JP7045038B2 - 気泡式水質汚濁防止フェンス - Google Patents

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Description

本発明は海洋、溜池、湖沼等の水域で使用できる気泡式水質汚濁防止フェンスに関し、特に流体の供給切り替えにより浮沈可能な気泡式水質汚濁防止フェンスに関する。
大規模自然災害や油の流出事故等によって発生した流出油を放置すると、周辺の岸壁や船舶、或いは精油施設、海上プラットホーム等に付着するだけでなく、燃焼事故等の二次的災害を誘発する危険がある。
流出油等の拡散防止手段である浮上式水質汚濁防止フェンスとしては、柱状のフロートに沿ってスカートを垂下したオイルフェンスが広く知られていて、作業船に搭載したオイルフェンスを岸壁や船舶等の周囲に展張した後、潜水作業によって水底アンカーに接続して位置決めしている。(特許文献1等)
捕捉した流出油がスカートの下を潜り抜けて外部へ流出する場合があることから、特許文献2,3にはオイルフェンスの内方に沿って気泡発生管を取り付け、気泡発生管を通じて水中に無数の気泡を発生させることで上昇水流を形成し、この上昇水流を利用して流出油の流出を抑止することが開示されている。
特開平4-64614号公報 特開昭53-92535公報 実開昭59-61334号公報
従来の水質汚濁防止フェンスには次のような問題点があった。
<1>流出油の拡散防止効果を高める最大の手法は、水質汚濁防止フェンスの展張時間をできるだけ短くして早期にバリアを形成することである。
従来は浮上式水質汚濁防止フェンスの展張作業に多くの時間がかかり、展張時間を短くすることに限界があった。
<2>浮上式水質汚濁防止フェンスは風や波浪の影響を受けて流され易いだけでなく、航路上に展張したときは船舶航行の障害となる。
<3>使用目的を終えた浮上式水質汚濁防止フェンスには流出油が付着しているため、水質汚濁防止フェンスの回収作業に多くの時間と労力を要するうえに、流出油で汚れた水質汚濁防止フェンスは再使用が難しいために廃棄処分となっていて不経済である。
<4>浮上式水質汚濁防止フェンスの一部に気泡発生管を一体に取り付けたタイプでは、気泡発生管の水中抵抗が増すために水質汚濁防止フェンスの展張作業と回収作業により多くの作業時間と労力を要する。
<5>気泡発生管を浮上式水質汚濁防止フェンスと別体にした場合には、水質汚濁防止フェンスと気泡発生管の展張作業を個別に行わなければならず、作業性がきわめて悪くなる。
<6>エアを送気すると気泡発生管に浮力が発生するため、この浮力による浮上を防止し得るだけの重量を気泡発生管に予め付与しておく必要がある。
浮上防止のための重量を付与するために気泡発生管を金属製の管体で形成した場合には、気泡発生管を湾曲させて展張することができず、またフレキシブル構造の気泡発生管に重錘を一体に付設した場合には、重量物の気泡発生管が水底に引き摺られて展張作業がし難いだけでなく、水底の岩や突起物等に衝突して気泡発生管に損傷が生じ易いといった問題がある。
本発明は以上の点に鑑みて成されたもので、その目的とするところは、浮沈帯の設置作業と撤去作業を短時間のうちに簡単に行える、気泡式水質汚濁防止フェンスを提供することにある。
さら本発明の他の目的は、船舶航行の障害とならず、回収して繰り返しの使用が可能な気泡式水質汚濁防止フェンスを提供することにある。
本発明は、気泡の放出に伴い水中にカーテン状の上昇水流が形成される気泡式水質汚濁防止フェンスであって、重錘が付設された浮沈帯と、前記浮沈帯に対してエアまたはバラスト水を択一的に供給可能な気水供給装置とを具備する。前記浮沈帯は気水供給装置からのエアの連続供給を受けて気泡を発生する散気路と、前記散気路と並設され、気水供給装置からのエアまたはバラスト水の供給を受けて浮沈帯の浮力調整が可能な浮力調整路とを具備していて、前記浮力調整路にエアまたはバラスト水を充填することで前記浮沈帯の浮力を調整可能に構成してある。
本発明の他の形態において、気水供給装置は送気ポンプと送水ポンプとを具備していて、前記送気ポンプまたは送水ポンプを通じて浮沈帯に対してエアまたはバラスト水を択一的に供給可能である。
本発明の他の形態において、浮沈帯と気水供給装置との間が複数の配管を介して接続されていて、前記複数の配管に介装された開閉バルブの開閉により散気路へ向けたエアの供給と、浮力調整路へ向けたエアまたはバラスト水の供給の切り替えが可能に構成されている。
本発明の他の形態において、重錘の重量は、浮力調整路にエアを充填したときに浮沈帯を浮上でき、かつ浮力調整路にバラスト水を充填した状態で浮沈帯の散気路にエアを連続供給して気泡を放出しているときに浮沈帯の沈降を維持できる重量に設定してある。
本発明の他の形態において、浮力調整路は浮沈帯の全長に亘ってU字形に折り返して形成されていてもよいし、浮沈帯の全長に亘って直線状に形成されていてもよい。
本発明の他の形態において、浮力調整路の一部にドレーン管が接続してあり、ドレーン管を通じて浮力調整路内に充填されたエアまたはバラスト水が外部へ排出可能である。
本発明に係る気泡式水質汚濁防止フェンスは少なくともつぎのひとつの効果を奏する。
<1>浮力調整路に対するエアまたはバラスト水の充填を切り替えることで浮沈帯の浮力を調整可能であるから、浮沈帯の設置作業と撤去作業を短時間のうちに簡単に行うことができる。
<2>航路上に気泡式水質汚濁防止フェンスを設置しても、浮沈帯を沈降させることで船舶の航行の障害とならずに済むと共に、浮沈帯が損傷を受けない。
<3>浮沈帯は流出油の付着がないので、回収した浮沈帯を繰り返し使用することができて経済的である。
本発明の実施例1に係る気泡式水質汚濁防止フェンスの全体説明図 図1に示した気泡式水質汚濁防止フェンスのモデル図 浮沈帯を浮上させたときの気泡式水質汚濁防止フェンスのモデル図 浮沈帯を沈降させた図2におけるIV-IVの断面図 浮沈帯を沈降させた状態で上昇水流を形成したときの気泡式水質汚濁防止フェンスのモデル図 実施例2に係る他の浮沈帯の縦断面図 図6におけるVII-VIIの断面図
以下、図面を参照しながら本発明の、気泡式水質汚濁防止フェンスについて詳細に説明する。
[本発明の構成]
<1>気泡式水質汚濁防止フェンスの概要
図1,2を参照して説明すると、本発明に係る気泡式水質汚濁防止フェンス10は、可撓性を有し、長手方向に沿って気泡を放出可能なチューブ状の浮沈帯20と、浮沈帯20に対してエア(圧縮空気)またはバラスト水を択一的に供給可能な気水供給装置30と、浮沈帯20と気水供給装置30との間を接続する複数の配管とを具備する。
本発明の気泡式水質汚濁防止フェンス10は従来フェンスのようなフロートやスカートを具備せずに、水中の浮沈帯20から放出される気泡群51により生じる上昇水流50を利用して流出油53の拡散を防止するものである。
<2>浮沈帯
浮沈帯20は内部に散気路21と浮力調整路22を並設した可撓性を有する中空構造体であり、その一部に重錘23が一体に付設されている。
浮沈帯20の全長は使途に応じて適宜選択が可能である。
<2.1>散気路
散気路21は水中で気泡群を発生させるため専路であり、浮沈帯20の全長に亘って連続して形成されている。
散気路21はその基端が開放されていると共に、先端が閉塞されている。
散気路21の周面にはその長手方向に沿って複数の散気孔24が形成されていて、散気路21の基端から連続供給したエアが複数の散気孔24から放出し得るようになっている。
<2.2>浮力調整路
浮力調整路22は浮沈帯20の浮力を調整するための専用路であり、浮力調整路22内にエアまたはバラスト水を択一的に供給することで浮沈帯20の浮力調整が可能である。
本例では浮力調整路22を浮沈帯20の全長に亘ってU字形に折り返し、浮力調整路22の両端を浮沈帯20の一端に露出させて形成した形態について説明するが、浮力調整路22は折り返さずに直線状でもよい。
<2.3>流路の形成例
本例では散気路21や浮力調整路22に市販のホース、チューブまたはパイプを適用した形態について示すが、軟質樹脂製の柱状体の内部を穿設して散気路21や浮力調整路22を形成してもよい。
市販のホース、チューブまたはパイプで代用する場合は、これらがばらけないようにネット製の筒袋25に内挿して一体化してもよいし、複数箇所をバンド材で結束して一体化してもよい。
<2.4>重錘
本発明は重錘23の重量のみで浮沈帯20の浮力調整をしようとするものではなく、浮力調整路22へ供給する流体(エアまたはバラスト水)を選択することで、浮沈帯20の浮力を調整し得るように構成した。
浮沈帯20の浮力調整手段として、重錘23と浮力調整路22へ供給する流体(エアまたはバラスト水)の切り替えの組み合せを採用したのは、浮沈帯20の浮上および沈降を遠隔操作して、浮沈帯20の展張作業と撤去作業を円滑に行うためである。
重錘23には、例えば金属製鎖や金属板等を適用できる。
本例では筒袋25の一部に重錘23を一体に付設した形態を示すが、浮沈帯20の一部であれば重錘23の取付け位置に制約はない。
<2.5>重錘の重量
重錘23は浮沈帯20の浮上を妨げない補助的な錘である。
重錘23の重量は、浮力調整路22にエアを充填したときに浮沈帯20を浮上でき、かつ浮力調整路22にバラスト水を充填した状態で浮沈帯20の散気路21にエアを連続供給したときに浮沈帯20の沈降を維持できる重量に設定してある。
すなわち、浮力調整路22に対してエアの充填量とバラスト水の充填量を適宜選択することで、浮沈帯20の浮力を任意に調整することができる。
<3>気水供給装置
気水供給装置30は浮沈帯20の散気路21に対してエアを供給すると共に、浮力調整路22に対してエアまたはバラスト水を供給するための装置である。
図2を参照して説明すると、少なくとも気水供給装置30は送気ポンプ31と送水ポンプ32を具備している。
<3.1>散気路への送気手段
送気ポンプ31の吐出側と散気路21の基端の間に給気管40が接続されていて、給気管40を通じて散気路21へエアを連続供給し得るようになっている。
<3.2>浮力調整路への流体供給手段
さらに送気ポンプ31の吐出側と浮力調整路22の一端との間に共有管41が接続され、共有管41と送水ポンプ32の吐出側との間に三方向の切替弁33が介装してあって、切替弁33の切り替えにより、共有管41を通じて浮力調整路22へ向けたエアまたはバラスト水の供給が可能である。
<3.3>ドレーン管
浮力調整路22の他端にはドレーン管42が接続してあり、浮力調整路22へ供給したエアまたはバラスト水を外部へ排出できるようになっている。
なお、図2中の符号34~36は各管40~42に介装した開閉バルブであり、各開閉バルブ34~36を開閉操作することで各管40~42の流路が開閉可能である。
図2では浮沈帯20に対してエアまたはバラスト水を択一的に供給する供給回路の一例を示すものであり、エアまたはバラスト水の供給回路はこれに限定されるものではない。
また本例では複数の管40~42の接続位置を浮沈帯20の一端部に揃えた形態について示すが、浮沈帯20に対する複数の管40~42の接続位置は適宜選択が可能であり、例えば複数の管40~42を浮沈帯20の中央部に接続してもよい。
[気泡式水質汚濁防止フェンスの使用方法]
図面を参照しながら気泡式水質汚濁防止フェンス10の使用方法について説明する。
<1>浮沈帯の展張
浮沈帯20はロール状に巻き取った状態か、または折り畳んだ状態で現場へ搬入し、流出油の捕捉範囲に亘って展張する。
浮沈帯20の展張方法としては、作業船に搭載して展張してもよいし、浮沈帯20の先端にロープを接続して牽引して展張してもよい。
この際、浮沈帯20には複数の管40~42を接続しておく。
図3を参照して浮沈帯20の展張作業について詳しく説明する。
浮沈帯20を展張する際には、気水供給装置30の送気ポンプ31を短時間だけ稼動して、浮沈帯20の浮力調整路22内にエア38を充填する。浮力調整路22内にエア38を充填したら、共有管41およびドレーン管42に介装した開閉パルブ34、35を閉じて浮力調整路22内にエア38を封入する。
浮力調整路22にエア38を封入することで浮沈帯20の浮力が増すので、浮沈帯20を浮上させた状態で展張することができる。
したがって、浮沈帯20を展張する際に浮沈帯20が水底Gの不陸に引っ掛かったり、浮沈帯20が引き摺られて損傷したしりするといった心配がなくなる。
さらに浮沈帯20の断面形が従来のオイルフェンスと比べて小さく、水に対する抵抗が格段に小さいため、小さな力で浮沈帯20を展張することができる。
<2>浮沈帯の沈降
図3,4を参照して説明すると、浮沈帯20の展張作業中または展張作業後に、ドレーン管42に介装した開閉バルブ35を開弁した状態で送水ポンプ32を稼動して、浮力調整路22内にバラスト水37を供給する。
バラスト水37の充填に伴い浮力調整路22内のエア38がドレーン管42を通じて外部へ排気されることで、浮沈帯20の浮力が漸減しつつ浮沈帯20の自重が漸増する。
このように、浮力調整路22内のエア38をバラスト水37に置換するだけの簡単な操作で以て、短時間のうちに浮沈帯20を水底Gへ向けて沈降させることができる。
水底Gに着底させた後は浮沈帯20を自重で位置決めしてもよいし、水底アンカーに接続して位置決めしてもよい。
開閉バルブ35を閉弁し、供給管41の基端から少量のエアまたはバラスト水を追加補充して浮力調整路22内に封入したバラスト水37を加圧状態にしておけば、波力等の外力を受けても浮沈帯20が不用意に変形するのを防止できる。
また浮沈帯20の展張位置が船舶の航路と重なっても、浮沈帯20を沈降させることで船舶の航行の障害とならず、しかも浮沈帯20が損傷を受けないで済む。
<3>気泡群による上昇水流の発生(バブルカーテンの形成)
図5を参照して説明すると、浮沈帯20は、浮力調整路22内の全域にバラスト水37が封入された状態で水底Gに着底している。
この状態で、送気ポンプ31を連続稼動して、浮沈帯20の内部の散気路21へエア38を連続供給する。
散気路21へエアを連続供給することで浮沈帯20に浮力が生じるが、この浮力に対抗し得るように重錘23の重量とバラスト水37の重量が関係付けられているので、散気路21へエア38を連続供給しても浮沈帯20が浮上することない。
散気路21へ供給されたエアは散気孔24を通じて噴出されて気泡群51を形成し、気泡群51が浮上する際に周囲の水を巻きこんでカーテン状に上昇水流50が形成される。
この上昇水流50により流出油53の拡散を効果的に抑制することができる。
上昇水流50は水底Gから水面までの高さに亘ってカーテン状に連続して形成されるので、流出油53が上昇水流50の下を潜り抜けて外部へ流出する心配もない。
流出油53は上昇水流50により拡散が抑制されるので、浮沈帯20に流出油53が付着することはない。
<4>撤去
図4,3を参照して浮沈帯20の撤去作業について説明する。
気泡式水質汚濁防止フェンス10の使用目的を終えたら、ドレーン管42に介装した開閉バルブ35を開弁した状態で送気ポンプ31を稼動して浮力調整路22内へエア38を供給して、浮力調整路22内のバラスト水37をエア38に置換する。
エア38の供給に伴い、浮力調整路22内のバラスト水37はドレーン管42を通じて外部へ排出される。
浮力調整路22内のバラスト水37をエア38に置換したら、共有管41およびドレーン管42に介装した開閉バルブ34、35を閉弁して浮力調整路22内にエア38を封入する。
浮力調整路22の全域にエア38を充填することで浮沈帯20の浮力が漸増しつつ、浮沈帯20の自重が漸減するので、図4に示した浮沈帯20が図3に示すように浮上する。
このように本発明では、浮力調整路22内にエア38を充填するだけの操作で以て、浮沈帯20を浮上させることができるので、浮沈帯20を簡単に撤去することができる。
浮沈帯20には流出油53が付着しないので、付着油の除去作業を省略できると共に、回収した浮沈帯20を繰り返し使用できるのできわめて経済的である。
海上プラットホーム等において、流出油の拡散防止のために停泊中の船舶の周囲の水底に気泡発生管を沈めて常設しておくことが知られている。
気泡発生管を水底に常設した場合には、気泡発生管が船舶のアンカーに引き摺られて損傷する危険性がある。
これに対して、船舶の周囲に浮沈可能な浮沈帯20を設置した場合には、既述したように沈降させた浮沈帯20を通じてバブルカーテンを形成することで流出油の拡散を防止しつつ、船舶のアンカーの引き上げ時は浮沈帯20を浮上させるだけでアンカーによる損傷を回避することができる。
以降に他の実施例について説明するが、その説明に際し、前記した実施例1と同一の部位は同一の符号を付してその詳しい説明を省略する。
図6,7を参照して浮沈帯20の他の実施例について説明する。
実施例1では浮力調整路22を単管で構成する形態について説明したが、浮力調整路22を先端が閉鎖された外管22aと、外管22aに内挿されて先端が開放された内管22bとからなる多重管で構成してもよい。
本実施例では、内管22bの中心路22cと、両管22a,22bの周面管に形成された環状路22dとが連通して形成されていて、中心路22cまたは環状路22dの基端に対してバラスト水37またはエア38を個別に給排し得るように複数の配管を介して気水供給装置と接続されている。
浮力調整路22を構成する中心路22cと環状路22dの連続した空間内にバラスト水37またはエア38を択一的に供給することで浮沈帯20の浮力を調整することが可能である
本実施例にあっては先の実施例1と同様の作用効果を奏する。
先の実施例1,2では浮沈帯20の全長が一定寸法である形態について説明したが、浮沈帯20の全長を調整可能に構成してもよい。
浮沈帯20の全長を調整するには、例えば浮沈帯20を複数の分割体で構成し、分割体を継ぎ足すことで浮沈帯20を任意の長さに延長することができる。
浮沈帯20の全長を調整する他の形態としては、例えば浮沈帯20を同軸線上で重合させた複数のスライド管で構成し、スライド管をスライド伸縮させることで浮沈帯20の全長を調整するようにしてもよい。
10 気泡式水質汚濁防止フェンス
20 浮沈帯
21 散気路
22 浮力調整路
23 重錘
24 散気孔
25 筒袋
30 気水供給装置
31 送気ポンプ
32 送水ポンプ
33 切替弁
34~36 開閉バルブ
37 バラスト水
38 エア
40 給気管
41 共有管
42 ドレーン管
50 上昇水流
51 気泡群

Claims (7)

  1. 気泡の放出に伴い水中にカーテン状の上昇水流が形成される気泡式水質汚濁防止フェンスであって、
    重錘が付設された浮沈帯と、
    前記浮沈帯に対してエアまたはバラスト水を択一的に供給可能な気水供給装置とを具備し、
    前記浮沈帯は気水供給装置からのエアの連続供給を受けて気泡を発生する散気路と、
    前記散気路と並設され、気水供給装置からのエアまたはバラスト水の供給を受けて浮沈帯の浮力調整が可能な浮力調整路とを具備し、
    前記浮力調整路にエアまたはバラスト水を充填することで前記浮沈帯の浮力を調整可能に構成したことを特徴とする、
    気泡式水質汚濁防止フェンス。
  2. 前記気水供給装置は送気ポンプと送水ポンプとを具備していて、前記送気ポンプまたは送水ポンプを通じて浮沈帯に対してエアまたはバラスト水を択一的に供給可能であることを特徴とする、請求項1に記載の気泡式水質汚濁防止フェンス。
  3. 前記浮沈帯と気水供給装置との間が複数の配管を介して接続されていて、前記複数の配管に介装された開閉バルブの開閉により散気路へ向けたエアの供給と、浮力調整路へ向けたエアまたはバラスト水の供給の切り替えが可能に構成されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の気泡式水質汚濁防止フェンス。
  4. 前記重錘の重量が、浮力調整路にエアを充填したときに浮沈帯を浮上でき、かつ浮力調整路にバラスト水を充填した状態で浮沈帯の散気路にエアを連続供給して気泡を放出しているときに浮沈帯の沈降を維持できる重量に設定してあることを特徴とする、請求項1に記載の気泡式水質汚濁防止フェンス。
  5. 前記浮力調整路が浮沈帯の全長に亘ってU字形に折り返して形成されていることを特徴とする、請求項1乃至3の何れか一項に記載の気泡式水質汚濁防止フェンス。
  6. 前記浮力調整路が浮沈帯の全長に亘って直線状に形成されていることを特徴とする、請求項1乃至3の何れか一項に記載の気泡式水質汚濁防止フェンス。
  7. 前記浮力調整路の一部にドレーン管が接続してあり、ドレーン管を通じて浮力調整路内に充填されたエアまたはバラスト水が外部へ排出可能であることを特徴とする、請求項4または5に記載の気泡式水質汚濁防止フェンス。
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KR101787078B1 (ko) * 2015-07-30 2017-10-18 두산중공업 주식회사 부상형 여과장치 및 여과방법
KR101889546B1 (ko) * 2017-09-28 2018-09-20 두산중공업 주식회사 부상형 여과장치 및 여과방법

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