JP7035703B2 - 造形予測システム、造形システム、方法およびプログラム - Google Patents

造形予測システム、造形システム、方法およびプログラム Download PDF

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本発明は、造形予測システム、造形システム、方法およびプログラムに関する。
入力された立体形状データ(モデルデータ)に基づいて、立体的な造形物を作製する造形装置(いわゆる「3Dプリンタ」)が開発されている。
立体造形においては、所望の形状、すなわちモデルデータと、実際に造形された立体造形物との間に、差異が生じて造形されることがある。このように造形が失敗すると、再度造形し直す必要が生じるため、造形に費やす材料や時間をロスすることになる。
そこで、立体造形において、造形の失敗を回避するための技術が開発されている。例えば、特開2016-168692(特許文献1)では、造形中の材料が不足することによる造形の失敗を防止する技術が開示されている。特許文献1によれば、モデルデータに基づいて算出される材料の消費量と、造形装置に備えられている材料の残量とを比較することで、材料不足による造形の失敗が回避できる。
しかしながら、従来の立体造形では、立体造形物の形状、材料の物性、材料温度、造形時の周囲温度、周囲湿度、造形速度など、種々の条件によって、造形される形状に誤差や、意図しない形状変化などが発生して、造形が失敗することがあった。このような要因による造形の失敗は、特許文献1などの従来技術では対処できず、造形の失敗を防止するためには、造形装置や造形プロセスに習熟したユーザの経験則に依るところが大きかった。そこで、モデルデータの形状や造形条件に起因する造形の失敗を回避する技術が求められていた。
本発明は、上記従来技術における課題に鑑みてなされたものであり、造形される立体造形物の形状を予測する造形予測システム、予測結果に基づいて補正する造形システム、方法およびプログラムを提供することを目的とする。
すなわち、本発明によれば、造形装置が造形する立体造形物の形状を予測するシステムであって、造形しようとする本体モデルデータと付加モデルデータとを合成した合成データに基づいて造形される立体造形物の3次元形状を予測する形状予測手段と、予測された前記立体造形物の3次元形状を、前記本体モデルデータに対応する第1の部分形状と、前記付加モデルデータに対応する第2の部分形状に分割する予測結果分割手段と、分割された前記第1の部分形状を評価する予測結果評価手段とを含む造形予測システムが提供される。
上述したように、本発明によれば、造形される立体造形物の形状を予測する造形予測システム、予測結果に基づいて補正する造形システム、方法およびプログラムが提供される。
本発明の実施形態における造形システム全体のハードウェアの概略構成を示す図。 本実施形態の造形装置および情報処理装置に含まれるハードウェア構成を示す図。 本実施形態の情報処理装置に含まれるソフトウェアブロック図。 本実施形態における処理のデータフローを示す図。 モデルデータと、それに基づいて造形または予測された立体造形物の形状の例を示す図。 本実施形態において造形した立体造形物の形状を評価する処理を示すフローチャート。 本実施形態において予測結果に基づいて補正する処理を示すフローチャート。 付加モデルを付加した場合の形状評価を説明するための概念図。 本実施形態における処理のデータフローを示す図。 座標対応付けテーブルおよび付加モデル情報を示す図。
以下、本発明を、実施形態をもって説明するが、本発明は後述する実施形態に限定されるものではない。なお、以下に参照する各図においては、共通する要素について同じ符号を用い、適宜その説明を省略するものとする。
図1は、本発明の実施形態における造形システム100全体の概略構成を示す図である。図1では、例として、造形装置110と、情報処理装置120とが、インターネットやLANなどの種々のネットワークを介して接続された造形システム100を示している。なお、造形装置110や情報処理装置120数は、図1に示したものに限らず、造形システム100に含まれる台数に制限はない。また、造形装置110と情報処理装置120は、ネットワークを介さず、直接接続されてもよい。
造形装置110は、例えば情報処理装置120から、ネットワークを経由して、所望の立体造形物を造形するための造形データを受信し、当該データに基づいて造形処理を実行する装置である。
立体造形には種々の造形方式が提案されており、例えば、FFF(Fused Filament Fabrication、熱溶解フィラメント製造法)、SLS(Selective Laser Sintering、粉末焼結積層造形法)、MJ(Material Jetting、マテリアルジェッティング)、EBM(Electron Beam Melting、電子ビーム溶解法)、SLA(Stereolithography Apparatus、光造形法)などが挙げられる。しかしながら、本発明の実施形態は、造形方式を問わず適用することができ、また、上述した造形方式以外の方式であってもよい。
造形装置110の構成は、造形方式によって異なるが、例えば、FFF方式の場合には、造形材料を溶融する加熱機構や、造形材料を吐出するノズルなどを含む。また、SLS方式の場合には、レーザ光源などを含む。
情報処理装置120は、造形装置110が実行する各種処理を制御する制御装置である。情報処理装置120の例としては、サーバ装置やパソコン端末などが挙げられる。また、情報処理装置120は、造形する立体造形物の形状を示すデータ(以下、「モデルデータ」として参照する)の作成、作成したモデルデータを造形装置110が処理できる形式に変換する処理、造形装置110の造形条件の設定などを行うことができる。
次に、造形システム100を構成するハードウェアについて説明する。図2は、本実施形態の造形装置110および情報処理装置120に含まれるハードウェア構成を示す図である。なお、図2(a)は、造形装置110のハードウェア構成を、図2(b)は、情報処理装置120のハードウェア構成をそれぞれ示している。
図2(a)に示すように造形装置110は、CPU211と、RAM212と、ROM213と、インターフェース214と、造形ユニット215と、形状センサ216とを含んで構成される。各ハードウェアは、バスを介して接続されている。なお、造形装置110は、後述するHDD225に対応する記憶装置を含んで構成されてもよい。
CPU211は、造形装置110の動作を制御するプログラムを実行し、所定の処理を行う装置である。RAM212は、CPU211が実行するプログラムの実行空間を提供するための揮発性の記憶装置であり、プログラムやデータの格納用、展開用として使用される。ROM213は、CPU211が実行するプログラムやファームウェアなどを記憶するための不揮発性の記憶装置である。
インターフェース214は、例えば、情報処理装置120や、ネットワーク、外部記憶装置などと接続する通信インターフェースである。造形装置110は、インターフェース214を介して、造形動作の制御データや、立体造形物のモデルデータ、設定された造形条件などの各種データを送受信することができる。
造形ユニット215は、造形材料を所望の形状に造形することで、立体造形物を造形する装置である。造形ユニット215は、ヘッドや、ステージなどを含んで、造形方式に応じて構成される。
形状センサ216は、造形した立体造形物の形状を検出する装置であって、立体造形物の外形や高さなどの各種寸法を測定する。形状センサ216の例としては、赤外線センサ、カメラ、3D計測センサ(例えば、光切断プロファイルセンサ)などが挙げられる。
次に情報処理装置120のハードウェア構成について説明する。図2(b)に示すように情報処理装置120は、CPU221と、RAM222と、ROM223と、インターフェース224と、HDD225とを含んで構成される。各ハードウェアは、バスを介して接続されている。なお、CPU221、RAM222、ROM223、インターフェース224については、上述した造形装置110のハードウェアに対応するものであるため、説明は省略する。
HDD225は、情報処理装置120を機能させるOSや各種アプリケーション、設定情報、各種データなどを記憶する、読み書き可能な不揮発性の記憶装置である。また、HDD225は、造形装置110の動作を制御するアプリケーション、モデルデータ、造形条件などのデータを記憶してもよい。なお、HDD225は記憶装置の一例であり、他の記憶装置であってもよく、例えばSSD(Solid State Drive)などの記憶装置であってもよい。
次に、本実施形態の造形システム100に含まれる各ハードウェアによって実行される機能手段について、図3を以て説明する。図3は、本実施形態の造形システム100に含まれるソフトウェアブロック図である。
本実施形態において、造形装置110は、造形部311と、形状測定部312とを含んで構成される。また、情報処理装置120は、造形データ生成部321と、形状評価部322と、記憶部323と、造形予測部324と、データ修正部329とを含んで構成される。
まず、造形装置110について説明する。造形部311は、後述する造形データに基づいて、造形動作を実行する手段である。造形部311は、造形ユニット215を制御することで、所望の形状の立体造形物を造形する。
形状測定部312は、形状センサ216を制御することで、造形部311が造形した立体造形物の形状を測定する手段である。形状測定部312が測定した形状の測定データは、インターフェース214を介して、情報処理装置120に転送される。
次に、情報処理装置120について説明する。造形データ生成部321は、モデルデータを造形装置110が処理できる形式に変換したデータ(以下、「造形データ」として参照する)を生成する手段である。造形データは、モデルデータと造形条件の設定データから生成され、一例としては、立体造形物を水平に分割したスライスデータのような形式で出力される。なお、モデルデータは、情報処理装置120上で作成してもよいし、他の装置で作成したモデルデータを情報処理装置120に入力してもよい。
形状評価部322は、造形された立体造形物の形状と、モデルデータの形状との差分を算出し、立体造形物を造形した結果を評価する手段である。形状評価部322は、形状測定部312が測定した測定データとモデルデータとを比較し、形状の差分から、造形結果を評価する。造形結果を評価したデータは、記憶部323に記憶する。
記憶部323は、モデルデータ、造形データ、測定データ、造形条件の設定データ、各種評価結果などの種々のデータを記憶する手段である。記憶部323は、各機能手段によって、各種データが書き込まれ、また、読み出される。また、記憶部323に記憶されるデータは、ネットワークを介して、複数の造形装置110から収集してもよい。
造形予測部324は、造形を行う前に、造形される立体造形物の形状を予測し、補正する手段である。造形予測部324は、形状予測部325、予測結果分割部326、予測結果評価部327、予測結果表示部328を含んで構成される。
形状予測部325は、設定されている造形条件によって、モデルデータを造形した場合に、如何なる形状の立体造形物が造形されるかを予測する手段である。形状予測部325の予測結果は、予測データとして出力される。なお、形状予測部325は、造形データ生成部321から取得した造形データに基づいて、立体造形物の形状を予測してもよい。
予測結果分割部326は、付加モデルデータが付加されたモデルデータの予測結果(3次元形状)を分割する手段である。
予測結果評価部327は、予測データとモデルデータとを比較し、両者の形状の差分から、造形の成否を評価する手段である。予測結果評価部327は、予測データとモデルデータの形状の差分が閾値よりも小さい場合には、造形が成功したと判定する。また、予測結果評価部327は、予測データとモデルデータの形状の差分が閾値以上の場合には、造形が失敗したと判定する。
予測結果表示部328は、形状予測部325が予測した結果をグラフィック表示する手段である。
データ修正部329は、予測結果評価部327が造形失敗と判定した場合に、造形処理が成功するように、モデルデータや造形条件などを修正する手段である。データ修正部329は、記憶部323に蓄積されている造形結果評価に基づいて、モデルデータや造形条件などを修正する。
なお、修正されたモデルデータや造形条件に基づいて、形状予測部325は、造形される立体造形物の形状を再度予測してもよい。
なお、上述したソフトウェアブロックは、CPU211,221が本実施形態のプログラムを実行することで、各ハードウェアを機能させることにより、実現される機能手段に相当する。また、実施形態に示した機能手段は、全部がソフトウェア的に実現されても良いし、その一部または全部を同等の機能を提供するハードウェアとして実装することもできる。また、上述した各機能手段は、必ずしも全てが図3に示すような構成で含まれていなくてもよく、他の好ましい実施形態では、各機能手段は、造形装置110と情報処理装置120との協働によって実現されてもよい。
次に、本実施形態のデータフローについて説明する。図4(a)は、本実施形態における立体造形物の形状を評価する処理のデータフローであり、図4(b)は、予測結果に基づいて補正する処理のデータフローである。
まず図4(a)では、造形データ生成部321は、造形条件の設定データに基づいて、入力されたモデルデータから造形データを生成する。造形部311は、造形データに基づいて造形処理を行い、立体造形物を造形する。
形状測定部312は、造形された立体造形物の形状を測定し、測定データとして出力する。形状評価部322は、測定データと、造形データの基になったモデルデータとを比較することで、造形された立体造形物の形状を評価する。例えば、外形寸法、形状の反りなどの差分を評価し、造形結果評価データとして出力する。造形結果評価データは、記憶部323に記憶される。
立体造形物を造形するごとに、上記の評価を行うことで、種々の造形条件やモデルデータに応じた造形結果を蓄積することができ、補正の精度を向上することができる。
図4(b)は、形状予測部325が、入力されたモデルデータを、設定データに基づいて造形した場合に造形される立体造形物の形状を予測する。予測結果評価部327は、予測データと、モデルデータとを比較することで、予測された立体造形物の形状を評価する。評価は、例えば予測データとモデルデータから形状の差分を算出し、差分が閾値よりも大きいか否かによって、造形の成否を評価する。
データ修正部329は、予測結果評価データに基づいて、予測データとモデルデータの形状の差分が小さくなるようにモデルデータや設定データを修正する。データの修正は、記憶部323に蓄積されている過去に造形された立体造形物の造形結果評価データを参照して行ってもよく、これによって補正の精度を向上できる。
ここで、造形結果と予測結果に基づくデータの修正について説明する。図5は、モデルデータと、それに基づいて造形または予測された立体造形物の形状の例を示す図である。例えば、図5(a)のような直方体の形状をした造形対象モデルデータを、条件Aによって造形した場合に、造形された立体造形物がモデルデータよりも大きくなったとする。
形状評価部322は、立体造形物の形状と、モデルデータの形状との差分を求め、造形結果を評価する。ここで、差分とは、単に形状の寸法だけでなく、反りの発生の有無、体積などを含んで評価してもよい。また、立体造形物の形状に特徴的な部分がある場合には、その部分の局所的な差分を求めてもよい。そして、差分と、モデルデータと、造形条件を対応付けた造形結果評価データを算出し、記憶部323に記憶する。
一方で、図5(b)のような予測対象モデルデータを条件Bで造形した場合の立体造形物の形状を予測する場合について考える。このとき、予測された立体造形物は、破線で示す領域の直方体形状部分がモデルデータよりも小さくなると予測されたとする。
予測結果評価部327は、図5(b)の予測対象モデルデータの形状と予測された立体造形物の形状との差分を算出すると、破線で示す領域の直方体形状部分が差分として抽出される。この差分が閾値よりも大きい場合には、予測対象のモデルデータを条件Bで造形すると造形失敗となる蓋然性が高いため、データ修正部329は、データの修正を行う。
データ修正部329は、モデルデータの形状を修正することで、差分を小さくすることができる。予測では、直方体形状部分が小さくなることから、データ修正部329は、直方体形状部分の寸法を大きくするようにモデルデータを修正することで、元の予測対象モデルデータの形状に近い立体造形物を造形することができる。
また、データ修正部329は、記憶部323に記憶されている造形結果評価データを参照してもよい。例えば図5(a)で説明したように、記憶部323には、直方体形状のモデルデータを条件Aで造形した場合に、造形された立体造形物の寸法は、モデルデータよりも大きいという情報が記憶されている。したがって、データ修正部329は、条件Aで造形すれば直方体形状部分の寸法が大きく造形されると判断し、造形条件の設定データをBからAに修正する。これによって、実際に造形した場合に、元の予測対象モデルデータの形状に近い立体造形物を造形することができる。
次に、形状評価部322が実行する処理の詳細について説明する。図6は、本実施形態において造形した立体造形物の形状を評価する処理を示すフローチャートである。
形状評価部322は、ステップS1000から処理を開始する。ステップS1001では、形状評価部322は、入力されたモデルデータと、該モデルデータに基づいて造形された立体造形物の形状を測定した測定データとを取得する。
ステップS1002で、形状評価部322は、測定データとモデルデータの形状の位置合わせを行う。位置合わせ処理は、例えば、モデルデータの表面形状と、測定された立体造形物の表面形状とのマッチングによって行うことができる。なお、位置合わせ処理は、上記の方法に限定するものではなく、表面形状マッチング以外の方法によって行ってもよい。例えば、モデルデータのある座標を原点として設定し、その位置に対応する立体造形物の座標が一致するように合わせてもよい。
ステップS1003では、形状評価部322は、測定データとモデルデータとを比較し、両者の形状の差分を算出する。ステップS1004で、形状評価部322は、算出した差分と、モデルデータ、造形条件の設定データを対応付けた造形結果評価データを算出する。
造形結果評価データは、ステップS1005で記憶部323に記憶される。そして、ステップS1006で処理を終了する。
次に、造形予測部324とデータ修正部329が実行する処理の詳細について説明する。図7は、本実施形態において予測結果に基づいて補正する処理を示すフローチャートである。
造形予測部324は、ステップS2000から処理を開始する。ステップS2001では、形状予測部325は、造形条件の設定データと、予測対象となるモデルデータから、立体造形物の形状を予測する。形状の予測には、種々のシミュレーション手法を用いることができる。
予測結果評価部327は、立体造形物の形状の予測データと、モデルデータとを取得し、ステップS2002で、予測された立体造形物の形状と、モデルデータの形状の位置合わせ処理を行う。位置合わせは、ステップS1002と同様の方法で行うことができる。
予測結果評価部327は、ステップS2003で、予測結果とモデルデータの形状を比較し、両者の差分を算出する。ステップS2004では、算出した差分に基づいて、予測結果評価データを算出する。予測結果評価データは、例えば、寸法の差分だけでなく、反りの有無、体積、立体造形物の局所的な形状などの差分を含む。
ステップS2005で、予測結果評価部327は、予測結果評価データが許容範囲内であるか否かを判定する。例えば、予測された立体造形物の形状と、モデルデータの形状に差分があったとしても、その差分が許容できる程度のものであれば、造形は成功したものとする。したがって、予測に用いた造形条件やモデルデータは、修正せずに、そのまま造形処理に使用できる。一方で、形状の差分が許容できない程度のものであれば、造形が失敗したとして、モデルデータや造形条件の設定データを修正する。なお、形状以外のパラメータについても、同様にして評価し、造形の成否を判定することができる。
ステップS2005において、予測結果評価データが許容範囲内である場合には(YES)、ステップS2007に進み、処理を終了する。一方で、ステップS2005において、予測結果評価データが許容範囲内でない場合には(NO)、ステップS2006に進む。
ステップS2006では、データ修正部329は、造形条件の設定データやモデルデータを修正する。データ修正部329は、記憶部323に蓄積されている、過去に造形した立体造形物の造形結果評価データに基づいて、修正をすることができる。データを修正した後、ステップS2007に進み、処理を終了する。
なお、ステップS2006でデータを修正した後、ステップS2001に戻り、修正されたデータに基づいて再度予測し、評価する処理を繰り返してもよい。繰り返し処理は、所定回数を上限として繰り返してもよいし、ステップS2005において許容範囲内であると判定されるまで繰り返してもよい。このように予測とデータの修正を繰り返すことで、立体造形物を造形する精度を向上することができる。
以上、造形予測部324とデータ修正部329が実行する処理について説明したが、ここで、モデルデータに造形品質を保つための付加モデルデータを付加して立体造形物を造形した場合の形状評価について説明する。
一般に、熱収縮率の大きい材料を使って造形を行う場合、温度低下に伴う収縮によって、立体造形物に変形(反り、歪み、捻れ)が生じる場合がある。この点につき、予測結果評価部327は、立体造形物に生じるであろう変形を例えば図8(a)に示すように予測する。
一方、立体造形物に生じるこのような変形を防止するために、造形しようとする立体造形物(以下、本体という場合がある)の3次元モデルデータ(以下、本体モデルデータという)に対して、立体造形物の底面積を増やすことを目的として、ブリム(Brim)やラフト(Raft)といった付加モデルデータを付加することが広く行われている。
ここで、ブリム(Brim)とは、本体モデルデータの一層目の面積を拡大した1層以上のレイヤー構造を意味し、ラフト(Raft)とは、本体モデルデータの下に配置される1層以上の網状のレイヤー構造を意味する。
上述した付加モデルデータが本体モデルデータに付加された場合、予測結果評価部327は、造形結果を例えば図8(b)に示すように予測する。ただ、この場合の予測結果は、付加モデルデータに対応する構造体を含んでいるので、このままでは、造形しようとした本体がどの程度変形したか(すなわち、付加モデルデータを付加することによって変形がどの程度抑制されたか)を評価することができない。
本実施形態において、この問題がどのように解決されるについて、図9に示すデータフローに基づいて説明する。
まず、本体モデルデータと付加モデルデータを合成してなる3次元モデルデータ(以下、合成データという)とその設定データが形状予測部325に入力される。これを受けて、形状予測部325は、入力された合成データを設定データに基づいて造形した場合に造形される立体造形物の3次元形状を予測する。具体的には、合成データの3次元形状を微細なメッシュで分割し、そのメッシュの座標が造形によってどう変位するかを計算し、その予測結果を予測結果分割部326に出力する。
ここで、形状予測部325が予測結果分割部326に出力する予測結果には、合成データを分割するメッシュの各頂点の3次元座標と、予測される造形物(以下、予測造形物という)における当該各頂点に対応する3次元座標を対応付けた座標対応付けテーブルが含まれる。図10(a)は、座標対応付けテーブル400を例示する。
予測結果分割部326から予測結果が入力されたことを受けて、予測結果分割部326は、入力された予測結果(予測造形物の3次元形状)を、本体モデルデータに対応する第1の部分形状と、付加モデルデータに対応する第2の部分形状に分割する。
仮に、付加モデルデータがブリムまたはラフトであった場合、予測結果分割部326は、予測結果分割部326から受領した座標対応付けテーブル400と、図10(b)に示す付加モデル情報500に基づいて、以下の手順で予測結果を分割する。
予測結果の分割に際しては、まず、付加モデル情報500に含まれるブリムおよびラフトの積層ピッチおよび積層数に基づいて、付加モデルのサイズを導出する。
次に、座標対応付けテーブル400のフィールド402に格納された合成モデルデータのメッシュ座標と、導出した付加モデルのサイズを照合して、フィールド402に格納されたメッシュ座標群Aの中から、付加モデルデータを構成するメッシュ座標群aを特定する。
次に、フィールド404に格納された予測造形物の座標群A’の中から、特定した座標群aに対応する予測造形物の座標群a’を特定する。
最後に、特定した座標群a’を付加モデルデータに対応する第2の部分形状として取得し、予測造形物の座標群A’から特定した座標群a’を除去した残りの座標群b’を本体モデルデータに対応する第1の部分形状として取得する。
予測結果分割部326は、上述した手順で取得した第1の部分形状(3次元形状)を予測データとして予測結果評価部327に出力する。
これを受けて、予測結果評価部327は、入力された予測データと本体モデルデータとを比較して評価する。予測結果評価部327は、例えば、第1の部分形状の寸法を取得し、取得した第1の部分形状の寸法と本体モデルデータの寸法の差分が公差以下であるか否かを判定する。なお、ここでいう寸法として、第1の部分形状を囲むバウンディングボックスの寸法を例示することができる。
一方、予測結果表示部328は、ユーザからの要求に応じて、本体モデルデータの形状、本体モデルデータに対応する第1の部分形状、付加モデルデータに対応する第2の部分形状のうちの少なくとも1つをグラフィック表示する。
以上、説明したように、本実施形態によれば、本体モデルデータに造形品質を保つための付加モデルデータを付加したことによって、立体造形物の変形がどの程度抑制されるかを評価することが可能になる。
以上、説明した本発明の実施形態によれば、造形される立体造形物の形状を予測する造形予測システム、予測結果に基づいて補正する造形システム、情報処理装置、造形装置、方法およびプログラムを提供することができる。なお、上述した実施形態では、情報処理装置120の造形予測部324の構成をもって、造形予測システムまたは予測装置と観念することができる。
上述した本発明の実施形態の各機能は、C、C++、C#、Java(登録商標)等で記述された装置実行可能なプログラムにより実現でき、本実施形態のプログラムは、ハードディスク装置、CD-ROM、MO、DVD、フレキシブルディスク、EEPROM、EPROM等の装置可読な記録媒体に格納して頒布することができ、また他装置が可能な形式でネットワークを介して伝送することができる。
以上、本発明について実施形態をもって説明してきたが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、当業者が推考しうる実施態様の範囲内において、本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
100…造形システム、110…造形装置、120…情報処理装置、211,212…CPU、212,222…RAM、213,223…ROM、214,224…インターフェース、215…造形ユニット、216…形状センサ、225…HDD、311…造形部、312…形状測定部、321…造形データ生成部、322…形状評価部、323…記憶部、324…造形予測部、325…形状予測部、327…予測結果分割部、327…予測結果評価部、328…予測結果表示部、329…データ修正部、400…座標対応付けテーブル、500…付加モデル情報、
特開2016-168692号公報

Claims (6)

  1. 造形装置が造形する立体造形物の形状を予測するシステムであって、
    造形しようとする本体モデルデータと付加モデルデータとを合成した合成データに基づいて造形される立体造形物の3次元形状を予測する形状予測手段と、
    予測された前記立体造形物の3次元形状を、前記本体モデルデータに対応する第1の部分形状と、前記付加モデルデータに対応する第2の部分形状に分割する予測結果分割手段と、
    分割された前記第1の部分形状を評価する予測結果評価手段と
    を含み、
    前記予測結果分割手段は、
    予測された前記立体造形物の3次元形状のうち、前記第2の部分形状を前記付加モデルデータの積層ピッチおよび積層数に基づいて特定し、該第2の部分形状を除く残りの部分の形状を前記第1の部分形状として取得する、
    造形予測システム。
  2. 前記予測結果評価手段は、
    前記第1の部分形状の寸法を取得する、
    請求項に記載の造形予測システム。
  3. 前記予測結果評価手段は、
    前記本体モデルデータの寸法と前記第1の部分形状の寸法の差分を取得する、
    請求項に記載の造形予測システム。
  4. 前記予測結果評価手段は、
    前記寸法の差分が公差以下であるか否かを判定する、
    請求項に記載の造形予測システム。
  5. 前記寸法は、前記部分形状を囲むバウンディングボックスの寸法である、
    請求項のいずれか一項に記載の造形予測システム。
  6. 前記本体モデルデータの形状、前記第1の部分形状および前記第2の部分形状のうちの少なくとも1つの形状をグラフィック表示する予測結果表示手段をさらに含む、
    請求項1~のいずれか一項に記載の造形予測システム。
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