JP7033301B2 - 太陽光発電パネルの検査装置 - Google Patents

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Description

本発明は、太陽光発電パネルの破損を、上空からの照射光によって自動的に検出できる、太陽光発電パネルの検査装置に関する。
いずれの国においても、文明的な生活を形作るために、電力を生成する必要がある。この電力生成のために、水力発電、火力発電、原子力発電などが行われており、これらの発電所が整備されている。一方で、近年の環境保護意識の高まり、地球温暖化対応のための二酸化炭素排出削減、化石燃料の使用量削減などの状況により、再生可能エネルギーを用いた発電が普及しつつある。
この再生可能エネルギーによる発電の一つとして太陽光発電がおこなわれるようになっており、我が国を始めとして、各国で普及し始めている。普及率の高い国や地域においては、発電量全体の数割程度を賄うまでになっている。太陽光発電装置が様々な場所に設置され、太陽光発電が実現されている。
このような太陽光発電の普及の進み始めている国では、多数の太陽光発電パネルを同じ地域に並べて、メガワット級の大きな電力を生成するメガソーラーなどが設置されるようになっている。このメガソーラーのような大型太陽光発電装置が設置されて、従来型の発電所に匹敵するほどの電力を生成するようになってきている。
メガソーラーのような大型太陽光発電装置は、非常に数多くの太陽光発電パネルを備える。近年の太陽光発電パネルの価格低下によって、数多くの太陽光発電パネルを組み合わせる大型太陽光発電装置が実現できるようになっている。
このような大型太陽光発電装置は、数1000枚以上の太陽光発電パネルが組み合わされて構成される。多数の太陽光発電パネルが整列して設置され、それぞれが電気的に接続される。また、必要な区画ごとでパワーコンディショナーや蓄電池が設けられ、発電した電力を効率的に取り出すことができるようになっている。
このような構成を有する大型太陽光発電装置は、空き地に設置されることが多い。しかしながら我が国を始めとして多くの国や地域では、広大な平野が余っていないことが多い。このため、平野部であって周囲に建造物がある中で、余っている隙間の空き地などが活用されることが多い。あるいは山間部の窪地が活用されることがある。あるいは、工場の跡地、駅の跡地などのまとまった広さのある跡地が活用されることがある。
このような隙間の空き地に、大型太陽光発電装置が設置される傾向がある。上述の通り、メガソーラーのような大型太陽光発電装置は、多くの太陽光発電パネルを使用する。すなわち、全体の領域は非常に大きい。結果として、隙間のような空き地に、非常に大きな領域を占める大型太陽光発電装置が設置される。
太陽光発電装置は、これを構成する太陽光発電パネルのそれぞれが正常かつ適切に動作することで、最適な発電を実現できる。太陽光発電パネルのいずれかが劣化、故障、誤動作すると、太陽光発電装置は、最適な発電を実現できない。
特に、大型の太陽光発電装置に含まれる多数の太陽光発電パネルのいずれかに破損があると、太陽光発電装置全体での動作に不具合が出ることがある。あるいは、太陽光発電装置全体での発電能力が低下するなどの問題が生じる。
ここで、太陽光発電パネルの破損としては、パネルを構成するガラス部材の破損(割れや傷など)がありえる。太陽光発電パネルに破損があると、当該太陽光発電パネルは、発電能力を発揮できなくなる。このような太陽光発電パネルが含まれる太陽光発電装置は、その発電能力を低下させてしまう。
また、ガラス部材の破損によって、雨水が浸透してしまい、太陽光発電パネルの漏電や故障などに繋がる可能性もある。ガラス部材が破損した太陽光発電パネルの故障が生じると、修理費用や手間が高まることにつながりかねない。特に、多数の太陽光発電パネルが備わっている太陽光発電装置では、どの太陽光発電パネルが破損を起因とする故障を生じさせているかを判別することが難しい。この難しさのために放置されてしまうと、太陽光発電装置全体の不具合につながってしまう問題がある。
現状では、太陽光発電パネルの一つ一つを、作業員が目視で検査している状態がある。しかしながら、上述のように、太陽光発電装置には大量の太陽光発電パネルが設置されており、これらすべてを目視で検査することは困難である。また、目視では、ガラス部材のひび割れなどを見つけるのが難しい問題もある。
加えて、太陽光発電パネルは、山間部や湖面などの隙間地に設置されており、作業者が現場において目視で確認することが難しい状態がある。山間部の斜面を登って行かなければならなかったり、広大な敷地を歩いて確認しなければならなかったりするからである。
一方で、太陽光発電パネルのガラス部材の破損を早期に発見できることは、太陽光発電装置の維持、管理(メンテナンス)において好適である。太陽光発電装置全体での継続的かつ最適な発電を維持するためである。
電子デバイスのガラス部材の割れなどを検出する技術が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
特開平10-318722号公報 特開2015-146371号公報
特許文献1は、照射手段111により半導体部品100の裏面側より赤色光を含む光を照射して、検査手段103~105では、撮像手段113の取得した赤色透過光による画像および光の強度に基づいて薄膜加工部分の形状および膜厚の均一性、並びに、半導体部品100の欠損または破壊部分を検出して良否検査し、取得した透過光による画像に基づいて光を透過しない部分の形状を検出して良否検査し、取得した白色光による画像に基づいてガラス割れの有無を検査する半導体部品の検査装置を開示する。
特許文献1は、ガラス部材の一方に照射光を当てて、ガラス部材を透過した透過光と照射光との比較に基づいて、ガラス部材の割れなどを検出する。このため、ガラス部材が照射光を透過しにくい場合には適用できない問題がある。この点では、太陽光発電パネルは、裏面に光の透過を遮る材料を含んでおり、透過光を用いる特許文献1の技術を利用して、破損を検出することができない問題がある。
また、特許文献1は、検査対象物を工場や実験室において検査する技術であり、屋外の広いスペースにおいて設置されている太陽光発電装置に含まれる太陽光発電パネルの検査には適していない問題がある。
特許文献2は、ラジコンヘリコプターに赤外線カメラを搭載し、ラジコンヘリコプター並びに赤外線カメラを遠隔操作してソーラーパネルの赤外画像を撮影し、撮影された赤外画像を映像モニターに出力することで、ソーラーパネル50の不具合箇所を検知・特定して、故障診断を行うソーラーパネル故障診断システムを開示する。
特許文献2の技術は、上空からラジコンヘリコプターでソーラーパネルの画像を撮影し、画像を解析することで、ソーラーパネルの故障を診断して修理や交換に対応することを目的としている。
しかしながら、特許文献2の技術は、上空から画像を撮像するだけであり、太陽光発電パネル全体の外観を見ることはできても、ひび割れなどの破損を検出することは出来ない。破損は、上空から撮像された写真の外観だけでほぼ分からないほど、細かいあるいは細いものであったりするからである。あるいは、ひび割れなどは、表面にきれいに到達できていないものも多く、表面の写真だけでは分からないことも多いからである。
このように、従来技術では、太陽光発電装置に設置されている多数の太陽光発電パネルのひび割れなどの破損を高い精度でかつ効率的に検出することができない問題があった。
本発明は、太陽光発電装置に設置されている太陽光発電パネルにおけるひび割れなどの破損を、高い精度でかつ効率的に検出できる、太陽光発電パネルの検査装置を提供することを目的とする。
上記課題に鑑み、本発明の太陽光発電パネルの検査装置は、 太陽光発電パネルの上空を飛行可能な飛行体と、
前記飛行体に備わり、太陽光発電パネルの上空から、該太陽光発電パネルへ検査光を照射する照射部と、
前記飛行体に備わり、前記太陽光パネルの上空において、前記太陽光発電パネルでの前記検査光が反射して生じる反射光を受信する受信部と、
前記検査光の光軸である照射光軸と、前記反射光の光軸である反射光軸との相互の角度の差分値を検出する演算部と、
前記演算部で検出された差分値に基づいて、前記太陽光発電パネルの破損を検出する検出部と、を備え、
前記差分値が所定値以上である場合には、前記検出部は、前記太陽光発電パネルに破損が含まれていると判定する。
本発明の太陽光発電パネルの検査装置は、上空からの照射光とその反射光との光軸変化に基づいて、ひび割れなどの破損を検出できる。このため、光の透過が困難な特性に対しても対応できる。また、照射光と反射光とは、微小なひび割れなどでも、光軸が変化する。このため、微小な破損であっても高い精度で検出できる。
また、上空からの照射光の出力する際に、GPSデータに基づく位置情報も加味することで、多数の太陽光発電パネルのいずれに破損があるかを特定することもできる。
また、上空からの照射光と反射光との光軸変化に基づいて破損を検出できるので、作業の省力化が可能でありつつ、多くの太陽光発電パネルの検査が効率的に行える。
設置されている太陽光発電装置の一例を示す写真である。 設置されている太陽光発電装置の一例を示す写真である。 本発明の実施の形態1における太陽光発電パネルの検査装置による太陽光発電パネルの検査の状況を示す模式図である。 太陽光発電パネルの検査装置のブロック図である。 破損がある場合と無い場合との反射光軸の違いを示す模式図である。 本発明の実施の形態1における演算部の構成の一例を含んだ検査装置の模式図である。 本発明の実施の形態2における太陽光発電パネルの検査装置のブロック図である。 本発明の実施の形態2における太陽光発電パネルの検査装置のブロック図である。 本発明の実施の形態3における照射部による複数種類の検査光の照射を示す模式図である。 本発明の実施の形態3における第1時間における検査装置による検査を示す模式図である。 本発明の実施の形態3における第2時間における検査装置による検査を示す模式図である。 本発明の実施の形態4における太陽光発電パネルの検査装置のブロック図である。 本発明の実施の形態4における太陽光発電パネルの温度分布を撮像した写真である。
本発明の第1の発明に係る太陽光発電パネルの検査装置は、太陽光発電パネルの上空から、該太陽光発電パネルへ検査光を照射する照射部と、
太陽光発電パネルにおいて検査光が反射して生じる反射光を受信する受信部と、
検査光の光軸である照射光軸と、反射光の光軸である反射光軸との差分値を演算する演算部と、
演算部で演算された差分値に基づいて、太陽光発電パネルの破損を検出する検出部と、を備え、
差分値が所定値以上である場合には、検出部は、太陽光発電パネルに破損が含まれていると判定する。
この構成により、太陽光発電パネルの破損の有無を、簡易かつ確実に検出することができる。検出することによって、太陽光発電パネルの問題を早期に解決して、太陽光発電装置全体の発電能力の維持を実現できる。
本発明の第2の発明に係る太陽光発電パネルの検査装置では、第1の発明に加えて、差分値が、照射光軸と反射光軸との不一致を示す場合において、検出部は、太陽光発電パネルに破損が含まれていると判定する。
この構成により、光の照射と反射のみによって、太陽光発電パネルの破損を検出できる。簡便であることで、確実性を維持しつつも、現実的な作業コストで実行できる。
本発明の第3の発明に係る太陽光発電パネルの検査装置では、第1または第2の発明に加えて、照射部の位置を測位する位置測位部を、更に備える。
この構成により、破損があるとして判定された太陽光発電パネルが、いずれのパネルであるかの位置判定も行える。
本発明の第4の発明に係る太陽光発電パネルの検査装置では、第3の発明に加えて、位置測位部は、照射部が検査光の照射対象となる太陽光発電パネルの位置情報を得ることができる。
この構成により、破損のある太陽光発電パネルの位置も把握できる。結果として、修理などの対応が容易となる。
本発明の第5の発明に係る太陽光発電パネルの検査装置では、第4の発明に加えて、検出部は、位置情報を含む太陽光発電パネルの破損の検出結果を判定する。
この構成により、破損のある太陽光発電パネルの位置も把握できる。結果として、修理などの対応が容易となる。
本発明の第6の発明に係る太陽光発電パネルの検査装置では、第1から第5のいずれかの発明に加えて、照射部が、検査光を太陽光発電パネルに略垂直に照射できるように、照射部の姿勢を制御する、姿勢制御部を更に備える。
この構成により、照射光と反射光とによる検査精度を上げることができる。
本発明の第7の発明に係る太陽光発電パネルの検査装置では、第6の発明に加えて、姿勢制御部は、照射部から太陽光発電パネルへ、試験用の試験光を照射させることで、照射部の姿勢を制御する。
この構成により、太陽光発電パネルに対応した適切な姿勢を実現しやすくなる。
本発明の第8の発明に係る太陽光発電パネルの検査装置では、第1から第7のいずれかの発明に加えて、検査光は、照射範囲の広い第1検査光と、照射範囲の狭い第2検査光とを、含む。
この構成により、検査時間と検査効率のバランスを取ることができる。
本発明の第9の発明に係る太陽光発電パネルの検査装置では、第8の発明に加えて、第1期間においては、
照射部は、第1検査光を照射し、検出部は、第1検査光の照射光軸と反射光軸とに基づいて、太陽光発電パネルの破損を検出し、
第2期間においては、
照射部は、第2検査光を照射し、検出部は、第2検査光の照射光軸と反射光軸とに基づいて、太陽光発電パネルの破損を検出する。
この構成により、検査時間と検査効率のバランスを取ることができる。
本発明の第10の発明に係る太陽光発電パネルの検査装置では、第9の発明に加えて、照射部は、第1期間における検出結果において、詳細に検出することを必要と判断する範囲において、第2検査光を照射する。
この構成により、検査時間を削減しつつ、検査能力を維持できる。
本発明の第11の発明に係る太陽光発電パネルの検査装置では、第1から第10のいずれかの発明に加えて、照射部は、太陽光発電パネルの枠から枠までの間において、検査光を照射する。
この構成により、検査精度を上げることができる。
本発明の第12の発明に係る太陽光発電パネルの検査装置では、第1から第11のいずれかの発明に加えて、太陽光発電パネルの温度分布を検出する温度分布検出部を更に備え、
検出部が、最初に破損として判定した部位と温度分布との相関関係に基づいて、検出部は、部位を、太陽光発電パネルの破損として最終判定する。
この構成により、汚れなどとの区別をして、正しく破損を判定できる。
本発明の第13の発明に係る太陽光発電パネルの検査装置では、第12の発明に加えて、検出部が最初に破損として判定した部位の温度が、周囲の温度よりも高い場合には、検出部は、部位を破損ではないとして、判定する。
この構成により、汚れなどと破損とを区別して、破損検査の精度を上げることができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
(対象となる太陽光発電装置)
本発明の太陽光発電パネルの検査装置(以下、必要に応じて「検査装置」と略す)は、地上、湖面、水面、建造物の上、山間部など、様々な場所に設置されている太陽光発電装置に含まれる太陽光発電パネルを、その検査対象とする。小規模の太陽光発電装置であったり、メガソーラーなどと呼ばれる大規模の太陽光発電装置であったりする。
図1、図2は、設置されている太陽光発電装置の一例を示す写真である。地形に応じて、このような不定形の太陽光発電装置100となりうる。また、太陽光発電装置100は、これを構成する太陽光発電パネル200の数によって、その発電量が決まるので、多くの太陽光発電パネル200を含む状態としたい。このため、大規模な太陽光発電装置100が、複雑な地形において設置される傾向がある。
このような、多くの太陽光発電パネル200を含む太陽光発電装置100や、複雑な地形において設置される太陽光発電装置100における太陽光発電パネル200の検査は、地上において目視で行うのは困難な状態である。
また、湖面や水面に設置されている太陽光発電装置100も同様である。このような場所に設置されている太陽光発電装置100の目視での検査も困難である。一方で、大規模あるいは複雑な地形に設置されている太陽光発電装置100に含まれる太陽光発電パネル200については、種々の事情で破損が生じることもある。
太陽光発電パネルの数が多いことで、破損の可能性が高いことや破損が発見しにくい状態がある。あるいは、設置されている場所の特性によって、思わぬ破損が発生する可能性も高い。例えば、山間部に設置されている場合には、小さな落石によって破損することがある。あるいは、水面に設置されている場合には、波によって破損することがある。
本発明の検査装置は、このような場合においても対応が可能である。
(実施の形態1)
(全体概要)
図3は、本発明の実施の形態1における太陽光発電パネルの検査装置による太陽光発電パネルの検査の状況を示す模式図である。図4は、太陽光発電パネルの検査装置のブロック図である。
図3に示されるように、検査装置は、飛行体300に組み込まれて使用される。飛行体300は、例えばドローンと呼ばれる無人飛行体であってもよい。プロペラを有して飛行が可能な飛行体300が太陽光発電パネル200の上空を飛行する。この上空の飛行しながら、飛行体300に組み込まれている検査装置が、太陽光発電パネル200に検査光を照射することで、検査装置は、検査を実行する。
このように、検査装置は、飛行体300に組み込まれることで(あるいは、飛行体300と一体となることで、あるいは、飛行体300の機能を有することで)、太陽光発電パネル200の上空を飛行しながら、その破損を検査することができる。人力による目視や、険しい地形での地上からの検査、水面での検査困難などを回避して、どのような場所に設置されている太陽光発電パネル200でも、確実に検査できる。
このような検査装置1は、図4に示される要素を備えている。
検査装置1は、照射部2、受信部3、演算部4、検出部5を備える。
照射部2は、太陽光発電パネル200の上空から、太陽光発電パネル200に対して、検査を行う光である検査光Aを照射する。図4における矢印で示される光跡Aが、検査光Aを示している。太陽光発電装置100が、多数の太陽光発電パネル200を含んでいる場合には、照射部2は、個々の太陽光発電パネル200に対して、検査光Aを照射する。あるいは、一つの太陽光発電パネル200の複数の箇所に検査光Aを照射する。
実際においては、太陽光発電パネル200の破損を検査する精度を上げるために、一つの太陽光発電パネル200の複数の箇所に、照射部2は、検査光Aを照射することが好ましい。
受信部3は、照射部2から照射された検査光Aが、太陽光発電パネル200で反射して生じる反射光Bを受信する。図4において、矢印で示される光跡Bが、反射光Bである。実際においては、検査光Aと反射光Bとは、同一光跡で重なることが多いが、図4の見易さのために、分かり易く分離した位置に示している。
検査光Aは、照射部2によって照射される光軸である照射光軸を有する。図4の矢印Aは、この照射光軸を示している。反射光Bは、太陽光発電パネル200で反射された光軸である反射光軸を有する。図4の矢印Bは、この反射光軸を示している。
演算部4は、この照射光軸と反射光軸との差分値を演算する。照射光軸と反射光軸が揃っている(その角度が揃っている)場合には、差分値がゼロである。これに対して、照射光軸と反射光軸の角度が不一致であれば、差分値がある。例えば、照射光軸と反射光軸とが、5度の角度相違を持っていれば、差分値は5度である。
あるいは、演算部4は、照射光軸と反射光軸が一致していないとの状態を検出する。すなわち、差分がある状態を演算することでもよい。
演算部4は、このように照射光軸と反射光軸との差分値を演算する。この演算結果を、検出部5に出力する。
検出部5は、演算部4から受け取った演算結果である差分値に基づいて、照射部2が検査光Aを照射した対象である太陽光発電パネル200の破損の有無を検出する。差分値が所定値以上である場合には、検出部5は、太陽光発電パネル200に破損が含まれていると判定する。
例えば、差分値がある状態であれば、検出部5は、太陽光発電パネル200に破損が含まれていると判定する。あるいは差分値が一定以上の大きさである場合に、検出部5は、太陽光発電パネル200に破損が含まれていると判定する。
図5は、破損がある場合と無い場合との反射光軸の違いを示す模式図である。
図5の上側には、太陽光発電パネル200に破損が無い状態を示している。破損が無い状態であれば、検査光Aの照射光軸と反射光Bの反射光軸とは略一致する。図5の上側はこの状態を示している。破損が無いことで、太陽光発電パネル200においてそのまま反射するからである。
この場合には、演算部4は、差分値がほぼないとして演算する。この演算結果を受けた検出部5は、太陽光発電パネル200に破損が無いとして判定する。
図5の下側には、太陽光発電パネル200に破損210が含まれている場合を示している。破損210があると、検査光Aは、この破損210によって正反射されなくなる。照射光軸と別の角度をもって反射することになってしまう。結果として、反射光Bの反射光軸は、図5の下側に示されるように、照射光軸と異なってしまう。
この場合には、演算部4は、差分値があるとして演算する。必要に応じて、差分値を、値として演算する。この演算結果に基づいて、検出部5は、この太陽光発電パネル200が破損210を含んでいると判定する。
このようにして、照射光軸と反射光軸との差分値に基づいて、検査装置1は、太陽光発電パネル200の破損の有無を検出できる。図3に示すように、飛行体300によって上空から検査光Aを照射することで、どのような場所に設置されている太陽光発電パネル200の検査も容易かつ確実に行える。
また、検査光Aは、例えばレーザー光を用いればよい。レーザー光であれば、直進性も高く、反射光軸との差分値を演算しやすくなる。また、飛行体300から断続的に検査光Aを照射すれば、多数の太陽光発電パネル200の破損の検査を行える。あるいは、個々の太陽光発電パネル200の様々な部位の検査を行える。
飛行体300による検査であるので、地理的条件などを選ばず、また作業も早くなるので、検査が容易かつ確実となる。
次に、各部の詳細やバリエーションなどについて説明する。
(検出部)
検出部5は、演算部4の演算結果である差分値に基づいて、太陽光発電パネル200の破損の有無を判定する。このとき、差分値が所定値以上であれば、破損があるとして判定する。
例えば、受信部3は、照射部2が照射する検査光Aの反射光Bを、一定の角度変化まで検出できる構成としておくことができる。例えば、反射光Bの反射光軸が、照射光軸と5度以下までであれば、受光可能であるとしておく。この場合、受信部3が反射光Bを受信できれば、反射光軸は照射光軸と5度以内の差分値であることが、演算できる。
検出部5が、照射光軸と反射光軸との差分値が5度以内であれば、破損が含まれていないと判定する設定であれば、受信部3が反射光Bを受信できたことで、破損が含まれていないと判定する。逆に、受信部3が反射光Bを受信できなければ、差分値が5度より大きいとして、破損が含まれていると判定すればよい。
あるいは、検出部5は、差分値があれば破損が含まれているとして判定してもよい。この場合には、照射光軸と反射光軸が略一致でなければ、検出部5は、太陽光発電パネル200に破損が含まれているとして判定する。逆に、照射光軸と反射光軸とが略一致であれば、太陽光発電パネル200に破損が含まれていないとして、検出部5は、判定する。
例えば、受信部3は、照射部2の照射する検査光Aと同じく光軸の反射光Bのみを受信可能に構成されている。この場合、照射部2が検査光Aを照射して、受信部3が反射光Bを受信できる場合には、照射光軸と反射光軸とが略一致であるとして、破損が無いと判定する。逆に、受信部3が反射光Bを受信できない場合には、照射光軸と反射光軸とが、略一致ではないとして、破損があると判定する。
このように、差分値の有無やその大きさによって、検出部5は、破損の有無を判定すればよい。
演算部4が、照射光軸と反射光軸の差分値を、照射部2と受信部3とのデータから演算してもよい。あるいは、簡便には、上述したように、受信部3が反射光Bを受信可能であるかどうかで、差分値の有無や大きさを推定することでもよい。
このようにして、演算部4と検出部5は、太陽光発電パネル200の破損の有無を検出することができる。
(演算部と検出部)
図6は、本発明の実施の形態1における演算部の構成の一例を含んだ検査装置の模式図である。図6では、演算部4が、照射部2と受信部3との光軸の一致もしくは不一致を検出するために、ハーフミラー41を用いる構成を示している。
照射部2は、ハーフミラー41に対して、横から検査光を照射する。検査光は、ハーフミラー41によって屈折して、下方にある太陽光発電パネル200に向けて照射される。
ハーフミラー41の上部には、受信部3が備わっている。ハーフミラー41を基準として、照射部2と受信部3とが、90度の関係で相対する状態である。ハーフミラー41は、この90度の関係を2分割する構成を有している。
太陽光発電パネル200に検査光が到達すると、太陽光発電パネル200は、これを反射させて反射光を生じさせる。図6では、太陽光発電パネル200に破損が無い状態であるので、反射光は、検査光と同じ光軸で進む。そのまま、反射光はハーフミラー41を通過して受信部3に受信される。
すなわち、図6は、照射光軸と反射光軸とが略一致している状態を示している。ハーフミラー41を介することで、演算部4は、受信部3での受信のみで、照射光軸と反射光軸との一致、不一致(差分)を把握できる。
これに基づいて、検出部5は、太陽光発電パネル200の破損の有無を判定できる。図6の場合は、太陽光発電パネル200には、破損が無いとして、判定される。
このように、ハーフミラー41を用いて演算部4および検出部5が、破損の有無を簡易に判定することも好適である。
(飛行体)
飛行体300は、上述したようにドローンやリモートコントロールでの飛行体であればよい。これらに検査装置1の要素が組み込まれて検査がなされればよい。また、検査装置1の内、照射部2および受信部3のみが飛行体300に組み込まれて、演算部4および検出部5は、飛行体300と通信可能な機器に組み込まれてもよい。
また、演算部4および検出部5は、ハードウェア、ソフトウェア、これらの混在で実現されてもよい。例えば、汎用のコンピューターに演算部4と検出部5の機能を実現するコンピュータープログラムが組み込まれて実現されてもよい。このときも、このコンピューターおよびコンピュータープログラムは、飛行体300に組み込まれてもよいし、通信可能な分離した機器に組み込まれてもよい。飛行体300と通信可能なコンピューターが、この演算部4と検出部5の機能を担ってもよい。
以上のように、実施の形態1における検査装置1は、地理的条件や規模の大小にかかわらず、太陽光発電パネル200の破損を容易かつ確実に検査できる。この検査ができることで、太陽光発電装置100全体の不具合や発電不足などを生じさせることを、事前抑制できる。
(実施の形態2)
次に実施の形態2について説明する。実施の形態2では、いくつかのバリエーションについて説明する。
図7は、本発明の実施の形態2における太陽光発電パネルの検査装置のブロック図である。図7の検査装置1は、位置測位部6を更に備えている。位置測位部7は、照射部2の位置を測位する。照射部2の位置が測位されると、検査光Aを照射している太陽光発電パネル200の位置を把握することができる。
位置測位部6は、照射部2の位置を測位することを介して、照射対象となる太陽光発電パネル200の位置情報を得ることができる。位置測位部6は、いわゆるGPSなどの機能を利用して、位置を測位する。
この位置測位部6は、測位した位置を、検出部5に出力する。検出部5は、照射部2が照射して破損を検査しようとしている太陽光発電パネル200の位置を把握できる。これらの結果、検出部5は、位置情報を含む太陽光発電パネル200の破損を判定できる。
例えば、太陽光発電装置100が複数の太陽光発電パネル200を含む場合において、このうちのいずれの太陽光発電パネル200の検査結果であるかを、検出部5は位置情報によって判定できる。この判定結果により、作業者は、多数の太陽光発電パネル200のいずれが修理や交換が必要な破損状態にあるかを区別することができる。
また、位置測位部6の測位精度によっては、同じ太陽光発電パネル200のいずれの部位に破損があるかの情報も得ることができる。
このように、検査装置1が、位置測位部6を備えていることで、太陽光発電パネル200のいずれが破損であるかを把握して、交換や修理などの次の段階に、適切につなげることができる。
(姿勢制御)
図8は、本発明の実施の形態2における太陽光発電パネルの検査装置のブロック図である。図8の検査装置1は、姿勢制御部7を更に備えている。
姿勢制御部7は、飛行体300に組み込まれた照射部2からの検査光を、太陽光発電パネル200に略垂直に照射できるように照射部2の姿勢を制御する。照射部2そのものの姿勢を制御してもよいし、飛行体300の姿勢を制御することで、結果的に照射部2の姿勢を制御することでもよい。検査光Aが、略垂直に太陽光発電パネル200に照射されることで、破損が無い場合の反射光Bの反射光軸は照射光軸と一致することとなり、破損を確実に検出できるようになるからである。
このとき、姿勢制御部7は、太陽光発電パネル200へ、試験用の試験光を照射させることで、照射部2の姿勢を制御してもよい。例えば、試験光を照射して、これを同じ光軸で反射光を受け取れる状態であれば、姿勢が正しい状態であるとして、制御する。
姿勢制御部7は、飛行体300に備わっており、飛行体300の操作状態を制御しながら姿勢を制御してもよい。
以上のように、実施の形態2における検査装置1は、検査結果の活用度を上げたり、検査精度を向上させたりすることができる。
(実施の形態3)
次に実施の形態3について説明する。実施の形態3では、検査光の照射の工夫によって、検査精度の向上を図るバリエーションについて説明する
(検査光の複数化)
照射部2は、照射範囲の広い第1検査光と照射範囲の狭い第2検査光を照射することも好適である。照射範囲の異なる2種類の検査光の照射により、検査を効率化しつつ、精度を上げることを行う。
図9は、本発明の実施の形態3における照射部による複数種類の検査光の照射を示す模式図である。照射部2は、照射範囲の広い第1検査光Cと、照射範囲の狭い第2検査光Dを照射できる。いずれも、太陽光発電パネル200に向けて照射される。ここで、図9は、見易さのために、照射部2の異なる位置から第1検査光Cと第2検査光Dとが照射されている状態で図示されているが、実際には同じ部位から異なる時間にそれぞれが照射される構成でもよい。
ここで、検査装置1は、太陽光発電パネル200の検査において、第1時間における大まかな検査と、第2時間における詳細な検査の2段階(もちろん、3段階以上であってもよい)での検査を行うことも好適である。
(第1段階:第1時間)
図10は、本発明の実施の形態3における第1時間における検査装置による検査を示す模式図である。
第1時間においては、照射部2は、照射範囲の広い第1検査光Cを照射する。太陽光発電パネル200には、この照射範囲の広い第1検査光Cが照射される。実施の形態1,2で説明したように、照射範囲の広い第1検査光Cが照射されると、太陽光発電パネル200はこれを反射して、反射光Bを生じさせる。
受信部3は、この反射光Bを受信する。その後、演算部4および検出部5によって、破損の有無が判定される。このとき、第1検査光Cとこの反射光Bは、光軸が大きい。光軸が大きいので、太陽光発電パネル200において、広い範囲での検査を行える。
このため、ある太陽光発電パネル200の検査を行うに際して、第1検査光Cによって、短時間で効率的に検査を行うことができる。また、照射範囲が広い第1検査光Cによって、太陽光発電パネル200の全体を順々に照射しながら検査する際に、照射回数を抑えることができる。結果として、検査時間を削減できる。
一方で、照射範囲が広い第1検査光Cとその反射光Bとの光軸での検査では、精度が若干落ちることもある。破損として判定しておきながら、破損ではないこともありえる。
しかしながら、まず第1時間において、第1検査光Cによって短時間である程度の破損の有無を検査できることは、効率の点で好ましい。例えば、第1時間において、検出部5は、破損が無いと判断した場合には、この検査で一旦終了することも好適である。
一方で、第1検査光Cでの検査で、検出部5によって破損があると思われると判断した場合には、当該部位については、次に説明する第2検査光Dで詳細な検査を行えばよい。
(第2段階:第2時間)
図11は、本発明の実施の形態3における第2時間における検査装置による検査を示す模式図である。第2時間においては、図11に示されるように、照射範囲の狭い第2検査光Dによる検査が行われる。
第2時間は、第1時間の後での時間である。第1時間での検査が終わってから行われればよい。このとき、第1時間での検査が終わった後で、同じ太陽光発電パネル200の全体に対して、第2時間での第2検査光Dによる検査が行われてもよいし、第1時間での検査で、破損懸念のある部位の身において、第2検査光Dによる検査が行われてもよい。
例えば、第1時間において、第1検査光Cによってある太陽光発電パネル200が検査されたとする。このとき、この太陽光発電パネル200のある部位において、破損の可能性があると第1検査光Cによって判定されているとする。
第2時間においては、この部位について、第2検査光Dによって検査がなされる。第2検査光Dの照射範囲は狭いので、より詳細な検査ができる。検査の方法は、実施の形態1、2で説明した通りである。破損の可能性がある部位を、第2検査光Dによって詳細に検査することで、破損の有無をより確実に判定できる。
また、第2時間においては、第2検査光Dは、太陽光発電パネル200全体を検査するのではなく、第1検査光Dでの検査において破損の可能性のある部位のみを検査することでもよい。
このようにすることで、第1時間においては大まかな検査を実施し、第2時間においては詳細な検査を実施して、検査全体の時間を短縮することができる。あるいは精度と時間とのバランスを取ることができて、効率化できる。
もちろん、第2時間において第2検査光Dによって太陽光発電パネル200の全面が検査されて、大まかな全面検査と詳細な全面検査とが繰り返されて、破損の検出精度を高めることもよい。
(検査光の照射領域)
照射部2は、検査光を照射して、検査装置1による検査が開始される。このとき、照射部2が照射光を照射する領域は、太陽光発電パネル200のパネル部分だけであることが効率的である。例えば、パネルの外周にあるフレームや、その外側の構造材などに照射するのは、精度の低下や検査時間の無駄などで好ましくない。
このため、照射部2は、太陽光発電パネル200の枠から枠までの間において、検査光を照射する。姿勢制御部7は、GPSなどの位置測位機能を有している。検査装置1は、予め対象となる太陽光発電パネル200の枠から枠までの位置情報を記憶しておく。姿勢制御部7の位置測位機能とこの記憶されている位置情報とから、照射部2は、枠から枠までを把握することができる。
この把握に基づいて、照射部2は、枠から枠までの領域のみに、検査光を照射できる。この結果、無駄や精度低下を生じさせない。
あるいは、枠に検査光が照射されると、反射光は明らかに異なる性質を持つ。これを利用して、枠から枠までの領域での検査光の照射を実現してもよい。
以上のように、実施の形態3における検査装置1は、精度と検査時間のバランスを実現することができる。
(実施の形態4)
次に実施の形態4について説明する。
図12は、本発明の実施の形態4における太陽光発電パネルの検査装置のブロック図である。図12の検査装置1は、温度分布検出部8を更に備えている。
温度分布検出部8は、太陽光発電パネル200を撮像する。図12では、撮像する様子を模式的に示している。温度分布検出部8は、検査対象である太陽光発電パネル200の全体を撮像する。このとき、赤外線画像として撮像する。
このように赤外線画像として撮像することで、太陽光発電パネル200の温度分布を検出することができる。温度分布が分かるように撮像された一例を図13に示す。図13は、本発明の実施の形態4における太陽光発電パネルの温度分布を撮像した写真である。
図13のように、太陽光発電パネル200は、温度分布をもっている。温度が高いところ、相対的に低いところが現れる。
実施の形態1~3で説明したように、検出部5は、照射光軸と反射光軸とに基づいて、破損の有無を判定する。ここで、検出部5は、この照射光軸と反射光軸とに基づいて破損があるとして判定した部位と、太陽光発電パネル200の温度分布との相関関係に基づいて、当該部位に破損があるかどうかを、最終的に判定する。
例えば、検出部5が照射光軸と反射光軸とに基づいて、最初に破損があるとして判定した部位の温度が、周囲の温度よりも一定以上高い場合には、破損ではないとして最終判定することもよい。温度が一定以上高いことは、例えば、太陽光発電パネル200の表面に汚れが付着しており、この汚れによって照射光軸と反射光軸とがずれたものであり、破損によるものではないと考えることができるからである。
温度分布において変位が大きい部位において、最初に破損があると判断されると、温度分布も考慮して検査されることで、検査精度を上げることができる。
実施の形態4の検査装置1は、温度分布も加味することで、より精度の高い検査を実現できる。
(実施の形態5)
次に実施の形態5について説明する。
実施の形態1~4においては、照射部2が照射した検査光の照射光軸と、反射光の反射光軸との相対関係に基づいて、破損の有無を判定する。
これに対して、照射部2が試験用光を照射した後で、太陽光発電パネル200からの検査光の反射光を受信する。この受信する反射光と試験用光との光軸の差分から、基準となる基準光軸を設定する。基準となる光軸は、演算部4において記憶される。
次いで、照射部2が検査光を照射する。太陽光発電パネル200で反射して反射光が生じる。演算部4は、反射光と記憶している基準光軸との差分値を演算する。検出部5は、この差分値に基づいて破損の有無を判定することでもよい。
すなわち、実施の形態5における検査装置1は、基準光軸を定めてから、この基準光軸に基づいて破損の有無を判定する。太陽光発電パネル200の位置や設置角度によって、検査光と反射光との光軸とを一致させるように(破損が無い場合でも)検査光を照射することが難しい場合には、この基準光軸を用いることが好適である。
このように基準光軸を用いることで、様々な設置状態の太陽光発電パネル200の検査に対応が可能である。
なお、実施の形態1~5で説明された太陽光発電パネルの検査装置は、本発明の趣旨を説明する一例であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲での変形や改造を含む。
1 太陽光発電パネルの検査装置
2 照射部
3 受信部
4 演算部
41 ハーフミラー
5 検出部
6 位置測位部
7 姿勢制御部
100 太陽光発電装置
200 太陽光発電パネル
300 飛行体

Claims (13)

  1. 太陽光発電パネルの上空を飛行可能な飛行体と、
    前記飛行体に備わり、太陽光発電パネルの上空から、該太陽光発電パネルへ検査光を照射する照射部と、
    前記飛行体に備わり、前記太陽光パネルの上空において、前記太陽光発電パネルでの前記検査光が反射して生じる反射光を受信する受信部と、
    前記検査光の光軸である照射光軸と、前記反射光の光軸である反射光軸との相互の角度の差分値を検出する演算部と、
    前記演算部で検出された差分値に基づいて、前記太陽光発電パネルの破損を検出する検出部と、を備え、
    前記差分値が所定値以上である場合には、前記検出部は、前記太陽光発電パネルに破損が含まれていると判定する、太陽光発電パネルの検査装置。
  2. 前記差分値が、前記照射光軸と前記反射光軸との不一致を示す場合において、前記検出部は、前記太陽光発電パネルに破損が含まれていると判定する、請求項1記載の太陽光発電パネルの検査装置。
  3. 前記照射部の位置を測位する位置測位部を、更に備える、請求項1または2記載の太陽光発電パネルの検査装置。
  4. 前記位置測位部は、前記照射部による前記検査光の照射対象となる太陽光発電パネルの位置情報を得ることができる、請求項3記載の太陽光発電パネルの検査装置。
  5. 前記検出部は、位置情報を含む前記太陽光発電パネルの破損の検出結果を判定する、請求項4記載の太陽光発電パネルの検査装置。
  6. 前記照射部が、前記検査光を前記太陽光発電パネルに略垂直に照射できるように、前記照射部の姿勢を制御する、姿勢制御部を更に備える、請求項1から5のいずれか記載の太陽光発電パネルの検査装置。
  7. 前記姿勢制御部は、前記照射部から前記太陽光発電パネルへ、試験用の試験光を照射させることで、前記照射部の姿勢を制御する、請求項6記載の太陽光発電パネルの検査装置。
  8. 前記検査光は、照射範囲の広い第1検査光と、照射範囲の狭い第2検査光とを、含む、請求項1から7のいずれか記載の太陽光発電パネルの検査装置。
  9. 第1時間においては、
    前記照射部は、前記第1検査光を照射し、前記検出部は、前記第1検査光の前記照射光軸と前記反射光軸とに基づいて、前記太陽光発電パネルの破損を検出し、
    第2時間においては、
    前記照射部は、前記第2検査光を照射し、前記検出部は、前記第2検査光の前記照射光軸と前記反射光軸とに基づいて、前記太陽光発電パネルの破損を検出する、請求項8記載の太陽光発電パネルの検査装置。
  10. 前記照射部は、前記第1時間における検出結果において、詳細に検出することを必要と判断する範囲において、前記第2検査光を照射する、請求項9記載の太陽光発電パネルの検査装置。
  11. 前記照射部は、前記太陽光発電パネルの枠から枠までの間において、前記検査光を照射する、請求項1から10のいずれか記載の太陽光発電パネルの検査装置。
  12. 前記太陽光発電パネルの温度分布を検出する温度分布検出部を更に備え、
    前記検出部が、最初に破損として判定した部位と前記温度分布との相関関係に基づいて、前記検出部は、前記部位を、前記太陽光発電パネルの破損として最終判定する、請求項1から11のいずれか記載の太陽光発電パネルの検査装置。
  13. 前記検出部が最初に破損として判定した部位の温度が、周囲の温度よりも高い場合には、前記検出部は、前記部位を破損ではないとして、判定する、請求項12記載の太陽光発電パネルの検査装置。
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