添付図面を参照して、本発明に係る第1、第2の実施の形態及び第1、第2の変形例を詳細に説明する。なお、本発明は、図示例に限定されるものではない。
(第1の実施の形態)
図1~図5を参照して、本発明に係る第1の実施の形態を説明する。まず、図1、図2を参照して、本実施の形態の装置構成を説明する。図1は、本実施の形態の超音波診断装置Uを示す概略構成図である。図2は、超音波診断装置Uの機能構成を示すブロック図である。
超音波診断装置Uは、病院などの医療施設の診察室などに設置される。図1に示すように、超音波診断装置Uは、超音波診断装置本体1と、超音波探触子2と、操作部としてのコントロールパネル101と、操作表示部107と、超音波探触子位置検出部111と、を備える。コントロールパネル101、操作表示部107、超音波探触子位置検出部111は、超音波診断装置本体1の筐体に格納されない構成で図示したが、超音波診断装置本体1の筐体と一体に構成されたり、筐体内に格納される構成としてもよい。
超音波探触子2は、生体などの被検体に対して超音波(送信超音波)を送信するとともに、この被検体で反射した超音波の反射波(反射超音波:エコー)を受信する。超音波診断装置本体1は、超音波探触子2とケーブル2bを介して接続され、超音波探触子2に電気信号の駆動信号を送信することによって超音波探触子2に被検体に対して送信超音波を送信させるとともに、超音波探触子2にて受信した被検体内からの反射超音波に応じて超音波探触子2で生成された電気信号である受信信号に基づいて被検体内の内部状態を超音波画像として画像化する。
超音波探触子2は、圧電素子からなる振動子2aを備えており、この振動子は、例えば、方位方向に一次元アレイ状に複数配列されている。本実施の形態では、例えば、192個の振動子を備えた超音波探触子2を用いている。なお、振動子は、二次元アレイ状に配列されたものであってもよい。また、振動子2aの個数は、任意に設定することができる。また、本実施の形態では、超音波探触子2について、コンベックス走査方式の電子スキャンプローブを採用したが、電子走査方式あるいは機械走査方式の何れを採用してもよく、また、リニア走査方式、セクター走査方式あるいはコンベックス走査方式の何れの方式を採用することもできる。
また、超音波探触子2は、ケーブル2bを介して超音波診断装置本体1に接続される有線通信方式のものとして説明するが、これに限定されるものではなく、UWB(Ultra Wide Band)などの無通信方式のものとしてもよい。
コントロールパネル101は、医師、技師などの操作者からの操作入力を受け付ける入力デバイスであり、各種スイッチ、ボタン、トラックボール、マウス、キーボードなどを備える。コントロールパネル101は、キー(ボタン)などの配置を設定及び変更できる入力部とし、後述するキー421L,421Rを有するものとする。
操作表示部107は、超音波画像を含む表示画面の表示情報の表示と、操作者からの表示画面上のタッチ入力の受け付けと、を行う。
超音波探触子位置検出部111は、操作表示部107(後述する操作部としてのタッチパネル107b)の位置を基準とする超音波探触子2の位置情報を検出する検出部である。超音波探触子位置検出部111は、超音波探触子2の位置情報の検出の他に、タッチパネル107b(コントロールパネル101)の位置情報が予め登録されている、又は下記の超音波探触子2の位置情報検出と同様にして、基準となるタッチパネル107b(コントロールパネル101)の位置情報を適宜検出する構成とする。このため、超音波探触子位置検出部111は、タッチパネル107bを基準とする超音波探触子2の位置情報として、タッチパネル107bの位置情報を基準とする超音波探触子2の相対的な位置情報を検出して出力する。
操作者は、超音波探触子2を把持し、操作表示部107を見て操作し、超音波診断の検査を行う。このため、超音波探触子位置検出部111は、操作者の超音波診断の操作の位置に対応する位置を検出することとなる。超音波探触子位置検出部111は、超音波センサー、磁気センサー、光学式センサー、加速度センサー、UWB、無線タグ、可視光・赤外線センサー、カメラなどの方式の少なくとも1つを用いて、超音波探触子2の位置情報の検出を行う。
超音波センサーは、1つの超音波発振器に対して複数の受信器を置き、各々の受信器に超音波が到達するまでの時間遅れを計測するセンサーである。そして、三角測量の原理により、受信器と発信器との位置関係を定めることができる。測定範囲は、数メートル程度であり、空気中の音速変化がそのまま誤差になる。例えば、超音波センサーの発信器が超音波探触子2に設けられ、診察室などに複数の受信器が設けられ、超音波探触子位置検出部111は、複数の受信器からの情報を受信して超音波探触子2の位置検出を行う。
磁気センサーは、磁束の変化によって、コイルに起電力が生じる原理を利用している方式と、磁束変化を直流磁界のステップ状の立ち上がりによって与える方式と、がある。測定範囲は、1、2メートルであり、近くに磁性体があると、誤差が生じる。例えば、超音波探触子2に磁性体が設けられ、診察室などに超音波探触子位置検出部111の磁気センサーが設けられ、超音波探触子位置検出部111が磁気の検出により超音波探触子2の位置検出を行う。
光学式センサーは、測定対象にLED(Light Emitting Diode)マーカーなどの特徴点を付けて、二台のカメラで撮影し、三角測量の原理で位置を検出する(能動的ステレオ法)。測定範囲は特徴点が映る範囲であり、特徴点がカメラの死角に移動すると、測定できない。例えば、診察室内などに超音波探触子位置検出部111の光学式センサーのカメラが設けられ、超音波探触子2に特徴点が付けられ、超音波探触子位置検出部111は、複数のカメラからの情報を用いて超音波探触子2の位置検出を行う。
加速度センサーは、検出方式として主に、静電容量型・ピエゾ抵抗型・圧電型があり、設けられた端末の加速度を検出し、検出した加速度を1回積分して速度、2回積分して距離を算出する。例えば、超音波探触子2に超音波探触子位置検出部111の加速度センサーが設けられ、超音波探触子位置検出部111は、検出した加速度に応じて超音波探触子2の位置検出を行う。
UWBは、超短波パルスによるアクセスポイント間伝搬遅延差で測位する方式である。その測位の精度は1m以下である。例えば、診察室などにアクセスポイントが設けられ、超音波探触子位置検出部111のUIBの送受信部が超音波探触子2に設けられ、超音波探触子位置検出部111が、各アクセスポイントとの情報の送受信により超音波探触子2の位置検出を行う。
無線タグは、RFID(Radio Frequency IDentification)などの規格の無線通信により無線タグを認識する方式であり、無線タグのIDをリーダーで検出することで位置を特定する。測定範囲は、数十cm~数mである。例えば、診察室内などに複数の無線タグのリーダーが設けられ、無線タグが超音波探触子2に設けられ、超音波探触子位置検出部111が、各リーダーで検出された無線タグの情報を取得して超音波探触子2の位置検出を行う。
可視光・赤外線センサーは、端末からIDの可視光・赤外線の光信号を基地局が受信し、端末の位置を検出する方式であり、逆に基地局が発信する光信号を端末が受信して位置検出する構成としてもよい。可視光・赤外線の光信号は、位置情報で変調することとしてもよい。例えば、診察室などに複数の光送信部が設けられ、可視光・赤外線センサーの受信部が超音波探触子2に設けられ、超音波探触子位置検出部111が、検出した各光送信部の光信号に応じて、超音波探触子2の位置検出を行う。
カメラは、撮像し、得られた画像データのパターン認識により、超音波探触子2のある位置を特定する方式である。例えば、診察室などにカメラが設けられ、超音波探触子位置検出部111は、カメラからの撮像された画像データをパターン認識して、超音波探触子2の位置検出を行う。このように、超音波探触子位置検出部111は、加速度センサーなどの超音波探触子2内に設けられるものと、カメラなどの超音波探触子2以外の場所に設けられるものと、がある。
図2に示すように、超音波診断装置本体1は、例えば、送信部102と、受信部103と、画像生成部104と、画像処理部105と、DSC(Digital Scan Converter)106と、操作表示部107と、設定部、判断部、選択部としての制御部108と、記憶部109と、通信部110と、を備える。超音波診断装置本体1には、コントロールパネル101、操作表示部107、超音波探触子位置検出部111が接続されている。
コントロールパネル101は、例えば、診断開始を指示するコマンドや被検体の個人情報などのデータの入力などを受け付け、入力された操作信号を制御部108に出力する。
送信部102は、制御部108の制御に従って、超音波探触子2にケーブル2bを介して電気信号である駆動信号を供給して超音波探触子2に送信超音波を発生させる回路である。また、送信部102は、例えば、クロック発生回路、遅延回路、パルス発生回路を備えている。クロック発生回路は、駆動信号の送信タイミングや送信周波数を決定するクロック信号を発生させる回路である。遅延回路は、駆動信号の送信タイミングを振動子毎に対応した個別経路毎に遅延時間を設定し、設定された遅延時間だけ駆動信号の送信を遅延させて送信超音波によって構成される送信ビームの集束を行うための回路である。パルス発生回路は、所定の周期で駆動信号としてのパルス信号を発生させるための回路である。上述のように構成された送信部102は、例えば、超音波探触子2に配列された複数(例えば、192個)の振動子のうちの連続する一部(例えば、64個)を駆動して送信超音波を発生させる。そして、送信部102は、送信超音波を発生させる毎に駆動する振動子を方位方向にずらすことで走査(スキャン)を行う。
受信部103は、制御部108の制御に従って、超音波探触子2からケーブル2bを介して電気信号である受信信号を受信する回路である。受信部103は、例えば、増幅器、A/D変換回路、整相加算回路を備えている。増幅器は、受信信号を、振動子毎に対応した個別経路毎に、予め設定された増幅率で増幅させるための回路である。A/D変換回路は、増幅された受信信号をA/D変換するための回路である。整相加算回路は、A/D変換された受信信号に対して、振動子毎に対応した個別経路毎に遅延時間を与えて時相を整え、これらを加算(整相加算)して音線データを生成するための回路である。
画像生成部104は、制御部108の制御に従って、受信部103からの音線データに対して包絡線検波処理や対数増幅などを実施し、ダイナミックレンジやゲインの調整を行って輝度変換することにより、Bモード画像データを生成する。すなわち、Bモード画像データは、受信信号の強さを輝度によって表したものである。画像生成部104は、Bモード画像データの他、Aモード画像データ、Mモード画像データ及びドプラ法による画像データが生成できるものであってもよい。
画像処理部105は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)などの半導体メモリーによって構成された画像メモリー部105aを備えている。画像処理部105は、制御部108の制御に従って、画像生成部104から出力されたBモード画像データをフレーム単位で画像メモリー部105aに記憶する。フレーム単位での画像データを超音波画像データ、あるいはフレーム画像データということがある。画像メモリー部105aに記憶されたフレーム画像データは、制御部108の制御に従って、DSC106に送信される。
DSC106は、制御部108の制御に従って、画像処理部105より受信したフレーム画像データに座標変換などを行って画像信号に変換し、操作表示部107に出力する。
操作表示部107は、表示部107aと、タッチパネル107bと、を備える。表示部107aは、LCD(Liquid Crystal Display)、CRT(Cathode-Ray Tube)ディスプレイ、有機EL(Electronic Luminescence)ディスプレイ、無機ELティスプレイ及びプラズマディスプレイなどの表示装置が適用可能である。表示部107aは、DSC106から出力された画像信号に従って表示画面上に画像の表示を行う。タッチパネル107bは、表示部107aの表示画面上に構成された透明電極を格子状に配置した感圧式(抵抗膜圧式)のタッチパネルであり、画面上を手指で押下された力点のXY座標を電圧値で検出し、検出された位置信号を操作信号として制御部108に出力する。なお、タッチパネルは感圧式に限定されるものではなく、静電容量方式など、種々の方式の中から適宜選択して使用すればよい。
制御部108は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)を備えて構成され、ROMに記憶されているシステムプログラムなどの各種処理プログラムを読み出してRAMに展開し、展開したプログラムに従って超音波診断装置Uの各部の動作を集中制御する。ROMは、半導体などの不揮発メモリーなどにより構成され、超音波診断装置Uに対応するシステムプログラム及び該システムプログラム上で実行可能な、例えば、後述する第1の操作表示設定処理を実行する第1の操作表示設定プログラムなどの各種処理プログラムや、ガンマテーブルなどの各種データなどを記憶する。これらのプログラムは、コンピューターが読み取り可能なプログラムコードの形態で格納され、CPUは、当該プログラムコードに従った動作を逐次実行する。RAMは、CPUにより実行される各種プログラム及びこれらプログラムに係るデータを一時的に記憶するワークエリアを形成する。
記憶部109は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)などの大容量記録媒体によって構成されており、画像処理部105で生成された超音波画像データなどを記憶する。
通信部110は、制御部108の制御に従い、通信ネットワークを介して、生成された超音波画像データを管理する画像サーバーなどのサーバー装置や、超音波画像データを印刷するための印刷装置などの外部機器に接続され、当該外部機器との通信を行う。
超音波探触子位置検出部111は、上述したように、制御部108の制御に従い、タッチパネル107b(コントロールパネル101)を基準とする超音波探触子2の位置情報を検出して制御部108に出力する。
次に、図3~図5を参照して、超音波診断装置Uの動作を説明する。図3(a)は、超音波探触子2がタッチパネル107bの左側に位置する場合の診断の状態を示す図である。図3(b)は、超音波探触子2がタッチパネル107bの右側に位置する場合の診断の状態を示す図である。図4(a)は、第1の操作表示設定処理を示すフローチャートである。図4(b)は、第2の操作表示設定処理を示すフローチャートである。図5(a)は、超音波診断画面330Aを示す図である。図5(b)は、超音波診断画面330Bを示す図である。
超音波診断装置Uは、診察室に設置され、操作者により使用される。超音波診断装置Uは、据置式のものとしてもよく、カートなどにより移動可能な構成や、超音波診断装置U自体が移動可能な携帯式の構成としてもよい。超音波診断装置Uは、被検体としての患者のベッドの近傍に配置されるが、ベッドの配置などの診察室内のスペースにより、超音波診断に都合のよい位置に配置される。
例えば、図3(a)に示すように、超音波診断装置Uが、患者6の横たわるベッド7の右側に配置される状態や、図3(b)に示すように、超音波診断装置Uが、患者6の横たわるベッド7の左側に配置される状態がある。図3(a)の状態において、操作者5は、左手で超音波探触子2を把持して患者6に当て動かすなどの操作を行い、右手でコントロールパネル101及びタッチパネル107bの入力操作を行う。
超音波探触子位置検出部111により、超音波探触子2が、タッチパネル107b(コントロールパネル101)の左側の位置に検出されると、図3(a)の状態にあるものと判断される。図3(a)の状態に遷移されると、表示画面310Aが表示部107aに表示され、コントロールパネル101のキーなどの配置の設定が変更される。表示画面310Aは、超音波画像311と、タッチボタン(タッチキー)群312Aと、を含む。超音波画像311は、患者6のスキャンされた超音波画像の表示部である。タッチボタン群312Aは、表示された各種のタッチボタンであり、操作者5が右手でタッチしやすいように、左端及び下端に配列されている。
コントロールパネル101は、トラックボール41と、キー42L(図3(b)では図示略)と、キー42R(図3(a)では図示略)と、を有する。図3(b)の状態に遷移されると、操作者5が右手でタッチしやすいように、キー42Lが操作入力の確定キーとしての「SETキー」に設定される。
図3(b)の状態において、操作者5は、右手で超音波探触子2を把持して患者6に当て動かすなどの操作を行い、左手でコントロールパネル101及びタッチパネル107bの入力操作を行う。
超音波探触子位置検出部111により、超音波探触子2が、タッチパネル107b(コントロールパネル101)の右側の位置に検出されると、図3(b)の状態にあるものと判断される。図3(b)の状態に遷移されると、表示画面310Bが表示部107aに表示され、コントロールパネル101のキー設定が変更される。表示画面310Bは、超音波画像311と、タッチボタン群312Bと、を含む。タッチボタン群312Bは、表示された各種のタッチボタンであり、操作者5が左手でタッチしやすいように、右端及び下端に配列されている。図3(a)の状態に遷移されると、操作者5が左手でタッチしやすいように、キー42Rが「SETキー」に設定される。
図3(a)、図3(b)の状態のタッチボタン群312A,312Bにおいて、複数のタッチボタンの種類は互いに同じであるものとしたが、これに限定されるものではなく、当該複数のタッチボタンの種類が互いに異なるものとしてもよい。また、図3(a)、図3(b)の状態のコントロールパネル101において、キーの種類は互いに同じであるものとしたが、これに限定されるものではなく、当該キーの種類が互いに異なるものとしてもよい。
次いで、図4(a)を参照して、超音波探触子2の位置に応じたコントロールパネル101の操作設定、表示部107aの表示設定及びタッチパネル107bの操作設定を行う処理を説明する。
超音波診断装置Uにおいて、図4(a)に示す第1の操作表示設定処理が実行される。超音波診断装置Uにおいて、例えば、電源がオン入力されたことをトリガーとして、制御部108は、ROMに記憶された第1の操作表示設定プログラムに従い、第1の操作表示設定処理を実行する。
まず、制御部108は、超音波探触子位置検出部111により検出されるタッチパネル107bを基準とする超音波探触子2の位置情報に応じて、コントロールパネル101のキーなどの配置及び種類の設定と、表示部107aに表示する表示情報の表示設定と、タッチパネル107bを介する表示情報のタッチボタンなどの配置及び種類の設定と、を行う(ステップS10)。ステップS10では、例えば、図3(a)に示すように、超音波探触子2の位置情報がタッチパネル107bの左側の位置にあることに応じて、コントロールパネル101のキー421Lが「SETキー」に設定され、表示画面310Aが表示部107aに表示され、タッチパネル107bが表示画面310Aに対応して操作設定される。また、図3(b)に示すように、超音波探触子2の位置情報がタッチパネル107bの右側の位置にあることに応じて、コントロールパネル101のキー421Rが「SETキー」に設定され、表示画面310Bが表示部107aに表示され、タッチパネル107bが表示画面310Bに対応して操作設定される。
そして、制御部108は、コントロールパネル101及びタッチパネル107bを介して操作者から入力された操作情報と、表示部107aに表示された表示情報と、を所定時間ロギングし、操作情報及び表示情報を履歴情報として記憶部109に記憶する(ステップS11)。
そして、制御部108は、ステップS11で記憶された操作情報及び表示情報の履歴情報を用いて、使用頻度が例えば所定の閾値以上で高い操作内容及び表示内容を抽出する(ステップS12)。そして、制御部108は、超音波探触子位置検出部111により検出された超音波探触子2の位置情報により、超音波探触子2が所定の距離以上の位置の移動により、動いたか否かを判別する(ステップS13)。
超音波探触子2が動いていない場合(ステップS13;NO)、ステップS11に移行される。超音波探触子2が動いた場合(ステップS13;YES)、制御部108は、超音波探触子位置検出部111により検出されるタッチパネル107bを基準とする超音波探触子2の位置情報と、ステップS12で抽出された使用頻度が高い操作内容及び表示内容とに応じて、コントロールパネル101のキーなどの配置及び種類の設定の変更と、表示部107aに表示中の表示情報の表示設定及びタッチパネル107bを介する表示情報のタッチボタンの配置及び種類の設定と、を変更し(ステップS14)、ステップS11に移行する。ステップS14では、例えば、図3(b)に示すように、超音波探触子2の位置情報がタッチパネル107bの右側の位置にあり、変化がなく、使用頻度が高い操作内容及び表示内容に応じて、表示情報として表示中の図5(a)に示す超音波診断画面330Aが、図5(b)に示す超音波診断画面330Bに変更され、超音波診断画面330Bに対応するタッチパネル107bの操作設定に変更される。
超音波診断画面330Aは、超音波画像331と、深さ調整ボタン332と、Gainボタン333と、テキストリスト334Aと、患者登録ボタン335と、印刷ボタン336と、保存ボタン337と、計測ボタン338と、Pictoボタン339と、を有する。Gainボタン333、テキストリスト334A、患者登録ボタン335、印刷ボタン336、保存ボタン337、計測ボタン338、Pictoボタン339が、右上端→右下端→左下端に順に並べられている。
深さ調整ボタン332は、超音波画像331を表示する深さを設定するためのタッチボタンである。Gainボタン333は、超音波画像331の画像パラメーターの一例としてのゲインを調整するためのタッチボタンである。テキストリスト334Aは、ユーザーの入力頻度が高い文字列(例えば、臓器名や左右上下などの位置情報など)を画面上に表示するためのリストである。超音波診断装置の判断に応じて、テキストリスト334Aの表示内容・順番が切り替えられる。テキストリスト334Aは、例えば、見やすく操作しやすい上から下へ、「心臓」、「膀胱」、「脳」、「腎臓」の各部位のボタンが順に配置されている。
患者登録ボタン335は、患者登録情報を設定するための入力を受け付けるボタンである。
印刷ボタン336は、通信部110に接続された印刷装置による超音波画像331などの用紙上への印刷をするためのタッチボタンである。保存ボタン337は、超音波画像331を超音波画像データ(画像ファイル)として記憶部109への保存をするためのタッチボタンである。計測ボタン338は、超音波画像331における距離、面積などの計測をするためのタッチボタンである。Pictoボタン339は、超音波画像331を取得した診断部位をアイコン(ボディーマーク)で示すためのタッチボタンである。
超音波診断画面330Bは、超音波画像331と、深さ調整ボタン332と、Gainボタン333と、テキストリスト334Bと、患者登録ボタン335と、保存ボタン337と、計測ボタン338と、BPD(BiParietal Diameter)ボタン340と、Pictoボタン339と、を有する。Gainボタン333、テキストリスト334B、患者登録ボタン335、保存ボタン337、計測ボタン338、BPDボタン340、Pictoボタン339が、右上端→右下端→左下端に順に並べられている。
テキストリスト334Bは、上から下へ、「肺」、「心臓」、「肝臓」、「腎臓」の各部位のボタンが順に配置されている。BPDボタン340は、産科で使う計測ラベルを入力するためのタッチボタンである。この計測ラベルは、患者の内部の児頭大横経を測り、成長具合を確認するためのラベルである。
例えば、診断部位としての「肺」に対応する設定入力及びBPDの入力の操作内容の使用頻度が高い場合に、超音波診断画面330Aが超音波診断画面330Bに変更されるものとする。なお、超音波診断画面330Aから超音波診断画面330Bへの変更において、Gainボタン333のGain値が変更されたり、他の画像パラメーターの値が変更されるタッチボタンが配置される構成としてもよい。超音波診断画面330A,330Bは、一例であって、この表示要素、タッチボタンなどの配置に限定されるものではない。
なお、ステップS14では、操作内容及び表示内容の使用頻度に応じて、コントロールパネル101のキー配置などの操作設定の変更と、表示部107aに表示中の表示情報の表示設定及びタッチパネル107bを介する表示情報のタッチボタン入力の操作設定と、を変更する構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、操作内容及び表示内容の履歴情報に基づいて、制御部108により、AI(Artificial Intelligence:人工知能)として、次に好ましいコントロールパネル101のキー配置などの操作設定の変更と、表示部107aに表示中の表示情報の表示設定及びタッチパネル107bを介する表示情報のタッチボタン入力の操作設定と、を予想して変更する構成としてもよい。
操作者が表示部107aに表示された表示画面や、コントロールパネル101を見ている最中に、コントロールパネル101の操作設定、表示内容及びタッチパネル107bの操作設定が切り替わると、画面がチラチラして、操作の邪魔となる。しかし、第1の操作表示設定処理では、超音波探触子2が動いたタイミングでコントロールパネル101の操作設定、表示内容及びタッチパネル107bの操作設定の変更を行っているため、操作の邪魔にならない。
また、図4(a)の第1の操作表示設定処理に代えて、図4(b)に示す第2の操作表示設定処理が実行される構成としてもよい。この構成では、第1の操作表示設定プログラムに代えて、第2の操作表示設定処理に対応する第2の操作表示設定プログラムが、制御部108のROMに記憶されているものとする。
超音波診断装置Uにおいて、例えば、電源がオン入力されたことをトリガーとして、制御部108は、ROMに記憶された第2の操作表示設定プログラムに従い、第2の操作表示設定処理を実行する。
まず、ステップS20が実行される。ステップS20は、第1の操作表示設定処理のステップS10と同様である。そして、制御部108は、コントロールパネル101又はタッチパネル107bを介して、コントロールパネル101のキーなどの配置及び種類の設定の変更と、表示部107aに表示中の表示情報の表示設定及びタッチパネル107bを介する表示情報のタッチボタンなどの配置及び種類の設定と、の変更タイミングの種類の設定入力を受け付ける(ステップS21)。変更タイミングの種類は、例えば、超音波探触子2が動いたタイミングに変更する「探触子動き」と、診断部位が変更されたタイミングに変更する「診断部位変更」と、患者の診断中に変更する「患者診断」と、のいずれか一つが選択され設定入力されるものとする。なお、変更タイミングの種類は、これらに限定されるものではなく、また2つ以上が選択されて設定入力される構成としてもよい。さらに、ステップS21は、第1の操作表示設定処理の実行前に予め実行される構成や、第1の操作表示設定処理の実行中に操作者の要求に応じて適宜実行される構成としてもよい。
そして、制御部108は、コントロールパネル101及びタッチパネル107bを介して操作者から操作入力を受け付け、その操作情報を取得する(ステップS22)。そして、制御部108は、ステップS21で設定入力された変更タイミングの種類を判別する(ステップS23)。探触子動きである場合(ステップS23;探触子動き)、制御部108は、ステップS24を実行する。ステップS24は、第1の操作表示設定処理のステップS13と同様である。超音波探触子2が動いていない場合(ステップS24;NO)、ステップS22に移行される。
診断部位変更である場合(ステップS23;診断部位変更)、制御部108は、ステップS22で取得された操作情報が、診断部位の変更であるか否かを判別する(ステップS25)。診断部位の変更でない場合(ステップS25;NO)、ステップS22に移行される。
患者診断である場合(ステップS23;患者診断)、制御部108は、ステップS22で取得された操作情報が患者を診断中の内容か否かにより、操作者が患者を診断中か否かを判別する(ステップS26)。操作者が患者を診断中でない場合(ステップS26;NO)、ステップS22に移行される。
超音波探触子2が動いている場合(ステップS24;YES)、診断部位の変更である場合(ステップS25;YES)、又は操作者が患者を診断中である場合(ステップS26;YES)、制御部108は、超音波探触子位置検出部111により検出されるタッチパネル107bを基準とする超音波探触子2の位置情報と、ステップS23で変更された場合の診断部位の操作内容とに応じて、コントロールパネル101のキーなどの配置及び種類の設定の変更と、表示部107aに表示中の表示情報の表示設定及びタッチパネル107bを介する表示情報のタッチボタンなどの配置及び種類の設定と、を変更し(ステップS25)、ステップS21に移行する。第2の操作表示設定処理では、超音波探触子2が動いたタイミング、診断部位を変更したタイミング又は操作者が患者を診断中のタイミングでコントロールパネル101の操作設定、表示情報及びタッチパネル107bの操作設定の変更を行っているため、操作の邪魔にならない。
以上、本実施の形態によれば、超音波診断装置Uは、超音波を送受信する超音波探触子2と、表示情報を表示する表示部107aと、操作入力を受け付けるコントロールパネル101及びタッチパネル107bと、を備え、超音波探触子2により送受信された超音波の受信信号から超音波画像を生成して表示部107aに表示する。超音波診断装置Uは、タッチパネル107bを基準とする超音波探触子2の位置情報を検出する超音波探触子位置検出部111と、検出された超音波探触子2の位置情報に基づいて、表示部107aに表示させる表示情報と、コントロールパネル101及びタッチパネル107bの操作要素(キー、タッチボタンなど)の配置及び種類と、を設定する制御部108を備える。
このため、タッチパネル107bを基準とする超音波探触子2の位置情報に対応する超音波診断の操作の位置に応じて、表示部107aに表示させる表示情報と、コントロールパネル101及びタッチパネル107bの操作要素の配置及び種類とを、操作者が操作しやすい構成に設定することができ、超音波診断における操作性を高めることができる。
また、制御部108は、使用頻度が高い操作要素及び表示情報の内容を判断し、検出された超音波探触子2の位置情報と、判断された使用頻度が高い操作要素及び表示情報の内容とに基づいて、表示させる表示情報と、コントロールパネル101及びタッチパネル107bの操作要素の配置及び種類と、を設定する。このため、使用頻度が高い操作要素及び表示情報の内容に基づいて、使用頻度が高い操作要素を操作しやすく配置でき、使用頻度が高い操作要素及び表示情報を優先的に表示できるので、超音波診断における操作性をより高めることができる。また、超音波探触子2がある診断領域(タッチパネル107bの右側又は左側)と、判断された使用頻度が高い操作要素及び表示情報とに対応する表示情報の設定及び操作設定により、画像パラメーター、テキスト、ボディマーク、計測などを適切に設定できる。
また、制御部108は、表示情報、操作要素の配置及び種類の設定の変更をするタイミングを、超音波探触子2が動いたタイミング、診断部位を変更したタイミング、操作者が患者を診断中のタイミングなどに調整する。このため、表示情報、操作要素の配置及び種類の設定の変更をするタイミングを操作者の操作の邪魔にならないタイミングにでき、超音波診断における操作性をより高めることができる。
(第2の実施の形態)
図6を参照して、本発明に係る第2の実施の形態を説明する。図6(a)は、超音波探触子2が内診室R1に位置する場合の超音波診断装置Uを示す図である。図6(b)は、超音波探触子2が診察室R2に位置する場合の超音波診断装置Uを示す図である。
本実施の形態の装置構成として、上記第1の実施の形態と同様に、超音波診断装置Uを用いるものとする。本実施の形態では、超音波探触子2が超音波診断装置本体1から着脱可能であるものとする。図6(a)、図6(b)に示すように、超音波診断装置Uの超音波診断装置本体1、操作表示部107及びコントロールパネル101は、内診室R1と、内診室R1に隣り合う産科(腹部)の診察室R2と、の中間部分に設置されている。内診室R1は、内診台を有し、経腟超音波探触子を膣から挿入し、胎児や、膣周辺の婦人科疾患などを診断・治療する産婦人科の診察室である。診察室(産科(腹部))R2は、問診、触診、あるいは超音波探触子を患者の腹部に当てて診察などを行う産婦人科の診察室である。内診室R1及び診察室R2のいずれに患者を案内しても超音波診断が可能なように、内診室R1又は診察室R2に超音波探触子2が配置可能である。厳密には、内診室R1用の超音波探触子2と、診察室R2用の超音波探触子2とは、別の種類となるが、まとめて超音波探触子2として説明する。
超音波探触子位置検出部111により、超音波探触子2の位置情報が内診室R1内の位置に検出されると、超音波診断装置Uは、表示情報及び操作設定が内診室R1用に変更される。超音波探触子位置検出部111により、超音波探触子2の位置情報が診察室R2内の位置に検出されると、超音波診断装置Uは、表示情報及び操作設定が診察室R2用に変更される。
このため、超音波探触子位置検出部111は、タッチパネル107b(コントロールパネル101)の位置を基準とする超音波探触子2の位置情報として、超音波探触子2が使用されている診断領域としての部屋を特定可能な位置情報を検出する位置検出部となる。超音波探触子位置検出部111は、超音波探触子2の位置情報の検出の他に、タッチパネル107b(コントロールパネル101)の位置情報が予め登録されている、又は下記の超音波探触子2の位置情報検出と同様にして、基準となるタッチパネル107b(コントロールパネル101)の位置情報を適宜検出する構成とする。超音波探触子位置検出部111は、無線(Cell-ID方式)、無線(電波到達時間差方式)、無線(電波受信強度方式)、Bluetooth(登録商標)、UWB、GPS(Global Positioning System)、GPSレピーター、PL(PeudoLite:擬似衛星)、無線タグ、SiRFusionなどの方式の少なくとも1つを用いて、超音波探触子2の位置情報の検出を行う。
無線(Cell-ID方式)は、無線を利用して基地局でアソシエーションした端末の位置を当該端末の位置として検出する。位置精度は、数千mである。例えば、診察室などの周辺に基地局が設けられ、超音波探触子位置検出部111の無線(Cell-ID方式)の送受信部が超音波探触子2に設けられ、超音波探触子位置検出部111が、各基地局との情報の送受信により超音波探触子2の位置検出を行う。
無線(電波到達時間差方式)は、無線を利用して、複数の基地局で電波の到達時間を測定し、三辺測量することで端末の位置を検出する方式である。測定範囲は、数m~数十mである。例えば、診察室などに基地局が設けられ、超音波探触子位置検出部111の無線(電波到達時間差方式)の送受信部が超音波探触子2に設けられ、超音波探触子位置検出部111が、各基地局との情報の送受信により超音波探触子2の位置検出を行う。
無線(電波受信強度方式)は、無線を利用して、複数の基地局で電波強度を測定し、三辺測量することで端末の位置を検出する方式である。測定範囲は、数m~数十mである。例えば、診察室などに基地局が設けられ、超音波探触子位置検出部111の無線(電波受信強度方式)の送受信部が超音波探触子2に設けられ、超音波探触子位置検出部111が、各基地局との情報の送受信により超音波探触子2の位置検出を行う。
Bluetoothは、無線を利用して、端末-アクセスポイント間往復伝搬遅延差で測位する方式である。位置精度は、2~数mである。例えば、診察室などにアクセスポイントが設けられ、超音波探触子位置検出部111のBluetoothの送受信部が超音波探触子2に設けられ、超音波探触子位置検出部111が、各アクセスポイントとの情報の送受信により超音波探触子2の位置検出を行う。
GPSは、複数のGPS衛星からGPS信号をGPS受信機で受信し、その到達時間差によりGPS受信機の緯度経度情報を検出する方式である。位置精度は、十数mである。例えば、超音波探触子位置検出部111のGPSの受信部が超音波探触子2に設けられ、超音波探触子位置検出部111が、各GPS衛星から受信したGPS信号により超音波探触子2の位置検出を行う。なお、衛星測位方式としては、GPSに限定されるものではなく、Galileo、GLONASSなど、他のGNSS(Global Navigation Satellite System)の方式を超音波探触子位置検出部111に適用してもよい。
GPSレピーターは、GPS衛星からGPS信号を受信・増幅して中継し再放射する方式である。屋内など、GPS衛星から直接GPS信号を受信できない位置において、GPS衛星から受信した同一位置でGPS信号を再放射する。例えば、超音波探触子位置検出部111のGPSの受信部が超音波探触子2に設けられ、超音波探触子位置検出部111が、各GPSレピーターから受信したGPS信号により超音波探触子2の位置検出を行う。
PLは、疑似衛星を設置し、可視GPS衛星不足を補完する方式である。屋内など、GPS衛星から直接GPS信号を受信できない位置において、測位に必要な全てのGPS衛星を擬似衛星で補完する。位置精度は、数mである。例えば、診察室などに擬似衛星が設けられ、超音波探触子位置検出部111のGPSの受信部が超音波探触子2に設けられ、超音波探触子位置検出部111が、擬似衛星から受信したGPS信号により超音波探触子2の位置検出を行う。
無線タグは、無線タグのレシーバーをゲートセンサーとして用いて、ある領域の出入りを監視するシステムを構築し、位置(居場所)を確認する方式である。例えば、超音波探触子2に無線タグが付けられ、診察室などの部屋の出入口に超音波探触子位置検出部111のゲートセンサーを設け、超音波探触子位置検出部111は、ゲートセンサーから受信した情報に基づいて、超音波探触子2の位置検出を行う。
SiRFusionは、上記の方式の組み合わせであり、クラウド上に収集された各方式のデータを基に位置情報を特定する方式である。例えば、診察室、超音波探触子2などに各方式の装置が設けられ、当該装置で検出された超音波探触子2の位置情報がクラウドのサーバーに適宜アップロードされ、超音波探触子位置検出部111は、クラウドのサーバーなどから受信した各方式の超音波探触子2に関するデータに基づいて、超音波探触子2の位置検出を行う。
超音波診断装置Uは、据置式のものとしてもよく、カートなどにより移動可能な構成や、超音波診断装置U自体が移動可能な携帯式の構成としてもよい。超音波診断装置Uは、被検体としての患者のベッドの近傍に配置されるが、ベッドの配置などの診察室内のスペースにより、超音波診断に都合のよい位置に配置される。
超音波診断装置Uの動作としては、第1の実施の形態と同様に、第1の操作設定変更処理、第2の操作設定変更処理が実行されることとする。例えば、ステップS10において、制御部108により、タッチパネル107bを基準とする超音波探触子2の位置情報が内診室R1又は診察室R2にあることに応じて、コントロールパネル101のキーなどの配置及び種類が設定され、内診室R1又は診察室R2用の超音波診断画面が表示部107aに表示され、内診室R1又は診察室R2用の超音波診断画面に対応してタッチパネル107bのタッチボタンなどの配置及び種類が設定される。また、タッチパネル107bを基準とする超音波探触子2の位置情報に応じて、ワークフロー(診断を行うにあたり実施される予め決められた所定の手順・操作)も変更されることとしてもよい。
以上、本実施の形態によれば、制御部108は、検出された超音波探触子2の位置情報が、どの診断領域(内診室R1又は診察室R2)にあるかに基づいて、表示部107aに表示させる表示情報と、コントロールパネル101及びタッチパネル107bの操作要素の配置及び種類と、を設定する。このため、超音波探触子2がある診断領域に対応する超音波診断の操作の位置に応じて、表示部107aに表示させる表示情報と、コントロールパネル101及びタッチパネル107bの操作要素の配置及び種類とを、操作者が操作しやすい構成に設定することができ、超音波診断における操作性を高めることができる。また、超音波探触子2がある診断領域に応じた表示情報の設定及び操作設定と、判断された使用頻度が高い操作要素及び表示情報とに対応する表示情報の設定及び操作設定により、画像パラメーター、テキスト、ボディマーク、計測などを適切に設定できる。
(第1の変形例)
図7を参照して、上記第2の実施の形態の第1の変形例を説明する。図7は、超音波探触子2が複数の診察科の診察室R11~R14に位置する場合の超音波診断装置UCを示す図である。
本変形例の装置構成として、図7に示す超音波診断装置UCを用いるものとする。超音波診断装置UCは、超音波診断装置本体1Cと、4つの超音波探触子2と、操作表示部1071~1074と、を備える。超音波診断装置本体1Cは、超音波診断装置本体1と同様の構成であり、超音波探触子21~24、操作表示部1071~1074が接続されている。超音波探触子21~24は、それぞれ、超音波探触子2と同様の構成である。操作表示部1071~1074は、それぞれ、操作表示部107と同様の構成である。
超音波診断装置UCは、所定の医療機関に設けられている。図7に示すように、当該医療機関は、1階に設けられた消化器内科の診察室R11と、2階に設けられた循環器内科の診察室R12と、3階に設けられた整形外科の診察室R13と、4階に設けられた産婦人科の診察室R14と、を有する。図7の超音波診断装置UCの状態では、超音波探触子21、操作表示部1071が、診察室R11に配置され、超音波探触子22、操作表示部1072が、診察室R12に配置され、超音波探触子23、操作表示部1073が、診察室R13に配置され、超音波探触子24、操作表示部1074が、診察室R14に配置されている。超音波診断装置本体1C(、超音波探触子位置検出部111)は、診察室R11~R14の外に配置されているものとするが、これに限定されるものではなく、診察室R11~R14の少なくとも1つの内部に配置されている構成としてもよい。また、4つのコントロールパネル101(図示略)が、超音波診断装置本体1Cに接続されている構成とする。
超音波診断装置UCにおいて、超音波探触子21及び操作表示部1071と、超音波探触子22及び操作表示部1072と、超音波探触子23及び操作表示部1073と、超音波探触子24及び操作表示部1074と、の組み合わせに対してそれぞれ独立に、第1の操作表示設定処理、第2の操作表示設定処理が実行される。例えば、ステップS10では図7に示すように、制御部108により、超音波探触子21の位置情報が操作表示部1071のタッチパネル107bの配置された診察室R11にあることに応じて、診察室R11にあるコントロールパネル101及び操作表示部1071が選択され、選択されたコントロールパネル101のキーなどの配置及び種類が設定され、診察室R11用の超音波診断画面が操作表示部1071の選択された表示部107aに表示され、診察室R11用の超音波診断画面に対応して選択されたタッチパネル107bのタッチボタンなどの配置及び種類が設定される。同様に、制御部108により、超音波探触子22の位置情報が操作表示部1072のタッチパネル107bの配置された診察室R12にあることに応じて、診察室R12にあるコントロールパネル101及び操作表示部1072が選択され、選択されたコントロールパネル101のキーなどの配置及び種類が設定され、診察室R12用の超音波診断画面が選択された操作表示部1072の表示部107aに表示され、診察室R12用の超音波診断画面に対応して選択されたタッチパネル107bのタッチボタンなどの配置及び種類が設定される。
同様に、制御部108により、超音波探触子23の位置情報が操作表示部1073のタッチパネル107bの配置された診察室R13にあることに応じて、診察室R13にあるコントロールパネル101及び操作表示部1073が選択され、選択されたコントロールパネル101のキーなどの配置及び種類が設定され、診察室R13用の超音波診断画面が選択された操作表示部1073の表示部107aに表示され、診察室R13用の超音波診断画面に対応して選択されたタッチパネル107bのタッチボタンなどの配置及び種類が設定される。同様に、制御部108により、超音波探触子24の位置情報が操作表示部1074のタッチパネル107bの配置された診察室R14にあることに応じて、診察室R14にあるコントロールパネル101及び操作表示部1074が選択され、選択されたコントロールパネル101のキーなどの配置及び種類が設定され、診察室R14用の超音波診断画面が選択された操作表示部1074の表示部107aに表示され、診察室R14用の超音波診断画面に対応して選択されたタッチパネル107bのタッチボタンなどの配置及び種類が設定される。
以上、本変形例によれば、超音波診断装置UCは、表示部107a並びにタッチパネル107b(及びコントロールパネル101)を複数備える。制御部108は、検出された超音波探触子の位置情報に基づいて、当該超音波探触子に対応して使用する表示部107a並びにタッチパネル107b(及びコントロールパネル101)を選択し、検出された超音波探触子の位置情報に基づいて、選択された表示部107aに表示させる表示情報と、選択されたタッチパネル107b(及びコントロールパネル101)の操作要素の配置及び種類と、を設定する。このため、検出した超音波探触子が存在する診断領域の表示部107a並びにタッチパネル107b(及びコントロールパネル101)を適切に選択して使用できる。
(第2の変形例)
図8を参照して、上記第2の実施の形態の第2の変形例を説明する。図8は、超音波探触子2が複数の診察科の診察室R11~R14に位置する場合の複数の超音波診断装置Uを示す図である。
本変形例の装置構成として、図8に示す4台の超音波診断装置Uを用いるものとする。図8の状態では、4台の超音波診断装置Uが、それぞれ、診察室R11~R14に配置されている。また、4つのコントロールパネル101が、各超音波診断装置本体1に接続される構成とする。
超音波診断装置Uの動作としては、第1の実施の形態と同様に、第1の操作設定変更処理、第2の操作設定変更処理が実行される。ステップS10では、例えば、図8に示すように、診察室R11~R14の各超音波診断装置Uにおいて、制御部108により、超音波探触子2の位置情報がタッチパネル107bの配置された診察室にあることに応じて、コントロールパネル101のキーなどの配置及び種類が設定され、当該診察室用の超音波診断画面が表示部107aに表示され、当該診察室用の超音波診断画面に対応してタッチパネル107bのタッチボタンなどの配置及び種類が設定される。
また、各超音波診断装置Uのタッチパネル107bを基準とする超音波探触子21~24の位置情報に応じて、ワークフローも変更されることとしてもよい。
以上、本変形例によれば、第2の実施の形態と同様の効果を奏する。
なお、上記実施の形態及び変形例における記述は、本発明に係る好適な超音波診断装置の一例であり、これに限定されるものではない。例えば、上記実施の形態及び変形例の少なくとも2つを適宜組み合わせることとしてもよい。
また、上記実施の形態及び変形例では、超音波診断装置が操作部としてコントロールパネル及びタッチパネルを備える構成としたが、これに限定されるものではない。超音波診断装置が操作部としてコントロールパネルのみを備える構成である場合に、超音波探触子位置検出部は、当該コントロールパネルを基準とする超音波探触子の位置情報を検出する構成としてもよい。制御部は、検出された超音波探触子の位置情報に基づいて、コントロールパネルの操作要素の配置及び種類を設定する。
また、上記第2の実施の形態及び変形例では、超音波探触子の位置情報の判定に用いる診断領域が、内診室、診察室などの部屋の例を説明したが、これに限定されるものではない。超音波探触子の位置情報の判定に用いる診断領域が、病院などの医療施設など、他の診断領域としてもよい。
また、以上の実施の形態及び変形例における超音波診断装置U,UCを構成する各部の細部構成及び細部動作に関して本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。