JP7043759B2 - 眼科装置、および白内障評価プログラム - Google Patents

眼科装置、および白内障評価プログラム Download PDF

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Description

本開示は、被検眼の検査を行う眼科装置、および白内障評価プログラムに関する。
従来、白内障の進行度を評価するために、細隙灯顕微鏡(スリットランプ)および徹照像による目視確認が行われている。白内障には、発症部位によって皮質白内障、核白内障、後嚢下白内障などに分類され、その進行度は、LOCS II分類、LOCS III分類、Emery-Little分類、Wisconsin分類、Wilmer分類、Oxford分類などによって評価される。
特開2013-94410号公報
しかしながら、従来の白内障評価は細隙灯顕微鏡などを用いた目視によって行われるため、医師によって評価にバラツキがあった。
本開示は、従来の問題点に鑑み、白内障の評価を適切に行うことができる眼科装置、および白内障評価プログラムを提供することを技術課題とする。
上記課題を解決するために、本開示は以下のような構成を備えることを特徴とする。
(1) 被検眼の検査を行う眼科装置であって、前記被検眼の水晶体を含む前眼部画像を撮影する撮影手段と、前記前眼部画像に写る前記水晶体を複数の区画に分割して画像解析する解析手段と、を備え、前記解析手段は、前記区画ごとに作成したEn face画像を解析することによって白内障の種類を分類することを特徴とする。
(2) 被検眼の検査を行う眼科装置において実行される白内障評価プログラムであって、前記眼科装置のプロセッサによって実行されることで、前記被検眼の水晶体を含む前眼部画像を撮影する撮影ステップと、前記前眼部画像に写る前記水晶体を複数の区画に分割して画像解析する解析ステップと、前記区画ごとに作成したEn face画像を解析することによって白内障の種類を分類する分類ステップと、を前記眼科装置に実行させることを特徴とする。
本実施例に係る眼科撮影装置の構成について説明する概略構成図である。 本実施例の眼科撮影装置の制御動作を示すフローチャートである。 撮像された前眼部像が表示された前眼部観察画面を示す図である。 前眼部断面画像の一例を示す図である。 徹照像の一例を示す図である。 区画ごとのEn face画像を示す図である。
<実施形態>
以下、本開示に係る実施形態について説明する。本実施形態の眼科装置(例えば、眼科撮影装置200)は、被検眼の検査を行う眼科装置である。眼科装置は、例えば、撮影部(例えば、OCTデバイス5)と、解析部(例えば、制御部80)を主に備える。撮影部は、例えば、被検眼の水晶体を含む前眼部画像を撮影する。前眼部画像は、例えば、前眼部断層画像である。また、前眼部画像は、2次元データであってもよいし、3次元データであってもよい。解析部は、前眼部画像に写る水晶体を複数の区画に分割して画像解析する。本実施形態の眼科装置は、このような構成を備えることによって、水晶体の深さ方向(眼球光軸方向)に関する区画ごとに白内障評価を行うことができる。
例えば、解析部は、水晶体を嚢、皮質、核などのいずれかの区画に分割してもよい。また、解析部は、水晶体を前嚢、後嚢、前方皮質、後方皮質、核などのいずれかの区画に分割してもよい。例えば、解析部は、嚢、皮質、核のいずれかの境界を検出し、検出された境界に基づいて水晶体を複数の区画に分割してもよい。この場合、解析部は、例えば、断層画像のエッジ検出等の画像処理によって境界を検出してもよい。これによって、被検眼ごとに適切な区画で水晶体を分割できる。
なお、解析部は、予め設定されたパターンで水晶体を複数の区画に分割してもよい。例えば、解析部は、水晶体前面からの距離のパターンに応じて各区画を分割してもよいし、水晶体厚に対する所定の比率のパターンに応じて各区画を分割してもよい。これによって、断層画像の画像処理による区画の分割が困難な場合であっても、安定して水晶体の区画を分割できる。
なお、解析部は、複数に分割された区画のうち、1つの区画においてのみ断層画像の画像解析を行ってもよいし、複数の区画において断層画像の画像解析を行ってもよい。
なお、解析部は、画像輝度または信号強度に基づいて断層画像の画像解析を行ってもよい。例えば、解析部は、画像輝度または信号強度に基づいて白内障の評価を行ってもよい。これによって、定量的な白内障の評価を行うことができる。
また、解析部は、偏光に基づいて前眼部画像に対する画像解析を行ってもよい。例えば、解析部は、偏光感受型OCTによって撮影された前眼部画像において、偏光変化に基づく複屈折分布を求めてもよい。これによって、例えば、白内障による生体組織の変化を計測できる。
なお、解析部は、断層画像の画像解析結果に基づいて白内障の種類を分類してもよい。例えば、解析部は、区画ごとの混濁具合に基づいて皮質白内障、核白内障、後嚢下白内障等の種類を分類してもよい。
また、解析部は、画像解析の結果に基づいて白内障の進行度を判定してもよい。例えば、解析部は、画像輝度または信号強度に基づいて白内障の進行度を判定してもよい。これによって、ばらつきの少ない白内障の進行度を得ることができる。
なお、解析部は、画像解析によって定量化した進行度を既存の分類(LOCS III分類等)と比較してもよい。例えば、定量化した進行度と、既存の分類に基づく進行度とを表示部(例えば、モニタ70)に表示させる表示制御部(例えば、制御部80)を備えてもよい。これによって、定量化された進行度と既存の分類との相関を確認することができる。
なお、撮影部は、光干渉断層計(OCTデバイス5)、シャインプルーフカメラ、超音波断層撮影装置(UBM)のいずれかであってもよい。OCTは、偏光OCTであってもよいし、偏光ではない通常のOCTであってもよい。
なお、解析部は、分割された区画におけるEn face画像を作成してもよい。例えば、解析部は、角膜側と網膜側の少なくとも2つの区画でEn face画像を作成してもよい。これによって、深さ方向に関する白内障の分類または評価を行い易い。
なお、解析部は、記憶部(例えば、メモリ85)などに記憶された白内障評価プログラムを実行してもよい。白内障評価プログラムは、例えば、撮影ステップと解析ステップを含む。撮影ステップは、例えば、被検眼の水晶体を含む前眼部画像を撮影するステップである。解析ステップは、例えば、前眼部画像に写る水晶体を複数の区画に分割して画像解析するステップである。
<実施例>
以下、本開示に係る眼科撮影装置200を図面に基づいて説明する。図1は本実施例に係る眼科撮影装置200の光学系について示す概略構成図である。以下の光学系は、図示無き筐体に内蔵されている。また、その筐体は、周知のアライメント移動機構の駆動により、操作部材(例えば、ジョイスティック)を介して被検眼Eに対して3次元的に移動される。なお、以下の説明においては、被検者眼(眼E)の光軸方向をZ方向、水平方向をX方向、鉛直方向をY方向として説明する。眼底の表面方向をXY方向として考えてもよい。
以下の説明においては、光コヒーレンストモグラフィーデバイス(OCTデバイス)5と、を備えた眼科撮影装置200を例に挙げて説明する。
OCTデバイス5は、被検眼Eの断面像を撮影するための前眼部撮像デバイスとして用いられる。OCTデバイス5は、眼Eの眼軸長を測定するために用いられてもよい。角膜形状測定デバイス300は、角膜形状を測定するために用いられる。なお、OCTデバイス5は、前眼部断層像(断面像)撮影用の光コヒーレンストモグラフィーデバイスを例にとって説明する。
OCTデバイス5は、干渉光学系(OCT光学系)100を備えている。OCT光学系100は、眼Eに測定光を照射する。OCT光学系100は、前眼部(例えば、角膜、水晶体など)から反射された測定光と,参照光との干渉状態を受光素子(検出器120)によって検出する。OCT光学系100は、前眼部上の撮像位置を変更するため、前眼部における測定光の照射位置を変更する照射位置変更ユニット(例えば、光スキャナ108)を備える。制御部80は、設定された撮像位置情報に基づいて照射位置変更ユニットの動作を制御し、検出器120からの受光信号に基づいて断層画像を取得する。
OCT光学系100は、いわゆる眼科用光断層干渉計(OCT:Optical coherence tomography)の装置構成を持つ。OCT光学系100は、測定光源102から出射された光をカップラー(光分割器)104によって測定光(試料光)と参照光に分割する。そして、OCT光学系100は、測定光学系106によって測定光を前眼部に導き,また、参照光を参照光学系110に導く。その後、前眼部によって反射された測定光と,参照光との合成による干渉光を検出器(受光素子)120に受光させる。
光源102から出射された光は、カップラー104によって測定光束と参照光束に分割される。そして、測定光束は、光ファイバーを通過した後、空気中へ出射される。その光束は、光スキャナ108、及び測定光学系106の他の光学部材を介して前眼部に集光される。そして、前眼部で反射された光は、同様の光路を経て光ファイバーに戻される。
光スキャナ108は、眼E上でXY方向(横断方向)に測定光を走査させる。光スキャナ108は、例えば、2つのガルバノミラーであり、その反射角度が駆動機構109によって任意に調整される。
これにより、光源102から出射された光束はその反射(進行)方向が変化され、眼E上で任意の方向に走査される。これにより、前眼部上における撮像位置が変更される。光スキャナ108としては、光を偏向させる構成であればよい。例えば、反射ミラー(ガルバノミラー、ポリゴンミラー、レゾナントスキャナ)の他、光の進行(偏向)方向を変化させる音響光学素子(AOM)等が用いられる。
参照光学系110は、眼Eでの測定光の反射によって取得される反射光と合成される参照光を生成する。参照光学系110は、マイケルソンタイプであってもよいし、マッハツェンダタイプであっても良い。参照光学系110は、例えば、反射光学系(例えば、参照ミラー)によって形成され、カップラー104からの光を反射光学系により反射することにより再度カップラー104に戻し、検出器120に導く。他の例としては、参照光学系110は、透過光学系(例えば、光ファイバー)によって形成され、カップラー104からの光を戻さず透過させることにより検出器120へと導く。
参照光学系110は、参照光路中の光学部材を移動させることにより、測定光と参照光との光路長差を変更する構成を有する。例えば、参照ミラーが光軸方向に移動される。光路長差を変更するための構成は、測定光学系106の測定光路中に配置されてもよい。
検出器120は、測定光と参照光との干渉状態を検出する。フーリエドメインOCTの場合では、干渉光のスペクトル強度が検出器120によって検出され、スペクトル強度データに対するフーリエ変換によって所定範囲における深さプロファイル(Aスキャン信号)が取得される。ここで、制御部80は、光スキャナ108により測定光を前眼部上で所定の横断方向に走査することにより断層像を取得できる。すなわち、被検眼の前眼部断層像を撮像する。例えば、X方向もしくはY方向に走査することにより、被検眼前眼部のXZ面もしくはYZ面における断層像(前眼部断層像)を取得できる(なお、本実施形態においては、このように測定光を前眼部に対して一次元走査し、断層像を得る方式をBスキャンとする)。なお、取得された前眼部断層像は、制御部80に接続されたメモリ85に記憶される。さらに、測定光をXY方向に二次元的に走査することにより、被検眼前眼部の三次元画像を取得することも可能である。
例えば、フーリエドメインOCTとしては、Spectral-domain OCT(SD-OCT)、Swept-source OCT(SS-OCT)が挙げられる。また、Time-domain OCT(TD-OCT)であってもよい。
SD-OCTの場合、光源102として低コヒーレント光源(広帯域光源)が用いられ、検出器120には、干渉光を各周波数成分(各波長成分)に分光する分光光学系(スペクトルメータ)が設けられる。スペクトルメータは、例えば、回折格子とラインセンサからなる。
SS-OCTの場合、光源102として出射波長を時間的に高速で変化させる波長走査型光源(波長可変光源)が用いられ、検出器120として、例えば、単一の受光素子が設けられる。光源102は、例えば、光源、ファイバーリング共振器、及び波長選択フィルタによって構成される。そして、波長選択フィルタとして、例えば、回折格子とポリゴンミラーの組み合わせ、ファブリー・ペローエタロンを用いたものが挙げられる。
また、眼科撮影装置200は、ケラト投影光学系50、アライメント投影光学系40、前眼部正面撮像光学系30等を備えてもよい。
ケラト投影光学系50は、測定光軸L1を中心に配置されたリング状の光源51を有し、被検眼角膜にリング指標を投影して角膜形状(曲率、乱視軸角度、等)を測定するために用いられる。なお、光源51には、例えば、赤外光または可視光を発するLEDが使用される。なお、投影光学系50について、光軸L1を中心とする同一円周上に少なくとも3つ以上の点光源が配置されていればよく、間欠的なリング光源であってもよい。さらに、複数のリング指標を投影するプラチド指標投影光学系であってもよい。
アライメント投影光学系40は、光源51の内側に配置され、赤外光を発する投影光源41(例えば、λ=970nm)を有し、被検眼角膜Ecにアライメント指標を投影するために用いられる。そして、角膜Ecに投影されたアライメント指標は、被検眼に対する位置合わせ(例えば、自動アライメント、アライメント検出、手動アライメント、等)に用いられる。本実施形態において、投影光学系50は、被検者眼角膜Ecに対してリング指標を投影する光学系であって、リング指標は、マイヤーリングも兼用する。また、投影光学系40の光源41は、前眼部を斜め方向から赤外光にて照明する前眼部照明を兼用する。なお、投影光学系40において、さらに、角膜Ecに平行光を投影する光学系を設け、投影光学系40による有限光との組合せにより前後のアライメントを行うようにしてもよい。
正面撮像光学系30は、前眼部正面像を撮像(取得)するために用いられる。正面撮像光学系30は、ダイクロイックミラー33、対物レンズ47、ダイクロイックミラー62、フィルタ34、撮像レンズ37、二次元撮像素子35、を含み、被検眼の前眼部正面像を撮像するために用いられる。二次元撮像素子35は、被検眼前眼部と略共役な位置に配置されている。
前述の投影光学系40、投影光学系50による前眼部反射光は、ダイクロイックミラー33、対物レンズ47、ダイクロイックミラー62、フィルタ34、及び撮像レンズ37を介して二次元撮像素子35に結像される。
光源1は、固視灯である。また、例えば、光源1から発せられた光の前眼部での反射により取得される前眼部反射光の一部は、ダイクロイックミラー33で反射され、正面撮像光学系30で結像される。
次に、制御系について説明する。制御部80は、装置全体の制御及び測定結果の算出を行う。制御部80は、OCTデバイス5の各部材、角膜形状測定デバイス300の各部材、モニタ70、操作部84、メモリ85、等と接続されている。
また、操作部84には、操作入力部として、マウス等の汎用インターフェースが用いられてもよいし、その他、タッチパネルが用いられてもよい。
なお、メモリ85には、各種制御プログラムの他、制御部80が前眼部画像解析を行う解析プログラム等が記憶されている。
<白内障の評価>
以上のような構成を備える装置において、白内障の評価を行う場合の制御動作を図2のフローチャートに基づいて説明する。
(S1:アライメント)
まず、検者は、モニタ70に表示される被検眼のアライメント状態を見ながら、図示なきジョイスティック等の操作手段を用いて、装置を上下左右及び前後方向に移動させ、装置を被検眼Eに対して所定の位置関係に置く。このとき、検者は、被検者に固視標を固視させておく。
アライメントの際には、光源41及び光源51が点灯される。例えば、検者は、図3に示すように、モニタ70に電子的に表示されたレチクルLCと、光源41によるリング指標Q1,Q2が同心円状になるように上下左右のアライメントを行う。これによって、被検眼の角膜頂点に本装置の光軸L1が通るようにXY方向にアライメントされる。また、検者は、リング指標Q1のピントが合うように、前後のアライメントを行う。
(S2:断層画像撮影)
アライメントが完了すると、制御部80は、予め設定された走査パターンに基づき、OCT光学系100によって被検眼の断面画像500を撮影する(図4参照)。例えば、制御部80は、スキャナ108を制御し、光源102からの測定光を前眼部上で走査させる。取得された断面画像500は、メモリ85等に記憶される。
(S3:水晶体セグメンテーション)
次に、制御部80は、OCTデバイス5を用いて撮影された断面画像500において水晶体を複数の区画に分割(セグメンテーション)する。例えば、制御部80は、断層画像500のエッジ検出等の画像処理によって各区画(例えば、前嚢B1、前方皮質B2、核B3、後方皮質B4、後嚢B5など)の境界を検出する。そして、制御部80は、検出した境界に基づいて水晶体を複数の区画に分割する。
なお、区画の境界が検出できない場合、制御部80は所定のパターンで区画分けしてもよい。例えば、制御部80は、予め設定された水晶体前面からの距離に応じて各区画を分割してもよい。例えば、水晶体前面からnピクセルまでを前嚢、nピクセルからnピクセルまでを前方皮質、nピクセルからnピクセルまでを核、nピクセルからnピクセルまでを後方皮質、nピクセルから水晶体後面までを後嚢、というように所定ピクセル(またはミリメートル)ごとに水晶体を分割してもよい。
また、制御部80は、所定の比率に基づいて水晶体を区画分けしてもよい。例えば、制御部80は断層画像から水晶体前面と水晶体後面を検出し、算出される水晶体厚に対して所定の比率で水晶体の区画分けを行ってもよい。例えば、水晶体前面から、水晶体厚のm%までを前嚢、m%までを前方皮質、m%までを核、m%までを後方皮質、m%までを後嚢というように、制御部80は、予め設定された水晶体厚に対する各区画の比率に基づいて水晶体の区画を分けてもよい。もちろん、さらに細かい区画に分けてもよい。
(S4:画像解析)
次いで、制御部80は、上記のように分割した区画ごとに画像解析を行う。解析方法は、例えば、画像の輝度値に基づく解析、信号強度に基づく解析等である。例えば、制御部80は、断層画像500の輝度値に基づいて白内障を評価する。例えば、白内障の進行度が高いと、混濁によって測定光が反射するため、画像の輝度値が大きい。したがって、制御部80は、例えば、各区画における輝度の積算値を算出し、その積算値に基づいて白内障の進行度を判定する。これによって、制御部80は、白内障の評価を定量化することができる。
また、制御部80は、白内障の発症部位に基づいて、白内障の種類を分類してもよい。例えば、制御部80は、皮質の区画における白内障の進行度が大きい場合は皮質白内障と分類し、核の区画における白内障の進行度が大きい場合は核白内障と分類し、後嚢の区画における白内障の進行度が大きい場合は後嚢下白内障と分類してもよい。
なお、制御部80は、OCTデバイス5によって取得された三次元断層画像データに基づいて、En face画像を生成してもよい。また、制御部80は、生成したEn face画像をモニタ70に表示させてもよい。En face画像とは、測定光の光軸方向(例えば、z方向)から見たときの画像である。なお、En faceとは、例えば、眼底面に対して水平な面、または眼底2次元水平断層面などのことである。
三次元断層画像データからEn face画像を生成する方法としては、例えば、深さ方向(光軸方向)の少なくとも一部の領域に関して断層画像データを取り出す方法などが挙げられる。例えば、制御部80は、ある区画に関して取り出された断層画像データの輝度値を深さ方向に積算(または加算平均)することでEn face画像を生成してもよい。
制御部80は、例えば、分割した区画ごとにEn face画像を生成し、区画ごとのEn face画像に基づいてそれぞれ白内障の評価を行ってもよい。もちろん、制御部80は、分割した区画の全てにおいてEn face画像を作成しなくともよく、少なくとも角膜側と網膜側とで分割された2つの区画においてEn face画像を作成するだけでもよい。
例えば、図5に示すような、徹照像600によって白内障の評価を行う場合、水晶体全域での評価しかできなかった。しかしながら、図6に示すように区画ごとに作成されたEn face画像700で評価を行うことによって、深さ方向(眼球光軸方向)に依存した混濁部位の評価が可能となる。
例えば、図6(a)は水晶体前嚢のEn face画像、図6(b)は皮質(前側)のEn face画像、図6(c)は核のEn face画像、図6(d)は皮質(後側)のEn face画像、図6(e)は水晶体後嚢のEn face画像である。図6の例のように、区画ごとに混濁具合が異なる場合、制御部80は、区画ごとのEn face画像700に基づいて白内障の評価を行うことによって、白内障の種類または区画ごとの進行度などを判定することができ、より詳細に評価を行うことができる。
なお、制御部80は、区画ごとに求めた進行度をLOCS III分類等の既存の分類と比較してもよい。LOCS III分類とは、基準となるカラー細隙灯顕微鏡写真と徹照写真によって、核、皮質、後嚢下白内障の程度分類を行うものである。核の色調および混濁度は6段階、皮質および後嚢下は5段階の基準写真からなる。
例えば、制御部80は、画像輝度または信号高度などに基づいて定量化した各区画の進行度と、LOCS III分類における進行度をモニタ70に比較表示してもよい。これによって、検者は、両者の結果を総合的に判断して最終的な進行度を判定できる。もちろん、制御部80が進行度の比較結果に基づいて最終的な進行度を判定してもよい。なお、LOCS III分類の進行度は、検者の操作部84への入力に基づいて取得されてもよいし、外部装置からネットワークを介して取得されてもよい。また、例えば、制御部80は、核、皮質、および後嚢の各区画に対応する画像と、LOCS III分類の基準画像を比較し、各段階の基準画像のうち最も類似する画像を判定することによって、LOCS III分類における進行度を判定してもよい。
なお、制御部80は、被検者の過去の画像データと現在の画像データを比較して経過観察を行ってもよい。例えば、制御部80は、過去の画像データを解析して得られた白内障の進行度と、現在の画像データを解析して得られた白内障の進行度とを比較してもよいし、モニタ70に表示させてもよい。これによって、白内障の進行具合の確認、または将来的な症状の予測をしてもよい。また、制御部80は、白内障治療薬の効果確認を行ってもよい。
上記のように、本実施例の眼科撮影装置200は、OCTデバイス5によって撮影された水晶体を含む前眼部画像において、水晶体を複数の区画に分割して画像解析することによって、水晶体の区画毎に白内障の評価を行うことができる。また、これまで目視確認に依存していた白内障の分類と進行度の判定を自動化することで医師の診察工数を低減できる。また、白内障の評価を定量化することで従来のような目視診断による判定のばらつきを低減することができる。
なお、本実施形態においては、前眼部断面像を撮像する前眼部撮像デバイスとして、前眼部断層像(断面像)撮影用の光コヒーレンストモグラフィーデバイスを例に挙げたがこれに限定されない。光源からの出射光を被検眼前眼部に向けて投光し、前眼部上に光切断面を形成させる投光光学系と、光切断面の前眼部での散乱により取得される前眼部散乱光を含む光を受光する検出器を有する受光光学系と、を有し、検出器からの検出信号に基づいて前眼部断面画像を形成する構成であればよい。すなわち、検眼の前眼部にスリット光を投影し、シャインプルークカメラにより前眼部断面画像を得る装置等にも適用可能である。
この場合、シャインプルークカメラを回転させたり、水平または垂直方向に移動させたりすることにより前眼部の3次元形状画像を取得してもよい。なお、撮像面(スリット断面)に対して垂直な方向の位置ずれが検出され、その検出結果に基づいてずれ補正処理が行われる。
また、上記構成においては、光学的に前眼部断面像を取得したが、これに限定されない。例えば、Bスキャン用の超音波プローブを用いて前眼部からの反射情報を検出することによって前眼部断面像を取得する構成であってもよい。
なお、制御部80は、機械学習による識別器を用いて白内障の評価を行ってもよい。
5 光コヒーレンストモグラフィーデバイス
30 前眼部正面撮像光学系
40 アライメント投影光学系
50 ケラト投影光学系
70 モニタ
80 制御部
85 メモリ
84 操作部

Claims (5)

  1. 被検眼の検査を行う眼科装置であって、
    前記被検眼の水晶体を含む前眼部画像を撮影する撮影手段と、
    前記前眼部画像に写る前記水晶体を複数の区画に分割して画像解析する解析手段と、を備え
    前記解析手段は、前記区画ごとに作成したEn face画像を解析することによって白内障の種類を分類することを特徴とする眼科装置。
  2. 前記解析手段は、前記画像解析の結果に基づいて白内障の進行度を判定することを特徴とする請求項1の眼科装置。
  3. 既存の評価分類の基準画像と前記En face画像とを比較し、各段階の基準画像のうち最も類似する画像を判定することによって、既存の評価分類における進行度を判定することを特徴とする請求項1または2の眼科装置。
  4. 前記解析手段は、予め設定されたパターンで前記水晶体を複数の区画に分割することを特徴とする請求項1~3のいずれかの眼科装置。
  5. 被検眼の検査を行う眼科装置において実行される白内障評価プログラムであって、前記眼科装置のプロセッサによって実行されることで、
    前記被検眼の水晶体を含む前眼部画像を撮影する撮影ステップと、
    前記前眼部画像に写る前記水晶体を複数の区画に分割して画像解析する解析ステップと、
    前記区画ごとに作成したEn face画像を解析することによって白内障の種類を分類する分類ステップと、
    を前記眼科装置に実行させることを特徴とする白内障評価プログラム。
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