JP7041863B2 - 人工心臓 - Google Patents

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Description

この発明は、人工心臓に関し、詳細には、患者の心臓を温存し、体内に残し、心臓神経による調節の下に心臓の拍動リズムをつかさどる刺激伝導系に起こる興奮を捕え、それを活用し、その心臓の拍動リズムに同期して拍動させ、そして、正常機能時に大静脈からその心臓に流れる血液の一部をバイパスさせて受け入れ、それを肺循環させてそのバイパス相当量の血液を受け入れ、そして、その血液をその心臓の拍動リズムに同期した拍動流として大動脈に送り出すところの人工心臓に関する。
これまでの人工心臓は、全置換型と補助型に区別され、また、拍動を再現する空気圧駆動ポンプ型と、軸流ポンプや遠心ポンプなどによる無拍動型とに区別される。
前者は、その空気圧駆動ポンプの小型化が難しく、一方、後者は、インペラが軸受に支持されて高速回転されるので、小型化が難しく、加えて、耐久性に乏しい。
また、生体の仕組みからポンプにより生ずる血液の流れは、心臓の拍出に同じ生理的な拍動流であるのが自然で生理的に望ましい。
(非)特許文献n
この発明の課題は、患者の心臓を温存し、体内に残し、心臓神経による調節の下に心臓の拍動リズムをつかさどる刺激伝導系に起こる興奮を捕え、それを活用し、その心臓の拍動リズムに同期して拍動させ、そして、正常機能時に大静脈からその心臓に流れる血液の一部をバイパスさせて受け入れ、それを肺循環させてそのバイパス相当量の血液を受け入れ、そして、その血液をその心臓の拍動リズムに同期した拍動流として大動脈に送り出す人工心臓を提供するところにある。
この発明の人工心臓は、右心房および心室セルが、血流の順方向に連なって一体化され、そして、右房室口に右房室弁を、肺動脈口に肺動脈弁をそれぞれ備え、
左心房および心室セルが、血流の順方向に連なって一体化され、そして、左房室口に左房室弁を、大動脈口に大動脈弁をそれぞれ備え、
少なくとも一組の縮みおよび伸び動作コイルが、そのセルそれぞれのセル壁に埋め込まれ、
洞房結節センサーが、洞房結節電極と、その電極に一端を電気的に接続して途中部分を一次コイルに形成する導線とを含み、
房室結節センサーが、房室結節電極と、その電極に一端を電気的に接続して途中部分を一次コイルに形成する導線とを含み、
洞房結節二次コイルが、その洞房結節センサーのその一次コイルに同軸的に近接して並べられ、そして、その右左心房セルのその縮み動作コイルと、その右左心室セルのその伸び動作コイルとに電気的に接続され、そして、
房室結節二次コイルが、その房室結節センサーのその一次コイルに同軸的に近接して並べられ、そして、その右左心室セルのその縮み動作コイルと、その右左心房セルのその伸び動作コイルとに電気的に接続される技術手段を活用するところにある。
この発明の人工心臓では、患者の心臓を温存し、体内に残し、心臓神経による調節の下に心臓の拍動リズムをつかさどる刺激伝導系に起こる興奮を捕え、それを活用し、その心臓の拍動リズムに同期して拍動させ、そして、正常機能時に大静脈からその心臓に流れる血液の一部をバイパスさせて受け入れ、それを肺循環させてそのバイパス相当量の血液を受け入れ、そして、その血液をその心臓の拍動リズムに同期した拍動流として大動脈に送り出すことが、実現され、血液の流れが、その患者の心臓の拍出に同じ生理的な拍動流で自然で生理的に望ましくなり、その患者の心臓に流れる血液の量が減らされ、その患者の心臓が受け持つ負担が軽減され、その患者の心臓自体の拡張が緩和され、さらに、その患者の心臓の拍動リズムに同期した拍動ポンプ機能を有することによりその患者が運動する際、拍動数を上げたり下げたり可能になり、運動の始めなどには、その患者の心臓の拍出量が増やされて運動が可能になり、また、装置としては、耐久性が向上されて寿命が延び、小型軽量化されてコストが低減され、そして、内蔵作業が簡単で内蔵し易くなり、その結果、極めて生理的に実用になって心不全、心筋症、先天性心疾患などの患者にとって有用になる。
患者の心臓-肺の血液循環系に活用されるところのこの発明の人工心臓の具体例を示す模式図である。 図1に示した患者の心臓-人工心臓の内蔵状態を断面にして示す模式図である。 図1に示した人工心臓の右左心房および心室セルを示す概略断面図である。 図1に示した人工心臓に用いる別の右左心房および心室セルを示す概略断面図である。 図1に示した人工心臓がその患者の心臓の興奮を活用する縮みおよび伸び動作コイルの電気回路を示す模式図である。 図1に示した人工心臓の縮み動作コイルを示す斜視図である。 図1に示した人工心臓の伸び動作コイルを示す斜視図である。 心臓における興奮・伝導を示す模式図である。 患者の興奮未発生時、人工心臓の電気回路状態を示す模式図である。 その患者の心臓の興奮発生時、その人工心臓の電気回路状態を示す模式図である。 図1に示したこの発明の人工心臓の別の具体例に用いられる別の右左心房および心室セルを示す概略断面図である。 図11に示した別の人工心臓に用いられる別の右左心房および心室セルを示す概略断面図である。 図11に示した別の人工心臓の電気回路を示す模式図である。 図1に示したこの発明の人工心臓のさらに別の具体例に用いられるさらに別の右左心房および心室セルを示す概略断面図である。 図14に示したさらに別の人工心臓に用いられるさらに別の右左心房および心室セルを示す概略断面図である。 図14に示した人工心臓のさらに別の具体例の電気回路を示す模式図である。 図1に示したこの発明の人工心臓のなお別の具体例に用いられるなお別の右左心房および心室セルを示す概略断面図である。 図17に示した人工心臓のなお別の具体例に用いられるなお別の右左心房および心室セルを示す概略断面図である。 図17に示した人工心臓のなお別の具体例の電気回路を示す模式図である。
この発明の人工心臓は、右心房および心室セルが、血流の順方向に連なって一体化され、そして、右房室口に右房室弁を、肺動脈口に肺動脈弁をそれぞれ備え、
左心房および心室セルが、血流の順方向に連なって一体化され、そして、左房室口に左房室弁を、大動脈口に大動脈弁をそれぞれ備え、
少なくとも一組の縮みおよび伸び動作コイルが、そのセルそれぞれのセル壁に埋め込まれ、
洞房結節センサーが、洞房結節電極と、その電極に一端を電気的に接続して途中部分を一次コイルに形成する導線とを含み、
房室結節センサーが、房室結節電極と、その電極に一端を電気的に接続して途中部分を一次コイルに形成する導線とを含み、
洞房結節二次コイルが、その洞房結節センサーのその一次コイルに同軸的に近接して並べられ、そして、その右左心房セルのその縮み動作コイルと、その右左心室セルのその伸び動作コイルとに電気的に接続され、そして、
房室結節二次コイルが、その房室結節センサーのその一次コイルに同軸的に近接して並べられ、そして、その右左心室セルのその縮み動作コイルと、その右左心房セルのその伸び動作コイルとに電気的に接続されるところの構造に具体化される。
以下、特定されて図示された具体例に基づいて、この発明の人工心臓を説明するに、図1ないし10は、血流障害を起こした患者の心臓60に適応するこの発明の人工心臓の具体例10を示し、そして、その患者の心臓60の直下で縦隔内に内蔵されて活用される。
この人工心臓10は、右心房および心室セル11、12、左心房および心室セル18、19、一組の縮みおよび伸び動作コイル32-36、33-37、34-38、35-39、一次コイル44付き洞房結節センサー40、一次コイル47付き房室結節センサー41、洞房結節二次コイル48、房室結節二次コイル49、大静脈コンジェット50、肺動脈コンジェット51、肺静脈コンジェット52、および大動脈コンジェット53などを組み合わせる構造を採っている。
そして、この人工心臓10は、その患者の心臓60を温存し、体内に残して心臓神経による調節の下にその患者の心臓60の拍動リズムをつかさどる刺激伝導系に起こる興奮をその洞房および房室結節センサー40、41で感知し、それぞれ電流に変えてそれぞれの一次コイル44、47に流し、その洞房および房室結節二次コイル48、49に誘導し、その洞房および房室結節二次コイル48、49からその縮み動作コイル32、33、34、35とその伸び動作コイル36、37、38、39とに誘導電流を流して、その縮み動作コイル32、33、34、35には縮み動作させ、その伸び動作コイル36、37、38、39には伸び動作させ、その患者の心臓60の拍動リズムに同期して拍動し、正常機能時に大静脈65からその患者の心臓60に流れる血液の一部をバイパスさせて受け入れ、肺循環させ、そのバイパス相当量の血液を受け入れ、その血液をその患者の心臓60の拍動リズムに同期した血液の拍動流になして大動脈68へ送り出す。
その洞房および房室結節69、70は、刺激伝導系に属し、そして、患者の心臓60の右心房61内に互いに離れてある。勿論、その刺激伝導系は、その洞房および房室結節69、70の他に房室束およびプルキンエ線維を含み、また、その心臓神経は、心臓交感神経(促進性)および心臓迷走神経(心臓副交感神経、抑制性)である。
それでは、最初に、ヒトの心臓60が、図1に示すように右左心房および心室61、62、63、64の4つの小部屋からなる拍動ポンプで心拍動に伴って血液を拍出する心臓の働き、すなわち、心臓の生理を説明し、次に、この発明の人工心臓10が、ヒトの心臓60の生理、すなわち、興奮伝導、拍出ポンプ機能を再現するところの基本原理を説明する。
そのヒト、すなわち、患者の心臓60では、血液が図1に示すように大静脈65から右心房61に流れ込み、右心室62へ血液を送り出した後でその収縮状態の右心房61は拡張する。
次に、洞房結節69から興奮が伝わり、その右心房61の心筋細胞が収縮し、全体としてその右心房61が収縮してその右心房61の容積は小さくなり、血液はその右心室62に送り込まれる。この時、その右心室62は肺80へ血液を送り出すために収縮した直後であり、この右心室62の容積は小さくなっている。
この状態で、その右心房61からその右心室62へと血液が流れ込むと、その右心室62は拡張される。そして、その右心房61の興奮がその房室結節70に伝わり、さらに興奮が起こり、その房室束、プルキンエ線維の順に伝わり、さらに、その右心室62の心筋にまで伝わることでその右心室62の心筋が収縮し、全体としてその右心室62が収縮し、その右心室62の容積は小さくなり、血液はその肺80へと送られる。
その肺80へと送られた血液はその左心房63へと流れ込み、そして、その右心房63がその血液をその左心室64へ送り出した後でその収縮状態の左心房63は血液の流入により拡張される。そして、その右心房61と同様にその洞房結節69からの興奮が伝わり、その左心房63の心筋が収縮し、全体としてその左心房63が収縮し、この左心房63の容積は小さくなり、血液は左心室64へと送り込まれる。この時のその左心室64は全身へと血液を送り出すために収縮した直後であり、この左心室64の容積は小さくなっている。
この状態で、その左心房63からその左心室64へと血液が流れ込むと、その左心室64は拡張される。そして、その左心房63の興奮がその房室結節70に伝わり、さらに興奮が起こり、その房室束、プルキンエ線維の順に伝わり、そして、その左心室64の心筋まで伝わることで、その左心室64の心筋が収縮し、全体としてその左心室64が収縮し、この左心室64の容積は小さくなって血液は全身へと送られる。
さらに、全身に送られる血液は動脈系から静脈系へと流れ、最後、最初の説明になるその大静脈65からその右心房61へと送られる。
この時、その右心房61は、その右心室62へと血液を送り出すために収縮した直後であり、この右心房61の容積は小さくなっているが、この左心室64の収縮により血液が送り込まれることでその右心房61は拡張される。
上述から、心房61、63が収縮することで血液が心室62、64に流れ込み、そして、その心室62、64が収縮することで血液がその心房61、63に流れ込み、そして、その心房61、63が拡張される。そして、その右左心房61、63の収縮はほぼ同時に起こり、そして、それに引き続き時間差を置いてその右左心室62、64の収縮がほぼ同時に起こる。
次に、上述のヒトの心臓機能を踏まえて、この人工心臓10が、その患者の心臓60の興奮伝導、拍動ポンプ機能を再現するところの基本原理を説明する。
それで、この人工心臓10がその患者の心臓60のどの部位の興奮を捕え、そして、それを活用するところから説明する。勿論、その電流は必要に応じて適宜に増幅して活用する。
その洞房結節69で起こった興奮は、その心房61、63、房室結節70、房室束、プルキンエ線維、心室62、64へと伝わってその患者の心臓60は、収縮する。
このとこから、収縮に関しては、この人工心臓10は、その右左心房セル11、18がその患者の心臓60の洞房結節69の興奮を捕え、また、その右左心室セル12、19がその患者の心臓60の房室結節70の興奮を捕える。
次に、拡張(伸長)に関しては、その患者の心臓60においてその心房61、63が収縮するときにその心室62、64が拡張し、そして、その心室62、64が収縮するときにその心房61、63が拡張するので、この人工心臓10は、その右左心房セル11、18にはその患者の心臓60の房室結節70より興奮を捕え、また、その右左心室セル12、19にはその患者の心臓60の洞房結節69より興奮を捕える。
さらに、この人工心臓10においても心臓の拍動数を上げたり、下げたりする自律神経(交感神経、副交感神経)の影響を考慮せねばならない。
何れの自律神経もそれらの神経終末端をその洞房および房室結節69、70に分布させているので、それらの興奮もその洞房および房室結節69、70に伝わって後にその効果が現れるので、その洞房結節センサー40でその患者の心臓60の洞房結節69の興奮を、その房室結節センサー41でその患者の心臓60の房室結節70の興奮をそれぞれ捕える。しかも、その洞房および房室結節センサー40、41は、直接にその洞房および房室結節69、70より興奮を捕えるのではなく、その洞房および房室結節69、70それぞれの近傍の心筋(心筋細胞)上に固定的に置かれる。そのようにするのは、その心筋が有する不応期というところを利用するためである。
これは、一度興奮すると、一定期間は興奮は起こらないというもので、過剰に興奮が起こり、拍動数が異常に多くなることを防ぐことができるところにある。
上述から、この出願発明の基本原理は、この人工心臓10において、その右心房および心室セル11、12および左心房および心室セル18、19のそれぞれが少なくとも一組の縮みおよび伸び動作コイル32-36、33-37、34-38、35-39をセル壁13、14、20、21に埋め込み、その患者の心臓60を温存し、体内に残して心臓神経による調節の下にその患者の心臓60の拍動リズムをつかさどる刺激伝導系に起こる興奮をその洞房および房室結節センサー40、41で感知し、それぞれ電流に変えてそれぞれの一次コイル44、47に流し、その洞房および房室結節二次コイル48、49に誘導し、その洞房および房室結節二次コイル48、49からその縮み動作コイル32、33、34、35と、その伸び動作コイル36、37、38、39とに誘導電流を流して縮み動作、伸び動作させ、その患者の心臓60の拍動リズムに同期して拍動し、正常機能時に大静脈65からその患者の心臓60に流れる血液の一部をバイパスさせて受け入れ、肺循環させ、そのバイパス相当量の血液を受け入れ、その血液をその患者の心臓60の拍動リズムに同期した血液の拍動流になして大動脈68に送り出す構造を採る。
その右心房および心室セル11、12は、プラスチック材料から血流の順方向に連なって一体成形され、そして、右房室口16に右房室弁26を、肺動脈口17に肺動脈弁27をそれぞれ備える。その右房室弁26および肺動脈弁27は、ゴム状弾性復元可能な逆止弁でリング31、31に一体的に支持され、そのリング31、31でその右房室口16および肺動脈口17に対応されて一体的に固定される。
同様に、その左心房および心室セル18、19は、プラスチック材料から血流の順方向に連なって一体成形され、そして、左房室口23に左房室弁29を、大動脈口24に大動脈弁30をそれぞれ備える。その左房室弁29および大動脈弁30は、ゴム状弾性復元可能な逆止弁でリング31、31に一体的に支持され、そのリング31、31でその左房室口23および大動脈口24に対応されて一体的に固定される。
その一組の縮みおよび伸び動作コイル32-36、33-37、34-38、35-39は、図6および図7に示すように製作され、そして、それらセル11、12、18、19それぞれのセル壁13、14、20、21に自然状態で血流の順方向に縮み動作、伸び動作可能に埋め込まれる。
また、その一組の縮みおよび伸び動作コイル32-36、33-37、34-38、35-39は、それぞれ細長いコイルに製作されて組み合わせた複数の組をその右心房セル11、右心室セル12、左心房セル18、左心室セル19それぞれのセル壁13、14、20、21に自然状態で縮み動作、伸び動作可能に埋め込まれてもかまわない。
その洞房結節センサー40は、図9および10に示すように洞房結節電極42と、その電極42に一端を電気的に接続して途中部分を一次コイル44に形成する導線43とを含み、そして、その電極42をその患者の心臓60の洞房結節69の近傍で心筋(心筋細胞)上に固定し、その患者の心臓60の洞房結節69における興奮未発生時には、図9に示すように興奮がその洞房結節センサー40に感知されず、電流がその一次コイル44に流れないので、その洞房結節二次コイル48にも誘導電流は流れない。
しかし、その洞房結節69における興奮発生時には、図10に示すように興奮がその洞房結節センサー40に感知され、その感知した興奮が電流に変えられてその一次コイル44に流れるので、その洞房結節二次コイル48には誘導電流が流れ、その誘導電流がその縮み動作コイル32、34、伸び動作コイル37、39に流れてその縮み動作コイル32、34には縮み動作させ、伸び動作コイル37、39には伸び動作させる。
他方、その房室結節センサー41も図9および10に示すように房室結節電極45と、その電極45に一端を電気的に接続して途中部分を一次コイル47に形成する導線46とを含み、そして、その電極45をその患者の心臓60の房室結節70の近傍で心筋(心筋細胞)上に固定し、その患者の心臓60の房室結節70における興奮未発生時には、図9に示すように興奮がその房室結節センサー41に感知されず、電流がその一次コイル47に流れないので、その房室結節二次コイル49にも誘導電流は流れない。
しかし、その房室結節70における興奮発生時には、図10に示すように興奮がその房室結節センサー41に感知され、その感知した興奮が電流に変えられてその一次コイル47に流れるので、その房室結節二次コイル49には誘導電流が流れ、その誘導電流がその縮み動作コイル33、35、伸び動作コイル36、38に流れてその縮み動作コイル33、35には縮み動作させ、その伸び動作コイル36、38には伸び動作させる。
その洞房結節二次コイル48は、図9および10に示すようにその洞房結節センサー40の一次コイル44に同軸的に近接して並べられ、その右左心房セル11、18の縮みおよび伸び動作コイル32,34と、その右左心室セル12、19の伸び動作コイル37、39とに電気的に接続され、そして、その洞房結節69の興奮を感知し、それを電流に変え、それがその一次コイル44に流れるに伴って誘導電流が流れるので、その誘導電流をその縮み動作コイル32、34と、その伸び動作コイル37、39とに流し、その縮み動作コイル32、34には縮む動作を、その伸び動作コイル37、39には伸び動作をそれぞれさせてその右左心房セル11、18を収縮させると同時にその右左心室セル12、19を拡張させる。
他方、その房室結節二次コイル49は、図9および10に示すようにその房室結節センサー41の一次コイルに同軸的に近接して並べられ、その右左心室セル12、19の縮みおよび伸び動作コイル33、35と、その右左心房セル11、18の伸び動作コイル36、38とに電気的に接続され、そして、その房室結節センサー41がその房室結節70の興奮を感知し、それを電流に変え、それがその一次コイル47に流れるに伴って誘導電流が流れるので、誘導電流をその縮み動作コイル33、35と、その伸び動作コイル36、38とに流し、その縮み動作コイル33、35には縮み動作を、その伸び動作コイル36、38には伸び動作をそれぞれさせてその右左心室セル12、19を収縮させると同時にその右左心房セル11、18を拡張させる。
次の段階として、この人工心臓10の体内セットについて説明する。
先ず、この人工心臓10は、その大静脈コンジェット50をその右心房セル11に、その肺静脈コンジェット51をその右心室セル12に、その肺静脈コンジェット52をその左心房セル18に、その大動脈コンジェット53をその左心室セル19にそれぞれ接続する。
続けて、図2に示すように、この人工心臓10はゴム状弾性容器54内に収められ、そして、その容器54からその大静脈コンジェット50、肺動脈コンジェット51、肺静脈コンジェット52、大動脈コンジェット53のそれぞれを外側に引き出し、その状態でその患者の心臓60の直下で縦隔内に内蔵される。
さらに続けて、その洞房および房室結節センサー40、41もその容器54の外側に引き出されているので、その洞房結節センサー40の電極42をその洞房結節69の近傍の心筋(心筋細胞)上に、その房室結節センサー41の電極45をその房室結節70の近傍で心筋(心筋細胞)上にそれぞれ固定する。
それから、この人工心臓10は、その大静脈65にその大静脈コンジェット50を、その肺動脈66にその肺静脈コンジェット51を、その肺静静脈67にその肺静脈コンジェット52を、その大動脈68にその大動脈コンジェット53をそれぞれ接続してその患者の体内にセットされる。
そのように、この人工心臓10は、そのゴム状弾性容器54に収められるので、拍動する際、周辺の組織との摩擦が回避される。また、この人工心臓10の拍動に伴いその容器54内の圧力が変化し、この人工心臓10の拍動が抑制される事が起こりうる場合にもその容器54は内圧が変化しないようにゴム状弾性材料、天然ゴム、合成ゴムなどから成形されて適宜に変形可能になされている。
また、この人工心臓10は、その右左心室セル12、19がそれぞれのセル壁14、21にその一組の縮むおよび伸び動作コイル33-37、35-39を埋め込むことでその患者の心臓60の右左心室62、64の内面に突き出され、そして、拡張する際に内圧で心臓壁が内側にへこまなくする多数の突起が省かれて軽量小型化が図られて内蔵を実現可能にしている。
次に、この人工心臓10の動作について説明する。
この人工心臓10では、その患者の心臓60が温存されて体内に残され、そして、電気回路が図5に示すように接続される。
そこで、この人工心臓10は、心臓神経による調節の下に心臓の拍動リズムをつかさどるその刺激伝導系の洞房結節69、房室結節70に起こる興奮をその洞房および房室結節センサー40、41で感知し、それぞれ電流に変えてそれぞれの一次コイル44、47に流れ、そして、誘導電流がその洞房および房室結節二次コイル48、49に誘導されるようになしているので、その洞房結節センサー40が捕らえた心臓拍動リズムの収縮期には、その洞房結節二次コイル48の誘導電流がその右左心房セル11、18の縮み動作コイル32、34と、その右左心室セル12、19の伸び動作コイル37、39とに流れ、その縮み動作コイル32、34には、縮み動作させてその右左心房セル11、18を収縮させ、そして、その右心房セル11からその右心室セル12へ血液を、その左心房セル18から左心室19へと血液をそれぞれ流すと同時に、その右左心室セル12、19の伸び動作コイル37、39には、伸び動作させてその右左心室セル12、19を拡張させ、そして、その右心房セル11からその右心室セル12に血液を、その左心房セル18から左心室19に血液をそれぞれ受け入れる。
また、その房室結節センサー41が捕らえた心臓拍動リズムの収縮期には、その房室結節二次コイル49の誘導電流がその右左心室セル12、19の縮み動作コイル33、35と、その右左心房セル11、18の伸び動作コイル36、38とに流れ、その縮み動作コイル33、35には、縮み動作させ、そして、右心室セル12から肺動脈66へ血液を送り出し、その血液を肺循環させ、その左心室セル19からは大動脈68へ血液を送り出すと同時に、その伸び動作コイル36、38には、伸び動作させてその右左心房セル11、18を拡張させ、そして、その大静脈65からその右心房セル11に血液を、その肺静脈67からその左心房セル18に血液をそれぞれ受け入れる。
そのように、この人工心臓10は、その患者の心臓60の拍動リズムに同期して拍動し、正常機能時に大静脈65からその患者の心臓60に流れる血液の一部をバイパスさせて受け入れ、肺循環させ、そのバイパス相当量の血液を受け入れ、その血液をその患者の心臓60の拍動リズムに同期した血液の拍動流になして大動脈68へ送り出す。
この人工心臓10は、また、図4に示すようにその右心房セル11が、大静脈口15に大静脈弁25を、その左心房セル18が、肺静脈口22に肺静脈弁をそれぞれ付加する構造に具体化されてもかまわない。勿論、その大静脈弁25もその肺静脈弁28もゴム状弾性復元可能な逆止弁であって、血液の逆流が減少されて血液のバイパス量が確保される。
したがって、この人工心臓10では、患者の心臓60を温存して体内に残し、心臓神経による調節の下に心臓の拍動リズムをつかさどる刺激伝導系に起こる興奮を捕え、それを活用し、その心臓60の拍動リズムに同期して拍動させ、そして、正常機能時に大静脈65からその心臓60に流れる血液の一部をバイパスさせて受け入れ、それを肺循環80させてそのバイパス相当量の血液を受け入れ、そして、その血液をその心臓60の拍動リズムに同期した拍動流として大動脈68に送り出すことが、実現され、血液の流れが、その患者の心臓60の拍出に同じ生理的な拍動流で自然で生理的に望ましくなり、その患者の心臓60に流れる血液の量が減らされ、その患者の心臓60が受け持つ負担が軽減され、その患者の心臓自体60の拡張が緩和され、さらに、その患者の心臓60の拍動リズムに同期した拍動ポンプ機能を有することによりその患者が運動する際、拍動数を上げたり下げたり可能になり、運動の始めなどには、その患者の心臓60の拍出量が増やされて運動が可能になり、また、装置としては、耐久性が向上されて寿命が延び、小型軽量化されてコストが低減され、そして、内蔵作業が簡単で内蔵し易くなり、その結果、極めて生理的に実用になって心不全、心筋症、先天性心疾患などの患者にとって有用になる。
図11ないし13は、前述の人工心臓10同様に血流障害を起こした患者の心臓60に活用するところのこの発明の人工心臓の別の具体例90を示し、そして、この別の人工心臓90は、前述の人工心臓10に対比して、右左心房および心室セル91、92、98、99がゴム状弾性材料の天然ゴム、合成ゴムなどから成形され、それらセル91、92、98、99がゴム状弾性復元可能になされ、そして、その伸び動作コイル36、37、38、39を省き、電気回路も簡略になし、一層軽量で小型化を図った構造を採ることが前述の人工心臓10と相違する。
そして、この人工心臓90については、前述の人工心臓10の説明および図面を適宜に参照して説明する。
この別の人工心臓90は、ゴム状弾性復元可能になされた右左心房および心室セル91、92、98、99、縮み動作コイル32、33、34、35、洞房結節センサー40、房室結節センサー41、洞房結節二次コイル48、房室結節二次コイル49、大静脈コンジェット50、肺動脈コンジェット51、肺静脈コンジェット52、および大動脈コンジェット53などを組み合わせる構造を採る。
そして、この別の人工心臓90は、その患者の心臓60を温存し、体内に残して心臓神経による調節の下にその患者の心臓60の拍動リズムをつかさどる刺激伝導系、洞房結節69、房室結節70に起こる興奮をその洞房および房室結節センサー40、41で感知し、それぞれ電流に変えてそれぞれの一次コイル44、47に流し、その洞房および房室結節二次コイル48、49に誘導し、その洞房および房室結節二次コイル48、49からその縮み動作コイル32、33、34、35に誘導電流を流してその縮み動作コイル32、33、34、35に縮み動作させ、その患者の心臓60の拍動リズムに同期して拍動し、正常機能時に大静脈65からその患者の心臓60に流れる血液の一部をバイパスさせて受け入れ、肺循環させ、そのバイパス相当量の血液を受け入れ、その血液をその患者の心臓60の拍動リズムに同期した血液の拍動流になして大動脈68へ送り出す構造を採る。
その右心房および心室セル91、92は、ゴム状弾性材料、天然ゴム、合成ゴムなどから血流の順方向に連なった構造に一体的に成形され、右房室口96に右房室弁106を、肺動脈口97に肺動脈弁107をそれぞれ備え、そして、その伸び動作コイル36、37を省いて拡張期にゴム状弾性復元可能になされている。
その左心房および心室セル98、99も、また、ゴム状弾性材料、天然ゴム、合成ゴムなどから血流の順方向に連なった構造に一体的に成形され、左房室口103に左房室弁109を、大動脈口104に大動脈弁110をそれぞれ備え、そして、その伸び動作コイル38、39を省いて拡張期にゴム状弾性復元可能にしている。
それら弁106、107、109、110は、ゴム状弾性復元可能でリング31、31、31、31に一体的に支持され、そのリング31、31、31、31でその対応された右房室口96、肺動脈口97、左房室口103、大動脈口104に一体的に固定される。
その縮み動作コイル32、33、34、35が図6に示され、そして、その右心房セル91、右心室セル92、左心房セル98、左心室セル99それぞれのセル壁93、94、100、101に自然状態で血流の順方向に埋め込まれている。
具体的には、その縮み動作コイル32、33、34、35は、その右心房および心室セル91、92もその左心房および心室セル98、99もそれぞれ型において血流の順方向に連なってゴム状弾性材料、天然ゴム、合成ゴムなどから一体成形されるので、予め、その型のセル壁形状空間内に自然状態で血流の順方向に配置され、そして、天然ゴム、合成ゴムなどの何れかがその型に注入され、あるいは、流し込まれ、その右心房セル91がその右心室セル92に、その左心房セル98がその左心室セル99にそれぞれ連なって一体成形されると、それらセル91、92、98、99それぞれのセル壁93、94、100、101に自然状態で血流の順方向に埋め込まれる。
そして、その右左心房セル91、98の縮み動作コイル32、34は、その洞房結節センサー40が捕らえた心臓拍動リズムの収縮期にその縮み動作をなしてその右左心房セル91、98を収縮させ、また、その右左心室セル92、99の縮み動作コイル33、35は、その房室結節センサー41が捕らえた心臓拍動リズムの収縮期に縮み動作をなしてその右左心室セル92、99を収縮させる。
その洞房および房室結節センサー40、41は、図9、10および13に示す前述の人工心臓10のセンサーそのものであるが、この人工心臓90では、その一次コイル44、47は単にコイルと言うのが適切であろう。
その洞房結節二次コイル48、その洞房結節センサー40の一次コイル44に同軸的に近接して並べられ、その右左心房セル91、98の縮み動作コイル32、34に電気的に接続され、そして、その洞房結節センサー40がその洞房結節69の興奮を感知し、それを電流に変え、それがその一次コイルに流れるに伴って誘導電流が流れるので、その誘導電流をその縮み動作コイル32、34に流し、そして、縮み動作コイル32、34の縮み動作でその右左心房セル91、98を収縮させる。
同様に、その房室結節二次コイル49は、その房室結節センサー41の一次コイル47に同軸的に近接して並べられ、その右左心室セル92、99の縮み動作コイル33、35に電気的に接続され、そして、その房室結節センサー41がその房室結節70の興奮を感知し、それを電流に変え、それがその一次コイル47に流れるに伴って誘導電流が流れるので、その誘導電流をその縮み動作コイル33、35に流し、そして、その縮み動作コイル33、35の縮み動作でその右左心室セル92、99を収縮させる。
そして、この人工心臓90は、前述の人工心臓10同様にその患者の心臓60の直下で縦隔内に内蔵されて体内にセットされる。
そこで、この人工心臓90の動作について説明する。
この人工心臓90でもその患者の心臓60が温存されて体内に残され、電気回路が図13に示すように接続され、そして、前述の人工心臓10同様にその患者の心臓60の拍動リズムに同期して拍動し、そして、その患者の心臓60の拍動を再現する。
それだからして、この人工心臓90は、その患者の心臓60を温存して体内に残し、心臓神経による調節の下に心臓の拍動リズムをつかさどる刺激伝導系、その洞房および房室結節69、70に起こる興奮をその洞房および房室結節センサー40、41で感知し、それぞれ電流に変えてそれぞれの一次コイル44、47に流れ、そして、誘導電流がその洞房および房室結節二次コイル48、49に誘導されるようになしている。
そうすることによって、この人工心臓90もその洞房結節センサー40が捕らえた心臓拍動リズムの収縮期には、その誘導電流がその右左心房セル91、98の縮み動作コイル32、34に流れて縮み動作させ、その右左心房セル91、98を収縮させ、そして、その右心房セル91からその右心室セル92へ血液を、その左心房セル98からその左心室セル99へ血液をそれぞれ流し、同時に、その右左心室セル92、99はゴム状弾性復元しながら拡張し、そして、その右左心房セル91、98から血液を対応して受け入れる。
また、その房室結節センサー41が捕らえた心臓拍動リズムの収縮期には、その誘導電流がその右左心室セル92、99の縮み動作コイル33、35に流れて縮み動作させ、その右左心室セル92、99を収縮させ、そして、その右心室セル92から肺動脈27へ血液を送り出し、その血液を肺循環させ、それに合わせてその左心室セル99からその大動脈65へ血液を送り出し、同時に、その右左心房セル91、98はゴム状弾性復元しながら拡張し、そして、その右心房セル91は大静脈65から血液を、その左心房セル98は肺静脈67から血液を受け入れる。
そのように、この人工心臓90は、その患者の心臓拍動リズムに同期して拍動し、正常機能時に大静脈65からその患者の心臓60に流れる血液の一部をバイパスさせて受け入れ、肺循環させ、そのバイパス相当量の血液を受け入れ、その血液をその患者の心臓60の拍動リズムに同期した血液の拍動流になして大動脈68へ送り出す。
この人工心臓90は、図12に示すようにその右心房セル91が大静脈口95に大静脈弁105を、その左心房セル98が、肺静脈口102に肺静脈弁108をそれぞれ付加する構造に具体化されてもかまわない。勿論、その大静脈弁105もその肺静脈弁108もゴム状弾性復元可能な逆止弁であって、血液の逆流が減少されて血液のバイパス量が確保される。
したがって、この人工心臓90では、その右左心房および心室セル91、92、98、99がゴム状弾性材料、天然ゴム、合成ゴムなどから成形されて拡張期にゴム状弾性復元され、その伸び動作コイル36、37、38、39が省かれ、電気回路がさらに簡略になり、一層軽量で小型化され、コストが低減され、加えて、内蔵作業が一層容易になり、実用になって有用である。勿論、この人工心臓90でも前述の人工心臓10同様の効果が得られ、そして、この人工心臓90は、心不全症、心筋症、先天性心疾患などの患者にとって一層実用になって有用である。
図14ないし16は、前述の人工心臓10、90同様に血流障害を起こした患者の心臓60に活用するところのこの発明の人工心臓のさらに別の具体例120を示し、そして、この人工心臓120は、その人工心臓10、90に用いられたその洞房および房室結節二次コイル48、49を省き、そして、コントロール・ユニット121を用いる。
この人工心臓120は、その患者の心臓60を温存して体内に残し、心臓神経による調節の下にその患者の心臓60の拍動リズムをつかさどる刺激伝導系、その洞房結節69、房室結節70に起こる興奮が、洞房および房室結節センサー40、41で感知され、それがコントロール・ユニット121に流れ、そして、そのコントロール・ユニット121が、その電流に応じて処理し、その患者の心臓60の拍動リズムの収縮期、拡張期に合わせてその処理した電流を右左心房セル11、18、右左心室セル12、19の縮み動作コイル32、34,33、35、伸び動作コイル36、38、37、39に適宜選択的に流し、その縮み動作コイル32、34、33、35には縮み動作させ、その伸び動作コイル36、38、37、39には伸び動作させ、それらセル11,18、12、19を収縮、拡張させ、その患者の心臓60の拍動リズムに同期して拍動し、正常機能時に大静脈65からその患者の心臓60に流れる血液の一部をバイパスさせて受け入れ、肺循環させ、そのバイパス相当量の血液を受け入れ、その血液をその患者の心臓60の拍動リズムに同期した血液の拍動流になして大動脈68へ送り出す構造を採る。
その右心房および心室セル11、12は、プラスチック材料から血流の順方向に連なって一体成形され、そして、右房室口16に右房室弁26を、肺動脈口17に肺動脈弁27をそれぞれ備える。その右房室弁26もその肺動脈弁27もゴム状弾性復元可能な逆止弁でリング31、31に一体的に支持され、そのリング31、31でその右房室口16および肺動脈口17に対応されて一体的に固定される。
同様に、その左心房および心室セル18、19は、プラスチック材料から血液の順方向に連なって一体成形され、そして、左房室口23に左房室弁29を、大動脈口24に大動脈弁30をそれぞれ備える。その左房室弁29もその大動脈弁30もゴム状弾性復元可能な逆止弁でリング31、31に一体的に支持され、そのリング31、31でその左房室口23および大動脈口24に対応されて一体的に固定される。
その一組の縮みおよび伸び動作コイル32-36、33-37、34-38、35-39、は図6および7に示すように製作され、それらセル11、12、18、19それぞれのセル壁13、14、20、21に自然状態で血流の順方向に縮み動作、伸び動作可能に埋め込まれる。
また、その一組の縮みおよび伸び動作コイル32-36、33-37、34-38、35-39は、それぞれ細長いコイルに製作されて組み合わせた複数の組をそのセル11、12、18、19それぞれのセル壁13、14、20、21に自然状態で縮み動作、伸び動作可能に埋め込まれてもかまわない。
その洞房および房室結節センサー40、41は、図9、10および13に示す前述の人工心臓10のセンサーそのものであるが、この人工心臓120では、その一次コイル44、47は、単にコイルと呼ぶのが適切であろう。
そのコントロール・ユニット121は、入力増幅回路122、出力回路123、電源(図示せず)などを含み、その入力増幅回路122が、その導線43、46でその洞房および房室結節センサー40、41に電気的に接続され、そして、その出力回路123に電気的に接続される。
その出力回路123は、その洞房結節センサー40に対応したその右左心房セル11、18の縮み動作コイル32、34とその右左心室セル12、19の伸び動作コイル37、39とに電気的に接続され、また、その房室結節センサー41に対応したその右左心室セル12、19の縮み動作コイル33、35と、その右左心房セル12、18の伸び動作コイル36、38とに電気的に接続される。勿論、その出力回路123が、制御回路(図示せず)を含むのであれば、電流は、その制御回路(図示せず)で決められてその出力回路123からその縮みおよび伸び動作コイル32、34、33、35、および37、39、36、38に流れる。
そして、この人工心臓120は、大静脈コンジェット50をその右心房セル11に、肺動脈コンジェット51をその右心室セル12に、肺静脈コンジェット52をその左心房セル18に、大動脈コンジェット53をその左心室セル19にそれぞれ接続し、そして、ゴム状弾性容器54に収められる。
次に、それらコンジェット50、51、52、53がその容器54から外側へ引き出され、その洞房および房室結節センサー40、41も予め、そのコントロール・ユニット121の入力増幅回路122に電気的に接続されてその容器54から外側へ引き出されているので、それらが引き出された状態でその患者の心臓60の直下で縦隔内に内蔵される。
その次には、その患者の心臓60においてその洞房結節センサー40の電極42をその洞房結節69の近傍の心筋(心筋細胞)上に、その房室結節センサー41の電極45をその房室結節70の近傍の心筋(心筋細胞)上にそれぞれ固定的に置き、そして、それらコンジェット50、51、52、53をその患者の心臓60の大静脈65、肺動脈66、肺静脈67、大動脈68に対応して接続し、そして、活用される。
それでは、この人工心臓120の動作について説明する。
この人工心臓120は、そのコントロール・ユニット121のスイッチを入れると、前述の人工心臓10同様にその患者の心臓60を温存して体内に残し、心臓神経による調節の下に心臓の拍動リズムをつかさどる刺激伝導系、その洞房および房室結節69、70に起こる興奮がその洞房および房室結節センサー40、41で感知され、それが電流に変えられてそのコントロール・ユニット121の入力増幅回路122に流れる。
そのコントロール・ユニット121では、その入力増幅回路122が、必要に応じてその電流を増幅するなりして所定値の電流をその出力回路123に流す。
そうすると、その出力回路123は、その洞房結節センサー40が捕らえた心臓拍動リズムの収縮期には、その右左心房セル11、18の縮み動作コイル32、34と、その右左心室セル12、19の伸び動作コイル37、39とに電流を流し、その縮み動作コイル32、34には、縮み動作させ、その右左心房セル11、18を収縮させ、そして、その右心房セル11からその右心室セル12へ血液を、その左心房セル18からその左心室セル19へ血液をそれぞれ流すと同時に、その右左心室セル12、19の伸び動作コイル37、39には、伸び動作させ、その右左心室セル12、19を拡張させ、そして、その右心房セル11からその右心室セル12に血液を、その左心房セル18からその左心室セル19に血液をそれぞれ受け入れる。
また、この出力回路123は、その房室結節センサー41が捕らえた心臓の拍動リズムの収縮期には、その右左心室セル12、19の縮み動作コイル33、35と、右左心房セル11、18の伸び動作コイル36、38とに電流を流し、その縮み動作コイル33、35には、縮み動作させ、その右左心室セル12、19を収縮させ、そして、その右心室セル12からその肺動脈66へ血液を送り出し、その血液を肺循環させ、その際に、その左心室セル19からその大動脈58へ血液を送り出すと同時に、その伸び動作コイル36、38には、伸び動作させ、その右左心房セル11、18を拡張させ、そして、その大静脈65からその右心房セル11に血液を、その肺静脈67からその左心房セル18に血液をそれぞれ受け入れる。
この人工心臓120でも図15に示すようにその右心房セル11が大静脈口15に大静脈弁25を、その左心房セル18が肺静脈口22に肺静脈弁28をそれぞれ付加する構造になされてもかまわない。勿論、その大静脈弁25もその肺静脈弁28もゴム状弾性復元可能な逆止弁であって、血液の逆流が減少されて血液のバイパス量が確保される。
上述から、この人工心臓120は、その右左心房および心室セル11、12、18、19の収縮、拡張が、心臓神経による調節の下に心臓の拍動リズムをつかさどる刺激伝導系、その洞房および房室結節69、70の興奮をその洞房および房室結節センサー40、41で感知してそのコントロール・ユニット121で制御するので、その患者の心臓60の拍動リズムに即時に同期して拍動し、そして、正常機能時にその大静脈65からその患者の心臓60に流れる血液の一部をバイパスさせて受け入れ、それを肺循環させ、そのバイパス相当量の血液を受け入れ、その血液をその患者の心臓60の拍動リズムに同期した拍動流になしてその大動脈68に送り出し可能になるので、この人工心臓120では、その洞房および房室結節二次コイル48、49がそのコントロール・ユニット121に置き換えられ、その患者の心臓60の拍動リズムに即時に同期した拍動がなされ、構造が簡略になって組み立てが簡単かつ容易になり、一層軽量小型化され、コストが低減され、そして、内蔵セット作業が一層簡単かつ容易になり、実用になって有用である。勿論、この人工心臓120でも、前述の人工心臓10、90の効果が得られ、そして、この人工心臓120は、心不全症、心筋症、先天性心疾患などの患者にとって一層実用になって有用である。
図17ないし19は、前述の人工心臓10、90、120同様に血流障害を起こした患者の心臓60に活用されるところのこの発明の人工心臓のなお別の具体例130を示し、そして、この人工心臓130は、前述の人工心臓90のその右左心房および心室セル91、92、98、99を用い、その伸び動作コイル36、37、38、39やその洞房および房室結節二次コイル48、49などが省かれてコントロール・ユニット131でその縮み動作コイル32、33、34、35の動作を制御する構造を採る。勿論、この人工心臓130については、前述の人工心臓120の説明と図14ないし16を参照して説明する。
それで、この人工心臓130は、その右心房および心室セル91、92、左心房および心室セル98、99、その縮み動作コイル32、33、34、35、その洞房および房室結節センサー40、41、およびそのコントロール・ユニット131などを含む構造を採る。
その右心房および心室セル91、92は、ゴム状弾性材料、天然ゴム、合成ゴムなどから血流の順方向に連なって一体成形され、右房室口96に右房室弁106を、肺動脈口97に肺動脈弁107をそれぞれ備え、そして、そのセル91、92それぞれから伸び動作コイル36、39を省いてその患者の心臓60の拡張期にゴム状弾性復元可能なセルに成形される。
他方、その左心房および心室セル98、99も同様に、ゴム状弾性材料、天然ゴム、合成ゴムなどから血流の順方向に連なって一体成形され、左房室口103に左房室弁109を、大動脈口104に大動脈弁110をそれぞれ備え、そして、そのセル98、98それぞれから伸び動作コイル38、39を省いてその患者の心臓60の拡張期にゴム状弾性復元可能なセルに成形される。
その縮み動作コイル32、33、34、35は、その右心房セル91、右心室セル92、左心房セル98、および左心室セル99それぞれのセル壁93、94、100、101に一個ずつ自然状態で血流の順方向に埋め込まれる。
具体的には、その縮み動作コイル32、33、34、35は、その右心房セル91がその右心室セル92に、その左心房セル98がその左心室セル99にそれぞれ血流の順方向につながった状態で型で天然ゴム、合成ゴムなどから一体成形されるので、予め、その型のセル壁形状空間に自然状態で血流の順方向に配置され、そして、その天然ゴム、合成ゴムなどがその型に注入され、あるいは、流し込まれ、その右心房セル91がその右心室セル92に、その左心房セル98がその左心室セル99にそれぞれつながって一体成形されるに伴ってそれらセル91、92、98、99それぞれのセル壁93、94、100、101に自然状態で血流の順方向に埋め込まれる。
そして、その縮み動作コイル32、33、34、35は、その洞房および房室結節センサー40、41が捕らえた患者の心臓60の拍動リズムの収縮期に対応して縮み動作をなしてその右左心房セル91、98と、その右左心室セル92、99とを対応させて収縮させる。
その洞房および房室結節センサー40、41は、前述の人工心臓10において説明したセンサーそのものであるが、この人工心臓130では、その一次コイル44、47は、単にコイルと呼ぶのが適切であろう。
そのコントロール・ユニット131は、入力増幅回路132、出力回路133、電源(図示せず)などを含み、その入力増幅回路132が、その洞房および房室結節センサー40、41に電気的に接続され、そして、その出力回路133に電気的に接続される。
その出力回路133は、その洞房結節センサー40に対応した右左心房セル91、98の縮み動作コイル32、34に電気的に接続され、また、その房室結節センサー41に対応した右左心室セル92、99の縮み動作コイル33、35に電気的に接続される。勿論、この出力回路133が、制御回路を含むのであれば、その縮み動作コイル32、33、34、35に流す電流は、その制御回路で決められてその出力回路133から流れる。
次に、この人工心臓130をその患者の体内に内蔵し、その患者の心臓60にセットする作業について説明する。
この人工心臓130は、先ず、大静脈コンジェット50をその右心房セル91に、肺動脈コンジェット51をその右心室セル92に、肺静脈コンジェット52をその左心房セル98に、大動脈コンジェット53をその左心室セル99にそれぞれ接続し、続いて、ゴム状弾性容器54に収め、そして、その容器54から外側へそれらコンジェット50、51、52、53を引き出し、その洞房および房室結節センサー40、41もその容器54から外側へ引き出す。
次いで、この人工心臓130は、そのコンジェット50、51、52、53、洞房および房室結節センサー40、41などを引き出した状態でその患者の体内の心臓60の直下で縦隔内に内蔵し、そして、その患者の心臓60においてその洞房結節69の近傍の心筋(心筋細胞)上にその洞房結節センサー40の電極42を、その房室結節70の近傍の心筋(心筋細胞)上にその房室結節センサー41の電極45をそれぞれ固定的に置き、続いて、大静脈65、肺動脈66、肺静脈67、大動脈68にそれらコンジェット50、51、52、53を対応させて接続する。
それから、この人工心臓130は、動作を確認され、そして、閉胸作業が行われる。
それでは、活用時のその人工心臓130の動作について説明する。
この人工心臓130は、そのコントロール・ユニット131のスイッチを入れると、前述の人工心臓120のようにその患者の心臓60が温存されて体内に残されているので、心臓神経による調節の下に心臓の拍動リズムをつかさどる刺激伝導系、その洞房結節69、房室結節70に起こる興奮がその洞房および房室結節センサー40、41で感知され、電流に変えられ、そして、それがそのコントロール・ユニット131の入力増幅回路132に流れる。
そのコントロール・ユニット131では、その入力増幅回路132が必要に応じてその電流を増幅するなりして所定値の電流をその出力回路133に流す。
そうすると、その出力回路133は、その洞房結節センサー40が捕らえた心臓拍動リズムの収縮期には、その右左心房セル91、98の縮み動作コイル32、34に電流を流して縮み動作させ、その右左心房セル91、98を収縮させ、そして、その右心房セル91からその右心室セル92へ血液を、その左心房セル98からその左心室セル99へ血液をそれぞれ同時に流し、その右左心室セル92、99はゴム状弾性復元しながら拡張し、そして、その右左心房せる91、98から血液を対応して受け入れる。
また、その出力回路133は、その房室結節センサー41が捕らえた心臓拍動リズムの収縮期には、その右左心室セル92、99の縮み動作コイル33、35に電流を流して縮み動作させ、その右左心室セル92、99を収縮させ、そして、その右心室セル92からその肺動脈66へ血液を送り出し、その血液を肺循環させ、同時に、その左心室セル99からその大動脈68へ血液を送り出し、その際、その右左心房セル91、98はゴム状弾性復元しながら拡張し、そして、その右心房セル91はその大静脈65から血液を、その左心房セル98は肺静脈67から血液をそれぞれ受け入れる。
上述のように、この人工心臓130は、その右左心房および心室セル91、92、98、99の収縮が、その洞房および房室結節センサー40、41で感知され、その洞房および房室結節69、70の興奮に応じてそのコントロール・ユニット131で制御され、それに同時的に対応してその右左心室および心房セル91、92、98、99がゴム状弾性復元しながら拡張するので、その患者の心臓60の拍動リズムに即時に同期した拍動がなされ、そして、正常機能時にその大静脈65からその患者の心臓60に流れる血液の一部をバイパスさせて受け入れ、肺循環させ、そのバイパス相当量の血液を受け入れ、そして、その血液をその患者の心臓60の拍動リズムに同期した血液の拍動流となしてその大動脈68に送り出す。
この人工心臓130でも図18に示すようにその右心房セル91が大静脈口95に大静脈弁105を、その左心房セル98が肺静脈口102に肺静脈弁108をそれぞれ付加する構造になされてもかまわない。勿論、その大静脈弁105もその肺静脈弁108もゴム状弾性復元可能な逆止弁であって、血液の逆流が減少されて血液のバイパス量が確保される。
したがって、この人工心臓130では、前述の人工心臓120から見てその右左心房および心室セル91、92、98、99がゴム状弾性素材、天然ゴム、合成ゴムなどから成形され、ゴム状弾性復元により拡張されて血液を受け入れるので、その伸び動作コイル36、37、38、39を省いてそのコントロール・ユニット131でその縮み動作コイル32、33、34、35に流す電流を制御するので、その洞房および房室結節二次コイル48、49が省かれ、その患者の心臓60の拍動リズムに即時に同期した拍動がなされ、そして、正常機能時にその大静脈65からその患者の心臓60に流れる血液の一部をバイパスさせて受け入れ、肺循環させ、そのバイパス相当量の血液を受け入れ、そして、その血液をその患者の心臓60の拍動リズムに同期した血液の拍動流になして大動脈68へ送り出し可能になり、そして、構造がさらに簡易になって軽量小型化され、コストがさらに低減され、体内セット作業がさらに簡単で容易になり、実用になって有用である。勿論、この人工心臓130でも前述の人工心臓10、90、120の効果が得られ、そして、心不全症、心筋症、先天性心疾患などの患者にとって一層実用になって有用である。
先に図面を参照して説明されたところのこの発明の特定された具体例から明らかであるように、この発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(a person having ordinary skill in the art、しかし、any person skilled in the artではなくて)にとって、この発明の内容は、その発明の性質(nature)および本質(substance)に由来し、そして、それらを内在させると客観的に認められる別の態様に容易に具体化される。勿論、この発明の内容は、その発明の課題に相応し(be commensurate with)、そして、その発明の成立に必須である。
上述から理解されるように、この発明の人工心臓は、右心房および心室セルも左心房および心室セルもそれぞれ対になし、それらセルそれぞれのセル壁に少なくとも一組の縮みおよび伸び動作コイルを埋め込み、洞房および房室結節センサーそれぞれに一次コイルを付け、それら一次コイルに洞房および房室結節二次コイルを対応させて組み合わせ、そして、その洞房および房室結節二次コイルをその縮みおよび伸び動作コイルに電気的に接続するところの構造により、患者の心臓が温存されて体内に残され、心臓神経による調節の下に心臓の拍動リズムをつかさどる刺激伝導系、洞房および房室結節に起こる興奮を捕えて活用することが可能になり、その患者の心臓拍動リズムに同期して拍動し、正常機能時に大静脈からその患者の心臓に流れる血液の一部をバイパスさせて受け入れ、それを肺循環させ、そのバイパス相当量の血液を受け入れ、その血液をその患者の心臓拍動リズムに同期した拍動流になして大動脈へ送り出し可能になり、その結果、極めて生理的で実用になって心不全症、心筋症、先天性心疾患などの患者にとって実用になって有用である。
10 人工心臓
11 右心房セル
12 右心室セル
18 左心房セル
19 左心室セル
32 縮み動作コイル
33 縮み動作コイル
34 縮み動作コイル
35 縮み動作コイル
36 伸び動作コイル
37 伸び動作コイル
38 伸び動作コイル
39 伸び動作コイル
40 洞房結節センサー
41 房室結節センサー
48 洞房結節二次コイル
49 房室結節二次コイル
50 大静脈コンジェット
51 肺動脈コンジェット
52 肺静脈コンジェット
53 大動脈コンジェット
54 ゴム状弾性容器
60 患者の心臓
61 右心房
62 右心室
63 左心房
64 左心室
65 大動脈
66 肺動脈
67 肺静脈
68 大動脈
69 洞房結節
70 房室結節

Claims (8)

  1. 右心房および心室セルが、血流の順方向に連なって一体化され、そして、右房室口に右房室弁を、肺動脈口に肺動脈弁をそれぞれ備え、
    左心房および心室セルが、血流の順方向に連なって一体化され、そして、左房室口に左房室弁を、大動脈口に大動脈弁をそれぞれ備え、
    少なくとも一組の縮みおよび伸び動作コイルが、そのセルそれぞれのセル壁に埋め込まれ、
    洞房結節センサーが、洞房結節電極と、その電極に一端を電気的に接続して途中部分を一次コイルに形成する導線とを含み、
    房室結節センサーが、房室結節電極と、その電極に一端を電気的に接続して途中部分を一次コイルに形成する導線とを含み、
    洞房結節二次コイルが、その洞房結節センサーのその一次コイルに同軸的に近接して並べられ、そして、その右左心房セルのその縮み動作コイルと、その右左心室セルのその伸び動作コイルとに電気的に接続され、そして、
    房室結節二次コイルが、その房室結節センサーのその一次コイルに同軸的に近接して並べられ、そして、その右左心室セルその縮み動作コイルと、その右左心房セルのその伸び動作コイルとに電気的に接続されるところの人工心臓。
  2. その右心房セルが、大静脈口に大静脈弁を、その左心房セルが、肺静脈口に肺静脈弁をそれぞれ付加するところの請求項1に記載の人工心臓。
  3. 右心房および心室セルが、ゴム状弾性材料から血流の順方向に連なって一体成形され、そして、右房室口に右房室弁を、肺動脈口に肺動脈弁をそれぞれ備え、
    左心房および心室セルが、ゴム状弾性材料から血流の順方向に連なって一体成形され、そして、左房室口に左房室弁を、大動脈口に大動脈弁をそれぞれ備え、
    少なくとも一個の縮み動作コイルが、そのセルそれぞれのセル壁に埋め込まれ、
    洞房結節センサーが、洞房結節電極と、その電極に一端を電気的に接続して途中部分を一次コイルに形成する導線とを含み、
    房室結節センサーが、房室結節電極と、その電極に一端を電気的に接続して途中部分を一次コイルに形成する導線とを含み、
    洞房結節二次コイルが、その洞房結節センサーのその一次コイルに同軸的に近接して並べられ、そして、その右左心房セルのその縮み動作コイルに電気的に接続され、そして、
    房室結節二次コイルが、その房室結節センサーのその一次コイルに同軸的に近接して並べられ、そして、その右左心室セルその縮み動作コイルに電気的に接続されるところの人工心臓。
  4. その右心房セルが、大静脈口に大静脈弁を、その左心房セルが、肺静脈口に肺静脈弁をそれぞれ付加するところの請求項3に記載の人工心臓。
  5. 右心房および心室セルが、血流の順方向に連なって一体化され、そして、右房室口に右房室弁を、肺動脈口に肺動脈弁をそれぞれ備え、
    左心房および心室セルが、血流の順方向に連なって一体化され、そして、左房室口に左房室弁を、大動脈口に大動脈弁をそれぞれ備え、
    少なくとも一組の縮みおよび伸び動作コイルが、そのセルそれぞれのセル壁に埋め込まれ、
    洞房結節センサーが、洞房結節電極と、その電極に一端を電気的に接続して途中部分を一次コイルに形成する導線とを含み、
    房室結節センサーが、房室結節電極と、その電極に一端を電気的に接続して途中部分を一次コイルに形成する導線とを含み、そして、
    コントロール・ユニットが入力増幅回路、出力回路、電源などを含み、その入力増幅回路をその洞房および房室結節センサーと、その出力回路とに電気的に接続し、そして、その出力回路をその洞房結節センサーに対応したその右左心房セルのその縮み動作コイルと、その右左心室セルのその伸び動作コイルとに電気的に接続し、そして、その房室結節センサーに対応したその右左心室セルのその縮み動作コイルと、その右左心房セルの伸び動作コイルとに電気的に接続するところの人工心臓。
  6. その右心房セルが、大静脈口に大静脈弁を、その左心房セルが、肺静脈口に肺静脈弁をそれぞれ付加するところの請求項5に記載の人工心臓。
  7. 右心房および心室セルが、ゴム状弾性材料から血流の順方向に連なって一体成形され、そして、右房室口に右房室弁を、肺動脈口に肺動脈弁をそれぞれ備え、
    左心房および心室セルが、ゴム状弾性材料から血流の順方向に連なって一体成形され、そして、左房室口に左房室弁を、大動脈口に大動脈弁をそれぞれ備え、
    少なくとも一個の縮み動作コイルが、そのセルそれぞれのセル壁に埋め込まれ、
    洞房結節センサーが、洞房結節電極と、その電極に一端を電気的に接続して途中部分を一次コイルに形成する導線とを含み、
    房室結節センサーが、房室結節電極と、その電極に一端を電気的に接続して途中部分を一次コイルに形成する導線とを含み、そして、
    コントロール・ユニットが入力増幅回路、出力回路、電源などを含み、その入力増幅回路をその洞房および房室結節センサーと、その出力回路とに電気的に接続し、そして、その出力回路をその洞房結節センサーに対応したその右左心房セルのその縮み動作コイルと、その房室結節センサーに対応したその右左心室セルのその縮み動作コイルとにそれぞれ電気的に接続するところの人工心臓。
  8. その右心房セルが、大静脈口に大静脈弁を、その左心房セルが、肺静脈口に肺静脈弁をそれぞれ付加するところの請求項7に記載の人工心臓。
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