JP7028816B2 - 光ファイバケーブル - Google Patents

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Description

本発明は、視認性が優れる光ファイバケーブルに関するものである。
近年の情報量の増加に伴い、1本の光ファイバケーブルにおける情報伝送量を増加するため、光ファイバケーブルに光ファイバを高密度に収納し、光ファイバの収納心数を増加させることが望まれている。これに対し、種々の光ファイバケーブルが提案されている。
例えば、複数の光ファイバユニットの外周に外被を設け、外被に引き裂き紐とテンションメンバを埋め込んだ光ファイバケーブルが提案されている(例えば特許文献1)。
特開2016-206350号公報
近年、光ファイバケーブルの多心化に伴い、外被の肉厚が厚くなる傾向にある。また、製造技術の劇的な進歩と、コストダウンの要求のため、市場より光ファイバケーブルの長尺化が求められている。このため、光ファイバケーブルの1本当たりの重量の増加が問題となっている。例えば、光ファイバケーブルの1本当たりの重量の増加は、重量物による運搬トラック等の燃費悪化や、光ファイバケーブルの敷設作業における作業者の作業負荷の増大の要因となっている。
また、光ファイバケーブルの敷設作業や分岐作業が夜間に行われる場合がある。このため、作業者は、手持ちのライト等を持参して作業を行うこととなる。しかし、通常のハンドライト等は、光がそれほど強くないため、暗い場所においては、光ファイバケーブルを視認することが困難な場合がある。特に、屋外に敷設される光ファイバケーブルは、耐候性等の目的でカーボンブラックなどが添加されており、光が吸収されてしまうため、特に視認性が低いという問題があった。
また、光ファイバケーブルは、地下の洞道空間に敷設される場合がある。この場合、敷設作業やメンテナンスのため、光ファイバケーブルは洞道内のマンホール下を通過するように敷設される。
このような地下空間において、例えば、火災等の災害が発生した際、避難者は、最も近いマンホールなどから地上に避難することが望まれる。したがって、上述した光ファイバケーブルが暗い空間内において、例えば携帯電話の明かりのような弱い光でも視認性が高ければ、避難者は、光ファイバケーブルを伝って避難経路を把握することができる。しかし従来の光ファイバケーブルには、このような弱い光に対して十分な視認性を確保するという思想で製造されたものはなかった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、軽量で視認性に優れた光ファイバケーブルを提供することを目的とする。
前述した目的を達するために第1の発明は、少なくとも1本の光ファイバ心線からなるケーブルコアと、前記ケーブルコアの外周に設けられる樹脂製の外被と、を具備し、前記外被は、複数の気泡を有する発泡層と、前記発泡層の外周に配置される非発泡層とを有し、前記発泡層の平均気泡径が5um以上100um以下であることを特徴とする光ファイバケーブルである。
前記発泡層と前記非発泡層の全面が密着していることが望ましい。
前記発泡層の気泡数密度が5×10個/cm以上1×1010個/cm以下であることが望ましい。
前記非発泡層の厚みが、0.3mm以上0.6mm以下であることが望ましい。
前記発泡層と前記非発泡層が、いずれも熱可塑性ポリエチレンからなることが望ましい。
前記ケーブルコアは、複数本の前記光ファイバ心線からなり、前記ケーブルコアの外周に引き裂き紐が配置され、前記引き裂き紐は、前記外被で被覆されてもよい。
前記外被が着色されていてもよい。
本発明によれば、外被に発泡層が形成され、外被の内部に多数の微細な気泡が形成されているため、樹脂の密度が小さくなり、光ファイバケーブルを軽量化することができる。また、多数の微細な気泡によって、高い反射率を得ることができるため、視認性が良好である。また、発泡層の外周に、非発泡層を形成することで、十分な機械的特性を確保することができる。
この場合、発泡層の平均気泡径が5um以上100um以下であれば、軽量化の効果や、反射率の向上効果が高く、また、製造性も良好である。
同様に、発泡層の気泡数密度が5×10個/cm以上1×1010個/cm以下の範囲内であれば、軽量化の効果と反射率の向上の効果が高い。
また、非発泡層の厚みを0.3mm以上とすることで、高い機械的特性を確保することができる。
また、引き裂き紐を設けることで、複数の光ファイバ心線を含む光ファイバケーブルから所望の光ファイバ心線を分岐する場合において、引き裂き紐によって内部の光ファイバ心線を容易に取り出すことができる。この際、発泡層は容易に引き裂くことができるため、作業性が良好である。
また、添加物等によって着色が必要な場合であっても、発泡層は、内部の気泡によって反射するため、着色されても反射率が大きく低下することがない。
本発明によれば、軽量で視認性に優れた光ファイバケーブルを提供することができる。
光ファイバケーブル1を示す断面図。 光ファイバケーブル製造装置20を示す概略図。 光ファイバケーブル1aを示す断面図。 光ファイバケーブル1bを示す断面図。 光ファイバケーブル1cを示す断面図。
(第1の実施形態)
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。図1は、光ファイバケーブル1を示す断面図である。光ファイバケーブル1は、ケーブルコア15、テンションメンバ9、引き裂き紐11、外被13等により構成される。
ケーブルコア15は、複数本の光ファイバ心線3と、押さえ巻き部材5等からなる。より詳細には、複数の光ファイバ心線3が撚り合わせられて光ファイバユニットが構成され、複数の光ファイバユニットを集合して、外周に押さえ巻き部材5が巻き付けられてケーブルコア15が形成される。なお、各光ファイバユニットは、例えばバンドル材などによって束ねられて、他の光ファイバユニットと区別される。
光ファイバ心線3は、単心の光ファイバ心線であってもよいが、複数の光ファイバ心線が併設された光ファイバテープ心線であることが望ましい。この場合には、隣り合う光ファイバ同士が長手方向に間欠的に接着された間欠接着型光ファイバテープ心線であることが望ましい。
押さえ巻き部材5は、例えば、端部同士が重なるように縦添え巻きによって複数の光ファイバ心線を一括して覆うように配置される。押さえ巻き部材5は、例えば樹脂テープや、吸水性不織布などが適用可能である。また、押さえ巻き部材5の外周には、図示を省略した粗巻き紐が螺旋状に巻き付けられる。
ケーブルコア15の外周には、ケーブルコア15を挟んで対向する位置に一対のテンションメンバ9が設けられる。テンションメンバ9は、例えば鋼線である。また、ケーブルコア15の外周であって、テンションメンバ9の対向方向と略直交する方向に、ケーブルコア15を挟んで対向するように一対の引き裂き紐11が設けられる。
ケーブルコア15の外周には、樹脂製の外被13が設けられる。外被13は、光ファイバケーブル1を被覆して保護するための層である。テンションメンバ9及び引き裂き紐11は、外被13に埋設される。すなわち、外被13によって一括してケーブルコア15、引き裂き紐11及びテンションメンバ9が覆われる。
外被13は、発泡層7aと非発泡層7bからなる。発泡層7aは、ケーブルコア15の外周に配置され、内部に多数の気泡17を有する。また、非発泡層7bは、発泡層7aの外周に、発泡層7aを覆うように配置される。
なお、気泡17は、互いに連通せずに、単独で存在する独立気泡型が望ましい。気泡17同士がつながった連通型では、外被13の機械的強度を低下させるだけでなく、水や不純物などの滞留を招く恐れがあり、光ファイバケーブル1の長期信頼性に大きな影響を与えるため望ましくない。
ここで、発泡層7aの気泡17の平均径は、5um以上100um以下であることが望ましい。100μmを超えると、気泡径が大きすぎるため、製造後の巻取り等において気泡17が潰れることによる外被13の変形等の恐れがある。また、5μm未満の気泡を分散させるのは、製造が困難である。
なお、気泡17の平均径は、例えば、ASTMD3576-77に準じて測定することができる。発泡層7aの厚みの中央部近傍の断面を光学顕微鏡で撮影し、写真上に水平方向と垂直方向に直線を引き、直線が横切る気泡の弦の長さtを平均した。写真の倍率をM(例えば100倍)として、下記式に代入して平均気泡径dを求めることができる。
d=t/(0.616×M)
また、発泡層7aの気泡17の数密度は5×10個/cm以上1×1010個/cm以下であることが望ましい。このようにすることで、高い反射率を得ることができる。気泡数密度が5×10個/cm未満だと気泡が少なすぎて反射率が低下し、1×1010個/cmを超えると、気泡17が小さくなりすぎるため、高い反射率の外被13の製造が困難である。
なお、気泡17の数密度は、例えば、発泡層7aの厚みの中央部近傍の断面を光学顕微鏡で撮影し、写真において、1cm当たりの気泡17の個数を計数し、その数値に3/2乗した数とする。なお、平均気泡径と気泡数密度の測定を行う観察断面は少なくとも3断面以上とする。
また、非発泡層7bの厚みは、0.3mm以上であることが望ましい。非発泡層7bが薄すぎると、光ファイバケーブル1の機械的特性が悪化する。なお、非発泡層7bの厚みが厚くなりすぎると、軽量化の効果が小さくなり、反射率が低下するため望ましくない。このため、非発泡層7bの厚みは、0.6mm以下であることが望ましい。
ここで、通常の樹脂被覆の場合、外被にカーボンブラックや顔料などを添加して着色すると、可視光領域(波長400~700nm)における光の吸収係数が高くなるため、反射率が低下する。しかし、本実施形態において、外被13の光の反射は、発泡層7aの内部の気泡17の多重反射が主体となる。このため、外被13に添加物が添加されて着色された場合でも、反射率の低下は少ない。また、気泡17の多重反射によって、外被13の反射は、拡散反射が主体となる。このため、反射光があらゆる方向から視認することができ、視認性が高い。
次に、光ファイバケーブル1の製造方法について説明する。図2は、光ファイバケーブル製造装置20を示す概略図である。まず、複数の光ファイバ心線3をボビンから集合部21へ供給し、複数の光ファイバ心線3を束ねる。この際、予め複数の光ファイバ心線3を撚り合わせてバンドル材を巻き付けて光ファイバユニットを構成して、光ファイバユニットを供給ボビンから供給して集合してもよい。
集合した光ファイバ心線3は、押さえ巻き部材5とともにフォーミング装置23へ送られる。フォーミング装置23では、複数の光ファイバ心線3を一括して覆うように、押さえ巻き部材5が縦添え巻される。押さえ巻き部材5の外周には、図示を省略した粗巻き紐が巻き付けられて、押さえ巻き部材5の口開きが抑制される。
フォーミング装置23を出たケーブルコア15は、引き裂き紐11とテンションメンバ9とともに外被押し出し機29へ送られ、ケーブルコア15の外周に外被13が押し出される。なお、外被13は、例えば2層押出によって形成される。
発泡層7aは、熱可塑性ポリエチレン樹脂(例えば、HDPE、LDPE、MDPEなど)に発泡剤(ADCA(アゾジカルボンアミド)、AIBN(アゾビスイソブチロニトリル)、OBSH(オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド)、重曹、炭酸アンモニウム、など)等を1.5%程度混練したペレット状のマスターバッチをスクリュー上面に設置されたホッパーに投入し、スクリュー内で130℃~150℃で溶融した後、所定の幅を有したダイスで押出成形する。
その後、熱可塑性ポリエチレン樹脂を150℃で押出成形して、最外層(非発泡層7b)を押出成形する。この2層樹脂を押し出すために、通称、2層ダイスが用いられる。発泡層7aを被覆した後に、非発泡層7bの被覆のためのニップルを通過した際に、発泡層7aを発泡させることができる。その後、所定距離の空間(例えば69cm程度)を通過し、20℃程度に制御された冷却水槽に入水し、冷却後ボビンで巻き取られる。以上により、光ファイバケーブル1が製造される。
なお、発泡剤を添加した樹脂で1層の押し出しを行った場合でも、硬化前に表層の気泡が抜けて気泡17の存在しない(又は発泡層7aの中央部と比較して微小にしか存在しない)いわゆるスキン層が形成される場合がある。このスキン層が形成される場合には、必ずしも2層押出を行わなくてもよい。この場合には、発泡層7aと非発泡層7bとの境界は必ずしも明確ではないが、気泡17が観察視野においてほとんど観察されない領域を非発泡層とする。但し、確実に非発泡層7bを形成するためには、2層押出を行うことが望ましい。
また、発泡層7aの内部において、例えば厚み方向の中央部よりも内外周部の気泡数密度や平均気泡径が小さくなってもよい。すなわち、発泡層7aの内部においては、必ずしも均一な気泡数密度や平均気泡径でなくてもよく、このような場合には、発泡層7aの気泡数密度等は、発泡層7aの中央部近傍における数値を代表値とする。
以上、本実施の形態の光ファイバケーブル1によれば、外被13が発泡層7aを有するため、通常の光ファイバケーブルと比較して、外被13の重量が軽くなるため、軽量であり、取り扱い性が優れる。
また、外被13が発泡層7aを有するため、外被13に照射された光は、外被13の内部に到達することなく気泡17によって反射される。このため、外被13の拡散反射率を向上させることができる。特に、気泡17のサイズや数密度を適正に制御することで、高い反射率を確保することができる。また、外被13を着色しても、気泡17による反射は変わらないため、高い反射率を維持することができる。
このように、外被13の反射率を高めることで、暗い場所でも視認性を向上させることができる。また、洞道内に敷設することで、洞道内の避難経路の目印やケーブルの追加布設等の作業時の識別という新しい役割を付加することできる。
また、発泡層7aによって外被13のクッション性を高めることで、振動に対する取り扱い性を高めることができる。例えば、光ファイバケーブル1をドラムに巻き取り、フォークリフト等の輸送機器で当該ドラムを運搬して、棚への格納、棚からの荷降ろし、トラックへの積み込みや積み下ろしなどの荷役作業において、作業時間を短縮することができる。
また、発泡層7aの外周に非発泡層7bを形成することで、気泡17が外部に露出することがなく、光ファイバケーブル1の機械的特性も高めることができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。図3は、光ファイバケーブル1aの断面図である。なお、以下の説明において、光ファイバケーブル1と同様の構成については、図1と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
光ファイバケーブル1aは、スロット型の光ファイバケーブルである。光ファイバケーブル1aは、テンションメンバ9、引き裂き紐11、ケーブルコア15、スロット31、外被13等から構成される。
スロット31は、可撓性を有する樹脂で構成される。スロット31の長手方向には、溝33が形成される。スロット31の中央には、テンションメンバ9が設けられる。また、溝33内には、複数の光ファイバ心線3が収容される。なお、溝33の形状、配置数や深さは図示した例には限られない。
それぞれの溝33内に複数の光ファイバ心線3が収容された状態で、押さえ巻き部材5が巻き付けられる。なお、この場合には、スロット31の外周に押さえ巻き部材5が巻き付けられた物をケーブルコア15とする。さらに、ケーブルコア15の外周に引き裂き紐11が配置されて、外被13で被覆される。前述したように、外被13は、内層側の発泡層7aと発泡層7aの外周に設けられた非発泡層7bを有する。
第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。このように、本発明は、スロットタイプの光ファイバケーブルにも適用可能である。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について説明する。図4は、光ファイバケーブル1bの断面図である。光ファイバケーブル1bは、光ファイバケーブル1とほぼ同様の構成であるが、支持線35が設けられる点で異なる。光ファイバケーブル1bは、自己支持型の光ファイバケーブルであり、支持部とケーブル部とが首部で連結された形態である。
支持部には、支持線35が配置される。支持線35は、例えば鋼線等であり、ケーブル部(光ファイバケーブル1と同様の構成)とは、外被13によって一体で構成される。すなわち、外被13は、ケーブルコア15とともに、首部を介して支持線35を一体で被覆する。したがって、ケーブルコア15の外周のみではなく支持線35の外周にも、発泡層7aと非発泡層7bとが形成される。
第3の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。このように、本発明では、自己支持型の光ファイバケーブルにも適用可能である。
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態について説明する。図5は、光ファイバケーブル1cの断面図である。光ファイバケーブル1cは、いわゆるドロップケーブルである。
光ファイバケーブル1cは、1心の光ファイバ心線3が外被13の略中央に配置され、その両側に、テンションメンバ9が配置される。外被13の光ファイバ心線3に対応する部位には、互いに対向する面にそれぞれノッチ37が形成される。ノッチ37は、外被13を引き裂く際に使用される。
この場合には、一心の光ファイバ心線3をケーブルコア15とする。すなわち、ケーブルコア15は、少なくとも1本の光ファイバ心線3からなる。なお、この場合でも、光ファイバ心線3をテープ心線とすることもできる。また、複数の光ファイバ心線3を配置することもできる。また、さらに、支持線を連結した自己支持型のドロップケーブルとしてもよい。
この場合でも、ノッチ37を含めて、外被13が発泡層7aと非発泡層7bとで構成される。
第4の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。このように、本発明では、ドロップケーブルにも適用可能である。
図1に示すようなスロットレス型の光ファイバケーブルを各種製造し、重量と反射率について評価した。なお、光ファイバケーブルの外径は全て3mmとした。5枚の4心の光ファイバ心線(計20心)の外周に押さえ巻き部材を巻き付けて外径1.8mmのケーブルコアを形成した。ケーブルコアの外周にテンションメンバと引き裂き紐とともに外被を押し出し被覆した。
外被は、熱可塑性ポリエチレンに発泡剤を添加して発泡層(0.5mm厚)を形成し、発泡層の外周に熱可塑性ポリエチレンの非発泡層(0.1mm厚)を形成した。発泡層における平均気泡径及び気泡数密度を変えて各種の光ファイバケーブルを作成した。気泡径及び数密度は、発泡剤の種類や添加量、押出温度、押出機のスクリュー回転数、線速等を変えることで調整した。なお、比較として、発泡層を有さない光ファイバケーブルも作成した。
平均気泡径は、外被を切断して、断面観察によって行った。発泡層の厚みの略中央部において、断面の光学顕微鏡写真を倍率100倍で撮影し、写真上に水平方向と垂直方向に直線を引き、直線が横切る気泡の弦の長さを平均してtを求めた。平均気泡径dは、
d=t/(0.616×100)
で算出した。
また、気泡数密度は、同様の写真上の所定の範囲内の気泡数を計数し、1cm当たりの気泡数を求め、これを3/2乗した値とした。なお、各測定は、異なる3断面でそれぞれ行い平均した。
それぞれの光ファイバケーブルに対して、全反射率を測定した。全反射率については、分光光度計(U-4100、日立ハイテック社製)によって測定した。1mm厚の古河電気工業社製のMCPET(登録商標)に7mm×14mmの穴を形成し、穴に外被のサンプルを嵌め込み、評価した。基準として、穴の背後に1mm厚の古河電気工業社製のMCPET(登録商標)を配置して測定した。なお、光の照射径は7mm程度であるため、全反射率の絶対値には、穴の周囲のMCPET(登録商標)の反射の影響もわずかに含まれるが、全てのサンプルを同じ条件で測定し、相対評価を行った。なお、測定は、プリズムの角度を振って波長を300~800nmで可変し、室温で測定した。結果を表1に示す。
Figure 0007028816000001
表1において、全反射率は、波長700nmのものであるが、他の波長でも同様の傾向を示した。平均気泡径が小さいほど、気泡数密度が大きくなる傾向がみられた。また、発泡層を有しないサンプルの全反射率と重量を基準として、それぞれのサンプルの相対評価を行うと、発泡層を有するすべてのサンプルで全反射率の向上と軽量化の効果を得ることができた。
特に、平均気泡径が小さいほど、反射率が高いため、平均気泡径は細かく多く分散させることが望ましい。なお、平均気泡径が200μmのものは、ボビンに巻き取った際に、外被が潰れ、断面が楕円形に変形した。変形はボビンより巻きだした際にも復元しなかったため、平均気泡径は、100μm以下であることが望ましい。
次に、非発泡層の押し出し時の厚みを変えて、全反射率と重量変化等を評価した。全て、発泡層の気泡の平均径は10μmとし、気泡数密度の平均値は1.34×10/cmとし、断面における発泡面積率は70%とした。重量については、比較として、非発泡層がないもの(発泡層が露出するもの)を基準として相対評価を行った。結果を表2に示す。
Figure 0007028816000002
非発泡層を耐摩耗性や引張強度などの機械的特性を良好に保つことができるという効果が得られる。一方、非発泡層を厚くすると、全反射率が低下した。しかし、目視で確認したところ、視認性の低下には影響のないレベルであった。例えば、非発泡層が0.6mm以下であれば、全反射率は、56%以上を確保することができた。また、非発泡層を厚くすると、重量が増加した。特に、非発泡層がない場合(6.55g/m)と比較して重量が2倍(13.1g/m)を超えると、取り扱い性が悪くなるため、非発泡層の厚みは0.6mm以下が望ましい。
次に、表2で使用したサンプルについて、機械的特性である側圧特性、耐衝撃特性、捻回特性を評価した。試験方法は国際規格IEC60794-1-21に従って行った。結果を表3に示す。
Figure 0007028816000003
非発泡層の厚みが0.3mm未満では、特性の一部が不合格であった。したがって、非発泡層の厚みは、0.3mm以上であることが望ましい。
次に、切り裂き紐による外被シースの切り裂き性について評価した。通常の分岐作業では、まず、専用工具で、光ファイバケーブルの外被を長さ数十mにわたって、数か所に切り込みを入れる。この段階で、切り裂き時に必要な力が大きいと、作業者の負担となるほか、切り裂き刃による誤って所望でない心線を切断する恐れがある。続いて、光ファイバ心線とその他の部材を選り分け、不要な外被や押さえ巻き部材を除去する。テンションメンバは外被中に配置され、外被と一体化されているため、外被と同時に除去が可能である。
この一連の作業において、作業時における光ファイバ心線の損失増加が大きいと、運用中回線の通信障害を引き起こす恐れがある。このため、収容された光ファイバ心線の全てにおいて、作業中の光ファイバ心線の損失増加が十分小さくなくてはならない。
以上を踏まえ、この光ファイバケーブルの外被を専用工具で切り裂いた際の最大切り裂き荷重と損失変動を評価した。外被の切り裂き荷重については、長さ70cm程度の光ファイバケーブルの片端に、フォースゲージ(株式会社イマダ社製)を固定し、中間付近を専用工具で把持して外被を30cm切り裂いた際の最大荷重を測定した。同様の測定を10回行い、平均を算出した。また、外被除去作業時の損失変動について、専用工具およびニッパーを用いて、外被の引き裂き、外被及び抑え巻きの除去の一連の作業中の瞬時的な損失増加を測定間隔1ミリ秒で測定した。結果を表4に示す。
Figure 0007028816000004
発泡層を形成することで、切り裂き荷重を低減することができた。また、全てのサンプルにおいて、分岐作業時の損失増加は最大でも10心あたりで0.15dB未満となり、実用上問題のない十分小さな損失変動であることが確認できた。
以上、添付図を参照しながら、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施の形態に左右されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1、1a、1b、1c………光ファイバケーブル
3………光ファイバ心線
5………押さえ巻き部材
7a………発泡層
7b………非発泡層
9………テンションメンバ
11………引き裂き紐
13………外被
15………ケーブルコア
17………気泡
19………押さえ巻き
20………光ファイバケーブル製造装置
21………集合部
23………フォーミング装置
29………外被押し出し機
31………スロット
33………溝
35………支持線
37………ノッチ

Claims (7)

  1. 少なくとも1本の光ファイバ心線からなるケーブルコアと、
    前記ケーブルコアの外周に設けられる樹脂製の外被と、
    を具備し、
    前記外被は、複数の気泡を有する発泡層と、前記発泡層の外周に配置される非発泡層とを有し、
    前記発泡層の平均気泡径が5um以上100um以下であることを特徴とする光ファイバケーブル。
  2. 前記発泡層と前記非発泡層の全面が密着していることを特徴とする請求項1記載の光ファイバケーブル。
  3. 前記発泡層の気泡数密度が5×10個/cm以上1×1010個/cm以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光ファイバケーブル。
  4. 前記非発泡層の厚みが、0.3mm以上0.6mm以下であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の光ファイバケーブル。
  5. 前記発泡層と前記非発泡層が、いずれも熱可塑性ポリエチレンからなることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の光ファイバケーブル。
  6. 前記ケーブルコアは、複数本の前記光ファイバ心線からなり、
    前記ケーブルコアの外周に引き裂き紐が配置され、
    前記引き裂き紐は、前記外被で被覆されることを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載の光ファイバケーブル。
  7. 前記外被が着色されていることを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載の光ファイバケーブル。
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