JP7037449B2 - 鋼製セルの堰堤等の土木構造物 - Google Patents

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Description

この発明は、砂防、治山等の目的で河川の横断方向に構築される堰堤等の土木構造物、その中でも、工場等に備蓄されている汎用性が高いライナープレート等の鋼製セグメントで構築される鋼製セルの堰堤等の土木構造物の技術分野に属する。
本明細書において、前記「堰堤等の土木構造物」は、堰堤のほか、導流堤、床固工、又は土留工を含む意である。即ち、本明細書では、主に前記土木構造物の用途を堰堤としているが、堰堤に限定されず、導流堤、床固工、或いは土留工としても同様に実施することができる。
近年、流木対策構造物、或いは土石流対策構造物として、主に、鋼管フレーム構造の砂防堰堤が実施されている(例えば、特許文献1を参照)。
しかし、前記鋼管フレーム構造の砂防堰堤は、完成するまでに数ヶ月以上の工事期間を要する。特に鋼材の調達には工事発注から少なくとも2ヶ月程度の期間を要するため、昨今問題となっている火山噴火直後の土石流、火砕流、火山泥流等による被害を抑えるための緊急対策用には採用できない。
そこで従来は、工場等に備蓄されている汎用性が高い大型のコンクリートブロック(例えば、テトラポット)を現地へ多数搬送し、現場で所望領域かつ所望高さに積み上げて堰堤を構築することで対応していた。
しかし、前記コンクリートブロックで構築される堰堤は、個々のコンクリートブロック自体が重量物(例えば、3t程度)で、しかも嵩張るので運搬効率や現場での作業効率が非常にわるいという課題があった。また、前記コンクリートブロックを現場で吊り上げるために大型のクレーンを必要とする等、作業用重機の制約もあり煩わしいという課題があった。更に、前記コンクリートブロックを高く積み上げる際にサポートする作業員にとって、コンクリートブロックは作業姿勢を安定させるための手掛かりや足掛かりに乏しく、安全面においても課題があった。
ところで、特許文献2には、コンクリート充填鋼管を軸として立設し、鋼管挿入用の貫通孔を形成した直方体コンクリートブロックをこのコンクリート充填鋼管に対して串刺し状に積上げて形成した砂防ダムまたは導流堤からなることを特徴とする土石流等の対策構造物が開示されている(請求項1、図1~図5等を参照)。
この特許文献2に係る発明は、資材として常時流通している鋼管(鋼製セル)を採用している点は注目されるものの、コンクリートブロックと併用する技術なので、前記した課題は依然として解決されない。
また、特許文献3には、鋼製セルで堰堤を構築する技術が開示されているものの、鋼製セルの直径は12~14m程度と大きく(明細書の段落[0024]参照)、この鋼製セルを形成する鋼製セグメントは当然ながら特注品であり、そもそも緊急対策用に採用することができない。
特開2007-277972号公報 特開2000-290969号公報 特開2013-204219号公報
本発明の目的は、資材として常時流通し、工場等に備蓄されている汎用性が高いサイズの鋼製セグメント等を利用することにより迅速に構築することができ、前記火山噴火直後の土石流、火砕流、火山泥流等による被害を抑えるための緊急対策用に好適に実施できる、鋼製セルの堰堤等の土木構造物を提供することにある。
本発明の次の目的は、前記鋼製セグメントを含む資材の運搬効率や現場での作業効率が高く、コンクリートブロックと比し非常に軽量で取扱い性に優れ、高所作業での安全面対策も容易に実現できる、鋼製セルの堰堤等の土木構造物を提供することにある。
上記課題を解決するための手段として、請求項1に記載した発明に係る鋼製セルの堰堤等の土木構造物は、複数の鋼製セグメントを周方向および鉛直方向にフランジ接続して円筒形状に形成される鋼製セルを複数設置し、隣接する鋼製セル同士を連結部材で連結して構築される鋼製セルの堰堤等の土木構造物であって、
前記鋼製セルは、前記複数の鋼製セグメントの縦フランジが鉛直方向に直線状に揃う配置に整列させて周方向にボルト止めしてなる構成とされ、
前記連結部材は、ウエブ部とフランジ部とを有する鋼材からなり、平面的にみて前記ウエブ部が前記隣接する鋼製セルに跨るように配置され、周方向に隣接する前記縦フランジ同士にサンドイッチ状に挟まれてボルト接合されることで前記隣接する鋼製セル同士が連結されて構築されることを特徴とする。
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載した鋼製セルの堰堤等の土木構造物において、前記鋼製セグメントは、円筒形を周方向に4等分割又は6等分割したに等しい弧状に形成され、その上下左右の端部には内側に突出するフランジが設けられたライナープレートであることを特徴とする。
請求項3に記載した発明は、請求項1又は2に記載した鋼製セルの堰堤等の土木構造物において、前記鋼製セルは、直径が2~3m程度の小径の鋼製セルであることを特徴とする。
請求項4に記載した発明は、請求項1~3のいずれか1項に記載した鋼製セルの堰堤等の土木構造物において、前記連結部材は、隣接する鋼製セルの全長にわたって鉛直方向に連続的に設けることにより不透過型の堰堤に構築されること、又は、隣接する鋼製セルの全長にわたって部分的に設けることにより透過型の堰堤に構築されることを特徴とする。
請求項5に記載した発明は、請求項1~4のいずれか1項に記載した鋼製セルの堰堤等の土木構造物において、前記鋼製セルは中詰材が充填されていることを特徴とする。
本発明に係る鋼製セルの堰堤等の土木構造物によれば、以下の作用効果を奏する。
(1)資材として常時流通し、工場等に備蓄されている汎用性が高いサイズの鋼製セグメントと連結部材(H形鋼等)で迅速に構築できる。よって、前記火山噴火直後の土石流、火砕流、火山泥流等による被害を抑えるための緊急対策用に好適に実施できる。
(2)主たる構成材である鋼製セグメントは比較的軽量で、重ね合わせることでコンパクト化できるので、運搬性、取扱性、および作業効率性に優れている。また、大型のクレーン等の特殊な重機も必要としない。
(3)鋼製セルの段数を積み上げたり隣に連設したりする作業を、必要に応じて適時に行い得るので、設計変更に柔軟に対応できる等、設計の自由度が非常に高い。
(4)各々の鋼製セルは、連結部材で強固に連結されて堰堤等の土木構造物全体で抵抗する構成を呈するので、コンクリートブロックのように個々が流失する虞もない。
(5)中詰材を充填することで高所作業を省略できる。中詰材を充填しない場合であっても、鋼製なので部材を接合することにより足場や手摺りを簡単に製作でき、安全性の高い作業を実現できる。
(6)連結部材を隣接する鋼製セルの全長にわたって鉛直方向に連続的に設けると不透過型の堰堤を構築でき、部分的(断続的)に設けると透過型の堰堤を構築できるので、設置目的に柔軟に対応可能な堰堤を簡易に実現できる。
Aは、実施例1に係る鋼製セルの堰堤の全体構造を概略的に示した正面図であり、Bは、同平面図であり、Cは、越流部を概略的に示した側面図であり、Dは、非越流部を概略的に示した側面図である。 実施例1に係る鋼製セルの堰堤の要部を示した斜視図である。 Aは、実施例1(及び実施例2)で使用する鋼製セグメント、具体的に、円筒形を周方向に4等分割したに等しい弧状に形成した4つのライナープレートを示した平面図であり、Bは、単体の鋼製セグメント(ライナープレート)を示した正面図であり、Cは、同平面図であり、Dは、BのD-D線矢視断面図である。 Aは、実施例1に係る隣接する鋼製セル同士の連結構造を説明するための平面図であり、Bは、AのX部拡大図であり、Cは、Aの正面図であり、Dは、CのY部拡大図である。 Aは、実施例2に係る隣接する鋼製セル同士の連結構造を説明するための平面図であり、Bは、AのX部拡大図であり、Cは、Aの正面図であり、Dは、CのY部拡大図である。 Aは、実施例3に係る隣接する鋼製セル同士の連結構造を説明するための平面図であり、Bは、AのX部拡大図であり、Cは、Aの正面図であり、Dは、CのY部拡大図である。 Aは、実施例4に係る隣接する鋼製セル同士の連結構造を説明するための平面図であり、Bは、AのX部拡大図であり、Cは、Aの正面図であり、Dは、CのY部拡大図である。
次に、本発明に係る鋼製セルの堰堤等の土木構造物の実施例を図面に基づいて説明する。ちなみに下記の実施例1~4では、一例として、土木構造物の用途を堰堤としている。
実施例1に係る鋼製セルの堰堤10は、図1~図4に例示したように、複数の鋼製セグメント11を周方向および鉛直方向にフランジ接続して円筒形状に形成される鋼製セル1を複数設置し、隣接する鋼製セル1、1同士を連結部材2で連結して構築される。
前記鋼製セル1は、前記複数の鋼製セグメント11の縦フランジ12が、図2、図4C等に示したように、鉛直方向に直線状に揃う配置に整列させて周方向にボルト止めしてなる構成で実施される。
前記連結部材2は、図4Bが分かりやすいように、ウエブ部21とフランジ部22とを有する鋼材(図示例ではH形鋼)からなり、平面的にみて前記ウエブ部21が前記隣接する鋼製セル1、1に跨るように配置され、周方向に隣接する前記縦フランジ12、12同士にサンドイッチ状に挟まれてボルト9で接合されることで前記隣接する鋼製セル1、1同士が連結されて構築される。
ちなみに、図1中の符号Sは土石流計画堆砂勾配を示している。
前記鋼製セグメント11は、図3が分かりやすいように、円筒形を周方向に4等分割したに等しい弧状に形成され、その上下左右の端部には内側に突出する縦フランジ12、横フランジ13が設けられた、高さ寸法が例えば50cmのライナープレート11で実施されている。前記ライナープレート11を用いて構築される前記鋼製セル1は、例えば直径が2mの小径の鋼製セル1で実施される。
要するに、前記鋼製セグメント11は、資材として常時流通し、工場等に備蓄されている汎用性が高いサイズのライナープレート11で実施され、前記鋼製セル1は、このような資材調達が容易なライナープレート11を用いて構築される。
前記連結部材2は、ウエブ部21の両端部にフランジ部22、22を備えたH形鋼2で実施されている。ウエブ部21の長さは、前記隣接する鋼製セル1、1に跨設可能なサイズとされる。ちなみに、本実施例では、調達が容易な250×125×6×9mmのサイズのH形鋼2が採用され、ウエブ部21(250mm)は、鋼製セグメント11の縦フランジ12に予め形成(穿設)されているボルト孔12aと芯が一致する位置にボルト孔(図示略)が穿設されている。要するに、本実施例に係るウエブ部21は、左右2列で上下方向に前記縦フランジ12のボルト孔12aと同じピッチでボルト孔が穿設されている。
この連結部材2の高さ(長さ)寸法は、鋼製セル1を構築する際の上下に積み重ねる鋼製セグメント11、11同士に跨がるようなサイズで実施する。好ましいサイズが備蓄等されていなければ好ましいサイズに切断加工して用いる。
具体的に、図4Cに示す形態(直径2m、高さ7m)の鋼製セル1を構築する場合、高さが50cm(×14段)の鋼製セグメント11に対して、先ず、高さが125cmの連結部材(H形鋼)2aを建て込み、次に高さが200cmの連結部材2b、2cを順次建て込み、最後に高さが175cmの連結部材2dを建て込むことで、各連結部材2a~2dの継ぎ目が鋼製セグメント11の中間部に位置する構造設計で実施されている。
次に、図1、図2に例示したような上記構成の鋼製セル1の堰堤10の構築方法について説明する。なお、以下に説明する作業手順はあくまでも一例に過ぎないことを念のため特記しておく。
本実施例1では、堰堤10の構築領域を複数のブロックに分け、各ブロックの中で直径2mの鋼製セル1を1つずつ、連結部材2で連結させながら構築する作業を進め、かくして隣接するブロックの境界部位の鋼製セル1、1をやはり連結部材2で連結させながら構築する作業を進め、もって、図1、図2に示したような小径の鋼製セル1の堰堤10を構築する。
各鋼製セル1は、周方向に隣接する鋼製セグメント11、11を円筒形状に組む際に、必要に応じて前記連結部材2のウエブ部21を介在させ、対応するボルト孔の位置合わせを行いつつ縦フランジ12、12でサンドイッチ状に挟み込み、フランジ接続(ボルト止め)して円筒形状に組み立てる。2段目以降は、前記連結部材2が骨格(フレーム)のような役割を果たすので前記連結部材2に沿って、従来一般に行われている所謂千鳥積みではなく前記鋼製セグメント11の縦フランジ12を鉛直方向に直線状に揃う配置に整列させ(図2、図4C等参照)、前記した同様の手法で周方向及び鉛直方向にフランジ接続して円筒形状に組み立てる。
この作業と並行して、ある程度の高さまで段数(通常2~3段毎)を重ねた段階で、円筒形状の内部に河床材等の中詰材(図示略)を充填して嵩上げを行うことにより、鋼製セル1の強度を高めつつ常に高所作業がない良好な作業環境の中で、前記連結部材2を適宜継ぎ足しながら周方向及び鉛直方向のフランジ接続作業を機械的に進め、所望の段数の鋼製セル1を構築する。
前記鋼製セル1に組み込んだ前記連絡部材2は、ウエブ部21に形成された左右2列のボルト孔のうち一側の1列分がフランジ接続に利用され、他側の1列分のボルト孔を含むウエブ21は、鋼製セル1の外側の全長にわたって接合代の如く突き出されている。
よって、前記鋼製セル1の隣に構築する別の鋼製セル1は、前記突き出されているウエブ21の他側の1列分のボルト孔の位置を基準(目安)に、前記した同様の手法で一段ずつ構築する(前記段落[0021]参照)。
そして、これらの作業を繰り返し行い、もって、構造設計に則った鋼製セルの堰堤(例えば、図1参照)を構築する。
なお、前記鋼製セル1は、1つずつ構築しているが、例えば、隣接するある程度の数量の鋼製セル1を前記連結部材で連結しながら嵩上げする等、同時並行に構築することも勿論できる。
また、前記連結部材2は、鋼製セル1を連設する場合に用いるので、鋼製セル1を連設しない場合は不要とも言えるが、事後的に増築する等の設計変更に備えて予め取り付けておいてもよい。
したがって、上記実施例1に係る鋼製セルの堰堤によれば、下記の効果を奏する。
(1)資材として常時流通し、工場等に備蓄されている汎用性が高いサイズの鋼製セグメント1と連結部材(H形鋼)2で迅速に構築できる。よって、前記火山噴火直後の土石流、火砕流、火山泥流等による被害を抑えるための緊急対策用に好適に実施できる。
(2)主たる構成材である鋼製セグメント1は比較的軽量で、重ね合わせることでコンパクト化できるので、運搬性、取扱性、および作業効率性に優れている。また、大型のクレーン等の特殊な重機も必要としない。
(3)鋼製セル1の段数を積み上げたり隣に連設したりする作業を、必要に応じて適時に行い得るので、設計変更に柔軟に対応できる等、設計の自由度が非常に高い。
(4)各々の鋼製セル1は、連結部材2で強固に連結されて堰堤10全体で抵抗する構成を呈するので、コンクリートブロックのように個々が流失する虞もない。
(5)中詰材を充填することで高所作業を省略できる。中詰材を充填しない場合であっても、鋼製なので部材を接合することにより足場や手摺りを簡単に製作でき、安全性の高い作業を実現できる。
図5は、前記鋼製セルの堰堤10の異なる実施例を示している。
この実施例2に係る鋼製セルの堰堤10は、上記実施例1と比し、前記連結部材2の構成が相違する(図4と対比して参照)。その他の構成は上記実施例1と同様なので同一の符号を付してその説明を省略する。
この実施例2で用いる連結部材3は、図5B、Dに示したように、一対のT形鋼を組み合わせてなる構成で実施される。各T形鋼は、ウエブ部31とフランジ部32とでなり、フランジ部32、32同士を重ね合わせてボルト接合することで製作される。各ウエブ部31には、前記鋼製セグメント11の縦フランジ12のボルト孔12aと対応する部位にボルト孔が穿設されている。
このような構成の連結部材3を用いて構築される鋼製セル1の堰堤10は、上記実施例1と比し、連結部材3の構成が相違するに過ぎないので、上記実施例1と同様の作用効果を奏する(前記段落[0024]参照)。
加えて、この実施例2は、一対のT形鋼のフランジ部32、32を事後的に接合できるので、上記実施例1と比し、自由度が高い鋼製セル1の構築作業を実現できる。具体的には、鋼製セル1の構築作業手順について、隣接する別の鋼製セル1の連結部材2の存在の影響を受けることなく独自に進めることができる。例えば、周方向に隣接する鋼製セグメント11、11同士を前記1つのT形鋼のウエブ部31を間に挟んでフランジ(ボルト)接続してユニット化した言わば半円ユニットを現場サイトで複数製造しておき、前記半円ユニットを用いて円筒形状に構築した後、事後的に、隣接する鋼製セル1と、T形鋼のフランジ32、32同士を重ね合わせてボルト9で接合することにより連結できる。
よって、上記実施例1と比し、鋼製セル1の堰堤10を迅速に構築することができる。その他、連結部材3の長さ調整の自由度も高めることができる。
図6は、前記鋼製セルの堰堤10の異なる実施例を示している。
この実施例3に係る鋼製セル4の堰堤10は、上記実施例1と比し、前記鋼製セグメント11の形態の構成が相違する(図4と対比して参照)。その他の構成は上記実施例1と同様なので同一の符号を付してその説明を省略する。
この実施例3で用いる鋼製セグメント41は、円筒形を周方向に6等分割したに等しい弧状に形成され、その上下左右の端部には内側に突出する縦フランジ42、横フランジ43が設けられた、高さ寸法が例えば50cmのライナープレート41で実施されている。前記ライナープレート41を用いて構築される前記鋼製セル4は、例えば直径が3mの小径の鋼製セル4で実施される。このサイズの鋼製セグメント41も上記実施例1、2に係る鋼製セグメント11と同様に資材調達が容易である。
このような構成の鋼製セグメント41を用いて構築される鋼製セル4の堰堤10は、上記実施例1と比し、鋼製セグメント41のサイズと個数が相違するに過ぎないので、上記実施例1と同様の作用効果を奏する(前記段落[0024]参照)。
図7は、前記鋼製セルの堰堤10の異なる実施例を示している。
この実施例4に係る鋼製セルの堰堤10は、上記実施例3と比し、前記連結部材2の構成が相違する(図6と対比して参照)。その他の構成は上記実施例3と同様なので同一の符号を付してその説明を省略する。
この実施例4で用いる連結部材5は、図7B、Dに示したように、一対のH形鋼2を組み合わせてなる構成で実施される。各H形鋼2は、上記実施例1に係る連結部材(H形鋼)2と同形同大であり、フランジ部22、22同士を重ね合わせてボルト接合することで製作される。各ウエブ部21、21には、前記鋼製セグメント31の縦フランジ42のボルト孔42aと対応する部位にボルト孔が穿設されている。
このような構成の連結部材5を用いて構築される鋼製セル4の堰堤10は、上記実施例3と比し、連結部材5の構成が相違するに過ぎないので、上記実施例3、ひいては上記実施例1~3と同様の作用効果を奏する(前記段落[0024]参照)。
加えて、この実施例4は、一対のH形鋼のフランジ部22、22を事後的に接合できるので、上記実施例2と同様に、自由度が高い鋼製セル1の構築作業を実現できる(詳しくは、前記段落[0027]参照)。
以上に実施形態を図面に基づいて説明したが、本発明は、図示例の実施形態の限りではなく、その技術的思想を逸脱しない範囲において、当業者が通常に行う設計変更、応用のバリエーションの範囲を含むことを念のために言及する。
例えば、上記実施例1~4では、土木構造物の用途を堰堤としているが、堰堤に限定されず、導流堤、床固工、或いは土留工としても同様に実施することができる。
前記連結部材2、3、5の形態はもちろん図示例に限定されるものではなく、堰堤10の設置間隔、構造設計上の強度・剛性に応じて、例えばH形鋼、T形鋼、C形鋼を各々複数用いたり、適宜組み合わせたりして実施することもできる。
また、前記連結部材2、3、5は、隣接する鋼製セル1の全長にわたって鉛直方向に連続的に設けて不透過型の堰堤を構築しているが、隣接する鋼製セル1、4の全長にわたって部分的(断続的)に要所に設けて透過型の堰堤を構築して実施することもできる。
その他、実施例1~4に係る鋼製セル1、4の堰堤10は、連結部材2、3、5や鋼製セグメント11、41を適宜組み合わせたミックスタイプで実施することも勿論可能である。
1 鋼製セル
2 連結部材(H形鋼)
3 連結部材
4 鋼製セル
5 連結部材
9 ボルト
10 堰堤(等の土木構造物)
11 鋼製セグメント(ライナープレート)
12 縦フランジ
12a ボルト孔
13 横フランジ
13a ボルト孔
21 ウエブ部
22 フランジ部
31 ウエブ部
32 フランジ部
41 鋼製セグメント(ライナープレート)
42 縦フランジ
42a ボルト孔
43 横フランジ
43a ボルト孔
2a~2d 連結部材(H形鋼)
3a~3d 連結部材(H形鋼)
5a~5d 連結部材(H形鋼)
S 土石流計画堆砂勾配

Claims (5)

  1. 複数の鋼製セグメントを周方向および鉛直方向にフランジ接続して円筒形状に形成される鋼製セルを複数設置し、隣接する鋼製セル同士を連結部材で連結して構築される鋼製セルの堰堤等の土木構造物であって、
    前記鋼製セルは、前記複数の鋼製セグメントの縦フランジが鉛直方向に直線状に揃う配置に整列させて周方向にボルト止めしてなる構成とされ、
    前記連結部材は、ウエブ部とフランジ部とを有する鋼材からなり、平面的にみて前記ウエブ部が前記隣接する鋼製セルに跨るように配置され、周方向に隣接する前記縦フランジ同士にサンドイッチ状に挟まれてボルト接合されることで前記隣接する鋼製セル同士が連結されて構築されることを特徴とする、鋼製セルの堰堤等の土木構造物。
  2. 前記鋼製セグメントは、円筒形を周方向に4等分割又は6等分割したに等しい弧状に形成され、その上下左右の端部には内側に突出するフランジが設けられたライナープレートであることを特徴とする、請求項1に記載した鋼製セルの堰堤等の土木構造物。
  3. 前記鋼製セルは、直径が2~3m程度の小径の鋼製セルであることを特徴とする、請求項1又は2に記載した鋼製セルの堰堤等の土木構造物。
  4. 前記連結部材は、隣接する鋼製セルの全長にわたって鉛直方向に連続的に設けることにより不透過型の堰堤に構築されること、又は、隣接する鋼製セルの全長にわたって部分的に設けることにより透過型の堰堤に構築されることを特徴とする、請求項1~3のいずれか1項に記載した鋼製セルの堰堤等の土木構造物。
  5. 前記鋼製セルは中詰材が充填されていることを特徴とする、請求項1~4のいずれか1項に記載した鋼製セルの堰堤等の土木構造物。
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