JP7028910B2 - 変形モードについての記述子を使用した物体の構造最適化のための方法 - Google Patents

変形モードについての記述子を使用した物体の構造最適化のための方法 Download PDF

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Description

本発明は、構造最適化、特に変形モードについてのスパースな幾何学的記述子を使用した、耐衝撃性に関する物体設計の構造最適化のための方法に関する。
物体は、物理的物体、例えば、車両や車両構成部品などの自動車に関する物体である。物理的物体は、飛行機、または橋梁や建造物などの基盤設備物体もしくはその構成部品であってもよい。物理的物体は、要素の空間的配置と、その物理的物体の材料とによって定義される設計を記述する有限の構造を有し、特に、物理的物体の幾何学形状を含む。
設計は、物理的物体の幾何学形状を含み、これは、色、テクスチャ、または材料組成などの他の特性に対して、物理的物体またはその外部表面(外部境界)の形態である。特に材料の厚みも含むそれらの他の特性も、設計によって定義されてよい。
コンピュータ実施のシミュレーション方法を使用して物理的物体の設計を評価することは、多くの技術分野において重要な応用エリアを有する。構造最適化とは、特定の設計目標に対する物理的物体の構造を改良することを目的とした最適化の種類を言う。構造最適化では、設計変数が、物理的物体の構造を記述するパラメータに相当する。
自動車設計の分野では、物理的物体の構造最適化は、耐衝撃性最適化の重要な部分である。耐衝撃性は、構造が、衝突シナリオにおいて衝撃時に構造を占有している者を保護する能力と定義することができる。
耐衝撃性は、道路車両の安全性を調査する際だけでなく、墜落シナリオにおける航空機の機体の挙動を判定する際にも試験される。耐衝撃性は、衝突の結果を分析することによって遡及的に査定することが可能であるが、次第にコンピュータ実施モデルを使用して前方視的に検査されるようになっている。
構造分析および構造最適化を、特にある種の「耐衝撃性」最適化の一部として適用する別の重要なエリアは、橋梁や建造物などの基盤設備物体に該当する。建造物構造の構造分析および最適化は、地震活動が一般的な現象であるエリアで特に重要である。
設計基準としての車体の変形に関する構造最適化は、設計技術者が、例えば、車両の耐衝撃性を記述する要件を満たすことを可能にする。特定の衝突挙動を示すように車体全体または車両の構成部品を設計することは、種々の設計パラメータに対する幾何学的変形をシミュレートし、評価することを伴う。
刊行物「Structural Optimization Methods and Techniques to design Efficient Car Bodies」、Leiva, J.P.著(2008),12th European Conference on Research and Advanced Technology for Digital Libraries, ECDL 2008,5173 LNCS(非特許文献1)は、車体を設計するための構造最適化方法を論じており、いくつかのタイプの構造最適化方法を分類している。
現在の応用例では、衝突シミュレーションまたは耐衝撃性最適化における自動車構成部品の変形挙動は、通例、有限要素モデル(FEモデル)内での単一のノードまたは複数ノードの変位によって測定される。最適化中には異なる設計変数が反復的に試験される。これにより、計算的に実施される最適化における幾何学的制約の使用を、関心対象の個々のノードの変位によって十分に記述される変形に制限する。関心対象のノードは、事前に知られていなければならない。
これにより、シミュレーションおよび最適化中に、自動車構成部品の変形挙動の制限された制御のみを可能にする。分析も、基本的な変形モードのみに制約される。
刊行物「Structural Optimization Methods and Techniques to design Efficient Car Bodies」、Leiva, J.P.著(2008),12th European Conference on Research and Advanced Technology for Digital Libraries, ECDL 2008,5173 LNCS 刊行物「Spectral Compression of Mesh Geometry」、Z.KarniおよびC.Gotsman著、2000.Proceedings of the 27th Annual Conference on Computer Graphics and Interactive Techniques - SIGGRAPH’00,279-286 「Laplacian Mesh Processing」、 O.Sorkine著,2005,EUROGRAPHICS’05,Vol.109,318 刊行物「Spectral Compression of Mesh Geometry」,Z.KarniおよびC.Gotsman著,2000,Proceedings of the 27th Annual Conference on Computer Graphics and Interactive Techniques-SIGGRAPH’00 279-286 「Machine Learning Approaches for Data from Car Crashes and Numerical Car Crash Simulation」、J.GarckeおよびR.Iza-Teran著、2017、International Association for the Engineering Analysis Community- NAFEMS ボン、R.Iza-Teranによる博士論文「Geometrical Methods for the Analysis of Simulation Bundles」、2016年9月、2017年出版 「Geometrical Method for Low-Dimensional Representation of Simulations」、R.Iza-TeranおよびJ.Garcke著、2019、arXiv preprint:1903.077744
現在の設計プロセスは、したがって、最適化のために多数の反復を必要とし、さらには、経験の豊富な設計技術者による構成部品の変形挙動の目視検査すら必要とする。
複雑な構造の幾何学的変形のシミュレーションおよびそのシミュレーションによって得られる多量のデータの評価は、計算的に高費用であり、現在は時間を要するプロセスである。新規の変形モード、さらには、例えば複雑な構造の表現におけるノードの大きなセットを伴う変位を含む、より複雑性の高い変形を考慮に入れて物理的物体を設計することは、少なくとも計算リソースおよび時間の点で高費用であり、さらには完全に実現不可能であることもある。
知られている構造最適化手法は、したがって、物理的物体の構造最適化に必要とされる所要処理リソースおよび処理時間の低減に関する改良から利益を得る。
請求項1に記載の物理的物体の幾何学形状の最適化のための方法は、この問題に対する有利な解決策を提供する。
従属請求項は、方法のさらなる有利な実施形態を定義する。
本発明の第1の態様に係る、外部力または内部力によって引き起こされる変形に関する、物理的物体の設計の構造最適化のためのコンピュータ実施方法は、物体の初期設計のスペクトル設計表現を生成するステップを含む。スペクトル設計表現は、はじめに物体の設計のメッシュ表現を取得してから、その表現を、スペクトル領域における表現であるスペクトル設計表現に変換することによって達成されてよい。
刊行物「Spectral Compression of Mesh Geometry」、Z.KarniおよびC.Gotsman著、2000.Proceedings of the 27th Annual Conference on Computer Graphics and Interactive Techniques - SIGGRAPH ’00,279-286(非特許文献2)、および 「Laplacian Mesh Processing」、 O.Sorkine著,2005,EUROGRAPHICS ’05,Vol.109,318(非特許文献3)は、表面メッシュのスペクトル表現に関するさらなる情報を提供する。
物理的物体の所望の変形後状態を定義する変形モードが決定される。そのような変形後状態は、例えば、当初未変形の物理的物体に対して及ぼされる外部力によって引き起こされる。変形モードのスペクトル記述子が、スペクトル設計表現と、物理的物体の変形後状態のスペクトル表現とに基づいて生成される。方法は、生成されたスペクトル記述子を、構造最適化の目的関数におけるパラメータとして、または、構造最適化の少なくとも1つの制約の中で使用して、物理的物体の未変形の元の設計の設計を定義する、設計変数のセットの構造最適化を行って、物体の設計変数の最適化されたセットを生成するステップをさらに含む。方法は、物体の設計変数の最適化されたセットを出力し、この出力に基づいて、物理的物体が最終的に製造される。
方法は、自動車工学における枢要な構成部品設計にとって非常に重要である物理的物体の所望の塑性変形挙動に関するデータを提供し、強力な設計ツールを表す。スペクトル記述子は、スパースであると同時に量的な様態で複雑な塑性変形を表現することを可能にする幾何学的記述子を使用して、変形の新規なパラメータ化を提供する。このスペクトル記述子は、最適化プロセスにおいて最適化制約または最適化目的として直接使用され、したがって、構造最適化を物理的物体の所望の変形挙動に向かって直接誘導する。スペクトル分解を使用することにより、特定の変形モードを記述するための比較的少ない係数を使用して、スパースな記述子を生成することが可能になる。スパースな記述子は、完全な幾何学的モデル、例えば物理的物体の幾何学的構造の表面メッシュモデルよりも、変形後ジオメトリについてのはるかに簡潔な記述を提供する。同時に、物理的物体の構造に関する多量の幾何学的情報が、保存されるだけでなく、幾何学的構造の構造最適化に組み込まれる。よって、方法は、複雑な幾何学的情報を最適化プロセスで直接使用することを可能にする。
一実施形態に係る方法は、得られた物理的物体の設計のメッシュ表現のスペクトル分解(固有分解)を行うことにより、スペクトル基底の固有ベクトルに各々が関連付けられた複数のスペクトル係数を備えるスペクトル基底を生成するステップを含む。スペクトル記述子を生成するステップは、複数のスペクトル係数から、係数の関連性に基づいて、ある変形モードによる変形後状態における物理的物体のスペクトル表現のスペクトル係数のセットを選択することを含む。
スペクトル分解、特にジオメトリの3Dスペクトル分解からスペクトル記述子を構築することは、物理的物体の設計の可逆の記述を提供する。メッシュ表現は、したがって、そのスペクトル表現から再構成することができる。記述は量的記述であり、これは、情報の許容可能な損失を伴いながら同時に記憶および再構成されてよい。
好ましい実施形態は、スペクトル係数の値または相対的大きさに基づいてスペクトル係数を選択することにより、記述子のためのスペクトル係数のセットを生成するステップを含む。
スペクトル係数を選択することによってスペクトル記述子を生成することにより、所定の変形モードに対して支配的な寄与を提供するスペクトル成分に最適化を絞ることが可能になる。この結果、計算的に効率的な最適化プロセスが得られる。それぞれのスペクトル係数の値または相対的大きさを選択基準として使用することにより、物理的物体に対して関心対象の変形モードに最も影響するスペクトル成分を特定する効率的な方式が得られる。
方法の有利な実施形態は、未変形の設計の設計表現のスペクトル係数と、変形後幾何学形状の少なくとも1つのスペクトル表現の対応するスペクトル係数との差を決定することにより、スペクトル係数を選択するステップを含む。少なくとも1つの変形後幾何学形状は、未変形の幾何学形状から発し、決定された変形モードで変形される。変形モードは、目標変形を記述する。複数の基本変形モードが定義されてよく、それらの基本変形モードを組み合わせて所望の最終変形を確立してよい。
有利には、スペクトル係数のセットを選択するステップは、最も大きい差を有する変形後状態のスペクトル表現の所定数のスペクトル係数を選択することを含む。
代替として、スペクトル係数のセットを選択するステップは、決定された差を閾値と比較し、閾値を超えるスペクトル係数を選択してスペクトル記述子を生成することを含む。閾値は調節可能であってよい。
変形モードによって定義される目標の変形に寄与するスペクトル成分が考慮に入れられ、変形後の幾何学形状と未変形の幾何学形状との間で一定のままである(または少なくとも寄与が少ない)スペクトル成分は無視される。スペクトル記述子は、したがって、決定された変形モードに関する物理的物体の幾何学形状の、包括的でありながら、スパースな、したがって計算的に効率的な記述となる。
差を決定するステップは、未変形の形状の形状表現のスペクトル係数と、同様に変形された幾何学形状の複数の形状表現の対応する平均スペクトル係数との間の差を決定することを含んでよい。
閾値は、未変形の幾何学形状のスペクトル係数の平均値から決定されてよい。
方法は、したがって、未変形の幾何学形状の変形および変形後幾何学形状に関する幾何学的情報のスパースな記述を取得する。この理由は、変形モードによって定義される目標の変形に寄与するスペクトル成分が考慮に入れられ、変形後の幾何学形状と未変形の幾何学形状との間で一定のままであるスペクトル成分は無視され得るためである。
方法は、選択された記述子から、したがってスペクトル係数のセットから、変形後幾何学形状の幾何学形状のメッシュ表現(再構成メッシュ表現)を再構成することにより、決定されたスペクトル記述子の品質指標を決定するステップを含んでよい。
スペクトル記述子の品質を決定し、決定された品質に基づいて、閾値を適合することによってスペクトル記述子を生成するプロセスを適合することにより、スペクトル記述子を生成するプロセス中に設計技術者が手動で介入する必要なしに、最適化結果の品質が保証される。品質は、元のメッシュからの再構成メッシュの逸脱を記述する指標を使用して推定されてよい。差は合計することができ、品質は、合計が一定の閾値を超えない場合に十分であるとみなされる。閾値は、設計技術者によって設定され得る。
方法の一実施形態は、物理的物体としての、乗り物、特に、地上車両、航空機または宇宙船、基盤設備物体または建造物の幾何学形状を最適化する。物理的物体は、乗り物、地上車両、航空機または宇宙船、基盤設備物体または建造物の一部または構成部品であってもよい。
設計が多くの複雑な態様を伴い、その幾何学的構造によって影響される多くの異なる要件を満たさなければならない物理的物体が、本発明の方法によるコンピュータ実施の構造最適化から最も利益を得る。
設計変数のセットは、物理的物体の少なくとも1つの次元、物体のメッシュ表現のグリッド位置、および/または、厚みを含む物体の材料特性を直接または間接的に変化させるパラメータを含んでよい。
方法は、物体の幾何学的構造を考慮に入れる設計変数の効率的な最適化を提供する。
一実施形態に係る方法は、変形モードを、曲げ変形モード、軸方向変形モード、または崩壊変形モードの少なくとも1つとして決定する。
プログラムがコンピュータまたはデジタル信号プロセッサ上に読み込まれ、実行されたときに、第2の態様によるステップを実行するプログラムコードを備えたコンピュータプログラムが上記技術的問題を解決する。
プログラムがコンピュータまたはデジタル信号プロセッサ上に読み込まれ、実行されたときに、第3の態様によるステップを実行する、機械可読媒体に記憶されたプログラムコードを備えたコンピュータプログラム製品が上記技術的問題を解決する。
方法は、方法ステップを実行し、対応するメモリリソースを備えて構成された単一のまたは複数のプロセッサ上で実行されるソフトウェアとしての、高度に自動化された実装に特に適している。設計技術者は、コンピュータ実施方法により物理的物体を設計するための強力な最適化ツールを得、改良された設計プロセスから利益を得る。
本発明の実施形態について、図を参照して論じる。
変形モードについてのスペクトル記述子を使用した構造最適化のための方法のブロック図である。 一実施形態における変形モードについての記述子を生成するステップのブロック図である。 物理的物体の特定の変形モードの例を示す図である。 3つの変形モードについての、元の設計と、特徴的なスペクトル成分から再構成された幾何学形状との比較を提供する図である。 一実施形態における変形モードについてのスパースなスペクトル記述子を使用した構造最適化のステップのブロック図である。
図において、同じ参照符号は、同じまたは対応する要素を表す。図を参照した実施形態の説明は、可能であると考えられる場合は、本発明の理解に負の影響を与えることなく、異なる図において同じ参照符号をもつ要素の反復的な説明を省略する。
本発明は、構造最適化で使用するためのスパースな幾何学的記述子を使用して所望の塑性変形をパラメータ化することにより、物理的物体の設計プロセスを改良する。以下の方法の記載では、自動車設計の分野における物理的物体の構造最適化が単なる例として使用される。物理的物体は、道路車両の車両構成部品であってよい。自動車技術者は、衝突が発生した場合に車両の車室内の乗員を保護するために特定の方式で変形するように車両構成部品を設計する。車両構成部品は、物理的物体の特定の一例である。
変形とは、加えられた力に起因する、材料科学における物体のサイズまたは形状の任意の変化を言い、その場合、変形エネルギーは、仕事、さらには温度の変化によって伝達され、その場合には変形エネルギーが拡散される。1番目の場合、仕事は、引張り、圧縮力またはせん断、曲げまたはねじれの結果である。変形は、ひずみと記述されることもある。
図1は、変形モードについてのスペクトル記述子を用いた構造最適化のための方法のブロック図を提供する。
本発明は、物理的物体の設計、特にその形状、のスペクトル表現を使用して、特定の記述子を定義する。物理的物体、例えば3次元(3D)物体、の幾何学形状のジオメトリは、第1のステップS1において、N個のノードの数を含むメッシュ表現として得られる。未変形の3D物体は、未変形の幾何学形状(初期のまたは基準幾何学形状)を定義する。
メッシュまたは表面メッシュは、ポリゴンメッシュである。ポリゴンメッシュは、例えば3Dコンピュータグラフィックおよびソリッドモデリングにおいて、多面体物体の形状を定義する頂点、稜線、および面のセットを備える。面は、各々が3つのノードとそれらノードをつなぐ稜線とを備える三角形からなり得る。三角形のセットは、空間における物理的物体の表面を近似する。
本発明は、ジオメトリのいわゆるスペクトル表現を利用して記述子を定義する。信号処理の分野におけるフーリエ解析と同様に、得られた基準幾何学形状のメッシュ表現にスペクトル分解が施される。スペクトル分解方法は、メッシュに対する適切な離散演算子、例えばLaplace-Beltrami演算子、の固有ベクトルを算出する。固有ベクトル、{Ψ,...Ψ,...,Ψ}は、正規直交基底を形成し、その中に、ジオメトリ上に定義された関数を表すことができる。ジオメトリ上に定義された関数をスペクトル基底に写像することにより、ジオメトリのスペクトル表現を形成する。
ステップS2における基準形状のスペクトル設計表現の生成は、ジオメトリのユークリッド座標を関数として使用して行われてよい。N個の固有ベクトルΨの基底を仮定し、Nが、得られたメッシュ表現中のノードの数を表すとき、メッシュ上のすべての関数fは、
Figure 0007028910000001
と表すことができる。
式(1)において、項Ψは、i番目の固有ベクトル(スペクトル成分)を表し、項αは、関数をi番目の固有ベクトルの方向に沿って投射することによって得られる、対応するスペクトル係数
Figure 0007028910000002
を表し、Nは、メッシュ表現のノードの数である。メッシュのスペクトル表現を得るために、空間領域におけるメッシュを表すユークリッド座標をメッシュ関数f、f、およびfとみなし、スペクトル領域、
Figure 0007028910000003
Figure 0007028910000004
Figure 0007028910000005
に、スペクトル係数
Figure 0007028910000006
Figure 0007028910000007
および
Figure 0007028910000008
により写像し、ここでも、係数は、関数をそれぞれの固有ベクトルの方向に沿って投射することによって得られる
Figure 0007028910000009
Figure 0007028910000010
Figure 0007028910000011
。幾何学形状のジオメトリのスペクトル表現は、設計の代替表現であり、これは、各固有ベクトルがスペクトル成分を表すという興味深い特性をもつ。より小さい固有値に関連付けられた固有ベクトルは、メッシュ表現上の低頻度の関数を記述し、より大きい固有値は、メッシュ表現上のより高頻度の関数を記述する。さらに、メッシュ表現のスペクトル分解は可逆であり、メッシュ表現はそのスペクトル表現から生成する(「再構成する」)ことができる。大半の場合は、サイズMの固有ベクトルのサブセット(ただしM<N)で、許容可能な損失で物体の元のメッシュ表現を再構成するのに十分である。現在、この特性は、形状ジオメトリのための圧縮アルゴリズムを提供するために使用されている。刊行物「Spectral Compression of Mesh Geometry」,Z.KarniおよびC. Gotsman著,2000,Proceedings of the 27th Annual Conference on Computer Graphics and Interactive Techniques-SIGGRAPH ’00 279-286(非特許文献4)は、そのような圧縮アルゴリズムについて記載している。
ステップS1において物理的物体の未変形の幾何学形状のメッシュ表現を得、ステップS2においてそこから基準幾何学形状のスペクトル設計表現を生成するのに加えて、ステップS3において変形モードが決定される。決定された変形モードは、未変形の幾何学形状のメッシュ表現の、物理的物体の変形後状態への特定の幾何学的変形を定義する。
ステップS1、S2およびS3は、必ずしも、それらの数字によって示唆される順序で行われるとは限らない。これらのステップは、順次、または少なくとも部分的に並行して行われてよい。
方法は、ステップS4において、決定された変形モードに従って変形後幾何学形状のスペクトル表現を生成する。
一般に、等長表面をもつジオメトリ同士は、同じスペクトル基底を共有する。ジオメトリは、1つの幾何学形状から、形状の表面におけるすべての距離(測地線距離)を保存する別の幾何学形状への変換が存在する場合に等長である。等長ジオメトリのセットについて、スペクトル基底はしたがって、すべてのジオメトリが同時に表されることが可能な共通の空間を提供する。衝突シミュレーションから生じた変形は、したがって、衝突シミュレーションからの変形が、シミュレーションに入れられた初期の未変形の幾何学形状の等長写像であると仮定して、それらの共通のスペクトル表現で視覚化され得る。筆者らは、この態様について、「Machine Learning Approaches for Data from Car Crashes and Numerical Car Crash Simulation」、J.GarckeおよびR.Iza-Teran著、2017、International Association for the Engineering Analysis Community- NAFEMS(非特許文献5)、ならびにボン、R.Iza-Teranによる「Geometrical Methods for the Analysis of Simulation Bundles」という題の博士論文、2016年9月、2017年出版(非特許文献6)、において記載している。
個々のスペクトル成分Ψは、全体的な変形、例えば、衝突時の物理的物体の並進または回転、に対する特定の寄与を提供する。対応する提案が、「Geometrical Method for Low-Dimensional Representation of Simulations」、R.Iza-TeranおよびJ.Garcke著、2019、arXiv preprint:1903.077744(非特許文献7)に含まれている。特定の変形に関連する特定のスペクトル成分Ψは、対応する高いスペクトル係数αによって特定することができる。
続くステップS5において、基準形状のスペクトル設計表現および変形後形状の少なくとも1つのスペクトル表現から、スペクトル記述子が生成される。このスペクトル記述子は、
Figure 0007028910000012
および
|S|=M<<N (6)
である、変形後形状のスペクトル表現の関連するスペクトル係数αのセットSを選択することによって決定することができる。
式(6)において、Sは、関連するスペクトル係数αのセットを表し、|S|は、セットS内の関連するスペクトル係数αの数Mを表し、Nは、メッシュ表現のノードの数を表す。各関連する係数、
α∈S (7)
は、関連する係数αに対応するスペクトル成分(固有ベクトル)Ψの関連性を記述する。関連性は、適切な基準に対する係数αの大きさによって決定され得る。適切な基準は、未変形の幾何学形状のスペクトル係数によって決定されてよい。
代替として、適切な基準は、未変形の幾何学形状のスペクトル係数
Figure 0007028910000013
の平均大きさによって決定されることも可能である。スペクトル記述子の生成については、図2を参照してより詳細に論じる。
生成されたスペクトル記述子Sは、形状ジオメトリ、特に未変形の幾何学形状に対する幾何学形状の塑性変形、の効率的な表現を可能にする。また、それは、さらに複雑な変形モード、例えば軸方向曲げを、量的であると同時にスパースな様態で記述することを可能にする。スペクトル記述子は、変形モードを、物理的物体の構造最適化において目的または制約として直接使用することを可能にする。
ステップS7において、スペクトル記述子Sは、元の設計の設計変数のセットを生成および最適化するために、構造最適化で使用される。設計変数は、要素の次元、グリッド位置、および/または物理的物体の材料特性を直接または間接的に変化させることができるパラメータである。生成されたスペクトル記述子に基づく物理的物体の構造最適化において、変形モードを目的または制約として使用する構造最適化については、下記で図5を参照してより詳細に論じる。
設計変数は、物理的物体を定義するために設計技術者によって変えることが可能な数値であってよい。これらの設計変数を直交する軸に沿って配置することにより、設計空間、または可能な設計選択肢のセットを定義する。設計変数は、設計技術者の視点から制御可能な仕様である。例えば、構造的部材の厚みは、設計変数と考えられ得る。別の設計変数は、材料の選択であり得る。設計変数は、航空機の翼の翼幅のように連続的であっても、または、例えば翼にあるリブの数など離散的であっても、または、例えば単葉機を構築するかそれとも複葉機を構築するかを記述するなどブールであってもよい。設計変数は境界を有してよく、すなわち、設計変数はしばしば最大値および最小値を有する。最適化問題を解く方法によっては、これらの境界は、最適化中に制約または副制約として扱われ得る。
最適化から生じた設計変数の最適化されたセットは、次いで、続くステップS7において出力され、物理的物体を作製するための基礎となる。
図2は、一実施形態における変形モードについての幾何学的記述子Sを生成するステップを伴うブロック図をより詳細に提供する。
図2のメッシュ表現を得るステップS1、基準形状のスペクトル設計表現を生成するステップS2、変形モードを決定し、変形後幾何学形状のスペクトル表現を生成するステップS3は、図1を参照して論じたステップに対応している。
ステップS1は、メッシュ表現の形態である基準幾何学形状を得る。変形モードは、ステップS3で決定される。基準幾何学形状の未変形のメッシュ表現に基づく、決定された変形モードによる変形後幾何学形状のメッシュ表現が、ステップS4で得られる。
一部の実施形態では、異なる変形モードを特徴付ける複数の変形後メッシュ表現が生成され、そこでは、複数のメッシュ表現は、同じ未変形の幾何学形状から導出されることが留意される。類似する変形モードは、例えば、同じ変形タイプ、例えば軸方向または曲げタイプの変形を有する変形モードであり得るが、事前定義された範囲内で機械力が異なっており、その結果、異なるが概ね同様の変形後幾何学形状が生じる。
スペクトル係数
Figure 0007028910000014
を含む未変形の幾何学形状のスペクトル設計表現、およびスペクトル係数
Figure 0007028910000015
による変形後幾何学形状のスペクトル表現は両方とも、それぞれのメッシュ表現に対する離散演算子のスペクトル分解、例えばLaplace-Beltrami演算子の離散バージョン、によって生成される。スペクトル分解は、N個のスペクトル成分(固有ベクトル)からなる基底を生成する。未変形の幾何学形状および変形後幾何学形状のユークリッド座標を表す関数f、f、fは、式(2)、(3)および(4)に従ってこの基底に写像される。
図2は、次いで、空間記述子Sを生成するステップS5の手順をより詳細に説明する。
ステップS5.1~S5.6は、スペクトル記述子Sを生成するステップS5の手順を実施する1つの可能な手法を記載する。ステップS5の手順は、未変形の幾何学形状を記述するスペクトル係数
Figure 0007028910000016
と、変形後幾何学形状を記述するスペクトル係数
Figure 0007028910000017
とを、x、y、およびz係数それぞれについて比較することにより、高い相対値をもつスペクトル係数を特定する。
ステップS5.1において、基準幾何学形状のスペクトル表現と、少なくとも1つの変形後幾何学形状との間の差指標が決定される。差指標を決定するために、基準幾何学形状を記述するスペクトル係数
Figure 0007028910000018
が、少なくとも1つの変形後幾何学形状を記述する対応するスペクトル係数
Figure 0007028910000019
から減算されてよい。続くステップS5.2において、差が所与の閾値を上回るすべての係数が、関連する係数αのセットSとして選択される。
よって、得られた閾値を超えるスペクトル係数
Figure 0007028910000020
が、関連する係数αのセットSとして選択される。これにより、初期設計に応じて、選択されるスペクトル係数の数が異なることになる。
ステップS4において、ステップS5.1で基準形状と変形後形状と間のスペクトル領域における差を決定するために、単一の変形後形状が生成されてよい。代替として、ステップS4において、変形後形状のセットが、例えば既存のデータセットから選択されてもよい。次いで、所望の変形モードと同様の変形を示す変形後形状のセットまたはクラスタにわたって平均をとることにより、所望の変形モードのスペクトル記述子が生成されてよい。同様の変形をもつ変形後形状のクラスタは、例えば、視覚的に特定されるか、またはユークリッド空間における距離に基づいて自動的に形状をクラスタにすることにより、特定されてよい。
閾値は、ステップS5.6において、未変形の幾何学形状のスペクトル設計表現、または変形後幾何学形状の1つもしくは複数のスペクトル表現から決定されてよい。閾値は、関連するスペクトル係数αのセットSから再構成された再構成メッシュ表現の品質に関する情報に基づいて適合されてよい。
品質は、例えば、決定された変形モードのメッシュ表現と、記述子から再構成されたメッシュ表現との間の差を合計することによって判定されてよい。合計された差は、設計者によって設定され得る閾値と比較される。
代替として、ステップS5.2において、固定された数の係数が、係数のセットを構成するものとして定義されてもよい。その場合、対応するスペクトル設計表現の係数に対して最も大きい差をもつ変形後状態のスペクトル表現からの係数が、所与の数に達するまで選択される。記述子の品質を分析した後に、この数が適合されてもよい。
変形後状態のスペクトル表現の関連するスペクトル係数αのセットSは、関連するスペクトル係数のセットSのスペクトル係数αに対応するスペクトル成分Ψにおける変形モードについての固有の情報を含むスパースな記述子を表す。各スペクトル成分Ψは、決定された変形モードによって定義される変形に対する、例えば回転や並進などの特定の幾何学的寄与を表す。それぞれのスペクトル表現を使用して変形後幾何学形状を未変形の幾何学形状と比較することにより、ステップS5.1およびS5.2の手順は、変形に大きく寄与するスペクトル成分を特定し、選択する。同時に、基準幾何学形状と変形後幾何学形状との間で一定であるか、ほぼ一定であるスペクトル成分Ψは、記述子を構成するスペクトル係数のセットSの生成に関して無視される。
スペクトル係数のセットSは、次いで、ステップS5.3に続くステップS5.5において、決定された変形モードが未変形の幾何学形状を変形後幾何学形状に変換するためのスペクトル記述子として記憶されてよい。生成されたスペクトル記述子は、したがって、基準幾何学形状を変形後幾何学形状に変形させるための関連するスペクトル成分Ψのみを含む。スペクトル記述子に含まれるスペクトル成分Ψの数Mは、初期設計のメッシュ表現のノード数N、またはスペクトル設計表現のスペクトル成分の数よりも大幅に少ないため、スペクトル記述子は、変形後状態への未変形の幾何学形状の変形のスパースな記述を提供する。
スペクトル記述子を生成する手順の代替の実施形態は、スペクトル係数αの選択されたセットSをスペクトル記述子として記憶する前にさらなるステップS5.3およびS5.4を含んでよい。ステップS5.2に続くステップS5.3、およびS5.4において、スペクトル係数の選択されたセットSがその品質に関して検査されてよい。詳細には、ステップS5.2でスペクトル係数の選択されたセットSから生成された再構成メッシュ表現と、ステップS4の変形後形状のスペクトル表現とが十分な対応性を示すかどうかが決定されてよい。
詳細には、ステップS5.3において、ステップS5.2で選択されたスペクトル係数の選択されたセットSが、再構成メッシュ表現を生成するための基礎として使用される。
次いで、続くステップS5.4において、再構成メッシュ表現を使用して、かつ差指標を決定することによって上記で示されたように、スペクトル記述子の品質を判定することができる。個々の係数、α∈Sは、x、y、またはz座標のいずれかのスペクトル表現に属することに留意されたい。空間領域における再構成を通じて記述子を評価するとき、我々は、空間領域におけるx、y、およびz方向を表す3つの係数すべてを使用する。すなわち、係数
Figure 0007028910000021
が、メッシュのx座標の関数を記述する係数
Figure 0007028910000022
のセットから選択されたと仮定して、再構成には、yおよびz座標についての対応する係数、すなわち
Figure 0007028910000023
および
Figure 0007028910000024
、も使用して、空間領域における3つの次元すべての完全な再構成を得る。我々は、x、y、およびz方向で選択された係数を含んでいる、S⊆S’であるこの拡張されたセットS’を、再構成に使用する。
Figure 0007028910000025
Figure 0007028910000026
Figure 0007028910000027
生成されたスペクトル記述子の品質指標を導出するために、次いで、再構成された関数
Figure 0007028910000028
Figure 0007028910000029
および
Figure 0007028910000030
を、ステップS6.4において、x、y、およびzのユークリッド座標を表す元の関数f、f、およびfと比較することができる。
品質指標は、変形後幾何学形状の再構成メッシュ表現と、変形後形状のメッシュ表現との間の差とすることができる。
例えば、決定された品質指標が品質閾値を下回る場合、方法は、閾値(元の閾値)を適合して適合された閾値を生成するためにステップS5.6に進み、その適合された閾値を用いてスペクトル係数のセットSを選択するためにステップS5.2で開始する手順を繰り返してよい。代替として、関連する係数の数が適合されてもよい。
ステップS5.4において、スペクトル係数の選択されたセットSの品質が十分であると判定された場合、方法は、スペクトル係数の選択されたセットSをスペクトル記述子として記憶する。スペクトル記述子を生成する手順は、次いで終了する。
ステップS5.3およびS5.4は、必ずしも、関連する係数を選択するために記載された方式を使用する本発明の方法のすべての実施形態で一部をなすとは限らない。スペクトル記述子を生成する手順は、ステップS5.2からステップS5.5に直接進んでよい。さらに、スパースな記述子は、代替の方法によって決定され、次いで下記で説明されるように構造最適化で使用されてもよい。
変形モードについてのスペクトル記述子を使用したステップS6における構造最適化の手順を図5を参照して説明する前に、本発明を理解するために関連すると考えられる限りにおいて、変形モードのいくつかの具体例を論じる。
図3は、物理的物体の変形モードの2つの具体例を描いている。本発明は、複雑な変形モードについての量的記述子を生成し、使用することを提案する。生成された量的記述子は、物理的物体の特定の塑性変形を設計基準として用いて構造最適化を誘導することを可能にする。
所望の塑性変形挙動は、自動車設計における重要な目的である。設計技術者は、車両の寿命中に遭遇する静的負荷および動的負荷に耐えるように車体構造を設計する。車両の外部幾何学形状は、低い空気力学的抵抗係数を提供するように意図される。車両の内部幾何学形状は、車両の乗員およびモータ、トランスミッション、サスペンション等の技術的構成部品を収容するための十分な空間を提供する。サスペンションと組み合わせた車体は、例えば、車両内の乗員に伝達される路面振動および空気力学的雑音を最小化するという設計目標を満たすことを必要とする。また、車両構造全体は、事前定義された衝突シナリオにおいてその完全性を維持し、その乗員に十分な保護を提供するように設計される。例えば、車両耐衝撃性は、車両が交通環境で他の車両または他の物体と衝突した場合に、客室内への車構成部品の侵入を低減することによって最適化される。耐衝撃性を向上させるという設計目標は、車体および/またはその構成部品の設計プロセスの一部として構造最適化を行うことによって対処される。従来、関心対象の変形は、物体の有限要素モデル内で単一または複数のノードを変位させることによって測定される。有限要素法(FEM)または有限要素分析(FEA)は、例えば物体の構造分析を含み得る、工学における問題を解くための数値的方法を指す。有限要素法および有限要素分析自体は当技術分野でよく知られており、そのため、その反復的な説明は省略することに留意されたい。
図3は、2つの例示的変形モードを描いている。衝突エネルギー管理に関する自動車構造の設計においては次の2つの主要な考慮事項が存在する。
第1の考慮事項は、車両の運動エネルギーの吸収に関するものである。第2の考慮事項は、衝突プロセスに耐えるための、および/または客室の完全性を維持するための衝突耐性もしくは強度を指す。エネルギー吸収に関しては、車体に一般的に見られる薄肉シート金属梁型構造を考えるときに2つの基本的なモードまたはメカニズムが遭遇され、それは、一方における軸方向圧壊と、他方における曲げである。
図3の下方にある物理的物体の変形モードは、軸方向変形モードである。軸方向変形モードは、多くのシナリオにおいて、曲げ変形モードよりもエネルギー吸収の点で効果的である。排他的軸方向圧壊は、エネルギー吸収構造においてのみ、かつ直接的な正面/後方からのおよびわずかに偏角した衝撃時にのみ、達成され得る。ねじれを含む、より高次の、したがってより複雑なモードは、車体の客室を形成する構造梁要素内で発生する可能性がより高い。うまく設計されたエネルギー吸収構造は、衝突時のエネルギー吸収構造の予測可能な性能を保証するために、混合変形モードを回避する。軸方向折れ曲がり衝突モードは、エネルギー吸収のための最も効果的なメカニズムと考えられる。しかし、軸方向折れ曲がりは、それに伴う不安定性の問題のために、現実の構造で実現するのが最も難しいメカニズムでもある。図3の下部の物体Bは、角柱の場合の圧壊の典型的な安定した軸方向変形モードを示す。図の場合、変形モードは、対称形に交互になった折れ曲がりからなる軸方向モードである。
曲げ変形モードは、局所的なヒンジメカニズムおよび連鎖型運動力学動態の形成を伴う。曲げ変換モードは、エネルギー吸収能力がより低い変形モードである。車体の先端部構造は、主としてこのタイプの変形モードで圧壊する傾向がある。軸方向圧壊のために設計された構造であっても、偏角した負荷に対するその安定性および耐性を高めるために非常に特殊な設計規則が順守されない限り、軸方向変形モードで破綻することがある。薄肉梁型構造構成部品の変形モードの一例としての圧壊の典型的な曲げモードが、図3の上部に示される。
車体を構成する部材の大半は、衝突時に軸方向圧壊および曲げの両方を含む混合変形モードを受ける。
本発明に係る複雑な変形モードについての量的記述子は、複雑な変形をスパースなかつ量的な方式で記述することを可能にする。例えば、軸方向変形を曲げ変形と容易に比較することができる。記述子は、複雑な塑性変形を最適化制約または最適化目的として直接使用することを可能にし、したがって、設計技術者に、物体の設計を最適化するための多用途で効率的なツールを提供する。スペクトル記述子および構造最適化中のスペクトル記述子の直接の使用は、物理的物体の設計プロセス中に複雑な変形モードを明示的に目標とすることを可能にし、それにより、設計プロセス全体のコストおよび時間を低減し、結果として改良された最終構造をもたらす。
図4は、決定された変形モードによる変形後状態と、記述子の選択されたスペクトル成分から再構成された再構成幾何学形状との比較を提供する。
図4の上部に示される第1の変形モードは上方への曲がりである。図4の左側には、物理的物体の所望の変形後幾何学形状(決定された変形)が描かれている。図4の上部の右側には、記述子から再構成された変形後幾何学形状が示される。上方への曲がりの場合、決定された変形のスペクトル表現のM=28個の係数を使用して再構成された変形後幾何学形状が示されている。
図4の中央部に示される第2の変形モードは、崩壊変形である。図4の左側には、物理的物体の所望の変形後状態が描かれている。図4の中央部の右側には、記述子から再構成された変形後幾何学形状をもつ物理的物体が示される。崩壊変形の場合、物理的物体の幾何学形状を再構成するためにスペクトル表現のM=27個の係数を使用して再構成された構成部品幾何学形状が示されている。
図4の下部に示される第3の変形モードは、下方への曲がり変形である。図4の左側には、物理的物体の元の変形後幾何学形状が描かれている。図4の下部の右側には、特徴的なスペクトル成分から再構成された変形後幾何学形状をもつ物理的物体が示されている。下方への曲がり変形の場合、物理的物体の幾何学形状を再構成するためにスペクトル表現のM=29個の係数を使用して再構成された構成部品幾何学形状が示されている。
物理的物体の再構成、ここでは梁状構造および図4の3つの特定の変形モードは、すべての描かれた変形モードに対してM<30の数値サイズでありながら、梁状構造の変形を特徴付ける幾何学的情報を表すスペクトル記述子の能力を示している。梁状構造の元のメッシュ表現は、優に8000~9000の間のノード数Nをもちうる。スパースな幾何学的記述子は、利点として、必要とするメモリリソースが少ないだけでなく、図5を参照して示されるように構造最適化に用いられた場合に、この利点を高い計算効率と両立させる。
本発明のスペクトル記述子は、メモリおよび物理的物体の幾何学形状の精度の点で必ずしも最も効率的なスペクトル表現は提供しないことが留意される。この理由は、方法は、物理的物体の幾何学形状の表現のために最も低いスペクトル係数をもつスペクトル成分のサブセットを選択しないためである。それと対照的に、ステップS6で生成されるスペクトル記述子は、スペクトル成分を、変形に対するそれらの寄与に従って選択し、寄与は、スペクトル係数αの値または相対的大きさによって示される。
スペクトル記述子は、変形に対する個々の構成部品の幾何学的寄与の分析を拡張することを可能にする。変形に対する個々の構成部品の寄与のみを分析する代わりに、構造最適化などの用途で有利に使用するための変形モードの簡潔な記述を得るために、特定された構成部品aeが組み合わせられる。
本発明の変形モードのスペクトル記述子は、以下の仮定に基づく。
第一に、物理的物体の幾何学形状は、スペクトル領域における係数として表すことができる。
第二に、スペクトル係数のサブセットは、物体およびその形状のメッシュ表現を記憶し、再構成するのに十分である。
第三に、衝突変形は、等長変形であり、共通のスペクトル基底を共有する。
2つの幾何学的物体は、距離(測地点距離)を保存する一方から他方への同相写像が存在する場合に等長であり、例えば、曲線を、等しい弧長をもつ曲線に写像する場合がそうである。この同相写像は等長写像と呼ばれる。
第四に、幾何学形状のそのスペクトル表現の個々のスペクトル成分は、例えば回転、並進等の、特定の幾何学的解釈を有する。
本発明のスペクトル記述子は、各自の関連性に従って選択されるスペクトル係数のサブセットの組み合わせにより、変形モードを特定し記述することを可能にする。係数のサブセットは、物体の所望の変形モードに対して最も大きい相対値または大きさをもつスペクトル係数を見つけることによって特定することができる。相対値は、スペクトル係数を適切な基準と比較することによって見つけることができる。変形モードは、選択されたスペクトル係数αとそれらの対応するスペクトル成分Ψとの組み合わせによって十分に記述される。選択されたスペクトル係数αは、物理的物体の元のメッシュ表現および変形後状態よりもはるかに小さいサイズを有するスペクトル記述子を形成し、同時に、変形モードを特徴付けるすべての関連する情報を保存している。
図1に関して紹介した構造最適化のための方法に戻り、ステップS5の手順によって提供される生成されたスペクトル記述子の、ステップS7による手順における構造最適化のための有利な使用について、図5との関連で論じる。
図5は、図1のステップS6による手順における特定の変形モードについてのスパースなスペクトル記述子を使用した構造最適化のステップのブロック図を示す。
ステップS5の手順によって生成されたスペクトル記述子は、ステップS6.1においてメモリから読み出される。スペクトル記述子は、特定の決定された変形モードに対応する。
ステップS6.1に続くステップS6.2は、スペクトル記述子が構造最適化における制約として使用されるかどうかを決定する。スペクトル記述子が構造最適化における制約として使用される場合、ステップS6.3、S6.4、およびS6.5が行われる。
最適化問題における目的関数は、必ずしも、物体設計を選択する際に考慮され得るすべての考慮事項を取り込まない。しばしば、設計空間の特定の領域を除外する制約を加味しなければならない。特定の制約を取り入れるために、基礎となる要件が、設計変数の面から表現されなければならない。選択された制約を満たす設計空間内のすべての点が、実現可能な設計空間を構成する。新しい、制約された最適設計は、最適な目的関数をもつ設計空間内の点であり、これは同時に実現可能な設計空間内にも位置している。検討される反応はいずれも、ユーザによって指定される制限に制約することができる。典型的な制約は、質量、応力、変位、特に動的変位、速度、および加速度を指す。
制約は、設計が実現可能になるために満たされなければならない条件である。物理的法則に加えて、制約は、リソース制限、ユーザ要件、または分析モデルの有効性に対する境界を反映し得る。制約は、解決アルゴリズムによって明示的に使用されることができ、またはラグランジュの乗数を使用して目的関数に取り込むことができる。
記述子は、スペクトル係数自体が最適化されるべき変数である場合には必ず、制約を策定する際に使用される。これが該当するのは、例えば、所望の変形が設計空間の特定のエリア内に位置し得るが、その外側には位置し得ない場合である。次いで、変形を記述する係数が、最適化されるべき変数として使用されてよく、一方で、スペクトル記述子が制約を定義し、それらは、最適化から除外しなければならない設計空間のエリアを定義する。
ステップS6.3において、スペクトル記述子に加えて追加的な制約が得られる。ステップS6.4において、それらの追加的な制約およびスペクトル記述子を使用して、構造最適化のための制約を定義する。定義される制約は、制約g(x,S)ならびに副制約
Figure 0007028910000031
および
Figure 0007028910000032
を備え、またスペクトル記述子を含む。
ステップS6.5において、最適化の目的関数F(x)が定義される。良好な設計変数セットは、通常、目的関数F(x)または物理的物体設計の性能を評価するための最も単純なまたは最も明確な手段を与えるものであり、それにより、設計空間内の最も適切な点を選択することができる。目的関数F(x)が最大値(最小値)を有する点が、物理的物体の最適な設計を表す。検討される反応はいずれも、最小化または最大化のための目的関数F(x)として使用され得る。多くの場合、質量、ひずみ、またはエネルギーが、最適化における目的関数F(x)として使用される。
目的は、最大化または最小化すべき数値である。例えば、設計技術者は、利益を最大化する、または重量を最小化することを望み得る。多くの解決方法は、単一の目的のみで機能する。これらの方法を使用する場合、設計技術者は、通常、様々な目的を重み付けし、それらを合計して単一の目的を形成する。他の方法は、パレートフロントの計算など、複数目的の最適化を可能にする。
スペクトル記述子を目的関数の一部として使用することにより、最適化されるべき設計の現在の状態と、各変形ステップで目標とされる変形モードとの間の類似度を効率的に査定することが可能になり、設計のスペクトル表現が生成され、次いで、スペクトル記述子の一部となる係数が選択され、現在の設計のスペクトル記述子と、目標変形モードのスペクトル記述子とが、例えばコサイン類似度などの適切な距離または類似度指標を使用して比較される。この類似度の指標は、最適化されるべき目的関数の一部として使用することができ、それにより、最適化中に設計の変形挙動が明示的に検討されるようになる。
スペクトル記述子は、目的関数の最適値を得るために記述子に対する設計の距離が最小化されなければならないように、所望の変形モードを記述しても、または、記述子は、目的関数の最適値を得るために記述子に対する設計の距離が最大化されなければならないように、回避すべき変形を記述してもよい。
ステップS6.2において、スペクトル記述子が構造最適化における制約として使用されるのではないと判定される場合、ステップS6.6、S6.7、およびS6.8が行われる。この場合を仮定すると、構造最適化は、最適化問題の目的関数の中でスペクトル記述子を使用して行われることになる。
ステップS6.6において、スペクトル記述子に加えて追加的な目的が得られる。ステップS6.7において、追加的な目的およびスペクトル記述子を使用して、構造最適化の目的関数F(x,S)を定義する。
ステップS6.8において、最適化の制約が定義される。定義される制約は、制約g(x)ならびに副制約
Figure 0007028910000033
および
Figure 0007028910000034
を含む。
構造最適化を行うために、ステップS6.9において設計変数が得られ、構造最適化に提供される。
ステップS6.10で次いで、スペクトル記述子を制約として、または目的関数F(x,S)の中でのいずれかで使用して、既知の最適化問題の構造最適化を行い、設計変数の最適化されたセットを生成する。
Figure 0007028910000035
(11)において、x={x,...,x}は設計変数であり、F(x,S)は、最適化された、例えば、制約gならびに副制約
Figure 0007028910000036
および
Figure 0007028910000037
に関して最小化された、目的関数である。スペクトル記述子は、最適化プロセスにおいて、幾何学的変形の計算的に実現可能で特に効率的な表現として使用される。この目的を達成するために、制約g(x,S)を定義するためにステップS6.3~S6.5で、または目的関数F(x,S)を定義するためにステップS6.6~S6.8で、スペクトル記述子が使用される。
ステップS7において、ステップS6.10で行われた構造最適化から生じた設計変数の最適化されたセットが出力される。出力された設計変数に基づいて、物理的物体についての特定の構造的に最適化された設計変種が生成され、分析され、製造のために選択されてよい。
スペクトル記述子は、物理的物体の幾何学形状の効率的な表現、特に、幾何学形状、および決定された変形モードにおける変形後幾何学形状(目標幾何学形状)へのその塑性変形の効率的な表現を可能にする。スペクトル記述子は、例えば軸方向曲げ変形などの、さらに複雑な変形モードを、定量的に、同時にスパースかつ効率的な様態で記述する。これは、構造最適化において変形モードを直接使用することを可能にする。詳細には、スペクトル記述子は、変形モードを、制約または目的として、例えば物理的物体の構造最適化における目的関数として、使用することを可能にする。

Claims (14)

  1. 変形に関する物理的物体の設計の構造最適化のためのコンピュータ実施方法であって、
    前記物理的物体の前記設計をスペクトル設計表現として表現するステップ(S2)と、
    前記物理的物体の変形後状態を定義する少なくとも1つの変形モードを決定するステップ(S3)と、
    前記スペクトル設計表現と、少なくとも1つの変形モードによる前記変形後状態の少なくとも1つのスペクトル表現とに基づいて、前記変形モードのスペクトル記述子を生成するステップ(S5)と、
    前記生成されたスペクトル記述子を、前記構造最適化の目的関数におけるパラメータとして、または、前記構造最適化の少なくとも1つの制約の中で使用して、設計変数のセットの構造最適化を行って、前記物理的物体の設計変数の最適化されたセットを生成するステップ(S6)と、
    前記物理的物体の設計変数の前記最適化されたセットを出力するステップ(S7)と、を含む方法。
  2. 前記物理的物体の前記設計のメッシュ表現および前記変形後状態のスペクトル分解をそれぞれ行うことにより、スペクトル基底の固有ベクトルに各々が関連付けられた複数のスペクトル係数を備える前記スペクトル基底を生成するステップを含み、
    前記スペクトル記述子を生成するステップ(S5.2)が、スペクトル係数の関連性に基づいて、前記変形後状態の前記スペクトル表現のスペクトル係数のセットを選択することを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記スペクトル係数を選択するステップ(S5.2)が、各スペクトル係数の値に基づいて行われる、請求項2に記載の方法。
  4. 前記スペクトル係数を選択するステップが、前記スペクトル設計表現のスペクトル係数と、変形後状態の少なくとも1つのスペクトル表現の対応するスペクトル係数との間の差を決定するステップ(S5.1)を含む、請求項3に記載の方法。
  5. 前記スペクトル係数を選択するステップ(S5.2)が、最も大きい差を有する前記変形後状態の前記スペクトル表現の所定数のスペクトル係数を選択することを含む、請求項4に記載の方法。
  6. 前記スペクトル係数を選択するステップ(S5.2)が、前記決定された差を閾値と比較し、差が前記閾値を超えるスペクトル係数を選択することを含む、請求項4に記載の方法。
  7. 前記差を決定するステップ(S5.1)が、前記スペクトル設計表現の前記スペクトル係数と、クラスタにされた変形後設計の複数の形状表現の対応する平均スペクトル係数との差を決定することを含む、請求項4から6の一項に記載の方法。
  8. 前記閾値が、前記スペクトル設計表現の前記スペクトル係数の平均値に基づいて決定される、請求項に記載の方法。
  9. 前記スペクトル記述子を生成するステップ(S5)が、スペクトル係数の前記選択されたセットから前記変形後状態の前記設計のメッシュ表現を再構成することにより、前記決定されたスペクトル記述子の品質指標を決定するステップ(S5.4)を含む、請求項から8の一項に記載の方法。
  10. 前記物理的物体が、乗り物、特に、地上車両、航空機または宇宙船、基盤設備物体または建造物である、請求項1から9の一項に記載の方法。
  11. 設計変数の前記セットが、前記物理的物体の少なくとも1つの次元、前記物理的物体の前記設計のメッシュ表現のグリッド位置、および/または前記物理的物体の材料特性を直接または間接的に変化させるパラメータを含む、請求項1から10の一項に記載の方法。
  12. 前記変形モードを、曲げ変形モード、軸方向変形モード、または崩壊変形モードの少なくとも1つとして決定する(S3)、請求項1から11の一項に記載の方法。
  13. コンピュータまたはデジタル信号プロセッサに、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法を実行させるためのプログラム。
  14. コンピュータまたはデジタル信号プロセッサに、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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