JP7044984B2 - 電源品質管理システムならびに空気調和装置 - Google Patents

電源品質管理システムならびに空気調和装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7044984B2
JP7044984B2 JP2020068235A JP2020068235A JP7044984B2 JP 7044984 B2 JP7044984 B2 JP 7044984B2 JP 2020068235 A JP2020068235 A JP 2020068235A JP 2020068235 A JP2020068235 A JP 2020068235A JP 7044984 B2 JP7044984 B2 JP 7044984B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power supply
power
unit
failure
quality improvement
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020068235A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020103040A (ja
Inventor
純 高橋
雅樹 河野
玲二 川嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daikin Industries Ltd filed Critical Daikin Industries Ltd
Priority to JP2020068235A priority Critical patent/JP7044984B2/ja
Publication of JP2020103040A publication Critical patent/JP2020103040A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7044984B2 publication Critical patent/JP7044984B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Rectifiers (AREA)
  • Inverter Devices (AREA)

Description

本開示は、電源品質管理システムならびに空気調和装置に関するものである。
空気調和装置等では、電源高調波電流の電力系統(例えば商用電源を含む電力系統)への流出を抑制するために、アクティブフィルタ等の電源品質改善装置(高調波抑制装置)が設けられる。電源品質改善装置は、電源からの電源電流を概ね正弦波にすることで電源力率を向上させる。これにより、電源トランス、配線、ブレーカ及びヒューズ等の受電設備を小型化及び小容量化にすることができる。
上記電源品質改善装置に関する技術として、特許文献1には、空気調和装置内の電源品質改善装置(アクティブフィルタ)が故障した場合、圧縮機の運転を継続することが開示されている。
特許第5342528号公報
上述のように、空気調和装置内に電源品質改善装置が設けられていると、受電設備は小容量化される。上記特許文献1において、電源品質改善装置の故障した際にも、電源品質改善装置が故障していない場合と同様に例えば最大電力で圧縮機が運転を継続すると、受電設備の容量に対し電源電力が超過した状態となる。すると、受電設備の損傷及び焼損が生じるおそれがある。
本開示の目的は、電源品質改善装置が故障しても、受電設備の損傷及び焼損の発生を低減することである。
本開示の第1の態様は、電源(1)に接続される配線(11)と、上記配線(11)を介して上記電源(1)に接続され、上記電源(1)から電源電力を供給されて動作する負荷装置(70A,70B,7,70,9A,9B)と、上記配線(11)を介して上記電源(1)に接続され該電源(1)の品質を改善する電源品質改善部(2,8)と、上記電源品質改善部(2,8)の故障の有無を判定する故障判定部(4,41)と、上記電源品質改善部(2,8)が故障していると上記故障判定部(4,41)が判定した場合、上記電源電力、電源電流及び電源高調波のいずれかが、上記電源品質改善部(2)が故障していない時の上記電源電力、上記電源電流及び上記電源高調波それぞれの最大値以下となるように、上記負荷装置(70A,70B,7,70,9A,9B)の動作を制限する動作制限部(37A,37B,37,75,95A,95B)とを備え、上記配線(11)の容量は、上記電源品質改善部(2,8)が設けられていない場合に比して低く設定されていることを特徴とする電源品質管理システムである。
これにより、電源品質改善部(2,8)が故障している際の電源電力等は、電源品質改善部(2,8)が正常である時の電源電力等の最大値を超過しないため、電源電力等が受電設備の容量を超過することを抑制できる。従って、電源品質改善部(2,8)の故障時に、受電設備の損傷及び焼損が発生することを低減できる。
本開示の第2の態様は、第1の態様において、上記電源品質改善部(2,8)は、PWMコンバータ装置、アクティブフィルタ装置(2)及び調相装置(8)の、いずれかであることを特徴とする電源品質管理システムである。
本開示の第3の態様は、第1の態様または第2の態様において、上記負荷装置(70A,70B,7,70,9A,9B)は、空気調和装置(70A,70B,70)、エレベータ(9A,9B)及び照明機器(7)のいずれかであることを特徴とする電源品質管理システムである。
本開示の第4の態様は、第1の態様から第3の態様のいずれかにおいて、上記故障判定部(41)は、上記電源(1)の電源力率が第1所定値を下回ったことにより、上記電源品質改善部(8)が故障していると判定することを特徴とする電源品質管理システムである。
これにより、電源品質改善部(8)が故障しているか否かを、比較的簡単に把握することができる。
本開示の第5の態様は、第1の態様から第3の態様のいずれかにおいて、上記故障判定部(4,41)は、上記電源高調波が第2所定値を上回ったことにより、上記電源品質改善部(2)が故障したと判定することを特徴とする電源品質管理システムである。
これにより、電源品質改善部(2)が故障しているか否かを、比較的簡単に把握することができる。
本開示の第6の態様は、第1の態様から第3の態様のいずれかにおいて、上記故障判定部(4,41)は、上記電源(1)の上記電源電流(Is)の波形が、前記電源品質改善部(2)が故障していない状態における上記電源電流(Is)の波形と異なる場合に、上記電源品質改善部(2)が故障したと判定することを特徴とする電源品質管理システムである。
これにより、電源品質改善部(2)が故障しているか否かを、比較的簡単に把握することができる。
本開示の第7の態様は、第1の態様において、上記負荷装置(70A,70B,7,70,9A,9B)には、上記電源品質改善部(2)が組み込まれていることを特徴とする電源品質管理システムである。
本開示の第8の態様は、電源(1)に接続される配線(11)と、上記配線(11)を介して上記電源(1)に接続されて該電源(1)から電源電力を供給され、電源高調波の発生源である高調波発生部(3,6)と、上記配線(11)を介して上記電源(1)に対し上記高調波発生部(3,6)と並列に接続され、上記電源(1)の品質を改善する電源品質改善部(2,5)と、上記電源品質改善部(2,5)の故障の有無を判定する故障判定部(4,42,48,48a)と、上記電源品質改善部(2,5)が故障していると上記故障判定部(4,42,48,48a)が判定した場合、上記電源電力、電源電流及び上記電源高調波のいずれかが、上記電源品質改善部(2,5)が故障していない時の上記電源電力、上記電源電流及び上記電源高調波それぞれの最大値以下となるように、上記高調波発生部(3,6)の動作を制限する動作制限部(37)とを備え、上記配線(11)の容量は、上記電源品質改善部(2,8)が設けられていない場合に比して低く設定されていることを特徴とする空気調和装置である。
これにより、電源品質改善部(2,5)が故障している際の電源電力等は、電源品質改善部(2,5)が正常である時の電源電力等の最大値を超過しないため、電源電力等が受電設備の容量を超過することを抑制できる。従って、電源品質改善部(2,5)の故障時に、受電設備の損傷及び焼損が発生することを低減できる。
本開示の第9の態様は、第8の態様において、上記電源品質改善部(2,5)は、アクティブフィルタ(2)、PWMコンバータ(5)のいずれかであることを特徴とする空気調和装置である。
本開示の第10の態様は、第8の態様または第9の態様において、上記故障判定部(41)は、上記電源(1)の電源力率が第3所定値を下回ったことにより、上記電源品質改善部(2)が故障していると判定することを特徴とする空気調和装置である。
これにより、電源品質改善部(2)が故障しているか否かを、比較的簡単に把握することができる。
本開示の第11の態様は、第8の態様または第9の態様において、上記故障判定部(48)は、上記電源高調波が第4所定値を上回ったことにより、上記電源品質改善部(2)が故障したと判定することを特徴とする空気調和装置である。
これにより、電源品質改善部(2)が故障しているか否かを、比較的簡単に把握することができる。
本開示の第12の態様は、第8の態様または第9の態様において、上記故障判定部(48')は、上記電源(1)からの上記電源電流(Is)の波形が、前記電源品質改善部(2)が故障していない状態における上記電源電流(Is)の波形と異なる場合に、上記電源品質改善部(2)が故障したと判定することを特徴とする空気調和装置である。
これにより、電源品質改善部(2)が故障しているか否かを、比較的簡単に把握することができる。
図1は、実施形態1に係る空気調和装置の構成を示すブロック図である。 図2は、実施形態2に係る空気調和装置の構成を示すブロック図である。 図3は、実施形態3に係る電源品質管理システムの構成を示すブロック図である。 図4は、実施形態4に係る電源品質管理システムの構成を示すブロック図である。 図5は、実施形態5に係る電源品質管理システムの構成を示すブロック図である。 図6は、実施形態6に係る空気調和装置の構成を示すブロック図である。 図7は、実施形態7に係る空気調和装置の構成を示すブロック図である。 図8は、実施形態8に係る空気調和装置の構成を示すブロック図である。
≪実施形態1≫
<概要>
図1は、本実施形態1に係る空気調和装置(70)の構成を示すブロック図である。空気調和装置(70)は、マンション、向上、ビルや戸建て住宅(以下、ビル等)に設置され、室内の空気調和(冷房や暖房)を行う。
空気調和装置(70)には、交流電源(1)を含む電力系統から配線(11)を介して交流である電源電力が供給される。この電源電力により、空気調和装置(70)は稼働する。
ここでは、交流電源(1)が、三相の交流電源(例えば三相の商用電源)である場合を例示する。
図示していないが、上記ビル等には、交流電源(1)に接続され該交流電源(1)からの電源電力を受電する分電盤が設けられている。分電盤は、ブレーカを備えており、ブレーカを介して交流電源(1)からの電源電力が空気調和装置(70)に配される。
ブレーカや交流電源(1)、配線(11)の各容量は、電源力率に依存して決定される。本実施形態1では、空気調和装置(70)が電源品質改善部としてのアクティブフィルタ装置(2)を有するため、交流電源(1)の電源力率は比較的高くなる。それ故、ブレーカや交流電源(1)、配線(11)の各容量は、アクティブフィルタ装置(2)が設けられていない場合に比して低く設定されている。
<空気調和装置の構成>
空気調和装置(70)は、圧縮機等を有する冷媒回路(図示を省略)、高調波発生負荷器(高調派発生部に相当)としての電力変換装置(3)、アクティブフィルタ装置(2)、故障判定部に相当する故障検知部(4)、及び、動作制限部としての制御器(37)を備える。
本実施形態1では、制御器(37)が電力変換装置(3)内に組み込まれている場合について例示している。
-電力変換装置-
電力変換装置(3)は、配線(11)を介して交流電源(1)に接続されている。電力変換装置(3)は、交流電源(1)から電源電力を供給されると、これを所望周波数及び所望電圧を有する交流電力に変換し、変換後の当該交流電力を電源電力として圧縮機(より詳しくは圧縮機用電動機(31))に供給する。それにより、圧縮機が稼働して冷媒回路が機能し、その結果、室内の空気調和が行われる。
具体的に、電力変換装置(3)は、6つのダイオード(32a~32f)で構成される整流回路(32)、平滑コンデンサ(33)、スイッチング素子(35a~35f)と還流ダイオード(36a~36f)とで構成されたインバータ回路(34)、及びCPU等で構成された制御器(37)、を有する。
空気調和装置(70)において、電力変換装置(3)や圧縮機用電動機(31)が稼働すると、電源高調波に伴う高調波電流が発生する場合がある。即ち、電力変換装置(3)は、電源高調波の発生源の1つと言える。高調波電流は、空気調和装置(70)への電流経路(以下、受電経路(11))を介して、交流電源(1)に流出する可能性がある。このような高調波電流は、一般的には、交流電源(1)側への流出レベルが規制されている。そのため、本実施形態1に係る空気調和装置(70)は、電源品質改善部であるアクティブフィルタ装置(2)によって、上記高調波電流の低減を図っている。また、設備容量や省エネルギーの観点等から、配電・受電端の基本波力率もしくは高調波を含めた総合力率の改善が求められるところ、本実施形態1のアクティブフィルタ装置(2)は、基本波力率及び総合力率の改善機能も備えている。
-制御器-
制御器(37)は、各スイッチング素子(35a~35f)のオン及びオフを制御する。特に、本実施形態1に係る制御器(37)は、動作制限部として機能し、アクティブフィルタ装置(2)の故障時に圧縮機用電動機(31)の動作を制限する制御を行う。これについては、“<運転動作制限制御について>”で詳述する。
-アクティブフィルタ装置-
アクティブフィルタ装置(2)は、空気調和装置(70)に内蔵、即ち空気調和装置(70)に組み込まれている。
アクティブフィルタ装置(2)は、上記電力変換装置(3)から流出して該電力変換装置(3)の受電経路に現れる高調波電流を打ち消す機能を有する。即ち、アクティブフィルタ装置(2)は、受電経路(11)を流れる電源電流(Is)が正弦波に近づくように補償電流を流す。より具体的には、アクティブフィルタ装置(2)は、受電経路(11)に現れている高調波電流を検出し、検出した高調波電流とは逆位相の補償電流を生成して、受電経路(11)に供給する。
そして、アクティブフィルタ装置(2)は、上述した補償電流を流すことにより、基本波力率を改善する。この例では、基本波の無効成分も補償する補償電流を流すようにアクティブフィルタ装置(2)を構成して、基本波力率もしくは高調波を含めた総合力率の改善を行う。従って、アクティブフィルタ装置(2)は、交流電源(1)の品質を改善する機能を有すると言える。
このようなアクティブフィルタ装置(2)は、交流電源(1)に対し電力変換装置(3)と並列に接続されている。具体的に、アクティブフィルタ装置(2)は、6つのスイッチング素子(21a~21f)と還流ダイオード(22a~22f)とで構成された電流源(23)、コンデンサ(24)、CPU等で構成され各スイッチング素子(21a~21f)のオン及びオフを制御する制御器(25)、を有する。
空気調和装置(70)において、発生する高調波電流が最も大きくなるのは、空気調和装置(70)の負荷が最も大きな場合(例えば冷房の最大出力時)と考えられる。そのため、一般的には、アクティブフィルタ装置(2)は、空気調和装置(70)が負荷最大となった時の高調波電流を想定して、能力(生成可能な電力の大きさ)、即ち容量が設定されている。即ち、空気調和装置(70)の負荷最大時の電源電流(Is)にあわせて、交流電源(1)の容量や配線(11)の容量等が設計される。
-故障検知部-
故障検知部(4)は、アクティブフィルタ装置(2)の制御器(25)及び電力変換装置(3)の制御器(37)と接続されている。
故障検知部(4)は、例えばCPUやメモリ等からなるマイクロコンピュータであって、アクティブフィルタ装置(2)の制御器(25)から故障有無状態信号が入力される。当該信号は、アクティブフィルタ装置(2)が故障か否かを故障検知部(4)が判定する際に利用される信号であって、制御器(25)が電流源(23)等の状態を監視することにより該制御部(25)から逐次出力される。
故障検知部(4)は、入力された当該信号に基づいて故障の有無を検知すると、検知した結果(即ちアクティブフィルタ装置(2)の故障の有無)を表す故障・検知信号を、電力変換装置(3)の制御器(37)に出力する。
<運転動作制限制御について>
上述したアクティブフィルタ装置(2)の存在により、交流電源(1)の電源電圧と電源電流とに関係する電源力率の値は、比較的高くなる。これにより、本実施形態1では、アクティブフィルタ装置(2)が存在しない場合に比べて無効電力が減少するため、空気調和装置(70)への入力電力(即ち電源電力)が小さくなり、空気調和装置(70)への入力電流(即ち電源電流)が小さくなるといった利点がある。
しかし、アクティブフィルタ装置(2)が故障した場合、更には故障により動作を停止した場合等では、交流電源(1)の電源力率が、アクティブフィルタ装置(2)が正常に動作している場合に比べて低くなる。それ故、アクティブフィルタ装置(2)が故障していると、空気調和装置(70)が負荷最大時の電源電流(入力電流)(Is)は、アクティブフィルタ装置(2)が正常な場合に比べて大きくなり、交流電源(1)の容量や配線(11)の容量等を超過するおそれがある。
そこで、本実施形態1に係る電力変換装置(3)の制御器(37)は、アクティブフィルタ装置(2)が故障している場合、電力変換装置(3)を駆動源とする圧縮機用電動機(31)の駆動を制限することにより、圧縮機の運転を制限する運転動作制限制御を行う。
具体的に、アクティブフィルタ装置(2)が故障した状態や故障により動作を停止した状態である場合、その旨を示す故障有無状態信号が、アクティブフィルタ装置(2)の制御器(25)から故障検知部(4)に出力される。故障検知部(4)は、その故障有無状態信号により、アクティブフィルタ装置(2)が故障していること、または、故障により動作を停止していることを検知する。故障検知部(4)は、当該検知結果を示す故障・停止信号を生成して電力変換装置(3)の制御器(37)に出力する。
上記故障・停止信号が入力された制御器(37)は、電源電流(Is)(即ち、アクティブフィルタ装置(2)が故障している場合の電源電流(Is))が、アクティブフィルタ装置(2)が故障せず動作している状態時の電源電流(Is)の最大値以下となるように、電力変換装置(3)の動作を制限する制御を行うことで、圧縮機用電動機(31)の運転を制限する。または、上記制御器(37)は、電源電力(即ち、アクティブフィルタ装置(2)が故障している場合の電源電力)が、アクティブフィルタ装置(2)が故障せず動作している状態時の電源電力の最大値以下となるように、電力変換装置(3)の動作を制限する制御を行うことで、圧縮機用電動機(31)の運転を制限する。これらの一例としては、制御器(37)は、電力変換装置(3)が圧縮機用電動機(31)に出力する交流電力の周波数を低下させることで圧縮機用電動機(31)の回転速度を低下させたり、電力変換装置(3)による上記交流電力の出力を停止させることで圧縮機用電動機(31)の回転を停止させたりすることが挙げられる。
即ち、制御器(37)は、アクティブフィルタ装置(2)が故障している状態時の電源電流(Is)または電源電力がそれぞれの最大値を超えないように電力変換装置(3)の動作を制限する。このことにより、電源電力等が交流電源(1)の容量や配線(11)の容量等を超過する現象が発生することを低減させる。
なお、アクティブフィルタ装置(2)が正常動作している場合は、その旨を示す故障有無状態信号が制御器(25)から故障検知部(4)に出力されてもよい。この場合、故障検知部(4)は、故障・停止信号を電力変換装置(3)の制御器(37)に出力しなくてもよいし、アクティブフィルタ装置(2)が正常で動作している旨の故障・停止信号を制御器(37)に出力してもよい。これらの場合、電力変換装置(3)の制御器(37)は、上述した運転動作制限制御を行わない。
<効果>
本実施形態1では、上述した運転動作制限制御により、アクティブフィルタ装置(2)が故障している際の電源電力等は、アクティブフィルタ装置(2)が正常である時の電源電力等の最大値を超過しないようになる。そのため、アクティブフィルタ装置(2)が故障している際の電源電力等が、受電設備(具体的には、交流電源(1)、配線(11)、ブレーカ)の容量を超過することを抑制できる。従って、アクティブフィルタ装置(2)の故障時に、上記受電設備の損傷及び焼損が発生することを低減できる。
≪実施形態2≫
本実施形態2では、電源品質改善部が、電源高調波の改善を助長するPWMコンバータ装置(5)であって、高調波発生部がインバータ装置(6)である場合を例示する。
<空気調和装置の構成>
図2は、実施形態2に係る空気調和装置(70)を示すブロック図である。空気調和装置(70)は、交流電源(1)と接続されており、上記実施形態1と同様の故障検知部(4)の他に、高調波発生部としてのインバータ装置(6)と、インバータ装置(6)に含まれており動作制限部として機能する制御器(37)と、電源品質改善部としてのPWMコンバータ装置(5)と、圧縮機等を有する冷媒回路(図示を省略)とを備える。
インバータ装置(6)は、上記実施形態1の電力変換装置(3)から、整流回路(32)を含まない構成となっている。図2では、インバータ装置(6)に含まれる各主構成には、図1と同じ符合を付している。
PWMコンバータ装置(5)は、空気調和装置(70)に内蔵、即ち空気調和装置(70)に組み込まれている。PWMコンバータ装置(5)は、スイッチング素子(51a~51f)を高速でスイッチングすることにより、入力電流である電源電流(Is)をほぼ正弦波にすることで、電源高調波の抑制及び電源力率の向上を図る装置である。従って、PWMコンバータ装置(5)は、上記実施形態1に係るアクティブフィルタ装置(2)と同様、交流電源(1)の品質を改善する機能を有する。
このようなPWMコンバータ装置(5)は、交流電源(1)に対し電力変換装置(3)と並列に接続されている。具体的に、PWMコンバータ装置(5)は、6つのスイッチング素子(51a~51f)と還流ダイオード(52a~52f)とで構成されたコンバータ回路(53)、電流センサ(54)、CPU等で構成され各スイッチング素子(51a~51f)のオン及びオフを制御する制御器(55)、を有する。
<運転動作制限制御について>
PWMコンバータ装置(5)では、仮にスイッチング素子(51a~51f)又は電流センサ(54)が故障しても、還流ダイオード(52a~52f)が故障していなければ、電流が還流ダイオード(52a~52f)を介してインバータ装置(6)に流れることができる。それ故、PWMコンバータ装置(5)が故障した場合であっても、インバータ装置(6)は、圧縮機用電動機(31)を駆動させることで圧縮機の運転を継続させることができるため、空気調和装置(70)は運転を継続することができる。
一例として、電流センサ(54)が故障したのみであれば、PWMコンバータ装置(5)は、電流センサ(54)の検知結果に応じたスイッチング素子(51a~51f)のスイッチング動作ができなくなるため、電源力率の改善は不可能となる。しかし、スイッチング素子(51a~51f)や還流ダイオード(52a~52f)が正常であれば、PWMコンバータ装置(5)自体の動作は可能である。
ところが、上述のように、PWMコンバータ装置(5)が故障した場合、更には故障によりPWMコンバータ装置(5)の動作自体が停止した場合の電源力率は、PWMコンバータ装置(5)が正常に動作している時に比べて低下する。そのため,空気調和装置(70)の負荷最大時の入力電流である電源電流(Is)は、PWMコンバータ装置(5)が故障していない場合に比べて大きくなり、交流電源(1)の容量や配線(11)の容量を超過する可能性がある。
そこで、本実施形態2では、PWMコンバータ装置(5)が故障した場合や故障により動作を停止した場合、その旨を示す故障有無状態信号が、PWMコンバータ装置(5)の制御器(55)から故障検知部(4)に出力される。故障検知部(4)は、その故障有無状態信号により、PWMコンバータ装置(5)が故障していること、または、PWMコンバータ装置(5)が故障により動作を停止していることを検知すると、その検知結果を示す故障・停止信号を生成してインバータ装置(6)の制御器(37)に出力する。
上記故障・停止信号が入力された制御器(37)は、電源電流(Is)が、PWMコンバータ装置(5)が故障せず動作している状態時の電源電流(Is)の最大値以下となるように、インバータ装置(6)の動作を制限する制御を行うことで圧縮機用電動機(31)の運転を制限する。または、上記制御器(37)は、電源電力が、PWMコンバータ装置(5)が故障せず動作している状態時の電源電力の最大値以下となるように、インバータ装置(6)の動作を制限する制御を行うことで圧縮機用電動機(31)の運転を制限する。
これらの一例としては、制御器(37)は、電力変換装置(3)が圧縮機用電動機(31)に出力する交流電力の周波数を低下させることで圧縮機用電動機(31)の回転速度を低下させたり、電力変換装置(3)による交流電力の出力を停止させることで圧縮機用電動機(31)の回転を停止させたりすることが挙げられる。
即ち、制御器(37)は、PWMコンバータ装置(5)が故障している状態時の電源電流(Is)または電源電力がそれぞれの最大値を超えないようにインバータ装置(6)の動作を制限する。このことにより、交流電源(1)の負荷である空気調和装置(70)の入力電力(即ち、電源電力)等が交流電源(1)の容量や配線(11)の容量等を超過する現象が発生することを低減させる。
なお、PWMコンバータ装置(5)が正常動作している場合は、その旨を示す故障有無状態信号がPWMコンバータ装置(5)の制御器(55)から故障検知部(4)に出力されてもよい。この場合、故障検知部(4)は、故障・停止信号をインバータ装置(6)の制御器(37)に出力しなくてもよいし、PWMコンバータ装置(5)が正常で動作している旨の故障・停止信号をインバータ装置(6)の制御器(37)に出力してもよい。これらの場合、インバータ装置(6)の制御器(37)は、上述した運転動作制限制御を行わない。
<効果>
本実施形態2は、電源品質改善部がPWMコンバータ装置(5)であるとして、上記実施形態1と同様の効果を奏する。
≪実施形態3≫
本実施形態3では、アクティブフィルタ装置やPWMコンバータ装置等の電源品質改善部を備えていない複数台の空気調和装置(70A,70B)を交流電源(1)の負荷装置として備えると共に、電源品質改善部としてのアクティブフィルタ装置(2)を備える電源品質管理システム(100)を例示する。
<電源品質管理システムの構成>
図3は、本実施形態3の電源品質管理システム(100)の構成を示すブロック図である。
電源品質管理システム(100)は、複数台(ここでは2台)の空気調和装置(70A,70B)と、電源品質改善部であるアクティブフィルタ装置(2)と、故障検知部(4)と、動作制限部として機能する制御器(37A,37B)とを備える。
複数台の空気調和装置(70A,70B)とアクティブフィルタ装置(2)とは、配線(11)を介して、交流電源(1)に対し互いに並列となるように交流電源(1)に接続されている。
各空気調和装置(70A,70B)は、交流電源(1)から電源電力を供給されて空調動作を行う。空気調和装置(70A,70B)それぞれの構成は、上記実施形態1に係る空気調和装置(70)からアクティブフィルタ装置(2)及び故障検知部(4)を含まない構成となっている。具体的に、空気調和装置(70A,70B)それぞれは、圧縮機等を有する冷媒回路(図示を省略)、高調波発生負荷器(高調派発生部に相当)としての電力変換装置(3A,3B)を備える。各電力変換装置(3A,3B)は、上記実施形態1に係る電力変換装置(3)と同様、整流回路(32)、平滑コンデンサ(33)、電源高調波を発生する高調波派生部としてのインバータ回路(34)、及びCPU等から成る制御器(37A,37B)、を有する。整流回路(32)、平滑コンデンサ(33)、インバータ回路(34)は、上記実施形態1と同様であるため、上記実施形態1と同様の符合を付している。
アクティブフィルタ装置(2)は、交流電源(1)に接続され、交流電源(1)の品質を改善する。アクティブフィルタ装置(2)は、空気調和装置(70)に内蔵されておらず、上記ビル等に予め設置されているが、その構成は上記実施形態1のアクティブフィルタ装置(2)と同様である。従って、アクティブフィルタ装置(2)の構成要素それぞれには、上記実施形態1と同様の符合を付している。
故障検知部(4)は、上記実施形態1に係る故障検知部(4)と同様である。即ち、故障検知部(4)は、アクティブフィルタ装置(2)の制御器(25)及び各電力変換装置(3A,3B)の制御器(37A,37B)と接続されており、制御器(25)からの故障有無状態信号に基づいてアクティブフィルタ装置(2)の故障の有無を検知する。
各電力変換装置(3A,3B)の制御器(37A,37B)は、アクティブフィルタ装置(2)が故障している場合、電力変換装置(3)を駆動源とする圧縮機用電動機(31)の駆動を制限することにより、圧縮機の運転を制限する運転動作制限制御を行うことができる。
なお、図3では、空気調和装置(70A,70B)が2台、アクティブフィルタ装置(2)が1台である場合を例示するが、空気調和装置(70A,70B)及びアクティブフィルタ装置(2)それぞれの台数は、図3に限定されない。空気調和装置(70A,70B)は2台以上であればよく、アクティブフィルタ装置(2)は1台以上であればよい。
<運転動作制限制御について>
以下、本実施形態3に係る運転動作制限制御について詳述する。
アクティブフィルタ装置(2)が故障した状態や故障により動作を停止した状態である場合、その旨を示す故障有無状態信号が、アクティブフィルタ装置(2)の制御器(25)から故障検知部(4)に出力される。故障検知部(4)は、その故障有無状態信号により、アクティブフィルタ装置(2)が故障していること、または、故障により動作を停止していることを検知する。故障検知部(4)は、当該検知結果を示す故障・停止信号を生成すると、当該信号を、各空気調和装置(70A,70B)に含まれる電力変換装置(3A,3B)の制御器(37A,37B)のうち、いずれか一方に出力する。
ここで、一例として、上記故障・停止信号が制御器(37A)にのみ入力されたとする。制御器(37A)は、交流電源(1)から該電源(1)の負荷装置全てに供給される電源電流が、アクティブフィルタ装置(2)が故障せず動作している状態時の電源電流の最大値以下となるように、空気調和装置(70A)の動作を制限する。または、上記制御器(37A)は、交流電源(1)から該電源(1)の負荷装置全てに供給される電源電力が、アクティブフィルタ装置(2)が故障せず動作している状態時の電源電力の最大値以下となるように、空気調和装置(70A)の動作を制限する制御を行う。
これらの一例としては、制御器(37A)は、電力変換装置(3A)が圧縮機用電動機(31A)に出力する交流電力の周波数を低下させることで圧縮機用電動機(31A)の回転速度を低下させたり、電力変換装置(3A)による交流電力の出力を停止させることで圧縮機用電動機(31A)の回転を停止させたりすることが挙げられる。
即ち、空気調和装置(70A)の動作が制限される一方で、空気調和装置(70B)の動作は、制限されることなく継続される。そのため、アクティブフィルタ装置(2)が故障していても、圧縮機用電動機(31B)は引き続き駆動される。つまり、本実施形態3では、一方の空気調和装置(70A)の動作のみを制限することにより、電源品質管理システム(100)全体の電力の合計値が交流電源(1)の容量や配線(11)の容量等を超過する現象が発生することを低減させる。
なお、アクティブフィルタ装置(2)が正常動作している場合は、その旨を示す故障有無状態信号がアクティブフィルタ装置(2)の制御器(25)から故障検知部(4)に出力されてもよい。この場合、故障検知部(4)は、故障・停止信号を各電力変換装置(3A,3B)の制御器(37A,37B)に出力しないため、各制御器(37A,37B)は、上述した運転動作制限制御を行わない。
<効果>
本実施形態3では、上述した運転動作制限制御により、アクティブフィルタ装置(2)が故障している際の電源電力等は、アクティブフィルタ装置(2)が正常である時の電源電力等の最大値を超過しないようになる。そのため、アクティブフィルタ装置(2)が故障している際の電源電力等が、受電設備(具体的には、交流電源(1)、配線(11)、ブレーカ)の容量を超過してしまうことを抑制できる。従って、アクティブフィルタ装置(2)の故障時に、受電設備の損傷及び焼損が発生することを低減できる。
≪実施形態4≫
本実施形態4では、交流電源(1)の負荷装置を1台の空気調和装置(70)及び照明機器(7)の組合せとした場合の電源品質管理システム(100)を例示する。
<電源品質管理システムの構成>
図4は、実施形態4の電源品質管理システム(100)の構成を示すブロック図である。
電源品質管理システム(100)は、負荷装置である1台の空気調和装置(70A)及び1台の照明機器(7)と、電源品質改善部であるアクティブフィルタ装置(2)と、故障検知部(4)と、動作制限部として機能する制御器(37,75)とを備える。
空気調和装置(70)、照明機器(7)及びアクティブフィルタ装置(2)は、配線(11)を介して、交流電源(1)に対し互いに並列となるように交流電源(1)に接続されている。
空気調和装置(70)及び照明機器(7)は、交流電源(1)から電源電力を供給されて動作する。
空気調和装置(70)の構成は、上記実施形態1に係る空気調和装置(70)からアクティブフィルタ装置(2)及び故障検知部(4)を含まない構成、即ち上記実施形態3の空気調和装置(70A,70B)と同様の構成となっている。具体的に、空気調和装置(70)は、圧縮機等を有する冷媒回路(図示を省略)、高調波発生負荷器(高調派発生部に相当)としての電力変換装置(3)を備える。電力変換装置(3)は、上記実施形態1に係る電力変換装置(3)と同様、6つのダイオード(32a~32f)で構成される整流回路(32)、平滑コンデンサ(33)、スイッチング素子(35a~35f)と還流ダイオード(36a~36f)とで構成されたインバータ回路(34)、及びCPU等で構成され各スイッチング素子(35a~35f)のオン及びオフを制御する制御器(37)、を有する。
照明機器(7)は、単相機器であって、ビルの天井等に設置されている。照明機器(7)は、LED(図示せず)と制御器(75)とによって構成される。制御器(75)は、CPU等によって構成されたマイクロコンピュータであって、LED(図示せず)の照度制御を行う。
アクティブフィルタ装置(2)は、交流電源(1)に接続され、交流電源(1)の品質を改善する。アクティブフィルタ装置(2)は、空気調和装置(70)に内蔵されておらず、上記ビル等に予め設置されているが、その構成は上記実施形態1,3のアクティブフィルタ装置(2)と同様である。従って、アクティブフィルタ装置(2)の構成要素それぞれには、上記実施形態1と同様の符合を付している。
故障検知部(4)は、上記実施形態1に係る故障検知部(4)と同様である。故障検知部(4)は、アクティブフィルタ装置(2)の制御器(25)、電力変換装置(3)の制御器(37)、照明機器(7)の制御器(75)と接続されており、制御器(25)から入力された故障有無状態信号に基づいて故障の有無を検知する。
電力変換装置(3)の制御器(37)は、アクティブフィルタ装置(2)が故障している場合、電力変換装置(3)を駆動源とする圧縮機用電動機(31)の駆動を制限することにより、圧縮機の運転を制限する運転動作制限制御を行うことができる。
照明機器(7)の制御器(75)は、アクティブフィルタ装置(2)が故障している場合、照明機器(7)(具体的には照明機器(7)に含まれるLED)の動作を制限する運転動作制限制御を行うことができる。
<運転動作制限制御について>
以下、本実施形態4に係る運転動作制限制御について詳述する。
アクティブフィルタ装置(2)が故障した状態や故障により動作を停止した状態である場合、その旨を示す故障有無状態信号が、アクティブフィルタ装置(2)の制御器(25)から故障検知部(4)に出力される。故障検知部(4)は、その故障有無状態信号により、アクティブフィルタ装置(2)が故障していること、または、故障により動作を停止していることを検知する。故障検知部(4)は、当該検知結果を示す故障・停止信号を生成すると、当該信号を、空気調和装置(70)に含まれる電力変換装置(3)の制御器(37)及び照明機器(7)の制御器(75)のうち、少なくとも一方に出力する。
上記故障・停止信号が入力された電力変換装置(3)の制御器(37)は、電源電流が、アクティブフィルタ装置(2)が故障せず動作している状態時の電源電流の最大値以下となるように、空気調和装置(70)の動作を制限する制御を行う。または、上記制御器(37)は、電源電力が、アクティブフィルタ装置(2)が故障せず動作している状態時の電源電力の最大値以下となるように、空気調和装置(70)の動作を制限する制御を行う。これらの一例としては、制御器(37)は、電力変換装置(3)が出力する交流電力の周波数を低下させることで圧縮機用電動機(31)の回転速度を低下させることが挙げられる。
上記故障・停止信号が入力された照明機器(7)の制御器(75)は、電源電流が、アクティブフィルタ装置(2)が故障せず動作している状態時の電源電流の最大値以下となるように、照明機器(7)の照度を下げる制御を行う。または、上記制御器(75)は、電源電力が、アクティブフィルタ装置(2)が故障せず動作している状態時の電源電力の最大値以下となるように、照明機器(7)の照度を下げる制御を行う。
上述した制御により、負荷装置(70,7)への入力電力の合計値である電源電力が交流電源(1)の容量や配線(11)の容量等を超過する現象が発生することを低減させる。
なお、アクティブフィルタ装置(2)が正常動作している場合は、その旨を示す故障有無状態信号がアクティブフィルタ装置(2)の制御器(25)から故障検知部(4)に出力されてもよい。この場合、故障検知部(4)は、故障・停止信号を各制御器(37,75))に出力しなくてもよいし、アクティブフィルタ装置(2)が正常で動作している旨の故障・停止信号を各制御器(37,75)に出力してもよい。これらの場合、上述した運転動作制限制御は行われない。
<効果>
本実施形態4は、負荷装置が空気調和装置(70)及び照明機器(7)であるとして、上記実施形態3と同様の効果を奏する。
≪実施形態5≫
本実施形態5では、電源品質改善部が調相装置(8)であって、交流電源(1)の負荷装置が2台のエレベータ(9A,9B)である場合の電源品質管理システム(100)を例示する。また、本実施形態5では、調相装置(8)の故障が、検知ではなく判定される場合を例示する。
<電源品質管理システムの構成>
図5は、本実施形態5の電源品質管理システム(100)の構成を示すブロック図である。
電源品質管理システム(100)は、負荷装置である2台のエレベータ(9A,9B)と、電源品質改善部である調相装置(8)と、故障判定部(41)と、動作制限部として機能する制御器(95A,95B)とを備える。
調相装置(8)は、配線(11)を介して交流電源(1)と接続されており、交流電源(1)の品質を改善する機器である。エレベータ(9A,9B)は、交流電源(1)に対し互いに並列に接続されており、交流電源(1)から電源電力を供給されて動作する。
各エレベータ(9A,9B)は、高調波を発生する高調波発生負荷器(91A,91B)と、制御器(95A,95B)とを有する。高調波発生負荷器(91A,91B)は、エレベータの駆動源となる電動機(図示せず)に電力を供給する、インバータ回路の電力変換装置であることができる。
調相装置(8)は、無負荷電力20kVarを吸収できる調相器(82)、無負荷電力50kVarを吸収できる調相器(81)、調相装置制御器(83)及び電源測定器(86)を有する。調相器(82)は、進相コンデンサ(Ca,Cb,Cc)及び進相リアクトル(La,Lb,Lc)で構成される。調相器(81)は、進相コンデンサ(Ca,Cb,Cc)、進相リアクトル(La,Lb,Lc)及び切替器(811)で構成される。切替器(811)は、調相装置制御器(83)が出力する開放・投入切替信号に応じて、調相器(81)の投入及び開放を行う。電源測定器(86)は、交流電源(1)からの電源電流(Irs,Its)を検出する電流検出器(84a,84b)と、電源電圧の線間電圧(Vrs,Vst,Vtr)を検出する電圧検出器(85)とで構成される。即ち、電源測定器(86)は、無効電力もしくは電源力率を演算する際に用いられる情報として、上記電源電流(Irs,Its)及び上記線間電圧(Vrs,Vst,Vtr)を検出する。
電源測定器(86)で検出された上記電源電流(Irs,Its)及び上記線間電圧(Vrs,Vst,Vtr)は、調相装置制御器(83)に入力される。調相装置制御器(83)は、入力された上記電源電流(Irs,Its)及び上記線間電圧(Vrs,Vst,Vtr)と、以下の式(1)~(4)とを用いて、有効電力Pαと無効電力Pβとを算出する。
Figure 0007044984000001
Figure 0007044984000002
Figure 0007044984000003
Figure 0007044984000004
次いで、調相装置制御器(83)は、算出した有効電力Pαと無効電力Pβを、次式(5)に代入することにより、電源力率θαβを算出する。
Figure 0007044984000005
上記式(5)は、無効電力Pβが大きくなる程、電源力率θαβが低下し、逆に無効電力Pβが小さくなる程、電源力率θαβが上昇(向上)することを示す。そのため、調相装置制御器(83)は、無効電力Pβを調相器(81,82)の投入・開放切替信号として使用することも可能であるが、ここでは、電源力率θαβを調相器(81,82)の投入・開放切替信号として使用する場合を例示している。
更に、調相装置制御器(83)は、算出した電源力率θαβを、故障判定部(41)に出力する。
故障判定部(41)は、調相装置(8)の調相装置制御器(83)及び各エレベータ(9A,9B)の制御器(95A,95B)と接続されている。故障判定部(41)は、調相装置制御器(83)から入力された電源力率θαβに基づいて、調相装置(8)の故障の有無を判定する。具体的には、故障判定部(41)は、電源力率θαβを、予め設定された力率設定値(第1所定値に相当)と比較する。電源力率θαβが力率設定値を下回っている場合、故障判定部(41)は、調相装置(8)が故障していると判定する。電源力率θαβが力率設定値を下回っていない場合、故障判定部(41)は、調相装置(8)が故障しておらず正常であると判定する。
なお、力率設定値は、電源品質管理システム(100)の仕様や電源事情などを考慮して、適宜設定されることが好ましい。
エレベータ(9A,9B)の制御器(95A,95B)は、調相装置(8)が故障している場合、エレベータ(9A,9B)(具体的には、エレベータ(9A,9B)に含まれる高調波発生負荷器(91A,91B))の動作を制限する運転動作制限制御を行う。
<運転動作制限制御について>
以下、本実施形態5に係る運転動作制限制御について詳述する。
例えば、切替器(811)が故障により調相器(81,82)を投入する切替ができない場合、電源力率θαβが低下したままになる。そこで、電源力率θαβが力率所定値を下回った場合、故障判定部(41)は、調相装置(8)が故障していると判定する。当該判定結果を示す故障・停止信号は、故障判定部(41)から各エレベータ(9A,9B)の制御器(95A,95B)に出力される。
上記故障・停止信号が入力された各制御器(95A,95B)は、電源電流が、調相装置(8)が故障せず動作している状態時の電源電流の最大値以下となるように、エレベータ(9A,9B)の動作を制限する制御を行う。または、上記制御器(95A,95B)は、電源電力が、調相装置(8)が故障せず動作している状態時の電源電力の最大値以下となるように、エレベータ(9A,9B)の動作を制限する制御を行う。これらの一例としては、制御器(95A,95B)は、いずれか一方のエレベータ(9A,9B)の動作を停止させたり、動作させる場合は双方のエレベータ(9A,9B)を交互に動作させたりすることが挙げられる。
このような制御により、各エレベータ(9A,9B)への入力電力の合計値である電源電力が、交流電源(1)の容量や配線(11)の容量等を超過する現象が発生することを低減させる。
なお、調相装置(8)が正常である場合は、各制御器(95A,95B)は、上述した運転動作制限制御を行わない。
<効果>
本実施形態5は、負荷装置がエレベータ(9A,9B)、電源品質改善部が調相装置(8)であるとして、上記実施形態3と同様の効果を奏する。
特に、本実施形態5の故障判定部(41)は、電源力率θαβが力率設定値を下回ったことにより、調相装置(8)が故障していると判定する。調相装置(8)の故障により例えば調相器(81,82)を投入する切替ができなくなると、電源力率θαβは低下する。即ち、調相装置(8)の故障は、電源力率θαβに影響を与える。そのため、電源力率θαβに基づけば、調相装置(8)が故障しているか否かを、比較的簡単に把握することができる。
≪実施形態6≫
本実施形態6では、図1の空気調和装置(70)において、アクティブフィルタ装置(2)から出力される信号を用いることなく、アクティブフィルタ装置(2)の故障を判定する場合を例示する。
<空気調和装置の構成>
図6は、本実施形態6の空気調和装置(70)の構成を示すブロック図である。
本実施形態6に係る空気調和装置(70)は、図1の故障検知部(4)に代えて故障判定部(42)を有する。本実施形態6に係る空気調和装置(70)の他の構成は、上記実施形態1と同様である。従って、図6では、故障判定部(42)以外の構成については、図1と同様の符合を付している。
以下、故障判定部(42)について説明する。
-故障判定部-
故障判定部(42)は、電源測定器(43)と、CPU等で構成された力率演算部(45)と、半導体メモリ等で構成された記憶部(46)と、半導体チップ等で構成された比較器(47)とを備える。
電源測定器(43)は、交流電源(1)からの2相の電源電流(Is,It)を検出する電流検出器(44a,44b)と、電源電圧の線間電圧(Vrs,Vst,Vtr)を検出する電圧検出器(44c)とで構成される。即ち、電源測定器(43)は,無効電力もしくは電源力率を計算する際に用いられる情報として、上記電源電流(Is,It)及び上記線間電圧(Vrs,Vst,Vtr)を検出する。
電源測定器(43)で検出された上記電源電流(Is,It)及び上記線間電圧(Vrs,Vst,Vtr)は、力率演算部(45)に入力される。力率演算部(45)は、入力された上記電源電流(Is,It)及び上記線間電圧(Vrs,Vst,Vtr)と、以下の式(6)~(9)とを用いて、有効電力Pαと無効電力Pβとを算出する。
Figure 0007044984000006
Figure 0007044984000007
Figure 0007044984000008
Figure 0007044984000009
次いで、力率演算部(45)は、算出した有効電力Pαと無効電力Pβを、次式(10)に代入することにより、電源力率θαβを算出する。
Figure 0007044984000010
力率演算部(45)は、算出した電源力率θαβを、比較器(47)に出力する。
記憶部(46)には、予め設定された力率設定値(第3所定値に相当)が記憶されている。力率設定値は、空気調和装置(70)の仕様や電源事情などを考慮して、適宜設定されることが好ましい。
比較器(47)には、算出された電源力率θαβに加え、記憶部(46)に記憶されている力率設定値が入力される。比較器(47)は、電源力率θαβと力率設定値との大小を比較する。電源力率θαβが力率設定値を下回る場合、比較器(47)からは、アクティブフィルタ装置(2)が故障している旨を示す故障・停止信号が、電力変換装置(3)の制御器(37)に出力される。電源力率θαβが力率設定値を下回っていない場合、比較器(47)からは、アクティブフィルタ装置(2)が正常である旨を示す故障・停止信号が出力されてもよいし、故障・停止信号自体が出力されなくてもよい。
<運転動作制限制御について>
電力変換装置(3)の制御器(37)は、アクティブフィルタ装置(2)が故障している旨を示す故障・停止信号が入力されると、電力変換装置(3)の動作を制限する運転動作制限制御を行う。
具体的に、制御器(37)は、電源電流が、アクティブフィルタ装置(2)が故障せず動作している状態時の電源電流の最大値以下となるように、電力変換装置(3)の動作を制限する制御を行うことで圧縮機用電動機(31)の運転を制限する。または、上記制御器(37)は、電源電力が、アクティブフィルタ装置(2)が故障せず動作している状態時の電源電力の最大値以下となるように、電力変換装置(3)の動作を制限する制御を行うことで圧縮機用電動機(31)の運転を制限する。これらの一例としては、制御器(37)は、電力変換装置(3)が出力する交流電力の周波数を低下させることで圧縮機用電動機(31)の回転速度を低下させたり、電力変換装置(3)による交流電力の出力を停止させることで圧縮機用電動機(31)の回転を停止させたりすることが挙げられる。
このような制御により、電源電力等が交流電源(1)の容量や配線(11)の容量等を超過する現象が発生することを低減させる。
<効果>
本実施形態6は、上記実施形態1と同様の効果を奏する。
特に、本実施形態6の故障判定部(42)は、電源力率θαβが力率設定値を下回ったことにより、アクティブフィルタ装置(2)が故障していると判定する。アクティブフィルタ装置(2)の故障により例えばアクティブフィルタ装置(2)内のスイッチング素子(21a~21f)がスイッチング動作を行うことができなくなると、電源力率θαβは低下する。即ち、アクティブフィルタ装置(2)の故障は、電源力率θαβに影響を与える。そのため、電源力率θαβに基づけば、アクティブフィルタ装置(2)が故障しているか否かを、故障判定部(42)をアクティブフィルタ装置(2)と直接的に接続せずとも、比較的簡単に把握することができる。
≪実施形態7≫
本実施形態7では、上記実施形態6に係る図6において、故障判定部の構成が異なる場合を例示する。
<空気調和装置の構成>
図7は、本実施形態7の空気調和装置(70)の構成を示すブロック図である。
本実施形態7に係る空気調和装置(70)は、故障判定部(48)以外の他の構成が上記実施形態6と同様である。従って、図7では、故障判定部(48)以外の構成には、図6と同様の符合を付している。
以下、故障判定部(48)について説明する。
-故障判定部-
故障判定部(48)は、電流検出器(43a)と、CPU等で構成された高周波演算部(49)と、半導体メモリ等で構成された記憶部(46)と、半導体チップ等で構成された比較器(47)とを備える。
電流検出器(43a)は、交流電源(1)からの1相の電源電流(Is)を検出する。
電流検出器(43a)で検出された上記電源電流(Is)は、高周波演算部(49)に入力される。高周波演算部(49)は、入力された上記電源電流(Is)について周波数解析を行い、高周波成分を抽出する。高周波演算部(49)は、抽出した高周波成分を、比較器(47)に出力する。
記憶部(46)には、予め設定された高周波設定値(第4所定値に相当)が記憶されている。高周波設定値は、空気調和装置(70)の仕様や電源事情などを考慮して、適宜設定されることが好ましい。
比較器(47)には、抽出された高周波成分に加え、記憶部(46)に記憶されている高調波設定値が入力される。比較器(47)は、高周波成分と高周波設定値との大小を比較する。高周波成分が高周波設定値を上回る場合、比較器(47)からは、アクティブフィルタ装置(2)が故障している(異常である)旨を示す故障・停止信号が、電力変換装置(3)の制御器(37)に出力される。高周波成分が高周波設定値を上回っていない場合、比較器(47)からは、アクティブフィルタ装置(2)が正常である旨を示す故障・停止信号が出力されてもよいし、故障・停止信号自体が出力されなくてもよい。
<運転動作制限制御について>
電力変換装置(3)の制御器(37)は、アクティブフィルタ装置(2)が故障している(異常である)旨を示す故障・停止信号が入力されると、上記実施形態6と同様の電力変換装置(3)の動作を制限する運転動作制限制御を行う。
即ち、制御器(37)は、アクティブフィルタ装置(2)が故障している状態時の電源電流または電源電力がそれぞれの最大値を超えないように電力変換装置(3)の動作を制限する。このことにより、電源電力等が交流電源(1)の容量や配線(11)の容量等を超過する現象が発生することを低減させる。
<効果>
本実施形態7は、上記実施形態1と同様の効果を奏する。
特に、本実施形態7の故障判定部(48)は、電源電流(Is)の高調波成分が高調波設定値を上回ったことにより、アクティブフィルタ装置(2)が故障していると判定する。アクティブフィルタ装置(2)の故障により例えばアクティブフィルタ装置(2)内のスイッチング素子(21a~21f)がスイッチング動作を行うことができなくなると、高調波成分は上昇する。このように、アクティブフィルタ装置(2)の故障は、高調波成分に影響を与える。そのため、高調波成分に基づけば、アクティブフィルタ装置(2)が故障しているか否かを、故障判定部(48)をアクティブフィルタ装置(2)と直接的に接続せずとも、比較的簡単に把握することができる。
≪実施形態8≫
本実施形態8では、図7の空気調和装置(70)において、故障判定部(41)の構成が異なる場合を例示する。
<空気調和装置の構成>
図8は、本実施形態8の空気調和装置(70)の構成を示すブロック図である。
本実施形態8に係る空気調和装置(70)は、故障判定部(48a)以外の構成は、上記実施形態6,7と同様である。従って、図8では、故障判定部(48a)以外の構成については、図6,7と同様の符合を付している。
以下、故障判定部(48a)について説明する。
-故障判定部-
故障判定部(48a)は、電流検出器(43a)と、半導体メモリ等で構成された記憶部(46)と、半導体チップ等で構成された比較器(47)とを備える。
電流検出器(43a)は、交流電源(1)からの1相の電源電流(Is)を検出する。検出された上記電源電流(Is)は、逐次、比較器(47)に入力される。
記憶部(46)には、アクティブフィルタ装置(2)が故障しておらず正常である状態時の上記電源電流(Is)の波形が記憶されている。なお、当該波形は、アクティブフィルタ装置(2)が正常である間に、電流検出器(43a)によって検出され記憶部(46)に記憶されることが好ましい。
比較器(47)には、電流検出器(43a)で検出された電源電流(Is)に加え、記憶部(46)に記憶されているアクティブフィルタ装置(2)正常時の電源電流(Is)の波形が入力される。比較器(47)は、電流検出器(43a)で検出された電源電流(Is)の波形と、アクティブフィルタ装置(2)正常時の電源電流(Is)の波形とを比較する。電流検出器(43a)で検出された電源電流(Is)の波形が、アクティブフィルタ装置(2)正常時の電源電流(Is)の波形と異なっている場合、比較器(47)からは、アクティブフィルタ装置(2)が故障している(異常である)旨を示す故障・停止信号が、電力変換装置(3)の制御器(37)に出力される。電流検出器(43a)で検出された電源電流(Is)の波形が、アクティブフィルタ装置(2)正常時の電源電流(Is)の波形との一致する場合、比較器(47)からは、アクティブフィルタ装置(2)が正常である旨を示す故障・停止信号が出力されてもよいし、故障・停止信号自体が出力されなくてもよい。
なお、故障判定部(48a)は、電流検出器(43a)で検出された電源電流(Is)の波形とアクティブフィルタ装置(2)正常時の電源電流(Is)の波形との一致度合いが所定量以下か否かに応じて、これらの波形が一致するか否かと判定してもよい。
<運転動作制限制御について>
電力変換装置(3)の制御器(37)は、アクティブフィルタ装置(2)が故障している(異常である)旨を示す故障・停止信号が入力されると、上記実施形態6,7と同様の電力変換装置(3)の動作を制限する運転動作制限制御を行う。
即ち、制御器(37)は、アクティブフィルタ装置(2)が故障している状態時の電源電流または電源電力がそれぞれの最大値を超えないように電力変換装置(3)の動作を制限する。このことにより、電源電力等が交流電源(1)の容量や配線(11)の容量等を超過する現象が発生することを低減させる。
<効果>
本実施形態8は、上記実施形態1と同様の効果を奏する。
特に、アクティブフィルタ装置(2)が故障すると電源力率が悪化する。電源力率の悪化は、交流電源(1)から出力される電源電流(Is)の波形を歪ませる。そこで、本実施形態8に係る故障判定部(48a)は、電源電流(Is)の波形が、アクティブフィルタ装置(2)が正常である時の電源電流(Is)の波形と異なる場合は、アクティブフィルタ装置(2)が故障していると判定する。これにより、故障判定部(48a)をアクティブフィルタ装置(2)と直接的に接続せずとも、アクティブフィルタ装置(2)の故障を容易に判定することができる。
≪その他の実施形態≫
上記実施形態3~8において、電源品質改善部は、アクティブフィルタ装置(2)や調相装置(8)に代えてPWMコンバータ装置であってもよい。
上記実施形態5,6では、無効電力Pβ及び電源力率θαβを演算により求めたが、これらは直接測定されてもよい。
上記実施形態5では、電源力率θαβに基づき電源品質改善部(具体的には調相装置(8))の故障の有無が判定される場合を例示した。しかし、故障の有無の判定方法として、実施形態7,8に示した方法、即ち電源高調波と高調波設定値とを比較する方法や電源電流の波形と正常時の当該波形とを比較する方法が採用されてもよい。
上記実施形態3~5において、負荷装置(70A,70,7,9A,9B)の内部に電源品質改善部(2,8)が組み込まれていても良い。
上記実施形態6~8において、電源品質改善部は、アクティブフィルタ装置(2)に限定されず、PWMコンバータ装置であってもよい。
上記実施形態1~8において、図示されていない他の負荷装置が、更に交流電源(1)に接続されていてもよい。この場合、他の負荷装置に対しても、運転動作制限制御が行われても良い。
上記実施形態1~4,6~8では、電力変換装置(3,3A,3B)やインバータ装置(6)によって駆動される対象が圧縮機用電動機(31)である場合を例示したが、駆動される対象は、これに限定されない。
以上、実施形態及び変形例を説明したが、特許請求の範囲の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。また、以上の実施形態及び変形例は、本開示の対象の機能を損なわない限り、適宜組み合わせたり、置換したりしてもよい。
以上説明したように、本開示は、電源品質管理システム及び電力変換装置として有用である。
1 交流電源(電源)
2 アクティブフィルタ装置(電源品質改善部)
3,3A,3B 電力変換装置(高調波発生部)
4 故障検知部(故障判定部)
5 PWMコンバータ装置(電源品質改善部)
6 インバータ装置(高調波発生部)
7 照明装置(負荷装置)
37,37A,37B,75 制御器(動作制限部)
41,42,48,48a 故障判定部
70,70A,70B 空気調和装置(負荷装置)
100 電源品質管理システム

Claims (12)

  1. 電源(1)に接続される配線(11)と、
    上記配線(11)を介して上記電源(1)に接続され、上記電源(1)から電源電力を供給されて動作する負荷装置(70A,70B,7,70,9A,9B)と、
    上記配線(11)を介して上記電源(1)に接続され該電源(1)の品質を改善する電源品質改善部(2,8)と、
    上記電源品質改善部(2,8)の故障の有無を判定する故障判定部(4,41)と、
    上記電源品質改善部(2,8)が故障していると上記故障判定部(4,41)が判定した場合、上記負荷装置(70A,70B,7,70,9A,9B)を停止させることなく、上記電源電力、電源電流及び電源高調波のいずれかが、上記電源品質改善部(2)が故障していない時の上記電源電力、上記電源電流及び上記電源高調波それぞれの最大値以下となるように、上記負荷装置(70A,70B,7,70,9A,9B)の動作を制限する動作制限部(37A,37B,37,75,95A,95B)とを備え、
    上記配線(11)の容量は、上記電源品質改善部(2,8)が設けられていない場合に比して低く設定されている
    ことを特徴とする電源品質管理システム。
  2. 請求項1において、
    上記電源品質改善部(2,8)は、PWMコンバータ装置、アクティブフィルタ装置(2)及び調相装置(8)の、いずれかである
    ことを特徴とする電源品質管理システム。
  3. 請求項1または請求項2において、
    上記負荷装置(70A,70B,7,70,9A,9B)は、空気調和装置(70A,70B,70)、エレベータ(9A,9B)及び照明機器(7)のいずれかである
    ことを特徴とする電源品質管理システム。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項において、
    上記故障判定部(41)は、上記電源(1)の電源力率が第1所定値を下回ったことにより、上記電源品質改善部(8)が故障していると判定する
    ことを特徴とする電源品質管理システム。
  5. 請求項1から請求項3のいずれか1項において、
    上記故障判定部(4,41)は、上記電源高調波が第2所定値を上回ったことにより、上記電源品質改善部(2)が故障したと判定する
    ことを特徴とする電源品質管理システム。
  6. 請求項1から請求項3のいずれか1項において、
    上記故障判定部(4,41)は、上記電源(1)からの上記電源電流(Is)の波形が、前記電源品質改善部(2)が故障していない状態における上記電源電流(Is)の波形と異なる場合に、上記電源品質改善部(2)が故障したと判定する
    ことを特徴とする電源品質管理システム。
  7. 請求項1において、
    上記負荷装置(70A,70B,7,70,9A,9B)には、上記電源品質改善部(2)が組み込まれている
    ことを特徴とする電源品質管理システム。
  8. 電源(1)に接続される配線(11)と、
    上記配線(11)を介して上記電源(1)に接続されて該電源(1)から電源電力を供給され、電源高調波の発生源である高調波発生部(3,6)と、
    上記配線(11)を介して上記電源(1)に対し上記高調波発生部(3,6)と並列に接続され、上記電源(1)の品質を改善する電源品質改善部(2,5)と、
    上記電源品質改善部(2,5)の故障の有無を判定する故障判定部(4,42,48,48a)と、
    上記電源品質改善部(2,5)が故障していると上記故障判定部(4,42,48,48a)が判定した場合、上記高調波発生部(3,6)を停止させることなく、上記電源電力、電源電流及び上記電源高調波のいずれかが、上記電源品質改善部(2,5)が故障していない時の上記電源電力、上記電源電流及び上記電源高調波それぞれの最大値以下となるように、上記高調波発生部(3,6)の動作を制限する動作制限部(37)とを備え、
    上記配線(11)の容量は、上記電源品質改善部(2,8)が設けられていない場合に比して低く設定されている
    ことを特徴とする空気調和装置。
  9. 請求項8において、
    上記電源品質改善部(2,5)は、アクティブフィルタ(2)、PWMコンバータ(5)のいずれかである
    ことを特徴とする空気調和装置。
  10. 請求項8または請求項9において、
    上記故障判定部(42)は、上記電源(1)の電源力率が第3所定値を下回ったことにより、上記電源品質改善部(2)が故障していると判定する
    ことを特徴とする空気調和装置。
  11. 請求項8または請求項9において、
    上記故障判定部(48)は、上記電源高調波が第4所定値を上回ったことにより、上記電源品質改善部(2)が故障したと判定する
    ことを特徴とする空気調和装置。
  12. 請求項8または請求項9において、
    上記故障判定部(48a)は、上記電源(1)からの上記電源電流(Is)の波形が、前記電源品質改善部(2)が故障していない状態における上記電源電流(Is)の波形と異なる場合に、上記電源品質改善部(2)が故障したと判定する
    ことを特徴とする空気調和装置。
JP2020068235A 2020-04-06 2020-04-06 電源品質管理システムならびに空気調和装置 Active JP7044984B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020068235A JP7044984B2 (ja) 2020-04-06 2020-04-06 電源品質管理システムならびに空気調和装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020068235A JP7044984B2 (ja) 2020-04-06 2020-04-06 電源品質管理システムならびに空気調和装置

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018064372A Division JP6690662B2 (ja) 2018-03-29 2018-03-29 電源品質管理システムならびに空気調和装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020103040A JP2020103040A (ja) 2020-07-02
JP7044984B2 true JP7044984B2 (ja) 2022-03-31

Family

ID=71140149

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020068235A Active JP7044984B2 (ja) 2020-04-06 2020-04-06 電源品質管理システムならびに空気調和装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7044984B2 (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010193646A (ja) 2009-02-19 2010-09-02 Mitsubishi Electric Corp インバーター装置及びこのインバーター装置を搭載した冷凍サイクル装置
US20140167526A1 (en) 2012-12-13 2014-06-19 Advanced Environmental Technologies Limited Electronic control of ac supply

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0412668A (ja) * 1990-05-02 1992-01-17 Ricoh Co Ltd 直流電源装置
JPH04117171A (ja) * 1990-09-05 1992-04-17 Makoto Takahashi 交流電源整流装置
JP3319039B2 (ja) * 1993-06-15 2002-08-26 株式会社明電舎 高調波抑制装置
JPH07115772A (ja) * 1993-10-15 1995-05-02 Fuji Xerox Co Ltd 高調波低減直流電源装置
JP3457454B2 (ja) * 1996-01-12 2003-10-20 株式会社東芝 交直変換装置の高調波抑制協調制御装置
JP3424539B2 (ja) * 1997-06-23 2003-07-07 三菱電機株式会社 電源高調波抑制装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010193646A (ja) 2009-02-19 2010-09-02 Mitsubishi Electric Corp インバーター装置及びこのインバーター装置を搭載した冷凍サイクル装置
US20140167526A1 (en) 2012-12-13 2014-06-19 Advanced Environmental Technologies Limited Electronic control of ac supply

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020103040A (ja) 2020-07-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6690662B2 (ja) 電源品質管理システムならびに空気調和装置
CA2764994C (en) Enclosure housing electronic components having hybrid hvac/r system with power back-up
WO2018105737A1 (ja) アクティブフィルタ内蔵機器
KR20090067730A (ko) 공기조화기의 전동기 제어장치
ES2947415T3 (es) Método de control de un generador de turbina eólica
AU2010275028B2 (en) System and method for generator phase signal monitoring and control
JP7044984B2 (ja) 電源品質管理システムならびに空気調和装置
KR20090039482A (ko) 공기조화기의 전동기 제어장치
KR101416932B1 (ko) 공기조화기의 전동기 제어장치
JP2010279171A (ja) アクティブフィルタを用いた装置
JP5799548B2 (ja) 発電システム
JP3649453B2 (ja) 空気調和機の制御装置
KR101466293B1 (ko) 공기조화기의 전동기 제어장치
KR20090049849A (ko) 공기조화기의 전동기 제어장치
JP2007104786A (ja) 風力発電装置
KR102630314B1 (ko) 단상 교류발전기를 장착한 특수차량의 고효율 부하공유 병렬구조 ac-dc 컨버터
KR101957168B1 (ko) 공기조화기
JP4330347B2 (ja) 空調制御装置
KR101468723B1 (ko) 공기조화기의 전동기 제어장치
KR20100036780A (ko) 전동기 제어장치
KR102007851B1 (ko) 전력변환장치 및 이를 포함하는 공기조화장치
KR102080516B1 (ko) 모터 구동장치 및 이를 구비하는 공기조화기
JP5050485B2 (ja) 電動機制御装置およびそれを備えた空気調和機
KR200371153Y1 (ko) 트로이덜 코일을 이용한 폐회로 권선식 무접점 릴레이제어 전력 절감기
KR20090102467A (ko) 분산전원을 이용한 공기조화기의 전동기 제어장치

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200501

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200501

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210126

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20210803

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211102

C60 Trial request (containing other claim documents, opposition documents)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60

Effective date: 20211102

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20211112

C21 Notice of transfer of a case for reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C21

Effective date: 20211116

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211221

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220125

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220215

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220228

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7044984

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151