JP7040740B2 - 電気化学デバイス - Google Patents
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Description
本発明は、抵抗溶接により接合された導通経路を有する電気化学デバイスに関する。
リチウムイオンキャパシタ等の電気化学デバイスには、正極と負極がセパレータによって隔てられた状態で捲回され、外装缶に収容されているものがある。正極と負極はそれぞれ集電体に活物質が塗布されて構成されている。
ここで、正極と負極の一方は外装缶に電気的に接続され、外装缶は正極又は負極の導電経路として利用される場合がある。電気化学デバイスにおいて、高出力特性を得るためにはさらなる低抵抗化が求められているが、全体の抵抗の中でも外装缶と電極の接合による抵抗の割合は大きい。
一般的に、外装缶と電極の接合は、集電体を抵抗溶接によって外装缶に接合することによって行われる。(例えば特許文献1参照)。抵抗溶接では溶接対象物を一対一で溶接することにより、強度が確保される。
ここで、複数の集電体を重ねて一点で外装缶に直接接合することにより、集電体と外装缶の接続抵抗を小さくすることが可能である。しかしながら、抵抗溶接は溶接対象物を一対一で溶接することが一般的であり、複数の集電体を重ねて外装缶に抵抗溶接すると接合強度が確保できないという問題がある。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、導通経路の抵抗が小さく、高出力特性を得ることが可能な電気化学デバイスを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る電気化学デバイスは、外装缶と、蓄電素子と、補強板とを具備する。
上記外装缶は、円板形状を有する缶底部と、上記缶底部の周縁に連続する円筒形状の側壁部とを有する。
上記蓄電素子は、正極、負極及びセパレータを備え、上記正極と上記負極がセパレータを介して積層され、捲回された蓄電素子であって、上記正極又は上記負極に電気的に接続され、上記外装缶とは異なる金属からなるリード箔を有し、上記外装缶に収容されている。
上記補強板は、上記缶底部と上記蓄電素子の間に配置され、上記リード箔を挟んで上記缶底部に溶接され、上記外装缶の内径より小さく、上記蓄電素子の外径より大きい直径を有する円において、上記円の中心点を通る直線である中心線に平行な第1の直線と上記円の円周で囲まれた領域のうち上記円の中心点を含む領域の形状を主面形状とする板状部材である。
上記外装缶は、円板形状を有する缶底部と、上記缶底部の周縁に連続する円筒形状の側壁部とを有する。
上記蓄電素子は、正極、負極及びセパレータを備え、上記正極と上記負極がセパレータを介して積層され、捲回された蓄電素子であって、上記正極又は上記負極に電気的に接続され、上記外装缶とは異なる金属からなるリード箔を有し、上記外装缶に収容されている。
上記補強板は、上記缶底部と上記蓄電素子の間に配置され、上記リード箔を挟んで上記缶底部に溶接され、上記外装缶の内径より小さく、上記蓄電素子の外径より大きい直径を有する円において、上記円の中心点を通る直線である中心線に平行な第1の直線と上記円の円周で囲まれた領域のうち上記円の中心点を含む領域の形状を主面形状とする板状部材である。
この構成によれば、外装缶と補強板によってリード箔が挟まれた状態で外装缶、リード箔及び補強板が溶接されている。外装缶と補強板によってリード箔を挟むことにより、リード箔及び補強板を高い接合強度で互いに接合させることが可能であり、リード箔と外装缶の間の導通経路を低抵抗化することできる。ここで、補強板を上記形状とすることにより、溶接の前に補強板がずれ動いても円の中心点は常に缶底部の中央に位置し、溶接用電極が当接する位置が確保されている。また、リード箔が蓄電素子から缶底部まで挿通される経路が確保されており、リード箔に負荷が掛かることが防止されている。
上記補強板は、上記円において、上記中心線と上記第1の直線の間に位置し、上記中心線に平行な第2の直線の一部を上底とし、上記第1の直線の一部を下底とし、上記円の中心点を通る二直線を斜辺とする台形形状である第1の切り欠きを有してもよい。
上記補強板は、上記円において、上記中心線に対して上記第1の直線の反対側に位置し、上記中心線に平行な第3の直線と上記円の円周で囲まれた領域のうち上記円の中心点を含まない領域の形状である第2の切り欠きを有してもよい。
上記第1の切り欠きにおいて、上記上底の幅は上記リード箔の幅以上であり、上記リード箔の幅に2mmを加えた幅以下であってもよい。
上記外装缶と上記補強板は、同一の金属からなるものであってもよい。
以上のように本発明によれば、導通経路の抵抗が小さく、高出力特性を得ることが可能な電気化学デバイスを提供することが可能である。
本発明に係る電気化学デバイスについて説明する。
[電気化学デバイスの構成]
図1は本実施形態に係る電気化学デバイス100の斜視図であり、図2は電気化学デバイス100の一部構成の斜視図である。なお、以下の図においてX、Y及びZ方向は相互に直交する3方向である。
図1は本実施形態に係る電気化学デバイス100の斜視図であり、図2は電気化学デバイス100の一部構成の斜視図である。なお、以下の図においてX、Y及びZ方向は相互に直交する3方向である。
電気化学デバイス100は、充電及び放電が可能なデバイスであればよく、リチウムイオンキャパシタ、電気二重層キャパシタ及びリチウムイオン二次電池等の各種電気化学デバイスのいずれであってもよい。
図1及び図2に示すように、電気化学デバイス100は、蓄電素子110及び容器120を備える。電気化学デバイス100は円柱形状を有し、例えば直径(X-Y方向)18mm、長さ(Z方向)65mmとすることができる。
図1に示すように、容器120は、外装缶121及び封口体122を備える。
外装缶121は金属からなり、缶底部121aと側壁部121bを有する。缶底部121aは円板形状を有する。側壁部121bは、缶底部121aの周縁に連続する円筒形状を有する。側壁部121bは絶縁性フィルムによって被覆されている。
封口体122は金属からなり、側壁部121bに接合され、外装缶121の内部空間を封止する。
図2に示すように、外装缶121に蓄電素子110及び図示しない電解液が収容され、封口体122によって封止されることにより、電気化学デバイス100が形成されている。
図3は、蓄電素子110の斜視図であり、図4は蓄電素子110の拡大断面図である。これらの図に示すように、蓄電素子110は、負極130、正極140及びセパレータ150を有し、これらが積層された積層体が捲回されて構成されている。
負極130は、図4に示すように、負極集電体131及び負極活物質層132を有する。負極集電体131は、導電性材料からなり、銅箔等の金属箔であるものとすることができる。負極集電体131は表面が化学的あるいは機械的に粗面化された金属箔や、貫通孔が形成された金属箔が好適である。
負極活物質層132は、負極集電体131の表裏両面上に形成されている。負極活物質層132の材料は、負極活物質がバインダ樹脂と混合されたものとすることができ、さらに導電助材を含んでもよい。負極活物質は、例えばハードカーボン、グラファイト又はソフトカーボン等の炭素系材料等とすることができる。
バインダ樹脂は、負極活物質を接合する合成樹脂であり、例えばカルボキシメチルセルロース、スチレンブタジエンゴム、ポリエチレン、ポリプロピレン、芳香族ポリアミド、フッ素系ゴム、ポリビニリデンフルオライド、イソプレンゴム、ブタジエンゴム及びエチレンプロピレン系ゴム等とすることができる。
導電助剤は、導電性材料からなる粒子であり、負極活物質の間での導電性を向上させる。導電助剤は、例えば、黒鉛やカーボンブラック等の炭素材料が挙げられる。これらは単独でもよいし、複数種が混合されてもよい。なお、導電助剤は、導電性を有する材料であれば、金属材料あるいは導電性高分子などであってもよい。
図5は捲回前の負極130を示す平面図である。同図に示すように、負極集電体131の表面の大部分には負極活物質層132が積層されている。また、負極集電体131の裏面にも同様に図示しない負極活物質層132が積層されている。
また、負極130は複数の負極リード箔133を備える。負極リード箔133は、負極集電体131の一部が突出して形成されている。負極リード箔133は、後述するように外装缶121に接続され、外装缶121と負極130を電気的に接続する。
なお、負極リード箔133は、負極集電体131の一部が突出して形成されたものに限られず、負極集電体131に電気的に接続された、負極集電体131とは別の箔状部材であってもよい。負極リード箔133の数は図5に示す7つに限られず、1つ以上の任意の数とすることができる。
正極140は、図4に示すように、正極集電体141及び正極活物質層142を有する。正極集電体141は、導電性材料からなり、アルミニウム箔等の金属箔であるものとすることができる。正極集電体141は表面が化学的あるいは機械的に粗面化された金属箔や、貫通孔が形成された金属箔が好適である。
正極活物質層142は、正極集電体141の表裏両面上に形成されている。正極活物質層142の材料は、正極活物質がバインダ樹脂と混合されたものとすることができ、さらに導電助材を含んでもよい。正極活物質は、例えば活性炭又はPAS(Polyacenic Semiconductor:ポリアセン系有機半導体)等とすることができる。
バインダ樹脂は、正極活物質を接合する合成樹脂であり、例えばカルボキシメチルセルロース、スチレンブタジエンゴム、ポリエチレン、ポリプロピレン、芳香族ポリアミド、フッ素系ゴム、ポリビニリデンフルオライド、イソプレンゴム、ブタジエンゴム及びエチレンプロピレン系ゴム等とすることができる。
導電助剤は、導電性材料からなる粒子であり、正極活物質の間での導電性を向上させる。導電助剤は、例えば、黒鉛やカーボンブラック等の炭素材料が挙げられる。これらは単独でもよいし、複数種が混合されてもよい。なお、導電助剤は、導電性を有する材料であれば、金属材料あるいは導電性高分子などであってもよい。
図6は捲回前の正極140を示す平面図である。同図に示すように、正極集電体141の表面の大部分には正極活物質層142が積層されている。また、正極集電体141の裏面にも同様に図示しない正極活物質層142が積層されている。
また、正極140は正極リード箔143を備える。正極リード箔143は、正極集電体141上において正極活物質層142が塗布されていない領域に接続されており、図示しない絶縁テープによって被覆されている。正極リード箔143は、後述するように封口体122に接続され、封口体122と正極140を電気的に接続させる。
なお、正極リード箔143は、正極集電体141の一部が突出して形成されたものであってもよい。正極リード箔143の数は図5に示す3つに限られず、1つ以上であればよい。
セパレータ150は負極130と正極140の間に配置され、負極130と正極140を絶縁すると共に電解液中に含まれるイオンを透過する。セパレータ150は、織布、不織布、ガラス繊維、セルロース繊維又はプラスチック繊維等からなる多孔質シートとすることができる。
電気化学デバイス100は以上のように構成されている。蓄電素子110と共に容器120に収容される電解液は、電気化学デバイス100の種類に応じて任意に選択することが可能である。
[材料について]
外装缶121及び負極リード箔133は金属からなる。ここで、外装缶121は第1の金属種を含む金属からなる。第1の金属種は鉄が好適であり、外装缶121は、鉄からなるものとすることができる。また、外装缶121は鉄を含む合金からなるものであってもよい。さらに外装缶121は、ステンレスからなるものであってもよい。
外装缶121及び負極リード箔133は金属からなる。ここで、外装缶121は第1の金属種を含む金属からなる。第1の金属種は鉄が好適であり、外装缶121は、鉄からなるものとすることができる。また、外装缶121は鉄を含む合金からなるものであってもよい。さらに外装缶121は、ステンレスからなるものであってもよい。
また、外装缶121は、鉄に加え、ニッケルを含むものが好適であり、鉄とニッケルの合金からなるものであってもよい。さらに、外装缶121は、鉄からなる基材にニッケルメッキを施したものであってもよい。
また、負極リード箔133は、第2の金属種を含み、外装缶121とは異なる金属からなる。第2の金属種は、第1の金属種とは異なる金属種である。第2の金属種は銅が好適であり、負極リード箔133は、銅からなるものとすることができる。また、負極リード箔133は、銅を含む合金からなるものであってもよい。
外装缶121の材料は、負極リード箔133の材料よりも融点が高いものが好適である。
[蓄電素子と外装缶の電気的接続について]
電気化学デバイス100では、負極130は外装缶121に、正極140は封口体122にそれぞれ電気的に接続され、外装缶121及び封口体122を介して蓄電素子110の充電及び放電が行われる。
電気化学デバイス100では、負極130は外装缶121に、正極140は封口体122にそれぞれ電気的に接続され、外装缶121及び封口体122を介して蓄電素子110の充電及び放電が行われる。
図7は蓄電素子110の模式的な断面図である。同図に示すように、負極130及び正極140はセパレータ150によって隔てられた状態で捲回されている。同図に示すように、捲回中心の孔を中心孔Sとする。負極リード箔133は負極130から蓄電素子110の片側(図7中、下方)に突出し、正極リード箔143は正極140から反対側(図7中、上方)に突出する。
図8は、蓄電素子110と容器120との電気的接続を示す模式図である。同図に示すように、負極リード箔133は外装缶121の缶底部121aに接合され、正極リード箔143は封口体122に接合される。これにより、缶底部121aは負極端子として機能し、封口体122は正極端子として機能する。
ここで、負極リード箔133と外装缶121の接合は抵抗溶接によって行われる。図9は一般的な手法による負極リード箔と外装缶の抵抗溶接を示す模式図である。同図に示すように、複数枚の負極リード箔233と外装缶221を抵抗溶接によって接合する場合、外装缶221の缶底部221a上に負極リード箔233を載置し、外装缶221を下部溶接電極301に接触させる。
さらに、負極リード箔233上に上部溶接電極302を接触させ、上部溶接電極302と下部溶接電極301の間に電圧を印加する。
これにより、負極リード箔233と外装缶221を介して上部溶接電極302と下部溶接電極301の間に電流が流れ、抵抗による発熱で負極リード箔233と外装缶221が溶接(抵抗溶接)される。
しかしながら、負極リード箔233が複数枚である場合、上層(上部溶接電極302側)の負極リード箔233は加熱されるが、下層(外装缶221側)の負極リード箔233は十分に加熱されず、負極リード箔233と外装缶221の接合強度が不十分となる。特に、外装缶221と負極リード箔233が異種金属の場合、接合強度が不十分となりやすい。
このため、電気化学デバイス100では、次のようにして負極リード箔133と外装缶121の抵抗溶接を行う。図10は、本発明に係る手法による負極リード箔133と外装缶121の抵抗溶接を示す模式図である。
同図に示すように、本発明に係る電気化学デバイス100では、外装缶121上に負極リード箔133を載置し、外装缶121に下部溶接電極301を接触させる。さらに、負極リード箔133上に補強板160を載置し、補強板160に上部溶接電極302を接触させる。なお、上部溶接電極302は、中心孔S(図7参照)を介して、負極リード箔133に接触させることができる。
補強板160は、金属からなる板状部材であり、上述の第1の金属種を含む。補強板160は外装缶121と同一材料からなるものが好適である。また、補強板160及び外装缶121の厚みは溶接対象の負極リード箔133の厚みの合計よりも大きいものが好適である。
この状態で、上部溶接電極302と下部溶接電極301の間に電圧を印加すると、補強板160、負極リード箔133及び外装缶121を介して上部溶接電極302と下部溶接電極301の間に電流が流れる。この際、抵抗による発熱で補強板160、負極リード箔133及び外装缶121が溶接(抵抗溶接)される。
図11は、電気化学デバイス100の模式図であり、補強板160を用いて抵抗溶接がなされている状態を示す。図12は、電気化学デバイス100抵抗溶接箇所を拡大した模式図である。図12に示すように、補強板160、負極リード箔133及び外装缶121の溶接箇所には材料共存領域Rが形成されている。
材料共存領域Rは、補強板160、負極リード箔133及び外装缶121の材料が溶接によって部分的に溶解し、共存する領域である。上記のように、補強板160及び外装缶121は第1の金属種を含み、負極リード箔133は第2の金属種を含む。このため、材料共存領域Rでは、第1の金属種と第2の金属種が共存する。
補強板160と外装缶121によって、負極リード箔133を挟んだ状態で抵抗溶接を行うことにより、複数枚の負極リード箔133が満遍なく加熱され、第1の金属種と第2の金属種が共存する材料共存領域Rが形成される。
特に第1の金属種が鉄であり、第2の金属種が銅である場合、鉄と銅が相互に拡散し、好適に材料共存領域Rが形成される。また、補強板160及び外装缶121にニッケルが含まれる場合、銅とニッケルは相性がよく、材料共存領域Rの中心部から鉄-ニッケル-銅の順で金属種が共存する材料共存領域Rが形成される。
これにより、補強板160、負極リード箔133及び外装缶121を高い接合強度で互いに接合させることが可能である。さらに、補強板160、負極リード箔133及び外装缶121の間での接触面積が拡大するため、負極リード箔133と外装缶121の間の導通経路を低抵抗化することが可能であり、大電流入出力の際にも発熱の減少や素子劣化の緩和を実現することができる。
本発明に係る手法で接合可能な負極リード箔133の枚数は特に限定されないが、3枚以上が好適であり、12枚程度までは十分な強度で溶接することが可能である。
[補強板の形状について]
図13は補強板160の形状を示す平面図であり、図14は補強板160の形状を示す模式図、図15は補強板160のサイズを示す模式図である。これらの図に示すように、補強板160は主面に垂直な方向から見て円の一部を除去したD字型形状を有する。以下、この円を円Cとする。
図13は補強板160の形状を示す平面図であり、図14は補強板160の形状を示す模式図、図15は補強板160のサイズを示す模式図である。これらの図に示すように、補強板160は主面に垂直な方向から見て円の一部を除去したD字型形状を有する。以下、この円を円Cとする。
図14に示すように、円Cの中心を中心点Pとする。中心点Pは中心孔S(図7参照)に面し、上部溶接電極302が接触する点である。
同図に示すように、中心点Pを通る直線を中心線Lcとし、中心線Lcに平行な直線を直線L1とする。補強板160は、直線L1と円Cの円周で囲まれた領域のうち中心点Pを含む領域の形状を主面形状とする板状部材である。中心線Lcと直線L1の距離は例えば3mmとすることができる。
また、図15に示すように、円Cの直径を径d1とすると、径d1は外装缶121の内径d2より小さく、蓄電素子110の外径d3より大きい径を有する。例えば径d1は16.5mmとすることができる。
図16は、補強板160に負極リード箔133を当接させた状態を示す。補強板160をD字型形状とすることにより、負極リード箔133を蓄電素子110から補強板160と缶底部121aの間に通過させるクリアランスが確保され、負極リード箔133が引っ張られることによる蓄電素子110への負荷が生じない。
さらに、抵抗溶接を行う前に補強板160が多少ずれ動いたとしても、補強板160は中心点Pを中心として回転する方向にしか動くことができない。このため、図16に示すように中心点Pは常に中心孔Sに面し、上部溶接電極302は確実に補強板160に当接する。また、補強板160を蓄電素子110と缶底部121aの間に配置することにより、蓄電素子110のガタツキが防止される。
これにより、溶接箇所の強度を確保することが可能である。また、負極リード箔133と補強板160の接触面積が拡大し、低抵抗化を行うことが可能であり、大電流入出力において発熱減少及び素子劣化の緩和が可能である。
さらに、補強板160には、切り欠きを設けてもよい。図17は切り欠きを備える補強板160の平面図であり、図18は、この補強板160の形状を示す模式図、図19は同補強板160各部のサイズを示す模式図である
図17に示すように、補強板160は、上記D字型形状に加え、切り欠き161及び切り欠き162を備える。
図18に示すように、中心線Lcと直線L1の間に位置し、中心線Lcに平行な直線を直線L2とする。また、中心線Lcに対して直線L1の反対側に位置し、中心線Lcに平行な直線をL3とする。さらに、中心点Pを通り、中心線Lcに垂直な直線Lhに対して対称な二直線を直線L4及び直線L5とする。
切り欠き161は、直線L2の一部を上底とし、直線L1の一部を下底、直線L4及び直線L5の一部を斜辺とする台形形状の切り欠きである。直線L4及び直線L5のなす角である角度Aは45°が好適である。
また、切り欠き162は、直線L3と円Cの円周で囲まれた領域のうち、中心点Pを含まない領域の形状を有する切り欠きである。
図19に示すように、台形形状の切り欠き161の上底を上底161aとし、下底を下底161bとすると、上底161aの幅W1は負極リード箔133の幅以上であり、負極リード箔133の幅に2mmを加えた幅以下が好適である。
また、中心線Lcと上底161aの間の幅W2は例えば3mm、上底161aと下底161bの間の幅W3は例えば2mmとすることができる。
さらに、切り欠き162において直線L3上の辺を辺162aとすると、中心線Lcと辺162aの幅W4は例えば7mmとすることができる。
なお、図19に示す補強板160のそれぞれの角Eは、蓄電素子110を傷つけないようにR0.5に形成されているものが好適である。
図20及び図21は、補強板160に負極リード箔133を当接させた状態を示す模式図である。これらの図に示すように、台形形状の切り欠き161を設けることにより、負極リード箔133を切り欠き161から缶底部121aに通す際、負極リード箔133を切り欠き161の斜辺によって補強板160の中央部に集めることが可能である。また、負極リード箔133の先端部を切り欠き162を通して折り曲げることにより、負極リード箔133の位置を補強板160に対して固定することが可能である。
これにより、負極リード箔133は、中心孔Sの反対側に位置合わせされ、上部溶接電極302によって確実に抵抗溶接がなされる。
また、製造プロセスによっては、補強板160が蓄電素子110に対して立てた状態で負極リード箔133が巻きつけられ、倒した状態で抵抗溶接がなされる。この際、負極リード箔133が引っ張られると、負極リード箔133が損傷するおそれがある。
これに対し、切り欠き161を設けることにより、補強板160を倒す際に負極リード箔133が引っ張られず、負極リード箔133の損傷を防止することが可能である。
[変形例]
上記説明では、負極リード箔133を外装缶121に抵抗溶接によって接合する構成について説明したが、負極リード箔133に代えて正極リード箔143を上記手法によって外装缶121に接合してもよい。この場合、正極リード箔143を外装缶121と補強板160によって挟み、抵抗溶接を行うことにより、複数枚の正極リード箔143を高い接合強度で接合することが可能となる。
上記説明では、負極リード箔133を外装缶121に抵抗溶接によって接合する構成について説明したが、負極リード箔133に代えて正極リード箔143を上記手法によって外装缶121に接合してもよい。この場合、正極リード箔143を外装缶121と補強板160によって挟み、抵抗溶接を行うことにより、複数枚の正極リード箔143を高い接合強度で接合することが可能となる。
100…電気化学デバイス
110…蓄電素子
120…容器
121…外装缶
122…封口体
130…負極
131…負極集電体
132…負極活物質層
133…負極リード箔
140…正極
141…正極集電体
142…正極活物質層
143…正極リード箔
150…セパレータ
160…補強板
161、162…切り欠き
110…蓄電素子
120…容器
121…外装缶
122…封口体
130…負極
131…負極集電体
132…負極活物質層
133…負極リード箔
140…正極
141…正極集電体
142…正極活物質層
143…正極リード箔
150…セパレータ
160…補強板
161、162…切り欠き
Claims (5)
- 円板形状を有する缶底部と、前記缶底部の周縁に連続する円筒形状の側壁部とを有する外装缶と、
正極、負極及びセパレータを備え、前記正極と前記負極がセパレータを介して積層され、捲回された蓄電素子であって、前記正極又は前記負極に電気的に接続され、前記外装缶とは異なる金属からなるリード箔を有し、前記外装缶に収容された蓄電素子と、
前記缶底部と前記蓄電素子の間に配置され、前記リード箔を挟んで前記缶底部に溶接され、前記外装缶の内径より小さく、前記蓄電素子の外径より大きい直径を有する円において、前記円の中心点を通る直線である中心線に平行な第1の直線と前記円の円周で囲まれた領域のうち前記円の中心点を含む領域の形状を主面形状とする板状部材である補強板と
を具備する電気化学デバイス。 - 請求項1に記載の電気化学デバイスであって、
前記補強板は、前記円において、前記中心線と前記第1の直線の間に位置し、前記中心線に平行な第2の直線の一部を上底とし、前記第1の直線の一部を下底とし、前記円の中心点を通る二直線を斜辺とする台形形状である第1の切り欠きを有する
電気化学デバイス。 - 請求項1又は2に記載の電気化学デバイスであって、
前記補強板は、前記円において、前記中心線に対して前記第1の直線の反対側に位置し、前記中心線に平行な第3の直線と前記円の円周で囲まれた領域のうち前記円の中心点を含まない領域の形状である第2の切り欠きを有する
電気化学デバイス。 - 請求項2に記載の電気化学デバイスであって、
前記第1の切り欠きにおいて、前記上底の幅は前記リード箔の幅以上であり、前記リード箔の幅に2mmを加えた幅以下である
電気化学デバイス。 - 請求項1から4のうちいずれか一項に記載の電気化学デバイスであって、
前記外装缶と前記補強板は、同一の金属からなる
電気化学デバイス。
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