JP7051235B2 - Rotation transmission mechanism - Google Patents
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Description
本発明は、回転伝達機構に関する。 The present invention relates to a rotation transmission mechanism.
図11に示すように、回転伝達機構を備える変速機10Aは、駆動源の出力回転が入力される入力軸2を有している。
As shown in FIG. 11, the
入力軸2には、変速ギヤ21、22、23が、入力軸2の回転軸Xa方向に間隔をあけて設けられている。変速ギヤ21、22、23は、それぞれ1速、2速および3速の変速段に対応し、外周にはそれぞれのギヤ比に応じた溝が設けられている。
変速ギヤ21、22、23の各々は、対応する動力伝達用のギヤ31、32、33に、それぞれ噛合している。伝達ギヤ31、32、33は、出力軸3に相対回転不能に設けられている。
The
Each of the
変速ギヤ21、22、23のそれぞれに隣接する位置には、入力軸2と一体に回転するカムリング41、42、43が設けられている。
カムリング41、42、43の外周には、回転軸Xa方向に沿ってカム溝45が設けられており、カム溝45には、カムリング41、42、43に外挿されたスリーブ51、52、53の係合突起57が係合している。スリーブ51、52、53の各々は、カム溝45に係合させた係合突起57により、カムリング41、42、43の外周で、カムリング41、42、43と一体回転可能、かつ回転軸Xa方向に移動可能に設けられている。
A
変速機10Aでは、スリーブ51、52、53の回転軸Xa方向への移動により、変速ギヤ21、22、23とスリーブ51、52、53の互いの対向面に設けたスリーブ歯部56およびギヤ歯部26の嵌合と離脱を切り替えて、トルクの伝達経路を切り替えることで、変速段が変更される。
In the
スリーブ51、52、53の回転軸Xa方向の移動は、駆動機構15が備えるシフトドラム16を、モータMを用いて回転軸Xc回りに回動させることで制御される。
シフトドラム16の基部160の外周には、回転軸Xaを中心とする周方向に沿ってカム溝161、162、163が形成されており、カム溝161、162、163は、シフトドラム16の周方向における角度位置に応じて回転軸Xc方向の位置が変化している。
The movement of the
カム溝161、162、163の各々には、シフトアーム81、82、83の係合ピン85が係合しており、シフトアーム81、82、83は、シフトロッド71、72、73に連結されている。シフトロッド71、72、73は、シフトフォーク61、62、63を介してスリーブ51、52、53に連結されている。
The
そのため、シフトドラム16の回転軸Xc回りの回動に連動して、シフトロッド71、72、73とシフトフォーク61、62、63とが軸線X1、X2、X3方向に変位して、シフトフォーク61、62、63が外周に係合したスリーブ51、52、53を、回転軸Xa方向に駆動させる。
Therefore, in conjunction with the rotation of the
スリーブ51、52、53と変速ギヤ21、22、23はそれぞれ高速回転し、さらに双方の回転数には差がある。そのため、スリーブ歯部56を嵌合のためにギヤ歯部26に接近させる際に、スリーブ歯部56の先端面がギヤ歯部26の回転軸Xa方向の先端面に衝突し、ノイズの発生やスリーブ歯部56とギヤ歯部26の耐久性が低下するおそれがある。
The
回転伝達機構の制御装置は、スリーブ歯部56とギヤ歯部26の衝突を回避したタイミングで嵌合させるように、駆動機構15を制御するが、その制御のためにギヤ歯部26の回転角を検出する必要がある。
The control device of the rotation transmission mechanism controls the
ギヤ歯部26の回転角の検出の一例として、変速ギヤ21、22、23の回転を検出する回転検出機構を用いて、ギヤ歯部26の回転角を推定する方法がある。回転検出機構は、例えば、変速ギヤ21、22、23のそれぞれの回転と同期するターゲット板28を設け、ターゲット板28の外縁に被検出部となる突起または溝を形成する。そして、ターゲット板の外縁に対向する位置に、検出部として突起または溝を検出する光学式センサを配置する(例えば、特許文献1参照)。
As an example of detecting the rotation angle of the
しかしながら、ターゲット板に設けられた被検出部を検出する場合、ギヤの回転検出のためにターゲット板を設けることによって、設置スペースや設置コストが増加する可能性がある。また、ターゲット板に対向する形で検出部を配置するためには、ターゲット板に高い寸法精度が要求されるため、組み立てや製造に課題が生じる。 However, when detecting the detected portion provided on the target plate, the installation space and the installation cost may increase by providing the target plate for detecting the rotation of the gear. Further, in order to arrange the detection unit so as to face the target plate, high dimensional accuracy is required for the target plate, which causes problems in assembly and manufacturing.
回転伝達機構において、回転検出機構の検出精度を向上させながら、高い寸法精度を不要とし、設置スペースおよび設置コストを低減させることが求められている。 In the rotation transmission mechanism, it is required to improve the detection accuracy of the rotation detection mechanism, eliminate the need for high dimensional accuracy, and reduce the installation space and the installation cost.
本発明の回転伝達機構は、
回転軸と一体的に回転するスリーブと、前記回転軸上に相対回転可能に設けられたギヤと有し、駆動機構により前記スリーブを前記回転軸方向に変位させて、前記ギヤと前記スリーブの互いの対向部に設けられた歯部の嵌合および離脱を切り替える回転伝達機構であって、
前記ギヤの、前記回転軸の外周と対向する内周面に設けられた被検出機構と、前記回転軸の前記被検出機構と同じ回転軸方向位置に設けられた検出機構とを有する前記ギヤの回転検出機構と、
前記回転検出機構の検出結果に基づいて前記駆動機構を制御する制御装置と、
を備え、
前記回転検出機構は、前記ギヤと前記回転軸の相対回転によって、前記被検出機構が前記検出機構の前記回転軸を中心とする周方向位置を通過したときに、前記被検出機構を検出する。
The rotation transmission mechanism of the present invention is
It has a sleeve that rotates integrally with the rotating shaft and a gear that is rotatably provided on the rotating shaft, and the sleeve is displaced in the direction of the rotating shaft by a drive mechanism so that the gear and the sleeve can rotate with each other. It is a rotation transmission mechanism for switching the fitting and disengagement of the tooth portion provided on the facing portion of the above.
The gear having a detection mechanism provided on the inner peripheral surface of the gear facing the outer peripheral surface of the rotation shaft and a detection mechanism provided at the same rotation axis direction position as the detection mechanism of the rotation shaft. Rotation detection mechanism and
A control device that controls the drive mechanism based on the detection result of the rotation detection mechanism, and
Equipped with
The rotation detecting mechanism detects the detected mechanism when the detected mechanism passes through a circumferential position of the detection mechanism about the rotating shaft by the relative rotation of the gear and the rotating shaft.
本発明によれば、回転伝達機構における回転検出機構を、高い寸法精度を必要とせずに検出精度を向上させることができる。また、回転検出機構は、回転軸とギヤの相対回転を検出することになるため、回転軸とギヤの回転をそれぞれ検出して相対回転を推定する場合に比べ、検出精度が向上することによって、センサそのものの高精度化が不要となるためコストを低減することができる。また、別途ターゲット板を設ける必要がないため、設置スペースや設置コストを抑えることができる。 According to the present invention, the rotation detection mechanism in the rotation transmission mechanism can improve the detection accuracy without requiring high dimensional accuracy. Further, since the rotation detection mechanism detects the relative rotation between the rotating shaft and the gear, the detection accuracy is improved as compared with the case where the relative rotation is estimated by detecting the rotation of the rotating shaft and the gear, respectively. Since it is not necessary to improve the accuracy of the sensor itself, the cost can be reduced. Moreover, since it is not necessary to separately provide a target plate, the installation space and installation cost can be reduced.
以下、本発明の実施の形態に係る回転伝達機構について説明する。
図1は、回転伝達機構1を備えた変速機10の構成を説明する図である。図1の(a)は、変速機10全体の構成を説明する模式図であり、図1の(b)は、位置決め機構70を説明する図である。
図2は、回転伝達機構1のカムリング、スリーブおよび変速ギヤを説明する図である。
図3は、図2のスリーブおよび変速ギヤを、回転軸Xa方向に離間して示した図である。
実施の形態の回転伝達機構1は、1~3速の変速段に対応して、それぞれカムリング41、42、43と、1速ギヤ21、2速ギヤ22、3速ギヤ23と、スリーブ51、52、53を備えている。
以下、1速ギヤ21、2速ギヤ22、3速ギヤ23を区別せず言及する場合は、変速ギヤ21、22、23という。
図2~図3では、代表して1速に対応する構成を図示している。図2では、入力軸2と1速ギヤ21を仮想線で示している。図2~図3では、1速ギヤ21の外周に形成されたギヤ溝の図示は省略している。
Hereinafter, the rotation transmission mechanism according to the embodiment of the present invention will be described.
FIG. 1 is a diagram illustrating a configuration of a
FIG. 2 is a diagram illustrating a cam ring, a sleeve, and a transmission gear of the
FIG. 3 is a diagram showing the sleeve and the transmission gear of FIG. 2 separated from each other in the rotation axis Xa direction.
In the
Hereinafter, when the
2 to 3 show a configuration corresponding to the first speed as a representative. In FIG. 2, the
図1の(a)に示すように、変速機10は、駆動源11の出力回転が、メインクラッチ12を介して入力される入力軸2を有している。入力軸2では、複数の変速ギヤ21、22、23が、入力軸2の回転軸Xa方向に間隔をあけて並んでいる。複数の変速ギヤ21、22、23は、それぞれ、1速ギヤ21、2速ギヤ22、および3速ギヤ23である。変速ギヤ21、22、23の各々は、入力軸2で回転可能に支持されている。
As shown in FIG. 1A, the
入力軸2では、変速ギヤ21、22、23に隣接する位置に、入力軸2と一体に回転するカムリング41、42、43が設けられている。カムリング41、42、43の中央には貫通孔44が設けられており、貫通孔44の内周には回転軸Xa方向に延びるスプラインが設けられている(図2参照)。カムリング41、42、43は、入力軸2に回転軸Xa方向から外挿されて、入力軸2の外周にスプライン嵌合することによって、入力軸2に一体回転可能に連結されている。
The
カムリング41、42、43の外周には、当該カムリング41、42、43の外周を回転軸Xa方向に延びるカム溝45が設けられている。カムリング41、42、43の外周においてカム溝45は、回転軸Xaを中心とする周方向に所定間隔で複数設けられている。
On the outer periphery of the cam rings 41, 42, 43, a
カムリング41、42、43の外周には、回転軸Xa方向から見てリング状を成すスリーブ51、52、53が外挿されている。スリーブ51、52、53の各々は、カムリング41、42、43のカム溝45に係合する係合突起57を、カム溝45と同数有している。
スリーブ51、52、53の各々は、カム溝45に係合させた係合突起57により、カムリング41、42、43の外周で、回転軸Xa方向に移動可能、かつカムリング41、42、43と一体回転可能に設けられている。
Each of the
スリーブ51、52、53の外周には、シフトフォーク61、62、63の一端部61a、62a、63aが係合している。シフトフォーク61、62、63の他端部61b、62b、63bは、入力軸2に対して平行に配置されたシフトロッド71、72、73に連結されている。
One ends 61a, 62a, 63a of the
シフトロッド71、72、73は、軸線X1、X2、X3方向に変位可能となっており、シフトフォーク61、62、63は、シフトロッド71、72、73の軸線X1、X2、X3方向の変位に連動して、回転軸Xa方向に変位する。
The
スリーブ51、52、53の外周には、シフトロッド71、72、73に連結されたシフトフォーク61、62、63が係合しているため、スリーブ51、52、53は、シフトロッド71、72、73の軸線X1、X2、X3方向の変位に伴って、回転軸Xa方向に移動する。
Since the
前記したように、入力軸2では、カムリング41、42、43に隣接して、変速ギヤ21、22、23が設けられている。カムリング41、42、43に外挿されたスリーブ51、52、53は、回転軸Xa方向で、変速ギヤ21、22、23に対向している。
As described above, the
スリーブ51、52、53と変速ギヤ21、22、23は、各変速ギヤ21、22、23の外周にギヤ比に応じたギヤ溝が形成されている以外は、同様の構成を有している。そこで、代表してスリーブ51と1速ギヤ21の具体的な構成を説明する。
The
図2に示すように、スリーブ51と1速ギヤ21は、共に回転軸Xaを軸中心とし、一面が互いに対向するように配置された円板状の部材である。以下、単に「周方向」というときは、「回転軸Xaを中心とする周方向」を意味し、単に「径方向」というときは、「回転軸Xaの径方向」を意味する。
As shown in FIG. 2, both the
図3に示すように、スリーブ51は中央に貫通孔54が設けられている。スリーブ51の外周には、シフトフォーク61(図1の(a)参照)が係合する。スリーブ51の、1速ギヤ21との対向面55には、スリーブ歯部56が形成されている。スリーブ歯部56は、直方体状の複数のスリーブ歯561が、対向面55に周方向等間隔に配置された構成となっている。
As shown in FIG. 3, the
スリーブ51の貫通孔54の内周には、円柱形状の4つの係合突起57が、90°間隔で設けられている。係合突起57は、貫通孔54の内周から内径側(回転軸Xa)側に突出する。
Four cylindrical engaging
図2に示すように、スリーブ51の貫通孔54にはカムリング41が挿入される。カムリング41の外径は、スリーブ51の貫通孔54の内径と略同じであるが、カムリング41の外周には、回転軸Xa方向に横切るカム溝45が形成されている。カム溝45は、回転軸Xa周りの周方向に90°間隔で、係合突起57と同数の4つが形成されている。カム溝45の径方向の深さは、係合突起57の突出長よりも僅かに長くなっている。このような構成によって、スリーブ51の貫通孔54にカムリング41を挿入すると、係合突起57がカム溝45に係合して、スリーブ51はカムリング41と一体的に回転する。
As shown in FIG. 2, a
1速ギヤ21は中央に貫通孔24が設けられ、この貫通孔24に入力軸2が遊嵌される。
図3に示すように、1速ギヤ21のスリーブ51との対向面25にはギヤ歯部26が設けられている。ギヤ歯部26は、直方体状の複数のギヤ歯261が、対向面25に周方向等間隔に配置された構成となっている。ギヤ歯261は、スリーブ歯561と同じ間隔で配置され、回転軸Xa方向から見た場合に同一円周上に形成されており、これによってギヤ歯部26とスリーブ歯部56は嵌合可能となっている。
The
As shown in FIG. 3, a
1速ギヤ21の、スリーブ51との対向面25と反対側に、貫通孔24の外縁から回転軸Xa方向に延びる筒部27が形成されている。筒部27の内周面は、入力軸2の外周面と所定の隙間を空けて対向している。筒部27の内周面には、周方向等間隔に、磁石29が配置されている。磁石29は、後述する制御装置100の制御において、変速ギヤ21、22、23のギヤ歯部26の角度原点に対応する位置に配置されており、図3の例では90°間隔で配置されている。
On the side of the
変速機10では、シフトフォーク61、62、63により、スリーブ51、52、53を回転軸Xa方向に駆動させることで、スリーブ51、52、53および変速ギヤ21、22、23の互いの対向面55、25に設けたスリーブ歯部56とギヤ歯部26を嵌合させ、または離脱させる。スリーブ51、52、53と変速ギヤ21、22、23は、嵌合前はそれぞれ異なる回転数で回転しているが、スリーブ歯部56をギヤ歯部26に嵌合させると、入力軸2の回転がスリーブ歯部56からギヤ歯部26に伝達される。すなわち、スリーブ歯部56とギヤ歯部26の嵌合および離脱の切り替えによって、入力軸2と変速ギヤ21、22、23との間での回転の伝達/非伝達が切り替えられるようになっている。
In the
1速ギヤ21、2速ギヤ22、3速ギヤ23の各々は、対応する第1伝達ギヤ31、第2伝達ギヤ32、第3伝達ギヤ33にそれぞれ噛合している。以下、第1伝達ギヤ31、第2伝達ギヤ32、第3伝達ギヤ33を区別せず言及する場合は、伝達ギヤ31、32、33という。伝達ギヤ31、32、33は、出力軸3の回転軸Xb方向に間隔をあけて配置され、出力軸3と一体的に回転可能に設けられている。
Each of the
例えば、1速ギヤ21のギヤ歯部26と、スリーブ51のスリーブ歯部56とを嵌合させて、1速ギヤ21と入力軸2とを一体回転可能に連結すると、入力軸2に入力された回転が、第1伝達ギヤ31を介して出力軸3に伝達される。これにより、入力軸2に入力された回転が、1速ギヤ21のギヤ比で変速されて、出力軸3に伝達されたのち、ファイナルギヤ35と、差動装置36を介して、駆動輪37に伝達される。1速から2速へ変速段を切り替える際には、嵌合していた1速ギヤのギヤ歯部26とスリーブ51のスリーブ歯部56を離脱させると共に、2速ギヤのギヤ歯部26とスリーブ52のスリーブ歯部56を嵌合させる。このように、ギヤ歯部26とスリーブ歯部56とを嵌合させる変速ギヤ21、22、23とスリーブ51、52、53との組み合わせを変更することで、複数の変速段を実現するようになっている。
For example, when the
変速機10は、変速段の切り替え時に、スリーブ51、52、53を回転軸Xa方向に駆動する駆動機構15を有している。駆動機構15は、前記したシフトフォーク61、62、63と、シフトロッド71、72、73の他に、シフトドラム16と、モータMと、シフトアーム81、82、83と、を有している。
The
シフトドラム16は、モータMの回転駆動力で、回転軸Xc回りに回転する円柱状の基部160を有している。この基部160の外周には、シフトフォーク61、62、63と同数のカム溝161、162、163が設けられている。
The
カム溝161、162、163は、基部160の外周を、回転軸Xcを中心とする周方向に沿って設けられており、カム溝161、162、163の各々には、シフトアーム81、82、83の一端に設けた係合ピン85が係合している。シフトアーム81、82、83の他端は、前記したシフトロッド71、72、73に連結されている。
The
カム溝161、162、163各々は、回転軸Xcを中心とする周方向における角度位置に応じて、回転軸Xc方向の位置が設定されている。そのため、カム溝161、162、163に係合ピン85を係合させたシフトアーム81、82、83の各々は、カム溝161、162、163内における係合ピン85の位置に応じて、回転軸Xc方向に変位するようになっている。
Each of the
したがって、モータMにより、シフトドラム16を回転軸Xc回りに回転させると、シフトアーム81、82、83の各々が、シフトドラム16の回転軸Xc回りの角度位置に応じて、回転軸Xc方向に変位する。
Therefore, when the
実施の形態では、カム溝161、162、163が、それぞれ1速、2速、3速の変速段に対応している。よって、例えば、カム溝161に係合ピン85を係合させたシフトアーム81が、回転軸Xc方向に変位すると、このシフトアーム81の変位に連動して、シフトロッド71が軸線X1方向に変位し、さらにシフトフォーク61が回転軸Xa方向に変位する。
In the embodiment, the
シフトフォーク61はスリーブ51の外周に係合しているため、シフトフォーク61の移動と共に、スリーブ51は回転軸Xa方向に移動する。そして、スリーブ51の移動方向に応じて、1速ギヤ21とスリーブ51の互いの対向面55、25に設けられたギヤ歯部26とスリーブ歯部56の嵌合および離脱を切り替えることで、入力軸2と1速ギヤ21との間での回転の伝達/非伝達が切り替えられる。
Since the
変速機10では、シフトロッド71、72、73の各々に、位置決め機構70が設けられている。図1の(b)に示すように、位置決め機構70は、合計3つの凹部70a、70b、70cが、軸線X1、X2、X3方向で直列に連なって形成されている。実施の形態では、合計3つの凹部70a、70b、70cのうちの何れかひとつに、スプリングSpで付勢されたボール75が弾発的に係合している。
In the
シフトロッド71の位置決め機構70の場合を例に挙げて説明すると、シフトロッド71が、ボール75を凹部70cに係合させた位置で保持されると、スリーブ51は、当該スリーブ51のスリーブ歯部56と1速ギヤ21のギヤ歯部26とを係合させた位置に保持される。すなわち、入力軸2に入力された回転が1速ギヤ21のギヤ比で変速されて出力軸3に伝達される位置(係合位置)で、スリーブ51が保持される。
Explaining the case of the
また、シフトロッド71が、ボール75を凹部70bに係合させた位置で保持されると、スリーブ51は、当該スリーブ51のスリーブ歯部56と1速ギヤ21のギヤ歯部26とを離間させた位置に保持される。すなわち、入力軸2に入力された回転が1速ギヤ21を介して、出力軸3に伝達されない位置(中立位置)で、スリーブ51が保持される。
Further, when the
なお、実施の形態では、スリーブ51、52、53の一方側にのみ変速ギヤが配置されているが、スリーブ51、52、53の他方側にもスリーブ歯部56を設けて、他の変速ギヤを他方側に配置する構成としても良い。この場合には、ボール75を凹部70aに係合させた位置で、シフトロッド71、72、73を保持することで、スリーブ51、52、53のスリーブ歯部56を、他の変速ギヤのギヤ歯部26に嵌合させた位置で保持することができるようになっている。
In the embodiment, the transmission gear is arranged only on one side of the
変速機10には、ギヤ歯部26とスリーブ歯部56の嵌合の制御に用いる複数のセンサが設置されている。
図1に示すように、変速機10には、入力軸2の回転角を検出する回転角センサ91と、出力軸3の回転速度を検出する回転速度センサ92が設けられている。回転角センサ91は、例えば、入力軸2に取り付けたエンコーダまたはレゾルバとすることができる。回転速度センサ92は、出力軸3と一体的に回転する伝達ギヤ31、32、33のいずれかの対向位置に設置することができるが、図1の例では第3伝達ギヤ33の対向位置に設置した例を示している。伝達ギヤ31~33は出力軸3と一体的に回転するものであるため、伝達ギヤ31、32、33のいずれかの外周の対向位置に回転速度センサ92を配置することで、出力軸3の回転速度を検出することができる。回転角センサ91および回転速度センサ92の検出信号は、それぞれ後述する制御装置100に入力される。
The
As shown in FIG. 1, the
入力軸2には、変速ギヤ21、22、23のそれぞれの筒部27の内周面に配置した磁石29(図3参照)の磁界を検出する磁気素子93が配置されている。磁気素子93は、例えばホールIC等で構成することができる。実施の形態の回転伝達機構1は、磁石29を被検出機構とし、磁気素子93を検出機構とする回転検出機構を備える。
On the
図4は、磁石29と磁気素子93を含む回転検出機構を示す模式図である。
回転検出機構は、変速ギヤ21、22、23のそれぞれに対して設けられているが、図4では、代表して3速ギヤ23に対応する回転検出機構を図示している。
FIG. 4 is a schematic diagram showing a rotation detection mechanism including a
The rotation detection mechanism is provided for each of the transmission gears 21, 22, and 23, but FIG. 4 illustrates a rotation detection mechanism corresponding to the
図4に示すように、入力軸2は中空となっており、軸受17を介して変速機ケース18に支持されている。磁気素子93は、入力軸2の内壁面の、磁石29と同じ回転軸Xa方向の位置に配置されている。磁石29は変速ギヤ23と一体的に回転し、磁気素子93は入力軸2と一体的に回転する。変速ギヤ23と入力軸2は回転方向は同じであるが、変速ギヤ23とスリーブ53が嵌合していない状態では互いの回転速度に差があるため、変速ギヤ23と入力軸2は相対回転し、変速ギヤ23の筒部27に設けられた磁石29は回転軸Xa回りの周方向に変位し、磁気素子93と対向する位置を通過する。磁気素子93は、対向位置を通過した磁石29の磁界を検出する。
As shown in FIG. 4, the
磁気素子93を、入力軸2の内壁面に配置する際の周方向位置は、特定の位置に限定されないが、3速ギヤ23とスリーブ53のギヤ歯部26とスリーブ歯部56が嵌合した際に、磁気素子93と磁石29の周方向位置がずれて、対向しないように配置する。磁気素子93の検出信号は、ギヤ歯部26とスリーブ歯部56の嵌合の制御のために用いるものであるため、嵌合が完了した後は磁気素子93のパルス信号は不要である。嵌合が完了した後は磁気素子93と磁石29の周方向位置がずれていることによって、磁気素子93が不要なパルス信号を出力することがない。
The circumferential position when the
前記したように、磁石29は変速ギヤ21、22、23のギヤ歯部26の原点に対応する位置に配置されているため、磁気素子93は、変速ギヤ23と入力軸2の相対回転によるギヤ歯部26の原点通過時刻を検出するセンサとして機能する。図3の例では、ギヤ歯部26が90°回転するごとに、検出信号がパルス信号として制御装置100に入力される。
As described above, since the
磁気素子93のパルス信号は、信号取り出し機構94を介して、変速機ケース18の外部に設けられた制御装置100に入力される。
信号取り出し機構94は、配線95、スリップリング96およびブラシ97を備えている。
The pulse signal of the
The
スリップリング96は、入力軸2の端部に取り付けられている。配線95は、例えば、絶縁体で被覆した電線等とすることができる。入力軸2の内壁面に沿って配置され、一端が磁気素子93に接続し、他端はスリップリング96に接続しており、磁気素子93が出力したパルス信号は、配線95を介してスリップリング96に伝達される。
The
ブラシ97は、スリップリング96の外周上に配置され、スリップリング96との接触を維持しながら、回転するスリップリング96の外周上をスリップする。ブラシ97は、スリップリング96に伝達された磁気素子93のパルス信号を取り出す。ブラシ97は配線98によって制御装置100に接続されており、取り出したパルス信号を、配線98を介して制御装置100に入力する。
The
図示は省略するが、配線95は、変速ギヤ21、22のそれぞれに設けられた磁気素子93にも接続しており、各磁気素子93からのパルス信号を伝達して、スリップリング96およびブラシ97を介して制御装置100に入力する。
Although not shown, the
なお、説明および図示は省略するが、変速機10には、例えばシフトドラム16の回転角センサや、シフトロッド71、72、73のトルクセンサ等、他のセンサも適宜配置される。
Although description and illustration are omitted, other sensors such as a rotation angle sensor of the
図1の(a)に示すように、変速機10は制御装置100を備えている。制御装置100は、RAM(Random Access Memory)およびROM(Read Only Memory)等のメモリならびにクロックを備えたCPU(Central Processing Unit)で構成する。制御装置100は変速機10の各種動作の制御を行う。例えば、不図示であるが、制御装置100には、車両のアクセルの開度、シフトレバーの位置およびブレーキの操作の有無を検出するセンサの検出信号が入力される。制御装置100は、それらのセンサの検出信号に応じて変速段を切り替える。実施の形態では、制御装置100が変速段を切り替えるために行う、スリーブ歯部56とギヤ歯部26の嵌合の制御について説明する。
As shown in FIG. 1 (a), the
まず、スリーブ歯部56とギヤ歯部26の嵌合について具体的に説明する。
図5は、スリーブ歯部56とギヤ歯部26の嵌合を示す図であり、図6は、スリーブ歯部56とギヤ歯部26の衝突を示す図である。
図5および図6は、スリーブ歯部56とギヤ歯部26を周方向に展開した図であり、回転軸Xa方向を紙面の上下方向に示し、周方向を紙面の左右方向に示している。実施の形態では、低速段から高速段への変速(シフトアップ)の際に、スリーブ51、52、53と変速ギヤ21、22、23がそれぞれ異なる回転数で回転している状態での、スリーブ歯部56とギヤ歯部26の嵌合を説明する。また、一例として、2速から3速への変速の際の、スリーブ53と3速ギヤ23の嵌合を図示している。
First, the fitting of the
FIG. 5 is a diagram showing the fitting of the
5 and 6 are views in which the
図5において、点線は嵌合前のスリーブ歯部56を示し、実線は嵌合後のスリーブ歯部56を示している。前記したように、スリーブ歯部56とギヤ歯部26は、回転軸Xa方向から見て同じ円周上に配置されている。そのため、回転軸Xaの径方向から見ると、嵌合前のスリーブ歯部56とギヤ歯部26は、回転軸Xa方向に所定距離離間して対向している。
In FIG. 5, the dotted line shows the
スリーブ53が、駆動機構15によって回転軸Xa方向に3速ギヤ23に向かって駆動されると、スリーブ歯部56がギヤ歯部26に近づいて嵌合する。スリーブ53が回転軸Xa方向に3速ギヤ23から離れるように駆動されると、スリーブ歯部56はギヤ歯部26から離脱する。
When the
より具体的には、スリーブ歯部56とギヤ歯部26の嵌合とは、スリーブ歯561がギヤ歯261の間の歯溝263に突入して、スリーブ歯561の側面261aが、ギヤ歯261の対向する側面261aに接触した状態を意味する。
More specifically, in the fitting of the
ギヤ歯部26とスリーブ歯部56が嵌合する前は、スリーブ53と3速ギヤ23とは異なる回転数で回転している。そのため、嵌合前のスリーブ歯561はギヤ歯261に対して相対速度Vcで周方向に移動している状態である。図5では、紙面の左から右を、スリーブ歯561の相対移動の方向としている。したがって、紙面左側が相対移動方向の上流側であり、紙面右側が相対移動方向の下流側である。
Before the
スリーブ歯561がギヤ歯261に対して周方向に相対移動していることによって、嵌合の際、スリーブ歯561が歯溝263に垂直に入ることはできない。図5において一点鎖線の矢印で示すように、スリーブ歯561は、ギヤ歯261に対して所定の角度差Δθを有した位置から回転軸Xa方向の移動を開始して、斜めに歯溝263に突入する必要がある。スリーブ歯561が歯溝263に斜めに突入することができるように、歯溝263の周方向幅は、スリーブ歯561の周方向幅よりも大きく設定されている。歯溝263に入ったスリーブ歯561の、相対移動方向下流側の側面561aが、ギヤ歯261の相対移動方向上流側の側面261aに接触することで、スリーブ53と3速ギヤ23が一体的に回転するようになる。
Since the
しかしながら、図6に示すように、スリーブ歯561が歯溝263に適切に突入できなかった場合、ギヤ歯261に衝突する可能性がある。スリーブ歯561は周方向に相対的に移動しているため、相対移動によって衝突したギヤ歯261とずれて歯溝263に入れば嵌合は完了するが、衝突によるノイズの発生や、スリーブ歯561およびギヤ歯261の消耗を招く可能性がある。
However, as shown in FIG. 6, if the
制御装置100は、スリーブ歯561がギヤ歯261に衝突せずに嵌合するように、駆動機構15がスリーブ51、52、53の駆動を開始するタイミングと、スリーブ51、52、53に付与する駆動力を制御する。実施の形態において、制御装置100は、回転角センサ91、回転速度センサ92および磁気素子93の検出信号を用いて、スリーブの駆動を開始するタイミングを制御する。
The
以下、ギヤ歯部26とスリーブ歯部56の嵌合の制御のための、制御装置100の構成と動作の詳細を説明する。
図7は、制御装置100の構成を示すブロック図である。
図8は、制御装置100の処理を説明するフローチャートである。
図9は、実施の形態におけるギヤ歯部26とスリーブ歯部56の嵌合の制御を示す図である。
Hereinafter, details of the configuration and operation of the
FIG. 7 is a block diagram showing the configuration of the
FIG. 8 is a flowchart illustrating the processing of the
FIG. 9 is a diagram showing control of fitting of the
図7に示すように、制御装置100は、信号処理部101、推定部102、リセット部103、角度差算出部104、駆動制御部105を備える。制御装置100のCPUが、メモリに記憶されたプログラムを実行することで、これらの機能構成を実現する。
制御装置100のメモリには、パラメータ等、制御装置100の各部の処理において必要な情報が記憶され、制御装置100の各部は、特に記載がなくとも原則的にその処理結果を一旦メモリに記憶させ、必要なデータや処理対象をメモリから読み出すものとする。
信号処理部101は、回転角センサ91、回転速度センサ92、およびそれぞれの変速ギヤ21、22、23に設けられた磁気素子93が入力する検出信号を順次処理して、メモリに記憶させる。信号処理部101の処理は、車両の運転中は常時行われている。
As shown in FIG. 7, the
Information necessary for processing each part of the
The
推定部102は、変速段の切替えを行う際には、回転速度センサ92の検出信号に基づいて、嵌合を開始する変速ギヤに設けられたギヤ歯部26の回転角θgを推定する。ここでは、2速から3速へのシフトアップの際の、3速ギヤ23のギヤ歯部26の回転角θgを推定する例を説明するが、他の変速ギヤへのシフトアップも同様の制御を行う。
When switching the shift stage, the
図8に示すように、推定部102は、まず、回転速度センサ92が検出した出力軸3の回転速度と、3速ギヤ23と噛み合う第3伝達ギヤ33のギヤ比から、3速ギヤ23の回転速度Vrを算出する(ステップS01)。推定部102は、算出した回転速度Vrに、3速ギヤ23の磁気素子93のパルス信号が示す原点通過時刻からの経過時間を乗じることで、3速ギヤ23のギヤ歯部26の回転角θgの推定値を算出する(ステップS02)。推定部102は、算出したギヤ歯部26の回転角θgを順次メモリに記憶させる。
図9の(b)に示すように、メモリには、原点(0°)から増加していくギヤ歯部26の回転角θgが記録される。ギヤ歯部26の角度原点を90°ごとに設定している場合、ギヤ歯部26の回転角θgは0°から90°まで増加したあと、再び0°に戻る。
As shown in FIG. 8, the
As shown in FIG. 9B, the rotation angle θg of the
リセット部103は、3速ギヤ23の磁気素子93のパルス信号の入力があると(ステップS03:Yes)、メモリに記憶されるギヤ歯部26の回転角θgを原点(0°)にリセットする(ステップS04)。
When the pulse signal of the
回転速度センサ92は、出力軸3の回転速度を検出するものであり、3速ギヤ23の回転速度Vrを直接検出するものではないため、その検出値を用いて推定したギヤ歯部26の回転角θgには誤差が生じることもある。そこで、3速ギヤ23に設けた磁気素子93の検出する原点通過時刻の入力に基づいて、推定したギヤ歯部26の回転角θgを原点にリセットすることで、ギヤ歯部26の回転角θgの推定精度を高めるものである。
Since the
図8に示すように、角度差算出部104は、スリーブ歯部56の回転角θsとギヤ歯部26の回転角θgの角度差Δθを算出する(ステップS05)。スリーブ歯部56が設けられたスリーブ53は、入力軸2と一体的に回転する。したがって、図9の(c)に示すように、信号処理部101は回転速度センサ92が入力する入力軸2の回転角を、スリーブ歯部56の回転角θsとして記録する。スリーブ歯部56の角度原点を90°ごとに設定している場合、回転角θsは0°から90°まで増加したあと、再び0°に戻る。
As shown in FIG. 8, the angle
角度差算出部104は、信号処理部101が記録したスリーブ歯部56の回転角θsと推定部102が推定したギヤ歯部26の回転角θgの差分を、角度差Δθとして算出する。角度差Δθは、0°~90°の範囲で変化する。
The angle
駆動制御部105は、角度差算出部104が算出した角度差Δθを参照し、角度差Δθが閾値THを超えたタイミングで(ステップS06:Yes)、スリーブ53の駆動を開始するように駆動機構15を制御する(ステップS07)。閾値THは、図5に示すように、スリーブ歯部56がギヤ歯部26と衝突を起こさずに嵌合できる駆動タイミングを示すものであり、予めシミュレーションまたは試験等を行って決定する。
The
以上の通り、実施の形態の回転伝達機構1は、
(1)入力軸2(回転軸)と一体的に回転するスリーブ51、52、53と、入力軸2上に相対回転可能に設けられた変速ギヤ21、22、23(ギヤ)と有し、駆動機構15によりスリーブ51、52、53を回転軸Xa方向に変位させて、変速ギヤ21、22、23とスリーブ51、52、53の互いの対向面25、55(対向部)に設けられたギヤ歯部26およびスリーブ歯部56(歯部)の嵌合および離脱を切り替えるものであって、
変速ギヤ21、22、23の、入力軸2の外周と対向する内周面に設けられた磁石29(被検出機構)と、入力軸2の磁石29と同じ回転軸Xa方向位置に設けられた磁気素子93(検出機構)とを有するギヤの回転検出機構と、
回転検出機構の検出結果に基づいて駆動機構15を制御する制御装置100と、
を備え、
回転検出機構は、変速ギヤ21、22、23の相対回転によって、磁石29が磁気素子93の回転軸Xa回りの周方向位置を通過したときに、磁石29を検出する。
As described above, the
(1) It has
A magnet 29 (detected mechanism) provided on the inner peripheral surface of the speed change gears 21, 22 and 23 facing the outer periphery of the
A
Equipped with
The rotation detection mechanism detects the
ギヤ歯部26とスリーブ歯部56を嵌合させる際に、歯部同士が衝突すると衝突音が発生したり、摩耗する可能性がある。ギヤ歯部26とスリーブ歯部56の衝突を回避して嵌合させるために、変速ギヤ21、22、23の回転を検出して嵌合のタイミングを制御する。
When the
変速ギヤ21、22、23の回転検出の一例として、突起または溝等の被検出部を形成したターゲット板28(図11参照)を設け、ターゲット板28の外周に対向する位置に被検出部を検出するセンサを配置する場合がある。しかしながら、ターゲット板28の被検出部の回転を検出する場合、ギヤ歯部26の回転との微妙な誤差が生じる可能性がある。また、ギヤ歯部26に回転検出のためのターゲット板28を設けることによって、設置スペースや設置コストが増加する可能性がある。また、ターゲット板28に対向する形でセンサを配置するためには高い寸法精度が要求される。
As an example of rotation detection of the transmission gears 21, 22 and 23, a target plate 28 (see FIG. 11) having a detected portion such as a protrusion or a groove is provided, and the detected portion is provided at a position facing the outer periphery of the
実施の形態では、被検出機構である磁石29を変速ギヤ21、22、23の入力軸2と対向する内周面に設け、検出機構である磁気素子93を入力軸2に設ける。変速ギヤ21、22、23の入力軸2に対する相対回転によって、変速ギヤ21、22、23の内周面の磁石29が入力軸2の磁気素子93を通過すると、磁気素子93が磁石29を検出するため、変速ギヤ21、22、23と入力軸2の相対回転を検出することができる。ターゲット板28を設けた場合と比べて、変速ギヤ21、22、23と入力軸2の相対回転を直接検出することができ、検出精度を向上させることができる。また、変速ギヤ21、22、23と入力軸2とは回転方向が同じなので、相対回転は、それぞれの回転速度を検出する場合に比べ低くなるため、高精度のセンサが不要となりコストを低減することができる。また、別途ターゲット板28を設ける必要がないため、設置スペースや設置コストを抑えることができる。
In the embodiment, the
(2)被検出機構は、変速ギヤ21、22、23の内周面に取り付けた磁石29で構成し、検出機構は、磁石29の磁界を検出する磁気素子93で構成する。
(2) The detected mechanism is composed of a
被検出機構を変速ギヤ21、22、23の内周面上に配置して変速ギヤ21、22、23の回転を直接検出することによって検出精度が向上するため、高精度センサが不要となり、回転検出機構を安価な磁石29と磁気素子93で構成することができ、コストを低減することができる。
By arranging the detected mechanism on the inner peripheral surface of the speed change gears 21, 22 and 23 and directly detecting the rotation of the speed change gears 21, 22 and 23, the detection accuracy is improved, so that a high-precision sensor becomes unnecessary and the rotation The detection mechanism can be composed of an
(3)スリーブ歯部56とギヤ歯部26が嵌合した際に、磁気素子93と磁石29の回転軸Xaを中心とする周方向位置がずれるように、磁気素子93および磁石29を配置する。
スリーブ歯部56とギヤ歯部26が嵌合した後は、磁気素子93の検出信号が制御装置20に入力されないため、処理負荷を低減することができる。
(3) When the
After the
<変形例1>
前記の実施の形態では、回転検出機構の被検出機構および検出機構として磁石と磁気素子を用いる例を説明したが、これに限られず、被検出機構および検出機構を構成する要素は適宜変更可能である。
図10は、回転検出機構の被検出機構の変形例を示す図である。
図10では、代表して1速ギヤ21のみを図示しているが、2速ギヤ22および3速ギヤ23も同様の構成とすることができる。
図10の(a)は、被検出機構を、ギャップ27aとして構成した例を示し、図10の(b)は、被検出機構を突起27bとして構成した例を示している。
<
In the above-described embodiment, an example in which a magnet and a magnetic element are used as the detection mechanism and the detection mechanism of the rotation detection mechanism has been described, but the present invention is not limited to this, and the detected mechanism and the elements constituting the detection mechanism can be appropriately changed. be.
FIG. 10 is a diagram showing a modified example of the detected mechanism of the rotation detection mechanism.
In FIG. 10, only the
FIG. 10A shows an example in which the detected mechanism is configured as a
図10の(a)に示すように、ギャップ27aは、1速ギヤ21の筒部27の開口端の外縁の一部を、回転軸Xa方向に貫通孔24側に切り欠いて構成する。ギャップ27aは、磁石29と同様にギヤ歯部26の角度原点に対応する位置に形成する。ギャップ27aは矩形状に形成しても良く、円形状に形成してもよい。また、ギャップ27aは切り欠きでは無く、筒部27の開口端近傍を矩形または円形等に打ち抜いた孔として形成しても良い。
As shown in FIG. 10A, the
磁気素子93は、入力軸2の内壁面の、ギャップ27aと同じ回転軸Xa方向の位置に配置する。入力軸2と1速ギヤ23の相対回転によって、ギャップ27aが回転軸Xa回りの周方向に変位し、磁気素子93と対向する位置を通過する。磁気素子93は筒部27の磁界を検出しているが、対向位置にギャップ27aが通過すると検出する磁界が変化する。磁気素子93は、ギャップ27aの通過による磁界の変化を、パルス信号として制御装置100に入力する。これによって、実施の形態と同様にギヤ歯部26の原点通過時刻を検出することができる。
The
図10の(b)に示すように、ギャップ27aの代わりに、突起27bを被検出機構として配置しても良い。突起27bは、1速ギヤ21の筒部27の内周面上に、径方向内側に突出するように形成する。ギャップ27aと同様に、突起27bが磁気素子93との対向位置を通過すると、磁気素子93が検出する磁界が変化するため、磁界の変化をパルス信号として制御装置100に入力する。これによって、実施の形態と同様にギヤ歯部26の原点通過時刻を検出することができる。
As shown in FIG. 10B, the
以上のように、変形例1においても、被検出機構をギヤの内周面上に配置して変速ギヤ21、22、23の回転を直接検出することによって検出精度が向上するため、高精度センサが不要となり、被検出機構を変速ギヤ21、22、23の筒部27に形成したギャップ27aまたは突起27bとすることで、コストを低減することができる
As described above, also in the first modification, the detection accuracy is improved by arranging the detected mechanism on the inner peripheral surface of the gear and directly detecting the rotation of the transmission gears 21, 22, 23, so that the high-precision sensor is used. Is unnecessary, and the cost can be reduced by using the
なお、検出機構についても磁気素子93に限定されず、例えば光学式センサを用いることができる。また、回転検出機構を、ブラシと整流子による電気接点で構成しても良い。
The detection mechanism is not limited to the
<変形例2>
前記の実施の形態では、信号取り出し機構94は、配線95、スリップリング96およびブラシ97で構成したが、これに限られず、各要素およびそれらの組み合わせは適宜変更可能である。例えば、配線95は、被覆電線の代わりに導電体と絶縁体を積層印刷またはメッキした配線を用いても良く、あるいはフレキシブル基板を用いても良い。
また、スリップリング96とブラシ97の代わりに、送信用のアンテナコイルを入力軸2の端部に取り付け、受信用のアンテナコイルと無線通信を行うことで、パルス信号を伝達しても良い。
<
In the above-described embodiment, the
Further, instead of the
10、10A 変速機
11 駆動源
12 メインクラッチ
15 駆動機構
16 シフトドラム
160 基部
161、162、163 カム溝
17 軸受
18 変速機ケース
2 入力軸
21 変速ギヤ(1速ギヤ)
22 変速ギヤ(2速ギヤ)
23 変速ギヤ(3速ギヤ)
25 対向面
26 ギヤ歯部
261 ギヤ歯
261a 側面
263 歯溝
27 筒部
28 ターゲット板
29 磁石
3 出力軸
31 伝達ギヤ(第1伝達ギヤ)
32 伝達ギヤ(第2伝達ギヤ)
33 伝達ギヤ(第3伝達ギヤ)
35 ファイナルギヤ
36 差動装置
37 駆動輪
41、42、43 カムリング
45 カム溝
51、52、53 スリーブ
55 対向面
57 係合突起
56 スリーブ歯部
561 スリーブ歯
561a 側面
61、62、63 シフトフォーク
71、72、73 シフトロッド
81、82、83 シフトアーム
85 係合ピン
91 回転角センサ
92 回転速度センサ
93 磁気素子
94 信号取り出し機構
95 配線
96 スリップリング
97 ブラシ
98 配線
100 制御装置
101 信号処理部
102 推定部
103 リセット部
104 角度差算出部
105 駆動制御部
M モータ
Xa、Xb、Xc 回転軸
10,
22 Speed gear (2nd gear)
23 Speed gear (3rd gear)
25 Facing
32 Transmission gear (second transmission gear)
33 Transmission gear (3rd transmission gear)
35
Claims (4)
前記ギヤの、前記回転軸の外周と対向する内周面に設けられた被検出機構と、前記回転軸の前記被検出機構と同じ回転軸方向位置に設けられた検出機構とを有する前記ギヤの回転検出機構と、
前記回転検出機構の検出結果に基づいて前記駆動機構を制御する制御装置と、
を備え、
前記回転検出機構は、前記ギヤと前記回転軸の相対回転によって、前記被検出機構が前記検出機構の前記回転軸を中心とする周方向位置を通過したときに、前記被検出機構を検出することを特徴とする回転伝達機構。 It has a sleeve that rotates integrally with the rotating shaft and a gear that is rotatably provided on the rotating shaft, and the sleeve is displaced in the direction of the rotating shaft by a drive mechanism so that the gear and the sleeve can rotate with each other. It is a rotation transmission mechanism for switching the fitting and disengagement of the tooth portion provided on the facing portion of the above.
The gear having a detection mechanism provided on the inner peripheral surface of the gear facing the outer peripheral surface of the rotation shaft and a detection mechanism provided at the same rotation axis direction position as the detection mechanism of the rotation shaft. Rotation detection mechanism and
A control device that controls the drive mechanism based on the detection result of the rotation detection mechanism, and
Equipped with
The rotation detection mechanism detects the detected mechanism when the detected mechanism passes through a circumferential position of the detection mechanism about the rotation axis by the relative rotation of the gear and the rotation shaft. A rotation transmission mechanism characterized by.
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