以下に、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。ただし、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい限定がされているが、発明の範囲を以下に限定するものではない。なお、以下の実施形態の説明に用いる全図においては、特に理由がない限り、同様箇所には同一符号を付す。また、以下の実施形態において、同様の構成や動作に関しては繰り返しの説明を省略する場合がある。
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態に係る著作物提供システムについて図面を参照しながら説明する。本実施形態の著作物提供システムは、カメラによって撮影された楽譜や文書などの著作物(以下、検証対象物とも呼ぶ)の少なくとも一部の画像データに基づいて、その検証対象物が著作権使用料の支払対象であるか検証する。本実施形態の著作物提供システムは、検証対象物が著作権使用料の支払対象である場合、その著作物を使用者(以下、ユーザとも呼ぶ)にとって著作権上安全な状態で提供する。
(構成)
図1は、本実施形態の著作物提供システム10の構成の一例を示すブロック図である。図1のように、著作物提供システム10は、カメラ120、表示装置130、および課金システム160に接続される。著作物提供システム10は、カメラ120、表示装置130、および課金システム160に無線接続されてもよいし、有線接続されてもよい。以下においては、著作物提供システム10やカメラ120、表示装置130を異なる装置に構成する例を示すが、著作物提供システム10の機能の一部をカメラ120や表示装置130と同一の装置に構成してもよい。
カメラ120は、著作物提供システム10に接続される。カメラ120は、ユーザが使用する著作物(検証対象物とも呼ぶ)を撮影するのに用いられる。カメラ120は、撮影した画像データを送信可能なデジタルカメラによって実現できる。また、カメラ120は、スマートフォンや携帯電話、タブレット、ノート型パーソナルコンピュータに備え付けられたカメラによって実現されてもよい。なお、カメラ120は、撮影した画像データを著作物提供システム10に送信することさえできれば、その形態に限定を加えない。
例えば、カメラ120には、ユーザの操作に応じて撮影された検証対象物の画像データをユーザ識別子に関連付けて著作物提供システム10に送信するためのアプリケーションがインストールされる。ユーザ識別子は、ユーザの登録情報を特定するための識別子である。また、検証対象物に該当する著作物の使用枚数や使用期間などの使用情報を入力する機能をカメラ120に設け、検証対象物の画像データに関連付けてその使用情報を著作物提供システム10に送信するように構成してもよい。
カメラ120は、撮影した検証対象物の画像データを著作物提供システム10に送信する。例えば、カメラ120は、無線LAN(Local Area Network)やWi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)などの無線通信によって著作物提供システム10に接続される。カメラ120は、検証対象物の画像データを著作物提供システム10に送信する際に、ユーザ識別子や使用情報を関連付けて送信する。以下においては、カメラ120が送信する検証対象物の画像データには、少なくともユーザ識別子が関連付けられているものとする。
著作物提供システム10は、画像分析装置11、著作物DB12、登録情報DB13、および著作物管理装置15を有する(DB:Database)。著作物提供システム10の構成要素は、互いに同じサーバや端末などの装置に集中して配置されてもよいし、異なる装置に分散して配置されてもよい。著作物提供システム10は、カメラ120によって撮影された検証対象物の少なくとも一部の画像データに基づいて、その検証対象物が著作権使用料の支払対象であるか検証する。著作物提供システム10は、検証対象物が著作権使用料の支払対象である場合、その検証対象物に該当する著作物を表示装置130に送信する。例えば、著作物提供システム10は、著作物の複製や販売を許諾された業者(著作物販売業者とも呼ぶ)によって使用される。
画像分析装置11は、カメラ120、表示装置130、および著作物管理装置15に接続される。例えば、画像分析装置11は、無線LANやWi-Fi、Bluetoothなどの無線通信によってカメラ120に接続される。例えば、著作物管理装置15が同じコンピュータやサーバに構成される場合、画像分析装置11は、ケーブルや導線によって著作物管理装置15に接続される。例えば、著作物管理装置15が異なるサーバに構成される場合、画像分析装置11は、インターネットやイントラネットなどのネットワークを介して著作物管理装置15に接続される。例えば、著作物管理装置15が異なるサーバに構成される場合、画像分析装置11は、モバイルルーターの機能を有するサーバに構成すればよい。また、画像分析装置11は、カメラ120や表示装置130と同一の端末装置に構成されてもよい。
画像分析装置11は、検証対象物の画像データをカメラ120から受信する。画像分析装置11は、受信された検証対象物の画像データから特徴を抽出し、抽出した特徴に基づいて特徴データを生成する。画像分析装置11は、生成された特徴データをユーザ識別子に関連付けて著作物管理装置15に送信する。なお、著作物管理装置15によって、検証対象物の画像データを著作物DB12に格納された著作物の画像データと照合するように構成する場合、画像分析装置11は、検証対象物の特徴データの代わりに画像データを著作物管理装置15に転送してもよい。
著作物DB12は、著作物管理装置15に接続される。著作物DB12には、著作物の画像データが格納される。例えば、著作物DB12には、著作権使用料の支払対象であるか否かを示すフラグや著作権使用料などの付随情報が著作物の画像データに関連付けて格納される。例えば、著作物DB12は、検索機能サービスによって利用できるようにクラウドサーバ上に構成される。例えば、著作物管理装置15が同じサーバに構成される場合、著作物DB12は、ケーブルや導線によって著作物管理装置15に接続される。例えば、著作物管理装置15が異なるサーバに構成される場合、著作物DB12は、インターネットやイントラネットなどのネットワークを介して著作物管理装置15に接続される。
登録情報DB13は、著作物管理装置15に接続される。登録情報DB13には、ユーザ識別子に関連付けられて、ユーザの登録情報が格納される。例えば、登録情報DB13は、検索機能サービスによって利用できるようにクラウドサーバ上に構成される。例えば、著作物管理装置15が同じサーバに構成される場合、登録情報DB13は、ケーブルや導線によって著作物管理装置15に接続される。例えば、著作物管理装置15が異なるサーバに構成される場合、登録情報DB13は、インターネットやイントラネットなどのネットワークを介して著作物管理装置15に接続される。
著作物管理装置15は、画像分析装置11、著作物DB12、登録情報DB13、および課金システム160に接続される。例えば、著作物管理装置15は、画像分析装置11や著作物DB12、登録情報DB13、課金システム160と同じサーバ上に構成される。例えば、画像分析装置11や著作物DB12、登録情報DB13、課金システム160と同じサーバに構成される場合、著作物管理装置15は、ケーブルや導線によってそれらに接続される。例えば、画像分析装置11や著作物DB12、登録情報DB13、課金システム160とは異なるサーバに構成される場合、著作物管理装置15は、インターネットやイントラネットなどのネットワークを介してそれらに接続される。
著作物管理装置15は、検証対象物の画像データから生成された特徴データを画像分析装置11から受信する。著作物管理装置15は、特徴データを受信すると、著作物DB12を検索し、著作物DB12に格納された著作物の画像データと、受信された特徴データとを照合する。例えば、著作物管理装置15は、画像マッチングやパターンマッチングなどの手法を用いて、著作物の画像データと、検証対象物の画像データから生成された特徴データとの照合を行うアプリケーションや専用回路によって実現される。なお、著作物管理装置15は、FPGA(Field-Programmable Gate Array)に構成される構成回路によって実現されてもよい。
著作物管理装置15は、検証対象物の画像データから生成された特徴データと照合する著作物の画像データが検出された場合、その著作物が著作権使用料の課金対象であるか検証する。検出された著作物が著作権使用料の課金対象である場合、著作物管理装置15は、登録情報DB13を参照し、著作権使用料の支払処理を行う。著作権使用料の支払処理において、著作物管理装置15は、登録情報DB13に予め登録されたユーザ識別子に基づいて、そのユーザに著作権使用料の支払要求を行う。著作物管理装置15は、著作権使用料の支払要求に応じたユーザによる課金結果に基づいて、課金システム160に対して著作権使用料の支払を行う。また、ユーザのカメラ120から受信した検証対象物の画像データに基づいて課金対象の著作物が検出された際に、著作物提供システム10が課金システム160に対して著作権使用料の支払を自動的に行うように構成してもよい。
また、著作物管理装置15は、検証対象物の画像データから生成された特徴データと照合する著作物が検出された場合、その著作物の画像データをユーザに提供可能であるか検証する。著作物の画像データをユーザに提供可能である場合、著作物管理装置15は、その著作物の画像データの一部または全部を著作物DB12から抽出し、抽出された著作物の画像データを画像分析装置11に送信する。画像分析装置11に送信された著作物の画像データは、画像分析装置11から表示装置130に転送される。
表示装置130は、著作物提供システム10に接続される。例えば、表示装置130は、無線LANやWi-Fi、Bluetoothなどの無線通信によって著作物提供システムに接続される。表示装置130は、著作物の画像データを著作物提供システム10から受信する。表示装置130は、受信した著作物の画像データを表示する。例えば、表示装置130は、デジタル画像を表示できるモニターによって実現できる。なお、図1においては別々の構成として図示しているが、カメラ120と表示装置130とを同一の端末装置に構成してもよい。また、表示装置130は、デジタルカメラやスマートフォン、携帯電話、タブレット、ノート型パーソナルコンピュータの表示機能によって実現してもよい。
例えば、著作物として楽譜を扱う場合、表示装置130は、譜面台の譜面の位置にモニターを有する装置として構成すればよい。例えば、表示装置130のモニターにタッチパネルの機能を併設し、モニター上におけるユーザの操作に応じてページをめくるように構成すれば、紙媒体の楽譜と同じ感覚で使用できるデジタル楽譜を実現できる。
例えば、著作物として文書を扱う場合、表示装置130は、スマートフォンやタブレットのような端末装置として構成すればよい。例えば、表示装置130のモニター上におけるユーザの操作に応じてページをめくるように構成すれば、紙媒体の本と同じ感覚で使用できるデジタル文書を実現できる。
また、著作物提供システム10は、楽譜や文書以外の著作物を扱うように構成してもよい。例えば、著作物提供システム10は、美術や建築、地図、図形、映画、写真、プログラムなどに関する著作物を扱うように構成してもよい。なお、著作物提供システム10は、上記に例示した著作物に限定されず、カメラ120によって撮影された画像データに基づいて表示装置130に表示できる著作物であれば、任意の著作物に関して利用できる。
課金システム160は、著作物提供システム10の著作物管理装置15に接続される。課金システム160は、著作物管理装置15と同じサーバ上に構成されてもよいし、異なるサーバ上に構成されてもよい。例えば、課金システム160は、著作物の著作権者に著作権使用料を支払う団体(著作権管理団体とも呼ぶ)によって使用される。課金システム160は、著作権使用料の支払要求に応じたユーザによる課金結果に基づいて支払われた著作権使用料を著作物提供システム10の著作物管理装置15から受け付ける。例えば、課金システム160は、回収された著作権使用料を著作権者に分配する。
以上が、著作物提供システム10、カメラ120、表示装置130、および課金システム160の構成についての説明である。なお、図1の構成は一例であって、本実施形態の著作物提供システム10、カメラ120、表示装置130、および課金システム160の構成をそのままの形態に限定するものではない。
〔画像分析装置〕
次に、画像分析装置11の構成について図面を参照しながら説明する。図2は、画像分析装置11の構成の一例を示すブロック図である。図2のように、画像分析装置11は、画像データ送受信部111、特徴データ生成部112、およびデータ送受信部113を有する。画像データ送受信部111、特徴データ生成部112、およびデータ送受信部113は、サーバやコンピュータにインストールされたアプリケーションや、専用回路を有する装置によって実現される。また、画像データ送受信部111、特徴データ生成部112、およびデータ送受信部113は、FPGAに構成される構成回路によって実現されてもよい。
画像データ送受信部111は、カメラ120、表示装置130、特徴データ生成部112、およびデータ送受信部113に接続される。画像データ送受信部111は、検証対象物の画像データをカメラ120から受信する。画像データ送受信部111は、受信した検証対象物の画像データを特徴データ生成部112に出力する。また、検証対象物の画像データを用いて、著作物DB12に格納された著作物の画像データと照合するように構成する場合、検証対象物の画像データを画像データ送受信部111からデータ送受信部113に転送する。
また、画像データ送受信部111は、検証対象物に該当する著作物の画像データをデータ送受信部113から取得する。画像データ送受信部111は、取得した著作物の画像データを表示装置130に送信する。
特徴データ生成部112は、画像データ送受信部111およびデータ送受信部113に接続される。特徴データ生成部112は、検証対象物の画像データを画像データ送受信部111から取得する。特徴データ生成部112は、取得した検証対象物の画像データから特徴を抽出して特徴データを生成する。例えば、特徴データ生成部112は、検証対象物の画像データから特徴点を抽出し、抽出した特徴点を含む特徴データを生成する。特徴データ生成部112は、生成した検証対象物の特徴データをデータ送受信部113に出力する。
データ送受信部113は、画像データ送受信部111、特徴データ生成部112、および著作物管理装置15に接続される。データ送受信部113は、検証対象物の特徴データを特徴データ生成部112から取得する。データ送受信部113は、検証対象物の画像データの送信元のユーザ識別子を含めて、その検証対象物の画像データから生成された特徴データを著作物管理装置15に送信する。
また、データ送受信部113は、著作物の画像データを著作物管理装置15から受信する。データ送受信部113は、受信した著作物の画像データを画像データ送受信部111に転送する。
以上が、画像分析装置11の構成についての説明である。なお、図2の構成は一例であって、本実施形態の画像分析装置11の構成をそのままの形態に限定するものではない。
〔著作物管理装置〕
次に、著作物管理装置15の構成について図面を参照しながら説明する。図3は、著作物管理装置15の構成の一例を示すブロック図である。図3のように、著作物管理装置15は、データ送受信部151、著作物検索部152、登録情報検索部153、検索結果検証部155、および使用料支払部157を有する。データ送受信部151、著作物検索部152、登録情報検索部153、検索結果検証部155、および使用料支払部157は、サーバやコンピュータにインストールされたアプリケーションや、専用回路を有する装置によって実現される。また、データ送受信部151、著作物検索部152、登録情報検索部153、検索結果検証部155、および使用料支払部157は、FPGAに構成される構成回路によって実現されてもよい。
データ送受信部151は、画像分析装置11、著作物検索部152、登録情報検索部153、および検索結果検証部155に接続される。データ送受信部151は、画像分析装置11から検証対象物の特徴データを受信する。データ送受信部151は、検証対象物の特徴データを著作物検索部152に出力し、検証対象物の画像データの送信元のユーザ識別子を登録情報検索部153に出力する。
また、データ送受信部151は、検証対象物に該当する著作物の画像データを検索結果検証部155から取得する。データ送受信部151は、取得した著作物の画像データを画像分析装置11に送信する。なお、著作物の画像データを画像分析装置11に出力するタイミングは、ユーザ、著作物販売業者、および著作権管理団体の間で取り決められた著作物の使用許諾契約等に基づいて設定されればよく、著作権使用料の支払の完了する前後のいずれであってもよい。
著作物検索部152は、データ送受信部151、検索結果検証部155、および著作物DB12に接続される。著作物検索部152は、検証対象物の特徴データをデータ送受信部151から取得する。著作物検索部152は、検証対象物の特徴データを受信すると、著作物DB12を検索し、著作物DB12に格納された著作物の画像データと、受信された特徴データとを照合する。著作物検索部152は、特徴データと照合する著作物が検出された場合、検出された著作物の画像データを著作物DB12から取得する。著作物検索部152は、著作物DB12から取得した著作物の画像データを検索結果検証部155に出力する。例えば、著作権使用料の支払対象であるか否かを示すフラグや著作権使用料などの付随情報が著作物の画像データに関連付けて著作物DB12に格納されている場合、著作物検索部152は、著作物の画像データに関連付けて付随情報を出力する。なお、特徴データと照合する著作物が検出されなかった場合については、特に限定を加えないが、検出されなかったことを示す検索結果を検索結果検証部155に出力するように構成してもよい。
登録情報検索部153は、データ送受信部151、検索結果検証部155、および登録情報DB13に接続される。登録情報検索部153は、検証対象物の画像データの送信元のユーザ識別子をデータ送受信部151から取得する。登録情報検索部153は、検証対象物の画像データの送信元のユーザ識別子を取得すると、登録情報DB13を検索し、登録情報DB13に格納されたユーザの登録情報を取得する。例えば、登録情報検索部153は、ユーザの契約情報や、著作物の使用許諾範囲、支払情報、チャージ金額の残高などの登録情報を登録情報DB13から取得する。登録情報検索部153は、取得したユーザの登録情報を検索結果検証部155に出力する。
検索結果検証部155は、データ送受信部151、著作物検索部152、登録情報検索部153、および使用料支払部157に接続される。検索結果検証部155は、検証対象物の画像データから生成された特徴データに基づいて著作物の画像データが検出された際に、その著作物の画像データを著作物検索部152から取得する。また、検索結果検証部155は、検証対象物の画像データの送信元のユーザの登録情報を登録情報検索部153から取得する。
検索結果検証部155は、検証対象物に該当する著作物の画像データを取得すると、その著作物が著作権使用料の支払対象であるか検証する。例えば、著作権使用料の支払対象であるか否かを示すフラグや著作権使用料などの付随情報を著作物の画像データに関連付けて著作物DB12に格納しておけば、その付随情報に基づいて著作権使用料の支払対象であるか判定できる。
取得した著作物が著作権使用料の課金対象である場合、検索結果検証部155は、その著作物の付随データに基づいて著作権使用料を算出する。検索結果検証部155は、その著作物を使用するユーザのユーザ情報に関連付けて、算出した著作権使用料を使用料支払部157に出力する。このとき、検索結果検証部155は、著作権使用料の支払対象の著作物の画像データをデータ送受信部151に出力する。また、取得した著作物が著作権使用料の課金対象ではないがユーザに提供可能である場合、検索結果検証部155は、その著作物の画像データをデータ送受信部151に出力する。なお、特徴データと照合する著作物が検出されなかった場合、検索結果検証部155は、検出されなかったことを示す検索結果をデータ送受信部151に出力してもよい。
使用料支払部157は、検索結果検証部155および課金システム160に接続される。使用料支払部157は、著作物を使用するユーザのユーザ識別子と、そのユーザ識別子に関連付けられた著作権使用料とを検索結果検証部155から受信する。使用料支払部157は、予め設定された支払条件に基づいて、そのユーザ識別子で指定されるユーザから課金システム160への著作権使用料の支払処理(著作権支払処理とも呼ぶ)を実行する。例えば、使用料支払部157は、著作物のコピー枚数や、コピー回数、閲覧期間、閲覧時間、閲覧回数などに応じて著作権使用料を設定する。
なお、著作権支払処理は、著作物使用者(ユーザ)と著作物販売業者との間、著作物販売業者と著作権管理団体との間、著作物使用者(ユーザ)と著作権管理団体との間のいずれで行われるものであってもよい。また、著作権支払処理は、決済代行業者を介して行われてもよい。著作権支払処理は、著作物使用者(ユーザ)の使用する端末装置や、著作物販売業者や著作権管理団体(決済代行業者を含む)の使用するサーバの間におけるデータ処理によって実行される。
以上が、著作物管理装置15の構成についての説明である。なお、図3の構成は一例であって、本実施形態の著作物管理装置15の構成をそのままの形態に限定するものではない。
(動作)
次に、著作物提供システム10(画像分析装置11、著作物管理装置15)、カメラ120、課金システム160、および表示装置130の動作について図面を参照しながら説明する。以下においては、カメラ120、画像分析装置11、著作物管理装置15、課金システム160、表示装置130の順番で説明する。
〔カメラ〕
図4は、カメラ120の動作について説明するためのフローチャートである。なお、図4に示すカメラ120の動作は、概略的な動作であって、カメラ120の動作をそのままの手順に限定するものではない。
図4において、まず、ユーザの操作に応じて、カメラ120にインストールされたアプリケーションが起動される(ステップS111)。
カメラ120は、ユーザの操作に応じて、検証対象物を撮影する(ステップS112)。このとき、カメラ120は、撮影した検証対象物の画像データを生成する。
そして、カメラ120は、撮影した検証対象物の画像データを著作物提供システム10に送信する(ステップS113)。このとき、カメラ120は、撮影した検証対象物の画像データに関連付けてユーザ識別情報を著作物提供システム10に送信する。なお、カメラ120は、撮影した検証対象物の画像データに関連付けて、その検証対象物に該当する著作物の使用情報を著作物提供システム10に送信してもよい。
〔画像分析装置〕
図5は、画像分析装置11の動作について説明するためのフローチャートである。なお、図5に示す画像分析装置11の動作は、概略的な動作であって、画像分析装置11の動作をそのままの手順に限定するものではない。
図5において、まず、画像分析装置11は、検証対象物の画像データをカメラ120から受信する(ステップS121)。
次に、画像分析装置11は、検証対象物の画像データから特徴を抽出する(ステップS122)。
次に、画像分析装置11は、抽出した特徴から特徴データを生成する(ステップS123)。
そして、画像分析装置11は、生成した特徴データを著作物管理装置15に送信する(ステップS124)。
その後、画像分析装置11は、検証対象物に該当する著作物の画像データを著作物管理装置15から受信したか判定する(ステップS125)。画像分析装置11が著作物の画像データを受信したか判定するタイミングは、著作物管理装置15から何らかの応答を受信したタイミングであってもよいし、予め設定された所定のタイミングであってもよい。
検証対象物に該当する著作物の画像データを著作物管理装置15から受信した場合(ステップS125でYes)、画像分析装置11は、著作物の画像データを表示装置130に送信する(ステップS126)。ステップS126の処理が終了した段階で、図5のフローチャートに沿った処理は終了である。一方、検証対象物に該当する著作物の画像データを画像分析装置11が受信しなかった場合(ステップS125でNo)、図5のフローチャートに沿った処理は終了である。
〔著作物管理装置〕
図6は、著作物管理装置15の動作について説明するためのフローチャートである。なお、図6に示す著作物管理装置15の動作は、概略的な動作であって、著作物管理装置15の動作をそのままの手順に限定するものではない。
図6において、まず、著作物管理装置15は、検証対象物の画像データに基づいて生成された特徴データを画像分析装置11から受信する(ステップS131)。
ここで、著作物管理装置15は、著作物DB12を検索し、検証対象物の画像データに基づいて生成された特徴データに照合する著作物の画像データが検出されたか判定する(ステップS132)。
検証対象物の画像データに基づいて生成された特徴データに照合する著作物の画像データが検出された場合(ステップS132でYes)、著作物管理装置15は、検証対象物に該当する著作物が著作権使用料の課金対象か判定する(ステップS133)。一方、検証対象物の画像データに基づいて生成された特徴データに照合する著作物の画像データが検出されなかった場合(ステップS132でNo)、ステップS135に進む。
検証対象物に該当する著作物が著作権使用料の課金対象である場合(ステップS133でYes)、著作物管理装置15は、著作権使用料の支払処理を実行する(ステップS134)。そして、著作物管理装置15は、著作権使用料の支払処理が完了した著作物の画像データを画像分析装置11に送信する(ステップS136)。ステップS136の処理が終了した段階で、図6のフローチャートに沿った処理は終了である。例えば、著作権使用料の支払処理において、著作物管理装置15は、著作物の識別子と、その著作物の著作権使用料とを少なくとも関連付けた支払情報を課金システム160に送信する。
一方、検証対象物に該当する著作物が著作権使用料の課金対象でない場合(ステップS133でNo)、著作物管理装置15は、その検証対象物に該当する著作物の画像データを提供可能か判定する(ステップS135)。検証対象物に該当する著作物の画像データを提供可能な場合(ステップS135でYes)、著作物管理装置15は、その著作物の画像データを画像分析装置11に送信する(ステップS136)。ステップS136の処理が終了した段階で、図6のフローチャートに沿った処理は終了である。一方、検証対象物に該当する著作物の画像データを提供可能ではない場合(ステップS135でNo)、図6のフローチャートに沿った処理は終了である。
〔課金システム〕
図7は、課金システム160の動作について説明するためのフローチャートである。なお、図7に示す課金システム160の動作は、概略的な動作であって、課金システム160の動作をそのままの手順に限定するものではない。
図7において、まず、課金システム160は、著作権使用料の支払情報を画像分析装置11から受信する(ステップS141)。
次に、課金システム160は、著作権使用料の支払情報に基づいて課金を実行する(ステップS142)。著作権使用料を支払う主体が著作権使用者(ユーザ)の場合、課金システム160は、著作権使用者(ユーザ)の口座から著作権使用料を引き落とすための処理を実行する。また、著作権使用料を支払う主体が著作物販売業者の場合、課金システム160は、著作物販売業者の口座から著作権使用料を引き落とすための処理を実行する。課金システム160による課金において、支払側から受取側への著作権使用料の支払は、前払いであってもよいし、即時決済であってもよいし、後払いであってもよい。
そして、課金システム160は、実行した課金結果を著作物管理装置15に送信する(ステップS143)。なお、課金システム160による課金結果を著作権使用者(ユーザ)に送信してもよい。
〔表示装置〕
図8は、表示装置130の動作について説明するためのフローチャートである。なお、図8に示す表示装置130の動作は、概略的な動作であって、表示装置130の動作をそのままの手順に限定するものではない。
図8において、まず、表示装置130は、著作物の画像データを画像分析装置11から受信する(ステップS151)。
そして、表示装置130は、受信した著作物の画像データを表示する(ステップS152)。例えば、表示装置130のモニターには、ユーザの操作に応じて、著作物の画像データに含まれる所望の画像が表示される。
〔まとめ〕
ここで、図4~図8に示した著作物提供システム10、カメラ120、課金システム160、および表示装置130の動作の関係をまとめたシークエンス図を示す(図9)。なお、図9のシークエンス図は、検証対象物に該当する著作物が著作物DB12に格納されていた場合の例を示す。
図9のように、アプリケーションが起動された後、カメラ120は、ユーザの操作に応じて検証対象物を撮影する。カメラ120は、撮影された検証対象物の画像データ(検証対象物画像とも呼ぶ)を画像分析装置11に送信する。
画像分析装置11は、画像分析装置11から検証対象物画像を受信する。画像分析装置11は、受信した検証対象物画像から特徴を抽出して特徴データを生成する。画像分析装置11は、生成した特徴データを著作物管理装置15に送信する。
著作物管理装置15は、画像分析装置11から特徴データを受信する。著作物管理装置15は、著作物DB12を検索して特徴データを照合するとともに、登録情報DB13を参照してユーザの登録情報を取得する。著作物管理装置15は、検証対象物に該当する著作物を検出すると、その著作物の著作権使用料を課金システム160に支払う。そして、著作物管理装置15は、検証対象物に該当する著作物の画像データ(著作物画像とも呼ぶ)を著作物DB12から抽出し、その著作物画像を画像分析装置11に送信する。
画像分析装置11は、著作物管理装置15から著作物画像を受信する。画像分析装置11は、受信した著作物画像を表示装置130に転送する。
表示装置130は、画像分析装置11から著作物画像を受信する。表示装置130は、受信した著作物画像をモニターに表示する。
以上が、著作物提供システム10(画像分析装置11、著作物管理装置15)、カメラ120、課金システム160、および表示装置130の動作についての説明である。なお、図4~図9に示す動作は一例であって、著作物提供システム10、カメラ120、課金システム160、および表示装置130の動作をそのままの手順に限定するものではない。
〔関連技術との比較〕
ここで、関連技術と比較することによって、本実施形態の著作物提供システム10によって得られる効果について図面を参照しながら説明する。以下においては、ある音楽団体が楽曲を演奏する際に、音楽団体の構成員の各々に対してその楽曲の楽譜を配布する例について説明する。
図10は、関連技術における楽譜121の使用に関する概念図である。図10は、音楽団体の構成員の各々に対して所望の楽曲の楽譜121を提供するために、音楽団体が所有する楽譜121を人数分だけコピー機170でコピーする例である。一般に、音楽団体は、多くの楽曲を演奏するために多くの楽譜121を所有する。そのため、関連技術においては、多くの楽譜121の中から所望の楽譜121を選び出すため作業や時間が必要である。また、音楽団体が所有する楽譜121には、それまでの使用状況に応じて、破損や汚れ、欠落が発生している場合もある。そのような場合、コピー機170でコピーされた楽譜121のコピー122には、破損や汚れ、欠落の影響が何らかの形態で残存する可能性がある。また、大量の楽譜121をコピー機170でコピーする際には、コピー枚数に応じた多額のコピー代が発生してしまう。
図11は、本実施形態における楽譜121の使用に関する概念図である。図11は、音楽団体の構成員の各々に対して所望の楽曲の楽譜121を提供するために、音楽団体が所有する所望の楽譜121の一部の画像データに基づいて所望の楽譜121を検索する例である。著作物提供システム10は、所望の楽譜121の一部の画像データから抽出される特徴に基づいて、所望の楽譜121の全ての画像データ131を表示装置130に送信する。音楽団体の構成員の各々は、表示装置130のモニターに表示される所望の楽譜121を閲覧することによって所望の楽曲を演奏できる。また、著作物提供システム10は、所望の楽譜121の一部の画像データに基づいて、所望の楽譜121の全てを提供できるため、音楽団体側における楽譜121の保管スペースや、楽譜121を探す時間を削減できる。また、本実施形態によれば、楽譜121を紙媒体で提供する必要がなくなるため、コピー代を大幅に削減できる。
図10のような関連技術では、楽譜121をコピー機170でコピーした際に、コピーした枚数等に応じた著作権使用料を支払う必要がある。しかしながら、関連技術では、著作権使用料の支払側である音楽団体からの自己申告に基づいて著作権使用料が支払われるため、著作権者に対して支払われるべき著作権使用料が実際に支払われたか否かを確認することが困難である。
一方、本実施形態では、著作物提供システム10から著作物を提供する際に、その著作物の使用に伴って著作権者に支払われるべき著作権使用料が確実に支払われるため、著作権者が著作権使用料を受け取ることがないといった事象を低減できる。また、著作物使用者にとっても、著作権使用料を支払うべき著作物を法的に安全に使用できる。
以上のように、本実施形態の著作物提供システムは、画像分析装置、著作物データベース、登録情報データベース、および著作物管理装置を備える。
画像分析装置は、ユーザ識別子に関連付けられた検証対象物の画像データを受信し、受信した検証対象物の画像データから特徴データを生成し、生成した検証対象物の特徴データをユーザ識別子に関連付けて送信する。また、画像分析装置は、著作物管理装置から受信した検証対象物に該当する著作物をユーザによって視認される表示装置に転送する。著作物データベースには、著作物の画像データが格納される。登録情報データベースには、ユーザ識別子に対応する登録情報が格納される。著作物管理装置は、ユーザ識別子に関連付けられた検証対象物の特徴データを受信し、著作物データベースに格納された著作物の画像データと検証対象物の特徴データとを照合することによって検証対象物に該当する著作物を検索する。また、著作物管理装置は、検証対象物に該当する著作物が検出された場合、登録情報データベースに格納された登録情報に基づき、ユーザ識別子で識別されるユーザによる著作物の使用条件に応じて、検証対象物に該当する著作物を画像分析装置に送信する。
本実施形態の一態様において、著作物管理装置は、検証対象物に該当する著作物が検出され、かつ著作物が著作権使用料の支払対象であった場合、登録情報データベースに格納された登録情報に基づき、ユーザによる著作物の著作権使用料の支払処理を実行する。そして、著作物管理装置は、検証対象物に該当する著作物を画像分析装置に送信する。
本実施形態の一態様において、著作物管理装置は、データ送受信部、著作物検索部、登録情報検索部、検索結果検証部、および使用料支払部を有する。データ送受信部は、ユーザ識別子に関連付けられた検証対象物の特徴データを受信し、検証対象物に該当する著作物を画像分析装置に送信する。著作物検索部は、データ送受信部から検証対象物の特徴データを取得し、著作物データベースに格納された著作物の画像データと検証対象物の特徴データとを照合することによって検証対象物に該当する著作物を検索する。登録情報検索部は、登録情報データベースを参照し、ユーザ識別子に対応する登録情報を検索する。検索結果検証部は、著作物検索部によって検索された著作物の検索結果と、登録情報検索部によって検索された登録情報の検索結果とに基づいてユーザによる著作物の著作権使用料の支払の有無を検証する。使用料支払部は、検索結果検証部による検証結果に基づいて支払処理を実行する。
以上のように、本実施形態によれば、著作物の使用者の所持する紙媒体の楽譜の管理を簡略化できる。また、本実施形態によれば、著作物の使用状況に基づいてその著作物の著作権使用料を著作物使用側から著作物提供側に支払うことができるとともに、その著作物の画像データを著作物提供側から著作物使用側に著作権上安全な状態で提供できる。すなわち、本実施形態によれば、著作権を補償した状態で著作物を簡易に使用できる。
一般に、楽譜に関する著作権使用料は、楽譜の出版社から著作権管理団体に支払われる。多くの場合、楽譜の購入者がその楽譜をコピーした際には、著作権使用料が著作権管理団体に支払われることはない。そのため、作曲者や編曲者の権利が守られず、またその対策もできない状況となっていた。それに対し、本実施形態によれば、以下のような効果が得られる。
第1に、著作物使用側において紙媒体の楽譜をコピーする場合であっても、楽譜の著作権使用料の適切な支払が可能になる。例えば、紙媒体の楽譜の画像データから抽出された特徴データと、楽譜データベースに格納された著作物の画像データとの照合を行い、照合結果に基づいてその楽譜の著作権使用料を支払うことができる。このとき、著作物提供側は、著作物使用側が楽譜を追加購入せずにデジタル化によりコピーを行った著作物使用側から適切に使用料を回収できる。例えば、著作物の画像データ1枚当たり、著作権使用料を3円、著作物提供側への使用料を3円課金するシステムを構築すれば、著作権使用側から著作物提供側や使用料回収側への料金の支払いが行われることによって不正コピーが防止される。この場合、著作物使用側にとっても、紙媒体の楽譜をコピーする場合には著作物1枚当たり10円のコストが掛かっていたところ、著作物の画像データ1枚当たり6円で済むために経費の削減につながる。
第2に、紙媒体の楽譜をデジタル化することで、楽譜を探す時間を大幅に削減できるとともに、楽譜を置くスペースを削減することが可能になる。
第3に、破損や汚れ、欠落などが楽譜に発生した場合であっても、楽譜をデジタル化することによって、データ修復されたきれいな楽譜を使用できる。例えば、ページの欠落がある楽譜であっても、著作物使用側から著作物提供側に追加料金を支払うことによって、欠落が補間された楽譜を著作物提供側から著作物使用側に提供するソリューションを実現できる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係る著作物提供システムについて図面を参照しながら説明する。図12は、本実施形態の著作物提供システムの構成について説明するためのブロック図である。本実施形態の著作物提供システムは、画像分析装置21、著作物DB22、登録情報DB23、および著作物管理装置25を備える。本実施形態の著作物提供システムは、著作物使用側と著作物提供側とに分散して配置される。なお、本実施形態の著作物提供システムの構成の各々は、第1の実施形態の著作物提供システム10の対応する構成の各々と同様の機能を有するため、詳細な説明は省略する。
著作物使用側には、本実施形態の著作物提供システムの画像分析装置21に加えて、カメラ220および表示装置230が配置される。例えば、画像分析装置21は、無線通信によって、カメラ220および表示装置230と接続されるアプリケーションサーバやコンピュータによって実現できる。画像分析装置21は、インターネットやイントラネットなどのネットワーク200を介して、著作物管理装置25と接続される。
著作物提供側には、著作物DB22、登録情報DB23、および著作物管理装置25に加えて、課金システム260が配置される。例えば、著作物DB22、登録情報DB23、著作物管理装置25、および課金システム260は、クラウドサーバに配置される。なお、著作物DB22、登録情報DB23、著作物管理装置25、および課金システム260は、同一のサーバに配置されてもよいし、互いに異なるサーバに配置されてもよい。
図13は、本実施形態の著作物提供システムの適用例について説明するための概念図である。図13の例では、カメラ220および表示装置230が、無線通信によって、画像分析装置21を含む専用のアプリケーションサーバやコンピュータに接続される。カメラ220は、ユーザの操作に応じて検証対象物221を撮影すると、その検証対象物の画像データを画像分析装置21に送信する。画像分析装置21は、検証対象物の画像データから特徴データを生成する。画像分析装置21は、ネットワーク200を介して、検証対象物の画像データから生成された特徴データを著作物提供側に配置された著作物管理装置25に送信する。例えば、画像分析装置21は、図示しないサーバやコンピュータにインストールされたアプリケーションやツールによって実現される。
著作物提供側に配置された著作物管理装置25は、ネットワーク200を介して、検証対象物の特徴データを画像分析装置21から受信する。著作物管理装置25は、著作物DB22を検索し、著作物DB22に格納された著作物の画像データと、受信した検証対象物の特徴データとを照合する。著作物管理装置25は、検証対象物の特徴データと照合する著作物を検出すると、登録情報DB23に登録されたユーザの登録情報に基づいて、その著作物を使用するための著作権使用料の支払処理を課金システム260に対して実行する。例えば、著作物管理装置25は、複数の表示装置230の各々に著作物の画像データ231を表示させる際には、コピーされる楽譜の数やページ数に応じた著作権使用料が装置毎に支払われるための支払処理を実行する。著作物管理装置25は、著作権使用料の支払処理が完了した著作物の画像データを、ネットワーク200を介して、著作物使用側に配置された画像分析装置21に送信する。
画像分析装置21は、ネットワーク200を介して、検証対象物に該当する著作物の画像データを著作物管理装置25から受信する。画像分析装置21は、著作物管理装置25から受信した著作物の画像データを表示装置230に送信する。表示装置230は、画像分析装置21から著作物の画像データを受信する。表示装置230は、画像分析装置21から受信した著作物の画像データ231をモニターに表示させる。ユーザは、表示装置230のモニターに表示された著作物の画像データ231を閲覧することによって、その著作物を使用できる。
以上のように、本実施形態においては、カメラ、画像分析装置、および表示装置が著作物使用側の管理下に配置され、著作物データベース、登録情報データベース、および著作物管理装置が著作物提供側の管理下に配置される。また、著作物提供側の管理下には、著作物管理装置による著作物の著作権使用料の支払処理による課金を受け付ける課金システムが配置されてもよい。
カメラは、ユーザの操作に応じて検証対象物を撮影し、撮影した検証対象物の画像データをユーザのユーザ識別子に関連付けて著作物管理装置に送信する。画像分析装置は、ユーザ識別子に関連付けられた検証対象物の画像データをカメラから受信し、受信した検証対象物の画像データから生成した検証対象物の特徴データをユーザ識別子に関連付けて著作物管理装置に送信する。著作物管理装置は、ユーザ識別子に関連付けられた検証対象物の特徴データを画像分析装置から受信し、受信した検証対象物の特徴データに基づいて検出された著作物の画像データを画像分析装置に送信する。画像分析装置は、検証対象物に該当する著作物の画像データを著作物管理装置から受信し、受信した著作物の画像データを表示装置に転送する。表示装置は、著作物の画像データを画像分析装置から受信し、受信した著作物の画像データを表示させる。
本実施形態によれば、検証対象物の画像データから特徴データを著作物使用側において生成してから著作物提供側に送信するため、画像分析装置から著作物管理装置に送信するデータの容量が少なくて済む。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態に係る著作物提供システムについて図面を参照しながら説明する。図14は、本実施形態の著作物提供システムの構成について説明するためのブロック図である。本実施形態の著作物提供システムは、画像分析装置31、著作物DB32、登録情報DB33、および著作物管理装置35を備える。本実施形態の著作物提供システムは、第2の実施形態とは異なり、著作物使用側と著作物提供側とに分散して配置される。第2の実施形態と異なる点は、課金システム360が著作物提供側とは異なる使用料回収側に配置される点である。例えば、著作物提供側は著作物販売業者であり、使用料回収側は著作権管理団体である。なお、本実施形態の著作物提供システムの構成の各々は、第1の実施形態の著作物提供システム10の対応する構成の各々と同様の機能を有するため、詳細な説明は省略する。
著作物使用側には、本実施形態の著作物提供システムの画像分析装置31に加えて、カメラ320および表示装置330が配置される。例えば、画像分析装置31は、無線通信によって、カメラ320および表示装置330と接続されるアプリケーションサーバやコンピュータによって実現できる。画像分析装置31は、インターネットやイントラネットなどのネットワーク300を介して、著作物管理装置35と接続される。
著作物提供側には、著作物DB32、登録情報DB33、および著作物管理装置35が配置される。例えば、著作物DB32、登録情報DB33、および著作物管理装置35は、クラウドサーバに配置される。著作物DB32、登録情報DB33、および著作物管理装置35は、同一のサーバに配置されてもよいし、互いに異なるサーバに配置されてもよい。
使用料回収側には、課金システム360が配置される。例えば、課金システム360は、クラウドサーバに配置される。著作物管理装置35と課金システム360とは、管理主体は異なるものの、同一のサーバに配置されてもよい。著作物管理装置35と課金システム360とは、異なるサーバに配置される場合、ネットワーク300を介して接続される。
図15は、本実施形態の著作物提供システムの適用例について説明するための概念図である。図15の例では、カメラ320および表示装置330が、画像分析装置31を含む専用サーバに無線通信によって接続される。カメラ320は、ユーザの操作に応じて検証対象物321を撮影すると、その検証対象物の画像データを画像分析装置31に送信する。画像分析装置31は、検証対象物の画像データから特徴データを生成する、画像分析装置31は、ネットワーク300を介して、検証対象物の画像データから生成された特徴データをクラウドサーバ側に配置された著作物管理装置35に送信する。
クラウドサーバ側に配置された著作物管理装置35は、ネットワーク300を介して、検証対象物の特徴データを画像分析装置31から受信する。著作物管理装置35は、著作物DB32を検索し、著作物DB32に格納された著作物の画像データと、受信した検証対象物の特徴データとを照合する。著作物管理装置35は、検証対象物の特徴データと照合する著作物を検出すると、登録情報DB33に登録されたユーザの登録情報に基づいて、その著作物を使用するための著作権使用料の支払処理を課金システム360に対して実行する。著作物管理装置35は、著作権使用料の支払処理が完了した著作物の画像データを、ネットワーク300を介して、著作物使用側に配置された画像分析装置31に送信する。
画像分析装置31は、ネットワーク300を介して、検証対象物に該当する著作物の画像データを著作物管理装置35から受信する。画像分析装置31は、著作物管理装置35から受信した著作物の画像データを表示装置330に送信する。表示装置330は、画像分析装置31から著作物の画像データを受信する。表示装置330は、画像分析装置31から受信した著作物の画像データ331をモニターに表示させる。ユーザは、表示装置330のモニターに表示された著作物の画像データ331を閲覧することによって、その著作物を使用できる。
以上のように、本実施形態においては、カメラ、画像分析装置、および表示装置が著作物使用側の管理下に配置され、著作物データベース、登録情報データベース、および著作物管理装置が著作物提供側の管理下に配置される。また、著作物提供側の管理下には、著作物管理装置による著作物の著作権使用料の支払処理による課金を受け付ける課金システムが配置される。
本実施形態によれば、著作物の著作物提供システムと、課金システムとが明確に異なる主体によって管理されるシステムを構成できる。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態に係る著作物提供システムについて図面を参照しながら説明する。図16は、本実施形態の著作物提供システムの構成について説明するためのブロック図である。本実施形態の著作物提供システムは、画像分析装置41、著作物DB42、登録情報DB43、および著作物管理装置45を備える。本実施形態の著作物提供システムは、第2および第3の実施形態とは異なり、著作物提供側に集中して配置される。なお、本実施形態の著作物提供システムの構成の各々は、第1の実施形態の著作物提供システム10の対応する構成の各々と同様の機能を有するため、詳細な説明は省略する。
著作物使用側には、カメラ420および表示装置430に加えて、送受信装置47が配置される。送受信装置47と画像分析装置41とは、インターネットやイントラネットなどのネットワーク400を介して接続される。例えば、送受信装置47は、無線通信によってカメラ420および表示装置430接続できるモバイルルーターによって実現できる。
著作物提供側には、画像分析装置41、著作物DB42、登録情報DB43、および著作物管理装置45に加えて、課金システム460が配置される。例えば、画像分析装置41、著作物DB42、登録情報DB43、著作物管理装置45、および課金システム460は、クラウドサーバに配置される。画像分析装置41、著作物DB42、登録情報DB43、著作物管理装置45、および課金システム460は、同一のサーバに配置されてもよいし、互いに異なるサーバに配置されてもよい。また、第2の実施形態のように、本実施形態の提供装置と、課金システム460とを異なる主体が管理するように構成してもよい。著作物管理装置45と課金システム460とは、異なるサーバに配置される場合、ネットワーク400を介して接続される。
図17は、本実施形態の著作物提供システムの適用例について説明するための概念図である。図17の例では、カメラ420および表示装置430が、無線通信によって送受信装置47に接続される。カメラ420は、ユーザの操作に応じて検証対象物421を撮影すると、その検証対象物の画像データを送受信装置47に送信する。送受信装置47は、ネットワーク400を介して、検証対象物の画像データを画像分析装置41に送信する。
クラウドサーバ側に配置された画像分析装置41は、ネットワーク400を介して、検証対象物の画像データを送受信装置47から受信する。画像分析装置41は、検証対象物の画像データから特徴データを生成する。画像分析装置41は、検証対象物の画像データから生成された特徴データを著作物管理装置45に送信する。著作物管理装置45は、検証対象物の特徴データを画像分析装置41から受信する。著作物管理装置45は、著作物DB42を検索し、著作物DB42に格納された著作物の画像データと、受信した検証対象物の特徴データとを照合する。著作物管理装置45は、検証対象物の特徴データと照合する著作物を検出すると、登録情報DB43に登録されたユーザの登録情報に基づいて、その著作物を使用するための著作権使用料の支払処理を課金システム460に対して実行する。著作物管理装置45は、著作権使用料の支払処理が完了した著作物の画像データを画像分析装置41に送信する。画像分析装置41は、検証対象物に該当する著作物の画像データを著作物管理装置45から受信する。画像分析装置41は、ネットワーク400を介して、著作物管理装置45から受信した著作物の画像データを著作物使用側の送受信装置47に送信する。
送受信装置47は、ネットワーク400を介して、著作物の画像データを受信する。送受信装置47は、受信した著作物の画像データを表示装置430に送信する。表示装置430は、送受信装置47から著作物の画像データを受信する。表示装置430は、送受信装置47から受信した著作物の画像データ431をモニターに表示させる。ユーザは、表示装置430のモニターに表示された著作物の画像データ431を閲覧することによって、その著作物を使用できる。
以上のように、本実施形態においては、カメラ、送受信装置、および表示装置が著作物使用側の管理下に配置され、画像分析装置、著作物データベース、登録情報データベース、および著作物管理装置が著作物提供側の管理下に配置される。
カメラは、ユーザの操作に応じて検証対象物を撮影し、撮影した検証対象物の画像データをユーザのユーザ識別子に関連付けて送受信装置に送信する。送受信装置は、ユーザ識別子に関連付けられた検証対象物の画像データをカメラから受信し、受信した検証対象物の画像データを画像分析装置に送信する。画像分析装置は、ユーザ識別子に関連付けられた検証対象物の画像データを送受信装置から受信し、受信した検証対象物の画像データから生成した検証対象物の特徴データをユーザ識別子に関連付けて著作物管理装置に送信する。著作物管理装置は、ユーザ識別子に関連付けられた検証対象物の特徴データを画像分析装置から受信し、受信した検証対象物の特徴データに基づいて検出された著作物の画像データを画像分析装置に送信する。画像分析装置は、検証対象物に該当する著作物の画像データを著作物管理装置から受信し、受信した著作物の画像データを送受信装置に転送する。送受信装置は、検証対象物に該当する著作物の画像データを画像分析装置から受信し、受信した著作物の画像データを表示装置に転送する。表示装置は、著作物の画像データを送受信装置から受信し、受信した著作物の画像データを表示する。
本実施形態によれば、著作物使用側に画像分析装置を設置しなくてもよいため、著作物使用側におけるシステムの導入費用を削減できる。
(第5の実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態に係る著作物提供システムについて図面を参照しながら説明する。図18は、本実施形態の著作物提供システムの構成について説明するためのブロック図である。本実施形態の著作物提供システムは、画像分析装置51、著作物DB52、登録情報DB53、使用側著作物DB54、および著作物管理装置55を備える。使用側著作物DB54には、著作物DB52に格納された著作物のうち少なくとも一部が格納される。本実施形態の著作物提供システムは、第4の実施形態とは異なり、主な機能が著作物使用側に集中して配置される。なお、本実施形態の著作物提供システムの構成の各々は、使用側著作物DB54以外は、第1の実施形態の著作物提供システム10の対応する構成の各々と同様の機能を有するため、詳細な説明は省略する。
著作物使用側には、カメラ520および表示装置530に加えて、送受信装置57が配置される。また、著作物使用側には、画像分析装置51、登録情報DB53、使用側著作物DB54、および著作物管理装置55が配置される。例えば、画像分析装置51、登録情報DB53、使用側著作物DB54、および著作物管理装置55は、著作物使用側に配置された専用のアプリケーションサーバやコンピュータに配置される。送受信装置57と画像分析装置51とは、インターネットやイントラネットなどのネットワーク500Aを介して接続される。例えば、送受信装置57は、無線通信によってカメラ520および表示装置530接続できるモバイルルーターによって実現できる。なお、カメラ520および表示装置530と、画像分析装置51とを直接接続し、送受信装置57を省略してもよい。また、著作物管理装置55は、インターネットやイントラネットなどのネットワーク500Bを介して、著作物提供側に配置された著作物DB52や課金システム560に接続される。
著作物提供側には、著作物DB52および課金システム560が配置される。例えば、著作物DB52および課金システム560は、クラウドサーバに配置される。著作物DB52および課金システム560は、同一のサーバに配置されてもよいし、互いに異なるサーバに配置されてもよい。また、第2の実施形態のように、本実施形態の提供装置と、課金システム560とを異なる主体が管理するように構成してもよい。
図19は、本実施形態の著作物提供システムの適用例について説明するための概念図である。図19の例では、カメラ520および表示装置530が、無線通信によって送受信装置57に接続される。カメラ520は、ユーザの操作に応じて検証対象物521を撮影すると、その検証対象物の画像データを送受信装置57に送信する。送受信装置57は、ネットワーク500Aを介して、検証対象物の画像データを画像分析装置51に送信する。
画像分析装置51は、ネットワーク500Aを介して、検証対象物の画像データを送受信装置57から受信する。画像分析装置51は、検証対象物の画像データから特徴データを生成する。画像分析装置51は、検証対象物の画像データから生成された特徴データを著作物管理装置55に送信する。著作物管理装置55は、検証対象物の特徴データを画像分析装置51から受信する。著作物管理装置55は、使用側著作物DB54を検索し、使用側著作物DB54に格納された著作物の画像データと、受信した検証対象物の特徴データとを照合する。また、著作物管理装置55は、検証対象物の特徴データと照合する著作物を使用側著作物DB54から検出できなかった場合、著作物DB52を検索するように構成してもよい。
著作物管理装置55は、検証対象物の特徴データと照合する著作物を検出すると、登録情報DB53に登録されたユーザの登録情報に基づいて、その著作物を使用するための著作権使用料の支払処理を課金システム560に対して実行する。著作物管理装置55は、著作権使用料の支払処理が完了した著作物の画像データを画像分析装置51に送信する。画像分析装置51は、検証対象物に該当する著作物の画像データを著作物管理装置55から受信する。画像分析装置51は、ネットワーク500Aを介して、著作物管理装置55から受信した著作物の画像データを著作物使用側の送受信装置57に送信する。
送受信装置57は、ネットワーク500Aを介して、著作物の画像データを受信する。送受信装置57は、受信した著作物の画像データを表示装置530に送信する。表示装置530は、送受信装置57から著作物の画像データを受信する。表示装置530は、送受信装置57から受信した著作物の画像データ531をモニターに表示させる。ユーザは、表示装置530のモニターに表示された著作物の画像データ531を閲覧することによって、その著作物を使用できる。
以上のように、本実施形態においては、カメラ、送受信装置、表示装置、使用側著作物データベース、登録情報データベース、画像分析装置、および著作物管理装置が著作物使用側の管理下に配置され、著作物データベースが著作物提供側の管理下に配置される。
使用側著作物データベースには、著作物データベースに格納された著作物の少なくとも一部が格納される。カメラは、ユーザの操作に応じて検証対象物を撮影し、撮影した検証対象物の画像データをユーザのユーザ識別子に関連付けて送信する。送受信装置は、ユーザ識別子に関連付けられた検証対象物の画像データをカメラから受信し、受信した検証対象物の画像データを画像分析装置に送信する。画像分析装置は、ユーザ識別子に関連付けられた検証対象物の画像データを送受信装置から受信し、受信した検証対象物の画像データから生成した検証対象物の特徴データをユーザ識別子に関連付けて著作物管理装置に送信する。著作物管理装置は、ユーザ識別子に関連付けられた検証対象物の特徴データを画像分析装置から受信し、受信した検証対象物の特徴データに基づいて検出された著作物の画像データを画像分析装置に送信する。画像分析装置は、検証対象物に該当する著作物の画像データを著作物管理装置から受信し、受信した著作物の画像データを送受信装置に転送する。送受信装置は、検証対象物に該当する著作物の画像データを画像分析装置から受信し、受信した著作物の画像データを表示装置に転送する。表示装置は、著作物の画像データを送受信装置から受信し、受信した著作物の画像データを表示する。
本実施形態によれば、著作物使用側に使用側著作物DBを配置することによって著作物使用側に閉じられたシステムを構築するため、ネットワーク付加を軽減し、著作物の検索速度を向上できる。
(ハードウェア)
ここで、本発明の各実施形態に係る著作物提供システムの処理を実行するハードウェア構成について、図20の情報処理装置90を一例として挙げて説明する。なお、図20の情報処理装置90は、各実施形態の著作物提供システムの処理を実行するための構成例であって、本発明の範囲を限定するものではない。
図20のように、情報処理装置90は、プロセッサ91、主記憶装置92、補助記憶装置93、入出力インターフェース95および通信インターフェース96を備える。図20においては、インターフェースをI/F(Interface)と略して表記する。プロセッサ91、主記憶装置92、補助記憶装置93、入出力インターフェース95および通信インターフェース96は、バス99を介して互いにデータ通信可能に接続される。また、プロセッサ91、主記憶装置92、補助記憶装置93および入出力インターフェース95は、通信インターフェース96を介して、インターネットやイントラネットなどのネットワークに接続される。
プロセッサ91は、補助記憶装置93等に格納されたプログラムを主記憶装置92に展開し、展開されたプログラムを実行する。本実施形態においては、情報処理装置90にインストールされたソフトウェアプログラムを用いる構成とすればよい。プロセッサ91は、本実施形態に係る著作物提供システムによる処理を実行する。
主記憶装置92は、プログラムが展開される領域を有する。主記憶装置92は、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)などの揮発性メモリとすればよい。また、MRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)などの不揮発性メモリを主記憶装置92として構成・追加してもよい。
補助記憶装置93は、種々のデータを記憶する。補助記憶装置93は、ハードディスクやフラッシュメモリなどのローカルディスクによって構成される。なお、種々のデータを主記憶装置92に記憶させる構成とし、補助記憶装置93を省略することも可能である。
入出力インターフェース95は、情報処理装置90と周辺機器とを接続するためのインターフェースである。通信インターフェース96は、規格や仕様に基づいて、インターネットやイントラネットなどのネットワークを通じて、外部のシステムや装置に接続するためのインターフェースである。入出力インターフェース95および通信インターフェース96は、外部機器と接続するインターフェースとして共通化してもよい。
情報処理装置90には、必要に応じて、キーボードやマウス、タッチパネルなどの入力機器を接続するように構成してもよい。それらの入力機器は、情報や設定の入力に使用される。なお、タッチパネルを入力機器として用いる場合は、表示装置の表示画面が入力機器のインターフェースを兼ねる構成とすればよい。プロセッサ91と入力機器との間のデータ通信は、入出力インターフェース95に仲介させればよい。
また、情報処理装置90には、情報を表示するための表示装置を備え付けてもよい。表示装置を備え付ける場合、情報処理装置90には、表示装置の表示を制御するための表示制御装置(図示しない)が備えられていることが好ましい。表示装置は、入出力インターフェース95を介して情報処理装置90に接続すればよい。
また、情報処理装置90には、必要に応じて、ディスクドライブを備え付けてもよい。ディスクドライブは、バス99に接続される。ディスクドライブは、プロセッサ91と図示しない記録媒体(プログラム記録媒体)との間で、記録媒体からのデータ・プログラムの読み出し、情報処理装置90の処理結果の記録媒体への書き込みなどを仲介する。記録媒体は、例えば、CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)などの光学記録媒体で実現できる。また、記録媒体は、USB(Universal Serial Bus)メモリやSD(Secure Digital)カードなどの半導体記録媒体や、フレキシブルディスクなどの磁気記録媒体、その他の記録媒体によって実現してもよい。
以上が、本発明の各実施形態に係る著作物提供システムを可能とするためのハードウェア構成の一例である。なお、図20のハードウェア構成は、各実施形態に係る著作物提供システムの演算処理を実行するためのハードウェア構成の一例であって、本発明の範囲を限定するものではない。また、各実施形態に係る著作物提供システムに関する処理をコンピュータに実行させるプログラムも本発明の範囲に含まれる。さらに、各実施形態に係るプログラムを記録したプログラム記録媒体も本発明の範囲に含まれる。
各実施形態の著作物提供システムの構成要素は、任意に組み合わせることができる。また、各実施形態の著作物提供システムの構成要素は、ソフトウェアによって実現してもよいし、回路によって実現してもよい。
以上、実施形態を参照して本発明を説明してきたが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。