JP7038992B2 - カンゾウの植物種の同定方法 - Google Patents

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Description

特許法第30条第2項適用 平成29年8月25日に発行された「日本生薬学会第64回年会千葉2017 講演要旨集」の第84頁にて、NMRメタボロミクスによるカンゾウ属植物の判別技術について公開 平成29年9月9日に、東邦大学習志野キャンパス(千葉県船橋市三山2-2-1)で開催された「日本生薬学会第64回年会千葉2017」において、NMRメタボロミクスによるカンゾウ属植物の判別技術について公開
本発明は、マメ科カンゾウ属に属する植物の種を同定する方法に関する。
マメ科カンゾウ属には、多数の植物種が属する。カンゾウ属に属する代表的な植物として、グリチルリーザ・グラブラ(Glycyrrhiza glabra)、グリチルリーザ・インフラータ(Glycyrrhiza inflata)、グリチルリーザ・ウラレンシス(Glycyrrhiza uralensis)等が知られている。カンゾウ属に属する植物の抽出物は、抗炎症作用、抗酸化作用、抗菌作用等の生理活性を有するとともに、甘味を呈することから、医薬品、化粧品、食品等に添加される添加材料として広く用いられている。
カンゾウ属に属する植物からの抽出物が有する生理活性は、例えば植物種に応じて異なる場合がある。また、複数の植物種からの抽出物が同一の生理活性を示すとしても、その生理活性の強さが植物種に応じて異なる場合もある。そのため、目的とする生理活性が効果的に奏されるカンゾウ抽出物を得るために、当該生理活性を効果的に奏し得る特定の植物種を抽出原料として用いて抽出物を取得するのが望ましい。しかしながら、抽出原料としてのカンゾウの根茎部等の外観から植物種を同定することは極めて困難であるため、カンゾウ属に属する植物種を正確に同定する方法が求められている。
従来、植物種を同定する方法として、代謝酸物を含む抽出物を同定対象の植物種から取得し、当該抽出物に含まれる代謝産物と植物種を同定するための同定マーカーとを比較し、その比較結果に基づいて植物種を同定する方法等が知られている(特許文献1参照)。
国際公開第2011/059066号
上記特許文献1に記載の方法においては、2種以上の植物種の混合物の抽出物が、同定マーカーと合致する代謝産物を含むか否かを検索し、その代謝産物を質量分析法等により定量する。そして、同定マーカーと合致する代謝産物の蓄積量が統計学的に有意に多い場合、その植物種が同定マーカーに対応する種であると同定することができる。
しかしながら、マメ科カンゾウ属に属する植物種においては、抽出物中に含まれる植物種に特有の成分に基づき質量分析法等を用いてその含有量を定量したり、それにより種を同定したりすることは、抽出物中に含まれる夾雑物の影響が大きいため、非常に困難である。
上記課題に鑑みて、本発明は、マメ科カンゾウ属に属する植物種を簡便に、かつ正確に同定する方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、マメ科カンゾウ属に属する2種以上の植物の混合物の抽出物を得る抽出物取得工程と、前記抽出物を精製して精製物を得る精製物取得工程と、前記精製物のNMR測定を行い、NMRデータを取得するNMR測定工程と、前記NMRデータに基づいて多変量解析処理を行う解析工程と、前記解析結果に基づいて前記植物の種を同定する同定工程とを含み、前記精製物取得工程、前記抽出物を固定相接触させる固相抽出処理を行う工程と30容量%以下の低級アルコール水溶液にて前記固定相から溶出させて第1溶出画分を得る工程と、前記第1溶出画分を得た後、50~80容量%の低級アルコール水溶液にて前記固定相から溶出させた第2溶出画分を前記精製物として得る工程とを含むことを特徴とするカンゾウの植物種の同定方法を提供する。
記カンゾウ属に属する植物が、グリチルリーザ・グラブラ(Glycyrrhiza glabra)、グリチルリーザ・インフラータ(Glycyrrhiza inflata)又はグリチルリーザ・ウラレンシス(Glycyrrhiza uralensis)であることが好ましい。
前記解析工程において、前記NMRデータに主成分分析処理を施して、主成分スコアを算出するのが好ましく、前記同定工程において、前記主成分スコアに基づいて、前記植物の種を同定するのが好ましい。
本発明によれば、マメ科カンゾウ属に属する植物種を簡便に、かつ正確に同定する方法を提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係るカンゾウ種の同定方法を示すフローチャートである。 図2は、試験例1における50容量%メタノール溶出画分のPCAスコアプロットである。 図3は、試験例1における80容量%メタノール溶出画分のPCAスコアプロットである。 図4は、試験例2における50容量%メタノール溶出画分のPCAスコアプロットである。 図5は、試験例2における80容量%メタノール溶出画分のPCAスコアプロットである。
本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本実施形態に係るカンゾウ種を同定する方法は、マメ科カンゾウ属に属する植物の抽出物を得る抽出物取得工程と、当該抽出物を精製して精製物を得る精製物取得工程と、当該精製物のNMR測定を行い、NMRデータを取得するNMR測定工程と、NMRデータに基づいて多変量解析処理を行う解析工程と、多変量解析処理の解析結果に基づいて植物の種を同定する同定工程とを含む。
なお、本明細書において「種」とは、生物分類学上の種を意味するものとし、種の下位概念である亜種、品種等も含むものである。
〔抽出物取得工程(S1)〕
同定対象であるマメ科カンゾウ属に属する植物を準備し、その抽出物を取得する。本実施形態における「抽出物」には、植物を抽出原料として得られる抽出液、当該抽出液の希釈液若しくは濃縮液、当該抽出液を乾燥して得られる乾燥物、又はそれらの粗精製物等が含まれる。
マメ科カンゾウ属に属する植物は、多年生草本であり、当該植物としては、例えば、グリチルリーザ・グラブラ(Glychyrrhiza glabra)、グリチルリーザ・インフラータ(Glychyrrhiza inflata)、グリチルリーザ・ウラレンシス(Glychyrrhiza uralensis)、グリチルリーザ・アスペラ(Glychyrrhiza aspera)、グリチルリーザ・ユーリカルパ(Glychyrrhiza eurycarpa)、グリチルリーザ・パリディフロラ(Glychyrrhiza pallidiflora)、グリチルリーザ・ユンナネンシス(Glychyrrhiza yunnanensis)、グリチルリーザ・レピドタ(Glychyrrhiza lepidota)、グリチルリーザ・エキナタ(Glychyrrhiza echinata)、グリチルリーザ・アカンソカルパ(Glychyrrhiza acanthocarpa)等の種が存在する。これらのうち、グリチルリーザ・グラブラ(Glychyrrhiza glabra)、グリチルリーザ・インフラータ(Glychyrrhiza inflata)及びグリチルリーザ・ウラレンシス(Glychyrrhiza uralensis)は、それらの植物種に含まれる代表的な成分が既知であり、また化粧品、食品等の添加材料や生薬として広く用いられているため、同定対象の植物として好適である。同定対象の植物は、上記各種の植物のうちから選択される1種であってもよいし、2種以上の混合物であってもよい。好ましくは、同定対象の植物は、グリチルリーザ・グラブラ(Glychyrrhiza glabra)、グリチルリーザ・インフラータ(Glychyrrhiza inflata)及びグリチルリーザ・ウラレンシス(Glychyrrhiza uralensis)のうちの1種である。
本実施形態において、抽出原料として使用されるカンゾウの構成部位としては、例えば、葉部、茎部等の地上部;根茎部等が使用され得る。好ましくは、当該構成部位として、根茎部が使用され得る。
マメ科カンゾウ属に属する植物の抽出物は、天然物の抽出に一般に使用されている抽出方法によって取得され得る。例えば、抽出原料を乾燥した後、そのまま又は粗砕機を用いて粉砕し、抽出溶媒による抽出に供することにより、上記抽出物が取得される。抽出原料の乾燥は天日で行ってもよいし、通常使用される乾燥機を用いて行ってもよい。また、ヘキサン等の非極性溶媒を用いて脱脂等の前処理が施されたものを抽出原料として使用してもよい。脱脂等の前処理が行われた抽出原料が使用されることで、上記植物の抽出処理を効率的に行うことができる。
抽出溶媒としては、例えば、水、親水性有機溶媒等の極性溶媒を使用するのが好ましく、特に親水性有機溶媒を使用するのが好ましい。これらの抽出溶媒は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用されてもよく、室温又は溶媒の沸点以下の温度で使用され得る。
抽出溶媒として使用され得る水には、例えば、純水、水道水、井戸水、鉱泉水、鉱水、温泉水、湧水、淡水等のほか、これらに各種処理が施されたものが含まれる。水に施される処理としては、例えば、精製、加熱、殺菌、ろ過、イオン交換、浸透圧調整、緩衝化等が挙げられる。したがって、本実施形態において抽出溶媒として使用され得る水には、精製水、熱水、イオン交換水、生理食塩水、リン酸緩衝液、リン酸緩衝生理食塩水等が含まれ得る。
抽出溶媒として使用され得る親水性有機溶媒には、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等の炭素数1~5の低級脂肪族アルコール;アセトン、メチルエチルケトン等の低級脂肪族ケトン;1,3-ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の炭素数2~5の多価アルコール等が含まれ得る。
2種以上の極性溶媒の混合液が抽出溶媒として使用される場合、その混合比は適宜調整され得る。例えば、水と低級脂肪族アルコールとの混合液が抽出溶媒として使用される場合には、水と低級脂肪族アルコールとの混合比(容量基準)を9:1~1:9とすればよく、7:3~1:9とするのが好ましく、5:5~1:9とするのが特に好ましい。また、水と低級脂肪族ケトンとの混合液が抽出溶媒として使用される場合には、水と低級脂肪族ケトンとの混合比(容量基準)を9:1~2:8とするのが好ましい。さらに、水と多価アルコールとの混合液が抽出溶媒として使用される場合には、水と多価アルコールとの混合比(容量基準)を5:5~1:9とするのが好ましい。
抽出処理は、抽出原料に含まれる可溶性成分を抽出溶媒に溶出させ得る限りにおいて特に制限されるものではなく、常法に従って行われ得る。例えば、抽出原料の5~15倍量(質量基準)の抽出溶媒に抽出原料を浸漬させ、常温又は還流加熱下で可溶性成分を抽出させた後、濾過して抽出残渣を除去することにより抽出液を得ることができる。得られた抽出液から溶媒を留去するとペースト状の濃縮物が得られ、この濃縮物をさらに乾燥すると乾燥物が得られる。
〔精製物取得工程(S2)〕
上記のようにして取得された抽出物に固相抽出処理を施して精製することで、精製物を取得する。後述するように、本実施形態に係る同定方法においては、NMRスペクトルデータを多変量解析処理に供することで算出されたPCAスコアに基づいて、カンゾウの植物種を同定する。上記のようにして取得された抽出物には、カンゾウの植物種に代表的な成分が含まれるものの、当該抽出物をNMR測定に付すると、当該代表的な成分以外の成分(夾雑物)を示すNMRスペクトルの影響により、カンゾウの植物種を正確に同定することが困難となるおそれがある。しかしながら、本実施形態のように、上記抽出物に固相抽出処理を施して取得した精製物についてNMR測定を行うことで、上記代表的な成分以外の成分(夾雑物)を示すNMRスペクトルの影響を最小限にすることができるため、カンゾウの植物種を正確に同定することができる。
固相抽出処理としては、例えば、予め固定相が充填されたカラムを用いて当該カラムに抽出物を通液させるカラム法、抽出物を含む溶液に固定相を添加するバッチ法等が挙げられるが、いずれの方法が使用されてもよい。上記固相抽出処理に使用され得るカラムとしては、例えば、Sep-Pakシリーズ(Waters社製)、OASISシリーズ(Waters社製)、InertSepシリーズ(ジーエルサイエンス社製)、Strataシリーズ(Phenomenex社製)、BondElutシリーズ(アジレント・テクノロジー社製)等が挙げられる。
上記固相抽出処理において抽出物を固定相に接触させることで、抽出物に含まれる各種成分を固定相に保持させ、当該固定相に保持されている各種成分を所定の溶出液にて溶出させ、上記精製物としての溶出画分を得る。目的とする精製物(溶出画分)を得るための溶出液としては、例えば、所定濃度の低級アルコール水溶液が使用され得る。低級アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等の炭素数1~5の低級脂肪族アルコール等が挙げられる。低級アルコール水溶液の濃度は、30容量%以上であるのが好ましく、50~80容量%であるのがより好ましい。低級アルコール水溶液の濃度が30容量%以上、特に50容量%以上であることで、溶出画分に含まれる所定の成分を指標として、カンゾウの植物種を容易に同定することができる。後述する実施例等から明らかなように、例えば、メタノール抽出物の50容量%メタノール水溶液により溶出された溶出画分には、カンゾウの植物種に代表的な水溶性フラボノイド類が含まれる。また、メタノール抽出物の80容量%メタノール水溶液により溶出された溶出画分には、グリチルリーザ・グラブラ(Glychyrrhiza glabra)の代表的成分としてのグラブリジン(Glabridin)、グリチルリーザ・インフラータ(Glychyrrhiza inflata)の代表的成分としてのリコカルコンA(licochalcone A)、グリチルリーザ・ウラレンシス(Glychyrrhiza uralensis)の代表的成分としてのグリシクマリン(glycycoumarin)等の脂溶性フラボノイド類、グリチルリーザ・グラブラ(Glychyrrhiza glabra)の代表的成分としてのグリチルリチン酸(Glycyrrhizin)、グリチルリーザ・インフラータ(Glychyrrhiza inflata)の代表的成分としてのリコリスサポニンH2(Licorice-saponin H2)、グリチルリーザ・ウラレンシス(Glychyrrhiza uralensis)の代表的成分としてのリコリスサポニンG2(Licorice-saponin G2)等サポニン類等が含まれ得る。なお、本実施形態においてカンゾウの植物種を正確に同定するためには、上記のようにして得られる精製物(溶出画分)に、カンゾウの植物種を同定するための指標となる代表的成分が主に含まれ、その他の成分(交雑物)が可能な限り含まれていないのが望ましい。したがって、所定濃度(例えば50~80容量%)の低級アルコール水溶液の溶出画分を取得するのに先立ち、それよりも低濃度(例えば0~30容量%)の低級アルコール水溶液を溶出液として用い、その他の成分(交雑物)を溶出させておくのが好ましい。
〔NMR測定工程(S3)〕
上記精製物取得工程により取得された溶出画分(例えば、50~80容量%の低級アルコール水溶液により溶出された溶出画分)を重溶媒(DMSO-d6、メタノール-d4、ピリジン-d5、アセトン-d6、重水-d2等)に溶解させて、NMR測定用のサンプル溶液を調製する。そして、当該サンプル溶液を1H-NMR測定に供し、NMRスペクトルデータを取得する。本実施形態においては、上記精製物(溶出画分)をNMR測定に供し、得られたNMRスペクトルデータを後述する解析工程(S4)に供し、多変量解析を行う。一般に、植物抽出物に含まれる各種成分を同定する方法として、液体クロマトグラフィー質量分析法(LC/MS)が用いられるが、本発明者らが鋭意検討した結果、LC/MSを用いたとしても、カンゾウの植物種を同定するのが困難であった。しかしながら、本実施形態のように、上記精製物のNMR測定により得られたNMRスペクトルデータを用いて多変量解析を行うことで、後述する実施例からも明らかなように、カンゾウの植物種を正確に同定することができる。
NMRの測定条件(測定パラメータ等)は、特に限定されるものではなく、例えば、所定濃度(30容量%以上)の低級アルコール水溶液による溶出画分に含まれるカンゾウ種の代表的な成分を有意に検出可能な範囲で適宜設定されればよい。
〔解析工程(S4)〕
上記NMR測定工程により取得されたNMRスペクトルデータを、バケット積分により、データ量のより小さいNMRのヒストグラムデータに縮約する。バケット積分は、NMRスペクトルデータのケミカルシフト軸(周波数軸)に沿った観測範囲を一定幅(典型的には0.04ppm)の刻みで多数のバケット(ケミカルシフトの小区間)に分割して、各パケットのNMRスペクトルの強度の積分を行う処理である。その結果として、多数のバケットの積分値のセットからなるヒストグラムが、NMRスペクトルデータの縮約として得られる。バケット積分は、例えば、NMR処理ソフト(例えば、ALICE2 for Metabolome,日本電子社製等)等を用いて行われ得る。
このようにして得られたヒストグラムデータが多変量解析処理に供せられる。多変量解析の具体的手法としては、例えば、主成分(PCA)分析、SIMCA(Soft Independent Modeling of Class Analogy)分析等が挙げられ、特に主成分(PCA)分析が好ましい。主成分(PCA)分析においては、サンプルの成分である多数の変数の座標軸からなる多次元空間中で、サンプル間の相違(分散)が最も顕著に現われる少数本(例えば3本程度)の新しい座標軸が定義され、新しい座標軸上での各サンプルの座標値が計算される。新しい座標軸は「主成分軸」と称され、各主成分軸に沿った変数は「主成分」と称され、各サンプルの各主成分軸上の座標値は「スコア」と称される。本実施形態において、上記溶出画分のNMR測定により取得されたNMRスペクトルデータをバケット積分し、得られたヒストグラムデータを主成分分析に供することで、カンゾウの植物種に含まれる代表的成分のPCAスコアを算出する。なお、多変量解析処理もまた、例えば、NMR処理ソフト(例えば、ALICE2 for Metabolome,日本電子社製等)等を用いて行われ得る。
〔同定工程(S5)〕
上記のようにして算出されたPCAスコアに基づいて、カンゾウの植物種を同定する。カンゾウの植物種に含まれる代表的成分のPCAスコアは、各植物種において異なる。したがって、予め、カンゾウの各植物種に含まれる代表的成分のPCAスコアを求めておき、上記解析工程(S4)にて算出されたPCAスコアと、予め求めておいたカンゾウの各植物種のPCAスコアとを対比することで、カンゾウの植物種を正確に同定することができる。
例えば、後述する実施例からも明らかであるが、精製物取得工程(S2)において50~80容量%低級アルコール水溶液を溶出液として用い、水抽出物又はメタノール抽出物から得られた溶出画分に主成分分析を実施すると、ローディングプロット上において、各植物種の代表的成分である水溶性フラボノイド類、脂溶性フラボノイド類、サポニン類等がNMRチャートのケミカルシフト値に対応してプロットされる。そして、PCAスコアプロットを確認することで、各々の植物種を分類することができる。したがって、植物種が未知であるマメ科カンゾウ属に属する植物について、上記のようにしてPCAスコアを求めることで、その植物種を簡便に、かつ正確に同定することができる。
上述したように、本実施形態によれば、同定対象であるカンゾウの抽出物を固相抽出処理により精製した精製物をNMR測定に供し、得られたNMRスペクトルデータを多変量解析処理に供することで、カンゾウの植物種を簡便に、かつ正確に同定することができる。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
以下、試験例等を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は下記の試験例等に何ら限定されるものではない。
〔試験例1〕
カンゾウの植物種として、グリチルリーザ・グラブラ(Glychyrrhiza glabra)の根茎部(10g)、グリチルリーザ・インフラータ(Glychyrrhiza inflata)の根茎部(10g)及びグリチルリーザ・ウラレンシス(Glychyrrhiza uralensis)の根茎部(10g)を準備し、各根茎部を抽出溶媒としてのメタノールで還流抽出し、エバポレータで溶媒を留去して3種のカンゾウの抽出物を得た。
超純水(4mL)に溶解させた各抽出物(150mg)を固相抽出処理に供した。具体的には、各抽出物の溶液をSep-Pak C18 20cc Vac Cartridge(5g,Waters社製)に通液させた後、溶出液としての水、30容量%メタノール、50容量%メタノール、80容量%メタノール及びメタノールを用いてその順で溶出させ、各溶出液を分取し、溶媒を留去することで精製物としての各溶出画分を得た。
得られた各溶出画分のうち、50容量%メタノール溶出画分と80容量%メタノール溶出画分とのそれぞれを、濃度10mg/mLとなるように重溶媒(DMSO-d6)に溶解させ、NMR測定用サンプル溶液を調製し、1H-NMR測定を行った。NMRの測定条件は、下記の通りとした。
<NMR測定条件>
測定装置:Agilent 400MR VNMRS400(アジレント・テクノロジー社製)
サンプル濃度:10mg/mL
重溶媒:DMSO-d6
測定温度:20℃
遅延時間:1.5sec
パルス幅:45.0degree
観測時間:3.5sec
積算回数:16回
上記NMR測定により得られたNMRスペクトルデータをバケット積分処理に付し、データ量のより小さいNMRのヒストグラムデータに縮約した。バケット積分処理において、バケット積分幅を0.04ppmとし、H2O及びDMSOの信号近傍を主成分(PCA)分析の対象としない領域とするために削除した。また、1Hスペクトルの0~10ppm幅でバケット積分した全積分値を「100」と設定した。
得られたヒストグラムデータを主成分(PCA)分析に供してPCAスコアを算出した。なお、NMRスペクトルデータのバケット積分処理及びヒストグラムデータの主成分(PCA)分析処理は、NMR処理ソフト(ALICE2 for Metabolome,日本電子社製)を用いて行われた。3種のカンゾウについての50容量%メタノール溶出画分のPCAスコアプロットを図2に、80容量%メタノール溶出画分のPCAスコアプロットを図3に示す。図2及び図3に示すPCAスコアプロットにおいて、「○」はグリチルリーザ・グラブラ(Glychyrrhiza glabra)のPCAスコアを示し、「×」はグリチルリーザ・インフラータ(Glychyrrhiza inflata)のPCAスコアを示し、「△」はグリチルリーザ・ウラレンシス(Glychyrrhiza uralensis)のPCAスコアを示す。
図2に示す結果から明らかなように、3種のカンゾウの50容量%メタノール溶出画分に含まれる各代表的成分(水溶性フラボノイド類)が、PCAスコアプロットにおいて判別可能であることが確認された。具体的には、グリチルリーザ・グラブラ(Glychyrrhiza glabra)の代表的成分は、ローディングプロット上において、NMRチャートのケミカルシフト値6.74ppm、7.30ppmに対応してプロットされることが確認された。また、グリチルリーザ・インフラータ(Glychyrrhiza inflata)の代表的成分は、ローディングプロット上において、NMRチャートのケミカルシフト値5.30ppmに対応してプロットされることが確認された。さらに、グリチルリーザ・ウラレンシス(Glychyrrhiza uralensis)の代表的成分は、ローディングプロット上において、NMRチャートのケミカルシフト値7.02ppmに対応してプロットされることが確認された。そして、これらのケミカルシフト値から、各植物種の代表的成分が水溶性フラボノイド類であると同定された。
また、図3に示す結果から明らかなように、3種のカンゾウの80容量%メタノール溶出画分に含まれる各代表的な脂溶性成分(グラブリジン(Glabridin)、リコカルコンA(licochalcone A)、グリシクマリン(glycycoumarin)等)が、PCAスコアプロットにおいて判別可能であることが確認された。具体的には、グリチルリーザ・グラブラ(Glychyrrhiza glabra)の代表的成分は、ローディングプロット上において、NMRチャートのケミカルシフト値7.74ppmに対応してプロットされることが確認された。また、グリチルリーザ・インフラータ(Glychyrrhiza inflata)の代表的成分は、ローディングプロット上において、NMRチャートのケミカルシフト値7.82ppmに対応してプロットされることが確認された。さらに、グリチルリーザ・ウラレンシス(Glychyrrhiza uralensis)の代表的成分は、ローディングプロット上において、NMRチャートのケミカルシフト値6.74ppm、1.66ppm、1.58ppmに対応してプロットされることが確認された。そして、これらのケミカルシフト値から、各植物種の代表的成分がグラブリジン(Glabridin)、リコカルコンA(licochalcone A)、グリシクマリン(glycycoumarin)などの脂溶性成分であると同定された。
〔試験例2〕
抽出溶媒を超純水に変更した以外は、試験例1と同様にして、3種のカンゾウについての50容量%メタノール溶出画分及び80容量%メタノール溶出画分のPCAスコアを算出した。50容量%メタノール溶出画分のPCAスコアプロットを図4に、80容量%メタノール溶出画分のPCAスコアプロットを図5に示す。図4及び図5に示すPCAスコアプロットにおいて、「○」はグリチルリーザ・グラブラ(Glychyrrhiza glabra)のPCAスコアを示し、「×」はグリチルリーザ・インフラータ(Glychyrrhiza inflata)のPCAスコアを示し、「△」はグリチルリーザ・ウラレンシス(Glychyrrhiza uralensis)のPCAスコアを示す。
図4に示す結果から明らかなように、3種のカンゾウの50容量%メタノール溶出画分に含まれる各代表的成分(水溶性フラボノイド類)が、PCAスコアプロットにおいて判別可能であることが確認された。具体的には、グリチルリーザ・グラブラ(Glychyrrhiza glabra)の代表的成分は、ローディングプロット上において、NMRチャートのケミカルシフト値7.30ppm、6.74ppmに対応してプロットされることが確認された。また、グリチルリーザ・インフラータ(Glychyrrhiza inflata)の代表的成分は、ローディングプロット上において、NMRチャートのケミカルシフト値7.02ppmに対応してプロットされることが確認された。さらに、グリチルリーザ・ウラレンシス(Glychyrrhiza uralensis)の代表的成分は、ローディングプロット上において、NMRチャートのケミカルシフト値1.86ppmにプロットされることが確認された。そして、これらのケミカルシフト値から、各植物種の代表的成分が水溶性フラボノイド類であると同定された。
また、図5に示す結果から明らかなように、3種のカンゾウの80容量%メタノール溶出画分に含まれる代表的なサポニン成分(グリチルリチン酸(Glycyrrhizin)、リコリスサポニンH2(Licorice-saponin H2)、リコリスサポニンG2(Licorice-saponin G2)等)が、PCAスコアプロットにおいて判別可能であることが確認された。具体的には、グリチルリーザ・グラブラ(Glychyrrhiza glabra)の代表的成分は、ローディングプロット上において、NMRチャートのケミカルシフト値0.98ppmに対応してプロットされることが確認された。また、グリチルリーザ・インフラータ(Glychyrrhiza inflata)の代表的は、ローディングプロット上において、NMRチャートのケミカルシフト値3.46ppm、1.86ppmに対応してプロットされることが確認された。さらに、グリチルリーザ・ウラレンシス(Glychyrrhiza uralensis)の代表的成分は、ローディングプロット上において、NMRチャートのケミカルシフト値3.74ppmに対応してプロットされることが確認された。そして、これらのケミカルシフト値から、各植物種の代表的成分がグリチルリチン酸(Glycyrrhizin)、リコリスサポニンH2(Licorice-saponin H2)、リコリスサポニンG2(Licorice-saponin G2)等のサポニン類であると同定された。
試験例1及び試験例2の結果から、マメ科カンゾウ属に属する植物であるが、種が不明なものについて、その抽出物の固相抽出処理により得られる精製物をNMR測定に付し、そのスペクトルデータを主成分分析処理に付して算出されるPCAスコアに基づいて、当該植物の種を容易に、かつ正確に同定可能であることが判明した。
本発明は、医薬品、化粧品、食品等に添加される添加材料や生薬として使用可能なマメ科カンゾウ属に属する植物の種を簡便に同定する方法として有用である。

Claims (4)

  1. マメ科カンゾウ属に属する2種以上の植物の混合物の抽出物を得る抽出物取得工程と、
    前記抽出物を精製して精製物を得る精製物取得工程と、
    前記精製物のNMR測定を行い、NMRデータを取得するNMR測定工程と、
    前記NMRデータに基づいて多変量解析処理を行う解析工程と、
    前記解析結果に基づいて前記植物の種を同定する同定工程と
    を含み、
    前記精製物取得工程、前記抽出物を固定相接触させる固相抽出処理を行う工程と30容量%以下の低級アルコール水溶液にて前記固定相から溶出させて第1溶出画分を得る工程と、前記第1溶出画分を得た後、50~80容量%の低級アルコール水溶液にて前記固定相から溶出させた第2溶出画分を前記精製物として得る工程とを含むことを特徴とするカンゾウの植物種の同定方法。
  2. 前記カンゾウ属に属する植物が、グリチルリーザ・グラブラ(Glycyrrhiza glabra)、グリチルリーザ・インフラータ(Glycyrrhiza inflata)又はグリチルリーザ・ウラレンシス(Glycyrrhiza uralensis)であることを特徴とする請求項1に記載のカンゾウの植物種の同定方法。
  3. 前記解析工程において、前記NMRデータに主成分解析処理を施して主成分スコアを算出することを特徴とする請求項1又は2に記載のカンゾウの植物種の同定方法。
  4. 前記同定工程において、前記主成分スコアに基づいて、前記植物の種を同定することを特徴とする請求項に記載のカンゾウの植物種の同定方法。
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