JP7048795B1 - 光触媒スラリーと光触媒マスターバッチと光触媒成形品とそれらの製造方法。 - Google Patents

光触媒スラリーと光触媒マスターバッチと光触媒成形品とそれらの製造方法。 Download PDF

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【課題】光触媒製品を作製するために必要な、粒子作製の手間が省け、製造コストを大幅に低減することができる光触媒スラリーと光触媒マスターバッチと光触媒成形品とそれらの製造方法を提供すること。【解決手段】光触媒の粒子と水とプラスチックを、上記水を蒸発させながら混合する混合工程を含む光触媒スラリーの製造方法を用いる。上記混合工程と、上記プラスチックを溶融してチップ状のマスターバッチに成形する第1成形工程と、を含む光触媒マスターバッチの製造方法を用いる。上記チップをプラスチックに含有させ成形する第2成形工程を、さらに含む光触媒成形品の製造方法を用いる。光触媒粒子と水とプラスチックを混合した光触媒スラリーを用いる。光触媒粒子とプラスチックとを含む光触媒マスターバッチを用いる。光触媒粒子とプラスチックとを含む光触媒成形品を用いる。【選択図】なし

Description

本発明は、光触媒スラリーと光触媒マスターバッチと光触媒成形品とそれらの製造方法に関するものである。
光触媒に光を当てると電子と正孔が同時に発生し、酸素などと反応して活性酸素ができる。この活性酸素はオゾンよりも強い酸化力を持っていて、有害化学物質や悪臭、菌・ウィルスなどを水や二酸化炭素などの無毒な物質に変えることができる。この光触媒反応は光を利用するだけで環境浄化などのさまざまな応用が可能である。
従来、樹脂に光触媒を混入したシート、フィルムがあった(特許文献1,2,3)。
一般に、有機繊維やプラスチック成形品の製造工程において光触媒は練込みや埋込みなどの手段によって担持される。特に、押出機を用いて加熱して融解した重合体と光触媒を混練し、押出成形することによって成形品を作製することが行われる。その際、プラスチックのペレットなどの重合体を融解しながら光触媒粒子と混練して均一に分散してマスターバッチを作製し、それをさらに融解したプラスチックに混練して押出成形すると、光触媒粒子が均一に分散した高性能の光触媒素材を作製することができる。そしてそれを紡糸して糸を作製し、それを織って繊維や不織布や合成紙などを作製することができるし、それらを成形することによって、板やシートやさまざまな形の高性能の光触媒成形品が得られる。
その際、光触媒として粒子状のものや、光触媒を水に分散した光触媒スラリーが使用される。光触媒が湿式で作製されると、光触媒スラリーが得られるため、粒子状の光触媒よりも光触媒スラリーの方が安価なことが多い。通常、70~80%の水分を含有した光触媒スラリーが市販されている。
特開2007-307884号公報 特開2005-097608号公報 特開2013-136216号公報
しかし、プラスチックや繊維などへの混錬・混入・埋込に光触媒スラリーを使用すると、水の蒸発熱が非常に大きいため、融解した重合体の温度が低下して固まってしまい、重合体に混錬・混入・埋込をすることができない。そのため、光触媒スラリーを乾燥して一旦、光触媒粒子を作製することが必要であったが、その際、粒子同士が固着して粒径の大きな固い粒となってしまっていた。そして、粒径の大きな固い粒を粉砕して微粒子にするためには多大な費用が必要となっていた。
光触媒の粒径が大きいと、プラスチックや繊維に混錬・混入・埋込して担持した場合、混入しにくく、偏在して光触媒粒子が取れやすいという問題があった。光触媒粒子がプラスチックや繊維の表面に頭を出して表面に広く分布していないと光触媒反応を効率よく起こすことができないが、そのために必要な微細な光触媒粒子をプラスチックスや繊維の中に均一に分散することが難しく、実用に供すことができる高性能の光触媒成形品を作製することが難しかった。
例えば、まな板の中に光触媒を混錬・混入した光触媒まな板を作製した場合、まな板の表面に包丁で傷がつくと光触媒粒子が傷の面に顔を出して光が当たって光触媒反応を起こすが、粒径の大きな光触媒粒子が使われていて分散が悪いと、光触媒粒子が顔を出さず、光が当たっても光触媒反応を起こすことができない。そのため、光触媒を微細粒子の状態でプラスチックや繊維の中に均一に分散して混錬・混入・埋込して担持することが必要である。
本発明の目的は、上記のような従来技術のもつ問題点に鑑み、プラスチックや繊維などの重合体に混錬・混入・埋込などによって光触媒を担持して悪臭の除去や、空気中の有害物質または汚れの分解除去、排水処理や浄化処理、抗菌や防かびなど、環境の浄化を効果的かつ経済的に安全に行うことができる光触媒製品を作製するために必要な、粒子作製の手間が省け、製造コストを大幅に低減することができる光触媒スラリーと光触媒マスターバッチと光触媒成形品とそれらの製造方法を提供することにある。
光触媒の粒子と水とプラスチックとを、上記水を蒸発させながら混合する混合工程を含む光触媒スラリーの製造方法を用いる。また、上記混合工程と、上記プラスチックを溶融してチップ状のマスターバッチに成形する第1成形工程と、を含む光触媒マスターバッチの製造方法を用いる。さらに、上記チップをプラスチックに含有させ成形する第2成形工程を、さらに含む光触媒成形品の製造方法を用いる。
光触媒粒子と水とプラスチックを混合した光触媒スラリーを用いる。また、光触媒粒子とプラスチックと水を含む光触媒マスターバッチを用いる。さらに、光触媒粒子とプラスチックとを含む光触媒成形品を用いる。
本発明の光触媒粒子と水とプラスチックを含有した光触媒スラリーは、光触媒粒子を含んだ水にプラスチックの粒子、薄片、ペレット、及びそれらの混合物を添加して水を蒸発させながら混合することで、容易に作製することができ、それを加熱混錬することで、微細な光触媒粒子が均一に分散したマスターバッチを容易に得ることができる。
そして、得られたマスターバッチを融解したプラスチックに混錬し、成形することによって光触媒素材が得られ、それを紡糸して糸を作製し、それを織って繊維や不織布や合成紙などを作製することができる。それらを成形することによって、板やシートやさまざまな形の高性能の光触媒成形物が得られる。これにより悪臭や空気中の有害物質、汚れの分解除去あるいは廃水処理や浄水処理、抗菌抗ウィルス抗かびなどの環境浄化材料として幅広い分野で使用でき、効果的かつ安全に使用することができる光触媒成形品を容易にかつ経済的に作製することができる。
有機繊維やプラスチックなどの基材に光触媒をコーティングなどで担持した場合は人が触れることで光触媒が直ぐ取れてしまうが、練り込みや埋め込みなどによって担持した本発明による光触媒成形品は、光触媒が取れず、基材の中から光触媒が出てくるため、耐久性に優れており、長期的に繰り返し使用することができる。
また、水中や空気中の細菌やウイルスは光の照射により光触媒に生じる強力な酸化力によって容易に水や二酸化炭素に分解されるため、確実にしかも効率よく死滅させることができる。通常、薬剤を使用していると薬剤の効かない耐性菌が発生するが、光触媒は耐性菌に対しても有効であるし、光触媒に対する耐性菌は生じず、変異したウィルスに対しても有効である。それだけでなく、抗菌・抗ウィルスや消臭、空気浄化、水質浄化、土壌浄化、鮮度保持など、同時に複数の機能を発揮することが可能で、世界中どこでも光があれば使用できる。
(実施の形態)
実施の形態では、以下の工程をする。
(1)水と光触媒の粉体とプラスチックの粒状物とを混合し、光触媒スラリーを作製する。
(2)(1)の光触媒スラリーから成形用のペレットであるマスターバッチを作製する。
(3)(2)のマスターバッチとプラスチックから成形品を作製する。
<光触媒>
本実施の形態に用いられる光触媒としては、酸化チタンや酸化タングステン、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化鉛、酸化インジウム、炭化けい素、硫化モリブデン、硫化カドミウムなど、いろいろなものが使用される。
最も好ましいのは酸化チタンである。以下にその理由を記載する。
(1)酸化タングステンや硫化モリブデン、酸化インジウムはタングステンやモリブデン、インジウムがレアメタルで資源的に希少で高価であるのに対し、酸化チタンは白色顔料として大量生産されて広く使用されており、チタンが地殻中に9番目に多い元素であるため酸化チタンは資源的に豊富で安価で入手しやすい。
(2)硫化カドミウムや酸化鉛が有毒であるのに対し、酸化チタンは食品添加物として認められており、歯磨き粉やホワイトチョコレートにも使用されていて、安全無毒な物質である。
(3)酸化亜鉛や酸化鉛、硫化カドミウムなどは水に入れて光を当てると、光溶解という現象が起こって陽イオンと陰イオンに分解されて消滅してしまうが、酸化チタンは光溶解を起こさず、安定で耐久性に優れているため、光触媒として最も好ましい。
<酸化チタン>
本実施の形態に用いられる酸化チタンは、アナターゼ、ルチル、ブルッカイトなどの結晶のものだけでなく、酸素欠陥を有すものや、金属ドープ、あるいは窒素、硫黄などをドープした酸化チタンなどが挙げられる。
また、粒子表面に光触媒として不活性なシリカやアルミナや、アパタイトなどのセラミックスを島状に担持したものでもよい。即ち、本実施の形態では、酸化チタンの種類は特に制限されない。
<光触媒粒子の粒径>
本実施の形態に用いられる光触媒粒子の粒径は1nm以上、10μm以下が望ましく、特に10nmより大きく~1μmより小さいのが好ましい。これ以下であると量子効果により光触媒が吸収できる光の波長がブルーシフトして波長の長い光では光触媒反応を起こしにくくなり、これ以上であると光触媒組成物や光触媒成形物中の光触媒粒子の分散が悪くなって光触媒が偏在した成形物ができてしまい、性能が落ちてしまう。
<プラスチック>
本実施の形態に用いられるプラスチックは、ポリエチレン、ナイロン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレングリコール、ポリエチレンテレフタレート、シリコン樹脂、ポリビニルアルコール、ビニルアセタール樹脂、ポリアセテート、ABS樹脂、エポキシ樹脂、酢酸ビニル樹脂、セルロース、セルロース誘導体、ポリアミド、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリスチレン、尿素樹脂、フッ素樹脂、ポリフッ化ビニリデン、フェノール樹脂、セルロイド、キチン、澱粉シートなどのあらゆる種類のプラスチックが挙げられる。
<プラスチックの形状>
プラスチックの形状は、粒子状や薄片状、フレーク状、ペレット状であり、粒子状のものは球状や円筒状、円柱状、角柱状、円板状、角板状、ラグビーボール状、不定形などのあらゆる種類の形状が挙げられる。本実施の形態に用いられるプラスチックの大きさは、球状の場合、直径1~10mm、直方体形状(剥片)の場合、長さ0.5~2cm、厚さ1~5mm、幅1~3cmが好ましい。円柱状の場合、直径1~10mm、長さ0.5~2cmが好ましい。これより大きくなると光触媒マスターバッチを作製したときにプラスチックの中に光触媒粒子が均一に分散しにくくなり、これより小さいと作製コストが上がりすぎてしまう。
(製造方法)
<従来の混錬>
光触媒を、プラスチックや繊維などに混錬・混入・埋込をして固定化する従来を説明する。
第1工程:押出機にまずプラスチックのペレットなどの形状の重合体を流し込む。その後、重合体を融解する。
第2工程:光触媒を含むスラリーを流し込んで混練して均一に分散してマスターバッチを作製する。
ここで、光触媒として、光触媒と水との混合物である光触媒スラリーを使うと、融解したプラスチックに水が接触する。この場合、水が蒸発して、その蒸発熱により、プラスチックの融液の温度が低下して融液が固化してしまう。このため、プラスチックの融液と光触媒を十分に混練することができない。
<実施の形態の混錬>
本実施の形態では、予め、光触媒粒子と水を含んだ混合物に、プラスチックの粒子やフレーク、ペレットを添加する。加熱や減圧、乾燥空気の吹込みなどによって水を蒸発させながら、錬することによって、光触媒粒子と水とプラスチックを含有した水分含有量を低くした光触媒スラリーを作製して用いる。
光触媒粒子と水とを含んだスラリーを乾燥すると、粒子同士が固着して粒径の大きな固い粒ができるだけである。しかし、光触媒粒子と水を含んだスラリーにプラスチックを添加し、加熱や減圧、乾燥空気の吹込みなどによって、水を蒸発させながら混錬すると、光触媒粒子同士が固着してきてもプラスチックがぶっつかってバラバラにしてくれるため、粒径の大きな固い粒ができない。
そのためには、完全に乾燥する前に混錬を止めることが必要である。それによって、光触媒粒子と水とプラスチックが良く分散した水分含有量の低い光触媒のスラリーが得られる。
光触媒粒子は、親水性で、プラスチックは、疎水性である。光触媒粒子ははじかれてプラスチックと混ざりにくいが、光触媒粒子と水とプラスチックを、水を蒸発させながら混錬することによってスラリーの粘度が上がって良く混ざり合い、それを融解することでプラスチックの中に光触媒粒子が良く分散したマスターバッチを作製することができる。ここで、マスターバッチ中の光触媒には、吸着された水が残存している。その吸着水の量は光触媒全体の0.01~0.5重量%である。なお、プラスチックは撥水性で水を含まない。
マスターバッチの形状、大きさは、一例として、円柱形状である。球状でもよい。マスターバッチの大きさは、球状の場合、直径1~10mm、直方体形状(剥片)の場合、長さ0.5~2cm、厚さ1~5mm、幅1~3cmが好ましい。円柱状の場合、直径1~10mm、長さ0.5~2cmが好ましい。
<組成>
本実施の形態の光触媒スラリー中の水分含有量は5~50重量%がよい、10~40重量%が好ましい。
これ以上になると水の蒸発によりプラスチックの融液の温度が低下して融液が固化してしまい、プラスチックの融液と光触媒を混練することができない。これ以下になると固い光触媒粒子ができて混錬しにくくなる。
本実施の形態の光触媒スラリー中の光触媒粒子の含有量はプラスチックに対して10~50重量%が望ましく、特に20~30重量%が望ましい。これ以下であると光触媒の濃度が低すぎて光触媒マスターバッチを作製したときに使いづらく、これ以上であると光触媒の濃度が高すぎてプラスチックから光触媒が脱離しやすくなる。
ここで、表1に組成の光触媒スラリーの組成範囲を示す。
Figure 0007048795000001
<マスターバッチ>
こうして得られた本実施の形態の光触媒スラリーを押出機に流し込んで加熱あるいは加熱・減圧しながら混錬すると、水が蒸発しながらプラスチックのペレットなどの重合体が融解して光触媒粒子と混合され、微細な光触媒粒子が均一に分散したマスターバッチが得られる。
<光触媒成形品>
このマスターバッチをプラスチックに加えて押出成形すると、光触媒粒子が均一に分散した高性能の光触媒素材を作製することができる。そしてそれを紡糸して糸を作製し、それを織って繊維や不織布や合成紙などを作製することができる。さらにそれらを成形することによって、板やシートやさまざまな形の高性能の光触媒成形品が得られる。
以下の実施例1~3の条件を表2にまとめた。
Figure 0007048795000002
以下の評価の合格基準は、99%以上である。実施の形態2が最もよい。
粒径50nmのアナターゼ型75%及びルチル型25%の酸化チタン粒子を、水に30重量%分散した光触媒スラリーに、直径4mmのポリエチレン粒子を加えた。50℃で加熱しながら混錬し、光触媒スラリーを作製した。
これを押出機に流し込んで、減圧しながら240℃に加熱・混錬した。水が蒸発しながらポリエチレン粒子が融解して光触媒粒子と混合され、微細な光触媒粒子が均一に分散したマスターバッチが得られた。
これを融解したポリエチレンに混錬して、光触媒を4重量%含有した。幅20cm、長さ30cm厚さ1cmのまな板に使用できる板を作製した。
これを用いて、光触媒性能評価試験方法(JIS R 1702)により大腸菌を用いて抗菌性能試験を行った。
その結果、24時間後、リファレンスの200万個の菌数に対して10個以下になり、99.999%以上の減少率が得られた。この試験を板上の5か所の点で行ったが、いずれも99.999%以上の減少率が得られた。
粒径40nmのアナターゼ型チタン粒子を水に20重量%分散した光触媒スラリーに直径3mm長さ8mmのPET粒子を加え、55℃で加熱しながら混錬し、水分量25重量%の光触媒スラリーを作製した。これを押出機に流し込んで295℃に加熱・混錬すると、水が蒸発しながらPET粒子が融解して光触媒粒子と混合され、微細な光触媒粒子が均一に分散したマスターバッチが得られた。
これを融解したPETに混錬して光触媒を5重量%含有した5cm角のフィルムを作製した。これを用いてISO 18071:2016の試験をした。
ファインセラミックス(アドバンストセラミックス、アドバンストテクニカルセラミックス)屋内照明下における光触媒材料の抗ウィルス性特定試験方法によりインフルエンザウィルスを用いて抗ウィルス性能試験を行った。
その結果、ウィルス感染価10万に対して、1時間後、100%不活化という結果が得られた。
粒径30nmのアナターゼ型80%及びルチル型20%の酸化チタン粒子を水に25重量%分散した光触媒スラリーに厚さ1.5mmのポリプロピレンフレークを加え、45℃で加熱しながら混錬し、水分量30重量%の光触媒スラリーを作製した。
これを押出機に流し込んで、減圧しながら280℃に加熱・混錬することで、微細な光触媒粒子が均一に分散したマスターバッチが得られた。
これをポリプロピレンに混錬して紡糸し、それをさらに織ることで光触媒を4重量%含有した布を作製した。これを用いてJIS R1702ファインセラミックス-光触媒抗菌加工材料の抗菌試験方法及び抗菌効果の方法により黄色ブドウ球菌を用いて抗菌性能試験を行った。その結果、24時間後、リファレンスの150万個の菌数に対して10個以下になり、99.999%以上の減少率が得られた。
酸化チタン粒子は、アナターゼ型とルチル型とを含むものを用いる方が好ましい。光触媒としての活性が高い。アナターゼ型60~90%がよく、75~80%が好ましい。
本願の光触媒スラリーと光触媒マスターバッチとそれらの製造方法は、広く光触媒を利用する製品の製造に使用される。本願の光触媒成形品は、家庭、会社、施設などで広く使用される。

Claims (4)

  1. 光触媒の粒子と水とプラスチックとを、前記水を蒸発させながら混錬して、その液の粘度を上げて混ざり合わせる混合工程を含み、前記混合工程の混合物を融解することでプラスチックの中に光触媒が分散したマスターバッチを作製することができる光触媒スラリーの製造方法であり、
    前記光触媒スラリーは、前記水が5~50重量%、前記光触媒が5~40重量%、前記プラスチックが40~90重量%である押出成形のマスターバッチ用の光触媒スラリーの製造方法。
  2. 請求項1の前記混合工程で前記光触媒スラリーの製造をし、
    前記光触媒スラリーを用いて、前記プラスチックを溶融してチップ状のマスターバッチに成形する第1成形工程と、を含む光触媒マスターバッチの製造方法。
  3. 請求項2の前記マスターバッチをプラスチックに含有させ成形する第2成形工程を、さらに含む光触媒成形品の製造方法。
  4. 光触媒粒子と水とプラスチックを混合した光触媒スラリーであり、
    前記水が5~50重量%、前記光触媒が5~40重量%、前記プラスチックが40~90重量%である押出成形のマスターバッチ用の光触媒スラリー。
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