以下、本開示を実施するための形態(以下実施の形態とする)について説明する。説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態(送受信周波数チャネルの選択方法)
2.第2の実施の形態(受信電力の低減方法)
< 1.第1の実施の形態 >
<通信システムの構成例>
図1は、本技術を適用した通信システムの構成例を示す図である。
通信システム1は、端末11、基地局12、およびサーバ13により構成される。
通信システム1は、LPWA(Low Power Wide Area)技術を用いた通信システムである。通信システム1は、端末11で得られた位置情報を基地局12を介してサーバ13に送ることで、サーバ13による位置情報の解析結果を、基地局12を介して端末11のユーザに提供する。または、通信システム1は、端末11で得られたビニールハウスの温度情報を基地局12を介してサーバ13に送ることで、サーバ13による温度情報の解析結果を、基地局12を介して端末11のユーザに提供する。
端末11と基地局12間は、無線により接続されている。基地局12とサーバ13間は、インターネットなどのネットワーク14により接続されている。なお、基地局12とサーバ13間の通信は、無線でも有線でもよい。
端末11は、携帯可能な通信端末であり、アンテナ11Aとセンサ部11Bを有している。センサ部11Bは、位置情報センサ、温度センサ、圧力センサなどからなる。センサ部11Bは、位置情報、温度情報、圧力情報などの物理情報をデータとして取得する。端末11は、センサ部11Bより取得したデータであるセンサ情報を、アンテナ11Aから基地局12に送信する。
基地局12は、アンテナ12Aを有している。基地局12は、端末11からのセンサ情報をアンテナ12Aで受信し、受信したセンサ情報を、ネットワーク14を介してサーバ13に送信する。
サーバ13は、端末11から収集したセンサ情報の解析を行い、センサ情報の解析結果を、基地局12を介して端末11に送信することで、端末11のユーザに提供する。
なお、図1の通信システム1において、以下、端末11から基地局12への方向の通信を、アップリンクと称し、アップリンクで用いられる通信方式を、アップリンクフォーマットと称する。また、基地局12から端末11への方向の通信を、ダウンリンクと称し、ダウンリンクで用いられる通信方式を、ダウンリンクフォーマットと称する。
また、図1では、簡略化のため、端末11、基地局12を各1台として記載しているが、端末11および基地局12は、それぞれ、複数台で構成されていてもよい。センサ部11Bは、位置情報センサ、温度センサ、圧力センサに限らず、物理情報を得られるセンサであれば、特に限定されない。
ユーザが端末11とは異なる他の端末を有している場合、ユーザが有している他の端末に、サーバ13によるセンサ情報の解析結果が送られるようにしてもよい。または、センサ情報の解析結果は、サーバ13に蓄積しておき、ユーザが有している他の端末によりサーバ13にアクセスされて取得されるようにしてもよい。
<端末11、基地局12、サーバ13の構成>
図2は、端末11の構成例を示すブロック図である。
図2に示すように、端末11は、アンテナ11A、センサ部11B、送信パケット処理部51、無線送信部52、無線制御部53、無線受信部54、周波数決定部55、キャリアセンス処理部56、受信パケット処理部57を含むように構成される。
送信パケット処理部51は、センサ部11Bより取得したセンサ情報を格納して、アップリンクフォーマットの送信パケットを作成する。以下、アップリンクフォーマットの送信パケットを、アップリンクパケットと称する。
無線送信部52は、無線制御部53により指定された周波数チャネルに基づいて、送信パケット処理部51で作成したアップリンクパケットをキャリア周波数に変換し、アンテナ11Aから送信する。
無線制御部53は、周波数決定部55から供給される情報に基づいて、無線送信部52および無線受信部54に周波数チャネルを指定する。このとき、アップリンクパケットの通信タイミングも指定されるため、無線送信部52および無線受信部54は、指定された通信タイミングに基づいてパケットの通信を行う。無線制御部53は、無線受信部54に対して、後段の処理が、受信パケット処理であるか、キャリアセンス処理であるのかを指定する。
無線受信部54は、無線制御部53により指定された周波数チャネルに基づいて、アンテナ11Aから得られた信号を受信し、ベースバンド信号に変換する処理を行う。
周波数決定部55は、キャリアセンスの実行のため、無線制御部53を制御し、無線受信部54に、周波数チャネルを選択させて、周波数チャネル毎の受信電力量(干渉電力量)を算出し、送信周波数チャネルと受信周波数チャネルの組み合わせを決定する。送信周波数チャネルと受信周波数チャネルの組み合わせの選択は、通信システム1において予め定義されている送信周波数チャネルと受信周波数チャネルの対応関係を参照して行われる。この対応関係は、周波数決定部55の図示せぬメモリに保存されている。
キャリアセンス処理部56は、無線受信部54から得られた各周波数チャネルのベースバンド信号を処理し、受信電力量の計算を行う。キャリアセンス処理部56は、受信電力量の計算結果を、周波数決定部55に提供する。
受信パケット処理部57は、無線受信部54から得られたベースバンド信号を処理し、基地局12から送信された情報を取得する。
図3は、基地局12の構成例を示すブロック図である。
基地局12は、アンテナ12A、無線受信部71-1乃至無線受信部71-n、受信パケット処理部72-1乃至受信パケット処理部72-n、サーバ通信部73、送信周波数参照部74、無線制御部75、キャリアセンス処理部76、送信パケット処理部77、および無線送信部78を含むように構成される。
無線受信部71-1乃至無線受信部71-nは、周波数チャネル毎に構成される。無線受信部71-1乃至無線受信部71-nは、無線制御部75により指定された周波数チャネルとタイミングに基づいて、アンテナ12Aから得られた信号をベースバンド信号に変換する処理を行う。
受信パケット処理部72-1乃至受信パケット処理部72-nも、周波数チャネル毎に構成される。受信パケット処理部72-1乃至受信パケット処理部72-nは、無線受信部71-1乃至71-nで得られたベースバンド信号を処理し、端末11から送信されてきたセンサ情報を取得する。
サーバ通信部73は、受信パケット処理部72-1乃至受信パケット処理部72-nで得られたセンサ情報を渡すため、サーバ13と通信を行う。サーバ通信部73は、サーバ13からセンサ情報の解析結果を受け取り、送信パケット処理部77に供給する。
送信周波数参照部74は、受信パケット処理部72-1乃至受信パケット処理部72-nが処理した周波数チャネルに基づいて、送信に使用する周波数チャネルを選択する。送信に使用する周波数チャネルの選択は、通信システム1において予め定義されている送信周波数チャネルと受信周波数チャネルの対応関係を参照して行われる。この対応関係は、送信周波数参照部74の図示せぬメモリに保存されている。
無線制御部75は、送信周波数参照部74により選択された周波数チャネルのキャリアセンスを、キャリアセンス処理部76に実行させる。送信周波数参照部74により選択された周波数チャネルは、端末11においてキャリアセンスが行われた結果、通信可能と判定されているチャネルであり、キャリアセンス処理部76のキャリアセンスは、念のために行われるものである。
キャリアセンス処理部76のキャリアセンスの結果、送信可能と判定された場合に、無線制御部75は、無線送信部78に周波数チャネルを指定し、送信を実行させる。このとき、通信タイミングも指定されるため、無線受信部71-1乃至無線受信部71-nおよび無線送信部78は、指定された通信タイミングに基づいてパケットの通信を行う。
キャリアセンス処理部76は、無線受信部71-1乃至無線受信部71-nから得られたベースバンド信号を処理し、受信電力量の計算を行う。キャリアセンス処理部76は、受信電力量の計算結果を無線制御部75に提供する。
送信パケット処理部77は、サーバ13からのセンサ情報の解析結果を格納して、ダウンリンクフォーマットの送信パケットを作成する。以下、ダウンリンクフォーマットの送信パケットを、ダウンリンクパケットと称する。
無線送信部78は、無線制御部75により指定された周波数チャネルに基づいて、送信パケット処理部77で作成したダウンリンクパケットをキャリア周波数に変換し、アンテナ12Aから送信する。
図4は、サーバ13のハードウェア構成例を示すブロック図である。
CPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory) 103は、バス104により相互に接続される。
CPU101、ROM102、RAM103は、バス104により相互に接続される。バス104には、さらに、入出力インタフェース105が接続される。
入出力インタフェース105には、キーボード、マウスなどよりなる入力部106、ディスプレイ、スピーカなどよりなる出力部107が接続される。また、入出力インタフェース105には、記憶部108、通信部109、およびドライブ110が接続される。
記憶部108は、ハードディスクや不揮発性のメモリなどにより構成される。
通信部109は、ネットワークインタフェースにより構成され、ネットワーク14を介して基地局12との間で通信を行う。
ドライブ110は、リムーバブルメディア111を駆動し、リムーバブルメディア111に記憶されたデータの読み出し、または、リムーバブルメディア111に対するデータの書き込みを行う。
<アップリンクフォーマット>
図5は、アップリンクフォーマットの例を示す図である。
端末11が送信する情報は、ID、センサ情報、およびCRCで構成される。IDは、端末11の識別情報である。センサ情報は、センサ部11Bで取得されたデータである。CRCは、受信側である基地局12でIDおよびセンサ情報が正しいことを確認するために付加される情報である。一般的なCyclic Redundancy Checkなどが用いられる。
ID、センサ情報、およびCRCに対して、誤り訂正符号化が行われ、誤り訂正符号が生成される。誤り訂正符号として、畳み込み符号やLDPC(Low Density Parity Check)符号などが用いられる。誤り訂正符号化が行われることで、耐雑音性が高められる。
アップリンクパケットは、PreambleとPHY Payloadで構成される。Preambleは、基地局12でパケット検出を行うため、予め決められたパターンで構成される。基地局12は、予め決められたパターンと相関を計算することで、パケット検出を行うことができる。PHY Payloadには、誤り訂正符号化後の誤り訂正符号が格納される。
<ダウンリンクフォーマット>
図6は、ダウンリンクフォーマットの例を示す図である。
基地局12が送信する情報は、ID、端末宛て情報、およびCRCで構成される。IDは、宛先の端末11の識別情報である。端末宛て情報は、端末11に対して送信する情報である。CRCは、受信側である端末11でIDおよび端末宛て情報が正しいことを確認するために付加される情報である。
ID、センサ情報、およびCRCに対して誤り訂正符号化が行われ、誤り訂正符号が生成される。
ダウンリンクパケットは、PreambleとPHY Payloadで構成される。Preambleは、端末11でパケット検出を行うため、予め決められたパターンで構成される。端末11は、予め決められたパターンと相関を計算することで、パケット検出を行うことができる。PHY Payloadには、誤り訂正符号化後の誤り訂正符号が格納される。
<端末の動作>
次に、図7のフローチャートを参照して、端末11の通信処理を説明する。
ステップS11において、センサ部11Bは、センサ情報を取得する。センサ情報の取得は、予め決められた周期に基づいて周期的に行われるようにしてもよいし、センサ情報に変化があった場合のみに行われるようにしてもよい。
ステップS12において、周波数決定部55は、選択していない周波数チャネルがあるか否かを判定する。ステップS12において、選択していない周波数チャネルがあると判定された場合、処理は、ステップS13に進む。
ステップS13において、周波数決定部55は、選択していない周波数チャネルを1つ選択する。ステップS14において、キャリアセンス処理部56は、ステップS13で選択された周波数チャネルのキャリアセンスを行う。キャリアセンスの実行結果として、受信電力値が得られる。
ステップS15において、キャリアセンス処理部56は、キャリアセンスの実行結果を、選択された周波数チャネルを示す情報と紐付けて保存する。
ステップS12において、選択していない周波数チャネルがないと判定された場合、処理は、ステップS16に進む。すなわち、ステップS14においては、周波数チャネル数と同じ回数のキャリアセンスが行われる。
ステップS16において、周波数決定部55は、送受信周波数チャネルの選択処理を行う。この送受信周波数チャネル選択処理の詳細については、図12を参照して後述される。ステップS16により、好適な送信周波数チャネルと受信周波数チャネルの組み合わせが選択される。以下、適宜、送信周波数チャネルと受信周波数チャネルの組み合わせを、送受信周波数チャネルの組み合わせとも総称する。
無線制御部53は、周波数決定部55で決定された送受信周波数チャネルの組み合わせに基づいて、無線送信部52および無線受信部54に周波数チャネルを指定する。
ステップS17において、送信パケット処理部51は、ステップS11で取得されたセンサ情報を格納して、アップリンクパケットを作成する。
ステップS18において、無線送信部52は、無線制御部53により指定された周波数チャネルに基づいて、ステップS17で作成されたアップリンクパケットをキャリア周波数に変換し、アンテナ11Aから送信する。
基地局12により送信された信号が受信されて、ベースバンド信号に変換され、センサ情報が取り出され、センサ情報がサーバ13に送信される。これに対応して、サーバ13から、センサ情報の解析結果が送られてくるので、基地局12により、センサ情報の解析結果を格納したダウンリンクパケットが作成される。そして、作成されたダウンリンクパケットが、端末11からの信号が送られてきたときの周波数チャネルに紐付いている周波数チャネルに変換されて、端末11に送信されてくる。
ステップS19において、無線受信部54は、無線制御部53により指定された周波数チャネルに基づいて、アンテナ11Aから信号を受信し、ベースバンド信号に変換する処理を行う。
以上のように、端末11では、送信周波数チャネルと受信周波数チャネルの組み合わせが選択され、送信周波数チャネルが用いられて基地局12に対する送信が行われ、受信周波数チャネルが用いられて基地局12からの受信が行われる。
次に、図8のフローチャートを参照して、図7の端末11の通信処理に対応して行われる基地局12の通信処理を説明する。
図7のステップS18で、周波数決定部55により決定された送信周波数チャネルで、端末11から信号が送られてくる。いま、信号が送られてきた送信周波数チャネルに、無線受信部71-2と受信パケット処理部72-2が対応しているとして、以下、説明していく。
図8のステップS21において、無線受信部71-2は、アンテナ12Aから、信号を受け取る。ステップS22において、受信パケット処理部72-2は、無線受信部71-2からの信号をベースバンド信号に変換し、センサ情報を取得する。
ステップS23において、サーバ通信部73は、受信パケット処理部72-2により取得されたセンサ情報を、サーバ13に送信する。
サーバ13では、通信部109により、ネットワーク14を介して、基地局12からのセンサ情報が受け取られる。CPU101により、基地局12を介して端末11から収集したセンサ情報の解析が行われ、センサ情報の解析結果が生成される。通信部109により、センサ情報の解析結果が、ネットワーク14を介して、基地局12に送信されてくる。
図8のステップS24において、サーバ通信部73は、サーバ13からのセンサ情報の解析結果を受け取り、送信パケット処理部77に供給する。
ステップS25において、送信パケット処理部77は、センサ情報の解析結果を格納して、ダウンリンクパケットを作成する。
ステップS26において、送信周波数参照部74は、受信パケット処理部72-2が処理した周波数チャネルについて、通信システム1において予め定義された対応関係(後述する図10)を参照し、送信に使用する周波数チャネルを決定する。
ステップS27において、無線制御部75は、送信周波数参照部74により決定された周波数チャネルのキャリアセンスを行い、その結果、送信可能と判定した場合に、無線送信部78に周波数チャネルを指定する。
送信周波数参照部74により選択された周波数チャネルは、端末11においてキャリアセンスが行われた結果通信可能と判定されているチャネルであり、基地局12でのキャリアセンスは、念のために行われるものである。
ステップS28において、無線送信部78は、無線制御部75により指定された周波数チャネルに基づいて、送信パケット処理部77で作成したダウンリンクパケットをキャリア周波数に変換し、アンテナ12Aから送信する。
<送受信周波数チャネルの選択方法1>
次に、端末11の送受信周波数チャネルの選択方法について詳細を説明する。
図9は、周波数チャネルとキャリアセンスの結果の例を示す図である。
図9では、周波数チャネル1乃至周波数チャネル6に対して実行されたキャリアセンスの結果である受信電力量が示されている。周波数チャネル1乃至6のキャリアセンスの結果は、それぞれ、-60dBm、-130dBm、-120dBm、-60dBm、-110dBm、-100dBmである。
周波数決定部55は、図9のキャリアセンスの結果に基づいて、送信周波数チャネルと受信周波数チャネルを決定する。ここで、通信システム1における送信周波数チャネルと受信周波数チャネルの対応関係が、図10に示されるように定義されているものとする。
図10は、送信周波数チャネルと受信周波数チャネルの対応関係の例を示す図である。
図10の対応関係では、送信周波数チャネル1と受信周波数チャネル2が紐付けられており、送信周波数チャネル3と受信周波数チャネル4が紐付けられており、送信周波数チャネル5と受信周波数チャネル6が紐付けられている。
送信周波数チャネル1と受信周波数チャネル2の組み合わせは、端末11からの送信が、送信周波数チャネル1で行われる場合、基地局12からの受信は、受信周波数チャネル2で行われることを示している。送信周波数チャネル3と受信周波数チャネル4の組み合わせは、端末11からの送信が、送信周波数チャネル3で行われる場合、基地局12からの受信は、受信周波数チャネル4で行われることを示している。
送信周波数チャネル5と受信周波数チャネル6の組み合わせは、端末11からの送信が、送信周波数チャネル5で行われる場合、基地局12からの受信は、受信周波数チャネル6で行われることを示している。
図11は、図9のキャリアセンスの結果(受信電力量)と図10の対応関係とを合わせた結果を示す図である。
送信周波数チャネル1のキャリアセンスの結果は、-60dBmであり、送信周波数チャネル1に紐付けられた受信周波数チャネル2のキャリアセンスの結果は、-130 dBmである。
送信周波数チャネル3のキャリアセンスの結果は、-120dBmであり、送信周波数チャネル1に紐付けられた受信周波数チャネル4のキャリアセンスの結果は、-60 dBmである。
送信周波数チャネル5のキャリアセンスの結果は、-110dBmであり、送信周波数チャネル1に紐付けられた受信周波数チャネル6のキャリアセンスの結果は、-100 dBmである。
キャリアセンスの結果の受信電力量が大きいことは、その周波数チャネルが他システムにある程度使用されている可能性があることを示す。
このため次の2つの観点で周波数チャネルの選択が行われる。
(1)他のシステムとの共用の観点から、一定レベル以上の受信電力量が観察された周波数チャネルは、送信禁止である。
(2)受信するためには干渉の影響が少ない周波数チャネルを選択すべきである。
(1)は、電波法や業界団体の指針として決められている。例えば、日本の920MHz帯では、-80dBmが閾値であり、この値を超える場合は送信を行わないと決められている。この観点から、図11に示される結果をみると、送信周波数チャネル3か送信周波数チャネル5が選択可能である。送信の観点でのみ選択するとすれば、他システムがあまり使用していない可能性がある、つまり受信電力量の小さい、送信周波数チャネル3の周波数チャネルを選択するのが妥当である。
しかしながら、通信システム1では、送信周波数チャネルと受信周波数チャネルが紐付けられているため、図11に示される結果から送信周波数チャネル3を選択した場合、端末11が受信に使用する周波数チャネルは、受信周波数チャネル4となる。受信周波数チャネル4は-60dBmと受信電力量が高く、干渉が強いことを示しており、このチャネルを使用すると受信に失敗する可能性が高い。一方で、送信周波数チャネル5を選択した場合は、受信に使用する周波数チャネルは、受信周波数チャネル6であり、干渉も弱いことが期待できるため、受信に成功する可能性が高い。
したがって、送信周波数チャネルと受信周波数チャネルが紐付けられている通信システム1の場合、送信周波数チャネルのキャリアセンス結果と、紐付けられた受信周波数チャネルのキャリアセンスの結果に基づいて、送受信周波数チャネルの組み合わせが選択される。これにより、通信における受信成功率を高めることが可能である。
次に、図12のフローチャートを参照して、図7のステップS16における送受信周波数チャネル選択処理について説明する。
ステップS31において、周波数決定部55は、送信に使用可能な周波数チャネルを選択するため、電波法などで規定されている閾値を設定する。
ステップS32において、周波数決定部55は、図9に示されたキャリアセンスの結果に基づいて、選択していない送信周波数チャネルがあるか否かを判定する。ステップS32において、選択していない送信周波数チャネルがあると判定された場合、処理は、ステップS33に進む。
ステップS33において、周波数決定部55は、図9に示されたキャリアセンスの結果に基づいて、送信周波数チャネルを選択する。ステップS34において、周波数決定部55は、ステップS31で設定された閾値と、ステップS33で選択された送信周波数チャネルのキャリアセンス結果とを比較し、使用可能であるか否かの判定を行う。図9の例の場合、送信周波数チャネル3と、送信周波数チャネル5が使用可能であると判定される。その後、処理は、ステップS32に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
ステップS32において、選択していない送信周波数チャネルがないと判定された場合、処理は、ステップS35に進む。
ステップS35において、周波数決定部55は、送信周波数チャネル選択結果で送信可能と判定された送信周波数チャネルに紐付けられた受信周波数チャネルのうち、選択していない受信周波数チャネルがあるか否かを判定する。
ステップS35において、選択していない受信周波数チャネルがあると判定された場合、処理は、ステップS36に進む。ステップS36において、周波数決定部55は、送信可能と判定された送信周波数チャネルに紐づいた受信周波数チャネルを選択する。
ステップS37において、周波数決定部55は、ステップS36で選択した受信周波数チャネルの中で、最小の受信電力量の受信周波数チャネルを選択する。図9の例では、受信周波数チャネル6が選択される。その後、処理は、ステップS35に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
ステップS35において、選択していない受信周波数チャネルがないと判定された場合、送受信周波数チャネル選択処理は終了される。
以上の送受信周波数チャネル選択処理により、送信周波数チャネル5、受信周波数チャネル6が選択される。これにより、送信が可能で、受信時に干渉(電力量)が最小となる送受信の周波数チャネルを選択することができる。
<送受信周波数チャネルの選択方法2>
次に、送受信周波数チャネル選択の他の方法を説明する。
図13は、キャリアセンスの結果の他の例を示す図である。図13は、受信周波数チャネル4の結果である-100dBmだけが、図9の例と異なっている。
図13の例の場合、図10で説明したように、周波数チャネル1のキャリアセンスの結果が-60dBmであるため、送信周波数チャネルとして利用可能であるのは、周波数チャネル3と周波数チャネル5である。しかしながら、送信周波数チャネル3に紐付けられた受信周波数チャネル4のキャリアセンスの結果と、周波数チャネル5に紐付けられた受信周波数チャネル6のキャリアセンスの結果が同じである。したがって、図12の送受信周波数チャネルの選択処理では、最適な送受信周波数チャネルの組み合わせを決めることができない。
そこで、紐付けられた受信周波数チャネルのキャリアセンスの結果が同じ場合、図14のフローチャートの送受信周波数チャネルの選択処理が行われる。なお、図14のステップS51乃至S56、およびステップS58は、図12のステップS31乃至S37と基本的に同様の処理であるので、その説明は繰り返しになるため、省略される。
図14のステップS56において、送信可能と判定された送信周波数チャネルに紐付けられた受信周波数チャネルが選択される。
ステップS57において、周波数決定部55は、送信周波数チャネルと受信周波数チャネルの平均受信電力量を算出する。以下、送信周波数チャネルと受信周波数チャネルの平均受信電力量を、送受信平均電力量と称する。
周波数決定部55は、送受信周波数チャネルの組み合わせに応じて、次の式(1)を計算する。
式(1)において、TXFは、選択した送信周波数チャネルの受信電力量[dBm]、RXFは、選択した受信周波数チャネルの受信電力量[dBm]である。周波数決定部55は、これらの平均電力量が最小となる送受信周波数チャネルの組み合わせを選択する。
図15は、図10の対応関係と図13のキャリアセンスの結果(受信電力量)とを合わせ、送受信平均電力量を求めた結果を示す図である。
送信周波数チャネル1のキャリアセンスの結果は、-60dBmであり、送信周波数チャネル1に紐付けられた受信周波数チャネル2のキャリアセンスの結果は、-130 dBmである。送信周波数チャネル1と受信周波数チャネル2の組み合わせの場合、送信周波数チャネル1の受信電力量が閾値を超えるので、送受信平均電力量は算出されない。
送信周波数チャネル3のキャリアセンスの結果は、-120dBmであり、送信周波数チャネル1に紐付けられた受信周波数チャネル4のキャリアセンスの結果は、-110dBmである。送信周波数チャネル3と受信周波数チャネ4の組み合わせの場合、送受信平均電力量-103.0dBmが算出される。
送信周波数チャネル5のキャリアセンスの結果は、-110dBmであり、送信周波数チャネル1に紐付けられた受信周波数チャネル6のキャリアセンスの結果は、-100 dBmである。周波数チャネル5と受信周波数チャネル6の組み合わせの場合、送受信平均電力量-102.6dBmが算出される。
図15の例の場合、送受信平均電力量が最小となる送受信周波数チャンネルの組み合わせは、送信周波数チャネル3と受信周波数チャネル4である。
したがって、図14のステップS58において、周波数決定部55は、送受信平均電力量が最小となる送信周波数チャネル3と受信周波数チャネル4の組み合わせを選択する。
これにより、送信が可能で、送信と受信時に干渉が平均的に最小となる送受信周波数チャネルの組み合わせを選択することができる。
< 2.第2の実施の形態 >
<受信電力量を低減する方法>
次に、第1の実施の形態に基づいて決定した受信周波数チャネルでの受信成功率を高めながら、端末11の受信電力量を低減する方法について説明する。
端末11は、送信前に、受信周波数チャネルの干渉量を予測することが可能である。図5で示したダウンリンクフォーマットでは、耐雑音性を高めるために誤り訂正符号化を実施している。耐雑音性を高くするには、冗長な情報を付加することによって実現されるが、その反面、送信する情報量が増加することでパケットの送信時間が長くなる。したがって、端末11の受信時間が長くなるため、受信処理で電力量を消費してしまう。
そこで、端末11が送信前に受信周波数チャネルの干渉量を予測した結果に基づき、ダウンリンクフォーマットの誤り訂正方法を選択することで、受信電力量の抑制が可能となる。
<誤り訂正方法の選択>
図16は、誤り訂正方法の選択例を示す図である。
誤り訂正能力を定義する指標の1つに符号化率がある。符号化率Rは、1/2,1/3,1/4などと表記し、入力が1/R倍になって出力される。入力に対して増加した分が冗長情報となり、多いほど耐雑音性が高くなる。
図16では、誤り訂正方法1は、符号化率R=1/2であり、誤り訂正方法2は、符号化率R=1/3であり、誤り訂正方法3は、符号化率R=1/4であることが示されている。すなわち、図16でR=1/4は、耐雑音性が最も高いことを示している。
端末11は、第1の実施の形態で選択された受信周波数チャネルの受信電力量に応じて、図16の誤り訂正方法として、誤り訂正符号化率を選択する。例えば、受信電力が大きい場合は、干渉が強いと判定できるので、耐雑音性が高い誤り訂正方法が選択される。
図17は、受信周波数チャネルの受信電力量Xと誤り訂正方法との対応関係を示す図である。
受信周波数チャネルの受信電力量Xが-80dBmより大きい場合、誤り訂正方法3が選択される。受信周波数チャネルの受信電力量Xが-100dBmより大きく、-80dBmより小さい場合、誤り訂正方法2が選択される。受信周波数チャネルの受信電力量Xが-100dBmより小さい場合、誤り訂正方法1が選択される。
図17に示されるように選択されたダウンリンクフォーマットの誤り訂正方法を示す情報は、アップリンクパケットに格納されて、端末11から基地局12に送信される。
図18は、アップリンクフォーマットの他の例を示す図である。
IDの手前に、DL Infoが設けられる。DL Infoには、端末11で選択されたダウンリンクフォーマットである誤り訂正方法を示す情報が記載される。
なお、DL Info以外については、図5のアップリンクフォーマットと同様であり、繰り返しになるため、その説明は省略される。
基地局12では、受信したアップリンクパケットに含まれるDL Infoに基づいてダウンリンクフォーマットの誤り訂正方法が変更される。
<端末の構成例>
図19は、端末11の他の構成例を示すブロック図である。
図19の端末11は、通信方式選択部151が追加された点のみが、図3の端末11と異なっている。
周波数決定部55は、送受信周波数チャネルの組み合わせの決定後、選択した受信周波数チャネルの受信電力量を、通信方式選択部151に出力する。
通信方式選択部151は、受信周波数チャネルの受信電力量に応じて、ダウンリンクフォーマットの誤り訂正方法を選択し、送信パケット処理部51に供給する。
送信パケット処理部51は、センサ情報に、通信方式選択部151により選択された誤り訂正方法を示す情報を付加して、アップリンクパケットを作成し、無線送信部52に供給する。
<端末の動作>
図20は、端末11の通信処理の他の例を説明するフローチャートである。なお、図20のステップS111乃至S116、S119、およびS120は、図7のステップS11乃至S19と基本的に同様の処理であり、その説明は繰り返しになるため、省略される。
ステップS116により好適な送信周波数チャネルと受信周波数チャネルの組み合わせが選択される。周波数決定部55は、送受信周波数チャネルの組み合わせの決定後、選択した受信周波数チャネルの受信電力量を、通信方式選択部151に供給する。
ステップS117において、通信方式選択部151は、受信周波数チャネルの受信電力量に応じて、ダウンリンクフォーマットの誤り訂正方法を選択し、送信パケット処理部51に供給する。
ステップS118において、送信パケット処理部51は、センサ部11Bからのセンサ情報に、通信方式選択部151により選択された誤り訂正方法を示す情報を付加して、アップリンクパケットを作成し、無線送信部52に供給する。
<基地局の動作>
図21は、図20の端末11の通信処理に対応して行われる基地局12の通信処理の例を説明するフローチャートである。なお、図21のステップS141乃至S144、およびS146乃至S148は、図8のステップS21乃至S24、およびS26乃至S28と基本的に同様の処理であり、その説明は繰り返しになるので省略する。
図21のステップS145において、送信パケット処理部77は、端末11から送信されてきたアップリンクパケットのDL Info部分に記載の誤り訂正方法を示す情報に基づき、センサ情報の解析情報を格納して、ダウンリンクパケットを作成する。
以上のように、端末11で予測した干渉量に基づきダウンリンクフォーマットの誤り訂正符号化率を選択するようにしたので、端末11の受信に要する消費電力を抑制することができる。
<変形例1:変調方式の選択>
受信電力量を低減する他の方法として、端末11が送信前に受信周波数チャネルの干渉量を予測した結果に基づき、ダウンリンクフォーマットの変調方式を選択する例について説明する。
一般的な変調方式として、BPSK、QPSK、16QAMなどがある。それぞれ1シンボルあたりに1bit、2bit、4bitの情報をマッピングすることができる。このため、同一の情報を送る場合、多値変調である16QAMのほうがパケット長を短くすることができる。しかしながら、受信特性は、BPSKのほうがよい。したがって、端末11が予測した受信周波数チャネルの干渉量に応じて、変調方式を変更することで、端末11の受信に要する消費電力量を抑制することができる。
図22は、変調方法が3つの場合の例を示す図である。図22では、変調方法1は、変調方式がBPSKであることを示す。変調方法2は、変調方式がQPSKであることを示す。変調方法3は、変調方式が16QAMであることを示す。
端末11は、第1の実施の形態で選択された受信周波数チャネルの受信電力量に応じて、図22の変調方法を選択する。例えば、受信電力量が大きい場合は、干渉が強いと判定できるので、耐雑音性が高い変調方法が選択される。
図23は、受信周波数チャネルの受信電力量Xと変調方法との対応関係を示す図である。
受信周波数チャネルの受信電力量Xが-80dBmより大きい場合、変調方法3が選択される。受信周波数チャネルの受信電力量Xが-100dBmより大きく、-80dBmより小さい場合、変調方法2が選択される。受信周波数チャネルの受信電力量Xが-100dBmより小さい場合、変調方法1が選択される。
図23に示されるように選択されたダウンリンクフォーマットの変調方法を示す情報は、図18を参照して上述した誤り訂正方法と同様に、アップリンクパケットに格納されて、図20のフローチャートを参照して上述したようにして、端末11から基地局12に送信される。その結果、図21のフローチャートを参照して上述したようにして、基地局12において、アップリンクパケットに格納された変調方法が参照されて、ダウンリンクパケットが作成され、端末11に送信される。
以上のように、端末11で予測した干渉量に基づきダウンリンクフォーマットの変調方法を選択するようにしたので、端末11の受信に要する消費電力量を抑制することができる。
<変形例2:Preamble長の選択>
受信電力量を低減するさらに他の方法として、端末11が送信前に受信周波数チャネルの干渉量を予測した結果に基づき、ダウンリンクフォーマットのPreamble長を選択する例について説明する。
図5を参照して上述したように、ダウンリンクフォーマットには、Preambleが含まれる。このPreambleは、端末11が受信する際にパケットを検出するために用いられる。パケットの検出は予め決められたパターンと受信信号の相関を算出し、相関値が一定値以上であることをもとに判定される。雑音に対する検出性能はPreamble長に依存する。Preamble長が長ければ、耐雑音性は向上するが、端末11の受信に要する消費電力量が増加する。したがって、端末11が予測した受信周波数チャネルの干渉量に応じて、Preamble長を選択することで、端末11の受信に要する消費電力量を抑制することが可能である。
図24は、Preamble長が3つの場合の例を示す図である。図24では、Preamble番号1は、Preamble長が100symbolであることを示す。Preamble番号2は、Preamble長が200symbolであることを示す。Preamble番号3は、Preamble長が300symbolであることを示す。
端末11は、第1の実施の形態で選択された受信周波数チャネルの受信電力量に応じて、図24のPreamble番号を選択する。例えば、受信電力が大きい場合は、干渉が強いと判定できるので、耐雑音性が高いPreamble番号が選択される。
図25は、受信周波数チャネルの受信電力量XとPreamble番号との対応関係を示す図である。
受信周波数チャネルの受信電力量Xが-80dBmより大きい場合、Preamble番号3が選択される。受信周波数チャネルの受信電力量Xが-100dBmより大きく、-80dBmより小さい場合、Preamble番号2が選択される。受信周波数チャネルの受信電力量Xが-100dBmより小さい場合、Preamble番号1が選択される。
図25に示されるように選択されたダウンリンクフォーマットのPreamble番号を示す情報は、図18を参照して上述した誤り訂正方法と同様に、アップリンクパケットに格納されて、図20のフローチャートを参照して上述したようにして、端末11から基地局12に送信される。その結果、図21のフローチャートを参照して上述したようにして、基地局12において、アップリンクパケットに格納されたPreamble番号が参照されて、ダウンリンクパケットが作成され、端末11に送信される。
以上のように、端末11で予測した干渉量に基づきダウンリンクフォーマットのPreamble番号を選択するようにしたので、端末11の受信に要する消費電力を抑制することができる。
以上のように、本技術においては、送信周波数チャネルおよび受信周波数チャネルのキャリアセンスを行い、送信周波数チャネルおよび受信周波数チャネルの両方のキャリアセンスの結果に基づいて、送信周波数チャネルおよび受信周波数チャネルの組み合わせを選択するようにした。これにより通信における受信成功率を高めることができる。
本技術によれば、通信における送信成功率も高めることができる。
さらに、本技術においては、受信周波数チャネルの干渉量に基づき、相手から送信されてくる通信方式を選択するようにしたので、受信に要する消費電力量を抑制することができる。
なお、上記説明においては、端末を例として、上記説明を行ってきたが、本技術は端末に限定されない。本技術は、サーバや基地局に適用することもできる。
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行することもできるし、ソフトウェアにより実行することもできる。図4に示された構成と同じ構成を、端末11および基地局12も有している場合、図2および図3に示す機能部のうちの少なくとも一部は、例えば、図4のCPU101により所定のプログラムが実行されることによって実現される。
一連の処理をソフトウェアにより実行する場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、汎用のパーソナルコンピュータなどにインストールされる。
インストールされるプログラムは、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disc)等)や半導体メモリなどよりなる、例えば、図4に示されるリムーバブルメディア111に記録して提供される。また、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル放送といった、有線または無線の伝送媒体を介して提供されるようにしてもよい。プログラムは、ROM102や記憶部108に、あらかじめインストールしておくことができる。
なお、コンピュータが実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであっても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであっても良い。
なお、本明細書において、システムとは、複数の構成要素(装置、モジュール(部品)等)の集合を意味し、すべての構成要素が同一筐体中にあるか否かは問わない。従って、別個の筐体に収納され、ネットワークを介して接続されている複数の装置、および、1つの筐体の中に複数のモジュールが収納されている1つの装置は、いずれも、システムである。
なお、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものでは無く、また他の効果があってもよい。
本技術の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
例えば、本技術は、1つの機能を、ネットワークを介して複数の装置で分担、共同して処理するクラウドコンピューティングの構成をとることができる。
また、上述のフローチャートで説明した各ステップは、1つの装置で実行する他、複数の装置で分担して実行することができる。
さらに、1つのステップに複数の処理が含まれる場合には、その1つのステップに含まれる複数の処理は、1つの装置で実行する他、複数の装置で分担して実行することができる。
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示はかかる例に限定されない。本開示の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
なお、本技術は以下のような構成も取ることができる。
(1)
送信周波数チャネルと前記送信周波数チャネルに紐付けられた受信周波数チャネルのキャリアセンスを行うキャリアセンス処理部と、
前記送信周波数チャネルのキャリアセンスの結果と前記受信周波数チャネルのキャリアセンスの結果に基づいて、前記送信周波数チャネルと前記受信周波数チャネルの組み合わせを選択する周波数チャネル選択部と
を備える通信装置。
(2)
前記周波数チャネル選択部は、前記送信周波数チャネルが送信に使用できる周波数チャネルであって、前記受信周波数チャネルの受信電力量が最小となる、前記送信周波数チャネルと前記受信周波数チャネルの組み合わせを選択する
前記(1)に記載の通信装置。
(3)
前記周波数チャネル選択部は、前記送信周波数チャネルが送信に使用できる周波数チャネルであって、前記送信周波数チャネルと前記受信周波数チャネルとの平均受信電力量が最小となる、前記送信周波数チャネルと前記受信周波数チャネルの組み合わせを選択する
前記(1)に記載の通信装置。
(4)
前記周波数チャネル選択部により選択された前記受信周波数チャネルの干渉量に基づいて、相手側からの送信に用いられる通信方式を選択する通信方式選択部を
さらに備える前記(1)乃至(3)のいずれかに記載の通信装置。
(5)
前記通信方式選択部は、誤り訂正の符号化率を選択する
前記(4)に記載の通信装置。
(6)
前記通信方式選択部は、変調方式を選択する
前記(4)に記載の通信装置。
(7)
前記通信方式選択部は、Preamble長を選択する
前記(4)に記載の通信装置。
(8)
前記通信装置は、携帯可能な通信端末である
前記(1)乃至(7)のいずれかに記載の通信装置。
(9)
情報を検出するセンサと、
前記センサにより検出された情報を、前記周波数チャネル選択部により選択された前記送信周波数チャネルで送信する送信部と
をさらに備える前記(8)に記載の通信装置。
(10)
前記通信装置は、基地局である
前記(1)乃至(7)のいずれかに記載の通信装置。
(11)
通信装置が、
送信周波数チャネルと前記送信周波数チャネルに紐付けられた受信周波数チャネルのキャリアセンスを行い、
前記送信周波数チャネルのキャリアセンスの結果と前記受信周波数チャネルのキャリアセンスの結果に基づいて、前記送信周波数チャネルと前記受信周波数チャネルの組み合わせを選択する
通信方法。
(12)
送信周波数チャネルと前記送信周波数チャネルに紐付けられた受信周波数チャネルのキャリアセンスを行うキャリアセンス処理部と、
前記送信周波数チャネルのキャリアセンスの結果と、前記受信周波数チャネルのキャリアセンスの結果に基づいて、前記送信周波数チャネルと前記受信周波数チャネルの組み合わせを選択する周波数チャネル選択部と
として、コンピュータを機能させるプログラム。
(13)
基地局と、通信端末とからなる通信システムであって、
前記通信端末は、送信周波数チャネルと前記送信周波数チャネルに紐付けられた受信周波数チャネルのキャリアセンスを行うキャリアセンス処理部と、
前記送信周波数チャネルのキャリアセンス結果と前記受信周波数チャネルのキャリアセンス結果に基づいて、前記送信周波数チャネルと前記受信周波数チャネルの組み合わせを選択する周波数チャネル選択部と
を含む通信システム。