JP7031446B2 - 有機エレクトロルミネッセンス表示装置 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス表示装置 Download PDF

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Description

本開示の実施形態は、局在型表面プラズモン共鳴を利用した有機エレクトロルミネッセンス表示装置に関する。
近年、AR(Augmented Reality:拡張現実)デバイスやVR(Virtual Reality:仮想現実)デバイスの開発が盛んに行われている。ARデバイスやVRデバイスにおいては、小型化および軽量化が望まれており、マイクロディスプレイが使用されている。
有機エレクトロルミネッセンス素子は、自己発色により視認性が高いこと、液晶表示装置と異なり全固体ディスプレイであるため耐衝撃性に優れていること、応答速度が速いこと、温度変化による影響が少ないこと、および視野角が広いこと等の利点を有する。そこで、有機エレクトロルミネッセンス素子のマイクロディスプレイへの応用が注目されている。なお、以下、有機エレクトロルミネッセンスを有機ELと略す場合がある。有機EL表示装置のマイクロディスプレイは、有機ELマイクロディスプレイやOLEDマイクロディスプレイとも称される。
有機EL表示装置の構造としては、発光性能の向上を目的として、様々な形態が提案されている。例えば、輝度および色純度を高めるために、発光層から発せられた光を、反射性を有する一方の電極と透明性および反射性を有する他方の電極との間で共振させる構造、いわゆるマイクロキャビディ構造が知られている。
マイクロディスプレイに適用されるマイクロキャビティ構造を有する有機EL表示装置としては、例えば特許文献1に、基板の一方の面に、反射層と、透光層と、透明性を有する画素電極と、有機EL層と、透明性および反射性を有する対向電極とをこの順に有する有機EL表示装置において、反射層から対向電極までの光路長を透光層や画素電極の膜厚により調整する例が開示されている。
特開2017-73268号公報
近年、有機EL表示装置のさらなる高輝度化、高効率化が課題とされている。
本開示は、上記実情に鑑みてなされたものであり、高輝度であり、色純度に優れる有機EL表示装置を提供することを主目的とする。
上記目的を達成するために、本開示は、基材の一方の面に、駆動素子と、第1絶縁層と、反射層と、第2絶縁層と、有機EL素子とをこの順に有し、上記反射層が、局在型表面プラズモン共鳴を示すドット状の金属部を有し、画素毎に、上記金属部の大きさおよび上記金属部間の間隔の少なくとも一方が異なり、上記ドット状の金属部の表面プラズモン共鳴波長領域が異なる、有機EL表示装置を提供する。
本開示は、高輝度であり、色純度に優れる有機EL表示装置を提供できるという効果を奏する。
本開示の有機EL表示装置の一例を示す概略断面図および平面図である。 本開示の有機EL表示装置の他の例を示す概略断面図である。 本開示の有機EL表示装置における反射層を構成するドット状の金属部の他の例を示す概略断面図である。 本開示の有機EL表示装置の他の例を示す概略断面図である。 本開示の有機EL表示装置の他の例を示す概略断面図および平面図である。 本開示の有機EL表示装置の製造方法における反射層形成工程の一例を示す工程図である。 本開示の有機EL表示装置の製造方法における反射層形成工程の他の例を示す工程図である。 本開示の有機EL表示装置の製造方法における反射層形成工程の他の例を示す工程図である。 本開示の有機EL表示装置の他の例を示す概略断面図である。 本開示の有機EL表示装置の製造方法における光路調整層形成工程にて用いられるナノインプリント用モールドの一例を示す概略断面図である。
以下、本開示の有機EL表示装置について詳細に説明する。
本開示の有機EL表示装置は、基材の一方の面に、駆動素子と、第1絶縁層と、反射層と、第2絶縁層と、有機EL素子とをこの順に有し、上記反射層が、局在型表面プラズモン共鳴を示すドット状の金属部を有し、画素毎に、上記金属部の大きさおよび上記金属部間の間隔の少なくとも一方が異なり、上記ドット状の金属部の表面プラズモン共鳴波長領域が異なる。
なお、「画素」とは、独立して発光の制御が可能である最小の単位を示す。
本開示の有機EL表示装置について、図面を参照して説明する。
図1(a)は本開示の有機EL表示装置の一例を示す概略断面図であり、図1(b)~(d)は本開示の有機EL表示装置における各画素の金属部の一例を示す概略平面図である。図1(a)に示すように、有機EL表示装置1は、基材2の一方の面に、駆動素子3と、第1絶縁層4と、反射層5と、第2絶縁層6と、有機EL素子7とをこの順に有している。反射層5は、局在型表面プラズモン共鳴を示すドット状の金属部21を有し、有機EL表示装置1は、赤色画素R、緑色画素G、青色画素Bを有しており、図1(b)~(d)に示すように、画素RGB毎に、金属部21の大きさa1、a2、a3および金属部21間の間隔b1、b2、b3の少なくとも一方が異なり、ドット状の金属部21の表面プラズモン共鳴波長が異なっている。有機EL表示装置1は、有機EL素子7側から光が取り出されるトップエミッション型である。
また、有機EL素子7は、第2絶縁層6側から順に、透明性を有する第1電極層11と、発光層を含む有機EL層12と、透明性を有する第2電極層13とを有することができ、第1電極層11は、画素RGB毎に配置されている。また、有機EL表示装置1は、画素RGB毎に配置された第1電極層11の間に、画素間絶縁層8を有していてもよい。また、図示しないが、第1電極層11はコンタクトホール等を介して駆動素子3に接続されている。
有機EL表示装置1においては、ドット状の金属部21は局在型表面プラズモン共鳴を示すものであり、有機EL素子7から光が放射されると、ドット状の金属部21では特定の波長領域、すなわち表面プラズモン共鳴波長領域に対して局在型表面プラズモン共鳴が生じ、この表面プラズモン共鳴波長領域の光が吸収される。このため、表面プラズモン共鳴波長領域以外の波長領域の光は反射されることになる。すなわち、ドット状の金属部21は、表面プラズモン共鳴波長領域以外の波長領域の光を選択的に反射する選択反射部材として機能する。
表面プラズモン共鳴波長領域は、金属部21の大きさa1、a2、a3および金属部21間の間隔b1、b2、b3等により影響を受ける。このため、金属部21は、画素RGB毎に金属部21の大きさa1、a2、a3および金属部21間の間隔b1、b2、b3の少なくとも一方を異ならせることで、画素RGB毎に表面プラズモン共鳴波長領域を異ならせることができる。よって、青色画素Bのドット状の金属部21と、緑色画素Gのドット状の金属部21と、赤色画素Rのドット状の金属部21とでは、それぞれ表面プラズモン共鳴波長領域が異なるので、それぞれ反射波長領域を異ならせることができる。したがって、金属部21の大きさa1、a2、a3および金属部21間の間隔b1、b2、b3の少なくとも一方を画素RGB毎に調整することで、青色画素Bのドット状の金属部21では青色の波長領域の光を選択的に反射させ、緑色画素Gのドット状の金属部21では緑色の波長領域の光を選択的に反射させ、赤色画素Rのドット状の金属部21では赤色の波長領域の光を選択的に反射させることができる。
このように本開示においては、反射層が、局在型表面プラズモン共鳴を示すドット状の金属部を有し、画素毎に、金属部の大きさおよび金属部間の間隔の少なくとも一方が異なり、ドット状の金属部の表面プラズモン共鳴波長領域が異なることにより、反射層では、画素毎に異なる色の波長領域の光を反射させることが可能となる。したがって、輝度および色純度を向上させることが可能である。
なお、従来のマイクロキャビティ構造を有する有機EL表示装置、すなわち、例えば基板の一方の面に、反射層と、透光層と、透明性を有する画素電極と、有機EL層と、透明性および反射性を有する対向電極とをこの順に有し、反射層から対向電極までの光路長が透光層や画素電極の膜厚により調整された有機EL表示装置においては、一般に反射層として金属膜が全面に配置される。この場合、金属膜の反射特性は金属膜の材料や膜厚によって決まるため、画素毎に金属膜の反射特性を制御することができない。また、金属膜の材料によっては、有機EL素子から発せられた光が吸収されてしまうこともある。そのため、光の利用効率には限界があった。
これに対し、本開示においては、画素毎に反射層の反射特性を調整することができる。また、各画素の反射層では、所望の波長領域の光を反射させることができるため、従来のように反射層として金属膜が全面に配置されている場合と比較して、反射層により有機EL素子からの光のうち所望の波長領域の光が吸収されるのを低減し、光の利用効率を高めることが可能となる。
図2は、本開示の有機EL表示装置の他の例を示す概略断面図である。図2に示すように、有機EL表示装置1は、有機EL素子7の第2絶縁層6とは反対側の面に、バリア層9を有していてもよく、またバリア層9の有機EL素子7とは反対側の面に、着色層10を有していてもよい。なお、図2中の説明しない符号については、図1と同一の部材を示すものであるので、ここでの説明は省略する。
本開示においては、上述のように、色純度を向上させることができるため、着色層を配置する場合には、着色層の厚みを薄くすることができ、有機EL表示装置の輝度をさらに高めることができる。また、色純度を向上させることができるので、着色層を用いなくともカラー表示が可能であり、カラーフィルタレスの有機EL表示装置とすることができ、有機EL表示装置の輝度をより一層高めることができる。
以下、本開示の有機EL表示装置における各構成について説明する。
1.反射層
反射層は、局在型表面プラズモン共鳴を示すドット状の金属部を有し、反射性を有する部材であり、画素毎に、上記金属部の大きさおよび上記金属部間の間隔の少なくとも一方が異なり、上記ドット状の金属部の表面プラズモン共鳴波長領域が異なる。
以下、反射層の構成について説明する。
(1)金属部
ドット状の金属部は、局在型表面プラズモン共鳴を示す。また、画素毎に、金属部の大きさおよび金属部間の間隔の少なくとも一方が異なり、ドット状の金属部の表面プラズモン共鳴波長領域が異なる。
ここで、ドット状の金属部が局在型表面プラズモン共鳴を示すとは、ドット状の金属部に有機EL素子から光が放射された際に、ドット状の金属部の局在型表面プラズモン共鳴により、有機EL素子からの光のうち、表面プラズモン共鳴波長領域の光を吸収することが可能であることをいう。
また、表面プラズモン共鳴波長領域とは、局在型表面プラズモン共鳴により吸収を示す波長領域であり、吸収スペクトルにおいて半値全幅が含まれる領域をいう。
表面プラズモン共鳴波長領域としては、可視光領域であればよく、例えば360nm以上、830nm以下の範囲内であることが好ましく、400nm以上、760nm以下の範囲内であることが好ましい。具体的には、赤色画素においては、表面プラズモン共鳴波長領域は、青色の波長領域および緑色の波長領域であることが好ましく、例えば400nm以上、600nm以下であることが好ましい。また、緑色画素においては、表面プラズモン共鳴波長領域は、青色の波長領域および赤色の波長領域であることが好ましく、例えば400nm以上、500nm以下、および、600nm以上、700nm以下であることが好ましい。また、青色画素においては、表面プラズモン共鳴波長領域は、緑色の波長領域および赤色の波長領域であることが好ましく、例えば500nm以上、700nm以下であることが好ましい。
表面プラズモン共鳴波長領域は、金属部の大きさおよび金属部間の間隔等により影響を受ける。このため、金属部は、金属部の大きさおよび金属部間の間隔の少なくとも一方を、画素毎に調整することで、表面プラズモン共鳴波長領域を画素毎に調整することができ、反射波長領域を画素毎に調整することができる。金属部の大きさおよび金属部間の間隔は、画素毎にいずれか一方が異なればよく、例えば画素毎に金属部の大きさが異なっていてもよく、画素毎に金属部間の間隔が異なっていてもよく、画素毎に金属部の大きさおよび金属部間の間隔が異なっていてもよい。
金属部の大きさは、局在型表面プラズモン共鳴を生じさせることができる大きさであればよく、例えば、100nm以上、500nm以下の範囲内であることが好ましく、中でも、150nm以上、450nm以下の範囲内であることが好ましく、特に、200nm以上、400nm以下の範囲内であることが好ましい。金属部の大きさが上述の範囲内であることで、ドット状の金属部は、有機EL素子から光が放射されたときに、具体的には可視光領域の光が照射されたときに、局在型表面プラズモン共鳴を生じやすくなるからである。
具体的には、赤色画素においては、金属部の大きさは、青色の波長領域および緑色の波長領域の光に対して局在型表面プラズモン共鳴を生じさせることができる大きさであることが好ましく、金属部間の間隔、金属部の形状および金属部の材料等に応じて適宜調整されるものであるが、例えば、250nm以上、500nm以下の範囲内であることが好ましく、中でも、300nm以上、450nm以下の範囲内であることが好ましく、特に、325nm以上、400nm以下の範囲内であることが好ましい。
また、緑色画素においては、金属部の大きさは、青色の波長領域および赤色の波長領域の光に対して局在型表面プラズモン共鳴を生じさせることができる大きさであることが好ましく、金属部間の間隔、金属部の形状および金属部の材料等に応じて適宜調整されるものであるが、例えば、180nm以上、425nm以下の範囲内であることが好ましく、中でも、225nm以上、375nm以下の範囲内であることが好ましく、特に、250nm以上、325nm以下の範囲内であることが好ましい。
また、青色画素においては、金属部の大きさは、緑色の波長領域および赤色の波長領域の光に対して局在型表面プラズモン共鳴を生じさせることができる大きさであることが好ましく、金属部間の間隔、金属部の形状および金属部の材料等に応じて適宜調整されるものであるが、例えば、100nm以上、350nm以下の範囲内であることが好ましく、中でも、125nm以上、325nm以下の範囲内であることが好ましく、特に、160nm以上、300nm以下の範囲内であることが好ましい。
なお、金属部の大きさは、例えば、金属部の形状が正方形状や長方形状である場合には、一辺の長さをいい、金属部の形状が円形状である場合には、直径をいう。具体的には、図1(b)~(d)の符号a1、a2、a3で示される大きさや、図3の符号aで示される大きさである。図1(b)~(d)においては、金属部21の形状が正方形状であり、符号a1、a2、a3は一辺の長さを示す。また、図3においては、金属部21の形状が円形状であり、符号aは直径を示す。
金属部間の間隔は、局在型表面プラズモン共鳴を生じさせることができる間隔であればよく、例えば、50nm以上、250nm以下の範囲内であることが好ましく、中でも、50nm以上、225nm以下の範囲内であることが好ましく、特に、70nm以上、200nm以下の範囲内であることが好ましい。金属部間の間隔が上述の範囲内であることで、ドット状の金属部は、有機EL素子から光が放射されたときに、具体的には可視光領域の光が照射されたときに、局在型表面プラズモン共鳴を生じやすくなるからである。
具体的には、赤色画素においては、金属部間の間隔は、青色の波長領域および緑色の波長領域の光に対して局在型表面プラズモン共鳴を生じさせることができる間隔であることが好ましく、金属部の大きさ、金属部の形状および金属部の材料等に応じて適宜調整されるものであるが、例えば、75nm以上、250nm以下の範囲内であることが好ましく、中でも、100nm以上、225nm以下の範囲内であることが好ましく、特に、125nm以上、200nm以下の範囲内であることが好ましい。
また、緑色画素においては、金属部間の間隔は、青色の波長領域および赤色の波長領域の光に対して局在型表面プラズモン共鳴を生じさせることができる間隔であることが好ましく、金属部の大きさ、金属部の形状および金属部の材料等に応じて適宜調整されるものであるが、例えば、50nm以上、225nm以下の範囲内であることが好ましく、中でも、80nm以上、200nm以下の範囲内であることが好ましく、特に、100nm以上、180nm以下の範囲内であることが好ましい。
また、青色画素においては、金属部間の間隔は、緑色の波長領域および赤色の波長領域の光に対して局在型表面プラズモン共鳴を生じさせることができる間隔であることが好ましく、金属部の大きさ、金属部の形状および金属部の材料等に応じて適宜調整されるものであるが、例えば、50nm以上、180nm以下の範囲内であることが好ましく、中でも、50nm以上、160nm以下の範囲内であることが好ましく、特に、50nm以上、140nm以下の範囲内であることが好ましい。
なお、金属部間の間隔は、隣接する金属部の最も近接する距離をいう。具体的には、図1(b)~(d)の符号b1、b2、b3で示される間隔や、図3の符号bで示される間隔である。
金属部の大きさおよび金属部間の間隔の調整による表面プラズモン共鳴波長領域の制御については、例えば、Renilkumar Mudachathi and Takuo Tanaka, “Up Scalable Full Colour Plasmonic Pixels with Controllable Hue, Brightness and Saturation” Scientific Reports, Vol. 7, Article number:1199 (2017), doi: 10.1038/s41598-017-01266-6, 26 April 2017に詳しい。
表面プラズモン共鳴波長領域は、金属部の大きさおよび金属部間の間隔の他、金属部の形状、金属部の材料等により影響を受ける。このため、金属部は、金属部の形状、金属部の材料等を調整することで、表面プラズモン共鳴波長領域を調整し、反射波長領域を調整することもできる。
金属部の形状は、局在型表面プラズモン共鳴を生じさせることができる形状であればよく、特に限定されないが、例えば、正方形状や長方形状、円形状等が挙げられる。中でも、金属部の形状は、正方形状、長方形状であることが好ましい。角を有する形状は、局在型表面プラズモン共鳴を生じさせやすいからである。また、これらの形状は、形成が容易だからである。
金属部を構成する材料としては、局在型表面プラズモン共鳴を生じさせることができる金属材料であればよく、特に限定されないが、例えば、金、銀、銅、アルミニウム、プラチナ、パラジウム等の金属を挙げることができる。中でも、銀、アルミニウムが好ましい。有機EL素子から光が放射されたときに、具体的には可視光領域の光が照射されたときに、局在型表面プラズモン共鳴を生じやすいからである。
金属部の厚みは、反射性が得られる厚みであればよく、例えば30nm以上、200nm以下の範囲内とすることができる。
金属部は、局在型表面プラズモン共鳴を利用した選択反射部材として機能することから、通常、有機EL素子の第1電極層および駆動素子には接続されない。
ドット状の金属部の形成方法としては、画素毎に金属部の大きさおよび金属部間の間隔の少なくともいずれか一方が異なる金属部を形成可能な方法であればよく、反射層の構成に応じて異なる。具体的な方法については、後述する。
(2)絶縁部
反射層は、第1絶縁層と金属部との間に、平面視で金属部と重なる、ドット状の絶縁部を有することができる。
図4は、本開示の有機EL表示装置の他の例を示す概略断面図である。図4に示すように、反射層5は、第1絶縁層4とドット状の金属部21との間に、平面視で金属部21と重なるドット状の絶縁部22を有することができる。なお、図4中の説明しない符号については、図1と同一の部材を示すものであるので、ここでの説明は省略する。
ドット状の絶縁部は、平面視でドット状の金属部と重なる。絶縁部の大きさ、絶縁部間の間隔、および絶縁部の形状は、金属部の大きさ、金属部間の間隔および金属部の形状と同一となる。
絶縁部を構成する材料としては、透明性および絶縁性を有するものであればよいが、後述するように、ナノインプリント法による絶縁部の形成が可能なものであることが好ましい。例えば、無機材料および有機材料のいずれも用いることができる。
無機材料としては、例えば金属酸化物や金属窒化物が挙げられ、具体的には酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸化窒化ケイ素等が挙げられる。
有機材料としては、アウトガスの少ないものであればよく、例えば有機EL表示装置の画素間絶縁層に用いられる有機材料を適用することができる。具体的には、感光性ポリイミド樹脂、アクリル樹脂等の光硬化型樹脂が挙げられる。
また、絶縁部の材料としては、スピンオンガラス材料も用いることができる。なお、以下、スピンオンガラス材料をSOG材料と略す場合がある。SOG材料としては、例えば、ゾルゲル法やポリシラザン法で形成される材料を適用することができる。具体的にはテトラエトキシシラン(TEOS)や、ポリシラザン樹脂、ポリシロキサン樹脂が挙げられる。
絶縁部の厚みとしては、後述するように、反射層が、第1絶縁層と第2絶縁層との間に、平面視で金属部および絶縁部と重ならない、格子状の第2の金属部を有する場合には、第2の金属部の厚みよりも厚いことが好ましい。ドット状の金属部と格子状の第2の金属部とを接しないようにすることができるからである。具体的には、絶縁部の厚みは、50nm以上、500nm以下の範囲内とすることができる。
絶縁部の形成方法としては、平面視で金属部と重なる絶縁部を形成可能な方法であればよく、例えばナノインプリント法、電子線描画法等が挙げられる。中でも、ナノインプリント法であることが好ましい。高精細な絶縁部を簡便な方法で安価に形成できるからである。なお、ナノインプリント法による絶縁部の形成方法については、後述する。
(3)第2の金属部
反射層は、第1絶縁層と第2絶縁層との間に、平面視で金属部および絶縁部と重ならない、格子状の第2の金属部を有することが好ましい。
図5(a)は、本開示の有機EL表示装置の他の例を示す概略断面図であり、図5(b)~(d)は本開示の有機EL表示装置における各画素の金属部、絶縁部および第2の金属部の一例を示す概略平面図である。図5(a)~(d)に示すように、反射層5は、第1絶縁層4と第2絶縁層6との間に、平面視で金属部21および絶縁部22と重ならない格子状の第2の金属部23を有することができる。なお、図5中の説明しない符号については、図1と同一の部材を示すものであるので、ここでの説明は省略する。
反射層が、ドット状の金属部と平面視で重ならない格子状の第2の金属部を有することにより、各画素の反射層の反射スペクトルを急峻にすることができ、色純度を高めることができるからである。また、反射層の反射性も高めることができる。
格子状の第2の金属部の開口部の大きさ、開口部間の間隔、開口部の形状は、ドット状の金属部の大きさ、金属部間の間隔および金属部の形状と同一となる。
格子状の第2の金属部を構成する材料としては、上記のドット状の金属部を構成する材料と同様とすることができる。通常、格子状の第2の金属部を構成する材料は、上記のドット状の金属部を構成する材料と同一であり、格子状の第2の金属部は上記のドット状の金属部と同時に形成することができる。
格子状の第2の金属部が、後述するように第1電極層の補助電極を兼ねる場合には、格子状の第2の金属部は、画素毎に配置される。
格子状の第2の金属部の厚みとしては、上記のドット状の金属部の厚みと同様とすることができる。
格子状の第2の金属部の形成方法としては、上記のドット状の金属部と同時形成可能な方法であることが好ましい。具体的な方法については、後述する。
(4)反射層の形成方法
反射層の形成方法は、反射層の構成に応じて異なる。
(a)第1態様
反射層がドット状の金属部のみを有する場合、ドット状の金属部の形成方法としては、画素毎に金属部の大きさおよび金属部間の間隔の少なくともいずれか一方が異なる金属部を形成可能な方法であればよく、具体的には、第1絶縁層の基材とは反対側の面に金属膜を形成し、フォトリソグラフィ法により金属膜をパターニングする方法が挙げられる。
金属膜の形成方法としては、例えばCVD法や、スパッタリング法、真空蒸着法等のPVD法が挙げられる。
(b)第2態様
反射層が、第1絶縁層側から順に、ドット状の絶縁部とドット状の金属部とを有する場合、反射層の形成方法としては、例えば、第1絶縁層の基材とは反対側の面に絶縁膜を形成する絶縁膜形成工程と、絶縁膜の第1絶縁層とは反対側の面に金属膜を形成する金属膜形成工程と、絶縁膜および金属膜をドット状にパターニングするパターニング工程とを有する方法が挙げられる。
(絶縁膜形成工程)
絶縁膜形成工程において、絶縁膜の形成方法としては、絶縁膜の材料に応じて適宜選択される。絶縁膜が無機材料を含む場合、絶縁膜の形成方法としては、例えばCVD法や、スパッタリング法、真空蒸着法等のPVD法が挙げられる。また、絶縁膜が有機材料またはSOG材料を含む場合、絶縁膜の形成方法としては、例えば一般的な塗布法や印刷法が挙げられる。
(金属膜形成工程)
金属膜形成工程において、金属膜の形成方法としては、例えばCVD法や、スパッタリング法、真空蒸着法等のPVD法が挙げられる。
(パターニング工程)
パターニング工程において、絶縁膜および金属膜のパターニング方法としては、例えばナノインプリント法、フォトリソグラフィ法等が挙げられる。中でも、ナノインプリント法が好ましい。高精細な絶縁部および金属部を簡便な方法で安価に形成できるからである。
図6(a)~(f)は、本開示の有機EL表示装置の製造方法における反射層形成工程の一例を示す工程図である。まず、図6(a)に示すように、基材2の一方の面に、駆動素子3および第1絶縁層4をこの順に有する積層体を作製し、積層体の第1絶縁層4側の面に絶縁膜22aを形成する。次いで、図6(b)に示すように、絶縁膜22aの第1絶縁層4とは反対側の面に、金属膜21aを形成する。次に、図6(c)に示すように、金属膜21aの絶縁膜22aとは反対側の面に、レジストを塗布してレジスト層31aを形成する。次に、図6(d)に示すように、各画素に対応する領域毎に凹部の大きさおよび凹部間の間隔の少なくとも一方が異なる凹部を有するナノインプリント用モールド30を準備し、ナノインプリント用モールド30をレジスト層31aに押し当てて紫外線を照射し、レジスト層31aを硬化させる。その後、ナノインプリント用モールド30を離型し、図6(e)に示すように、レジスト層31bにナノインプリント用モールド30の凹凸パターンを転写する。続いて、凹凸パターンが転写されたレジスト層31bをマスクとして、レジスト層31b、金属膜21aおよび絶縁膜22aをエッチングする。これにより、図6(f)に示すように、ドット状の絶縁部22およびドット状の金属部21が得られる。そして、画素RGB毎に金属部21の大きさおよび金属部21間の間隔の少なくとも一方が異なる金属部21が得られる。なお、図6中の説明しない符号については、図1と同一の部材を示すものであるので、ここでの説明は省略する。
パターニング工程は、金属膜の絶縁膜とは反対側の面に、レジスト層を形成するレジスト層形成工程と、上記レジスト層にナノインプリント用モールドの凹凸パターンを転写する転写工程と、上記凹凸パターンが転写された上記レジスト層、上記金属膜および上記絶縁膜をエッチングするエッチング工程と、を有することができる。
レジスト層形成工程において、レジスト層に用いられる材料としては、ナノインプリント法に用いられるものであればよく、ナノインプリント法に応じて適宜選択される。UVナノインプリント法の場合は紫外線硬化型樹脂を用いることができ、熱ナノインプリント法の場合は熱可塑性樹脂や熱硬化型樹脂を用いることができ、室温ナノインプリント法の場合はSOG材料を用いることができる。中でも、紫外線硬化型樹脂が好ましい。UVナノインプリント法は、プロセス温度が低い、転写時間が短い等、生産性に優れている。
レジスト層の厚みとしては、目的とする絶縁部および金属部の厚みや、後述のエッチング工程でのレジスト層、金属部および絶縁膜のエッチング速度等に応じて適宜調整される。例えば、レジスト層の厚みは、100nm以上、500nm以下の範囲内とすることができる。
レジスト層の形成方法としては、例えば一般的な塗布法、印刷法が挙げられる。
転写工程は、ナノインプリント法に応じて適宜選択される。
UVナノインプリント法では、転写工程においては、ナノインプリント用モールドをレジスト層に押し当て、その状態で紫外線の照射によりレジスト層を硬化させ、その後、ナノインプリント用モールドを離型することにより、レジスト層にナノインプリント用モールドの凹凸パターンを転写することができる。紫外線の照射は、通常、ナノインプリント用モールド側から紫外線を照射する。
熱ナノインプリント法では、レジスト層に熱可塑性樹脂を用いる場合には、転写工程においては、レジスト層を熱可塑性樹脂のガラス転移温度以上に加熱し、ナノインプリント用モールドをレジスト層に押し当て、その状態で冷却によりレジスト層を固化させ、その後、ナノインプリント用モールドを離型することにより、レジスト層にナノインプリント用モールドの凹凸パターンを転写することができる。
また、熱ナノインプリント法では、レジスト層に熱硬化性樹脂を用いる場合には、転写工程においては、ナノインプリント用モールドをレジスト層に押し当て、その状態で加熱によりレジスト層を硬化させ、その後、ナノインプリント用モールドを離型することにより、レジスト層にナノインプリント用モールドの凹凸パターンを転写することができる。
SOG材料を用いた室温ナノインプリント法では、転写工程においては、ナノインプリント用モールドをレジスト層に押し当て、その状態で乾燥によりレジスト層を硬化させ、その後、ナノインプリント用モールドを離型することにより、レジスト層にナノインプリント用モールドの凹凸パターンを転写することができる。
いずれのナノインプリント法においても、ナノインプリント用モールドをレジスト層に押し当てる際には、加圧により、ナノインプリント用モールドの凹部にレジスト層の材料を充填してもよい。
エッチング工程においては、凹凸パターンが転写されたレジスト層の残膜部分をエッチングし、さらに残膜部分を除去したレジスト層のパターンをマスクとして、金属膜および絶縁膜をエッチングすることができる。レジスト層、金属膜および絶縁膜のエッチング方法としては、例えばドライエッチングが挙げられる。
(c)第3態様
反射層が、第1絶縁層側から順に、ドット状の絶縁部とドット状の金属部とを有し、さらに第1絶縁層と第2絶縁層との間に、平面視で絶縁部および金属部と重ならない格子状の第2の金属部を有する場合、反射層の形成方法としては、例えば、第1絶縁層の基材とは反対側の面に絶縁膜を形成する絶縁膜形成工程と、絶縁膜をドット状にパターニングするパターニング工程と、第1絶縁層のドット状の絶縁膜側の面に金属膜を形成する金属膜形成工程とを有する方法が挙げられる。
(絶縁膜形成工程)
絶縁膜形成工程において、絶縁膜の形成方法としては、絶縁膜の材料に応じて適宜選択される。絶縁膜が無機材料を含む場合、絶縁膜の形成方法としては、例えばCVD法や、スパッタリング法、真空蒸着法等のPVD法が挙げられる。また、絶縁膜が有機材料またはSOG材料を含む場合、絶縁膜の形成方法としては、例えば一般的な塗布法や印刷法が挙げられる。
(パターニング工程)
パターニング工程において、絶縁膜のパターニング方法としては、例えばナノインプリント法、電子線描画法等が挙げられる。中でも、ナノインプリント法が好ましい。高精細な絶縁部を簡便な方法で安価に形成できるからである。
ナノインプリント法の場合、反射層の形成工程は、絶縁部の材料に応じて異なる。
図7(a)~(e)は、本開示の有機EL表示装置の製造方法における反射層形成工程の他の例を示す工程図であり、絶縁部が有機材料またはSOG材料を含む場合である。まず、図7(a)に示すように、基材2の一方の面に、駆動素子3および第1絶縁層4をこの順に有する積層体を作製し、積層体の第1絶縁層4側の面に絶縁膜22aを形成する。次いで、図7(b)に示すように、各画素に対応する領域毎に凹部の大きさおよび凹部間の間隔の少なくとも一方が異なる凹部を有するナノインプリント用モールド30を準備し、ナノインプリント用モールド30を絶縁膜22aに押し当てて、紫外線の照射や乾燥等により絶縁膜22aを硬化させる。その後、ナノインプリント用モールド30を離型し、図7(c)に示すように、絶縁膜22bにナノインプリント用モールド30の凹凸パターンを転写する。続いて、凹凸パターンが転写された絶縁膜22bをエッチングする。これにより、図7(d)に示すように、ドット状の絶縁部22が得られる。次に、図7(e)に示すように、第1絶縁層4のドット状の絶縁部22側の面に金属膜21aを形成する。これにより、絶縁部22による段差を利用して、ドット状の金属部21および格子状の第2の金属部23を同時に形成することができる。そして、画素RGB毎に金属部21の大きさおよび金属部21間の間隔の少なくとも一方が異なる金属部21が得られる。なお、図7中の説明しない符号については、図1と同一の部材を示すものであるので、ここでの説明は省略する。
絶縁部が有機材料またはSOG材料を含む場合、パターニング工程は、絶縁膜にモールドの凹凸パターンを転写する転写工程と、上記凹凸パターンが転写された上記絶縁膜をエッチングするエッチング工程と、を有することができる。
転写工程は、絶縁膜の材料に応じて適宜選択される。
絶縁膜の材料が有機材料であり、光硬化型樹脂である場合には、UVナノインプリント法が用いられる。UVナノインプリント法では、転写工程においては、ナノインプリント用モールドを絶縁膜に押し当て、その状態で紫外線の照射により絶縁膜を硬化させ、その後、ナノインプリント用モールドを離型することにより、絶縁膜にナノインプリント用モールドの凹凸パターンを転写することができる。紫外線の照射は、通常、ナノインプリント用モールド側から紫外線を照射する。
絶縁膜の材料がSOG材料である場合には、室温ナノインプリント法が用いられる。室温ナノインプリント法では、転写工程においては、ナノインプリント用モールドを絶縁膜に押し当て、その状態で乾燥により絶縁膜を硬化させ、その後、ナノインプリント用モールドを離型することにより、絶縁膜にナノインプリント用モールドの凹凸パターンを転写することができる。
いずれのナノインプリント法においても、ナノインプリント用モールドを絶縁膜に押し当てる際には、加圧により、ナノインプリント用モールドの凹部に絶縁膜の材料を充填してもよい。
エッチング工程においては、凹凸パターンが転写された絶縁膜の残膜部分をエッチングすることができる。絶縁膜のエッチング方法としては、例えばドライエッチングが挙げられる。
図8(a)~(f)は、本開示の有機EL表示装置の製造方法における反射層形成工程の他の例を示す工程図であり、絶縁部が無機材料を含む場合である。まず、図8(a)に示すように、基材2の一方の面に、駆動素子3および第1絶縁層4をこの順に有する積層体を作製し、積層体の第1絶縁層4側の面に絶縁膜22aを形成する。次いで、図8(b)に示すように、絶縁膜22aの第1絶縁層4とは反対側の面に、レジストを塗布してレジスト層31aを形成する。次に、図8(c)に示すように、各画素に対応する領域毎に凹部の大きさおよび凹部間の間隔の少なくとも一方が異なる凹部を有するナノインプリント用モールド30を準備し、ナノインプリント用モールド30をレジスト層31aに押し当てて紫外線を照射し、レジスト層31aを硬化させる。その後、ナノインプリント用モールド30を離型し、図8(d)に示すように、レジスト層31bにナノインプリント用モールド30の凹凸パターンを転写する。続いて、凹凸パターンが転写されたレジスト層31bをマスクとして、レジスト層31bおよび絶縁膜22aをエッチングする。これにより、図8(e)に示すように、ドット状の絶縁部22が得られる。次に、図8(f)に示すように、第1絶縁層4のドット状の絶縁部22側の面に金属膜21aを形成する。これにより、絶縁部22による段差を利用して、ドット状の金属部21および格子状の第2の金属部23を同時に形成することができる。そして、画素RGB毎に金属部21の大きさおよび金属部21間の間隔の少なくとも一方が異なる金属部21が得られる。なお、図8中の説明しない符号については、図1と同一の部材を示すものであるので、ここでの説明は省略する。
絶縁部が無機材料を含む場合、パターニング工程は、絶縁膜の第1絶縁層とは反対側の面に、レジスト層を形成するレジスト層形成工程と、上記レジスト層にナノインプリント用モールドの凹凸パターンを転写する転写工程と、上記凹凸パターンが転写された上記レジスト層および上記絶縁膜をエッチングするエッチング工程と、を有することができる。
レジスト層形成工程において、レジスト層に用いられる材料としては、ナノインプリント法に用いられるものであればよく、ナノインプリント法に応じて適宜選択される。UVナノインプリント法の場合は紫外線硬化型樹脂を用いることができ、熱ナノインプリント法の場合は熱可塑性樹脂や熱硬化型樹脂を用いることができ、室温ナノインプリント法の場合はSOG材料を用いることができる。中でも、紫外線硬化型樹脂が好ましい。UVナノインプリント法は、プロセス温度が低い、転写時間が短い等、生産性に優れている。
レジスト層の厚みとしては、目的とする絶縁部の厚みや、後述のエッチング工程でのレジスト層および絶縁膜のエッチング速度等に応じて適宜調整される。例えば、レジスト層の厚みは、100nm以上、500nm以下の範囲内とすることができる。
レジスト層の形成方法としては、例えば一般的な塗布法、印刷法が挙げられる。
転写工程は、ナノインプリント法に応じて適宜選択される。
UVナノインプリント法では、転写工程においては、ナノインプリント用モールドをレジスト層に押し当て、その状態で紫外線の照射によりレジスト層を硬化させ、その後、ナノインプリント用モールドを離型することにより、レジスト層にナノインプリント用モールドの凹凸パターンを転写することができる。紫外線の照射は、通常、ナノインプリント用モールド側から紫外線を照射する。
熱ナノインプリント法では、レジスト層に熱可塑性樹脂を用いる場合には、転写工程においては、レジスト層を熱可塑性樹脂のガラス転移温度以上に加熱し、ナノインプリント用モールドをレジスト層に押し当て、その状態で冷却によりレジスト層を固化させ、その後、ナノインプリント用モールドを離型することにより、レジスト層にナノインプリント用モールドの凹凸パターンを転写することができる。
また、熱ナノインプリント法では、レジスト層に熱硬化性樹脂を用いる場合には、転写工程においては、ナノインプリント用モールドをレジスト層に押し当て、その状態で加熱によりレジスト層を硬化させ、その後、ナノインプリント用モールドを離型することにより、レジスト層にナノインプリント用モールドの凹凸パターンを転写することができる。
SOG材料を用いた室温ナノインプリント法では、転写工程においては、ナノインプリント用モールドをレジスト層に押し当て、その状態で乾燥によりレジスト層を硬化させ、その後、ナノインプリント用モールドを離型することにより、レジスト層にナノインプリント用モールドの凹凸パターンを転写することができる。
いずれのナノインプリント法においても、ナノインプリント用モールドをレジスト層に押し当てる際には、加圧により、ナノインプリント用モールドの凹部にレジスト層の材料を充填してもよい。
エッチング工程においては、凹凸パターンが転写されたレジスト層の残膜部分をエッチングし、さらに残膜部分を除去したレジスト層のパターンをマスクとして、絶縁膜をエッチングすることができる。レジスト層および絶縁膜のエッチング方法としては、例えばドライエッチングが挙げられる。
(金属膜形成工程)
金属膜形成工程において、金属膜の形成方法としては、例えばCVD法や、スパッタリング法、真空蒸着法等のPVD法が挙げられる。
また、後述するように、格子状の第2の金属部が第1電極層の補助電極を兼ねる場合には、格子状の第2の金属部は、画素毎に配置される。そのため、この場合には、金属膜を形成した後、金属膜をパターニングすることにより、格子状の第2の金属部を画素毎に配置することができる。金属膜のパターニング方法としては、例えばフォトリソグラフィ法が挙げられる。
2.有機EL素子
有機EL素子は、第2絶縁層の反射層とは反対側の面に配置される部材である。
有機EL素子の発光方式は特に限定されるものではなく、有機EL素子は、白色を発光するものであってもよく、複数色を発光するものであってもよい。中でも、白色発光の白色有機EL素子が好ましい。複数色発光の有機EL素子では複数色の発光層が配列されるが、マイクロディスプレイのような高解像度の表示装置においては、複数色の発光層を平面的に配置するのが困難となるからである。一方、白色有機EL素子であれば、発光層を全面に配置することができ、マイクロディスプレイのような高解像度の表示装置においても容易に配置することができる。また、白色有機EL素子では、カラー表示のために着色層を配置するのが一般的であるが、着色層による輝度低下が懸念される。これに対し、本開示においては、局在型表面プラズモン共鳴を利用した反射層により色純度を向上させることができるため、着色層の厚みを薄くしたり、カラーフィルタレスとしたりすることができ、輝度を高めることが可能である。
(1)第1電極層
第1電極層は、有機EL層の基材側の面に配置され、透明性を有する電極である。
第1電極層は、所定の透明性を有する。第1電極層の透明性は、有機EL層からの発光を透過させて表示を行うことができる程度の透明性であることが好ましく、例えば、可視光線透過率が80%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましい。
なお、可視光線透過率は、例えば、分光光度計((株)島津製作所製 UV-2450)を用いて、測定波長380nm~780nmの範囲内で測定することができる。
第1電極層は、陽極であってもよく、陰極であってもよいが、通常、陽極とされる。第1電極層の材料としては、仕事関数が高く、陽極として機能し、かつ、透明性を有するものであればよく、一般的な透明電極に用いられる材料を用いることができ、例えば、ITOと称される酸化インジウム錫、IZOを称される酸化インジウム亜鉛、酸化インジウム、酸化錫等が挙げられる。
第1電極層は、通常、画素毎に配置される。
第1電極層は、通常、駆動素子に接続されている。第1電極層と駆動素子との接続については、特に限定されない。例えば、第1絶縁層および第2絶縁層にコンタクトホールを配置し、コンタクトホールに第1電極層用接続部を設けることにより、第1電極層と駆動素子とを接続することができる。また、後述するように、第1電極層の補助電極が設けられている場合には、第1絶縁層および第2絶縁層にコンタクトホールを配置し、第2絶縁層のコンタクトホールに第1電極層用接続部を設けて、第1電極層と補助電極とを接続するとともに、第1絶縁層のコンタクトホールに補助電極用接続部を設けて、補助電極と駆動素子とを接続することができる。
第1電極層の厚みは、電極として機能し得る厚みであればよく、特に限定されない。
第1電極層の形成方法は、画素毎に第1電極層を配置することができる方法であればよく、一般的な電極の形成方法と同様とすることができる。
また、本開示の有機EL表示装置は、第1電極層の補助電極を有することができる。補助電極は、反射層の構成に応じて異なる。反射層が、第1絶縁層側から順に、ドット状の絶縁部とドット状の金属部とを有する場合、補助電極は、第1絶縁層とドット状の絶縁部との間に配置することができる。また、反射層が、第1絶縁層側から順に、ドット状の絶縁部とドット状の金属部とを有し、さらに第1絶縁層と第2絶縁層との間に、平面視で絶縁部および金属部と重ならない格子状の第2の金属部を有する場合、第2の金属部が補助電極を兼ねることができる。
補助電極の材料としては、例えば、Li、Na、Mg、Al、Ca、Ag、In、Cr等の金属、またはこれらの金属の1種以上を含む合金、例えばMgAg、AlLi、AlCa、AlMg等の合金が挙げられる。中でも、Al、Agの金属、またはMgAg、AlLi、AlCa、AlMg等のAl、Agを含む合金が好ましく用いられる。
(2)有機EL層
有機EL層は、第1電極層および第2電極層の間に配置され、発光層を含む部材である。
有機EL層は、発光層を含む1層もしくは複数層の有機層を有する部材である。すなわち、有機EL層とは、少なくとも発光層を含む部材であり、有機層1層以上の層構成を有する部材である。通常、ウェットプロセスで有機EL層を形成する場合は、溶媒との関係で多数の層を積層することが困難であることから、1層もしくは2層の有機層で構成される場合が多いが、有機材料を工夫したり、真空蒸着法を組み合わせたりすることにより、さらに多数層とすることも可能である。
発光層以外に有機EL層を構成する層としては、正孔注入層、電子注入層、正孔輸送層、電子輸送層等が挙げられる。正孔輸送層は、正孔注入層に正孔輸送の機能を付与することにより、正孔注入層と一体化される場合がある。また、電子輸送層は、電子注入層に電子輸送の機能を付与することにより、電子注入層と一体化される場合がある。さらに、有機EL層を構成する層としては、キャリアブロック層のような正孔もしくは電子の突き抜けを防止し、再結合効率を高めるための層等が挙げられる。
白色発光の有機EL素子の場合、白色有機EL素子は、例えば2種以上の異なる色を発光する材料を含む単層の白色発光層を有するものや、2色以上の発光層が積層された構造を有するもの、2色以上の発光層が中間層を介して積層された構造を有するもの等が挙げられる。白色有機EL素子の場合、発光層に用いられる材料は単一の化合物で構成されることはほとんどなく、一般的には2種以上の異なる色を発光する材料が用いられる。この場合、得られる発光スペクトルは、各材料の発光スペクトルを併せた形となる。
複数色発光の有機EL素子の場合、複数色の発光層が配列される。
有機EL層を構成する各層の材料、厚みおよび形成方法等については、一般的な有機EL層と同様とすることができる。
(3)第2電極層
第2電極層は、有機EL層の第1電極層とは反対側の面に配置され、透明性を有する電極である。本開示の有機EL表示装置では、第2電極層側から光が取り出される。
第2電極層は、所定の透明性を有する。第2電極層の透明性としては、有機EL層からの発光を透過させて表示を行うことができる程度の透明性であることが好ましく、有機EL表示装置の構造に応じて適宜選択される。例えば、後述するように、有機EL表示装置がマイクロキャビティ構造を有する場合には、第2電極層は透明性および反射性を有する電極となる。一方、有機EL表示装置がマイクロキャビティ構造を有さない場合には、第2電極層は透明性を有する電極となる。この場合、第2電極層の可視光線透過率は、上記第1電極層の可視光線透過率と同様とすることができる。
なお、可視光線透過率の測定方法については、上記第1電極層の項に記載した方法と同様とすることができる。
第2電極層は、陽極であってもよく、陰極であってもよいが、通常、陰極とされる。第2電極層の材料としては、仕事関数が低く、陰極として機能し、かつ、透明性を有する、あるいは透明性および反射性を有するものであればよく、例えば、Li、Na、Mg、Al、Ca、Ag、In等の金属、またはこれらの金属の1種以上を含む合金、例えばMgAg、AlLi、AlCa、AlMg等の合金が挙げられる。中でも、Al、Agの金属、またはMgAg、AlLi、AlCa、AlMg等のAl、Agを含む合金が好ましく用いられる。
第2電極層の厚みは、電極として機能し得る厚みであり、透明性あるいは透明性および反射性が得られる厚みであればよく、特に限定されない。
第2電極層は、通常、有機EL層の全面に配置される。
第2電極層の形成方法は、一般的な電極の形成方法と同様とすることができる。
3.第2絶縁層
第2絶縁層は、反射層と有機EL素子との間に配置される部材である。
第2絶縁層の材料としては、有機EL表示装置における一般的な絶縁層の材料を用いることができ、例えば、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂等の光硬化型樹脂、熱硬化型樹脂、無機材料、SOG材料等を挙げることができる。
第2絶縁層の形成方法としては、例えば塗布法、印刷法等の一般的な方法を用いることができる。
第2絶縁層は光路調整層であってもよい。光路調整層は画素毎に厚みの異なる部材である。
図9は、本開示の有機EL表示装置の他の例を示す概略断面図である。図9に示すように、第2絶縁層6は、画素RGB毎に厚みの異なる光路調整層であってもよい。なお、図9中の説明しない符号については、図1と同一の部材を示すものであるので、ここでの説明は省略する。
第2絶縁層が光路調整層である場合には、マイクロキャビティ構造を有する有機EL表示装置とすることができ、色純度をさらに高めることができる。
また、従来、マイクロキャビティ構造を有する有機EL表示装置においては、例えば画素毎に有機EL層を構成する各層の厚みを調整する手法も知られているが、この手法では有機EL層を構成する各層の厚みを、発光効率や駆動電圧、発光色のバランス等の点で好適な厚みに設定することが困難である。一方、上述したように、画素毎に光路調整層の厚みを調整する場合には、有機EL層を構成する各層の厚みを、発光効率や駆動電圧、発光色のバランス等の点で適した厚みに設定することができる。したがって、発光性能に優れる有機EL表示装置とすることが可能である。
光路調整層は、画素毎に厚みが異なる。光路調整層の厚みとしては、マイクロキャビティ効果が得られる厚みであればよく、発光層の発光スペクトル等に応じて適宜調整される。例えば、光路調整層の厚みは、10nm以上とすることができ、中でも30nm以上であることが好ましく、特に50nm以上であることが好ましい。また、光路調整層の厚みは、300nm以下とすることができ、中でも250nm以下であることが好ましく、特に200nm以下であることが好ましい。
光路調整層の材料としては、透明性および絶縁性を有するものであればよいが、後述するように、ナノインプリント法による光路調整層の形成が可能なものであることが好ましい。例えば、無機材料および有機材料のいずれも用いることができる。
無機材料としては、例えば金属酸化物や金属窒化物が挙げられ、具体的には酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸化窒化ケイ素等が挙げられる。
有機材料としては、アウトガスの少ないものであればよく、例えば有機EL表示装置の画素間絶縁層に用いられる有機材料を適用することができる。具体的には、感光性ポリイミド樹脂、アクリル樹脂等の光硬化型樹脂が挙げられる。
また、光路調整層の材料としては、SOG材料も用いることができる。
光路調整層の形成方法としては、例えば、ナノインプリント法、フォトリソグラフィ法が挙げられる。中でも、各画素に対応する領域毎に深さの異なる凹部を有するナノインプリント用モールドを用いたナノインプリント法が好ましい。ナノインプリント法では、フォトリソグラフィ法と比較して、工程数を大幅に削減することができ、製造コストを低減することができるからである。
図10は、本開示の有機EL表示装置の製造方法における光路調整層形成工程にて用いられるナノインプリント用モールドの一例を示す概略断面図である。図10に示すように、ナノインプリント用モールド40は、各画素に対応する領域毎に深さd1、d2、d3の異なる凹部41を有する。
ナノインプリント法の場合、光路調整層の形成工程は、光路調整層の材料に応じて異なる。なお、ナノインプリント法については、上記反射層の形成工程の絶縁膜の形成と同様とすることができる。
すなわち、光路調整層が無機材料を含む場合、光路調整層形成工程は、無機材料を含む光路調整層を形成する形成工程と、上記光路調整層の上記反射層とは反対側の面に、レジスト層を形成するレジスト層形成工程と、上記レジスト層に上記ナノインプリント用モールドの凹凸パターンを転写する転写工程と、上記凹凸パターンが転写された上記レジスト層および上記光路調整層をエッチングするエッチング工程と、を有することができる。
また、光路調整層が有機材料またはSOG材料を含む場合、光路調整層の形成工程は、有機材料またはSOG材料を含む光路調整層形成用層を形成する形成工程と、上記光路調整層形成用層に上記モールドの凹凸パターンを転写する転写工程と、上記凹凸パターンが転写された上記光路調整層形成用層をエッチングするエッチング工程と、を有することができる。
各工程については、上記反射層の形成工程の絶縁膜の形成と同様とすることができる。
4.第1絶縁層
第1絶縁層は、駆動素子および反射層の間に配置される部材である。
第1絶縁層の材料としては、有機EL表示装置における一般的な絶縁層の材料を用いることができ、例えば、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂等の光硬化型樹脂、熱硬化型樹脂、無機材料、SOG材料等を挙げることができる。
第1絶縁層の形成方法としては、例えば塗布法、印刷法等の一般的な方法を用いることができる。
5.駆動素子
駆動素子としては、例えばトランジスタが挙げられ、具体的にはMOS型トランジスタが挙げられる。MOS型トランジスタは高集積化に適しており、マイクロディスプレイのような高解像度の表示装置に好適である。MOS型トランジスタとしては、一般的なものと同様とすることができる。
また、駆動素子として、TFTを用いてもよい。
6.基材
基材としては、例えばシリコン等の半導体基板が挙げられる。
また、基材として、石英やガラス等の透明基板を用いてもよい。
7.バリア層
本開示の有機EL表示装置は、有機EL素子の第2絶縁層とは反対側の面に、バリア層を有していてもよい。水分等の浸入を防ぐことができる。
バリア層としては、少なくとも無機層を有するものであればよく、例えば、無機層のみを有するものであってもよく、無機層および有機層が積層されたものであってもよい。また、無機層および有機層が積層されている場合、積層数としては特に限定されない。
中でも、バリア層は、無機層および有機層が積層されたものであることが好ましい。バリア層が、無機層および有機層が積層された積層構造を有することにより、例えば無機層にピンホール等の欠陥が生じた場合であっても、当該ピンホールを有機層によって埋めることができる。また、バリア層が有機層を有することにより、有機層が平坦化層としての機能を発揮するため、有機層の上に無機層を良好に成膜することができ、無機層の成膜過程において無機層にピンホール等の欠陥が生じにくくなり、優れたバリア性を発揮することができる。さらに、有機層が平坦化層として機能するため、バリア層の第2電極層とは反対側の面に着色層を配置する場合には、バリア層の上に着色層を良好に形成することができる。
バリア層は、所定の透明性を有する。バリア層の透明性は、有機EL層からの発光を透過させて表示を行うことができる程度の透明性であることが好ましく、例えば、可視光線透過率が80%以上であることが好ましく、85%以上であることがより好ましい。
なお、可視光線透過率の測定方法については、上記第1電極層の項に記載した方法と同様とすることができる。
バリア層を構成する無機層の材料としては、例えば金属酸化物が挙げられ、具体的には酸化ケイ素、酸化窒化ケイ素等が挙げられる。バリア層が複数の無機層を有する場合、各無機層の材料は同じであってもよく、異なっていてもよい。
バリア層を構成する有機層の材料としては、上記無機層と積層して形成することができ、平坦化層としての機能を発揮することができるものであればよく、例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂等が挙げられる。バリア層が複数の有機層を有する場合、各有機層の材料は同じであってもよく、異なっていてもよい。
バリア層の厚みとしては、所望のバリア性が得られる厚みであればよく、バリア層を構成する無機層および有機層の積層数等に応じて適宜調整することができ、特に限定されない。
無機層の形成方法としては、例えば、CVD法や、スパッタリング法、真空蒸着法等のPVD法が挙げられる。また、有機層の形成方法としては、例えば、一般的な塗布法や印刷法が挙げられる。
8.着色層
本開示の有機EL表示装置は、上記バリア層の有機EL素子とは反対側の面に、着色層を有していてもよい。着色層により、色純度をさらに高めることができる。
着色層は、例えば赤、緑、青の3色の着色層を有することができる。着色層の色としては、発光層の発光スペクトル等に応じて適宜選択される。
着色層の厚みとしては、マイクロディスプレイのような高解像度の表示装置に適用可能な厚みであればよく、例えば0.3μm以上、3.0μm以下の範囲内とすることができる。
着色層の材料および形成方法としては、マイクロディスプレイに適用されるカラーフィルタに用いられる着色層と同様とすることができる。また、例えば、一般的な液晶表示装置に適用されるカラーフィルタに用いられる着色層と同様とすることもできる。
9.画素間絶縁層
本開示の有機EL表示装置は、画素毎に配置された第1電極層の間に、画素間絶縁層を有することができる。また、上述したように、第2絶縁層が光路調整層であり、光路調整層が画素毎に配置されている場合には、画素毎に配置された光路調整層の間にも、画素間絶縁層を有することができる。画素間絶縁層は、第1電極層の端部を覆うように配置することができる。
画素間絶縁層の材料としては、有機EL表示装置における一般的な絶縁層の材料を用いることができ、例えば、感光性ポリイミド樹脂、アクリル樹脂等の光硬化型樹脂、熱硬化型樹脂、無機材料、SOG材料等を挙げることができる。
画素間絶縁層の形成方法としては、例えばラミネーション法、フォトリソグラフィ法、印刷法等の一般的な方法を用いることができる。
10.その他の部材
本開示の有機EL表示装置は、上述した各部材を有していればよく、必要に応じてその他の部材を有していてもよい。その他の部材としては、例えば、有機EL表示装置を覆うように配置された封止部材等が挙げられる。
封止部材は、有機EL表示装置を覆うように配置される部材である。バリア層が配置されていない場合には、封止部材を配置することができる。封止部材により、水分の浸入等を防ぐことができる。
封止部材の材料としては、透明性を有するものであればよく、光硬化型樹脂や熱硬化型樹脂等が挙げられる。
封止部材の厚みおよび形成方法については、有機EL表示装置における一般的な封止部材と同様とすることができる。
本開示は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本開示の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本開示の技術的範囲に包含される。
以下に実施例および比較例を示し、本開示をさらに詳細に説明する。
[実施例]
(1)ナノインプリント用モールドの作製
外形が縦6インチ、横6インチ、厚さ0.25インチの直方体の石英基板の表面に、ノボラック樹脂系の電子線レジスト(ZEP-520、日本ゼオン社製)を厚さ300nmで塗布し、電子線描画し、その後、現像して、所定のレジストパターンを形成した。次に、エッチングガスとして四フッ化炭素(CF)を用いて石英基板をドライエッチングし、その後、不要となったレジストパターンを酸素ガスでアッシングして除去し、所定の三次元形状の凹凸パターンを得た。
得られたナノインプリント用モールドは、高さが150nm、幅が100nmの格子状の凸部、および、深さが150nm、大きさが200nm×200nm、ピッチが300nmの正方形のドット状の凹部を有する凹凸パターンを有する第1領域と、高さが150nm、幅が140nmの格子状の凸部、および、深さが150nm、大きさが280nm×280nm、ピッチが420nmの正方形のドット状の凹部を有する凹凸パターンを有する第2領域と、高さが150nm、幅が160nmの格子状の凸部、および、深さが150nm、大きさが360nm×360nm、ピッチが520nmの正方形のドット状の凹部を有する凹凸パターンを有する第3領域とを有するものであった。
(2)駆動素子基板の作製
基板として6インチΦのシリコンウェハーを準備し、定法にしたがって駆動素子基板を作製した。
(3)第1絶縁層の形成
駆動素子基板の全面に、SiO膜を厚さ200nmでCVD成膜した。次いで、SiO膜上にレジスト組成物を厚さ200nmで塗布し、フォトリソグラフィによるパターニングを行い、SiO膜をドライエッチングした後、レジストを剥離した。これにより、コンタクトホールを有する第1絶縁層を形成した。
(4)反射層の形成
(ドット状の絶縁部の形成)
第1絶縁層が形成された駆動素子基板の全面に、シルセスキオキサンを主成分とする絶縁膜用組成物を厚さ180nmで塗布した。次いで、上記ナノインプリント用モールドを用い、絶縁膜用組成物をインプリントし、モールド側から波長365nmを主線とする紫外線を500mJ照射し、UV硬化させた。その後モールドを離型し、所定の絶縁膜のパターンを得た。その後、絶縁膜のパターンをドライエッチングし、ドット状の絶縁部を形成した。得られたドット状の絶縁部は、青色画素に対応する領域において、絶縁部の大きさが200nm×200nm、絶縁部間の間隔が100nmであり、緑色画素に対応する領域において、絶縁部の大きさが280nm×280nm、絶縁部間の間隔が140nmであり、赤色画素に対応する領域において、絶縁部の大きさが360nm×360nm、絶縁部間の間隔が160nmであった。
(ドット状の金属部および格子状の第2の金属部の形成)
第1絶縁層およびドット状の絶縁部が形成された駆動素子基板の全面に、アルミニウム膜をスパッタ成膜し、次いでレジストパターンの形成およびエッチング処理することで、画素に対応する所定の位置に、ドット状の金属部および格子状の第2の金属部を形成した。得られたドット状の金属部の厚みは50nmであった。また、得られたドット状の金属部は、青色画素に対応する領域において、金属部の大きさが200nm×200nm、金属部間の間隔が100nmであり、緑色画素に対応する領域において、金属部の大きさが280nm×280nm、金属部間の間隔が140nmであり、赤色画素に対応する領域において、金属部の大きさが360nm×360nm、金属部間の間隔が160nmであった。また、各画素に対応する領域において、ドット状の金属部を配置した領域の大きさは、2.0μm×7.0μmであった。これにより、反射層を得た。なお、格子状の第2の金属部は、補助電極を兼ねるものであり、第1絶縁層のコンタクトホールに設けられた接続部を介して下部の駆動素子と接続させた。
反射層について反射スペクトルを測定したところ、青色画素に対応する領域においては、500nm以上、700nm以下の波長を吸収し、緑色画素に対応する領域においては、400nm以上、500nm以下、および、600nm以上、700nm以下の波長を吸収し、赤色画素に対応する領域においては、400nm以上、600nm以下の波長を吸収する反射スペクトルが得られた。なお、反射率は、顕微分光装置(OSP-SP2000、OLYMPUS社製)を用いて、校正用アルミ基板を100%とした際の反射スペクトルとして測定した。
(5)第2絶縁層の形成
反射層上に、ポリイミド系樹脂を含む絶縁層形成用塗工液をスピンコート法により塗布した後、100℃、5分間のプリベークを行って、厚み750nmの絶縁膜を形成した。次に、マスク露光、現像、および200℃、30分間のポストベークを行って、コンタクトホールを有する第2絶縁層を形成した。
(6)第1電極層の形成
第2絶縁層上の全面にITO膜をスパッタ成膜し、次いでレジストパターンの形成およびエッチング処理することで、画素に対応する所定の位置に第1電極層を形成した。第1電極層は、各パターンの大きさが2.0μm×7.0μm、厚みが60nmであり、第2絶縁層のコンタクトホールに設けられた接続部を介して下部の格子状の第2の金属部(補助電極)と接続させた。
(7)画素間絶縁層の形成
第1電極層上に、ポリイミド系樹脂を含む絶縁層形成用塗工液をスピンコート法により塗布した後、100℃、5分間のプリベークを行って、厚み750nmの絶縁膜を形成した。次に、マスク露光、現像、および200℃、30分間のポストベークを行って、第1電極層の間に画素間絶縁層を形成した。
(8)有機EL層の形成
第1電極層上に、真空蒸着法により、正孔注入層と、赤色、緑色および青色の発光層が積層された白色発光層と、電子注入層とを順次形成し、有機EL層を形成した。
(9)第2電極層の形成
有機EL層上に、真空蒸着法によりマグネシウムと銀とを同時に蒸着し、マグネシウム/銀化合物からなる厚み30nmの第2電極層を形成した。この際、マグネシウムの蒸着速度は1.3nm/秒~1.4nm/秒、銀の蒸着速度は0.1nm/秒とした。
(10)バリア層の形成
第2電極層上に、SiO膜を厚さ200nmでCVD成膜して無機層を形成し、次に厚さ2μmのアクリル樹脂を含む有機層を形成し、続いてSiO膜を厚さ200nmでCVD成膜して無機層を形成し、バリア層を形成した。
(11)着色層の形成
バリア層上の画素に対応する位置に、赤、緑、青の着色層をフォトリソグラフィ法にて形成した。各着色層の材料には、得られた有機EL表示装置において、各画素の色がsRGB規格に合うように調整された材料を用いた。これにより、有機EL表示装置を得た。
[比較例]
反射層の形成において、ドット状の絶縁部を形成せずに、画素に対応する所定の位置に金属膜からなる反射層を形成したこと以外は、実施例と同様に、有機EL表示装置を作製した。なお、着色層の形成においては、各着色層の材料に、得られた有機EL表示装置において、各画素の色がsRGB規格に合うように調整された材料を用いたが、比較例の有機EL表示装置は、選択反射部材として機能するドット状の金属部を有さないことから、比較例にて用いた各着色層の材料は、実施例にて用いた各着色層の材料とは異なる。
[評価]
実施例および比較例の有機EL表示装置を10mA/cmで駆動させて、トプコン社製の分光放射計SR-2を用いて、発光スペクトルを測定した。また、その結果から、各色の電流効率を算出した。さらに、実施例および比較例の着色層形成前の有機EL表示装置についても、10mA/cmで駆動させて、トプコン社製の分光放射計SR-2を用いて、発光スペクトルを測定した。結果を表1に示す。
Figure 0007031446000001
表1より、ドット状の金属部を有する実施例の有機EL表示装置は、高輝度であり、電流効率が約1.3倍となった。また、実施例の有機EL表示装置は、ドット状の金属部を有することから、色純度を向上できることが確認された。
1 … 有機EL表示装置
2 … 基材
3 … 駆動素子
4 … 第1絶縁層
5 … 反射層
6 … 第2絶縁層
7 … 有機EL素子
8 … 画素間絶縁層
9 … バリア層
10 … 着色層
11 … 第1電極層
12 … 有機EL層
13 … 第2電極層
21 … 金属部
22 … 絶縁部
23 … 第2の金属部

Claims (6)

  1. 基材の一方の面に、駆動素子と、第1絶縁層と、反射層と、第2絶縁層と、有機エレクトロルミネッセンス素子とをこの順に有し、
    前記反射層が、局在型表面プラズモン共鳴を示すドット状の金属部を有し、かつ、前記第1絶縁層と前記金属部との間に、平面視で前記金属部と重なる、ドット状の絶縁部を有し、
    さらに、前記反射層が、前記第1絶縁層と前記第2絶縁層との間に、平面視で前記金属部および前記絶縁部と重ならない、格子状の第2の金属部を有し、
    画素毎に、前記金属部の大きさおよび前記金属部間の間隔の少なくとも一方が異なり、前記ドット状の金属部の表面プラズモン共鳴波長領域が異なる、有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  2. 前記有機エレクトロルミネッセンス素子が、白色有機エレクトロルミネッセンス素子である、請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  3. 前記有機エレクトロルミネッセンス素子が、前記第2絶縁層側から順に、透明性を有する第1電極層と、発光層を含む有機エレクトロルミネッセンス層と、透明性を有する第2電極層とを有する、請求項1または請求項2に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  4. 前記有機エレクトロルミネッセンス素子が、前記第2絶縁層側から順に、透明性を有する第1電極層と、発光層を含む有機エレクトロルミネッセンス層と、透明性および反射性を有する第2電極層とを有し、
    前記第2絶縁層が光路調整層であり、前記画素毎に前記光路調整層の厚みが異なる、請求項1または請求項2に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  5. 前記有機エレクトロルミネッセンス素子の前記第2絶縁層とは反対側の面に、バリア層を有する、請求項1から請求項4までのいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  6. 前記バリア層の前記有機エレクトロルミネッセンス素子とは反対側の面に、着色層を有する、請求項5に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
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