JP7037303B2 - 開放型複極式電解装置 - Google Patents

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Description

本発明は、海水などの被処理水を電解分解して塩素系酸化剤を含む電解処理水を生成する電解装置に関する。
火力発電所、原子力発電所等の発電プラントでは、発電システムの冷却水として海水が使用されており、一般に、海水を冷却水として使用する復水器等の機器と、該機器に海水を導入する海水取水路とを備えている。このような、海水を利用する海水冷却系統では、貝類や藻類等の海洋生物が付着するのを防止するために、従来、電解装置を用いて海水を電気分解し、塩素系酸化剤を含む電解処理水を生成することが行われている。斯かる電解装置は、典型的には、海水などの被処理水を貯溜する電解槽と、被処理水中に浸漬される電極と、該電極に給電を行う電源装置とを備え、被処理水を電気分解することにより、被処理水中に次亜塩素酸などを発生させて被処理水の処理を行うようになされている。使用される電極としては、単極式及び複極式が知られている。
単極式の電極を備えた電解装置では、陽極(アノード)及び陰極(カソード)を被処理水中に浸漬し、これらに通電を行うことにより、被処理水の電解処理が行われるが、実際に電解処理が行われる被処理水は、陽極及び陰極近傍に位置する被処理水のみであるため、被処理水の処理能力を向上させるためには、複数対の電極が用いられる。この場合、各電極は、それぞれ配線により電源に接続されることとなるため、配線や結線が複雑となり、装置自体が複雑化する問題があった。また、全ての電極に直接、通電を行うことから、処理水量に応じて電流量が増大し、大電流を供給するための電源を備える必要があった。
これに対し、複極式の電極を備えた電解装置では、電源から直接、給電が行われる一対の給電電極を構成する陽極と陰極との間に、複数の板状の誘電電極が所定間隔を置いて直列配置され、これらの電極が被処理水中に浸漬された状態で、給電電極間に通電が行われると、誘電電極が分極して陽極及び陰極として働くことにより、被処理水の電解処理が複数の極間で行われる。従って複極式の電極を備えた電解装置は、単極式の電極を備えたものに比して、単位電流当たりの処理量が大きくなるという利点がある。
しかしながら、複極式の電極を備えた電解装置では、一対の給電電極に供給された電流が、両電極間に存在する誘電電極の全部又はその一部を回避(ショートパス)していわゆる漏洩電流となってしまう場合があり、それによって電解効率が低下し、通電電流値に対して期待される処理効率が得られないという問題があった。斯かる複極式の電極における漏洩電流の発生を防止する方法として、特許文献1には、樹脂等の非導電材料によって構成された枠体に、直列配置された複数の電極それぞれの周縁部を嵌め込むことで、各電極の周縁部を非導電性材料で被覆する方法が開示されている。特許文献1記載の電解装置は、いわゆる密閉型の電解装置であり、複数の電極間の隙間が、それぞれ、対向する2枚の電極と枠体とで画成され、独立した1つの密閉された電解室(セル)となっている。
特開2008-23494号公報
複極式の電極には、電極間や電極と槽壁との間から電流の漏洩が生じることに起因して、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等の金属水酸化物を主成分とするスケールが電極間の隙間に析出し、該隙間がスケールで閉塞され電圧が上がることで電解効率が低下するという問題がある。特に特許文献1に記載の如き密閉型の電解装置は、電極間の隙間が密閉状態とされていて被処理水の流通がほとんど無いため、電解処理の進行に伴って電極間の隙間にスケールが析出しやすい。また、このようにスケールが析出しやすい密閉型の電解装置は、該装置を分解して個々の部品を酸で洗浄するなどのスケール除去作業を比較的高頻度で行う必要があるため、メンテナンスに多大な労力とコストがかかり、しかも、スケール除去作業によって電極の寿命が縮まるおそれもある。
本発明の課題は、複極式電極を備えながらも、電極間の隙間にスケールが析出し難く、メンテナンスが容易で長期間にわたって安定的に性能を発揮し得る電解装置を提供することである。
本発明は、電源に接続されて給電を受ける一対の給電電極と、両給電電極間に所定間隔を置いて配置された一又は複数の誘電電極とを具備する複極式電極を備え、被処理水を電気分解して塩素系酸化剤を含む電解処理水を生成する電解装置において、前記複極式電極を構成する複数の電極は、それぞれ、対向配置された前記一対の給電電極の一方から他方に向かって延在する支持部によって支持され、該支持部の延在方向と交差する方向の外方に、該複数の電極それぞれの周縁部が自由縁部として存在し、且つ該複数の電極間の隙間が、それぞれ、該電極の周方向の全長にわたって該電極の外方側に開放されており、少なくとも一の前記誘電電極の周縁部の表面が非導電材料で形成されている電解装置である。
本発明によれば、複極式電極を備えながらも、電極間の隙間がスケールによって閉塞し難く、メンテナンスが容易で長期間にわたって安定的に性能を発揮し得る電解装置が提供される。
図1は、本発明の電解装置の一実施形態を模式的に示す側面図であり、配管内に複数(4台)の電解装置が設置された状態を示している。 図2は、図1のI-I線断面を模式的に示す断面図であり、図1に示す電解装置における支持部の延在方向に沿う断面を模式的に示す断面図である。 図3は、図1に示す電解装置における誘電電極を模式的に示す平面図である。 図4は、図1に示す電解装置における誘電電極の被覆部材の変形例を模式的に示す平面図である。 図5は、図1に示す電解装置における誘電電極の周縁部の変形例を拡大して模式的に示す拡大断面図である。
以下、本発明をその好ましい実施形態に基づき図面を参照して説明する。図1及び図2には、本発明の電解装置の一実施形態である電解装置1の全体構成が示されている。本実施形態の電解装置1は、海水などの被処理水を電気分解して、次亜塩素酸などの塩素系酸化剤を含む電解処理水を生成する電解装置である。電解装置1は、例えば図1に示すように、海水が流れる配管100内に設置される。図1では、配管100内に4台の電解装置1(複極式電極5)が設置された状態が示されている。電解装置1によって生成される電解処理水により、配管100の管壁に貝類や藻類等の海洋生物が付着することが防止される。
電解装置1は、図2に示すように、一対の給電電極2,3と、両電極2,3間に所定間隔を置いて配置された一又は複数の誘電電極4とを具備する複極式電極5を備えている。本実施形態においては、一対の板状の給電電極2,3間に4枚の板状の誘電電極4が配置され、複極式電極5は6枚の電極を具備している。複数の電極2,3,4は、それらの一面(板面)が一方向を向くように等間隔に直列に配置されている。電極2,3,4としては、この種の電極として用いられているものを特に制限なく用いることができ、例えば、チタン、タンタル、ニオブ等からなる基材に、白金、イリジウム等の白金属類からなる触媒をコーティングしたものが挙げられる。
給電電極2,3は、両電極2,3に直流電圧を印加する直流電源6に接続されている。両電極2,3は、図示しない制御装置により電源6がONとされることにより、例えば給電電極2に正電位が、給電電極3に負電位が印加され、給電電極2が陽極(アノード)となり、給電電極3が陰極(カソード)となる。また、両電極2,3間に設置された誘電電極4は、両電極2,3からの給電により、電位が印加される。具体的には誘電電極4は、陽極となった給電電極2に対向した面が陰極となり、該陰極の裏面が陽極となって、複極式電極5の全体に順次陽極と陰極とが対向して形成される。
図1及び図2に示すように、複極式電極5を構成する複数の電極2,3,4は、それぞれ、対向配置された一対の給電電極2,3の一方から他方に向かって延在する支持部7によって支持されている。図中の符号Xは、支持部7の延在方向(長手方向)を示しており、複数の電極2,3,4の配列方向に一致する。支持部7は図2に示すように、中空円筒状の支持筒71と、該支持筒71の中空部に挿通された支持棒72とを含んで構成され、また、支持筒71の外面が非導電材料10で被覆されていると共に、支持筒71と支持棒72との間に非導電材料10が充填されており、支持筒71、支持棒72及び非導電材料10が一体となっている。支持筒71及び支持棒72はそれぞれ導電性材料で形成されており、いずれも電源6と接続されていると共にさらに、支持筒71は給電電極2(陽極)と接続され、支持棒72は給電電極3(陰極)と接続されている。
本実施形態においては、誘電電極4は、図3に示すように平面視円形状をなし、その円形の中央部に、該誘電電極4を厚み方向に貫通する支持部7挿通用の貫通孔44を有しており、貫通孔44に支持部7が挿通されることで、該誘電電極4が支持部7によって支持されている。給電電極2,3も、誘電電極4と同様に構成され且つ支持部7によって同様に支持されている。複極式電極5を構成する複数(6枚)の電極2,3,4は、互いに同形状同寸法の板状をなしている。また、各電極2,3,4は、それらの面方向(径方向)が、支持部7の延在方向Xと直交する方向(図2中のY方向)に一致しており、支持部7は各電極2,3,4の法線方向に延びている。
また本実施形態においては、図2に示すように、支持部7の延在方向Xの一端部が、複極式電極5が設置されている配管100の管壁に穿設された貫通孔(図示せず)を挿通されて配管100の外方に延出し、その支持部7の延出部が電源6と接続されている。また、支持部7の延在方向Xの他端部が、給電電極3が有する貫通孔(図示せず)を挿通されて該電極3の外方に延出し、その延出部にナット8が螺合されている。
電解装置1においては、図2に示すように、支持部7の延在方向Xと交差する方向、より具体的には延在方向Xと直交する方向Yの外方に、複数の電極2,3,4それぞれの周縁部が、他の部材と結合されていない自由縁部として存在している。ここでいう「結合」とは、電極2,3,4の周縁部と他の部材とが一体不可分に結合している形態及び分離可能に結合している形態の双方が含まれる。電解装置1の斯かる構成は、特許文献1記載の電解装置では複極式電極を構成する複数の電極の周縁部が、枠体(他の部材)に嵌め込まれるなどして他の部材と結合されており、自由縁部として存在していないのとは対照的である。
そして、電解装置1においては、図1及び図2に示すように、複極式電極5を構成し、支持部7の延在方向Xに隣り合う複数の電極2,3,4間の隙間が、それぞれ、該電極の周方向の全長にわたって、該電極の外方側即ち電極2,3,4の面方向(径方向)の外方側(図中の方向Yの外方側)に開放されている。電解装置1の斯かる構成は、特許文献1記載の電解装置では複極式電極を構成する複数の電極間の隙間が枠体によって密閉空間とされ、該電極の外方側に開放されていないのとは対照的である。
このような特徴的な構成を有する電解装置1によれば、複極式電極5を構成する複数の電極2,3,4間の隙間全体が該電極の外方側に開放されている、いわゆる開放型の電解装置1であるため、電解処理中に被処理水が該隙間を自由に流通することができる。そのため電解装置1では、電極2,3,4間の隙間にスケールが析出し難く、該隙間がスケールによって閉塞する事態が起こり難いため、従来問題となっていた、スケールに起因する電解効率の低下が効果的に防止される。また、このような開放型の電解装置1は、基本的にメンテナンスフリーであり、従来の複極式電極では不可欠であった、定期的なスケール除去作業の実施が不要であるため、メンテナンスが容易で長期間にわたって安定的に性能を発揮することができ、比較的低コストで被処理水の殺菌を行うことができる。
一方で、このように、複極式電極5を構成する複数の電極2,3,4間の隙間を外方側に開放させると、電源6から給電電極2,3に供給された電流が、両電極2,3間に存在する誘電電極4の全部又は一部を回避していわゆる漏洩電流となってしまい、電解効率が低下することが懸念される。これに対し、電解装置1においては、図2に示すように、少なくとも一の誘電電極4の周縁部の表面が非導電材料10で形成されているため、漏洩電流の発生が効果的に抑制されており、斯かる懸念が払拭されている。
本実施形態においては、図2に示すように、複極式電極5を構成する複数の電極2,3,4の全部において、それらの周縁部の表面が非導電材料10で形成されており、漏洩電流の発生をより確実に抑制し得るようになされている。各誘電電極4は、周縁部の表面のみが選択的に非導電材料10で形成されており、該電極4の他の部分、具体的には支持部7の周辺部を含む中央部の表面は非導電材料10で形成されておらず、該電極4の主体をなす導電性を有する部分(本体部40)が露出している。また給電電極2,3は、それぞれ、誘電電極4との対向面では、誘電電極4における非導電材料10の非形成部に対応する位置に、非導電材料10の非形成部が形成され、該対向面とは反対側の面(複極式電極5の最外面)では、その全域が非導電材料10で形成されている。
非導電材料10としては、絶縁性の材料を特に制限なく用いることができ、例えば、繊維強化プラスチック(FRP)やポリ塩化ビニル(PVC)、フッ素系樹脂材等が挙げられる。
本発明において、電極の周縁部の表面を非導電材料で形成する方法は特に制限されず、例えば、公知の合成樹脂(メラミン樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂など)の焼付塗装を採用してもよく、その場合の非導電材料は該合成樹脂である。本実施形態における誘電電極4は、図3に示すように、本体部40と、非導電材料10からなる被覆部材41とを含んで構成され、被覆部材41が、本体部40の周縁部を覆うように該本体部40に嵌め込まれている。本体部40は、誘電電極4の主体をなし電極としての機能を発揮する部分である。即ち本実施形態においては、誘電電極4の周縁部の表面を非導電材料10で形成する方法として、合成樹脂の焼付塗装を採用せずに、誘電電極4の本体部40とは別体の非導電材料10からなるキャップ状の被覆部材41を作製し、該被覆部材41を本体部40の周縁部に嵌め込む方法を採用している。電極に合成樹脂(非導電材料)を焼付塗装すると、その焼付塗装時の熱によって電極がダメージを受けるおそれがあるが、本実施形態のように、電極本体とは別体の非導電材料からなる被覆部材を該電極本体に熱を伴わずに結合させる方法であれば、電極本体にダメージを与えるおそれはほとんどない。
本実施形態においては、図3に示すように、被覆部材41は、誘電電極4の周方向において複数に分割されている。より具体的には、被覆部材41は、平面視円形状の誘電電極4の周方向において2つに均等に分割されており、その2つの平面視半円状の被覆部材41,41のうちの一方と他方とが、それらの周方向の両端部において接合されて、誘電電極4の面方向(径方向)の内外方に延びる接合部42が形成されている。複数の被覆部材41どうしの接合方法は特に限定されず、溶着、接着剤などの公知の接合方法を用いることができる。
本実施形態においては、図3に示すように、誘電電極4の周縁部に、本体部40及び被覆部材41を厚み方向に一体的に貫通する貫通孔(図示せず)が、周方向に所定間隔を置いて複数(図3では8個)形成され、各該貫通孔に樹脂製ピン43が挿通されており、各樹脂製ピン43が被覆部材41に溶着されている。斯かる構成により、被覆部材41が本体部40に固定されている。
図4には、被覆部材41の変形例である被覆部材41Aが示されている。図4に示す被覆部材41Aは、本体部40の周縁部の一面側を周方向に連続する部分と、該周縁部の他面側を周方向に連続する部分とに分割されている。より具体的には、被覆部材41Aは、本体部40の周縁部の先端を跨いで該周縁部を一面側から他面側にわたって延在し且つ該周縁部の周方向の全長にわたって連続する部分(誘電電極4の径方向に沿う断面視においてコ字状の部分)と、本体部40の周縁部の一面側で且つ該周縁部の先端から内方に所定距離離間した領域を周方向の全長にわたって連続する部分との2つに分割され、その2つの周方向に連続する形状の被覆部材41,41のうちの一方と他方とが、それらの周方向に沿う側縁において接合されて、誘電電極4の周方向に連続して延びる接合部42が形成されている。
図4に示す被覆部材41Aによっても、図3に示す被覆部材41と同様の効果が奏されるが、接合部42の長さが短い点で、被覆部材41の方が有利である。即ち、被覆部材41Aは、接合部42が誘電電極4の周方向の全長にわたっているため、例えば接合部42を溶着によって形成する場合には、その溶着条件の如何によっては、溶着時の熱による歪みで被覆部材41Aが波打つなどして変形し、本体部40に密着しないおそれがある。これに対し被覆部材41は、図3に示すように、接合部42が誘電電極4の周縁部を面方向の内外方に延びているだけであり、被覆部材41Aに比して接合部42の長さが圧倒的に短いため、溶着時の熱による影響を受けにくく、本体部40に対して密着性よく固定され得る。
誘電電極4において、非導電材料10で形成された周縁部の表面は、該周縁部の周辺部の表面と面一になっていることが好ましい。即ち、被覆部材41(誘電電極4の周縁部)と本体部40(該周縁部の周辺部)とで、表面に段差が生じていないことが好ましい。このような段差が生じていると、該段差にスケールが析出するおそれがあるためである。尚、誘電電極4のみならず、給電電極2,3においても、同様の理由から、非導電材料10で形成された周縁部の表面は、該周縁部の周辺部の表面と面一になっていることが好ましい。
また、図2に示す形態では、誘電電極4の周縁部の先端が角を有しているが、図5に示すように、該周縁部の先端はR加工されていることが好ましい。即ち、図2における誘電電極4の周縁部の先端の角部は、図5に示すように、R加工により面取りされていることが好ましい。斯かる構成により、電極2,3,4間を被処理水が流通する際の抵抗が低減されるため、電極2,3,4間の隙間全体が該電極の外方側に開放されていることと相俟って、電解処理中における被処理水の該隙間での流通がより一層スムーズになるため、該隙間にスケールが析出することがより一層効果的に防止され得る。尚、誘電電極4のみならず、給電電極2,3においても、同様の理由から、周縁部の先端はR加工されていることが好ましい。
前述した作用効果をより確実に奏させるようにする観点から、電解装置1の各部の寸法等は下記のように設定することが好ましい。
電極2,3,4間それぞれの隙間W(図2参照)は、好ましくは5~20mm、さらに好ましくは8~12mmである。
電極2,3,4それぞれの厚みT(図2参照)は、好ましくは3~15mm、さらに好ましくは8~10mmである。
電極2,3,4それぞれの、支持部7からの延出長さL1に対する、表面が非導電材料10で形成されている部分の長さL2の比率は、L2/L1として、好ましくは0.1~0.3、さらに好ましくは0.15~0.2である。
電極2,3,4それぞれの、支持部7からの延出長さL1は、好ましくは150~300mm、さらに好ましくは180~250mmである。
電極2,3,4それぞれの、表面が非導電材料10で形成されている部分の長さL2は、好ましくは20~40mm、さらに好ましくは25~30mmである。
電極2,3,4の表面を形成する非導電材料10の厚みは、好ましくは3~15mm、さらに好ましくは8~10mmである。
電極2,3,4それぞれの、平面視における最大差し渡し長さ(電極2,3,4が平面視円形状の場合は直径)は、好ましくは380~600mm、さらに好ましくは400~500mmである。
誘電電極4の数は、好ましくは2~8枚、さらに好ましくは5~7枚である。
以上、本発明をその実施形態に基づいて説明したが、本発明は、前記実施形態に制限されることなく適宜変更が可能である。また、本明細書に記載した一の実施形態のみが有する部分は、すべて適宜相互に利用できる。
本発明の電解装置による電気分解の対象となる被処理水は、海水に限定されず、雨水、工業排水、家庭用排水なども包含され得る。
1 電解装置
2,3 給電電極
4 誘電電極
40 本体部
41,41A 被覆部材
5 複極式電極
6 電源
7 支持部
71 支持筒
72 支持棒
8 ナット

Claims (6)

  1. 電源に接続されて給電を受ける一対の平面視円形状の給電電極と、両給電電極間に所定間隔を置いて配置された一又は複数の平面視円形状の誘電電極とを具備する複極式電極を備え、被処理水を電気分解して塩素系酸化剤を含む電解処理水を生成する、開放型複極式電解装置において、
    前記複極式電極を構成する複数の電極は、それぞれ、対向配置された前記一対の給電電極の一方から他方に向かって延在する支持部によって支持され、該支持部の延在方向と交差する方向の外方に、該複数の電極それぞれの周縁部が自由縁部として存在し、且つ該複数の電極間の隙間全体が、それぞれ、該電極の周方向の全長にわたって該電極の外方側に開放されており、
    少なくとも一の前記誘電電極の周縁部の表面が非導電材料で形成されているとともに、前記給電電極における該誘電電極との対向面とは反対側の面の全域が非導電材料で形成されている、開放型複極式電解装置。
  2. 被処理水が流れる配管内において、前記支持部の延在方向が該被処理水の流れる方向と交差するように設置される、請求項1に記載の開放型複極式電解装置。
  3. 前記誘電電極の周縁部の先端がR加工されている、請求項1又は2に記載の開放型複極式電解装置。
  4. 前記誘電電極は、本体部と、前記非導電材料からなる被覆部材とを含んで構成され、該被覆部材が、該本体部の周縁部を覆うように該本体部に嵌め込まれている、請求項1~3のいずれか1項に記載の開放型複極式電解装置。
  5. 前記被覆部材は、前記誘電電極の周方向において複数に分割されている、請求項4に記載の開放型複極式電解装置。
  6. 前記被覆部材は、前記本体部の周縁部の一面側を周方向に連続する部分と、該周縁部の他面側を周方向に連続する部分とに分割されている、請求項4に記載の開放型複極式電解装置。
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