JP7040308B2 - 無人搬送車の走行制御装置及び走行制御方法 - Google Patents
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Description
無人搬送車は、何らかの方法で自己位置を推定し、目的地までの移動経路を決定する。
オドメトリを用いたデッドレコニングは、無人搬送車の駆動輪の回転数や旋回角度等から無人搬送車の移動量や角度変化量をオドメトリデータとして算出し、これを前回の無人搬送車の位置や姿勢角度に積算して、現在の無人搬送車の位置や姿勢角度を更新するものである。
また、地図のマッチングにおいては、無人搬送車に設けられたレーザレンジファインダー等のセンサにより周りの環境を探索、分析して局所地図を作成し、これを無人搬送車内に予め格納されている大域地図と照合、マッチングすることで、作成した局所地図に該当する大域地図上の位置を決定する。
オドメトリにおいては、路面状況や車輪のスリップ、車輪の摩耗や、無人搬送車の固体に依存した精度のばらつき等により誤差が生じることがあり、正確な自己位置推定が容易ではない。また、オドメトリデータの積算によりこれらの誤差は累積される。このため、オドメトリに地図のマッチングを組み合わせることにより、自己位置推定の精度を向上させることが、行われている。
より詳細には、この移動体誘導装置は、周囲に存在する構造物の形状を示す形状情報を取得し、車輪の回転角に基づいて現在位置及び移動方向を含む移動体情報を取得し、これら形状情報と移動体情報とに基づいて周囲の環境を示す環境地図を作成する。
移動体誘導装置はまた、環境地図に含まれる構造物の現実の位置及び形状を示す構造物情報を取得し、環境地図と構造物情報とに基づいて現実の構造物に対する環境地図上の構造物のずれ量を演算する。移動体誘導装置は、このずれ量に基づいて移動体情報に含まれる誤差を特定し、この誤差に基づいて移動方向を決定する。
このような構成においては、構造物が周囲に存在しない場合等には、無人搬送車に登録された大域地図との十分なマッチングを行い得るだけの情報を有する局所地図を作成することができないため、ずれ量を演算し誤差を特定することができない。
仮に、周囲に構造物が存在している場合においても、人間や他の無人搬送車等が周囲を通過して局所地図の作成に失敗することがある。あるいは、無人搬送車の移動経路近辺に貨物等が一時的に仮設されて、無人搬送車に登録されている大域地図に対応するような局所地図が作成されないこともある。このような場合においても、大域地図とのマッチングによって正確に自己位置を推定することができない。
したがって、地図のマッチングに依らず、オドメトリによる自己位置推定の精度を向上させることが望まれている。
本実施形態における無人搬送車の走行制御装置は、無人搬送車のオドメトリデータとして、オドメトリデータを前回取得した前回時点からの、無人搬送車の前回時点における前方向に向けての移動量である前方向移動量、前方向に直交する横方向に向けての移動量である横方向移動量、及び、無人搬送車の姿勢角度の変化量である角度変化量を取得するオドメトリデータ取得部と、前方向移動量、横方向移動量、及び角度変化量の各々を補正し、補正後のオドメトリデータを計算するオドメトリデータ補正部と、補正後のオドメトリデータを積算して無人搬送車の自己位置を推定する自己位置推定部と、を備えた制御部を備えている。
筐体2は、平面視上略矩形に形成されている。無人搬送車1の前方向Fは、図1においては左方向であり、筐体2は、矩形形状の長辺が前方向Fと一致するように設けられている。
モータ4は、第1モータ4Aと第2モータ4Bを備えている。第1モータ4Aは第1駆動輪3Aに対応し、第1駆動輪3Aを駆動する。第2モータ4Bは第2駆動輪3Bに対応し、第2駆動輪3Bを駆動する。
自在輪5は、図示されないばねにより走行面に対して付勢されるように設けられている。これにより、2つの駆動輪3A、3Bを確実に走行面に接地させるとともに、この状態において2つの自在輪5の各々をも走行面に接地させることが可能となっている。
第1エンコーダ11Aは、第1モータ4Aに対応して設けられており、第1モータ4Aの出力回転軸の回転量に基づいたパルス信号を第1モータ回転信号として出力し、制御部20へ送信する。
第2エンコーダ11Bは、第2モータ4Bに対応して設けられており、第2モータ4Bの出力回転軸の回転量に基づいたパルス信号を第2モータ回転信号として出力し、制御部20へ送信する。
第1ポテンショメータ12Aは、第1駆動輪3Aに対応して設けられており、第1駆動輪3Aの旋回角を電圧に変換し、第1駆動輪旋回角信号として制御部20へ送信する。
第2ポテンショメータ12Bは、第2駆動輪3Bに対応して設けられており、第2駆動輪3Bの旋回角を電圧に変換し、第2駆動輪旋回角信号として制御部20へ送信する。
このように、LRF13は、無人搬送車1の周囲に位置する障害物までの距離を計測し、制御部20へ送信する。
環境データ作成部21は、この距離データを基に、無人搬送車1の周囲の局所的な地図である局所地図を作成し、記憶部27へ送信し、記憶する。
より詳細には、SLAM自己位置推定部22は、記憶部27に予め記憶されている大域地図と、環境データ作成部21により記憶部27に記憶された局所地図を取得する。SLAM自己位置推定部22は、局所地図を回転させながら、局所地図を大域地図上で移動させ、互いに重ねあわせて照合することにより、局所地図が大域地図上で最も一致する、すなわちマッチングする配置位置、及び回転角度を取得する。制御部20は、この配置位置及び回転角度を基にして、無人搬送車1の自己位置を推定する。
SLAM自己位置推定部22は、推定した自己位置を、図3を用いて後述するような、大域地図上の座標値として記憶部27に記憶する。
しかし、LRF13により検出可能な対象物が周囲に存在しない場合等には、局所地図は大域地図と照合して自己位置を推定し得るだけの十分な情報を有しない可能性がある。
また、周囲に対象物が存在していたとしても、人間や他の無人搬送車等が周囲を通過しして局所地図の作成に失敗することがある。あるいは、無人搬送車1の移動経路近辺に貨物等が一時的に仮設されて、無人搬送車に登録されている大域地図に対応するような局所地図が作成されないこともある。このような場合においては、局所地図と大域地図の照合に失敗することがある。
このような、地図のマッチングにより無人搬送車1の自己位置が推定できない場合には特に、無人搬送車1の制御部20は、自己位置の推定結果として、オドメトリにより導出された結果を使用する。
以下、制御部20の、オドメトリによる自己位置推定に関する構成を説明する。
オドメトリデータ取得部23は、SLAM自己位置推定部22または後述する自己位置推定部26により最後に推定されて記憶部27に記憶された前回位置を取得する。
オドメトリデータ取得部23は、第1エンコーダ11A、第2エンコーダ11B、第1ポテンショメータ12A、第2ポテンショメータ12Bの各々から、前回位置が推定された時点以降における、第1モータ回転信号、第2モータ回転信号、第1駆動輪旋回角信号、第2駆動輪旋回角信号をそれぞれ受信する。
オドメトリデータ取得部23は、第1モータ回転信号、第2モータ回転信号、第1駆動輪旋回角信号、第2駆動輪旋回角信号を基に、前回位置が推定された時点以降における、無人搬送車1の移動量と、姿勢角度すなわち向きの変化量を計算する。
オドメトリデータ取得部23は、前回位置に対して、前回位置が推定された時点以降における無人搬送車1の移動量と姿勢角度の変化量を適用し、現在の暫定的な自己位置である暫定位置を計算する。
図3において、暫定位置はP2(x2、y2、θ2)として示されている。ここで、x2は、暫定位置P2の、大域地図上のxy座標系におけるx座標、y2はy座標である。θ2は、暫定位置を推定した際における、x軸と、無人搬送車1の前方向Fである方向Dとのなす角度である。
x´y´座標系の原点は、前回位置P1となっている。
より詳細には、オドメトリデータ取得部23は、次式により、オドメトリデータとして、無人搬送車1上のx´y´局所座標系における、オドメトリデータを前回取得した前回時点からの、無人搬送車1の前回時点における前方向Fに向けての移動量である前方向移動量xd´、前方向に直交する横方向に向けての移動量である横方向移動量yd´、及び、無人搬送車の姿勢角度の変化量である角度変化量θd´を取得する。
前方向移動量xd´、横方向移動量yd´、角度変化量θd´は、換言すれば、無人搬送車1の位置姿勢の変化量を、前回位置P1における無人搬送車1上の直交する2つの方向と角度の各々の変化量として分解したものである。
オドメトリデータ補正部24は、オドメトリデータxd´、yd´、θd´を補正し、補正後のオドメトリデータを計算する。
オドメトリを用いた自己位置の推定においては、路面状況や駆動輪3のスリップ、駆動輪3の摩耗や、無人搬送車1の固体に依存した精度のばらつき等により誤差が生じることがある。オドメトリデータ取得部23は、この誤差の低減を目的として、オドメトリデータxd´、yd´、θd´を補正する。
オドメトリデータ補正部24は、実際には、低減対象となる誤差を計算し、これをオドメトリデータxd´、yd´、θd´に加算することで、補正後のオドメトリデータを計算する。
これらの各誤差εx、εy、εθは、無人搬送車1の前回位置P1から暫定位置P2までの移動量l´、すなわち前方向移動量xd´と横方向移動量yd´の二乗和の平方根に依存するものと考える。この場合に、各誤差εx、εy、εθは、前方向誤差εxに関する係数ax、横方向誤差εyに関する係数ay、及び角度誤差εθに関する係数aθにより構成される、所定の補正パラメータax、ay、aθを基に、次式により演算される。
これら補正パラメータax、ay、aθは、例えばシミュレーションにより事前に所定の値が設定されている。無人搬送車1の位置姿勢の変化量が分解された前方向移動量、横方向移動量、角度変化量は、角度変化量、前方向移動量、横方向移動量の順で、無人搬送車1の移動量や姿勢角度に大きく影響するものと考えられる。したがって、シミュレーションによりこれらの値を設定するに際し、影響が大きい順に、すなわち角度誤差εθに関する係数aθ、前方向誤差εxに関する係数ax、横方向誤差εyに関する係数ayの順に設定するのが望ましい。
このように、オドメトリデータ補正部24は、シミュレーションにより事前に所定の値が設定された補正パラメータax、ay、aθを基に誤差εx、εy、εθを計算し、この誤差εx、εy、εθを基に後述するようにオドメトリデータxd´、yd´、θd´を補正する。
このように、オドメトリデータ補正部24は、オドメトリデータxd´、yd´、θd´を基に計算された無人搬送車1の移動量l´と、無人搬送車1が前進中か後進中かを判定する前進後進判定変数fを基に、誤差εx、εy、εθを計算する。
図4は、図3として示した大域地図及び無人搬送車1の座標系の説明図に対し、各誤差εx、εy、εθ、及び補正後のオドメトリデータxc´、yc´、θc´を記載したグラフである。x´y´座標系において、補正後のオドメトリデータxc´、yc´、θc´に相当する座標はP2cと記されており、x´y´座標系におけるこの座標が、無人搬送車1が実際に位置しているとオドメトリデータ補正部24が計算した位置である。
自己位置推定部26はまた、記憶部27から、前回位置P1(x1、y1、θ1)を取得する。
自己位置推定部26は、前回位置P1(x1、y1、θ1)をあらわすxy座標系における各座標値に対して、次式のように、補正後のオドメトリデータxc´、yc´、θc´をxy座標系に座標変換した値を加算することにより、座標系xyにおける座標P2cの座標値(x2c、y2c、θ2c)を計算し、補正された、大域地図データ上の自己位置を推定する。
制御部20は、上記の処理を繰り返す。すなわち、補正された位置P2cを計算した所定時間の後には、補正された位置P2cを計算した後に測定された第1モータ回転信号、第2モータ回転信号、第1駆動輪旋回角信号、第2駆動輪旋回角信号を受信する。このとき、最後に計算された補正された位置P2cを前回位置とし、受信した各信号を基に新たにオドメトリデータ及び補正後のオドメトリデータを計算した上で、数式4により補正された位置を新たに計算する。
このように、自己位置推定部26は、上記の処理を繰り返すことにより、補正後のオドメトリデータxc´、yc´、θc´を積算して無人搬送車1の自己位置を推定する。
制御部20は、環境データ作成部21とSLAM自己位置推定部22による、地図のマッチングによる自己位置推定が可能である場合には、この結果を基に、オドメトリデータ取得部23により取得されたオドメトリによる自己位置推定結果を補正する。
制御部20は、地図のマッチングによる自己位置推定が可能でない場合に、オドメトリデータ補正部24、補正パラメータ設定部25、及び自己位置推定部26を用いて説明した手法によって、オドメトリデータ取得部23により取得されたオドメトリによる自己位置推定結果を補正する。
本走行制御方法は、無人搬送車のオドメトリデータとして、オドメトリデータを前回取得した前回時点からの、無人搬送車の前回時点における前方向に向けての移動量である前方向移動量、前方向に直交する横方向に向けての移動量である横方向移動量、及び、無人搬送車の姿勢角度の変化量である角度変化量を取得し、前方向移動量、横方向移動量、及び角度変化量の各々を補正し、補正後のオドメトリデータを計算し、補正後のオドメトリデータを積算して無人搬送車の自己位置を推定する。
オドメトリデータ取得部23は、第1エンコーダ11A、第2エンコーダ11B、第1ポテンショメータ12A、第2ポテンショメータ12Bの各々から、前回位置P1が推定された時点以降における、第1モータ回転信号、第2モータ回転信号、第1駆動輪旋回角信号、第2駆動輪旋回角信号をそれぞれ受信する。
オドメトリデータ取得部23は、第1モータ回転信号、第2モータ回転信号、第1駆動輪旋回角信号、第2駆動輪旋回角信号を基に、前回位置P1が推定された時点以降における、無人搬送車1の移動量と、姿勢角度すなわち向きの変化量を計算する。
オドメトリデータ取得部23は、前回位置P1に対して、前回位置P1が推定された時点以降における無人搬送車1の移動量と姿勢角度の変化量を適用し、現在の暫定的な自己位置である暫定位置P2を計算する。
オドメトリデータ取得部23は、前回位置P1と暫定位置P2を数式1に適用して取得したオドメトリデータxd´、yd´、θd´を、記憶部27へ記憶する(ステップS4)。
オドメトリデータ補正部24は、補正パラメータ設定部25に保持されている補正パラメータax、ay、aθを基に、数式2により誤差εx、εy、εθを計算する(ステップS6)。
オドメトリデータ補正部24は、補正後のオドメトリデータxc´、yc´、θc´を、記憶部27へ記憶する。
自己位置推定部26はまた、記憶部27から、前回位置P1(x1、y1、θ1)を取得する。
自己位置推定部26は、前回位置P1(x1、y1、θ1)をあらわすxy座標系における各座標値に対して、数式4のように、補正後のオドメトリデータxc´、yc´、θc´をxy座標系に座標変換した値を加算することにより、座標系xyにおける座標P2cの座標値(x2c、y2c、θ2c)を計算し、補正された、大域地図データ上の自己位置を推定する(ステップS10)。
自己位置推定部26は、補正された位置P2cを計算し、自己位置として記憶部27へ記憶する。
上記のような構成によれば、制御部20は、無人搬送車1のオドメトリデータxd´、yd´、θd´を取得してこれを補正し、補正後のオドメトリデータxc´、yc´、θc´を計算する。これにより、オドメトリによる自己位置推定の精度を向上させることが可能である。
特に、無人搬送車1の位置姿勢の変化量であるオドメトリデータを、前方向移動量xd´、横方向移動量yd´、及び角度変化量θd´の各々の変化量として分解し、この各々を補正するため、オドメトリデータの精度の高い補正が可能である。
また、図1を用いて説明したような本実施形態の無人搬送車1は、互いに離間して設けられた2つの駆動輪3が、互いに独立して旋回することが可能な構成となっている。図6は、このような無人搬送車1において生じる横ずれの説明図である。図6において下の位置1Aに位置する無人搬送車1が前方向Fに進行する際に、2つの駆動輪3の各々が、前方向Fから同じ方向に、例えば左方向に微妙に回転した位置に旋回している場合を考える。本来であれば、無人搬送車1は直進しようとすると、図6において位置1Aの直上の位置1Bへと進行するはずである。しかし、上記のような場合においては、無人搬送車1の筐体2自体は、その長辺方向が前方向Fに対して平行に位置しているにもかかわらず、無人搬送車1は実際には、位置1Aの直上の位置1Bではなく、位置1Bから左方向にわずかにずれた位置1Cへ移動してしまう。このように、無人搬送車1の移動に横ずれが生じることがある。
特に、上記のような構成においては、オドメトリデータの精度の高い補正が可能であるため、上記のように生じうる無人搬送車1の横ずれを検出し補正可能である。
上記のような構成によれば、オドメトリデータの精度の高い補正が可能である。
また、大域地図データ上の、無人搬送車1の正確な位置を推定可能である。
上記のような構成によれば、実際の無人搬送車1の挙動を基にオドメトリデータxd´、yd´、θd´を補正するため、オドメトリデータの精度の高い補正が可能である。
このような構成の無人搬送車1は、特に、重量物を積載して搬送する場合に適した構成である。上記のような走行制御装置10は、このような無人搬送車1に対して、有効に適用可能である。
次に、図7を用いて、上記実施形態として示した無人搬送車の走行制御装置及び走行制御方法の第1変形例を説明する。図7は、本第1変形例における無人搬送車の走行制御装置のブロック図である。本第1変形例における走行制御装置30は、制御部31が、補正パラメータ設定部25の代わりに補正パラメータ計算部35を備え、この補正パラメータ計算部35が、SLAM自己位置推定部22により推定された自己位置を基に、補正パラメータax、ay、aθを計算する点が異なっている。
このような場合においては、例えば、現在から一定の過去にわたる時間範囲内で計算された補正パラメータax、ay、aθを対象として、これらの平均を計算し、この平均値を補正パラメータax、ay、aθとして採用することで、補正パラメータax、ay、aθの値を安定させることができる。
その他にも、補正パラメータax、ay、aθを計算した時点における無人搬送車1の速度や旋回角度を取得し、これら速度や旋回角度毎に、補正パラメータax、ay、aθの計算結果をグループ化し、各グループにおいて計算結果の平均を計算することによって、補正パラメータax、ay、aθの値を安定させることもできる。この場合においては、無人搬送車1の速度や旋回角度毎に異なる補正パラメータax、ay、aθを用意されている状態となり、オドメトリデータ補正部24は、無人搬送車1の状況に応じて使用する補正パラメータax、ay、aθを変更し、補正後のオドメトリデータを計算する。
次に、図8を用いて、上記実施形態として示した無人搬送車の走行制御装置及び走行制御方法の第2変形例を説明する。図8は、本第2変形例における無人搬送車の走行制御装置のブロック図である。第2変形例は、上記第1変形例の、更なる変形例である。より詳細には、本第2変形例における走行制御装置40は、無人搬送車1の姿勢角度を検出する姿勢検出部48を備えている点、及び、制御部41のオドメトリデータ取得部43が、姿勢検出部48により検出された姿勢角度を基に、オドメトリデータを、特に角度変化量θd´を、計算する点が、第1変形例とは異なっている。
3、3A、3B 駆動輪
10、30、40 走行制御装置
20、31、41 制御部
21 環境データ作成部
22 SLAM自己位置推定部
23、43 オドメトリデータ取得部
24 オドメトリデータ補正部
25 補正パラメータ設定部
26 自己位置推定部
35 補正パラメータ計算部
48 ジャイロセンサ(姿勢検出部)
F 前方向
W 横方向
xd´ 前方向移動量(オドメトリデータ)
yd´ 横方向移動量(オドメトリデータ)
θd´ 角度変化量(オドメトリデータ)
εx、εy、εθ 誤差
f 前進後進判定変数
l´ 移動量
xc´、yc´、θc´ 補正後のオドメトリデータ
Claims (5)
- 無人搬送車の走行制御装置であって、
前記無人搬送車のオドメトリデータとして、前記オドメトリデータを前回取得した前回時点からの、前記無人搬送車の前記前回時点における前方向に向けての移動量である前方向移動量、前記前方向に直交する横方向に向けての移動量である横方向移動量、及び、前記無人搬送車の姿勢角度の変化量である角度変化量を取得するオドメトリデータ取得部と、
前記前方向移動量、前記横方向移動量、及び前記角度変化量の各々を自己位置推定の精度が向上するように補正し、補正後のオドメトリデータを計算するオドメトリデータ補正部と、
前記補正後のオドメトリデータを積算して前記無人搬送車の自己位置を推定する自己位置推定部と、
を備えた制御部を備え、
前記オドメトリデータ補正部は、前記オドメトリデータを基に計算された前記無人搬送車の移動量と、前記無人搬送車が前進中か後進中かを判定する前進後進判定変数を基に、前記オドメトリデータの誤差を計算し、当該誤差を前記オドメトリデータに加算して前記補正後のオドメトリデータを計算し、
前記自己位置推定部は、前記制御部に記憶された大域地図データ上の自己位置を推定する、無人搬送車の走行制御装置。 - 前記オドメトリデータ補正部は、事前に所定の値が設定された補正パラメータを基に、前記オドメトリデータを補正する、請求項1に記載の無人搬送車の走行制御装置。
- SLAM誘導方式を基に自己位置を推定するSLAM自己位置推定部を備え、
前記オドメトリデータと、前記SLAM自己位置推定部により推定された前記自己位置を基に、補正パラメータを計算する補正パラメータ計算部を備え、
前記オドメトリデータ補正部は、前記補正パラメータを基に、前記オドメトリデータを補正する、請求項1に記載の無人搬送車の走行制御装置。 - )
当該無人搬送車の姿勢角度を検出する姿勢検出部を備え、
前記オドメトリデータ取得部は、前記姿勢検出部により検出された前記姿勢角度を基に、前記オドメトリデータを計算する、請求項1から3のいずれか一項に記載の無人搬送車の走行制御装置。 - 無人搬送車の走行制御方法であって、
前記無人搬送車のオドメトリデータとして、前記オドメトリデータを前回取得した前回時点からの、前記無人搬送車の前記前回時点における前方向に向けての移動量である前方向移動量、前記前方向に直交する横方向に向けての移動量である横方向移動量、及び、前記無人搬送車の姿勢角度の変化量である角度変化量を取得し、
前記前方向移動量、前記横方向移動量、及び前記角度変化量の各々を自己位置推定の精度が向上するように補正し、補正後のオドメトリデータを計算し、
前記補正後のオドメトリデータを積算して前記無人搬送車の自己位置を推定し、
前記補正後のオドメトリデータの計算は、前記オドメトリデータを基に計算された前記無人搬送車の移動量と、前記無人搬送車が前進中か後進中かを判定する前進後進判定変数を基に、前記オドメトリデータの誤差を計算し、当該誤差を前記オドメトリデータに加算することにより行われ、
前記自己位置の推定は、記憶された大域地図データ上の自己位置を推定する、無人搬送車の走行制御方法。
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