JP7039946B2 - 回路装置、発振器、電子機器及び移動体 - Google Patents

回路装置、発振器、電子機器及び移動体 Download PDF

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Description

本発明は、回路装置、発振器、電子機器及び移動体等に関する。
温度センサーからの温度検出電圧(アナログ信号)をA/D変換した結果である温度検出データを用いて発振周波数の温度補償処理を行う発振器が知られている。例えば、TCXO(Temperature Compensated Crystal Oscillator)と呼ばれる温度補償型発振器が知られている。TCXOは、例えば携帯通信端末、GPS関連機器、ウェアラブル機器、又は車載機器などにおける基準信号源等として用いられている。
このような発振器において、A/D変換の結果であるA/D変換結果データを高速で(短いA/D変換期間の間に)出力することに対する要求がある。例えば、発振器の起動時において発振周波数を短時間で安定させるという要求が生じる場合があり、その際には、温度補償処理に用いる温度検出データを高速で出力できなくてはならない。例えば、発振周波数が安定するまでの起動時間が仕様に規定されており、その規定を満たすように温度検出データを高速で出力する必要がある。
例えば特許文献1には、逐次比較型に準ずる構成のA/D変換部が開示されており、このA/D変換部は、起動後のA/D変換をハイスピードモードで行い、それ以降のA/D変換を通常動作モードで行う。このA/D変換部が温度検出電圧をA/D変換することで、発振器の起動時における温度検出電圧のA/D変換を高速化する。
特開2017-103661号公報
温度補償処理を行う発振器において、発振周波数を高精度化するために、温度補償処理に用いる温度検出データの高精度化が要求される。また、上述のように起動時において発振周波数を短時間で安定させる要求があるので、温度検出データの高精度化を図ると共に発振周波数が安定するまでの時間が長くならないようにする必要がある。
本発明は、上記の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は態様として実現することが可能である。
本発明の一態様は、温度センサーからの温度検出電圧をA/D変換し、A/D変換後のデータをA/D出力温度検出データとして出力するA/D変換回路と、前記A/D出力温度検出データをデジタルフィルター処理し、デジタルフィルター処理後のデータをフィルター出力温度検出データとして出力するデジタルフィルター処理部と、起動期間において前記A/D出力温度検出データを選択してセレクター出力温度検出データとして出力し、前記起動期間の後の通常動作期間において前記フィルター出力温度検出データを選択して前記セレクター出力温度検出データとして出力するセレクターと、前記セレクター出力温度検出データに基づく発振周波数の周波数制御データを出力するデジタル信号処理部と、前記デジタル信号処理部からの前記周波数制御データにより設定される前記発振周波数の発振信号を生成する発振信号生成回路と、を含む回路装置に関係する。
本発明の一態様によれば、A/D出力温度検出データがデジタルフィルター処理されることで、A/D出力温度検出データを平滑化することが可能となる。これにより、温度検出データを高精度化(例えばノイズ低減)でき、その温度検出データを用いた温度補償処理を高精度化できる(即ち、温度検出データの誤差による発振周波数の誤差が低減される)。一方、デジタルフィルター処理は、その周波数特性に対応した信号遅延が生じる。このため、回路装置の起動時において発振周波数が安定するまでに時間を要するおそれがある。この点、本発明の一態様によれば、起動期間においてセレクターによりA/D出力温度検出データが選択されるので、デジタルフィルター処理部を通過しないA/D出力温度検出データを温度補償処理に用いることができる。これにより、回路装置の起動時において発振周波数を短時間で安定させることが可能になる。
また本発明の一態様では、前記起動期間において前記A/D変換回路が所与の回数のA/D変換を行い、前記所与の回数のA/D変換が終了した後の前記通常動作期間において、前記セレクターが前記フィルター出力温度検出データを選択して前記セレクター出力温度検出データとして出力してもよい。
このようにすれば、セレクターによりA/D出力温度検出データが選択される起動期間において所与の回数のA/D変換が行われ、そのA/D出力温度検出データをデジタルフィルター処理部に入力できる。これにより、デジタルフィルター処理部がデジタルフィルター処理を開始し、フィルター出力温度検出データを出力できるようになる。そして、所与の回数のA/D変換が終了した後の通常動作期間において、セレクターがフィルター出力温度検出データを選択することで、デジタルフィルター処理された温度検出データに基づいて温度補償処理を行うことができる。
また本発明の一態様では、前記デジタルフィルター処理部は、前記起動期間でのA/D変換により得られた前記A/D出力温度検出データを初期値として前記デジタルフィルター処理を行ってもよい。
このようにすれば、温度検出電圧がA/D変換されたA/D出力温度検出データを初期値としてデジタルフィルター処理が行われるので、デジタルフィルター処理の結果データとして、実際の温度にほぼ等しい温度に対応したデータを最初から出力できる。これにより、発振周波数を高速に安定させる(例えば、周波数ドリフトを規定の範囲内に高速に収束させる)ことが可能になる。
また本発明の一態様では、前記A/D変換回路は、前記セレクターの動作を切り替えるモード制御信号を出力し、前記セレクターは、前記モード制御信号に基づいて、前記起動期間において前記A/D出力温度検出データを選択し、前記通常動作期間において前記フィルター出力温度検出データを選択してもよい。
このようにすれば、A/D変換回路が出力するモード制御信号に基づいてセレクターの動作を制御できる。即ち、A/D変換回路の動作を制御するためのモード制御信号に基づいて、その動作に連動してA/D出力温度検出データの選択とフィルター出力温度検出データの選択とを切り替えることが可能になる。例えば、A/D変換回路がA/D変換結果データの出力を開始した後に、通常動作期間に切り替えることが可能になる。
また本発明の一態様では、前記A/D変換回路は、前記起動期間において第1のA/D変換方式でA/D変換を行い、前記通常動作期間において前記第1のA/D変換方式とは異なる第2のA/D変換方式でA/D変換を行ってもよい。
このようにすれば、回路装置の起動期間と、その後の通常動作期間とで、A/D変換方式を異ならせることができる。例えば、回路装置の起動期間においては、第1のA/D変換方式で高速に最初のA/D変換結果データを取得し、その後の通常動作期間では、A/D変換結果データを用いるアプリケーションに応じた適切な第2のA/D変換方式でA/D変換を行うことが可能になる。
また本発明の一態様では、前記A/D変換回路は、判定結果データを記憶するレジスター部と、前記判定結果データをD/A変換してD/A変換電圧を出力するD/A変換器と、前記温度検出電圧と前記D/A変換電圧との比較を行う比較部と、前記比較部の比較結果に基づいて判定処理を行い、前記判定処理に基づいて前記判定結果データの更新を行って、前記A/D出力温度検出データを求める処理部と、を含み、前記処理部は、前記第1のA/D変換方式において、前記A/D出力温度検出データのMSB側の前記判定処理を、第1の判定期間で行い、前記A/D出力温度検出データのLSB側の前記判定処理を、前記第1の判定期間よりも長い期間である第2の判定期間で行い、前記第2のA/D変換方式において、前記起動期間における前記A/D出力温度検出データを初期値として前記A/D出力温度検出データを求めてもよい。
MSB側よりもLSB側の方が、比較部が判定すべき電圧差が小さくなる。本発明の一態様では、MSB側よりもLSB側の方が長い判定期間が設けられているので、MSB側よりもLSB側で高精度の判定を行うことができる。一方、MSB側ではLSB側よりも判定期間を短くすることで、1回のA/D変換を行う期間を短縮できる。これにより、起動期間において高速且つ高精度にA/D出力温度検出データを取得できる。そして、第2のA/D変換方式において、起動期間におけるA/D出力温度検出データを初期値としてA/D出力温度検出データを求めることで、通常動作期間におけるA/D変換を、その初期値から開始することが可能となる。
また本発明の一態様では、前記デジタルフィルター処理の時定数をτとし、前記発振周波数が、公称発振周波数からの周波数偏差が±0.5ppm以内の周波数範囲となるまでの時間である起動安定時間をTsとしたとき、Ts<τであってもよい。
例えばフリッカーノイズ等に起因した低周波数のノイズを低減するためには、時定数τを長くする(カットオフ周波数を低くする)必要がある。発振器は高速な起動が要求されるので、Ts<τとなる起動安定時間Tsが要求される場合があるが、デジタルフィルター処理の信号遅延によって周波数ドリフトの許容範囲に収束する時間が長くなるおそれがある。この点、本発明の一態様によれば、起動期間においてセレクターがA/D出力温度検出データを選択し、そのA/D出力温度検出データを温度補償に用いることで、Ts<τとなる起動安定時間Ts内に周波数ドリフトの許容範囲に収束できるようになる。これにより、回路装置の起動時において発振周波数を短時間で安定させることが可能になる。
また本発明の一態様では、前記A/D変換回路が前記第1のA/D変換方式でA/D変換を行う前記起動期間の長さをTcとし、前記デジタルフィルター処理の時定数をτとしたとき、Tc<τであってもよい。
このようにすれば、このようにすれば、デジタルフィルター処理の時定数τよりも短い時間の起動期間(長さTc)において第1のA/D変換方式でA/D変換が行われ、A/D出力温度検出データが得られる。これにより、時定数τよりも短い時間でデジタルフィルター処理の初期値としてA/D出力温度検出データを設定することが可能になり、時定数τよりも短い時間で、温度センサーにより検出された温度検出電圧に基づく温度検出データにより温度補償が行われる。このため、Ts<τを満たす起動安定時間Tsで発振周波数を安定させることが可能になる。
また本発明の他の態様は、上記のいずれかに記載の回路装置を含む発振器に関係する。
また本発明の更に他の態様は、上記のいずれかに記載の回路装置を含む電子機器に関係する。
また本発明の更に他の態様は、上記のいずれかに記載の回路装置を含む移動体に関係する。
本実施形態の回路装置の構成例。 セレクターを設けずに、起動時からフィルター出力温度検出データを温度補償処理に用いる場合の動作を説明する図。 セレクターを設けずに、起動時からフィルター出力温度検出データを温度補償処理に用いる場合の動作を説明する図。 本実施形態の回路装置の動作を説明する図。 本実施形態の回路装置の動作を説明する図。 デジタルフィルター処理部の詳細な構成例。 A/D変換回路の詳細な構成例。 通常動作モードにおける処理を説明するフローチャート。 ハイスピードモードにおける判定期間の設定例。 ハイスピードモードにおける具体的な処理の流れを説明するフローチャート。 本実施形態の回路装置の変形構成例。 発振器の構成例。 電子機器の構成例。 移動体の例。
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお以下に説明する本実施形態は特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
1.回路装置
図1は、本実施形態の回路装置100の構成例である。回路装置100は、TCXOやOCXO(oven controlled crystal oscillator)等のデジタル方式の発振器を実現する回路装置(集積回路装置、半導体チップ)である。例えばこの回路装置と発振子XTALをパッケージに収納することで、デジタル方式の発振器が実現される。
回路装置100は、温度センサー10と、A/D変換回路20と、デジタルフィルター処理部30(デジタルフィルター)と、セレクター40と、デジタル信号処理部50(DSP、デジタル信号処理回路)と、発振信号生成回路140とを含む。なお、本実施形態は図1の構成に限定されず、その構成要素の一部を省略したり、他の構成要素を追加したりする等の種々の変形実施が可能である。例えば温度センサーが回路装置100の外部に設けられ、その温度センサーから温度検出電圧が回路装置100に入力されてもよい。
温度センサー10は、温度検出電圧VTDを出力する。具体的には、環境(例えば回路装置や発振子)の温度に応じて変化する温度依存電圧を、温度検出電圧VTDとして出力する。例えば、温度センサー10は、温度依存性を有する回路素子を利用して温度依存電圧を生成し、温度に非依存の電圧(例えばバンドギャップリファレンス電圧)を基準として温度依存電圧を出力する。例えば、PN接合の順方向電圧を温度依存電圧として出力する。
A/D変換回路20は、温度センサー10からの温度検出電圧VTDのA/D変換を行い、そのA/D変換結果データに基づいてA/D出力温度検出データDTDを出力する。例えばA/D変換結果データをA/D出力温度検出データDTDとして出力する。A/D変換方式としては、例えば逐次比較方式や逐次比較方式に類似する方式などを採用できる。なおA/D変換方式はこのような方式には限定されず、種々の方式(計数型、並列比較型又は直並列型等)を採用できる。
デジタルフィルター処理部30は、A/D出力温度検出データDTDをデジタルフィルター処理により平滑化し、平滑化後のデータをフィルター出力温度検出データFTDとして出力する。例えば、デジタルフィルター処理部30は、IIRフィルターで構成されるローパスフィルターである。或いは、FIRフィルターで構成されてもよい。フィルター出力温度検出データFTDのビット数は、A/D変換回路20の有効ビット数(ENOB)よりも大きい。デジタルフィルター処理部30のカットオフ周波数は、A/D変換回路20のノイズの周波数特性や、温度補償処理に必要な温度検出データの精度や、温度変化に対する温度補償の追従性などに応じて設定される。例えば、A/D変換回路20のノイズがフリッカーノイズ(1/fノイズ)に起因する場合、カットオフ周波数は低周波数(例えば0.1~10Hz)に設定される。なお、デジタルフィルター処理部30は、デジタル信号処理部50(DSP)とは別の回路として構成されてもよいし、デジタル信号処理部50と共にDSPの時分割処理により実現されてもよい。
セレクター40は、A/D出力温度検出データDTD及びフィルター出力温度検出データFTDのいずれかを選択し、選択したデータをセレクター出力温度検出データSTDとして出力する。具体的には、起動期間においてA/D出力温度検出データDTDを選択し、通常動作期間(起動期間以外の動作期間)においてフィルター出力温度検出データFTDを選択する。起動期間は、回路装置100が起動した後の所与の期間である。所与の期間は、例えばタイマー等によって測定される、決められた期間であってもよいし、或いはA/D変換回路20等の回路動作によって決まる期間であってもよい。例えば、回路装置100が起動してから、A/D変換回路20が所与の回数のA/D変換を行う期間であってもよいし、回路装置100が起動してから、デジタルフィルター処理部30が1回目のフィルター出力温度検出データFTDを出力するまでの期間であってもよい。図1ではA/D変換回路20が出力するモード制御信号MDに基づいてセレクター40が選択を行う場合を図示しているが、これに限定されない。例えば、回路装置100が不図示の制御回路(例えばタイマー等)を含み、その制御回路がセレクター40を制御してもよい。なお、セレクター40は、デジタル信号処理部50(DSP)とは別の回路として構成されてもよいし、デジタル信号処理部50と共にDSPの時分割処理により実現されてもよい。
デジタル信号処理部50は種々の信号処理を行う。例えばデジタル信号処理部50(温度補償部)は、セレクター出力温度検出データSTDに基づいて、発振子XTALの発振周波数の温度特性を補償する温度補償処理を行い、発振周波数を制御するための周波数制御データDDSを出力する。具体的にはデジタル信号処理部50は、温度に応じて変化するセレクター出力温度検出データSTD(温度依存データ)と、温度補償処理用の係数データ(近似関数の係数のデータ)などに基づいて、温度変化による発振周波数の変動をキャンセル又は抑制する(温度変化があった場合にも発振周波数を一定にする)ための温度補償処理を行う。即ち、温度変化による発振周波数の変動をキャンセル又は抑制する近似関数にセレクター出力温度検出データSTDを代入することにより、周波数制御データDDSを求める。デジタル信号処理部50は、温度補償処理を含む種々の信号処理を時分割に実行するDSP(Digital Signal Processor)である。或いは、デジタル信号処理部50は、ゲートアレイ等のASIC回路により実現してもよいし、プロセッサー(例えばCPU、MPU等)とプロセッサー上で動作するプログラムにより実現してもよい。
発振信号生成回路140は発振信号SSCを生成する。例えば発振信号生成回路140は、周波数制御データDDSと発振子XTALを用いて、周波数制御データDDSにより設定される発振周波数の発振信号SSCを生成する。一例としては、発振信号生成回路140は、周波数制御データDDSにより設定される発振周波数で発振子XTALを発振させて、発振信号SSCを生成する。
発振信号生成回路140は、D/A変換部80(D/A変換回路)と発振回路150を含むことができる。但し発振信号生成回路140は、このような構成には限定されず、その一部の構成要素を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
D/A変換部80は、周波数制御データDDSのD/A変換を行い、周波数制御データDDSに対応する出力電圧VQを出力する。D/A変換部80のD/A変換方式としては例えば抵抗ストリング型(抵抗分割型)を採用できる。但し、D/A変換方式はこれには限定されず、抵抗ラダー型(R-2Rラダー型等)、容量アレイ型、又はパルス幅変調型などの種々の方式を採用できる。またD/A変換部80は、D/A変換器以外にも、その制御回路や変調回路やフィルター回路などを含むことができる。
発振回路150は、D/A変換部80の出力電圧VQと発振子XTALを用いて、発振信号SSCを生成する。発振回路150は、第1、第2の振動子用端子(振動子用パッド)を介して発振子XTALに接続される。例えば発振回路150は、発振子XTAL(圧電振動子、共振子等)を発振させることで、発振信号SSCを生成する。具体的には発振回路150は、D/A変換部80の出力電圧VQを周波数制御電圧(発振制御電圧)とした発振周波数で、発振子XTALを発振させる。例えば発振回路150が、電圧制御により発振子XTALの発振を制御する回路(VCO)である場合には、発振回路150は、周波数制御電圧に応じて容量値が変化する可変容量キャパシター(バリキャップ等)を含むことできる。発振回路150は、例えば、バイポーラートランジスターのベース-エミッター間又はコレクター-ベース間の帰還ループに発振子を接続したピアース型の発振回路である。或いは、奇数段のインバーター(論理反転回路)の入出力間の帰還ループに発振子を接続した発振回路である。
なお発振信号生成回路140は、ダイレクト・デジタル・シンセサイザー方式で発振信号SSCを生成する回路であってもよい。例えば発振子XTAL(固定発振周波数の発振源)の発振信号をリファレンス信号として、周波数制御データDDSで設定される発振周波数の発振信号SSCをデジタル的に生成してもよい。
発振子XTALは、例えば圧電振動子である。具体的には発振子は例えば水晶振動子である。水晶振動子としては、例えばカット角がATカットやSCカットなどの厚みすべり振動する水晶振動子である。例えば発振子は、恒温槽を備えない温度補償型水晶発振器(TCXO)に内蔵されている振動子である。或いは発振子は、恒温槽を備える恒温槽型水晶発振器(OCXO)に内蔵されている振動子などであってもよい。また発振子として、SAW(Surface Acoustic Wave)共振子、シリコン基板を用いて形成されたシリコン製振動子としてのMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)振動子等を採用してもよい。
なお、図1では発振信号SSCを回路装置100の外部に出力しているが、回路装置100は更にバッファー回路を含んでもよい。バッファー回路は、発振信号SSCのバッファリングを行って、バッファリング後の信号を回路装置100の外部に出力する。また、回路装置100は、不揮発性メモリー等のメモリーを更に含んでもよい。メモリーは、温度補償処理で用いる近似式(多項式)の係数を記憶している。例えば、発振器の出荷前検査等において発振周波数の温度特性をテスト装置により測定し、その測定された温度特性に基づいてテスト装置が多項式の係数を求め、その係数がテスト装置によりメモリーに書き込まれる。
以上の実施形態によれば、A/D変換回路20は、温度センサー10からの温度検出電圧VTDをA/D変換し、A/D変換後のデータをA/D出力温度検出データDTDとして出力する。デジタルフィルター処理部30は、A/D出力温度検出データDTDをデジタルフィルター処理し、デジタルフィルター処理後のデータをフィルター出力温度検出データFTDとして出力する。セレクター40は、起動期間においてA/D出力温度検出データDTDを選択してセレクター出力温度検出データSTDとして出力し、起動期間の後の通常動作期間においてフィルター出力温度検出データFTDを選択してセレクター出力温度検出データSTDとして出力する。デジタル信号処理部50は、セレクター出力温度検出データSTDに基づいて発振周波数の温度補償処理を行い、発振周波数の周波数制御データDDSを出力する。発振信号生成回路140は、デジタル信号処理部50からの周波数制御データDDSにより設定される発振周波数の発振信号SSCを生成する。
ここで、起動期間とは、回路装置100の起動期間である。例えば、回路装置100に電源が投入されて(電源電圧が立ち上がって)から所与の期間である。或いは、回路装置100のリセットが解除されてから所与の期間である。或いは、回路装置100の各部(例えばA/D変換回路20、発振信号生成回路140等)のリセットが解除されてから所与の期間である。
本実施形態によれば、デジタルフィルター処理部30がA/D出力温度検出データDTDをデジタルフィルター処理することで、A/D出力温度検出データDTDを平滑化(ノイズを低減)することが可能となる。これにより、温度検出データを高精度化でき、その温度検出データを用いた温度補償処理を高精度化できる(即ち、温度検出データの誤差による発振周波数の誤差が低減される)。例えば、逐次比較型のA/D変換回路を採用した場合、A/D変換精度は12ビット前後となるが、発振周波数の高精度化(例えば発振信号の高C/N化)のためには、それ以上のA/D変換精度が要求される場合がある。或いは、回路装置100の低消費電力化のために電源電圧を低下させる要求があるが、A/D変換精度の向上が困難になるおそれがある。このような場合であっても、本実施形態によれば、デジタルフィルター処理により実質的にA/D変換精度を向上できる。
一方、デジタルフィルター処理は、その周波数特性に対応した信号遅延(カットオフ周波数に対応した時定数の遅延)が生じる。このため、回路装置100の起動時においてフィルター出力温度検出データFTDが正しい温度(温度センサー10により測定された温度)のデータに収束するまでに遅延が発生し、発振周波数が安定するまでに時間を要するおそれがある。この点、本実施形態によれば、セレクター40が起動期間においてA/D出力温度検出データDTDを選択することで、デジタルフィルター処理部30を通過しないA/D出力温度検出データDTDが温度補償処理に用いられる。これにより、回路装置100の起動時において発振周波数を短時間で安定させることが可能になる。例えば、仕様において起動時間が規定されており、その起動時間内に発振周波数が公称発振周波数に対して所定の誤差範囲内に安定することが要求される。本実施形態では、例えば仕様に規定される起動時間内に発振周波数を安定させることが可能になる。
以下、図を用いて上記の点を詳細に説明する。図2、図3は、セレクター40を設けずに、起動時からフィルター出力温度検出データFTDを温度補償処理に用いる場合の動作を説明する図である。
図2に示すように、A/D変換回路20は、回路装置100の起動時において初期値STをA/D出力温度検出データDTDとして出力する。例えば、初期値STは、基準温度(摂氏25度)を表すデータである。例えば、温度センサー10が検出した温度が摂氏10度である場合、摂氏10度を表すデータAD1、AD2、AD3がA/D出力温度検出データDTDとして順次に出力される。なお、データAD1、AD2、AD3は、A/D変換誤差(ノイズ)によるばらつきを含む。
起動時からフィルター出力温度検出データFTDを温度補償処理に用いる場合、デジタルフィルター処理部30には初期値ST、データAD1、AD2、AD3が順次に入力される。デジタルフィルター処理部30は、この入力データをデジタルフィルター処理し、フィルター出力温度検出データFTDを出力する。デジタルフィルター処理部30に初期値STが入力されるのは、発振器の仕様に規定される起動時間が例えば2msと短いためである。即ち、その起動時間内にデジタルフィルター処理部30が何らかの温度検出データを出力する必要があるためである。環境温度の変化は一般的には遅いため、それに対応してA/D変換レートも比較的低速(例えば数100Hz~数kHz)になっている。このため、最初のA/D変換結果データAD1が出力されるのを待っていると起動時間内にデジタルフィルター処理部30が出力を開始できないおそれがあるので、デジタルフィルター処理部30に初期値STを入力している。
図3には、フィルター出力温度検出データFTD(FTDが表す温度)の時間変化特性と、そのフィルター出力温度検出データFTDを用いて温度補償された発振周波数の周波数ドリフトの時間変化特性と、を模式的に示す。
回路装置100の起動時においてデジタルフィルター処理部30には、摂氏25度に対応した初期値STが入力されるので、フィルター出力温度検出データFTDは、摂氏25度に対応したデータとなる。その後、デジタルフィルター処理部30には、実際の温度である摂氏10度に対応したデータ(AD1等)が入力されるので、フィルター出力温度検出データFTDは、摂氏10度に対応したデータにデジタルフィルター処理の時定数τで漸近(収束)していく。
フィルター出力温度検出データFTDを用いて温度補償された発振周波数の周波数ドリフトは、デジタルフィルター処理の時定数τと同程度の時定数で0ppmに漸近(収束)していくと考えられる。例えば、デジタルフィルター処理部30がカットオフ周波数1Hzのローパスフィルター処理を行う場合、τ=137msであり、一般的な起動時間の仕様2ms=Tよりも非常に長い。このため、周波数ドリフトが仕様の範囲(例えば-0.5ppm~+0.5ppm)になるまでに起動時間T=2msよりも長い時間を要することになる。上述のように起動時間は仕様に規定される時間であり、実際に周波数ドリフトが仕様の範囲に安定するまでの時間(以下、起動安定時間と呼ぶ)をTsとすると、Ts≦Tとなる必要がある。図3で説明したような動作の場合、時定数τが長いため、Ts≦Tを満たせないおそれがある。
以上のように、温度センサー10により測定される温度(環境温度)と、A/D出力温度検出データDTDの初期値STに対応した温度との差が大きい場合に、起動時からデジタルフィルター処理部30の出力を温度補償処理に用いると発振周波数の安定時間(起動時間)の仕様を満たせないおそれがある。
図4、図5は、本実施形態の回路装置100の動作を説明する図である。図4に示すように、本実施形態ではデジタルフィルター処理部30には初期値ST(摂氏25度)が入力されず(取り込まれず)、A/D変換の結果データであるAD1、AD2、AD3(摂氏10度)が順次に入力される。デジタルフィルター処理部30は、この入力データをデジタルフィルター処理し、フィルター出力温度検出データFTDを出力する。
A/D変換回路20は、起動期間KPを規定するモード制御信号MDを出力する。例えば、起動期間KPにおいてモード制御信号MDはハイレベル(第1の論理レベル、アクティブ)であり、通常動作期間NPにおいてモード制御信号MDはローレベル(第2の論理レベル、非アクティブ)である。セレクター40は、モード制御信号MDがハイレベルのときA/D出力温度検出データDTDを選択し、モード制御信号MDがローレベルのときフィルター出力温度検出データFTDを選択する。
後述するように、A/D変換回路20は、起動期間KPにおいてハイスピードモード(第1のA/D変換方式)でA/D変換を行い、通常動作期間NPにおいて通常動作モード(第2のA/D変換方式)でA/D変換を行う。A/D変換回路20は、このA/D変換方式を設定する信号をモード制御信号MDとして出力する。例えば、回路装置100が起動した後の所与の回数のA/D変換は、第1のA/D変換方式で行う。A/D変換回路20は、仕様に規定される起動時間(図5のT。発振周波数の安定時間)が経過する以前に所与の回数のA/D変換を行ってA/D変換結果データを出力する。例えば、起動時間Tが経過する以前にモード制御信号MDはローレベルになる。この場合、起動期間KPの長さは起動時間T以下である。なお、図4では、起動期間KPにおいて1回のA/D変換を行う場合を図示しているが、これに限定されず、起動期間KPにおいて2回以上のA/D変換を行ってもよい。即ち所与の回数は1以上の回数である。この所与の回数のA/D変換では、第1のA/D変換方式でA/D変換を行う。起動期間KPにおいて2回以上のA/D変換を行う場合、例えば、その最後のA/D変換で得られるA/D出力温度検出データを初期値としてデジタルフィルター処理部30に設定する。
図5には、本実施形態におけるフィルター出力温度検出データFTD(FTDが表す温度)の時間変化特性と、セレクター出力温度検出データSTDを用いて温度補償された発振周波数の周波数ドリフトの時間変化特性と、を模式的に示す。
回路装置100の起動時において、デジタルフィルター処理部30には、摂氏25度に対応した初期値STが入力されず、実際の温度である摂氏10度に対応したデータ(AD1等)が入力される。このため、仮に起動期間でのA/D変換に誤差があったとしても、デジタルフィルター処理部30は、実際の温度に非常に近い温度に対応した入力データからデジタルフィルター処理を開始する。
回路装置100の起動期間KPでは、セレクター40によりA/D出力温度検出データ(図4のAD1)が選択され、実際の温度である摂氏10度に対応したA/D出力温度検出データに基づいて温度補償処理が行われる。このため、仕様に規定される起動時間Tが経過する前に周波数ドリフトを仕様の範囲(例えば-0.5ppm~+0.5ppm)に収束させることが可能になる。即ち、周波数ドリフトが実際に仕様の範囲内に安定する時間である起動安定時間Tsが、Ts≦Tを満たすようになる。
そして、起動期間KPの後の通常動作期間NPでは、セレクター40によりフィルター出力温度検出データが選択される。上述のように、実際の温度に非常に近い温度に対応した入力データからデジタルフィルター処理を開始しているので、通常動作期間NPの開始時においてフィルター出力温度検出データは実際の温度である摂氏10度に非常に近い温度に対応したデータとなっている。このため、起動期間KPにおいて発振周波数が安定した後は、通常動作期間NPにおいても周波数ドリフトを仕様の範囲(例えば-0.5ppm~+0.5ppm)に維持することが可能になる。また、デジタルフィルター処理によりA/D出力温度検出データが平滑化されるので、高精度な温度検出データに基づいて温度補償処理を行うことができる。これにより、通常動作期間NPにおいて高精度な発振周波数(低ノイズな発振信号)が得られる。
以上の実施形態によれば、起動期間KPにおいてA/D変換回路20が所与の回数(1以上の回数)のA/D変換を行い、その所与の回数のA/D変換が終了した後の通常動作期間NPにおいて、セレクター40がフィルター出力温度検出データFTDを選択してセレクター出力温度検出データSTDとして出力する。
このようにすれば、セレクター40によりA/D出力温度検出データが選択される起動期間KPにおいて所与の回数のA/D変換が行われ、そのA/D出力温度検出データ(図4のAD1)をデジタルフィルター処理部30に入力できる。これにより、デジタルフィルター処理部30がデジタルフィルター処理を開始し、フィルター出力温度検出データを出力できるようになる。そして、所与の回数のA/D変換が終了した後の通常動作期間NPにおいて、セレクター40がフィルター出力温度検出データFTDを選択することで、デジタルフィルター処理された温度検出データに基づいて温度補償処理を行うことができる。
また本実施形態では、デジタルフィルター処理部30は、起動期間KPでのA/D変換により得られたA/D出力温度検出データDTDを初期値としてデジタルフィルター処理を行う。
ここで、デジタルフィルター処理の初期値とは、デジタルフィルター処理におい処理される時系列データの最初のデータである。具体的には、デジタルフィルター処理の遅延素子(Z-1、レジスター。例えば図7のDLA1、DLB1)に最初に設定されるデータである。例えば、起動期間KPにおける所与の回数のA/D変換の最後のA/D変換で得られるA/D出力温度検出データを初期値としてデジタルフィルター処理部30に設定する。なお、これに限定されず、所与の回数が2以上である場合において、起動期間KPにおける所与の回数のA/D変換で得られた複数のA/D出力温度検出データの平均値等を初期値としてデジタルフィルター処理部30に設定してもよい。
このようにすれば、温度検出電圧VTDがA/D変換されたA/D出力温度検出データDTDを初期値としてデジタルフィルター処理が行われるので、デジタルフィルター処理の結果データとして、実際の温度にほぼ等しい温度に対応したデータを最初から出力できる。これにより、仕様に規定された起動時間Tより時定数τが長いデジタルフィルター処理であっても、起動時間T以下の起動安定時間Ts内で発振周波数を安定させることが可能になる。
また本実施形態では、A/D変換回路20は、起動期間KPと通常動作期間NPとを切り替えるモード制御信号MDを出力する。セレクター40は、モード制御信号MDに基づいて、起動期間KPにおいてA/D出力温度検出データDTDを選択し、通常動作期間NPにおいてフィルター出力温度検出データFTDを選択する。
このようにすれば、A/D変換回路20が出力するモード制御信号MDに基づいてセレクター40の動作を制御できる。即ち、A/D変換回路20の動作を制御するためのモード制御信号MDに基づいて、その動作に連動してA/D出力温度検出データDTDの選択とフィルター出力温度検出データFTDの選択とを切り替えることが可能になる。例えば、A/D変換回路20がA/D変換結果データ(AD1等)の出力を開始した後(即ち、デジタルフィルター処理部30へのA/D変換結果データの入力が開始された後)に、通常動作期間NPに切り替えることが可能になる。
また本実施形態では、デジタルフィルター処理の時定数をτとし、発振周波数が、公称発振周波数からの周波数偏差が±0.5ppm以内の周波数範囲となるまでの時間である起動安定時間をTsとしたとき、Ts<τである。なお、周波数偏差の範囲は±0.5ppm以内に限定されない。即ち、起動安定時間Tsは、発振周波数が、公称発振周波数からの周波数偏差が所与の偏差範囲内となるまでの時間であればよい。
ここで、デジタルフィルター処理(ローパスフィルター処理)のカットオフ周波数がfcであるとき、時定数τはfc=1/(2π×τ)から求められる。周波数偏差±0.5ppmは、例えば回路装置100の仕様に規定される周波数ドリフトの許容範囲である。回路装置100が起動してから、この周波数ドリフトの許容範囲に周波数ドリフトが安定するまでの時間が、起動安定時間Tsである。また、回路装置100が起動してから起動時間T以内に、周波数ドリフトの許容範囲に周波数ドリフトが安定すること(即ちTs≦Tとなること)が、例えば仕様により要求される。
例えばフリッカーノイズ等に起因した低周波数のノイズを低減するためには、時定数τを長くする(カットオフ周波数fcを低くする)必要がある。発振器は高速な起動が要求されるので、T<τとなる時定数τが必要となる場合がある。図3で説明したように、T<τのとき、デジタルフィルター処理の信号遅延によって起動時間T内に周波数ドリフトの許容範囲に収束しないおそれがある。この点、本実施形態によれば、起動期間KPにおいてセレクター40がA/D出力温度検出データDTDを選択し、そのA/D出力温度検出データDTDを温度補償に用いることで、起動安定時間Tsを短くする(Ts≦Tを満たす)ことが可能となり、起動時間T内に周波数ドリフトの許容範囲に収束できるようになる。
また本実施形態では、A/D変換回路20が第1のA/D変換方式でA/D変換を行う起動期間KPの長さをTcとしたとき、Tc<τである。具体的には、Tc≦Tsとなった場合であっても、Tc≦Ts<τである。
第1のA/D変換方式は、例えば図9、図10で後述するハイスピードモードにおけるA/D変換方式である。なお、通常動作期間NPでは、A/D変換回路20が第2のA/D変換方式でA/D変換を行う。第2のA/D変換方式は、例えば図8で後述する通常動作モードにおけるA/D変換方式である。
このようにすれば、デジタルフィルター処理の時定数τよりも短い時間の起動期間KP(長さTc)において第1のA/D変換方式でA/D変換が行われ、A/D出力温度検出データDTDが得られる。これにより、時定数τよりも短い時間でデジタルフィルター処理の初期値としてA/D出力温度検出データDTDを設定することが可能になり、時定数τよりも短い時間で、温度センサー10により検出された温度検出電圧VTDに基づく温度検出データにより温度補償が行われる。このため、Ts<τを満たす起動安定時間Tsで発振周波数を安定させることが可能になる。
なお、以上の実施形態では本発明の手法を発振器に適用する場合を例に説明したが、本発明の適用対象はこれに限定されない。即ち、A/D変換回路20とデジタルフィルター処理部30とセレクター40とデジタル信号処理部とを含み、デジタル信号処理部が、セレクター出力温度検出データSTDに基づくデジタル信号処理を行う回路装置に、本発明を適用できる。例えば、ジャイロセンサー(角速度センサー)においてセンサー素子の駆動及び角速度の検出を行う回路装置では、温度検出データを用いたゼロ点補正等のデジタル信号処理を想定できる。
2.デジタルフィルター処理部
図6は、デジタルフィルター処理部30の詳細な構成例である。デジタルフィルター処理部30は、第1のフィルター31と第2のフィルター32を含む。フィルター31は、減算器ADA1、加算器ADA2、ADA3、乗算器GEA1、GEA2、遅延素子DLA1(レジスター)を含む。フィルター32は、加算器ADB1、ADB2、ADB3、乗算器GEB1、GEB2、遅延素子DLB1(レジスター)を含む。
フィルター31、32の各々は、1次のIIRフィルターである。フィルター31、32は同一構成であるため、以下では主にフィルター31を例に説明する。減算器ADA1は、入力データであるA/D出力温度検出データDTDから遅延素子DLA1の出力データを減算する。乗算器GEA1は、減算器ADA1の出力にゲインK(Kは所与の実数)を乗算する。加算器ADA2は、乗算器GEA1の出力データと遅延素子DLA1の出力データとを加算する。遅延素子DLA1は、加算器ADA2の出力データを記憶する。加算器ADA3は、加算器ADA2の出力データと遅延素子DLA1の出力データとを加算する。乗算器GEA2は、加算器ADA3の出力データにゲイン0.5を乗算し、その結果をデータFAQとして出力する。フィルター32は、入力データであるデータFAQに対して、フィルター31と同様のフィルター処理を行い、その結果をフィルター出力温度検出データFTDとして出力する。
なお、デジタルフィルター処理部30の構成は図6に限定されず、ローパスフィルター特性を有するデジタルフィルターであればよい。例えば、1次又は3次以上のIIRフィルターであってもよいし、或いはFIRフィルターであってもよい。
3.A/D変換回路
図7は、A/D変換回路20の詳細な構成例である。A/D変換回路20は、処理部23(処理回路)、レジスター部24(レジスター)、D/A変換器26、比較部27(比較器)を含む。また温度センサー用アンプ28を含むことができる。処理部23、レジスター部24は、ロジック部22(ロジック回路)として設けられ、D/A変換器26、比較部27、温度センサー用アンプ28は、アナログ部25(アナログ回路)として設けられる。
レジスター部24は、A/D変換の途中結果データや最終結果データなどの判定結果データ(結果データ)を記憶する。このレジスター部24は、例えば逐次比較方式における逐次比較結果レジスターに相当する。D/A変換器26は、レジスター部24の判定結果データをD/A変換する。D/A変換器26としては広く知られた種々のD/A変換器を採用できる。例えば、抵抗ストリング型、抵抗ラダー型、キャパシターアレイ型等のD/A変換器を採用できる。温度センサー用アンプ28は、温度センサー10からの温度検出電圧VTDを増幅し、増幅後の電圧を温度検出電圧VTD’として出力する。比較部27は、D/A変換器26の出力電圧(D/A変換電圧VDAC)と、温度検出電圧VTD’(広義には入力電圧)との比較を行う。比較部27は例えばチョッパー型比較器などにより実現できる。なお、これに限定されず、比較部27として広く知られた種々の比較器を採用できる。処理部23は、比較部27の比較結果に基づいて判定処理を行い、レジスター部24の判定結果データの更新処理を行う。そして、当該更新処理により求められた最終的な温度検出データDTDが、温度検出電圧VTDのA/D変換結果として、A/D変換回路20から出力される。このような構成により、通常動作モード(ノーマルモード)やハイスピードモード、或いは一般的な逐次比較方式等のA/D変換を実現できる。
また、D/A変換器26は、処理部23における更新処理後の判定結果データのD/A変換を行う。これにより、更新処理後の判定結果データは、次の比較処理において温度検出電圧VTDとの比較対象として用いることができる。つまり、比較結果に基づき判定処理を行い、判定処理により判定結果データの更新処理を行い、更新処理後の判定結果データを、さらに次の比較処理に利用する、というサイクルを繰り返すことで、温度検出データDTDを適切に更新していくことが可能になる。
具体的には、比較部27は、前回の判定結果データをD/A変換器26で変換したD/A変換電圧VDACと、温度検出電圧VTD’とを比較し、処理部23は、比較結果に基づいて判定処理を行い、判定結果データをk×LSB以下の範囲で更新する更新処理を行ってもよい。kは1以上の整数であり、例えばk=1である。これは後述する通常動作モードに対応する。更新処理後の判定結果データは、さらに次のタイミングを基準とした場合に「前回の温度検出データDTD」として扱われるため、D/A変換器26では、当該判定結果データのD/A変換を行って比較部27に出力する処理が行われる。このサイクルを繰り返すことで、通常動作モードでは、温度検出データDTD(最終結果データ)をk×LSB以下の範囲で更新していくことが可能になる。
以下、通常動作モードにおけるA/D変換回路20の動作を説明する。図8は通常動作モードにおける処理を説明するフローチャートである。なお、ここではまずk=1の場合を例にとって説明を行う。通常動作モードが開始されると、まず前回の温度検出データDTDのコードをD/A変換器26でD/A変換してD/A変換電圧VDACとする(S101)。そして、比較部27が、D/A変換電圧VDACと温度検出電圧VTD’との比較処理を行い、処理部23が、アップ判定とダウン判定のいずれかであるかの結果(以下、第1の比較結果と呼ぶ)を取得する。
次に、レジスター部24の値、すなわち前回の温度検出データDTDの値そのものに対して、1LSB(kLSB)だけ加算し、加算後のデータをD/A変換器26でD/A変換してD/A変換電圧VDACとする(S102)。そして、比較部27が、D/A変換電圧VDACと温度検出電圧VTD’との比較処理(第2の比較処理)を行い、処理部23が、アップ判定とダウン判定のいずれかであるかの結果(以下、第2の比較結果と呼ぶ)を取得する。
処理部23は、この2つの比較処理の結果に基づいて、今回の温度検出データDTDを決定する判定処理を行う(S103)。
まず、第1の比較結果に基づく判定処理により、温度検出電圧VTD’がD/A変換電圧VDACよりも大きいと判定された場合、すなわちアップ判定であり、第2の比較結果に基づく判定処理の結果もアップ判定である場合は、今回の前記最終結果データを、第2のデータ、すなわち前回の温度検出データDTDに1LSB(kLSB)を加算した値に決定する(ステップS104)。
また、第1の比較結果に基づく判定処理により、温度検出電圧VTD’がD/A変換電圧VDACよりも小さいと判定された場合、すなわちダウン判定であり、第2の比較結果に基づく判定処理の結果もダウン判定である場合は、今回の最終結果データを、前回の最終結果データから1LSB(kLSB)を減算したデータに決定する(ステップS105)。
また、第1の比較結果に基づく判定処理の結果がアップ判定であり、第2の比較結果に基づく判定処理の結果がダウン判定である場合とは、温度の変化が大きくない状態に対応する。そのため、今回の温度検出データDTDは前回の温度検出データDTDの値を維持すればよい(ステップS106)。
また、第1の比較結果に基づく判定処理の結果がダウン判定であり、第2の比較結果に基づく判定処理の結果がアップ判定である場合とは、通常起こりえない状態である。この場合、今回の温度検出データDTDは前回の温度検出データDTDの値を維持する(ステップS106)。
ステップS104~S106のいずれかの処理後は、通常動作モードを終了するか否か、例えばディスエーブル信号が入力されたか否かを判定し(ステップS107)、S107でYesの場合には通常動作モードを終了し、Noの場合にはステップS101に戻り処理を継続する。
以下、ハイスピードモードにおけるA/D変換回路20の動作を説明する。図9にハイスピードモードにおける判定期間の設定例を示す。図9の横軸は時間を表す。図9の上段はモードを表し、ここではハイスピードモードの中でも判定期間の長さが異なる3つのモード(モード1~モード3)が設定されている。図9の下段は、15ビットのA/D変換結果データのうち、どのビットが判定対象となっているかを表すものである。D[x:y]との表記は、A/D変換結果データのうち、最下位ビット(LSB)から数えてyビット目からxビット目までのx-y+1ビットの幅を持つデータを表す。最下位ビットをD[0]としているため、例えばD[14:13]であれば最もMSB側の2ビットを表す。
図9からわかるように、D[14:13]~D[6:5]の5区画では最も判定期間の短い(最も高速の)モード1に設定される。なお、図9ではD[14:13]とそれ以外とで判定期間の長さが異なるが、これは最上位のビットでは繰り上がり繰り下がりを考慮しなくてもよいという観点から生じたものであって、1回の比較処理に要する時間に差はない。
そして、D[4:3]では、モード1に比べて判定期間の長いモード2に設定され、D[2:1]ではさらに判定期間の長いモード3に設定される。また、最下位ビットであるD[0]については、モード3よりもさらに判定期間が長く設定される。詳細については後述するが、例えばD[0]の判定は上述した通常動作モードと同様の処理により実現されてもよい。
図10は、ハイスピードモードにおける具体的な処理の流れを説明するフローチャートである。ハイスピードモードは、大きくD[14:13]を判定する部分(ステップS201~S205)と、D[12:1]を判定する部分(ステップS206~S213)とに分けられる。両者の差異は、MSB側への繰り上がり繰り下がりの有無である。以下詳細に説明する。
ハイスピードモードの開始時には、A/D変換結果データとして中間的な値(初期値)が設定されている。例えば“100000000000000”といったデータである。まず、D[14:13]の判定では、当該2ビットに“10”をセットしたデータをD/A変換してD/A変換電圧VDACを生成し、温度検出電圧VTD’との比較処理を行い(ステップS201)、処理部23でその結果に基づく判定処理を行う(ステップS202)。なお、判定対象とされていない他の13ビットについては、既に判定済みの値、或いは初期値をセットしておけばよい。D[14:13]の場合、D[12:0]は未判定、且つ初期値は全て0であるため、D[14:13]に“10”をセットした場合のデータは、“100000000000000”となる。
ステップS202でVTD’>VDACである、すなわちアップ判定であるとされた場合には、D[14:13]に“11”をセットしたデータをD/A変換してD/A変換電圧VDACを生成し、温度検出電圧VTD’との比較処理を行う(ステップS203)。一方、ステップS202でVTD’<VDACである、すなわちダウン判定であるとされた場合には、D[14:13]に“01”をセットしたデータをD/A変換してD/A変換電圧VDACを生成し、温度検出電圧VTD’との比較処理を行う(ステップS204)。
そして処理部23は、ステップS203或いはS204の結果を判定する(ステップS205)。“10”でアップ判定且つ“11”でもアップ判定の場合、D[14:13]=“11”とする。“10”でアップ判定且つ“11”でダウン判定の場合、D[14:13]=“10”とする。“10”でダウン判定且つ“01”でアップ判定の場合、D[14:13]=“01”とする。“10”でダウン判定且つ“01”でもダウン判定の場合、D[14:13]=“00”とする。
以上の処理は一般的な比較処理と同様であり、特に繰り上がり繰り下がりは考慮しなくてよい。
次に、2ビットLSB側の判定処理に移行する。まずはD[12:11]の2ビットについて“10”をセットしたデータをD/A変換してD/A変換電圧VDACを生成し、温度検出電圧VTD’との比較処理を行い(ステップS206)、処理部23でその結果に基づく判定処理を行う(ステップS207)。この場合、D[14:13]には、ステップS205で決定された値をセットし、D[10:0]には初期値(ここでは“0”)をセットする。例えば、D[14:13]=“11”と決定された場合であれば、ステップS206でセットするデータは“111000000000000”となる。
ステップS207でアップ判定の場合、D[12:11]に“11”をセットしたデータをD/A変換してD/A変換電圧VDACを生成し、温度検出電圧VTD’との比較処理を行う(ステップS208)。しかし、“11”をセットした場合にVTD’>VDACとなったとしても、ステップS205で上述したように、D[12:11]が“11”と判定されるのみで、よりMSB側のビット(ここではD[14:13])に対する修正ができない。よって、繰り上がりを考慮するためには、D[12:11]に“11”をセットするよりもさらに大きい値をセットする必要がある。
具体的には、繰り上がりが生じた状態のデータをセットしたデータをD/A変換してD/A変換電圧VDACを生成し、温度検出電圧VTD’との比較処理を行う(ステップS209)。この例ではD[12:11]=“00”とし、D[13]の値を1大きくすればよい。例えば、D[14:13]=“01”と判定されていた場合であれば、D[14:11]=“1000”をセットする。つまりステップS208でD[14:11]=“0111”をセットし、ステップS209ではさらにそれよりも大きい“1000”をセットする。
また、ステップS207でダウン判定の場合、D[12:11]に“01”をセットしたデータをD/A変換してD/A変換電圧VDACを生成し、温度検出電圧VTD’との比較処理を行う(ステップS210)。しかし、“01”をセットした場合にVTD’<VDACとなったとしても、ステップS205で上述したように、D[12:11]が“00”と判定されるのみで、よりMSB側のビットに対する修正(具体的には小さくする修正)ができない。よって、繰り下がりを考慮するためには、D[12:11]に“01”をセットするよりもさらに小さい値をセットする必要がある。具体的には、D[12:11]に“00”をセットしたデータをD/A変換してD/A変換電圧VDACを生成し、温度検出電圧VTD’との比較処理を行う(ステップS211)。
そして処理部23は、ステップS208、S209の比較結果、或いはステップS210、S211の比較結果に基づく判定を行う。まずS207でアップ判定である場合について説明する。この場合、ステップS208、S209の比較処理を行い、それぞれについてアップ判定、ダウン判定があり得るため合計4通りのパターンがあり得る。
ステップS208及びS209の両方でアップ判定の場合、温度検出電圧VTD’は繰り上がりが必要な程度に大きいことがわかる。よって、判定対象としている2ビットの値は“00”に決定し、その1つMSB側のビットに1を加算する。また、ステップS208及びS209の両方でダウン判定の場合、温度検出電圧VTD’は“10”をセットした場合と“11”をセットした場合の間にあることがわかるため、判定対象としている2ビットは“10”に決定する。
また、ステップS208でアップ判定であり、ステップS209でダウン判定の場合、温度検出電圧VTD’は、“11”をセットした場合と繰り上がりが生じる場合との間にあることがわかるため、判定対象としている2ビットは“11”に決定する。
また、ステップS208でダウン判定であり、ステップS209でアップ判定の場合、通常ではあり得ないエラー状態であることがわかる。エラー状態である場合の処理は種々考えられるが、ここでは“11”という値を設定するものとしている。つまり、ステップS208、S209については(1)両方アップ判定の場合(2)両方ダウン判定の場合(3)一方がアップ判定で他方がダウン判定の場合、の3パターンを考慮して値を決定する。
次に、207でダウン判定である場合について説明する。この場合、ステップS210、S211の比較処理を行い、それぞれについてアップ判定、ダウン判定があり得るため合計4通りのパターンがあり得る。
ステップS210及びS211の両方でアップ判定の場合、温度検出電圧VTD’は“01”をセットした場合と“10”をセットした場合の間にあることがわかるため、判定対象としている2ビットは“01”に決定する。ステップS210及びS211の両方でダウン判定の場合、温度検出電圧VTD’は繰り下がりが必要な程度に小さいことがわかる。よって、判定対象としている2ビットの値は“11”に決定し、その1つMSB側のビットから1を減算する。例えば、D[14:13]=“10”である場合であって、D[12:11]で繰り下がりが必要と判定された場合には、D[14:11]=“0111”に決定すればよい。
また、ステップS210でダウン判定であり、ステップS211でアップ判定の場合、温度検出電圧VTD’は、“00”をセットした場合と“01”をセットした場合との間にあることがわかるため、判定対象としている2ビットは“00”に決定する。
また、ステップS210でアップ判定であり、ステップS211でダウン判定の場合、通常ではあり得ないエラー状態であることがわかる。エラー状態である場合の処理は種々考えられるが、ここでは“00”という値を設定するものとしている。つまり、ステップS210,S211についても(1)両方アップ判定の場合(2)両方ダウン判定の場合(3)一方がアップ判定で他方がダウン判定の場合、の3パターンを考慮して値を決定する。
以上の実施形態によれば、A/D変換回路20は、起動期間において第1のA/D変換方式でA/D変換を行い、通常動作期間において第1のA/D変換方式とは異なる第2のA/D変換方式でA/D変換を行う。
ここで、第1のA/D変換方式は、図9、図10で説明したハイスピードモードにおけるA/D変換方式に対応し、起動期間は、A/D変換回路20がハイスピードモードに設定されている期間である。第2のA/D変換方式は、図8で説明した通常動作モードにおけるA/D変換方式に対応し、通常動作期間は、A/D変換回路20が通常動作モードに設定されている期間である。
このようにすれば、回路装置100の起動期間と、その後の通常動作期間とで、A/D変換方式を異ならせることができる。例えば、回路装置100の起動期間においては、第1のA/D変換方式で高速に最初のA/D変換結果データを取得し、その後の通常動作期間では、A/D変換結果データを用いるアプリケーションに応じた適切な第2のA/D変換方式でA/D変換を行うことができる。
例えば、本実施形態では、第2のA/D変換方式(通常動作モード)において1回のA/D変換でk×LSBだけA/D変換結果データを変化させる。具体的には、A/D変換でのデータの最小分解能をLSBとし、第1の出力タイミングのA/D変換結果データを第1のA/D変換結果データとし、第1の出力タイミングの次の第2の出力タイミングのA/D変換結果データを第2のA/D変換結果データとする。この場合に、処理部23は、第2のA/D変換方式として、第1のA/D変換結果データに対する第2のA/D変換結果データの変化がk×LSB(kはk<jを満たす整数、jはA/D変換の分解能を表す整数)以下となるように、A/D変換結果データを求める処理を行う。
このようにすれば、温度検出データの時間変化を緩やかにすることができる。急激に温度検出データが変化した場合、温度補償処理により発振周波数が急激に変化(周波数ホッピング)する可能性があるが、1回のA/D変換でk×LSBだけA/D変換結果データを変化させることで、発振周波数の変化を緩やかにできる。例えば、本実施形態の回路装置100を含む発振器をGPS受信器に用いた場合、周波数ホッピングによってGPSのロックが外れてしまうなどの問題が発生してしまう。本実施形態によれば、このような問題が発生する可能性を低減できる。
また本実施形態では、A/D変換回路20は、判定結果データを記憶するレジスター部24と、その判定結果データをD/A変換してD/A変換電圧VDACを出力するD/A変換器26と、温度検出電圧VTD’(VTD)とD/A変換電圧VDACとの比較を行う比較部27と、比較部27の比較結果に基づいて判定処理を行い、判定処理に基づいて判定結果データの更新を行って、A/D出力温度検出データDTDを求める処理部23と、を含む。処理部23は、第1のA/D変換方式において、A/D出力温度検出データDTDのMSB側の判定処理を、第1の判定期間で行い、A/D出力温度検出データDTDのLSB側の判定処理を、第1の判定期間よりも長い期間である第2の判定期間で行う。処理部23は、第2のA/D変換方式において、起動期間におけるA/D出力温度検出データDTDを初期値としてA/D出力温度検出データDTDを求める。
第1の判定期間は、図9に示すモード1での判定期間である。具体的には、D[14:13]、D[12:11]等のMSB側の2ビット分の判定を行う判定期間である。第2の判定期間は、図9に示すモード2又はモード3での判定期間である。具体的には、D[4:3]、D[2:1]等のLSB側の2ビット分の判定を行う判定期間である。
MSB側よりもLSB側の方が、比較部27が判定すべき電圧差が小さくなる。本実施形態では、MSB側よりもLSB側の方が長い判定期間が設けられているので、MSB側よりもLSB側で高精度の判定(電圧比較)を行うことができる。一方、MSB側ではLSB側よりも判定期間を短くすることで、1回のA/D変換を行う期間(A/D変換期間)を短縮できる。これにより、起動期間KPにおいて高速にA/D出力温度検出データを取得できる。そして、第2のA/D変換方式において、起動期間におけるA/D出力温度検出データDTDを初期値としてA/D出力温度検出データDTDを求めることで、通常動作期間におけるA/D変換を、その初期値から開始することが可能となる。具体的には、第2のA/D変換方式ではk×LSBずつA/D出力温度検出データDTDを変化させるので、初期値が必要である。この初期値として、起動期間におけるA/D出力温度検出データDTDを用いることができる。
4.変形例
図11は、本実施形態の回路装置100の変形構成例である。図11では、発振信号生成回路140が可変容量回路142と発振回路150とを含む。なお、図1と同一の構成要素には同一の符号を付し、その構成要素については適宜説明を省略する。
可変容量回路142の一端は発振子XTALの一端(第1、第2の振動子用端子の一方)に接続される。可変容量回路142の他端は基準電圧(例えばグランド電圧)のノードに接続される。この可変容量回路142は、VCOにおける可変容量キャパシターの代わりに設けられる。例えば、図1では発振回路150が可変容量キャパシターを含み、その可変容量キャパシターの一端が発振子XTALの一端に接続され、D/A変換部80の出力電圧VQが可変容量キャパシターの制御電圧として可変容量キャパシターに入力される。図11では、この可変容量キャパシターの代わりに可変容量回路142が設けられており、発振信号生成回路140がD/A変換部を含まない。
可変容量回路142は、デジタル信号処理部50からの周波数制御データDDSに基づいて、その容量値が制御される。例えば可変容量回路142は、複数のキャパシター(キャパシターアレイ)と、周波数制御データDDSに基づき各スイッチ素子がオン又はオフに制御される複数のスイッチ素子(スイッチアレイ)を有する。これらの複数のスイッチ素子の各スイッチ素子は、複数のキャパシターの各キャパシターに電気的に接続される。そして、これらの複数のスイッチ素子がオン又はオフされることで、複数のキャパシターのうち、発振子XTALの一端に、その一端が接続されるキャパシターの個数が変化する。これにより、可変容量回路142の容量値が制御されて、発振子XTALの一端の容量値が変化する。従って、周波数制御データDDSにより、可変容量回路142の容量値が直接に制御されて、発振信号SSCの発振周波数を制御できるようになる。
5.発振器、電子機器、移動体
図12に、本実施形態の回路装置500を含む発振器400の構成例を示す。発振器400は、発振子420(振動子)と回路装置500を含む。回路装置500は、図1、図8の回路装置100に対応し、発振子420は図1、図8の発振子XTALに対応する。発振子420と回路装置500は、発振器400のパッケージ410内に実装される。そして発振子420の端子と、回路装置500(IC)の端子(パッド)は、パッケージ410の内部配線により電気的に接続される。
なお、本実施形態の回路装置500を含む発振器の構成は図12に限定されない。例えば、回路装置500(IC)の端子(パッド)に発振子420の端子が金属バンプにより接続されることで、回路装置500の半導体チップの直上に発振子420が実装され、その回路装置500と発振子420がパッケージ410に収納されてもよい。
図13は、本実施形態の回路装置500を含む電子機器300の構成例である。この電子機器300は、回路装置500と発振子420を有する発振器400と、処理部520を含む。また通信部510、操作部530、表示部540、記憶部550、アンテナANTを含むことができる。
電子機器300としては種々の機器を想定できる。例えば、GPS内蔵時計、生体情報測定機器(脈波計、歩数計等)又は頭部装着型表示装置等のウェアラブル機器を想定できる。或いは、スマートフォン、携帯電話機、携帯型ゲーム装置、ノートPC又はタブレットPC等の携帯情報端末(移動端末)を想定できる。或いは、コンテンツを配信するコンテンツ提供端末や、デジタルカメラ又はビデオカメラ等の映像機器や、或いは基地局又はルーター等のネットワーク関連機器などを想定できる。或いは、距離、時間、流速又は流量等の物理量を計測する計測機器や、車載機器(自動運転用の機器等)や、ロボットなどを想定できる。
通信部510(無線回路)は、アンテナANTを介して外部からデータを受信したり、外部にデータを送信する処理を行う。処理部520は、電子機器の制御処理や、通信部510を介して送受信されるデータの種々のデジタル処理などを行う。この処理部520の機能は、例えばマイクロコンピューターなどのプロセッサーにより実現できる。操作部530は、ユーザーが入力操作を行うためのものであり、操作ボタンやタッチパネルディスプレイなどにより実現できる。表示部540は、各種の情報を表示するものであり、液晶や有機ELなどのディスプレイにより実現できる。記憶部550は、データを記憶するものであり、その機能はRAMやROMなどの半導体メモリーやHDD(ハードディスクドライブ)などにより実現できる。
図14は、本実施形態の回路装置500を含む移動体の例である。本実施形態の回路装置500は、例えば、車、飛行機、バイク、自転車、ロボット、或いは船舶等の種々の移動体に組み込むことができる。移動体は、例えばエンジンやモーター等の駆動機構、ハンドルや舵等の操舵機構、各種の電子機器(車載機器)を備えて、地上や空や海上を移動する機器・装置である。図14は移動体の具体例としての自動車206を概略的に示している。自動車206には、本実施形態の回路装置500を含む発振器(不図示)が組み込まれる。制御装置208は、この発振器により生成された発振信号(クロック信号)に基づいて種々の制御処理を行う。制御装置208は、例えば車体207の姿勢に応じてサスペンションの硬軟を制御したり、個々の車輪209のブレーキを制御する。なお本実施形態の回路装置500(発振器)が組み込まれる機器は、このような制御装置208には限定されず、自動車206やロボット等の移動体に設けられる種々の機器に組み込むことができる。
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また本実施形態及び変形例の全ての組み合わせも、本発明の範囲に含まれる。また回路装置、発振器、電子機器又は移動体の構成及び動作等も、本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
10…温度センサー、20…A/D変換回路、22…ロジック部、23…処理部、24…レジスター部、25…アナログ部、26…D/A変換器、27…比較部、28…温度センサー用アンプ、30…デジタルフィルター処理部、31…第1のフィルター、32…第2のフィルター、40…セレクター、50…デジタル信号処理部、80…D/A変換部、100…回路装置、140…発振信号生成回路、142…可変容量回路、150…発振回路、206…自動車(移動体)、207…車体、208…制御装置、209…車輪、300…電子機器、400…発振器、410…パッケージ、420…発振子、500…回路装置、510…通信部、520…処理部、530…操作部、540…表示部、550…記憶部、DDS…周波数制御データ、DTD…A/D出力温度検出データ、FTD…フィルター出力温度検出データ、KP…起動期間、MD…モード制御信号、NP…通常動作期間、SSC…発振信号、STD…セレクター出力温度検出データ、T…起動時間、Ts…起動安定時間、VTD…温度検出電圧、XTAL…発振子、τ…時定数

Claims (11)

  1. 温度センサーからの温度検出電圧をA/D変換し、A/D変換後のデータをA/D出力温度検出データとして出力するA/D変換回路と、
    前記A/D出力温度検出データをデジタルフィルター処理し、デジタルフィルター処理後のデータをフィルター出力温度検出データとして出力するデジタルフィルター処理部と、
    起動期間において前記A/D出力温度検出データを選択してセレクター出力温度検出データとして出力し、前記起動期間の後の通常動作期間において前記フィルター出力温度検出データを選択して前記セレクター出力温度検出データとして出力するセレクターと、
    前記セレクター出力温度検出データに基づく発振周波数の周波数制御データを出力するデジタル信号処理部と、
    前記デジタル信号処理部からの前記周波数制御データにより設定される前記発振周波数の発振信号を生成する発振信号生成回路と、
    を含むことを特徴とする回路装置。
  2. 請求項1に記載の回路装置において、
    前記起動期間において前記A/D変換回路が所与の回数のA/D変換を行い、前記所与の回数のA/D変換が終了した後の前記通常動作期間において、前記セレクターが前記フィルター出力温度検出データを選択して前記セレクター出力温度検出データとして出力することを特徴とする回路装置。
  3. 請求項2に記載の回路装置において、
    前記デジタルフィルター処理部は、
    前記起動期間でのA/D変換により得られた前記A/D出力温度検出データを初期値として前記デジタルフィルター処理を行うことを特徴とする回路装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の回路装置において、
    前記A/D変換回路は、
    前記セレクターの動作を切り替えるモード制御信号を出力し、
    前記セレクターは、
    前記モード制御信号に基づいて、前記起動期間において前記A/D出力温度検出データを選択し、前記通常動作期間において前記フィルター出力温度検出データを選択することを特徴とする回路装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の回路装置において、
    前記A/D変換回路は、
    前記起動期間において第1のA/D変換方式でA/D変換を行い、前記通常動作期間において前記第1のA/D変換方式とは異なる第2のA/D変換方式でA/D変換を行うことを特徴とする回路装置。
  6. 請求項5に記載の回路装置において、
    前記A/D変換回路は、
    前記温度検出電圧との比較対象となる判定結果データを記憶するレジスター部と、
    前記判定結果データをD/A変換してD/A変換電圧を出力するD/A変換器と、
    前記温度検出電圧と前記D/A変換電圧との比較を行う比較部と、
    前記比較部の比較結果に基づいて判定処理を行い、前記判定処理に基づいて前記判定結果データの更新を行って、前記A/D出力温度検出データを求める処理部と、
    を含み、
    前記処理部は、
    前記第1のA/D変換方式において、前記A/D出力温度検出データのMSB側の前記判定処理を、第1の判定期間で行い、前記A/D出力温度検出データのLSB側の前記判定処理を、前記第1の判定期間よりも長い期間である第2の判定期間で行い、
    前記第2のA/D変換方式において、前記起動期間における前記A/D出力温度検出データを初期値として前記A/D出力温度検出データを求めることを特徴とする回路装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の回路装置において、
    前記デジタルフィルター処理の時定数をτとし、前記発振周波数が、公称発振周波数からの周波数偏差が±0.5ppm以内の周波数範囲となるまでの時間である起動安定時間をTsとしたとき、Ts<τであることを特徴とする回路装置。
  8. 請求項5又は6に記載の回路装置において、
    前記A/D変換回路が前記第1のA/D変換方式でA/D変換を行う前記起動期間の長さをTcとし、前記デジタルフィルター処理の時定数をτとしたとき、Tc<τであることを特徴とする回路装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の回路装置を含むことを特徴とする発振器。
  10. 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の回路装置を含むことを特徴とする電子機器。
  11. 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の回路装置を含むことを特徴とする移動体。
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