JP7031496B2 - 照明制御装置、照明制御方法、及びプログラム - Google Patents

照明制御装置、照明制御方法、及びプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP7031496B2
JP7031496B2 JP2018099694A JP2018099694A JP7031496B2 JP 7031496 B2 JP7031496 B2 JP 7031496B2 JP 2018099694 A JP2018099694 A JP 2018099694A JP 2018099694 A JP2018099694 A JP 2018099694A JP 7031496 B2 JP7031496 B2 JP 7031496B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
illumination light
spectrum
light spectrum
lighting control
color
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018099694A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019204707A (ja
Inventor
勝 土田
薫 平松
邦夫 柏野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority to JP2018099694A priority Critical patent/JP7031496B2/ja
Priority to PCT/JP2019/020542 priority patent/WO2019225714A1/ja
Priority to US17/057,456 priority patent/US11405997B2/en
Publication of JP2019204707A publication Critical patent/JP2019204707A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7031496B2 publication Critical patent/JP7031496B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B47/00Circuit arrangements for operating light sources in general, i.e. where the type of light source is not relevant
    • H05B47/10Controlling the light source
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B45/00Circuit arrangements for operating light-emitting diodes [LED]
    • H05B45/20Controlling the colour of the light
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B47/00Circuit arrangements for operating light sources in general, i.e. where the type of light source is not relevant
    • H05B47/10Controlling the light source
    • H05B47/105Controlling the light source in response to determined parameters
    • H05B47/11Controlling the light source in response to determined parameters by determining the brightness or colour temperature of ambient light
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B47/00Circuit arrangements for operating light sources in general, i.e. where the type of light source is not relevant
    • H05B47/10Controlling the light source
    • H05B47/105Controlling the light source in response to determined parameters
    • H05B47/135Controlling the light source in response to determined parameters by determining the type of light source being controlled
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B47/00Circuit arrangements for operating light sources in general, i.e. where the type of light source is not relevant
    • H05B47/10Controlling the light source
    • H05B47/165Controlling the light source following a pre-assigned programmed sequence; Logic control [LC]
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B20/00Energy efficient lighting technologies, e.g. halogen lamps or gas discharge lamps
    • Y02B20/40Control techniques providing energy savings, e.g. smart controller or presence detection

Landscapes

  • Circuit Arrangement For Electric Light Sources In General (AREA)

Description

本発明は、照明制御装置、照明制御方法、及びプログラムに係り、特に、対象物の彩度を強調するための照明制御装置、照明制御方法、及びプログラムに関する。
従来から、画像全体の彩度の強調、混入した異物の色彩強調、皮膚下の血管や真珠干渉色の弁別性向上等を目的として、対象物に対して最適な照明光の分光スペクトルを設計し、多色LED照明を用いて照明光の生成・制御を実装する技術が知られている(非特許文献1)。
中内茂樹、「分光スペクトル修飾に基づく機能性LED照明に関する研究」、立石科学技術振興財団 助成研究成果集(第24号)、2015、pp.30-33
しかし、非特許文献1の技術では、任意の特定の色のみについて彩度強調しようとしても、他の色もその特定の色の彩度強調の影響を受けてしまう。例えば、赤色について彩度強調を行う照明光を対象物に照射しても、その対象物の白色の部分にも赤みがかってしまうため、任意の特定の色のみの彩度強調、及びその度合いの調整を行うことができない、という問題があった。
また、彩度強調を行うには、事前に多くの計算が必要なことから、インタラクティブな操作が極めて困難である、という問題があった。更に、色の見えの微調整にも多くの計算を要する。
また、ある色の彩度を連続的に変化させる際に、計算した照明光スペクトルが連続的に変化する保証が無く、照明光スペクトルの不連続な変化により、色の見え方も不連続となる場合がある、という問題があった。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、対象物に対して特定の色の彩度を、照明光の色に影響を与えることなく強調することができる照明制御装置、照明制御方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
本発明に係る照明制御装置は、対象物に対して照射する照明光を生成する照明制御装置であって、基準となる照明スペクトルである基準照明光スペクトルに対して加算又は減算するための、照明光色に影響を与えることなく特定の色の彩度強調を行うためのスペクトルである複数の要素スペクトルのうち、彩度の調整に関する指定条件に応じた前記要素スペクトルを前記基準照明光スペクトルに対して加算又は減算することで、前記対象物に対して照射する照明光を生成する照明光生成部を備えて構成される。
また、本発明に係る照明制御方法は、対象物に対して照射する照明光を生成する照明制御方法であって、照明光生成部が、基準となる照明スペクトルである基準照明光スペクトルに対して加算又は減算するための、照明光色に影響を与えることなく特定の色の彩度強調を行うためのスペクトルである複数の要素スペクトルのうち、彩度の調整に関する指定条件に応じた前記要素スペクトルを前記基準照明光スペクトルに対して加算又は減算することで、前記対象物に対して照射する照明光を生成する。
本発明に係る照明制御装置及び照明制御方法によれば、照明光生成部が、基準となる照明スペクトルである基準照明光スペクトルに対して加算又は減算するための、照明光色に影響を与えることなく特定の色の彩度強調を行うためのスペクトルである複数の要素スペクトルのうち、彩度の調整に関する指定条件に応じた当該要素スペクトルを前記基準照明光スペクトルに対して加算又は減算することで、対象物に対して照射する照明光を生成する。
このように、基準となる照明スペクトルである基準照明光スペクトルに対して加算又は減算するための、照明光色に影響を与えることなく特定の色の彩度強調を行うためのスペクトルである複数の要素スペクトルのうち、彩度の調整に関する指定条件に応じた当該要素スペクトルを前記基準照明光スペクトルに対して加算又は減算することで、対象物に対して照射する照明光を生成することにより、対象物に対して特定の色の彩度を、照明光の色に影響を与えることなく強調することができる。
また、本発明に係る照明制御装置は、前記対象物又は基準となる色票における複数の分光反射率を取得する分光反射率取得部と、前記基準照明光スペクトルを取得する基準照明光スペクトル取得部と、複数の指定条件を取得する指定条件取得部と、前記複数の指定条件の各々について、前記基準照明光スペクトルと、前記指定条件に対応する前記分光反射率とに基づいて、前記指定条件を満たす前記要素スペクトルを算出する要素スペクトル算出部と、を更に含むことができる。
また、本発明に係る照明制御装置の前記要素スペクトル算出部は、前記複数の指定条件の各々について、前記基準照明光スペクトルと、前記指定条件に対応する前記分光反射率とに基づいて、前記指定条件を満たす照明光スペクトルである算出照明光スペクトルを算出する照明光スペクトル算出部と、前記複数の指定条件の各々について、前記指定条件を満たす前記算出照明光スペクトルと前記基準照明光スペクトルとに基づいて、前記指定条件を満たす前記要素スペクトルを生成する照明光スペクトル分析部と、を更に含むことができる。
また、本発明に係る照明制御装置は、前記要素スペクトル算出部により生成された前記複数の要素スペクトルと、入力された基準照明光スペクトルと、入力された指定条件とに基づいて、前記入力された指定条件を満たす照明光スペクトルである合成照明光スペクトルを計算する合成照明光スペクトル計算部と、前記合成照明光スペクトルと、前記対象物に照射された前記照明光の分光スペクトルの計測結果との誤差が、予め定めた基準値以上である場合に、前記誤差を前記照明光生成部に渡すフィードバック処理部と、を更に含み、前記照明光生成部は、前記誤差に基づいて、生成した照明光を補正することができる。
また、本発明に係る照明制御装置の前記フィードバック処理部は、前記誤差が、予め定めた基準値未満である場合に、前記基準照明光スペクトルを、前記対象物に照射された前記照明光の分光スペクトルの計測結果に更新することができる。
また、本発明に係る照明制御装置は、前記複数の要素スペクトルから、入力された指定条件を満たすための少なくとも1つの要素スペクトルを選択すると共に、前記選択された前記少なくとも1つの要素スペクトルの各々に対する重みを決定する重み付け処理部を更に含み、前記照明光生成部は、前記基準照明光スペクトルに対して、前記選択された前記少なくとも1つの要素スペクトルの各々を重み付けして加算又は減算するように、前記対象物に対して照射する照明光を生成することができる。
本発明に係るプログラムは、上記の照明制御装置の各部として機能させるためのプログラムである。
本発明の照明制御装置、照明制御方法、及びプログラムによれば、対象物に対して特定の色の彩度を、照明光の色に影響を与えることなく強調することができる。
本発明の実施の形態に係る照明制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係る照明制御装置の要素スペクトル生成部の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係る照明制御装置で用いるLED装置の各色のLED分光放射輝度の一例を示す図である。 本発明の実施の形態に係る分光反射率の一例を示す図である。 本発明の実施の形態に係る基準照明光スペクトルの一例を示す図である。 本発明の実施の形態に係る青、緑、赤の各々についての彩度を最大にする算出照明光スペクトルの一例を示す図である。 本発明の実施の形態に係る青、緑、赤の各々について算出された要素スペクトルの一例を示す図である。 本発明の実施の形態に係る青、緑、赤の各々について彩度強調処理を行った際のCIE-u’v’色度図上での色の分布の一例を示す図である。 本発明の実施の形態に係る照明制御装置の要素スペクトル生成処理ルーチンを示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係る照明制御装置の照明制御処理ルーチンを示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
<本発明の実施の形態に係る照明制御装置の原理>
まず、本発明の実施形態に係る照明制御装置の原理について説明する。
本実施形態では、図画等の色彩を強調するための照明制御を行う照明制御装置において、特定の色iのみの彩度強調を行うための要素スペクトル
Figure 0007031496000001

を算出して、照明制御を行う。
「照明光スペクトルを変化させても見た目の色が変化しない」というメタメリズム(metamerism)は、下記式(1)のように定式化することができる。
Figure 0007031496000002
ここで、上記式中の“360”、“780”は可視光の波長域内の波長を示しており、
Figure 0007031496000003

及び
Figure 0007031496000004

は、360nm~780nmにおける各成分を示す。
また、iは、彩度を変化させたいターゲットとなる特定の色を示すインデックス(例えば、赤(red)、緑(green)、青(blue)等)であり、jはメタメリズムが成立する色を示すインデックス(例えば、照明光色である白(white)等。白色の見た目が変化しない状況のことをメタメリック・ホワイト(metameric white)ともいう)である。
また、
Figure 0007031496000005

は、等色関数(波長をパラメータに持つ関数。等色関数により得られる三刺激値が等しいもの同士は、人間の目には同じ色に見える)であり、
Figure 0007031496000006

は、インデックスjで表わされる色に関する複数の分光反射率rであり、
Figure 0007031496000007

は、照明光の基準となる照明光スペクトルである基準照明光スペクトル(分光放射輝度分布、分光スペクトル)であり、
Figure 0007031496000008

は、インデックスiで表わされる特定の色のみの彩度を変化させるための照明光スペクトルである(以下、算出照明光スペクトル)。
ここで、
Figure 0007031496000009

の値を最大にする算出照明光スペクトル
Figure 0007031496000010

をシミュレーション等により見つけることにより、インデックスiで表わされる特定の色のみの彩度を強調することができる。ここで、「強調」は、単に特定の色のみの彩度を上げるのみならず、下げることも含む。
また、
Figure 0007031496000011

は、CIE-La*b*値を算出する演算子である。なお、算出照明光スペクトル
Figure 0007031496000012

の求め方は、この方法に限定されるものではない。
ここで、インデックスiで表わされる特定の色の要素スペクトル
Figure 0007031496000013

を下記式(2)のように定義する。
Figure 0007031496000014
ここで、要素スペクトル
Figure 0007031496000015

の要素の中には、負の値を取るものがあっても良い。
このような要素スペクトル
Figure 0007031496000016

を用いると、下記式(3)が定義される。
Figure 0007031496000017
ここで、kは、彩度を制御するための変数である。照明光スペクトルの値が負にならない範囲において、kは負の値でもよい。すなわち、kが負の値の場合は、インデックスiで表わされる特定の色のみの彩度を下げることができる。
なお、照明光スペクトル
Figure 0007031496000018

がインデックスjで表わされる色についてメタメリズムを満たしていることは、下記式(4)から確認することができる。
Figure 0007031496000019
すなわち、インデックスjで表わされる色についてのメタメリズムが式(1)により定義されていることから、式(4)において照明光スペクトル
Figure 0007031496000020

がインデックスjで表わされる色についてメタメリズムを満たしていることがわかる。
このような要素スペクトル
Figure 0007031496000021

を用いることにより、対象物に対して様々な色の彩度を、インデックスjで表わされる色に影響を与えることなく強調することができる。
すなわち、基準照明光スペクトル
Figure 0007031496000022

に対して要素スペクトル
Figure 0007031496000023

を加減算することのみで、強調する色と、その度合いを調整可能とする。強調する度合いとしては、要素スペクトルに任意の係数を与えればよい。
なお、彩度を調整するターゲット色やメタメリズムの対象となる色は、白、青、緑、赤等に限定されず、「青緑」、「黄色」、「肌色」、「オレンジ」等でも良い。絵画等が対象の場合や、被写体が壁等の手前にある場合には、見た目に大きく影響を与える背景色(例えば、絵画中の多くの面積を占める部分の色、紙・キャンバスの色、壁の色等)をメタメリズムの対象にしてもよい。
<本発明の実施の形態に係る照明制御装置の構成>
図1を参照して、本発明の実施の形態に係る照明制御装置10の構成について説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る照明制御装置10の構成を示すブロック図である。
照明制御装置10は、CPUと、RAMと、後述する要素スペクトル生成処理ルーチン及び照明制御処理ルーチンを実行するためのプログラムを記憶したROMとを備えたコンピュータで構成され、機能的には次に示すように構成されている。
図1に示すように、本実施形態に係る照明制御装置10は、対象物に対して照射する照明光を生成する照明制御装置であって、要素スペクトル生成部100と、指定条件入力部200と、基準照明光スペクトル入力部400と、重み付け処理部300と、合成照明光スペクトル計算部500と、照明光生成部600と、出力部700と、フィードバック処理部800とを備えて構成される。
要素スペクトル生成部100は、基準となる照明スペクトルである基準照明光スペクトルに対して加算又は減算するための、照明光色に影響を与えることなく特定の色の彩度強調を行うためのスペクトルである要素スペクトルを生成する。
具体的には、要素スペクトル生成部100は、図2に示すように、分光反射率取得部110と、要素スペクトル算出部120と、特性情報取得部130と、基準照明光スペクトル取得部140と、指定条件取得部150とを含む。
特性情報取得部130は、対象領域、カメラ等の撮影装置の感度特性、画像撮影時の照明光スペクトル、及び対象物の分光反射率に関する統計情報を取得する。
具体的には、特性情報取得部130は、色毎の対象領域、撮影装置の感度特性、画像撮影時の照明光スペクトル、及び対象物又は色票の分光反射率に関する統計情報(以下、まとめて特性情報という)を予め保持し、又は人手により入力される特性情報を受け付ける。
そして、特性情報取得部130は、分光反射率算出部112に、特性情報を渡す。
基準照明光スペクトル取得部140は、照明制御装置10が用いる基準となる照明スペクトルである基準照明光スペクトルを取得する。基準照明スペクトルは、予め求められた、対象物を観察する環境の照明光の分光スペクトルであり、例えば、太陽光や蛍光灯、白熱灯、LED照明、又はそれらを足し合わされたものである。
そして、基準照明光スペクトル取得部140は、基準照明光スペクトルを、照明光スペクトル算出部121に渡す。
指定条件取得部150は、彩度の調整に関する指定条件を複数取得する。
具体的には、指定条件取得部150は、「対象物の色の見えを、どのように変化させるか」等の彩度の調整に関する指定条件について、想定されるM個の指定条件を取得する。例えば、「カラーチャートにおいて、白の色の見えと明るさは変えずに、青の彩度を最大にする」を指定条件とする。
M個の指定条件は、人手で用意したものでもよいし、照明制御装置10が受け付けることができる全ての指定条件としてもよい。
そして、指定条件取得部150は、取得したM個の指定条件を、照明光スペクトル算出部121に渡す。
分光反射率取得部110は、対象物又は基準となる色票における複数の分光反射率を取得する。
具体的には、分光反射率取得部110は、画像撮影部111と、分光反射率算出部112と、分光反射率記憶部113とを含む。
画像撮影部111は、観察対象の被写体となる対象物、又は基準とするカラーチャート等の色票の画像を、撮影装置(図示しない)を用いて、所定の数(X)のカラーチャンネル(バンド)で撮影する。ここで、一般的な撮影装置であるRGBカメラのカラーチャンネル数が3であるため、当該所定の数は3以上(X≧3)とする。
また、画像撮影部111は、撮影装置の替わりに、分光放射輝度計(スペクトルメータや、分光計等)を使用して、対象物又は色票に対するスポット計測(点での計測)で、分光放射輝度(分光スペクトル)を取得しても良い。
そして、画像撮影部111は、カラーチャンネル数Xの画像データ又は分光スペクトルを、分光反射率算出部112に渡す。
分光反射率算出部112は、画像撮影部111により得られたカラーチャンネル数Xの画像データ又は分光スペクトルと、特性情報取得部130により得られた色毎の対象領域、撮影装置の感度特性、画像撮影時の照明光スペクトル、及び対象物又は色票の分光反射率に関する統計情報とに基づいて、複数の分光反射率を算出する。
算出方法は、例えば、色毎に、撮影装置の感度特性、画像撮影時の照明光スペクトル、対象物又は色票の分光反射率に関する統計情報からウィナー推定行列を求め、それに対して、当該色の対象領域におけるカラーチャンネル数Xの画素値を掛け合わせることにより、L色の各々の分光反射率を算出する方法(ウィナー推定法)を用いればよい。
なお、分光反射率の算出方法はウィナー推定法に限定されず、他の既存技術を用いても良い。
そして、分光反射率算出部112は、算出したL色の各々の分光反射率を、L個の分光反射率として分光反射率記憶部113に渡す。
分光反射率記憶部113は、分光反射率算出部112が算出したL個の分光反射率を格納する。
分光反射率記憶部113は、外部の記憶メディアにL個の分光反射率を記録しても良い。
また、分光反射率記憶部113は、既存の分光反射率データベース内のL個の分光反射率を格納しても良い。また、予め用意したL個の分光反射率を格納している構成としてもよい。
要素スペクトル算出部120は、複数の指定条件の各々について、基準照明光スペクトルと、当該指定条件に対応する分光反射率とに基づいて、当該指定条件を満たす要素スペクトルを算出する。
具体的には、要素スペクトル算出部120は、照明光スペクトル算出部121と、照明光スペクトル分析部122と、要素スペクトル記憶部123とを含む。
照明光スペクトル算出部121は、複数の指定条件の各々について、基準照明光スペクトルと、当該指定条件に対応する当該分光反射率とに基づいて、当該指定条件を満たす照明光スペクトルである算出照明光スペクトルを算出する。
具体的には、照明光スペクトル算出部121は、まず、分光反射率記憶部113に格納されたL個の分光反射率と、基準照明光スペクトル取得部140により得られた基準照明光スペクトルと、指定条件取得部150により得られたM個の指定条件とを取得する。
次に、照明光スペクトル算出部121は、M個の指定条件の各々について、基準照明光スペクトルと、L個の分光反射率のうちの、当該指定条件に対応する分光反射率とに基づいて、当該指定条件を満たす照明光スペクトルである算出照明光スペクトルを算出する。
例えば、指定条件が「赤(red)のみ強調し、照明光色については変わらないようにする」であり、照明光色が白(white)、青(blue)、緑(green)である場合、インデックスiは{赤}、インデックスjは{白、青、緑}となる。このため、赤についての算出照明光スペクトル
Figure 0007031496000024

は、下記式(5)で表すことができる。
Figure 0007031496000025
算出照明光スペクトル
Figure 0007031496000026

は、上記式(5)に従って赤のみを強調する照明光スペクトルとなるように、シミュレーションを行うことにより求めることができる。例えば、generalized reduced gradient method (GRG:日本語では、一般化簡約勾配法などと呼ぶ)を用いることができるが、これに限定されるものではなく、他の手法を用いても良い。また、式(5)で示した白、青、緑に関する条件式は、右項と左項とが厳密に等しい場合だけでなく、それぞれの差が、ある閾値以下の場合に成り立つとしてもよい。
また、照明光スペクトルがN個の関数(n)の線形和で表現できる場合(例えば、複数の色のLEDから構成され、それぞれのLEDの明るさを制御できる光源装置を用いる場合)、
Figure 0007031496000027

は、下記式(6)のように表現できる。
Figure 0007031496000028
これにより、算出照明光スペクトル
Figure 0007031496000029

を求める際の未知の変数がN個のαとなり、計算量を減らすことができる。
そして、照明光スペクトル算出部121は、指定条件と、求めた算出照明光スペクトルとの組からなるM組のデータセット、及び基準照明光スペクトルを照明光スペクトル分析部122に渡す。
照明光スペクトル分析部122は、複数の指定条件の各々について、当該指定条件を満たす算出照明光スペクトルと基準照明光スペクトルとに基づいて、当該指定条件を満たす要素スペクトルを生成する。
具体的には、照明光スペクトル分析部122は、算出照明光スペクトルを分析し、「青色のみを強調」する要素スペクトル、「緑色のみを強調」する要素スペクトル、「赤色のみを強調」する要素スペクトル、といった要素スペクトルをP個算出する。
例えば、上記式(5)で求めた算出照明光スペクトル
Figure 0007031496000030

の場合、下記式(7)を用いることで、「赤色のみを強調」する要素スペクトル
Figure 0007031496000031

を算出する。
Figure 0007031496000032
なお、要素スペクトルの各波長の値は、負の値をとる場合もある。
また、要素スペクトルを算出する方法としては、(1)赤の彩度を一定間隔で変化させる(例:10%上げる、20%上げる)場合のそれぞれの算出照明スペクトルの差分の平均を要素スペクトルとする、(2)赤を強調する要素スペクトルは、照明光スペクトル(白色の分光スペクトル)、カラーチャートの青色及び緑色の分光スペクトルと直交するという条件に基づき、赤を強調する要素スペクトルを算出する(緑、青に関しても同様)、等の方法を採用することができるが、これらに限定されるものではない。
そして、照明光スペクトル分析部122は、算出したP個の要素スペクトルを、要素スペクトル記憶部123に渡す。
要素スペクトル記憶部123は、照明光スペクトル分析部122により得られた複数の要素スペクトルを格納する。
具体的には、要素スペクトル記憶部123は、P個の要素スペクトルを格納する。外部の記憶媒体に格納してもよい。
そして、要素スペクトル記憶部123は、格納してあるP個の要素スペクトルを、重み付け処理部300に渡す。
指定条件入力部200は、指定条件の入力を受け付け、受け付けた指定条件を重み付け処理部300に渡す。
重み付け処理部300は、複数の要素スペクトルから、入力された指定条件を満たすための少なくとも1つの要素スペクトルを選択すると共に、選択された少なくとも1つの要素スペクトルの各々に対する重みを決定する。
具体的には、重み付け処理部300は、入力された指定条件を実現するための少なくとも1つの要素スペクトルを、P個の要素スペクトルから選択する。例えば、特定の1色のみを強調したい場合には、その色に対応する要素スペクトルのみを選択する方法、2色以上からなる色を強調したい場合には、それらを構成する色に対応する複数の要素スペクトルを選択する方法等により、選択を行う。なお、指定条件毎に、当該指定条件を実現するための要素スペクトルが、予め定められているものとする。
また、重み付け処理部300は、選択した少なくとも1つの要素スペクトルの各々に対する重みを、指定条件に応じて決定する。例えば、赤色と青色とを強調したい場合において、より赤色を強調したい場合には、赤色に対する要素スペクトルの重みと青色に対する要素スペクトルの重みを大きくする、赤色のみを強調したい場合において、赤色の強調度合いに応じた要素スペクトルの重みを決定する、等の方法を用いて決定する。なお、指定条件毎に、当該指定条件を実現するための要素スペクトルの重みが、予め定められているものとする。
そして、重み付け処理部300は、選択した少なくとも1つの要素スペクトルと、選択された少なくとも1つの要素スペクトルの各々に対する重みを、合成照明光スペクトル計算部500に渡す。
基準照明光スペクトル入力部400は、照明制御装置10が基準とする基準照明光スペクトルの入力を受け付け、又は、予め当該基準照明光スペクトルを保持しておく。
そして、基準照明光スペクトル入力部400は、基準照明光スペクトルを合成照明光スペクトル計算部500に渡す。
合成照明光スペクトル計算部500は、要素スペクトル算出部120により生成された複数の要素スペクトルと、入力された基準照明光スペクトルと、入力された指定条件とに基づいて、入力された指定条件を満たす照明光スペクトルである合成照明光スペクトルを計算する。
具体的には、合成照明光スペクトル計算部500は、基準照明光スペクトルに対して、選択された複数の要素スペクトルの各々を重み付け加算した合成照明光スペクトルを計算する。
そして、合成照明光スペクトル計算部500は、照明光生成部600に、計算した合成照明光スペクトルを渡す。
照明光生成部600は、基準照明光スペクトルに対して、選択された少なくとも1つの要素スペクトルの各々を重み付けして加算又は減算するように計算した合成照明光スペクトルに基づいて照明光を生成し、出力部700により、対象物に対して照明光を照射する。
具体的には、照明光生成部600は、合成照明光スペクトルを有する照明光を生成する。例えば、出力部700が、複数の色のLED光源から構成される照明装置である場合、合成照明光スペクトルに応じて、各色のLED光源の発光強度を決定する。なお、各LED光源の入出力特性データに基づいて、各LED光源の発光を制御する機能を有してもよい。
また、照明光生成部600は、精度判定部820から誤差を受け取ると、その誤差と、合成照明光スペクトルとに基づいて出力する照明光を補正し、出力部700により、補正した照明光が照射される。
出力部700は、複数の色のLED光源から構成され、生成された照明光に含まれる各色のLED光源の発光強度により、各色のLED光源を点灯させる。
フィードバック処理部800は、合成照明光スペクトルと、対象物に照射された照明光の分光スペクトルの計測結果との誤差が、予め定めた基準値以上である場合に、当該誤差を照明光生成部600に渡す。
具体的には、フィードバック処理部800は、照明光スペクトル計測部810と、精度判定部820とを含む。
照明光スペクトル計測部810は、分光放射輝度計等を用いて、出力部700により照射された照明光の分光スペクトルを計測する。なお、カラーチャンネル数3以上のカメラにより、出力部700により照射された照明光を受けている対象物を撮影し、その画像から当該照明光の分光スペクトルを推定して計測しても良い。
そして、照明光スペクトル計測部810は、計測した照明光の分光スペクトルを精度判定部820に渡す。
精度判定部820は、合成照明光スペクトル計算部500により取得した合成照明光スペクトルと、照明光スペクトル計測部810により計測された照明光の分光スペクトルとを比較し、両者の誤差が予め定めた基準値以上か否かを判定する。
当該誤差が基準値以上である場合、出力されている照明光の精度が十分なものでないと判定し、当該誤差を照明光生成部600に渡す。
一方、当該誤差が、予め定めた基準値未満である場合に、基準照明光スペクトル入力部400が保持している基準照明光スペクトルを、対象物に照射された当該照明光の分光スペクトルの計測結果に更新する。
<本発明の実施の形態に係る照明制御装置の実施例>
次に、本実施形態に係る照明制御装置10の実施例について説明する。
本実施例では、照明制御装置10は、図3で表される6種類のLEDから構成される光源装置を出力部700として用いることとする。
まず、本実施例では、分光反射率取得部110は既存の色票を使用して予め各色の分光反射率を取得することとした。図4は、色票から得られた青、緑、赤の各々について分光反射率である。
また、基準照明光スペクトル取得部140は、図5に示すような照明制御装置10を用いて合成した基準照明光スペクトル(図5のLEDで合成した太陽光)を取得することとした。
照明光スペクトル算出部121では、GRGを用いて、算出照明光スペクトル(具体的には式(6)のパラメータα)を求めた。図6に青、緑、赤の各々についての彩度を最大にする算出照明光スペクトルの一例を示す。
そして、得られた青、緑、赤の各々についての算出照明光スペクトルに基づいて、要素スペクトル生成部100において、図7に示される青、緑、赤の各々について要素スペクトルを生成した。図7は、青、緑、赤の各々について算出された要素スペクトルである。
次に、指定条件入力部200の入力を、青、緑、赤の彩度をそれぞれ強調する3つの指定条件とした。
また、基準照明光スペクトル入力部400は、基準照明光スペクトル取得部140と同一の基準照明光スペクトルを入力とした。
上記3つの指定条件に基づいて、得られた要素スペクトルを用いて、式(3)のパラメータkを変化させた際の合成照明光スペクトルの色の分布を色度図CIE-u’v’上にプロットした結果を、図8に示す。
いずれの場合も、白色の色の見えは維持しつつ(metameric white)、青、緑、赤の彩度がそれぞれ変化する様子が確認できる。
すなわち、図8の結果では、青、緑、赤を示す3つの点を頂点とする三角形を広げるよう色相も変化しており、本実施形態に係る照明制御装置10により、ホワイトバランス及び全体のカラーバランスを維持しつつ、彩度・色相を強調することができることが示された。
<本発明の実施の形態に係る照明制御装置の作用>
図9は、本発明の実施の形態に係る要素スペクトル生成処理ルーチンを示すフローチャートである。
照明制御装置10に要素スペクトル生成処理命令が入力されると、要素スペクトル生成部100において、図9に示す要素スペクトル生成処理ルーチンが実行される。
まず、ステップS100において、特性情報取得部130が、対象領域、カメラ等の撮影装置の感度特性、画像撮影時の照明光スペクトル、及び対象物の分光反射率に関する統計情報を取得する。
ステップS110において、画像撮影部111は、観察対象の被写体となる対象物、又は基準とするカラーチャート等の色票の画像を、撮影装置(図示しない)を用いて、所定の数(X)のカラーチャンネル(バンド)で撮影する。
ステップS120において、分光反射率算出部112は、上記ステップS110により得られたカラーチャンネル数Xの画像データ又は分光スペクトルと、上記ステップS100により得られた対象領域、撮影装置の感度特性、画像撮影時の照明光スペクトル、及び対象物の分光反射率に関する統計情報とに基づいて、複数の分光反射率を算出する。
ステップS130において、分光反射率記憶部113は、上記ステップS120により算出したL個の分光反射率を格納する。
ステップS140において、照明光スペクトル算出部121は、分光反射率記憶部113に格納されたL個の分光反射率を取得する。
ステップS150において、照明光スペクトル算出部121は、基準照明光スペクトル取得部140により得られた基準照明光スペクトルを取得する。
ステップS160において、照明光スペクトル算出部121は、指定条件取得部150により得られたM個の指定条件を取得する。
ステップS170において、照明光スペクトル算出部121は、複数の指定条件の各々について、基準照明光スペクトルと、当該指定条件に対応する当該分光反射率とに基づいて、当該指定条件を満たす照明光スペクトルである算出照明光スペクトルを算出する。
ステップS180において、照明光スペクトル分析部122は、複数の指定条件の各々について、当該指定条件を満たす算出照明光スペクトルと基準照明光スペクトルとに基づいて、当該指定条件を満たす要素スペクトルを生成する。
ステップS190において、要素スペクトル記憶部123は、上記ステップS180により得られた複数の要素スペクトルを格納する。
図10は、本発明の実施の形態に係る照明制御処理ルーチンを示すフローチャートである。
指定条件入力部200に指定条件が入力されると、照明制御装置10において、図10に示す照明制御処理ルーチンが実行される。
まず、ステップS200において、重み付け処理部300は、要素スペクトル記憶部123に格納されている複数の要素スペクトルを取得する。
ステップS210において、基準照明光スペクトル入力部400は、照明制御装置10が基準とする基準照明光スペクトルの入力を受け付ける。
ステップS220において、指定条件入力部200は、指定条件の入力を受け付ける。
ステップS230において、重み付け処理部300は、複数の要素スペクトルから、入力された指定条件を満たすための少なくとも1つの要素スペクトルを選択すると共に、選択された少なくとも1つの要素スペクトルの各々に対する重みを決定する。
ステップS240において、合成照明光スペクトル計算部500は、上記ステップS200により得られた複数の要素スペクトルと、上記ステップS210により受け付けた基準照明光スペクトルと、上記ステップS220により受け付けた指定条件とに基づいて、当該指定条件を満たす照明光スペクトルである合成照明光スペクトルを計算する。
ステップS250において、照明光生成部600は、基準照明光スペクトルに対して、選択された少なくとも1つの要素スペクトルの各々を重み付けして加算又は減算するように計算した合成照明光スペクトルに基づいて、出力部700により、対象物に対して照明光を照射する。
ステップS260において、照明光スペクトル計測部810は、分光放射輝度計等を用いて、上記ステップS250により照射された照明光の分光スペクトルを計測する。
ステップS270において、精度判定部820は、上記ステップS240により取得した合成照明光スペクトルと、上記ステップS260により計測された照明光の分光スペクトルとを比較して、両者の誤差を算出する。
ステップS280において、精度判定部820は、誤差が予め定めた基準値以上か否かを判定する。
ステップS290において、誤差が予め定めた基準値以上である場合(上記ステップS280のYES)、精度判定部820は、出力されている照明光の精度が十分なものでないと判定し、当該誤差を照明光生成部600に渡し、ステップS300において、照明光生成部600は、精度判定部820から誤差を受け取ると、その誤差と、合成照明光スペクトルとに基づいて、照明光を補正し、出力部700により、照明光を照射して、ステップS260に戻り、ステップS260~S280の処理を繰り返す。
一方、誤差が予め定めた基準値未満である場合(上記ステップS290のNO)、ステップS310において、精度判定部820は、基準照明光スペクトル入力部400が保持している基準照明光スペクトルを、対象物に照射された当該照明光の分光スペクトルの計測結果に更新し、ステップS320に進む。
ステップS320において、照明制御装置10は、当該処理を終了するか否かを判定する。
終了しない場合(上記ステップS320のNO)、ステップS220に戻り、上記ステップS220~S310を繰り返し、一方、終了する場合(上記ステップS320のYES)、当該処理を終了する。
以上説明したように、本発明の実施形態に係る照明制御装置によれば、基準となる照明スペクトルである基準照明光スペクトルに対して加算又は減算するための、照明光色に影響を与えることなく特定の色の彩度強調を行うためのスペクトルである複数の要素スペクトルのうち、彩度の調整に関する指定条件に応じた当該要素スペクトルを加算又は減算するように対象物に対して照射する照明光を生成することにより、対象物に対して特定の色の彩度を、照明光の色に影響を与えることなく強調することができる。
また、指定条件に基づいて、複数の要素スペクトルの各々について重み付けを行うため、単純な計算により合成照明光スペクトルを求めることができる。また、重みにより色の彩度の微調整や連続的な変化を再現することができる。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。
上記実施形態では、複数を識別するために分光反射率と、指定条件と、要素スペクトルとの個数をそれぞれL、M、Pで表わしたが、これらはすべて同一であってもよい。
また、精度判定部820が、基準照明光スペクトルを更新する場合に、要素スペクトル生成部100は、当該更新する基準照明光スペクトルに基づいて、要素スペクトルを再度生成するように構成してもよい。
また、指定条件は、前述のような色彩に関する条件に加え、照明光生成部600で使用する照明の特性(多色のLED光源から構成される場合は、各色のLED光源の分光スペクトルや測色値、明るさ、入出力特性等)が含まれていても良い。この場合、LED光源の組み合わせが有限である為、計算量が削減でき、計算時間を短縮できる。
また、基準照明光スペクトル下における「白色の見た目」は変化しないという条件を満たす要素スペクトルを算出する例を示したが、背景部分(例えば絵画での無着色部分(=下地の紙)や、背景色を塗布した領域)、見た目の色を変えたくない部分(例えば被写体の主となる色の領域、正常異常判断時の正常領域)を基準に、要素スペクトルを算出しても良い。
また、本願明細書中において、プログラムが予めインストールされている実施形態として説明したが、当該プログラムを、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納して提供することも可能である。
10 照明制御装置
100 要素スペクトル生成部
110 分光反射率取得部
111 画像撮影部
112 分光反射率算出部
113 分光反射率記憶部
120 要素スペクトル算出部
121 照明光スペクトル算出部
122 照明光スペクトル分析部
123 要素スペクトル記憶部
130 特性情報取得部
140 基準照明光スペクトル取得部
150 指定条件取得部
200 指定条件入力部
300 重み付け処理部300
400 基準照明光スペクトル入力部
500 合成照明光スペクトル計算部
600 照明光生成部
700 出力部
800 フィードバック処理部
810 照明光スペクトル計測部
820 精度判定部

Claims (8)

  1. 対象物に対して照射する照明光を生成する照明制御装置であって、
    基準となる照明スペクトルである基準照明光スペクトルに対して加算又は減算するための、照明光色に影響を与えることなく特定の色の彩度強調を行うためのスペクトルである複数の要素スペクトルのうち、彩度の調整に関する指定条件に応じた前記要素スペクトルを前記基準照明光スペクトルに対して加算又は減算することで、前記対象物に対して照射し、特定の色のみの彩度を強調させる照明光を生成する照明光生成部と、
    前記対象物又は基準となる色票における複数の分光反射率を取得する分光反射率取得部と、
    前記基準照明光スペクトルを取得する基準照明光スペクトル取得部と、
    複数の指定条件を取得する指定条件取得部と、
    前記複数の指定条件の各々について、前記基準照明光スペクトルと、前記指定条件に対応する前記分光反射率とに基づいて、前記指定条件を満たす前記要素スペクトルを算出する要素スペクトル算出部と、
    を含む照明制御装置。
  2. 前記要素スペクトル算出部は、
    前記複数の指定条件の各々について、前記基準照明光スペクトルと、前記指定条件に対応する前記分光反射率とに基づいて、前記指定条件を満たす照明光スペクトルである算出照明光スペクトルを算出する照明光スペクトル算出部と、
    前記複数の指定条件の各々について、前記指定条件を満たす前記算出照明光スペクトルと前記基準照明光スペクトルとに基づいて、前記指定条件を満たす前記要素スペクトルを生成する照明光スペクトル分析部と、
    を更に含む
    請求項記載の照明制御装置。
  3. 前記要素スペクトル算出部により生成された前記複数の要素スペクトルと、入力された基準照明光スペクトルと、入力された指定条件とに基づいて、前記入力された指定条件を満たす照明光スペクトルである合成照明光スペクトルを計算する合成照明光スペクトル計算部と、
    前記合成照明光スペクトルと、前記対象物に照射された前記照明光の分光スペクトルの計測結果との誤差が、予め定めた基準値以上である場合に、前記誤差を前記照明光生成部に渡すフィードバック処理部と、
    を更に含み、
    前記照明光生成部は、前記誤差に基づいて、生成した照明光を補正する
    請求項記載の照明制御装置。
  4. 前記フィードバック処理部は、前記誤差が、予め定めた基準値未満である場合に、前記基準照明光スペクトルを、前記対象物に照射された前記照明光の分光スペクトルの計測結果に更新する
    請求項記載の照明制御装置。
  5. 前記複数の要素スペクトルから、入力された指定条件を満たすための少なくとも1つの要素スペクトルを選択すると共に、前記選択された前記少なくとも1つの要素スペクトルの各々に対する重みを決定する重み付け処理部
    を更に含み、
    前記照明光生成部は、前記基準照明光スペクトルに対して、前記選択された前記少なくとも1つの要素スペクトルの各々を重み付けして加算又は減算することで、前記対象物に対して照射する照明光を生成する
    請求項1乃至の何れか1項記載の照明制御装置。
  6. 対象物に対して照射する照明光を生成する照明制御装置であって、
    基準となる照明スペクトルである基準照明光スペクトルに対して加算又は減算するための、照明光色に影響を与えることなく特定の色の彩度強調を行うためのスペクトルである複数の要素スペクトルのうち、彩度の調整に関する指定条件に応じた前記要素スペクトルを前記基準照明光スペクトルに対して加算又は減算することで、前記対象物に対して照射し、特定の色のみの彩度を強調させる照明光を生成する照明光生成部と、
    前記複数の要素スペクトルから、入力された指定条件を満たすための少なくとも1つの要素スペクトルを選択すると共に、前記選択された前記少なくとも1つの要素スペクトルの各々に対する重みを決定する重み付け処理部と、
    を含み、
    前記照明光生成部は、前記基準照明光スペクトルに対して、前記選択された前記少なくとも1つの要素スペクトルの各々を重み付けして加算又は減算することで、前記対象物に対して照射する照明光を生成する
    照明制御装置。
  7. 対象物に対して照射する照明光を生成する照明制御方法であって、
    照明光生成部が、基準となる照明スペクトルである基準照明光スペクトルに対して加算又は減算するための、照明光色に影響を与えることなく特定の色の彩度強調を行うためのスペクトルである複数の要素スペクトルのうち、彩度の調整に関する指定条件に応じた前記要素スペクトルを前記基準照明光スペクトルに対して加算又は減算することで、前記対象物に対して照射し、特定の色のみの彩度を強調させる照明光を生成し、
    前記対象物又は基準となる色票における複数の分光反射率を取得し、
    前記基準照明光スペクトルを取得し、
    複数の指定条件を取得し、
    前記複数の指定条件の各々について、前記基準照明光スペクトルと、前記指定条件に対応する前記分光反射率とに基づいて、前記指定条件を満たす前記要素スペクトルを算出する
    照明制御方法。
  8. コンピュータを、請求項1乃至6の何れか1項記載の照明制御装置の各部として機能させるためのプログラム。
JP2018099694A 2018-05-24 2018-05-24 照明制御装置、照明制御方法、及びプログラム Active JP7031496B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018099694A JP7031496B2 (ja) 2018-05-24 2018-05-24 照明制御装置、照明制御方法、及びプログラム
PCT/JP2019/020542 WO2019225714A1 (ja) 2018-05-24 2019-05-23 照明制御装置、照明制御方法、及びプログラム
US17/057,456 US11405997B2 (en) 2018-05-24 2019-05-23 Lighting control device, lighting control method, and program

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018099694A JP7031496B2 (ja) 2018-05-24 2018-05-24 照明制御装置、照明制御方法、及びプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019204707A JP2019204707A (ja) 2019-11-28
JP7031496B2 true JP7031496B2 (ja) 2022-03-08

Family

ID=68616746

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018099694A Active JP7031496B2 (ja) 2018-05-24 2018-05-24 照明制御装置、照明制御方法、及びプログラム

Country Status (3)

Country Link
US (1) US11405997B2 (ja)
JP (1) JP7031496B2 (ja)
WO (1) WO2019225714A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113692089B (zh) * 2021-07-29 2023-07-11 中山市小兀照明科技有限公司 一种光源控制方法、装置及计算机可读存储介质

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010238407A (ja) 2009-03-30 2010-10-21 Sharp Corp 照明装置及び照明システム
JP2013518384A (ja) 2010-01-28 2013-05-20 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 物体色を強調するための方法及びシステム
US20130307419A1 (en) 2012-05-18 2013-11-21 Dmitri Simonian Lighting system with sensor feedback

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010238407A (ja) 2009-03-30 2010-10-21 Sharp Corp 照明装置及び照明システム
JP2013518384A (ja) 2010-01-28 2013-05-20 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 物体色を強調するための方法及びシステム
US20130307419A1 (en) 2012-05-18 2013-11-21 Dmitri Simonian Lighting system with sensor feedback

Also Published As

Publication number Publication date
US20210168914A1 (en) 2021-06-03
JP2019204707A (ja) 2019-11-28
US11405997B2 (en) 2022-08-02
WO2019225714A1 (ja) 2019-11-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20190172415A1 (en) Remote Color Matching Process and System
Davis et al. Toward an improved color rendering metric
KR100437583B1 (ko) 발광 다이오드 또는 그 외의 스펙트럼 광원을 이용한이미저 장치 컬러 보정 방법
US7110598B2 (en) Automatic color constancy for image sensors
JP6100869B2 (ja) 測色計の較正
JP2018538513A (ja) 物体の反射率を決定するための方法及び関連するデバイス
CN104954772B (zh) 一种应用于自动白平衡算法的图像近灰色像素选取算法
KR20220049582A (ko) 주변 조명을 특징짓기 위한 시스템들
US7570809B1 (en) Method for automatic color balancing in digital images
US6931152B2 (en) Method for improved automatic partial color constancy correction
JP2005311581A (ja) 画像入力システム、変換マトリックス算出方法、及びプログラム
JP7031496B2 (ja) 照明制御装置、照明制御方法、及びプログラム
Burgos-Fernandez et al. Spectrally tunable light source based on light-emitting diodes for custom lighting solutions
JP4174707B2 (ja) 分光測定システム、色再現システム
EP3993382A1 (en) Colour calibration of an imaging device
US9980338B2 (en) Illumination system
US11336835B2 (en) Method and system for estimating exposure time of a multispectral light source
JP6649439B2 (ja) 照明光源の調整方法
JP2011095110A (ja) 光源推定装置および光源推定方法
CN113689510B (zh) 一种光源性能表征方法、装置及计算机可读存储介质
Nikolaev et al. Comparative analysis of Gaussian and linear spectral models for Colour constancy
Babilon et al. A new metric for memory colour preference evaluation in lighting applications–Experiments, mathematical definition, and comparison with other colour rendering indices
Tominaga et al. Color temperature estimation of scene illumination by the sensor correlation method
Učakar et al. Implementation of Wiener Algorithm for Spectral Reflectance Reconstruction of 3 and 6 Channel Images
CN117073841A (zh) 面向成像系统高动态范围颜色管理的色标数据生成方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200817

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210518

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210714

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211019

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211207

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220125

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220207

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7031496

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150