JP7037516B2 - 継手用鋼管、上柱、上柱成形用型枠および上柱の製造方法 - Google Patents

継手用鋼管、上柱、上柱成形用型枠および上柱の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、組立式コンクリート柱における上柱のコンクリート部に一体化され下柱に接続される継手用鋼管、この継手用鋼管を備えた上柱、この上柱を製造するための上柱成形用型枠、および、その型枠を用いた上柱の製造方法に関する。
上柱の下端部に下柱が接続されて構成される組立式コンクリート柱の上柱は、柱状のコンクリート部の下端部に継手用鋼管が一体化されている。
従来、この種の上柱としては、例えば特許文献1のように、コンクリート部と継手用鋼管との外周面が下方に向かって漸次拡径した連続面状の構成のものが知られている。
すなわち、特許文献1の上柱における継手用鋼管は、コンクリート部に一体化される一体成形部と、下柱のコンクリート部の上端に嵌合して接続される嵌合部と、緊張材であるPC鋼材を挿通し係止するための座板とを有し、座板は一体成形部と嵌合部との間に位置するように継手用鋼管の内部に設けられ、コンクリート部の外周面と一体成形部の外周面と嵌合部の外周面とが連続面のテーパ状に構成されている。
このような外周面が連続面状の上柱を成形する際には、まず、2つに分割された状態の一方の型枠内の所定位置に、座板に設けられた貫通孔に端部に係止手段を有するPC鋼材を挿通させた継手用鋼管を設置する。また、その一方の型枠に他方の型枠を組み付けて固定しPC鋼材を緊張した状態で、組付状態の型枠内にコンクリートを充填して成形する。
特開2016-153598号公報
PC鋼材の緊張力は、座板を有するテーパ状の継手用鋼管と型枠とのくさび効果によって負担される。
しかしながら、継手用鋼管の寸法形状と型枠の寸法形状とには公差があるため、PC鋼材の緊張時に型枠内における継手用鋼管の位置にはズレが生じる。
そのため、所定の緊張力を与えるためのPC鋼材の長さは一定にならないので、緊張力の管理を正確に行うことができない可能性があった。
また、組立式コンクリート柱における上柱の継手用鋼管としては、架線工事や保守点検用の足場ボルトを取り付けるための足場受口が設置されている場合がある。
このような上柱は、特許文献1のように型枠を用いてコンクリート部と継手用鋼管とを一体化する際に、足場受口が型枠内で干渉してしまい、一方の型枠と他方の型枠とを適切に組み付けることができない。
したがって、PC鋼材の緊張時に型枠内での継手用鋼管の位置を固定でき、外周面に足場受口等を有する継手用鋼管が用いられた上柱であっても、型枠を確実に組み付けて、上柱を適切に成形できる技術が求められていた。
本発明はこのような点に鑑みなされたもので、上柱成形用型枠内にて適切な位置に固定できる継手用鋼管および上柱と、上柱を適切に成形できる上柱成形用型枠および上柱の製造方法とを提供することを目的とする。
請求項1に記載された継手用鋼管は、上柱と、この上柱の軸方向の一方側に接続される下柱とを備えた組立式コンクリート柱における前記上柱のコンクリート部の軸方向の一方側の端部に一体化され、前記下柱に接続される継手用鋼管であって、前記コンクリート部に一体化される筒状の一体成形部と、この一体成形部における軸方向の一方側の端部に設けられ前記一体成形部より外径が大きい座板部と、この座板部における前記一体成形部とは反対側に設けられ前記下柱に嵌合される筒状の嵌合部と、前記嵌合部の外周面にこの外周面から突出するように一体に設けられた、足場ボルトを取り付けるための受け部材と、を有するものである。
請求項2に記載された上柱は、コンクリート部と、このコンクリート部の軸方向の一方側の端部に一体化され、下柱に接続される継手用鋼管とを備え、前記継手用鋼管は、前記コンクリート部に一体化される筒状の一体成形部と、この一体成形部における軸方向の一方側の端部に設けられ前記一体成形部より外径が大きい座板部と、この座板部における前記一体成形部とは反対側に設けられ前記下柱に嵌合される筒状の嵌合部と、前記嵌合部の外周面にこの外周面から突出するように一体に設けられた、足場ボルトを取り付けるための受け部材と、を有するものである。
請求項3に記載された上柱成形用型枠は、コンクリート部と、このコンクリート部の軸方向の一方側の端部に一体化され下柱に接続される継手用鋼管とを備え、前記継手用鋼管が、前記コンクリート部に一体化される筒状の一体成形部と、この一体成形部における軸方向の一方側の端部に設けられ前記一体成形部より外径が大きい座板部と、この座板部における前記一体成形部とは反対側に設けられ前記下柱に嵌合される筒状の嵌合部とを有する上柱を製造するための上柱成形用型枠において、複数の型枠構成体が組み付けられて構成される筒状の型枠本体を備え、この型枠本体は、内部に前記一体成形部を設置可能な第1の型枠部と、前記第1の型枠部の軸方向の一方側の端部に設けられ、前記第1の型枠部より内径が大きく前記座板部における前記一体成形部側が当接可能な鍔部と、前記鍔部から軸方向の一方側にのび前記第1の型枠部より内径が大きく内部に前記嵌合部を設置可能な第2の型枠部とを有するものである。
請求項4に記載された上柱成形用型枠は、請求項3記載の上柱成形用型枠において、第2の型枠部の内部に嵌合部が設置された状態において、前記嵌合部の外周面に接触する押さえ部を備えるものである。
請求項5に記載された上柱成形用型枠は、請求項3または4記載の上柱成形用型枠において、第2の型枠部は、継手用鋼管に設けられた足場ボルトを取り付けるための受け部材を挿入可能な挿入孔を有するものである。
請求項6に記載された上柱成形用型枠は、請求項3ないし5いずれか一記載の上柱成形用型枠において、第2の型枠部内に配置された嵌合部の内周面へのコンクリートの付着を防止する付着防止手段を備え、この付着防止手段は、前記嵌合部内に挿入されてその嵌合部の内周面を被覆する筒状被覆部と、前記第2の型枠部に固定される固定部とを有するものである。
請求項7に記載された上柱成形用型枠は、請求項3ないし6いずれか一記載の上柱成形用型枠において、第1の型枠部内に一体成形部が設置され、鍔部に座板部が当接され、第2の型枠部内に嵌合部が設置され、前記第1の型枠部内にコンクリートが充填された状態にて、前記座板部の開口部を閉塞する閉塞手段を備えるものである。
請求項8に記載された上柱の製造方法は、筒状の一体成形部と、この一体成形部における軸方向の一方側の端部に位置し前記一体成形部より外径が大きい座板部と、この座板部における前記一体成形部とは反対側に設けられた筒状の嵌合部とを有する継手用鋼管が柱状のコンクリート部の軸方向の一端部に一体化された上柱を、請求項3ないし7いずれか一記載の上柱成形用型枠を用いて製造する上柱の製造方法であって、一の型枠構成体において、第1の型枠部内に前記一体成形部を配置し、鍔部に前記座板部を当接し、第2の型枠部内に前記嵌合部を配置して、前記一の型枠構成体に前記継手用鋼管を設置し、その継手用鋼管が設置された前記一の型枠構成体に他の型枠構成体を組み付けて型枠本体を構成し、前記座板部に固定された緊張材を軸方向の他方側へ緊張し、前記第1の型枠部内にコンクリートを注入し、前記上柱成形用型枠を回転させてその遠心力により前記コンクリート部を成形するものである。
本発明によれば、継手用鋼管は、一体成形部における軸方向の一方側の端部に設けられ前記一体成形部より外径が大きい座板部を有するため、型枠内で適切な位置に固定できる。
また、型枠本体が第1の型枠部と第2の型枠部との間に鍔部を有するため、上柱を適切に成形できる。
本発明の一実施の形態に係る上柱成形用型枠の構成を示す断面図である。 同上上柱成形用型枠において型枠構成体に継手用鋼管が設置された状態を示す断面図である。 同上上柱成形用型枠において付着防止手段が設置された状態を示す断面図である。 同上上柱成形用型枠における組付状態を示す断面図である。 同上上柱成形用型枠において閉塞手段が設置された状態を示す断面図である。 同上上柱成形用型枠を用いて製造した上柱を示す断面図である。
以下、本発明の一実施の形態の構成について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1ないし図5において、1は上柱成形用型枠であり、この上柱成形用型枠1は、組立式コンクリート柱を構成する図6に示す上柱2を成形するためのものである。
ここで、上柱2は、図示しない下柱に接続するためのものであり、柱状のコンクリート部3と、このコンクリート部3の軸方向の一方側の端部(下端部)に一体化された鉄筋篭である継手用鋼管4とを備えている。
継手用鋼管4は、コンクリート部3に一体化された一体成形部5と、この一体成形部5における軸方向の一方側の端部である下端部に設けられた板状の座板部6と、この座板部6における一体成形部5とは反対側の下側に設けられ下柱に嵌合される筒状の嵌合部7と、一端部が座板部6に固定された緊張材としてのPC鋼材8とを有している。
一体成形部5は、円筒状であり、一体化されたコンクリート部3の外周面と連続面を形成している。
座板部6は、外径が一体成形部5の外径より大きい円板状の座板部本体11と、この座板部本体11の中心に設けられた円形の開口部12とを有している。
座板部本体11は、一方面である上面に一体成形部5の下端部が溶着されて一体化されている。
また、座板部本体11には、コンクリート部3にプレストレスを導入するためのPC鋼材8の一端部を固定するための貫通孔である緊張固定部13が設けられている。
嵌合部7は、円筒状であり、その外径は座板部6の外径と略同一である。つまり、継手用鋼管4は、その外径が一体成形部5と座板部6および嵌合部7とで変化している。
嵌合部7の上端部は、座板部6の下側面に溶着されて一体化されている。
この嵌合部7は、図示しない足場ボルトを取り付けるための受け部材14が嵌合部7の外周面から突出するように一体化して設けられている。
上柱成形用型枠1は、上柱2を製造する際に、継手用鋼管4が内部に設置されてそのコンクリート部3を成形するためのものである。
この上柱成形用型枠1の型枠本体21は、互いに着脱可能な複数、例えば上下に分割された2つの型枠構成体22a,22bが組み付けられて構成されている。すなわち、型枠本体21は、一の型枠構成体22aに継手用鋼管4を設置した状態で、他の型枠構成体22bが組み付けられる。
型枠本体21は、筒状の第1の型枠部23の軸方向の一方側の端部に鍔部24が設けられ、第2の型枠部25が鍔部24から軸方向の一方側にのびるように設けられている。
第1の型枠部23は、上柱2を成形する際に、その内部に一体成形部5を設置可能である。
鍔部24は、第1の型枠部23より内径が大きく、上柱2を成形する際に、座板部6の一体成形部5側の面における一体成形部5より外側の部分が引っ掛かるように当接する。
第2の型枠部25は、第1の型枠部23より内径が大きく、上柱2を成形する際に、その内部に嵌合部7を設置可能である。
また、第2の型枠部25には、内部に嵌合部7が設置された状態において、その嵌合部7の外周面に接触する押さえ部26と、嵌合部7に設けられた足場ボルトを取り付けるための受け部材14を挿入可能な挿入孔27とが設けられている。
押さえ部26は、第2の型枠部25の内周面から中心へ向けて突出するように設けられている。そして、第2の型枠部25内に設置された嵌合部7の外周面に接触することで、コンクリート部3を成形する際の上柱成形用型枠1の回転等によって、第2の型枠部25内における例えば芯のずれ等のような嵌合部7の位置ずれを防止する。
なお、押さえ部26は、第2の型枠部25内での嵌合部7の位置ずれを防止するという観点から、第2の型枠部25の内周面において、周方向に例えば45度ずつ離間して設置され4箇所(4方向)から嵌合部7に接触する構成等のように、複数箇所で嵌合部7の外周面に接触することが好ましい。
挿入孔27は、上柱2を成形する際に、鍔部24に座板部6が当接した状態にて、受け部材14に対応した位置に配置された貫通孔である。
ここで、上柱成形用型枠1は、上柱2を成形する際に、第2の型枠部25内に配置された嵌合部7の内周面へのコンクリート32の付着を防止する付着防止手段31と、第1の型枠部23内に未固化のコンクリート32が充填された状態にて座板部6の開口部12を閉塞可能な閉塞手段33とを備えている。
付着防止手段31は、嵌合部7内に挿入されてその嵌合部7の内周面を被覆する筒状被覆部34と、この筒状被覆部34の軸方向の一端部から外側へ突出し第2の型枠部25に固定される固定部35とを有している。
そして、付着防止手段31は、図1に示すように一の型枠構成体22aに対して、継手用鋼管4がセットされた状態にて、図2に示すように、筒状被覆部34が嵌合部7内に挿入される。
また、筒状被覆部34が嵌合部7に挿入された状態にて、図4に示すように、固定部35が第2の型枠部25の軸方向の一方側の端部に設けられた被固定部36にボルト37aおよびナット37bによって固定される。
閉塞手段33は、鍔部24の開口部12に嵌合されてその開口を閉塞する閉塞部38と、この閉塞部38が固定された棒状のロッド部39と、ロッド部39が挿入されロッド部39の振れ(径方向の位置ずれ)を防止する保持部材40とを有している。
そして、閉塞手段33は、図5に示すように、一体成形部5が設置された第1の型枠部23内に未固化のコンクリート32が充填された状態にて、閉塞部38が開口部12に嵌合されることで、鍔部24を介した第1の型枠部23と第2の型枠部25との連通を閉塞する。また、このように連通を閉塞した状態にて、ロッド部39における閉塞部38とは反対側が保持部材40によって保持される。
次に、上記一実施の形態の作用および効果を説明する。
上記上柱成形用型枠1によって上柱2を成形する際には、まず、図1に示すように、型枠本体21を構成する一の型枠構成体22aに継手用鋼管4を設置する。
なお、一の型枠構成体22aに継手用鋼管4が設置された状態では、一体成形部5が第1の型枠部23に設置され、鍔部24に座板部6が当接し、一端部が座板部6に当接されたPC鋼材8の他端側が第1の型枠部23内にのびるように設置され、押さえ部26が嵌合部7に接触し、挿入孔27に受け部材14が挿入されている。
このように一の型枠構成体22aに継手用鋼管4が設置された状態にて、図2に示すように、付着防止手段31の筒状被覆部34を第2の型枠部25側(軸方向の一方側)から嵌合部7内に挿入する。
嵌合部7に筒状被覆部34を挿入した状態にて、その一の型枠構成体22aに他の型枠構成体22bを組み付け例えば図示しない型枠合わせ目ボルトを締め込むことで、型枠構成体22a,22b同士を固定し型枠本体21を構成する。
また、型枠構成体22a,22b同士を固定した状態で、付着防止手段31の固定部35を第2の型枠部25の被固定部36に固定する。
この図3に示す状態にて、PC鋼材8を上柱2の軸方向の他方側である上端部側から引っ張って、緊張力を与える。
また、第2の型枠部25側から図示しないコンクリート注入管を第1の型枠部23内に挿入して、コンクリート32を第1の型枠部23内に注入する。
第1の型枠部23内に所定量のコンクリート32を充填した後、図4に示すように、第2の型枠部25側から閉塞手段33を挿入し、閉塞部38を座板部6の開口部12に嵌合してその開口部12を閉塞する。
また、第2の型枠部25に固定された付着防止手段31に保持部材40を固定し、その保持部材40によってロッド部39を保持する。
そして、この上柱成形用型枠1を遠心成形機に設置し、上柱成形用型枠1を回転させて、その遠心力を利用した遠心締め固めにより上柱2を成形する。
成形完了後、保持部材40および閉塞手段33を取り外し、第1の型枠部23内に生じている未固化のコンクリートいわゆるノロを排出する。
また、上柱成形用型枠1を養生槽に入れ、常圧蒸気養生を行った後、付着防止手段31を取り外す。
さらに、一の型枠構成体22aに対して、他の型枠構成体22bを取り外し、一の型枠構成体22aから上柱2を取り出す。
そして、上記一実施の形態によれば、継手用鋼管4がコンクリート部3に一体化される一体成形部5と、この一体成形部5における軸方向の一方側の端部に設けられ一体成形部5より外径が大きい座板部6と、この座板部6における一体成形部5とは反対側に設けられ下柱に嵌合される筒状の嵌合部7とを有するため、上柱成形用型枠1内にて座板部6を型枠本体21の一部である鍔部24に係止できる。そのため、PC鋼材8を緊張する際に上柱成形用型枠1内にて適切な位置に継手用鋼管4を固定できる。
また、型枠本体21が、内部に一体成形部5を設置可能な第1の型枠部23と、座板部6が当接可能な鍔部24と、内部に嵌合部7を設置可能な第2の型枠部25とを有するため、一体成形部5より外径が大きい座板部6が設けられて一体成形部5と座板部6とで外径が変化する継手用鋼管4であっても、第1の型枠部23に対して鍔部24が拡径しているので、継手用鋼管4の外径の変化にも対応でき、型枠構成体22a,22b同士を確実に組み付けることができる。そのため、鍔部24に座板部6を当接させた状態で、PC鋼材8を緊張し、遠心成形によって上柱2を適切に成形できる。
また、第2の型枠部25が、その内部に設置された嵌合部7の外周面に接触する押さえ部26を有することで、第2の型枠部25内において嵌合部7の位置を保持でき、例えば遠心成形等での回転による位置ずれを防止でき、上柱2を適切に成形できる。
さらに、第2の型枠部25が、継手用鋼管4に設けられた受け部材14を挿入可能な挿入孔27を有することで、第2の型枠部25の内周面に受け部材14が干渉することによる位置ずれを防止でき、上柱2を適切に成形できる。
型枠本体21に継手用鋼管4が設置された状態において、嵌合部7に挿入されて嵌合部7の内周面を被覆する付着防止手段31を備えることで、例えば第1の型枠部23内にコンクリート32を注入する際等に、嵌合部7の内周面への未固化のコンクリート32の付着を防止できる。その結果、例えば下柱に対する嵌合部7の嵌合不良等の不具合の発生を防止できるとともに、コンクリート注入管をそのまま付着防止手段31の筒状被覆部34を通すだけでコンクリート32を第1の型枠部23に注入でき、作業性を向上できる。
第1の型枠部23内に未固化のコンクリート32が充填された状態にて、座板部6の開口部12を閉塞する閉塞手段33を備えることで、例えば遠心成形中の第1の型枠部23から第2の型枠部25側へのコンクリート32の流動を防止でき、適切に上柱2を製造できる。
なお、上記一実施の形態では、第2の型枠部25が押さえ部26および挿入孔27を有する構成としたが、このような構成には限定されず、押さえ部26および挿入孔27が設けられていない構成にしてもよい。
また、上柱成形用型枠1は、第2の型枠部25内の嵌合部7内に挿入される筒状被覆部34および第2の型枠部25に固定される固定部35とを有する付着防止手段31を設置可能な構成としたが、このような構成には限定されず、付着防止手段31を備えていない構成にしてもよい。
さらに、上柱成形用型枠1は、第1の型枠部23内にコンクリート32が充填された状態にて、座板部6の開口部12を閉塞する閉塞手段33を備えた構成としたが、このような構成には限定されず、閉塞手段33を備えていない構成にしてもよい。
1 上柱成形用型枠
2 上柱
3 コンクリート部
4 継手用鋼管
5 一体成形部
6 座板部
7 嵌合部
8 緊張材としてのPC鋼材
12 開口部
14 受け部材
21 型枠本体
22a 型枠構成体
22b 型枠構成体
23 第1の型枠部
24 鍔部
25 第2の型枠部
26 押さえ部
27 挿入孔
31 付着防止手段
32 コンクリート
33 閉塞手段
34 筒状被覆部
35 固定部

Claims (8)

  1. 上柱と、この上柱の軸方向の一方側に接続される下柱とを備えた組立式コンクリート柱における前記上柱のコンクリート部の軸方向の一方側の端部に一体化され、前記下柱に接続される継手用鋼管であって、
    前記コンクリート部に一体化される筒状の一体成形部と、
    この一体成形部における軸方向の一方側の端部に設けられ前記一体成形部より外径が大きい座板部と、
    この座板部における前記一体成形部とは反対側に設けられ前記下柱に嵌合される筒状の嵌合部と
    前記嵌合部の外周面にこの外周面から突出するように一体に設けられた、足場ボルトを取り付けるための受け部材と、を有する
    ことを特徴とする継手用鋼管。
  2. コンクリート部と、
    このコンクリート部の軸方向の一方側の端部に一体化され、下柱に接続される継手用鋼管とを備え、
    前記継手用鋼管は、
    前記コンクリート部に一体化される筒状の一体成形部と、
    この一体成形部における軸方向の一方側の端部に設けられ前記一体成形部より外径が大きい座板部と、
    この座板部における前記一体成形部とは反対側に設けられ前記下柱に嵌合される筒状の嵌合部と
    前記嵌合部の外周面にこの外周面から突出するように一体に設けられた、足場ボルトを取り付けるための受け部材と、を有する
    ことを特徴とする上柱。
  3. コンクリート部と、このコンクリート部の軸方向の一方側の端部に一体化され下柱に接続される継手用鋼管とを備え、前記継手用鋼管が、前記コンクリート部に一体化される筒状の一体成形部と、この一体成形部における軸方向の一方側の端部に設けられ前記一体成形部より外径が大きい座板部と、この座板部における前記一体成形部とは反対側に設けられ前記下柱に嵌合される筒状の嵌合部とを有する上柱を製造するための上柱成形用型枠において、
    複数の型枠構成体が組み付けられて構成される筒状の型枠本体を備え、
    この型枠本体は、
    内部に前記一体成形部を設置可能な第1の型枠部と、
    前記第1の型枠部の軸方向の一方側の端部に設けられ、前記第1の型枠部より内径が大きく前記座板部における前記一体成形部側が当接可能な鍔部と、
    前記鍔部から軸方向の一方側にのび前記第1の型枠部より内径が大きく内部に前記嵌合部を設置可能な第2の型枠部とを有する
    ことを特徴とする上柱成形用型枠。
  4. 第2の型枠部の内部に嵌合部が設置された状態において、前記嵌合部の外周面に接触する押さえ部を備える
    ことを特徴とする請求項3記載の上柱成形用型枠。
  5. 第2の型枠部は、継手用鋼管に設けられた足場ボルトを取り付けるための受け部材を挿入可能な挿入孔を有する
    ことを特徴とする請求項3または4記載の上柱成形用型枠。
  6. 第2の型枠部内に配置された嵌合部の内周面へのコンクリートの付着を防止する付着防止手段を備え、
    この付着防止手段は、前記嵌合部内に挿入されてその嵌合部の内周面を被覆する筒状被覆部と、前記第2の型枠部に固定される固定部とを有する
    ことを特徴とする請求項3ないし5いずれか一記載の上柱成形用型枠。
  7. 第1の型枠部内に一体成形部が設置され、鍔部に座板部が当接され、第2の型枠部内に嵌合部が設置され、前記第1の型枠部内にコンクリートが充填された状態にて、前記座板部の開口部を閉塞する閉塞手段を備える
    ことを特徴とする請求項3ないし6いずれか一記載の上柱成形用型枠。
  8. 筒状の一体成形部と、この一体成形部における軸方向の一方側の端部に位置し前記一体成形部より外径が大きい座板部と、この座板部における前記一体成形部とは反対側に設けられた筒状の嵌合部とを有する継手用鋼管が柱状のコンクリート部の軸方向の一端部に一体化された上柱を、請求項3ないし7いずれか一記載の上柱成形用型枠を用いて製造する上柱の製造方法であって、
    一の型枠構成体において、第1の型枠部内に前記一体成形部を配置し、鍔部に前記座板部を当接し、第2の型枠部内に前記嵌合部を配置して、前記一の型枠構成体に前記継手用鋼管を設置し、
    その継手用鋼管が設置された前記一の型枠構成体に他の型枠構成体を組み付けて型枠本体を構成し、
    前記座板部に固定された緊張材を軸方向の他方側へ緊張し、
    前記第1の型枠部内にコンクリートを注入し、
    前記上柱成形用型枠を回転させてその遠心力により前記コンクリート部を成形する
    ことを特徴とする上柱の製造方法。
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