JP7047190B1 - プラント制御方法、プラント制御装置、プログラム、およびプラント - Google Patents

プラント制御方法、プラント制御装置、プログラム、およびプラント Download PDF

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Abstract

第2製造装置(40)への水素供給量の第1供給基準量を求める。対象タームの開始時の貯蔵装置(20)における水素残量が基準レンジ内であるか否かを判定する。(1)水素残量が基準レンジ内である場合、(1-a)第1供給基準量が、第2製造装置(40)における水素消費についての消費下限値以上且つ消費上限値以下である場合、第1供給基準量を貯蔵装置(20)から第2製造装置(40)への水素供給量とするよう制御する。(2)水素残量が基準レンジ内ではない場合、対象タームの終了時の貯蔵装置(20)における水素残量が基準レンジ内に入るような第2製造装置(40)への水素供給量の基準である第2供給基準量を求め、(2-a)第2供給基準量が、第2製造装置(40)における水素消費についての消費下限値以上且つ消費上限値以下である場合、第2供給基準量を貯蔵装置(20)から第2製造装置(40)への水素供給量とする。

Description

本発明は、プラント制御方法、プラント制御装置、プログラム、およびプラントに関する。
変動性再生可能エネルギーの活用は、今後、ますます広がることが期待されている。変動性再生可能エネルギーの利用方法の一形態として、変動性再生可能エネルギーを用いて水素を製造し、製造された水素を少なくとも一時的に蓄積してその水素を後工程で使用することが考えられる。
特許文献1には、電解システムが記載されている。電解システムは、発電装置と、電力分配装置と、電解装置と、昇圧装置とを持っている。発電装置は、再生可能エネルギーを用いて発電する。電力分配装置は、発電された電力を分配する。電解装置は、分配された電力を用いて水の電気分解を行う。昇圧装置は、分配された電力(電解装置の消費電力を上回る余剰電力)を用いて電解装置が生成する水素および酸素を昇圧する。
特許文献1の段落0025には、水素を圧縮することにより、同じ貯蔵空間により多くの水素を貯蔵できることが記載されている。また、段落0049には、電解装置で生成した水素の昇圧を行うことが、水素を輸送したり貯蔵したりする場合の効率を考えると、必須であることが記載されている。つまり、特許文献1には、生成した水素を貯蔵するための空間効率が課題であることが記載されている。
特開2019-026858号公報
上記の特許文献1に記載された技術は、生成した水素を専ら圧縮することによって貯蔵効率を高めようとしている。貯蔵効率を高めるための他の方法については、特許文献1には、何ら記載されていない。
本発明は、上記の点を考慮してなされたものである。即ち、本発明は、水素を圧縮すること以外の手段をもって水素の貯蔵効率を高めることのできるプラント制御方法、プラント制御装置、プログラム、およびプラントを提供しようとするものである。
[1]上記の課題を解決するため、本発明の一態様によるプラント制御方法は、変動性再生可能エネルギーから得られた電力を使用して水電解により水素を製造する第1製造装置と、前記第1製造装置で製造された水素を少なくとも一時的に貯蔵する貯蔵装置と、前記貯蔵装置から供給される水素を原料として生産物を製造する第2製造装置と、を備えるプラントを制御するために、対象タームにおける前記第2製造装置への水素供給量を算出するための基準となる第1供給基準量を求め、前記対象タームの開始時の前記貯蔵装置における水素残量があらかじめ設定した基準レンジ内であるか否かを判定し、(1)前記水素残量が前記基準レンジ内である場合には、前記第1供給基準量に応じて、(1-a)前記第1供給基準量が、前記第2製造装置における水素消費についての消費下限値以上且つ消費上限値以下である場合には、前記第1供給基準量を前記対象タームにおける前記貯蔵装置から前記第2製造装置への水素供給量とするよう制御し、(2)前記水素残量が前記基準レンジ内ではない場合には、前記対象タームの終了時の前記貯蔵装置における水素残量が前記基準レンジ内に入るような前記第2製造装置への水素供給量の基準である第2供給基準量を求め、前記第2供給基準量に応じて、(2-a)前記第2供給基準量が、前記第2製造装置における水素消費についての消費下限値以上且つ消費上限値以下である場合には、前記第2供給基準量を前記対象タームにおける前記貯蔵装置から前記第2製造装置への水素供給量とするよう制御するものである。
[2]また、別の態様は、上記のプラント制御方法において、前記(1)において、(1-b)前記第1供給基準量が、前記消費上限値よりも大きい場合には、前記消費上限値を前記対象タームにおける前記貯蔵装置から前記第2製造装置への水素供給量とするよう制御し、(1-c)前記第1供給基準量が、前記消費下限値よりも小さい場合には、前記消費下限値を前記対象タームにおける前記貯蔵装置から前記第2製造装置への水素供給量とするよう制御するものである。
[3]また、別の態様は、上記のプラント制御方法において、前記(2)において、(2-b)前記第2供給基準量が、前記消費上限値よりも大きい場合には、前記消費上限値を前記対象タームにおける前記貯蔵装置から前記第2製造装置への水素供給量とするよう制御し、(2-c)前記第2供給基準量が、前記消費下限値よりも小さい場合には、前記消費下限値を前記対象タームにおける前記貯蔵装置から前記第2製造装置への水素供給量とするよう制御するものである。
[4]また、別の態様は、上記のプラント制御方法において、前記(2-c)において、前記消費下限値を前記対象タームにおける前記貯蔵装置から前記第2製造装置への水素供給量とした場合には前記対象タームの終了時の前記貯蔵装置における水素残量が前記基準レンジの下限値よりも小さい停止基準値を下回る場合、前記第2製造装置の操業を停止するよう制御するものである。
[5]また、別の態様は、上記のプラント制御方法において、前記第1供給基準量は、前記対象タームとは異なる参照タームにおける前記第1製造装置の水素の製造量の実績値に基づいて求められるものである。
[6]また、別の態様は、上記のプラント制御方法において、前記第1供給基準量は、前記対象タームにおいて前記第1製造装置に対して供給される前記変動性再生可能エネルギーの量の予測値に基づいて求められるものである。
[7]また、別の態様は、上記のプラント制御方法において、前記変動性再生可能エネルギーに基づく電力は、太陽光発電による電力であり、且つ、前記第1供給基準量は、前記対象タームにおける日射量の予測値に基づいて求められるものである、または、前記変動性再生可能エネルギーに基づく電力は、風力発電による電力であり、且つ、前記第1供給基準量は、前記対象タームにおける風量の予測値に基づいて求められるものである。
[8]また、一態様は、変動性再生可能エネルギーから得られた電力を使用して水電解により水素を製造する第1製造装置と、前記第1製造装置で製造された水素を少なくとも一時的に貯蔵する貯蔵装置と、前記貯蔵装置から供給される水素を原料として生産物を製造する第2製造装置と、を備えるプラントを制御するために、対象タームにおける前記第2製造装置への水素供給量を算出するための基準となる第1供給基準量を求め、前記対象タームの開始時の前記貯蔵装置における水素残量があらかじめ設定した基準レンジ内であるか否かを判定し、(1)前記水素残量が前記基準レンジ内である場合には、前記第1供給基準量に応じて、(1-a)前記第1供給基準量が、前記第2製造装置における水素消費についての消費下限値以上且つ消費上限値以下である場合には、前記第1供給基準量を前記対象タームにおける前記貯蔵装置から前記第2製造装置への水素供給量とするよう制御し、(2)前記水素残量が前記基準レンジ内ではない場合には、前記対象タームの終了時の前記貯蔵装置における水素残量が前記基準レンジ内に入るような前記第2製造装置への水素供給量の基準である第2供給基準量を求め、前記第2供給基準量に応じて、(2-a)前記第2供給基準量が、前記第2製造装置における水素消費についての消費下限値以上且つ消費上限値以下である場合には、前記第2供給基準量を前記対象タームにおける前記貯蔵装置から前記第2製造装置への水素供給量とするよう制御する、プラント制御装置である。
[9]また、一態様は、上記の[8]のプラント制御装置としてコンピューターを機能させるためのプログラムである。
[10]また、一態様は、変動性再生可能エネルギーから得られた電力を使用して水電解により水素を製造する第1製造装置と、前記第1製造装置で製造された水素を少なくとも一時的に貯蔵する貯蔵装置と、前記貯蔵装置から供給される水素を原料として生産物を製造する第2製造装置と、プラント制御装置と、を備え、前記プラント制御装置は、対象タームにおける前記第2製造装置への水素供給量を算出するための基準となる第1供給基準量を求め、前記対象タームの開始時の前記貯蔵装置における水素残量があらかじめ設定した基準レンジ内であるか否かを判定し、(1)前記水素残量が前記基準レンジ内である場合には、前記第1供給基準量に応じて、(1-a)前記第1供給基準量が、前記第2製造装置における水素消費についての消費下限値以上且つ消費上限値以下である場合には、前記第1供給基準量を前記対象タームにおける前記貯蔵装置から前記第2製造装置への水素供給量とするよう制御し、(2)前記水素残量が前記基準レンジ内ではない場合には、前記対象タームの終了時の前記貯蔵装置における水素残量が前記基準レンジ内に入るような前記第2製造装置への水素供給量の基準である第2供給基準量を求め、前記第2供給基準量に応じて、(2-a)前記第2供給基準量が、前記第2製造装置における水素消費についての消費下限値以上且つ消費上限値以下である場合には、前記第2供給基準量を前記対象タームにおける前記貯蔵装置から前記第2製造装置への水素供給量とするよう制御する、プラント、である。
本発明によれば、貯蔵装置を小規模化することができる。これにより、コストや占める場所のサイズにおいて有利である。
第1実施形態によるプラントの構成を示すブロック図である。 第1実施形態におけるプラント制御装置の内部の概略機能構成を示すブロック図である。 第1実施形態におけるプラント制御装置のパラメーター記憶部が記憶するデータの構成を示す概略図である。 第1実施形態における水素供給量決定部が水素供給量を決定するための処理の手順を示すフローチャート(1/2)である。 第1実施形態における水素供給量決定部が水素供給量を決定するための処理の手順を示すフローチャート(2/2)である。 第2実施形態におけるプラント制御装置の内部の概略機能構成を示すブロック図である。 第2実施形態における水素供給量決定部が水素供給量を決定するための処理の手順を示すフローチャート(1/2)である。 第2実施形態における水素供給量決定部が水素供給量を決定するための処理の手順を示すフローチャート(2/2)である。 シミュレーションの前提条件の一つである発電電力の推移を示す折れ線グラフである。 シミュレーションの前提条件の一つである水素製造量の推移を示す折れ線グラフである。 シミュレーションのケース1(比較対象)における、貯蔵装置での水素貯蔵量の推移を示す折れ線グラフである。 シミュレーションのケース1(比較対象)における、第2製造装置のロードの推移を示す折れ線グラフである。 シミュレーションのケース2における、貯蔵装置での水素貯蔵量の推移を示す折れ線グラフである。 シミュレーションのケース2における、第2製造装置のロードの推移を示す折れ線グラフである。 シミュレーションのケース3における、貯蔵装置での水素貯蔵量の推移を示す折れ線グラフである。 シミュレーションのケース3における、第2製造装置のロードの推移を示す折れ線グラフである。
以下では、図面を参照しながら、複数の実施形態について説明する。
[第1実施形態]
第1実施形態について説明する。まず、本実施形態での対象タームと参照タームとについて説明する。対象タームは、制御対象とするターム(期間)である。例えば、対象タームは、1週間以上且つ3ヶ月以下の長さを有するタームである。例えば、対象タームは、2日以上且つ1ヶ月以下の長さを有するタームであってもよく、好ましくは、2日以上且つ2週間以下の長さであってもよい(但し、これらに限定されない)。参照タームは、制御のために参照されるタームである。参照タームは、基本的に対象タームと同一または類似の長さを有する。例えば、参照タームは、対象タームの前ターム、対象タームと同一季節あるいは同一月等の過去のターム、対象タームにおける環境(例えば日射量等)と類似(統計的相関関係)の環境を持つターム、統計的に計算される仮想ターム(例えば、過去N年間のX月の平均値、過去N年間のX月の平均値と当年の前月の実績値から算出される値など)のいずれかであってもよい。
図1は、第1実施形態による製造プラントの構成を示すブロック図である。図示するように、本実施形態によるプラント1は、第1製造装置10と、貯蔵装置20と、流量制御弁30と、第2製造装置40と、プラント制御装置201とを含む。また、電力供給装置2が、少なくとも、第1製造装置10に電力を供給する。これらの装置それぞれの概要は、次に説明する通りである。
電力供給装置2は、変動性再生可能エネルギー(variable renewable energy)を用いて発電された電力を、少なくとも、第1製造装置10に供給する。電力供給装置2は、変動性再生可能エネルギーを用いて発電する装置であってもよい。また、電力供給装置2は、変動性再生可能エネルギーを用いて他の装置が発電した電力を受け取り、第1製造装置10に供給するものであってもよい。
変動性再生可能エネルギーとは、自然条件等によって出力が大幅に変動するエネルギーである。変動性再生可能エネルギーは、例えば「自然再エネ」あるいは「再エネ」等とも呼ばれる。変動性再生可能エネルギーの例は、太陽光エネルギー、風力エネルギー、潮汐力エネルギー等である。変動性再生可能エネルギーは、発電するために用いられる。
第1製造装置10は、少なくとも電力供給装置2から供給される電力(変動性再生可能エネルギーから得られた電力)を使用して、水電解により水素を製造する。つまり、第1製造装置10は、水(HO)を原料として、水素(H)および酸素(O)を製造する。第1製造装置10が製造した水素は、配管等を通して貯蔵装置20に渡される。第1製造装置10が製造した酸素は、例えば配管等を通して不図示の別の貯蔵装置に渡される。
貯蔵装置20は、上記の第1製造装置10で製造された水素を少なくとも一時的に貯蔵する。貯蔵装置20は、例えば、液化ガスや気体を貯蔵するためのタンクである。貯蔵装置20は、装置内の水素の残量を計測するための測定器を備えている。なお、貯蔵装置20における貯蔵量の基準レンジについては、後で説明する。基準レンジは、プラントの運転を維持するための、貯蔵装置20における貯蔵量の下限値および上限値(例えば、パーセンテージ)で表わされる。
流量制御弁30は、流量を制御するための弁である。流量制御弁30は、貯蔵装置20から第2製造装置40に水素を供給するための配管等の途中に設けられる。流量制御弁30は、例えば、絞り開度を無段階に可変とする機構を備える。流量制御弁30の絞り開度は、プラント制御装置201からの制御信号に基づいて変えられるようになっている。
第2製造装置40は、貯蔵装置20から供給される水素を原料として生産物を製造する装置である。第2製造装置40には、生産物を製造するために必要な水素以外の原料も供給される。第2製造装置40は、一例として、水素および窒素を原料として、生産物であるアンモニア(NH)を製造する。第2製造装置40は、他の生産物を製造するものであってもよい。第2製造装置40は、アンモニア以外に、例えば、メタノール、有機ハイドライド、メタン、一酸化炭素、経由、過酸化水素等を生産する。なお、いずれの場合にも、第2製造装置40は、原料の一つとして、貯蔵装置20から供給される水素を消費する。
プラント制御装置201は、プラント1による生産物の製造を制御する。特に、プラント制御装置201は、各ターム(期間)における、貯蔵装置20から第2製造装置40への水素の供給量を制御する。そのため、プラント制御装置201は、流量制御弁30の絞り開度を制御するための制御信号を出力する。なお、流量制御弁30からの水素供給量は、上記の絞り開度と水素の流速(単位時間あたりに流れる長さ)との積の時間積分である。言い換えれば、流量制御弁30からの水素供給量は、単位時間あたりの流量(流量は、流量制御弁30の絞り開度に依存)の時間積分である。なお、流量計等を用いて実際の水素の流量を測定し、測定された流量をプラント制御装置201にフィードバックすることによって制御を行ってもよい。
1タームは、例えば、1週間以上且つ3ヶ月以下の長さを有する。1タームは、例えば、2日以上且つ1ヶ月以下程度の長さを有していてもよく、好ましくは、2日以上且つ2週間以下の長さであってもよい。ただし、1タームの長さはこれに限定されない。なお、プラントを、ある程度の長さの期間は継続して一定の計画で運転することが、操業効率の向上につながる。1タームの長さが短すぎると、プラントの操業効率が悪くなる。逆に、1タームの長さが長すぎると、例えばターム中の環境変動(日射量の変動等)が大きすぎて、適切な運転計画を設定することが困難になる。そういった事情を考慮して、1タームの長さは適切に設定されることが望ましい。
図1において、(1)は、電力供給装置2から第1製造装置10に供給される電力である。(2)は、第1製造装置10で製造され、貯蔵装置20に渡される水素である。(3)は、貯蔵装置20から流量制御弁30を通して第2製造装置40に供給される水素である。(4)は、流量制御弁30の開度を制御するための制御信号である。即ち、(4)の制御信号は、貯蔵装置20から第2製造装置40への水素供給量を制御するものである。
図2は、プラント制御装置201の内部の概略機能構成を示すブロック図である。図示するように、プラント制御装置201は、入出力部210と、水素供給量決定部221と、パラメーター記憶部230と、供給量実績記憶部241と、貯蔵残量取得部250とを含んで構成される。プラント制御装置201は、例えば、電子回路を用いて実現される。プラント制御装置201は、コンピューターとプログラムとを用いて実現されてもよい。プラント制御装置201を構成する各部は、必要に応じて、記憶装置を持ってよい。記憶装置は、例えば、半導体メモリーや磁気ハードディスクを用いて実現される。
入出力部210は、信号を入力あるいは出力する。具体的には、入出力部210は、貯蔵装置20における水素の残量を示す信号を、外部から取得して、貯蔵残量取得部250に渡す。また、入出力部210は、水素供給量決定部221から渡される水素供給量に関する信号を、外部に出力する。入出力部210は、さらに、その他の信号を入力または出力してもよい。
水素供給量決定部221は、第2製造装置40に供給される水素の供給量を決定する。水素供給量決定部221が水素供給量を決定するための処理の手順については、後で、フローチャートを参照しながら説明する。水素供給量決定部221は、対象タームにおける水素供給量を決定するために、供給量実績記憶部241から、他のターム(参照ターム)における水素供給量の実績のデータを取得する。また、水素供給量決定部221は、貯蔵残量取得部250から、貯蔵装置20における水素の残量の情報を取得する。また、水素供給量決定部221は、パラメーター記憶部230から、水素供給量を決定するために必要な複数のパラメーターの値を読み取る。
水素供給量決定部221は、水素供給量を決定すると、流量制御弁30を制御するための信号を出力する。この信号により、プラント制御装置201は、第2製造装置40に供給する水素の量を制御する。水素供給量決定部221は、決定された水素供給量の数値そのものを表す信号を出力してもよい。あるいは、水素供給量決定部221は、決定された水素供給量に基づいて、流量制御弁30の開度を算出し、その開度に対応する数値を表す信号を出力してもよい。
また、水素の流路上の、例えば流量制御弁30の近傍に流量計を設け、この流量計が計測した実際の水素の流量を水素供給量決定部221にフィードバックするようにしてもよい。この場合、水素供給量決定部221は、例えば、フィードバックされた実際の流量の情報に基づいて、流量制御弁30の開度を制御する。
パラメーター記憶部230は、水素供給量決定部221が水素供給量を決定するために必要なパラメーターを記憶する。パラメーター記憶部230が記憶するパラメーターについては、後で、別の図を参照しながら説明する。
供給量実績記憶部241は、対象タームとは異なる参照タームに関して、第2製造装置40に供給された水素の量、即ち第2製造装置40において消費された水素の量の実績値のデータを記憶する。供給量実績記憶部241は、例えば、各タームの水素供給量の数値を記憶する。また、供給量実績記憶部241は、例えば、複数のタームについての水素供給量の統計値(平均値等)を記憶してもよい。
貯蔵残量取得部250は、貯蔵装置20における水素の残量についての信号を外部から(貯蔵装置20から)取得する。また、貯蔵残量取得部250は、水素残量に関するデータを、水素供給量決定部221に渡す。
図2に示す各部が受信あるいは送信する信号の内容は、次の通りである。(10)および(11)は、入出力部210を介して貯蔵残量取得部250が取得する、貯蔵装置20内の水素の残量を表す信号である。(12)は、入出力部210から水素供給量決定部221に対して渡される水素供給量要求信号である。(12)の水素供給量要求信号は、プラント制御装置201の外からの要求に基づくものであってもよい。(13)は、水素供給量決定部221が供給量実績記憶部241から参照する、所定タームにおける水素供給量の情報である。(14)は、貯蔵残量取得部250が水素供給量決定部221に渡す、貯蔵装置20内の水素の残量を表す信号である。(15)は、水素供給量決定部221がパラメーター記憶部230から読み出すパラメーターの値を表す信号である。(16)および(17)は、水素供給量決定部221が決定した水素供給量に基づいて、流量制御弁30の開度を制御するための信号である。この流量制御弁30の開度を制御するための信号は、入出力部210を介して、出力される。
図3は、プラント制御装置201のパラメーター記憶部230が記憶するデータの構成を示す概略図である。なお、これらのパラメーターは、例えば、プラントの管理者が操作する、パラメーター設定用のアプリケーションプログラムによって設定される。図示するように、パラメーター記憶部230が記憶するデータは、貯蔵装置残量の基準レンジと、1タームあたりの水素消費量と、プラント停止条件とを含む。
貯蔵装置残量の基準レンジは、プラント1を運転する際の、貯蔵装置20における水素の残量の基準である。パラメーター記憶部230は、貯蔵装置残量の基準レンジとして、下限値および上限値(いずれも、貯蔵装置20の全体の貯蔵量に対するパーセンテージ)を記憶する。貯蔵装置20における水素残量が常にこのレンジ内に入るように、運転が計画される。一例として、貯蔵装置残量の基準レンジは、貯蔵装置20の圧力を基準に判断される。例えば、貯蔵装置20の設計圧力(水素圧の最大値)を100%とすると、下限値は設計圧力の30%であり、上限値は設計圧力の70%である。また、下限値は設計圧力の30%より小さくてもよく、上限値は設計圧力の70%より大きくてもよく、特に限定されるものではない。貯蔵装置残量の基準レンジは、貯蔵装置20の設計圧力以外にも、貯蔵装置20内の水素の重量(例えば、キログラム)を基準に判断されてもよい。
1タームあたりの水素消費量は、1タームにおいて第2製造装置40が消費する水素の量である。パラメーター記憶部230は、水素消費量の上限値および下限値(単位は、例えば、キログラム)を記憶する。
プラント停止条件は、貯蔵装置20における水素の残量の基準値(貯蔵装置20の全体の貯蔵量に対するパーセンテージ)である。水素の残量がこの基準値を下回る場合には、プラント制御装置201は、プラント1の運転を停止させるための制御を行う。
図4および図5は、水素供給量決定部221が水素供給量を決定するための処理の手順を示すフローチャートである。図4と図5とは、結合子によって相互に結合されている。このフローチャートに示す処理において、「本ターム」は、プラント制御装置201が制御の対象とする対象タームである。言い換えれば、「本ターム」は、現在のターム、あるいは間もなく始まろうとするタームである。また、「前ターム」は、本タームにおける水素供給量を決定するために参照される参照タームである。以下、このフローチャートに沿って説明する。
図4のステップS11において、プラント制御装置201の水素供給量決定部221は、本タームの水素供給量の要求を受け付ける。この要求に応じて、水素供給量決定部221は、以下において水素供給量を求める。
ステップS12において、水素供給量決定部221は、供給量実績記憶部241から前タームの水素供給量(第2製造装置40における水素消費量)の実績の情報を取得する。水素供給量決定部221は、前タームの水素供給量を、第1供給基準量として決定する。
ステップS13において、水素供給量決定部221は、貯蔵残量取得部250から、本ターム開始時の貯蔵装置20の残量の情報を取得する。例えば、現時点がまだ本タームの開始時ではない場合、水素供給量決定部221は、貯蔵残量取得部250から取得した直近の残量の推移に基づいて、本ターム開始時の貯蔵装置の残量を推定してもよい。
ステップS14において、水素供給量決定部221は、ステップS13で得た、本ターム開始時の貯蔵装置20の残量が基準レンジであるか否かを判定する。具体的には、水素供給量決定部221は、パラメーター記憶部230から、貯蔵装置残量の基準レンジ、即ち下限および上限それぞれのパーセンテージの値を読み取る。また、水素供給量決定部221は、残量を貯蔵装置20の容量で除すことにより、残量のパーセンテージを求める。残量が基準レンジ内であるということは、その残量が貯蔵装置残量の基準レンジの下限値以上且つ上限値以下であることである。残量が基準レンジ内である場合(残量が下限値以上且つ上限値以下、ステップS14:YES)、次のステップS15に移る。残量が基準レンジ内ではない場合(残量が下限値より小または上限値より大、ステップS14:NO)、図5のステップS19に移る。
ステップS15において、水素供給量決定部221は、ステップS12において決定した第1供給基準量の値についての判定を行い、分岐する。なお、水素供給量決定部221は、第2製造装置40における1タームあたりの水素消費量の上限値および下限値を、パラメーター記憶部230から読み出す。第1供給基準量が水素消費量の上限値よりも大きい場合、ステップS16に進む。第1供給基準量が水素消費量の下限値以上且つ上限値以下である場合、ステップS17に進む。第1供給基準量が水素消費量の下限値よりも小さい場合、ステップS18に進む。
ステップS16に進んだ場合、水素供給量決定部221は、前記の水素消費量の上限値を、本タームにおける水素消費量として決定する。そして、水素供給量決定部221は、本フローチャート全体の処理を終了する。プラント制御装置201は、決定された水素消費量の水素を第2製造装置40に供給するように、流量制御弁30の開度を制御する信号を出力する。
ステップS17に進んだ場合、水素供給量決定部221は、前記の第1供給基準量を、本タームにおける水素消費量として決定する。そして、水素供給量決定部221は、本フローチャート全体の処理を終了する。プラント制御装置201は、決定された水素消費量の水素を第2製造装置40に供給するように、流量制御弁30の開度を制御する信号を出力する。
ステップS18に進んだ場合、水素供給量決定部221は、前記の水素消費量の下限値を、本タームにおける水素消費量として決定する。そして、水素供給量決定部221は、本フローチャート全体の処理を終了する。プラント制御装置201は、決定された水素消費量の水素を第2製造装置40に供給するように、流量制御弁30の開度を制御する信号を出力する。
次に、図5のステップS19に進んだ場合、ステップS19において、水素供給量決定部221は、本ターム終了時の貯蔵装置20の残量が前記の基準レンジに入るように、本タームの第2供給基準量を求める。
第2供給基準量の求め方の具体例は下記の通りである。本ターム開始時の貯蔵装置20の残量(ステップS13で取得)をRP(単位は、例えば、キログラム)とする。前記の第1供給基準量(ステップS12で決定)をC1(単位は、同様に、キログラム)とする。このC1は、本タームにおける水素の製造量を近似する量として捉えることができる。貯蔵装置20の基準レンジの下限および上限(ステップS14においてパラメーター記憶部230から読み取った値。パーセンテージで表わされている。)のそれぞれに対応する水素の量を、LLおよびLH(単位は、同様に、キログラム)とする。第2供給基準量(C2とする。単位は、キログラム。)は、次のように求められる。即ち、下の式(1)を満たすC2を求める。
LL≦(RP+C1-C2)≦LH ・・・(1)
上記の通り、RP、C1、LL、およびLHは、既知の値である。式(1)をC2について解くと、下の式(2)が得られる。つまり、水素供給量決定部221は、式(2)を満たすC2の値を1つ決定すればよい。
(RP+C1-LH)≦C2≦(RP+C1-LL) ・・・(2)
なお、実際の本タームにおける水素製造量がC1から変動しても上の式(2)が満たされる可能性を高めるためには、水素供給量決定部221は、例えば、C2の値を、下の式(3)で表わされる値またはその近傍の値として決定する。
C2=(RP+C1)-(LH+LL)/2 ・・・(3)
式(3)で表わされるC2の値は、つまり、貯蔵装置20の基準レンジの中央値を目標として設定した第2供給基準量である。
なお、ここで例示した方法以外の方法によって、水素供給量決定部221が第2供給基準量を決定するようにしてもよい。
ステップS20において、水素供給量決定部221は、ステップS19において求めた第2供給基準量の値についての判定を行い、分岐する。なお、第2製造装置40における1タームあたりの水素消費量の上限値および下限値については、ステップS15において説明した通りであり、パラメーター記憶部230から読み出される。第2供給基準量が水素消費量の上限値よりも大きい場合、ステップS21に進む。第2供給基準量が水素消費量の下限値以上且つ上限値以下である場合、ステップS22に進む。第2供給基準量が水素消費量の下限値よりも小さい場合、ステップS23に進む。
ステップS21に進んだ場合、水素供給量決定部221は、前記の水素消費量の上限値を、本タームにおける水素消費量として決定する。そして、水素供給量決定部221は、本フローチャート全体の処理を終了する。プラント制御装置201は、決定された水素消費量の水素を第2製造装置40に供給するように、流量制御弁30の開度を制御する信号を出力する。
ステップS22に進んだ場合、水素供給量決定部221は、前記の第2供給基準量を、本タームにおける水素消費量として決定する。そして、水素供給量決定部221は、本フローチャート全体の処理を終了する。プラント制御装置201は、決定された水素消費量の水素を第2製造装置40に供給するように、流量制御弁30の開度を制御する信号を出力する。
ステップS23に進んだ場合、水素供給量決定部221は、前記の水素消費量の下限値を、本タームにおける水素消費量として決定する。ステップS23の後、ステップS24において、水素供給量決定部221は、停止条件を満たすか否かを判定する。ここでの停止条件の判定とは、ステップS23で決定した水素消費量を仮に実行した場合に、本ターム終了時の貯蔵装置20の残量がプラント停止に係る最低基準値(図3の「プラント停止条件」に設定された水素残量の値)を下回るか否かの判定である。本ターム終了時の貯蔵装置20の残量がプラント停止に係る最低基準値を下回る場合(ステップS24:YES)には、ステップS25に進む。本ターム終了時の貯蔵装置20の残量がプラント停止に係る最低基準値を下回らない場合(ステップS24:NO)には、水素供給量決定部221は、本フローチャート全体の処理を終了する。プラント制御装置201は、決定された水素消費量の水素を第2製造装置40に供給するように、流量制御弁30の開度を制御する信号を出力する。
ステップS25に進んだ場合、即ち、ステップS24における判定でプラントの停止条件を満たした場合には、プラント制御装置201は、第2製造装置40の運転を停止すべきであることを表す信号を出力する。つまり、ステップS23において決定した本タームにおける水素消費量は無効である。このステップS25の処理をすることにより、第2製造装置40を稼働させることによって貯蔵装置20の貯蔵量が最低基準を下回ることを避ける制御を自動的に行うことができる。
次に、第1実施形態による制御方法を整理するとともに、その変形例を説明する。
以上説明したように、第1実施形態において、第1製造装置10は、変動性再生可能エネルギーから得られた電力を使用して水電解により水素を製造する。この電力の供給量は一定とは限らず、変動する。貯蔵装置20は、第1製造装置10で製造された水素を少なくとも一時的に貯蔵する。第2製造装置40は、貯蔵装置20から供給される水素を原料として生産物を製造する。また、プラント制御装置201は、次のプラント制御方法を用いる。つまり、プラント制御装置201は、対象タームにおける第2製造装置40への水素供給量を算出するための基準となる第1供給基準量を求める。また、プラント制御装置201は、対象タームの開始時の貯蔵装置20における水素残量があらかじめ設定した基準レンジ内であるか否かを判定する。水素残量が基準レンジ内である場合には、プラント制御装置201は、第1供給基準量が、第2製造装置40における水素消費についての消費下限値以上且つ消費上限値以下である場合には、第1供給基準量を対象タームにおける貯蔵装置20から第2製造装置40への水素供給量とするよう制御する。水素残量が基準レンジ内ではない場合には、プラント制御装置201は、対象タームの終了時の貯蔵装置20における水素残量が基準レンジ内に入るような第2製造装置40への水素供給量の基準である第2供給基準量を求める。プラント制御装置201は、第2供給基準量が、第2製造装置40における水素消費についての消費下限値以上且つ消費上限値以下である場合には、第2供給基準量を前記対象タームにおける貯蔵装置20から第2製造装置40への水素供給量とするよう制御する。なお、プラント制御装置201は、流量制御弁30の開度を制御することにより、第2製造装置40への水素供給量を制御する。
また、第1実施形態において、プラント制御装置201は、(1-b)第1供給基準量が、第2製造装置40の消費上限値よりも大きい場合には、消費上限値を対象タームにおける貯蔵装置20から第2製造装置40への水素供給量とするよう制御してよい。また、プラント制御装置201は、(1-c)第1供給基準量が、第2製造装置40の消費下限値よりも小さい場合には、消費下限値を対象タームにおける貯蔵装置20から第2製造装置40への水素供給量とするよう制御してよい。
第1実施形態の変形例として、プラント制御装置201は、上記の(1-b)第1供給基準量が、第2製造装置40の消費上限値よりも大きい場合には、他の方法によって、対象タームにおける貯蔵装置20から第2製造装置40への水素供給量とするよう制御してよい。また、上記の(1-c)第1供給基準量が、第2製造装置40の消費下限値よりも小さい場合には、他の方法によって、対象タームにおける貯蔵装置20から第2製造装置40への水素供給量とするよう制御してよい。ここで、「他の方法」の一例は、プラント制御装置201が、操作者からの操作に基づいて、貯蔵装置20から第2製造装置40への水素供給量を決定する方法である。
また、第1実施形態において、プラント制御装置201は、(2-b)第2供給基準量が、第2製造装置40の消費上限値よりも大きい場合には、消費上限値を対象タームにおける貯蔵装置20から第2製造装置40への水素供給量とするよう制御してよい。また、プラント制御装置201は、(2-c)第2供給基準量が、第2製造装置40の消費下限値よりも小さい場合には、消費下限値を対象タームにおける貯蔵装置20から第2製造装置40への水素供給量とするよう制御してよい。
第1実施形態の変形例として、プラント制御装置201は、上記の(2-b)第2供給基準量が、第2製造装置40の消費上限値よりも大きい場合には、他の方法によって、対象タームにおける貯蔵装置20から第2製造装置40への水素供給量とするよう制御してよい。また、上記の(2-c)第2供給基準量が、第2製造装置40の消費下限値よりも小さい場合には、他の方法によって、対象タームにおける貯蔵装置20から第2製造装置40への水素供給量とするよう制御してよい。ここで、「他の方法」の一例は、プラント制御装置201が、操作者からの操作に基づいて、貯蔵装置20から第2製造装置40への水素供給量を決定する方法である。
また、第1実施形態において、上記の(2-c)において、次のようにしてもよい。即ち、第2製造装置40の消費下限値を対象タームにおける貯蔵装置20から第2製造装置40への水素供給量とした場合には対象タームの終了時の貯蔵装置20における水素残量が基準レンジの下限値よりもさらに小さい停止基準値を下回る場合、即ち、停止条件を満たす場合に、プラント制御装置201は、第2製造装置40の操業を停止するよう制御してよい。この場合には、プラント制御装置201は、第2製造装置40の操業を停止させるための適切な信号を出力する。
第1実施形態の変形例として、上記の(2-c)において、第2製造装置40の消費下限値を対象タームにおける貯蔵装置20から第2製造装置40への水素供給量とした場合には対象タームの終了時の貯蔵装置20における水素残量が基準レンジの下限値よりもさらに小さい停止基準値を下回る場合、プラント制御装置201は、他の方法による制御を行ってよい。ここでの「他の方法」とは、一例として、操作者による操作に基づいて、プラント制御装置201が、第2製造装置40の操業を停止するか継続するかを決定する方法である。
また、第1実施形態において、第1供給基準量は、対象タームとは異なる参照タームにおける第1製造装置10の水素の製造量の実績値に基づいて求められてよい。一例として、第1供給基準量は、前ターム(参照ターム)における第1製造装置10の水素の製造量の実績値としてよい。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。なお、前実施形態において既に説明した事項については以下において説明を省略する場合がある。ここでは、本実施形態に特有の事項を中心に説明する。
第2実施形態における特徴は、次の通りである。即ち、本実施形態のプラント制御装置の水素供給量決定部の特徴は、所定の条件に基づいて予測された本ターム(対象ターム)の水素製造量予測値を、第1供給基準量とすることである。本実施形態におけるプラントの構成は、第1実施形態のそれ(図1)と類似である。ただし、第2実施形態では、第1実施形態におけるプラント制御装置201に代えて、プラント制御装置202がプラントを制御する。なお、第2実施形態においても、対象タームを「本ターム」(現在のターム、あるいは間もなく始まろうとするターム)と呼ぶ。
図6は、プラント制御装置202の内部の概略機能構成を示すブロック図である。図示するように、プラント制御装置202は、入出力部210と、水素供給量決定部222と、パラメーター記憶部230と、予測部242と、貯蔵残量取得部250とを含んで構成される。プラント制御装置202もまた、プラント制御装置201と同様に、例えば、電子回路を用いて実現される。プラント制御装置202が、コンピューターとプログラムとを用いて実現されてもよい。
入出力部210と、パラメーター記憶部230と、貯蔵残量取得部250のそれぞれは、第1実施形態におけるそれらと同様の機能を持つ。よって、これら各部の機能に関する個別の説明を省略する。
水素供給量決定部222は、本実施形態に特有の方法で、第2製造装置40に供給される水素の供給量を決定する。水素供給量決定部222が水素供給量を決定するための処理の手順については、後で、フローチャートを参照しながら説明する。水素供給量決定部222は、対象タームにおける水素供給量を決定するために、予測部242から、本ターム(対象ターム)における水素供給量の予測データを取得する。また、水素供給量決定部222は、貯蔵残量取得部250から、貯蔵装置20における水素の残量の情報を取得する。また、水素供給量決定部222は、パラメーター記憶部230から、水素供給量を決定するために必要な複数のパラメーターの値を読み取る。
水素供給量決定部222は、水素供給量を決定すると、流量制御弁30を制御するための信号を出力する。この信号により、プラント制御装置202は、第2製造装置40に供給する水素の量を制御する。水素供給量決定部222は、決定された水素供給量の数値そのものを表す信号を出力してもよい。あるいは、水素供給量決定部222は、決定された水素供給量に基づいて、流量制御弁30の開度を算出し、その開度に対応する数値を表す信号を出力してもよい。
予測部242は、対象タームにおいて第2製造装置40に供給され得る水素の量を予測する。例えば、予測部242は、環境の条件に関するデータ(「条件データ」と呼ぶ)を取得し、この条件データに基づいて、第1製造装置10に供給されるエネルギー量(電力量)を予測する。また、予測部242は、そのエネルギー量に基づいて、第1製造装置10が対象タームにおいて製造する水素の量を予測する。太陽光発電による電力を第1製造装置10に供給する場合の例については、後で、フローチャートを参照しながら説明する。太陽光エネルギー以外のエネルギーを用いる場合についても、予測部242は、第1製造装置10に供給されるエネルギー量(電力量)を予測し、さらに、第1製造装置10が対象タームにおいて製造する水素の量を予測する。例えば、太陽光エネルギーの代わりに風力エネルギーを用いる場合、予測部242は、予測される風量に基づいて、第1製造装置10に供給されるエネルギー量(風力発電による電力量)を予測し、さらに、第1製造装置10が対象タームにおいて製造する水素の量を予測する。
図6に示す各部が受信あるいは送信する信号の内容は、次の通りである。(40)および(41)は、入出力部210を介して貯蔵残量取得部250が取得する、貯蔵装置20内の水素の残量を表す信号である。(42)は、入出力部210から水素供給量決定部222に対して渡される水素供給量要求信号である。(42)の水素供給量要求信号は、プラント制御装置202の外からの要求に基づくものであってもよい。(43)は、水素供給量決定部221が予測部242から取得する、対象タームにおける水素製造量の予測値である。(44)は、貯蔵残量取得部250が水素供給量決定部222に渡す、貯蔵装置20内の水素の残量を表す信号である。(45)は、水素供給量決定部222がパラメーター記憶部230から読み出すパラメーターの値を表す信号である。(46)および(47)は、水素供給量決定部222が決定した水素供給量に基づいて、流量制御弁30の開度を制御するための信号である。この流量制御弁30の開度を制御するための信号は、入出力部210を介して、出力される。
本実施形態においても、パラメーター記憶部230が記憶するパラメーターの種類は、第1実施形態のそれと同様である。つまり、パラメーター記憶部230が記憶するパラメーターの種類は図3を参照しながら説明した通りであるため、ここでは説明を省略する。
図7および図8は、水素供給量決定部222が水素供給量を決定するための処理の手順を示すフローチャートである。図7と図8とは、結合子によって相互に結合されている。このフローチャートに示す処理において、「本ターム」は、プラント制御装置202が制御の対象とする対象タームである。以下、このフローチャートに沿って説明する。
図7のステップS41において、プラント制御装置202の水素供給量決定部222は、本タームの水素供給量の要求を受け付ける。この要求に応じて、水素供給量決定部222は、以下において水素供給量を求める。
ステップS42において、予測部242は、本タームにおける水素供給可能量を予測する。予測部242は、水素供給可能量を予測するために、必要な条件データを例えば外部からインターネット等を介して取得することができる。この条件データとは、例えば、太陽光発電設備が設けられている場所の長期天気予報である。この長期天気予報のデータは、本タームにおけるトータルな日射量を推測するために用いることができる。なお、予測部242が取得して利用する条件データは、天気予報のデータには限定されない。条件データは、変動性再生可能エネルギーに基づいて電力供給装置2が供給する電力量を予測するために用いられるデータである。水素供給量決定部222は、予測部242から本タームの水素供給可能量の予測値のデータを取得する。水素供給量決定部222は、この予測値を、第1供給基準量として決定する。
なお、太陽光発電以外を用いる場合(例えば、風力発電や潮汐力発電を用いる場合)も、予測部242は、気象データあるいはその他の必要なデータ(これらは「条件データ」である)に基づいて、本タームの水素供給可能量を予測する。
第1供給基準量が決定された後の処理、即ち、ステップS43以後の処理は、第1実施形態における処理と同様である。つまり、図7および図8に示すステップS43からステップS55までの処理は、それぞれ、図4および図5に示すステップS13からステップS25までの処理と同様である。したがって、ここでは、ステップS43からステップS55までの処理についての詳細な説明を省略する。
以上説明したように、第2実施形態におけるプラント制御装置202は、第1実施形態におけるプラント制御装置201(その変形例を含む)と、一部同様の、作用および効果を生じさせる。
また、第2実施形態において、第1供給基準量は、対象タームにおいて第1製造装置10に対して供給される変動性再生可能エネルギーの量の予測値に基づいて求められてよい。
また、第2実施形態において、変動性再生可能エネルギーに基づく電力は、太陽光発電による電力であってもよい。この場合には、第1供給基準量は、例えば、対象タームにおける日射量の予測値に基づいて求められてよい。また、変動性再生可能エネルギーに基づく電力は、風力発電による電力であってもよい。この場合には、第1供給基準量は、例えば、対象タームにおける風量の予測値に基づいて求められてよい。
なお、上述した実施形態(変形例を含む)におけるプラント制御装置の少なくとも一部の機能をコンピューターで実現することができる。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピューター読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピューターシステムに読み込ませ、実行することによって実現しても良い。なお、ここでいう「コンピューターシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピューター読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM、DVD-ROM、USBメモリー等の可搬媒体、コンピューターシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピューター読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、一時的に、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバーやクライアントとなるコンピューターシステム内部の揮発性メモリーのように、一定時間プログラムを保持しているものを含んでも良い。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピューターシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
以上説明したいずれかの実施形態(あるいはその変形例)によれば、プラント制御装置は、第1製造装置における水素製造量に応じた第2製造装置における水素消費量となるよう、第2製造装置への水素の供給量を制御する。これにより、貯蔵装置におけるバッファリング変動が小さくなる。したがって、貯蔵装置(タンク等)を小規模化することができる。これにより、プラントの製造および運転のためのコストが有利になる。また、プラントを設ける場所等のサイズが有利になる。
上記の実施形態では特に言及するものではないが、ステップS14(またはステップS44)において、本ターム開始時の貯蔵装置20の残量が基準レンジであると判定された後、第1供給基準量に基づいて本ターム終了時の貯蔵装置残量を確認するステップを設けてもよい。この場合、当該ステップにおいて、本ターム終了時の貯蔵装置残量が基準レンジに入ると判定された場合はステップS15(またはステップS45)に移り、本ターム終了時の貯蔵装置残量が基準レンジ内でない場合はステップS19(またはステップS49)に移るようにしてもよい。このステップを追加することによって、第1供給基準量を本タームの水素供給量とした場合に(ステップS17またはステップS47)、貯蔵装置残量が基準レンジ内にある状態で次のタームを開始することができる。そのため、貯蔵装置20内の水素量の変動を抑えることができ、運転変動を抑制することができる。また、第1供給基準量を水素供給量とすることで、貯蔵装置20内の水素残量が停止条件まで減少するのを防止し、第2製造装置40を継続して運転することができる。
以上、この発明の実施形態(変形例を含む)について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
[シミュレーション]
ここで、第1実施形態あるいは第2実施形態のいずれかを用いた場合の、プラント操業のシミュレーション結果を説明する。なお、比較対象として、第1実施形態あるいは第2実施形態を用いない場合のシミュレーション結果についても説明する。以下において、ケース1は、第1実施形態あるいは第2実施形態を用いない場合(言い換えれば、従来技術に依る場合)である。ケース2は、第1実施形態あるいは第2実施形態を用いる場合であり、30日ごとに、貯蔵装置20から第2製造装置40への水素供給量を変更させた場合である。ケース3は、第1実施形態あるいは第2実施形態を用いる場合であり、4日ごとに、貯蔵装置20から第2製造装置40への水素供給量を変更させた場合である。
図9および図10は、シミュレーションの前提となる条件を示すグラフである。この前提条件は、ケース1から3までに共通の条件である。具体的には、図9は、発電される電力(即ち、電力供給装置2が第1製造装置10に供給する電力)の推移を示す折れ線グラフである。図9において、横軸は時間(単位は、時(hour))であり、縦軸は発電される電力(単位は、10万キロワット)である。グラフが示す時間の長さは1年(8760時間)である。図10は、第1製造装置10が水電解により単位時間あたりに製造する水素の量の推移を示す折れ線グラフである。図10において、横軸は時間(単位は、時)であり、縦軸は水素の量(単位は、1万ノルマル立方メートル毎時)である。「ノルマル立方メートル」は、標準状態(摂氏0度、1気圧)に換算した場合の1立方メートルの気体量である。図示するように、図10に示す水素の量は、図9に示す発電電力と、相関を持つ。
(ケース1(比較対象))
図11および図12は、ケース1の結果を示す。即ち、図11および図12は、第1実施形態あるいは第2実施形態を用いない場合のシミュレーション結果を示すグラフである。具体的には、図11は、貯蔵装置20に貯蔵される水素の量の推移を示す折れ線グラフである。図11において、横軸は時間(単位は、時)であり、縦軸は貯蔵水素量(単位は、100万ノルマル立方メートル)である。図12は、第2製造装置40(NH製造プラント)のロードの推移を示す折れ線グラフである。図12において、横軸は時間(単位は、時)であり、縦軸はNH製造プラントのロード(無次元の比率)である。図12に示す場合、NH製造プラントのロードは、全期間(1年間)を通して100%である。つまり、NH製造プラントの運転変動は、ない。図11に示したように、貯蔵装置20に貯蔵される水素の量の最大値は、ほぼ4.0×10Nm(ノルマル立方メートル)である。また、必要な水素貯蔵量は、平均水素供給量の20日間分である。
(ケース2)
図13および図14は、ケース2の結果を示す。即ち、図13および図14は、第1実施形態あるいは第2実施形態を用いる場合のシミュレーション結果を示すグラフである。ケース2では、NH製造プラントの運転を30日ごとに変動させている。図13は、貯蔵装置20に貯蔵される水素の量の推移を示す折れ線グラフである。図13の横軸および縦軸は、図11のそれらと同様である。図14は、第2製造装置40(NH製造プラント)のロードの推移を示す折れ線グラフである。図14の横軸および縦軸は、図12のそれらと同様である。本ケースにおいて、NH製造プラントのロードは、最小の80%から最大の100%までの範囲内にある。図13に示したように、貯蔵装置20に貯蔵される水素の量の最大値は、ほぼ1.5×10Nmである。また、必要な水素貯蔵量は、平均水素供給量の7.5日間分である。言い換えれば、7.5日間の貯蔵量があることにより、貯蔵水素量の減少時期(例えば、図13における4000時間目から5500時間目のあたり)にも対応できるように、30日ごとにロードを変動させ、且つ上限100%下限80%での運転を達成することができる。
ケース2における水素貯蔵量の最大値1.5×10Nmは、ケース1におけるそれの38%程である。また、ケース2でのNH製造プラントの年間のロードは94.5%(Capacity factor 94.5%)程度である。つまり、ケース2では、ケース1と比べると若干のロードの低下はあるものの、貯蔵装置20(水素タンク)の容量をケース1のときよりも62%程小さくすることが可能となる。
(ケース3)
図15および図16は、ケース3の結果を示す。即ち、図15および図16は、第1実施形態あるいは第2実施形態を用いる場合のシミュレーション結果を示すグラフである。ケース3では、例えば予測部242(図6)の予測に基づいて、NH製造プラントの運転を4日ごとに変動させている。図15は、貯蔵装置20に貯蔵される水素の量の推移を示す折れ線グラフである。図15の横軸は、図11や図13のそれらと同様である。図15の縦軸の単位は、10万ノルマル立方メートルである。図16は、第2製造装置40(NH製造プラント)のロードの推移を示す折れ線グラフである。図16の横軸および縦軸は、図12や図14のそれらと同様である。本ケースにおいて、NH製造プラントのロードは、最小の60%から最大の100%までの範囲内にある。図15に示したように、貯蔵装置20に貯蔵される水素の量の最大値は、ほぼ5.0×10Nmである。また、必要な水素貯蔵量は、平均水素供給量の2.5日間分である。
ケース3における水素貯蔵量の最大値5.0×10Nmは、ケース1におけるそれの13%程である。また、ケース3でのNH製造プラントの年間のロードは87.3%(Capacity factor 87.3%)程度である。つまり、ケース3では、ケース2のときよりもさらに若干のロードの低下はあるものの、貯蔵装置20(水素タンク)の容量をケース1のときよりも87%程小さくすることが可能となる。
以上、説明したシミュレーションの結果も、第1実施形態あるいは第2実施形態を用いることによって貯蔵装置20の容量を小さくすることができることを示している。また、第1実施形態あるいは第2実施形態を用いる場合にも、NH製造プラントのロードの範囲内での運転が可能である。
本発明は、変動性再生可能エネルギーを活用する製造プラント等において利用可能である。ただし、本発明の利用範囲はここに例示した範囲には限定されない。
1 プラント
2 電力供給装置
10 第1製造装置
20 貯蔵装置
30 流量制御弁
40 第2製造装置
201,202 プラント制御装置
210 入出力部
221,222 水素供給量決定部
230 パラメーター記憶部
241 供給量実績記憶部
242 予測部
250 貯蔵残量取得部

Claims (10)

  1. 変動性再生可能エネルギーを用いて発電する電力供給装置で発電された電力を使用して水電解により水素を製造する第1製造装置と、
    前記第1製造装置で製造された水素を少なくとも一時的に貯蔵する貯蔵装置と、
    前記貯蔵装置から供給される水素を原料として物質を製造する第2製造装置と、
    前記貯蔵装置から前記第2製造装置への水素の供給量を制御するプラント制御装置と、
    を備え、
    前記電力供給装置は、発電した電力を少なくとも前記第1製造装置に供給するように構成されたプラント、を制御するために、
    前記プラント制御装置は、
    対象タームにおける前記第2製造装置への水素供給量を算出するための基準となる第1供給基準量を求め、
    前記対象タームの開始時の前記貯蔵装置における水素残量があらかじめ設定した基準レンジ内であるか否かを判定し、
    (1)前記水素残量が前記基準レンジ内である場合には、前記第1供給基準量と、前記第2製造装置における水素消費についての消費下限値および消費上限値と、に基づいて前記対象タームにおける前記貯蔵装置から前記第2製造装置への水素供給量を制御するものであって、
    (1-a)前記第1供給基準量が、前記第2製造装置における水素消費についての消費下限値以上且つ消費上限値以下であるか否かを判定し、前記第1供給基準量が、前記第2製造装置における水素消費についての消費下限値以上且つ消費上限値以下であると判定した場合には、前記第1供給基準量を前記対象タームにおける前記貯蔵装置から前記第2製造装置への水素供給量とするよう制御し、
    (1-b)前記第1供給基準量が、前記消費上限値よりも大きい場合には、前記消費上限値を前記対象タームにおける前記貯蔵装置から前記第2製造装置への水素供給量とするよう制御し、
    (1-c)前記第1供給基準量が、前記消費下限値よりも小さい場合には、前記消費下限値を前記対象タームにおける前記貯蔵装置から前記第2製造装置への水素供給量とするよう制御し、
    (2)前記水素残量が前記基準レンジ内ではない場合には、前記対象タームの終了時の前記貯蔵装置における水素残量が前記基準レンジ内に入るような前記第2製造装置への水素供給量の基準である第2供給基準量を求め、前記第2供給基準量と、前記第2製造装置における水素消費についての消費下限値および消費上限値と、に基づいて前記対象タームにおける前記貯蔵装置から前記第2製造装置への水素供給量を制御するものであって、
    (2-a)前記第2供給基準量が、前記第2製造装置における水素消費についての消費下限値以上且つ消費上限値以下であるか否かを判定し、前記第2供給基準量が、前記第2製造装置における水素消費についての消費下限値以上且つ消費上限値以下であると判定した場合には、前記第2供給基準量を前記対象タームにおける前記貯蔵装置から前記第2製造装置への水素供給量とするよう制御し、
    (2-b)前記第2供給基準量が、前記消費上限値よりも大きい場合には、前記消費上限値を前記対象タームにおける前記貯蔵装置から前記第2製造装置への水素供給量とするよう制御し、
    (2-c)前記第2供給基準量が、前記消費下限値よりも小さい場合には、前記消費下限値を前記対象タームにおける前記貯蔵装置から前記第2製造装置への水素供給量とするよう制御する、
    プラント制御方法。
  2. 前記(2-c)において、前記消費下限値を前記対象タームにおける前記貯蔵装置から前記第2製造装置への水素供給量とした場合には前記対象タームの終了時の前記貯蔵装置における水素残量が前記基準レンジの下限値よりも小さい停止基準値を下回る場合、前記第2製造装置の操業を停止するよう制御する、
    請求項に記載のプラント制御方法。
  3. 前記第1供給基準量は、前記対象タームとは異なる参照タームにおける前記第1製造装置の水素の製造量の実績値に基づいて求められる、
    請求項1または2に記載のプラント制御方法。
  4. 前記第1供給基準量は、前記対象タームにおいて前記第1製造装置に対して供給される前記変動性再生可能エネルギーの量の予測値に基づいて求められる、
    請求項1または2に記載のプラント制御方法。
  5. 前記変動性再生可能エネルギーに基づく電力は、太陽光発電による電力であり、且つ、前記第1供給基準量は、前記対象タームにおける日射量の予測値に基づいて求められる、
    または、
    前記変動性再生可能エネルギーに基づく電力は、風力発電による電力であり、且つ、前記第1供給基準量は、前記対象タームにおける風量の予測値に基づいて求められる、
    請求項に記載のプラント制御方法。
  6. 変動性再生可能エネルギーを用いて発電する電力供給装置で発電された電力を使用して水電解により水素を製造する第1製造装置と、
    前記第1製造装置で製造された水素を少なくとも一時的に貯蔵する貯蔵装置と、
    前記貯蔵装置から供給される水素を原料として物質を製造する第2製造装置と、
    を備え、
    前記電力供給装置は、発電した電力を少なくとも前記第1製造装置に供給するように構成されたプラント、を制御するために、
    対象タームにおける前記第2製造装置への水素供給量を算出するための基準となる第1供給基準量を求め、
    前記対象タームの開始時の前記貯蔵装置における水素残量があらかじめ設定した基準レンジ内であるか否かを判定し、
    (1)前記水素残量が前記基準レンジ内である場合には、前記第1供給基準量と、前記第2製造装置における水素消費についての消費下限値および消費上限値と、に基づいて前記対象タームにおける前記貯蔵装置から前記第2製造装置への水素供給量を制御するものであって、
    (1-a)前記第1供給基準量が、前記第2製造装置における水素消費についての消費下限値以上且つ消費上限値以下であるか否かを判定し、前記第1供給基準量が、前記第2製造装置における水素消費についての消費下限値以上且つ消費上限値以下であると判定した場合には、前記第1供給基準量を前記対象タームにおける前記貯蔵装置から前記第2製造装置への水素供給量とするよう制御し、
    (1-b)前記第1供給基準量が、前記消費上限値よりも大きい場合には、前記消費上限値を前記対象タームにおける前記貯蔵装置から前記第2製造装置への水素供給量とするよう制御し、
    (1-c)前記第1供給基準量が、前記消費下限値よりも小さい場合には、前記消費下限値を前記対象タームにおける前記貯蔵装置から前記第2製造装置への水素供給量とするよう制御し、
    (2)前記水素残量が前記基準レンジ内ではない場合には、前記対象タームの終了時の前記貯蔵装置における水素残量が前記基準レンジ内に入るような前記第2製造装置への水素供給量の基準である第2供給基準量を求め、前記第2供給基準量と、前記第2製造装置における水素消費についての消費下限値および消費上限値と、に基づいて前記対象タームにおける前記貯蔵装置から前記第2製造装置への水素供給量を制御するものであって、
    (2-a)前記第2供給基準量が、前記第2製造装置における水素消費についての消費下限値以上且つ消費上限値以下であるか否かを判定し、前記第2供給基準量が、前記第2製造装置における水素消費についての消費下限値以上且つ消費上限値以下であると判定した場合には、前記第2供給基準量を前記対象タームにおける前記貯蔵装置から前記第2製造装置への水素供給量とするよう制御し、
    (2-b)前記第2供給基準量が、前記消費上限値よりも大きい場合には、前記消費上限値を前記対象タームにおける前記貯蔵装置から前記第2製造装置への水素供給量とするよう制御し、
    (2-c)前記第2供給基準量が、前記消費下限値よりも小さい場合には、前記消費下限値を前記対象タームにおける前記貯蔵装置から前記第2製造装置への水素供給量とするよう制御する、
    プラント制御装置。
  7. 請求項に記載のプラント制御装置としてコンピューターを機能させるためのプログラム。
  8. 変動性再生可能エネルギーを用いて発電する電力供給装置で発電された電力を使用して水電解により水素を製造する第1製造装置と、
    前記第1製造装置で製造された水素を少なくとも一時的に貯蔵する貯蔵装置と、
    前記貯蔵装置から供給される水素を原料として物質を製造する第2製造装置と、
    前記貯蔵装置から前記第2製造装置への水素の供給量を制御するプラント制御装置と、
    を備え、
    前記電力供給装置は、発電した電力を少なくとも前記第1製造装置に供給するように構成され、
    前記プラント制御装置は、
    対象タームにおける前記第2製造装置への水素供給量を算出するための基準となる第1供給基準量を求め、
    前記対象タームの開始時の前記貯蔵装置における水素残量があらかじめ設定した基準レンジ内であるか否かを判定し、
    (1)前記水素残量が前記基準レンジ内である場合には、前記第1供給基準量と、前記第2製造装置における水素消費についての消費下限値および消費上限値と、に基づいて前記対象タームにおける前記貯蔵装置から前記第2製造装置への水素供給量を制御するものであって、
    (1-a)前記第1供給基準量が、前記第2製造装置における水素消費についての消費下限値以上且つ消費上限値以下であるか否かを判定し、前記第1供給基準量が、前記第2製造装置における水素消費についての消費下限値以上且つ消費上限値以下であると判定した場合には、前記第1供給基準量を前記対象タームにおける前記貯蔵装置から前記第2製造装置への水素供給量とするよう制御し、
    (1-b)前記第1供給基準量が、前記消費上限値よりも大きい場合には、前記消費上限値を前記対象タームにおける前記貯蔵装置から前記第2製造装置への水素供給量とするよう制御し、
    (1-c)前記第1供給基準量が、前記消費下限値よりも小さい場合には、前記消費下限値を前記対象タームにおける前記貯蔵装置から前記第2製造装置への水素供給量とするよう制御し、
    (2)前記水素残量が前記基準レンジ内ではない場合には、前記対象タームの終了時の前記貯蔵装置における水素残量が前記基準レンジ内に入るような前記第2製造装置への水素供給量の基準である第2供給基準量を求め、前記第2供給基準量と、前記第2製造装置における水素消費についての消費下限値および消費上限値と、に基づいて前記対象タームにおける前記貯蔵装置から前記第2製造装置への水素供給量を制御するものであって、
    (2-a)前記第2供給基準量が、前記第2製造装置における水素消費についての消費下限値以上且つ消費上限値以下であるか否かを判定し、前記第2供給基準量が、前記第2製造装置における水素消費についての消費下限値以上且つ消費上限値以下であると判定した場合には、前記第2供給基準量を前記対象タームにおける前記貯蔵装置から前記第2製造装置への水素供給量とするよう制御し、
    (2-b)前記第2供給基準量が、前記消費上限値よりも大きい場合には、前記消費上限値を前記対象タームにおける前記貯蔵装置から前記第2製造装置への水素供給量とするよう制御し、
    (2-c)前記第2供給基準量が、前記消費下限値よりも小さい場合には、前記消費下限値を前記対象タームにおける前記貯蔵装置から前記第2製造装置への水素供給量とするよう制御する、
    プラント。
  9. (1)前記水素残量が前記基準レンジ内である場合には、前記第1供給基準量に基づいて前記対象タームの終了時の前記貯蔵装置における水素残量を確認し、当該対象タームの終了時の前記貯蔵装置における水素残量が前記基準レンジ内ではない場合には、
    前記第2供給基準量を求め、前記第1供給基準量に代えて前記第2供給基準量が、前記第2製造装置における水素消費についての消費下限値以上且つ消費上限値以下であるか否かを判定し、
    (2-a)前記第2供給基準量が、前記第2製造装置における水素消費についての消費下限値以上且つ消費上限値以下であるか否かを判定し、前記第2基準量が、前記第2製造装置における水素消費についての消費下限値以上且つ消費上限値以下であると判定した場合には、前記第2供給基準量を前記対象タームにおける前記貯蔵装置から前記第2製造装置への水素供給量とするよう制御し、
    (2-b)前記第2供給基準量が、前記消費上限値よりも大きい場合には、前記消費上限値を前記対象タームにおける前記貯蔵装置から前記第2製造装置への水素供給量とするよう制御し、
    (2-c)前記第2供給基準量が、前記消費下限値よりも小さい場合には、前記消費下限値を前記対象タームにおける前記貯蔵装置から前記第2製造装置への水素供給量とするよう制御する、
    請求項1からまでのいずれか一項に記載のプラント制御方法。
  10. (1)前記水素残量が前記基準レンジ内である場合には、前記第1供給基準量に基づいて前記対象タームの終了時の前記貯蔵装置における水素残量を確認し、当該対象タームの終了時の前記貯蔵装置における水素残量が前記基準レンジ内である場合には、
    (1-a)前記第1供給基準量が、前記第2製造装置における水素消費についての消費下限値以上且つ消費上限値以下であるか否かを判定し、前記第1供給基準量が、前記第2製造装置における水素消費についての消費下限値以上且つ消費上限値以下であると判定した場合には、前記第1供給基準量を前記対象タームにおける前記貯蔵装置から前記第2製造装置への水素供給量とするよう制御し、
    (1-b)前記第1供給基準量が、前記消費上限値よりも大きい場合には、前記消費上限値を前記対象タームにおける前記貯蔵装置から前記第2製造装置への水素供給量とするよう制御し、
    (1-c)前記第1供給基準量が、前記消費下限値よりも小さい場合には、前記消費下限値を前記対象タームにおける前記貯蔵装置から前記第2製造装置への水素供給量とするよう制御する、
    請求項1からまでのいずれか一項または請求項に記載のプラント制御方法。
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