。
コマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった発光体における点灯動作等といった各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定等が行われる。演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され、演出制御に用いる各種の乱数値として、RAM122のランダムカウンタによってカウントされる演出用乱数を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているかの判定が再度実行される。
図15は、演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図15に示す演出制御プロセス処理では、まず、先読み処理が実行される(ステップS160)。
図16は、先読み処理の一例を示すフローチャートである。図16に示す先読み処理において、演出制御用CPU120は、主基板11における図8の始動入賞時判定処理で送信される始動入賞口指定コマンドと、表示結果指定コマンドと、変動カテゴリコマンドとが入力されたか否かを判定する(ステップS600)。演出制御用CPU120は、始動入賞口指定コマンドにより始動入賞を認識することができる。また、演出制御用CPU120は、表示結果指定コマンドにより、始動入賞に対応する入賞時判定結果が大当りであるかハズレであるかを認識することができる。また、演出制御用CPU120は、変動カテゴリコマンドにより始動入賞に対応する可変表示の変動パターンを認識することができる。
始動入賞口指定コマンド、表示結果指定コマンド及び変動カテゴリコマンドが入力されていない場合には(ステップS600;No)、先読み処理は終了する。一方、始動入賞口指定コマンド、表示結果指定コマンド及び変動カテゴリコマンドが入力された場合には(ステップS600;Yes)、演出制御用CPU120は、特図保留記憶数を示す保留記憶数カウント値を1増加させる(ステップS601)。保留記憶数カウント値は、例えば、RAM122に設けられる。保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口指定コマンド又は第2始動入賞口指定コマンドが入力される毎に1増加し、第1図柄変動開始指定コマンド又は第2図柄変動開始指定コマンドが入力される毎に1減少する。これにより、保留記憶数カウント値は、現在の特図保留記憶数を示すことになる。
保留記憶カウント値を1増加させた後(ステップS601)、演出制御用CPU120は、始動入賞に対応する保留記憶に関する各種の設定を示す保留設定情報を、今回の始動入賞に対応して1つ追加する保留設定情報追加処理を行う(ステップS602)。
図17は、図16のステップS602にて実行される保留設定情報追加処理の一例を示すフローチャートである。図17に示すように、まず、演出制御用CPU120は、保留変化演出及びアクティブ変化演出の実行の有無を決定する(ステップS700)。
図18は、保留・アクティブ変化演出の実行割合の一例を示す図である。図18では、対応する保留の入賞時判定結果、換言すれば、図16のステップS600において入力されたと判定した表示結果指定コマンドが示す入賞時判定結果が大当りであるかハズレであるかに応じて保留・アクティブ変化演出の実行割合が異なっており、大当りの場合はハズレの場合よりも保留・アクティブ変化演出が実行される割合が高くなっている。図18に示す保留・アクティブ変化演出の実行割合の情報は、例えば、RAM122に記憶されている。演出制御用CPU120は、保留・アクティブ変化演出の実行割合の情報と、ステップS600において入力されたと判定した表示結果指定コマンドが示す入賞時判定結果とに基づいて、保留・アクティブ変化演出の実行の有無を決定する。
再び、図17に戻って説明する。次に、演出制御用CPU120は、ステップS700における決定が、保留・アクティブ変化演出を実行することを決定したか否かを判定する(ステップS701)。
保留・アクティブ変化演出を実行することが決定された場合(ステップS701;YES)、演出制御用CPU120は、これら実行決定の結果に基づいて、保留・アクティブ変化演出パターンを決定する(ステップS706)。
図19は、保留・アクティブ変化演出パターンの一例を示す図である。図19に示す保留・アクティブ変化演出パターンは、それぞれ識別番号が付与されており、始動入賞に対応する保留が最古の保留から数えて何番目であるかを示す保留順位が4番目、3番目、2番目、1番目となるときの保留表示の色及び色の変化の態様と、始動入賞に対応する可変表示が実行中となるときのアクティブ表示の色及び色の変化の態様を示す。本実施形態では、色の変化は、白→青→緑→赤の遷移となっており、更には、途中の色を迂回した色の変化、例えば、白→緑、白→赤等の遷移となることも可能である。保留・アクティブ変化演出パターンの情報は、例えば、RAM122に記憶されている。
ここで、現在の保留記憶数に応じて決定可能な保留・アクティブ変化演出パターンが異なる。具体的には、現在の保留記憶数が1である場合には、アクティブとなるときの色の変化の態様を示す保留・アクティブ変化演出パターンのみが決定可能である。また、現在の保留記憶数が2である場合には、保留1とアクティブとなるときの色及びの変化の態様を示す保留・アクティブ変化演出パターンのみが決定可能である。また、現在の保留記憶数が3である場合には、保留2及び保留1とアクティブとなるときの色及びの変化の態様を示す保留・アクティブ変化演出パターンが選択可能である。また、現在の保留記憶数が4である場合には、保留3、保留2及び保留1とアクティブとなるときの色及びの変化の態様を示す保留・アクティブ変化演出パターンが決定可能である。また、現在の保留記憶数が5以上である場合には、保留4、保留3、保留2及び保留1とアクティブとなるときの色及びの変化の態様を示す保留・アクティブ変化演出パターンが決定可能である。
図20は、図17のステップS706にて実行される保留・アクティブ変化演出パターン決定処理の一例を示すフローチャートである。図20に示すように、まず、演出制御用CPU120は、現在の保留記憶数に応じて決定可能な保留・アクティブ変化演出パターンを抽出する(ステップS800)。上述したように、現在の保留記憶数が1、2、3、4、5以上のそれぞれに応じて決定可能な保留・アクティブ変化演出パターンは異なっている。
次に、演出制御用CPU120は、保留表示やアクティブ表示における最終的な色を決定する(ステップS801)。図21は、最終色の決定割合の一例を示す図である。図21では、最終色は、大当りの期待度が高い順に、赤色、緑色、青色となることに対応して、表示結果指定コマンドが示す入賞時判定結果が大当りの場合には、最終色は、赤色、緑色、青色の順で決定割合が高く、表示結果指定コマンドが示す入賞時判定結果がハズレの場合には、青色、緑色、赤色の順で決定割合が高くなっている。
また、表示結果指定コマンドが示す入賞時判定結果が大当りの場合には、ハズレの場合よりも最終色が赤色となる割合が高い。また、表示結果指定コマンドが示す入賞時判定結果が大当りの場合と、ハズレの場合とでは、最終色が緑色となる割合が同一であり、表示結果指定コマンドが示す入賞時判定結果が大当りの場合には、ハズレの場合よりも最終色が青色となる割合が低い。最終色の決定割合の情報は、例えば、RAM122に記憶されている。演出制御用CPU120は、最終色の決定割合の情報と、表示結果指定コマンドが示す入賞時判定結果とに基づいて、保留表示やアクティブ表示の色の赤色への変化の有無を決定する。
再び、図20に戻って説明する。次に、演出制御用CPU120は、演出制御用CPU120は、ステップS800において抽出した保留・アクティブ変化演出パターンの中から更に、最終色がステップS801において決定した最終色に合致する保留・アクティブ変化演出パターンを抽出する(ステップS803)。例えば、図19に示す保留・アクティブ変化演出パターンの中では、QA0−3、QA1−21、QA1−31等が最終色が赤色となる保留・アクティブ変化演出パターンであり、QA0−2、QA1−11等が最終色が緑色となる保留・アクティブ変化演出パターンであり、QA0−1、QA1−1、QA2−1等が最終色が青色となる保留・アクティブ変化演出パターンである。
再び、図20に戻って説明する。次に、演出制御用CPU120は、保留表示やアクティブ表示における最終色への変化タイミングを決定する(ステップS803)。
ここで、現在の保留記憶数が1の場合には、演出制御用CPU120は、最終色への変化タイミングをアクティブ表示中に決定する。一方、現在の保留記憶数が2以上の場合には、最終色への変化タイミングを保留表示中とアクティブ表示中との何れか一方に決定する。図22は、保留記憶数が2以上である場合の最終色への変化タイミングの決定割合の一例を示す図である。図22では、大当りの期待度が高いほど、アクティブ表示中に最終色へ変化しやすくなっている。具体的には、大当りの期待度が1番目である赤色が最終色となる場合には、アクティブ表示中の方が保留表示中よりも赤色に変化する割合が高い。また、大当りの期待度が2番目である緑色が最終色となる場合には、アクティブ表示中と保留表示中とで緑色に変化する割合は同一である。また、大当りの期待度が3番目である青色が最終色となる場合には、保留表示中の方がアクティブ表示中よりも青色に変化する割合が高い。保留記憶数が2以上である場合の最終色への変化タイミングの決定割合の情報は、例えばRAM122に記憶されている。現在の保留記憶数が2以上である場合、演出制御用CPU120は、ステップS801で決定した最終色と、最終色への変化タイミングの決定割合の情報とに基づいて、最終色への変化タイミングを保留表示中とアクティブ表示中との何れか一方に決定する。
再び、図20に戻って説明する。次に、演出制御用CPU120は、ステップS803においてアクティブ表示中に最終色へ変化することを決定したか否かを判定する(ステップS804)。
アクティブ表示中に最終色へ変化することを決定した場合(ステップS804;YES)、演出制御用CPU120は、ステップS802において抽出した保留・アクティブ変化演出パターンの中から更に、アクティブ表示中に最終色へ変化する保留・アクティブ変化演出パターンを抽出する(ステップS805)。例えば、図19に示す保留・アクティブ変化演出パターンの中では、QA0−1〜QA0−3、QA1−11、QA1−21等がアクティブ表示中に最終色へ変化する保留・アクティブ変化演出パターンである。
次に、演出制御用CPU120は、始動入賞に対応する可変表示においてスーパーリーチが実行されるか否かを判定する(ステップS806)。具体的には、演出制御用CPU120は、図16のステップS600において入力が確認された変動カテゴリコマンドがスーパーリーチの実行を示すものである場合には、始動入賞に対応する可変表示においてスーパーリーチが実行されると判定し、変動カテゴリコマンドがスーパーリーチの実行を示すものでない場合には、始動入賞に対応する可変表示においてスーパーリーチが実行されないと判定する。
始動入賞に対応する可変表示においてスーパーリーチが実行される場合(ステップS806;YES)、演出制御用CPU120は、アクティブ表示中におけるアクティブ変化演出の実行タイミングを決定する(ステップS807)。
図23は、アクティブ変化演出の実行タイミングの決定割合の一例を示す図である。図23では、アクティブ変化演出の実行タイミングとして、スーパーリーチの実行前のタイミングと、スーパーリーチの実行中のタイミングとが用意されている。また、表示結果指定コマンドが示す入賞時判定結果が大当りの場合には、ハズレの場合よりも、スーパーリーチの実行中のタイミングでアクティブ変化演出が実行される割合が高く、表示結果指定コマンドが示す入賞時判定結果がハズレの場合には、大当りの場合よりも、スーパーリーチの実行前のタイミングでアクティブ変化演出が実行される割合が高い。アクティブ変化演出の実行タイミングの決定割合の情報は、例えば、RAM122に記憶されている。演出制御用CPU120は、アクティブ変化演出の実行タイミングの決定割合の情報と、表示結果指定コマンドが示す入賞時判定結果とに基づいて、アクティブ変化演出の実行タイミングを決定する。
一方、アクティブ表示中に最終色へ変化することを決定していない場合(ステップS804;NO)、換言すれば、保留表示中に最終色へ変化することを決定した場合、演出制御用CPU120は、ステップS802において抽出した保留・アクティブ変化演出パターンの中から更に、保留表示中に最終色へ変化する保留・アクティブ変化演出パターンを抽出する(ステップS808)。例えば、図19に示す保留・アクティブ変化演出パターンの中では、QA1−1、QA1−31、QA2−1等が保留表示中に最終色へ変化する保留・アクティブ変化演出パターンである。
ステップS807において、アクティブ変化演出の実行タイミングを決定した後、ステップS807において、始動入賞に対応する可変表示においてスーパーリーチが実行されないと判定された後(ステップS806;NO)、ステップS808において、保留表示中に最終色へ変化する保留・アクティブ変化演出パターンを抽出した後、演出制御用CPU120は、残った保留・アクティブ変化演出パターンの中から1つの保留・アクティブ変化演出パターンを決定する(ステップS809)。例えば、演出制御用CPU120は、ランダムに1つの保留・アクティブ変化演出パターンを決定する。
再び、図17に戻って説明する。ステップS706における保留・アクティブ変化演出パターンの決定後、又は、ステップS701において保留・アクティブ変化演出を実行しないと判定された場合(ステップS701;NO)、演出制御用CPU120は、保留設定情報を生成し、RAM122に記憶させて(ステップS707)、保留設定情報追加処理を終了する。
図24は、保留設定情報の一例を示す図である。図24に示す保留設定情報は、保留記憶(保留記憶数カウント値)が4の場合の例である。保留設定情報は、保留が最古の保留から数えて何番目であるか(保留設定情報が何番目であるか)を示す保留順位と、保留に対応する始動入賞について保留・アクティブ変化演出を実行することが決定された場合の保留・アクティブ変化演出パターンと、保留に対応する可変表示において、変動カテゴリコマンドにより特定されるスーパーリーチの実行有無を示すスーパーリーチ有無情報と、保留に対応する可変表示においてスーパーリーチが実行され、且つ、アクティブ変化演出が実行される場合においてアクティブ変化演出がスーパーリーチの実行中及び実行前の何れのタイミングで実行されるかを示すアクティブ変化演出タイミング情報とを含む。
例えば、保留1及び保留3の保留設定情報は、保留・アクティブ変化演出パターンが実行される場合の情報であり、保留2及び保留4の保留設定情報は、保留・アクティブ変化演出パターンが実行されない場合の情報である。また、保留1の保留設定情報は、対応する可変表示においてスーパーリーチが実行され、且つ、アクティブ変化演出が実行される場合においてアクティブ変化演出がスーパーリーチの実行前のタイミングで実行される場合の情報である。
新たに生成された保留設定情報は、既に記憶されている最大の保留順位に対応する保留設定情報の次の保留順位の保留設定情報として記憶される。また、保留設定情報は、対応する保留の可変表示が開始される際に消去され、残りの保留設定情報の保留順位が繰り上がる。
再び、図16に戻って説明する。ステップS602における保留設定情報の追加処理の後、演出制御用CPU120は、保留表示又はアクティブ表示を追加する処理を行う(ステップS603)。ここで、図16のステップS702において保留記憶数が1であると判定され、且つ、特図ゲーム開始の条件が成立している場合には、演出制御用CPU120は、アクティブ表示エリア5Iにアクティブ表示を追加する制御を行い、それ以外の場合には、演出制御用CPU120は、第1保留表示領域5Ha又は第2保留表示領域5Hbに保留順位に応じた保留表示を追加する制御を行う。特図ゲーム開始の条件とは、上述したように、第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件と第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件とがある。例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了して画像表示装置5において可変表示が実行されておらず、デモ画像等が表示されている場合、第1開始条件や第2開始条件は成立した状態となる。
例えば、演出制御用CPU120は、画像表示装置5が表示すべき保留表示やアクティブ表示の内容を決定し、その決定に応じて表示制御部123に対して表示制御指令を出力する。演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令に基づき、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定し、画像データを生成し、アクティブ表示エリア5Iにアクティブ表示を表示させ、第1保留表示領域5Ha又は第2保留表示領域5Hbに保留表示を表示させる。
図15に示すステップS160の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、ステップS170〜S175の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から伝送される第1図柄変動開始指定コマンドあるいは第2図柄変動開始指定コマンド等を受信したか否かに基づき、画像表示装置5の画面上における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理等を含んでいる。第1図柄変動開始指定コマンド又は第2図柄変動開始指定コマンドのいずれかを受信したときには、演出プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、画像表示装置5の画面上における飾り図柄の可変表示や、その他の各種演出動作を行うために、特別図柄の変動パターンや表示結果の種類等に応じた確定飾り図柄や各種の演出制御パターンを決定する処理等を含んでいる。可変表示開始設定処理が実行されたときには、演出プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理には、RAM122の所定領域に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、ステップS171で決定された演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行うための処理が含まれている。また、可変表示中演出処理には、主基板11から伝送される図柄確定指定コマンドを受信したこと等に対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示させる処理が含まれている。なお、所定の演出制御パターンから終了コードが読み出されたことに対応して、確定飾り図柄を完全停止表示させるようにしてもよい。この場合には、変動パターンコマンドにより指定された変動パターンに対応する可変表示時間が経過したときに、主基板11からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板12の側で自律的に確定飾り図柄を導出表示して可変表示結果を確定させることができる。こうした演出制御等を行った後に、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。特図当り待ち処理は、表示結果指定コマンドにより通知された可変表示結果や、主基板11から伝送された大当り開始指定コマンドを受信したか否かの判定結果等に基づいて、大当り遊技状態が開始されるか否かを判定する処理を含んでいる。そして、可変表示結果が「大当り」に対応して大当り遊技状態が開始される場合には、演出プロセスフラグの値が“4”に更新される一方で、可変表示結果が「ハズレ」に対応して大当り遊技状態が開始されない場合には、演出プロセスフラグがクリアされて、その値が“0”に初期化される。
ステップS174の大入賞口通常開放時処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この大入賞口通常開放時処理において、演出制御用CPU120は、例えば「確変」又は「非確変」の大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、音声制御基板13に対する指令の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、「確変」又は「非確変」の大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大入賞口通常開放時処理は、例えば主基板11からの大当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“5”に更新する。
ステップS175のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了等に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させることや、音声制御基板13に対する指令の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化する。
図25は、可変表示開始設定処理として、図15のステップS171にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図25に示す可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば主基板11から伝送された表示結果指定コマンド等に基づいて、特図表示結果が「ハズレ」となるか否かを判定する(ステップS521)。特図表示結果が「ハズレ」となる旨の判定が成されたときには(ステップS521;Yes)、例えば主基板11から伝送された変動パターンコマンドにより指定された変動パターンが、飾り図柄の可変表示態様をリーチ態様としない「非リーチ」の場合に対応した非リーチ変動パターンであるか否かを判定する(ステップS522)。
ステップS522にて非リーチ変動パターンであると判定された場合には(ステップS522;Yes)、非リーチ組み合わせを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組み合わせを決定する(ステップS523)。一例として、ステップS523の処理では、まず、乱数回路124、又はRAM122の所定領域に設けられた演出用ランダムカウンタ等により更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された左確定図柄決定テーブルを参照すること等により、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」の飾り図柄表示エリア5Lに停止表示される左確定飾り図柄を決定する。次に、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された右確定図柄決定テーブルを参照すること等により、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「右」の飾り図柄表示エリア5Rに停止表示される右確定飾り図柄を決定する。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定等により、右確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照すること等により、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される中確定飾り図柄を決定する。
なお、演出制御用CPU120は、リーチの態様、大当り、ハズレ等の遊技状態に応じて中確定飾り図柄を保留変化図柄に決定する確率を異ならせてもよい。例えば、演出制御用CPU120は、スーパーリーチで且つハズレの場合に50%の確率で中確定飾り図柄を保留変化図柄に決定し、スーパーリーチで且つ大当りの場合に70%の確率で中確定飾り図柄を保留変化図柄に決定するようにしてもよい。また、演出制御用CPU120は、どの可変表示のときに、中確定飾り図柄を保留変化図柄とするかを決定してもよい。例えば、保留記憶数毎に、どの可変表示のときに、中確定飾り図柄を保留変化図柄とするかを決定するためのテーブルを用意しておく。演出制御用CPU120は、保留記憶数に応じたテーブルを参照して、どの可変表示のときに、中確定飾り図柄を保留変化図柄とするかを決定する。例えば、保留記憶数が4の場合に中確定飾り図柄を保留変化図柄とすることを決定した場合、1つ保留記憶が消化されたときの可変表示、2つ保留記憶が消化されたときの可変表示、3つ保留記憶が消化されたときの可変表示、1つ保留記憶が消化されたときと2つ保留記憶が消化されたときの可変表示等、中確定飾り図柄を保留変化図柄とするタイミングが決定される。
ステップS522にて非リーチ変動パターンではないと判定された場合には(ステップS522;No)、リーチ組み合わせを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組み合わせを決定する(ステップS524)。一例として、ステップS524の処理では、まず、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された左右確定図柄決定テーブルを参照すること等により、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。更に、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照すること等により、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される中確定飾り図柄を決定する。ここで、例えば中確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定飾り図柄が大当り組み合わせとなってしまう場合には、任意の値を中確定飾り図柄の図柄番号に加算又は減算すること等により、確定飾り図柄が大当り組み合わせとはならずにリーチ組み合わせとなるようにすればよい。あるいは、中確定飾り図柄を決定するときには、左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号との差分を決定し、その図柄差に対応する中確定飾り図柄を設定してもよい。
ステップS521にて特図表示結果が「ハズレ」ではないと判定されたときには(ステップS521;No)、大当り組み合わせを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組み合わせを決定する(ステップS527)。一例として、ステップS527の処理では、まず、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。続いて、例えば主基板11から伝送された表示結果指定コマンドによって特定される大当り種別に応じて、ROM121に予め記憶されて用意された大当り確定図柄決定テーブルを参照すること等により、画像表示装置5の表示領域における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。
ステップS523、S524、S527の後、演出制御用CPU120は、保留・アクティブ変化演出設定処理を実行する(ステップS528)。
図26は、保留・アクティブ変化演出設定処理の一例を示すフローチャートである。保留・アクティブ変化演出設定処理において、演出制御用CPU120は、当該可変表示において保留・アクティブ変化演出が実行されるか否かを判定する(ステップS751)。具体的には、演出制御用CPU120は、RAM122に記憶されている保留設定情報を参照する。そして、演出制御用CPU120は、保留1の保留設定情報にアクティブ変化演出を実行することを示す保留・アクティブ変化演出パターンが含まれること、保留2の保留設定情報に保留1において保留変化演出を実行することを示す保留・アクティブ変化演出パターンが含まれること、保留3の保留設定情報に保留2において保留変化演出を実行することを示す保留・アクティブ変化演出パターンが含まれること、保留4の保留設定情報に保留3において保留変化演出を実行することを示す保留・アクティブ変化演出パターンが含まれることの何れかを満たす場合、当該可変表示において保留・アクティブ変化演出が実行されると判定する。
当該可変表示において保留・アクティブ変化演出が実行される場合(ステップS751;YES)、演出制御用CPU120は、当該可変表示において保留・アクティブ変化演出を実行することを示す保留・アクティブ変化演出パターンに基づいて、保留表示やアクティブ表示の色が変化する演出パターンを設定する(ステップS752)。ここで、保留1の保留設定情報に当該可変表示においてアクティブ変化演出を実行することを示す保留・アクティブ変化演出パターンが含まれており、更に、保留1の保留設定情報に、スーパーリーチの実行前にアクティブ変化演出を実行することを示すアクティブ変化演出タイミング情報が含まれる場合と、スーパーリーチの実行中にアクティブ変化演出を実行することを示すアクティブ変化演出タイミング情報が含まれる場合とを比較すると、演出制御用CPU120は、スーパーリーチの実行前にアクティブ変化演出を実行することを示すアクティブ変化演出タイミング情報が含まれる場合には、アクティブ変化演出の期間がT1であって長く、且つ、キャラクターが登場する演出パターンを設定し、スーパーリーチの実行中にアクティブ変化演出を実行することを示すアクティブ変化演出タイミング情報が含まれる場合には、アクティブ変化演出の期間がT2であってT1より短く、且つ、キャラクターが登場しない演出パターンを設定する。
更に、演出制御用CPU120は、当該可変表示において保留・アクティブ変化演出を実行することを示す保留・アクティブ変化演出パターンを含まない保留設定情報に対応する保留表示及びアクティブ表示については、色が変化しない演出パターンを設定する(ステップS752)。
一方、当該可変表示において保留・アクティブ変化演出が実行されない場合(ステップS751;NO)、演出制御用CPU120は、保留設定情報に対応する保留表示及びアクティブ表示について、色が変化しない演出パターンを設定する(ステップS753)。
ステップS752の後、演出制御用CPU120は、当該可変表示においてスーパーリーチが実行されるか否かを判定する(ステップS754)。具体的には、演出制御用CPU120は、RAM122に記憶されている保留設定情報を参照し、保留1の保留設定情報にスーパーリーチを実行することを示すスーパーリーチ有無情報が含まれるか否かを判定する。
ステップS754にてスーパーリーチが実行されると判定した場合(ステップS754;YES)、演出制御用CPU120は、当該可変表示におけるスーパーリーチの実行中に、保留表示を消去する演出パターンを設定する(ステップS755)。
ステップS754にてスーパーリーチが実行されないと判定した場合や(ステップS754;NO)、ステップS753やステップS755の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、特定演出設定処理を実行する(ステップS756)。本実施の形態では、保留変化演出により保留表示図柄が変化することを示唆する作用演出として、特定演出が実行されることがある。特定演出設定処理には、特定演出を実行するか否かを決定する処理や特定演出を実行するための処理が含まれる。
この実施の形態では、保留表示図柄が変化することを示唆する特定演出を実行するようになっている。具体的には、可変表示が終了するときに、画像表示装置5において、保留表示図柄に向かって流れ星又は隕石の演出画像を表示する特定演出が実行される。そして、保留表示図柄の色が変化する場合には、流れ星又は隕石の演出画像がその保留表示図柄にぶつかる成功態様の特定演出が実行され、保留表示図柄の色が変化しない場合には、流れ星又は隕石の演出画像がその保留表示図柄にぶつからずに、例えば、消滅したり逸れたりする失敗態様の特定演出が実行される。なお、成功態様の特定演出が実行された場合には保留表示図柄の色が変化し、失敗態様の特定演出が実行された場合には保留表示図柄の色が変化しないともいえる。
図27は、図26のステップS756において実行される特定演出設定処理の一例を示すフローチャートである。特定演出設定処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、主基板11から伝送された表示結果指定コマンド等に基づいて、特図表示結果が「ハズレ」となるか否かを判定する(ステップS121)。
なお、この実施の形態では、特図表示結果が「大当り」である場合には、可変表示の終了後に大当り遊技状態に移行するので、特定演出を実行しないようになっている。大当り遊技状態に移行する前の可変表示中や、大当り遊技状態において特定演出を実行するようにしてもよい。
ステップS121にて特図表示結果が「ハズレ」である場合(ステップS121;YES)、特定演出を実行するか否かを決定する(ステップS122)。ステップS122においては、図28に示すように、保留表示図柄の色がどのように変化するか、あるいは維持されるかに基づいて、特定演出を実行するか否かを決定すればよい。
また、この実施の形態では、低ベース状態では第1保留表示図柄において保留予告演出が実行可能であり、高ベース状態では第2保留表示において保留予告演出が実行可能である。したがって、低ベース状態においては、第1保留表示それぞれに対して特定演出を実行するか否かを決定し、高ベース状態においては、第2保留表示それぞれに対して特定演出を実行するか否かを決定する。即ち、複数の保留表示図柄に対して特定演出が同時に実行される場合があるようになっている。これに対して特定演出の対象を明確にしたい場合等には、1つの保留表示図柄に対して特定演出を実行するようにしてもよい。この場合、例えば、色が変化する保留表示図柄に対して優先的に特定演出を実行するようにしてもよい。そのようにすることで、一の保留表示図柄に対して失敗態様の特定演出が実行されたにも関わらず、特定演出の対象ではない他の保留表示図柄の色が変化して、演出が噛み合わずに遊技者が戸惑ってしまうことを防止できる。
なお、保留表示図柄の色が変化するタイミングであるかについては、図24に示す保留設定情報から特定すればよい。具体的には、演出制御用CPU120は、RAM122に記憶されている保留設定情報を参照する。そして、演出制御用CPU120は、保留2の保留設定情報に保留1において保留変化演出を実行することを示す保留・アクティブ変化演出パターンが含まれること、保留3の保留設定情報に保留2において保留変化演出を実行することを示す保留・アクティブ変化演出パターンが含まれること、保留4の保留設定情報に保留3において保留変化演出を実行することを示す保留・アクティブ変化演出パターンが含まれることの何れかを満たす場合、当該可変表示において保留表示図柄の色が変化すると判定する。
図28に示すように、保留表示図柄の色が維持される場合には、失敗態様の特定演出を実行することが決定され、保留表示図柄の色が変化する場合には、成功態様の特定演出を実行することが決定される。なお、保留表示図柄の色が変化する場合、変化する段階数に応じて特定演出の成功態様の演出態様を変化させてもよい。このようにすることで、特定演出が実行されることを、より期待させることができる。
また、図28に示すように、保留表示図柄の色が変化する場合の方が、変化しない場合よりも特定演出が実行され易くなっている。例えば、色が「白」のまま維持される場合には、特定演出の実行割合は3%であるのに対して、「白」から「青」に変化する場合には、特定演出の実行割合は30%となっている。また、色が「青」のまま維持される場合には、特定演出の実行割合は5%であるのに対して、「青」から「緑」に変化する場合には、特定演出の実行割合は50%となっている。そして、色が「緑」のまま維持される場合には、特定演出の実行割合は0%であるのに対して、「緑」から「赤」に変化する場合には、特定演出の実行割合は70%となっている。このような設定により、特定演出が実行されることによって、保留表示図柄の色が変化することを遊技者に示唆することができる。
また、保留表示図柄の色が3段階変化する場合には2段階変化する場合よりも特定演出が実行される割合が高く、保留表示図柄の色が2段階変化する場合には1段階変化する場合よりも特定演出が実行される割合が高くなっている。
ステップS122の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、ステップS122の決定結果に基づいて、特定演出の実行があるか否かを判定する(ステップS123)。
ステップS123にて特定演出の実行があると判定された場合(ステップS123;Yes)、演出制御用CPU120は、特定演出パターンを決定する(ステップS124)。ステップS124の処理では、成功態様の特定演出の実行がある場合、演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される特定演出パターン決定用の乱数値を示す数値データを読み出し、ROM121に予め記憶されて用意された成功態様の特定演出パターン決定テーブルを参照すること等により、変化後の保留表示図柄の色に応じて、複数種類の特定演出パターンのうちのいずれかに決定すればよい。一方、失敗態様の特定演出の実行がある場合、演出制御用CPU120は、同じように乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された失敗態様の特定演出パターン決定テーブルを参照すること等により、複数種類の特定演出パターンのうちのいずれかに決定すればよい。
図29は、成功態様の特定演出パターン決定テーブルの構成例を示している。図29に示すように、成功態様の特定演出パターン決定テーブルでは、例えば、乱数値と比較される数値が、変化後の保留表示図柄の色が「赤」であるか、「青」又は「緑」であるかに応じて、特定演出パターン「SPT1−A1」〜「SPT1−B2」又は「SPT2−A1」〜「SPT2−B2」に、割り当てられている。特定演出パターン「SPT1−A1」と「SPT2−A1」とは、保留表示図柄に向かって2つの流れ星の演出画像を表示する成功態様の特定演出の演出パターンである。特定演出パターン「SPT1−A2」と「SPT2−A2」とは、保留表示図柄に向かって1つの流れ星の演出画像を表示する成功態様の特定演出の演出パターンである。特定演出パターン「SPT1−B1」と「SPT2−B1」とは、保留表示図柄に向かって2つの隕石の演出画像を表示する成功態様の特定演出の演出パターンである。特定演出パターン「SPT1−B2」と「SPT2−B2」とは、保留表示図柄に向かって1つの隕石の演出画像を表示する成功態様の特定演出の演出パターンである。成功態様の特定演出パターンの決定割合については後述する。
図30は、失敗態様の特定演出パターン決定テーブルの構成例を示している。図30に示すように失敗態様の特定演出パターン決定テーブルでは、例えば、乱数値と比較される数値が、特定演出パターン「SPT3−A1」〜「SPT3−B2」に、割り当てられている。特定演出パターン「SPT3−A1」は、保留表示図柄に向かって2つの流れ星の演出画像を表示する失敗態様の特定演出の演出パターンである。特定演出パターン「SPT3−A2」は、保留表示図柄に向かって1つの流れ星の演出画像を表示する失敗態様の特定演出の演出パターンである。特定演出パターン「SPT3−B1」は、保留表示図柄に向かって2つの隕石の演出画像を表示する失敗態様の特定演出の演出パターンである。特定演出パターン「SPT3−B2」は、保留表示図柄に向かって1つの隕石の演出画像を表示する失敗態様の特定演出の演出パターンである。なお、特定演出パターン「SPT3−A1」〜「SPT3−B2」は失敗態様の特定演出パターンであるため、これらの特定演出パターンに基づいて特定演出が実行された場合には、保留表示図柄の色は変化しない。失敗態様の特定演出パターンの決定割合については後述する。
ステップS124の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、特定演出を実行するための設定を行う(ステップS125)。ステップS125では、例えば、特定演出を実行すると判定された保留表示に対応付けて、特定演出を実行することを示す特定演出実行フラグをオン状態にセットする。また、実行する特定演出の演出態様を記憶すればよい。
ステップS125の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、特定演出の対象の保留表示図柄をアニメーションで表示するか否かと、アニメーションで表示する場合のアニメーション演出パターンを決定する(ステップS126)。
ここで、この実施の形態では、演出制御用CPU120は、保留表示図柄及びアクティブ表示をアニメーションで表示することが可能である。具体的には、演出制御用CPU120は、特定演出の実行中でなければ、全ての保留表示図柄を、例えば、ぷるぷる震えるアニメーションといった所定のアニメーションで表示する。また、特定演出の実行中であっても、特定演出の対象の保留表示図柄以外の保留表示図柄については、特定演出の実行中ではない場合と同様に、例えば、ぷるぷる震えるアニメーションといった所定のアニメーションで表示する。一方、特定演出の実行中における特定演出の対象の保留表示図柄については、所定のアニメーションで表示することを制限する。ここで、所定のアニメーションで表示することを制限するとは、所定のアニメーションで表示しなければよく、所定のアニメーションとは異なる態様のアニメーションで表示すること、所定のアニメーションで表示されていても演出画像や可動部材により隠蔽することにより所定のアニメーションで表示されていることを認識不可能又は認識困難とすること、そもそもアニメーションで表示しないこと等を含む。また、この実施の形態では、演出制御用CPU120は、特定演出により色が変化した保留表示図柄を、変化後の色に応じて異なる態様のアニメーションで表示する。更に、演出制御用CPU120は、アクティブ表示については、例えば、キラキラ光るといった特定のアニメーションで表示する。
ステップS126では、演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新されるアニメーション演出パターン決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意されたアニメーション演出パターン決定テーブルを参照すること等により、特定演出の実行中における特定演出の対象の保留表示図柄をアニメーションで表示するか否かと、アニメーションで表示する場合のアニメーション演出パターンを決定すればよい。アニメーション演出パターン決定テーブルでは、例えば、乱数値と比較される数値が、アニメーション表示の有無、及びアニメーションで表示する場合のアニメーション演出パターンの決定結果に、ステップS124にて決定された特定演出パターンにより特定される特定演出の種類に応じて割り当てられていればよい。この実施の形態では、例えば、アニメーションで表示する場合のアニメーション演出パターンとして「APT1」〜「APT3」が設定されている。
この実施の形態では、演出制御用CPU120は、ステップS124にて特定演出パターンを、流れ星の演出画像が表示される特定演出パターン「SPT1−A1」、「SPT1−A2」、「SPT2−A1」、「SPT2−A2」のいずれかに決定した場合には、特定演出の種類が「特定演出A」であると特定する。一方、ステップS124にて特定演出パターンを、隕石の演出画像が表示される特定演出パターン「SPT1−B1」、「SPT1−B2」、「SPT2−B1」、「SPT2−B2」のいずれかに決定した場合には、特定演出の種類が「特定演出B」であると特定する。
演出制御用CPU120は、アニメーション演出パターン決定テーブルを使用テーブルとしてセットし、乱数値と、ステップS124にて決定された特定演出パターンにより特定される特定演出の種類と、に基づいて、アニメーション演出パターン決定テーブルを参照することにより、特定演出の種類に応じて乱数値に該当する決定値に割り当てられた「アニメーション演出なし(静止)」、アニメーション演出パターンAPT1「伸縮する」、アニメーション演出パターンAPT2「跳ねる」又はアニメーション演出パターン「回転する」を決定結果とすればよい。
図31は、成功態様の特定演出の実行中におけるアニメーション演出パターン決定テーブルの構成例を示している。図31に示すアニメーション演出パターン決定テーブルでは、例えば、特定演出の種類が「特定演出A」であるか「特定演出B」であるかに応じて、アニメーション演出パターン決定用の乱数値と比較される数値が、アニメーションで表示しない「アニメーション演出なし(静止)」、アニメーションで表示する場合の保留表示図柄のアニメーション表示態様であるアニメーション演出パターンAPT1「伸縮する」、アニメーション演出パターンAPT2「跳ねる」又はアニメーション演出パターンAPT3「回転する」の決定結果に割り当てられている。アニメーション演出パターン「APT1」は、特定演出Aの実行中におけるターゲットの保留表示図柄が伸縮するアニメーションで表示されるアニメーション演出の演出パターンである。アニメーション演出パターン「APT2」は、特定演出A又は特定演出Bの実行中におけるターゲットの保留表示図柄が跳ねるアニメーションで表示されるアニメーション演出の演出パターンである。アニメーション演出パターン「APT3」は、特定演出Bの実行中におけるターゲットの保留表示図柄が回転するアニメーションで表示されるアニメーション演出の演出パターンである。成功態様の特定演出の実行中におけるアニメーション演出パターンの決定割合については後述する。
図32は、失敗態様の特定演出の実行中におけるアニメーション演出パターン決定テーブルの構成例を示している。図32に示すアニメーション演出パターン決定テーブルでは、例えば、特定演出の種類が「特定演出A」であるか「特定演出B」であるかに応じて、アニメーション演出パターン決定用の乱数値と比較される数値が、アニメーションで表示しない「アニメーション演出なし(静止)」、アニメーションで表示する場合の保留表示図柄のアニメーション表示態様であるアニメーション演出パターンAPT1「伸縮する」、アニメーション演出パターンAPT2「跳ねる」又はアニメーション演出パターンAPT3「回転する」の決定結果に割り当てられている。アニメーション演出パターン「APT1」は、特定演出Aの実行中におけるターゲットの保留表示図柄が伸縮するアニメーションで表示されるアニメーション演出の演出パターンである。アニメーション演出パターン「APT2」は、特定演出A又は特定演出Bの実行中におけるターゲットの保留表示図柄が跳ねるアニメーションで表示されるアニメーション演出の演出パターンである。アニメーション演出パターン「APT3」は、特定演出Bの実行中におけるターゲットの保留表示図柄が回転するアニメーションで表示されるアニメーション演出の演出パターンである。失敗態様の特定演出の実行中におけるアニメーション演出パターンの決定割合については後述する。
ステップS126の処理の後や、ステップS121にて特図表示結果が「ハズレ」ではないと判定された場合(ステップS121;NO)、又はステップS123にて特定演出の実行がないと判定された場合(ステップS123;NO)、演出制御用CPU120は、保留表示図柄の色が変化するか否かを判定する(ステップS127)。なお、保留表示図柄の色が変化するかについては、図24に示す保留設定情報から特定すればよい。具体的には、演出制御用CPU120は、RAM122に記憶されている保留設定情報を参照する。そして、演出制御用CPU120は、保留2の保留設定情報に保留1において保留変化演出を実行することを示す保留・アクティブ変化演出パターンが含まれること、保留3の保留設定情報に保留2において保留変化演出を実行することを示す保留・アクティブ変化演出パターンが含まれること、保留4の保留設定情報に保留3において保留変化演出を実行することを示す保留・アクティブ変化演出パターンが含まれることの何れかを満たす場合、当該可変表示において保留表示図柄の色が変化すると判定する。
ステップS127にて保留表示図柄の色が変化しないと判定された場合(ステップS127;NO)、演出制御用CPU120は、特定演出設定処理を終了する。
一方、ステップS127にて保留表示図柄の色が変化すると判定された場合(ステップS127;YES)、演出制御用CPU120は、色が変化した保留表示図柄をアニメーションで表示する場合のアニメーション演出パターンを決定し(ステップS128)、特定演出設定処理を終了する。
ステップS128では、演出制御用CPU120は、当該可変表示にて色が変化する保留表示図柄の変化後の色が「青」であるか「緑」であるか「赤」であるかに応じて、色が変化した保留表示図柄をアニメーションで表示する場合のアニメーション演出パターンを決定する。この実施の形態では、演出制御用CPU120は、当該可変表示にて色が変化する保留表示図柄の変化後の色が「青」である場合、色が変化した保留表示図柄を、「波」のアニメーションで表示するアニメーション演出の演出パターンに決定する。また、当該可変表示にて色が変化する保留表示図柄の変化後の色が「緑」である場合、色が変化した保留表示図柄を、「木の葉」のアニメーションで表示するアニメーション演出の演出パターンに決定する。また、当該可変表示にて色が変化する保留表示図柄の変化後の色が「赤」である場合、変化した保留表示図柄を、「炎」のアニメーションで表示するアニメーション演出の演出パターンに決定する。
ここで、図29に示す成功態様の特定演出パターン、及び図30に示す失敗態様の特定演出パターンの決定割合について説明する。
図29の成功態様の特定演出パターン決定テーブルに示すように、変化後の保留表示図柄の色が「赤」である場合、保留表示図柄に向かって2つの流れ星の演出画像を表示する特定演出の特定演出パターン「SPT1−A1」の決定割合と、保留表示図柄に向かって2つの隕石の演出画像を表示する特定演出の特定演出パターン「SPT1−B1」の決定割合と、を比較すると、「SPT1−A1」の決定割合の方が高くなっている。一方、保留表示図柄に向かって1つの流れ星の演出画像を表示する特定演出の特定演出パターン「SPT1−A2」の決定割合と、保留表示図柄に向かって1つの隕石の演出画像を表示する特定演出の特定演出パターン「SPT1−B2」の決定割合と、を比較すると、「SPT1−B2」の決定割合の方が高くなっている。
また、変化後の保留表示図柄の色が「青」である場合、保留表示図柄に向かって2つの流れ星の演出画像を表示する特定演出の特定演出パターン「SPT2−A1」の決定割合と、保留表示図柄に向かって2つの隕石の演出画像を表示する特定演出の特定演出パターン「SPT2−B1」の決定割合と、を比較すると、「SPT2−A1」の決定割合の方が高くなっている。一方、保留表示図柄に向かって1つの流れ星の演出画像を表示する特定演出の特定演出パターン「SPT2−A2」の決定割合と、保留表示図柄に向かって1つの隕石の演出画像を表示する特定演出の特定演出パターン「SPT2−B2」の決定割合と、を比較すると、「SPT2−B2」の決定割合の方が高くなっている。
図30の失敗態様の特定演出パターン決定テーブルに示すように、保留表示図柄に向かって2つの流れ星の演出画像を表示する特定演出の特定演出パターン「SPT3−A1」の決定割合と、保留表示図柄に向かって2つの隕石の演出画像を表示する特定演出の特定演出パターン「SPT3−B1」の決定割合と、を比較すると、「SPT3−B1」の決定割合の方が高くなっている。一方、保留表示図柄に向かって1つの流れ星の演出画像を表示する特定演出の特定演出パターン「SPT3−A2」の決定割合と、保留表示図柄に向かって1つの隕石の演出画像を表示する特定演出の特定演出パターン「SPT3−B2」と、を比較すると、「SPT3−A2」の決定割合の方が高くなっている。
このような決定割合により、特定演出において保留表示図柄に向かって2つの演出画像を表示する態様の場合には、表示した演出画像が隕石であるときよりも流れ星であるときに、保留表示図柄が変化する期待度が高くなる。一方、特定演出において保留表示図柄に向かって1つの演出画像を表示する場合には、登場したキャラクターが流れ星であるときよりも隕石であるときに、保留表示図柄の色が変化する期待度が高くなる。
例えば、保留表示図柄に向かって2つの流れ星の演出画像を表示する特定演出が実行されたときに、保留表示図柄の色が変化する割合が70%である場合、変化期待度は70%ということになる。保留表示図柄に向かって2つの隕石の演出画像を表示する特定演出が実行されたときに、保留表示図柄の色が変化する割合が30%である場合、変化期待度は30%ということになる。また、保留表示図柄に向かって1つの流れ星の演出画像を表示する特定演出が実行されたときに、保留表示図柄の色が変化する割合が30%である場合、変化期待度は30%ということになる。保留表示図柄に向かって1つの隕石の演出画像を表示する特定演出が実行されたときに、保留表示図柄の色が変化する割合が70%である場合、変化期待度は70%ということになる。このように特定演出は、流れ星や隕石といった演出画像と、2つや1つといった数と、の組み合わせによっては、保留表示図柄の色が変化する期待度が逆転する演出となっている。即ち、流れ星により特定演出を実行するときと隕石により特定演出を実行するときとで、2つの演出画像を表示する態様による保留表示図柄の色が変化する期待度と1つの演出画像を表示する態様による保留表示図柄の色が変化する期待度とが逆転している。
なお、保留表示図柄の色が変化する期待度が逆転するのは、上記した組み合わせの関係に限定されない。例えば、特定演出において2つの演出画像を表示する態様の場合には、表示した演出画像が流れ星であるときよりも隕石であるときに、保留表示図柄の色が変化する期待度が高くなる一方、特定演出において1つの演出画像を表示する態様の場合には、表示した演出画像が隕石であるときよりも流れ星であるときに、保留表示図柄の色が変化する期待度が高くなってもよい。また、特定演出において流れ星を表示した場合には、1つの流れ星を表示する態様よりも2つの流れ星を表示する態様のときに、保留表示図柄の色が変化する期待度が高くなる一方、特定演出において隕石が登場した場合には、2つの隕石を表示する態様よりも1つの隕石を表示する態様のときに、保留表示図柄の色が変化する期待度が高くなってもよい。
また、図29の成功態様の特定演出パターン決定テーブルに示すように、変化後の保留表示図柄の色が「赤」である場合、「流れ星」を含む特定演出(種類A)の特定演出パターンの決定割合と、「隕石」を含む特定演出(種類B)の特定演出パターンの決定割合と、を比較すると、種類Aの特定演出パターンの決定割合の方が高くなっている。一方、変化後の保留表示図柄の色が「青」である場合、「流れ星」を含む特定演出(種類A)の特定演出パターンの決定割合と、「隕石」を含む特定演出(種類B)の特定演出パターンの決定割合と、を比較すると、種類Bの特定演出パターンの決定割合の方が高くなっている。
このような決定割合により、特定演出において流れ星を表示した場合には、隕石を表示した場合よりも、保留表示図柄の色が「赤」へ変化する割合が高くなる。一方、特定演出において隕石を表示した場合には、流れ星を表示した場合よりも、保留表示図柄の色が「青」へ変化する割合が高くなる。このように特定演出として、演出画像の種類に応じて異なる割合で、保留表示図柄の色を、「青」や「赤」といった大当り期待度を報知する色へ変化させればよい。なお、「演出画像の種類に応じて異なる割合」には、流れ星を表示した場合に保留表示図柄の色が「赤」へ変化する割合と、隕石を表示した場合に保留表示図柄の色が「赤」へ変化する割合とを、7割と3割とにする場合や8割と2割とにする場合の他、10割と0割とにする場合等を含む。これらは、テーブルの決定割合等で実現すればよい。
なお、例えば、特定演出において流れ星を表示した場合には、隕石を表示した場合よりも、保留表示図柄の色が「青」へ変化する割合が高くなる一方、特定演出において隕石を表示した場合には、流れ星を表示した場合よりも、保留表示図柄の色が「赤」へ変化する割合が高くなってもよい。また、特定演出において2つの演出画像を表示する態様の場合には、1つの演出画像を表示する態様の場合よりも、保留表示図柄の色が「赤」へ変化する割合が高くなる一方、特定演出において1つの演出画像を表示する態様の場合には、2つの演出画像を表示する態様の場合よりも、保留表示図柄の色が「青」へ変化する割合が高くなってもよい。
また、図29の成功態様の特定演出パターン決定テーブルに示す、例えば、変化後の保留表示図柄の色が「赤」である場合のような決定割合により、特定演出において2つの演出画像を表示する態様の場合には、表示した演出画像が隕石であるときよりも流れ星であるときに、保留表示図柄の色が「赤」へ変化する期待度が高くなる。一方、特定演出において1つの演出画像を表示する態様の場合には、表示した演出画像が流れ星であるときよりも隕石であるときに、保留表示図柄の色が「赤」へ変化する期待度が高くなる。
例えば、保留表示図柄に向かって2つの流れ星の演出画像を表示する特定演出が実行されたときに、保留表示図柄の色が「赤」へ変化する割合が70%である場合、表示結果期待度は70%ということになる。保留表示図柄に向かって2つの隕石の演出画像を表示する特定演出が実行されたときに、保留表示図柄の色が「赤」へ変化する割合が30%である場合、表示結果期待度は30%ということになる。また、保留表示図柄に向かって1つの流れ星の演出画像を表示する特定演出が実行されたときに、保留表示図柄の色が「赤」へ変化する割合が30%である場合、表示結果期待度は30%ということになる。保留表示図柄に向かって1つの隕石の演出画像を表示する特定演出が実行されたときに、保留表示図柄の色が「赤」へ変化する割合が70%である場合、表示結果期待度は70%ということになる。このように特定演出は、流れ星や隕石といった演出画像と、2つや1つといった数と、の組み合わせによっては、表示結果期待度が逆転する演出となっている。即ち、流れ星により特定演出を実行するときと隕石により特定演出を実行するときとで、2つの演出画像を表示する態様による保留表示図柄の色の変化後における大当り期待度と1つの演出画像を表示する態様による保留表示図柄の色の変化後における大当り期待度とが逆転している。
なお、大当り期待度が逆転するのは、上記した組み合わせの関係に限定されない。例えば、特定演出において2つの演出画像を表示する態様の場合には、表示した演出画像が流れ星であるときよりも隕石であるときに、保留表示図柄の色が「赤」へ変化する期待度が高くなる一方、特定演出において1つの演出画像を表示する態様の場合には、表示した演出画像が隕石であるときよりも流れ星であるときに、保留表示図柄の色が「赤」へ変化する期待度が高くなってもよい。また、特定演出において流れ星を表示した場合には、1つの流れ星を表示する態様よりも2つの流れ星を表示する態様のときに、保留表示図柄の色が「赤」へ変化する期待度が高くなる一方、特定演出において隕石を表示した場合には、2つの隕石を表示する態様よりも1つの隕石を表示する態様のときに、保留表示図柄の色が「赤」へ変化する期待度が高くなってもよい。
また、図30の失敗態様の特定演出パターン決定テーブルに示すように、「流れ星」を含む特定演出(種類A)の特定演出パターンの決定割合と、「隕石」を含む特定演出(種類B)の特定演出パターンの決定割合と、を比較すると、種類Bの特定演出パターンの決定割合の方が高くなっている。したがって、失敗態様の特定演出を実行する場合には、種類Bの特定演出が実行される割合が高くなっており、種類Aの特定演出が実行される割合が低くなっている。このような決定割合により、特定演出において流れ星を表示した場合には、隕石を表示した場合よりも、失敗態様とならずに保留表示図柄の色が変化する割合が高くなる。このように特定演出として、演出画像の種類に応じて異なる割合で、保留表示図柄の色を変化させればよい。なお、「演出画像の種類に応じて異なる割合」には、流れ星を表示した場合に保留表示図柄の色が変化する割合と、隕石を表示した場合に保留表示図柄の色が変化する割合とを、7割と3割とにする場合や8割と2割とにする場合の他、10割と0割とにする場合等を含む。これらは、テーブルの決定割合等で実現すればよい。
なお、例えば、特定演出において隕石を表示した場合には、流れ星を表示した場合よりも、失敗態様とならずに保留表示図柄の色が変化する割合が高くなってもよい。また、特定演出において2つの演出画像を表示する態様の場合には、1つの演出画像を表示する態様の場合よりも、失敗態様とならずに保留表示図柄の色が変化する割合が高くなってもよい。
次に、図31に示す成功態様の特定演出の実行中におけるアニメーション演出パターン、図32に示す失敗態様の特定演出の実行中におけるアニメーション演出パターンの決定割合について説明する。
図31の成功態様の特定演出の実行中におけるアニメーション演出パターン決定テーブルに示すように、成功態様の特定演出の種類が「特定演出A」である場合、成功態様の特定演出Aの実行中におけるターゲットの保留表示図柄をアニメーションで表示しない「アニメーション演出なし(静止)」の決定割合と、成功態様の特定演出Aの実行中におけるターゲットの保留表示図柄をアニメーションで表示するアニメーション演出パターンAPT1「伸縮する」及びアニメーション演出パターンAPT2「跳ねる」のいずれかに決定される決定割合とを比較すると、アニメーション演出パターンAPT1「伸縮する」及びアニメーション演出パターンAPT2「跳ねる」のいずれかに決定される決定割合の方が高くなっている。
また、成功態様の特定演出の種類が「特定演出B」である場合、成功態様の特定演出Bの実行中におけるターゲットの保留表示図柄をアニメーションで表示しない「アニメーション演出なし(静止)」の決定割合と、成功態様の特定演出Bの実行中におけるターゲットの保留表示図柄をアニメーションで表示するアニメーション演出パターンAPT3「回転する」及びアニメーション演出パターンAPT2「跳ねる」のいずれかに決定される決定割合とを比較すると、アニメーション演出パターンAPT3「回転する」及びアニメーション演出パターンAPT2「跳ねる」のいずれかに決定される決定割合の方が高くなっている。
図32の失敗態様の特定演出の実行中におけるアニメーション演出パターン決定テーブルに示すように、失敗態様の特定演出の種類が「特定演出A」である場合、失敗態様の特定演出Aの実行中におけるターゲットの保留表示図柄をアニメーションで表示しない「アニメーション演出なし(静止)」の決定割合と、失敗態様の特定演出Aの実行中におけるターゲットの保留表示図柄をアニメーションで表示するアニメーション演出パターンAPT1「伸縮する」及びアニメーション演出パターンAPT2「跳ねる」のいずれかに決定される決定割合とを比較すると、「アニメーション演出なし(静止)」に決定される決定割合の方が高くなっている。
また、失敗態様の特定演出の種類が「特定演出B」である場合、失敗態様の特定演出Bの実行中におけるターゲットの保留表示図柄をアニメーションで表示しない「アニメーション演出なし(静止)」の決定割合と、失敗態様の特定演出Bの実行中におけるターゲットの保留表示図柄をアニメーションで表示するアニメーション演出パターンAPT3「回転する」及びアニメーション演出パターンAPT2「跳ねる」のいずれかに決定される決定割合とを比較すると、「アニメーション演出なし(静止)」に決定される決定割合の方が高くなっている。
このような決定割合により、特定演出が実行された場合には、ターゲットの保留表示図柄がアニメーションで表示されないときよりもアニメーションで表示されるときの方が、保留表示図柄の色が変化する期待度が高くなる。
また、図31の成功態様の特定演出の実行中におけるアニメーション演出パターン決定テーブルに示すように、成功態様の特定演出の種類が「特定演出A」である場合成功態様の、特定演出Aの実行中におけるターゲットの保留表示図柄をアニメーションで表示するアニメーション演出パターンとして、アニメーション演出パターンAPT1「伸縮する」に決定される決定割合と、アニメーション演出パターンAPT2「跳ねる」に決定される決定割合とを比較すると、アニメーション演出パターンAPT1「伸縮する」に決定される決定割合の方が高くなっている。
また、成功態様の特定演出の種類が「特定演出B」である場合、成功態様の特定演出Bの実行中におけるターゲットの保留表示図柄をアニメーションで表示するアニメーション演出パターンとして、アニメーション演出パターンAPT3「回転する」に決定される決定割合と、アニメーション演出パターンAPT2「跳ねる」に決定される決定割合とを比較すると、アニメーション演出パターンAPT3「回転する」に決定される決定割合の方が高くなっている。
図32の失敗態様の特定演出の実行中におけるアニメーション演出パターン決定テーブルに示すように、失敗態様の特定演出の種類が「特定演出A」である場合、失敗態様の特定演出Aの実行中におけるターゲットの保留表示図柄をアニメーションで表示するアニメーション演出パターンとして、アニメーション演出パターンAPT1「伸縮する」に決定される決定割合と、アニメーション演出パターンAPT2「跳ねる」に決定される決定割合とを比較すると、アニメーション演出パターンAPT2「跳ねる」に決定される決定割合の方が高くなっている。
また、失敗態様の特定演出の種類が「特定演出B」である場合、失敗態様の特定演出Bの実行中におけるターゲットの保留表示図柄をアニメーションで表示するアニメーション演出パターンとして、アニメーション演出パターンAPT3「回転する」に決定される決定割合と、アニメーション演出パターンAPT2「跳ねる」に決定される決定割合とを比較すると、アニメーション演出パターンAPT2「跳ねる」に決定される決定割合の方が高くなっている。
ここで、アニメーション演出パターンAPT1「伸縮する」は、特定演出の種類が「特定演出A」である場合にのみ決定され得るアニメーション演出パターンであり、特定演出の種類が「特定演出B」である場合には選択されない。即ち、アニメーション演出パターンAPT1「伸縮する」は、特定演出A専用のアニメーション演出パターンである。同様に、アニメーション演出パターンAPT3「回転する」は、特定演出の種類が「特定演出B」である場合にのみ決定され得るアニメーション演出パターンであり、特定演出の種類が「特定演出A」である場合には選択されない。即ち、アニメーション演出パターンAPT3「回転する」は、特定演出B専用のアニメーション演出パターンである。一方、アニメーション演出パターンAPT2「跳ねる」は、特定演出の種類にかかわらず決定され得るアニメーション演出パターンである。即ち、アニメーション演出パターンAPT2「跳ねる」は、特定演出A、B共通のアニメーション演出パターンである。
このような決定割合により、特定演出が実行された場合には、ターゲットの保留表示図柄が特定演出共通のアニメーションで表示されるときよりも、ターゲットの保留表示図柄が特定演出専用のアニメーションで表示されるときの方が、保留表示図柄の色が変化する期待度が高くなる。
また、図31の成功態様の特定演出の実行中におけるアニメーション演出パターン決定テーブルに示すように、成功態様の特定演出の種類が「特定演出A」である場合に成功態様の特定演出Aの実行中におけるターゲットの保留表示図柄をアニメーションで表示するアニメーション演出パターンとして、アニメーション演出パターンAPT1「伸縮する」に決定される決定割合と、成功態様の特定演出の種類が「特定演出B」である場合に成功態様の特定演出Bの実行中におけるターゲットの保留表示図柄をアニメーションで表示するアニメーション演出パターンとして、アニメーション演出パターンAPT3「回転する」に決定される決定割合とを比較すると、アニメーション演出パターンAPT1「伸縮する」に決定される決定割合の方が高くなっている。
図32の失敗態様の特定演出の実行中におけるアニメーション演出パターン決定テーブルに示すように、失敗態様の特定演出の種類が「特定演出A」である場合に失敗態様の特定演出Aの実行中におけるターゲットの保留表示図柄をアニメーションで表示するアニメーション演出パターンとして、アニメーション演出パターンAPT1「伸縮する」に決定される決定割合と、失敗態様の特定演出の種類が「特定演出B」である場合に失敗態様の特定演出Bの実行中におけるターゲットの保留表示図柄をアニメーションで表示するアニメーション演出パターンとして、アニメーション演出パターンAPT3「回転する」に決定される決定割合とを比較すると、アニメーション演出パターンAPT3「回転する」に決定される決定割合の方が高くなっている。
このような決定割合により、ターゲットの保留表示図柄が特定演出専用のアニメーションで表示される場合には、ターゲットの保留表示図柄が特定演出B専用のアニメーションで表示されるときよりも、ターゲットの保留表示図柄が特定演出A専用のアニメーションで表示されるときの方が、保留表示図柄の色が変化する期待度が高くなる。
また、図31の成功態様の特定演出の実行中におけるアニメーション演出パターン決定テーブルに示すように、成功態様の特定演出の種類が「特定演出A」である場合に成功態様の特定演出Aの実行中におけるターゲットの保留表示図柄をアニメーションで表示するアニメーション演出パターンとして、アニメーション演出パターンAPT2「跳ねる」に決定される決定割合と、成功態様の特定演出の種類が「特定演出B」である場合に成功態様の特定演出Bの実行中におけるターゲットの保留表示図柄をアニメーションで表示するアニメーション演出パターンとして、アニメーション演出パターンAPT2「跳ねる」に決定される決定割合とを比較すると、成功態様の特定演出の種類が「特定演出A」である場合にアニメーション演出パターンAPT2「跳ねる」に決定される決定割合の方が高くなっている。
図32の失敗態様の特定演出の実行中におけるアニメーション演出パターン決定テーブルに示すように、失敗態様の特定演出の種類が「特定演出A」である場合に失敗態様の特定演出Aの実行中におけるターゲットの保留表示図柄をアニメーションで表示するアニメーション演出パターンとして、アニメーション演出パターンAPT2「跳ねる」に決定される決定割合と、失敗態様の特定演出の種類が「特定演出B」である場合に失敗態様の特定演出Bの実行中におけるターゲットの保留表示図柄をアニメーションで表示するアニメーション演出パターンとして、アニメーション演出パターンAPT2「跳ねる」に決定される決定割合とを比較すると、失敗態様の特定演出の種類が「特定演出B」である場合にアニメーション演出パターンAPT2「跳ねる」に決定される決定割合の方が高くなっている。
このような決定割合により、ターゲットの保留表示図柄が特定演出共通のアニメーションで表示される場合には、特定演出の種類が「特定演出B」であるときよりも、特定演出の種類が「特定演出A」であるときの方が、保留表示図柄の色が変化する期待度が高くなる。
なお、この実施の形態では、図25に示す可変表示開始設定処理内において、特定演出設定処理を実行することで、保留表示図柄の変化パターンに基づいて、特定演出を実行するか否かを決定し、実行する場合に実行するための設定を行っていた。しかしながら、図20に示すステップS809において保留表示図柄の変化パターンを決定した後の任意のタイミングにおいて、各保留表示図柄について特定演出を実行するか否か、実行する場合の実行タイミング、実行する場合の演出態様等の少なくとも一部を決定するようにしてもよい。この場合、その決定結果に基づいて、図25のステップS528やS529において実際に特定演出を実行するための処理を実行すればよい。
例えば、図20に示すステップS809において保留表示図柄の変化パターンを決定した後、決定された保留表示図柄の変化パターンに基づいて、特定演出の実行の有無や実行タイミングを決定するようにしてもよい。そして、図25のステップS528では、その決定結果を参照して、成功態様とするか失敗態様とするかを選択するようにしてもよい。
図26に戻り、ステップS756の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、RAM122内の保留設定情報について、保留1の保留設定情報を消去し、残りの保留設定情報を繰り上げる処理を行い(ステップS757)、保留・アクティブ変化演出設定処理を終了する。これにより、保留2以降の保留設定情報は、それぞれ保留順位が1繰り上がることになる。
図25に示すステップS528の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、演出パターンの設定処理を行う(ステップS529)。
続いて、演出制御用CPU120は、ステップS528及びステップS529において設定した演出パターンに基づいて、使用パターンとなる演出制御パターンを、予め用意された複数パターンのうちから選択する(ステップS530)。演出制御用CPU120は、例えば変動パターンコマンドにより指定された変動パターン等に対応して、ROM121に予め記憶されて用意された複数の演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットすればよい。続いて、例えば変動パターンコマンドにより指定された変動パターンに対応して、RAM122の所定領域に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS531)。
そして、画像表示装置5における飾り図柄等の変動を開始させるための設定を行う(ステップS532)。このときには、例えばステップS530にて使用パターンとして決定された演出制御パターンに含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させること等により、画像表示装置5の表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。
更に、演出制御用CPU120は、可変表示が開始されることに対応して、第1保留表示領域5Haや第2保留表示領域5Hbにおける保留表示やアクティブ表示エリア5Iにおけるアクティブ表示を更新するための設定を行う(ステップS533)。ここで、第1保留表示領域5Haや第2保留表示領域5Hbに保留表示が表示されている場合には、演出制御用CPU120は、保留順位1に対応する保留表示を消去し、残りの保留表示を1つずつ移動させる。一方、第1保留表示領域5Haや第2保留表示領域5Hbに保留表示が表示されておらず、アクティブ表示エリア5Iにおけるアクティブ表示のみが表示されている場合、演出制御用CPU120は、表示の更新を行わない。
その後、演出制御用CPU120は、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS534)、可変表示開始設定処理を終了する。
図33は、可変表示中演出処理として、図15のステップS172にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図33に示す可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば演出制御プロセスタイマ値等に基づいて、変動パターンに対応した可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS551)。一例として、ステップS551の処理では、演出制御プロセスタイマ値を更新し、更新後の演出制御プロセスタイマ値に対応して演出制御パターンから終了コードが読み出されたとき等に、可変表示時間が経過したと判定すればよい。
ステップS551にて可変表示時間が経過していない場合には(ステップS551;NO)、演出制御用CPU120は、特定演出を実行するための特定演出実行期間であるか否かを判定する(ステップS552)。特定演出実行期間は、例えば使用パターンに決定された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。ステップS552にて特定演出実行期間であると判定された場合(ステップS552;YES)、演出制御用CPU120は、特定演出を実行するための特定演出動作制御処理を実行する(ステップS553)。
この実施の形態では、図12に示すように変動パターンに対応して特図変動時間が定められている。特定演出の実行時間は、特図変動時間よりも短い時間に設定されている。例えば、特図変動時間が3750(ms)である変動パターンPA1−3に決定された場合、実行時間が2000(ms)である特定演出が実行されればよい。なお、特定演出の実行時間は、変動パターンに応じて異なるように設定されていてもよいし、変動パターンにかかわらず同じであるように設定されていてもよい。特定演出の実行時間を変動パターンにかかわらず同じであるように設定する場合には、複数の変動パターンのうちの特図変動時間が一番短い変動パターンPB1−2の特図変動時間2000(ms)よりも短い時間に、特定演出の実行時間を設定すればよい。
また、特定演出として、例えば、特図変動時間が短縮されている変動パターンの可変表示において実行可能な特定演出である短縮パターンと、特図変動時間が短縮されていない変動パターンの可変表示において実行可能な特定演出である通常パターンと、を設定してもよい。この場合には、可変表示の開始時に、当該可変表示の変動パターンに応じて実行する特定演出を短縮パターンとするか通常パターンとするかを選択すればよい。また、例えば、保留表示図柄の色を変化させる場合には、特定演出として短縮パターンと通常パターンとのうちのいずれかに決定されるが、保留表示図柄の色を変化させない場合には、失敗態様の特定演出として短縮パターンのみに決定されるようにしてもよい。
なお、例えば、変動パターンPA1−2やPA1−3、PB1−2といった特図変動時間が短い変動パターンに決定された場合には、特定演出が実行されないようにしてもよいし、特定演出を経ることなく保留表示図柄の色を変化させてもよい。
ステップS553の処理を実行した後や、ステップS552にて特定演出実行期間でないと判定された場合(ステップS552;NO)、演出制御用CPU120は、リーチ演出を実行するためのリーチ演出実行期間であるか否かを判定する(ステップS554)。リーチ演出実行期間は、例えば変動パターンに応じて選択された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。ステップS554にてリーチ演出実行期間であると判定された場合(ステップS554;YES)、演出制御用CPU120は、例えば演出制御パターンから読み出した演出制御実行データ等に基づいて、リーチ演出を実行するための演出動作制御を行う(ステップS555)。
ステップS555の処理を実行した後や、ステップS554にてリーチ演出実行期間ではないと判定された場合(ステップS554;NO)、演出制御用CPU120は、例えば変動パターンに対応して選択された演出制御パターンにおける設定等に基づいて、その他、飾り図柄の可変表示動作を含めた演出動作制御を行ってから(ステップS556)、可変表示中演出処理を終了する。
ステップS551にて可変表示時間が経過した場合には(ステップS551;YES)、主基板11から伝送される図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS557)。このとき、図柄確定コマンドの受信がなければ(ステップS557;NO)、可変表示中演出処理を終了して待機する。なお、可変表示時間が経過した後、図柄確定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、図柄確定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。
ステップS557にて図柄確定コマンドの受信があった場合には(ステップS557;YES)、例えば表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった、飾り図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄を導出表示させる制御を行う(ステップS558)。ステップS558の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を演出制御プロセスタイマ等に設定する(ステップS559)。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示停止処理に対応した値である“3”に更新し(ステップS560)、可変表示中演出処理を終了する。
次に、保留表示図柄の色の変化タイミングについて図34及び図35を参照して説明する。図34及び図35では、実行中の可変表示の次に実行される可変表示で特定演出を実行する場合について説明する。例えば、図34に示すように、可変表示K1の実行中のタイミングT1にて、ターゲットとなる可変表示が3つ目の保留記憶として保留される。なお、保留記憶は、全て第1特図の可変表示とする。ターゲットとなる可変表示が保留されたことに基づいて、図35(A)に示すように、画像表示装置5における第1保留表示図柄領域5Haの第3の表示位置に、ターゲットの可変表示に対応する保留表示図柄が表示される。このとき、ターゲットの可変表示に対応する保留表示図柄を含む、画像表示装置5における第1保留表示領域5Haの第1の表示位置〜第3の表示位置に表示された全ての保留表示図柄は、特定演出が開始されていないことから、ぷるぷる震えるアニメーションで表示される。また、アクティブ表示エリア5Iに表示されたアクティブ表示図柄は、キラキラ光るアニメーションで表示される。
可変表示K1が終了し、次の可変表示K2が開始するタイミングT2にて、ターゲットの保留表示図柄が右へシフトする。ターゲットの保留表示図柄は、図35(B)に示すように第1保留表示領域5Haの第2の表示位置に表示される。このとき、ターゲットの可変表示に対応する保留表示図柄を含む、画像表示装置5における第1保留表示領域5Haの第1の表示位置と第2の表示位置に表示された全ての保留表示図柄は、特定演出が開始されていないことから、ぷるぷる震えるアニメーションで表示される。また、アクティブ表示エリア5Iに表示されたアクティブ表示図柄は、キラキラ光るアニメーションで表示される。
その後、所定のタイミングで保留変化演出が開始する。例えば、タイミングT3といった保留変化演出の実行中には、画像表示装置5における第1保留表示領域5Haの第2の表示位置に表示されたターゲットの可変表示に対応する保留表示図柄は、所定のアニメーションで表示することが制限され、所定のアニメーションとは異なる態様のアニメーションで表示されるか、アニメーションで表示されない。なお、この実施形態における所定のアニメーションは、ぷるぷる震えるアニメーションである。この実施の形態では、ターゲットの可変表示に対応する保留表示図柄は、図27のステップS126にて決定された内容に従って表示される。図35(C)は、図27のステップS126にてアニメーション演出パターンAPT2「跳ねる」に決定されたことに応じて、ターゲットの可変表示に対応する保留表示図柄が跳ねるアニメーションで表示される例を示している。このとき、ターゲットの可変表示に対応する保留表示図柄以外の、画像表示装置5における第1保留表示領域5Haの第1の表示位置に表示された保留表示図柄は、ぷるぷる震えるアニメーションで表示される。また、アクティブ表示エリア5Iに表示されたアクティブ表示図柄は、キラキラ光るアニメーションで表示される。
その後、特定演出が終了するタイミングT4にて、ターゲットの保留表示図柄が、図35(D)に示すように赤色の保留表示図柄へ変化する。なお、実行された特定演出の特定演出パターンは、SPT1−A1、A2、B1又はB2とする。このとき、特定演出により色が変化したターゲットの保留表示図柄は、変化後の色に応じた態様のアニメーションで表示される。この例では、ターゲットの保留表示図柄の色が赤色へ変化したことから、ターゲットの保留表示図柄は、「炎」のアニメーションで表示される。また、ターゲットの可変表示に対応する保留表示図柄以外の、画像表示装置5における第1保留表示領域5Haの第1の表示位置に表示された保留表示図柄は、ぷるぷる震えるアニメーションで表示される。また、アクティブ表示エリア5Iに表示されたアクティブ表示図柄は、キラキラ光るアニメーションで表示される。
可変表示K2が終了し、次の可変表示K3が開始するタイミングT5にて、ターゲットの保留表示図柄がシフトする。ターゲットの保留表示図柄は、図35(E)に示すように、第1保留表示領域5Haの第1の表示位置に表示される。このとき、ターゲットの保留表示図柄は、引き続き「炎」のアニメーションで表示される。また、アクティブ表示エリア5Iに表示されたアクティブ表示図柄は、キラキラ光るアニメーションで表示される。
可変表示K3が終了し、ターゲットの可変表示である可変表示K4が開始するタイミングT6にて、図35(F)に示すようにターゲットの保留表示図柄が第1保留表示領域5Haから消去され、アクティブ表示図柄としてアクティブ表示エリア5Iにシフトして表示される。このとき、ターゲットのアクティブ表示図柄は、アクティブ表示エリア5Iにシフトして表示されることから、キラキラ光るアニメーションで表示される。
そして、ターゲットの可変表示である可変表示K4が終了するタイミングにて、図35(G)に示すようにターゲットのアクティブ表示図柄がアクティブ表示エリア5Iから消去される。
次に、特定演出を実行したときの演出画面について図36〜図39を参照して説明する。
図36は、ステップS124にて特定演出パターンSPT1−A1又はSPT3−A1に決定された場合の演出画面である。また、図36は、ステップS126にてアニメーション演出パターンAPT1に決定された場合の演出画面である。
例えば、図36(A)に示すように、飾り図柄の可変表示中において、第1保留表示領域5Haの第1〜第3の表示位置には、第1特図ゲームについて保留されている可変表示に対応する白色の保留表示図柄HWが4つ表示されている。また、ターゲットの可変表示に対応する保留表示図柄を含む全ての保留表示図柄は、特定演出が開始されていないことから、ぷるぷる震えるアニメーションで表示されている。また、アクティブ表示図柄は、キラキラ光るアニメーションで表示されている。
特定演出が開始されると、図36(B)に示すように、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが画像表示装置5における右下の領域に移動すると共に、画像表示装置5に2つの流れ星の演出画像が表示される。また、ステップS126にてアニメーション演出パターンAPT1に決定されたことにより、ターゲットの可変表示に対応する保留表示図柄は、保留変化演出が開始されたことに対応して、伸縮するアニメーションで表示されている。一方、ターゲットではない可変表示に対応する保留表示図柄は、ぷるぷる震えるアニメーションで表示されている。また、アクティブ表示図柄は、キラキラ光るアニメーションで表示されている。
ステップS124にて特定演出パターンSPT1−A1に決定された場合、特定演出では、図36(C1)に示すように2つの流れ星の演出画像がターゲットの保留表示図柄にぶつかると共に、図36(D1)に示すようにターゲットの保留表示図柄が赤色の保留表示図柄HRへ変化する。また、ターゲットの保留表示図柄は、赤色の保留表示図柄HRに変化するまでは、図36(C1)に示すように伸縮するアニメーションで表示され、2つの流れ星の演出画像がぶつかった後には、赤色の保留表示図柄HRに変化したことに対応して、図36(D1)に示すように「炎」のアニメーションで表示されている。一方、ターゲットではない可変表示に対応する保留表示図柄は、ぷるぷる震えるアニメーションで表示されている。また、アクティブ表示図柄は、キラキラ光るアニメーションで表示されている。
一方、ステップS124にて特定演出パターンSPT3−A1に決定された場合、特定演出では、図36(C2)に示すように2つの流れ星の演出画像がターゲットの保留表示図柄にぶつからずに消滅すると共に、図36(D2)に示すようにターゲットの保留表示図柄は白色の保留表示図柄HWのままとなる。また、ターゲットの保留表示図柄は、2つの流れ星の演出画像が消滅するまでは、図36(C2)に示すように伸縮するアニメーションで表示されているが、2つの流れ星の演出画像が消滅した後には、色が変化しなかったことに対応して、図36(D2)に示すようにぷるぷる震えるアニメーションで表示されている。一方、ターゲットではない可変表示に対応する保留表示図柄は、ぷるぷる震えるアニメーションで表示されている。また、アクティブ表示図柄は、キラキラ光るアニメーションで表示されている。
図37は、ステップS124にて特定演出パターンSPT1−A2又はSPT3−A2に決定された場合の演出画面である。また、図37は、ステップS126にてアニメーション演出パターンAPT2に決定された場合の演出画面である。
例えば、図37(A)に示すように、飾り図柄の可変表示中において、第1保留表示領域5Haの第1〜第3の表示位置には、第1特図ゲームについて保留されている可変表示に対応する白色の保留表示図柄HWが4つ表示されている。また、ターゲットの可変表示に対応する保留表示図柄を含む全ての保留表示図柄は、特定演出が開始されていないことから、ぷるぷる震えるアニメーションで表示されている。また、アクティブ表示図柄は、キラキラ光るアニメーションで表示されている。
特定演出が開始されると、図37(B)に示すように、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが画像表示装置5における右下の領域に移動すると共に、画像表示装置5に1つの流れ星の演出画像が表示される。また、ステップS126にてアニメーション演出パターンAPT2に決定されたことにより、ターゲットの可変表示に対応する保留表示図柄は、保留変化演出が開始されたことに対応して、跳ねるアニメーションで表示されている。一方、ターゲットではない可変表示に対応する保留表示図柄は、ぷるぷる震えるアニメーションで表示されている。また、アクティブ表示図柄は、キラキラ光るアニメーションで表示されている。
ステップS124にて特定演出パターンSPT1−A2に決定された場合、特定演出では、図37(C1)に示すように1つの流れ星の演出画像がターゲットの保留表示図柄にぶつかると共に、図37(D1)に示すようにターゲットの保留表示図柄が赤色の保留表示図柄HRへ変化する。また、ターゲットの保留表示図柄は、赤色の保留表示図柄HRに変化するまでは、図37(C1)に示すように跳ねるアニメーションで表示され、1つの流れ星の演出画像がぶつかった後には、赤色の保留表示図柄HRに変化したことに対応して、図37(D1)に示すように「炎」のアニメーションで表示されている。一方、ターゲットではない可変表示に対応する保留表示図柄は、ぷるぷる震えるアニメーションで表示されている。また、アクティブ表示図柄は、キラキラ光るアニメーションで表示されている。
一方、ステップS124にて特定演出パターンSPT3−A2に決定された場合、特定演出では、図37(C2)に示すように1つの流れ星の演出画像がターゲットの保留表示図柄にぶつからずに消滅すると共に、図37(D2)に示すようにターゲットの保留表示図柄は白色の保留表示図柄HWのままとなる。また、ターゲットの保留表示図柄は、1つの流れ星の演出画像が消滅するまでは、図37(C2)に示すように跳ねるアニメーションで表示されているが、1つの流れ星の演出画像が消滅した後には、色が変化しなかったことに対応して、図37(D2)に示すようにぷるぷる震えるアニメーションで表示されている。一方、ターゲットではない可変表示に対応する保留表示図柄は、ぷるぷる震えるアニメーションで表示されている。また、アクティブ表示図柄は、キラキラ光るアニメーションで表示されている。
図38は、ステップS124にて特定演出パターンSPT2−B1又はSPT3−B1に決定された場合の演出画面である。また、図38は、ステップS126にてアニメーション演出パターンAPT3に決定された場合の演出画面である。
例えば、図38(A)に示すように、飾り図柄の可変表示中において、第1保留表示領域5Haの第1〜第3の表示位置には、第1特図ゲームについて保留されている可変表示に対応する白色の保留表示図柄HWが4つ表示されている。また、ターゲットの可変表示に対応する保留表示図柄を含む全ての保留表示図柄は、特定演出が開始されていないことから、ぷるぷる震えるアニメーションで表示されている。また、アクティブ表示図柄は、キラキラ光るアニメーションで表示されている。
特定演出が開始されると、図38(B)に示すように、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが画像表示装置5における右下の領域に移動すると共に、画像表示装置5に2つの隕石の演出画像が表示される。また、ステップS126にてアニメーション演出パターンAPT3に決定されたことにより、ターゲットの可変表示に対応する保留表示図柄は、保留変化演出が開始されたことに対応して、回転するアニメーションで表示されている。一方、ターゲットではない可変表示に対応する保留表示図柄は、ぷるぷる震えるアニメーションで表示されている。また、アクティブ表示図柄は、キラキラ光るアニメーションで表示されている。
ステップS124にて特定演出パターンSPT2−B1に決定された場合、特定演出では、図38(C1)に示すように2つの隕石の演出画像がターゲットの保留表示図柄にぶつかると共に、図38(D1)に示すようにターゲットの保留表示図柄が青色の保留表示図柄HBへ変化する。また、ターゲットの保留表示図柄は、青色の保留表示図柄HBに変化するまでは、図38(C1)に示すように回転するアニメーションで表示され、2つの隕石の演出画像がぶつかった後には、青色の保留表示図柄HBに変化したことに対応して、図38(D1)に示すように「波」のアニメーションで表示されている。一方、ターゲットではない可変表示に対応する保留表示図柄は、ぷるぷる震えるアニメーションで表示されている。また、アクティブ表示図柄は、キラキラ光るアニメーションで表示されている。
一方、ステップS124にて特定演出パターンSPT3−B1に決定された場合、特定演出では、図38(C2)に示すように2つの隕石の演出画像がターゲットの保留表示図柄にぶつからずに消滅すると共に、図38(D2)に示すようにターゲットの保留表示図柄は白色の保留表示図柄HWのままとなる。また、ターゲットの保留表示図柄は、2つの隕石の演出画像が消滅するまでは、図38(C2)に示すように回転するアニメーションで表示されているが、2つの隕石の演出画像が消滅した後には、色が変化しなかったことに対応して、図38(D2)に示すようにぷるぷる震えるアニメーションで表示されている。一方、ターゲットではない可変表示に対応する保留表示図柄は、ぷるぷる震えるアニメーションで表示されている。また、アクティブ表示図柄は、キラキラ光るアニメーションで表示されている。
図39は、ステップS124にて特定演出パターンSPT2−B2又はSPT3−B2に決定された場合の演出画面である。また、図39は、ステップS126にてアニメーション演出なし(静止)に決定された場合の演出画面である。
例えば、図39(A)に示すように、飾り図柄の可変表示中において、第1保留表示領域5Haの第1〜第3の表示位置には、第1特図ゲームについて保留されている可変表示に対応する白色の保留表示図柄HWが4つ表示されている。また、ターゲットの可変表示に対応する保留表示図柄を含む全ての保留表示図柄は、特定演出が開始されていないことから、ぷるぷる震えるアニメーションで表示されている。また、アクティブ表示図柄は、キラキラ光るアニメーションで表示されている。
特定演出が開始されると、図39(B)に示すように、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが画像表示装置5における右下の領域に移動すると共に、画像表示装置5に1つの隕石の演出画像が表示される。また、ステップS126にてアニメーション演出なし(静止)に決定されたことにより、ターゲットの可変表示に対応する保留表示図柄は、アニメーションで表示されていない。一方、ターゲットではない可変表示に対応する保留表示図柄は、ぷるぷる震えるアニメーションで表示されている。また、アクティブ表示図柄は、キラキラ光るアニメーションで表示されている。
ステップS124にて特定演出パターンSPT2−B2に決定された場合、特定演出では、図39(C1)に示すように1つの隕石の演出画像がターゲットの保留表示図柄にぶつかると共に、図39(D1)に示すようにターゲットの保留表示図柄が青色の保留表示図柄HBへ変化する。また、ターゲットの保留表示図柄は、青色の保留表示図柄HBに変化するまでは、図39(C1)に示すようにアニメーションで表示されず、1つの隕石の演出画像がぶつかった後には、青色の保留表示図柄HBに変化したことに対応して、図39(D1)に示すように「波」のアニメーションで表示されている。一方、ターゲットではない可変表示に対応する保留表示図柄は、ぷるぷる震えるアニメーションで表示されている。また、アクティブ表示図柄は、キラキラ光るアニメーションで表示されている。
一方、ステップS124にて特定演出パターンSPT3−B2に決定された場合、特定演出では、図39(C2)に示すように1つの隕石の演出画像がターゲットの保留表示図柄にぶつからずに消滅すると共に、図39(D2)に示すようにターゲットの保留表示図柄は白色の保留表示図柄HWのままとなる。また、ターゲットの保留表示図柄は、1つの隕石の演出画像が消滅するまでは、図39(C2)に示すようにアニメーションで表示されず、1つの隕石の演出画像が消滅した後には、色が変化しなかったことに対応して、図39(D2)に示すようにぷるぷる震えるアニメーションで表示されている。一方、ターゲットではない可変表示に対応する保留表示図柄は、ぷるぷる震えるアニメーションで表示されている。また、アクティブ表示図柄は、キラキラ光るアニメーションで表示されている。
図40及び図41は、可変表示中にアクティブ変化演出が実行される場合の表示の一例を示す図である。図40は、保留設定情報に、図19における保留・アクティブ変化演出パターンQA3−11と、スーパーリーチを実行することを示すスーパーリーチ有無情報と、スーパーリーチの実行前においてアクティブ変化演出を実行することを示すアクティブ変化演出タイミング情報とが含まれる場合の例である。一方、図41は、保留設定情報に、図19における保留・アクティブ変化演出パターンQA2−11と、スーパーリーチを実行することを示すスーパーリーチ有無情報と、スーパーリーチの実行前においてアクティブ変化演出を実行することを示すアクティブ変化演出タイミング情報とが含まれる場合の例である。
一方、図41の表示においては、まず、図41(A)に示すようにスーパーリーチの実行が開始されると、対応する保留設定情報にスーパーリーチの実行中にアクティブ変化演出を実行することを示すアクティブ変化演出タイミング情報が含まれるため、図41(B)に示すように、期間がT2であってT1より短く、且つ、キャラクター200が登場しないアクティブ変化演出が実行され、図41(C)に示すように、アクティブ表示の色が緑から赤に変化する。更に、可変表示が終了すると、図41(D)に示すように、飾り図柄が停止表示される。
一方、図41の表示においては、まず、図41(A)に示すようにスーパーリーチの実行が開始されると、対応する保留設定情報にスーパーリーチの実行中にアクティブ変化演出を実行することを示すアクティブ変化演出タイミング情報が含まれるため、図41(B)に示すように、期間がT2であってT1より短く、且つ、キャラクター200が登場しないアクティブ変化演出が実行され、図41(C)に示すように、アクティブ表示の色が緑から赤に変化する。更に、可変表示が終了すると、図41(D)に示すように、飾り図柄が停止表示される。
以上説明したように、上記実施の形態に係るパチンコ遊技機1によれば、可変表示を行い、遊技者にとって有利な大当り遊技状態に制御可能である。そして、第1特図保留記憶部及び第2特図保留記憶部は、未だ開始されていない可変表示について、保留データとして記憶する。また、演出制御コマンド受信用バッファは、未だ開始されていない可変表示について、演出制御コマンドとして記憶する。また、演出制御用CPU120は、第1特図保留記憶部、第2特図保留記憶部及び演出制御コマンド受信用バッファに記憶されている保留記憶に対応した保留表示を行う。また、演出制御用CPU120は、演出制御コマンド受信用バッファに記憶されている保留記憶に基づく可変表示に対応して大当り遊技状態に制御される可能性を、該保留記憶に対応する保留表示図柄の色を変化させることにより示唆する特定演出を伴う保留変化演出を実行可能である。また、演出制御用CPU120は、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を行う。また、演出制御用CPU120は、実行中の可変表示に対応して大当り遊技状態に制御される可能性を、アクティブ表示図柄の色を変化させることにより示唆するアクティブ変化演出を実行可能である。また、演出制御用CPU120は、実行中の可変表示に対応して大当り遊技状態に制御される可能性を示唆するスーパーリーチのリーチ演出を実行可能である。そして、演出制御用CPU120は、保留表示をぷるぷる震えるアニメーションで表示することが可能であり、保留変化演出の対象となっている保留表示図柄をぷるぷる震えるアニメーションで表示することを制限する。また、演出制御用CPU120は、スーパーリーチのリーチ演出が実行されていることに対応してアクティブ変化演出を実行する場合と、スーパーリーチのリーチ演出が実行されていないことに対応してアクティブ変化演出を実行する場合とで、アクティブ変化演出の態様を異ならせる。したがって、スーパーリーチのリーチ演出の演出効果を損なうことが防止され、遊技の興趣を向上させることができる。
上記実施の形態に係るパチンコ遊技機1によれば、演出制御用CPU120は、保留変化演出の対象となっている保留表示図柄を、ぷるぷる震えるアニメーションとは異なる、伸縮するアニメーション、跳ねるアニメーション、又は回転するアニメーションで表示可能である。したがって、遊技の興趣を向上させることができる。
上記実施の形態に係るパチンコ遊技機1によれば、演出制御用CPU120は、アクティブ表示図柄をアニメーションで表示することが可能であり、ぷるぷる震えるアニメーションとは異なる、キラキラ光るアニメーションで表示する。したがって、保留表示図柄がアクティブ表示図柄になったことを容易に理解させることができる。
上記実施の形態に係るパチンコ遊技機1によれば、演出制御用CPU120は、保留変化演出により色が変化した保留表示図柄を、変化後の保留表示図柄の色に応じて異なる態様のアニメーションで表示する。したがって、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変更及び応用が可能である。例えばパチンコ遊技機1は、上記実施の形態で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。
上記実施の形態において、特定演出は、第1保留表示や第2保留表示の表示態様が変化することを示唆する作用演出として実行されていた。これに対し、特定演出は、アクティブ表示が変化することを示唆する作用演出として実行されるものであってもよい。その場合、特定演出が実行されているときには、アクティブ表示を特定のアニメーションで表示することを制限してもよい。例えば、特定演出が実行されているときには、キラキラ光るアニメーションといった特定のアニメーションとは異なるアニメーションで表示すればよい。もしくは、所定のアニメーションで表示していても演出画像や可動部材により隠蔽することにより所定のアニメーションで表示していることを認識不可能又は認識困難とすればよい。もしくは、そもそもアニメーションで表示しないようにすればよい。このようにして、特定演出の実行に伴う遊技の興趣を向上させることができる。
上記実施の形態においては、アクティブ表示の色が「青」や「緑」や「赤」に変化していたとしても、アクティブ表示はキラキラ光るといった特定のアニメーションで表示されていた。これに対し、色が変化したアクティブ表示を、変化後のアクティブ表示の色に応じて異なる態様のアニメーションで表示するようにしてもよい。このようにして、遊技の興趣を向上させることができる。
上記実施の形態においては、特定演出の実行中でなければ、全ての保留表示を、例えば、ぷるぷる震えるアニメーションといった所定のアニメーションで表示した。また、特定演出の実行中であっても、特定演出の対象の保留表示以外の保留表示については、特定演出の実行中ではない場合と同様に、例えば、ぷるぷる震えるアニメーションといった所定のアニメーションで表示した。これに対し、所定のアニメーションとして、複数態様のアニメーションが用意されていてもよく、例えば、現在の遊技状態が確変状態であるか否かや演出モードに応じて、所定のアニメーションとして、複数態様のアニメーションのうちのいずれかが選択されるようにしてもよい。その場合にも、特定演出の実行中でなければ、全ての保留表示を、選択された所定のアニメーションで表示するようにすればよい。また、特定演出の実行中であっても、特定演出の対象の保留表示以外の保留表示については、特定演出の実行中ではない場合と同様に、選択された所定のアニメーションで表示するようにすればよい。このようにして、遊技の興趣を向上させることができる。
上記実施の形態においては、特定演出の実行中でなければ、全ての保留表示を、例えば、ぷるぷる震えるアニメーションといった所定のアニメーションで表示した。また、特定演出の実行中であっても、特定演出の対象の保留表示以外の保留表示については、特定演出の実行中ではない場合と同様に、例えば、ぷるぷる震えるアニメーションといった所定のアニメーションで表示した。これに対し、例えば、保留表示が人型であるものにおいて、特定演出の実行中でなければ、全ての人型の保留表示が同じダンスを踊っているアニメーションであるものの、踊っているダンスの振りのタイミングが異なっているもの等のように、所定のアニメーションとしての演出の内容が一見して同じであれば、その動作が異なっていてもよい。このようにして、遊技の興趣を向上させることができる。
上記実施の形態においては、特定演出の対象の保留表示の色が、赤色へ変化したことに応じて「炎」のアニメーションで表示され、緑色に変化したことに応じて「木の葉」のアニメーションで表示され、青色へ変化したことに応じて「波」のアニメーションで表示された。これに対し、変化後の保留表示の色に応じてそれぞれ実行され得るアニメーションの態様が複数あってもよい。このようにして、遊技の興趣を向上させることができる。
上記実施の形態においては、アクティブ表示はキラキラ光るといった特定のアニメーションで表示されていた。これに対し、アクティブ表示は、1つ前の可変表示において保留表示として最終的に表示されていたアニメーションの態様に応じて、異なるアニメーションで表示されるようにしてもよい。このようにして、遊技の興趣を向上させることができる。
上記実施の形態において、特定演出の実行中における特定演出の対象の保留表示が、どのような態様で所定のアニメーションで表示することが制限されているかによって、特定演出の対象の保留表示の変化後の色を示唆するようにしてもよい。具体的には、所定のアニメーションとは異なる態様のアニメーションで表示する場合には、その態様に応じて示唆するようにすればよい。また、所定のアニメーションで表示されていても演出画像や可動部材により隠蔽することにより所定のアニメーションで表示されていることを認識不可能又は認識困難とする場合には、演出画像や可動部材の種類や動作態様、隠蔽された保留表示の認識が困難となっている度合いに応じて示唆するようにすればよい。また、そもそもアニメーションで表示しない場合には、特定の色に変化することを示唆するようにしてもよい。このようにして、特定演出の実行中における特定演出の対象の保留表示に、より注目させることができる。
上記実施の形態においては、特定演出が実行されることに応じて、特定演出の対象の保留表示を所定のアニメーションで表示することが制限されるようにした。これに対し、特定演出が実行されて、例えば、流れ星や隕石が保留表示に当たったタイミング等、特定演出の中で、保留表示に対する明確な作用が成されたタイミングに、特定演出の対象の保留表示を所定のアニメーションで表示することが制限されるようにしてもよい。このようにして、特定演出において保留表示に対する明確な作用が成されるタイミングに、より注目を集めることができる。
上記実施の形態において、失敗態様の特定演出が実行されて、特定演出の対象の保留表示の色が変化しなかった場合には、所定のタイミングにおいて、特定演出の対象となった保留表示を再び所定のアニメーションで表示すればよい。その場合、所定のタイミングとしては、例えば、特定演出が終了するタイミング、可変表示が終了するタイミング、特定演出の対象となった保留表示がシフトするタイミング、特定演出と同じ期間に実行されていた他の演出が終了するタイミング等であればよい。そして、いずれのタイミングで特定演出の対象となった保留表示を再び所定のアニメーションで表示するかに応じて、遊技者にとって有利な有利状態となる期待度が異なるようにしてもよい。このようにして、失敗態様の特定演出が実行されたとしても、直ちに遊技者を落胆させることなく、失敗態様の特定演出の終了後にも特定演出の対象となった保留表示に注目を集めることができる。
例えば、上記実施の形態では、スーパーリーチ演出が実行され、且つ、アクティブ変化演出が実行される場合、アクティブ変化演出の実行タイミングをスーパーリーチ実行前とスーパーリーチ実行中とに分けたが、スーパーリーチ実行中とスーパーリーチ実行後とに分けてもよい。この場合には、スーパーリーチ実行後にアクティブ変化演出が実行される場合には、演出期間が長く、且つ、キャラクター200が登場して表示領域が大きくなり、一方、スーパーリーチ実行中にアクティブ変化演出が実行される場合には、演出期間が短く、且つ、キャラクター200が登場せず表示領域が小さくなるようにすればよい。
また、上記実施形態では、スーパーリーチ演出が実行され、且つ、アクティブ変化演出が実行される場合、スーパーリーチ実行前とスーパーリーチ実行中との何れか一方においてアクティブ変化演出が実行されるようにしたが、スーパーリーチ実行前及びスーパーリーチ実行中の双方でアクティブ変化演出が実行されるようにしてもよい。更には、スーパーリーチ実行中及びスーパーリーチ実行後の何れか一方又は双方でアクティブ変化演出が実行されるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、スーパーリーチ実行前のアクティブ変化演出の期間の方がスーパーリーチ実行中のアクティブ変化演出の期間よりも長いものとして説明したが、スーパーリーチ実行中のアクティブ変化演出の期間の方がスーパーリーチ実行前又はスーパーリーチ実行後のアクティブ変化演出の期間よりも長くなるようにしてもよい。この場合には、スーパーリーチ実行中のアクティブ変化演出の期間を長くすることでスーパーリーチ中の演出をより盛り上げることが可能となる。
また、上記実施形態では、スーパーリーチ実行前のアクティブ変化演出の表示領域の方がスーパーリーチ実行中のアクティブ変化演出の表示領域よりも大きいものとして説明したが、スーパーリーチ実行中のアクティブ変化演出の表示領域の方がスーパーリーチ実行前又はスーパーリーチ実行後のアクティブ変化演出の表示領域よりも大きくなるようにしてもよい。この場合には、スーパーリーチ実行中のアクティブ変化演出の表示領域を大きくすることでスーパーリーチ中の演出をより盛り上げることが可能となる。
また、上記実施の形態では、アクティブ変化演出や保留変化演出が実行される場合には、必ずアクティブ表示や保留表示の色が変化するようにしたが、アクティブ変化演出や保留変化演出においていわゆるガセの演出が実行され、一旦はアクティブ表示や保留表示の色が変化するがその後元の色に戻るような態様であってもよい。
また、上記実施の形態では、アクティブ変化演出や保留表示変化演出においてアクティブ表示や保留表示の色が変化するようにしたが、アクティブ表示や保留表示の大きさや形状が変化する等、アクティブ表示や保留表示が様々な態様で変化するようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、アクティブ表示や保留表示の色である赤色、緑色、青色は、アクティブ表示及び保留表示の双方で用いることができるが、アクティブ表示時のみに表示される色、文字、キャラクター等があってもよく、保留表示の保留表示時のみに表示される色、文字、キャラクター等があってもよい。
また、アクティブ変化演出においてアクティブ表示が変化する場合には、スーパーリーチの実行中と実行中以外とにおいて演出時間や表示領域が異なるようにしたが、これらに限定されない。例えば、アクティブ表示において出力される音が、スーパーリーチの実行中は出力されず、実行中以外には出力される等、スーパーリーチの実行中は、当該スーパーリーチの演出効果が損なわれない態様で、アクティブ変化演出が実行されるようにすればよい。
また、上記実施形態では、図18に示す保留・アクティブ変化演出の実行割合を用いることにより、大当りの場合とハズレの場合とで保留・アクティブ変化演出の実行割合を異ならせたが、これに限定されない。例えば、変動カテゴリコマンドに対応する変動パターンに基づいて、始動入賞に対応するリーチ演出の有無で保留・アクティブ変化演出の実行割合を異ならせて、リーチ演出が実行される場合には、リーチ演出が実行されない場合よりも保留・アクティブ変化演出の実行割合を高くしてもよい。また、変動カテゴリコマンドに対応する変動パターンが示す変動時間に基づいて、保留・アクティブ変化演出の実行割合を異ならせて、変動時間が所定時間以上の場合には、所定時間未満の場合よりも保留・アクティブ変化演出の実行割合を高くしてもよい。
また、上記実施の形態では、図21に示す最終色の決定割合を用いることにより、大当りの場合とハズレの場合とで最終色が赤色となる割合を異ならせたが、これに限定されない。例えば、変動カテゴリコマンドに対応する変動パターンに基づいて、始動入賞に対応するリーチ演出の有無で最終色が赤色となる割合を異ならせて、リーチ演出が実行される場合には、リーチ演出が実行されない場合よりも最終色が赤色となる割合を高くしてもよい。また、変動カテゴリコマンドに対応する変動パターンが示す変動時間に基づいて、最終色が赤色となる割合を異ならせて、変動時間が所定時間以上の場合には、所定時間未満の場合よりも最終色が赤色となる割合を高くしてもよい。
また、上記実施形態では、図23に示すアクティブ変化演出の実行タイミングの決定割合を用いることにより、大当りの場合とハズレの場合とでアクティブ変化演出の実行タイミングの決定割合を異ならせたが、これに限定されない。例えば、変動カテゴリコマンドに対応する変動パターンが示す変動時間に基づいて、アクティブ変化演出の実行タイミングの決定割合を異ならせて、変動時間が所定時間以上の場合には、所定時間未満の場合よりもアクティブ変化演出の実行タイミングがスーパーリーチ中となる割合を高くしてもよい。
また、上記実施形態では、図19に示す保留・アクティブ変化パターンにおいて、始動入賞に対応する可変表示アクティブとなるときのアクティブ表示の色及び色の変化の態様は1つのみ用意されているが、スーパーリーチ中とスーパーリーチ前のそれぞれにおいてアクティブ表示の色及び色の変化の態様が用意されていてもよい。
また、図19に示す保留・アクティブ変化パターンを用いることなく、上述と同様の態様で保留変化演出やアクティブ変化演出が実行されるようにしてもよい。例えば、まず、最終色が決定され、その後、図15のステップS171に示す可変表示開始設定処理において、保留表示が移動するシフト表示の制御が行われる毎に、抽選等によってシフト表示後の色が決定されるようにしてもよい。更に、アクティブ表示において必ず最終色となるように、保留順位1に対応する保留表示において最終色になっていない場合には、シフト表示後のアクティブ表示の色を強制的に最終色とするようにしてもよい。
また、上記実施形態では、図20のステップS809において、演出制御用CPU120は、残った保留・アクティブ変化演出パターンの中から1つの保留・アクティブ変化演出パターンを決定する際に、ランダムに決定するようにしたが、これに限定されない。例えば、始動入賞に対応する入賞時判定結果が大当りの場合には、当該始動入賞に対応する一連の保留表示とその後のアクティブ表示の過程において、できるだけ後に保留・アクティブ変化演出が実行されるような保留・アクティブ変化演出パターンを優先的に決定するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、大当り種別決定用の乱数値MR2の値に基づいて大当りの種類を確定させる態様としているが、大当りの種類を確定させる条件はこれに限定されない。例えば、大入賞口の近傍に、又は、大入賞口の内部に、特定領域を設け、該特定領域に遊技球が進入することに基づいて、大当りの種類が確定する態様としてもよい。
例えば、確変大当りと通常大当りとを設けた場合に、上記特定領域に遊技球が進入することに基づいて確変大当りが確定する態様としてもよい。
また、上記実施形態では、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにおいて大当り図柄が表示されたことに基づいて大当り遊技状態に制御するようにしているが、大当り遊技状態に制御する態様はこれに限定されない。例えば、第2始動入賞口の近傍に、または、第2始動入賞口の内部に、特定領域を設け、該特定領域に遊技球が進入したことに基づいて大当り遊技状態に制御するようにいてもよい。
なお、上記実施形態では、0〜9の数字または記号等の複数種類の特別図柄を可変表示させ表示結果を導出表示させる態様を示したが、可変表示は、そのような態様に限定されない。例えば、可変表示させる特別図柄と、可変表示結果として導出表示される特別図柄とが異なっていてもよい。換言すれば、変動する複数種類の特別図柄に含まれない特別図柄が可変表示結果として導出表示されてもよいし、変動する複数種類の特別図柄の中には可変表示結果として特別導出表示されないものが含まれていてもよい。また、必ずしも複数種類の特別図柄を可変表示させる必要はなく、1種類の特別図柄のみを用いて可変表示を実行する態様であってもよい。1種類の特別図柄を用いた可変表示として、例えば、当該1種類の特別図柄を点滅させてもよい。即ち、点灯、消灯の繰返しを可変表示としてもよい。そして、この場合であっても、当該1種類の特別図柄が最後に導出表示されるものであってもよいし、当該1種類の図柄とは異なる図柄が最後に導出表示されるものであってもよい。また、他の図柄の可変表示についても同様である。
例えば、上記において、「割合」とは、A:B=70%:30%やA:B=30%:70%のような関係にかぎらず、A:B=100%:0%のような関係も含む概念である。また、AはBよりも割合が高いと言うときには、Aが100%であってBが100%未満である場合や、Bが0%であってAが0%よりも大きい場合も含む概念である。
上記実施の形態においては、飾り図柄の可変表示時間、及びリーチ演出の種類等の可変表示態様を示す変動パターンを演出制御用CPU120に通知するために、可変表示を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用CPU120に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、1つ目のコマンドとして、「滑り」や「擬似連」といった可変表示演出の有無、リーチとなる以前の可変表示時間や可変表示態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドとして、リーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降の可変表示時間や可変表示態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用CPU120は2つのコマンドから導かれる可変表示時間に基づいて可変表示における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100の方では2つのコマンドのそれぞれにより可変表示時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な可変表示態様については演出制御用120の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込み内で2つのコマンドを送信するようにしてもよいし、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。また、それぞれのコマンドで示される可変表示態様はこの例に限定されるものではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知することで、変動パターン指定コマンドとして予め記憶して用意すべきデータ量を削減することができる。
その他にも、遊技機の装置構成やデータ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置における画像表示動作やスピーカにおける音声出力動作、更には遊技効果ランプや装飾用LEDにおける点灯動作を含めた各種の演出動作等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
また、特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の外れ図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい。
また、上記実施形態では、メイン側で先読み判定をしてその判定結果に対応したコマンドをサブ側に送信していたが、メイン側から乱数値を示すコマンドを送信してサブ側で先読み判定をするようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、変動開始時に大当り種別を決定することで大当り遊技状態後の遊技状態を「確変状態」にするか否かを決定しているが、変動開始時には大入賞口の開放パターンのみを決定し、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域を通過したことに基づいて大当り遊技状態後の遊技状態を「確変状態」にするようにしてもよい。
また、例えば、プリペイドカードや会員カード等の遊技用記録媒体の記録情報より特定される大きさの遊技価値である度数を使用して、遊技に使用するための遊技得点を付与するとともに、付与された遊技得点又は遊技による入賞により付与された遊技得点を使用して遊技機内に封入された遊技球を遊技領域に打ち込んで遊技者が遊技を行う遊技機にも本発明を適用することができる。
また、上記では、遊技機として遊技媒体を使用するものを例にしたが本発明による遊技機は、所定数の景品としての遊技媒体を払い出す遊技機に限定されず、遊技球等の遊技媒体を封入し景品の付与条件が成立した場合に得点を付与する封入式の遊技機に適用することもできる。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、例えばパチンコ遊技機1といった、遊技機に含まれるコンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。更に、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。更には、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。