JP7038994B2 - 炭素繊維強化プラスチックの製造方法、炭素繊維強化プラスチック及びセルロース系樹脂 - Google Patents
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Description
CFRPは、金属材料よりも比強度が大きく、軽量であり、腐食しにくい複合材料である。このため、CFRPは、ゴルフクラブのシャフト若しくは釣り竿などのスポーツ用具;航空機、自動車又は建造物等の様々な用途に利用されている。
例えば、特許文献1には、表面に官能基を導入した繊維状フィラーと、生分解性有機化合物とを結合させ、この結合体とマトリクス樹脂とを混合することにより、強化樹脂組成物を製造する方法が開示されている。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、新規なCFRPを製造する方法を提供することを課題とする。
(4)第1の態様に係るCFRPの好ましい製造方法として、特に、前記工程(ii)における反応が、前記官能基(f1)としてフリル基が導入された樹脂と、前記炭素繊維と、のディールス・アルダー(Diels-Alder)反応である製造方法が挙げられる。
(6)前記熱可塑性樹脂は、セルロース系熱可塑性樹脂であることが好ましい。
(7)前記セルロース系熱可塑性樹脂は、バイオマス由来であることが好ましい。
また、本発明に係るCFRPの製造方法によれば、母材である樹脂の選択自由度が高く、様々な用途への対応が可能であり、加えて、強度のさらなる向上が図られたCFRPを製造することができる。
本実施形態は、樹脂と炭素繊維とが共有結合を介して結合した炭素繊維強化プラスチック(CFRP)の製造方法である。
本実施形態において「炭素繊維強化プラスチック(CFRP)」とは、最終成形品、及び最終成形品に加工する前の予備成形品を含むものとする。予備成形品としては、例えば、半硬化した状態(いわゆるBステージ)の成形品が挙げられる。
本実施形態の製造方法で用いられる樹脂としては、特に制限されず、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、又はこれらの混合物若しくはアロイ等が挙げられる。
Rにおけるアシル基は、炭素数2~6が好ましく、炭素数2~4がより好ましく、アセチル基、プロピオニル基がさらに好ましい。
Rにおけるアルキル基は、炭素数1~5が好ましく、炭素数1~3がより好ましく、メチル基、エチル基がさらに好ましい。
樹脂の分子量としては、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによるポリスチレン換算の重量平均分子量を用いるものとする。
本実施形態の製造方法で用いられる炭素繊維としては、例えば、ポリアクリロニトリル繊維を原料とするPAN系炭素繊維、石炭タールや石油ピッチを原料とするピッチ系炭素繊維、ビスコースレーヨンや酢酸セルロースなどを原料とするセルロース系炭素繊維、炭化水素などを原料とする気相成長系炭素繊維、又はこれらの黒鉛化繊維などが挙げられる。また、炭素繊維には、カーボンナノチューブ又はグラフェンを繊維状に加工したものを用いてもよい。炭素繊維は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
かかる添加剤としては、例えば、難燃剤、発泡剤、劣化防止剤、耐熱性向上剤、耐光剤、加工安定剤、防かび剤、可塑剤等が挙げられる。
第1実施形態:工程(i)及び工程(ii)を有する製造方法
第2実施形態:工程(i)と工程(ii)との間に、工程(iii)をさらに有する製造方法
工程(ii):前記官能基(f1)が導入された樹脂と、炭素繊維と、を反応させて炭素繊維強化プラスチックを得る工程
工程(iii):炭素繊維に、前記官能基(f1)と共有結合を形成可能な官能基(f2)を導入する工程
第1実施形態に係るCFRPの製造方法は、上記の工程(i)及び工程(ii)を有する。以下、第1実施形態における工程(i)、工程(ii)を、それぞれ工程(1-i)、工程(1-ii)と表記する。
工程(1-i)では、前記樹脂に、前記共有結合を形成可能な官能基(f1)を導入して、樹脂を化学修飾する。
官能基(f1)は、炭素繊維との反応性を有し、炭素繊維と共有結合を形成可能なものから適宜選択される。このような官能基(f1)の具体例を以下に示す。
工程(1-ii)では、前記工程(1-i)で官能基(f1)が導入された樹脂と、炭素繊維と、を反応させて、目的物である炭素繊維強化プラスチックを得る。
工程(1-ii)における、好ましい反応としては、ディールス・アルダー(Diels-Alder)反応が挙げられる。
官能基(f1)が導入された樹脂の配合量は、
炭素繊維100質量部に対して100~100000質量部が好ましく、1000~10000質量部がより好ましい。
工程(1-ii)における反応の温度条件は、40~180℃が好ましく、80~140℃がより好ましい。反応時間は、1~72時間が好ましく、12~24時間がより好ましい。
さらに、第1実施形態に係るCFRPの製造方法においては、強化材側の炭素繊維の表面を改質することなく、強度の向上が図られたCFRPを製造することができる。また、炭素繊維の構造を傷めることがないため、選択した炭素繊維の特性が充分に発現する。
加えて、炭素繊維の表面を改質する工程を省略できることから、第1実施形態に係るCFRPの製造方法は、簡便な方法であり、生産性にも優れる。
第1実施形態に係る製造方法によれば、例えば、バイオマスを原料としたセルロース系熱可塑性樹脂と、炭素繊維とが共有結合を介して結合した、炭素繊維強化プラスチック(1)(CFRP(1))を安定に製造することができる。
かかるCFRP(1)の好ましいものとして、例えば、セルロース系熱可塑性樹脂と炭素繊維とが、下記一般式(cb1)で表される連結基を介して結合したものが挙げられる。
第2実施形態に係るCFRPの製造方法は、上記の工程(i)と工程(ii)との間に、工程(iii)をさらに有する。以下、第2実施形態における工程(i)、工程(ii)、工程(iii)を、それぞれ工程(2-i)、工程(2-ii)、工程(2-iii)と表記する。すなわち、第2実施形態に係るCFRPの製造方法では、工程(2-i)、工程(2-iii)、工程(2-ii)がこの順序で行われる。
工程(2-i)では、前記樹脂に、前記共有結合を形成可能な官能基(f1)を導入して、樹脂を化学修飾する。
官能基(f1)は、炭素繊維に導入される官能基(f2)との反応性を有し、官能基(f2)と共有結合を形成可能なものから適宜選択される。このような官能基(f1)の具体例を以下に示す。
工程(2-iii)では、前記炭素繊維に、前記官能基(f1)と共有結合を形成可能な官能基(f2)を導入して、炭素繊維を化学修飾する。
官能基(f2)は、樹脂に導入される官能基(f1)との反応性を有し、官能基(f1)と共有結合を形成可能なものから適宜選択される。このような官能基(f2)の具体例を以下に示す。
工程(2-ii)では、前記工程(2-i)で官能基(f1)が導入された樹脂と、前記工程(2-iii)で官能基(f2)が導入された炭素繊維と、を反応させて、目的物である炭素繊維強化プラスチックを得る。
工程(2-ii)における、好ましい反応としては、求核置換反応(SN2反応)又はクリック反応が挙げられる。
工程(2-ii)における反応の温度条件は、40~180℃が好ましく、80~140℃がより好ましい。反応時間は、1~72時間が好ましく、12~36時間がより好ましい。
工程(2-ii)における反応の温度条件は、0~100℃が好ましく、20~50℃がより好ましい。反応時間は、1~24時間が好ましく、1~4時間がより好ましい。
さらに、第2実施形態に係るCFRPの製造方法においては、樹脂と炭素繊維との反応を適宜選択することも可能である。
第2実施形態に係る製造方法によれば、例えば、バイオマスを原料としたセルロース系熱可塑性樹脂と、炭素繊維とが共有結合を介して結合した、炭素繊維強化プラスチック(2)(CFRP(2))を安定に製造することができる。
かかるCFRP(2)の好ましいものとして、例えば、セルロース系熱可塑性樹脂と炭素繊維とが、下記一般式(cb2)で表される連結基を介して結合したものが挙げられる。
Rb1における炭化水素基は、脂肪族炭化水素基であってもよく、芳香族炭化水素基であってもよい。脂肪族炭化水素基としては、直鎖状若しくは分岐鎖状の脂肪族炭化水素基、又は構造中に環を含む脂肪族炭化水素基等が挙げられる。芳香族炭化水素基としては、芳香族炭化水素環から水素原子2つを除いた基(例えば、フェニレン基、ナフチレン基などのアリーレン基);芳香族炭化水素環から水素原子1つを除いた基(アリール基)における水素原子の1つがアルキレン基で置換された基(例えばベンジル基、フェネチル基、1-ナフチルメチル基、2-ナフチルメチル基、1-ナフチルエチル基、2-ナフチルエチル基など)等が挙げられる。
本実施形態のセルロース系樹脂は、下記一般式(P-1-10)で表される構成単位を有するものである。
Rにおけるアシル基は、炭素数2~6が好ましく、炭素数2~4がより好ましく、アセチル基、プロピオニル基がさらに好ましい。
Rにおけるアルキル基は、炭素数1~5が好ましく、炭素数1~3がより好ましく、メチル基、エチル基がさらに好ましい。
複数のR’は、互いに同一でもよいし異なっていてもよい。但し、複数のR’のうち少なくとも1つは、フラン環を含む官能基である。このフラン環は、炭素繊維との反応性を有する。全部のR’のうちの、フラン環を含む官能基の割合は、例えば3~10%程度である。
ナスフラスコに塩化メチレン50mLを仕込み、撹拌下、CP(セルロースプロピオネート)5gを添加、室温条件でトリエチルアミン0.43mLを滴下した。その後、反応溶液を0℃に冷却、4-トリフルオロメチルベンゾイルクロリド0.46mLを滴下、室温に昇温し、一晩約16時間撹拌した。反応液をメタノール:水=1:1の混合液に滴下することで再沈殿を行い濾過、さらに濾液を減圧留去した後、少量のアセトンに溶解させたものを再度メタノール:水=1:1の混合液に滴下することで再沈殿を行った。生成物を濾過、減圧乾燥し、白色固体の目的物CP-XPStagを得た。
CP-XPStag 2gをピリジン100mLに溶解させた溶液に対して、7gのトシルスルホニルクロリドをピリジン20mLに溶解させた溶液に30分かけて滴下した。8℃で24時間撹拌した後に、反応溶液を冷水に滴下することで再沈殿を行い濾過、エタノールで洗浄を行った。さらに少量のアセトンに溶解させたものを再度水に滴下することで再沈殿を行った。生成物を濾過、減圧乾燥し、白色固体の目的物CP-XPStag-Tsを得た。
30mLのオルトジクロロベンゼン、15mLのアセトニトリルに163mgの4-[(ブトキシカルボニル)アミノメチル]アニリンを溶解させた溶液に対して10分間窒素ガスを吹き込むことで簡易脱気操作を行った。25mgの炭素繊維を溶液に浸漬させた後、170μLの亜硝酸tert-ブチルを加え50℃で24時間加熱を行った。反応終了後、塩化メチレンを用いて溶液を希釈し、黄色成分が流出しなくなるまで生成物を洗浄した。生成物を濾過して回収した後にさらに200mLの塩化メチレンで洗浄し、水及びアセトンでも洗浄を行った後に、24時間の減圧乾燥を行うことでCF-BnNHBocを定量的に得た。
続いて、得られたCF-BnNHBocを20mLの2M塩化水素ジオキサン溶液に24時間室温で浸漬させた。反応終了後、水を用いて溶液を希釈し、洗浄した。続いて2M水酸化ナトリウム水溶液に生成物を10分間おきに3回浸漬させ、反応物表面を塩基性にした。生成物を水で5回洗浄し濾過、150mLのアセトンでさらに洗浄を行った後に、24時間の減圧乾燥を行うことでCF-BnNH2を定量的に得た。
X線光電子分光分析装置(XPS)を用いて、CF-BnNH2-CP-XPStag-Ts上の元素分析を行った。
図1中、Controlは、Control fiberに相当し、炭素繊維のみを示している。
Tosylate1、Tosylate2及びTosylate3は、同一の試料(CF-BnNH2-CP-XPStag-Ts)に対するXPS測定を、観測位置を変えて3回行った結果を示している。
CF-BnNH2-CP-XPStag-TsについてのXPS測定結果に基づく元素組成(%)を表1に示した。
3gの結晶性セルロース(アビセル)を120mLのジメチルアセトアミド中で130℃、1時間撹拌した。その後100℃で9gの塩化リチウムを加え、セルロースを溶解させた状態で室温に戻した。0.5mLのトリエチルアミン、続いて0.55mLの4-(トリフルオロメチル)ベンゾイルクロリドを加えた後に、室温で一晩撹拌した。続いて19.4gのトリフェニルホスフィンを30mLのジメチルアセトアミドに溶解させた溶液を滴下、さらに13.2gのN-ブロモスクシンイミドを30mLのジメチルアセトアミドに溶解させた溶液を滴下した後に、70℃で2時間加熱撹拌を行った。その後、23.7mLのプロピオン酸無水物を加え、70℃で一晩加熱撹拌を行った。反応液をメタノール:水=1:1の混合液に滴下することで再沈殿を行い濾過、さらに濾液を減圧留去した後、少量のアセトンに溶解させたものを再度メタノール:水=1:1の混合液に滴下することで再沈殿を行った。生成物を濾過、減圧乾燥し、目的物CP-XPStag-Brを得た。
3gのCP-XPStag-Brを100mLのジメチルスルホキシドに溶解させ、6.0gのアジ化ナトリウムを加えた後、アルゴン雰囲気下、80℃、24時間加熱撹拌を行った。反応液を水に滴下することで再沈殿を行い濾過、洗浄を行い、減圧乾燥することで目的物CP-XPStag-Azを得た。
X線光電子分光分析装置(XPS)を用いて、CF-PhAce-CP-XPStag-Az上の元素分析を行ったところ、XPStagに由来するフッ素原子のピークは観測できなかったものの、トリアゾール骨格に由来する窒素原子のピークを観測できたことからCP-XPStag-Az及びCF-PhAce間に目的とする共有結合を導入できたことが確認された。
CF-PhAce-CP-XPStag-AzについてのXPS測定結果に基づく元素組成(%)を表2に示した。
ナスフラスコに塩化メチレン50mLを仕込み、撹拌下、CP(セルロースプロピオネート)5gを添加、室温条件でトリエチルアミン0.43mLを滴下した。その後、反応溶液を0℃に冷却、4-トリフルオロメチルベンゾイルクロリド0.46mLを滴下、室温に昇温し、一晩撹拌した。反応液をメタノール:水=1:1の混合液に滴下することで再沈殿を行い濾過、さらに濾液を減圧留去した後、少量のアセトンに溶解させたものを再度メタノール:水=1:1の混合液に滴下することで再沈殿を行った。生成物を濾過、減圧乾燥し、白色固体の目的物CP-XPStagを得た。
ナスフラスコに塩化メチレン50mLを仕込み、撹拌下、CP-XPStag 3gを添加、室温条件でトリエチルアミン4.3mLを滴下した。その後、反応溶液を0℃に冷却、2-フロイルクロリド3.0mLを滴下、室温に昇温し、一晩撹拌した。反応液をメタノール:水=1:1の混合液に滴下することで再沈殿を行い濾過、さらに濾液を減圧留去した後、少量のアセトンに溶解させたものを再度メタノール:水=1:1の混合液に滴下することで再沈殿を行った。生成物を濾過、減圧乾燥し、白色固体の目的物CP-XPStag-Furを得た。
エネルギー分散型X線分光法(EDX)を用いて、CF-CP-XPStag-Fur上の元素分析を行ったところ、XPStagに由来するフッ素原子のピークが観測されたことから、CP-XPStag-Fur及びCF間に目的とする共有結合を導入できたことが確認された。
CF-CP-XPStag-FurについてのEDX測定結果に基づく元素組成(%)を表3に示した。
CAB-Fur 1gをプレス機上で203℃条件、0kNの圧力で7分間、45kNで3分間挟み、温度を室温に戻すことでCAB-Furフィルムを作製した。得られた2枚のCAB-Furフィルム間に炭素繊維を挟み、同様に203℃条件、0kNの圧力で7分間、45kNで3分間挟み、温度を室温に戻すことで目的物CF-CAB-Fur(後述の試験片)を作製した。
実施例4で作製したCF-CAB-Furを試験片として用い、その強度を、フラグメンテーション試験によって評価した。
比較対象の試験片は、上記の実施例4における工程(1-ii)で、CAB-Furに代えてCAB(官能基を導入していないセルロース系樹脂)を用いた以外は、同様の操作を行うことによって作製した。
試験片CF-CAB-Furをオートグラフ装置に取り付け、引張速度0.5mm/minで測定を開始し、得られた破断繊維長の平均値から界面剪断強度(IFSS)を求めた。この際、1試験に対して5回の測定を行った。この結果を図2に示した。
試験片CF-CAB-Fur(実施例4)と試験片CF-CAB(Control)とを比較したところ、試験片CF-CAB-Fur(実施例4)においては、試験片CF-CAB(Control)に比べて、約23%程度のIFSS値の有意な増加が確認された。すなわち、試験片CF-CAB-Fur(実施例4)は、強度が高められていることが分かる。
Claims (9)
- 樹脂と炭素繊維とが共有結合を介して結合した炭素繊維強化プラスチックの製造方法であって、
前記樹脂としてセルロース系熱可塑性樹脂に、前記共有結合を形成可能な官能基(f1)を導入する工程(i)、
前記炭素繊維に、前記官能基(f1)と共有結合を形成可能な官能基(f2)を導入する工程(iii)、及び、
前記官能基(f1)が導入されたセルロース系熱可塑性樹脂と、前記官能基(f2)が導入された炭素繊維と、を反応させて前記炭素繊維強化プラスチックを得る工程(ii)
をこの順序で有し、
前記官能基(f1)は、下記の化学式(f1-1)~化学式(f1-7)でそれぞれ表される官能基(式中の*は、それぞれ、セルロース系熱可塑性樹脂側の結合手であることを表す。)からなる群より選択されるものであり、
前記官能基(f2)は、下記の化学式(f2-1)~化学式(f2-5)でそれぞれ表される官能基(式中の*は、それぞれ、炭素繊維側の結合手であることを表す。)からなる群より選択されるものであり、
前記工程(ii)における反応は、求核置換反応(S N 2反応)又はクリック反応である、炭素繊維強化プラスチックの製造方法。
- 樹脂と炭素繊維とが共有結合を介して結合した炭素繊維強化プラスチックの製造方法であって、
前記樹脂としてセルロース系熱可塑性樹脂に、前記共有結合を形成可能な官能基(f1)を導入する工程(i)、及び、
前記官能基(f1)が導入されたセルロース系熱可塑性樹脂と、前記炭素繊維と、を反応させて前記炭素繊維強化プラスチックを得る工程(ii)
を有し、
前記工程(ii)における反応は、前記官能基(f1)としてフリル基が導入されたセルロース系熱可塑性樹脂と、前記炭素繊維と、のディールス・アルダー(Diels-Alder)反応である、炭素繊維強化プラスチックの製造方法。 - 前記工程(i)と前記工程(ii)との間に、
前記炭素繊維に、前記官能基(f1)と共有結合を形成可能な官能基(f2)を導入する工程(iii)をさらに有する、請求項2に記載の炭素繊維強化プラスチックの製造方法。 - 前記セルロース系熱可塑性樹脂は、バイオマス由来である、請求項1~3のいずれか一項に記載の炭素繊維強化プラスチックの製造方法。
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