JP7048988B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
下記特許文献1には、可動体の動力源としてのDCモータを制御するIC(Integrated Circuit)に特徴を持つ遊技機が開示されている。
本発明は、このような課題に鑑みなされたものであり、DCモータの動作制御に特徴を持つ遊技機を提供する。
なお、以降の説明における「有利」とは、遊技者に対して有利であることを指し、さらに、特に断りがない限り、いわゆるプレミア画像等の演出上の特典を除き、賞球又はメダルの獲得量(遊技球又はメダルの払い出し)に関して有利であることを指す。
本実施形態に係る遊技機10の詳細を説明する前に、本実施形態の特徴の概要を説明する。
本実施形態に係る遊技機10は、いわゆるパチンコ遊技機又は回胴式遊技機であり、少なくとも、可動手段と、所定位置における可動手段の存在を少なくとも検出可能な特定センサと、可動手段の駆動源となるDCモータと、DCモータを制御可能なモータ制御手段と、可動手段の制御パターンを管理するとともに、制御パターンに基づいてモータ制御手段に制御信号を送信する演出制御手段とを備えている。
「DCモータ」は、ブラシ付きDCモータ(直流整流子電動機)又はブラシレスDCモータ(無整流子電動機)であり、入力されるパルス信号に同期して回転するステッピングモータとは区別される直流電動機である。
位置取得手段は、DCモータに内蔵若しくは外付けされたセンサにより検出されたDCモータの位置情報を取得する。後述の実施形態では位置取得手段の具体例としてロータ位置取得手段711が例示されている。DCモータの位置情報は、例えば、DCモータ内蔵のホールIC又は外付けのセンサ(光学式エンコーダ等)からのロータ位置検出信号から得られる。
位置管理手段は、位置取得手段により取得された位置情報を座標で管理する。後述の実施形態では位置管理手段の具体例として位置管理手段712が例示されている。位置管理手段で管理される座標は、DCモータの位置情報とそのDCモータで駆動される可動手段の動作経路上の位置との対応付けを可能とする数値情報である。
信号取得手段は、演出制御手段から送信される制御信号を取得する。後述の実施形態では信号取得手段の具体例として命令管理手段710が例示されている。
後述の実施形態では、当該所定動作の具体例として原点復帰動作が例示されており、原点復帰動作は、DCモータ610系統又はDCモータ611系統に対する特殊座標を指定した動作命令を示す制御信号が第1副制御基板200からモータ制御回路601へ送信されることで実行される。また、特定センサにより検出される所定位置に対応して設定された所定の座標は、設定情報レジスタ702に格納されるセンサ座標に相当し、当該所定の座標が設定変更可能とされている。
以下、本実施形態に係る遊技機10についてより具体的に説明する。
まず、図1から図5を用いて、遊技機10の構造について説明する。
図1は、遊技機10の正面図であり、図2は、図1に示す領域IIに配設される図柄表示装置90を示す図であり、図3は、図1に示す領域IIIに配設される操作ボタン群及びその周辺を示す鳥瞰図であり、図4は、遊技機10内に設置される遊技盤50を示す図であり、図5は、遊技機10の背面図である。
なお、図1から図5に図示される各構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要なものを挙げたに過ぎず、ここに図示しない構成及び機能を遊技機10に追加してもよい。また、遊技機10はここに図示する構成の全部を必ずしも備えなくてもよく、本発明の効果を阻害しない範囲で一部の構成又は機能が省かれても良い。
本実施形態では、中枠17が開放状態であるか否かを検知するための中枠開扉センサ76を備えている。なお、中枠開扉センサ76は、中枠17が開放状態である場合にはONとなり、中枠17が閉鎖状態である場合にはOFFとなる。
また、前枠20は、遊技領域50aを覆うように配置された透明部材25を備え、透明部材25によって遊技領域50a及び遊技盤50を透視保護している。
また、前枠20は、遊技球を貯留する上球受け皿27及び下球受け皿29を備え、上球受け皿27と下球受け皿29は上下に離間して前枠20と一体的に設けられている。
また、前枠20は、下球受け皿29の右側方に操作ハンドル31を備え、操作ハンドル31の回動操作によって、上球受け皿27に貯留された遊技球が遊技領域50aに向けて発射されるようになっている。
具体的には、上カーソルボタン38a及び下カーソルボタン38bは、後述するスピーカ33から出力される音声の音量を調整するために、左カーソルボタン38c及び右カーソルボタン38dは、後述する演出ランプ35及び演出表示装置80の輝度を調整するために操作される。
また、上球受け皿27の側方には、図示しないモータ等のアクチュエータにより動作する可動装飾体22が設けられている。
なお、図示は省略するが、上球受け皿27には、球抜き機構36と同様に、操作することで貯留している球を下球受け皿29へ移動させる機構が設けられ、この機構と球抜き機構36の双方を操作することで、貯留している球を排出することが可能となる。
ここで、メイン表示部81は、固定式の液晶表示装置であり、左サブ表示部82a、右サブ表示部82bは、図示しないモータ等のアクチュエータにより動作する可動式の液晶表示装置である。
メイン表示部81に表示される装飾図柄の変動表示において、表示される装飾図柄は、3つの図柄列をなす。各図柄列の変動表示の方向は特に制限されず、例えば、上下方向、左右方向、奥行き方向、又はこれらの組合せ(斜め方向)のいずれであってもよい。
ここで、奥行き方向とは、実際にはメイン表示部81の表示画面上の平面的な変動表示であるにも関わらず、メイン表示部81の奧方から手前方向又はその逆方向に装飾図柄が変動表示しているかのように認識させる手法(例えば、遠近法)を用いた表示態様において、遊技者が認識する仮想的な方向をいう。
また、本実施形態における装飾図柄には、数字の「1」を模した「1図柄」、数字の「2」を模した「2図柄」、数字の「3」を模した「3図柄」、数字の「4」を模した「4図柄」、数字の「5」を模した「5図柄」、数字の「6」を模した「6図柄」、数字の「7」を模した「7図柄」、数字の「8」を模した「8図柄」、および数字の「9」を模した「9図柄」があり、これらの図柄は、各図柄列に設けられている。以降の説明では、「1図柄」、「3図柄」、「5図柄」、「7図柄」、および「9図柄」を総称して「奇数図柄」と称し、「2図柄」、「4図柄」、「6図柄」、「8図柄」を総称して「偶数図柄」と称する場合がある。
サブ表示部82の各々の初期位置は、左サブ表示部82aはメイン表示部81を基準として左側であり、右サブ表示部82bはメイン表示部81を基準として右側であり、サブ表示部82のそれぞれは、これらの初期位置からメイン表示部81における装飾図柄の表示領域に重なる位置まで移動可能に構成されている。
本実施形態では、演出用可動体として、演出遮蔽体83、刀可動体84及び手裏剣可動体85が設けられている。なお、本実施形態では、上述したとおり、サブ表示部82及び可動装飾体22も演出用に動作可能であるため、演出用可動体と呼ぶことができる。
刀可動体84は、刀を模した形状を有しており、メイン表示部81と演出遮蔽体83との間で上下方向に移動可能(昇降可能)であり、かつ回転可能に設けられている。
手裏剣可動体85は、手裏剣を模した形状を有しており、刀可動体84よりも前方に回転可能に設けられている。手裏剣可動体85は、刀可動体84と共に上下方向に移動可能に設けられているが、回転動作のみ制御される。
本実施形態における演出遮蔽体83、刀可動体84及び手裏剣可動体85の動作機構や動作態様、制御方法等の詳細については後述する。
また、図柄表示装置90は、メイン表示部81よりも遊技者が視認しにくい位置に配設され、図柄表示装置90の表示領域は、メイン表示部81の表示領域よりも小さい面積になっている。
なお、本実施形態における図柄表示装置90に係るLEDの配置や数は図2に示すとおりであるが、これは一例であって、図柄表示装置90に係るLEDの配置や数はこの例に制限されるものではない。
なお、特別図柄は「特図」、第1特別図柄は「特図1」、第2特別図柄は「特図2」と略称される場合がある。
なお、普通図柄は、「普図」と略称される場合があり、普通電動役物は「電チュー」と称される場合がある。
第1特別図柄保留ランプ94は、保留されている特図1の図柄変動の数を特定可能とし、第2特別図柄保留ランプ95は、保留されている特図2の図柄変動の数を特定可能とし、普通図柄保留ランプ96は、保留されている普図の図柄変動の数を特定可能とし、いずれも、2つのLEDの点灯態様(本実施形態では、右常時点灯のみ=1、左右常時点灯=2、右側点滅+左側常時点灯=3、左右点滅=4)によって対応する図柄変動の数を特定可能とするものである。
また、以下の説明では、上述のメイン表示部81に表示される装飾図柄の変動表示は、「特図の図柄変動」や「普図の図柄変動」と区別して「装飾図柄の図柄変動」と称する場合がある。
なお、以下の説明では、単に「図柄変動」と称した場合には、特に断りがない限り特図の図柄変動を意味する。
また、遊技領域50aの左側及び上側には、操作ハンドル31の回転操作により発射された遊技球を遊技領域50aの上部に案内するために設けられた湾曲形状の外レール51及び内レール53が配置されている。なお、外レール51は、遊技領域50a中央を基準として内レール53より外側に位置している。ここで、風車52とは、遊技球の落下の方向に変化を与えるための機構であって、くぎ状のものをいう。
なお、本実施形態において、第1流路Xから転動する場合と比較して、第2流路Yから転動する場合に多くの遊技球が大入賞口55に向けて転動するように各障害物が配置されている。
更に、大当り遊技では、特別電動役物65の開放状態と閉鎖状態が交互に設定され、1回の開放状態(「ラウンド」と表記する場合があり、1回の大当りで発生するラウンドの総数を「ラウンド数」と表記する場合がある)は、予め定められた数(本実施形態では、10)の遊技球が大入賞口55に入賞したことに基づいて終了し、特別電動役物65が閉鎖状態となる。なお、1回の開放状態は、予め定められた数の遊技球が大入賞口55に入賞するのに十分な時間(本実施形態では、30s(秒))が経過したことに基づいても終了する。
ここで、1回のラウンドにおいて、10球の遊技球が入賞したことに基づいて特別電動役物65が開放状態から閉鎖状態に設定される場合に、すぐに閉鎖状態となることはできない。そのため、1回のラウンドにおいて、10球を超える遊技球が大入賞口55に入賞する場合が発生し、当該入賞をオーバー入賞と称する場合がある。
なお、本実施形態に係る遊技領域50aは、第2流路Yから転動した場合に比べて、第1流路Xから転動した場合に多くの遊技球が第1始動口57に向けて転動するように、遊技釘等の障害物が配置されているものとする。
第2始動口59への入賞が判定された場合の少なくとも一部において、特図2の図柄変動が行われることとなる。
なお、本実施形態に係る遊技領域50aは、第1流路Xから転動した場合に比べて、第2流路Yから転動した場合に多くの遊技球が第2始動口59に向けて転動するように、遊技釘等の障害物が配置されているものとする。
より具体的には、普通電動役物61は、普図の図柄変動で当選して行われる普図当り遊技の少なくとも一部において開放状態になり、これに伴って第2始動口59への入賞が許容される。このように、普通電動役物61が開放状態である場合には、第2始動口59への入賞が容易となるため、賞球により遊技球の減少を抑えつつ、特図2の図柄変動が実行される機会を大幅に増大しうる。
また、本実施形態において、第1流路Xから転動する場合と比較して、第2流路Yから転動する場合に多くの遊技球がゲート63に向けて転動するように各障害物が配置されている。
また、本実施形態において、第2流路Yから転動する場合と比較して、第1流路Xから転動する場合に多くの遊技球が一般入賞口67に向けて転動するように各障害物が配置されているが、第2流路Yから転動する場合に多くの遊技球が一般入賞口67に向けて転動するように各障害物が配置されるようにしてもよい。
なお、各基板を覆う基板ケース及びカバーは、透明性を有する部材によって構成されており、各ケース及びカバーを通して対応する基板が視認可能となっている。
RAMクリアスイッチ43は、後述するRAMクリア処理を指示する場合に操作されるスイッチであり、RAMクリアスイッチ回路504に電気的に接続されている。
遊技島に設置された状態では、中枠17を開放状態としなければ、遊技盤50の背面側に設けられた各操作部(電源スイッチ40、RAMクリアスイッチ43等)の操作が困難となっている。
ここで、図6(a)及び図6(b)を用いて、演出遮蔽体83の動作を説明する。図6(a)及び図6(b)は、演出遮蔽体83の可動位置を示す図である。
上述の通り、演出遮蔽体83は、左上演出遮蔽体83a、右上演出遮蔽体83b、左下演出遮蔽体83c、及び右下演出遮蔽体83dで構成されている。左上演出遮蔽体83aは、前面側(メイン表示部81側を背面側と定義した場合の前面側)の表面に「天」という文字を模した凸部を有し、右上演出遮蔽体83bは、前面側の表面に「下」という文字を模した凸部を有し、左下演出遮蔽体83cは、前面側の表面に「無」という文字を模した凸部を有し、右下演出遮蔽体83dは、前面側の表面に「双」という文字を模した凸部を有し、各演出遮蔽体は、背面(メイン表示部81側)からの光を透過させないように構成されている。
図6(b)には、演出遮蔽体83によってメイン表示部81の全体が遮蔽されている状態が示されている。
このように、左上演出遮蔽体83a、右上演出遮蔽体83b、左下演出遮蔽体83c、及び右下演出遮蔽体83dは、メイン表示部81の平面と平行な方向に互いに連動して動作する。具体的には、左上演出遮蔽体83a、右上演出遮蔽体83b、左下演出遮蔽体83c、及び右下演出遮蔽体83dは、図6(b)に示される閉状態となるよう連動動作し、又は図6(a)に示される初期位置に戻るよう連動動作する。
このような動作を実現するべく、遊技機10は、左上演出遮蔽体83a、右上演出遮蔽体83b、左下演出遮蔽体83c、及び右下演出遮蔽体83dを互いに連動させてメイン表示部81の平面と平行な方向に移動させ得る機構(以降、遮蔽機構と表記する)を有している。この遮蔽機構の具体的構造は何ら制限されない。
次に、図4、図7(a)、図7(b)及び図7(c)を用いて、刀可動体84及び手裏剣可動体85の動作を説明する。図7(a)、図7(b)及び図7(c)は、刀可動体84及び手裏剣可動体85の可動位置を示す図である。
図7(a)には、刀可動体84及び手裏剣可動体85がメイン表示部81前方の中央部にある状態であって、刀可動体84の刃先が左方を向いた状態が示されている。
図7(b)には、刀可動体84及び手裏剣可動体85がメイン表示部81前方の中央部にある状態であって、刀可動体84の刃先が右方を向いた状態が示されている。
図7(a)及び図7(b)に示されるとおり、刀可動体84は、その長手方向の略中心に配置された、メイン表示部81の平面に直行する軸を中心に、両方向(時計回り又は反時計回り)に回転可能となっている。
図7(c)には、刀可動体84及び手裏剣可動体85がメイン表示部81前方の最上端にある状態が示されている。
但し、手裏剣可動体85は、上述したとおり、回転動作のみ制御され、手裏剣可動体85の昇降動作は刀可動体84の動作制御により付随的に実現されている。このため、遊技機10は、刀可動体84をメイン表示部81の平面と平行の上下方向に移動(昇降)させ得る機構(以降、刀昇降機構と表記する)と、刀可動体84を回転させ得る機構(以降、刀回転機構と表記する)と、手裏剣可動体85を回転させ得る機構(以降、手裏剣回転機構と表記する)を備えると表記できる。但し、刀可動体84及び手裏剣可動体85の動作を実現するこれら機構の具体的構造は何ら制限されない。
本実施形態では、演出遮蔽体83、刀可動体84及び手裏剣可動体85が所定位置に存在していることを検出可能とする複数の可動体センサ87が設けられている。具体的には、可動体センサ87は、左上演出遮蔽体83a、右上演出遮蔽体83b、左下演出遮蔽体83c、及び右下演出遮蔽体83dがそれぞれ初期位置(図6(a)に示される位置)にあるか否かを検出可能とする可動体センサ87a、刀可動体84が下原位置、中原位置又は上原位置にあるか否かを検出可能とする可動体センサ87b、刀可動体84の刃先が左方又は右方を向いた状態か否かを検出可能とする可動体センサ87c、手裏剣可動体85の特定部位が所定位置にあるか否か(回転したか否か)を検出可能とする可動体センサ87dを少なくとも含む。
なお、可動体センサ87bは、刀可動体84が下原位置にあるか否かを検出可能とするセンサと、中原位置にあるか否かを検出可能とするセンサと、下原位置にあるか否かを検出可能とするセンサとから構成されていてもよい。同様に、可動体センサ87cは、刀可動体84の刃先が左方を向いた状態か否かを検出可能とするセンサと、右方を向いた状態か否かを検出可能とするセンサとから構成されていてもよい。
各可動体センサ87は、フォトセンサ、磁気センサ、誘導磁界センサ、カウンタスイッチ等のような可動体を検出可能なセンサであればよく、本実施形態では各可動体センサ87の具体的構造等は制限されない。
また、各可動体センサ87は、上述のような検出を可能とするために、演出遮蔽体83、刀可動体84、手裏剣可動体85等の可動体自体を検出してもよいし、それら演出用可動体の動作を実現する機構(遮蔽機構、刀昇降機構、刀回転機構、手裏剣回転機構)の一部を検出してもよい。
以降の説明では、刀可動体84の上原位置、中原位置又は下原位置は刀可動体84の昇降位置と表記され、刀可動体84の右原位置又は左原位置は刀可動体84の回転位置と表記される場合がある。
本明細書において、或る原位置の可動体センサ87と表記した場合には、その原位置における演出用可動体の存否を検出可能な可動体センサ87を意味するものとし、可動体センサ87の設置位置を特定するものではない。また、或る原位置の可動体センサ87がON状態を示すと表記した場合には、対象の可動体センサ87からの可動体検出信号がその原位置に演出用可動体が存在していることを示すことを意味し、或る原位置の可動体センサ87がOFF状態を示すと表記した場合には、当該可動体検出信号がその原位置に演出用可動体が存在していないことを示すことを意味する。
演出遮蔽体83、刀可動体84及び手裏剣可動体85の動作を実現する各機構の駆動源には、駆動対象となる演出用可動体及び機構の重量や動作態様、動作精度等に応じて適切なアクチュエータが利用されればよく、具体的な駆動源は何ら制限されない。
本実施形態では、刀昇降機構及び刀回転機構の駆動源には個別のDCモータがそれぞれ利用され、手裏剣回転機構及び遮蔽機構の駆動源にはステッピングモータが利用される。遮蔽機構については、左上演出遮蔽体83a、右上演出遮蔽体83b、左下演出遮蔽体83c、及び右下演出遮蔽体83dについてそれぞれ個別に遮蔽機構が設けられ、各遮蔽機構が個別のステッピングモータで駆動されてもよいし、一つのステッピングモータで駆動されてもよい。
なお、ここでは、演出用可動体に含まれ得るサブ表示部82及び可動装飾体22についての詳細説明は省略したが、これらも同様に駆動され位置検出されればよい。
次に、図8を用いて、本実施形態に係る遊技機10が備える制御構成を説明する。図8は、遊技機10が備える制御構成を示すブロック図である。なお、図8に示す制御構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要となるものであり、遊技機10は、図8で図示しない制御構成を備えていてもよい。
RAM103は、後述するバックアップ電源回路502において生成されるバックアップ電源によってバックアップがなされる。具体的には、RAM103に格納される情報のうち、電断が生じた後の復電時にそのデータを用いて電断直前の状態で遊技機10が復帰できるような各種情報がバックアップされるように構成されている。例えば、電断が生じた際に保持されていたスタックポインタや各レジスタ等のデータに加え、そのときの遊技機10の状態(遊技停止状態又は遊技可能状態)、現在の特図抽選状態、現在の普図抽選状態、大当り遊技中であるか否か、特図1及び特図2の停止図柄、図柄変動の保留情報、大当り遊技におけるラウンド遊技の回数などといった遊技に係る情報がバックアップ対象とされる。
そして、遊技機10は、復電時に、そのバックアップされた、RAM103の遊技に係る領域とRAM103の遊技に係るバックアップ情報領域とに格納される各種情報を用いて復帰する。
同様に、主制御基板100は、メイン操作部39に電気的に接続されており、メイン操作部39の操作を検知可能に構成されている。
なお、第1副制御基板200から主制御基板100へデータを送信することはできず、また、第1副制御基板200は、主制御基板100に対してデータの送信を要求することはできないように構成されている。
また、本実施形態では、主制御基板100から第1副制御基板200へのデータ送信にパラレル伝送方式を採用しているが、シリアル伝送方式を採用してもよい。
なお、第1副制御基板200は、演出ボタン37及びカーソルボタン38と電気的に接続されており、これらに対する操作を検知可能に構成されている。
ここで、第1副制御基板200は、第2副制御基板300と双方向通信が可能に接続されており、各種コマンドが第1副制御基板200から第2副制御基板300へ送信される一方、その応答として、当該コマンドを正常に受信できた旨を示す応答コマンド(ACKコマンド)が第2副制御基板300から第1副制御基板200へ送信される。
そして、当該コントローラは、第1副制御基板200から送信されるコマンドを受信し、そのコマンドに含まれる可動制御データに従って、各アクチュエータを制御することで、演出遮蔽体83、刀可動体84、手裏剣可動体85、可動装飾体22又はサブ表示部82を動作させ得るように構成されている。
演出遮蔽体83、刀可動体84及び手裏剣可動体85の制御構成の詳細については後述する。
その他、第2副制御基板300には、図示省略するが、CPU301から受信した制御信号に基づき後述する演出内容決定手段225によって決定された演出の内容に沿った画像データを生成するVDPと、CPU301から受信した制御信号に基づき音声データを生成する音源ICとを搭載している。VDPは、いわゆる画像プロセッサであり、CPU301からの指示に応じて画像ROMに記憶された画像データを読み込み、これを画像処理して生成した画像データを演出表示装置80へ送信する。このVDPには、画像ROMから読み出された画像データの展開・加工に使用される高速のVRAMが接続されている。音源ICは、CPU301からの指示に応じて音声ROMに記憶された音声データを読み込み、読み込んだ音声データを合成処理して生成した最終的な音声データを増幅器を介してスピーカ33に出力する。
また、払出制御基板400は、主制御基板100と双方向通信可能に接続されており、主制御基板100からの払出制御コマンドに基づいて払出ユニット48を駆動させて遊技球を払い出すための制御を実行するとともに、操作ハンドル31の操作量に基づき球送り機構と発射機構とを同期的に駆動させて遊技球の発射を制御する。
電源制御基板500には、電源スイッチ40が接続されており、遊技島の電源設備から1次電源が供給されていることを前提として、電源スイッチ40がONになると、電源制御基板500の通常電源回路501で通常電源が生成され、上述の制御基板(主制御基板100、第1副制御基板200、第2副制御基板300、及び払出制御基板400)を含む電子部品や電気部品に電源が供給される。
また、電源制御基板500には、RAMクリアスイッチ43が接続されており、本実施形態では、RAMクリアスイッチ43がONにされた状態で電源スイッチ40がONにされた場合に、RAMクリアスイッチ回路504が初期化信号を主制御基板100及び払出制御基板400へそれぞれ送信する。この初期化信号の受信により、主制御基板100では後述するRAMクリア処理が実行される。なお、RAMクリアスイッチ回路504が初期化信号を送信する契機は、本実施形態のような例のみに制限されない。
以降、RAMクリアスイッチ43がONにされた状態で電源スイッチ40がONにされることを「RAMクリア電源投入」と表記する場合がある。
バックアップ電源回路502は、遊技島の電源設備から遊技機10に電源が供給されているときに充電される仕組みとなっている。
なお、バックアップ電源回路502を払出制御基板400上に設けるようにしてもよく、電断検出回路503を電源制御基板500に設けず、主制御基板100、第1副制御基板200、及び払出制御基板400のそれぞれに設けるようにしてもよい。また、RAMクリアスイッチ回路504は主制御基板100に設けるようにし、RAMクリアスイッチ43も主制御基板100に接続されていてもよい。
ここで、図9を用いて、演出遮蔽体83、刀可動体84及び手裏剣可動体85の詳細制御構成について説明する。図9は、演出遮蔽体83、刀可動体84及び手裏剣可動体85の詳細制御構成を概念的に示すブロック図である。なお、図9では、説明を分かり易くするという観点で当該制御構成をブロック分けしているため、ICや回路等のハードウェアが図9に示されるように明確に分けられている必要はない。
また、本実施形態におけるモータドライバ回路602及び603は、DCモータ610及び611内のホールICから得られるロータ位置検出信号を受け、これをモータ制御回路601へ送る。但し、当該ロータ位置検出信号は、DCモータ610及び611から直接、モータ制御回路601へ送られてもよい。
また、モータ制御回路601は、モータドライバ回路602及び603のそれぞれからロータ位置検出信号を受信する。このように本実施形態では、DCモータ610及び611のロータ位置は、各モータ内のホールICからの検出信号で検出されるが、DCモータ610及び611に外付けされるセンサ(例えば光学式エンコーダ等)からの情報で検出されるようにしてもよい。この場合には、モータ制御回路601は、その外付けセンサからロータ位置検出信号を受信するようにすればよい。
更に、モータ制御回路601は、上述した可動体センサ87b及び87cからの可動体検出信号を受信する。
このようなモータ制御回路601の具体的な制御内容については後述する。
モータドライバ回路604及び605は、上述した、左上演出遮蔽体83a、右上演出遮蔽体83b、左下演出遮蔽体83c、及び右下演出遮蔽体83dがそれぞれ初期位置にあるか否かを検出可能とする可動体センサ87aからの可動体検出信号を受信する。
次に、図10を用いて、本実施形態に係る遊技機10が備える機能構成を説明する。図10は、遊技機10が備える機能構成を示すブロック図である。なお、図10に示す機能構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要となるものであり、遊技機10は、図10で図示しない機能構成を備えていてもよい。また、機能構成を説明する際に、図11も参照する場合がある。
より具体的には、メイン乱数発生手段115は、第1始動口57又は第2始動口59への入賞が判定された場合には、後述する、特図当否判定用の乱数、特図停止図柄抽選用の乱数、及び特図変動パターン抽選用の乱数を取得する。ゲート63への入賞が判定された場合には、後述する普図当否判定用の乱数、普図図柄抽選用の乱数、及び普図変動パターン抽選用の乱数をメイン情報記憶手段160の対応する格納領域に格納する。
より具体的には、メイン保留制御手段120は、特図1の作動保留情報が保留されるごとに1加算され、特図1の作動保留情報が使用される(特図抽選手段130の抽選で用いられる)ごとに1減算される保留カウンタ(以下、「特図1保留カウンタ」と称する)を備え、特図1保留カウンタの値が上限値(本実施形態では、4)となるまで、当該作動保留情報をメイン情報記憶手段160の現在の特図1保留カウンタに対応する格納領域に記憶させ、作動保留情報が使用されるごとに、使用された作動保留情報をクリアし、残りの作動保留情報を、特図1保留カウンタの小さいものから順に、現在の格納領域から現在の特図1保留カウンタよりも1少ない特図1保留カウンタに対応する格納領域に移動(シフト)させる制御を行う。
また、メイン保留制御手段120は、特図2及び普図に関しても、特図1とは別に上述の制御と同様の制御を行い、特図2の保留カウンタを特図2保留カウンタと称する。
以降の説明では、「特図1の作動保留情報の保留」及び「特図2の作動保留情報の保留」の双方を「図柄変動の保留」と表記する場合がある。
なお、本実施形態では、特図1に対応する作動保留情報及び特図2に対応する作動保留情報の双方が保留されている場合には、特図2に対応する作動保留情報が優先的に使用される優先変動が行われる。
また、大当り遊技中に保留されている特図の作動保留情報であって、当該大当り遊技の終了後に使用される特図の作動保留情報(本実施形態のように優先変動を採用している場合には、特図2の保留に限る)を使用した場合の特図当否判定の結果が大当り(後述する確変大当りであることが好ましい)となることを、「保留連」と称する場合がある。
より具体的には、事前判定手段125は、今回保留した作動保留情報の各乱数を読み出し、後述する、特図当否判定、特図停止図柄抽選、及び特図変動パターン抽選のそれぞれに対する事前判定を実行する。各事前判定では、各事前判定に対応する抽選に用いられる抽選テーブルと同一又は同等の抽選テーブル(図示省略)が用いられる。そのため、これらの事前判定の結果は、後に実行される抽選の結果と同一の結果となる。
また、事前判定手段125は、導出された事前判定の結果を含む演出制御コマンド(事前判定コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
なお、上述の通り、事前判定コマンドは、所定の事前判定のタイミングにおいて特図の作動保留情報が保留された場合の少なくとも一部で送信される(生成され、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶される)ものであるため、上述の保留コマンドに続いて送信されることとなる。ここで、所定の事前判定のタイミングとは、大当り遊技中ではないことを指し、更に、本実施形態では、普図高確中の特図1の作動保留情報が保留された場合には、事前判定コマンドの送信を規制している。
なお、「特図の変動開始条件が充足される」とは、その一例として、大当り中ではないこと、特図1及び特図2のいずれも図柄変動中でないこと、特図1及び特図2のうちの少なくともいずれか一方に作動保留情報が存在することのすべての条件が充足されたことである。
図11で示す抽選テーブル以外の抽選テーブルを含め、抽選テーブルを用いた抽選では、読み出した乱数に対して抽選テーブルに記憶された抽選値をあらかじめ定められた順序に従って順次加算(対象となる抽選値が一つである場合には、一回加算)され、キャリー(桁あふれ)が発生した抽選値に対応する結果が当該抽選の結果として導出される。同様に、抽選テーブルに関する説明では、説明の便宜上、抽選テーブルに名前を付しているが、名前に対応する抽選テーブルに含まれる抽選値等のデータが各ROMに識別可能に記憶されていればよく、これらの名前は、当該データが記憶される領域を特定するものではない。同様に、以降で図示される抽選テーブルには、説明の便宜上記載された項目や、抽選値として「-」や「0」が記載されている場合があるが、これらは必ずしも各ROMに記憶されたデータを示すものではない。抽選に使用される乱数範囲(当該範囲で取得され得る乱数の数)と同一の抽選値が抽選テーブルに記載されている場合には、当該結果が100%導出されるため、必ずしも抽選を行う必要はない。また、一回の抽選に用いられる抽選値の合計値が、抽選に使用される乱数範囲と一致した場合には、最後の抽選値の加算で必ずキャリーが発生するため、当該加算を行わなくてよく、その場合には、当該加算に用いられる抽選値自体も不要となる。
図11(a)は、特図1当否判定用の抽選テーブルを示したものであり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、0~65535である。そのため、特図1において特図抽選状態が低確率の場合(以下、「特図低確」と略称する場合がある)には、200/65536の確率で大当り、300/65536の確率で小当り、残りの65036/65536の確率ではずれとなり、特図1において特図抽選状態が高確率の場合(以下、「特図高確」と略称する場合がある)には、500/65536の確率で大当り、300/65536の確率で小当り、残りの64736/65536の確率ではずれとなる。
図11(c)は、特図1停止図柄抽選用の抽選テーブルを示したものであり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、0~99である。そのため、特図1では、大当りが導出された際に、50/100の確率で図柄A、50/100の確率で図柄Bが停止図柄として決定される。
ここで、図柄Aは、ラウンド数(R数)が9であり、大当り遊技終了後に特図高確且つ普図高確となる図柄(以下、「確変図柄」と称する場合があり、当該図柄に係る大当りを「確変大当り」と称する場合がある)である。
一方、図柄Bは、ラウンド数(R数)が8であり、大当り遊技終了後に特図低確且つ普図高確となる図柄(以下、「通常図柄」と称する場合があり、当該図柄に係る大当りを「通常大当り」と称する場合がある)である。
このように、図柄Aは、ラウンド数及びその後の特図抽選状態の双方において、図柄Bよりも有利な図柄である。
ここで、図柄aは、ラウンド数(R数)が16であり、且つ大当り遊技終了後に特図高確、普図高確となる確変図柄であり、図柄bは、ラウンド数(R数)が8であり、大当り遊技終了後に特図低確、普図高確となる通常図柄である。よって、図柄bよりも図柄aの方が有利度が高いと言える。
特図変動パターン導出手段133は、決定された特図変動パターンを含む演出制御コマンド(変動開始コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
より具体的には、普図当否判定では、普図抽選状態が高確率の状態(「普図高確」と略称する場合がある)と、普図抽選状態が低確率の状態(「普図低確」と略称する場合がある)とがある。抽選テーブルの図示は省略するが、本実施形態では、普図高確では、65535/65536の確率で普図当りとなり、残りの1/65536の確率ではずれとなる一方、普図低確では、1/65536の確率で普図当りとなり、残りの65535/65536の確率ではずれとなる。なお、普図低確では、普図当りとならない(65536/65536ではずれとなる)ようにしてもよい。
また、普図変動パターン抽選では、特図変動パターン抽選と同様に、複数種類の普図変動パターンから、普図変動パターン抽選用の抽選テーブル(図示省略)を用いた抽選によって一つの普図変動パターンが決定される。
このように、普図高確は、普図低確よりも普図当りが導出される確率が高く、普図低確よりも有利度が高い状態であると言える。
また、大当り遊技制御手段140は、大当り遊技開始時には、大当り開始デモに係るデモ時間を含む演出制御コマンド(大当り開始コマンド)を生成し、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させ、大当り終了時には、大当り終了デモに係るデモ時間を含む演出制御コマンド(大当り終了コマンド)を生成し、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
また、大当り遊技制御手段140は、特図当否抽選の結果が小当りの場合も同様に、小当り開始デモに係る時間、及び小当り終了デモに係るデモ時間を決定し、小当り開始時には、小当り開始デモに係るデモ時間を含む演出制御コマンド(小当り開始コマンド)を生成し、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させ、小当り終了時には、小当り終了デモに係るデモ時間を含む演出制御コマンド(小当り終了コマンド)を生成し、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
なお、図柄表示制御手段145は、特図1及び特図2の表示に係る時間(変動時間、停止表示時間)を管理するための特図遊技タイマを有し、特図を停止表示させる際に(特図遊技タイマの値が「0」となるタイミングで)、装飾図柄の確定停止(確定表示)を要求するための演出制御コマンド(変動停止コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納する。
なお、図柄表示制御手段145は、普図の表示に係る時間(変動時間、停止表示時間)を管理するための普図遊技タイマを有する。
また、電動役物制御手段150は、小当り遊技が開始された後に、特別電動役物ソレノイド66に制御信号を出力し、特別電動役物65を短期間(0.05秒)だけ開放させる。
以降、左打ちよりも右打ちのほうが有利な当該所定の状態を右打ち推奨状態と表記する。なお、右打ち推奨状態は、大当り遊技中及び普図高確状態に限定されず、普図低確状態で小当りによる特別電動役物の開放時における大入賞口への入賞により出球が増えるいわゆる小当りラッシュ状態等、他の状態を含んでもよい。
メインエラー制御手段165によって判定されるエラー状態には、例えば、磁気検知センサ(図示せず)による磁気検知に基づく磁気エラー、電波検知センサ(図示せず)による電波検知に基づく電波エラー、ゲートセンサ74による遊技球の検知に基づく右打ちエラー、満タン検知センサ(図示せず)による遊技球の検知に基づく満タンエラーなどがある。
例えば、磁気エラーは、磁気検知センサによる磁気検知が500ms連続で発生した場合に発生するエラー状態であり、電波エラーは、電波検知センサによる電波検知回数(直前の電源投入からの累計回数)が計5回発生した場合に発生するエラー状態である。右打ちエラーは、特図低確且つ普図低確の状態でゲートセンサ74が遊技球を所定回数(例えば3回)検知した場合(当該検知回数は、最後の検知から1000ms経過でリセットされる)に発生するエラー状態であり、満タンエラーは、満タン検知センサによって遊技球が検知されている場合に発生するエラー状態である。
ここで、セキュリティ信号とは、遊技機10外の機器(データ表示機やホールコンピュータ)に向けて遊技機10に設けられた外部端子盤(図示省略)から出力される信号の一種である。
一方、メインエラー制御手段165は、判定されるエラー状態のうち、右打ちエラーや満タンエラー等のような相対的に重要度が低いエラー状態が発生した場合には、遊技球の発射を規制せず、遊技の進行が可能な状態を維持することが可能である。
エラーコマンドを受信した第1副制御基板200又は第2副制御基板300では、エラー状態の発生を報知するエラー報知演出が実行される。
メインエラー制御手段165によって判定されるエラー状態は、上述の例に限定されず、中枠17が開放状態となったこと(中枠開扉センサ76がON)や前枠20が開放状態となったことで発生するいわゆる扉開放エラーや、大当り遊技中の大入賞口55が閉鎖状態となってから所定の時間が経過した以降に大入賞口センサ72によって遊技球が検知された場合に発生する異常入賞エラー等、他のエラー状態も判定可能である。
なお、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納される、演出制御コマンド、復電コマンド等の各制御コマンドは、原則として、その送信コマンド格納領域に記憶された順番に従って送信される。
本明細書では、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域にコマンドを格納させることを含めて、当該コマンドを第1副制御基板200へ送信すると表記する場合がある。
具体的には、RAM103のうちの遊技に係る領域に対しては、当該領域のチェックサムを導出し、当該チェックサムの補数をRAM103の遊技に係るバックアップ情報領域に記憶させる処理、及び当該領域に対する電断処理が実行されたことを示すバックアップフラグをONにする(RAM103の遊技に係るバックアップ情報領域にバックアップフラグを記憶させる)処理を実行する。
ここで、遊技可能状態とは、各入賞口に設けられたセンサの検知結果に応じた処理を実行することで、遊技の進行が可能となる状態であり、通常遊技状態と呼ぶこともできる。
RAMクリア処理では、復電処理実行手段180は、RAM103の遊技に係る領域及びバックアップ情報領域の情報を初期化する。この初期化により、電断時にバックアップされていたRAM103の遊技に係る領域及びバックアップ情報領域の情報がクリアされ、初期値が設定されることになる。これにより、電断直前における遊技機10の状態(遊技停止状態又は遊技可能状態)、特図抽選状態、普図抽選状態、大当り遊技中であるか否か、特図1及び特図2の停止図柄、図柄変動の保留情報、大当り遊技におけるラウンド遊技の回数などが初期化される。例えば、特図抽選状態が特図低確とされ、普図抽選状態が普図低確とされ、特図変動パターン導出状態が特図低確且つ普図低確に対応する特図変動パターン導出状態Aとされる。
RAMクリア処理が終了すると、復電処理実行手段180は、初期化された当該遊技に係る領域の各種情報を用いて遊技機10を遊技可能状態へ移行させる。このとき、復電処理実行手段180は、初期化された当該遊技に係る領域の各種情報を含む復電コマンドを生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
なお、復電処理実行手段180は、RAMクリア処理の終了から遊技可能状態への移行までの間に、各種センサやランプ等の検査を可能とする検査可能処理を実行するようにしてもよい。
本明細書において、主制御基板100から送信された各種コマンドが、サブコマンド管理手段275によって受信され、サブ情報記憶手段270の受信コマンド格納領域に記憶されることまで含めて、コマンドの受信と表記する場合がある。また、第1副制御基板200の各種手段がサブ情報記憶手段270の送信コマンド格納領域に各種コマンドを格納させて、サブコマンド管理手段275によってそれらコマンドが第2副制御基板300に向けて送信されることまで含めて、コマンドを第2副制御基板300へ送信すると表記する場合がある。
本実施形態における演出モードには、通常モード、低確時短モード及び確変モードが含まれ、特図変動パターン導出状態Aには通常モード、特図変動パターン導出状態Bには低確時短モード、特図変動パターン導出状態Cには確変モードが対応付けられる。
ここで、演出ルートとは、図柄変動の開始から終了までの演出であって、当該図柄変動における特図当否判定の結果を報知する演出の過程を規定するものであり、当該図柄変動で実行される演出の内容は、後述する演出内容決定手段225によって当該図柄変動に対応する演出ルートに従って決定されることとなる。
なお、保留画像とは、大当り遊技の期待度等の有利度を示唆する種々の態様に変化する保留先読み演出の対象となる画像である。
先読み演出とは、先読み対象の図柄変動が開始される前の一又は複数回の図柄変動に亘って、先読み対象の図柄変動における特図当否判定の結果に対する期待度や、先読み対象の図柄変動において実行される演出の内容を示唆する演出である。
より具体的には、演出内容決定手段225は、図柄変動における演出タイミングごとの演出の内容(演出パターン)を演出ルート決定手段222によって決定された演出ルートに対応する演出パターン抽選テーブルを用いた抽選等によって決定する。このようにすることで、決定された演出ルートに係る(に従って実行される)演出の内容を変えることができるとともに、一つの図柄変動における演出に繋がりを持たせることができる。また、同一の演出ルートが決定された場合であっても、実行される演出を多彩にすることもできる。
なお、本実施形態における装飾図柄については上述したとおりである。また、停止させる装飾図柄の組合せを特図の停止図柄に対応させるにあたっては、必ずしも上述の対応関係とする必要はなく、例えば、図柄Aに偶数図柄揃いを対応させる等、上述の対応関係に対して停止させる装飾図柄の組合せの期待度が高くならない組合せであれば、一部の場合(上述の対応関係となる割合よりも低い割合)で上述の対応関係とは異なる装飾図柄の組合せを採用してもよく、このような場合であっても、停止させる装飾図柄の組合せが特図の停止図柄と対応していると言える。
読み出された演出データに画像に係る演出データが含まれる場合には、その演出データに基づいて画像制御コマンドが生成され、その画像制御コマンドがサブ情報記憶手段270の送信コマンド格納領域に格納される。また、読み出された演出データに音声に係る演出データが含まれる場合には、後述する音声制御手段235により、その演出データに基づいて音声制御コマンドが生成され、その音声制御コマンドがサブ情報記憶手段270の送信コマンド格納領域に格納される。
本実施形態では、メインエラー制御手段165によって判定されるエラー状態に加えて、演出用可動体に関するエラー状態も検出可能である。演出用可動体に関するエラー状態は、後述する可動体チェック手段255(第1副制御基板200のCPU201)により検出される。可動体チェック手段255によるエラー状態の具体的な判定方法については後述する。
サブエラー制御手段230は、このような演出用可動体に関するエラー状態が検出された場合にも、それに対応するエラー報知演出の実行を決定することができる。
復電処理実行手段260は、復電コマンドを受信すると、所定期間で各種イニシャル処理を実行し、その後、復電コマンドに含まれる当該遊技に係る各種情報を用いて第1副制御基板200を遊技可能状態とする。
各種イニシャル処理には、演出用可動体の動作確認が含まれる。演出用可動体の動作確認は、後述する可動体制御手段250の可動体チェック手段255により行われる。
各種イニシャル処理の実行中、復電処理実行手段260は、復電後の復帰状態であることを報知する表示(「電源復旧中」表示)をメイン表示部81に表示させることもできる。
また、RAMクリアコマンドが受信された場合には、復電処理実行手段260は、そのコマンドに対応する特有の処理を実行するようにしてもよい。
第1副制御基板200のRAM203がバックアップされる場合、例えば、RAM203の或る領域に格納される、演出モード(通常モード、低確時短モードなど)、演出ルート、演出内容等に関する情報が電断時にバックアップされ、復電時に復帰される。この場合、演出モード制御手段221は、電断時の演出モード(通常モードなど)に基づいて、復電時の演出モードを決定することができるし、復電処理実行手段260は、復電復帰時に主制御基板100からの復電コマンドに関わらず、電断時の演出モードに基づいて右打ち表示を行うことができる。
具体的には、読み出された可動制御データに刀可動体84の昇降又は回転に対応するデータが含まれる場合には、可動体制御手段250は、その可動制御データに基づいて制御信号(動作命令)をモータ制御回路601へ送信する。また、可動体制御手段250は、読み出された可動制御データに手裏剣可動体85の回転に対応するデータが含まれる場合には、その可動制御データに基づいて制御信号(動作命令)をモータドライバ回路604へ送信し、読み出された可動制御データに演出遮蔽体83の動作に対応するデータが含まれる場合には、その可動制御データに基づいて制御信号(動作命令)をモータドライバ回路605へ送信する。
これにより、演出遮蔽体83、刀可動体84、手裏剣可動体85等の演出用可動体が、当該演出データに対応して動作し、可動体演出が実現される。
可動体チェック手段255は、復電時の所定タイミング及び復電時以外の所定タイミングに実行され、演出用可動体に関するチェック処理を行う。以降、復電時に可動体チェック手段255により実行される処理を復電時チェック処理と表記し、復電時以外の所定タイミングにおいて実行される処理を通常時チェック処理と表記することとする。
本実施形態では、復電時チェック処理は、主制御基板100からの復電コマンドの受信に伴い実行され、通常時チェック処理は、主制御基板100からの変動開始コマンド、大当り開始コマンド又はデモコマンドの受信に伴い実行される。但し、これらチェック処理の実行タイミングはこのような例のみに限定されない。
ここで、変動開始コマンド及び大当り開始コマンドは上述したとおりであるが、デモコマンドは、例えば、大当り遊技状態ではなく図柄変動が停止しておりかつ図柄変動の保留がない状態が所定時間経過したこと、或いは図柄変動の保留がない状態で大当り遊技が終了してから所定時間経過したことに伴い主制御基板100から送信される。
可動体制御手段250又は可動体チェック手段255は、上述のようなチェック処理等において、動作命令を示す制御信号に加えて、動作状態読み出し命令を示す制御信号、設定命令を示す制御信号等を、その命令対象となるDCモータ610又は611を特定可能な情報と共に、モータ制御回路601へ送信する。
可動体チェック手段255により実行される通常時チェック処理及び復電時チェック処理の詳細については後述する。
次に、モータ制御回路601の機能構成について図12を用いて説明する。
図12は、モータ制御回路601が備える機能構成を示すブロック図である。なお、図12に示す機能構成は、モータ制御回路601の主な機能を説明する上で必要となるもののみを示しており、モータ制御回路601は、図12で図示しない機能構成を備えていてもよい。
モータ制御回路601は、図12に示されるように、モータ状態レジスタ701、設定情報レジスタ702、命令管理手段710、ロータ位置取得手段711、位置管理手段712、センサ情報取得手段713、及び動作制御手段714を備えており、これらの手段は、モータ制御回路601を構成する電子回路等で実現される。
モータ制御回路601は、上述した通り、2つの系統のモータ制御を独立に実行可能であり、本実施形態では、DCモータ610及び611の動作制御を独立して実行する。そのため、以降の説明では、DCモータ610とDCモータ611とを区別する必要がある場合を除き、DCモータ610及び611を総称してDCモータと表記し、モータドライバ回路602及び603を総称してモータドライバ回路と表記する場合がある。
モータ状態レジスタ701に格納される動作状態情報には、原点復帰エラー、ロックエラー(ロック検出)、可動範囲外移動エラー(終端到達)、ずれ補正エラー、オーバーフローエラー等の各種エラー情報、並びに、現在座標情報、ずれ座標情報等が含まれる。これら動作状態情報の詳細については後述する。
設定情報レジスタ702に格納される設定情報には、原点センサに関する設定情報(以降、原点センサ設定情報と表記)、ロック検出に関する設定情報(以降、ロック設定情報と表記)、可動範囲に関する設定情報(以降、可動範囲設定情報と表記)、ずれ補正機能に関する設定情報(以降、ずれ補正設定情報と表記)等が少なくとも含まれる。これら設定情報の詳細についても後述する。
その制御信号は、例えば、DCモータ610又は611に所定動作させることを指示する動作命令や、DCモータ610又は611の動作状態情報の読み出しを指示する命令(動作状態読み出し命令)や、DCモータ610又は611の設定情報の更新(設定)を指示する命令(設定命令)等を示す。また、これら命令では、その命令の対象がDCモータ610又は611のいずれであるかを特定可能な情報(例えばモータアドレス)が指定されている。
また、当該制御信号が動作状態読み出し命令を示す場合には、命令管理手段710は、その命令に従って、対象となるDCモータ610又は611に関する動作状態情報のうち、その命令で指定された動作状態種の情報をモータ状態レジスタ701から読み出し、読み出された動作状態情報を可動体制御手段250又は可動体チェック手段255へ返信する。このようにして、可動体制御手段250又は可動体チェック手段255は、DCモータ610又は611に関するエラー情報等を取得することができる。
また、受信された制御信号が設定命令を示す場合には、命令管理手段710は、その命令に従って、設定情報レジスタ702に格納されている、対象となるDCモータ610又はDCモータ611に関するその命令で指定された設定情報種を、その命令で指定された設定情報に書き換える。
受信されたロータ位置検出信号は、各DCモータを構成するロータの位置を示しているため、DCモータの位置情報であると言うこともできる。このため、ロータ位置取得手段711は、各DCモータの位置情報をそれぞれ取得可能な位置取得手段と呼ぶことができる。
ここで、刀昇降機構は、上述したとおり、刀可動体84をメイン表示部81の表面に沿って上下方向に移動させる機構であるため、刀可動体84の直線型の動作経路を実現し、刀回転機構は、刀可動体84をメイン表示部81の表面に直行する軸で回転させる機構であるため、刀可動体84の回転型の動作経路を実現している。
このため、位置管理手段712は、刀昇降座標を直線型の座標として管理し、刀回転座標を回転型の座標(ループ座標)として管理する。これにより、刀昇降座標は、上限座標と下限座標との間の可動座標範囲内で示され、刀回転座標は、1回転分の座標範囲内で示される。可動座標範囲は、設定情報レジスタ702に格納される可動範囲設定情報において設定される上限座標及び下限座標で規定される範囲である。
位置管理手段712は、DCモータ610の位置情報から変換された刀昇降座標をDCモータ610の系統の現在座標情報としてモータ状態レジスタ701に格納し、DCモータ611の位置情報から変換された刀回転座標をDCモータ611の系統の現在座標情報としてモータ状態レジスタ701に格納する。
ここで「原点センサ」とは、演出用可動体の原点位置における存否を検出可能な可動体センサ87である。
「原点位置」とは、演出用可動体の動作経路上における原位置の中の、位置管理手段712により基準座標(例えば0)として管理されるいずれか一つの原位置を意味する。
本実施形態では、刀可動体84の昇降動作経路上の原点位置は下原位置とされており、刀可動体84の回転動作経路上の原点位置は左原位置とされている。このため、刀可動体84の昇降位置が下原位置にあることを検出可能な可動体センサ87bがDCモータ610系統の原点センサとされ、刀可動体84の回転位置が左原位置にあることを検出可能な可動体センサ87cがDCモータ611系統の原点センサとされる。
このような原点センサから受信される可動体検出信号は、後述する原点復帰制御により利用される。
具体的には、受信された制御信号が動作命令を示す場合には、動作制御手段714は、その動作命令で指定される特定座標に対応する昇降位置又は回転位置へ刀可動体84が動作するように、DCモータの動作を制御する。
動作命令における特定座標の指定は、絶対座標指定又は相対座標指定のいずれか一方で行われる。絶対座標指定では、動作命令で指定される特定座標は目標となる位置を示す値とされる。本実施形態では、刀昇降座標が直線型座標で示されるため、DCモータ610系統の動作命令では符号を含めて目標となる位置を示す値が指定される。一方、刀回転座標は回転型座標で示されるため、DCモータ611系統の動作命令で指定される値は、その絶対値が目標となる位置を示し、その符号が目標までの回転方向を示すこととされる(例えばプラス符号が時計回りを示し、マイナス符号が反時計回りを示す)。
また、相対座標指定では、動作命令で指定される特定座標は目標となる位置までの移動量を示す値とされる。相対座標指定では、動作命令で指定される値は、その絶対値が移動量を示し、その符号が移動方向(直前型のDCモータ610の系統)又は回転方向(回転型のDCモータ611の系統)を示すこととされる。
本実施形態では、動作命令には特定座標を指定するためのデータ領域として13ビット設けられており、その13ビットのうち先頭ビットが符号ビットとなり、負の値が2の補数で示されるため、そのデータ領域で示され得る数値は、-4096以上+4095以下の整数値となる。
このため、本実施形態では、「可動手段が動作可能な範囲に対応して指定可能な座標範囲」は、上述のデータ領域に基づく整数値範囲の中の、-4094以上+4094以下の整数値範囲とされる。以降、この整数値範囲は、特定座標指定可能範囲と表記される場合がある。
そして、「可動手段が動作可能な範囲に対応して指定可能な座標範囲」外の座標のうち、-4095及び+4095が特殊座標とされている。なお、-4096は、0の-符号を示すものとされている。
このように、原点復帰制御を実行させる場合に指定する座標として、特定座標指定可能範囲外の特殊座標を用いることで、特定座標に対応する位置へ可動手段を動作させる制御の指示と明確に分けることができるため、制御の不具合を少なくすることができる。また、原点復帰動作として異なる回転方向の二通りの動作を選択することができるため、イニシャル動作等でのDCモータ及び可動手段の動作確認を容易に行うことができる。
この原点復帰制御では、設定情報レジスタ702に格納されるセンサ設定情報が利用される。センサ設定情報には、検出エッジ条件及びセンサ座標が含まれている。検出エッジ条件には、立上りエッジ又は立下りエッジが指定可能であり、刀可動体84が原点位置(下原位置又は左原位置)にあることを検出した際に原点センサが出力する可動体検出信号が立上りエッジを示すか立下りエッジを示すかに応じて、いずれか一方が指定される。センサ座標には、刀可動体84が原点位置にある際の刀昇降座標又は刀回転座標の基準座標(例えば0)が指定可能である。
動作制御手段714は、原点センサの可動体検出信号から上述の検出エッジ条件で指定された立上りエッジ又は立下りエッジを検出することで、刀可動体84の昇降位置又は回転位置が原点位置(下原位置又は左原位置)にあることを検出することができる。
このような原点復帰制御によれば、刀可動体84の昇降位置又は下降位置を原点センサに対応する所定の基準位置(原点)に復帰させ、かつそのときに位置管理手段712で管理される刀昇降座標又は刀回転座標を当該所定の基準位置に対応する基準座標に更新することができる。
従って、例えモータ制御回路601で管理する座標とDCモータの位置情報との関係に誤差が生じたとしても、当該原点復帰制御によりその誤差をクリアすることができ、結果、DCモータの動作制御の精度を維持し続けることができる。
具体的には、動作制御手段714は、原点復帰制御の開始後、刀可動体84の昇降位置又は回転位置が原点位置にあることが検出されない状態で所定期間経過した場合に、原点復帰制御を正常に終了できないと判断する。
また、動作制御手段714は、原点復帰制御の開始後、刀可動体84の昇降位置又は回転位置が原点位置にあることが検出されない状態で位置管理手段712により管理される刀昇降座標又は刀回転座標が所定量変化した場合に、原点復帰制御を正常に終了できないと判断する。
更に、動作制御手段714は、原点復帰制御の開始後、刀可動体84の昇降位置又は回転位置が原点位置にあることが検出されない状態で位置管理手段712により管理される刀昇降座標が上述した可動座標範囲を超えた場合に、原点復帰制御を正常に終了できないと判断する。
刀可動体84やそれを動作させる機構、原点センサ、DCモータ等に異常が生じた場合には、原点復帰制御を正常に実行できないところ、本実施形態によれば、そのような異常を適切に検出することができる。また、そのような異常が検出されると直ちに原点復帰制御が中断されるため、無理な動作による故障程度の拡大を防ぐことができる。
そこで、動作制御手段714は、DCモータのロック状態を検出する。動作制御手段714は、動作命令で指定される特定座標に対応する昇降位置又は回転位置まで刀可動体84を動作させる制御を開始してから、DCモータのロック状態を検出した場合に、モータ状態レジスタ701に格納されるDCモータ610系統又はDCモータ611系統の動作状態情報にロックエラー(ロック検出)を設定する。
このようにDCモータのロック状態を検出することで、ロック現象に伴うDCモータの破損を未然に防ぐことができる。
このロック設定情報には、上記所定の判定時間の複数候補の中から指定されたいずれか一つの判定時間が設定される。当該複数候補としては、例えば、約1秒、約2秒及び約3秒が設けられている。このようなロック設定情報の当該判定時間は、上述したとおり、第1副制御基板200のCPU201から送信される設定命令に従って、設定情報レジスタ702に格納される。
ロック状態の判定時間をこのように設定変更可能とすることで、DCモータのロック状態の原因となり得る可動手段やDCモータ等に応じて、ロック検出を適切に行うことができるようになる。
このようにすれば、ロック状態の検出に伴う動作を柔軟に設計することができる。
そこで、本実施形態では、DCモータの可動範囲を設定可能とすることで、刀可動体84等の機械端への衝突に伴う破損が防止される。
具体的には、設定情報レジスタ702に格納される可動範囲設定情報において、刀昇降座標位置の可動座標範囲を規定する情報として、上限座標及び下限座標が設定される。下限座標には-4094以上0以下が指定可能であり、上限座標には0以上+4094以下が指定可能である。このため、設定情報レジスタ702は、所定の可動座標範囲の設定を保持可能な設定保持手段と呼ぶことができる。
動作制御手段714は、動作命令で指定される特定座標に対応する昇降位置まで刀可動体84を動作させる制御を開始してから、位置管理手段712で管理されるそのときの刀昇降座標が設定情報レジスタ702の可動範囲設定情報で示される可動座標範囲を超えた場合に、その制御を中断する。そして、動作制御手段714は、モータ状態レジスタ701に格納されるDCモータ610系統の動作状態情報に可動範囲外移動エラー(終端到達)を設定する。
これにより、刀可動体84や刀昇降機構等が機械端に衝突するのを防ぐことができ、ひいては、刀可動体84等の損傷を防ぐことができる。
一方で、設定情報レジスタ702の可動範囲設定情報において、上限座標又は下限座標のいずれか一方が初期値以外の値が設定された場合には、上述の制御は実行される。具体的には、上限座標が初期値のままで下限座標が初期値以外の値とされた場合、初期値の上限座標と初期値以外の下限座標との間が可動座標範囲とされ、上限座標が初期値以外の値で下限座標が初期値のままとされた場合、初期値以外の上限座標と初期値の下限座標との間が可動座標範囲とされて、上述の制御が実行される。
これにより機械端への衝突の恐れが低い場合等には、可動座標範囲に関する制御を無効化するなど、可動手段の構造に合わせた柔軟な制御が可能となる。
そこで、動作制御手段714は、ずれ補正制御を実行可能である。
ずれ補正制御では、設定情報レジスタ702に格納されるずれ補正設定情報が参照される。ずれ補正設定情報には、動作命令で指定される特定座標からのずれの許容量(位置精度)及びずれ補正制御を使用するか否かのフラグが含まれる。このため、設定情報レジスタ702は、特定座標からのずれの許容量の設定を保持する設定保持手段と呼ぶことができる。
ずれの許容量としては複数候補(例えば、±0以内、±1以内、±2以内、±3以内、±4以内、±7以内、±15以内、±31以内)の中のいずれか一つが指定可能とされており、第1副制御基板200のCPU201から送信される設定命令に従って、設定情報レジスタ702に格納される。
このようなずれ補正制御によれば、DCモータのロータイナーシャや可動手段のイナーシャ等により生じる目標位置からの行き過ぎずれを許容量以下に抑えることができるため、刀可動体84の高精度な動作を実現することができる。
動作制御手段714は、ずれ補正制御でずれ量を算出する度に、モータ状態レジスタ701の動作状態情報のずれ座標情報にずれ量の累積値を格納する。このため、モータ状態レジスタ701は、ずれ量の累積値を保持可能なずれ量保持手段と呼ぶことができる。
動作制御手段714は、モータ状態レジスタ701に格納されるずれ量の累積値が所定閾値(例えば絶対値で511)に達した場合に、そのずれ補正制御を中断し、モータ状態レジスタ701に格納されるDCモータ610系統又はDCモータ611系統の動作状態情報にずれ補正エラーを設定する。
これにより、ずれ補正制御によるDCモータの不適切な繰り返し動作を防ぐことができ、DCモータの負担を軽減し、DCモータや可動手段の破損を防ぐことができる。
なお、動作制御手段714は、ずれ量の累積値が所定閾値に達する前にそのずれ補正制御が完了した場合には、モータ状態レジスタ701の動作状態情報のずれ座標情報に設定されるずれ量の累積値を初期化する(0に設定する)。
このように本実施形態では、1回のずれ補正制御でずれ量の累積値が所定閾値に達した場合にずれ補正エラーとされたが、複数回のずれ補正制御に跨ってずれ量の累積値が保持され、その累積値が所定閾値に達した場合にもずれ補正エラーとするようにしてもよい。
動作制御手段714は、所定条件の成立に伴い、モータ状態レジスタ701の動作状態情報に設定されているずれ補正エラーをクリアする。本実施形態では、その所定条件は、上述した原点復帰制御が実行されて現在の座標(位置管理手段712で管理されるそのときの刀昇降座標又は刀回転座標(モータ状態レジスタ701に格納される現在座標情報も含む))が設定情報レジスタ702に格納されるセンサ座標に更新されたこととされている。但し、ずれ補正エラーをクリアするための所定条件はこのような例に限定されない。
このようにすることで、ずれ補正エラーが繰り返し発生することを防ぐことができ、DCモータや可動手段の破損を防ぐことができる。
そこで、位置管理手段712は、DCモータを動作させた際にロータ位置取得手段711で取得されたDCモータの位置情報が位置管理手段712で管理可能な特定座標指定可能範囲を超える座標に相当する場合に、モータ状態レジスタ701に格納されるDCモータ610系統又はDCモータ611系統の動作状態情報にオーバーフローエラーを設定する。このとき、位置管理手段712は、そのときの刀昇降座標又は刀回転座標を特定座標指定可能範囲の限界座標(本実施形態では-4094又は+4094)とする。
これにより、DCモータの実際のロータ位置とモータ制御回路601で管理する座標との食い違いをオーバーフローエラーで確認することができ、結果として、そのような異常な状態でのDCモータの動作制御を防ぐことができる。
次に、可動体チェック手段255により実行される通常時チェック処理及び復電時チェック処理について図13から図18を用いて詳述する。図13は、可動体チェック手段255の復電時チェック処理を示すフローチャートであり、図14は、可動体チェック手段255の通常時チェック処理を示すフローチャートである。図15は、復電時チェック処理に含まれるDCモータイニシャル処理を示すフローチャートであり、図16は、復電時チェック処理及び通常時チェック処理に含まれる初期位置チェック処理を示すフローチャートであり、図17及び図18は、復電時チェック処理に含まれる動作チェック処理の一部(演出遮蔽体83に関する動作チェック部分)を示すフローチャートである。
ここで「可動手段グループ」とは、演出用可動体の可動手段をグループ分けした単位であり、各可動手段グループには一以上の可動手段が属するように分けられる。但し、少なくとも一つの可動手段グループが複数の可動手段を含んでいることが望ましい。
「演出用可動体の可動手段」とは、演出用可動体とその演出用可動体の一動作経路を実現する機構とを合わせた構成である。演出用可動体の構造によっては、一つの演出用可動体が一つの可動手段として捉え得る場合もあるし、一つの演出用可動体が複数の可動手段として捉え得る場合もある。
本実施形態では、刀可動体84は、昇降動作と回転動作の二つの動作経路を持っており、刀可動体84とその刀昇降機構とからなる可動手段(以降、刀昇降手段と表記する)と、刀可動体84とその刀回転機構とからなる可動手段(以降、刀回転手段と表記する)との二つの可動手段として制御される。その他、手裏剣可動体85は一つの可動手段(以降、手裏剣可動手段と表記する)として制御され、左上演出遮蔽体83a、右上演出遮蔽体83b、左下演出遮蔽体83c、及び右下演出遮蔽体83dはそれぞれ一つの可動手段(以降、左上遮蔽手段、右上遮蔽手段、左下遮蔽手段、右下遮蔽手段と表記する)として制御される。
可動手段のグループ分けの方法は制限されないが、例えば、図柄変動の開始から終了までの間で当該図柄変動における特図当否判定の結果を報知するよう実行される一種の演出内で、連動して動作制御され得る単位で、可動手段をグループ分けしてもよい。
本実施形態では、刀可動体84が昇降経路における原点位置(下原位置)に存在する際に管理される刀昇降座標が基準座標(例えば0)に設定され、刀可動体84が回転経路における原点位置(左原位置)に存在する際に管理される刀回転座標が基準座標(例えば0)に設定される。
このDCモータイニシャル処理(S133)の冒頭に、可動体チェック手段255は、設定情報レジスタ702に格納すべき各種設定情報(原点センサ設定情報、ロック設定情報等)の設定命令をモータ制御回路601へ送信することもできる。
更に、可動体チェック手段255は、動作チェック処理を実行する(S137)。動作チェック処理では、各演出用可動体が初期位置以外へ移動可能であること及び各演出用可動体が初期位置から離れたことを各可動体センサ87が検出可能であることがチェックされる。
最後に、可動体チェック手段255は、通常時チェック処理で利用される各可動手段グループの異常回数をクリアする(0設定する)(S139)。
以降、エラー情報がモータ制御回路601(モータ状態レジスタ701)に設定されていることを「モータエラーが発生している」と表記し、逆の状態を「モータエラーが発生していない」と表記する場合がある。この場合の「モータエラー」が示すエラー情報は、何ら制限されず、例えば、原点復帰エラー、ロックエラー(ロック検出)、可動範囲外移動エラー(終端到達)、ずれ補正エラー、オーバーフローエラーなどのような、モータ状態レジスタ701の動作状態情報に含まれる各種エラー情報のいずれか一つ以上である。
このように刀昇降手段の中原位置チェックを行う(S151)では、刀可動体84が中原位置へ移動可能でありかつ中原位置に刀可動体84が存在していることを可動体センサ87bが検出可能であることがチェックされる。
本実施形態における永久停止処理は、少なくとも一度電源断がされるまでは継続されることが好ましく、電源断後の単なる復電では解消されず電源断後RAMクリア電源投入されることで解消されるようにしてもよい。ここでの永久停止処理の解消とは、動作制御が完全に行われなくなる状態から動作制御が行われる状態へ移行することを意味する。
また、永久停止処理の前に、刀昇降手段及び刀回転手段に対して、刀可動体84の昇降位置が原点位置(下原位置)へ移動し回転位置が原点位置(左原位置)へ移動するようなイニシャル動作が実行されてもよい。
本実施形態において刀回転手段の原点位置は刀回転位置の左原位置とされているため、当該原点復帰制御が正常に行われた場合には、左原位置の可動体センサ87cがON状態を示すようにDCモータ611の動作が実行され、刀可動体84が回転経路における原点位置(左原位置)に存在する際に管理される刀回転座標が基準座標(例えば0)に設定される。
刀回転手段の原点位置チェック(S153)が異常と判定された場合には(S154;NO)、可動体チェック手段255は、DCモータイニシャル処理の異常回数を1加算する(S165)。当該異常回数が所定回数(例えば4回)未満である場合(S166;NO)、再度、刀昇降手段の中原位置チェック(S151)から開始され、当該異常回数が所定回数(例えば4回)に達した場合には(S166;YES)、刀昇降手段及び刀回転手段に対して永久停止処理が実行される(S167)。
本実施形態において刀昇降手段の原点位置は刀昇降位置の下原位置とされているため、当該原点復帰制御が正常に行われた場合には、下原位置の可動体センサ87bがON状態を示すようにDCモータ610の動作が実行され、刀可動体84が昇降経路における原点位置(下原位置)に存在する際に管理される刀昇降座標が基準座標(例えば0)に設定される。
刀昇降手段の原点位置チェック(S155)が異常と判定された場合には(S156;NO)、可動体チェック手段255は、DCモータイニシャル処理の異常回数を1加算する(S165)。当該異常回数が所定回数(例えば4回)未満である場合(S166;NO)、再度、刀昇降手段の中原位置チェック(S151)から開始され、当該異常回数が所定回数(例えば4回)に達した場合には(S166;YES)、刀昇降手段及び刀回転手段に対して永久停止処理が実行される(S167)。
異常と判定された場合には(S158;NO)、可動体チェック手段255は、DCモータイニシャル処理の異常回数を1加算する(S165)。当該異常回数が所定回数(例えば4回)未満である場合(S166;NO)、再度、刀昇降手段の中原位置チェック(S151)から開始され、当該異常回数が所定回数(例えば4回)に達した場合には(S166;YES)、刀昇降手段及び刀回転手段に対して永久停止処理が実行される(S167)。
刀可動体84を含む各演出用可動体の初期位置は、復電コマンドの受信に伴い、例えば、復電コマンドに含まれる情報(例えば特図抽選状態)等に基づいて設定される。本実施形態では、上述したとおり、左上演出遮蔽体83a、右上演出遮蔽体83b、左下演出遮蔽体83c、及び右下演出遮蔽体83dそれぞれの初期位置は図6(a)に示される位置とされ、手裏剣可動体85の初期位置は或る特定の位置とされている。また、刀可動体84の昇降初期位置は、特図高確時に上原位置とされ特図低確時に下原位置とされ、刀可動体84の回転初期位置は、特図高確時に右原位置とされ特図低確時に左原位置とされる。
但し、これら初期位置は、電断時に第1副制御基板200でバックアップされ、復電時に復元されてもよい。
異常と判定された場合には(S160;NO)、可動体チェック手段255は、DCモータイニシャル処理の異常回数を1加算する(S165)。当該異常回数が所定回数(例えば4回)未満である場合(S166;NO)、再度、刀昇降手段の中原位置チェック(S151)から開始され、当該異常回数が所定回数(例えば4回)に達した場合には(S166;YES)、刀昇降手段及び刀回転手段に対して永久停止処理が実行される(S167)。
なお、正常と判定された場合には(S160;YES)、DCモータイニシャル処理は終了する。
このためDCモータイニシャル処理では、刀昇降手段及び刀回転手段のチェックの異常回数が第一の可動手段グループの異常回数として累積され、その異常回数の累積が所定回数に達した場合に第一の可動手段グループに対して異常対応処理(永久停止処理)が実行されると表記することができる。
このように、可動手段グループ単位で可動手段の異常回数に基づく異常対応処理の判定を行うことで、制御に適合する異常対応処理を行うことができる。
また、DCモータイニシャル処理の異常回数は、複数のチェック工程を跨いで累積されることなく、チェック工程ごとにクリアされてもよい。この場合には、当該DCモータイニシャル処理の異常回数は、チェック工程ごとのリトライ回数となる。
当該昇降位置が初期位置となっていない場合(S171;NO)、可動体チェック手段255は、リトライ済みでない場合、即ち初めての判定である場合(S172;NO)、刀昇降手段のイニシャル動作を実行させる(S173)。ここでのイニシャル動作は、刀可動体84の刀昇降機構で実現される予め決められた昇降経路パターンであって最終的に刀可動体84の昇降位置が初期位置となる昇降経路パターンで刀可動体84を移動させるものであり、具体的な動作内容は何ら限定されない。
リトライ済みである場合、即ち刀昇降手段のイニシャル動作(S173)を一度実行済みである場合(S172;YES)、可動体チェック手段255は、第一の可動手段グループに対する永久停止処理を実行する(S177)。ここでの永久停止処理(S177)も上述したDCモータイニシャル処理内の永久停止処理(S167)と同様である。
当該回転位置が初期位置となっていない場合(S174;NO)、可動体チェック手段255は、リトライ済みでない場合、即ち初めての判定である場合(S175;NO)、刀回転手段のイニシャル動作を実行させる(S176)。ここでのイニシャル動作は、刀可動体84の刀回転機構で実現される予め決められた回転経路パターンであって最終的に刀可動体84の回転位置が初期位置となる回転経路パターンで刀可動体84を回転させるものであり、具体的な動作内容は何ら限定されない。
リトライ済みである場合、即ち刀回転手段のイニシャル動作(S176)を一度実行済みである場合(S175;YES)、可動体チェック手段255は、第一の可動手段グループに対する永久停止処理を実行する(S177)。
なお、図16では図示が省略されているが、本実施形態では、左上演出遮蔽体83a、右上演出遮蔽体83b、左下演出遮蔽体83c、及び右下演出遮蔽体83dに関して順次(S181)及び(S182)が判定され、初期位置に存在しないと判定されかつ規定回数リトライ済みでないと判定された左上演出遮蔽体83a、右上演出遮蔽体83b、左下演出遮蔽体83c、又は右下演出遮蔽体83dが初期位置へ移動するよう動作制御が実施される。
第三の可動手段グループに対する永久停止処理では、可動体チェック手段255は、第三の可動手段グループに属する左上演出遮蔽体83a、右上演出遮蔽体83b、左下演出遮蔽体83c、及び右下演出遮蔽体83dの全てに関する動作制御が完全に行われなくなるように処理される。例えば、第1副制御基板200のCPU201からモータドライバ回路605への命令の送信が不可能状態とされる。
このような永久停止処理の前に、可動体チェック手段255は、第三の可動手段グループに属する左上演出遮蔽体83a、右上演出遮蔽体83b、左下演出遮蔽体83c、及び右下演出遮蔽体83dを初期位置(原位置)へ移動させるイニシャル動作を実行してもよい。
手裏剣可動体85が初期位置に存在しないと判定された場合(S185;NO)、可動体チェック手段255は、規定回数のリトライが完了しているか否かを判定する(S186)。ここでの規定回数は、刀可動体84に関するリトライ回数(本実施形態では1回)よりも多い回数(例えば5回)とされる。規定回数のリトライが完了していない場合(S186;NO)、可動体チェック手段255は、手裏剣可動体85が初期位置へ回転するよう動作制御を実行する(S187)。この動作制御は、初期位置への回転を示す動作命令がモータドライバ回路604へ送信されることで実現される。
規定回数リトライ済みである場合(S186;YES)、可動体チェック手段255は、第二の可動手段グループに対する永久停止処理を実行する(S188)。
第二の可動手段グループに対する永久停止処理では、可動体チェック手段255は、第二の可動手段グループに属する手裏剣可動体85を所定回数回転させた後、手裏剣可動体85に関する動作制御が完全に行われなくなるように処理される。例えば、第1副制御基板200のCPU201からモータドライバ回路604への命令の送信が不可能状態とされる。
図17及び図18には、演出遮蔽体83に関する動作チェック処理のみが示されているが、当該動作チェック処理(S137)では、刀昇降手段及び刀回転手段がそれぞれ第一の原位置となっている状態から第二の原位置となるように刀昇降手段の移動又は刀回転手段の回転を行った結果、第一の原位置の可動体センサ87がON状態からOFF状態となり、第二の原位置の可動体センサ87がOFF状態からON状態となることがチェックされる。また、刀昇降手段については3つの原位置が設けられているため、刀昇降手段が第二の原位置となっている状態から第三の原位置となるように刀昇降手段の移動を行った結果、第二の原位置の可動体センサ87がON状態からOFF状態となり、第三の原位置の可動体センサ87がOFF状態からON状態となることがチェックされる。同様に、手裏剣可動体85が初期位置から離れることもチェックされる。
その後、可動体チェック手段255は、各演出遮蔽体83に関してそれぞれ初期位置から離れたことが検出可能であることをチェックする。
(S191)の判定で左上演出遮蔽体83aの初期位置の可動体センサ87aがOFF状態を示していると判定されず(S191;NO)かつ第一規定回数(本実施形態では2回)のリトライが完了していると判定された場合には(S192;YES)、可動体チェック手段255は、第三の可動手段グループに対する永久停止処理を実行する(S205)。ここでの永久停止処理(S205)は、上述した第三の可動手段グループに対する永久停止処理(S184)と同様である。
(S194)の判定で右上演出遮蔽体83bの初期位置の可動体センサ87aがOFF状態を示していると判定されず(S194;NO)かつ第一規定回数(本実施形態では2回)のリトライが完了していると判定された場合には(S195;YES)、可動体チェック手段255は、第三の可動手段グループに対する永久停止処理を実行する(S205)。
(S197)の判定で左下演出遮蔽体83cの初期位置の可動体センサ87aがOFF状態を示していると判定されず(S197;NO)かつ第一規定回数(本実施形態では2回)のリトライが完了していると判定された場合には(S198;YES)、可動体チェック手段255は、第三の可動手段グループに対する永久停止処理を実行する(S205)。
(S200)の判定で右下演出遮蔽体83dの初期位置の可動体センサ87aがOFF状態を示していると判定されず(S200;NO)かつ第一規定回数(本実施形態では2回)のリトライが完了していると判定された場合には(S201;YES)、可動体チェック手段255は、第三の可動手段グループに対する永久停止処理を実行する(S205)。
その後、可動体チェック手段255は、各演出遮蔽体83に関してそれぞれ初期位置へ戻ったことが検出可能であることをチェックする。
このように、初期位置への戻りのチェックでは、初期位置からの離脱のチェックよりもリトライ回数が多く設定されることが好ましい。
第二規定回数のリトライが完了していない場合(S212;NO)、可動体チェック手段255は、再度、左上演出遮蔽体83aが初期位置へ移動するように動作制御を実行した後(S213)、再度、(S211)の判定を行う。
(S211)の判定で左上演出遮蔽体83aの初期位置の可動体センサ87aがON状態を示していると判定されず(S211;NO)かつ第二規定回数(本実施形態では5回)のリトライが完了していると判定された場合には(S212;YES)、可動体チェック手段255は、第三の可動手段グループに対する永久停止処理を実行する(S225)。ここでの永久停止処理(S225)も、上述した第三の可動手段グループに対する永久停止処理(S184)と同様である。
(S214)の判定で右上演出遮蔽体83bの初期位置の可動体センサ87aがON状態を示していると判定されず(S214;NO)かつ第二規定回数(本実施形態では5回)のリトライが完了していると判定された場合には(S215;YES)、可動体チェック手段255は、第三の可動手段グループに対する永久停止処理を実行する(S225)。
(S217)の判定で左下演出遮蔽体83cの初期位置の可動体センサ87aがON状態を示していると判定されず(S217;NO)かつ第二規定回数(本実施形態では5回)のリトライが完了していると判定された場合には(S218;YES)、可動体チェック手段255は、第三の可動手段グループに対する永久停止処理を実行する(S225)。
(S220)の判定で右下演出遮蔽体83dの初期位置の可動体センサ87aがON状態を示していると判定されず(S220;NO)かつ第二規定回数(本実施形態では5回)のリトライが完了していると判定された場合には(S221;YES)、可動体チェック手段255は、第三の可動手段グループに対する永久停止処理を実行する(S225)。
左上演出遮蔽体83a、右上演出遮蔽体83b、左下演出遮蔽体83c、及び右下演出遮蔽体83dは、一の演出内で連動するよう動作制御されるものであるため、このように一つの可動手段グループとして異常判定及び異常対応処理が行われる。結果、いずれか一方の可動手段の異常に伴う演出の不具合等により遊技者の興趣を低下させるのを防ぐことができる。
通常時チェック処理は、主制御基板100から所定の演出コマンド(本実施形態では、変動開始コマンド、大当り開始コマンド又はデモコマンド)が受信されると(S141)、可動体チェック手段255により実行される。
通常時チェック処理では、可動体チェック手段255は、初期位置チェック処理を行う(S143)。ここでの初期位置チェック処理の内容は、復電時チェック処理として実行される初期位置チェック処理(S135)と概ね同様である。
例えば、一回の通常時チェック処理内の初期位置チェック処理で、第三の可動手段グループに属するいずれか複数の演出遮蔽体83に関する初期位置判定(S181)において異常判定がなされた場合に(S181;NO)、第三の可動手段グループの異常回数は1加算され、第三の可動手段グループに属する一つの演出遮蔽体83に関する初期位置判定(S181)のみにおいて異常判定がなされた場合に(S181;NO)、第三の可動手段グループの異常回数は1加算されるようにしてもよい。
この場合、異常判定手段(可動体チェック手段255)により第一グループに属する第一及び第二の可動手段のそれぞれに関して所定期間(本実施形態では一回の通常時チェック処理或いは一回の初期位置チェック処理)内に異常判定がされた場合に反映される第一回数記憶手段(可動体チェック手段255)の異常回数の更新値と、第一又は第二の可動手段のいずれか一方に関して異常判定がされた場合に反映される第一回数記憶手段(可動体チェック手段255)の異常回数の更新値とが同一であると表記することができる。
可動体チェック手段255は、異常回数が所定閾値(例えば10回)に到達した可動手段グループが存在する場合には(S145;YES)、その可動手段グループに対して永久停止処理を行う(S147)。
このように、可動手段グループごとの累積異常回数に基づいて異常対応処理(永久停止処理)を行うことで、各演出用可動体の可動手段に関して動作不能となる完全な故障ではないがその手前の異常状態を検出して異常対応処理を行うことができるため、遊技者の興趣を低下させることなく可動手段の異常状態を早めに発見することができる。
一方で、通常時チェック処理内の(S145)判定では、永久停止処理を実行していない状態で初期位置チェック処理(S143)が完了した後、可動手段グループごとの異常回数の累積が所定回数(例えば10回)に達している可動手段グループが存在している場合に、その可動手段グループに対して永久停止処理が実行される(S147)。
後者の永久停止処理の条件で用いられる所定回数(例えば10回)は、前者(リトライ時)の永久停止処理の条件で用いられる規定回数(1回又は5回)よりも多い回数とされることが好ましい。
即ち、遊技機10は、可動手段チェック処理(通常時チェック処理)を実行可能なチェック手段(可動体チェック手段255)を更に備えており、チェック手段(可動体チェック手段255)は、一度の可動手段チェック処理(通常時チェック処理)において、一つの可動手段に関して異常判定手段により異常判定が行われた場合に、その異常判定が連続して所定許容回数(1回又は5回)に達するまで、その一つの可動手段に対して所定動作制御を繰り返し実行可能であり、異常制御手段(可動体チェック手段255)は、一度の可動手段チェック処理(通常時チェック処理)において、一つの可動手段の所定動作制御を所定許容回数分実行したにも関わらず異常判定が継続している場合には異常対応処理(永久停止)を実行し、異常対応処理(永久停止)を実行していない状態で可動手段チェック処理(通常時チェック処理)の終了後に、回数記憶手段に記憶保持される異常回数の累積が所定回数(例えば10回)に達した場合に、異常対応処理(永久停止)を実行すると表記することができ、この場合、当該所定回数(10回)は、所定許容回数(1回又は5回)よりも多いと表記することができる。
これにより個々の可動手段チェックでは異常対応処理を行うまでもなく数回のリトライで回復する程度の異常であっても、或る程度累積された場合には異常対応処理を行うことで、遊技者の興趣を低下させることなく可動手段の異常状態を早めに発見することができる。
即ち、チェック手段(可動体チェック手段255)は、電源投入後のイニシャル動作時(復電時チェック処理時)及び電源投入後のイニシャル動作終了後の所定条件が成立するタイミング(所定のコマンドの受信に伴い実行される通常時チェック処理時)でそれぞれ可動手段チェック処理(初期位置チェック処理)を実行可能であり、回数記憶手段(可動体チェック手段255)は、電源投入後のイニシャル動作時(復電時チェック処理時)に実行される可動手段チェック処理(初期位置チェック処理)における異常判定では異常回数を更新せず、電源投入後のイニシャル動作終了後の所定条件が成立するタイミングで実行される可動手段チェック処理(初期位置チェック処理)における異常判定では異常回数を更新すると表記することができる。
これにより通常動作時の異常を累積して異常対応処理を行うことで、通常動作時に発生する軽度な異常であっても或る程度累積された場合には異常対応処理を行うことで、遊技者の興趣を低下させることなく可動手段の異常状態を早めに発見することができる。
但し、可動手段グループに対する異常対応処理は、本実施形態のような永久停止処理のみに限定されず、他の処理とされてもよい。
上述の実施形態の内容はあくまで一例であり、上述の説明に限定されるものではなく、種々の変形、改良等が可能である。
例えば、本実施形態及びその変形例における確率、割合、頻度の高低は、各関係性が担保されていれば、低い方が当選しないようにしてもよいし、高い方が必ず当選するようにしてもよい。いずれの場合も抽選自体を行わないようにしてもよい。
更に、本実施形態において図示した抽選テーブルにおける各抽選値は一例であって、抽選テーブル同士の大小関係が維持されていれば、各抽選値は当該範囲において任意の値を採用してもよい。
また、上述の演出用可動体の構造や、可動手段グループの構成等についても上述の例に限定されないことは言うまでもない。
また、上述の内容は次のように特定することもできる。
(1)
可動手段と、
所定位置における前記可動手段の存在を少なくとも検出可能な特定センサと、
前記可動手段の駆動源となるDCモータと、
前記DCモータを制御可能なモータ制御手段と、
前記可動手段の制御パターンを管理するとともに、制御パターンに基づいてモータ制御手段に制御信号を送信する演出制御手段と、
を備え、
前記モータ制御手段は、
前記DCモータに内蔵若しくは外付けされたセンサにより検出された前記DCモータの位置情報を取得する位置取得手段と、
前記取得された位置情報に基づいて動作制御信号を出力して前記DCモータの動作を制御する動作制御手段と、
前記取得した位置情報を座標で管理する位置管理手段と、
前記演出制御手段から送信される制御信号を取得する信号取得手段と、
を含み、
前記取得された制御信号に基づいて、前記DCモータに所定動作を行わせ、
前記DCモータの前記所定動作に伴い前記特定センサが前記可動手段の存在を検出した際に、現在の座標を前記所定位置に対応して設定された所定の座標に更新する、
遊技機。
(2)
前記モータ制御手段は、
動作状態を管理する状態管理手段を更に含み、
前記所定動作の開始後、前記特定センサが前記可動手段の存在を検出できないまま、所定期間が経過した場合に、前記所定動作を中断し、前記状態管理手段に前記所定動作の異常情報を設定する、
(1)に記載の遊技機。
(3)
前記モータ制御手段は、
動作状態を管理する状態管理手段を更に含み、
前記所定動作の開始後、前記特定センサが前記可動手段の存在を検出できないまま、前記位置管理手段で管理される座標が所定量変化した場合に、前記所定動作を中断し、前記状態管理手段に前記所定動作の異常情報を設定する、
(1)又は(2)に記載の遊技機。
(4)
前記モータ制御手段は、
動作状態を管理する状態管理手段を更に含み、
前記所定動作の開始後、前記特定センサが前記可動手段の存在を検出できないまま、前記位置管理手段で管理される現在の座標が可動座標範囲を超えた場合に、前記所定動作を中断し、前記状態管理手段に前記所定動作の異常情報を設定する、
(1)又は(2)に記載の遊技機。
(5)
前記演出制御手段は、前記異常情報が設定されていることを確認した場合、前記異常情報に対応する異常対応処理を実行する、
(2)から(4)のいずれか一つに記載の遊技機。
15 外枠
17 中枠
20 前枠
21 ヒンジ機構
22 可動装飾体
23 シリンダ錠
25 透明部材
27 上球受け皿
29 下球受け皿
31 操作ハンドル
32 上枠部
33(33a、33b) スピーカ
34a、34b 左右側枠部
35(35a、35b、35c) 演出ランプ
36 球抜き機構
37 演出ボタン
38(38a、38b、38c、38d) カーソルボタン
39 メイン操作部
39a 玉貸ボタン
39b 返却ボタン
40 電源スイッチ
43 RAMクリアスイッチ
45 開閉カバー
46 遊技球タンク
47 タンクレール
48 払出ユニット
49 払出通路
50 遊技盤
50a 遊技領域
51 外レール
52 風車
53 内レール
55 大入賞口
57 第1始動口
59 第2始動口
61 普通電動役物
62 普通電動役物ソレノイド
63 ゲート
65 特別電動役物
66 特別電動役物ソレノイド
67 一般入賞口
69 アウト口
70 第1始動口センサ
71 第2始動口センサ
72 大入賞口センサ
73 一般入賞口センサ
74 ゲートセンサ
75 アウト球センサ
76 中枠開扉センサ
80 演出表示装置
81 メイン表示部
82 サブ表示部
83(83a、83b、83c、83d) 演出遮蔽体
84 刀可動体
85 手裏剣可動体
87 可動体センサ
90 図柄表示装置
91 第1特別図柄表示装置
92 第2特別図柄表示装置
93 普通図柄表示装置
94 第1特別図柄保留ランプ
95 第2特別図柄保留ランプ
96 普通図柄保留ランプ
100 主制御基板
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 I/Oポート
105 乱数回路
109 主制御基板ケース
110 入球判定手段
115 メイン乱数発生手段
120 メイン保留制御手段
125 事前判定手段
130 特図抽選手段
131 特図当否判定手段
132 特図停止図柄抽選手段
133 特図変動パターン導出手段
135 普図抽選手段
140 大当り遊技制御手段
145 図柄表示制御手段
150 電動役物制御手段
155 遊技状態制御手段
160 メイン情報記憶手段
165 メインエラー制御手段
170 メインコマンド管理手段
175 電断処理実行手段
180 復電処理実行手段
200 第1副制御基板
201 CPU
202 ROM
203 RAM
204 I/Oポート
209 第1副制御基板ケース
210 サブ乱数発生手段
220 通常演出制御手段
221 演出モード制御手段
222 演出ルート決定手段
223 サブ保留制御手段
224 先読み演出制御手段
225 演出内容決定手段
226 装飾図柄制御手段
227 大当り演出制御手段
230 サブエラー制御手段
240 ランプ制御手段
250 可動体制御手段
255 可動体チェック手段
260 復電処理実行手段
270 サブ情報記憶手段
275 サブコマンド管理手段
300 第2副制御基板
301 CPU
302 ROM
303 RAM
304 I/Oポート
309 第2副制御基板ケース
400 払出制御基板
401 CPU
402 ROM
403 RAM
409 払出制御基板ケース
500 電源制御基板
501 通常電源回路
502 バックアップ電源回路
503 電断検出回路
504 RAMクリアスイッチ回路
509 電源制御基板ケース
601 モータ制御回路
602 モータドライバ回路
603 モータドライバ回路
604 モータドライバ回路
605 モータドライバ回路
610 DCモータ
611 DCモータ
612 ステッピングモータ
701 モータ状態レジスタ
702 設定情報レジスタ
710 命令管理手段
711 ロータ位置取得手段
712 位置管理手段
713 センサ情報取得手段
714 動作制御手段
X 第1流路
Y 第2流路
Claims (1)
- 可動手段と、
所定位置における前記可動手段の存在を少なくとも検出可能な特定センサと、
前記可動手段の駆動源となるDCモータと、
前記DCモータを制御可能なモータ制御手段と、
前記可動手段の制御パターンを管理するとともに、制御パターンに基づいてモータ制御手段に制御信号を送信する演出制御手段と、
を備え、
前記モータ制御手段は、
前記DCモータに内蔵若しくは外付けされたセンサにより検出された前記DCモータの位置情報を取得する位置取得手段と、
前記取得された位置情報に基づいて動作制御信号を出力して前記DCモータの動作を制御する動作制御手段と、
前記取得した位置情報を座標で管理する位置管理手段と、
前記演出制御手段から送信される制御信号を取得する信号取得手段と、
動作状態を管理する状態管理手段と、
を含み、
前記取得された制御信号に基づいて、前記DCモータに所定動作を行わせ、
前記DCモータの前記所定動作に伴い前記特定センサが前記可動手段の存在を検出した際に、現在の座標を前記所定位置に対応して設定された所定の座標に更新可能であり、
前記所定動作の開始後、前記特定センサが前記可動手段の存在を検出できないまま、前記位置管理手段で管理される現在の座標が可動座標範囲を超えた場合に、前記所定動作を中断して前記状態管理手段に前記所定動作の異常情報を設定可能である、
遊技機。
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